2020年1月18日 (土)
ようやく念願の1979年製の「本物」のPS10を入手しました(画像右)。

と大袈裟に騒いでますが、いくらプレミアが付いてると言っても、たかが20万円にも満たない価格なので、その気になればいつでも簡単に手に入れられたのですが、やはり可能な限り安く、できるだけ綺麗な個体を買いたいという心理が働いて、なかなか購入の踏ん切りが付かなかった事実は否めません。
ある時、ヤフオクにペグボタンが1個欠損した比較的綺麗な個体が出品されたので、これなら安く落とせるかもしれないと奥さんに許可を得て11万円で入札したのですが、最後の最後で11万1千円で入札があって持っていかれてしまったのです。
悔しかった私は同時期に出品されていた別の個体に「どうせこの価格では落札できないだろう」と思いつつ、憂さ晴らしの嫌がらせ目的で12万円で入札したのですが、なんとそれが11万7千円で落札できてしまったのです。
事後報告で奥さんに顛末を伝えたら「知らない!!」って言われてそっぽ向かれましたが、考え様によっては、落とせなかった個体は壊れたペグを直すのに数千円を要するはずなので、全体の価格としては同等になった訳です。
何れにしろ、店舗で販売している個体は安くても20万円弱、高ければ30万円を超えるので、非常に安い買い物だったと思います。
今さら言うまでもありませんが、このPS10は1978年にKISSが来日した時にポールが弾いていたシグネチャーモデルで、フジゲン(当時は富士弦楽器製造株式会社)が製造し、同年からアイバニーズ(当時はイバニーズ)のカタログに掲載されていたようです。

その後も何回かリイシューモデルが発売されますが、仕様が微妙に変わったり特別なモデルだったり、メーカーが変わったり海外製造になったりと、ぶっちゃけ「本物」とは呼び難いモデルでした。
またグレコからも同じ形状で細部のデザインが微妙に異なるモデルがミラージュとして販売されており、こちらも生産終了後に別メーカーと思われるモデルが再販されたりと多種多様が存在します。
そのグレコのリイシューでフロイドローズトレモロユニットを搭載したM-110FRを改造してPS10に似せたのがこちらです。
これを入手した時にも大喜びしたのですが、今回は「本物」なので舞い上がり度合いは比較になりません。マジうれしー!!
2020年1月19日 (日)

取りあえず真っ黒に錆びた弦を外し、ブリッジなどのパーツも外してボディやネックの汚れを落としてポリッシュで磨き、またパーツも簡単に磨いて組み上げました。
今回初めてジブラルタルブリッジやクイックチェンジテールピースを扱ったのですが、スタッドの高さを調整してブリッジやテールピースをセットした後にナットで絞めて固定するという、ちょっと面倒臭い仕組みになっている事も初めて知りました。
さすがに40年以上も前の物なので、それなりの傷や打痕や経年による塗装の割れなどはありますが、この個体はあまり雑に扱われていなかったようで、というかあまり弾かれていなかったような感じで、フレットの減りもほとんど無く、リペアが必要な大きく目立つダメージもありません。
唯一、テールピースが弦の張力に負けてネック側に湾曲してるので、機能的に支障はありませんが、これはちょっと直したいなぁと思いました。こんな硬い物をどうやって直すのかは考えなきゃなりませんが。

消耗品である電装系はやはりダメで、ポットはガリが出るしジャックも動かすとノイズが出るし、トグルSWも接触が悪くて音が途切れます。なので近いうちに全交換しようと思ってます。
対してコントロールノブに巻いてあるベルトのようなゴムが40年を経ても残っているのは非常に稀な気がします。
ちなみにコントロールとトグルSWのキャビティの蓋はプラスティックではなく、鏡面仕上げの比較的重い金属のプレートです。
後で気付いたのですが、アウトプットジャックのプレートにバリバリにひびが入ってました。
このギターはボディ厚が薄いためにレスポールなどの正方形ではなくエクスプローラーなどの長方形で、しかしオリジナル形状でネジの位置がズレている可能性も否定できないので、これは自作しようと思ってます。
2020年1月20日 (月)

M-110FR(改)は見た目は自画自賛できるレベルなのですが、軽いバスウッドボディに太目のメイプルネックという組み合わせはストラップで吊るした時のバランスが最悪でヘッド落ちがひどいのと、バスウッドの非常に素直な音は決して悪くはないのですが、やはり目指す音とは方向が違うので、どうしても満足できずにいました。
一方のPS10はメイプルトップにマホガニーバックのボディにメイプルネックとエボニー指板なのでズッシリと重く、しかし吊るした時のバランスは良く、何と言ってもレスポールライクなアタックが鋭くて腰の入った芯のある粘り強いサスティンの音が最高に魅力的です。
アイバニーズオリジナルのV-2ピックアップはスパーディストーションよりも若干パワーが低い感じですが、高域から低域まで幅広いレンジが程よいパワーで、分離感も良く扱いやすい素直なPUです。
なのですぐにDP100に交換しようと思っていたのですが、しばらくはこのままで弾こうと思います。

ただちょっと気になるのが、V-2のオリジナル仕様は3点支持なので、ポールのDP100仕様の2点支持とは異なる部分です。
なのでマウントリングだけ交換して2点支持にしようかなーなどと考えてたりします。
そのV-2ピックアップについて少し調べてみたところ、ネットで拾った情報なので信憑性に欠けますが、当時の物は日伸音波製作所のエフェクターのブランドであるMAXSON製で、ディマジオのスーパーディストーション(DP100)を模して開発されたらしいのですが、DP100がセラミックマグネットを使用しているのに対してV-2はアルニコXを採用しているようです。
その辺が聴感的に微妙にパワーが低くて周波数特性が広いと感じた理由かもしれませんね。
2020年1月21日 (火)

完全に余談ですが、数年前(2015年??)にポール・スタンレイが再びアイバニーズとエンドース契約をしたらしく、その時から「PS10」の名前を冠するモデルが40万円という高額設定で再販されているのですが、見た目は昔のPS10と同じこのモデル、実は仕様が異なっている部分があるのです。
一番大きいのはネック材で、79年当時のモデルはメイプル3ピースだったのが、再販ではマホガニー3ピースとなってます。
また、PUがアイバニーズオリジナルのV-2からセイモアダンカンのCustom 5(SH-14)と'59 model(SH-1)に変更されています。
ポールからの要望なのかアイバニーズの都合なのか、仕様変更された理由については知る由もありませんが、何れにしろサウンド面に大きな影響を与えている事には間違いありません。
残念ながら再販モデルは弾いた事がないので、79年製と比較する事はできないのですが、その辺は個人の好みの問題なので優劣を付ける部分ではありません。
となると、やはり憧れたオリジナルその物って事で、私は79年製で満足です。
シグネチャーってそういうもんだしね。
2020年2月2日 (日)

アッセンブリーのパーツを交換する上で困った事が起こりました。
私はアッセンブリーパーツには基本的にアメリカ製をチョイスしているのですが、PS10は紛れもない日本製なので、ミリとインチの規格違いでアメリカ製が使えないのです。
いや、正確に言うと「使いたくない」のです。
ボリュームとトーンのポットはCTSが、トグルスイッチはスイッチクラフトが信頼できるので好きなのですが、共にPS10の特殊で貴重なノブが入らないからです。
そこで何が困ったのかというと、日本製で信頼できるパーツってナニ??って事です。

ネットで検索してみたところ、ポットはCTS製でミリ規格の物が販売されていたのでそれを採用する事にしましたが、スイッチクラフトのミリ規格は見つかりませんでした。
なので取りあえずサウンドハウスでベストセラーとなっているらしいモントルーの物を購入しようと思ったのですが、在庫切れで入荷時期も不明なので断念して、結局は千石電商でSCUDの物を購入しました。
PS10の純正は箱型なのですが、同じ型のは韓国製しか見つからなかったのでオープンタイプとなります。
余談ですが、あまりにもキャパシタが貧弱なので私の好きなオレンジドロップに交換したくなりましたが、オリジナルの音を変えないために我慢しました。
余計なギミックが無い単純な回路なのでサッサとパーツを交換したのですが、交換前よりも明らかに音の抜けが良くなって大満足です。