2006年ニュース

3月31日金曜日

・検察は、アメリカ系投資ファンド「ローンスター」について、脱税や、外貨の海外持ち出し、外換銀行買収の際の数々の疑惑で、本格的な捜査に乗り出しました。大検察庁の中央捜査部は、30日、ソウル江南区にある「ローンスター」の子会社2社の事務所と、この子会社の代表2人を含む関係者5人の自宅、さらにこの子会社の京畿道にある文書保管倉庫など全部で8カ所について家宅捜索するとともに、「ローンスターコリア」の前代表のスチーブン李容疑者(32)について脱税と横領の容疑で裁判所から逮捕状を取りました。検察はまた、韓国に滞在している「ローンスター」の関係者20人あまりについて出国禁止処分を取りました。
検察は、「ローンスター」が、▼2003年8月に韓国外換銀行をただ当然で買い入れた疑惑、▼「ローンスター」の子会社が「ローンスター」の海外法人に向けて韓国での仕事で働いた賃金のようによそおって合わせて6回違法に送金した外貨の海外持ち出し疑惑、▼課税資料を隠して韓国での投資所得を海外の銀行口座に送金して147億5000万ウォンを脱税した疑惑などを捜査しています。 これとともに検察は、外換銀行をローンスターに売却する際、当時の外換銀行幹部らが、外換銀行の国際決済銀行による自己資本比率を低く調整してただ当然で売却し、その見返りとして巨額の退職金をもらったとする疑惑についても徹底的に調べることにしています。また、外換銀行の売却を前にして開かれた関係機関による対策会議の内容と、これに青瓦台がかかわっていたとする説についても捜査を行うことにしており、場合によっては大きな波紋が広がることが予想されています。

・東亜日報が、5月の地方選挙で「ソウル市長と、京畿道知事の有力候補は誰か」について国民にアンケート調査した結果、ソウル市長には康錦実元法務部長官が、京畿道知事にはハンナラ党の金文洙議員がそれぞれ一番に選ばれました。これは、東亜日報が世論調査会社に依頼して、3月の25日と26日の二日間、全国の19歳以上の有権者3029人を対象に電話調査した結果、分かったものです。調査によりますと、ソウル市長選挙では、4月5日に与党ウリ党候補として出馬表明する予定の康錦実元法務部長官が、最も有力だという結果が出ました。しかし、「ソウル市長選挙でどの党の候補が当選すべきか」という質問については、「野党ハンナラ党候補」が35.6%、「与党ウリ党候補」は、26.1%でした。また京畿道知事選挙では、立候補するとみられるハンナラ党の金文洙議員が44.5%なのに対して、すでに立候補を表明したウリ党の陳大濟前情報通信部長官は33.6%と、首都圏の有権者は、ハンナラ党への支持層が厚いことが分かりました。

・新しい国務総理に指名されたウリ党の韓明淑議員に対する任命同意案が31日、国会に提出されました。

・日本の文部科学省が、独島、日本で言う竹島は日本の領土だと記述するように求めた来年度の高校教科書の検定結果について、韓国政府は、30日、韓国駐在の大島正太郎日本大使を呼んで強く抗議しました。また、羅鐘一駐日大使は、31日、日本の外務省を訪れて谷内外務次官と会い、強く抗議しました。

・外交通商部は、30日、1967年から1975年の外交文書を公開しました。このうち、58年から67年までヨーロッパに留学していた大学教授や留学生など194人が、東ベルリンの北韓大使館と北韓を行き来しながら、スパイ活動をしたとされるいわゆる「東ベルリン事件」で、韓国政府が194人を連行して主権を侵害されたと抗議する当時の西ドイツの政府高官との間で、減刑に合意していたことが明らかとなりました。 今回、公開されたのは、11万7000ページあまりの外交文書で、この中には、1970年代に、当時の韓国の軍事政権がアメリカではなく第3国から兵器を購入しようとしてアメリカがこれを阻止しようとしたことや、よど号の金浦空港への偽装着陸は、機長の意思による計画的な着陸ではなく、韓国とアメリカ政府の指示によるものであったことなどが含まれています。この外交文書は、31日からソウル瑞草区の外交安保研究院で閲覧できます。

・アメリカのホワイトハウスは、31日、北韓を脱出した32歳の女性を中国当局が北韓に強制送還したことについて強く非難するととに、北韓脱出者に対する国連難民高等弁務官の接近を認めるよう中国政府に求めました。アメリカのホワイトハウスが、北韓脱出者の北韓への強制送還や身の安全について声明を出し、強制送還に反対したのは極めて異例のことです。

・アメリカのレフコウィツ北韓人権担当大使は、北韓の開城工業団地で働く北韓の労働者の労働環境について、ILO=国際労働機関などを通じて調査し、これを国連に報告する必要があると主張しました。アメリカ政府が、開城工業団地で働く北韓労働者の人権問題について言及したのは初めてです。

・去年12月、WTO=世界貿易機関の閣僚会議に反対し、香港でデモを行って公務執行妨害などの罪で起訴されていた最後の韓国人が香港の裁判所から無罪を言い渡されました。香港のパンリン裁判所は、香港検察が起訴した韓国人14人のうち、順天(スンチョン)農民会のユン・イルクォン事務局長について、証拠不十分で無罪判決を言い渡しました。これで去年12月17日に、韓国の農民と労働者らによる過激デモで1000人あまりが連行され、このうち14人が起訴されていた事件は、およそ100日あまりで、1人も刑事処罰されることなく終了しました。

・運送料金の引き上げと、解雇者の復職を求めて、28日からストライキを続けていたコンテナトレーラーの労働組合「貨物連帯」が、30日、ストライキを撤回し、心配されていた物流の大混乱は避けられました。

・大統領府青瓦台の前で、観光客のための騎馬隊によるパトロールが、4月10日から行われることになりました。
青瓦台の警護室が30日、発表したところによりますと、4月10日から金曜日を除く毎日午前10時と、午後2時にそれぞれ2時間ずつ、警察の騎馬隊がこの一帯を巡察することになりました。また4月7日からは、毎週金曜日の午前10時半から1時間、軍楽隊のパレードが行われるということです。雨など悪天候の日は、行事は行われせん。

・大韓航空は、済州島と福岡との間で週2往復の航空便を運行することになりました。運行されるのは毎週、金曜と日曜の週2往復で、座席数276のA330型機が投入されます。済州と福岡路線は、現在、アシアナ航空が週3往復していますが、去年は平均60%の搭乗率でした。

・女優のチェ・ジウさんが、韓国人としては初めてアメリカの世界的なファッション雑誌「ボーグ」の台湾版をはじめ、アジア各国のファッション雑誌の表紙を飾ることになりました。

・韓国外換銀行が公示した31日午後3時の為替レート、日本の円100円は、827ウォン46銭で、前日より2ウォン84銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、971ウォン60銭で、前日より4ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1359.6で、前日より21.46ポイント上昇しました。

・31日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、プラス13度3分でした。1日は全国的に雲が多く、雨の降る所が多い見込みです。1日の全国の朝の予想最低気温は、氷点下3度からプラス10度、日中の最高気温は、14度から21度の予報となっています。

3月30日木曜日

・日本の文部科学省が、来年春からの高校1年生の公民教科書の検定で、「韓国の独島、日本でいう竹島は日本固有の領土」であることが分かるように出版社に修正させたことについて、韓国政府は、30日、遺憾の意を表明し、今後、断固として対応していく考えを明らかにしました。外交通商部が30日発表した声明によりますと、「高校の公民教科書に、独島が日本の領土だと記述させたのは、歴史をわい曲し、また美化しようとする試みだ」と指摘し、「韓国固有の領土を守るという意味でも、強く対処していく」と述べました。また「果たして日本政府が韓日関係を近隣友好の関係に発展させ、北東アジアの平和共存と繁栄に向けて、協力していきたいとする意思を持っているのか、疑問を感じざるを得ない」と批判しました。今回検定が終わった高校の公民教科書のうち、独島について記述した教科書は16社中13社と、前回4年前のほぼ2倍に増えており、このうち12社が「日本は韓国との間に竹島問題を抱えている」などと日本の領有権を明記しなかったため文部科学省が検定意見をつけ、「わが国固有の領土である竹島に対して、韓国が領有権を主張している」などと日本の領土であることが分かるよう修正されました。これについて韓国政府は30日午後、韓国駐在の大島日本大使を外交通商部に呼んで、厳しく抗議しました。また、羅鐘一東京駐在韓国大使を通じて、日本政府に遺憾の意を表明することにしています。

・日本政府が「独島は日本の領土」とする内容を高校の教科書に明示するよう出版社に求めたことについて、与野党も強く批判するとともに、政府に断固とした対応を求めました。与党ウリ党は、30日、論評を出し、「歴史的真実は、一方的に教科書に盛り込もうと主張したからといって真実になるものではない。日本は後世に新たな歴史わい曲と悲劇をもたらす愚を犯してならない」と述べました。ウリ党はまた「独島問題と靖国神社参拝問題など、外交的に扱いにくい問題を総合的に扱う『北東アジア歴史財団』の設立法案を、来月の臨時国会に上程する」ことにしています。一方、野党4党もこの問題について一斉に日本政府を批判する論評を出しています。

・北東アジアの物流中心基地を目指して建設が進んでいる仁川国際空港の自由貿易地区が30日、正式にオープンしました。仁川国際空港の自由貿易地区は、貨物ターミナルおよそ100万平方メートルと、空港物流団地の99万平方メートルの合わせて199万平方メートルで、このうち、空港物流団地は2002年から1131億ウォンをかけて、基盤施設を建てていました。空港物流団地は、現在、賃貸予定の46万平方メートルの半分の土地に13の会社の入居契約が終わっており、うち3社はすでに入居しています。30日午前は、盧武鉉大統領や秋秉直(チュ・ピョンジク)建設交通部長官ら関係者およそ1000人が出席して、オープニング・セレモニーが行われました。

・大検察庁は30日、アメリカの投資ファンドであるローンスターの韓国事務所や関係者の自宅など8カ所を脱税などの疑いで家宅捜索しました。大検察庁は、ローンスターについて脱税とともに資金の不正海外持ち出しの疑いで捜査を進めていますが、ローンスターが2003年8月に、経営難に陥っていた韓国外換銀行の株式を買い取った際、大株主の資格がないのに外換銀行を安値で買い取っており、この点についても並行して捜査を進めていくことにしています。大検察庁は、当時の韓国外換銀行の関係者や政府の関連部署の関係者についても特定経済犯罪加重処罰法違反の疑いで捜査する見通しで、捜査対象がさらに拡大する可能性が高まっています。

・ソウルのテーマパーク「ロッテワールド」が、26日、先着順による無料開放をしたため、早朝から集まった数万人が一斉に入場する際に転倒するなどして35人がけをした事故で、松坡警察署は、29日、ロッテワールドの安全管理チームの責任者を、業務上過失傷害の疑いで、逮捕状を請求しました。

・再建築アパートの開発利益を最高50%まで税で取り上げることを主な内容とする「再開発利益税の制度」が、今年8月から施行される見通しです。政府と与党ウリ党は30日、連絡会議を開き、去年8月31日に発表した「不動産対策」に次ぐ措置として、「再開発利益税制度」を発表し、法案を4月の臨時国会に提案することになりました。それによりますと、ソウルの高級住宅地の江南地区で、老朽化したアパートの再開発が計画されていますが、この制度が施行されれば、この地域でのアパートの再開発で得られる利益の多くを税金として政府が取り上げることになり、場合によっては、一世帯、数億ウォンまで負担することになります。

・韓国観光公社は、ここ30年あまり定期的に韓国に修学旅行団を送り込んでいる日本の埼玉県志木市の細田学園高校の細田早苗理事長に、感謝状を贈ることになりました。

・ソウルの小中高校生の8人のうち1人が肥満児であることがわかりました。

・再婚する人が年々増えており、去年は結婚した人全体のおよそ15%を占めていることがわかりました。

・京畿道抱川市の国立樹木園で飼育されていた白頭山トラのメス1頭が29日、突然死んだことから、絶滅の危機にある白頭山トラの韓国での繁殖事業が再び難航することになりました。

・文化観光部は29日、テレビドラマ「美しき日々」などに出演した男性俳優のリュ・シウォンさん(33)を文化観光広報大使に任命しました。リュ・シウォンさんは、5月に東京で行われるイベント「コリア・ウィーク」への出演などを通じて、日本からの観光客の誘致に務めるほか、中国や東南アジアでも韓国をPRすることになります。リュさんは、92年にKBS専属の俳優としてデビューし、これまでに「美しき日々」、「真実」、「ウェディング」などのテレビドラマに出演して、韓流スターとして人気が高く、日本では歌手としても活躍し、去年は日本のレコード大賞の大衆賞を授賞しました。

・韓国外換銀行が公示した30日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、830ウォン30銭で、29日に比べて、1ウォン92銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、976ウォン10銭で、29日に比べて、60銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1338.14で、29日より5.42ポイント上昇しました。

・30日のソウルは晴れ、午後3時の気温はプラス8度6分でした。29日から30日朝にかけて、江原道山間部では雪が降り、大関嶺では12.3センチ積もりました。31日は3日あまり冷え込んでいた気温が平年並みに戻り、全国的に春の陽気になる見込みです。31日の朝の予想最低気温は、氷点下3度からプラス3度、日中の最高気温はプラス13度から18度という予報です。

3月29日水曜日

・盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は29日、国賓として韓国を訪れているウズベキスタンのカリモフ大統領と首脳会談を行い、両国の関係をさらに未来志向的なパートナー関係に高めていくことになり「戦略的なパートナー関係に関する共同宣言」を採択しました。
会談で盧武鉉大統領はウズベキスタンに韓国経済発展の経験を説明し、ウズベキスタンの教育用パソコン供給事業に3000万ドルを無償援助する意向を伝えました。これについてカリモフ大統領はウズベキスタンの経済発展のための韓国政府と韓国企業の支援と協力を高く評価し、韓国が2007年までにウズベキスタンからの労働者を受け入れることに感謝の意を伝えました。

・韓国はウズベキスタンとの間で4つの石油・ガス田の開発に乗り出すなど、両国間の貿易・投資、資源開発での協力をさらに拡大することになりました。丁世均(チョン・セギュン)産業資源部長官は韓国を訪問しているウズベキスタンのアリシャ対外経済投資通商相と29日、両国間の貿易と投資での協力のための了解覚え書きに署名しました。続いて韓国石油公社と韓国ガス公社はウズベキスタンとの間で、2つの石油鉱区とガス田を共同開発することで合意しました。韓国石油公社はウズベキスタン東部のフェルガナの鉱区と、国際コンソーシアムとして参加しているアラル海の探査事業に着手する計画です。また韓国ガス公社はウズベキスタン国営の石油ガス公社と1億9000万トン規模と、8400万トン規模のガス田開発のための了解覚え書きを結びました。

・与党ウリ党からソウル市長選挙に立候補するよう期待されている康錦実(カン・グムシル)元法務部長官が29日、ソウル市長選挙に出馬する意向を事実上表明しました。康錦実元長官は29日、延世(ヨンセ)大学での講演が終わった後、記者団に対して「ソウル市長選挙への出馬については来月5日に公式に発表する」と述べました。康錦実元長官は「その日、出馬宣言をするのですか」という記者の質問にうなずきながら「はい」と答え、事実上、ソウル市長選挙への出馬意向を表明しました。

・先月の経常収支が半年ぶりに赤字に転じました。韓国銀行が29日まとめたところによりますと、先月の経常収支は7億6000万ドルの赤字となり、去年8月以来、6カ月ぶりの赤字に転じました。経常収支が赤字になったのは、先月の商品収支の黒字が大幅に減ったうえ、海外旅行の経費支出と特許権使用料の支払いなどでサービス収支の赤字がさらに増えたためです。韓国銀行の関係者は「一般的に3月と4月には配当金の支払いが増えて所得収支が悪化する。商品収支が大きく改善しない限り、経常収支は引き続き赤字になる可能性が高い」と話しています。

・李海チャン(イ・ヘチャン)前国務総理が鉄道ストライキが始まった日に、釜山で違法選挙資金を提供した前歴の企業関係者らとゴルフをしたことから、大統領所属の国家清れん委員会は公務員に対してゴルフや賭けごとなどを慎むよう勧告していますが、先週末、大統領府青瓦台の秘書官が大企業の役員とゴルフをしていたことが明るみになり、その秘書官が28日辞表を提出しました。青瓦台の 金晩洙(キム・マンス)スポークスマンは「青瓦台の金南洙(キム・ナムス)社会調整担当秘書官が先週末、知り合いの大企業の役員とゴルフをした。これは個人的な親睦から行ったもので、公務員として法律に違反したものではない。しかし国民の世論が厳しくなったことと、物議をかもしたことに本人が道義的な責任を取りたいとして辞表を提出した」と発表しました。青瓦台は辞表を受理する方針の模様です。

・コンテナトレーラーの労働組合、貨物連帯は 運送料金の引き上げと、解雇者の復職を求めて、28日から光州でストライキをしていましたが、29日未明からソウルに移動しています。貨物連帯の関係者は「組合員は乗用車でソウルに集結しており、釜山からの組合員も加われば1500人がソウルに集まるだろう」と述べました。警察は貨物連帯のストライキに使われる可能性のあるコンテナトレーラーのソウル進入を封鎖しているため、車両を利用した道路占拠などはソウルではできないものとみられています。

・韓国で最も古い109年の伝統を持つ朝興(チョフン)銀行が来月1日、新韓(シンハン)銀行に吸収合併され、歴史から消えることになりました。朝興銀行の前身は1897年に創立した漢城(ハンソン)銀行で、1943年にドンイル銀行と統合して今の朝興銀行になってから韓国の都市銀行の首位の座を守ってきました。82年に大規模な小切手詐欺に会い、97年には融資先の韓宝(ハンボ)鉄鋼と、三味(サンミ)グループの破産、起亜(キア)グループの不渡りなどが重なって政府の公的資金が投入され、経営が正常化するかのように見えましたが、その後、大宇(デウ)グループの破たんが追い討ちをかけて巨額の不良債権を抱えることになり、2003年の労使政委員会の合意にもとづいて、新韓銀行への吸収合併が決まっていました。そして2年間の合併作業の末、来月1日、正式に新韓銀行に統合されることになり、来月末までには本店、支店すべてを「新韓銀行」に看板を改めることになっています。新韓銀行は来月1日に朝興銀行と統合することで総資産160兆ウォンの巨大な銀行となり、国民銀行に継ぐ韓国第2の銀行となります。全国の支店数も946、海外支店は21、従業員数も1万1000人を超えることになります。

・韓国の子どもへの教育費用の支出はOECD=経済協力開発機構の加盟国の中で最も高く、出産率は最も低いことが分かりました。OECDが加盟国の11の分野の100あまりの指標をおととしまとめた2004年の統計資料によりますと、韓国はGDP=国内総生産に対する塾などの個人の教育費用は2.9%でOECD加盟国の中で1位で、そのこともあって国際学力評価で韓国の子どもの学力は上位となっています。しかし生まれてくる赤ちゃんの数は人口1000人あたり1.17人と、OECD平均の1.56人を下回って、チェコとともに最下位となりました。また平均寿命は2003年の時点で、平均76.9歳で、OECD平均の77.8歳を下回っています。

・ここ数年の韓流の影響で韓国を訪れる女性外国人観光客が増え続けています。韓国観光公社がまとめた去年の観光動向によりますと、去年は女性外国人観光客の割合が44%となって、10年前の33%に比べて11%増えていることが分かりました。去年1年間、韓国を訪れた外国人観光客は合わせて602万人で、このうち日本人観光客は244万人、中国人観光客は71万人、アメリカ人は53万人の順でした。中でも2003年から始まった韓流の影響で、日本と中国からの女性観光客が増えており、日本の場合、2003年に37%だった女性観光客が去年はほぼ半数に近い48%に達しました。

・日本人は韓国というと焼肉やキムチなど食べ物を思い浮かべていることが分かりました。全羅北道の円光大学の大学新聞がこのほど日本で日本人150人を対象に行った韓国のイメージについてのアンケート調査によりますと、「韓国というと浮かぶイメージは?」という問いに「焼肉、キムチ、ビビンパなどの食べ物」が56%で最も多く、次いで「韓流スター」が30%、「2002年の韓日共催のワールドカップ」が7%の順でした。韓流については「韓国の大衆文化が優秀でヨーロッパや中東でも人気を集めると思う」が62%、「一時的な流行で、マニアの文化だ」は34%でした。

・国民健康保険公団は春の黄砂による呼吸器疾患を防ぐために黄砂用のマスク42万個を作って30日から配布することになりました。保険公団が制作するこのマスクは黄砂とともに飛んでくる重金属などをろ過する機能がついており、免疫力が弱く呼吸器疾患にかかりやすいお年寄りと子どもに配ることにしています。

・首都圏では初めて仁川市営地下鉄で、地上波DMB(デジタル・マルチメディア放送)が見られるようになりました。地上波DMB特別委員会は28日、仁川市営地下鉄1号線の芸術会館駅で地下鉄内での地上波DMB放送としては世界で初めてとなる地上波DMBの開通式を行い、アン・サンス市長らが地上波DMB受信機兼用の携帯電話を持って地下鉄に乗り込み、隣の仁川市庁駅まで移動しながらDMB放送を楽しみました。地上波DMB放送を推進している特別委員会ではドイツワールドカップが開幕する前までに首都圏の地下鉄の全区間で地上波DMB放送を受信できるようにする計画です。

・韓国のシルム選手3人が日本の格闘技K−1に進出します。K−1に進出するのはこれまでシルム選手だったキム・ドンウク、キム・ギョンソク、シン・ヒョンピョの3人で所属していたシルム団が今年1月事実上解体したことから、K−1進出を目指して、韓国とタイを行き来しながらボクシングや格闘技の技の練習をしており、今年6月にK−1戦にデビューする予定です。

・韓国外換銀行が公示した29日の為替レート、日本の円100円は、828ウォン38銭で、前日に比べて6ウォン78銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは975ウォン50銭で、前日に比べて1ウォン30銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1332.71で、前日より1.41ポイント上昇しました。

・29日のソウルは晴れ、午後3時の気温は6度6分、朝の最低気温は氷点下0度3分でした。30日は全国的に曇りのち次第に晴れ、江原道、忠清道、慶尚道は一時雨か雪の降る所もあるでしょう。30日の予想最低気温は氷点下2度からプラス4度、日中の最高気温は9度から13度と、冷え込みは29日よりやや和らぐという予報です。

3月28日火曜日

・現代自動車グループの贈賄捜索にかかわっていた「金融ロビースト」の金在録(キム・ジェロク)容疑者について捜査している大検察庁の中央捜査部は、現代自動車の鄭夢九会長の1人息子の鄭義宣(チョン・ウィソン)起亜自動車社長が大株主となっている物流会社「グロービス」の李チュウン社長(61)について、28日未明、特定経済犯罪加重処罰法上の横領の疑いで裁判所に逮捕状を請求しました。検察によりますと、李柱銀(イ・チュウン)社長は、盧武鉉政権発足後の2003年以降、数百億ウォンにのぼる秘密資金を作り、このうち数十億ウォンを金在録容疑者を通じて政界と官界工作に使い、このうち一部を横領した容疑がもたれています。検察はまた現代自動車・起亜自動車の資金担当者を呼んで、現代自動車・起亜自動車が作った秘密資金の規模や経緯などについて調べています。今度の事件で、検察は、秘密資金作りや建築の許認可の請託で現代自動車・起亜自動車の企画総括本部長や系列会社の役員ら10人あまりを出国禁止処分としました。

・野党ハンナラ党は、金在録容疑者の政界・官界への贈賄疑惑を糾明する真相調査団を設置することになりました。ハンナラ党は、今度の事件を金大中政権から盧武鉉政権にいたるまでの広範囲な権力を利用した不正事件とみて検察に対して徹底した真相糾明を求めるとともに党としても真相調査団を設置して、情報収集をすることにしています。

・KAIST=韓国科学技術院と延世大学医学部の研究チームが、一度に10種類あまりのがんを早期診断できる指標になる新しい物質を発見し、がんの予防と治療に画期的な転機を作りました。KAISTと延世大学医学部によりますと、胃がん、肝臓がん、乳がん、大腸がんなど10種類あまりのがんを効率的に診断できる新しい指標物質であるCYTOKINE変異体の「NeoNovo」を発見したと27日、発表しました。これを利用してがん診断のDNAチップや診断キッドなどを作れば、ほとんどのがんを発見できるだけでなく、がんの予防や治療剤の開発にも画期的な成果が得られるものと期待されています。

・与党ウリ党の尹元昊(ユン・ウォンホ)議員ら与野党の女性国会議員8人は、28日、国会で会議を開き、女性記者へのセクハラ事件でハンナラ党を離党して無所属となっている崔鉛熙議員の辞任勧告決議案を、4月の臨時国会で記名投票する案を推進することになりました。人事に関する案件の場合、無記名投票で表決するように定めた国会法第112条によって崔鉛熙議員の辞任決議案も無記名投票になる可能性が高く、その場合、男性議員が辞任に反対するのを予め封じ込もうというものです。

・政府は、北韓の幼児のためWHO=世界保健機関を通じて今年から2年間に、2005万ドルを支援することになりました。李鍾ソク(イ・ジョンソク)統一部長官は、28日、ソウルで、WHOの李鐘旭事務総長との間で、こうした内容の支援協定に調印しました。これで政府は今後2年間に、合わせて2005万ドルを北韓に支援することになり、とりあえず年内に現金505万ドルと、現物562万5000ドルの合わせて1068万ドルを北韓に支援する計画です。

・ハンガリー駐在の北韓外交官の一家4人が、亡命の手続きを取ってソウルに到着したことが28日、確認されました。ソウルの外交筋によりますと、「北韓の外交官一家4人は、最近、ハンガリーのブダペスト駐在韓国大使館を訪れて亡命を申請し、大使館は、ハンガリー政府との交渉を経て4人をソウルに連れてきた」ということです。この人は、正式な外交官ではなく、北韓の国営会社の職員ですが、外交官のパスポートを持って活動してきたということです。韓国の関係当局は現在、4人について亡命の動機などを調べています。北韓の外交官が韓国に亡命してきたのは、2000年10月のタイ駐在北韓大使館の参事官以来、5年ぶりです。

・鉄道労働組合員の作業拒否が拡大し、28日は、特急「セマウル号」と、急行「ムグンファ」号の一部の運行が中止されました。韓国鉄道公社は、一部組合員による作業拒否が続いたため、28日、ソウルと釜山を行き来する特急「セマウル号」と、急行「ムグンファ」号12本の運行を見合わせました。29日も22本の運行が中止されます。

・一方、運送料金の引き上げと、解雇者の復職を求めて、来月3日に釜山でストに突入する予定だったコンテナトレーラーの労働組合、貨物連帯が突然、予定を早めて28日未明から、光州市でストライキに入りました。

・韓国の経済活動人口6.5人のうち1人が、株を持っておりひとり平均4600万ウォンの株を保有していることが分かりました。証券先物取引所がまとめた資料によりますと、去年末の時点で、株に投資した人は、353万7000人で、おととしに比べて6%減少しました。

・中国に工場を進出させている日本企業の30%程度が、韓国企業から部品を調達していることが、JETRO=日本貿易振興機構の調べで分かりました。

・1日のまとめニュースが放送される夜9時台は、KBS第1TVを見る視聴者が他の放送を見る視聴者に比べてチャンネルの固定率が高いことが分かりました。韓国放送広告公社の朴ノソン研究委員が去年10月の1カ月間、視聴率調査会社に依頼して10歳から70歳の視聴者3500人の視聴形態を分析したところによりますと、平日の夜9時から9時30分の間に、KBS第1TVを見る視聴者の70%から80%がチャンネルを回さずにそのまま固定させていました。

・サッカーのドイツワールドカップを前に、ソウルの百貨店は韓国代表チームを象徴する「赤い色」の衣類の確保を進めています。

・韓国外換銀行が公示した28日午後3時の為替レート、日本の円100円は、835ウォン16銭で、前日より1ウォン13銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、976ウォン80銭で、前日より1ウォン10銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1331.31で、前日より0.97ポイント上昇しました。

・28日のソウルは晴れ時々曇り、急に寒さが戻って午後3時の気温は、プラス4度3分でした。29日はソウルの朝の最低気温が氷点下1度まで下がるなど全国的にさらに冷え込む見込みです。気象庁によりますと、この寒さは30日午後から次第に和らぎ、31日からは平年並みの暖かさになるということです。29日の全国の朝の予想最低気温は、氷点下5度からプラス2度、日中の最高気温は、6度から12度の予報となっています。

3月27日月曜日

・大検察庁中央捜査部は、26日、現代自動車グループが、拘束されている「金融ロビースト」の金ジェロク容疑者(46)に建築の許認可の見返りとして数十億ウォンを渡した疑いをつかみ、「現代自動車・起亜自動車」の本社と系列会社2社を特定経済犯罪加重処罰法のあっ旋収賄の疑いで家宅捜査しました。検察は、26日午前7時半から捜査官を、ソウル瑞草区にある現代・起亜自動車の本社と、龍山区にある「グロービス」、京畿道利川市の「現代オートネット」に派遣し、各種会計資料やコンピューターを押収しました。これに先立って検察は、現代自動車の鄭夢九会長の1人息子の鄭ウィソン起亜自動車社長が大株主となっている「グロービス」が、秘密資金を作って金ジェロク容疑者に渡し、金容疑者が現代自動車の事業拡張を助けるため政界・官界に働きかけていたものとみて捜査を進めています。現代自動車グループは、去年4月、ソウル市の許可を受けてソウル瑞草区にある現代・起亜自動車の本社の隣に地下3階、地上21階の同じ形をしたビルを建設していますが、検察は、金ジェロク容疑者がソウル市に対して許認可に手心を加えるよう働きかけをした可能性が高いとみています。また現代自動車の系列会社である旧INIスティール、現代製鉄は、忠清南道唐津郡に大規模な製鉄所を建設するため各種の許認可を受けていますが、検察は、製鉄所の許認可を受ける過程で政界などに秘密資金が渡されていた可能性があるとみています。検察は、1998年に現代自動車が起亜自動車を買収した際に、金ジェロク容疑者が介入した疑惑についてはまだ調べる計画はないとしていますが、2003年にアメリカの投資ファンド「ローンスター」が韓国外換銀行をただ当然で買収した際に金容疑者が介入したとされる疑惑については、直ちに捜査する方針を明らかにしました。金ジェロク容疑者は、24日に拘束されています。金容疑者は、1997年暮れの外貨危機前後から、政界に人脈を作り始め、金大中政権時代では「買収、合併の天才」「金融界の大物」と呼ばれていました。検察が逮捕状に記した容疑3件のうち2件は、盧武鉉政権発足後に行われており、疑惑にかかわっている人物の多くが今の政権の高官であるという点で、今後の展開が注目されています。

・新しい国務総理に指名された韓明淑ウリ党議員の党籍放棄を求めて、国会での人事聴聞会に否定的な立場を示してきた野党ハンナラ党が、人事聴聞会には出席する方針を決めました。ハンナラ党の李季振スポークスマンは、27日、記者団に対して、「韓明淑議員の国務総理承認問題は、聴聞会で議論すべきだというのがハンナラ党の意見だ。人事聴聞会が開かれれば、韓明淑氏に対する先入観を捨てて国務総理としての資格や資質、道徳性を徹底的に検証する」と述べました。ハンナラ党は、聴聞会への出席とは別に、韓明淑議員の党籍放棄については、公正選挙のため引き続き要求していく方針です。

・新しい国務総理に指名された韓明淑ウリ党議員は、27日、ソウル鐘路区にある政府庁舎別館の臨時の事務室に出勤し、国務総理室の幹部から業務報告を受けるとともに、国会での人事聴聞会の準備に取り掛かりました。

・大田市中区選出の権善宅議員が、ウリ党を脱退しました。権善宅議員は27日、大田で記者会見し、「原則や常識が通じないウリ党は、これ以上、改革を論じる資格がない」と述べ、ウリ党を離党し、無所属になりました。権善宅議員は、「5月の地方選挙を前に、ウリ党は、大田市長候補を選ぶ党内選挙で特定の人物が当選するよう、常識ではあり得ない野合をしている」として党を非難しました。権善宅議員の離党で、ウリ党は議席数が過半数に8議席足らない142となりました。

・陳大濟(チン・テジェ)前情報通信部長官が26日、ウリ党に入党し、京畿道知事選挙に立候補する意思を明らかにしました。陳大濟前情報通信部長官は、26日、京畿道水原市の中小企業支援センターで、鄭東泳議長、金槿泰最高委員ら党指導部と党員300人が見守る中で入党式を行い、「政治新人という新商品とマーケティング戦略でウリ党への支持を高めることに全力を尽くす」と述べました。一方、康錦実前法務部長官も、29日、延世大学で行う予定の特別講座で、ウリ党候補としてソウル市長選挙に出馬する意向を示すものとみられています。

・ソウルのテーマパーク「ロッテワールド」が、26日、先着順による無料開放をしたため、早朝から集まった数万人が一斉に入場する際に転倒するなどして35人がけがをしました。「ロッテワールド」では、今月初め、ジェットコースターに乗っていた男性が安全器具をしていなかったため乗り物から落ちて死亡する事故があり、ロッテワールドは、このお詫びとして、26日から31日まで先着順で無料開放を実施する方針を発表していました。ロッテワールドは、相次ぐ事故を謝罪するとともに、自粛する意味から今月末まで営業を中止することにしました。

・ロッテワールドの無料開放で35人がけがをした事故で、ロッテワールドは、200人の要員を配置していたと発表していましたが、実際には57人だったことが分かりました。警察は、業務上過失や注意義務怠慢などの容疑が確認され次第、担当者を立件する方針です。

・韓国、日本、中国の情報通信担当相会議が26日、中国のアモイで開かれ、超高速の通信が可能となる次世代携帯電話の標準技術を共同で研究することに合意しました。これとともに3カ国は、商品広告などの電子メールを不特定多数に大量に送り付ける「スパムメール」対策など、ネットワークのセキュリティーを確保するため、3カ国が情報を共有したり、セキュリティーについての報告書を交換することでも一致しました。韓国、日本、中国の3カ国で次世代携帯電話の規格が統一される場合、3カ国で同じ携帯電話が使用できるようになります。

・移動通信会社による携帯電話への補助金の支給を部分的に認める「電気通信事業法改正案」が、今月2日に国会で成立し、27日から実施に移されました。これによって、同じ移動通信会社を18カ月以上利用した加入者が、端末機の変更や別の移動通信会社に番号を移動するなどして新しい携帯電話を購入する場合、移動通信3社が決めた規定に沿って、一定額の端末機補助金を2008年3月26日までの2年間に、1回に限って受けられるようになりました。移動通信各社が27日、発表した購入時の補助金は、加入期間や利用実績によって、SKテレコムが7万ウォンから19万ウォン、KTFが6万ウォンから20万ウォン、LGテレコムが5万ウォンから21万ウォンとなっています。

・大韓航空は、仁川国際空港と、日本の小松空港との間に27日から週4往復の定期路線を開設しました。運航されるのは、座席数187のボーイング737−900型機で、月曜、水曜、金曜、土曜の午後1時に仁川空港を出発して午後2時40分に小松空港に到着し、午後3時55分に小松空港を出て、午後5時45分に仁川空港に戻ります。これで大韓航空は、日本の13の都市との間を運航することになりました。

・大学生の半数程度は、自分の政治的性向を「進歩的」だと認識していることが世論調査の結果、分かりました。また5月31日に行われる地方選挙については、「あまり関心ない」、「全く関心ない」が合わせて66.9%にものぼりました。

・陸軍大尉が、部隊で首つり自殺をはかって重体になり、家族が真相調査を要求しています。

・韓国外換銀行が公示した27日午後3時の為替レート、日本の円100円は836ウォン29銭で、先週の金曜日に比べて、6ウォン18銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、975ウォン70銭で、先週の金曜日に比べて3ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1330.34で、先週の金曜日より9.11ポイント上昇しました。

・27日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、プラス11度1分でした。28日は、気圧の谷が通るため全国的に雲が広がり、朝のうち雨が降るでしょう。28日の全国の朝の予想最低気温は、氷点下1度からプラス6度、日中の最高気温はプラス6度から11度の予報となっています。

3月25日土曜日

・6カ国協議の新しい韓国代表となった外交通商部の千英宇(チョン・ヨンウ)外交政策室長は、ワシントンを訪れて、アメリカのヒル代表らと会談し、その後記者団に、6カ国協議が早期に開かれるのは無理な情勢だと語りました。千英宇6カ国協議代表は、ワシントンでの一連の会談の後、韓国時間で25日記者会見し、「6カ国協議は来月中旬の中国の胡錦涛国家主席のアメリカ訪問の前に再開されることは無理と考えられる。中国とアメリカの間には多くの懸案があり、これと平行して6カ国協議の調整をするのは無理だ」と述べました。また千英宇代表は、「アメリカは北韓が6カ国協議に復帰さえすれば、金融制裁については考慮すると話している。このことは、アメリカが北韓に復帰しやすいように名分を与えたものと思う」と語りました。

・盧武鉉大統領が24日、先週辞任した国務総理の後任に、与党ウリ党の女性議員の韓明淑氏を指名したことについて、野党のハンナラ党は党籍離脱を強く要求しており、民主党と民主労働党は歓迎の論評を出しました。第1野党のハンナラ党の朴槿恵代表は、24日、「地方選挙を公正に行おうという意思があれば、国務総理は中立的な立場にいなければならない」として、韓明淑議員が党籍離脱するという約束なしで、大統領が国務総理に指名したことに強い遺憾の意を表明し、今後、韓議員の党籍離脱を求めていく考えを示しました。一方、民主党は、韓明淑議員が国務総理に指名されたことを前向きに評価し、「国政をうまく取りまとめていくかどうかについては今後、人事聴聞会で、徹底的に検証していきたい」と述べました。また民主労働党も、女性が国務総理に指名されたことを高く評価し、「韓議員が、社会の両極化対策などに取り組むことを期待する」と述べました。国民中心党は、「韓議員は政治的中立を守ることに専念すべきだ」と強調しました。

・一方、国務総理に指名された与党の韓明淑議員は、24日、記者会見し、ハンナラ党が求めている党籍離脱について、「考慮していない」として、ウリ党を離れない考えを明らかにしました。韓明淑議員はこの中で、「ハンナラ党が主張している党籍離脱のポイントは、国務総理が党籍を持ったまま、地方選挙が公正に行われるかということだが、現在、大統領も党籍を持っており、韓国の政治は与党と政府の協議を通じて政策を進める、いわゆる「責任政治」だ。責任の持てる国政運営のためにも、国務総理の党籍離脱は論理的に合わない」と述べました。

・恒例の春の韓米軍事演習「連合戦時増援演習」が、25日から始まりました。この演習は、韓半島有事に際して、アメリカ軍がどれだけ早く応援に駆けつけることができるかを演習するもので、アメリカ海軍の原子力航空母艦、エーブラハム・リンカーン空母、10万トンも初めて参加しました。この演習は、31日までの間、韓国軍も交えて行われます。この演習に対して、北韓は25日、「北韓を攻撃するための演習だ」として、朝鮮中央通信などを通じて強く非難しました。

・韓国が独自に開発した地対空ミサイルなど3種類のミサイルが24日、実戦配備されました。このうち、携帯用の地対空ミサイルは、長さ1.8メートル、重さ14.5キログラムで、兵士が肩に担いで敵の航空機に向けて発射し、マッハ2以上のスピードで、高度3キロ、最低射程距離7キロを飛び、赤外線探知で90%以上の確率で目標に命中し、撃墜することができます。艦対艦ミサイルは、射程距離150キロ、マッハ0.85で、レーダーで誘導して相手の艦に命中します。さらに空対潜水艦ミサイルは、長さ2.7メートル、直径32センチ、重さ280キロのミサイルで、空から発射すると45ノットの早さで、水中の潜水艦を追尾し、厚さ1.5メートルの鋼板を貫通して潜水艦を撃沈することができます。これら3つのミサイルは、地対空ミサイルが1機1億9000万ウォン、艦対艦ミサイルが1機20億ウォン、空対潜水艦ミサイルが1機10億ウォンと、アメリカ製兵器と比べて比較的安いことから今後、実戦配置が進むものとみられます。

・ソウルの漢江周辺で、北韓の金正日国防委員長を誹ぼうする内容のビラおよそ3000枚が空から落下する出来事があり、紙の質などから北韓か中国から風船で打ち上げたものではないかとみられています。24日午後2時ごろ、ソウル市麻浦区望遠洞の漢江右岸の一帯で、幅9センチ、長さ12センチの粗末な紙にぎっしりと印刷した内容のビラおよそ3000枚が風で飛び散りました。このビラには、▼金日成前国家主席は暗殺された▼大虐殺の首謀者は金正日だ▼金正日の女たち▼韓国戦争は誰が起こしたか▼人民のための将軍とはいえないなど、金正日国防委員長を誹謗する内容がハングルで印刷されていました。警察で調べたところ、付近の階段に大きな風船が破れて引っかかっていたため、ビラはこの風船の下に吊るされていたビニール袋に入っていたものとみられ、紙が韓国では手に入らない極めて粗末な紙であること、印刷の字体が北韓式であることなどから、北西の風に乗って北韓または中国から飛んできたものとみられています。

・韓国で2人目の枢機卿になった鄭鎭ソク(チョン・ジンソク)枢機卿の任命式が、24日、ヴァカンのサン・ピエトロ聖堂前広場で行われました。枢機卿に任命されたのは、今回世界で14人で、鄭鎭ソク枢機卿は、赤い法服を着て、8番目にローマ法王のベネディクト16世の前に出てひざまずき、法王から赤い帽子を被せられて、枢機卿の位を与えられました。鄭鎭ソク枢機卿は法王の手に接吻して、忠誠を誓いました。任命式には韓国から300人の信者が参加しました。鄭鎭ソク枢機卿は、任命式前の記者会見で、「いつも純粋で愛に満ちた心を持つことが、国民への恩返しにつながる。これからは奉仕する人生を歩みたい」と述べました。

・オリンピックやアジア大会、サッカーのワールドカップに加えて、先のワールド・ベースボール・クラシックで良い成績を上げた選手に、兵役が免除されることになりましたが、各種競技の国家代表選手のコーチたちは、24日、政府に対し、 兵役免除の枠を世界選手権大会の優勝などにも広げるよう求めました。国家代表コーチ協議会は、24日、国家代表選手の強化施設の泰陵(テヌン)選手村で臨時総会を開き、「サッカーや野球だけでなく国民の関心が少ない競技やアマチュア選手たちが世界選手権で3位以上に入賞したり、ユニバーシアード大会の金メダルなどを、兵役免除の対象とし、目立たない所で頑張っている選手たちの意欲を高めるようにしてほしい」として、政府に制度の見直しを要請しました。

・アメリカ大リーグの韓国人打者ロサンゼルス・ドジャースの崔ヒソプ選手(27)が25日、ボストン・レッドソックスにトレードされました。崔ヒソプ選手は、去年、ホームラン15、打点42、打率2割5分を記録し、先のワールド・ベースボール・クラシックでは、韓国代表選手として、アメリカとの試合で、スリーラン・ホームランを放って、韓国の勝利に大きく寄与しました。

・25日は、土曜日のため取り引きはありません。24日の終値は、日本の円100円が、830ウォン11銭で、アメリカドル1ドルは、979ウォン20銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・25日のソウルは晴れ、午後3時の気温はプラス14度1分でした。26日は全国的に高気圧の圏内に入り、晴れの1日になる見通しです。26日の朝の予想最低気温は、氷点下3度からプラス7度、日中の最高気温は氷点下10度からプラス17度という予報です。

3月24日金曜日

・盧武鉉大統領は、政権後期の国政運営を担当する新しい国務総理に与党ウリ党の女性議員、韓明淑(ハン・ミョンスク)氏を指名したと、24日、青瓦台の李炳浣スポークスマンが明らかにしました。韓明淑議員が国会で承認を得られれば、韓国で初めての女性国務総理が誕生することになります。李炳浣スポークスマンは、24日午後2時に記者会見し、「韓明淑氏は、30年あまり女性の地位向上運動、環境問題、民主化運動に尽くしてきた。また女性部長官と環境部長官も務め、豊富な国政運営の経験を持っており、2回当選の国会議員としても与野党間の対話と妥協をリードするなど活発な活動を繰り広げてきた」と述べ、「憲政史上、初の女性国務総理として優しいリーダーシップと、パワーのある政策遂行を通じて、国政課題を安定的、前向きに解決できると期待している」と総理指名の背景を説明しました。青瓦台は、一両日中に韓明淑氏に対する国会での承認聴聞会の開催を国会に要請する方針です。韓明淑氏は、今年62歳、平壌生まれ、梨花女子大学を出て大学講師になるとともに、70年代に民主化運動の団体で活躍しており、2000年に民主党の比例代表として政界に入っていて、民主党の女性委員長、ウリ党の常任中央委員を経て、2004年春の第17代国会議員選挙では高揚市一山甲区で当選し、その後、選挙対策委員会の共同委員長を務めています。女性が国務総理に指名されたのは2002年6月、梨花女子大学総長だった張裳(チャン・サン)氏に次いで2人目ですが、張裳氏は国会で承認されず国務総理にはなれませんでした。

・ウリ党の鄭東泳議長は、韓明淑議員の国務総理指名を歓迎するとともに、韓明淑議員が与党の党籍を放棄すべきだとする野党ハンナラ党の要求は、無理な主張だと述べました。

・与野党は24日、国会で、院内首席副代表会談を行い、来月3日から5月2日までの1カ月間、臨時国会を開くことで最終的に合意するとともに、具体的な日程を決めました。

・23日午後1時から1時間20分間、初めての試みとして行われた盧武鉉大統領の「インターネット討論」は、瞬間最大接続者がわずか2万5000人に過ぎなかったことが分かりました。

・野党ハンナラ党は、アメリカの投資ファンドのローンスターが、 2003年8月に国が所有していた韓国外換銀行を買収し、2年数ヶ月後に国民銀行に売却することで、4兆5000億ウォンの収益をあげることについて、盧武鉉大統領に釈明を要求しました。ハンナラ党の李季振スポークスマンは、盧武鉉大統領は、この問題の責任者を見つけ出し、何が、どこから、なぜ間違っていたかについて白書をつくり、国民に正確に説明する義務があると強調しました。ところで、監査院は、国会財政委員会の要請にもとづいて、2003年8月に国が所有していた韓国外換銀行をアメリカ系投資ファンドのローンスターに売却した際に問題がなかったかどうか、財政経済部、金融監督院、外換銀行、韓国輸出入銀行を対象に監査を進めています。外換銀行が売却された当時、財政経済部長官は、現在の教育人的資源部長官である金振杓氏が務めていました。

・国税庁が、アメリカの投資ファンド、ローンスターに賦課した追徴金1400億ウォンを確保するため、ローンスターが所有している外換銀行の株式を差し押さえることについて検討していることが明らかになりました。国税庁が外換銀行の株式を差し押さえる場合、急ピッチで進められている外換銀行の売却はかなり遅れることが予想されています。

・外換銀行の売却で4兆5000億ウォンの差益を得るものとみられているアメリカの投資ファンドのローンスターが、去年の税務調査による国税庁の追徴金1400億ウォンの納付を拒否し、不服審判請求を国税審判院に出していたことが明らかとなりました。

・外換銀行の労働組合は、24日、国民銀行との合併に反対する声明を出しました。この声明で外換銀行の労働組合は、「今回の優先交渉対象者の選定は、外換銀行の解体と国富の流失、国民銀行の市場独占、他の銀行の追加合併の憂慮など数々の問題を発生させるうえ、督当局が露骨に介入した選定であり、決して認めることはできない」としています。

・アメリカ貿易代表部のポートマン代表は、22日、韓米FTA=自由貿易協定の締結について、「今年6月から韓国と本交渉を始めるが、難航が予想され、交渉は複雑になるだろう」という見解を示しました。ポートマン代表は22日、ワシントンの農業団体を対象に行った演説で、「韓国は世界10位台の経済大国であり、アメリカにとって6番目に大きい農産物市場であることから、 NAFTA=北米自由貿易協定以後で、最も大きなFTA交渉になるだろう」として、このように語りました。

・アメリカのラムズフェルド国防長官は、23日、韓半島有事の作戦時作戦統制権を韓国軍に委譲する問題について、「韓国軍が次第に多くの任務を受け持つことになれば、その分、アメリカは韓国駐留アメリカ軍を削減できる」として歓迎の意を示しました。

・北韓脱出者が北韓の人権問題について証言する公聴会が、現地時間で23日、ブリュッセルのEU議会議事堂で初めて開かれました。 公聴会では、北韓の人権改善のため国際的圧迫を加えようという意見と、北韓の経済改革を支援すべきだという主張が強く競り合いました。

・京畿道が、日本のLCD生産設備メーカーなど先端企業5社から3460万ドルの投資誘致を引き出しました。

・20日から金剛山で始まった13回目の南北離散家族再会を取材していた韓国のマスコミ各社による共同取材団17人が、北韓側の不当な取材制限措置に抗議して、23日、取材を中止して金剛山を離れ、24日、ソウルに戻ってきました。一方、北韓側の離散家族100人に会うため23日にソウルを出発した第2陣の離散家族再会行事は、予定どおり進められています。

・北韓は、韓国の記者17人が金剛山から引き揚げたことについて、「今後、金剛山での離散家族の再会行事を取材することは不可能であり、今度の事態については韓国側が責任をとるべきだ」と強調しました。離散家族再会の北韓側団長は、23日、韓国記者の金剛山からの撤退について、韓国側の団長あてに3項目の要請事項を通告したと、北韓の朝鮮中央通信が伝えました。そして北韓の団長は、「韓国側の団長が、記者団の過ちについて書面で謝罪し、遺憾を表明したことから、第2陣の離散家族再会行事を予定どおり行うことにした」と強調しました。

・これについて統一部は、24日、「韓国側の団長は、北韓に対して過ちを認めたりしていない。北韓の行為に遺憾の意を表明しただけだ」として、北韓側団長の主張を否定しました。

・韓国外換銀行が公示した24日午後3時の為替レート、日本の円100円は、830ウォン11銭で、前日より2ウォン67銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、979ウォン20銭で、前日より3ウォン60銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1321.23で、前日より8.97ポイント上昇しました。

・24日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、プラス11度1分でした。25日は、全国的に曇りのち晴れの空模様となる見込みです。25日の全国の朝の予想最低気温は、0度から8度、日中の最高気温は、11度から18度の予報となっています。

3月23日木曜日

・経営悪化でアメリカの投資ファンド、ローンスターに売却されていた韓国外換銀行の再売却優先交渉権を国民銀行が獲得し、韓国第1位の大型銀行が誕生する見通しです。韓国外換銀行は、外貨危機の後に経営が悪化したため政府が51%の株式を取得し、2003年にこれをローンスターに売却していました。ローンスターは外換銀行を買収する際、3年間、売却をしないという契約をしていましたが、今年9月で、この期間が終わること、またこの3年間に外換銀行の営業も正常化されて、株価も大きく上がっていることから、売却を決めました。外換銀行の売却には、 韓国の国民銀行、ハナ銀行を持つハナ金融グループ、シンガポール開発銀行の3社が応募しましたが、ローンスターは23日、売却の優先交渉権を国民銀行に与えることを発表し、国民銀行との間で了解覚書を締結しました。売却金額は6兆5000億ウォンあまりになるものとみられます。外換銀行が国民銀行に合併されますと、総資産269兆ウォンで韓国第1位、世界で60位の大型銀行になります。

・北韓の金剛山で行われている第13回の離散家族の再会で、北韓が22日、韓国の報道陣が「ら致」などの言葉を使ったとして、北韓の肉親との再会を終えた韓国側の高齢者が多い離散家族149人の韓国への出発を10時間も遅らせる出来事があり、韓国政府は遺憾の声明を出しました。北韓は22日、民放SBSの記者が「ら致被害者」などの言葉を使ったとして、SBS関係者が取材を中止して韓国に帰るよう指示しました。しかしSBS関係者がこれに従わなかったことから、北韓は22日午後1時に出発予定だった韓国からのお年寄りを中心とした再会団149人のバスによる帰国を認めませんでした。このため、お年寄りらはホテルのロビーなどで時間をつぶし、予定より10時間遅れて夜11時に現地を出発し、23日未明にようやく韓国側の束草市に疲れた体で到着しました。SBSの取材陣は、ソウルの本社の指示で、その後3日間の取材予定を中止して、再会団と一緒に韓国に引き揚げました。今回のトラブルは北韓にら致され北韓に住んでいる漁船員の男性と韓国側の親族が再開したのを取材した際に韓国側報道陣がら致されたという言葉を使ったことに北韓が神経をとがらしたもので、李鐘ソク(イ・ジョンソク)統一部長官は23日、 高齢者もいる再会の人たち全員が大きな不便を強いられたことに謝罪するとともに、北韓に対して、「韓国のマスコミの取材活動を制限し、離散家族の帰国を遅らせたのは人道主義精神に反する」として、遺憾の意を表明しました。

・金剛山で取材をしていた韓国のマスコミ各社は、北韓の取った措置に抗議して、23日、17人の記者全員が金剛山を離れ、韓国に帰ってきました。

・食用のアメリカ産米としては初めて、カリフォルニア産の「カルローズ」が23日、釜山港に入ってきました。韓国は、1995年のWTO=世界貿易機関のルールに従って、関税化猶予の見返りとして、毎年一定量のコメを輸入してきましたが、これまではすべて餅などの加工用でした。しかし一昨年のコメ関税化猶予交渉の結果、去年から10年間、関税化猶予期間が伸びたものの輸入枠を拡大させていくことになり、今回初めて、食用米を輸入することになりました。食用米としては初めて韓国の一般家庭の食卓にのぼることになったのは、アメリカ・カリフォルニア産の「カルローズ」で、韓国産の米と形も味も似ているということです。釜山港には23日、1300トンが輸入され、今後、京畿道利川市にある農産物流通公社に移されて来月半ば頃から韓国米とほぼ同じ値段で市販されます。釜山港にはさらに今月30日と来月6日に、合わせて1400トンのカリフォルニア米が輸入されるほか、今年中にアメリカ、中国、タイ、オーストラリアのコメ、合わせて5万7000トンが輸入されることになっています。この食用米の輸入に反対している全国農民会の100人は、23日、釜山港のカムマン埠頭の入り口で、抗議デモを行いました。

・盧武鉉大統領が、就任4年目に入ったのを記念する「インターネット討論」が、23日行われ、盧大統領はこの中で、韓国映画の上映義務日数短縮について、国民の理解を求めました。初めての討論は、韓国を代表する大手ポータルサイト5社を通じてと、青瓦台の会場を結んで、午後1時から1時間20分行われました。この討論で、韓国映画の上映義務日数を定めたスクリーンクォーター制を年間146日だったのを半分の73日に縮めることについて、疑問が提起されましたが、盧大統領はこれに対して、「アメリカの圧力に屈したのではないかという見方が強いが、韓国が今後、輸出国家として生きていくためには取らなければならない措置であり、映画関係者は映画産業への助成措置などを政府と交渉してほしい」と述べました。また社会の両極化現象の対策について、「両極化の大きな原因の一つに不動産の売買があるが、去年夏にとった措置による効果が徐々に上がってくるものと思う。今後、税金を引き上げることになっても、勤労所得税の場合、上位20%の収入の多い人が税金の90%を収めている現状からして、ほとんどの人への影響はない」と説明しました。

・ソウル大学の黄禹錫教授のES細胞ねつ造事件で、科学技術部は22日、黄禹錫教授に贈られていた 「最高科学者第1号」の称号を取り消しました。

・釜山港は去年、コンテナ取扱い量で、前の年と同じ世界第5位でしたが、中国の港湾に荷物をとられて、伸び率は一昨年の半分に下がりました。韓国海洋水産開発院によりますと、去年の釜山港のコンテナ取り扱い量は、1,184万TEUで、一昨年に続いて世界第5位でした。1位はシンガポールで2,319万TEU、次いで、香港、上海、深川、そして釜山の順でした。

・韓国警察大学の卒業式が22日行われ、成績上位3人を女性が占めました。今年の警察大学卒業生は、117人で、女性は11人ですが、コ・チョンウンさんが首席になるなど、成績上位3人を女性が占めました。警察大学ではこれで3年連続、首席卒業生が女性となりました。

・気象庁は台風など自然災害の予報精度の向上を目指して、済州島に「台風センター」を開設することになりました。3月23日の「世界気象の日」を迎えて、気象庁が発表したところによりますと、この「台風センター」は、66億ウォンをかけて、南済州郡ハンナム里に建設するもので、2階建ての庁舎と、巨大なレーダードームを備え、2008年にオープンする予定です。

・野球のワールド・ベースボール・クラシックの韓国代表チームで活躍した起亜タイガース所属の李鐘範ら3人の選手に、球団の親会社が合わせて3億6000万ウォンの激励金を贈りました。起亜タイガースの親会社の起亜自動車は23日、ワールド・ベースボール・クラシックでの韓国チームの健闘ぶりを讃え、韓国チームの主将だった李鐘範選手に2億ウォン、二塁手の金ジョングクと投手のチョン・ビョンドゥにそれぞれ8000万ウォンの激励金を贈りました。

・韓国外換銀行が公示した23日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、832ウォン78銭で、22日に比べて、2ウォン91銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、975ウォン60銭で、22日に比べて、2ウォンのウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1312.26で、22日より2.43ポイント上昇しました。

・23日のソウルは晴れ、午後3時の気温はプラス10度6分でした。24日は全国的に高気圧の圏内に入り、概ね晴れの一日になりそうです。24日の朝の予想最低気温は、氷点下4度からプラス3度、日中の最高気温はプラス12度から16度という予報です。

3月22日水曜日

・政府は21日の閣議で、全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領、盧泰愚(ノ・テウ)元大統領ら、1980年の光州事件で市民の鎮圧にかかわった者や、汚職事件にかかわった元政府高官ら176人に対する叙勲を取り消すことを決めました。大統領経験者への勲章が取り消しとなったのは初めてで、全斗煥元大統領は建国勲章など9つの勲章が、また盧泰愚元大統領は11個の勲章が取り消しとなりました。行政自治部によりますと、今回の叙勲取り消しの対象者は、1979年12月12日の軍事クーデターと、翌1980年5月の光州事件の鎮圧の功績で勲章を受けた67人で、このほか、朴正熙(パク・チョンヒ)大統領を殺害した故金載圭(キム・ジェギュ)元中央情報部長や、国家保安法違反の罪で収監された元ソウル大学教授らの叙勲も取り消しとなりました。行政自治部はしかし全斗煥、盧泰愚両元大統領が大統領として受け取った無究花大勲章は取り消しの対象から外しました。行政自治部は対象者に取り消し事実を知らせて、勲章を返還させる計画です。

・韓国の去年の1人あたりの国民所得=GNIは1万6000ドルを超えたものの、実質国民総所得の伸びは0.5%にとどまりました。韓国銀行がまとめた去年の1人あたりの国民総所得=GNIは1万6291ドルで、おととしの1万4193ドルに比べて15%増えました。しかし物価の値上がりを差し引いた国民の実質的な購買力を示す実質国民総所得は0.5%の伸びにとどまりました。また去年の韓国のGDP=国内総生産の経済成長率は4%と、おととしの4.7%に比べて0.7%落ちました。

・韓国駐在の寧賦魁(ニン・フカイ)中国大使は、 22日、ソウルで開かれた国防フォーラムに出席して「韓国駐留アメリカ軍の戦略的な柔軟性が韓国とアメリカとの関係に限られるものなら中国は理解できるが、第3国を対象とするものならば、中国としても関心を持たざるを得ない」と述べました。寧賦魁(ニン・フカイ)大使のこのような発言は、韓国駐留アメリカ軍の戦略的な柔軟性が中国を狙った可能性があるという憂慮の念を示したものとして受け止められています。

・去年、北京の韓国国際学校に駆け込みを試みて中国公安当局に逮捕された北韓女性1人が先月15日、北韓に送還されたことが分かりました。外交通商部は21日、中国からこのような通報を受け、北韓に送還してから1カ月以上経ってから韓国に知らせてきたことに強く抗議するとともに、韓国政府の要請にもかかわらず、北韓に送還したことに遺憾の意を表明して、再発防止を求めました。

・ソウル市南山にある室内テニスコートを貸し切りで無料で使っていた李明博(イ・ミョンバク)ソウル市長は、去年の大雨の際にもテニスをしていたことが明らかになりました。ソウル市によりますと、李明博市長はおととし7月17日、南山の室内テニスコートでテニスをしました。この時は7月11日から17日まで1週間、降り続いた大雨で全国で9人が死亡しており、ソウルも豪雨注意報が出されて、22人の被災者が発生し、道路の浸水が多かった時だったということです。さらにおととし11月14日、民主労総が全国の公務員労働組合のストライキを翌日から行うと宣言して光化門で大規模な集会を行った際にも、李明博市長はテニスをしていたことが分かりました。

・歌手チョ・ヨンピルさんの歌で日本でも有名な「帰れ釜山港へ」が、それより前に発表された歌謡曲の「帰れ忠武港へ」を一部盗作したものだとする裁判所の判決が出されました。ソウル西部地方裁判所は21日、「帰れ忠武港へ」を作詞して亡くなった歌手の金ソンスルさんの遺族が、「帰れ釜山港へ」の作詞・作曲家の黄ソンウさんを相手取って起こした著作権侵害による損害賠償訴訟で、一部の盗作が認められるとして、遺族に3000万ウォンを支払うよう原告一部勝訴判決を下しました。判決ではしかし「“帰れ忠武港へ”は別れた恋人への恋しさを歌っているが、“帰れ釜山港へ”は生き別れになった兄弟の愛を描いて、その部分に創作性があり、原曲を作った金ソンスルさんが歌の発表後、これといった活動がなかったことなどから一部勝訴とする」としています。歌手の故金ソンスルさんは1969年に「帰れ忠武港へ」を作詞し、翌70年に黄ソンウさんの作曲でLPを出しましたが、翌71年のソウルのホテル火災で亡くなりました。この後、72年に作曲家の黄ソンウさんが歌詞の一部を変え、同じメロディーで「帰れ釜山港へ」を出し、これが大ヒットしていました。

・中国に韓国の人気女優、李英愛さんの名前をとった「李英愛小学校」が誕生しました。中国のマスコミによりますと、李英愛さんの名前がつけられた小学校は中国浙江省杭州近くの淳安県の七堡小学校で、生徒数187人の小さな学校です。建物が古くなって、廃校寸前になっていましたが、そのニュースを聞いた李英愛さんが5万ドルを寄付したため、学校を建て直すことができ、村人は学校の名前を「李英愛小学校」に変えたということです。李英愛さんは先週17日、この村を訪れて子どもたちにおもちゃや本などをプレゼントし、毎年、訪問することを約束したということです。李英愛さんは去年12月には南部の広州にある小学校に4000万ウォン、先月は上海で青少年の奨学金として3000万ウォンを寄付しています。

・携帯電話の最新技術を中央アジアのカザフスタンに売り込もうとした三星電子の研究員が検察と国家情報院から起訴されました。捕まったのは三星電子の研究員の34歳の男性とコンサルタント会社の34歳の男性で、22日、ソウル中央地方検察庁の先端犯罪捜査部から不正競争防止と営業秘密保護法違反と、業務上背任で起訴されました。調べによりますと、この研究員は去年11月に、会社の最新型携帯電話とPCS携帯電話の回路図など15枚をプリントして持ち出し、コンサルタント会社の同窓生の男性とともにカザフスタンの情報通信会社の役員に見せて、200万ドルを要求した疑いがもたれています。

・韓国の代表的な焼酎の真露がウィスキー、ウォッカ、ブランデー、ジンなど世界の蒸留酒のうち5年連続販売量1位となりました。真露の関係者は、「韓国国内で焼酎の販売量が順調に伸びているうえに、日本の焼酎市場での人気も高いためではないか」と話しています。

・中国に住んでいる韓国人監督チャン・リュル監督の映画「芒種」がベルギーのシネマ・ノボ映画祭で大賞を受賞しました。

・韓国外換銀行が公示した22日の為替レート、日本の円100円は、829ウォン87銭で、前日に比べて73銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは973ウォン60銭で、前日に比べて5ウォン20銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1309.83で、前日より26.82ポイント下落しました。

・22日のソウルは晴れ、午後3時の気温は14度6分でした。23日は気圧の谷の影響から次第に抜けて午後から晴れ、東海岸は未明に一時雨か雪となるでしょう。23日の予想最低気温は1度から9度、日中の最高気温は9度から15度という予報です。

3月21日火曜日

・ゴルフのために辞任した李海チャン国務総理の後任として青瓦台は、与党ウリ党の女性国会議員で環境部長官を務めたことのある韓明淑氏(62)と、青瓦台政策室長の金秉準氏(52)の二人を有力候補に絞り、国会での承認で野党の反対が相対的に少ない候補を指名する方針であることが21日、明らかとなりました。青瓦台の李炳浣秘書室長は、21日、記者団に対して、「候補にあがった4−5人のうち、2人が固辞する意向を示したことから、結局、2−3人に絞られた」と述べました。21日午前中までは、この二人の他に、盧武鉉政権の初代秘書室長でウリ党議長を務めた韓日議員連盟会長の文喜相氏(61)も有力候補として名前があがっていました。

・野党ハンナラ党は、女性の韓明淑ウリ党議員が新しい国務総理の候補とされていることについて、「男性か女性かは大事ではない。政治的中立を守れる人物かどうかが重要だ」として、反対の立場を示しました。ハンナラ党の?在五院内代表は、21日、党の役員会議で、後任の国務総理は、与党の党籍を持たないこと、政治的中立性が担保されていることが重要だとして、ウリ党議員が国務総理に起用されることに反対する姿勢を示しました。

・盧武鉉大統領は、今年1月、アメリカ上院の関係者に対して、北韓の体制を交替させることに反対する意向を示したことが明らかになりました。ソウルの外交筋が21日伝えたところによりますと、盧武鉉大統領は、今年1月9日に韓国を訪れたアメリカ上院の東アジア太平洋小委員会のリサ・ムルコウスキー委員長と会った席で、アメリカの対北韓政策は、北韓に核開発を放棄させた後で関係正常化をはかるか、さもなければ北韓の体制を変えることだが、韓国は北韓の体制を変えることには成できないと述べたということです。盧武鉉大統領は、当時の状況から、アメリカが北韓との関係正常化をはかるより北韓の体制を変える可能性が高いとみて、この場合、韓半島での戦争ぼっ発を懸念して、こうした姿勢を示したものとみられています。

・アメリカ下院国際関係委員会のダグラス・アンダーソン諮問委員と、ソウルのアメリカ大使館の職員3人が、北韓の招きを受けて20日、開城工業団地を訪問したことが明らかになりました。北韓がアメリカの当局者の開城工業団地の訪問を認め、実現したのはこれが初めてです。

・新しい長官に内定した4人の長官についての国会の人事聴聞会が該当の常任委員会で21日から始まりました。
このうち行政自治委員会では、行政自治部長官に内定している李庸燮(イ・ヨンソプ)氏についての人事聴聞会が行われ、李庸燮氏は、「5月の地方選挙は、憲政史上最もきれいで公正な選挙として評価されるよう選挙管理に全力を尽くす」と述べました。

・ソウル大学の懲戒委員会は、20日、世界的な科学雑誌、サイエンスに掲載したES細胞論文のねつ造事件で、責任者の黄禹錫教授を罷免することを決めました。懲戒委員会は、黄禹錫教授が2004年と2005年の論文の第1著者として論文のねつ造に主導的に関与していて総括的な責任があるとしています。また論文への寄与度や事件に関わった程度によって医学部のムン・シンヨン教授と、獣医学部のカン・ソングン教授に対しては停職3カ月、医学部のアン・キュリ教授と、獣医学部のイ・ビョンチョン教授には停職2カ月、また別の2人の教授については減俸1カ月の懲戒処分とすることを決めました。国家公務員法によりますと、公務員に対する懲戒は、罷免、解任、停職、減俸、けん責、警告があり、このうち最も厳しい罷免処分を受けた黄禹錫教授は、向こう5年間、公職への再任用が禁止され、退職金も半分に削減されます。

・ソウル大学懲戒委員会が、黄禹錫教授に対して罷免処分を取ったのに続いて、政府も黄禹錫教授に対する対応に乗り出しています。科学技術部は、22日、ソウルのホテルで最高科学者委員会を開き、黄禹錫教授に贈られた 「最高科学者第1号」の称号を取り消す問題について話し合い、出席者の3分の2以上が同意した場合、実行に移すとしています。

・一方、黄禹錫教授チームのES細胞のねつ造事件を捜査しているソウル中央地方検察庁の特別捜査チームは20日、去年1月にソウル大学獣医学部研究室で発生したES細胞の汚染について、黄禹錫教授の主張とは異なって、誰かが故意に汚染させたのではなく、研究員らのミスによる事故だったとする結論を出しました。検察は、来月初めにも捜査結果を発表する計画です。

・北韓の金剛山で20日から始まった第13回南北離散家族再会は、韓国のMBC記者が現地からのリポートで、「だ捕」「ら致被害者」という表現を使ったことは問題だとして、北韓が現地からの中継を中止させる騒ぎがありました。北韓は、20日午後、MBCが北韓にだ捕されたチョン・ムンソクさん(76)と、韓国に住む妻のソ・スンエさん(69)の再会の場面を、衛星を利用してソウルの本社に送ろうとしましたが、報道内容に「北韓にだ捕された」という表現があったことを北韓側が抗議し、送出を中止させました。この後、北韓はKBSやSBSに対しても注意を呼びかけてきましたが、取材陣は現地入りした大韓赤十字社の関係者に状況を説明して措置をとることを求めました。しかし今回の韓国側の団長を務めている大韓赤十字社の金ジャンペ蔚山支部会長は、北韓側の反応を懸念して「行方不明者」に修正するよう取材陣に要請し、結局、KBS、MBC、SBS3社ともにソウルの本社でリポートのオーディオをふきかえるハプニングがありました。

・ところで金剛山での離散家族再会2日目の21日、予定してあった個別再会や昼食などの行事が行われませんでした。
これは、現地入りしている韓国のTV3社の記者団が、20日、ソウルへのリポートの中で、北韓に「だ捕された」という表現を使ったことに北韓が抗議したことが尾をひいているためとみられています。

・韓国とアメリカが国防問題で語り合う第7回韓米未来安全保障政策構想会議が21日から2日間の日程でソウルの国防部で始まりました。

・ソウルの人口は減り続けていますが、京畿道や仁川広域市など首都圏への人口の流入は、引き続き増えていることが分かりました。

・3月22日は、「世界水の日」です。関税庁がまとめた韓国の水の輸出入動向をみますと、去年、韓国は666万リットル、408万ドルの水を輸出したのに対して、輸入は499万リットル、294万ドルにとどまりました。一昨年と比べますと、輸入はわずか23%増えたのに対して、輸出は2倍になっており、韓国は3年ぶりに水の輸出国となりました。

・アジアのホームラン王、読売ジャイアンツの韓国人選手、?承Yのバットと、「守備王」といわれる、SKワイバンズの李チンヨンの帽子が、アメリカニューヨーク州・クーパースタウンにある「名誉の殿堂」に展示されることになりました。野球発祥の地であるアメリカの野球の「名誉の殿堂」は、1939年に創設され、2005年までに260人が殿堂入りしており、韓国の選手のバットなどが殿堂入りしたのは今回が初めてです。

・韓国空軍は、コンピューターゲームの名人、コンピュータープロゲーマー5人を「電算特技兵」として選抜し、空軍本部の中央電算所に配置して、情報プログラムの開発支援に当たらせることになりました。

・3月21日は、昼と夜の長さが同じとなる春分です。韓国では、春分からおよそ20日間が一年中で気温の上昇幅が最も大きく、農作業がしやすい時期といわれています。しかし天文台によりますと、韓国は北半球に位置しているため実際に昼と夜の長さが同じなのは4日前の17日だったということです。このため21日の日の出は午前6時35分、日の入りは午後6時44分と、昼の長さが9分ほど長くなっています。

・韓国外換銀行が公示した21日午後3時の為替レート、日本の円100円は、830ウォン60銭で、前日より1ウォン39銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、968ウォン40銭で、前日より1ウォン30銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1336.65で、前日より10.04ポイント下落しました。

・21日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、プラス15度8分、ソウルの日中の最高気温は今年最高の16度1分でした。22日は、低気圧の影響で次第に雲が広がり雨の降る所が多い見込みです。22日の全国の朝の予想最低気温は、プラス1度から9度、日中の最高気温は、13度から18度の予報となっています。

3月20日月曜日

・李明博ソウル市長は、20日、ソウル市南山にある室内テニスコートを週末に自分1人が貸し切りで無料で使っていた問題で、ソウル市民に謝罪しました。李明博市長は、20日、記者会見し、「週末も休みなしで仕事を続けていたが、2003年初めにソウル市テニス協会の会長の招待でここでテニスをするようになった。しかし週末に私のために12時間も一般の人が使えないようにしてあったことを今回初めて知ってショックを受けている」として謝罪しました。この南山室内テニスコートは、元安全企画部が持っていたものをソウル市が受け取ったもので、わずか1面しかなく、ソウル市が韓国体育振興会に管理を委ねていました。

・南山室内テニスコートの委託運営者である韓国体育振興会によりますと、
▼2003年4月に契約書を作成する際、当時のソウル市テニス協会会長から「ソウル市長が土、日はいつでもテニスができるように」といわれたためそれまで日曜日の午前9時から午後1時までの4時間だった協会の予約時間を、この時から土、日曜日の全営業時間に拡大したということです。
▼また李明博市長がテニスコートを無料で使っていたという疑惑については、李市長が使ったのは51回、合わせて153時間で、1時間3万ウォンから4万ウォンの使用料を全く払っていなかったということです。 しかしその後、このことがウリ党から問題提起されると、李明博市長は個人として利用した153時間分の600万ウォンをまとめて支払いましたが、残りの時間分2000万ウォンはソウル市テニス協会の理事らが支払ったということです。
▼さらに、来月末に完成予定の瑞草区チャムウォン洞の室内テニスコートの敷地は都市計画施設上、学校用地であるにもかかわらず、ソウル市は「ここには学校の設立計画がない」などの理由から、李市長が直接決裁した「室内テニスコートの総合建設計画」に従って、「仮設建築物」と言う名前の違法建設を推進し、さらにこのテニスコートの運営者選定に市長が介入したという疑惑ももたれています。

・与党ウリ党は、李明博ソウル市長のテニス疑惑について、野党と共同で国政調査を進める方針です。

・5月31日に投票が行われるソウル市長選挙に野党の民主労働党が、政党としては初めての候補を決めました。選ばれたのは前の最高委員の金鐘哲氏(35)で、有効投票数5140票のうち得票率51.6%を占め、47.2%の金恵敬前党代表を抑えて1位となり、民主労働党のソウル市長候補となりました。ソウル市長選挙の候補を党として決めたのは民主労働党が初めてです。

・女性新聞記者にセクハラ行為をしたことで野党ハンナラ党を離党した崔鉛熙議員は、20日、国会の記者室に現れて準備してきた文書を読み上げ、「今度のことは法律の判断に従う」と述べ、自ら議員を辞職する意思のないことを改めて強調しました。こうしたことから地方選挙を前に崔鉛熙議員の辞任を期待していたハンナラ党は困惑しており、与党ウリ党と野党民主労働党はハンナラ党に対する攻勢をさらに強める構えです。

・一方、ハンナラ党はソウル刑務所の男性刑務官が12人の女性受刑者に性的嫌がらせをして、このうち1人が自殺した事件で、千正培法務部長官の辞任を要求するなど与党に対する攻勢を強めています。

・イラク戦が始まって20日で3年目を迎えますが、「イラクへの派兵反対国民行動」など韓国の市民団体のメンバー1000人あまりは、19日午後、ソウル駅前広場で集会を開き、イラク北部のエルビルで復興活動にあたっている韓国陸軍「ザイトゥン部隊」の即時撤退を要求しました。

・息子2人を含む一家4人ら合わせて5人の北韓住民が小型の船に乗って東海から韓国に亡命してきました。
亡命してきたのは、夫が37歳の夫婦と8歳と2歳の息子2人、それに26歳の近所に住む人の合わせて5人で、17日夜9時頃、北韓側の固城郡通川港を小型の船で出港し、18日夜、韓国側の固城郡ヒョンネ面の統一展望台付近の海岸歩哨所にたどり着いて、亡命の意思を表明しました。37歳の男性は、軍隊で韓国のラジオ放送を聴いたのがきっかけで韓国に関心を持つようになり、今年1月に韓国への亡命を決心したと話しているということです。

・第13回南北離散家族の再会行事が、20日から6日間の日程で北韓の金剛山で始まりました。大韓赤十字社が19日発表したところによりますと、まず韓国側の99人が北韓に住む家族269人と20日から22日まで3日間、金剛山で再会を果たし、続いて23日から25日まで、北韓側の離散家族100人に会うため韓国から436人が金剛山に向かいます。

・東亜日報が、中国丹東の消息筋の話として、20日伝えたところによりますと、北韓は、平安北道の道庁所在地である新義州を訪問する外国人投資家に対して、日帰りならビザなしで入国できるようにすることを中国政府と協議しているということです。

・10年後に韓国の安全保障に最も脅威となる国は中国と、韓国人が認識していることが韓国国防研究院の世論調査の結果、分かりました。

・政府は、金属、セラミック、化学の3つの素材技術開発に今年、1800億ウォンを支援することになりました。このうち日本に対する貿易赤字改善のための事業に100億ウォンを支援する方針を決めました。

・韓国は去年、繊維製品の輸入が輸出を上回りました。産業資源部によりますと、衣類を中心に帽子、ハンカチなどを含む繊維製品の輸出は、35億6400万ドルだったのに対して、輸入はこれを上回る36億5500万ドルで、差し引き9100万ドルの貿易赤字でした。韓国が繊維の輸出に乗り出した1960年代以後、繊維製品の輸入が輸出を上回ったのはこれが初めてです。

・韓国が日本に敗れた19日の「ワールド・ベースボール・クラシック」準決勝の韓国での視聴率は、日曜日ということもあって、47.2%と通常より2倍以上高い結果となりました。

・第1回ワールド・ベースボール・クラシックの決勝進出が敗れた韓国代表チームは、韓国時間で20日、すべての日程を終えて帰国の途につきました。韓国代表チームは、WBC組織委員会が提供したチャーター機に乗ってサンディエゴを出発し、日本の東京経由で、20日夜11時頃、仁川国際空港に帰ってきます。

・大韓航空が、国内線の主な空港に無人発券と、搭乗手続きができるカウンターを導入することになりました。大韓航空は、取りあえず23日に、金浦空港に無人端末機カウンター18台を導入し、この他の主な空港には来月中旬まで無人端末機を設置する計画です。無人端末機は、搭乗手続きをはじめ、発券、座席番号の指定などができるようになっています。

・韓国外換銀行が公示した20日午後3時の為替レート、日本の円100円は831ウォン99銭で、先週の金曜日に比べて、2銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、967ウォン10銭で、先週の金曜日に比べて4ウォン10銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1346.69で、先週の金曜日より5.57ポイント上昇しました。

・20日のソウルは曇り、午後3時の気温は、プラス8度1分でした。春分の21日は、気圧の谷が通るため全国的に雲が広がり、南部の済州島では夜から雨が降る見込みです。21日の全国の朝の予想最低気温は、0度からプラス7度、日中の最高気温はプラス12度から17度の予報となっています。

3月18日土曜日

・ワールド・ベースボール・クラシックの準決勝で韓国と日本が19日、3たび対戦することになったことから、全国の野球場とサッカー競技場などで大規模な応援が繰り広げられることになりました。韓国時間で19日正午から始まる準決勝の韓国での応援は、ソウル・チャムシル球場で電光板を見て行われることが決まっていましたが、その後応援の場所が続々と決まり、ソウルでは市庁前広場と清渓川広場でも応援が行われることになりました。そしてちょうど19日からはプロ野球のオープン戦が始まることから、仁川、大邱、釜山、蔚山、水原の各球場でも入場客に応援用の青いTシャツを無料で配って大型電光板でワールド・ベースボール・クラシックを応援してもらい、オープン戦も見てもらうことにしています。またすでに開幕しているプロサッカーのKリーグもサッカー競技場を午前10時から開いて電光板応援を行い、午後3時からプロサッカーの試合を始めることになりました。一方、アメリカでもロサンゼルス周辺に住む韓国人1万人が試合が行われるペトコ・パークに応援に駆けつけるものとみられます。

・ワールド・ベースボール・クラシックで準決勝に進んだ野球代表選手のうちまだ兵役に服していない選手11人全員の兵役が免除されることが決まりました。政府と与党ウリ党は17日、尹光雄国防部長官も出席する会議を開いて、兵役に服していない11人のうち、2人は兵役逃れの疑いがあるとして9人だけ兵役免除の方針を決めていました。しかしその後、2人が兵務庁を相手どって起こした行政裁判で、全州地方裁判所が2人に対して「兵役免除を受けるための事前準備をしたことは認められるが、実際に実行に移したとは認められない」という判断を示していたことから、兵務庁は裁判所の判断を尊重して2人に対しても兵役を免除することを決めました。

・盧武鉉大統領は17日、後任の総理について「国政の空白が長引かないように、与野党の意見も聴いて早く決めたい」と述べ、来週中にも後任総理が決まる見通しとなりました。盧武鉉大統領は17日、青瓦台に与野党の院内代表を招いて行った晩さん会で、野党側が「総理指名者に対する国会の人事聴聞会で野党との摩擦を避けられる、政治的に中立な人を選んでほしい」という意見を聴いたうえで、このように述べました。このため総理の人選は来週中に、野党とかっ藤を引き起こす可能性のある政治家よりは、国政懸案を担当していける政治家以外の人物を選ぶ可能性が高くなりました。盧武鉉大統領はまた「司法改革と国防改革は、国を挙げて取り掛かるべき重大な課題なので、与野党が積極的に協力してほしい」と述べて、来月の臨時国会での法案の成立を求めました。また野党側の院内代表が盧武鉉大統領の政治的な中立を求めて、ウリ党から離党するよう求めたことについて、盧大統領は「韓国の政治現状や国民感情などからみて厳しい問題で、政党政治の現実をゆがめることになりうる」と述べ、離党には否定的な考えを示しました。

・KBSドバイ支局の龍太栄(ヨン・テヨン)記者が14日、パレスチナの武装グループにら致された後、24時間ぶりに解放されたことで、国家情報院は18日、パレスチナへの旅行を来月末までは自制するよう国民に呼びかけました。

・対馬沖で釜山発博多行きのJR九州の高速船が鯨とみられる物体と衝突しましたが、けが人はありませんでした。17日午後2時25分頃、釜山港から福岡の博多港に向かっていたJR九州のジェットフォイル、ビートル号(263トン)が対馬の北西17マイルの海上で鯨とみられる物体とぶつかり、船体を浮き上がらせる翼が大きく破損しました。ビートル号には韓国人49人と日本人68人ら乗客120人と乗務員7人が乗っていましたが、けが人はなく、低速で対馬の港に回航しました。対馬付近の海上では今月5日にも釜山発博多行きのビートル3号(162トン)が鯨とみられる物体と衝突して4人がけがをし船体が破損しました。また去年4月にも韓国側のジェットフォイル、コビー5号(267トン)が鯨とみられる物体と衝突して船体が一部浸水するなど、このところ鯨とみられる大きな物体とジェットフォイルとの衝突が相次いでいます。

・韓国とドイツがサッカーのワールドカップ期間中に空の便の追加運航を認めることで合意しました。建設交通部はこのほどドイツで開かれたドイツとの航空協議で、韓国からの応援団と観光客のために、ワールドカップ期間とその前後の5月20日から7月21日までの間、航空会社の裁量に合わせて運航便数を増やすことになりました。現在、仁川−フランクフルト路線は、大韓航空が週7往復、アシアナ航空が週4往復、ルフトハンザ・ドイツ航空は週7往復を運行しています。

・大統領府青瓦台の行政官が妻を殺す事件が発生しました。17日午前10時半ごろ、ソウル市東大門区の路地に駐車していたバンの中で女性が首を絞められて死んでいるのが発見され調べたところ、この人は与党ウリ党のスポークスマン室に勤務していた35歳の女性で、青瓦台の39歳の行政官の夫が殺したことを自供しました。このため東大門警察署はこの行政官を殺人の疑いで逮捕し調べていますが、家庭内の問題で夫婦げんかとなり、かっとなって、妻をネクタイで絞め殺したと話しています。青瓦台はこの行政官を18日、懲戒解雇しました。

・コチュジャン、デンジャンなど味噌類の40%を供給している全羅北道淳昌(スンチャン)郡が17日、「淳昌味噌類研究所」を開設しました。この研究所は淳昌郡が政府の味噌特区に指定されたことから、淳昌郡が開設したもので、淳昌邑ペクサン里に3階建て、延べ2400平方メートルの建物が完成しました。ここでは淳昌郡内の54カ所で製造されているコチュジャンの新しい技術を開発するとともに、市場開拓も担当することにしています。淳昌郡では「発酵食品のコチュジャンやデンジャンの生産、販売を世界に広げて、世界の食卓に上がる調味料を目指して開発したい」としており、さらに周辺30万平方メートルの土地に、訪れた人がコチュジャンづくりを体験できる味噌類体験館や植物園などを設ける計画です。

・イタリアのトリノで行われた冬のオリンピックでショートトラックの3冠王となったアン・ヒョンス選手の名前をつけたアイススケート場が韓国体育大学に作られる見通しです。

・韓国の国歌「愛国歌」を作曲した、故安益泰(アン・イッテ)さんの生誕100周年を記念するワインがスペインで発売されました。

・釜山市南部の沙河(サハ)区甘川(カムチョン)港で魚の内臓などを貯蔵していたタンクが破裂して、作業員2人がけがをし、汚水が周辺道路と港に流れ込む騒ぎがありました。

・18日は土曜日のため、為替レートの変動はありません。17日の日本の円100円は、832ウォン1銭で、アメリカドル1ドルは971ウォン20銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・18日のソウルは晴れ、午後3時の気温は12度1分でした。19日は高気圧の影響を受けて全国的におおむね晴れますが、やや肌寒くなるでしょう。19日の予想最低気温は氷点下3度からプラス4度、日中の最高気温は7度から11度という予報です。

3月17日金曜日

・アメリカで行われている野球の国際大会「ワールド・ベースボール・クラシック」A組の準決勝は、19日正午から韓国対日本の対戦と決まりました。17日朝、アナハイムのエンゼル球場で行われた2次リーグA組最終戦でアメリカがメキシコに1対2で敗れました。この結果、日本、アメリカ、メキシコが1勝2敗で並びましたが、日本が失点率でほかの2チームを上回り、大会規定で準決勝進出が決まりました。これでA組の最終順位は、1位韓国、2位日本、3位アメリカ、4位メキシコとなり、準決勝は、韓国対日本の間で行われることになりました。韓国と日本との対戦は、東京ドームで行われた1次リーグのアジアラウンドと、2次リーグのアナハイムでの試合に続いて3度目となります。

・ワールド・ベースボール・クラシックの準決勝が行われる19日、ソウルチャムシル球場で、電光板を見ながらの応援が繰り広げられることになりました。チャムシル球場をホームグラウンドとしているプロ野球の斗山(ドゥサン)とLGは、WBCの国内中継権を持っているIBスポーツと共同で、電光板応援をすることになりました。入場料は無料、試合開始2時間前の午前10時から応援練習を行う予定で、当日は、3万人ぐらいの野球ファンが集まるものとみられます。

・尹光雄国防部長官と与党ウリ党の金ハンギル院内代表は、17日、政府与党連絡会議を開き、アメリカでのワールド・ベースボール・クラシックで準決勝進出を決めた韓国代表団のうち、兵役に服していない選手ら9人の兵役を免除する方針を決めました。現在、韓国代表チームの中で、兵役を終えていない選手は、ロサンゼルス・ドジャースのチェ・ヒソプ選手、コロラド・ロッキーズの金ソンウ選手、三星ライオンズのオ・スンファン選手ら11人ですが、このうち2人は、去年初めの兵役逃れの疑いで起訴猶予処分を受けていたことが確認され、法律的な検討を経たうえで決めることになりました。これによって9人の選手は、4週間の基礎軍事訓練を受けるだけで、その他の兵役の義務は免除されることになりました。

・野球の国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」の準決勝進出を決めた韓国代表チームは、すでに大会の賞金5%と配分金5%の合わせて10%を確保しました。

・ワールド・ベースボール・クラシック参加国16カ国のうち、唯一6連勝で準決勝進出を決めた韓国代表チームは、17日、日本との準決勝が行われるサンディエゴに移動しました。代表チームは、17日は、とくに練習を行わずに、18日、朴賛浩投手の所属チームのサンディエゴ・パドレスのホーム球場であり、準決勝の試合が行われるペトコ・パークで、最後の訓練を行うことにしています。

・ところで、韓国が2対1で日本に勝った16日の野球の試合の視聴率は、ワールド・ベースボール・クラシック大会中継最高の20.3%に達しました。

・盧武鉉大統領は、16日、韓国を訪れた日本の中曽根元首相、福田元官房長官らと会見し、東京の靖国神社にある戦争を讃える展示館の「遊就館」に行ってみたいと述べて、日本の政治家の靖国参拝を間接的に批判しました。中曽根元首相らは、17日からソウルで開かれる政界・財界などによる韓日協力委員会の総会に出席するため韓国を訪れたものです。盧武鉉大統領は、会見の席で、「われわれが靖国神社に反対する理由を日本国民に正確に伝える方法として、日本政府が認めれば遊就館の中を見てみたい」と述べました。

・盧武鉉大統領は、「韓国と日本の善隣友好関係をより発展させるためには、過去を直視する勇気が必要だ」と述べました。盧大統領は、17日開かれた第42回韓日協力委員会の合同総会に祝賀メッセージを送ってこのように語り、歴史に対する正しい認識をもとに行動することが何よりも重要だと強調しました。盧武鉉大統領はさらに、今度の総会が互いの理解を深め、隣国に対して取るべき姿勢が何かを真しに考える契機となることを期待すると述べました。

・アメリカ政府は、16日発表した「国家安全保障戦略」の報告書で、北韓やイランなど7カ国を「圧政国家」に指定しました。それによりますと、ブッシュ大統領は、イランを「最大の挑戦国家」と規定しており、北韓に対しては「深刻な核拡散の挑戦」を進めている国であるとして、「6カ国協議の参加国とともに北韓に対して、北韓が核を放棄するとした先の共同声明を履行するよう圧力をかけていく」方針を再確認しました。

・韓国の去年末の純対外債権は1187億ドルとなり、6年連続の純債権国の座を維持して、今の統計基準が適用され始めた1994年以来の最高となりました。

・大韓航空と日本航空は、今年10月から韓国と日本を行き来する全路線の航空機の運航を提携することで一致しました。両航空会社は、16日、共同で記者会見し、座席を共有するコードシェアを拡大して、今年10月29日からは全路線の航空便を共同運航とすることにしたと明らかにしました。これに先立って大韓航空と日本航空は、まず今月26日から、コードシェアを東京など主な路線に拡大し、これによって両社の共同運航便数は週14往復から一挙に49往復に増えることになります。両社は提携を持続的に拡大し、10月29日からはすべての韓日路線で運航を提携する計画です。

・アメリカで13日、3例目のBSE=牛海綿状脳症に感染した牛が発見されたことから、今月末に見込まれていたアメリカ産牛肉の輸入再開は、4月下旬以降に先送りされることになりました。

・環境運動連合など7つの市民団体は、17日、ソウルで記者会見し、政府に対して、アメリカ産牛肉の輸入再開を撤回するよう強く求めました。市民団体は、特に、「10歳の牛からBSEが発見されたにもかかわらず、政府が1998年4月以降に産まれた9歳の牛なら安全だとしていることは理解できない」として、関係団体や学界が参加して、アメリカ産牛肉の輸入基準を作り直すべきだ主張しました。日本は生後20カ月以下の牛肉に限って輸入を認めていますが、韓国はそれよりゆるい生後30カ月以下の牛肉の輸入を認めています。

・ES細胞論文ねつ造事件を捜査しているソウル中央地方検察庁の特別捜査チームは、17日、前青瓦台科学技術担当補佐官だった朴基栄順天大学教授を参考人として検察に呼び、事情を聴きました。検察は、朴基栄前補佐官に対して、サイエンス掲載論文の共同著者として名前が搭載された理由、論文ねつ造の事実を知った時点、2001年から3年間、黄禹錫教授から研究費2億5000万ウォンを受け取った経緯などについて事情を聴きました。検察は、18日からこの事件の中心人物4人を検察に呼んで再び、捜査を続けることにしています。

・COEX、金浦空港、江南高速バスターミナルの3カ所にあった都心空港ターミナルのうち2カ所が廃止され、COEXだけとなりました。建設交通部によりますと、江南高速バスターミナルの都心空港ターミナルは、利用者は一日平均80人程度と少なかったことから、今月8日に空港施設から外したということです。また金浦空港国際線の第2ターミナルに設けていた都心空港ターミナルの運用は、2004年5月に中止されています。

・SBSは、16日に放送が終わった「天国の木」など6本のドラマをインターネットで日本語の字幕で見ることができる有料サービスを始めました。

・韓国外換銀行が公示した17日午後3時の為替レート、日本の円100円は、832ウォン01銭で、前日より3ウォン58銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、971ウォン20銭で、前日より3ウォン80銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1341.12で、前日より5.14ポイント上昇しました。

・17日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、プラス14度1分でした。18日は、午前中全国的に曇り時々雨、午後から次第に晴れる見込みです。18日の全国の朝の予想最低気温は、プラス1度から8度、日中の最高気温は、8度から15度の予報となっています。

3月16日木曜日

・アメリカで行われているワールド・ベースボール・クラシックの2次リーグ最終戦で、韓国は日本を2対1で破り、準決勝への進出を決めました。この試合は韓国時間で16日正午からカリフォルニア州アナハイムのエンゼル球場で行われ、韓国は朴チャンホ、日本は渡辺俊介の両投手の投手戦となっていましたが、韓国は8回表、フォアボールとヒットで、2塁3塁としたあと、李ジョンボムのレフトライナーヒットで、ランナー2人が生還し、2点を先取しました。その後、日本は西岡強がホームランを放って2対1としましたが、韓国はこれを守りきり、2対1で日本を破りました。これで韓国は東京での試合を含めて、大会参加チーム唯一全勝の6勝を挙げ、準決勝進出を決めました。韓国は東京で行われたアジアリーグでも日本を4対3で破っており、野球の本場、アメリカで、世界が注目する中で、13日に野球王国のアメリカに大勝したのに続いて、日本を再び破り、韓国野球の声価を高めました。

・全羅北道群山市沖の西海を埋め立てる国営セマングム干拓事業の計画取り消しを求めた行政訴訟で、大法院は16日、計画を認める高裁判決を支持する決定を出しました。これで17日から工事が再開されることになりました。この訴訟は、セマングム干拓事業を進めると自然が破壊されるうえ、事業に経済性がないとして、地元住民や環境団体の3500人が2001年8月、事業の中止を求めて起こしたもので、去年2月、ソウル行政裁判所で、住民勝訴の判決がありました。しかし国の控訴で、去年12月、ソウル高等裁判所は、原審を覆して、国勝訴の判決を出し、これを不服とした住民側の上告で、大法院が審理していました。判決で大法院は、「この事業については、一部異論があるが、経済性がないとする環境団体の主張を認める明白な証拠がない」として、事業の妥当性を認める2審判決を支持しました。農林部はこの判決を受けて、準備を進めていた残りの堤防締め切り区間2.7キロの工事を17日から再開することにしており、4年7カ月間にわたって争われていたこの問題に決着が付きました。

・14日、パレスチナのガザ地区で取材していてパレスチナの武装グループにら致されてからおよそ24時間ぶりに解放されたKBSの龍太栄(ヨン・テヨン)記者は、15日、マスコミとのインタビューで、「抑留されている間、ら致したパレスチナの武装グループは、自分に対し、お詫びの言葉を繰り返していた」と述べました。龍太栄記者は韓国時間で15日夜、パレスチナの武装グループから解放され、無事、イスラエルの韓国大使館に着いて、記者会見しました。龍記者はその中で、抑留されている間、パレスチナの武装グループのリーダーの一人が「今回のら致はイスラエルに圧力をかけるためのもので、韓国に対して特別の感情を持っているわけではない」と強調し、お詫びの言葉を繰り返していたと述べました。龍太栄(ヨン・テヨン)記者は抑留されていた24時間あまりの間、場所を8回も移されましたが、危険を感じるほどの扱いはされなかったということです。龍記者はまた、「現在パレスチナのガザ地区は治安が非常に悪くなっている。ガザ地区を取材する際は、十分気をつけなければならなかったのに、国民に心配をかけてしまったことは大変申し訳ない」と述べました。

・女性新聞記者にセクハラ行為をしたことで先月、ハンナラ党を離党して無所属になっている崔鉛熙議員に対し、ハンナラ党など野党4党が16日、議員辞任勧告決議案を提出しました。ハンナラ党、民主党、民主労働党、国民中心党による4党決議案は、「崔鉛熙議員は国会議員の本分と職務を忘れて、セクハラ行為をし、国会全体の名誉と品位を傷つけた。またセクハラ行為を解明する過程で、常識を疑わせるような行動をしている」として、崔議員が直ちに国会議員を辞任するよう求めています。一方、 崔鉛熙議員の議員辞職を強く求めていた与党ウリ党は、「野党4党が与党を除いてこのような決議案に合意したのは、地方選挙を前にそれぞれ違う利益を求めて行った政治攻勢だ」として批判しました。

・崔鉛熙議員が東亜日報の女性新聞記者にセクハラ行為をした問題で、東亜日報の記者と社員122人は16日、ソウル中央地方検察庁に崔鉛熙議員を強制わいせつ罪で告発しました。それによりますと、「崔鉛熙議員は事件が発生して以来、20日以上経っているにもかかわらず、被害者に対して謝罪もせずに、反省の様子がまったく見られない」として、今回のセクハラ事件に対する公正な捜査と処罰を求めました。また「強制わいせつ罪は、刑法上、被害者本人が告訴することになっているが、この事件は、被害者1人の問題ではないと判断した。告発状の提出は、被害者本人と同僚社員の意思を一緒に表したものだ」と説明しています。

・韓国で6番目の地下鉄が中部の大田市に完成し、16日、営業運転に入りました。大田の地下鉄1号線は、大田市の東西をS字状に結ぶ路線で、大田広域市が96年から1兆9,460億ウォンをかけて、建設を進めていますが、このうち、東区パンアム洞と、政府庁舎のある西区ドゥンサン洞の間12.4キロが完成しました。16日は、午前10時半から市庁駅で開通式が行われ、秋秉直(チュ・ピョンジク)建設交通部長官 、ヨム・ホンチョル大田市長らがテープにはさみを入れて、開通を祝いました。大田地下鉄には5両編成の車両が20本あり、ラッシュアワーは5分間隔、昼間は8分から12分おきに運転されます。

・会社の金286億ウォンを横領した罪などで先月有罪判決が言い渡された斗山グループの朴龍晟 (パク・ヨンソン)前会長が、IOC=国際オリンピック委員会からIOC委員の資格停止処分を受けました。これによって、朴龍晟斗山グループ前会長に対する高裁と大法院の最終判決の結果によって、来年のIOC総会で朴委員の除名勧告が出されるものとみられます。

・ソウル市竜山区にある韓国駐留アメリカ軍キャンプで、16日未明、火事があり、建物3棟が焼けて、韓国人職員3人が重傷を負いました。16日午前1時30分ごろ、ソウル市竜山区のアメリカ陸軍キャンプの資材倉庫の建物から火が出て、燃え広がり、木造の建物3棟、合わせて9,900平方メートルを全焼して、3時間後に消し止めました。この火事で、建物の中にいた韓国人職員3人が顔にやけどを負うなど、重傷となりました。警察は、火事が起きた時、現場にいた57歳の精神異常とみられる韓国人女性が「自分が放火した」と話していること、やけどを負った3人の韓国人職員は酒を飲んでこの建物で眠っていたとみられることから調べを進めています。

・海外で人気を集めた韓国のドラマと映画が、外国人向けの韓国語の教材として開発されることになりました。
文化観光部は、韓流の影響で、外国人の韓国語に対する関心が高まっていることからテレビドラマ「冬のソナタ」や映画「ブラザーフッド」など、海外で人気を集めたテレビドラマと映画を利用した韓国語教材の開発などに今年200億ウォンを支援することになりました。このため国立国語院は、韓国語の教育にふさわしいとされる韓流ドラマと映画、それぞれ2本ずつを選び、今年中にこれを教材にすることになりました。

・韓国外換銀行が公示した16日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、828ウォン45銭で、15日に比べて、1ウォン10銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、975ウォンで、15日に比べて、20銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1335.98で、15日より2.00ポイント下落しました。

・16日のソウルは曇り時どき雨、午後3時の気温はプラス4度でした。17日は全国的に高気圧の圏内入り、晴れの見通しです。17日の朝の予想最低気温は、氷点下1度からプラス7度、日中の最高気温はプラス13度から18度という予報です。

3月15日水曜日

・中東パレスチナのガザ地区で取材していてパレスチナの武装グループにら致されたKBSの特派員ら3人の人質がおよそ24時間ぶりに解放されたことをイスラエル駐在韓国大使館が韓国時間で15日午後7時半、確認しました。イスラエルの韓国大使館関係者によりますと「パレスチナ保安軍が武装グループからKBS特派員の龍太栄(ヨン・テヨン)記者と、フランス人の男女の記者2人の合わせて3人の引き渡しを受けたという連絡があった」ということです。パレスチナ保安軍が3人の引き渡しを受けたのは現地時間で15日午前11時半頃、韓国時間で午後6時半頃です。龍太栄記者ら3人は、ら致されたホテルからおよそ60キロ離れた南部のカンユニスに抑留されていたということで、まだ詳しいことは分かっていませんが、抑留されている間に韓国大使館関係者と電話で話すことができていたため、無事だとみられています。

・解放されたKBSの龍太栄特派員は、イスラエル駐在韓国大使館にかけてきた電話で、龍太栄記者をら致した武装グループのPFLP=パレスチナ人民解放戦線はPFLPの首謀者のサダト議長が、イスラエル軍によって収容されていたパレスチナの刑務所から身柄を拘束された事件で、韓国の協力を要請したと述べました。韓国外交通商部の当局者はこのような事実を確認し、武装グループは龍太栄記者に対してこうした希望を外部に伝えてほしいと述べたということですが、それ以上、具体的な内容には触れませんでした。

・KBSドバイ支局の龍太栄記者は現地時間で14日午後1時、韓国時間で14日午後7時頃、中東パレスチナのガザ地区に入って指導的勢力となったハマスを取材するための活動を終え、ホテルに戻って食事をしていたところ、武装グループが銃を発砲しながらホテルに乱入してきました。そして部屋に逃げた 龍太栄記者を追いかけてら致するなど合わせて9人を連れて行き、そのうち6人を解放して、龍太栄記者、フランス人の女性記者と男性記者の合わせて3人をら致し、3人の映像はその後、ロイター通信などを通じて公開されました。また龍太栄記者に同行していたKBSの韓国人カメラマンはら致を免れてイスラエルの韓国大使館に保護されました。外交通商部は14日夜11時、これらの情報を受けて、パレスチナ駐在韓国代表をかねているマ・ヨンサム参事官をガザ地区に派遣し、武装グループとパレスチナ政府との間で行われた交渉で、人質の早期解放に向けてパレスチナ政府に働きかけました。また潘基文外交通商部長官は15日未明にパレスチナ自治政府のアルキッド外相と緊急の電話会談を行い、龍太栄記者の早期解放と無事帰還に向けて協力を要請しました。龍太栄記者の解放は15日中に行われるという予想が、韓国時間で15日午後流れ始め、午後8時過ぎにガザ地区で身柄が韓国の外交通商部に引き渡されてきました。

・李海チャン国務総理は15日、空席となっている環境部長官と公正取引委員長を大統領に推薦した後、大統領に対して辞表を提出しました。青瓦台は李海チャン国務総理の辞表を受理する方針です。李海チャン国務総理はおととし6月、高建前国務総理に次いで、盧武鉉政権の2人目の国務総理となり、外交は大統領が、内政は国務総理が担当するという盧武鉉大統領の方針に従ってこれまでの国務総理より強い権限を持って1年8カ月あまりの間、国政運営を担当してきました。盧武鉉大統領は後任の国務総理の人選に取り掛かったものとみられており、後任が決まるまでは、政府組織法にもとづいて、韓悳洙(ハン・ドクス)経済担当副総理による代行体制で運営する方針です。

・李海チャン国務総理と一緒に鉄道労働組合のストライキが行われた3月1日にゴルフをしていた教育人的資源部の李基雨(イ・ギウ)次官が、15日辞表を提出しました。青瓦台は李次官の辞表を受理する方針です。李基雨次官は、李海チャン国務総理が鉄道ストライキが始まった3月1日に釜山で行ったゴルフに同行しており、世論が厳しくなった7日に記者会見を行って、偽りの内容を述べたことが明るみに出ていました。

・盧武鉉大統領は、5月の地方選挙に出馬するために辞任した環境部長官と任期満了となって空席中の公正取引委員長の後任を内定しました。新しい環境部長官には韓国環境資源公社の李致範(イ・チボム)社長を、公正取引委員長にはソウル大学の権五乗(グォン・オスン)教授をそれぞれ内定しました。大統領府青瓦台の金完基(キム・ワンギ)人事担当首席秘書官は15日午後の会見で「この人事は李海チャン国務総理の推薦を受けて行われたもので、環境部長官については国会に人事聴聞会の開催を要請する。李致範氏は市民団体の環境運動連合の事務所長、韓国環境資源公社の社長と、環境関連の経験と専門知識が豊富で、環境懸案をうまく解決していけると期待している。また閣僚級の公正取引委員長に内定した 権五乗氏は消費者運動を行ってきた経歴など理論と実務経験を兼備している」と評価しました。

・政府は日本がハイニックス半導体のDRAM半導体に対して今年1月から相殺関税を課したことについて、WTO=世界貿易機関に対して提訴にあたる両者協議の要請をしました。ハイニックス半導体のDRAMについては、日本は「国などからの補助金を受けて、不当に安い価格で日本に輸出している」として27.2%の相殺関税を課しており、これに対して韓国政府は「日本の半導体メーカーの一方的な主張を日本政府が受け入れたもので、WTOのルールに反している」としてきました。韓国政府のWTOへの提訴で、両国はWTOの紛争処理手続きにしたがって、まず両者協議を通じて60日以内の解決をはかっていくことにしています。

・南北縦断鉄道の京義線と東海線の韓国側の関門となる南北出入事務所がそれぞれ完成し、15日完成式を行いました。政府は15日午前、京畿道坡州市と江原道高城郡にある南北出入事務所でそれぞれ完成式を行い、京畿道坡州市の南北出入事務所の完成式には、李鐘ソク(イ・ジョンソク)統一部長官、孫鶴圭(ソン・ハッギュ)京畿道知事、玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)現代グループ会長らが出席しました。李鐘ソク統一部長官はあいさつで「韓半島が1日生活圏の時代を迎えるのも遠い先の話ではなくなりつつある。また南北縦断鉄道と道路の開通式も早期に行われることを期待する」と述べて、北韓の南北和解と交流に向けた前向きな態度を促しました。2004年9月に工事を始めた南北出入事務所は出入りゲート、貨物用の出入りゲート、税関倉庫、車両検査所などが設けられており、15日の完成にともなって京義線の事務所は最大で年間170万人、東海線は260万人の出入業務に当たることができるようになりました。

・今年1月30日亡くなった世界的なビデオ・アーティストの故白南準さんの遺骨の灰が15日正午前、アシアナ航空機でソウルに運ばれてきました。故白南準さんが韓国を訪れたのは1996年が最後で、この灰は白南準さんの作品が展示されているソウルの寺、ボンウン寺に安置され、今週18日から49日間、パフォーマンスの形でファンらとの別れの場が設けられます。

・今年6月にドイツで行われるサッカーのワールドカップの韓国人の応援は2002年の街頭応援より家でする場合が多くなるものとみられます。ポータルサイトのネイトが利用者1460人を対象にアンケート調査したところ、「ドイツワールドカップの応援はどこでするか」という問いに「家で家族とともにテレビを見ながら応援する」がほぼ半分にあたる49%でした。次いで「ソウル市庁前広場などで街頭応援をする」が23%、「ビアガーデンや24時間銭湯のチムジルバンなどでする」が13%の順でした。これはドイツとの時差で未明に試合が行なわれる場合が多いためとみられています。

・韓国外換銀行が公示した15日の為替レート、日本の円100円は、829ウォン55銭で、前日に比べて5ウォン8銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは974ウォン80銭で、前日に比べて2ウォン20銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1333.98で、前日より7.68ポイント上昇しました。

・15日のソウルは晴れ、午後3時の気温は10度8分でした。16日は気圧の谷の影響を受けて、全国的に曇りのち雨、午後、北西から次第に晴れてくるでしょう。16日の予想最低気温は2度から7度、日中の最高気温は8度から12度という予報です。

3月14日火曜日

・アメリカで行われているワールド・ベースボール・クラシックの2次リーグ2回戦で、韓国は野球王国のアメリカを7対3で破る快挙を成し遂げました。この試合、1回裏に李承Y(イ・スンヨプ)が毎試合連続のホームランとなるソロホームランを放って先制点を取ったのを手始めに、打線が爆発し、4回裏にチェ・ヒソプが3ランホームランをライト・スタンドに打ち込んで、得点差を広げました。そして6人の投手がリレーするなどでアメリカの追撃を振り切って7対3で快勝し、準決勝への進出を決めました。韓国は準決勝に先立って16日、日本と対戦します。

・盧武鉉大統領が、李海チャン国務総理の辞意を受け入れました。盧大統領はアフリカ歴訪から帰国した直後の14日午後、与党ウリ党の鄭東泳議長から、李海チャン国務総理の3月1日のゴルフ波紋をめぐる与党の公式見解について報告を受け、この席で党の意見を事実上、受け入れる意向を示したと、金晩洙スポークスマンが明らかにしました。盧武鉉大統領は、今度の事態についてはハンナラ党が検察に告発しているので、結果を見たうえで判断することが原則ではあるが、いまの政治的状況を考慮すると、原則を守ることは困難な状況だと述べたということです。金晩洙スポークスマンは、また李海チャン国務総理の後任についてはさらに時間をかけて決めることになるとして、辞表の正式受理は先送りされることを示唆しました。

・アメリカで3例目のBSE=牛海綿状脳症に感染した牛が発見されたことから、今月末に見込まれていたアメリカ産牛肉の輸入再開は当面、見送られる可能性が出てきました。農林部は14日、アメリカ南部アラバマ州の農場でBSEの陽性反応を示す牛が発見されたことで、ソウルのアメリカ大使館に正確な資料を要求するとともに、緊急会議を開いて今後の対応について論議しています。農林部は当初、今週末にもアメリカに調査団を送って輸出作業場の確認や承認手続きをとる計画でしたが、この出発を見合わせることになりました。これによって今月末頃に予定されていたアメリカ産牛肉の輸入再開は先送りされることになる見込みです。

・盧武鉉大統領は、8日間にわたるエジプト、ナイジェリア、アルジェリアのアフリカ3カ国の訪問を終えて14日午前、特別機でソウル空港に戻ってきました。盧大統領は、今回のアフリカ3カ国訪問で、エネルギー資源開発の協力や、IT=情報技術など多様な分野での経済協力を強化する基盤を築き上げました。

・韓国とアメリカとのFTA=自由貿易協定の締結に向けた本交渉が、6月5日からワシントンで始まりますが、政府は、韓米FTA=自由貿易協定の交渉の際、両国間で裏の合意があったかどうかなどの疑惑を事前に防ぐため、すべての協議内容を文書として記録に残すことになりました。

・新しい長官に内定した4人の長官に対する国会での人事聴聞会が来週21日から24日まで、関連の常任委員会で行われます。

・アメリカの金融投資会社のJPモルガンは、14日、今年の韓国の経済成長率の展望を4.7%から5.3%に上方修正しました。韓国銀行香港事務所が伝えたところによりますと、JPモルガンは、最近まとめた報告書で、今年に入って韓国の経済活動が堅実に上昇局面をたどっていることから、こうした展望を出したということです。

・家長の死亡や行方不明、火災、家庭内暴力などで生計の維持が急に困難になった場合、1カ月間の生計費や医療費、住居費の支援を容易に受けられるようになります。この制度は、去年12月の国会で成立した緊急福祉支援法にもとづくもので、生活保護に至る直前の困った時期に緊急対応する新しい制度です。支援は1カ月間を原則とし、医療費は1回、最大で300万ウォンまで、生計費や住居費は2回までで、最低生計費の60%にあたる金額の支援を受けられます。柳時敏保健福祉部長官は、「この制度の財源として614億ウォンを作り、年内に6万人に支援を行う」と説明しています。

・親日派の子孫が国を相手取って起した訴訟で勝ち、所有権を確保した土地について、売買できないよう検察が出した仮処分申請を裁判所がすべて認めました。これは、去年12月に国会で成立した「親日反民族行為者財産国家帰属法」にもとづくもので、裁判所が財産没収に向けて仮処分申請を受け入れたのは初めてのことです。

・敵の航空機の侵攻に備えた陸軍と空軍の合同防空訓練が15日、夜8時から9時までの1時間、全国の上空で実施されます。今度の訓練には、F−16戦闘機8機と、F−4戦闘機4機など全部で32機の航空機が投入され、地上軍の対応も訓練されます。

・事実上出入りが制限されてきた独島への人の出入りが、去年3月から大幅に緩和されたため、去年一年間に独島を訪れた韓国人は、一昨年の13倍の2万1558人に増えました。

・サイバー犯罪やインターネット中毒などが社会問題となっている中で、情報通信部は、全国1万校あまりの小中高校から申請を受け付けて、情報倫理教育を行うことになりました。情報通信部は、600人あまりの専門家を各学校に派遣し、サイバー犯罪の予防、インターネット中毒の防止など情報倫理教育を行う計画です。

・当選金は少ない代わりに当選の確率は現在の宝くじの100倍にあたる即席宝くじが来月、韓国で発行される見通しです。国務総理室の宝くじ委員会は、14日、宝くじ市場の均衡の取れた発展のため、当選確率の高い宝くじの発行を計画しているとして、当選金は少ないものの当選確率を今の100倍にした中位当選金型宝くじの発行を進めていることを明らかにしました。

・偽1万ウォン札が全国各地のゲームセンターで相次いで発見され、警察が捜査に乗り出しました。

・韓国人の10人のうち8人は、死後は埋葬よりは火葬する方が良いと考えていることが分かりました。世論調査会社の韓国ギャラップが去年秋、全国の20歳以上の男女1506人を対象に葬儀について各家庭を訪問して調べた結果、火葬が良いと答えた人は全体の77.8%にのぼりました。これは、韓国ギャラップが調査した1994年の32.8%、2001年の62.2%と比べて火葬を好む人が大きく増えたことを意味しています。

・一時減っていた大都市の市内バスの乗客が最近、増加に転じています。建設交通部によりますと、去年一年間の市内バスの利用者は全国で平均1.9%、ソウルなど6つの大都市では5.5%も増えました。建設交通部は、交通カードを利用したバスと地下鉄との乗り換え割り引き制度が導入されたことや、バスの中央車線化によるスピードアップ、低床バスや2両連結バスの導入などで利用客が増えたものと分析しています。

・韓国外換銀行が公示した14日午後3時の為替レート、日本の円100円は、824ウォン47銭で、前日より23銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、977ウォンで、前日より3ウォン40銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1326.3で、前日より11.98ポイント下落しました。

・14日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、プラス4度5分でした。15日も引き続き高気圧圏内にとどまり、全国的におおむね晴れる見込みです。15日の全国の朝の予想最低気温は、氷点下4度からプラス4度、日中の最高気温は、10度から16度の予報となっています。

3月13日月曜日

・盧武鉉大統領は、アルジェリアのブーテフリカ大統領と韓国時間で12日、アルジェ市内の大統領宮殿で首脳会談を行い、両国の関係を「戦略的パートナー関係」に発展させていくことで合意しました。会談で両首脳は、両国が1990年の国交正常化以来、短い期間に友好協力関係を築き上げたことを評価し、今後さらなる関係発展のための「戦略的パートナーシップ宣言宣言」に署名しました。盧武鉉大統領は、8日間のアフリカ訪問を終え、14日午前、ソウル空港に戻ってきます。

・政府は、北韓が今月25日から31日まで行われる韓米軍事演習を理由に、今月下旬に予定されていた第18回南北閣僚級会談の開催を4月に延期すると通告してきたことについて遺憾の意を表明しました。

・検察は、波紋が広がっている李海チャン国務総理の3月1日のゴルフをめぐって、ハンナラ党が李海?国務総理と教育人的資源部の李基雨次官を告発した事件を、ソウル中央地方検察庁刑事1部に割り当て、本格的な捜査に取り掛かりました。これによって検察の捜査は、まず、ゴルフのメンバーの間に請託があったかどうかに焦点が絞られるものとみられています。

・ゴルフ会の波紋が広がっていることについて李海チャン国務総理は、13日の拡大幹部会議で、「思慮深くない行動で国民に心配をお掛けし申し訳ない」と再度、謝罪しましたが、与党ウリ党は、13日の最高委員会で、盧武鉉大統領が帰国した直後に、李海チャン国務総理の辞任は避けられないとする党の公式見解を伝える方針を決めました。これによって盧武鉉大統領が最終的にどのような判断を出すかに関心が寄せられています。

・監査院は、国会財政委員会の要請にもとづいて、2003年8月に国が所有していた韓国外換銀行をアメリカ系投資ファンドのローンスターに売却したことに問題がなかったかどうか、財政経済部、金融監督院、外換銀行、韓国輸出入銀行を対象に監査を始めました。韓国外換銀行は、外貨危機の後に経営が悪化したため政府が株式を取得し、2003年にローンスターに売却していました。監査院は、韓国外換銀行の売却決定が避けられなかったかどうかや、外換銀行買収資金の韓国での調達疑惑、売却手続きや方法に問題がなかったかどうかなどについて調べることにしています。外換銀行が売却された当時、財政経済部長官は、現在の教育人的資源部長官である金振杓氏が務めていました。

・監査院は、全国すべての私立の小中高校大学1998校を対象に行った経営と職務実態全般についての第1段階特別監査の結果、問題が発見された120校あまりについて13日、本格的な監査に着手しました。監査が行われるのは、大学20校、中学高校が100校あまりです。監査院は今度の第2段階監査では、財政運用や教員の採用、編入学などに問題がないかどうかについて重点的に調べることにしています。

・高建前国務総理は、ウリ党の鄭東泳議長が5月の地方選挙でウリ党への支援を要請したのに対して、事実上拒否しました。高建前国務総理は、12日、鄭東泳ウリ党議長の求めで昼食をともにし、改革勢力の連帯のため政治的立場を表明するよう求められました。しかし高建前総理は「政党レベルでの地方選挙の連帯は避けたい」として事実上、ウリ党への協力を拒否しました。

・ソウル刑務所で男性刑務官から性的嫌がらせを受けて自殺をはかっていた女性受刑者が、11日未明、死亡しました。この女性は、詐欺罪で懲役1年4カ月の刑を言い渡され、出所4カ月前の先月1日、仮釈放分類審査担当の刑務官から性的嫌がらせを受けていました。ソウル中央地方検察庁は、11日、この刑務官が他にも11人の女性の受刑者や被疑者に対して性的嫌がらせをしていたことを確認し、地位を利用して受刑者を傷つけたなどの容疑で拘束収監しました。

・これと関連して野党ハンナラ党は、千正培法務部長官の辞任を重ねて要求しました。

・アメリカカリフォルニア州のアナハイムで13日、行われた野球の国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」2次リーグの1回戦、韓国はメキシコと対戦し、2対1で勝ちました。この試合は、1回裏、李スンヨプ選手が2ランホームランを放って2対1とし、これを守り続け、9回表、朴賛浩投手が最終打者を3振に打ちとってアメリカでの1勝を挙げました。

・世界ジュニアスピードスケート選手権大会で韓国の金ユリム選手(16歳)が、女子の部で総合1位となりました。議政府女子高校1年の金ユリム選手は、ドイツのエルフルートで開かれた大会最終日の13日、女子3000メートルを4分33秒44で13番目に入り、43.906点を獲得しました。 金ユリム選手は、これに先立って行われた500メートル、1000メートル、1500メートルの3部門をトップで入り、総合得点162.759で、チェコのサブリコバ選手を0.058の差で抑え総合1位に輝きました。韓国の選手が、世界ジュニアスピードスケートで総合1位を獲得したのは1976年に男子の部の李ヨンハ選手以来、30年ぶりです。

・「NHKのど自慢」の去年1年間のチャンピオンを集めたチャンピオン大会で韓国の女子大生が優勝しました。優勝したのは、韓国放送通信大学日本語科4年生の金キョンアさん(24)で、11日に16チームが参加して行われたチャンピオン大会で、日本の鬼塚ちひろさんの「月光」を歌って大賞を獲得しました。金キョンアさんは、去年6月26日に「韓日友情年」を記念してソウル世宗文化会館で行われたのど自慢で優勝して、チャンピオン大会への参加資格を得ていました。NHKのど自慢で外国人がチャンピオン大会で優勝したのは、金キョンアさんが初めてです。

・「ブラザーフッド」(韓国名、太極旗を翻して)が持っていた最高観客動員数1174万人を塗り替えた時代劇映画「王の男」が、11日、観客動員数1200万人を超えました。

・アシアナ航空は、日本の全日空との間で、両社の韓日貨物路線週18便について、来月1日からどちらにも載せることができるコードシェアを結ぶことで合意しました。アシアナ航空が13日、発表したところによりますと、アシアナ航空と全日空とは、2000年12月から、韓日間の4つの路線、週84便について、旅客機の座席を共有するコードシェアを実施していますが、さらに貨物便についても対象を広げることになったものです。

・テレビ番組の海外への輸出が、去年一年間に大きく増えました。韓国放送映像産業振興院によりますと、去年一年間のテレビ番組の輸出は一昨年より73%増えて1億2300万ドル、輸入は19%多い3700万ドルとなり、輸出額が輸入額を3倍以上上回りました。

・韓国と日本は、互いの国を旅行しながら相手国で働くことのできる「ワーキング・ホリデービザ」の発給枠を、今の2倍に増やすことで合意しました。日本の読売新聞が11日、伝えたところによりますと、韓国と日本は、今月6日、東京で行われた韓日外務次官戦略対話でこうしたことに合意しており、近く、正式に文書を交換して今年から施行する予定だということです。これが行われますと、現在、年間1800人となっている「ワーキング・ホリデービザ」の発給枠は2倍の3600人となり、両国合わせて7200人がこのビザを利用できることになります。

・13日のソウルの朝の最低気温は氷点下6度6分まで下がり、3月の気温としては、氷点下6度8分だった1988年3月7日以来、18年ぶりの寒い朝となりました。

・韓国外換銀行が公示した13日午後3時の為替レート、日本の円100円は824ウォン70銭で、先週の金曜日に比べて、3ウォン3銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、980ウォン40銭で、先週の金曜日に比べて20銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1338.28で、先週の金曜日より18.21ポイント上昇しました。

・13日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、プラス2度でした。14日は、高気圧の影響で全国的におおむね晴れの空模様となるでしょう。14日の全国の朝の予想最低気温は、氷点下8度からプラス2度、日中の最高気温はプラス3度から7度の予報となっています。

3月11日土曜日

・ソウルなど中部地方は11日、この春初めての濃い黄砂に見舞われ、視界が落ちてあたりが黄色く見える程となりました。このため気象庁は11日午前2時、首都圏に黄砂注意報を発令し、外出をひかえるよう呼びかけました。空気中の細かいちりの濃度は、午前6時に1立方メートルあたり125マイクログラムと、通常の平均値の2倍に達しています。この黄砂で仁川空港、金浦空港の航空機の離着陸に影響はありませんでしたが、週末に外出を計画していた人たちは予定をキャンセルして家の中にこもっている模様です。この黄砂は11日午後には南部地方にまで広がりますが、12日になって次第に消えるものとみられています。

・韓国の大統領としては24年ぶりにアフリカを訪問している盧武鉉大統領は、11日、ナイジェリアから専用機で、最後の訪問国のアルジェリアに入りました。盧大統領は3日間、アルジェリアに滞在し、ブーテフリカ大統領と首脳会談を行い、両国の戦略的パートナーシップを宣言します。またアルジェリアとの間で、エネルギー資源協力や原油備蓄の拡大の了解覚書を締結することにしています。盧武鉉大統領は、韓国時間で13日夜、帰国の途につきます。

・韓半島有事に備えてアメリカ本土などから駆けつける「連合戦時増援演習」が今月25日から31日まで行われることになり、北韓はこれを理由に3月下旬に予定されていた南北閣僚級会談を4月に延期すると発表しました。韓米連合軍司令部が10日発表したところによりますと、この演習は毎年春に行われており、今年も例年並みのアメリカ本土やハワイ、沖縄にいるアメリカ軍3000人と、韓国駐留アメリカ軍の1万7000人の合わせて2万人あまりの兵力と航空母艦キティー・ホークなどが参加し、これと合わせて、韓国軍も参加するフォー・イーグル演習も行われます。韓米連合軍司令部はこのような演習日程を、10日、国連軍司令部を通じて、北韓側に伝えました。これを受けて北韓は11日、3月28日から平壌で予定されていた第18回南北閣僚級会談を4月の適当な時期に延期すると朝鮮中央通信の報道として発表しました。

・李海チャン国務総理が鉄道労働組合がストに突入した3月1日に、釜山のゴルフ場で過去に違法選挙資金提供の罪で処罰を受けたことのある企業家らとゴルフを楽しんでいた問題で、野党ハンナラ党は、10日、李海チャン国務総理と、一緒にゴルフをした李基雨教育人的資源部次官を収賄罪でソウル中央地方検察庁に告発しました。ハンナラ党は告発状の中で、「李海?国務総理と李基雨教育人的資源部次官は、釜山のゴルフ場で、地域経済人らからゴルフと食事の接待を受けた。これは職務に関連して、賄賂を受け取った罪に該当する」と主張しています。ところで、李海チャン国務総理らが1日行ったゴルフは、賭けゴルフだったことが分り、李国務総理に対する世論は悪化しています。これについて、大統領府の青瓦台も真相調査に乗り出しました。

・7日ニューヨークで行われた、北韓の偽アメリカドル製造とアメリカの制裁措置をめぐる米朝間の政府高官による協議で、北韓はこの問題を解決するために米朝間に新たな協議組織を設けるよう、アメリカ側に提案しましたが、アメリカはこれを事実上拒否したものとみられます。

・アメリカ国務省は、各国の人権状況をまとめた報告書で、韓国については、「国際結婚が増えているにもかかわらず、少数人種に対する差別が多い」と指摘したことについて、韓国の法務部は、発表内容は事実と大きく違っているとして反発しました。それによりますと、「韓国人と国際結婚した外国人が韓国に帰化する際、関係機関による事情聴取や筆記試験を免除しており、子どもがいる場合は、滞在実態調査も省略するなど、配慮している。また国際結婚して、本国の国籍をそのまま維持していても、韓国での就職活動ができるように、永住資格の取得条件も韓国に2年以上居住することと緩和している」として、帰化する際の手続きが複雑で、韓国人と結婚した外国人が帰化を避けているとするアメリカ国務省の報告は事実と異なっていると説明しました。

・盧武鉉大統領は、先の東欧スロベニアで開かれたフィギュアスケートの世界ジュニア選手権で韓国人として初めて優勝した金妍兒選手に、10日、お祝いの電報を贈りました。

・アメリカの経済誌「フォーブス」が9日発表した、今年の世界長者番付で、三星グループの李建熙会長が家族の分まで含めて資産総額66億ドルで、去年の122位から87位に上がりました。

・10日午後7時15分ごろ、釜山市の2番目の繁華街、釜山鎮区西面一帯で、5万世帯が突然停電しました。西面で交差する地下鉄1号線と2号線への影響はありませんでしたが、交通信号が消えて道路が大渋滞となり、ビルやアパートでエレベーターが止まって救助隊が出動する騒ぎとなりました。しかし1時間5分後に復旧しました。韓国電力では、変電所間のケーブルに異常が起きたと説明していますが、退勤時間にあたったため繁華街は大混乱となりました。

・闘牛の本場、慶尚北道青道郡の闘牛フェスティバルが、11日、開幕しました。今年の闘牛フェスティバルには、全国から126頭の闘牛が参加して、毎日18試合ずつを行うほか、日本、アメリカ、オーストラリアからの牛との親善試合も行われます。またアメリカのロデオのチャンピオンを招いて、韓国の牛でロデオを披露するイベントも繰り広げられます。青道闘牛フェスティバルは15日まで続きます。

・韓国のプロサッカー「Kリーグ」が12日開幕します。水原のワールドカップ競技場では、FCソウル対水原三星の試合が行われるなど全国7つの競技場でいっせいに開幕試合が繰り広げられます。今年のKリーグは、新たに昌原の慶南FCが加わって14チームとなり、富川SKがホームグラウンドを済州島に移して「済州ユナイテッドFC」に名前を変えました。また各球団の外国人選手保有枠が1人減って3人となりました。 試合日程は、3月12日から5月10までを前期リーグとして戦い、ドイツワールドカップの間、休んだあと、後期リーグは8月23日から11月5日まで行われます。

・11日は、土曜日のため取り引きはありません。10日の終値は、日本の円100円が、827ウォン73銭で、アメリカドル1ドルは、980ウォン20銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・11日のソウルは曇り、午後3時の気温はプラス9度1分でした。12日は冷たい大陸高気圧の影響を受けて、全国的に曇りがちで忠清道と南部地方では雪または雨が降る所もあるでしょう。気象庁は12日には気温が大幅に下がるとして、11日、全国に寒波注意報を発令しました。12日の朝の予想最低気温は、氷点下6度からプラス4度、日中の最高気温は氷点下2度からプラス7度という予報です。

3月10日金曜日

・中部アフリカのナイジェリアを訪問している盧武鉉大統領は、韓国時間で9日夜、オバサンジョ大統領と首脳会談し、エネルギー資源や、IT=情報技術産業で両国が協力を強化することで一致しました。会談でオバサンジョ大統領は、韓国企業のナイジェリアへの投資拡大を要請し、これに対して盧武鉉大統領は、韓国企業にナイジェリアの石油採掘や製造業へ積極的に参加するよう呼びかける意向を示しました。盧大統領はまた、2008年末までにアフリカへのODA=政府開発援助を今の3倍にあたる年間1億ドルに増やすことや、向こう3年間にアフリカ人1000人を韓国に招いて専門家への育成を支援するなどの「韓国イニシアチブ」について説明し、オバサンジョ大統領は、韓国とアフリカ諸国との関係促進に大きく寄与するとして歓迎の意を示しました。

・韓国石油公社と、ナイジェリア国営石油会社は、10日、ナイジェリアの首都、アブザ大統領宮殿で、20億バレルの埋蔵量が期待されているナイジェリアの海上油田2カ所を開発して、このうち韓国が60%の12億バレルを確保する内容の「海上鉱区生産物分配契約書」に調印しました。原油12億バレルは、韓国の年間消費量の1.5倍に当たります。

・北韓が8日、2回にわたって発射したとされるミサイルは、正確度や機動性などがかなり向上した固体燃料の短距離ミサイルで、北韓のミサイル開発技術が画期的に飛躍したことを証明するものだと、バーウェル・B・ベル韓国駐留アメリカ軍司令官が9日、述べました。バーウェル・B・ベル司令官は、9日に開かれたアメリカ下院軍事委員会の公聴会での証言で、「北韓が今回使った燃料は、液体燃料ではなく固体燃料であり、固体燃料は液体燃料のミサイルと比べて信頼度がはるかに高い」と説明しました。

・ハワイに司令部を置くアメリカ太平洋軍のファロン司令官は、9日、現在、韓米間で進められている戦時作戦権の委譲をはじめ指揮統制問題の結論いかんによっては、韓国駐留アメリカ軍の規模を2008年末までに1万2500人減らすという両国の合意とは別に、さらに減らすこともありうるという立場を示しました。ファロン司令官は、下院軍事委員会での公聴会の後、韓国の連合ニュースに対して、「韓米間の指揮統制論議による最終結論は当分先のことだが、韓国に駐留しているアメリカ地上軍の役割が変化する場合、韓国駐留アメリカ軍の規模は、当然、数字が変わってくるだろう」と述べました。

・李海チャン国務総理が鉄道労働組合がストに突入した3月1日に、釜山のゴルフ場で過去に違法選挙資金提供の罪で処罰を受けたことのある企業家らとゴルフを楽しんでいた問題で、野党ハンナラ党は、10日、国会常任委員会で本格的な真相調査を行うとともに、国会に特別検事制を導入する案について検討する方針と明らかにしました。李在五院内代表はさらに国会常任委員会での調査が終われば野党4党合意で国会での国政調査を提案し、ここで李総理と関係者らとのゆ着関係が明らかになれば、総理解任案を国会に提出するとしています。李在五院内代表また特別検事制を導入する案についても検討中だとしています。

・こうした中で、李海チャン国務総理は10日の公式日程を突然、中止しました。チェ・ビョンファン国務総理広報秘書官によりますと、李海?国務総理は、10日、韓国労総=韓国労働組合総連盟60周年記念行事に出席する予定でしたが、ハンナラ党が、国会での国政調査や特別検事制の導入を打ち出すなどさまざまな論議がある中で、こうした行事に出席することは適切でないと 総理自らが判断し、出席を中止したとしています。

・ソウル拘置所で男性刑務官から性的嫌がらせを受けた女性の被疑者が最近、自殺をはかる事件があり、この刑務官はこれまでにもさらに11人の女性に性的嫌がらせをしていたことが分かりました。法務部の真相調査団が、ソウル拘置所と群山刑務所に収容されている女性53人と面談して調査した結果、ソウル拘置所の57歳の男性刑務官は、自殺未遂を起した40代の女性以外にも去年7月から今年1月までの6カ月間に、少なくともさらに11人の女性に対して性的嫌がらせをしていたことが確認されました。

・これと関連し、ハンナラ党は千正培法務部長官の辞任を要求しました。具相燦副スポークスマンは、千正培法務部長官は国民に謝罪したが、今度の事件は、法務部の存在の意味を自ら否定する国家犯罪行為であり、 千正培法務長官は責任をとって辞任しなければならないと主張しました。

・政府の中央人事委員会は、今月2日に新しく内定した?庸燮行政自治部長官ら4人の新しい長官についての国会での人事聴聞会を国会議長に要請しました。

・韓国フィギアスケートの妖精、15歳の金妍兒選手が、フィギュアスケートの世界ジュニア選手権大会で韓国初の世界チャンピオンとなりました。金妍兒選手は、韓国時間で10日未明、東欧スロベニアのリュブリャナで行われた女子フリーで綜合得点を177.54とし、前回チャンピオンで2連覇を狙っていた日本の浅田真央選手を24.19点差で抑えて優勝しました。

・去年1年間に最も販売実績のあった歌手に贈られる「第20回日本ゴールドディスク大賞」の授賞式が9日、渋谷のNHKホールで行われ、韓国からは、K、BoA、セブン、朴ヨンハの4人が受賞しました。

・韓国戦争で戦死した韓国軍兵士の遺骨の発掘は、0.8%にとどまっていることが陸軍の資料で確認されました。それによりますと、韓国戦争で戦闘が行われた場所での韓国軍戦死者の遺骨発掘作業が2000年から始まり、去年末までに合わせて1090人の遺骨が発掘されました。しかし、これは今も土の中に埋もれたままになっていると推定される13万5000人のうちの0.8%に過ぎません。

・新聞を購読している世帯は全体の半分に満たない43%という調査結果が出ました。新聞社別の占有率は、朝鮮日報が31.5%とトップを占め、次は中央日報25.9%、東亜日報23.3%、ハンギョレ新聞4.7%、毎日経済4.6%、釜山日報4.2%でした。

・韓国に旅行に来た外国人観光客は、ショッピングで困っていることが最も多いことが分かりました。去年一年間、韓国観光公社の観光苦情申告センターに届け出があった苦情をみますと、外国人の場合、購入した製品が不良品だったなどショッピング関連が19.7%と最も多くを占めており、次は、タクシー14.7%、宿泊10%でした。

・今年の桜の花の開花は、去年より8日早く今月24日から済州島南海岸の西帰浦から咲き始めると予想されています。気象庁によりますと、今年の桜前線は、24日に済州島から始まり、28日頃、慶尚道に上陸して、軍港祭で有名な慶尚南道鎮海市は来月初めごろ、ソウルは去年より4日早い来月8日ごろから桜が咲き始めると予想されるということです。

・中部地方は10日夜から今年初めての黄砂が流れ込み、11日は全国的に黄砂の影響を受けるものとみられています。中国北西部で発生し韓半島に流れてくる黄砂は、2000年以降急増しており、黄砂に含まれている汚染物質も最高で27倍増えていることが環境部の調べで分かりました。

・韓国外換銀行が公示した10日午後3時の為替レート、日本の円100円は、827ウォン73銭で、前日より2ウォン46銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、980ウォン20銭で、前日より2ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1320.07で、前日より8.86ポイント上昇しました。

・10日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、プラス13度6分でした。11日は、気圧の谷の影響で中部地方は雲が多く、その他の地域では一時雨が降るでしょう。11日の全国の朝の予想最低気温は、プラス2度から8度、日中の最高気温は、8度から16度の予報となっています。

3月9日木曜日

・北韓が8日、東海に向けて複数の短距離ミサイルを発射したことを、韓国政府が確認しました。韓国政府関係者によりますと、8日午前と午後の2回にわたって、北韓北東部沿岸の咸鏡南道咸興(ハムフン)付近で複数のミサイルが発射され、いずれも100キロ前後の距離を飛んで、東海に落ちた可能性が高いということです。これについて韓国政府は、北韓がこの時期に行う通常の訓練で、直ちに安全保障に影響を与えるものではないという見方をとっています。北韓が今回発射した短距離ミサイルは、去年5月に東海に向けて発射した新型ミサイルのKN-02と似たような機種とみられています。

・アメリカ政府は、北韓が8日に2回にわたって短距離ミサイルを発射したことを確認するとともに、「周辺地域だけでなく世界への脅威になっている」と非難し、北韓に対して、6カ国協議への復帰を改めて求めました。

・盧武鉉大統領はエジプトを訪問を終え、韓国時間で9日夕方、専用機でアフリカ中西部のナイジェリアに入りました。盧武鉉大統領はナイジェリアの首都、アブジャに到着し、韓国時間で、10日朝、オバサンジョ大統領と首脳会談を行います。ナイジェリアには3日間滞在する予定です。

・日本を訪れている野党ハンナラ党の朴槿恵代表は、9日、日本記者クラブで講演し、日本の首相の靖国神社参拝について、「隣国の国民のことを配慮し、これまでのものと代わる成熟した方法を見つけなければならない」と強調しました。朴代表はこの中で、「これからの韓日関係は20世紀の不幸な過去を克服し、21世紀にふさわしい新しいビジョンが必要だ。1965年の韓日国交正常化が両国関係に新しい時代を切り開いたとするならば、これからはわれわれが歴史の新しい転機を作らなければならない。東アジアもEU=ヨーロッパ連合のような共同体に発展させるべきだが、そのためには、相互の信頼の回復が大切で、第一歩として、過去の歴史に対する正しい認識が必要だ。まず、両国の指導者や有識者らが歴史についての真の対話を始め、両国の子どもたちが共有できる共同の歴史教科書を作り上げ、われわれの子孫は過去のことから自由になるようにしなければならない」と述べました。

・政府は、8日、日本の植民地時代に日本などに強制連行された韓国人のうち、死亡した人の遺族らに、1人あたり2000万ウォンの慰労金を支給する案をまとめました。8日開かれた官民合同の委員会によりますと、日本の植民地時代に韓半島から強制連行された人のうち、日本などで死亡した人やけがをして戻ったことが確認された2万人を対象に、1人あたり最高2000万ウォンの慰労金を支給し、けがをせずに無事帰国した人の場合にも、年間50万ウォンの限度内で医療費を支援するなどとすることにしています。

・去年12月に国会で成立し、その後、施行された「親日反民族行為者財産国家帰属法」にもとづいて、政府は、親日派の子孫が国を相手どって提起した土地回収訴訟のうち国が敗訴して、親日派の子孫に返還された土地について、所有者となった3件、3人が、第3者に売却したり賃貸できないようにする、処分禁止の仮処分申請をソウル中央地方裁判所など管轄裁判所に出しました。今回の措置はすでに返還された土地についても、これを国が取り戻すためのもので、今後、親日派の財産を国に帰属させる作業を本格的に進めるものとみられます。

・韓国銀行の金融通貨委員会は9日の月例会合で、政策金利をこれまでどおり4%に据え置くことを決めました。韓国銀行の金融通貨委員会は、2月の輸出と民間消費が堅調に伸び、景気の回復基調が続いているうえ、物価も安定していることから、金利を据え置くことにしたとしています。

・ES細胞論文のねつ造が問題になっているソウル大学の黄禹錫教授研究チームが誕生させた「世界初のクローン犬」について、イギリスの科学雑誌「ネイチャー」は、9日付けで、クローン犬は本物だとする検証結果を掲載しました。

・アメリカの国務省は8日、各国の人権状況をまとめた報告書を発表し、韓国については、「国際結婚が増えているにもかかわらず、血筋を重視する慣習のため、少数人種に対する差別が多く、女性に対する差別も依然として残っている」と指摘しました。

・韓国と日本を結ぶ航空路線が今年上半期中に大幅に増えることになりました。建設交通部によりますと、去年末の韓国と日本の航空当局間の協議で、ソウルと函館、旭川、小松、釜山と札幌、広島をそれぞれ結ぶ新路線の開設で合意するとともに、9つの路線の増便で合意しました。これにもとづいて、8日、大韓航空とアシアナ航空に各路線の振り分けが行われ、大韓航空は11の路線を、アシアナ航空は13の路線を確保し、近く、具体的な運行スケジュールを決めることにしています。

・去年、韓国国内で販売された自動車は一昨年より2.1%増えて、115万台に達し、世界で14番目であることが分かりました。

・韓国中部の大田市に初めての地下鉄が完成し、8日から市民の試乗会が始まりました。大田の地下鉄1号線は、大田市の東西を結ぶ路線で、大田広域市が96年から建設を進めてきましたが、このうち、東区パンアム洞と、政府庁舎のある西区ドゥンサン洞の間12.4キロが完成しました。この区間には、12の駅があり、途中で、大田駅とも連絡しています。地下鉄が完成したのは、ソウル、釜山、大邱、仁川、光州に次いで6番目です。大田地下鉄1号線は来週16日から営業運転に入ります。

・東欧スロベニアのリュブリャナで行われている、フィギュアスケートの世界ジュニア選手権で、韓国時間で8日、韓国の金妍兒(キム・ヨナ)選手(15)が女子のショートプログラムを1位でスタートしました。金妍兒選手は、10日に行われるフリースケートの成績で、韓国のフィギュアスケートでは初めての世界ジュニア選手権の優勝を狙うことになります。

・韓国外換銀行が公示した9日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、830ウォン19銭で、8日に比べて、3ウォン94銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、982ウォン20銭で、8日に比べて、10銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1311.21で、8日より2.84ポイント下落しました。

・9日のソウルは曇り、午後3時の気温は今年最高の15度3分でした。10日は北西部からの気圧の谷の影響を受けて、全国的に次第に雲に覆われ、午後から雨になる所もあるでしょう。10日の朝の予想最低気温は、プラス1度から8度、日中の最高気温はプラス12度から19度という予報です。

3月8日水曜日

・エジプトを訪問している盧武鉉大統領は7日夜、カイロの大統領宮殿でムバラク大統領と首脳会談を行い、IT=情報通信分野で協力することになりました。両国の首脳は、中東とアフリカのITハブ国家建設を進めているエジプトに韓国が協力すればメリットが大きいと評価し、超高速インターネット、移動通信、DMBなどの分野で緊密に協力することになりました。両国の首脳はまたエネルギーの開発、空港、石油化学施設などエジプトでの建設事業、防衛産業への韓国企業の参入を拡大していくことになりました。会談ではまた盧武鉉大統領が中東和平に向けたエジプトの努力を高く評価すると述べたのに対して、ムバラク大統領は北韓の核問題の平和的な解決に向けた韓国政府の努力に支持を表明しました。またムバラク大統領は首脳会談の後の共同記者会見で、潘基文外交通商部長官が国連の事務総長に立候補したことについて、協力と支持を表明しました。盧武鉉大統領は8日はカイロのアラブ連盟本部を訪問してアラブ連盟加盟22カ国の代表と会談し、韓国とアラブ諸国との関係強化を協議する予定です。

・日本を訪れている野党ハンナラ党の朴槿恵代表は8日午前、小泉首相と会い、歴史問題など韓日間の懸案について話し合うとともに、政治指導者は言動に注意しなければならないと述べました。総理官邸で40分間行われたこの会談で、朴槿恵代表は「最近の韓日関係は、独島(日本でいう竹島)問題、小泉首相の靖国神社参拝、歴史教科書のわい曲問題などで1年間冷却状態に入っている」と指摘し、政治指導者の慎重な言動と指導力が求められている」と述べて、小泉首相の靖国神社参拝中止を要請しました。朴槿恵代表はさらに小泉首相が改革政策を通じて日本経済の不況を克服しているように、外交関係でも改革をしてギクシャクしている韓日関係の解決をはかっていくよう要請しました。これに対して小泉首相は「さまざまな困難を乗り越えて今日がある。韓日の友好協力関係を発展させていこう」と答えるにとどめました。

・韓国駐留アメリカ軍のベル司令官は、北韓が沖縄、グアム、そしてアラスカまで到達できる中距離ミサイルを実践配備する準備をしているとみられる報告があった」と述べました。ベル司令官は7日、アメリカのワシントンで開かれた連邦議会上院軍事委員会の国防予算聴聞会でこのように述べるとともに、「北韓の通常兵器は老朽化しているものの、ソウルを射程圏内に収めた砲が250も配置され、規模とともに前進配置されていることから韓国にとって甚大で持続的な脅威になっている」と語りました。ベル司令官はまた「韓国の防衛費分担が2004年に比べて減っている。韓国が適切な防衛費分担を行う用意があるかどうかは、韓国がアメリカ軍の駐留を願っているかどうかを示すことになる」と述べて、韓国政府に対して、韓国駐留アメリカ軍の費用分担を増やすよう求めました。

・北韓の偽アメリカドル製造とアメリカの制裁措置をめぐって米朝間の政府高官による協議がニューヨークで行われ、北韓の李根(リ・グン)米州局長は「北韓に対するアメリカの圧迫が続く限り、6カ国協議に応じない」と述べました。李根局長は、「アメリカは北韓の偽札製造問題と6カ国協議とは関係ない、北韓が6カ国協議に復帰することを望んでいると述べたが、それはアメリカの希望を表現しただけのもので、北韓はアメリカの圧迫が続く限り、6カ国協議には出られない」と強調しました。李根局長はさらに、「偽札についての協議は前向きな話し合いだった。アメリカとの差を確認できたことは有意義だった」と述べました。

・北韓は開城工業団地の韓国企業に対して初めて従業員の賃金引上げを求めてきました。統一部によりますと、北韓は先月初め、南北で作っている開城工業地区管理委員会を通じて、月給50ドルとなっている北韓従業員の賃金を4%引き上げることと、職種によって賃金を多く支給することなどを求めてきました。このような要求は2004年末に韓国企業が開城工業団地に入って以来、初めてのことです。統一部は北韓の要求を受けて、来週14日、開城工業団地に進出している韓国企業の意見をまとめて、企業の負担にならない線で北韓と協議を続けていく方針です。

・薄膜液晶パネルの合弁メーカー、LGフィリップスが世界最大の100インチ型のLCDパネルの開発に成功したと、8日、京畿道坡州市の工場で発表しました。この製品は高画質テレビの標準画面比率の16対9のワイド型テレビ用LCDパネルで、画面の大きさは横2.2メートル、縦1.2メートルで、LGフィリップスが独自に開発した銅配線技術を使って622万画素の鮮明な映像をゆがみなく再現できます。これまでLCD市場は去年3月に三星電子が開発した82インチ型が最大の大きさで、商用化された製品としては日本製の65インチが最大でした。

・KTXの女性乗務員およそ400人は鉄道労働組合がストライキを中止したあとも、正規職への転換を求めてストライキを続けていますが、韓国鉄道公社は7日、そのうち70人に対して職種から外すという事実上の解雇通報を携帯電話の文字メッセージで送りました。韓国鉄道公社はまたストライキ中の女性乗務員が10日午後6時までに業務に復帰しなければ、職種から外すか契約を解除すると警告しました。

・経済自由区域内の初めての外国人学校となる松島国際学校の起工式が8日、仁川市の松島埋立地で行われました。松島国際学校は韓国に住む外国人子女の安定的な教育をはかるために去年制定された「経済自由区域と済州国際自由都市の外国教育機関 設立運営特別法」にもとづいて設立されたもので、再来年2008年9月に最初の新入生350人を選抜する予定です。学校の運営はアメリカの非営利法人のインターナショナル・スクール・サービス(ISS)が幼稚園から高校までの13年間の課程を担当することになっており、教師はアメリカ、カナダ、オーストラリアなど英語圏国家から採用し、生徒は韓国に住む外国人子女を原則としていますが、韓国人にも資格を与えることにしています。

・朴チャヌク監督、イ・ヨンエ主演の韓国映画「親切なクムジャさん」がポルトガル第2の都市、ポルトで開かれた第26回ポルト国際映画祭の「オリエント・エクスプレス」部門で、最優秀作品賞を受賞しました。またキム・ギドク監督の映画「弓」が審査委員特別賞に選ばれました。

・アシアナ航空は来週12日から4カ月間、ジャンボ機1機の機体に韓国のサッカー代表選手の写真を貼りつけて運航することになりました。写真つきの飛行機となるのはボーイング747型機1機で、機体の外側に朴智星(パク・チソン)、李榮杓(イ・ヨンピョ)、朴ジュヨンら主な国家代表選手11人が2列に並んでいる大型写真を貼りつけました。この旅客機は12日、仁川発香港行きのOZ721便から運航され、ドイツ・ワールドカップが終わる7月9日まで各国との間の空を飛ぶことになっています。

・韓国外換銀行が公示した8日の為替レート、日本の円100円は、834ウォン13銭で、前日に比べて4ウォン4銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは982ウォン10銭で、前日に比べて5ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1314.05で、前日より2.62ポイント下落しました。

・8日のソウルは晴れ、午後3時の気温は10度でした。9日は高気圧の影響を受けて全国的におおむね晴れとなるでしょう。9日の予想最低気温は氷点下2度からプラス7度、日中の最高気温は11度から18度という予報です。

3月7日火曜日

・盧武鉉大統領は、アメリカとの間で近く本交渉が始まるFTA=自由貿易協定の見通しについて言及し、「韓国は金融業や、法律、会計、コンサルティングなどサービス部門で先進国に遅れを取っている。先進国との格差を縮めるためにも思い切って開放する計画だ」と述べました。盧大統領は、韓国時間で7日未明、訪問先のエジプト・カイロで現地に住む韓国人との懇談会に出席してこのように述べ、「サービス部門は、世界最高水準の国々との競争でレベルを向上させることが大事だ」と強調しました。盧大統領はこれに先立って6日夜、エジプト国営TVのニュース番組に出演し、アフリカへのODA=政府開発援助を2008年末までに今の3倍に拡大する計画を明らかにしました。これが実行されますと、韓国のアフリカに対するODAは年間1億ドルに増えます。盧武鉉大統領は、韓国時間で7日夜、ムバラク大統領と首脳会談し、両国の実質的な協力拡大について話し合う予定です。

・韓国と日本の外務次官による第2回戦略対話が5カ月ぶりに6日、東京で行われ、韓国の柳明桓外務次官は、日本の谷内正太郎外務次官に対して、日本が正しい歴史認識を持ち、それに見合った行動を実践するよう求めたと、外交通商部が明らかにしました。また会談で柳明桓外務次官は、小泉首相の靖国参拝が続く限り、両国首脳同士の会談は、開催が困難だとする見解を示しました。

・韓日外務次官による戦略会議に臨むため6日東京を訪れた柳明桓外務次官は、会議の後、麻生太郎外相と会って、来年1月から任期が始まる第8代国連事務総長に立候補する潘基文外交通商部長官への支持を要請しましたが麻生外相は立場表明を留保したと、朝日新聞が7日、伝えました。それによりますと、麻生外相は、「次期国連事務総長はアジアから選出されることが望ましい」としながらも、各国から候補が名乗りをあげているのでさらに検討する必要があると述べたということです。

・野党ハンナラ党の朴槿恵代表が、東京と大阪を訪問するため7日午前、仁川空港を出発しました。朴槿恵代表が第1野党の代表として海外を訪問するのは去年3月のアメリカ訪問と、5月の中国訪問に次いでこれが3度目です。朴代表は、11日までの日本滞在中、小泉首相をはじめ、安倍官房長官、麻生外相ら政府と議会指導者らと会って、靖国問題などでギクシャクしている韓日関係の修復や北韓の核問題などについて意見を交わす予定です。

・北東アジアの安全保障をテーマにアメリカのシンクタンクが主催する非公開セミナーが、6日、ニューヨークで開かれ、アメリカと北韓の政府関係者が4カ月ぶりに直接対話を行いました。セミナーには北韓から李根外務省局長と、韓成烈国連次席大使が、アメリカからは、国家安全保障会議のグリーン前アジア担当専任補佐官ら政府や学界関係者30人あまりが、韓国からは魏聖洛(ウィソンラク)駐米公使が出席しました。アメリカと北韓は、6カ国協議再開の妨げとなっている 北韓によるアメリカ偽ドル札製造問題について互いに率直な意見交換をした模様です。アメリカと北韓は、現地時間で7日、金融制裁に関する協議を行うことになっており、6カ国協議再開への突破口が作られるかどうか関心が集まっています。

・韓国とアメリカとのFTA=自由貿易協定の締結に向けた本交渉が、6月5日から5日間、ワシントンで行われることになりました。韓国とアメリカは、6日、ソウルの外交通商部で予備交渉を行い、FTAの締結に向けた本交渉を6月、7月、9月、10月、12月の計5回、ソウルとワシントンで交互に開催することで合意しました。両国はまた、6月に始まる本交渉に先立って5月初めに協定文書の草案を交換し、これをたたき台に交渉を進めることや、効率的な交渉のため分野別の分科会を設置することなどについて意見が一致しました。外交通商部の関係者は、交渉期限を設けておらず、交渉がスムーズに進めば年内にも妥結する可能性があるとしています。

・映画館での韓国映画の上映日数を義務づけた映画のスクリーンクォーター制を今の半分に縮小する「映画振興法施行令改正案」が7日の閣議で議決され、7月1日から韓国映画の義務上映日数が73日以上に減ることになりました。韓国は、ハリウッド映画による韓国映画市場の浸食を防ぐため1967年からスクリーンクォーター制を導入し、数回にわたって修正を行ってきましたが、今回、議決された映画振興法施行令改正案は、韓国映画の義務上映日数を、年間上映日数の5分の2にあたる146日以上から、5分の1にあたる73日以上へと縮小するものです。これに対して映画監督や俳優、制作者らは、従来のスクリーンクォーター制に定められた146日以上の上映を訴えて146日間の徹夜ろう城を行う方針で、6日からソウル中心街の光化門にテントをはって抗議集会を行っています。

・北韓が、中国との国境を流れる鴨緑江河口の「緋緞島」を新しい経済特区の候補にしていると、東京新聞が7日伝えました。それによりますと、北韓当局はこの島の住民を他の地域に移住させた後、金融センターを建設して外部に開放するとみられるということです。

・北韓が射程距離2500キロのミサイル18基を分解状態でイランに供給したことが確認されたと、ロイター通信が7日、報道しました。

・仁川国際空港が、世界で1番良い空港に選ばれました。仁川国際空港は、7日、アラブ首長国連邦のアブダビのホテルで開かれた第2回空港サービス・品質サービス国際会議で、大賞の「最優秀空港賞」など4部門に輝きました。

・都会に住む40代前半のサラリーマンの世帯所得が、40代後半のサラリーマンを上回りました。また教育費は40代後半、外食費は50代前半、医療費は50代後半が最も支出が多いことが分かりました。

・観客動員数1180万人を突破し、「ブラザーフッド」の最高記録を塗り替えた韓国の時代劇映画「王の男」が、来年春、日本で上映されることになりました。日本の映画株式会社「角川ヘラルド」と韓国の制作・配給2社による初めての共同配給方式になるということです。

・韓国人は、地上波TVを見たり新聞を読んだりする時間が減っている反面、ケーブルTVやインターネット放送などのニューメディアやラジオの利用時間は増えていることが分かりました。KBSとソウル大学言論情報研究所が、去年10月15日から3日間、10歳以上の国民3519人を対象にメディアの利用時間について調べた結果、5年前の2000年と比べてTVは15分から23分、新聞は2−3分利用時間が短くなっているのに対して、ニューメディアの利用時間は5分から11分、ラジオは3分から7分長くなっていました。

・サッカーワールドカップのドイツ大会で韓国がベスト16以上に進めると考えているサッカーファンが93.1%にものぼっていることが世論調査の結果、分かりました。

・韓国プロサッカー「Kリーグ」の開幕戦が、今週日曜日の12日に全国7つのサッカー場で同時に行われます。今年のKリーグは、▼新たに昌原の慶南FCが加わって14チームとなり、▼富川SKがホームグラウンドを済州島に移転して「済州ユナイテッドFC」に名前を変えた他、▼各球団が保有できる外国人選手が1人減って3人となるなど様々な変化があります。去年優勝した蔚山現代が今年も優勢が予想される中、水原三星、FCソウル、城南一和も合わせて4チームが優勝争いをするのではないかとみられています。

・韓国外換銀行が公示した7日午後3時の為替レート、日本の円100円は830ウォン09銭で、前日に比べて、2ウォン45銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、976ウォン60銭で、 前日に比べて2ウォン20銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1316.67で、前日より28.09ポイント下落しました。

・7日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、10度5分でした。8日も引き続き高気圧の圏内に入り、全国的におおむね晴れるでしょう。8日の全国の朝の予想最低気温は、氷点下4度からプラス7度、日中の最高気温はプラス10度から17度の予報となっています。

3月6日月曜日

・盧武鉉大統領が、エジプト、ナイジェリア、アルジェリアのアフリカ3カ国を訪問するため6日午前、夫人の権良淑女史とともに特別機でソウル空港を発ってエジプトの首都、カイロに向かいました。韓国大統領のアフリカ訪問は、1982年の全斗換元大統領以来24年ぶりです。

・鉄道労組がストライキに突入した3月1日に国務総理がゴルフを楽しんでいたことは不適切な行為だとして野党側から辞任を迫られている問題で、李海?国務総理は、5日、国民に謝罪するとともに、盧武鉉大統領に事実上、辞意を表明した模様です。李総理は、5日、総理室の李カンジン広報首席を通じて、「思慮深くない行動で国民のみなさんにご心配をおかけしたことを深くお詫びします」と述べるとともに、自らの去就については、6日から始まる盧武鉉大統領のアフリカ訪問が終わった後で大統領と協議して決めたいという意向を示しました。青瓦台の関係者によりますと、李総理は4日夜、盧大統領に電話をかけて国民への謝罪計画を伝えるとともに、去就については大統領の帰国後にご相談申し上げたいと述べました。これに対して盧武鉉大統領は、帰国後に話し合おうと答えたということです。李総理は、以前にも山火事や水害などが起きた際にゴルフをしたことが発覚して非難されたことがありますが、今回は、鉄道労組がストライキに突入し、しかも日本による植民地からの独立運動記念日にもあたる3月1日に、釜山で商工人らとゴルフをし、メンバーの中には過去、不法政治資金提供の罪で処罰を受けた企業が含まれていたことから、世論の厳しい批判を集めています。

・これについて野党ハンナラ党の李季振スポークスマンは、5日、論評を出し、李海?国務総理は、国務総理の辞任にとどまらず国会議員も辞任すべきだと訴えました。ハンナラ党は、盧武鉉大統領がアフリカ訪問からの帰国後に李総理の辞意を受け入れない場合、民主労働党や民主党と共同で、国務総理の解任案を国会に提出する方針です。

・ハンナラ党は、現職の国会議員でもある李総理を6日、国会倫理委員会に提訴しました。

・北韓の核問題を協議する6カ国協議の韓国とアメリカの首席代表同士の会合が、4日、仁川空港付近のホテルで行われました。外交通商部が6日発表したところによりますと、6カ国協議の新しい韓国首席代表、千英宇外交政策室長が4日朝、アメリカのヒル国務次官補と会って、核問題をめぐる最近の北韓の動向について意見交換をしたということです。ヒル国務次官補は、インドネシア訪問を終えて帰国途中に仁川空港に立ち寄ったもので、千英宇外交政策室長と朝食を兼ねた初めての韓米首席同士の顔合わせとなりました。

・韓国とアメリカは、FTA=自由貿易協定の締結に向けた本交渉に先立つ政府間の予備交渉が、6日、ソウルの外交通商部で開かれました。会議では、韓米FTA交渉の首席代表が出席し、第1回交渉の開催時期や場所など今後の交渉日程や協定文書草案の交換時期などについて話し合われた模様です。

・黄禹錫教授チームの論文ねつ造事件を捜査しているソウル中央地方検察庁の特別捜査チームは、6日、黄教授がサイエンスに掲載した2005年論文のデータねつ造を指示したことを認めたことから、補完捜査を進めていると明らかにしました。検察によりますと、黄禹錫教授は、患者の皮膚細胞からES細胞11個を作ったとされる2005年論文に関し、ES細胞4番から11番についてのDNA分析データの捏造を黄教授チームの幹細胞チーム長をしていた権デギ研究員に指示したことを初めて認めたということです。しかし検察は、黄教授が、世界で初めてヒトクローン胚から胚性幹細胞を作ったとする2004年論文については、捏造の疑惑を一切否定していると明らかにしました。

・保健福祉部は、試験管ベビーの施術を行う不妊夫婦に対して、6日から最大300万ウォンを支援することにしました。これは少子高齢化が進む中、高額の費用がかかる試験管ベビーの施術を希望する不妊夫婦に対して、政府が、150万ウォンずつ年に2回、計300万ウォンを支援するものです。韓国には、不妊カップルが2000年末の時点で140万カップルおり、結婚している女性の不妊率は13.5%と推定されています。

・1日から始まっていた韓国鉄道労働組合員によるストライキは4日午後、解除されましたが、高速鉄道KTXの女性乗務員の乗車拒否は当分の間、続くことになりました。

・韓国で話題を集めている李ジュンイキ監督の時代劇映画「王の男」の観客動員の累計が5日、1180万1060人に達し、最高観客動員数を記録しました。これまでの最高記録は、2004年にウォン・ビン、チャン・ドンゴンが主演した 「ブラザーフッド」(韓国名 「太極旗を翻して」)の1174万人で、達成までに100日かかりましたが、「王の男」は、去年12月29日に公開されてからわずか67日目で新記録を塗り替えました。

・年俸1億ウォン以上の高所得サラリーマンが、9万6519人にのぼっていることが分かりました。国民健康保健公団が、サラリーマンおよそ956万人について去年一年間の賃金を分析した結果、年俸が6億ウォン以上のサラリーマンは1580人で、3億ウォン以上が5800人、2億ウォン以上も1万4900人でした。一方で、1000万ウォン以下の低所得サラリーマンは86万4000人で、安い月給で働くサラリーマンも少なくないことが分かりました。

・野球の国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」1次リーグ最終日の5日、韓国が日本に3対2で逆転勝ちし、アジアラウンド1位となりました。5日午後6時から東京ドームで行われた韓国対日本との試合、韓国は、1対2で日本にリードされていた8回表、1死1塁で読売ジャイアンツで活躍している?承Y選手が、右翼スタンドに2ランホームランを放ちました。これで韓国は日本に3対2で逆転勝ちして3戦全勝とし、1次リーグA組、アジアラウンドの1位を決めました。韓国は、アジアラウンド2位の日本とともに、12日からアメリカカリフォルニア州のアナハイムで始まる2次リーグで、B組の上位2チームと準決勝進出をかけて戦うことになっており、韓国は13日、B組1位とのリーク戦を行います。2次リーグでの韓国対日本の試合は現地時間で16日正午から始まります。

・「ワールド・ベースボール・クラシック」1次リーグの3回戦、日本との試合で逆転2ランホームランを打った?承Y選手(30)がアジアラウンドのホームラン王に輝きました。?承Y選手は、4日行われた中国との試合でもホームラン2本を打っており、1次リーグで合わせて3つのホームランを記録し、日本の多村選手を抑えてホームラン王になりました。?承Y選手はまた、今大会で7打点をあげ、日本の西岡選手とともに打点王の栄誉も手にしました。?承Y選手は、三星ライオンズで活躍していた2003年10月、シーズン56本のホームランアジア新記録を達成し、日本の王貞治選手ら3人が持っていたアジア記録を塗り替えています。また起亜タイガーズの李鍾範選手(36)は、5安打で打率0.556となり、0.5の日本の西岡選手にわずかの差で勝って打撃王になりました。

・韓国野球委員会のシン・サンウ総裁は、「ワールド・ベースボール・クラシック」1次リーグの日本との試合を3対2で逆転勝ちした韓国選手団に10億ウォンの特別ボーナスの支給を約束しました。シン・サンウ総裁はまた、韓国が「ワールド・ベースボール・クラシック」で準決勝に進出した場合、兵役に服していない選手らの兵役を免除することについて国防部と協議することを改めて約束しました。

・首都圏各地は6日朝、濃い霧に覆われ、午前9時前に金浦空港と国内各地の空港を結ぶ空の便と、仁川国際空港を離着陸する国際線の合わせて37便が欠航しました。

・韓国外換銀行が公示した6日午後3時の為替レート、日本の円100円は832ウォン54銭で、先週の金曜日に比べて、1ウォン91銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、974ウォン40銭で、先週の金曜日に比べて3ウォン10銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1344.76で、先週の金曜日より15.81ポイント上昇しました。

・6日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、11度8分でした。7日は、全国的におおむね晴れますが、中部地方は午後から次第に雲が広がるでしょう。7日の全国の朝の予想最低気温は、氷点下4度からプラス7度、日中の最高気温はプラス11度から18度の予報となっています。

3月4日土曜日

・1日から続いていた韓国鉄道公社労働組合によるストライキが4日、解除されました。鉄道労働組合は、4日午後2時にこれ以上、国民に不便を与えないようにするためストライキを中止し、業務に復帰すると宣言しました。鉄道労組はしかし、公社側への要求事項に対する闘争は今後とも継続していくとしています。組合側がストライキを撤回する方針を決めたのは、警察による組合員の検挙が強化したのと、公社側がストに参加した組合員に対する責任追及の度合いを強めていることから業務に復帰する組合員が増えていることが要因とみられています。これで1日午前1時から始まった全国鉄道労働組合によるストライキは、85時間で終了しました。

・ところで、韓国鉄道公社の労働組合は、組合がスト解除宣言をする前の4日朝から組合員が次々と業務に復帰し、列車の運行率も次第に回復に向かっています。鉄道公社によりますと、4日正午現在、ストライキに参加した組合員1万6800人あまりのうち、53.6%の9000人あまりが業務に復帰しており、4日午後からは列車の運行回数が大幅に増えました。しかし正常なダイヤに戻るのは5日以降になるものとみられています。また鉄道公社と相互乗り入れしている地下鉄1号線、3号線、4号線は、鉄道公社の機関士857人全員が3日夜、業務に復帰したことから4日午後から次第にほぼ正常運転となりました。韓国鉄道公社は、今度のストライキによる損失は推定で101億ウォンにのぼるとしています。

・韓国は、4日、野球の国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」1次リーグの2回戦を中国と戦い、10対1で9回ゴールド勝ちし2勝目をあげ、アメリカで行われる2次リーグに事実上、進むことになりました。この試合、韓国は、読売ジャイアンツで活躍している李スンヨプ選手が、韓国チーム初のホームランを放つなど、ホームラン2個と18安打の猛攻撃で中国を10対1で大破しました。韓国は5日夕方6時から、日本との3回戦を控えていますが、3日の台湾との試合を2対0で勝っていることから、事実上、12日からアメリカで行われる2次リーグに進出することになる見込みです。

・与党ウリ党は、3日、中央委員会議を開いて党が5月の地方選挙に向けた体制に入ると宣言し、候補選定業務を管理する選挙管理委員長に女性の韓明淑議員を選びました。また会議では、候補推せん審査委員長に洪在馨議員、党の外部からの候補受け入れや地方選挙の戦略を総括する地方選挙企画団長に金?珪最高委員をそれぞれ任命しました。

・野党ハンナラ党は3日、5月31日の地方選挙に出馬する予備候補の届け出受け付けを終了しました。その結果、次期大統領選挙に勝つためのバロメーターとされている首都圏「ビック3」のうちソウル市長選挙には、現職の李明博市長が大統領選挙に出馬するため立候補しない意向を表明していることから、予備候補に届け出るため国会議員を辞任した孟亨奎氏、洪準杓議員、朴啓東議員、朴振議員、そしてソウル市江南区庁長の権文勇氏の5人が立候補しました。

・金大中政権当時、国家情報院が大統領の周辺人物についても広範囲な不法盗聴をしていたという証言が出てきました。金大中政権時代の不法盗聴事件で、通信秘密保護法違反の罪で起訴されている当時の国家情報院長、?東源氏と、辛建氏に対するソウル中央地方裁判所での3日の裁判で、証人として出席した国家情報院の元幹部は、「99年末からおよそ半年間、国家情報院が当時の金大中大統領の周辺人物についても広範囲に不法盗聴をしていた」と供述しました。

・北韓の朴吉淵国連大使が、国連改革のためとして韓国駐留アメリカ軍国連軍司令部の解体を要求した模様です。

・FIFA=国際サッカー連盟は、鳥インフルエンザの拡散防止のためドイツワールドカップの本大会を見送る可能性があることを初めて示しました。FIFAのブラッター会長は、3日、ドイツの新聞「ビルト」と行った会見で、鳥インフルエンザが人に影響を及ぼす状況になればドイツ政府は何らかの措置を取らなければならず、FIFAはこうした措置を尊重せざるを得ないと述べました。ブラッター会長が鳥インフルエンザと関連して試合中止を示唆したのはこれが初めてです。

・日本の金融庁は、韓国外換銀行の東京支店が、銀行免許を持たずに顧客の資金を海外に送金する「地下銀行」の取り引きを引き受けていたとして、日本の銀行法に基づいて韓国外換銀行の東京支店と大阪支店に対して、今月10日から3カ月間の一部業務停止命令を出しました。これに対して、韓国外換銀行は、日本の金融庁の調査が始まった去年8月以前にすでに東京支店は取り引きを中止したとしており、何ら問題はないとしています。

・4日は、土曜日のため取り引きはありません。前日3日の終値は、日本円100円が834ウォン45銭で、アメリカドル1ドルは971ウォン30銭でした。韓国株式市場も取り引きはありません。

・4日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、8度1分でした。5日日曜日は気圧の谷の影響で、全国的に雲が多く、一時雨が降るでしょう。5日の全国の朝の予想最低気温は、プラス2度から6度、日中の最高気温は、9度から15度と穏やかな気温になる見込みです。

3月3日金曜日

・韓国鉄道公社労働組合によるストライキ3日目の3日、組合員は地域別に散開して抗議行動を行っていますが、このうち京畿道坡州市でストライキを行っていた韓国鉄道公社の組合員32人ら128人が業務妨害などの疑いで警察に連行され取り調べを受けています。また韓国鉄道公社の李チョル社長は2日午後、記者会見し、労働組合とはこれ以上公式の交渉は行わない方針を示すとともに、「ストライキを主導した専従職員ら387人を職制から外して平社員に格下げする懲戒処分とし、今後民事・刑事上の責任をも問う」と述べました。鉄道公社は3日も1850人を職制から外しており、合わせて2240人あまりが懲戒処分を受けたことになります。また政府は3日の労働関係長官会議で「今回の紛争は中央労働委員会の職権仲裁に回されたのにもかかわらず、労組が不法なストライキを行って、国民に多大な不便と経済損失をももたらしている」として厳しく対応する方針を示しました。

・一方、政府当局と鉄道公社が厳しい姿勢を示し、国民の世論もストライキに好意的でないことから、3日未明までにストライキをやめて職場に復帰した組合員が3000人を超えている模様です。鉄道公社のまとめによりますと、今回のストライキに参加している組合員は1万2800人あまりで、3日未明まで職場に復帰した組合員はその25%にあたる3200人だということです。しかし鉄道の正常な運行に必要な機関士の復帰は10%ほどに過ぎず、列車運行の正常化にはさらに時間がかかる見通しです。

・民主労総は3日、非正規職関連法案の国会での成立が4月の臨時国会に持ちこされたことから、ストライキを中止しました。民主労総は、国会環境労働委員会が非正規職関連法案を本会議に回したことに抗議して先月28日と今月2日にストライキを行いました。これについて民主労総のチョ・ジュンホ委員長は3日、記者会見し、「国会が4月の臨時国会で非正規職関連法案の成立を目指した場合、再びストライキに入る」と述べた上で、「韓国鉄道公社の労働組合が非正規職と解雇された従業員の問題解決を求めてストライキを行っている時に、李海チャン(イ・ヘチャン)国務総理はゴルフを楽しんだ」と批判しました。

・李海チャン(イ・ヘチャン)国務総理が、鉄道ストライキが始まった3月1日に釜山でゴルフをしたことについて、野党は総理退陣を主張し、与党内でも自粛の声が出ています。5月の地方選挙に向けて「中立内閣」を求めて李海チャン国務総理の辞任を求めている野党ハンナラ党は「韓国鉄道公社の労働組合による鉄道のストライキで国民が不便を強いられ、全国各地で日本植民地時代の平和独立運動を記念する3・1節行事が行われた時に、国務総理が商工人とゴルフをしたことだけでも、自ら総理ポストから退くべきだ」と批判しました。また与党ウリ党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)議長は3日の党内会議で「今は公職者と政治家ともに自粛するときだ」と述べ、総理に向けた間接的な自粛要請ではないかと受け止められています。

・第3回 南北将官級会談は会談最終日の3日、西の海=西海での軍事的な衝突を防止することなどについて協議しましたが、結論には至りませんでした。また次の将官級会談の日程も決められませんでした。韓国側は2日に続いて、西海での衝突防止に向けた措置と、南北共同の漁業水域を設けることについて話し合うことを提案しました。しかし北韓は軍事的な衝突防止のために海の境界線、北方限界線に代わる新しい線引きを協議することを主張し、会談は決裂しました。

・世界のプロ野球選手が参加して野球の世界一を競う国別対抗戦 第1回ワールド・ベースボール・クラシックが3日始まり、韓国は台湾との初戦を白星で飾りました。東京ドームで行われたA組の初試合、韓国対台湾戦。韓国は4回と5回にそれぞれ1点ずつをとり、ソ・ゼウン、金ビョンヒョン、グ・デソン、朴チャンホという海外で活動している投手で台湾を無失点で押さえて、2対0で勝ちました。2002年からの台湾との国家代表同士の対決では5連勝となります。韓国は4日の中国戦で勝てば、2次リーグへの進出を自力で決めることになります。

・ソウルの南大門、崇礼門が100年ぶりに一般へ完全開放されました。崇礼門は1398年に作られたソウルの最も古い木造建造物で国宝1号に指定されていますが、1899年の路面電車の路線工事で周辺の城郭が取り壊され、その後の都市計画によってロータリーの真ん中に取り残されていましたが、去年5月、崇礼門近くまで歩いていける歩道が設けられました。そして3日は鉄柵で囲まれていた崇礼門の円型の門の中も開放され、記念式典が行われました。崇礼門の開放時間は毎日午前10時から午後5時までです。

・去年11月釜山で開かれたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議の会場となった釜山市冬椿(トンベク)島のヌリマル・ハウスの入場客が開場3カ月あまりで100万人を超えました。ヌリマル・ハウスはAPEC首脳会議が終わった直後の去年11月20日から一般に公開されましたが、全国からの観光客が相次いでおり、2日に入場客100万人を超えました。釜山市は100万人目の入場客の男性に花束と記念品を贈るイベントと行うとともに、ヌリマル・ハウスへの入場客が相次いでいることから、開放をさらに延長して今年8月末までとすることにしました。

・韓国とアメリカの青少年30人が3日、テレビ画像による交流を行いました。これはソウル青少年文化交流センターが両国の青少年が互いを理解してもらおうと行ったもので、韓国の大学生と高校生合わせて15人がソウル龍山区のアメリカ大使館 資料情報センターで、アメリカのシカゴにあるフォン・ストイベン高校で現地の高校生16人が参加しました。最初に発表したアメリカの高校生は「インターナショナル・デー」というテーマで、世界各地からアメリカに移民してきた人たちの文化を示す写真で多文化社会のアメリカの特性を紹介しました。続いて韓国の青少年は「スペシャル・デー」というテーマで韓国の大学修学能力試験日、先生の日をはじめ、若者たちに受けている各種記念日を紹介しました。韓米の青少年がこうした大規模なテレビ画像交流をするのは初めてで、ソウル青少年文化交流センターは、年内にさらに2回行う計画です。

・韓国式中華料理の代表格、ジャジャン麺の発祥の地として知られている仁川市ソンリン洞の中華料理店の建物が近代文化財に登録予告されました。文化財庁は2日、この建物について「中国伝統の建築法で立てられており、建築的な価値とともに、韓国のジャジャン麺発祥の地という生活史的な価値も併せ持っている」と評価しました。

・KBS WORLDのベトナム語放送が3月3日で放送開始1周年を迎えました。ベトナム語放送はこれまで1年間、ニュース、解説、歴史、文化、経済などの多様な情報をベトナム向けに放送してきており、3日と4日には放送開始1周年記念特別番組「韓国、韓国人が好きです」を放送します。

・韓国外換銀行が公示した3日の為替レート、日本の円100円は、834ウォン45銭で、前日に比べて1ウォン39銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは971ウォン30銭で、前日に比べて2ウォン20銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1328.95で、前日より38.75ポイント上昇しました。

・3日のソウルは晴れ、午後3時の気温は4度3分でした。4日は高気圧の圏内から次第に気圧の谷の影響を受けて曇りのち雨となるでしょう。4日の予想最低気温は氷点下7度から0度、日中の最高気温は8度から13度と、2日より3−4度高くなるという予報です。

3月2日木曜日

・盧武鉉大統領は、2日、新しい行政自治部長官に青瓦台の李庸燮(イ・ヨンソブ)青瓦台革新管理秘書官を内定するなど、4人の長官の入れ替えを行いました。これは5月の地方選挙に、与党候補として名乗り挙げている長官らが辞意を表明したことによるもので、文化観光部長官に、金明坤(キム・ミョンゴン)前国立劇場長、情報通信部長官に、?俊亨(ノ・ジュンヒョン)次官、海洋水産部長官に、金成珍(キム・ソンジン)中小企業長を内定しました。また予定されていた環境部長官は、さらに検証が必要だとして発表を見送りました。

・潘基文外交通商部長官は2日、「日本の指導者は日本の過去の歴史認識についての韓国の大統領や国民が持つ認識を、重く受け止めなければならない」と改めて強調しました。潘基文外交通商部長官のこのような発言は、1日、盧武鉉大統領が3・1独立運動の記念式典で、「日本が普通の国、ひいては世界の指導者的な国になろうとするならば、法律を変えて軍備を強化するのではなく、まず先に人類の良心と道理に見合うような行動を取り、国際社会の信頼を得るべきだ」と述べ、これに対して、小泉首相が、「戦没者を追悼するのは、どこの国でも当然のことだと思う。日本の戦後60年の歩みをよく見ていただきたい」と述べたことに反論したものです。

・韓国鉄道公社労働組合員によるストライキ2日目の2日、首都圏の電車の運行が大きく乱れています。ソウル市と仁川市は、非労働組合員や退職者らおよそ60人を投入して、 鉄道公社の輸送負担率が83%にものぼる地下鉄1号線の運行回数を20本増やすなど、全部で50本を増やしました。しかし、それでも朝の出勤時間は、電車の平均運行率が50%以下に下がって10分から30分置きに電車が配車されたため、首都圏の水原、仁川、議政府とソウルとの間を鉄道公社の電車で往復している利用客に大きな影響が出ました。2日は、韓国では新学年が始まり各学校では入学式が行われ、地下鉄の代わりにバスや乗用車などを利用する人が多く、市内の道路や幹線道路のいたるところで激しい渋滞が続きました。韓国鉄道公社の労使は、1日の夜も交渉を続けましたが意見の歩み寄りが見られず決裂し、会社側はこれ以上の交渉はしないと宣言しています。そして組合員に対して2日午後3時までに業務に復帰するよう指示を出しました。一方、警察庁は、労使間交渉に進展がなければ2日夜か3日未明にも組合員らが立てこもってろう城を続けている場所に1万人の警察官を投入し、組合員たちを強制的に解散させる計画です。これに対して、組合側は、公権力が投入された場合は、全国各地に散らばって各支部別にろう城を続けると強硬な姿勢を見せていることから、事態収拾の見通しは困難な情勢です。

・臨時国会最終日の2日、与党ウリ党が議員全員に拘束令を出して、非正規職関連法案を強行採決する構えを見せており、これに対して、野党も待機して緊張の度が増しています。与党は、2日、司法委員会の全体会議を開いて、非正規職関連法案を採決し、本会議に上程する方針です。しかしこれに反対する民主労働党の議員らが司法委員会の会議室を占拠し、会議ができなくなっている状態です。この法案については、先月28日、国会の環境労働委員会では与党とともに最大野党のハンナラ党が賛成して通過させましたが、ハンナラ党が2日になって、これまでの方針を変え、「2日に非正規職法案を採決すると、法案が司法委員会で5日間審議しなければならないという規定に反することになる。また会議室を占拠している民主労働党の議員らに対して秩序維持権を発動させようとする与党の提案も受け入れられない」としており、今回の臨時国会での採決は難しく、今月20日から開かれる通常国会に持ち越されるものとみられます。一方、非正規職関連法案の国会の本会議への上程に反対している民主労総=全国民主労働組合総連盟は、先月28日に続いて、2日も現代と起亜自動車を中心に一部の職場でストライキに入り、ストライキに参加した人は7万人あまりにのぼりました。

・韓国のハイニックス半導体の幹部4人が、アメリカ市場で半導体の価格談合の罪で有罪を認めたため、懲役刑になる見通しだと、アメリカの法務省が1日発表しました。それによりますと、ハイニックス半導体の韓国本社とアメリカ法人、ヨーロッパ法人に勤めている4人が、99年4月から2002年6月15日までの間に、ほかの半導体会社と談合し、アメリカ市場でのDラム半導体の価格を引き上げる談合行為にかかわっていた疑いで起訴され、4人とも罪を認めていることから、サンフランシスコ連邦裁判所は近く、この4人に対して、それぞれ5カ月から8カ月の懲役刑を下す見込みだということです。価格談合など公正取り引きに違反した行為で韓国人がアメリカで起訴され、有罪判決を受けるのは今回が初めてです。

・EU=ヨーロッパ連合が韓国製の両開き冷蔵庫に対して、ダンピングの疑いがあるとして、暫定的に関税を付加することになりました。EUの執行委員会が1日発表したところによりますと、イタリアにあるアメリカの家電メーカーのワルポール社が提訴したため、去年6月から調べた結果、2002年から去年までに、ヨーロッパ市場での韓国製両開き冷蔵庫の販売は倍以上急増し、市場シェアも80%近くと増えており、この期間中、ヨーロッパ企業の占有率と販売価格が下がっていることをみると、ダンピングの疑いが強いとして、2日から6カ月間、暫定的にLG電子に14.3%、 大宇電子に9.1%、三星電子に4.4%の関税を付加することになりました。

・韓国人が海外で不動産を取得することが完全自由化されました。財政経済部は、2日、外貨準備高が増え過ぎ、ウォン高になることを防ぐとともに、韓国の外貨市場の規模を広げるために、外貨取り引きの規制を緩和することにし、現在、100万ドルまでとなっている住居用の海外不動産の取得限度を2日から廃止することにしました。

・国造幣公社は今年初めから発行した新しい5000ウォン札のうち、紙幣ナンバー101番目から1万番までの9900枚をインターネットの競売専門サイトを通じて競売にかけましたが、この競売収益が3億ウォンを超えたことが分かりました。韓国銀行ではこの収益金すべてを恵まれない人たちに寄付することにしています。

・サッカー韓国代表は、ドイツワールドカップまでちょうど100日を切った1日、ソウル・ワールドカップスタジアムで、アフリカのアンゴラとの強化試合に臨み、1対0で勝ちました。韓国はこれで今年10試合戦って、6勝3敗1引き分けとなりました。今回の強化試合は、朴智星選手など、ヨーロッパでプレーする選手たちが今年初めて合流して行われたもので、韓国は試合が始まるやいなやゴールを攻めまくり、前半22分、朴チュヨン選手が先制ゴールを入れたのが、決勝ゴールとなり、後半守りきってアンゴラを1対0で下しました。試合は気温が氷点下に下がって、後半は雪が降る中行われましたが、ソウル・ワールドカップ・スタジアムは6万3000人あまりで埋め尽くされ、ワールドカップ本大会並みの熱い応援合戦が行われました。またソウル市庁前と清渓川広場には、大型スクリーンが設けられ、韓国の公式サポーターの色の赤いTシャツを着た人たちによる応援が繰り広げられました。韓国チームは、この試合を最後にいったん解散して、Kリーグの試合に没頭し、ワールドカップ直前の5月に再び集まることになっています。

・野球の国別対抗戦「ワールドベースボールクラシック」が3日、東京で開幕しますが、韓国代表は1日、最後の実戦練習として日本の千葉ロッテ・マリーンズと練習試合を行ない、7対0で勝ちました。韓国は「ワールドベースボールクラシック」の開幕日の3日、まず、台湾と戦うことになっており、4日は中国、5日に日本と対戦します。

・韓国外換銀行が公示した2日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、833ウォン06銭で、一昨日の2月28日に比べて、1ウォン91銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、969ウォン10銭で、28日に比べて、1ウォン80銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、1367.70で、28日より3.89ポイント下落しました。

・2日のソウルは晴れ、午後3時の気温はプラス1度2分でした。3日は全国的に冷たい大陸高気圧の圏内に入り、概ね晴れの中、朝晩は氷点下に下がる見通しです。3日の朝の予想最低気温は、氷点下9度から氷点下1度、日中の最高気温はプラス4度から8度という予報です。

3月1日水曜日

・盧武鉉大統領は、3・1独立運動の記念式典で演説し、「日本が普通の国、ひいては世界の指導者的な国になろうとするならば、法律を変えて軍備を強化するのではなく、まず先に人類の良心と道理に見合うような行動を取り、国際社会の信頼を得るべきだ」と述べました。盧武鉉大統領は、1日、ソウルの世宗文化会館で行われた87回目を迎えた3.1独立運動記念日の式典に出席してあいさつし、「この1年間、小泉首相の靖国参拝と、歴史教科書のわい曲、独島問題にいたるまで日本の態度は大きく変わっていない」としてこのように語りました。盧武鉉大統領はまた、「小泉首相は、靖国参拝は戦争に反対する決意を誓う個人の心の問題であり、他の国が干渉することではないと主張しているが、国の指導者の言葉と行動は、当事者の釈明ではなく、その行為が持つ客観的性格によって評価される」と指摘しました。そして盧武鉉大統領は、「われわれは、日本はすでに過去の歴史について謝罪しているため、重ねて謝罪を要求しているのではない。謝罪に見合う行動を要求し、謝罪を覆す行動に反対しているのだ」と強調しました。そのうえで盧大統領は、「隣国に対して間違った歴史を正しく直すよう堂々と要求するためには、われわれの歴史についても間違ったところを直す努力が必要だ」として、韓国の歴史見直しの必要性を強調しました。

・3月1日は、「三一節」、今から87年前の1919年、日本の植民地支配に、国の旗、太極旗を振って、「独立万歳」を叫び命を失った多くの殉国烈士の自主独立精神を称える3.1独立運動の記念日で、国民の祝日です。ソウルの世宗文化会館では第87回記念式典が1日午前10時から、盧武鉉大統領をはじめ関係者3000人が出席して開かれました。また全国各地で多彩な行事が、繰り広げられました。忠清南道天安市の独立記念館では、1000人あまりが集まって3.1節記念式典が行われ、ソウル鐘路区の普信閣では1日正午、独立運動家の遺族ら12人が出席して、普信閣の鐘を打つ行事が行われました。また鐘路区仁寺洞では、およそ1000人の市民が国の旗「太極旗」をかかげて普信閣まで行進しました。

・韓国鉄道公社の労働組合は、中央労働委員会が28日夜、職権仲裁を決めたにもかかわらず、1日午前1時からストライキに突入し、全国の鉄道と首都圏の電車は大きな影響が出ています。 しかしソウルメトロ=旧ソウル地下鉄公社の労働組合は1日未明、労使交渉が妥結し、鉄道と地下鉄の同時ストという最悪の事態は避けられました。鉄道労働組合は、解雇者の復職と増員、鉄道商業化計画の撤回、KTX女性乗務員など非正規職の差別撤廃など組合が要求する争点について労使間で意見の歩み寄りがみられず、最終交渉期限だった28日夜9時に交渉が決裂したことから、予定どおり1日午前1時からストライキに突入しました。鉄道公社は、当分の間、労働組合に入っていない要員らを投入して、KTXは34%、旅客列車は16%、首都圏電鉄は39%、貨物列車は18%程度を運行する計画です。一方、ソウルメトロ=旧ソウル地下鉄公社の労働組合は、ストに入るおよそ2時間前に、争点だった勤務形態の変更について6月末まで労使が協議を続けることや、2%の賃金引き上げに合意したことから、1日午前4時から突入する予定だったストライキを撤回しました。なおソウル地下鉄の5号線から8号線までを経営している都市鉄道公社の労働組合はストライキの計画をたてていません。

・韓国鉄道公社の労働組合がストライキに入ったことで、首都圏の電車の運行が乱れており、ソウル市は新学年が始まる2日から電車を追加投入するなどで対策にあたることになりました。ソウル地下鉄の場合、労使交渉が妥結してストを撤回したソウルメトロが単独運行する2号線は、正常運転されていますが、鉄道公社と相互乗り入れしている1号線、3号線、4号線は、利用者の足に影響が出ています。

・ソウル竜山警察署は、中央労働委員会が職権仲裁措置を取ったにもかかわらず1日からストライキに入った鉄道労組の指導部11人について、業務妨害の容疑で裁判所に逮捕状を請求しました。

・韓国にとって2つ目のFTA=自由貿易協定となる韓国とシンガポールとのFTAが2日、発効します。FTAが発効しますと、両国間の貿易品目の91.6%について特恵関税が付与されるとともに、北韓の開城工業団地で作られた製品も「韓国製」として認められ、関税の優遇措置が受けられるようになります。

・南北をつなぐ鉄道の京義線の列車運行について協議するため27日と28日の両日、北韓の開城で開かれた第11回南北鉄道・道路連結実務者接触は、試験運行の日程も決められずに終了しました。今度の接触で南北が鉄道の試験運行の日程に合意できなかったことから、6月中に列車に乗って平壌訪問を希望している金大中前大統領の北韓訪問の実現が危うくなってきました。

・1905年の日露戦争の際、日本軍が日本に持ち帰り、100年後の去年10月、韓国に返還された石碑、北関大捷碑(ほっかんたいしょうひ)をもともとあった北韓の地に復元させるため、3.1節の1日、韓国から北韓側に引き渡されました。

・KBSの日本現地法人の「KBS JAPAN」は、1日からCS放送の「スカイパーフェクTV」に専用チャンネル「KBSWORLD」を設け、24時間放送を始めました。チャンネルは791で、KBSのドラマや音楽、ドキュメンタリー、教養番組など幅広いジャンルにわたって日本人向けに再編成して放送しています。視聴料は、月525円です。

・去年12月から本放送が始まった日本でいう「ワンセグ」放送、「地上波DMB」に、残り2社が1日から放送に加わり、これで6社全部の放送が出揃いました。このうちKBSのDMBは、全部で4つのチャンネルで構成されており、データチャンネルでは、これまでのニュースと天気の他に、1日から、新たに証券、音楽情報、人気映画の順位、文化情報、就職情報、語学、経済ビジネスなどのサービスを始めました。地上波DMBは、衛星DMBと違って無料ですが、データ放送を利用できる端末機がまだ販売されていないなどの課題が残っています。

・KTは、今年6月ごろ、携帯インターネット「ワイブロ」の商用サービスを始める計画です。WiBro(ワイブロ)とは、Wireless Broadbandの略で、2.3ギガヘルツ帯域の周波数を使う高速ワイヤレスインターネットのことです。これによってソウルや首都圏では、今年の下半期から、時速120キロで走る車の中でも超高速インターネットサービスが利用できることになる見込みです。

・1日は、三一独立運動記念日で国民の祝日のため取り引きはありません。前日28日の終値は、日本円100円が、834ウォン97銭で、 アメリカドル1ドルは、970ウォン90銭でした。韓国株式市場も取り引きはありません。

・1日のソウルは雪のち晴れ、午後1時の気温は、プラス1度でした。2日は、冷たい大陸高気圧の影響で全国的に晴れますが、南西部の全羅南道では一時雪が降るでしょう。2日の全国の朝の予想最低気温は、氷点下8度から氷点下2度、日中の最高気温は、プラス3度から6度の予報です。