霜里農場:堆肥と土づくり
堆肥(たいひ)と土づくり


堆肥
有機農業で基本中の基本となるのが土作り=堆肥作りです。
堆肥をたっぷり入れた土づくりこそが、有機農業の生命線なのです。
たっぷりできた堆肥は有機農業者の宝物だ。


堆肥堆肥



  ■有機農業の第一の課題は土作り
 昔の農業は牛や馬を飼い、山から落ち葉を集め、畑やあぜの草を買って堆肥をつくり、土地を耕して土作りをしてきました。
しかし戦後の農業は、の役や化学肥料に頼るようになり、土を工場に占領されてしまいました。
有機農業でたいせつなことは、大自然から与えられたものをむだなく使い、ほかのものに依存しないこと。
そのために土づくりが第一の課題になります。
堆肥まき
畑にできた堆肥をまく様子。



  ■土作りは自然に学ぶ
 山の自然をみると、多くの生き物がバランスよく生息し、自然と良い土づくりができています。
これに学んで、田畑も同じような土作りをしていくことが大切です。
そうすれば、天敵がすみよい環境にもなり、農薬も化学肥料もいらない農業を行うことができます。
このためには、自然にあるものを使って堆肥を作り、畑にたっぷり施すことです。
そうすれば、小動物や微生物が生息し、ふかふかの土ができていきます。
有機農業に転換当初、農薬や化学肥料の影響が残りますが、三年ぐらいで小動物や微生物が回復し、十年もするとよい土の畑に生まれ変わります。
かぶとむしの幼虫かぶとむしの幼虫
二年もたった堆肥はもう本当に土のよう。かぶとむしの幼虫がゴロゴロ出てきます。



  ■堆肥作り
 堆肥は、さまざまなものを積み込んで作ります。
我が家では写真のように2メートルx2メートルで枠をつくり、なかに材料を1.5メートルほど積んでいきます。

材料としては、
A.炭素の多い材料(おがくず・もみがら・落ち葉・わら・植木くずなど)
B.窒素の多い材料(家畜の糞・青草・おから・米ぬか・生ゴミや野菜クズなど)
A.10〜20に対してB.1の割合で交互に積んでいきます。

50センチくらいまでいったら足で軽く踏み固め、底の土からしみ出るくらいの水(家畜の尿・液肥などもよい)をかけます。
積み上げてしばらくすると、微生物の働きで発酵がはじまり、熱が出始め、発酵熱は70〜80度にも達します。
この熱で病原菌や害虫・その卵・雑草の種は死滅してしまいます。有機物の分解も進み、有機成分の吸収もされやすくなります。
冬の朝などは湯気がもうもうと上がります。
表面に白いカビ状のものが出ていれば、発酵はうまくいっています。

積み上げたら、十日〜二週間後・さらに十日〜二週間後・そして十日〜二週間後の間隔で切りかえしをします。
そして二週間もたつと、完熟堆肥となります。
堆肥
氷点下十度近くまで下がる冬の小川の朝。牛の糞を堆肥に積み上げに行くと、湯気が立ち上っている。