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8月31日水曜日

・政府は不動産価格が急騰している対策として、不動産売買による不労所得を税金で回収する、新しい不動産総合対策を31日発表しました。それによりますと、総合不動産税の課税対象を現在の公示価格で9億ウォン以上としているのを6億ウォン以上に引き下げ、これによって課税対象は今の4万世帯から16万世帯に増えることになりました。また国税庁による公示価格は現在、実際の売買価格の60%ほどになっていますが、この公示価格を毎年、段階的に引き上げて2009年には売買価格と同じ水準にまで引き上げるとともに、総合不動産税の税率を売買価格の1%にまで引き上げることになりました。また土地は、総合不動産税の課税基準を現在の6億ウォン以上から、3億ウォン以上に引き下げて、適用を厳しくします。政府はまた1世帯が2つ以上の住宅を持っていて、このうちの1軒を売る場合、2007年からは売買によって得た利益の50%を税金で回収する重い課税とします。しかし住宅取り引きを活性化させるために、個人の住宅売買の場合、取得登録税率を今の取り引き価格の3.5%から2.5%と、1%引き下げるとしています。政府はさらに世帯の45%に上る住宅を持っていない層のために▼国民住宅基金による住宅購入資金の金利を1%ほど下げる、▼低所得層のために金利を下げ、保険制度を導入するなどとしています。政府はまたソウルの松坡(ソンパ)、金浦(キンポ)、楊州(ヤンジュ)、板橋(パンギョ)など首都圏での住宅供給を増やし、年間3000万平方メートルずつ、5年間に1億5000万平方メートルを開発して150万世帯の住宅を建設し、そのうち41万5000世帯は130平方メートル前後の大型アパートにして、大型アパートを中心に急騰している不動産価格を抑えようとしています。

・韓トクス副総理兼財政経済部長官は31日、不動産価格を抑制するための総合対策を発表した後、「不動産投機時代は終わった。今回の対策の核心は投機を通じた不労所得を税金として徴収することだ。不動産に投じれば失敗することはないというこれまでの考えをなくし、不動産市場を正常に戻したい」と述べました。韓副総理はまた「不動産市場はこれ以上市場の秩序だけに任せておくことができない状況となった。それで政府が正常化のための断固とした政策をまとめたものだ。今回の政策には供給拡大策も含まれているので、建設投資に与える影響はほとんどないと思う」と述べました。

・政府が発表した不動産総合対策について、与党ウリ党は、「一部の投機勢力は「税金爆弾だ」と批判しているが、国民は誤解しないと思う」と述べました。ウリ党の鄭セギュン院内代表は31日党本部で行われた会議で、「新しい不動産総合対策を税金爆弾だとか、テロだとかしている一部の報道は根拠のないものだ。投機する人たちには税負担が増えるが、一般国民と中産層には税金が大きく増えることはない」と強調しました。

・野党ハンナラ党は、今回の不動産総合対策について「国民の税負担をさらに増やし、不動産価格の急騰に対する根本的な対策がない大衆療法だ」と非難しました。ハンナラ党のメン・ヒョンギュ政策委員長は「対策の中に開発が遅れている江北地区の開発案や総合不動産税の課税対象を広げたのはよかったが、国民の税負担が増えてしまった」と批判しました。

・経済団体は31日、政府の不動産総合対策について「タイムリーな措置だ」と評価し、不動産価格の安定を通じて、経済が活力を取り戻すことを期待しています。全経連=全国経済人連合会は31日、声明を出し「今回の不動産総合対策は税制の見直しを通じて投機需要を抑制し、供給を拡大することで需給の改善を図るもので、不動産価格の安定を通じて国民の住宅安定に寄与できるという点で肯定的だ。不動産投機の根絶が景気の安定と浮動資金の生産的な活用、建設景気の活性化につながることを期待する」と述べました。また大韓商工会議所と韓国経営者総協会もおおむね歓迎のコメントを発表しました。

・盧武鉉大統領は30日夜、与党ウリ党の全議員を青瓦台に招いた席で、「新しい政治文化を切り開くためならば、政治の第一線から退くことや大統領の任期を短縮してもよいという意思と決断もある」と述べました。この席で盧武鉉大統領は、「ウリ党は今、選択の岐路に立たされている」として、犠牲と決断を通じて歴史の新時代を開くことを呼びかけました。これについて青瓦台の金マンス・スポークスマンは「地域対立構図を克服するための選挙制度の見直しなど全般的な政治改革が前提になるならば、大統領の任期短縮も考慮できるという意味だ。また政治の第一線から退くという意味は、連立政権が作られて野党の国務総理が実質的な政治を行う状況を意味する」と説明しました。これについてウリ党の一部の議員は、「野党ハンナラ党との連立政権で、果たして地域対立構図が解消できるのか、多くの議員は疑問を感じている」と述べ、盧武鉉大統領の熱のこもった説明にも納得しがたい様子でした。

・盧武鉉大統領が新しい政治のために政治の第一線から退くことや大統領の任期短縮を考えるという発言について、野党ハンナラ党の朴槿恵(パク・グンヘ)代表は、対応する価値を感じないと述べました。朴槿恵代表は30日、江原道で行われた党の勉強会の後、記者団に対して「盧武鉉大統領の発言は連立政権作りの提案と同じ路線のものだ。ハンナラ党はハンナラ党として歩むべき道がある」と述べました。また姜ゼソプ院内代表は「盧武鉉大統領は連立政権の火種を生かそうとしているが、ハンナラ党は税金問題など国民経済について考えていきたい」と述べました。

・インターネット・ユーザーが音楽をMP3ファイルの形式で不特定のユーザーに提供したり、受け取ったりすることができるインターネット・サイトの行為は著作権法違反であるという決定が出されました。ソウル中央地方裁判所は30日、韓国音源制作者協会が「著作権が無断で侵害されている」として、インターネット・音楽サイトの「ソリパダ」を相手取って起こした音盤複製禁止仮処分の申請を認めました。それによりますと「インターネット利用者は「ソリパダ」が提供しているプログラムを利用して、韓国音源制作者協会の音楽をMP3ファイルとしてアップロード・ダウンロードしてはいけない。またソリパダのサイトは、MP3ファイルをアップロード・ダウンロードできるプログラムを利用した音楽ファイル・サービスを提供してはいけない」としています。この仮処分は 韓国音源制作者協会が10億ウォンを供託すれば、効力を発します。「ソリパダ」は会員が自分の持っているMP3音楽ファイルをソリパダのサイトを利用して交換できるプログラムと場所を提供しており、会員は500万人、1日平均利用者は40万人とされています。韓国音源制作者協会は去年11月、このソリパダによって音源が無断でコピー・転送されているとして、音盤複製禁止仮処分の申請を出していました。

・アメリカ南部を襲った超大型ハリケーン「カトリーナ」は、南部の都市に大きな被害をもたらしましたが、ルイジアナ州ニューオーリンズでは、堤防が決壊して、韓国人が密集している住宅や商店街が浸水し2000人あまりの韓国人が大きな被害を受けていることが分かりました。ニューオーリンズ韓国人会のチョン・テイル前会長は、30日、連合ニュースに対して、「ニューオーリンズの韓国人住宅や商店街は、完全に浸水した。ほとんどの同胞は避難したが逃げ遅れた人がいるかどうかなどは確認できない。韓国人同胞は生活の場を失うことになった」と話しています。

・北韓の景勝地、金剛山で南北離散家族の常設面会所の起工式が31日行われました。常設面会所は2007年4月の完成をめどに、5万平方メートルの敷地に、地下1階、地上12階、延べ2万平方メートルの面会所と、地上3階の面会事務所2棟と警備室で構成されます。面会所の建物は1階と2階にそれぞれ600人を収容できる会場と会議室、3階以上は宿泊施設が設けられ、最大で1000人が同時に泊まれるということです。起工式には11回目の離散家族の再会を果たした南北の離散家族も出席しました。

・オランダのプロサッカーPSVアイントホーフェンで活躍していた韓国人サッカー選手、李ヨンピョ選手(28)が、イギリスのプレミアリーグ トッテナム・ホットスパーズ FC(Tottenham Hotspur)に入団しました。これでイギリスのプレミアリーグに進出した韓国人選手は、マンチェスター・ユナイテッドの朴智星(パク・チソン)選手に次いで2人目です。代理人によりますと、移籍料は300万ユーロ、韓国ウォンでおよそ38億ウォンで、4年契約、年俸は明らかにされていませんが、200万ドルから300万ドル、およそ20億ウォンから30億ウォンと推定されています。李ヨンピョ選手は30日に行われたメディカル・テストでも関係者が満足しており、今後、トッテナム・ホットスパーズでは左側の守備を担当するものとみられます。

・韓国外換銀行が公示した31日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、932ウォン72銭で、前日に比べて、84銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1038ウォン40銭で、前日に比べて、4ウォン2銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2221.51で、前日より21.229ポイント上昇しました。

・31日のソウルは晴れですが、日中も濃い霧に覆われました。午後3時の気温は30度3分でした。1日は中部地方は曇り、江原道は一時雨、南部地方は雲が多くにわか雨となるでしょう。1日の全国の予想最低気温は21度から23度、日中の最高気温は26度から29度という予報です。

8月30日火曜日

・盧武鉉大統領が重ねて示しているハンナラ党との連立政権構想について、与党ウリ党の若手議員を中心とする多くの議員が問題提起をし、与党と青瓦台との意見のずれが表面化してきました。ウリ党は、29日、来月1日の通常国会開会を前に慶尚南道統営市で所属議員120人あまりが出席して勉強会を開きました。この席で、宋永吉議員ら若手議員らが、ハンナラ党との連立政権構想を強く批判し、いくつかのグループに分かれて、夜遅くまで非公開の討論が続けられた結果、「連立政権構想の背景や意図が納得できない。手続きにも問題がある」などの厳しい指摘が出されました。盧大統領は30日夜、ウリ党議員全員を青瓦台に招いて晩さんをともにする計画ですが、ハンナラ党との連立政権に対するウリ党の反対意見が強いことから、大統領との意見調整の必要性が出てきました。

・アメリカは、29日、北韓が、6カ国協議の再開を来月12日に始まる週まで2週間先送りすることを提案してきたことについて、「とくに問題ない」として、これを受け入れる意向を示しました。アメリカ国務省のマコーマック・スポークスマンは、29日、定例ブリーフィングで、「われわれは9月12日に始まる週に会議を開く用意があり、準備も整っている。正確な日程は中国と北韓が決めるだろう」と述べました。

・アメリカの下院議員2人が、北韓の核問題について北韓指導部と協議するため30日、北京経由で平壌入りしたと、北京のアメリカ大使館が明らかにしました。二人は、民主党のトム・ラントス議員と、国際関係委員会アジア太平洋小委員会委員長のジム・リーチ共和党議員で、北韓の6カ国協議首席代表の金桂冠外務次官らと会って6カ国協議の再開や核問題の解決について協議し、来月3日、北京に戻って協議結果を発表する予定です。

・97年の大統領選挙の際、与野党候補への資金支援に深く介入していたことが当時の安全企画部の盗聴テープで明るみに出たため、このほど辞意を表明した洪錫R駐米大使の後任に、李泰植外交通商部次官が有力視されています。青瓦台は、29日、人事推薦会議を開き、新しいアメリカ大使の候補として李泰植次官を選び、盧武鉉大統領の裁可を得次第、正式に発表する予定です。

・政府は、31日、不動産総合対策を発表する予定ですが、これに先立って29日、住宅や土地の所有が一部の富裕層に偏っている現状を示す統計を発表しました。行政自治部が発表した「世帯別住宅、土地保有現況」によりますと、住民登録に搭載された1771万世帯のうち45.4%が住宅を持たない世帯となっています。しかし、全体の5%にあたる89万世帯は2棟以上の住宅を保有していることが明らかになりました。住宅を持っている世帯のうち1万4800世帯は、11棟以上の住宅を持っており、賃貸事業者を含め最高で1083棟を保有している住宅保有者もいます。また土地の保有は、世帯の1%が全体私有地の34.1%にあたる1万9340平方メートルを保有しており、上位1%が全体私有地の27.2%、金額では21.3%を保有して、住宅や土地所有がひと握りの階層に偏在していることを示しています。

・先月7月のサービス収支の赤字が過去最高の15億ドルとなりました。韓国銀行が30日発表した国際収支動向によりますと、先月のサービス収支は、夏休みを利用して海外旅行する人が増えたことや貨物運賃の下落で運輸収入が減ったことで、赤字幅が前の月より4億3000万ドル多い、15億ドルとなりました。これは去年の同じ時期より67%も増えており1カ月の赤字幅としては過去最高となりました。

・去年4月1日から運行を始めた高速鉄道KTXが、513日目の26日、累計の乗客が4000万人を超えました。建設交通部によりますと、KTXの利用客は、26日までに京釜線が3,350万人、湖南線が650万人で、合わせて4,000万人を超えました。一日の平均利用客は、去年は7万2000人でしたが、今年は8万4000人と17%増加しました。

・東海(日本海)で北韓の警備艇にだ捕されていた韓国のイカ釣り漁船3隻が、29日夜、韓国の束草港に無事、戻ってきました。これらの漁船はいずれも22トンから29トンの小型漁船で、28日午前、東海でソンジン東方58マイルの海上で北韓の警備艇にだ捕されました。しかし、同じ日の午前と午後にそれぞれ解放され、29日夜、韓国側に戻ってきたものです。

・ウラジオストックの北側にあるロシア沿海地方の経済貿易のもう一つの中心都市、ウスリースクに韓民族の学校が開設されることになりました。この学校は68年前にここにいた韓民族のための学校でしたが、1937年にスターリンの追放政策によって沿海州から中央アジアに強制移住させられたため、閉鎖されていました。しかし来月1日、「韓民族文化教育学校−第3学校」として68年ぶりに再び開校することになりました。

・第13回韓日フォーラムが、29日から済州島で始まりました。韓日フォーラムは、韓国の国際交流財団と日本の国際交流センターが共同主催するもので、両国の政界、財界、マスコミ関係者ら40人あまりが参加して、31日までの3日間、▼領土問題の対処 ▼東アジア共同帯の構築と韓日協力 ▼韓日友情年に見合う韓日交流などについて討論し、今後の交流方法について話し合います。

・韓国初の国産超音速練習機「T−50」が、2007年から空軍の飛行訓練で使用される予定です。韓国航空宇宙産業会社によりますと、「T−50」は、韓国航空宇宙産業とアメリカのロッキード・マーティン社が6兆4000億ウォンあまりをかけて共同開発に成功したもので、 「F−16」、「F−15」、「ラファール」、「F−22」など次世代戦闘機の操縦訓練用に使うことができます。そして、空対空ミサイルなどの兵器を装着して、軽攻撃機として運用することもできます。

・KBSの衛星TV放送「KBS WORLD」は、このほどアメリカの衛星放送事業者である「エコスター」と、チャンネルの供給契約を結び、来月中旬からアメリカの「BASIC CHANNEL」でKBSのTV番組を24時間、放送することになりました。

・韓国の赤ちゃんが世界で最も遅い時間に寝るという統計が出ました。赤ちゃん用品メーカーの韓国P&Gが、オンライン上でこの2週間、満0歳から3歳までの赤ちゃんを持った母親432人を対象に「赤ちゃんが床につく時間」についてアンケートした結果、「夜10時以降」という回答が全体の51.4%でした。次は「夕方7時から10時の間」で47.9%、「夕方7時前」は0.7%に過ぎませんでした。P&Gが去年、各国の母親を対象にアンケートした結果をみますと、「夜10時以降に寝る」という回答が最も多かったのは日本で46.8%、次いでスウェーデンの27%、イギリス25%、フランスとドイツはいずれも16%でした。こうしたことから「夜10時以降に寝る」赤ちゃんは、韓国が世界中で最も多いことになります。

・韓国外換銀行が公示した30日午後3時の為替レート、日本の円100円は931ウォン88銭で、前日より1ウォン92銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1034ウォン20銭と、前日より3ウォンのウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2200.29で、前日より23.38ポイント上昇しました。

・30日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、27度でした。31日は、南西から近づく気圧の谷の影響で全国的に雲が多く、南部地方は雨が降るでしょう。31日の全国の朝の予想最低気温は、17度から22度、日中の最高気温は、27度から30度の予報となっています。

8月29日月曜日

・社団法人の「民族問題研究所」と親日人名辞典編さん委員会は、1910年に大韓帝国が韓日併合文書に調印した韓国にとって恥辱の日である「国恥日」である29日、親日派の人物3090人の名前を発表しました。この3090人は、1905年の韓日条約から1945年の解放まで日本による植民統治や侵略戦争の際、日本に積極的に協力した人物で、朝鮮の外交権を奪った1905年の第2次日韓協約、韓国でいう乙巳保護条約で韓日併合に加担した李完用ら5人と、日本政府から爵位をもらった133人が入っています。また郡守以上の官僚、旧日本軍の将校、判事、検事ら日本の植民地時代に高官を務めた人物も含まれています。これによって、親日名簿には、故朴正熙元大統領をはじめ、東亜日報の金ソンス元社長、朝鮮日報のバン・ウンモ元社長、中央日報のホン・ジンギ元社長ら3大新聞の元社長ら社会の指導層が載せられることになりました。「親日人名辞典」は、2007年末に完成予定で、来年8月には、海外や地方に住む親日派の2回目の名簿が発表されます。

・日本による植民統治の間に、日本に積極的に協力した親日派3090人の名前が発表されたことについて、与党ウリ党の田炳憲スポークスマンは、29日、「親日の行跡が究明された意味のある努力だ」と評価し、未来に向けた正しい歴史を作るための一里塚となるだろうと述べました。これに対して野党ハンナラ党は、「国民と歴史が判断する問題だ」と簡単なコメントを出しました。朴槿恵代表は、父親の故朴正熙元大統領が親日名簿に含まれたことについても「特に話すことはない」としたうえで、いつかは歴史的な評価があるだろうと述べました。野党の民主労働党は、親日派の名簿公開そのものについては歓迎の意を表明しましたが、親日派の財産没収が依然、宿題として残っていると指摘しました。

・先月末に北京で再開された4回目の6カ国協議は、合意文がまとまらず、今月7日から3週間の休憩に入りましたが、予定していた今週からの続行は困難な見通しだと、外交通商部の高官が29日、明らかにしました。この高官は、理由についてはとくに説明をしませんでしたが、誰もが知っている理由だと簡単に述べて、核の平和利用についての米朝間の意見の隔たりや韓米合同の乙支フォーカスレンズ演習、アメリカの北韓人権大使任命に対する北韓の反発が原因であることを示唆しました。

・与党ウリ党は、ソウル市の25の自治区を統廃合して5つの行政区にする案を検討中です。ウリ党は当初、現在の道をなくして全国を1つの特別市と60の広域市にするものの、ソウル市の25ある自治区は変更しない考えでした。しかし行政単位の変更を検討しているウリ党の国会議員は、28日、「ソウルが肥大化したため各種の問題が発生しているという指摘が多い。ソウルを人口200万人の5つの行政区に編成しなおす案が論議されている」と述べました。現在の自治区は区長や区議会議員を選挙で選んでいますが、行政区になりますと、ソウル市長が区長を任命し、区議会は廃止されます。一方、野党ハンナラ党は、道をなくして人口30万から100万人の広域市60−70に再編し、ソウル市は9つの広域市に分ける案を検討しており、与野党間の意見調整の結果が注目されています。

・高麗時代の首都だった北韓開城市への韓国からのテスト観光が26日、行われたのに続いて、白頭山のテスト観光も9月末から行われる見通しです。現代峨山の関係者は、29日、「白頭山テスト観光のための事前観光を9月5日から10日の間に行って、9月末頃に白頭山テスト観光を実施する計画だ」と述べました。現代峨山は、白頭山観光のテスト観光を平壌経由で2回以上行う予定で、平壌を含めた場合3泊4日、白頭山観光だけの場合は2泊3日の日程にして、料金を100万ウォン台に押さえるよう北韓側と調整する計画です。

・北韓が、金剛山を訪れる韓国からの観光客を9月からは今の半分の一日600人程度に縮小する方針を、29日、現代峨山に通告してきました。北韓は、金剛山観光の規模を縮小する理由について、 現代峨山の金潤圭副会長が、個人的不正が明るみに出て、このほど代表取締役から退いたことが原因だと伝えてきたということです。現代峨山によりますと、北韓は来月1日から韓国からの観光客の受け入れを一日600人程度に縮小すること、2泊3日の旅行を認めることなどを伝えてきたため、日帰り観光や1泊2日の観光はできなくなったとしています。現代峨山の関係者は、「故鄭周永会長や故鄭夢憲会長とともに金剛山観光事業を初期の段階から進めてきた金潤圭副会長が代表取締役から退いたことで、対北韓事業に影響が出るとは予想もしていなかった」と話していますが、別の関係者は、「金潤圭副会長が、19日から中国に滞在して北韓に自分を助けるよう運動を繰り広げているようで、これとの関係が考えられる」と述べました。

・13カ月ぶりに北韓の金剛山で行われている南北離散家族再会行事の第2陣の再会が29日から始まり、北韓の家族100人に会うため韓国側から435人が金剛山に到着しました。

・旧安全企画部と国家情報院による不法秘密盗聴事件を捜査中のソウル中央地方検察庁は、29日、ソウル市のへファ洞、新村など7つの電話局を捜索しました。検察の関係者は、「有線中継通信網を利用した国家情報院の不法秘密盗聴の実態を把握するためソウルの主な電話局で押収捜索に入った。いまのところはまだこれらの電話局が盗聴に協力したかどうかは確認できていない」と述べました。

・ソウル中央地方裁判所は、29日、大宇グループに27兆ウォンもの粉飾決算を指示した罪で起訴されている大宇グループの金宇中前会長に対して、来月28日までの1カ月間、拘束執行停止を命じました。金宇中被告は、今年6月14日、5年8カ月に及ぶ海外での逃亡生活を打ち切ってベトナムから帰国し、空港で逮捕され収監されましたが、心臓疾患のため数回、入院治療を受けていました。そして今月13日から再びセブランス病院に入院しており、30日には心臓の手術を受けることになっています。

・北韓への軽水炉建設を担当しているKEDO=韓半島エネルギー開発機構のカートマン事務局長が来月1日、辞任すると、AP通信が28日、明らかにしました。

・建設会社の社員が、再建築組合員らが納めた建築費の口座から現金で74億ウォンあまりを引き出して逃げる事件があり、家族に渡した45億ウォンあまりは回収されました。

・石油価格の上昇でガソリンの消費量が、このところ大きく減っています。産業資源部が29日発表したところによりますと、7月のガソリンの消費量は488万4000バレルで、前の月より10.1%減って、今年1月以後初めて減少に転じました。

・リーグ大分トリニータの韓国人監督である皇甫 官(ファンボ・クァン)監督が成績不振の責任をとって辞任しました。皇甫 官監督は、去年11月に辞任したハン・ベルガー監督に代わって12月に首席コーチから監督に昇格しましたが、27日、リーグ最下位のヴィッセル神戸との試合に1:2で負けたことで辞任を決心したということです。

・韓国外換銀行が公示した29日午後3時の為替レート、日本の円100円は、933ウォン80銭で、先週金曜日に比べて、53銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1031ウォン20銭で、先週金曜日に比べて2ウォン50銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2,176.91で、先週金曜日より40.39ポイント下落しました。

・29日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、28度2分でした。30日は、気圧の谷の影響で全国的に雲が多く、南部地方は一時雨の降る所があるでしょう。30日の全国の朝の予想最低気温は、17度から22度、日中の最高気温は27度から30度の予報となっています。

8月27日土曜日

・盧武鉉大統領がハンナラ党に連立政権作りを提案したことを受けて、与党ウリ党は26日、地域対立をなくすための政治改革に向けた交渉を野党3党に提案しました。ウリ党の文喜相(ムン・ヒサン)議長は26日の党本部での会議で「野党のハンナラ党、民主労働党、民主党に形式にこだわらない政治改革のための交渉を提案する」と述べました。また田炳憲(チョン・ビョンホン)スポークスマンは「盧武鉉大統領とウリ党は連立政権作りの提案を通じて、野党が地域感情にもとづいた既得権を放棄すれば、野党に権力を譲る用意があることを示した。連立政権作りを受け入れるかどうかは野党の自由だが、地域対立を打破するための交渉は避けられないものだ」と主張しました。

・これについて、野党3党はおおむね否定的な反応を示しています。
ハンナラ党の田麗玉(チョン・ヨオク)スポークスマンは「地域対立構図の克服は議場で話し合われるものだ。与党はその場しのぎの態度をやめてほしい」と述べて、与党の提案を拒否することを明らかにしました。
また民主労働党の趙承洙(チョ・スンス)副代表は「選挙改革を通じた地域対立構図の打破が目的なら歓迎すべきことだ。しかし大統領の連立政権作りの発言が相次いでいるなど政治交渉の実態が何なのか、与党はその責任が取れるのかどうかなど、信頼性が疑わしい」と否定的な反応を示しました。
民主党の柳鍾秘(ユ・ゾンピル)スポークスマンも「地域対立構図の打破はわれわれも望むところだが、そのための選挙制度の改革は選挙法の見直しの際に論議するもので、今、政治的に取り上げるものではない」と述べました。

・6カ国協議の中国の首席代表を務めている武大偉外務次官は、27日、北韓の招待を受けて、平壌入りしました。中国の新華社通信によりますと、武大偉次官は30日まで平壌に滞在し、北韓首席代表の金桂ェ(キム・ゲグァン)外務次官らと6カ国協議について意見を交換する予定だということです。

・韓国はベトナム戦争の際の1960年代後半に、日本にあるアメリカ軍基地を済州島に移転するようアメリカに働きかけていたことが分かりました。
また当時の朴正熙元大統領は、韓国内にアメリカの核兵器を貯蔵することについて「共同の利益になる」という考えを示したことが分かりました。
外交通商部は26日、1965年から1973年までのベトナム戦争についての外交文書7400ページを公開しました。それによりますと、ベトナム戦争の最中に開かれた韓米国防長官会談で、当時の崔ヨンヒ国防部長官は「日本でアメリカ軍基地の撤退を要請する動きがあるが、韓国に移動することを希望する」と述べました。さらに翌年に開かれた会談では当時のイム・チュンシク国防部長官が「済州島にアメリカの空軍基地と海軍基地を作ることを提案する」と述べました。
また1970年2月のアメリカ連邦議会の聴聞会の記録では、アメリカ議会が韓国内に核兵器貯蔵についての朴正熙元大統領の意見を聞いたところ、当時のポーター韓国駐在アメリカ大使は「核兵器を歓迎しない国もあるが、朴大統領は共同利益のためにアメリカが必要であれば、認めると述べた」と記録されています。しかし聴聞会ではベトナム戦争に派兵されたアメリカ軍兵士に1人あたりの手当ては1万3000ドルだったのに対して、韓国軍兵士は5000ドルで、フィリピン軍兵士の7000ドルよりも安かったことが分かりました。韓国はベトナム戦争への派兵によって、「軍事援助の増加10億ドル、アメリカの韓国軍派兵経費10億ドル、ベトナム特需10億ドル、技術移転と輸出振興支援20億ドルの合わせて50億ドルの外貨収入効果があった」としています。

・仁川空港を離陸した大韓航空機が、急病の5歳の女の子の生命を救うため、2時間後に仁川空港に引き返す出来事がありました。25日午後3時18分、大韓航空の仁川発ロサンゼルス行き017便は乗客363人を乗せて仁川空港を離陸しましたが、まもなく5歳の女の子が40度の熱を出し手足を硬直させて意識を失いました。乗り合わせていた医師が応急手当をしましたが、「長時間の飛行は無理だ」という医師の意見で、機長は乗客の了解を得て仁川空港に引き返すことになりました。大韓航空機は安全のため積んでいた4000万ウォン分の燃料を江原道沖合いの上空で捨てた後、午後5時10分、仁川空港に戻りました。女の子は母親とともに病院に運ばれ、大韓航空機は1時間後に再びアメリカに向かって飛び立ちました。
女の子の母親は「娘のために引き返すことに同意してくださった乗客のみなさんに心から感謝します。また何の補償も受けられない大韓航空に申し訳ない」と話しています。

・高麗時代の首都だった北韓開城市への韓国からのテスト観光が26日行われ、開城が故郷の韓国人、現代グループ関係者、報道陣ら500人が、ソウルからバス15台に分乗して日帰り観光を楽しみました。開城では高麗時代の遺跡の橋や学問の場だった成均館、高麗博物館を見てまわりましたが、市民との接触や市街地の写真撮影はいっさい禁じられました。観光団はまた、韓国3つの大滝のひとつといわれている高さ37メートルのバギョン滝を訪れ、最後に開城工業団地を視察しました。昼食には伝統的な豆腐や鶏肉の開城料理が出され、開城が故郷の人たちは「50年前の開城料理とほぼ変わらない」と満足顔だったということです。現代グループの玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長は、「今後、北韓当局との交渉で、料金を17万ウォン台にまで下げるようにしたい」と話しています。

・カザフスタンの放送記者団が、アパート建設を取材するため22日に韓国を訪れました。韓国入りしたカザフスタン記者団9人は、龍仁にある中堅建設会社のアパート団地の建設現場を訪れた後、牙山市にあるこの会社のモデル・ハウスを見学しました。また25日には李明博(イ・ミョンパク)ソウル市長を訪問し、ソウル市の住宅政策や清渓川復元事業についてインタビューしました。カザフスタンは住宅供給が足りず、韓国のアパート政策に関心を持っているということです。

・韓国の工科大学で指折りの存在とされている大田の韓国科学技術院(KAIST)で自主退学する学生が増え、去年1年間で119人にのぼったことが分かりました。KAISTが国会の科学技術情報委員会の金ヒジョン議員に提出した資料によりますと、去年1年間にKAISTを辞めていった学生は学部で28人、修士課程35人、博士課程56人の合わせて119人でした。また今年7月末までに辞めた学生は合わせて59人と、去年とほぼ同じ水準です。学校を辞める理由は他の大学や外国への留学が27人で最も多く、就職のため、個人的な理由の順でした。

・韓国中部の慶尚北道聞慶(ムンギョン)市でとうもろこし畑や果樹園がいのししに荒らされています。聞慶市ヌンゴク山近くでは、6600平方メートルのとうもろこし畑の半分が7月からいのししに荒らされたのをはじめ、7月からリンゴが、いのししやカササギ、鹿から次々と被害を受けています。農民は畑や果樹園に鉄条網を張りめぐらせたり、猟犬を置いたり、トラのふんを周辺にまくなどあらゆる方法で防ごうとしていますが、あまり効果はないということです。環境部が人に有害な動物と分類している野生動物は、いのしし、鹿、カササギ、きじなどで、これらによる農作物の被害はおととしは179億ウォン、去年は206億ウォンと増え続けています。環境部の関係者は「農民の被害を減らすために野生動物の数を調整する時期を迎えたと思う」と話しており、 今後、農作物の被害届けがあれば、野生動物捕獲チームを編成して、捕獲作業を始めることにしています。

・55年前の韓国戦争を仮想の村を舞台に描いた韓国映画「ウェルカム・トゥ・ドンマッコル」が、わずか23日間で観客動員数500万人を超え、ヒット街道を走っています。この映画は今月4日に封切りされ、公開23日目に観客が500万人を超えたもので、今年一番のヒット作「マラソン」の8週間で500万人をはるかに上回る興行成績です。朴グァンヒョン監督の映画「ウェルカム・トゥ・ドンマッコル」は、1950年11月、韓国戦争の真っ只中、山奥の村ドンマッコルにアメリカの戦闘機が墜落し、そこに韓国軍と北韓軍兵士が訪れて起きる出来事を描いたものです。

・27日は土曜日のため為替レートの変動はありません。26日の日本の円100円は、934ウォン33銭で、アメリカドル1ドルは1,028ウォン70銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取引はありません。

・27日のソウルは曇り、午後3時の気温は27度7分でした。28日は全国的に高気圧の影響を受けておおむね晴れの一日になるでしょう。28日の全国の予想最低気温は15度から20度、日中の最高気温は25度から30度という予報です。

8月26日金曜日

・韓国と日本は、韓国戦争の時から、両国関係や請求権問題などのため、韓日会談をはじめ、14年間かけて、韓日基本条約と協定を締結したなどの経緯が明らかにされました。 外交通商部は、ことし1月にこの関係の外交文書5点を公開したのに続いて、26日、残りの文書である1951年から1965年まで行われた韓日会談についての記録156冊、3万5000ページにのぼる外交文書を公開しました。
それによりますと、韓日両国は、韓国戦争中の1951年10月から、在日韓国人の国籍や戦後財産権の問題について予備会談を始め、翌年2月からこれらの問題の解決と過去の清算、将来関係の原則となる基本関係の設定のための本格的な会談に着手しました。
韓国政府は文書の形式、韓日併合条約の無効の確認、条約の名称、韓国が韓半島唯一の合法的な政府であることを確認し、独島、日本でいう竹島の領有権問題などを盛り込んだ基本関係を設定するため、日本政府と外交戦を繰り広げた末、韓国側の案がほとんど受け入れられた条約の締結に成功しました。
交渉の過程で日本は、過去の問題についてはできるだけ言及を避け、合意文書も条約ではなく共同宣言の形式を主張したほか、韓国政府の合法性については認めながらも、北韓の政権も認めるという立場を示し、韓日併合条約の無効確認については無効であることが明らかなので明記する必要がないという立場を守ったことが分かりました。しかし韓国側の主張どおり「条約」という形で、1965年6月22日に締結され、これによって大韓民国政府の合法性を日本が認め、韓日併合条約は無効であることが確認されました。
また請求権問題は、1952年2月に、韓国が8億ドル、日本は5000万ドルを示して交渉が始まりましたが難航を重ねた末に、1962年、当時の中央情報部長だった金鍾泌氏と、大平正芳外相との2度にわたる会談で、無償3億ドル、政府借款2億ドル、民間借款3億ドルの8億ドルで妥結しました。ここで日本は、有償と無償を合わせた政府からの5億ドルの名目を「経済協力」としましたが、韓国は「請求権」に結びつけたことで、今後、日本に対して別途の「請求権」を要求できる名分が存在しているとする解釈も出ています
26日マスコミに公開された文書は、29日から一般にも公開されます。

・政府は、旧日本軍のための従軍慰安婦など日本の植民地時代の反人道的な違法行為は、日本政府の法的責任が残っていると結論づけ、積極的に対応する方針です。政府は、26日、韓日会談文書公開にともなう官民共同対策委員会を開き、1965年の韓日請求権協定の効力の範囲と、これによる政府の対策を決めました。政府は、慰安婦問題など反人道的行為は請求権協定で解決したとは言えず法的責任があるという判断で日本政府に対して責任を追及する方針です。これとともにサハリンに住む同胞や原爆被害者問題も請求権協定の対象ではなかったとしています。

・政府が公開した韓日基本条約の外交文書によりますと、朴正熙政権は、1963年の大統領選挙での勝利のため40カイリとする専管水域ではなく、日本側が提起した12カイリの専管水域の案を受け入れた後、韓日国交正常化交渉を大統領選挙以前に妥結させ、当時の選挙に利用したことが明らかとなりました。

・盧武鉉大統領が、任期折り返し点を迎えた25日、KBSテレビの番組に出演し、「連立政権はハンナラ党に国務総理のポストを与えるという意味だが、ハンナラ党がそれ以上に大統領の権限を譲ってほしいと要求するのであれば検討する」と述べ、ハンナラ党に対して連立政権を重ねて要求したことについて、与野党はそれぞれ論評を出しました。与党ウリ党の田炳憲スポークスマンは、「ハンナラ党が大統領の権限を譲ってほしいというのなら検討すると述べたことは逆説的な強い説得だ」と評価しました。しかしウリ党の一部の議員は、方法や手続きに問題があるとして困惑した反応を見せています。一方、野党ハンナラ党の朴槿恵代表は、「国民を不安に陥れる無責任な話だ」として批判しました。野党民主労働党の趙承洙議員団副代表は、「大統領はあまりにも単純に考え行動している。野党が反対し与党内部でも不満の声が出ているハンナラ党との連立政権づくりについて、地上波放送を通じて言及したことは極めて危険だ」と非難しました。

・盧武鉉大統領の発言に対して、野党ハンナラ党の政策委員会議長をつとめた李漢九議員は26日、「大統領が早く辞めれば辞めるほど韓国経済の回生の可能性が高くなる」と述べ、波紋を呼んでいます。これについて与党ウリ党は、「事実上の第2の弾劾発言だ」として、ハンナラ党と李漢九議員は責任をとるべきだと反発しました。

・盧武鉉大統領は、このほど辞意を表明した青瓦台の金雨植秘書室長の後任に、25日、李炳浣前広報担当首席秘書官(51)を任命しました。

・金泳三政権時代の国家安全企画部が行っていたとされる不法秘密盗聴組織「ミリム」チームの存在がすでに2002年10月、当時の辛建国家情報院長によって国会の情報委員会に報告されていたことが25日、明らかになりました。

・南北は、23日から3日間、北韓の金剛山で第6回赤十字会談を開きましたが、韓国戦争後に北韓に拉致された韓国人の生死や住所の確認をめぐって意見が分かれ、合意文書を作ることができませんでした。

・北韓の景勝地、金剛山観光に続いて、高麗時代の首都だった開城市への韓国からのテスト観光が26日、始まりました。26日は、現代峨山の玄貞恩(ヒョンジョンウン)会長、韓国観光公社の金ジョンミン社長をはじめ、政界関係者や、開城市がふるさとの98歳の男性ソン・ハンドクさんら150人の合わせて500人が参加しました。一行は、26日午前6時、ソウルをバスで出発し、軍事境界線を越えて、2時間後の午前8時過ぎ、開城市に到着しました。一行は、開城市内の高麗博物館や王宮の跡、開城工業団地を見学した後、午後6時頃、ソウルに戻ってきます。

・第11回南北離散家族再会行事が26日から13カ月ぶりに金剛山で始まりました。これは今年6月の第15回南北閣僚級会談の合意を受けて再開されるもので、まず韓国側の離散家族99人が北韓の家族や親戚233人と26日から3日間再会を果たし、続いて29日から3日間は、北韓の家族100人に会うため韓国側から435人が金剛山を訪れます。

・政府の税制改革案で来年から、焼酎の価格は上がり、ビールの価格は下がって2007年以後は、このふたつの酒類の工場の出庫価格がほぼ同じになることが予想されています。

・KBSのTV番組が、中国南部の湖南テレビの衛星チャンネルで放送されることになりました。

・サッカーの国家代表チームの監督をこのほど退いたボンフレレ前監督は韓国のマスコミに対して強い不満を示していたことが分かりました。韓国の英字日刊紙「コリアタイムズ」がボンフレレ監督が辞任した25日夜、宿舎のヒルトンホテルでインタビューした内容によりますと、ボンフレレさんは、「韓国のマスコミは、記者が書きたいように書いた。私が韓国のサッカーファンから良い監督ではなかったという評価を受けている一番の理由は、韓国のマスコミが悪意のこもった記事を書きたてたからだ」として韓国のマスコミを強く批判しました。

・韓国外換銀行が公示した26日午後3時の為替レート、日本の円100円は934ウォン33銭で、前日より3ウォンのウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1028ウォン70銭と、前日より4ウォン70銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2217.30で、前日より25.28ポイント下落しました。

・26日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、24度7分でした。27日は、高気圧の影響で全国的に晴れる見込みです。27日の全国の朝の予想最低気温は、17度から21度、日中の最高気温は、26度から31度の予報となっています。

8月25日木曜日

・盧武鉉大統領は25日、KBSテレビの番組に出演し、「連立政権はハンナラ党に国務総理のポストを与えるという意味だが、ハンナラ党がそれ以上に大統領の権限を譲ってほしいと要求するのであれば検討する」と述べました。盧武鉉大統領は25日、大統領の任期5年のちょうど半分の折り返し点を迎え、KBSの番組に出演しました。この番組で盧大統領は、「国民が望んでいることは、ハンナラ党とパートナーを組むことだが、ハンナラ党は連立政権の提案を政治的な陰謀として受け止めて、拒否している。ハンナラ党は地域の既得権をあきらめたくなく、提案を拒んでいるが、連立政権がいやというならば、地域対立の克服のための選挙制度の改善について交渉してほしい」と述べました。盧大統領はまた、「私の支持率は29%と低いが、これで果たして国政運営が続けられるか悩んでいる。国民に約束していた国政を正常に遂行できない場合、どのようにするか国民的な討論が必要だ」と述べました。経済問題について、盧大統領は、「株価と国の信用格付けが改善しており、今後の展望を暗く話さないようにすることが必要だ」と強調しました。また不動産政策については、「歴代政権が不動産政策が失敗した背景には、金持ちの抵抗と一部のマスコミのためだ」として、近く政府が発表する予定の不動産総合対策では、投機ができなくなるようにする」と述べました。さらに大統領のこれまでの一番の成果としては、「政府の革新」を挙げ、これに対してもっとも成果が挙げられなかったこととして、「地域対立構図の解消」を挙げました。また韓米同盟や北韓の核問題については、大統領就任当時、国民がもっとも心配していたことだったが、今や成果として掲げるほどの政策になったと述べました。

・中央日報が次の大統領選挙に出れば有力だとされている人について世論調査を行った結果、高建前国務総理を挙げている人がもっとも多いことが分かりました。中央日報が全国の20歳以上の男女780人を対象に調べた結果、次の大統領選挙に出れば有力だとされている人として、高建前国務総理を挙げた人が30%でもっとも多く、朴槿恵ハンナラ党代表16%、李明博ソウル市長15%、鄭東泳統一部長官10%の順でした。さらに政党の支持率は、ハンナラ党がウリ党の支持率より2倍も多く、30%を占めました。

・休会中の北韓の核開発問題をめぐる6か国協議が、来週の9月2日に再開される見通しです。日本のマスコミが25日報じたところによりますと、日本を訪れている6カ国協議の中国首席代表の武大偉外務次官は、25日、日本の社民党の福島端穂党首と会談し、福島党首が6カ国協議の再開時期の見通しについて聞いたのに対して、「現在、9月2日で、関係国と調整中だ」と答えたということです。

・盧武鉉大統領は、国家情報院の不法盗聴事件について、97年当時の大統領選挙資金の問題で、ハンナラ党の李会昌前総裁ら当時の大統領候補を取り調べることは望ましくないという考えを示しました。盧大統領は、「過去の歴史をうやむやに不問に付することはいけないが、必要なレベルで区切りをつけずに、絶えず繰り返すことはよくないと思う。そのような方向で、社会的な合意が得られてほしい」と述べました。

・盧武鉉大統領のこのような発言について、野党ハンナラ党は「事実上、検察に対して、捜査を中断するよう指示したのと同じだ」として、強く反発しています。ハンナラ党の朴槿恵代表は、25日の常任運営委員会で、「大統領が検察に対して、捜査をしろ、するなと言うことは、大統領としての権限を超えている。また大統領の発言内容が、まるでハンナラ党に過ちがあるにもかかわらず、恩典を与えるような感じがして、非常に遺憾だ」と述べました。

・現代自動車の労働組合が25日、賃金の引き上げを要求して、2時間のストライキに入りました。現代自動車労働組合は8.48%の賃金引き上げを求めて、会社側と交渉をしていましたが、話し合いがつかなかったため、25日、蔚山市の工場をはじめ、全羅北道全州市、忠清南道 山市の工場で働く昼間組と夜間組がそれぞれ2時間ずつ、部分的なストライキに入り、26日はパートなど非正規従業員の権利を求めて、民主労総の金属連盟と連帯し、ストライキに入るなど、戦術を強化していくことにしています。現代自動車の労働組合は、組合員数が4万1000人にのぼる、民主労総の中核的組合で、労働界全体に影響する存在だけに動向が注目されています。

・低格運賃を売り物にする2番目の航空会社の「済州エアー」が25日、建設交通部から航空輸送事業の認可を受け、来年6月から運行を始めることになりました。この会社は、済州道と愛敬(エギョン)グループが共同で設立したもので、来年6月から現在の運賃より70%程度安い運賃で、ソウルの金浦と済州島の間の運航を始め、済州・金海間、金浦・金海間、金浦・ 襄陽(ヤンヤン)間の路線も始めることになりました。飛行機は、カナダ・ボンバルディア社製のターボ・プロップ機Q−400型、74人乗りを5機使うことにしています。

・金融監督院は、今年6月末現在で、30万ウォン以上の金融債務を3カ月以上滞納している個人債務者の数を330万人と推定し、去年より31万人ほど減っていると発表しました。30万ウォン以上の金融債務をかかえている人の数は、2002年末の263万6000人から2003年末は372万人と増加傾向をみせましたが、去年4月の382万5000人をピークに減少に転じています。

・韓国はこのところ、局地的に激しい雨が多くなっていますが、このような天気は9月にも続く見通しです。気象庁が25日発表した、秋の長期予報によりますと、韓国は来月も、北太平洋高気圧のヘリにあたって、大気が不安定となり、気圧の谷が通過しながら地域的に雨の降る日が多いということです。また赤道付近の太平洋の海水の温度が例年より高い状態を維持していることから、今後、10個ぐらいの台風が発生し、そのうち一つか二つは韓国にも影響を与える見込みです。しかし来月末からは、晴れ渡った秋空が広がり、10月初めまでには例年より気温が高い日が多いものと予想されるということです。

・韓国外換銀行が公示した25日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、931ウォン33銭で、前日に比べて、1ウォン87銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1024ウォンで、前日に比べて、3ウォン80銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2242.58で、前日より6.59ポイント上昇しました。

・25日のソウルは雨、午後3時の気温は18度3分でした。26日は全国的に高気圧のへりにあたり、雲に覆われる所が多いでしょう。26日の朝の予想最低気温は、16度から22度、日中の最高気温は25度から30度という予報です。

8月24日水曜日

・アメリカを訪れている韓国の潘基文(バン・ギムン)外交通商部長官は現地時間で23日、ワシントンでアメリカのライス国務長官と会談しました。潘基文外交通商部長官は1回目の拡大会談に続いて、2度目の会談では宋旻淳(ソン・ミンスン)外務次官補、アメリカのライス国務長官とヒル東アジア太平洋担当次官補の4人で、最大の争点になっている北韓の平和的な核の利用と核放棄の範囲について集中的に論議しました。会談の後、潘基文長官はワシントンの韓国大使館で記者会見し、「われわれは北韓がすべての核兵器と計画を廃棄し、NPT=核拡散防止条約に復帰し、IAEA=国際原子力機関の安全措置を順守して、国際社会の信頼が回復すれば、北韓に平和的な核の利用を与えるべきだという立場を示した」と述べました。潘基文長官はまた「ジュネーブでの合意は北韓が核を凍結する見返りとして補償をすることだった。今回の6カ国協議は核の完全廃棄の見返りとしての補償を協議するものだ。したがって、すべての核兵器と計画、構想まで放棄することを意味する」と説明しました。潘基文外交通商部長官はこれに先立って23日午前、ラムズフェルド国防長官とも北韓の核の平和利用などについて会談しました。

・鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官は、北韓への電力供給について、北韓の軽水炉事業の終了を前提にしたものだと述べました。鄭東泳統一部長官は国会の統一外交通商委員会に出席し、「北韓への電力供給は北韓が核兵器を放棄し、軽水炉事業を終了する見返りとして提供するものだ。また北韓がNPT=核拡散防止条約に復帰し、IAEA=国際原子力機関の査察を受け入れれば、その加盟国として、核の平和利用の権利を持つことは当然だ」と述べました。

・金大中政権時代の不法盗聴事件を捜査しているソウル中央地方検察庁の捜査チームは、23日参考人として 千容宅(チョン・ヨンテク)元国家情報院長から事情聴取を行いましたが、千容宅元院長は、金大中政権でも盗聴をしていたことをみとめました。千容宅元院長は、検察での8時間あまりの事情聴取を終えた後、記者団に対して「盗聴テープは一考の価値もないゴミのようなものだった」と述べるとともに、盗聴チームのチーム長に金を渡したかどうかの質問に対しては「国家情報院長と退職した一職員との間で取り引きがあるわけがない」と否認しました。千容宅元院長はまた、金大中政権時代に携帯電話の盗聴が行われたとする国家情報院の発表について「国家情報院が保有している盗聴装置は違法な盗聴のためではない。しかし通信情報の収集は、情報収集機関である国家情報院の基本業務だ。正常な職務を果たしていくと、時には度を超す場合があるが、それは許されるべきだ」と述べて、当時、盗聴が行われたことを事実上認めました。

・今年の通常国会は来月1日から始まり、国政監査は来月22日から行われることになりました。与党ウリ党と野党ハンナラ党は24日、院内首席副代表の会合を開き、今年の通常国会の議事日程に合意しました。それによりますと、通常国会は来月1日から12月9日までの100日間、開かれ、国政監査は来月22日から10月11日までの20日間行われることになりました。

・文化観光部が10月20日の文化の日に発表する「文化憲章」の草案が23日明らかにされました。文化観光部の「文化憲章制定委員会」がまとめた草案によりますと、「文化憲章」は「人間らしくて生きる社会を発展させるには、創造的な文化環境を作って国民の生活の質を向上させなければならない」と、国民の基本権としての文化的な権利を提唱しています。

・韓国の出生率が1.16人と史上最低となり、このままですと2022年からは人口が自然減少すると予想されています。統計庁が24日まとめた去年の統計によりますと、韓国の女性1人が一生の間に産む赤ちゃんは平均で1.16人と、去年の1.19人をさらに下回り、史上最低となりました。これは女性の晩婚化がさらに進んでいることと、20歳代での出産が減っているためです。このため女性が最初の子どもを出産する年齢は平均28.9歳と10年前に比べて2.5歳高くなりました。このままですと、韓国は2022年からは生まれてくる赤ちゃんの数より、死んでいく人の数の方が多くなって人口が減り始め、2050年には4200万人にまで減少すると統計庁は予想しています。

・第3回幹細胞国際シンポジウムが25日からソウルの延世大学で開かれるため、世界的なクローン研究者たちが次々にソウル入りしています。このうち、世界で初めてのクローン羊「ドリー」を誕生させたイギリス ノティンガム大学のキース・ケンベル教授は24日、ソウル大学を訪問し、黄禹錫教授と会いました。ケンベル教授は 黄禹錫教授と動物のクローン技術について意見を交換し、黄禹錫教授チームの研究施設を見てまわりました。第3回幹細胞国際シンポジウムは幹細胞研究の国際的な現状と今後の展望について情報交流を行うために、科学技術部が毎年開いているもので、今年は25、26の2日間、アメリカ、イギリス、オーストラリア、日本韓国の5カ国から21人の科学者がテーマ発表を行い、合わせて600人が出席する予定です。

・国や公共機関のホームページを攻撃するハッキングが毎年急増しています。国務調整室が国会の政務委員会の金ジョンフン議員に渡した資料によりますと、国と公共機関が運営している324のホームページがインターネット上で攻撃を受けて、メインページに落書きのような書き込みをされたり、資料が使えなくなったりする被害が2000年には102件だったのが、去年は1年間に3970件に急増しました。中でもホームページそのものを変造してしまうハッキングは2002年に36件だったのが、去年は297件、そして今年は7月末までの7カ月間だけで550件にのぼっており、抜本的な保安対策が求められています。

・プロ野球の観客が早くも去年1年間を大きく上回る300万人を超えました。韓国野球委員会が23日まとめたところによりますと、プロ野球は23日までの合わせて420の試合に301万6900人の観客が集まりました。98年の経済危機の後、右下がりに減っていたプロ野球の観客は、去年はプロ野球選手の兵役逃れが明らかになって、年間の観客は233万人と最低でしたが、シーズンを1カ月あまり残した今年のこの時点で観客が300万人を超えたのは99年以来6年ぶりのことです。今年プロ野球が再び人気を集めているのは、ここ数年最下位だった釜山ロッテ・ジャイアンツが旋風を巻き起こして、地元の釜山球場に観客が集まっていることと、「スター軍団」と呼ばれる大邱三星・ライオンズも根強いファンを抱えているためです。これによって韓国野球委員会の収入はすでに100億ウォンを超えており、今シーズンまだ94試合が残っていることから、韓国野球委員会では観客は最終的に360万人に達するものと見込んでいます。

・歌手の趙容弼(チョ・ヨンピル)さんのコンサートが23日夕方、北韓平壌の「鄭周永体育館」で開かれ、7000人の観衆の熱い拍手を受けました。会場は北韓当局の関係者と白いワイシャツにネクタイ姿の男性、韓国の伝統衣装のチマ・チョゴリ姿の女性で埋め尽くされました。今年55歳になる趙容弼さんの平壌での単独コンサートは、韓国人歌手としては女性歌手の李美子(イ・ミジャ)さんに次いで2人目ですが、初めてロックのグループサウンドと華やかな舞台装置を披露する場となり、コンサートが始まりますと、観客はやや驚いた面持ちでした。2時間に渡った趙容弼さんのコンサートは「夢のアリラン」で終わりましたが、感動につつまれた観客のアンコールで再び舞台に立った趙容弼さんは「一人でアリラン」を観客とともに歌って、幕を閉じました。このコンサートは韓国で民放のSBSが23日夜8時55分から放送し、17.5%という高い視聴率となりました。

・ソウル都心を流れる清渓川復元工事にともなって、朝鮮王朝時代にソウルで一番人通りが多かった橋、広通橋(クァントンギョ)が23日、95年ぶりに復元されました。廣通橋は、朝鮮王朝時代に景福宮から市場を経て南大門までつながる南北道路の一部の機能を果たし、周りには市場があって、にぎわっていましたが、1910年に宗路と南大門との路面電車の複線化工事のために姿を消していました。

・韓国外換銀行が公示した24日の為替レート、日本の円100円は、929ウォン46銭で、前日に比べて5ウォン21銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1027ウォン80銭で、前日に比べて60銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2235.99で、前日より49.83ポイントも下落しました。

・24日のソウルは曇りのち雨、午後3時の気温は23度6分でした。25日は全国的に発達した低気圧の影響を受けて、曇りのち雨、南海岸には最高120ミリなどまとまった雨となるでしょう。25日の全国の予想最低気温は17度から23度、日中の最高気温は20度から27度という予報です。

8月23日火曜日

・韓国サッカー代表チームのボンフレレ監督が辞任しました。大韓サッカー協会は、23日、技術委員会を開いてボンフレレ監督の更迭について協議する予定でしたが、ボンフレレ監督が22日夕方、大韓サッカー協会に電話で辞意を表明してきたことから、これを受理し、早ければ来月中にも新しい監督を選ぶことにしたと発表しました。ボンフレレ監督については、このほど韓国で行われた東アジア連盟サッカー大会で韓国が最下位になったことや、17日のドイツワールドカップアジア最終予選、サウジアラビアとのホームでの試合で負けたことなどで責任を求める声が高まっていました。ボンフレレ監督は、ドイツワールドカップが終了する2006年7月までの契約で去年6月に韓国代表チームの監督に就任していました。

・安全企画部と国家情報院による秘密盗聴事件を捜査中のソウル中央地方検察庁の捜査チームは、23日、国家情報院が携帯電話の盗聴事実を隠ぺいするために2002年4月、盗聴装置一切を製鋼工場の溶鉱炉に入れて焼却したという情報を入手し、確認を急いでいます。盗聴装置を焼却した時期が国家情報院が盗聴を中止したとしている2002年3月より1カ月遅いのは、廃棄手続きを踏んで焼却場所を探すのに時間がかかったからだと、国家情報院は説明しています。

・ハンナラ党の李ケギョン議員は、国家情報院が廃棄したと発表した携帯電話の盗聴装置のうち、2−3個を紛失している疑いがあると主張しました。李ケギョン議員は、22日、国会予算決算特別委員会で、国家情報院が2002年3月に使用を中止したとする携帯電話の盗聴装置20セットのうち、2−3個が紛失したという情報を入手したと述べました。李ケギョン議員はまた、国家情報院が自主的に開発したとする盗聴装置は、韓国電子通信研究院の研究員が開発したもので、仁川市のある会社が制作したと述べました。これについて陳大濟(チン・テジェ)情報通信部長官は、盗聴措置の紛失については報告を受けていないと答え、また韓国電子通信研究院は、盗聴装置の開発はまったく知らないとしています。

・金昇圭国家情報院長は、22日、金大中政権時代に国家情報院長を務めた3人と会って、今月5日に不法盗聴事実を公開した背景を説明し理解を求めたことが分かりました。3人の元国家情報院長らは、 金昇圭院長が、国家情報院の基本的業務である合法的な盗聴と、違法な盗聴とを区別せずに発表したこと、国家情報院の関係者に対する捜査が終わっていないにもかかわらずあわてて発表したことなどについて強く抗議した模様です。

・盧武鉉大統領は、任期後半に入る今週25日の夜、KBSの特別企画番組に出演し、就任後の国政の成果と今後の課題について表明する予定です。

・南北赤十字会談が、1年9カ月ぶりに23日午後から北韓の金剛山で再開され、25日までの3日間、韓国戦争当時、北韓軍の捕虜となった元韓国軍兵士や北韓に拉致された漁民の問題について話し合っています。南北赤十字会談はこれが6回目で、今年6月の第15回閣僚級会談の合意を受けて行われるものです。

・北韓の朝鮮赤十字会は、1972年12月に西海で漁をしていて北韓に拉致された韓国漁船「オデヤン61号」の船長、朴ドゥナムさん(当時38歳)が死亡したと、このほど大韓赤十字社に伝えてきことが分かりました。韓国政府がこれまでに把握している北韓に拉致された韓国漁民は490人にのぼっていますが、このうち離散家族再会事業で韓国の家族と再会したのは11人、朴さんのように死亡が確認されたのが10人、このほか生死確認が不可能だという通告があったのは31人に達しています。

・野党民主労働党の金へキョン代表ら20人の代表団は、北韓の朝鮮社会民主党の招きで23日午後、北京経由で平壌に到着し、政党同士の南北交流に入りました。南北政党同士の交流は、1948年4月19日、南北の56の政党と社会団体代表695人が諸政党連席会議を開いて以来、初めてのことになります。南と北はその年の8月に、それぞれの政府を樹立し、南北政党間の交流も中断したままになっています。それから57年が過ぎて韓国の政党が北韓の政党の招きで北韓を訪れたもので、金正日国防委員長との会談が実現するかどうかも注目されています。

・アメリカと北韓は、来週から再び再開される6カ国協議を前に、先週、ニューヨークで2回、事前調整を行ったほか、22日も外交接触を行ったと、アメリカ国務省が22日、明らかにしました。

・歌手の趙容弼さん(55)が、23日午後6時、北韓の平壌にある「鄭周永体育館」で単独コンサートを行います。北韓で韓国歌手の単独コンサートが開かれるのは、2002年の李美子さんに続いて2人目です。趙容弼さんは、「恨み500年」「あの冬の喫茶店」など自分自身のヒット曲20曲あまりと北韓の歌、「子守唄」などを歌う予定ですが、平壌に到着した直後、北韓の案内員から「モナリザ」を知っているといわれ、急きょ、「モナリザ」と「虚空」の2曲をレパートリーに加えました。公演は、午後6時から始まりますが、SBSは、会場にカメラ11台を設置して録画したものを23日夜9時から2時間、韓国で放送します。

・現代峨山が、今週26日と、来月2日、7日の3回にわたって行う北韓の開城テスト観光の予約がすべて締め切られました。現代峨山によりますと、北韓がふるさとである離散家族からの申し込みが殺到し、500人ずつ3回のテスト観光の参加者の予約が22日完了したということです。

・北韓の金正日国防委員長は、先月平壌を訪れた現代峨山の玄貞恩(ヒョンジョンウン)会長に対して、済州島の漢拏山に北韓代表団を派遣する意向を示した模様です。金正日国防委員長は、先月16日、玄貞恩会長との会談で、北韓代表団が漢拏山を訪問したいので準備してほしいと述べたということで、現代峨山はこれを統一部に口頭で伝えていたことが22日、明らかになりました。

・ペ・ヨンジュンさん主演の映画「4月の雪」(韓国名、「外出」)の試写会が23日午後2時からソウル江南区のメガボックス映画館の3館を使って行われ、日本をはじめ、中国、台湾、香港、シンガポール、マレーシア、アメリカ、カナダのマスコミ各社の取材記者400人あまりが出席しました。このうち日本からの取材陣が半数を占め、関心の高さをうかがわせました。映画「4月の雪」は、韓国では来月8日に公開されるほか、日本、台湾、香港、タイ、フィリピン、インドネシア、ベトナムの7カ国でも順次公開されます。

・韓国外換銀行が公示した23日午後3時の為替レート、日本の円100円は934ウォン67銭で、前日より6ウォン72銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1027ウォン20銭と、前日より4ウォン60銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2285.82で、前日より5.05ポイント上昇しました。

・暦の上の処暑を迎えた23日、韓国は、全国のほとんどの地域で20キロ先までくっきり見える澄んだ空模様となりました。23日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、28度7分でした。24日は、気圧の谷の影響で南部地方は曇り時々雨、中部地方は次第に雲が広がり午後から雨が降るでしょう。24日の全国の朝の予想最低気温は、17度から22度、日中の最高気温は、23度から27度の予報となっています。

8月22日月曜日

・盧武鉉大統領は、中米のメキシコ、コスタリカを訪問し、ニューヨークで開かれる第60回国連総会の首脳会議に出席するため夫人の権良淑女史とともに来月8日に出発すると、青瓦台が22日、発表しました。盧武鉉大統領は、国連総会の出席に先立って来月8日から11日まで、フォックス・メキシコ大統領の招きでメキシコを国賓として訪問します。続いて、11日から13日までの3日間、コスタリカを国賓として訪問して、パチェコ大統領と会談します。この後、盧武鉉大統領は13日にニューヨークに移動して14,15の2日間、第60回国連総会首脳会議に臨み、平和と共同繁栄の世界秩序の構築のための国際協力強化を中心に基調演説します。盧武鉉大統領の国連総会への出席は、大統領就任後初めての国連公式訪問となります。

・来週再開される予定の6カ国協議を前にアメリカを訪問中の潘基文外交通商部長官は、ワシントン時間の21日、CNN放送との会見で、韓米間に北韓の核問題の解決をめぐる見解の差はないと強調しました。また潘基文外交通商部長官は、北韓の核問題の妥結の可能性については、「金正日国防委員長が核問題の解決に向けた戦略的な決定をしたものとみられる」として、6カ国協議に対する楽観的な展望を示しました。

・国家情報院が大統領の承認を得て、盗聴を行っていたことが初めて確認されました。これは、国家安全企画部と国家情報院による盗聴事件を捜査中のソウル中央地方検察庁の盗聴捜査チームが、このほど国家情報院から押収した携帯電話盗聴装置の使用目録で明らかになったものです。通信秘密保護法第7条第1項は、「国の安全保障にかなりの危険が予想される場合に限って、情報収集が必要な場合、裁判所の令状なしで大統領の承認で盗聴が可能」と規定しています。盗聴装置のCASSは、国家情報院の科学保安局が管理してきましたが、国家情報院の対共産、産業情報収集担当部署が、大統領の承認を得た後に、科学保安局に盗聴装置の使用を申請してきたということです。検察は、国家情報院が大統領の承認を得て盗聴装置を使っていたことから盗聴は、合法的なものだったとしています。

・盧武鉉大統領の政権前半の国政運営について、国民の10人のうち7人は、「よくやっていない」と評価していることが分かりました。これは、東亜日報が、今月25日から盧武鉉大統領の任期が後半に入るのを前に18日、世論調査会社に依頼して全国の成人男女1000人を対象に行った電話調査の結果、分かったもので、盧武鉉大統領が就任した直後の2003年2月から行ってきた調査では最も否定的なものです。

・韓半島有事の際に備えたコンピューター上での韓米連合軍の協議手続きを熟知するための「乙支(ウルチ)フォーカスレンズ」が22日から始まりました。乙支フォーカスレンズは今年で31回目で、政府の各部署が参加する乙支演習と軍事演習の第1部が22日から26日まで、軍事演習だけの第2部が29日から9月2日まで行われます。

・肺炎のため入院していた金大中前大統領が12日間の治療を終えて21日、退院しました。金大中前大統領は、国家情報院が金大中政権でも盗聴が行われていたとする発表が行われた5日後の今月10日に、肺炎の症状でソウル市内の病院に入院していました。

・アメリカ女子プロゴルフツアーで活躍している姜秀衍(カン・スヨン)選手(29)が、韓国時間の22日、LPGAの大会で優勝しました。姜秀衍選手は、22日、オレゴン州ポートランドのコロンビアエッジウォーターゴルフ場で行われたセーフウェー・クラシック大会の最終ラウンドを通算15アンダーの201で終え、2位を4打差で抑えて優勝しました。姜秀衍選手は、2001年にLPGAツアーに進出して以来5年目にして初めてメジャー大会で優勝しました。またこの大会は、1位から5位までを韓国選手が占める快挙を成し遂げました。これで姜秀衍選手は、韓国人選手としては8人目にLPGAツアーで優勝しました。

・このところ国際郵便を使ったピストルの密輸入が急増しています。情報通信部の郵政事業本部が最近、野党ハンナラ党議員に提出した2001年から2005年7月までに摘発した危害郵便物の現況によりますと、国際郵便物を通じて密輸しようとして摘発された郵便物1万717件のうち、摘発の増加率が最も高い品目は、ピストルなどの銃でした。年度別には、2001年に41件だったピストルなどの摘発件数は、4年間で27倍も増えました。

・韓国は、GDP=国内総生産に占める外貨準備高の比重が30%を上回りました。韓国よりGDPの規模が大きい国のなかで、GDPと比べた外貨準備高の比重が30%を超える国は中国だけです。このようにGDP対比外貨準備高の比重が30%を上回ったのは、去年の下半期からウォン高ドル安を防ぐため当局が積極的に介入したことが主な要因ではないかとみられています。

・上場会社のうち、今年上半期に1カ月の給与が最も多かったのは、SKガスの社員で717万ウォンでした。2位から4位までは持ち株会社が入り、600万ウォン台でした。また鉄鋼メーカーのPOSCOは、552万ウォンで8位、9位は地上波放送局のSBSで550万ウォンでした。毎年、年末に多額のボーナスを支給する三星電子は、上半期の給与は407万ウォンで80位にとどまりました。

・韓国人が医師の処方なしで最も多く乱用している薬は、やせる薬であることが分かりました。

・トルコのイズミルで開かれていた大学生のスポーツの祭典、夏のユニバーシアード大競技大会が21日、12日間の熱戦を終え、韓国は目標の5位以内を達成できず、総合7位となりました。次回は2年後の2007年にタイのバンコクで開催されます。

・ソウルの小学校が、早い所では22日から2学期が始まります。ソウル市教育庁によりますと、木洞小学校など2つの小学校が22日から2学期が始まったのに続いて、ほとんどの小学校が今週中に2学期に入ります。

・韓国外換銀行が公示した22日午後3時の為替レート、日本の円100円は、927ウォン95銭で、先週金曜日に比べて、2銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1022ウォン60銭で、先週金曜日に比べて2ウォン90銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2280.77で、先週金曜日より56.83ポイント上昇しました。

・22日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、25度6分でした。23日は、気圧の谷の影響で全国的に雲が多く、南部地方は一時雨の降る所があるでしょう。23日の全国の朝の予想最低気温は、18度から23度、日中の最高気温は26度から29度の予報となっています。

8月20日土曜日

・旧安全企画部と国家情報院による秘密盗聴事件を捜査中のソウル中央地方検察庁の盗聴捜査チームは、19日に行った国家情報院の捜索で、金大中政権当時、一度に40−50人を対象に携帯電話を盗聴できる装置を使って盗聴していた資料を入手しました。この盗聴装置は「CASS」と呼ばれるCDMA=コード分割多重接続方式で、99年12月に開発し、その後新しいCDMA−2000の技術が導入されたため2000年9月に使用を中止したことが分かりました。検察は国家情報院の盗聴装置管理者が、「CASSをいつ、誰を対象に使う」という内部の部署からの要請書をまとめたリストも押収し、分析を進めています。しかし携帯電話の盗聴装置CASS自体は、発見できませんでした。

・北韓の食料不足を補うため、韓国は来年から北韓に対して苗を育てる施設や肥料、農薬、農業機械を提供するほか、配合飼料や営農技術を支援する共同営農団地を作ることになりました。19日、北韓の開城市で開かれた南北農業協力委員会の第1回会議で、南北双方は、7項目の合意文を発表しました。合意内容は、▼北韓の一定地域の協同農場に、韓国が来年から苗を育てる施設をはじめ、肥料、農薬、農業機械、飼料などを北韓に提供し、韓国側の農業専門家や技術者が必要なときに北韓を訪問できるようにする▼北韓の東部と西部に1カ所ずつ苗木の育成施設を作って病害虫を防ぎ山林資源の拡充に協力するとともに、北韓に種の生産、加工、保管施設を作る ▼農業科学技術や畜産の協力事業を発展させていくことなどです。

・4回目の6カ国協議が今月最後の週に再び再開される予定ですが、これを前に潘基文外交通商部長官は、アメリカとの事前調整のため20日、ワシントンに向けて出発しました。潘基文長官は、23日、ライス国務長官らアメリカの政府高官と会って6カ国協議の争点となっている北韓の核の平和利用について協議します。

・このほど辞意を表明した金雨植青瓦台秘書室長の後任に、前の広報担当首席秘書官の李炳浣(イ・ビョンワン)氏(51)が事実上、内定しました。青瓦台の関係者は、李炳浣前広報担当首席秘書官は優れた判断力を持っており、広報担当首席秘書官時代に盧武鉉大統領の国政哲学について誰よりも深い理解を持っていた点から新しい青瓦台の秘書室長として有力だと話しています。

・アメリカのブッシュ大統領は19日、北韓の人権問題を担当する特使にジェイ・レフコウィッツ元大統領副補佐官(43)を任命しました。北韓人権特使は、去年10月に成立した北韓人権法にもとづいて新設されたものですが、北韓はこれについて「北韓への敵対宣言」であるとして強く反発しています。

・韓国の国籍を取得した北韓脱出者が、北京の北韓領事部を訪れて北韓訪問を要請したことが明らかとなり、北韓がこれにどう対応するか注目されています。この人は、現在、ソウル陽川区に住む金ヒョンドクさん(32)で、今月初め、北京の北韓領事部を訪れて、北韓脱出者として合法的に北韓の故郷を訪問できるよう党と当局に連絡してほしいと求めたということです。金さんに対して北韓領事部の担当者は、「いまさら何のために北韓に帰ろうとするのだ」と強く批判したということですが、金さんの強い要請を聞き入れて、住所と携帯番号を聞いてきたため、金さんはEメールのアドレスも書いて提出したということです。金さんはソウルに戻って統一部に北韓住民接触承認書を提出し、北韓からの連絡を待っています。

・8月15日の光復60周年記念日にテレビを通じて再会を果たした南北離散家族が手紙や贈り物を交換できるようにする案が進められています。統一部によりますと、来週23日から行われる南北赤十字会談で韓国は、テレビ再会を果たした南北離散家族が互いの住所や手紙、遺品や贈り物などを交換しあえるようにすることを北韓側に提案します。

・教育人的資源部は、在外同胞の教育のために年内に中国の北京と青島に在外韓国教育院を新設することになりました。

・国立ソウル大学は、タバコを吸わない受験生を大学入試の際に優遇することを検討していましたが、さまざまな問題点があることから、この制度を導入しないことになりました。

・アメリカ大リーグ、サンディエゴ・パドレスにトレードされた朴賛浩投手が、4年ぶりにシーズン10勝目をあげました。朴賛浩投手は、アトランタ・ブレーブスとの遠征試合に先発登坂して、5回と3分の1を投げ、6安打5失点と不調でしたが、チームがよく打ったため12対7でサンディエゴがアトランタを下し、朴賛浩投手は勝利投手となりました。これで朴賛浩投手は、2001年以来4年ぶりのシーズン二桁勝利に達し、今シーズンの成績を10勝6敗、防御率を6.07としました。

・ニューヨークメッツで活躍している徐在応投手が無失点の完璧なピッチングでシーズン5勝目を挙げました。徐在応投手は、20日、ワシントンナショナルズとのホーム試合に先発登板して8イニングを投げ、三振5つ、4安打無失点と好投し、勝利投手となりました。試合はニューヨークメッツがワシントンを1対0で下しました。これで徐在応投手は、今シーズン5勝1敗、防御率を1.09としました。

・20日は、土曜日のため取り引きはありません。前日19日の終値は、日本円100円が927ウォン93銭で、アメリカドル1ドルは 1025ウォン50銭でした。韓国株式市場も取り引きはありません。

・20日のソウルは曇りのち晴れ、午後1時の気温は、26度2分でした。21日は全国的に高気圧のへりに当たって雲が多くにわか雨の降る所が多い見込みです。21日の全国の朝の予想最低気温は、19度から23度、日中の最高気温は、23度から30度の予報です。

8月19日金曜日

・金泳三政権当時の旧安全企画部とその後の国家情報院による秘密盗聴事件を捜査中のソウル中央地方検察庁の盗聴捜査チームは、19日、国家情報院を通信秘密保護法違反の疑いで捜索し、関係書類などを押収しました。国の最高機密情報を収集する国家情報院への検察の捜索は、史上初めてです。

・野党民主労働党の魯會燦議員が18日、旧安全企画部による秘密盗聴テープで、三星グループから金をもらったとされる検事7人の名前を公開し、波紋を呼んでいます。魯會燦議員は、18日、国会司法委員会の全体会議が開かれる前に記者団に資料を配り、「三星は、旧正月や秋夕などに、リストを作って体系的に金を提供してきた」として、金を受け取ったとされる検事7人の名前を公開しました。7人はいずれも検察幹部で、すでに辞めた人もいます。魯會燦議員は、また「三星グループは、こうして検事らに影響を与えてきたので、この事件の捜査は特別検事があたるべきだ」と主張しました。

・金相喜法務部次官が18日、青瓦台に辞表を提出しました。金相喜法務部次官は、辞表の中で、魯會燦議員が18日に公開した三星グループから賄ろを受け取った検事の1人として名前が挙がっていることについて、「心配をおかけして申し訳ない。しかし中央日報の洪錫R前会長からは一銭ももらったことはない」と主張しています。

・盧武鉉大統領は、18日、マスコミ各社の政治部長と昼食をともにした席で、「連立政権について協議するための政治交渉をハンナラ党に正式に提案する」と述べました。盧大統領はこの席で、「ハンナラ党がこの提案を拒否しているのは、得することがないからではないか。しかし連立政権はどちらかかに有利になることではなく、国益のレベルで無条件によいものだと思う」として、ハンナラ党に対して連立政権の提案を受け入れるよう求めました。盧武鉉大統領はまた、国家情報院による秘密盗聴事件について、「金大中政権は責任をとるべき過ちはしていない」としたうえで、「国家情報院がやったことを当時の政権がやったことだと解釈されるとは想像もしていなかった」として、金大中政権が世論の非難を浴びていることに困惑していると述べました。また6カ国協議の争点である北韓の核の平和利用については、「原則的に核の平和利用は、すべての国の権利である。しかし北韓が国際社会の信頼を得るのには時間がかかるというのが韓国政府の立場だ」と述べました。

・盧武鉉大統領が、連立政権について協議するための政治交渉を野党に正式に提案すると述べたことについて野党ハンナラ党は、19日、政治交渉をするつもりはないとする立場を重ねて強調しました。

・政治家に対して違法に政治資金を提供した財閥の役員18人と、国庫補助金を接待費などで使った各政党の会計責任者6人が検察に告発されました。中央選挙管理委員会は、政党と後援会の2004年の政治資金の収入と支出状況を調査した結果、全部で242件の違法を摘発し、このうち悪質な24人を検察に告発しました。摘発の件数は、与党ウリ党が102件で最も多く、ハンナラ党78件、民主労働党22件、民主党8件、自民連4件となっています。

・大法院は、19日、去年4月の総選挙を前に個人の選挙運動組織を作った罪で起訴されていた与党ウリ党の金基錫議員に対する罰金300万ウォンの判決を確定しました。選挙法では、選挙違反の罪で罰金100万ウォン以上の刑が確定すると議員職を失うことから、金基錫議員は19日、議員職を失いました。これでウリ党は過半数に5議席足らない145議席となりました。

・盧武鉉大統領は、来月23日に退任する崔鐘泳大法院長の後任候補として、李容勲前中央選挙管理委員長(63)を指名しました。李容勲氏は、全羅南道出身で、1962年に司法試験に合格して判事となり、ソウル高等裁判所の部長判事、ソウル地方裁判所西部支院長、大法官などを務めました。また去年、盧武鉉大統領の弾劾審判の際は、弁護人団の一人として盧武鉉大統領を弁護し、10月からは政府の公職者倫理委員長を務めています。

・北韓の景勝地、金剛山観光に続いて、高麗時代の首都だった開城市の観光も近く可能になる見込みです。現代峨山は、開城市のテスト観光を今月26日と、来月2日、7日の3回、行うことについて18日、北韓側と最終的に合意しました。

・三星電子とLG電子が世界のテレビ市場でいずれも1位の座に着きました。市場調査機関のアメリカのディスプレーサーチがまとめた今年4月から6月までの世界のテレビ出荷量と展望によりますと、売り上げ高では三星電子が9.9%の市場占有率で松下電器をわずかの差で抑えて初めて1位になりました。また販売台数では、LG電子が9.8%の市場シェアで1位となり2位は9%の三星電子でした。販売台数で1位と2位になったLG電子と三星電子の市場占有率は合わせて18.8%に達し、今年第2四半期に世界で販売されたテレビ5台のうち1台は三星またはLG電子のブランドであることが確認されました。

・大学の薬学科が、2009学年度から2年延長されて6年制になることが決まりました。

・KBSの大河ドラマ「海神」が、インドの国営放送で放映されることになりました。ドラマを含め韓国のテレビ番組がインドで放送されるのは初めてです。

・韓国の女性の帝王切開による分娩率がOECD=経済協力開発機構の加盟30カ国のうち、トップであることが分かりました。

・10代の半数近くは、愛さえあれば性関係を持てると考えていることがオンラインのアンケート調査の結果、分かりました。

・韓国外換銀行が公示した19日午後3時の為替レート、日本の円100円は927ウォン93銭で、前日より4ウォン37銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1025ウォン50銭と、前日より7ウォンのウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2223.94で、前日より7.29ポイント下落しました。

・19日のソウルは曇り時々雨、午後3時の気温は、21度5分でした。20日も引き続き低気圧の影響で雲が多く、雨の降る所が多い見込みです。20日の全国の朝の予想最低気温は、21度から24度、日中の最高気温は、26度から29度の予報となっています。

8月18日木曜日

・盧鉉大統領は18日、マスコミ各社の政治部長27人を大統領府=青瓦台に招いて、昼食を兼ねた懇談会を開きました。盧大統領はこの席で、「今はマスコミと自分との関係が苦しかった過去とは違って、正常化に向っていると考えていて、このような席を設けた。社会の方向性を示す一つの軸となるマスコミと政府が協力しないと、国が困難になる。批判とけん制の中で協力していく関係にしていこう」と述べました。盧武鉉大統領はマスコミ各社の編集局長・報道局長を招待したことはありますが、政治部長を招いたのは初めてです。

・日本の町村外相が15日、NHKの番組に出演し、「日本に軍国主義をたたえる教科書はなく、韓国や中国から具体的な指摘を受けたことはない」と述べたことについて、韓国の外交通商部は17日、「この発言は事実に反し、極めて遺憾だ」とする論評を出しました。それによりますと、「来年春から日本の中学校で使われる歴史教科書・公民教科書の検定の結果が4月に発表されたあと、韓国政府は事実関係と記述の間違い、解釈と説明のわい曲などを分析し、是正が必要な部分については、今年6月に外交ルートで日本政府に誠意ある措置を求めている」と指摘しています。さらに日本政府が歴史教科書のわい曲是正のために自発的努力を傾けることを改めて求めました。

・6カ国協議のアメリカ側首席代表のヒル国務次官補は、17日、北京で開かれた4回目の6カ国協議で、北韓が求めている韓国戦争の休戦協定に代わる平和協定の問題を論議し、それについては韓米両国とも前向きな考えを北韓側に示した」と述べました。これはアメリカのヒル国務次官補が17日、ワシントンで行った講演で、明らかにしたもので、ヒル国務次官補は「アメリカが北韓を敵対視していないことの表れとして、北韓が平和協定を望むならば、われわれには応じる用意があると述べました。しかし「6カ国協議は平和協定を扱うのに適切な場ではない」と指摘し、核問題とは切り離して検討する意向を示しました。

・韓半島有事の際の韓米連合軍の協力手続きなどを点検するコンピューターを使った韓米軍事演習「乙支フォーカスレンズ」が22日から来月2日まで行われます。韓米連合軍司令部が18日、明らかにしたとことこによりますと、この演習に今年は、韓国軍の他に韓国駐留アメリカ軍5000人と海外駐留アメリカ軍の5000人が参加し、来月2日まで、コンピューターシミュレーションを通じて演習が行われます。

・ロシアと中国でおよそ1万人が参加する初の合同軍事演習が18日から始まりましたが、これについて、韓国の軍当局は「憂慮するほどのレベルではない」としながらも今後の両国の動向を注視していく方針を明らかにしました。国防部は18日、情報を収集し分析してみた結果、憂慮するほどではない。今後の進み具合を見ながら韓半島の安全保障にどのような影響を与えるか注視していく」としています。国防部は、今回の軍事演習が、北韓に緊急状態が発生した場合に、韓国アメリカ連合軍をけん制するとともにアメリカと日本の軍事強化の動きに対応するためのものと分析しています。

・韓国鉄道公社の前身の鉄道庁がロシアの油田開発計画に多額の資金を投じて損失が出ている事件を調べるための特別検事チームが、18日から活動を始めました。油田開発疑惑を調べる特別検事法は6月30日に国会本会議で可決成立したもので、特別検事による捜査が行われるのは2003年12月に盧武鉉大統領の側近の収賄疑惑以来で、6回目です。捜査期間は18日から60日間で、捜査が終わらない場合は、さらに30日間延長できることになっています。特別検事には、ソウルの弁護士のチョン・デフンさん(52)が任命されました。特別検事チームは特別検事の下に2人の弁護士による特別検事補と検察庁から派遣された検事3人ら40人で構成され、18日はソウル江南区の事務所に看板を掲げ、検察から引き渡された捜査記録の検討に入るなど、捜査に着手しました。

・このほど着任した大島正太郎韓国駐在日本大使は、17日、ハンナラ党の朴槿恵代表を表敬訪問しました。この席で、朴槿恵ハンナラ党代表は、「今年は韓日国交正常化40周年の年で、今や両国間で毎日1万人以上が往来する密接な関係となっている」として、経済専門家の大島大使によって両国関係がさらに深くなるように努力してほしい」と述べました。朴代表はまた、両国の歴史問題についても触れ、「歴史問題の解決のためにもっとも重要なことは両国間で信頼を築き、互いの立場に配慮することだ」と述べました。これに対して、大島大使は、「小泉首相の8.15談話は、閣僚による決定によって、慎重に行ったもので、韓国と中国との歴史関係について、反省謝罪している」と述べました。大島正太郎韓国駐在日本大使は高野紀元大使の後任として、今月8日に着任し、すでに潘基文外交通商部長官を表敬訪問しています。

・石油備蓄基地が新たに4カ所完成し、これまでの5カ所の基地と合わせて韓国の備蓄能力は110日分になりました。新たに完成したのは、忠清南道端山(ソサン)市、全羅南道麗水(ヨス)市、慶尚南道巨済(コゼ)市、江原道東海(トンヘ)市の4カ所です。このうち、忠清南道端山市の備蓄基地は、西海岸の湾に面した所に作られた韓国最大の規模で、合わせて24基のタンクに1,460万バレルの原油を貯蔵することができます。これで韓国の石油備蓄能力は政府と民間合わせて1億1,620万バレル、110日分の能力となり、今後、これらの施設に原油を運び込んで、貯蔵することにしています。

・蒸し暑かった17日正午、電力需要がピークに達し、韓国全土で5,463万1000キロワットと、最大電力を更新しました。しかし現在予備電力が11.3%あり、電力供給に支障はないと韓国電力では話しています。この夏の電力需要は、先月18日に最大電力を更新したのを手始めに先月20日、21日、22日と最高値を更新し、17日で5回目の記録更新となりました。この夏、韓半島は梅雨前線が停滞することが多く、南から湿った空気が吹き込むため全国的に高温多湿の日が続いて、エアコンをつける家庭が増えたことによるものとみられます。

・韓国のサッカーの国家代表チームが先の東アジアサッカー連盟大会で最下位になったのに続いて17日、ドイツ・ワールドカップのアジア最終予選の対サウジアラビア戦でも負けたことで、大韓サッカー協会には、非難の電話や非難の書き込みが相次いでいます。大韓サッカー協会は17日夜、サウジアラビアとの試合が終わった直後から18日もサッカーファンの抗議の電話など、非難が続いていることから、近く技術委員会を開いて、来年のドイツ・ワールドカップに向けての対策をたてることにしています。しかしボンフレレ監督の更迭については、「サッカーファンの非難を謙虚に受け止める」としながらも更迭については難色を示している模様です。

・韓国と日本の小学生によるスポーツ交流イベントが18日から4日間、京畿道で行われています。このイベントは、このほど発足し、京畿観光公社と千葉県市原市の体育協会が共同で行うもので、18日から21日までの4日間、夏休みの両国の小学生130人ずつが参加して、サッカーとバスケットボールのスポーツ交流のほかに京畿道坡州市の統一展望台、水原市の華城と民族村などを見学します。

・韓国外換銀行が公示した18日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、923ウォン56銭で、前日に比べて、5ウォンのウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1018ウォン50銭で、前日に比べて、50銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2231.23で、前日より41.29ポイント下落しました。

・18日のソウルは曇り時々雨、午後3時の気温は28度3分でした。19日は全国的に低気圧の影響を受けて、曇り時々雨の所が多いでしょう。19日の朝の予想最低気温は、22度から25度、日中の最高気温は25度から29度という予報です。

8月17日水曜日

・盧武鉉大統領は8・15民族大祝典に参加した北韓代表団と17日、会い、「北韓代表団がソウルの国立墓地を訪問したことは非常によいことだ。新しい歴史が作られていく思いがした」と述べました。この席には北韓側から金己男(キム・ギナム)朝鮮労働党書記と林東玉(リム・ドンオク)統一戦線部第一副部長ら4人が出席し、韓国側からは鄭東泳統一部長官、権鎮鎬青瓦台国家安全保障補佐官らが同席し、昼食をはさんで2時間にわたって行われました。この席で盧武鉉大統領は「6・15共同宣言の精神にのっとって各分野で南北関係が発展している。南北が相互信頼と尊重を約束したことは、必ず実践に移す姿勢が重要だ。8・15民族大祝典が南北共同で行われてさらに大きな意味が生まれ、南北関係も一歩進んだと思う。テレビで見て新しい歴史が生まれていく思いがした。国立墓地を参拝したのは非常によいことだ」と述べました。これに対して北韓の金己男(キム・ギナム)団長は「金正日国防委員長が盧武鉉大統領にあいさつをお送りします。韓国にきて統一に向けて南北関係の改善を願っていることが分かりました」と述べ、韓国が人道的なレベルで食料と肥料を支援したことに感謝の意を表明しました。盧武鉉大統領が青瓦台で北韓代表団とあったのは今年6月の南北閣僚級会談の時に続いて2度目で、昼食をともにしたのは初めてです。

・8・15民族大祝典に参加した北韓代表団は16日、肺炎で入院している 金大中前大統領を見舞い、金正日国防委員長による再度の北韓招待を伝えました。北韓代表団長の金己男(キム・ギナム)朝鮮労働党書記と林東玉(リム・ドンオク)統一戦線部第一副部長は、金大中前大統領を見舞った席で「良い季節に平壌にいらっしゃるようご招待したことはまだ生きています」と述べました。これに対して金大中前大統領は「良い時期にご連絡してから行きます」と答えました。北韓代表団はまた「金正日国防委員長が金大中前大統領の病状を心配しており、全快を祈っているという言葉をお伝えします」と述べて、見舞いは金正日国防委員長の指示によるものであることを明らかにしました。北韓が金大中前大統領の招待の意思を示したのは2000年の南北首脳会談の後、これで3度目で、金大中前大統領が受け入れる意思を示したのは初めてです。これについて 金大中前大統領の崔ギョンファン秘書は「金大中前大統領の北韓訪問の日程や方法はいろいろな状況を見極め統一部を通じて北韓に伝える計画だ」と述べました。

・解放60年を記念する民族大祝典の行事の一つとして16日夜、女子の南北親善サッカー試合が京畿道の高陽総合運動場で行われ、韓国は北韓に0対2で敗れました。この試合、今月初めの東アジアサッカー連盟女子サッカー選手権大会で北韓に1対0で勝った勢いで臨んだ韓国は、前半8分に先制ゴールを許した後、後半29分にも強い精神力に支えられて攻勢を緩めなかった北韓に追加ゴールを入れられ、0対2で敗れました。14日の男子戦では韓国が3対0で北韓に勝ちましたが、女性が負けたことで釣り合いがとれた形になりました。試合の後、南北の選手たちは互いに手を取り合ってスタンドで応援した観衆と双方の監督にもあいさつし、観衆の熱い拍手を受けました。

・東海(日本海)の北韓の排他的経済水域を漂流していた韓国漁船が北韓軍の警告射撃を受けましたが、侵犯の意図がなかったことが確認され、漁船は無事韓国に戻ってきました。東海海洋警察署によりますと、今月13日、東海岸の江原道ムッホ港を出港したイカ釣り漁船ソンジン号は翌日の14日、GPS=衛星航法装置が故障して東海(日本海)を漂流し北韓の排他的経済水域に入ってしまいました。これを発見した北韓の漁業指導船はソンジン号が逃走すると誤認して警告射撃をしましたが、ソンジン号に乗り込んできた北韓軍兵士は航法装置の故障を知って「警告射撃をしてすまない。また会おう」と述べ、飲み水をくれたうえ、韓国水域まで誘導しました。このためソンジン号は15日正午頃、無事、母港に帰ってくることができたということです。

・韓米外相会談が来週23日ワシントンで行われ、今月末に再開される6カ国協議の方向などについて協議します。潘基文外交通商部長官は17日の記者会見で「北韓の核問題の平和的な解決に向けた韓米間の協調体制を確認するとともに、今月末に6カ国協議が再開された際に、参加国がともに満足できる合意を導き出すために努力したい」と述べました。潘基文外交通商部長官はまた、北韓が主張している核の平和利用について「北韓がすべての核兵器を廃棄し、NPT=核拡散防止条約に復帰し、安全措置を履行して信頼が生まれてくれば、平和的な核の利用ができると思う」と述べました。

・大統領府青瓦台の金雨植秘書室長がこのほど盧武鉉大統領に辞意を表明したことが分かりました。盧武鉉大統領は 金雨植秘書室長の辞意を受け入れて、近く後任の人選に取り掛かるものとみられています。青瓦台の金晩洙スポークスマンは17日「盧武鉉大統領の任期が近く後半に入ることになり、金雨植秘書室長は大統領の国政運営の幅を広げるために辞意を表明した。今回の辞意表明は問責ではなく、大統領と十分に話し合った上で決めたものだ」と述べました。金雨植秘書室長は去年2月、延世大学総長から青瓦台の秘書室長に起用され、大統領弾劾が国会で可決されて大統領が政治の舞台に出られなかった期間も青瓦台のまとめ役をつとめ、進歩系と保守系との橋渡しの役割を果たしてきたとされています。

・国家情報院の前身で安全企画部による盗聴事件を捜査しているソウル中央地方検察庁の捜査チームは、「安全企画部の盗聴だけでなく、金大中政権や今の政権でも盗聴をしたかどうかを捜査する」と述べました。検察関係者は「移動通信会社の専門家から盗聴機材を利用した盗聴について技術的説明を聞いた。盗聴の可能性が確認されれば、どの政権、どの時期でも特定せずに捜査する」と述べました。

・8月15日の大統領特別赦免で420万人もの道路交通法違反者が赦免されたことから、免許取り消し処分を受けていた人たちが再び運転免許を取ろうとして全国の運転免許試験場が混雑しています。全国に26カ所ある警察の運転免許試験場に16日、受験申請を出したのはあわせて2万7000人にのぼり、先週月曜日に比べて75%も増えました。また500校あまりある運転免許専門学院も普段の2倍の申請者でにぎわっています。道路交通法では運転免許が取り消しになれば、1年間は免許試験を受けることができませんが、先週の特別赦免で34万人がただちに免許試験を受けられることになりました。しかし実際に試験を受けるまでには数週間待機しなければならないということです。このため運転免許試験管理公団は、午後6時までだった平日の試験時間を午後7時まで1時間延長するとともに、試験場別に月1回行っている週末試験を月2回に増やして対応することにしています。

・韓国の全国マスコミ労働組合と日本のマスコミ文化情報労働組合は16日、ソウルのプレス・センターでシンポジウムを開き、「真の和解に向けて韓日のマスコミががんばっていこう」という共同声明を発表しました。両国のマスコミ関係の労働組合が出した共同声明は「韓国マスコミの日本についての報道や、日本のマスコミの北韓に対する報道は世論に迎合して、感情的な報道、行き過ぎた報道、民族主義をうたった報道の傾向が強かったことを反省する。紛争とかっ藤の東アジアの20世紀を乗り越えるには韓半島の和解は欠かせないもので、韓半島の平和統一に向けて最善の努力を傾けていく」としています。

・釜山の社団法人「朝鮮通信使文化事業会」は、韓国と日本との間に旅客航路ができてから、今年で100年になるのを記念して今週19日から来月11日にかけて、釜山と下関で文化イベントを開くと16日、発表しました。それによりますと、終戦後も韓国に住んでいる日本人女性の集い「芙蓉会」のメンバー9人が釜関フェリーで日本に向かい、通信使の服装を再現するファッションショーなどを見て、日本に住んでいる韓国人女性と交流する予定です。また来月8日からは終戦後も韓国に帰れずに下関で厳しい生活をしてきた在日韓国人が釜山にきて行事に参加する計画です。これについて 朝鮮通信使文化事業会は「釜関フェリーが行き来した航路は日本の大陸侵略の道具だったが、さらに歴史をさかのぼっていけば、朝鮮通信使が利用した善隣友好の道だった。その趣旨を生かしてこの航路で両国間の文化交流がさらに活発になることを願って行事を行うことにした」と話しています。

・韓国外換銀行が公示した17日の為替レート、日本の円100円は、928ウォン32銭で、前日に比べて1ウォン8銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1018ウォンで、前日に比べて1ウォン70銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2272.52で、前日より5.97ポイント下落しました。

・17日のソウルは曇り一時にわか雨、午後3時の気温は29度7分でした。18日は低気圧の影響を受けて曇りのち一時雨となるでしょう。18日の全国の予想最低気温は23度から25度、日中の最高気温は27度から32度という予報です。

8月16日火曜日

・光復60周年を記念する南北の共同行事「民族大祝典」の北韓代表団が史上初めて16日、韓国の国会を訪問しました。金ギナム労働党書記を団長とする北韓代表団50人あまりは、16日午前、国会を訪れて、金元基国会議長を表敬訪問し、南北国会会談をはじめとする政治交流の活性化案について協議しました。この席で金元基議長は、「北韓代表団の国会訪問は、初めてであり、これが南北協力関係の新しいページを開く重要な契機となるだろう」と述べ、「政治の中心が国会に渡されたので、南北の政治家同士の対話の枠をつくることが重要だ」と強調しました。これを受けて、北韓の金ギナム団長は、「南の同胞の統一に対する熱望がどんなに熱いかを肌で感じて感動している。祖国統一のため国会が大きな役割を果たすべきではないか」と述べました。北韓代表団は、与野党指導部、国会常任委員長ら、海外代表団とともに金元基議長主催の昼食会に臨みました。北韓代表団は続いて午後は、金正日国防委員長の指示で、入院中の金大中前大統領を見舞いました。

・盧武鉉大統領は、青瓦台で光復60周年を記念する南北の共同行事「民族大祝典」に出席するためソウルを訪れている北韓代表団と17日、昼食をともにすると、金晩洙スポークスマンが16日、明らかにしました。昼食に先立って盧大統領は、北韓代表団の団長を務める金ギナム祖国平和統一委員会副委員長と30分間、会談する予定です。

・光復60周年を記念する南北の共同行事「民族大祝典」が16日夕方、閉会式と南北女子代表チームのサッカー試合を最後に3日間の日程を終了し閉会します。

・南北の共同行事「民族大祝典」の北韓代表団が14日、ソウルの国立墓地、「顕忠院」を参拝したことについて、朝鮮労働党書記の金ギナム団長は、16日、連合ニュースに対して、「顕忠院には、日本の植民地支配に反対して戦った愛国者が大勢、まつられている。愛国烈士の霊を慰めるために参拝した」と述べました。

・北韓の貨物船2隻が16日、南北分断後初めて済州島と韓国本土の間の済州海峡を通過しました。北韓貨物船の済州海峡通過は、今月10日の第5回南北海運協力実務者接触での合意によるものです。済州海峡を通過したのは、いずれも西海岸の北韓南浦港から東海岸の北韓清津港に向かう船で、このうち塩と石炭を積んだ北韓の貨物船「テドン号」9000トンは、16日午前6時半頃、済州海峡を西から東へ通過し、午前10時半頃には、「黄金山号」2700トンが済州海峡を同じく東に向かいました。

・青瓦台の金晩洙スポークスマンは、15日、盧武鉉大統領が光復節の演説で、国の権力を乱用した犯罪については民事・刑事上の時効の適用をなくしたり調整したりする必要性があると強調したことについて、「国民統合に寄与する過去史を整理するうえでの原則を示したものだ」と述べました。

・野党ハンナラ党の姜在渉院内代表は、16日、「歴史は、過去を掘り返して他人を攻撃するための道具でもなければ、自分自身を美化する化粧道具でもない。盧大統領の発言は、憲政法にもとづく体制と体系を根こそぎ無視するものだ」として強く批判しました。

・政府は、15日、日本の小泉首相が発表した終戦60年の記念談話について、「公式な謝罪と反省にもかかわらず、日本の一部の政治指導者の中には、本当に過去を反省しているのかどうか疑わしい言動を繰り返し、日本の侵略を受けた周辺国の国民は大きな傷と憤りを感じている」と指摘しました。外交通商部の李揆亨スポークスマンは、15日、論評を通じて、日本政府が過去の歴史について真の反省と実践的な努力を通じて、韓日両国が合意した21世紀の未来志向的な友好協力関係の構築にまい進することを求めました。

・陳大濟(チン・テジェ)情報通信部長官は、16日、携帯電話の盗聴について、「携帯電話の基地局設備開発業者は、盗聴技術を保有しており、WCDMA=広帯域コード分割多重接続などのような新技術も盗聴が可能だと聞いている。しかし技術的に可能とは言っても、経済的な見返りもなしに高額な装置や多数の専門家、財源を投入できる機関は国の安全保障を担当する機関以外には存在しない」と述べました。また、陳大濟情報通信部長官は、国民の憂慮をなくすため、現行のCDMA=コード分割多重接続方式を変えて、個人の通話を暗号化できる新しいデジタル音声の暗号化符号方式を早ければ来年末までに導入する。これとともに、携帯電話をかける場合、盗聴するための同じ番号の電話があるかどうかを確認できる着信・発信認証制を施行する計画だと述べました。

・パイロットによるストライキで欠航が続いていたアシアナ航空は、18日から、釜山、光州、済州など国内路線の運航を全面的に再開することになりました。アシアナ航空はまた、乗客に謝罪する意味で、18日は、済州路線を除く9つの国内路線67便については、無料搭乗のサービスを行います。さらに19日から21日までの3日間は、9つの路線の運賃を30%安くする計画です。

・地球温暖化現象で、史上最悪の被害を出した1998年と同じ程度の集中豪雨が、今年も韓半島を襲う可能性が高いという予測が出されました。三星地球環境研究所が、15日、まとめた報告書によりますと、 「地球温暖化による気温の上昇とチベット高原の積雪量が韓国に1998年のような集中豪雨をもたらす可能性が高い」と分析しました。

・市民団体の「エネルギー市民連帯」の呼びかけで、今月22日月曜日の夜、全国いっせいに2分間、電気が消されることになりました。これはエネルギー市民連帯の呼びかけにソウル市、環境部、韓国電力が応じたものです。第2回エネルギーの日にあたる22日は、午後5時からソウル市庁前の広場で開く行事のひとつとして夜8時20分から2分間、全国いっせいに電気を消すイベントを行います。この2分間の電力消費量の節約数値は広場の大型電光板に示され、この模様はテレビを通じて生中継されます。

・国際結婚が急増している中で、韓国では韓国人女性と日本人男性の結婚が増えている反面、離婚するケースも多いことが明らかになりました。統計庁の関係者は、「日本人男性と結婚する韓国人女性は、婚姻届けを出した後、わずか数年後に離婚するケースが多く、クラブなどで働く女性が日本国籍を取得するために婚姻届けをするケースが多いことが原因と思われる」と話しています。

・光復60周年記念番組、KBSの「全国のど自慢」の公開収録が、15日、東京の日比谷公会堂で行われました。客席にはおよそ2000人の観客が集まり、予選を通過した日本人7組を含む22組がのどを競い合いました。日本でKBSの「全国のど自慢」の公開収録が行われたのはこれで3度目で、この模様は、秋夕の翌日9月19日に韓国で放送されます。

・韓国外換銀行が公示した16日午後3時の為替レート、日本の円100円は929ウォン40銭で、先週金曜日より6ウォン34銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1016ウォン30銭と、 先週金曜日より2ウォン50銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2278.49で、先週金曜日より29.55ポイント下落しました。

・16日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、32度4分でした。17日は高気圧のへりに当たって雲が多く、一時にわけ雨の降る所が多い見込みです。17日の全国の朝の予想最低気温は、23度から25度、日中の最高気温は、29度から33度の予報となっています。

8月15日月曜日

・盧武鉉大統領は15日、ソウルで開かれた日本の植民地支配からの解放60周年を記念する「光復節」記念式典で演説し、歴史の整理、地域対立の克服、そして経済的格差の是正を通じた国民統合の必要性を訴えました。景福宮前に特設された記念式典会場での演説で盧武鉉大統領は、「国の権力を乱用して、国民の人権と民主的秩序を侵害した犯罪、またそれによって人権を侵害された人たちのための補償は、民事・刑事の時効の適用を排除するか調整する法律を作るべきだ」と述べ、国が先頭に立って、戦後の国による不正行為を究明し、過去の過ちを清算していく考えを改めて表明しました。また日本の植民地支配に協力した「親日・反民族行為」も法律にもとづいて真相を究明し、いまの法律で足りない場合は、それを補完するための法律を作ることも考慮すべきだと述べました。盧大統領は一方で、分裂とかっ藤の原因として、現在の政治の構図をあげ、地域対立の解消と選挙制度の改善の必要性を訴えました。さらに経済的不均衡による生活の格差は国の将来を脅かすものになっているとして、その解消に力を入れる考えを強調しました。

・太平洋戦争が終わり韓国が日本の統治から開放されて、15日で60年の節目の日となり、韓国全土でこれを祝う記念式典が行われました。ソウルでは、政府主催の式典が周辺の交通を止めて景福宮前広場に特設された会場で行われ、政府関係者ら5000人が参加し、式典と記念音楽会が開かれました。またソウル市は、鐘路にある朝鮮王朝時代の鐘を打つ鐘楼のポシン閣で、光復60周年を祝うイベントやパレードを行いました。また夜はソウル市庁前の芝生広場と南大門の広場でそれぞれ、クラシックと大衆音楽の音楽会が開かれました。さらに反戦・反米・平和・統一を訴える革新団体による集会や、韓米同盟の強化を訴える保守団体の集会もソウル市内でそれぞれ行われました。

・日本の植民地支配から解放されて60年になるのを記念する南北の共同行事「民族大祝典」の代表団は15日、日本の歴史わい曲と軍国主義の動きを批判する声明を発表しました。14日からソウルで行われている南北民族大祝典は、15日2日目を迎え、南北と在外同胞による代表団750人は、日本の支配に抵抗する人たちを数多く投獄し処刑もした、ソウルの「西大門刑務所」歴史館を訪れた後、日本に対する声明を発表しました。それによりますと、「▽日本政府と政治家は戦犯の美化と靖国神社参拝を中止するとともに過去の侵略と犯罪行為を反省謝罪し、戦争による犠牲者と被害国に対しては国家的な賠償をすべきだ。

・光復60周年を記念する南北の共同行事「民族大祝典」の北韓代表団が14日、ソウルの国立墓地、「顕忠院」を参拝したことについて、与党ウリ党と野党民主労働党、民主党は「大きな歴史的な意義がある」として一斉に歓迎しました。しかし与党ウリ党の一部の議員の間では、「今後、北韓が韓国代表団の北韓訪問の際、故金日成主席の墓を参拝するように求めてくることなどに備えて、慎重になるべきだ」と指摘しています。また野党ハンナラ党は、「一応歓迎する」としながらも、「北韓代表団が今回、顕忠院を参拝した背景については詳しい説明がない。北韓ならではの心理的戦略だという意見もある」として全面的な歓迎はむずかしいとする姿勢を示しました。

・南北離散家族のテレビ画面による再会が15日、初めて試験的に行われ、南北の40組の家族が半世紀ぶりに画面を通じて再開を果たしました。テレビ画面による南北離散家族の再会は、先の南北閣僚級会談での合意を受けて、初めて行われたもので、15日は ソウル南山にある大韓赤十字社本社を初め、テレビ画面が設置された全国8つの会場と、北韓の平壌の会場を結んで、午前8時から午後6時まで、南北の離散家族20組ずつが大型画面を見ながら画面の向こう側にいる家族と対話する形式で進められました。今年98歳のおばあさんのキム・メニョさんは、1946年、娘2人を北韓に置いて南の韓国側に来ている間に韓国戦争が起き、娘たちとは会えなくなっていました。去年、脳卒中で倒れたキム・メニョさんは、ソウルの会場に救急車で運ばれ、テレビ画面で北韓の70歳代の娘2人と59年ぶりに対面しましたが、何も話せなく、北韓の娘2人は涙を流しながら母親への呼びかけをしていました。

・大韓赤十字社の会場を訪れた鄭東泳統一部長官は、 「現在、南北離散家族の再会を希望している人は12万人にのぼっているが、毎年4000人から5000人が高齢のため亡くなっている。対面しての再会がベストだが、時間的余裕がないため、このテレビ画面による再会が定期的に行われるように努力する」と述べました。

・今月末、日本を訪れる予定のヨン様こと、俳優のペ・ヨンジュンさんが、日本テレビの募金集め番組の「24時間テレビ、愛は地球を救う」に2000万円を寄付すると、日本のサンケイスポーツが14日、報じました。それによりますと、「ペ・ヨンジュンさんは今月28日放送分の番組で、日本の視聴者にあいさつし、募金への参加を呼びかけるとともに、福祉活動のための車の購入費などとして2000万円を寄付する」ということです。

・ソウルの地下鉄1号線から4号線で、テレビの衛星放送が楽しめることになりました。ソウル地下鉄公社は、衛星テレビのシステム開発会社と共同で、時速60キロから80キロで走っている地下鉄の中でも、トンネルの中の衛星アンテナを通じて、高画質の衛星放送のテレビをリアルタイムで見られるシステムを開発しました。ソウルの地下鉄では、これまで3号線にだけ車内にテレビモニターがつけられ、放送局から提供され地下鉄公社で編集した映像を流していましたが、このシステムの開発で、人気番組のリアルタイム放送を初め、緊急のときの地下鉄運行情報も流すことができることになります。

・国立王宮博物館がソウルの景福宮の中に15日、オープンしました。国立王宮博物館は、国立中央博物館が一時使っていた建物を利用するもので、これまでソウルの徳寿宮の宮中遺物展示館で展示されていた、朝鮮王朝時代の歴代の王の印鑑、肖像画、服飾品など、王室の宝物およそ700点を中心に、景福宮と昌徳宮で保管されていた品々も合わせて、展示します。

・15日は光復節、国民の祝日で為替レートの取り引きはありません。12日の日本の円100円は、923ウォン6銭で、アメリカドル1ドルは、1,013ウォン80銭でした。韓国株式市場も休みのため取り引きはありません。

・15日のソウルは晴れ、午後3時の気温は30度5分でした。16日は全国的に北太平洋高気圧の圏内に入り、曇り空が広がる所が多いでしょう。16日の朝の予想最低気温は、23度から26度、日中の最高気温は30度から34度という予報です。

8月13日土曜日

・盧武鉉大統領は、先月28日、野党ハンナラ党に対して行った連立政権づくりの提案は、年末まで継続していくという考えを示しました。大統領府青瓦台のEメールを使ったニュースレター「青瓦台ブリーフィング」によりますと、盧武鉉大統領は9日の閣僚懇談会で「ハンナラ党との連立政権の提案は拒否されているが、国民に希望を与えるためにも、年末まで維持したい。ウリ党とハンナラ党が合同の議員総会で地域間の敵対感情や、先入観を捨て、政策について話し合う国政を、私の残された任期中にやりたい」と述べました。盧武鉉大統領は続いて「連立政権の提案に何のたくらみもない。与野党が力を合わせれば、今の難題も解決できると思う。連立政権はいつまでも続くわけにはいかないだろうが、次の選挙までという期限を設けて行うことはできるのではないか」と述べました。

・青瓦台ブリーフィングによりますと、盧武鉉大統領は9日の閣僚懇談会で盗聴事件について「事実を調べて国民に報告し、再発を防止すべきだ。今の事件だけでなく、処罰はできなくても過去に行われた盗聴の根本的な部分まで解明しなければならない」と述べました。盧大統領はまた盗聴事件の捜査方法について「検察は今の調査を中心に捜査を行い、国家情報院は過去のすべてのことを国民に公開し、国家権力の不法行為全体を国民に公開し、対応していくのが望ましい。盗聴テープによって政経ゆ着など悪習の多くが明らかになったが、まだ明らかにしなければならないこともある。慎重な判断で公開範囲を決めてほしい」と述べました。盧大統領はさらに野党ハンナラ党が主張する特別検事による捜査について「憲法が定めた国の制度が原則であり、その原則が適用しにくい特殊な状況におかれた時に、特別検事による捜査を行うものだ。その状況は野党の気持ちによるものではないと考える。無原則な国政運営は困る」と述べて、特別検事による盗聴事件の捜査に反対する考えを示しました。

・6カ国協議のアメリカ首席代表のヒル国務次官補は12日、「核問題解決のためには、北韓がまずすべての核兵器開発計画を廃棄することが重要だ」と述べました。ヒル次官補はCNNとのインタビューで「はっきりさせなければならないのは、北韓が持っているあらゆる核兵器開発計画をなくすことだ。その後に、IAEA=国際原子力機関のルールに従って核拡散防止条約に復帰することを模索しなければならない」と述べました。また今回の6カ国協議の争点として浮上した北韓の核の平和利用を認めるかどうかについて、ヒル次官補は「6カ国協議で合意できれば、北韓は事実上、黒鉛減速炉は要らないと思う」と述べて、即答を避けました。

・8月15日を中心にソウルで開かれる民族大祝典に参加する北韓代表団がソウルの国立墓地を参拝することになりました。民族大祝典に参加する北韓代表団およそ180人は、14日空路、韓国入りしますが、韓国統一部の李鳳朝(イ・ボンジョ)次官によりますと、このうちの30人が、ソウルの国立墓地の 国立顕忠院を訪問し、韓国戦争の際に戦死した勇士たちの遺骨が奉安されている顕忠塔を参拝することを希望してきたということです。北韓関係者が韓国の国立墓地を訪問するのは韓国戦争以来、初めてのことで、韓国の李鳳朝次官は、「参拝は民族分断の不幸な過去の傷をともにいやす出発点になる」と評価しています。北韓関係者の韓国国立墓地参拝は金正日国防委員長の決断である可能性が高く、韓国の保守勢力にアピールするとともに、アメリカとの関係改善や北韓の核問題の解決、また韓国関係者の金日成前主席の墓への参拝など、有利な立場を作るためではないかとみられています。

・西海岸の京畿道華城市にあるアメリカ空軍の梅香里射爆場が54年ぶりに変換されることになりました。梅香里射爆場は1951年に2万4000平方キロの範囲に作られ、アメリカ空軍の戦闘爆撃機やヘリコプターの爆撃訓練場として利用されてきました。梅香里には4000人の住民が生活しており、アメリカ空軍の射爆訓練のない時間に限って農業や漁業ができるという、不自由な生活を強いられ、アメリカ空軍による誤爆で、これまでに12人が死亡し、15人が体が不自由になっています。また騒音と爆撃の振動などによる住宅への被害、難聴、沿岸漁場の破壊、夜の訓練による生活不便などを強いられ、2001年4月、住民が国を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で原告勝訴となるとともに、韓米地位協定の見直しを求める世論を作るきっかけとなりました。アメリカ空軍は12日を最後に射爆訓練を取り止め、射爆場は54年ぶりに住民の手に渡されることになりました。

・韓国銀行は韓国の解放、光復60年を記念して12日、「数字でみる光復60年」を発刊しました。それによりますと、韓国のGDP=国内総生産は統計を取り始めた1953年に比べて520倍となり、この期間中の平均成長率は6.9%でした。また1人あたりの国民所得は1963年の100ドルから去年は1万4162ドルと141倍となり、また輸出金額は1952年の2770万ドルから去年は2538億ドルと9200倍に増えました。

・東海岸沖で操業中に北韓に拉致された漁船員が30年ぶりに韓国の故郷に帰ってきました。この人は江原道江陵市の高ミョンソプさん(62歳)で、1975年8月、地元のイカ釣り漁船に乗って操業中に、北韓の警備艇によって拉致され北韓に連れていかれました。高ミョンソプさんは北韓の平安南道の養鶏場で働いて、結婚もしましたが、97年に韓国の家族との手紙のやり取りが始まり、拉致家族団体が高ミョンソプさんの脱出を支援して、今年3月に中国に脱出した後、先月韓国入りし、関係当局の取り調べを済まして、今月12日、故郷の江陵市に帰り、84歳の母親との再会を果たしました。

・15日月曜日は日本の植民統治から解放されたことを記念する「光復節」で国民の祝日となり、このため13日から3連休となります。8月の夏休みとも重なってこの3連休を海や山で過ごそうとする人々のマイカーで、行楽地に向う高速道路は13日、渋滞が目立ちました。

・13日は土曜日のため為替レートの変動はありません。12日の日本の円100円は、923ウォン6銭で、アメリカドル1ドルは1,013ウォン80銭でした。韓国株式市場も土曜日ため、取引はありません。

・13日のソウルはうす曇り、午後3時の気温は29度7分でした。13日の朝の最低気温は東海岸の江陵が28度8分、大邱は26度1分、ソウルは25度1分など全国で熱帯夜となりました。14日は北太平洋高気圧のへりにあたって、全国的におおむね晴れる見込みですが、中部地方は午後一時曇りとなるでしょう。14日の全国の予想最低気温は23度から26度、日中の最高気温は30度から35度と、蒸し暑い真夏日になるという予報です。

8月12日金曜日

・鄭東泳統一部長官は、北韓の核の平和利用は、一般的な権利として認められるべきだと、語りました。鄭東泳長官は、11日、「メディア・ダウム」と行った会見で、北韓も農業用、医療用、発電用など核の平和利用の権利を当然、持つべきで、この点で韓国はアメリカと立場の差があると述べました。鄭長官は、「アメリカは、北韓が94年の米朝ジュネーブ合意を破棄し、核兵器を製造保有していると主張したため、核の平和利用を認められないとしているが、北韓がNPT=核拡散防止条約に復帰し、IAEA=国際原子力機関の査察を受け入れれば、加盟国としての権利を行使できるというのが韓国政府の一貫した立場だ」と述べました。

・外交通商部の趙太庸北韓核外交企画団長は、11日、「核の平和利用とは、軽水炉など原子力発電を指すが、ウラン濃縮やプルトニウムの再処理、黒鉛減速型原子炉は除外するというのが政府の方針だ」と強調しました。

・アメリカ国務省のエラリー副スポークスマンは、11日、鄭東泳統一部長官が北韓の核の平和利用に理解を示し、韓米間に見解の差があることをほのめかしたことについて、「われわれは、韓半島の非核化という共通した目標を持っている。韓国とアメリカとの間に意見の違いはない」として否定しました。

・6カ国協議の北韓の首席代表、金桂冠外務次官が、今年秋のアメリカ訪問を受諾し、アメリカ議会関係者と直接会って、北韓の核問題を協議する予定だと、ハーバード大学のウォルシュ教授が11日、明らかにしました。

・1990年1月の与野党3党統合前後に、当時の盧泰愚大統領が、野党党首の金泳三統一民主党総裁に、合わせて40億ウォンの政治資金を渡していたとする証言が出て、波紋を呼んでいます。これは、盧泰愚元大統領の政策補佐官を務めた朴哲彦元国会議員が、11日に発刊した回顧録「正しい歴史のための証言−第5共和国、第6共和国、3金時代の政治秘史」で明らかにしたものです。3党統合は、当時の与党だった民政党と、第2野党の金泳三氏の統一民主党、第3野党の金鐘泌氏の新民主共和党が統合したもので、3党統合の際に政治資金が渡されていたという主張が出されたのはこれが初めてです。

・これについて、与党ウリ党の田ビョンホンスポークスマンは、11日、「ハンナラ党のルーツである3党統合の密室野合の実態と黒い金の裏取り引きが明らかとなった」として、徹底した真相究明を行うことを求めました。一方、ハンナラ党は、「確認されていない一方的な主張だ」として公式的な反応は示していません。また金泳三元大統領の側近は、「朴哲彦元国会議員が、悪意を持って一方的な主張をした」として、論評の価値もないとしています。

・政府は、8月15日の光復60年を記念して特別赦免を行うことにし、12日、422万人の名簿を発表しました。今回、赦免の対象となったのは、▼生活関連犯や経済犯1万2000人、▼公安や選挙違反者1900人、▼模範受刑者1067人、▼道路交通法上の罰点や運転免許関連行政処分を受けた人420万7000人です。これとともに、2002年の大統領選挙の際の不法選挙資金事件にかかわって執行猶予中の政治家の大半が含まれています。

・ハンナラ党の田麗玉スポークスマンは、12日、法務部が発表した8.15特別赦免は、「与党ウリ党が、自分たちが希望する人の赦免を行うため野党ハンナラ党の関係者数人を含めた」として非難しました。田スポークスマンは、また「公平な特赦が行われることを希望していたが、与党関係者の中には、刑期の半分も過ぎていない人も含まれている」して非難するとともに、2002年の大統領選挙当時、ハンナラ党の選挙対策委員長をしていた前議員の徐清源被告について、追徴金の未納を理由に赦免の対象から外したことは、なんらかの意図があるのではないかと指摘しました。

・民主労働党のシム・サンジョン院内首席副代表は、12日、「不法政治資金事件の関係者を今回の特赦の対象に入れたことは、現政権の道徳性がいかに問題があるかを証明する結果となった」と述べました。

・来週15日にまず試験的に行われる南北離散家族のTV画面による再会センターが12日、ソウル南山にある大韓赤十字社本社でオープンし、TV画面が設置される全国12の会場のうち、大田、釜山など5つの会場と ソウルとを結んでテストが行われました。15日に行われるTV画面による南北肉親の再会は、先月開通したソウル−平壌間の直通電話線を利用して、南北の離散家族20組ずつが大型画面を見ながら画面の向こう側にいる家族と対話する形式で進められます。

・第6回南北赤十字会談が今月23日から3日間、北韓の景勝地、金剛山で開かれることになり、韓国は、この会談で、韓国戦争当時、北韓軍の捕虜となり、いまも北韓に抑留されている元韓国軍兵士や、北韓に拉致された漁民について北韓側と協議する方針です。

・来週19日に行う予定だった北韓の開城のテスト観光の日程が遅れるものとみられています。現代峨山は、開城のテスト観光を、今月19日から3週間、毎週金曜日に行うことを北韓側に提案しましたが、料金をめぐって意見調整がつかず難航している模様です。

・国連は、最近、アフリカ北東部のスーダンのPKO=平和維持活動に韓国軍の参加を要請したことが明らかになりました。韓国政府高官によりますと、国連は先月、スーダンの国連平和維持活動に韓国軍の参加を公式に要請してきたため、現在、政府内で肯定的に検討が進められているということです。

・韓国の2大労総、韓国労総と民主労総は、12日、今年10月に釜山で開かれるILO=国際労働機関のアジア太平洋地域の総会に参加しない方針を明らかにしました。韓国労総の李ヨンシキ委員長と、民主労総の李スホ委員長は、12日、ソウルヨイドの韓国労総で記者会見し、「労働部が労使関係回復のための努力をせずに、労働関係調整法にもとづき緊急調整権を発動して労働界を弾圧している」として、ILO=国際労働機関のアジア太平洋地域の総会に参加しない方針を明らかにし、金大煥(キム・デファン)労働部長官の退陣や、青瓦台の労働政策チームの全面入れ替えを要求し、共同で闘争することを決議しました。

・今年9月8日、韓国と日本で同時公開される韓国映画「外出」、日本名「4月の雪」が、韓国文化観光部の映像物等級委員会から「18歳以上観覧可」の等級を受けました。映画配給元のショーイーストの関係者は、ベッドシーンなどの特定の場面を意識してではなく、ストーリ全体が不倫をテーマにしていることなどから、等級分類の申請を行う際に、「18歳以上観覧可」を希望したと話しています。

・韓国人は、「ソウル」で一番先に思いつくものは、「南山」「63ビル」「漢江」であることが分かりました。人物は、李明博ソウル市長がただ1人、22位に入っていました。

・韓国外換銀行が公示した12日午後3時の為替レート、日本の円100円は923ウォン06銭で、前日より3ウォン77銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1013ウォン80銭と、前日より1ウォンのウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2308.04で、前日より10.75ポイント上昇しました。

・12日のソウルは曇り、午後3時の気温は、26度7分でした。13日は全国的に北太平洋高気圧の影響でおおむね晴れる見込みです。13日の全国の朝の予想最低気温は、23度から26度、日中の最高気温は、31度から34度の予報となっています。

8月11日木曜日

・パイロット組合によるストライキが25日間も続いていたアシアナ航空の労使に対して、政府が10日、労働関係調整法にもとづく緊急調整権を発動したことで、アシアナ航空のパイロットは12日から業務復帰することにしていますが、運航が完全に正常化するのは今月下旬になるものとみられています。アシアナ航空のパイロット労働組合は、11日午前10時、ストを行っていた忠清南道俗離(ソンリ)山のユースホステルを離れて、ソウルに向い、午後、ソウル・ヨイドで、民主労総と連帯して、政府が緊急調整権を発動したことに抗議する集会を開いた後、解散しました。そして12日から業務に復帰することにしていますが、現行の関連規定上、飛行機の安全運航のために、パイロットは十分な休みの時間が必要な上、パイロットの飛行スケジュールも新たに組まなければならないため、運航が完全に正常化されるのは、今月下旬になるものとみられています。アシアナ航空はストライキが終わったものの11日も、欠航が相次ぎました。国際線は仁川・熊本線など11便、国内線は83便、国際貨物便は13便すべてが欠航して、アシアナ航空全体の290便のうち107便が欠航しました。

・韓国銀行は11日、金融通貨委員会を開き、政策金利であるコール金利の誘導目標を現行の年3.25%に据え置くことを決めました。これでコール金利は去年11月に年3.5%から3.25%に0.25ポイント引き下げられたまま、9カ月連続の据え置きとなりました。韓国銀行の朴昇総裁は11日、金融通貨委員会の後、記者会見し、「7月以降、民間消費と設備投資、生産活動の指標はさらに改善している。このような改善推移を今後も見守っていきたい」と述べました。こうした表現は、景気回復のスピードが早くなれば金利を引き上げることもあり得ることをほのめかしたものとみられています。そしてアメリカの中央銀行のFRBがこのほど、短期金利を3.5%に引き上げ、韓国の金利のほうが低い金利の逆転現象が起き、金利の引き上げの必要性を指摘する声があるにもかかわらず、据え置きを決めたのは、韓国銀行が通貨政策の優先目標を景気の回復にしたいとしているものと分析されています。

・韓国株式市場はこのところの値上がりで、今年に入ってからの値上がり率がアジアでもっとも高いことが分かりました。韓国証券先物取引所がアジア11カ国の9日までの株価の今年の変動率を調査した結果、韓国の総合株価指数の平均値上がり率が22.75%でもっとも高いことが確認されました。次いで、インドネシア、インド、シンガポール、フィリピンの順に株価が値上がりしていました。日本は値上がり率が3.58%に止まり、中国は去年に比べて8.96%下がっています。しかし外国人投資家が買っている株式の総額は、日本の351億ドル、台湾の115億ドルに比べて、韓国は23億ドルと、少なすぎることも明らかになりました。

・北京で行われていた4回目の6カ国協議が3週間の休会に入った中で、関係国との調整を図るために、潘基文外交通商部長官が11日、中国を訪れました。潘基文外交通商部長官は11日から3日間の日程で、中国を訪問し、李肇星(りちょうせい)外相らと会談する予定です。潘長官は中国訪問の後、来週にはアメリカを訪問し、ライス国務長官らと協議するものとみられます。また鄭東泳統一部長官はロシアを、クォン・ジンホ青瓦台国家安全保障補佐官が日本をそれぞれ訪問することにしています。

・金大中前大統領が細菌による肺炎の症状を訴え、10日、ソウルの病院に入院しました。主治医によりますと、金大中前大統領は数日前から気力が落ちて、微熱があったため検査したところ、細菌による肺炎が確認され、1週間から2週間程度入院して、治療を受けることになったということです。

・ところで、金大中前大統領の入院は、金大中政権が4年間も国家情報院による盗聴を行っていたという発表の直後だったことから与野党はこの発表との関連をめぐってそれぞれ意見を述べています。与党ウリ党は、「盗聴事件の本質は金泳三政権時代の旧安全企画部による秘密盗聴なのに、非難の的が金大中政権にまで広がったのは本末転倒だ。金大中前大統領が不法盗聴の被害者だったにもかかわらず、加害者のようになっていることと前大統領の入院が無関係だとは言えないだろう。これを正すのに最善を尽くす」としています。野党ハンナラ党は、金前大統領が早く治ることを願うとしながら、「盧武鉉政権が意図的に金大中政権の盗聴事実を表面化させ、結局、金前大統領が入院することにまでなってしまった」としています。また、民主労働党は、「金大中前大統領の入院と盗聴を通じた政経ゆ着の事実関係と関連があるとする主張は正しくない」として、真相の解明を求めました。民主党は、「盧武鉉大統領は盗聴問題によって金大中政権を格下げし、金大中政権とのきずなを断ち切ろうとしている」と批判しました。

・ソウル中央地方検察庁特別捜査第2部は、11日、韓国道路公社による行淡島開発疑惑について、中間捜査結果を発表し、青瓦台の関係者2人を在宅起訴しました。それによりますと、検察は、この事件は行淡島開発会社の金ジェボク社長が政官界の人脈を通じて、道路公社に働きかけて、資本を調達するとともに巨額の債券を発行して、投資家をだました詐欺事件だと結論付けました。またこの事件に青瓦台の関係者3人がかかわっていたとする疑惑については、チョン・テイン前青瓦台国民経済担当秘書官を職権乱用罪と公文書偽造行使の罪で、また大統領諮問機関である東北アジア時代委員会の文正仁前委員長に対して、公文書偽造行使の罪で、それぞれ在宅起訴しました。しかし行淡島開発については、大統領にまでは報告されなかったと結論づけました。このほか、金ジェポク行淡島開発社長に無担保で巨額の資金を貸しつけた慶尚企業の会長やシティー証券の取締役も背任罪で在宅起訴されました。この事件では、すでに金ジェポク行淡島開発社長とオ・チョムロク前道路公社社長が逮捕されています。

・韓国と日本の地方自治体の若手の首長たちが両国間の協力と交流のために力を合わせることで合意しました。地方自治体の首長の中で、50歳以下の若手の首長で作っている韓国の青木会の22人と日本の青年市長会の15人は、9・10の2日間、韓国の忠清北道堤川市で、交流会を開きました。この中で、双方は▽地方の発展と住民の福祉向上のために情報交換を行う▽職員の相互訪問を通じて、両国の文化的な理解を深める▽国同士の親善を図るための対話のチャンネルを設けるなどの内容を盛り込んだ共同合意文を発表しました。

・ソウル市は、来週15日の日本の統治から韓国が独立した記念日の光復節をひかえて、ソウル市庁の4階建ての建物全体を国旗の太極旗で覆いました。国旗は正面玄関の上に縦17メートル、横11メートルの巨大な1枚の太極旗を中心に、縦1メートル35センチ、横90センチの小型の太極旗3,600枚をつなぎ合わせたもので、10日、建物の南側の壁全部をこれで覆いました。ソウル市は市庁本館の建物は日帝時代に作られたものなので、太極旗で覆うことで、光復60周年の喜びと未来の希望を表現してみたかったと説明しています。

・梅雨前線の活動が活発になったことで、韓国中部は10日夜から断続的に激しい雨が降り、11日になって雨雲は南下して、各地に大雨を降らせています。中でも、京畿道東部は、10日夜11時ごろから雨が激しくなり、広州市では1時間に50ミリという記録的な雨量になるなど、11日午後1時までに295ミリの雨を記録しました。このため京畿道東部とソウルで道路の一部が冠水して車が通れなくなったほか、河原などでキャンプをしていた人たちが孤立し、消防レスキュー隊によって救助されました。雨雲はその後、南下し、11日午後は忠清南道から全羅道を中心に激しい雨を降らせています。

・韓国外換銀行が公示した11日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、919ウォン29銭で、前日に比べて、7ウォン28銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1014ウォン80銭で、前日に比べて、10銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2297.29で、前日より42.70ポイント上昇しました。

・11日のソウルは曇り時々雨、午後3時の気温は26度5分でした。12日は全国的に北太平洋高気圧の圏内に入り、晴れ時々曇りの天気となるでしょう。12日の朝の予想最低気温は23度から25度、日中の最高気温は29度から33度という予報です。

8月10日水曜日

・パイロットによるストライキが25日間も続いているアシアナ航空の労使に対して、政府は10日、労働関係調整法にもとづく緊急調整権を発動しました。金デファン労働部長官は、「アシアナ航空の労使交渉が自主的に妥結することを待ってきたが、争点に対する意見のへだたりに歩み寄りがみられる可能性なく、緊急調整権を発動する」と述べました。政府の緊急調整権の発動を受けて、アシアナ航空のパイロット労働組合は、11日午前10時、ストを行っていた忠清南道ソンリ山のユースホステルを離れ、ソウルに向う方針を明らかにしました。緊急調整権が発動されたことで、ストライキ中のパイロットは業務に復帰しなければならず、30日間の調整期間中はストライキが禁じられます。この期間中に政府の中央労働委員会の仲裁を行って、さらに打開策を講じることになります。組合のストに対して政府が緊急調整権を発動したのは69年の大韓造船公社、93年の現代自動車に次いで3度目となりました。この期間中、アシアナ航空、貨物運送、観光会社など関連会社が被った被害額は合わせて4000億ウォンを超えました。

・アメリカのブッシュ大統領は9日、「北韓は核兵器開発計画について真実を語らなかった」として、イランに認めた核の平和利用を北韓には容認できないという考えを示しました。ブッシュ大統領は休養先のテキサス州のクロフォード牧場で「イランを疑いながらも、イランには原子力の平和利用を認め、北韓には認めない理由は何か」という記者の質問に対して「北韓は状況が違う。北韓の場合、韓国から電力を支援するという提案があった。北韓が核兵器開発計画を断念し、十分な透明性と国際社会による検証が確保されれば、電力支援は合理的なものだと思う」と述べました。

・アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は9日、銀行同士で資金をやりとりする際の目安となる短期金利(FF金利)の目標水準を0.25%引き上げて、3.5%とすることを決めました。これによって韓国の政策金利のコール金利は3.25%と、アメリカに比べて0.25%低くなるという金利の逆転現象が起き、その対応策が求められることになりました。韓米間の金利の差は今のところ0.25%に過ぎませんが、アメリカは来年にかけて次第に金利を引き上げていくものとみられ、長期的には1%まで金利が開く可能性があるとみられています。アメリカの金利が高くなりますと、現在、韓国にある資本がアメリカに流出する恐れがあり、それを防ごうとアメリカとの金利に合わせて韓国のコール金利を引き上げますと、ローンの負担で消費が低迷し景気回復が遅れる恐れがあります。これについて韓国銀行は景気回復の兆しがはっきりしていない状況での金利の引き上げに難色を示していることから、韓国のコール金利はこのまま据え置きになる可能性が高く、韓米間の金利の差についての政府の対応が求められています。

・金大中政権の4年間も国家情報院による盗聴が行われていたとする国家情報院の発表について、金大中前大統領は「惨たんたる気持ちだ」という心境を示しました。金大中前大統領のチェ・ギョンファン秘書は9日、「金泳三政権の際の盗聴はうやむやになって、金大中政権は濡れ衣を着せられており、本末転倒だ。この事件の本質は1997年の大統領選挙の際、金大中当選を妨害しようとした盗聴チームの工作内容を明らかにすることだ。今回の発表は違法な盗聴の最大の被害者の金大中前大統領が加害者になっている」と、不快感を表しました。チェ・ギョンファン秘書はまた「金大中前大統領は在任中に4人の国家情報院長に対して盗聴しないよう指示しており、4人の経歴からみて盗聴していなかったと信じている」と述べました。

・韓国が日本の植民統治から解放されて今年で60年になるのを記念して、今月14日から17日までソウルで開かれる8・15民族大祝典の日程などが決まりました。それによりますと、公式の参加団は韓国側から400人、北韓から200人、海外の同胞150人の合わせて750人です。北韓代表団の200人は14日午前、仁川空港に到着し、海外同胞は12日から国別に韓国入りすることになっています。主な日程をみますと、14日午後、ソウルワールドカップ競技場で南北代表団が出席して開会式を行った後、南北親善サッカー試合を行い、15日には世宗文化会館などで芸術公演が行われます。16日には民族大祝典の閉会式と女子の南北親善サッカー試合が行われ、17日午後、北韓と海外同胞の代表団は帰路に着きます。

・傘下の大宇グループに対して27兆ウォンもの粉飾決算を指示した疑いで起訴された大宇グループの金宇中前会長に対する初公判が9日、ソウル中央地方裁判所で行われました。この公判で金宇中被告は「予測できなかった外貨危機で財務諸表を事実どおりに作成できず、粉飾決算することになった。私の指示で行われたものだ」と、粉飾決算への指示をほぼ認めました。しかし大宇グループがイギリスの金融法人を利用して財産を海外に逃避させようとした疑いについては「イギリスの金融法人は海外資金の効率的な運用のための組織だった」として否定しました。初公判には大宇グループの関係者ら200人が傍聴席を埋め、公判が始まる前に金宇中被告は「国民にご心配をかけて申し訳ない。国家経済に寄与するために一所懸命働いたが、司法の審判を受けることになって残念だ」と述べました。

・北韓の白頭山観光に出かけた韓国人14人が9日、中国側でバスの衝突事故にあい、重軽傷を負ったと、中国の新華社通信がインターネットで10日報道しました。それによりますと、9日午前8時半頃、中国吉林省 延辺朝鮮族自治州で 白頭山観光を終えた韓国人を乗せた観光バスと、黒龍江省のナンバープレートをつけたほかのバスが衝突しました。この事故で韓国人14人を含めて49人がけがをし、このうち韓国人1人は首に重症を負いましたが、他の人たちは軽いけがで、延吉市の病院で手当てを受けました。

・去年の韓国のGDP=国内総生産は世界で11番目だったことが分かりました。統計庁が10日まとめた「統計でみた世界の中の韓国」によりますと、去年の韓国のGDP=国内総生産は6801億ドルで、世界で11番目でした。輸出は世界で12位、輸入は13位、1人あたり国民所得(GNI)は1万4162ドルで世界の30位でした。また人口100人あたりのインターネット利用者は61人で世界で3位でしたが、携帯電話の加入率はハンガリー、オーストラリアなどに押されて世界の30位に下がりました。一方、船舶の建造量では3年連続1位を守っていますが、電子製品の生産額では中国に追い越されて世界の4位、自動車の生産量は6位でした。

・韓国のインターネット人口が3200万人を超え、また利用スタイルも多様化していることが分かりました。情報通信部は韓国インターネット振興院とともに、全国の6歳以上の1万7000人を対象にインターネットの利用を調べたところ、インターネットを利用している人口は、全体人口の72%にあたる3257万人と推定されることが分かりました。、またインターネット・ショッピングの経験は48%、インターネット・バンキングは34%と、インターネットの利用スタイルが日常的なコミュニケーション活動だけでなく経済活動にまで広がっていることが分かりました。

・大韓医師協会は南北医療協力事業として病室用のベッド500セットを平壌赤十字病院に送ることになりました。ベッドセットは11日、北韓の南浦港に向けて仁川港を出港します。平壌赤十字病院は北韓最大の総合病院ですが、去年、火事が起きてベッドが焼け、ベッドが不足した状態になっています。

・京畿道平澤市に住む農民が個人で北韓にコメ80トンを贈りました。京畿道平澤市に住む洪ハンピョさん(73歳)は、10日、自分の田んぼで収穫したコメと購入したコメ合わせて80トン、金額にして1億6000万ウォンを24トン積みトラック4台に載せて、陸路で北韓に送り込みました。洪ハンピョさんは、「1984年の水害の際に北韓が贈ってくれたコメで家族が1カ月以上も生活できました。これはその時の恩返しです」と述べました。農民が個人で北韓にコメを支援したのはこれが初めてです。

・在日2世から日本に帰化し、去年参議院議員になった白眞勳さん(46)が東京で行われるKBS第1テレビの「全国ノレチャラン(全国のど自慢)」に出演して韓国歌謡を歌うことになりました。KBSの「全国のど自慢」は、今月15日に東京の日比谷公会堂で収録が行われますが、7日、予選が行われて、出場する22組が決まり、この中に白眞勳さんが入りました。 KBSの「全国のど自慢」の東京公演は日本人と在日韓国人を対象に、韓国解放60周年を記念して行われるもので、予選には150組が参加しました。出場が決まった22組の中には日本人の6組も入っています。この模様は日本のお盆にあたる9月19日、秋夕の日に放送されます。

・韓国外換銀行が公示した10日の為替レート、日本の円100円は、912ウォン1銭で、前日に比べて6ウォン42銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1014ウォン70銭で、前日に比べて1ウォン80銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2255.09で、前日より9.39ポイント上昇しました。

・10日のソウルは曇り時々雨、午後3時の気温は27度1分でした。11日は全国的に雲りのち雨、午後に南部地方から晴れてくるでしょう。11日の全国の予想最低気温は22度から25度、日中の最高気温は27度から31度という予報です。

8月9日火曜日

・野党のハンナラ党、民主労働党、民主党、自民連の4党の国会議員145人は、旧安全企画部とこれに続く国家情報院の不法盗聴事件の真相究明のための特別検事制法案を共同発議し、9日、国会に提出しました。この法案は、特別検事が時効が過ぎた事件でも、徹底的に調べて結果を公表するとともに、不法盗聴テープの内容の中で法律に違反していることが確認される場合は、通信秘密保護法にかかわる内容でもこれを公開するように規定しています。また事件の重大性を考慮して、特別検事1人、特別検事補6人、捜査官60人以内の通常の3倍程度とし、捜査期間も最長180日まで延長できるようにしています。野党4党が提出する特別検事制法が国会の本会議で可決された場合、98年に最初に特別検事制が導入されてから7回目になります。

・一方、与党ウリ党も9日、旧安全企画部による不法盗聴テープの公開範囲を第3の機関の判断に委任することを骨子とした特別法案を単独提出しました。

・民主労働党は、9日、旧安全企画部による盗聴テープの公開のための法的根拠をつくる特別法を所属議員10人の署名で国会に単独提出しました。民主労働党は、9日、国会に提出した特別法案は、公開の主体を「保有機関の長」と規定し、特別検事法が制定された場合は特別検事が、特別検事法が制定されない場合は、検察総長が、盗聴資料の内容の公開を決めるようにするとともに公開対象と内容をはっきりと明記しました。

・与党ウリ党の丁世均院内代表は、安全企画部やこれに続く国家情報院の秘密盗聴事件についての特別検事制導入のため野党が要求している8月臨時国会の召集について、考慮していないと述べました。

・金大中政権時代に国家情報院は、青瓦台の構内電話まで随時、不法に盗聴し、現政権の初代国家情報院長の高泳ジェさんも、金大中政権が組織的に盗聴を行っていたことを知っていたはずだと証言する人が出ています。

・盧武鉉大統領が8日の記者会見で、金大中政権時代の4年間も国家情報院による盗聴が行われていたとする国家情報院の発表は、政治的意図があってのものではないと述べたことについて、金中大大統領の派閥で作られている民主党は、「盧武鉉政権が発足直後、金大中政権が行った北韓への送金問題に特別検事制を導入したことと、同一線上で行われた」として批判しました。

・民主党の韓和甲代表は、金大中政権時代でも国家情報院による盗聴が行われていたとする疑惑について、8日、ラジオ番組に出演し、「2003年3月に盗聴が中止されたのならば、それは金大中政権の功績だ。現政権がまるで自分たちの功績のように話をし、今になって発表することは政治的に悪用しようという意図に他ならない」として強く批判しました。そして全羅南道の高興・宝城選出の申仲植議員がウリ党を脱退しようとしていることに関連して、韓和甲代表は、「申仲植議員だけでなく、全羅道出身の議員は、恐らく集団でウリ党を脱退することになるだろう」と述べました。申仲植議員は、次の大統領候補になることが見込まれる高建前国務総理についていくため、近くウリ党を脱党するとされています。

・検察は、国家情報院による盗聴事件の捜査対象が金大中政権時代にまで拡大したことから、これまでの公安2部以外に、特捜部にまで捜査チームを大幅に拡大することになりました。

・安全企画部の秘密盗聴事件を捜査中のソウル中央地方検察庁の盗聴捜査チームは、9日、三星グループ副会長の李鶴洙構造調整本部長を参考人として出頭を求め、取り調べを行っています。

・情報通信部は、携帯電話は盗聴される可能性があることを初めて認めました。情報通信部はこれまで携帯電話の盗聴は、理論的には可能だが、現実的には不可能だとする立場をとってきました。しかし実際には携帯電話の盗聴が行われていたことが国家情報院によって事実上、公開され、新しい盗聴技術が使われている可能性が出てきました。このため情報通信部は、専門家らに依頼して事実確認を始めました。

・国家情報院による盗聴事件が波紋を広げている中で、ハンナラ党の李会昌前総裁が2002年の大統領選挙当時、盗聴防止のため使用していた盗聴防止用の特殊な携帯電話が8日、公開されました。李会昌前総裁の側近は、「李会昌前総裁と側近は、大統領選挙の実質的な運動が始まった2002年3月頃から韓国の携帯電話メーカーが開発した秘話装置つきの携帯電話およそ10個を使った。この側近はまた、「この会社は秘話装置つきの携帯電話の発売を前に、サンプル100個を政界に提供した。当時、民主党候補だった盧武鉉大統領もこの電話を20個ほど使っていたと聞いている」と話しています。

・アメリカ政府は、8日、北京で行われていた第4回6カ国協議について、「重要な進展」または、「かなりの進展」があったと評価し、今月下旬に再開される予定の会談の展望を「依然として楽観的にみている」と述べました。

・小泉首相が進めていた郵政民営化法案が8日の参議院で否決されたことで小泉首相が衆議院を解散し、来月11日に総選挙を行うとしていることについて、韓国では韓日関係や日朝関係に及ぼす影響について関心が寄せられています。統一研究院のペジョンホ研究員は、「韓国や中国の反発にもかかわらず靖国神社参拝を強行してきた小泉首相の強引な政治で、歴史問題などをめぐって韓日関係がより一層ギクシャクした側面がある。民主党や、自民党内の周辺国との関係を重視する人物が総理になった場合、韓日関係や北韓の核問題の交渉にも有利になるのではないか」とする見解を示しました。

・ネチズンの40%は、日本の軍国主義への回帰を憂慮しており、85%が親日派といわれる日本の統治時代の日本への協力者の清算に賛成しているという調査結果が出ました。

・日本の植民地支配からの解放60年になる8月15日の光復節に政府が行う予定の特別赦免430万人の中に、2002年の大統領選挙の際の不法選挙資金事件にかかわった政治家の大半が含まれている模様です。

・韓国の時計メーカーが、北韓の開城工業団地で作る「統一の時計」を、盧武鉉大統領と金正日国防委員長に贈る計画を進めており関心を集めています。

・韓国の未婚の男性10人のうち6人以上は、北韓の女性との結婚を考えたことがあることが分かりました。ある結婚情報会社が全国の未婚男女489人を対象にアンケートした結果、男性は67.8%が「チャンスがあれば北韓の女性と結婚したい」と答えています。また「魅力を感じる北韓の女性がいるか」という質問には、66.9%が「いる」と答え、韓国の携帯電話のコマーシャルに出演している北韓の舞踊家チョ・ミョンエさんが50.6%とトップになりました。

・韓国外換銀行が公示した9日午後3時の為替レート、日本の円100円は905ウォン59銭で、前日より1ウォン19銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1012ウォン90銭と、前日より3ウォン10銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2245.70で、前日より28.27ポイント上昇しました。

・9日のソウルは雨のち曇り、午後3時の気温は、27度3分でした。10日は全国的に北太平洋の高気圧のへりにあたって雲が多く、にわか雨の降る所が多い見込みです。 10日の全国の朝の予想最低気温は、21度から25度、日中の最高気温は、29度から33度の予報となっています。

8月8日月曜日

・北京で行われた4回目の6カ国協議はいったん休会し、今月末に再開することになりましたが、参加国は、韓半島の平和協定体制を構築するため別の関係国フォーラムを作ることで合意したと、複数の協議関係者が7日、明らかにしました。韓国政府の関係者は、「これは現在の休戦協定を平和協定に切り替えるため、韓国、北韓、アメリカ、中国の4カ国が公式に論議を始めることに合意したことを意味する」と話しており、注目を集めています。休戦協定は1950年に始まった韓国戦争が1953年に終結した際に、アメリカを中心とした国連軍と北韓軍・中国軍の間で結ばれたもので、この時、韓国はあくまで戦争を続けるべきだとする李承晩大統領の反対で署名には加わっていません。この休戦協定を平和協定に替える問題は、韓国駐留アメリカ軍とも深い関わりがあることから、アメリカがこれに応じるということは、韓半島対策や北韓対策の大きな変化につながることになります。

・6カ国協議のアメリカ首席代表、ヒル国務次官補は、7日、「今度の協議で北韓は、核の平和利用と軽水炉の建設の再開を合意文書に盛り込むことを主張し、難航した。とくに軽水炉問題は議題になっていなかったうえ、他の参加国も軽水炉問題を議題とすることを望まなかった」と述べ、軽水炉建設の再開が今度の協議の最も大きな難題であったことを明らかにしました。

・盧武鉉大統領は、8日、金大中政権の4年間も国家情報院による秘密盗聴が行われていたとする国家情報院の発表は、政治的な意図によるものではないかとする指摘があることについて、「陰謀や政治的意図は全くない。この事実が公開されたのは私が故意に暴いたのではなく、自然に明るみに出たものだ」と述べました。そして盧大統領は、不法盗聴テープの公開については、「捜査することと、公開することは別問題だ」として、国会が特別法を作って法律にもとづいて処理しなければならないと主張しました。また現政権でも盗聴が行われているのではないかとする野党側の指摘については、「検察の捜査の結果をみたうえで、信頼できなければ特別検事制を導入するか国会法にもとづく国政調査を行えばいい」と述べました。

・与党ウリ党は、8日、秘密盗聴事件の真相究明のため、盗聴テープの内容をどこまで公開するか、そのレベルを決める「第3の検証機関」を作ることにし、活動期間を最長1年とすることを決めました。

・泳三政権時代の安全企画部に続いて、金大中政権でも国家情報院が秘密盗聴を行っていたとする事件を調べるため、ウリ党が特別法による「第3の委員会」を設置する方向で調整しようとしていることについて、ハンナラ党は、「第3の機関」は、現政権の思惑どおりに運用されることが明らかであり断固として反対するとする姿勢を示しました。

・政府は、今年の光復節前後に公開することにしていた1965年の韓日基本条約の外交文書を今月29日に一般に公開することを決めました。政府関係者が、8日明らかにしたところによりますと、韓日基本条約に関する外交文書156冊についての検討作業が終わり、一般に公開するためのマイクロフィルムを作る作業を行っているということです。

・パレスチナに韓国の代表事務所が開設されることになりました。外交通商部のペ・ヨンハン広報管理官が、8日、記者団に発表したところによりますと、「設置されるのは、エルサレムから北へ約15キロの所にあるパレスチナ自治区のラマラで、イスラエル大使館の公使が代表を兼ねることになり、常駐はしない」ということです。

・アシアナ航空のパイロットによる組合と会社側との交渉が事実上、決裂し、政府は近く、労働関係調整法にもとづく緊急調整権を発動する見通しとなりました。ところでアシアナ航空は、パイロット組合によるストライキが長期化していることから、仁川−熊本、仁川−宮崎、 釜山−福岡、済州−福岡の4つの日本路線とともに、ニューヨーク、サンフランシスコ、フランクフルトなど7つの路線52便を欠航することにし、8月末までに合わせて16路線、314便を欠航させる方針です。

・光復60周年を前に、旧日本軍のための従軍慰安婦問題の解決を求める最大規模の集会が開かれます。市民団体の挺身隊問題対策協議会は、10日水曜日の午前、日本大使館前で、全国の慰安婦被害者や市民ら1000人あまりが参加する水曜集会を開く計画です。

・今から15年後の2020年には、韓国が日本の次に平均寿命の長い国になるという見通しが出ました。国連が、主要国の平均寿命を分析した資料によりますと、韓国人の今年の平均寿命は、77.9歳で、82.1歳の日本、79歳のイタリアよりは短いですが、77.5歳のアメリカよりは長寿です。さらに2020年になりますと、韓国は平均寿命が81歳となり、80.4歳のイタリアを抜いて、日本に次ぐ世界で2番目の長寿国になる見通しだと国連の資料は分析しています。

・現代グループは、北韓事業の事実上の司令塔の役割をしてきた現代峨山の金潤圭副会長の個人的疑惑を内部監査で突き止めたとして、金副会長に辞任を求めていることが7日、明らかになりました。金副会長の不正が明るみに出た金剛山観光事業は、政府の予算が投入された事業だけに波紋が予想されています。現代グループは、金潤圭副会長に対して辞任するよう求めていますが、場合によっては検察の捜査が避けられない見通しです。

・北韓の最高人民会議常任委員会が、最近、「北南経済協力法」を制定し、南北経済協力の活性化に向けた制度的枠組みを設けたことが分かりました。

・国際的な原油高が続いている中で、ソウル市は、エネルギーを節約するために10日から市内一部の区間の街路灯を2つに1つは消すことになりました。自動車専用道路の場合は、街路灯4000個のうち半分を消して、年間で240万キロワットの電力を節約する計画です。

・7日終了した東アジア連盟サッカー大会で韓国が、3試合で1点しか入れることができず、2引き分け1敗の最下位という不名誉な成績を出したことに対して、大韓サッカー協会のホームページの掲示板には、ボンフレレ監督に対する更迭を要求するサッカーファンの非難のメッセージが殺到しました。サッカーファンは、ボンフレレ監督の戦術不足や選手掌握能力のなさを指摘しており、大韓サッカー協会は、来年のドイツワールドカップ大会に備えてどうするのか、判断を迫られています。

・韓国外換銀行が公示した8日午後3時の為替レート、日本の円100円は、904ウォン40銭で、先週金曜日に比べて、2ウォン81銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1016ウォンで、先週金曜日に比べて2ウォン10銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2217.43で、先週金曜日より0.21ポイント下落しました。

・8日のソウルは雨のち晴れ、午後3時の気温は、29度2分でした。9日は、全国的に気圧の谷の影響で雲が多く、一時雨の降る所があるでしょう。9日の全国の朝の予想最低気温は、22度から25度、日中の最高気温は26度から31度の予報となっています。

8月6日土曜日

・北京で開かれている6カ国協議は、6日、12日目に入り、北韓とアメリカが午前中、2国間交渉を行いました。協議を始める前に、アメリカ首席代表のヒル次官補は、「これ以上、進展がなければ北京にいる意味がない。6カ国協議をどうやって終了するかについて方法を考えなければならない」と述べました。ヒル次官補はまた「北韓との協議が終わってホテルに戻ったら、いつ北京を離れるかについて話せるだろう」として、進展がなければ合意文書をまとめずに休会、または会談を終了することもありうることを示唆しました。

・金大中政権の派閥で作られた民主党の韓和甲代表は、6日、金大中政権でも4年間、盗聴が行われていたとする国家情報院の発表について、「政治的意図が込められている」という見解を示しました。韓和甲代表は、6日、MBCのラジオ番組に出演して、「国家情報院の発表に政治的意図があると思うか」という司会者の質問に「そのように推測している」と答えましたが、「与党が政界再編の意図で行ったと思うか」という質問については、「そこまでの情報は持っていない」として慎重な姿勢を示しました。しかし韓和甲代表は、「国家情報院の発表は、今後の方向と反省も含まれていたが、現政権は盗聴をしていないことを強調するものだった。現政権も時間が経った後で、必ず確認する必要がある」と主張しました。

・ハンナラ党の不法盗聴根絶特別機構の権寧世委員長は、6日、金大中政権末期の2002年3月まで携帯電話の盗聴が行われていたとする国家情報院の発表について、「盧武鉉政権発足後の2003年春まで携帯電話の盗聴が行われていたという情報を数え切れないほど聞いた」と述べました。権寧世委員長は、「国家情報院は、不法盗聴を中止した背景のひとつが、政界で論議を呼び起こしたからだと主張しているが、実際はその7カ月後からだった。現政権では盗聴をしているのかいないのか、はっきりした言及が必要だ」としています。ハンナラ党の権寧世委員長はまた、ウリ党の文喜相(ムン・ヒサン)議長が、国会議員に落選した間に就任していた国家情報院企画調整室長の時に携帯電話の盗聴装置が開発され、多くの人が盗聴の運用にあたっていたので、人事と予算を担当していた文議長が何も知らなかったのではすまないとしています。

・金大中政権時代にも国家情報院による不法な盗聴が行われていたとする発表が出たあと、李会昌前ハンナラ党総裁は、5日、「私は盗聴によって政治的陰謀を受けた最も大きな被害者だ」と述べたと、李会昌前総裁の元側近が伝えました。オンラインニュースの「オーマイニュース」によりますと、李会昌前ハンナラ党総裁は、盗聴記録が李総裁にとって不利にねつ造されたものが多かったと話しているということで、たとえば、マスコミがこのほど公開した三星グループ幹部と中央日報社長の会話盗聴内容でも、三星自動車による起亜自動車の買収を支援すると発言した人物が当時、大統領選挙の野党候補だった金大中氏であるにもかかわらず、李会昌氏だとねつ造したことが代表的なケースだとして、強い不快感を示したということです。

・日本の広島・長崎に投下された原子爆弾で被害にあった韓国人839人の位牌が祭られている慶尚南道陜川郡の原爆被害者福祉会館で6日、慰霊祭が行われました。慰霊祭には、ハンナラ党の金榮コ議員や、陜川郡の沈義祚郡守をはじめ、原爆被害者や遺族ら250人が出席し、追悼のあいさつや僧侶の読経、ボランティアの学生たちの追悼の歌の後、献花をしました。遺族や関係者の間からは、原爆被害者に対する韓国政府の積極的な支援を要請する声が相次ぎました。

・韓国人の52%は核兵器の保有に賛成していることが世論調査の結果、明らかになりました。韓国の東亜日報と日本の朝日新聞が、原爆投下60年の今年、韓国、日本、中国、アメリカ、ドイツ、フランスの6カ国の国民7013人を対象に7月6日から20日間、電話や訪問調査を行った結果、核についての認識は、歴史的な経験や核兵器の保有いかんによって大きな隔たりがありました。まず、核を持っていない国民に核兵器の保有についての意見を聞いたところ、韓国人は賛成が52%、反対は43%と、賛成がやや多い結果となりました。しかし日本人は86%が反対しており、ドイツ人も93%が核の保有に反対しました。その理由としては、「国際社会でより強い政治的影響力が持てる」という意見が63%、「核兵器を保有すれば他の国からの攻撃を防ぐことができる」が62%でした。

・韓国と北韓が、自国の港を出入りする相手側の船を自国の船と同じ扱いにすることを骨子とした「南北海運合意書」が5日、発効しました。この合意は、去年6月、平壌での南北経済協力推進委員会で調印したことによるもので、海洋水産部によりますと、南北海運合意書と付属合意書が、5日から発効したため、韓国の釜山港や北韓の南浦港など7つの港との間の航路を運航する双方の海運会社は相手の海事当局から運航許可書をもらえば自由に運航ができるようになります。

・光復60年を記念するイベントとして韓国人女性33人が、ウルルン島から独島までをリレーで泳いで渡りました。この女性33人は、ウルルン島と独島との間、87.4キロを泳いで渡るため5日午前9時、ウルルン島のトドン港を出発し、一人が2キロから3キロを泳いだあと交替する方法で徹夜で泳ぎ続け、予定より9時間早く、21時間で泳ぎぬいて、6日朝6時、無事、独島に着きました。

・サッカーの韓日戦が7日夜、大邱で行われます。この試合は、韓国、北韓、日本、中国の4カ国の男女サッカーチームが参加して、先月31日から開かれている東アジア連盟サッカー大会の最終日の試合です。男子サッカーの韓日戦は、2003年12月の東アジア連盟サッカー大会での引き分け以来、1年8カ月ぶりで、歴代戦績は、韓国が38勝11敗18引き分けで大きく勝っています。

・読売ジャイアンツで活躍したことのある趙成民投手が、韓火(ハンファ)イーグルズの2軍に入団してから、5日、初の試合に臨んで勝利投手となりました。趙成民投手は、2002年8月に、日本の読売ジャイアンツを退団した後、韓国に帰国して、新人ドラフトの申請をしましたが指名を受けることができず、今年5月初めに、韓火イーグルズの2軍に入っていました。

・6日は、土曜日のため取り引きはありません。前日5日の終値は、日本円100円が907ウォン21銭で、アメリカドル1ドルは 1013ウォン90銭でした。韓国株式市場も取り引きはありません。

・6日のソウルは晴れ、午後2時の気温は、34度でした。7日も引き続き全国的に晴れの空模様で、所によって一時にわか雨が降るでしょう。7日の全国の朝の予想最低気温は、22度から25度、日中の最高気温は、29度から34度の予報です。

8月5日金曜日

・北韓の核問題の解決をめぐる北京での6カ国協議は5日、11日目に入り、各国は、共同合意文作りに全力をあげていますが、北韓は、核兵器と核兵器開発計画を放棄する見返りとしての補償や援助の時点を明記するよう求めていると、「ロシアの声」放送が5日、伝えました。それによりますと、北韓は、合意文の草案に補償や援助の日付など具体的な条項がないとしてこのように要求しているということです。

・金泳三政権当時の安全企画部が行っていたとされる政界、財界、マスコミ幹部らの会話の盗聴は、金大中政権発足4年後の2002年3月まで続けられていたことが明らかになりました。 また安全企画部とそれに続く国家情報院は、「技術的に不可能だ」と主張してきた携帯電話の盗聴も行っていたことが新たに確認されました。金昇圭国家情報院長は、5日、安全企画部による盗聴事件の捜査の中間発表を行う前に、国民に対する謝罪声明を読み上げました。この中で金昇圭国家情報院長は、「過去の時代の盗聴の実態を国民の前で告白するにあたって、大きなちゅうちょと悩みがあったが、この際、真実を報告すべきだとする合意に達した。今後は二度とこうしたこうがないよう特段の措置をとるつもりだ」と述べるとともに、検察の捜査にも積極的に協力する考えを示しました。

・国家情報院は、5日、旧安全企画部による秘密盗聴事件について、盗聴チームに関連していた安全企画部や国家情報院の職員43人について調べた結果をもとに、中間捜査結果を発表しました。それによりますと、秘密盗聴チーム「ミリム」は、情報収集の科学化方針によって1991年9月に5人のメンバーで発足しました。この「ミリム」は、金泳三政権に入った1993年7月の組織改正でいったん解体されましたが、翌1994年6月に、3人のメンバーで再発足し、97年11月までの3年5カ月間、与党内部の動向や、大統領側近、李会昌氏らの動向を盗聴していたということです。そして金大中政権になった1998年4月、正式に解体したということです。

・検察は、金泳三政権当時、安全企画部秘密盗聴チームのコン・ウンヨンチーム長の自宅から押収した盗聴テープ274本については、内容を公開せず、捜査資料としても利用しない方針を最終的に決めました。

・青瓦台の文ジェイン民政担当首席秘書官は、盧武鉉政権に入ってからは不法な盗聴は一切行っていないと、語りました。

・野党ハンナラ党の李ジョンヒョンスポークスマンは、5日、金大中政権時代も盗聴が行われていたとする国家情報院の発表を受けて、「歴代政権だけでなく、現政権の盗聴疑惑についても国会による国政調査と特別検事制を導入する必要がある」と主張しました。

・民主労働党の趙承洙議員は、1945年8月の広島、長崎に投下された原爆で被害を受けた韓国民を支援する内容の「原爆被害者真相究明と支援特別法案」を4日、22人とともに国会に提出しました。この法案は、国務総理傘下に15人の国会議員からなる「原子爆弾被害者支援委員会」を設置して、被害者やその子どもたちの被害、生活の実態などを把握して、医療、生活支援を行うことを盛り込んでいます。

・韓国とシンガポールは4日、ソウルの外交通商部庁舎で、FTA=自由貿易協定に正式に署名しました。これで韓国が結んだFTAは、南米チリに次いで2つ目となりました。

・先月20日、江原道東海市の陸軍部隊の海岸歩哨所で発生した男性3人組による小銃2丁と実弾30発の強奪事件で、5日、容疑者3人が警察に逮捕され、銃なども回収されました。

・韓国初の商用衛星「ムグンファ1号」が、アメリカ・フロリダ州のケープ・カナベラル宇宙基地から打ち上げられてから 5日で、ちょうど10年を迎えました。韓国は、科学実験用の低軌道衛星「アリラン」と「ウリピョル」を打ち上げたあと、1995年に、商用衛星の「ムグンファ1号」の打ち上げに成功し、世界第22位の衛星保有国となっていました。また衛星の保有数では、6月現在、「ムグンファ1号、2号、3号」の3つを保有しており、世界の20位に上昇しました。

・今年5月以後、中国を訪問する外国人観光客は、韓国人が最も多いことが分かりました。中国国営の新華社通信によりますと、これまで1位だった日本人観光客は今年5月以後、次第に減ってきたため韓国人観光客が1位を占めているということです。

・職場で能力を認められ、いくら昇進が早くても休暇が取れないほど忙しい異性は、配偶者としてはあまり喜ばれないというアンケート調査の結果が出ました。

・平壌の実業チームが中心となるプロサッカー球団が結成され、韓国のKリーグに加わるものとみられています。韓国プロサッカー連盟のクァク・ジョンファン会長は4日、中央日報の取材に対して、「早ければ年内に平壌プロサッカーチームが結成される見込みだ」と述べました。クァク会長によりますと、ここ数ヶ月間に北韓の責任ある当局者との間で原則的な合意をみており、韓国の13の球団主とも協議して、加盟について最終的な調整を行っているということです。平壌プロサッカーチームが結成され、Kリーグに加わりますと、来年から参加する予定の慶南プロサッカーチームを含めてKリーグは全部で15チームに増えます。

・韓国外換銀行が公示した5日午後3時の為替レート、日本の円100円が907ウォン21銭で、前日より3ウォン16銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1013ウォン90銭と、前日より2ウォン30銭のウォン安でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2217.64で、前日より41.80ポイント下落しました。

・5日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、32度9分でした。6日は全国的に北太平洋の高気圧のへりにあたって雲が多く、済州島は北上している台風9号の間接的な影響を受けることになる見込みです。6日の全国の朝の予想最低気温は、22度から25度、日中の最高気温は、29度から33度の予報となっています。

8月4日木曜日

・北京で開かれている北韓の核をめぐる6カ国協議は、北韓が核放棄についての草案の受け入れをしぶっているため調整が続けられています。6カ国協議は3日、アメリカと北韓が中国を介して交渉をしましたが、核の平和利用などをめぐって合意をみることができませんでした。協議は4日で10日目を迎え、多角的な2国間交渉が行われましたが、北韓は中国が2日まとめた4回目の草案について、全般的な受け入れに難色を示している模様で、北韓が受け入れを表明すれば、全体会議が開かれる段階となっています。これについてアメリカのヒル首席代表は4日朝、「中国が出した草案については北韓を除いた5カ国がすでに合意しており、われわれは北韓の答えを待っている」と述べました。また韓国のソン・ミンスン首席代表は、「北韓が答えを出すまで、今回の会議は終わらせることはできない」と話しています。

・韓国の研究チームが世界で初めて犬のクローンを誕生させることに成功しました。ソウル大学獣医学部の黄禹錫(ファン・ウソク)教授と李ビョンチョン教授は猟犬の一種のアフガン・ハウンド2匹を幹細胞複製の技術で誕生させることに成功したと4日発表しました。発表によりますと、研究チームは生後3年のアフガン・ハウンドの耳から体細胞を取り出し、体細胞を他の犬から採取した核を取り除いた卵子の中に移植させた後、培養過程を経て、レトリーバーの代理母の子宮に移植させることで妊娠に成功し、今年4月と5月にそれぞれ1匹ずつ生まれました。そのうち1匹は肺炎で死亡しましたが、もう1匹はソウル大学の中で元気に飼育中です。この研究成果は特許出願されるとともに、4日発刊された世界的な科学雑誌「ネイチャー」に掲載されました。クローンの動物は、1996年にイギリスでクローンの羊が誕生して以来、世界各国で乳牛やヤギ、豚、馬などを使った幹細胞複製に成功していますが、犬は初めてです。

・アシアナ航空のパイロットによるストライキが4日で19日目を迎え、被害が大きくなっていることから、金大煥(キム・デファン)労働部長官は3日、「今週末までに労使の間で妥結できない場合は、政府が緊急調整権を発動するなどの対策を講じる」と述べ、事態解決のために政府が介入する意思を示しました。金大煥労働部長官は3日午後の記者会見で、「アシアナ航空のパイロット組合のストライキで、労使がいまだに意見の歩み寄りをみることができず、ストライキが長期化して、国民と国の経済に及ぼす被害は耐えられない段階にまで達するものとみられる。このため政府は事態解決のために労使関係調整法にもとづく緊急調整権を発動するなど特段の対策を講じる」と述べました。これに対して、パイロット組合は声明を発表し、緊急調整権が発動されれば、大韓航空のパイロット組合と連帯してストライキを拡大する考えを示しました。しかし政府によって緊急調整権が発動されると、直ちにストライキを中止して、30日間はストライキができなくなります。一方、アシアナ航空のパク・チャンポム社長は4日、ストライキ後初めて、労働組合側と会い、交渉に入りました。

・ところで、アシアナ航空のパイロット組合によるストライキで、4日は、国際線110便のうちシンガポール、サンフランシスコ、シドニー、中国の桂林などの路線で、9便が欠航しましたが、日本路線で欠航はありませんでした。しかし国内線は171便のうち90便が欠航しました。

・円安ウォン高の現象がこのところ急に進み、この7年間で最大のウォン高となりました。日本の円と韓国のウォンとの為替レートは、今年初めの1月15日には日本円100円が1015ウォン08銭でしたが、1月終わり頃から1000ウォン台を割って900ウォン台に突入し、8月3日にはついに909ウォン12銭と、98年8月以来の910ウォン台を割り込むウォン高となりました。こうしたウォン高は、韓国から日本への輸出の際、利益幅が少なくなるほか、日本から韓国への観光客が円をウォンに交換する際、ウォンの受け取り額が少なくなります。

・南部地方に降った大雨で、これまでに10人が死亡、5人が行方不明になっています。南部地方は2日夜から4日未明にかけて、全羅北道扶安(プアン)郡で、354ミリの大雨が降るなど、全羅北道を中心に300ミリ前後の大雨が降りました。この雨で、全羅北道茂朱(ムジュ)郡で、土砂崩れで家屋が倒壊し、寝ていた夫婦2人が亡くなるなど、急流に流されたり車が川に落ちたりで、合わせて10人が死亡、5人が行方不明となっています。

・政府は2010年までに出生率を1.6にまで引き上げることを目標に国レベルの少子化対策をまとめていることが分かりました。韓国の出生率は、女性の晩婚化や結婚してもすぐには子どもを産まない傾向が進み、2003年の場合、1.19人となり、1.29人の日本をはじめ、アメリカ、フランス、イギリスなどの主な先進国と比べても低い水準にとどまっています。保健福祉部と財政経済部によりますと、韓国人口学会の調査結果にもとづいて算定したみた結果、現在の人口水準を維持するには出生率を1.8から2.3にまで引き上げなければならないが、今後、南北が統一して女性の割合が増えることを考えると、韓国だけで1.5から1.7のレベルまで引き上げればよいとしています。

・韓国を代表する歌手の趙容弼(チョー・ヨンピル)さんが今月23日、北韓の平壌で単独コンサートを行うことになりました。韓国人歌手が北韓で単独コンサートを行うのは、2002年9月に、女性歌手のイ・ミジャさん以来のことです。趙容弼さんは今年「ピル&ピース」というタイトルで、韓国全土10カ所のワールドカップ競技場で、コンサートを行っており、その延長として、来月23日、平壌市内のチョン・ジュヨン体育館で、1万人の観客の前で、単独公演を行うことになりました。

・韓国で行われいる東アジア連盟サッカー大会で4日、韓国と北韓の国家代表チーム同士の対決が行われ、男子は0対0で引き分け、女子は1対0で韓国が勝ちました。全羅北道の全州ワールドカップ競技場で行われた男子の韓国対北韓の試合は、93年10月のワールドカップアジア最終予以来、12年ぶりの南北対決となり、スタジアムは3万人の観客で埋まりました。試合は前半後半ともに韓国が多少押し気味に進めましたが、北韓はこれを防ぎ、結局、双方とも得点がないまま時間切れとなりました。観客は韓国だけを応援するのではなく、良いプレーに拍手を送って、南北を共に応援する言葉の「ウリヌン ハナダ、私たちは一つだ」という声を上げて応援していました。これで東アジア連盟サッカー大会で韓国は2引き分けの勝ち点2となり、北韓、中国に次いで3位となりました。韓国は7日夜、大邱ワールドカップ競技場で、日本と戦うことになっています。これに先立って、女子サッカーの南北代表による試合が同じ全州ワールドカップ競技場で行われ、韓国が後半31分に1点を入れ、1対0で北韓を破りました。南北の女子の国家代表チーム同士の韓国対北韓の試合で韓国が勝ったのは、90年の北京アジア競技大会で初の対決を行って以来15年目にして初めてです。北韓の女子代表チームは、FIFA=国際サッカー連盟のランキングで、アジア最高の7位です。これで韓国は6日の日本との試合で勝てば、自力で優勝が決まります。

・韓国と日本の友好促進のために両国政府が新設する韓日サッカー親善大使に、韓国を代表するストライカー、洪明甫(ホン・ミョンボ)選手(36)が任命されました。韓日サッカー親善大使は、今年6月の韓日首脳会談で、小泉首相が提案したもので、韓国は元韓国代表で、日本のJリーグでも活躍したことのある洪明甫さんが、日本は元日本代表の井原正巳さん(37)がそれぞれ選ばれ、来年3月末まで、サッカー関連の両国交流事業に参加することになっています。

・日本人のアイスホッケー選手が韓国チームに移籍することになりました。韓国のアイスホッケーチームの漢拏(ハルラ)ウィニアは3日、日本のコクドに所属している瀬高哲雄選手(25)を迎え入れると明らかにしました。

・韓国外換銀行が公示した4日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、910ウォン37銭で、前日に比べて、1ウォン25銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1011ウォン60銭で、前日に比べて、5ウォン7銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2259.44で、前日より8.14ポイント下落しました。

・4日のソウルは晴れ、午後3時の気温は32度ちょうどでした。5日は全国的に高気圧の圏内に入り、晴れの1日となるでしょう。5日の朝の予想最低気温は、21度から25度、日中の最高気温は29度から34度という予報です。

8月3日水曜日

・北韓の核兵器開発計画を断念させるための北京での6カ国協議は、3日、議長国の中国が示した4回目の草案をもとに、協議が行われています。中国が示した4回目の草案には▼北韓の核兵器の廃棄と検証、▼日本と北韓、アメリカと北韓の関係正常化、▼核の平和的な利用、▼北韓の体制の保証、▼韓国政府の北韓への電力供給、▼電力を供給できるようになるまでに重油を提供することなどが盛り込まれているものとみられています。この草案について、韓国を含めた5カ国は受け入れる方針を示した模様ですが、北韓はまだ考えを明らかにしていないということです。アメリカのヒル首席代表は3日午前、「全体的によい案で、最終案になるべきだ」と述べました。また韓国の宋旻淳(ソン・ミンスン)首席代表も3日「中国が示した修正案は、これまで必要とされたものと、関心があることをバランスよく反映させている。韓半島の非核化という目標に向けて各国がなすべきことを書きとめたもので、この案どおりに合意できれば非常に高いレベルの合意になる」と述べました。

・金泳三政権時代に、当時の安全企画部が財界・政界・マスコミの関係者の話を盗聴したテープをめぐって、与野党が特別組織を作ることや、特別検事制で対応することなどで対立を続けています。この問題について与党ウリ党は、特別法を制定し、民間の第3者機関を設けて、内容を審議する、しかし現行法ではこうしたテープを公開することができないので、特例的に公開を認めるように法律で定めたいとしています。これに対して、野党ハンナラ党は、第3者機関からテープの内容が漏れ、その機関が勝手な判断をする恐れがあるとして、9月1日からの通常国会に特別検事による捜査を求める法案を提出することにしています。他の野党の民主党や民主労働党は、原則的に特別検事による捜査に賛成の姿勢を示していますが、全部で8000本あるといわれるこれらのテープには、財界が政界に多額の不法な資金を渡したことが記録されているとみられていることから、この問題の処理をめぐる与野党の対立は複雑化する様相を見せています。

・日本の右翼的団体が靖国神社に参拝するよう呼びかける広告に東京の韓国大使館の名前を使ったことについて、韓国の外交通商部が2日抗議の論評を出しました。「みんなで靖国神社に参拝する国民の会」など3つの右翼的団体は1日、産経新聞と読売新聞に「8月15日に靖国神社に集まろう」という広告を出し、賛同のリストに日本駐在韓国大使館の名前を勝手に使いました。これについて、韓国大使館は靖国神社に抗議したところ、謝罪と訂正の広告を掲載するという返事があったということです。これについて外交通商部は「靖国神社に参拝することは日本による侵略の歴史を美化することにつながり、これに強く反対する」という論評を出すとともに、大使館の名前が勝手に使われたことに遺憾の意を表しました。

・南部地方は2日夜から3日にかけて最高250ミリの大雨となり、8人が死亡、4人が行方不明となっています。気象庁によりますと、2日夜から降り続いた大雨は3日午後1時現在で、全羅北道全州市で249.5ミリになったのを最高に、慶尚北道安東市で217ミリ、全羅北道イムシルで205ミリとなりました。全州市、金堤市などでは土砂崩れで3人が、また1人が急流に流されて合わせて4人が死亡し、さらに3人が行方不明になっています。また京畿道抱川(ポチョン)市の渓谷でキャンプをしていた11人が孤立されて、救助を求め、消防のレスキュー隊に救助されたほか、南部の智異山の登山客600人が山のふもとに緊急避難しました。

・今年上半期の自己破産申請件数がこれまでで一番多くなり、国民の感じる経済は依然として不安であることが浮き彫りにされました。関係部署と大法院、金融機関などによりますと、今年上半期に、自己破産を申請した件数は1万3900件 あまりで、これまで一番多かった去年1年間の1万2000件をすでに上回っています。自己破産の申請件数は毎月2000件を超えていることから、今年は2万5000件を超えるものと予想されるということです。これについて裁判所の関係者は「自己破産が増えている理由は、自己破産制度についての認識が変わってきたこともあるが、景気低迷で債務が債務を生む悪循環に耐え切れない場合が多いようだ」と話しています。

・先月7月のIT製品の輸出が再び増加に転じました。情報通信部が3日まとめたところによりますと、7月のIT輸出は去年の同じ期間に比べて3%増えて63億7000万ドルでした。一方、輸入は5%増えて36億ドルとなり、差し引き27億7000万ドルの黒字となりました。IT分野の輸出は、今年5月に3年3カ月ぶりに初めてマイナス成長となりましたが、7月からは半導体の輸出好調に支えられて増加傾向に戻りました。

・全羅南道の光陽(クァンヤン)港と日本の博多、大阪、神戸を結ぶ貨物船の就航式が3日 光陽港で行われました。就航式には 全羅南道の関係者400人が出席して、日本へ向かうチャングム商船所属の貨物船「SS蔚山号」1500トンに地元の農水産物を積み込む船積みを見守りました。貨物船「SS蔚山号」は地元の農水産物と工業製品などコンテナ40個を乗せて来週10日、初出航する予定で、今後は毎週水曜日と日曜日に光陽港を出港して博多−大阪−神戸を経て、光陽港に戻ってくる航路を運航することにしています。

・アジアのノーベル賞と言われているフィリピンのマグサイサイ賞の「今年、浮上する指導者」部門に韓国の市民運動家の女性ユン・ヘランさん(37)が選ばれました。マグサイサイ賞の「今年浮上する指導者」部門は40歳未満の次世代指導者に贈る賞で、ユン・ヘランさんは、1998年に「福祉世界を開く市民の集い」という市民団体を結成して、市民運動を活性化させた功労が認められたということです。

・北韓で制作される大河歴史ドラマ「死六臣」が来年、KBSで放送されることになりました。このテレビ・ドラマは、来年下半期の放送を予定しているKBSの注文を受けて北韓の朝鮮中央テレビが24回シリーズで作るもので、先月から撮影に入りました。ドラマ「死六臣」は朝鮮王朝時代、6代目の端宗を追い出して7代目の王になった世祖に反対して端宗の復位を試みて失敗し死んだ6人の忠臣の生涯を描いています。このドラマには北韓の俳優170人が登場し、北韓では初めて同時録音・デジタル方式で撮影される予定です。

・仁川国際空港とソウルなどを結ぶリムジン・バスの運賃が5日から1000ウォンずつ引き上げられます。ソウル空港バス運輸事業者協議会は3日、仁川空港高速道路の通行料と原油価格の引き上げにともなって、バス運賃を1000ウォンずつ引き上げることを発表しました。リムジンバスの一般型は今の7000ウォンから8000ウォンに、高級型は1万2000ウォンから1万3000ウォンになります。

・慶尚南道 巨済島(コジェド)で長さが1メートル30センチある大きなウミガメが網にかかり、縁起を祈って海に放されました。このウミガメは今月1日、巨済島から1キロに仕掛けた漁民の網にかかったもので、長さが1メートル30センチ、幅76.5センチと、巨大でした。このウミガメを観察した国立水産科学院の研究官は「甲羅や尻尾などからみて寿命50年ほどのメスのウミガメだった。もともとは太平洋の暖かい海に生息しているが、水温が上がる夏には海流に乗って韓国の近海に現れる場合がある」と話しています。漁民たちはウミガメは竜宮の王がなったものだという言われがあることから、村の安ねいを祈る祭を行った後、網にかからないようにと、船に乗せて沖合いに放したということです。

・韓国外換銀行が公示した3日の為替レート、日本の円100円は、909ウォン12銭で、前日に比べて3ウォン1銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1017ウォン30銭で、前日に比べて3ウォン10銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2267.54で、前日より0.19ポイント下落しました。

・3日のソウルは曇りのち雨、午後3時の気温は24度3分、これまでの降雨量は15.5ミリでした。4日は高気圧のへりにあたって全国的に雲が多く、所によってにわか雨が降るでしょう。4日の全国の予想最低気温は22度から26度、日中の最高気温は27度から34度という予報です。

8月2日火曜日

・8日目に入った北京での6カ国協議は、2日、中国が前日に提示した共同文書の4回目の草案をめぐって関係国の間で調整が進められています。最大の争点である韓半島の非核化については、北韓が希望している核の「放棄」ではなく、「廃棄」ということばと、「検証」ということばを盛り込む方向で調整が進めれられている模様です。その代わり米朝間で対立している北韓の濃縮ウランによる核兵器開発や保有については、1992年に南北が結んだ韓半島非核化宣言の有効性を再確認する形で、平和目的の核の利用を米朝双方の立場を考慮して「あいまい」に表現する方向で意見調整を行っているということです。これについて30日、いったん本国に戻ったロシアの首席代表は、「今週末頃に、次の日程を発表して今回の協議はひとまず終了するだろう」と述べて、協議の進展をほのめかしました。ロシア政府は、「韓半島非核化の論議は、核兵器をなくそうというものであり、平和目的の核の利用まで禁止しようとする狙いがあるわけではない」として、北韓がNPT=核拡散防止条約に復帰すれば、北韓に原子力発電所を建設する用意があると述べたと、イタルタス通信が1日伝えました。

・4回目の6カ国協議に出席している北韓代表団が、先週土曜日の30日、アメリカ代表団を北京市内の北韓の食堂に招待したと、中国のCCTVが1日、報道しました。北韓代表団がアメリカ代表団を晩さんに招待し、アメリカがこれに応じたのは初めてのことです。

・サウジアラビアのファハド国王が1日、84歳で死去し、 盧武鉉大統領は、1日、王位を継承したアブドラ皇太子(82)に弔電を送って、哀悼の意を伝えました。盧大統領は、この中で、「韓国民は、ファハド国王が卓越した指導力でサウジアラビアの政治的安定と経済的繁栄を成し遂げ、韓国とサウジアラビアとの友好協力関係をより発展させたことを忘れません。偉大なる指導者を失った皇太子とサウジアラビア国民に対して哀悼の意を表するとともに、神のご加護があることを祈ります」と述べました。

・李海チャン国務総理は、1日死去したサウジアラビアのファハド・ビン・アブドラアジズ第5代国王の葬儀に参列するため、弔問使節団を率いて3日午前、仁川空港を出発します。

・政府は、現代峨山と韓国観光公社が共同で推進する白頭山観光事業のために北韓に道路舗装用資材の支援をすることになり、南北協力基金から50億ウォンを支出する方針を決めました。これは現代峨山と韓国観光公社が先月14日、北韓のアジア太平洋平和委員会との間で白頭山観光を年内に2回行うことで合意し、 政府に対して観光道路の舗装用資材の支援を要請したことによるものです。

・ハンナラ党の政策委員会議長を務めたことのある李漢久議員は、2日、盧武鉉政権に入ってからの事実上の国家債務は944兆ウォン、国民1人あたり1963万ウォンにのぼり、歴代政権の中で最高額になっていると主張しました。李漢久議員は、2日マスコミに渡した報道資料で各種の統計資料を引用し、「去年末の時点で国家債務は944兆ウォンに達した。これは、金泳三政権末期の1997年の378兆ウォン、金大中政権末期の2002年の779兆ウォンの負債規模をはるかに上回っている」と述べました。

・世界25カ国を対象に行った国家ブランド調査で、1位はオーストラリアが、韓国は20位になりました。アメリカの国際オンライン市場調査機関「GMI」は、このほど、韓国、日本、中国、アメリカ、フランスなど世界10カ国の消費者1万8000人を対象に、投資、移民、観光、文化、国民、政府組織、輸出など各分野について国のブランド指数を調査しました。その結果、オーストラリアが輸出と文化でやや低い評価を受けながらも、政府組織で高い評価を得たため1位になりました。今度の調査でアメリカは11位、日本は14位、韓国は20位、中国は21位でした。

・韓国の液晶ディスプレーメーカー、LGフィリップスLCDと、世界第3位のLCDガラスメーカーの日本電気硝子が、合弁で建設するLCDガラス基板合弁工場が今月22日、京畿道北部の坡州市に着工されることになりました。この合弁工場は、LCDガラス基板の後工程処理を行うための工場で、日本で生産したガラス基板の原板をLCD生産ラインの規格に合わせて調整し、ラインに投入する完成品を作ります。両社は今年3月、LGフィリップスLCDが40%、日本電気硝子が60%を出資して資本金360億ウォンの合弁会社「坡州電気硝子」を設立しました。

・軍の創設以後、兵士らに支給されてきた免税タバコの配給が来年から段階的に縮小され、2009年には全面的に廃止される見込みです。国防部は、2日、軍隊内の市中価格の10分の1にも満たない安いタバコが兵士の喫煙をあおる結果となっているという世論があることから、兵士の健康を守るためこうしたことを決めたとしています。現在は、兵士一人あたり月に15箱ずつ支給されている軍用免税タバコの「ディス」は、来年は10箱、再来年2007年と2008年は5箱に減らしたあと、2009年からは完全になくなることになりました。国防部によりますと、現在、兵士の喫煙率は59%と、韓国の成人男性の平均喫煙率52%より高いということで、今後は、タバコを吸わない兵士には外出許可回数を増やし、軍隊でも禁煙運動を繰り広げることにしています。

・医師にもフリーランサー制度が導入され、固定した病院一カ所だけでなくいくつもの病院で診療活動ができるようになる見込みです。また外国人医師も韓国に住む自国民に限って診療ができるようになります。政府は、2日、サービス産業関連閣僚会議を開き、こうした内容の医療法改正案を決め、国会での立法手続きを経て、来年から施行する計画です。

・石油価格の上昇で相対的に値段の安い練炭を使う家庭や事業場が増えていることから、練炭に対する政府の補助金も増えて、政府財政に負担がかかっています。産業資源部によりますと、このところ各家庭や事業場での練炭の需要が急増したうえ、原価価格の上昇と前年度の未支払金などが重なって、政府による練炭の安定支援費は1000億ウォンあまり不足する状態になりました。産業資源部は、今年の冬は、練炭需要がさらに増えることが予想されることから、政府の財政負担がますます重くなることが憂慮されるとしています。実際に、事業場や中産階級の家庭で、暖房の手段を練炭に切り替えるケースが多く、去年10月から今年3月までの間に、練炭の需要は前の年より44.8%も増えています。政府は、現在、練炭1個あたりに価格のほぼ半値の355ウォンを安定支援費として補助しています。

・韓国の女子サッカー代表チームが、初めて中国を破りました。1日、全州ワールドカップ競技場で行われた東アジア連盟サッカー大会女子の部、韓国対中国の試合は、韓国が前半42分と後半19分に1点ずつ入れ、2対0で中国を破りました。国家代表同士の試合で、韓国の女子サッカーが、中国との試合で勝ったのは、90年の北京アジア競技大会で初の対決を行って以来15年目にして初めてです。続いて行われた日本と北韓との女子代表チームの試合は、前半38分に決勝ゴールを決めた北韓が1対0で日本を破りました。

・韓国外換銀行が公示した2日午後3時の為替レート、日本の円100円が912ウォン13銭で、前日より88銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1020ウォン40銭と、前日より4ウォンのウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2267.73で、前日より0.88ポイント下落しました。

・2日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、28度7分でした。3日は全国的に雲が多く、一時雨の降る所が多い見込みです。3日の全国の朝の予想最低気温は、22度から26度、日中の最高気温は、25度から32度の予報となっています。

8月1日月曜日

・北韓の核問題をめぐる4回目の6カ国協議7日目の1日は、議長国の中国が各国の修正意見をまとめた共同文書の第2次草案を提示しましたが、依然として米朝間の意見の隔たりが大きく、調整にはなお時間がかかりそうです。韓国首席代表の宋旻淳外交次官補は、31日、「1週間、国土を走らってようやく都の入り口まで到着した。目的地の都心までの距離は決して遠くはないが、たどり着くには、信号待ちや渋滞もあるだろう」として、共同文書がいつまとまるか予測はできないとする見解を示しました。焦点となっている韓半島の非核化については、非核化の範囲を北韓だけにしぼるのか、それとも韓国まで含めるのかが関心の的になっており、また見返りの米朝間の関係正常化についても、両国がどこまで歩み寄るかに関心が寄せられています。

・ハンナラ党の朴槿恵代表は、1日、盧武鉉大統領が先週、ハンナラ党に対して出した連立政権の提案を断固として拒否するととともに、国民を混乱させる連立政権論議を即刻、撤回し、残りの任期中、経済の建て直しに専念するよう求めました。朴槿恵代表は1日、ハンナラ党本部で記者会見し、「いま、韓国を救えるのは連立政権ではなく、大統領と政府与党が新たな決意と正しい政策でまずは庶民の暮らしを回復させることだ」としてこのように語りました。

・金浦空港と羽田空港との間の直行便が、1日から1日8往復と、2倍に増えました。これは、盧武鉉大統領と小泉首相が6月20日にソウルで行った首脳会談の合意内容を受けて実施されたものです。これによってこれまで毎日1往復飛ばしていた韓国と日本の航空会社4社は、1日2往復の運航となり、異なる航空会社を使えば、朝一番に、金浦空港を午前8時35分にアシアナ航空機で出発し、夜10時20分に最後の大韓航空便で金浦空港に戻ってくることができます。韓国空港公社によりますと、飛行機はB747型機や、A330型機など大型の機種が投入されます。

・根県による「竹島の日」条例の制定や日本の歴史教科書問題などで、今年初めから相次いで中断していた韓日両国の地方自治体同士の交流事業が、ようやく復活し始めています。民団新聞の調べによりますと、韓日両国間の姉妹都市交流事業の再開、または再開の方向性が確認されたのは、先月22日までで、合わせて日本側の10の市と町に達しています。

・アシアナのパイロット組合によるストライキは、1日、16日目に入り、国際線116便のうちオーストラリアのシドニー行きをはじめ、インドネシア、シンガポールなどの路線で11便が欠航しました。しかし、日本とを結ぶ路線の欠航はありませんでした。アシアナ航空の経営者側は、先週末、パイロット組合がろう城を続けている忠清南道俗離山のユースホステルを訪れ、対立している13の争点のうち、年間飛行時間を960時間に縮小することなどの修正案を組合側に提案しましたが、組合側は難色を示したということです。

・総合株価指数が10年8カ月ぶりに史上最高に迫り、時価総額が10兆ウォンを上回る大型株の会社が、10社に増えました。また「純利益1兆ウォンクラブ」の企業も11社になるものとみられています。韓国証券業界によりますと、現在、時価総額が10兆ウォンを超える企業は、三星電子をはじめ、韓国電力、国民銀行、ポスコ、LGフィリップスLCD、SKテレコム、現代自動車、KT、ハイニックス、ウリ金融の全部で10社にのぼっています。

・日本駐留アメリカ軍の再配置計画によって神奈川県の座間基地に移転することになるアメリカ陸軍の新しい司令部UEXが、韓半島有事の際、直接指揮権を持つと、読売新聞が1日、報道しました。それによりますと、アメリカは、当初、ワシントン州にある第1軍団司令部を座間基地に移転し、極東だけでなく東南アジアや中東を作戦範囲とする計画でしたが、これについては日本が日本駐留アメリカ軍の活動範囲を「極東」に限定した日米安保条約第6条に違反するとして反発したため、司令部より即応性が高く多様な機能を持つ小規模未来型師団のUEXに変えたとしています。そしてアメリカは、UEXによる韓半島への直接指揮を韓半島有事の際と限定し、中国と台湾との紛争や東南アジアの紛争は、沖縄に駐留している第3海兵遠征軍司令部に作戦指揮権を与えることにしたということです。

・7月は、石油価格の上昇や、航空会社のストライキなどがあったにもかかわらずに、輸出の増加率は11.4%と二桁台を維持しました。産業資源部によりますと、7月1カ月間に輸出は233億9000万ドルと、11.4%増えて、5カ月連続230億ドル台を維持しました。輸入も、石油価格の上昇による原油の輸入増加などで16.9%多い214億9000万ドルとなりましたが、貿易収支は差し引き19億ドルの黒字となりました。

・生命倫理法が今年1月29日に施行されて以来初めての胚芽研究が承認されました。保健福祉部は、最近、「マリア生命工学研究所」が申請した「バイオ臓器技術開発事業」について、諮問委員会の審議を経たうえ31日、最終的に研究承認決定を出しました。ソウル大学の黄禹錫教授チームをはじめ国内38の研究機関が保健福祉部に胚芽研究機関として登録していますが、個別の研究課題について承認を受けたのはこれが初めてです。承認を受けた研究テーマは、冷凍した胚芽を利用して「人胚芽幹細胞株」をつくり、特定の細胞に分化させるもので、パーキンソン病や痴呆症の動物をモデルに、治療の可能性を実験するというものです。

・29日に封切りになった朴贊郁(パク・チャンウク)監督の映画「親切なグムジャさん」が、わずか3日間に全国で145万人の観客を動員し、ハリウッド映画の「宇宙戦争」を軽く抑えて、今年最高の開幕記録を打ち立てました。この映画は、封切り初日は、全国で25万人がこの映画を観ました。

・アメリカ女子プロゴルフツアーで活躍している韓国の張晶(チャン・ジョン)選手(25)が、韓国時間の1日、全英女子オープンで優勝しました。張晶選手は、イギリスのロイヤル・バークデールゴルフクラブで行われた全英オープンで最終ラウンドを通算16アンダー272とし、2位のスウェーデンの選手を4打差で抑えて優勝しました。張晶選手は、99年にLPGAツアーに進出して以来6年目にして初めて手にした優勝がメジャー大会での優勝となりました。これで張晶選手は、朴セリ、朴チウン、金チュヨン選手に続いて韓国人選手としては4人目のメジャークイーンとなりました。

・夏休み中の盧武鉉大統領は、1日、全英女子オープン大会で優勝した張晶選手に祝電を送って激励しました。盧大統領は、「これまで磨き上げた実力を遺憾なく発揮して、多くの国民に心地よい感動を与えた。LPGA進出後6年間に流した汗の賜物だ。今後のさらなる活躍を期待する」と述べました。

・韓国、北韓、中国、日本の4カ国の国家代表チームが参加するサッカーの東アジア連盟大会が31日、大田ワールドカップ競技場で始まり、韓国は中国との開幕戦を1対1の引き分けとしました。この試合、韓国は後半7分に中国のシュンシャン選手に先制ゴールを許したあと、後半27分に金ジンキュ選手のフリーキックが入って同点となりましたが、中国選手3人が退場となったあとも、追加得点を挙げることができずに、結局、1対1で引き分けました。続いて行われた日本と北韓との試合は、北韓の金ヨンジュン選手が前半26分に決勝ゴールを入れたあと、そのまま逃げ切って1対0で日本に勝ちました。韓国と北韓との試合は、4日、全州で行われます。

・韓国外換銀行が公示した1日午後3時の為替レート、日本の円100円は、913ウォン01銭で、先週金曜日に比べて、2ウォン30銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1024ウォン40銭で、先週金曜日に比べて2ウォン40銭のウォン高でした。新しい統合株価指数のKRX100は、2268.61で、先週金曜日より12.01ポイント上昇しました。

・1日のソウルは雨のち曇り、午後3時の気温は、26度7分でした。2日は、中部地方は、高気圧のへりに当たって雲が多く一時雨の降る見込みで、南部地方は弱い気圧の谷の影響で次第に雲が広がるでしょう。2日の全国の朝の予想最低気温は、22度から25度、日中の最高気温は28度から33度の予報となっています。