2012年11月10日 (土)

MST-600

またヤフオクで買ってしまいました。以前、お茶の水のイシバシ楽器で試奏して以来、ずっと欲しいと思ってた Mavis MST-600 Ver.1 で、送料込みで¥5,000で釣りが来ました。ちなみに、Ver.1のポジションマークはノーマルのドットなのに対し、それ以降は6弦側に小さなドットのポジションマークとなるのは、センターズレを誤魔化すためかもしれません。また、Ver.2まではボディトップがトラ目なのに対し、Ver.3はキルトになります。

この個体、ピックガードやボディ裏のスプリングカバーの保護シートが貼られたままでした。ボディ裏のカバーの取り付けには落とし込み処理してあって、表面がボディと面いちになるのは高評価です。

手にした当初はネックが順反りしていて、しかもなぜか6弦側の方が1弦側より弦高が低いというセッティングで首を傾げましたが、そのためにハイポジションでビビるポイントがあったのですが、それらを調整してやったら物凄く弾きやすくなりました。この弾きやすさはビックリです。

MST-600

んが、6弦側のブリッジアンカーが傾いていました。この辺りは激安品質ですのが仕方がありませんが、それ以外は特に目立って作りの粗雑な部分は見当たりません。フレットエッジの仕上げなども十分に綺麗です。このギターはインドネシア産なのですが、中国産や韓国産よりも作りは丁寧な気がします。国によるものかメーカーの製造体制によるものかは分かりませんが。

肝心の音ですが、一応はカタログスペックで謳ってる通りにマホガニーボディっぽい中高域が良く出る感じです。が、奥行きが浅くてノッペリした感じなのはPUの所為でしょう。そこそこパワーはありますし、決して籠った音ではないので悪くはありませんが、いまいち魅力が薄い気がします。もちろん価格から考えたら十分過ぎるくらいなのですが。

十分過ぎると言うなら、グローバー製のペグもそうです。下位機種には間違いないでしょうが、非常に扱いやすく安定してます。また、アンカーが傾いているために恐る恐るの稼働ですが、アームの動きも滑らかでチューニングの狂いもほとんどありません。この価格でこのレベルが手に入るのは本当に驚嘆せざるを得ません。金の無い人に自信を持って薦められるギターです。

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  • 2012年11月14日 (水)

    MST-600

    バラしてみたところ、アンカーが曲がっていたのではなく、ボディが割れて致命傷となってました。よく考えたら、物凄い大きな力がかかってる部分なのに、こんなに薄い構造で耐えられると思う方が間違いだと気付きました。

    まぁ、こいつは元々改造ベースにするつもりだったので、音の立ち上がりを鋭くして高域が出るようになればいいかなという期待をしつつ、割れた部分にはハードメイプルのブロックでも埋めて耐久性を向上させようと思います。

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  • 2012年12月2日 (日)

    MST-600

    こんな風になってます。カタログスペックではマホガニーボディを謳ってますが、疑ってはいましたが、色や木目から判断して違うと思われます。もしくはラワン辺りをマホガニー呼ばわりしてるのかもしれません。しかもバックはご丁寧にコンター部分の曲線も含めて極薄の突き板を貼って誤魔化してる辺りは悪質と捉えられても仕方がありません。こうなると高品質を謳ってるキャビティ内の電導塗料の塗布も、ノイズに無関係なスプリングキャビティにも塗られてる事も相まって、実はボディマテリアルを見せないようにするための細工に思えてきます。と言いつつも、実際にはマホガニーボディっぽい音が出るから不思議なんですが。

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  • 2013年5月6日 (月)

    MST-600

    かな〜り久しぶりな更新ですが、その間は別のギターをいじってたりしてました。

    実はこのギター、当初は塗ってみたい色があったので、リペイント目的で購入したのですが、その色は別のギターでやる事にしたため、改造の方向が未定になってしまったんですね。で、今は何気にオークションで落札したダンカンのSP90-1を仮載せして弾いてたりします。

    両面テープで適当に載せただけなので、弦との間も適当なのですが、これはこれでなかなか面白い音がします。なので、この方向でいってみようかなぁ、などと思ってたりします。

    とは言いつつも、ピックガードをSP90用にするなどと単純な事は考えてないので、果たしてどうなるかは自分でも分かってない模様ですが、こういう思い切った改造ができるのも激安ギターのメリットでしょうね。

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  • 2013年7月7日 (日)

    相変わらず更新が滞ってますが、少しづつ手を加えてます。

    MST-600

    今回は初めての電動トリマーに挑戦しました。と言ってもトリマーを買った訳ではなく、近所のホームセンターの工作室に常備してある物を使わせてもらいました。

    事前にネットなどで使用方法をいろいろと調べましたが、そもそも現物を手に取った事すらないので、ガイドがどうこう言われてもピンと来ないのが現実です。で、見よう見まねと現場での試行錯誤で、どうにかこうにかPUとコントロール部分のキャビティをザグりました。画像ではそれなりに綺麗そうに見えますが、実際には断面も深さも凸凹でガタガタです。また、コントロール部が奥までザグれてないのは、工作室に用意されているトリマービットでは20mm程度の深さまでしかザグれないからです。

    で、どうしてこういうザグりを行ったかというと、いったんキャビティを全部埋めて、新たにキャビティを掘ろうと計画したからです。なので今後もホームセンターにて電動トリマーを使用する事になる予定なのですが、今の技術では仕上げに物凄く苦労する事になりそうなので、何とか経験を積んで上手くザグれるようになれればいいんですけどね。

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  • 2013年8月1日 (木)

    コントロールキャビティの最深部を埋めました。とは言っても、見た通りに隙間だらけで物凄く適当でいい加減です。どうしてこうなったかというと、木材をキャビティの変テコりんで複雑怪奇な曲線の形状に削り出すのが面倒臭かった事と、どうせ見えなくなる部分だから適当でいいじゃんという妥協からです。

    MST-600

    ちなみに、穴埋めに使用しているのはマホガニーです。

    と言えば聞こえはいいですが、実際にはフィリピンマホガニー、つまりラワンです。言うまでも無く、工作室を使わせてもらってるホームセンターで購入しました。

    余談ですが、ラワン購入の際には10枚くらいの中から選んだのですが、これらは本当に同じ材なの??って思ってしまう程に質感や重さが極端に異なる物が混在していました。その中から1枚を選ぶのには、叩いて音を聞くという方法で行いました。というのも、以前何かの雑誌で、スティーブ・ヴァイがギターのボディを叩いた時の音の響きがメジャーな物を選ぶという記事を読んだ事があるからです。もちろん私には音の響きから材の良し悪しなど分かりませんが、軽すぎて「パフッ」って物や、重すぎて「ゴンッ」って物は避けて、そこそこの重さで「カンッ」って明るく響く物を選びました。果たして結果が吉と出るか凶と出るかは分かりませんが。

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  • 2013年8月11日 (日)

    購入したラワン材の厚さは14mm程度だったので、1枚ではザグりが埋まりません。なので中に約8mmに削った板を敷きました。これには配線材を通す穴のための切り込みを入れてあります。

    MST-600

    MST-600

    そして、その上から14mmの材を埋め込み、トップと面いちになるようにサンディングしました。

    文字で書くと簡単そうですが、実際には現物合わせで板の形を整えてるので、想像以上に困難な作業でした。しかも柔らかい印象のあるラワン材ですが、思いの外に硬くて余計に苦労したし。

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  • 2013年8月24日 (土)

    ホームセンターの工作室にて、PUキャビティのザグり作業中の様子です。

    MST-600

    にしても、たまたま一緒に工作室を利用する人たちが「それはエレキギター作ってるの??」と必ず聞いてきます。確かに自分で作ったりするのは珍しいんでしょうけどね。

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  • 2013年9月1日 (日)

    で、こうなりました。

    MST-600

    ピックガード無しでP-90×2発となります。ただし、画像では分からないのですが、PUザグりで大失敗してて修正しなければならないのと、7月7日にも書いた通りに、トリマーの長いビットが無いためにコントロールキャビティの深さが全然足りなくて、それを何とかする作業が必要なので、まだまだ先は長いです。

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  • 2013年9月8日 (日)

    この1週間で行った作業は以下の通りです。

    MST-600

    1.失敗したPUザグリの修正のため、メイプルの屑粉をタイトボンドで練ったパテや当て木で削り過ぎた部分を埋めた。

    2.PUキャビティを再度ザグった。

    3.コントロールキャビティ内部のトグルスイッチ取り付け部分をドリルや彫刻刀で掘り下げた。

    4.トグルスイッチを取り付ける穴を開けた。

    5.ネックやブリッジを仮組みして仮配線した。

    で、画像のようになりました。トリマーでザグる際のガイドを両面テープで貼り付けるための基準となる線がいろいろと引かれてたり、ガイドを剥がす時にトップの付き板まで剥がれてボロボロになってたりしますが、どうせ新たに付き板を貼って塗装するので大丈夫です。

    あくまでも仮組みなので、PUの高さも一番低い状態ですし、ボリュームもトーンもありませんし、弦アースも繋がってないので酷いノイズですが、取りあえず音はちゃんと出ます。

    いやはや、想像通りのカリンとした抜けのいい音なので思わず笑っちゃいました。

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  • 2013年9月16日 (月)

    台風の直撃で野外での作業、サンディングや塗装などができませんでした。

    MST-600

    実はサイドは塗装を落としてないんです。

    トップとバックは単純な力任せの作業なので先んじて落として、サイドは特にカッタウェイ部分が面倒臭いので後回しにしてましたが、ボディへの加工がひと通り終わったので、これからぼちぼちサイドの塗装落としを行っていきます。

    面倒臭いなぁ。

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