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4月30日金曜日

・産業資源部は、中国が緊縮経済政策をとる方針を示したことから、30日、緊急会議を開いて対策を協議しました。その結果、中国への輸出依存度の高い業種や中小企業に及ぼす影響が大きいとみて、内需の活性化と輸出の多角化政策をとっていくことを決めました。政府は、中国の経済成長率が1%下がった場合、中国に対する韓国の輸出は、2.7%減ることが予想されることから、企業に対して韓国国内への投資を促進させる一方、サービス産業の育成などの内需活性化政策を進める計画です。また新興工業国の市場を開拓するとともに、インドやブラジルなどへの投資を模索するなど輸出や投資の多角化をはかることにしています。

・盧武鉉大統領に対する弾劾訴追案の結審公判が30日午後、憲法裁判所で行われ、あとは判決を残すだけとなりました。結審公判で、国会の訴追団側は「憲法は大統領に対して、自由民主主義の守護者であり、法治のシンボルと模範であることを要求している。しかし、盧武鉉大統領は、選挙法に違反し、側近の不正などごう慢と独占で憲法に違反した行為を続けてきた」として、憲法裁判所の賢明な判断を期待すると主張しました。一方、大統領の弁護団側は、「国会は、国会法の手続きを無視して弾劾案を可決させており、このため弾劾の理由を検討するまでもなく却下されなければならない。大統領も’今回は許して欲しい’という表現をしているので、愛と和合の社会を作るためにも憲法裁判所の賢明な判断を期待する」と訴えました。これで3月12日に国会が弾劾訴追案を可決して以来、50日間にわたった国会と大統領側による弁論は終わりました。憲法裁判所は、すでに弾劾審判判決文の草案作りに着手していて、今後、さらに数回の内部の評議を行うことにしており、判決は、5月中旬になる見通しです。

・現代自動車とドイツ・アメリカの自動車メーカー、ダイムラー・クライスラーとの提携関係の解消が、5月3日に開かれるダイムラー・クライスラーの取締役会で最終的に決まる見通しとなりました。これによってダイムラー・クライスラーは、現代自動車の株式10.44%全部を売却する予定で、両社は、2000年6月に結んだ戦略的提携関係を解消し、現代自動車・ダイムラー・クライスラー・三菱自動車の3社による共通のエンジンの製造などプロジェクト別に協力関係を維持する見込みです。ダイムラー・クライスラーは、29日、ニューヨークで監査役会を開いて、更迭説が流れていたユルゲン・シュレンプ会長ら経営陣を再信任することを決めるとともに、現代自動車との関係整理について協議した模様です。これについて、現代自動車の関係者は、「現代自動車との提携解消については、5月3日の取締役会で最終的に決まる」という見解を示しました。これに先立って、ファイナンシャルタイムズのドイツ版は、29日、「ダイムラー・クライスラーは、現代自動車の株を処分し、アジアの提携対象から外す計画だ」と伝えました。 一方、現代自動車の朴ファンホ社長も29日行った企業説明会で、「戦略的提携がなくても2010年までに世界の上位5位への早期進出は可能だ」と述べて、ダイムラー・クライスラーとの訣別が迫っていることをほのめかしました。

・おととしの大統領選挙の不法資金について捜査を行っている大検察庁中央捜査部(これまで本部としてきたのは間違い。正しくは部)は、自民連の金鐘泌前総裁が、2002年の地方選挙の際、三星グループから不正資金15億ウォンを受け取った端緒をつかみ、捜査を進めています。検察のムン・ヒョナム捜査企画官は、30日、15億ウォン程度の三星の債券が金鐘泌前総裁陣営に流れた端緒をつかんだとして、来週中に金鐘泌前総裁を召喚して調べる方針を明らかにしました。検察は、金鐘泌前総裁に対して出国禁止令を出しており、金鐘泌前総裁が三星から受け取った15億ウォンの使途についても調べることにしています。

・竜川列車爆発事故の被害者に送る救援物資を積み込んだ大韓航空の貨物機が、30日午後、初めて北韓に入りました。政府は、大韓航空が申し出た西海の直行路を利用したB747-400型貨物機の平壌順安空港への運行を許可しました。大韓航空は、当初、MD-11型貨物機を提供する予定でしたが、順安空港の地上作業の便宜をはかるためB747-400型機に機種を変更したとしています。この貨物機には、パイロット2人を含む9人の乗務員が乗り込み、毛布、下着、飲料水、医薬品など100トンの救援物資が積み込まれました。

・韓国と北韓の労働組合は、5月1日のメーデーを共同で祝うことになり、韓国側の参加者310人が、30日午前、大韓航空のチャーター機で平壌の順安空港に向けて仁川空港を出発しました。一行は、民主労総=全国民主労働組合総連盟の組合員143人、韓国労総=韓国労働組合総連盟の組合員142人のほか、取材陣や行事の進行要員で構成され、西海の南北直接航路を通って平壌に向かいました。民主労総と韓国労総は、今回の北韓訪問で、医薬品や食糧品など10万ドルの救援物資を北韓に手渡すことにしています。

・アメリカは、29日、北韓をはじめキューバ、イラン、イラク、リビア、スーダン、シリアの7カ国を「テロ支援国」に指定しました。アメリカ国務省は、2003年版の「世界テロ報告書」で、特に、北韓による日本人拉致問題を初めて明記し、拉致問題をテロの一つとしてとらえるということを表明したことから、北韓の反発が予想されています。

・心臓の手術にロボットが登場しました。ソウルソンパ区にあるソウル峨山病院・胸部外科の李ジェウォン教授チームは、外科手術の最も繊細で高い技術を必要とする心臓手術の際に内視鏡を適格に使う音声認識ロボットを導入したことを、30日発表しました。このロボットは、ボイスカードに入力された医師の声を認識して、その医師の指示でロボットの腕を上下左右最大320度まで動かし、手術部位を最大20倍まで拡大してみせる内視鏡の装置です。この装置を使うことで、手術時間を15%以上短縮することができるとともに、手術の際に欠かせない2-3人の医療スタッフに代わる機能を発揮できることから医師ひとりでも心臓の手術が可能となりました。また、ロボット装置を利用した場合、切開部分をこれまでの3分の1以下にすることができるため2週間程度とされていた入院期間も、3日から4日に短縮できるなどさまざまなメリットがあると、ソウル峨山病院では話しています。

・高速鉄道KTXの開通からほぼ一か月経ちましたが、一日平均の乗車率は47%にとどまっているうえ、乗車の感想についても 「満足した」という乗客は、3人のうち1人に過ぎないことが明らかになりました。このため関係者の間では、10兆ウォンを上回る建設負債の返済が遅れるだけでなく、慢性赤字となるのではないかという憂慮の声が出ています。鉄道庁が、KTX開通1カ月にあたって、今月28日まで4週間の運行状況を調べたところによりますと、乗客は、一日平均、京釜線が5万9000人、湖南線が1万2000人の 合わせて7万1000人と、当初予想していた一日平均15万人の47%に過ぎませんでした。

・韓国外換銀行が公示した30日午後3時の為替レート、日本の円100円は1065ウォン69銭で、前日に比べて、5ウォン42銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1174ウォン50銭で、前日に比べて4ウォン70銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、中国首相の発言による国際的下落が30日も続き、862.84と前日より、12.57ポイント下落しました。

・30日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は、21度6分でした。1日は、全国的に雲が広がり、済州島では午前中、雨が降るでしょう。1日の全国の朝の予想最低気温は、7度から13度、日中の最高気温は15度から23度と予測されています。

4月29日木曜日

・北韓の核兵器の開発を阻止するための6カ国協議の参加国は29日、6カ国協議の初めての作業部会を来月12日から北京で開くと共同発表しました。6カ国協議の韓国側の首席代表である李秀赫(イ・スヒョク)次官補は29日、記者会見し、「作業部会は今年2月に行われた6カ国協議のように、閉幕日と議題を決めずに、まず作業部会を進めることにした。場所は北京の釣魚台になる可能性が高い」と述べました。作業部会の日程は先週、金 正日国防委員長が中国を訪問した際に、北韓の作業部会への参加意思を確認した後、中国が韓国、アメリカ、日本、ロシアとの協議で決めたものとみられます。
一方、中国外務省の寧賦魁 韓半島担当大使が29日、韓国を訪問し、政府当局者と作業部会について協議し、来月初めにはアメリカ、日本も訪れる予定です。

・政府は29日の会議で、北韓の列車爆発事故の災害復旧を支援するため、北韓が要請してきた復旧用の機材や資材など13品目全部を送ることを決めました。政府は、確保できた物品から順に来週から船で北韓の南浦や新義州に送る予定です。政府はこのような方針を29日、板門店の連絡官接触で北韓側に伝えました。
韓国の北韓への支援規模について丁世鉉(チョン・セヒョン)統一部長官は、「国際社会の支援規模は合わせて660万ドルだが、韓国は機材・資材を含めて合わせて2,400万ドルから2,500万ドルと4倍近くにのぼる」と述べました。財源は大韓赤十字社に国民から寄せられた募金であて、不足分は政府の南北協力基金でまかなう計画で、全額現物で支援する方針です。

・大韓赤十字社に28日正午までに、国民から寄せられた義援金は合わせて12億8,700万ウォンに達しました。

・今年8月に開かれるアテネ・オリンピックの入場式に南北の選手団が合同行進することについて、南北は来月末に北京で実務者協議を行う見通しとなりました。北韓オリンピック委員会は28日、大韓オリンピック委員会の李衍沢(イ・ヨンテク)委員長に宛てて書簡を送ってきて「オリンピックで南北のスポーツ関係者が一つになって、入場式と閉会式に合同行進することを協議することを非常に嬉しく思う。アテネ・オリンピックについての協議を来月末か6月初めに北京で行うことを提案する」と連絡してきました。大韓オリンピック委員会は北韓の提案を受け入れる方針で、実務者協議は来月末に北京で行われる可能性が高くなりました。
北韓が竜川(リョンチョン)での列車爆発事故にもかかわらず、スポーツの実務者協議を提案してきたのは、オリンピックの合同行進など南北交流に積極的な姿勢を示すもので、アテネ・オリンピックの参加選手数やユニフォーム、国旗・国歌問題などがこの協議で決まることが期待されます。

・韓国、北韓、ロシアの3カ国は28日から3日間の日程で、モスクワで韓国と北韓を縦断する鉄道とロシアのシベリア横断鉄道を連結するための初めての実務者協議を始めました。実務者協議では、▼鉄道を連結するために必要な財源25億ドルの確保方法、▼韓国と北韓との連結路線、▼鉄道機関同士の共同研究や韓半島縦断鉄道とシベリア鉄道の連結に必要な課題について幅広く協議します。

・全羅南道 朴泰栄(バク・テヨン)知事が29日午後1時前、ソウルのバンポ大橋から飛び降り自殺しました。朴知事はまもなく警察と消防レスキュー隊によって救助され、最寄りの病院に運ばれましたが、すでに死亡していました。63才でした。朴泰栄 全羅南道知事の自殺の理由は明らかになっていませんが、朴知事は2000年に国民健康保険公団の理事長を勤めていた際の不正疑惑で検察の捜査を受けており、これが関係したのではないかとみられます。
朴泰栄 知事は98年、金大中政権の産業資源部長官を勤めた後、2000年から国民健康保険公団の理事長、そして2002年6月の地方選挙で全羅南道知事に立候補して当選しました。そしてこのほど、民主党を離党して、ウリ党に入党していました。

・ソウル地方裁判所は、政治資金法違反などの罪で起訴された青瓦台第1付属室のヨ・テクス行政官に対して、29日、懲役1年の判決を言い渡しました。金ビョンウン判事は、判決文で、「被告が、ロッテから金の入ったカバンを受け取った際に政策関連の話をしなかったとする供述などから、あっ旋収賄罪にはあたらない。しかし、被告に3億ウォンが入ったカバンを渡した人と、被告から金の入ったカバンを受け取った人が証言したカバンの形などが違ううえ、金額についても被告は証言を変えている。こうしたことから強い疑いが持たれる」として、実刑は避けられないとしています。

・大検察庁中央捜査本部は、自民連の李仁済議員に対して政治資金法違反の疑いで逮捕状を取り出頭を求めています。李仁済議員は、おととしの大統領選挙に先立って、民主党の有力党内候補でしたが、盧武鉉氏の支持が広がると、党内選挙を降りて民主党を離党し、その後、自民連に入党しました。その直後の2002年12月初め、「李仁済議員がハンナラ党に有利な活動を行うことを期待する」という言葉とともに、ハンナラ党から2億5000万ウォンを受け取り、これを届け出なかったことが、政治資金法違反にあたる疑いが持たれています。

・韓国戦争直後から90年代初めにかけて、北韓に拉致されたり、自分で北韓に行ったりした人たちの韓国に残る家族がこれまで国家試験を受けることができなかったり、出国が制限されたりと制約を受けてきたことは人権侵害にあたるとして、2002年末に国家人権委員会に訴え出たことについて、国家人権委員会は、この主張を事実上認め政府に対して真相究明特別法の制定を勧告しました。国家人権委員会は29日、「韓国戦争直後から90年代初めにかけて、政府が公式に認めている北韓に行った486人の家族に対する人権侵害について、実態を把握して真相を究明し名誉回復と補償が必要だ」として国会議長と国務総理に対して特別法の制定を勧告しました。

・韓国最大手の家電メーカー、三星電子は来年からビデオデッキの製造を中止する方針です。三星電子の関係者によりますと、ビデオデッキの韓国での需要はごく少量となり、海外でもロシア、東南アジアなど一部の市場だけになっている。これに代ってDVDの需要が急増しているため、来年中にビデオデッキの製造を中止する予定だということです。そして市場の状況によっては、今年中にも中止に踏み切る可能性もあるとしています。

・韓国で制作されている安ビョンギ監督のホラー映画「分身娑婆」が300万ドルで日本への輸出が決まりました。この映画の海外配給担当会社によりますと、この程、日本のハッピーネット社(Happinet.Co.)との間で、300万ドルと日本での興業収益のうち一部を受け取る条件で版権の輸出契約を結びました。300万ドルという額は制作が終わっていない韓国映画の輸出契約としては最高です。制作中の「分身娑婆」は、いじめに遭っている女子高校生3人が「分身娑婆」というじゅ文をとなえると、それは予想もしないのろいになって恐ろしい展開になっていくというホラー映画です。

・28日夜、仁川ワールドカップ競技場で行われた韓国と南米パラグアイとのサッカーの国家代表チーム同士の試合は、0対0の引き分けとなりました。これで韓国は今年に入ってのAマッチの戦績は2勝2引き分けとなり、パラグアイとの歴代試合の戦績は2引き分け1敗と、劣勢をばん回することはできませんでした。

・韓国外換銀行が公示した29日の為替レート、日本の円100円は、1,060ウォン27銭で、前日に比べて1ウォン6銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,169ウォン80銭で、前日に比べて14ウォン20銭のウォン安でした。中国の温家宝首相が中国のインフを防ぐために緊縮政策をとるという発言をしたことから世界的に株式市場が冷え込み、 韓国株式市場の29日の総合株価指数は875.41と、前日に比べて26.42ポイントも下落し、900ポイントの大台を割り込みました。

・29日のソウルは晴れ、午後3時の気温は21度27分でした。30日は全国的に次第に曇り、南部地方は午後遅くから一時雨の所もあるでしょう。予想降雨量は全羅道、慶尚道、済州道で5ミリ未満です。30日の全国の予想最低気温は5度から14度、日中の最高気温は17度から22度という予報です。

4月28日水曜日

・政府と与党ウリ党は28日、国会で、北韓の竜川駅爆発事故で韓国の支援策を話し合う緊急連絡会議を開き、北韓が要請してきた食糧と復旧用の機材や資材を支援することで合意しました。ウリ党政策委員会の丁世均議長は会議の後、会見し、「北韓が求めてきた食糧とセメントなど復旧用の機材と資材など13品目は、実質的に事態を収拾するために必要なものだ、200億ウォンから300億ウォンの費用が必要だが、国民からの募金と南北協力基金から当てることにし、追加の補正予算は編成しない」と述べました。
一方、この日の会議で、統一部の丁世鉉長官は、「今回の竜川駅爆発事故の支援について韓国の政界が一つにまとまっているのは、この6年間進めてきた南北の和解・協力政策の成果とみられる。このような雰囲気を来週からの南北閣僚級会談でも、北に伝えたい」と述べました。

・北韓の竜川駅爆発事故の被害者に送る韓国政府の緊急救援物資が韓国の貨物船ハングァン号1534トンに積み込まれ、28日正午、仁川港を出港しました。北韓に送られる救援物資は、タオル、石鹸、下着など3千セット、カップラーメン10万個、ミネラルウォーター1.8リットル入り1万本、毛布3000枚、トレーナー3000着などとなっています。ハングァン号は29日午前中に、北韓の南浦港に到着します。

・WHO=世界保健機関は、北韓の竜川駅爆発事故で、目にけがをし、失明の危機にさらされている子どもたちを救おうと、呼びかけています。WHO平壌事務所のソレンソン代表は27日、爆発のけが人が入院している新義州の病院4ヵ所を回ったところ、370人あまりが入院していて、そのうち3分の2が子どもだった。このうち90人あまりは、片方の目や両方の目にガラスの破片が入っていて、失明の恐れがあり、この子たちの治療や医療機器の供給が急がれていると述べました。ソレンソン代表はしかし、入院している患者200人あまりを調べた結果、劣悪な医療施設にもかかわらず、治療は比較的に合理的な水準で行われているという見解も示しました、また新義州の4つの病院には、北韓の保険省や国際機関による医療機器と資材が供給されていたということです。

・アメリカ政府は北韓の竜川駅爆発事故で、現金10万ドルを支援することを決めましたが、27日、追加支援の可能性を示唆しました。アメリカ国務省のバウチャー報道官は27日、国連などの国際機関がアメリカに北韓への新たな支援を呼びかけてくれば、それについて検討する用意があると述べました。バウチャー報道官はまた、国連が北韓への緊急救援物資として、食糧数十万トンを支援するよう、国際社会に呼びかけたことについて、「アメリカが寄与できる方法を模索中だ。去年、北韓に支援することにしていた食糧10万トンのうち、まだ送っていない1万トンも近く船積みされる」と述べました。

・中国は、北韓の核開発をめぐる3回目の6か国協議のための作業部会を来月5月中旬に開くことを、非公式チャンネルで関係国に提案してきたと、アメリカと日本の政府消息筋が明らかにしました。それによりますと、北韓を除く関係国の5か国は、作業部会の早期開催に反対の意向を示していないことから、北韓がこのような中国の提案を受け入れると、来月中旬にも実務者による作業部会が開かれるものとみられます。このため、中国の寧賦魁韓半島問題担当大使が29日、韓国入りして、政府当局者と会談します。中国と日本も29日、北京で、外務省の局長クラス会談を非公式に開く予定です。

・今月15日の総選挙で当選した新しい国会議員たちがイラクへの追加派兵の見直しを求めていることについて、潘基文外交通商部長官は28日、「政府は予定どおりに派兵する方針だ」と述べました。潘基文外交通商部長官は28日、定例記者会見でこのように述べ、「新しい国会議員や一部の政府高官が派兵の見直しを求める意見を出していることについては、韓国政府の立場を改めて説明し、納得してもらうよう努力していく」と述べました。一方、北韓の竜川駅爆発事故について、潘長官は「国際機関と緊密に協力して、支援状況や関連情報を交換している。中国の丹東市が国際支援の主な経由地となっており、韓国の援助物資も丹東市から北韓に入る可能性が大きく、近くの瀋陽の総領事館に対応措置を指示した」と説明しました。

・ウリ党の金槿泰院内代表は28日、先の総選挙後のウリ党の基本路線について、「これまでの改革路線を維持しながら、現実的に対応する」と述べました。ウリ党は25日から3日間、国会議員当選者の研修会を開き、今後のウリ党の路線について話し合いました。その結果、ウリ党は「民主主義を基本に、政治改革、国民統合、韓半島の平和統一、経済の建て直しを進めていく。また貧困層や身体障害者のために努力する」とする路線を再確認しました。

・韓国政府は28日、中東産ドバイ原油の最近10日間の平均価格が1バレル32ドルを超えたことから、原油価格の急騰に対応していくために、原油関税を下げることを決めました。財政経済部は今月30日から原油に対する関税を現行の3%から1%に下げ、ガソリンや灯油、軽油などの石油製品の関税を7%から5%にすることにしました。また、産業資源部も今月30日から、国内で消費される原油と石油製品に賦課される石油輸入負担金を現行の1リットル14ウォンから8ウォンに下げることを決めました。政府のこうした措置は、原油価格の急騰によって、企業の生産原価が上がるなどの負担が増えているだけでなく、国内の物価も脅かしていることによるものです。政府は原材料価格の急騰に対応するため、原油だけでなく、合金鉄製造用のコークスや鋼材製造用のフェロシリコンなどの原材料についても関税を減免する計画です。

・光州市が建設していた地下鉄1号線の最初の区間11.9キロが28日、開通しました。光州地下鉄1号線は、光州市内を東西に結ぶ延長20キロで、96年から1兆443億ウォンをかけて建設していました。このうち東区ヨンサン洞から全羅南道庁、光州駅をへて光州空港近くの西区マルク洞までの13駅、11.96キロが28日から営業運転を始めました。1号線は2008年までにさらに西の湖南線松汀里駅付近まで8.14キロが延長されます。光州市は、1号線が完全開通する2008年に、市内を一周する2号線の建設に着工し、2019年に完成させる計画です。

・韓国外換銀行が公示した28日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1059ウォン21銭で、前日に比べて、2ウォン23銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1155ウォン60銭で、前日に比べて、3ウォン3銭のウォン安でした。韓国株式市場の28日の総合株価指数は、901.83と、前日に比べて、13.64ポイント下落しました。

・28日のソウルは晴れ、午後3時の気温は17度3分でした。29日も全国的におおむね晴れですが、江原道東海岸は風が強くなるでしょう。29日の朝の予想最低気温は、4度から13度、日中の最高気温は21度から27度という予報です。

4月27日火曜日

・北韓の竜川駅付近での爆発事故で支援問題を話し合うための南北協議が27日、北韓の開城で行われ、北韓は、セメントなど復旧用の機材や資材、机や椅子、黒板など学校の教室で必要な備品の支援を韓国側に要請しました。会談で、韓国代表団は北韓に対して▼緊急援助物資や医薬品の支援とともに ▼医師や看護師などの医療陣を事故現場に派遣すること ▼竜川の被害復旧のための機材や資材、コンテナー、テントなどの支援を提案しました。これに対して北韓側は、韓国が同胞愛と人道主義的な見地から支援を行うことに感謝の意を表明したうえで、医療陣や医薬品、生活必需品は十分足りているとして技術者の派遣に否定的な姿勢を示すとともに、被害復旧のための機材や資材の支援を要請しました。こうしたことから韓国政府は、国内の在庫や需要などを関係部署と検討したうえで、できるだけ早く北韓側に韓国の方針を伝えることにしています。災害の支援問題で南北が協議したのは20年ぶりです。

・北韓は、平安北道竜川駅で起きた爆発についての状況を26日、初めて公式発表しました。これは、北韓の朝鮮中央通信が関係機関の調査結果として報じたもので、それによりますと、22日の爆発で ▼被害は半径2キロにおよび、このうち1.5キロは深刻な被害を受けている ▼死者は150人あまり、負傷者数は1300人あまりで、行方不明者は現在調査中だとしています。また▼建物の損壊は、全壊が1850棟、半壊が6250棟にのぼっているということです。さらに▼事故現場には深さ15メートルの大穴が開いたとしています。

・先週22日、北韓の平安北道竜川駅で起きた爆発事故による被害は、4100億ウォンから5500億ウォンにのぼると、国連駐在北韓代表部の金チャングッ次席大使が26日明らかにしました。

・国際赤十字連盟は、26日、北韓の列車爆発事故によって、向こう1年間に、125万ドルの支援が必要だとして国際社会に緊急支援を要請しました。

・韓国の財界も北韓の爆発惨事の被害者を助けるため100億ウォンを募金し大韓赤十字社に寄付することになりました。全経連=全国経済人連合会によりますと、「三星、LGなど10代財閥と相談した結果、北韓を支援することで合意した。支援額は100億ウォンを目標とし、三星、LG、SK、現代自動車が合わせて60億ウォンを支出することにしている」ということです。

・アメリカは、26日、北韓の竜川駅の爆発による被害を支援するため現金10万ドルを、アメリカ赤十字社を通じて北韓に支援するとともに アメリカの専門家や医療器具を北韓に送る用意があると発表しました。ホワイトハウスは、26日、スポークスマンの声明を出し、「われわれは北韓竜川駅の爆発事故について先週末、国際調査チームから報告を受けた」として、事故で家屋を失った被害者に救援物資を送るため赤十字社を通じて10万ドルを提供する方針を明らかにしました。

・野党ハンナラ党の朴槿恵代表は、27日、連合ニュースと会見し、「大統領の任期を5年で再任を禁じている今の制度から、任期を4年にして再任を妨げない制度に変えるべきだというのが個人的な考えだ」と述べ、この問題について近く党内で議論する計画だと述べました。これに先立って与党ウリ党も26日、張ヨンダル議員が、大統領の任期を4年として再任を認める制度にすることを研究する必要があるとして憲法の改正を求めました。また民主労働党も、大統領の任期4年重任制は党の公式の主張であり、2002年の大統領選挙の際、権永吉代表がこれを主張しているとして賛成の意向を示しています。

・第14回南北閣僚級会談が、予定どおり来月4日から7日まで平壌の高麗ホテルで開かれることになりました。南北は、27日、板門店で連絡官接触を行って前回13回目の閣僚級会談で合意したとおりの日程で会議を行うことを改めて確認しました。

・盧武鉉大統領の弾劾審判を審理中の憲法裁判所は、27日に行うことにしていた最終弁論を、30日金曜日の午後2時からに延期しました。

・イギリスを訪れている李憲宰副総理兼財政経済部長官は、26日午後、ロンドンで総合建設会社のAMEC社を訪問し、仁川国際空港の周辺に開発する国際業務地区にAMEC社から20億ドルの投資を誘致することを主な内容とする了解覚え書きに署名しました。

・アジア太平洋地域の海上輸送航路へのテロの脅威に対応するため韓国、日本、中国、アメリカ、ロシアなど18カ国が参加する多国間軍事演習が26日、シンガポールの海域で始まりました。この演習は、13日間にわたって行われ、船舶20隻、海軍や海上保安庁の1600人を投入して海上爆発演習や、魚雷除去などを行うほか、多国間協力や情報の相互利用のためのセミナーも行われます。

・済州島の豚肉の日本への輸出が20か月ぶりに再開されることなりました。済州島の豚肉の対日輸出は、韓国の農林部と日本政府が、▼済州島以外で生産された豚と豚肉の済州島への搬入禁止 ▼豚コレラの予防接種をした豚の済州島への搬入禁止 ▼豚コレラの予防接種禁止を条件に、27日から食肉処理される済州島の豚肉に限って輸入を許可することで合意しました。済州島の豚肉は、2002年5月に京畿道利川で豚のこうてい疫が発生したことから日本政府が韓国産豚肉の輸入禁止措置をとったため、輸出が中断されていましたが、豚の伝染病の清浄地域である済州島の強い要請を受け入れて済州島の豚肉に限って輸入を許可することにしたものです。

・韓国人の大衆的な酒 焼酎の価格が28日出庫分から8%値上げされることになりました。韓国大手の焼酎メーカー真露は、28日出庫分から「チャミスル」の価格を360ミリリットル1びんで740ウォンから800ウォンと8%値上げすることになりました。これによって消費者価格は1瓶900ウォンから1,100ウォンになるものとみられます。焼酎価格の値上げについて真露関係者は「びんなど原資材価格が上がっていたため、年初めから価格引き上げで、政府当局と交渉を続けてきた」と説明しており、斗山など他の焼酎メーカーも近く焼酎価格を値上げするものと予想されます。

・韓国に輸入されているオレンジの大部分を占めているアメリカ カリフォルニア産オレンジが輸入禁止となりました。国立植物検疫所は、カリフォルニア産のオレンジから、検疫で規制されている病原体(Septoria sitri)が検出されたとして、28日にアメリカから船積みされる分から輸入を禁止すると発表しました。検疫所は輸送の途中にあるオレンジについては、精密検査を行って問題がない場合、輸入を認めることにしています。

・韓国外換銀行が公示した27日午後3時の為替レート、日本の円100円は1061ウォン44銭で、前日に比べて、1ウォン53銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1152ウォン30銭で、前日に比べて3ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、915.74と前日より、4.27ポイント下落しました。

・27日のソウルは雨のち晴れ、午後3時の気温は、11度6分でした。28日は、全国的に晴れの予報となっています。28日の全国の朝の予想最低気温は、3度から10度、日中の最高気温は17度から23度と予測されています。

4月26日月曜日

・大韓赤十字社は、26日午前板門店で南北接触を行って朝鮮赤十字会の張在彦委員長宛に電話通知文を送り、北韓の竜川駅爆発惨事に対する緊急援助物資を送る計画を伝えました。大韓赤十字社が、今回北韓に支援を計画している緊急援助物資は、緊急救援セット3000個、カップラーメン10万個、ミネラルウォーター1万びん、毛布3000枚、運動着3000服、緊急医薬品72種類、医療備品91種類で、陸路での輸送を朝鮮赤十字会に提案しました。大韓赤十字社はまた、医師、看護師、薬剤師ら50人を病院船とともに現地に派遣して診療にあたることを朝鮮赤十字会に提案しました。これに対して、北韓は、板門店の連絡官接触で韓国が提案した緊急援助物資の陸路輸送を拒否し、27日に北韓の開城で再度協議することを提案してきました。

・北韓の平安北道竜川駅で起きた爆発現場を訪れた国連の国際調査団は、1次報告書で、「都心の家屋の40%にあたる1850棟が破壊し、8000人あまりの被害者が出ている」と明らかにしました。国際赤十字社は、今度の爆発で25日までに確認された死者は、161人、負傷者1300人、行方不明者5人で、負傷者の中には危険な状態にある人が多いということです。また死者の半分近い76人は、事故現場近くの竜川駅付近にある竜川小学校の児童たちであることが確認されたとしています。

・民主労総=全国民主労働組合総連盟など90の市民団体で作られた「わが民族ひとつに運動本部」が、北韓の竜川駅で起きた爆発による被害者を助けるための「北韓住民助け合いキャンペーン」を始めました。このほか、韓国に住む北韓が故郷の人々で作る「北韓5道委員会」も「緊急援助と北韓同胞助け合い委員会」を設置して北韓支援に乗り出すなど、韓国では、北韓の竜川駅爆発による被害者への支援運動が活発に繰り広げられています。

・大韓航空は、北韓の竜川駅で起きた爆発惨事で、救援物資を運ぶために自社の貨物専用機1機を無償で使うことを26日、大韓赤十字社に提案しました。大韓航空が無償援助を提案したのは、MD11型機の貨物機で80トンの救援物資を一度に運ぶことができます。

・中国からの初めての救援物資が、25日、大型トラックで鴨緑江に渡って竜川の隣の新義州市で北韓側に引き渡されました。中国の新華社通信によりますと、中国から送られた救援物資は、大型トラック300台分で、毛布2000枚、テント300枚、ビスケット、インスタントラーメンなど7500万ウォン分と、復旧工事のための鋼材300トンも含まれているということです。

・金大中前大統領は、26日、北韓の竜川駅惨事で金正日国防委員長に宛ててお見舞いの書簡を送りました。書簡は、26日、板門店での南北連絡官接触で大韓赤十字社から北韓側に手渡されました。金大中前大統領は、この中で、「北韓同胞の復興に向けた不屈の意思と努力は今度の惨事を立派に克服し、災い転じて福とする結果となるでしょう。われわれは、復興支援のため同胞愛の真心を集めており、国際社会も人類愛の立場から支援に乗り出しています。今度の惨事で犠牲となった方々にお悔やみ申し上げるとともに、負傷者のみなさんが一日も早く回復されることを望んでいます」と述べました。金大中前大統領は、2000年6月に北韓を訪れて金正日国防委員長と南北首脳会談を行っていますが、今回は盧武鉉大統領が弾劾で職務停止になっていることから、現職大統領を補う形でこうした行動をとったものとみられています。

・韓国と日本のFTA=自由貿易協定の締結に向けた3回目の交渉が26日から3日間の日程でソウルの外交安保研究院で始まりました。

・鳥インフルエンザに感染したかどうかを簡単に確認できる簡易診断器具が韓国の研究陣によって世界で初めて開発されました。農林部の獣医科学検疫院は、26日、ベンチャー企業のエディスとともに、養鶏場でわずか20分以内に鳥インフルエンザに感染しているかどうかを診断できる簡易診断器具の開発に世界で初めて成功しました。この簡易器具は、女性の妊娠診断キッドからヒントを得たもので、鶏の便を薄めて容器に入れ、感染したかどうかをその場で確認できる仕組みとなっています。

・今回の総選挙で議席数を今の61議席からわずか9議席に減らした民主党は、26日、非常対策委員会を開き、今回も当選した和甲非常対策委員長を党代表に切り替えることにし、中央選挙管理委員会に正式に登録することを決めました。民主党はまた党体制を、年間1万ウォンの党費を支払う党員を中心に整備し直すとともに、できるだけ早く全党大会を開いて今後の党の進路を決めることにしています。

・国会事務局によりますと、5月29日に4年の任期が終了する第16代国会に提出された法案は、全部で2507件で、このうち1753件が処理されたことが分かりました。これを前の第15代国会と比べますと、提出件数では28.5%、処理件数では12.3%多くなっています。

・今年1月から3月末までの第1四半期中の消費者物価の上昇率が韓国は世界最高水準であることが、韓国銀行の調査で分かりました。それによりますと、今年第1四半期中の韓国の消費者物価の上昇率は、平均3.3%と、調査対象国27カ国のうち、フィリピン、インドネシア、ブラジルに続いて4番目に高いことが分かりました。これについて韓国銀行の関係者は、韓国の場合、賃金上昇率が高く高費用構造が続いているうえに、原材料と原油価格の対外依存度が高いのと、農水産物の流通構造が複雑であることから他の国々に比べて物価上昇率が高くなっていると分析しています。

・ソウルに3つある都心空港ターミナルのうち、金浦空港に設けた都心空港ターミナルの運用が、来月2日から中止されます。建設交通部によりますと、金浦都心空港ターミナルを運営している韓国都心空港ターミナル会社は、深刻な経営悪化のため運営中止を希望しているうえ、新規事業者も名乗り出る希望者がいないことから、来月2日から、金浦都心空港ターミナルの機能を停止することにしたと26日明らかにしました。このためソウルの都心で出国手続きを済ませて仁川国際空港に向かおうとする乗客は、江南区三成洞のCOEXか、江南高速バスターミナルにある都心空港ターミナルを利用しなければならなくなります。

・「冬のソナタ」の男の主人公を演じたペ・ヨンジュンさん主演の韓国映画「スキャンダル」が、30日、スペインで開幕する第6回バルセロナ・アジア映画祭の競争部門に招待されました。韓国では去年秋に上映されて350万人の観客を動員しており、日本では5月22日に全国で封切られることになっています。

・韓国観光公社は、日本人観光客の誘致のため韓日直行空路が開設または近くにある熊本、神戸、青森、金沢、東京の5カ所で「韓国フェスティバル」を開催することになりました。

・韓国外換銀行が公示した26日午後3時の為替レート、日本の円100円は1059ウォン91銭で、先週の金曜日に比べて、1ウォン64銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1158ウォン70銭で、先週の金曜日に比べて3ウォン40銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、919.74と先週の金曜日より、16.32ポイント下落しました。

・26日のソウルは雨、午後3時の気温は、9度でした。27日も引き続き全国的に雨の予報となっています。27日の全国の朝の予想最低気温は、5度から12度、日中の最高気温は11度から17度と予測されています。

4月24日土曜日

・22日北韓の新義州の南にある竜川駅で起きた大規模な爆発事故の被害の状況については、依然として明らかになっていませんが、事故現場の竜川市に近い中国丹東市の消息筋は、「死者だけで2000人を超えており、さらにこれを上回るけが人が出ている。爆発現場の半径500メートルが完全に陥没し、周辺4キロ以内でも火災が発生して、被害は甚大だ」と話しています。また北韓駐在のEUヨーロッパ連合の外交官に北韓の高官が話したとして、イギリス外務省のスポークスマンが明らかにしたところによりますと、死者は数百人にのぼり、けが人は数千人に達しているとしています。一方、平壌駐在のアイルランドのNGO関係者が、アイルランド国営ラジオで述べたところでは、「今度の爆発で、小学生も含めて150人が死亡し、1000人以上が負傷したと北韓当局者が語った」ということです。

・北韓北西部の中国国境近くの駅で22日起きた大規模な爆発について、北韓の朝鮮中央通信は24日、 積み荷のダイナマイトが爆発したため、大きな被害になったと、初めて報じました。北韓が大規模な事故について、発生の翌々日に外部に公式発表したのは異例のことです。
朝鮮中央通信は24日の報道で、「ダイナマイトを積んだ貨物列車の切り離し作業中に、不注意でダイナマイトに電線が触れ、爆発した。被害状況は非常に深刻であり、国際社会が人道的な支援を申し出ていることについて、われわれは高く評価している」としています。
平壌にある国連の人道問題調整事務所は、事故翌日の23日午後、北韓政府から正式に支援を要請されたことを明らかにし、24日、現地に職員を派遣しました。

・韓国政府は北韓に医薬品とラーメン、毛布など、100万ドル相当の救援物資を送ることにしました。政府は24日午前、北韓の龍川駅の爆発事故の緊急対策会議を開いて、このように決め、大韓赤十字社を通じて、近く北韓に送ることにしています。政府はまたWHO=世界保健機関を通じても、20万ドルを支援することにしました。さらに統一部を中心に、関係機関が対策チームを作って、北韓との接触を行い、復旧作業や被害者への支援について協議することにしています。

・北韓は、来月、平壌で開く予定の第14回南北閣僚級会談を先送りする意向を伝えてきました。南北閣僚級会談の北韓側代表の金リョンソン 内閣責任参事は、23日午後、韓国に送ってきたファックスで、「韓国は大統領の弾劾政局で、正常ではない事態が続いている。今のような状況から早く抜け出して、今度の閣僚級会談に臨まなければならない」と述べ、来月4日に予定している閣僚級会談を韓国の大統領弾劾問題を理由に先送りする意向をほのめかしました。韓国の政府当局者は、「北韓は南北清算決済実務者協議で、韓国側と合意していながら急にこういう態度を見せたのは、22日の爆発事故と関係があるかどうか分析している」と話しています。

・憲法裁判所は、盧武鉉大統領に対する国会の弾劾訴追の妥当性を審理するための5回目の公開弁論を23日、開き、27日に、大統領、国会双方の代理人による最終弁論を行って、審理を打ち切る方針を明らかにしました。これによって憲法裁判所の判決は5月10日前後になる見込みで、盧武鉉大統領が大統領職務に復権するかどうかが決まります。憲法裁判所はまた、国会訴追委員会が申請していた盧武鉉大統領に対する証人尋問を棄却したため、大統領が出廷しないまま判決が出ることがほぼ決まりました。

・国民生活と景気回復への対策について話し合う与野党党首会談が早ければ来週にも開かれるものとみられます。これはウリ党の鄭東泳議長が22日、ハンナラ党に対して、大統領の弾劾訴追問題を除く、国民生活全般について話し合う党首会談を再び提案し、ハンナラ党が受け入れたことによるものです。鄭東泳議長は22日、記者会見し、「大統領の弾劾訴追案について、憲法裁判所の結論が近く出されるとみられる中で、国会が弾劾訴追決議を撤回することを話し合うのは無意味だ。共生の政治、国民のための政治を目指す 与野党の対話と協力こそ国民が望むことだ」と述べ、ハンナラ党に党首会談を開くよう、提案しました。 これに対してハンナラ党の朴槿惠代表は、「民生と経済の建て直しを話し合う党首会談なら受け入れる」と述べ、早ければ来週にも総選挙後初めての党首会談が開かれるものとみられます。

・中国衛生省は23日、新型肺炎SARSが再び発生したことについて、発表し、北京市で、患者1人、感染の疑いがある人1人、 安徽省で患者1人、感染の疑いがある人が1人、合わせて4人が確認されたことを明らかにしました。このうち、安徽省での感染の疑いのある女性は、19日に死亡したということです。この情報を受けて、韓国の保険福祉部は、空港と港で中国からの入国者に対する警戒を強めています。

・春の花を一堂に集めた花の博覧会が24日からソウル市の西隣り、京畿道高陽市で始まりました。この博覧会は今年で11回目で、会場の高陽市一山湖公園では、「花で開く希望」をテーマに、韓国をはじめ、日本、オランダ、中国など8カ国の51の会社が、新種の花や園芸技術を展示しています。中でも、昆虫を食べる植物や南国を象徴する赤い花、ブーゲンビリア、世界で一番背が高い花、アモルフォファルスギガスなどが人気を集めています。この高陽市の花の博覧会は、来月9日まで開かれています。

・24日は土曜日のため取り引きはありません。23日の終値は、日本の円100円が、1058ウォン27銭で、アメリカドル1ドルは、1158ウォン70銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・24日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、16度でした。25日も全国的に晴れの1日になるでしょう。25日の全国の朝の予想最低気温は、2度から10度、日中の最高気温は19度から23度と予測されています。

4月23日金曜日

・北京のKBS特派員からの報道によりますと、北韓の新義州付近で大きな爆発があり、3,000人あまりの死傷者が出た模様です。北韓と接している中国丹東市の関係者の話では、22日午後1時頃、新義州の南東15キロの平安北道竜川(リョンチョン)駅で、大規模な爆発がありました。この爆発は石油を運ぶ貨物列車とガスを運ぶ貨物列車が衝突して起きたという説と、駅近くのガス貯蔵施設で爆発が起きたという説の2つがあり、竜川駅では外部に事故の詳細が伝わらないように、国際電話の回線を切っているため、通話ができないということです。事故は中国訪問を終えた金 正日国防委員長の乗った特別列車が22日朝、通過しておよそ9時間後に起きたものとみられ、韓国政府関係者は「単純な爆発で、金 正日国防委員長を狙って起こされた可能性は低いのではないか」とみています。また韓国人の被害者はいない模様です。竜川駅は中国との国境地域にある交通の拠点で、人口も密集している地域だということです。

・北京発AFP連合ニュースによりますと、国際赤十字連盟の北京事務所の関係者は、これまでに死者54人、けが人1249人が確認されたと述べました。また建物の全壊1860棟、半壊6350棟の被害が出ているということです。国際赤十字連盟は、北韓当局の要請を受けて現地入りし、被害状況を調べています。また国連も、支援の意向を北韓当局に伝えています。

・北韓は、今度の爆発で中国に支援を要請したと、日本の共同通信が23日、北京発で報道しました。それによりますと、中国丹東市の当局者が、北韓から救済要請があったことを明らかにしたということで、これは北韓が、事実上爆発があったことを認めたものだと、共同通信は述べています。

・韓国の軍当局は、22日午後1時頃、北韓の新義州の南東15キロの平安北道竜川(リョンチョン)駅で、大規模な爆発が起きたことを確認しました。

・高建大統領代行は、北韓竜川駅付近で起きた爆発について、「報道が事実だとすると大変不幸な事故であり、心からお見舞いを申し上げたい」と述べました。高建代行は、23日、総理室の幹部会議で爆発について報告を受けた後、このように語り、統一部や外交通商部など関係部署が正確な状況を把握したうえ、必要であれば人道的レベルの支援対策を講じるように指示しました。

・事故が起きた平安北道竜川(リョンチョン)郡の近くに以前すんでいて今は韓国で暮らしている62歳の女性は、23日、「事故が起きた竜川駅周辺は、軍の主要機関や5階建てのアパートが密集している地域だ。このため、駅周辺で爆発が起きたならば多くの死傷者が出たに違いない」と話しています。また新義州で教師をしていた33歳の男性脱出者によりますと、竜川郡は、1947年に北韓体制に反旗をかかげた新義州学生事件の主導者の故郷でもあり、キリスト教の影響を強く受け、新義州とともに反体制ムードの強い地域として知られているということです。このため北韓当局は、従来からこの地域に対する監視を強め、住民を粛清してきたということです。

・被害状況を把握するため現地に職員数人を派遣した模様です。大韓赤十字社によりますと、国際赤十字連盟のヘンリー東アジア代表団長は、現地に職員を派遣して被害状況を調べており、新しい情報が入り次第、各国の赤十字社に連絡するということです。国際赤十字連盟の北韓代表団は、10人の職員で北韓の病院に医薬品や食糧を援助していることから、倉庫には医薬品や食糧が十分備蓄されており、緊急援助には問題はないとしています。

・潘基文外交通商部長官は、23日、北韓の金正日国防委員長がこのほど中国を非公式訪問したことについて、「6カ国協議は今後、肯定的な方向に進むだろう」という見解を示しました。潘基文長官は、アイルランドで行われたASEM=アジア・ヨーロッパ首脳会議の外相会議に参加した後、トルコやギリシャに立ち寄って帰国の途につきましたが、帰途、韓国の連合ニュースと会見し、「金正日国防委員長が、忍耐と柔軟性をもって6か国協議に積極的に参加し成果をあげられるよう努力することを中国指導部に約束したことは、重要な意味を持つ」としてこのように語りました。

・北韓の金正日国防委員長は、中国訪問が終わって帰国した22日、胡錦涛国家主席に書簡を送り、この中で、「中国共産党第16次大会で、新たな指導部が発足してから初めて行われた今回の会談は、北韓と中国との友情と信頼をより確かなものとし、両国関係の新たな一里塚を形成するきっかけとなった」と述べたと、朝鮮中央通信が23日伝えました。

・今の国会の国防委員長で、イラク特別委員会の委員長でもあるウリ党の張永達議員は、22日、「イラクへの追加派兵は、イラクの治安が安定した後で行われるべきだ」と述べ、注目を集めています。張委員長は、連合ニュースとの電話インタビューで、「追加派兵の方針が決まったとはいうものの、イラク情勢が不安定な状況では派兵問題を簡単に見過ごしてはならない。韓国軍部隊のイラク追加派兵は平和再建が目標であることから派兵の時期は、イラクの治安状況を見極めた上で決めなければならない」と主張しました。

・韓国と北韓は、22日、取り引き上の精算決済を企業間の契約方式とすることにし、精算決済限度額をアメリカドル3000万ドル以内とすることで合意しました。南北は、20日から3日間、京畿道坡州市で第3回南北精算決済実務者協議を開いた結果、こうした内容を骨子とした12項目の合意書に仮署名しました。それによりますと、取り引きごとに決済をせずに、それぞれの精算決済銀行に開設した口座に搬出額と搬入額を記録して、一定期間単位で差額を精算することになっています。これで、韓国企業は、北韓との取り引きを行う際、第3国の銀行を経由しなくてもよくなり、決済の費用と時間を節約できることになるものと期待されます。

・中国北京でSARSの疑いのある患者が発生しましたが、韓国保健福祉部の疾病管理本部は、23日、北京から入国するすべての人に対して発熱監視を強化するなどSARS監視体系を強めています。

・韓国全国に23日、黄砂注意報が出されました。気象庁によりますと、中国で発生した黄砂が、強い北西の風に乗って韓半島に流れ込んでいて、23日午前8時には、微細なちりの濃度は全国的に1立方メートルあたり400から800マイクログラムに達しているということです。これは黄砂警報を出す1,000マイクログラムよりは低いものの、かなり高いレベルですが、24日未明から次第に和らぐものとみられています。

・韓国の夫婦10組のうち、1組は不妊に悩まされているという統計がまとまりました。保健福祉部によりますと、一度も妊娠をしたことのない原発性不妊症の夫婦は、全体の10.8%、また出産経験のある夫婦で、避妊をしていないのに3年間も不妊状態が続いている夫婦は、14.6%だということです。不妊が悩みで病院を訪れる夫婦は、93年は7800組でしたが、99年は、17000組と2倍以上増えています。これは、女性の結婚年齢が年々高くなっているのと、長期間の避妊が影響しているのではないかと病院の関係者はみています。

・毎試合ヒットを39試合も重ねていたプロ野球、三星ライオンズの朴ジョンホ選手(31)は、22日、水原球場で行われた現代ユニコーンズとの試合でヒットを打てず記録は止まりました。朴ジョンホ選手は、5番打者として試合に臨みましたが、3振2つを含む5打数無安打でした。これで朴ジョンホ選手は、去年8月29日、水原試合から続いてきた毎試合ヒットの記録を39試合で止めましたが、これは、アジア新記録となりました。

・韓国外換銀行が公示した23日午後3時の為替レート、日本の円100円は1058ウォン27銭で、前日に比べて、18銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1158ウォン70銭で、前日に比べて20銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、936.06と前日より、12.05ポイント上昇し、今年の最高値を更新しました。

・23日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、16度6分でした。24日も引き続き全国的におおむね晴れの予報です。24日の全国の朝の予想最低気温は、1度から8度、日中の最高気温は15度から20度と予測されています。

4月22日木曜日

・盧武鉉大統領は、21日夕方、今回の総選挙で第1党に躍進したウリ党指導部を青瓦台の晩さん会に招き、「弾劾についての結論が出た後にウリ党に入党するが、公認候補など党人事にはかかわらず名誉職にとどまりたい」という考えを示しました。盧武鉉大統領は、ウリ党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)議長ら19人を青瓦台に招待して晩さんを兼ねた懇談会を行い、先週行われた国会議員総選挙の労をねぎらいました。その中で盧大統領は「私が入党すれば、党の重要ポストにはつかず、党人事には関与しないが、国政運営の大きな方針や原則については、公式・非公式に党と対話する。今後は経済の建て直しと民政安定に向けた党政協議を支援したい」と述べ、与党と政府が安定した国政運営のため連携を強化することが必要だという考えを示しました。
盧大統領はまた今回の総選挙でウリ党が過半数議席を占めたことについて「過半数は交渉を行う上で有利な条件であって、すべては交渉を通じて解決してほしい」と述べ、ハンナラ党など野党との関係で交渉と対話を優先にする考えを強調しました。

・盧武鉉大統領と与党ウリ党指導部との懇談会について、ハンナラ党は22日、事実上の政治再開であると非難しました。またハンナラ党は「盧武鉉大統領は釜山市長、慶尚南道知事の選挙について指示した」として選挙法違反にあたるかどうか、中央選挙管理委員会に問い合わせるなど、対応するとしています。

・4月15日の第17代国会議員総選挙で少数野党に転落した民主党は、今の大きな党本部から小さな党本部に移転するとともに、新たな党名を党員とネチズンから公募することになりました。

・自民連は22日、チョ・ブヨン副総裁を委員長とする非常対策委員会を発足させました。

・丁世鉉(チョン・セヒョン)統一部長官は22日、金 正日国防委員長の今回の中国訪問について「次の3回目の6カ国協議は進展する可能性が高いと思う」と述べました。丁世鉉統一部長官はソウル市内で行われた講演で「北韓と中国との具体的な協議内容はもう少し見極める必要があるが、北韓と中国との首脳会談についての報道は、アメリカの北韓に対する要求とともに、北韓のアメリカに対する要求も重視されるべきだということを再確認したものだ。次の6カ国協議では北韓の核兵器開発問題で進展がみられる可能性が高いと思う」と述べました。

・外交通商部は21日、金 正日国防委員長の中国訪問について「韓国政府は金 正日国防委員長の中国訪問が北韓の核兵器開発の平和的な解決にプラスになることを期待する。また韓半島の和平と安定、南北間の対話と協力促進にも役立つことを期待する」という論評を出しました。
外交通商部の論評は今月19日から21日まで行われた金 国防委員長の中国訪問を公式に確認する反応となりました。

・6カ国協議の初めての作業部会が来月中に開かれるとみられるとアメリカ政府当局者が述べました。

・IMF=国際通貨基金は21日、世界経済の展望を発表し、韓国は今年のGDP=国内総生産の成長率が5.5%、来年は5.3%成長するという予測を出しました。IMFは韓国について、家計の負債などで内需が減っているとして、今の通貨・財政政策を維持する必要がある。またローン貸し出しの監督強化を進め、企業の支配構造の改善を図ることを指摘しています。
IMFはアジア経済について、日本を除いたアジア各国が5%から8%ほどの高成長が見込まれるとしています。

・イラクに追加派遣する韓国軍の派遣地域がイラク北部のエルビルにほぼ決まった模様です。ワシントンの外交消息筋によりますと、韓国軍の派遣地域はクルド族が住んでいるエルビルとスライマニーヤに絞られていて、エルビルにほぼ決まった。スライマニーヤは山岳地域で120人のアメリカ軍が担当していて、韓国軍をさらに派遣する必要がない。一方のエルビルは規模の大きい都市で安全だということです。これについて政府関係者は「エルビルは空港のある重要都市でアメリカ軍も韓国軍の駐留を希望しており、韓国軍も前向きに検討しているところである。来週頃、最終的に決定する予定だ」と述べました。

・イラク南部のナーシリヤで復興と医療に携わっている工兵部隊・医療部隊で隊員の交代がありました。ナーシリヤは去年春から500人あまりの韓国軍工兵部隊と医療部隊が活動を続けていますが、去年10月から任務にあたっていた220人が22日、ソウル空港に到着しました。工兵部隊の兵士はこの6カ月間、戦争とその後の混乱で破壊された学校、病院など公共施設18カ所の復旧作業にあたり、医療部隊はイラク住民と同盟軍兵士など1日平均100人前後の患者を診療してきました。残りの240人は来週29日に帰ってくる予定です。
これらの部隊と交代する第3陣のうち300人が21日、隣国クウェートに着き、22日午前、イラクに向けて出発しました。

・韓国と日本の科学者の共同研究陣がオスの精子を使わずに、メスの卵子だけでマウスを誕生させる「単位生殖」に成功しました。「単位生殖」に成功したのは、韓国のバイオベンチャー企業の「マクロゼン」とソウル大学医学部、そして日本の東京農業大学の共同研究陣です。オスに関係なく子どもを作る「単位生殖」は、蜂など昆虫や魚類などでみられますが、哺乳類では不可能とされていました。

・政府は三星SDIのプラズマ・ディスプレー・パネル製品を東京税関が日本への輸入差し止め措置をとったことについて、日本側に再考を要請しました。李ヒボム産業資源部長官は22日、ソウル駐在日本大使館の高野紀元(たかの・としゆき)大使を韓国生産性本部の事務室に呼び、「この問題は三星SDIと富士通との特許紛争であり、両企業が解決すべきだ。日本政府は法律的・技術的な事実関係を把握した上で措置をとるべきで、十分な検討なしに一方的に輸入差し止め措置をとったことは残念だ」と述べ、税関の輸入差し止め措置について深い憂慮の念を示すとともに再考するよう要請しました。李ヒボム産業資源部長官はまた「韓国と日本はFTA=自由貿易協定の交渉を進めており、両国間の協力の雰囲気が高まっている。韓国は年間190億ドルの対日赤字になっている状況を考慮してほしい」と述べました。

・バンコクの韓国大使館にテロ攻撃をするという脅迫の手紙が21日送られてきて、タイ警察が警戒するとともに捜査を進めています。タイ駐在韓国大使館によりますと、テロの脅迫状は「Yellow-Red Overseas Organization」という団体からのもので、イラクに軍隊を送っている韓国、日本、タイ、シンガポール、フィリピン、オーストラリア、クウェート、パキスタンの8カ国に対して、大使館、航空会社、公共施設、公共交通を狙ったテロ攻撃を予告しています。
韓国大使館はタイ政府に連絡して、タイ警察の捜査とともに大使館の警戒強化を要請しました。

・独立プロダクションの映画の祭典、第5回全州国際映画祭が23日から10日間、全羅北道全州市で開かれます。「自由、独立、疎通」をテーマにした今年の全州国際映画祭には、長編映画116本、短編映画136本の合わせて252本が全州市内で上映されます。また日本のインディーズ映画の歴史を描いた「日本独立映画の現在」では、日本の独立映画16本が紹介されます。

・韓国外換銀行が公示した22日の為替レート、日本の円100円は、1,058ウォン9銭で、前日に比べて3ウォン25銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,158ウォン50銭で、前日に比べて2ウォン70銭のウォン安でした。韓国株式市場の22日の総合株価指数は、924.01と、前日に比べて5.94ポイント下落しました。

・22日のソウルは曇り一時小雨、午後3時の気温は16度2分でした。
23日は全国的に晴れますが、強い風とともに黄砂現象が現れ、涼しくなるでしょう。23日の全国の予想最低気温は4度から10度、日中の最高気温は14度から20度と、22日に比べて10度ほど下がるという予報です。

4月21日水曜日

・北韓の金正日国防委員長は19日から21日までの3日間、中国を非公式訪問し、胡錦涛国家首席との初めての首脳会談を行い、北韓の核開発問題をめぐる6カ国協議を今後も継続していくことで合意したと、中国国営メディアが21日午後伝えました。金正日国防委員長は帰国の途に就いた模様です。中国国営通信の新華社が21日午後、中国共産党の対外連絡部の発表として伝えたところによりますと、金正日国防委員長は中国訪問中、胡錦涛国家首席との首脳会談をはじめ、江沢民中央軍事委員会主席、呉邦国全人代=全国人民代表大会委員長、温家宝首相ら中国指導部と相次いで会談しました。
このうち、胡錦涛国家首席との会談で、金国防委員長は、「核問題の平和的解決を目指す基本的な立場に変化はない」と述べ、6カ国協議を今後も継続していくことで合意しました。また両首脳は両国関係の一層の強化や国際情勢などについても協議し、「広範囲な合意」を得た模様で、中国側は、金国防委員長が今回の訪問の成果について満足の意を表明したと発表しました。今回の金国防委員長の中国訪問には、北韓人民軍のキム・ヨンチュン総参謀長、パク・ボンジュ内閣総理、国防委員会のヨン・ヒョンムク副委員長、カン・ソクジュ第1外務次官が随行した模様です。

・東京税関が21日、韓国の三星のPDPプラズマ・ディスプレー・パネル製品について、輸入差し止め措置をとることにしました。これは日本の富士通がPDPの特許侵害があったとして、韓国三星SDIを提訴する訴訟を起こし、東京税関が21日、富士通の輸入・販売差し止め申し立てを受理したことによるものです。日本のマスコミの報道によりますと、東京税関は21日以後に三星製にかかわらず、富士通の特許を侵害している可能性があるPDPの輸入は通関を認めず、審査を行うことにしており、特許侵害が認められる場合、三星SDIについて、没収または差し戻しなどの措置をとる可能性があります。これに対して、韓国の三星SDIは、「特許侵害の審査が進められている状態で、東京税関が一方的に通関を保留したのは、国際貿易の慣例に反することで、WTO=世界貿易機関に提訴することも検討している」と反発しています。

・盧武鉉大統領が今回の総選挙で与党ウリ党が過半数を占めたことを自らに対する再信任と受け止めていると述べたと、韓国のマスコミが伝えたことについて、青瓦台のユン・テヨンスポークスマンは、21日、「再信任についての立場表明は、国会の弾劾訴追に対する憲法裁判所の審判が出た後で、盧武鉉大統領自らが行うことになるだろう」として、一部マスコミの報道内容を否定しました。ユン・テヨンスポークスマンは、「盧武鉉大統領は、今回の総選挙の結果、与党が過半数を占めた場合は、責任を持って国政をリードするようにという民意と受けとめ、野党勢力が過半数を占めた場合は、野党との交渉を行って、それに失敗した場合は、大統領を辞任することも検討していた。再信任についての新たな基準や立場を示したものではない」と述べ、一部マスコミの報道は事実無根であることを重ねて強調しました。

・これについてハンナラ党の金ヒョンオ事務総長は、21日、党役員会議で、「与党のごう慢な姿勢を見せつけたハプニングだ。ウリ党を多数党にした、国民の意思を謙虚な姿勢で受け止めるべきだ」と強く批判しました。また田麗玉スポークスマンも、「民意を勝手に解釈することは、責任ある指導者の姿勢ではない。盧武鉉大統領は、憲法裁判所の判断が出るまで自粛し、誤解を招く言動は控えるべきだ」と指摘しました。

・高建大統領権限代行は、盧武鉉大統領の弾劾をめぐる憲法裁判所の判断が出た後、国務総理を辞任する意向を明らかにしました。高建大統領権限代行は20日、記者団に対して、「自分の役割をすべて果たした後は、自ら退くことをモットーにしていた。盧武鉉大統領の弾劾をめぐる憲法裁判所の判断が出た後、国務総理を辞任したい。その時期は5月中旬から6月までとなるだろう」と述べました

・ウルグアイ・ラウンド=多角的貿易交渉で認められたコメの関税猶予措置について、韓国は、来月からコメ輸出国と本格的な交渉を始めることになりました。韓国政府は今年1月20日、WTO=世界貿易機関にコメの再交渉の開始意思を伝えて、これまでオーストラリア、アルゼンチン、タイ、中国が韓国とのコメ交渉の意向を示してきました。これに加えて20日、アメリカ、エジプト、カナダ、インドも韓国に米を輸出したいとの意向を示してきました。韓国はウルグアイ・ラウンドのコメの関税猶予措置の期限が年内に終ることから、これら8カ国のコメの再交渉対象国との協議日程や場所を決めることにしています。そして来月初めから両者協議をスタートさせ、9月までに交渉結果をまとめて、WTOに伝える予定です。この交渉で、韓国政府は関税の猶予期間の延長を求める見通しですが、政府関係者は、「相手国が過度な要求をしてきた場合は市場を開放せざるを得ない」としています。

・情報が制限されている北韓住民に海外の情報を知らせようと、韓国に亡命した北韓出身者によるインターネット・ラジオ局の「自由北韓放送」が20日開局とともに、放送を始めました。この「自由北韓放送」は、アナウンサーをはじめ、編集委員、エンジニアー、取材記者、ウェブ専門家などすべてのスタッフが韓国に亡命した北韓出身の人です。ソウル東大門区にある北韓研究所の建物の中に設けられたスタジオでは、毎日夜8時から1時間、生放送で、いま韓国にいる黄ジャンヨプ元北韓労働党書記の「民主主義講座」をはじめ、北韓脱出者の対談や南北ニュースなどを放送しています。

・朴チャンウク監督のスリラー映画「オールドボーイ」が、来月12日にフランスで開幕する第57回カンヌ映画祭の「競争部門」に、進出することが21日、決まりました。この映画の配給会社「シネクリック・アジア」によりますと、「オールドボーイ」は、当初、非競争部門で上映される予定でしたが、カンヌ映画祭側から競争部門に招待するという知らせを受けたということです。「オールドボーイ」は、理由なく15年もの間、監禁状態にされた男と、この男への復讐に燃えるもうひとりの男の心理を追うスリラー映画で、韓国では去年11月に封切りされて、全国で330万人がこの映画を観ました。

・アテネオリンピックの女子サッカーのアジア予選で、B組の韓国は20日、広島ビッグアーチで行われた試合で、ミャンマーに7−0で大勝しました。韓国は18日の試合ではグアムに7−0で快勝しており、これで2勝目を挙げ、勝ち点を6としました。

・韓国外換銀行が公示した12日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1061ウォン34銭で、前日に比べて、2ウォン82銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1155ウォン80銭で、前日に比べて、3ウォンウォン安でした。韓国株式市場の21日の総合株価指数は、928.44と、前日に比べて、9.54ポイント上昇し、今年に入って、最高値となりました。

・21日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は25度2分でした。22日は全国的に天気は下り坂となり、ソウルなど中部地方では午前中一時雨の降るところもあるでしょう。午後からは次第に晴れるものとみられます。南部地方は午後、一時雨になるところもあるようです。22日の朝の予想最低気温は、12度から19度、日中最高気温は18度から30度という予報です。

4月20日火曜日

・2001年以来3年ぶりに中国を訪れている北韓の金正日国防委員長は、3日目の20日、江沢民中央軍事委員会主席や温家宝首相らと会談したのに続いて、胡錦涛国家主席と2回目の首脳会談を行った模様です。これは、韓国の文化日報が中国の消息筋の話として20日、伝えたものです。それによりますと、金正日国防委員長は、江沢民中央軍事委員会主席との会談で、北韓が核開発を放棄した際の安全保証について強い憂慮を示し、これに対して、江沢民中央軍事委員会主席は、「アメリカが北韓を武力侵攻する可能性は薄い」という見解を強調して対米強硬路線を転換するよう忠告をしたものと見られるということです。続いて行った温家宝首相との会談で、金正日国防委員長は温家宝首相から、「北韓が、真に改革・開放を望むのなら、中国だけでなく韓国を訪れて資本主義の実態を直接体験する必要があるという勧告を受けたようだ」と伝えました。これに先立って金正日国防委員長は、19日、胡錦涛国家主席との初めての会談に臨み、両国の伝統的な友好関係を確認するとともに、北韓の経済難を打開するための改革・開放、北韓の核問題をめぐる両国の基本方針など幅広い意見交換を行ったものとみられます。金委員長は、この席で、アメリカが北韓に対する敵対政策を変えるならば、北韓も核開発を放棄する用意があることを表明したと伝えられています。

・盧武鉉大統領は、21日、青瓦台で、与党ウリ党の鄭東泳議長や金グンテ院内代表ら党指導部と晩さんをともにする計画です。ユン・テヨンスポークスマンによりますと、晩さん会は、総選挙での労をねぎらうため盧武鉉大統領が招待したもので、ウリ党の選挙対策委員会の役員17人と、鄭セキュン政策委員会議長が出席する予定です。また晩さん会では、弾劾政局の打開策や国民の和合を目指した具体策についても論議されるものとみられています。これに先立って盧武鉉大統領は、19日、金グンテ院内代表を青瓦台に招待して晩餐をともにし、総選挙での労をねぎらいました。盧武鉉大統領はまた投票日の15日夜は、鄭東泳議長を青瓦台に呼んで今後の政局運営について協議しました。

・ウリ党の金元基議員(67)が、国会議長に内定しました。与党ウリ党の関係者は、20日、「ウリ党議員のうち、最多選出議員である6回当選の金元基議員が国会議長に内定した」と述べました。金元基議員の国会議長内定は、17日に行われた盧武鉉大統領との青瓦台での昼食会で固まった模様です。

・北韓労働党機関紙の「労働新聞」は、19日、15日に行われた韓国の総選挙の結果について初めて論評を出し、「ウリ党が過半数を獲得したのに対し、ハンナラ党をはじめ保守勢力は韓国民の審判を受けて敗れた。韓国民は、アメリカと親米保守勢力の総攻撃を粉砕して民主革命の国会を勝ち取った」として、ウリ党の勝利を歓迎する姿勢を示しました。

・中国の青島にある韓国総領事館に駆け込んだ一家3人を含む4人の北韓脱出者が、中国人の警備員によって中国公安当局に身柄を引き渡されたことが明らかになりました。この4人は、母親の崔ジンスクさん(48)と、息子のヨンミンさん(26)、娘のヨンファさん(21)、そして崔さん家族とともに北韓を脱出した19歳の女性です。崔さんより先に北韓を脱出して韓国に亡命した夫の金ウンジョンさん(51)によりますと、「中国人警備員が4人の身柄を中国公安当局に引き渡す際に、領事館の中には、韓国人職員がいたにもかかわらず、これを無視した」ということです。金さんは、「一緒に総領事館に駆け込んだ19歳の女性が、警備員に捕まった直後から公安当局に移送されるまでの様子を携帯電話で韓国に伝えてきた。総領事館内には監視カメラが4台も設置してあるので確認できるはずだ」と指摘しています。これについて外交通商部は、「中国人の警備員たちが、北韓脱出者かどうかを確認しようとしたが4人とも返事をしなかったため、中国公安当局に引き渡した」と発表していました。

・盧武鉉大統領の弾劾審判を進めている憲法裁判所は、20日、4回目の公開弁論を行い、大統領の側近の崔ドスル前青瓦台総務秘書官と、忠清南道支部創立準備委員会の安ヒジョン委員長に対する証人尋問を行いました。しかし、崔ドスル前青瓦台総務秘書官は、証人の宣誓をした後、「現在、裁判が進行中なので証言できない」として黙秘権を行使したため、裁判は休廷となりました。

・韓国への投資を検討している日本の部品素材メーカー16社の関係者が、投資環境について調査をするため20日、韓国入りしました。KOTRA=大韓貿易振興公社によりますと、今回、韓国入りしたのは、日本のLCD=液晶ディスプレーの製造会社や、PDP=プラズマディスプレイ部品メーカー7社を含む16社で、少ないところで100万ドル、多いところでは3億ドルと、合わせて7億ドル規模の投資を検討しています。

・ソウルの都心にある「都心空港ターミナル」で出国手続きを終え、仁川国際空港に向かう乗客は、これまで30%の割引が適用されていた空港利用料を来月からは全額支払わなければならなくなります。空港利用料は、国際線が17000ウォン、国内線が5000ウォンです。

・韓国外国語大学と、日本の東京外国語大学、中国の北京外国語大学は、20日、単位を認め合うことと、学生同士の交流を行うための協定を結びました。 これは、韓国外国語大学が、開校50年を記念して、東京外国語大学と北京外国語大学に呼びかけて実現したもので、3つの大学の関係者が20日ソウルの韓国外国語大学で調印式を行いました。これによって、これらの大学に在学している学生は、いずれも母校で2年または3年を勉強した後、残りの2年か1年を相手の大学で学ぶことができるようになり、単位が認められます。授業料は、受け入れ側が負担することでほぼ合意しており、来年の新学期から適用することにしています。

・女子プロゴルフに続いて、男子プロゴルフでも韓国と日本の対抗戦が開かれることになりました。韓国プロゴルフ協会と、日本プロゴルフツアー、日本プロゴルフ協会は、今年9月4日と5日の2日間、韓国東部の江原道竜平バッチヒールゴルフ場で第1回韓日男子プロゴルフ対抗戦を行うことで、20日、合意しました。この大会は、両国から賞金ランキング20位以内の選手それぞれ10人が出場し、賞金60万ドルをかけて行うもので、団体戦の優勝チームに30万ドル、負けたチームに10万ドル、またマッチプレーの勝者にそれぞれ1万ドルが贈られます。

・京畿道富川市のデパートの外壁工事中に足場の鉄骨が崩壊し、2人が死亡、18人が重軽傷を負いました。

・サッカーの代表監督を辞任したコエーリョ氏が、20日午前、妻や娘とともにAF267便でポルトガルに向けて仁川空港を出発しました。コエーリョ監督は出発前に記者団に対して、「韓国での生活を無事終えて帰国する。機会があればまた訪問したい」と淡々とした表情で語りました。空港には、大韓サッカー協会の関係者数人が見送りに出ていただけで、サッカーファンの姿は見えず、コエーリョ監督には寂しい帰国となりました。

・韓国外換銀行が公示した20日午後3時の為替レート、日本の円100円は1064ウォン16銭で、前日に比べて、5ウォン23銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1152ウォン80銭で、前日に比べて3ウォン10銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、918.90と前日より、16.80ポイント上昇し、今年の最高値となりました。

・20日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、21度2分でした。21日は、中部地方は晴れのち曇り、南部はおおむね晴れの空模様となるでしょう。21日の全国の朝の予想最低気温は、8度から16度、日中の最高気温は23度から32度と予測されています。

4月19日月曜日

・北韓の金正日国防委員長が、19日朝、中国の北京に到着しました。中国共産党の招待で中国を訪問することになった金正日国防委員長は、18日午後、特別列車で平壌を出発し、国境都市の丹東と瀋陽を経由して19日午前、北京駅に到着して釣魚台国賓館18号閣に入りました。金正日国防委員長の中国訪問は、2001年1月以来3年ぶりで、胡錦涛国家主席の就任後初めてです。 外交消息筋によりますと、金正日国防委員長は、21日までの間、胡錦涛国家主席と初めての会談を行うほか、江沢民中央軍事委員会主席ら中国の指導部と相次いで会談する予定です。胡錦涛国家主席との初めての会談で、金正日国防委員長は、北韓と中国との伝統的な友好関係を再確認するとともに、北韓の核問題や食糧エネルギー支援などについて協議すると見られています。

・これについて、韓国政府の関係者は、「関係国すべてが政府レベルでのコメントを自粛している」として、公式確認はできないとしています。

・ところで金正日国防委員長は、アメリカの週刊誌「タイム誌」が、18日発表した 世界の政治や経済、文化などで現在最も影響力を持つ人物100人に選ばれました。

・韓国駐留アメリカ空軍の射撃場として使われていた西海岸の京畿道華城郡梅香里の「クニー射撃場」が、54年ぶりに韓国軍に返還され、完全に閉鎖されることになりました。国防部が、18日、明らかにしたところによりますと、去年11月、アメリカのラムズフェルド国防長官が韓米定例安保協議会に出席するため韓国を訪れた際、双方は、「梅香里射撃場の管理」に関する計画書に調印したということです。この計画書には、アメリカ空軍が陸上と海上にある2400平方メートルあまりの「クニー射撃場」の管轄権を2005年8月までに韓国国防部に移行し、完全に閉鎖することが明記されているということです。

・これについて韓国の医師らで作る「人道主義実践医師協議会」は、18日、声明を出し、京畿道華城郡梅香里のアメリカ空軍射撃場を閉鎖することにしたのは歓迎するとしたうえで、「基地を完全に閉鎖する前に、梅香里一帯の環境実態を調査する必要がある」と主張しました。「人道主義実践医師協議会」は、「過去にフィリピンで、アメリカ軍基地が閉鎖された後、環境破壊と住民の健康に深刻な問題点が確認されたにもかかわらず、アメリカ軍は自分たちの責任を強く否定した前歴がある」として、フィリピンの例を参考にして、徹底した調査を行う必要があるとしています。

・自民連の金鐘泌総裁が、19日、「国民の選択は条件なしで受け入れなければならない」として、総裁を辞任し、政界から引退する方針を明らかにしました。金総裁は、ソウル市麻浦区の党本部で、第17代総選挙で当選した議員たちと会って、「敗者に言葉はない。すべては私の不徳のせいだ。今日をもって総裁を辞任し、政界から引退する」と述べました。金総裁が政界からの引退を宣言したことで、金泳三、金大中、金鐘泌の3金時代は幕を閉じることになり、自民連は、本格的なポスト金鐘泌時代の進路を模索することになりました。

・今回の総選挙で議席数をいまの61議席から9議席に減らして、院内交渉団体の座を失うことになった民主党は、19日、ソウルヨイドの党本部で、当選した9人が集まって、選挙対策委員会を解散し、非常対策委員会を構成しました。非常対策委員会は、委員長に韓和甲元代表を、副委員長に孫鳳淑氏と金鍾仁氏を当てました。会議の後、韓和甲非常対策委員長は、記者会見し、「国民の決定を謙虚に受け止め骨を削る痛みと反省を通じて、今後、民主党が責任ある政策政党として生まれ変われるよう全力を尽くす」と述べました。一方、事実上、党序列2位だった秋美愛選挙対策委員長の役割について、韓和甲委員長は「またの機会に協議する」として言及を避けました。

・外交通商部の申鳳吉スポークスマンは、19日、イスラエル軍によるランティシ氏殺害について声明を発表し、「この事件が、イスラエルとパレスチナとの報復の悪循環となってこの地域の緊張がさらに高まる可能性を憂慮する」という見解を示しました。

・イラクの韓国軍の派遣先はイラク北部のクルド族自治区に追加派兵することがほぼ決まり、韓国軍部隊の派遣先を決めるための調査団が、10日間にわたる現地調査を終え19日午前、仁川空港に戻りました。国防部は、調査団の報告をもとに、近日中に国家安全保障会議を開いて今週中にもザイトゥン部隊の派遣先や日程、具体的な任務についての計画をまとめることにしています。

・ホンサンス監督の新作「女は男の未来だ」が、来月12日、フランスで開幕する第57回カンヌ映画祭の競争部門に進出します。ホンサンス監督は、これまで「江原道の力」と「オ!スジョン」がカンヌ映画祭の「注目される視線」部門に招待されたことはありましたが、世界3大映画祭の競争部門に招待されたのは初めてです。「女は男の未来だ」は、7年ぶりに再会した大学時代の先輩と後輩が同じ初恋の女性を訪ねていく過程をリアルに描いた映画で、今年5月に韓国で封切られます。

・新羅の古都、慶州市は、19日、日本の奈良市に住む淺川浩さん(70)に名誉市民証を贈りました。淺川さんは、奈良市と姉妹関係の慶州市の青少年のために「示粹会」という奨学会をつくり、1976年から1994年まで慶州地域の中学高校生157人に1256万円の奨学金を提供しました。

・4月19日は、1960年に李承晩政権の独裁に反対する学生たちの抗議デモで多くの犠牲者を出した4.19革命から44年目にあたる日です。これを記念する式典が、19日、カンジェシキ4.19革命負傷者会長ら関係者2500人が出席して、ソウル道峰区の4.19国立墓地で行われました。

・韓日文化交流のメッセンジャーである「朝鮮通信使」が、今年7月から11月まで両国6つの都市で再現されます。

・サッカー国家代表チームのコエーリョ監督が、辞意を表明しました。コエーリョ監督は、19日、ソウルのサッカー会館で記者会見し、「先週、大韓サッカー協会との間で契約終了に合意した」と述べ、20日、ポルトガルに帰国し家族とともに過ごす計画を明らかにしました。コエーリョ監督は、記者会見で、「私は辞任するのではなく、双方の合意によって契約を終了したものだ。大韓サッカー協会からの退陣要求を受け入れて辞任する結果となったことを明らかにしました。コエーリョ監督は、韓国代表チーム4人目の外国人監督として大韓サッカー協会と1年6カ月間の契約を結び、去年3月から韓国代表チームを率いてきましたが、任期を4カ月残して更迭された形となりました。 14カ月の在任中、コエーリョ監督の率いる国家代表チームは、18回のAマッチを9勝6敗3引き分けとし、コエーリョ監督の戦術に問題を指摘する声が高まっていました。大韓サッカー協会は、コエーリョ監督が辞任したことで、当分の間、朴ソンファ首席コーチ代行体制を維持し、後任の監督を選ぶ方針です。

・韓国外換銀行が公示した19日午後3時の為替レート、日本の円100円は1069ウォン39銭で、先週金曜日に比べて、22銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1155ウォン90銭で、先週金曜日に比べて5ウォン80銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、902.10と先週金曜日より、3.22ポイント上昇しました。

・19日のソウルは雨のち曇り、午後3時の気温は、14度6分でした。20日は、高気圧の影響で全国的に晴れの空模様となるでしょう。20日の全国の朝の予想最低気温は、6度から14度、日中の最高気温は22度から27度と予測されています。

4月17日土曜日

・盧武鉉大統領は、今回の総選挙の結果、与党・ウリ党が次の国会で単独過半数の第1党となることから、ウリ党に対して、内政部門の長官の座を割り当てたり推薦権を与えたりするものとみられると、朝鮮日報が16日伝えました。それによりますと、盧武鉉大統領は、第17代総選挙後、院内多数党に対して組閣権に準じた閣僚推薦権を与える方針をウリ党関係者らに対して機会あるごとに表明してきたということです。また盧大統領は、総選挙後の政局運営について、過半数政党または過半数連立政党に対して総理の推薦権を与え、総理に対しては一般閣僚に対する実質的な推薦権を与える。そして自らは外交、国防、国政の課題に専念するという意思を表明してきたということで、こうしたことが実行に移された場合、今後、韓国の国政の中心は、ウリ党が主導する国会にかなりの部分、移行するものとみられると、朝鮮日報は分析しています。

・今回の総選挙で地域区4議席、政党得票率2.8%と比例1位の議席すら守れず当選10回を果たせなかった自民連の金鐘泌総裁は、側近に対して、総裁を辞任する意向を表明しました。金総裁は、16日、自宅付近の食堂で選挙対策委員会の関係者らと昼食をともにした席で、「できるだけ早く後任の総裁を選んだ方がいい。私は辞任する」と述べ、一線から退く考えを示したということです。こうしたことから自民連は、早ければ今月末に全党大会を開いて新しい総裁を選ぶことになるものとみられています。

・第17代国会議員総選挙で当選した候補者のうち、10人中6人以上が、いまの国会が盧武鉉大統領の弾劾訴追案を可決したことは、「間違っている」と考えていることが分かりました。しかし「間違っている」と答えた人も、今後の対応については、「憲法裁判所の審判に任せて政界はその決定に従うべきだ」という意見と、「撤回すべきだ」という意見が、ほぼ半分に分かれていることが分かりました。これは、韓国の日刊紙、中央日報が、15日夜から16日にかけて地域区と比例代表に当選した299人のうち、230人を対象に電話調査した結果、明らかになったものです。またイラクへの追加派兵については、回答者の半数に満たない44.8%が「予定どおり派遣すべきだ」と答え、「第17代国会で協議し直すべきだ」が38.3%、「撤回すべきだ」が12.6%でした。

・第17代国会に初めて進出する民主労働党は、權永吉代表を含む現指導部の任期が来月末に完了することから、5月30日に全党大会を開いて、党の最高委員13人を選ぶ計画です。最高委員13人は、議員たちの推薦によって選ばれた院内代表1人と、党員たちの直接投票で選ばれた12人で構成されます。民主労働党は、党の規則で、最高委員と国会議員を兼任できないようにしていることから、今回の総選挙で当選した10人の国会議員は、原則、最高委員の党内選挙には立候補できません。しかし、民主労働党は、院内と院外の党組織との円滑な意思疎通のため党の代表や事務総長ら一部の職に限っては兼職を認める必要があるという判断から、近く党の規則の改正案をまとめる計画です。

・アメリカ国務省のバウチャー報道官は、16日の定例ブリーフィングで15日の韓国の総選挙の結果についてコメントし、「われわれは、第17代国会を含む大韓民国政府とともに、今後とも協力し続けることを期待する」と述べました。バウチャー報道官は、「韓国の新しい多数党が、北韓により同情的であることについては関心はないか」という記者団の質問に対して、「韓国政府が何を行うかについては、韓国政府と国会の多数党が決める内政問題だ。われわれは、韓国との同盟関係が今後とも継続することを期待する」として、楽観的な見解を示したということです。

・おととしの大統領選挙資金疑惑を捜査中の大検察庁中央捜査部は、第17代国会が始まる5月30日以前に、政治家に対する捜査を終了する方針です。安デヒ中央捜査部長は、16日、「大統領選挙をめぐる不正資金事件だけでなく、一般の不正政治資金収賄事件も速やかに捜査を進め、新しい国会が開会する前に捜査を終了する計画だ」と述べました。 

・外交通商部で北韓問題を担当してきた中堅の書記官が、民主労働党に役立つ仕事をしたいと辞表を出し、話題を集めています。この人は、外交通商部特殊政策課の金ドンキュ書記官(35)で、総選挙の投票日2日前の13日、「民主労働党が真の政策政党として発展するのに寄与したい」として辞表を提出しました。金ドンキュ書記官は、いますぐに民主労働党に入党するのではなく、当分は、日頃、関心を持って研究をしてきた「良心的兵役拒否者問題」を、本にまとめ出版する計画です。

・北韓の金正日国防委員長が、早ければ来週中、遅くとも来月中旬に中国を訪問し、胡錦涛国家主席と北韓の核問題について協議するものとみられると、日本の朝日新聞が17日伝えました。

・韓国とアメリカは、16日、法務部で、韓米地位協定合同委員会の民事請求権分科会議を開き、韓国に駐留するアメリカ空軍の射撃場の、騒音被害に対する賠償金の分担問題について協議しました。

・三星電子は、今年1月から3月までの第1四半期に、4兆ウォンを上回る営業利益を出し、製造業者としては世界最高の実績を記録しました。

・サッカー国家代表チームのコエーリョ監督が、来週初めに記者会見を行う意向を明らかにし、辞任を決心したのではないかという観測が出ています。

・北韓の平壌市内に24時間営業のコンビニが、お目見えした模様です。

・17日は、土曜日のため取り引きはありません。16日の終値は、日本円100円が、1069ウォン61銭で、アメリカドル1ドルは、1161ウォン70銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・17日のソウルは晴れ、午後1時の気温は、20度8分でした。18日日曜日は、中部地方は晴れのち曇り、南部でも午後遅くから雨の降るところがあるでしょう。18日の朝の予想最低気温は、6度から18度、日中の最高気温は20度から27度の予報です。

4月16日金曜日

・15日、投票が行われた第17代国会議員総選挙で、与党の「開かれたウリ党」が単独過半数の第1党に躍進し、16年ぶりの巨大与党が誕生しました。中央選挙管理委員会の集計によりますと、最終の開票結果は、第1党ウリ党152議席、第2党ハンナラ党121議席、第3党 民主労働党10議席、第4党 新千年民主党9議席、第5党 自民連4議席、国民統合21 1議席、無所属2議席、合計299議席となりました。このうちウリ党は、ハンナラ党の地盤の慶尚道・釜山市以外のほとんどの地域で議席を獲得した他、比例代表でも23議席を得ました。この結果、ウリ党は過半数の150議席を2議席上回る単独過半数に達し、選挙前の少数与党から大きく脱皮しました。一方、ハンナラ党は選挙前の劣勢を朴槿恵旋風で巻き返し、地盤の慶尚道・釜山市で大半の議席を守ったほか、ソウル・首都圏でも善戦しました。また比例代表も21議席を勝ち取りましたが、第1党の座までは守れませんでした。第3党となった民主労働党は、2000年結党の若い政党ですが、その政策が知識階級や労働者に受け入れられ、南部の地域区で2議席を獲得したのに続いて、比例代表でも支持する政党を別に1票投じる今回の制度によって、実に13%の得票を得て、国会初議席で少数ながら一挙に第3党に躍り出ました。しかし新千年民主党は、弾劾を発議したことが地盤の全羅道民の強い反発を買って、61議席からわずか9議席に減り壊滅に近い状態となりました。また自民連も忠清南道でわずかの議席を得ただけで、金鐘泌総裁も比例1位で議席を守れず、当選10回の栄光には輝けませんでした。

・中央選挙管理委員会によりますと、今回の総選挙の確定投票率は60.6%で、前回総選挙の57.2%よりは3.4ポイント高いものの2002年の大統領選挙と比べると10ポイント低い結果となりました。

・今回の総選挙では、女性議員が39人当選したほか、新人が全体の63%を占めるなど韓国政治に地殻変動が起きました。このうち女性議員は、地域区で10人が当選したほか、比例代表56議席中、29議席を女性議員が占め、歴代国会の中で最も多い39人の女性議員が国会に進出することになりました。また今回の総選挙で当選した現職の国会議員は、地域区88人、比例代表1人の合わせて89人にとどまり、新人が187人と63%を占め世代交替が進んでいます。

・ウリ党の鄭東泳議長は、16日、「今度の総選挙の意味は、大統領が一日も早く職務に戻るべきだとする民意の現われであり、弾劾勢力に対する国民の審判だ」として、弾劾に反対する国民の意思を受け入れてできるだけ早く弾劾問題を解決するよう呼びかけました。

・ハンナラ党の朴槿恵代表は、16日、党本部で記者会見し、与党側が提案している弾劾の撤回を協議するための与野党代表会談は拒否するという意向を明らかにしました。朴槿恵代表は、「弾劾問題は、憲法裁判所の判断を待ち、尊重することが重要だ」というこれまでの姿勢を改めて確認しました。さらに「国民の暮らしや経済の安定について協議する会談ならいつでも応じる用意がある」とした上で、「ともに協力していく政治のため、必要であればウリ党本部を訪問することもできる」と述べました。

・今回の総選挙で国会に初めての議席を得ただけでなく、民主党を追い抜いて第3党に躍進した民主労働党の權永吉(クォン・ヨンギル)代表は、16日、「第17代国会が始まる前に大統領の弾劾問題を解決すべきだ」と述べ、弾劾問題を政治的に解決するための与野党3党代表会談を提案しました。

・盧武鉉大統領の弾劾審判を行っている憲法裁判所は、総選挙の結果と関係なく、政治的な意図を交えずに、迅速で公正な審判を行う方針を明らかにしました。

・高建大統領権限代行は、16日、国民への談話を発表し、「今度の総選挙は国民と政府が心をひとつにして、選挙史上最も正しく最もきれいな選挙にすることができた」と評価したうえで、「選挙過程で浮き彫りとなった社会の対立とかっ藤に終止符を打ってこれからは国民大和合の時代を切り拓いていこう」と呼びかけました。

・中央選挙管理委員会の柳志潭委員長も、16日、談話を発表し、「国民みなが選挙の結果を謙虚に受け止め、選挙の過程で現れた反目とかっ藤を克服して、国の発展と国民の和合のため協力することを期待する」と述べました。

・今度の総選挙で総選挙市民連帯が落選対象者とした候補の60%以上が落選したことが分かりました。また今度の総選挙で初めて落選ではなく当選支持運動を繰り広げた「2004総選挙世代交替国民連帯」によりますと、当選対象者54人のうち、23人が当選し、42%の当選率となったと発表しました。

・民主労働党が初めて国会に議席を確保したことについて、財界では今後の労使政委員会の運営や労使関係の展開について憂慮する声が出ていますが、金デファン労働部長官は、 民主労働党の国会進出は、長期的にみた場合、むしろ労使関係の安定に役立つという考えを示しました。

・大検察庁公安部は、16日までに当選した候補53人を選挙違反で摘発し、このうち4人を在宅起訴したほか、当選した人の配偶者ら8人についても捜査を行っていることを明らかにしました。

・高建大統領権限代行は、16日、韓国を訪れているアメリカのチェイニー副大統領と会談し、北韓の核問題をはじめ、イラクへの追加派兵、ソウル竜山基地の移転、韓国駐留アメリカ軍の再配置問題について協議しました。高建代行は、この席で、韓半島の安全保障のため韓米同盟関係の重要性を強調するとともに、イラク情勢が不安定であるにもかかわらず韓国軍の追加派兵計画に変更のないことを明らかにしました。

・スイスのジュネーブで開かれた第60回国連人権委員会は、15日、EU=ヨーロッパ連合の主導で上程した対北韓人権決議案を賛成29、反対8、棄権16で採択しました。

・韓国外換銀行が公示した16日午後3時の為替レート、日本の円100円は1069ウォン61銭で、前日に比べて、5ウォン3銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1161ウォン70銭で、前日に比べて11ウォン30銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、898.88と前日より、17.43ポイント下落しました。

・16日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、19度3分でした。17日も引き続き高気圧の影響で全国的に晴れの空模様となるでしょう。17日の全国の朝の予想最低気温は、4度から14度、日中の最高気温は22度から27度と予測されています。

4月15日木曜日

・15日、投票が行われた第17代国会議員総選挙で、与党の開かれたウリ党が単独過半数の第1党に躍進しました。中央選挙管理委員会の集計によりますと、最終の開票結果は、第1党ウリ党152議席、第2党ハンナラ党121議席、第3党 民主労働党10議席、第4党 新千年民主党9議席、第5党 自民連4議席、国民統合21 1議席、無所属2議席、合計299議席となりました。
このうちウリ党は、ハンナラ党の地盤の慶尚道・釜山市以外の地域で万べんなく議席を獲得し、比例代表でも23議席の配分を受け、過半数の150議席を2議席上回る単独過半数に達し、選挙前の少数与党から大きく脱皮しました。与党が単独で過半数を占めたのは、全斗煥(チョン・ドゥファン)政権以来19年ぶりのことです。
一方、ハンナラ党は選挙前の劣勢を朴槿恵旋風で巻き返し、地盤の慶尚道・釜山市で大半を議席を守ったほか、ソウル・首都圏でも善戦しました。また比例代表も21議席を勝ち取りましたが、第1党の座までは守れませんでした。
第3党となった民主労働党は、2000年結党の若い政党ですが、その政策が知識階級や労働者に受け入れられ、南部の地域区で2議席を獲得したのに続いて、比例代表でも支持する政党を別に1票投じる今回の制度で、実に13%の得票を得て、国会初議席で少数ながら一挙に第3党に躍り出ました。
しかし新千年民主党は、弾劾を発議したことが地盤の全羅道民の強い反発を買って、壊滅に近い状態となりました。
また自民連も忠清南道でわずかの議席を得ただけで、金鐘泌総裁も比例1位で議席を守れず、当選10回の栄光には輝けませんでした。

・第17代国会議員299人を選ぶ総選挙は、15日午前6時から午後6時まで全国およそ1万3,000カ所で投票所で行われ、午後7時前から248カ所の開票所で開票が行われました。今度の総選挙には243の小選挙区である地域区に14の政党から1,175人が立候補して4.8倍の競争率、また全国区である比例代表には14の政党から190人の名簿が提出されました。投票は初めての1人2票制で行われ、1票は地域区の候補に、もう1票は政党を選ぶ形で行われました。

・与党ウリ党は午後6時にマスコミの出口調査で第1党になることが伝えられると、一斉に拍手と歓声が上がるなど、党本部は祭りの雰囲気となりました。3日間の断食闘争を続けていた鄭東泳(チョン・ドンヨン)議長は、病院で注射を打ってもらった後、党本部に座り、過半数議席の確保が有力視されるようになると、「今回の選挙結果は、盧武鉉大統領が国民から政治的に再信任を得たのと同じだと思う。盧大統領に対する弾劾決議を政治的に解決する作業が急務だ」と語りました。そして「選挙期間中、ハンナラ党の朴槿恵(パク・グンヘ)代表が経済立て直しのための各党の代表会議を提案したことがあるので、早速、話し合いたい」と述べ、盧武鉉大統領の弾劾訴追の政治的な解決と経済・外交問題を話し合うための両党代表会談を進める意向を示しました。

・野党 ハンナラ党はこれまで第1党でしたが、今回の総選挙で第2党の座にとどまりました。これについてハンナラ党の朴槿恵(パク・グンヘ)代表は15日「これまでハンナラ党は国民にいろいろと失望を与えてきた。どんな結果であれ謙虚に受け止める」と、選挙結果を受け止める考えを示しました。開票速報を見ていた朴槿恵代表は、記者団の質問に「今回の選挙で国民から多くの教訓をもらい、国民が何を考えているのか実感できた。ハンナラ党の足りないところを見直して、信頼の持てる政党、行動する政党に生まれ変わりたい」と述べました。

・民主労働党は今回の総選挙で国会に初めての議席を得ただけでなく、民主党を追い抜いて第3党に躍進しました。權永吉(クォン・ヨンギル)代表は選挙結果について「進歩政治は始まった。これまでの保守政党一色の独占的な政治構造が政治の第1期だったとすれば、民主労働党の国会進出は進歩対保守の構図を作り出し、韓国政治の地殻変動を起こす第2期政治の始まりを意味する。次の2008年の総選挙では野党第1党に、2012年には与党となることを目指す」と意欲を示しました。権永吉代表自身も慶尚南道昌原市の地域区で初当選を遂げました。

・民主党の秋美愛(チュ・ミエ)選挙対策委員長は15日、民主党が惨敗したことについて「振り出しから始める」と述べました。民主党のスポークスマンは「秋美愛委員長は国民の信任を得ることに失敗した。必ず平和民主改革勢力の本山として復活して、支持者の皆さんの期待に答えたいと述べた」と伝えました。そしてソウルクァンジン乙区から立候補した秋美愛議員自身も落選しました。
民主党は2000年の第16代国会の開院の際、比例代表を含めて119議席でスタートしましたが、去年のウリ党との分裂で61議席に減り、今回の総選挙では趙舜衡(チョ・スンヒョン)代表と秋美愛選挙対策委員長とのかっ藤などで支持率を大きく下げてソウル・首都圏で1議席も獲得できず、院内交渉団体にもなれない惨敗となりました。

・民主党の趙舜衡(チョ・スンヒョン)代表は16日未明、総選挙の結果の責任をとって党代表の辞任を表明しました。大邱市スソン区甲で落選した 趙舜衡代表は、「大邱市民の支持と声援にもかかわらず、総選挙で失敗したのは、私の至らぬ不徳のせいである」として党代表の辞任を表明した後、「辞任後の党の運営の空白をなくすため、非常対策委員会を作る」と述べました。非常対策委員会は今回の総選挙で当選した人や常任顧問らで作られ、党の運営に関する全権を行使することになります。

・今回の総選挙で惨敗した自民連は最大の危機を迎えており、金鐘泌(キム・ゾンピル)代表の10選当選とは関係なく、党の存立も危ぶまれる可能性が出てきました。自民連の柳云永(ユ・ウンヨン)スポークスマンは公式論評も避けましたが、「有権者の民意が何なのか自省しながら、党の活路について対策を講じたい」と鎮痛な表情でした。

・青瓦台のユン・テヨンスポークスマンは、15日、最終結果が出る前に論評を出し、「対話と妥協の新しい希望の政治を行うようにという国民のメッセージだと思う。国民に感謝し、今度の総選挙の結果に現れた国民の意思を重く、大切に、謙虚に、受け止めたい」と述べました。

・今度の総選挙で与党ウリ党が国会第1党となったことから、和解協力にもとづいた北韓に対する平和繁栄政策に拍車がかかるものとみられています。盧武鉉政権はこれまで、国会多数議席の野党の反対で対北韓政策をスムーズに進めることが困難でしたが、今度の総選挙の結果、与党ウリ党の躍進で盧武鉉大統領自身も政治的に再信任を得たことになり、今後の南北関係に弾みがつくものとみられています。また、民主労働党の国会進出で前向きな北韓政策を推進できる橋頭堡をつくり、保守党のハンナラ党が、北韓の金正日国防委員長と会談した朴槿恵代表の体制になったことで対北韓政策に柔軟な変化がみられることなど、南北の和解協力関係は今後ますます進展することが期待されています。

・財界は、新しくスタートする第17代国会に対して、何よりも和合と安定の中で経済発展に全力をあげることを求めています。全経連、貿易協会など経済5団体と三星、LG、現代、SKなど主な財閥は、総選挙の結果、民主労働党が初めて国会に議席を確保したことについて特に言及はしませんでしたが、今後の労使政委員会の運営や労使関係の展開について憂慮する雰囲気が高まっています。全経連=全国経済人連合会は、15日、論評を出し、「今度の選挙は、歴代のどの選挙よりも金を使わない正しくきれいな選挙だった。各党は総選挙の結果に表れた国民の評価を謙虚に受け止め、和合と協力の政治を通じて、国政安定と経済の発展に全力をあげることを期待する」と述べました。また韓国経営者総協会は、「民主労働党は、議会政治の一員に入っただけに社会の一部にある憂慮をなくすためにも合理的な代案と政策を提示して国民経済をリードする議会活動を期待する」と述べました。三星、LG、現代、SKなど主な財閥は、「与党が安定した議席を確保したことで円満な国政運営が可能になったことは望ましい。今後は経済の建て直しに国会の力を結集してほしい」と求めました。

・第17代国会議員総選挙の暫定投票率は、大都市の有権者の投票参加で59.9%となり、4年前の総選挙に比べてやや高くなりました。中央選挙管理委員会によりますと、午後6時の投票率は暫定で59.9%で、4年前の総選挙に比べて2.7ポイント高くなりました。
投票率は最近では1985年の第12代総選挙の際の84.6%を頂点に下がっていましたが、今回の総選挙でようやく増加に反転しました。
投票率が高くなった背景について中央選挙管理委員会では、
▼盧武鉉大統領の弾劾訴追で国民の政治に対する関心が高くなったこと、
▼初めて導入された1人2票制への関心、
▼候補者の納税・兵役・前科記録の公開で候補者の検証がしやすくなったことなどと分析しています。
また地域別の投票率を分析しますと、6大都市の投票率が4年前の総選挙に比べて2.9%から6.6%も高くなったのに対して、京畿道、全羅北道、慶尚南道を除いた地方の道での投票率が下がっています。
最終的な投票率は16日に判明するものとみられています。

・今度の総選挙に当選した人や当選が有力視されている人の中で本人または、配偶者、選挙事務長などが選挙違反の疑いで告発され、当選無効となる可能性のある人は、24人以上にのぼっています。選管によりますと、地域区243人のうち、当選した人や当選が有力視されている人の中で、本人または選挙関係者が告発された候補は14人、捜査依頼を受けている候補は10人です。政党別には、ウリ党が14人と最も多く、ハンナラ党9人、自民連1人となっています。

・4月15日は第17代国会議員総選挙の投票日で公休日となり、為替レートの変動はありません。韓国株式市場も変動はありません。

・15日のソウルは晴れ、午後3時の気温は21度1分でした。
16日も高気圧の影響を受けておおむね晴れの一日となるでしょう。16日の全国の予想最低気温は5度から15度、日中の最高気温は21度から27度と、5月下旬並みの暑さになるという予報です。

4月14日水曜日

・選挙戦最終日の14日、各党は大票田のソウル市、仁川市、首都圏に遊説隊を繰り出し、懸命の訴えを展開しました。またハンナラ党とウリ党は午後、党代表が激戦が続いている釜山入りし、最後の呼びかけをしました。
選挙戦は終盤を迎えてウリ党とハンナラ党が第1党争いを演じ、劣勢を伝えられていたほかの政党もかなりの盛り返しをみせていると分析されています。

・こうした中でハンナラ党の朴僅恵代表は14日、鐘路区の候補者の事務所で、国民に対する談話を発表し、「ハンナラ党は今度の総選挙で、相手の政党を批判したり、けんかはしないという約束を守った。大統領と与党の過ちをけん制するハンナラ党に一票を投じてください」と呼びかけました。朴僅恵代表はこの後、ソウルの鐘路区、廣津区、東大門区や京畿道龍仁市、水原市、仁川市など首都圏の接戦している選挙区を回りながら、有権者の支持を訴えました。朴代表はまた午後は、当初の予定を変更して、ハンナラ党の支持基盤である釜山に移動し、最後の遊説を繰り広げました。

・民主党の秋美愛選挙対策委員長は14日、ソウル、仁川、京畿道など、首都圏の激戦区を相次いで訪れ、最後の遊説を展開しました。秋美愛選挙対策委員は14日午前、党本部で記者会見し、「巨大野党と無責任な与党が互いにけん制している中で、国民の暮しや国の政策、経済、外交など、選挙戦の争点がなくなってしまった。民主党にもう一度チャンスをくださると、平和と繁栄、政治改革と景気回復、そして若年層の就職難の解消など、国の一連の懸案を責任を持って解決します」と支持を求めました。

・ウリ党の金グンテ選挙対策委員長は14日、京畿道一山とソウル道峰区を回り、腐敗勢力と弾劾勢力、地域主義勢力に対する審判を訴え、有権者が積極的に投票所に行くよう呼びかけました。
一方、12日夜、選挙対策委員長と比例代表候補を辞任する記者会見をした後 断食闘争に入っている鄭東泳議長は午前中、京畿道果川市の中央選管を訪れて、比例代表を辞退する手続きを自ら行ったあと、若手議員5人とともに釜山を訪れました。そして「今度の総選挙でハンナラ党が釜山で圧倒的な勝利を収めることになれば、韓国政治には希望が見えなくなる。盧武鉉大統領の政治的故郷である釜山市民が盧大統領を守ってほしい」と熱く呼びかけました。鄭東泳議長はこれに先立って、国民に対する談話を発表し「弾劾勢力が国会を再び掌握することになれば、大統領が復帰できなくなる可能性が大きくなる」として、ウリ党への支持を訴えました。

・自民連と民主労働党も14日、ソウルでの遊説に先立って、それぞれ国民への談話を発表しました。まず、自民連の金鐘泌総裁は、「自民連こそ韓国正統の保守政党で、国政を失敗させたアマチュアの集団ではない。北韓寄りの勢力と反米勢力に対抗できる唯一の政党だ」と強調し、「今度の総選挙では必ず院内交渉団体の資格を奪い返し、国会を正しい方向へ導く役割をしたい」と支持を訴えました。

・また民主労働党の權永吉代表は、「与党の実態、保守政党の腐敗や無能を審判する日が近づいた。国民を代弁する唯一の政党の民主労働党に絶対的な支持を送ってほしい」と述べました。權永吉代表はこの後、低所得の人たちが住んでいるソウル市内をまわって、浮動票の吸収に力を入れました。

・中央選挙管理委員会のユ・チダム委員長は14日、有権者に投票を呼びかける国民への談話を発表しました。ユ・チダム委員長はこの中で、「国民は当選した国会議員を常に監視し批評することも大事だが、それよりはもっとも適切な人を選ぼうという姿勢と努力が重要です。今度の選挙が不正腐敗に陥った韓国政治を正す歴史的な総選挙になれるように有権者の皆さんが投票に積極的に参加してください」と呼びかけました。

・中央選挙管理委員会は13日、国会議員総選挙の立候補予定者の買収を届け出た1人に、報奨金としてこれまで最高の4000万ウォンを支給しました。
中央選管によりますと、ある政党の立候補予定者だった53才の容疑者は、去年10月から選挙事務所を設け、党員らに活動費として1500万ウォンを渡したほか、選挙区の住民に1200万ウォン相当の金品と食事を提供しました。有権者2人がこれを届け出たため、選管は1人に4000万ウォン、別の人に1000万ウォンを支給しました。
今回の選挙では、買収を届け出た有権者に、選管が受け取った金額の50倍の報奨金を支給することにしており、これまでに74人に、合わせて2億7000万ウォンあまりの報奨金を支給しています。

・ところで、「正しい社会を作るための市民会議」など改革を求める市民団体は、14日、ソウル中心街で有権者に投票を呼びかけるキャンペーンを繰り広げました。市民団体は、「正しくきれいな選挙、政策選挙を定着させるため主権者である国民は、清き一票を投じなければならない」と訴えました。また大学生グループの市民団体50人あまりも、「ろうそく集会の精神で投票しよう」というプラカードを掲げてソウル中心街を行進しました。

・北韓住民20人あまりが今月初め、集団で中国の国境を超えてモンゴルへの脱出を試み、一人が中国軍の銃撃を受けて死亡し、17人が逮捕された模様です。これは北韓脱出住民を支援する韓国の宗教団体が明らかにしたもので、今月2日の深夜1時頃、中国内モンゴル満州里付近で、北韓を脱出して中国入りしていた住民24人がモンゴルとの国境に移動していた途中、中国軍に見つけられ、17人は現場で逮捕され、7人は逃走しましたが、そのうち1人が中国軍の射撃で、死亡したということです。

・北韓やリビアなどに核兵器技術を流出させたことを認めたパキスタンの原子力学者カーン博士が、5年前に北韓の地下核施設で3つの核爆発装置とされるものを見せられたと証言していると、アメリカのニューヨーク・タイムズが13日報じました。それによりますと、カーン博士はパキスタンの捜査当局に対して、方角は不明だが、平壌から約1時間の地下施設で核爆発装置を見たと話しました。アメリカの中央情報局はこれまで、寧辺で使用済み核燃料棒から抽出したプルトニウムを使った、1、2個の核兵器の保有を推定していましたが、1月に北韓を訪問して、「プルトニウム」と称する物質を見せられたアメリカの元政府高官や専門家も、核兵器そのものは確認できませんでした。

・映画「殺人の追憶」が今月11日、フランスで行われた「コニャックスリラー映画祭(The Cognac Festival du Film Policier)で大賞など4部門の賞を受賞しました。「殺人の追憶」の制作会社によりますと、「殺人の追憶」は大賞とともに、警察で構成された審査委員が贈る「警察賞」、映画雑誌プリミアが贈る「大賞」、「ミディアテック賞」の4部門を受賞しました。
今年で22回目を迎える「コニャックスリラー映画祭」は、警察映画とスリラー映画を専門とする映画祭で、去年は朴チャンウク監督の映画「復しゅうするは我にあり」が「ミディアテック賞」を受賞しました。

・韓国外換銀行が公示した14日の為替レート、日本の円100円は、1,074ウォン64銭で、前日に比べて10ウォン10銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,150ウォン40銭で、前日に比べて9ウォン90銭のウォン安でした。韓国株式市場の14日の総合株価指数は、916.31と、前日に比べて1.32ポイント下落しました。

・14日のソウルは晴れ、午後3時の気温は22度7分でした。第17代国会議員総選挙投票日の15日も全国的に晴れ、午後は江原道を中心とした東海岸で風が強くなるでしょう。15日の全国の予想最低気温は4度から11度、日中の最高気温は20度から25度という予報です。

4月13日火曜日

・中央選挙管理委員会は、投票日を2日後に控え、選挙戦が詰めの段階に入ったことから、候補者や政党による選挙違反が続出するものとみて、13日から24時間監視体制に入りました。選挙管理委員会は、金を渡したり組織的に人を動員したりするケースが出てくるだけでなく、インターネットを使った相手候補や政党を根拠なく非難する違反行為が多くなるものとみて、取締りを強化しています。

・ウリ党の鄭東泳議長は、12日夜選挙対策委員長と比例代表候補を辞任する記者会見をした後、記者団の質問にも答えず、党本部1階の大会議室に向かい、投票が終わる15日午後6時までの間の断食闘争に入りました。鄭東泳議長は、13日、全党員に呼びかけの文書を送り、「最後まで党の中心を守り抜きます。議長の座にこだわらず選挙の結果に必ず責任を取ります。今度の総選挙で必ず勝利しましょう」と述べました。しかし党の顔である党議長が断食闘争に入ったことから、ウリ党では代わりに選挙対策委員会の幹部4人が街頭に出て終盤の選挙活動にあたっています。

・ウリ党の鄭東泳議長が老人の参政権を否定する発言をして、党の支持率が下がっていることに責任を取って12日、選挙対策委員長と比例代表候補を辞任したことについて、野党は、支持率を挽回するための政治的策略だと非難し、総選挙に及ぼす影響を心配しています。ハンナラ党は、「ウリ党は総選挙で多くの議席を確保するため再び弾劾問題を持ち上げ、国民を不安に陥れている」として非難しました。民主党は、「鄭東泳議長は、選挙を直前に控えて国民をだます政治ショーをしている。これでもウリ党の基本的な姿勢が変わるわけではない」と論評しました。自民連は、「鄭東泳議長は、世代間のかっ藤と、国の分裂を背後で操った責任をとってただちに政界を引退すべきだ」と主張しました。また民主労働党は、「支持率を挽回するためのイベントに国民はだまされてはならない」と述べました。

・ところで、3日に続いて12日も、鄭東泳議長に対して議長を辞任するとともに比例代表候補も辞退するよう要求していた大邱市と慶尚北道から立候補しているウリ党の候補者5人は、歓迎と批判に分かれた反応を示しています。大邱市達城郡から立候補しているユン・ヨンヒ候補は、「鄭東泳議長が、比例代表候補と選挙対策委員長だけを辞任し、党の議長にとどまることは納得できない。鄭東泳議長が議長から退かない限り、国民の気持ちを動かすことは不可能だ。むしろ、比例代表候補だけを維持した方がましだった」と述べ、失望感を表しました。

・中央選挙管理委員会が最近有権者を対象に調査した結果、15日の投票に参加すると述べた人は、88%以上にのぼりました。中央選管は、8日、9日の2日間、全国の有権者1500人を対象に電話調査を行いました。その結果、「投票する」という有権者は88.7%と、先月末の調査より4ポイント、前回16代総選挙よりは9ポイント以上高くなっています。誰に投票するかを決めたという有権者はまだ56%でしたが、これでも前回総選挙に比べて13ポイントも高いことが分かりました。

・国会議員総選挙の投票を行う15日は、臨時公休日ですが、会社員10人のうち6人は、通常の勤務をする予定であることが分かりました。インターネットの就職情報専門会社が最近、会社員730人を対象に調査した結果、回答者の60%は「投票日も通常の勤務する」と述べました。こうしたことから、韓国経営者総協会は、13日、所属会社400社あまりに、従業員が投票に参加できるように協力を求める文書を送りました。

・12日付けの北韓労働党機関紙「労働新聞」は、「15日の総選挙投票日に韓国の人民は、進歩改革勢力に票を集めて、政治改革と新しい政治を作り上げるべきだ」と主張し、事実上、与党ウリ党を支持したと、北韓の朝鮮中央通信が伝えました。北韓の労働新聞が、韓国の選挙について具体的な支持を表明したのは異例のことです。

・盧武鉉大統領の弾劾に反対する市民団体「弾劾無効、腐敗政治精算を目指す汎国民行動」は、13日記者会見し、光化門でのろうそく集会を総選挙の投票が終わった後の週末17日に開くことを明らかにしました。

・地方自治体が主要な政策を決める際、住民投票制が行われるようになります。行政自治部は、1月29日に公布した住民投票法を7月30日から実施することを決め、各地方自治体に対して上半期中に住民投票条例を制定するとともに、住民に立法の狙いや投票手続きを積極的に広報するよう指示しました。住民投票法によりますと、有権者は20歳以上の住民で、住民投票の対象となるのは、▼区、邑、面、洞の名称や区域の変更 ▼主な公共施設の設置や管理 ▼各種基金の設置、地方債券の発行、民間投資事業の実施 ▼福祉に重大な影響を及ぼす決定事項などです。住民投票は、発議から20−30日以内に行われ、有権者の3分の1以上が参加して過半数以上の賛成が得られた場合に、可決します。

・韓国で一番高い三星電子の株式の時価総額が13日、100兆ウォンを超えました。三星電子の株価は、今月7日、初めて一株60万ウォンを超えたのに続いて、13日はさらに上がって61万6000ウォンとなりました。また優先配当権はあるものの議決権のない優先株は、前日より7500ウォン上がって37万2000ウォンとなりました。これによって時価総額は、普通株が92兆302億ウォン、優先株は8兆6138億ウォンで二つ合わせた時価総額は合わせて100兆ウォンを超えました。

・政府は、韓国駐留アメリカ空軍の射撃場となっている西海岸の京畿道華城市梅香里に住む住民に対して騒音の被害を賠償するように命じた大法院の判決にもとづいて、13日、賠償金1億9400万ウォンを住民に支給しました。一方、政府は、19日に開く予定の韓米地位協定の民事請求権分科委員会会議で、梅香里の賠償金の分担をアメリカに求めるかどうかについて検討しています。

・地下鉄の冷房を今より2度高くした弱冷房電車が来月から地下鉄4号線で試験運転されます。これは、お年寄りや女性の間から冷房を弱くしてほしいという要望が出ていたことによるもので、ソウル地下鉄公社では、室内の温度を今の26度から28度にする「弱冷房車」を4号線に試験的に取り入れて反応をみたうえ、他の路線でも「弱冷房車」を導入する計画です。

・世界女子プロテニス大会が韓国で初めて開かれることになりました。大韓テニス協会が、12日、明らかにしたところによりますと、WTA=世界女子プロテニスは、韓国が申請した大会誘致を受け入れ、今年9月25日に韓国で世界女子プロテニス大会を開くことになりました。この大会には、世界ランキング20位から100位までの女子プロテニス選手が参加し、賞金総額は14万ドルにのぼります。

・韓国外換銀行が公示した13日午後3時の為替レート、日本の円100円は1084ウォン74銭で、前日に比べて、11ウォン13銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1140ウォン50銭で、前日に比べて1ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、917.63と前日より、1.23ポイント下落しました。

・13日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、22度2分でした。14日も引き続き高気圧の影響で全国的に晴れの空模様となるでしょう。14日の全国の朝の予想最低気温は、5度から11度、日中の最高気温は16度から23度と予測されています。

4月12日月曜日

・ウリ党の鄭東泳議長が、党の支持率が下がっていることに責任を取って選挙対策委員長と22番目の比例代表候補を辞退することを明らかにしました。しかし鄭東泳議長は、党の議長は当分の間、続けると述べました。鄭東泳議長は、12日夜、ソウルの党本部で記者会見してこのことを明らかにするとともに、「腐敗勢力、地域主義勢力、弾劾勢力がよみがえろうとしている。私は、今度の総選挙で大統領の弾劾勢力を審判するため私のすべてをかける」と述べ、新地域主義の復活を阻止するとともに、弾劾勢力を審判するための断食闘争に入ると述べました。鄭東泳議長はまた、選挙の結果次第で責任を取ると述べ、総選挙後に議長を辞任するかどうかを決める意向を示唆しました。鄭東泳議長は、先月26日、大邱のマスコミとのインタビューで、「未来は20代と30代の舞台である。60代と70代は舞台から降りる世代で未来を決める必要はない。投票日は自宅で休んでいても結構だ」と述べました。このため国民の間から批判の声があがり波紋を呼んだことから、各地の敬老センターを訪れて謝罪していました。しかし発言の波紋は収まらず、弾劾政局で50%まで急上昇していた党の支持率は落ちる一方となっていました。こうした中で、党内からも退陣の要求が強まり、3日に続いて12日午前は、大邱市と慶尚北道から立候補しているウリ党の候補者5人から回復不可能で致命的な被害を受けたとして責任を追及され、議長を辞任するとともに比例代表候補も辞退するよう迫られました。このため濟州島を遊説していた鄭東泳議長は、12日夜、急きょソウルに帰って決断を明らかにしたものです。 総選挙の投票日を3日後に控えて、事実上の与党のウリ党を率いてきた鄭東泳議長が選挙対策委員長を辞任したことで、減りかけていた老人票をどれだけ取り戻せるかが注目されています。

・中央選挙管理委員会は、投票日3日前の12日を「候補者診断の日」として、柳志潭委員長が国民への談話を発表し、全国にTV生中継されました。柳志潭委員長はこの中で、「手術を成功させるためには正確な総合診断が必要なように、希望に満ちた新しい政治もすべての候補者を綿密に比較した上で、最適任者を選び出すことが重要だ」と述べました。

・9日と10日の2日間、全国500の投票所で行われた不在者投票では、不在者投票を申し込んだ有権者88万5600人のうち、74万8200人が投票して90.5%の投票率となりました。これは、前回総選挙より3ポイント低くなっています。不在者投票は、このほか障害者らが自宅で投票用紙に記入し選管に郵送してくる分もあり、これらは投票日15日の午後6時までに市・郡・区の選挙管理委員会に到着すれば有効となります。

・前回の総選挙に続いて今回の総選挙でも、市民団体による落選運動が活発に繰り広げられていますが、170あまりの保守系団体で作る「正しい選択国民行動」は、11日、記者会見し、落選対象者60人の名簿を発表しました。この60人は、▼国家保安法を撤廃しようとしていること、▼反米 ▼韓総連=韓国大学総学生会連合を合法化しようとしていること ▼国家保安法違反でで懲役7年の実刑判決を言い渡されたドイツから一時帰国の学者、宋斗律被告(59)を擁護しているなど、12の選定基準で選んだとしており、ウリ党49人、ハンナラ党5人、民主党4人、民主労働党2人を選んでいます。

・先月12日から実施された改正選挙法によって、今度の総選挙からは、金品を受け取ったり供応を受けたりした有権者にも50倍の罰金が課せられることになっていますが、中央選挙管理委員会によりますと、今月9日までのわずか1カ月足らずで有権者に課せられた罰金は22件、金額としては1億ウォン近くにのぼっていることが分かりました。政党別には、ウリ党が127件、9000万ウォンと最も多く、続いて、ハンナラ党92件、4460万ウォン、民主党58件、2630万ウォン、自民連25件、無所属64件などとなっています。

・政治資金法違反でソウル拘置所に収監中の候補者が、12日、拘置所の中でテレビ演説の収録をしました。この候補者は、民主党を離党し、今回無所属で立候補している朴柱宣議員で、現代グループから秘密資金を受け取った罪で、懲役2年6か月の一審判決を受けました。しかし朴柱宣議員は控訴するとともに、今回総選挙に全羅南道・高興郡・宝城郡から無所属で立候補しました。そして拘置所の中でのテレビ演説の収録を申請してきたため、法務部がこれを許可したものです。拘置所の中でのテレビ演説の収録はこれが初めてです。

・大検察庁中央捜査本部は、12日、ロッテショッピングの辛ドンイン社長を政治資金法違反の疑いで、またロッテ建設のイム・スンナム社長を背任と脱税の疑いで、それぞれ在宅起訴しました。

・営業運転が始まって間もないKTXが故障で遅れ、料金を払い戻すケースが相次いでいます。11日午後3時半頃、大田近くの忠清北道沃川(オクチョン)郡の国鉄京釜線沃川(オクチョン)駅で、新線から在来線に入ってきた釜山発ソウル行きのKTX16号が突然、動かなくなりました。このため乗客480人は予備の列車に乗り換えてソウルに向かいました。これに先立って11日午前6時15分ごろ、ソウル発釜山行きのKTX1号がソウル駅から26キロ南の光明駅付近で故障を起し、40分間停車しました。その後故障を直して走りましたが予定より53分遅れて釜山駅に到着し、乗客250人に、料金の半額を払い戻しました。鉄道庁は、列車の高圧回路やブレーキなどが障害を起したものとみて調べています。また10日夜8時には、木浦発ソウル行きのKTX212号が補助電源装置がうまく作動せず到着時間が25分以上遅くなって、料金の25%を払い戻しました。

・KTXの開通で運行回数が減った一般列車の利用客の便宜をはかるため、12日から特急セマウル号と急行ムグンファ号合わせて12往復が復活運転され始めました。またセマウル号とムグンファ号の料金が12日から10%割引きされました。

・大邱地下鉄公社は、12日、先進国並みの基準にもとづいて内装を不燃材に改めた電車6両連結1編成を公開し、大邱地下鉄火災の遺族や市民に乗ってもらいました。大邱地下鉄公社は、今後、毎月3編成ずつ、内装の不燃化工事を進め、来年6月末までに、全車両204両の不燃化を完了する計画です。

・戦後、日本で活躍した韓国人プロレスラー、 力道山の生涯を描いた韓国映画「力道山」がソン・へソン監督の手で制作されることになり、力道山の恋人の芸者「あや」の役を中谷美紀さんが演じることになりました。また力道山の役には、「実尾島」や「オアシス」の主人公を演じたソル・キョングさんがなります。

・韓国語のセリフで制作された日本映画「ホテル・ビーナス」が、日本映画としては初めて韓国で直接配給の形式で封切られることになりました。

・アメリカ男子プロゴルフツアーのマスターズ大会に出場した崔京周選手が、単独3位となり、史上初めてメジャー大会トップの10入りに成功しました。崔京周選手は、12日、アメリカ・ジョージア州オーガスタ・ナショナルゴルフ場で行われた最終ラウンドを、3アンダーで終え、通算6アンダーで単独3位となりました。1位は、9アンダーのアメリカのフィル・ミケルソン選手、2位は、8アンダーの南アフリカのアーニー・エルス選手でした。

・韓国外換銀行が公示した12日午後3時の為替レート、日本の円100円は1073ウォン61銭で、先週の金曜日に比べて、34銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1142ウォンで、先週の金曜日に比べて50銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、先週の金曜日より13.42ポイント上昇して918.86と、2002年4月23日以来、2年ぶりの最高値となりました。

・12日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、21度1分でした。13日も引き続き全国的に晴れの空模様となるでしょう。13日の全国の朝の予想最低気温は、5度から12度、日中の最高気温は18度から23度と予測されています。

4月10日土曜日

・総選挙が終盤にさしかかっている中で、各党は選挙前の最後の週末である10日、首都圏など多くの勢力伯仲区で浮動票の確保に総力をあげています。各党はそれぞれ世論調査会社に依頼して支持度合いを調査していますが、慶尚道でハンナラ党の支持勢力が広がりをみせており、最大の激戦区であるソウル市と京畿道では、ハンナラ党とウリ党の接戦が目立っています。ハンナラ党の朴槿恵代表は、10日、江原道、忠清道、京畿道をまわって巨大な与党を作り出すことをけん制しようと呼びかけ、浮動票の確保作戦を繰り広げました。民主党の秋美愛選挙対策委員長は、全羅南道の9つの市や郡を訪れて、イラクへの追加派兵の撤回を主張するとともに、金大中前大統領の包容政策の継承者であることを前面に出して、民主党への支持を訴えました。一方、ウリ党の鄭東泳議長は、勢力が伯仲している忠北・清州市、忠北・オクチョン郡、忠南・錦山郡、大田市、京畿道平沢市、ソウル市鐘路区を相次いで訪れ、巨大野党の問題点を指摘するとともに、大統領弾劾批判を展開し、ウリ党への支持を呼びかけました。

・15日に投票が行われる国会議員総選挙の有権者数が行政自治部の暫定集計より1万人ほど少ない3,559万6,497人であることが最終的に分かりました。これは、中央選挙管理委員会が、投票者名簿を作成して有権者全員に閲覧してもらい異議申請を受けつけて9日確定したもので、韓国の人口の73.5%にあたります。それによりますと、女性が男性より62万7800人多く、年齢別には、30代が24.9%と最も多いことが分かりました。続いて、40代、20代、60代以上、50代となっています。地域別には、ソウルが775万人と最も多く、続いて釜山、大邱、仁川、光州、大田の順です。

・イラクの治安状況が悪化していることから、イラクに住む韓国人が相次いでヨルダンなどに避難しています。バグダッドの韓国大使館によりますと、8日発生した韓国人牧師7人の一時拘束事件の後、政府の退避勧告を受け入れて、NGOのメンバー3人が9日、ヨルダンに避難しました。また民間の警備会社NKTSは、社長と社員19人全員が、13日、韓国に帰国する予定です。大使館によりますと、政府の退避勧告以前にイラクを離れた人も十数人おり、9日現在、イラクに残っている韓国人は、160人あまりだということです。現在、バグダッド空港は閉鎖状態となっていますが、ヨルダンの首都、アンマンとの間には、チャーター便が運航されています。

・イラクで一時拘束された韓国人牧師ら7人が、武装勢力に3万ドルを渡して解放されたと9日付のアメリカのニューヨーク・タイムズが伝えたことについて、外交通商部が10日、イラク駐在の韓国大使館に確認したところ、事実ではないことが分かりました。外交通商部によりますと、バグダッドにいる大使館員が、ホテルに滞在中の牧師らに確認したところ、金品は全く渡していないと話しているということです。ニューヨーク・タイムズは、武装勢力が韓国人牧師らを、比較的短時間で解放した理由として、「韓国人牧師らは医学的な技術を披露し、3万ドルを提供したからだ」と伝えました。

・アメリカのチェイニー副大統領は、10日から日本、中国、韓国を相次いで訪問し、イラク内の兵力を維持するよう要請するものとみられています。アメリカ政府の高官は、9日、チェイニー副大統領の東アジア3カ国訪問について記者会見し、「チェイニー副大統領は、韓国や日本の指導者が、イラクで起きた韓国人7人と日本人3人の拘束事件について問題を提起することを承知している。しかしチェイニー副大統領は、日本の自衛隊のイラク駐留や韓国軍部隊のイラク追加派兵を改めて求める考えで、6月30日に予定されているイラク人への主権移譲を延期しないというアメリカ政府の方針を伝える計画だ」と述べました。チェイニー副大統領は、10日に最初の訪問国、日本を訪れた後、13日から中国を訪問し、15日韓国入りします。

・韓国、日本、アメリカは、7日と8日、サンフランシスコで行った6カ国協議首席代表の非公式協議で、北韓の核問題を協議する6カ国協議の3回目の会議を6月末までに開くことで合意したと、アメリカ国務省が9日、明らかにしました。

・大検察庁中央捜査本部は、9日、全斗煥元大統領の秘密資金とみられる100億ウォン台の金を新たに確認し、この金の出所や使途を捜査しています。検察によりますと、全斗煥氏の次男が所有している167億ウォンと、全斗煥氏の秘書が管理していた106億ウォンの口座を追跡していたところ、新たに100億ウォン台の金を確認したということです。これで、全斗煥元大統領が隠していた秘密資金は、検察が確認したものだけで、370億ウォンにのぼっています。

・日本に修学旅行に行く韓国の中学・高校生に対する日本入国ビザが、3月から免除になりましたが、修学旅行生を引率する教師についても、12日からビザなし渡航が認められることになりました。これは日本政府が、10日、外交通商部に連絡してきたものです。

・慶尚南道金海市の農家で9日、また牛のブルセラ症が発見されました。慶尚南道の検疫当局によりますと、金海市のハンリム面と、デドン面の畜産農家で育てていた牛43頭を精密検査した結果、ブルセラ症の陽性反応が出たことから、すべて処分したということです。これで、慶尚南道で3月初めからブルセラ症に感染した牛は、金海市など3つの市と郡の7つの農家で、合わせて102頭になりました。

・去年、世界卓球選手権大会の男子シングルスで準優勝した世界ランキング15位のチュ・セヒョク選手が、アテネオリンピックのアジア予選でオリンピック出場権を獲得しました。チュ選手は、9日北京で行われたB組予選リーグで、モルディブ、タイ、インドを次々に破り、B組の1位となって、7人に与えられるオリンピックの出場権を獲得しました。

・10日は、土曜日のため取り引きはありません。9日の終値は、日本円100円が、1073ウォン27銭で、アメリカドル1ドルは、1142ウォン 50銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・10日のソウルは晴れ、午後1時の気温は、19度6分でした。11日日曜日も引き続き、全国的に晴れの空模様となるでしょう。11日の朝の予想最低気温は、4度から14度、日中の最高気温は19度から26度の予報です。

4月9日金曜日

・イラクで、8日、韓国人牧師7人が、武装勢力に拘束されましたが、5時間後に解放されました。7人は、韓国キリスト教福音団体総連合会所属の許ミンヨン牧師(56)ら男女の牧師で、ヨルダンのアンマンから車でバグダッドに向かう途中、バグダッドの西250キロの地点で武装勢力の検問に会い、そのまま拉致されました。一行は、総勢8人でしたが、このうち女性の牧師1人は、運転手の機転で車を急発進させて脱出し、その足でバグダッドの韓国大使館に駆けつけ、救けを求めました。武装勢力は、牧師らに銃をつきつけてパスポートを押収しましたが、牧師のひとりが「私たちはイラクを助けるためやってきた医師と看護師だ」と言ったため、アメリカ軍のスパイではないと理解し、そのあと一行をバグダッドのホテルまで護送して解放したということです。

・政府は、イラク情勢が悪化しイラクでの韓国人拘束事件が相次いでいることから、9日朝、青瓦台で国家安全保障会議の常任委員会を開き、イラクの不安な治安状態が当分の間、続くとみて、イラクへの旅行制限措置を一段階格上げして事実上のイラクへの入国禁止を強く勧告するとともに、現在、イラクにいる韓国民に対して、できるだけ早く安全な場所に避難するよう誘導する方針を決めました。しかし政府は、イラクの状況が悪化したにもかかわらず、韓国軍を追加派遣する方針に変化はないとしています。

・イラクに追加派遣する韓国軍の派遣先を決めるための韓国軍の現地調査団が9日夜、イラク北部に向けて仁川空港を出発しました。

・盧武鉉大統領の弾劾審判を行っている憲法裁判所は、9日、3回目の公開弁論を行い、国会の訴追委員が提起した証拠調査や29人の証人申請の一部を受け入れて、大統領の側近3人と、ロッテショッピング会社の辛ドンイン社長の4人を証人とするとともに、訴追団が申請した証拠の一部を受け入れました。憲法裁判所はまた、4回目の公開弁論を今月20日の午後2時から行うことにし、崔ドスル前青瓦台総務秘書官と、ウリ党の忠清南道支部創立準備委員長だったアン・ヒジョン氏を憲法裁判所に呼んで証人尋問を行うと発表しました。しかし憲法裁判所は、盧武鉉大統領に対する直接尋問や、検察が保管している大統領側近疑惑の資料を証拠とすることは、保留するとしています。

・4月15日の総選挙まであと6日となりましたが、イラク情勢の悪化による韓国軍の追加派兵問題が、終盤にさしかかった選挙運動の争点となっています。ハンナラ党とウリ党は、派兵は避けられないが、時期や性格などは政府の慎重な対応が必要だと主張し、自民連は、国の約束なので守らなければならないとして派兵強硬論を打ち出しています。これに対して、民主党は、白紙に戻して再検討すべきだと主張し、民主労働党は、派兵計画を撤回すべきだとしています。韓国軍のイラク追加派兵をめぐる各政党の立場は、今度の総選挙に何らかの影響を及ぼすものとみられています。

・総選挙の不在者投票が9日と10日の2日間、午前10時から午後4時まで全国500の投票所で行われています。不在者投票の申告をした人は、有権者の2.5%にあたる88万人あまりで、前回2000年の第16代総選挙より6万8000人、2002年の大統領選挙よりは1万8000人、増えています。

・今度の総選挙からは、改正された選挙法にもとづいて、「1人2票」制が導入され、政党への投票によって各党の比例代表が選出されることから比例代表候補者によるTV討論会が、8日夜、KBS、MBC、SBSの放送3社によって全国に生中継されました。このTV討論会には、ハンナラ党、民主党、ウリ党、自民連、民主労働党の5党から1人ずつ出席し、討論を繰り広げましたが盛り上がりのない議論となりました。TV討論会は、13日午後にも開かれます。

・総選挙をあと一週間後にひかえて、選挙管理委員会が摘発した選挙違反はすでに3000件に近づき、前回総選挙の同じ期間に比べてほぼ2倍になっていることが分かりました。改正された選挙法では、候補者は100万ウォン以上の罰金、候補者の家族や選挙事務長、会計責任者などは、300万ウォン以上の罰金刑を受けた場合に、当選が無効となりますが、中央選挙管理委員会では、すでに当選無効にあたるケースが40件あまりもあることから、総選挙のあとにかなりの数の再選挙があるものとみています。

・韓国、日本、アメリカの6カ国協議の首席代表は、7日と8日、アメリカのサンフランシスコで非公式会議を開き、北韓の核問題をめぐる6カ国協議の作業部会を今月中に開催することで合意したと、日本の共同通信が複数の消息筋の言葉として8日、報道しました。会議のあと、アメリカのケリー次官補は、記者団に対して「作業部会の早期開催に障害はない。あらゆる課題を徹底して協議する場になる」と述べ、作業部会では、北韓に対する核廃棄の見返りとしての経済支援についても論議することをほのめかしました。

・大検察庁中央捜査本部は、8日、中堅建設会社「ブヨン」の李ジュンコン会長を、特定経済犯罪加重処罰法の横領と脱税の疑いで拘束しました。検察によりますと、李ジュンコン会長は、96年から2001年までの間、下請会社の工事代金を多く支払う形で粉飾会計をし、270億ウォンの秘密資金を作り出し74億ウォンを脱税した疑いが持たれています。検察は、李ジュンコン会長が作った秘密資金は、合わせて1200億ウォンの巨額にのぼるとみており、おととしの大統領選挙の際に与野党の政治家に政治資金として渡していただけでなく、金大中政権当時、与党側の大物政治家に巨額の金品を渡していた疑いがあるとみて調べを進めています。

・全国教職員組合は、8日、ソウル市永登浦区にある本部で、記者会見し、政府が塾などでの教育費を減らす対策として進めている中学校と高校での正規の授業時間以外に早朝と夜間に行われている授業を来月から一切拒否すると発表しました。全国教職員組合は、すでに全国の教師2万人を対象に署名を集めており、来月からは、実際に授業をボイコットする計画です。

・ソウルの目抜き通り鐘路区光化門の道の真ん中に立っている李舜臣将軍の銅像の移転計画が白紙に戻され、いまのまま残ることになりました。ソウル市の関係者によりますと、2月中旬に、李舜臣将軍の銅像の移転計画を発表したあと、市民から強い反発があったため2月中旬から1カ月間、インターネットを通じて世論調査した結果、305人中、266人が反対したため移転計画を中止したということです。

・大韓サッカー協会は、8日、技術委員会を開き、国会代表チームのコエーリョ監督の更迭について協議しましたが、結論は出せませんでした。会議で、技術委員らは、先月31日に行われたドイツワールドカップのアジア第2次予選、FIFAランキング142位のモルディブとの試合を0対0で引き分けたことの責任を追及しましたが、コエーリョ監督は、「モルディブ戦の結果については大きな責任を感じている。しかし大韓サッカー協会と契約済みの今年8月のアジアカップまでは、代表チームを率いて行きたい」と述べたということです。コエーリョ監督の更迭については、技術委員たちの間でも賛成と反対の意見が分かれており、19日、改めて技術委員会を開きコエーリョ監督の去就について協議することになりました。

・韓国外換銀行が公示した9日午後3時の為替レート、日本の円100円は1073ウォン27銭で、前日に比べて、5ウォン70銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1142ウォン 50銭で、前日に比べて1ウォン60銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、905.44と、前日より11.42ポイント下落しました。

・9日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、19度6分と汗ばむ一日となりました。10日も引き続き全国的に晴れ模様となるでしょう。10日の全国の朝の予想最低気温は、3度から15度、日中の最高気温は19度から25度と予測されています。

4月8日木曜日

・投票日まであと1週間に迫った8日、ハンナラ党、民主党、ウリ党の主要3党は遊説場所をこれまでの地方から最大の票田、首都圏に移しました。最大野党 ハンナラ党は遊説で回った江原道と慶尚道では支持率がある程度上がってきたものの、首都圏では支持勢力の拡大がまだ足りないと判断しています。朴槿恵(パク・グンヘ)代表は、8日、党本部で会見し「南北休戦ライン付近に平和ゾーンを設けて離散家族の常設面会所、平和公園などを作り、北韓の開城工業団地の開発を支援して、南北の共同発展を求めたい」と述べました。そしてソウルの市場や子ども大公園などを回って支持を訴えました。また7日には「ハンナラ党は北韓問題に保守的だという批判を受けているが、総選挙が終わった後、北韓とアメリカを訪問して北韓の核開発問題の解決に努力したい」と述べました。

・民主党も票田だった全羅道の遊説を終えて、8日にはソウルで当選が有力視されている永登浦区、蘆原区など5つの地域区での遊説を行いました。民主党の秋美愛(チュ・ミエ)選挙対策委員長は8日、国会のあるヨイドで「新しい議員による第17代国会で民主党はイラクへの追加派兵を振り出しから再点検する」と述べました。これは事実上、韓国軍のイラク追加派兵の取りやめを求めるものとみられ、首都圏での反戦平和票を意識したものとみられています。

・与党 ウリ党は7日から 鄭東泳(チョン・ドンヨン)議長と金槿泰(キム・グンテ)院内代表による首都圏遊説を続けています。ウリ党は、大統領の弾劾で大統領への国民の同情がウリ党の支持率につながってきているものの、最近、ハンナラ党の「朴槿恵」効果が起きていると分析し、さらに鄭東泳議長の「老人は投票しなくてもいい」という発言が老人層の反発を呼んで、圧倒的な勝利が予想されていた首都圏で微妙な変化が起きているものとみています。鄭議長は水原市、城南市、光明市などソウルの周辺都市をまわって駅前などで演説し、「ウリ党が過半数以上の安定議席を確保しなければ、巨大な野党によって政治がマヒさせられ、経済にも影響が出る」と呼びかけました。

・盧武鉉大統領の弾劾訴追審判を担当している憲法裁判所は8日、裁判官9人全員が出席して3度目の評議を行いました。この日の評議では9日に予定されている3回目の公開弁論を前にして、▼大統領の弾劾を受けた理由についての論議を初め、▼国会の訴追委員団が申請した証人29人の取り扱いと数多くの証拠のうち、どれを審判に採択するか、▼ 国会の訴追委員団が出した証人・証拠の採択に反対する大統領代理人団の意見書をめぐって裁判官の意見が交わされたものとみられます。弾劾審判の主審のチュ・ソンフェ裁判官はこの評議を通じて証人・証拠調査の輪郭を決めて、9日の公開弁論で発表するとしています。

・韓国の株式市場は、総合株価指数が900ポイントを超える活況をみせていますが、7日、株式の時価総額が400兆ウォンを超えました。時価総額は93年11月に100兆ウォン台になりました。その後97年暮れの通貨危機で、政府が外国人投資家の積極的な誘致を呼びかける「BUY KOREA」政策をとったことから、時価総額はじりじりと上がり続け、7日初めて400億ウォンを超えました。しかしアメリカの株式市場の1京3,900兆ウォンや、日本の株式市場の3,500兆ウォンに比べますと、まだまだ低いといえます。

・韓国の中央銀行=韓国銀行の朴昇(パク・スン)総裁は、今年の経済成長率が5.2%から最高6%になるという見通しを示しました。朴昇総裁は8日、記者会見で「消費が今一つ伸び悩んでいるものの、輸出・生産・雇用ともに増えている。今年の経済成長率は通年で5.2%から最高6%になるだろう。経常収支の黒字は輸出の好調で、初め予想していた60億ドルを大きく上回って150億ドルが期待される」と述べました。

・イラクの治安状況が急速に悪化していることで、イラク南部のナーシリヤに駐留している韓国の工兵部隊と医療部隊は部隊外での活動を全面中止しました。合同参謀本部は6日、イラク情勢が安定を取り戻すまで、韓国部隊の部隊外での活動を全面的に中止するとともに、出入りの検問検索を強化することなどの指示を出しました。ナーシリヤには工兵部隊379人と医療部隊85人がイラクの戦後復興と住民の医療支援に当たっています。

・北韓の開城工業団地の建設を担当する韓国土地公社と現代峨山は、7日まで開城で行った北韓との協議で、開城の第1段階の工業団地330万uの賃貸料などとして合わせて1,600万ドルを北韓に支払うことで合意しました。北韓に支払う1,600万ドルのうち、まず400万ドルは開城工業団地内に建設する北韓の出入事務所の建物など韓国側が現物で支払いをすることが決まり、今後の協議によっては現物支払いもかなりあるものとみられます。賃貸料が決まったことで、進出企業への再賃貸、いわゆる分譲価格は1坪15万ウォン前後に決まるものとみられます。

・起亜自動車は7日、東欧のスロバキアのジリナ市で組立工場の起工式を行いました。この工場は170万uの敷地に11億ユーロをかけて建設し、2006年下半期から小型と中型の乗用車を年間30万台 生産する計画です。ジリナ市の工場は現地での組み立てだけでなく、価格競争力を確保するために、プレス、エンジンなど韓国の部品会社9社も一緒に進出する予定で、現地での部品調達率は70%となり、残り30%を韓国から輸出することになっています。

・行政自治部は全国16の大都市と道の消防本部に医師とともに漢方医も配置して、救急患者の手当てを担当させることになりました。これは 去年4月からソウル、京畿道、江原道など5カ所に一般の医師を配置したところ、救急患者の生命を助けたり、その後の治療に役立ったことから全国へ拡大実施するとともに、さらに漢方医も合わせて配置することにしたものです。2人の医師はレスキュー隊とともに事故現場に同行し応急手当てを行うとともに、収容先の病院に患者についての情報を提供します。

・先月、3月1カ月間の映画の興行実績は、1位から3位まですべて韓国映画が占めたことが分かりました。映画振興委員会がまとめたところによりますと、3月の興業実績で1位を占めたのは86万5,800人あまりを動員した韓国映画「太極旗を翻して」で、2位は「ホンバンジャン」の39万3,000人あまり、3位は「木浦は港だ」の18万4,000人となっており、10位以内にランクインした外国映画は3本に止まりました。

・韓国外換銀行が公示した8日の為替レート、日本の円100円は、1,078ウォン97銭で、前日に比べて2ウォン17銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,140ウォン90銭で、前日に比べて2ウォン30銭のウォン高でした。韓国株式市場の8日の総合株価指数は、916.86と、前日に比べて6.93ポイント上昇、今年最高値となりました。

・8日のソウルは晴れ、午後3時の気温は14度8分でした。9日は全国的に晴れの一日になり、来週半ばまで まとまった雨は降らないでしょう。9日の全国の予想最低気温は1度から11度、日中の最高気温は18度から24度と、昼間は初夏のような温かさになるという予報です。

4月7日水曜日

・ハンナラ党の朴世一選挙対策委員長は7日、総選挙の後、景気回復のための与野党の党首会談を開き、景気がなかなか立ち直らないことに対する解決策を模索することを各党に提案しました。朴選挙対策委員長は7日、党本部で開かれた選挙対策会議で、「総選挙の投票日まであとわずかだが、今一番大事なことは景気回復であるため、内容のない政治防戦を自制し、景気を活性化せるための努力を選挙の後に本格化させよう」と述べました。朴委員長はまた、「与野党会談は総選挙が終り次第、各政党の代表と政策担当者が集まって、選挙過程での対立ムードを解消させ、社会統合を成し遂げ、失業や信用不良者問題の解決、外国人の投資誘致のために話し合わなければならない」と強調しました。ハンナラ党は、ウリ党の鄭東泳議長が数回にわたって、弾劾撤回をめぐってハンナラ党との党首会談を提案してきたことについて、応じられないという立場を示していましたが、今回の朴世一委員長の提案は、国民の関心事である「景気回復」にしぼって、党首会談を開こうと逆提案したもので、ウリ党の対応に関心が寄せられています。

・民主党は、党の主な路線と政策を決める際、多数の党員が反対するにもかかわらず、党の指導部が推し進めた際、あとで党員の意思でこれを変更させることができるようにする、「政策見直し制」を取り入れることにしました。民主党は7日、秋美愛選挙対策委員長らが出席して、中央選挙対策委員会を開き、「新しい民主党のための3大決議」を採択しました。それによりますと、▼この政策見直し制を取り入れる▼金大中前大政権の北韓抱込み政策の「太陽政策」を引き継ぎ、テロと侵略戦争を認めない国際平和路線を堅持する▼国の政策を決める過程で、国民が直接参加できるようにし、社会各界の専門家らも含めた「国民政策会議」を新たに設けるなどとなっています。

・ウリ党のムン・ソングン国民参与運動本部長と、盧武鉉大統領を支持する団体の「ノサモ」のミョン・ゲナム会長が6日、「ウリ党は早期に党を分けるべきだ」という発言の責任をとって離党しました。ムン・ソングン氏とミョン・ゲナム氏は6日、マスコミ向けの資料で、「韓国の政党も将来、合理的な保守勢力と改革的な進歩勢力による政策競争が必要だという意味の発言を、一部のマスコミがわい曲して、ウリ党を攻撃している」として、党に迷惑をかけないために、党籍を離れて、これからは市民ボランティアとしてウリ党の総選挙の勝利に向け最善を尽くしたい」と語りました。

・イラク南部のナーシリヤで、韓国人のNGO活動家ら2人がイスラム教シーア派の反米強硬派サドル師の支持者によって一時拉致されましたが、14時間後に無事解放されました。一時拉致された韓国人は、韓国のNGO団体、地球の分かち合い運動所属の1人と、食材供給会社の社員1人で、ナーシリヤで、5日午後3時半頃、車でホテルに向っていた途中、サドル師派の民兵組織が道を防ぎ、2人を近くの民兵組織の本部のある建物に連れていったということです。民兵組織は2人が韓国のNGO活動家らであることが分かってから、この付近は駐留イタリア軍とサドル師派の民兵組織が対立していて危険だとして、食事と寝床を提供し、翌朝早く、解放しました。2人は先月下旬、ナーシリヤとバグダッドに地域開発センターを設立するプロジェクトを進めるためにイラク入りしていたもので、来週14日、帰国する予定です。

・潘基文(パン・ギムン)外交通商部長官は7日の記者会見で、「イラクの治安状況が悪化しているが、韓国軍のイラクへの追加派遣の原則には変りはない」と強調しました。潘基文外交通商部長官はこの席で、「イラクの治安が極めて危険な状況になっているため、NGO団体をはじめ、韓国人のイラクへの入国を自制してほしい。韓国のイラクへ追加派兵によるテロに備え、アラブ諸国駐在の韓国大使館に対して、安全を再点検し、現地の韓国人の安全措置を強化するとともに、非常時の避難計画を立てさせている」と述べました。
イラクには現在、合わせて128人の韓国人が滞在しています。

・小泉首相の靖国神社の参拝をめぐって日本の宗教関係者らが慰謝料の支払いを求めていた訴訟で、福岡地方裁判所は7日、訴えは退けたものの、靖国神社参拝は憲法違反だとする初めての判断を示しました。これについて韓国外交通商部の関係者は、「判決とは関係なく首相の靖国参拝は中止されるべきだ」と話しています。

・最近、スペインでの列車爆破テロと韓国軍のイラクへの追加派遣など国内外にテロの脅威が高まっている中で、釜山駅のKTXホームで、7日、国際テロに備えるためのテロ対策訓練が行われました。国家情報院と警察の特攻隊が合同で行ったこの訓練は、国際テロ容疑者がソウル行きのKTXに時限爆弾を仕掛けたという想定で、乗客の避難、爆発物を捜索してそれを安全に解体する順序で進められ、本番さながらの緊張感を見せていました。

・中央選挙管理委員会は不在者投票の登録をした大学生が多いソウル大学など12の大学の構内に9日、10日に不在者投票を行う不在者投票所を開設することを決めました。不在者投票所が開設されるのは、不在者投票の登録をした学生数が2000人を超えたソウル大学、 高麗大学、延世大学、韓国科学技術院、漢陽大学、江原大学、慶北大学、釜山大学、圓光大学の9つの大学と、不在者登録した学生は2千人を超えていませんが、体の不自由な人の不在者投票登録が250件以上あった建国大学、忠北大学、大邱大学の3つの合わせて12校です。

・韓国とイラクのサッカーのオリンピック代表チームが6日、ソウルワールドカップスタジアムで親善試合を行い、韓国が1対0で勝ちました。韓国は来週14日、アテネオリンピックの最終予選となるマレーシアとの試合を控えて戦力を点検する試合となり、前半39分、金ドンヒョンのヘディングで決勝ゴールを決め、そのまま逃げ切りました。韓国軍のイラクへの追加派兵を前に、イラクの平和の定着を願って行われた今回の試合には、追加派遣部隊のザイトン部隊の兵士3000人あまりと、その家族ら5,400人が応援席を埋め「私たちはイラクの友達。平和の使徒、ザイトゥン」とアラビア語で書かれたプラカードを掲げて、イラクチームを応援しました。
この試合はイラクのテレビで中継されました。

・アメリカ大リークのシカゴ・カブスから今シーズン、フロリダ・マーリンズに移籍した崔ヒソブ一塁手が7日のモントリオール・エクスポズとの開幕戦で、2ランホームランを放ち、チームの勝利を導きました。フロリダのプロプレイヤースタジアムで行われたこの試合の2回裏、崔ヒソブは相手の先発投手、エルナンデスから、右側のフェンスを超える2ランホームランを放ちました。崔ヒソブ選手は8回にも打点を挙げるなど、4打数1安打3打点でした。マーリンズは崔選手の活躍で、エクスポズを4対3でくだし、初勝利を収めました。

・韓国外換銀行が公示した7日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1081ウォン14銭で、前日に比べて、5ウォン37銭のウォン安高でした。アメリカドル1ドルは、1143ウォン20銭で、前日に比べて、6ウォン8銭のウォン高でした。韓国株式市場の7日の総合株価指数は、909.93と、前日に比べて、3.74ポイント上昇しました。

・7日のソウルは晴れ、午後3時の気温は14度8分でした。8日は全国的に晴れの1日となるでしょう。8日の朝の予想最低気温は、0度から8度、日中の最高気温は15度から19度という予報です。

4月6日火曜日

・360の市民団体からなる「2004総選挙市民連帯」は、6日、記者会見し、今度の総選挙での落選対象者208人の最終名簿を発表しました。落選対象者208人には、今年2月に発表した第1次落選対象者名簿に入っていて、その後、出馬した65人と、大統領の弾劾訴追案の可決に賛成した現職議員135人が入っています。政党別にみますと、ハンナラ党が100人と最も多く、民主党52人、ウリ党10人、自民連21人、民主労働党1人、国民統合21が1人、無所属23人です。またこの落選対象者208人のほか、各党の比例代表名簿に含まれている不適格者8人の名簿も発表しました。 総選挙連帯は、この落選対象者208人をインターネットに載せるとともに、落選運動を繰り広げることにしています。

・総選挙連帯が発表した落選対象者名簿に、大統領弾劾訴追案可決に賛成した議員が含まれていることについて、ウリ党は6日、論評を出し、「弾劾に対する国民の怒りを反映した当然の結果だ」と述べました。ウリ党の李ピョンス副スポークスマンは、「憲政史上初の大統領に対する弾劾は、国民の意思を無視した議会の暴動であり、弾劾訴追案の可決に賛成したハンナラ党、民主党、自民連は、国民の審判を受けるものと確信する」と述べました。しかしウリ党の候補者10人が含まれていることについては、論評を避けました。

・中央選挙管理委員会は、党の黄色いユニホームを着て選挙運動を行っているウリ党に対して、6日、選挙法を守るよう口頭で要請しました。中央選挙管理委員会は、改正された選挙法第105条第2項で、デザインとカラーが同じ服装や帽子を着用できないように規定しているにもかかわらず、ウリ党の鄭東泳議長が、4日大邱を訪問した際、ウリ党の関係者全員が黄色のジャンパーを着て選挙運動を行ったことは、選挙法違反だとして口頭で注意をしました。

・総選挙の選挙ポスターが5日と6日の2日間、全国10万1000カ所の掲示場に貼り出されました。選挙法の改正によって今度の総選挙では、1人2票制となることから、その地域区の候補とともに、14の政党のポスターも同時に貼り出されました。順番は、国会に議席のある政党は、多数党の順に、議席のない政党は政党名のカナダ順で、無所属候補は、候補者の名前のカナダ順で番号が付けられています。

・イラクに追加派兵する韓国軍部隊の派遣先が、イラク北部のクルド族の自治区であるエルビルかスライマニーヤのどちらかにほぼ決まったことから、国防部は、9日から10日間、派兵候補地に調査団を送る計画です。調査団は、国防部、合同参謀本部、陸軍本部、ザイトゥン部隊関係者ら合わせて13人から15人となり、現地の治安状況を調べるとともに、駐留条件を検討することにしています。

・アメリカ国務省のデトラニー韓国担当特使と、国連駐在の朴吉淵北韓大使が、先月中旬、ニューヨークで、非公式に会い、北韓の核問題などについて協議したと、日本の東京新聞が6日報道しました。それによりますと、アメリカと北韓は、今年2月末に北京で行われた2回目の6カ国協議のあと、先月中旬、ニューヨークで個別に接触し、6カ国協議の作業部会の開催や、北韓の軽水炉建設事業について話し合ったものとみられるとしています。

・中国政府は、北京の韓国大使館に駆け込んで亡命を要請している北韓脱出者を第3国を経由せずに韓国に直接入国させることを検討していることが分かりました。外交通商部によりますと、潘基文外交通商部長官は先月28日の中国訪問の際、中国側に北韓脱出者が第3国を経由せずに韓国に直行することを認めるよう要請し、これに対して李肇星外相は「検討する」と述べたということです。中国の韓国大使館に駆け込んだ北韓脱出者は、これまで、2002年に韓国と中国との政府間合意にもとづいて、いったんフィリピンやシンガポールなど第3国に追放されたあと、韓国に入ってきていました。

・北韓が建設を進めていた金剛山ダムが、去年末に完成したことが確認されました。建設交通部によりますと、86年に北韓が着工した北韓の金剛山ダムは、航空写真などを分析した結果、去年末に完成したことが把握されたということです。金剛山ダムは、長さ710メートル、高さ121.5メートルで、最大発電能力81万キロワット、総貯水容量は26億2000万トンもあって、満水時に放水すれば下流の韓国側に大きな被害を及ぼすことが懸念されていました。しかし韓国側はこのための受け皿となる平和のダムの拡張工事を今月20日頃完成させるため特に心配はないと韓国政府はみています。

・高建大統領代行は、4月1日から営業運転を始めた高速鉄道のKTXがこの5日間ですでに8件もの故障が出ていることについて、政府は、問題点を解決するのに全力をつくすべきだと述べました。これに先立って、姜東錫(カン・ドンソク)建設交通部長官は、6日の閣議で、KTXの運行に障害が出ていることについて、「事故ではなく障害であり、障害を克服するために努力していて、安全にはなんの問題はない」と述べました。

・特急セマウル号と、急行ムグンファ号の料金が、今月12日から平均10%引き下げられることになりました。建設交通部が、6日発表した改善策によりますと、高速鉄道KTXの開通で、特急セマウル号や急行ムグンファ号の運転回数を大幅に減らしたことによる利用客の不便をやわらげるために京釜線は1日8往復、湖南線は1日4往復、運転を増やすことになりました。またKTXの開通に合わせて10%ほど引き上げたセマウル号・ムグンファ号の料金も10%ほど引き下げることになりました。

・KBS第1TVの医学ドキュメンタリー番組「生老病死の秘密」が、台湾の地上波放送の台湾TV(TTV)に販売されました。KBSの関係者によりますと、販売契約が行われたのは、KBSがこれまでに放送した1時間番組40本と、今後放送される番組すべてで、台湾TVは、この医学ドキュメンタリー「生老病死の秘密」をレギュラー編成する計画です。韓流のブームに乗って韓国のドラマが、中国や台湾などアジアに販売されたことはありましたが、長編の医学ドキュメンタリーが海外に販売されたのはこれが初めてです。

・「冬のソナタ」の主演の男性俳優、ペヨンジュンさんに、NHKから感謝状が贈られました。NHKの海老沢会長は、6日、ペヨンジュンさんが、「冬のソナタ」で、多くの日本の視聴者に深い感動を与え、韓日両国の相互理解促進に貢献したとして、感謝の意を伝えました。これに先立って、NHKは、ユンソッホ監督や、女性主人公のチェ・ジウさんには、すでに感謝状を渡しています。

・日本のプロ野球、千葉ロッテの李スンヨブ選手が、4日に続いて5日も、ホームランを放ちました。李スンヨブ選手は、5日、対日本ハム戦、6回表3番で打席に立ち、ソローホームランを打ちました。李スンヨブ選手は、2試合連続ホームランを放ったほか、この試合、4打数3安打1打点を記録し、チームが4対1で勝つのに貢献しました。

・韓国外換銀行が公示した6日午後3時の為替レート、日本の円100円は1075ウォン77銭で、先週金曜日に比べて、19ウォン74銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1150ウォンで、先週金曜日に比べて8ウォン7銭のウォン安でした。韓国株式市場は、三星電子が先週の金曜日より5.31ポイント上昇して59万5000ウォンと史上最高値になるなど大型株が値上がりしたため、総合株価指数は先週金曜日より22.5ポイントも急上昇して906.29となり、先月8日以来、20日ぶりに再び900ポイント台を回復しました。

・6日のソウルは曇り、午後3時の気温は、9度8分でした。7日は、中部地方は雲が多く、南部地方は朝のうち一時雨が降るでしょう。7日の全国の朝の予想最低気温は、2度から10度、日中の最高気温は12度から18度と予測されています。

4月5日月曜日

・ウリ党の鄭東泳議長は「今度の総選挙が終り次第、大統領の弾劾訴追案を国会が撤回させることこそ国民の要望に添うことだ」と述べ、これを話し合うためにハンナラ党の朴槿惠代表に会談を提案しましたが、朴槿惠代表はこれを拒否しました。ウリ党の鄭東泳議長は5日、釜山市で「共生と和合、新しい出発」というテーマで記者会見し、憲法裁判所で大統領の弾劾の結論がどの方向でくだされるにしろ、世論の分裂と国家的エネルギーの損失は避けられない。国会が弾劾訴追案を撤回し、大統領や新しい国会、そして国が新たな出発を踏み出すことができるようにしたい」と述べました。鄭東泳議長はまた、「そのために、ハンナラ党の朴槿惠代表に代表会談を提案し、この会談では、弾劾訴追案を撤回することを国民に約束し、総選挙以後は、勝敗に関係なく、統合と共生の政治に生まれ変わることを誓いたい」と提案しました。

・これに対して、ハンナラ党の朴槿惠代表は、「憲法裁判所で審理が行われている中で、政界で論議することは望ましくない」と述べ、事実上、代表会談の提案を拒否しました。朴槿惠代表は、ウリ党の鄭東泳議長が大統領の弾劾訴追案の撤回を提案したことについて、「憲法裁判所で審理中のことに対し、政界が介入することは、法治主義の根幹を揺るがすことで、憲法裁判所の決定を待つことが最善の方法だと思っている。ウリ党が国民の和合と社会の安定を望んでいるならば、憲法裁判所のどのような決定も謙虚に受け止めるという立場を明らかにすべきだ」と述べました。

・ウリ党の鄭東泳議長が先月、「60代と70代の老人は総選挙の投票をしなくてもいい」という趣旨の発言をして、老人たちを憤慨させていることについて、この際、鄭東泳議長が選挙対策委員長を辞任すべきだという声が党内で上がっています。慶尚北道榮州市で立候補しているウリ党の李ヨンタク候補は3日、鄭東泳議長にウリ党の選挙対策委員長を辞任することを要求する文書を党本部に送りました。これに続き、大邱、釜山など、慶尚道の候補らを中心に「今回の鄭東泳議長の発言の波紋は大きすぎる。鄭議長は党の議長ではあっても、選挙対策委員長は辞任すべきで、当分は自粛してほしい」という意見が多く出ているということです。しかしウリ党本部は「鄭議長の発言問題は収拾に向っている」としています。

・きょう4月5日は「植樹の日」で、国民の祝日です。ソウルの北東京畿道南楊州市光陵(グァンヌンン)にある国立樹木院では、59回目の植樹の日の行事が開かれ、高建大統領代行は演説で、「政府は70年代初めから山林の緑化を始め、現在、韓国の山林の70%が30年生以下であることから、今こそ積極的に手入れを行うべき時期だ。このため、今年から5年間に100万ヘクタールの山林を対象に、機能別の森作りを行う。経済的に効率性の高い山林は経済林として育成し、5大川の流域とダム周辺の山林には水の貯蔵機能を高めるための樹種を植えたい」と述べました。全国各地でも、植樹の行事が行われ、大田市では儒城区のノウンビ公園に市民1500人が集まって、桜の木や青い紅葉、モクセイ科のヒトツバタゴなど6000本の苗木を植えました。またソウルのワールドカップ公園や、ヨイド公園、そしてヤンジェ洞の市民の森では、ソウル市民に苗木や花の種を配るイベントが繰り広げられました。

・各党の代表はこの連休を利用して、地方での遊説に力を入れました。ハンナラ党の朴槿惠代表は5日、東海岸沿いに、江原道の山火事の被害地域や慶尚南道の浦項などをまわり、「巨大与党の誕生を防ぐために、牽制する勢力を支持してほしい」と呼びかけました。民主党の秋美愛選挙対策委員長は、大統領の弾劾で離れたとみられる全羅道の人心をつかもうと、3日から3日間、光州駅から15キロ離れた5.18国立墓地までの間を3歩歩いては1回地面にひれ伏す仏教の三歩一拝を繰り返して、謝罪の気持ちを示しました。一方、ウリ党の鄭東泳議長は慶尚道を回りながら、主に老人たちが集まっている施設などを訪問し、「老人は投票に行かなくていい」とする先の発言を改めて謝罪するとともに、今回の騒ぎをきっかけに、高齢化社会に備えた対策作りにさらに力を入れたいと述べました。自民連の金鐘泌総裁は、支持基盤の忠清道を歩き、伝統的な支持層の結集を呼びかけました。さらに民主労働党のチョン・ヨンセ選挙対策委員長は主に首都圏の市場などを回り、労働者・農民、都市貧困層を代弁する政策を訴えました。

・進行方向に向かって後ろ向きになっていて向きを変えられないKTXの一般室車の半分の座席について、鉄道庁は5%割り引くことで検討を始めました。KTXの一般室車は、半分の座席は進行方向を向いていますが、残り半分はこれと向き合い、しかも座席の向きを変えられない構造になっています。このため後ろ向きのままの高速走行を体験させられた乗客の間から、気分が悪くなったという苦情が出ています。こうしたことから鉄道庁はこの座席は5%割り引く方向で、乗車券販売システムの手直しを始めました。
一方、車両故障などで遅れた場合の払い戻しについては、25分以上49分未満遅れた場合は25%を払い戻し、50分以上1時間59分までは50%、2時間以上は100%払い戻しすることになりました。

・韓国映画「太極旗をひるがえして」がこれまで歴代最高とされていた「実尾島(シルミド)」の観客動員数の記録を上回りました。「太極旗をひるがえして」の配給会社「ショーボックス」によりますと、2日までに、全国で1,103万2,985人の観客を動員しており、3日は、6万3000人あまりがこの映画を観たものとみられることから、合わせますと、1,109万3000人あまりです。一方、これまで最高の観客動員記録を持っていた、映画「実尾島」の3日までの記録は、合わせて1,107万8000人あまりで、「実尾島」より38日後に公開された「太極旗をひるがえして」が封切り59日ぶりで興行収益で韓国最高作となりました。

・日本の千葉ロッテマリーンズに入団した韓国のホームラン王、李承Y(イ・スンヨプ)選手が、日本の公式戦8ゲーム目で初めてのホームランを放ちました。4日、千葉マリンスタジアムで行われたダイエーとの試合で、1対2でリードされていた4回裏、無死一塁で2回目の打席に入った李承Yは、新垣の2球目、内角高めの145キロの直球をとらえ、打球は屋根と外野席の間を通って場外に落ち、球場の外に駐車していた車の窓ガラスを割りました。李承Y選手はこの試合、この2ランを含む5打数2安打で4打点を記録しました。千葉ロッテは李選手の活躍で、ダイエーを11対4で下し、3連勝を収めました。

・5日は植樹の日、国民の祝日で為替の取り引きはありません。2日の日本の円100円は、1095ウォン17銭で、アメリカドル1ドルは、1141ウォン60銭でした。韓国株式市場も休みのため取り引きはありません。2日の総合株価指数は、883.69で取り引きを終えました。

・5日のソウルは晴れ、午後3時の気温は13度6分でした。6日は全国的に気圧の谷の影響圏に入り、次第に曇るでしょう。6日の朝の予想最低気温は、1度から9度、日中の最高気温は13度から19度という予報です。

4月3日土曜日

・盧武鉉大統領に対する弾劾審判事件の2回目の公開弁論が、2日午後2時からおよそ6時間にわたって憲法裁判所で行われ、訴追委員側が29人もの証人を申請しました。ました。盧武鉉大統領の弁護団と、国会訴追委員の代理団は、▼弁論期日を総選挙後に延期すること ▼弾劾訴追案の議決の手続き上の問題点 ▼弾劾理由の適切性 ▼証拠調査の範囲などをめぐって激しく攻防しました。2日の弁論には、盧武鉉大統領と、国会の金キチュン司法委員長は、出席せず、双方の代理人12人ずつが出席して審理が進められました。国会の訴追委員側は、証拠調査が必要だとして盧武鉉大統領に対する証人尋問をはじめ、中央選挙管理委員会の柳志潭委員長や、盧大統領の兄の盧健平さんら29人についての証人申請をしました。憲法裁判所は、3回目の公開弁論を、9日午後2時から行うことを決め、訴追委員側の証拠申請が妥当かどうかについて検討した後、3回目の公開弁論で証拠調査の受け入れ範囲を発表することにしています。

・主審のチュ・ソンフェ裁判官は、3日、「証拠申請を採択するかどうかは裁判官全員の意見を聞いたうえで決める。3回目の公開弁論が行われる前日の8日に評議を開き、これについて話し合う」と述べました。

・北韓の金剛山で行われていた第9回南北離散家族再会で、北韓は2日、韓国側スタッフが北韓の最高指導者を侮辱する発言をしたとして2日午後の日程をすべて中断し、韓国側の謝罪を求めました。このため北韓の家族100人に会うために1日から北韓入りしていた韓国側の肉親491人は、午後、北韓の家族と観光に出かけるためバスに乗り込みましたが、バスは発車せずに3時間も待たされたうえ、そのあとのスケジュールはなくなりました。このため韓国側は、3日早朝、北韓側と連絡官接触を行って北韓に対して謝罪文を渡し、行事を再開することで合意しました。こうしたことから南北は、3日午前9時から1時間行う予定だったお別れの行事を1時間延長して午前11時まで行いました。韓国側の肉親らは、3日午後、韓国側に戻ってきましたが、50年ぶりの再会ににがい一幕がつきました。

・こんどのトラブルについて丁世鉉(チョン・セヒョン)統一部長官は3日、政府庁舎で記者会見し、「韓国側のスタッフが、北韓側の案内員と食事の途中、不適切な発言をしてしまった。予定どおり離散家族の再会ができなかったことを大変申し訳なく思う」と述べました。

・北韓は、2日、中断したままになっている南北経済協力推進委員会の実務者協議を北韓の開城で8日から3日間行うことを提案してきました。

・4月15日の第17代国会議員総選挙の投票日には「投票する」と答えた人が、84.3%もあり、関心が高いことが分かりました。中央選挙管理委員会が先月23日と24日の2日間、全国の有権者1500人を対象に電話で調べたところ、「投票する」という有権者は、84.3%あり、前回の第16代総選挙の電話調査の82.6%よりやや高いことが分かりました。しかし前回総選挙は、これまでで最低の57.2%の投票率に終わりました。投票率は、1992年の総選挙以来、下降曲線を描いてきていますが、今回、上昇に転じるかどうかが注目されます。

・中央選挙管理委員会は、2日、選挙運動資金として各政党に対して国庫補助金合わせて267億8600万ウォンを支給しました。

・総選挙の選挙運動が始まった2日、有権者に食事などを提供した候補者が初めて選挙不正防止法違反などの疑いで逮捕されました。逮捕されたのは、釜山南乙区から無所属で立候補している李キュヒョン候補(42)で、有権者に食事を提供し、民間団体に寄付金を渡した疑いで2日、釜山南部警察署に逮捕されました。

・大検察庁公安部によりますと、今度の総選挙に立候補した候補者1175人のうち選挙法違反で摘発した候補者はすでに81人おり、このうち13人が起訴されています。この13人は今度の選挙で当選しても、罰金100万ウォン以上の判決を受けた場合は、当選が無効となり、再選挙を行うことになります。

・警察庁は、2日、特定の政党を支持すると発言した全国教職員労働組合のウォン・ヨンマン委員長(49)ら幹部3人を公職選挙法違反の疑いで緊急逮捕しました。

・イラクに追加派遣する韓国軍部隊の派遣先がイラク北部にほぼ決まったことから、国防部は、ワシントンの韓国大使館とフロリダ州タンパベイのアメリカ中央軍司令部に関係者を派遣し、アメリカが派遣先として提案した候補地2カ所について情報収集と情勢把握に着手しました。

・イラクに追加派遣する韓国軍部隊の派遣先が、アメリカ寄りのクルド族が大多数のイラク北部に決まったことで、国防部は、イラクに派遣する韓国軍部隊を当初予定していた3000人より大幅に縮小するものとみられています。

・今年で発足22年となった韓国のプロサッカーKリーグが、3日、開幕しました。今年のKリーグは、新しく発足した仁川ユナイテッドが加わって13チームとなり、1チームが24試合ずつ、合わせて156試合が行われます。6月27日までの前期リーグに続いて、8月29日から11月20日までの後期リーグが行われ、そのあと、12月5日にプレイオフ、12月8日と12日にチャンピオン決定戦が行われますが、過去3年優勝している城南一和が史上初の4連勝を果たすかどうかが注目されます。

・プロ野球のペナントレースも4日、開幕します。4日は、ソウル、大邱、光州、水原で、 去年優勝の現代ユニコーンズなど8チームが4試合を行います。

・3日は、土曜日のため取り引きはありません。2日の終値は、日本円100円が、1095ウォン51銭でアメリカドル1ドルは、1141ウォン30銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・3日のソウルは晴れ、午後1時の気温は、8度3分でした。4日日曜日は、中部地方はおおむね晴れますが、南部は雲が広がるでしょう。4日の朝の予想最低気温は、氷点下2度からプラス5度、日中の最高気温はプラス12度から16度の予報です。

4月2日金曜日

・4月15日に投票が行われる第17代国会議員総選挙の選挙運動が、2日から始まり、13日間にわたる熱戦の火ぶたを切りました。今回の総選挙は、盧武鉉大統領の弾劾の是非が争点となっており、弾劾に反対する世論の追い風を受けた少数与党のウリ党が、どこまで議席を増やすか、これまで過半数を握り弾劾を推進した最大野党のハンナラ党が数々の資金疑惑の中でどう評価されるか、前の金大中政権を支え今回弾劾の先頭に立った民主党が内紛の中で議席を維持できるか、また労働界に支持されている民主労働党が国会に初めての議席を持つかどうかが注目されます。

・ところで、3月31日と4月1日の2日間行われた候補者登録では、全国243の地域区に14の政党、合わせて1175人の候補が登録し、前回の総選挙を0.2ポイント上回る4.8倍の競争率となりました。このうち現職の国会議員は、13.8%にあたる163人で、現職議員103人が出馬を取りやめました。当初は1300人あまりが候補者登録するとみられていましたが、弾劾政局で国民の支持がウリ党に傾いているのと、民主党の内紛で42人もの出馬予定者が出馬を取り止めたためと分析されています。政党別には、ウリ党が243選挙区すべてに候補者登録をし、ハンナラ党は218人、民主党は182人、自民連123人、民主労働党123人、無所属224人でした。また前回より10議席増えて56議席になった全国区の比例代表には、14の政党から合わせて190人分の名簿が提出され、3.4倍の競争率となりました。

・ところで、政治家の世代交替を願う国民の期待を反映してか地域区に出馬した候補者1175人のうち、現職の国会議員は163人と、全体の13.8%に過ぎませんでした。また比例代表名簿に記載された現職の国会議員は、民主党3人、ウリ党1人、自民連2人の合わせて6人に過ぎませんでした。ハンナラ党は比例代表名簿に現職議員を1人も含めませんでした。ちなみに前回の第16代総選挙では、地域区は現職が19.6%、比例代表には、現職が60.8%を占めていました。一方、今度の総選挙に立候補した候補者の特徴をみてみますと、年齢別には、40代が40.2%と最も多く、続いて50代、60代以上、30代、20代の順で、40代以下が半数を上回りました。また女性候補は、地域区が66人、比例が91人となっています。

・ところで2日から始まった選挙運動では、選挙法の改正で政党演説会や立会演説会など多くの人を集める選挙運動は禁止されました。その代わり、インターネットや電話による選挙運動や、地上波テレビ、ラジオでの2回以内の放送演説を行うことができます。またこれまでのように街中の遊説は認められますが、選挙カーのスピーカーは、停車した時だけ使えるようにし、たすきは候補者だけがつけることになっています。また2人以上がカラーとデザインが一緒の服装で選挙運動を行うことも禁止されます。中央選挙管理委員会は、公式選挙運動が始まったことで、ハンナラ党、民主党、ウリ党など今度の総選挙に参加する15の政党に文書を送って選挙法を守るよう強く求めるとともに地域の選挙管理委員会に対して45人ずつの選挙監視団を24時間出して、違法な選挙運動を摘発するよう指示しました。

・中央選挙管理委員会の柳志潭委員長は、2日、談話を発表し、政党や候補者に対して「明るく正しい選挙」を行うよう強く求めました。

・ウリ党の鄭東泳議長は、「60代と70代の老人は総選挙の投票をしなくてもいい」という趣旨の発言を先月行ったことについて、2日ソウルの党本部で記者会見し、「大きく間違った発言だ」として謝罪しました。鄭東泳議長は、「20代、30代の若い世代ができるだけ多く、投票に参加することを希望する発言だったが、聞きようによっては年配の方々の心を傷つけてしまった」として謝罪の言葉を述べました。

・民主党の秋美愛選挙対策委員長は、1日、選挙対策委員会のスポークスマンを通じて、「改革の公認候補選びには失敗したが、今後は民主党と平和民主勢力の勝利のために最善をつくすことにした。危機に直面している民主党をよみがえらすため党員と支持者の期待に応えて先頭に立つ」と述べ、本格的な選挙運動が始まる2日以降、全国各地を回る遊説を行う計画を明らかにしました。

・イラクに追加派兵する韓国軍部隊の派遣先は、イラク北部のエルビルか、スライマニーヤのどちらかになる見通しです。国防部は、2日、「1日夜、アメリカから、韓国軍ザイトゥン部隊がクルド族の自治区であるエルビルか、スライマニーヤのどちらかに駐留することを希望するという提案を受けた」として、政府は近いうちにこの中から一カ所を選んで韓国軍部隊を現地に派遣する計画だと述べました。国防部関係者はまた、今月末までに派遣先が最終的に決まれば、来月中旬または来月末までにザイトゥン部隊の先遣隊を現地に送り、遅くとも6月中旬までには本隊を派遣する計画だとしています。しかし、国防部のこうした計画は、「戦争の被害を受けた地域に軍隊を派遣して戦後の平和再建を支援する」という国民との約束を破ることになり波紋を呼ぶものとみられています。アメリカが駐留を提案したイラク北部のエルビルや、スライマニーヤは、1991年の湾岸戦争以後、米英連合軍の飛行禁止区域となっていた地域で、イラク中央政府の統制を一切受けない事実上の独立国家になっており、今度のイラク戦でも被害を全く受けていません。

・1日、営業運転が始まった高速鉄道KTXは、初日に8万人の乗客が利用しました。鉄道庁によりますと、京釜線と湖南線に合わせて一日12万席を持つKTXは、開業初日の1日は、8万席が売れ、66%の座席率となりました。

・家庭教師や塾など個人教育費の軽減対策として進められているEBS=教育放送の「インターネット修学能力試験のための講義」が1日から始まりましたが、受験生たちの関心度は低いことが分かりました。インターネット講義が始まった初日の1日、20万人が同時に接続できるEBSインターネットサイトの最大接続者数は、夜11時10分頃、最大で7万人に達しましたが、大幅な余力を残しました。このようにEBSインターネットサイトへの受験生の接続が少ないのは、受験生が期待している動画像による講義が少な目だったことが原因ではないかとみられています。

・アメリカプロ野球、ボストン・レッドソックスで活躍している韓国人の金ビョンヒョン投手が、肩を痛めて負傷者リストに載せられました。金ビョンヒョン投手は、球団が先月27日にさかのぼって適用した15日間の負傷者リストに載ったことから、5日の開幕戦には出場できなくなりました。金ビョンヒョン選手は、回復をみて11日以降の試合に出場するかどうかが決まります。一方、ニューヨーク・メッツの西ジェウン投手は、マイナーリーグに下げられる可能性が高くなっています。西ジェウン投手は、31日のクリーブランドとの試合を、4回3分の1イニング投げ、5失点するなど今シーズンの防御率を7.48に落としました。

・韓国外換銀行が公示した2日午後3時の為替レート、日本の円100円は1095ウォン51銭で、前日に比べて、3銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1141ウォン30銭で、前日に比べて1ウォン90銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、883.69と、前日より0.94ポイント上昇しました。

・2日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は、6度9分でした。3日は、高気圧の縁にあたり、全国的に曇り時々晴れの予報となっています。3日の全国の朝の予想最低気温は、氷点下2度からプラス6度、日中の最高気温は10度から15度と予測されています。

4月1日木曜日

・高速鉄道のKTXが1日、営業運転を始め、韓国でも高速鉄道時代が始まりました。KTXの一番列車は1日午前5時5分、釜山発ソウル行きのKTX74号で、92年6月に建設工事が始まって12年目に本格的な営業運転が始まりました。この列車はソウル駅に午前7時54分、ダイヤどおりに到着しました。KTX74号を運転したヤン・セウ機関士は「歴史的な日に天気にも恵まれて一番列車を運転することができて感激しています」と感想を述べました。またソウル発釜山行きは朝5時30分に一番列車が出発しました。そしてソウルと木浦、光州の間でもKTXの営業運転がはじまりました。
ところで、午前10時20分、釜山発ソウル行きのKTXが大田駅で電気の供給を受けられなくなり、乗客70人は他の列車に乗り換えました。このため、ダイヤが13分ほど遅れました。
KTXは第1段階としてソウル−大邱間に合わせて281キロの新線を建設し、残りは在来線を電化して開通したもので、2010年までに第2段階として大邱−慶州−釜山を結ぶ130.4キロの新線を建設して完全開通します。

・今月15日に投票が行われる第17代国会議員総選挙の候補者登録が1日午後5時に締め切られ、午後8時現在の集計では、 全国243の地域区に1,113人が登録し、平均競争率は4.6倍になりました。中央選挙管理委員会によりますと、政党別では与党=ウリ党が241人で最も多く、次いでハンナラ党が208人、民主党163人、自民連119人、民主労働党119人、そして無所属203人となっています。性別では、男性が1,050人、女性は63人でした。
候補者の財産と納税内容を見ますと、この5年間に所得税の納付実績のない候補者は75人、所得税を5,000万ウォン以上滞納している候補者は7人でした。また184人はこの5年間に財産税を納付したことがないということです。
一方、全国区である比例代表には、14の政党から合わせて190人が登録を済ませました。政党別に見ますと、ウリ党が51人で最も多く、次いでハンナラ党43人、民主党26人、自民連15人などとなっています。このうち、比例代表の名簿をめぐって内紛が起きていた民主党は、候補者登録が締め切られる直前に44人の登録書類を提出しましたが、17人の候補が書類が不十分だったため登録ができず、27人だけの登録となりました。
選挙運動は2日から始められ、14日までの13日間繰り広げられます。また不在者投票は9日と10日に行われ、4月15日の投票日は午前6時から午後6時まで、全国1万3,000あまりの投票所で投票が行われ、即日開票されます。有権者は3,560万6,832人となっています。今回の総選挙は選挙法が改正されたため、立会演説会や政党演説会が廃止されるなど組織的な選挙運動が厳しく制限されることになりました。

・民主党は公認候補選びで党代表と選挙対策委員長の意見が分れ、それぞれ違う公認候補を中央選挙管理委員会に届け出ようとしたことについて、中央選挙管理委員会は31日、「民主党の代表者は中央選挙管理委員会に登録された趙舜衡(チョ・スンヒョン)議員であり、趙代表が党の印鑑と代表者の印鑑変更を申請してきたことは有効である」という判断を示しました。
これによって、趙舜衡代表から総選挙について全権を委任されて選挙対策委員長になった秋美愛(チュ・ミエ)議員が出した公認候補届けは無効となりました。このため秋美愛議員の復帰で収拾されかけていた民主党の内紛は、再び激しくなるものとみられています。

・高建大統領代行は、第17代総選挙にあたって1日、「国民へのメッセージ」を発表し、「今度の総選挙は選挙違反の悪習を断ち切って選挙革命を成し遂げる絶好のチャンスだ」として、明るく正しい選挙を実現するために国民の協力を呼びかけました。

・総選挙の選挙運動が2日から始まることから、市民団体の当選・落選運動も本格化します。「2004総選挙市民連帯」は1日、記者会見して、「腐敗して無能な政治家を審判するために落選運動を本格化させる。盧武鉉大統領の弾劾訴追案に賛成した政治家は落選対象者とする」と述べ、6日に落選運動対象者のリストを発表するとしています。
また376の保守団体で作った「国を愛する総選挙連合」は1日、記者会見し、ウリ党15人を中心とした落選対象者21人のリストを発表するなど、先週まで続いた大統領弾劾についての集会で小康状態に入っていた市民団体による当選・落選運動が本格化しました。

・政府が家庭教師や塾など個人教育費の軽減対策として打ち出したインターネットで無料で講義が受けられるEBS=教育放送の「インターネット修学能力試験のための講義」が1日から始まりました。講義は、1日午前2時10分、EBSの専用サイト(www.ebsi.co.kr)で始まりましたが、午前2時という時間帯だったため混乱はありませんでした。しかし大邱など一部の地域では接続障害で1時間あまりネットによる講義を視聴することができませんでした。このため全国の高校はインターネット講義を学校のホームページにダウンロードして貯蔵し、生徒たちが学校のホームページを通じても利用できるようにするなどの対策をしています。教育部は、このサイトには同時に20万人がアクセスできるとしていますが、生徒たちが学校から家に帰った後の夜11時前後にアクセスが急増するとみています。

・韓国にとっての初めてのFTA=自由貿易協定となったチリとのFTAが1日、発効しました。韓国はこの協定の発効を受けて、ほとんどの工業製品に対するチリからの輸入関税を撤廃し、224の農産物、277の水産物、そして138の林産物の関税も撤廃しました。一方のチリは韓国製の自動車、携帯電話、コンピューター、機械類など2,450品目の輸入関税を撤廃しました。韓国の関連業界はチリとのFTA発効で、チリ向けの自動車・カラーテレビ・電子レンジ・ビデオデッキなどは20%、携帯電話は30%、輸出が増えることを期待しています。
韓国とチリは99年9月、APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議でFTA交渉開始に合意した後、12月から交渉を開始し、2002年10月に交渉に合意しましたが、農民団体の反対でようやく今年 2月に国会で批准されました。

・先月3月の輸出が214億5,000万ドルと、初めて1カ月200億ドルを超えました。産業資源部によりますと、3月の韓国の輸出額は214億5,000万ドル、輸入は190億700万ドルで、差し引き23億9,000万ドルの黒字となりました。輸出と輸入の規模は月別ではこれまで最大で、輸出の200億ドル突破は、94年に100億ドルを超えてから9年3カ月目で達成しました。品目別には半導体が68%という記録的な伸び率を示したのをはじめ、自動車54%、コンピューター48%と全般的な好調が続きました。
地域別には中国向けがプラス54%、日本向けプラス51%、アメリカ向けプラス40%と、ほとんどの地域で二桁の伸び率となりました。

・離散家族の再会が行われている北韓の金剛山で、1日からは北韓にいる離散家族100人に韓国側の肉親491人が50年ぶりの再会を果たしました。韓国側の離散家族491人と支援スタッフら合わせて566人は、1日午前10時、江原道 高城郡の出入事務所で手続きをとってから、バス24台に乗り非武装地帯を通って陸路、北韓入りしました。そして午後1時頃 金剛山の宿舎につき、午後4時からオンジョンカク休憩所で団体再会を行い、2日は金剛山を見物します。

・今年1月、ソウルの日本人学校で幼稚園児2人にオノを振るってけがをさせた男性に懲役4年の判決が出ました。ソウル地方裁判所は1日、日本人幼稚園児2人にオノを振るって殺人未遂の罪で起訴された35才の男性に対して、懲役4年を言い渡しました。裁判所は判決で「被告は日本人に集団暴行を受けたとして、その腹いせに抵抗力もない園児を選んだうえ、生命の維持に最も重要な頭をねらったことは殺害の意思がないとは判断できない。ただ被告が精神分裂症をわずらったことがあることと、特別な前科がないことを考慮する」としています。この男性は97年から精神科の治療を受け、今年1月に日本人とみられる男性3人から暴行を加えられたとして、翌日、ソウル江南区にある日本人学校でシャトルバスから降りた園児2人に暴行を加えて逮捕されました。

・2006年にドイツで行われるサッカーワールドカップの2次予選、韓国はFIFAランキング142位のモルディブに得点をあげず、0対0で引き分けました。韓国は6月9日、韓国でベトナムと対戦します。

・韓国外換銀行が公示した1日の為替レート、日本の円100円は、1,095ウォン54銭で、前日に比べて2ウォン41銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,143ウォン20銭で、前日に比べて5ウォン80銭のウォン高でした。韓国株式市場の1日の総合株価指数は、882.75と、前日に比べて4.66ポイント上昇しました。

・1日のソウルは晴れのち曇り、午後3時の気温は15度8分でした。
2日は西からの気圧の谷の影響を受けて、全国的に強い風とともに雨が降り、午後 西の方から晴れてくるでしょう。南部地方は雷をともなった最高100ミリ前後の大雨になる可能性もあるということで、このところ続いた乾燥注意報も解消されるでしょう。2日の全国の予想最低気温は5度から10度、日中の最高気温は11度から18度という予報です。