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8月30日土曜日

・6カ国協議に参加した北韓代表団は、30日、帰国前に北京国際空港で声明を発表し、「北韓の核問題をめぐる次の6カ国協議については、これ以上、関心と期待がない」と述べ、こういう種類の会談はもはや必要ないと強調しました。声明はまた「アメリカが北韓を武装解除しようとしている点が明白になったので、我々にはもはや選択の余地はない」としています。

・北京で行われた北韓の核問題をめぐる6カ国協議の韓国代表団が、29日夜、帰国しました。首席代表をつとめた李秀赫(イ・スヒョク)外務次官補は、仁川空港で記者団に対し、韓国は、今度の6カ国協議で、北韓とアメリカとの間で仲介者の役割を果たしたと述べました。李秀赫外務次官補は、また、「協議が始まる直前までアメリカと緊密な意見調整を行い、韓日米3カ国が協調して協議に臨んだ。北韓は、アメリカが提案した核問題解決策の中身について韓国に説明を求め、我々の詳しい説明に感謝の意を伝えてきた」と述べました。さらに李秀赫外務次官補は、「北韓は、北韓の核廃棄と、アメリカによる北韓の体制保障を、どちらが先ということなく同時に進める案について、アメリカが反対していると誤解しているようだった」と述べました。今度の協議で、参加6カ国は、北韓の核廃棄とアメリカによる体制保障を同時並行で進める案に合意しました。

・アメリカのパウエル国務長官は、29日、6カ国協議終了後に声明を出し、「北京での6カ国協議は、多国間協議によって北韓の核問題を平和的に解決できるという点を確認できた貴重な場であった」として高く評価しました。その上で、パウエル国務長官は、「参加6カ国が、こうした点で認識が一致したことが重要な収穫であり、北韓が6カ国協議で核実験を行うこともできると発言したことについて、アメリカはこれ以上、論議の対象にするつもりはない」と述べました。

・6カ国協議に参加した日本とロシアの代表も、今度の6カ国協議が北韓の核問題を解決するための糸口を探るのに有益だったとする評価をしました。

・アメリカは、北京での6カ国協議で、北韓の核廃棄の進展具合によって▼食糧支援の拡大 ▼エネルギー供給 ▼テロ国家リストからの削除という北韓の核問題の解決に向けた3段階のロードマップを北韓側に提示していたことが確認されました。アメリカ代表のケリー国務次官補は、27日の基調演説で、「北韓が完全に核を放棄すれば、北韓が憂慮する安全保障などアメリカと北韓との関係正常化を目指したさまざまな懸案を話し合うことができる」として、こうした3段階のロードマップを提案したということです。

・日本政府は、韓国に進出している日本企業の立場から韓国政府に対して、「無労働無賃金」の原則や、年次休暇の縮小などを公式に要請してきました。外交通商部が29日明らかにしたところによりますと、日本は、9月1日から3日間、ソウルで開かれる「第2回非関税措置協議会」を前に、韓国の労使問題を非関税措置の正式案件として取り上げるよう韓国政府に求めてきました。日本が改善を求めているのは、▼無労働無賃金の原則を守ること ▼企業負担を高める年次有給休暇の縮小と無給化 ▼違法なストライキに対する韓国政府の断固とした対応▼労働委員会の適切な仲裁活動などです。

・29日午前7時頃、釜山港の埠頭に駐車中のトラック4台の燃料に、何者かが砂糖を大量に入れて逃げました。またトラック4台の窓ガラスが割られたり、タイヤをパンクさせられたなどの被害届けが79件も出されました。警察は、貨物連帯所属のトラック運転手らによる妨害行為とみて、これまでに5人を逮捕し、捜査を進めています。

・来年7月から週休2日制を導入する法案が29日の国会で可決成立したことで、来年からは、月1回、土曜日の授業を休む学校が増える見込みです。教育人的資源部は、民間企業や公務員の週休2日制に合わせて、来年からは、希望する小中高校では、月に1度、土曜日の授業を休むことができるようにし、2005年以降は、すべての学校で月1回土曜日の授業を休むようにする計画です。しかし、これについては、学校以外の課外授業のための教育費の増加や青少年文化施設の不足、共働き家庭の場合、土曜日に子どもの面倒をみる大人がいないことなど、少なくない課題が残されています。

・北韓は、SARSの影響で中断していた日本人観光客の北韓入りを29日から再開すると発表しました。北韓の観光会社「朝鮮観光」のインターネットのホームページによりますと、「国家観光総局は、今年3月以降中断していた日本人観光客の受け入れを29日から再開した。ビザの発給に必要な期間を考慮すると、実際には来月中旬から観光が可能になるものとみられる」と述べました。

・29日夕方、大邱ユニバーシアード大会のメインスタジアムであるワールドカップ競技場前で、外国人選手団が乗ったシャトルバスがUターン中の市内バスと衝突して、7メートル下のぶどう畑に転落し、タイの選手ら36人が重軽傷を負いました。シャトルバスには、外国人選手と役員が33人乗っていて、このうち、タイが21人と最も多く、トルコとアルジェリアが4人ずつ、マレーシア2人、香港とリビアが、1人ずつ乗っていました。また交通整理にあたっていた警察官4人もけがをしました。けがをした選手たちは、30日の競技には、ほとんどが出場できなくなりました。このため組織委員会と韓国政府は、事故でけがをした選手に対して、遺憾の意を述べるとともに、病院での治療費と帰国する際の飛行機の座席の提供を行うことにしています。

・大邱ユニバーシアード大会10日目の30日、韓国は、男子機械体操のヤン・テヨン選手が、平行棒、つり輪で金メダル2個を獲得し、男子団体戦と、個人総合に続き、今大会韓国初の4冠王に輝きました。ヤン・テヨン選手は、さらに、ゆかで銀メダル1、跳馬で銅メダル1個を追加しました。これで韓国は、これまでに金メダル25、銀メダル11、銅メダル15で、中国、ロシアに次いで3位を守っています。一方、北韓は、女子サッカーと、女子の跳馬でそれぞれ金メダルを1個追加しました。史上最高の172の国と地域から7180人の選手団を迎えて11日間に渡って熱戦を繰り広げる大邱ユニバーシアード大会は、31日夕方7時に閉幕します。

・30日は、土曜日のため取り引きはありません。29日の終値は、日本の円100円1006ウォン83銭、アメリカドル1ドルは、1179ウォンでした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・30日のソウルは晴れ、正午の気温は 23度 8分でした。31日日曜日は、ソウルは晴れ時々曇り、その他の地域ではところによって一時雨の降るところがあるでしょう。31日の全国の朝の予想最低気温は16度から22度、日中の最高気温は24度から27度という予報です。

8月29日金曜日

・27日から中国の北京で行われていた北韓の核問題をめぐる6カ国協議は、29日、次の協議を2カ月以内に開くことで合意して終了しました。韓国、北韓、アメリカ、日本、中国、ロシアの6カ国は、最終日の29日は午前11時から、釣魚台迎賓館で全体会議を開き、各国が締めくくりの意見表明を行った後、2カ月以内に次の協議を行う方向で調整するこにし、終了しました。 協議の終了後、韓国代表の李秀赫(イ・スヒョク)次官補は、「6カ国協議を継続させることで合意し、次の協議日程や場所は、外交ルートを通じて協議することにした。2カ月以内に行うことが望ましいという点でおおむね一致した」と述べました。李秀赫次官補は、さらに、6カ国が、▼北韓の核問題を平和的に解決し韓半島の非核化を実現させること ▼北韓が自国の安全保障に対して抱いている憂慮を解消すること ▼北韓の核問題を段階的に並行する方式で解決すること ▼交渉が進められている間は、事態を悪化させる行動は一切しないことの4項目について共感したとしています。また今回の6カ国協議の議長国をつとめた中国代表の王毅外務次官も記者会見し、▼対話継続による意見の調整 ▼できるだけ早い時期に次の協議を再開する ▼状況を悪化させる措置の禁止など6項目に合意したと発表しました。

・6カ国協議の北韓代表の金永日(キム・ヨンイル)外務次官は、28日のロシアとの2国間協議で、「北韓は、核兵器の保有を望んでいない。韓半島を非核化したい」と述べたと、ロシア代表のロシュコフ外務次官が記者団に明らかにしました。またロシュコフ次官は、「北韓には核施設はあるものの、核兵器はまだ保有していないものとみられる」と述べたと、イタル・タス通信が伝えました。ロシュコフ次官は、北韓の金永日(キム・ヨンイル)外務次官との協議内容や北韓の立場を、ケリー国務次官補に伝えた模様です。これに対して、アメリカは「北韓を攻撃する意思がない」と述べたということですが、ロシュコフ次官は、アメリカと北韓の間には「依然として誤解が多いことが分かった」と述べたということです。

・盧武鉉大統領は、28日、韓国を訪問中のアメリカ下院のリーチアジア太平洋小委員長の表敬訪問を受けた席で、北京の6カ国協議について触れ、「平和のため関係国が共に協力するという秩序は、韓国国民に高い説得力を持つもので、韓国自身のためにも大変良い機会だ」と述べ、北韓が改革と開放の道に進むよううまく管理することが重要だと語りました。盧武鉉大統領はまた、最近、南北や、米朝間で起きている一連の動きは、韓国民の未来の運命を決定付ける重要な事柄であり、こうした時点に、韓米間がスムーズに協議を続け、意見が一致しているのは大変望ましいと思うと述べました。これに対して、リーチアジア太平洋小委員長は、韓国に対するアメリカ連邦議会の支持を伝えるとともに、韓米協力の重要性を強調しました。

・アメリカホワイトハウスのブカンスポークスマンは、28日、北京での6カ国協議は、アメリカと同盟国との立派な協力のもとで進められ、極めて肯定的だったというのが、協議に参加しているアメリカ代表団の判断だと述べました。ブカンスポークスマンは、また、北韓が初日27日の全体会議では、核を保有していないと述べたにもかかわらず、翌28日の全体会議では、核保有と核実験の意志があることを表明したという報道について、「北韓は、これまでにも扇動的な発言をしばしばしてきた」として、真剣に受け止める必要がないとする考えを示しました。これについては、アメリカ国務省のリーカー報道官も、「北韓が核兵器を持っているとは考えておらず、したがって核実験ができるはずがないと思う。北韓は、これまでにも交渉の相手によって言葉を変えてきた」として、核の保有については、冷静な判断をしました。

・アメリカは、北韓が要求している「不可侵保障」について、パウエル国務長官や連邦議会の有力議員を中心に、法的効力をもつ上下両院の合同決議を模索していると、朝日新聞がアメリカ議会の消息筋の言葉として、29日、北京発で報道しました。それによりますと、パウエル国務長官は、今月7日の記者会見で、「北韓に対する不可侵の保障を文書化して連邦議会の承認を得るという案は、共和党や民主党議員など議会の重鎮議員らの同意を得たうえで出されたものだった。しかしホワイトハウスがこれに反対し、今度の6カ国協議では提案されなかった」と述べたということです。

・尹永ェ(ユン・ヨングァン)外交通商部長官は、アメリカのパウエル国務長官と6カ国協議の結果について意見を交わすため、9月2日から7日まで、ワシントンを訪問することになりました。尹長官は、パウエル国務長官をはじめ、国防総省、アメリカ連邦議会、学界などの関係者らと会って、北韓の核問題をめぐる対策や今後の韓米協力について幅広く話し合うことにしています。

・韓国、日本、アメリカは、先週、ニューヨークで行ったKEDO=韓半島エネルギー開発機構の担当者会議で、北韓に建設している軽水炉事業を1年間、中断することで合意したことが28日、明らかになりました。これは、日本の朝日新聞が、韓国政府関係者の言葉としてソウル発で伝えたもので、それによりますと、アメリカは、軽水炉建設の永久中止を要求しましたが、韓国が北京での6カ国協議の進行状況を見守ったうえで、1年後に改めて論議することを提案し、結局、「1年間中断」することで合意したということです。このため6カ国協議後に開かれる予定のKEDO理事会で、事業中断が正式に決まる可能性が高くなったと、朝日新聞は報じています。しかし、これについて韓国の軽水炉企画団は、そうした重大な決定を実務者会議で出せるはずがないとして、報道内容を強く否定しました。軽水炉建設事業は、北韓が軍事的に転用可能な黒鉛減速炉や関連施設の建設を凍結する見返りとして軽水炉2基、200万kWの発電所を提供するもので、去年8月に基礎工事が始まり、30%程度工事が進められています。工事費46億ドルのうち、韓国は70%を負担する約束で、すでに8億ドルを支援しており、日本も10億ドルを提供することになっています。

・「労働基準法の改正案」が、国会の本会議で可決成立し、来年7月から段階的に週休2日制が実施されることになりました。国会は、29日の本会議で、「週休2日制」の導入をめぐる労働基準法の改正案を、賛成141、反対57、棄権30で、可決しました。これによって法定労働時間は、今の44時間が40時間に短縮される週休2日制が来年7月から段階的に実施されて、2011年にすべての職場に拡大されることになりました。週休2日制の導入で、年間の有給休暇日数は、最小で15日、最大で25日と今より減り、勤務期間が1年未満の労働者は、月に1日の割合で休暇をとれるようにしました。これについて、韓国労総=韓国民主労働組合総連盟と、民主労総=全国民主労働組合総連盟は、賃金の補てんをしない週休2日制は、企業側に有利な制度だとして29日、国会の前に組合員1500人が集まって、この法案の国会成立を強く批判する抗議行動を行いました。

・韓国で一番の億万長者は、三星グループの李健熙会長で、個人の財産は、1兆4000億ウォン、一家の財産を合わせると、4兆8000億ウォンにのぼることが分かりました。大株主についての情報提供会社が2003年の韓国の資産家100人を発表したところによりますと、1位は、今年も三星グループの李健熙会長で、1兆4000億ウォン、2位は、ロッテグループの辛東彬副会長の、9,360億ウォン、3位は、李健熙会長の息子で三星電子の常務取締役の李在ヨンさんの、9,230億ウォンとなっています。続いて4位は、ロッテ・アルミニウムの辛東柱取締役、5位は、現代自動車の鄭夢九会長でした。

・大邱ユニバーシアード大会9日目の29日、韓国は、男子柔道、男子体操、アーチェリーの男子コムパウンド団体戦、アーチェリー女子リカーブ団体戦で、それぞれ、金メダルを獲得しました。まず、柔道団体戦で韓国は日本と2対2の同点となりましたが得点でリードし、金メダルを手にしました。続いて機械体操男子団体戦で金メダルを手にしたヤン・テヨン選手が個人総合戦でも、カザフスタンのエリムバトン選手に0.5点の差で勝ち、韓国の体操史上初めて国際大会の二冠王に輝きました。また?泉のチンホ国際アーチェリー球場で行われたアーチェリー女子リカーブ団体戦で、韓国の朴ソンヒョン、ユン・ミジン、李ヒョンジョン組が、中国を22対21の接戦で破って優勝、金メダルを追加しました。これで朴ソンヒョン選手は、個人戦と合わせて金メダル二冠王となりました。これに先立って行われたアーチェリーのコムパウンド男子団体戦で、韓国のチョ・ヨンジュン、チョン・イス、チェ・ヨンヒ組が、オランダを25対21で抑えて優勝、金メダルに輝きました。女子のアーチェリーコムパウンド団体戦は、アメリカに、19対21で負け、惜しくも2位となりましたが、参加国が4カ国と少ないことから銀メダルはもらえない規定になっています。また韓国は、アーチェリー男子リカーブ団体戦と、女子フェンシングフル−レ団体戦で、それぞれ銀メダルを追加しました。これで、韓国は、29日、金メダル23、銀メダル10、銅メダル11と中国、ロシアに次いで依然3位を守っています。

・韓国外換銀行が公示した29日午後3時の為替レート、日本の円100円1006ウォン83銭で、前日に比べて 1ウォン55銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1179ウォンで、前日より 2ウォン20銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、759.47ポイントと、前日より、6.6ポイント上昇し、今年最高値となりました。

・29日のソウルは、曇り、午後3時の気温は、25度でした。30日は、気圧の谷の影響で全国的に曇り時々雨の予報となっています。30日の全国の朝の予想最低気温は、15度から22度、日中の最高気温は24度から27度の予想です。

8月28日木曜日

・中国の北京で行われている北韓の核開発問題をめぐる6カ国協議は、28日、2日目を迎え、午前中全体会議が開かれました。この全体会議では、各国が基本的な考え方を述べた初日の基調演説にもとづいて、各国の間で質問や意見のやり取りが行われました。この全体会議に先立って、韓国、アメリカ、日本の3カ国は北京のアメリカ大使館で協議を行い、今後の対応を協議しました。28日は、全体会議のあと、日本と北韓など2国間協議が行われる予定です。ホスト国の中国は、最終日の29日に「共同声明」を出す方向で各国と調整を進めています。

・ところで、27日の1回目の全体会議の後、アメリカと北韓はおよそ30分間、非公式協議を行い、アメリカは北韓の核問題の解決のための対話を維持する必要があると述べたのに対して、北韓は長期的な非核化を表明し、次回の協議の実現の可能性が高くなっています。また韓国と北韓も27日、2国間協議を行いました。韓国外交通商部のシン・ポンギルスポークスマンは、28日の記者会見で、両国の意見交換は今度の6カ国協議で、非常に有益な内容だったと評価しました。

・アメリカのホワイトハウスのビューカーンスポークスマンは、27日の記者会見で、アメリカは北京で開かれている北韓の核問題をめぐる6カ国協議で、北韓の核開発計画の放棄を求める一方、北韓を侵略したり、政権交代を求める意思はないことを、北韓側にはっきり伝えたと述べました。それによりますと、27日の1回目の全体会議で、ケリー国務次官補は基調演説を通じて、アメリカの最優先の目標は、北韓の核兵器開発の完全な廃棄であることを改めて強調するとともに、このように述べたということです。

・韓国と北韓による南北経済協力推進委員会の6回目の協議が26日から3日間、ソウルで開かれ、南北はこれまで中国、香港など第3国を通じて行っていた貿易を直接取り引きに変えることで合意し、今後さらに協議していくことになりました。南北の合意文によりますと、南北間の直接取り引きが実現すれば、民間会社でも契約書を作り、貨物輸送も第3国を通らずに、南北の港の間で行い、韓国側は輸出入銀行、北は朝鮮貿易銀行を通じての代金の決済が可能になります。また南北の経済視察団の相互訪問を実現させるために努力することで合意し、まず来月中に韓国の視察団が北韓の3カ所を訪問して北韓に送った食料の配給現場を確認することにしました。南北はこれとともに、今年中に京義線の韓国側のムンサンと北韓の開城とを結べるようにするとともに、東海線でも韓国側のチョジンリと北韓側のオンジョンリの間の鉄道工事を完成させることにして、韓国は資材と工事用機材の供給を10月から始めることになりました。

・大型トラックの運転手で作る労働組合、「貨物連帯」のストライキは28日で、8日目となりましたが、釜山港や光陽港の貨物輸送は早いスピードで回復し、ほぼ正常化されました。釜山港の場合、27日夜10時の時点で、コンテナーの輸送率は80%まで回復しました。南海岸の光陽港も28日午前には、97%にまで回復し、ほぼ正常化されています。釜山港が正常の水準まで回復したことから、釜山の10の運送会社は、28日中に業務に復帰しないトラックの持ち主に対しては契約を解除することにしています。一方、警察は貨物連帯が入っている民主労総の事務室への捜索令状をとって建物へ立ち入る構えをみせており、今回の貨物連帯のストライキは組合側の完敗の様相をみせています。

・政府は、28日、南北交流協力委員会を開き、現在、大邱で行われている大学生のスポーツの祭典「大邱ユニバーシアード」大会に参加している北韓選手団と応援団に対して13億ウォンを、南北協力基金から支援する方針を決めました。それによりますと、北韓選手団と応援団が大邱で必要とする費用のうち、▼大会組織委員会に、選手団への支援費用として5億2000万ウォン、▼大邱広域市に、応援団の便宜提供経費として7億6000万ウォン、▼大韓体育会に、南北共同入場行進のための費用8000万ウォンの合わせて13億6000万ウォンを南北協力基金からそれぞれ支援することになりました。

・韓国政府は、日本の映画、ゲーム、大衆音楽のCDを開放する方向で検討を進めていることが分かりました。文化観光部が、26日、国会の文化観光委員会に報告した内容によりますと、「関連業界の意見をまとめたところ、映画、ゲーム、大衆音楽のCDの場合、開放に踏み切っても、韓国の市場に及ぼす影響は微々たるもので、社会的・文化的な面でも衝撃は少ないという意見が大半を占めた」ということです。しかし、ドラマや娯楽番組などの放送番組や、映画館で上映するアニメは、かなりの影響があると予想されることから、当面は開放を見送る方向だということです。文化観光部は、文化観光政策研究院の研究結果や、韓日文化交流諮問委員会での検討を経て、9月中に日本の大衆文化の追加開放を発表する方針です。日本の大衆文化の韓国への開放は、1998年10月に1回目の開放に踏み切って以来、2000年6月までに3回にわたって行われましたが、その後、日本の歴史教科書問題などで進んでいない状態です。

・大邱ユニバーシアード大会8日目の28日は、11の競技が行われ、韓国は、アーチェリー・リカーブ個人戦で、男女ともに金メダルを獲得しました。まず、アーチェリーリカーブの女子個人戦決勝では、パク・ソンヒョン選手とユン・ミジン選手がともに同じ得点で1位となっため、韓国人同士でさらに金銀を決めました。その結果、パク・ソンヒョン選手が世界選手権2冠王のユン・ミジン選手を抑えて、価値ある金メダルを手にしました。また3・4位戦ではイ・ヒョンジョン選手がスペインのガヤールド選手を抑えて銅メダルを獲得、韓国人選手が金銀同メダルを総なめしました。続いて行われた男子団体戦の決勝でも、韓国人同士の対戦となり、パン・ジェハン選手が金メダルを、イ・チャンファン選手が銀メダルを手にしました。このほか、男子テニス・シングルスでも、銅メダル1個を追加しました。これに先立って韓国は27日夜、機械体操男子団体戦で、ウクライナを0.275点の差で破り、金メダルを獲得しました。韓国の男子体操が国際大会で金メダルをとったのは今回が初めてです。これで28日が終わった時点で、韓国は、金メダル19、銀メダル8、銅メダル9となりましたが、金メダル20のロシアに抜かれて、総合3位になりました。1位は中国です。一方、北韓は柔道女子48キロ級の決勝で、日本のたから まゆみ選手と対戦しましたが、惜しくも銀メダルに止まりました。また北韓は女子サッカー準決勝で、台湾を4対0で下し、決勝に進み、30日、金メダルをめぐって、日本と対戦します。一方、26日の午後から応援に出ていなかった北韓の女子応援団は、28日から再び応援に出てきて、華麗な応援合戦を繰り広げていました。

・韓国外換銀行が公示した28日午後3時の為替レート、日本の円100円は、1005ウォン28銭で、前日に比べて4ウォン09銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1181ウォン20銭で、前日より 4ウォン70銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、752.81ポイントと、前日より、6.17ポイント下落しました。

・28日のソウルは、晴れ、午後3時の気温は、27度3分でした。29日は、全国的に晴れ時々曇りの予報となっています。29日の全国の朝の予想最低気温は、18度から22度、日中の最高気温は23度から29度の予報です。

8月27日水曜日

・北韓の核問題を話し合う6カ国協議が、27日午前10時、北京で始まり、6カ国がこの問題についての基本的な考えを示しました。協議は、釣魚台迎賓館の六角形の大テーブルで行われ、初日の27日は、アメリカ、ロシア、韓国、北韓、中国の順に基調演説が行われました。関係筋によりますと、この基調演説は、アメリカが1時間、北韓が50分、その他の国は20分ずつ行いました。この中で、韓国の李秀赫(イ・スヒョク)次官補は、北韓の核問題を平和的手段で解決することを強調するとともに、北韓が検証可能で再開不可能な方法で核兵器開発を放棄した場合、北韓に対する経済支援や、人道的レベルでの食糧やエネルギーの支援を拡大し、北韓の安全保障に努力する意向を表明しました。またアメリカは、基調演説で、北韓が核を放棄すれば、米朝国交正常化に応じる用意があることを明らかにしました。これに対して北韓は、「アメリカが北韓に対する敵対政策の転換と、法的拘束力のある不可侵条約を締結すべきだ」という従来の姿勢を改めて示した模様です。6カ国代表らは、続いて、2国間接触を行うことにしており、米朝、南北、日朝間の2国間協議の開催が注目されています。協議2日目の28日は、基調演説をめぐる各国代表の討論が行われ、最終日の29日に、共同声明が発表されるかどうかが注目されています。

・ところで、6カ国協議の六角形のテーブルの座席配置は、北韓の左に日本、右にアメリカが座る形で決まり、日朝、米朝間の対話がしやすい配置となりました。メインテーブルには、各国の代表がそれぞれ3人ずつ18人が座ることになり、その後ろに、2列あわせて15の椅子が並べられ、通訳用の席はさらに後方にブースを設けてあるということです。座席は、ホスト国の中国を中心に時計回りに、韓国、ロシア、アメリカ、北韓、日本の順番になっています。通訳は、韓国語、日本語、英語、中国語、ロシア語の5つのブースが設けられ、各国代表がそれぞれの言語で述べた内容を、各国の通訳がその他の言語に同時通訳ではなく逐時通訳する形式をとっていることから、通訳にかなりの時間がかかっています。またマイクは、代表団の前にひとつずつ、イヤホーンは代表団全員に配られました。

・大邱ユニバーシアード大会に参加している北韓選手団のチョン・グッマン総団長が26日、再び、大会のボイコットを示唆した問題で、韓国の李滄東(イ・チャンドン)文化観光部長官が、遺憾の意を表明しました。李滄東長官は、27日、記者会見し、「北韓を批判する一部の団体の政治的なデモが、北韓を刺激しており、残念だ」と述べ、世界の大学生スポーツ祭典という場で、スポーツ精神にもとる政治的行為を自制するよう求めるとともに、今後は、強力に対処する方針を明らかにしました。今度の事態で、組織委員長とは別に 文化観光部長官が遺憾の意を表明した理由について、李滄東長官は、「文化部が体育の主務部署として当然の原則を確認した」と説明しました。これに先立って北韓は、26日、北韓の陸上選手が大邱市内で練習中、韓国の宗教団体が、街頭宣伝カーのスピーカーで、「北韓の選手は帰れ」などと叫んだほか、24日未明には、女性応援団の宿舎に嫌がらせのメモが発見されたとして、韓国の公式謝罪がない限り、残りの試合をボイコットして帰国すると主張していました。北韓が、韓国人のデモを理由に大会のボイコットを主張したのは2度目です。

・大型トラックの運転手で作る労働組合、「貨物連帯」のストライキは27日で7日目となりましたが、27日は、セメント運搬車をはじめ業務に復帰する運転手が増え、貨物のとどこおりは徐々に改善されています。産業資源部と建設交通部によりますと、27日現在、セメント運搬車は80%、コンテナー運搬車は34%が業務に復帰し、これによってセメント輸送やコンテナー輸送は早いスピードで回復しているということです。これは、27日午前0時までに業務に復帰しない車の持ち主に対しては、契約を解除し、軽油補助金の支給を打ち切るとしたことが効果をあげたものとみられ、産業資源部とセメント運送会社は、27日、記者会見し、貨物連帯所属のセメント運搬車のストライキは完全に無力化し、セメント運搬車は80%が業務に復帰して、ほぼ正常化したと宣言しました。

・射程距離150キロの艦対艦ミサイルが、韓国技術陣によって開発され、このほど試験発射に成功しました。韓国の国防科学研究所は、今月21日、東海で行った艦対艦ミサイルの発射実験で、70キロあまり離れた旧型訓練艦に命中させた他、3回にわたる模擬弾頭を搭載した試験発射すべてに成功しました。このため艦対艦ミサイルは、近い将来、韓国型駆逐艦と次期護衛艦に実戦配備される予定です。

・日本政府は、海外に住む原爆の被爆者が、現地の医療機関で受けた診療費のうち、自己負担額を支援することにし、来年度予算に2億8000万円を計上することになったと、日本のマスコミが27日明らかにしました。それによりますと、「被爆者手帳」がなくても、被爆の事実が確認されれば、支援対象とすることにし、被爆の事実確認は在住国でも可能にすることにしたということです。

・27日、韓国全国に日本脳炎の警報が出されました。国立保健院は、日本脳炎のウィルスをばい介する蚊「コガタアカイエカ」の採取率が全体の蚊の50%を上回ったことから、全国に日本脳炎警報を発令し、注意を呼びかけています。

・今年は秋が例年に比べて短く、冬の訪れが早くなるものとみられています。気象庁によりますと、27日の全国的な雨は、9月10日頃まで断続的に続いた後、9月中旬以降に典型的な秋晴れが期待できるということですが、10月と11月の予想平均気温は、2度から14度と、平年より低く、冬の訪れが早くなる見込みだという長期予報を出しました。

・大邱ユニバーシアード大会7日目の27日は、9つの競技が行われ、韓国は、女子アーチェリー個人戦と、男子柔道73キロ級でそれぞれ金メダル1個を追加しました。まず、アーチェリーコムパウンドの女子個人戦決勝で、光州女子大学のチェ・ミヨン選手は、世界選手権大会優勝者のアメリカのメリージョン選手を114対112で抑えて優勝、金メダルを手にしました。また龍仁大学の李ウォンヒ選手は、男子柔道73キロ級決勝で、日本の高松正弘選手を背負い投げで一本勝ちし、韓国柔道3つ目の金メダルとなりました。この他、フェンシング男子フルーレ団体戦は、難敵の中国と決勝で戦い、25対45と大敗し、銀メダルにとどまりました。さらに女子柔道52キロ級のヤン・ミヨン選手が銅メダル1個を追加しました。これで27日が終わった時点で、韓国は、金メダル16、銀メダル6、銅メダル6で、中国に次いで総合2位となっています。また27日は、北韓が今大会初の金メダルを獲得しました。北韓の期待株、女子柔道57キロ級のホン・オクソン選手は、フランスのユラニファン選手との対戦で、優勢勝ちし、見事優勝、北韓に初の金メダルをもたらしました。一方、北韓の女子応援団は、26日午後と27日は一日中、宿舎にこもって応援に出ませんでしたが、28日からは応援に臨むと話しているということです。

・韓国外換銀行が公示した27日午後3時の為替レート、日本の円100円は、1001ウォン19銭で、前日に比べて4ウォン85銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1176ウォン50銭で、前日より 5ウォン30銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、758.98ポイントと、前日より、5.98ポイント上昇して、今年の最高値となりました。

・27日のソウルは、雨、午後3時の気温は、20度4分でした。28日は、全国的に雨のち曇りの予報となっています。28日の全国の朝の予想最低気温は、19度から22度、日中の最高気温は23度から28度の予想です。

8月26日火曜日

・北韓の核問題を巡る6カ国協議が27日から北京で始まりますが、韓国、日本、アメリカ3カ国の代表団は26日午前、北京の韓国大使館で打ち合わせを行いました。打ち合わせには韓国から外交通商部の李秀赫次官補が、アメリカからはケリー国務次官補が、日本からは藪中三十二アジア太平洋州局長が首席代表として出席し、27日からの6カ国協議の場で、アメリカは「北韓の核兵器開発の放棄の見返りはない」という原則を強調し、韓国と日本は対話を通じた平和的な解決と北韓への人道支援の可能性について触れるという役割分担が行われたものとみられます。

・南北経済協力推進委員会の6回目の協議が26日から3日間の日程でソウルで始まりました。北韓の代表団は北京経由で26日午後3時にソウルに着きました。南北は今回の協議で、南北縦断の京義線と東海線の鉄道と道路の開通、開城工業団地の建設、金剛山観光という3つの大きな経済協力事業について点検し、今後の発展方向を話し合います。協議に韓国側からは財政経済部次官、統一部 交流局長、建設交通部 国土政策局長と水資源局長らが、北韓側からはパク・チャンリョン国家計画委員会の第1副委員長を団長に、鉄道省、電気石炭工業省、国土環境保護省などの実務者レベルが出席しています。統一部の関係者は「今回の協議で、鉄道と道路を年内に開通させることと、金剛山の陸路観光が予定どおり来月から始まること、開城工業団地の通行・通信・通関・検疫についての合意書などについて集中的に話し合う」と説明しています。

・与党 民主党の内部がもめています。民主党は25日、党の見直し改革を主張する「旧主流派」と、ハンナラ党を離党した5人らとの統合新党を作ることを主張している「新党派」が話し合う予定でしたが、旧主流派が全党大会を開いて新しい指導部を選出すべきだとしているため、話し合いはできませんでした。両派は27日に会合することにしていますが、両派の意見の隔たりは大きく、合意による新党推進は難しい見通しで、一部の議員が民主党を脱党して新党結成を推進する可能性が出てきました。

・大型トラックの運転手で作る労働組合、「貨物連帯」のストライキは26日で6日目を迎え、釜山港やソウル南方の儀旺基地では運びきれないコンテナーの山が増えています。このうち釜山港では、組合に入っていないトラックの利用などでコンテナーの輸送率はやや改善されましたが、依然55%にとどまり、運び出せないコンテナーは山積みされています。また首都圏の物流の中心地になっている京畿道儀旺市の貨物基地では70%が運び出せないままになっています。一方、警察庁は、貨物連帯の金ジョンイン委員長(46)ら幹部16人について、業務妨害の疑いで逮捕状をとり、逮捕する構えをみせています。こうした中で、25日午後に予定されていた貨物連帯と業界団体との交渉は行なわれませんでした。貨物連帯は26日、記者会見し、「事態を打開するためには業界団体が交渉に応じることが先決だ。政府が組合幹部を逮捕すれば、民主労総と連携して、大規模なストライキを繰り広げる」と述べました。

・盧武鉉大統領は25日、 毎日経済新聞、韓国経済新聞などの経済紙との会見で、「対話と妥協を拒否する集団に対しては、断固として法律と原則を持って対応する。労働者の代表が全国の労働者に対する集団的な代表性と指導力を十分持っていない上、強い闘争力と組合を持っている一部の労働者は保護されるが、力の弱い労働者はパートなどに追い込まれている」と述べました。盧武鉉大統領はまた、「労使双方にとって国際的な基準に合うように制度の見直しを進めていきたい。企業も経営状態をガラス張りにして労働者と対話するなど企業の透明性を高めていかなければいけない。大統領候補の際には労使政委員会をさらに格上げしたいと述べたが、現状は労使政委員会がその機能を発揮できなくなった。年末までには労使政委員会の正常な運営が厳しいため、まず基本的な秩序を作り上げたい」と述べました。

・北韓の警備艇1隻が26日、西海の軍事境界線を侵犯し、韓国海軍の警告射撃を受けて引き揚げたことが分かりました。北韓の警備艇が越境してきたのは、今年で3回目です。合同参謀本部の発表によりますと、26日午前7時過ぎ、北韓の警備艇1隻が西海の軍事境界線である北方限界線を0.3マイル越えてきたところを、韓国海軍の哨戒艦が警告放送を行なった後、艦砲2発を警告射撃をしました。このため、北韓の警備艇は3分後に北韓海域に戻ったということです。合同参謀本部は、北韓の警備艇に警告射撃する際、北韓海軍から異常な動きはみられなかったことと、当時、海上には北方限界線付近で中国漁船400隻あまりが操業中だったことから、北韓の警備艇はその取締りの過程で越境したのではないかと分析しています。

・EU=ヨーロッパ連合が韓国のハイニックス半導体に対して34.8%という高い関税率を課したことに対して、韓国は25日WTO=世界貿易機関に提訴しました。韓国政府は最初の手続きとしてEUに対して協議の開催を求める書簡を送りました。韓国政府は、今後、債権金融機関のハイニックスに対する構造調整などの措置をEUが政府補助金と判断したことや、EU内でのハイニックス半導体のシェアが減っているのに、EUが被害を受けていると主張するのはWTO協定に違反すると主張する予定です。

・邱で開かれているユニバシアード大会、大会6日目の26日、韓国は国技のテクォンドでも2つの金メダルを追加しました。まず 女子59キロ級では、韓国体育大学の金セロム選手(19)がイタリアのクリスチアナ・コルシ選手に4対1で勝ち、金メダルを獲得しました。また男子67キロ級で大邱スソン区役所所属のオ・ヒョングン選手(23)は、カザフスタンのイェルキン・アイサ選手と対決して、7対3で勝ち、韓国はテクォンドだけで金メダル10、銀メダル1を獲得しました。柔道では、男子81キロ級の決勝で漢陽大学のクォン・ヨンウ選手(22)がスペインのオスカー・フェルナンデス選手に技ありで勝ち、韓国の柔道での初の金メダルとなりました。一方、陸上に弱い韓国は陸上トラックで18年ぶりのメダルを取りました。陸上の男子110mのハードル、予選で13秒76で韓国最高記録を作って決勝に進出した光州市役所所属のパク・テギョン選手は、決勝で13秒78で3位にゴール、陸上トラック競技では、85年の神戸ユニバシアード大会の200mでのチャン・ゼグン選手の銅メダルに続く、18年ぶりのメダルとなりました。これで韓国は26日現在、金メダル14、銀メダル4、銅メダル5となりました。

・韓国外換銀行が公示した26日の為替レート、日本の円100円は、996ウォン34銭で、前日に比べて1ウォン19銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,171ウォン20銭で、前日に比べて60銭のウォン安でした。韓国株式市場の26日の総合株価指数は、753ポイントと、前日に比べて3.73ポイント下落しました。

・26日のソウルは晴れ、午後3時の気温は26度9分でした。27日は全国的に次第に曇り、西の方から再び雨となるでしょう。27日の全国の予想最低気温は20度から23度、日中の最高気温は25度から29度という予報です。

8月25日月曜日

・北韓の核開発問題を巡って27日から北京で行われる6カ国協議に出席する韓国の代表団が25日午後、北京入りしました。外交通商部の李秀赫(イ・スヒョク)次官補を首席代表とする韓国の代表団は、26日には日本、アメリカの代表団と3カ国間の政策協議会を開いて基調演説の最終調整などを行ない、中国などの代表団とも協議することにしています。さて、6カ国協議に参加する各国の代表団としてロシア代表団が25日に北京入りしたのを初め、日本とアメリカの代表団は25日午後に、北韓の代表団は、26日午前に北京入りすることになっています。6カ国協議は27日に始まり、各国の基調演説の後、28日から本格的な論議が行われ、29日には共同発表文を採択するとともに次の会談の日程を決める予定です。

・北韓のアジア太平洋平和委員会の李種革(リ・ゾンヒョク)副委員長は、北韓の核開発問題をめぐる6カ国協議について「アメリカが北韓の体制を保障し、軽水炉工事の中断によるエネルギー補てんを保障すれば、アメリカと全面的な外交関係を結ぶ用意がある」と述べていることが分かりました。これは先週北韓で行われた学術討論会に出席した民主党の金成鎬議員が帰国後に明らかにしたものです。金議員によりますと「北韓の李副委員長は、北韓が核開発を進めているというアメリカの考えは誤解である。北韓は韓国が開発権を持っているロシアのイルクーツクの天然ガス田のガスの一部を北韓に提供することができることを前提に、KEDO=韓半島エネルギー開発機構を通じた軽水炉建設の代りに、火力発電所の建設に代替してもかまわないと述べた」ということです。李副委員長はまた「開城工業団地で必要な電力は、まず韓国電力が供給し、第2段階として工業団地の近くに火力発電所を建設して必要な電力を供給することで南北間で合意した」と述べたということです。

・太平洋の経済関係者が一堂に会して話し合う第36回太平洋経済協議会の総会が24日から、ソウルで始まりました。今回のソウル総会にはアジア太平洋地域の企業経営者、政府・学会・マスコミなどのオピニオンリーダー500人が出席し「不確実性の時代、企業のリーダーシップの挑戦と機会」をテーマに26日まで討論を行ないます。今回の総会では、イラク戦後の政治・経済展望、世界経済の中で浮上する中国経済などについて意見を交わし、26日には北韓の核開発問題を取り巻く韓半島情勢の平和的な解決について討論を進める予定です。

・ソウルなど中部地方は23日(土)から200ミリを超える大雨となり、2人が行方不明、国鉄京仁線が一時不通になるなどの被害が出ました。気象庁によりますと、23日から25日午前7時までの降水量は、江原道の鉄原で317.5ミリとなったのを最高に、ソウル256ミリ、仁川249.5ミリなどとなり、中部地方の内陸部に集中的な雨が降りました。中でもソウルは24日の1日だけで177ミリもの大雨となったほか、ソウルの西隣の京畿道 富川市では24日夕方7時から1時間に63ミリの集中豪雨となり、地下道路が浸水しました。またソウルと京畿道北部のポチョン郡では2人が急に水かさが増えた川に流されて行方不明となり、国鉄京仁線の梧柳洞(オリュドン)駅と朱安(チュアン)駅が浸水し、1時間20分ほど電車の運転が中断されました。気象庁によりますと「この雨雲は25日未明から南部地方に移動したため、全羅道、慶尚道、済州道などでは26日にかけて最高120ミリの大雨となり、さらに28日頃、再び全国的に雨になるということで、雨に対する警戒が必要です。

・大邱市で開かれているユニバーシアード大会で24日、北韓を批判する保守系市民団体と北韓の記者団がつかみ合いのけんかとなり、北韓の選手団長が関係者の処罰と謝罪などを求めていたことについて、組織委員会委員長であるチョ・ヘニョン大邱市長は25日午前、記者会見で遺憾の意を表明しました。これは、24日午後、ユニバシアード大会のメディアセンター前の広場で、市民団体が「金 正日を打倒し、北韓住民を救おう」などと書いたプラカードを掲げて記者会見をしているところを、通りかかった北韓の記者4−5人が抗議して双方がつかみ合いの乱闘となり、市民団体の集会に参加していたドイツ人医師ら双方の3人がけがをしたものです。これに対して北韓選手団のチョン・クッマン団長は24日夜、「大会参加を再考するほかはない」と述べて、北韓体制を非難する抗議行動を取った市民団体のメンバーらの処罰と謝罪、再発防止を要求しました。これについて組織委員会委員長であるチョ・ヘニョン大邱市長は25日午前10日、記者会見し、「世界の大学生が一つになるフェスティバルの場で予期せぬ出来事が起きたことを遺憾に思う。今後このような事態が起きないよう、北韓の選手団、記者、応援団に対する安全対策をさらに講じていきたい」と遺憾の意を表明しました。北韓は25日の競技に予定どおり参加しています。

・今年中に韓国人2000人が北韓の平壌を観光する計画が韓国政府の承認を受けました。統一部は今年中に海外在住の同胞を含めて韓国人2000人が平壌を観光することを骨子とする、韓国の平和航空旅行社の南北経済協力事業の申請を25日承認しました。平和航空旅行社は、北韓で自動車の組み立てをしている韓国の平和自動車が観光事業を推進するために設立した会社で、先月14日、北韓の金剛山観光総会社との間で平壌観光事業の契約を結びました。この会社の旅行プランによりますと、観光対象は海外に住んでいる同胞を含めて韓国人2000人で、観光地域は平壌、南浦、ミョヒャン山、白頭山の中から選択することができます。最初の出発予定日は来月15日で、日程は4泊5日か5泊6日で、南北の航空機が交互にソウルと平壌の直行路で観光客を輸送し、北韓内部では北韓当局が提供するバスで移動し、料金は220万ウォンから290万ウォン、日本円で22万円から29万円ほどです。平和航空旅行社は「北韓当局とは身辺の安全と無事帰国を保障する覚え書きを締結しており、安全には問題ない」と話しています。

・大邱ユニバシアード大会5日目の25日は、柔道、水泳など11の競技が行われ、韓国はテクォンドと柔道、フェンシングで金メダル3つを獲得しました。まず女子テクォンド72キロ以上で、国際大会への出場2回目の龍仁大学のキム・スンギ選手(22)は、ベラルーシのマリヤ・ジュラウスカヤ選手に4対2で勝ち、金メダルとなり、これで韓国はテクォンドだけで金メダル8個も取るという快挙をなしとげました。また25日から始まった柔道では女子78キロ級の決勝で、龍仁大学のチョ・スヒ選手(22)は、対戦相手の中国のパン・ユチン選手が審判からの警告を受けたため、優勢勝ちとなり、金メダルを手にしました。そしてフェンシング女子フルーレで、世界ランキング29位の韓国体育大学のナム・ヒョンヒ選手(22)は、世界ランキング22位のロシアのオルガ・ロビンチェバ選手に15対7で勝ち、金メダルをとりました。これで韓国は25日現在、金メダル11、銀メダル3、銅メダル2となりました。

・韓国外換銀行が公示した25日の為替レート、日本の円100円は、995ウォン15銭で、先週金曜日に比べて2ウォン2銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,170ウォン60銭で、先週金曜日と変りありませんでした。韓国株式市場の25日の総合株価指数は、756.73ポイントと、先週金曜日に比べて2.01ポイント上昇しました。

・25日のソウルは久しぶりの晴れ、午後3時の気温は29度7分でした。26日はソウルや中部地方は高気圧のへりとなって晴れのち曇り、南部地方は低気圧の影響から抜け出して雨のち曇りとなるでしょう。26日の全国の予想最低気温は19度から25度、日中の最高気温は25度から30度という予報です。

8月23日土曜日

・韓国は、このところ連日、断続的に雨が降っていますが、ソウルなど中部地方は、23日未明から強い雨となり、午前10時、ソウルと首都圏、西海諸島、江原道に大雨警報が出されました。気象庁によりますと、24日午後にかけて多い所では、200ミリの雨が降るということです。これは、北西から気圧の谷が南下してきたことによるもので、動きが遅いため、局地的な強風や雷をともなった集中豪雨が予想されるとしています。この雨は26日まで降り続くと、気象庁ではみています。

・韓国と日本は、27日から3日間、北京で行われる北韓の核問題を協議する6カ国協議で、韓国、日本、アメリカの3国が緊密な協調体制を維持するという原則を改めて確認しました。尹永ェ(ユン・ヨングァン)外交通商部長官は、22日夕方韓国入りした川口外相と、1時間にわたって会談し、さきにワシントンで開かれた韓日米局長級協議で合意した共同対応策を再確認し、北京でも緊密な協調関係をとることを約束しました。尹永ェ(ユン・ヨングァン)長官は、この席で、韓日米だけでなく、中国やロシアとも協力することが重要だと述べたのに対し、川口外相は、核問題の解決に向けた道筋がつくまでは、北韓への経済支援などの見返りを与えないようにすべきだとする考えを示し、韓国が北韓に対して安易に融和的姿勢を示すことのないように求めたということです。また川口外相は、6カ国協議で、日本人拉致問題と北韓の弾道ミサイル問題を包括的に提起する考えを明らかにし、具体的な交渉は、日朝協議で行う計画だと述べたということです。川口外相は、23日は、盧武鉉大統領を表敬訪問し、午後帰国しました。

・アメリカ国務省の高官は、来週北京で行われる6カ国協議を前に22日、非公開で行われた国務省のブリーフィングで、「北韓が、核問題を解消すれば、米朝間の関係正常化を推進できる」と語りました。この高官は、北韓の安全保障をめぐる不可侵条約を締結することは不可能だとしながらも、「われわれは、北京協議で、具体的な事項を論議する計画だ」としています。さらに、この高官は、北韓の核問題以外に、大量破壊兵器の拡散や、在来型の軍事力、北韓脱出者の人権問題などは、今度の6カ国協議では特に扱わないが、米朝間の関係進展のためには、こうした問題も解決しなければならないという点を北韓に伝える方針だとしています。アメリカは、6カ国協議に、ケリー東アジア太平洋担当次官補と、グリーン国家安全保障会議アジア担当局長らで代表団を構成し、通訳6人を同行することになっています。

・大型トラックの運転手らで作る労働組合、貨物連帯のストライキは23日、3日目に入り、釜山港のコンテナーの搬出搬入は、通常の60%に落ちており、第4埠頭では、コンテナーが山積みになって、まもなく置き場が飽和状態となる見込みです。また、現在、釜山港のコンテナー輸送に投入されているトラックは、通常の40%で、特に長距離運転のトラックは、30%に落ちています。このため釜山港の非常対策本部は、軍のトレーラー20台と、トラクター260台を市内の輸送に当たらせるとともに、鉄道輸送を増やしています。また釜山市は、23日午前0時から、トラックに限って釜山市内の有料道路の通行料を免除するとともに、駐車違反のトラックの取り締りと牽引に着手しました。

・今年4月から6月までの韓国の経済成長率は、1.9%と、97年暮れの外貨危機以来、最も低い結果となりました。韓国銀行は、22日、民間消費と設備投資が大きく減少し、建設や輸出の増加も鈍化して、第2四半期のGDP=実質国内総生産が去年の同じ時期に比べて1.9%増にとどまったことが暫定集計されたと発表しました。これは、韓国が外貨危機に陥った後、98年第4四半期のマイナス5.9%以来、最も低い数値です。韓国銀行の経済統計局長は、「家計の負債などで、国民が消費を減らしているのと、労使紛争、SARSの影響などが重なって成長率が下がった。消費の回復は期待し難いが、輸出の増加率が高まっていることから第3四半期の成長率は、やや上がるのではないか」とする見解を示しました。

・タイの日本大使館に保護されていた北韓脱出者10人が、23日午前、仁川空港から韓国入りしました。10人は、男女4人ずつと、子ども2人で、仁川空港で、「韓国に来ることができて嬉しいです。いろいろと支援してくださった関係者の皆さんに感謝します」とあいさつしました。この10人は、公務員や軍人、農民らで、先月31日、中国経由で、バンコク駐在日本大使館に駆け込み、難民としての地位を求め日本への政治亡命を要請しましたが、日本が経済難民とみなし、亡命を認められないとしたことから、韓国に切り替えたものです。

・日本の警視庁の石川重明警視総監が24日から3日間の日程で韓国を訪問します。ソウル地方警察庁によりますと、日本の警視総監の韓国訪問は、1872年の警視庁創設以来、初めてです。石川警視総監の韓国訪問で、両国の首都警察首脳部は、▼韓国スリ団の日本進出 ▼日本のヤクザと韓国暴力団の連携などについて、突っ込んだ話し合いを行うことにしています。ソウル地方警察庁と、東京の警視庁は、99年8月に友好提携関係を結んでおり、その年に、当時のソウル地方警察庁長が東京の警視庁を訪問しています。

・60代の2人が、輸血でエイズに感染したことが確認されました。国立保健院によりますと、エイズ感染したのは、京畿道高陽市に住む61歳と、慶尚北道クミ市に住む64歳の二人の患者ので、いずれも去年末にそれぞれの入院先の病院で、同じ人が提供した血液の輸血でエイズに感染したことが判明されました。輸血に利用された血液は、陸軍訓練所で献血した兵士のもので、この兵士は、献血3ヵ月後になってエイズの陽性反応が出て、それからさらに2カ月後にエイズ感染が最終確認されたということです。これで85年に輸血によるエイズ感染が韓国で初めて確認されて以来、輸血でエイズに感染した患者は14人となりました。

・来年から、希望する学校は、月に1度、土曜日の授業を休むことができるようになります。教育人的資源部は、22日、民間企業や公務員の週休2日制に合わせて、来年からは、希望する小中高校では、月に1度、土曜日の授業を休むことができるようにする計画を明らかにしました。現在は、全国1万400あまりの小中高校のうち、週休2日制の実験校162校で、月に1−2度、土曜日の授業を休んでいます。教育部は、「希望する学校は月1回」、「すべての学校で月1回」、「月2回」、「全面的実施」というように段階的に週休2日制を拡大していく計画ですが、実施時期については、公聴会や広域自治体の教育庁の意見を聞いた上で、今年下半期に決めることにしています。

・大邱ユニバーシアード大会3日目の23日は、7つの競技が行われ、韓国は、22日に続いて23日も韓国の国技、テクォンドで金メダル3つ、女子フェンシングで金メダル1つの、合わせて4つの金メダルを獲得しました。まず、女子テクォンドの67キロ級決勝で、ウソク大学のファン・キョンファ選手は、スペインのイボンヌ・ララナ選手を6対3で破って優勝、韓国に2つ目の金メダルをもたらしました。続いて、女子テクェンド51キロ級のチャン・ウンスク選手も、台湾のウイェンニー選手を5対1で抑えて優勝、金メダルを獲得しました。さらに韓国は、男子テクェンド78キロ級の金ハッファン選手が、イランのタジック・アリ選手を17対12で破って優勝し、今大会、男子選手としては初めての金メダルを手にしました。また韓国は、女子フェンシングの金ヒジョン選手が、エペ個人戦決勝で、中国のジャンリ選手を8対7で勝ち、韓国のフェンシング史上初めてユニバーシアードで金メダルを獲得する栄光を記録しました。この他、23日は、男子バレーボールが、オーストラリアを3対0でストレート勝ちして3連勝となり、バスケットボールの女子1次リーグは、アイルランドに82対77で負けて2勝2敗となって、決勝トーナメント進出はなりませんでした。これで韓国は23日現在、金メダル5、銀メダル1となり、総合順位1位を守っています。

・済州道民256人が北韓の招待で25日から6日間の日程で北韓を訪問します。南北協力済州道民運動本部によりますと、北韓に行くのは、済州道知事、済州大学総長らの一行256人で、25日午前アシアナ航空のチャーター機で済州空港を発ち、平壌に向かうということです。北韓では、平壌と、ミョヒャン山、白頭山などを観光し、30日午後、平壌から済州島に戻ってくる予定です。北韓は、済州道民が、みかんとニンジンを送ったことに対して感謝の気持ちから去年の5月と11月に2回、済州道民を北韓に招待しており、今度で3度目となります。

・23日は、土曜日のため取り引きはありません。22日の終値は、日本円100円が、993ウォン13銭でアメリカドル1ドルは、1170ウォン60銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・23日ソウルは、雨、正午の気温は 24度 1分でした。24日日曜日も引き続き、全国的に雨の予報となっています。24日の全国の朝の予想最低気温は20度から24度、日中の最高気温は24度から28度という予報です。

8月22日金曜日

・大邱ユニバーシアード大会2日目の22日は、6つの競技が行われ、女子テクォンドのハン・ジンソン選手が、韓国初の金メダルを獲得しました。ハン・ジンソン選手は、女子テクォンドの63キロ級決勝で、アメリカのキミチダルシ選手を3対2で破り、今大会初の金メダルを手にしました。また金メダルが期待されていたフェンシング男子フル−レ個人戦のハ・チャンドク選手は、中国のジャンリャンリャン選手に15対11で敗れ、惜しくも銀メダルにとどまりました。男子バレーボールは、アラブ首長国連邦を3対0でストレート勝ちし、早くも2連勝を飾りました。また韓国は、バスケットボール女子1次リーグで、カナダを83対79で下して2勝1敗、男子は、ロシアに75対71で敗れ1勝2敗となりました。ところで、北韓は、女子サッカーが、ドイツを6対0で圧勝し、フランスとの試合に関係なくベスト8入りを果たしました。

・盧武鉉大統領は、21日午後、中国の胡錦涛主席と電話で会談し、北韓の核問題を話し合う北京での6カ国協議の成功に向けてともに努力することを確認し合いました。この日の電話会談は、盧武鉉大統領の要請で、20分間にわたって行われ、盧武鉉大統領はこの電話で、6カ国協議の実現に至るまでの中国政府の努力を高く評価するとともに、今度の6カ国協議が北韓の核問題を平和的に解決できる転機となるよう努力しなければならないと強調しました。これに対して胡錦涛主席は、北韓の核問題を解決するため韓国との緊密な協力関係を今後さらに強めていく考えを示したということです。

・尹永ェ(ユン・ヨングァン)外交通商部長官は、22日夕方韓国入りした日本の川口外相と会談し、27日から北京で始まる北韓の核をめぐる6カ国協議での両国の協力について意見を交わしました。川口外相の韓国訪問には、6カ国協議の日本代表の藪中三十二アジア大洋州局長と、藤井新北東アジア課長ら10人が随行しました。川口外相は、23日は、盧武鉉大統領を表敬訪問し、午後帰国する予定です。

・アメリカは、中国に脱出してきた北韓脱出者を受け入れる計画を検討中だと、日本の共同通信が、アメリカのクレーナー国務次官補のことばとして21日、報道しました。それによりますと、アメリカは、中国政府に対して、北韓脱出者が自らが希望する第三国に亡命できるよう国連難民高等弁務官室を交えた枠組みを作るよう要請したということです。クレーナー国務次官補は、北韓脱出者のアメリカへの受け入れについてのアメリカ連邦議会の動きは、「韓国の負担を共有し、アメリカも北韓住民の脱出を支援するという意思表示をするためのものだ」と述べていますが、北韓脱出者をどの程度、受け入れることができるかについてはコメントしませんでした。アメリカ政府は、現在、北韓脱出者の亡命の受け入れと、難民としての地位を認めることを骨子とした出入国管理法の改正案を上院に提出しています。

・大型トラックの運転手らで作る労働組合、貨物連帯が21日から再びストライキに入ったことで、釜山と光陽のコンテナの搬出量が急減しています。建設交通部によりますと、貨物連帯のスト2日目の22日午前8時現在で、釜山港のコンテナの搬出量は、通常の79%に、光陽港は、69%にまで落ちています。特に今回のストライキでは、セメント業界を中心に被害が広がっています。セメント業界は、一日平均流通量の20万トンが、出荷基地からほとんど建設現場に供給されなくなっているため、一日120億ウォンの被害が出ているものと推定されています。このためストライキが長期化する場合、レミコン業者や建設業界にも影響が広がっていくものとみられています。

・盧武鉉大統領は、22日、崔鐘泳(チェ・ジョンヨン)大法院長から、来月11日に任期満了となる大法官、つまり最高裁判所の判事1人の後任を光州高等法院の金ヨンダム高等法院長とする推せんを受けて、これを承認し、できるだけ早く国会に任命同意案を提出することになりました。このため国会は、新しい大法官候補の金ヨンダム光州高等法院長に対する人事聴聞会を開いた後、任命同意案についての表決を行う予定です。金ヨンダム候補は、今年56歳、ソウル出身で、ソウル大学法学部を出たあと、司法試験11期に合格、春川地方裁判所の判事を経て、釜山地方裁判所の部長判事、司法研修院教授、法院行政処次長などを務めてきました。今回の大法官の選任にあたっては、多くの判事の間から大法院長による序列を尊重する慣行に反発して、改革性の強い人物を求める動きがありましたが、これで、ひとまず落ち着くことになりました。

・盧武鉉大統領が就任してからまもなく半年になりますが、この間の国政運営について、与野党の国会議員たちは、100点満点で44.8点という厳しい評価をつけました。これは、東亜日報が、与野党議員272人を対象に調査した結果で、回答に応じた138人の盧武鉉大統領の国政運営に対する平均点数は、野党ハンナラ党議員が、100点満点の34.1点、与党民主党議員は100点満点の58.6点で、平均点数は、44.8点でした。また、京郷新聞が全国の成人男女700人を対象に調査したところ、「国政運営をうまくやっている」という意見は30.9%なのに対して、「うまくやっていない」という意見は、その2倍の59.3%もあり、多くの国民が盧武鉉政権の国政運営に対して、否定的な見解を持っていることが分かりました。

・タイのバンコク駐在日本大使館に駆け込んで亡命を要請していた北韓脱出者10人全員が、23日、仁川国際空港から韓国入りすることになりました。ソウルの外交筋が22日明らかにしたところによりますと、「10人は、当初、日本行きを強く希望していたが、最近になって韓国行きを受け入れた。日本が、最後まで、この10人を、経済難民と判断し、亡命は許可できないという立場を貫いたからだ」と話しています。これについては、北京で開かれる6カ国協議を前に、北韓脱出者問題が日本と北韓との関係を複雑にする可能性を憂慮して、日本が受け入れなかったのではないかという観測も出ています。子ども2人を含む脱出者10人は、先月31日に、バンコクの日本大使館に駆け込んで日本への亡命を求めてきました。

・政府は、1人あたり国民所得2万ドル時代を実現させるためデジタルTV、知能型ロボット、未来型自動車、次世代半導体、次世代移動通信、知能型電池、バイオ新薬など10の産業を、次世代成長動力産業と決め、これから力を入れることになりました。これらは、今年3月に政府各部署が推薦した未来有望技術と品目の中から、産業界、学界、研究界の専門家たちが関係部署と協議した上で選んだものです。これについて、青瓦台の金テユ情報科学技術補佐官は、「これら10の次世代成長動力産業は、向こう5年から10年以内に、生産と、輸出を通じて、所得の増大を生み出すことが期待される有望産業であり、 2012年には、付加価値生産169兆ウォン、輸出2519億ウォン、雇用創出241万人以上を達成し、国民所得2万ドル時代の牽引車の役割を果たすだろう」と話しています。

・Kリーグ大田シチズンのFW金ウンジュン選手(24)が来月1日からJリーグのベガルタ仙台で活躍することが決まりました。大田シチズンは、賃貸料50万ドルで、金選手をベガルタ仙台に条件付きで賃貸することで両球団が合意したと、22日発表しました。賃貸期間は、来月1日から、来年1月1日までの4カ月間で、再契約をするかどうかについては、11月1日までに書面で連絡を取りあうことにしています。大田シチズンの選手がJリーグで活躍するのは初めてです。金ウンジュン選手は、高校2年在学中の97年に、大田シチズンの創立メンバーとしてプロ入りし、167試合に出場して、42ゴールを記録しました。

・ソウルでは、21日夜から22日朝にかけての最低気温が25度2分で、この夏初めての熱帯夜となり、全国のほとんどの地域で、熱帯夜現象が起きました。気象庁によりますと、ソウルの他、大田、大邱、蔚山、東海岸の江陵など全国的に熱帯夜となりました。気象庁では、南西からの高温多湿な北太平洋高気圧の勢力が一時的に拡張したため気温と湿度が高くなって、夜の気温が下がらなかったものとみており、22日夜から23日朝にかけても熱帯夜現象は続くと予測しています。

・韓国外換銀行が公示した22日午後3時の為替レート、日本の円100円は、993ウォン13銭で、前日に比べて95銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1170ウォン60銭で、前日より3ウォン90銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、754.72ポイントと、前日より、0.38ポイント上昇しました。

・22日のソウルは、晴れ、午後3時の気温は、29度6分でした。23日は、全国的に雨の予報となっています。23日の全国の朝の予想最低気温は、20度から25度、日中の最高気温は29度から34度の予想です。

8月21日木曜日

・世界の大学生のスポーツ祭典、第22回ユニバーシアード大会が21日大邱市で開幕し、韓国と北韓の選手団が韓半島旗を手に互いに手をつないで共同入場行進をしました。史上最高の172の国と地域から7180人の選手団を迎えたユニバーシアード大会は、21日夕方から大邱ワールドカップ競技場で、6万6000人の大観衆が見守る中、盛大な開会式が行われました。開会式は「ともにあしたに向って」というテーマの5幕による式前文化行事で始まり、大邱の高校生・大学生が光の泉、暁、シルクロードなどの集団パフォーマンスを繰り広げました。そして午後7時、開会宣言とともに、各国選手団の入場行進が始まり、韓国と北韓の選手団747人は、白地に空色の韓半島旗を手に、笑顔で共同入場行進をし、スタンドから割れるような拍手を浴びました。チョ・ヘニョン大会組織委員長の歓迎のことば、選手代表の宣誓に続いて、韓半島を一周してきた聖火が入場し、聖火台に点火されました。大会は31日まで行われて、陸上、水泳など、14の競技185種目でメダルが争われ、韓国は総合2位を目指しています。

・ところで、一時は不参加と思われた北韓の選手団の参加で、大会は盛り上がりをみせています。21日午後、大邱体育館で行われた男子バレーボール予選、北韓対デンマーク戦は満員となり、初めての応援を披露した北韓の美女応援団にカメラのフラッシュが集中しました。しかしこの試合、北韓は3対2で惜しくも敗れました。競技の入場券はまだ31%しか売れていませんが、北韓の選手が出場する試合の前売券の売れ行きが上々だということです。大邱市民の関心を集めている美女応援団のうち、120人のブラスバンドは、去年秋の釜山アジア大会の時のメンバーですが、それ以外の応援団は全員が女子大生とみられ、白のジョゴリに黒のスカートという北韓の大学生の制服でしたが、きょうは赤い野球帽に赤いTシャツ、ベージュのズボンというそろいのいでたちで、市民に笑顔を振りまいています。

・開会式を前に、各競技の予選が一足早く20日から始まっています。韓国は20日、サッカーとバスケットボールで男女ともに初勝利を飾りました。また21日は男子バレーボール、男女のバスケットボールの予選30試合が行われ、韓国は男子バレーボールで強豪セルビアモンテネグロを下しましたが、バスケットボールでは男女ともに敗退しました。

・金雲竜IOC=国際オリンピック委員会副会長は20日、ユニバーシアード大会のために大邱入りした北韓の張雄IOC委員と会談し、来年のアテネオリンピックでの南北単一チームの結成と南北同時入場の実現に向けて、IOCレベルでも支援していくことで合意しました。また金副会長は世界テコンドー連盟の総裁、張委員は国際テコンドー連盟の会長を務めていることから、両組織の統合問題についても協議し、統合の第1段階として、統合調整委員会を設置するための1回目の協議を10月末に北京で開くことで合意しました。

・大邱ユニバーシアード大会の期間中、テロ組織によるテロの可能性が考えられるとして、当局はテロ防止に力を入れることになりました。海外の情報機関から韓国の国家情報院に入った情報によりますと、イスラム教過激派のテロ組織によるテロの可能性がある場所の中に、大邱ユニバーシアード大会が含まれているということです。このため大会組織委員会は化学テロ対策チームと非常事態情報センターを設けるとともに、警察の協力を得て、競技場の半径5キロ以内は有毒物の運搬車両の通行を制限することになりました。

・大型トラックの運転手らで作る労働組合、貨物連帯が21日、ストライキに入りました。全国運送荷役労働組合貨物連帯は21日記者会見し、21日午前9時から、ストライキに入り、すべての輸送を中止すると発表しました。貨物連帯は、今年5月の2週間にわたるストライキで、軽油税の政府補てんなど、政府との間で11項目にわたる合意を取り付けました。その後、政府が合意事項をわい曲しているとして、交渉を求めましたが、歩み寄りができなかったため、全面ストライキを決めたとしています。この貨物連帯のストライキで、釜山港のコンテナ輸送は普段の40%に、南海岸の光陽港は60%に下がりました。このため、貨物連帯に加盟していない業者の確保に力をいれるとともに、沿岸海運会社の小型船を使って輸送を始めています。さらにコンテナの鉄道輸送も増やすことにしています。一方、政府は、21日午後、高建国務総理も出席する関係長官会議を開いて、協議した結果、違法な集団行動や輸送妨害行為に対しては、交通妨害罪と業務妨害罪を適用して、厳しく処罰する方針を明らかにしました。

・国会の環境労働委員会は21日、全体会議を開いて、週休2日制の法案をまとめ、今月28日の本会議で可決成立させることになりました。この法案は、年間有給休暇日数を15日から25日、勤続期間が1年未満は、1ヵ月に1日にするなどとする政府案をもとに、実施時期だけを1年遅らせて2004年7月1日から段階的に実施するという内容で、与野党ともほぼ合意しているため、28日の本会議で可決成立する可能性が高くなりました。週休2日制については、労働界、産業界、政府の話し合いがまとまらなかったため、政府案に国会が少しだけ手を加えた形となりました。民主労総などは依然としてこの案に反対の姿勢を示しています。

・北京発連合ニュースによりますと、北韓の核兵器開発問題をめぐって今月27日から北京で開かれる6カ国協議では、使用言語を統一せずに各国がそれぞれの母国語を使い、自国で用意した通訳が他の参加国にその国の言葉で同時通訳して伝えることになると、日本の政府関係者が明らかにしました。これは公用語として英語を使うことに、北韓が反発することを予想しての措置とみられています。このため、中国は会場となる釣魚台の会議場に6角形の大型テーブルを用意しているということです。

・27日から北京で始まる北韓の核問題を協議する6カ国協議に、北韓は、外務省アジア、中国担当の金ヨンイル次官を首席代表に起用したと、北京の外交消息筋が21日明らかにしました。北韓の代表団は金ヨンイル次官と李根アメリカ担当副局長ら10人前後で構成される予定で、26日、北韓の高麗航空で北京入りする予定です。金ヨンイル次官は、最近、外務省のアジア担当局長から次官に昇進し、今月7日、平壌を訪問した中国の王毅外務次官と6カ国協議について会談しています。

・南北経済協力推進委員会の6回目の会合が、来週26日から28日まで、ソウルで開かれます。韓国と北韓は21日、板門店の連絡官接触で、南北代表団の名簿を交換しました。それによりますと韓国側は金 光林 財政経済部次官を団長に、チョ・ミョンギュン統一部交流協力局長ら5人が、北韓側は朴チャンリョン国家計画委員会副委員長を団長に朴チョンソン鉄道省局長ら6人が参加します。

・ロシア極東海域で18日から始まったロシア海軍の大規模な多国間軍事演習に、北韓は「韓半島情勢の緊迫化」を理由に参加の取りやめをロシア側に通告していたことが20日明らかになりました。この軍事演習には韓国、アメリカ、日本も参加し、北韓はオブザーバー2人を派遣することにしていました。ロシアの軍事関係者は18日から行われている、韓米合同軍事演習が原因ではないかという見方を示しています。

・大型スーパーの増加に伴って、競争力を失っている在来市場を活性化させるために、政府は、来年度予算で今年より16%多い1千億ウォンを投資することになりました。これと合わせて地方自治体が600億ウォンを投資し、民間資本400億ウォンの、合わせて2000億ウォンを投資し、全国150カ所の在来市場に駐車場やトイレ、進入道路などを拡充するとともに、建物をリフォームします。また、地域別に5つの「市場経営支援センター」を設けて、経営や税務などのコンサルティングサービスを提供することにしています。

・今年の夏は、例年に比べて、雨の日が多く、降雨量が多かった反面、日照時間は短くなり、気温も低かったことが分かりました。気象庁は20日、6月から8月中旬までの、全国の主な10都市の気候を集計して発表しました。それによりますと、この期間中、江原道内陸部の春川と江?をのぞいて、平年より112ミリから574ミリ以上も多く雨が降ったことが分かりました。中でも南部地方は大雨の所が多く、釜山はこの期間中の降雨量が1165ミリと、平年の2倍に達しました。また、日照時間は、10都市すべて平年に及ばず、日照不足が続きました。さらに平均気温も大きく下がり、ソウルは平年の24度に対して、この夏は23.1度、大邱は平年より1度9分、光州は1度7分ずつ下がるなど、全国的に気温が平年より1度3分低かったことが分かりました。気象庁は、今年の夏は、韓半島の上空に冷たい空気が流れ込んでいるため、高温多湿な北太平洋高気圧が勢力を拡張できず、冷夏が続いていると分析しています。このような天気は今月下旬までに続く見通しですが、9月は澄んだ秋空が広がると気象庁では予測しています。

・韓国人の夏の代表的な避暑地となっている江原道東海岸の海水浴場は今年、史上最高の人出を記録しました。江原道の98の海水浴場は20日で店じまいしましたが、先月10日からの42日間の人出は、天候が今ひとつよくなかったにもかかわらず、去年より21%多い延べ2,116万6,000人にのぼり、史上最高を記録しました。これは嶺東高速道路や中央高速道路が拡幅されて混雑が緩和されたのと、週休2日制を取り入れる会社が増えたことによるものとみられています。

・韓国外換銀行が公示した21日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、994ウォン08銭で、前日に比べて、2ウォン67銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1174ウォン50で、前日に比べて、2ウォン4銭のウォン高でした。韓国株式市場の21日の総合株価指数は、前日に比べて、17.34ポイント上昇、753.34ポイントと、去年7月19日以来、13ヵ月ぶりに750台を超えました。これは韓国の景気が回復するという期待で、外国人の買いが3日連続多かったことによるものとされています。

・21日のソウルは雨のち晴れ、午後3時の気温は29度5分でした。22日は全国的に高気圧のヘリにあたり、曇りがちで、中部地方とユニバーシアード大会が行われている慶尚北道や全羅北道では午後一時雨になる所があるでしょう。22日の予想最低気温は、21度から25度、最高気温は28度から32度という予報です。

8月20日水曜日

・21日に開幕する世界の大学生のスポーツの祭典、大邱ユニバーシアード大会に参加する北韓の選手団と応援団が、20日釜山の金海空港に相次いで到着して大邱入りし、一時、不参加が伝えられていただけに市民の熱い歓迎を受けました。まず午前10時、選手94人と、役員103人からなる北韓選手団197人と、報道陣24人が、予定より少し早く北韓の高麗航空機2機で、続いて午後5時前後に美女応援団302人も、2機の飛行機で金海空港に着き、車で大邱に向かいました。北韓選手団は、空港で、大邱ユニバーシアード大会の朴サンハ執行委員長の出迎えを受け、全グッマン団長は、「南の同胞の皆さんにお会いできて大変嬉しいです」と簡単にあいさつしました。また大邱の選手村では、組織委員会の関係者や、市民で組織する応援団、北韓サポーターズの歓迎を受け、割り当てられた宿舎の109棟に入りました。また美女応援団302人は、空港まで出迎えた大邱市民の熱烈な歓迎を受けましたが、一行は、大邱銀行研修院を宿舎にして、去年の釜山アジア大会で見せたブラスバンド演奏などを繰り広げます。

・ところで大邱市では、大会の準備もすっかり整い、一時はあきらめていた北韓の選手団も到着して、街はお祭りムードに包まれています。大会の主競技場となる寿城区にある大邱ワールドカップ競技場では、21日の開会式にそなえて最後の準備と点検が行われました。歓迎の横断幕が張り出された市内では、各国選手団を応援するために、2万5000人の市民の有志で組織された102の応援団がいたるところで歓迎行事と応援合戦を繰り広げています。また慶北大学の講堂では、韓国、日本、中国、デンマークなど7カ国27チームの大学生が参加した国際エアロビックスフェスティバルが始まりました。全国をUの字型に巡回した聖火も、20日午後大邱市に到着し、中心部の国債報償公園に安置され、20日夜は市内の頭流公園野球場で市民前夜祭が行われます。そして21日は、午後7時から、ワールドカップ競技場で過去最大の171カ国が参加する開会式が行われます。

・北韓は、大邱ユニバーシアードへの参加を宣言した後、大会を通じた南北の和解を積極的にアピールしています。北韓の労働新聞は、20日の論評で、「北韓の選手団と応援団の大邱ユニバーシアード大会への参加は、北と南がひとつになろうとする民族の歴史の流れであり、去年の釜山アジア大会に続いて、今度は大邱で、北と南が勝負を超えて、固く手を握り、和解と協力、統一に向かう姿を見ることができるだろう」と強調しました。論評はまた「北韓選手団がボイコットを取りやめ再び参加を決めたのは、6.15南北共同宣言の基本精神に見合うよう南北関係を発展させたいからだ」と述べています。

・韓国と北韓は、20日午前、板門店で連絡官接触を行い、4つの経済協力合意書の発効通知文を交換しました。4つの経済協力合意書は、投資保障、二重課税の防止、紛争調整、精算決済などで、2000年12月の閣僚級会談で双方の代表が署名してから2年8カ月ぶりに合意が発効しました。この経済協力合意書は、通知文の交換と同時に合意内容を発効させるという約束になっていました。これで韓国と北韓の企業は、互いの地域でより自由に企業活動が行えることになりました。

・27日から北京で始まる北韓の核問題を協議する6カ国協議に、韓国は、外交通商部の李秀赫(イ・スヒョク)次官補を首席代表に起用する方針を決めました。尹永ェ(ユン・ヨングァン)外交通商部長官は、20日、「李秀赫次官補が、韓国の首席代表に決まった」と発表しました。李秀赫次官補は、今年4月から北韓の核の実務チーム長として、韓日米局長級協議など北韓の核問題をめぐる国際会議で韓国の首席代表を務めてきました。今度の6カ国協議に、韓国からは、外交通商部、国家安全保障会議、統一部、国防部などの関係者が多数参加します。一方、中国は、王毅外務次官を首席代表に起用する方針を決めたと、北京の外交筋が20日明らかにしました。王毅外務次官は、アジアを担当する第一外務次官で、今月上旬に北韓を訪れ、北韓の外務省幹部と会談するなど、核問題をめぐっては、重要な役割を果たしてきました。

・東京発 連合ニュースによりますと、韓国、日本、アメリカなどKEDO=韓半島エネルギー開発機構の理事国が、早ければ来月中旬にも、北韓への軽水炉建設事業の中断を決定する予定だと、日本の東京新聞が20日報道しました。それによりますと、アメリカと日本は、北韓が来週27日から北京で開かれる6カ国協議で、核兵器の完全放棄を受け入れるとしても、軽水炉事業の中断はもはや避けられず、将来再び建設を再開することもできないという点で意見の一致をみたということです。このためアメリカと日本は、6カ国協議の対策を協議するために9月10日頃に開く韓日米局長級協議で、軽水炉問題についての結論を出し、9月20日のKEDO理事会で、軽水炉の凍結について最終決定を出す方向で検討を進めているということです。

・韓国と日本は、19日、ソウルで、水産分野の高官会議を開き、来月、メキシコで開かれるWTO=世界貿易機関の閣僚会議で水産分野の関税と補助金の撤廃に反対する方針を固め、両国が緊密に協力していくことになりました。韓国と日本は、また、来年、相手国の排他的経済水域で操業できるそれぞれの漁獲量を、今年より1万トン少ない7万トンとすることで合意しました。そして今年10月に局長級会議、12月中旬に共同委員会を開いて互いの領域に入って操業できる船の数など、細かい操業条件について決めることになりました。

・大統領の日程や電話連絡、健康維持などを担当する梁吉承(ヤン・ギルスン)青瓦台第1付属室長(46)が、高額の接待を受けていたことで、このほど辞任しましたが、この梁吉承氏が接待を受けていた現場を追い続けたビデオカメラによる撮影を、誰がどんな目的で行っていたかを調べていた清州地方検察庁は、20日辞表を出した清州地方検察庁の金ドォフン検事(38)を19日、緊急逮捕しました。清州地方検察庁のチュ・ユヨップ次長検事は、容疑事実についてはコメントできないが、マスコミが予測していることと大きく違わないだろうと述べ、金ドォフン検事が今度の事件と深く関わっていることを事実上認めました。

・バンコク発 連合ニュースによりますと、北韓を脱出し、タイのバンコク駐在日本大使館に駆け込んだ北韓住民10人のうち4人は、韓国行きに同意しているものの、残り6人は依然として、日本行きを強く希望しているとタイの高官が20日明らかにしました。タイの高官によりますと、日本政府は、日本への亡命を強く希望している北韓脱出者らに韓国行きを説得し続けているということです。またバンコクの日本大使館も、16日、北韓脱出者10人が亡命を申請する目的で日本に入国することは不可能だと述べ、第3国への亡命を進めるため国連高等難民弁務官室や韓国などと接触を続けていることをほのめかしました。

・釜山への外国人観光客が減り、韓国のウォンに両替した金額も上半期は、21%も減りました。今年上半期に釜山を訪れた外国人観光客は、63万7000人で、去年の同じ時期より21.6%減っており、国別では、日本人、中国人、ロシア人、アメリカ人の順でした。また韓国銀行釜山本部によりますと、今年上半期中に、釜山のカジノや観光ホテル、銀行などで、韓国のウォンに両替された外貨は、アメリカのドルの換算で、5,506万ドルで、去年の同じ時期に比べて21.6%も減りました。また国別では、日本の円が全体の93%を占めて最も多く、続いて、アメリカドルの順でした。アメリカドルの両替は去年と比べて13%増えていますが、日本の円による両替は25.9%減りました。

・ロサンゼルス・ギャラクシーで活躍している韓国のホンミョンボ選手(34)が、今シーズン、アメリカプロサッカーの用兵ベスト11に選ばれました。これは、サッカー専門記者たちの投票の結果、決まったもので、ホンミョンボ選手は、ミッドフィルダーと守備をすべてこなせるマルチプレーヤーであり、素早い判断力とスマートなプレーをしていると、高い評価を受けました。ホンミョンボ選手は、去年の韓日ワールドカップでベスト4入りを果たした後、アメリカに進出し、アメリカプロサッカーのオールスター戦への出場に続いて、用兵ベスト11にも選ばれる栄光を手にしました。

・韓国外換銀行が公示した20日午後3時の為替レート、日本の円100円は、991ウォン41銭で、前日に比べて3ウォン22銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1178ウォン90銭で、前日より 3ウォン10銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、737.20ポイントと、前日より、2.93ポイント下がりました。

・20日のソウルは、雨のち晴れ、午後3時の気温は、27度 1分でした。また19日から20日午後1時までの降雨量は、180ミリに達しました。21日は、全国的に曇り一時雨の予報となっています。21日の全国の朝の予想最低気温は、17度から23度、日中の最高気温は26度から31度の予想です。

8月19日火曜日

・21日開幕する大邱ユニバシアード大会をボイコットする動きをみせていた北韓が19日、韓国の盧武鉉大統領の「遺憾の意」発言を受けて、選手団と応援団を派遣することを決めました。北韓の朝鮮中央放送と平壌放送によりますと、北韓の祖国平和統一委員会のスポークスマンは19日談話を発表し、「韓国は19日、謝罪の意味が明白な遺憾の意を示し、再発の防止を約束した。北韓はこれを歓迎し、選手団と応援団を大邱ユニバシアード大会に派遣することを決めた。我々は去年の釜山アジア大会の際のように、大邱での大会でも、互いに勝負を超えて、南北兄弟が一緒になる姿を世界にアピールする重要な契機になると思う。今回の韓国行きは、韓国での統一反対勢力がいくら反発しても南北が一つになろうとする流れはとめることができないことを示した」と述べました。この問題は、保守的な団体が先週15日の光復節にソウルで開いた集会で、北韓の国旗と金 正日国防委員長の肖像画を燃やしたもので、北韓はこれに強く反発して17日、空路、大邱入りさせる予定だった197人の選手団と翌18日に送り込む303人の応援団の派遣を延期し、ボイコットを示唆していました。

・盧武鉉大統領は19日、韓国の保守的な団体が先週15日の光復節に、ソウルで開いた集会で北韓の国旗と金 正日国防委員長の肖像画を燃やしたことから、北韓が大邱ユニバシアード大会のボイコットも辞さないとして、韓国側の謝罪を要求していることについて、遺憾の意を示し、北韓の要求を事実上受け入れました。盧武鉉大統領は19日、大統領府=青瓦台の会議で「北韓の旗と金正日国防委員長の肖像画を燃やしたことは正しい行動ではなく、遺憾である。南北が敵対的な関係であることは事実だが、今は和解と協力に向かっている。アメリカの国旗を燃やした時、アメリカに遺憾の意を表明したように、政府レベルで遺憾の意を示し、大邱ユニバシアード大会が円満に行われるように統一部が適切な措置を取ってほしい」と指示しました。これは、北韓側の謝罪要求を事実上受け入れたもので、保守勢力の反発にもかかわらず、大邱ユニバシアード大会への北韓参加を実現させて、南北交流と協力のムードを継続させようとする盧武鉉大統領の強い意思表明とみられます。

・盧武鉉大統領の指示にもとづいて、統一部長官は19日、北韓に公式に遺憾の意を示しました。丁世鉉統一部長官は19日の記者会見で、「韓国の保守的な団体が先週15日の記念行事で、金正日国防委員長の肖像画や北韓の国旗を燃やしたことは不適切な行為で、遺憾に思う」と述べました。丁世鉉統一部長官はまた「南北和解と協力のもとで、大邱ユニバシアード大会を成功させるために、北韓の選手団と応援団の参加を改めて求める。北韓が提起した問題については韓国政府も十分に理解し、遺憾の意は北韓に伝わったと思い、北韓側の前向きな反応を期待する」と述べました。北韓からの連絡によりますと、北韓選手団は20日午前10時、金海空港着、また応援団は午後5時 金海空港着のいずれも高麗航空機で韓国入りするということです。

・盧武鉉大統領の遺憾表明について、与野党の反応が分かれています。与党 民主党は論評で「今は分裂している国論を結集しなければならない。南北関係の現状と韓半島の未来を総合的に判断して下した決断である。北韓が大邱ユニバシアード大会や予定されている南北会議などに参加する契機になってほしい」と述べました。一方、野党 ハンナラ党は論評で「大邱ユニバシアード大会を南北が一つになるフェスティバルにしたい盧武鉉大統領の意思は理解できるが、国内のかっ藤にはこれといった対策を示さない盧大統領が北韓の要求に遺憾を表明し、再発防止を指示したのは矛盾している。北韓の無理な要求に引きずられることなく、違法な抗議行動には厳重に対処して理念かっ藤の解消に努めなければならない」と述べました。また自民連は「盧武鉉大統領の遺憾表明は国民の意に背くものだ。ただちに撤回して、断固とした対応をすべきだ」と要求しました。

・北韓が18日に予定されていた南北間の4つの経済協力合意書の発効通知文の交換に応じなかったため、合意書の発効ができませんでした。また19日から予定されている北韓の開城での鉄道・道路実務者協議も開かれませんでした。4つの経済協力に関する合意書は初め今月6日に予定されていましたが、北韓が現代峨山の鄭夢憲会長の葬式を理由に18日に延期していました。北韓がこのように南北当局間の協議日程などを一方的に破棄したため、今月下旬に予定されている離散家族の常設面会所の建設についての協議や経済協力委員会の6回目の会議などの南北会議も開催されるかどうかが不透明な情勢です。

・西海で18日、北韓の漁船が、海の軍事境界線を超えて韓国側海域に入り、韓国海軍の警告射撃を受けて北に戻りました。今年に入って15回目です。合同参謀本部が18日発表したところによりますと、18日正午前、10トンクラスの北韓の小型漁船1隻が北方限界線を越えて0.5マイル南下してきました。韓国海軍は警告放送を行い、その後警告に40ミリ艦砲5発を発射し、このため北韓漁船は越境してから6分後に北韓に戻りました。北韓漁船が越境し、韓国海軍の警告射撃が行われる間、北韓海軍の動向に異常は見られませんでした。合同参謀本部では、北韓の漁船が視界不良で偶発的に侵犯したのか、それとも大邱ユニバシアード大会の不参加の名分を作るために意図的に挑発したのかについて分析しています。

・アメリカのブッシュ大統領は「北韓の核兵器開発の動きを引き止めるには周辺各国の多くの働きかけが必要だが、外交的に解決できると信じている」という考えを示しました。ホワイト・ハウスが18日明らかにしたところによりますと、ブッシュ大統領は14日「米軍ラジオ・TV放送(AFRTS)」と行なったインタビューで、「私は北韓が弾頭もミサイルも持っていると信じている。そして金 正日国防委員長が危険な人物だということも知っており、彼の脅しを深刻に受け止めている。私がしなければならないのは韓半島で核兵器を開発することは、金正日国防委員長の利益にならないことを説得していくことだ」と述べました。ブッシュ大統領のこのような発言は、今月27日から予定されている北京での6カ国協議を前にして、参加各国の北韓への働きかけを強調したものとみられています。

・来月、任期満了になる大法官、つまり最高裁判所の判事1人の後任をめぐって、法曹界の意見が対立していましたが、今回は最高裁判所長官にあたる大法院長の意見を尊重することで、18日、ひとまず落ち着きました。大法官については、 大法院長が定員の3倍の適任者を、法務部長官や大韓弁護士協会長らによる推せん委員会に推せんし、委員会の意見を聞いたうえで、適任者を大統領に推せんし大統領が任命することになっています。またその際には、国会での聴聞会が義務づけられています。9月11日で、6年間の任期が満了する大法官1人の後任をめぐっては、推せん委員会が改革性の強い人物を期待していましたが、 崔鐘泳大法院長は序列にしたがって、司法試験10期と11期の判事3人を推せんしたため、弁護士出身の康錦實法務部長官らが委員会から退席するなど、波紋が広がっていました。そして100人を超える現職判事が大法院長の再考を求める文書を出したため、18日、70人の判事が7時間半におよぶマラソン会議をした結果、司法の独立を守るために、今回は大法院長の意見を尊重することで意見がまとまりました。これについては、青瓦台でも大法院長の判断に従うとしているため、大法院長の推薦する判事が任命されることになるものとみられています。

・大邱ユニバシアード大会総合2位を目標としている韓国の選手団が19日、入村式を行ないました。李ジョンム選手団長は19日の入村式で「地下鉄惨事などの痛ましい事故があったにもかかわらず、ユニバシアード大会のため万全の準備を整えた大邱市民に感謝したい。北韓の選手団と一緒に入村式を行なう予定だったので、残念だが、北韓も人種・宗教・イデオロギーなどを乗り越えて参加してほしい」と呼びかけました。韓国はこの大会に280人の選手が出場し、テクォンド、柔道、アーチェリー、フェンシングなどで最高19の金メダルをとって、総合2位達成を目指しています。

・今月21日に大邱で始まるユニバシアード大会には171の国と地域がエントリーしていますが、北韓の他にも参加の可能性が危ぶまれている国がさらに4カ国あることが分かりました。組織委員会によりますと、中東のカタールは明らかにできない国内事情のため参加できないと伝えてきている他、アフリカのリベリアが内戦で連絡ができず、ソマリアは飛行機に乗り遅れており、中部太平洋のナウル共和国は韓国に向かう途中に選手団が行方不明となり、参加できるかどうかが分からないということです。一方、今年アメリカの軍事攻撃を受けたイラクの選手団6人が18日到着し、入村式を行ないました。イラクはテクォンドに4人、柔道に1人の選手を派遣してきており、ニマ・アティア団長は入村式で「政治・経済的に厳しい状況にあるイラク選手団にご配慮いただき、ありがとうございます。一所懸命にプレーします」と感想を述べました。

・韓国外換銀行が公示した6日の為替レート、日本の円100円は、988ウォン19銭で、前日に比べて4ウォン77銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,180ウォンで、前日に比べて5ウォン30銭のウォン安でした。韓国株式市場の19日の総合株価指数は、740.13ポイントと、前日に比べて10.03ポイント上昇しました。

・19日のソウルは曇りのち雨、午後3時の気温は21度4分、昨日からこれまでの降水量は8.5ミリでした。20日は気圧の谷の影響から次第に抜けていき、全国的に雨のち曇りとなる見通しですが、中部地方は発達した雨雲のため所によってまとまった雨が降る所もあるでしょう。20日の全国の予想最低気温は17度から22度、日中の最高気温は25度から29度という予報です。

8月18日月曜日

・北韓は、17日、祖国平和統一委員会スポークスマンの声明を発表し、大邱ユニバーシアード大会に、北韓の選手団と応援団を派遣しないことを強く示唆したと、朝鮮中央放送が18日伝えました。それによりますと、声明は、韓国の保守団体が、8月15日、北の核兵器開発に反対し、金正日体制に反対する大々的な大会を開き、北韓体制を冒とくしたとして、「同じ民族の安全と尊厳を害する危険な南に北韓の大学生らを派遣することはできない」としています。声明はまた「南の当局は、これについてどんな形であれ、我々が納得できる公式の謝罪をしなければならない」と強調しました。北韓の応援団197人は、予定では17日に大邱入りし、応援団も18日に来ることになっていました。

・平壌で開かれる南北学術討論会に出席するため18日、北韓入りした与党民主党の国会議員2人は、北韓の関係者らと会って、北韓が予定通り大邱ユニバーシアード大会に参加するよう強く要請することにしています。このうちの民主党の金ヨンファン議員は、平壌訪問に先立って記者会見し、韓半島の緊張が高まっている状況の中でも、南北交流協力はスムーズに進められるべきだとして、アジア太平洋平和委員会の李ジョンヒョク副委員長と会って、北韓の選手団と応援団が予定通り、大邱ユニバーシアード大会に参加するよう強く要請する計画だと述べました。

・ソウル地方検察庁は、日本の朝鮮総連=在日本朝鮮人総連合会の関係者と交流を続け、情報を提供していた国会に議席を持たない政党、民主労働党の72歳になる顧問を国家保安法違反の疑いで、15日逮捕しました。検察によりますと、この人は、99年2月から最近まで6回にわたって北京と東京で、朝鮮総連や北韓の人物などと接触し、総連などから資金を受け取って韓国の主要人物の北韓訪問のあっ旋などの指示を実行していた疑いが持たれています。北韓が直接絡んだ韓国人のスパイ活動を公安当局が摘発したのは99年以来4年ぶりです。

・これについて民主労働党の李サンヒョン・スポークスマンは、18日、統一運動に身をささげた人物として党の顧問に委嘱したが、実際は、党の活動をほとんどしていないので、民主労働党は、今度の事件とは全く関係がないと述べました。

・北韓の金正日国防委員長の妻の妹夫妻が、1998年5月にスイスを経てアメリカに亡命していたことが、18日発行された「月刊朝鮮」の9月号で明らかにされました。それによりますと、亡命したのは、金正日国防委員長の4番目の妻の高英姫(コ・ヨンヒ)氏の妹の高英淑(コ・ヨンスク)さん(45歳)と、40代後半の夫で、98年スイスに滞在していたときに、アメリカへの亡命を申請し、身元確認のためかなりの時間がかかったものの、アメリカは二人の亡命を最終的に認めたということです。月刊朝鮮によりますと、亡命動機について高さんは、「金正日国防委員長について多くのことを知りすぎていたため、殺されるのではないか恐ろしくなった」と話しているということです。また二人は、ニューヨークやロンドンの証券市場や、スイスの銀行にある金正日国防委員長の秘密資金についての情報をアメリカに提供し、アメリカはこれにもとづいて、ニューユーク証券市場で運用されている秘密資金を凍結したということです。金正日国防委員長の妻をめぐっては、2番目の妻の成恵琳(ソン・ヘリム)さんと、妹も96年2月に西側に亡命しています。

・97年12月の大統領選挙の際、いまの野党ハンナラ党の前身で当時与党だった新韓国党が国税庁の権力を使って、23社から、合わせて166億3000万ウォンの不法な選挙資金を集めた事件の判決公判が、18日、ソウル地方裁判所で行われ、当時の国税庁次長だった李ソッヒ被告ら8人全員に有罪判決が言い渡されました。判決は、李ソッヒ被告に懲役2年、ソ・サンモク前ハンナラ党議員に懲役1年6カ月のそれぞれの実刑判決を、また李会昌前総裁の弟の李会ソン被告には、懲役1年、執行猶予2年と、追徴金5000万ウォンとなっています。判決文は、「国税庁が企業に対して不当な資金を要求したことは、政治資金の慣行をわい曲し企業にばく大な負担を与える行為であり、政治的な考慮があったとしても責任を問うことが求められる」としています。これで、98年8月から検察が捜査していたいわゆる「税風」事件は、5年たって一審を終えました。

・国の非常事態に備えた関係者による演習、乙支演習が18日から始まりました。この乙支演習は、行政、立法、司法、地方自治体などが参加し、非常時での政府機能の維持、国民生活の安定に重点をおき、災害時の対応と復旧訓練などが行われます。ソウル市では、大型ビルの火災や、地下鉄事故、上水道や通信、電力供給の停止などを想定して、復旧に重点をおいた演習を行います。演習は23日まで続けられ、公務員は午前6時までに出勤、夜間は交代勤務するなど、24時間体制で臨みます。

・ほぼ1カ月に1回行われる民間防衛訓練が、19日、ソウルで予告なしに行われます。
民間防衛訓練は、普通、午後2時を期して全国一斉に行われますが、行政自治部は、今月の民間防衛訓練を、乙支演習に連携させ、ソウルだけで、事前の時間予告なしに突然20分間にわたって実施すると発表しました。訓練では、訓練空襲警報のサイレンが鳴り響き、歩行者や車の移動をストップさせて警戒状況を維持するというものです。訓練空襲警報が鳴り響くと、住民は、建物の地下など安全な場所に待避し、車も道路に停めて、乗っている人は待避しなければなりません。

・韓国の外換銀行、日本の三井住友銀行、中国の中国銀行は、18日、ソウルで、「ベセト業務提携」の調印式を行い、外国為替部門での戦略的提携を結びました。これまでは、韓国と日本、韓国と中国という2国間の銀行同士で業務提携をしていましたが、3カ国の銀行が同時に業務提携を結んだのは初めてです。提携内容は、3つの銀行が外国為替部門での相互協力を強化するのをはじめ、▼決済システムとネットワークの互恵的活用▼貿易金融の円滑化▼IT協力の強化▼社員の交換など、包括的な業務協力を骨子としています。これによって外換銀行、三井住友銀行、中国銀行は、顧客が相手国のオンライン網で現金の引き出しができるように現金引き出し機を共同で使用できるようにする計画です。

・9人の信徒を殺害し埋めるように指示した新興宗教団体「永生教」の教主、趙ヒソン容疑者(72)が殺人教唆の疑いで水原地方検察庁に逮捕されました。調べによりますと、趙ヒソン容疑者は、90年と92年に、合わせて9人の信徒を次々と殺害したあと、死体を京畿道安城市クムクァン面の貯水池付近の裏山と、全羅北道井邑市チルボ面の裏山などに埋めるよう数人の信徒に指示した疑いが持たれています。今度の事件では、教主から指示を受けて信徒の殺害を実行した数人のうち2人がすでに逮捕されており、二人の証言をもとに殺害された信徒の遺骨が次々と発掘されています。検察は、国立科学捜査研究所とともに発掘された遺骨の身元確認を急いでいます。

・アメリカの女子プロゴルフツアーで、韓国の朴セリ選手が今年3度目の優勝を果たしました。朴セリ選手は、韓国時間で18日、オハイオ州トリドで行われた「ジェイミーファークローガークラシック」で、合計13アンダー271打で、今シーズン3度目の優勝を手にしました。朴セリ選手はこのツアーで、賞金15万ドルを獲得、賞金ランキングで、ソレンスタムに続いて2位になりました。一方、韓熙圓は11アンダーで2位タイ、金美賢は10アンダーで、4位タイとなり、韓国人選手の活躍が目立ちました。

・21日から大邱市で開かれる第22回ユニバーシアード大会を前に、第1回ユニバーシアード大会の開催地イタリアのトリノとソウルの成均館で採火された、二つの聖火が17日午後、韓国本土で一番東の慶尚南道浦項市のホミ岬で、一つに合わせられました。一つにまとめられた聖火は、東洋と西洋の融合と、世界の和合を象徴するもので、18日に浦項市を出発し、盈コ郡(ヨンドク)、安東市など、慶尚北道をユニバーシアード大会を象徴するアルファベットのUの形でリレーして、21日の開会式に会場に運ばれ 点火されます。

・韓国外換銀行が公示した18日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、983ウォン42銭で、先週14日木曜日に比べて、2ウォン01銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1174ウォン 70銭で、先週14日に比べて、1ウォン9銭のウォン高でした。韓国株式市場の18日の総合株価指数は、730.11ポイントと、先週14日に比べて、3.1ポイント上昇しました。

・18日のソウルは雨、午後3時の気温は、 21 度 8分でした。19日は全国的に曇り、一時雨になるところもあるでしょう。19日の予想最低気温は、18度から22度、最高気温は24度から28度という予報です。

8月16日土曜日

・アメリカは、今月27日から北京で開かれる6カ国協議で、北韓との2国間協議に応じる方針を固め、韓国、北韓、日本にこうした意思を伝えたことが、16日、明らかになりました。これは、13日から2日間、ワシントンで行われた韓日米3カ国協議でアメリカ代表が明らかにしたもので、6カ国協議の際、各国の代表が集まっている部屋で北韓と個別に接触することができると述べたということです。アメリカは、こうした方針をニューヨークの国連駐在北韓代表部にも通告したとしています。アメリカのこうした姿勢の変化は、6カ国協議の参加国が、米朝対話に一定の意義を共感していることによるもので、第3国の立会いのもとで北韓との対話に応じるとしていたこれまでの姿勢から一歩、前進したものとみられています。

・盧武鉉大統領の8.15光復節の演説内容についての世論調査の結果、「適切だった」という意見が83.9%にのぼりました。政府が、世論調査会社に依頼して、全国の20歳以上の男女1051人を対象に電話調査した結果、「おおむね適切だった」が62.4%、「極めて適切だった」が21.5%と、83.9%が肯定的な意見を示しました。一方、「やや不適切だった」15.6%と、「全く不適切だった」0.5%を合わせますと、否定的な意見は16%程度でした。最も印象的だったとする部分は、「国民の暮らしの安定に向けた対策」についてが34.4%で、次は「自主防衛と新たな韓米同盟関係」が19.7%でした。向こう10年以内に「自主防衛ができるように国力をつけたい」と述べた点については、93%が「全面的に賛成だ」「おおむね賛成だ」としており、反対意見は、7.1%に過ぎませんでした。

・このほど平壌で録画したKBSTVの長寿番組、「全国のど自慢大会」が、15日夜、韓国と北韓でそれぞれ放送されました。KBSは、15日夜7時半から1時間半にわたって、第1テレビで、北韓の朝鮮中央テレビは、これより遅い夜の9時から1時間半、放送しました。平壌のど自慢大会は、北韓入りしたKBS技術陣と北韓の朝鮮中央TVが11日午後3時から平壌のモランボン公園で共同制作したもので、20組の人たちが出演しました。ところで、KBSの視聴率は、29.15%と、7月の平均視聴率13%から15%の2倍となり、国民の高い関心をうかがわせました。

・現代グループの秘密資金がすでに逮捕されている民主党の権魯甲(クォン・ノガプ)元顧問以外の政治家に流れたとする疑惑を捜査している大検察庁は、現代から秘密資金を受け取ったとみられる政治家たちが国会の特定の常任委員会に集中している点に注目し、カネを受け取った見返りの行為が何だったのかについて捜査を進めています。検察は、現代峨山の鄭夢憲会長の葬儀が終わったことから来週にも、疑惑が持たれている政治家たちを検察に呼んで調べることにしていますが、この中には現職の国会議員が7−8人含まれており、中には野党議員も2−3人いるということです。これらの国会議員は、現代の対北韓事業と関わりのある常任委員会に所属している議員が多く、検察は、国会の議事録を検討した結果、受諾収賄を立証できる証拠を一部確認したと伝えられています。

・日本の閣僚4人が、15日、東京・九段の靖国神社に相次いで参拝したことについて、韓国の野党、自民連の柳云永(ユ・ウンヨン)スポークスマンは、16日、論評を出し、「過去に対する反省はせず、過去に回帰する行為である。韓日友好関係を損傷することがないよう、日本が小をむさぼって大を失うことがないようにしてほしい」と強く求めました。

・北韓の金容淳労働党書記が、今年6月、交通事故で頭に重傷を負ったことが明らかになったと、日本の東京新聞が16日報道しました。それによりますと、金書記は、6月に、金正日国防委員長に随行して黄海道ボンサン郡にある山羊農場に行った際に、交通事故に会い、頭を強く打って手術を受けたということです。金容淳書記は、北韓のアジア太平洋平和委員会の委員長をしており、韓国との交渉でも重要な局面での判断をしてきたことから、症状しだいでは、今後の南北関係にも影響を及ぼすことが考えられます。

・北京発 連合ニュースです。北韓の白頭山観光に行った韓国人観光客のバスが中国側で転落し、2人が重体、28人が足を骨折するなどの重軽傷を負いました。北京の韓国大使館によりますと、現地時間の15日午前11時ごろ、京畿道イルサン市に住む同好会会員52人が、中国の観光バス2台に分乗して白頭山観光を終え、中国側へ下山する途中、天池からおよそ30キロ離れたところで、前を走っていたバスが、橋の欄干に衝突して5メートル下に転落しました。この事故で、バスに乗っていた韓国人観光客25人のうち、2人が重体となり、23人と、運転手、観光ガイド2人ら28人が、足が骨折するなどの重軽傷を負って延吉市の病院で手当てを受けています。北京の韓国大使館は、領事を現地に派遣して事故原因を把握するとともに、負傷者の手当てに最善を尽くしています。

・国からスパイの濡れ衣を着せられた女性、スージー金さん、韓国名、金オクブンさんの遺族が、事件発生から16年目に国から損害賠償を受けることになりました。ソウル地方裁判所は、15日、死亡したスージー金さんの妹ら遺族10人が国と、スージー金さんを殺害した夫の、ユン・テシキ被告を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で「国と夫は、連帯して原告らに42億ウォンの慰謝料を支払うよう」に命じる原告勝訴判決を出しました。判決文によりますと、「国は、スージー金さんが夫によって殺害されたことを知りながら、北韓のスパイだったという濡れ衣を着せて、殺人犯の夫を反共の闘士に仕立てあげ、原告たちに大きな被害を与えた」としています。そして「南北分断の状況で、原告たちは、スパイの家族とみなされ、社会から数々の圧迫と経済的被害を受けるとともに、言葉では言い尽くせない精神的苦痛を強いられた。国は、慰謝料で賠償する責任がある」としています。遺族たちは、1987年1月に、香港でスージー金さん殺害事件が起きた際に、当時の安全企画部が、夫のユン・テシキ被告が殺害したことを知っていながら、スージー金さんを北韓のスパイに仕立て上げ、さらに、2000年になって、警察庁と国家情報院が事実を隠したまま、事件の捜査を終結させて、スージー金さんの名誉回復の機会を奪ったとして、去年5月に、108億ウォンの損害賠償訴訟を起こしていました。スジ金さんの家族は、2人が自殺と交通事故、兄弟姉妹全員が職を失い、配偶者から離婚させられていました。一方、ユン被告は、その後、2001年10月に、殺人罪で起訴されています。

・ギリシャのアテネで行われた国際アーチェリー大会で、韓国が全種目を総なめする快挙を成し遂げました。韓国は、16日、アテネのパナティナイコ競技場で行われた男子団体戦で、ライバルのイタリアを254対249で押さえて優勝しました。これで、今大会、韓国は、男女個人戦と団体戦の4つの金メダルをすべて獲得し、一年後のアテネオリンピックに希望を抱かせました。

・腰の負傷で負傷者リスト入りしているアメリカプロ野球・テキサスレンジャーズの朴賛浩投手が、今シーズンの復帰は無理だという診断が出され、リハビリに励むことになりました。朴賛浩投手の治療を担当している腰専門医のヤミール・クリーン博士は、16日、朴投手を再診察した結果、腰の負傷が完全に治っていないため残りの試合でボールを投げてはいけないという判断を出しました。このため朴賛浩投手は、今シーズンの登板は見送ることになり、10月からクリーン博士と、来シーズンに備えたリハビリとともに体作りを始めることにしています。去年、6500万ドルでテキサスレンジャーズと契約した朴賛浩投手は、今シーズン、腰の負傷で、最初4月28日に、そして6月9日にも負傷者リストに登録され、これまでリハビリに専念していました。朴投手は、今シーズン、7回先発登板しましたが、1勝3敗、防御率7.58という残念な結果でした。

・16日は、土曜日のため取り引きはありません。14日の終値は、日本円100円が、987ウォン93銭で、アメリカドル1ドルは、1178ウォン50銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・16日ソウルは、晴れ、正午の気温は 24度 6分でした。17日日曜日は、全国的に雲が多く、一時雨の降るところがあるでしょう。17日の全国の朝の最低気温は18度から22度、日中の最高気温は24度から27度という予報です。

8月15日金曜日

・8月15日は58年前に韓国が日本の植民地支配から解放された記念日の光復節で国民の祝日です。忠清南道天安市にある独立記念館では、午前10時から記念式典が行われ、盧武鉉大統領ら政府関係者、独立運動家、韓国駐在外国使節、ロシアのサハリンに住む韓国人同胞、インターネットを通じて参加を希望した国民ら3,000人が出席しました。式典では女性ロック歌手のMAYAさんが韓国の国歌の愛国歌を歌い、午後からは国楽コンサートなどが行われました。ソウルでは正午に鐘路にあるボシン閣の鐘を33回鳴らして、国の安泰を祈願し、朝鮮時代の宮殿と公営の遊園地を無料開放しました。また東海に浮かぶ独島では、国会議員や市民団体の関係者らが上陸して光復節の記念式典を行ない、北韓との間で列車が走ることが予定されている京義線の韓国 最北端駅の都羅山(ドラサン)駅では平和コンサートが開かれました。一方、 元従軍慰安婦のおばあさんたちが住んでいる 京畿道広州市の「ナヌムの家」には、外国人労働者ら200人が訪れて亡くなったおばあさんを追悼し、外国人のど自慢大会を行いました。ところで、行政自治部が公務員に対して15日(金)から17日(日)までを3連休と決めたこともあって、高速道路は行楽の車であふれ、ほとんどの下り線に長い車の列ができました。

・盧武鉉大統領は、15日行われた記念式典で演説し「北韓が核開発を断念すれば、韓国は北韓の経済開発のために先頭に立つ」と述べ、北韓の核開発の放棄を促しました。盧武鉉大統領は「北韓が核開発を断念すれば、周辺諸国と協力し、国際機関と国際資本の協力も引き出し、北韓は早い速度で発展し平和と繁栄を分かち合える。2000年6月の南北共同宣言は世界に向けた平和の約束であり、その約束は必ず守らなければならない」と述べ、北韓の金剛山観光など金大中前大統領が署名した南北共同宣言を継承する意志を強調しました。盧武鉉大統領はまた「韓国の安全保障をいつまでも韓国駐留アメリカ軍に依存する考えは正しくない。韓国駐留アメリカ軍の施設移転などは北韓の核開発問題などとからめて行うようブッシュ大統領と協議したい。10年以内に韓国軍による自主防衛ができるように国力をつけたい」と述べました。

・韓国、日本、アメリカの3カ国は、今月末に開かれるものとみられる北韓の核開発問題を巡る6カ国協議を控えて、13・14の両日間、ワシントンで局長級協議を行い、詰めの調整を行ないました。韓国側の代表として協議に出席した外交通商部の李秀赫(イ・スヒョク)次官補は協議の後、ワシントンの韓国大使館で記者会見し「今月末の6カ国協議では、北韓の安全保障について取り扱う予定だ。北韓が主張している不可侵条約は、これまでアメリカが示してきたように協定や条約の形式にはならない」と述べ、アメリカのパウエル国務長官が先週7日、北韓の体制保障をアメリカ政府が書面で作成し、連邦議会が決議する方式で保障するという方向になる可能性を示唆しました。

・8回目の南北離散家族の再会が来月20日から6日間、北韓の金剛山で行われることになりました。また金剛山に常設面会所を建設するための南北協議が来週21日から行われます。統一部によりますと、北韓の朝鮮赤十字会は、日本のお盆に当たる韓国の秋夕が終わった後の来月20日から6日間、北韓の金剛山で南北離散家族の再会を行うことを14日提案してきました。これに対して韓国の大韓赤十字社はこれに同意する返事を北韓に送りました。南北は先月、ソウルで行われた南北閣僚級会談で、秋夕に8回目の離散家族再会を行なうことで合意していました。今回の再会は、北韓が前例に従いたいとしていることから、これまで通りに南北それぞれ100人規模で行われるものとみられます。

・国会の環境労働委員会の仲裁で先週8日から行われていた週休2日制をめぐる労働界・産業界・政府による交渉が最終的な期限とされていた14日、決裂したため、国会では与野党の案をまとめて20日の本会議で可決成立させることになりました。労使政の間では、週休2日制の実施時期、実施にともなって減収となる賃金の補てん、年間休暇日数の調整などで意見が対立しています。このため国会環境労働委員会は18日に全体会議を招集し、政府案をもとに労使双方と与野党の意見を反映させた修正案をまとめて、20日の本会議で可決成立させる方針ですが、与野党間だけでなく、環境労働委員会の議員の間の見解もまちまちであるため、実際に本会議での可決ができるかどうかも見通しがたたない状況です。一方、民主労総=全国民主労働組合総連盟は、国会で週休2日制の可決を強行すれば、18日から反対行動を行なうことにしています。

・アメリカ東部の大規模な停電で韓国の航空会社にも一部影響が出ています。大韓航空は14日の午前11時と夕方7時前に仁川空港を飛び立った旅客機がほぼ定刻通りニューヨークのケネディ空港に着陸しましたが、停電のため乗客の入国手続きが大幅に遅れました。またアシアナ航空も貨物機を含めて2機がニューヨークの空港の停電のため経由地のアンカレジからの離陸が2時間ほど遅れました。大韓航空の関係者の話によりますと、「ニューヨークから韓国に向かう旅客機は、ほとんど正常化された模様だが、カナダのトロント空港からは離陸が遅れている」ということです。

・ソウルの漢陽大学サッカー部の金東R(キム・ドンヒョン)選手(19)が日本のJ1大分トリニータに入団することになりました。契約期間は8月1日から来年1月2日までの5カ月間で、14日の練習からチームに合流しました。金東R選手は去年10月のアジアユースサッカー選手権大会でMVPを獲得し、来年のアテネ・オリンピックの韓国代表の候補に上がっている期待のストライカーです。大分トリニータは、今年J2からJ1に昇格したものの、今シーズン成績が振るわず、J2へ転落する恐れもあるところから、ストライカー 金東R選手の合流で第2ステージ、盛り返しを果たそうという狙いです。

・KBSの国際放送 Radio Korea Internationalが15日、放送開始50周年を迎えました。RKIは、1953年8月15日に放送を開始し、現在は韓国語、日本語、英語など10の言語で韓国の政治・経済・社会・文化などについて短波・中波・インターネットで放送していますが、15日からはさらに英語、フランス語、ロシア語、ドイツ語の4カ国語の放送を世界各地の衛星を使って放送する新しいサービスを始めました。RKIがこのほど世界のリスナー1,400人あまりを対象に行なったアンケート調査では、「RKIの放送を聞いて韓国・韓国人に対する認識が改善された」という回答が83%となっており、韓国のイメージを世界に伝える電波の外交使節の役割を果たしています。

・15日は光復節=解放記念日で国民の祝日のため為替と株の変動はありません。14日の日本の円100円は、987ウォン93銭で、アメリカドル1ドルは1,178ウォン50銭でした。韓国株式市場は祭日のためお休みです。

・15日のソウルは晴れ、午後3時の気温は29度8分でした。16日は南西から近づく低気圧の影響を受けて全国が次第に曇り、済州島と南部地方は午後から雨となるでしょう。16日の全国の予想最低気温は16度から22度、日中の最高気温は24度から30度という予報です。

8月14日木曜日

・世界の大学生のスポーツの祭典、大邱ユニバーシアード大会がが21日から大邱市で開かれますが、これに先立って、選手村が14日午前、開村し、イギリス、アメリカ、日本、中国など12カ国が入村式を行いました。韓国選手団は16日、第1陣として、男子バスケットボールと女子バレーボールチームが選手村に入り、本隊は18日に入ることになっています。この選手村は大邱市北区新たに建設した15階建てのアパート24棟1935戸で、2000人が同時に入れるレストランや病院、サウナ、娯楽施設、郵便局などを備えています。

・ところでこの大邱ユニバーシアード大会には、北韓も197人の選手団を送っていますが、韓国人が北韓の旗、人民共和国旗を振って応援すれば、厳重に処罰されることになりました。大邱地方検察庁は、14日、こうした方針を発表し、北韓の旗の持ち込みを事前に防ぐため、取り締まりを強化し、摘発された場合は、国家保安法にもとづいて処罰することにしています。これによって、韓国人の北韓選手団への応援は、シドニーオリンピックから使われている、韓半島の地図を形取った「韓半島旗」や韓国の国旗、太極旗を使うことになります。しかし、北韓の応援団が競技場の中で、北韓の旗を使用するのは、国際慣例を尊重して、去年の釜山アジア大会と同じように、手で持つ小旗の使用が認められます。

・韓国政府は、北韓の核問題を話し合うための、韓国、アメリカ、日本、中国、ロシア、北韓による6カ国協議が27日から29日まで、中国北京で開催されると、14日正式に発表しました。6カ国協議をひかえて、中国の李肇星外相が13日、韓国を訪れ、ユン・ヨングァン外交通商部長官と会談しました。この席で、ユン長官は「韓国はアメリカなどとともに解決策の土台を作っており、これをもとに中国も北韓への説得を続けてほしい」と述べたのに対し、李外相は中国政府の立場と協議再開の経緯などを説明しました。また韓国、アメリカ、日本の局長クラスによる非公式会合が韓国時間で14日未明、ワシントンで開かれました。

・ところで、アメリカのブッシュ大統領は13日、休暇先のテキサス州クロフォードで記者会見し、北韓の核問題について、「平和的な方法でこの問題に対処できると考える。良い方向に進展している」と述べ、6カ国協議に期待感を表明しました。一方、パウエル国務長官は13日、6カ国協議で、アメリカが北韓への経済支援を提示する考えがないことを明らかにしました。13日付けのニューヨークタイムズは、アメリカが北韓の譲歩を引き出すために経済支援を含む提案を用意していると報じましたが、パウエル国防長官は記者団に対し、この報道を否定するとともに、「迂回もしない」と述べ、韓国や日本を経由した経済支援も検討しないと説明しました。ただ「ブッシュ大統領は北韓住民の生活を心配しており、何らかの対処は可能だと何度も言っている」とも指摘し、北韓が核兵器開発計画の放棄に応じた場合には、対応が可能だという意向を示唆しました。

・鄭 夢憲 現代峨山会長が亡くなったことで先送りされていた、南北経済協力のための南北接触が来週から再開される見通しです。北韓は13日、経済協力推進委員会の朴チャンリョン委員長の電話通知文を送ってきて、▼4大経済協力合意を発効させる通知文を来週18日、板門店で交換する。▼また南北の鉄道と道路を開通させる実務者接触も、来週19日から2日間、北韓の開城で開くことを提案してきました。これに対して、統一部は14日、提案に同意する返事を北韓側に送りました。

・8月15日は58年前の1945年、韓国が日本の統治下から解放された日に当たりますが、それを記念するための南北の合同記念行事「平和と統一のための8・15民族大会」が14日から北韓の平壌で始まりました。これに先立って、韓国側の代表団は14日午前、西海上空の直行路を通って北韓入りしました。韓国側代表団は、市民団体と国会議員による、民族和解協力汎国民協議会や統一連帯、そして各分野の代表ら330人です。

・北韓は、国会にあたる最高人民会議を9月3日から開くと、14日、朝鮮中央放送が伝えました。今回の最高人民会議は、第11期の代議員687人が今月3日に選出されたあとの初めての会議にあたります。前回、98年9月の、代議員選挙のあとの最初の会議では、金正日総書記を国防委員長に再選するとともに、国防委員長を国家の最高ポストとすることを決めており、今回は指導部の人事や憲法の改正などがあるかどうかが注目されます。

・世界的に猛威を振るっている新種のコンピューターウィルス「MSブラスト」による被害が韓国でも相次いでいます。情報通信部によりますと、ウイルスに感染したという相談が14日午前7時までに、7927件寄せられました。このMSブラストウィルスは、マイクロソフトの「ウィンドウズ2000」と「XP」を利用しているパソコンを狙い、一定時間インターネットに接続するだけで危険にさらされますが、情報通信部では韓国でウィンドウズ2000とXPを使っているパソコン450万台のうち、まだ半分以上がセキュリティ修正プログラムをダウンロードしていないと指摘し、注意を呼びかけています。またこのMSブラスターウィルスを真似た類似のウィルス2種が新たに発見されており、これについても警戒を呼びかけています。

・慶州世界文化エキスポが13日開幕し、10月23日までの72日間にわたるにぎやかなイベントが始まりました。慶州世界文化エキスポは、今回で3回目、「天馬の夢」というテーマで、世界54の国と地域が参加し、世界キャラクターとアニメーションの展示会、神話の世界を体験する世界神話展など、50あまりの公演と展示、体験イベントが繰り広げられます。初日の13日は好い天気に恵まれ、3万人を超える観客が訪れ、想像の世界に浸りました。

・韓国と日本の国会議員は大半数が両国間の交流を深めるため、韓国人が日本に旅行に行く際の入国ビザをすべて免除すべきだという考えを持っていることが分かりました。これはKBS第1ラジオが、8月15日の光複節の番組で、両国の国会議員479人を対象にしたアンケート調査で分かったものです。それによりますと、韓国人が日本に1ヵ月以内の旅行に行く場合、「日本がビザを免除することについてどう思うか」という質問に、▼早く無条件のビザ免除措置がとられるべきだという答えが、
韓国28%、日本43%、▼部分的な施行を経て、全面施行へ段階的に行われるべきだが、韓国61%、日本41%でした。一方、▼ビザ免除の必要性は認めるが、急ぐ必要はない、韓国11%、日本14%▼反対する 韓国0%、日本2%でした。このアンケート調査は、第2次世界大戦後生まれた、いわゆる戦後世代の韓国の国会議員129人と日本の国会議員350人を対象に行われました。

・韓国外換銀行が公示した12日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、987ウォン93銭で、前日に比べて、2ウォン57銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1178ウォン50銭で、前日に比べて、10銭のウォン高でした。韓国株式市場の12日の総合株価指数は、727.01ポイントと、前日に比べて、13.93ポイント上昇しました。

・14日のソウルは晴れ、午後3時の気温は29度3分でした。15日は光復節で、国民の祝日です。全国的におおむね晴れますが、済州島と東海岸はは曇りのち雨になるところが多いでしょう。15日の予想最低気温は、15度から21度、最高気温は22度から31度という予報です。

8月13日水曜日

・モスクワ発 連合ニュースによりますと、北韓の核問題を平和的に解決するため北京で開かれる6カ国協議は、26日に非公式会合を開いたあと、27日から本格的に開く公算が強くなっています。ロシアの外交筋によりますと、韓国、北韓、ロシア、中国、アメリカ、日本の6カ国の代表が、26日北京で非公式の晩さんをともにしながら、協議の議題や日程などを調整することになるだろうとしています。ところで、オーストラリアを訪問中のアメリカのアーミテ−ジ国務副長官は、12日、北韓の核問題を協議する6カ国協議が今月27日から北京で開かれ、アメリカからは、この問題を担当しているボルトン国務次官は、出席しないことが決まったと述べました。北韓は、27日から3日間、北京で開くことに同意しましたが、先に、金正日政権を非難する発言をしたボルトン国務次官とは交渉できないと述べていました。4月に北京で行われたアメリカ、北韓、中国の3カ国による協議では、3カ国とも局長級が出席しましたが、今回は、各国の事情に合わせて次官級と局長級のいずれかが出席することになる見込みです。

・北韓は、今月末に北京で開かれる予定の6カ国協議に先立って13日、外務省スポークスマンの談話を発表し、米朝不可侵条約やアメリカの北韓に対する敵対政策の転換だけが唯一の解決策だと主張しました。談話は、「アメリカが米朝不可侵条約の締結の代わりに、アメリカ議会による文書での安全保障や、周辺国がともに安全保障をする集団的安全保障を推進している。また、国際社会からの援助が欲しければ、北韓が核兵器を放棄しなければならないと主張しているが、こうした主張については論議する余地もない」としています。その上で、6カ国協議に臨む北韓の立場は、▼アメリカの政策転換意思を明確に確認し、▼アメリカが提案した安全保障や体制保障の方法ではなく、法的に拘束力のある米朝不可侵条約を締結することだと主張しました。

・ところで日本の川口外相は、6カ国協議の対策を協議するため来週韓国を訪れることになりました。川口外相は、来週21日か22日から2日間の日程でソウルを訪れ、尹永ェ(ユン・ヨングァン)外交通商部長官と、6カ国協議に臨む両国の共同対策について意見を調整する計画です。川口外相の韓国訪問は、今年の1月中旬以来2度目です。

・盧武鉉大統領は13日、不動産投機の疑惑をばらまかれ名誉を傷つけられたとして、ハンナラ党の金ムンス議員と、朝鮮日報、東亜日報、中央日報、韓国日報の4社を相手取って合わせて30億ウォンの損害賠償を求める訴訟を起こしました。現職の大統領が、自らの疑惑で訴訟を起こしたのは初めてのことです。訴状によりますと、▼ハンナラ党の金ムンス国会議員は、数カ月間にわたって、事実無根の盧武鉉大統領による不動産投機疑惑をマスコミにばら撒き、▼4つの新聞社は、事実確認もせずに、信ぴょう性のない発言を一方的に報道して名誉を傷つけたとして、金ムンス議員に対して10億ウォン、4つの新聞社にそれぞれ5億ウォンの損害賠償を求めています。青瓦台は、最近、中傷の意図がはっきりしていると判断されるマスコミ報道に対しては、言論仲裁の手続きを経ずに、直ちに訴訟を起こす方針を決めており、盧武鉉政権のマスコミ政策の行方が注目されています。

・今年6月、盧武鉉大統領が日本を訪問した際、小泉首相との間で合意した金浦と羽田の間のシャトル便は、一日4往復ぐらいで早ければ年末に開設される見通しが強くなっています。外交通商部によりますと、韓国は、一日4往復を要求しているのに対し、日本は、羽田空港の発着枠の都合で一日2往復程度しか受け入れられないとしているということです。このため当事国が同じ回数の便を運行する国際ルールから、シャトル便は、一日4往復になるものとみられています。開設時期について、外交通商部の関係者は、「年末に開設できるかどうかは、国内線専用の金浦空港に、国際線の乗り入れに必要な出入国管理事務所の設置をめぐる法務部、農林部、関税庁など関係部署との協議がどの程度、早く進められるかがカギだ」としていますが、年末をメドに開設することが合意されていることから、両国が合意すれば、年内開設は実現するものとみられています。

・旧日本軍のための従軍慰安婦や、強制徴用者ら300人が集団で、13日、青瓦台に国籍を放棄する文書を提出しようとしましたが、青瓦台が受け付けを拒否しました。この人たちは、韓国政府が日本の植民地時代に犠牲になった元従軍慰安婦らに何もしてくれないとして、政府への抗議の意思表示として韓国国籍を放棄するとしていますが、青瓦台は、「国籍は、任意で放棄できるものではないので、文書を受け付けることはできない」と拒否しました。

・今年の夏は、夜の最低気温が25度を上回る熱帯夜現象が、去年に比べて少ないことが分かりました。気象庁によりますと、去年6月から8月12日までの間、ソウルでは、夜の最低気温が25度を上回る熱帯夜現象が3回発生しましたが、今年は、この期間中、一度も熱帯夜がなかったということです。また韓国で最も暑い地域とされる盆地の大邱では、去年は、熱帯夜が9回ありましたが、今年は一度もありませんでした。さらに去年3回あった光州と、7回あった大田は、今年はそれぞれ1回しか、熱帯夜がありませんでした。気象庁では、梅雨が終わった後も、オホーツク海の冷たい気団が韓半島の上にとどまり、高温多湿な北太平洋高気圧が勢力を広げられなかったためではないかとみており、今年の熱帯夜は、事実上終わったものとみています。

・北韓の4人が、韓国のオンラインゲーム会社のアメリカ支社を通じてオンラインゲーム「ラグナロク」のゲーム利用者として登録したことが分かりました。オンラインゲーム「ラグナロク」を開発した韓国の「グラビティー」によりますと、アメリカ支社に会員として登録した利用者12万人のうち4人が、国籍を記入する欄に「北韓」と書き込んでいるということです。「グラビティー」の関係者は、「この4人は、北米のサーバーを通じてアクセスし、ゲームを楽しんでいるが、IPアドレスや名前などは追跡できない」と話しています。北韓の電算網やコンピューターがインターネット網への接続を遮断していることからみて、この4人はコンピューターゲームに関心の高い指導層である可能性が高いものとみられています。

・韓国、日本、中国の未婚男女を対象に結婚前の同せいについてアンケート調査した結果、日本人が最も寛大で、中国人が最も厳しい意見を持っていることが分かりました。これは、韓国の国際出会いのサイト「UBラブ」が、7月21日から8月3日まで、韓国、日本、中国の会員を対象に調べたもので、その結果、日本人は、91.8%が賛成、反対は、8.2%に過ぎませんでした。また韓国人は、回答者982人のうち、72.2%が「簡単ではないが、必要であれば選択できる」としている半面、「絶対にあり得ない」は27.8%でした。一方、中国人の場合、810人のうち、賛成68%、反対12.8%、どちらでもないが19.3%でした。

・韓国外換銀行が公示した13日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、990ウォン50銭で、前日に比べて3ウォン22銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1178ウォン60銭で、前日より 60銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、713.08ポイントと、前日より、11.78ポイント上昇しました。

・13日のソウルは、晴れ、午後3時の気温は、25度8分でした。14日は、南部地方は雨のち曇り、その他の地域では雲の多い一日となるでしょう。14日の全国の朝の予想最低気温は、17度から22度、日中の最高気温は25度から30度の予想です。

8月12日火曜日

・金大中前大統領の側近で与党 民主党の顧問だった権魯甲(クォン・ノガプ)議員(73)が、現代グループから巨額の金を受け取っていた疑いで11日、検察庁に緊急逮捕されました。日本の最高検察庁にあたる大検察庁は、現代グループの北韓への不法送金事件にからんで、 現代グループが朴智元元大統領秘書室長に150億ウォンを渡した事件を捜査していましたが、この過程で、現代グループは権魯甲氏にも金を渡した疑惑をつかんだものとみられます。大検察庁は記者会見で「すでに明らかになっている現代グループから政界に流れた150億ウォンとは別に、権魯甲議員には2000年に数百億ウォンにのぼる金が現代から渡されていた」と述べ、権魯甲氏が受け取った金は2000年春の国会議員選挙で使われた可能性を示唆しました。これに対して権魯甲氏は、現代グループから犯罪に当たるような金を受け取ったことはないと否定しているということです。大検察庁は12日、 権魯甲氏の自宅を捜索しました。検察では権魯甲氏の金は、さらに与党の政治家3−4人に渡されたものとみており、検察の捜査によっては波紋がさらに広がることも予想されます。

・先週7日、韓総連=韓国大学総学生会連合所属の学生12人が、京畿道抱川(ポチョン)郡にあるアメリカ軍基地の中に無断で入り込み、アメリカの国旗を燃やしたり、訓練中の装甲車の上に上がって抗議行動を行って警察に捕まりましたが、高建国務総理は11日夜、韓国駐留アメリカ軍関係者を総理公館に招待して「一部の学生の抗議デモについて非常に遺憾である」と陳謝しました。高建総理は晩さん会であいさつし「このような行為は認められない犯罪で、利敵行為だ。法律にもとづいて厳重に処罰するとともに、背後勢力についても徹底的に捜査したい」と述べました。これについて韓国駐留アメリカ軍のラポート司令官は「韓半島での抑止能力の維持と平和安全保障は、韓国とアメリカとの最も重要な約束で、今後も韓米同盟関係は続くと思う」と答えました。一方、康錦實法務部長官は11日、国会司法委員会での答弁で「韓総連は依然として利敵団体であり、今回の抗議行動については厳重に対応する」と述べました。また警察当局は、今週15日の光復節=解放記念日の前後に統一関連行事に合わせて反米の動きが強まる可能性があるとみて、11日、ソウルのアメリカ大使館やアメリカ軍基地などアメリカ関連施設6カ所を特別区域に指定し、厳しい警戒を始めました。

・北韓の核開発問題をめぐる6カ国協議が今月末にも行われる見通しですが、ロシアはモスクワで韓国と北韓と個別協議を行い事前調整を行う予定です。ロシアの外交消息筋によりますと、ロシアは13日、モスクワで韓国、北韓と個別接触を行い、6カ国協議の議題や協議日程、方式などについて意見調整をはかる計画です。モスクワを訪れている韓国の金在燮外務次官は13日、ロシアのロシュニン外相代理とロシュコフ外務次官と相次いで会い、6カ国協議に臨む韓国政府の立場を伝えるとともに、会談の議題や日程について協議する方針です。また北韓はクン・ソクウン外務次官らを11日、急きょモスクワに派遣し、13日にロシュコフ外務次官と協議することになっています。北韓が6カ国協議を前に外務省の代表団をロシアに派遣し、意見調整を図るのは、13・14の両日にアメリカのワシントンで韓米日3カ国の政策協議会が行われるのを意識したものと分析されています。

・先週、現代峨山の鄭夢憲会長の自殺で一時中断されていた北韓の金剛山観光が13日から再開される見通しとなりました。鄭夢憲会長の追悼式のため金剛山入りした 現代峨山の金潤圭社長は11日、帰国後「先週6日から中断している金剛山観光を13日から再開することで北韓と合意した。13日に再び北韓を訪問し、行きは陸路、帰りは海路などルートの多様化についても協議する予定だ」と述べました。

・中国の上海で、北韓脱出者9人と、韓国人カメラマン2人、NGOのメンバー1人、日本人のNGOメンバー1人の13人が中国当局に拘束されていることが分かり、韓国政府が面会を求めています。拘束されているのは、韓国人のNGOメンバーとカメラマン2人、北韓からの脱出者9人、そして東京に本部のあるNGO「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」の山田文明代表の13人で、北韓からの脱出者9人は、7日、上海の日本領事館関連施設に駆け込む予定でしたが、その前夜の6日夜から連絡が取れなくなり、その後、中国当局に拘束されていることが分かりました。このため韓国政府は上海駐在総領事館を通じて中国当局に拘束されている韓国人3人との面会を求めています。

・政府は今週15日の光復節=解放記念日を記念して、1,670人あまりを釈放するなど15万人あまりに特別恩赦を行うと11日発表しました。今回の恩赦には仮釈放を含めて1,670人あまりが14日刑務所から釈放されるのをはじめ、各種の懲戒処分を受けた公務員12万5,000人あまりが処分を取り消され、飲酒運転など各種の交通違反者2万1,000人も犯罪記録が消されます。また2000年の国会議員選挙の際、落選運動を行って有罪となった11人も恩赦の対象となりました。

・最長で1時間動く画像を録画できる携帯電話が11日から発売を開始しました。LG電子は、連続で最大1時間動画像撮影と再生が可能で、端末機にダウンロードしていつでも見たり聞いたりすることのできるVOD(Video On Demand)/AOD(Audio On Demand)サービスが提供できる携帯電話を11日から販売しました。LG電子によりますと、業界で初めて動画像を1時間連続撮影できるうえ、30万画素、4倍ズーム撮影、白黒画面への転換、明るさ5段階調整など、これまでのデジタルビデオカメラでみられる機能もついているということで、ビデオカメラ市場に影響を及ぼすことになるかどうか注目されています。

・ソウル都心を流れる 清渓川の復元工事が進められていますが、13日からは川の上を覆っているコンクリートのフタを取り除く作業が始まります。ソウル市によりますと、コンクリートのフタの撤去作業が最初に行われるのは、工事区間の東端にあたる城東(ソンドン)区役所前で、フタの下を通っている水道管の移設工事も行います。清渓川のコンクリートフタは幅12メートルから80メートル、長さ6キロ、28万uあまりで、来年末までにはふた全部を取り除きます。またその上の高架道路を撤去する作業は、これよりずっと早く今月末までに終える計画です。

・外国企業の役員と公務員ら10人が、インラインスケートでソウルから本土最南端までの縦断スケートを始めました。韓国駐在オーストラリア・ニュージーランド商工会議所理事の李ハンセさんら韓国のサラリーマン10人は11日、ソウルのヨイド広場をインラインスケートで出発し、本土最南端の全羅南道海南郡のタンクッ村を目指して、インラインスケートによる韓国縦断を始めました。この10人は20代から40代のインラインスケート同好会の男性7人と女性3人の10人で、天安、全州、光州、海南を通るコースで1日120キロずつ5日間、合わせて522キロの道路を走り続けて光復節=解放記念日の15日にタンクッ村に到着する予定です。

・韓国外換銀行が公示した12日の為替レート、日本の円100円は、993ウォン72銭で、前日に比べて1ウォン12銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,178ウォンで、前日に比べて2ウォン60銭のウォン高でした。韓国株式市場の12日の総合株価指数は、701.30ポイントと、前日に比べて3.28ポイント下落しました。

・12日のソウルは晴れ、午後3時の気温は29度3分でした。13日は全国的におおむね晴れ、中部地方は午後曇りとなるでしょう。13日の全国の予想最低気温は18度から22度、日中の最高気温は26度から31度という予報です。

8月11日月曜日

・週休2日制の導入などを骨子とした勤労基準法の改正案が今の国会で成立する見通しが出ているのにともなって政府は、休日が増え過ぎるとして、現在、年間16日ある国民の祝日のうち実質的に2−3日減らすことを検討しています。政府が検討しているのは4月5日の「植樹の日」と、5月5日の「子どもの日」の2つで、これらの記念日を土曜日に移すか、記念日は維持するものの公休の対象から外すことを検討しています。作業をしている国務調整室の関係者は、「植樹の日ははげ山をなくして植樹を進めようとして作った記念日で、今は植樹より森林の資源化をはかる方向に政策が代っているため植樹の日の意味が薄れている。また子どもの日はむしろ5月の第1土曜日にして連休にした方が効率的だと判断される」と述べました。政府はこのほか、元日、旧正月の3連休、日本のお盆に当たる秋夕の3連休のうち1日を減らすことも検討していますが、国民感情からして受け入れられないという反対論が多く、まだ結論は出ていないということです。

・2日から9日までの8日間、台湾で行われた高校生の物理のコンテスト、第34回国際物理オリンピアードで韓国は金メダル3つ、銀メダル2つを獲得し、アメリカと1位を分かち合いました。国際物理オリンピアードには世界の54の国と地域の239人が参加し、韓国からは高校生5人が参加しましたが、全員がメダルを獲得し、92年以来の優勝という輝かしい成果をあげました。次の物理オリンピアードは、来年7月 韓国の浦項工業大学で開かれます。

・先週、自ら生命を絶った 現代峨山の鄭夢憲会長の追悼式が11日北韓の金剛山で開かれ、韓国側から弟の鄭夢準議員ら遺族や関係者380人が陸路、金剛山入りしました。一行は、韓国のバス11台と乗用車3台に分乗して、金剛山まで移動し、北韓当局の関係者や現代峨山の現地従業員らも加わって750人が式に出席しました。韓国の車両が陸路を通じて金剛山入りしたのはこれが初めてです。追悼式では故人の生前の偉業を記念する追悼碑が建てられ、「遺骨は粉にして金剛山にまいてほしい」という故人の遺言に代って、髪の毛などを入れた小さな箱が安置され、衣類などの遺品を焼却した灰を周辺にまきました。追悼式に出席した北韓のアジア太平洋平和委員会の宋ホギョン副委員長は故鄭会長の夫人ら遺族に「もったいない人が去った」という金 正日国防委員長の見舞いの言葉を伝えました。

・KBSTVの人気長寿番組、「全国のど自慢大会」の収録が11日初めて平壌で行われました。今回の「全国のど自慢大会」は平壌市民が対象で11日午後3時から平壌のモランボンで行われ、南北交流の趣旨を生かすため、歌の合格・不合格を示すシロフォンのベルの音をなくし、大会に参加した30組の歌を最後まで聞きました。この大会には韓国の演歌歌手数人が出演して雰囲気を盛り上げましたが、北韓芸能人の出演はありませんでした。平壌での「全国のど自慢大会」は、北韓入りしたKBS技術陣と北韓の朝鮮中央TVが共同制作し、光復節=解放記念日の15日に南北でそれぞれ放送されます。

・今週15日の光復節=解放記念日にちなんで13日から4日間、北韓の金剛山で行われる予定の南北の大学生たちによる平和キャンプについて、北韓は認める意向を伝えてきました。南北大学生による平和キャンプを進めている社団法人「ジウダウ」は10日、「北韓が鄭夢憲会長の死で金剛山観光を一時中断するとしたため、開催が危ぶまれたが、この平和キャンプは民族の統一を祈願し、南北の若者の平和への意志を国内外にアピールすることを考慮して、北韓が開催を認めると8日伝えてきた」と述べました。この平和キャンプには韓国の大学生815人が陸路を通って金剛山に行く予定です。

・広島・長崎で原爆を受けた韓国人被爆者に対して、日本は来月9月から大韓赤十字社を通じて援護手当てを支給する見通しとなりました。大韓赤十字社によりますと、援護手当ての対象者は6月末の時点で、新規対象者1,001人、そ及適用者571人で、重複する場合を除くと実質1,000人あまりとみられています。この制度によって、ほとんどの韓国人被爆者は健康管理手当てとして毎月3万4,030円を受け取ります。今回の手当て支給は、当時 日本軍に徴用され、広島で被爆した79才の韓国人男性が、98年、日本に滞在中は 毎月健康管理手当てを支給されていましたが、その後 韓国に帰国したからとして手当ての支給が打ち切られたことから日本で訴訟を起こし、去年12月に勝訴したことがきっかけとなりました。しかし各種の手当てを受けるには被爆手帳が必要で、高齢などで日本に行けない申請者は、韓国に来た日本からの医療スタッフの検診を受けて被爆確認証の交付を受けることが可能ですが、被爆手帳をもらうには日本に渡っていかなければならないことから、援護手当てをもらえない人も出てきて新たな問題を生じるものとみられています。

・SARSなどの影響で、日本から韓国への修学旅行客が大幅に減っています。韓国観光公社が11日まとめたところによりますと、日本から韓国に修学旅行団が来るようになって30年目の去年は、246校から3万8,500人あまりが韓国を訪れました。しかし今年はSARSを心配して中高校生の海外への団体旅行が自粛ムードとなり、先月末までに韓国に修学旅行に来た日本の学校は30校と、去年の66校の半分以下となりました。また今年9月から11月末までの秋に韓国を訪れる日本の修学旅行団のキャンセルも相次ぎ、去年の166校に対して、今年は30%にあたる40校の契約が残っているに過ぎないということです。このため韓国観光公社は、日本の修学旅行団を誘致するため来週18日から5日間、日本の修学旅行担当の教師ら関係者62人を招待して、現地視察や誘致説明会を行う予定ですが、日本の修学旅行の場合、少なくとも6カ月前に旅行先が決まる慣例から、今年中に効果が出てくるかどうかは未知数です。

・韓国人は、最近みたアニメーションの中で最も面白い作品として、日本のアニメーション「千と千尋の神隠し」をあげました。映画輸入会社テウォン・デジタル・エンターテーメントが、インターネットのホームページを通じて1週間アンケート調査した結果、最も面白いアニメーションとして、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」という回答が36%で最も多く、2位はアメリカの「シュレック」21%、3位もアメリカの「ニモを探して」でした。4位は「もののけ姫」、5位は「となりのトトロ」でした。

・アメリカの女子プロゴルフツアーで、韓国の韓熙圓(ハン・ヒウォン)選手(25)が今年2度目の優勝を果たしました。韓熙圓選手は、韓国時間で11日、オハイオ州で行われたウェンディーズ・チャンピオンシップで、3ラウンド合計17アンダーと、アメリカのウェンディー・ウォード選手とタイとなり、17番ホールでのプレーオフ、3番目のホールでバーディをとり、今シーズン2度目の優勝を手にしました。

・韓国外換銀行が公示した11日の為替レート、日本の円100円は、992ウォン60銭で、先週金曜日に比べて24銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,180ウォン60銭で、先週金曜日に比べて1ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の11日の総合株価指数は、704.58ポイントと、先週金曜日に比べて0.44ポイント上昇しました。

・11日のソウルは雨のち晴れ、午後3時の気温は27度ちょうどでした。12日は全国が高気圧のへりとなり、やや雲がかかるでしょう。12日の全国の予想最低気温は19度から23度、日中の最高気温は27度から31度という予報です。

8月9日土曜日

・韓国、日本、アメリカの3カ国は、北韓の核問題をめぐる6カ国協議を 今月26日から2日間、中国の北京で開くことを北韓側に提案したことが明らかになりました。この提案は、北韓を訪問中の中国の王毅外務次官を通じて北韓に伝えられました。しかし、韓米合同軍事演習が18日から29日の間に行われる予定となっていることから、北韓がこれに応じるかどうかは不透明な状態です。ところで、中国の外交消息筋は、1回目の6カ国協議で進展があれば、次の協議は、3-4か月後にアメリカまたはヨーロッパで開催される可能性があるとみており、協議の進展具合によっては、協議に参加する代表の地位が外相級に格上げされることもあるとしています。

・8日、大邱市の国鉄京釜線で急行ムグンファ号が貨物列車に追突し、乗客2人が死亡、112人がけがをする事故がありましたが、事故の原因は、指令室と、2本の列車の機関士との間の無線交信の混乱が原因であることが分かりました。これまでの警察の調べによりますと、事故のあったコモ駅と慶山(キョンサン)駅の間は、来年春運転を始める京釜高速鉄道のための信号機の取り替え工事が行われていたため、通常の自動信号機を使わずに、駅の指令室と、列車の機関士が、無線で連絡を取り合って運行が行われていました。しかし、8日は、自動信号機が試験的に作動していたことから、信号が入ったり消えたりする状態になっており、貨物列車の機関士は本来、これに従う必要がなかったのに、信号機に従って動いたり止まったりを繰り返し、結局、後ろから走ってきたムグンファ号が追突してしまいました。これについて、貨物列車の機関士は、「コモ駅の指令室から正常に進むよう指示を受けた」と述べていますが、コモ駅の指令室職員は、「作業区間なので、信号を無視して正常速度で進め」という意味だったと証言しており、双方のくい違いと、さらにムグンファ号への指示の不適切が原因とみられています。

・イドン)面にあるアメリカ軍基地に無断で入り込み、訓練中の装甲車の上に上がって抗議行動を行った事件で、抱川(ポチョン)警察署は、インターネット放送「民衆の声」の記者2人を含めて、身柄を拘束していますが、14人について、軍事施設保護法違反の疑いで、8日、逮捕状を請求しました。学生たちは、演習場に無断で入り込み、アメリカ国旗を燃やした後、機動演習中のアメリカ軍装甲車の上に駆け上り、10分間にわたって韓国駐留アメリカ軍撤退を要求しました。

・盧武鉉大統領は、韓総連=韓国大学総学生会連合所属の学生たちがアメリカ軍の射撃場に入り込み、装甲車の上でデモを行ったことについて、「同盟国への礼儀に反する遺憾な行為だ」として、厳重に対処するよう指示しました。政府高官が、9日、述べたところによりますと、「盧武鉉大統領は、8日夕方、青瓦台参謀から韓総連学生のデモについての報告を受け、同盟国同士で、あってはならない無責任な行為だ」と述べ遺憾の意を表明したということです。政府高官によりますと、「盧武鉉大統領のこうした発言は、青瓦台関係者を通じて、韓国駐留アメリカ軍のラポート司令官、アメリカ大使館のミントン副大使などに伝えられ、アメリカ側は盧大統領の立場表明に感謝の意を伝えてきた」ということです。

・朝鮮中央通信は、8日、南北閣僚級会談の北韓代表団のスポークスマンの談話として、 現代峨山の鄭夢憲会長の遺言にそって南北対話と、協力事業を継続させるべきだと伝えました。この談話は、「民族の和解と協力、統一のため献身してきた鄭夢憲会長の死に深い哀悼の意を表し、さらには鄭会長が望んでいたように6.15南北共同宣言に沿って南北対話と協力事業を継続してく方針を表明する」と述べています。鄭夢憲会長の自殺で、金剛山観光など南北協力事業の今後が懸念されている折から、この談話は、北韓の基本的な考えを示すものとして注目されています。

・北韓の金剛山のふもとで行われる現代峨山の鄭夢憲会長の追悼式を準備するため、関係者22人が、9日、東海岸の道路を通って北韓入りしました。一行は、11トントラック4台、5トントラック5台を使って大理石で作られた鄭会長の追悼の碑など追悼式に必要な品物を運び込み、早速、準備に取り掛かりました。

・8日午後2時半頃、西海の白領島(ペクリョンド)の東8キロの海上で、北韓の曳航船と、それに曳航された2隻の漁船の合わせて3隻が軍事境界線である北方限界線を南下して800メートル、韓国側に侵入してきました。このため、韓国海軍の高速艇が警告放送をした後、K-6機関銃5発で1次警告射撃をしました。しかし、それでも北韓の漁船が北韓側に戻らなかったため海軍は、さらに艦砲4発で2回目の警告射撃をしたところ、北韓の漁船は、40分後に北韓側に引き返していきました。合同参謀本部は、「視界が悪かったため偶発的に北方限界線を侵犯したものとみられる」としています。今年に入って北韓の船が北方限界線を侵入したのは、これで14回目で韓国海軍が警告発砲をしたのは、これが3度目です。

・大韓航空は、労使間の合意によって今月30日から週休2日制を実施することになりました。大韓航空は、8日、労使交渉で、年次休暇を利用する形式で週休2日制を実施する。週休2日制についての法律が国会で決められたあとに具体的な条件を労使が改めて論議することで合意しました。週休2日制については、すでに、三星と、韓火が5月から、ポスコは6月から、錦湖グループが7月から実施しており、現代自動車も9月から実施することにしています。

・11人が乗り組んだ韓国の遠洋漁船が、シンガポール海域で行方不明になり、海洋警察庁が捜査に乗り出しました。行方不明になっているのは、アフリカのイエメン近海での操業のため先月31日にシンガポールを出港した韓国の遠洋トロール漁船「ソルナ2号」202トンで、今月6日夜、韓国の事務所との連絡を最後に連絡が途絶えています。

・9日は、土曜日のため取り引きはありません。8日の終値は、日本円100円が、992ウォン36銭で、アメリカドル1ドルは、1182ウォン10銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・9日ソウルは、晴れ、正午の気温は 29度 5分でした。10日日曜日は、全国的に雲が多く、江原道では、一時雨の降るところがあるでしょう。10日の全国の朝の最低気温は19度から23度、日中の最高気温は27度から33度という予報です。

8月8日金曜日

・アメリカのパウエル国務長官は、7日、北韓に対する不可侵を保障する問題について、「ブッシュ政権が、書面で不可侵を保障し、議会がこれを決議する形式になる可能性がある」と述べました。パウエル国務長官は、ワシントンの外信記者団との会見で、「北韓の安全を保障する文書をアメリカ議会の決議で、認める方法もある」として、不可侵保障を、条約や協定ではなく、書面で行う方針を示唆しました。パウエル長官はまた、「アメリカだけでなく、周辺各国も北韓に対する敵意がないことを示す保証を行うことが重要だ」と述べました。ところで、北韓問題を協議する6カ国協議を前に、韓国、日本、アメリカは、来週13日から2日間、ワシントンで非公式の局長級会議を開くことになりました。この協議は、当初、今月末に予定されていましたが、6カ国協議が早く実現する可能性もあるところから、時期を繰り上げたものです。

・8日朝、大邱市の国鉄京釜線で、急行ムグンファ号が貨物列車に追突し、乗客2人が死亡、95人がけがをする事故がありました。8日午前7時10分ごろ、国鉄京釜線の大邱市のコモ駅と慶山(キョンサン)駅の間で金泉(クムチョン)発釜山行きの急行ムグンファ303号が、信号待ちで停まっていた状態の貨物列車に追突しました。この事故で先頭のディーゼル機関車の次の電源車がその後ろの客車にくい込む形となり、乗客2人が死亡、95人がけがをしました。ムグンファ号には、およそ300人の乗客が乗っており、大邱市に住む日本から韓国に帰化した85歳の女性もけがをしました。警察の調べによりますと、ムグンファ号は、東大邱駅を発車してしばらく走ったあと、機関士から「通信運転で走る」と運転司令室に連絡があり、その直後に追突したということです。 ムグンファ号は信号待ちで停まっていた状態の貨物列車の後部に追突しているため、警察では、機関士か運転司令のいずれかにミスがあったのではないかとみて、調べを進めています。

・国会環境労働委員会は、8日、国会で、労使政協議会を開き、週休2日制をめぐる最後の交渉仲介に着手しました。会議には、労働組合側から、韓国労総=韓国労働組合総連盟と、民主労総=全国民主労働組合総連盟の事務局長が、雇用者側からは、韓国経営者総協会の副会長が、政府側からは、朴キルサン労働部次官が、国会環境労働委員会からは、ハンナラ党の朴ヒョッキュ幹事が出席しました。会議は、14日を交渉期限としていますが、賃金や実施の時期をめぐって労使双方の主張に隔たりが大きく、難航が予想されています。国会環境労働委員会のソンフンソッ委員長は、「これが最後のチャンスなだけに、労使双方が互いに一歩ずつ譲歩する姿勢を示せば、妥結できると思う。しかし合意がまとまらなければ、ハンナラ党としては、18日から全体会議を開いて政府案を土台に代案を作り、28日の本会議で可決成立させる計画だ」と述べました。

・4日に自ら生命を絶った現代峨山の故鄭夢憲会長の告別式が8日、午前、ソウル松波区の現代峨山病院で行われ、およそ2000人が別れを告げました。告別式では、鄭会長とともに北韓への協力事業に携わってきた現代峨山の金ユンキュ社長が、故人の略歴を紹介した後、鄭会長の生前の実績を大型スクリーンで紹介しました。鄭夢憲会長の遺体は、父親で現代財閥の創設者の故鄭周永さんの墓がある京畿道河南(ハナム)市のソンヨンに埋葬されました。

・与党民主党は、金剛山観光事業を活性化させるために赤字に悩んでいる現代峨山と、ほかの民間企業が加わる共同企業体を設立する案を検討することになりました。民主党の丁世均(チョン・セキュン)政策委員会議長は、韓国の連合ニュースのインタビューで、「現代財閥が金剛山観光事業を推進する過程で、北韓との口頭による約束など、無形の営業権があるので、今後とも現代峨山が中心になるが、ほかの民間企業も参加する共同企業体を設立して事業を活性化させる案を検討している」と語りました。

・韓総連=韓国大学総学生会連合所属の学生12人が、7日午後5時頃、京畿道抱川(ポチョン)郡二東(イドン)面にあるアメリカ軍基地の中に無断で入り込み、訓練中の装甲車の上に上がって抗議デモを行う事件がありました。学生たちは、アメリカの国旗を燃やした後、機動演習中のアメリカ軍装甲車の上に駆け上がって、いま韓国で軍事演習を行っているアメリカ軍部隊の即時撤退を求め、10分間、抗議デモをしましたが、アメリカ軍兵士らによって拘束され、現在、韓国警察から取り調べを受けています。この訓練場は先月31日に韓国に到着したアメリカ軍の迅速機動軍ストライカ部隊が訓練を行っていました。

・世界大学生のスポーツの祭典「夏の大邱ユニバーシアード」大会の聖火リレー団の結団式が8日午前、大邱ワールドカップ競技場で行われました。聖火は10日に、ソウル市内の儒教の館、成均館で採火して、西海岸、南海岸、東海岸と、全国をUの字型にリレーし、すでにイタリアのトリノで採火し、運ばれてきている聖火と、17日浦項でひとつに合わせ、さらにリレーをして21日の開会式の会場に運ばれることになっています。この聖火リレーは、全国3,098キロを272の区間に分けて、それぞれ8人の聖火ランナーが走ります。

・タイの日本大使館に駆け込んで保護されている北韓脱出者10人とは別に北韓を脱出した女性5人が、タイの警察に逮捕されました。この5人は、中国南部から陸路でラオスに到着し、メコン川を渡ってタイ北部の村に移動しようとしてタイの警察に密入国の疑いで逮捕されました。一行は25歳から33歳の女性5人で、タイの警察によりますと、97年に北韓を脱出して中国に逃げ、中には中国の男性と結婚した人もいるということで、タイの韓国大使館に亡命を求める計画だったと話しているということです。

・釜山の観光地、海雲台に2階建てバスがお目見えしました。この2階建てバスは、釜山市の自動車劇場「シネパーク」が、香港から2台を買い入れたもので60人乗り、8日から、海雲台で映画の観客を対象に運行を始めました。運賃は6000ウォンから8000ウォンで、海雲台の夜景を観賞した後、野外自動車劇場で、バスに乗り込んだまま、映画を観ることができます。

・韓国外換銀行が公示した8日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、992ウォン36銭で、前日に比べて5ウォン47銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1182ウォン10銭で、前日より 3ウォン80銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、704.14ポイントと、前日より、5.67ポイント下落しました。

・8日のソウルは、晴れ、午後3時の気温は、30度 1分でした。9日は、全国的に晴れ時々曇りの空模様となるでしょう。9日の全国の朝の予想最低気温は、19度から22度、日中の最高気温は28度から31度の予想です。

8月7日木曜日

・アメリカ国務省のアーミテージ副長官は6日付けのオーストラリアの経済紙「オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー」とのインタビューで、アメリカ政府は、北韓の核開発を放棄させるために、幅広い問題について話し合う用意があると述べ、6カ国協議に向けて「建設的な提案」を準備していることを明らかにしました。これは「オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー」が6日報じましたが、「代案」の具体的な内容については、述べていません。しかし、別のアメリカ政府幹部の話で、北韓への国際的な投資は援助などを含めているものとみられると、この新聞は伝えています。

・韓国銀行は7日、金融通貨委員会を開き、政策金利であるコール金利の誘導目標を現行の年4.25%に据え置くことを決めました。これについて韓国銀行の朴昇総裁は「アメリカ、ヨーロッパなどの経済が回復に向っており、国内の輸出も好調が続いて、生産と建設は増加に転じている。このため金利は据え置くのが適当だ」と説明しました。朴昇総裁はまた、今の経済状況は回復への強い期待が持たれているが、本格的に回復に向う時期はいつになるのかは、まだ見守るしかない。そのためには、労使と政府の努力が切実に求められる状況だ」と強調しました。

・モスクワのイタル・タス通信によりますと、ロシアが国際テロに備えて近く極東海域で行う演習に北韓がオブザーバーとして参加する見通しだと、ロシア国防省が発表しました。今月18日から27日まで行われる演習には韓国、日本、アメリカ、中国、カナダが参加しますが、北韓が多国間の軍事演習にオブザーバーを送るのは初めてです。この演習は対テロ作戦、密漁対策などを目的に、オホーツク海、東海、ベーリング海で行われ、艦艇85隻以上、航空機50機、およそ3万人が投入され、韓国も駆逐艦1隻を参加させます。

・統一部の丁世鉉長官は6日、政府主催で蔚山で開いた「第10回開かれた統一フォーラム」で講演し、「北韓との交渉では、北韓はいつもぎりぎりまで交渉を延ばし、南北関係に支障を与えることが多い。合意にもとづいて動く場合は、時間どおりに守るべきだ」と強調しました。丁長官はこのように述べるとともに、「合意内容も重要だが、時間も大切だ。北韓は2000年秋に、金剛山を観光特区に指定することで合意したにもかかわらず、去年11月にようやく関係法を作り2年間も延ばしたことが、結局、対北韓事業を進めていた現代峨山に財政的圧迫を加えることになった。北韓は鄭 夢憲会長の自殺を教訓に、金剛山観光特区事業に積極的になるべきだ」と北韓の態度の変化を求めました。

・北韓の関係者が7日、亡くなった鄭夢憲現代峨山会長の北京、北韓の金剛山、平壌の焼香所に弔問に訪れました。現代峨山の北京の焼香所を訪れたのは、北韓の民族経済協力連合会北京代表部のユン・ウォンチョル総代表ら、関係者3人で、弔意を表しました。ユン・ウォンチョル総代表は、現代アサンのキム・チャンギ常務に対して、「鄭 夢憲会長が偉業を成し遂げることができずに、突然この世を去ったことはとても残念だ」と述べました。また、北韓の金剛山休憩所と平壌に設けられた焼香所には、北韓関係者50人が訪れており、金剛山には北韓のアジア太平洋平和委員会のソン・ホギョン副委員長らも焼香に訪れました。

・京幾道北部と江原道北は6日深夜から7日午前にかけて、大雨となり、観光客が孤立したり、道路が通れなくなるなどの被害が相次ぎました。このうち、江原道春川市では川で釣りをしていた56歳の男の人が急流に流されて行方不明になりました。また鉄原郡の山間部では、170ミリもの大雨となり、渓谷でキャンプをしていた17人が濁流の中に取り残されました。このため、救助隊などが出て救助にあたり、4時間後に全員を救助しました。また京幾道ヨンチョン郡では214ミリの雨が降り、隣の抱川郡では、住宅13軒が浸水して、住民が避難し、地方幹線道路の322号線と391号線の浸水や土砂崩れで、通行止めとなりました。さらにソウル市城北区などでも41のビルの地下が浸水する被害がありました。

・景気低迷が続いている中で、今年下半期に社員の採用計画がないか、まだ計画を立ててないという会社が76%を上回るなど、就職難はさらに厳しくなる見通しです。労働部が6月、社員5人以上の会社4,444社を対象に、「今年下半期の雇用動向の展望」を調べた結果、全体の24%に当たる1,050社が「 採用計画がある」と答えました。しかし「採用計画がない」が63%、「まだ計画を立てていない」が13%あり、とくに、製造業の場合、全般的な景気のい縮を反映して、採用計画を持っている会社は35.9%に過ぎず、第2四半期に比べて、3.1ポイント下がっています。

・政府の企画予算処は7日、来年の残飯処理施設への投資規模について、今年より70%多い289億ウォンを投入すると発表しました。今年6月末現在、残飯処理施設の処理量は、1日8,575トンで、全体の残飯発生量の76%が処理できるようになっています。残飯はこのような処理施設を利用して、2001年の場合、57%を家畜の飼料としてリサイクルさせ、34%を埋め立て、9%は焼却していました。政府の今度の残飯処理施設への拡大投資は、2005年から残飯を埋め立てに使うことが法律で禁止されるためです。

・ソウル市は、ソウル市内の交通量を減らし大気汚染を減らすために、ソウル市民にマイカーの運行を土日を除いた平日5日間のうち、4日間だけにするよう呼びかける「マイカー曜日運転自粛運動」を行っていますが、この運動に参加する市民に対し、月5000ウォン分の地下鉄乗車券を贈ることになりました。この「マイカー曜日運転自粛運動」は、月曜日から金曜日までの間の、1日を自分で選び、その曜日が表示されたステッカーを車の前後のガラスにつけて、その曜日には車を運転せず、地下鉄やバスを利用するようにするもので、今年6月26日から受け付けを始め、現在、9万8000人あまりが申し込んでいます。

・韓国外換銀行が公示した7日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、986ウォン89銭で、前日に比べて、2ウォン1銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1185ウォン90銭で、前日に比べて、70銭のウォン安でした。韓国株式市場の12日の総合株価指数は、709.81ポイントと、前日に比べて、1.93ポイント上昇しました。

・7日のソウルは雨のち曇り、午後3時の気温は23度9分でした。8日は暦の上で、立秋です。中部地方は雲が多く、南部地方は台風10号の北上で間接的な影響を受け、曇り一時雨となり、午後から次第に晴れるという予報です。8日の予想最低気温は、19度から24度、最高気温は27度から31度という予報です。

8月6日水曜日

・賃金の引き上げなどを要求して6月下旬から断続的にストライキを続けていた現代自動車の労使交渉が、5日妥結しました。現代自動車は、5日、蔚山工場で行った労使交渉で合意に達し、組合側はストライキを中止することになりました。主な合意内容をみますと、▼賃金を一カ月平均9万8000ウォン引き上げる ▼9月1日から週休2日制を実施する ▼海外工場に投資をする際に、韓国国内の従業員の削減をしない ▼組合代表を取締役にはしないものの、会社の経営についてできる限り組合の同意をはかる ▼契約従業員の賃金を7万3000ウォン引き上げるなど待遇を改善する、などとなっています。週休2日制の実施は、三星グループに続いて現代自動車が2番目ですが労働組合が間接的であれ、経営に関与することになったのは初めてで、産業界への影響が注目されます。

・財界は、現代自動車の労使が妥結した合意内容に憂慮の念を示しています。全経連=全国経済人連合会は、「現代自動車の労使が合意した現行賃金体系をそのままにしての週休2日制の導入や、労働組合の間接的経営参加などの合意が、業界に広がった場合、企業の競争力が弱まる」としています。韓国経営者総協会も「週休2日制の法制化がまだ進んでいない中で、金属労連に続いて現代自動車が週休2日制を導入することにしたのは、数千におよぶ協力会社にドミノ現象をもたらし、自動車業界だけでなく他の産業にも否定的な影響を及ぼすだろう」と指摘しました。また大手財閥のLG、SK、韓火も、労働組合の経営参加要求が出てくるのではないかと懸念を示しています。このため全国経済人連合会は、週休2日制の拡大防止や労働組合の経営参加などについて、近く財界共同の対策をまとめることになりました。

・韓国の2大労働団体の韓国労総=韓国労働組合総連盟、民主労総=全国民主労働組合総連盟は、現代自動車労使の合意を受けて6日、週休2日制をめぐる労働界の統一案をまとめ発表しました。それによりますと、主な内容は、▼年間の休暇日数は、18日から27日と政府案より2−3日多く、▼実施の時期は、導入後3年以内に完全実施するとしており、2010年をめどに完全実施するとした政府案に比べて大幅に繰り上げています。この他、政府がまとめた生理休暇の無給化や、国民の祝日の縮小については、反対姿勢を示しています。民主労総と韓国労総は、この案に比べて労働者にとって不利な政府案を国会が可決した場合は、全産業でのストライキなど強硬な闘争を繰り広げることにしています。

・北韓の核問題の解決に向けた6カ国協議に参加する各国の代表を、次官級に格上げすることについて関係国間で協議が進められていると、日本経済新聞が6日報道しました。それによりますと、4月に北京で行われたアメリカ、北韓、中国による3カ国協議は、局長級が参加しましたが、今度の6カ国協議に、北韓の金正日国防委員長の側近の姜錫柱第一外務次官の出席を誘導するため、次官級への格上げを検討しているということです。姜錫柱第一外務次官は、1994年の米朝ジュネーブ合意が結ばれた際に北韓代表を務めた他、去年9月には日朝首脳会談にも臨み、金正日国防委員長の厚い信任を受けている人物です。

・現代グループの秘密資金を捜査中の大検察庁は、5日、現代グループが、2000年4月に前の青瓦台秘書室長の朴智元氏に渡したとされる150億ウォン以外にさらに100億ウォンの秘密資金を作っていた事実をつきとめ、これが、政治家たちに流れていたかどうかについて調べています。検察は、150億ウォンについての銀行口座を追跡する過程で、現代がこれとは別にさらに100億ウォンの秘密資金を作っていたことを確認しました。 この100億ウォンは、2000年4月の総選挙前に作られ、大物政治家といわれる政治家1人を含む与党議員5−6人に渡されたということです。このため検察は、鄭夢憲会長の葬儀が終わり次第、政治家たちを呼んで調べることにしています。しかし、検察は、この政治家たちが金を受け取った時点が、2000年の総選挙直前であり、政治資金法での起訴期限を過ぎていることから収賄罪などを適用する案を検討しています。

・与党 民主党の鄭大哲代表が不動産業者から4億ウォンをわいろとして受け取ったとされる疑惑を捜査している ソウル地方検察庁は5日、すでに逮捕状をとっている鄭大哲代表を検察に呼んで取り調べを行いました。現職の与党代表が金品を受け取った疑いで検察の取調べを受けたのは初めてです。検察によりますと、「鄭代表は、対価性以外のほとんどの部分で容疑事実を認めた」ということです。

・今年2月に起きた大邱地下鉄放火事件の判決公判が6日、大邱地方裁判所で開かれ、放火罪で起訴された無職の金デハン被告(56)に無期懲役が言い渡されました。判決によりますと、▼金デハン被告は、心身の状態が正常とはいえないものの精神病ではないうえ、▼自分の過ちを反省していることなどから死刑の求刑に対して無期懲役が相当だとしています。また乗客を車内に閉じ込めたままにして逃げたため100人以上もの死者を出した、後からホームに入ってきた電車の運転士に対しては、業務上過失致死傷罪の最高刑である禁固5年を、放火された電車の運転士には、禁固4年をそれぞれ言い渡しました。また運転司令室の担当者ら地下鉄公社の職員6人に対しても禁固4年から1年6か月の有罪判決を言い渡しました。

・鄭夢憲会長が亡くなったことで、金剛山観光をはじめ北韓への経済協力支援事業が宙に浮いてしまうのではないかという懸念の声が出ていますが、韓国観光公社は、6日、現代峨山をサポートし、金剛山観光事業に積極的に参加したいとする意見を文化観光部に伝えました。韓国観光公社の関係者は、「観光公社はすでに金剛山の観光施設に巨額の資金を投資してきた。金剛山を、ゴルフ場やスキー場を備えた総合観光団地にするには、政府からの財源支援が欠かせないと判断した」と話しています。韓国観光公社は、2001年に、現代峨山の共同事業者として金剛山観光事業に乗り出し、政府の南北協力基金から900億ウォンの資金援助を受けて、北韓から金剛山温泉と文芸会館を引き受けるなどこれまで844億ウォンを投資しています。政府は、鄭夢憲会長の自殺で危機に陥った現代峨山を支援するため、政府や公営企業が北韓事業に乗り出すべきだという世論が広がっていることもあり、観光公社の提案について慎重に検討を進めることにしています。

・来週11日に平壌のモランボン公園で行われるKBSTVの「全国のど自慢大会」を見るためにチャーター機で平壌を訪れる予定だった、国会文化観光委員会の与野党国会議員9人を含む参観団100人の北韓訪問が中止になりました。これは、金剛山観光事業を進めていた現代峨山の鄭夢憲会長の突然の自殺で南北関係が緊張気味をみせている中で、政治家を含む参観団の北韓訪問は時期的に適切でないというKBS側の判断によるものです。しかし平壌での「全国のど自慢大会」は、11日に予定どおり行われるためKBSの実務者グループは、北韓に向かいます。

・亡くなった現代峨山の鄭夢憲会長の遺言にそって鄭会長の遺品を金剛山に埋葬するための訪問団が、10日から2日間、東海岸の道路を通って北韓を訪問します。鄭夢憲会長は、夫人に宛てた遺書で「遺体は火葬にし、骨は粉にして金剛山にまいて欲しい」と言い残しました。しかし遺族は、それでは可愛そうだとして遺体は一族の墓に埋葬し、髪の毛と爪、それに故人の身の回りの遺品を金剛山に安置することを決めました。金剛山を訪れる訪問団には、取材記者も同行し、現地で北韓が建てた追悼の碑の建立式にも出席することになっています。

・大邱市は、21日から始まる世界大学生の夏のスポーツの祭典「大邱ユニバーシアード大会」の期間中、各国から訪れる応援団の人たちに飲み水として大邱市の水道の水を詰めたペットボトルを供給することになりました。

・韓国外換銀行が公示した6日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、988ウォン99銭で、前日に比べて3ウォン76銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1185ウォン20銭で、前日より 2ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、707.88ポイントと、前日より、13.96ポイント下落しました。

・6日のソウルは、雨のち晴れ、午後3時の気温は21 度7分でした。7日は、全国的に雲が多く、ところによってにわか雨が降るでしょう。7日の全国の朝の予想最低気温は、20度から24度、日中の最高気温は27度から32度の予想です。

8月5日火曜日

・北韓の金剛山観光を進めている現代峨山の鄭夢憲(チョン・モンホン)会長が4日自殺したことに対して、北韓は弔電を送ってくるとともに、金剛山観光を一時中断する意向を伝えてきました。北韓の朝鮮中央通信によりますと、北韓のアジア太平洋平和委員会は鄭夢憲会長の自殺について声明を出し「鄭周永先生の意志を継いで民族の共同繁栄と祖国統一のために尽くしてきた鄭夢憲会長の死に謹んで哀悼の意を表する。我々は韓国の同胞に民族の名山 金剛山を見せようと努力してきた鄭夢憲会長の死を追悼するため、一定期間 金剛山観光を中断せざるをえない。南北の和解と経済協力に大きな貢献を果たした鄭夢憲会長の不意の死は自殺ではなく、南北関係の発展を好まない野党 ハンナラ党が企んだ特別検事による他殺だ」と述べています。
北韓が金剛山観光の一時中断の意思を示したことから、来月から再開される予定だった陸路観光の日程が先送りされる可能性が出てきました。またアジア太平洋平和委員会が示した一定期間とは、現代による北韓への巨額の不法送金に対する検察の捜査状況を見極めるまでという見方も出ています。
これとともに北韓のアジア太平洋平和委員会は現代自動車の鄭夢九会長と現代峨山の金潤圭社長に対して、また北韓の民族経済協力連合会と金剛山国際観光総会社は現代峨山に対して5日それぞれ弔電を送ってきました。しかし北韓は現代財閥の創業者 鄭周永名誉会長が亡くなった時のような弔問団は送ってこず、その代わりに、平壌と金剛山で追悼行事を行うとしています。
金剛山観光は99年6月に北韓が韓国からの観光客の主婦を抑留して40日間中断され、今年4月にはSARSを理由にほぼ2カ月間中断されましたが、2001年3月、現代の鄭周永名誉会長の死亡の際には中断されませんでした。

・現代峨山は「金剛山観光を継続することが亡くなった鄭夢憲会長の意思である」として、北韓のアジア太平洋平和委員会に金剛山観光の継続を要請しました。現代峨山は5日、故鄭夢憲会長の焼香所があるソウル峨山病院で「南北経済協力事業についての故人の熱意と遺族の希望を受けて、金剛山の陸路観光や8月15日に予定されている南北の大学生の共同キャンプ、平壌に建設している鄭周永体育館の開館式などを順調に進めていきたいと北韓のアジア太平洋平和委員会に要請した」と発表しました。現代峨山は故鄭夢憲会長の焼香所をソウルの他にも北韓の金剛山、鄭周永体育館を建設している平壌事務所と中国の北京連絡事務所にも設けました。

・北韓は5日、板門店の連絡官接触を通じて、今週7日から開城で予定されていた6回目の鉄道と道路開通の実務者協議を延期するよう提案してきました。

・現代グループの傘下から独立している現代起亜自動車グループの鄭夢九会長は5日、現代グループの北韓事業に今後一切関わらない考えを示しました。これについて現代起亜自動車の関係者は「鄭夢憲会長の兄である鄭夢九会長は北韓事業に参加しない考えで、今回、改めてそのような考えを示した。北韓事業は市場経済論理で考えるべきもので、もし現代自動車が北韓事業に参加すれば、外国人の株主が手を引いて金融上の問題が起きる可能性がある。北韓事業は政府が担当すべきではないか」と述べました。
現代グループは、現代商船など11の系列会社がありますが、鄭夢憲会長が持ち株を所有していたのは2社に過ぎなかったため、現代グループが事実上解体される可能性も出ています。

・政府は今月中にイラクに代理大使を派遣することになりました。外交通商部の李光宰アジア中東局長は5日「イラクにまず公使または参事官級の外交官を派遣して、代理大使体制で大使館を運営することになった。アメリカの臨時行政部署が外交使節の受け付けを認めれば、イラクの治安が回復し次第 大使を派遣する」と述べました。韓国は91年の湾岸戦争の際に、イラク大使館を閉鎖しており、12年ぶりに大使館を再開することになります。

・大統領の日程や電話連絡、健康維持などを担当する梁吉承(ヤン・ギルスン)青瓦台第1付属室長(46)が、高額の接待を受けていたことが明るみに出たことから1日、責任をとって辞表を出していましたが、盧武鉉大統領は5日、青瓦台の人事委員会の勧告を受けて辞表を受理しました。梁吉承第1付属室長は、7月末、忠清北道清州市近くのナイトクラブで接待を受けている様子がビデオに撮影され、これが民放のニュース番組で放送されました。盧武鉉政権は、公務員に対して、3万ウォン以上の金銭や品物をもらったり、接待を受けてはいけないという倫理綱領を出していました。5日行われた青瓦台の人事委員会では▲ 梁室長本人が辞任を希望しており、▲今回の事件には問責が必要だという意見でまとまり、盧武鉉大統領に辞表の受理を勧告しました。盧武鉉大統領の身内がこうしたことで辞任したのは初めてです。

・アメリカ海軍は長崎県佐世保港を基地とする強襲揚陸艦隊に巡航ミサイル トマホーク搭載のイージス艦などを加えて「遠征攻撃群」とすることになり、北韓への圧力を高める狙いがあるものとみられています。日本の毎日新聞が5日伝えたところによりますと、アメリカ海軍は佐世保を基地にしている空母型の強襲揚陸艦エセックスを中核とした艦隊に、新たにトマホーク搭載のイージス駆逐艦、イージス巡洋艦、攻撃型原子力潜水艦の4隻を加え、トマホークで陸地を攻撃しながら、海兵隊を上陸させられるようにすることにしています。これについて第7艦隊のウィラード司令官は「韓半島で何かあった時の対応能力を高めることが狙いだ」と話しているということです。

・仁川広域市の松島(ソンド)埋め立て地、永宗(ヨンジョン)島などが韓国で初めての「経済自由区域」に指定され、2020年までに人口49万人の計画都市に開発されることになりました。政府は5日開いた経済自由区域委員会で、仁川広域市が提出した「仁川経済自由区域指定案」を承認しました。それによりますと、経済自由区域に指定されたのは仁川広域市の松島埋め立て地、仁川空港のある永宗島、それにチョンラ地区の合わせて2万1,000haで、松島は国際業務とITなど先端産業を誘致する地区に、永宗島は航空産業と国際物流産業の拠点に、チョンラ地区は観光・レジャー、国際金融の中心地に、2020年までに2段階に分けて建設が進められます。

・アメリカのロサンゼルス市庁舎に15日の光復節に、韓国の国旗 大極旗が掲揚されることになりました。これは韓国が日本の植民統治を受けていた1942年8月29日、ロサンゼルス在住の韓国人500人が市庁舎前広場に集まって 大極旗を掲揚したことがあったことから、韓国人のアメリカへの移民100周年と韓米同盟50周年を記念して、再び 大極旗を掲げることになったもので、61年ぶりのことになります。

・韓国外換銀行が公示した5日の為替レート、日本の円100円は、985ウォン23銭で、前日に比べて35銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,187ウォン70銭で、前日に比べて50銭のウォン安でした。韓国株式市場の5日の総合株価指数は、721.84ポイントと、前日に比べて3.30ポイント上昇しました。

・5日のソウルは晴れ、午後3時の気温は30度7分でした。6日は全国的に曇り、5日夜から6日にかけて北西からの低気圧の影響を受けてソウルや中部地方、江原道は雨の所もあるでしょう。予想降水量は10ミリから40ミリ、多いところでは80ミリとなっています。6日の全国の予想最低気温は21度から25度、日中の最高気温は24度から32度という予報です。

8月4日月曜日

・北韓の金剛山観光を進めている現代峨山の鄭夢憲(チョン・モンホン)会長が4日朝、ソウルにある会社の12階から飛び降り自殺しました。4日午前6時前、ソウル市鍾路区の現代本社社屋の駐車場前の花壇で、現代峨山の鄭夢憲理事会会長(54)が死んでいるのを駐車場の管理人が見つけました。警察で調べたところ、死後5時間ほど経っており、花壇の真上にある12階の現代峨山の執務室の窓が開いていたのと、遺書があったこと、さらに鄭夢憲会長は4日午前1時頃に執務室に入ったことなどから、鄭会長は午前1時頃 12階から飛び降り自殺したものとみられています。鄭夢憲会長は現代峨山の金潤圭社長と自分の夫人に宛てて2枚ずつの遺書を残していました。遺書の内容は金潤圭社長には「亡くなった鄭周永名誉会長が始めた北韓への経済事業を引き続き進めてほしい」という内容、夫人には「自分の遺体は火葬して、遺骨は粉にして金剛山にまいてほしい」という内容だということです。鄭夢憲会長は最近、北韓への巨額の不法送金疑惑と関連して特別検事の捜査を受けたのに続いて、政界に流れたとされる150億ウォンに対する検察の捜査対象となり、出国を禁止されていました。しかし先月25日から3日間、出国禁止措置が一時解除され、鄭夢憲会長は北韓を訪問して、金剛山の陸路観光を再開するための道路を視察し、開城工業団地の建設についても北韓当局者と協議していました。

・鄭夢憲会長は、亡くなった現代財閥の創業者、鄭周永氏の5男で、延世大学卒業後、75年に現代重工業の社員として現代に入社し、81年に現代商船の社長になって、本格的な経営を始めました。その後98年には現代グループ全体の会長になり、金剛山観光など北韓との経済協力事業を担当して、鄭周永氏の後継者としてスポットライトを浴びました。そして2000年6月には金剛山観光を行う 現代峨山の会長を務めていました。しかし大勢の人の前で話すことをあまり好まない性格だったといわれています。

・現代峨山の鄭夢憲会長の突然の自殺で、大検察庁が進めている150億ウォンの現代の秘密資金が政界に流れたことについての捜査にも重大な影響を及ぼすものとみられます。先の特別検事の捜査で、鄭会長は2000年4月に当時の現代証券会長を通じて朴智元元大統領秘書室長に150億ウォンを渡したことが明らかになり、それについて大検察庁が捜査を進めてきており、来週にも鄭会長を主な参考人として召喚し事情聴取することにしていました。しかし鄭会長の突然の自殺で鄭会長に対する捜査ができなくなり、150億ウォンに対する捜査がさらに厳しくなるものとみられます。

・盧武鉉大統領は4日、 現代峨山の鄭夢憲会長の自殺について哀悼の意を示した後「南北間の経済協力事業は故人のご希望どおりに持続していく」と述べました。4日から夏の休暇に入った盧武鉉大統領は休暇地で、鄭会長の訃報を聞き、「鄭会長は金剛山観光事業や開城工業団地の建設など南北間の経済協力事業と南北関係の発展に大きな貢献を果たした。非常に遺憾である」として哀悼の意を表し「南北経済協力事業は今後も続けていく。また鄭会長の自殺が韓国経済に及ぼす影響はないようにしたい」と述べました。

・丁世鉉統一部長官は4日、現代峨山の鄭夢憲会長の自殺について「北韓の金剛山観光や開城工業団地の建設など、現代峨山が進めている事業は、個人レベルではなく、組織的、制度的に進められているため、南北経済協力事業に特別な影響は及ぼさないと思う」と述べました。

・与党民主党の鄭大哲代表は、「非常にショックで遺憾である。深く哀悼の意を表する」と述べました。また民主党の文錫鎬スポークスマンは「韓国を代表する企業家として山積する南北経済協力事業に取り組んでいたので、非常に残念だ。故人の死亡によって南北経済協力事業に支障を来すことがないことを希望する」と述べました。

・現代峨山の 鄭夢憲会長が自殺したことについて、野党 ハンナラ党は4日、遺憾の意を示し、「政治に企業を無理やり引きずり込んだ結果だ」というコメントを出しました。ハンナラ党の金ヨンソンスポークスマンは「北韓への不法送金事件を捜査を通じて明らかにし、南北経済協力の正常化のための対策作りが必要な時期に、鄭会長の自殺でそのような機会を失ったのではないか。北韓との経済協力事業は現代内部でも問題を抱えているものとみられるので、政府の落ち着いた対策作りが求められる」とコメントしました。

・北韓の国会に当たる最高人民会議の第11期代議員選挙が5年ぶりに、3日行われたと北韓の朝鮮中央放送、平壌放送などが一斉に報道しました。朝鮮中央通信の4日の報道によりますと、「この選挙で、金 正日国防委員長ら687人の代議員が選出された。選挙者名簿に登録された99.9%が投票し、100%賛成票だった」としています。代議員選挙は各選挙区で1人の立候補者に対する信任投票の方式で行われ、労働党や軍部などからのほとんどの代議員が再選され、一部は韓国に対する政策を行った人々も選ばれました。最高人民会議は第11期代議員選挙が終了したことを受けて、今月末か来月初めに第1回会議を招集し、第2期の金 正日時代の開幕に合わせて国家ビジョンを示すものと予想されます。

・アメリカのパウエル国務長官は「アメリカは北韓の金 正日国防委員長の統治を終息させる試みを行っていない」と述べました。パウエル国務長官は北韓の核開発問題を巡る多国間協議について、1日、アメリカのマスコミと行った会見で、「北韓政権はこれまで数十年間にわたって存在しており、アメリカはその政権を相手にしている。北韓周辺諸国のうちどの国も北韓体制の終えんを望んでいない」と述べました。パウエル国務長官はまた「今後開かれる多国間協議で、北韓は体制保障に対する心配を減らすことができると思う。しかし北韓に対する体制保障は協定や条約といった形にはならない」と述べました。

・今年5月、釜山港をまひさせた労働組合の貨物連帯が今月20日から再びストライキに入ることを4日宣言し、政府に交渉を求めました。大型トラックの運転手らで作る全国運送荷役労働組合貨物連帯は、今年5月の2週間にわたるストライキで、軽油税の政府補てんなど、政府との間で11項目にわたる合意を取り付けましたが、その後、政府は合意事項をわい曲しているとして、このほど組合員の90%が賛成してストライキ権を確立しました。4日の記者会見で、貨物連帯の幹部は「政府は合意内容を実行しようとする意思がないばかりが、内容をわい曲しようとさえしている」と語り、19日までに要求が入れられなければ、20日からストライキに入ることを宣言しました。

・世界バドミントン大会で、韓国は混合ダブルスで世界ランキング1位の中国を破り、4年ぶりにトップの座につきました。イギリスのバーミンガムで行われた第13回世界バドミントン選手権大会、混合ダブルスで、韓国の金ドンムン・羅キョンミン組は、世界ランキング1位の中国のチャン・ジュン、カオリング組と対決、2対0で勝って、4年ぶりの優勝を達成しました。これで金ドンムン・羅キョンミン組は2002年から参加した全英オープン、スイスオープン、日本オープン、アジア大会などすべての国際大会で優勝するという大記録を続けています。

・韓国外換銀行が公示した4日の為替レート、日本の円100円は、985ウォン58銭で、先週金曜日に比べて6ウォン25銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,182ウォン20銭で、先週金曜日に比べて2ウォン40銭のウォン安でした。現代峨山の鄭夢憲会長の自殺の影響で、南北経済協力を行っている企業の株を中心に下げ、韓国株式市場の4日の総合株価指数は、718.54ポイントと、先週金曜日に比べて8.72ポイント下落しました。

・4日のソウルは曇り、午後3時の気温は28度7分でした。3日の夜から4日朝にかけて、江原道と南部地方では熱帯夜でした。5日は全国的に次第に曇り、西の方から雨がやや降るでしょう。5日の全国の予想最低気温は21度から25度、日中の最高気温は27度から32度という予報です。

8月2日土曜日

・北韓外務省のスポークスマンは、1日、北韓の核問題解決のための多国間協議について、「3カ国協議を経ずに、初めから6カ国協議を開き、その中で米朝協議を行う案を協議中だ」と述べました。これは、北韓の朝鮮中央放送、平壌放送、朝鮮中央通信が1日、一斉に伝えたもので、それによりますと、「アメリカは、つい最近、第3者を通じて北韓に対し、多国間協議の枠組みの中で、米朝2国間協議を行うことを提案してきた」ということです。また記者団の質問に対して北韓外務省スポークスマンは、「7月31日、ニューヨークで米朝接触が行われた。この場で、我々は、3カ国協議を経ずに、初めから6カ国協議を開き、その中で、米朝協議を行う案を提示し、現在協議中だ」と述べました。

・アメリカのブッシュ大統領は、1日、北韓が6カ国協議を受け入れる姿勢を示したことについて、「北韓問題が、一歩前進したとみている」として高く評価し、北韓が核開発計画を完全に廃棄する決断をすることを強く希望すると述べました。またブッシュ大統領は、多国間協議の枠組みの中で行われるものとみられる米朝2国間協議では、「金正日国防委員長に対して、核兵器を放棄するよう強く説得するつもりだ。北韓が検証可能で透明性をもった廃棄に応じることが大事で、これについては楽観している」として、協議に対する期待感を示しました。

・北韓がロシアを含めた6カ国協議を受け入れる姿勢を示したことで、韓国、日本、アメリカは、来週、ワシントンで、局長級協議を開き、北韓に示す包括的な解決策について、意見を調整する方針です。韓国政府関係者は、2日、「ワシントンでの3カ国局長級協議では、韓国と日本が、先月初めのワシントン会議で示した案をもとに、最終的な調整がはかられ共同案がまとまるだろう」と述べました。3カ国が調整を進めている段階的、包括的な解決策には、▼北韓の大量破壊兵器の廃棄と体制の保障 ▼日朝国交正常化▼経済支援の履行の時期と方法などが盛り込まれるものとみられています。

・北韓は、韓国に向けて行っている韓国を非難中傷する放送「救国の声」を8月1日から中止していることが確認されました。韓国政府関係者によりますと、「1日からは、韓国の一切の地域で、北韓の救国の声放送がキャッチされていない」として、北韓が先月29日に発表したとおり、1日から放送を中止した模様だと述べました。「救国の声放送」は、1970年に「統一革命党の声放送」としてスタートし、1985年に改名されていました。

・国会文化観光委員会の与野党議員9人が、8月15日の光復節を記念して、北韓の朝鮮中央TVと共同で制作されるKBSTVの「全国のど自慢大会」を見るため、9日から4日間、北韓を訪問します。ハンナラ党議員を含め与野党議員がそろって北韓を訪問するのは異例のことで、北韓がロシアを含む6カ国協議を受け入れる姿勢を示した後だけに、北韓内部の雰囲気を把握できるチャンスになるのではないかとみられています。KBSTVの「全国のど自慢大会」は、北韓住民20人が参加して、11日、平壌のモランボン公園で録画され、光復節の15日に、南北で同時放送される予定です。

・7月31日にバンコク駐在日本大使館に駆け込んで身柄を保護されている北韓住民10人のうち5人は、北韓の元労働党幹部で、残り5人は一般市民であることが確認されたと、日本のフジテレビが1日報道しました。それによりますと、15年前北韓を脱出した元労働党幹部の発言として、「元労働党幹部の5人は、政治的なトラブルが原因で、ほか5人の一般市民は、深刻な食糧難が原因で、北韓を脱出した」と述べています。

・97年に韓国に亡命してきていま韓国で暮らしている元北韓労働党書記の黄長Y(ファン・ジャンヨブ)氏は、これまで国家情報院のもとで保護されていましたが、1日からは、警察の保護を受ける一般保護の対象となりました。これによって黄長Y氏の行動は、より自由になるとみられますが、北韓工作員の襲撃対象にもなりやすい状態となりました。

・大型トラックの運転手らで作る労働組合 全国運送荷役労働組合貨物連帯が、今年5月に続いて、再びストライキに入ることになりました。貨物連帯によりますと、先月21日から10日間、ストライキの賛否を問う投票を行った結果、2万1000人の組合員のうち73%が投票に参加し、90.3%がストライキに賛成したということです。このため貨物連帯は、1日、緊急会議を開いてストライキに入る時期や方法について協議しましたが、4日、記者会見を開いて方針を発表することにしています。貨物連帯は、今年5月に運賃の値上げなどを要求しておよそ2週間、全面ストライキを繰り広げ、政府との交渉で、軽油税の政府補てんなど11項目の合意を得ました。しかし貨物連帯は、その後、政府が、労使政の合意事項をわい曲し労働組合を弾圧しているとして強く反発し、全面ストライキに入ることにしたものです。

・今年に入って中小企業で、従業員への賃金支給の遅れが去年の同じ時期より30%ほど増えています。労働部によりますと、6月末までに3964の事業所で9万人の従業員に対して賃金や退職金の支給が遅れており、合計額は、2903億ウォンにのぼり、去年の同じ時期より32.8%増えました。

・景気の低迷などで携帯電話の加入者が、今年に入って初めて減少しました。移動通信業界によりますと、7月末の時点で携帯電話に加入している人は、合わせて3,315万7000人で一カ月前より12,000人減りました。

・北韓の張雄IOC委員が、21日から大邱で始まる夏のユニバーシアード大会への参加と、テクォンドなど南北スポーツ交流のため、17日、韓国を訪問します

・2日は、土曜日のため取り引きはありません。1日の終値は、日本円100円が、979ウォン33銭で、アメリカドル1ドルは、1179ウォン80銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・2日ソウルは、雨のち曇り、正午の気温は 26度でした。3日日曜日は、気圧の谷の影響で全国的に雲が多く、一時雨の降るところがあるでしょう。3日の全国の朝の最低気温は22度から24度、日中の最高気温は27度から30度という予報です。

8月1日金曜日

・政府は、北韓が31日、韓国に対して、ロシアを含めた6カ国協議を受け入れるという意思を伝えてきたことを明らかにしました。尹永ェ(ユン・ヨングァン)外交通商部長官は、1日、韓国駐在のハバードアメリカ大使と会って、緊急協議を行いました。また李秀赫(イ・スヒョク)外務次官補は、「北韓は、韓国政府だけでなくほぼ同じ時期にアメリカ、日本、中国、ロシアの4カ国にもこうしたことを通告したと聞いている」と述べましたが、北韓がどのようなルートで韓国政府に通告してきたかは、明らかにできないとしています。

・これより先にモスクワ発 イタル・タス通信によりますと、ロシア駐在の朴義春(パク・ウィチュン) 北韓大使は、31日、ロシアのユーリ・フェドトフ外務次官と会談し、この席で、北韓の核問題を協議する会談の形式についてロシアを含めた6カ国協議の開催に同意したと、ロシアの外務省が31日明らかにしました。それによりますと、朴義春大使は、北韓指導部の指示に従って北韓が現在の困難な状況を打開するためロシアが参加する6カ国協議を支持しており、このため積極的な措置をとっていると述べたということです。

・北韓がロシアを含めた6カ国協議を受け入れる姿勢を示していることについて、与野党は1日、論評を出し、与党民主党は、「できるだけ早く多国間協議を行って、北韓の核問題を解決し、韓半島に平和が定着することを期待したい。政府は、関係各国とも緊密に協力し、北韓問題の解決に主導的な役割を果たすよう万全の準備をすべきだ」と述べました。また野党ハンナラ党も、「北韓の核問題解決の新たな転機をつくる重要な山場になるだろう。北韓は、これ以上、時間稼ぎをせずに核兵器を全面的に放棄すべきだ」と主張するとともに、政府に対して、対話と圧力による確固とした姿勢を貫くよう求めました。

・国会は、31日の本会議で、外国人労働者の雇用許可制と、産業研修生制度を並行して行う「外国人労働者雇用法案」を賛成148、反対88、棄権9の賛成多数で可決しました。これによって、8月31日までに出国が迫られている不法滞在者22万人が強制出国をまぬがれ、人手不足の中小企業は、外国人労働者を合法的に雇用できることになりました。これを受けて政府は、外国人労働者の雇用管理と保護をはかるため、国務総理室に「外国人労働者政策委員会」を設置することになりました。また韓国人労働者の失業を防ぐため、事業主は、雇用安定センターに韓国人の雇用申請をした後、一カ月間、雇用できなかった場合に限って、外国人労働者を雇用できるよう義務づけることになりました。

・国会はまた、盧武鉉大統領が拒否権を行使し、国会での再審議を要請した北韓への送金問題をめぐる新しい特別検事法案について、31日、表決を行いましたが、賛成151、反対105、棄権1で、この場合に必要な3分の2以上の賛成に達することができず否決され、結局、新しい特別検事法は、廃棄処分されました。

・国会は、31日までの臨時国会に続いて8月1日から30日間の臨時国会に入りました。この臨時国会では、週休二日制をはじめ、中小企業労働者支援特別法案など国民生活や経済関連法案を審議します。しかし、本来なら夏の休会となるところを臨時国会を開くのは、各種の疑惑を持たれている議員がいるため、国会開会中の議員の不逮捕特権を作り出すためのいわゆる「防弾国会」ではないかという批判の声も出ています。

・ところで、与党民主党の議員で、このほどIOC=国際オリンピック委員会の副会長に再選された金雲龍議員に対する懲戒審査要求案が1日、国会の倫理特別委員会に提出されました。金雲龍議員は、IOC 国際オリンピック委員会の副会長に当選するために、江原道平昌郡の2010年 冬のオリンピック誘致運動を妨害した疑惑がもたれており、国会の平昌冬季オリンピック誘致支援特別委員会は、7月29日、31日までにすべての公職から辞任することを勧告する決議案を可決しました。しかし、金雲龍議員がこの要求を受けいれなかったため倫理特別委員会で改めて審議することになったものです。倫理委員会は、10月31日までに、倫理綱領に違反したかどうかを審査し、懲戒内容を決めることにしています。 倫理委員会の決定案は、国会本会議で最終的に議決されて初めて効力をもつことになりますが、金議員が国会議員としての倫理綱領や規則に違反したという結論が出た場合は、警告、会議での謝罪、30日以内の出席停止、除名の中からひとつの措置が出されます。

・与党民主党は、31日、非公開で開いた議員総会で、行政自治部長官と、産業資源部長官の解任案の提出を検討する方針を決めました。与党が閣僚の解任案を検討するのは異例のことで、民主党の女性議員、秋美愛(チュ・ミエ)さんは、政府が全羅北道扶安(ブアン)郡の沖合いにある島、ウィ島を原子力発電所廃棄物の処理場に指定した問題で、「これに反発し平和的な集会を行っている扶安郡の住民たちに警察の投入を指示した金斗官(キム・ドゥグァン)行政自治部長官と、地元住民に対して、現金で補償するなどと法律を無視した無理な説得を続けた尹鎭植(ユン・チンシク)産業資源部長官に対して、党としての解任案を提出すべきだ」と主張しました。これには、民主党の多数の議員が共感を示したということで、党内の特別委員会の調査結果をみたうえで、両長官に対する解任決議案を国会に提出するかどうかを協議することで一致しました。

・東京発 連合ニュースによりますと、北韓は、9月11日に大阪で開かれる世界柔道選手権大会への参加を申請したことが1日、明らかになりました。今度の世界柔道選手権大会のエントリーの締め切りは、大会開催一カ月前の8月11日であるため、北韓選手団の参加名簿は、その前に確定するものとみられています。

・旧日本軍のための元従軍慰安婦や強制徴用者ら300人は、韓国政府が日本植民地時代に犠牲になった元従軍慰安婦らに何もしてくれないとして、韓国国籍を放棄する構えをみせています。韓国挺身隊問題対策協議会など40の団体からなる「日帝強制動員被害真相究明などについての特別法制定推進委員会」は、31日、日本の植民地支配から開放されてもはや58年も経っているのにその被害者たちは、法的な賠償や名誉回復を全く受けていないとして光復節2日前の8月13日に、盧武鉉大統領に会って国籍を放棄する文書を提出する計画を明らかにしました。これについて法務部関係者は、「外国の国籍を取得したか、二重国籍を持った人でなければ、国籍を放棄することはできない。国籍放棄の文書を提出したからといって実際に国籍を失うことにはならない」としています。

・経済的な理由などで学校に通っていない10代の青少年が、バスや地下鉄などの公共交通や文化施設を利用する際に学生証明書がないため学割が適用されない問題について、ソウル市は、早ければ9月から中学・高校に通っていない未成年者に対して、「青少年証」を発行し、バス料金などの割り引きを受けられるようにすることにしています。ソウル市によりますと、ソウル市に住む満13歳から18歳以下の青少年のうち、学校に通っていない人は4.6%にあたる3万5000人います。青少年証は、行政機関の末端の窓口である洞事務所に申請すれば、交付される予定です。

・韓国外換銀行が公示した1日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、979ウォン33銭で、前日に比べて3ウォン77銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1179ウォン80銭で、前日より90銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、前日より、13.74ポイント上昇して727.26ポイントと、今年最高値となりました。

・1日のソウルは晴れ、午後3時の気温は28 度6分でした。2日は、次第に雲が広がり、午後一時雨の降るところがあるでしょう。2日の全国の朝の予想最低気温は、20度から23度、日中の最高気温は25度から31度の予想です。

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