2017年8月26日 (土)

切り出したボディを加工していきます。

Violetta

まずはブリッジの下部にハードメイプルのブロックを埋め込むためのザグりを行ないます。これは硬いハードメイプルで弦振動を受け止める事によって音の立ち上がりを素早くすると同時に、サスティンと高域成分を稼げるように期待しての細工です。

40年くらい前のヤマハのSGやグレコのミラージュやGOなどの上位機種では、ブリッジの下にダイキャストやブラスなどの重くて硬い金属のブロックを埋め込み、それでブリッジを固定する「サスティーンプレート」という物が採用されており、それに倣ってみた訳ですが、果たして前記した効果が出るかどうかは全然まったく分かりません。ぶっちゃけ、プラシーボでも自己満足できればいいんです。

余談ですが、サスティンプレートについて当時のヤマハのカタログには、ピアノのナンチャラっていう構造からヒントを得て開発云々なんて書かれていた記憶があります。当時は「なるほど〜」などと思いましたが、よく考えてみれば、全然違う楽器を参考にして意味あるのか甚だ疑問ですけどね。

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で、ザグった穴に約23mm厚のハードメイプルのブロックを埋め込むのですが、なぜ23mm厚かと言うと、家に転がってたちょうどいい大きさのハードメイプル材がたまたま23mm厚だったためで特に深い意味はありません。あまり厚くてもスプリングキャビティでガッツリ削っちゃいますしね。

実は過去に行なった同じような細工で、穴とブロックの大きさを神経質な程にピッタリに成形したためにタイトボンドを塗ると隙間が無くなって(木材が水分を吸って膨張して?)しまい、人間の力で押し込んでも奥まで入らなくなったという失敗を経験しています。

なので今回は少し余裕を持って穴をザグり、その結果できた隙間(と言ってもプリンター用紙2枚の厚さにも満たない微々たる幅)を埋めるため、ハードメイプルの屑粉を混ぜ込んだタイトボンドを使って接着しました。クランプで圧力をかけた際に押し出された屑粉入りボンドで隙間が埋められているはずです。

次はコンター加工の予定です。

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  • 2017年9月3日 (日)

    Violetta

    コンター加工の前にボディ厚の調整です。

    まずは電動トリマーで平面加工をするための治具を新たに作りました。これを使ってボディ材の表面を1mm、裏面を2mmだけ削ります。

    だったらどっちかを3mm削れば手間も半分で楽じゃんって思うのですが、先に表裏両面を荒削りしておけば、後で木地を仕上げるのが非常に楽になると言う訳です。

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    ちなみに、合計3mm削って44mm厚となったマホガニーのトップに約4mm厚の栃の木を貼り付け、さらにトップを1mm削って平面を出す予定なので、最終的なボディ厚は約47mmとなる予定です。

    標準的なストラトよりも厚いのは、ボディ材やスケール(弦長)や搭載するPUなどを鑑みて判断した結果です。

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    さて、まずはトップを1mmの深さで削ったのですが、前述し た治具の精度がいまいちなのか、作業台の代わりに敷いたMDFが歪んでいるのか、どうしても微妙な段差ができてしまい、それを無理やりペーパーで整えたため、46mmを若干下回る厚さとなりました。と言っても0.5mmくらいですけど。

    続いてエルボーコンターの加工ですが、電動トリマーで段々に荒削りした後でペーパーで仕上げました。

    画像では少し分かり辛いのですが、ストラトのように直線的な平面ではなく、緩やかにカーブを描く曲面で非常に浅くしてあります。

    これは後でトップに貼る栃の木のドロップトップ加工を少しでも楽にしようという魂胆の表れです。

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    次に、削ったエルボーコンターに合わせて栃の木の曲げ加工を行ないます。

    事前にネットで調べたところ、熱湯をかけたり蒸気であぶったりという手法が多く見つかりましたが、約4mm厚となった栃材は曲げに関して比較的柔らかめなため、水で十分に湿らせてからドライヤーで熱を加えつつ、クランプで少しづつ締め込んで曲げていきました。

    目論見通りに曲面で浅い形状が幸いして、濡らして熱して締める工程を3回ほど繰り返してボディにピッタリと付くまでトップ材を曲げる事ができました。このまま1週間放置してドロップトップ加工を完成させます。

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  • 2017年9月10日 (日)

    Violetta

    1週間の放置後にクランプを外してみたところ、トップの栃の木は一応はコンターに合わせてドロップしてはいるものの、押さえていないと半分くらいの深さまで浮いてしまいます。

    まぁ、これは案の定と言うか予想通りで、押さえてボディにピッタリ付くのであれば何も問題ありません。

    で、放置と言いつつも、その間にトップ材の貼り付け作業時にズレを防止するためのダボを打ち込む穴を開け、トップ材にダボを接着しておきました。

    Violetta

    もちろんダボを打った場所はネックポケットやPUキャビティとなる部分で、後で削って無くなる事を考慮しています。

    接着剤はおなじみのタイトボンドなのですが、素早く広い面積にまんべんなく塗り広げられて、しかもその間に乾いてしまわないように、少量の水を加えて乾きづらく粘度を弱めにして使用しました。

    トップ材をボディに貼り付ける場合は、その全面にシッカリと強い圧力をかけるのは必須で、そのためにはそれなりの道具が必要となるのですが、私は事前にシミュレーションを行い、ボディを切り出す際に使用したMDFのガイドや、直線を出したパイン集成材のガイドを利用して、キッチリと全体を押さえ付けられるように工夫しました。

    Violetta

    もちろんコンター部分のドロップトップも隙間が空かないようにガッチリ押さえてあります。

    圧力をかけた事で押し出されたタイトボンドが大量に垂れていますが、これも想定内なので、事前にマスキングテープを貼って養生してあります。

    ちなみに、タイトボンドは金属やプラスティックにはくっ付かないため、クランプにかかっても乾燥後に手で簡単に剥がせます。

    栃の木ドロップトップ

    余談ですが、赤い取っ手が目立つF型クランプはダイソーで200円で売ってる超安物で、しかし十分に使えるので懐にも優しく非常に助かってます。

    丸々1日放置してタイトボンドが乾燥した後に恐る恐るクランプを外してみたのですが、コンター部分のドロップトップも含めて、僅かな隙間も無くキッチリと貼れていたので安心しました。

    ご覧の通り、養生していたボディサイドのマスキングテープを剥がせば、大量に垂れていたタイトボンドは跡形も無くなります。

    こうしてギターの形になると、トップの栃材の青とスポルテッドとトラ杢は本当に派手だなーって思いますが、好みの問題なので、気持ち悪いって思う人もいるでしょうね。

    ギター栃の木トップ

    続けて、トップの平面を出すために電動トリマーを使用して約1mmの深さで削ります。

    前回の失敗を繰り返さないよう、何はともあれ完全な平面の作業台を用意すべく、物置に仕舞い込んでいたガラステーブルの天板を引っ張り出しました。

    また、治具の押さえ方を工夫して可能な限り段差が出ないように慎重に削り、その後にペーパーで研磨した結果、非常に満足の行く出来となりました。

    でも実はこの方法だとコンター部分が削れないので、そこだけトップ材が厚いままでコンターが浅くなってるんですよね。

    まぁ、バインディングを貼ったら見えなくなって分かんないんですけど。

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  • 2017年9月16日 (土)

    Violetta

    言うまでも無く、トップに貼り付けた栃材はボディよりも少し大きめに切り出してあるので、はみ出た部分をコロ付きビットでカットします。この時エルボーコンターの部分は湾曲して下がるため、ベースプレートをボディに当てて削るという電動トリマーの通常の使用方法ではビットが垂直を維持できません。そこで先日作ったトリマースタンドの出番です。

    このスタンドのベースプレートの下は画像のように球体となっており、ビットのすぐ脇の部分のみを支えとして、その高さに応じてトリマーを乗せた台が上下に動く構造となってます。なので、スタンドを作業台に固定したら、あとは加工したい物をビットに押し当てながら動かせばいいだけです。

    と簡単に書きましたが、初めて使う物なのでビットの部分を横から覗き込みながら恐る恐る慎重にビビりながらゆっくりとボディを動かしました。おかげで想像していた通りに上手く加工できたので大満足です。

    Violetta

    続いてバックを約2mmの深さで削ります。マホガニーは比較的柔らかい材なのですが、たった2mmの深さでも、これだけ広い面積を一気に削ると存外に疲れます。しかも相変わらず微妙な段差ができてしまいます。プレナーがあったら物凄く超便利で楽なのですが、さすがに個人で買うのは高価だし置き場所も無いので気が引けます。

    段差は大きくても0.2mm程度と極微なのですが、ペーパーで研磨してそれを無くすのは結構な重労働です。まずは狭い範囲を部分的に削って段差を無くしたら、今度は大きな当て木にペーパーを貼って全体を研磨して平面を出します。

    時々、直線を出したガイドを縦横の方向に当てて隙間や盛り上がりを確認し、それらを解消するように研磨します。そうしてバックの平面が出たので、確認のためにボディの周囲の厚さをノギスで計測してみたところ、予定していた47mmからプラスマイナス0.2mmという結果だったので十分に誤差の範囲内でしょう。

    Violetta

    バックの平面が出たので、そのままウエストコンターの加工に入ります。こちらは糸ノコでラフカットした後でペーパーで整えました。エルボーコンター同様、こちらも比較的浅くて小さい加工となってます。

    なぜ両者共に浅くしたのかというと、実は個人的にコンターの見た目が好きではないからです。なので当初はコンターを作らない事も考えていたのですが、見た目が気に入らない気持ちと相反して、コンターがあった方がストラップで吊るした時に身体にフィットして非常に弾きやすい事実は認めざるを得ません。

    Violetta

    そこで両方の気持ちを足して2で割って妥協した結果が、エルボーコンターを曲面にしたのと併せて浅いコンターとなった訳です。

    あと、折角のソリッドボディなのに、あちこちいっぱい削ったら何となく勿体無い気がするって理由もあります。少なからず音にも影響するでしょうし、ってか単なる貧乏性なんですけどね。

    余談ですが、今後の予定をザックリと立ててみたところ、どうも年内の完成が非常に困難であると推測されます。基本的に休日しか着手できず、しかも雨天だと野外での作業が行なえず、もちろん他に優先すべき予定が入る場合もあるので遅れる一方なんですね。

    作り始めたのが3月なので、できれば1年以内で完成させたいと思います。

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  • 2017年9月23日 (土)

    ローラーナットを取り付けるための加工を行ないます。

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    以前RLC-70に取り付けているので詳細は省きますが、前は指板のカット幅が0.091inchだったのに対し、今回入手した物の説明書には0.094inch(2.3876mm)と書かれていました(ミリ換算の差は0.00762mm)。何が変わったんですかねぇ??

    と疑問に思って前の時の説明書を引っ張り出してみたら、シッカリと明確に「0.0094inch」と書かれていました。はてさていったい何を見て0.091inchだと思ったんでしょうかねぇ??

    何れにしろ疑問が残ってスッキリしませんが、今さら拘っても無意味なのでスルーします。

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    そして 、ナットの高さを合わせるために設置する下駄をハードメイプルで作るのも相変わらず堅くて大変です。小さな端材を夢中になってペーパーに押し付けながら削っていたので、気が付いたら右手の親指の端材の角が当たる部分に水ぶくれができてました。結構痛いんですよね、コレ。

    今はまだ弦が張れないために細かい高さ調整はできません。なので取りあえず高めな状態で接着しました。

    続いてヘッド表面にボディと同じ栃材の突き板を貼るのですが、その前に7個もあるネジ穴を埋めます。

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    なぜ7個もネジ穴があるのかというと、このネックは元々ケーラーのフライヤーが付いていたギターの物らしく、ナット上部に弦をロックするパーツが付いていたため、そのネジ穴4個とロッドカバーの取り付けネジの穴3個という訳です。それらの穴を爪楊枝で埋めました。

    突き板は約4mmの厚さのまま貼り付けて、後で平面を出すために2〜3mmほど削ります。前述したように、弦のロックパーツが付いていた関係で、ナットとロッド調整のボルトとの間隔が異様に広くなってます。

    これを違和感無く見せるためにはロッドカバーのデザインが非常に重要となりますが、デザインセンスが完全皆無な私には超弩級に困難で気が重くなる仕事です。なので後回しにします。

    突き板の貼り付け工程の画像は、いつもと同じようにクランプで圧力をかけて放置するだけなので割愛です。← 実は撮り忘れ。

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  • 2017年9月24日 (日)

    Violetta

    ボディトップの淵にバインディングを入れるために溝(バインディングチャンネルとか言うらしい)を掘ります。それ専用のビットがあるのですが、それなりに高価ですし、無くても何とかなるので、今回は手元にある道具を駆使して加工します。

    それはトリマーガイドで、これはビットが内側に入り過ぎないように調整するための物です。このトリマーガイドのコロの直径は9mmなので、12mm径のストレートビットの中心に合わせれば、奥行き1.5mmの溝が掘れる訳です。

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    ところが、このトリマーガイドの固定部分やコロに若干の遊びがあって、それは0.2mmにも満たない超極微なレベルなのですが、0.1mm単位での加工を要する作業なので、非常に慎重に神経質にセッティングを行い、さらには加工の練習も兼ねて念入りに端材で試し掘りを行って、溝の深さと奥行きを確認しました。

    その甲斐あって、初めての作業とは思えないくらいに非常に満足の行く加工ができました。画像はエルボーコンターの部分ですが、ここでも自作したトリマースタンドが活躍してくれて綺麗に溝を掘る事ができたのは自画自賛です。

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    使用するバインディングは、ネックのバインディングの色に合わせたホワイトで、高さと厚さがそれぞれ6mmと1.5mmのABS製なのですが、これが想像以上に屈強で全然曲がりません。

    いや、曲げれば曲がるのですが、元に戻る力が物凄く強く、カッタウェイやホーンの先端などに押し付けても、少し手を緩めるとすぐに「ビョン!!」と真っ直ぐに戻るのです。試しにドライヤーで熱して曲げてみたのですが 、まったく効果がありません。

    ネットでヒットした「お湯につけて十分に温めて柔らかくする」方法も試しましたが、今いち上手くいきません。さて、どうしてくれましょうかね。

    取りあえず、癖が付くことを期待して、ボディに沿ってマスキングテープで仮止めしたまま数日間放置してみます。

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  • 2017年9月30日 (土)

    Violetta

    バインディングをボディに仮止めして数日を経た後、ボディの形状に癖が付いている事を期待してマスキングテープを外してみたのですが、結果はご覧の通りに中途半端な状態となりました。恐るべしABS樹脂。

    木材のボディにABS樹脂のバインディングを貼るために重要なのは言うまでも無く接着剤です。

    ネットではアセトンを使用する情報が多く見つかりましたが、なぜ接着剤ではないアセトンを使うのかと言うと、つまりABS樹脂はアセトンで溶解するため、それをバインディングに塗布してボディに押し付けると、溶けた樹脂が木材の導管などに入り込んで固着し、結果として接着される仕組みだそうです。

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    なるほどーとは思いますが、その理屈で果たして強靭で強固で頑固なABSバインディングに太刀打ちできるかは今いち不安を覚えます。

    そこで木材とABS樹脂に適応した強力接着剤「セメダインスーパーX」を試してみたのですが、乾燥するまで数時間を要し、しかも一晩寝かせても手で引っ張ると簡単に剥がれてしまうという体たらくです。

    あれこれ考えて次に試したのは「セメダイン3000KX」という瞬間接着剤です。これは本当に素早くて強力で、マホガニーに塗ってすぐにバインディングを貼り付けて数秒間押さえたら動かなくなります。

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    つまりミスってズレたりしても修正が効かないという諸刃の剣なのです。しかも少しでも接着剤がはみ出て指に付くと、そのまま指まで貼り付いてしまう恐怖も兼ね備えてます。

    試しにマスキングテープに塗って木材やバインディングに貼ってみたところ、しばらくの間は接着されない事が分かったので、必ずマスキングを介して押さえる事を心掛ける事にします。

    取りあえず「セメダイン3000KX」を5cmくらいの間隔でボディの溝に塗ってはバインディングを貼り付けて押さえるを繰り返し、気を付けていたにも関わらず、途中で何度も指に接着剤が付いて大変な事になりながら、どうにかこうにかバインディングを貼り付ける事ができました。

    もちろん隙間ができないように注意していたのですが、終わってみるとあちこちにコピー用紙1枚の厚さくらいの隙間ができています。その他にも目で確認できないレベルの隙間もあったので、結局ボディの周囲全部に接着剤を塗り込みました。

    はみ出た接着剤は後日サンディングして落とします。

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  • 2017年10月1日 (日)

    ヘッドに貼った栃材を加工します。

    Violetta

    まずは大きめに切り出した部分をコロ付きビットでヘッドの形状に成形します。栃という木材はこのギターを作るに当たって初めて触れたので全部がそうなのかは知りませんが、今回使用している物は非常に柔らかいために加工も簡単で楽にできます。

    次に平面を出しつつ2〜3mmほど削って厚みを減らすのですが、難しかったのは平面の基準を取る事です。このヘッドはノーマルのコンコルドを無理やりリバース形状に改造したので、表も裏も微妙にラウンドしてて基準になりません。

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    またヘッドに角度が付いているためにネックを固定するにも工夫が必要です。で、大きめな段ボール箱やら両面テープやらをアレコレ駆使して何とか平面を出して目的の厚さになりました。

    今度はロッドナットを露出させるために突き板に穴を開けます。

    ここでは子供たちが小学校の図工で使用していた彫刻刀セットが重宝しましたが、なぜ貼る前に開けておかなかったのかというと、位置や大きさを正確に決めるのが難しかったからです。

    Violetta

    続けてペグ穴を開けます。ナットを仮止めして弦の代わりに糸を使って位置を決めたのですが、ここで大きな誤算が発覚しました。

    実はリバースヘッドを作る際にも同じように糸を利用してペグの大まかな位置を把握して、それに合わせて大きさや形状を決めたのですが、その時どうやら弦の通る位置にペグポストの中心が来るように間違えていたようで、実際にペグポストの半径分ズラして取り付けるとなると、当初の想定よりもかなりボディ側に寄ってしまうのです。

    そのため裏側の段差からペグがはみ出てしまうため、段差を広げる必要がありました。まぁ、ペグがヘッドからはみ出てしまう訳ではないので大きな問題ではないのですが。

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    ちなみに今回開けたペグ穴は、少しでも不安定さを解消するために表側と裏側で穴の径を変えてあります。

    で、早速ペグを仮止めしてみたところ、もうひとつの大誤算に気付きました。

    前にも書いたロッドの位置がナットから離れている事で、ロッドカバーを付けると思い切りペグに干渉してしまう事です。これもまぁどうにか上手く工夫すれば何とか格好が付けられるだろうと思いますが、具体的に考えるのは後回しにします。

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  • 2017年10月7日 (土)

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    突き板とペグ穴の加工が終わったので、今度はバインディングの貼り付けです。

    ボディと同じように電動トリマーにトリマーガイドを付けてバインディングチャンネルを掘り、ボディに使用したのと同じABS製のバインディングを瞬間接着剤で少しづつ貼っていきます。

    難しかったのは、ボディに比べてヘッドは面積が狭く、加えて形状が複雑で細かいカーブがあるので、トリマーのベースプレートを安定させながら、常にトリマーガイドが削る方と反対側に来るようにトリマーの向きを変える事です。

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    慎重にゆっくりと削ったために、あちこちが摩擦熱で焦げてしまいましたが、バインディングを貼ったら見えなくなるので気にしません。

    バインディング貼りは、さすがに2回目となると多少はコツが掴めてきてるようで、ボディの時よりかは作業も早く、間違って指を接着する事も無く、安定して貼れました。

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    ヘッドは厚さが薄いのでバインディングの高さも3mmにしたため、半分ほど余った部分をカットしなければならないのですが、最初にカッターで大雑把に切っておき、仕上げはペーパーで研磨しました。

    どういう訳か場所によってバインディングの幅が微妙に異なってるのですが、全体的に綺麗にできたので、まぁ気にしないでおきましょう。

    気になるのは、ボディも同じなのですが、トップの栃板の色が白ベースなので、せっかく貼ったバインディングがいまいち目立たない事ですね。

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  • 2017年10月8日 (日)

    いよいよ最大級に肝心で肝要で重要であるボディとネックの接合作業に入ります。

    Violetta

    これが上手くいかないと、今まで数ヶ月に渡ってつぎ込んできた時間と労力と金がすべて水の泡に帰す事となります。

    なので、まずは家に転がってた角材で画像のような物を作ってみました。これにネックとブリッジを仮止めして実際に弦を張って、つまり本物に近い状態を作り出して、ネックポケットの深さや仕込み角の確認を行なおうという訳です。

    Violetta

    ちなみに今回採用したブリッジはアイバニーズの「POWER ROCKER」という物です。

    ボディ搭載時にスタッドボルトやネジが見えないスマートさが気に入って入手したのですが、とんでもなく、とてつもなく超弩マイナーな物のようで、検索してもほとんどヒットしません。

    ゆえに「不人気イコール音が最悪」などの懸念を抱きますが、使ってみなきゃ分かりません。角材に弦を張った時は、そんなにダメダメな印象はありませんでしたけど。

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    次にネックエンドを加工するためのガイドの作成です。

    前にも触れましたが、電動トリマーで綺麗で正確な加工を行なうためには、いかにシッカリとちゃんと準備をするかにかかってます。トリマー加工に必要な時間の95%は準備に費やすと言っても過言ではありません。

    ここでは罫書いたボーペンの線の幅の誤差すら排除するレベルの正確な加工を行なう必要があるため、最初にガイドを作るための仮ガイドを作り、それを使用して実際のガイドを加工する手間をかけ、さらにガイドを固定するために3枚の板を切り出し、それらを両面テープや木ネジを使用して慎重に正確にネックエンドにセットし、さらに固定を確実にするためにF型クランプで締め込みました。なので画像のように仰々しい姿となった次第です。

    Violetta

    で、ガイドに従って電動トリマーで加工したのですが、パッと見ただけで水平垂直が出てないのが分かるくらいに結果の予測を大きく外して斜めってます。

    言うまでも無く、苦労したはずのガイド作成とセッティングに不備があった訳ですが、それを嘆いても仕方が無いので、アレやコレや工夫して何回も電動トリマーで手を加えて、更には細かい部分を彫刻刀で切って削ってを繰り返し、どうにかこうにか微妙な部分も無きにしも非ずですが、水平垂直を出す事ができました。

    次はボディ側のネックポケットのザグりになります。果たしてネックとボディの接合は上手くいくのでしょうか。

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