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●桶川市 坂田の雑木林●

高崎線に沿って続く大宮台地。
埼玉でも最も開発の進んだ地域にあるため、
電車の車窓からは市街地が続きます。

現在でも開発はとまらず、雑木林は減少の一途をたどっています。
しかし、上尾・桶川・北本市あたりではまだ点々と雑木林が残っています。

(写真 こども公園わんぱく村内の雑木林)

雑木林の中に入ると、あふれるほどの緑が迎えてくれます。

このあたりの雑木林に多い木の一つである、コナラの木が、
空いっぱいに葉を広げています。

木々の葉は、夏の暑い日差しをさえぎる天然の日がさです。

それでも夏の雑木林は暑いです。
だらだら流れる汗と蚊の襲撃に耐えながら、林を散策してみましょう。

突然、目の前にUFOのようなきのこが現れました。
直径は約20cm。このきのこは、ヒロヒダダケといいます。
いちおう食べられるそうです。

華やかな花が少ない夏の雑木林。
そんな林に、白い花をたくさんつけて目をひくのが、ジャノヒゲの花です。

冬になるとかわいらしい青い実を地面に転がします。



夏の雑木林の地面を眺めていると、ヒロヒダダケのほかにもきのこを見つけることができます。
左側は、クロハツというきのこです。あまり目立ちませんが、貫禄のあるきのこです。
また、この仲間(ベニタケ科)のきのこは、緑、赤、紫、白と色の変化が大きく、
しかもけっこう見つけやすいので、夏のきのこ観察の楽しみの一つとなっています。

一方で、なんじゃこりゃ?と思えるきのこもあります。
写真右側のきのこは、ノウタケというきのこです。
若いきのこは、写真のように外見はパン、中身ははんぺんのようです。
しかし、時がたつと、ぼろぼろに腐って黄色い粉を噴火させます。

雑木林では、意外なきのこも見つかります。
写真のきのこは、中華料理で有名なキクラゲです。もちろん、食べられます。
晴天が続くとひからびてしまうのですが、雨上がりの日には、さわるとぷよんぷよんします。
雑木林には、白いきくらげも見ることができます。こちらのきくらげも、弾力性に富んでいます。
雨上がりには、まるでろう細工のように美しい姿を楽しむことができます。


●交通案内●(2008年1月現在の情報です)
雑木林が多いのは、桶川市の加納・坂田・倉田地域です。
今回の写真は、加納地区にある桶川市こども公園わんぱく村と、
加納小学校そばにある医王院の雑木林で撮影しました。
この他、坂田地区に隣接する上尾市上地域にも、すてきな雑木林があります。
また、桶川市倉田にある明星院には、大きなカヤの木と立派なアカシデの木があります。

いずれも、高崎線桶川駅から加納循環の朝日バス(一部菖蒲車庫行)が利用できます。
桶川駅時刻
こども公園は加納公民館バス停下車すぐ、医王院の雑木林は駐在所バス停近く、
上尾市上の雑木林は青葉台団地バス停南側、
明星院は小針領家バス停から東へ徒歩約10分です。
桶川市循環バスも利用できます。
明星院方面へは大宮駅方面からニューシャトル内宿駅下車、
北西へ約25分程度歩いていく方法もあります。


・かぶとむし・

このページは 1999年6月20日と同年9月15日に取材しました。