2006年ニュース

12月30日土曜日

・ウォンの価値は今年1年間に8.8%上昇し、アジアで2番目に高い上昇率だったことがわかりました。ドルに対するウォンの為替レートは、今年の1月4日に1ドル998ウォン50 銭となって1000ウォンの大台を割り込み、今年最後の取り引きとなった12月29日には1ドル929ウォン80銭で終えました。この結果、ドルに対するウォンの為替レートは去年より81ウォン80銭、8.8%も高くなりました。これはアジアではタイのバーツに次いで2番目に高い上昇率でした。一方、日本の円に対するウォンの為替レートも、29日、100円が783ウォン2銭で今年の取り引きを終え、年の初めと比べて、およそ10%の上昇となりました。

・今年の物価上昇率は2.2%にとどまり、この7年間でもっとも低かったことがわかりました。統計庁によりますと、今年の年間物価上昇率は2.2%で、0.8%だった1999年以來もっとも低かったことがわかりました。今年は国際的な原油価格の上昇で、ガソリンなど石油製品の価格は大幅に上昇し、公共サービスや個人サービス料金も大きく上がりましたが、農産物と畜産物の価格が下落したため、年間の物価上昇率は比較的安定した結果となりました。

・元旦は全国的に雲に覆われ、初日の出が見られない所が多いものとみられます。気象庁によりますと、韓半島は30日午後から元日にかけて雲に覆われ、くっきりとした初日の出を眺めることはできず、地域によって雲の合間から見られる程度になる見込みだということです。初日の出の時間は、蔚山市の東海岸に突き出た半島のカンジョルゴッが、7時31分でもっとも早く、ソウルは7時47分です。

・元日の朝、ソウルではさまざまな新年を祝うイベントが繰り広げられます。ソウルにある朝鮮王朝時代を代表する王宮、景福宮の中の池では、王朝時代に使っていた長さ7メートル幅1.8メートルの船を再現して浮かべ優雅な宮廷遊びの趣きを演出します。また南山のNソウルタワーでは、市民が新年の願いごとを書いた紙を展望台に設けられた「空の倉庫」に入れるイベントが行われます。ソウル市瑞草(ソチョ)区と京畿道果川(グァチョン)市にまたがる山、清渓山では、山登りを兼ねた初日の出を拝むイベントが、またソウル市内を東西に流れる漢江では、初日の出遊覧船が特別運航されます。

・来年暮れの次の大統領選挙に立候補するとされている野党ハンナラ党の4人が29日会談し、党内の大統領候補選挙の結果に承服することで合意しました。ハンナラ党の姜在渉(カン・ジェソブ)代表ら指導部は、29日、李明博(イ・ミョンバク)前ソウル市長、朴槿恵(パク・クネ)前ハンナラ党代表、孫鶴圭(ソン・ハッキュ)前京畿道知事、元喜龍(ウォン・ヒリョン)議員のハンナラ党の次期大統領選挙の有力候補4人を招いて晩さん会を開きました。この席で姜在?代表は、「ハンナラ党内で行う大統領候補を選ぶ選挙によって、ハンナラ党が分裂するのではないかと、国民の間で心配の声が高まっている。絶対そのようなことが起らないよう、4人の候補者は党内選挙の結果に承服することをここで誓ってほしい」と述べ、4人が同意したということです。ハンナラ党の大統領選挙の有力候補と党指導部が一同に会したのは今回が初めてです。

・韓国の歴代の大統領のうち国政運営にもっとも成果を上げた大統領は、朴正煕(パク・ジョンヒ)元大統領というアンケート調査の結果が出ました。KBSテレビの時事番組「サム」が大統領のリーダーシップについて、全国の成人男女1000人を対象に世論調査を行った結果、国政運営にもっとも成果を上げた大統領として、朴正煕元大統領を挙げた人が全体の58.3%でもっとも多く、次いで金大中前大統領17.9%、全斗煥元大統領10.6%でした。一方、盧武鉉大統領の国政運営については、「非常に間違っている」と「おおむね間違っている」が合わせて80%に達しました。

・今年は、例年より気温が高く、降雨量の推移も極端だったことがわかりました。気象庁によりますと、今年、韓国の平均気温は例年より0.6度も高くなり、世界的には平均で0.42度高かったことと比べて、温暖化の傾向がいちじるしかったということです。また降雨量は、7月に観測史上最高を記録したものの、春と秋にはむしろ干ばつ傾向となりました。しかし10月に入ると、東部の江原道江陵(カンヌン)市で、1日に304ミリもの豪雨を記録し、秋の1日の降雨量では観測史上1位となりました。気象庁は、「地球温暖化の影響で、気温は年々上昇しており、集中豪雨や大雪、干ばつ、酷暑など災害をもたらす異常気象が年々深刻になっている」と分析しています。

・韓国の動物園で生まれ、韓国で生まれたトラの第1号とされていたソウル大公園の「白頭(ペクトゥ)」が、このほど高齢で亡くなりました。ソウル大公園によりますと、トラの「白頭」は今年17歳で、人間に換算すると70歳を超える高齢だったため老化による死亡とみられるということです。白頭は、1986年にソウル大公園に寄贈されたシベリア産のトラ5頭から生まれた雄のトラで、韓国で野生のトラが絶滅して以来韓国で初めて生まれたトラとして大事にされてきました。しかし白頭が生まれてから韓国の動物園では合わせて19頭のトラが生まれていますので、韓国産のトラが絶滅したわけではありません。

・元日が国民の祝日のため、韓国では30日から事実上の3連休となりました。このため連休を初日の出の名所やスキー場で過ごそうという人々のマイカーで、行楽地に向う高速道路は30日午後から渋滞が目立ちました。韓国道路公社によりますと、30日は通常より1万台ほど多い33万台の車が高速道路でソウルから地方に向うものとみられるということです。

・30日のソウルは晴れ、午後3時の気温は氷点下0度8分でした。31日は全国的に高気圧の縁に当たって晴れ時々曇りの見込みです。31日の全国の朝の予想最低気温は氷点下8度から氷点下1度、日中の最高気温はプラス1度から9度という予報です。

12月29日金曜日

・政府各部署とほとんどの会社ではきょう29日に、仕事納めをしました。青瓦台は、李炳浣秘書室長主宰で仕事納めをし、財政経済部や外交通商部など各部署と機関も、それぞれ仕事納めを行って今年一年の苦労を労うとともに新年の健闘を誓い合いました。旧暦で正月を祝う韓国では新暦の正月は元日だけが国民の祝日になっているため、2日に仕事始めをします。

・丁世均(チョン・セギュン)産業資源部長官が29日、辞意を表明しました。ウリ党の院内代表だった丁世均氏は、今年初めに行われた内閣改造で2月から産業資源部長官を務めましたが、再び党に復帰することにしています。後任には、大統領経済政策首席秘書官をつとめた金ヨンジュ国務調整室長が有力視されています。

・盧武鉉大統領は、当初、年末に行う予定だった一部の閣僚などを入れ替える人事を年明けに行うことになり、韓明淑国務総理の去就に関心が集まっています。韓明淑国務総理は、当分の間、党に復帰する意思はないとしていますが、青瓦台は、来年行われる大統領選挙の与党候補の1人である韓明淑総理を党に復帰させる方向で検討を始めた模様です。

・国防部は、先月核実験を行った北韓の軍事力を「深刻な脅威」だとする内容の「2006国防白書」を29日、発刊しました。国防部はこの中で、「北韓の在来式軍事力、核実験、大量破壊兵器、軍事力の前方配置などは韓国の安全保障に対する深刻な脅威だ」と規定しました。これは2004年の国防白書に明記された直接的な軍事脅威という表現をさらに上回る強い表現になっています。

・盧武鉉大統領と、中国の胡錦涛国家主席は、来年「2007年韓中交流の年」を祝うメッセージを交換したと、外交通商部が29日、明らかにしました。盧武鉉大統領は、中国に送ったメッセージで、「韓中交流の年をきっかけに両国国民の交流協力が一層、活発なものとなって全面的な協力パートナー関係を深め、平和と共同繁栄の未来を拓いていくことを期待する」と述べました。これに対して胡錦涛国家主席は、「両国が善隣友好関係をさらに増進させ、より良い未来を築いていくことを期待する」と応じたということです。韓国と中国政府は、来年一年を「韓中交流の年」とし、政治、経済、文化、教育、科学技術、スポーツなどあらゆる分野で多彩な行事を繰り広げることにしています。

・韓国証券取引所は28日、今年最後の取引日となり、総合株式市場のコスピ指数は、去年最後の取引日より55.09ポイント高い1434.46で終えましたが、店頭株市場のコスダック指数は、去年最後の取引日より95.64ポイント低い606.15で引けました。これでコスピ指数は今年は3.99%の上昇となって、4年連続、上昇傾向が続いたことになりました。一方、コスダック指数は28日、大幅に上昇したものの、今年の下落分を取り戻すことはできず、1年間に13.6%の下落となりました。

・盧武鉉大統領は企業活動を円滑にするために最大限の支援を行う考えを示し、各財閥に対して積極的な投資を要請しました。盧武鉉大統領は28日、大統領府青瓦台で開かれた大企業・中小企業共存協力報告会で、「政府は市場経済の原理にはずれた政策を進めないだろう」と語り、このように注文しました。盧大統領は報告会の前に財閥4グループの会長と会い、年間輸出3000億ドルの達成と5%の経済成長など、今年の経済成長を導いた各社の苦労に感謝の意を表し、来年も投資を拡大して雇用の創出に努めるよう要請しました。

・三星グループの李健熙会長は、28日、粉飾会計と横領、財産の海外移転などの罪で刑が確定し拘束収監されている大宇グループの金宇中(キム・ウジュン)前会長(69)の赦免について、「うまくいくだろう」と語りました。李健熙会長は、28日、青瓦台で行われた盧武鉉大統領と4つの財閥グループ会長らとの懇談会に先立って記者団の質問に答え、「金宇中氏の赦免は、来年2月か3月頃だと聞いている。とくに問題はないのではないか」としてこのように述べました。

・潘基文(パン・ギムン)次期国連事務総長は、就任後にイラクなどの紛争の解決に努めたいという考えを強調しました。潘基文次期国連事務総長は29日、ニューヨーク入りしてKBSと会見し、フセイン前イラク大統領に死刑判決が言い渡されたことについて、司法的手続きにもとづくイラク国民の決定だとして、就任後にイラクの安定に向けて努力する考えだと述べました。

・ソウル大学の黄禹錫教授のES細胞論文ねつ造事件で、共同著者として科学雑誌サイエンスに名前が掲載された当時、青瓦台の科学技術担当補佐官をしていた朴基栄順天大学教授がこのほど再び、大統領諮問政策企画委員に委嘱されました。朴基栄前補佐官は、2001年から3年間、黄教授のチームから研究費2億5000万ウォンを受け取り、論文も書かないのに共同著者としてサイエンスに名前が掲載された人で、2004年に青瓦台に入り青瓦台と政府による黄禹錫教授への支援に中心的な役割を果たしてきました。

・高病原性鳥インフルエンザの原因を究明するため、ウィルス感染の媒体とみられる渡り鳥を捕獲して詳しく調べる案が検討されています。農林部の関係者によりますと、これまでのように渡り鳥の排斥物の調査だけではウィルスの感染経路を正確に究明することが困難であるため、国立獣医科学検疫院や国立環境科学院とともに、渡り鳥を捕獲して詳しく調べる方向で検討しているということです。

・双子の赤ちゃんを産む際に帝王切開ではなく自然分娩を試み、成功するケースが増えています。ソウル大学病院産婦人科のチョン・ジョンクァン教授のチームによりますと、1996年から10年間、双子を妊娠した女性170人が自然分娩を試み、このうち73%が成功したと29日、明らかにしました。チョン教授のチームが自然分娩を試みた双子は、先に産まれてくる赤ちゃんの姿勢が、いずれも頭が下で足を上にした正常姿勢の場合でした。双子がいずれも正常姿勢の場合の成功率は75%、2人目の赤ちゃんがお尻を下にした姿勢の場合でも70%が成功しました。統計庁の資料によりますと、韓国の新生児の数は年々減っていますが、双子の割合は2005年に2.2%とここ数年、増える傾向にあります。

・韓国は29日、この冬一番の寒波に見舞われ、ソウルでは未明に氷点下12.1度まで下がりました。この冷え込みでソウルでは、アパートの廊下側に取りつけられている水道管のメーターが凍って破裂する事故が相次ぎ、ソウル市上水道事業本部によりますと、28日午後5時からの12時間で30件のメーター破裂の届出があったということです。

・韓国外換銀行が公示した29日午後3時の為替レート、日本の円100円は、782ウォン3銭で前日に比べて99銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、928ウォン90銭で前日に比べてウォン70銭のウォン高でした。韓国株式市場は昨日28日に今年の取引を終えました。

・29日のソウルは晴れ、午後3時の気温は氷点下4度4分でした。30日は午後からしだいに雲が広がる見込みです。30日の全国の朝の予想最低気温は氷点下12度から氷点下3度、日中の最高気温はプラス1度から7度の予報となっています。

12月28日木曜日

・与党開かれたウリ党は27日、平和改革勢力など外部の政治勢力との統合を進めるという原則を決めました。ウリ党は27日、国会で5時間にわたって所属議員による討論会を開いた結果、統合新党を結成するという原則を決め、来年2月14日に予定されている党大会までは党の進路についての論議を中止することにしました。ウリ党は指導部である非常対策委員会に党大会準備委員会を設けて党内意見を調整し、党大会の議題などについて合意を導き出すことになりました。こうして統合新党の結成が事実上、党の基本方針として決まりましたが、ウリ党を存続させるべきだと主張する議員らは党大会が党を解散するための大会になってはならないと主張するなど、党内には統合新党結成に反対する意見も根強く、今後とも両派の対立は続くものとみられます。こうした中で、ウリ党の金槿泰(キム・グンテ)議長と鄭東泳(チョン・ドンヨン)前議長は28日朝、会談し、討論会で統合新党結成の原則が決まったことを受けて、民主党など外部の政治勢力との連帯について意見調整をすることにしています。

・韓米外相会談が来月3日から3日間、アメリカのワシントンで開かれることになりました。宋旻淳外交通商部長官は28日の定例記者会見で、来月3日から6日まで、アメリカのワシントンを訪れ、ライス国務長官と会談するほか、高官らと会い、韓米両国間の懸案や韓半島問題について話し合う予定だと述べました。

・韓国とアメリカのFTA=自由貿易協定を結ぶための交渉で最大の争点の一つである反ダンピング問題をめぐって、アメリカは、韓国側の要求を受け入れない方針を明らかにしました。これはアメリカ貿易代表部が28日、アメリカの議会に提出した報告書の中で明らかにしたものです。韓米FTAの締結に向けた韓国側の交渉団は、先の5回目の交渉で、▼両国間に貿易救済委員会を設置する▼反ダンピングかどうか調査を始める前に韓国政府に知らせるなど5つの改善案をアメリカに提案しています。しかしこの提案はアメリカの反ダンピング法の改正を必要とする可能性があり、アメリカは受け入れられないとしています。一方、最近ソウルを訪れていたアメリカのグティエレズ商務長官は、韓国側が反ダンピング法改正の要求を撤回しないと、韓米FTA交渉は中断されることも考えられる」と警告しています。

・輸出の好調を受けて、先月11月の経常収支が史上最大の黒字となりました。韓国銀行によりますと、先月11月の経常収支は、月別では史上最大の42億4000万ドルの黒字で、3カ月連続の黒字となりました。先月、経常収支の黒字が拡大したのは、商品収支の黒字が大幅に増え、旅行収支を含むサービス収支の赤字が減り、所得収支の黒字が増えたことによるものです。これで韓国銀行が予想した年間経常収支40億ドルの黒字の達成は確実とみられています。

・今年、海外での韓国企業による建設受注額はおよそ165億ドルに達し、史上最高となりました。建設交通部と海外建設協会がまとめた報告書によりますと、今年の海外での建設受注は合わせて326件で、受注額は164億6800万ドルでした。これは去年より51.7%増え、これまでの史上最高だった1997年の140億ドルを大きく上回りました。地域別に見ますと、サウジアラビアなど中東での受注が一番多く、95億ドルで、全体の58%を占め、中国やベトナム、フィリピンなど東南アジアが40億ドル、アフリカ15億ドルの順でした。

・韓国駐在のバーシュバウ・アメリカ大使は27日、韓国駐留アメリカ軍の基地移転が遅れる可能性が出ていることについて憂慮の念を示しました。バーシュバウ大使はSBSとの会見で、ソウル市の龍山基地をはじめとするアメリカ軍基地を京畿道南部の平澤に移転することについて、移転予定地の買収などが遅れていることから基地移転日程は当初の計画より遅れる可能性が出ていることについて憂慮の念を示しました。また、基地の移転は戦時作戦統制権の移譲とは別の問題で、この二つの問題は連携されてはならないと語りました。

・台湾南部で起きた強い地震の影響で、国際通信用の海底ケーブルに障害が発生し、銀行の取り引きや国際電話、インターネットに影響が出ています。外資系の韓国シティー銀行とHSBC銀行では、専用回線に障害が発生し、27日午前中、銀行の窓口での業務やATM、インターネットバンキングなどすべての業務が麻痺し、27日夜から28日午前中にかけて一部のサービスだけが復旧しました。また国民銀行や外煥銀行でも海外支店で一部通信障害が発生し、海外送金サービスに支障が出ています。さらに韓国と台湾の間を結ぶおよそ1万の電話回線とインターネット回線に一時障害が出ました。KT=韓国通信によりますと、完全復旧までさらに2週間くらいかかるものとみられるということです。

・政府の行政委員会である放送委員会は27日、全国を対象とする地上波DMB放送の事業者を発表しました。それによりますと、首都圏を除く全国を単一放送圏とする事業者にはKBSが、また全国を6つのエリアに分けたそれぞれのエリアの事業者には、MBC系列の地方民放局がそれぞれ決まりました。事業者に決まった放送局は今後、中継網を構築し、早ければ来年3月から全国を対象にした地上波DMB放送が始まる見通しです。

・映画館で韓国映画を上映しなければならない義務上映日数が今年7月から大幅に縮小されたにもかかわらず、今年1年間に公開された韓国映画の数はもっとも多くなったことがわかりました。ニューヨークの日刊紙のウォールストリートジャーナルが27日伝えたところによりますと、韓国政府が今年7月から韓国映画の上映義務日数を147日から73日に大幅に縮小したことで、映画制作者や俳優らの間では韓国映画はハリウッド映画などの進出で打撃を受けるだろうとみられていましたが、実際にはその影響はなく、むしろ去年公開された韓国映画の87本より多い110本と史上最大になるということです。映画振興委員会によりますと、今年1月から11月までにおよそ100本の韓国映画が公開されており、興行成績でも上位10本のうち7本を韓国映画が占めています。

・大晦日の夜、ソウル鐘路の普信閣で行われるソウル市主催の除夜の鐘のイベントに、ドーハアジア大会で大活躍した男子水泳のパク・テファン選手らインターネットでの公開推薦で選ばれた市民11人が招かれ、鐘をつくことになりました。今年の除夜の鐘のイベントに招かれるのは、ドーハアジア大会の男子水泳で金メダル3つを獲得し大会の最優秀選手に選ばれたパク・テファン選手、92歳の父親をしょいこに載せて北韓の金剛山に行って親孝行が話題となったイ・グンイクさん、復元された清渓川に「プロポーズの壁」を作るアイディアを提案したチョン・ヨンファさん、2年前にソウルの永登浦駅で線路に落ちた子どもを助けた際、両足を失った駅員のキム・ヘンギュンさんら11人で、オ・セフンソウル市長らと一緒に除夜の鐘を33回つくことになっています。イベントが終わった後、普信閣の野外ステージでは、人気歌手の祝賀公演や花火大会が行われます。

・ソウル市は2008年までにソウル中心街の大通り、光化門の前の世宗路の中央分離帯を広げて「光化門広場」を作ることになりました。光化門広場は、世宗路の中央分離帯部分の幅27メートル、長さ500メートルに作ります。ソウル市は光化門広場ができれば、清渓川広場、市庁前のソウル広場とともに市民のための緑地空間が増え、楽しい街づくりにつながるとしています。

・韓国外換銀行が公示した28日午後3時の為替レート、日本の円100円は、783ウォン2銭で前日に比べて38銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、929ウォン60銭で前日に比べて10ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は1434.46で前日より9.36ポイント上昇しました。

・28日のソウルは晴れ、午後3時の気温は氷点下6度7分と久々の冬将軍が戻ってきました。29日も引き続き冷たい大陸高気圧の圏内に入って全国的におおむね晴れ西海岸沿いは一時雪の降るところもあるでしょう。29日の全国の朝の予想最低気温は氷点下15度から氷点下4度、日中の最高気温は氷点下1度からプラス5度という予報です。

12月27日水曜日

・与野党間の対立で成立が遅れていた来年度予算案が、27日未明にようやく可決成立しました。韓国の会計年度は1月1日から新年度に入りますが、私立学校法の再改正をめぐって与野党が厳しく対立し、このあおりで来年度予算案の表決が大幅に遅れていました。しかし私立学校法については、来年2月の臨時国会で審議することで与野党が合意し、国会は27日未明に本会議を開き、一般会計と特別会計を合わせて163兆3500億ウォンにのぼる來年度予算案を可決閉会しました。

・国会の農林海洋水産委員会の委員が、骨のかけらと大量のダイオキシンが検出されたアメリカ産牛肉について、輸入禁止も視野に入れて検討しなければならないと主張しました。国会の農林海洋水産委員会所属の与野党議員5人は27日、国会で記者会見を行い、アメリカが経済的な利益のために他国の国民の健康を脅かすようなことがあれば、オーストラリアやニュージーランドなどからの牛肉の輸入だけを認め、アメリカ産牛肉の輸入は禁止することも提案できるとしています。議員たちはまた韓米FTA=自由貿易協定の交渉を進めるために、アメリカ産牛肉の検疫基準を緩和することがあってはならない。」と警告しました。

・日本を訪問した宋旻淳外交通商部長官は27日、安倍首相を表敬訪問した後、麻生外相と会談し、韓国と日本は関係発展のため、歴史認識などの懸案を克服する一方、両国間の細かい懸案にはこだわらないことで認識が一致しました。宋旻淳外交通商部長官は会談の後、韓国の特派員と行った会見で、このように述べるとともに、「韓日両国が懸案にあまりにもこだわったり、条件を出しあったりして満足した後に次のステップに進むのは現実的ではない。北東アジアの秩序を保ち、世界でも互いに尊重しあう国づくりを進めていくことで意見をともにした」と述べました。しかし、今年10月の安倍首相の韓国訪問の際、招待を受けた盧武鉉大統領の日本訪問の日程については決めることができませんでした。

・中国の大連付近の海域で北韓の貨物船が沈没し、乗組員25人のうち8人が救助されましたが、残る17人は行方不明となりました。北韓水産部所属の貨物船「リョンウォルサン号」3000トンは鉱石2900トンを積んで北韓から中国の天津に向かう途中、26日午後2時半頃、大連近くの海域で沈没しました。中国遼寧省の海上捜索救助センターは事故直後、現場の海域に船舶10隻とヘリコプター1機を出して救助活動に当たりましたが、風速20メートルの強い風と3メートルを超える波など悪天候のため乗組員25人のうち、8人を救助したものの、17人は行方不明となりました。遼寧省の当局によりますと、事故にあった「リョンウォルサン号」は老朽化した貨物船で、積み荷をしっかり固定させていなかった状態で運航しているうち、強い風をともなった高波を受けて沈没したのではないかとみて、事故の原因を調べています。

・北韓はこの秋も食糧生産が十分でなく来春には多くの餓死者が出るおそれがあると、北韓支援団体の関係者が述べました。北韓への支援団体、「良き友人」の法輪(ポプリュン)僧侶は、26日、ソウルのペジェ大学で開かれた平和財団主催の討論会で、北韓のこの秋の穀物収穫は平年作の430万トンを大きく下回る280万トンとみられ、外国からの支援がないと、来年春以降100万人以上が飢え死にするおそれがあると述べました。

・妊娠が可能な15歳から49歳までの女性の人口が減少しており、少子化が急速に進む可能性が出てきました。統計庁が26日まとめた去年の人口調査のうち女性部門の結果によりますと、2005年末現在で、妊娠が可能な15歳から49歳までの女性の人口は1309万7000人で5年前の2000年末より5万8000人減りました。2000年まで延び続けていた妊娠可能な女性の人口が減少したのは初めてです。中でも妊娠が可能で結婚している女性は5年前に比べて41万3000人も減っています統計庁の関係者は「独身の女性と離婚する女性が多いためで、妊娠できる女性の減少は問題だが、妊娠できる既婚女性の減少はさらに少子化の原因となる」と話しています。

・25日に選ばれた韓国初めての宇宙飛行士の候補者2人は、それぞれ担当者をつけられて活動全般の支援を受けることになりました。科学技術部と韓国航空宇宙研究院は、韓国初めての宇宙飛行士候補のコ・サン氏(30)とイ・ソヨン氏(28)が今後、行う訓練、搭乗、科学技術実験などを、宇宙開発に向けた国家資産として保全、活用することになりました。2人は本人が同意すれば、韓国航空宇宙研究院の研究員として特別採用され、経歴によって適切な報酬を受ける予定で、現在の2人の経歴から考えれば、先任研究員の待遇を受けるものとみられます。

・来年は北韓による核危機が高まり、韓国とアメリカの間のFTA=自由貿易協定交渉は3月の妥結も厳しく、大統領選挙をめぐって対立と不満が深まるだろうとする展望を、27日、三星経済研究所がまとめました。それによりますと、▽北韓の核をめぐる6カ国協議は順調に進んで核問題が解決の扉が開く可能性と▽協議の決裂で対話が再び停滞し制裁一辺倒に進む可能性のふたつのうち、2番目の可能性のほうが高いとしています。そして協議が決裂すれば、国連による制裁措置の強化が避けられなくなり、北韓がそれを受けて強硬姿勢を強めれば、危機はさらに高まらざるを得ないとしています。したがって、来年は韓半島の安全保障で危機の局面が続くことが見込まれ、これに大統領選挙による政治的不安定が長引き、社会各層のニーズが噴き出して対立が深まるだろうと、三星経済研究所はみています。

・韓国の歴史を正しく知ってもらうために初めて行われた韓国史能力検定試験で、受験者の半数以上が不合格になったことが分かりました。韓国史能力検定試験は、国史編纂委員会が今年11月25日に上級の1級から初級の6級に分けて初めて行い、小中高校生から一般の人までおよそ1万6600人が受験しました。この試験では中学校・高校レベルの3級と4級は70点以上、小学校レベルの5級と6級は60点以上が合格となりますが、採点の結果、受験者の51%が合格点に満たず、不合格になったということです。

・救世軍は今月2日から24日までに街角で行った社会鍋の募金に、合わせて30億8000万ウォンが寄せられたと26日に発表しました。これは今年の目標額30億ウォンを8000万ウォン上回り、去年に比べますと2億ウォン増えました。韓国では救世軍が12月のクリスマスイブまでに行う募金運動と、民間の「社会福祉共同募金」が12月から翌年の1月にかけて行う歳末助け合いの募金運動が主な募金運動として定着しています。

・韓国外換銀行が公示した27日午後3時の為替レート、日本の円100円は、783ウォン40銭で前日に比べて1ウォン84銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、930ウォン60銭で前日に比べて70銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は1425.10で前日より8.82ポイント下落しました。

・27日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は2度4分でした。28日は冷たい大陸からの高気圧の影響を受けて冷え込み、西海岸を中心に一時雨または雪の降るところもあるでしょう。28日の全国の朝の予想最低気温は氷点下12度から氷点下1度、日中の最高気温は氷点下4度からブラス5度の予報です。

12月26日火曜日

・次期大統領候補として有力視されているハンナラ党の李明博前ソウル市長が、ハンナラ党代議員を対象にした世論調査で初めて同じくハンナラ党の朴槿恵前党代表をリードしました。東亜日報が18日と19日にハンナラ党の代議員900人を対象に世論調査を行った結果、最も望ましい大統領候補はだれかという質問に39.8%が李明博前ソウル市長だと答え、朴槿恵前党代表だと答えた人は36.9%でした。代議員を対象にした調査で李明博前ソウル市長が朴槿恵前党代表をリードしたのは今回が初めてです。一方、当選可能性を問う質問には、李明博前ソウル市長と答えた人は51.2%、朴槿恵前党代表と答えた人は32.2%でした。一般の有権者を対象にしたこれまでの世論調査では李明博前ソウル市長が朴槿恵前党代表をリードしていましたが、党の代議員を対象にした調査では、李明博前ソウル市長は党の要職についたことがないこともあって、朴槿恵前党代表がリードを守っていました。

・盧武鉉大統領が先週、元国防部長官や予備役の将軍ら軍の関係者を厳しく非難する発言をしたことについて、軍の関係者70人は26日、会合を開きし、国防の義務を見下げるような発言だとして盧武鉉大統領に発言の取り消しと謝罪を求めました。軍の関係者は、盧大統領が21日に行った演説について、「盧武鉉大統領は韓国軍の総司令官として、憲法に明記された国家の独立と領土の保全に対する責務を全うしてほしい」と求めました。そして盧大統領が「若者たちが軍隊で腐ってしまうことになってはならない」と発言したことについて、元国防部長官ら軍の関係者は「昼夜を問わず祖国を守る70万の韓国軍兵士に対する深刻な冒とくだ」として発言の取り消しと謝罪を求めました。さらに盧武鉉大統領が「北韓が韓国に向けてミサイル発射しないことは明白な事実だ」と発言したことについて、「どうしてそのように断言できるのか。国家の安全保障は0.01%の不確実性にも備えなければならないのに、むしろ大統領が国民をだましている」と主張しました。

・アメリカの金融制裁を受けて、マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア」の口座が凍結されている北韓が、国際市場での金塊取引に乗り出したことがわかりました。日本の読売新聞が26日伝えたところによりますと、北韓は今年4月に500キロ、5月には800キロの金塊をそれぞれタイへ輸出し、合わせて2800万ドル分の外貨を獲得しているということです。また北韓の朝鮮中央銀行は、金の取引で権威のあるロンドン金市場に再加盟し、国際市場での金塊取引に乗り出したこともわかりました。ロンドン金市場では金塊の品質などを審査したうえで、国や企業名などを掲載する「グッド・デリバリー」というリストがありますが、北韓が今年5月12日付けでこのリストに再び加盟しました。

・韓国人宇宙飛行士の候補者2人が決まりました。科学技術部と韓国航空宇宙研究院は25日、三星総合技術院の研究員のコ・サン(30、男)さんと韓国科学技術院の博士課程に在学しているイ・ソヨン(28、女)さんの2人を韓国人としては初めての宇宙飛行士となる候補者に決めました。2人は来年3月までロシアのガーガリン宇宙センターで宇宙適応訓練、科学実験遂行訓練などを受け、このうち1人が最終的に宇宙飛行士となって、2008年4月ごろにロシアの宇宙往復船ソユーズに乗って宇宙に向かうことになります。去年7月に宇宙飛行士の候補を一般から募集したところ、3万6000人あまりが志願し、この中から絞り込まれた6人が今月4日から8日まで、ガーガリン宇宙センターで無重力適応能力などのテストを受けていました。

・ナノ技術を利用して大きさ2ミリの小さなガン細胞まで発見できる技術が韓国の研究チームによって開発されました。延世大学化学学部のチョン・ジンウ教授と医学部のソ・ジンソク教授の研究チームは25日、ナノ粒子「メイオ」を実験用ネズミに注入し、MRI=磁気共鳴画像診断装置で撮影するのに成功したと発表しました。メイオは酸化鉄とマンガンを反応させた大きさ10ナノメートルの微細な磁性物質です。研究チームはこの粒子を乳がんと卵巣がんにかかった実験用ネズミの血管に注入し、MRIで撮影することに成功しました。このメイオを利用すれば、大きさ2ミリの小さなガン細胞まで鮮明に撮影できるということです。

・教育人的資源部は26日、歴史教育強化案を発表しました。この案によりますと、中学校と高校で韓国史と世界史を一つにまとめた歴史科目を新しく設けることにしています。これまでは韓国史と世界史は社会科の中で扱われていました。また、高校では歴史科目を新設するほか、「東アジア史」を選択科目として取り入れることにしました。東アジア史を取り入れたのは、韓中日3カ国の歴史認識の差を克服し、各国の歴史歪曲などに効果的に対応するためです。

・高齢化が進み、16の特別市と広域市それに道のうち、蔚山を除くすべての市と道が高齢または高齢化社会に入っていることがわかりました。統計庁が発表した去年2005年の人口住宅調査によりますと、ソウル特別市と、釜山、大邱、仁川、光州、大田の5つの広域市それに京畿道で65歳以上の高齢者の割合が初めて国連の基準である全体の7%を超え、高齢化社会に入りました。一方、全羅南道は高齢者の割合が17.7%ともっとも高く、慶尚北道、忠清南道、全羅北道などとともに、高齢者が14%以上の高齢社会になっています。

・「希望2007年助け合いキャペーン」と題して歳末の助け合い募金を進めている社会福祉共同募金会は26日、25日までの募金額が去年より5億ウォン多い850億ウォンに達したと発表しました。社会福祉共同募金会は毎年、目標額を100度として、募金額を温度で表示していますが、25日まで52.7度となりました。今年は企業の寄付が増え、25日まで去年より57億ウォン多い737億ウォンが集まりましたが、個人の寄付は71億ウォン少なく110億ウォンにとどまりやや不振です。社会福祉共同募金会によりますと、去年の歳末の募金では年が明けて今年1月初めに目標額を達成しましたが、今年は来年1月末頃に目標額を達成できそうだということです。

・韓国外換銀行が公示した26日午後3時の為替レート、日本の円100円は、781ウォン56銭で先週金曜日に比べて2ウォン93銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、929ウォン90銭で先週金曜日に比べて2ウォンのウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は1433.92で先週金曜日より3.57ポイント下落しました。

・26日のソウルは晴れ、午後3時の気温は12度5分でした。27日は冷たい大陸高気圧の影響を受けて全国的に晴れ午後からしだいに雲が多くなるでしょう。27日の全国の朝の予想最低気温は氷点下6度からプラス5度、日中の最高気温は4度から12度という報です。

12月 25日月曜日

・今日、12月25日はクリスマスで、韓国では祝日です。全国のカトリック教会とプロテスタント教会は24日からキリストの誕生を祝うミサや礼拝が続きました。カトリックの総本山、ソウル市の明洞聖堂では25日の0時と正午に鄭鎭?(チョン・ジンソク)枢機卿がキリスト誕生を祝うミサを執り行い、「イエス様が分かち合いの一生を送ったように、私たちも神様の愛を実践していかなければなりません」と強調しました。また単一教会としては最大規模の75万人の信者を抱えているソウル市ヨイドの純福音教会でも聖誕礼拝が続きました。週休2日制で23日から3連休となった人も多く、暖かい穏やかな天気に恵まれてクリスマス・イブの24日には、テーマパークや映画館はクリスマスを楽しむ人たちで大混雑し、デパート周辺はプレゼントを買いに来た人たちの車が駐車場まで500メートルも並ぶ光景も見られました。また25日はスキー場のある京畿道や江原道からの高速道路はソウルに戻る人の車で渋滞が目立ちました。

・政府が男性に義務づけている兵役の服務期間を短縮させることを検討している中で、韓国軍当局は2011年から実施する有給の志願兵士を2万人規模に計画していることが確認されました。軍の消息筋は24日「2011年から試行する有給の志願兵士の規模を拡大して2020年までに2万人に増やす計画だ。これは今月15日、金章洙(キム・ジャンス)国防部長官が就任して初めて行われた主要指揮官会議で報告された」と述べました。有給の志願兵士は兵役の義務を終えたあとも、軍に残ることを希望する人たちから選別して1年ほど、大卒者の初任給と同じ程度の給料を支給して、兵士として服務することを認める制度で、国防改革法に明記されています。 しかし政府は2020年までに軍の兵力を現在のおよそ70万人から50万人に減らす計画で、来年の大統領選挙を控えて、兵役の服務期間を6カ月ほど短縮させることも検討していると伝えられているだけに、軍関係者の間では必要な予算確保が先決条件で、戦闘力不足も心配されるという声が出ています。

・韓国と日本の漁船が来年1年間、相手国のEEZ=排他的経済水域で操業できる漁獲量が今年より3000トン少ない6万500トンとなりました。また相手国で操業できる漁船の数も25隻少なくすることになりました。海洋水産部は今週24日、東京で日本政府と9回目の韓日漁業共同委員会を開いて、来年1年間、相手国のEEZで操業できる漁船の数は今年より25隻少ない1025隻、漁獲量は今年より3000トン少ない6万500トンにすることで合意しました。来年の漁獲類の割当量はさば類がおよそ2万3400トンでもっとも多く、いか類8550トン、さんま7000トンなどです。

・海洋水産部は24日、韓国初の砕氷船を建造する会社として、入札の結果、造船会社の韓進重工業を優先交渉対象に選定し、年末までに本契約を結ぶ計画だと発表しました。韓進重工業は本契約を結んだ後、2009年までに総事業費1000億ウォンをかけて長さ109メートル、幅19メートル、6950トンの砕氷船を建造します。この船は研究施設を備え、85人が乗り組んで、1メートルの厚さの氷を時速3−4ノットで砕くことができるということです。

・来年3月から戦争やテロ、暴動などが起きて危険度が高い国には人道的な救助活動や公務などの例外を除いては訪問できなくなります。外交通商部は、22日に国会で成立した旅券法の改正によって、危険地域では旅券の効力が停止すると発表しました。改正された旅券法によりますと、自然災害や戦争、内乱などによって治安状況が危険な海外の国や地域を対象に、韓国政府が国民を保護するために旅券の使用を制限したり、訪問・滞在を一時的に中止させることができるようになります。ただし、人道主義的な活動や公務の遂行、取材のための訪問は例外として認めるとしています。

・今年、韓国を訪れた外国人観光客は去年に続いて600万人を超えました。韓国観光公社が24日まとめたところによりますと、今年、韓国を訪れた外国人観光客は今月21日で600万人を超えました。外国人観光客は2000年に500万人を超えたあと、5年後の去年、600万人を超えました。韓国観光公社は当初、今年の外国人観光客数を650万人と見込んでいましたが、去年から続いている日本との領有権問題と歴史教科書問題で韓日関係がぎくしゃくして、日本人観光客の伸び率が鈍くなっているうえ、ウォン高や鳥インフルエンザなどの悪材料が重なり、600万人を下回ることも心配されていました。

・北韓の金正日国防委員長がアメリカの時事週刊誌タイム誌の「2006年の重要人物」26人に1人に選ばれました。タイム誌は「金正日国防委員長は今年7月のミサイル発射でブッシュ大統領の独立記念日のホワイト・ハウスでのパーティーを台無しにしたのに続いて、10月には最も排他的で危険な核保有国クラブの会長となった」と紹介しました。

・2000年以降、もっとも価格が上がった外食品目は牛肉のロースとカルビであるという調査結果が出ました。統計庁が25日まとめたところによりますと、2000年の外食価格を100とした場合、今年11月現在で、36の外食品目の価格を指数で表しますと、平均が119.3と年平均3%の上昇率となりました。品目別には牛肉のロースが2000年以降56%も跳ね上がり、カルビも48%も上昇しました。

・世界で初めて携帯電話を通じた衛星DMB(デジタル・マルチメディア放送)サービスを開始したTUメディアは、衛星DMB加入者が100万人を超えたと25日発表しました。TUメディアは去年5月に有料の衛星DMBの本放送を始め、去年は加入者数が37万人でしたが、今年はさらに70万人が加入して合わせて100万人を超えました。TUメディアは来年には加入者数を200万人に増やし2008年には経営を黒字にして、海外にも進出したいとしています。

・25日はクリスマスで祝日のため為替の変動はありません。22日日本の円100円は、784ウォン49銭で、アメリカドル1ドルは、927ウォン90銭でした。韓国株式市場もクリスマスで取引はありません。

・25日のソウルは晴れ、午後3時の気温は12度3分でした。26日は晴れ時々曇り、南部地方と済州島は一時雨の降るところもあるでしょう。23日の全国の朝の予想最低気温は氷点下3度からプラス8度、日中の最高気温はプラス7度から13度と穏やかな一日になるという予報です。

12月23日土曜日

・韓国では25日のクリスマスは国民の祝日で、23日から3連休となります。このため3連休を首都圏周辺のテーマパークやスキー場で過ごそうという人々のマイカーで、行楽地に向う高速道路は23日、渋滞が目立ちました。韓国道路公社によりますと、23日だけで通常より2万台ほど多い34万台の車が高速道路を通じてソウルから地方に向うものとみられるということです。

・6カ国協議の韓国首席代表、千英宇韓半島平和交渉本部長は23日、「韓半島の非核化と去年の9月の共同声明の履行のためにも6カ国協議は継続する」という考えを示しました。帰国の途についた千英宇韓半島平和交渉本部長は北京の空港で記者団に対して、アメリカの一部で提起されている6カ国協議の無用論について、「そうした話は聞いたことがない」として一蹴しました。千英宇本部長はまた、今回の協議について、「次の6カ国協議で実質的な問題を議論するための地ならしをしたと評価できる」とする考えを示しました。

・6カ国協議の北韓首席代表、金桂寛外務次官は22日、釣魚台で記者会見し、「アメリカが北韓に対する敵対視政策を完全に撤回し、両国の間に信頼ムードが作られ、アメリカによる核脅威を感じられなくなったときに、核兵器問題について論議できる」とする考えを明らかにしました。金桂寛外務次官は、「すでに保有した核兵器と、今後進められる核計画とを分離するという意味か」いう記者団の質問について、「現段階では、今後の核計画の放棄について論議するのが妥当だろう」としてこのように述べました。金桂寛外務次官は、さらに「これは、結局、これ以上、核兵器を製造しない問題と関連があり、核の移転をしないことにもつながる」として、「われわれは、すでに堂々たる核保有国として他の国々を核で脅すことなく、核拡散防止の義務も忠実に履行することを宣言した」と述べました。そのうえで、2回目の核実験の可能性について、「アメリカは今、対話と圧力、アメとムチを並行している。これに対してわれわれは、対話と盾で立ち向かっている。盾は自らの抑止力をより一層向上させることだ」として、追加核実験の可能性を排除しませんでした。

・13カ月ぶりに再開された6カ国協議が次の日程すら決められずに休会したことで参加各国はそれぞれ失望と困惑を表しています。アメリカは、北韓の核の廃棄という核心の議題にアプローチできなかったことに失望感を表し、来月ニューヨークで再開される金融問題をめぐる実務者協議に向けた対応に全力を注ぐものとみられます。また今回の協議の実現に最も貢献した議長国の中国は、会談がこれといった成果もなく休会となったことに困惑しながらも、会談の結果は、6カ国の共同責任だとする立場を強調しています。日本政府は、北韓の核の廃棄とともに拉致問題を最優先課題として取り上げたい意向を示していただけに、何の成果もなしに終了したため、北韓を強く批判しています。また今回の協議に比較的消極的だったロシアは、会談の成果そのものよりは対話を通じた問題解決という原則を確認したことに意味をおいている様子です。

・韓日外相会談が27日に東京で開かれることになりました。外交通商部が22日、明らかにしたところによりますと、宋旻淳外交通商部長官が就任後初めて、26日と27日の両日、東京を訪れることになり、26日は塩崎官房長官、27日は麻生外相とそれぞれ会談を行うことが決まりました。このうち麻生外相との会談では、北韓の核問題や両国の歴史問題、さらに盧武鉉大統領の日本訪問日程などについて協議する予定だということです。

・国会は23日、本会議を開き、来年度の予算案を審議する予定でしたが、予算と関連した税法改正案が与野党の対立で否決され、26日に臨時国会を開いて審議することになりました。

・イラク北部で復興活動に当たっている韓国陸軍部隊の派遣延長同意案と、中東レバノンに平和維持軍を派遣する同意案が22日の国会本会議で可決したことを受けて、韓国の軍当局は対応措置を急ぐことになりました。

・骨のかけらが見つかり返品の措置がとられたアメリカ産牛肉から、今度は規制値を上回るダイオキシンが検出された問題でアメリカが韓国による検査の信頼性に疑惑を提起したことから、輸入衛生条件についての技術協議が来月初めにも韓国で開かれる見通しとなりました。

・2008年に北京で開かれるオリンピックに南北が単一チームで出場するための双方の話し合いに大きな進展がみられたと、IOC=国際オリンピック委員会が明らかにしました。国際オリンピック委員会は22日、声明を発表し、南北は2004年から単一チームの構成に向けた話し合いを行っており、とくに今年9月にIOC本部で開かれた協議以降は驚くべき進展があったとしています。

・23日は土曜日のため取引はありません。前日22日の終値、日本の円100円は784ウォン49銭で、アメリカドル1ドルは927ウォン90銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取引はありません。

・23日のソウルは晴れ午後2時の気温は6度9分でした。24日は高気圧のヘリにあたって全国的に午後から雲が広がる見込みです。24日の予想最低気温は氷点下7度からプラス5度、日中の最高気温は7度から14度の予報となっています。

12月22日金曜日

・中国の北京で13カ月ぶりに再開された6カ国協議は、次の日程すら決められず、これといった進展もないまま休会に入りました。協議に出席している6カ国は、22日午後、全体会議を開き、できるだけ早い時期に協議を再開するという内容の議長声明を採択しました。これに先立ってアメリカと北韓は、北韓に対するアメリカの金融制裁解除について話し合う2国間協議と、北韓の核問題を話し合う2国間協議を別々のチャンネルで行いましたが、北韓が金融制裁の解除に強くこだわり、金融問題に進展がない限り、核問題を論議する6カ国協議には応じないとする姿勢を崩さなかったことから、核の放棄に向けた具体的な成果が得られないまま協議は休会となりました。アメリカと北韓は、金融問題について19日と20日に北京のアメリカ大使館と北韓大使館でおよそ8時間にわたって協議しましたが、双方の見解を述べ合うのにとどまり、来月ニューヨークでさらに協議を続けることで一致しました。

・盧武鉉大統領は政権発足時に高建(コ・ゴン)氏を首相に起用した人事は失敗だったと語りました。盧武鉉大統領は21日、ソウルのホテルで開かれた民主平和統一諮問会議の常任委員会に出席して「社会指導層に近付けるだろうという希望から高建氏を首相に起用したが、結果的に失敗した人事だった」と述べました。また「金槿泰(キム・グンテ)、鄭東泳(チョン・ドンヨン)氏らを起用する包容人事を行ったが、非難ばかりされている」と語りました。盧大統領のこうしたコメントは、与党ウリ党内の統合新党の結成を求める派が高氏側との統合を前提にした新党立党を本格化していることから波紋が広がっています。盧大統領はまた「すべて盧武鉉に反対すれば正義といった具合ではないか。突然入ってきた盧武鉉を揺さぶったということだ」と露骨に不満感を示しました。

・大統領府・青瓦台は、高建国務総理の起用が失敗した人事だったとする盧大統領の発言は、保守と進歩勢力の架け橋の役割を期待したものだったが意図どおりにならなかったという意味であり、高建氏個人の人格や力量について評価したものではないと釈明しました。

・盧武鉉大統領が、高建氏を国務総理に起用したのは結果的に失敗した人事だったと述べたことについて、高建氏は、「自己否定の発言だ」として、盧武鉉大統領を非難しました。高建前国務総理は、22日、「盧武鉉大統領の発言に対する自らの立場」という文書を記者団に配り、「盧武鉉大統領が国民からそっぽを向かれたとすれば、それは傲慢と独占にもとづいた国政を運営し続けてきた当然の結果ではないか。盧武鉉大統領がそれほどまでに恐れていた孤立は、自らの無能力と政治力の不在によるものである」として批判しました。高建前国務総理はまた、「国の最高指導者の言葉と行動は、もっと慎重で厳かでなければならない」と指摘しました。

・骨のかけらが見つかり返品の措置がとられたアメリカ産牛肉から、今度は規制値を上回るダイオキシンが検出されました。農林水産部は21日、国立獣医科学検疫院が今月1日にアメリカから輸入された冷蔵牛肉10.2トンについての精密検査を行った結果、韓国のダイオキシン類規制値の5ピコグラムを上回る6.1ピコグラムが検出されたと明らかにしました。農林部はこうした結果をアメリカ側に連絡し、明確な原因究明を求めています。

・韓国で今回4例目となる鳥インフルエンザの発病が、忠清南道牙山(アサン)市のカモ養殖農家で確認されました。農林部によりますと、今月11日に届け出があった牙山市湯井面(タンジョンミョン)のカモ農家について国立獣医科学検疫院で精密検査を行った結果、高病原性の鳥インフルエンザであることを21日、最終的に確認しました。この農場では2004年2月にも鳥インフルエンザが発生しており、野生のカモの飛来地として知られる豈歳川(プンセチョン)から8キロと近い距離にあります。

・与野党議員139人が、有事の際の戦時作戦統制権をアメリカから韓国に移管する問題に反対する姿勢を示し、論議を呼ぶものとみられています。与党ウリ党の趙成台議員、野党ハンナラ党の黄震夏議員、野党民主党の金松子議員は、22日、国会で記者会見し、環境が整っていない状況で戦時作戦統制権を韓国に移管する問題が進められていることを国会がこれ以上、見て見ぬ振りをしていてはいけないと主張しました。

・2002年の大統領選挙の際の党内選挙と、さらにその年の党代表選挙で、複数の企業から合わせて10億5000万ウォンの不法資金を受け取った罪で在宅起訴された民主党の韓和甲代表に対して、大法院は、懲役10カ月、執行猶予2年、追徴金10億ウォンの判決を言い渡し、刑が確定しました。韓和甲議員は、禁錮以上の刑が確定したことで、議員職を失い、今後、5年間、国会議員に立候補できなくなりました。これで民主党の国会での議席は、11議席となりました。

・韓国外換銀行が公示した22日午後3時の為替レート、日本の円100円は、784ウォン49銭で前日に比べて1ウォン36銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、927ウォン90銭で前日に比べて60銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は1437.49で前日より1.02ポイント上昇しました。

・22日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、7度でした。23日も高気圧に覆われて全国的に穏やかな一日になりそうです。23日の全国の朝の予想最低気温は、氷点下6度からプラス5度、日中の最高気温は、6度から13度の予報となっています。

12月21日木曜日

・北京で開かれている北韓の核問題をめぐる6カ国協議で、北韓が保有している核兵器を除き、新規の核計画のみを放棄する用意があると提案していたことがわかりました。外交消息筋が21日明らかにしたところによりますと、北韓は自らも非核化の意思があると強調したうえで、「すでに保有している核兵器を除く他の核計画を放棄する用意がある」と述べました。北韓のこのような主張は、交渉上優位に立とうとする戦術と受け止められ、全面的な核放棄を求めるアメリカやほかの関係国は交渉の余地がないとの立場を示しているだけに、北韓がこのような立場を崩さない限り、協議は難航するものとみられています。

・北京での6カ国協議は会期を1日延長して22日まで続けることになりました。6カ国協議の韓国の千英宇首席代表は20日、依然として見解の差はあるが、問題の本質についての議論が始まっており、この時点で休会するよりは会期を延長することで関係各国が同意したと語りました。議長国の中国の李肇星外相は、各国首席代表と会談した後、去年9月の共同声明の履行、対話を通じた平和的解決、韓半島の非核化という原則で関係各国の間で新しい共通の認識が形成されたと指摘し、各国がこうした認識を持って努力すれば実質的な成果を得ることができるだろうと語りました。一方、アメリカの北韓に対する金融制裁をめぐる米朝間の協議は20日、ひとまず終わりましたが、米朝は年明けにニューヨークでこの問題についての協議を継続することで合意しました。

・マカオの銀行、バンコ・デルタ・アジアに凍結されている北韓の資金2400万ドルのうち1200万ドルは、現代グループが金剛山観光の代価として送金したものとみられています。マカオの消息筋によりますと、この1200万ドルは韓国の現代グループが北韓が指定した第三国の金融機関にあてて送金した資金の一部がバンコ・デルタ・アジアに再送金されてきたもので、アメリカが凍結の根拠としているドル札偽造や麻薬の密輸などの不法資金ではないので、アメリカはこの1200万ドルについて来週にも凍結を解除する措置を取る可能性があると、この消息筋は語っています。これについて現代グループの関係者は、金剛山観光の代価をバンコ・デルタ・アジアに送金したことはなく、北韓が指定した第三国の金融機関に送金してきたと話しています。

・国連総会は19日、北韓の人権状況を非難する決議案を賛成99、反対21、棄権56で採択しました。決議は北韓で拷問や公開処刑、女性の人身売買など、広範かつ重大な人権侵害が行われているとして、深刻な懸念を表明し、国連事務総長に包括的報告を行うよう求めています。北韓の人権状況を非難する決議案が採択されたのは去年に続いて2回目です。韓国は国連での対北韓人権決議案に今回、初めて賛成しましたが、中国やロシアは反対しました。

・韓国の4大都市銀行のひとつであるハナ銀行と、日本の住友信託銀行が不動産の分野で業務提携を結ぶことになりました。ハナ銀行は住友信託銀行に対して韓国の不動産についての各種の情報を提供し、住友信託銀行は多様な信託業務のノウハウをハナ銀行に提供することになります。住友信託銀行は韓国の不動産を対象に仲介や融資などをしていく方針です。

・三星経済研究所が21日発表した今年の10大ヒット商品の1位は、首都圏にアパートを持ちたがる人々の申し込みが殺到した板橋(パンギョ)の公共宅地地域のアパートでした。京畿道城南市ブンダン区にある板橋のアパートは分譲の申込みが行われた今年4月、競争率が公共宅地地域としてはもっとも高い725倍になるなど大きな話題になりました。こうした背景には、ソウルや首都圏の特定地域の不動産価格が急騰して、サラリーマンが貯蓄などの長期的な投資では実質的に富を蓄積することができないと判断し、不動産で大儲けする最後のチャンスだと思う人たちを刺激したためとみられると、三星経済研究所は分析しています。このほか、10位以内に入ったのは、薄型携帯電話、度数の低い焼酎、映画「王の男」と「グエムル」などです。

・10万ウォン紙幣がさ来年、2008年にも新しく発行されるものとみられます。韓国では、1973年に最高額1万ウォンの紙幣が発行されて以来経済的に急成長を遂げたにもかかわらず、最高額の紙幣は発行されていません。10万ウォン紙幣の発行をめぐって、政府は、賄ろの受け取りが容易になるほか、インフレなども憂慮されるとして慎重な姿勢を示していましたが、国会の財政経済委員会の強い要請を受け、積極的に検討することになりました。与野党は近く10万ウォン紙幣の発行を求める決議を国会レベルですることにしており、早ければ2008年にも10万ウォン紙幣が発行されるものとみられます。

・首都機能の一部をソウルから忠清南道の燕岐・公州地区に移して建設される行政中心複合都市の名前が、「世宗(セジョン・Sejong)に決まりました。行政中心都市の新しい名前の「世宗」は、ハングルを制定した朝鮮王朝の第4代目の王、世宗大王の功績をたたえるとともに、漢字で世の中の最高という意味にも解釈できると、政府の行政都市建設推進委員会は説明しています。韓国で人の名前が都市の名前になるのは今回が初めてです。

・アルツハイマー病の原因物質のうち一つが韓国人研究チームによって発見されました。韓国の成均館大学医学部のチョン・ソングォン教授チームと、アメリカのコロンビア大学のキム・テワン教授チームは共同研究を通じて、プレセリニン(PS1)というタンパク質の変異によって発症するアルツハイマー病の原因物質が、細胞膜構成成分の一つであるインシトールリン脂質の「PIP2」であることを突き止め、20日研究結果を発表しました。それによりますと、プレセリニンの変異によってPIP2の濃度が高まると、アルツハイマーの症状を起こす、ベータアミロイドが減少したことを確認し、PIP2の濃度の変化がアルツハイマー病の直接的な原因の一つであることがわかりました。今回の研究結果によって、アルツハイマー病治療薬の開発にさらに拍車がかかることになりました。

・第2次世界大戦中に日本の軍人や軍属として強制徴用されて死亡し、東京の祐天寺に遺骨が保管されていた韓国人のうち240人の身元が確認されました。朝日新聞によりますと、韓日両政府が共同で調査をした結果、祐天寺に保管されている1135人の遺骨のうち240人の身元と遺族の所在が確認されたということです。

・韓国人の5人のうち4人は、日常的なストレスをうったえていることがわかりました。アメリカのAP通信が韓国、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、カナダ、オーストラリア、イタリア、メキシコ、スペインの10カ国の成人男女1000人ずつを対象に調査した結果、韓国人で日常的なストレスを感じると答えた人が全体の81%を占め、調査対象10カ国の中でもっとも多いことがわかりました。ストレスの主な原因として「業務」を挙げた人が33%を占め、次いで「家計の事情」が28%でした。AP通信は、「韓国人のストレスは、高度成長にともなう社会的な動揺によるもので、就職先や結婚相手を決めるのに影響が大きいとされる大学受験に向けて、子どもの時から多くのストレスにさらされている」と分析しています。

・韓国外換銀行が公示した21日午後3時の為替レート、日本の円100円は、783ウォン13銭で前日に比べて12銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、927ウォン30銭で前日に比べて1ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は1436.47で前日より5.81ポイント下落しました。

・21日のソウルは晴れ、午後3時の気温は7度6分でした。22日は全国的に高気圧の縁に当たってやや雲が多く所によって一時雨または雪が降るところが多いでしょう。22日の全国の朝の予想最低気温は氷点下5度からプラス4度、日中の最高気温は7度から12度の予報です。

12月20日水曜日

・北京で開かれている北韓の核問題をめぐる6カ国協議で行われている米朝協議で、北韓はヨンビョンの原子炉凍結とIAEA=国際原子力機関の査察受け入れを金融制裁の解除と連携させなかったもようです。ソウルの外交消息筋は20日、「北韓が19日に行われた米朝協議で、重油の提供があれば、ヨンビョンの原子炉を凍結し、IAEAの査察を受け入れる用意を示した」と述べました。この消息筋はさらに「北韓は長期的な補償として軽水炉の提供も要求し、これに対してアメリカは核の凍結だけでは補償はできないとする立場を明らかにした」と述べました。北韓のこのような態度は、核廃棄プロセスの最初の段階の核施設の凍結をめぐって、金融制裁の解除を先決条件として要求しなかったことから、協議は一歩前進したと受け止められています。

・北韓の核問題をめぐる6カ国協議は、アメリカと北韓の直接協議で、アメリカは北韓の核廃棄措置を段階的に分けて、北韓が実行すれば、それ相応の見返りの提供を盛り込んだ「修正案」を北韓側に示した模様です。複数の外交消息筋によりますと、アメリカは19日の米朝協議で北韓の核廃棄措置を凍結・申告・検証・廃棄の4段階に分けて、原子炉の稼動を中止し、IAEA=国際原子力機関の査察を認める凍結の段階で、書面による北韓の体制保証や終戦協定を締結し、申告段階で経済的支援や人道的支援を提供できるとしているもようです。アメリカが公式の交渉で具体案を示したのは初めてとされており、この提案は議長国の中国も理解を示したものと伝えられています。

・宋旻淳(ソン・ミンスン)外交通商部長官は6カ国協議の関係国を訪問することになり、来週初めにまず日本を訪れるものとみられます。これは外交通商部が20日、確認したもので、それによりますと、「これまで外交通商部長官が新たに就任すると、韓半島周辺の4カ国を訪問しているので、宋旻淳外交通商部長官は今北京で行われている6カ国協議が一段落する来週から関係国を訪問する予定で、最初に日本を訪問することになった」ということです。宋旻淳外交通商部長官は日本訪問中、安倍首相を表敬訪問し、麻生外相と韓日外相会談を行う予定です。宋旻淳長官は去年9月の6カ国協議では韓国の首席代表として共同声明の発表に向けて、重要な役割を果たしたこともあって、麻生外相らと再開された6カ国協議についてつっこんだ意見の交換を行うものとみられています。

・韓国の市中銀行のウリ銀行が金融機関としては初めて、来年3月から契約職員など非正規職を全員、正規職として受け入れ、代わりに来年の賃金を凍結することになりました。これはウリ銀行のファン・ヨンギ頭取と労働組合のマ・ホウン委員長が20日、ウリ銀行の本店で行った共同記者会見で発表したものです。ウリ銀行の非正規職の職員は正規職のおよそ30%にあたる3100人で、ほとんどが正規職と同じように、支店の窓口業務に当たっています。金融機関で試験をしないで非正規職の全員を正規職にするのは今回が初めてで、これについてファン・ヨンギ頭取は「労働組合が賃金凍結という譲歩をしたので、合意できた。職員同士の結束力が高まり、非正規職の職員が雇用の不安から解放されるので、さらに業務に専念できるものと期待する」と述べました。

・今年7月の北韓のミサイル発射で、韓国政府がコメや肥料の支援を中止したことから、北韓の開城工業団地の南北経済協力協議事務所から引き上げていた北韓のスタッフが、この程、復帰したことが確認されました。南北関係の消息筋によりますと、北韓は今月11日から開城工業団地の経済協力事務所に北韓側の所長らスタッフを復帰させたということです。北韓のスタッフの復帰は5カ月ぶりで、中断状態となっている南北当局間の対話の再開に向けた前向きな兆しになるかどうか注目されます。

・京畿道の学校で相次いで発生した集団食中毒の原因はノロウィルスと分かりました。京畿道保健環境研究院は、今月4日から12日まで、水原(スウォン)、富川(ブチョン)、光明(グァンミョン)などの小中高校で発生した食中毒患者149人を対象に検査を行った結果、ノロウィルスが検出されたと20日、発表しました。京畿道では今月に入って、学校の給食によって合わせて493人が食中毒にかかりました。

・北韓の核とミサイルに対応するために、韓国軍は韓国式の弾道誘導弾防衛システムづくりを検討している模様です。政府消息筋は20日、「韓国軍は北韓の核実験とミサイルなどに対応する措置として、韓国式の弾道誘導弾防衛システムを構築することを検討している。これは最近発表された合同参謀議長の指揮指針に明文化された」と述べました。消息筋は「韓国式の弾道誘導弾防衛システムはアメリカと日本が共同で開発するミサイル防衛システムに比べて、非常に初歩的なレベルのものであり、高高度、中高度、低高度の3段階のうち低高度の防衛システムだ」と説明しています。

・1959年から始まった在日朝鮮人およそ10万人の北韓へのいわゆる送還事業は、人道上のレベルによるものではなく、日本政府のち密な企画によるものだったと、筑波大学の博士課程にいる韓国人のオ・イルファン氏が、論文で明らかにしました。この論文は公開された日本の外務省の極秘文書と国会の議事録などにもとづいて作成したもので、論文によりますと、在日朝鮮人の北韓への送還事業は、日本政府が1950年代初め、北韓に残っていた日本人を帰国させるために、北韓側に在日朝鮮人の送還を先に提案しました。そして日本政府は1954年、北韓側が先に在日朝鮮人の送還を提案するよう日本赤十字社を通じて裏から要請し、そのための会談を平壌と中国で行いました。当時日本の外務省は生活保護者に指定された在日朝鮮人がおよそ8万人にのぼって17兆円という財政負担になるとして、帰還させるのがよいという意見を盛り込んだ極秘の報告書を作成しました。この報告書は、日本政府が当時人権問題よりは在日朝鮮人を追放する意図を持っていたことを示すものであることから注目されています。

・南北関係の進展のために政府が来年行う政策として、国民の30%は2回目となる南北首脳会談をあげていることが世論調査で分かりました。大統領直属の諮問機関である民主平和統一諮問会議が全国の成人男女1000人を対象に行った世論調査によりますと、「来年の南北関係をめぐる政策の優先順位」を問う質問に対して「南北首脳会談の推進」と答えた人が30%で最も高く、次いで「北韓の核兵器の放棄を誘導する」が22%、「南北経済協力の活性化」20%、そして「離散家族問題の解決」は10%でした。

・ソウルの6つの小学校が20日、終業式を行い、1カ月あまりの長い冬休みに入りました。20日に冬休みに入った小学校は来年1月31か2月1日までとなっており、ほとんどの小学校は今週中に冬休みに入ることになっています。

・来年7月に東南アジアの4カ国で開かれるサッカーのアジア・カップの組み合わせ抽選が19日、マレーシアのクアラルンプールで行われ、韓国は、サウジアラビア、バーレーン、インドネシアとともにD組に入りました。韓国はサウジアラビアと同じ組になりましたが、各組の1、2位が進むベスト8入りは無難なものと予想されます。

・韓国外換銀行が公示した20日午後3時の為替レート、日本の円100円は、783ウォン25銭で前日に比べて5ウォン82銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、925ウォン80銭で前日に比べて5ウォン70銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は1442.28で前日より14.52ポイント上昇しました。

・20日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は8度1分でした。21日は全国的に気圧の谷の影響からしだいに抜け出しソウル、京義道は一時雪または雨となりますが中部地方は曇りのち晴れ、南部地方はしだいに晴れてくるでしょう。21日の全国の朝の予想最低気温は氷点下5度からプラス5度、日中の最高気温はプラス4度から11度の予報となっています。

12月19日火曜日

・北韓に対するアメリカの金融制裁解除を協議する実務者協議が韓国時間で19日午後4時から北京のアメリカ大使館で始まりました。アメリカの政府関係者によりますと、協議は午後4時に始まったということですが、「いつ終わるかは決めていない」としています。協議にはアメリカから金融犯罪担当のグレーザー財務次官補、北韓から朝鮮貿易銀行の呉光哲(オ・グァンチョル)総裁が首席代表として出席しています。アメリカが凍結したマカオのバンコ・デルタ・アジア銀行の北韓口座についてアメリカと北韓が2国間協議を行うのは、今年3月にニューヨークで北韓の李根アメリカ局長とグレーザー財務次官補が会合して以来、9カ月ぶりです。この協議でアメリカは、北韓のマネーロンダリング容疑やアメリカ偽ドル製造疑惑についてのアメリカ財務省の調査内容について説明するとともに、バンコ・デルタ・アジア銀行の北韓口座の凍結を解除するために北韓が取らなければならない措置についても説明したものと伝えられています。これに対して北韓は、国として偽ドルを製造した事実はなく、北韓も偽ドル流通の被害者だとするこれまでの立場を貫いたものとみられます。そのうえで北韓は「アメリカが関連情報を提供すれば、製造者を逮捕してアメリカ財務省に通告できる」とする立場を示した可能性があると、現地の外交筋が述べました。一方、金融問題の米朝2国間協議と並行して、核問題を話し合う米朝2国間協議も進められている模様です。

・北京で開かれている6カ国協議は2日目を迎え、議長国中国が、去年9月に合意した共同宣言を実行に移すため分科会の構成を提案しました。複数の消息筋によりますと、中国は、6カ国協議2日目の19日午前に開かれた参加国の首席代表協議で、去年9月に合意した共同宣言を実行に移すための措置を協議する4つから6つの分科会を構成することを提案したということです。中国のこうした提案に対してアメリカや韓国などは事実上同意したということですが、北韓はまだはっきりした意思表明をしていない模様です。

・次の大統領選挙の投票日まで、19日でちょうど1年となりました。進歩勢力政権の延長か、保守勢力の政権奪還かで関心が高まっていますが、KBSが全国の成人男女1000人を対象に行った世論調査では、ハンナラ党の李明博前ソウル市長が大統領としての適合性と当選可能性でトップを走っています。次期大統領として誰が適しているかを問う質問には、36%が李明博前ソウル市長と答えました。次いで、20.6%が朴槿恵前ハンナラ党代表、16.3%が国民連帯代表の高建元国務総理と答えました。当選可能性は、李明博前ソウル市長が47.7%、ハンナラ党の朴槿恵前代表19.9%、高建元国務総理12%の順でした。

・日本政府が韓日国交正常化交渉当時の外交文書を公開しないのは違法だとして公開を求める訴訟が韓日両国の民間人によって18日、東京地方裁判所に起されました。原告は、韓国政府を相手取って戦後補償請求訴訟を起した元従軍慰安婦の韓国人女性3人と、韓日国交正常化交渉の研究者ら日本人7人の合わせて10人です。原告側は、今年4月に日本政府に対して、韓日国交正常化交渉が行われた1951年から1965年までに両国政府が交わした韓日基本条約議事録などの情報公開を請求しました。しかし日本政府は、一部の議事録に限って会議の日時や出席者の情報だけを公開し、実質的な内容については一切公開しませんでした。

・外国人労働者受け入れの根拠となっていた産業研修制度が廃止され、来年からは雇用許可制に一元化されることになりました。産業研修制度は産業研修生の名目で、外国人労働者を受け入れ、中小企業の人手不足を解消しようと、1994年から導入されましたが、民間の会社が外国人研修生を受け入れる際、不正が多発して問題が表面化し、2004年には外国人労働者の受け入れを政府や公共の機関が担当する雇用許可制度が導入されました。その後、産業研修制度と雇用許可制の二つの制度を並行して外国人労働者を受け入れてきましたが、より効率的に外国人労働者を受け入れ、外国人労働者の労働条件などを管理するため、来年から産業研修制度を廃止し、外国人労働者の受け入れを雇用許可制に一元化することになりました。

・韓国に進出している日本の企業経営者らは、韓国の労使問題が外国人投資家の韓国に対する投資を妨げているとして、正規職の解雇条件を緩和することなどを韓国政府に要請しました。韓国に住む日本人で作られた「ソウルジャパンクラブ」は19日、丁世均(チョン・セギュン)産業資源部長官を招いてソウルのホテルで開いた懇談会で、労使関係や知的財産権など改善を求める33件の項目を韓国政府に伝えました。このうち、労使問題では、▼正規職の解雇条件の緩和 ▼非正規職の雇用 ▼年次有給休暇や法定退職金などでの企業の自主性拡大 ▼非居住者に対する金融部門での規制緩和などです。

・自動車と自動車部品を合わせた輸出額が初めて400億ドルを超えました。産業資源部によりますと、韓国の完成車と自動車部品メーカーの輸出額が今年は去年より13.9%多い433億ドルに達するものとみられるということです。とくに部品の輸出増加率は21.2%と、完成車の輸出増加率11.9%を大きく上回る見込みです。自動車の輸出は、2002年以後、毎年二ケタ台の増加率となっていることから、産業資源部では来年は自動車と部品を合わせた輸出額は485億ドルにのぼるものとみられるとしています。

・韓国の中国に対する貿易依存度が年々増加しています。民間シンクタンクの三星経済研究所がこのほど発表した報告書によりますと、韓国の中国に対する貿易依存度は今年20%を超え、数年以内に25%に達するものとみられています。中国に対する貿易依存度は、今年に入って10月までの累計で21.8%を占め、対アメリカの12.2%、対日本の12.4%に比べて2倍近く高くなっています。6年前の2000年の貿易依存度は、アメリカが20.1%、日本が15.7%、中国は13%でしたので、各国に対する貿易依存度は完全に逆転しています。

・アシアナ航空が100号機の旅客機を導入しました。アシアナ航空は、創立された1988年12月に「B737−400」を導入してから18年にあたる19日、仁川国際空港を通じて100号機目の「A330−300」を導入しました。この旅客機は、20日から早速、仁川-ホーチミン間での運航を手始めに、北京、上海、バンコク路線に投入される予定です。アシアナ航空は現在、エアバス21機、ボーイング38機の合わせて59機を保有しています。

・韓国映画史上2番目の興行記録を打ち立てた李ジュンイキ監督の時代劇映画「王の男」が500%の純収益率を記録し、今年上映された韓国映画のうち最高の収益率となりました。

・ソウル外国為替市場運営協議会は、今月29日は外国為替市場を休場するとともに、開場日の来年1月2日は、銀行同士による外国為替市場の開場時間を通常の午前9時から1時間遅らせて午前10時からとすることを19日、決めました。このため外国為替市場の年内の業務は28日までとなります。

・韓国外換銀行が公示した19日午後3時の為替レート、日本の円100円は、789ウォン7銭で前日に比べて3ウォン39銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、931ウォン50銭で前日に比べて4ウォン40銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は1427.76で前日より5.47ポイント下落しました。

・19日のソウルは晴れ、午後3時の気温は4度5分でした。20日は弱い気圧の谷の影響で中部地方は夜、所によって一時雨または雪が降る見込みです。20日の全国の朝の予想最低気温は氷点下8度からプラス3度、日中の最高気温は3度から11度の予報となっています。

12月18日月曜日

・北京で1年1カ月ぶりに再開した北韓の核問題をめぐる6カ国協議で北韓は、今度の会談を核軍縮会談にすべきだと主張するなど、アメリカと真っ向から対立し、協議は難航が避けられない見通しです。北韓首席代表の金桂冠外務次官は、18日、6カ国協議の全体会議で基調演説し、「韓半島の非核化は北韓の最終目標ではあるが、条件が整わない状況でこの問題を協議しようとするならば、核軍縮会談を要求せざるを得ない」と述べました。金桂冠外務次官はまた、条件が整って初めて今の核開発プログラムを放棄できるとして、そのためには軽水炉建設工事が完成するまでの間、代替エネルギーの供給が欠かせないと強調しました。一方、アメリカ首席代表のヒル国務次官補は、基調演説で、「アメリカは去年9月の共同声明にもとづいて米朝関係を正常化する準備が整っているが、これは北韓が完全で二度と後戻りできない非核化を達成した時に可能なことだ」と強調しました。韓国の千英宇韓半島平和交渉本部長は、北韓の義務事項や関係国の対応をあまり細かく分けずに、柔軟性を持って話し合うことを提案しました。この他、中国は9.19共同声明の具体的な措置の履行を、日本は拉致問題の解決を強調しました。

・アメリカと北韓との2国間協議は18日も実現しませんでした。複数の外交筋によりますと、当初18日の午後に開かれるものとみられていた米朝2国間協議は北韓側が事実上拒否して結局、実現しませんでした。これについて外交筋は、「北韓が19日から始まるアメリカとの金融問題実務者協議に主力しようとする意図がうかがわれる」として、北韓が特有の交渉戦略を駆使しているものとみています。アメリカと北韓は、アメリカの北韓に対する金融制裁問題について協議する米朝間の実務者レベルの協議を6カ国協議と並行して19日から北京で開くことにしています。

・与党ウリ党が所属議員を対象に行った党の今後の進路を問うアンケート調査で、他の党との統合新党を結成すべきだという意見が最も多かったことが分かりました。ウリ党の非常対策委員会の朴炳錫(パク・ビョンソク)議員は17日、記者会見を行い、このほど行ったアンケート調査に議員85人が応じ、その結果、党の今後の進路について、平和改革勢力と統合すべきだという意見が最も多かったと述べました。また、議員総会で新しい指導部を選び、党大会でこれを追認すべきだという意見が多かったと述べました。ウリ党は、このアンケート調査をもとに統合新党結成に向けて動き出すものとみられますが、統合に反対する議員54人はこのアンケート調査に応じなかったことから、調査結果が党全体の意見を反映したものではなく、今後、論議が予想されます。ウリ党は17日、非常対策委員会を開き、来年2月14日に党大会を開くことを暫定的に決定しました。

・棚上げ状態となっている韓国と日本のFTA=自由貿易協定の締結に向けた政府間交渉を再開するための高官経済協議会が18日、東京で始まりました。会議には、韓国側から金ジュングン外交通商部通商交渉調整官が、日本側は籔中外務審議官が出席し、19日までの2日間、知的財産権保護問題など幅広い分野で意見を交換することにしています。韓国と日本は、2005年末の締結をメドに2003年12月からFTA交渉を進めてきましたが、農産物の開放などをめぐって2年近くこう着状態が続いていました。

・今月初めにアメリカのモンタナ州で行われた韓米FTAの5回目の交渉でアメリカは、アメリカで取得した漢方医師の資格を韓国政府が認めるよう要求したことが明らかとなり、韓国の韓方医師協会が強く反発しています。政府関係者によりますと、5回目の交渉で、韓国側が医師・看護士など10の部門の専門職の資格をアメリカ政府が認めるよう要求したのに対して、アメリカは漢方医師についての資格を韓国政府が認めることを要請した模様です。韓国政府の関係者は、専門職の資格相互認定については、次回6回目の交渉から論議する予定で、まだ両国が具体的な合意には至っていないとしていますが、韓国の韓方医師協会は強く反発しています。

・仁川国際空港と金浦空港とをつなぐ韓国初の民間鉄道の「空港鉄道」が、来年3月に開通します。空港鉄道株式会社は18日、仁川国際空港とソウル駅の間61キロを結ぶ金浦空港経由の仁川空港鉄道のうち、第1段階の仁川空港と金浦空港との間37.6キロ区間を来年3月に開通すると明らかにしました。この区間には全部で6つの駅があり、仁川地下鉄1号線と、ソウル地下鉄5号線に乗り換えができます。また第2段階の金浦空港からソウル駅の間20.7キロ区間は2010年に開通する予定です。

・アルミニウム製の新しい硬貨10ウォン玉の流通が18日から始まりました。韓国銀行は、直径が18ミリと今より4.86ミリ小さく、重さは1.2グラムと今より3グラム近く軽量化したアルミニウム製の新しい10ウォン玉の流通を18日から各金融機関を通じて始めました。

・ソウル大学獣医学部の研究チームは、メス犬3頭の複製に成功しました。国際的な獣医学の学術誌である「獣医産科学」はこのほど、ソウル大学の獣医学部のキム・デヨン教授の研究チームによる、メス犬3頭の複製についての論文を掲載しました。ソウル大学獣医学部のキム・デヨン教授の研究チームは、今年6月と7月に、卵子の核を除去し、体細胞を移植して受精卵を作る方法で、メス犬合わせて3頭を複製することに成功しました。

・大学の教員を対象にした新聞、教授新聞が今年を象徴する四字熟語に「密雲不雨」を選びました。教授新聞は今月5日から11日まで、日刊紙のコラムニストや大学教授ら208人を対象に今年を象徴する四字熟語を募集していました。「密雲不雨」というのは、雨を降らしそうな雲があるが雨は降らない、いろいろな準備を進めていて、条件はある程度整っているのに、いっこうに事が成就しないという意味の熟語です。これは与野党の対立、大統領のリーダーシップの不足、不動産価格安定策の失敗、北韓の核実験の強行など、今年は解決に向けて多様な努力が行われたものの、具体的に解決できたことは多くはなかったことを反映したものとみられます。

・韓国外換銀行が公示した18日午後3時の為替レート、日本の円100円は、785ウォン68銭で先週金曜日に比べて2ウォン51銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、927ウォン10銭で先週金曜日に比べて3ウォン90銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は1433.23で先週の金曜日より11.36ポイント上昇しました。

・18日のソウルは晴れ、午後3時の気温は氷点下0度6分でした。19日は中部地方は所によって雲が多く南部地方はおおむね晴れの一日になりそうです。19日の全国の朝の予想最低気温は氷点下10度からプラス2度、日中の最高気温は2度から10度の予報となっています。

12月16日土曜日

・18日に再開される北韓の核問題をめぐる6カ国協議に出席するため、16日午前平壌から北京入りした北韓首席代表の金桂冠外務次官は、北京の空港で記者団に対し、「われわれに対する制裁解除が先決条件だ」と述べました。また金次官はこれに先立ち平壌空港で、「最大の難題は、アメリカがわれわれに対する敵対視政策を変えたがらないことであり、今回の6カ国協議を楽観していない」と述べ、アメリカによる金融制裁問題が解決しない限り、進展は困難との認識を示しました。

・アメリカのライス国務長官は15日、「18日から再開される6か国協議は、北韓の非核化に向けたプロセスの一部で、1回だけでは成否を見極めることはできない」と述べました。ライス長官は、ロイター通信とのインタビューで、このように述べるとともに「6カ国協議で進展が得られた場合でも国連安全保障理事会の決議に基づく北韓への制裁は継続すべきだ。北韓がアメリカの法を破り続けるのは許されないが、われわれは全体を見て、何回か協議してから状況を判断する」として、柔軟に対処する可能性も示唆しました。

・韓国の宋旻淳(ソン・ミンスン)外交通商部長官とアメリカのライス国務長官は16日、電話で会談し、18日から北京で開かれる6カ国協議で、目に見える成果を出すために両国が協力することで合意しました。16日午前7時から20分間行われた電話会談で、宋旻淳外交通商部長官とライス国務長官は、今度の6カ国協議で、北韓の核放棄に向けての措置を見出す方法について調整し、協議の期間中も調整を続けることになりました。

・アラブ圏では初めて中東カタールの首都ドーハで行われた第15回アジア競技大会が15日間の熱戦に幕を下ろし、韓国時間で16日未明、閉会式を行って大会旗を次の開催地の中国に引き渡しました。韓国は今大会に選手と役員832人が参加して37の競技に臨み、 金メダル58、銀メダル53、銅メダル82で、3大会連続の総合成績2位を達成しました。韓国と北韓は、開会式に続いて閉会式も韓半島旗を掲げて合同で入場行進を行いました。韓国選手団は17日日曜日に仁川空港に到着し空港で解団式を行います。

・ドーハアジア大会のMVP=最優秀選手に、水泳男子自由形で3冠王となった韓国のパク・テファン(17)選手が選ばれました。パク・テファンは、11日から4日間行われた記者団による投票の結果、231票を獲得し、99票を得た中国体操4冠王のヤン・ウェイを大きく引き離して今大会の最優秀選手に選ばれました。韓国の選手がアジア大会のMVPに選ばれたのは初めてです。パク・テファン選手は、今大会で1500メートルを14分55秒03で泳いでアジア新記録を立てたほか、200メートルと400メートルでも優勝して金メダル3つを手に入れるなど合わせて7個のメダルを獲得しました。

・韓国で売り上げが上位1000社の4年制大学を卒業した新入社員の平均年俸は2,700万ウォンであることがわかりました。これは年俸関連情報を提供している「ペイオープン」が、最近の売り上げを基準に上位1000社の今年の年俸を分析したもので、新入社員の男女別では、男性が2,712万ウォン、女性が2,596万ウォンでした。業種別では、金融・保険・証券関連の新入社員の年俸が3,170万ウォンでもっとも高く、次いで電気・ガス関連が3000万ウォン台を切って2,932万ウォン、海運・航空、IT関連、建設・土木・建築、マスコミ、自動車・造船が2700万ウォン台でした。

・KBSテレビで放送されている人気ドキュメンタリー番組「VJ特攻隊」が来年1月から日本のNHK衛星放送で放送されることになりました。VJ特攻隊は、韓国の庶民の暮らしや流行などを6ミリカメラで取材し紹介する番組で、2000年からKBS第2テレビで毎週放送されている人気番組です。NHKでは、衛星放送のBS1で、来年1月4日から1年間、週1回放送することにしています。

・大鐘賞と並ぶ韓国映画の賞、第27回青龍映画祭の授賞式が15日夜、KBSホールで行われ、韓国映画史上最高の興行記録を打ち立てた「グエムル」が最優秀作品賞、助演男優賞、新人女優賞など5部門を受賞しました。主演男優賞は、かつての人気ロック歌手と頼りないマネジャーの奮闘を描いた映画「ラジオスター」のアン・ソンギさんとパク・ジュンフンさんが共同受賞し、主演女優賞は、「タチャ(いかさま師)」のキム・ヘスさんに贈られました。また女の子になりたい少年が賞金を狙い韓国相撲シルムの世界に飛び込むストーリーの「天下壮士マドンナ」は、新人男優賞、新人監督賞、脚本賞の3つを獲得しました。

・歌手兼俳優として日本や東南アジアなどでも高い人気を誇るピ(RAIN)の初めてのワールドツアーコンサートが14日、ソウルでのライブを皮切りに始まりました。ピは来年、アメリカでも本格的にデビューする予定で、今後6カ月間、アメリカのラスベガスのほか、日本、中国など12カ国で合わせて35回にわたってライブを繰り広げることになり、アジアの歌手では史上最大級のライブとなります。14日、ソウルのオリンピック公園体操競技場で行われたライブには、国内のファンのほか、日本、中国、香港などからおよそ1000人が駆けつけ、熱い声援を送りました。

・16日は土曜日のため取引はありません。15日の終値、日本の円100円は783ウォン17銭で、アメリカドル1ドルは923ウォン20銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取引はありません。

・16日のソウルは晴れ午後3時の気温は4度3分でした。17日は冷たい大陸高気圧の影響を受け全国的に曇り時々雨の降るところが多いでしょう。17日の予想最低気温は氷点下8度からプラス2度、日中の最高気温は氷点下3度からプラス7度の予報となっています。

12月15日金曜日

・アラブ圏では初めて中東カタールの首都ドーハで行われた第15回アジア競技大会が15日間の熱戦に幕を下ろし、韓国時間で16日未明、閉会式を行って大会旗を次の開催地の中国に引き渡しました。韓国は今大会に選手と役員832人が参加して37の競技に臨み、 金メダル58、銀メダル53、銅メダル82で、3大会連続の総合成績2位を達成しました。韓国と北韓は、開会式に続いて閉会式も韓半島旗を掲げて合同で入場行進を行いました。韓国選手団は17日日曜日に仁川空港に到着し空港で解団式を行います。

・潘基文次期国連事務総長は、韓国時間で14日夜、ニューヨークの国連本部総会議場で就任宣誓をしました。就任宣誓式は、加盟192国の代表が出席して行われ、潘基文次期事務総長は、「すべての国家と外部の圧力から独立し、国連事務総長としての役割を遂行したい」と宣誓しました。続いて潘基文次期事務総長は演説を行い、平和と発展、人権という国連の理念を実現するために加盟国と事務局が国連改革に全力を挙げていくべきだと強調しました。この日の行事は、10年間の任期を終えて国連を離れるアナン事務総長の退任式と潘次期事務総長の就任式の2部に分けて2時間にわたって行われ、ニジェルの大使がアフリカを代表してアナン事務総長の功労を称える決議案を上程し、総会は拍手でこの決議を採決しました。潘基文氏はクリスマス前後に韓国に一時帰国した後、ニューヨークに戻り、来年1月2日から正式に国連事務総長としての活動を始めます。

・北韓の核問題を解決するのにあたって、中国、日本、ロシアの各国は、潘基文次期事務総長の役割は制限されるべきだとして、ブレーキをかけています。中国の王光亜国連大使は、アメリカのブルームバーグ通信とのインタビューで、北韓の核問題で潘氏の介入は自制されるべきであり、非公式かつ静かに行われるべきだと述べたということです。また、日本とロシアの国連大使らも潘氏の役割について「多国間協議を支援することに集中すべきだ」として「潘氏は過度なアメリカ寄りと認識されることが懸念される」と話した模様です。潘氏は事務総長に就任すれば北韓の核問題を解決するために北韓を訪問し、北韓に派遣する特使も任命する考えを示した経緯があります。

・来週18日から北京で始まる北韓の核問題をめぐる6カ国協議に参加する北韓の首席代表が変わる可能性が出てきました。韓国の政府関係者によりますと、北韓のリ・ヨンホ前イギリス大使が、6カ国協議首席代表の金桂冠外務次官、もしくは次席代表の李根アメリカ局長と交替する可能性があるということです。リ・ヨンホ前イギリス大使は、北韓の代表的なアメリカ専門家で、2003年9月に初代イギリス大使として赴任し、先月末に帰国しています。これについて韓国の政府関係者は、アメリカの事情に詳しいリ・ヨンホ前イギリス大使が6カ国協議の北韓の首席代表を務めることになれば、北韓がこれまでとは違う姿勢で協議に臨むこともあり得るとして期待感を示しています。北韓代表団は、16日に北京入りすることになっています。

・来年度予算案をめぐる国会での審議が再び延期されました。与野党は、来年度予算案などを審議する臨時国会最終日の15日、来年度予算案を成立させる予定でしたが、私立学校法の再改正をめぐる与野党間の立場の隔たりが大きく、来年度予算案は結局、審議すらできませんでした。私立学校法の再改正をめぐっては、ウリ党とハンナラ党がともに依然として譲歩する姿勢をみせておらず年内に予算案が成立するかどうか厳しい情勢が続いています。

・盧武鉉大統領と与党ウリ党に対する国民の支持率が盧武鉉政権発足後最低となりました。韓国社会世論研究所が世論調査会社に依頼して今週12日、全国の20歳以上の男女700人を対象に調査した結果、盧武鉉大統領に対する支持率は10.2%、与党ウリ党は9.4%と一ケタ台にまで落ちました。これはいずれも盧武鉉政権発足後、最も低い支持率です。

・国防部は、有事の際に北韓の核施設やミサイル基地を破壊できる兵器を導入するための関連予算392億ウォンを増額することになりました。導入される兵器は、地下施設破壊弾、レーザー誘導爆弾、弾道弾早期警報レーダーなどです。中でも地下施設破壊弾は、地面の下30メートルまで貫通できることから、北韓の地下ミサイル基地や核施設などを破壊できるということです。

・ウォン高円安が進み、15日の韓国為替市場は、ウォンに対する円の為替レートが、100円当たり783ウォン17銭で、韓国外貨危機直前の1997年10月27日以来9年2カ月ぶりの最高値となりました。

・動脈硬化などを引き起こす可能性が高いとされるトランス脂肪酸が韓国の加工食品に含まれている量が今年は、去年に比べて平均50%以上減少していることが分かりました。

・外交通商部は、韓国の大使館や総領事館が開設されていない地域で韓国人が事件や事故にあった場合に、領事業務の空白を埋めるため現地に住む韓国人を「領事協力官」として任命し、便宜をはかる案を検討しています。

・全羅北道益山市で先月発生した2件の高病原性鳥インフルエンザは、海外から流入していたことが明らかになりました。農林部が15日発表した国立獣医科学検疫院による遺伝子分析の結果によりますと、益山で確認されたH5N1型ウイルスは、去年5月に中国西部の青海の野生鳥類から分離されたH5N1型ウイルスと同じ遺伝子グループに属するということです。つまり2003年に国内で発生したウイルスとは異なることから、渡り鳥によって海外から流入した可能性が高いものとみられています。

・去年、島根県が「竹島の日」を制定したことで、韓国と日本が対立しましたが、こんどは隣の鳥取県が県議会を中心に「竹島の日」を制定する動きを強めており、韓日間の新たな火種になることが懸念されています。

・ソウル市民の冬の憩いの場として人気を集めているソウル市庁前のスケートリンクが15日、オープンしました。このスケートリンクは、縦30メートル、横50メートルの楕円形で、ソウル市庁前の芝生広場の一角で冬の間、開設され、毎朝10時にオープンし、月曜日から木曜日までは夜10時まで、金曜日から週末にかけては夜11時まで利用できます。入場は無料ですが、スケート靴のレンタル料は一時間1000ウォンです。このスケートリンクは、来年2月19日まで開放されます。

・朝鮮王朝の宮廷料理の重要無形文化財、黄慧性氏が14日、亡くなりました。86歳でした。

・韓国外換銀行が公示した15日午後3時の為替レート、日本の円100円は、783ウォン17銭で前日に比べて7銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、923ウォン20銭で前日に比べて2ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は1421.87で前日より3.49ポイント上昇しました。

・15日のソウルは曇り一時雨、午後3時の気温は5度3分でした。16日は冷たい大陸高気圧に覆われて中部地方は夜雪が降りそのほかの地域は雲の多い一日になりそうです。16日の全国の朝の予想最低気温は氷点下6度からプラス4度、日中の最高気温は3度から10度の予報となっています。

12月14日木曜日

・アメリカは先月、北京で開かれた米朝2国間協議で北韓に対し、去年9月の6カ国協議の共同声明に基き、北韓が非核化に向けた措置を取れば、北韓の体制を書面で保証できるとの意向を伝えていたことが明らかになりました。これは6カ国協議に精通した複数の外交消息筋が14日、明らかにしたもので、このようなアメリカ側の提案に北韓も大きな関心を示し、北韓首脳部と検討した後、次の6カ国協議で再び話し合うことにしたということです。これについて、外交消息筋は、アメリカが提案した書面の体制安全保証書は、米朝関係正常化に向けた途中段階と受け止められるという見解を示しています。これによって、来週18日から開かれる6カ国協議では、北韓の非核化に向けた措置とそれに対応する5カ国の北韓に対する見返りの調整が主な議題になるものとみられます。

・6カ国協議のアメリカ首席代表を務めるヒル国務次官補は13日、ワシントンの国務省で記者会見し、10月に北京で行われた北韓との接触で6カ国協議とは別に実務者レベルで金融制裁について話し合うことを提案したと語りました。ヒル次官補はこの問題は6カ国協議とは別に、アメリカ財務省の関係者と北韓の関係者が会って話し合うことになるだろうと語りました。一方、ソウルの外交消息筋は、アメリカはマカオのバンコ・デルタ・アジアの北韓口座の凍結などの金融制裁は6カ国協議とは別の問題だという認識を示しているのに対して、北韓はこの問題を6カ国協議の枠組みの中で解決しようとしていることから、今後調整が必要だと語りました。ヒル次官補が金融制裁の問題は6カ国協議とは別だと強調したのは、この問題を6カ国協議で取り上げることになれば6カ国協議全体の進展にマイナスだと判断したためだとみられます。

・韓国日報が14日報じたところによりますと、北韓は一定の条件が満たされれば、寧辺にある黒鉛減速炉などの核施設の運転を中止し、IAEA=国際原子力機関の査察を受け入れる用意があることをアメリカに伝えたということです。北韓が求めている一定の条件は明らかにされていませんが、アメリカの北韓に対する金融制裁の解除やエネルギーの支援などが含まれているものとみられます。

・与党開かれたウリ党の指導部は13日、所属国会議員を対象に党の今後の進路と政界再編の方向を問うアンケート調査を始めました。アンケート調査は、党の支持率が低迷するなどの危機の原因、統合新党結成など今後の党の進路、党大会の時期と性格、新しい指導部の選出方法などについての質問が盛り込まれています。ウリ党の非常対策委員会はきょう14日中に結果をまとめ、17日と18日に開かれる非常対策委員会と議員総会で結果を報告する予定です。ウリ党内は、統合新党結成を支持する議員とウリ党を守るべきだという議員に分かれており、統合新党結成を支持する議員らはアンケート調査に賛成していますが、ウリ党を守るべきだという議員は統合新党結成を前提としたアンケート調査に応じられないとして反発しています。

・民主党の申仲植(シン・ジュンシク)議員は13日、ラジオ番組に出演し、高健(コ・ゴン)元首相が中心となった統合新党の結成は来年3月ごろになるだろうと語りました。高健元首相の側近である申仲植議員は、統合新党結成に向けて今月中にウリ党や国民中心党の議員らと会合する予定だったが、各党の事情で状況が変わったと語りました。

・全国各地の小学校で集団食中毒が相次ぎ、市や道の教育庁は学校に対して、給食の衛生管理に万全を期すよう指示しました。まず、京畿道水原市の小学校では13日、給食を食べた後児童157人が下痢や吐き気など食中毒の症状を訴え、このうち47人が病院で緊急手当てを受けました。この小学校では、学校給食を中止して保健当局が原因を調べていますが、ウィルス感染による食中毒とみられています。京畿道では先月中旬から現在まで、5つの市と郡の小学校で食中毒の症状がみられ、合わせて4000人あまりが病院で治療を受けました。また江原道原州市の小学校でも13日、学校給食を食べた児童94人が集団食中毒を起こし2人が入院しています。

・最近、全羅北道益山市と金堤(キムジェ)市の養鶏場で相次いで鳥インフルエンザが発生したことに関連し、国立獣医科学検疫院は、「今回の鳥インフルエンザは、疫学検査の結果、早期に終息させることは難しいだろう」という見解を示しました。国立獣医科学検疫院のカン・ムンイル院長によりますと、「今回の鳥インフルエンザは、2003年に発生したウィルスとは違い、中国かモンゴルから新しく流入されたものとみられる。発生の様相など疫学の調査結果を考慮すると、早期終息は難しいだろう。中国など家畜の伝染病が発生した地域から韓国に来ている外国人労働者が、韓国の農場に雇用され、鳥インフルエンザが広まったことも考えられる」と述べました。

・輸入に頼っていたインフルエンザのワクチンが2010年から韓国で生産されることになりました。産業資源部によりますと、インフルエンザワクチンの国産化の民間事業者に選定された「緑十字社」が14日、全羅南道穏順郡でワクチン生産工場の起工式を行いました。国の予算130億ウォンを含め、合わせて570億ウォンをかけて建設するこの工場は、2008年に完成し、2010年からワクチンの本格的な生産を始める予定です。

・北韓の咸鏡南道琴湖地区で建設が進められていた軽水炉事業の具体的な清算日程や原則などを盛り込んだ事業終了協約が今週中に発効することになりました。統一部によりますと、KEDO=韓半島エネルギー開発機構と韓国電力が今週中に事業終了協約に署名し、具体的な清算手続きに入る予定です。協約では、韓国電力が最大2億ドルと見込まれる軽水炉清算費用を負担し、KEDOは、北韓の現地で使われていた掘削機など450億ウォン相当の重機械とトラックなどを所有することになっています。

・ドーハ・アジア大会の女子ハンドボール決勝が13日、行われ、韓国がカザフスタンを29−22で破り、金メダルを獲得しました。これで女子ハンドボールは1990年のアジア大会以来、5大会連続優勝を果たしました。またアーチェリー団体決勝戦で、男子は台湾を破り、女子は中国を破って、韓国が男女ともに優勝しました。アーチェリーは個人戦でも韓国が男女ともに優勝、合わせて4つの金メダルを獲得しました。ヨットは男子470クラスで、韓国のキム・デヨンとチョン・ソンアン組が金メダルを獲得しました。

・韓国映画が初めてエジプトに輸出されることになりました。エジプトの映画配給会社「グッドニュースグループ」は、14日からカイロ市内の4つの映画館で、去年韓国で封切られた映画「デュエリスト」を一般公開します。韓国映画は、これまでにエジプトの映画祭に招待されたことはありますが、エジプトで商業的に公開されるのは今回が初めてです。エジプトでは、韓国のテレビドラマ「冬のソナタ」が国営テレビで放送されて、大きな人気を集め、それ以来韓国のドラマや映画への関心が高まっています。

・韓国外換銀行が公示した14日午後3時の為替レート、日本の円100円は、783ウォン24銭で前日に比べて5ウォン51銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、920ウォン70銭で前日に比べて1ウォン90銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は1418.38で前日より35.10ポイント上昇しました。

・14日のソウルは晴れ、午後3時の気温は5度5分でした。15日は高気圧の縁に当たるため北側を通る全国的に気圧の谷の影響を受けて中部と北部は晴れのち曇り、夜は雨の降るところもあるでしょう。15日の全国の朝の予想最低気温は氷点下3度からプラス4度、日中の最高気温は4度から12度という予報です。

12月13日水曜日

・北京で来週18日から再開される6カ国協議は、北韓の核問題の実質的な解決を目ざし、時間を制限せずに進展が得られるまで行われる見通しとなりました。北京の外交筋が12日伝えたところによりますと、今回の協議でアメリカと中国は去年9月19日に採択した共同文書に盛り込まれた課題を論議し、核問題の解決に向けた進展を得るという目標を決めており、会期を決めず長期間にわたって協議するということです。この消息筋は「北韓の態度は予測できないが、北韓も実質的進展に向けて交渉に臨むという姿勢を中国側に伝えたと聞いている」と語り「協議は長引く見込みであり、実質的な進展を得る可能性も高まっている」と述べました。

・北韓の核問題をめぐる6カ国協議の韓国側首席代表の千英宇(チョン・ヨンウ)韓半島平和交渉本部長は12日「北韓がマネーローンダリングをしたとしてアメリカが口座を閉鎖したバンコ・デルタ・アジアの問題は6カ国協議と切り離すべきで、必要なら両国の実務者協議など別の場で論議すべきだ」という考えを示しました。

・日本の円に対するウォン高が進み、12日に続いて13日の為替レートは100円が780ウォン台となりました。ソウル外国為替市場は12日に続いて13日もさらにウォン高が進み、100円が788ウォン75銭と、韓国の経済危機直前の1997年11月の784ウォン27銭以来、9年1カ月ぶりのウォン高となりました。これは日本銀行が今の日本経済の好況を維持するために、金利の引き上げをしないという分析もあったためとされています。ウォン高現象について、多くの経済専門家は韓国経済に否定的な影響の方が大きいとみています。

・テレビやコンピューターなどに使われる液晶パネルの販売価格で、韓国と日本、台湾のメーカーが国際的なカルテルを結んでいた疑いが強まり、韓国、日本、アメリカ、EU=ヨーロッパ連合の関係当局が調査に乗り出しました。日本のマスコミが伝えたところによりますと、アメリカ司法省はメーカー各社に召喚状を送り、EUの欧州委員会も関連書類の提出を求めるなど、各国の関係当局が一斉に調査に着手しています。調査対象になっているのは韓国、日本、台湾の約10社で、韓国では三星電子とLGフィリプスLCDが、日本ではシャープ、東芝松下ディプレイテクノロジー、NEC液晶テクノロジーが、台湾ではAUO(友達光電)や奇美電子などです。これら各社は、液晶パネルの価格下落を防ぐために、連絡を取り合って価格と供給量を調整する行為を繰り返していた疑いがもたれています。

・韓国駐留アメリカ軍基地の騒音被害を受けた住民が韓国政府を相手取って起こした訴訟で一部勝訴の判決が出されました。ソウル中央地方裁判所は12日、平沢(ピョンテク)市の住民677人が、アメリカ軍基地の航空機などの騒音で被害を受けたとして国を相手取って起こした損害賠償の請求訴訟で、国に対して住民のうち296人に居住地域と期間によって合わせて4億1640万ウォンを支払うよう、原告一部勝訴の判決を言い渡しました。判決によりますと、「原告の居住地域のうちアメリカ軍の烏山(オサン)飛行場周辺の騒音は社会生活で耐えられる限度を超えている。韓米地位協定によると、アメリカ軍が占有・所有・管理している施設を設置・管理する上で、第3者に損害を与えた場合、韓国政府が損害を賠償することになっており、激しい騒音の被害を受けている一部の原告に損害を賠償する責任がある」としています。

・ソウル中心部に近い龍山(ヨンサン)にある韓国駐留アメリカ軍の基地を2008年末までに京畿道平沢(ピョンテク)のアメリカ軍基地に移転させる計画は2013年末までと、5年遅れる見通しです。韓国政府の消息筋によりますと、これは韓国駐留アメリカ軍基地移転についての韓米両国の協議が遅れたことと、移転先となる平沢基地周辺の住民や一部市民団体から反発が出ているためです。

・韓米連合軍司令部の副司令官を務めた韓国軍の予備役将軍ら10人が12日、韓国駐留アメリカ軍のベル司令官に会い、戦時作戦統制権の韓国への移譲交渉を中止するよう強く要請しました。これに対しベル司令官は、来年の春に行われる韓米連合軍のRSOI=戦時増援演習で、海兵隊のMPS=海上事前集積艦部隊が1個旅団にあたる兵力と装備を展開するなど、過去最大規模のアメリカの戦力が参加し、韓米防衛公約の強固さをアピールするだろうと明らかにしました。

・カタール・ドーハで開かれているアジア競技大会の陸上で、男子やり投げのパク・ジェミョンが79.30メートルで日本の村上幸史を抜いて優勝し、陸上で初めての金メダルを獲得しました。またアーチェリーの男子個人に出場したイム・ドンヒョンは決勝で日本の脇野智和を108対100で破って優勝しました。チャン・ソンジェら4人が出場した自転車の男子400メートル団体追い抜きでも4分12秒746のアジア新記録で、金メダルを獲得しました。フェンシングの女子フルーレ個人では、ナム・ヒョンヒが金メダルを取りました。しかし、サッカー代表チームはイラクに0対1で負け、決勝進出はなりませんでした。

・ドーハ・アジア大会のハンドボール男子、韓国とカタールの準決勝で、誤った判定があったという指摘をカタール側が認め、再試合を行う考えを示しました。韓国とカタールはアジアハンドボール連盟あてに再試合を要請する書状を送りましたが、大会日程上、再試合を行うことは厳しいものとみられています。韓国・カタール戦は誤った判定があったこともあって、28対40で、韓国が地元カタールに敗れ、韓国のアジア大会6連覇を逃す結果となっています。

・向こう10年間の韓国の人口増加率は世界で最下位になる見通しです。国連と統計庁のまとめによりますと、2015年の世界の人口は72億1943万人で、去年の64億6475万人と比べて10年間で11.7%増えるものと予測されています。一方の韓国の人口は去年の4813万人から10年後の2015年には4927万人とわずか2.4%増えるだけにとどまるということで、アメリカの人口増加率の4分の1に過ぎず、アジア・アフリカ・南米・北米・オセアニア大陸の中では戦争や飢餓など特殊な状況におかれている国を除いては韓国より人口増加率が低い国はほとんどないということです。

・韓国の西の海と南の海に漂流しているゴミのうち12.5%は外国から流れてきたものであるという調査結果が出ました。海洋水産部が去年、西海と南海の島12カ所の周辺海域それぞれ100平方メートルで集めたゴミをラベルや商標で分類したところ、外国からのものは12.5%でした。国別にみますと、中国・台湾・香港と中国圏が91%で圧倒的に多く、次いで日本、マレーシア、ベトナムの順で、中にはアメリカ、イギリス、オランダからのゴミも混じっていました。

・韓国外換銀行が公示した13日午後3時の為替レート、日本の円100円は、788ウォン75銭で前日に比べて35銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、922ウォン60銭で前日に比べて10銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は1383.28で前日より6.30ポイント上昇しました。

・13日のソウルは晴れ時々曇り、午後3時の気温は9度3分でした。14日は高気圧の縁に当たりますが中部地方は北側を通る弱い気圧の谷の影響を受けて午後しだいに曇りとなるでしょう。。14日の全国の朝の予想最低気温は氷点下3度からプラス5度、日中の最高気温は6度から11度の予報です。

12月12日火曜日

・6カ国協議が18日から北京で再開されるのを受けて、韓国政府は今回の協議で核問題を解決するための実質的な進展があることを期待すると発表しました。外交通商部は11日、談話を発表し、6カ国協議が再開されることを歓迎するとしたうえで、去年9月の6カ国協議で採択された共同声明を実行するために関係各国とさらに緊密に協議していきたいと述べました。

・アメリカ政府は、18日に再開される6カ国協議が、2年以内に北韓の核兵器を解体する結果につながることを希望していると、ライス国務長官が11日、AFP通信と行った会見で明らかにしました。ライス長官はまた、アメリカ政府は北韓が核兵器の開発を放棄するとした去年9月の6カ国協議の共同宣言を履行するならば、北韓に対して経済援助や、エネルギー支援、政治的関係改善などを提供する準備が整っていると述べました。ライス長官はさらに、個人的には、ブッシュ大統領の任期が終わる2009年1月までに北韓の核兵器を二度と後戻りできない状態に解体させることが目標だと強調しました。

・18日に再開される6カ国協議では、議長国の中国が5つの分野で実務者レベルの会議を開くことを提案する見通しです。読売新聞が12日報じたところによりますと、先月末に北京で開かれた米中朝3カ国の6カ国協議首席代表による事前協議で、中国は6カ国協議が再開されれば、韓半島の非核化、米朝関係の正常化、日朝関係の正常化、経済支援、安全保障の5つの分野で実務者レベルの会議を開くことを提案し、アメリカと北韓はこの方法について原則的に同意したということです。

・ドーハで開かれているアジア大会で、韓国は11日、ゴルフ、アーチェリー、自転車で金メダルを取り、日本を追い抜いて総合成績2位になりました。ゴルフは若手が活躍し、男女個人戦と団体戦すべてで優勝、金メダル4つを獲得しました。ゴルフで韓国が全競技を席巻したのは初めてです。一方、アジア大会6連覇に挑んでいた男子ハンドボールは準決勝で地元のカタールと対戦しましたが、28−40で敗れ、決勝進出を果たせませんでした。韓国代表はこの試合で審判の判定に納得できない部分が多いとして不満を表明しました。韓国は11日までで金メダル44、銀メダル39、銅メダル70を獲得し、日本を抜いて総合成績2位になりました。

・アーチェリーの女子個人で優勝したパク・ソンヒョン(23)はアテネオリンピックの個人戦と団体戦で金メダルを獲得した選手で、今大会でも個人戦と団体戦との2冠が期待されています。パク・ソンヒョンは、2001年の世界選手権で優勝、2004年のアテネ・オリンピック、去年のアジア選手権、そして今大会でも金メダルを獲得しました。アーチェリーは代表選手の世代交代が速く、4大会すべてを席巻した選手はパク・ソンヒョンが初めてです。

・農林部は、全羅北道金堤(キムジェ)市の養鶏場で、新たにウズラの高病原性鳥インフルエンザが発生したことから、この養鶏場から半径3キロ以内のウズラ29万羽と鶏7万5000羽をきょう12日中に処分することになりました。また、半径10キロ以内の家きん類270万羽の移動を禁止しました。

・国家人権委員会は、北韓内部の人権侵害行為は委員会の調査対象に含まれないとする公式見解を発表しました。人権委員会は、国家人権委員会法の解釈上、北韓内部で発生した人権侵害については人権委員会の調査対象から排除するとしています。韓国の憲法は、韓半島全体を大韓民国の領土と規定していますが、北韓は人権委員会の実効的な管轄権が及ばない上、北韓が国連に独立国として加盟している点などから特殊な関係にあるというのがその理由です。

・野党ハンナラ党は、国家人権委員会が北韓の人権問題を調査しない方針を決めたことについて、盧武鉉政権と歩調を合わせようとするものだとして強く批判しました。

・私立学校法の再改正をめぐって与野党が対立し、ハンナラ党が議事日程をボイコットして空転していた予算を審議する臨時国会は、2日目の12日、ハンナラ党が国会に参加し、一旦正常化した形となりました。しかしハンナラ党は、問題の私立学校法の再改正などを審議する教育委員会の会議の結果次第で、13日以降の議事日程に参加するかどうかを決めるとしていることから予断を許さない情勢です。

・農林部の「鍾河国際農業局長は、12日、韓米FTA交渉でアメリカが韓国のコメ市場に手をつけようとするならば交渉そのものを中止することもあり得るとする考えを示しました。

・来年1月1日から、営業面積300平方メートル以上の飲食店で扱う牛肉は、原産地と種類の表示が義務付けられることになりました。

・中央選挙管理委員会は、有権者の権利を拡大するために海外在住者の選挙権を認めるべきだという選挙法の改正意見を今月中に国会に提出する予定だと11日、発表しました。この改正意見は、韓国籍を保有し、海外に一定期間在住している19歳以上の海外在住者に大統領選挙と国会議員選挙の選挙権を認めることにしています。去年の統計を見ますと、外交官や企業駐在員、留学生など、海外に住んでいる韓国人はおよそ114万人にのぼっています。中央選挙管理委員会は、このうち19歳以上の人はおよそ100万人で、国会で選挙法改正案が可決されれば、来年暮れの大統領選挙では選挙権を行使できるものとみています。1997年末の大統領選挙では、金大中候補と李会昌候補の票差は30万票だったことから、海外在住者の選挙権が認められる場合、選挙結果に少なくない影響を及ぼすものとみられます。

・大統領直属の「軍隊での軍疑問死真相究明委員会」は、1980年から1990年代に兵役中に死亡した兵士の疑問死について調査した結果、単純死亡と処理された2件について、上官による殴打など常習的な暴力が原因で、さらに当時の軍関係者が組織的に隠ぺいしていたことを確認しました。軍疑問死真相究明委員会は、法務部長官に対して二人の死因を再審議するよう要請する方針です。

・ドーハアジア競技大会の試合中に落馬して死亡したキム・ヒョンチル選手がソウルの国立墓地に安置されることになりました。スポーツ選手が国立墓地に安置されるのは、2002年に亡くなった日本植民地時代の1936年、ベルリンオリンピックのマラソンに日本代表として出場し金メダルを獲得した韓国の孫基禎氏以来、4人目です。

・韓国映画史上2番目の興行記録を打ち立てた朝鮮最初の宮廷芸人を描いた李ジュンイキ監督の時代劇映画「王の男」が、先週末の9日、日本の東京や大阪で封切られましたが、観客動員は低調ぶりをみせています。一方、これに先立って韓国映画の最高興行作品 「グエムル、漢江の怪物」も、今年9月の日本公開で、最初の週末の興行記録が第7位にとどまるなど、韓流スターを伴わない韓国映画の日本での興行成績は振るわない状態が続いています。

・韓国外換銀行が公示した12日午後3時の為替レート、日本の円100円は、789ウォン10銭で前日に比べて4ウォン34銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、922ウォン70銭で前日に比べて3ウォン40銭のウォン高した。韓国株式市場の総合株価指数は1376.98で前日より13.75ポイント下落しました。

・12日のソウルは晴れ、午後3時の気温は9度3分でした。13日は全国的に低気圧の影響を受けた後しだいに高気圧に変わり比較的暖かい一日になりそうです。13日の全国の朝の予想最低気温は氷点下4度からプラス7度、日中の最高気温は3度から12度の予報となっています。

12月11日月曜日

・北韓の核問題をめぐる6カ国協議が、18日に北京でおよそ1年ぶりに再開されることが決まりました。6カ国協議の再開日程を調整している中国外務省は、11日、インターネットのホームページでこうしたことを明らかにしました。中国は当初16日から再開する方向で調整を進めていましたが、北韓が航空便などの都合を理由に18日からの開催を希望したため、関係各国と改めて調整したうえ、18日に再開することで最終的にまとまりました。こうしたことから韓国の首席代表をはじめ各国の代表は週末に北京入りし、2国間協議または多国間協議を行うものとみられます。

・北韓の事情に詳しい野党ハンナラ党の鄭亨根(チョン・ヒョングン)議員は、11日、与野党の間で論議を呼んでいる2回目の南北首脳会談の開催について、「現在、詰めの交渉が進められていると聞いている」と述べました。鄭亨根議員は、11日、連合ニュースに対して、「南北の実務者が海外で接触を続け、盧武鉉大統領と金正日国防委員長との会談の議題や時期、場所について詰めの交渉を行っていると聞いている」と述べました。その実務者が誰なのかについて鄭亨根議員は、「大統領が信頼する人物のはずだ」と答えました。これに先立って鄭議員は11日朝、KBSのラジオ番組に出演し、「南北首脳会談の開催時期は来年の3月か4月頃と予想される」としたうえで、「盧武鉉大統領は、南北首脳会談を次の大統領選挙に利用しようとせずに会談の開催を次の政権に委ねるべきだ」と強調しました。

・先月、高病原性鳥インフルエンザが発生した全羅北道益山(イクサン)市の養鶏場から南に18キロ離れた金堤(キムジェ)市のウズラ飼育農家で同じく高病原性の鳥インフルエンザが発生し、防疫当局が拡散防止に乗り出しました。全羅北道によりますと、今月7日から5日間にわたって金堤市コンドック面にあるウズラの飼育農家でウズラ3700羽が死亡したため国立獣医科学検疫院に依頼して調査したところ、ヒトへの感染もあり得る高病原性の鳥インフルエンザのウィルスに感染していたことが判明しました。この農家ではウズラ29万羽を飼育しているということです。またこの農家の半径500メートル以内の農家で鶏7万羽が飼育されています。農林部は、これらをすべて埋め立て処分するとともに、半径10キロ以内の「警戒地域」での疫学調査を強めています。

・来年度予算案などを審議する臨時国会が5日間の日程で11日から始まりましたが、野党ハンナラ党が私立学校法の改正を求めて初日の審議をボイコットし空転しています。ハンナラ党は通常国会最終日の先週8日、私立学校法改正について与党ウリ党が誠意ある態度を見せなければ、臨時国会の審議に出席しないと宣言しそのとおりボイコットしたため、11日午前に予定されていた予算調整小委員会は開かれず、与野党間の政策協議会も中止されました。

・盧武鉉大統領は、11日、李在禎(イ・ジェジョン)統一部長官と?庸燮(イ・ヨンソプ)建設交通部長官(55)に任命状を手渡しました。

・与党ウリ党の新党結成派と親大統領派との勢力争いが今週からいよいよ本格化する見通しとなりました。ウリ党の母体である野党民主党などとの統合新党結成を目指す金槿泰議長を中心とする党指導部は、10日、非常対策会議を開き、14日から2日間、党所属議員全員を対象に党の進路についてのアンケート調査を行う方針を決めました。続いて17日に非常対策委員会、18日は議員総会を開き、政界再編の方向や全党大会の議題などについて議論する計画です。一方、統合新党結成に反対する親大統領派は、10日、1000人が集会を開き、アンケート調査に続く全党大会の開催は、党を解体するための手順だとして金槿泰議長を中心とする非常対策委員会の解散とともに、全党大会に向けた準備委員会の結成を重ねて求めました。こうしたウリ党内での勢力争いが本格化している中で、ニュージーランドから10日夜帰国した盧武鉉大統領が今後、どのような姿勢を示すかに関心が寄せられています。

・ドーハで行われているアジア大会で、韓国は10日、金メダルを一挙に10個追加して37個となり、総合成績2位の日本に1個差に迫りました。レスリングの男子グレコローマンスタイルは、66キロ級でキン・ミンチョルが、84キロ級でキム・ジョンソプが、120キロ級でキム・クァンソクがそれぞれ金メダルを獲得し、一挙に三つの金メダルを加えました。女子フェンシングのエペ決勝で、韓国のパク・セラは中国の選手を15−13で破り、今大会フェンシングで初の金メダルを獲得しました。テクォンドは女子59キロ級、男子84キロ級と67キロ級で、合わせて三つの金メダルを獲得しました。ボウリングのマスターズ戦は、女子はチェ・ジンアが合計482で金メダルを獲得、個人総合優勝に次いで2冠となり、男子はチョ・ナムイが金メダルを獲得して、男女ともに優勝しました。

・プロ野球のLGツインズの外野手、イ・ビョンキュ選手(32)が中日ドラゴンズに移籍することになりました。イ・ビョンキュは10日、ソウル市内のホテルで中日ドラゴンズとの入団契約にサインをしました。契約条件は公表されていませんが、契約期間は2年間で、契約金と年俸を合わせて4億円程度と推定されています。

・韓国人が感じる幸せ感は、100点満点の平均69.1点で、男性より女性が、また年齢が低いほど幸せを感じていることが、世論調査の結果、分かりました。韓国ギャラップが先月3日から20日まで、全国の満13歳以上の男女1634人を対象に、「幸福感」について調査したところ、100点満点のうち女性は70.4点、男性は67.9点で、平均すると69.1点でした。年代別には、10代が72.6点で最も高く、50代は65.2点と、年齢が高くなるほど幸せ感が低くなっています。

・アルミニウム製の軽い新しい10ウォン玉が18日からお目見えします。韓国銀行は、直径が18ミリと今より4.8ミリ小さく、重さは1.2グラムと、今より3グラム近く軽量化した新しい10ウォン玉を18日から発行すると11日、発表しました。素材も、現在の黄銅からアルミニウムに変わります。

・韓国外換銀行が公示した11日午後3時の為替レート、日本の円100円は、793ウォン44銭で先週金曜日に比べて5ウォン15銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、926ウォン10銭で先週金曜日に比べて5ウォン80銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は1390.73で先週金曜日より0.3ポイント上昇しました。

・11日のソウルは晴れ、午後3時の気温は5度5分でした。12日は高気圧の縁に当たって全国的に雲が多く南部地方は午後から所によって一時雨が降るでしょう。12日の全国の朝の予想最低気温は氷点下7度からプラス5度、日中の最高気温は4度から13度の予報となっています。

12月9日土曜日

・中国は6カ国協議を今月16日に開催することで参加国に提案し、参加国が自国の立場を中国に伝えているもようです。複数の外交消息筋によりますと、中国は先月末、北京で開かれた米朝中3カ国の協議の後、6カ国協議を今月16日から開くことを提案しました。これについて消息筋は、アメリカと北韓は中国に正式に同意する意向を伝えていませんが、現状から見て北韓は同意する可能性が高く、アメリカも熟慮しているということです。先月末の3カ国協議でアメリカは北韓に対して核開発計画をすべて凍結し、IAEA=国際原子力機関の査察を受け入れることなどを求め、これに対して北韓は答えなかったということです。

・6カ国協議が 今月16日に開かれるという日本など一部のマスコミの報道について、韓国の首席代表をつとめている千英宇(チョン・ヨンウ)韓半島平和交渉本部長は、9日、「6カ国協議の参加国間で協議が行われており、最終的に日程が決まるまでには一両日かかると思う。確定すれば議長国の中国が公式発表する」と述べました。これについて外交通商部の当局者は「16日の協議再開は中国が提案したもので、16日より遅れたとしても年内開催が6カ国の共通した見解なので、年内には開かれると思う」と述べました。

・北韓の核問題をめぐる6カ国協議について、アメリカ国務省の関係者は10日以内に再開される可能性があると8日述べました。匿名を求めたこの関係者は「まだ決まったわけではないが、10日以内に6カ国協議が再開される可能性がある」と述べました。また日本やロシアの一部のマスコミで、6カ国協議は今月16日に再開されると報じたことについては「具体的な日程は中国が発表することになっているので、見守ってほしい」と応えました。これについて国務省のマコーマック報道官は8日の会見で「来週にも協議が再開できることを期待している」と述べました。

・アメリカのモンタナ州で行われていた韓米FTA=自由貿易協定を結ぶための5回目の交渉が9日終了しました。韓米両国は今回の交渉で、電子製品と化学製品など400品目、合わせて10億ドル相当の商品に対して関税をなくすことと、年間4700万ドルに達する輸出物品取り扱いの際の手数料もなくすことで合意しました。また専門職のライセンスを相互認定するための機関を設けるとともに、海上保険、航空保険、運送保険、再保険などはインターネットで相手国の金融機関との金融取り引きを許可することになりました。しかし争点となっていた貿易障壁、自動車、医薬品分野では交渉が中断し、農業分野でも牛肉・オレンジ・穀物などの関税撤廃について合意にはいたりませんでした。次の6回目の交渉は来年1月15日から韓国で行われます。

・韓米FTAの5回目の交渉の後、両国の首席代表はそれぞれ記者会見を行いました。韓国の金宗?(キム・ジョンフン)首席代表は、会見で「貿易障壁や自動車、医薬品など争点となった分野では合意できなかったものの、商品とサービス、知的財産権分野では進展がみられた」と今回の交渉の成果を評価しました。その上で「韓国がもっとも関心を寄せている貿易障壁について、アメリカ側の議会への報告内容を見極めたい」と述べました。アメリカのカトラー首席代表は会見で「今回の交渉ではコメ市場の開放についての協議はなかったが、いずれ協議するだろう」とコメ市場の開放について強い意志を示し、さらに「牛肉市場の開放がなければ、韓米FTA交渉はアメリカ議会の支持を得られない」と述べて、牛肉市場の開放を強く求めました。

・フィリピンで今月11日から行われる予定だったASEAN=東南アジア諸国連合と韓国、日本、中国との首脳会議が台風を理由に延期されたことから、盧武鉉大統領はニュージーランドでの日程を終えて、10日帰国することになりました。

・李鍾ソク(イ・ジョンソク)統一部長官は8日、韓国企業が工場を建てて操業している北韓の開城工業団地を訪れ、韓国企業の関係者との懇談で「開城工業団地が安定的に発展すると確信している」と述べました。李鍾ソク統一部長官はこの席で「北韓をめぐる情勢の変化にもめげず開城工業団地の企業と関係者の努力で困難を乗り越えてきた。開城から釜山までの列車による輸送を実現するなど、開城工業団地の発展に向けて政府としても努力していく」と強調しました。一方、李鍾ソク統一部長官を同行取材するため開城訪問を申請したMBCの記者に対して、北韓は今年3月の離散家族再会の際に「だ捕」という言葉を使ったとして今回も訪問を許可せず、統一部担当記者全員が抗議して北韓での取材をボイコットしました。

・カタールのドーハで開かれているアジア競技大会8日目、韓国はテコンドーで3つの金メダルを取るなど金メダル5つを獲得しました。韓国時間で9日午前行われたテコンドー、男子58キロ級でユ・ヨンデ選手、女子51キロ級でクォン・ウンギョン選手、女子67キロ級でファン・ヒョンソン選手が金メダルを取り、テコンドー宗主国のプライドを守りました。またテニス男子団体ではイ・ヒョンテク選手、チョン・ヒソク選手、チョン・ウンソン選手、アン・ジェソン選手による代表チームが日本と決勝戦に臨み、2対1で勝って1998年のバンコク大会以来8年ぶりに優勝しました。これに先立って行われたボーリング女子の5人チームで、韓国は合計5399点となり、金メダルを獲得しました。これで韓国は9日午前までに金メダル24、銀メダル29、銅メダル51となり、2位の日本とは金メダル7つの差のままで3位を維持しています。

・ドーハアジア大会の試合中に落馬して死亡したキム・ヒョンチル選手の遺体は10日、ソウルに帰ってくることになりました。大韓オリンピック委員会は8日、14日に大韓オリンピック委員会葬として葬儀を行うことを決めました。一方、カタールのアル・タニ国王は8日ドーハ乗馬クラブで、故キム・ヒョンチル選手の遺族と会い、弔意を表わしました。またアル・タニ国王はキム・ヒョンチル選手が事故にあったクロスカントリーコース8番の障害物の地点に故人を偲ぶ追悼碑を建てるよう関係者に指示しました。

・南北首脳会談の際、北韓から贈られてきたプンサン犬の精子で人工授精に成功、子犬が産まれたことがわかりました。ソウル大公園によりますと、2000年の南北首脳会談の際、北韓の金正日国防委員長が当時の金大中大統領に贈った雄のプンサン犬の精子を冷凍保管し、韓国で飼育している雌のプンサン犬に人工授精させ、今年5月に子犬5匹が生まれました。そのうち雄2匹が成長しているということで、ソウル大公園の動物研究室長は「プンサン犬は野性性が強く、繁殖期が決まっている。このような動物の人工授精に成功したのは初めてで、狼など絶滅の危機にあるいぬ科動物の保存に青信号がついたと思う」と説明しています。

・9日は土曜日のため為替レートの変動はありません。前日8日の終値、日本の円100円は798ウォン59銭で、アメリカドル1ドルは920ウォン30銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取引はありません。

・9日のソウルは雨のち曇り午後3時の気温は4度6分でした。10日は移動性高気圧の影響を受けて全国的におおむね晴れですが東海岸は北東気流の影響で曇り一時雨または雪が降るでしょう。10日の予想最低気温は氷点下7度からプラス2度、日中の最高気温はプラス3度から12度の予報です。

12月8日金曜日

・盧武鉉大統領は、アメリカが韓国に核兵器を配備しているとした北韓の主張に対して、「韓国にはアメリカの核兵器はない」と述べました。ニュージーランドを国賓として訪問している盧大統領は8日、クラーク首相との会談の後、行われた記者会見で、記者の質問にこのように答え、「アメリカによる核の傘が、韓半島に核兵器を配備することを前提とするものではないことは承知の通りだ」と述べました。

・ロイター通信は7日、ロシアのイタルタス通信が伝えた内容として「北韓はアメリカが韓国に核兵器を配備していると信じており、自国への核の脅威が持続する限り、核開発計画を中断しないだろう」と報じました。ロイター通信によりますと、北韓の当局者は「アメリカの核兵器が韓国に配備されていることに疑いの余地がなく、北韓は自衛のために核能力の向上を強いられている」と述べたということです。アメリカ国務省は韓国への核兵器配備を強く否定していますが、北韓のこうした主張が、アメリカ側が核問題の一括解決に向けた条件を北韓側に示し北韓の反応を待っている状況で出てきたものだけに、6カ国協議の年内開催は厳しいのではという見方が広がっています。

・ニュージーランドを国賓として訪問している盧武鉉大統領は8日、クラーク首相と会談し、「21世紀のパートナー関係を目指す共同宣言」を採択しました。

・盧武鉉大統領は「北韓に核兵器があっても、韓国の軍事力は十分に優越的なバランスを保っている」と述べました。盧大統領は7日午後、オーストラリア・シドニーのホテルで開かれたオーストラリア在住韓国人との懇談会に出席し「北韓は韓国と戦争しても勝てない。核兵器で韓国に致命的な打撃を加えることはできるかも知れないが、勝つことはできない。と述べました。ハンナラ党の羅卿?(ナ・ギョンウォン)スポークスマンは「大統領のコメントは解釈次第では、北韓の核を認めたいという本音を示したものとも考えられ、大統領の安易な現実認識と不十分な安全保障意識に驚きを禁じえない」と述べました。・

・盧武鉉大統領はまたシドニーでの同胞懇談会の席で、「もはや誰が政権を握っても韓国の民主主義は今の発展が後退することはない」と述べ、野党ハンナラ党が次の政権を握っても構わないとも取れる発言をし波紋を呼んでいます。

・フィリピンのセブで11日から13日まで開かれる第10回アセアン+3首脳会議の期間中、盧武鉉大統領と安倍首相との首脳会談の予定はないと、産経新聞が8日、伝えました。

・ドーハアジア大会の水泳男子1500メートル自由形決勝で、韓国のパク・テファンが14分55秒03のアジア新記録で優勝し、韓国の水泳選手としては24年ぶりの三冠王を達成しました。パク・テファンは4日に200メートル自由形、6日に400メートル自由形で金メダルを獲得していました。韓国の水泳三冠王は1982年のニューデリー大会のチェ・ユンヒ以来24年ぶりです。パク・テファンはまた、100メートル自由形で銀メダル、800メートルと400メートルのリレーなどで銅メダル3個をとって一人で7個ものメダルを獲得しており、名実共にアジア自由形の最強泳者となりました。韓国は7日から8日未明の間に金4、銀3、銅4を追加し、これで金メダル19、銀メダル25、銅メダル45を獲得していますが、2位の日本(金26、銀30、銅38)との格差は縮められずにいます。とくに乗馬のキム・ヒョンチル選手(47)が競技中に落馬して死亡した事故は韓国選手団に衝撃を与えています。

・大韓オリンピック委員会とドーハアジア競技大会組織委員会は、日本時間で8日未明、ドーハ選手村に落馬事故で死亡したキム・ヒョンチル選手(47)を哀悼する焼香所を設けました。焼香所を訪れた組織委員会のカタニ事務総長は、キム・ヒョンチル選手の霊前に焼香し、金正吉(キム・ジョンギル)KOC委員長に「名誉の金メダル」を託しました。金正吉KOC委員長は「事故で選手団と韓国民が衝撃に包まれている。悪天候の中で試合日程に無理はなかったのかなど、死因を徹底的に調べるよう組織委員会に要請した」と話しています。

・盧武鉉大統領は、ドーハアジア競技大会の競技中に落馬して死亡した乗馬のキム・ヒョンチル選手の焼香所に花とともに、20年あまり国家代表選手として活躍した故キム・ヒョンチル選手の業績を讃え、スポーツ勲章「猛虎章」を贈りました。

・北韓の人権問題をめぐる公開討論会が7日、国連本部で開かれ、アメリカのレフコウィッツ大統領特使は、韓国が進めている北韓の開城工業団地事業が金正日政権の外貨供給源になっている可能性があるとして、韓国政府にこの事業の見直しを要求しました。

・北韓住民の大半は、国際社会による食糧援助を一度も受けたことがないことが、アメリカの北韓人権委員会の調査で明らかになりました。アメリカの北韓人権委員会が2004年8月から去年9月までの間に、中国に滞在している北韓脱出者1300人を対象に調査したところ、国際社会がこの10年間、北韓に大量の食糧援助を行っていることを知らない人は43%に達し、知っている人でも食糧の提供を受けたことがあるという人はわずか3%に過ぎませんでした。

・検察は、アメリカ国籍の実業家チャン・ミンホ氏や野党民主労働党のチェ・ギヨン元事務副総長ら5人が北韓の意を受けて「一心会」という団体を構成し、国家機密を北韓に報告したものと結論づけ、5人全員を国家保安法のスパイ罪などで起訴しました。

・国会は8日、通常国会の最終日を迎え、外国人労働者の雇用に関する法案など29の法案について審議を行っています。しかし来年度予算案を会期内に審議できなかったことから与野党は週明けの11日から5日間、臨時国会を開いて審議を継続することにしています。

・宗教的な理由で兵役の義務を拒否したため懲役1年6カ月の刑を言い渡され服役した韓国の男性2人に対して、補償などの救済措置を取るよう、国連人権機関が韓国政府に勧告しました。

・大韓航空とアシアナ航空の国際線の航空料金が週明け11日から引き上げられます。これは物価の値上がりと石油価格の高騰などによるもので、大韓航空の場合、日本路線のファーストクラスの運賃は最大で5.7%、エコノミー席は2.8%引き上げられます。またアシアナ航空は、日本路線が平均3%から6%、中国路線は2%から4%、アメリカ路線は2−3%引き上げられることになりました。

・クリスマスを前にソウル中心街の街路樹にイルミネーションがともされます。ソウル市は、9日から旧正月連休明けの来年2月20日まで、鐘路区光化門から崇礼門(南大門)にかけての世宗路と太平路の2キロにある街路樹382本に電球と照明灯を設置して、華やかな照明をつける計画です。点灯式は9日午後5時に、ソウル市庁前広場に設けられたクリスマスツリーの点灯式とともに行われ、毎日夕方から深夜2時まで照明がともされることになっています。

・韓国外換銀行が公示した8日午後3時の為替レート、日本の円100円は、798ウォン59銭で前日に比べて3ウォン83銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、920ウォン30銭で前日に比べて6ウォン40銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は1390.43で前日より19.87ポイント下落しました。

・8日のソウルは晴れ時々曇り、午後3時の気温は8度6分でした。9日も引き続き全国的に雨または雪が降ったあと午後からしだいに晴れるでしょう。9日の全国の朝の予想最低気温は氷点下1度からプラス8度、日中の最高気温は5度から11度の予報となっています。

12月7日木曜日

・ドーハアジア競技大会に出場した乗馬の金ヒョンチル選手(47)が、試合中、落馬して死亡しました。金ヒョンチル選手は、7日、ドーハの乗馬クラブで開かれた総合馬術個人クロスカントリーに臨み、8番目の障害物に足がかかって倒れた馬から落馬し、馬の下敷きとなりました。金ヒョンチル選手は事故の後、病院に運ばれ治療を受けましたが、韓国時間で午後5時20分頃、亡くなりました。事故が起きた競技場は、朝から降り続いた強い雨で滑りやすくなっていたということです。この事故で乗馬総合馬術競技はすべて中止されました。金ヒョンチル選手は今年47歳、1986年にソウルで行われたアジア競技大会から乗馬の代表選手として活躍し、2002年の釜山大会では銀メダルを獲得していました。

・アメリカのモンタナ州で開かれている5回目の韓米FTA交渉は韓国時間の7日、貿易、自動車、医薬品での交渉が決裂して中断する事態となりました。韓国は貿易分科会で反ダンピングや相殺関税などの貿易規制の改善をアメリカ側に求めましたが、アメリカが韓国の要求を拒否したため、貿易分科会での交渉は中断しました。韓国は、アメリカが反ダンピングや相殺関税などの貿易規制を乱用する場合、FTAを締結する意味がないとして、改善を強く要求していますが、アメリカは、国内法にもとづいて行われている貿易規制を変更できないという姿勢を維持しています。韓国の金宗?(キム・ジョンフン)代表は7日、記者会見し、貿易分科会での交渉が中断したことから、自動車分科会と医薬品分科会での交渉でも実質的な進展が期待できないと判断し、この2つの分科会の交渉も中断したと述べました。韓国は、相互の利益バランスを合わせるためにも貿易規制の改善は必要だという立場で、今後ともアメリカを説得していく方針ですが、アメリカはこの部分について強硬な姿勢を維持しており、今後の交渉も難航が予想されています。

・韓米防衛費分担交渉が6日、妥結しました。韓国とアメリカは韓半島をめぐる防衛費の分担について5月から11月まで6回にわたって公式交渉を行い、その後も電話交渉を続けていました。外交通商部が明らかにしたところによりますと、この交渉が終了し、韓国は韓国駐留アメリカ軍の駐留費用のうち7255億ウォンを負担することになりました。これは今年の分担金に比べて451億ウォン増え、韓国はアメリカ軍の駐留費用の42%を負担することになりました。政府当局者は分担金が451億ウォン増額されたのは、アメリカ軍部隊で働く韓国人従業員の人件費のためだとしていますが、市民団体は韓国駐留アメリカ軍の削減が続いているにもかかわらず分担金が増額されるのは納得できないとして非難しています。

・アメリカ産輸入牛肉からまたも骨のかけらが見つかりました。国立獣医科学検疫院は6日、今月1日に仁川空港に到着したアメリカ産牛肉10.2トンの検疫の際、大きさが0.6センチから1センチの骨のかけら7つが見つかったことから、韓米牛肉輸入衛生条件にもとづいて、検疫不合格の判定を下し、全量を廃棄または返還することにしています。これに先立って10月末に輸入された1回目の8.9トンと、先月23日に輸入された2回目の3.2トンからも検疫で骨のかけらがみつかり、全量、アメリカに返還されることになっています。これに対して、アメリカのヨハンス農務長官は7日、声明を発表し、「韓国政府の措置は、アメリカ産牛肉すべてを拒否するための名分を探すもので、今後、アメリカ貿易代表部と協力し、韓国の牛肉市場を開くためにあるゆる方法を模索していきたい」と、韓国政府を強く批判しました。

・韓国外換銀行をアメリカの投資ファンド、ローンスターに売却した際の不正を捜査している大検察庁は7日、中間捜査結果を発表しました。この報告書によりますと、当時の財政経済部の邊陽浩(ビョン・ヤンホ)局長と当時の外換銀行の李康源(イ・カンウォン)頭取が共謀して、外換銀行の不良債権を誇張する方法で資産価値を実際より低く評価し、外換銀行を不法に安くローンスターに売却したということです。この2人は外換銀行の自己資本比率も実際より低く評価し、金融監督委員会はその自己資本比率を根拠に外換銀行のローンスターへの売却を承認したことも確認されました。その結果、外換銀行の資産価値は実際より3400億ウォンから8200億ウォン程度低く評価されたということです。大検察庁はこうした捜査結果をもとに財政経済部の邊陽浩元局長と外換銀行の李康源元頭取を背任罪で起訴しました。

・韓国銀行の金融通貨委員会は、7日の会議で、政策金利のコール金利の誘導目標をこれまでどおり年4.5%に据え置くことを決めました。コール金利は今年8月に0.25ポイント引き上げて以来、4カ月連続据え置かれています。不動産価格の上昇を抑制するために金利を引き上げる必要があるとの指摘もありましたが、ウォン高ドル安の傾向が急速に進んでいて、金利を引き上げた場合、経済全般に否定的な影響を及ぼす可能性があると判断し、金利を据え置いたものとみられています。

・盧武鉉大統領は、PSI=大量破壊兵器拡散防止構想について「国際社会は韓国の参加を要求してはならない」と述べました。オーストラリアを訪問していた盧武鉉大統領は6日、ハワード首相と会談した後、昼食会でこのように述べ、「北韓の核拡散防止や核の廃棄も重要だが、それは未来の危険を防ぐためで、未来のために現在南北が衝突するようなことを、韓国としてはできない」と述べました。盧大統領はまた、「北韓の核問題によって、もっとも被害を被るのは韓国で、問題が解決した場合、もっとも恩恵を受けるのも韓国だ。韓国は北韓についてもっともよく知っており、利害関係も切実なので国際社会は韓国の意見を尊重してほしい」と強調しました。

・アメリカのベーカー元国務長官らが率いる アメリカ超党派組織の「イラク研究グループ」は6日、アメリカのイラク政策の全面見直しを求める報告書の中で、イラク支援グループへの韓国の参加を要請しました。

・ロシアのインターファックス通信は、6日、「北韓は、アメリカが韓半島や周辺国で核兵器を撤去すれば自国の核開発計画を放棄する用意がある」と、北韓外交官の話を引用して報じました。また6カ国協議の再開時期について、北韓の外交官は、「アメリカが受け入れ難い条件を出しているので、年内に再開させることは不可能とみられる」と述べたということです。

・大統領直属機関の親日反民族行為真相糾明委員会は6日、親日反民族行為者106人の名簿を発表しました。これまで民間レベルで親日反民族行為者の名簿が発表されたことはありましたが、政府レベルで名簿が発表されたのは今回が初めてです。この名簿は親日反民族行為者財産調査委員会に通報され、財産没収決定の参考資料としても使われることになります。親日反民族行為真相糾明委員会は2003年3月に制定された「日本植民地下の反民族行為真相糾明に関する特別法」にもとづいて発足した大統領直属の機関で、11人の委員で構成されています。

・韓国と中国、日本の3カ国政府は投資の拡大を図るために相互に規制緩和などを進める投資協定の締結に向けて、来年初めにも交渉を開始する見通しとなりました。日本のメディアが7日伝えたところによりますと、韓国、中国、日本の3カ国は投資協定の締結に向けて事務レベルの調整を進めてきましたが、このほど交渉を開始する方針で一致し、来週、フィリピンで開かれる東アジアサミットにあわせて予定されている韓中日3カ国首脳会談で、正式に合意する見通しとなりました。3カ国の間では、これまで韓国と日本の自動車や電機など幅広い分野の企業が中国に進出していますが、中国では、現地企業による出資比率や、材料の調達、それに輸出比率などで外国企業に対する規制が多く、韓国や日本の経済界から改善を求める声が強まっていました。

・アジア大会6日目の6日、男子体操平行棒で韓国のキム・デウンは16.30で、金メダルを獲得しました。ボウリングは、女子のトリオで、韓国のナム・ボラ、キム・ヒョミ、ファン・ソンオクが金メダルを獲得しました。韓国は6日までに金メダル15個、銀メダル22個、銅メダル41個で、中国、日本に次いで総合成績3位を続けています。一方、男子サッカーで北韓が日本を2−1で破って準々決勝進出を決め、10日の準々決勝で韓国と対戦することになりました。

・韓国外換銀行が公示した7日午後3時の為替レート、日本の円100円は、794ウォン76銭で前日に比べて5ウォン7銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、913ウォン90銭で前日に比べて2ウォン70銭のウォン高でした。これは1997年10月2日の913ウォン50銭に次ぐ高値となりました。韓国株式市場の総合株価指数は1410.30で前日より3.43ポイント下落しました。

・7日のソウルは曇り時々雨、午後3時の気温は7度3分でした。8日は気圧の谷の影響で全国的に雨または雪が降る見込みです。8日の全国の朝の予想最低気温は氷点下1度からプラス7度、日中の最高気温は6度から11度という予報です。

12月6日水曜日

・最近のウォン高ドル安が止まらず、6日の1ドルは916ウォン60銭と920ウォン台を割り込み、1997年10月22日以来、9年1カ月ぶりの高値となりました。6日のソウル外国為替市場の終値は、1ドル916ウォン60銭と、前日より7ウォン70銭のウォン高となりました。これは1997年10月22日の1ドル915ウォン10銭以来、9年1カ月ぶりの高値です。民間経済研究所では、 このウォン高が当分の間続くものと見て、1ドル925ウォンと見込んでいた来年初めの予想為替レートを下方修正しています。来年には世界経済の成長が鈍くなることが予想され、韓国企業の輸出伸び率が一ケタ台に落ちる可能性がある中で、最近のウォン高ドル安で企業の採算性はさらに悪化し、雇用と投資などにも悪影響を与えかねないと憂慮されています。輸出保険公社が調べたところによりますと、輸出企業の損益分岐点となる為替レートは1ドル948ウォン28銭で、すでにほとんどの輸出企業は損害を受けながらも輸出を続けている結果となっています。また最近のウォン高で営業利益が減った企業は94%に達しました。

・ウォン高ドル安によって、1人当たりの国民所得が来年、2万ドルに達する見通しとなりました。韓国銀行とLG経済研究院が6日、まとめた経済見通しによりますと、今年のGDP=国内総生産の伸び率は5.0%と見込まれ、来年も4.4%の伸び率が予想されていることから、為替レートやGDPデフレーターなどを考慮すれば、來年の1人当たり国民所得は2万ドル台に達する見込みだとしています。

・アメリカのモンタナ州で開かれている韓米FTA=自由貿易協定を結ぶための5回目の交渉は6日、2日目をむかえ、韓国は最大の争点の一つである反ダンピング問題について、5つの改善案をアメリカに提案しました。韓国側の提案は、アメリカが輸入によって自国の産業に被害があったと判定する際に、累積評価対象から韓国を除くこと、反ダンピングを協議する貿易救済協力委員会を設けること、反ダンピングかどうかの調査を始める前に、韓国政府に知らせることなどです。韓国はアメリカの連邦議会の日程から今年中に交渉を終了させるべきだとして、7日午前までアメリカの回答を待つことにしており、韓国側の提案をアメリカが受け入れるかどうか注目されています。

・外換銀行の不法買収疑惑を捜査している大検察庁の中央捜査本部は、外換銀行を買収したアメリカのファンド会社ローンスターが買収交渉の前から外換銀行を安く買って短期間で売却するため、緻密なロビー活動を行ったという中間の捜査結果を7日発表する予定です。検察の捜査によりますと、ローンスターは買収交渉を行う前の2002年、資金10億ドルで外換銀行の株51%を確保する計画を立て、ローンスターのハ・ジョンソン弁護士を通じて、財政経済部のビョン・ヤンホ前局長に便宜を計らってもらうよう請託しました。ビョン・ヤンホ前局長はこの過程で外換銀行の株価操作や再売却のための条件を受け入れ、潜在的な不良債権などを膨らませて外換銀行のBIS=自己資本比率を 8%以下に下げるなどして、ローンスターに外換銀行の買収資格を与えたと、検察はみています。大検察庁の中央捜査本部は7日、このような中間の捜査結果を発表するとともに、金融監督委員会に外換銀行の売却は不法だったと伝える予定です。

・与野党の国会議員51人は、骨のかけらが発見され、送り帰されたアメリカ産牛肉をめぐってアメリカ政府が強めている市場開放の圧力を中断するよう6日求めました。与野党議員51人は6日、国会で記者会見し、「アメリカ産牛肉から骨のかけらが検出され、韓国が送り帰す措置をとったことについて、アメリカが厳しい姿勢を取っていることを憂慮している。アメリカは両国の合意によってとった搬送措置に対する不当な市場開放の圧力を即時中断することを求める。また韓国政府はアメリカの圧力に屈することなく、国民の生命を最優先に対応してほしい」と強調しました。

・韓国の大統領としては7年ぶりにオーストラリアを訪問している盧武鉉大統領は6日、ハワード首相と会談し、両国の協力拡大で一致しました。首脳会談では、▽バランスの取れた貿易・投資の拡大▽エネルギー・資源と情報技術・科学技術での協力、人の交流の活性化で一致しました。そして両国がFTA=自由貿易協定を結ぶことについても意見を交わし、妥当性を調べるため、両国の民間研究機関が共同研究を行うことについても合意しました。

・韓国と中国は6日から北京で西海と南海でのEEZ=排他的経済水域の線引きのための協議を開きました。この協議は去年の12月にソウルで開かれて以来、1年ぶりに再開されたものです。協議で韓国側は両国の海岸線から等距離の中間線をEEZにするよう提案する予定です。

・アメリカ政府の全般的な北韓政策を担当する対北韓政策調整官にヒル国務次官補が内定した模様です。ワシントンの外交消息筋によりますと、ブッシュ大統領はヒル次官補と国務省の意向、それに6カ国協議の進展を考慮して、対北韓政策調整官にヒル次官補を内定し、来週中に発表するということです。ヒル次官補は、国務省の東アジア太平洋次官補と6カ国協議のアメリカ側首席代表も引き続き受け持ちながら、対北韓政策調整官の職務を兼任するものと伝えられています。

・慶尚北道が東海(日本海)に浮かぶ島、独島(日本名竹島)の実効的な支配強化と観光産業活性化のため、文化財庁に重ねて求めてきた独島(竹島)訪問客の拡大が決まり、来年から大幅に増えることになりました。慶尚北道によりますと、この程行われた文化財庁の会議で、独島(竹島)訪問客を拡大する方針が決まったということで、来年1月からこれまでの1日400人が1880人に大幅に増えることになりました。しかし冬の間は旅客船の運航がないことから、独島(竹島)を訪れる観光客は来年3月以降に増える見通しです。

・先月11月の輸入車の販売台数が初めて4000台を超えました。韓国輸入自動車協会が輸入車販売会社の資料をまとめたところによりますと、先月1カ月間に新規登録された輸入車は4015台と初めて4000台を超えました。車種別にはTOYOTAのレクサスが789台で最も多く、次いでBMW、ホンダ、フォックスワーゲンの順でした。

・ドーハのアジア競技大会で、水泳のパク・テファンが二冠王になりました。パク・テファンは6日、水泳男子400メートル自由形の決勝で、3分48秒44で1位となり金メダルを獲得しました。パク・テファンは200メートルに続く400メートルの優勝で、三冠王の可能性が高くなっています。柔道無差別級のキム・ソンボムは延長戦の末、イランのパシャンディに勝って優勝しました。韓国選手がアジア大会の柔道無差別級で金メダルを取ったのは今回が初めてです。体操の男子あん馬は、3人が15.375点の同点で並んでトップになり、金洙眠(キム・スミョン)は、北韓のチョ・ジョンチョル、日本の富田洋之とともに金メダルを獲得しました。

・ソウルにある陸軍部隊に5日、イノシシが現れ、捕獲に失敗して猟師らによって射殺されました。ソウル市鐘路区三清洞の陸軍部隊に体長1メートル、体重120キロのイノシシが現れました。軍は野生動物救助団に要請して捕獲に乗り出しましたが、失敗し、イノシシは、結局、猟師らによって射殺されました。警察によりますと、先月にも周辺にイノシシが現れたということで、餌を探しに市内にまで山から下りてきたとみています。野生動物の専門家は「イノシシは天敵がほとんどないため、最近、増えてきた」と説明しています。

・韓国外換銀行が公示した6日午後3時の為替レート、日本の円100円は、799ウォン83銭で前日に比べて1ウォン5銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、916ウォン60銭で前日に比べて7ウォン70銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は1413.73で前日より6.86ポイント下落しました。

・6日のソウルは晴れ時々曇り、午後3時の気温は6度6分でした。7日は気圧の谷の影響を受けて曇り一時雨または雪となるでしょう。7日の全国の朝の予想最低気温は氷点下1度からプラス6度、日中の最高気温はプラス5度から10度という予報です。

12月5日火曜日

・韓国が5日、世界で11番目に年間輸出額3000億ドルを達成しました。産業資源部によりますと、今年の輸出はウォン高に加えて、原油価格や原材料価格の上昇にもかかわらず、半導体や自動車、造船など主力製品の輸出が好調で、3000億ドルを超えました。年末までには当初の予想を80億ドル上回る3260億ドルに達する見込みです。年間輸出額が3000億ドルを超えるのは世界で11番目で、2000億ドル達成後、3000億ドルを達成するまでにかかった期間は2年と、世界で最も早いスピードでした。

・韓米自由貿易協定の5回目の交渉が韓国時間で5日未明、アメリカ・モンタナ州のビッグスカイリゾートで始まりました。両国代表は初日、農業、原産地、投資、サービス、金融、通信・電子商取引、知的財産権、環境、総則の9つの分科会で交渉に臨みます。対立が予想されている農業分野では、韓国がアメリカの要求を一部受け入れ、市場開放時期を早めるとともに、関税撤廃品目を縮小した案を示すものとみられます。原産地規定の分野では、開城工業団地で製造された製品について特例の認定を強く求めていく方針です。

・与党ウリ党内で新党結成をめぐって金槿泰議長を中心とする新党結成派と、盧武鉉大統領寄りの親大統領派が厳しく対立している中で、親大統領派は、5日、党本部で記者会見し、金槿泰議長をはじめとする非常対策委員会の解散と、全党大会の開催を要求しました。親大統領派は、記者会見で、「金槿泰議長を中心とする非常対策委員会がこの半年間、私たちにみせたのは無能と独断だけだった。党内のかっ藤や、党と青瓦台とのかっ藤を膨らませるだけで、国政の懸案に対する立場を決めることもできない間に、党は一ケタ台の支持率に転落した」として新党結成派を強く非難し、非常対策委員会の即刻解散を求めました。そして危機を克服し党を改革するためには全党大会を開くことが必要で、党の進路をどうするかについても全党大会で党員の意見に従わなければならないとして、今月10日に全国党員大会を開くことを強く要求しました。

・盧武鉉大統領は5日、インドネシア訪問を終えて、2番目の訪問国であるオーストラリアに向けてジャカルタを出発しました。盧武鉉大統領は韓国時間で5日午後、オーストラリアの首都、キャンベラに到着し、6日にはハワード首相と会談して貿易、投資、エネルギー資源の協力や、北韓の核問題などについて意見を交わす予定です。

・運賃制度の改善と労働基本権の保障を求めて1日からストライキを続けていたコンテナトレーラーの労働組合「貨物連帯」が5日午後4時に、ストライキを撤回し業務に復帰しました。貨物連帯は、国会の建設交通委員会が貨物連帯の要求案を受け入れて貨物自動車運輸事業法の改正案を協議し、来年2月までに建設交通部に代案を提示する方針を示したことからストライキを撤回すると明らかにしました。これで心配されていた物流の大混乱は避けられ、釜山港など全国の主な港での物流の輸送は近く正常化するものとみられます。

・ドーハ・アジア大会4日目の4日、男子柔道73キロ級で、韓国のイ・ウォンヒがグランドスラムを達成し、女子ソフトテニスでは、キム・ジウンが団体戦に次いで混合ダブルスでも金メダルを獲得しました。男子柔道73キロ級のイ・ウォンヒは、決勝で日本の高松正裕と対戦して一本勝ちし金メダルを獲得しました。イ・ウォンヒは2003年の世界選手権大会、2004年のアテネオリンピックに次いでアジア大会まで制覇し、韓国人選手としては初めてグランドスラムを達成しました。ソフトテニスでは、韓国のウイ・ユファンとキム・ジウンが混合ダブルス決勝に進出、同じく決勝に進出した韓国のユ・ヨンドンとキム・キョンリョンを破って金メダルを獲得しました。キム・ジウンは前の日の女子団体でも金メダルを獲得、この大会2冠となりました。韓国はこれで金メダル7個、銀メダル11個、銅メダル21個で、中国、日本に次いで総合成績第3位となっています。

・韓国銀行は、来年の韓国の経済成長率を今年より低い4.4%になるという展望を出しました。韓国銀行によりますと、韓国の経済成長率は2005年の4%から、今年は5%台に多少回復するものとみられるものの、来年の上半期は4%、下半期は4.7%となり、一年を通しては4.4%の成長にとどまるとしています。

・アシアナ航空は5日、日本の全日本空輸ANAとの間で、両社が運航する韓日路線全便で共同運航を実施するほか、航空貨物の営業や航空燃料の購入でも協力する包括的提携を結びました。提携の柱は、一つの定期便に複数の航空会社の便名をつけて運航する共同運航の拡大です。両社はこれまでソウル−成田線など週20便で共同運航を実施してきましたが、今後は週170便全便に拡大することになります。アシアナとANAは、2000年から韓日路線で共同運航を実施しており、2002年からは韓日路線で初めてマイレッジを共有してきました。

・北韓が核実験を行う前の今年1月から9月までのアメリカと北韓との貿易の取り引きはわずか3000ドルに過ぎないことが、アメリカ商務省の調査で、4日、明らかになりました。3000ドルはアメリカから北韓に輸出した金額で、北韓からアメリカへの輸出は皆無でした。内訳は、アメリカの出版物がほとんどで北韓に対する食糧の輸出は一切なかったということです。

・韓国では結婚後も両親と暮らす娘夫婦が増えています。統計庁が4日発表した「2006年の社会統計調査」によりますと、10世帯のうち4世帯以上が結婚後も親と生活しており、このうち娘夫婦が両親と暮らすケースが2002年は3.6%でしたが2006年は5.7%と2ポイント近く増えました。これは働く女性が増え、育児問題などで両親の力を借りている家庭が増えていることや、長男が両親の面倒をみるのが当然だと考えられていた価値観が変化してきたことが原因ではないかとみられています。また最近の経済難や社会の両極化現象で、自分自身を中産階級だと認識している人が減っている反面、低所得層だと認識している人が増えていることが分かりました。

・駐日韓国大使館が韓国のニュースや韓国政府の主な政策などを日本語で紹介するインターネットのポータルサイトを設けました。駐日韓国大使館は、これまでにも大使館のホームページで一部の内容を日本語でサービスしてきましたが、南北関係や韓日関係などさらに詳しい情報を提供するためこのほど日本語専門サイトを開いたものです。アドレスは、 http://www.korea.or.jpです。

・ソウルと東京で毎年交互に開かれるKBS−NHK放送協力会議が3日間の日程で5日からソウルのホテルで始まりました。今回の会議では、KBSとNHKの番組共同制作や技術情報の交換、取材面での協力、優秀番組の交流などについて協議が進められます。

・韓国プロ野球LGツインズの李炳圭(イ・ビョンギュ)外野手(32)が、日本の中日に入団するものとみられています。 李炳圭選手は、 最多安打4度、首位打者1度を獲得したベテラン選手で、近く、中日との間で年俸3億円の2年契約を結ぶものとみられています。

・韓国外換銀行が公示した5日午後3時の為替レート、日本の円100円は、800ウォン88銭で前日に比べて1ウォン68銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、924ウォン30銭で前日に比べて3ウォン30銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は1420.59で前日より5.87ポイント下落しました。

・5日のソウルは晴れ、午後3時の気温は6度3分でした。6日はも引き続き全国的に晴れの予報が出ています。13日の全国の朝の予想最低気温は氷点下8度からプラス2度、日中の最高気温は6度から13度の予報となっています。

12月4日月曜日

・アジア大会3日目の3日、柔道の男子100キロ級で、韓国のチャン・ソンホが日本の石井に一本勝ちして、この大会韓国の初の金メダルを獲得しました。女子78キロ級決勝は、韓国のイ・ソヨンが日本の中沢とぶつかり、延長までいきましたが、惜しくも判定で敗れ、銀メダルにとどまりました。また、大会4日目は、柔道の男子90キロ級で、韓国のファン・ヒテがカザフスタンのラコフに判定勝ちして金メダルを獲得しました。水泳では、200メートル自由型で韓国のパク・テファンが1分47秒12でアジア記録を更新し、金メダルを獲得しました。韓国はこの日、ソフトテニスや射撃などでもメダルを追加しました。大会4日までで、韓国は金メダル4個、銀メダル7個、銅メダル14個を獲得し、中国、日本に次いで総合成績第3位となっています。大韓オリンピック委員会は、ドーハアジア競技大会で金メダルを獲得した選手と役員に激励金として1000ドルを贈る方針を4日、明らかにしました。

・韓国とインドネシアが戦略的パートナー関係を結びました。インドネシアを国賓として訪問している盧武鉉大統領は、4日、ユドヨノ大統領と会談した後、両国の戦略的パートナー関係に関する共同宣言に署名しました。これで韓国とインドネシアは、政務、経済、通商、社会、文化などあらゆる分野で両国の協力をさらに拡大していくことになりました。

・国際ロータリーの会長に初めて韓国人の会長が選出されました。韓国の中堅企業のブバンのイ・ドンコン会長(68)は、このほど、ボランティアや親善を目的としている国際的な民間団体の、国際ロータリー世界本部から2008年から任期が始まる会長に指名され、競争候補がなかったため当選が確定しました。イ・ドンコン氏は、2007年から次期会長としての役割を務め、2008年7月から任期2年の会長に正式に就任します。

・休戦ラインを越えた北韓側の地域で、大きな爆発音があり韓国軍当局が調査に乗り出しました。4日午前10時10分頃、江原道鉄原郡テマリ中部戦線最前方の北韓軍駐屯地から、大きな爆発音が2回ありました。韓国の軍捜査当局は、北韓軍が訓練中に爆発事故を起こしたか、もしくは動物が地雷を踏んだ可能性もあるとみて、北韓側の観測が容易な前方歩哨所の警戒を強めるとともに北韓の車両の移動状況を注視しています。

・韓国駐留アメリカ軍が担当していた戦時の気象予報任務が、今月31日から韓国軍に移譲されることになりました。金ェ鎭(キム・クァンジン)合同参謀議長と、バーウェル・B・ベル韓国駐留アメリカ軍司令官は4日、ソウルの韓米連合司令部で、韓国駐留アメリカ軍が担当していた戦時の気象予報任務を今月31日から韓国空軍第736気象大隊に転換する任務転換の署名を行いました。これで韓国とアメリカが2003年に締結した軍事任務転換履行に関する合意覚書によって進められてきた10の軍事任務のうち、共同警備区域の警備や、空対地射撃場の管理など9つの任務が韓国軍に移譲されることになりました。

・2005年1月以後中断している韓日国防相会談が早ければ来年上半期に東京で開かれる可能性が出てきました。国防部が4日、明らかにしたところによりますと、韓国と日本は今月1日、東京で、第14回国防政策実務者会議を開き、来年上半期に、金章洙(キム・ジャンス)国防部長官と、久間 章生(キュウマ フミオ)防衛庁長官の会談を行うことで合意したということです。

・政府は、現在、旅行禁止地域となっているイラクへの韓国企業の進出を段階的に認める案を前向きに検討していることが3日、明らかになりました。このため政府は、近く、相対的に安全とされるイラク北部に外交通商部、建設交通部、産業資源部で構成する調査団を派遣し、現地の状況を把握した後、許可する範囲を決めることにしています。

・イラク政府は、1994年に閉鎖した韓国駐留イラク大使館を再び開設するため先月末に関係者を韓国に派遣したことが4日、明らかになりました。

・韓国、日本、中国の環境長官会議が2日と3日の両日、北京で開かれ、中国で発生する黄砂の問題に3国が共同で対応することにし、近く局長級協議を新設することで合意しました。

・先月28日、韓国南西部の全羅北道益山市の養鶏場で2回目の高病原性鳥インフルエンザが確認されてから、きょう4日までに追加の届け出がないことから、農林部は、今回の鳥インフルエンザが山場を越えたものとみています。しかし農林部は、渡り鳥などによって鳥インフルエンザに感染することが憂慮されることから、全国の市や道に設置した家畜防疫本部を中心に監視を続けるとともに、発病した二つの養鶏場と関連がある全国の400カ所あまりの養鶏場についても監察を続けています。

・コンテナ輸送のトラック運転手の労働組合、貨物連帯が貨物の運送拒否を始めてから4日目に入り、物流への悪影響が懸念されています。貨物連帯は運賃制度の改善と労働基本権の保障を求めて、1日からストライキに入っています。建設交通部は釜山港との間のコンテナー輸送を鉄道などで代替しており、週末には輸送量が平日の半分程度になることもあって、先週末は貨物の運送に大きな影響はありませんでした。しかし、年末を迎えて平日の貨物運送が増え、貨物連帯による運送拒否やストに加わってないトラックに対する通行妨害などが本格化する場合、貨物運送に及ぼす影響は避けられないものとみられています。

・北韓は、平壌の北西にある順川や博川の鉱山で採掘される天然ウランをロシアに独占的に供給する見返りとして、6カ国協議の場で北韓に対する支持を求めていたことが分かりました。東京新聞がロシアの政府筋の情報として4日、伝えたところによりますと、ロシアは、北韓の天然ウランをロシア国内で濃縮し、ロシアの技術協力で建設する中国やベトナムの原子力発電所に核燃料として販売する計画を進めています。北韓とロシアは、2002年からこれについての交渉を続けてきましたが、北韓はロシアに対して6カ国協議で中国とともに北韓を支持する姿勢を取るよう要請し、ロシアの反応を注視しているということです。

・ITU=国際電気通信連合がまとめた「2006年版のインターネット報告書」によりますと、韓国は去年、第3世代携帯電話を使ったブロードバンドの普及率が25.95%と世界でトップでした。また固定回線利用のブロードバンドのインターネットの場合、住民100人当たりの普及率はアイスランドが26.5%とトップで、韓国は25.2%で2位、日本は17.5%の14位でした。

・ソウル中心部にある朝鮮王朝時代の王宮、景福宮の正門、光化門を昔の位置に復元させるための現在位置での撤去作業が4日から始まりました。文化財庁は景福宮の復元事業の一環として、光化門の再建築を進めています。

・韓国銀行が4日発表したところによりますと、11月末現在の韓国の外貨準備高は2342億6000万ドルに達し、11月1カ月で48億ドルも増加しました。外貨準備高が急増したのは、急激なウォン高を抑制するために金融当局が外国為替市場に介入し、ドルを買ったためです。

・韓国外換銀行が公示した4日午後3時の為替レート、日本の円100円は、802ウォン56銭で先週金曜日に比べて1ウォン8銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、927ウォン60銭で先週金曜日に比べて1ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は1426.46で先週金曜日より7.90ポイント下落しました。

・4日のソウルは晴れ、午後3時の気温は2度4分でした。5日は弱い気圧の谷の影響を受けて全国的にやや雲がかかる見込みで中部地方は所によって一時雨または雪が降るでしょう。5日の全国の朝の予想最低気温は氷点下9度からプラス2度、日中の最高気温は3度から11度の予報となっています。

12月2日土曜日

・来年暮れの大統領選挙を控え、国民の支持率が急落している与党ウリ党は、新党結成をめぐって金槿泰議長を中心とする新党結成派と、盧武鉉大統領寄りの親大統領派との対立が深刻化しています。ウリ党の新党結成派は、このままでは次の大統領選挙で勝てないという判断から、ウリ党の母体だった野党民主党や国民からの支持が高い高建元国務総理などを含めた「統合新党」の結成が必要だとする意見をまとめました。これについて盧大統領は、「結局は地域政党にしようとしているのではないか。過去の地域政党の時代に戻すことは懸命ではない」として、強い反対の姿勢を示しました。こうした大統領の発言を金槿泰議長が1日の党役員会議で批判し、これを受けて青瓦台が遺憾を表明するなど、青瓦台と与党、さらに与党内の新党結成派と、親大統領派との対立がますます深刻化しています。

・韓国とアメリカは、北韓の政権が崩壊するなど韓半島有事の際の対応シナリオである「概念計画5029」を、軍事計画の「正式の作戦計画」に格上げせず部分的補完にとどめることにし、「概念計画5029」を完成させるため来年から具体化作業に着手することになりました。韓国政府は、去年、韓米連合司令部が、北韓からの脅威がない場合でも北韓を先制攻撃できるよう、1990年代後半に作成した「概念計画5029」を修正拡大して正式な軍事作戦計画に発展させようとしていたことを確認し、韓国の主権を侵害する恐れがあるとして作戦計画5029の作成を中断させた経緯があります。

・国会は1日の本会議で、2020年までに兵力を今より18万人削減することを主な内容とする国防改革基本法を可決しました。国防改革基本法の主な内容は、▼2020年までに韓国軍兵士を現在の68万人から50万人に減らす代わりに▼近代戦を遂行できるよう軍を尖端先鋭化する。このため▼2020年までに国防改革予算として621兆ウォンを投入し、▼北韓の核の脅威などを考慮して3年単位で推進計画を再検討するというものです。

・第15回アジア競技大会が韓国時間で2日未明、中東カタールの首都ドーハで開幕し、15日間の熱戦が始まりました。ハリファ競技場で行われた開会式で、韓国は北韓とともに韓半島旗を掲げ、参加45カ国うち16番目に合同入場しました。韓国は3大会連続の総合成績2位を目指しています。

・北韓が核実験を行ったことを受けて、北韓へのまぐろや携帯音楽プレ−ヤーiPod、ノートパソコンなどぜいたく品の輸出禁止を決めた国連安保理の決議案と、これにもとづくアメリカの措置について、韓国の保守派と進歩派の間で、意見が対立していると、アメリカのロサンゼルスタイムズが2日、ソウル発で報じました。それによりますと、韓国の保守派は、北韓の住民が深刻な食糧不足にあえいでいる状況で、金正日国防委員長ら権力層が消費するぜいたく品の輸出禁止措置が出されたことを歓迎している反面、進歩派は、ぜいたく品の輸出禁止措置は、北韓の非核化ではなく、金正日政権を崩壊させようとする狙いによるものだとする見解を示しているとしています。ロサンゼルスタイムズはまた、進歩派とされる韓国の与党議員らは、北韓へのぜいたく品の輸出禁止は、核問題の解決策にはならず、むしろ金正日国防委員長の怒りを買うだけで韓半島情勢が悪化する恐れがあるとみていると伝えています。

・アメリカの牛肉関連業界は1日、韓国政府が、アメリカ産輸入牛肉から相次いで骨のかけらが見つかったため検疫不合格としたことに反発し、韓国政府を強く批判しました。アメリカの牛肉関連業界は、韓国政府のこうした措置が政治的で保護主義的な措置だとして、ブッシュ大統領をはじめアメリカの政府高官に対して積極的に対応するよう要求しました。このため、アメリカの主な牛肉産地のモンタナ州で韓国時間の5日から再開される韓米FTA交渉は難航することが予想されています。2003年に輸入禁止措置が取られる前まで韓国は、アメリカにとって3番目の牛肉輸出相手国でした。

・歳末助け合いの募金キャンペーンとしてソウル市庁前広場に1日から「愛の体感温度塔」が登場したのに続いて、2日は、救世軍の社会鍋による募金が始まりました。救世軍は、2日午前11時、ソウル市庁前で、呉世勲ソウル市長ら関係者が集まって募金開始の式典を行い、全国76カ所に260の社会鍋を設けて、クリスマスイブの24日まで募金活動を行います。今年の目標額は去年より3億ウォン多い30億ウォンです。

・2日は土曜日のため為替レートの変動はありません。前日1日の終値、日本の円100円は801ウォン48銭で、アメリカドル1ドルは928ウォン60銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取引はありません。

・2日のソウルは晴れ時々曇り、午後2時の気温は氷点下0度7分でした。3日日曜日は冷たい大陸高気圧の影響を受けて晴れますがソウルの朝の気温が氷点下6度まで下がるなど全国的のこの冬一番の冷え込みとなるでしょう。10日の予想最低気温は氷点下12度からプラス2度、日中の最高気温は0度から7度の予報となっています。

12月1日金曜日

・第15回アジア競技大会が韓国時間で2日未明、中東カタールの首都ドーハで開幕し、15日間の熱戦が始まりました。ハリファ競技場で行われた開会式で、韓国は北韓とともに韓半島旗を掲げ、参加45カ国うち16番目に合同入場しました。アラブ圏でアジア大会が開かれるのは初めてで、歴代大会でもっとも多い45の国と地域から1万500人あまりの選手団が参加し、過去最多の39競技で技を競います。韓国は選手と役員832人が参加して、カバディとチェスの二つの競技を除く37の競技に臨み、3大会連続の総合成績2位を目指しています。

・アメリカ産輸入牛肉からまたも骨のかけらが見つかりました。国立獣医科学検疫院は1日、先月23日に仁川空港に到着したアメリカ産牛肉3.2トンの検疫の際、大きさが1−2センチの骨のかけら3つが見つかったことから、韓米牛肉輸入衛生条件にもとづいて、検疫不合格の判定を下したことを明らかにしました。今回、不合格の判定を受けた牛肉は、1回目とは別の作業場から輸入されたもので、国立獣医科学検疫院はこの作業場からの輸入を全面禁止するとともに、輸入された3.2トン全量を廃棄または返還することにしています。これに先立って10月末に輸入された1回目の輸入分8.9トンも検疫で骨のかけらがみつかったため全量、アメリカに返還されました。

・先月28、29の2日間、北京で行われた6カ国協議をめぐるアメリカと北韓との会談で、アメリカのヒル国務次官補は、北韓の金桂寛(キム・ケグァン)外務次官に、北韓が核を廃棄すれば韓国戦争終戦の宣言文に南北とアメリカが共同で署名することができると提案した模様だと、韓国政府関係者が明らかにしました。このことはアメリカのブッシュ大統領と北韓の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長が署名の際に立ち会う可能性にもつながり注目されています。

・IAEAのエルバラダイ事務局長は30日、訪問先の日本で、すべての国が核実験を禁止する必要があると述べました。エルバラダイ事務局長は、日本の政府高官と会った席で、「北韓の核実験は、世界のあらゆる国の核実験をすべて禁止しなければならないという考えを改めて確認する契機となった」と述べました。そのうえでエルバラダイ事務局長は、「核兵器が抑止力となるという考えを無くすには、核保有国が模範を示さなければならない」として、アメリカなど核兵器保有国の核武装解除を提案しました。

・北韓が10月に行った地下核実験による東海(日本海)での放射能汚染はないことが確認されました。科学技術部は、先月7日と8日に東海(日本海)の4水域で採取した海水と海洋生物について放射能汚染調査を行った結果、東海(日本海)の放射能の濃度は通常と変わらないことが確認されたとして、北韓の核実験による放射能汚染はないとする見解を1日、明らかにしました。

・韓国を訪れているアメリカ民主党の下院議員3人が、ウリ党議員3人とともに1日、北韓の開城工業団地を訪問しました。当初は下院議員6人が開城工業団地を訪問する予定でしたが、共和党議員2人と民主党議員1人は、個人的な事情でキャンセルしました。これまでヨーロッパ連合の議会議員やアメリカ議員の補佐官らが開城工業団地を訪問したことはありますが、アメリカの下院議員が開城工業団地を訪れたのはこれが初めてです。

・コンテナー輸送のトラック運転手らの労働組合、貨物連帯が運賃制度の改善と労働基本権の保障を求めて、1日未明からストライキに入りました。貨物連帯は、1日午前10時から釜山、京畿など全国10支部で集会を行い、午後はデモ行進を行うとともに、民主労働党が国会に提案した法案の成立を求めて運動を続けることにしています。貨物連帯は今回、組合員の72.9%の賛成を得てストライキに突入していることから、ストライキが長引くことも予想されています。

・原油高とウォン高で、7月、8月、9月の第3四半期の実質国民総所得の伸び率はゼロとなりました。韓国銀行が1日発表したところによりますと、GDP=実質国内総生産の伸び率は前期に比べて1.1%増えましたが、物価の値上がりを差し引いた国民所得の実質購買力を示すGNI=実質国民総所得の伸び率は0%でした。これは、経済の規模は拡大されつつあるものの、国民の実質収入は全く増えず、体感景気が最低のレベルから依然として抜け出せずにいることを示しています。

・韓国とアメリカは29,30の両日、ソウルの外交通商部で今年の5月以来、6回目の韓米防衛費分担交渉を行いましたが、合意には至りませんでした。

・韓国の輸出業者の代表らは、次世代の輸出主力産業は「情報通信産業」であると考えていることが分かりました。KBSと韓国貿易協会が輸出実績1000万ドル以上の会社のCEO2028人を対象に次世代輸出主力産業について調査した結果、「IT産業」という回答が46%と最も多く、次は「ナノ産業」24%、「バイオ産業」19%と、いずれも情報通信産業でした。

・5月31日、全国一斉に行われた統一地方選挙で選挙違反をして起訴された当選者はその後、371人に増えました。

・きょうから12月、歳末助け合いの募金キャンペーンが始まりました。社会福祉共同募金会は、「愛の体感温度塔」と呼ばれる体温計の形をした巨大な募金塔をソウル市庁前広場に設置して、1日から募金活動を始めました。「愛の体感温度塔」による募金は、来年1月末までの2カ月間行われ、募金目標額の1%が集まるごとに体温計が1度ずつ上昇し、目標額を達成すると100度を示すことになっています。社会福祉共同募金会の今年の目標額は去年より12億ウォン多い145億ウォンです。

・韓国外換銀行が公示した1日午後3時の為替レート、日本の円100円は、801ウォン48銭で前日に比べて1ウォン8銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、928ウォン60銭で前日に比べて90銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は1434.36で前日より2.15ポイント上昇しました。

・1日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、5度8分でした。2日は全国的に曇り時々雨または雪の予報が出ています。高気圧におおわれおおむね晴れるでしょう。25日の全国の朝の予想最低気温は、氷点下6度からプラス5度、日中の最高気温は、0度から8度の予報となっています。