2013年10月12日 (土)

MST-600

ようやくサイドの塗装を落としました。本当にブ厚くて硬くて、綺麗に落としたら数ミリは削ったんじゃなかろうかって程に大変な作業でした。と言うのも決して大げさではなく、塗装を落とした後にネックをセットしたら、ポケットからネックが1mmほどはみ出る始末です。同時にボディ裏のスプリングキャビティのカバーも、せっかく落とし込み加工が成されてるにも関わらず、そこからはみ出てしまいます。

また、承知していた事ですが、このボディが本当にツギハギだらけなのが明確になりました。べニアとは異なりますが、ぶっちゃけ、角材を貼り合わせて板状にしましたと言っても過言ではありません。それに加えて私が5枚も埋め木をしてるので、ピースで数えたら両手では絶対に足りません。

私はワンピース信者ではありませんが、べニアは絶対に受け付けません。果たしてその中間とも言えるこのギターがどうなる事かは何とも言えませんが、9月8日の仮組みではなかなか良かったと思ってます。

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  • 2013年10月14日 (月)

    MST-600

    予定通りに突き板を貼りました。さすがに3回目ともなると多少は手慣れてくるもので、アイロンの操作も鼻歌交じりで作業は順調に進んでるかのようでしたが、その油断の先に大きな落とし穴がありました。

    ボディトップの広い面を一度に貼るのは難しいので、センター部分を最初に、次に左右を順番に貼るのですが、センターの次に何も考えずにエルボーコンターの湾曲部分を先に貼ってしまったため、突き板を捲り上げる事ができなくなり、つまりタイトボンドを奥の方に塗布する事ができなくなってしまい、ボディ中央部分の広い範囲で突き板が浮いてしまう結果となってしまいました。

    失敗は成功の元と自分に言い聞かせ、インジェクターを突き板の中に挿入させてタイトボンドを注入しつつ、アイロンで熱を加えての強制接着を繰り返し、どうにかこうにかそれなりに貼り付ける事ができました。

    そのまま勢いに任せてボリュームとトーンを取り付ける穴を開けたところ、穴の周囲の突き板がバリバリに割れてしまったので、タイトボンドで埋めて補修しました。どうせノブを取り付けたら見えなくなる部分なので気にしません。

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  • 2013年11月9日 (土)

    MST-600

    未だにどういう塗装にしようか決めかねています。

    本当はスポルテッドメイプルのような渋〜いのを目指したかったのですが、そもそもスポルテッドメイプルの突き板が希少で高額のために入手困難なので、本物を使うのは断念した経緯があり、普通のトラ杢で何とかそれに近づける事は出来ないかと日々思索を巡らしていても、なかなかいいアイディアが思い浮かばずに進捗がほとんど無い状態です。

    取りあえずトラ杢なので、それを目立たせるためにマホガニーブラウンのステインを薄く塗り込んでみました。ぶっちゃけ、経験が皆無なので仕上がりがどうなるかは机上の理論での推測でしかないので、相変わらずの試行錯誤状態となってますが、それはそれで楽しいものです。

    と、ステインを塗り込んだら突き板の接着が不完全だった部分が浮いてきたので、修正をしつつ次の手を考えていきます。

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  • 2013年11月16日 (土)

    MST-600

    トップの着色が終わりました。この綺麗じゃない感が渋くていいと思ってます。が、実は思いの外苦労させられました。

    あえて塗りムラを出そうとして、刷毛で縦方向に無造作に塗っては軽くサンディングしてボカすという作業を繰り返したのですが、薄めたステインを塗って木地が水分を吸うと膨張して、本当に小さな部分で突き板の浮きが度々見つかるのです。なのでそれを修正しようとしてボンドを塗り込んでアイロンで圧着すると、今度は一気に収縮して割れ目が生じてしまうのです。そこにまたボンドを流し込んではサンディングしてを繰り返すという、ある種の堂々巡りに陥りました。

    それでも何とか少しづつ進めて、最後は周囲を薄いバーストを吹いて完成です。取りあえずは当初の狙ったイメージに近い仕上がりとなったので満足しています。

    さて、バックはどうしてくれようか。と言いつつ、一応のアイディアはあるんですけど、上手くいくかどうかはやってみないと分かりません。

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  • 2013年11月21日 (木)

    MST-600

    との粉の処理と着色をサイドとバックに行いました。着色には水性ステインのマホガニーブラウンを薄めて刷毛で無造作に塗ったのですが、トップにも増して渋くていい感じになりました。

    が、こんな画像ですら確認できるくらいに塗りムラに見えるのは、元々のギターが端材の寄せ集めで、それを隠すために薄い突き板が最初から貼ってあり、塗装を落とす際のサンディングでそれを削ってしまってボロボロになったのを無理やり修正した痕跡です。

    このままでは修正跡が目立ち過ぎるのと、さすがに単色では少し単純な気がするので、サイドも含めて周囲にバーストをかける予定です。そうすればサイドから丸見えのツギハギも多少は隠せるかもしれませんし。

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  • 2013年11月24日 (日)

    MST-600

    サイドからバックにかけてバーストを吹きました。物凄く渋くて落ち着いてて好みな感じに仕上がりましたが、いかんせん修正跡が多数ありすぎて目立つのが難です。なのでそれを隠す目的と、以前から考えてた案を実現するために、イラストを印刷したラベルを貼ってみました。

    イラストの全貌は完成時に公開しますが、いかにもラベルを貼りました感を誤魔化しきれず、正直言っていまいち気に入ってません。が、やらないで後悔するよりもやって後悔した方が後々の経験にも活かされるので、このまま断行する事にします。

    この後、果たしてサンディングシーラーなどの塗布でラベルがどうなるのかは実際にやってみないと本当に分からないので、一抹の不安は拭えませんが。

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  • 2013年12月1日 (日)

    平日の夜、数日に渡って寒さに震えながら野外でサンディングシーラーを刷毛塗りし、今日はすでに研磨に取りかかってます。

    MST-600

    単純に研磨する方向から見れば、作業効率がいいのは目詰まりしにくくてガシガシ削れる空研ぎペーパーなのですが、それだと削り過ぎて着色の下地まで削ってしまう事が多々あり、すると修正作業に結構な時間を取られてしまうので、結局は普通のペーパーを大量に使ってこまめに交換しつつ地道に研磨する方がいいという事に、塗装3回目にしてようやく気付きました。

    画像では確認しづらいですが、ホーンの方はサンディングシーラーの凸凹が見えて平坦が出ておらず、ボディエンドは均一に真っ白になって平面が出てる事が分かると思います。ちなみに、ペーパーは400番を使用してます。

    実は、前回に書いたイラストの件ですが、ここまで作業を進めたにも関わらず、やはりどうしても気に入る事ができず、手間暇をかけてもいいので剥がそうかどうしようか未だに迷ってます。さて、どうしたものかなぁ。

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  • 2013年12月7日 (土)

    で、結局イラストのラベルは剥がしました。微妙に角度が違いますが、左が剥がす前で右が剥がした後です。

    MST-600

    経験を積みたい欲求と、貼った感が否めずに気に入らない気持ちとの間で最後まで悩んでいたのですが、気に入らない物を手元に置いておくストレスが長く続くなら、それを排除して経験値は次に回そうという打算が成り立ったという訳です。

    ラベルをドライヤーで温めてスクレイパーを入れてやったら、スーっと楽に剥がせたのはいいのですが、案の定ラベルの糊がベットリと残ってしまったため、それを落とすためにペーパーで研磨したところ、予想通りに塗装の色も落ちてしまい、かと言って周囲と同じように塗り直すためにはブラシで吹く手間暇が必要なため、適当に刷毛で塗って終わりとしました。つまり「どうせバックは目立たないからいいじゃん!」と妥協したという訳です。画像では段差があるようにすら見える塗りムラとなってますが、すでにサンディングシーラー塗布後の研磨まで終わってるので、平坦でスベスベな状態です。この塗りムラでピカピカに仕上げるのもまた一興かと。

    この後は少し修正してクリア塗装に入ります。

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  • 2013年12月10日 (火)

    ボディの加工が楽し過ぎて、間抜けな事にヘッドの加工をスッカリ忘れてました。

    MST-600

    画像は、表面の塗装を落として突き板を貼り、トラ杢を目立たせるためのステインを薄く塗り込んだところです。このヘッドの形状は気に入ってるので変えません。メイビスがメジャーかマイナーかは分かりませんが、ギターそのものはメイビスを連想できないくらいまで変えたので、後々も比較される事は無いだろうと思ってます。

    で、マッチングヘッドにする予定ですが、ボディの塗装のコンセプトが「雑」であり、思い付きの行き当たりばったりな手順に加えて「適当」という要素も含まれているため、それを再現できるかは非常に微妙なところです。

    もうひとつ、Formula 1と同じようにゴールドの塗料で「雅龍」の文字を書き込もうと思ってるのですが、周囲が薄いブラウンだとゴールド文字がまったく目立たなくなるかもという懸念があります。かと言って目立ち過ぎても変なので、何か工夫を考えようと思います。

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  • 2013年12月14日 (土)

    ヘッドを加工してます。

    MST-600

    適当に刷毛でムラを作りながら塗ってはペーパーでサンディングする作業を数回繰り返し、その後エアブラシで軽くバースト処理を行ってから「雅龍」のロゴをゴールドの塗料で手書きしました。前回に書いた懸念の通り、角度によっては文字が全然見えません。この塗料は金粉を含んでいるようなので、角度によっては光の反射で見えるのですが、後のクリア塗装で磨きあげて全面に艶が出た場合は見えなくなるかもしれません。さてどうしましょう。

    と、悩んでみたのも束の間、自己満足なロゴなんだから目立たなくていいじゃんって結論に至ったので、このままいきます。

    ちなみにボディは、幸いにも風が無い日が続いたので、1日1回クリアを吹いてました。が、いかんせん仕事から帰宅した後の21時頃の野外作業なので、その時には見えなかった小さなゴミの付着やら、何故できたのか分からない1cm程の長さの凹み筋などが多数ありました。もしかして気温が低すぎてダメなんでしょうか。まさか乾燥する前に凍っちゃったとか。

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  • 2013年12月18日 (水)

    MST-600

    関東では雨が雪に変わる可能性が高い天候で物凄く寒いです。なので今日は作業を行いません。

    画像は野外の物置の中でクリアを乾燥させているボディと、ヘッド部分のサンディングシーラーを乾燥させているネックです。ヘッドの方はこの後も塗装の作業を重ねますが、ボディのクリア塗布は一応終わっていて、完全乾燥のために吊るしてある状態です。

    ボディのクリアは最後に吹いてから3日を経ているので、すでに乾燥して表面はツルツルとなっており、触れてもベタベタしませんが、鼻を近づけるとシンナーの匂いがします。なので部屋に持ち込むと10分程で気分が悪くなります。つまり、一応の乾燥はしているけど、まだ溶剤が抜けきっていないために硬化していない状態とでも言えるのでしょうか。もちろんこれでは研磨作業に入る事はできません。

    夏場ならば1週間も置いておけば十分に乾燥硬化すると思いますが、冬場は果たしてどれくらい放置しておけばいいのか見当が付きません。同じ時期に塗装したLST-Xのログを見ると、約1ヵ月間も放って置いてます。となると残念ながら年内の完成は難しいかもしれません。

    にしても、クリアを塗ったら予想外にトラ杢がくっきりと浮き出て、思いっ切り派手なイメージになってます。

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