2014年1月3日 (金)

MST-600

最後にクリアを吹いてから約2週間を経過して溶剤の臭いがほとんど抜けたので、それでも鼻を近づけると微妙に臭いので、本当はあと2週間ほど放置した方がいいのかもしれませんが、我慢できずに(笑)水研ぎを行ってしまいました。

ですので、画像で確認できるように、光沢が完全に無くなってマットな状態になってます。

相変わらず大変な労力を必要とする作業です。何だかんだ言っても私が使用しているラッカーのクリアは想像以上に硬いため、それなりの力を込めないと研磨できず、しかも水で洗いながらではあっても、水研ぎ用であるはずのペーパーはすぐに目詰まりを起こして削れなくなってしまい、かと言って、削れないからと力を入れ過ぎると、今度はラッカーを通り越してサンディングシーラーから木地に着色した部分まで研磨してしまいかねないため、力の入れ具合から神経の張り詰めから、とにかく疲労するのです。

また、やはり経験が感覚となって身に付いている事実が非常に重要で、なのでプロに依頼すると5万円からの料金が発生するのは十分に納得できます。

こちらも完成が間近に迫って嬉しい気持ちになってます。

  • ページトップへ
  • 2014年1月8日 (水)

    コンパウンドによる研磨を終えて、組み上げて弦まで張ってます。

    MST-600

    相変わらず車用の物凄く臭いコンパウンドを使用しているので、真冬にもかかわらず換気のために窓を全開にして寒さに震えながらの作業ですが、細目〜中目〜極細と進めるにつれて、まるで鏡のようにピカピカとなって周囲を映し出していくという結果が目に見えて明らかなので、本当に楽しい作業です。

    研磨後にアッセンブリーをインストールしようとしたところ、0.047μFのキャパシタが見当たらず、代わりに0.022μFが残っていました。そういえばHONDOのトーンの具合が変だった事を思い出し、しかし私はトーンをほとんど使わないために放置していたのですが、この機会に確認してみたところ、案の定0.047μFを使っていました。もちろんすぐに0.022μFとスワップしたのは言うまでもありません。

    冒頭にも書いたように、すでに弦を張って調整まで行って弾ける状態になってるのですが、実はコントロールノブを入手していないため、完全な完成には至っていません。なので、ボディの画像や音を含めた他の詳細は完全完成時に公開しようと思います。

  • ページトップへ
  • 2014年1月11日 (土)

    ようやくノブが届いたので、取り付けて完成です。と言うのはウソで、クロームのアームバーが無いのと、コントロールキャビティのバックパネルを作り忘れていたので、未だに完全完成形ではありません。なので、画像はOS-55DTのゴールドのアームバーを取り付けています。

    MST-600

    実は、PUの下には家にあった隙間テープを重ねて入れてたり、そのPUをボディに取り付けるビスは専用品ではなく、ホームセンターで入手したミニビスを使用してたりと、相変わらず金をかけたくない貧乏性がにじみ出てるのですが、私のもっとも尊敬するギタリストであるブライアン・メイも、ほとんど廃材でレッド・スペシャルを作り上げてますので、その影響と思えば嬉しい気分になります。ちなみに弦アースは、リアPUキャビティからスプリングキャビティへ穴を開けて通してます。

    余談ですが、P-90のソープバータイプの2本の取り付けビスは、それぞれ2〜3弦と4〜5弦のポールピース間にあり、しかもビスが磁性体であるため、そこだけ磁界が大きくなっていると思われ、それが音のキャラクターの要因のひとつではないだろうか、などと推測している私です。いや知らんけど。

    久しぶりにシンクロナイズド搭載のギターをゼロから調整しましたが、いやはや本当にビックリするほど論外に面倒臭かったです。が、その甲斐あって、なかなか弾きやすくなりました。

    それにしても、このトラ杢は木地着色時の状態からの想像をはるかに超えて派手に仕上がってしまいました。あまりにも派手過ぎて、周囲のバーストがまったく目立ちません。なんでこうなっちゃったのかサッパリ分かりませんが。

    で、肝心の音ですが、得体の知れない材にホームセンターで買ったラワン材を組み合わせた10以上のピースから成り立つボディという大前提からは、予想外で意外で期待外れの物凄い音が出て、思わず顔がニヤけてしまいました。もちろん、フロントとリア共にダンカンのSP90-1nという素晴らしい性能のPUに大きく助けられているのは間違いありませんが、音を決定づけるのはボディだと思っている私にしてみれば、いい意味で完全に裏切られたと言わざるを得ません。

    軟らかいフィリピンマホガニー(ラワン材)をボディの中心部に埋め込んで、そこでブリッジのアンカーを受け止める事で音の立ち上がりが若干マイルドになったようで、十分に高域が出ていながら耳に障らない聴きやすい音で、しかもレギュラースケールで張りのあるトーンと相まって、抜けるような中域が本当に秀逸です。また、コードを鳴らしても各弦の分離と粒立ちが明瞭なので、クリーンでもクランチでも歪でみも、フェンダー系のアンプで鳴らしたら最高に気持ちいいと思います。

    などと、あれこれ自画自賛的にベタ褒めで狂喜乱舞してますが、そもそものレベルが低い私の戯言なので、信用半分以下と受け止めて欲しいと思います。

  • ページトップへ
  • 2015年1月12日 (月)

    以前から、弦高がちょっと高めで弾きづらいと思いつつも、他のギターをいじるのが忙しくて放置していたMST-600に手を加えました。

    という訳で、MST-600に関しては丸々1年ぶりの更新です。

    まずは弦高を下げる事からで、できるだけビビらないようにしていた今までセッティングから真逆の、ちょっとビビッてもいいから可能な限り低くする方向へ、1弦のサドルを約1mm、6弦のサドルを約0.5mmくらい下げました。つまり、12フレットの弦高は、それぞれその半分づつ低くなった訳です。

    そして全部のポジションで出音のチェックをしたところ、2弦20フレットでベンドすると音詰まりする事が分かったので、21フレットと22フレットを1000番のペーパーで擦り合わせして不具合を修正しました。

    MST-600

    さらに、シングルコイル特有のノイズを何とか低減できないかと思い、PUカバーの裏側にアルミテープを貼ってみようと思ったのですが、これがとんでもなく難しくて、四苦八苦の末に何とかどうにか綺麗っぽく貼れたと思っても、どうしても多少のシワが入ってしまい、するとPUに被せた時に不自然な浮きが出てしまうので、仕方なく断念しました。そのうち何か他の手を考えてみたいと思います。

    次に、激安ギターの定番である貧弱なアームユニットのブロックを、余って転がってるギターの、厚くてちゃんとしたそれと交換しようと分解してみたのですが、微妙にネジ穴の位置が合わずに、こちらも断念しました。

    無計画で思い付きの行き当たりバッタリな改造には徒労も付き物ですが、それが経験となって今後に活かされると信じてます。ってか、そう思わないと、費やした時間や労力が虚しいじゃん。

  • ページトップへ
  • 2018年6月30日 (土)

    MST-600

    自作ギター「菫」を作ったそもそもの理由は、正体不明な材を使ったMST-600との比較だった訳なので、その目的が果たされた今となってはコレを保持している理由はありません。

    なので「DN-50」「LST-X」に引き続いて断捨離の対象となったのですが、派手なトラ杢とは裏腹に、斑だらけで中途半端な色合いを狙って塗装したので、安く買い叩かれるのは必至です。そこで少しでも高額で取り引きされるよう、改めてリフィニッシュする事にしました。

    まずは塗装を落とす事からですが、ラッカーなのでペーパーで擦ると熱で塗料が溶けてペーパーに付いて目詰まりします。それでも分厚いポリに比べれば屁の河童で、わずか2時間もかからずにボディ全体の塗装を剥がし終わりました。

    MST-600

    残念ながらトップに貼ったメイプルの突き板のトラ杢に染み込んだステインの顔料までは落とす事ができず、木目を見せる塗装では斑が残ってしまうため、仕方が無いので塗り潰しにする事にしました。

    ただ単に塗り潰すのも面白くないので、この機会にラップ塗装に挑戦してみます。ついでに塗り直す前とは違うギターである事を主張するため、2V1Tのコントロールを1V1Tに変更してボディエンドに近かったトグルスイッチをネック側に移動させます。

    まずは通常の塗装と同じく、木地を仕上げた後にプライマーを吹き、サンディングシーラーで平面を出した後、アイボリーで捨て吹きして木地をマスクします。

    MST-600

    この時に雨がパラついたため、乾燥後は所々に小さな丸い痕が付いてしまいましたが、バインディングをマスキングしてベース色となる黒を吹き、1日乾燥させてから適当にクシャクシャにしたラップにシルバーを吹き付け、それを黒地のボディに適当に押し当ててランダムな模様を付けたところ、捨て吹きの跡は完全に目立たなくなりました。

    シルバーの乾燥後に全体にタミヤカラーのクリアブルーを吹いて色を付けたらラップ塗装のできあがりです。後は普通の塗装と同じようにクリアを重ねて吹いて、鏡面仕上げのための研磨は面倒臭いからパスして、エンボス加工のようなザラザラ感を特色と主張する事にしました。

    今回は売りに出す事が目的なので、少しでもコストを抑えるために黒とクリアはホームセンターで一番安いアクリルの物を使用してみたのですが、1ヶ月以上も乾燥させたにも関わらず、ひざの上に乗せて組み込み作業を行なっていたら、思いっ切りジーンズの痕が付きました。

    MST-600

    幸いにもラップ塗装とクリア吹きっぱなしの凸凹が跡を隠してくれましたが、アクリルスプレーが全然ダメで使えない事が十分に分かりました。

    元々付けていたCTSのアッセンブリーとダンカンのPUは取り外して、代わりに家に転がってた正体不明のポットと、Amazonで2個¥1,500くらいで安売りしてた(多分)中国製のP90タイプに載せ換えました。

    この安売りPUは「Yibuy」というメーカー(ブランド??)なのですが、価格に相反して想定外に驚くほど結構いい音を出してくれるので決して侮れません。

    で、こんな小学生の工作のような激安ギターがオークションの結果、アクセス数3,389回、ウォッチリスト追加数188件で、¥25,000で落札されました。何か逆に申し訳ない気持ちです。

  • ページトップへ