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11月30日水曜日

・OECD=経済協力開発機構は29日、韓国の成長率について、家計消費の回復と輸出増加に支えられて今年の成長率は3.9%、来年は5.1%になるという上方修正を発表しました。OECDは韓国について、個人のクレジットカードのバブルが崩壊した後の調整期から回復しており、輸出も活気を帯び始めているとして、今年の経済成長率を3.9%、来年は5.1%、そして再来年2007年は5.2%成長に達するという見通しを示しました。OECDはまた韓国について個人債務の完全解決に向けて努力すること、柔軟な為替政策をとること、不動産価格上昇に税制措置と供給拡大で対応するように勧告しています。

・第42回貿易の日の記念式典が30日午前、ソウルのCOEXで行われ、盧武鉉大統領は、「技術力とブランドパワーをさらに高めよう」と述べました。盧武鉉大統領は記念式典で演説し「韓国は今年、貿易規模5000億ドルを達成することになった。これは世界どこに行っても「Made in Korea」と出会え、韓国製品が誰もが欲しがる名品となっている証拠だ。技術力とブランド・パワーをさらに高めて市場を開拓し、10年後には年間輸出5000億ドル、貿易規模1兆ドル時代を迎えよう」と強調しました。記念式典には韓国が世界12番目の貿易国となるのに寄与した780人に勲章や表彰状が贈られ、1300あまりの輸出企業に賞が贈られました。最高の栄誉に輝く金塔産業勲章は錦湖石油化学など6社が受賞し、三星電子には最高の輸出高を記録したとして400億ドル輸出塔賞が贈られました。またKBSのコンテンツ販売を行う子会社「KBSメディア」が放送コンテンツ分野では初めて「2000万ドル輸出塔」を受賞しました。

・潘基文外交通商部長官は30日の記者会見で「12月12日からマレーシアのクアラルンプールで開かれる韓国・中国・日本とASEAN=東南アジア諸国連合の各国が出席する東アジア首脳会議の期間中に日本の麻生外相と会って、麻生外相の歴史観などについて意見を交換し、韓国政府の考えを伝えたい。麻生外相が参加するかどうかはまだ確認されていないが、麻生外相の慎重な態度が韓日懸案を解決する上でプラスになると思う」と述べました。潘基文外交通商部長官はまたこの東アジア首脳会議の際に韓日首脳会談は検討していないと述べました。

・国連のアナン事務総長が12月7日から9日まで韓国を訪問します。アナン事務総長は韓国、中国、日本、ベトナムを訪問し、12月13日に香港で開幕するWTO=世界貿易機関の閣僚会議に出席します。アナン事務総長は滞在期間中、盧武鉉大統領、潘基文外交通商部長官と会って、北韓の核問題や国連の改革などについて意見を交換することになっています。

・日本の植民地時代に日本に強制徴用されて日本で死亡した韓国人の遺骨返還をめぐる韓国と日本の政府協議が28、29の2日間、ソウルで行われ、韓国は一番多く韓国人を働かせていた福岡県の旧麻生鉱業での韓国人の資料提供を日本側に要請しました。この席で韓国の強制動員真相究明委員会の崔鳳泰(チェ・ボンテ)事務局長は、戦時中、福岡県の旧麻生鉱業に強制徴用された韓国人1万630人の資料の提供を日本側に要請しました。 麻生鉱業は麻生太郎外相の父が経営していた炭鉱で、多くの韓国人が命を失ったとされています。また両国は韓国人の遺骨が保管されている日本の寺を訪ねて、遺骨の保管状況や保管にいたるまでの経緯を調べることにしています。また東京の祐天寺に保管されている138人の韓国人遺骨は、遺族の意見を聞いたうえで、速やかに韓国に返還することで合意しました。

・正社員ではない労働者の労働条件などを盛り込んだ法案をめぐる労使交渉は期限となっていた30日の交渉も決裂し、民主労総=全国民主労働組合総連盟は1日からストライキを行うことになりました。今の通常国会に出されている非正規職保護法案をめぐって、労働界と経営者の代表は今月18日から交渉を行ってきており、30日の交渉で労働界は▼一定期間だけ採用する労働者の採用を制限し、▼違法な手段による派遣社員は正社員にすること、▼同じ仕事をしている労働者には正社員かどうかに関係なく同じ賃金を支払うことなどを主張しましたが、経営者側は受け入れられないとしたため、期限となっていた30日の交渉は決裂しました。このため民主労総は1日から非正規職保護法案の撤廃に向けてストライキを行うことを決めました。

・韓国の製薬会社「ゾングンダン」は鳥インフルエンザの治療薬「タミフル」の製造方法とはまったく違う方法で治療薬の原料を開発するのに成功したと30日発表しました。ゾングンダンが開発した新しい製造方法は、タミフルを作る物質のシキミック アクシド(Shikimic Acid)の代わりに、糖尿病の治療剤を発酵させる過程で出てくる物質を利用するもので、この物質で「タミフル」の主な成分(oseltamivir phosphate)を作ることができたとしています。この方法は「タミフル」の製造特許には触れないということで、ゾングンダンは独自の製造工程と試作品を食品医薬品安全庁に提出するとともに、今後国内外に特許出願する予定です。

・12月1日から携帯端末向けの地上派デジタル放送、日本で1セグ放送と呼ばれている地上波DMB(Digital Multimedia Brodcasting)が世界で初めて韓国で本放送を始めることから、メーカーは端末機製造に本腰を入れています。韓国の電子通信研究院は地上波DMBの利用者を来年は150万人、2010年には1000万人と予想するなど、コンテンツ・ビジネスなどの大きな発展が期待されるとしており、三星電子やLG電子は地上波DMB専用端末機だけでなく、デジカメ、MP3プレーヤーに地上波DMBの受信機能を合わせた新製品を今週から販売します。

・三星電子のテレビ受像機の販売が世界一となりました。市場調査機関によりますと、今年7月から9月までの3カ月間に三星電子が世界で販売したテレビ受像機は売り上げ高で世界の11.1%となり、1位となりました。これは今年4月から6月までの第2四半期に続いての1位です。世界シェアの2位は日本の松下電器、3位はフィリップス、4位はソニー、5位はLG電子の順でした。

・韓国の小・中・高校は来年3月から今の月1回の土曜休みを月2回に増やすことになりました。教育人的資源部は29日、来年3月から始まる来年度の学校の週休2日制計画をまとめました。それによりますと、全国の小・中・高校での週休2日制は今の月1回から月2回に増やし、どの土曜日を休むかは市・道の教育庁で決めることにしています。

・大鐘賞と並ぶ韓国映画の賞、第26回 青龍映画祭の授賞式が29日夜、KBSホールで行われ、最優秀作品に「親切なクムジャさん」が選ばれました。また注目を集めていた主演女優賞は、映画「親切なクムジャさん」で主人公を熱演したイ・ヨンエさんに、主演男優賞には映画「君は僕の運命」でエイズにかかった女性に一途な心を寄せる純真な男性役のファン・ジョンミンさんに贈られました。また南北分断という素材をメルヘンなタッチで描いた「ウェル・カム・トゥ・ドンマッコル」は最多観客賞、助演男優賞、助演女優賞の3つを獲得しました。

・韓国外換銀行が公示した30日の為替レート、日本の円100円は、866ウォン59銭で、前日に比べて2ウォン57銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1033ウォン50銭で、前日に比べて2ウォン80銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2642.49で、前日より36.76ポイント上昇しました。

・30日のソウルは晴れ、午後3時の気温は8度1分でした。1日は低気圧の影響を受けて全国が曇り、済州島など南部地方は雨か雪の降る所もあるでしょう。1日の全国の予想最低気温は氷点下2度からプラス6度、日中の最高気温は6度から15度という予報です。

11月29日火曜日

・韓国の今年の貿易規模が初めて5000億ドルを超える見通しとなりました。産業資源部によりますと、今年1月から10月末までの輸出は2333億ドル、輸入2129億ドルの合計4462億ドルで、年末までには輸出入合わせて5000億ドルを超え、5450億ドル前後になる見通しだということです。韓国の貿易は1963年は5億ドル台でしたが、ほぼ40年でその1000倍に達することになります。貿易規模5000億ドルはメキシコを除いた中南米38カ国の去年の合計貿易規模とほぼ同じで、世界で年間貿易規模5000億ドルを超えているのはアメリカ、ドイツ、日本など11カ国だけです。韓国の主な業種の輸出額は半導体と自動車がそれぞれ300億ドル、携帯電話の端末機が200億ドルです。産業資源部では「主な輸出製品の国際競争力が高まっていることと、プラント輸出、一般機械の輸出なども伸びて、来月初めには年間貿易高が5000億ドルを突破するものとみられる。このままだと10年以内に貿易規模1兆ドルを達成すると期待される」と話しています。

・銀行の自己資本比率が史上最高となりました。金融監督院がまとめたところによりますと、今年9月末現在の韓国の19の銀行など全国的金融機関の自己資本比率は去年末より0.75%高い平均で12.83%と史上最高となりました。銀行の自己資本比率は97年暮れの経済危機で不良債権が多くなって一時一ケタ台にまで悪化しましたが、2000年に10.59%と回復し、その後、徐々に高くなって去年は12%台になっていました。

・日本の麻生外相が26日、小泉首相の靖国神社参拝に関連し「靖国の話をするのは世界で中国と韓国だけだ」と述べたことについて、政府が遺憾の意を表明しました。外交通商部は28日、論評を発表し、「麻生外相の発言は、間違った歴史認識にもとづいており、日本の首相や政治家の靖国神社参拝は、周辺国と国際社会が深く憂慮していることについてまったく耳を傾けていない、分別のない行動だ」と批判しました。また「日本が国際社会から信頼を得て、責任ある役割を果たすためには何よりも日本の政治指導者が歴史に対し謙虚で誠意ある姿勢を持ってほしい」としています。

・民主労総=全国民主労働組合総連盟は、正社員ではない労働者の労働条件などを定めた法案の撤回を求めて、政府との交渉が決裂した場合、来月1日からストライキを始める構えです。今の通常国会には政府がまとめた正社員ではない労働者の労働条件をもりこんだ非正規職保護法案が出されていますが、労働界は「製造業など直接生産業務を除いたすべての業種に派遣社員を認めるなど経営者側に有利な法案だ」として法案の撤回を求めています。民主労総は今月、ストライキの是非を問う組合員投票でストライキ権を確立し、今月30日まで予定されている政府との交渉が決裂した場合、来月1日から通常国会が閉会する9日までストライキを行うと発表しました。民主労総は韓国労総、韓国経営者総協会そして政府との間で交渉を行っており、ストライキの範囲などは近く発表するとしています。

・これについて労働部は「民主労総はストライキという手段をとるより、今行われている労使政交渉の場で対話を通じて意見の隔たりを縮めていき、たとえ合意できなくでも正常な手続きにもとづいて国会審議を通じて民主労総の意見を主張すべきだ」と求めました。労働部はまた民主労総が計画しているストライキは賃上げなど労働条件の改善とは関係のない政治的なストライキで違法であり、このストライキを強行した場合は、法律にもとづいて対応するとしています。

・今月15日、コメ輸入協定の国会での批准に反対する集会の際、警察ともみ合ってけがをした忠清南道の43歳の農民が24日、脳出血で死亡し、野党民主労働党がこれを問題視して、真相究明を求めています。今月15日、ソウルヨイド公園で国会でのコメ輸入協定の批准を阻止しようと大規模な農民集会が開かれ、農民と警察機動隊が衝突して機動隊のバス3台が焼かれ、機動隊員と農民数十人がけがをしましたが、このうち入院していた忠清南道保寧市のチョン・ヨンチョルさん(43)は24日、脳出血で死亡しました。このため国立科学捜査研究所で解剖した結果、「殴打された跡はなく、後ろに倒れた衝撃で脳出血が起き死亡した」と発表しました。これについて農民団体は「警察の暴行によるものだ」と抗議し、警察は「衝突とは関係のない死亡だ」と否定しています。これについて野党民主労働党は28日、記者会見し、「警察の行きすぎた鎮圧行動によるものだ」として国会に委員会を設けて真相を究明すべきだと主張しました。また仏教、キリスト教の各宗教団体による人権委員会も28日記者会見し「国立科学捜査研究所の発表には疑問がある。また国会でのコメ協定の批准は国民の同意なしに行われた」として、死亡原因の究明と根本的な農業対策をたてることを求めました。

・アメリカ産牛肉の輸入を再開するかどうかの決定が2週間後に先送りされました。農林部は29日、 「家畜防疫協議会」を開き、アメリカ産牛肉の輸入を再開するかどうかについて協議しましたが、結論は2週間後に先送りされました。「家畜防疫協議会」は政府関係者、韓国牛協会などの生産者団体、そして消費者団体、大学の獣医学部と医学部の教授ら17人で構成されており、29日の協議では貿易の面からみると輸入を再開せざるをえないという意見と、さらに安全対策が確保されるべきだ、畜産農家に対する対策が先行すべきだなどと反対意見が平行線をたどり、結論は2週間後に再び協議を開いて決めることになりました。韓国は2003年12月、アメリカでBSE=牛海綿状脳症の発生が確認された時から、アメリカ産牛肉の輸入を禁止しています。

・アメリカの時事週刊誌、「TIME」が今年最大の医学ニュースとして、黄禹錫教授とその研究チームによるES細胞とクローン犬の研究を選びました。TIMEが27日、インターネットに掲載した12月5日付けの最新号は、「AからZまで、今年の医学界」というタイトルで、アルファベットのAからZまでをキーワードに、今年の医学界の主なニュースを紹介しています。それによりますと、「今年最大の医学ニュースはなんといっても、黄禹錫教授の研究室で生まれたものだ」として、Cをキーワードにした記事で、複製という意味のCloningを、Sをキーワードにした記事では、ES細胞を意味するStem Cellsをそれぞれ選び、黄禹錫教授のES細胞研究とクローン犬の研究業績を高く評価しました。

・政府と与党ウリ党は29日、来年度の大学修学能力試験のうち、携帯電話やMP3プレーヤーを所持して摘発され、不正行為者とみなされた受験生のうち、故意でない場合は救済することを検討しています。ウリ党の元恵栄(ウォン・ヘヨン)政策委員長は与党会議で「先週の修学能力試験で不正行為者とされ、来年試験を受けられなくなった受験生は35人おり、保護者の団体は憲法裁判所に訴えを出そうとしている。携帯電話の持ち込み禁止は去年のような組織的な不正行為を予防するための措置だったが、故意ではなく携帯電話を持っていた受験生は救済することも検討すべきだ」と述べました。与党内では携帯電話の所持者は去年も処罰したため、今回はMP3所持者だけを救済すべきだという意見も出ています。また青瓦台の関係者も「規定は状況に合わせて適用するもので、受験生を罰することが目的ではない。被害がないようにしたい」と述べて、救済する方針を示しました。

・先週23日に全国で封切られた韓国映画「グァンシクの弟、グァンテ」が、5日間に90万人以上を動員し、新しい記録に迫っています。この映画は、グァンシク・グァンテという名前の相反する性格の兄弟2人の女性に対する下心を面白く描いたロマンティック・コメディ映画で、大学入試の修学能力試験明けに合わせて、先週23日に全国348のスクリーンで封切り、その後27日までの5日間に92万3,903人を動員しました。

・映画「ブラザーフッド」とテレビドラマ「秋の童話」の主人公で日本でも人気の高い俳優ウォン・ビンさん(28)が29日、軍隊に入隊しました。ウォン・ビンさんは江原道春川の陸軍部隊の前に短く刈り上げたヘアスタイルで現れ、部隊の入り口で待っていた取材人とファンおよそ400人に囲まれました。ウォン・ビンさんは「大切な経験をして帰ってきます」とあいさつした後、門を通って入隊しました。この日は日本からのファン100人をはじめ、台湾、香港からのファンクラブの会員が駆けつけ、応援のプラカードやプレゼントを持って、ウォン・ビンさんを見送りました。ウォン・ビンさんはこの部隊で4日間、身体検査を受けた後、江原道にある陸軍部隊に配置されて5週間の基礎訓練を受けてから、2年間の兵役につきます。

・韓国外換銀行が公示した29日の為替レート、日本の円100円は、869ウォン16銭で、前日に比べて2ウォン66銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,036ウォン30銭で、前日に比べて2ウォン20銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2605.73で、前日より27.86ポイント下落しました。

・29日のソウルは晴れ、少し寒くなって午後3時の気温は5度4分でした。30日は高気圧のへりにあたってから北西からの気圧の谷の影響を受けて全国的に雲が多くなるでしょう。また次第に気温が下がりはじめ、来週はソウルの最低気温が氷点下5度など、全国的に初冬の冷え込みが予想されます。30日の全国の予想最低気温は氷点下5度からプラス4度、日中の最高気温はプラス7度から12度という予報です。

11月28日月曜日

・韓国株式市場は先週22日から最高値の更新を続けており、総合株価指数(KOSPI)は28日、1293.74と先週金曜日より0.52ポイント上昇し、最高値をさらに更新しました。しかし新しい統合株価指数KRX100は先週金曜日より1.21ポイント下がりました。韓国株式市場は、先週、アメリカ市場が感謝祭で休むなど、海外からの刺激要因がないため、株価は調整局面に入るという見込みが大勢でしたが、豊富な流動性と景気回復への期待感から22日から28日まで5営業日連続、最高値を更新しています。このため、証券会社の関係者は韓国の株価について、年末までには指数が1400を超えるのではないかという見方も出ています。

・日本の麻生外相が26日、小泉首相の靖国参拝に関連し「靖国の話をするのは世界で中国と韓国だけだ」と述べたことについて、韓国の政界では「外相として適切ではない発言だ」として、批判の声が高まっています。与党ウリ党の丁世均議長は28日、国会でのウリ党の院内対策会議で、「日本の外交を担当する外相がそのような発言をしたことを決して座視しない」と強く批判しました。ウリ党の田炳憲スポークスマンは、記者会見で、「日本の政府要人の妄言が繰り返される限り日本の国際的地位は下がり、狭くなるだけだ」と述べました。さらに国会統一外交通商委員会の鄭文憲議員は、「21世紀の北東アジア時代で、何よりも重要なのは、韓日関係であるにもかかわらず、日本の外相がそのような発言を繰り返していることは遺憾だ。このような日本の一部の政治家のために、韓日関係は悪化する恐れがある」と述べました。麻生太郎外相は26日の金沢市での講演で、小泉首相の靖国参拝に関連し「靖国の話をするのは世界で中国と韓国だけだ。ほかから言われたことはほとんどない。日本が孤立しているとか、どうでもいいことは気にしなくていい」と述べました。

・幹細胞研究で世界的に有名なソウル大学獣医学部の黄禹錫(ファン・ウソク)教授が、女性研究員から卵子の寄贈を受けたとして倫理的に問われていますが、この疑惑を詳しく報道した民放MBCの時事番組への批判の声が高まっていることについて、盧武鉉大統領はこれは批判を容認しない画一主義であり、心配だ」と述べました。盧武鉉大統領は28日、青瓦台のホームページに寄稿し、黄禹錫教授の幹細胞研究の卵子提供疑惑を最初に報道したMBCの時事番組からスポンサーが相次いで降りたことなど批判が高まっていることについて「私もこの番組をみてもどかしい思いがした。しかしMBCのこの報道が世論の一方的な批判を受けていることも心配だ。もちろん、抗議の書き込みや電話などはマスコミにつき物である。しかし広告をキャンセルするのは行過ぎだと思う。それぞれに与えられた責任と義務があり、それを尊重しあう社会が民主社会であり、互いに異なった考え方が容認され、けん制と均衡を取る時に、常識が通じる社会を作り上げることができる」と憂慮の念を示しました。MBCの時事番組「PD手帳」は先月22日、黄禹錫教授研究チームが女性研究員2人の卵子を使って研究したことなど黄禹錫教授の研究についての疑惑を厳しく報道しました。これについて「こうしたことを報道すると、教授がノーベル賞をもらえなくなる」などとMBCに対する批判の世論が高まり、この番組のスポンサー12社のうち11社までがコマーシャルをキャンセルしました。

・黄禹錫教授の研究チームの卵子提供疑惑についての報道に関連して、放送局のプロデューサーで作っている、韓国放送プロデューサー連合会は、28日、「真実だけが国家の利益に一致する」という声明を出しました。この声明は、「マスコミに与えられた第一の使命は、真実を報道することであり、MBCの報道によって、われわれは科学研究の分野で、世界の標準に合った、どのような疑惑にも堂々としていられる倫理基準を設ける社会的な論議を始めるべきだった。しかし現実はそうではなく、事実を報道したことが国益だったか、どうかの論争になってしまった。これは民主主義社会であってはならない歴史の逆行だ」と指摘しています。

・中東5カ国を訪問している李海?(イ・へチャン)国務総理は、26日、クウェートでサバーハ首相と会談し、クウェート産原油を韓国の石油備蓄基地に備蓄することで合意しました。産業資源部によりますと、李海?(イ・へチャン)国務総理は、26日、クウェートのサバーハ首相と会談し、クウェート産原油を韓国の備蓄基地に備蓄することなど、石油・ガス部門での共同協力約定を締結することにし、そのために石油協力委員会を設けることで合意しました。そして韓国石油公社とクウェートの国営石油会社との間で、原油国際共同備蓄事業についての了解覚書を締結しました。この了解覚書の締結で、韓国は石油備蓄施設の賃貸収益とともに非常事態になれば、クウェート産原油を優先的に買い入れることになります。

・釜山の地下鉄3号線が完成し、28日から運行を始めました。釜山の地下鉄3号線は、金海空港のある江西区と、釜山市都心部の水營(スヨン)区を結ぶ全長18.3キロ、17駅で、1号線と2号線との乗換駅も3つあり、釜山市内の交通渋滞の解消に大きく役立つものとみられます。

・復元された清渓川を訪れた人が復元58日目の27日、1000万人を超えました。清渓川の管理を担当しているソウル市施設管理公団によりますと、清渓川には一日平均17万人が訪れており、1000万人のうち2.5%にあたる25万人が外国人観光客とみられるとしています。最も人気のスポットは、イベントが多い清渓広場から広通橋までの区間と、東大門市場近くのオガンス橋で、来月から来年春にかけては地方からの観光客が多くなるものとみられています。

・ソウルを東西に流れる川、漢江に7番目の船着場が28日開場しました。漢江市民公園事業所は、ソウル市の西部のヤンファ大橋付近の切頭山聖地、ヤンファジン公園、外国人宣教師墓地公園など歴史・文化遺跡を探訪しやすいように、切頭山近くにチャムドゥボン船着場を設け、28日から遊覧船の運航を始めました。

・韓国の女子フィギュアスケート選手の金妍兒(キム・ヨンア)選手(15)がチェコのオストラバで開かれたフィギュアスケートのジュニアグランプリ・ファイナル大会で韓国フィギュアスケート史上初めての金メダルを獲得しました。この大会は今年行われた8回のジュニア・グランプリ大会のチャンピオン8人が出場して、王者を決めるもので、今年のグランプリ大会で2度優勝した金妍兒選手は女子シングルのフリースケートとショートプログラムの合計で174.12となり、2位の日本の沢田亜紀(さわだ・あき)選手に大きな差をつけて優勝カップを手にしました。

・韓国外換銀行が公示した28日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、866ウォン50銭で、先週金曜日の25日に比べて、6ウォン79銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1038ウォン50銭で、25日に比べて、2ウォン70銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2633.59で、25日より1.21ポイント下落しました。

・28日のソウルは曇りで、午後3時過ぎから雷雨となりました。午後3時の気温は12度ちょうどでした。29日は冷たい大陸性高気圧の圏内に入り、全国的に概ね晴れの見通しですが、気温は下がって、29日の朝の予想最低気温は、氷点下4度からプラス5度、日中の最高気温はプラス3度から11度という予報です。

11月26日土曜日

・江原道江陵(カンヌン)市に伝わる江陵端午祭がユネスコが指定する「人類の口承と無形遺産の傑作」に指定されました。ユネスコの国際審査委員団は今週21日から24日までフランスのパリにあるユネスコ本部で会議を行い、64の申請の中から江陵端午祭など43の遺産を「人類の口承と無形遺産の傑作」として指定しました。ユネスコの「人類の口承と無形遺産の傑作」の指定は口頭伝承や無形の文化形式の大切さを認識するとともに、政府、地方自治体、NGOなどが率先してそれらの保護活動を行い、未来へ継承していくことを目的として2001年から始めており、韓国では2001年に宗廟大祭の祭礼が、2003年にパンソリが指定されていて、これで3つ目となりました。

・北韓の核兵器開発計画をめぐる6カ国協議について中国の武大偉外務次官は25日、次回の6カ国協議は来年1月に再開する方向で調整していることを明らかにしました。日本政府の消息筋によりますと、6カ国協議の中国側首席代表でもある武大偉外務次官は25日、北京で日本の塩崎外務次官と会談した席で、「次回の6カ国協議は来年1月に再開されると思う」と述べ、休会中の6カ国協議の再開に向けて各国と非公式に接触を行う意向を示しました。

・鄭東泳統一部長官は、25日、日本の毎日新聞との会見で「北韓が核兵器開発を断念するのには3年ほどかかるとみており、韓国はそれに合わせたロードマップを作成中だ」と述べました。鄭東泳統一部長官はまた「韓国政府は北韓が核を放棄するのと同時に200万キロワットの電力送電を準備する」と述べ、韓国は次の6カ国協議で具体的なエネルギー支援日程を提案することを示唆しました。鄭長官はまた麻生太郎外相、安倍晋三官房長官ら強硬派が入閣したことについて「むしろ強硬路線は北韓と率直な対話を誘導し、日朝国交正常化に成果をもたらすことができるのではないか」と期待感を示しました。また韓日関係については「歴史教科書と靖国神社参拝を除くと両国関係で大きな障害はない。小泉首相が日朝関係の正常化のためにイニシアチブを発揮すれば、韓日関係にも良い影響を及ぼすと思う」と述べました。

・韓国政府と民間団体がこれまでに北韓に支援した金額が累計で1兆5000億ウォンを超えました。統一部のまとめによりますと、1995年から先月末までの北韓への支援額の累計は、政府レベルの支援が9414億ウォン、民間支援が5779億ウォンで、合わせて1兆5193億ウォンとなりました。この中には借款形式の北韓への食料支援は含まれていません。分野別には一般の救援が46%、農業43%、保健医療11%で、年度別には去年が2984億ウォンと最も多くなっています。

・南北は24、25の2日間、合わせて79家族の561人が全国9カ所の会場に設置された光ケーブルでつなぐテレビ画面を通じて再会を果たしました。テレビ画面による再会は、韓国の9カ所の13会場と北韓の平壌など10会場を結び、南北の離散家族がテレビ画面を通じて再会するもので、離散家族は昔の家族写真780枚を事前にファイルで交換し合っていました。しかし直接再会に比べて、テレビ画面による再会であるうえ、1家族2時間に制限されていたため、再会を果たした離散家族は満足した顔にはなっていませんでした。家族の中にはテレビ画面に映し出される北の家族の顔を見て、気まずい雰囲気の中で話が進まず、早めに再会を終えるケースもあったということです。韓国政府と大韓赤十字社は、離散家族の高齢化が進んでいることから、直接再会だけでなく、多様な再会の方式を推進しており、離散家族のテレビ画面による再会の定例化と手紙の交換を北韓に提案する方針です。

・幹細胞研究で有名な黄禹錫教授が女性研究員の卵子を使っていたことが明るみに出て倫理的な責任をとってすべての兼職から退くと発表したことについて、KBSが全国の成人男女1030人を対象に電話による世論調査を行った結果、「黄禹錫教授は従来どおりにすべての兼職を維持したまま研究を続けるべきだ」という回答が80%に達しました。また「今後、幹細胞研究に大小の支障があると思う」という回答は85%を超えました。黄禹錫教授が一連の動きについて謝罪した理由について「マスコミの行過ぎた意欲のため」が38%で最も多く、「外国の学会による黄教授への圧力のため」が28%で、「研究陣の倫理意識の欠如」は8%に過ぎませんでした。また研究員が卵子を提供してもいいと思うかという問いに「本人の意思が確認できたら、認めるべきだ」が90%近くとなり、黄禹錫教授について擁護している雰囲気であることをうかがわせました。一方、黄禹錫教授の倫理面での疑惑を最初に提起したイギリスの科学専門誌「ネイチャー」は、黄禹錫教授の辞任で「世界ES細胞ハブ」の未来が不確実になったと報じました。

・日本の植民地時代に強制動員されて死亡し、東京の寺に無縁仏として60年以上祭られていた韓国人138人の遺骨の遺族が最近確認されました。政府の日本強制占領下 強制動員被害 真相究明委員会によりますと、東京都目黒区にある祐天寺に、これまで遺族が見つからずに無縁仏とされていた1136人の韓国人の遺骨のうち138人の遺骨に対して韓国の遺族が確認されました。これは日本の厚生労働省から真相究明委員会に今年7月に祐天寺に祭られている韓国人の遺骨のリストが渡されて、地方自治体の協力を得て138人の遺骨について遺族が確認されたということです。これに先立って日本は1974年、祐天寺に祭られていた672人の韓国人の遺骨を韓国に返還しています。真相究明委員会は来週28日からソウルで行われる第3回韓日遺骨問題協議会で138人の遺骨の死亡原因と保管状態などの調査を日本に要請する方針です。

・大法院は偽造・変造の可能性があるとして今年9月下旬から中断しているインターネットによる謄本発給サービスについて、技術的・制度的に補完して、来週28日から再開すると発表しました。28日からは利用者がインターネットで「閲覧用謄本」を印刷しますと、国による証明のない書類が発給され、「提出用謄本」を印刷しますと、国が証明するものの、書類を出す際に担当者が大法院のインターネットホームページにアクセスして本物かどうかを確認してから受け付けることにしています。一方、行政自治部、建設交通部、国税庁なども今月10日からいろいろな方法でインターネットによる書類発給を再開しています。

・韓国軍と家族のための国軍テレビ放送「KFN(Korean Forces Network)」が来月1日に開局します。国防広報院が24日、発表したところによりますと、この放送は衛星放送のスカイライフのチャンネル533を使って行うもので、毎日午前6時から軍関連の主なニュースや情報教養番組、歴史番組、映画などの番組を4時間放送した後、再放送を4回繰り返す方式で1日合計20時間放送します。また歌手や俳優ら入隊した人気芸能人が番組制作に多数参加する予定で、全国の部隊に1万2500台の受信機を設置して、どこでも視聴できるようにするということです。

・京畿道が韓流をテーマに進めているテーマ公園の「韓流ウッド」計画にアメリカのディズニーやユニバーサル・スタジオなども事業参加を検討している模様です。京畿道は先週17日、高陽市一山地区に「韓流ウッド」テーマパークを作る計画を発表した後、ディズニーとユニバーサル・スタジオ、MGMなどアメリカのテーマパークから問い合わせが相次いでいると発表しました。これについて京畿道の関係者は、「韓流ウッドは首都圏に位置し、敷地が広いことから、三星、ロッテなどの財閥からも事業参加の打診がきている」と述べました。「韓流ウッド」は京畿道が高陽市にある韓国最大の総合展示場KINTEXの周辺に韓国の芸能事務所やスタジオなども入る100万平方メートル規模のテーマパークを建設する計画で、来年4月からまず30万平方メートルの建設を進めることにしています。

・最近、京畿道華城市が歌手チョ・ヨンピルさんの生家を復元して観光地化しようとしていることについて、チョ・ヨンピルさんは25日「文化的なレベルで行うものなら協力したい」という考えを示しました。チョ・ヨンピルさんの生家は京畿道華城市にありますが、華城市は連続殺人事件のイメージから脱皮しようとして2007年までに11億ウォンを投じて、チョ・ヨンピルさんの生家を復元すると発表し、国民の間で賛否両論が起きています。これについてチョ・ヨンピルさんは25日、記者会見し「連続殺人事件現場というイメージを改善し、韓流ブームに合わせて文化資源として活用するものなら良いアイデアだと思うし、協力したい。しかし地元の住民と市民団体、そして市議会などの賛成が前提条件だ」と述べました。

・ペ・ヨンジュンのマネージメント会社のソウル江南区論?洞(ノンヒョンドン)にあるオフィスが、ヨン様展示館としてファンに無料公開されました。マネージメント会社は、今年4月に引越しをし、それまで使っていた会社ビルに日本からのファンが1日平均200人ほど訪れていたことから、3階建てのビル全体をヨン様展示館としてリニュアルし、25日から訪問予約の受付を始めました。見学時間は午前10時から午後5時までで、事前予約した訪問者だけが入場でき、入場料は無料です。なお申し込みの電話はソウル(02)541−2653です。

・26日は土曜日のため為替レートの変動はありません。25日の日本の円100円は、 873ウォン5銭でアメリカドル1ドルは 1,041ウォン20銭でした。韓国株式市場も土曜日ため取引はありません。

・26日のソウルは晴れ、午後3時の気温は11度1分でした。27日は低気圧の影響からしだいに抜けて曇りのち晴れとなるでしょう。27日の全国の予想最低気温は1度から9度、日中の最高気温は10度から17度という予報です。

11月25日金曜日

・行政中心複合都市特別法は、憲法に違反していないとする24日の憲法裁判所の判決によって、政府による忠清南道の燕岐・公州地区の行政都市建設は拍車がかかりました。この行政都市には国務総理室をはじめ、財政経済、建設交通、文化観光、情報通信、教育人的資源、科学技術など12の部と、企画予算処など4つの処、国税庁など2つの庁など49の行政機関、国土研究院など17の研究機関がソウルから移転します。政府は対象となる土地6640万平方メートルを買い上げるために鑑定評価を進めており、来月15日から土地買収を始める予定です。そして建設を担当する行政都市建設庁を来年1月1日にスタートさせ、来年7月までにマスタープランを作り、これを確定した上で、2007年から工事に取り掛かり、2012年から3年間にわたって、新庁舎が完成した部署から移転を行うことにしています。そして段階的に住宅、学校などを建設して、2030年には人口50万の行政都市を完成させる計画で、45兆ウォンの費用を見込んでいます。

・ハンナラ党の朴槿恵代表は、25日、「韓日友情年の今年、小泉首相の靖国神社参拝、独島の領有権、日本の教科書問題などで両国関係が冷え込んでいるのは極めて残念だ」と述べました。朴槿恵代表は、与党ウリ党との共同シンポジウムを行うため韓国を訪れている自由民主党の中川正春国会対策副委員長と25日、国会で会談し、このように語りました。朴槿恵代表はこの席で、「日本とはより多くの対話を通じて問題を賢明に解決し、困難を乗り越えて関係発展を成し遂げなければならない。こう着状態に陥っている韓日FTA=自由貿易協定が早く結ばれなければならない」という見解を示しました。朴槿恵代表はまた、中川正春氏が、北韓の人権問題については韓日間の共感帯を高める必要があると述べたことについて、「ハンナラ党も北韓の人権問題については高い関心を持っており、韓国政府が先の国連総会での北韓人権決議案の表決に棄権したことを遺憾に思っている」と述べました。

・国会の統一外交通商委員会は、24日、日本の国連安保理常任理事国入りに強く反対することを骨子とした決議案を本会議に送らないことを決めました。統一外交通商委員会の関係者によりますと、今年8月にアフリカ連合首脳会議で日本など4カ国が提案した常任理事国の増加に反対する決定が出され、国連総会も閉会して日本の安保理拡大決議案が自動的に廃棄された状況であるため、決議案を審議する理由がなくなったと説明しています。国会は、今年4月に日本の中学校歴史教科書問題が起きたあと、与野党議員118人の共同発議で日本の国連安保理常任理事国入りに反対する決議案を国会に提出していました。

・証券市場への預託金が3日連続市場最高値を更新しています。韓国証券業協会によりますと、23日の顧客の預託金は、前日より7429億ウォン多い13兆6269億ウォンに達し、史上初めて13兆ウォン台を突破しました。委託者の未収金も566億ウォン増えて1兆9377億ウォンとなり、過去最高の2兆894億ウォンに迫っています。

・新しく任命された鄭相明検察総長が24日、就任しました。 鄭相明検察総長は大検察庁での就任式で「政治的中立を守り、人権と正義を守るために全力を尽くす」と述べ、このため検察の政治的中立、捜査の独立、人権を尊重する刑事司法制度、捜査指揮の確立などを強調しました。鄭相明検察総長は大検察庁次長でしたが、北韓寄りの発言で国家保安法違反に問われた大学教授を逮捕する問題で法務部長官と意見が対立した前の検察総長が辞任したのにともなって、千正培法務部長官から新しい検察総長に指名され、国会の人事聴聞委員会と承認の議決をへて24日、大統領から任命状を渡されました。鄭相明検察総長は、今年55歳、ソウル大学法学部を卒業して、75年に司法試験に合格し、ソウル地方検察庁の検事と法務部次官を経て、大検察庁次長を務めていました。

・地方自治体の職員で作っている全国公務員労働組合が、「労働3権」を確保するため去年11月、全国でおよそ2000人がストライキに参加した問題で、ストに参加した公務員への懲戒を拒否し、職務放棄の罪で在宅起訴されていた民主労働党所属の蔚山市の東区庁長と北区庁長が、裁判所から有罪判決を言い渡され、職務が停止されました。蔚山地方裁判所は、24日行われた判決公判で、東区庁長に対して懲役8カ月、執行猶予2年、北区庁長に対して懲役4カ月、執行猶予2年の有罪判決を言い渡しました。2人の区庁長は、これを不服として控訴することにしていますが、この判決によって区庁長としての職務が停止されました。

・民主労働党の朴ヨンジン・スポークスマンは、24日国会で記者会見し、「事前選挙運動をしたとして国会議員の資格を失う判決が出された趙承洙前議員に対する不当な判決に続く、2度目の不当な判決だ。地方自治体の根幹を揺るがす蛮行であり糾弾せざるを得ない」として、控訴を通じて無罪を立証する構えを示しました。

・政府は、黄禹錫教授が、ES幹細胞研究チームに加わっていた女性研究員から卵子の提供を受けていたことが明らかになったことで波紋を呼んでいることとは関係なく、黄禹錫教授に対して研究費の支援など政策的な支援を継続する方針を24日、明らかにしました。政府は、黄禹錫教授が、世界ES細胞ハブの所長や国家科学技術委員会の委員など政府や社会団体の兼職から退いても、これまで行ってきた研究を一貫性を持って推進できるように支援する計画です。科学技術部は、今年一年間に、黄禹錫教授に対して研究費30億ウォンをはじめ全部で275億ウォンを支援しており、来年も研究費として30億ウォンを支援する予定です。

・黄禹錫教授を支持するオンライン上のサイト「アイ・ラブ・黄禹錫」は、24日、黄禹錫教授の研究を支援するためオンライン上での自主的な卵子提供キャンペーンを繰り広げた結果、24日までにおよそ200人の女性が名乗り出たと発表しました。「アイ・ラブ・黄禹錫」は、今後、自主的な卵子提供のため仮称「ネチズン運動本部」を発足させ、卵子提供キャンペーンを繰り広げるとともに、政府や病院と協力して実質的な支援を展開する計画です。

・北韓は、2000年の南北首脳会談後も継続して韓国にいる北韓のスパイや北韓寄りの韓国の地下組織に対して指令通信を送り込んでいることが確認されました。国家情報院が24日、ハンナラ党の権ヨンセ議員に提出した資料によりますと、北韓が、2001年から今年8月末までの5年間に短波などの手段で韓国側に送信した対南指令通信は、全部で670件にのぼっています。中でも大統領選挙が行われた2002年は190件と平年よりやや多く、今年は8月末までに95件が受信されています。またこの期間中、国家情報院が検挙したスパイの数は、2001年に4人、2002年2人、2003年3人、2004年2人、2005年2人の合わせて13人に達しています。

・北韓の平壌で24日、南北分断後初めて韓国と北韓の市民200人あまりがともに参加するマラソン大会が開かれ、今年韓国で大ヒットした映画「マラソン」の主人公の実際のモデル、ペ・ヒョンジンさんも参加して、注目を集めました。この大会は、韓国のオンラインメディアのオーマイニュースが日本の植民地からの解放60周年と、南北共同宣言5周年を記念して主催したもので、韓国から144人、北韓から60人あまりの合わせて200人あまりが平壌と南浦(ナンポ)との間21キロのコースをともに走りました。優勝者は、男性、女性ともに北韓からの参加者で、男性部門で1位になったユン・ウォンソンさんは「ソウルで統一マラソン大会が開かれたらぜひ参加したい」と感想を話していました。韓国側からの参加者は、23日チャーター機で平壌入りし、25日は平壌市内を観光した後、26日ソウルに戻ってきます。

・今年の冬は、平年より気温が高く比較的温かい日が多い見込みですが、一時的に寒気が南下して大雪が降るなど変化の多い気候となる見通しです。気象庁は、24日、12月から来年2月までの冬の季節予報を発表しました。それによりますと、今年の冬は、シベリア高気圧が強く発達しないために全般的な気温は平年よりやや高い見込みだということです。しかし来月上旬と来年1月は、一時的にシベリア高気圧が発達して奇襲的な寒波が訪れ、西海岸や江原道東海岸では大雪が降る見込みです。

・韓国外換銀行が公示した25日の為替レート、日本の円100円は、873ウォン5銭で、前日に比べて26銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1041ウォン20銭で、前日に比べて3ウォン30銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2634.80で、前日より2.43ポイント上昇しました。

・25日のソウルは晴れ、午後3時の気温は12度5分でした。26日は全国的に晴れ、北側を通り過ぎる低気圧の影響を受けて、ソウル、京畿道などは夜から雨の降る所もあるでしょう。26日の全国の予想最低気温は氷点下2度からプラス7度、日中の最高気温は12度から17度という予報です。

11月24日木曜日

・政府部署の多くを忠清南道の燕岐・公州地区に移転することを定めた行政中心複合都市特別法は憲法に違反していないとする判決が、24日、憲法裁判所で出されました。この裁判は首都をソウルから忠清南道に移すという新行政首都建設特別法は憲法に違反しているという判決が去年10月、憲法裁判所で出されたあと、国会がさらに行政中心複合都市特別法を制定したことは、やはり憲法違反だとして市民団体の222人が今年6月に起こしていました。これについて憲法裁判所は、24日、憲法には違反していないとして訴えを却下する判決を言い渡しました。憲法裁判官9人のうち7人が合憲、2人が違憲の判断を示しました。憲法には違反していないとする理由について、憲法裁判所は、「この法律は政府機関の一部を移転させるもので、そのことは『首都はソウル』という慣習憲法の趣旨には反していない。また憲法を改正しようとする試みとみることもできない。したがって、大統領と国会は改正についての手続きを守る義務は最初から発生せず、国民の基本権が侵害される可能性もない」としています。これによって、建設交通部など12部4処2庁を、忠清南道の燕岐・公州地区に移転するとともに177の公共機関を全国に分散配置する事業に拍車がかかることになりました。そしてソウルには、大統領府、統一部、外交通商部、法務部、国防部、行政自治部、女性家族部が残ることになります。

・これについて大統領府=青瓦台は、歓迎の意を表明しました。青瓦台の金晩洙スポークスマンは24日、記者会見し、「参加の政府は国民統合のための国土の均衡発展を最優先に掲げて、これを一貫して進めてきた。行政複合都市の建設は、首都圏と地方を共に発展させるための第一歩だ。政府は今後、快適で国際競争力を持つ首都圏発展対策とともに核心都市と企業都市のプロジェクトを通じて、国土の再配置計画を進めていく」と述べました。

・コメ交渉の批准同意案が、23日、国会で批准されましたが、農民たちによる抗議集会が、同じ日全国各地で行われました。これは農民デモ隊のソウルへの侵入が阻止されていたためで、慶尚南道金海市と忠清南道牙山(アサン)市など30カ所では、農民たちが稲わらを燃やしたり農機具を壊すなどの激しいデモ抗議を行い、高速道路のインターチェンジや国道およそ40カ所では、農民たちが耕運機やトラックを使って、道路を占拠し、抗議集会を行いました。また慶尚南道昌原市で行われた集会では、48歳の男性が身体にガソリンをかけて焼身自殺を試み、病院に運ばれて、手当てを受けています。

・これについて、全国に流通網を持っているEマートとホームプラスは、韓国産農産物を保護するとともに輸入米を販売しても需要がないと見込まれることから輸入米を一切扱わない方針を決めているということです。

・23日に行われた2006年度の大学修学能力試験で、禁止されていた携帯電話やMP3プレーヤーを持ち込んでいたことが摘発されて、合わせて30人の成績が無効にされました。教育人的試験部によりますと、今回の大学修学能力試験で、持ち込みが禁止されていた携帯電話を隠し持っていたことが試験途中に摘発された受験生が、全国で27人、MP3プレーヤーを隠し持っていて摘発された受験生が3人いました。去年の大学修学能力試験では、携帯電話を使って不正行為をした受験生が数多く摘発されたことから、今年からは受験生も監督官も携帯電話はもちろん、電卓機能がついている腕時計やMP3プレーヤーなども禁止されており、不正行為が見つかれば、来年も受験できないようになっていました。そして試験の前にこうした物を全部提出させていました。今回摘発された受験生の携帯電話を調べたところ、ほとんどが試験の間には使っておらず、監督官の指示を聞き逃して、そのまま持っていた生徒が多く、試験が終わった直後に携帯電話が鳴って摘発されたケースが多かったということです。

・幹細胞研究で有名なソウル大学の黄禹錫(ファン・ウソク)教授は、研究チームに加わっている女性研究員から卵子の提供を受けていたことが明らかになったことから、世界ES細胞ハブの所長を辞任することになりました。黄禹錫教授は24日午後、ソウル大学で、記者会見し、「幹細胞研究にあたって、女性研究員2人から卵子の提供を受けていたことは事実だ。この問題について、科学雑誌の「ネイチャー」が去年の2月に問題を提起したときは、卵子を提供した2人がプライバシーの保護を求めてきたことから事実を言えなかったことを国民に謝罪する。この問題のすべての責任をとるために、世界ES細胞ハブの所長などすべての兼職から退き、今後、研究活動にだけ専念したい」と述べました。

・政府の保健福祉部は24日、黄禹錫教授の研究室の女性研究員が研究用の卵子を提供していたことについて、「法的・倫理的には反していない」と発表しました。保健福祉部が24日発表した、ソウル大学獣医学部の倫理審査委員会の調査結果によりますと、「黄禹錫教授の研究チームの女性研究員2人が、一昨年の2003年に研究用の卵子を提供したが、強制された状況ではなく、営利を目的としたり代価を支払ったりはしておらず、倫理に違反していないことが認められる」としています。

・今年6月、休戦ライン付近の最前線部隊の宿舎で小銃を乱射し兵士8人を死亡させ4人にけがをさせて、上官殺害などの罪で起訴されていた金ドンミン一等兵に対して、23日、軍事法廷は死刑を言い渡しました。

・TV画面による南北離散家族の再会が24・25の2日間、全国9カ所の会場で行われ、24日は南北の39組の家族が半世紀ぶりに画面を通じて再会を果たしました。

・FIFA=国際サッカー連盟が、23日発表した11月の世界ランキングで、韓国は、先月と変らずに29位でしたが、日本は1ランク上がって15位となりました。

・プロ野球の起亜タイガーズの崔ヒャンナム投手(34)が、アメリカ大リーグのクリーブランド・インディアンズに入団することが決まりました。

・韓国外換銀行が公示した24日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、873ウォン29銭で、前日に比べて、61銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1037ウォン90銭で、前日に比べて、1ウォン10銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2632.37で、前日より21.69ポイント上昇しました。

・24日のソウルは晴れ、午後3時の気温は11度8分でした。25日は全国的に高気圧の圏内に入り、概ね晴れの見通しです。25日の朝の予想最低気温は、氷点下1度からプラス7度、日中の最高気温は12度から16度という予報です。

11月23日水曜日

・WTO=世界貿易機関の新多角的通商交渉にともなって韓国が9カ国との間で結んだコメ輸入協定が23日、国会で批准されました。コメ交渉の批准同意案をめぐっては、与党ウリ党と野党ハンナラ党が23日の国会本会議で成立させる方針を固めたことから、全国的に農民の批准反対デモが行われ、農村出身議員が多い野党民主党と批准案反対を打ち出した野党民主労働党、それに農村を基盤とするハンナラ党の一部議員が本会議場の議長席を占拠して、一時もみ合いとなりました。しかし金元基(キム・ウォンギ)国会議長が表決を強行し、コメ交渉の批准同意案は出席議員223人のうち賛成139、反対61、棄権23の賛成多数で可決しました。これで韓国のコメ市場保護のためのコメ関税化猶予は2014年までさらに10年間延長されることになりました。その代わり、韓国はコメ輸入量を今年は全体消費量の4%の20万5200トンから2014年には8%、40万8700トンまで徐々に増やさなければなりません。しかしこれまで輸入米を加工用にまわして市場に出回らないようにしたのとは違って、今年度の輸入米からは10%から30%を必ず市販しなければならず、農民団体はこれがコメ価格の下落と農業基盤を崩壊させることになると反発しています。農民団体は今月15日には国会周辺で激しい抗議活動を繰り広げ、警察機動隊のバス3台を焼きましたが、23日は警察がソウルへの侵入を食い止めたため、大きな抵抗はありませんでした。

・KEDO=韓半島エネルギー開発機構は22日、ニューヨークで理事会を開き、凍結したままになっている北韓の咸鏡南道クムホ地区での軽水炉建設事業を打ち切ることで合意しました。KEDOの理事会に出席したアメリカ代表のデトラニ大使は理事会の後、記者団に対し「韓国、アメリカ、日本、EU=ヨーロッパ連合が北韓への軽水炉事業の終了に合意した」と述べました。理事会は今月中に再び行われ、財政面、法的な面について協議することになっています。

・韓国の鉄鋼メーカー「ポスコ」、旧浦項総合製鉄が22日、韓国企業としては初めて東京証券取引所の1部に上場されました。この日、上場されたポスコの株式は総発行株式の4%にあたる350万株分のアメリカ預託証券(ADR)の形で、鉄鋼価格の上昇や、鉄鋼設備の過剰の恐れなどの状況の中で、今月中旬、預託証書全量を売却し、上場に成功したと評価されています。ポスコの姜昌五(ガン・チャンオ)社長は記念式典であいさつし、「ポスコは韓国と日本との間で緊密な協力体制を築いてきた。投資家から信頼でき、収益性の高い株式として評価されるように最善を尽くしたい」と述べました。ポスコは94年にニューヨーク市場、95年のロンドン市場に続いて、時価総額で世界で2番目の証券市場である東京市場に上場したことで、今後、持続的な成長に必要な安定的な資本調達の基盤を確保することができました。また東京証券取引所は株価収益比率が韓国に比べて高い市場で、これまで日本の鉄鋼メーカーより低く評価されてきたポスコの再評価が期待されます。

・日本の大学入試センター試験にあたる2006年度の大学修学能力試験が23日、全国966か所の試験場で行われました。去年の大学修学能力試験では携帯電話を使って不正行為をした受験生が摘発されたことから、今年からは受験生も監督官も携帯電話はもちろん、電卓機能がついている腕時計なども禁止されており、不正行為が見つかれば、来年も受験できなくなることから、携帯電話を持っていった受験生は少な目でした。試験は午前8時40分から始まって、午後5時過ぎに終わりましたが、第2外国語と漢文を選んだ受験生は午後6時15分まで試験を受けました。金ジンピョ教育担当副総理は23日午前8時過ぎ、ソウル鐘路区の試験場を訪れ「きょうは入試寒波が来なくてよかった。受験生の皆さんは日ごろの実力を発揮してください」と受験生と監督官を激励しました。教育人的資源部の調べによりますと、23日の大学修学能力試験の志願者は59万3806人で、このうち6.5%にあたる3万8700人が欠席しました。大学修学能力試験の結果は来月19日に受験生に通知され、受験生はこの点数にもとづいて志望校を選びます。

・韓国と日本の若手の国会議員がオンライン映像による討論会を行い、最近の両国関係について本音に近い意見をでぶつけ合いました。これはソウルの延世大学と東京の慶応大学に備えられている遠隔画像システムの大型スクリーンを利用して行われたもので、韓国側からは、ウリ党のソン・ヨンギル、キム・ヨンチュンと、ハンナラ党のパク・ジン、ウォン・ヒリョンの各議員が、日本側からは自民党の山本一太、河野太郎、民主党の枝野幸男、古川元久の各議員が出席しました。会合では慶応大学の小此木政雄教授が基調演説し「韓日両国民同士の交流はうまく進んでいるが、政治指導者同士はうまくいかない」と述べ、この討論会の意義を説明しました。韓国側からは「小泉首相は太平洋戦争当時の神風特攻隊員の手紙に尊敬と感謝を表した。韓日間の問題は小泉首相のこのような歴史認識と靖国神社参拝によって起きている」などと厳しい意見が出されました。これに対して日本からは「盧武鉉大統領の対外政策は一貫性に欠けており、自民党議員の70%以上が韓国の外交戦略を憂慮している」と批判しました。そして雰囲気がやや堅くなった時、民主党の古川議員が「韓日関係は夫婦関係と似ていて、恋愛の時には相手の良い点が目立つが、夫婦になると悪い面も見えてくる。互いに悪い面ばかりに目を向けないように努力すべきだ」と述べました。

・咸鏡南道にある収容所の看守をしていて北韓を脱出し、今年5月韓国入りした43歳の男性は22日ソウルで記者会見を行い、2000年2月から2003年4月までの3年2カ月間、咸鏡南道にある収容所に収容された北韓脱出者の名簿を公開しました。それによりますと、2000年、北京の韓国大使館に駆け込んだものの、大使館内に入ってきた中国公安当局に逮捕された北韓脱出者ら、およそ180人の北韓脱出者がここに収監されているということで、中には「韓国行きを支援する」と言って脱出者に近づいた北韓の工作員に連れられて北韓に戻ってきた人も多いということです。

・幹細胞研究で有名なソウル大学の黄禹錫(ファン・ウソク)教授が、研究チームに加わっている女性研究員から卵子の提供を受けたかどうかについて、1人の女性研究員が研究用の卵子を提供したことが分かりました。この研究員はいまアメリカのピッツバーグ大学のシャッテン教授チームのもとに派遣されている女性で、2003年に研究用の卵子を提供しました。そしてシャッテン教授はこの研究員から卵子提供の事実を確認した翌日、黄禹錫教授との共同研究を解消したということです。一方、この研究員のほかに、現在、大学教授となっている前の研究員も黄禹錫教授に卵子を提供したのではないかといわれており、これらについてソウル大学獣医学部の倫理審査委員会が調査をしています。

・20代と30代の未婚の女性は、結婚や育児より社会的な成功や高い所得を重要だと思っていることが分かりました。広告代理店7社がこのほど全国の成人男女5400人を対象に消費者の意識を共同調査したところによりますと、20代、30代の未婚の女性のほぼ50%は「金持ちは成功した人だと思う」と回答しました。また20代、30代の未婚の女性の回答で、「結婚はしなくてもかまわない」が52%、「子どもは生まなくても良い」は41%と、未婚女性の意識の変化が目立ちました。

・韓国外換銀行が公示した23日の為替レート、日本の円100円は、873ウォン90銭で、前日に比べて2ウォン43銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1036ウォン80銭で、前日に比べて7ウォン70銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2607.97で、前日より73.07ポイント上昇しました。

・23日のソウルは晴れ午後3時の気温は12度ちょうどでした。24日は高気圧の影響を受けて中部地方はおおむね晴れ、南部地方も次第に晴れてくるでしょう。24日の全国の予想最低気温は氷点下3度からプラス7度、日中の最高気温は10度から16度という予報です。

11月22日火曜日

・盧武鉉大統領は21日、APEC=アジア太平洋経済協力会議のような大きなイベントを何の手違いもなく成功させたことは、韓国民の力量とレベルを誇示したものだと評価しました。盧武鉉大統領は21日青瓦台での首席秘書官との会議で「今回のAPECの準備は完璧で、外交通商部、釜山市が最善を尽くした行事だった。何よりも大変だった警護、安全、秩序維持担当の関係者とボランティアの方々の努力に負うところが大きい。またAPEC首脳の晩さんでの公演などは非常にハイレベルの公演で韓国民の力量を誇示する場ともなった。国民の皆さんに大統領として感謝の拍手をお送りする」と述べました。

・李明博ソウル市長は22日、高麗大学で行った討論会に出席し、盧武鉉政権の改革の方向は間違っていると批判しました。李明博市長はこの中で「改革は方向をどう定めるかが重要だが、今の政権は改革を政治的な観点でとらえて進めようとしている。これを経済的な論理に変えてこそ、国民の信頼が得られる」と述べました。李明博市長は、また憲法裁判所が行政中心複合都市特別法について合憲の決定を下した場合、どうするかという質問に対して「裁判所の決定には従わなければならないが、行政首都を2カ所に分けることは効率的でなく、国家競争力にもプラスにはならない」と述べて、反対する考えを明らかにしました。李明博ソウル市長は、次の大統領選挙に出馬すると伝えられています。

・ソウルにある行政機関のほとんどを忠清南道の燕岐・公州地区に移転することを決めた行政中心複合都市特別法は憲法違反だとして、ソウル市民らが憲法裁判所に起こした違憲立法訴訟の判決が24日に出されます。この訴訟は政府の首都移転計画に反対する市民団体が、今年6月15日、政府による行政中心複合都市の建設は「首都はソウル」という慣習憲法に反するものであり、憲法に反するものでない場合でも国民投票を必要とする重大な懸案だとして起こしたものです。憲法裁判所が違憲の決定をするには、憲法裁判官9人のうち6人以上が違憲の判断を示さなければなりませんが、この行政中心複合都市特別法については違憲判断の裁判官は少ないものと伝えられており、合憲になる可能性が高いのではないかという見方が出ています。

・北韓の金正日国防委員長の後継者は次男の金正哲さん(24)に決まったとドイツの時事週刊誌、シュピーゲルが21日報道しました。それによりますと、先月下旬、中国の胡錦涛国家主席が平壌を訪問した際、次男の正哲さんが晩さん会に出席したが、これは北韓の次期指導者に会うことを要請した胡錦涛主席の意向によるものだったということです。次男の金正哲さんは金正日国防委員長の2番目の妻の故高英姫(コ・ヨンヒ)さんとの間に生まれ、スイス・ベルンのインターナショナル・スクールを卒業しました。長男の金正男さん(34)は2001年に偽装パスポートで日本に入国しようとしたことで、三男の金ジョンウンさん(21)はまだ幼いとして後継者から外されたものとみられると、シュピーゲルは伝えています。

・テヘラン発ロイター・連合ニュースです。
イラン政府が韓国製品の通関手続きを拒否しているのに続いて、今度はイランの新聞への韓国製品の広告掲載を禁止している模様です。とく名を要求したイランの新聞社の編集関係者は、先週17日、イランの国家安全保障最高会議から韓国企業の広告を掲載しないように命令が出されたと述べました。イランは韓国が今年9月に、イランの核問題に関連した国連の決議案を支持したことを受けて、先月からイランの電子・自動車産業に必要な部品を除いて韓国製品に対して輸入禁止措置を出しています。

・陳大濟情報通信部長官はDMB=デジタル・マルチメディア・ブロードキャスティング、つまり携帯テレビ・ラジオ兼用の携帯電話が向こう3年以内に全体の携帯電話の70%以上を占めるという見通しを示しました。陳大濟情報通信部長官は21日、ソウルで行われたセミナーで「カメラ付き携帯電話は販売されて5年で、携帯電話の80%を占めている。DMB兼用の携帯電話は向こう3年で、70%以上を占めるものと思う」と述べました。一方、地上波DMBの本放送が来月12月1日から始まるのを前に、KBSは22日から試験放送としてソウルと首都圏を対象に「DMBリアルタイム交通情報」を始めました。

・日本の大学センター試験にあたる2006年度の大学修学能力試験が23日、全国966カ所の試験場で一斉に行われます。前日の22日は全国の受験生59万3800人の予備招集が行われ、受験生は会場を訪れて簡単な説明を受け、試験を受ける教室も確かめました。23日の試験は午前8時40分から午後6時10分まで行われ、政府は受験生が時間内に入室できるようにと、済州道を除いた全国の官公署と企業の出勤時間をいつもより1時間遅らせて午前10時までとしています。去年の大学修学能力試験では携帯電話の文字メッセージを利用するなど、300人を超える受験生の不正行為が見つかったことから、今年からは携帯電話だけでなく、デジタルカメラ、MP3、電子辞書、カメラペン、電卓、ラジオなどすべての電子機器の持ち込みが禁止されました。

・黄禹錫(ファン・ウソク)教授と幹細胞研究をともにしてきたソウルの不妊専門の産婦人科病院の理事長が21日、記者会見し、研究のために卵子を提供した女性およそ20人にお礼として1人150万ウォンずつ渡したことを明らかにしました。ソウルのミズメディ病院のノ・ソンイル理事長は「2002年後半に黄禹錫教授の要請を受けて研究に参加したが、卵子を集めるにはある程度の謝礼を前提に寄贈を受けるしかなかった。しかしこれらは生命倫理法が施行される前のことであり、卵子を入手するために女性の時間をとり、注射をするなどしたための謝礼を支払ったもので、黄禹錫教授と相談せずに一人で決めて行ったものだ。アメリカの国立科学アカデミーでもこのような場合、適切な謝礼を出している」と述べました。この発表で黄禹錫教授にとって法的な問題はなくなりましたが、代価性のある卵子を利用して幹細胞を研究したという倫理的な非難の声を完全に避けることは難しくなりました。

・ところで、仮称「研究、治療目的の卵子寄贈を支援する集い」は21日午後、記者会見し、治療・研究目的の卵子寄贈に関心のある女性の自発的な参加を民間レベルで誘導し、これを体系的に管理・支援していくために財団法人を設立すると発表しました。

・先週19日、大邱地下鉄で放火しようとした男を取り押さえた高校生3人に100万ウォンずつが贈られました。先週19日土曜日の午後1時半前、大邱地下鉄2号線のキョンデ病院駅付近を走っていた地下鉄の中で33歳の無職の男が殺虫用のスプレーを噴射し、これにライターで火をつけようとしましたが、乗り合わせていた男子高校生3人が男を取り押さえました。大邱中部警察署の調べによりますと、放火しようとした容疑者は4年前から精神病を患って治療を受けており、犯行の動機については供述していないということで、警察は現行犯として22日、身柄を拘束しました。この犯人を取り押さえた3人の高校生には大邱地方警察庁が21日、「勇敢な市民賞」を贈ったのに続いて、22日は大邱地下鉄公社が1人100万ウォンずつの報奨金を贈りました。

・中国のパソコン・メーカーが60万ウォンを切る低価格のノートブック型パソコンを韓国で発売しました。中国のパソコン・メーカーのハシー・グループ(神舟集團 Hasee Group)は韓国で3種類のノートブック型パソコンの販売を始め、そのうちの1つは税金込みで59万9000ウォン、日本円に換算しますと6万8000円となりました。中国のハシー・グループは、中国内需用の販売価格に付加価値税を乗せただけで、流通費用がかからないために60万ウォンを切ることができたと説明しています。

・韓国外換銀行が公示した22日の為替レート、日本の円100円は、876ウォン33銭で、前日に比べて5ウォン75銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1044ウォン50銭で、前日に比べて5ウォン20銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2534.90で、前日より47.38ポイント下落しました。

・22日のソウルは晴れ、午後3時の気温は9度ちょうどでした。修学能力試験日の23日は北側を通り過ぎる弱い気圧の谷の影響を受けて、全国が次第に曇るでしょう。23日の全国の予想最低気温は氷点下2度からプラス7度、日中の最高気温は10度から16度という予報です。

11月21日月曜日

・潘基文外交通商部長官は、年末に予定されていた盧武鉉大統領の日本訪問とそれにともなう韓日首脳会談の開催について、難しいという見解を改めて表明しました。潘基文外交通商部長官は21日、MBCのラジオ番組に出演し、日本の麻生外相が19日、来月、盧武鉉大統領を日本に来てもらいたいものの小泉首相が靖国神社参拝について譲ることはできないという趣旨のコメントをしたことについて、「現在、韓日関係は非常に厳しい状況にあり、大統領の日本訪問について論議する段階ではない」 と述べました。そして「首脳会談の実現のために何か条件を出すことは望ましくはない。この問題は両国間で、引き続き協議しなければならない」と述べました。

・李海チャン(イ・へチャン)国務総理はサウジアラビアやクウェートなど、中東5カ国を訪問するため21日午後、韓国を出発しました。李海チャン国務総理は12日から12日間、アラブ首長国連邦、クウェート、カタール、サウジアラビア、オマーンの中東5カ国を訪問し、最近の原油高によって資金力に余裕がある中東で建設ブームが起きていることから韓国企業への建設工事の発注を支援するよう呼びかけるとともに、各国の政府高官らと会談する予定です。

・与党ウリ党と野党ハンナラ党は21日、院内代表会談を開き、コメ交渉の批准同意案を今週23日に成立させることで合意しました。ウリ党の丁世均院内代表とハンナラ党の姜在?院内代表は19日会談し、コメ交渉の批准同意案を23日に可決させるとともにコメの国際貿易環境の変化に備えて、政府が農業と農村対策を全面的に再検討し、来年初めの国会に報告するようにし、国会はそれをもとに立法化することにしました。

・ところでコメ交渉の批准同意案の国会での成立を阻止するための農民による大規模な集会が21日から23日まで、国会のあるソウルのヨイドで予定されていましたが、21日は警察の厳しい封鎖によって集会を開くことはできませんでした。

・韓日・日韓議員連盟の国会議員たちが、2カ月おきに両国間の懸案などをめぐって、オンラインによるテレビ討論会を行うことにし、1回目の討論会が22日、ソウルの延世大学と東京の慶応大学で行われることになりました。この討論会は、日本側の提案で行われるもので、22日の1回目の討論会には、韓国側からは、ウリ党のソン・ヨンギル、キム・ヨンチュンと、ハンナラ党のパク・ジン、ウォン・ヒリョンの各議員が、日本側からは自民党の山本一太、河野太郎、民主党の枝野幸男、古川元久の各議員が出席します。両国の議員たちは、延世大学と慶応大学に設けられた討論会場で、大型スクリーンを通じて互いの姿を見ながら1時間半の間、歴史問題などについて意見を交わす予定です。

・国家情報院とその前身の安全企画部による不法盗聴事件で、検察の取り調べを受けていた、李秀一(イ・スイル)前国家情報院・国内担当次長(63)が、20日、単身赴任先で死んでいるのが見つかり、自殺したものとみられています。李秀一さんは、1976年に行政試験に合格して、全羅北道地方警察庁長や警察庁の情報局長などを経て、金大中政権時代の2001年11月から2003年4月までに、国家情報院の国内担当次長を務め、その後、光州市の私立湖南大学の総長を務めていました。李秀一さんは総長住宅のアパートのベランダで首を吊って死んでいるのを、20日夜、お手伝いの女性によって発見されましたが、遺書はありませんでした。李秀一さんは最近、国家情報院とその前身の安全企画部による不法盗聴事件問題で、3回にわたって、検察の取り調べを受けていましたが、とくに金大中政権時代の国家情報院長の 辛建(シン・ゴン)氏が拘束され、本人ら当時の国家情報院の幹部らが起訴される可能性が高くなっていることから、周りの人に心理的な圧迫を訴えていたということです。検察は李秀一さんへの捜査で無理はなかったかなどを調べるために真相究明調査団を設けることにしていますが、今後、この問題に対する捜査にも影響を与えるものとみられています。

・先週、釜山で開かれたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議の会場となった釜山市 冬椿(トンベク)島のヌリマル・ハウスなど主な施設が20、21の2日間、一般に公開されました。このうち「世の中の頂上」を意味するヌリマルは、今回の首脳会議のために特別に建設したもので、国宝の石窟庵を模した3階建て延べ3000平方メートルの円形ガラス張りの建物です。ヌリマルは1日の入場者を5000人と制限したことと、これまで内部が公開されていなかったこともあって、午前10時から入場が始まるのに朝8時過ぎから一目見ようと駆けつけた人たちで1キロを超える列となりました。また総合展示場の中に設けられたBEXCO会議場、IT展示館、国際メディアセンターにも家族連れの長蛇の列ができ、21人の首脳が韓国の伝統衣装をまとって記念写真を撮った場所や、会議場のロビーなどが見物客の人気のスポットとなりました。釜山市は、来月1日から来年2月末までの3カ月間、ヌリマル会議場の内部を展示用に手を加えてAPEC首脳会議記念館として無料で一般公開した後、会議施設として活用することにしています。

・政府の企画予算処と消防防災庁は、21日、東海で大地震が起きた際の東海岸への津波被害に備えて、来年から2年間、東海岸の319カ所に、津波の自動音声警報システムを設けることにし、そのために来年の予算案に22億6000万ウォンを計上することになりました。この自動音声警報システムは、韓国への津波の可能性がある場合、東海岸の住民が避難できるよう、高性能のアンプを通じて音声で警報を鳴らすもので、日本の気象庁からの津波情報をもとに警報を出すことにしています。

・日本、韓国、パリ、ハワイ、ラスベガスと世界各国で予選を開いたK−1WORLD グランプリ シリーズの決勝大会が19日夜、東京ドームで開かれ、韓国相撲のシルム出身の崔ホンマンはベスト8戦で去年の王者、レミー・ボンヤスキーと対戦し善戦しましたが、敗れました。今年3月にK−1に進出し、これまで6連勝を収めてきた2メートル18センチの崔ホンマンは、磨きのかかったボクシングのテクニックを見せましたが、ディフェンディング王者と呼ばれているボンヤスキーに決定的なパンチを見舞うことに失敗し、審判全員の判定で初めての1敗を喫しました。この大会のチャンピオンは2メートル11センチのオランダ人セーム・シュルトとなりました。

・韓国外換銀行が公示した21日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、870ウォン58銭で、先週金曜日の18日に比べて、13銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1039ウォン30銭で、18日に比べて、3ウォン20銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2582.28で、18日より10.23ポイント下落しました。

・21日のソウルは晴れ、午後3時の気温は9度6分でした。22日は全国的に高気圧の圏内に入りますが、中部地方の北側は弱い気圧の谷の影響を受けて夜から次第に雲に覆われるでしょう。22日の朝の予想最低気温は、氷点下7度からプラス6度、日中の最高気温は8度から14度という予報です。

11月19日土曜日

・18・19の2日間、21の国と地域が参加して、釜山で開かれていたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議は、19日午後、貿易投資の自由化を目指す「ボゴール目標」の達成に向けた具体的な行程の「釜山ロードマップ」などを織り込んだ『釜山宣言』を採択して閉幕しました。APEC首脳会議は19日午前、2回目の全体会議を開き、先進国は2010年、発展途上国は2020年までに貿易投資の自由化を完了させる「ボゴール目標」を達成するために努力することにし、WTO=世界貿易機関のDDA=ドーハ開発アジェンダ交渉を進展させる意思を表明しました。また知的財産権保護のための「APEC偽造・不法コピーの防止構想」を歓迎し、偽造や不法コピー製品の貿易の防止のためのガイドラインを承認して、今後、引き続き論議していくことになりました。また鳥インフルエンザ対策では、感染の拡大と人への感染予防のために加盟国同士の協力を強化し来年11月までに行動計画をまとめることになりました。さらに原油高について憂慮の念を表明し、エネルギー供給源の確保のための投資と貿易を拡大することで合意しました。このほか、APECのすべての活動に女性の参加を増やしていくことにし、そのための論議に入るよう各国の閣僚に指示しました。

APECではまた、WTO=世界貿易機関のDDA=ドーハ開発アジェンダ交渉についての特別声明も採択されました。この中で、APEC加盟国の首脳らは、「DDA交渉は、多国間の貿易体制を強化するとともに世界の経済成長の促進にも寄与する。とくに開発途上国の経済開発の機会を拡大させるための潜在力を持っていることを確信する」としています。そしてドーハラウンドが、APEC加盟国だけではなく、WTOの加盟国にも重要であることで意見が一致し、このために来月、香港で開かれるWTO閣僚会議で、互いの見解の差を解消するのに重大な進展があるべきだと強調しました。APECの首脳会議で、WTOについての特別声明を採択したのは異例のことです。

・盧武鉉大統領は、釜山宣言を発表したあと、北韓に対して口頭で声明を発表しました。その中で盧大統領は、「アジア太平洋の国々は、北韓の核開発問題をめぐる6カ国協議が進展していることを歓迎するとともに、このような進展がこの地域の平和と安定に寄与していると考えている」として、先の4回目の協議で発表した共同声明を、関係国が原則にもとづいて実行に移していくことを強調しました。

・APEC首脳会議の終了後、各国首脳は韓国伝統衣装の「ドゥルマギ」を背広の上にはおって会場横の海を臨む庭園で記念撮影しました。「ドゥルマギ」は、朝鮮王朝時代、ソンビと呼ばれる学者たちが韓服の上に着ていたコートで、韓服デザイナーの李ヨンヒさんと釜山の韓服の名匠らが制作しました。2人の女性の首脳はピンク系とパープル系のものを、男性の首脳は、黄金色、ブルー、緑色、銀色、褐色の5つのカラーが準備されました。このうち、アメリカのブッシュ大統領、ロシアのプーチン大統領ら7人はブルーの「ドゥルマギ」を、盧武鉉大統領ら6人は黄金色の「ドゥルマギ」を、中国の胡錦涛主席ら3人は褐色の「ドゥルマギ」を、そして小泉首相ら2人は銀色の「ドゥルマギ」をまといました。

・盧武鉉大統領は、19日、APEC首脳会議が終わったあと、夕方、釜山のホテルでロシアのプーチン大統領と会談し、両国の包括的なパートナー関係をさらに発展させることで一致し、「韓国とロシア連邦との間の経済通商協力のための行動計画」を採択しました。盧武鉉大統領とプーチン大統領は会談の後、記者会見してこの計画を発表しました。この行動計画は、去年9月に行われた韓国ロシア首脳会談での共同宣言の合意内容を受けて進められるもので、 サンクトペテルブルクとイルクーツクに新たに韓国の総領事館を開設することなどが盛り込まれています。また極東シベリアの油田・ガスの共同開発、韓国、北韓、ロシアの電力系統網の共同研究など、エネルギー、資源、宇宙、科学、技術分野で互いに協力することを約束しました。盧武鉉大統領は、これでアメリカ、中国、日本、ロシアの周辺4カ国の首脳との会談を終え、APECの日程をすべて終えました。

・18日に釜山で行われた韓日首脳会談で、盧武鉉大統領が小泉首相に対して、「小泉首相やほかの政治家の靖国神社参拝は、韓国に対する挑戦だ」と述べたと、日本のマスコミが一斉に報じましたが、これについて青瓦台は「事実ではない」と述べました。大統領府=青瓦台の金マンススポークスマンは19日、記者会見し、「18日の韓日首脳会談で、盧武鉉大統領は、小泉首相に対して、首相やほかの政治家らの靖国神社参拝、日本の歴史教科書、そして独島の領有権という3つの問題に対する韓国の要求が、決して無理な要求ではないという見解を示したが、 『韓国に対する挑戦』という表現は使っていない」と説明しました。18日の韓日首脳会談の後、それぞれの政府の関係者が会談内容について記者会見しましたが、日本側の記者会見で、このような表現が使われた模様です。

・アシアナ航空の最新の大型機ボーイング777型3機が17日夜から18日午前中にかけて相次いで機体にトラブルが生じ、引き帰したり欠航したりしました。17日夜8時10分に乗客280人を乗せて仁川を出発しサイパンに向かっていたアシアナ航空のボーイング777型機が、釜山付近の上空で、気象レーダーにトラブルが生じ、仁川空港に引き返しました。アシアナ航空は2時間後に別の777型機を投入しましたが、今度はフライト・コントロールに問題が生じて、離陸できませんでした。このため乗客は、仁川空港周辺のホテルで1泊してから、260人だけが18日午前9時半にサイパンに向かいました。一方、18日午前、乗客300人を乗せ、ベトナムのホーチミンを出発して、仁川に向かう予定だったアシアナ航空のボーイング777型機も、フライト・コントロールにトラブルが生じて、ホーチミン空港を離陸できなくなり、乗客全員を別の航空会社の便に振り分けて運びました。いずれのトラブルも整備不良によるものとみられています。

・来年ドイツで開かれるサッカー・ワールドカップ大会へ韓国から列車で行こうという試みが進められています。2002年の韓日サッカー・ワールドカップのときに発足した、ワールドカップ応援団体の「コリア・ワールド・サポーターズ」は、ドイツワールドカップの成功と韓国国民の平和に対する願いを世界に伝えようと、アジア大陸を横断する列車の運行を計画し、現在、ドイツ政府とドイツワールドカップ組織委員会に支援を求めています。計画によりますと、この列車は、来年5月24日、韓国の釜山を出発して、ソウル、北韓の平壌、新義州、北京から、モスクワに至り、そこから南下して、インドのムンバイを経て、ヨーロッパに入り、ローマ、プラハ、パリを通って、ワールドカップ開幕前日の6月8日、ベルリンに到着することになっています。この列車には、韓国をはじめ、32カ国の文化、スポーツ、平和運動の関係者を乗せたいとしています。コリア・ワールド・サポーターズのムン・サンジュ会長は、「北韓当局の許可を得ることについては、現在、南北の民間交流が盛んに行われていることから大きな問題はないと思われるが、韓国政府の協力が必要だ」と述べました。

・19日は、土曜日のため取り引きはありません。18日の終値は、日本の円100円は870ウォン45銭で、アメリカドル1ドルは、1036ウォン10銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・19日のソウルは晴れ、午後3時の気温は6度9分でした。20日も午高気圧の圏内に入り、概ね晴れの見通しですが、中部地方は夜から弱い気圧の谷の影響を受けて、雲に覆われるでしょう。20日の朝の予想最低気温は、氷点下6度からプラス4度、日中の最高気温は9度から14度という予報です。

11月18日金曜日

・盧武鉉大統領は、18日、初日のAPEC首脳会議のあと、同じ会議場で小泉首相と会談し、「日本の靖国神社参拝や歴史教育問題、独島の領有権問題についての日本の立場を受け入れることはできない」とする見解を示しました。会談は予定の20分間行われ、この席で盧武鉉大統領は、「韓国民の考えを日本の国民に伝えたい」としてこのように述べたと青瓦台の丁宇聲外交補佐官が伝えました。盧大統領はまた過去の歴史問題について、「日本に対してこれ以上の謝罪は要求しない。個人に対する補償は別だが、国対国の賠償を要求したりはしない」と強調しました。これに対して小泉首相は、「率直な話に感謝する」としたうえで、「靖国神社参拝は、過去の戦争に対する反省と二度とこうした戦争を繰り返してはならないという趣旨で行っている」と述べ従来の立場を繰り返し強調しました。これを受けて盧大統領は、「日本国民に伝えたいことは本質的な問題であり、小泉首相の言葉をいくら善意に解釈しようとしても韓国民は受け入れがたいものだ」と述べました。今回の首脳会談は、靖国問題などで両国関係が冷え込んでいる状況で行われただけに厳しい緊張感が漂う会談場に盧武鉉大統領が先に到着し、1分後に小泉首相が到着すると、両首脳は簡単に握手を交わし席につきました。しかし両首脳は、ムードを和らげるジョークなどは一切、述べずにAPEC首脳会議の進行具合を話題に対話に入りました。そして会談のあとの共同記者会見も行いませんでした。

・APEC首脳会議が行われた釜山市海雲台区の会議場一帯では、18日、APECに反対する1万5000人の市民団体の抗議集会が行われ、これを阻止する警察との衝突がありました。抗議集会に参加したのは、韓国の農民会、民主労総=全国民主労働組合総連盟、女性団体、大学生らおよそ1万5000人で、市内で5つのグループに分かれて集会を行った後、午後4時に、会議場の海雲台区BEXCOに向かって行進する際、警察と衝突がありました。この衝突で警察官と市民20人あまりがけがをしました。集会は夕方6時過ぎに解散しましたが、19日も引き続き抗議集会を行う予定のため警察は警戒を強めています。

・APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議が、18日午後から釜山で始まり、加盟21カ国の首脳が貿易投資の自由化などについて論議を交わしています。会場の海雲台区のBEXCOには、午後2時前、アメリカのブッシュ大統領、日本の小泉首相ら各国首脳が次々に車で到着し、待ちかまえた盧武鉉大統領と握手をしました。会議の冒頭で盧武鉉大統領が演説し、世界史の発展や人類の繁栄に寄与するAPECの役割を強調しました。会議は、「貿易自由化の進展」をテーマに論議を交わし、先進国は2010年、開発途上国は2020年までに貿易投資の自由化を果たすことにしていた「ボゴール目標」の達成に向けた「釜山ロードマップ」を発表する予定です。夜は、盧武鉉大統領が主催する公式晩さん会が行われます

・盧武鉉大統領は、APEC首脳会議に先立って18日午前中、釜山で開かれたAPEC最高経営者会議に出席して演説し、韓国経済の展望は極めて明るいとして、積極的な投資を呼びかけました。

・盧武鉉大統領は、17日、慶州で行ったアメリカのブッシュ大統領との首脳会談後の昼食会で、日本の歴史認識の問題点について詳しく説明しました。外交消息筋によりますと、盧大統領は「日清戦争、日露戦争など周辺強国が協力的な関係でなかったため韓半島は長い間、戦場にされた」と述べ、「日本は数十年間、韓国を植民地として支配し、ドイツは4−5年間、他国を支配をしたが、両国の過去に対する反省の姿勢には大きな差がある」と指摘しました。また小泉首相の靖国神社参拝について盧大統領は、「首相として必ず参拝しなければならないことではない」として批判し、「われわれが日本に対して要求していることは謝罪の繰り返しではない。謝罪にふさわしい行動を実践してほしいということだ」と強調しました。これに対してブッシュ大統領は、「理解する」と述べるとともに、「アジアの主要国が良い関係を維持していくことを期待する」と応じたということです。

・ところで、17日に慶州で行われた韓米首脳会談の場で、ブッシュ大統領はライス国務長官に対して、韓国人観光客にビザ免除を適用することを積極的に検討するよう指示しました。会談でブッシュ大統領は、盧武鉉大統領が「両国の人の交流をより活発にするためアメリカが同盟国である韓国に対してもビザ免除を適用することが望ましい」と述べたのに対して、「韓国駐在アメリカ大使から報告を受け韓国の立場を承知している」として、ライス国務長官にこのように指示したということです。これを受けてライス長官は、「9.11テロ以後、アメリカ連邦議会がビザの発行を厳しくしているが、ビザ免除の基準を満たすために互いに努力していこう」と韓国側に要請しました。

・APEC首脳会議が開かれている釜山市は、18日を臨時の公休日として学校も休校としています。とくに各国首脳らが宿泊しているホテルや首脳会議場に近い百貨店などは、首脳会議が開かれる18日と19日の両日、テロ防止の見地から営業中止としました。また市内の小中高校は、18日、授業を休みました。

・イギリス、ドイツ、フランスなどEU=ヨーロッパ連合25カ国が提出した「北韓の人権状況に対する決議案」が、17日、ニューヨークの国連総会で賛成多数で採択されました。社会・文化・人道的問題を扱う国連総会の第3委員会は、17日、各国の賛否の意見を聞いたあと、表決を行い、賛成84、反対22、棄権62で北韓の人権決議案を採択しました。韓国は棄権しました。北韓に対する人権決議は、国連の人権委員会では2003年から3年連続採択されてきましたが、総会での採択はこれが初めてです。

・野党ハンナラ党は、韓国政府が棄権したことを強く批判しました。ハンナラ党の院内代表団は、18日、政府が北韓当局の顔色をうかがうあまり北韓住民の人権を無視したとして、政府と与党は責任をとって反省しなければならないと主張しました。

・国防部は、18日、イラク北部のエルビルで復興活動に当たっている韓国陸軍部隊を、いまの3200人から1000人程度削減するとともにザイトゥン部隊の派兵期間を来年12月まで1年延長する同意案を、来週22日、国会に提出する予定です。それによりますと、撤退させるのは、医療工兵部隊が大半で、ザイトゥン部隊の警護のため戦闘部隊はごく一部だけを含める計画で、来年上半期から段階的に撤退させ、師団司令部はいまのまま維持させるとしています。

・アメリカが2003年からモンゴルで毎年行っている平和維持軍の合同訓練に、韓国、日本、ロシア、イギリスなどに対して参加を呼びかけたことから、韓国も参加を検討していると、ワシントンの韓国大使館が17日、明らかにしました。

・対北韓事業のパイプの役割を果たしてきた現代峨山の金潤圭副会長が個人の不正問題で辞任したことで北韓が反発し、金剛山を訪れる韓国人観光客の数を一方的に削減させるなど混乱していた金剛山観光が、18日からようやく正常に戻りました。 18日は、金剛山観光事業が7年前に始まった記念すべき日でもあり、現代峨山の玄貞恩会長、鄭東泳統一部長官ら700人が金剛山を訪れ、夜は、金剛山の食堂で南北共同の祝賀パーティーが、19日は金剛山文化会館で記念式典が行われます。

・2007年末までに全国すべての農村漁村に超高速インターネット網が設置される見通しです。超高速インターネット網は、すでに都市部には100%設置されていますが、情報通信部は、現在97%となっている農村漁村の超高速インターネット普及率を2007年末までに100%に引き上げることにし、これに必要な費用は、25%を政府が、25%は地方自治体が、残り50%は通信事業社がそれぞれ負担する方向で検討を進めています。

・ソウル市は、19日から毎週土曜日と日曜日、祝日などは清渓広場から清渓2街のサムイル橋の間0.88キロを車が通行できないようにし歩行者天国にする方針です。

・仁川港の国際旅客ターミナルから出航する際に支払うターミナルの利用料金が来年1月からは、今の1100ウォンから2200ウォンに引き上げられることになりました。

・ソウル外国為替市場運営協議会は、来週23日に全国一斉に行われる大学入試の修学能力試験日に、銀行同士による外国為替市場の開場時間を通常の午前9時から1時間遅らせて午前10時からとすることを18日、決めました。閉場時間は、午後3時と変更はありません。

・日本の高校生が18日から3日間、江原道に修学旅行に来ました。江原道によりますと、大分県宇佐市の私立柳ヶ浦高校の生徒80人が、18日修学旅行で韓国入りし、20日まで江陵市、龍平リゾートなどを訪れ、平昌郡のジンブ高校の生徒と交流会を行います。そして江陵の仮面劇など伝統公演を見たあと、TVドラマ「冬のソナタ」の撮影地などを見て回る予定です。

・韓国外換銀行が公示した18日午後3時の為替レート、日本の円100円は870ウォン45銭で、前日より23銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1036ウォン10銭で、前日より60銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2592.51で、前日より10.93ポイント上昇しました。

・18日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、6度9分でした。19日も引き続き、冷たい大陸高気圧の影響で全国的に冷え込んだ一日となるでしょう。19日の全国の朝の予想最低気温は、氷点下7度からプラス4度、日中の最高気温は、9度から14度の予報となっています。

11月17日木曜日

・盧武鉉大統領は韓国を訪れているアメリカのブッシュ大統領と17日、古都、慶州のホテルで会談し、先の4回目の6カ国協議で合意した共同声明を、核開発問題の解決に向けた重要な進展だと評価するとともに、両国の未来志向的関係を盛り込んだ共同宣言を発表しました。 この席で、両首脳は、今の停戦体制から平和体制に切り替えることが韓半島の和解と平和統一に寄与するとして、このために6カ国協議とは別途に関係国同士の平和体制交渉をはじめることで意見をともにしました。また韓国駐留アメリカ軍の再編成については、両国の間で合意されたことを高く評価し、このような再編成が韓米連合軍の防衛能力を高めることにつながることで意見が一致しました。また両国の同盟関係をさらに強化していくための長官クラスによる戦略会議を来年初めに発足させ、定期的に開くことで合意しました。会談では、北韓の人権状況についても意見を交換し、両首脳は北韓住民の生活の改善のために、引き続き努力していくことになりました。会談の後、両首脳は記者会見し、盧武鉉大統領は、南北首脳会談の見通しについて「会うことも重要だが、内容がもっと重要だ」として、慎重な考えを示しました。盧武鉉大統領とブッシュ大統領はこのあと、一緒に食事をし、慶州の観光地を回りました。盧武鉉大統領は午後、APEC会議場のある釜山に移動し、ベトナムの国家主席ととオーストラリアの首相と会談しました。

・韓国を訪れている中国の胡錦涛国家主席が17日、韓国の国会で演説し、南北対話を通じた関係改善を強調し、南北の自主的な平和統一を中国が積極的に支持することを表明しました。APEC首脳会議に出席するため韓国を訪れている中国の胡錦涛主席は17日午前、ソウル・ヨイドにある国会議事堂で、韓国と中国の友好と協力、そして韓半島の核開発問題の平和的解決の重要性について、およそ30分間演説しました。この中で胡錦涛主席は、核問題について、「南北双方が対話を通じて平和的に解決することがもっとも現実的で妥当な道だ」として、そのために中国も引き続き努力する意向を明らかにしました。胡錦涛主席はまた、「6カ国協議の参加国がさらに融通を利かし、共同認識を築いていくことで、会談は新しい進展を見出し、核問題を平和的に解決する共同目標を実現することを期待する」と述べました。そして韓国と中国の関係については、92年に国交を結んでから今や歴史的にもっとも良い関係に発展しているのは、両国の共同努力の賜物だ」と評価しました。中国の国家主席が韓国の国会で演説したのは、95年の江沢民前主席以来2回目です。

・国会は16日の本会議で、日本の小泉首相や閣僚、国会議員による靖国神社参拝を糾弾する決議案を満場一致で採択しました。それによりますと、「日本の小泉首相や多数の閣僚と国会議員による靖国神社参拝は、未来志向的な韓日関係の構築と北東アジアの平和定着に深刻な否定的影響を招く外交的な挑発行為だ」として、参拝中止を求めています。

・日本の最高裁判所にあたる大法院の新しい大法官の3人の任命が国会で承認されました。この3人は、法院行政処次長の金ファンシクさん(57)、元判事で現在弁護士の朴シファンさん(52)、司法研修院研究法官の金チヒョンさん(47)で、今月9日から15日までの国会の人事聴聞会を経て、16日の本会議で表決が行われ、過半数以上の賛成を得ました。3人は、近く盧武鉉大統領によって任命され、就任しますが、3人は改革志向といわれているところから、今後の裁判所改革が期待されています。

・国会は17日、人事聴聞委員会を開いて、新しい検察総長に指名された鄭相明(チョン・サンミョン)大検察庁次長に対して質問を行いました。与野党の議員は、鄭相明候補に対して、検察の内部改革に相応しいかどうか、また国家情報院とその前身の安全企画部による不法盗聴事件についての検察の捜査方針などについて質問をしました。鄭相明候補は妻の名義で江原道江陵市の土地を大量に買い入れていることや、京畿道水原市にある妻所有の店舗の賃貸料について脱税をしていたことなどでが指摘されており、議員の間から「自ら辞退すべきだ」という声も出ていました。これについて鄭相明氏は、江陵市の土地を買い入れる際に不法なことはなかった」としており、また妻の脱税については、間違いがあったことを認めました。鄭相明氏に対する人事聴聞会は18日も行われます。

・アメリカ駐在大使を辞任して、このほど帰国した洪錫R氏は、97年の大統領選挙の際、三星グループの側近として、与野党候補への不法な資金支援に深く介入していた疑いで、16日、検察の取り調べを受けましたが、疑惑をほとんど否定したことが分かりました。

・韓国の企業の半分以上が採用試験で、英会話の面接試験を行っていることがわかりました。 インターネットの就職情報会社の「ジョブ・コリア」が最近、500社を対象に調べたところによりますと、全体の62.9%にあたる315社が 採用試験で英会話の面接を行っているということです。このうち70社あまりは、全部門で英会話面接を行っており、残りの247社は、一部の部門だけで行っているということです。このように採用試験で英会話面接を取り入れている会社が増えている背景には、これまでの英語の試験のTOIECの点数だけでは、実質的な英語の実力が判断できないためのものとみられます。

・サッカーの韓国国家代表チームは16日夜、ソウル・ワールドカップ競技場で、ヨーロッパの強豪、セルビア・モンテネグロと強化試合を行い、2対0で勝ちました。この試合の前半4分、チェ・ジンチョルがゴールを決めて、先制点をとり、後半21分にもイ・ドングクの追加ゴールで2対0となり、そのまま守りきって、セルビア・モンテネグロを下しました。これでアドフォカート監督が率いる韓国代表チームは、今年の日程を終え、来年6月のドイツ・ワールドカップに向けて、1月にアラブ首長国連邦のドバイで開かれるサウジアラビア4カ国大会に招待国として参加するのを手始めに、2月までに、香港、アメリカのロサンゼルスで、8試合を行うことになっています。

・韓日・日韓女子プロゴルフ対抗戦が来月3・4の2日間、済州島で行われます。この対抗戦には13人ずつが出場することになっており、韓国からは今年の大英女子オープンで優勝したチャン・ジョン、USオープンで優勝したキム・チュヨン、カン・スヨン、キム・ミヒョン、ハン・ヒウォンらが、日本側は宮里藍、横峯さくららが出場します。1999年から始まったこの対抗戦、去年は日本の滋賀県で行われ、韓国が3年連続勝っています。

・韓国外換銀行が公示した17日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、870ウォン68銭で、前日に比べて、68銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1035ウォン50銭で、前日に比べて、1ウォン80銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2581.58で、前日より1.64ポイント上昇しました。

・17日のソウルは晴れ、午後3時の気温は7度6分でした。18日も冷たい大陸高気圧の圏内に入り、全国的に概ね晴れの見通しで。18日の朝の予想最低気温は、氷点下7度からプラス4度、日中の最高気温は9度から14度という予報です。

11月16日水曜日

・盧武鉉大統領は韓国を国賓として訪問している中国の胡錦涛国家主席と青瓦台で会談し、両国間の全面的な協力パートナー関係をさらに深め、安全保障や通商での交流協力を拡大していくことになりました。胡錦涛主席は16日午後、ソウル空港に着き、ただちに青瓦台を訪れて1時間半にわたって会談しました。両国の首脳は会談の後の記者会見で、「韓中共同声明」を発表しました。それによりますと、両国の首脳は北韓の核をめぐる6カ国協議について、「参加国は韓半島の非核化の実現に向けて誠意を持って柔軟さを見せるべきで、協議のプロセスが続くように努力すべきだ」ということで認識をともにしました。胡錦涛主席はまた「南北の和解協力が積極的な進展を収めていることを歓迎する」として、南北関係が改善されて最終的には平和的に統一されることを引き続き支持する考えを重ねて表明しました。両国の首脳は2003年7月に盧武鉉大統領の中国訪問の際に合意した「全面的な協力パートナー関係」をさらに発展させて、互恵・協力・共同繁栄に向けて努力していくことになり、そのために▼政府高官の相互訪問、▼外相同士のホットラインの開設、 ▼外務次官同士の定例会議、▼国会・政党同士の定期交流などを進めていくことになりました。そして韓中国交樹立20周年となる2012年の両国間の貿易目標を2000億ドルとし、韓国は中国に対して関税上のメリットを与える市場経済体制を認めて、購買使節団を派遣するなど経済通商分野での交流をさらに拡大していくことになりました。韓中両国はまたさ来年、2007年を「韓中交流の年」と決めて、文化、青少年、人の交流を拡大していくことになりました。両国の首脳はさらに台湾に対する中国の「一つの中国」原則を再確認し、盧武鉉大統領は、「台湾は中国領土の一部」であるとする中国の考えに十分な理解と尊重を表明しました。また最近韓国で中国産キムチの衛生が問題となったことについて、両国は品質検査を担当する高官協議の場を設けて、食品衛生、動植物検疫などについて協議していくことになりました。両国はまた安保理を含めた国連改革について協力するとともに、釜山APEC首脳会議の成功に向けて協力するなど、国際舞台での協力を強化していくことでも合意しました。

・釜山で開かれたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の閣僚会議はWTO=世界貿易機関の多角的貿易交渉の進展や、鳥インフルエンザ対策での協力などを主な内容とする閣僚声明を採択して、16日、閉幕しました。 APEC閣僚会議の共同議長である潘基文外交通商部長官と金鉉宗(キム・ヒョンジョン)外交通商部通商交渉本部長が16日、行った会見によりますと、農業分野では先進国は2010年までに農産物に対する輸出補助金を撤廃することで合意しました。また鳥インフルエンザ対策では、各国での予防体制作りと鳥インフルエンザが発生した際の情報を開示し、ワクチンを共同で開発することで協力し、APEC首脳会議では鳥インフルエンザ対策を盛り込んだ行動計画を採択することになりました。閣僚会議ではまた域内の貿易と投資自由化に向けて94年に定めた「ボゴール宣言」の中間評価を踏まえて、2010年までの行動計画を盛り込んだ「釜山行程表」を承認しました。

・APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議が18日から開かれるのを前に、16日から各国の首脳が次々に韓国入りしています。16日にはアメリカのブッシュ大統領が午後5時に金海空港に到着したのをはじめ、オーストラリア、ペルー、ベトナムの首脳ら16日だけで8カ国の首脳が韓国入りします。17日にはチリ、カナダなど8カ国が、そして首脳会議が開かれる18日には日本、ロシアなど4カ国の首脳が韓国入りする予定です。

・盧武鉉大統領は16日、国賓として韓国を訪れているペルーのアレハンドロ・トレド大統領と青瓦台で会談しました。会談で両国の首脳は、エネルギーとIT=情報技術、生命工学など経済分野での協力を拡大することや、北韓の核問題など韓半島情勢について意見を交わしました。両国の首脳は続いて昼食をともにし、この席で盧武鉉大統領は「情報技術と生命工学などの先端産業とペルーの社会間接資本の建設での協力は両国にともに利益をもたらすと思う。これを基盤に第3国への共同進出も期待している」と述べて、両国間の関係促進の必要性を強調しました。

・潘基文外交通商部長官は16日午後、APECの会場となっている釜山のBEXCOでアメリカのライス国務長官と会談を行いました。潘基文外交通商部長官はこの席で、アメリカの参加と協力で釜山APECが成功裡に行われているとして、17日に予定されている韓米首脳会談への期待感を示しました。これについてライス国務長官は「暖かい歓迎に感謝する」と答えました。両国の外相はまた9月の6カ国協議での共同声明の実行方法について話し合いました。潘基文外交通商部長官はアメリカとの外相会談に続いて、フィリピン、パナマ、ブルネイの外相とも相次いで会談を行いました。

・2国間コメ交渉の国会での批准同意案に反対する農民およそ1万6000人が15日、ソウルヨイド公園でデモを行って、警察の機動隊と衝突しました。全国農民会総連盟など「コメ交渉の国会での批准阻止に向けた非常対策委員会」の農民団体のメンバー1万6000人は15日午後、ヨイド公園で集会を終えた後、国会への強行突入を図りました。しかし警察の機動隊がこれを阻止したため、農民たちは小石や火炎びんを投げ、農民と警察機動隊員合わせて130人がけがをし、機動隊のバス3台が燃やされました。

・2国間コメ交渉の国会での批准同意案は来週23日に本会議にかけられる見通しです。与党ウリ党と野党ハンナラ党は16日、国会で院内首席副代表会議を行い、この批准同意案の表決を予定していた16日から来週23日に延期することで合意し、金元基(キム・ウォンギ)国会議長に日程の延期を要請しました。コメ交渉の国会での批准同意案についてウリ党は早期に批准する方針で、ハンナラ党も今月中に批准する方針を示していることから、最後の本会議が行われる来週23日に表決される可能性が高いものとみられています。

・国家情報院とその前身の安全企画部による不法盗聴事件を捜査しているソウル中央地方検察庁の捜査チームは、15日、金大中政権時代の国家情報院長林東源(イム・ドンウォン)氏と辛建(シン・ゴン)氏の2人を通信秘密保護法違反の疑いで拘束しました。検察によりますと、2人は金大中政権の当時、国家情報院長を務めていた際、大統領の親戚や政治家、主な人物らおよそ1800人の携帯電話を盗聴してきたということです。これについてソウル中央地方裁判所は「本人たちは否認しているものの、国家情報院のほかの関係者の供述には信ぴょう性があり、2人が盗聴にかかわっていて、黙認していたものとみられる。2人が国に多くの貢献をしたとしても、今回の事件は国民の基本権を侵害する重大なものだと判断される」として検察の令状請求を認めました。

・来年5月末に行われる統一地方選挙を前に、野党ハンナラ党ではソウル市長選挙に立候補することを表明した国会議員が5人にのぼっており、まず党内選挙が行われることになりました。ソウル市長選挙については、現職の李明博(イ・ミョンバク)市長が大統領選挙に出馬するため立候補しないことを表明しています。こうした中で、ハンナラ党の朴啓東(バク・ゲドン)議員が、15日、ソウル市長の党内候補を決める選挙に参加する意向を示し、これでソウル市長選挙への出馬を表明したのはハンナラ党だけで、5人となります。一方、与党ウリ党はまだいません。

・国防部によって北韓へのスパイ訓練を受けていて反乱を起こして死亡した、いわゆるシルミド部隊の隊員の遺骨発掘作業が15日から始まり、初日は1人以上のものとみられる遺骨8点を発掘しました。国防部の過去史真相究明委員会は今年9月にシルミド事件など4つを究明対象と決めており、シルミド事件については関係者の証言を総合して、隊員が葬られている場所の特定作業を進め、今週15日からは京畿道高揚市のビョッゼソウル市立墓地内で遺骨発掘作業を始めました。初日は歯や顔面の骨など1人以上のものとみられる遺骨8点と実弾の破片、靴などの遺品6点が見つかりました。今回の発掘作業は20日間の日程で進められ、発掘された遺骨はDNA検査を経て身元を特定した後、遺族に引渡しの手続きなどを協議する予定です。

・白頭山トラの雄と雌の1組が16日、中国から韓国に送られてきました。これは中国の国家林業局が韓国では絶滅した白頭山トラ1組を寄贈したもので、94年韓中国交樹立を記念して中国から寄贈された白頭山トラ1組が繁殖に失敗したことから、再び送られてきたものです。16日午後、大韓航空便で到着した白頭山トラは雄が5歳、雌は4歳で、韓国と中国、シベリアに生息していたトラの子孫だということです。山林庁は到着したトラを京畿道北部の抱川市のグァンルン樹木園に移し、雄と雌を別々にして樹木園生活になじませた後、繁殖を図ってみる計画です。

・中東カタールのドーハで開かれた第17回世界女子重量挙げ選手権大会で、韓国のチャン・ミラン選手(22)が初めて合計で金メダルを取りました。去年のアテネ・オリンピックの銀メダリスト、チャン・ミラン選手は、ジャークで172キロ、スナッチで128キロ、合計300キロを持ち上げて、ジャークと合計で金メダル、そしてスナッチでは銀メダルを取りました。韓国の女性重量上げで世界選手権の金メダルを取ったのは1999年に続いて2度目ですが、合計での金メダルは初めてです。

・韓国の一部のスキー場が16日、オープンし、冬のスキー・シーズンが始まりました。16日、スキー場をオープンしたのは、江原道の龍平リゾートとボグァン フィニックス・パークで、ここ数日の朝の最低気温が氷点下に下がって人工雪を作る作業が順調になったため、急きょスキー場の一部をオープンさせ、初日のリフト搭乗を無料としました。他のスキー場は今月25日か来月2日にオープンする計画です。

・韓国外換銀行が公示した16日の為替レート、日本の円100円は、870ウォンで、前日に比べて6銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1037ウォン30銭で、前日に比べて2ウォン80銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2579.94で、前日より22.45ポイント上昇しました。

・16日のソウルは晴れ、ソウルの朝の最低気温は氷点下1度1分まで下がり、午後3時の気温は7度6分でした。17日も大陸からの冷たい高気圧の影響を受けて、冷え込むでしょう。17日の全国の予想最低気温は氷点下8度からプラス4度、日中の最高気温は9度から14度という予報です。

11月15日火曜日

・釜山市は15日、2020年の第32回オリンピックを誘致したいと名乗りを上げました。許ナムシク釜山市長は15日、釜山のBEXCOメディアーセンターで記者会見を行い、「世界に向けた釜山の挑戦として2020年のオリンピックを誘致したい」と述べました。許ナムシク市長はまた「2002年の釜山アジア大会で南北選手団が合同入場行進を行い、北韓の応援団が訪れてさらに雰囲気を盛り上げた」として、2020年オリンピックの南北共同誘致や共同開催にも賛成する考えを示しました。許ナムシク市長は釜山の施設について「釜山は88年のオリンピックのヨット競技と2002年のアジア大会、サッカーのワールドカップの試合も成功裏に行い、国際行事のための施設と環境、そして市民の情熱を持ち合わせている」と強調しました。

・潘基文外交通商部長官と中国の李肇星外相は15日、APECが開かれている釜山で会談を行い、日本の指導尾者の靖国神社参拝が繰り返されていることに憂慮の念を示しました。両国の外相はこの席で、小泉首相の靖国神社参拝はアジア人の心を傷つける行為であり、二度と繰り返されてはならないことで認識をともにしました。潘基文外交通商部長官は、また先月の胡錦涛国家主席の北韓訪問が6カ国協議に前向きな役割を果たしたと評価し、今後も北韓の核問題に対する中国の働きかけを要請しました。これについて李肇星外相は、韓半島の恒久的な和平と安定に向けて韓国と緊密に協力していく考えを示しました。潘基文外交通商部長官は続いて、最近、中国産キムチから寄生虫の卵が発見されたことによる一連の騒ぎが両国間の友好関係に支障を来たしてはならないことを説明し、中国も同意を示しました。韓中両国は16日に予定されている首脳会談で、検疫についての協議会を早期に発足させることで合意する見通しです。

・釜山で開かれているAPEC=アジア太平洋経済協力会議は15日から閣僚会議が始まりました。15、16の2日間行われる閣僚会議では、テロ対策、APECの改革、多国間貿易体制の強化などについて協議し、16日の本会議で協議の内容を盛り込んだ閣僚声明を採択する予定です。

・鄭東泳統一部長官は14日、先の北京での第5回6カ国協議で北韓自らが核放棄についての5段階の行程表を提案したことを明らかにしました。それによりますと、▼北韓はまず第1段階として核実験を凍結し、▼第2段階で核兵器や核の製造技術を外国に移転することを禁止する、▼そして第3段階で核兵器の製造を放棄する、▼第4段階で検証によって核関連活動を中止して核兵器を放棄し、▼最終的には第5段階でNPT=核拡散防止条約に復帰するとしています。これについて鄭東泳統一部長官は「6カ国協議の休会期間中に米朝専門家協議を行ってさらに話し合うことで合意したのは、6カ国協議が生産的な結果をもたらしていることを意味する。しかし容易なことではない」と述べました。

・国家情報院とその前身の安全企画部による不法盗聴事件を捜査しているソウル中央地方検察庁の捜査チームは、14日、金大中政権時代の国家情報院長を務めた林東源(イム・ドンウォン)氏と辛建(シン・ゴン)氏に対して通信秘密保護法違反の疑いで事前拘束令状を請求しました。検察によりますと、「国家情報院長だった2人は金大中前大統領が盗聴を根絶するように指示したにもかかわらず、国内の主な人物を含めて不特定多数の国民を対象に組織的で計画的に長期間にわたって行った盗聴活動に主導的にかかわってきた。またこの2人は在任当時、盗聴部署に多くの予算を投じて盗聴機器を開発し、盗聴を通じて入手した情報の報告を持続的に受けていた」としています。

・金大中前大統領は検察が2人の元国家情報院長を拘束しようとする動きについて「到底理解できない」として、不快感を示しました。

・鉄道公社の前身の鉄道庁によるロシアの油田開発疑惑を調べていた特別検事チームは、政界の介入説などについての疑惑を解明できずに、15日、捜査を終了しました。国会の議決で作られた特別検事チームは今年8月18日から先月16日までの60日間の捜査に続いて、30日間、捜査を延長して、韓国油田公社が事業性がないとして放棄したロシアの油田開発事業になぜ鉄道庁が乗り出したかについて捜査を進めてきました。チョン・デフン特別検事が発表したところによりますと、「ウリ党の李グァンゼ議員が油田開発事業にかかわっているという状況は認められるものの、刑事責任を問うには具体的な証拠が足りなかった」と述べました。また青瓦台やロシア駐在韓国大使館、建設交通部などの介入も認められる証拠がなかったとしています。これらの事業を推進した当時の鉄道庁長で前の建設交通部次官の金セホ被告ら5人に実刑判決などが先月、出ています。

・不妊の女性に卵子をあっせんして多額のお金を受け取っていた事件で、ソウルの瑞草(ソチョ)警察署は、15日までにブローカー1人について逮捕状を申請するとともに、あっせん会社の社員3人と卵子の売買を行った女性20人の合わせて23人を生命倫理法違反の疑いで書類を検察庁に送ることになりました。この事件の捜査はこれでほぼ終わったということで、警察の調べによりますと、卵子売買を行っていた会社は2002年末からこの2年間に、不妊の日本人女性に395回にわたって韓国の20代の健康な女性の卵子をあっせんし67億ウォンを不法に受け取っていたことが分かりました。また卵子の採取を行った病院4カ所を調べましたが、あっせん会社との関係は裏付けられませんでした。生命倫理法は今年1月から施行されており、それ以前の行為は処罰できないため、卵子を買ったほとんどの日本人女性は処罰されないことになりました。

・韓国や中国産のキムチから寄生虫の卵が検出された問題で、日本の厚生労働省は14日、各地の検疫所で検査した韓国からの輸入キムチについて、寄生虫の卵は見つからなかったことを明らかにしました。日本のマスコミが15日報じたところによりますと、厚生労働省はこの問題が発覚した先月26日以後、韓国産キムチの輸入検査を強化しましたが、各地の検疫所で14日までに検査した71件の輸入キムチについて、すべて陰性で寄生虫の卵は確認できなかったということです。

・冬の間食べるキムチを一度にまとめて漬ける作業の「キムジャン」シーズンが近づきましたが、今年は今月下旬の気温が平年より低くなることが見込まれることから、気象庁では今年は去年より5日から10日早くキムジャンを漬けるとおいしく仕上がると話しています。キムジャンを漬ける最適の条件は、1日の最低気温が0度以下に下がる日が続くうえ、1日の平均気温が4度以下になる時期だとされています。

・ソウル大学と東京大学が19日、東京本郷の東大野球場で初めての親善野球試合を行うことになりました。この親善試合はソウル大学の鄭ウンチャン総長が先月末、ソウル大学を訪れた東京大学の小宮山宏(こみやま・ひろし)総長と会った席で、野球の定期戦をすることで合意したもので、今年、第1回を東京で行い、毎年両国を行き来しながら野球試合を行うことになりました。

・韓国外換銀行が公示した15日の為替レート、日本の円100円は、870ウォン06銭で、前日に比べて9ウォン8銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1034ウォン50銭で、前日に比べて3ウォン50銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2557.49で、前日より8.36ポイント下落しました。

・15日のソウルは晴れ、明け方はプラス1度1分まで冷え込み、午後3時の気温も6度1分と上がりませんでした。16日は高気圧の影響を受けて、全国的におおむね晴れますが、東海岸の山間部は曇り所によって雨となるでしょう。大陸からの冷たい気団で気温は15日よりさらに下がって、内陸と山間部では氷が張り、霜が降る所が多く、農作物と健康管理に気をつけるよう気象庁は呼びかけています。16日の全国の予想最低気温はソウルが氷点下1度など、氷点下8度からプラス3度、日中の最高気温は7度から12度という予報です。

11月14日月曜日

・韓国と日本の外相会談が14日夜、釜山で開かれ、潘基文外交通商部長官は新しく就任した日本の麻生太郎外相に対して、靖国参拝をしないように要請しました。潘基文外交通商部長官は、APEC=アジア太平洋経済協力会議に出席するため釜山を訪れる各国外相らと2国間協議に入り、14日夜7時前からは日本の麻生外相とAPEC会場で会談しました。この会談で、潘外交通商部長官は、歴史認識について、「日本の政治家の謝罪と反省を、韓国の国民が心から信頼できるようにしてほしい」と要請するとともに、靖国神社の参拝は両国関係だけではなく、北東アジアの平和のためにも望ましくない」と述べました。潘長官はまた、靖国神社に代わる新たな追悼施設の検討について、「その進展状況を聞き、「韓日間の冷え込んだ政治的関係は、経済や文化などほかの分野の交流にも否定的な影響を及ぼす」と述べました。これに対して、麻生外相は、「日本の一部の国会議員だけではなく、政府レベルでも新しい追悼施設について検討しているが、与野党間で意見が一致していないだけに、現在としては具体的な進展がない」と答えました。 一方、麻生外相は会談に先立って、2001年に東京で線路に転落した日本人男性を救おうとして電車にはねられ、亡くなった釜山出身の韓国人留学生イ・スヒョンさんの慰霊碑に献花しました。これについて、潘長官は、感謝の意を伝えるとともに、両国の未来志向的な関係の発展のために、日本が指導力を発揮してくれるよう要請しました。潘外交通商部長官は、15日は中国の李肇星外相と、17日はアメリカのライス国務長官と会談する予定です。

・国会は14日から来年度予算案の審議に入りました。国会の予算決算特別委員会は14日、全体会議を開き、来年度予算案と特別会計の基金運用計画案の審議に入りました。来年度予算案は、一般会計が145兆ウォンとなっています。野党ハンナラ党は来年の経済展望についての楽観的な見通しにもとづいたものだとして、8兆9000億ウォンの削減を主張しており、与野党の攻防が予想されています。

・ソウル大学の黄禹錫(ファン・ウソク)教授が世界で初めて幹細胞複製の技術で誕生させた犬が、アメリカの時事週刊誌「TIME」が選ぶ、今年の最高発明品に選ばれました。 13日発売された「TIME」最新号によりますと、ソウル大学獣医学部の黄禹錫(ファン・ウソク)教授の研究チームが、今年8月、幹細胞複製の技術で誕生させた、猟犬のアフガン・ハウンドの「SNUPPY」を、今年の最高の発明品として紹介し、これまで世界の数々の研究所で失敗を重ねていたクローン犬の誕生を高く評価しました。

・ソウル大学の黄禹錫教授と共同で研究していたアメリカ・ピッツバーグ大学のジェラルド・シャッテン教授が、黄教授の研究に使われた卵子の提供に疑問があるとして、共同研究を抜けることを明らかにしました。シャッテン教授がワシントン・ポストに語ったところによりますと、黄教授は、ヒトの卵子の取得に際して、国際的な倫理上の観点から禁じられている部下の女性研究員から卵子の提供を受けていることを理由に挙げています。これについて、 黄教授は近くすべてを明らかにすると話しており、政府の科学技術部や保険福祉部でも事実関係を調査することにしています。

・京畿道華城市で1986年から4年7カ月の間に、女性10人が殺された連続殺人事件の9人目の事件が、14日で、時効になりました。この事件は、1986年から90年初めにかけて、京畿道華城市の農村で、女性10人が次々に殺されたもので、これまで2万人を超える容疑者を調べましたが、端緒をつかめず、結局、9人目の事件は14日で、15年の時効となりました。一方、連続殺人事件の最後の事件となる10人目の事件も来年4月に時効となります。この事件については、一昨年、「殺人の追憶」というタイトルで映画化されてヒットし、国民的関心も高くなっています。こうしたことから15年で時効となる今の制度は改めるべきだという声が強くなっています。

・原油価格の高騰が長期化しているのにともなって、練炭の需要が復活し、需要に供給が追いつかない状態となっています。韓国最大の練炭工場であるソウル東大門区にある三千里練炭の場合、午前6時から夕方7時まで工場をフル稼働して、1日最大生産量の40万個を作っていますが、注文全部をまかないきれないということです。練炭工場の関係者は「低所得層の人たちが練炭を使っているため、政府が練炭の出庫価格を1個300ウォンに抑えているので、工場は需要の増加が収益の増加につながらない。練炭不足の現象は、原料の石炭不足ではなく、練炭製造工場の施設の老朽化と収益性の低さによるものだ。こうした中で、練炭工場は施設を拡充したり、従業員を増やすわけにはいかない」と説明しています。また練炭の販売店は、「注文を受けても3−4日ほどは待たされている。そのため量が少ない一人暮らしのお年寄りまでには手が回らない」と話しています。

・サッカーの韓国代表チームは12日、ソウル・ワールドカップ競技場で、スウェーデンと強化試合を行い、2対2で引き分けました。この試合、韓国は前半7分、アン・ジョンファンが先制ゴールを入れましたが、1分後にスウェーデンに同点ゴールを許し、1対1対で前半を終えました。後半4分、韓国は4分に2つめのゴールを入れましたが、その後すぐスウェーデンも得点し、結局2対2で引き分けとなりました。アドフォカート監督が就任してから2試合目となった今回の試合は、主に海外で活躍している選手たちをテストするためのものでしたが、攻撃の面では良かったものの守備は依然として不安定という問題が指摘されました。韓国は今週16日に、ソウル・ワールドカップ競技場で、セルビア・モンテネグロと強化試合を行います。

・アメリカの女子プロゴルフツアー、LPGAのトーナメント・オブ・チャンピオンズで、韓国系アメリカ人の金チョロン(クリスティナ・キム)選手が優勝しました。アラバマ州で開かれたこの大会、最終日の13日、前日まで2位だった金チョロン選手は5アンダーとなり、通産15アンダーの273で逆転優勝し、ツアー通算では2勝目をあげました。この大会はこの4年間、LPGAツアーの優勝者だけが出場したもので、この大会で韓国人選手の優勝は2001年と2002年の大会を2連覇した朴セリ選手に次いで2人目、3年ぶりです。なお、朴セリ選手は出場しませんでした。

・日本の宝塚歌劇団星組の公演が18日から3日間、ソウルのキョンヒ大学平和の殿堂で行われ、およそ1万人の観客で賑わいました。今回の公演は韓国観光公社とSBSが韓日友情年の行事の一つとして主催したもので、韓国では初めての宝塚公演となりました。公演は、「ベルサイユのばら」と「ソウル・オブ・シバ」で、湖月わたる、白羽ゆり、安蘭けいらの華やかな演技に盛んな拍手が送られていました。

・韓国外換銀行が公示した14日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、879ウォン14銭で、先週金曜日の11日に比べて、5ウォン28銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1038ウォンで、11日に比べて、3ウォン40銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2565.85で、11日より0.25ポイント上昇しました。

・14日のソウルは晴れ、冷え込んだ一日となり、午後3時の気温は9度6分と、10度を下回りました。15日も冷たい大陸性高気圧の圏内に入り、全国的に概ね晴れの見通しですが、江原道では曇り、夜から雨または雪が降る所もあるでしょう。15日の朝の予想最低気温は、氷点下4度からプラス7度、日中の最高気温はプラス7度から13度という予報です。この冷え込みは今週金曜日まで続くということです。

11月12日土曜日

・APEC=アジア太平洋経済協力会議が12日から釜山で開幕し、まず高級実務者会合が開かれました。高級実務者会合は12、13の2日間開かれ、APEC加盟21の国と地域の最高実務者が出席して、アジア太平洋地域の貿易と投資の自由化の促進、腐敗防止など今回のAPECの主な議題を最終的に調整します。また首脳会議で採択する予定のWTO=世界貿易機関のドーハ開発アジェンダ特別声明の文章を協議し、鳥インフルエンザについての最終合意文案をまとめることにしています。また来週18、19の2日間行われるAPEC首脳会議では全体会議の結果を盛り込んだ「釜山宣言」と、アジア・太平洋域内の貿易と投資の自由化の方向をまとめた「釜山ロードマップ」が採択されるとともに、テロや自然災害などの懸案についても話し合われる予定です。APEC期間中には世界各国の財界関係者が出席する会議なども並行して行われます。盧武鉉大統領は16日に中国の胡錦涛国家主席、17日はアメリカのブッシュ大統領、18日に日本の小泉首相、そして19日にロシアのプーチン大統領ら10カ国の首脳と個別の首脳会談を行い、北韓の核問題などについて意見を交わすことにしています。

・9日から北京で始まった北韓の核兵器開発問題をめぐる6カ国協議は、APEC=アジア太平洋経済協力会議が開かれたことからいったん休会となりましたが、北韓とアメリカは北韓に対する金融制裁について2国間協議を行うことになりました。北韓首席代表の金桂冠外務次官は6カ国協議の後の記者会見で「アメリカの北韓に対する金融制裁は共同声明に反するものであり、休会中に米朝接触を活性化させることで合意した」と述べました。アメリカと北韓は金融制裁についてはこれまでの国連駐在北韓代表部とアメリカ国務省との間の接触ではなく、米朝両国の金融専門家による会合を行う可能性もあります。ところで、次の6カ国協議の再開時期について、アメリカ首席代表のヒル次官補は11日「来年2月は遠すぎる。しかし来月12月は各国の外交日程がいっぱいだ」と述べて、次の6カ国協議は来年1月が適切な時期だとする考えを示しました。

・韓国と日本の国会議員による韓日・日韓議員連盟は11日、ソウルで合同総会を行い、靖国神社に代わる新しい追悼施設の建設に向けて共同で前向きに後押しすることで合意しました。合同総会にはおよそ100人あまりの両国国会議員が出席し、8項目の共同声明が韓国側の権哲賢(クォン・チョルヒョン)幹事長と、日本側の額賀福志郎幹事長が発表しました。それによりますと、両国は正しい歴史認識こそが望ましい韓日関係の基礎であることを再確認したうえで、今年6月の韓日首脳会談での合意にもとづいて、靖国神社に代わる戦没者を追悼する新しい施設について前向きに検討することを後押しするとともに、2期目の歴史研究委員会を年内に発足させることについても前向きに努力していくことになりました。両国はまた首脳同士の率直な対話が相互理解の促進に重要であることで認識をともにし、来月に予定されている韓日首脳会談の実現を希望するとしています。

・盧武鉉大統領は11日「全羅道民の願望である湖南高速鉄道の建設は人口数や経済性などだけで判断してはならない」と述べて、湖南高速鉄道の建設を進めたいという意向を示しました。盧武鉉大統領は全羅南道の新庁舎開庁式にお祝いのメッセージを送り、「湖南高速鉄道の建設は未来にビジョンがあるのか、国家全体の発展のためになるのかなどで判断すべきである」と述べました。高速鉄道のKTXは、去年4月の開通の時から、湖南線終点の木浦まで走っていますが、在来線を改良した線路を走っているため、スピードが出せず、時間がかかっています。これについて青瓦台の金晩洙(キム・マンス)スポークスマンは「年末に湖南高速鉄道の基本計画がまとまれば、政府で本格的に検討する。今後、与党と政府が地域の要求を総合的に検討して、着工時期や路線などを決めていく」と述べました。湖南高速鉄道はソウル市江南区水西(スソ)洞から全羅南道木浦市を結ぶ計画で1期工事は2007年から2015年までの計画で、これが完成しますと、ソウルと木浦との間は今の4時間半から2時間10分台に短縮されます。

・全羅南道の道庁はこれまで光州市に置かれていましたが、木浦市の東側にあたる務安郡三郷面ナマク里に移転することになり、2002年から23万平方メートルの敷地に1700億ウォンをかけて地下2階地上23階の新庁舎を建設していました。

・国際赤十字社連盟の総会と代表者会議が11日からソウルのCOEXで始まりました。ソウル総会には、国際赤十字社連盟の181の国と地域の代表と、世界の国際機関の代表ら1000人が出席して、18日までの日程で今後の赤十字活動について協議しています。大韓赤十字社の設立100周年と、国際赤十字社連盟への加盟50周年を記念して開かれたソウル大会には北韓の朝鮮赤十字会の白ヨンホ副委員長ら8人も出席しました。盧武鉉大統領は11日の開会式で演説し「韓国は世界で唯一残った分断国家であり、平和と人類愛の大切さをよく知っている。韓国は世界の人々と手を取り合って、人類の幸せのためにさらに多くの役割を果たしていきたい」と述べました。

・北韓が金剛山への韓国からの観光客の人数を制限していた問題で、金剛山観光を手がけている 現代峨山は11日、金剛山観光を来週18日から正常化させることで北韓と合意しました。北韓を訪問した現代グループの玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長は11日、ソウルに帰ってきて「来週18日は金剛山で観光事業を始めて7年目となることから、金剛山で記念式典を行うとともに金剛山観光を正常化させることで北韓のアジア太平洋平和委員会と合意した。最近の北韓とのぎくしゃくした関係を改善し、これまでつちかってきた信頼を再確認した」と述べました。

・法務部は殺人や強盗などの凶悪犯罪が起きた際、現場で採取した髪の毛や血痕などを手がかりに犯人を特定するため遺伝子情報のデータベース化を進める方針をかため、このための「遺伝子鑑識情報収集管理法案」を11日、立法予告しました。それによりますと、殺人、強盗、放火など11の凶悪犯罪の捜査と予防のために、受刑者と被疑者の遺伝子と現場に残された遺伝子情報を採取し保管することを定めています。

・韓国の映画俳優ペ・ヨンジュンさん主演の映画「四月の雪」が中国で公開されるのに合わせて、ペ・ヨンジュンさんが11日北京を訪問しました。北京の首都空港にはペ・ヨンジュンさんが到着する数時間前から中国と日本の女性ファン1000人あまりが駆けつけて待機していました。ペ・ヨンジュンさんは空港から北京市内に移動して記者会見し、中国語で「中国に来て嬉しいです。皆さんのご声援に感謝します」とあいさつし、会見場を埋め尽くしたファンの熱い歓声を受けました。

・中国の西安近くの寺に保管されていた釈迦の舎利が11日、韓国に到着しました。この舎利は釈迦の指の骨とされる長さ4センチほどの骨で、紀元前2世紀頃、インドから中国に運ばれ、7世紀の唐の時代に西安近くの寺に祭られたということです。この舎利はソウルの曹渓寺(チョゲサ)での儀式のあと、オリンピック公園の中のフェンシング競技場で12月3日まで有料で一般公開され、その後、釜山に運ばれる予定です。

・12日は土曜日のため為替レートの変動はありません。11日の日本の円100円は、 884ウォン42銭で、アメリカドル1ドルは、1041ウォン40銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありませんでした。

・12日のソウルは晴れ、午後3時の気温は13度8分でした。13日は気圧の谷の影響を受けて次第に曇り、雨の降る所もあるでしょう。13日の全国の予想最低気温は2度から9度、日中の最高気温は13度から19度という予報です。

11月11日金曜日

・盧武鉉大統領は10日、「日本の最近の憲法改正や防衛力増強などの動きに周辺国の国民が抱く危惧や憂慮について、日本の、特に政治指導者らが相手の立場に立って物事を考える姿勢を持つことが必要だ」と述べました。盧大統領は、森喜朗前首相が会長になっている日韓議員連盟の議員らの表敬訪問を受けた席でこのように述べ、「韓国としては小泉首相の靖国神社参拝や政治家たちの集団参拝を別問題として受け入れられないのが現実だ」と指摘したと、青瓦台の金晩洙スポークスマンが伝えました。盧大統領はまた、対日外交の方向性について、「韓日関係で提起されている歴史認識問題は極めて敏感で重要であり、それだけ難しい問題ではあるが、提起すべき問題はしっかり提起して解決していくことが重要だ」と強調しました。

・韓日・日韓議員連盟の合同総会が11日、ソウルで開かれ、北韓の核問題やFTA=自由貿易協定の締結など両国の懸案について意見を交わしました。今度の総会には韓国側から、金元基国会議長や文喜相韓日議員連盟会長ら与野党議員100人あまりが、日本側から日韓議員連盟会長の森嘉朗前首相ら30人あまりが出席しました。会談で韓国側は、小泉首相の靖国神社参拝、領有権、教科書問題などについての日本側の真しな対応を求め、日本側は持続的な対話と交流を強調しました。

・北京での第5回6カ国協議3日目の11日、参加国は、9月の共同声明の履行案づくりの原則を確認する内容の議長声明を採択して、APECのための休会に入り、休会後の会談の開催日程はできるだけ早い時期とすることで一致しました。11日は午前中に首席代表会議を開いたのに続いて、正午過ぎからおよそ1時間、全体会議を開いてこうしたことを決めました。議長声明は、6カ国が「公約対公約」の原則にもとづいて第4回6カ国協議でまとめた共同声明を履行するとともに、検証可能な韓半島非核化の目標を早期に実現し韓半島と北東アジアの恒久的な平和と安定に寄与することを改めて確認しました。しかし、休会後の再開日程は別のルートで話し合うことにしたことから6カ国協議が推進力を失う可能性もあるのではないかと心配されています。

・「ひとつの共同体を目指した挑戦と変化」をテーマに、21の加盟国間の協力について話し合う釜山でのAPEC=アジア太平洋経済協力会議が、12日、高級実務者会合を手始めに8日間の日程に入ります。この高級実務者会合は、首脳会議と外交通商閣僚会議に先立って行われるもので、今年一年の成果を最終的に整理するものです。続いて15日と16日には第17回APEC閣僚会議が、18日と19日には、第13回APEC首脳会議が開かれます。これに先立って11日は、世界各国の取材陣3000人あまりが常駐する国際メディアセンターが会議場のひとつである国際展示場のBEXCOの1階にオープンしました。一方、APECに反対する市民団体の動きも活発になってきました。12日は、APEC反対闘争宣言式と文化祭を行い、14日からは市内の随所で同時多発的に抗議集会を開く計画です。

・潘基文外交通商部長官と、日本の麻生太郎外相との韓日外相会談が、14日夕方、APEC会場の釜山で開かれます。外交通商部が11日、明らかにしたところによりますと、両国の外相は、最近、小泉首相の靖国神社参拝で硬直している韓日関係の改善策や未来志向的な両国関係の発展について意見を交し、北韓の核問題の打開策に向けて協議する予定です。

・ところでAPECの期間中、会議場と各国首脳の宿舎の上空は、飛行禁止となります。APEC警護安全統制団と建設交通部は、APEC期間中、空からのテロに備えるため釜山市内と釜山の金海空港、ソウル空港の3カ所に16日から21日まで、臨時飛行禁止空域を設定することになりました。臨時飛行禁止空域は、国際的に重要な行事がある場合に指定されますが、韓国では88年のソウルオリンピック、2002年のサッカーワールドカップなど国際的な行事の他に、毎年秋に行われる大学入試の修学能力試験の際に指定しています。

・APECに参加する世界各国の首脳が使う食器と、贈り物用の青磁が10日、全羅南道康津郡の高麗青磁事業所で作られました。この青磁は、高麗時代に康津郡で作られ、現在、京畿道龍仁市の湖岩美術館に収蔵されている国宝220号を再現した名品で、65点が焼き上げられました。これらは、18日、釜山で開かれるAPEC首脳会談の晩さん会の食器として使われたあと、各国の首脳への贈り物になります。

・北韓の戦闘機2機が、西海のペクリョン島付近の北方限界線を越えて一時南下する騒ぎがありました。11日午後1時13分頃、西海に浮かぶペクリョン島の西側42マイルで北韓の戦闘機2機が北方限界線を越えて韓国側に南下した後、再び北韓に引き返しました。このため韓国空軍は警戒の態勢をとりました。

・アメリカ共和党のモーラン下院議員ら5人は、10日、アメリカを訪れる韓国人に対してビザなしで90日間滞在できることを許可する法案を議会に提出しました。モーラン議員ら下院議員5人は、韓米同盟関係、韓国陸軍のイラク派兵、韓米間の貿易規模などを例にあげ、「韓国をフランス、日本、ブルネイ、スロベニアなどビザ免除対象国27カ国に含めるときが来た」と主張しました。

・今月17日は、日本が大韓帝国の外交権をはく奪した1905年の乙支条約(韓国保護条約)の締結からちょうど100年になる日ですが、条約締結の際に日本軍が大韓帝国の閣僚の行動を制約したというアメリカ側の公式文書が日本の国際関係史専門家によって発見されたと、朝日新聞が10日、伝えました。文書を発見したのは、駿河台大学名誉教授の荒井信一さんで、当時の駐韓アメリカ公使をしていたモーガンさんがアメリカ本国の国務長官に送った報告書を89年に発刊したアメリカの研究書「コリアン アメリカン リレーションズ」の第3巻で見つけました。モーガン公使は、国務長官に送った報告書で、「伊藤博文全権大使が、条約の署名の場に日本の憲兵を入れ、大韓帝国が日本側の要求を拒否できないようにした。当時、ソウル市内で繰り広げられた日本軍の抗議行為も閣僚の行動を制約した」と明記しています。朝日新聞は、「強制的に結ばせた条約は無効だ」という説が当時からあったとして、この報告書の発見が乙支条約の正当性論議に影響を与えるだろうと分析しています。

・韓国は、去年、人口100人あたりの超高速インターネット網の普及率が、5年連続で世界一となりました。

・2001年1月、東京のJR山手線・新大久保駅で、ホームから転落した日本人を助けようとして亡くなった韓国人留学生の李秀賢(イ・スヒョン)さんを主人公にした映画「あなたを忘れない」(仮題)が、韓日共同制作で作られることになりました。

・アジアのプロ野球史上初めて各国の優勝チーム同士が対決する大会が10日から、東京ドームで始まり、韓国の三星ライオンズと日本の千葉ロッテ・マリーンズとの試合は、打線の集中力不足で2対6で三星が敗れました。 続いて11日に行われた中国のオールスターチームとの試合では三星が中国を8対3で破り、一勝をあげました。これで三星は1勝1敗となり、12日夜、台湾のシンノン・ブールズとの第3試合に臨みます。

・韓国外換銀行が公示した11日午後3時の為替レート、日本の円100円は884ウォン42銭で、前日より2ウォン87銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1041ウォン40銭で、前日より3ウォン30銭のウォン 高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2565.60で、前日より46.60ポイント上昇しました。

・11日のソウルは晴れ時々曇り、午後3時の気温は、15度5分でした。12日は、高気圧の影響で全国的に晴れの空模様となるでしょう。12日の全国の朝の予想最低気温は、1度から10度、日中の最高気温は、15度から19度の予報となっています。

11月10日木曜日

・北京で開かれている第5回6カ国協議は、2日目の10日、議長国の中国が提案した作業部会の設置などについて、意見が交わされています。10日は韓国時間で午前10時半すぎから全体会合が再開され、午後には各国の間で2国間協議が断続的に行われています。9日の協議では、前回の9月の共同声明を実行する手順と方法、手続きなどについて、各国がそれぞれ基本的な考えを示しました。この中で、議長国の中国は北韓の核の放棄に向けた具体策を話し合うための作業部会の設置を提案し、10日は、作業部会の設置について、詳しく意見が交わされたものとみられます。参加国は10日午後から2国間協議を行い、11日午前中には再び全体会合を開いて、今回の協議の成果と次の協議日程を盛り込んだ議長声明を発表するものとみられています。

・一方、北韓は、9日の全体会合で、まず核兵器を凍結するという宣言を行い、そのあとに核兵器の放棄や、NPT=核拡散防止条約に復帰するなど、段階的な核の放棄に向けた提案を行いました。これについて韓国代表の宋旻淳外交通商部次官補は、10日朝、記者団に対し「核の放棄に向けて、段階的に接近していくことは必要だろうが、その時期と段階について、参加国がそれぞれどのような意見を持っているか、引き続き話し合わなければならない」と述べました。またアメリカ代表のヒル国務次官補は、10日朝、全体会合の前に記者団に対し、「今は北韓が寧辺にある原子炉の運転と核の再処理を中止する時期だ」として、先の共同声明を実行に移す計画を話し合う前に、北韓が信頼構築に向けた措置を取ることを求めました。

・来週釜山で開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議で、貿易自由化の促進を目指す首脳宣言と並んで、世界的に感染が広がる鳥インフルエンザに各国が共同して対応することなどが提唱される見通しです。潘基文外交通商部長官は、9日の定例記者会見で、今度のAPEC首脳会議と閣僚会議で取り扱われるテーマについて説明し、「今回の会議では、新たな貿易自由化ルールの合意をめざす、WTO=世界貿易機関の会議が来月香港で開かれるのを前に、交渉の進展をどのように図っていくかなどのテーマと並んで、感染が拡大している鳥インフルエンザ対策も取り上げる見通しだ」と述べました。潘外交通商部長官はまた、APECの21の国と地域が、貿易投資の自由化に向けた「ボゴール目標」を達成させるための行程表を示した宣言も採択するため、議長国として主導的な役割を果たす考えを表明しました。

・政府の放送行政機関である放送委員会は、来月12月から地上波テレビの昼間の放送を認めることになりました。放送委員会は、9日、全体会議を開き、ケーブルテレビを育成するためこれまで規制していた地上波テレビの昼間の放送を地上波DMBの本放送が始まる12月1日から認めることを決めました。しかし昼の放送の編成は、娯楽番組が全体の30%を超えないように制限しています。放送委員会は今度の地上波テレビの昼の放送を認めたことで、その反応などを見てから、今後、平日の午前1時から6時までの深夜・早朝放送を認めるかどうか検討していくことにしています。地上波テレビは、これまで正午から午後4時までの昼間と深夜放送が特別の場合を除いて禁じられていました。地上波テレビの昼の放送については、ケーブルテレビと衛星放送の業界、そして一部の新聞社では「地上波テレビ局による放送市場の独占がさらに強まる」として反発していますが、放送委員会では、「これまで非合理的で不当だった規制をしていたことを正すことになった」と説明しています。また野党ハンナラ党は、広告市場を独占し、放送内容の低下を招くとして反対しています。

・アメリカニュージャージー州エジソン市の市長に、韓国系アメリカ人男性のチェ・ジュンヒさんが選ばれました。チェ・ジュンヒさんは今年34歳、3歳の時にソウル出身の両親に連れられて、アメリカに移民し、高校の時までエジソン市で育ちました。そしてマサチューセッツ工科大学で、航空宇宙工学を専攻し、アメリカ連邦政府の予算管理局の調査官などをしていました。チェ・ジュンヒさんは8日行われた選挙に、民主党から立候補し、無所属候補をわずかな差で破って初当選を果たしました。エジソン市は、ニュージャージー州の5大都市に入る、人口100万人の市で、白人が全体の60%以上を占めています。チェ・ジュンヒさんは、「白人とアジア系の市民との和合を訴えながら、生活の質の向上と財産税の引き下げをはかりたい」と抱負を語っています。これまで韓国系アメリカ人としてはキム・チャンジュン前連邦下院議員がカリフォルニア州ダイヤモンド市の市長になったことはありますが、市民による直接投票ではなく、順番制で選ばれたものです。またハワイで直接投票で市長に選ばれたことはありますが、アメリカ本土で、直接投票で市長になったのはチェ・ジュンヒさんが初めてです。

・韓国産キムチから寄生虫の卵が検出された問題で、日本の厚生労働省が先週2日から強化していた輸入キムチについての検疫が9日から緩和されました。東京の韓国大使館によりますと、日本は、今月2日から韓国から輸入するキムチについて全数検査を行っていましたが、9日から韓国側による簡易検査の結果を検討してから15日間程度、問題が生じない場合、通常のサンプル検査だけで通関させることにしました。韓国政府は、日本の厚生労働省に対して、十分な資料を提供して韓国産キムチの衛生面での安全性を説明するとともに、今週初めには東京と大阪で、キムチの安全性をPRする説明会を開き、日本の消費者の信頼の回復に努めていました。

・鳥インフルエンザの感染が世界的に心配されている中で、アメリカのマスコミはキムチが鳥インフルエンザにかかった鶏の治療に効果があることを大きく取り上げていることが分かりました。ソウル大学生命工学科の姜思旭(カン・サウク)教授の研究チームは、 今年3月、鳥インフルエンザに感染した鶏13羽に、キムチの抽出物を食べさせた結果、11羽にはっきりした治療効果が現れたと発表しました。これをイギリスのBBCが大きく取り上げましたが、鳥インフルエンザの感染が世界的に広がりはじめていることを受けて、ここ1カ月間、アメリカのABC放送をはじめ、およそ100のマスコミがこのことを取り上げているということです。

・韓国政府が主催する「韓日映画祭」が、今月11日から来月3日まで、東京とさいたまで行われます。韓国の文化観光部が主催するこの映画祭は、2005韓日友情年の記念事業の一つで、「近くのお隣から永遠の友だちに」をスローガンに、東京新宿区のアゾラ・イベントホールとさいたま市の埼玉スキップ・シティー・ホールで行われます。映画祭では、日本で人気の韓国俳優のペ・ヨンジュン、チェ・ジウ、チャン・ドンゴン、クォン・サンウ、イ・ビョンホンらが出演した2000年から2005年の韓国映画を中心におよそ30本が上映される予定です。

・韓国外換銀行が公示した10日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、887ウォン29銭で、前日に比べて、4ウォン14銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1044ウォン70銭で、前日に比べて、 1ウォン30銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2519.00で、前日より14.45ポイント上昇しました。

・10日のソウルはうすぐもり、午後3時の気温は17度3分でした。11日は南西方面から近づく気圧の谷の影響を受けて、ソウルなど、中部地方は曇りがちで、南部地方は曇りまたは雨の後、夜から晴れる見込みです。11日の朝の予想最低気温は、2度から13度、日中の最高気温は15度から18度という予報です。

11月9日水曜日

・北韓の核兵器開発をめぐる第5回6カ国協議が9日から北京で再開されました。9日は午前11時から釣魚台迎賓館で全体会合が始まり、議長国の中国首席代表の武大偉外務次官は「今回の協議では公約対公約、行動対行動の原則のもとで、前回9月の共同声明の手順と方法、手続きをまとめることだ」と述べました。しかし先の共同声明をめぐって、北韓は、軽水炉の提供が北韓の核放棄の前提になると主張して、アメリカなどとの間で大きな意見の隔たりをみせており、核の放棄とその見返りについての具体的な手順を明確に盛り込んだ合意にもっていけるかどうかが焦点となっています。今回の協議は11日までの3日間、開かれる予定で、APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議が釜山で行われることから、参加国は今回の協議に臨む方針や協議日程などについて話し合ってからいったん休止し、来月、具体的な協議を行うものとみられています。

・盧武鉉大統領と小泉首相との首脳会談が来週18日釜山で行われると、大統領府、青瓦台が9日、公式に発表しました。青瓦台のチェ・インホ副スポークスマンは「議題などについては両国間で調整中である。会談時間は18日午後3時から20分程度になると思う」と述べました。韓日首脳会談が決まったことから、盧武鉉大統領のAPEC首脳会議の期間中の各国首脳との会談日程も事実上最終的に決まりました。盧大統領は16日、青瓦台でペルーのトレード大統領と首脳会談を行うのを手始めに、同じ日に中国の胡錦涛国家主席、17日にはアメリカのブッシュ大統領、ブルネイ、ベトナム、18日には日本のほか、チリ、カナダ、インドネシアの首脳と相次いで首脳会談を行った後、APEC首脳会議に出席します。そして19日のAPEC首脳会議が終わった後、午後にはロシアのプーチン大統領と首脳会談を行う予定です。韓日首脳会談は今年6月、青瓦台で開かれたのに続いて今年2回目で、盧武鉉政権としては8回目となります。

・ブッシュ大統領は来週、釜山で開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議を前に、ホワイト・ハウスでKBSと特別会見を行い、「北韓の核問題は言葉ではなく実践すべきときだ」と述べました。ブッシュ大統領はこの中で「これまで6カ国協議に進展がみられた。これからは言葉ではなく、行動を伴う実践で北韓の核問題を解決すべきだ」と強調しました。また小泉首相の靖国神社参拝について、ブッシュ大統領は「靖国神社参拝による韓国民の感情と憤りをよく知っている。今回のAPEC首脳会議で関係国の首脳と靖国神社参拝について話し合うことを期待する」と述べました。ブッシュ大統領はさらに韓米関係について、「韓米関係は一部で指摘しているものより強固で、最近の韓国駐留アメリカ軍の再配置は容易なことではないが、必要なことだ。今後の韓米関係はさらに成熟した段階に発展すると思う」と強調しました。

・韓国と日本の国会議員同士の親善サッカー試合が、靖国神社を参拝した議員を除いてほしいという韓国側の要請に日本側の議員が反発して取り止めになったと産経新聞が9日報じました。それによりますと、日本駐在韓国大使館は「みんなで靖国神社を参拝する国会議員の会」に対して「参拝した議員への対応は慎重にしたい」として参拝した国会議員の名簿の提供を要請しました。そして韓国側が靖国神社参拝議員はサッカー試合への参加を遠慮してほしいと要請したことに対して、日本側は、意見が違うメンバーをスポーツ親善行事から外すことは理解に苦しむとして、親善サッカー試合は取り止めになったということです。韓日国会議員の親善サッカーは2002年のサッカーのワールドカップの韓日共同開催を成功させようと、1998年に始まり、今年は今月下旬にソウルで7回目の試合が行われる予定でした。

・最近、フランス各地で暴動が起きていることから、外交通商部は、フランスに住んでいる韓国人同胞と旅行客に対して個別行動を自粛し、暴動が起きている地域に入らないよう呼びかけました。外交通商部はフランス政府が8日、非常事態を宣言したことで、フランス駐在韓国大使の意見を聞いたうえで、韓国民に対してフランスへの旅行自粛を呼びかけるかどうか決めることにしています。

・今年6月、休戦ライン付近の最前線部隊の宿舎で銃を乱射し兵士8人を死亡させ4人にけがをさせて、上官殺害などの罪で起訴された金ドンミン一等兵に対して検察から死刑が求刑されました。8日午後開かれた陸軍第3軍司令部の普通軍事法廷で、検察側は「被告は最初から部隊員全員を射殺して、宿舎を燃やす予定で、1週間前から犯行計画をたてており、その罪は許されるものではない」として死刑を求刑しました。これに対して弁護側は「被告が使ったという銃から被告の指紋が見つからないなど、犯人という直接の証拠がないので、無罪だ」と主張しました。さらに遺族たちは「軍当局の捜査に間違いがあるという証人がいる」として、審理をさらに進めることを求めました。金ドンミン被告は「遺族に申し訳ない。私が死んで、犠牲となった方々を生き返らせることができたらと思う」と陳述しました。

・北韓の金剛山で12回目の南北離散家族の再会が行われていますが、北韓に拉致された韓国漁船の乗組員が8日、韓国の家族と再会しました。韓国側が申請した今回の離散家族99人の中には、全羅南道コフンに住む72歳の女性、金ジョンシムさんが北韓に拉致された息子のチョン・イルナムさん(49)と18年ぶりの再会を果たしました。チョン・イルナムさんは、1987年1月、西の海=西海で漁船「ドンジン号」に乗って操業中に北韓に拉致されて北韓で結婚をしており、母の金ジョンシムさんは息子とその家族との出会いに涙を流しながら、抱き合いました。また韓国戦争の際、北韓の人民軍兵士で韓国の捕虜となり、その後、思想転向をして韓国で住んでいたヒョン・ユンテクさん(80)ら元人民軍兵士3人は北韓に住んでいる肉親と半世紀ぶりの再会を果たしました。

・インターネットを通じて卵子を違法に売買したブローカーが拘束されたのに続いて、日本人を相手にした卵子売買業者が摘発されました。ソウル瑞草(ソチョ)警察署は6日、不妊の日本人女性に対して韓国人女性の卵子の不法売買を斡旋して多額の金を受け取ったとして卵子の売買を禁じている生命倫理安全法違反の疑いで40代のブローカーら10人の取調べを進めています。警察によりますと、このブローカーたちは2002年12月から今月1日までの間に、インターネットに卵子の売買サイトを開設し、韓国人女性から300万ウォンから500万ウォンで卵子を買い入れて、不妊の日本人女性に1700万ウォンで売るなど、合わせて249回にわたって42億ウォンを受け取っていました。このブローカーらはソウルと東京に事務所を構えて、不妊で悩む日本人女性を募集し、韓国の病院で韓国人女性から卵子を取り出して日本人女性に人工授精などの手術を行っており、規制が厳しくなった今年からはマレーシアで手術を行っていたということです。ブローカーの事務所で見つかった日本人女性のリストは380人にのぼっており、ソウル地方警察庁は人工授精を行ったソウルの病院4カ所を捜索し、ブローカーの卵子売買に直接かかわっていたかどうかを調べています。

・韓国外換銀行が公示した9日の為替レート、日本の円100円は、891ウォン43銭で、前日に比べて1ウォン90銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1046ウォンで、前日に比べて2ウォン40銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2504.55で、前日より8.83ポイント上昇しました。

・9日のソウルは晴れ、午後3時の気温は14度8分でした。10日は北側を通り過ぎる気圧の谷の影響を受けて、中部地方は曇り一時雨、南部地方は次第に曇り、午後から雨となるでしょう。10日の全国の予想最低気温は3度から11度、日中の最高気温は13度から20度という予報です。

11月8日火曜日

・盧武鉉大統領は、8日、釜山で開かれるAPEC首脳会議の期間中の小泉首相との会談について、「韓国を訪れたお客様は、たとえひっかかる問題があろうとなかろうと、隣国のお客様には会うことが道理だと思う」と述べました。盧大統領は、8日、青瓦台で行われたソウル駐在のマスコミ各社の支局長との昼食会で、小泉首相との会談を行うかどうかについての質問に対してこのように述べたと、青瓦台の金晩洙スポークスマンが明らかにしました。盧武鉉大統領はまた、日本以外の各国の首脳との会談についても、「原則的にいま懸案を抱えている国の首脳とは必ず会談するつもりだ」と答えました。

・第5回6カ国協議が始まる前日の8日、各国代表は中国北京に到着して、活発な2国間事前協議を行いました。韓国は、北韓との事前協議が実現すれば、軽水炉と濃縮ウランが争点にならないように北韓側に前向きな態度で臨むよう求める方針です。また 先の共同声明で軽水炉の提供を「適切な時点」で行うとしましたが、「適切な時点」について論じる前に、北韓が濃縮ウランを持っているかとうかについて検証を受けるのが先決だと伝える方針です。これについて北韓首席代表の金桂冠(キム・ゲグァン)外務次官は北京に向かう前の中国新華社通信との会見で「北韓は先の共同声明を大事に思っている。今回の6カ国協議で誠実な努力をしていくつもりだ」と述べました。また6カ国協議の中に作業部会を設けるべきだという一部の主張について、韓国首席代表の宋旻淳外交通商部次官補は「今は時期尚早だ」と述べました。韓国はロシアとの2国協議に続いて、アメリカとの協議も予定しており、アメリカとの協議の場では北韓の人権、ミサイル、麻薬といった北韓とアメリカとの問題を争点にしないように要請する方針です。

・イラクのエルビルに派遣されている韓国の陸軍部隊のザイトゥン部隊は、エルビルに設けられる国連機関の職員の警護にあたるものとみられ、イラク武装勢力のテロ攻撃にさらされる恐れが出てきました。政府関係者によりますと、今月にイラクのエルビルに設けられる国連のイラク援助機関の警護は当初、韓国軍とモンゴル軍が担当する予定でした。しかしモンゴル軍は早くても来年3月にエルビルに到着する見込みであるため、アメリカ軍はモンゴル軍が到着するまでの間、韓国のザイトゥン部隊が警護にあたるよう要求してきました。イラク派遣の多国籍軍のジョン・バインス司令官が警護を要請する手紙を送ってきたうえ、先月末には韓米合同参謀本部のアメリカ軍関係者が韓国軍関係者と会い、エルビルの国連職員の警護担当を強く要求したということです。このため、韓国政府と軍当局はこれまでの方針を変えて、ザイトゥン部隊が国連職員の外部活動の際の警護と、モンゴル軍兵士の訓練を担当することを決めた模様です。エルビルには今年5月、ザイトゥン部隊の宿舎付近に砲弾4発が打ち込まれるなど、ザイトゥン部隊もイスラム武装勢力の攻撃の危険性にさらされており、今後、国連職員の警護に当たる場合、テロや交戦に逢う可能性がさらに高まることは確実で、今月22日に国会に提出される予定のザイトゥン部隊派兵延長同意案と絡んで論議を呼ぶものとみられます。

・APEC=アジア太平洋経済協力会議の開幕日を4日後に控えた8日、釜山市では、会議場や宿舎、輸送などの分野で活躍することになっているボランティア955人が現場実習に入るなど最後の追い込みに入りました。首脳会議場の会場となる海雲台区冬柏公園には、生物テロに備えて専門要員や特殊車両が配置され、3重の警戒網がひかれている周辺には緊張感が漂っています。世界各国の取材陣が集まる国際メディアセンターも11日午後の開館式を前に最後の点検に入りました。釜山市は、APEC会議の期間中、各国からの参加者がスムーズに移動できるよう、各町内会に対して、車の運行を2日に一度は休むなどの自主的な協力を要請することにしています。

・韓国産キムチの一部から寄生虫の卵が検出されたことを受けて、政府は7日、キムチの最大の輸出国の日本で説明会を開き、キムチの安全性をPRするなど、日本の消費者の信頼の回復に努めました。政府は、農水産流通公社の輸出担当役員らを日本に派遣し、7・8の2日間、東京と大阪で、韓国産キムチの輸入業者を対象にした説明会を開きました。説明会では、今回、寄生虫の卵が検出された韓国産キムチは7つのメーカーのものでしたが、その会社は今年7月以降、中国には輸出しておらず、中国側が寄生虫の卵が検出されたという韓国産キムチは、韓国の調査では何の問題がなかったことを強調し、それを立証する資料などを、近く日本の厚生労働省に送ることになりました。また今後、日本に対して、メーカー別の検査結果を提供することにしています。

・韓国最大の猿を使った臨床研究施設である国家霊長類センターが、7日、忠清北道チョンウォン郡オチャン科学産業団地にオープンし、本格的な研究活動に入りました。国家霊長類センターは、去年4月から、国の予算78億ウォンをかけて建設していたもので、基礎研究棟、猿の飼育実験棟、検疫棟など4つの研究施設があります。ここでは猿やチンパンジー、ゴリラなどを使って胚性幹細胞や臓器移植など再生医学と難病治療のための実験を行う計画で、生命工学の発展に役立つことが期待されています。

・アジアのプロ野球史上初めて各国の優勝チーム同士が対決する大会が10日から、東京ドームで始まり、韓国からは三星ライオンズが出場します。この大会は「コナミカップ アジアシリーズ2005」で、日本からは千葉ロッテ・マリーンズ、台湾からはシンノン・ブールズ、そして中国の国家代表チームの4チームが出場します。まず総あたりの試合を行ってから、上位1位と2位で決勝戦で戦ってアジアの王者を決めます。千葉ロッテには韓国のホームラン王、李承Y(イ・スンヨプ)選手もいるため、古巣の三星ライオンズとの対決が楽しみです。

・ソウルと首都圏は7日夜、にわか雨とともに強い突風が吹き荒れ、ビニールハウスが壊れ、アパートのガラスが割れるなどの被害がありました。7日夜11時20分頃、仁川市ナムチョン洞一帯に秒速16.3メートルの突風が吹き荒れて、自動車用のLPGスタンドのへい80メートルが崩れました。また周辺で花を栽培するビニールハウス12棟が全壊または半壊し、乗用車7台も壊れました。また京畿道富川市上洞(サンドン)と中洞(チュンドン)では、4世帯のアパートのベランダの窓ガラスが割れました。

・韓国外換銀行が公示した8日の為替レート、日本の円100円は、889ウォン53銭で、前日に比べて3銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1048ウォン40銭で、前日に比べて1ウォン10銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2495.72で、前日より12.70ポイント上昇しました。

・8日のソウルは晴れのち曇り、8日朝から急に冷え込んで午後3時の気温は11度3分でした。9日は大陸からの冷たい高気圧の影響を受けて、肌寒くなるでしょう。9日の全国の予想最低気温は氷点下4度からプラス8度、日中の最高気温は10度から18度という予報です。

11月7日月曜日

・今週9日から中国北京で開かれる6カ国協議に出席するため、韓国の首席代表の宋旻淳(ソン・ミンスン)外交通商部次官補ら韓国代表団が7日午後、北京に向かいました。韓国代表団は、できれば9日に6カ国協議が始まる前に関係国と2国間協議を開くことにしており調整を進めているということです。一方、北韓の代表団は平壌-北京間の定期便で、8日、北京入りすることになっており、アメリカ代表団も8日北京に到着するものとみられています。今度の協議は、韓半島非核化の原則と目標を盛り込んだ先の共同声明を実行に移すための方法について話し合われる予定です。協議期間は、北韓を除く5カ国の首席代表全員が来週から開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議を準備する実務者であるだけに、今週末にいったん協議を中断し、APECの後、再開することになるものとみられます。

・政府は、南北経済協力の行政を担当する「南北協力公社」を作ることを段階的に進めていく方針を明らかにしました。鄭東泳統一部長官は7日、KBSのラジオ番組に出演し、「南北交流・協力事業が拡大するにつれ、長期的には政府が前面に出るのではなく、経済論理にもとづいて、民間会社も参加する「南北協力公社」が必要だ。これを設立するにあたって、まず、政府内に南北協力事業を支援する推進団体を設置・運営し、その後、公社を設立する方法で、関係部署の閣僚と協議を終えている」と述べました。この南北協力公社については、先月、国会での統一部に対する国政監査で、鄭東泳統一部長官が、「国内と海外から資金を調達し、対北韓経済協力の行政を担当する政府投資機関として設立することを検討している」と述べています。しかしこれについて、盧武鉉大統領は、「北韓の核問題をめぐる6カ国協議で、韓半島非核化に向けての具体的な計画がたてられるまでは、決定を遅らせるべきだ」という意向を明らかにしました。

・韓日・日韓議員連盟の合同総会が今週11日ソウルで開かれます。今度の総会は、小泉首相の靖国神社参拝と内閣改造などによる韓日間の緊張状態の中で開かれるもので、協議の結果が注目されています。今回で31回目となる今度の総会では、▼北韓の核開発問題など北東アジアの平和構築▼韓日FTA=自由貿易協定の締結など経済協力の問題▼韓日青少年交流▼在日韓国人の地方参政権の確保と地位の向上▼両国の国会議員同士の交流促進と共同研究を進めることなどについて協議し、共同声明を発表することになっています。韓国側は韓日議員連盟の文喜相会長ら与野党議員100人が、日本側は森喜郎前首相ら30人が参加します。

・今週12日から釜山でAPEC=アジア太平洋経済協力会議が開かれることから、ソウル地方警察庁はテロ防止のための非常体制をさらに強化しました。ソウル地方警察庁は先月19日から地下鉄など公共交通機関116カ所を対象に軍と消防とともにパトロールを行っていますが、7日からは休暇取得を禁じて、人員の半数を重要警備対象340カ所に配置する特別非常勤務体制に入りました。警察関係者は「国際的なテロ組織のアルカイダがAPECを控えている韓国をテロの対象の一つとしており、釜山ではなくソウルを目標とする可能性があるという報道もあるので、警戒に力を入れて行きたい」と話しています。

・韓国産キムチから寄生虫の卵が検出された問題で、政府当局は7日、対策会議を開き、今後、キムチの主な材料となる白菜と大根の産地のモニターリングを強化するなど、対策をまとめました。農林部、保健福祉部、それに生産者団体、消費者団体の関係者40人によるキムチ問題の対策会議が7日午後、開かれ、キムチの安全性を高めるために、今後、寄生虫感染を防ぐマニュアルを農家に配布するとともに、希望する農家に対して、寄生虫の卵の残留検査を行うなど、産地段階での指導・監督を強化することになりました。また農産物品質管理院に実態調査チームを設置し、白菜と大根の主な産地の土壌と水質、農業機材の調査を行うことになりました。さらにキムチの輸出で、今後、すべて国産材料を使うキムチメーカーに対しては、食品医薬品安全庁が保証する安全証明書を発行することにしています。

・韓国鉄道公社は週休2日制の拡大によって週末にKTXを利用する人が増えていることから、ソウル−釜山間のKTX=高速列車の運転本数を今月から週に上下38本増発するダイヤを始めました。新しいダイヤは、土曜日と日曜日に上下8本ずつ、金曜日に6本増発するとともに平日の込み合う時間帯の利用者の便宜を図るため、月曜日から木曜日までに4本ずつ増発しました。これによって、KTXの運転回数は土曜日と日曜日の上下122本など合わせて週754本となりました。

・政府はゴルフが大衆化に向かっていることから、来年から利用料金3万ウォン以下の大衆ゴルフ場を2カ所ずつオープンさせることになりました。政府の企画予算処と文化観光部は、これまでゴルフ場利用者から徴収していた国民体育基金を、ゴルフの大衆化を目指して社会に還元することになり、来年から5年間、毎年2カ所ずつ、合わせて10カ所の大衆ゴルフ場をオープンさせると6日、発表しました。このように政府が大衆ゴルフ場の建設に積極的に乗り出すことになったのは、海外へのゴルフ旅行が最近、急激に増えているため、外貨の流出を防ごうというもので、去年は、ゴルフ場の建設規制を緩和することを決めていました。

・マカオで開かれた第4回東アジア競技大会で、韓国は中国、日本に次いで総合3位となりました。前回の大阪大会にも及ばない、金メダル32、銀メダル48、銅メダル65で、総合3位となりました。

・6日、韓国は全国的に秋には珍しく黄砂に覆われて、注意報が出されました。気象庁では、「モンゴルと中国華北地方は、ここ1カ月ぐらい雨が降っておらず、このため季節はずれの黄砂が発生した」と説明しています。

・韓国外換銀行が公示した7日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、889ウォン56銭で、先週金曜日の4日に比べて、53銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1049ウォン50銭で、4日に比べて、1ウォン60銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2483.02で、4日より14.23ポイント下落しました。

・7日のソウルは晴れ、午後3時の気温は15度1分でした。8日は気圧の谷の影響から脱して、次第に高気圧の圏内に入り、天候は上り坂で、南部地方は概ね晴れ、ソウルなど中部地方は曇りのち晴れの見通しです。8日の朝の予想最低気温は、1度から11度、日中の最高気温は10度から18度という予報です。

11月5日土曜日

・大統領府=青瓦台は4日、今月釜山で開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議の期間中に韓日首脳会談を行うことについて、現在、日程を検討していることを明らかにしました。青瓦台のチョン・ウソン外交補佐官は4日、記者会見し、「日本政府からAPECで、韓日首脳会談を行いたい」との意向を伝えてきたとして、このように述べました。青瓦台は先月の小泉首相の靖国神社参拝にもかかわらず、今度のAPEC首脳会議の議長国として、また日本が6カ国協議の関係国であることを考えて、韓日首脳会談を検討しているものとみられています。青瓦台によりますと、今月18・19の2日間開かれる、APEC首脳会議の中で、韓国と2国間首脳会談を行うことが予定されている国は、ブルネイ、ベトナム、チリ、インドネシア、カナダの5カ国で、さらに1・2カ国が追加されるものとみられます。一方、盧武鉉大統領はAPEC首脳会議とは別に、16日、中国の胡錦涛国家主席、ペルーのトレド大統領と首脳会談を行うほか、17日はアメリカのブッシュ大統領、19日はロシアのプーチン大統領とそれぞれ首脳会談を行う予定です。

・日本政府は、日本の植民地時代の韓国と台湾のハンセン病療養所入所者らを包括的に救済する方針を固めた模様です。読売新聞など日本のマスコミが5日報じたところによりますと、日本の植民地時代に開設された韓国と台湾のハンセン病療養所の入所者らが補償を求めた2つの訴訟で、日本政府側が敗訴した台湾訴訟判決と原告が敗訴した韓国訴訟のいずれも「日本による隔離政策の一環であり、日本の患者と同様の人権侵害を受けた」と結論付け、基本方針として韓国と台湾の原告らを合わせて救済する方向で調整を進めることになりました。救済対象者は韓国と台湾を合わせて400人以上になる見通しです。そして台湾訴訟判決については、いったん控訴したうえで、補償額や支給対象者の認定方法など、救済の枠組みの細部を詰め、和解を目指す方針です。

・日本政府が韓国と台湾のハンセン病療養所入所者ら救済する方針だという日本のマスコミの報道を受けて、韓国の関連団体は「歓迎する」としながらも「今後の動きを見極めたい」という慎重な態度をみせました。韓国人のハンセン病療養所補償請求訴訟の弁護団は5日、「潘基文外交通商部長官が韓日外相会談の議題としてこの問題を取り上げ、小泉首相との会談でもこの問題をあげたことが大きく影響したと思う。引き続き政府の努力を期待する」と歓迎しました。しかし「まだ日本政府の公式の発表があったわけではなく、台湾訴訟について、日本政府がいったん控訴する方針を決めたのは、時間稼ぎの可能性もあり、今後の動きに注目したい」として、慎重な姿勢を見せました。

・最近、食べ物の安全性を問う問題が相次いでいることから、政府は、安全性の確保を強化するために、政府内に分かれている食品関連行政を食品医薬品安全庁に統合することを検討していることが明らかになりました。現在、政府内では、農産物や農水産加工品の輸入・流通管理は保健福祉部が、水産物の生産輸入管理は海洋水産部が、畜産物や畜産加工品の生産・輸入・製造・流通管理は農林部が、また学校での給食管理は教育部が担当するなど、食品関連行政が8つの部署に分かれています。政府はこのようなことが食品管理をするうえで、効率に欠けると判断し、ほとんどの業務を食品医薬品安全庁に移して、統合的で体系的な食品管理体制を整える方針です。政府は年内にこのような案をまとめ、政府組織法の改正などを通じて、来年から本格的に進めることにしています。

・来年3月に初めて開催される国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の韓国代表チームの監督とコーチなどのスタッフが決まりました。韓国野球委員会は、2日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の韓国代表チームの監督に、韓火イーグルスの金インシク監督(58)が就任すると発表しました。また4日は、三星ライオンズの宣銅烈監督ら5人のコーチが決まりました。韓国野球委員会は、金インシク監督の要請で、アメリカ大リーグで活躍している韓国人選手らも代表チームに加わるよう大リーグの事務局に要請する方針で、来年1月17日までに、60人の代表候補を選び、その中から最終的に30人を選ぶことにしています。

・仁川国際空港がある仁川市の永宗島に、韓国最大の72ホールのゴルフ場がオープンしました。このゴルフ場は「スカイ72」で、4つのコース72ホールがあり、400ヤード300打席の練習場も備えた、韓国最大の規模です。

・韓国はこのところ、高気圧の圏内に入っていて、秋晴れが続いていますが、4日は南部地方の昼の気温が25度を超えるなど、全国的に10月上旬並の暖かさとなりました。南部地方では、4日の昼の最高気温が慶尚南道密陽(ミリャン)市で25度6分を記録したほか、光州、蔚山も25度を超えて、大田は22度8分、ソウルは21度8分と、全国的に平年気温を4度から8度上回りました。気象庁は、「この暖かさは、このところ韓国が高気圧の圏内に入っている中で、比較的、温かい南西気流が流れ込んだことによる」と分析しています。しかし週末には、全国的に雨が降ったあと、気温が下がり、来週は平年よりやや肌寒くなる見通しです。

・5日は、土曜日のため取り引きはありません。4日の終値は、日本の円100円が、890ウォン9銭で、 アメリカドル1ドルは、1047ウォン90銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・5日のソウルは晴れのち曇り、午後3時の気温は20度3分でした。6日は全国的に低気圧の影響を受けて、午前中、曇りのち雨の見込みです。午後から次第に晴れの見通しですが、気温は下がって、肌寒くなるでしょう。6日の朝の予想最低気温は、10度から16度、日中の最高気温は13度から22度という予報です。

11月4日金曜日

・北韓の核問題を協議する6カ国協議が来週9日から北京で再開されると中国外務省が3日、発表しました。中国外務省の孔泉報道官は、3日の定例ブリーフィングで、次の6カ国協議の開催日について中国が9日からの再開を関係国に提案し、とくに反対がなかったと説明しました。今回で5回目となる6カ国協議は、APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議が今月18日と19日に釜山で開かれることから、1週間を超えることはないものとみられています。これについてアメリカ国務省のマコーマック報道官は、9日から再開される6カ国協議はスタートに過ぎず、今後かなり困難な交渉が続くだろうという見解を示しました。

・盧武鉉大統領は、釜山で開かれるAPEC首脳会議に出席するため韓国を訪れるロシアのプーチン大統領と19日、首脳会談を行うと、金晩洙スポークスマンが4日、明らかにしました。会談で両首脳は、両国関係の強化と国際舞台での協力、北韓の核問題、韓半島と東北アジアなどについて意見を交わす予定で、会談の後、共同記者会見を行うことになっています。プーチン大統領の韓国訪問は、2001年2月に国賓として韓国を訪れて以来、2度目で、20日、日本に向かうことになっています。

・中国の李肇星外相は、4日、韓国と中国との間で起っているキムチ紛争は、両国が融通性を持って解決しなければならないと述べました。李肇星外相は、4日、胡錦涛国家主席のヨーロッパ3国と韓国訪問を前に記者会見し、「キムチをめぐる両国のかっ藤の解決はさほど難しいとは考えていない。輸送過程で味が変わるなどの問題が発生した場合、国際通商規定や慣行によって解決すればすむことだ」と述べました。

・忠清道に地盤を置く自民連と、忠清南道の沈大平知事が主導している新党の仮称「国民中心党」が、統合することで合意しました。国会に3議席を持つ自民連と、同じく現在無所属の議員3人をかかえる国民中心党は、4日、沈大平忠清南道知事と、両党の現職国会議員が新党創設に共同で参加した後、自民連を新党に吸収統合するという原則に合意しました。これまで両党の統合の妨げとなっていた自民連議員の党籍については、李仁済議員と、金ラッソン議員は、自民連の党籍を捨てて国民中心党の党創設委員会に加わることになり、金学元代表は、自民連が新党と統合するまで代表職を維持することになりました。これで自民連は、早ければ今月24日に予定された新党発起人大会前後に党の看板を下ろし、新党に統合される見込みとなりました。

・首都圏での大企業の工場建設や拡張が10年ぶりに許可されることになりました。政府と与党ウリ党は、4日、国会で首都圏発展対策委員会を開き、首都圏内で8つの先端業種に限って大企業が工場を新設したり増設したりする場合、これを許可する方針を決めました。8つの先端業種は、テレビ、ラジオ、映像、音響機器、コンピューター関連機器、類似半導体などです。これによってまず工場の新設や増設が認められるのは、首都圏の各地に作られる成長管理地域団地に入る予定のLG化学、LG電子、LGマイクローンなど5社となっています。

・第12回南北離散家族再会行事が、5日から10日まで金剛山で進められます。大韓赤十字社が4日発表したところによりますと、まず北韓側の100人が韓国に住む家族444人と5日から7日まで3日間、金剛山で再会を果たし、続いて8日から10日まで、101歳の男性、ぺ・ドンウクさんを含む韓国側の離散家族145人が北に住む家族や親戚ら223人と再会します。韓国側から北韓を訪れる離散家族が145人となったのは、高齢者などが多く付き添いとして45人が加わったからです。

・世界銀行は、今年の韓国の経済成長率の展望を下方修正しました。世界銀行が最近まとめた下半期の東アジア地域半期報告書によりますと、4月の時点で、4.2%と見込んでいた韓国の今年の経済成長率の展望を3.8%に下方修正しました。また来年の経済成長率の展望も4.8%から4.6%に下げています。

・韓国、日本、アメリカ、EU=ヨーロッパ連合、台湾は、携帯電話やデジタルカメラなどに使われるマルチチップ半導体についての輸入関税を相互に撤廃することで合意したと、アメリカ貿易代表部のポートマン代表が4日、明らかにしました。マルチチップ半導体の輸入関税は、アメリカが2.6%、EUが最高4%、韓国は最高8%となっていますが、これを来年1月から撤廃することで合意したものです。

・財政経済部の朴炳元第1次官は、3日、APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議を前に一定の割合で韓国映画の上映を義務づけた映画のスクリーンクォーター制を縮小する問題について、文化観光部と協議していると明らかにしました。朴炳元第1次官は、3日の定例ブリーフィングで、「韓国映画の競争力が高くなって市場占有率が義務上映枠をはるかに上回っていることから現行制度を維持するメリットがない」と述べ、「映画のスクリーンクォーター制の縮小は、映画産業の競争力を向上させるための補完策とともに検討されている」と述べました。

・韓国産キムチの一部からも寄生虫の卵が検出されたことで、日本が韓国産キムチについての検疫を強化する方針を明らかにし、韓国のキムチ輸出会社が対策作りに追われています。韓国のキムチ輸出主力会社の「農協貿易」は、4日、日本の輸出先から、これまで韓国産キムチに対しては、年に一回、厚生省の衛生検査を行ってきたが、今週からは、キムチを積み込んだコンテーナー1個から10個ずつのパッケージキムチについてサンプル検査するという通告を受けたとしています。これによって国内60あまりのキムチ輸出会社は、これまでの残留農薬検査など5項目の検査に加えて、ばい菌、大腸菌検査など3項目を追加して行うほか、寄生虫の卵を識別できる装置の導入を急いでいます。

・韓国外換銀行が公示した4日午後3時の為替レート、日本の円100円は890ウォン9銭で、前日より2ウォン87銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1047ウォン90銭で、前日より4ウォン30銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2497.25で、前日より0.56ポイント下落しました。

・4日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、20度5分でした。5日は、次第に気圧の谷の影響を受けて全国的に雲が多く、午後、南部地方から雨となるでしょう。5日の全国の朝の予想最低気温は、7度から15度、日中の最高気温は、17度から23度の予報となっています。

11月3日木曜日

・放射性廃棄物処分場の建設場所を決める住民投票の結果、慶尚北道慶州市に建設することが決まりました。放射性廃棄物処分場を決めるための住民投票が2日、誘致に名乗りをあげた候補地の慶尚北道の慶州市、浦項市、盈コ(ヨンドク)郡、全羅北道の群山(グンサン)市の4カ所で行われ、即日開票されました。その結果、慶州市が投票率78.8%、賛成率89.5%で、賛成率がもっとも高く、2位の全羅北道群山(グンサン)市を引き離して1位となりました。処分場の敷地は、有権者の3分の1以上の投票で、過半数の賛成となった候補地の中から、賛成率がもっとも高い地域が選ばれることになっていました。処分場が建設される場所は、有名な石窟庵から東南14キロの東海岸にある月城原子力発電所の隣の敷地です。ここに深い穴を掘って貯蔵する方式が考えられています。

・これについて、産業資源部の李熙範(イ・ヒボム)長官は、3日、記者会見し、「この19年間、漂流していた放射性廃棄物処分場の問題を国民と政府が一つになって、ようやく解決することになった。今後、多数の国民の意見が否定されるようなことが起きてはならない。今回誘致に失敗した地域については、今後、関係機関と協議し、対策をまとめる」と述べました。政府は2007年から慶州市で処分場の建設を始めて、2008年までに完成させ、2009年から廃棄物の貯蔵を始めることにしています。

・放射性廃棄物処分場の敷地が慶州市に決まったことについて、経済団体は歓迎の論評を出しました。大韓商工会議所は3日、論評を発表し、「原子力発電を通じて、原油高に対応する足がかりが設けられた」と歓迎し、「民主的な手続きによって敷地が決定されただけに投票結果を受け入れる姿勢が切実に求められる」と指摘しました。

・放射性廃棄物は現在、4カ所の原子力発電所の中に貯蔵されていますが、いずれ満杯になる恐れがあります。このため1986年から放射性廃棄物処分場の敷地の選定が始まり、政府は5カ所を候補地に指定しましたが、住民の反対で決まらず、政府としては一番の難題となっていました。中でも、一昨年、政府が西海に浮かぶ全羅北道扶安郡のウィ島に核廃棄物処理場の建設を発表して以来、住民の強い反対行動が続いたことから政府が一方的に決める政策から、住民の意見を受け入れる住民投票に変えることになりました。そして処理場で扱う廃棄物も、原子力発電所や病院で使う衣服や手袋、医療機器の中低レベルのものに限るなど、安全性を高めることにするとともに誘致した自治体には、3000億ウォンを特別支援し、韓国水力原子力会社の本社を移転するなど、経済的支援内容を法律に明記して、住民の理解を求めていました。

・「北韓の人権問題をめぐる決議案」が国連総会に提出されました。この決議案はEU=ヨーロッパ連合が中心となり、韓国、アメリカ、日本との調整を経て提出されました。決議案は、北韓で組織的で深刻な人権侵害が行われていると非難し、是正を求めるとともに、外国人拉致問題についても解決するよう促しています。この決議案は、23日までに第3委員会で採決を行い、可決されれば、総会本会議で正式に採択されることになります。北韓の人権状況を非難する決議案はこれまで国連人権委員会では採択されていましたが、総会に提出されたのは初めてです。

・今月18日から釜山で開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の際に、韓国と日本の外相会談が行われることになりました。潘基文外交通商部長官は、2日、このほど就任した日本の麻生太郎外相と電話で会談し、APECの際に、韓国と日本の外相会談を開き、停滞状態となっている韓日関係をどのように打開するかについての意見交換や6カ国協議について話し合うことになりました。しかし韓日首脳会談の開催については触れていなかったということです。

・韓国に輸入している中国産キムチから寄生虫の卵が検出されて波紋を呼んでいますが、韓国産キムチの一部からも寄生虫の卵が検出されました。食品医薬品安全庁は、先月から、全国で市販されている韓国産キムチ502社の製品を対象に検査した結果を3日発表しました。それによりますと、502社のキムチのうち、16社のキムチから寄生虫の卵が検出されました。この16社は年間売上高が1億ウォン未満の小規模な会社だということです。またこれとは別に、白菜165件を検査した結果、8件から寄生虫の卵が検出されました。

・この検査結果を受けて、韓国のデパートや大型マートでは、寄生虫の卵が検出されたメーカーのキムチ販売を中止しました。

・ソウル大学病院の中に開設されている「ES細胞ハブ」は、研究対象とする患者として10人を選ぶことになりました。ソウル大学医学部教授で、「ES細胞ハブ」研究開発部長のアン・ギュリ教授が2日明らかにしたところによりますと、1日から研究対象とする患者を選ぶ受け付けを始めたところ、すでに1万人近くが申し込みをしましたが、今後、これらの人のデータを検討したうえ、その中からパーキンソン病の患者5人と神経系疾患の患者5人を選ぶということです。

・韓国映画が3ヶ月連続で観客動員占有率70%を上回りました。映画館全国チェーンのCJ-CGVが2日発表したところによりますと、10月の観客動員10位以内の映画の中で韓国映画の観客動員占有率は73.9%に達しました。占有率は8月は70.4%、9月は75.6%でした。

・韓国外換銀行が公示した3日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、892ウォン96銭で、前日に比べて、2ウォン98銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1043ウォン60銭で、前日に比べて、4ウォン10銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2497.81で、前日より16.35ポイント上昇しました。

・3日のソウルは晴れ、午後3時の気温は20度6分でした。4日は高気圧のヘリにあたり、全国的に雲が多く、南部地方は一時雨のあと晴れる見通しです。4日の朝の予想最低気温は、7度から14度、日中の最高気温は17度から21度という予報です。

11月2日水曜日

・南北は来年のアジア大会と2008年の北京オリンピックに統一チームで参加することが決まりました。大韓体育会の金ジョンヘン副会長は、1日、東アジア大会が開かれているマカオで北韓の選手代表団と会い、来年、カタールのドーハで開かれるアジア大会と2008年の北京オリンピックに南北統一チームを作って参加することで合意しました。そして統一チームの南北選手の割合や代表選手の選抜方式、合同練習と場所、経費の負担などの具体的なことは今年12月7日、北韓の開城で協議することになりました。南北はこれまで1991年3月、千葉での世界卓球選手権大会と5月のリスボン世界青少年サッカー選手権大会といった特定の競技で統一チームを作って出場したことはありましたが、オリンピックのような総合大会での統一チームは初めてのこととなります。

・北韓の核兵器開発問題をめぐる第5回6カ国協議について、議長国の中国が参加諸国に来週9日から開くことを提案し、現在、日程調整が行われています。これについて韓国政府当局者は「中国が提案した9日からの開催について他の参加国も反対がないものとみられ、そのとおり9日から開催される可能性が高い。北韓を除いた5カ国の首席代表は、今月18日からの釜山APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に随行しなければならず、首脳会議に先立つ閣僚会議の日程もあるので、協議の日程はせいぜい1週間ではないか」と述べました。

・潘基文外交通商部長官は、日本の新しい内閣が正しい歴史認識と未来志向的な姿勢を持って近隣諸国との外交に臨んでほしいと述べました。潘基文外交通商部長官は2日の記者会見で、「日本の新閣僚の過去の政治的な傾向をもとに、今後の韓日関係を予断することは望ましくない。先日の日本訪問で韓国政府の方針を日本側に伝えてきたので、日本政府も十分に念頭において韓日関係に臨んでほしい」と述べました。またAPEC=アジア太平洋経済協力会議の際の韓日首脳会談の開催について、潘基文長官は「APECの議長国である立場と全体会議の日程などを考慮して検討している」と答えました。

・政府は北韓に対してこれまでのコメや肥料以外にも来年から5年間に、総額5兆2500億ウォンを支援する計画をまとめていることが分かりました。また来年の南北協力事業は初めて国債を発行してまかなうことになりました。統一部が2日、国会の統一外交通商委員会に提出した資料によりますと、統一部は来年からの5年間に、北韓に対して農業、軽工業、水産、鉱業、科学技術、電力の6つの分野で合わせて5兆2500億ウォンを支援するとしています。統一部はまた来年度の南北協力基金の運用計画として、政府からの6500億ウォンのほか、国債を発行して4500億ウォンを作り、南北協力基金に当てるとしています。

・これについて統一部は2日、北韓への支援は実務者レベルで計算したことはあるが、支援の規模はまだ決めていないと釈明しました。統一部はこの中で、北韓への支援は韓国政府の財政状況と南北間の協議結果によって具体的に詰め、最終的には国会など国民的な合意の手続きを踏んで実行していく予定だとしています。また一部のマスコミが、政府の北韓への支援は、コメや肥料なども合わせると、向こう5年間に合わせて20兆ウォンを超えると報道したことについて、統一部は「財政面からいってもそのような計画は実現できない」と否定しています。

・中国の外務省は最近、韓中間のキムチ問題について、対話で解決することを提案してきました。中国外務省の孔泉スポークスマンは1日の会見で、韓中間のキムチ問題についての質問を受けて「この問題は検疫当局に問い合わせた方がよい」と前置きした後、「両国とも一歩下がって対話で解決すべきだ」と述べました。

・次期大統領候補として国民から一番支持されている人は高建前国務総理であることが分かりました。夕刊新聞の文化日報が先月29、30の2日間、行った世論調査によりますと、「大統領に出馬したら誰に投票しますか」という問いに、高建前国務総理が28.4%で1位でした。2位は野党ハンナラ党の朴槿恵(パク・グンヘ)代表と李明博(イ・ミョンパク)ソウル市長が同じ率の21.4%でした。4位は与党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官でしたが、支持率はひとけた台に下がって7.8%でした。

・大邱市郊外の高速道路のトンネルの中で弾頭部分をはずしたナイキ・ミサイルを積んだトレーラーが火災を起こした事故は、危険なミサイルの運搬にあたって、空軍が安全対策を軽視していたことが分かり、批判を集めています。警察の調べによりますと、焼けたトレーラーは民間の運送会社の車で、火はトレーラーのブレーキのかけ過ぎによって発生したものとみられていますが、運転手は「そんな危険物を積んでいたとは知らなかった」と供述しています。また輸送を命じた空軍は、技術担当者2人を派遣しただけで、憲兵の乗った車が前後を守るなどの護送体制もとっておらず、危険物運搬にあたっての空軍当局の安全意識の低さが指摘されています。

・A1型の鳥インフルエンザの治療剤の生産が韓国でも進められる見通しです。保健福祉部の疾病管理本部は、2日、 A1型鳥インフルエンザによる伝染病が大幅に流行する場合に備えて、治療剤「タミフル」の独占メーカーのスイスの「ロシュ」社が提案する共同生産パートナー募集に、韓国の製薬会社が参加するように支援する方針です。また鳥インフルエンザが流行した場合、誰もがこの治療剤を利用できるように、保険の適用を拡大するとともに、中期・長期的には新種のインフルエンザワクチンを2008年から開発する計画をまとめました。韓国はすでに72万人分の鳥インフルエンザ治療剤を確保していますが、来年までに100万人分を備蓄することを目標としています。

・韓国銀行は2日、偽造防止機能を大幅に強化した新五千ウォン札の図案を公開しました。新五千ウォン札の人物は、これまでと同じ朝鮮王朝時代の有名な学者、李ユルゴクで、バックには李ユルゴクの生家と竹が描かれており、裏面には李ユルゴクの母が作ったびょうぶの絵が描かれています。大きさは今の五千ウォン札よりやや小さめで、全体の色は黄色がかった淡い赤、偽造変造を防ぐために、見る角度によって韓国の地図や太極文様、5000という数字などが交互に現れるホログラムが入れられているほか、額面数字の「5000」の色が光の反射によって黄色から緑色に連続的に変わるようになっています。またでこぼこ印刷やすかして見ると現れる隠れ絵、微細文字など偽造・変造を防止するための20種類の機能が取り入れられているということです。韓国銀行は7日から新札の印刷をはじめ、来年初めに発行する予定で、新しい1万ウォン札と千ウォン札は、来年上半期に図案を公開することにしています。

・韓国と日本の近現代史を女性の視点から比較分析した歴史副教材が韓日両国で同時に発刊されました。これは韓国と日本の女性学者67人が4年間の共同作業を経てまとめたもので、韓国では「女性の目からみた近現代史」というタイトル、日本では「ジェンダー視点からみる日韓近現代史」というタイトルです。この本は日本の歴史教科書のわい曲記述が台頭した2001年に「日本の女性・戦争・人権学会」が韓国の「挺身隊問題対策協議会」などの市民団体に、女性の視点からみた韓日の近現代史の教材づくりを提案して実現したものです。

・今年ヒットしている韓国映画「ウェルカム・トゥ・トンマッコル」の観客動員数が先月31日、800万人を超えました。この映画の配給会社によりますと、「ウェルカム・トゥ・トンマッコル」は封切り89日目となった10月末までに全国での観客動員数が800万2590人となりました。これは歴代のヒット作で観客動員数1000万人を超えた「ブラザーフッド」、「シルミド」、820万人の「チング(友だち)」に次ぐ4位の記録です。現在は全国でわずか18のスクリーンで上映されているため、歴代3位の「チング」の記録を更新することはむずかしいものとみられています。

・韓国外換銀行が公示した2日の為替レート、日本の円100円は、889ウォン98銭で、前日に比べて4ウォン70銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1039ウォン50銭で、前日に比べて2ウォン80銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2481.46で、前日より42.52ポイント上昇しました。

・2日のソウルは晴れ、午後3時の気温は16度7分でした。3日は気圧の谷の影響を受けて次第に曇り、南部地方は夜から雨の降る所もあるでしょう。3日の全国の予想最低気温は5度から12度、日中の最高気温は17度から21度という予報です。

11月1日火曜日

・中国は最近、韓国産キムチとコチュジャン、焼肉のたれから寄生虫の卵が発見されたと、中国国営のCCTVが31日報道しました。それによりますと、中国の検疫当局が最近、韓国産製品の検査を行った結果、韓国の5つの会社が市販している7種類のキムチと唐辛子味噌のコチュジャン2種類、焼肉のたれ1種類から寄生虫の卵が発見されたということです。中国の検疫当局は、消費者の安全のためにこれら製品を廃棄し、輸入を中止させるとともに、韓国産関連製品の検査強化を指示したということです。

・中国政府が寄生虫の卵が発見されたとする韓国のキムチ製造会社などは、中国の調査結果はまったく信頼できないと一斉に反発しています。韓国大手の食品会社、東原食品、斗山、CJ、プルムウォンなどキムチ製造会社は、「最近は中国に輸出したことがない」としており、これは中国産キムチから寄生虫の卵が発見されたとした韓国政府への報復発表だと批判しています。これについて農産物輸出業務を担当している農水産物流通公社の関係者は、東原食品、斗山は中国内需用のキムチを生産する中国現地工場を経営しているが、韓国から作ったキムチを中国に輸出したことは今年は1件もない」としています。また唐辛子の味噌、コチュジャンから寄生虫の卵が発見されたとされるデサン食品とヘチャンドゥルも高熱を使う製造過程から考えて、寄生虫の卵が検出されることは常識的に考えられない」と反発しています。

・中国政府が韓国産キムチなどから寄生虫の卵が発見されたと発表したことについて、韓国政府は中国から関連会社のリストが届き次第、韓国で改めて調査することになりました。外交通商部の関係者は1日「中国政府から関連会社のリストが届くことになっている。中国政府の発表を再確認するため、韓国で改めて検査する」と述べました。

・10月の輸出が月別の輸出金額としては史上最高の257億1000万ドルとなりました。産業資源部が1日まとめた10月の輸出入動向によりますと、10月1カ月間の輸出は月間輸出額としては初めて250億ドルを超える257億1000万ドルとなり、去年10月に比べて13.4%伸びで、史上最高となりました。また輸入は227億8000万ドルで、差し引き29億3000万ドルの黒字となり、今年1月から10月末までの貿易収支は204億6000万ドルの黒字となりました。10月の輸出は半導体、一般機械、船舶、鉄鋼、石油・化学製品が13%から46%という二ケタ台の伸び率を記録しました。産業資源部は、原油価格の安定が今後のカギを握るが、半導体など輸出の主力産業が世界のトップとなって競争力を確保しているうえ、世界経済が成長していることから、今後も輸出の好調は続く見込みだとしています。

・小泉首相が31日、内閣を改造し、右翼的とみられる議員が外相と官房長官になったことについて、6カ国協議の韓国側の首席代表、宋旻淳(ソン・ミンスン)外交通商部次官補は1日、「今月予定されている6カ国協議に影響を及ぼすことも否定できない」と述べました。宋旻淳次官補は1日、CBSラジオの時事番組に出演して、日本の内閣改造について「右翼的政治家が閣僚に加わっても、過去にこだわらず、未来に向けて責任ある姿勢を示すべきで、それが日本にもプラスになると思う」と述べました。

・盧武鉉大統領はこのほど、李海チャン国務総理に閣僚人事権を事実上渡すことを提案したことが分かりました。大統領府 青瓦台と国務総理室によりますと、盧武鉉大統領は先週の国会議員再選挙を前にした先月中旬、李海チャン国務総理に対して内閣の人事権を総理が責任を持って行使することを提案したということです。盧大統領のこのような提案に対して、李海チャン国務総理は「これまでの方式が望ましい」と述べて、断ったということです。しかし盧武鉉大統領は先週29日の政府・与党指導部との晩さん会でも、李海?国務総理への厚い信任を示しており、今後、年末とみられる閣僚の入れ替わりの際に、李海?国務総理の影響力がさらに大きくなるものとみられています。

・民主労働党は31日、最高委員会議を開き、金恵敬最高委員をはじめとする指導部13人が先の国会議員再選挙で敗北した責任をとって、31日、全員辞任しました。民主労働党は、来年1月に予定されている指導部の選挙までは、臨時体制として、非常対策委員会が党の運営にあたることになりました。民主労働党は、先月26日の国会議員再選挙で、それまで民主労働党が確保していた蔚山市北区で、地元現代自動車の元労働組合委員長をたてましたが、当選することができず、指導部の責任が問われていました。

・韓国はパレスチナに韓国代表部を設置することになりました。潘基文外交通商部長官は31日、韓国を訪れたパレスチナのナッセル・アルキッド外相と会談を行った後の共同記者会見で「韓国はパレスチナに対するODA=政府開発援助の規模を2009年までに今の2倍に増額することを検討する」と述べました。これに対してアルキッド外相は、韓国政府の支援に感謝の意を示すとともに「貿易と経済協力などで韓国の参加を期待する」と述べました。韓国は韓国代表部を今月14日づけでパレスチナの死海の北西にあるラマラーに開設します。

・先月、ソウル大学に開設された「ES細胞ハブ」が、1日から研究対象とする患者を選ぶ受け付けを始めましたが、1時間に400人が登録するなど、難病治療への期待の高さを示しました。ヒトクローンES細胞の作製に世界で初めて成功したソウル大学の黄禹錫教授が所長になって、ソウル大学病院の中に先月26日開設された「ES細胞ハブ」は、ES細胞を使った難病治療の研究を進めるとともに、世界のES細胞の仲介をする国際銀行の役割を果たすことにしています。ES細胞ハブはまず、パーキンソン病など神経系疾患の治療技術の発展を目指すことになっており、1日から研究対象の患者を選ぶための受け付けを始めました。受け付けは、1日午前9時からインターネットと郵便で始めましたが、1時間で10万人以上がアクセスして、サーバーが一時ダウンしたほか、ES細胞ハブの建物の外まで列ができ、この治療に対する関心の高さをうかがわせました。「ES細胞ハブ」では、患者の登録内容を検討して、研究対象を選ぶことにしていますが、ES細胞を使った治療のための本格的な臨床実験は今すぐではなく、数年後から始まるものとみられています。

・放射性廃棄物処分場の候補地を決めるための住民投票が2日、誘致に名乗りをあげた4カ所で行われます。放射性廃棄物処分場の誘致に名乗りをあげたのは、慶尚北道の慶州市と盈コ(ヨンドク)郡、浦項市、全羅北道郡山(グンサン)市の4カ所です。住民投票は2日午前6時から午後6時までで、処分場の敷地は有権者の3分の1以上の投票で、過半数の賛成となった候補地のうち、賛成率が最も高い地域が選ばれることになっています。放射性廃棄物処分場は、政府が今年6月に敷地選定の公告をし、4つの地方自治体は8月に誘致申請をし、担当部署の産業資源部が住民投票を行うことを求めたことから、2日、一斉に住民投票実施の運びとなりました。

・ソウル江東区で百済時代のものとみられる前方後円形の古墳10基が発見されました。ソウル江東文化院が宅地開発を前にして、江東区一帯の地質調査を百済文化研究院に依頼したところ、全体の長さが100メートルから150メートルの古墳10基が発見され、レーダーや磁気による探査の結果、地下には石室と、金と銅の埋蔵物があるものとみられるということです。古墳の形は遺体が安置されている墓の部分は丸い形の小山になっていて、その前の祭壇は四角い形の前方後円墳で、日本では3世紀から登場し、韓半島ではこれまで全羅南道の栄山(ヨンサン)江流域で10基が確認されただけでした。これについて文化財専門家らは、今回の調査の主体が考古学専門機関ではないうえ、発掘調査ではなく、正確さが信頼できる地質探査による結果だけだとして、今のところ判断を留保しています。

・絶滅の危機に立たされている白頭山虎オスとメスの2頭が中国から入ってくることになりました。山林庁は、今月中旬、生まれて4−5年経った白頭山虎一組を、中国黒龍江省ハルビン市にある世界的な虎繁殖飼育場「東北虎林園」から購入することになりました。韓国には1994年3月、当時の金泳三(キム・ヨンサム)大統領の中国訪問の際、 江澤民国家主席から寄贈された白頭山虎一組がソウル郊外のグァンルン樹木園で飼育されていますが、子宝に恵まれずに老年を迎えたために、新たに中国から白頭山虎を搬入して繁殖を試みようとするものです。

・郵便局が販売する来年の年賀状が1日から全国の郵便局で発売されました。来年の年賀状は、一般の年賀状6種類、高級な年賀状3種類、そして年賀はがき1種類の合わせて10種類です。販売価格は一般年賀状が600ウォン、高級年賀状1000ウォン、年賀はがきは320ウォンで切手料金込みです。

・韓国外換銀行が公示した1日の為替レート、日本の円100円は、894ウォン68銭で、前日に比べてさらに4ウォン68銭のウォン高となりました。アメリカドル1ドルは1042ウォン30銭で、前日に比べて2ウォン10銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2438.94で、前日より75.19ポイントも上昇しました。

・1日のソウルは晴れ、午後3時の気温は16度7分でした。2日は高気圧のへりにあたって、全国が晴れのち曇りとなるでしょう。2日の全国の予想最低気温は3度から11度、日中の最高気温は17度から21度という予報です。