2012年1月22日 (日)

EG1000B

ようやく線材を買ったので、EG1000Bの配線を行いました。ポット間は定番のBelden#8503、PUとポットとスイッチとジャックの間は、Belden#8216を使用しました。なぜ#8216を選んだのかというと、昔ながらの網線シールドを踏襲したかったというだけです。実際には被覆があるので見た目は全然違いますが、シールド線ならノイズが防げるという目的もあります。今回はPUから出ているケーブルも交換しました。

私は半田コテを使用して電子部品の取り付けや配線などを行う仕事をしていた経験があるので、ギター内部の単純な配線なら、せいぜい1時間もあれば余裕で終わるだろうと思ってのですが、何だかんだで4時間もかかりました。なので、まだ弦を張って音の確認までできてません。だって、夜になってアンプ使えないし、何てったって寒くて指が動かないし。

写真を良く見ると、ボリュームポットが二重になってるのが分かると思いますが、これは大昔にヤマハがボリュームとトーンのセットで販売していた「ダイレクトサーキット」で、全開にするとホットとアースが完全に絶縁される仕組みになってます。それによって信号のロス、特に高域のロスを無くし、非常に抜けのいい音を出力してくれます。現在はヤマハからは発売されてませんが、同じ仕組みの物がSONICから「フルアップボリューム」という名称で出てます。

Beldenは現代的な音になると言われてますが、元々の枯れた音が変な風に変わったら大ショックだなぁ。

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  • 2012年1月27日 (金)

    ようやく弦を張ってアンプから音を出しました。

    EG1000B

    非常に中高域が出るようになって、今までの音に艶やかさがプラスされ、明るくて元気のいい音になりました。艶やかと言っても決してウェットな感じになって枯れた感が失われた訳ではなく、枯れている音を磨いたらツヤが出たというイメージです。

    うーん、音を言葉で表現するのは難しいなぁ。

    中高域が出て明瞭になったので、相対的に低音弦での音の潰れが減っただけでなく、コードを弾いた時の音の分離も良くなりました。ある意味ぶっちゃけ賭けな選択でしたが、Belden#8216は本当に気に入りました。なので、いずれは機会を設けて他のギターにも使おうと思います。

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  • 2013年5月11日 (土)

    一昨年から言ってたフレット交換に、今日ようやく出す事ができました。依頼したのは個人経営している工房で、そのリペアマンは国内外のプロギタリストのギターのメンテナンスや、楽器店からのリペアの依頼を受けているようで、事務所には作業を終えて客に納品するギターが、パッと見ただけでも20本くらい並んでいました。さすがに「ラリー・カールトンのギターの弦高はメッチャ低かった」などの話題が出ると、ちょっと凄い人なの??と思わざるを得ません。

    で、以下がEG1000Bに対する作業内容です。

    フレット交換
    指板矯正
    ネック矯正(2段階)
    バインディング処理
    ナット交換
    ロッド調整
    サドル調整(弦高バランス)
    電装調整(洗浄メンテナンス)
    PU出力調整(出力調整バランス調整)

    これで見積金額は¥48,500〜¥58,500(税別)です。価格に幅があるのは、ネック矯正でのアイロン処理の回数によって変動するからとの事らしいです。ぶっちゃけ電装調整やPU出力調整は自分でやってもいんじゃね??とも思いましたが、滅多にプロに依頼する事が無いド素人な私がプロの結果を拝める貴重な機会でもあるので、全部お任せする事にしました。

    作業終了まで1ヶ月半程度の予定との事ですが、仕上がりが楽しみです。

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  • 2013年7月19日 (金)

    フレット交換に出してから2ヶ月が過ぎましたが、未だに工房から連絡がありません。混雑の度合いなどで多少の遅れはあったとしても、せめて状況だけでも知りたいと思って問い合せのメールを送ったところ、現在はネックの矯正を行っているが、先日までの猛暑と梅雨が続いた気候により、木材で作られているギターは湿度や温度に大きく影響を受けるため、工房全体の作業が長期に渡って滞っているとの返事を受け取りました。

    まぁ、儲けを優先して短期間でいい加減な作業をされるよりは全然マシなので、時間がかかっても構わないので、しっかりとお願いしますとの返信を送りました。ちょっと残念ですが。

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  • 2013年8月23日 (金)

    フレット交換、まだ連絡ありません。確かに今は夏だから気温や湿度が半端ないんだけど、一体どうしちゃったの??って感じ。何の連絡も無いからトラブルって訳じゃないんだろうけどね。やっぱり不安は否めないわけで。

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  • 2013年9月12日 (木)

    ギターを預けてから丸々4ヶ月が経過しましたが、相変わらず何の音沙汰もありません。ちょっと検索してみたところ、その工房はヤフオクにフレット交換作業で出品していて、その評価がヒットしたのですが、300件以上もあった評価の多くが、オークション終了から評価された日まで3〜4ヶ月の間がありました。という事は、その工房にとって4ヶ月は決して異常ではないのだろうと推測できるので、少しは安心しました。でもだったら依頼時に正直に言ってくれてもいいと思いますが。

    ちなみに、オークションの評価は「非常に良い出品者」ばかりでしたので、こちらも安心です。

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  • 2013年9月28日 (土)

    うひゃっほーい!!

    ようやく帰ってきましたー!!

    EG1000B

    工房で手にして爪弾いた瞬間に生まれ変わったのを実感しました。もちろん良い意味でです。フレットとナットが新しくなったのはもちろん、ネックや弦高のセッティングなど、こんなに弾きやすくなるものかってくらいに変わってて、まるで別物のようです。

    撮影の角度が違うので単純な比較ができませんが、それでもこの時の画像とはフレットの状態が異なるのは一目瞭然です。元々はフレットレスワンダーを模したのか知りませんが、比較的フラットで低かったフレットだったのですが、今回の交換では工房に仕様をお任せしたところ、トップが丸くて高めとなっており、ゆえに音がかなり明瞭になってサスティンも長くなりました。以前と違った場合にダメ出しするのは当然なのですが、私はこっちの方が断然好みなので、感謝こそすれど文句などあるはずがありません。

    指板の表面も平坦を出すために研磨したようで、以前の本当に真っ黒い色だったのが若干茶色っぽくなったのは残念ですが、滅茶苦茶にスベスベで弾きやすくなってます。

    EG1000B

    他にも電装系など一通りチェックしてくれて、何故か原因は分かりませんが、フロントのボリュームのトルクが思いっ切り固くなってたのが通常のトルクに直してあったり、ジャックの接触が悪かったのを改善していたり、ケーラーの穴埋めのハードメイプル木地むき出しで目立ってた部分を、下地だけですが黒く着色してくれたりと、至れり尽くせりです。

    ただ一点だけ、リフレットの際のバインディング処理で、ネック脇の一部のラッカーが割れて剥がれてしまっており、見た目で分かるのと段差が生じてしまっていたのは残念ですが、今の私はそんな細かい事は気にしませんよ。それくらい良くなって帰ってきましたから。

    ちなみに、料金は¥60,000(税込)でした。これを高いと思うか安いと思うかは各自によりますが、私は絶対に安いと思います。

    今回お世話になった工房は「ウッドハモナイズ」さんです。サイトを見て頂ければ技術も信用も大丈夫なのは伝わると思います。

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  • 2014年3月25日 (火)

    特に何か改造などを行った訳ではないのですが、私がEG1000Bを入手した当時の広告の画像を偶然ネットで拾ったので、資料として残そうとしての更新です。

    EG1000B

    もちろん私もこの広告は鮮明に記憶に残っています。私が見たのは、当時定期的に購入していたPlayer誌もしくはMUSIC LIFE誌のいずれかの裏表紙だったと思います。

    「プロのギタリストは当然のごとく全員がギブソンもしくはフェンダー、つまり本物を使ってる」と思い込んでいた視野の狭い高校生だった私にとって、有名なクリエイションの竹田和夫氏がコピー物であるEG1000B、しかもPUのカバーを外して私の物とそっくり同じギターを弾いている写真は本当に衝撃的で嬉しくて有頂天になったものです。

    冷静に考えてみれば、ただ単に広告の仕事としてグレコを担いで写真を撮っただけなのかもしれないという事に簡単に気付くはずなのですが、しかしたとえ広告だったとしても本人が弾いたのは事実です。

    また、確かに視野の狭い餓鬼ではありましたが、友人2名のそれぞれの本物のレスポールカスタムとスタンダードを弾かせてもらい、自分のEG1000Bと比較した結果として、そのボディの鳴りが凄いという事は十分に把握していました。なので、この広告が真実だという実感が舞い上がりに拍車を掛けたという訳です。

    実は、同じグレコのM1000もしくはイバニーズのPS10と、とにかく革新的で美しいシェイプの両者を含め、どれを購入するかで物凄く迷ったのですが、その後に手にした数本のギブソンを押し退けて、今でも私のメインとなっている結果からすれば、当時の選択が間違っていなかった事が証明されたと思えます。

    今後も多数のギターを手に取ると思いますが、私にとっての「いい音」の基準となっているこのEG1000Bは、すでに「一生物」という位置付けと言っても過言ではないと思ってます。

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