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5月31日月曜日

・盧武鉉大統領の呼びかけによる労使政の代表懇談会が31日、青瓦台で開かれ、これまでの労使政委員会に代って、中小企業経営者や契約職、パート労働者なども加わった社会全般の対話の場に広げることで合意がまとまりました。会議には、韓国の2大労総の韓国労総と、民主労総の代表が5年ぶりに同席し、財界は、韓国経営者総協会の会長、大韓商工会議所の会頭、政府から、金デファン労働部長官と、金クムス労使政委員長が出席しました。冒頭、盧武鉉大統領は、「産業界をみると、中小企業が困難な立場にあり、労働界をみると、非正規労働者が困難な立場に立たされている。以前は、労使政だけで十分な時期もあったが、今は、5者の対話を進めることが重要だ」と述べました。そして盧武鉉大統領は、「われわれの共通の悩みのひとつが、労使問題である。政府が独断で事を進めるより、みんなが合意することが、国の現在と未来のため望ましいことではないか」と述べました。そしてこれまでの労使政委員会を中小企業経営者や契約職、パート労働者なども加わった社会全般の対話の場にすることで合意しました。そして、新しい対話の場がスタートするまでの間は、仮称、「労使政代表者会議」を新設して対話チャンネルとすることになりました。今回の合意でこの労使政代表者会議は、当分の間、これまでの労使政委員会に代わって、機能することになりました。また金大煥労働部長官は、会議が始まる前、記者団に対して、「共生の労使関係のため、政府は、一貫した法律の執行と公正な調整をし、市場と労働者の保護を同時に考慮する方向で制度を改善する計画だ。労働界は、過剰な賃金の引き上げ要求を自制し、産業界も労働組合をパート-ナーとして認めて、透明な経営と情報の共有で信頼基盤を作ってほしい。これらに最高経営者は主導的な役割を果たしてほしい」と求めました。

・盧武鉉大統領は、新しい国務総理の指名の時期について、6月5日全国一斉に行われる地方の首長と議会議員の再選挙と補欠選挙の後に行う意向を明らかにしました。盧大統領は、29日、第17代国会議員総選挙で当選したウリ党議員全員を青瓦台に招待して晩さんを共にした席で、「誰を国務総理の候補に指名するかはまだ決めていない。地方の首長と議会議員の再選挙と補欠選挙が終わった後で、党指導部と相談して決めるつもりだ」と語りました。その一方で盧武鉉大統領は、「ハンナラ党が、前慶尚南道知事の金ヒョクキュ議員を総理に指名することに強く反発している。 しかし金ヒョクキュ議員は、ウリ党が困難な時期にハンナラ党を離れてウリ党に入党しており、ハンナラ党を離党した人物だからといって背信者だとするのはおかしい」と述べ、事実上、6月8日頃、金ヒョクキュ議員を新しい国務総理に指名する考えを示唆しました。

・大韓サッカー協会は、30日、成績不振で辞任したコエーリョ監督の後任として、2002年のワールドカップで初出場のセネガルをベスト8に導いたフランス人のブルーノ・メツ氏(50)を起用することを明らかにしました。大韓サッカー協会の技術委員会は、30日、メツ氏を含む4人の候補について無記名投票を行った結果、満場一致でメツ氏を、新しい国家代表監督に選びました。メツ監督は、選定基準とされていた▼選手の掌握力▼国際情報力▼言語能力▼危機克服能力で、いずれも最高点を取りました。メツ氏は、現在、アラブ首長国連邦のクラブ、アルアインの監督を務めていますが、大韓サッカー協会は、メツ監督のエイジェントであるイギリスのスポーツマーケティング社のKAMスポーツ社との間で、年俸と契約期間について基本合意しており、まもなく契約を結ぶことにしています。

・第17代国会議員が5月30日から任期に入り、初めての議案が31日、事務局に提案されました。ハンナラ党の比例代表で当選した安ミョンオク議員は、ハンナラ党議員13人とともに、「低い出産率と高齢化についての対策特別委員会設置決議案」を31日、国会議事局に提出しました。安ミョンオク議員は、「世界で最も低い出産率と、最も速い高齢化による人口のアンバランスや、労働力不足、国家競争力の低下、国防や高齢者の扶養対策などの準備が必要だ」として、国会に特別委員会を設置することを要求しました。

・アメリカの海外防衛力再配置構想にともなう韓国駐留アメリカ軍の削減交渉が6月7日から始まることになりました。外交通商部の金塾北米局長は、31日、記者会見し、韓国とアメリカは、6月7日と8日の2日間、ソウルで開かれる第9回未来韓米同盟政策構想会議を手始めに、韓国駐留アメリカ軍の削減規模などについて協議を始めると述べました。これについて韓国政府関係者は、「アメリカ軍の世界的な再配置計画はほぼ固まっており、今度の交渉では、主にアメリカ側の構想について一方的に聞く形式になるだろう」という見解を示しました。

・イラクへの追加派兵のための政府の現地協力チームが、30日、イラク北部のエルビルに向けて出発しました。

・ソウル市内で最も土地の値段が高い場所が、15年ぶりに変わります。ソウル市によりますと、6月30日の時点で公示される今年の公示地価が最も高い地域は、1平方メートル、4190万ウォンの中区忠武路1街にある「明洞ビルのコーヒーショップ」であることが分かりました。この地域の地価は、去年より19.7%値上がりしました。ソウル市が地価の公示を始めた1990年以来、14年間1位を続けてきた中区明洞2街の「ウリ銀行明洞支店」は、今年は、1平方メートル、3800万ウォンで5位に下がりました。これは、地下鉄4号線明洞駅付近におととし大型ファッションビルがオープンしたのにともなって明洞の商業地の重心がそのファッションビルの方向に数百メートルほど移動したことを物語っています。

・林クォンテク監督の新作映画「下流人生」が、9月1日開幕する第61回ベニス国際映画祭のコンペ部門に招待されました。今月21日、韓国で封切られた映画「下流人生」は、1960年代の韓国の軍事独裁政権時代の波乱万丈の歳月を生き抜いてきた男の生き様を描いた作品です。これで韓国映画は、ベニス国際映画祭のコンペ部門に、99年以来6年連続で招待されたことになります。

・韓国の歴代の大統領が使っている食器と同じ品を披露する展示会が31日から、京畿道富川市のデパートで始まりました。会場では、朴正熙元大統領時代から、金大中元大統領に至るまでの 歴代大統領が青瓦台で使ってきた食器と同じデザインの品を展示し、人々の関心を集めています。青瓦台の食器は、朴正熙元大統領時代に夫人の陸ヨンス女史が、青瓦台で日本の食器が使われていることは残念だとして、韓国の陶磁器会社に食器の納品を依頼したことで韓国の食器が入りました。その後、政権が変わると大統領夫人の好みによって青瓦台の食器も変わりました。

・外国人と海外に住む韓国人を対象とする第8回韓国語能力試験が、今年は9月11日と12日の両日、世界16カ国の46の都市で行われます。

・韓国外換銀行が公示した31日午後3時の為替レート、日本の円100円が1059ウォン94銭で、先週金曜日に比べて、4ウォン29銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1163ウォン 50銭で、先週金曜日に比べて2ウォン80銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、803.84と、先週金曜日より12.67ポイント下落しました。

・31日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、25度2分でした。1日も引き続き全国的に青空となるでしょう。1日の全国の朝の予想最低気温は、11度から15度、日中の最高気温は23度から28度と予測されています。

5月29日土曜日

・武鉉大統領は、29日、韓国を訪問した日本の川口外相の表敬訪問を受け、この席で、「小泉首相の先の平壌訪問は素晴らしい決断だった」と強調しました。盧大統領は、「すべての政治行為には賛否両論がつきものだが、批判があるにもかかわらず重大な決断を通じて対話を切り開き、関係を発展させる努力こそ指導者がなすべきことだと思う」としてこのように語りました。盧武鉉大統領はまた「小泉首相の平壌訪問は、北韓の核問題をめぐる6カ国協議に肯定的な役割を果たし、ひいては、東北アジアの平和協力の基盤となる」という考えを示しました。川口外相は、盧武鉉大統領の職務復帰や、4月15日の総選挙で与党ウリ党が勝利したことを祝うととともに、「北韓問題について今後とも盧武鉉大統領と協力関係を継続していくことを希望する」という小泉首相のメッセージを伝えました。これに対して盧武鉉大統領は、「弾劾が棄却されたのは、日本をはじめ関係国の世論が重要な役割をした」として感謝のことばを述べるとともに、「国内世論だけでなく国際社会の世論を重要視する時代になった」と付け加えました。これに先立って川口外相は、潘基文外交通商部長官と会談し今月22日の日朝首脳会談の結果を説明するとともに、北韓の核開発問題をめぐる3回目の6か国協議に向けた韓日米3か国の協力など、韓日間の懸案について幅広く意見を交わしました。川口外相は、29日夜は、潘基文外交通商部長官主催の晩さん会に出席し、30日午前、日本に帰国します。

・盧武鉉大統領は、4月15日の総選挙で当選したウリ党の第17代国会議員全員を29日、青瓦台に招いて晩さんをともにし、この席で、前の慶尚南道知事の金ヒョクキュ氏を国務総理に指名する意向を表明する計画です。金ヒョクキュ前慶尚南道知事の総理指名については、ハンナラ党と民主労働党が反発していますが、ウリ党内部でも、大統領と国務総理がいずれも慶尚道出身なのは問題だとして、全羅道出身議員や新人議員らが反対姿勢を示しており、盧武鉉大統領はこの席で、党レベルでの協力を求めるものとみられます。金ヒョクキュ氏の国務総理指名は、早ければ第17代国会議員の任期が始まる30日が有力視されていますが、地方の首長と議会議員の再選挙・補欠選挙が6月5日に行われることから、国会が開院する7日になる可能性もあるものとみられています。

・第16代国会の朴寛庸議長は、任期が終了する前日の28日、退任の記者会見を行い、「国会による大統領弾劾訴追案の可決は、単なるハプニングとして記録されてはならない。この中でわれわれは歴史の教訓を学び取らなければならない」と述べました。朴議長は、「大統領も、憲法と法律のもとに存在することを忘れてはならない。 国会議員やマスコミ、市民団体も、それぞれが反省すべきことはないかをじっくり考えてみる必要がある」と強調しました。第16代国会議員の任期は29日に終了し、30日からは、第17代国会議員の4年の任期が始まります。

・アメリカ国務省のバウチャー報道官は、28日、北韓への軽水炉建設事業はKEDO=韓半島エネルギー開発機構が決めることだが、この事業の未来はないという見解を示しました。バウチャー報道官は、定例ブリーフィングで、記者団から、アメリカが軽水炉建設事業を年内に廃棄する方針だと報じたワシントンタイムズの報道内容の事実確認を求められ、「アメリカは、この事業に未来はないという点をかなり強くかなりはっきりと表明してきた。アメリカのこうした考えは、KEDOの理事国なら誰もが知っている。12月のKEDO理事会でこの問題を他の理事国と協議することにしており、最終的な判断は、KEDOの役目だ」と述べました。

・北韓は、金剛山へ韓国からマイカーでの出入りを認めるなどの規定を決めたのに続いて、さらに金剛山地区での労働、外貨、広告の規定を決めたと、朝鮮中央通信が29日、報道しました。それによりますと、金剛山観光地区内にある企業は、北韓の住民をはじめ、韓国の技術者、海外同胞、外国人を採用することができ、労働時間は週48時間、賃金は、開城工業団地と同じ月50ドルの最低賃金制を適用します。

・北韓逓信省は、平壌に駐在する外国人に携帯電話の使用を許可することを決め、現在申請を受け付けていると、東京新聞が29日、北京の北韓関係者の情報として伝えました。北韓は、2002年から携帯電話のサービスを始めましたが、外国人の登録を認めていないため事実上、利用できない状態でした。これについて東京新聞は、北韓内部の事情が外部に伝わることを恐れて、これまで使用を認めなかったが、北韓当局は、もはや情報が伝わることより、貿易の促進が重要だという判断から外国人の携帯電話の使用を認めることになった模様だと伝えています。料金は、加入費が980万ユーロ、日本円でおよそ13万円、通話料は、かける場合が1分93円、受ける場合は27円です。

・KAIST=韓国科学技術院の新しい総長に、ノーベル物理学賞を受賞したアメリカ・スタンフォード大学のロバートロフリン教授(54)が指名されました。

・賃金の引き上げなどを求めて25日からストライキに入っていた光州の市内バスの労使交渉が29日妥結し、バスの運行が正常化されました。

・一方、光州と並んでストライキに入っている大邱の市内バスの労使紛争は、バス会社26社が、28日、職場を閉鎖するロックアウトをしたことから事態が長期化する見込みとなりました。このため大邱市教育庁は、31日月曜日から、ストライキが終了するまで中学校の登校時間を1時間遅らせることになりました。

・深刻な景気の低迷で、職を求める中年女性が急増し、50歳代の女性就職者の増加率がこの14年間で一番高くなりました。

・KBSドラマの「冬のソナタ」と、「秋の童話」が、アラブ世界でも初めて放送されることが決まりました。

・トルコのサッカー国家代表チームが、来月2日と5日、韓国サッカー代表チームと2回にわたって親善試合を行うため、29日、韓国に到着しました。 韓国対トルコの親善試合は、2002年の韓日ワールドカップ2周年を記念して行うもので、2日はソウルで、5日は大邱で行われます。

・29日は、土曜日のため取り引きはありません。28日の終値は、日本円100円が、1054ウォン71銭で、アメリカドル1ドルは、1172ウォン 30銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・29日のソウルは曇りのち晴れ、午後1時の気温は、22度 7分でした。30日日曜日は、全国的にうす曇となる見込みです。30日の朝の予想最低気温は、15度から19度、日中の最高気温は 23度から27度の予報です。

5月28日金曜日

・アメリカ軍の世界的な再配置に関連した韓国駐留アメリカ軍の削減交渉が来月6月から韓米間で行われることになりました。韓国駐留アメリカ軍の削減計画は、去年6月にアメリカ側が初めて韓国に提案してきましたが、韓国側がこれを公けにすることを要求し、アメリカが難色を示したため、この1年間、交渉は棚上げ状態となっていました。韓国の政府高官は、28日、記者団に対して、「アメリカは去年11月、海外駐留アメリカ軍の再配置計画を正式に発表したのに続いて、今年4月には、6月から7月頃、協議をしたいという希望を韓国に伝えてきた。韓国側も肯定的に検討する意向を伝えた」ということです。アメリカが提案してきた韓国駐留アメリカ軍の削減の規模について、「最近、複数のマスコミが伝えた1万2000人程度か」という記者の質問に、政府高官は、「ほぼ近い」と答えました。

・盧武鉉大統領が、前の慶尚南道知事の金ヒョクキュ氏を国務総理に指名する動きを見せている問題で、ウリ党内で賛否両論が分かれています。金ヒョクキュ氏の指名に反対しているのは、大統領と国務総理がいずれも慶尚道出身であることに反発する全羅道出身議員と、首都圏を中心とした新人議員や再選議員らがほとんどで、これまでに20人以上が金ヒョクキュ氏の国務総理への指名に反対していることが明らかになりました。こうした反対の動きが広がっていることについて、ウリ党内の慶尚道出身議員が強く反発し、波紋が広がっています。

・4月15日投票の総選挙で第17代国会議員に当選した人たちが、30日から4年の任期に入ります。国会は、6月5日に、開院国会を召集して議長、副議長を選出し、7日に開院式を開いて盧武鉉大統領の開院演説を聞いたあと、常任委員長、特別委員長を選出するなど院の構成を行う予定です。第17代国会は、299の議席のうち、新人議員が187人と62.5%を占めて、世代交替が進んだのと、与党ウリ党が過半数を占めていることから今後の展開が注目されます。 国会は、当初6月5日に開院式を行う予定でしたが、土曜日であるうえ、地方首長と議会議員の再選挙・補欠選挙の投票日と重なったことから7日に延期しました。一方、盧武鉉大統領の弾劾訴追案を可決するなど厳しい対立と波乱が続いた第16代国会は、28日午前、国会開院56周年記念式典を行ったのを最後に終了し、議員の任期は29日に終了します。

・与野党は、6月7日の第17代国会のスタートを前に院の構成の交渉に入りました。与党ウリ党の李ジョンゴル院内副代表と、ハンナラ党の南キョンピル院内首席副代表は、27日、院の構成について非公式会合を開いたのに続いて、任期に入る30日に本格的な交渉を行うことにしています。このうち、議長については、第1党である与党開かれたウリ党の当選6回の最古参、金元基議員(67)に内定していますが、2人の副議長については、ウリ党から5回当選の金徳圭議員、ハンナラ党は同じく5回当選の朴ヒテ議員と、李相得議員が競合を繰り広げています。

・民主労働党は、電子投票のシステムエラーで最高委員選挙ができなくなったため、29日に予定していた全党大会を延期しました。

・ソウル地方検察庁は、おととしの大統領選挙当時、中小企業の「ドンウォン産業」が、盧武鉉候補陣営に50億ウォンを提供したという偽りの証言をした疑いで、民主党の金キョンジェ議員を逮捕しました。国会議員は、国会内での発言については責任を問われない免責特権があり、逮捕されたのは初めてです。検察は、事実にもとづかない発言だとして名誉棄損の罪で起訴する方針です。

・ハンナラ党は、28日、国会が行う人事聴聞会の対象を大幅に広げて、KBS社長も含める方針を決めました。

・ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が、7月初めに、韓国と北韓を同時訪問するものとみられています。政府筋によりますと、ラブロフ外相は、7月2日から4日までソウルを訪れた後、4日と5日の2日間、平壌を訪問する計画を進めており、韓国とロシアが近くこのことを正式に発表する予定です。

・アメリカの高官は、「北韓がイランからミサイル実験の材料を入手している可能性について憂慮している」と述べました。この高官によりますと、アメリカは、イランが北韓に対して、ミサイル発射実験のデータを提供している可能性を憂慮しているとして、イランのこうした措置は、北韓から核技術の移転を受ける見返りである可能性が高いとしています。この高官は、先週末、金正日国防委員長が、小泉首相と行った会談で、ミサイルの発射実験を引き続き中止するという意向を示したが、この発言は意味がないと述べました。

・イギリスの経済新聞、ファイナンシャルタイムズが、3月25日の株価をもとに世界的な企業の時価総額を算出した結果、世界の500の大企業の中で、韓国の三星電子は45位に入りました。1位は、時価総額2993億ドルのアメリカの自動車メーカー、ジェネラルモーターズが、前の年のトップだったマイクロソフト社を抜いて首位に立ちました。この世界の大企業500社に、韓国は、三星電子が去年の67位から今年45位に上昇したほか、SKテレコムが354位、国民銀行392位、ポスコ443位、韓国電力485位と5社が入っています。

・学校の半径200メートル以内で映画館の営業を禁止するのは違憲だとする憲法裁判所の判決が、27日、出されました。憲法裁判所は、ソウル地方裁判所が提起した違憲審判事件で、学校から半径200メートル以内の学校浄化区域内での映画館や劇場の営業を禁止する学校保健法は、経営者の職業の自由と生徒や児童の文化を共有する幸福追求権を侵害すると述べました。憲法裁判所は、判決で、「大学の浄化区域内での映画館経営禁止条項は、効力を失うことにし、幼稚園、小学校、中学校、高校の周辺では、新しい法律の制定を要求する」としています。

・北韓の砂1000トンが、初めて来月陸路で韓国に搬入されてきます。統一部は、韓国のCSグローバル社が建設資材難の緩和のために申請した北韓の砂の陸路輸送を承認しました。これによって南北境界線にある北韓の黄海南道パンムン郡平和里のサチョン江で採取した砂1000トンが、京義線の鉄道沿いに作られた臨時道路を通って6月4日から3日間、陸路で韓国側に搬入されます。統一部は、これまで3回、北韓の砂の搬入を承認していますが、陸路での搬入を承認したのは今回が初めてです。

・韓国外換銀行が公示した28日午後3時の為替レート、日本の円100円が1054ウォン71銭で、前日に比べて、4ウォン54銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1172ウォン 30銭で、前日に比べて6ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、816.51と、前日より 14.05ポイント上昇しました。

・28日のソウルは雨、午後3時の気温は、20度8分、これまでの降雨量は42ミリです。29日は、全国的に雲が多く、所によっては一時雨が降るでしょう。29日の全国の朝の予想最低気温は、15度から19度、日中の最高気温は22度から27度と予測されています。

5月27日木曜日

・三星グループは27日、景気回復と雇用創出のために、今年19兆3,000億ウォンを投資するなど2006年までの3年間に総額70兆ウォンを投資すると発表しました。また大卒の新入社員7,000人を含めて、合わせて1万7,000人を新規採用するとしています。三星グループ 構造調整本部は、25日の青瓦台での盧武鉉大統領と財界トップとの会合の結果を受けてこのように発表しました。それによりますと、投資は半導体、液晶表示装置のTFT−LCD、情報通信分野などに集中し、雇用は大卒7,000人、日本の短大に当たる専門大学と高校卒7,200人、経験者で2,800人の合わせて1万7,000人を新規採用するとしています。
またLGグループは今後5年間に50兆ウォンを化学、電子、情報通信分野に投資、SKグループは2007年までに最大20兆ウォンの投資と9万人の雇用創出をすることをそれぞれ発表しました。

・北韓の金剛山に韓国からマイカーで行き来できるようになりそうです。朝鮮中央通信が26日報道したところによりますと、北韓の最高人民会議 常任委員会は、金剛山観光地区の運営についての3つの規定を決め、この結果、「観光地区管理機関」が発給した自動車通行証を持った自動車は、金剛山に出入りできることになりました。また観光地区に滞在・居住する人の身辺と、住居権、手紙、自由な往来を保障し、法律に反して拘束や逮捕・捜索できないとしており、身辺の安全を保障しています。この規定は外国人も対象にしていますが、いつから実施するのかは触れていません。

・これについて韓国政府は歓迎する意向を示しました。政府当局者は26日「北韓が発表した規定は、投資を誘致するには必ず必要なもので歓迎する。今後も外貨・広告・労働・不動産・会計などについての規定も早くまとめることを期待する」と述べました。

・北韓は、金剛山で行われた初めての南北将軍級軍事会談で西の海=西海での衝突防止など軍事的なことについて協議したと26日報道しました。北韓の朝鮮中央通信が報道したところによりますと、「南北軍事会談で双方は前方地域での宣伝を中止し、西海の海上で衝突を防止することが韓半島の軍事的な緊張を緩和することになるとし、そのため次の会談で引き続き討議していくことになった」としています。

・丁世鉉統一部長官は27日の記者会見で、「日本と北韓との関係正常化は北韓の核開発問題の解決のためにも望ましく、軽水炉事業にも良い影響を与えると思う。日朝関係がさらに改善されることを期待する」と述べました。丁統一部長官はまた「北韓が孤立から脱皮し、国際社会の責任のある一員になるためにも、南北関係とともに日朝関係も重要だ。米朝関係が最も重要な要素ではあるが、「山が高ければ回り道をする」ように、日本という迂回通路も意味がある」と述べ、日朝関係の改善に強い希望を示しました。

・金大中前大統領と延世大学は南北首脳会談4周年となる来月15日、北韓当局者らをソウルに招待して国際討論会を行う計画です。統一部などによりますと、延世大学の統一研究院は、この討論会のため、先月末に金剛山で北韓当局者と協議し、北韓の李ジョンヒョク アジア太平洋平和委員会副委員長や学者ら10人に招待状を送ったということです。

・北韓がハッキング部隊を使って、韓国の情報を収集していることが公式に確認されました。韓国陸軍 機務司令部の関係者は27日、北韓が金 正日国防委員長の指示で、ハッキング部隊を編成し、韓国の政府機関と研究機関のコンピューターにひそかに侵入して各種の情報を集めていることが確認されたと述べました。彼らのハッキング能力はアメリカのCIA=中央情報局に劣らないとしています。

・クレジットカードの借金を払えない人、税金の滞納者、裁判所の債務不履行者など信用不良者がその後も増えて、400万人に迫っており、史上最悪となりました。銀行連合会が27日まとめた今年4月末現在の個人信用不良者数は、税金の滞納者と裁判所の債務不履行者も含めて397万3,500人あまりで、3月より5万5,000人増えました。信用不良者は30代と40代が多くを占めていますが、最近はティーンエイジャーが携帯電話をかけ過ぎて、料金を支払えず信用不良者に登録されるケースが増えています。

・韓国と日本を結ぶ航空路線の運航回数が増やされることになりました。韓国の建設交通部と日本の国土交通省は、27日まで東京で韓日航空会談を開いて協議した結果、ソウル−名古屋間に週10往復、ソウル−福岡間に週3往復、ソウル−札幌間に週2往復を増便することに合意しました。またソウル−東京間とソウル−大阪間は、旅客機の機種を大型化して座席数を増やすことになりました。

・法務部は6月1日付けの検察庁の人事異動を27日、発表しました。それによりますと、一昨年の大統領選挙の際の不法資金捜査の指揮をとってきた 安デヒ中央捜査部長は釜山高等検察庁長に、ソ・ヨンゼ ソウル地方検察庁長は大田高等検察庁長にそれぞれ昇進しました。
今回の人事異動は検察幹部41人を対象としており、これまで検察の人事異動をめぐって異なった意見を持っていた康錦實法務部長官と宋クァンス大検察庁長が協議して決めたもので、盧武鉉大統領の司法試験の同期である第17期の検事が主なポストを占める配置となりました。

・世界各国の女性指導者が一堂に会する「世界女性指導者 2004ソウル会議」が27日から3日間の日程でソウルで始まりました。世界女性指導者会議は、世界の経済界、政界、NGO=非政府組織の女性指導者らによる会議で、1990年に作られ「女性ダボス・フォーラム」とも言われています。今回のソウル会議には85カ国からルイザ・ディオゴ モザンビーク首相ら大統領や首相が4人、エイリン・キャロル カナダ国際協力相ら大臣級47人など、合わせて859人が参加し、「リーダーシップ・テクノロジー・成長」をテーマに会議が進められます。

・この程閉幕したカンヌ国際映画祭で2位にあたる審査委員大賞を受賞した韓国映画「オールドボーイ」が来月1日から全国56のスクリーンで再上映されることになりました。映画「オールドボーイ」は去年11月に韓国で封切りされて、全国で320万人の観客を動員しました。また日本には220万ドル(およそ26億4,000万ウォン)で輸出、アメリカのユニバーサル・ピクチャー社とは60万ドル(およそ7億2,000万ウォン)でリメークの版権契約を結んでいます。

・韓国外換銀行が公示した27日の為替レート、日本の円100円は、1,050ウォン17銭で、25日に比べて8ウォン35銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,172ウォン30銭で、25日に比べて5ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場の27日の総合株価指数は、802.46と、25日に比べて18.40ポイント上昇し、再び800ポイントの大台を回復しました。

・27日のソウルは晴れ、午後3時の気温は26度7分と、初夏のような暑さとなりました。28日は全国的に曇りのち雨になるでしょう。予想降水量はソウルなど中部地方は30ミリから60ミリ、忠清道は20ミリから40ミリと予想されます。28日の全国の予想最低気温は16度から18度、日中の最高気温は20度から24度という予報です。

5月26日水曜日

・韓国と北韓との初めての将軍級軍事会談が26日、北韓の金剛山で行われましたが、合意に至らず、次回の会談を来月3日、韓国の雪岳山で行うことで合意しました。韓国の代表団は26日朝、軍事境界線を越えて陸路、金剛山に到着し、金剛山招待所で午前10時から午後5時までと、予定より3時間以上も長く、北側と会談しました。この会談で南北は、西の海=西海でこれまでたびたび発生していた偶発的な武力衝突を事前に防ぐべきだとする認識で一致し、その防止策をまとめていくことで原則的に合意しました。そして双方が提案した内容を検討して来月3日、韓国の雪岳山での会談で引き続き協議することになり、具体的な内容は次の会談で協議することになりました。韓国側は、全体会議での基調発言で、西の海=西海での武力衝突を防ぐための具体策として、▼南北軍事当局間に直通電話の開設、▼船が共通の周波数を使う、▼旗を利用した信号体系作りなどを提案し、南北間の軍事面での緊張緩和と信頼構築のために将軍級会談の定例化も提案しました。これに対して北韓側は具体的な回答は避け、南北が2000年の南北首脳会談での6・15共同宣言と、軍事面での実行で、責任と役割を果たすべきだと原則論を述べるとともに、軍事境界線付近で相手を刺激する宣伝放送の中止、韓米合同軍事演習の中止、アメリカのイージース艦の東海への配置の取り消しなどを求めてきました。

・盧武鉉大統領は25日、青瓦台で開いた財界トップとの懇談会で、必要なら規制を緩和し、規制を克服するのにかかる費用と時間を短縮できる対策も講じていきたいという意向を示しました。懇談会には財界代表ら18人が出席し、3時間を超えて話し合いが行われました。この席で盧武鉉大統領は「必要ならば規制改革チームなどを作って大統領 自らが点検するシステムにする」と述べるとともに、労使問題について、「一部の労組の闘争力が強く全体の労使関係に影響を及ぼす傾向があり、合法的なストライキを公権力で解決することは難しい。話し合いを通じて解決していくべきだ。政府は国民が正しく状況を把握するようにすると同時に、希望のメッセージも与える必要がある」と述べました。

・5月26日は釈迦誕生日で、韓国では国民の祝日。ソウル中心部にある曹渓寺(チョゲサ)では釈迦の誕生を祝う法要が行われました。曹渓宗のボプチャン総務院長は、法要に集まった信者たちに「分かち合いと、共に生きるというお釈迦様の教えを実践し、かっ藤と反目のない和合を実現していきましょう」と呼びかけました恒例のパレードは日曜日の23日に行われましたが、うす曇りの過ごしやすい天気に誘われて、ソウル近郊のテーマパークは開場1時間で1万人あまりが入るなど、全国の遊園地や公園、海岸、山などは休日を楽しむ行楽客でにぎわいました。

・ロシアを訪問している潘基文外交通商部長官は26日、極東のウラジオストックに着き、沿海州関係者らと会談しました。潘基文外交通商部長官はウラジオストックに向かう前にモスクワで韓国特派員と記者会見し、イラクへの追加派兵について「国会で同意まで得たイラク追加派兵を再検討することは望ましくない。韓国軍の現地調査団の検討が終われば、派兵は予定どおりに進めたい」と述べました。潘基文長官はまた「韓国駐留アメリカ軍のイラク派遣は、韓国の安全保障の状況を綿密に検討して、対応策を立てた後に進めたもので、安保上の不安はない」と強調しました。

・政府は今年の貿易展望を上方修正しました。 李ヒボム産業資源部長官が25日、盧武鉉大統領に説明したところによりますと、今年の輸出は今年初めの見込みより220億ドル多い2,400億ドルに、輸入は120億ドル多い2,200億ドルに、貿易黒字は2倍の200億ドルになるとしています。この理由について 李ヒボム産業資源部長官は、「半導体など主力製品の輸出が好調で、1月から4月までの貿易黒字はすでに80億ドルを超えている。このため今年1年間の展望を上方修正した」と説明しました。

・中央選挙管理委員会は、4月の第17代国会議員総選挙での政治資金と選挙費用の確認調査を27日から始めます。中央選管は26日「各政党と出馬者が提出した政治資金と選挙費用についての書面による調査が終わり、27日からは本格的な確認調査を始める」と発表しました。主な調査内容は▼政治資金や選挙費用をきちんと申告しているかどうか、▼選挙運動のスタッフに過剰な代価を支払っていないか、▼有権者に金品を提供していないかなどです。選管はこれについての情報提供者には、最高5,000万ウォンを出すことにしています。今回の総選挙での法定選挙費用の制限金額は1億7,000万ウォンですが、出馬者の陣営が選管に届け出た選挙費用はその半分にも満たない平均8,400万ウォンにとどまっており、実際に使った費用とはかけ離れている疑いが持たれています。

・2大労働組合連合の1つ、韓国労総=韓国労働組合総連盟は25日、全国代議員大会を開いて補欠選挙を行い、李ヨンドゥク全国金融産業労働組合委員長(51)を新しい委員長に選出しました。李ヨンドゥク新任委員長は「外貨危機の後から拡大されている新自由主義を粉砕するために強力な闘争を展開していきたい。電力と自動車部門の懸案を重点的に検討し、内部改革も進めていきたい。民主労総=全国民主労働組合総連盟とも連携する」とあいさつしました。今回の韓国労総の委員長の交代は、4月の総選挙で韓国労総が基盤となった「緑の社民党」が1議席も取れなかったのに対して、競争関係にある民主労総が支援した民主労働党が10議席をとったことの責任をとって指導部が辞任したことから、新しく委員長を選出したものです。

・北韓で発掘されたアメリカ軍兵士22人の遺骨が26日、板門店を通って韓国に着きました。これらのアメリカ軍兵士は、1950年から53年にかけての韓国戦争の際に北韓で戦死したもので、アメリカの遺骨発掘団は先月5日から北韓の咸鏡南道と平安北道で発掘作業を行ってきました。韓国駐留アメリカ軍は27日に、ソウル竜山のアメリカ軍基地で慰霊祭を行い、その後ハワイでDNA鑑定をして身元の特定をします。

・大邱と光州の市内バスの労働組合が、賃金引上げなどを求めて25日未明からストライキに入り、2つの市で35のバス会社、2,500台のバスが止まっています。全国自動車労働連盟 大邱支部と光州支部は、賃金の16%引き上げや勤務日数の短縮、定年延長などとともに、乗客の減少によるバス会社の赤字を自治体が肩代わりする「準公営制度」を実施するよう求め、市側が難色を示したため、ストライキに入りました。大邱市と光州市では、観光バスなどを投入していますが、市民は不便を強いられています。

・26日は国民の祝日 釈迦誕生日で、為替の変動はありません。25日の日本の円100円は、1,041ウォン82銭で、アメリカドル1ドルは1,166ウォン80銭でした。韓国株式市場も国民の祝日で取り引きはありません。

・26日のソウルは曇り、午後3時の気温は23度5分でした。27日は高気圧のヘリとなって全国的に雲の多い一日となるでしょう。27日の全国の予想最低気温は13度から17度、日中の最高気温は22度から27度という予報です。

5月25日火曜日

・盧武鉉大統領は、25日午後、財閥のトップらを青瓦台に招いて懇談会を開きました。この懇談会は、今の国内不況を活性化させようと大統領が財界に呼びかけて開かれました。この席で、三星、LG、現代自動車、SKの15の財閥グループは、今年中に計画している投資額を予定より30%から40%、拡大する方針を明らかにし、品目別、プロジェクト別の投資計画を詳しく説明した模様です。そのうえで、政府に対して、企業の投資を妨げている出資総額制限など各種の規制を一括してなくすよう要請するとともに、社会にまん延している財閥に対する反感をなくすのに政府が積極的に乗り出すよう求めた模様です。15の財閥が投資額を年初めの予定より30%から40%、拡大した場合、今年の投資額は、45兆ウォンから50兆ウォンに上ることになります。

・盧武鉉大統領は、25日、高建国務総理の辞表を受理しました。これによって新しい国務総理の任命同意案が国会で可決されるまでは、李憲宰副総理兼財政経済部長官が、国務総理代行をつとめることになります。高建国務総理は、25日、青瓦台で盧武鉉大統領と朝食をともにした席で、盧武鉉大統領が重ねて要請した新しい長官の推薦を拒否したことを申し訳なく思うと述べ、改めて辞意を表明し、盧武鉉大統領は、これを受け入れたということです。盧武鉉大統領は、25日の閣議で、6月下旬に内閣改造を行っても、統一部、文化観光部、保健福祉部の3部署に限るとして、これ以外の部署は動揺せずに一生懸命仕事をしてほしいと述べたということです。盧武鉉大統領は、来月初めに、前の慶尚南道知事でウリ党議員の国会議員に当選した金ヒョクキュ氏を新しい国務総理に指名する予定です。

・潘基文外交通商部長官は、24日、モスクワでロシアのセルゲイ・ラブロフ外相と会談し、盧武鉉大統領のロシア訪問と北韓の核問題について協議しました。この席で、両外相は、盧武鉉大統領のロシア訪問が両国関係の発展に重要な役割を果たすということで一致し、双方の都合のいい時期に首脳会談を開くことで合意しました。会談後、両外相は、共同記者会見を行い、「韓ロ首脳会談の開催日程については、帰国後、盧武鉉大統領に報告し、できるだけ早く決めたい」と述べ、早ければ7月、遅くとも9月中には盧武鉉大統領のロシア訪問が実現する見通しとなりました。

・民主労働党は、第17代国会が開院すれば、イラクへの追加派兵を撤回する決議案を国会に提出するとともに、イラクへの追加派兵についての聴聞会の開催を要求する計画です。

・初めての南北将軍級軍事当局者会談が26日、北韓の金剛山で開かれます。会談には、韓国から、朴ジョンファ准将ら5人、北韓からは、安イクサン人民武力部署長ら5人が出席します。会談では、カニ漁の季節を迎え、西海上で偶発的な衝突が起きないようにするための対策と、南北間の軍事的緊張緩和について話し合われるものとみられています。

・韓国駐留アメリカ第8軍のチャールス・キャンベル司令官は、25日、韓国国防部の担当記者団に対して、「韓米連合軍は、今後、東北アジアの平和維持軍として活動することになる」という考えを明らかにしました。キャンベル司令官は、「21世紀は、韓米連合軍の作戦範囲が、韓半島に限らずに、東北アジアに拡大されるだろう」と強調しました。

・北韓の金正日国防委員長は、22日に日本の小泉首相と行った首脳会談で、「北韓のミサイルは、日本を攻撃目標にしていない」と述べたことが分かりました。日本の政府筋が24日明らかにしたところによりますと、金正日国防委員長は、「われわれのミサイルは、日本をねらったものではない。ミサイルは、日本を攻撃するためのものではない」と述べたということです。

・日本の川口外相が、22日の日朝首脳会談の結果を説明するため29日、韓国を訪問します。

・盧武鉉大統領は、26日の旧暦4月8日の釈迦誕生日にあたって25日、特別赦免を行い、2000年の南北首脳会談の見返りとして北韓に巨額の資金を送った事件関係者6人を含む352人を特別赦免するとともに、模範受刑者137人を仮釈放しました。南北首脳会談の見返りの北韓への巨額送金事件で特別赦免されたのは、当時、国家情報院長だった林東源被告、青瓦台の経済首席秘書官だった李キホ被告、元金融監督院長の李クンヨン被告、産業銀行元副総裁の朴サンベ被告、現代峨山の前社長の金ユンキュ被告ら、大法院で刑が確定した6人です。当時、文化観光部長官だった朴智元被告は、控訴審が進行中であることから赦免対象には含まれませんでした。

・景気の低迷が続き、大企業の今年下半期の新入社員の採用計画は、去年より大幅に減っています。就職情報会社が、最近94の大企業を対象に、下半期中の新入社員の採用計画について調査した結果、採用計画があるのはこのうち、わずか24社に過ぎず、採用人数を全部合わせても5000人に過ぎないことが分かりました。これは、去年下半期と比べて36.3%も少なくなっています。

・韓国のおととしの1人当たりの国民所得は、世界で49番目で、前の年より3つ上がりましたが、香港の半分にも満たないことが分かりました。世界銀行がまとめた「世界発展指標」によりますと、2002年の韓国の1人当たりの国民所得は、1万1,400ドルで、世界で49番目、前の年より3つ順位が上がりました。しかし香港の2万5000ドルと比べると半分以下、日本の3万4000ドルと比べると、3分の1で、国全体の経済力は、大きくなっていても、個人レベルではまだ先進国の仲間入りをしていないことを示しています。

・行政首都を今のソウルから南方の忠清道に移転する計画が予定どおりに進んで、首都圏の人口が中部の忠清道に大挙移動すれば2020年には、ソウルの人口は今より10%少ない920万人になるという分析が出されました

・中国は、去年、8000人程度の北韓脱出者を北韓に強制送還したと、アメリカのNGO「難民委員会」の関係者が25日、明らかにしました。

・中国で犯罪を犯して10年以上の重刑を言い渡され、中国の刑務所に収監中の韓国人が、現在、22人いることが分かりました。政府関係者によりますと、10年以上の刑が確定して中国の刑務所に収監中の韓国人は、死刑確定が1人、死刑執行猶予が7人、無期懲役が6人、10年の刑以上が8人の 合わせて22人で、死刑確定者を除いた 21人全員が麻薬犯罪者だということです。政府関係者によりますと、中国政府は、朝鮮族姉妹殺害の罪で韓国人男性1人を28日に死刑を執行する予定であることを今月中旬に伝えてきたということで、韓国政府は、中国国内法の許す範囲内で情状酌量するよう中国政府に求めています。

・韓国外換銀行が公示した25日午後3時の為替レート、日本の円100円が1041ウォン82銭で、前日に比べて、1ウォン52銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1166ウォン 80銭で、前日に比べて10ウォン30銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、784.06と、前日より 15.58ポイント下落しました。

・25日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、25分5分でした。 釈迦誕生日の26日は、全国的に雲が多くなる見込みです。26日の全国の朝の予想最低気温は、12度から18度、日中の最高気温は22度から27度と予測されています。

5月24日月曜日

・高建国務総理は、24日、統一部、文化観光部、保健福祉部の内閣改造を行うため盧武鉉大統領が要請し続けている長官の推薦を拒否し、辞表を提出しました。これによって盧武鉉大統領が今週中に行う予定だった一部長官の入れ替えは、来月7日に第17代国会が開院し、新しい国務総理の任命同意案が国会で可決された後になる見通しとなりました。高建総理は、24日、金ドックボン広報首席秘書官を通じて、「退任する国務総理が新しい長官を推薦することは、憲法上の閣僚の任命推薦権制度の趣旨に合わないという点を青瓦台の秘書室長に伝え、再度拒否する意思を表明した」として、長官の推薦を行う考えのないことを重ねて強調しました。そして午後辞表を提出しました。一方、盧武鉉大統領が新しい国務総理に指名しようとしているウリ党の金ヒョクキュ前慶尚南道知事については、野党ハンナラ党が強く反発しています。また盧武鉉大統領の強い要請で、ウリ党の院内代表を放棄して入閣の道を選んだ金槿泰議員は、ポストが保健福祉部長官だと報道されたことについて強い不快感を示しています。こうしたことから盧武鉉政権の新しい人事構想は早くも厳しい場面に直面しています。

・6月5日、全国の114カ所で投票が行われる地方の首長と議会議員の再選挙と補欠選挙の選挙運動が23日から始まりました。今度の再・補欠選挙には、全部で363人が立候補し、平均3.2倍の競争率となりました。今度の選挙は、当選無効や選挙無効による再選挙、つまりやり直し選挙が32か所、死亡や辞任による補欠選挙が82カ所です。

・ウリ党の辛基南議長は、23日、済州道知事候補の選挙事務所の旗揚げ式に出席して、「今度の再・補欠選挙は、地域の働き者を選ぶ選挙だ」と強調しました。

・一方、ハンナラ党の朴槿恵代表は、23日、済州島と釜山市を回って、「きれいで模範的な選挙を行う」と約束しました。

・また国会第3党になることになった民主労働党は、戦略地域である慶尚南道の地方選挙に力を入れています。

・ウィーン発 AFP連合ニュースによりますと、IAEA=国際原子力機関は、北韓が核兵器製造原料として利用できるウランをリビアに提供した端緒をすでにつかんだというニューヨークタイムズの報道について、「事実」であることを再確認しました。IAEAの消息筋は、リビアが2001年初めに入手した2トンほどのウランが北韓で精製されたものであるという証拠をつかんだとするニューヨークタイムズの報道は正しい。IAEAは、パキスタンの核物理学者、カーン博士の核取引にかかわった人物をインタビューした内容を根拠に、北韓がリビアにウランを提供したという結論に至った」と述べました。

・日本の小泉首相の2度目の平壌訪問で日本人拉致被害者の家族が日本に帰国したことで、韓国政府は、韓国戦争後、北韓に拉致されたまま韓国に戻っていない人は486人で、北韓に生存している韓国軍捕虜は500人あまりいると把握していると、24日、明らかにしました。

・盧武鉉大統領は、第57回カンヌ国際映画祭で審査委員大賞を受賞した「オールドボーイ」の朴チャンウク監督と、制作会社の金ドンチュ社長に祝電を送り、今度の受賞は、韓国映画芸術の優秀性を世界に披露した快挙である。これまでの努力と苦労に心から感謝の気持ちを伝えたい」と述べました。

・カンヌ国際映画祭のコンペ部門で、24日、審査委員大賞を受賞したスリラー映画「オールドボーイ」の朴チャンウク監督は、民主労働党の党員であることから、民主労働党の権永吉前代表は、祝電を送り、「韓国映画の国際的な地位を高めたことを党員として祝います」と述べ、激励しました。朴チャンウク監督は、2000年の党創立のときから民主労働党の党員として活発な活動を行ってきました。この他、同じく民主労働党の党員であるボンジュンホ監督は、連続殺人事件を映画化した「殺人の思い出」で去年、スペインで行われた第51回サンセバスチアン国際映画祭で最優秀監督賞と新人監督賞を受賞しています。朴監督と、ボン監督は、ともに1980年代から労働界の文化運動を続けており、民主労働党は、党の文化水準の高さを示すものだとして喜びにわいています。

・国防部の普通軍事裁判所は、24日、公金横領と収賄の疑いで起訴された韓米連合司令部副司令官の辛イルスン陸軍大将に対して、罰金2000万ウォンを言い渡しました。

・全斗煥元大統領の夫人の李順子さんが、夫とは関係のない自分の財産だと主張し続けていた130億ウォンを、全斗煥元大統領の追徴金として先週21日、ソウル地方検察庁に代納したことが分かりました。これで全斗煥元大統領は、合わせて460億ウォンを国庫に納めたことになりますが、さらに1700億ウォンが未納となっています。

・北韓の開城工業団地と、韓国とを結ぶ光ケーブルが近く 非武装地帯を通って開設されることになりました。 韓国と北韓は、先月、2回にわたって実務者会議を開き、開城工業団地と、韓国側を光ケーブルで結ぶことにし、今年9月に入居が始まる開城工業団地の試験団地内の事業者のため取り合えず有線100回線を提供することで合意しました。

・国会議員の議会活動を放送するケーブルテレビの「国会放送」が24日、開局しました。国会放送は、国会が直接運営するもので、国会審議の模様をケーブルテレビと衛星放送を通じて1日16時間、編集なしで生中継します。

・24日午前7時ごろ、慶尚南道統営市の南方17.5マイルの日本の排他的経済水域内で、アナゴ漁をしていた漁船「プンウン号」78トンの船長が、パトロール中の対馬海上保安部の巡視艇が発射した催涙弾に撃たれて、ひたいにけがをし、ヘリコプターで巨済市の大宇病院に運ばれました。これに対して韓国政府は「催涙弾の発射は過剰な対応だ」として抗議しました。

・ソウルの漢川に21番目と22番目の橋が架けられることになりました。ソウル市が23日発表したところによりますと、西部の、「ソンサン大橋」と「カヤン大橋」の間に新たに「ワールドカップ大橋」を建設して、ワールドカップ競技場との交通をスムーズにします。また東部の江東区「アムサ洞」と北側の「京畿道クリ市」を結ぶ「アムサ大橋」も建設します。

・韓国外換銀行が公示した24日午後3時の為替レート、日本の円100円が1043ウォン34銭で、先週の金曜日に比べて、5ウォン12銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1177ウォン 10銭で、先週の金曜日に比べて20銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、799.64と、先週の金曜日より 13.28ポイント上昇しました。

・24日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、24度6分でした。 25日も引き続き全国的に晴れの空模様となる見込みです。25日の全国の朝の予想最低気温は、11度から16度、日中の最高気温は23度から28度と予測されています。

5月22日土曜日

・日本の小泉首相が、22日、1年8カ月ぶりに平壌を訪問して、北韓の金正日国防委員長と2回目の首脳会談を行い、残されていた拉致被害者の家族5人を日本に連れ帰るとともに、日本と北韓の国交正常化交渉再開に向けて協議していくことを確認しました。午前9時すぎ、政府専用機で平壌に着いた小泉首相は、平壌市内の大同江迎賓館で午前11時過ぎからおよそ1時間半、金正日国防委員長と会談しました。会談後、小泉首相は高麗ホテルで記者会見し、北韓に残っている拉致事件被害者の家族8人のうち、5人を専用機で連れ帰る。しかし、曽我ひとみさんの夫のジェンキンスさん一家3人の帰国については今後さらに協議を続けると明らかにしました。 小泉首相とともに、22日、日本に帰国するのは、蓮池さん夫妻の長女(22)と長男(19)、地村さん夫妻の長女(22)、長男(20)、二男(16)の合わせて5人です。また北韓が「死亡・不明」と説明した横田めぐみさんら拉致被害者10人の安否については、北韓が再調査を約束しました。小泉首相は、記者会見で、▼2度目の訪朝の最大の理由は、「日朝平壌宣言」を誠実に履行し、不正常な関係を正常化させることが極めて重要であることを金正日国防委員長と再確認するためであり、率直な会談を行った結果、互いに「日朝平壌宣言」が日朝関係の基礎であることを再確認したと述べました。そして小泉首相は、曽我ひとみさんの夫のアメリカ人のジェンキンスさん(64)と、長女(20)、次女(18)の3人と1時間にわたって直接会い説得しましたが、ジェンキンスさんが日本に来ることに難色を示したため、中国の北京で家族4人が帰国問題について相談することになったということです。▼核問題については、6カ国協議を通じて完全かつ検証可能な核廃棄の必要性を強調し、ミサイルについても発射実験中止を続けるよう求めました。これに対して金正日国防委員長は、これらに同意したということです。▼そして日本は、国際機関を通じて北韓にコメ25万トンと1000万ドルの医薬品を支援することを約束し、▼小泉首相は、今後北韓との間で日朝国交正常化に向けた交渉を始める意向を表明しました。

・会談は、厳しかった1回目と比べて幾分なごやかな空気の中で行われ、冒頭、金正日国防委員長は、「小泉首相が再度北韓を訪問したことは、大変良いことで歓迎する。2002年9月の1回目の日朝首脳会談では、拉致という問題があったにもかかわらず、小泉首相が国交正常化問題に関心を示し、今回、国交正常化を目指して改めて平壌を訪問したことをうれしく思う」と述べ、「体の具合はいかがですか」と小泉首相に問いかけ、これに対して小泉首相は、「おかげさまで」と笑顔で答えたということです。会談に、日本からは、山崎正昭官房副長官、田中均外務審議官、薮中三十二アジア大洋州局長が、北韓側からは姜錫柱1外務次官が同席しました。

・アメリカ国務省のバウチャー報道官は、21日、小泉首相の2度目の平壌訪問について、「アメリカは、日本政府が、北韓の非核化と日本人拉致者問題について努力していることを全面的に支持する」という見解を明らかにしました。

・盧武鉉大統領は、近く行う内閣改造で、ウリ党の鄭東泳前議長を統一部長官に、金槿泰前院内代表を保健福祉部長官に、また鄭東采議員を文化観光部長官に内定したことが、21日、明らかになりました。また交替説が流れていだ永吉国防長官、康錦實法務長官、許成ェ行政自治部長官は、留任するものとみられています。

・長官を入れ替えるためには高建国務総理の推薦が必要ですが、高建国務総理は、国政第2期の長官については新しい国務総理が推薦すべきだとして青瓦台の要請を拒否する姿勢を固めたと伝えられており、週明けに内閣改造ができるかどうかは不透明な状態となりました。高建総理は、当初の予定どおり第16代国会の任期が終了する29日以前に辞表を提出することにしています。

・行政首都を今のソウルから南方の忠清道に移転する問題で、国務総理と民間人を共同の委員長とする行政首都建設推進委員会が、21日発足しました。行政首都建設推進委員会は、7月中に新行政首都の候補地についての評価結果を発表し、公聴会などを開いたあと、8月に新行政首都の移転先を最終的に決めることにしています。

・ウリ党の新しい議長に選出された辛基南議長は、21日、党本部で高野紀元日本大使の表敬訪問を受け、韓日両国の友好促進について意見を交わしました。高野大使は、これに先立って今月11日、ハンナラ党の朴槿恵代表を表敬訪問し、両国の協力の必要性を強調しました。

・アメリカのマイヤーズ統合参謀本部議長は、21日、「韓国駐留アメリカ軍1個旅団をイラクに派遣しても、その空白を予備兵などで埋める計画はない。われわれは韓国に対する防衛の約束を守る十分な戦力を韓国で維持している」と述べました。マイヤーズ統合参謀本部議長は、アメリカ下院のイラク関連公聴会に出席して、「韓国駐留アメリカ軍に関連するあらゆる措置は、海外駐留アメリカ軍全体の再配置計画と絡んでいる。▼韓国駐留アメリカ軍のイラク派遣、▼1953年の休戦以来全く変動がなかったアメリカ軍基地の統合整備、▼アメリカ軍が独占してきた指揮統制など一部任務の韓国軍への委譲などがこれにあたる」と説明しました。

・22日は、土曜日のため取り引きはありません。21日の終値は、日本円100円が、1048ウォン46銭で、アメリカドル1ドルは、1176ウォン 90銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・22日のソウルは晴れ、午後2時の気温は、23度でした。23日日曜日も引き続き全国的に青空が広がる見込みです。23日の朝の予想最低気温は、9度から15度、日中の最高気温は 21度から26度の予報です。

5月21日金曜日

・おととしの大統領選挙資金疑惑を捜査中の大検察庁中央捜査部は、盧武鉉大統領とハンナラ党の李会昌前総裁を摘発しない方針であることを21日、明らかにしました。安デヒ中央捜査部長は、21日、記者団に対して、「ハンナラ党の大統領候補だった李会昌前総裁が、財閥などからの資金集めに関与した証拠がないうえ、当時、資金担当役だった金ヨンイル議員から、三星グループの債券150億ウォンを保管するよう李会昌氏から指示を受けたという証言を確保したが、李会昌前総裁が直接金を受け取っていないので処罰できない」として、李会昌前総裁を摘発しない方針を明らかにしました。検察はまた、政界全体に400億ウォン台の不正資金を提供した三星グループの李ハッス副会長を在宅起訴しました。三星グループは、政界に渡した資金は、会社の秘密資金ではなく李健熙会長個人の財産からだったと主張しており、とくに証拠がないことから李健熙会長を摘発しませんでした。検察は、三星グループは800億ウォン台の債券を購入して、このうち300億ウォン分をハンナラ党に渡したものと推定されるとしています。検察はまた、盧武鉉大統領の場合、資金集めをした側近の安ヒジョン氏が、おととしの6月と11月に三星グループから受け取った30億ウォンのうち、15億ウォン分については中小企業の会長を通じて10億ウォンに現金化し、これを盧武鉉大統領が経営していたミネラルウォーター会社の債務の返済に当てたことを確認しました。しかし検察は、「大統領は、刑事訴追の対象になれない」として、法的な措置をとらない方針を明らかにしました。さらに検察は、大統領選挙の直前に民主党からハンナラ党に党籍を移した際、2億ウォンずつの不法資金を受け取って届け出なかった政治家9人のうち、チョン・ヨンハク議員を除いた8人については罰金刑で起訴しました。安デヒ中央捜査部長は、「きれいな政治風土を定着させ、政治と経済の癒着をなくす転機になることを期待する」と述べるとともに、政治資金を渡したことを自ら明らかにした企業家については、今の困難な経済状況を考慮して処罰を和らげたと述べました。これで去年8月末、SKテレコムの秘密資金が政界に流れたことが明らかとなって始まった、おととしの大統領選挙不正資金事件の捜査は、9カ月目で終了しました。

・盧武鉉大統領が、20日、ウリ党に入党しました。盧武鉉大統領は、20日、ウリ党の指導部を青瓦台に招待し、晩さんをともにした席で、ウリ党への入党書類に名前と住民登録番号を記入する手続きをとったと、ユン・テヨンスポークスマンが明らかにしました。これで盧武鉉大統領は、去年9月29日、民主党を離党してから7か月ぶりに党籍を持つことになりました。しかし役員の人選などには一切介入せず、政治問題は全面的に党に任せて、自らは長期的な政策課題や政府の改革、社会の不正防止などに取り組む方針です。この席で盧武鉉大統領は、「党の力が弱い地域では、意見を集めるシステムを作り、その地域の人材を重用して、ウリ党が全国的な党としての体制を整えることが必要だ」と述べました。そして「国務総理の指名問題は私に任せてほしい」と述べ、ハンナラ党が反対している元ハンナラ党議員で慶尚南道知事をしていたウリ党の金ヒョクキュ常任中央委員を、新しい国務総理に指名する意向を強くにじませました。

・ハンナラ党は、盧武鉉大統領が20日、ウリ党指導部との晩さん会で、金?珪前慶尚南道知事を新しい国務総理に起用する意向を改めて表明したことについて、21日、これに強く反対しました。金徳竜院内代表は、21日、党役員会議のあと、青瓦台の政策室長と会った席で、自分と党を困難に陥らせないように求め、金ヒョクキュ氏の国務総理就任に反対する意向を示しました。また、民主労働党のチョン・ヨンセ議員団代表は、21日、金ヒョクキュ前慶尚南道知事を新しい国務総理にすることについて、不適切だとする考えを示しました。

・韓国とアメリカは、去年7月に、板門店の共同警備区域の警備責任など韓国駐留アメリカ軍が持っていた10の特定任務を韓国側に委譲することで合意しましたが、わずか7ヵ月後の今年2月に、ソウルで行われた第7回未来韓米同盟政策構想会議で、これ以外の任務についても韓国に委譲する計画を提案してきたことが明らかになりました。これに対して、韓国側は、「10の特定任務を譲り受けるのには3年の期間が必要であることから、さらに追加の任務の委譲は協議できない」としてアメリカの提案を拒否したということです。

・クレジットカードによる買い物で支払いができなくなり銀行連合会に名前が登録されている信用不良者が韓国全体で390万人にのぼり大きな社会問題になっていますが、韓国資産管理公社は、こうした信用不良者を救うため、銀行、クレジットカード会社、保険会社など620の金融機関が参加するいわゆるバッドバンクの「ハンマウム金融」会社を20日、発足させ、インターネットや窓口を通じて、貸し付けの申請受け付けを始めました。「ハンマウム金融」は、今年3月10日の時点で、二つ以上の金融機関に元金5000万ウォン未満の借金があって返済を6カ月以上、滞納している信用不良者に対して、今後3カ月間に、決められた金額を返済すれば、残りの元金は、最長8年間、年利6%の低利で分割返済できるうえ、元金をきちんと納付すれば、利子を全額減免することになっています。さらに「ハンマウム金融」と、貸付約定を結べば、1週間以内に銀行連合会が管理する信用不良者のリストから外されることになります。

・政府は、首都圏から地方に移転する企業に対して補助金を支給することになりました。政府は、21日、経済長官会議を開いて、こうした内容を骨子とする「国家均衡発展特別法の規則」を決めました。それによりますと、首都圏にある企業が移転先を中国など海外ではなく国内の地方にするよう誘導するため、首都圏で3年以上活動した100人以上の従業員をもつ企業が地方に移転した場合、用地の買い入れ、雇用、教育などに必要な財政的支援を行うとしています。

・宗教的な理由で兵役の義務を拒否している3人に対して、裁判所がこれまでの判例を破って初めて無罪を言い渡しました。ソウル地方裁判所の李ジョンリョル判事は、21日、兵役を拒否し、兵役法違反の疑いで起訴された22歳の男性ら3人に対して、「兵役を拒否した理由は、ひたすら良心にもとづくものであるため、良心の自由を保障する憲法の保護対象となる」として無罪を言い渡しました。韓国では、今年2月末の時点で、良心的兵役拒否者521人が刑務所に服役中で、毎年700人前後が宗教による兵役拒否で監獄行きを選んでいるということです。

・日本のプロ野球、ロッテマリーンズが、来年春、釜山でダイエーホークスとの間で公式試合を行うことで調整を進めていると、日本の日刊スポーツが21日報じました。それによりますと、ロッテマリーンズの瀬戸山代表は、「ダイエーホークスとの開幕2連戦を釜山で行う計画を進めている。パシフィックリーグの来年の試合日程が決まる8月までに計画をまとめる」と述べたということです。これが実現しますと、ロッテのユニホームを着た韓国のホームラン王、李スンヨプ選手のプレーを韓国でも見られることになります。

・韓国外換銀行が公示した21日午後3時の為替レート、日本の円100円が1048ウォン46銭で、前日に比べて、10ウォン24銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1176ウォン 90銭で、前日に比べて90銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、786.36と、前日より18.57ポイント上昇しました。

・21日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、20度6分でした。22日は、全国的に雲の多い一日になりそうです。22日の全国の朝の予想最低気温は、10度から15度、日中の最高気温は20度から25度と予測されています。

5月20日木曜日

・韓国駐留アメリカ軍の一部がイラクへ移動する問題を受けて、20日、盧武鉉大統領も出席して、安全保障関係長官会議が開かれ、対応策を協議しました。盧武鉉大統領はこの席で、「韓国駐留アメリカ軍の再調整はすでに予期していたことであり、落ち着いて対応して欲しい。アメリカとの協力のもとで、自主国防体制を早期に構築するための措置を検討するように」と指示しました。この会議では、▼北韓に対する抑止力の低下につながらないようにすること、▼韓国駐留アメリカ軍の一部のイラクへの移動に続いて、海外に展開しているアメリカ軍の再配置が本格的に行われることが予想されることから、韓米間の協力体制を検討すること、▼韓国駐留アメリカ軍の再調整は韓国の防衛に影響を及ぼさないことを十分に国民に知らせること、▼国民を不安がらせたり、経済に悪影響を及ぼさないようにすることなどを確認しました。

・アメリカは、韓国駐留アメリカ軍の一部兵力をイラクに移動させることで、韓国に対する安全保障を弱めることはないと、アメリカ国防総省が述べました。国防総省のスポークスマンは19日の記者会見で、「韓国駐留のアメリカ陸軍第2師団の一部をイラクへ移動させることについては韓国政府とすでに協議が行われている。アメリカが韓国駐留アメリカ軍を削減することについて、どのような形で進めていくにしろ、 重要なことは、韓国と結んだ相互防衛条約を守ることには変わりがない」と述べました。

・野党ハンナラ党は朴進(パク・チン)議員を特使としてアメリカに送り、アメリカ政府の真意を確かめることになりました。朴進議員は今週22日から28日にかけてアメリカを訪問し、ケリー国務次官補やグリーン・ホワイトハウスアジア担当補佐官らと会い、韓国駐留アメリカ軍のイラクへの移動と削減について、アメリカ側の意向を聴くことにしています。この問題について、ハンナラ党のスポークスマンは20日、論評を発表し、「韓国駐留アメリカ軍の一部のイラクへの移動が決まって、国の安全に対する国民の不安が大きくなっているにもかかわらず、与党ウリ党の一部では、心配はおろか、むしろ韓国軍のイラクへの追加派兵を撤回する口実にしようとする動きもある。与党はもっと現実的な対策をたてなければならない」と述べました。

・盧武鉉大統領は予定を早めて来週にも、統一部など4つから5つの部の長官を入れ替える内閣改造を行うものとみられます。政府関係者によりますと、盧武鉉大統領は当初、新しい国会が始まる前の今月末に新しい国務総理を指名し、来月下旬に、統一部、文化観光部、保健福祉部など、4つか5つの部の長官を入れ替える内閣改造を行う予定でしたが、大統領職復帰以来、内閣改造が決まっている中で、韓国駐留アメリカ軍の削減などの海外情勢、国民生活の回復と政府の革新のためには、与党と政府、そして青瓦台の早期改造が必要だという判断で、内閣改造を当初の予定より繰り上げて行うことが検討されているということです。これについてすでに辞意を表明している高建国務総理は、新しい閣僚は新しい国務総理の推薦によって任命されるべきだという考えを示しているということです。

・自民連の金鐘泌前総裁がおととしの地方選挙の際、三星グループから不正な資金15億ウォンを受け取ったとして、20日、在宅起訴されました。おととしの大統領選挙の不法資金について捜査をしている大検察庁中央捜査部は20日、金鐘泌氏に対して、高齢のうえ、すでに政界からの引退を表明していることから、在宅起訴したと発表しました。 検察はこれに先立って19日、李漢東元国務総理を、おととしの大統領選挙の際、SKから現金2億ウォンを受け取った疑いで、検察に召喚し、取り調べました。

・大韓赤十字社の李潤求(イ・ユング)総裁が、来月6日から3日間、国際赤十字社連盟代表団の一員として、北韓の竜川爆発事故現場を訪れます。李潤求大韓赤十字社総裁は今月初め、中国の北京で開かれた中国赤十字社の創立記念行事に出席した際、北韓朝鮮赤十字会のペク・ヨンホ常任副委員長と会った席で、北韓への訪問を打診しており、北韓は19日、訪問を受け入れることを伝えてきました。

・行政職公務員の一番下のクラスである9級公務員の採用試験にこれまでで最高の10万9000人が応募し、深刻な求職難で、比較的安定している公務員を希望している若者が多いことが分かりました。行政自治部によりますと、今月16日に行った国と地方自治体共通の9級公務員の採用試験に対して、去年より3万人多い10万9000人が応募し、これまでで最高の応募者数となりました。行政自治部では、不景気で若年層の失業が深刻な中で、最近、政府が若年層失業対策として公務員の採用枠を増やす方針を打ち出したため人気が高まったものと分析しています。

・大学生を対象にした今年の新規採用試験で、漢字の試験を行う会社が大きく増える模様です。全国経済人連合会や韓国貿易協会などの経済5団体は、今年3月、加盟の会社に対して、新規採用試験で、政府が指定した常用漢字1800字を基準に漢字の能力をテストするよう勧告しました。就職情報会社が最近、大企業145社を対象に調べた結果、76.6%が漢字の読み書き試験の導入に賛成し、このうち今年から取り入れる予定の会社は37社でした。ちなみに去年、漢字の試験をした会社は17社でした。

・鉄道庁は一般の列車の運転時間を短縮するために、乗客の数が一日平均10人以下の駅には列車を停車させないことになりました。鉄道庁が19日発表したところによりますと、乗客の数が一日平均10人以下の駅は、全羅線が13駅、湖南線12駅、長項線7駅、京釜線6駅の合わせて38駅あり、早ければ7月15日からダイヤを改正して停車しないようにします。これによって全羅線、 湖南線、 長項線、 京釜線では運転時間が18分から最高52分まで早くなります。また、一般列車と高速鉄道KTXとの乗り換え時間を今より5分から10分程度縮め、接続を便利にすることになりました。

・韓国の江原道と日本の鳥取県が姉妹提携を結んでから今年で10周年を迎えました。これを記念しての文化交流行事が来週から江原道と鳥取県でそれぞれ繰り広げられます。江原道によりますと、来週23日から来月6日まで、国立春川博物館で、「韓日工芸品展示会」を開きます。また鳥取県の片山義博知事が韓国を訪れて、23日、江原道議会で演説するほか、春川市にある国立江原大学でも講演する予定です。一方、鳥取県で行われる文化交流行事は7月12日から15日まで、鳥取県の県民文化会館などで行われます。

・今年の梅雨は例年より短くなりそうですが、降雨量はむしろ増える見通しです。気象庁が20日発表した長期予報によりますと、梅雨入りは例年と同じ6月中旬、また梅雨明けは7月中旬になりそうで、例年と比べて、梅雨が少し短くなるとしています。しかし太平洋の海水温度が高い状態が続いていることから、集中豪雨になる日が例年より増える見通しで、7月中旬の梅雨明けのあとは例年より蒸し暑い日が多くなりそうだということです。また、夏の間に韓国を襲う台風は2つか3つが見込まれるとしています。

・韓国外換銀行が公示した20日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1038ウォン22銭で、前日に比べて、1ウォン32銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1179ウォンで、前日に比べて、1ウォン6銭のウォン安でした。韓国株式市場の20日の総合株価指数は、767.79と、前日に比べて、10.16ポイント下落しました。

・20日のソウルは曇りのち雨、午後3時の気温は18度7分でした。21日も全国的に雲に覆われて、ソウルなど中部地方と、全羅北道、慶尚北道では雨の降る所もあるでしょう。午後からは北西側から次第に晴れる見通しです。21日の朝の予想最低気温は、12度から18度、日中の最高気温は19度から26度という予報です。

5月19日水曜日

・韓国駐留アメリカ軍をイラクに派遣することが決まったのに続いて、今度は、韓国駐留アメリカ軍の削減をめぐる韓米間の協議が夏頃から始まる見通しとなりました。韓国とアメリカは、当初、今年秋に行われるアメリカ大統領選挙の後に「海外駐留アメリカ軍の再配置計画」にもとづいた韓国駐留アメリカ軍の削減について協議する計画でしたが、イラク情勢の悪化で先に3600人の海外駐留アメリカ軍がイラクに派遣されることから、この削減論議が繰り上げられることになりました。これについて政府関係者は、19日、「協議は夏ごろから始まる予定だ」と述べました。政府関係者によりますと、日米安全保障条約と違って韓米相互防衛条約や韓米地位協定では、韓国駐留アメリカ軍の重要な変動や、軍隊、装備の重大な変更がある場合に韓国側と事前協議をすることが義務付けられていないことから、こうした条項を制度化することをアメリカ側に要請する方針だということです。

・アメリカのウォルフォウィッツ国防副長官は韓国駐留アメリカ軍の一部をイラクへ派遣することが 韓国駐留アメリカ軍の実質的な削減につながることを示唆しました。ウォルフォウィッツ国防副長官は18日、上院外交委員会のイラク政策聴聞会に出席し、韓国駐留アメリカ軍の一部をイラクへ派遣することについて、「世界のアメリカ軍再配置計画をもとに、アメリカ軍兵士の韓国勤務の交代期間の短縮決定とイラク駐留アメリカ軍を増強する必要性が合わさったものだ」と述べ、実質的な削減を示唆しました。また韓半島の非武装地帯に配置されている部隊について「非生産的な仕掛けわなであり、時代遅れで役に立たない」と述べ、これらの部隊を後方に配置替えする代わりに、100億ドル相当の兵器の増強を図っている」と述べました。

・金大中前大統領は19日、旅行先のジュネーブで、「韓国駐留アメリカ軍の一部のイラクへの移動を韓米関係の変化と受け止めるべきではない」と述べました。金大中前大統領は連合ニュースとの会見でこのように述べ、「韓国駐留アメリカ軍は韓国を防御するだけではなく、アメリカの国益のための目的が大きい。韓国駐留アメリカ軍はもはや陸軍を中心に動いておらず、歩兵部隊の一部が抜かれることが韓国の安全保障に大きな影響を及ぼすとは思わない」と述べました。

・盧武鉉大統領は18日、大統領職復帰後初めての閣議に臨み、 「労・使・政の妥協こそ、今年の一番重要な目標だ」と強調しました。盧武鉉大統領はこのように述べるとともに「労使問題は互いに十分の共感と合意を得る過程を通さないで、政府が一方的に推し進めていく場合、財界と労働界を説得できなくなり、結局は国民の同意も得られない。今は財界の要求と労働界の要求のうちどちらか一つを貫き通す状況ではない。労使の妥協と調整ができないと、政府が調整案を作り、話し合って、説得していく過程を主導しなければならない」と強調しました。

・野党・ハンナラ党の新しい院内代表に金徳龍議員(キム・トクリョン)が選ばれました。ハンナラ党は、19日、今度の総選挙で当選した119人が集まって、新しい院内代表を選ぶ選挙を行いました。この結果、ハンナラ党の創立メンバーで、改革路線を標ぼうする金徳龍議員が過半数の66票を獲得して、改革と世代交代路線の金文洙議員の39票を大きく上回り、任期1年の新しい院内代表に選出されました。金徳龍院内代表は、あいさつで、「盧武鉉政権と与党・ウリ党による不安定で急進的な改革を防ぎ、安定の中で改革を導くべきだという、時代がハンナラ党に求める課題を果たすために、これから党の刷新と団結に努めていきたい。安定の中の健康な改革には賛成するが、与党の独走と独善に対しては戦い続ける」と語りました。金徳龍院内代表は63才、ソウル市ソチョ区乙選挙区選出の当選5回の議員で、70年代に当時、議員だった金泳三元大統領の秘書として政界に入りました。そして金泳三政権では与党の事務総長と政務担当首席秘書官をつとめました。

・与党ウリ党の新しい議長に就任した辛基南議長は19日、就任後初めて記者会見し、来月初めの新しい国会のスタートにともなって、言論改革、司法改革などの改革作業に早期にとりかかる方針を明らかにしました。辛基南議長はまた、党の体制を整備することに力を入れていくとともに、大統領の国政運営を安定的に後押しし、政府と国会指導部とも緊密に協力して、国民生活関連と改革を同時を進めていく与党のシステムを定着していたいと述べました。また野党との関係について、辛基南議長は「政治にも格調と趣きがあるべきだ」として、必要ならば野党代表と大統領との会談の場も設けたい」と述べました。

・政府は公営企業などで働く正規職員以外の労働者の待遇改善対策を19日、発表しました。それによりますと、公共部門のこうした非正規労働者は、合わせて23万4000人あまりいます。このうち郵便配達をしている4000人は、採用枠を増やして正規職に採用するのをはじめ、道路清掃員など2万7000人は、契約を自動更新する方法で雇用を保障することにしました。また学校の給食調理補助員など7万人については、賃金の引き上げや退職金、有給休暇など、勤労基準法の権利を付与することになりました。

・財界と労働界は政府のこの計画に対して憂慮の念を示しています。全国経済人連合会の関係者は19日、「公共部門では正規職への転換と待遇改善費用を税金でまかなうことになるが、企業では財源がなく、こうしたことをできない。経済論理に反する対策は成果を収められない」と批判しました。また経営者総連合会の関係者は、「政府の非正規職に対しては、ある程度保護すべきだが、政府の今度の措置は民間部門の非正規職の問題にも影響を及ぼし、労働界に過剰な期待感を与えて、財界に無理な要求をしてくる可能性もある」と述べました。

・一方労働界では、この計画はすでに行われていたり、使用者側と合意した内容に過ぎないとして、改革性の薄い政策だとしています。

・大邱市の地下鉄の利用客が去年2月の大惨事以前の数に戻りました。大邱地下鉄公社は192人が死亡、148人のけが人が出た去年2月18日の大惨事のあと、中央路駅付近で折り返し運転を続けていましたが、去年12月31日からようやく全線の運転を再開しました。その結果、今年1月の利用客は1日平均12万5,000人でしたが、先月、4月は1日平均14万6000人あまりとなり、惨事が起きる直前の去年1月の水準にまでほぼ達しました。とくに週末は、惨事の前より1000人以上増えているということです。大邱地下鉄は来年9月に2号線の開通が見込まれています。

・韓国外換銀行が公示した19日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1036ウォン90銭で、前日に比べて、87銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1177ウォン40銭で、前日に比べて、7ウォン3銭のウォン高でした。韓国株式市場の19日の総合株価指数は、777.95と、前日に比べて、35.96ポイント上昇しました。

・19日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は23度6分でした。20日は全国的におおむね曇り、中部地方では午後、雨の降る所もあるでしょう。20日の朝の予想最低気温は、12度から18度、日中の最高気温は19度から28度という予報です。

5月18日火曜日

・5月18日は、1980年、光州市民の民主化運動を全斗煥軍事独裁政権が弾圧し多くの市民が犠牲になった「5.18民主化運動記念日」です。これを記念する式典が、盧武鉉大統領をはじめ遺族や与野党関係者およそ2000人が出席して光州市の5.18国立墓地で行われました。盧武鉉大統領はあいさつで、「分裂を克服することこそ、今われわれに与えられた最も重要な課題だ。これからは和合と共生の時代を切り開き、言葉だけではなく実践を通じて統合の道に進もう」と強調しました。5.18国立墓地と弾圧の現場である全羅南道道庁前では、一日中、行事が繰り広げられました。

・5.18民主化運動から24年目を迎えて、各党はそれぞれ論評を出しました。まず与党ウリ党の李ピョンス・副スポークスマンは、「5.18精神を受け継いた民主改革勢力がウリ党を創設し、先の国会議員総選挙で過半数議席を確保して、民主主義の新たなページを開いた。ウリ党は、確固とした民主主義の土台のうえで、信頼される政治、国民の暮らしと経済の回復を実践していく」と述べました。野党ハンナラ党の田麗玉スポークスマンは、「24年前、光州では、ことばや文字で表すことのできないほど痛々しい事件があったが、今ようやく凍て付いた地面から緑の芽が出ようとしている。ハンナラ党は、韓国の歴史に神聖な一筋の光を照らした5.18民主化運動の記念日を毎年光州で迎える計画だ」と述べました。

・韓国とアメリカは、韓国駐留アメリカ陸軍第2師団の1個旅団をイラクに派遣することで合意したと、外交通商部が17日、明らかにしました。イラクに派遣されるアメリカ軍部隊は、歩兵を中心とした陸軍第2師団の第2旅団と支援部隊の合わせて4000人あまりです。第2旅団は、空中強襲大隊2個大隊と、機械化歩兵大隊1個大隊から構成されており、これらが保有する輸送ヘリコプターや装甲車などとともにイラクに向かうものとみられています。政府関係者は、「アメリカの要請で、韓国駐留アメリカ軍兵力の一部をイラクに派遣することが決まった。しかしイラクに派遣するアメリカ軍兵力を再び韓国に戻す問題については協議しておらず、韓国駐留アメリカ軍の早期削減につながる可能性も排除できない」としています。

・これについて、アメリカ国防総省の高官は、AP通信との会見で、「イラクに派遣される陸軍第2師団の兵力がイラクでの活動が終わったあと、韓国に再び戻るかどうかについては決まっていない。第2師団の移動は、配置転換であり、これは韓国駐留アメリカ軍についての長期的な再編成と合理化計画のひとつである」と説明しました。一方、AP通信は、「韓国駐留アメリカ陸軍第2師団の配置転換は、アメリカが、韓国、日本と1年以上も協議を続けてきた世界に駐留しているアメリカ軍の再配置計画のひとつだ」と伝えました。

・アメリカは、韓国駐留アメリカ軍の一部兵力をイラクに派遣するのとは関係なく、韓国軍のイラク追加派兵を急いで行うよう要請してきたことが18日、分かりました。韓国駐留アメリカ軍のイラク派遣と、韓国軍のイラクへの追加派兵が8月前後に同時に行われた場合、合わせて7700人あまりの兵力が韓半島から抜けることになり憂慮の声が出ています。

・潘基文外交通商部長官は、韓国駐留アメリカ軍をイラクに派遣することが決まったことについて、18日、記者会見し、「韓国国防部は、アメリカ軍兵力の一部がイラクに派遣されても韓国の戦力に大きな問題はないとしている」として国民の不安と憂慮を否定しました。

・アメリカは、今月15日北京で終了した北韓の核問題をめぐる6カ国協議の作業部会の重要な成果は、3回目の6カ国協議を行う前にもう一度、作業部会を開くことに合意したことだという見解を示しました。

・北韓の核問題解決に向けた6カ国協議の参加各国は、当初予定していた2回目の作業部会を行わずに、3回目の6カ国協議を開く案について検討を進めています。

・朴智元元文化観光部長官が、現代グループから不正資金150億ウォンを受け取ったとする事件の求刑公判が、17日、ソウル高等裁判所で開かれ、朴智元被告に対して一審判決より重い懲役20年、追徴金29億6000万ウォン、そして債券121億4000万ウォンの押収が求刑されました。ところで朴智元元文化観光部長官は、この裁判で、2000年の南北首脳会談の際、特使として北韓と予備接触を行ったことと関連して2000年6月の南北首脳会談が予定より一日遅く始まったのは、「北韓が、金大中大統領に対して故金日成主席の墓を参拝するよう求めてきたことが原因だった」とする証言をしました。朴智元被告によりますと、金大中前大統領が平壌に到着した翌日になって北韓は、参拝要求を取り消したということです。

・日本政府は、去年、不法滞在で4万5000人あまりの外国人を国外追放しましたが、このうち韓国人は、2番目に多いことが分かりました。日本の法務省の調べによりますと、国外追放された外国人は、中国人が1万2400人と最も多く、次いで、韓国人7800人、フィリピン、タイ、ブラジルの順でした。

・タイのバンコクから仁川空港に着いた大韓航空機のトイレからコレラ菌が検出され、防疫当局が調査を進めています。保健福祉部疾病管理本部によりますと、この飛行機は、15日にタイから仁川に着いており、乗客、乗員367人について、それぞれの居住地の保健所を通じて発病していないかどうか疫学調査を進めています。

・ガソリン価格の値上がりで、マイカーの代りに公共交通を利用する人が大きく増えています。クレジットカード会社が、ソウルと首都圏で地下鉄とバスの乗車の際に使う交通カードの利用件数を調べた結果、地下鉄は、去年の第1四半期は3100万件でしたが、今年の第1四半期は3700万件と19%増え、特に今年3月の利用件数は、原油価格が急騰する前の今年1月と比べると23%も増えています。またバスは、今年の第1四半期中に2372万件と、去年の同じ時期より11.2%増えました。クレジットカード会社の関係者は、景気の低迷やガソリンの値上がりなどで、公共交通を利用する人がますます増えることが予想されることから交通カードの利用頻度も高くなるとみています。

・韓国の高校生の10人のうち8人は、自分自身も失業する可能性があると心配していることが分かりました。大韓商工会議所がソウルの高校生777人を対象にアンケートした「高校生の経済認識調査」によりますと、「自分自身も失業者になる可能性があると思うか」という質問に、「そう思わない」という生徒は22%なのに対して、「失業者になる可能性があると思う」という生徒は78%にのぼりました。

・韓国外換銀行が公示した18日午後3時の為替レート、日本の円100円が1036ウォン03銭で、前日に比べて、5ウォン84銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1184ウォン 70銭で、前日に比べて20銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、741.99と、前日より 13.01ポイント上昇しました。

・18日のソウルは晴れのち雨、午後3時の気温は、18度8分でした。 19日は、全国的に雲が多く一時雨の降るところが多い見込みです。19日の全国の朝の予想最低気温は、12度から17度、日中の最高気温は20度から28度と予測されています。

5月17日月曜日

・アメリカが最近、外交ルートを通じて韓国駐留アメリカ軍の一部の兵力をイラクに派遣する案を提案してきたため、韓米両国が協議に取り掛かったと、外交通商部が17日、明らかにしました。金塾北米局長は、17日、記者会見し、「イラク情勢が悪化していることからアメリカはこのほど韓国駐留アメリカ軍の一部をイラクに派遣する必要性を韓国に提起してきた。これを受けて両国の担当部署が、これを検討することになった」と明らかにしました。さらに金局長は、「いまは協議が始まった段階なので、派遣の規模などについてはまだ決まっていない。この問題を韓国軍のイラク追加派兵と、絡ませて検討するつもりはない」と強調しました。 これについて別の政府関係者は、京畿道東豆川市一帯に駐留しているアメリカ軍第2師団の1個旅団4000人が、数週間以内にイラクに派遣される見込みだと述べました。

・与党・ウリ党の鄭東泳議長が17日、辞任し新しい議長は、今年1月の全党大会で指導部を選出する際に2位になった辛基南常任中央委員が党規約にもとづいて引き継ぎました。新しい議長となった辛基南氏は、今年52歳の弁護士、ソウル江西甲区選出の3回当選議員で、金大中政権当時、国民会議のスポークスマンや民主党の最高委員を務め、鄭東泳議長、千正培院内代表とともに、ウリ党の党創設を主導してきました。

・石油価格の急騰とアメリカの金利の引き上げの恐れで投資心理が極度に悪化し、韓国の株価が大幅に下落しています。韓国証券取引所によりますと、17日の平均株価指数は、728.98ポイントと、先週金曜日に比べて39.48ポイントも急落しました。株価が730ポイント以下に下がったのは、去年10月8日、722.76以後7か月ぶりです。

・盧武鉉大統領は、16日、青瓦台秘書室の組織改編を行い、 新たに市民社会首席秘書官ポストを設け、文在寅(ムン・ジェイン)前民生首席秘書官を再起用しました。 

・盧武鉉大統領に対する国会での弾劾訴追で延期されていたロシア訪問の日程などを調整するため潘基文外交通商部長官が、23日からロシアを訪問します。

・政治資金法違反の疑いで逮捕状が出されていた自民連の李仁済議員が18日目の17日、検察によって逮捕されました。李仁済議員は、おととしの大統領選挙直前にハンナラ党の李会昌候補に有利な発言をする見返りとしてハンナラ党が提供した不法資金5億ウォンのうち、秘書を通じて2億5000万ウォンを受け取った疑いが持たれており、先月29日に政治資金法違反の疑いで逮捕状が出されていましたが、検察の召喚に応じずに18日間も、支持者に守られて党支部事務所にこもっていました。

・15日から3日間、済州島で行われていた第37回アジア開発銀行の年次総会が、17日、総裁会議を最後に終了しました。今回の総会の議長となった李憲宰副総理兼財政経済部長官は、閉会のあいさつで、「テロや原油価格の上昇、金利の引き上げの可能性など経済の不安定要因があるのは事実だが、景気回復の展望が明るいことから、持続可能な成長に導いていこう」と述べました。今度の年次総会では、▼アジアの開発途上国への支援のためアジア開発基金の財源70億ドルを拡充するとともに、▼最貧国の負債負担の軽減と伝染病の退治のためにこの基金を利用した補助金制度の導入に合意しました。次の年次総会は、トルコのイスタンブールで開かれます。

・第17代国会議員総選挙で、選挙無効や当選無効の請求訴訟の提出締め切り日の15日までに起された選挙訴訟は、7件で、4年前の総選挙の28件の4分の1に減りました。大法院が16日明らかにしたところによりますと、▼訴訟を起した地域区の落選者は、忠清南道唐津郡で9票差で落選したウリ党の朴キオク候補が票の数え直しを求めて訴訟を起したほか、当選者たちが選挙違反があったことを隠したり財産登録をしていなかったことが当落に影響を及ぼしたとしてハンナラ党3人、自民連1人の合わせて5人が訴訟を起しています。今度の総選挙は、1%未満のわずかな票差で当落が決まった選挙区が10か所以上、5%未満の接戦となった選挙区が30か所もあったことから当選無効訴訟が相次ぐものと予想されていました。しかし結果的には7件の訴訟しか出なかったのは、選挙管理が徹底していたのと、電子開票システムの導入で開票結果に対する不信が大きく減ったことなどが原因ではないかと大法院ではみています。

・大検察庁公安部は、先の第17代国会議員総選挙での選挙違反で当選者77人を摘発し、8人を起訴しました。

・KAIST=韓国科学技術院は、総長がウリ党の比例代表で国会議員になったことから新しい総長を公募することになり、これに、1998年のノーベル物理学賞を受賞したアメリカ・スタンフォード大学のロバートロフリン教授(54)が、応募してきました。韓国の大学総長にノーベル賞の受賞者が応募してきたのは初めてです。

・5月第3月曜日の17日は、成人にあたる「成年の日」で、これを記念する伝統成年礼儀式が、ソウル中区の「韓国の家」で行われました。今年成年を迎えたのは、男性34万人、女性31万人の合わせて65万人あまりいるものと推定されています。

・ウォン・ビンさん主演の戦争映画「太極旗を翻して」が、今年9月、アメリカ全土で上映されることが決まりました。配給会社の「ショーボックス」が、フランスのカンヌで、17日、明らかにしたところによりますと、「国際映画祭が開かれているカンヌフィルムマーケットで、アメリカの映画配給会社、コロンビア・ピクチャ-ズとの間でこうした契約を口頭で結んだ。まだ契約書にはサインしていないので契約条件は明らかにできないが、アメリカで封切られる韓国映画としては最高の条件だ」ということです。

・カザフスタンで行われていたアジア柔道選手権大会で、韓国が初めて総合優勝し、男女合わせて14クラスのうち、13クラスでオリンピックへの出場権を獲得しました。

・許ソッホ選手(31)が、日本プロゴルフ選手権大会で優勝しました。許ソッホ選手は、16日、高知黒潮ゴルフ場で行われた日本プロゴルフ選手権大会最終ラウンドを、合計14アンダー202で、日本の深堀けいいちろう選手を1打差で勝ち、優勝しました。これで許ソッホ選手は、2002年に続いて2年ぶり2度目の優勝カップを手にするとともに、賞金1650万円を獲得して、シーズン賞金ランキング5位となりました。

・アメリカで活躍中の去年1部ツアーにデビューしたばかりの安シヒョン選手(20)が、16日行われた韓国の女子プロゴルフ開幕戦で優勝しました。2位は朴チウン選手、3位は朴ヒョンスン選手が占め、朴セリ選手は、2アンダー214で10位タイにとどまりました。

・韓国外換銀行が公示した17日午後3時の為替レート、日本の円100円が1041ウォン87銭で、先週金曜日に比べて、5ウォン52銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1184ウォン 50銭で、先週金曜日に比べて4ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、728.98と、先週金曜日より、 39.48ポイント急落し、今年の最安値を更新しました。

・17日のソウルは雨のち晴れ、午後3時の気温は、17度2分でした。 18日は、全国的に雲の多い一日となりそうです。18日の全国の朝の予想最低気温は、10度から15度、日中の最高気温は21度から26度と予測されています。

5月15日土曜日

・盧武鉉大統領は、15日午前10時、大統領職務復帰後初めて、テレビ中継カメラの前に立ち、国民に元気な姿を見せました。薄いグレーの背広姿で青瓦台本館の玄関前に現れた盧武鉉大統領は、2カ月間のちっ居で心持ち太った感じとなり、笑顔とともに用意したメモの「国民に送ることば」を読み上げました。盧武鉉大統領は、冒頭、「国民と憲法裁判所の裁判官、高建国務総理や閣僚のみなさんに感謝する」と述べ、弾劾訴追について、「弾劾の理由にはなりえないものだったとしても、政治的、道徳的責任まで免れたとは考えていない」として、改めて国民に謝罪しました。そして今後の政治について、「政治改革は、新しくスタートする第17代国会が先頭に立って行うものと信じて、私は政治改革が安定した土台の上で秩序正しく推進されるよう国政の安定につとめ、バックアップに専念する」と述べました。盧大統領は、当面の国民生活の改善のために十分な協議を経て実質的で効果的な政策を打ち出すとともに、野党とも対話と協力の政治を行うことを約束しました。

・盧武鉉大統領の「国民に送ることば」について、今月11日にウリ党の新しい院内代表に選出された千正培氏は、15日、「政治の安定と経済回復に専念するという大統領の意思を高く評価する」と述べました。

・一方、ハンナラ党は、盧武鉉大統領の新たなスタートの意思を見守るとして、慎重な姿勢を示しました。田麗玉スポークスマンは、論評を出し、「国民の意思を受け入れ、政治や経済をよみがえらせ、初めからやり直すとした盧武鉉大統領のことばを信じる」として、ことばだけでなく実践に移すことを期待すると強調しました。

・憲法裁判所の弾劾棄却判決で14日正午から職務に復帰した盧武鉉大統領は、14日夜、高建国務総理と晩さんをともにし、この席で高建国務総理から辞意の表明を受け、これを受諾しました。高建国務総理は、盧武鉉大統領のたび重なる説得にもかかわらず「大統領が大きな川を渡ったので馬を乗り換えるときが来た。私は、参加の政府第1期の国務総理の任期を、国会議員総選挙が終わって新しい国会が開院するまでの間だと考えてきた」として辞意を貫き、新しい国政運営の枠が整い次第、卒業させてほしいと述べました。これに対して盧武鉉大統領は、感謝と遺憾の意を表明し、辞意を受諾したと、青瓦台のユン・テヨンスポークスマンが明らかにしました。

・ウリ党の鄭東泳議長は、来週中に議長から退くものとみられています。鄭東泳議長は、14日夜、記者団に対して「盧武鉉大統領の弾劾問題が解決し、参加の政府の国政第2期が発足することになり、自分に与えられた任務はまっとうしたと思う。この時点で党の雰囲気を一新し、新しいスタートを切る必要がある」として議長を退く意向を示しました。

・盧武鉉大統領が職務に復帰したことについて、各国の首脳からお祝いのメッセージが届いています。盧武鉉大統領は、14日夜、日本の小泉首相からの祝いの電話を受け、感謝の言葉を述べるとともに、22日の2回目の北韓訪問が韓半島と東北アジアの平和と安定に寄与することを期待するという考えを示しました。これに先立って中国の胡錦涛国家主席も、ソウルの中国大使館を通じてメッセージを送り、「南北の和解と協力、対話を通じた北韓の核問題の解決に取り組むことを期待する」と述べました。またイギリスのブレア首相も祝電を送ってきて「盧武鉉大統領が職務に復帰したことをうれしく思う。去年はソウルで大変有意義な対話ができた。今年もまたロンドンでお目にかかれることを期待している」と述べました。

・憲法裁判所が14日、盧武鉉大統領に対する弾劾訴追に棄却の判決を出したことについて、韓国人の10人のうち8人以上は、賛成の意見を持っていることがKBS放送文化研究所が世論調査会社に依頼して行った調査で分かりました。

・12日から北京で開かれていた北韓の核問題をめぐる6カ国協議の作業部会は、3回目の6カ国協議を6月末以前に開くこと、その前にもう一度、作業部会を開くことで合意し、14日、3日間の協議を終了しました。韓国側首席代表の趙太庸・北韓核外交企画団長は、「作業部会で6カ国は、前回の2回目の6カ国協議の議長声明に盛り込まれたこれまでの共感帯、つまり韓半島の非核化と、北韓の核問題を対話を通じて解決するという合意をもとに共同認識を拡大した。各国の代表団は、今度の作業部会の結果をもとに、次の協議でさらに話し合いを進展させることで努力することにした。3回目の6カ国協議は6月23日以後に開催される可能性が高く、したがって作業部会はその前に開かれる見込みだ」と、会議の結果を説明しました。

・アジア開発銀行の第37回年次総会が、15日から済州島の国際コンベンションセンターで始まりました。

・外交通商部のシン・ボンキル・スポークスマンは、14日、小泉首相が22日、北韓を訪問することになったことについて、「小泉首相の決断を高く評価し、歓迎する」という声明を出しました。

・FIFA=国際サッカー連盟は、創立100年記念事業のひとつとして2002年の韓日ワールドカップ共催で、両国の応援団が印象的で模範的な応援を繰り広げたことを高く評価し、両国のサッカー協会に特別功労賞を贈る計画であることを14日、大韓サッカー協会に伝えてきました。

・15日は、土曜日のため取り引きはありません。14日の終値は、日本円100円が、1036ウォン 35銭で、アメリカドル1ドルは、1189ウォンでした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・15日のソウルは雨、正午の気温は、15度5分でした。この雨は、16日日曜日まで続き、中部地方は午前中、南部地方は午後から次第に晴れる見込みです。16日の朝の予想最低気温は、11度から16度、日中の最高気温は 19度から22度の予報です。

5月14日金曜日

・盧武鉉大統領に対する弾劾審判が憲法裁判所によって棄却され、盧武鉉大統領は、2カ月ぶりに職務に復帰しました。憲法裁判所は、14日午前10時、裁判官9人が出席して国会による盧武鉉大統領の弾劾訴追に対する判決公判を開き、10時30分、棄却する判決を言い渡しました。これで盧武鉉大統領は、64日ぶりに大統領の職務に復帰しました。憲法裁判所は、弾劾訴追の理由となった3つの争点についてそれぞれ判断を示し、まず、▼盧武鉉大統領が年頭記者会見などでウリ党を支持する発言をしたことについては、選挙法の中立義務や憲法を守る義務に違反するとしましたが、大統領を罷免するほど重大な職務違反とみることはできないとして棄却しました。そして ▼大統領の側近が民間の会社からカネを受け取っていた点については、就任前に起きたことであったり、大統領が直接かかわったことではないという理由で棄却する。 また ▼国政や経済を破たんさせた責任があるという理由については、弾劾審判の対象にはなりえないという理由から却下するとしました。その一方で、憲法裁判所は、盧武鉉大統領に対して、法律を守る象徴的な存在だとして憲法を尊重すべきだと要請しました。憲法裁判所はまた、国会の弾劾訴追案の議決の過程や手続きに問題があり却下されなければならないとする大統領弁護団の主張は受け入れませんでした。また憲法裁判所は、裁判官全員による評議で、少数意見を公開しない方が望ましいということで憲法裁判所法第36条第3項を解釈し、少数意見と、裁判官9人の意見が弾劾、棄却、却下のいずれになったかについても公開しませんでした。

・盧武鉉大統領は、憲法裁判所が国会の弾劾訴追を棄却したことから、正午過ぎ、青瓦台本館に登庁し、職務に取り掛かりました。盧武鉉大統領は、職務への復帰初日を静かに迎えたいという意向を事前に表明しており、まず金ウシキ秘書室長、朴ボンフム政策室長ら青瓦台首席補佐官らと昼食をともにし、苦労をねぎらいました。盧武鉉大統領は、夜は、青瓦台で高建国務総理と晩さんをともにする予定です。高建国務総理は、この席で職務代行を務めた2カ月間の国政運営について報告し、新しい内閣改造が迫っていることから国務総理としての辞意を表明するものとみられています。

・憲法裁判所の棄却判決について、国会の訴追団は、憲法裁判所の決定を尊重するとしながらも一部では不満を表しました。野党ハンナラ党に所属する国会の金キチュン訴追委員長は、判決後、記者団に対して「憲法裁判所の決定を尊重し、承服する」と述べました。一方、金ヨンキュン議員は、「憲法裁判所が証拠調査や証人尋問を十分に行わずに急いで判決を出したことは残念だ」として、不満を表しました。

・一方、大統領弁護団は、棄却判決を歓迎しながらも憲法裁判所が大統領の言動を選挙違反としたことについては、遺憾の意を表明しました。

・ウリ党の鄭東泳議長は、14日、声明を発表し、「今日は、大韓民国の民主主義が公式に復権された日だ」として歓迎の意を示しました。

・ハンナラ党の朴槿恵代表は、14日、憲法裁判所の判決が出た後、「国民に不安を与え心配をかけたことを申し訳なく思う」として謝罪し、憲法裁判所の判決を尊重し、謙虚に受け止めると述べました。朴槿恵代表はさらに、盧武鉉大統領も憲法裁判所の苦心に満ちた判決の真意を悟って今後は、憲法の義務を守り、法治主義を損なうことのないよう新しい姿勢で国政に臨むべきで、ハンナラ党も統合と協力の政治を切り拓くのに全力を尽くすと述べました。

・国会での弾劾訴追案を発議した民主党と弾劾可決に賛成した自民連は、14日、それぞれ論評を出し、憲法裁判所の判決を尊重する意向を明らかにするとともに、これからは与野党和合を通じて国民の暮らしの改善に全力をつくすべきだと声を揃えました。

・高建国務総理は、14日、憲法裁判所の結果を受けて、「国民への感謝の言葉」という談話を配布し、「国民のみなさんの協力と支援のおかげで、憲政史上初の危機状況を混乱なく克服できた。困難を耐え抜いた国民のみなさんに深く感謝の言葉を伝えたい」と述べました。高建国務総理は、盧武鉉大統領の職務停止にともなって、この2カ月間、憲法の規定で大統領権限代行を勤めてきましたが、憲法裁判所の棄却判決で大統領代行の任務を終えました。

・盧武鉉大統領は、先月の国会議員総選挙で、弾劾反対の世論を背景に与党ウリ党が大勝したことで、事実上の政治的復権を果たしていましたが、今回の憲法裁判所の判決で法的にも復権しました。これで盧武鉉政権は、今月30日から任期に入る第17代国会での多数与党を背景に今後4年間、これまで果たせなかった各分野の改革に取り組むことになり、いわば盧武鉉政権第2期に入ります。盧武鉉大統領は、来週、まず青瓦台の政務首席室、参加革新首席室を廃止するなどの職制改編を行う計画です。続いて新しい第17代国会が始まる前の今月末頃に新しい国務総理を指名し、来月下旬には、統一部を含む5つから7つの長官を入れ替える内閣改造を行うことにしており、ウリ党からは3-4人が入閣するものとみられています。

・憲法裁判所の最終判決は、裁判所が放送の中継を許したことから史上初めてTVで全国に生中継されました。中継は、混雑を避けるため代表形式で行われSBSが裁判所内に5台のカメラを設置して法廷内を生中継し、これを7つの放送局が受けて送出する形となりました。

・ところで、今度の弾劾審判の主審を務めたチュ・ソンフェ裁判官(58)は、大検察庁監察部長と公安部長を歴任した検事出身で、2001年に金大中前大統領の推薦で裁判官に任命されました。盧武鉉大統領が人権派弁護士として活躍していた87年、大宇造船の労働者の焼身自殺事件で、盧大統領は、当事、第3者介入の疑いで検察に逮捕され弁護士の業務停止処分を受けましたが、チュ・ソンフェ裁判官はこのとき釜山地方検察庁の公安部長として逮捕状を請求した人物です。

・憲法裁判所が14日、盧武鉉大統領に対する弾劾訴追を棄却したことについて、各市民団体は一斉に歓迎の意を表明しました。このうち、弾劾反対汎国民行動のチェ・ヨル代表は、「第16代国会が、腐敗した政治の改革を要求する国民の期待を裏切って大統領の弾劾案を可決したが、先月行われた第17代国会議員総選挙で現れた国民の意思を反映した結果が出た」として歓迎の意を表明し、「これを機に盧武鉉大統領は、国民統合、失業問題などの解決に全力をあげるよう期待する」と述べました。

・金大中前大統領は、憲法裁判所による盧武鉉大統領の弾劾棄却判決について、「憲法裁判所の判決を尊重するとともに盧武鉉大統領の職務復帰を歓迎する」と述べました。

・韓国駐在アメリカ大使のハバード大使は、14日、憲法裁判所の大統領弾劾棄却判決について、「韓国が不安な弾劾政局を克服して国政の安定を成し遂げたことをアメリカ政府を代表してお祝い申し上げます」と述べました。

・アメリカの信用格付け会社、スタンダード・アンド・プアーズは、憲法裁判所の判決の後、盧武鉉政権は今後、国会の協力を得て新しい経済政策を推進するだろうという見通しを示しました。

・韓国外換銀行が公示した14日午後3時の為替レート、日本の円100円が1036ウォン 35銭で、前日に比べて、2ウォン66銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1189ウォンで、前日に比べて3ウォン70銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、768.46と前日より、 21.67ポイント急落し、今年の最安値を更新しました。

・14日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、25度7分でした。 15日は、全国的に次第に曇り、南部地方は午後からは風が降る見込みで、16日日曜日は全国的に雨の予報となっています。15日の全国の朝の予想最低気温は、11度から15度、日中の最高気温は20度から25度と予測されています。

5月13日木曜日

・盧武鉉大統領の弾劾審判についての憲法裁判所の最終判断が14日午前10時に発表されます。憲法裁判所は13日、最後の裁判官全体会議を行い、判決文について最終的な点検を行いました。憲法裁判所は、14日の判決のテレビ中継を認めるとともに傍聴席60席を一般の国民に配ることを決め、13日正午までにインターネットで受け付けた人たちを対象に抽選しました。
盧武鉉大統領に対する弾劾審判は3月9日、野党 民主党とハンナラ党によって国会で大統領弾劾訴追案が発議され、12日に可決されました。これを受けて憲法裁判所は、3月18日から9人の裁判官による評議と5回に及ぶ公開弁論を開き、国会の訴追委員会と大統領 双方の主張を証人を混えて聴取しました。この間、市民団体などによる弾劾反対と弾劾賛成の集会が全国的に行われ、4月15日の国会議員総選挙では、弾劾に反対する若手の有権者の票が与党ウリ党支持に流れ、ウリ党が国会で過半数議席を確保する多数与党に躍進しました。

・盧武鉉大統領の弾劾に対する憲法裁判所の最終判断を控えて、大統領府=青瓦台は弾劾案が棄却されることに備えて、大統領の職務復帰の準備を進めています。青瓦台の尹太瀛(ユン・テヨン)スポークスマンは13日「14日の審判を控えていろいろと準備している」と述べました。盧武鉉大統領は憲法裁判所の判決を受けて「国民に贈る言葉」を発表する予定で、青瓦台では大統領の日程調整を進めています。

・与党=ウリ党は大統領の弾劾訴追案は棄却されるという見通しのもと、今後の政局運営について早くも意欲を示しています。ウリ党の李ピョンス副スポークスマンは「ウリ党は大多数の国民の意志が反映された今回の総選挙の結果で、野党の大統領弾劾に対する政治的な審判はくだされたと思っている。われわれは憲法裁判所の正義を信じて、審判結果を待っている」と述べました。
一方、野党ハンナラ党は、憲法裁判所の決定を受け止めるべきだとする原則的な立場だけを表明するとともに、憲法裁判所が発表する審判結果に、決定内容だけでなく、評議での少数意見も公開すべきだと主張しました。
民主労働党は、大統領弾劾訴追案について憲法裁判所は棄却すると期待しながらも、盧武鉉大統領は国民に向けて謝罪し、憲法裁判所の少数意見は隠すべきものではないとして、公開を求めています。

・北京で行われている6カ国協議の作業部会は13日、2日目を迎えて、午前から全体会議を行い、南北の2国間接触も行われました。午前中の全体会議では、北韓以外の各国代表は北韓の核兵器を完全に廃棄する方法、北韓側は凍結の見返り、また北韓に高濃縮ウランの開発計画があるかどうかなどをめぐって具体的に協議した模様です。また午後からは、韓国側からチョ・テヨン外交通商部 北韓核外交企画団長と北韓の李根(リ・グン)外務省米州局副局長との2国間接触が行われ、北韓の核問題について意見を交換したということです。
これに先立って12日の作業部会ではアメリカと北韓が、それぞれの関心分野について質問したり、詳細な内容説明を要求したりしたということで、議長国の中国は12日の協議についても「有益だった」と評価しています。

・韓国と北韓との初めての軍事会談が今月26日、北韓の金剛山で行われることになりました。国防部によりますと、北韓は南北軍事会談を今月26日午前10時から、金剛山で行うために、14日、南北道路・鉄道工事現場の軍事境界線上で連絡官接触を行うことを提案してきており、韓国はこの提案を受け入れました。韓国は、南北軍事会談の議題として、まず西の海=西海でのワタリガニ漁による衝突防止に焦点を合わせ、その後、韓半島の緊張緩和と軍事面での信頼構築について広げていく方針です。
南北は今年2月、ソウルで行われた南北閣僚級会談で将軍級の南北軍事会談の開催に合意したのに続いて、先週平壌で行われた閣僚級会談で軍事会談の今月中開催に合意していました。これについて国防部関係者は「5月と6月にかけて、西海で南北が2回武力衝突したことがあっただけに、南北ともに偶発的な衝突を防ぎたいと感じている」と述べています。

・南北の貿易で発生する損失の一部を政府が肩代わりする南北協力基金の損失補助制度が14日から施行されます。丁世鉉統一部長官は13日の記者会見で、南北貿易の搬出・搬入の際に発生する損失に対して優先的にこの損失補助制度を適用するとともに、今年下半期からは委託加工、設備搬出、経済協力の分野に損失補助範囲を拡大する方針を示しました。

・金大中(キム・デジュン)前大統領は時間と健康が許す限り、韓半島の和平と南北関係の改善に余生をささげたいとする考えを示しました。金大中前大統領は12日、パリで開かれたOECD=経済協力開発機構のフォーラムに出席して演説した後の記者会見で「大統領退任後は、政治から完全に隠居している。余生は健康と時間が許す限り、韓半島の和平と南北関係の改善に向けて努力していきたい」と述べました。しかし最近政界で台頭している韓半島特使の役割になどについては具体的な計画はないと述べました。

・日本を訪れている与党 ウリ党の金槿泰(キム・グンテ)院内代表は、韓日関係の発展のためには、利害関係が絡んでいる問題について話し合いによる新たなアプローチが必要だという考えを示しました。金槿泰議員は12日、東京の韓国大使館で記者会見し、「4月の韓国の総選挙で、日本語のできない人が多数当選したことに、日本の政界は衝撃を受けていると聞いた。ウリ党には70年代の政治に代表されるような伝統的な韓日ゆ着に加わる政治家はいない。日本とは言いたいことは互いに述べ合う討論と妥協によって新しい出会いを作っていきたい」と述べて、自ら韓日間の新しいパイプ役になる考えを示しました。

・統計庁が13日まとめた4月の失業率が3.4%とやや改善されました。それによりますと、4月の失業者は80万9,000人で3月に比べて7万人減って3.4%となりました。これは春とともに農林漁業、建設業、個人・公共サービス業などで仕事に就く人が増えたためと分析されています。

・すでに5回連続のオリンピック出場を決めているサッカーの韓国代表チームは、12日のイラン戦も1対0で勝ち、予選は6戦全勝の輝かしい成績となりました。ソウルワールドカップ競技場で行われたイラン戦は、後半44分に金ドゥヒョン選手が決勝ゴールをあげ、韓国が1対0で勝ちました。これで韓国は3月から始まったアジアA組の予選でイラン、中国、マレーシアとのホーム、アウェイの6試合全部を勝って勝ち点18という歴代最高の成績でオリンピック出場に華を添えました。

・韓国外換銀行が公示した13日の為替レート、日本の円100円は、1,039ウォン1銭で、前日に比べて9ウォン5銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,185ウォン30銭で、前日に比べて3ウォン40銭のウォン安でした。韓国株式市場の13日の総合株価指数は、790.13と、前日に比べて26.96ポイントも下落し、再び800ポイントの大台を割り込みました。

・13日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は17度5分でした。14日は全国的に概ね晴れの1日となるでしょう。14日の全国の予想最低気温は8度から14度、日中の最高気温は20度から26度と、初夏を思わせる暑さになるという予報です。

5月12日水曜日

・北韓の核開発問題をめぐる6か国協議の初めての作業部会が北京で始まりました。6か国協議の準備のための作業部会は、国時間の12日午前10時から、北京の釣魚台迎賓館で始まりました。中国が議長役となって、韓国はチョ・テヨン外交通商部北韓核外交企画室長、アメリカはデトラニ国務省韓半島和平担当特使、北韓は李根外務省副局長らが出席して、北韓の核開発問題の解決方法について意見を交わしています。今回の会議は開会・閉会の式典もなしで、閉幕日も決めずに会談の進み具合によって終了日を決めることにしています。12日は午前と午後、2回にわたって全体会議を開くとともに、各国の首席代表ら少数が参加する非公式会議を開いています。これに先立って11日、韓国、アメリカ、日本の3か国は、作業部会で北韓に高濃縮ウラン計画を含め、検証が可能で後戻りできない形で、完全な核廃棄を求めていくことを確認しました。また、北韓が核凍結の見返りとしてのエネルギー支援などの補償を求めていることについては「完全な核廃棄の約束が前提」としながらも、会合で取り上げることには同意する方針です。

・現代自動車と、ドイツ・アメリカの自動車メーカー、ダイムラー・クライスラーとの提携関係が最終的に解消されました。これによって両社は、戦略的提携から脱皮して、現代自動車、ダイムラー・クライスラー、三菱自動車の3社による共通のエンジンの製造などプロジェクト別の協力関係だけを維持することになりました。現代自動車の金ドンジン副会長は、12日、記者会見し、「ダイムラー・クライスラーが、現代自動車の株式10.44%全部を他社に売却し、現代自動車と、ダイムラー・クライスラーとの戦略的提携を解消することにした」と、述べました。金副会長は、「今度の決定は、世界の自動車市場の急激な変化で両社がそれぞれ違う戦略目標の優先順位を再調整したことによるもので、自動車市場の環境に対して能動的で柔軟に対処する重要な転機になる」と強調しました。これで両社は、2000年6月からの同盟関係を清算することになりました。

・韓国駐在の高野紀元日本大使は11日、ハンナラ党の党本部を表敬訪問して、朴槿惠代表と会談しました。この席で、朴槿惠代表は、小泉首相の靖国神社の参拝と独島・日本で言う竹島問題について「韓国と日本の指導者が互いに相手の立場を配慮しながら、言動には十分気をつけなければならない」と述べました。これに対して、高野大使は「韓国のドラマ『冬のソナタ』が日本で大きな人気を集めており、これをきっかけに両国間の協力ムードがより一層深まるように努力しなければならない」と述べました。

・ハンナラ党は、党のイメージを変えるため党名を変えることにしていますが、「先進韓国党」という名前を提案している国会議員当選者がもっとも多いことが分かりました。ハンナラ党が新しく国会議員になった人を対象にアンケート調査した結果、党名を変えるべきだという意見が80%を超えていることから、党名を変えることにし、まず今度の総選挙で当選した121人から提案を募りました。その結果、「先進韓国党」がもっとも多く、次いで「先進改革党」、「21世紀先進党」の順でした。ハンナラ党は議員になる人たちが提案した党名案を10選んで、この中から国民にインターネットなどで選んでもらい、今月22日に開かれる全党大会で新しい党名を決める方針です。

・ハンナラ党は党本部をソウル市西部の江西区ヨムチャン洞に移すことになりました。ハンナラ党の金ヒョンオ事務総長は12日、これまでの党本部をシンガポールの会社に売却したのにともなって、新しい党本部を金浦空港近くの江西区ヨムチャン洞にある2階建て延べ2260平方メートルのビルに移すことを決めたことを明らかにしました。この建物は、保証金6億ウォン、月およそ7000万ウォンで借りるもので、たくさんの車を駐車できる点などを考慮して、ここに決めたということです。ハンナラ党は、おととしの大統領選挙で財閥から多額の不法資金をもらったことから、今度の総選挙では腐敗のイメージから逃れようと、国会近くのビルを離れて、国会から1.5キロ離れたヨイドの空き地にテントを張って仮の党本部を作っていました。

・先進国の経済クラブであるOECD=経済協力開発機構は11日、韓国の今年の経済成長率の展望を5.6%と上向き修正しました。

・政府は11日の閣議で、秋の政府買い入れ米の価格を去年より4%引き下げることを決め、関係法の改正案を新しい国会に提案する方針を固めました。これによって秋の政府米の買い入れ価格は、1等級が80キロ 16万1010ウォン=日本円でおよそ1万7000円となり、買入量も去年に比べて7200トン少ない74万3040トンになります。これは、最近のコメ余り現象とコメ市場開放の拡大の影響で、コメの需給の均衡を回復するためのものだと、政府は説明しています。しかし去年は、政府買い入れ米の価格を前の年より2%引き下げる案を提案しましたが、ハンナラ党が多数を占める国会で凍結させられており、外国産のコメの輸入を始めた95年以降初めての引き下げが国会で認められるかどうかが注目されます。

・韓国は、ウルグアイラウンドによるコメの関税化の猶予期間10年が今年で終わることから、12日から韓国への最大輸入国である中国と北京で2国間再交渉に入りました。韓国側交渉団は、外交通商部の李栽吉(イ・チェギル)交渉大使を首席代表とする 農林部、財政経済部、それにWTO交渉に対する汎国民連帯のキム・チュンシル委員長ら民間の専門家も参加しています。韓国は今回の交渉で 猶予期間を延長することを求める方針ですが、中国側は中国のコメは価格競争力が高く、地理的に近いなどの条件をあげ、関税化を強く主張するものとみられます。

・大検察庁中央捜査部は、11日、全斗煥元大統領の秘密資金の一部を李順子夫人が管理していたことを見つけ、夫人を呼んで取り調べを進めています。全斗煥元大統領は大統領時代に財閥などから2000億ウォン以上もの秘密資金を集め隠し持っていたことが分かったため、裁判所は97年に2205億ウォンの追徴金を言い渡しました。そしてこれまでに335億ウォンが国庫に収められましたが、まだ多くが未納になっています。こうした中で全斗煥元大統領の秘密資金とみられる206億ウォンのうち、130億ウォンを李順子夫人が債券にして管理していたのを検察が見つけ、残りの76億ウォンのうち10億ウォンは李順子夫人の弟に、66億ウォンは贈与などの形式で親戚4−5人の銀行口座にあることが確認されました。

・韓国外換銀行が公示した12日午後3時の為替レート、日本の円100円は、1048ウォン06銭で、前日に比べて、2銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1181ウォン90銭で、前日に比べて、6ウォン3銭のウォン高でした。韓国株式市場の12日の総合株価指数は、817.09と、反騰に展示、前日に比べて、26.07ポイント上昇しました。

・12日のソウルは曇りのち雨、午後3時の気温は17度1分でした。13日も全国的に曇りまた雨の後、北西部から徐々に晴れるでしょう。13日の朝の予想最低気温は、13度から18度、日中の最高気温は19度から26度という予報です。

5月11日火曜日

・憲法裁判所は、盧武鉉大統領に対する弾劾審判の判決を、14日午前10時に出すことを11日、明らかにしました。 盧武鉉大統領の弾劾審判を審理してきた憲法裁判所は、国会による弾劾訴追の最終判決を14日午前10時から、憲法裁判所1階の大審判廷で行うことになり、この模様は全国に生中継されることになりました。憲法裁判所が、弾劾、棄却、却下のうち、棄却または却下の判決を出した場合、盧武鉉大統領は大統領の職務に復帰することになり、弾劾の判定が出た場合は大統領の地位を失うことになります。しかし弾劾となるには裁判官9人のうち6人の賛成が必要であることから、弾劾の判決がでる可能性は低いというのが大方の見方です。憲法裁判所は、最終決定の判決について、9人の裁判官のうち判決と異なる少数意見が出た場合、これを判決文に含めるかどうかについては判決当日に決める方針です。韓国の憲政史上初の現職大統領に対する弾劾審判は、3月12日に国会で野党による弾劾訴追案が可決されたのを受けて憲法裁判所が審理に取り掛かって2カ月目に結論が出されることになりました。

・与党・ウリ党の新しい院内代表に千正培議員(50)が選ばれました。ウリ党は、11日、国会の憲政記念館で、今度の総選挙で当選した152人が集まって、新しい院内代表を選ぶ選挙を行いました。これまでの金槿泰院内代表は、この選挙に立候補せず、この結果、中道進歩的改革路線を標ぼうする千正培議員が過半数の78票を獲得して、中道保守的改革路線の李海チャン議員の72票をわずかながら上回り、任期1年の新しい院内代表に選出されました。千正培院内代表は、あいさつで、「当選者ひとりひとりの役にたつ働き者として盧武鉉大統領と参加の政府の改革を忠実に完成させ、国会を働く国会にするため全力をつくす」と語りました。改革派の千正培議員が院内代表に選ばれたことで、ウリ党が主張してきた言論改革や司法改革、国家保安法の廃止問題などが推進され、第17代国会ではウリ党の改革作業に拍車がかかるものとみられています。

・大検察庁中央捜査部は、おととしの大統領選挙の際の不正資金疑惑で、ハンナラ党の李会昌元総裁に対する検察の立場を、13日に発表します。中央捜査部の安デヒ部長は、10日、記者団に対して、李会昌元総裁の召喚について「13日頃、検察の立場を発表する」と語り、これまでの捜査で李会昌元総裁に対する容疑についての結論が出たことをうかがわせました。

・北韓の核問題をめぐる3回目の6カ国協議の開催のための関係国間の作業部会が12日から始まりますが、これを前に北京入りした6カ国同士の2国間協議が11日、相次いで行われました。

・アメリカ国務省のバウチャー報道官は、10日行った記者会見で、12日から北京で始まる6カ国協議の作業部会で、アメリカ首席代表となるデトラニ・韓半島和平担当特使が北韓との個別協議に応じる計画を明らかにしました。

・韓国がイラクへの追加派兵先として検討しているクルド族の自治政府が10日、韓国軍の派兵を歓迎するという意向を外交ルートを通じて韓国政府に伝えてきました。政府関係者によりますと、クルド族の自治政府が韓国軍のイラク派兵を歓迎する公式文書を送ってきたため国防部は来週、協議チームを現地に派遣してさらに詳しい打ち合わせをするということです。

・チェチェンの首都グローズヌイで9日発生した爆弾テロでモスクワに親しいアフマト・カディロフ大統領が犠牲になったことで、高建大統領代行は、10日、ロシアのプーチン大統領にあててお見舞いの電報を送りました。

・政府は、石油価格の急騰、中国の緊縮政策などで韓国の株価が急落するなど韓国経済に与える影響を最小限に食い止めるため経済状況点検会議を非常体制に切り替えるとともに、実務者協議を毎日開き、機関投資家たちに対して株式の過度な売り行為を自粛するよう要請するなど対策に乗り出しています。

・国際原油価格の上昇で、韓国の原油輸入単価が1バレル、32ドルを上回り、3年5カ月ぶりの最高値となりました。

・ところで、政府は、石油価格の急騰が当分の間、続くものとみて、国際石油価格の展望値を中東産ドバイ原油で1バレル30ドルから35ドルに上向き修正しました。

・財政経済部が11日発表した韓国の2003年会計年度の決算によりますと、歳入は195兆3000億ウォン、歳出は188兆ウォンで、差し引き7兆3000億ウォンの余剰金が出ました。このうち、6兆ウォンは今年の事業予算に回したため純余剰金は、1兆3000億ウォンとなりました。

・ソウルの地下鉄とバスの基本料金が7月1日から100ウォン引き上げられて800ウォンになります。ソウル市が10日発表したところによりますと、これまで別々に700ウォン以上を払っていた地下鉄とバスの料金を統合して10キロメートル800ウォンとし、途中、地下鉄からバスに乗り換えたり、バスから地下鉄に乗り換えた場合に両方を合わせた距離が10キロを超えると、5キロごとに100ウォンずつ料金が追加される仕組みに改められることになります。乗り換えはいずれも30分以内です。これまでは、30分以内に地下鉄やバスのいずれかに乗り換えた場合に限って基本料金を5%を安くする仕組みでした。こうすることで乗り換えを頻繁に行う乗客は公共交通料金の負担が減ることになります。

・政府は、今年の下半期中にタバコの価格を500ウォン引き上げるための健康促進法改正案を6月の国会に提出する方針です。これによってタバコの価格は、早ければ7月か8月頃、引き上げられる見通しです。

・大韓サッカー協会は、10日、理事会を開き、コエーリョ監督の退陣の責任をとって辞任した金ジンクッ技術委員長の後任に、チョ・ヨンズン副委員長(50)を満場一致で選びました。大韓サッカー協会のノ・フンソプ専務は、チョ・ヨンズン氏を新しい技術委員長に選んだ理由として、「業務の連続性と、多様なサッカー経験、世界のサッカーの流れをよく知っていること、外国語の能力が優れていることなどを考慮した」としています。新任のチョ・ヨンズン技術委員長は、「重い責任を任されて負担を感じているがベストをつくすつもりだ。前の委員会は、委員長が辞任したことで責任は尽くした。新しい技術委員会はまた振り出しに戻って一からスタートする」と述べました。しかし一部のサッカーファンの間では、チョ・ヨンズン氏は、代表チームの成績不振に責任をとって金ジンクッ技術委員長とともに退陣すべきだったという声も出ています。

・プロ野球の今年のオールスター戦の出場選手を選ぶためのファンによる人気投票が、11日から始まりました。今年のオールスター戦は、7月17日、釜山球場で行われます。

・韓国外換銀行が公示した11日午後3時の為替レート、日本の円100円1048ウォン26銭で、前日に比べて、3ウォン41銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1188ウォン20銭で、前日に比べて3ウォン60銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、791.02と前日より、0.34ポイント上昇しました。

・11日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、21度7分でした。 12日は、全国的に次第に曇り、午後からは強い風とともにまとまった雨が降る見込みです。予想降雨量は、ソウルや中部地方では30ミリから60ミリ、その他の地方では10ミリから30ミリの雨となるでしょう。12日の全国の朝の予想最低気温は、12度から16度、日中の最高気温は17度から24度と予測されています。

5月10日月曜日

・石油価格の急騰とアメリカの金利の引き上げの恐れで韓国の株価が大幅に下落しています。韓国証券取引所によりますと、10日の平均株価指数は、790.68ポイントと、前日に比べて48.06ポイントも急落し、800ポイント台を割り込みました。これは去年12月30日の801.15以来、最も低いレベルです。

・盧武鉉大統領は、弾劾問題が円満に解決され次第、大統領の職務に復帰し、国民統合の政治と政府の革新、腐敗の根絶などの改革を骨子した政権第2期の国政運営に着手します。盧大統領は、今週13日前後に憲法裁判所が弾劾訴追を棄却した場合、国民への声明を発表したあと、数日以内に記者会見を行って改めて国民に謝罪を表明する方針です。盧武鉉大統領は、また来月7日頃、第17代国会の開院にともなう国会での演説を通じて「協力の政治」に対する強い意思を表明し、ウリ党への入党を宣言する方針だと伝えられています。そして今月中旬に青瓦台の人事を改めたあと、新しい国務総理を内定し、来月20日頃、長官5人から8人を入れ替える内閣改造を行うことを検討中です。また盧大統領は、弾劾訴追で保留となっていたロシア訪問を7月中に行う方向で調整に入ることにしています。

・ハンナラ党は、党のイメージを変えるため党名を変えることになり、新しい国会議員が提案したものの中から国民に選んでもらうことになりました。ハンナラ党規則改正分科委員長の李ユンソン議員は、10日、連合ニュースに対して、「新しい党の名前は、国会議員当選者が提案したものの中からいくつかを選び、これを今月28日に開く党員代表者大会までに国民に選んでもらう形式にする計画だ」と述べ、6月の全党大会は、新しい党の名前で開く方針を明らかにしました。

・与党・ウリ党は、11日、国会の憲政記念館で、今度の総選挙で当選した152人が集まって、新しい院内代表を選ぶ選挙を行います。新しい院内代表を選ぶ党内選挙には、今の金槿泰院内代表が入閣のために出馬しないことになっており、新たに学生運動家出身で中道保守的改革路線の李海チャン議員(52)と、弁護士出身で中道進歩的改革路線を標ぼうする千正培議員(50)の2人が立候補しています。2人はいずれも3回当選の議員で、政策討論会を開くなどして票の獲得につとめています。ウリ党は、当選者152人のうち、初当選が108人もいるため初当選者の心をつかむことが勝敗のカギになるものとみられています。

・ウリ党の金槿泰院内代表が、12日から5日間、日本を訪問します。金槿泰氏は、来月20日頃に行われる予定の内閣改造で統一部長官として入閣する可能性が高いうえ、今度の総選挙で韓日議員連盟の議員のほとんどが落選したり選挙に出馬しなかったりしたため両国の外交パイプを築こうとしているものとみられます。金槿泰議員は、日本で、小泉首相を表敬訪問する予定です。

・北韓の金正日国防委員長は、先月中旬に中国を訪問した際、胡錦涛国家主席と行った会談で、「韓国や日本、アメリカが要求する核の完全な放棄は受け入れられない」と述べたことが分かりました。日本の読売新聞が10日伝えたところによりますと、金正日国防委員長は、胡錦涛国家主席に対して、「凍結するのは軍事目的の核開発のみだ」として、核の平和利用は今後とも継続する意向を示したということです。

・北韓の核問題をめぐる3回目の6カ国協議の開催のための初めての作業部会が、12日から北京で開かれますが、これより先に6カ国協議に参加している韓国、北韓、中国、日本、アメリカ、ロシアによる2国間協議が、10日から北京で始まりました。

・金大中前大統領は、パリで開かれるOECD=経済協力開発機構のフォーラムで演説するため10日、フランスに向けて仁川空港を出発しました。金大中前大統領の外国訪問は、退任後初めてです。

・韓米連合軍司令部の副司令官である韓国陸軍の申一淳(シン・イルスン)陸軍大将(57)が、業務上の公金流用の疑いで、8日夜、逮捕されました。現役の陸軍大将が、個人の不正で逮捕されたのは韓国軍創設以来初めてのことです。

・大検察庁中央捜査部は、9日、前ソウル地方国税庁長のボン・テヨル容疑者を収賄の疑いで逮捕しました。検察によりますと、ボン・テヨル前ソウル地方国税庁長は、在職中の2001年12月から翌2002年6月までの間に、2002年7月に予定されていた中堅建設会社の(株)ブヨンに対する税務調査で便宜をはかる見返りとして、(株)ブヨンの李ジュンコン会長から3回にわたって国民住宅債券合わせて1億3000万ウォンを受け取った容疑が持たれています。

・全国のタクシーの15%を占めている全国民主タクシー労働組合連盟は、10日、ソウルで記者会見し、政府が進めているタクシー料金引き上げ計画の中止や、賃金の保障などタクシー業界の公共性強化の要求が受け入れられなければ、来月16日、全国一斉にストライキに入る計画を明らかにしました。

・大韓航空は、金浦-羽田路線に、これまでのエコノミークラスとビジネスクラスに加えてファーストクラスの座席を、10日から設けました。金浦・羽田線は、大韓航空をはじめ、アシアナ、日本のJAL、ANAの4つの航空会社が運航していますが、大韓航空は、VIP乗客が多いことからサービス拡大のためこの路線に4つの航空会社の中では初めてファーストクラスを設けることになりました。ファーストクラスは16席で、大韓航空はこのためにB747-400型機を新しく投入しました。ファーストクラスの運賃は往復99万1700ウォンです。

・大韓サッカー協会の金ジンクッ技術委員長が、コエーリョ監督の退陣の責任をとって辞任しました。

・アメリカ女子ゴルフ界で活躍中の朴セリ選手が、韓国時間で10日、4打差の逆転優勝を果たし、デビュー7年目で22勝を記録、「ゴルフの名誉殿堂」入りに必要なポイント、27点をあげました。朴セリは、10日、バージニア州ウィリアムスバーグのキングスミールゴルフ場で行われたミケロップウルトラオープン最終ラウンドを、9アンダー275と、4打差で逆転優勝し、「ゴルフの名誉殿堂」への入会に必要なポイント27点を獲得しました。朴セリは、今シーズンは6試合目で初めての優勝を手にしましたが、これでアメリカデビュー以来7年間に22勝をあげたことになり、LPGAツアー通算ランキング23位となりました。名誉殿堂に入会するには、ポイント27点の獲得以外に、現役として10年間の活動が義務づけられており、朴セリ選手は、3年後の2007年に、韓国人として初めてゴルフの名誉殿堂の会員になることが確実となりました。

・ソウルの特級ホテルで韓国食の食堂が次々と姿を消しています。ソウルには、特級ホテルと1級ホテルが合わせて16あり、このうち6つのホテルにこれまで韓国食の食堂がありました。しかし新羅ホテルは今月末に韓国食の食堂を閉店することになりました。これは、外国人の間で韓国食のメニューに人気がないのと、韓国人もせっかく高い料金を支払うのなら、韓国食以外の食事を選ぶ傾向があるためで、ほとんどのホテルでは90年代後半から次々と韓国食の食堂を整理しているということです。

・韓国外換銀行が公示した10日午後3時の為替レート、日本の円100円は1051ウォン67銭で、先週の金曜日に比べて、7ウォン63銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1184ウォン60銭で、先週の金曜日に比べて14ウォン60銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、790.68と先週の金曜日より、48.06ポイントも急落しました。

・10日のソウルは雨、午後3時の気温は、15度3分でした。 11日は、高気圧に覆われ全国的におおむね晴れるでしょう。11日の全国の朝の予想最低気温は、8度から15度、日中の最高気温は22度から26度と予測されています。

5月8日土曜日

・盧武鉉大統領の弾劾審判を進めている憲法裁判所は、週明けに裁判官全員が出席する全体会議の「評議」を開いて最終結論を出し、判決文を決める方針です。憲法裁判所は、これまでの審理を通じて整理した裁判官の弾劾、棄却、却下などの意見を最終的に調整したうえ、判決文の作成を行うとともに、13日前後に判決期日を発表することにしています。主審を務めているチュ・ソンフェ裁判官は、8日、「裁判所の結論がまとまり次第、判決を生中継するかどうかについてや、判決期日を告示する」と述べました。

・大検察庁公安部は、先の第17代国会議員総選挙での選挙違反で当選者のうち、69人を摘発し、5人を起訴しました。検察は、これまでに2,596件を摘発しており、このうち346人を拘束、890人を起訴しています。これは、前回の総選挙の摘発2,119件、拘束94人、起訴が206人と比べると大幅に増えています。

・大検察庁中央捜査部は、おととしの大統領選挙の際、民主党からハンナラ党に入党した際に、ハンナラ党から不法な政治資金2億ウォンを受け取りながら、政治資金として届け出なかった議員9人のうち、ハンナラ党の金ウォンギル議員を召喚して捜査を行いました。検察は、来週初めまでに残り8人を次々に検察に呼んで捜査を行う予定です。検察は、9人の政治家に対する捜査で、金を受け取った状況と代価性が確認されれば、マネーロンダリング防止法違反などの疑いで在宅起訴する方針です。

・韓国、日本、アメリカの3カ国は、来週11日、北京で、北韓の核問題の解決を目指した3カ国協議を行うものとみられています。連合ニュースが8日伝えたところによりますと、この3カ国協議は、12日から北京で始まる6カ国協議の作業部会に先立って対応策を調整するために行うもので、南北や米朝の2国間接触も行われる可能性が高いとしています。

・北韓の竜川被害復旧のため政府や大韓赤十字社が北韓に支援する機材や資材の第6次救援物資を積んだ貨物船が、週明け10日頃、仁川港を出港して中国の丹東港に向かいます。

・ジャカルタ発 AFP連合ニュースによりますと、北韓の白南淳外相が、7月初めにインドネシアのジャカルタで開かれるアセアン地域安保フォーラムの外相会議に出席すると、インドネシアの政府関係者が8日、明らかにしました。それによりますと、白南淳外相は、このほど平壌を訪れたインドネシアのハサン・ウィラユダ外相との会談で、こうした意向を示したということです。

・アメリカ政府は、韓国駐留アメリカ大使館の新しい移転先が竜山に決まった場合、アメリカが大使館の建設予定地として所有している徳寿宮横の3倍にあたる10万平方メートルを提供するよう韓国政府に非公式で要請していることが8日明らかとなりました。政府は、アメリカの所有となっている徳寿宮横にアメリカ大使館の建設を認めることは国民感情から望ましくないとして、代わりに竜山基地内に大使館を建設するよう求めていました。

・政府は、コリア外国人学校財団が、2006年8月の開校を目指して、ソウル竜山区漢南洞に外国人学校の建設を進めていることに対して、3年間に合わせて100億ウォンを支援する計画です。

・「平和人権連帯」など27の市民団体は、8日、ソウル光化門で記者会見し、イラク人捕虜に対するアメリカ軍の虐待行為を糾弾するとともに、アメリカ軍のイラクからの撤退を要求しました。

・5月8日は、父母の日です。韓国では、1956年から5月8日を「母の日」としていましたが、1972年から「父母の日」と改められました。与党ウリ党は、8日、父母の日の論評を出し、「高齢化社会に対応するため保健福祉、所得の保障、教育文化など老人政策全般についての総合対策をたてるために高齢化対策基本法などを制定する」と発表しました。野党ハンナラ党も論評を出し、「父母の崇高な犠牲と恩に感謝するとともに、各家庭に愛と幸せがあふれる国にするために最善を尽くす。政府与党は、父母や子どもに負担をかけている不況や就職難を解決するためにあらゆる努力を傾ける必要がある」と指摘しました。また民主労働党も、8日、父母の日の論評を出し、「年老いた両親が子どもの経済的能力によって老後の幸不幸が決まる現在の野蛮なシステムは変わらなければならない。またすべての両親が、子どもの前で堂々とした姿で暮らしていけるよう社会構造をより平等に変えなければならない」と述べました。

・7日、韓国全国に日本脳炎の注意報が出されました。国立保健院の疾病管理本部は、4日、済州島で採集した蚊13匹のうち、23%が日本脳炎のウィルスをばい介する蚊の「コガタアカイエカ」であることが確認されたため、去年より2週間早く、全国に日本脳炎注意報を発令し、注意を呼びかけています。

・ソウル市庁前のロータリーに新しく作られた6400平方メートルのだ円形の芝生の広場が、今月1日にオープンしましたが、わずか1週間で芝生の傷みが激しいことから、ソウル市は、週に1度、市民の出入りを禁止することになりました。

・8日は、土曜日のため取り引きはありません。7日の終値は、日本円100円が、1059ウォン30銭で、アメリカドル1ドルは、1170ウォンでした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・8日のソウルは曇り、午後1時の気温は、25度1分でした。9日日曜日も、低気圧の影響で全国的に曇り時々雨となるでしょう。9日の朝の予想最低気温は、13度から16度、日中の最高気温は 17度から21度の予報です。

5月7日金曜日

・4日から平壌で行われていた第14回南北閣僚級会談は、南北軍事当局者会談を近く開くことで合意し、7日、終了しました。会談の後、双方が発表した共同声明によりますと、▼南北は、6.15南北共同宣言の基本精神に合うよう南北関係を発展させるべきだという点で認識が一致し、近く軍事当局者会談を開くことで合意した ▼今後、双方が提起する問題について引き続き協議する▼次の会談を8月3日から6日までソウルで開くとなっています。軍事当局者会談を開くことについては、前回2月に、ソウルで開かれた閣僚級会談で南北が合意していましたが、今回、北韓側は韓米合同軍事演習を中止しない限り受け入れられないとして拒否する姿勢を取り続けたため、会談は、決裂したまま終わろうとしていました。ところが会議終了直後に再び、首席代表同士が会うことになり、ここで、北韓が軍事当局から同意する連絡が入ったとして受け入れを表明したため、共同声明に盛り込むことができました。これについて、韓国側首席代表の丁世鉉統一部長官は、「開催の時期については明記しなかったが、今月中にも可能になるのではないか」という見解を示しました。

・盧武鉉大統領は、憲法裁判所の弾劾審判が終わった後、慶尚南道前知事の金ヒョッ珪(キム・ヒョッキュ)氏を新しい国務総理に指名する意向であることが分かりました。盧武鉉大統領は、5日夜、青瓦台秘書室長の公館でウリ党関係者らと会った席でこうした考えを明らかにし、「ハンナラ党も金?珪氏を3度も慶尚南道知事として公認している。問題のある人物なら3度も推薦しない」と述べたということです。盧武鉉大統領は、来月20日頃、内閣改造を行う方針で、いま大統領代行をしている高建国務総理は辞任する意向だと伝えられているところから、次の国務総理が誰になるか注目されていました。金ヒョッ珪氏は、65歳、釜山大学を卒業して内務部官僚から慶尚南道知事を3期勤めましたが、去年12月、突然知事を辞め、今年1月、鎮海市長ら400人とともにウリ党に入党しました。そして今回の総選挙でウリ党の比例代表第4位で第17代国会議員に当選しています。

・地方の首長と議会議員の再選挙と補欠選挙が6月5日土曜日に全国いっせいに行われることになりました。再選挙は当選した首長や議員の当選無効が決まった際に行われ、補欠選挙は、当選有効の首長や議員が他の選挙に出たり、死亡した場合に行われます。中央選挙管理委員会によりますと、再・補欠選挙が行われるのは、▼慶尚南道、全羅南道、済州道の知事、釜山広域市長の4つの広域自治体の長 ▼京畿道富川市長、ソウル市中区長など19の中小の市の市長と大都市の区長、▼92の中小市の市議会、区議会、郡議会の議員の合わせて、115カ所です。

・北韓の竜川爆発事故の被害復旧現場に送る機材や資材を積んだダンプカー20台が、7日午前、非武装地帯を通って陸路北韓入りしました。政府と大韓赤十字社によりますと、北韓に輸送した機材や資材は、先月27日の北韓・開城での南北実務者協議で北韓が要求してきた13品目のうちの一部です。8トンのダンプカー20台に積み込まれた黒板50個、机とイス1600セット、10億3000万ウォン相当は、午前9時京畿道高陽市の倉庫を出発し、板門店近くの南北軍事境界線を越えて、11時頃、北韓出入事務所で北韓側に引き渡されました。

・北韓の竜川爆発事故でほとんど壊れてしまった竜川小学校の校舎を韓国の市民団体が資金を集めて立て直すことになりました。民間団体の「わが民族助け合い運動」の代表は、5日、平壌で、北韓の民族和解協議会との間で、今年中に竜川小学校、幼稚園、託児所を再建する文書に調印しました。

・先月22日、北韓の竜川で起きた爆発事故で、事故当時、貨物列車に乗っていたシリア人技術者10人近くが死傷していたことが分かりました。産経新聞が7日、伝えたところによりますと、シリア人らが乗り込んでいた車両に積み込まれていた貨物が何だったかは明らかにされていませんが、事故直後に、防護服を着た北韓の軍関係者が現場に来て、一行が乗っていた車両の残がいを回収していったことからシリアから極秘に軍事物資を輸送していたのではないかという疑いがあるということです。

・ウリ党の金槿泰院内代表は、北韓の核問題解決と第2回南北首脳会談を実現させるため金大中前大統領に特使として北韓を訪問するよう要請する計画を明らかにしました。

・韓国は、コメの関税化の猶予期間10年が今年で終わることから、6日、ワシントンでアメリカと2国間再交渉に入りました。外交通商部の李栽吉交渉大使を首席代表とする韓国交渉代表団は、アメリカと初めての会談を行って、交渉の日程や要求条件などについての双方の立場を確認しました。

・今回の総選挙で、忠清南道公州・ヨンギ選挙区で当選したウリ党の呉施コ氏(57)が、選挙不正防止法違反などの疑いで拘束されました。今度の総選挙の当選者で拘束されたのはこれが初めてです。検察によりますと、呉施コ氏は、去年11月公州市に研究所の形をとった選挙事務所を開設し、すでに拘束された親戚をはじめ7人を運動員に雇って、2600万ウォンの活動費を支払い有権者に金品を提供したり供応をするなど、組織的な違法選挙運動を行った疑いが持たれています。呉施コ氏は、74年に大韓住宅公社に入社して2000年に社長となり、今回の総選挙でウリ党から立候補して初当選していました。

・大田地方裁判所は、7日、公職選挙法違反の罪で起訴された忠清南道保寧・ (ボリョン・ソチョン)選挙区で当選の自民連の柳根粲(ユ・グンチャン)氏(55)に対して、罰金150万ウォンを言い渡しました。この刑が確定した場合、柳根粲氏の当選は無効となります。選挙違反で起訴された当選者のうち、選挙後に一審判決が出されたのは柳根粲氏が初めてです。

・民主労働党は、6日の党中央委員会で、党の職と公職を兼任することを禁じることを、改めて党の規則として決めました。これによって党創立以来、党の顔になっていた権永吉代表は、今度の総選挙で国会議員に当選したことから、党代表を辞任し、今月末の全党大会で新しい党の代表を選ぶことになりました。

・韓米連合司令部の副司令官である韓国陸軍のシン・イルスン陸軍大将が公金流用の疑いで、6日夜に続いて7日も国防部の検察団の調べを受けており、近く逮捕されるものとみられています。現役の陸軍大将が個人的不正で軍の検察の調べを受けたのは初めてのことです。

・韓国外換銀行が公示した7日午後3時の為替レート、日本の円100円は1059ウォン30銭で、前日に比べて、14ウォン11銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1170ウォンで、前日に比べて1ウォン70銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、838.74と前日より、1.06ポイント上昇しました。

・7日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、24度2分でした。 8日、父母の日は、全国的に次第に雲が広がり、南部地方は夜、雨が降るでしょう。8日の全国の朝の予想最低気温は、9度から17度、日中の最高気温は20度から26度と予測されています。

5月6日木曜日

・平壌で行われている第14回南北閣僚級会談は、6日、会談3日目を迎え、韓国側が提案した今月中の将軍級の軍事会談の開催と、北韓が要求する韓米合同軍事演習の中止をめぐって共同発表文の取りまとめに難航しています。南北は6日の実務者接触で、10回目の離散家族の再会とスムーズな南北交流協力などの懸案については基本的に一致しましたが、軍事的な問題では意見の歩み寄りがみられず、具体的な協議には入れなかった模様です。このため南北の代表団は、共同発表文の作成をいったん中断して、午後はダチョウ牧場の見学に行きました。そして夕方は北韓首席代表主催の晩さん会に出席した上、合意内容の共同発表文は7日に発表する予定です。

・韓国銀行は6日の金融通貨委員会で、今月のコール金利を今の年3.75%で維持することを決めました。韓国銀行はコール金利維持の背景について、「製造業の生産活動は活発だが、消費が依然として低調で設備投資も増えない。また消費者物価は去年4月に比べて2.7%上がったものの、ほぼ安定しているためだ」と説明しています。

・イラク北部のクルド族自治区に派兵される韓国軍のザイトゥン部隊の駐屯地がまだ最終的に決まらず、派兵はさらに1カ月ほど遅れて6月以降になる見通しです。国防部関係者は6日、「派兵予定地をクルド族自治区のエルビルとすることを暫定決定し、自治区にザイトゥン部隊の駐留と空港の使用を認めるよう求めているが、数週間が立っても返信がなく、派兵日程の延期が避けられなくなった」と述べました。韓国軍当局は先月中旬、エルビルの最大勢力のクルド民主党の指導者に、韓国軍のザイトゥン部隊の派兵について説明し、空港の使用などについて意見を求めましたが、まだ返答がない状態です。
エルビルで韓国軍の派兵についての公式発表を遅らせているのは、空港の運営権を外国企業に売り込む計画のうえ、ザイトゥン部隊が駐留することになれば、自治権拡大の障害になりかねないという判断によるものと分析されています。

・日本の右翼団体が、東海に浮かぶ韓国の島 独島(日本でいう竹島)の領有権を主張して、5日午後、島根県恵雲(エトモ)港から小型船で隠岐諸島までに行きましたが、6日、独島周辺の韓国領海への侵入をあきらめて日本本土に帰りました。外交通商部の当局者は「日本の右翼団体のメンバー4人は隠岐諸島で特異な動向は見せなかった。日本の巡視船が隠岐諸島まで同行監視し、本土に帰るよう呼びかけた」と述べました。韓国の海洋警察庁は警戒態勢を緩めずに、さらに独島の周辺のパトロールを続けることにしています。

・潘基文外交通商部長官は6日、日本の右翼団体が独島に上陸を試みたことについて「一部の日本の右翼団体と日本政府が独島の領土問題を提起したことを遺憾に思う」と述べました。潘基文外交通商部長官は6日の記者会見で「独島は国際法上、法律上、歴史上、地理的に、そして実効的にも韓国の領土であり、そのような認識のもとですべての問題に対応していく」と述べました。

・国会議事堂近くにあるハンナラ党本部の建物が6日、シンガポールの不動産投資会社に売却されました。ハンナラ党の金ヒョンオ事務総長は6日「シンガポールの不動産投資会社MPI社との間で先月初めから売却交渉を進め、6日、売買契約を結んだが、ビルの状態を調べてから最終決定することになり、440億ウォンを見込んでいる。売却代金はリストラする党職員の退職金や未払い給料、党本部建設費の未払い金、それに経費を差し引くと、あまり残らないと思う」と述べました。ハンナラ党は第15代大統領選挙を控えた1997年10月に、230億ウォンをかけて地下6階、地上10階の今の党本部を新築完成させて使ってきており、財政難のたびに売却が取りざたされてきました。

・大検察庁中央捜査部は、おととしの大統領選挙の際、民主党からハンナラ党に入党した後、ハンナラ党から不法な政治資金2億ウォンを受け取りながら、政治資金として届け出なかった議員9人を7日から召喚して捜査を進めることになりました。これについて大検察庁は、「この9人の政治家とともにハンナラ党に入党して不法政治資金を受け取った疑いで起訴された朴サンギュ議員との捜査の公平性を合わせるために召喚して捜査することにした。しかしほぼ同じ時期にハンナラ党に入党して現金2億ウォンを受け取った 朴槿恵(パク・グンヘ)代表に対しては、まだ捜査する計画はない」としています。

・登山家のオム・ホンギルさん(43)が、ヒマラヤにある標高8,000mを超える峰のうち15の峰の頂上を極めました。オム・ホンギルさんは、在学中の 韓国外国語大学山岳部のメンバー11人とともに、3月28日から標高8,505mのヒマラヤのヤルンカン(Yalung Kang)の登頂に取りかかり、先月28日、1回目の挑戦は悪天候で失敗しましたが、5日、2度目の挑戦で成功し、これで最高峰のエベレスト8,848mを含むヒマラヤの15の峰を征服したことになりました。ヒマラヤで15の峰を極めた登山家はオム・ホンギルさんが世界で初めてだということで、オムさんは今年中に8,400mのローチェシャールも登頂する計画です。

・大韓サッカー協会は6日、コエーリョ監督の辞任で空席となっている国家代表チームの監督の候補に外国人の監督10人を選びました。監督候補に選ばれたのは、前セネガル監督のブルーノ・メッツ氏をはじめ、現ポルトガル監督のスコラーリ氏、ギュネシュ前トルコ監督らで、大韓サッカー協会は、ワールドカップの本戦で良い成績を上げたり、大陸やクラブ選手権で優勝した経験、世界のサッカーの情報収集力などを考慮して選んだとしています。大韓サッカー協会は今月中旬に候補を4人に絞り、個人と接触して最終決定する計画です。

・韓国のプロサッカーは、5日の子どもの日に全国6つの競技場で試合が行われ、合わせて18万人近くが入場して、1日最多入場者記録を更新しました。5日のプロサッカー試合は、水原三星と大邱FCとの試合が行われた水原ワールドカップ競技場に3万8,000人あまりが入場したのをはじめ、合わせて17万8,000人が6つの競技場を訪れました。これは韓日共催のワールドカップの直後の2002年8月8日に14万7,000人あまりが入った記録をさらに3万人上回りました。
これは、今シーズンからソウルと仁川にプロサッカーチームができたことなどから、プロサッカーの人気が高まったのと、5日の良い天候が幸いしたものとみられています。

・出産率の低下で小学生から大学生の年齢にあたる6才から21才までの、いわゆる学齢人口は1980年をピークにして年々減っています。統計庁が6日まとめたところによりますと、今年7月1日の時点で6才から21才までの学齢人口は1,075万9,000人と推定されます。これは学齢人口が最も多かった1980年の1,440万1,000人に比べて25%、364万人も減ったことになり、国民の経済水準の向上とともに少子化現象が広がっていることを物語っています。

・韓国外換銀行が公示した6日の為替レート、日本の円100円は、1,073ウォン41銭で、4日に比べて12ウォン30銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,168ウォン30銭で、4日に比べて1ウォン20銭のウォン高でした。韓国株式市場の6日の総合株価指数は、アメリカの株式市場が金利引き上げを恐れて乱高下したことと、前日の台湾の株式市場がいわゆる「中国ショック」で大幅に下がった影響を受けて、外国人の売り注文が殺到し、837.68と、4日に比べて29.80ポイントも下落しました。

・6日のソウルは晴れ、午後3時の気温は21度5分でした。7日は高気圧の影響を受けて全国的に晴れの一日となり、日曜日の8日は南部地方を中心に天気が崩れるでしょう。7日の全国の予想最低気温は5度から13度、日中の最高気温は23度から26度という予報です。

5月5日水曜日

・北韓の平壌で開かれている第14回 南北閣僚級会談は5日、2日目に入り、午前中の全体会議で、韓国側は例年5月に繰り返されている西海でのワタリガニ漁の時の軍事衝突を防ぐため、南北将軍級会談を提案しました。閣僚級会談で北韓のクォン・ホウン団長は「韓米合同軍事演習は北韓を侵略するための軍事演習であり、中止すべきだ。またイージース艦の東海への配置も撤回すべきだ」と主張しました。これに対して韓国側 首席代表の丁世鉉(チョン・セヒョン)統一部長官は「軍隊がある国で軍事演習をするのは当然であり、世界各国は他の国と合同軍事演習を行っている。韓米軍事演習の日程は北韓にも伝えており、北韓攻撃用の演習ではない」と述べました。また丁世鉉首席代表は「今年2月の南北閣僚級会談で軍事当局者会談を開くことで合意したが、まだ実現されていないのは残念だ。ワタリガニ漁がまもなく本格化することから、西海での軍事的緊張を緩和するために、将軍級の軍事会談を今月中に開くことを提案する」と述べましたが、北側はこれには答えませんでした。
一方、北韓のクォン・ホウン団長は、韓国で一部の北韓脱出者が始めたインターネットによるラジオ放送の即時中止を求めたのに対し、丁世鉉首席代表は「北韓脱出者のインターネット放送は数多くのウェブサイトの一つで地上波ラジオでもない。韓国社会では法律に触れるものではなく、中止させることはできない」と説明し、北韓が提起した「ひぼう放送の中止」については、南北の社会文化協力分科会で取り扱うことを提案しました。韓国側はまた10回目の離散家族の再会を来月15日前後に行うことも提案しました。
南北は午後から共同声明をめぐる意見調整に入りました。

・5月5日は子どもの日、韓国は全国的に晴れのよい天気となり、各地のテーマパークや公園などは子ども連れの家族客でにぎわいました。ソウル市庁前に今月1日オープンした緑の芝生広場では、オーストラリアからきた劇団が子ども向けの劇を演じ、詰めかけた子どもたちを楽しませました。また竜山(ヨンサン)の戦争記念館の広場では軍楽隊と伝統武術などのパフォーマンスが、そして景福宮や南山の韓屋村では作文コンテストなどの記念行事が行われました。ソウル漢江市民公園では、韓国に働きに来ている外国人労働者の子ども80人が招待され、韓国の子どもたちと楽しい一時を過ごしました。

・第82回子どもの日の記念式典がソウル子ども大公園の中にあるリトル・エンゼルス芸術会館で行われ、高建大統領代行は、子どもたちに向って「韓国を世界の一流国家にするという抱負をもって、明るく健康に育ってほしい」とあいさつしました。

・盧武鉉大統領の弾劾審判をしている憲法裁判所は、4日の評議で暫定的な結論をまとめ、6日からは判決文の草案をまとめる作業に入るものとみられています。憲法裁判所のユン・ヨンチョル所長は「6日と7日にも評議を行い、一部調整する予定だ」と述べ、すでに主な争点については結論を出して、細部の調整だけを残していることを示唆しました。憲法裁判所はこうした議論と草案作成を進め、来週には判決期日を発表する見通しです。

・北韓の竜川列車爆発事故のための韓国の支援をスムーズに行うため、政府の輸送支援団が5日、中国の丹東に到着しました。政府輸送支援団は統一部、建設交通部、大韓赤十字社の関係者ら5人で、丹東から北韓に送られる救援物資の輸送にあたります。北韓への救援物資が殺到している丹東ではブローカーが暗躍して、韓国の民間団体が北韓に送る救援物資を横取りするケースもあるということです。このため支援団は殺到する支援物資を管理し、確実に北韓に送る作業を進めます。

・ソウルのアメリカ大使館の新築移転先が現在アメリカ軍基地がある竜山に事実上決まった模様です。高建大統領代行は4日、「アメリカ大使館は竜山に移転されるのか」という記者団の質問に対して「大きな問題はないと思う」と述べ、アメリカ大使館を竜山のアメリカ軍基地の一部に移転する考えを示しました。現在、景福宮近くの世宗路にあるアメリカ大使館は、景福宮近くの別の敷地に移転したいという意向を示していましたが、その敷地は文化財保存のために5階以上の建物を建てられないことが分かり、さらなる移転先を模索していました。

・与党 ウリ党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)議長は4日、韓国を訪れた日本の自民党の小林温(こばやし・ゆたか)参議院議員と会い、小泉首相の靖国神社参拝と歴史教科書の記述を見直すべきだと述べました。小林議員が「ウリ党の対日政策に日本の関心が集まっている」と質問すると、鄭東泳議長は「対日関係に根本的な変化はない。韓国と日本は特殊な歴史的な経験があるだけに成熟した両国関係のためには互いの立場を理解する必要がある。小泉首相の靖国神社参拝や日本の中学歴史教科書の記述などで、韓国国民の感情を損ねるのは平和共存のためのパートナーの立場から見直してほしい」と述べました。

・ダイムラー・クライスラーが現代自動車の保有株全部を海外株式預託証書に転換したことから、両社の決別は事実上決まったものとみられています。ダイムラークライスラーは3日、現代自動車の保有株10.44%全部を海外株式預託証書に転換しました。これは現代自動車の保有株を売却する意思を示したもので、現代自動車の株は今後 希望する会社にまとまった単位で販売されるものとみられます。現代自動車とダイムラー・クライスラーとの関係がここまでになった背景には、去年、現代自動車が中国で年産55万台の生産を目指して手を組んだ中国の北京汽車会社が別個にダイムラーとの間で、年産2万5,000台の高級車を生産することになったことがあります。現代自動車は、北京汽車とダイムラーにこの計画の撤回を求めましたが、ダイムラー側は撤回する意志がないことを明らかにするとともに、現代自動車の株をさらに5%買い入れて、現代自動車の最大株主になろうとする動きを見せたことから対立が本格化していました。

・日本の右翼団体が、東海に浮かぶ韓国の島 独島(日本でいう竹島)の領有権を主張して、5日午後、島根県エトモ港から小型船で 独島に向ったことから、現地では警戒を強めています。政府当局者によりますと、日本の右翼団体「日本士道会」のメンバー4人が小型船に乗って午後1時過ぎ、まず隠岐諸島に向けて出港したということです。政府は、この団体のメンバーが隠岐諸島に1−2日ほど滞在した後、独島の領有権を主張する海上デモを行う可能性が高いとみており、実際に独島の領海を侵犯した場合は、まず「警告放送」を行って行き先をさえぎり、それでも向きを変えなければ船をだ捕し関係者を逮捕する方針です。

・5日は子ども日で国民の祝日で為替の取り引きはありません。4日の為替レート、日本の円100円は、1,061ウォン11銭で、アメリカドル1ドルは1,169ウォン50銭でした。韓国株式市場も休日のため変動はありません。

・5日のソウルは晴れ、午後3時の気温は20度9分でした。6日は高気圧の影響を受けて全国的に晴れ、中部地方は午後やや曇りとなるでしょう。6日の全国の予想最低気温は7度から15度、日中の最高気温は18度から27度という予報です。

5月4日火曜日

・第14回南北閣僚級会談が4日から3日間の日程で平壌の高麗ホテルで始まりました。丁世鉉(チョン・セヒョン)統一部長官を団長とする韓国側代表団は、4日午後、アシアナ航空機で平壌順安空港に到着して、宿舎の高麗ホテルに入り、北韓側首席代表の権ホウン団長と簡単な顔合わせをしました。そして夜は、北韓側主催の晩さん会に臨みます。権ホウン団長は、先の内閣責任参事をしていた金リョンソン団長に代わって就任したもので、年齢45歳、同じく内閣責任参事をしています。出発に先立って丁世鉉統一部長官は、記者団に対し、「これまで社会文化交流に比べて軍事部門での交流が足りなかった。今後は軍事面での交流をさらに活発にする必要があることから北韓を説得する」と語りました。

・北韓は、去年開発した射程距離3000キロから4000キロの新型中距離弾道ミサイルの地下基地を、平安南道ヤンドック郡など2か所に建設し、韓国やアメリカ軍当局の予想よりはるかに早く実戦配備を進めていると、朝鮮日報が政府情報筋の言葉として、4日、伝えました。それによりますと、北韓は、平安南道ヤンドック郡と、咸鏡北道ホチョン郡の2カ所に地下ミサイル基地を建設中で、現在、70%から80%の工程をみせているということです。

・北韓の竜川爆発事故の被害復旧のため政府と大韓赤十字社による3度目の救援物資が4日、大韓航空の貨物機で北韓に輸送されました。貨物機による救援物資は先月30日に続いて2度目で、眼の治療薬など医薬品と医療機材70トンあまりが送られました。

・95年の地方選挙と96年の総選挙の際、ハンナラ党の前身の新韓国党が、今の国家情報院、当時の安全企画部の予算856億ウォンを選挙資金に流用したとされるいわゆる「安風事件」で、国庫への返済訴訟を代行しているソウル高等検察庁は、3日、ソウル市ヨイドの国会議事堂近くにあるハンナラ党本部ビルの差し押さえ申請を法務部に提出しました。

・ハンナラ党本部を差し押さえしようとしていることについてハンナラ党は、「与野党の代表が、協力の政治を約束した直後に、検察が法務部に対して差し押さえの承認申請を提出したことは、野党弾圧としかみることができない」として強く反発しました。

・政治資金法違反の疑いで逮捕状が出された自民連の李仁済議員が検察に出頭せずに忠清南道・論山市の党事務室に立てこもっていることから、検察は3日夜、李議員を拘束しようとしましたが、100人あまりの支持者が入り口にバリケートを築きプロパンガスバーナーに火をつけて捜査官の事務所への進入を徹夜で阻止しました。李仁済議員は、検察は標的を決めて捜査を進めているとして捜査には協力できないと検察の出頭要求を拒否し、論山市の党事務室に支持者たちと立てこもっています。

・これについて、大検察庁中央捜査部は、4日、李仁済議員に対して、自ら検察に出頭するよう重ねて要求しました。ムン・ヒョナム捜査企画官は、「李議員が検察の出頭要求に対して法律に反する反応を示していることは、到底理解できない。李議員は、正々堂々と検察庁に出頭して捜査に応じるべきだ」と求めました。検察は、李仁済議員が出頭しなければ近く李議員の身柄を拘束する方針です。

・大検察庁公安部は、3日、第17 代国会議員総選挙に、ハンナラ党候補として立候補し、江原道束草・コヤン・ヤンヤン選挙区で初当選した鄭ムンヒョンさん(38)を事前選挙運動を行った選挙法違反の疑いで最近、在宅起訴しました。総選挙が終わった後で選挙法違反で起訴されたのは鄭さんが初めてです。

・大統領側近の不正疑惑事件で、ソウル地方裁判所は、4日、現代グループから150億ウォンの秘密資金を受け取った収賄罪で起訴されたウリ党の忠清南道支部創立準備委員長だったアン・ヒジョン被告(38)に対して、懲役7年、追徴金51億9000万ウォンを求刑しました。検察は、論告で、「アン・ヒジョン被告は、表では民主運動家の代表者としてきれいな政治を主張しながら、裏では企業から不正な金をもらって相当部分を個人的に流用するなど既成政治家と変わらない。アン・ヒジョン被告の道徳的優越感は、むなしい夢に過ぎない」としています。アン・ヒジョン被告に対する判決公判は、27日、行われます。

・現代グループから秘密資金150億ウォンを受け取った罪で一審で懲役12年を言い渡され、ソウル拘置所に収監されている朴智元元文化観光部長官に対して、ソウル高等裁判所刑事1部は、4日、一カ月間の拘置執行停止決定を出しました。裁判所は、「眼科医などの助言を参考に判断した」としています。朴智元元文化観光部長官は、片方の目を緑内障で失い義眼ですが、残りの目も緑内障がひどくなり失明の危機にあるとして拘置の停止を求めていました。しかし検察は4日、「通院による治療が可能であり、入院までしなくても治療は受けられる」として反対の意見を出していました。

・日本の右翼団体が、東海に浮かぶ韓国の島、独島、日本でいう竹島の領有権を主張して、独島への上陸を試みているという情報が入り、現地では警戒を強めています。外交通商部の関係者によりますと、香川県高松市の日本シャドウ会と名乗る右翼団体の4人が、小船で独島に上陸するという声明を発表した現地の新聞記事を確認したということです。この関係者は、「一行は今朝、島根県の港を出港する予定だったが、気象状況が悪かったのと、日本政府が人命や身体の危険のため出港しないよう説得したため、今のところまだ出港はしていないようだ」としています。こうしたことから、政府は、4日、独島の警備隊をはじめ、海洋警察庁の警備艇に警戒強化を指示しました。

・国会審議をナマ中継するケーブルTVの国会放送が、今月24日の開局を前に、4日から試験放送を始めました。試験放送は、第14代国会までの議会政治の歴史を紹介する58分番組を毎日午前10時と午後2時の一日2回放送し、24日の開局日までに放送時間と番組を徐々に増やしていく計画です。国会放送は、現在、ケーブルTVに加入している300万世帯が見るものと期待していますが、デジタル衛星TV「スカイライフ」のチャンネル156番でも6日から放送を行うことにしています。

・韓国は、2002年に続いて去年も国民1人あたりの鋼材の消費量が世界でトップとなりました。国際鉄鋼協会が4日まとめたところによりますと、韓国の鋼材消費量は、4537万トンと前の年より3.8%増え、世界全体の5.3%を占めました。これは韓国で道路、鉄道、ビル、アパートなどの建設が盛んなためとみられます。これを韓国の国民1人当たりの消費量に換算しますと、947キログラムとなり、2002年に続いて2年連続トップとなりました。2位は台湾、3位は日本でした。

・韓国外換銀行が公示した4日午後3時の為替レート、日本の円100円は1061ウォン11銭で、前日に比べて、1ウォン46銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1169ウォン50銭で、前日に比べて3ウォン90銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、867.48と前日より、1.37ポイント上昇しました。

・4日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、19度7分でした。
5日、子どもの日は、全国的におおむね晴れますが、中部地方は午後一時雲が広がるでしょう。5日の全国の朝の予想最低気温は、5度から11度、日中の最高気温は19度から25度と予測されています。

5月3日月曜日

・与党ウリ党の鄭東泳議長と、野党ハンナラ党の朴槿恵代表は、3日、国会で初めての与野党代表会談を開き、「新しい政治と経済発展のための与野党代表協定」を結びました。この協定は、▼国民生活と経済の優先 ▼腐敗政治との完全な決別 ▼原則と規則にもとづいた議会主義政治の実現の3つを原則としています。同時に5つの課題にも合意し、▼経済回復のため規制改革特別委員会をはじめ ▼働き口を作り出すための特別委員会 ▼選挙区画定委員会と、政治改革特別委員会 ▼国会改革特別委員会、韓半島平和定着のため党を超えた南北関係発展特別委員会 ▼教育の発展を目標とした未来委員会の7つの委員会を設置することを決めました。鄭東泳議長と、朴槿恵代表は、会談の後、記者団に対して、合意事項に満足の意を表すとともに合意そのものより実践が大事だとして、国民が望むけんかをしない政治、働く国会にするために最善をつくすと述べました。与野党の代表が、古い政治を精算し、新しい議会政治の実現と、国民の暮らしを優先する経済の建て直しに全力をあげるという協定に署名したのは異例のことで、第17代国会では協力する政治が実現するかどうかに関心が寄せられています。

・盧武鉉大統領の弾劾審判を審理中の憲法裁判所は、先月30日に最後の公開弁論である結審が終わったことから、3日午前、裁判官9人全員が出席する評議を開いて弾劾審判の争点について、裁判官ひとりひとりの見解を聞きました。憲法裁判所は、3日と4日の2日間、評議を開いて集中審理をした後、できれば4日中に弾劾、棄却、却下のいずれかの暫定結論を出す予定です。そしてこの暫定結論をもとに判決文の草案を作成したあと、裁判官ひとりひとりがこれを検討して足りない点を補ったりしたうえで、追加の評議を開いて判決文を最終的に決めることになり、来週中にも判決の期日を決める予定です。判決の日程については、13日から済州島でアジア開発銀行の年次総会が開かれ、ここで盧武鉉大統領が開会式の演説をすることが期待されていることから、その前日の12日までには結論が出るという見方も出ています。

・ウリ党は、今月中旬に新しい院内代表を選ぶ党内選挙を行うことになり、まず千正培議員が立候補を宣言しました。千正培議員は、2日、党本部で記者会見し、「党創立と新しい政治の実践に先頭に立ってきた者として、死ぬか生きるかの決心で第17代国会を完全な新しい改革政治の広場に作りあげる」と述べ、院内代表の党内選挙に立候補する方針を明らかにしました。千正培議員は今年50歳、京畿道安山市タンウォン区甲選出で当選3回です。ウリ党の院内代表を選ぶ党内選挙は、有力候補とされていた現在の金槿泰院内代表が閣僚入りすることが見込まれることから、この千正培議員と、4日にも立候補を宣言するものとみられる李海チャン議員との2者対決となる可能性が高くなっています。李海チャン議員は52歳、ソウル市冠岳区乙選挙区選出の当選5回です。

・北韓が陸路での輸送を受け入れた机やイスなどを積んだダンプカーが、7日頃、西海岸の南北鉄道沿いに作られた臨時道路を通って北韓側に渡される予定です。政府と大韓赤十字社は、北韓が先月30日、陸路での輸送を受け入れる方針を表明したことから、被害復旧用のダンプカーの購入が終わり次第、7日にも北韓の開城に送ることで2日合意しました。

・アメリカと北韓は、最近、ニューヨークで接触し、北韓の竜川爆発事故の被害復旧に向けた支援を協議したことが明らかになりました。韓国駐在アメリカ大使館のミントン次席大使は、2日、「アメリカは、先月26日、竜川爆発事故の被害復旧のため現金10万ドルを支援すると発表した直後に、北韓国連代表部の韓サンリョル次席大使とニューヨークで接触し、北韓に救急医療品や医療陣を提供する意思を伝えた。現在、北韓側の回答を待っているところだ」と述べたということです。

・李憲宰副総理兼 財政経済部長官は、3日の定例ブリーフィングで、「中国は、韓国にとって最大の輸出先であり、今回の中国ショックについての安易な判断は禁物だ。中国経済の中期長期的な展望を綿密に検討しなければならない」として、今週中に関係長官と対策会議を開いて産業部門別に中国の影響を検討する予定だと述べました。
一方、李熙範(イ・ヒボム)産業資源部長官は、「中国ショック」は、韓国の原材料需給に肯定的な影響を及ぼすという見解を示しました。
また、KOTRA=大韓貿易振興公社は、3日、中国の経済緊縮政策による不確実性は、7日の中国のメーデー連休が終わった後に解消され、中期長期的には緊縮政策が韓国経済にプラスに作用するという展望をまとめました。

・351の市民団体で作られた「イラク派兵反対非常国民行動」は、3日、ソウルのプレスセンターで記者会見し、宗教界、学界など1万571人が署名したイラク派兵撤回を求める声明を発表しました。国民行動は、声明の中で、「アメリカ軍は、イラク南部ファルージャでの虐殺や捕虜虐待など人権じゅうりんで国際的な非難を浴びているにもかかわらず、韓国がイラクへの派兵を中止しないのは、韓国人とイラク人を破局に追いやる結果を招く」として、政府と与野党に対して、イラクへの派兵撤回と、現在イラク南部で活動している医療・工兵部隊を即刻撤退させるべきだと主張しました。

・チリとのFTA=自由貿易協定が発効してから1カ月経ちましたが、両国間の輸出入が大幅に増えていることが確認されました。産業資源部によりますと、先月1日から20日までの20日間の実績をみますと、輸出は2600万ドルと、去年の同じ時期に比べて55.6%増え、輸入は1億4300万ドルと87.8%も増えて、差し引き、1億1700万ドルの赤字となりました。チリとの赤字幅は去年の4月と比べて3倍近く増えています。

・大検察庁中央捜査部は、当初10日に予定されていた新しい党代表を選ぶための自民連の全党大会が1カ月ほど延期されたことから、全党大会開催日の10日以降に計画していた金鐘泌前総裁の政治資金法違反容疑についての召喚を早める方針を3日、ほのめかしました。

・去年、韓国の全産業の平均賃金は、競争国の香港や台湾と比べると1.2倍から1.5倍に達するものの、アメリカの83%、日本の56%、ドイツの67%、スペインの79%であることが分かりました。特に製造業の場合は、日本の49%と半分以下でした。しかし、過去3年間の韓国の賃金上昇率は、22%と、4%未満の上昇率をみせた香港や台湾、シンガポールに比べると相対的に賃金の上昇率が高くなっています。

・アメリカ女子プロゴルフツアーのチャリティー・チャンピオンシップの最終ラウンドが、韓国時間で3日、ジョージア州アトランタ近郊のストックブリッジにあるイーグルスランディングゴルフ場で行われ 韓国の朴チウン(25)と李ジョンヨン(25)が1打差で準優勝しともに2位タイとなりました。

・韓国外換銀行が公示した3日午後3時の為替レート、日本の円100円は1062ウォン57銭で、先週の金曜日に比べて、3ウォン12銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1173ウォン40銭で、先週の金曜日に比べて1ウォン10銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、866.11と先週の金曜日より、3.27ポイント上昇しました。

・3日のソウルは雨、午後3時の気温は、15度3分でした。4日は、中部地方はおおむね晴れますが、南部は曇り一時雨となるでしょう。4日の全国の朝の予想最低気温は、6度から14度、日中の最高気温は18度から23度と予測されています。

5月1日土曜日

・北韓は、竜川列車爆発事故復旧のため韓国側が提供するダンプカーなどを西海岸の南北鉄道沿いに作られた臨時道路を通る陸路輸送を受け入れる方針を明らかにしました。 北韓の朝鮮赤十字会の張在彦委員長は、30日、大韓赤十字社の総裁に宛てて電話通知文を送ってきて、大韓赤十字社が北韓に緊急救援物資を送ったことに感謝の意を表明したうえ、韓国が支援する復旧工事用のダンプカーを陸路で搬入してくれれば、開城で受け取るという意向を示し、このトラックに机、イス、黒板、TVなど学校の備品を積んで送るという韓国側の提案を受け入れました。輸送の日程は決まっていませんが、北韓への支援物資が陸路北韓に輸送されるのは初めてのことです。北韓は、また、復旧機材の操作法について説明を受けるため韓国側の技術スタッフを中国の丹東か北韓の新義州に派遣するという韓国側の提案についても検討する意向を示し、復旧用の機材・資材を海路 北韓の南浦港や新義州に送る韓国側の提案も受け入れました。

・北韓の竜川列車爆発事故で、大韓赤十字社の救援物資を乗せて30日北韓の平壌順安空港に行ってきた大韓航空B747-400型貨物機の操縦士、金ミョンス機長は、今度の事故は、2回目の爆発による死者がより多かったという話を現地の住民から聞いたことが分かりました。金ミョンス機長は、北韓に救援物資を運んだあと、30日夕方、仁川空港に戻って記者会見し、「順安空港には、北韓の政府要員たちが多数、歓迎に出ていた。彼らは、韓国からの救援物資に感謝の意を表明し、事故当時の状況を詳しく説明してくれた。最初の爆発より2回目の爆発の方が大きく、これで多くの死者が出たと話していた」と述べました。

・先月4月の輸出は、217億4千万ドルと、一カ月の輸出額としては最高を記録しました。産業資源部によりますと、4月の韓国の輸出額は217億4,000万ドル、輸入は188億3,000万ドルで、差し引き29億1,000万ドルの黒字となりました。これで、韓国は、1月から4月までの輸出額が811億500万ドル、輸入は714億1300万ドルで、貿易収支の黒字は、96億9200万ドルと、100億ドルの黒字に近づきました。

・第17代国会議員総選挙が終わったことから、盧武鉉大統領は、5月末に大規模な内閣改造を行う予定ですが、去就が注目されている与党・ウリ党の鄭東泳議長と金槿泰院内代表が、順次、閣僚入りすることが決まった模様です。しかし鄭東泳議長は、6月5日に行われる地方首長と議員の補欠選挙と再選挙の後、党議長を辞任する可能性が高いことから、5月末ではなく、6月に入閣する案が検討されているということです。これに先立って金槿泰院内代表は、29日、盧武鉉大統領から統一部長官を担当してほしいという要請を受けたということです。

・与党・ウリ党は、30日、国会改革推進団の全体会議を開き、国会の交渉団体をつくる際の条件を和らげる問題について協議しました。会議の後、李ヘチャン国会改革推進団長は、ブリーフィングで、「現行の交渉団体構成条件の議席数20は、規模が大きすぎる。交渉団体は、政治交渉の基本単位であることから、多少少なくする案を検討する計画だ」と説明しました。 交渉団体の条件となる議席数については、このほど国会に初めて10議席を確保した第3党の民主労働党が、10議席に下げるべきだとする主張を提起している中で、多数党の与党ウリ党がこうした方針を示したことから、5月30日に任期が始まる第17代国会の開院までにこの問題をめぐって活発な論議が交わされるものとみられます。

・韓国駐留アメリカ軍は、今年秋に、最新型パトリオットミサイルPAC-3と、PAC-2の地対空ミサイル16基を、京畿道広州市に配置する計画を30日明らかにしました。

・イラクの戦後復興と再建のため南部のナーシリアに派遣している韓国の医療・工兵部隊の第3陣660人のうち、新しい交代要員の300人あまりが現地時間で29日、クウェート経由でナーシリアに到着しました。

・国連駐在韓国代表部のシン・カクス次席大使は、29日、国連事務局を訪れ、国連が4月に日本に送った文書で、「国連の公式文書は日本海の表記を継続する」と述べたことについて強く抗議しました。シン・カクス次席大使は、「韓日間で紛争問題となっている事柄について、国連事務局の文書が一方に有利に作用するようにしたことは、国連事務局の当事国に対する公平、中立義務に違反した行為だとして、遺憾の意を表明するとともに、韓国政府の立場を盛り込んだ抗議文書を伝えました。

・5月1日は、第114回メーデーです。これを記念する集会が、民主労総=全国民主労働組合総連盟、韓国労総=韓国労働組合総連盟の主催で全国各地で行われました。ソウルでは、大学路に15000人あまりの労働者が集まって イラクへの追加派兵の撤回や、労働3権を守ること、雇用側に有利な契約社員制度の撤廃などを訴える集会を開きました。集会には、今度の国会議員総選挙で国会に初めて10議席を確保した民主労働党の関係者も参加し、契約社員の撤廃を貫徹するという宣言文を読み上げたほか、女性労働者、低賃金労働者、外国人労働者らが演説しました。集会の後、参加者は大学路から光化門までの3キロを、4車線の道路いっぱいに広がって行進しました。

・ソウル市庁前のロータリーに新しく作られた芝生の広場「ソウル広場」が、1日、市民の憩いの場としてオープンし、ソウルの新たな観光名所となりました。この広場は、ロータリーを改造してだ円形の6400平方メートルに、芝生を敷き詰めたものです。

・1日は、土曜日のため取り引きはありません。30日の終値は、日本円100円が、1065ウォン69銭で、アメリカドル1ドルは、1174ウォン50銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・1日のソウルは晴れ、午後1時の気温は、22度2分でした。2日日曜日は、全国的に次第に曇りとなり南部地方は午前中、中部地方は午後から雨模様となるでしょう。2日の朝の予想最低気温は、7度から14度、日中の最高気温18度から23度の予報です。