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9月30日火曜日

・盧武鉉大統領は、韓米相互防衛条約が調印されて10月1日に50周年を迎えることから、29日、韓国駐留アメリカ軍関係者を大統領府の青瓦台に招待して晩さんをともにし、この席で、「韓国は50年間アメリカから持続的に支援を受けてきた。今後、世界の平和に寄与することで、アメリカからの支援にお返ししたい」と述べました。盧武鉉大統領はまた「現在も将来にも韓国駐留アメリカ軍の役割は重要だ。韓半島の和平と安全のためには北韓の核開発問題は平和的に解決していくべきで、そのために次の6カ国協議の早期開催で良い成果をおさめることを期待したい」と述べました。盧大統領のこのような発言は、イラクへの追加派兵の決定を前にして「含みのある発言ではないか」という記者たちの質問に、青瓦台は「イラクへの派兵を念頭においての発言とは思わない」と弁明しました。

・盧武鉉大統領は、29日、民主党を離党しましたが、これについて30日の閣議で「自分がどの党にも属さずにいるのが通常国会の運営にプラスになると思う。私は民主党からの離党が急を要する問題とは思わなかったが、民主党が何度も党籍を整理するよう求めてきたため、思ったより早く離党することになった。またハンナラ党も超党派の立場で国政運営するよう要求してきた。ハンナラ党の反応は意外で、マスコミも政府と国会との関係を心配しているが、これらは私に対する一時的な政治攻勢だと思う」と述べました。

・27日に打ち上げられ、軌道に乗ったものの地上との交信ができなかった「科学技術衛星1号」との交信に29日成功しました。韓国科学技術院の人工衛星研究センターは、科学技術衛星1号が韓国の上空を通り過ぎる29日午後11時19分に11回目の交信を試みたところ、5分後の11時24分に交信に成功しました。人工衛星研究センターは、「人工衛星を追跡・監視する北米航空宇宙司令部から受けた軌道情報で、科学技術衛星1号の正確な軌道を特定し、交信に成功した」と説明しており、衛星の状態を点検した後、最初の任務を命令することにしています。科学技術衛星1号は27日午後3時過ぎ、北極海近くのロシア領からロシアのロケットで打ち上げられ、軌道進入に成功しましたが、交信ができずにいました。

・10月、済州島で韓国と北韓のスポーツ選手らによる「民族平和祝典」が行われることになり、その聖火が29日、北韓の白頭山で採火されました。南北共同で構成された民族統一平和体育文化祝典の組織委員会は、29日、白頭山の将軍峰で採火式を行い、大韓体育協会の金ヨンテク会長ら韓国側から30人と北韓のスポーツ関係者ら100人が出席しました。聖火は「民族平和祝典」が始まる前の前夜祭で、済州道のハンラ山で採火された聖火と合わされる予定です。「民族平和祝典」は「民族同士で会いましょう」を大会のスローガンに、10月23日から5日間、済州道で北韓のスポーツ選手や芸術団ら400人と韓国のスポーツ選手らが参加して、サッカー、卓球などのスポーツ競技とブランコ、民族競技のシルム、テクォンド、美術展示会などを行う予定となっています。

・今年1月、中国の山東省 煙台港から船2隻に乗り組んで韓国と日本に向かおうとしていて逮捕された北韓脱出者58人全員が北韓に強制送還されたという報道について、外交通商部と中国で脱出者を支援している宗教団体は、事実ではないと述べました。外交通商部は「中国の公安当局に身柄を拘束された58人のうち、北韓脱出者は19人だけだった」と述べました。また中国などで北韓脱出者の支援を行っている韓国の宗教団体の関係者は「58人のうち1人が韓国入りし、4人がカンボジアで韓国行きを待っているところだ。北韓に送還されたのは19人でそのうち5人が再び北韓から脱出した」と述べています。

・ドイツに住む北韓寄りとされる韓国人学者 宋斗律(ソン・ドゥユル)さん(59)が37年ぶりに韓国に帰国し、国家保安法違反の疑いで国家情報院の取り調べを受けていますが、宋斗律さんは今後は韓国の法律に従うことを誓う文書を提出しました。国家情報院のこれまでの調べでは、宋斗律さんは韓国で朴正熙政権が政権維持のため民主化運動を弾圧し始めた頃の73年にドイツで北韓労働党に入党したことが明らかになりました。しかしここ10年間は労働党との関係も疎遠になり、事実上、労働党から離党したと主張しています。また宋斗律さんは29日「昔の行動が問題になったが、今は北韓労働党の党員ではない。北韓入りした際、北韓当局からもらった費用は工作金ではなく航空運賃だったが、韓国の民主化運動の関係者にはご心配をかけた。これからは韓国の法律を念頭に置いて暮していきたい」と述べ、韓国の法律を守る誓約書を出し、国民に向けて謝罪しました。このため、国家情報院は「政治犯には思想転向する機会を与えており、それが逮捕や裁判などにも反映されている」として不起訴にする構えをみせており、これを受けて検察は起訴猶予にすることを検討している模様です。

・韓国の孔魯明(コン・ロミョン)元外相が、日本の朝日新聞の研究機関「アジアネットワーク」の会長に選ばれました。「アジアネットワーク」はアジアの人と情報交流を目的としている研究機関で、外国人が会長に選ばれたのは初めてで、孔元外相は「アジアネットワーク」発足5周年の記念日となる10月1日に任期2年の会長に就任します。

・男子大学生のうち39%は、選ぶことができるならば軍隊には行きたくないと考えていることが分かりました。ソウルの延世(ヨンセ)大学の大学新聞が男子大学生220人と女性大学生130人を対象にアンケート調査したところによりますと、男子学生の39%は「選択する機会があれば軍隊には行きたくない」と答え、「米軍キャンプでの通訳兵士になりたい」が28%、「軍隊に行く代わりに一定期間民間企業で働く」が10%などで、「一般兵士として軍隊に行く」はわずか8%に過ぎませんでした。一方、女子大学生に「軍隊に志願する用意があるか」と聞いてみたところ「全く考えていない」が49%で最も多く、「あまり考えたことがない」23%でした。

・成人男性の喫煙率が50%台に下がりました。保健福祉部と韓国禁煙運動協議会が全国の成人男女1,520人を対象に調べたところによりますと、成人男性の喫煙率は56.7%と、去年の60.5%に比べて4%ほど下がって始めて50%台になりました。年齢別では20代の喫煙率が66%と去年より5%減り、30代と40代もそれぞれ喫煙率が5%ほど減っています。禁煙の理由は「健康によくないから」が57%で最も高く、禁煙に失敗した原因では「ストレスが多いから」が40%でした。韓国禁煙運動協議会ではまた今年20才以上の喫煙人口は1,026万人で去年に比べて69万人減ったと推定しています。これは2000年の調査の1,300万人に比べると274万人も減っています。

・今年のプロ野球ペナントレースで、水原の現代ユニコーンズが1位となり、コリアン・シリーズへの進出を決めました。現代は29日、光州で行われた起亜との試合を5対1で勝って、残り全部の試合に負けても1位が確定し、4度目のコリアン・シリーズ進出を果たしました。現代はペナントレース途中までは3−4位に止まっていましたが、今シーズン17勝を収めたチョン・ミンテ投手や、ホームランを53本も打ったシム・ジョンス選手らの活躍に支えられてトップに立ちました。現代のキム・ゼバク監督は「投手陣のコンディションが良いので、コリアン・シリーズで必ず勝利を収めたい」と意欲を示しました。現代は10月17日、2位チームと3・4位チームとの対決の勝者との間でコリアン・シリーズを戦い優勝を争います。

・韓国のホームラン王、三星ライオンズの李承Y(イ・スンヨプ)選手のアメリカ・メジャーリーグ進出を担当しているアメリカのスポーツマネージメント社 SFX社のエージェントは、29日、「メジャーリーグの10の球団が李承Y選手に関心を示している」と述べました。エージェントのジョン・キムさんは、29日、三星とLGとの試合が行われたソウルのチャムシル球場で「事前接触がまだ禁じられているためチーム名や具体的な条件は明らかにできない。李承Y選手はこれまでメジャーリーグのスプリング・キャンプに2回ほど参加しているため、球団側も李承Y選手になじみがある」と述べました。

・サッカーのアジアカップの予選で、韓国はネパールに16対0で大勝し、Aマッチ最多ゴール記録を更新しました。コエーリョ監督の率いる韓国代表チームは29日、仁川文鶴ワールドカップ競技場で行われた2004アジアカップ予選E組最終予選で、5つのゴールを決めた朴チンソプ選手とヘッド・トリックを記録したウ・ソンヨン、金ドフン選手の活躍でFIFAランキング164位の弱体ネパールに16対0で大勝しました。これで韓国は歴代のAマッチの最多ゴールと最多ゴール差での勝利記録を同時に更新しました。これまで韓国の最多ゴールによるAマッチの勝利は、94年の広島アジア大会でのやはりネパール戦の11対0でした。これで韓国は予選で無得点の3戦全勝となり、組の1・2位が進出する本戦への出場が決まりました。

・2両連結の連接バスが1日からソウルにお目見えします。この連接バスは交通混雑を緩和させるため、ソウル市が試験的に導入するもので、普通のバスの後ろに連結幌で結ばれた、やや短いバスがつながれた形で、座席数が53と多い上、途中で折れ曲がるため、カーブを曲がりやすい特徴があります。ソウル市はこの連接バス1両をスウェーデンから買い入れて、城北区ソッカン洞と永登浦駅の間を結ぶ48番バスの会社に貸し付け、10月から3カ月間、運用状況をみることになりました。このバスはまた高さが34センチの低床バスで、車いすの昇降装置や車内固定装置もついており、こうした面も観察することにしています。

・韓国外換銀行が公示した30日の為替レート、日本の円100円は、1,035ウォン9銭で、前日に比べて2ウォン32銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,150ウォン30銭で、前日に比べて10銭のウォン安でした。韓国株式市場の30日の総合株価指数は、697.52ポイントと、前日に比べて1.46ポイント上昇しました。

・30日のソウルは晴れ、午後3時の気温は23度3分でした。韓国北東部の江原道の大関嶺(テグァンリョン)では、最低気温が0度8分となり、初霜が観測されました。これは平年に比べて3日、去年に比べて9日早くなっています。10月1日は気圧の谷の影響を受けて中部地方を中心に最大で20ミリの雨となり、その後は本格的な秋空となり冷えてくるでしょう。1日の全国の予想最低気温は11度から16度、日中の最高気温は17度から26度という予報です。

9月29日月曜日

・盧武鉉大統領は29日、大統領の党籍が政治攻勢の原因の一つになっていると判断し、民主党を離党することを決めたと大統領府 青瓦台が発表しました。青瓦台の尹太瀛(ユン・テヨン)スポークスマンによりますと、「盧武鉉大統領は29日の首席・補佐官会議でこのような方針を示し、通常国会が終わるまではどの党にも属さず、大統領として国政課題と国民生活について専念する」と話したということです。

・盧武鉉大統領の民主党からの離党について、民主党の金ヨンファン政策委員長は「政党政治を保障する憲法精神に反し、民意からも離脱したもので、国民と支持者に謝罪しなければならない。盧武鉉大統領は離党した後、統合新党に入党して国民の混乱を防ぎ、来年の総選挙で国民の審判を受けなければならない」と述べました。

・ハンナラ党の崔秉烈(チェ・ビョンリョル)代表は、ソウル外信記者クラブで記者会見し、「国民は統合新党を盧武鉉大統領が作ったものであることを知っている。民主党を離党するからには新党に入党して正々堂々と自分の立場を示し、国民の混乱を防ぐとともに、4党体制の円満な運営のための決定をくだすべきだ」と述べました。

・統合新党の金ヨンチュン広報担当副総務は、「盧武鉉大統領の民主党離党は新しい4党体制のもとで、スムーズな国政運営のために、大統領として仕方のない選択である。韓国の政治改革と国民統合の重要な契機になることを期待する」と述べました。

・アメリカのパウエル国務長官は28日、韓国はイラクへの追加派兵に興味を示していると述べました。これはアメリカのABC放送に出演して述べたもので、パウエル国務長官は「インド、パキスタン、トルコなどは国連決議を見守っている。このうちトルコはイラク派兵を議会に上程する予定だと述べた。そして韓国も派兵に興味を示している」と述べました。パウエル国務長官はまた29日、CNNとのインタビューで「インドのイラクへの派兵は期待できない。しかし他の国々は国連決議の後、派兵するものと楽観している」と述べました。これは先週、韓国の尹永ェ外交通商部長官とパウエル国務長官との外相会談の後に出た発言で、韓国のイラクへの派兵についてのアメリカの見方を示すものとして注目されます。

・韓国の国会 文化観光委員会が10月6日から4日間北韓入りして、国政監査を行う方針を示したことについて、北韓は韓国国会に謝罪を要求してきました。南北閣僚級会談の北韓側の団長をつとめている金リョンソン団長は27日、韓国の丁世鉉(チョン・セヒョン)統一部長官宛てに電話通知文を送ってきて、「韓国国会は我々の主権を侮辱・侵害し、南北関係の基礎を揺るがそうとする措置をただちに撤回し、公式に謝罪すべきだ」と述べたと、北韓の朝鮮中央放送と平壌放送が伝えました。これについて国会 文化観光委員会の「基善(ベ・ギソン)委員長は「誤解が生じて遺憾に思う。文化観光委員会の北韓訪問の目的は柳京 鄭周永体育館の開館式典への出席と統一バスケット大会の参観のためで、この機会を活用して平壌と開城の文化財と観光資源を見てまわるためだ。北韓訪問が実現することを期待する」と述べました。

・盧武鉉大統領は10月7日と8日、インドネシアのバリ島で開かれる第7回ASEAN(東南アジア諸国連合)プラス韓国、日本、中国の首脳会談に出席すると大統領府 青瓦台が28日公式に発表しました。盧武鉉大統領は7日、ASEANプラス韓日中首脳会談で各国の首脳と東アジアの協力について幅広く意見を交わす予定です。盧大統領はまた日本の小泉首相、中国の温家宝首相と3カ国首脳会談を行い、北韓の核開発問題をはじめ、北東アジアでの協力促進に向けた3カ国の共同努力について協議し、会談の後、北韓の核開発問題とFTA=自由貿易協定についての協力について共同声明で発表する予定となっています。盧大統領は翌8日に予定されている韓国とASEAN首脳との会談ではASEAN10カ国の首脳と会談し、ASEAN域内の開発格差を解消するための韓国政府の支援を発表することにしています。

・北韓の核問題をめぐる韓国、アメリカ、日本の3カ国による外務省局長協議が29日から2日間の日程で東京で行われています。協議には、韓国から外交通商部の李秀赫(イ・スヒョク)次官補、アメリカからケリー国務次官補、日本からは藪中三十二(やぶなか・みとじ)外務省アジア大洋州局長が代表として出席し、北韓が核兵器の開発を断念する意志を示した場合に示すロードマップと北韓に対する核関連施設の査察について協議するものとみられます。3カ国が検討しているロードマップは、北韓が核兵器開発を断念する意志を示した場合、北韓に対する不可侵条約と北韓への重油供給を再開することが主な内容となっている模様ですが、北韓の体制保障の場合、北韓はアメリカとの不可侵条約を、アメリカは多国間体制をそれぞれ主張しており、3カ国協議でどの方向で意見が調整されるかが注目されます。また3カ国は北韓が核開発の放棄を表明した場合、IAEA=国際原子力機関の査察だけでは限界があるとみて、北韓を除いた6カ国協議の参加国が査察官を北韓に常駐させることを検討するものとみられます。

・27日、北極海近くのロシア領から打ち上げられた韓国初の天文・宇宙科学実験用衛星「科学技術衛星1号」は、軌道には乗ったものの、地上局との交信ができない状態が続いています。衛星を製作した韓国科学技術院 人工衛星研究センターは、科学技術衛星1号は決まった軌道を回っており、これまでに8回にわたって交信を試みましたが、いずれも失敗しました。人工衛星研究センターでは「先進国で打ち上げた衛星も初めは交信がうまく行かない場合がある。まだ正確な原因が分からないので、交信を続けてみる」と話しています。科学技術衛星1号は27日午後3時過ぎ、北極海近くのロシア領からロシアのロケットで打ち上げられ、35分後に、高度690キロでロケットと切り離して正常な軌道に乗っています。

・今年1月、中国の山東省 煙台港から船2隻に乗り組んで韓国と日本に向かおうとして逮捕された北韓脱出者58人が全員北韓に強制送還されたことが29日分かりました。韓国に住んでいる北韓脱出者の会報の最新号に人権団体のメンバーが今年7月に中国の延辺と瀋陽で中国官吏や北韓脱出者と会って調べた事実として「中国政府は脱出者に対する国際世論もあって、今年6月までに秘密裏に全員を強制送還した」と報道しました。当時、船に乗り組もうとした北韓脱出者は80人程度でそのうち58人が中国の公安当局に身柄を拘束されていました。

・韓国で今年ヒットした映画「殺人の思い出」がスペインで行われた第51回サンセバスチアン国際映画祭で最優秀監督賞と新人監督賞を受賞しました。サンセバスチアン映画祭は世界映画制作者連盟が認めるA級の映画祭で、去年は「家に・・・」が特別賞を受賞したことがありましたが、最優秀監督賞を受賞したのは今回が初めてで、現地では批評家の評価と観客の反応が一致したとして話題となりました。「殺人の思い出」は実際にあってこのほど時効になった連続殺人事件を扱った映画で、韓国で4月末に封切りされ、観客動員数510万人と、「チング」「シュリ」「JSA」に続く4番目の興行成績を収めました。また6月に行われた韓国のアカデミー賞「大鐘賞」では監督賞、主演男優賞など4部門を受賞し、日本、香港、シンガポール、フランス、ドイツなどに総額300万ドルで輸出されました。

・女子プロボクサー2年目の韓国の李インヨン選手(32)が世界チャンピオンの座につきました。国際女子ボクシング協会フライ級2位の李インヨン選手は27日、ソウルでアメリカのカラー・ウィールコックス選手(34)と対戦し、9ラウンドにKO勝ちし、韓国の女子プロボクサーとしては初めて世界チャンピオンになりました。李インヨン選手は第3ラウンドで、相手のすきを狙って猛攻を加えて、主導権を握り、第5ラウンドでは相手選手をコーナーに追い込めて連打して事実上試合の勝負が分かれはじめ、第9ラウンドで強烈なパンチを連発して1分40秒で相手がグロッキーとなったため主審が試合を中断させて、李選手のKO勝ちを宣言しました。李インヨン選手はトラック運転手でしたが、2001年8月にボクシングを始めて、去年6月にプロ入りし、これで8戦全勝うちノックアウト勝ちが4回となりました。

・アメリカで行われているサッカーの女子ワールドカップで、韓国は大会史上初めてのゴールを入れたものの、3敗となり、ベスト8への進出は果たせませんでした。韓国は28日マサッチューセッツ州で行われたB組予選で、世界2位の強豪ノルウェーと対戦し、後半30分に大会史上初のゴールを決めましたが、1対7で破れて、3敗となり、世界の高い壁を実感しました。またA組の北韓は29日、今大会の有力な優勝候補とされているアメリカと対戦して0対3で完敗し、1勝2敗で同じくベスト8への進出は果たせませんでした。またC組の日本もカナダに破れて1勝2敗となり、ベスト8進出に失敗しました。

・アジアカップ・サッカーの予選を行うため、韓国入りしていたネパール国家代表チームの選手3人が28日、宿舎から姿をくらましました。ネパール選手団はアジアカップ予選のため23日選手・役員31人で韓国入りし、仁川市中区のホテルに入り、これまでに2試合に臨んでいずれも敗退していました。大韓サッカー協会では、職員をホテルに配置していましたが、28日朝になって、選手3人がいなくなっていることが分かりました。ネパールチームは、29日の試合には予定通り出場しました。これについて大韓サッカー協会の関係者は「外国選手を犯罪人のように監視するわけにはいかなかった。またネパールの団長は選手たちに十分注意すると約束していた」と話しており、3人が不法滞在して工場などで働く可能性があるとみて、警察に捜査を要請しました。

・韓国北東部の国立公園 雪岳山の紅葉が見頃となりました。雪岳山は9月初めから頂上から紅葉が始まり、27、28日は全山がほぼ見頃となりました。この紅葉を見ようと、28日は曇り空にもかかわらず、1万8,000人あまりが訪れ、ロープウェーで山頂近くまで上がって本格的な秋を楽しみました。今年の雪岳山の紅葉は、夏の長雨で例年ほどではありませんが、紅葉が絶頂期を迎えるのは10月第2週になるものとみられています。

・韓国外換銀行が公示した29日の為替レート、日本の円100円は、1,032ウォン77銭で、先週金曜日に比べて5ウォン87銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,150ウォン50銭で、先週金曜日に比べて90銭のウォン高でした。韓国株式市場の29日の総合株価指数は、696.06ポイントと、先週金曜日に比べて1.34ポイント下落しました。

・29日のソウルは晴れ時々曇り、午後3時の気温は24度8分でした。30日は全国的に晴れ、中部地方は夜から次第に曇りとなるでしょう。30日の全国の予想最低気温は9度から16度、日中の最高気温は22度から26度という予報です。

9月27日土曜日

・韓国初の宇宙科学衛星が27日午後、北極海近くのロシア領から打ち上げられました。打ち上げられた科学衛星1号は、98年10月から開発を始め、総額117億ウォンを投入して韓国が制作したもので、27日午後3時過ぎ、北極海近くのロシアのプレセツク発射場からロシアのロケットで打ち上げられました。この衛星には、韓国では初の宇宙望遠鏡と宇宙物理実験装置、星の精密な感知器などが搭載されており、軌道に乗れば、宇宙観測と宇宙環境の測定、科学実験などの任務を果たすことになります。このうち、韓国科学技術院、韓国天文院、NASA アメリカ航空宇宙局などが共同で製作した遠紫外線分光機は、銀河の地図を作成するとともに、宇宙の生成と進化の究明に役立つものと期待されています。

・北京からKBS特派員の報道です。中国の前の外相の唐家セン(王+旋)外交担当国務委員は、「次の6カ国協議を推進するためアメリカと北韓の双方と接触している」と述べました。唐家セン国務委員は、26日、北京で閉幕した韓日中メディア協力会議に出席し、次の6カ国協議の展望について「道のりは険しくこう着状態を打破するために努力しなければならない。米朝間の深刻な不信感で、北韓の核開発問題が複雑になっているが、北韓もやはり平和的な解決を希望する意志を伝えてきた。最も重要なのは忍耐心であり、実務的な精神と知恵が求められる」と述べました。

・韓国駐在のハンフリーイギリス大使は26日、国会 国防委員会を訪問し、韓国軍のイラクへの追加派兵に向けて国会の協力を要請しました。ハンフリー大使は26日午後、張永達(チャン・ヨンダル)国防委員長を訪問し、「韓国はイラク問題を解決するのに重要な国である。追加派兵を要請したい」と述べました。これについて張永達委員長は「すでにイラクに派兵されている医療・工兵部隊の派遣を延長したり、規模を拡大することを検討したい」と述べたのに対して、ハンフリー大使は戦闘部隊の派兵を要請しました。張委員長はさらに「戦闘部隊が任務を果たすためにも工兵と医療部隊の役割が重要である」と答えたということです。

・北韓の祖国平和統一委員会は26日、韓国の国会 文化観光委員会が来月北韓を訪問して国政監査を行う方針を決めたことについて、認めないと述べて調査を拒否しました。祖国平和統一委員会は「書記局報道」として「我々は査察だの検証だのとごう慢なアメリカの行為に対抗して、我々の尊厳と自主権を守っている。韓国国会の文化観光委員会が北韓に対して監査する権利はない」と不快感を示しました。韓国の国会文化観光委員会の9人の議員は国政監査を行うため、来月6日から3日間、陸路 北韓入りして開城と平壌を訪れ、韓国からの陸路観光の状況などを視察することにしていました。

・金 大中前大統領が当選した1997年の大統領選挙の直前に、当時の与党ハンナラ党の関係者が李会昌候補の当選をはかって北韓当局者に休戦ライン近くで武力行動を起こすよう要請した、いわゆる「銃風事件」の3人の被告に対して、26日、大法院は有罪を確定しました。この事件は、当時の青瓦台行政官のオ・ジョンウン被告、当時 李会昌候補の秘書だったハン・ソンギ被告、チャン・ソクチュン被告の3人が中国の北京で北韓当局者と接触し、休戦ライン近くで北韓軍が武力行動を起こすよう要請したとして、3人は、国家保安法違反で起訴され、一審は実刑判決、二審は執行猶予がついた有罪判決を受けていました。26日行われた大法院の審理で、李ギュホン裁判長は「3人が中国で北韓当局者と接触したことは、国の存立と安全、民主主義の秩序を脅かすことになる」として高等裁判所の判決を支持しました。またこうした事情を知りながら捜査の指示を出さなかったとして同じく起訴されていた、当時の安全企画部長権ヨンヘ被告に対しては「職務放棄にあたるとは思えない」として、一審に続く高等裁判所の無罪判決を支持しました。この「銃風事件」では、北韓軍はこうした要請を受けて、実際に板門店の軍事行動が禁じられている地域にざん壕を掘ってたてこもり、大統領選挙戦の韓国に緊張感を与えました。

・丁世統一部長官は25日の記者会見で、「来月6日、平壌で行われる「柳京(ユギョン) 鄭周永(チョン・ジュヨン)体育館」の開館式典に参加するため、韓国の民間人ら1,000人が陸路、北韓入りする予定だ」と発表しました。これまで南北会談の代表らが京義線沿いの臨時道路を利用して北韓入りしたことはありますが、1,000人規模の民間人が陸路北韓入りするのは初めてのことです。柳京 鄭周永体育館は現代グループの故鄭周永名誉会長が99年から4,700万ドルをかけて平壌市内に建設した体育館で1万2,300人を収容できます。1,000人は来月6日午前ソウルを出発し、休戦ラインで北韓側が提供する車両に乗り移り平壌入りします。

・全羅北道群山(グンサン)市沖合の西海の海底から、昔の高麗青磁622点が引き揚げられました。26日、群山市の沖合で漁をしていた漁船の魚網の中に古い高麗青磁622点が入っていたと群山市に届け出がありました。群山市は、国立全州博物館に保管を依頼しました。現場付近の西海では、去年の4月にも漁船が高麗青磁454点を引き揚げたため、文化財庁が4回にわたって潜水調査をしたところ、さらに3,000点が引き揚げられました。これらの高麗青磁は、12世紀後半のものとみられ、当時高麗青磁を積んで日本や中国に向かっていた船が沈没したものと推定されています。

・日本の東京大学は、総連系の朝鮮高校生や卒業生にも個別の審査の上、日本の高校卒業生と同じ学歴が認められれば、来年の入学試験から受験資格を与えることになりました。日本では最近、東京外国語大学をはじめ、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学などが総連系の卒業生に対して受験資格を認めています。これに先立って、日本の文部科学省は今年3月、アメリカとイギリスの民間評価機関が認めた16のインターナショナル・スクールの卒業生だけに国立大学への受験を認め、国立大学は別途の検定試験を義務づける方針を発表して、民族差別という批判を受け、8月に朝鮮高校の卒業生を含めたすべての外国人学校の卒業生に受験資格を与える方向に変えています。

・外国人に韓国語を教える韓国語教師の能力を検定する韓国語教育能力認証試験が今年も11月8日韓国各地で行われます。この試験は、文化観光部の韓国語世界化財団が行うもので、今度で3回目です。応募資格は、韓国や外国で4年制大学を卒業するか、卒業見込みの人で、国籍は問いませんが、国語学、韓国語教育学、韓国文化関連の筆記試験とフリー・トーキング能力を評価します。詳しいことは韓国語世界化財団のインターネットのホームページ(www.glokorean.org)で紹介しています。

・アメリカのプロ野球ボストン・レッドソックスでリリーフ投手として活躍している金炳賢(キム・ビョンヒョン)投手(24)が3年連続プレーオフに進出することになりました。ボストンは韓国時間で26日、ボルチモア・オリオールズとの試合で14対3で大勝して94勝65敗となり、残りの3試合の勝敗に関係なく、4年ぶりにワイルド・カードでプレーオフに進出することになり、西部地区1位のオークランド・アスレッチクスと来月2日プレーオフ戦を行います。金炳賢投手は、アリゾナで活躍した2001年と2002年連続してプレーオフに進出したのに続いて、今年ボストンに移籍すると、再びプレーオフに進出するというラッキーボーイで、ボストンが85年ぶりの優勝を果たすためのピッチングを発揮することが期待されます。アンダースローの金炳賢投手は今月に入って、12試合連続で失点なしのピッチングで3勝1敗5セーブを記録しており、アメリカのスポーツ週刊誌は注目すべき選手10人中の1人として紹介しています。

・世界各国の多様な音の競演「全州世界ソリ・フェスティバル」が全羅南道全州市で27日から始まりました。今年で3回目となる「全州世界ソリ・フェスティバル」は、「音(ソリ)、道、出会い」をテーマに内外の206の芸術チームが参加し、330回の公演を来月5日まで披露します。韓国では、1人で歌を交えてストーリーを展開する伝統芸術のパンソリの名匠や4つの打楽器で構成された四物ノリチームなどが参加し、韓国・日本、中国の伝統管弦楽器によるたオーケストラ・アジアやソプラノ歌手も参加します。

・親孝行文化祭が27日から京畿道水原市で始まりました。水原市は朝鮮王朝時代の22代目の王 チョンジョ王が、亡くなった父親の陵を水原に作って、たびたび墓参りをしたことから、親孝行を広めようと親孝行都市を宣言しています。今年の祭りのテーマは、「世代間の理解」、親孝行についてのアニメーションや展示、音楽祭などが来月5日まで無料で行われます。

・27日は土曜日のため為替の取り引きはありません。26日の日本の円100円は、1026ウォン90銭で、アメリカドル1ドルは1,11ウォン10銭でした韓国株式市場も土曜日で取り引きはありません。26日の総合株価指数は、697.40ポイントでした。

・27日のソウルは晴れ、午後3時の気温は25度6分でした。28日は高気圧の影響を受けて、全国的に曇り時々晴れとなるでしょう。28日の全国の予想最低気温は12度から17度、日中の最高気温は23度から27度という予報です。

9月26日金曜日

・ニューヨークを訪れている尹永ェ(ユン・ヨングァン)外交通商部長官は、26日、アメリカのパウエル国務長官と会談し、イラクへの派兵問題や北韓の核問題について意見を交わしました。パウエル国務長官は、この席で、韓国の戦闘部隊のイラクへの派兵を重ねて求めました。これに対して尹長官は、「検討しているが、まだ何も決まっていない。国連安保理での決議が追加派兵に影響を及ぼすことはないだろう」と述べたということです。また北韓の核問題について尹長官は、「次の6カ国協議で成果をあげるには、参加各国が柔軟な姿勢をみせることが重要だ。北韓が、1回目の協議のあと、事態を悪化させる措置をとっていないのは肯定的なシグナルだと思う」と述べました。これに対して、パウエル国務長官は、「最近行われたアメリカと中国の外相会談で、6カ国協議の再開のために共同で努力することを約束した。北韓が核兵器を放棄する姿勢を示すことがあらゆる論議のスタートになる」と強調しました。

・尹永ェ外交通商部長官は、韓国時間で26日未明、ニューヨークの国連総会で基調演説し、北韓が核開発を放棄すれば、北韓に対する経済協力措置をとる。イラクで活動している国連や国際救援要員の安全のために国際社会が必要な措置をとるべきだと述べました。尹長官は、この中で、「6カ国協議の今後の課題は、対話のムードを維持し、合意した原則をどのように具体化させるかである。意見の差を縮め、困難を克服するには、協力の精神が必要だ。事態を悪化させる行動は控えなければならない」と強調しました。そして尹長官は「6カ国協議の成功は、北韓の核問題を解決するのにとどまらず、韓半島に恒久的な平和を定着させるプロセスにつながらなければならない。南北韓の間でも経済的な相互依存関係が政治的なかっとうを解消できると思う」と述べました。尹長官はまた、イラク問題について、「イラクの政治的変化が真の意味をもつためには、イラク国民が、幅広い支持を受ける民主政府のもとで、社会、経済上の利益を受けなければならない。このため韓国は、イラクの復興に参加している」と語りました。

・政府は、イラクへの派兵問題について、26日、統一・外交・安保長官会議を開き、国内外の動きや現地の情勢を点検し、韓国の安全保障に及ぼす影響など、総合的な検討を始めることになりました。会議では、イラクへの派兵の決定を出す前に、まず、韓半島の平和と安定に対する楽観的な展望と確信が、得られなければならないという点で認識が一致しました。またイラクの治安や平和維持だけでなく、経済社会の再建と発展に寄与できる確固とした計画を立てることが必要だという点でも一致しました。

・尹聖植監査院長の任命同意案が、国会で否決されました。国会は26日の本会議で、尹聖植監査院長の任命同意案について無記名投票による表決を行った結果、反対136、賛成87、棄権3、無効3の反対多数で否決しました。尹聖植氏は、高麗大学行政学部教授で、今年50歳、盧武鉉大統領によって8月26日、監査院長に内定していました。尹教授は、盧武鉉大統領が大統領候補の時からの政策ブレーンで大統領引き継ぎ委員会の委員としても活躍していました。国会では、24日の聴聞会で監査院長としての資質に疑問の声が高くなり、ハンナラ党と民主党から反対票が出ました。監査院長の任命同意案が国会で否決されたのは、1963年に監査院が発足して以来初めてで、盧武鉉大統領は近く、新しい監査院長候補を内定し、国会に再提案するものとみられています。

・2000年の南北首脳会談の前後に現代グループが北韓に送った巨額の秘密資金送金事件で、ソウル地方裁判所は、26日、南北交流協力法違反などの罪に問われた元大統領特別補佐役の林東源(イム・ドンウォン)被告ら関係者6人全員に執行猶予つきの有罪判決を言い渡しました。判決は、元大統領特別補佐役の林東源(イム・ドンウォン)被告に対して懲役1年6カ月、執行猶予3年、元大統領経済担当首席秘書官の李起浩(イ・ギホ)被告に、懲役3年、執行猶予4年、現代峨山社長の金潤圭(キム・ユンギュ)被告に、懲役1年、執行猶予2年を、それぞれ言い渡しました。しかし、先月、会社のビルから飛び降り自殺した現代峨山会長の鄭夢憲(チョン・モンホン)被告に対する公訴は棄却され、当時、文化観光部長官をしていた青瓦台前秘書室長、朴智元被告に対しては、現代グループから秘密資金150億ウォンを受け取った罪で追加起訴されていることから、改めて判決を出すことになりました。判決理由の中で、ソウル地方裁判所の金サンキュン裁判長は、「南北首脳会談は、大統領の統治行為であるが、この過程で行われた北韓への送金は、司法の審査対象であり、 処罰は免れない。しかし南北首脳会談が、民族の和解や軍事的緊張緩和など計り知れない変化をもたらしたうえに、被告全員が首脳会談の実現に歴史的な認識を持っていた点を考慮して執行猶予とする」としています。

・盧武鉉大統領は、事実ではない不動産投棄の疑惑をばらまかれたとして、名誉棄損の疑いで野党ハンナラ党の金ムンス議員と、朝鮮日報など4つの新聞社を相手取って損害賠償請求訴訟を起こしていましたが、26日、訴訟手続きを中止する申請をソウル地方裁判所に提出しました。これについて青瓦台の尹テヨンスポークスマンは、「盧武鉉大統領は、正当な権利の救済のため訴訟を提起したが、大統領という身分であるため政治的論争になりかねないとする判断から、任期中は訴訟を中断することにした」と話しています。

・国会の文化観光委員会は、来月6日から3日間、北韓の平壌と開城を訪れ、国政監査の一つとして陸路観光の状況などを視察することになりました。国会文化観光委員会の与野党国会議員9人は、来月6日、鉄道の「京義線」わきの臨時道路を通って北韓入りし、3日間にわたって開城と平壌の文化財保存状態や、陸路観光の推進状況などをみるとともに、現代グループが平壌に建設して寄付した故鄭周永名誉会長記念体育館の開館式に出席することにしています。国会の常任委員が、国政監査の期間中に北韓を訪問するのは初めてで、今年夏にKBSが平壌で北韓住民を対象に行ったKBSのど自慢大会の際、野党ハンナラ党の文化観光委員の北韓訪問を拒否していた北韓も、今回は訪問を認めるとしています。しかし、文化観光委員会は、北韓の立場を考慮して公式的には、観光と視察の形式をとることにしています。

・都市銀行の1年満期の定期預金の金利が0.9ポイント引き下げられ、年4%強になりました。これは、銀行同士の金利であるコール金利の引き下げ幅0.5%を大きく上回るものです。「新韓銀行」は、今年に入って1年満期の定期預金の金利を5回にわたって引き下げた結果、今年初めは年4.9%だった金利は、9月には4%と、0.9%低くなりました。また朝興銀行も5%から4.1%に、第一銀行も5.1%から4.2%にそれぞれ0.9ポイント金利を引き下げています。

・「韓国観光の日」の記念式典が26日、李滄東(イ・チャンドン)文化観光部長官や韓国駐在の高野日本大使ら700人が出席してソウルのホテルで行われ、 韓国への修学旅行を定期的に行ってきた日本の高校の校長先生2人が、表彰されました。この式典は、韓国観光協会中央会と、韓国観光公社が開いたもので、31年間、毎年、韓国に修学旅行に来ている福岡市の九州産業大学付属高校の中村正人理事長に銅塔産業勲章が、またこうじょう学園高校の清水英樹校長には産業褒章が贈られました。李滄東(イ・チャンドン)文化観光部長官は、この席で「観光産業は、文化の世紀をリードする国の戦略産業で、21世紀の基幹産業です。参加の政府は、観光インフラを構築するとともに、観光振興のための法的制度的改善に努力し、観光文化の生命力を高めるのに拍車をかける計画です」とあいさつしました。

・ソウル地方検察庁は、全ドゥファン元大統領に対する追徴金を徴収するためソウル西大門区にある100平方メートルあまりの自宅別棟と、家財道具など6億ウォンの財産を差し押え裁判所に競売の申請を出していましたが、それに加えて、検察側の要請で提出した財産目録に載っている家財道具が来月2日、競売にかけられることになりました。ソウル地方検察庁によりますと、財産目録に記載された西洋画や陶磁器、ゴルフクラブ、ピアノ、家具など金になるすべての動産を押収し、その全部を競売にかけるということで、鑑定価格は、1790万ウォンです。全ドゥファン元大統領は、政権を握っていた時、大企業などから不法に献金を受けた2005億ウォンを追徴金として国に返還することを命じる判決を受けましたが、これまでに徴収できたのは、銀行預金など314億ウォンにとどまっているため生活に必要なものを除いた高級な家財道具までさらに競売されるものです。

・韓国で初めて電気で走るオート三輪が開発されました。建設交通部によりますと、ゴルフ場のカートなど特殊装備車専門メーカーの「ハンソンエコネット」が、電気モーター駆動のオート三輪「トロイカ」の開発に成功し、自動車管理法による製作者登録の手続きを済ませて、来月から量産体制に入ることになりました。このオート三輪は、前輪が2つ、後輪が1つの逆三輪方式、長さ1メートル80センチ、幅72センチで、一人乗りで最高時速50キロ、一回の充電で60キロ走ることができます。一カ月の電気代は、1万ウォンから1万5000ウォンと、燃料費が安い上、排気ガスや騒音を出しません。価格は、275万ウォンで店の配達用などに使われるものとみられています。

・韓国の小中高校の校長級教師の賃金が、相対的な購買力からみた場合、OECD=経済協力開発機構の加盟国の中で最も高いことが分かりました。OECDがまとめた報告書によりますと、2001年の韓国の小中高校の校長級教師の賃金をドルで換算した場合、平均年俸は6万8000ドルと、OECD加盟国のうち1位で、韓国の平均賃金の2.6倍にあたるということです。

・KBSのTVアニメーション「バストフ・レモン」が来月4日から日本のテレビ東京で6カ月間、毎週土曜日の朝7時半から30分間放送されることになりました。このアニメは、KBSと、「ドンウアニメーション」制作会社が共同で制作したSFスリラーの26回シリーズで、ネットワークの中でさまようひとりの少女の魂のミステリーを解決していく青少年の活躍を描いたものです。韓国では2001年に放送されて話題を集めました。

・韓国外換銀行が公示した26日午後3時の為替レート、日本の円100円は1026ウォン90銭で、前日に比べて 1ウォン92銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1151ウォン10銭で、前日より30銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、国際石油価格の上昇と、アメリカ証券市場の急落で、前日より、16.12ポイント急落し697.40ポイントでひけました。総合株価指数が600ポイント台を割り込んだのは、7月23日以来2カ月ぶりです。

・26日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、25度 5分でした。27日は、全国的に晴れの空模様となるでしょう。27日の全国の朝の予想最低気温は、12度から18度、日中の最高気温は24度から27度の予想です。

9月25日木曜日

・韓国のプロ野球、ホームラン王の三星ライオンズの李スンヨプ選手が25日夜、韓国プロ野球史上初めてのシーズン55本目のホームランを放ち、最多ホームラン記録を達成しました。李スンヨプ選手(26)は25日、光州球場で行われた起亜タイガーズとの試合、6回表にツーランホームランを放ち、今シーズン55本目となって、99年に自ら作った韓国最多ホームラン記録の54本を破り、日本の王貞治選手ら3人が持っているアジア記録55本と並びました。李スンヨプ選手は、今シーズン125試合に出場して、1試合ホームランを0.44本打ったことになります。今シーズンは、あと6試合あるところから、アジア新記録を達成することが期待されます。

・アメリカのイラクへの追加の派兵要請について、盧武鉉大統領は24日、韓半島の安全保障が不確実な状況の中で、韓国軍を海外に派兵するのは、国民も納得しにくいだろう。派兵を決めるのに、韓半島の安定について、予測可能な何かが必要だ」と述べ、北韓の核問題に望むアメリカの姿勢など、6カ国協議の展望や内容と連携してイラクへの派兵に対応していく考えを示唆しました。盧武鉉大統領は24日、釜山・蔚山・慶尚南道のマスコミ関係者を青瓦台に招いて、このように述べるとともに、国連決議案の採択が重要だと強調し、国益と実利、そしてアラブの考え方などを考慮して、慎重に決めていく考えを明らかにしました。

・一方、国連総会に出席するため、ニューヨークを訪れている尹永ェ外交通商部長官は24日、韓国のマスコミ関係者に対し、派兵に伴う費用とそれに相応する利益、大義名分、国民世論、そして国際情勢を総合的に見極めてから決めるべきだが、中でも、最優先に考えることは国益だ」と述べました。尹長官はしかし、どの方向で結論が出ても、それに反対する意見を持っている国民に妥当性を説明できるようにしなければならないと述べました。また決定の時期については、遅くても年末までには決める方針だと述べました。

・アメリカは、韓国軍5000人程度の兵力をイラクへ派遣することを希望していることが明らかになりました。アメリカ国防総省のローリス副次官補が23日、ワシントンで開かれた韓米財界会議に出席した際、韓国の記者団に対し、「韓国軍の派兵規模は5000人程度が適切だと思う。韓米定例安保協議が開かれる来月24日までに、韓国政府は結論を出して欲しい」と述べました。

・盧武鉉大統領と秘書室長が大きな被害を出した台風14号が韓国に上陸して公務員に招集がかかっていた12日の夜、ソウルで韓国の伝統音楽劇を鑑賞していたことが国政監査で指摘され、議論を呼んでいますが、盧大統領は24日、「国民に申し訳ない」と述べたことが明らかになりました。大統領官邸の青瓦台によりますと、盧大統領は24日午前、このような意を青瓦台関係者に述べたということで、「大統領が文化行事に関心を示すことで、文化競争力も高めることができるというマスコミの提案で行われた。台風が上陸した当日、取り消しも検討したが、そうした場合、主催側に失望感を与えることが負担になった」と説明しています。青瓦台はしかし、 伝統音楽劇を見たからとして、台風関連の報告を受けないなど、業務を怠り、問題が生じたことは一切ないとしています。

・北韓がイギリス駐在の初代大使として李勇虎大使を任命し、今月5日に赴任したことが分かりました。北韓とイギリスは2000年12月に国交を樹立し、去年11月、イギリスのデビッドスリン大使が平壌に赴任しましたが、北韓はこれまでイギリスには代理大使を置いていました。最近、北韓の核問題をめぐる国際的な関心が高まっている中で、北韓はイギリスとの外交関係を格上げし、関係改善を図っているものとみられます。李大使は24日、イギリス外務省を訪れ、ラムメル次官と意見交換を行ったということです。

・先週20日から北韓の金剛山で行われていた8回目の南北離散家族の再会が25日、6日間の日程を終えました。今回の離散家族の再会は、20日から22日まで、北韓の家族100人に会うため、韓国の肉親453人が陸路、金剛山に向かい、50年ぶりの再会を果たしました。続いて23日から25日までは、韓国の離散家族143人が、やはり陸路、金剛山に向かい、北韓の肉親240人あまりと再会しました。

・政府の来年予算案がまとまりましたが、教育予算が初めて、GDP=国内総生産の5%を超えることになりました。来年の教育予算は今年より6%多い、26兆3,904億ウォンで、GDP=国内総生産の5%を初めて超えることになりました。このうち、中学校の義務教育に8,342億ウォンで、これまで中学2年生までだった義務教育の対象が3年生まで拡大されることになりました。また地方大学を振興させるためのプロジェクトや身体障害者の子どもなど疎外階層への教育支援、低所得者層の満5才以下の幼児に対する教育補助などが新たに盛り込まれています。

・韓国人の死亡原因は、ガンが25%で1位、また自殺による死亡がこの10年間に2倍に増えていることが分かりました。統計庁が25日発表したところによりますと、去年1年間に死亡した韓国人は24万7,000人で、このうちの25%の6万3,000人がガンでした。ガンが死亡原因の1位となったのは2000年からで、次いで脳血管障害、心臓血管障害となっています。一方、この10年間に、死亡原因として一番増えたのは、「自殺」で、10年前の92年は死亡原因の10位でしたが、去年は7位となり、その数も2倍近く増えました。しかし、交通事故や高血圧による死亡は、10年前と比べ、大きく減ったことが分かりました。

・1年間の収入が5億ウォン以上の高所得者と1000万ウォン以下の低所得者の数が同時に増えていて、貧富の格差が強まっていることが分かりました。国税庁がおととし2001年の総合所得税の申告内容を分析した結果、年間所得が5億ウォン以上と申告した納税者は2,511人で、前の年より31.5%増えました。一方、年間所得が1000万ウォン以下と申告した低所得者は、108万7,200人あまりで、前の年より12.1%増えており、貧富の格差が年々強まっていることを示しています。

・この夏の長雨や台風の影響で、白菜や大根の生育が悪く、冬用のキムチを一斉に漬け込む12月のキムジャンシーズンには値段が高騰するのではないかと心配されています。農村振興庁が全国の秋の大根と白菜の主な産地を対象に調べたところ、大根と白菜の作付面積は、去年より減っているいるのに加えて、土の中の大根の長さや葉の数も少ないなど、生育がよくないことが分かりました。このためキムジャンシーズンには、品不足で値上がりが予想されるため、中国からの輸入などの対策も検討されています。

・キムチの美味しさを長く保つ環境条件には、漬けたあと、摂氏10度の低温で熟成させたうえ、さらに低い温度で20時間冷却すればいいことが分かりました。これは韓国食品開発研究院のキムチ研究団が、キムチ冷蔵庫メーカーのウィニア・マンドと1年間共同研究した結果、分かったものです。それによりますと、キムチは漬けた直後の8日間の熟成環境と時間、そして管理がその後の120日間のキムチの美味しさを決める条件となることが分かりました。このため、8日程度摂氏10度の低い温度で熟成させた後、さらに温度を凍らない程度に急速に下げて20時間おき、その後、冷蔵庫で保管すると、キムチの酸味と野菜の新鮮さもともに保たれて、うまさが続くということです。

・FIFA=国際サッカー連盟が毎月発表している世界ランキングで、韓国は9月は8月より10ランク下がって39位になりました。FIFAが25日発表した9月の世界ランキングによりますと、韓国はランキングポイント610点で、先月の29位から10ランクも下がって39位となり、去年のサッカー・ワールドカップ大会以来、最下位の水準に落ち込みました。韓国は去年、ワールドカップ直後の7月に22位にランクインしてから、今年3月には19位まで上がるなど、好調をみせましたが、6月からは、Aマッチの成績がよくなかった上、ヨーロッパや南米各国がユーロ2004の予選やワールドカップ南米予選などによるAマッチが多かったことによるものと分析されています。9月のランキングの1位はブラジルで、日本は8月より1ランク下がったものの、24位で、アジア1位の座を守っています。

・アメリカで行われている女子のサッカー・ワールドカップ大会で、B組の韓国は25日、フランスと対戦し、1対0で敗れました。これで韓国は2敗となり、念願のベスト8進出への道はさらに難しくなりました。

・韓国外換銀行が公示した25日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1028ウォン82銭で、前日に比べて、1ウォン72銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1151ウォン40銭で、前日に比べて、8銭のウォン高でした。韓国株式市場の12日の総合株価指数は、713.52ポイントと、前日に比べて、11.18ポイント下落しました。

・25日のソウルは晴れ、午後3時の気温は25度2分でした。26日も、全国的におおむね晴れるでしょう。26日の予想最低気温は、11度から18度、日中の最高気温は24度から28度という予報です。

9月24日水曜日

・国連総会に出席するためニューヨークを訪れている尹永ェ(ユン・ヨングァン)外交通商部長官は、現地時間で23日、国連本部で、日本の川口外相、ロシアのイワノフ外相と個別に会談し、北韓の核問題をめぐる6カ国協議を早期に再開することや、イラク復興問題などについて協議しました。このうち、川口外相との会談で、尹長官は、今月初めのアメリカ訪問について説明し、2回目の6カ国協議の早期開催のため日本の積極的な協力を求めました。尹長官は、また、川口外相の再任を祝うとともに、日本が台風14号の救援物資を韓国に送ってくれたことに感謝の意を伝えました。これに対して川口外相は、「6カ国協議の後、日本は、北韓に対して日朝2国間協議の再開を求めているが、北韓側から返事がない」と説明し、イラクへの支援については、「イラクに派遣した現地調査団の調査結果をもとに派兵の時期を決め、イラク復興のための財政支援を行う方針だ」と述べました。続いてロシアのイワノフ外相との会談で、尹長官は、北韓の核問題解決に向けたロシアの役割の重要性を強調し、イワノフ外相は、6カ国協議を通じた北韓の核問題の完全解決が重要だと述べたということです。また両長官は、盧武鉉大統領のロシア訪問をできるだけ早い時期に行う方向で調整を進めることで一致しました。一方、韓国、日本、アメリカ、中国、ロシアの5カ国外相がニューヨークで、現地時間の24日にも北韓問題をめぐる外相会談を開く方向で調整していることが明らかになりました。

・盧武鉉大統領は、24日、民主平和統一諮問会議で演説し、「北韓自らが核開発を放棄することが最善の道だ。われわれは、核問題が解決すれば、北韓の改革・開放が成功するよう国際社会の積極的な協力を導き出す計画だ」と語りました。盧武鉉大統領は、「南北の交流協力は、より一層拡大されなければならない。 数々の困難の中でも南北当局間レベルの対話は継続しており、南北経済協力の制度化に向けた努力は続けられている」と述べました。続いて、丁世鉉(チョン・セヒョン)統一部長官は、現代峨山と韓国土地公社が北韓に建設している開城工業団地を国際的な競争力を備えたものにするため工業団地内部の上下水道施設や廃棄物処理場など基盤設備の構築に韓国の工業団地に相当する支援を行う必要があると強調し、政府レベルで検討を進めていると述べました。

・韓国は、イラクへの派兵をアメリカから求められていることから、イラクの治安状態などをより詳しく把握するため、国防部のカンデヨン政策企画次長を団長とする12人が、24日、現地に向けて出発しました。調査団は、来月3日までの10日間、現地の連合合同司令部や韓国の工兵部隊と医療部隊などを訪問して、現地の情勢と治安状態を調べ、調査結果を国家安全保障会議に報告する計画です。カンデヨン団長は、出発前に空港で記者団に対し、「アメリカが管理している地域と、そうでない地域を見て回る予定だ。ポーランド師団も訪問し、半日以上ブリーフィングを受けることになっている。現地での移動手段は、アメリカ軍用機を利用する。日本も現地調査団をイラクに派遣しており、韓国もさらに追加の調査団の派遣が必要となるだろう」と述べました。

・アメリカとイギリスが、韓国に対して、イラクに戦闘兵を派遣するよう要請している問題で、韓国人の多くは派兵に強く反対していますが、国連で決議が成立した場合は、派兵に賛成するという意見がやや多いことが分かりました。KBSが世論調査会社に依頼して全国20歳以上の男女1000人を対象に調査したところによりますと、戦闘兵をイラクに派遣することについては、「反対」が60.5%と、「賛成」39.3%を大きく上回りました。反対の理由としては、「イラク攻撃は名分がなかった」と、「韓国軍兵士が命を落とす危険性」を心配する声が最も多く、賛成と答えた人は、「アメリカとの同盟関係を考慮すべきだ」が多くを占めました。しかし国連で多国籍軍の派遣が決議された場合は、「賛成だ」という意見が51.3%と、「反対」46.7%よりやや多い結果となりました。また賛成反対に関係なく、「戦闘兵を派遣することが国益につながると思うか」という質問については、「役に立つ」という意見が64%と、「役に立たない」の2倍近くに達し、イラクへの派兵をめぐる韓国人の複雑な心境がうかがえる結果となりました。

・盧武鉉大統領に近い民主党の新主流派議員37人と、ハンナラ党からの離党議員5人でスタートさせた国会内の新党「統合新党」は、24日、運営委員会を開いた結果、来月31日に党創立準備委員会を発足させるとともに、 12月7日に党の発足大会を開くことを決めました。統合新党は、これに先立って来月1日には、ヨイド公園の前にある韓火ビルの一部を借りて党本部とし、統合新党の仮の看板を掲げることにしました。統合新党は、国政監査が終わったあとの来月末に10万人規模の発起人大会を開き、12月7日に正式に党を発足させる計画です。

・95年の地方選挙と96年の総選挙の際、今の国家情報院、当時の安全企画部の予算1,200億ウォン近くを与党の選挙資金に使った罪で23日、ソウル地方裁判所で実刑判決を受けた当時の与党 新韓国党の事務総長をしていたハンナラ党の姜三載(ガン・サムゼ)議員は24日、国会議員職を辞任し、政界から引退する方針を明らかにしました。姜三載議員は、慶尚南道馬山市選出で、懲役4年、追徴金731億ウォンの判決を言い渡されていました。

・北京の韓国領事部に、北韓を脱出した住民200人が常時、収容され、事実上の「難民収容所」となっている実態が、元北韓脱出者の証言で明らかになったと、日本の産経新聞が24日報道しました。

・韓国では、少女が親など法定代理人の同意を得て結婚できる最低年齢を満16歳としていますが、これを満18歳に引き上げる民法の改正作業が進められています。

・法務部は、23日、海外への移住者に韓国国民と同様の法的地位を与える「在外同胞法」について、対象を広げる改正案を国会に提出する方針を明らかにしました。政府がまとめた「在外同胞法」の改正案は、1948年の韓国政府樹立以後、海外に移住した人を「在外同胞」と規定していたこれまでの「在外同胞法」から、一歩進んで、48年以前に海外に移住した人を対象に含めるというものです。ただし、中国にいる朝鮮族については、2001年に議員立法の改正案が国会に上程されたことで中国政府の強い反発を買ったことから、法務部がまとめた「在外同胞法」には、朝鮮族を対象外としています。

・盧武鉉大統領は、23日、最近アメリカ東部が大型のハリケーンで被害を受けたことについて、ブッシュ大統領宛てにお見舞いの電報を送りました。

・来月、アメリカから生きたままの牛850頭が、船で輸入されることになりました。農林部によりますと、アメリカ産の生きた牛850頭は、来月船便で、釜山港と、仁川港から初めて韓国に入ってきます。

・今年8月に大邱で行われた世界の大学生たちのスポーツの祭典「大邱ユニバーシアード大会」の収益金が400億ウォン台にのぼったことが分かりました。

・韓国の名門私立大学の高麗大学と、延世大学が、毎年秋に行っているスポーツの祭典、「延高戦」を、今年は、高麗大学と姉妹提携を結んでいる早稲田大学の応援団が見に来ることになりました。

・韓国外換銀行が公示した24日午後3時の為替レート、日本の円100円が1027ウォン10銭で、前日に比べて 29銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1152ウォン20銭で、前日より50銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、724.70ポイントと、前日より、5.86ポイント上昇しました。

・24日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、22度 6分でした。25日は、中部地方は晴れますが、その他の地域では、曇り一時雨の予報となっています。25日の全国の朝の予想最低気温は、11度から17度、日中の最高気温は22度から26度の予想です。

9月23日火曜日

・政府の来年予算案は今年に続いて赤字国債を発行せずに、今年より2.1%多い117兆5,000億ウォンとすることになりました。政府は23日の閣議で来年度予算案をこのように決め、来月2日までに国会に提出することになりました。それによりますと、政府は98年に9兆7,000億ウォンの赤字国債を発行したのを手始めに毎年赤字国債を発行していました。しかし来年度は歳出を減らして今年に続いて赤字国債を発行しないことになり、予算の伸び率も2.1%と、1948年の政府樹立以来最も低い水準となっています。歳出は、教育が26兆3,900億ウォンと最も多く、増額幅では、社会福祉が9.2%増えて最も大きくなっています。一方、社会間接施設への投資は6%、産業・中小企業への支援は11%それぞれ減りました。また国の税金を人口で割った国民1人あたりの税負担額は318万4,000ウォンとなりました。

・金振杓(キム・チンピョ)経済担当副総理は、23日、「最近のウォン安で為替変動による投機が行われているとすれば、厳重に警告したい」と述べました。金振杓副総理はIMF総会に出席するため、アラブ首長国連邦のドバイを訪れており、23日、記者団に対し、「最近のウォン安は市場の実勢を表していない。為替の変動につけこんで投機をはかる向きがあれば、厳重に警告する。政府が為替市場に介入することについて、アメリカなどは控えるべきだとしているが、韓国は独自の判断で行う」と、このように語りました。

・国連総会に出席するためニューヨークを訪問している尹永ェ外交通商部長官は現地時間で22日、国連本部でイギリスのストロー外相と会談し、北韓の核開発問題の平和的な解決に向けたイギリスの協力を要請しました。安保理議長をつとめているイギリスのストロー外相は「アメリカが進めているイラクへの決議案を順調に採択すれば、イラクの早期安定にプラスになると思う」と述べて、韓国のイラクへの派兵を要請しました。

・北韓の核開発阻止に向けた2回目の6カ国協議について、北韓はアメリカの前向き姿勢がみられれば、2回目の6カ国協議に応じる用意があると、中国に伝えた模様です。ソウルの外交消息筋は「北韓は8月に北京で行われた1回目の6カ国協議で示した提案について、アメリカが具体的で前向きな姿勢を見せれば、次回の協議に応じる意向を中国側に示した。中国は北韓が次回の6カ国協議を受け入れる意思表明と受け止め、米朝間の仲裁に乗り出した」と述べました。北韓は次の6カ国協議を11月初めに北京で開くことに原則的に同意する意向をすでにロシア政府に伝えています。

・韓国はIAEA=国際原子力機関の新しい理事国に選ばれました。外交通商部によりますと、先週末に閉幕した第47回IAEAの総会で、韓国は任期2年の理事国に選出されて、23日から理事国としての活動を開始し、ウィーン駐在のチョー・チャンボム韓国大使がIAEAの各種の会議と決定に参加を始めました。IAEAの理事会は11カ国で構成され、世界の原子力発電の状況を点検するなどの活動を行っています。

・韓国と日本は、FTA=自由貿易協定を結ぶための政府間交渉を始めることで、最終調整に入りました。韓国と日本はFTAについて、産官学の共同研究会を設立して検討してきましたが、近くこの検討結果がまとまる見込みです。これを受けて両国政府は、10月20日、21日、タイで開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議で、政府間交渉の開始に合意することになる模様で、今、交渉の開始時期などについて調整を進めています。

・95年の地方選挙と96年の総選挙の際、今の国家情報院、当時の安全企画部の予算1,200億ウォン近くを与党の選挙資金に使ったとして起訴された当時の安全企画部 次長と与党 新韓国党の事務総長に対して実刑判決が下されました。この事件は、当時与党の新韓国党の事務総長をしていたハンナラ党の姜三載(ガン・サムゼ)議員が、95年の地方選挙と96年の総選挙を前に、当時安全企画部次長をしていた金キソプ被告と共謀して、安全企画部の予算1,197億ウォンを選挙資金に使ったものです。23日、ソウル地方裁判所で開かれた判決公判で、李デギョン裁判長は「被告たちは安全企画部の予算を厳正に執行し監視する義務に反し、選挙運動として横領した事実が認められる」として、姜三載議員に懲役4年、追徴金731億ウォン、金キソプ被告に懲役5年、追徴金125億ウォンを言い渡しました。そして金キソプ被告はその場で収監しましたが、姜議員は、国会開会中のため、拘束しませんでした。これについて姜議員は「安全企画部の予算を流用したことも、金被告と共謀したこともない」として、控訴する構えを見せています。

・盧武鉉大統領と秘書室長が台風14号が韓国に上陸して大きな被害が発生した12日夜、ソウル市内でミュージカルを見ていたことが22日の国会の国政監査で明らかになりました。盧武鉉大統領がミュージカルをみていた時間は、台風14号が史上最高の強風とともに慶尚南道に上陸した時で、その数時間前から公務員は非常勤務体制に入っていました。国政監査で自民連のチョン・ウテク議員は、行政自治部に対する監査で質問し、これについて答弁に出た青瓦台の尹太瀛(ユン・テヨン)報道官は「盧武鉉大統領と 文喜相秘書室長が家族ぐるみで韓国ミュージカル「インダン水サラン歌」を見て外食した。秋夕連休の日程として組まれていたものだったので、取り消すことができなかった」と述べました。台風で大きな被害が出たことが分かった13日には 金振杓(キム・チンピョ)経済担当副総理が済州道でゴルフをしていたことが分かって批判を集めていました。

・三星電子が日本の東芝とCD−ROMなどの光ディスク駆動装置の製造で合弁会社を設立することで基本合意しました。両者はまず事業を統合する合弁会社を日本に設け、出資比率は三星電子が49%、東芝が51%とし、パソコンなどのコンピューター向けのCD−ROMやDVD−ROMなどの駆動装置の商品企画、製品開発、資材調達などを手がけることにしています。この合弁会社は、光ディスク駆動装置で、世界市場の20%以上のシェアを確保し、業界1位を目指していくことにしています。三星電子はまたソニーとTFT−LCD 薄型テレビ画面に使う薄膜液晶パネルで合弁会社設立を推進しています。三星電子は、この薄膜液晶パネルで1位でしたが、99年に設立されたLG電子とフィリップスとの合弁会社に1位を奪われたため、ソニーとの提携で1位を取り戻そうとしており、最終結論は今月中にも出す見通しです。

・8回目の離散家族の再会で韓国側が求めた北韓の肉親との再会が23日から北韓の金剛山で始まり、韓国の離散家族100人とつきそいの43人がバス20台に乗り込んで陸路 北韓入りし、北韓の肉親260人あまりと50年ぶりの再会を果たしました。このうち、6・25韓国戦争で北韓の人民軍兵士に徴用された息子との再会を待ち望んでいた最高齢者 鄭ウォルオクさん(95)は、すでに亡くなった息子の代わりに初めて嫁と孫に出会い、涙を流しました。離散家族は夕食をともにし、24日には個別再会と金剛山観光を行うことになっています。

・韓国を代表する伝統公演芸術のパンソリが、イギリスのエジンバラ・フェスティバルの批評家賞の受賞作に選ばれました。イギリス文化院によりますと、パンソリは、今年のエジンバラ・フェスティバルに公式に招待されて、今月14日から18日まで舞台で披露されました。その結果、批評家グループが選ぶ批評家賞に選ばれ、23日、韓国駐在イギリス大使館でハンプリー大使が韓国パンソリ界の代表に賞を贈りました。

・松茸で有名な江原道の襄陽(ヤンヤン)郡の「松茸祭り」が10月1日から5日間行われます。今年は夏が長雨で湿度も高かったため、松茸が育ち安い気候となり、松茸の豊年だということです。今年の松茸祭りには日本から1,000人の観光客が松茸狩りに参加する予定です。松茸は秋夕前後には1キロ50万ウォンを上回っていましたが、20日現在、最上級でも1キロ20万ウォンほどに下がっています。

・韓国外換銀行が公示した23日の為替レート、日本の円100円は、1,027ウォン39銭で、前日に比べて2ウォン93銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,151ウォン70銭で、前日に比べて30銭のウォン高でした。韓国株式市場の23日の総合株価指数は、718.84ポイントと、前日に比べて3.95ポイント上昇しました。

・23日のソウルは晴れ、午後3時の気温は23度9分でした。24日は中部地方は曇り、東海岸と南部地方は次第に曇り午後一時雨の所もあるでしょう。24日の全国の予想最低気温は9度から18度、日中の最高気温は19度から25度という予報です。

9月22日月曜日

・政府は、台風14号で被害を受けた14の広域市と道を22日、特別災害地域に指定し、被害復旧に対する支援に乗り出しました。中央災害対策本部のまとめによりますと、台風14号による死者は117人、行方不明13人の合計130人に達し、4兆7,810億ウォンの被害が出ています。今回の特別災害地域の指定で、死者には1,000万ウォンから2,000万ウォン、住宅の全壊に500万ウォン、床上浸水に200万ウォンの特別見舞い金が国から支給されます。

・国会は22日から、392の政府機関に対する国政監査に入りました。国政監査は、日本の国会の予算委員会にあたる審議で、今回は来月11日までの20日間行われます。初日の22日は、ソウル高等検察庁、ソウル地方検察庁、国防部など28の機関の監査が行われました。今回の国政監査は、来年春の総選挙を前に 今の第16代国会最後、盧武鉉政権が発足して初めての監査であり、また野党 ハンナラ党が過半数を占めている中で、与党が2つに分裂して行われるだけに、与野党の構図が複雑に絡んだ攻防が予想されます。ハンナラ党は国政監査で盧武鉉政権の各種の政策の混乱を浮き彫りにすることを狙っているものとみられています。

・与党 民主党の鄭大哲代表が21日、代表を辞任しました。このため、民主党の新しい代表には、今年春の全党大会で2番目に多く得票した朴相千(パク・サンチョン)最高委員が就任することになりました。鄭大哲議員は21日に記者会見し、「民主党の現実に責任を痛感し代表職を辞任する」と述べました。鄭大哲議員は、海外公館に対する国政監査のため22日、北京に向かい、国政監査が終わった後の来月中旬、統合新党に合流する可能性が高いものとみられています。一方、民主党は 国政監査の後に、全党大会を開く方針を決めるなど、党の分裂による体制の建て直しに乗り出しました。民主党の新しい代表になった 朴相千議員は、今年64才、全羅南道高興郡から4期連続当選しています。

・盧武鉉大統領は20日、日本の自民党総裁に再選された小泉首相にお祝いの電文を送りました。盧武鉉大統領はこの中で「今回の再選は、小泉首相の指導力と改革の成果、外交的な業績に対する日本国民の高い評価だと思います。これまで韓日関係の発展に向けて、多く努力されたことに感謝の意を表し、今後とも両国関係の発展と協力強化に向けた緊密な協調をお願いします」と述べました。これについて韓国政府の関係者は「小泉首相の再選で北韓の核開発問題や拉致問題などで、これまでの対北韓政策路線が継続するものと思う」と述べました。

・尹永ェ外交通商部長官は、国連総会に出席するため21日、ニューヨークに到着しました。尹外相は22日、ユニセフ(国連児童基金)のベラミー事務局長と会談し、韓国政府がイラクの子どもの教育のために330万ドルを支援する方針を伝えました。尹外相はまたKEDO(韓半島エネルギー開発機構)のカートマン事務局長とも会い、北韓の軽水炉建設について協議する予定です。これに先立って尹外相は21日、北韓の核開発を阻止するための6カ国協議について「来月にはASEANプラス3やAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議などの外交日程が組まれており、次回の6カ国協議は11月に開かれるのではないか」という見方を示しました。

・北韓の金剛山観光などを行っている現代グループの秘密資金が、政界にばらまかれたことを捜査している検察は、22日から関係者を召喚して事情聴取を始めました。大検察庁の中央捜査本部は22日午後、金ヨンチェ元建設交通部長官を召喚して、取り調べを始めました。金ヨンチェ元長官は2000年、韓国土地公社の社長として在職していた際に、開城工業団地の建設を巡って、現代側から巨額の金品を受け取った疑いが持たれています。検察はまた2000年9月の国政監査で、現代峨山の故鄭夢憲会長が証人として国会に呼ばれないようにとする現代側から金品を受け取った疑いが持たれている野党 ハンナラ党の朴ジュチョン議員と、イム・ジンチュル議員、民主党の朴ジュソン議員に対しても事情聴取を行うことにしています。検察はさらにSK海運などを通じて2,000億ウォンの秘密資金を作ったSKのソン・ギルスン会長に対しても本格的な捜査を行う計画です。

・ドイツに住む北韓寄りとされる韓国人学者 宋斗律(ソン・ドゥユル)さん(59)が37年ぶりに韓国に帰国しました。宋斗律さんは22日午前、ベルリンからのルフトハンザ機で家族4人で仁川空港に帰国し、民主化運動を行っている団体や弁護士、2000年の帰国挫折をドキュメンタリーに制作した映画監督ら300人が出迎えました。宋斗律さんは空港で記者会見し「67年7月15日に韓国を離れてから37年ぶりの帰国となり感無量です。世界化の時代に韓半島が進むべき方向について、私自身が考えてみるよい契機になることを期待します」と述べました。宋斗律さんについて国家情報院は国家保安法違反の疑いで逮捕状をとっていましたが、「弁護士を通じて自ら出頭する意向を示した」として、空港では逮捕しませんでした。宋斗律さんはドイツのミュンスター大学の社会学の教授で、67年にドイツに留学してからは北韓寄りの人物とされており、91年には北韓の社会科学院の招待を受けて北韓入りするなど合わせて10回北韓を訪問し、97年に韓国に亡命した黄長Y元北韓労働党書記によって‘北韓労働党政治局の候補委員’だとされてきました。

・韓国の大学生ら193人が5日間の日程で22日、北韓入りし、遺跡と工場などを見てまわっています。北韓入りしたのは民族共同行事推進本部の青年学生委員会が進める遺跡体験団130人、南北青年経済文化交流財団の50人らで、22日午前、仁川空港から大韓航空のチャーター機で北韓に向かいました。一行は白頭山、妙香山などにある遺跡と、平壌、南浦一帯の工場などを見てまわる予定です。

・ドイツで行われたヨーロッパプロゴルフツアーで、韓国の崔キョンジュ選手(33)が大会最小打で優勝しました。ドイツ ケルンで行われたEPGA リンデジャーマン・マスターズ、最終ラウンドの21日、 崔キョンジュ選手は合計26アンダー、262の大会最小打で、優勝賞金50万ユーロを手にしました。韓国人選手がヨーロッパ大会で優勝したのは今回が初めてです。

・アメリカで開かれているサッカーの女子ワールドカップ大会、韓国はB組予選でブラジルと対戦し、0対3で完敗となりました。大会に初出場した韓国は、韓国時間で22日未明、ワシントンDCのRFKスタジアムで、個人技とスピード、経験の3拍子が揃っている世界ランキング6位のブラジルと対戦しましたが、前半14分に先制ゴールを許した後、後半にも2ゴール入れられて0対3で完敗しました。韓国は25日にフランスと、28日にはノルウェーと対戦しますが、目標としているベスト8進出のためにはフランスに勝たなければならなくなりました。一方、A組に属している北韓はナイジェリアと対戦して、3対0で勝ちました。C組の日本はアルゼンチンと対戦、6対0で大勝しました。

・韓国のプロ野球、ホームラン王の三星ライオンズの李スンヨプ選手は21日、大邱球場で行われたLGツインズとの試合で9試合ぶりに54本目のホームランを打ち、99年に自ら作った韓国最多ホームラン記録とタイとなりました。李スンヨプ選手は今シーズン10試合を残しており、アジア最多記録である日本の王貞治選手の55本を上回ることが期待されています。

・韓国外換銀行が公示した22日の為替レート、日本の円100円は、1,024ウォン46銭で、先週金曜日に比べて10ウォン41銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,152ウォンで、先週金曜日に比べて17ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の22日の総合株価指数は、714.89ポイントと、先週金曜日に比べて33.36ポイントも下落しました。

・22日のソウルは晴れ、午後3時の気温は24度2分でした。秋分の日の23日は高気圧の影響を受けて全国的に晴れの一日となるでしょう。23日の全国の予想最低気温は9度から16度、日中の最高気温は22度から25度という予報です。

9月20日土曜日

・盧武鉉大統領に近い民主党離党の国会議員35人と、野党ハンナラ党を離党した国会議員5人が、20日、院内交渉団体の「国民参加統合新党」を結成し、国会に登録しました。民主党の金槿泰(クンテ)議員ら新主流派35人は、20日、集団で離党届けを出すとともに、新しい院内交渉団体に加わる手続きをしました。これによって、韓国の政界は、ハンナラ党、民主党、こんどの略称、統合新党と、自民連の4党体制となりました。4つもの政党が併存するのは、1988年以来、15年ぶりです。統合新党は、19日の議員総会で、代表格の院内総務に金槿泰議員を、政策委員会議長に丁世均議員を選出しています。また現在、民主党代表をしている鄭大哲議員も、近く辞任して、来月中旬頃、新党に合流するものとみられています。

・アメリカは、韓国、トルコ、パキスタンに対して、合わせて最大で4万人の兵力をイラクに派遣するよう要請したと、関係国の政府関係者の話として、AP通信が20日報道しました。それによりますと、トルコ政府の関係者は、1万人から2万人の兵力をイラクに派遣するようアメリカの要請を受け、現在、検討中だと述べたということです。これに先立って、トルコのアプドゥラ・グル外相は、先週、現地マスコミとの会見で、「イラクの永久的な平和と安定が、トルコにとっても大きな利益につながる」として、「われわれが兵力を派遣するのは、こうした目標に貢献するためだ」と述べていました。また、パキスタンの政府関係者も、アメリカからの要請で、1万人から1万2000人規模の兵力派遣を検討しているということです。一方、韓国は、アメリカが、現在イラク南部に駐留している9500人規模のポーランド師団を例にあげ、延べ32万人を派兵した ベトナム戦以来最大規模となるアメリカからの派兵要請について綿密に検討していると報道しています。

・ウィーンで開かれていたIAEA=国際原子力機関の年次総会、最終日の19日、北韓の核問題をめぐる6カ国協議を評価するとともに、北韓に対して、核兵器開発の即時廃止と、核査察の受け入れを要求する決議を全会一致で採択しました。決議は、「北韓は、核の拡散防止義務に逆行する行動や宣言を止め、IAEAの安全措置を履行しなければならない。核兵器開発計画を速やかに透明で検証可能な方法で、完全に廃棄すべきだ」としています。決議は、また、北韓の核問題を平和的に解決するための6カ国協議の開催と、合意内容を高く評価し、平和解決に向けた外交努力に強い支持を表明しました。

・8回目の南北離散家族再会が20日から始まり、まず北の離散家族が再会を要請してきた韓国側の家族と親戚456人が、陸路、金剛山に向かいました。最高齢者は、慶尚北道に住む金ブンヒさん(93)で、韓国戦争当時、生き別れになった長男のカンイムソクさん(71)と、52年ぶりに再開します。韓国側の離散家族は、金剛山で3日間、団体による再会と、個別再会の 合わせて4回、北韓の家族や親戚と会う予定で、2回食事をともにします。これに続いて、23日からは、南の家族100人が再会を要請した北韓側の家族や親戚と会うために3日間の予定で金剛山に向かうことになっています。

・先の台風14号による死者がさらに増え、130人に達しました。また被害総額は、5兆ウォンに近づいています。中央災害対策本部によりますと、20日午前現在、台風14号による犠牲者は、死者117人、行方不明13人の合わせて130人に達しました。地域別には、慶尚南道が63人と最も多く、慶尚北道19人、釜山市16人、江原道13人、全羅南道12人、大邱市4人、済州道2人、全羅北道1人となっています。そしてまだおよそ1万人が、学校の体育館などで避難生活を送っています。また被害総額は、復旧作業が進むにつれて、日ごとに増え、鉄道・道路・橋・港湾などの公共施設、家屋や田畑、農作物など、合わせて4兆7810億ウォンにのぼり、5兆ウォンに近づいています。

・メキシコのカンクンで行われたWTO閣僚会議に抗議して切腹自殺した李キョンヘさんを追悼する「世界農民葬」が20日、ソウル松波区のオリンピック公園で、遺族や農民5000人あまりが参加して行われました。メキシコから運ばれた李さんの遺体は、韓国農業経営人中央連合会の支部役員20人によってオリンピック公園前の道路4車線の通行をストップさせて告別式場に運び込まれました。告別式には、金ヨンジン前農林部長官、民主労働党の権永吉代表、それに韓国農業経営人中央連合会の会員ら5000人あまりが参加して、李さんのめい福を祈りました。

・観光ビザでアメリカに入国し現地で子どもを出産する、いわゆる「遠征出産」をした韓国の女性6人が、帰国を前に、アメリカ移民当局に子どものパスポートを申請したところ、▼入国目的と、滞在理由が異なっている▼パスポートを申請した子どもたちの滞在先が全員同じなのは不自然だとして、このうち1人が、アメリカ移民当局によって逮捕、拘禁され、取り調べを受けていたことが明らかになりました。また遠征出産をあっせんしたロサンゼルスに住む韓国人が移民局の施設に入れられているということです。取り調べを受けた女性を含む6人は、移民当局から「6カ月以内にアメリカを出国するよう」通告書を受け取っており、このうち一部は、弁護士の支援で、子どものパスポートを返してもらったあと、すでに韓国に帰国し、残りの女性も子どもの出国書類が整い次第、帰国するものとみられています。これについて、ロサンゼルスタイムズは、「子どものより良い未来のためロサンゼルスの病院などにやってきて遠征出産するケースは、メキシコ系が最も多く、韓国や中国などアジア系も次第に増えている」と報道しています。アメリカが遠征出産した韓国女性に対してこうした理由で捜査を行ったのは初めです。

・韓国空軍のF−5E戦闘機2機が19日、訓練飛行中に行方不明になり、20日、機体の一部が慶尚北道金泉市の山中で発見されました。行方が分からなくなったのは、江原道原州の第8戦闘飛行団所属のF−5E戦闘機2機で、19日午後、乗員1人ずつが乗り込んで訓練飛行をしていましたが、午後2時から消息を絶ちました。このため捜索をしていたところ、20日午前11時頃、金泉市テハン面ファンアク山の稜線付近で、F−5E戦闘機に搭載してある機銃一丁が見つかり、さらに捜索をしています。

・韓国農協中央会のまとめによりますと、キムチ王国、韓国は、今年上半期に、輸入が輸出を上回る「キムチ輸入国」となったことが明らかになりました。それによりますと、今年上半期に中国から輸入したキムチは、1万9000トンと、輸出量1万5800トンを上回りました。中国からの輸入キムチは、値段が安いため、給食会社や一部の飲食店で使われているものとみられます。韓国は、96年に海外からキムチの輸入を始め、年々、輸入量が増えています。

・Jリーグ・京都パープルサンガの高宗秀(コ・ジョンス)選手(24)が、成績不振で選手登録を抹消されました。スポーツニッポンが20日、伝えたところによりますと、元韓国代表の高宗秀(コ・ジョンス)選手は、今シーズン開幕直前の3月に京都パープルサンガに入団しましたが、13試合に出場して、わずか1得点と、「ファンタジスタ」と呼ばれた全盛期の面影がありませんでした。しかし、高宗秀選手は、韓国の元の所属チーム、「水原三星」には復帰せずにJリーグの別のチームへの入団を希望しているということです。

・20日は、土曜日のため取り引きはありません。前日の終値は、日本の円100円が、1014ウォン5銭、アメリカドル1ドルは、1169ウォン50銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・20日のソウルは晴れ、正午の気温は 22度 6分でした。21日日曜日は、全国的に曇り時々晴れの予報です。21日の全国の朝の予想最低気温は12度から18度、日中の最高気温は18度から26度という予報です。

9月19日金曜日

・国防部は、イラクへの追加派兵問題について、イラクの治安状態など、状況をより詳しく把握するために、24日、国防部のカンデヨン政策企画次長を団長とする12人を現地に派遣することになりました。調査団は、国防部所属の将校6人、外交通商部の審議官ら3人、国家安全保障会議のメンバー1人など政府部署から10人、民間の専門家2人のあわせて12人からなっています。調査団は、来月3日までの10日間、現地の連合合同司令部や韓国の工兵部隊と医療部隊などを訪問して、現地の情勢と治安状態を調べ、調査結果を国家安全保障会議に報告する計画です。

・政府は、農業の開放が、もはや避けられないとみて、農民の被害を最小限に食い止められるよう中期長期の対策をたてることにしています。許サンマン農林部長官は、19日記者会見し、メキシコのカンクンで開かれたWTO=世界貿易機関閣僚会議の交渉過程を見守った結果、農業の開放はもはや避けられなくなったと判断されると語りました。許長官は、スピードや規模の問題はあるが、開放拡大は避けられず、できるだけ早い時期に、中期長期の農業総合対策を立てる計画だと述べました。また来年予定されているコメの再交渉も、カンクン会議の決裂でガイドラインが作られなかったことから、アメリカや中国などコメの輸出国と個別に交渉をしなければならなくなり、韓国にとってはより不利な状況になったとして、今のようにコメに限っては関税化猶予を継続させるか、日本のように関税化を受け入れて市場を開放するかは、基本枠が作られた後で比較検討していく計画だと語りました。

・民主党の新主流派による新党準備委員会は、新党創立までの間、国会での院内交渉団体の名称を「国民参加統合新党」、略称「統合新党」とすることになりました。19日は、ハンナラ党を離党した議員5人を含めた30人あまりが集まって議員総会を開き、代表格の院内総務に金槿泰(クンテ)議員(56)を、政策委員会議長に丁世均(チョン・セキュン)議員をそれぞれ選出しました。院内総務に選出された金槿泰(クンテ)議員は、「徹底した党内民主主義と政策政党主義で統合新党を運営していきたい。政治改革のための立法活動と、経済の回復、そして韓半島の平和実現のために努力する」と語りました。金槿泰(クンテ)議員は、72年、ソウル大学在学中に、内乱陰謀罪で逮捕されて投獄生活をしたあと、80年代に在野運動を主導した人物で、87年の大統領選挙の際、金大中陣営に参加して「国民会議」の副総裁をつとめ、のちに民主党の最高委員を務めていました。

・70年代と80年代に日本やヨーロッパなどで韓国に対する民主化運動を繰り広げていたとして入国を禁止されていた海外居住の韓国人民主活動家について、法務部が入国を許可する方針を打ち出したことから、在日韓国人ら33人が、19日、仁川国際空港に次々と到着しました。このうち、金大中氏拉致事件が起きた73年に、日本で結成され金大中氏の救出運動を繰り広げて反国家団体に指定された「在日韓国民主統一連合」議長のクァク・ドンイさん(73)が、43年ぶりに成田発アシアナ航空機でソウル入りしました。また75年に「在日同胞留学生スパイ団」事件で起訴され、死刑の宣告を受けた後、減刑されて13年間刑務所生活をしていた李哲(イ・チョル)さん(55)も大韓航空機で仁川空港に到着しました。しかし、元北韓労働党書記の黄長Y(ファン・ジャンヨブ)氏が、秘密の朝鮮労働党政治局員候補と名指ししたドイツ在住の宋斗律(ソン・ドゥリュル)教授と、同じくドイツ在住の統一運動家、金ヨンムさんは、今回改めて逮捕状が出されたため、入国を延期しました。海外居住の民主活動家たちは、空港で記者会見し、海外に居住している民主運動家たちの名誉回復と、完全帰国を保障するよう政府当局に求めました。一行は、4日間、光州の5.18国立墓地を参拝するなど各種行事に参加する予定です。

・97年に韓国に亡命してきて韓国で暮らしている元北韓労働党書記の黄長Y(ファン・ジャンヨブ)氏が、来月27日に、アメリカの人権団体、ディフェンスフォーラムの招きで、アメリカを訪問し、北韓の人権状況などについて証言することになるものとみられています。

・IMF=国際通貨基金は、韓国の今年の経済成長率が2.5%にとどまるものとみられるという展望を出しました。IMFは、18日、今年下半期の世界経済展望の報告書を発表しました。それによりますと、韓国は、輸出の好調にもかかわらず、石油価格の上昇と、SARSによる影響、内需の減少などで予想より成長が鈍化し、今年の成長率は2.5%にとどまるとみられるとしています。これは、IMFが、今年3月に出した成長展望率5.5%や4月に下方修正した5%と比べると大きく下がっています。IMFはまた、韓国の今年の物価上昇率を3.3%、失業率は3.4%、経常収支の黒字はおよそ80億ドルになるものと予想しています。

・WTO閣僚会議に抗議して今月11日、メキシコのカンクンで切腹自殺した韓国農業経営人連合会の李ギョンヘさん(55)をしのぶ追悼集会が、20日ソウルで行われますが、18日、慶尚北道星州(ソンジュ)郡で行われた地域の追悼集会で、農業を営む34歳の男性が、焼身自殺をはかって重体です。

・韓国ではこの数年間に大きな事故による死者が急増しています。行政自治部が19日発表したところによりますと、99年から今年9月末までの間に発生した大きな事故は、大邱地下鉄火災など合わせて39件あり、死者658人、けが人1018人が出ています。

・韓国の携帯電話メーカーの看板会社である三星電子と、LG電子の輸出額が今年初めて合わせて100億ドルを超えるものとみられています。業界の発表によりますと、三星電子は、携帯電話の海外輸出額が、去年は60億ドルでしたが、今年は80億ドルと、33.3%増える見込みです。またLG電子も、去年は19億ドルでしたが、今年は84.5%多い35億ドルにのぼるものと予想され、2社合わせての輸出額は、115億ドルに達して、韓国の貿易収支の改善に大きく寄与しそうです。

・南北分断後初めて、北韓の首都平壌に観光に出かけていた韓国人の一般観光客114人が、5日間の日程を終えて19日、仁川国際空港に到着しました。一行は、19日、アシアナ航空機で平壌順安空港を発ち、西海の直行航空路を通って午前10時過ぎ、仁川国際空港に戻ってきました。また、19日朝は、2回目の平壌訪問一般観光客103人が、アシアナ航空機に乗り込んで、5日間の平壌観光に向かいました。

・17日にソウルで行われたサッカーのオリンピック代表チーム韓日親善試合で、2つのゴールを入れて韓国を勝利に導いた安養LGチーターズの金東進選手(21)が、MVP選手に贈られた賞金300万ウォン全額を、全国災害救援協会に台風14号による水害義援金として寄付しました。金東進選手は、日本との試合で、前半7分にゴールを決めた直後、「水害に会われた皆さん、力を出してください」という文字を書いた白い紙を高くかかげて、スタンドから熱い拍手を送られていました。

・韓国外換銀行が公示した19日午後3時の為替レート、日本の円100円が1014ウォン5銭で、前日に比べて 5ウォン78銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1169ウォン50銭で、前日より80銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、748.25ポイントと、前日より、9.93ポイント下落しました。

・19日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、24度4分でした。20日は、全国的に曇も多い一日となりそうです。20日の全国の朝の予想最低気温は、13度から19度、日中の最高気温は21度から27度の予想です。

9月18日木曜日

・イラクへの追加派兵問題について、韓国政府は18日、国家安全保障会議を開きましたが、国民世論や韓米関係、そして韓半島の安定など、国益を考慮して、慎重に決めていくことで結論を先延ばしにしました。国家安全保障会議は対策チームを作り、国内世論と国際情勢を見極めながら、政府の対応方向を検討していくことにしています。また、追加派兵の決定に先立ってイラクの現地情勢と治安状態など、状況をより詳しく把握するために、来週初め、民間の専門家を含めた現地調査団をイラクへ派遣することになりました。 羅鐘一国家安保補佐官は国家安全保障会議の後に記者会見し、「アメリカが進めている国連決議を通じた多国籍軍の構成が実現するかどうかで、韓国軍の追加派兵にも大きく影響する」と述べ、来週にも行われるイラク関連の国連決議を見守ることを明らかにしました。

・アメリカ国防総省のローリス副次官補は17日、韓国軍のイラクへの追加派兵について、「韓国はポーランド軍のような多国籍軍を指揮管理する師団司令部の役割を果たしてほしい」と述べました。国防総省のローリス副次官補は17日、 アメリカを訪問している野党 ハンナラ党の崔秉烈代表と会った席で、このように述べるとともに、「韓国が独自に作戦を遂行できる旅団と師団の中間規模の兵力を派遣すれば、多国籍軍で構成された師団を指揮管理する役割を担うことになるだろう」と説明した上で、「イラク派兵の決定は韓国が独自に判断すべきことだが、韓国はアメリカの同盟国として利益を共有しており、世界第12位の経済大国であることを考慮して、派兵を要請することになったと述べました。これに対し、崔秉烈代表は、「派兵の可否は、派兵の正当性、規模、経費、役割、そして国連の決議など、総合的に判断して決める問題だ」と述べたと伝えられています。

・韓国政府は、北韓に提供される食糧が公正に配分されているかを確認するために、今月20日、初めての視察団を北韓に派遣することになりました。丁世鉉統一部長官は18日の定例会見で、「韓国政府は、今年、40万トンのコメを贈るが、先に運んだ10万トンの配分状況を確認するために、今月20日から、西海岸の南浦港、東海岸の清津港、興南港に視察団を派遣することにした。これまでは食糧の配分状況について、北韓側から文書で報告を受けていたが、今回の視察団は、北韓住民と直接対話し、写真も撮ってくる。北韓側も積極的に協力している」と説明しました。

・台風14号の被災地へ贈る義援金が、現在KBSなど各機関で集められていますが、18日現在、415億ウォンが寄せられ、早くも目標の500億ウォンに近づいています。全国災害救援協会がまとめたところによりますと、義援金の受付を始めた14日から救援協会に届いた義援金は301億ウォンにのぼり、このほか放送局に97億ウォン、新聞社に17億ウォンが寄せられ、合わせて415億ウォンに達しています。このほか、生活必需品40万点、衣類30万点など、128億ウォンに相当する救援物資が贈られ、被災者に渡されています。

・日本政府は、台風14号の緊急救援物資として950万円相当の物資を贈ると、17日、韓国政府に連絡してきました。日本政府が韓国に送ってくるのは、スリーピングマット100枚、2000リットルの簡易水槽15個、3500リットルの簡易水槽10個、小型発電機15台、そして延長コード15個などです。

・年々増え続けていた4年制大学の入学定員が来年度には初めて減る見通しです。17日発表された、教育人的資源部の来年度の大学と大学院の定員調整案によりますと、高校生の減少を反映して、全国の国立と公立大学の定員を327人減らし、首都圏の私立大学は、教授の人数や学校の建物、また収益用の基本財産の確保が一定基準を超えている場合だけ、増員を認める方針を決め、事実上、定員を凍結することになりました。これとともに、大学院の定員も、ソウル大学は102人減らすなど、国立と公立の大学院の定員を全面凍結することにしています。教育人的資源部は、大学の定員が高校3年生の受験生を上回り続ける2009年までは大学と大学院の定員の凍結と削減基調を維持することにしています。教育人的資源部はすでに来年度の2年制短期大学の定員を9000人あまり減らしています。

・先月8月、海外に出かけた人が史上最高になりました。文化観光部によりますと、8月1ヵ月間に海外に出かけた韓国人は79万3315人で、これまでで一番多かった去年8月より2.5%増えました。このうち観光が54%で、全体の半分以上を占め、ビジネスが18%、親戚訪問が9%でした。一方、同じ期間中に韓国を訪れた外国人の数は、45万4411人で、去年と比べ、4.8%減っており、旅行収支の赤字が続く傾向となりました。

・結婚に必要な費用は平均で9088万ウォンであることが、韓国消費者保護院の調査で分かりました。これはソウル、釜山など全国5大都市で最近2年間以内に結婚した新婚夫婦418組を対象に調べたものです。それによりますと、結婚する際にもっとも負担になるのは、全体の68%を占める住宅を借りる資金で、家主にお金を預けてその利子を家賃代わりに使ってもらうチョンセに平均6千200万ウォンが使われています。次に家具や家電製品、配偶者の家族親戚への贈り物などの費用が1千820万ウォンで全体の20%、披露宴と新婚旅行の経費を含めた結婚式の費用が11%の1千43万ウォンでした。また、61%が、住宅資金など結婚費用すべてを親に出してもらっていました。また、韓国の結婚は、「ぜい沢すぎる」と答えた人が73%を占め、「健全だ」という意見は26%にとどまりました。

・ソウル、京畿道、江原道など、中部地方は、18日未明から大雨が降り始め、西海岸の江華島では210ミリの降水量を記録しました。ソウルでは、中浪川の水かさが増したため、川の両側を走る幹線道路は通行止めになっています。また、仁川と沖合いの島々を結ぶ船の便はすべて運行中止となりました。また先の台風14号で被害を受けた江原道のチョンソン郡、三渋市、太白市では、この雨で、臨時に復旧した道路が再び崩れる恐れが出ています。

・韓国外換銀行が公示した18、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1008ウォン27銭で、前日に比べて、1ウォン73銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1170ウォン30銭で、前日に比べて、20銭のウォン高でした。韓国株式市場の18日の総合株価指数は、758.18ポイントと、前日に比べて、8.41ポイント下落しました。

・18日のソウルは雨、午後3時の気温は20度6分でした。19日は全国的に朝方は曇りまたは雨になるところが多く、北西から次第に晴れるものとみられます。18日の予想最低気温は、16度から21度、最高気温は22度から27度という予報です。

9月17日水曜日

・盧武鉉大統領は、16日の閣議で、アメリカがイラクへの戦闘兵の派遣を要請してきていることについて、簡単な問題ではないとして慎重に検討したいという意向を示しました。盧武鉉大統領は、また「一部のマスコミが、軍隊の派遣を規定事実のように報道しているが、そうした報道は控えるべきだ」と述べたということです。これについて、国家情報院が発行する16日付けの「青瓦台ブリーフィング」は、「一部のマスコミは、政府がすでにイラクへの派兵を決めたうえで世論の動向を探っているように報道しているが、これは事実ではない。政府も、イラクに非戦闘兵ではなく戦闘兵を派遣する意味を承知している。政府は、今度の決定で何よりも国民世論を綿密に検討し、そのうえで、伝統的な韓米同盟関係や国際社会の世論などをあわせて考慮する計画だ」としています。

・これについて、野党ハンナラ党の金ヨンソンスポークスマンは、17日、論評を出し、アメリカによるイラクへの追加派兵については、工兵部隊と医療部隊派遣した時と比べものにならないぐらい、国論が分裂しているので、盧武鉉政権は、できるだけ早くこの問題について結論を出し、国民と国会の同意と理解を得るべきだと、述べました。金スポークスマンは、また、「韓国政府が今月4日にアメリカから正式に要請を受け、盧武鉉大統領にまで報告していたにもかかわらず、要請を受けた事実を否定していた背景が疑わしい」として、いまからでも盧武鉉大統領は、原則にもとづいて正しい方向で問題解決に臨むべきだと主張しました。

・今月3日、野党ハンナラ党の賛成で国会から解任勧告を受けた金斗官(キム・ドゥグァン)行政自治部長官が、17日、盧武鉉大統領に辞表を提出しました。盧武鉉大統領はこれを受理する方針で、後任には、許成ェ(ホ・ソングァン)海洋水産部長官(56歳)を内定しました。また海洋水産部長官には、崔洛正(チェ・ナッジョン)次官(50歳)を内定しています。行政自治部長官を辞任する金斗官氏は、政府庁舎で記者会見し、「朝、盧武鉉大統領に辞表を提出した。新しい行政自治部長官に業務の受け継ぎが終わり次第、退任する」と語りました。金斗官氏は、また「台風で国民が苦痛を受けている最中に退くことになって申し訳ない。野党の政治攻勢で地方分権が揺れ、警察の士気が地に落ちたのは事実だが、もはや古い政治は、地方分権の流れを防ぐことはできない」として、野党に対する不満を表しました。後任の行政自治部長官に内定した海洋水産部長官の許成ェ氏は、今年56歳、釜山の東亜大学の経営学部の教授から大統領職引き継ぎ委員を経て海洋水産部長官を務めていました。新任の行政自治部長官と海洋水産部長官は、金斗官長官の辞表受理とともに正式に任命される予定です。

・韓国産業界の指令部、全経連=全国経済人連合会は、韓国のいまの経済状況を深刻な危機とみて、政府に対して景気の活性化に政策の重点を置くよう強く要望しました。全国経済人連合会は、16日、ソウルのホテルで役員会議を開き、「今年4月から6月までの第2四半期のGDP=国内総生産の成長率は、9%と、80年のマイナス2.1%、98年のマイナス6.7%を除けば、韓国が本格的な経済開発に乗り出した1962年以来、最低となったうえ、設備投資も96年並みにとどまっているほか、今年の成長率が2−3%台と予想されるなど、韓国経済は深刻な危機に陥っている」と主張しました。そして、財界が一致団結して、リーダーシップをとり、経済をリードしていくという意思を表明しました。全経連はまた、台風14号の被害復旧のため財閥などから450億ウォンを募金するとともに、機材や人員の支援にも協力する方針を明らかにしました。

・アメリカ・ホワイトハウスのマクラーレンスポークスマンは、16日の定例会見で、「国際コンソシアムのKEDO=韓半島エネルギー開発機構にアメリカが財政支援金を提供することは重要だと思う」と述べました。マクラーレンスポークスマンは、「KEDOは、94年の米朝ジュネーブ合意の際に作られたものだ。アメリカは依然としてKEDOに対する財政支援金の提供を重要だと考えている。しかしアメリカは、KEDOへの財政支援金以外には、北韓の核兵器開発を支援する一切の資金を提供していない。この金は、北韓に対するエネルギー支援のための資金ではなく、KEDOの事務局運営のための資金だ」と説明しました。これに先立って、ブッシュ大統領は、15日、KEDOに372万ドルを支援する意思を表明しています。

・盧武鉉大統領は、民主党が分裂した場合、来月末か11月初め頃に、民主党の党籍を離れ、当分の間、党籍なしで大統領職を遂行する意向をほのめかしました。青瓦台の関係者が16日明らかにしたところによりますと、盧武鉉大統領は、民主党の新主流派が率いる新党創立準備委員会の発足前後に民主党の党籍から離れ、無党籍の状態で国政運営にあたる方針だということです。

・中央災害対策本部によりますと、強い台風14号による犠牲者は17日午前現在、死者107人、行方不明20人の合わせて127人に達しました。また被害総額は3兆4600億ウォンにのぼっています。また4700世帯あまりの家屋が浸水したため、釜山市、馬山市などで12000人あまりの住民が、引き続き学校や地域の会館などで救援の品をもらいながら避難生活を続けています。行政自治部では、予定を繰り上げて、18日から被害調査を始め、早ければ23日にも、特別災害地域の指定を行う見込みです。

・WTO閣僚会議に抗議して今月11日にメキシコのカンクンで切腹自殺した韓国農業経営人連合会の李ギョンヘさん(55)の告別式が、今週末20日に、ソウルで「世界農民葬」として行われることになりました。李さんの遺体は、18日朝、仁川空港に運ばれてくる予定ですが、世界農民葬の場所はまだ決まっていません。

・日本のセンター試験にあたる韓国の今年秋の「大学修学能力試験」の願書受け付けが16日締め切られ、志願生の数は史上最低となりました。教育人的資源部が17日発表したところによりますと、今年の「大学修学能力試験」の志願者は、67万3500人でした。これは、去年より2300人ほど少なく、94年に大学修学能力試験が導入されて以来、最も少ない人数です。このうち、在学生は47万6000人、浪人が18万4000人で、性別は、男子が35万7000人と、女子が31万6000人と、男子が女子より、4万人多くなっています。このように今年修学能力試験の志願者が最低となったのは、高校3年の在学生徒が次第に減っているためではないかと教育人的資源部ではみています。今年の「大学修学能力試験」は、11月5日に全国で一斉に行われます。

・韓国の女性の平均寿命が80歳を超えました。統計庁のまとめによりますと、2001年度の韓国人の平均寿命は、76.5歳で、男性は72.8歳、女性は80歳と、女性の寿命が初めて80歳台を超えるとともに、女性の寿命が男性より7.2年長くなっていることが分かりました。また2001年に生まれた子どもが80歳まで生きる割合は、男女ともに10年前と比べて10%高くなっていて、高齢化社会への進入が進んでいることが分かりました。韓国の平均寿命は、OECD=経済協力開発機構の加盟30カ国と比べると、男性は、平均寿命74.4歳より1.6年短く、女性は平均80.4歳とほぼ同じ水準です。

・韓国東海岸の紅葉の名所、雪岳山の紅葉が、今年は今月27日頃に始まり、来月10月17日頃ピークに達するものとみられています。気象庁が17日発表した「今年の紅葉予報」によりますと、9月下旬は平年並みの気温で、10月上旬までは平年よりやや高めの気温となるものとみられることから、今年は、全国的に紅葉の始まりが例年よりやや遅くなる見込みだということです。このため雪岳山の紅葉の始まりは、今月27日頃、やや北側にある北韓の景勝地、金剛山はこれより早い今月25日頃となる見込みで、ピークに達するのは、雪岳山が来月17日、金剛山は15日頃になるものとみられています。気象庁では、山全体の20%程度が染まったときを紅葉の始まりとし、80%が染まった時点を紅葉のピークとしています。

・韓国と日本のオリンピック代表チームによるサッカーの親善試合が、17日夕方7時からソウルのワールドカップ競技場で行われ、韓国が2対1で日本に勝ちました。この試合、韓国は、まず前半7分にMFの金東進選手が、右からのコーナーキックをヘディングでシュートし先制ゴールを決め、続いて前半33分に、再び金東進選手が、崔成國選手からの左コーナーキックを左足で受け、ダイレクトでボレーシュートし、さらに1点を追加しました。後半に入って33分、日本のMF高松大樹選手が、MF石川直宏選手の右からのクロスをヘディングシュートで決め1点を返しましたが、結局、韓国が2対1でこの試合に勝ちました。この試合で2点をあげた金東進選手は、今年21歳、安養LGチーターズ所属で、コエーリョ監督の率いる国家代表チームのメンバーとしても活躍しています。これで、オリンピック代表チームによる韓日戦は、韓国が4勝1引き分け2敗とリードしています。

・韓国外換銀行が公示した17日午後3時の為替レート、日本の円100円が1006ウォン54銭で、前日に比べて 6ウォン88銭のウォン安でした。 アメリカドル1ドルは、1170ウォン50銭で、前日より1ウォン30銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、766.59ポイントと、前日より、0.39ポイント上昇しました。

・17日のソウルは、うす曇、午後3時の気温は、27度1分でした。18日も引き続き、全国的に曇り一時雨の予報となっています。18日の全国の朝の予想最低気温は、16度から21度、日中の最高気温は22度から26度の予想です。

9月16日火曜日

・政府は来年1月から映画、大衆歌謡、ゲームなどの日本の大衆文化を開放する方針を固めました。文化観光部は15日、韓日文化交流政策諮問委員会の諮問を経て、日本の大衆文化の受け入れの4回目の開放計画を決めました。それによりますと、来年1月から成人用の劇場用映画、日本語による歌謡CD、ゲーム機用のビデオゲームが開放されます。しかし放送と劇場用のアニメーションは国民感情と国内産業に及ぼす影響などを考慮して、関連業界の意見を集めて年末に開放の幅を決めることになりました。文化観光部の関係者は「娯楽番組、ショー、ドラマなど日本のテレビ番組をそのまま放送することによる影響と問題点をさらに分析する必要があり、今回の開放計画には入っていない」と述べました。文化観光部は日本の大衆文化の開放を拡大するという今年6月の韓日首脳会談の共同声明を受けて、日本の大衆文化の追加開放について検討を続けてきました。政府はこれまで98年、99年、そして2000年の3回に分けて日本の大衆文化を段階的に開放してきており、去年のサッカー・ワールドカップの韓日共催を前にして完全開放に踏み切る予定でしたが、日本の中学歴史教科書の歴史わい曲記述のため、開放にブレーキがかかっていました。

・アメリカは韓国にイラクへの追加派兵を要請してきていますが、その規模は、「独自に作戦を遂行する能力を持つ歩兵部隊で、人数の少ないポーランド型師団」を例に上げていることが分かりました。政府関係者は15日「アメリカ国防総省のロリース副次官補、ハバード駐韓大使らが今月4日、青瓦台を訪問した際にこのように要請してきた。派兵規模は韓国政府の判断にかかっている」と述べました。ポーランドは現在、イラクに師団司令部と2,400人ほどを派兵しており、スペイン・ウクライナなど20カ国の9,300人の兵力も合わせて指揮しています。また派兵期間は1年程度で、韓国が独自に作戦を遂行する状況になりますと、派兵にかかる費用は国連ではなく、韓国政府が負担する可能性が高い模様です。政府は今週中に国家安全保障会議の常任委員会を開いて、検討する方針です。

・アメリカを訪問している野党 ハンナラ党の崔秉烈代表は、15日、アメリカ国防総省のウォルフォビッツ副長官と会談し、「イラクへの韓国の追加の支援が必要だ」というウォルフォビッツ副長官の要請に、「韓国政府が国会に同意を求めてくれば、その時に立場を表明したい」と追加派兵についての考えを留保しました。崔秉烈代表は続いてワシントンのヘリテージ財団で行った演説で、「韓国はイラクへの派兵にプライドを感じている。大量破壊兵器の拡散を防止するための国際社会の共同努力に韓国はさらに寄与すべきだ」と述べ、イラクへの追加派兵に否定的ではないことを示唆しました。崔秉烈ハンナラ党代表は、ヘリテージ財団の招待で13日から8日間の日程でアメリカを訪問しています。

・北韓労働党の機関紙 労働新聞は15日、アメリカが韓国政府にイラクへの追加派兵を要請してきたことについて、韓国政府はこれを拒否すべきだと主張しました。労働新聞の論評によりますと、「韓国政府はアメリカの要請を受けて特殊戦闘兵800人を含め1,200人規模のイラクへの追加派兵を検討している。韓国政府は追加派兵でもたらされる結果を深刻に考慮して、アメリカの要求を拒否すべきだ。世界が反対するアメリカの名分のない戦争に派兵するのは反人道的な犯罪である」と強調しました。

・韓国駐留アメリカ軍は16日、迎撃ミサイルの最新型のパトリオットミサイル=PAC−3の韓国での実戦配備を終えたと発表しました。それによりますと、韓国駐留アメリカ軍に配備されているパトリオットミサイル=PAC−2の一部を最新型に取り替えた。これは2006年までに総額110億ドルを投入する韓国駐留アメリカ軍の戦力増強計画の一つであるとしています。しかし取り替えたミサイルの数は明らかにしませんでした。これまでのパトリオットミサイルは、発射装置1つにミサイル4発を装着できますが、最新型はミサイルが小さいため、発射装置1つに16発も装着できます。韓国駐留アメリカ軍は、北韓の長距離ミサイルに対応するため94年から、韓国に迎撃用のパトリオットミサイルを配備しています。

・高建国務総理は、15日、韓国を訪問しているベトナムのファン・ヴァン・カイ首相と会談し、両国が企業間の交流・協力を進めながら、新都市開発、石油精製、肥料、発電所建設などで協力していくことになりました。また韓国がこのほど導入した外国人雇用許可制は両国の協力関係を促進させる方向で運用していくことで意見が一致しました。会談に先立って、韓国の尹永ェ外交通商部長官とベトナムのグェン・シン・フン財務相は、両国間の犯罪人引き渡し条約と刑事司法協調条約、投資保障協定に署名しました。盧武鉉大統領は16日、ベトナムのファン・ヴァン・カイ首相と会談し、北韓の核開発問題の平和的な解決について説明し、カイ首相は「韓半島の非核化と北韓の核開発問題の平和的な解決が世界の平和のためにも重要だ」と述べ、韓国政府の平和繁栄政策を支持しました。

・アメリカは15日、台風14号によって大きな被害を受けた韓国に対してお見舞いのメッセージとともに5万ドルの義援金を贈ってきました。アメリカ国務省のエラリー副報道官は「不幸な天災による韓国の犠牲者にお見舞い申し上げます。アメリカは韓国の災害復旧に向けた努力を支援する準備をしています」と述べ、大韓赤十字社に5万ドルの義援金を贈ると述べました。

・日本の小泉首相は14日盧武鉉大統領に対して台風14号による被害についてお見舞いのメッセージを送ってきたと、韓国駐在日本大使館が15日発表しました。小泉首相はこのメッセージで「日本の総理大臣として心よりお見舞い申し上げます。韓国のお盆の直後の突然の災害で亡くなられた方のご遺族に哀悼の意を表し、行方不明となった方々が早く救助され、被害も早く復旧されることを祈願します」としています。

・台風14号の被害が大きくなるにつれ、今年の経済成長率も下方修正が余儀なくされている模様です。関係当局によりますと、台風14号は韓国南東部で農畜産物と産業施設に大きな被害をもたらし、これらの地域での大幅な生産減少が避けられないことから、今年目標としていた経済成長率3%半ばは2%台に落ちる可能性が出てきたということです。またコメは23年ぶりの凶作が懸念されるうえ、果物・野菜・豚肉などの農畜産物の価格上昇も避けられず、庶民生活はさらに厳しくなるものとみられています。政府は台風による被害金額の集計に1週間ほどかかることから、まず被害状況を把握して、追加補正予算案の編成などで早期に台風被害の対策をまとめることにしています。

・世界で超高速インターネットの普及率が最も高いのは、韓国であることが国際電気通信連合が16日発表した報告書によって明らかになりました。それによりますと、韓国は超高速インターネットの普及率が人口100人あたり21人で世界で最も高く、次いで香港が15人で2位、カナダが11人で3位となっています。この報告書によりますと、去年現在、世界の超高速インターネットの加入者は6,200万人で、インターネットサービス加入者10人中1人が超高速インターネットを利用していますが、韓国の場合は、インターネットサービスの加入者の94%が超高速インターネットを利用しているということです。

・韓国と北韓が分断されて半世紀がたつ間、南北間の言葉が通じない場合が少なくないことが分かりました。民主党の李ミギョン議員が韓国語研究者と共同で、北韓の小中高校の教科書9冊を分析した結果、文法、漢字語、外来語、専門用語などで南北間の言語の差が大きく、意志疎通ができない場合が多いということです。中には韓国では文法的に間違いとされている尊敬語の使い方が北韓では正しいことになっていたり、数学用語も純粋な韓国語にしているため漢字語を使っている韓国では通じなかったり、ハンガリーはマジャール、ポーランドはポルスカという風に外来語もまったく違っているということです。

・韓国外換銀行が公示した16日の為替レート、日本の円100円は、999ウォン66銭で、前日に比べて64銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,171ウォン80銭で、前日に比べて1ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の16日の総合株価指数は、763.63ポイントと、前日に比べて10.63ポイント上昇しました。

・16日のソウルは晴れ、午後3時の気温は26度9分でした。17日は全国的に晴れのち曇り、済州島は一時雨の降る所もあるでしょう。17日の全国の予想最低気温は16度から20度、日中の最高気温は25度から29度という予報です。

9月15日月曜日

・先週12日から13日にかけて、韓国南東部を襲った台風14号による被害は、その後さらに増え、死者96人、行方不明25人にのぼっています。最も大きな被害を受けた慶尚南道では14日午後になって、昌寧(チャンニョン)郡で貯水池に沈んでいたタクシーを引き揚げたところ、車内から乗客と運転手の合わせて4人の遺体が見つかるなど死者・行方不明は59人にのぼっています。建物の全壊と半壊は合わせて1,940棟、農地の浸水1万7,420ヘクタール、船の座礁や破損465隻など、合わせて1兆1,834億ウォンの被害となっていますが、被害の届け出が相次いでいるため、最終的には1兆5,000億ウォンを超えるものとみられます。また台風14号によって一時は147万世帯が停電し、鉄道は9つの線で77カ所が被害を受け、釜山港では強い風でコンテナー荷役用の巨大なクレーン11基が破損しました。そして東海岸にある原子力発電所のうち古里(コリ)原発で4基が、月城(ウォルソン)原発で1基が、送電線路と主変圧器に異常が生じたため、運転を中止していましたが、補修作業が終わり、科学技術部の安全検査を受け、15日、運転を再開しました。住宅地域への電力供給は、15日ほとんど再開しましたが、送電鉄塔の被害が大きい巨済島は、復旧までに時間がかかるものとみられます。韓国電力では、台風14号による被害は129億ウォンとみています。鉄道は損壊した77カ所のうち49カ所が復旧しましたが、嶺東線は橋が崩れたため、復旧に1カ月以上かかるものとみられています。また釜山港のコンテナークレーンのうち、レールをはずれた3基は3カ月ほどで運転を再開できますが、倒れて折れ曲がった8基は撤去のうえ、地盤の復旧、新しい機械の製作とすえつけに最大で15カ月ほどかかるとみられ、韓国経済を支える釜山港の輸出入にかなりの支障が懸念されています。

・大韓赤十字社は、台風14号によって被害を受けた慶尚南道、慶尚北道、釜山市、蔚山市、江原道で住宅が床上浸水したため、学校の講堂などに避難している被災者に、飲み水、米、ラーメン、毛布、ガスコンロなどを配るとともに、被害が大きい地域では給食を行っています。また国防部は兵士5,600人と土木機材を現場に投入しました。企画予算処は、復旧に必要な費用が足りなければ、1兆ウォン程度の追加補正予算案を編成することを検討しています。今度の被害が大きかったことについて、洛東江地域などでは去年の台風15号による被害の復旧作業が完全に終わっていなかったことと、復旧作業が終わっていても工事が不十分だったためだという批判も出ています。

・盧武鉉大統領は14日、台風14号の被害が大きかった慶尚南道馬山(マサン)市の魚市場を訪れ、被災者を見舞いました。この席で盧武鉉大統領は黄哲坤(ファン・チョルゴン)馬山市長から馬山を特別災害地域に指定してほしいという要請を受け、「特別災害地域に指定するための調査を行い、閣議で判断したい」と述べ、16日の閣議で被害のひどい地域を特別災害地域に指定する考えを示しました。今度の台風の被災者には、最高で1人2,000万ウォンの見舞い金が贈られることになっています。政府は今月30日までに500億ウォンの義援金を募金することになりました。これを受けてKBSは15日から義援金の受け付けを始め、16日には募金を呼びかける生放送を合わせて6時間行うことにしています。

・アメリカが韓国に要請してきたイラクへの追加派兵の規模は1個師団で、当初予想されていた2,000人よりはるかに多いことが分かりました。政府関係者は14日「アメリカからいろいろなルートで派兵の要請があったが、だいたい1個師団規模である」と述べました。1個師団は韓国軍は1万人ですが、アメリカ軍は1万8,000人で、どちらを指すのかは明かではありません。これについて外交通商部の関係者も「アメリカからはイラクの一つの地域を独自に担当できるほどの規模での兵力の派兵要請があった」と述べました。韓国が1万人規模の戦闘兵をイラクに派兵する場合、5万人を派兵したベトナム戦争以来の規模となります。韓国は99年に国連のPKF=平和維持軍として東ティモールに250人を送り、今回イラクには工兵部隊と医療部隊の合わせて1,000人を送っています。

・イラクへの追加の派兵要請はブッシュ大統領が3日、韓国の尹永ェ外交通商部長官に直接要請したことが分かりました。外交消息筋によりますと、ブッシュ大統領は3日、アメリカを訪問した尹長官にイラクへの韓国軍の追加派兵を要請し、尹長官は「検討してみる」と答えたということです。一方、韓国政府は来月20日からタイで開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議前後にブッシュ大統領の韓国訪問を推進しており、イラクへの追加派兵についてはブッシュ大統領の韓国訪問の前に結論を出すものとみられています。

・メキシコのカンクンで開かれていたWTO=世界貿易機関の閣僚会議は、最終日の15日、新ラウンドに向けた中間合意となる閣僚宣言を採択できないまま閉幕しました。これによって、WTOを中心とする自由貿易体制は深刻な危機を迎え、来年末までの一括合意を目指している新ラウンドは厳しい状況になりました。閣僚会議が決裂したのは、投資ルールや競争など「シンガポール・イシュー」と呼ばれる新しい分野の4項目についての交渉を開始するかどうかをめぐって、EU=ヨーロッパ連合と開発途上国との対立が激しくなり、収拾が付かなくなったためとみられています。

・WTOの閣僚会議が決裂したことについて、農林部は15日記者会見し、今回の決裂で農産物の輸入開放の幅と期限をさらに延長することができたと評価しました。しかし今回の閣僚会議の決裂の主な理由が農産物ではなく、工業製品の新しい貿易協定を設けようとする「シンガポール・イシュー」だったため、今後も農業分野の輸入開放の圧力はさらに厳しくなるものとみられるとして、閣僚会議で韓国と歩調を合わせた日本、台湾と今後も連帯を強化していくことになりました。

・カンクンで農業市場の開放に反対して自殺した韓国の農業家、故李キョンヘさんの追悼式が14日、カンクン市内の広場で遺族や世界の農民団体の代表ら200人が参加して行われました。遺族は「故人の意志を受け継いでデモが行われている間は遺体を引き取ることはできない」と言っていましたが、遺体を韓国に持ち帰ることになり、19日葬儀を行うことになりました。

・北韓の首都平壌への韓国人の一般観光が15日から始まりました。この観光は、韓国の平和航空旅行社が北韓当局の許可をとって行っているもので、15日午前10時半、仁川空港から北韓の高麗航空機に韓国人観光客114人が乗り込み、西の海 西海に張り出した直行航空路を通って平壌に向かいました。南北の間で商業目的で旅客機が運行されたのは南北分断後初めてのことです。韓国人観光客は4泊5日の日程で、平壌市内と北にある妙香(ミョヒャン)山、南浦の平和自動車工場見学、北韓の田舎風景体験などのコースとなっており、19日に韓国のアシアナ航空機で帰ってくる予定です。この旅行は1人220万ウォン=日本円でおよそ22万円で、年末まで4回行われ、すでに予約はいっぱいです。この旅行社では「これまで金剛山観光に限られていた北韓観光の選択の幅が広くなった。平壌観光は北韓の首都平壌だけでなく、田舎もみてまわり、北韓のサーカスなどの見物もある。長期的には南北和解にも寄与することを期待する」と話しています。

・14日まで大阪で行われた世界柔道選手権大会で、韓国は男子選手の善戦で総合2位となりましたが、女子選手は一つもメダルがとれませんでした。この大会、韓国は男子選手が金メダル3つをとり、日本に次いで総合2位となり、来年のアテネ・オリンピックでのメダルの可能性が見えました。しかし女子は1つのメダルも取れなかったうえに、アテネ・オリンピックへの出場権も1人しか取れないという最悪の成績となりました。一方、今大会に7人の選手を送った北韓は、96年のアトランタ・オリンピックで日本の田村亮子選手に勝って有名になったケ・スンヒ選手が女子57キロ級で金メダルをとり、総合6位となりました。

・今週17日にソウルのワールドカップ競技場で韓国と日本のサッカー・オリンピック代表チームの親善試合が行われます。これを前に韓国代表チームは15日から京畿道北部にある坡州(パジュ)トレーニングセンターに招集され、本格的な練習に入りました。金ホゴン監督が率いる韓国のオリンピック代表チームは、練習時間は短いものの、チームワークを合わせるには問題はないものとみており、試合前までに最上のコンディションにすることに力を入れる計画です。一方の日本チームは15日、韓国入りし、ソウルワールドカップ競技場の補助競技場で練習に入りました。韓国と日本のオリンピックチームは、7月23日に東京で対戦し、1対1で引き分けています。

・韓国外換銀行が公示した15日の為替レート、日本の円100円は、1,000ウォン30銭で、先週火曜日に比べて2ウォン79銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,173ウォン30銭で、先週火曜日に比べて2ウォン90銭のウォン安でした。韓国株式市場の15日の総合株価指数は、先週の台風14号による被害で景気回復がさらに遅れるのではないかという憂慮とアメリカ市場が足踏み状態だったことの影響を受けて、753.61ポイントと、先週火曜日に比べて13.85ポイント下落しました。

・15日のソウルは晴れ、午後3時の気温は26度9分でした。16日は全国的に晴れ、所によって曇り、南部地方は午前一時雨となるでしょう。16日の全国の予想最低気温は15度から19度、日中の最高気温は24度から28度という予報です。

9月13日土曜日

・強い台風14号が、12日から13日にかけて、韓国を襲い、13日午後3時現在 死者・行方不明が76人も出るなど、大きな被害が出ました。台風14号は、12日午後4時、済州島に上陸したあと、夜10時、南海岸の慶尚南道泗川(サチョン)市に再上陸し、蜜陽をへて13日午前10時半、東海岸の慶尚北道ウルチン郡から東海に抜け、ウルルン島の北を通って韓国から遠ざかりました。済州島の北済州郡では、12日午後4時、最大瞬間風速60メートルと、韓国の気象観測史上で一番の強い風を記録しました。また雨量も多く、南海岸の島、慶尚南道の南海島では、降り始めからの雨量が452.5ミリに達しました。この強い風と雨で、各地で被害が続出し、南海岸から40キロ入った慶尚南道宜寧(ウィリョン)郡カレ面では、谷川の水があふれて周辺の家5棟が流され、チュ・ソンチュさん(73)の一家5人が遺体で発見されました。中央災害対策本部によりますと、13日午後3時までに届出のあった死者は、43人、行方不明33人にのぼり、台風が通った慶尚南道、慶尚北道、済州島に集中しています。また内陸部の忠清北道の国鉄中央線丹陽駅付近で、13日午前0時40分頃、安東発清涼里行きの特急セマウル号が、線路に崩れ落ちた土砂に乗り上げて機関車など先頭の3両が脱線し、乗客28人がけがをしました。さらに、南海岸の全羅南道麗水市シンプンでは、国鉄全羅線の線路の路盤が高波を受けて流失し、国鉄全羅線はこの区間で運転できなくなりました。一方、釜山港では、強烈な風でコンテナ−荷役用の巨大なクレーンが11基も倒壊し、荷役作業に大きな支障をきたしています。このほか、道路の損壊、田畑の冠水、停電などもあって、被害は韓国南部を中心にさらに増えそうです。

・台風14号が、韓国南東部を襲っていた頃、政府の中央災害対策本部は、史上初めての「警報放送」を行いました。「警報放送」は、深夜などに洪水や台風、大波、津波などの緊急事態が発生したり発生が予想されたりした場合に、中央災害対策本部が特定地域のTVに信号を送ってスイッチを自動的に入れさせ、住民に状況を知らせ、避難させる災害放送で、放送法第75条に規定されています。コードの差し込みが入っている場合、TVがひとりでについてKBS第1TVの災害放送が放送され、大きな音声で字幕スーパーも出す仕組みです。中央災害対策本部は、KBSとともに、この自動作動システムを開発し、去年末までに、全国4000あまりの洞事務所などに「警報放送」の視聴が可能なセットボックスを設置しました。中央災害対策本部は、13日午前0時、初めてこのセットボックスに信号を送って作動させ、釜山、蔚山、大邱、慶南、慶北で「警報放送」を実施しました。

・民主党の鄭大哲代表が、来週初めにも辞任するものとみられています。鄭大哲代表の側近が13日明らかにしたところによりますと、鄭代表は、新主流派が新党結成のために党から離れた後の民主党では、新しい党役員を任命する意思がないということです。このため週明けの15日か16日ごろ、党代表から退く意思を公式に表明するものとみられています。鄭大哲代表が辞任した場合、党の規定で、去年4月の全党大会で鄭代表の次に最高委員選挙の得票数を獲得した旧主流派の朴相千(バク・サンチョン)最高委員が、党の代表を継承することになります。鄭大哲代表は、代表を辞任した後も、すぐには新党に合流しない考えだということです。

・アメリカが、イラクの平和維持のため韓国に追加の派兵を要請してきたことで、民主党の新党派議員5人は12日、記者会見し、「イラク戦争が、名分のない侵略行為だったことが明らかとなったうえ、長期的にみても国益につながらない」として、追加の派兵を積極的に阻止する姿勢を示しました。金クンテ議員ら5人の新党派議員は、「多少の経済的実利のために軍隊を派遣するのは、国民の道徳的自負心を踏みにじり、韓半島平和にも障害となる」として最近、国会内で派兵に賛成する動きがあることから、これを積極的に阻止するため新党派の立場を明確にする必要があると述べました。

・日本に修学旅行に出かける韓国の生徒たちは、早ければ来年からビザなしで日本を訪問することが可能になるものとみられます。日本政府の構造改革特区推進本部は、12日、年内にまとめる特区法改正案の規制緩和措置の中に、韓国からの修学旅行生に対するビザ免除を盛り込みました。この改正案が日本の国会を通過すれば、来年から日本に修学旅行に行く韓国の中学生・高校生たちは、ビザなしで日本を訪れることになるものとみられます。韓国と日本は、今年6月に行った首脳会談後の共同声明で、韓国の修学旅行生に限って日本訪問のビザを免除するという内容を盛り込んでおり、今度の措置は、こうした共同声明を具体化したものです。

・KEDO=韓半島エネルギー開発機構が、北韓で進めている軽水炉建設工事が一時中断される可能性が高まっている中で、この一年間、工事現場の咸鏡南道琴湖(クムホ)地区で働く労働者の数が半分に減っていたことが明らかになりました。統一部が12日明らかにしたところによりますと、去年の8月末には、軽水炉工事現場で働く労働者は、KEDOの職員6人をはじめ、韓国人719人、ウズベキスタン人623人、そして北韓労働者100人の 合わせて1542人いました。ところが、去年10月から、北韓の核問題が浮上し、米朝間の対立が加速化して軽水炉事業のスピード調節が避けられなくなったため、現地で働く労働者は、今年8月末で818人と半分に減りました。軽水炉工事は、今年3月以来、30%台を維持しており、この状態は続くものとみられています。

・韓国の男子バレーボールが、中国を破って、「アジア男子バレーボール選手権」で2年連続優勝を達成しました。韓国は、12日、中国天津で行われた決勝戦で、中国を3対2で抑えて勝ちました。これで韓国は、2年連続アジア最強チームの座を確保するとともに、この大会の5位まで与えられる来年のアテネオリンピック予選の出場権を手に入れました。

・13日は、土曜日のため取り引きはありません。秋夕連休前の9日の終値は、日本の円100円が、1003ウォン9銭、アメリカドル1ドルは、1170ウォン40銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・13日のソウルは台風一過で、曇り、午後1時の気温は 23度 7分でした。14日日曜日は、全国的に曇り時々晴れの予報です。14日の全国の朝の予想最低気温は16度から22度、日中の最高気温は24度から30度という予報です。

9月12日金曜日

・メキシコで開かれている第5回WTO=世界貿易機関の閣僚会議2日目の11日、韓国をはじめとする9カ国の代表は、共同記者会見し、閣僚会議の宣言草案に盛り込まれた農産物関税の上限設定の撤回と低い関税で輸入する義務の量を増やす条項を削除するよう求める共同修正案を発表しました。修正案は、「先進国に対して関税上限を設定し、その上限線までいまの高い関税を引き下げるようにした部分などを削除しなければならない。また開発途上国に対しても、関税割り当て方式と、関税の引き下げを並行させて市場接近を達成するという条項をなくすべきだ」としています。また韓国の許サンマン農林部長官は、基調演説し、「農業の社会的機能を考慮して継続させるべきだというのが韓国民の確固とした考えだ」としたうえで、「WTOは、各国の農業の共存のための場であって、貿易の自由化を前提に環境の不利な国の農業を犠牲にするためのものではない」と強調しました。

・一方、WTO閣僚会議に抗議して11日、メキシコで切腹自殺した韓国農業経営人連合会の李ギョンヘさん(55)の現地焼香所には、メキシコ政府代表と国際農民団体の会員たちによる哀悼の行列が後を絶ちません。また李さんが自殺した現場と、都心の広場、カンクン体育館にも焼香所が設けられ、追悼集会が徹夜で行われました。世界のマスコミは、李ギョンヘさんの切腹自殺で今度のWTO閣僚会議で農業市場の開放合意がまとまるのはさらに難しくなったのではないかとする見解を示しました。一方、メキシコ警察は、現地の法律に従って、遺体を遺族に直接引き渡すとしており、李ギョンヘさんの遺体は、遺族が現地入りする13日以後に、韓国への送還日程が決まる見込みです。

・北韓は、核問題をめぐる次回の6カ国協議を11月初め頃、北京で開くことで原則的に同意する意向をロシア政府に伝えてきたことが、モスクワの北韓情報筋によって12日明らかになりました。それによりますと、北韓は、こうしたメッセージを、6カ国協議の参加国すべてに通告したということです。北韓は、先月北京で開かれた1回目の6カ国協議の後、「協議は、意味のない机上の空論だった」として強い不満を示し、2回目の協議の開催に否定的な姿勢をみせていました。このためロシアのプーチン大統領は、プリコフスキー極東連邦管区大統領全権大使を平壌に派遣して、6カ国協議の合意内容を順守するとともに、北韓問題を悪化させるいかなる挑発的行為をもとってはならないとする金正日国防委員長宛ての文書を送りました。これに対して、金正日国防委員長は、「1回目の協議は、各国が北韓の立場に耳を貸そうともせず結果は不満足だった」としながらも、2回目の協議に期待感を示す発言をしたということです。

・北韓は、ロシアの技術を利用してアメリカ本土全域を攻撃できる新型大陸間弾道ミサイルを開発していると、アメリカの政府高官が11日明らかにしました。それによりますと、北韓が開発を急いでいる新型ミサイルの射程距離は、1万5040キロに及ぶもので、平壌とサンフランシスコ間の距離が、8800キロであることから、この新型ミサイルは、事実上、アメリカ全域をターゲットにできると推定されるとしています。この高官は、また、この新型ミサイルが、旧ソ連の潜水艦発射弾道ミサイルのSSN6の技術を基盤にしているとして、北韓の新型ミサイルの開発がロシアの支援によるものだという点は、アメリカにとって重要な意味を持つとしています。

・去年一年間の北韓の軍事費は、52億1740万ドルと、韓国の39.8%に過ぎないことが分かりました。CIA=アメリカ中央情報局が最近公開した「ワールドファクトブック」によりますと、2002会計年度の北韓の軍事費は、52億1740万ドルと、世界21位で、世界第10位の韓国の軍事費130億9430万ドルの半分にも満たない水準であることが明らかになりました。北韓の軍事費は、98年は37億ドルでしたが、一昨年2001年に51億2410万ドルにまで増え、去年はさらに1億ドル近く増えたものです。

・韓国商品の輸出先に占めるアジアの割合が、50%を上回りました。産業資源部が12日明らかにしたところによりますと、今年に入って先月20日までの輸出総額1130億ドルのうち、アジア市場への輸出は、572億8000万ドルとなり、輸出額全体の半分を超える50.7%を占めました。これは、中国への輸出シェアが、去年14.6%から、今年は17.5%に増えたことによるものです。一方、北米市場に対する輸出の比重は、21.6%から18.9%に減り特にアメリカは20.2%から17.6%に落ちました。産業資源部では、「今年の輸出はほぼ去年水準だが、対米輸出の増加率が1.2%にとどまっているのに対し、中国への輸出は、48.1%も増えている。中国を中心としたアジア市場への輸出の比重は、今後、さらに大きくなる」と話しています。

・WHO=世界保健機関の李鐘郁(イ・ジョンウク)事務総長は、11日、SARSが再び流行する可能性があるとする警告を改めて出しました。李鐘郁事務総長は、訪問先のインドのニューデリーで記者会見し、「SARSは、21世紀最初の疾病となったが、これが最後ではない。今後、SARSのような病気がまた発生するだろう」と述べました。李鐘郁事務総長はまたSARSが完全に退治されたと思うかという記者の質問に「WHOの推定では、SARSは、再び流行する可能性が高い。我々は、SARSが再発するという前提で、これに徹底的に備えなければならない」と述べました。去年11月に、中国南部で初めて発見されたSARSウィルスで、先月末までに、世界でおよそ8000人が感染し、このうち916人が死亡しています。

・韓国国軍創立55周年にあたる来月、10月1日の「国軍の日」行事に、史上初めて、韓国駐留アメリカ軍が参加することになりました。国防部によりますと、「今年は、韓米同盟50年という節目の年であり、韓米間の軍レベルの友情を確認する意味で、10月1日の国軍の日記念行事に韓国駐留アメリカ軍が初めて参加することになった」としています。記念行事は、1日、京畿道城南市のソウル空港で行われ、韓国駐留アメリカ軍のアパッチヘリコプター10機が、先導飛行する51機の韓国の陸海空軍ヘリコプターの後を追って祝賀飛行をし、アメリカ軍高空降下要員6人が、韓国の特殊戦闘士や海兵隊の兵士86人とともに9000メートル上空から手をつないで降下しながら、空中で国軍創立55周年を祝う数字「55」を演出する計画です。また、この日、ソウルで行われる市街パレードでは、無人航空偵察機、地対空ミサイル、空対地ミサイル、艦対艦ミサイルなど最新鋭装備も披露されます。

・電気ハイブリッド車が、来年韓国に初めてお目見えします。企画予算処と、環境部が12日発表したところによりますと、ソウル、仁川、水原、富川などの衛星都市を中心に、車による公害を減らし大気汚染を防ぐため、警察のパトロールカーを、電気ハイブリッド車に切り替える案が進められています。電気ハイブリッド車は、充電バッテリーと、ガソリンエンジンをともに備え、一定速度以下で走る場合は、電気モーターを利用し、高速で走行する場合は、ガソリンエンジンを利用する仕組みになっていることから一般のガソリン車より500万ウォンほど高い代わりに、燃料や公害は30%ほど削減できる利点があります。環境部の首都圏大気質改善対策班は、とりあえず、来年、試験的に電気ハイブリッド車200台を導入し、様子をみて拡大していく計画です。

・最近、北韓の新世代の間で、韓国の人気ドラマに登場する主人公のファッションを真似する風潮が流行っているということです。ソウルと日本の北韓情報筋によりますと、日本でもおなじみのKBSの人気ドラマ、「秋の童話」や「冬のソナタ」の主人公のファッションや、髪を染めるスタイルが、北韓の富裕層である「平壌外国語大学」や「平壌音楽舞踊大学」の学生たちの間で、流行っているということです。学生たちは、インターネットでドラマをダウンロードしたり、ビデオの録画テープをコピーしたりしているということです。北韓ではこうした資本主義の文物は、国家機関の取り締まりの対象となっており、摘発された場合は、収容所行きとなりますが、最近は、実際には、ほとんど取り締まりが行われていないということです。

・最近、韓国でも共働き夫婦が増えていますが、社会的地位や収入に対する男女の認識の差が大きいことが世論調査の結果、分かりました。結婚情報会社が、11日、未婚男女それぞれ230人を対象に調査した結果、共働き夫婦の場合、男性の63%が「夫の収入が多いのが自然だ」としているのに対して女性は、66.1%が「どちらが多いかは関係ない」と考えていることが分かりました。また「社会生活のため妻が子どもの出産を遅らせたり、出産を放棄したりすること」については、男性の70%が「理解できない」としているのに対し、女性は70%が「あり得る」と答え、子どもに対する男女の認識の差が浮き彫りとなりました。さらに「妻の社会的地位が夫より高い場合、夫婦生活に影響を及ぼすか」という問いについては、男性は62.2%が「影響がある」としており、女性は、60.8%が「影響がない」と答え、対照的な結果となりました。

・台風14号は、12日午後4時、済州島南部に上陸し、済州島と本土を結ぶ空や海の便はすべて欠航しました。さらに韓半島南海岸のフェリーなども欠航しています。台風は、強い風雨をともなったまま、今後、進路を少し東寄りに変えて12日深夜、釜山付近を通過する見込みです。気象庁では、秋夕連休を終えて故郷から首都圏に向かうUターンの人たちに、強い風とともに、最大で400ミリの雨量が見込まれることから、土砂崩れにも注意するよう呼びかけています。

・12日は、秋夕連休で祝日のため取り引きはありません。連休前の9日の終値は、日本の円100円が、1003ウォン9銭、アメリカドル1ドルは、1170ウォン40銭でした。韓国株式市場も秋夕連休で休日のため取り引きはありません。

・12日のソウルは雨、午後2時の気温は 21度 6分でした。13日土曜日も台風14号の影響で全国的に雨の予報です。13日の全国の朝の予想最低気温は18度から22度、日中の最高気温は22度から28度という予報です。

9月11日木曜日

・11日は秋夕、先祖の霊を祭る日です。韓半島も南部は雨、中部は曇り空、台風14号の影響で済州島は大雨となりました。人々は帰省先の実家や長男の家に集まって、先祖の霊にお参りしたあと、お墓参りに出かけたり、知人を訪れたりしました。道路ががら空きになっているソウルでは、王宮が無料で開放され、中ではシーソーの板跳びなどの伝統遊技が行われました。済州島は雨が強くなって大雨注意報が出されており、韓半島も次第に影響圏内に入るため、帰省していた人たちも首都圏などへのUターンを早めています。

・アメリカ政府は、北韓が核関連施設を休止させているという見方を強めていることが分かりました。アメリカ議会筋によりますと、上院外交委員会が国務省高官と9日に非公開の審議をした際、衛星などによる監視で、再処理施設への人の出入りや、水蒸気、温度上昇などが見られないことから核兵器の開発につながる 使用済み核燃料棒の再処理が休止されている可能性が高いと、国務省が説明したということです。

・メキシコのカンクンで開かれているWTO=世界貿易機関の第5回閣僚会議に合わせて、韓国から抗議活動に出かけていた人が、会場前で切腹自殺しました。韓国時間で11日午前3時頃、世界のNGO=非政府機関のおよそ1万人の連帯デモがWTO閣僚会議の会場に進入を試みていたところ、これに参加していた 韓国農業経営人連合会の李ギョンヘさん(55才)が、突然、持っていたナイフで自分の腹を刺し、カンクン市内の病院に運ばれましたが、2時間後に死亡しました。李ギョンヘさんは、「自分に構わず、抗議活動を懸命に続けてください」と大声で叫んだということです。李ギョンヘさんは、全羅北道の農民で、農業高校、農業大学を経て、91年から全羅北道の道議会議員を3期つとめ、90年にジュネーブで開かれたウルグアイラウンド交渉の時も、抗議活動中に切腹を試みたことがありました。
メキシコで開かれている今回のWTO閣僚会議は、農産物貿易のための原則を討議する会議で、韓国からも180人の農業関係者が現地入りし、農産物の輸入が増えると、韓国農業が破壊されるとして、抗議活動を続けていました。

・全羅北道 扶安(ブアン)郡が、核廃棄物処理場の建設地に決まったことから8日、処理場の建設に反対する住民が金宗奎(キム・ゾンギュ)郡守に全治6週間の重傷を負わせた事件で、警察は10日夜、容疑者2人を逮捕しました。2人は、40才と41才のいずれも扶安郡に住む男性で、金宗奎郡守に対する集団暴行に加わり、郡守を殴って、けがをさせた疑いが持たれています。警察はまた、警察の小型指揮車をひっくり返した疑いが持たれている3人の身元を確認し、逮捕に乗り出しました。扶安郡では、秋夕連休初日の10日 夜も、住民 2000人あまりが参加して、ロウソクデモ集会を開き、処理場の計画の撤回と、逮捕された2人の釈放などを求めました。

・韓国が北韓に対して、支援し始めた1995年以来、国民1人あたりの対北韓支援金は年平均3,400ウォンであることが分かりました。 統一部によりますと、1995年6月から今年6月末までの北韓への支援金は、政府レベルの5億496万ドルと民間レベルの2億4,940万ドルを合わせて、7億8,436万ドルでした。この期間中、アメリカ政府は6億5000万ドル、EU=ヨーロッパ連合2億9,500万ドル、日本と中国は2億5000万ドルずつを北韓に支援しました。この8年間の政府と民間レベルの北韓支援金に借款供与を合わせると、北韓支援金は年平均1,604億ウォンとなり、これを韓国の人口で割ると、1人 3,400ウォンとなります。統一部の関係者は、「この金額は1973年から90年までの西ドイツから東ドイツへの年平均支援金の4%ぐらいに過ぎず、北韓への支援は、敵対感情の緩和と相互依存の向上、そして北韓を説得するためのてことして、これからも継続されるべきだ」と話しています。

・韓国と日本の間で、年金の二重防止加入を防ぐための協議が近く開かれる見通しです。韓国政府は韓国人と日本人が相手国に長期滞在する場合、滞在国の年金に加入しなくてもいいようにするための協定を結ぶための交渉を今月末に開くと発表しました。交渉では、両国の国民が相手国に滞在する場合、自国の年金にだけ加入するようにし、適用期間は3年間を原則に、2年延長もできるようにすることについて、論議する予定です。韓国は現在、アメリカ、イギリス、ドイツ、カナダなどとこの年金二重加入防止協定を結んでいます。

・日本の最高検察庁にあたる大検察庁は、経営再建中の焼酎のトップメーカー「真露」グループの張震浩前会長ら3人を近く背任罪で起訴する方針です。大検察庁は8日、真露グループの張震浩前会長と前副社長の2人を逮捕し、前社長を在宅で、いずれも背任の疑いで取り調べています。調べによりますと、張前会長は94年から97年にかけて、真露建設など 経営不振の系列4社に6360億ウォンを不正に融資したうえ、粉飾決算などで金融機関をだまし、200億ウォン台の融資を受けた疑いが持たれています。また張前会長は会社の資金35億8000万ウォンを横領した疑いも持たれています。真露は80年の歴史を持つ焼酎のトップメーカーですが、他の分野へ手を広げすぎたため、事実上倒産し、今年5月には債権者のアメリカのゴールドマン・サックス社の申し立てで、法定管理に入っています。このため、真露グループは、前の経営陣に横領した金の返還を求めることにしています。

・韓国に不法滞在している外国人が30万人を超えていることが分かりました。法務部が国会の司法委員会に提出した国政監査資料によりますと、不法滞在外国人は1998年から増え続け、2000年に18万9000人、2001年は25万5000人、2002年は28万9000人に、そして今年6月末には30万1000人に達しています。このうち、3年間の研修就業ビザで入国し、滞在期間が切れても本国に帰らない 不法滞在者は、今年は、1万900人と、去年の2倍近くに増えています。

・プロ野球、三星ライオンズの李スンヨプ選手が、今シーズン53号目のホームランを放ち、アジア新記録まで後、3本を残すだけとなりました。李スンヨプ選手は、10日、大邱球場で行われた韓火イーグルズとの試合、1回裏の第1打席でまず、スリーランホームランを打ったのに続いて、6回裏にもツーランホームランを放ち、自身のホームラン記録を塗り替える今シーズン53号目のホームランとなりました。これで、李スンヨプ選手は、日本の王貞治選手ら3人が持っているアジア記録の55本の記録まで、後3本を残すだけとなりました。

・去年のサッカーワールドカップで韓国のFWとして活躍し、現在、韓国Kリーグの全南ドラゴンズでコーチをしている黄善洪さん(35才)が、コーチ研修のため、10日、イギリス留学の途に向いました。黄さんは出国の前、仁川空港で記者会見し、「選手時代から、スピーディーでダイナミックなイングランドサッカーにあこがれて、一度経験してみたかった。今回の留学を、世界サッカーについて見聞を広めるよいきっかけにしたい」と述べました。黄善洪さんはセレッソ大阪と柏レイソルズに5年間いたことがあり、今回はイギリスのセフィルドに滞在して、リーズ・ユナイテッドで研修を受け、来年初めに帰国する予定です。

・11日は秋夕の連休で為替の取り引きはありません。9日の日本の円100円は、1,003ウォン9銭で、アメリカドル1ドルは、1,170ウォン40銭でした。韓国株式市場も休みのため取り引きはありません。

・11日のソウルは曇り、午後3時の気温は24度4分でした。12日は台風14号の影響圏内に入り、全国的に曇りまたは雨になるでしょう。12日の予想最低気温は、16度から22度、最高気温は22度から26度という予報です。

9月10日水曜日

・秋夕(チュソク)の連休が10日から始まり、駅やバスターミナルは故郷で秋夕を過ごそうとする人たちで混雑しました。ソウル駅では10日も臨時列車39本が出発しましたが、乗車券はすべて売り切れました。また江南高速バスターミナルでは、ほとんどの路線が売り切れ状態となり、ソウルから列車と高速バスで帰省した人は、153万人にのぼったものとみられています。高速道路は各地で渋滞し、韓国道路公社によりますと、10日の日中はソウルから釜山まで平均10時間、ソウルから光州まで11時間、ソウルから江陵までは6時間と普段の2倍近くの時間がかかりました。

・盧武鉉大統領は10日、ソウル地方警察庁を訪問し、秋夕連休に勤務している警察関係者を激励しました。盧大統領はこの席で「警察は国民を保護し、社会の安定を守る役割をになっているので、国民が無事に秋夕を過ごせるように交通管理と事故の予防に万全を期してほしい」と述べました。続いて総合治安対策の説明を受けた後、無線機を使ってソウルの警察署と派出所の勤務者2,280人にねぎらいの言葉を送りました。

・アメリカは韓国にイラクの平和維持のために追加の派兵を要請してきたことが分かりました。国防部の黄ビョンス報道官は9日「アメリカはこのほど、イラクへの追加の派兵が可能かどうか、非公式に打診してきた。政府は国際情勢と国民の世論を総合して検討する」と述べました。また国防部の関係者は「アメリカは韓国に戦闘兵の派兵を要請していない。アメリカは韓国だけでなく世界の同盟国にこのような打診をしている。政府は近く関係部署との協議を行って受け入れるかどうかを決める」と述べました。これについて国会国防委員会の張永達(チャン・ヨンダル)委員長は「イラクへの追加派兵は国連の要請がなければ、国会は同意できない」と述べました。これは国連がPKO(平和維持活動)のレベルで要請してきた場合は同意する意向を示したものとみられています。

・韓国、アメリカ、日本の3カ国は北韓の核開発問題について協議するため、今月末、東京で協議する予定だと日本の外務省の高官が9日述べました。協議には先月、北京で行われた6カ国協議に出席した韓国外交通商部の李秀赫(イ・スヒョク)次官補、アメリカからは国務省のケリー次官補、日本からは外務省の藪中三十二アジア大洋州局長が代表として出席します。この協議は6カ国協議後に開かれる3カ国の初の協議となり、協議の内容が注目されます。

・大統領府 青瓦台の 羅鐘一国家安全保障補佐官が、北韓の核開発問題などの懸案を協議するため9日、中国入りしました。羅鐘一補佐官は12日まで北京に滞在し、中国の李肇星外相をはじめ、先の6カ国協議で中国側の首席代表として出席した王毅外務次官らと話し合う計画です。これについて青瓦台の関係者は「北韓の核開発をめぐる懸案について韓中両国間の意見を交換し、中国政府の方針を確認する。また次回の6カ国協議についても協議するものとみられる」と述べています。

・政府は集会示威法の見直しに着手しました。これは、全羅北道の扶安郡守が、核廃棄物処理場建設に反対する住民から暴力を振われてけがをしたことから、盧武鉉大統領の指示によって行われるものです。政府は関連法律の見直しについて、法律で保障された集会と示威は最大限 保障するものの、集会と示威についての届け出の内容が事実と違っている場合は、その団体や人による次の集会を制限する方向で検討に入りました。また公共の秩序と安ねいを脅かす暴力的で過激な集会を行った団体や人に対しても、一定期間、集会を禁止することも考慮している模様です。政府が検討中のこのような法改正は、届け出をすれば集会を開くことができる今の仕組みが、事実上の許可制度に変わるため、市民団体などから反対の声が出ることが予想されます。

・アメリカで起きた同時多発テロの2周忌を控えて仁川国際空港ではテロに対する保安体制を強化しました。仁川空港では、今月に入って国際的なテロ発生の警告が相次いだことから、アメリカ、カナダなどテロが発生する可能性が高い国からの入国者に対して保安検索を強化しています。空港ではかかとの高さが1インチ以上の靴やノートブック型パソコン、カメラなど電子製品はX線と爆発物探知器にかけて、危険なものがあるのかチェックしています。また手荷物は直接開けて調べる場合が多く、液体の物は可燃性かどうかを検査しています。

・北韓の金剛山への観光は今月からこれまでの船とともに、陸路 バスでも行われていますが、早くも来月10月分の予約がいっぱいになりました。金剛山観光を経営している現代峨山は10日、10月に出発する金剛山観光には1万2,500人あまりの予約があり、予約を締め切ったことを明らかにしました。金剛山観光への予約が殺到したことについて現代峨山の関係者は、「10月は紅葉が美しい季節で、最近北韓に対する事業への関心も高まってきたことも手伝って、申し込みが増えたものとみられる」と話しています。金剛山観光は、陸路による観光が再開された今月と来月の予約者は合わせて2万2,700人と、今年1月から8月までの観光客数2万6,000人に匹敵しています。

・国立保健院が10日発表したところによりますと、小中高校で流行している流行性結膜炎は全国的に広がり、9日の時点で6万6,000人近くになりました。流行性結膜炎は、9日1日だけで全国で2万人ちかくの新しい感染者が確認され、感染者数は6万6,700人あまりとなりました。地域別にはソウルが1万2,000人あまりと最も多く、江原道8,000人、京畿道7,000人など、済州道を含む全国で発生しています。国立保健院は学校などで手洗いの指導をすることと、使い捨ての紙のタオルを使うことなど、秋夕の間も個人の衛生管理を徹底するよう呼びかけています。

・韓国の中学生と高校生によって作られた短編映画が、10日からアメリカで始まったテメキュラバレー 国際映像・音楽フェスティバルに招待されました。この映画は「ホール(Hole)穴」というタイトルで、都会で暮している女子高校生が田舎のおばあさんと生活するうちに、文化と価値観の差を体験し、心の余裕とアイデンティティーを探していくという内容で、タイトルの「ホール」は忙しい都会生活で生じていた主人公の心の穴を意味します。この映画は中学3年生から高校3年生までの生徒たちが自分たちの小遣いなどを集めた50万ウォンで制作したもので、アジアからは唯一招待されました。

・韓国、日本、中国の3カ国が参加する親善体育大会が今月23日から5日間、韓国の古都慶州で行われます。この親善体育大会は今年で4回目で、慶尚北道 慶州市と姉妹提携を結んでいる日本の奈良市、中国の西安市の3つの都市から400人が参加して、サッカー、卓球、ボーリング、バドミントンの4種目で力を競い合い、親善を図るものです。慶州市は70年に奈良市と、94年には西安市と姉妹提携を結んでおり、2000年3月に慶州市で初めて親善体育大会を開いて以来、毎年3都市が順に交流行事をしています。

・10日は韓国の秋夕の連休で為替レートの取り引きはありません。9日の日本の円100円は、1,003ウォン9銭で、アメリカドル1ドルは1,170ウォン40銭でした。韓国株式市場も休みのため取り引きはありません。9日の総合株価指数は、767.46ポイントで取り引きを終えました。

・10日のソウルは晴れ時々曇り、午後1時の気温は23度5分でした。秋夕当日の11日は全国的に曇り、済州道と南部地方は曇りのち午後から雨となり、仲秋の名月はほとんど見られないでしょう。11日の全国の予想最低気温は16度から23度、日中の最高気温は25度から28度という予報です。10日のソウルは晴れ時々曇り、午後1時の気温は23度5分でした。秋夕当日の11日は全国的に曇り、済州道と南部地方は曇りのち午後から雨となり、仲秋の名月はほとんど見られないでしょう。11日の全国の予想最低気温は16度から23度、日中の最高気温は25度から28度という予報です。

9月9日火曜日

・今週11日の秋夕を故郷で過ごそうとする民族の大移動が始まりました。秋夕の連休を前にした9日は、あいにくの雨の中、午前中から駅やバスターミナルは、故郷に向かう帰省客で混雑し始めました。今年の秋夕連休は10日から12日までの3連休ですが、景気がよくないため、この際生産ラインを止めて休みにしようと5連休や9連休の会社も多くなっているため、帰省客の数は例年より多く3,940万人とみられていますが、休みにゆとりがあるため、帰省やUターンは幾分分散すると予想されています。しかしぐずついた天気は週末まで続くものとみられており、十五夜もほとんど期待できないなど、少し憂うつな秋夕となっています。

・盧武鉉大統領は9日、秋夕を前にして国民へのメッセージを発表し、「すべての力量を経済回復に集中させ、何よりも庶民の生活安定のために最善を尽くしたい」という考えを示しました。盧武鉉大統領はまた「故郷に向かう道は大変だが、互いに譲り合い、秩序を守れば、思ったより楽になります。韓国経済も同じで、国民と政府、労働者と企業家が原則を守り、心を一つにすれば経済が良くなります。ほとんどの国民は5日間の連休に入りますが、警察官や軍、消防関係者らはこの連休がいつもより忙しい時になります。周りの恵まれない人たちと愛を分かち合う楽しい秋夕になることを祈ります」盧武鉉大統領はこのようなメッセージを発表しました。

・北韓は建国55周年を迎えた9日、平壌の金日成広場で300人ほどが参加した閲兵式を行いましたが、これまでのような大規模な軍事パレードは行いませんでした。日本の共同通信によりますと、9日午前9時から金 正日国防委員長も出席し、300人から400人が参加した閲兵式が行われましたが、ミサイルなどの兵器や軍事装備を動員した大規模な軍事パレードはありませんでした。朝鮮中央放送と平壌放送は、9日午後3時から閲兵式の模様を録音で放送しました。9日のパレードについて、ロシアのイタルタス通信は、100万人以上を動員する大衆パレードや大規模な軍事パレートが予想されると8日報道し、パレードでは北韓が開発を完了したと伝えられている射程距離4,000キロの新型の長距離弾道ミサイルが公開されるとみていました。また北韓のマスコミは北韓はこの行事に中国、ロシア、オーストラリア、メキシコ、ネパールの代表団を招待したと伝えていました。こうした中で大規模な軍事パレードが行われなかったことは、「事態を悪化させるような行動をとらない」という先の北京の6カ国協議の申し合わせと関係があるのかどうかが注目されます。

・モスクワ駐在の北韓大使は8日、「北韓は核開発問題でアメリカとこれ以上交渉を続ける必要はない」と述べました。モスクワ駐在の朴義春(パク・ウィチュン)北韓大使は、北韓大使館で、北韓の建国55周年を記念するレセプションの席で「アメリカは共存を望んでおらず、我々を完全に武装解除させようとしている。従って我々は合法的な地位を守り、アメリカの核攻撃を撃退させるための抑止力を維持することしか対策がない。我々人民と軍は我々を孤立させようとするいかなる試みと挑戦も撃退させていく」と述べました。ロシア駐在北韓大使のこのような強硬発言は、アメリカとの対話拒否というより、次の6カ国協議を有利に導こうとするための戦術とみられています。

・アメリカは、先月北京で行われた北韓の核開発問題をめぐる6カ国協議が有益だったと評価し、次の6カ国協議を再開したいという意思を示しました。アメリカ国務省のバウチャー報道官は9日、「6カ国協議は有益だったということで、参加国が意見をともにした。最初の協議で参加国が韓半島の非核化に認識を共にするなどの進展がみられたので、引き続き協議を進めていくべきだ。6カ国協議の場では2カ国や3カ国の対話も並行されることもありうるので、6カ国協議という外交舞台を最大限活用しなければならない」と述べて、北韓が次の6カ国協議に応じることを求めました。

・高麗時代の首都だった北韓の開城への韓国人の観光が来月から始まります。また北韓の東海岸元山(ウォンサン)港への航路を新設して金剛山観光コースを拡大する可能性も出てきました。金剛山観光を経営している現代峨山は、来月、開城工業団地の起工式の後、韓国人の開城観光を始める予定だと8日、発表しました。開城は板門店の西15キロにある都市で、開城観光のスポットは、高麗を建国した王建の陵、北韓の高麗時代の遺跡や遺物などを展示した高麗歴史博物館、王宮の跡、高麗時代末期のソンジュク橋などで、陸路、バスでの日帰り観光になります。費用は1人10万ウォン=日本円でおよそ1万円になるものとみられます。現代峨山はまた「早い時期に北韓東海岸の元山港に船を接岸させる航路を新設し、そこから陸路南下して、金剛山のもっと広い地域を見てまわるコースも加えるよう北韓側に要請している。来月中に開城工業団地の起工式を行い、6カ月以内に5社ほどをモデル入居させる計画だ」とも発表しました。現代峨山の金潤圭社長は9日、北韓当局とさらに協議するため北韓入りしました。

・核廃棄物処理場の建設地となった全羅北道 扶安(ブアン)郡では、処理場の建設に反対する住民の抗議行動が連日行われていますが、8日は金宗奎(キム・ゾンギュ)扶安郡守が住民の暴行を受けて重傷を負い、警察のバスなど3台が燃やされる事件がありました。8日正午前、全羅北道 扶安郡の金宗奎郡守は、核廃棄物処理場の建設について相談するため、核反対 扶安郡民 共同対策委員長をしているネソ寺の住職に会いにチンソ面のネソ寺を訪れたところ、郡守の訪問を知った住民20人が車で寺の入り口をふさぎました。金郡守は3時間ほど待った後、住民との対話を試みましたが、興奮した住民に暴行を加えられ、鼻の骨と肋骨が折れて全治6週間の重傷を負い、金郡守は寺に閉じ込められて7時間後に警察によって病院に運ばれました。また郡民1,000人あまりは反対集会を行なう際に、機動隊のバスとジープ、そして民間の冷凍車両の合わせて3台に火をつけて燃やしました。

・盧武鉉大統領は9日、大統領府 青瓦台で行われた閣議で、扶安郡守が郡民から暴力を受けたことについて説明を聞いた後「民主主義社会で多様な意見は尊重されるべきだが、暴力は認められない」と述べました。

・国立保健院はシンガポールでSARSに陽性反応を示した人が確認されたことから、シンガポールからの入国者に対して9日からSARSの検疫を始めました。空港や港など各検疫所では、シンガポールからの入国者に対して検疫を強化するとともに、仁川空港、済州空港、金海空港では赤外線カメラで体温測定を行なうことにしています。

・市民団体や女性界、学会などの有識者50人は8日、ソウルのプレスセンターで記者会見し、新党作りも念頭に入れて政治の前面に出ると宣言しました。「政治改革と新しい政治を求める市民社会1,000人の宣言」によりますと、「国民が主体となる新しい政治が時代の要請であり、国民の合意であるのに、政治家たちは未だに自分たちの利益のために腐敗政治、地域主義による政治を繰り返している。私たちの子どもにこのような絶望を残してはいけないと考え、今の政界が駄目なら、我々が政治改革の主体とならなければならない」と述べています。また「各地での世論調査などを通じて意見がまとまれば政党を作ることも可能だ。しかし既存の政党に吸収されるのではなく、市民社会が中心となる新党にすべきだ」と述べています。今回の宣言には市民団体の代表や大学教授ら有識者1,013人が参加しており、16日から1カ月間、全国を回る討論会と世論調査を行なった後、来年春の総選挙を目指して具体的な行動を決めることにしています。

・韓国外換銀行が公示した9日の為替レート、日本の円100円は、1,003ウォン9銭で、前日に比べて3ウォン60銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,170ウォン40銭で、前日に比べて2ウォン60銭のウォン高でした。韓国株式市場の9日の総合株価指数は、767.46ポイントと、前日に比べて7.21ポイント上昇、今年最高値で今週の取り引きを終えました。

・9日のソウルは雨、午後3時の気温は17度9分、昨日からの降水量は51ミリでした。秋夕の連休初日の10日は全国的に曇り、江原道と忠清道は一時雨の所もあるでしょう。10日の全国の予想最低気温は18度から23度、日中の最高気温は25度から29度という予報です。

9月8日月曜日

・北韓が射程距離4,000キロとみられる新型の長距離弾道ミサイルの開発を去年完了し、実践配備の準備をしていることが8日分かりました。北韓の事情に精通した情報消息筋は、「これまでのスカッド・ミサイルや、ノドン1号、98年に試験発射されたデポドン1号、開発段階のデポドン2号とも違う新しいミサイルが去年開発されたという情報が入手された。青瓦台の国家安全保障会議、統一部、外交部、国家情報院、国防部などがこれについての情報を共有して、北韓の動向を見極めている」と述べました。新型の長距離弾道ミサイルは、アメリカのグアム島まで射程距離にはいり、沖縄やグアムの米軍基地まで攻撃できることから、アメリカと日本も慎重に見守っているということで、北韓が政権誕生55周年となる9日に予定している大規模な軍事パレードの際に、このミサイルを公開するかどうかが注目されます。

・与党 民主党の新党結成派の国会議員29人は7日、会合し、これらの議員だけで、国会での国政監査が始まる前の20日までに民主党を離党し、新しい院内交渉団体を作ることで意見が一致しました。これについて新党結成派の金元基(キム・ウォンギ)議員は「現在、新党結成に参加の意思を表明しているのは43人だが、最終的には80人前後になるとみられる」と述べました。これに対して旧主流派は、「行くべき人は全部行った」として、離党する議員は30人前後に止まると主張しました。また50人ほどの中道派議員も、一部を除いては新党派か旧主流派かに分かれ始めており、秋夕連休が終わる頃には新党結成派と旧主流派とがはっきりしてくるものとみられています。

・来年4月の国会議員選挙は、今の時点で平均8.6倍の競争率となる見通しです。連合ニュースが集計したところによりますと、来年4月の総選挙に出馬を準備しているか、検討している人は、全国227の選挙区で1,950人にのぼり、平均8.6倍の競争率となる見通しです。地域別には大田市が6つの選挙区に69人が立候補の意向を示していて、11.5倍という激しい競争になりそうです。続いて京畿道が10.5倍、光州市9.8倍の順となっています。45の選挙区があるソウル市は380人が出馬を準備しており、平均では8.4倍となります。一方、一つの選挙区では京畿道城南市水晶区が定員1人に19人の立候補が見込まれ、次いで光州市東区18人、大田市西乙とスソン乙がそれぞれ17人と、高い競争率となっています。来年の総選挙は、党の指導部が候補を指名するこれまでの方式から、選挙区ごとに党内選挙で候補を決める方式をとることが確実視されているため、政界の再編や選挙区の確定、党内選挙の結果で実際には候補者はこれほど出ないものと考えられます。

・南北の赤十字社は7日、板門店で接触し、今月20日から北韓の金剛山で行なう8回目の南北離散家族の再会は陸路で往復することが決まりました。陸路による往復は今年の2月に次いで2回目です。南北はこの席で離散家族100人ずつの名簿を交換しました。韓国からの離散家族100人は、18人を除いては70才以上の高齢者で、最高齢者は95才のチョン・ウォルオクさんで、北韓に住んでいる孫と嫁と会うことになっています。今回の離散家族の再会対象者のリストの中には、前大宇グループ金宇中会長の家族も含まれていることが確認されましたが、金前会長は経済事件で海外に逃れていることから、ソウルの家族も北韓の家族との再会を希望しないということです。一方、北韓は7日、北韓赤十字会の張在彦委員長名の電話通知文で大韓赤十字社に秋に使う肥料10万トンの支援を要請してきました。大韓赤十字社は政府や南北交流協力推進委員会などと協議して、肥料の支援を決めることにしています。

・金剛山観光など北韓での事業をしている現代峨山は、赤字経営の対策として、発行株式の4.4%にあたる38万株を、一株 額面どおりの5000ウォンで一般に販売し資金を集めることになりました。この株は、大人は10株単位、学生は2株単位で、現代峨山のホームページなどを通じて申し込むことができます。現代峨山の金ユンギュ社長は、8日、記者会見し、「小額公募方式で集められる金額が最大20億ウォンとなっていることから、取り合えず19億ウォンを一般向けに売り出し、法的な準備を整えたうえ、大規模な公募を行う計画だ。株式を買って下った方々は、名前をつけた植樹を金剛山と開城で行えるようにしたい」と語りました。

・韓国、日本、中国の3カ国は8日、デジタル放送、次世代移動通信、次世代インターネットなど7つの分野で共同の研究開発と緊密な協力を行い、北東アジアを世界のIT産業の中心地に育てていくことに合意しました。韓国の陳大濟情報通信部長官、日本の片山虎之助総務相、中国の王旭東新式産業相は8日、済州道で会談し、各国の知識・情報・人材などを結合し、IT分野の革新をはかっていくことで合意し、その実務者協議会を設けることで合意しました。

・全経連=全国経済人連合会は、8日、韓国企業の賃金が1%上昇すると、外国人による韓国への投資は、5.73%減少するという調査結果を発表しました。それによりますと、韓国への外国人直接投資に影響を及ぼす要因を分析した結果、賃金が外国人投資に及ぼす影響が最も大きく、高い賃金上昇による費用の増加は、外国人投資企業の期待収益率を下げ、結局、投資意欲を妨げていることが分かりました。反対に、韓国のGDP=国内総生産が1%上昇すると、外国人の直接投資は5.74%増えることが分析されました。

・夏休みの後、全国の小中高校生の間で急性の出血性結膜炎が急速に広がっており、今週の秋夕連休でさらに感染が広がることが懸念されています。急性の出血性結膜炎は、慶尚北道、江原道、釜山、大田を経て、ソウルでも患者が確認されており、7日現在、急性の出血性結膜炎の患者は全国で6,000人を超えています。各教育庁は、症状がひどい子どもに対して登校を控えさせるよう学校長に指示していますが、2日後に迫ってきた秋夕連休の民族の大移動に合わせて、急性出血性結膜炎が大人にまでさらに広がることが考えられ、保健当局は手洗いや清潔なタオルの使用などを呼びかけています。

・国軍看護士官学校が2005年から男子学生の入学を認める見通しです。大田市にある国軍看護士官学校は、7日、2005年度の新入生から定員の10%を男子に当てることを決め、看護士官学校設置法 改正案を国会に提出したと発表しました。この改正案が今の通常国会で成立し、大統領令が出されれば、来年秋の選抜過程から男子高校生も看護士官学校に志願できるようになります。今の看護士官学校 設置法は、「17才以上22才未満の未婚の女性で高等教育の学歴が認められた者」と規定し、男性の入学は認められていません。このため、陸海空軍の士官学校は、すでに女子学生を入学させているのに、看護士官学校だけが男子学生を入れないのは性差別に当たるという指摘を受け、政府の規制改革委員会は今年7月、看護士官学校に対して男女を区別せずに選抜するよう勧告していました。

・週末が雨に見舞われることがソウルでは8週連続となりました。気象庁によりますと、7日(日)はソウルで7ミリをはじめ、江原道の原州で78ミリ、京畿道利川で73ミリなど中部地方を中心に雨となりました。雨の週末は7月20日から8週連続で、野外のテーマパークやプール、野球場などは客足がめっきり減って閑古鳥が鳴いています。

・韓国外換銀行が公示した8日の為替レート、日本の円100円は、999ウォン49銭で、先週金曜日に比べて3ウォン3銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,173ウォンで、先週金曜日に比べて1ウォン30銭のウォン安でした。韓国株式市場の8日の総合株価指数は、760.25ポイントと、先週金曜日に比べて1.30ポイント下落しました。

・8日のソウルは晴れ、午後3時の気温は28度4分でした。秋夕の帰省が始まる9日は、全国的に次第に曇り、南西の方から雨となるでしょう。気象庁によりますと、秋夕連休の10日から全国的に曇り始め、秋夕の11日は気圧の谷の影響で曇り、所によって雨となるため、仲秋の名月は見られないということです。9日の全国の予想最低気温は16度から24度、日中の最高気温は24度から30度という予報です。

9月6日土曜日

・アメリカは、2回目の6カ国協議が開かれる前に、北韓が要求している安全保障をどんな方法で保証できるかについて検討を行っていると、パウエル国務長官が5日明らかにしました。パウエル国務長官は、「これまで北韓が提示した唯一の要求は、アメリカが、北韓に対する攻撃や侵攻を計画していないという点を保障することだった。このためアメリカは、北韓に対して、信頼できる安全保障の方法について真剣に検討している」と述べました。

・与党民主党が、新党結成をめぐって新主流派と旧主流派が対立し、事実上、分裂状態になっている問題で、新主流派に属する党事務総長の李相洙(イ・サンス)氏ら党役員7人が、5日、鄭大哲代表にそろって辞表を出しました。このため民主党は、近く、最高委員会議を開いて、7人の辞表を受理し、指導部体制を改める計画で、盧武鉉政権発足直後の今年2月から新主流派体制になっていた民主党指導部は、7カ月で、再び、旧主流派中心に再編されることになりました。

・金斗官(キム・ドゥグァン)行政自治部長官の解任案が国会で野党ハンナラ党による単独採決で可決したことで、盧武鉉大統領は、国会の解任勧告を拒否するよりは、受け入れるべきだとする世論がやや多いことが世論調査の結果、分かりました。KBSが世論調査会社に依頼して全国の20歳以上の男女1000人を対象に調査した結果、盧武鉉大統領が、行政自治部長官の解任勧告を「受け入れるべきだ」という意見は、46.3%、「拒否すべきだ」は42.4%で、受け入れるべきだと考えている人がやや多いことが分かりました。これは、表決が行われる前の調査では、「大統領は拒否すべきだ」が54%と、「受け入れるべきだ」の37.4%より多かったのと比べると、反対の結果となり、与野党間の対立を避けるべきだとする国民の世論を反映したものとみられています。しかし、解任案に対する表決については、「適切でない」とする意見が47.8%、「適切だ」が29.6%と批判的な意見が半数近くを占めました。

・国会は5日の本会議で、金龍潭(キム・ヨンダム)大法官の任命同意案を可決しました。大法官は、日本の最高裁判所判事にあたるもので、3日、4日の金龍潭氏に対する人事聴聞会に続いて、5日、与野党議員204人の無記名投票による表決で、大多数の198人が賛成し、賛成多数で可決しました。新しく大法官になる金龍潭氏は、光州高等法院長をつとめており、合わせて14人の大法官の一員に近くなります。

・KOTRA=大韓貿易振興公社は、今月26日から3日間、イラクの首都、バグダッドに、イラク戦争後、世界で初めての市場開拓団を派遣することになりました。イラクへの市場開拓団は、韓国の15の企業から17人が参加し、3日間、バクダッドに滞在して、イラクの国営企業や商工会議所の関係者らと会って韓国商品の説明会を開き、輸出商談を行う計画です。しかし、イラクの治安がよくないため、南部のナッシリアにいる韓国軍工兵部隊の「ソヒ部隊」が、市場開拓団をクウェート国境からナッシリアまで護衛することにしています。

・運賃の値上げなどを要求して、今年5月に続いて先月21日から2度目のストライキを行っていた全国の大型トラックの運転手らによる労働組合「貨物連帯」は、ストライキを撤回し、6日から全面的に業務に復帰しました。貨物連帯の金ジョンイン議長は、5日、記者会見し、「4日から徹夜による協議の末、一部すでに業務に復帰した人がいるなど組織が団結力を失ったのと、秋夕を控えて物流輸送に大きな混乱が生じていることから、これ以上、国の経済に被害が及ばないよう、取り合えず業務に復帰することにした」と述べました。貨物連帯は、今後、ストライキに加わった組合員の被害を最小限にとどめるとともに、不合理な制度を改善するため、政府や運送会社との交渉は継続していくとしています。これで、貨物連帯の組合員3万人全員が、6日から業務に復帰し、今回のストライキは、16日間で終わりました。

・70年代から80年代の独裁政権時代に、日本、ヨーロッパ、アメリカなどで、北韓寄りの活動をしていたという理由で韓国に帰国できなかった36人の海外居住民主化運動家の帰国が、30年ぶりに実現することになりました。海外の民主化運動家の名誉回復と、帰国を目指す「汎国民推進委員会」が、5日、明らかにしたところによりますと、政府は、このほど、汎国民推進委員会が帰国を申請した50人のうち、36人の帰国を条件なしで許可しました。汎国民推進委員会は、この中から帰国の意思を表明した20人を今月19日から22日まで、ソウル、釜山、光州で開かれる「秋夕故郷訪問行事」に招待し、政府の許可をもらえなかった在日韓国民主統一連合所属の14人についても、さらに協議を進めていくことにしています。

・生物化学兵器専門家の北韓脱出者1人が、中国南部・広州のオーストラリア総領事館に亡命を求めようとしたところ、現地の保安要員によって逮捕されたと、北韓脱出者の支援活動を行っているドイツ人医師のポロチェン氏が明らかにしました。この北韓住民は、補修作業員に偽装して、家族3人とともに、オーストラリア総領事館のある高層ビルに入りましたが、非常口の階段で逮捕され、家族はやっとのことで逃げたということです。ポロチェン氏によりますと、この男性は、妻と二人の子どもとともに3カ月前に北韓から中国に脱出してきており、今度の亡命は、北韓の軍事専門家の証言をアメリカで聞かせるためのものだったと説明しました。この男性は、生物化学兵器の開発のため北韓が山奥の秘密実験場で行った人体実験についての数々の証拠を握っているということです。これについて、北京のオーストラリア大使館は、事実確認できないと述べているということです。

・プロ野球、三星ライオンズの李スンヨプ選手が、今シーズン50号目のホームランを放ち、アジア新記録まで後、6つを残すだけとなりました。李スンヨプ選手は、5日、水原球場で行われた現代ユニコーンズとの試合の8回表、先頭打者で50号目のソロホームランを放ちました。李スンヨプ選手の50号ホームランは、今シーズン108試合目で、アメリカのバリーボンズの世界記録とタイとなりました。李スンヨプ選手は、残り23試合で、ホームラン6本を打てば、自らの2001年の1シーズン最多記録の54ホームランをはじめ、日本の王貞治選手ら3人が持っているアジア記録の55本の記録を塗り変えることになり、今後が期待されます。

・6日は、土曜日のため取り引きはありません。5日の終値は、日本の円100円が、1002ウォン52銭、アメリカドル1ドルは、1171ウォン70銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・6日のソウルは曇り、正午の気温は 18度 9分でした。7日日曜日は、全国的に雲が多く、一時、雨の降るところが多いでしょう。7日の全国の朝の予想最低気温は17度から23度、日中の最高気温は23度から28度という予報です。

9月5日金曜日

・与党民主党が、事実上、分裂状態となりました。党内の新主流派の国会議員たちは、4日の党務会議で、新党結成の表決を阻止しようとした旧主流派との衝突の直後、31人の国会議員と、35人の党支部委員長らが集まって「国民参加統合新党」創立準備委員会を結成し、新党創設の準備に取り掛かりました。若手議員を中心としたこれらの議員は、来月中には、発起人大会と、党創立準備委員会を結成することにしています。これに対抗して、党の見直し改革を主張する「旧主流派」は5日、全体会議を開き、通常国会後に新しい指導部を選出するため全党大会を開くことを要求している中間派議員との連帯をはかることになりました。

・一方、野党ハンナラ党も党内の世代交替で揺れています。党内の若手議員たちは、5日、事実上、崔秉烈代表をねらった60歳代の政治家の退陣要求とともに、1970年代から80年代にかけて軍事独裁政権を支えた政治家たちの退陣を、さらに迫っていくことで一致しました。これに対して、ハンナラ党の重鎮たちは、国民の選択に逆行する方法で世代交替を行うのは望ましくないとして強く反発し、対策を練っています。

・盧武鉉大統領は、4日、夕方、朴寛用国会議長、ハンナラ党の崔秉烈代表、民主党の鄭大哲代表、自民連の金鐘泌総裁を大統領府の青瓦台に招いて夕食会を開き、当面の政治課題について意見を交わしました。夕食会は、2時間にわたって行われ、主に盧武鉉大統領とハンナラ党の崔秉烈代表のやりとりで進められました。この席で、北韓の核兵器開発を止めさせる6カ国協議については意見が一致しましたが、ハンナラ党の崔秉烈代表が、最近国会で可決された金斗官行政自治部長官の解任勧告を、盧武鉉大統領が認めないのは、憲法の精神をじゅうりんするもので、その場合、ハンナラ党として強力に対応すると述べたのに対し、盧武鉉大統領は、「難しい宿題を出された。国会での解任勧告が、法的拘束力を持つものかどうかについては、憲法裁判所の最終判断を待ちたい」と簡単に述べただけでした。 また崔秉烈代表が、「労使問題は法と原則に沿って処理すべきだ。それに民主党の新党づくりには関与してはならない」と述べたのに対して、盧武鉉大統領は、新党づくりには一切関与しないという原則を貫いてきたと応じました。

・韓国では、企業の秘密資金問題が論議を呼んでいますが、全経連=全国経済人連合会は、5日、およそ200社の企業の役員らが集まって、決議を採択し、企業は、政治家に対して不当な政治資金を提供しない。企業の組織と人を政治目的に利用しないなど、企業の腐敗防止のために努力することを誓いました。この決議は、来年4月の国会議員総選挙をひかえて、企業が秘密資金を作るためには、粉飾会計や違法な計理処理が避けられず、結局は企業の競争力を弱めることになるという反省から、政治とのゆ着を断ち切るという意思表示をしたものです。全経連は、2001年末と、去年の初めにも、不当な政治資金を提供しないという決議をしています。

・政府は、違法なストライキに対しても使用者がロックアウト、職場閉鎖で対抗できるという労使制度の改革案をまとめ、4日開かれた労使政委員会に提案しました。 韓国では、合法的なストライキには、これまでも使用者がロックアウトで対抗していましたが、違法なストライキは、ストライキとはみなさずに使用者が警官隊の導入を要請し、これが労使紛争を大きくしていました。今度の改革案は、▼違法なストライキの場合も使用者がロックアウトできるようにする ▼公益事業場の合法的なストライキの場合も、新規採用などを通じた代替労働制度の導入を許可するなど、使用者側の権利が大幅に強化されています。 これまで、違法ストライキに対しては、警官隊の導入以外に使用者側が取れる方法がありませんでした。一方、労働組合の専従役員に対する賃金の支払いは、2007年から原則的に禁止するものの、企業別の労使の話し合いで、最小限の範囲内で賃金の支払いを認めることにしています。労働部は、こうした改革案について、労使政委員会の協議を経て、今年末までに最終案をまとめて、関係法の改正案を国会に提出することにしています。しかし、労働界は、この案は、産業界に有利だとして強く反発し、韓国労総=韓国労働組合総連盟は、労使政委員会からの脱退をほのめかしました。

・アメリカのブッシュ大統領が、北韓を軍事攻撃したり侵攻したりする意思がないと述べた以上、北韓当局は、ブッシュ大統領のこうした口頭での約束を、北韓に対する不可侵保障と、受け止めるべきだと、ホワイトハウス国家安全保障委員会のマッコ−マック・スポークスマンが4日明らかにしました。マッコ−マック・スポークスマンによりますと、「アメリカは北韓を軍事攻撃する意思のないことをはっきりと示した。北韓をはじめ全世界は、パウエル国務長官からそうした保障を受けており、重要なのは、ブッシュ大統領自らが、北韓に対する不可侵を保障したことだ。北韓は、ブッシュ大統領の口頭による約束に満足すべきだ」と強調しました。

・韓国のこれまで39年間の対日赤字の累計が、2000億ドルを上回りました。韓国貿易協会が5日まとめたところによりますと、今年の日本への輸出は、8月20日までで102億4000万ドル、一方、輸入は218億ドルで、差し引き115億6000万ドルの赤字となっています。これによって1965年の韓日国交正常化以来の、対日貿易赤字の累計は、2039億5000万ドルにのぼっています。

・韓国、日本、中国は、カンボジアのプノンペンで開かれた経済通商長官会議で、アメリカのマイクロソフト社のコンピューターの基本ソフト、MSウィンドウズに替わる新たな基本ソフトを共同で開発することに合意しました。これは、日本の平沼経済産業相が明らかにしたもので、現在、ほとんどの分野を独占しているMSウィンドウズに頼っていては、国の発展が妨げられるとして、3カ国で新しい基本ソフトを開発することになりました。新しい基本ソフトは、リナックスのようにすでに公開されている体系を改良する形で開発し、数年以内に商業化して、コンピューターサーバーや、次世代携帯電話のようなインターネット適用機器を動かすのに使うことにしています。

・9月10日から始まる旧暦のお盆=秋夕連休中に海外を旅行する韓国人が去年より増えるものとみられています。建設交通部が5日発表したところによりますと、10日から14日までの間に、東南アジアや日本、中国を中心とした短距離路線の飛行機の予約率は、去年より10%から20%多い80−90%にのぼっています。

・韓国、日本、中国の郵便についての会議が5日、東京で開かれ、郵便物を受け付けた翌日に、配達する今のEMSを上回る国際超特急郵便サービスの拡大を骨子とした了解覚書きを締結しました。

・鉄道の車内や駅に置き忘れた乗客の忘れ物の28%が、そのまま置き去りにされていることが明らかとなりました。

・韓国外換銀行が公示した5日午後3時の為替レート、日本の円100円1002ウォン52銭で、前日に比べて 1ウォン24銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1171ウォン70銭で、前日より1ウォン70銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、761.55ポイントと、前日より、2.6ポイント下落しました。

・5日のソウルは、雨のち曇り、午後3時の気温は、23度でした。6日も引き続き、全国的に曇り時々雨の予報となっています。6日の全国の朝の予想最低気温は、17度から23度、日中の最高気温は24度から31度の予想です。

9月4日木曜日

・ワシントンを訪れている尹永寛外交通商部長官は韓国時間で4日、ブッシュ大統領と会談し、北韓の核兵器開発問題の平和的解決について意見を交わしました。尹永寛外交通商部長官はおよそ20分間、ホワイトハウスで会談した後、ワシントン駐在の韓国大使館で記者会見し、「ブッシュ大統領は6カ国協議の重要性については、確固たる考え方を持っており、今後も協議が継続されるよう努力すると述べた」ということです。尹永寛外交通商部長官はこの後、パウエル国務長官と会談し、6カ国協議の今後の対応について協議しました。会談の後、パウエル国務長官は記者会見し、「アメリカは今後も北韓の問題を協議する際、韓国と緊密に協議していく考えで、すべての計画とアイデアは韓国と透明かつ全面的に話し合いながら進めていくつもりだ。私は 尹永寛外交通商部長官に、韓半島の安全保障について、アメリカが公約を変えたりすることは絶対あり得ないことを再び確認した」と述べ、アメリカは北韓を攻撃しないという意思を強調しました。しかし北韓の麻薬などについては、公海上で阻止していくと述べました。パウエル国務長官はまた、「次の6カ国協議には参加しないといっている北韓の発言があるが、アメリカはこれにこだわらず、外交的な解決に向けて努力していく。北韓は真摯な姿勢で応じなければならない」と述べました。

・韓米連合軍のラポート司令官は4日、「韓米連合軍は、北韓の脅威に対応できる十分な戦力を持っており、韓国民は心配する必要がない」と、ソウルで開かれた極東フォーラムのセミナーで述べました。ラポート司令官はこのように述べるとともに、「北韓の強力な特殊作戦部隊と砲兵が平壌の南の地下壕に配置されており、脅威となっているが、韓米両国は24時間、北韓軍の動きを監視しており、これに対応できる通常兵器を持っている」と述べました。ラポート司令官はまた、「北韓の核開発能力とミサイル技術は、北東アジアの国々に脅威を与えており、北韓がこのような技術や麻薬を輸出すると、戦争の脅威は全世界に広まる恐れがある。6カ国協議だけではなく、全世界が韓半島の非核化を望んでいる」と強調しました。

・丁世鉉統一部長官は金剛山観光事業の活性化のため、現代峨山に対する政府支援を復活させることを検討していると、4日の定例記者会見で述べました。金剛山観光への政府支援は去年12月から北韓の核問題で中止されていましたが、現代峨山の赤字が大きいことから政府が検討しているもので、今度の通常国会で、南北交流協力基金での支出を正式に要請する方針です。金剛山観光への政府支援は去年末までに216億ウォンが支出されています。丁長官はまた、北韓の開城工業団地の建設について、「基盤施設は民間レベルで進めていくが、上下水道のような内部基盤施設は、政府レベルで支援できるよう、国会に要請する」と述べました。丁世鉉統一部長官はこのほか、「去年、韓国を訪問した北韓の経済視察団のうち、3人が先の最高人民会議で、首相など要職に任命されたので、今後の南北経済協力に前向きな影響を与えることを期待する。6カ国協議で、北韓が相反するメッセージを送っていることは、米朝2カ国協議を目標に、アメリカの譲歩を引き出すための戦術に過ぎない」とと説明しました。

・韓国を訪れている、中国共産党の呉邦国全人代常務委員長は3日、ソウルの中国大使館主催の歓迎レセプションに出席し、「韓半島の問題は最終的には、韓国と北韓が解決しなければならない。中国は南北が対話を通じて関係を改善し、信頼を構築しながら、自主的に平和統一を成し遂げるよう、引き続き支持していく」と述べました。呉邦国委員長はまた、先の6カ国協議は北韓の核開発問題を対話を通じて解決するうえで重要な役割を果たしたと評価し、しかしこの問題は数回の会談だけで、解決できることではない」と述べました。

・北韓の最高人民会議は、3日、新しい首相に前化学工業相の朴奉珠氏を選出しました。これは世代交代とみられています。しかし白南淳外相は留任しました。また先に北京で開かれた6カ国協議の後に北韓外務省が発表した「多国間協議の必要はなく、今後は核抑止力を強化する」という談話を承認し、「この方針にともなう対策をとる」ことを決めました。これはアメリカとの交渉を意識したものとみられます。会議は一日で終わり、一部で予想されていた憲法改正などは行われませんでした。

・大型トラックの運転手で作る労働組合、「貨物連帯」のうち、全国のコンテナ車両の70%以上が所属している二つの支部が業務復帰を宣言し、ストライキは事実上、終了に向いました。業務妨害などで逮捕状が出されていた、貨物連帯の委託受託支部と京仁内陸コンテナ基地支部の幹部2人は、3日夜、警察に出頭するとともに、4日午前9時からの業務復帰を宣言しました。この業務復帰宣言で、釜山港では、大型コンテナ輸送会社10社の875台のうち、256台が4日朝から業務に復帰し、513台も近く復帰する意思を表明したと、建設交通部は話しています。

・法務部は4日、事実上戸主制度を廃止することを内容とする民法の改正案を立法予告しました。改正案を見ますと、子どもに実の父親の名字をつけ、離婚後も子どもは実の父親の戸籍に入籍しなければならないなどのこれまでの強制条項を削除しており、事実上戸主制度を廃止しています。これまでは子どもは実の父親の名字をつけることが義務づけられていましたが、改正案が成立すれば、夫婦が合意した場合、子どもが母親の名字を名乗ることができるようになりますし、離婚や再婚家庭の場合、家庭裁判所に請求して、実の父親ではなく、新しい家庭の父親または母親の名字を名乗ることができます。韓国では1960年代から、父方の血統だけを認める戸主制度が男女差別の要素があるとして、女性団体が中心になって廃止を求めてきました。改正案が国会で成立されれば、早ければ2006年から施行されますが、朝鮮王朝時代から続いてきた儒学の価値観を重んじる儒林団体は「儒教的社会秩序の根幹を揺るがす」として反対しており、国会での論議も予想されています。

・ソウル市は「秋夕」の連休を来週に控えて、帰省客のための総合対策をまとめました。それによりますと、帰省客は78%がマイカーを利用しますが、公共交通手段を利用する人も増えるため、連休の間、高速バス、市外バスを増便するほか、9日正午から14日深夜まで、高速道路へ進入するインターチェンジにバス専用路線を臨時に設けます。

・韓国南部とそれに向き合う日本の自治体が、去年の韓日共催サッカー・ワールドカップを記念して、来年から「韓日海峡 青少年サッカー大会」を開くことを決めました。このサッカー大会を主催するのは、韓国の釜山市、全羅南道、慶尚南道、済州道、日本の福岡県、佐賀県、長崎県、そして山口県の韓日8つの自治体で、3日、長崎市で交流会議を開き、来年から毎年、青少年サッカー大会を開くことにし、1回目を来年2004年、韓国の釜山市で、2005年は日本の佐賀県で開くことで合意しました。交流会議ではこのほか、韓国人観光客が日本にノービザ入国できるように努力すること、韓日間の学校の修学旅行を増やすこと、小・中・高校の姉妹提携など、交流の強化、そして海洋環境の共同調査などを、今後協議していくことにしました。

・ソウルのファッション1番地ともいわれている明洞(ミョンドン)のフェスティバルが5日から27日まで 開かれます。明洞フェスティバルは70年代後半に新都市や江南が開発されて客を奪われはじめたことから、客足を取り戻そうと85年から始まり、毎年春と秋に行われています。

・韓国外換銀行が公示した4日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1003ウォン76銭で、前日に比べて、6ウォン73銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1173ウォン40銭で、前日に比べて、2ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の4日の総合株価指数は、764.15ポイントと、前日に比べて、2.17ポイント下落しました。

・4日のソウルは曇り、午後3時の気温は25度3分でした。5日は北側を通る低気圧の影響で、ソウルなど中部地方は曇り、所によって雨、南部地方も次第に曇り、午後から雨になる所が多いでしょう。5日の予想最低気温は、18度から22度、最高気温は23度から31度という予報です。

9月3日水曜日

・盧武鉉大統領は3日、韓国を訪れている中国共産党ナンバー2の呉邦国(ごほうこく)全人代常務委員長と会談し、北韓の核兵器開発問題などについて意見を交わしました。盧大統領はこの席で、先週北京で行われた6カ国協議について、中国政府の役割を高く評価し、関係国の対話の枠組みが維持できるよう引き続き中国が努力するよう要請しました。これに対し、呉邦国全人代常務委員長は、6カ国協議の実現の過程で、韓国政府の積極的な役割を評価し、今後も、韓半島の非核化と平和のために、韓国政府と緊密に協力していく考えを明らかにしました。

・朝鮮中央放送が3日、正午のニュースで伝えたところによりますと、北韓の金正日国防委員長が、3日開幕した最高人民会議の第11期第1回会議で、三たび国防委員長に選ばれました。金 正日総書記の国防委員長への選出は、93年、98年に続いて、今回で3度目で、任期は5年、実質的な国家最高ポストの座をさらに固めたことになります。朝鮮中央通信は、このニュースを「重大放送」があるとして、事前に予告し、10分間にわたって放送しました。

・アメリカ・ホワイトハウスのマクレラン報道官は、2日、先の北京での6カ国協議について「進展があった。すべての国が、検証可能で後戻りできない形で北韓の核兵器開発を放棄させることで合意した」と語りました。また国務省のバウチャー報道官は、6カ国協議で、北韓が核保有発言や核実験の用意があると公言したことについて、「このような発言には誰も驚いていない」と述べ、全参加国の合意によって、協議は継続されるという見通しを明らかにしました。

・国会は、金斗官(キム・ドゥグァン)行政自治部長官の解任勧告案を可決しました。国会は3日の本会議で、金斗官行政自治部長官の解任勧告案の審議を行い、与党民主党が欠席する中で、野党だけで投票を行い、賛成150、反対7、棄権2の賛成多数で、金斗官長官の解任を大統領に勧告することを可決しました。この解任勧告案は、野党ハンナラ党が提出したもので、金斗官行政自治部長官が国の治安を担当する責任者でありながら、7月25日、大学生で作る、韓総連がアメリカ軍の演習場に進入して、装甲車を占拠する、デモ行動を取ったことを防げなかったことなど、数件を挙げ、長官には不適格だとしています。

・政府と与党 民主党は3日、来年度の政府予算案についての協議を行い、今年初めの政府の方針どおり、今年度当初予算より8%多い、117兆5000億ウォンで編成することで合意しました。それによりますと、国防予算はGDP=国内総生産対比2.8%にあたる18兆9000億ウォンにするほか、韓国とチリの自由貿易協定など、農業開放による、農家への支援のための特別支援金として6000億ウォンを編成すること、貧困階層に対する福祉拡大などが含まれています。来年度政府予算案は、近く編成のうえ国会に提出され、来月13日、政府の施政方針演説を経て、国会の審議を受けます。

・政府は、大型トラックの運転手らで作る労働組合「貨物連帯」のストライキが長期化の様相を見せていることから、輸出商品の緊急輸送のため、政府予算でコンテナートラック100台を購入し、輸送現場に投入することにしました。今回の措置は、貨物連帯のストライキのような事態が再び発生する場合に備え、国の危機管理対策として最小限の車両を確保する必要があるという判断によるものです。政府は今回、購入するコンテナートラックを普段は国防部の軍需物資の輸送に使う計画です

・公務員の週休2日制が2005年7月から本格的に実施されることになりました。行政自治部は3日、公務員の週休2日制についての政府の方針を発表し、来年2004年7月から部分的に実施した後、2005年7月から本格的に実施することになりました。また11月から2月末までの4ヵ月間は、勤務時間を1時間短くしていたのを、来年11月からは年間通じて、午前9時から午後6時までにすることにしています。

・週休2日制の導入にともなって政府は、休日が増え過ぎるとして、現在、年間16日ある国民の祝日のうち実質的に2−3日減らすことを検討していましたが、まず、4月5日の植樹の日を国民の祝日から外すことを決めました。実施時期は、従業員300人以上の会社が本格的に週休2日制に入る、2005年7月からになる見通しです。行政自治部はまた、5月5日の「子どもの日」を5月の第1週の土曜日に移すことや、元日、旧正月の3連休、日本のお盆に当たる秋夕の3連休のうち1日を減らすことも検討しています。

・大韓アイスホッケー協会は2日、韓国と日本が合同で行うアジアリーグを今年11月15日から開くと発表しました。アジアリーグは11月から来年1月18日まで、韓国のハルラの1チームと日本リーグのコクド、王子製紙、日本製紙、日光の合わせて5チームが、ホーム・アンド・アウエー方式で戦います。また韓国と日本との実力差を縮めるため、外国人枠を、韓国チームは3人とするのに対して、日本は1人に制限することになりました。大韓アイスホッケー協会のキム・トクベ会長は、「アジアリーグのスタートにこぎ着けるまでに、いろいろな難関があったが、今度のシーズンが成功すれば、来年からは中国、北韓も加えてアジアのアイスホッケーを発展させていきたい」と抱負を語りました。

・先月21日から31日まで、韓国の大邱で開かれていた世界の大学生のスポーツの祭典、ユニバーシアード大会の選手村が3日、閉じられました。閉村式には、ユニバーシアード大会の組織委員会をはじめ、ボランティアら2000人が参加して行われ、ボランティアには参加証明書を、運営関係者には感謝状と感謝はいが贈られた後、参加国の147の国と地域の国旗が降ろされました。選手村は大邱市北区の16万1000平方メートルの敷地に新築された15階建てのアパート24棟1935戸で、先月14日に開村して、147の国と地域の選手4400人と役員2100人など、合わせて6500人あまりが20日間生活していましたが、 今後、整備したうえ、少し安い値段で分譲者に引き渡されます。

・韓国外換銀行が公示した3日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1010ウォン49銭で、前日に比べて、2ウォン27銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1175ウォン40銭で、前日に比べて、2ウォン3銭のウォン高でした。韓国株式市場の3日の総合株価指数は、766.32ポイントと、前日に比べて、0.18ポイント下落しました。

・3日のソウルは曇り、午後3時の気温は23度9分でした。4日はソウル、京畿道、江原道は次第に曇り、夜になると雨になる所もあるでしょう。そのほかの地域も雲が多く、所によって夕立になる見通しです。4日の予想最低気温は、18度から23度、最高気温は25度から29度という予報です。

9月2日火曜日

・尹永ェ外交通商部長官は、先週北京で行われた6カ国協議をめぐって、今後の対策をアメリカと協議するため、2日、アメリカに向かいました。尹永ェ外交通商部長官は現地時間で3日に、アメリカのパウエル国務長官と会談し、次の6カ国協議と北韓への提案などについて意見を交わす予定です。尹外相はこれに先立って、アメリカ連邦議会のルガー上院外交委員長と会談するのをはじめ、4日にはホワイトハウスのライス安全保障担当補佐官らとも協議する予定です。

・与党 民主党の新党結成派の議員8人は1日午後会合し、4日の党務会議で、全党大会の招集が決まらなければ、集団で離党することを決めました。この離党の動きには8人の他にも、今年4月に新党結成を宣言した議員18人がほとんど参加するものとみられています。このため実際に集団で離党すれば、民主党の弱体化は避けられず、離党議員はハンナラ党を離党した議員5人や改革国民政党など一部の野党所属の議員を取り込んで院内交渉団体を作るものとみられ、政界の構図に大きな変化が予想されます。これについて民主党 新党結成派の千正培(チョン・ジョンベ)議員は、「離党に同調する議員は50人ほどいるので、国会第2党は可能ではないか」と述べています。

・大型トラックの運転手らで作る労働組合「貨物連帯」のストライキが長期化の様相を見せている中で、貨物連帯の組合員が主な道路や高速道路、物流拠点で同時多発的に運送を妨害する実力行使に出たため、警察は関係者87人を連行しました。貨物連帯の組合員のコンテナー車両数百台は、2日午前から釜山港に向かう主な道路をしゃ断したり、違法駐車したり、数台ずつ群れをなして徐行運転をして、釜山港周辺の道路は 事実上まひ状態となりました。また南海高速道路の料金所では、貨物連帯所属の組合員の車両100台以上が進入しようとして警察の検問を受けると、トールゲート周辺を車両でふさぎ、高速道路が運行不能になりました。これに先立って貨物連帯所属の車両200台は、1日午後釜山駅広場で集会を行なった後、釜山港付近に終結して道路両側に違法駐車したため警察が1台ずつ牽引しました。首都圏では儀旺(ウィワン)コンテナー基地の正門などに28台の大型トラックを駐車させて正門を封鎖して逃げました。警察は警告に応じなかった貨物連帯の組合員ら87人を交通妨害、集団示威法違反、業務妨害などの疑いで連行しました。また貨物連帯が2日にも釜山港、光陽港、儀旺物流基地や主な高速道路などで道路を封鎖するなどの集団行為を行なう可能性があるとみて、主な料金所などに警察を投入しています。貨物連帯は政府との交渉を要求して先月21日からストライキに入っており、平和的なストライキを強調していました。しかし2日、貨物連帯の上部組織である全国運送荷役労働組合のチョン・ホヒ事務局長は記者会見し「私たちの要求が満たされるまで、平和的・合法的な闘争にはこだわらない」と述べ、闘争戦術を変えたことを明らかにしました。

・中国共産党ナンバー2の呉邦国全人代常務委員長が、韓国の朴寛用国会議長の招待で2日から3日間の日程で韓国を訪れました。呉邦国常務委員長は、2日、国会で 朴寛用国会議長と会い、北韓の核開発問題の平和的な解決と韓中国会の交流などについて意見を交わした後、ハンナラ党の崔秉烈代表、民主党の鄭大哲代表と会談し、3日には青瓦台で盧武鉉大統領を表敬訪問します。またLG電子と現代自動車の工場なども視察する予定です。呉邦国全人代常務委員長は 江澤民前国家主席の一番の側近で、今年3月に行われた第10期全国人民代表大会で常務委員長に任命されました。

・北韓は3日から最高人民会議の第11期 第1回会議を開き、当面の方針を確認します。北韓では先月、国会議員にあたる最高人民会議の第11期代議員の選挙を行い、687人を選出しましたが、北韓の朝鮮中央放送や平壌放送などは、この会議に参加する代議員が平壌に到着したと報道しました。前回、98年9月の代議員選挙の後の最初の会議では、金 正日国防委員長を再選するとともに、国家最高のポストとすることを決めています。今回の会議で、金 正日国防委員長は当面の各種の政策を示し、開城工業団地や金剛山観光地区などを議題に上程するものとみられます。

・韓国と日本は海上で起きる国際犯罪についての情報交流を強化することで合意しました。韓国の徐載寛海洋警察庁長と日本の深谷憲一海上保安庁長官は1日、済州道で定例会議を行い、麻薬や銃器類の密売などについての情報交換を強化することで合意しました。また海洋環境の保護に協力するとともに、海上でのテロに備え、合同訓練も行なうことになりました。

・盧武鉉大統領が出演する時事番組「生放送深夜討論」が今週末6日夜にKBS第1テレビで放送される予定でしたが、番組のテーマや性格などをめぐってKBSと青瓦台の意見が合わず、取り止めになりました。大統領府 青瓦台の李ビョンワン広報首席秘書官は、2日「青瓦台は、番組のテーマについて盧武鉉大統領就任6カ月間の国政運営の方向と今後の政策、国政のビジョンなどを希望したが、KBS側は主にリーダーシップなどに集中させようとしたため、出演にふさわしくないと判断した」と述べました。これについてKBSは、「論争より討論に近いスタイルで特集をしたいと青瓦台に提案し、1回打ち合わせをしたが、青瓦台から取りやめの連絡を受けた」と話しています。

・国民の93%が今の環境は深刻だと認識し、100点満点にした場合に48点に評価しました。これは環境部が先月全国の成人男女1,000人と環境専門家100人を対象に行なった調査で分かったもので、「水道の水をそのまま飲む」人はわずか1%と、2000年に行なった前回の調査の2.5%に比べてもさらに減りました。また「湿地や干潟の埋め立てに反対」が82%、「国立公園でのロープウェー設置に反対」が66%、そして「野生動物の捕獲や食用にする人に対する処罰に賛成」は83%でした。しかし「環境改善のために費用を分担する意思はない」と答えた人が58%と半分を超えました。

・日本のお盆に当たる韓国の秋夕の連休は10日から12日までですが、帰省ラッシュは10日、Uターンラッシュは12日になるものとみられます。建設交通部と警察庁などが2日まとめた秋夕連休の政府合同特別交通対策によりますと、来週9日から15日までの間、帰省する人口は3,940万人あまりで、帰省は10日、Uターンは12日が最も混雑するものと予想しています。また乗用車を利用する場合、帰省は普段2時間ほどで行けるソウル−大田間が5時間30分、普段6時間のソウル−釜山間が10時間以上かかるものとみられます。建設交通部では秋夕の帰省のため鉄道は464本、航空機は314便を増便し、Uターンする人たちのため13、14、15の3日間は、首都圏の地下鉄とバスを午前2時まで延長運転することにしています。

・韓国外換銀行が公示した2日の為替レート、日本の円100円は、1,008ウォン22銭で、前日に比べて1ウォン20銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,177ウォンで、前日に比べて1ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場の2日の総合株価指数は、766.50ポイントと、前日に比べて2.39ポイント上昇し、先週から今年の最高値を毎日のように更新しています。

・2日のソウルは雨、午後3時の気温は18度1分、これまでの降水量は24ミリでした。3日は中部地方と全羅北道、慶尚北道は曇り一時雨、その他の地方は曇り一時にわか雨となるでしょう。2日から3日までの予想降水量は10ミリから40ミリです。3日の全国の予想最低気温は17度から22度、日中の最高気温は24度から28度という予報です。

9月1日月曜日

・今年2月から中断されていた北韓の金剛山への韓国側からの陸路による観光が1日から再開されました。金剛山観光を手がけている現代峨山によりますと、1日は434人が、バスで江原道の高城(コソン) 統一展望台にある南北出入管理連絡事務所を出発し、2泊3日の日程で北韓の金剛山観光に向かいました。金剛山観光は1日から1日おきに進められ、船で行っても、帰りは必ず陸路を取ることになりました。

・高建国務総理は1日、週休2日制の実施について国民への談話を発表し、中小企業と労働者の能力開発のために支援をすることや、公共サービスと教育での混乱を最小限に食い止める対策を示しました。このうち中小企業に対する支援は、オートメーションとIT設備投資に対する政府の支援、税金の控除拡大とともに、新規採用の際に企業に雇用奨励金を支給することにしています。また医療機関など公共サービスでは、一定期間、隔週土曜休日制を通じて医療体制を維持し、薬局なども当番制で年中 営業体制を維持するとしています。さらに学校での週休2日制は、2005年から月1回の土曜休日を行なった後、次第に拡大していくとしています。また公務員は来年7月から隔週で週休2日制を実施しますが、国民の生活と密着している部署は、毎週土曜日交代で勤務します。

・第243通常国会が1日開会しました。通常国会は会期100日で、来年度予算案をはじめ、韓国・チリ自由貿易協定の関連法案、来年春の国会議員選挙の際の選挙区を確定する公職選挙法などと政治関係法改正案などを審議します。また10月22日から20日間、国政監査を行い、10月13日には、来年度予算案に対する施政方針演説を聞いた後12月2日に予算案の可決をはかることになっています。今国会は盧武鉉政権に入ってはじめての通常国会で、先月29日に野党 ハンナラ党が提出した金斗官行政自治部長官の解任勧告案などを巡って与野党間の対立が予想されます。

・大型トラックの運転手らで作る労働組合、「貨物連帯」のストライキが続いている中で、貨物連帯の指導部は31日記者会見し、「秋夕の連休が近づくにつれて、物流がまひする現象が起きるだろう」と警告しました。貨物連帯によりますと、「釜山港のコンテナー運送車両5,000台あまりのうち、首都圏までの長距離運送が可能な車両は最大で270台に過ぎない。秋夕が近づいていることから、このままでは物流のまひ、企業の連鎖不渡り、資金の滞りなどの悲劇は明白だ」と述べました。また組合員でないトラックのフロントガラスが、エアライフルによるものとみられる弾で割られていることについて「ストライキに入る際に、組合員には暴力事件で裁判になった時には組合から費用を出さないと明言している。興奮した一部の組合員の行為なのか、それとも陰謀なのかは警察が徹底的に捜査すべきだ」と述べました。一方、建設交通部は1日「貨物連帯の主張のような物流のまひはないと思う。長距離運送車両は今50%前後の水準で確保されており、その水準を高めるために方法を講じている」と述べています。

・今年の異常な冷夏と大雨でコメの作柄が心配されていますが、農林部はたとえ平年作を下回っても今年は在庫が多く、コメ不足にはならないとしています。農林部によりますと、今年、北韓に支援する40万トンなどを除いても、コメ会計の年度末となる今年10月末の予想在庫量は121万2,400トンもある、韓国全体の生産量が平年に比べて最大5%減るとしても、今年のコメの予想生産量は473万トンとなり、これに輸入米20万トンを合わせると、493万トンとなり、韓国での年間需要量489万トンを上回ると推計しています。このため政府は、食糧の確保よりも農民の収入減少に神経を使っている模様です。

・日本政府が韓国に対して、無労働無賃金原則などを公式に要請したことに対して、韓国の労働界が強く反発しています。韓国労総=韓国労働組合総連盟は30日、声明を出し、「日本政府が韓国に対して無労働無賃金原則、年次有給休暇の縮小、違法な労働行為に対する厳重対処などを求めたのは、主権国家に対する礼儀に反するもので、明白な内政干渉だ。日本政府の要請どおりに韓国政府が労働関連法の改正を進める場合、労働者の強い抵抗と闘争に直面することになるだろう」と強く反発しました。また民主労総=全国民主労働組合総連盟も声明を出し「日本政府は明白な内政干渉を中断すべきだ。このような行為が続く場合、日本商品の不買運動も含めて強力に対応する。先進国のうち、社会保障など労働者への分配と配慮が最も遅れている日本の文化を韓国に押し付けようとしている」と主張しました。

・韓国の8月の貿易収支は、19億ドルあまりの黒字となり、5カ月連続黒字となりました。産業資源部が1日まとめた先月8月の輸出入統計によりますと、輸出は154億8,300万ドル、輸入は135億5,600万ドルで、差し引き19億2,700万ドルの黒字となりました。また輸出の伸び率は去年8月に比べて11%の伸びとなり、輸出の伸び率が3カ月連続 二桁、貿易黒字は5カ月連続となりました。また貿易黒字は累計で57億9,500万ドルとなりました。

・第2回 京畿道世界陶磁ビエンナーレが、1日、京畿道の利川、広州、麗州で始まりました。この陶磁ビエンナーレは、「創造の熱情、伝統の格調、生活の香り」をテーマに、10月30日までの2カ月間開かれ、世界68カ国から1,480人あまりの陶芸家が出品した2,450点のうち、入選した210点を展示します。

・ソウルの都心を東西に流れていた清渓川を復元する工事で、川にフタをして、さらにその上に築かれていた清渓高架道路の撤去工事が8月31日ですべて終わりました。これで67年に開通したおよそ5キロの清渓高架道路は30年あまりで、歴史の中に消えました。ソウル市は高架道路の撤去に合わせて清渓川を覆っているコンクリートのフタの撤去作業と上水道管の移設工事などを先月13日から取りかかっており、この作業は来年末までに終える予定です。そして工事の進み具合に応じて川の復元を並行させることにしており、2005年9月にはきれいな清渓川を復元させることにしています。

・今年の8月はソウルでは合わせて20日間も雨が降り、7月3週目の週末から7週間連続で週末に雨が降るという悪い天候だったことが分かりました。気象庁によりますと、ソウルで0.1ミリ以上の雨が降った日は8月は合わせて20日間に達しました。また7月3週目の週末から、週末は必ず雨となりました。気象庁によりますと、韓国で梅雨は7月26日に開けましたが、翌27日からは発達した低気圧が西からやってきて韓半島に永く停滞する形が多く、局地的に大雨が降り続いたということです。気象庁ではこのような雨はまだ9月上旬も続くとみています。

・韓国外換銀行が公示した1日の為替レート、日本の円100円は、1,007ウォン2銭で、先週金曜日に比べて19銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,175ウォン50銭で、先週金曜日に比べて3ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の1日の総合株価指数は、764.11ポイントと、先週金曜日に比べて4.64ポイント上昇しました。

・1日のソウルは晴れ、午後3時の気温は25度ちょうどでした。2日は気圧の谷の影響を受けて全国的に曇り、所によって雨になるでしょう。2日の全国の予想最低気温は17度から21度と涼しく、日中の最高気温は21度から26度という予報です。

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