7月31日木曜日

・韓国から北韓への投資や商取り引きを活性化させるための「4大経済協力合意」を8月6日から実行に移すことで南北が合意しました。韓国と北韓は、29日から北韓の開城で、南北経済協力制度実務協議会の2回目の協議を続けていましたが、最終日の31日午後、合意内容を発表しました。それによりますと、2000年12月の4回目の閣僚級会談で合意しながら実施が遅れていた投資の保障、二重課税の防止、商事紛争の調整手続き、清算決済の4大経済協力合意書が発効するという通知文を8月6日、板門店で交換し、その日に発効させることになりました。そして、韓国側は韓国輸出入銀行、北韓側は朝鮮貿易銀行をそれぞれ清算決済銀行に指定し、これらの銀行を通じて南北間の取り引きの清算をすることで合意しました。また原産地の確認手続きについての合意書も採択しました。しかし、民間人の通行問題や商事仲裁委員会の設置については合意に至らず、3回目の協議で標準化や財産権の保護などとともに協議していくことになりました。

・アメリカのブッシュ大統領は30日、ホワイトハウスで記者会見し、北韓の核開発問題について「周辺国が責任を共有する方向で進展している。これは北韓の金正日国防委員長の態度の変化につながることを信じており、その態度変化は韓半島の平和のために非常に前向きなことになるだろう」と述べました。ブッシュ大統領はこの中で、30日行われた中国の胡錦涛国家主席との電話会談で、北韓の核開発問題の解決を目指す多国間協議に「韓国と日本にロシアを参加させることが重要だ」と伝えたことを明らかにしました。ブッシュ大統領がロシアを加えた多国間協議の実現に意欲を見せたのは初めてです。ブッシュ大統領はまた、多国間協議の実現に向け、北韓との仲介にあたる胡錦涛主席に「金正日国防委員長の説得を続けるように要請した」とも述べました。

・中国を訪れた後、韓国を訪れているアメリカのボルトン国務次官は31日、東アジア研究院主催の講演会で演説し、北韓の核問題について、「アメリカは多国間協議と国連の安全保障理事会での論議、そして大量破壊兵器拡散防止構想を平行して進めていかなければならない」と述べました。ボルトン次官はこの中で、「北韓問題を平和的に解決するための方法を探しているが、ほかの方法も排除していない。多国間協議と国連安保理での論議は相互補完的な性格を持っており、これについて韓米両国は意見が一致している。安保理が適切な措置をとることが多国間協議にも役に立つだろう」と述べました。ボルトン国務次官は午後記者会見し、「韓国政府に大量破壊兵器拡散防止構想についても説明したが、これは北韓だけを狙ったものではない。韓国に対して、この構想への参加を求めているわけではなく、支持してくれることが大事だ」と語りました。

・韓国の大韓毎日新聞は、「北韓は日本人拉致被害者の子どもを、近く両親のもとに送る意思があると、日本国内の北韓支援団体に伝えた」と、31日付けの新聞で報じました。それによりますと、北韓は現在、北韓に残されている拉致被害者の蓮池薫さん夫妻と地村保志さん夫妻の子どもを近く日本の両親のもとに送る意思があると、日本で北韓への人道支援をしている団体の関係者に30日、北韓側から連絡が入り、韓国側の複数の消息筋も確認したということです。これについて日本の消息筋は、「北韓が家族を日本に送る意思を示すことで、こう着状態になっている日本政府との関係を積極的に改善したいというシグナルを送ってきたものとみられる」と分析していると、大韓毎日新聞は伝えています。

・日本の複数の政府関係者によりますと、韓国時間の31日正午過ぎ、タイ・バンコクの日本大使館に、北韓から脱出してきたとみられる男女10人が駆け込み、保護を求めてきました。このため、日本大使館は10人を保護して事情を聞いているということです。

・消費者物価が4ヵ月連続下落しています。財政経済部と統計庁の発表によりますと、7月の消費者物価は、サービス部門と農産物や畜産物の価格が上昇したのに対して、特別消費税の引き下げによって工業製品の価格が下落し、全体としては、先月より0.1%下落して、4ヵ月連続の下落となりました。消費者物価が4ヵ月連続下落したのは、韓国銀行が消費者物価の統計を集計し始めた1957年以来、45年ぶりのことです。財政経済部では「最近、物価が下向き安定をしているのは、季節的な要因によるもので、8月は農産物や畜産物、原油価格が上昇する可能性が大きく、上昇に転じるものと予想している」と説明しています。

・海外に住んでいる韓国人が600万人を超えました。外交通商部が30日発表したところによりますと、今年1月現在、海外に住んでいる韓国系の人は、合わせて607万783人で、2年前の2001年1月に比べて、7.5%増えました。国別では、アメリカが215万人でもっとも多く、次いで中国が214万人、日本63万人、ロシアと独立国家共同体に55万人、カナダ17万人、オーストラリア5万人、ブラジル5万人の順でした。在留資格別では、その国の国籍を持っている人が一番多く330万人、次いで永住権を持っている人184万人、一般在留者68万人、留学生23万人の順でした

・FIFA=国際サッカー連盟の7月の世界ランキングで、韓国は先月より3ランク下がって27位になりました。日本は先月と同じ24位でした。韓国は去年のサッカー・ワールドカップ以来、20位前後で、アジアでトップの座を守り続けていましたが、今年に入ってからAマッチの成績がかんばしくなく、コンフェデレーションズカップなど、国際大会に出場できなかったこともあって、5月の21位が、2ヵ月で6ランクも下がり、去年のW杯の後ではもっとも低いランキングとなりました。1位はブラジルで、2位フランス、3位スペインと変わらず、北韓は先月の117位から119位となりました。

・来月韓国の大邱で行われるユニバーシアード大会で、国際スポーツ大会史上初めて、ロボットの聖火走者がお目見えすることになりました。大邱ユニバーシアード大会組織委員会は30日、聖火リレー走者に韓国科学技術院が開発したロボットの起用を決めました。フランス語で友という意味の「アミ」という名前のこのロボットは身長160センチ、体重100キロ、1分間に36メートルの速度で走ることができます。聖火は来月10日にソウル市内で採火され、サッカー・ワールドカップ大会の初出場を決めたサッカー韓国女子代表が第1走者をつとめ、ロボットは市内の繁華街の大学路をおよそ200メートル走る予定です。

・韓国外換銀行が公示した31日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、983ウォン10銭で、前日に比べて、1ウォン59銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1180ウォン70銭で、前日に比べて、20銭のウォン安でした。韓国株式市場の31日の総合株価指数は、713.52ポイントと、前日に比べて、0.63ポイント下落しました。

・30日、ソウルでは最高気温が今年最高の31.4度となりましたが、この暑さは31日も続いて、午後3時の気温は29度9分、晴れでした。8月1日は高気圧の中心になりますが、全国的に曇りがちで、中部地方を中心に一時雨になる所もあるでしょう。1日の予想最低気温は、20度から23度、最高気温は27度から31度という予報です。

7月30日水曜日

・アメリカ下院は、KEDO=韓半島エネルギー開発機構が進めている北韓への軽水炉建設に必要な一切の支援を中止する「予算の修正案」を満場一致で可決しました。これに続いて、近く上院でも共和党議員の主導で支援中止法案が9月にも可決成立するものとみられています。こうしたことから、北韓の核問題をめぐる多国間協議で目に見える進展がなければ、KEDOが北韓で行っている軽水炉の建設は、中止される可能性が出てきました。

・ワシントン発 連合ニュースによりますと、アメリカ国務省は、北韓の核問題についての多国間協議の形式を、アメリカ、北韓、中国に韓国と日本を含めた5カ国協議とすることを希望してきましたが、北韓が望むならば、ロシアを含めた6カ国協議も受け入れられるという姿勢を初めて示しました。バウチャー報道官は、30日の定例ブリーフィングで、「アメリカが中国を通じて、北韓に3カ国協議の後に、6カ国協議を開くことを提案したという情報は事実か」という記者団の質問に、「アメリカは5カ国協議を希望していたが、6カ国協議も可能だ」と述べました。バウチャー報道官は、また、「これについて北韓当局からは、まだ正式な回答はもらっていない」と付け加えました。

・国会の平昌冬季オリンピック誘致支援特別委員会は、29日、全体会議を開き、さきのIOC=国際オリンピック委員会総会で副会長に選ばれた金雲龍国会議員に対する公職辞任勧告決議案を可決しました。表決は、ハンナラ党9人、民主党3人、自民連1人の13人が参加し、賛成8、反対2、棄権3で、可決しました。平昌冬季オリンピック誘致支援特別委員会はまた、特別委員会の期限満了となる今月31日までに、金雲龍議員が、国会議員をはじめスポーツ団体の長などあらゆる公職から辞任しない場合、国会の倫理委員会に提訴する方針です。金雲龍議員は、IOC 国際オリンピック委員会の副会長当選のために、江原道平昌郡の2010年 冬のオリンピック誘致運動を妨害したとする疑惑がもたれています。

・野党ハンナラ党にいた改革派国会議員5人が今月7日、党派を越えた新党結成を目指してハンナラ党を離党して「統合連帯」という名前で活動を行っていますが、「統合連帯」は、29日、常任運営委員会を開き、与党民主党の新主流派の新党結成の動きを見極めたうえ、来月21日頃、民主党とは別に独自の新党を立ち上げることで意見がまとまりました。これは、民主党が来月下旬に臨時の全党大会を開いて新党結成について話し合うとしていることから、新主流派が脱党する可能性がなくなったという判断によるものです。民主党は、新党結成をめぐる内部の対立が激しくなっていることから来月下旬に臨時全党大会を開き、新党派が主張している野党の脱党者「統合連帯」との「統合新党」を作る方式と、旧主流派が主張している「民主党の見直し」方式のどちらを取るか、代議員の投票で決めることを29日に決めています。

・北韓は、韓国に向けて行っている韓国を非難中傷する放送「救国の声」を8月1日から中断すると発表しました。これは、30日の「救国の声」放送が明らかにしたもので、これについて韓国政府関係者は、さきの閣僚級会談で南北双方のひぼう放送中止を呼びかけてきた北韓が、韓国も、北韓に向けての放送を中止するよう圧力をかけているものとみています。北韓は、今月ソウルで開いた11回目の南北閣僚級会談で、南北ともに相手に対するひぼう放送を、来月15日から同時に全面中止するよう提案していました。

・アジア開発銀行がまとめたアジア各国の7月からの第3四半期の経済展望によりますと、韓国は、今年3.3%の成長を遂げ、来年は5.2%の成長率に達するという見方をとっています。アジア開発銀行は、景気予測機関のコンセンサス・エコノミックスの分析を引用し、SARSの防止と、アメリカや日本の景気回復などで対外経済環境が大きく改善されるとし、東アジアの経済は、今年は5.6%、来年は6.3%の成長を遂げるだろうという展望を出しました。国別には、中国が今年も来年も7.5%の成長を遂げ、シンガポールは、今年の1.2%から来年は4.6%に、韓国は今年は3.3%、来年は5.2%の成長率になるとしています。

・韓国は、医療費の本人負担率がOECD=経済協力開発機構加盟30カ国のうち、2番目に高いことが分かりました。国民健康保険公団によりますと、OECD加盟30カ国の保健医療指標を分析した結果、韓国は、本人の医療費負担率が41.3%と、メキシコに次いで2番目に高い結果となりました。またOECD加盟国の本人の医療費負担率は、平均で、10%から20%と、韓国の半分以下であることが分かりました。

・血液製剤でエイズに感染した20人の血友病患者の家族の1人が、国の疫学調査が不適切だとして、調査結果を明らかにするように求める訴願を30日、憲法裁判所に出しました。国立保健院の疫学調査委員会は、血友病患者20人が、韓国の製薬会社の血液製剤によってエイズに感染した可能性があるにもかかわらず、当事者の血液の遺伝子分析すら行わずに調査を打ち切り、調査結果を当事者にも伝えませんでした。このため患者20人の1人の家族が代表として、国は患者の知る権利など基本的人権を侵害したとして、調査結果の開示を求めることにしたものです。

・韓国が制作した人気オンラインゲーム「ポトリス」を原作とした韓日合作TVアニメ 「ポトリス」 が、来月6日から韓国のSBSTVで毎週、水曜日と木曜日の午後5時半から30分間放送されることになりました。韓日合作TVアニメ 「ポトリス」 は、制作費70億ウォンを韓国と日本が6対4の割合で投資して、韓国のゲーム原作会社「CCR」をはじめとする5社と、日本のゲーム会社「サンライズ」など2社がコンソシアムを作って共同で制作にあたり、30分番組52本を作りました。ストーリーは、機械生命体が静かに暮らす惑星、ポトリス・プラネットに突然現れた独裁者ダーク・ポトリスに立ち向かう騎士団、 ポトリス・ナイツたちと、ポトリスの世界に迷いこんだ少年・ユウマたちの、冒険の旅を描いた作品です。テーマ曲は、韓国の3人グループ「クール」が、韓国語と日本語で歌っており、日本のテレビ東京で「無限戦記ポトリス」という名前で今年4月から先に放送を始めています。

・Jリーグ、ジェフユナイテッド市原のエース崔龍洙選手が、8月9日に札幌ドームで行われる「2003オールスターサッカー」に出場することになりました。崔龍洙選手は今シーズン12得点と、好成績を収めていますが、ファン投票の結果、東軍のフォワードとしてオールスター戦に出場することが決まりました。Jリーグで活躍している韓国人選手がオールスター戦に出場するのは、97年、柏レイソルにいた洪明甫選手以来2回目です。

・韓国外換銀行が公示した30日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、984ウォン69銭で、前日に比べて2ウォン39銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1180ウォン50銭で、前日より50銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、 714.15ポイントと、前日より、8.18ポイント下落しました。

・30日のソウルは晴れ、午後3時の気温は30度7分でした。31日は、全国的に晴れときどき曇りとなるでしょう。31日の全国の朝の予想最低気温は、19度から23度、日中の最高気温は28度から32度の予想です。

7月29日火曜日

・与党 民主党の内部で新党結成の動きが出ていることについて、民主党は8月下旬に臨時党大会を開いて、代議員による投票で新党に移行するかどうかを決めることになりました。民主党は29日、新党結成をめぐる内部の対立が激しくなっているため、鄭大哲代表が新党結成派と旧主流派とを調整する会議を開きましたが、意見が一致しなかったため、来月8月下旬に臨時全党大会を開き、新党派が主張している野党の脱党者との「統合新党」を作る方式と、旧主流派が主張している「民主党の見直し」方式のどちらを取るか、代議員の選択で決めることになりました。民主党はこのため来月初めに新党派、旧主流派、そして中道派議員が参加する全党大会 準備委員会を発足させ、全党大会の開催時期や手続きなどの詳細を決めることにしています。

・6月の経常収支が17億6,000万ドルの黒字となり、これで今年上半期の累積の経常収支は黒字に転じました。韓国銀行が29日発表した6月の「国際収支動向」によりますと、6月は好調な輸出に支えられて17億6,000万ドルの黒字となりました。これは5月に続く2カ月連続の黒字で、今年上半期の累積の経常収支は8億5,000万ドルの黒字となりました。韓国銀行の関係者は「7月は、SARSの消滅で海外に出かける観光客が増えたため、旅行収支は悪化して、黒字幅は小幅になりそうだ」と話しています。

・尹永ェ外交通商部長官は28日、北韓の核兵器開発をめぐる多国間協議について「北韓と中国との協議が遅れている。北韓と中国との協議で北韓の出方がはっきりするまで会談再開の可否は予断できない」と記者団に述べ、多国間協議が遅れる可能性が出てきました。また政府当局者も「中国は先の3者協議でこれといった成果がなかったため、その二の舞を踏まないように慎重な態度を見せているのではないか」と述べました。一方、アメリカ国務省のボルトン次官は、27日北京入りして中国外務省の張業遂次官らと会って、国連 安全保障理事会の役割を強調し、「安保理が北韓の核開発問題の解決に失敗した場合、安保理の正当性が問われる」として、北韓の核開発問題を安保理で解決することに慎重な姿勢の中国の協力を要請しました。ボルトン国務次官は、29日から韓国入りして尹永ェ外交通商部長官ら政府当局者と協議することになっています。

・KEDO=韓半島エネルギー開発機構の理事国の非公式協議がアメリカのサンフランシスコで29・30日の両日間行われます。韓国側からは張ソンソプ軽水炉企画団長が出席し、北韓に提供する軽水炉事業全般について論議して、何らかの決定を出すことはないとしていますが、アメリカが技術的な理由をあげて軽水炉建設事業の中断の可能性を提起したことから、協議の内容が注目されます。北韓に建設している軽水炉は今年6月末の時点で32%の工事が進んでおり、土木工事に続いて原子炉の設置を予定していますが、核心部品が初めの予定の8月末までに北韓に送られる可能性は低いため、中断の可能性が高くなっています。

・南北経済協力制度実務協議会の2回目の協議が29日から31日までの3日間の日程で北韓の開城で始まりました。協議では南北が結んだ経済協力合意の具体策や人の通行往来など経済協力に必要な制度的な受け皿について話し合うことになっています。この協議は韓国側の代表が毎日朝、車両で軍事境界線を越えて開城入りして北韓側と協議し、午後には再びソウルに戻ってくる通勤形式で行われます。

・韓国とアメリカの二重国籍を持っていた男性歌手が、兵役義務から逃れようとアメリカ国籍を選択し、韓国の国籍を放棄したため、法務部がその男性歌手の韓国への入国を禁止したことについて、国家人権委員会は28日「基本権の侵害にはあたらない」という判断を出しました。これは、韓国とアメリカの二重国籍を持ち、満22才になる前にどちらかを選ぶことを迫られていた人気男性歌手 ユ・スンジュンさんが「韓国の国籍を選んで、兵役義務を果たす」と公言した後、去年2月、アメリカ国籍を取ったことで、法務部は若者に悪い影響を及ぼす恐れがあるとして、韓国への入国禁止処分を出し、ユさんの韓国での芸能活動ができなくなりました。このためマネージメント会社などが「入国拒否は居住移転の自由を侵害する」として国家人権委員会に審査を求めていたものです。これについて国家人権委員会は、「憲法上の居住移転の自由には出入国の自由と国籍変更の自由が含まれる。しかし国民ではない外国人に対しては憲法上の入国の自由が認められない。外国人の入国を認めるかどうかは国が判断するもので、アメリカ市民権を持っているユ・スンジュンさんには入国の自由が認められないため、入国禁止による基本的人権の侵害もないものと判断される」として、マネージメント会社の訴えを棄却しました。ユ・スンジュンさんのアメリカ国籍取得がきっかけとなって、最近はお腹の大きな母親が生まれる子どもに二重国籍を持たせようと、アメリカに行って子どもを産む例が増えており、社会問題になっています。

・全教組= 全国教職員労働組合の組合員ら130人が北韓入りし、北韓の教育施設などを視察しています。北韓を訪問したのは 全国教職員労働組合員120人と、教育人的資源部、各教育委員会の関係者ら合わせて130人で、29日午前仁川国際空港から北韓の高麗民航に乗り込み平壌入りしました。団長のチョ・ヒジュ全教組副委員長は、出発に先立って声明を発表し、「北韓訪問を契機に南北の教育交流が促進され、和解と統一の空気がさらに広がることを期待する」と述べました。訪問団は北韓訪問中、北韓の託児所、幼稚園、小学校、中学校、大学などを見てまわり、韓国の子どもの北韓への修学旅行や南北教員の相互訪問などについて北韓側と協議することにしています。北韓は29日の朝鮮中央通信を通じて 全教組の北韓訪問を報道しました。

・ソウル都心の清渓川を覆っていたコンクリートとその上の高架道路を撤去する作業が進められていますが、この建築廃棄物の相当量がリサイクルされています。ソウル市の清渓川復元推進本部によりますと、延長5.8キロの高架道路の撤去で生じる廃棄物は63万5,200トンで、このうち15万トンがゴミの埋め立て場に廃棄される予定です。しかし高架に使われた鉄筋やガードレール、H型ビームなど3万5,500トンは古鉄として回収され、製鉄所に売却されます。またコンクリートは粉砕機で細かく粉砕することによって、75%ほどを道路工事などに再利用することにしています。

・韓国外換銀行が公示した29日の為替レート、日本の円100円は、987ウォン8銭で、前日に比べて2ウォン68銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,180ウォンで、前日に比べて60銭のウォン安でした。韓国株式市場の29日の総合株価指数は、722.33ポイントと、前日に比べて4.53ポイント上昇し、今年の最高値を記録しました。

・29日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は29度3分でした。30日は先週から続いていたぐずついた天気がひとまず終わり、夏らしい猛暑が訪れてくるでしょう。30日の全国の予想最低気温はソウルで22度など20度から24度、日中の最高気温はソウル30度など25度から31度と、中部地方を中心に夏日となるという予報です。

7月28日月曜日

・盧武鉉大統領は27日、アメリカのABC放送との会見で、北韓が主張しているアメリカとの不可侵条約について「特定な形の不可侵保障をする必要はない」という考え方を示しました。盧大統領はこの中で「北韓の核開発問題について多国間協議の枠組みの中で包括的な対話が始まれば、北韓は安全保障を取り付ける方法をいくつも見つけ出すことができる。それは特定の形の法的な保障である必要はない。今後の交渉でアメリカが北韓政権の安全を保障する用意があると示唆すれば、韓国が公式で法的な不可侵保障を書類で行う必要はない」と述べました。盧大統領はまた北韓が使用済み核燃料棒の再処理を終えたという主張について「韓国とアメリカ政府は北韓の主張は誇張されていると思っている」と述べ、まだ深刻なものではないという考えを示しました。また米朝協議の見通しについては「先の3者協議の後やや進展がみられた。今後さらに進展すると楽観している。韓国は米朝協議で北韓の核開発問題が完全解決できるとは思っていない。今後5カ国協議か6カ国協議を通じてこの問題を取り上げるべきだ」と述べて、3者協議の後5カ国協議を行うことが合理的だという考えを示しました。

・27日は、北韓の侵攻でぼっ発した韓国戦争の休戦協定が1953年7月27日に締結されてから50年目にあたり、その記念式典が参戦国の代表や勇士らが出席して板門店で行われました。あいにくの雨の中、韓国駐留アメリカ軍の主催で板門店の平和の家の前で行われた記念式典には、゙永吉国防部長官、アメリカのキッシンジャー元国務長官、ニュージーランドのクラーク首相ら韓国戦争に参戦した国の代表と参戦勇士1,500人ら2,500人が出席しました。この席で韓国駐留アメリカ軍のラポート司令官は「休戦協定は韓半島の和平と統一への第1歩となる。韓国の自由と平和のために最善を尽くしたい」とあいさつしました。続いて、午後にはソウル龍山区にある戦争記念館の広場で平和を祈願する韓国戦争の造形物の除幕式が行われ、盧武鉉大統領ら2,800人が参加しました。この席で盧武鉉大統領は「北韓が核兵器開発を放棄し、平和と共生の道を選択すれば、韓国と国際社会は支援を惜しまない」と述べ、北韓の核開発の放棄を重ねて求めました。

・市町村の合併やゴミの埋め立て地建設など地域の懸案について、住民の投票で意思決定する「住民投票制」が、来年下半期から実施される見通しです。金斗官行政自治部長官は28日の会見で、今年の通常国会に住民投票法案を提出し、来年下半期から施行したいという考えを示しました。それによりますと、住民投票となる対象は地方自治体の固有権限のうち公共施設の設置、市町村の分離・合併などで、財務や日常の行政運営などは投票の対象になりません。そして投票は有権者の3分の1以上の投票と、投票者の過半数の賛成があって成立することにしています。また住民投票運動が選挙運動に利用されることを防ぐため、国会議員選挙など公職選挙の一定期間の前の住民投票を禁止する計画です。

・先週、線路に入っていた子どもを助けて両足が切断されたソウル 永登浦駅の駅員に対して義援金が相次いでいます。先週25日午前9時過ぎ、ソウルの永登浦駅の下り列車ホームの線路に10才ほどの子どもが入り込み、ソウル発釜山行きのセマウル号が近づいているのを 永登浦駅の列車運用チーム長の金ヘンギュンさん(42)が見つけ、子どもを安全ラインの外に突き飛ばしましたが、本人はバランスを失って倒れ、左足と右足の指すべてを列車の車輪にはさまれて切断する大けがをしました。金ヘンギュンさんはすぐ病院に運ばれて接合手術を受けましたが、左足の損傷が大きく、10センチほど短くなるという診断が出され、現場復帰は難しい状況となりました。金さんの手術費は8,000万ウォンほどと見込まれ、公務災害が認められて全額 公務員年金管理公団から治療費が出されますが、この話が伝わって続々と義援金が寄せられており、鉄道庁は現場復帰が厳しい場合には子会社への人事異動なども含めて体に無理のない業務に移すことを検討しています。この列車ホームは、ヨーロッパ式の低いもので、子どもは自分で線路に入っていたものとみられていますが、この子と一緒にいた保護者はともに現場から姿を消し、どこの誰なのかも、男の子なのか女の子なのかも分かっていません。

・クレジットカードの新規発行件数が急に減ったことが分かりました。金融監督院によりますと、クレジットカード会社9社が先月1カ月間に、新規発行したクレジットカードは55万枚あまりで、前の月の80万枚あまりに比べて32%も減りました。クレジットカードの発行件数は、今年1月の147万7,000枚から減り続け、5月には100万枚を切って、6月には55万枚となり、1月よりは62%も減っています。これについて金融監督院では「カード会社が信用度の悪い会員を削り、新規加入の制限を厳しくしているため」と説明しています。

・北韓の景勝地=金剛山の陸路による観光が 今年9月から再開される見通しですが、韓国の解放記念日の光復節にちなんで来月13日、韓国の大学生815人が陸路で金剛山を訪れ、南北の大学生による4日間の平和キャンプに参加することになりました。これに関係する団体の社団法人「ジウダウ」によりますと金剛山観光を行っている現代峨山が共感を示し、陸路による訪問が実現する見通しとなった」ということです。

・済州道民250人が来月25日から6日間、北韓から招待されて北韓訪問をします。今回の北韓訪問は これまで5年間 済州道が北韓に済州道産のミカンと人参を贈り続けたことに対して、北韓が感謝の意を表して済州道民250人を招待するもので、今回が3回目となります。済州道民は来月25日から30日までの6日間、チャーター機で済州道から平壌に直行し、平壌、白頭山、ミョウヒャン山などを見てまわる予定です。

・韓国のプロ野球、ホームラン王の三星ライオンズの李スンヨプ選手が世界の最小競技の40号ホームラン記録を作りました。李スンヨプ選手は26日、仁川球場で行われたSKとの試合で8回表にソロホームランを放ち、今シーズン78試合目で40号目のホームランを記録し、アメリカのメジャーリーグのバリー・ボンズの82試合より4試合早く40号ホームランを達成しました。李スンヨプ選手はすでに最年少通算300号ホームラン記録を作っています。

・韓国外換銀行が公示した28日の為替レート、日本の円100円は、989ウォン76銭で、先週金曜日に比べて8ウォン66銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,179ウォン40銭で、先週金曜日に比べて1ウォン60銭のウォン高でした。韓国株式市場の28日の総合株価指数は、717.80ポイントと、先週金曜日に比べて12.71ポイント上昇しました。

・28日のソウルは曇りのち雨、午後3時の気温は22度7分でした。29日も低気圧の影響を受けて全国的に曇りのち雨となり、午後、北西から次第に晴れてくるものとみられます。28日から29日にかけて予想される降水量は30ミリから60ミリで、中部地方では最高で80ミリぐらいの所もあるでしょう。29日の全国の予想最低気温は19度から23度、日中の最高気温は23度から28度という予報です。

7月26日土曜日

・気象庁は、南部地方に弱くかかっていた梅雨前線が、26日、完全に消滅し、韓国は全国的に梅雨明けしたとみられると発表しました。今年の梅雨は、6月23日に始まって33日間続き、平年より2日長い梅雨となりました。降雨量も、ソウルは、平年より多少多い458ミリでしたが、南部地方は、746ミリと、平年の2倍以上を記録しました。気象庁では、「南部地方に雨が多かったのは、高温多湿な北太平洋高気圧が済州島南の海上に大きな変化なしに東西にとどまり、これにともなって気圧の谷が韓国の上空にほぼ停滞していたため、梅雨前線が南部地方と南海上に長く広がっていたことによる」と分析しています。

・北韓は、アメリカが中国を通じて提案した3カ国協議の後、多国間協議を行う会談形式に肯定的な姿勢をみせており、28日からの週に協議の再開についての立場を表明するものとみられています。北韓の事情に詳しいニューヨークの情報筋によりますと、「北韓は、アメリカの北韓に対する敵対政策を解消させることが何よりも重要だと考えている。アメリカがこの問題に真剣な姿勢をみせるならば多国間協議の形式にはこだわらないとしており、いまは、協議の日程と場所について話し合っている段階だ。一週間以内に結果が出るだろう」として、近く、北韓が多国間協議を受け入れる方針を発表する可能性が高いことを強く示唆しました。

・27日は、北韓の南侵でぼっ発した韓国戦争の休戦協定が1953年7月27日に締結されてから50年目にあたる日です。これを記念する行事が、国連司令部主催で27日午前9時から、板門店で行われ、国連軍に参加した21カ国の元兵士ら1500人とともに、ニュージーランドのクラーク首相、アメリカのキッシンジャー元国務長官らも出席します。しかし、北韓は、この行事への参加を拒否しており、平壌で独自の記念行事を行うものとみられています。

・ニューヨーク発 連合ニュースによりますと、国連のアナン事務総長は、韓国戦争の休戦協定締結50年にあたって25日、声明を出し、北韓の核問題の平和的解決と、韓半島の非核化を促しました。アナン事務総長は、この声明で、休戦協定締結50周年をきっかけに国際社会は、韓半島の統一と、恒久的平和を通じて持続的に努力しなければならない。さらに休戦協定に代わる平和協定の締結で、広範囲な安全保障と、政治、経済的な懸案を包括的に解決することこそが新たな危機の発生を防ぐ道だと強調しました。

・野党ハンナラ党は、韓国とアメリカが合意した韓国駐留アメリカ軍の後方配置で、150億ドル、韓国ウォンで17兆ウォンもの費用が必要だという推定計算を発表しました。ハンナラ党のウォン・ユチョル第一政策調整委員長は、25日記者会見し、国防部と、関係機関がまとめた計算を総合してみると、ソウル龍山区にあるアメリカ軍基地の移転費用が50億ドル、軍事境界線付近に展開しているアメリカ陸軍第2師団の後方への移転が100億ドル、合わせて150億ドル、韓国ウォンで17兆4200億ウォンという巨額の必要がかかると推定されると述べました。ウォン・ユチョル第一政策調整委員長は、また、アメリカ軍の後方への再配置が、政府が当初計画していた2010年より4-5年繰り上げられたことから、政府の国防予算の負担が増えるだけでなく、安全保障の空白状態が発生する恐れがあると指摘しています。

・今年2月に2回行われたきりでその後、中断されている陸路による金剛山観光が9月に再開される見通しです。今週23日、東海岸の道路を通って金剛山を訪問し、25日、同じく陸路で韓国に戻ってきた現代峨山の鄭夢憲会長は、「陸路観光を9月1日から再開すること、それも週に数回ではなく毎日観光ができるよう北韓側に提案し、北韓から肯定的に検討するという返事をもらった」と述べました。鄭会長はまた「現代は、陸路と海路による金剛山観光が同時に実施されることを希望しており、陸路で金剛山を訪れた観光客が船便で韓国に戻り、船便で金剛山を訪れた観光客が陸路を通じて韓国に戻ってくる案を北韓に提案した。これについても北韓は肯定的に検討すると回答した」としています。客船による金剛山観光は、北韓がSARSを理由に受け入れを拒否していたため、今年4月下旬から中断されていましたが、6月27日から再開されています。

・南北は、25日、板門店で連絡官接触を行った結果、来週29日から3日間、北韓の開城で、経済協力制度実務者協議会の2回目の会議を、また来月7日と8日は、同じく開城で、通勤形式で鉄道と道路の開通に向けての実務者接触を行うことで合意しました。

・自民連の金鐘泌総裁が30日から一週間、日本を訪問します。自民連のユ・ウンヨンスポークスマンによりますと、金鐘泌総裁は、日本で、中曽根元首相ら政界関係者と会って、北韓の核問題や日朝関係について意見を交わす予定です。金鐘泌総裁は、5月初めに北韓を訪問し、金正日国防委員長と会って、北韓に拉致された韓国漁民の早期解放や、日本人拉致問題などについて意見交換をする予定でしたが、直前になって北韓がSARSを理由に金総裁の北韓訪問の延期を要請してきたため、中止になった経緯があります。

・「三星」のブランドの価値が、初めて100億ドルを超えて25 位となりました。アメリカの経済週刊誌「ビジネスウィーク」と、ブランドコンサルティング会社「インターブランド」が選んだ今年の世界100のブランドの中に、韓国は、唯一「三星」が、去年より9つアップして25位に入りました。今年で4回目となるこの調査で、「三星」のブランド価値は、108億4600万ドルと、去年より31%高く評価されており、「三星」は、世界100のブランドのうち、ブランド価値の増加率1位となりました。世界のブランド価値1位は、コカコーラで704億5300万ドル、2位は、マイクロソフト651億7400万ドル、3位は、IBM 517億6700万ドルと、1位から3位はすべてアメリカの企業が占めました。日本は、トヨタが11位、ホンダが18位、ソニーが20位に入りました。

・韓国で働く外国人労働者など低所得層の外国人の子どもたちのための初等学校が来年春、開校されます。教育人的資源部の国際教育振興院は、25日、低所得層の外国人の子どもたちが円満な教育を受けられるようにするため、来年3月の新学期から、ソウル鐘路区の大学路にある国際教育振興院の中に「地球村学校」という名前の初等学校を開校させる計画を発表しました。国際教育振興院は、この「地球村学校」を、来年3月からの一学期、試験的に運営した後、9月からは正式な初等学校に格上げさせる計画です。

・日本の仙台で行われている韓国、日本、オーストラリア3カ国の女子サッカー親善大会で、韓国は25日、世界ランキング15位のオーストラリアと対戦し、0対0の引き分けとなりました。これに先立って韓国は、22日に、日本との試合で0対5で惨敗しているため、1敗1引き分けとなりました。大会は、27日、日本とオーストラリアとの最後の試合で優勝チームが決まります。

・26日は、土曜日のため取り引きはありません。25日の終値は、日本円100円が、991ウォン10銭で、アメリカドル1ドルは、1181ウォンでした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・26日ソウルは晴れ、正午の気温は 27度1分でした。27日日曜日は、全国的に晴れときどき曇りの空模様となるでしょう。27日の全国の朝の最低気温は18度から23度、日中の最高気温は23度から32度という予報です。

7月25日金曜日

・盧武鉉大統領とブッシュ大統領は、24日夜、電話で会談し、北韓の核を平和的な手段で完全廃棄させる方針を再確認し、この問題を協議するための多国間協議の実現に向けて努力することを申し合わせました。電話会談は、ブッシュ大統領の要請によって15分間にわたって行われ、この中で、両首脳は、多国間協議を通じて北韓問題を平和的に解決する糸口をつかめるという確信を表明するとともに、今後とも電話会談を通じてさまざまな懸案を緊密に協議していくことにしたと、青瓦台のユンテヨン・スポークスマンが明らかにしました。盧武鉉大統領とブッシュ大統領の電話会談は、アメリカが提示したアメリカ、北韓、中国の3カ国協議を開き、その日のうちに韓国と日本が参加する5カ国協議を行う案を、中国を通じて北韓に打診しており、9月初め頃の開催が有力だと、アメリカの政府高官が述べた中で行われたもので、多国間協議の開催の転機をつくるのではないかとみられています。韓米首脳同士の電話会談は、盧武鉉政権発足後、5度目です。

・北韓の核問題をめぐる話し合いが、アメリカ、北韓、中国の3カ国協議の後、ロシアが加わる6カ国協議に進展することになったと、ロシアのインターファックス通信が、24日、ロシュコフ外務次官の言葉として報道しました。それによりますと、アメリカは、中国の北京で、中国の仲介で米朝協議を行い、翌日、韓国、日本、ロシアが加わる6カ国協議を開く案に同意したということです。

・インドネシアのバリ島で開かれていたASEM=アジア・ヨーロッパ首脳会議の外相会議は、24日、北韓に対して、核開発計画を即刻、検証可能な方法で放棄するよう促す声明を採択し、閉幕しました。声明は、また「韓半島の非核化と、対話による交渉で北韓の核問題を平和的に解決することが、世界の平和と安定に寄与することを確信する」としています。そしてその上で、北韓はIAEA=国際原子力機関との協力を再開し、NPT=核拡散防止条約からの脱退決定を取り消すよう促しました。

・前の農林部長官の辞任を受けて、順天大学教授から就任した許祥萬(ホ・サンマン)農林部長官は、24日、論議を呼んでいる西海岸のセマングム干拓事業について「何よりも地元の全羅北道道民の意見を尊重する」と述べ、干拓事業を進める意向を示しました。許祥萬長官は、国会の農林委員会であいさつした後、記者団に対して「干拓事業については、道民の意見を尊重しながら、環境団体や宗教界などの意見を聞いたうえで合理的な案をまとめたい」と述べました。また韓国・チリのFTA=自由貿易協定の批准については、「FTAは、もはや避けられない問題で、どの程度、時期を遅らせるかという速度調節が課題であり、市場開放をどの程度、技術的に受け入れるかが重要だ」という考えを示しました。

・盧武鉉大統領は、韓国を訪問しているニュージーランドのクラーク首相と25日、首脳会談を行い、北韓の核問題を平和的に解決するため両国がさらに協力を強化することで意見が一致しました。会談で、盧武鉉大統領は、北韓の核問題を平和的に解決するためニュージーランドの積極的な支持と協力を要請し、これに対してクラーク首相は、全面的な支援を約束しました。クラーク首相の韓国訪問は、韓国戦争の休戦協定締結50周年に合わせて韓国政府が招待したもので、クラーク首相は、26日、釜山の国連墓地を参拝し、27日日曜日は、国連軍司令部主催の板門店での休戦協定調印50周年記念式典に出席します。韓国戦争当時、ニュージーランドは、5,200人の兵力を韓国に送って韓国を支援しました。

・27日は、韓国戦争の休戦協定が調印されてから50年になる日ですが、北韓の南侵でぼっ発した韓国戦争の停戦を誰よりも強く望んでいたのは、戦争を引き起こした張本人の北韓の故金日成主席であることが明らかになりました。中央日報の統一文化研究所が、ロシア外務省の文書保管所から単独で入手した資料によりますと、故金日成主席は、戦争開始1年5ヵ月後の1951年11月、ほぼ現在の休戦ラインで戦闘がこう着状態に陥った時点で、旧ソ連や中国と一切、相談せずに、国連総会と安全保障理事会に対して、国連軍の主張をすべて受け入れるとして早期停戦を求めていたことが分かりました。

・統一部によりますと、今年上半期に北韓を脱出して韓国に亡命してきた人は、598人で、去年の上半期より7%増えました。このうち、女性が59.2%を占め、2000年以降年々増えています。年齢別には、30代が33.4%と最も多く、20代 27.6%、40代 16.2%、10代 が11.5%で、職業は、労働者が41.5%と最も多いことが分かりました。

・1970年代から80年代にかけての韓国の軍事政権時代の人権弾圧の状況を日本の岩波書店が発行する月刊誌「世界」に、「T・K生」というペンネームで連載し続けていたのは、現在、江原道春川市のハンリム大学日本学研究所長の池明観教授であることが明らかになりました。月刊誌「世界」は8月号で、池教授とのインタービュー記事でこうしたことを初めて公開しました。

・犯罪を予防するための監視テレビが来年からソウル市の全域に設置される見込みです。李明博(イ・ミョンバク)ソウル市長は、24日、市内の25の区の区庁長が出席する会議で、「監視テレビが犯罪予防に効果が高いことが確認されたので、ソウル市全体に拡大設置するための予算の支援を検討する」と述べました。ソウル市関係者によりますと、区の下にある行政単位の洞ごとに、監視テレビ5台を設置するとした場合、ソウル市全体に監視テレビを設置するには、330億ウォンの予算が必要だということです。これは、最近、ソウルの高級住宅街の江南区で身代金を要求する誘拐事件や金目当ての事件が相次いでいることから、江南区ノンヒョン1洞が、今年1月、人通りの少ない路地などに監視テレビ5台を設置した結果、4カ月間に犯罪の発生数が、去年の半分近くに減ったことからソウル市が犯罪予防の方法として、来年からソウル市全域に監視テレビの設置を拡大させることにしたものです。しかしこれについては、プライバシーの侵害につながりかねないとする疑問の声もあります。

・韓国南部の済州島と、木浦は、24日夜、この夏初めての熱帯夜となりました。済州地方気象庁によりますと、済州島は24日の日中最高気温が34度3分と、この夏の最高を記録し、25日深夜午前0時の気温が26度8分になるなど、夜の最低気温が25度を超える熱帯夜となりました。また木浦でも、日中の最高気温がこの夏最高の30度2分まで上がったほか、夜の最低気温も25度となり、今年初めての熱帯夜となりました。

・韓国外換銀行が公示した25日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、991ウォン10銭で、前日に比べて2ウォンのウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1181ウォンで、前日より30銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、 705.09ポイントと、前日より、2.15ポイント上昇しました。

・25日のソウルは晴れ、午後3時の気温は29度3分でした。26日は、全国的に雲が多く、午後一時にわか雨の降るところがあるでしょう。26日の全国の朝の予想最低気温は、18度から23度、日中の最高気温は23度から30度の予想です。

7月24日木曜日

・産業資源部と科学技術部が開いた「次世代成長産業国際会議」が24日から2日間の日程でソウルで始まり、盧武鉉大統領は「次世代成長産業に国の力量を集中させたい」と述べました。盧大統領は開会式で基調演説し、「国民所得を今の2倍の2万ドル時代へ跳躍するためには、新しい成長動力を作り出さねばならない。そのためには、国の核心戦略として、次世代成長産業の発展に国の力量を集中していきたい。まず、主力基幹産業に新技術を取り入れて高度化していくことからスタートすべきだ。電子通信産業と新しい産業、製造業と知識基盤サービス産業が互いに均衡を保って発展しなければならない。また次世代の成長は、過去のように、安い資本で賃金を安くする方法では、発展は難しく、革新を通じて、生産性を向上させてこそ可能だ」盧武鉉大統領はこのように述べました。

・盧武鉉大統領は、裁判所がセマングム干拓工事の中断決定をしたことに抗議し、辞任した金泳鎭前農林部長官の後任に、許祥萬(ホ・サンマン)国立順天大学教授を任命しました。許祥萬氏は今年60歳、全羅南道順天市出身で、順天の経済正義実践市民連合の代表や順天大学総長を経て、現在、順天大学 農業生命科学部の教授をつとめています。青瓦台は今回の人選について、「許 長官は地方の農業学者で、農業科学研究所長を経て、順天大の総長となり、大学を改革した。また環境団体などNGO活動にも積極的に参加してきたことから、農民団体など関係機関との協力と対話が円満に行われることが期待される」と述べました。

・金振杓副総理兼財政経済部長官は24日、大韓商工会議所の懇談会に出席し、韓国経済は下半期には次第に回復し、ことしは年間3%から3.5%台の経済成長率となり、来年は5%台に回復するだろうと述べました。金副総理はさらに、低金利政策を維持して資本の流動性を高めたことで、企業の投資環境が改善されているとして、企業の積極的な投資を求め、内需の回復は景気回復のカギとなるが、人為的な浮揚策は使わずに、市場機能に任せたいと述べました。

・産業資源部は24日、全羅北道扶安郡の沖合いにある島、ウィ島を原子力発電所廃棄物の処理場に指定しました。産業資源部の敷地選定委員会は、 「地質調査や海洋物質物理調査を行った結果、ウィ島は大規模な岩体の発達が良好だ。使用済み核燃料の中間貯蔵施設に不適当な活性断層などもないことから、原子力発電所廃棄物の処理施設の敷地に適している」と評価しました。これに先立って、全羅北道扶安郡は先月14日、廃棄物処理場の誘致を産業資源部に申請しましたが、誘致に反対する住民のデモが行われ、23日に予定されていた敷地選定の発表は1日遅れとなりました。産業資源部は、来月から精密地質調査や環境への影響評価を行い、来年7月に、ウィ島を予定区域に指定することにしています。

・韓国のハイニックス社のDラム半導体は、不当な補助金を受けて対米輸出されていると、アメリカメーカーが提訴していた問題で、アメリカ貿易委員会は23日、アメリカ産業界の被害を認める最終決定をくだしました。この問題については、アメリカ商務省が先月、韓国政府による不当な補助金支出を認める判断を示しており、アメリカ貿易委員会の今回の決定で、補助金を相殺するために最高44.71%の輸入関税を課すことが確定しました。またEU=ヨーロッパ連合もこの問題で、相殺関税を課す方針を固めており、ハイニックス社は大きな打撃を受けることになります。韓国政府はすでにWTO=世界貿易機関に提訴していますが、さらにこの決定についても提訴することになりました。これについて政府関係者は、「ハイニックスに対する債務返済の延長や一部債務の帳消しは、すべて債権団の自主的な判断によるもので、ハイニックスがアメリカ産業に被害を与えたとは言えない」と話しています。

・韓国軍と韓国駐留アメリカ軍が共同で行っている非武装地帯の警戒任務が、早ければ2004年末までにすべて韓国軍に引き渡され、ソウルのアメリカ軍基地は2006年までに後方に配置されることになりました。韓国とアメリカは、韓国駐留アメリカ軍の今後の役割と任務を再調整するため、24日、ハワイで「韓米同盟政策構想協議会」を開いて協議しました。その結果、韓米同盟と連合防衛能力を強化するとともに、韓国駐留アメリカ軍の安定的な駐留条件を向上させることで合意しました。これによって、板門店の共同警備区域の警戒任務を、2004年末から2005年初めまでにすべて韓国側に引き渡すことになりました。しかし板門店共同警備区域の政治、軍事的な重要性を考慮して、これまで国連軍が引き受けていた指揮体制はこれまでどおり維持していくことにしています。これとともにソウル龍山基地は、2006年までに後方に移転させることで合意しました。

・地下鉄とバスの料金をクレジットカードで決済できる、国民銀行の「交通カード」で、タクシー料金も払うことができるようになります。韓国最大の銀行、国民銀行系の「国民カード」は、今月25日からタクシーの中に設置した無線認識端末機にカードを当てると、4秒以内に決済を済ませることができるようにすることになりました。これで、おつりを受け取る手間を省け、それによる交通混雑も避けられます。国民カードはまず、京幾道のタクシー3000台にこの端末機を取り付け、今年中に全国に拡大していくということです。

・日本の女優、米倉涼子さんが韓国文化観光部の広報親善大使に委嘱され、23日、東京で委嘱状の伝達式が行われました。米倉さんは韓国語で自己紹介して、韓国と日本の架け橋の役割をしっかりと果たしていきたいと抱負を語りました。米倉さんは来年6月までの間、韓国観光公社の日本人観光客誘致ポスターのモデルとして活躍するなど、韓国の魅力を日本に伝える親善活動を行うことになります。

・韓国外換銀行が公示した24日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、993ウォン10銭で、前日に比べて、41銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1180ウォン30銭で、前日に比べて、1ウォン7銭のウォン高でした。韓国株式市場の24日の総合株価指数は、702.94ポイントと、前日に比べて、7.28ポイント上昇しました。

・24日のソウルは晴れのち曇り、午後3時の気温は28度8分でした。24日午後から25日にかけて梅雨前線が再び北上するため、全国的に曇りで、忠清道と慶尚道では雨になるところが多いでしょう。しかし午後からは北西から次第に晴れるという予報です。25日の予想最低気温は、19度から23度、最高気温は22度から29度という予報です。

7月23日水曜日

・民主党の李サンス事務総長は、23日、記者会見し、去年9月30日に党内に選挙対策委員会が発足してから投票日までの大統領選挙資金を公開しました。それによりますと、収入は402億ウォン、支出は361億ウォンで残った資金は41億ウォンだとしています。収入402億ウォンの内訳は、国庫補助金が257億ウォン、豚の貯金箱など国民からの募金50億ウォン、また法人や個人からの政治献金が95億ウォンで、このうち、1億ウォン以上が39件ありました。一方、支出361億ウォンの内訳は、選挙運動費が280億ウォン、政党活動費が81億ウォンでした。しかし民主党は、大口の資金提供者や企業の名を明かすことは政治資金法に反するとして、100万ウォン以上の資金提供については公開したものの、名前は公表しませんでした。さらに民主党は、ハンナラ党も大統領選挙資金を公開して、透明な政治資金文化を定着させようと呼びかけました。

・これについて国会第1党のハンナラ党は、民主党の代表が不動産業者から4億ウォンをわいろとして受け取ったことから始まった疑惑を、与野党の大統領選挙資金を公開する大儀名分にするのは政略的な責任転嫁だとして反発し、大統領選挙資金のいつわりの公開をする前に、党内の資金疑惑を究明すべきだと強調しました。

・アメリカ政府は、北韓が核開発計画を完全に放棄すれば、不可侵を保証する用意があることを北韓に提案する方向で調整に入ったと、ワシントンポストが複数の外交筋の情報として22日報道しました。それによりますと、アメリカは、アメリカ、北韓、中国に、韓国と日本を含めた多国間協議で核問題の解決に向けた包括的な具体策を北韓に打診する計画で、この中で北韓が核開発計画を完全に放棄すれば不可侵を保証する用意があるという点を盛り込むことにしているということです。しかしこれについて、ホワイトハウスのマクレランスポークスマンは、22日、「そうした報道は正確でないとみるのが正しい。アメリカはこれまでの姿勢に変化がない」としてワシントンポストの報道を否定しました。

・今年2月18日に大邱で起きた地下鉄放火火災事件の結審が23日、大邱地方裁判所で行われ、検察は、放火犯人の金テファン被告(56)に対して、電車放火致死罪で死刑を求刑しました。検察は、「金被告は、自殺するために放火したと主張しているが、特定多数が利用する地下鉄での犯行は、計画的犯行である上、まだ反省していない点などから、極刑でもって臨むべきだ」としています。検察はまた、電車の運転士2人に対しては、業務上過失致死の最高刑である禁錮5年を求刑しました。判決公判は、来月6日に行われます。

・世界の100位以内の銀行に韓国は「国民銀行」一行が含まれ、金融面での地位が低いことが分かりました。イギリスの金融雑誌「バンク」の7月号によりますと、去年末の時点で、基本資本による世界100位以内の銀行のうち、韓国は、国民銀行が77億ドルで60位に入りました。そのほか、農協114位、ウリ銀行119位など200位以内には6行がランクされています。韓国中央銀行の「韓国銀行」によりますと、「国民銀行」と、朝興銀行の吸収を決めた「新韓銀行」を除いた韓国の銀行は、外国の銀行に比べて資本力が弱いとしています。ところで、25位以内には、アメリカの銀行が6行と世界で最も多く、日本とイギリスがそれぞれ4行、オランダ3行、フランスとドイツがそれぞれ2行、スイス1行でした。

・骨盤結合して生まれた生後4カ月の韓国人の双子姉妹の分離手術が、22日、シンガポールのラッフルズ病院で行われ、双子姉妹の体の分離に成功しました。病院の関係者によりますと、双子の姉妹は、背骨の一番下の骨盤が結合されていましたが、手術は予定の半分近いおよそ4時間で終了し、双子姉妹の状態は、安定しているということです。ところで、体の一部分が結合した双子の分離手術は、韓国では、1990年に初めて成功して以来、7回行われ、このうち6回分離に成功しています。

・73年に漁をしていて北韓に拉致され、3ヵ月前に北韓を脱出した50歳の韓国人男性が、23日、30年ぶりに慶尚南道統営市の家族の元に帰りました。この人は、今年4月、豆満江を渡って北韓を脱出し、中国で韓国に住む母親と弟に再会し、5月から北京の韓国大使館に保護され、先月23日、仁川空港に帰国したあと、当局の事情聴取を受けていました。統営には、この男性の80歳の母親と、姉、弟ら7人兄弟が住んでおり、政府は、この男性の家族が国内にいることから脱出者専用の支援施設ではなく家族の元に送ることにしたとしています。

・東京発 KBS特派員の報道です。旧日本軍の軍人と軍属、そして元従軍慰安婦の韓国人生存者や遺族35人が日本の国を相手取って起こした損害賠償訴訟で、東京高等裁判所は、22日、日本は、旧日本軍のための従軍慰安婦に対する安全配慮の義務に違反したという判決を出しました。判決によりますと、旧日本軍が、韓国出身の軍人たちに中国人捕虜を射殺するよう指示し、韓国人の慰安婦たちを強制的に売春に動員したことは確かだとして、国が軍人たちを戦争犯罪者にならないようにし、慰安婦らを危険から保護する安全配慮の義務を怠ったことが認められるとしています。

・ソウル大学法学部に初めての女性教授が任用されることになりました。この人は、現在、ソウル大学法学部の公益人権法研究センターで契約助教授を務めているヤンヒョンアさん(43)で、前身の京城帝大時代からみても法学部の女性教授は初めてです。

・韓国の未婚男性の70%は、結婚後も妻の共働きを望んでいることが分かりました。結婚情報会社が20代と30代の未婚男性270人を対象に調べた結果、結婚後、妻の共働きを望んでいる人は、71.2%で、望まない人は、12.1%でした。しかし、結婚後、共働きを希望する男性の中で、自分も家事の分担をすると答えた人は、わずか9.8%に過ぎませんでした。

・ソウル市は、南山公園の中にある6階建ての旧安全企画部の建物を青少年のための「ユースホステル」として活用することになりました。

・5大陸の名門クラブ8チームによる2003ピースカップコリア国際サッカー大会の決勝戦が、22日、ソウルのワールドカップ競技場で行われ、ヒディンク監督率いるオランダのPSVアイントホーフェンが、フランスのオリンピックリヨンを1対0で破って、優勝しました。MVPには、大会で2つのゴールを入れチームを優勝に導いたアイントホーフェンの韓国人、朴智成選手が選ばれました。

・一方、韓国、日本、オーストラリアの3カ国による女子サッカー親善大会が22日、仙台市の仙台スタジアムで始まり、開幕戦の韓国対日本の試合は、韓国が5対0で日本に惨敗しました。

・韓国外換銀行が公示した23日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、992ウォン69銭で、前日に比べて1ウォン50銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、前日と同じく、1182ウォンでした。韓国株式市場の総合株価指数は、 695.74ポイントと、前日より、3.96ポイント下落しました。

・23日のソウルは曇り、午後3時の気温は25度9分でした。24日は、全国的に雲が多く、一時にわか雨の降るところがあるでしょう。24日の全国の朝の予想最低気温は、19度から23度、 日中の最高気温は25度から30度の予想です。

7月22日火曜日

・盧武鉉大統領は ハンナラ党など野党が単独で可決した新しい特別検事法に対して22日、拒否権を行使しました。新しい特別検事法は、先に70日間行われた北韓への不法送金についての特別検事による捜査が不十分だったとして、野党 ハンナラ党が提案し、今月15日、与党 民主党が欠席する中で野党だけで可決していました。国会で可決した法案を大統領が拒否したのは1989年の盧泰愚大統領の時以来のことです。新しい特別検事法を大統領が拒否したことで、法務部は、22日、この法律の「法律再議要求」を閣議決定を経て国会に送りました。これを受けて国会は法案を再審議することができますが、国会で多数を占めるハンナラ党の崔秉烈代表は再審議をしない方針を示しました。これは再審議をして可決するには、在籍議員の過半数の出席と3分の2以上の賛成を必要とし、与党 民主党が当然反対にまわるため、3分の2以上の賛成を得ることができないことによるもので、新しい特別検事法は、今の議員の任期が終わる来年5月29日に自動廃棄されることになりました。

・盧武鉉大統領が新しい特別検事法に対して拒否権を行使したことから、検察は現代グループからの150億ウォンが前の金大中政権の大統領秘書室長を通じて政界に流れたとされる事件について、本格的な捜査に乗り出す方針です。

・盧武鉉大統領が新しい特別検事法に対して拒否権を行使したことについて、ハンナラ党は「特別検事法の拒否は、三権分立制を拒否したもので、大統領の憲法順守義務に背くものだ。大統領選挙資金については特別検事による捜査も受け入れると提案しながらも、北韓への送金に絡んだ疑惑には拒否権を行使するのは、盧武鉉大統領の権力乱用だ」と非難しました。

・アメリカのブッシュ大統領は、北韓が寧辺ではない第2の核関連施設を建設したという報道について、21日、「アメリカは北韓の核開発問題を外交的な努力で解決できると信じている」と述べました。ブッシュ大統領はテキサス州のクロフォード牧場でイタリアのベルルスコーニ首相と首脳会談を行った後の記者会見で、北韓の第2の核関連施設について「北韓の核開発問題は韓国、日本、中国など関係国と協力して、北韓に対して『核兵器開発は国際社会から孤立する決定である』ことを言い続けて解決していきたい」と述べました。北韓が使用済み核燃料棒の再処理完了を宣言し、第2の核関連施設があるという報道がなされた中で、ブッシュ大統領が北韓の核開発問題について外交的な解決を改めて示したことは、中国特使の北韓・アメリカ訪問を契機に米朝間に対話の突破口が開くのではないかという期待の声が出ています。

・産業界と労働界、政府がそれぞれ違う立場をとっていた週休2日制について、産業界が21日、政府案を受け入れると発表しました。これによってこれまで一歩も譲らなかった労働界は産業界と交渉する意向を示し、今週中にも労使交渉が再開される見通しとなりました。日本経団連に当たる全経連=全国経済人連合会のヒョン・ミョングァン副会長は21日の記者懇談会で、「政府の週休2日制案は満足できないが、今の労使関係を考えると、政府案どおりでも週休2日制が早く定着して、労使紛争の争点を減らすべきだ」と述べました。産業界のこのような方針転換には、最近の金属労働組合との産業別交渉で、「賃金を下げずに週休2日制の実施」に合意したことが、他の産業交渉にも影響を及ぼすものと憂慮し、国会に上程されている政府案が次善の策だと判断したものとみられています。週休2日制については労使間で労働時間の短縮にともなう賃金の補てんと実施時期について意見がかみ合わずに、これまで2年間の交渉で平行線をたどっています。これについて民主労総=全国民主労働組合総連盟と韓国労総=韓国労働組合総連盟は、賃金と年間休暇日数などについて産業界と交渉を再開する姿勢をみせ、今週中にも労使交渉が再開される見通しとなりました。

・韓国の李鍾郁(イ・ジョンウク)氏が国連のWHO=世界保健機関の新しい事務局長に正式に就任しました。韓国人として初めて国連の専門機関のトップに就任した李鍾郁事務局長は、現地時間で21日、ジュネーブのWHO本部で就任演説をしました。李鍾郁事務局長は演説の中で、正しいことを正しい場所で正しい方法で行うという原則を示したうえ、「2005年までに開発途上国のエイズ患者300万人に治療薬を供給する」ことなど、エイズやマラリアなどの根絶に重点をおく考えを示しました。李鍾郁事務局長はまた韓国の連合ニュースに対して「来年、北韓を訪問したい」と述べています。李鍾郁事務局長は今年1月の選挙で事務局長に選ばれ、5月の総会で承認されています。

・来月21日から大邱で開かれる第22回ユニバシアード大会の開会式と閉会式のリハーサルが21日、大邱ワールドカップ競技場で行われました。開会式と閉会式のコンセプトは緑の都市、先端IT技術の都市、繊維ファッション産業の都市、世界が一つになる夢で、地元の高校生と大学生、軍の兵士たちによるパフォーマンスとなりました。一方、イタリアのトリノで採火されたユニバシアード大会の聖火が、21日、仁川国際空港に到着し、22日、韓国本土で一番日の出が早い浦項市のホミ岬の広場に移されました。

・ソウルの地下鉄を経営しているソウル地下鉄公社と都市鉄道公社は、65才以上のお年寄りに対して発行している無料乗車券が経営赤字の一つの要因になっているとして国に半額の財政支援を求めました。ソウル市によりますと、去年1年間に2つの公社が発行した無料乗車券は人数で延べ1億3,300万人、金額で806億ウォンで、ソウル地下鉄公社と都市鉄道公社は去年、それぞれ3,200億ウォンを超える赤字となっています。

・韓国外換銀行が公示した22日の為替レート、日本の円100円は、991ウォン19銭で、前日に比べて4ウォン67銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,182ウォンで、前日に比べて2ウォン60銭のウォン安でした。韓国株式市場の22日の総合株価指数は、699.70ポイントと、前日に比べて6.20ポイント上昇しました。

・22日のソウルは雨、午後3時の気温は22度9分でした。ソウルなど中部地方は梅雨前線の影響で21日夜から大雨となりました。21日夜から午後3時までの降水量は、忠清南道 扶余が113ミリだったのを最高に、ソウルで80ミリとなっています。ソウルでは、22日午前5時から8時までの3時間に51ミリの豪雨となりました。このため午前中にソウルと麗水、浦項、木浦、ヤンヤンなどを結ぶ国内の空の便が欠航となりました。気象庁では梅雨前線は23日まで中部地方にとどまり、さらに30ミリから60ミリの雨が見込まれるとしています。23日の全国の予想最低気温は19度から23度、日中の最高気温は25度から28度という予報です。

7月21日月曜日

・盧武鉉大統領は21日、 与野党に対して去年暮れの大統領選挙資金の収入と支出をすべて国民に公開することを重ねて提案しました。盧大統領が記者会見で提案した大統領選挙資金の公開対象は、▼中央選挙管理委員会に届け出た法定の選挙資金、▼各党の大統領候補者が決まってから選挙投票日までに使われた選挙資金と政党の活動資金、▼選挙後の残高とその使途で、支出だけでなく収入の内訳も含まれています。盧大統領はしかし「この場合、財界が政治資金疑惑に巻き込まれて経済に悪い影響を及ぼす恐れがあるため、財界が自ら公開するか、捜査はするものの資金を提供した企業などは非公開にすることも一つの方法ではないか」と述べました。盧大統領はまた「大統領選挙資金の公開は国民が信頼できる手続きを経て検証されるべきで、疑惑が出れば、その捜査は与野党間の合意で、特別検事でも検察でも構わないのではないか」と述べました。

・与党 民主党は22日にも選挙資金を公開するとしていますが、野党 ハンナラ党は政略的な責任転嫁だとして拒否する姿勢をみせています。民主党は21日の党内会議で、大統領選挙資金を巡る疑惑を解消するため、去年9月30日、党内に選挙対策委員会が発足してからの大統領選挙資金を公開することになりました。民主党の文錫鎬(ムン・ソッホ)スポークスマンは21日、「民主党はハンナラ党が大統領選挙資金を公開するかどうかに関係なく、選挙対策委員会が発足してからの大統領選挙資金を公開する。しかし資金の提供者や企業の実名を明かすことは政治資金法に反するため、法律の許される範囲内で公開する」と述べました。一方、国会第1党のハンナラ党は、与党民主党の代表が不動産業者から4億ウォンをわいろとして受け取ったことから始まった疑惑を与野党の大統領選挙資金を公開する大儀名分にするのは政略的な責任転嫁だとして拒否する姿勢を示しました。

・盧武鉉大統領は、与党民主党の鄭大哲代表が不動産業者から4億ウォンをわいろとして受け取ったとされる疑惑を捜査しているソウル地方検察庁が出した鄭大哲代表に対する逮捕同意要求書に署名しました。青瓦台の尹太瀛(ユン・テヨン)報道官は20日、「盧武鉉大統領は、検察から鄭大哲代表に対する逮捕同意要求書を受け付け、国会法にもとづいて19日要求書に署名した」と述べました。これで検察は鄭大哲代表の逮捕に対する国会の同意を求めることになっています。

・中央選挙管理委員会は、選挙で投票できる年齢を今の20才から19才に下げるとともに、選挙運動の規制を緩和する代りに政治資金の透明性を確保する選挙法と政治資金法の改正を進める案をまとめました。中央選挙管理委員会が20日、記者会見で明らかにしたところによりますと、選挙で投票できる年齢を今の20才から19才に下げ、参政権の拡大のため80万人にのぼる海外不在者については、郵便による投票制度を導入して投票率を上げることにしています。また党内の候補一本化選挙で落選した候補は、本選挙に出馬できなくし、女性の政治参加を高めるため、比例代表の3人に1人は女性にすることにしています。さらに、大統領選挙の候補は投票1年前に、国会議員の候補は投票6カ月前に予備候補として届け出をすれば、政治資金を集めることができるように選挙運動の規制を緩和します。しかしその代りに、選挙管理委員会に申告した一つの口座を通じて収入と支出をすることにし、クレジットカードを使って政治資金の透明性を確保するようにしています。中央選挙管理委員会は、今後公聴会などを開いて世論を聞いた上で、来月、国会に選挙法と政治資金法など関連法の改正意見として提出する予定で、政界が中央選挙管理委員会の提案を受け入れるかどうかが注目されます。

・北韓は、核兵器に転用が可能なプルトニウムを抽出できる第2の核燃料再処理施設を建設した可能性があると、アメリカのニューヨークタイムズのインターネット版が20日報道しました。これは北韓情報に詳しいアメリカとアジアの複数の当局者の話を引用したもので、それによりますと、アメリカ当局は北韓周辺に設置したセンサーで、プルトニウムの抽出を裏付ける放射性ガスのクリプトン85という物質を検出した際、ガスの出所を特定するコンピューター解析の結果、ガスは現在の核関連施設のある寧辺ではなく、他の山間部に建設された別の施設から出ていることが分かったということです。北韓は今月上旬のアメリカとの協議で、8000本の使用済み核燃料棒の再処理作業を終えたと伝えています。

・韓国政府は20日、「ニューヨークタイムズの報道は可能性を報じたもので、確認されたものではない」という立場を示しました。大統領府、青瓦台の関係者は「韓米間で公式にそのような施設について話し合ったことがない。中でも秘密の核関連施設という表現には共感できない」と述べました。また外交通商部当局者は「確認されていない話だ。北韓の核開発問題に関連した仮説を報道したものと思う。この報道が対話の空気に悪影響を及ぼすとは思わない」と述べました。

・今年の夏の企業の夏休みは平均4.4日であることが、韓国経営者総協会の調べで分かりました。この調査は、従業員100人以上の150社を対象に行ったもので、80%は企業が夏休みを計画しており、会社全体で8月上旬にとるのが39%と一番多く、次いで7月下旬が30%、社員がバラバラに分散してとるのが25%でした。そして夏休みの期間は平均で4.4日で、去年の4.8日よりやや減りました。これは金融関係を中心に週休2日制が広がっているためで、土日とつないだ実質的な夏休みはやはり長くなっているものと考えられます。また49%の企業が、夏休み用に特別のボーナスを出すことが分かりました。

・アメリカのニューヨークで行われた世界アーチェリー選手権大会で、韓国は20日の女子部門でメダルを総なめしたのに続いて、21日には団体戦で男女とも金メダルをとりました。韓国時間で21日未明に行われた女子団体戦、韓国は日本と対戦して252対233で勝ったのに続いて、男子団体戦でもスウェーデンに238対234で勝ち、20日の女性個人での金メダルと合わせて、金メダル3つ、銀メダル2つ、銅メダル1つで総合優勝しました。中でも女子個人戦は、世界選手権で4回連続優勝したうえに、韓国が1位から3位までをすべて獲得する記録を作りました。

・アメリカの女子プロゴルフツアーで韓国のハン・ヒウォン選手(25)がアメリカのツアーデビュー3年目にして初優勝を果たしました。韓国時間で21日未明、アメリカ・ニューヨーク州で行われたサイベース・ビッグアップル・クラシックの最終ラウンドで、ハン・ヒウォン選手は11アンダー273で優勝しました。これでハン選手は99年にツアーデビューして以来3年目、66回目の大会で初めて優勝トロフィーを手にしました。

・韓国のサッカー・オリンピック代表チームが23日東京の国立競技場で行われる韓日親善試合に臨むため21日午前、日本入りしました。韓国は今年5月に東京で行った日本との親善試合で1対0で勝つなど、80年代以降の東京での試合に5勝3引き分けと無敗行進を続けています。

・韓国外換銀行が公示した21日の為替レート、日本の円100円は、995ウォン86銭で、先週金曜日に比べて1ウォン91銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,179ウォン40銭で、先週金曜日に比べて4ウォン40銭のウォン高でした。韓国株式市場の21日の総合株価指数は、693.50ポイントと、先週金曜日に比べて5.85ポイント下落しました。

・21日のソウルは曇り、午後3時の気温は29度2分でした。22日は梅雨前線の影響で全国的に雨が降るでしょう。予想降水量はソウルなど中部地方は30ミリから60ミリ、南部地方は10ミリから40ミリとなっています。22日の全国の予想最低気温は19度から23度、日中の最高気温は22度から26度という予報です。

7月19日土曜日

・北韓の金正日国防委員長は、アメリカとの真剣な対話が進むならば、北韓の核問題を解決するための多国間協議の形式にはこだわらない考えを示したと、日本の朝日新聞が19日報道しました。それによりますと、金正日国防委員長は、平壌を訪れた中国の戴秉国外務次官と14日会談し、「何よりも米朝間で真剣な対話が可能かどうかが重要だ。それができるなら、3カ国協議でも5カ国協議でも構わない」と述べたということです。金正日国防委員長のこのような発言は、米朝間の真剣な対話が保障されるなら、多国間協議に日本が参加することも容認するという意味に解釈できると、朝日新聞は伝えています。金正日国防委員長は、また「アメリカと日本が北韓に対する敵対政策を放棄し、対話ができる環境を整える必要がある」と強調し、北韓の大量破壊兵器関連物資の輸出を封鎖するため国際連帯を進めている日本やアメリカの姿勢に強い不満を表しました。そしてその上で、金委員長は、「我々が核に執着しているのは、我々の安全保障が脅かされているからだ」と述べ、アメリカによる安全保障なしでは核を放棄できないとする考えを改めて示したということです。

・ワシントン発 連合ニュースによりますと、アメリカ国務省のバウチャー報道官は、北韓が、核問題解決のための多国間協議に日本が参加する5カ国協議に反対しているという報道について、「最終的には、韓国と日本を含めた5カ国協議を進めることがアメリカの基本的な立場」だと強調しました。バウチャー報道官は、日本を除いた4カ国協議について提案を受けた事実はないとした上で、「いずれは韓国と日本が協議に加わることになるだろう。いまは、5カ国協議に向けて進む重要な時点だ」と語りました。

・ウィーン発 連合ニュースによりますと、IAEAのエルバラダイ事務局長は、18日、執行委員会の後に声明を発表し、「北韓は、全世界の核兵器を統制する上で最も深刻な脅威となっている」と述べ、IAEAの監視下にあった核燃料棒が再処理されているという報道について深い憂慮の念を示しました。エルバラダイ事務局長は、「北韓の状況は、核の拡散防止体制にとって最も緊迫している脅威であり、北韓を体制に復帰させるためには国際社会が努力しなければならない」と強調しました。

・盧武鉉大統領は、行政裁判所が水質汚染を憂慮して暫定的に中断決定を出したセマングム干拓工事を、環境にやさしく経済性も高められるよう事業内容を全面的に見直して早期に再開するよう18日、指示しました。これについて、青瓦台のユンテヨン・スポークスマンは、「裁判所が懸念しているのは、埋立地のほとんどが農地として活用されるという点と、水質汚染であることから、新しい企画チームが事業計画を早期にまとめ、近いうちに工事が再開できるよう判断資料を裁判所に提出する必要があるという意味だ」と述べました。ユンテヨン・スポークスマンによりますと、「盧武鉉大統領は、セマングム干拓の用途を農地ではなく、産業団地や観光地として活用する場合は、水質汚染の心配もなくなるのではないか」と述べたということです。

・全羅北道扶安(ブアン)郡沖の西海岸の大規模干拓、セマングム干拓の工事中断決定を出したソウル行政裁判所は、18日、工事の中断による土砂の流出を防ぐための補強工事を認めることになりました。裁判所は、「農林部が防潮堤の工事を急いで行っていたため補強工事が行われない場合、砂利などが海水に押されて、干潟がなくなるなど大きな環境被害をもたらす可能性がある」としており、津波による流失や崩壊の危険を防ぐ範囲内で補強工事を許可することにしました。これによって、19日から防潮堤の電気、通信工事などが再開されました。裁判所は、防潮堤の追加工事は一切認めないとしており、補強工事を認めたことは、工事中断決定を覆すものではないとしています。

・盧武鉉大統領は、前の金大中政権の時の大統領秘書室長が現代グループから受け取ったカネを政界にばらまいた疑惑などを捜査するための新しい特別検事法案が、15日、ハンナラ党など野党だけの採決で可決されたのを受けて、週明けの閣議で審議した後、拒否権を行使するものとみられています。青瓦台の関係者によりますと、「新しい特別検事法は、早ければ22日、遅くとも29日までには閣議を開いて審議を行う計画だが、盧武鉉大統領は拒否権を行使することにしている」ということです。新しい特別検事法は、15日以内に閣議での審議を経て、大統領が公布するか、拒否権を行使することになっていますが、大統領が拒否権を行使する場合は、理由を書いた文書を添えて国会に再審議を求めることになっています。この場合、国会は、再審議案を本会議に上程しますが、再審議の法案は、在籍議員の過半数以上が出席して3分の2以上が賛成した場合にだけ可決されるため、結局はハンナラ党が進めている新しい特別検事法が成立することになるものとみられています。

・盧武鉉大統領は、前の金大中政権の時の大統領秘書室長が現代グループから受け取ったカネを政界にばらまいた疑惑などを捜査するための新しい特別検事法案が、15日、ハンナラ党など野党だけの採決で可決されたのを受けて、週明けの閣議で審議した後、拒否権を行使するものとみられています。青瓦台の関係者によりますと、「新しい特別検事法は、早ければ22日、遅くとも29日までには閣議を開いて審議を行う計画だが、盧武鉉大統領は拒否権を行使することにしている」ということです。新しい特別検事法は、15日以内に閣議での審議を経て、大統領が公布するか、拒否権を行使することになっていますが、大統領が拒否権を行使する場合は、理由を書いた文書を添えて国会に再審議を求めることになっています。この場合、国会は、再審議案を本会議に上程しますが、再審議の法案は、在籍議員の過半数以上が出席して3分の2以上が賛成した場合にだけ可決されるため、結局はハンナラ党が進めている新しい特別検事法が成立することになるものとみられています。

・2000年9月に作られた中国遼寧省旅順の平和公園に、金大中前大統領の銅像が立てられていることが分かりました。成均館大学言論情報大学院の金サムウン教授が中国にいる知人から送られてきた写真で確認したところによりますと、金大中前大統領の銅像は、遼寧省旅順の平和公園の中にある世界平和に寄与した人物103人の中に含まれており、韓国語、中国語、英語で、金大中前大統領の功績とともに、金前大統領の座右の銘「行動する良心で」という言葉が刻まれているということです。

・アメリカのワシントン・タイムズのインターネット版がアメリカ軍の情報として18日、伝えたところによりますと、北韓の金正日国防委員長は、先のイラク戦の最中に、アメリカが北韓を攻撃してくる可能性があると考え、およそ40日間、地下壕の中に隠れていたということです。それによりますと、金正日国防委員長は、テロに対する戦争をうたっているアメリカの次の目標が自分自身だと考えていたということで、まだ自分に対する攻撃の時点ではないという確信を得るまでの40日間、周辺の地下壕を移動しながら生活していたと伝えています。

・5大陸の名門クラブ8チームが参加して韓国で行われている2003ピースカップコリア国際サッカー大会4日目の18日は、ソウルと大田で2試合が行われました。このうちソウル行われたヒディンク監督率いるオランダのPSVアイントホーフェンとウルグァイのクラブ・ナシオナルとの試合は、ナシオナルが、アイントホーフェンを3対1で破り、B組の1位となりました。また大田で行われたアメリカのロサンゼルス・ギャラクシーと、ドイツの1860ミュンヘンとの試合は、0対0の引き分けとなりました。このためナシオナルは、ドイツの1860ミュンヘンとの組リーグ最終試合で勝てば、決勝に進むことになり、一方、1勝1敗となったアイントホーフェンは、アメリカのロサンゼルス・ギャラクシーとの試合で勝ち、ウルグァイがドイツに負けるか引き分けになった場合は、決勝に進出できることになりました。

・19日は、土曜日のため取引はありません。18日の終値は、日本円100円が、993ウォン95銭で、アメリカドル1ドルは、1183ウォン80銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・19日ソウルは雨のち曇り、正午の気温は 21度4分でした。20日日曜日は、中部地方は曇りのち晴れ、南部は曇りのち雨の予報となっています。20日の全国の朝の最低気温は18度から21度、日中の最高気温は25度から29度という予報です。

7月18日金曜日

・北韓の核問題を平和的に解決するための多国間協議の形式について、とりあえず、アメリカ、北韓、中国がもう一度、3カ国協議を開いた後、韓国が加わる4カ国協議の開催が、関係国間で検討されていることが分かりました。北韓は、最近北韓を訪れた中国の戴秉国外務次官に対して、これまで求めてきたアメリカとの2国間協議を放棄する代わりに、日本が参加する多国間協議には強い反対の意向を示し、中国もこれに同意したことが明らかになりました。これについて、18日アメリカから帰国した羅鐘一国家安全保障補佐官は、パウエル国務長官や、ホワイトハウスのライス安全保障補佐官らと会って、この問題について協議した結果、「中国の仲介で、対話ムードが高まっていることは確かだ。北韓と中国が日本の参加を強く拒んでいることから、会談の形式は4カ国協議になる可能性が高い。アメリカの姿勢も徐々に変わりつつある」として、日本を除いた4カ国協議が開かれる可能性が高いことを示唆しました。

・盧武鉉大統領は、韓国を訪れたオーストラリアのハワード首相と18日会談し、北韓の核問題を対話を通じて平和的に解決することで意見が一致しました。両首脳は、北韓の核問題は、多国間協議で解決することが望ましいということで認識が一致し、対話ムードを作るために両国が協力することを約束しました。

・盧武鉉大統領は、裁判所によるセマングム干拓の工事中断決定に抗議して、16日、辞表を提出した金泳鎭(キム・ヨンチン)農林部長官の辞表を18日、正式に受理しました。青瓦台のユンテヨンスポークスマンによりますと、青瓦台の人事特別補佐官が17日、金泳鎭長官と会って、辞意を撤回するよう再三要求したが、金長官の辞意が固いことが確認されたことから辞表を受理したということです。盧武鉉政権で、長官が辞任したのは初めてで、後任の人事は、週明けに発表される見込みです。

・17日朝、京幾道漣川(ヨンチョン)郡の非武装地帯で起きた北韓軍による銃撃について、韓国国防部は、18日、北韓軍兵士が誤って発砲した可能性が高いとする暫定的な結論を出し、北韓軍に対して二度とこのような不祥事がないよう厳重に抗議することになりました。この理由として、国防部の黄ヨンス・スポークスマンは、韓国軍の応戦に対して北韓側がさらに射撃してこなかったことや、韓国側への発砲が北韓軍兵士の勤務交替の時間に起きたことなどをあげています。しかし、黄ヨンス・スポークスマンは、「意図的な発砲である可能性も排除できない上、明らかに休戦協定に違反した行為であるため、国連司令部の軍事休戦委員会を通じて北韓軍に再発防止を要請するとともに、今後、南北軍事実務者協議を通じて公式に抗議する計画だ」と述べました。

・北韓は、射程距離1300キロの「ノドンミサイル」1個大隊をさらに実戦配置したことが確認されたと、韓国国防部が18日明らかにしました。国防部によりますと、北韓は最近、実戦配置の「ノドンミサイル」1個大隊を増やし、長距離攻撃能力を強化しているということです。国防部は、99年の国会国防委員会で、北韓が平安北道シンホリに「ノドンミサイル」9基を配置したと発表していました。

・政府は、97年に韓国に亡命してきていまも韓国で暮らしている元北韓労働党書記の黄長Y(ファン・ジャンヨブ)氏のアメリカ訪問を、許可することになりました。国家情報院は、18日、黄長Y(ファン・ジャンヨブ)氏に対してとってきた国による身柄の保護を、「特別保護」から「一般保護」にランクを下げた上、アメリカと協議して、黄長Y氏のアメリカ訪問を正式に認めることにしたということです。しかし国家情報院は、黄長Y氏に対して、北韓の核問題で国内外の情勢が敏感になっていることから、アメリカ訪問の日程を調節するよう要請しました。

・与党民主党の鄭大哲代表が不動産業者から4億ウォンをわいろとして受け取ったとされる疑惑を捜査しているソウル地方検察庁は、鄭代表が、3回にわたる出頭要請に応じなかったことから、18日、裁判所に特定犯罪加重法の収賄の疑いで、逮捕状を請求しました。鄭代表は、国会議員の身分を利用して、不動産業者から不正融資の見返りとして4億2000万ウォンを受け取った疑いがもたれており、検察は、十分な証拠がそろったと判断し鄭代表の逮捕状を請求しました。鄭代表を逮捕するには、国会の同意を得なければなりませんが、国会第一党のハンナラ党の中にも逮捕に慎重論があるところから、逮捕同意案が国会で否決される可能性があり、また今月31日に臨時国会が終了した後、ただちに8月の臨時国会の召集が予定されているため先行きは不透明な状態です。

・37歳の北韓男性が、東海岸沿いに歩いて韓国側に亡命してきました。合同参謀本部によりますと、18日午前4時前、東海岸最北端の高成統一展望台付近の韓国陸軍の警戒歩哨所に1人の男性が、北から海岸沿いに暗闇の中から現れ、保護を求めてきました。この男性は、江原道元山に住んでいた37歳の人で、「苦しい生活から逃れるため韓国にやってきた」と話しているということですが、合同参謀本部は、この男性が非武装地帯の北韓軍警戒歩哨所を通って韓国側に入ってくるまで、北韓軍の動向に変化がなかったことからさらに事情を調べています。金大中政権以後、北韓を脱出し、第3国経由で韓国に亡命するケースは多く出ていますが、海上や陸路を南下してきた例は、最近では、去年8月、今年3月、今月4日に続いて4回目です。

・韓国プロ野球のオールスター戦が17日夜、大田球場で行われました。まず地元のKAIST=韓国科学技術院のヒューマンロボット「アミ」がマウンドの盧武鉉大統領にボールを手渡し、盧大統領がこのボールを投げて始球式をしました。試合は、プロ野球の8チームを東西に分けて行われ、西軍が9対4で東軍に勝ちました。MVPには、この日、ヒット2本を放った西軍でキアタイガーズの李鐘範選手が選ばれました。 李鐘範選手は、中日ドラゴンズにいた3年間と復帰した2001年を除いて毎年オールスターに出場していますが、MVPは初めてです。

・5大陸の名門クラブ8チームが参加して韓国で行われている2003ピースカップコリア国際サッカー大会3日目の17日は、水原と蔚山で2試合が行われました。このうち水原で行われた韓国の城南一和対、南アフリカ共和国のカイザーチーフスの試合は、城南一和が1対0で勝ち、勝ち点6点となりました。これで韓国は、フランスのオリンピックリヨンとの組リーグ最終予選で引き分け以上となれば、決勝に進出できることになります。また蔚山で行われたトルコのベシクタシュと、今大会優勝候補のフランスのオリンピックリヨンとの対戦は、トルコが2対1で勝ちました。

・9月にアメリカで開幕する女子ワールドカップサッカーの組み合わせ抽選会が17日、カリフォルニア州カーソン・ホーム・ディフォセンターで行われ、韓国は、2000年シドニーオリンピックのチャンピオンのノルウェーと、フランス、ブラジルがいるB組になり、9月21日ワシントンで世界ランキング6位のブラジルと一回戦を行うことが決まりました。また9月21日は、ワシントンでフランスと、9月27日には、ボストンに移動して予選の最終試合を行います。韓国女子サッカーがワールドカップに出場するのは初めてで、今年6月のアジア選手権で3位となり、世界ランキング25位となって本戦への出場権を獲得しましたが、B組は強豪ぞろいのため苦戦が予想されます。

・韓国外換銀行が公示した18日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、993ウォン95銭で、一昨日に比べて1ウォン57銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1183ウォン35銭で、一昨日に比べて5ウォン10銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、699.35ポイントと、一昨日より、17.13ポイント急落しました。

・18日のソウルは雨、午後3時の気温は21度8分でした。19日は、全国的に雨時々曇りの天気となるでしょう。19日の全国の朝の予想最低気温は、18度から21度、 日中の最高気温は22度から26度の予想です。

7月17日木曜日

・17日朝、京幾道?川郡の非武装地帯で北韓側の警戒歩哨所から韓国側の警戒歩哨所に向けた発砲があり、韓国側がこれに応戦する事件がありました。韓国軍合同参謀本部によりますと、17日午前6時過ぎ、北韓側が4発の銃撃を加えてきたため、韓国軍は約1分後に「銃撃挑発は明白な休戦協定違反だ」と警告放送をしながら、機関銃で17発応戦しました。その後北韓側からの銃撃は止まり、銃撃戦は2分間で終わったということで、韓国側に負傷者は出ていません。韓国軍合同参謀本部は、事件現場に調査団を派遣し、北韓側の意図について分析を急いでいます。また韓国軍の調査では、北韓側が撃ってきた銃弾は、休戦協定上、非武装地帯内で使用できないことになっている14.5ミリの機関銃弾と推定されるということです。非武装地帯での銃撃戦は、一昨年11月以来のことです。

・北韓の核問題をめぐって、早ければ来月中に北京で、アメリカ、北韓、中国の3カ国による2回目の協議が開かれた後に、韓国と日本が参加する5カ国協議が開かれる見通しです。中国政府の特使として、このほど北韓を訪れた戴秉国外務次官は、北韓に対して多国間協議を条件にした 3者協議の開催を提案し、これに対して北韓はこれに応じる意向を示した模様です。これについてアメリカのパウエル国務長官は16日、「中国の戴秉国外務次官の平壌訪問の成果に注目している。外交的解決方法の道は生きており、この線に沿って極めて近い将来、何らかの進展があると期待している」と述べました。また国務省のボルトン次官も16日、ワシントンで日本のマスコミとの会見で、「3カ国協議から始まり、5カ国協議に拡大していく方法があれば、これについて我々は前向きに検討する用意がある」と述べるとともに、「多国間協議は8月中にも何らかの形で行われる見通しだ」と述べました。一方、韓国政府も16日、ノ・ムヒョン大統領も出席して統一外交安保会議を開き、対話の形式にこだわらず、いまの北韓側の意向を活かしていくことが重要だということで一致し、韓国、アメリカ、日本の3カ国の間で、さらに意見を調整していくことになりました。

・与党 民主党の鄭大哲代表が不動産業者から4億ウォンをわいろとして受け取ったとされる疑惑を捜査している ソウル地方検察庁は16日、鄭代表に出頭を要請しましたが、鄭代表は出頭を拒否しました。このため検察庁は18日午前10時を出頭期限とすることを再通告し、応じなければ、逮捕状を請求することにしています。この疑惑は、鄭代表がソウル中区のショッピングビル建設で金融機関からの不正融資に関連して 不動産業者でビル会社の社長から4億ウォンを受け取ったとされるもので、鄭代表はカネを受け取った事実は認めつつ、あくまでも政治資金だと主張し、波紋が広がっています。国会議員は不逮捕特権を持つため、今月末までの国会会期中の逮捕状執行は国会の同意が必要です。この問題いついて 鄭大哲代表は「18日も重要な会議があり、検察に行くことはできない。いつ出頭するかは、党と協議して決める」と話しています。検察は 鄭大哲代表のほかにも、この不動産業者が国会議員十数人にも、 金を渡したと供述していることから、捜査を進めています。

・7月17日は、1948年に韓国の憲法が公布されたことを記念する日「制憲節」で国民の祝日です。国会議事堂では、55回目の制憲節を記念する式典が行われ、朴ェ用国会議長は、「北韓の核問題で、建国以来の重要な転換期を迎えている時だけに、国家と民族の運命を優先的に考えなければならない。国会は依然として対決とかっ藤が頻繁にみられていることは残念なことだが、この危機をうまく乗り越えれば、国民に信頼される、国会らしい国会に生まれ変わるだろう」と述べるとともに、国会法の改正と国会に予算政策部署を新設すること、そして大統領の国会での演説などを提案しました。

・景気低迷とSARS=新型肺炎の影響にもかかわらず、今年上半期中に海外へゴルフ旅行に出かけた人は史上最高となりました。関税庁によりますと、今年上半期に海外に出かけた人のうち、税関にゴルフクラブ持ち出しの届けを出した人は5万3087人で、去年の同じ期間より22.5%も増えました。これはSARSの影響で、4月と5月は少なかったものの、国内のゴルフのオフシーズンにあたる1月は2万5300人、2月は1万4000人にのぼったためで、この分では今年はこれまで最高の10万人を超えるものとみられます。

・韓国のキムチがSARSの予防に効果があるのではないかとして、海外でキムチへの関心が高まっている中で、光州市は韓国のキムチの良さを世界に知ってもらおうと、今年の秋、日本とアメリカで「光州キムチ・フェスティバル」を開くことになりました。光州市は毎年10月に「キムチ・フェスティバル」を開いていますが、今年は9月19日から3日間、姉妹都市の日本の仙台市で、キムチの展示と販売のイベントを行うとともに、日本人を対象にした、キムチ作り競演大会も開く予定です。また11月には、アメリカのロサンゼルスでも、キムチイベントを開くことにしています。

・5大陸の名門クラブ8チームが参加して韓国で行われている2003ピースカップコリア国際サッカー大会2日目の16日は釜山と全州で2試合が行われました。釜山で行われたドイツの1860ミュンヘン対オランダ PSVアイントホーフェンの試合は、前の韓国国家代表チームのヒディンク監督率いるアイント・ホーフェンが韓国人選手パク・チソンの同点ゴールで善戦し、4対2で勝ちました。また全州で行われた アメリカのロサンゼルスギャラクシー対ウルグアイのクラブ・ナシオナルとの試合は、0対0の引き分けに終わりました。ロサンゼルスギャラクシーには、去年のワールドカップで活躍した韓国人のホン・ミョンボ選手がいることから、観客席から熱い声援が飛んでいました。

・ニューヨークで行われている 世界アーチェリー選手権大会で、韓国は男女ともに団体シングルで世界新記録を出しました。韓国時間で17日朝に行われた個人予選ラウンドで、韓国のチャン・ヨンホ、チェ・ヨングァン、イム・ドンヒョンの3選手は、3人の点数を合わせた団体シングルで、合計4070点となり、予選段階で早くも世界新記録を達成しました。また女子では、パク・ソンヒョンが1位、ユン・ミジンが2位で、予選を通過するとともに、女子団体シングルでも4081点で、同じく世界新記録を出しました。

・FIFA=国際サッカー連盟が発表する、女子サッカーの世界ランキングで、韓国は25位でした。韓国は去年末のランキングでは28位でしたが、先月ワールドカップ予選を兼ねて行われたアジア選手権大会で、日本を破り、ワールドカップ本戦出場を決めたことで、3ランクアップしました。1位は99年の女子ワールドカップチャンピオンのアメリカで、2位はノルウェー、3位はドイツで、北韓7位、日本は14位でした。

・17日は 国民の祝日の制憲節のため、為替や株式の取り引きはありません。16日の日本の円100円は、995ウォン52銭で、アメリカドル1ドルは、1176ウォン70銭でした。

・17日のソウルは晴れ後曇り、午後3時の気温は27度3分でした。梅雨前線の北上で、17日夜から全国的に曇りまたは雨になるところが多いでしょう。とくに、南部地方は18日にかけて、最高で150ミリの大雨が予想されます。この雨は19日午後から中部地方から次第にあがるものとみられています。18日の予想最低気温は、18度から20度、最高気温は21度から24度という予報です。

7月16日水曜日

・北韓は、中国政府の特使として北韓を訪れた戴秉国外務次官に対して、アメリカが北韓の体制を保障すれば、北韓の核問題解決に向けた5カ国協議に応じる意向があることを表明したと、日本の中日新聞が16日報道しました。 それによりますと、北韓は、今月上旬にニューヨークで行ったアメリカとの非公式接触の際も、こうした柔軟な姿勢を示したということです。今月8日のニューヨーク接触で、北韓は、使用済み核燃料棒8000本の再処理を6月末に完了したことをアメリカに通告したということです。しかし、この場で北韓は、従来のアメリカとの2国間協議についてはまったく言及せず、5カ国協議に前向きな姿勢を示したということです。こうしたことから中国は、北韓が5カ国協議に応じる可能性が高いと判断しており、5カ国協議に参加する国々が共同で北韓の安全を保障し、5カ国協議の中で、米朝2国間協議の場を準備することを検討中だと、中日新聞は報じています。

・胡錦涛主席の親書を携え北韓を訪問し、金正日国防委員長と会談した戴秉国外務次官は、15日、帰国後、記者会見し、「北韓訪問は重要で有意義だった」と高く評価しました。戴秉国外務次官のこのような発言は、北韓が多国間協議の開催に向けて前向きな姿勢を示し、一定の進展があったことを示唆するもので注目されています。戴秉国外務次官は、北韓で、金正日国防委員長のほかに金永南最高人民会議常任委員長、白南淳外相、姜錫柱第1外務次官とも会談しました。こうした一連の会談について、戴秉国外務次官は、「会談は、友好的な雰囲気の中で長時間にわたって行われた。双方が一定の共通認識をもっていると言える。多国間協議に向けた外交交渉がカギとなる重要な時期を迎えている」と述べました。戴秉国外務次官の北韓訪問については、中国だけでなく北韓のメディアも肯定的に報道しており、北韓の核問題に向けて何らかの進展がみられるのではないかという期待が強まっています。

・韓昇洲アメリカ大使は、北韓が核問題に対する姿勢を変えない限り、軽水炉建設事業の中止は避けられないと述べました。韓昇洲大使は、15日、ニューヨークで開かれた韓国関連のフォーラムで、北韓の核問題をテーマに講演した後、記者団の質問に対してこのように述べるとともに、その一方で、軽水炉事業を進めているKEDO=韓半島エネルギー開発機構は存続されなければならないという考えを示しました。韓昇洲大使は、「軽水炉建設に必要な核心部品を北韓に搬入する前にKEDOと北韓との間で原子力安全協定を結ばなければならないが、北韓がこれに応じる可能性がないため、軽水炉事業は中止せざるを得ないだろう」としています。一方、KEDO事務局は、14、15の2日間ニューヨークで行った理事国の実務者協議の後、声明を発表し、「軽水炉建設の現況と、KEDOの運営全般について協議したが、何の結論も出なかった」と述べています。

・国会は15日の本会議で、政府が提出した今年の補正予算案を原案より3000億ウォン多い4兆4775億ウォンに修正して可決しました。これによって一般会計の今年の予算は、合わせて115兆1000億ウォンに増えました。国会はまた、乗用車やエアコン、大型液晶TVの特別消費税を引き下げる改正案を可決しました。乗用車の場合、1500cc以下は、今の7%から5%に、1500cc以上2000cc以下は、10%から5%に、また2000cc以上は、14%から10%に、それぞれ税を引き下げました。

・全羅北道 扶安(ブアン)郡沖の西海岸の大規模干拓、セマングム干拓の一切の工事を中断させる決定が15日、ソウル行政裁判所によって出されましたが、金泳鎭(キム・ヨンチン)農林部長官は、この決定に抗議して16日、高建総理に辞表を出しました。金泳鎭長官は、16日、農林部で記者会見し、「ソウル行政裁判所が、環境団体の一方的な主張を受け入れ、ばく大な予算を投じたセマングム干拓の工事を中断させたことは、社会の混乱を招く行為だ」と述べ、「高等裁判所への控訴で賢明な判決が出されることを期待したい」と述べました。

・賃金の引き上げや増員などを要求して16日、全面ストライキに入る予定だった7つの国立大学と私立大学の病院の労働組合は、15日夜、労使交渉が妥結し、医療現場の混乱は避けられました。このうち国立ソウル大学病院は、労使交渉で、▼賃金を7.1%引き上げる▼契約職員8人を正職員にする、など7項目に合意し、私立の高麗大学病院の労使も、契約職員9人を正職員にすることなど10項目で合意し、ストライキを撤回しました。このほか、16日からストライキを予定していた嶺南大学、慶北大学、全北大学など、全国7つの国立と私立大学病院で一斉に賃金交渉が妥結しました。

・盧武鉉大統領は、今週18日から毎週金曜日の朝の通勤時間にKBS第1ラジオを通じて「ラジオ演説」を行う計画でしたが、KBS側との意見の食い違いで当面、この計画を見送ることになりました。

・8月15日の光復節を記念するKBSのTV番組「全国のど自慢大会」が 平壌で、北韓の朝鮮中央TVと共同で制作されることが決まりました。この番組は、KBS「全国のど自慢大会」の男性司会者、ソンへさんと、北韓の朝鮮中央TVの女性アナウンサーが司会をつとめ、平壌市民20人が出演して歌の実力を披露し、南北双方の歌手が歌の共演を行う内容で、8月11日に平壌で事前録画し、8月15日の光復節に南北が同時放送する仕組みです。この番組には、北韓側の楽団と、技術スタッフら70人が参加し、中継車なども北韓の放送機材を使います。KBSは、来月5日に、歌手2人をはじめ、プロデューサー、技術スタッフなど20人を平壌に派遣する計画ですが、これに先立って今月末、関係者数人が平壌を訪れて実務協議を行うことにしています。

・韓国人がアメリカ訪問ビザを申請する際、これまでのような旅行会社を通じての申請はできなくなり、申請する人は、本人が大使館や総領事館を訪れて、面接を受けなければならなくなります。ソウルのアメリカ大使館によりますと、観光など移民以外のビザの申請は、今月21日から旅行会社を通じてのビザ申請はできなくなり、必ず電話で面接を予約した後、その日に面接を受けることが義務付けられることになりました。このためアメリカ訪問ビザの取得は、一段と難しくなる見通しです。

・5大陸の名門クラブ8チームが参加して韓国で行われている2003ピースカップコリア 国際サッカー大会が15日開幕しました。このうちソウルサッカーワールドカップ競技場で開かれた韓国の城南一和対、トルコのベシクタシュの試合は、城南一和が2対1で逆転勝ちました。また大田で行われたフランスのオリンピックリヨン対、南アフリカ共和国のカイザーチーフスの試合は、フランスが2対0で勝ちました。16日は、ドイツの1860ミュンヘン対オランダのPSVアイントホーフェン、それにアメリカのロサンゼルス・ギャラクシー対ウルグアイのクラブ・ナショナルの試合が行われます。

・文化観光部は、日本の女優、米倉涼子さんを韓国文化観光広報親善大使に委嘱することになりました。米倉涼子さんは、韓国文化広報大使として今後1年間活躍することになり、文化観光部と韓国観光公社が、今月22日から26日まで日本の主な都市に派遣する誘致促進団にも参加する予定です。そして23日に東京で委嘱状の伝達式が、行われます。

・韓国外換銀行が公示した16日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、995ウォン52銭で、前日に比べて2ウォン99銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1178ウォン70銭で、前日に比べて3ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、 716.48ポイントと、前日より、3.03ポイント上昇しました。

・16日のソウルは晴れ、午後3時の気温は28度6分でした。17日は、全国的に雲が広がり、午後から雨の降るところが多いでしょう。17日の全国の朝の予想最低気温は、18度から21度、 日中の最高気温は23度から27度の予想です。

7月15日火曜日

・北韓への不法送金に関する新たな特別検事法案が15日の国会本会議で可決・成立しました。しかし盧武鉉大統領はこの特別検事法案に対する拒否権を行使する考えを示しており、新たな特別検事による捜査が行われるかどうかは不透明です。野党・ハンナラ党が提出した新たな特別検事法案は、15日の本会議で、与党・民主党議員が反対するとして退場し、ハンナラ党、自民連、それに無所属議員だけの表決となり、出席議員151人のうち、賛成142、反対3、棄権6で可決成立しました。新たな特別検事法が定めた捜査対象は、2000年の南北首脳会談 前後に現代グループが行った北韓への不法送金とからんで、朴智元前大統領秘書室長が現代グループから受け取った150億ウォンが政界に流れたとする一連の疑惑、金大中前政権が北韓が98年4月から核開発のための実験を行っていることを周知しながら、核開発に利用される可能性の高い現金を北韓に贈ったことなどで、捜査期間は90日とし、捜査が終わらない場合は大統領に理由を説明して、さらに30日間延長できるとしています。しかし盧武鉉大統領はこの特別検事法について拒否権を行使する見通しで、特別検事による追加の捜査が行われるかどうかは不透明な情勢です。

・与党 民主党の鄭大哲代表が去年の大統領選挙の際、企業から選挙資金を受け取ったことを認め論議を呼んでいることについて、盧武鉉大統領は15日、与野党が大統領選挙資金の募金額とその使途を国民にすべて公開することを提案しました。大統領府 青瓦台の李ヘソン広報担当首席秘書官が発表したところによりますと、盧武鉉大統領は「去年暮れの大統領選挙は韓国の政治史上、最もクリーンな選挙だったと評価している。その選挙資金についての論議は政治の発展に役立たず、国民生活や経済回復にもマイナスになる」として与野党が合意する方式で選挙資金を公開することを提案しました。公開する対象は、大統領選挙以前からの募金額を含めた大統領選挙資金全体の規模とその使途、選挙管理委員会に届け出た金額、収入の内訳などとし、調査の主体は選挙管理委員会や検察も良いが、特別検事も排除しないとしています。これについて文喜相大統領秘書室長は「大統領選挙資金の公開による法的問題については、与野党間で合意すれば、免責を認める特別法もまとめることができるのではないか」と述べました。

・全羅北道 扶安(ブアン)郡の本土と沖合の島々を結ぶ、西海岸の大規模干拓、セマングム干拓の一切の工事を中断させる決定が15日、ソウル行政裁判所によって出されました。セマングム干拓事業は 全羅北道 扶安郡の本土と、西海岸の沖に浮かぶ島々を長さ33キロの防波堤で結び、その内側の海を2万8,300haの農地と1万1,800haの淡水湖にする干拓事業で、91年11月から工事が進められています。しかしこの工事は水質を悪化させ、干潟がなくなるとして2001年8月、住民や市民団体の3,500人あまりが事業認可の取り消しを求める訴訟をソウル行政裁判所に出し、さらに先月には判決が下されるまで工事を中断させることを求める執行停止申請も出していました。これについて、ソウル行政裁判所は決定文で「事業の目的は農地作りと水資源の開発だが、新しく作られる淡水湖は水質が汚染し、はじめ計画した農業用水の確保が難しいと予想される。事業継続で防波堤が完成し、その淡水湖が汚染されていた場合、回仏にはばく大な費用がかかるため判決に先立って、まず工事を停止させる緊急事態が認められる」としています。これに対して農林部は、高等裁判所に控訴するとしています。

・財閥第3位のSKグループの商社、SKグローバルが、多額の債務を隠して粉飾決算をしていたことが明らかになったことで、国内の債権銀行団は14日、SKグローバルを日本の会社更生法にあたる法定管理にすることを決めました。この法定管理が裁判所で認められれば、SKグローバルは裁判所が決めた管財人のもとで正常化を図ることになります。債権団の計画によりますと、SKグローバルの債務9兆9,000億ウォンのうち国内無担保債権5兆7,000億ウォンの40%を株式に出資転換し、残りは8年分割返済することにしています。また海外債権1兆7,000億ウォンについては、SKグローバルの海外法人を清算して、これで配当金を支払うことにしています。これについて韓国の債権団の関係者は「海外の債権団が韓国の債権団と同じ待遇という原則を破って、とんでもない特別待遇を要求してきたため、これ以上海外債権団と交渉する意味がなくなった。不安定な債権団共同管理体制から安定的な法定管理での正常化を図っていきたい」と述べました。債権銀行団は来週中に法定管理申請を公式に決める予定です。

・中国外務省の戴秉国外務次官は中国政府の特使として北韓を訪問し、14日、金 正日国防委員長と会って胡錦涛国家主席の親書を手渡しました。北韓の朝鮮中央通信によりますと、戴秉国特使は12日から15日まで北韓を訪問し、12日は姜錫柱外務次官と会っています。これについて日本のマスコミでは、中国は北韓に対して、「韓国、日本も加わる5カ国協議でなければ、北韓が求めている安全保障問題を論議できない」と働きかけているものとみられると伝えています。

・鉄道庁は先月の労働組合のストライキで大きな損害を被ったとして、全国鉄道労働組合を相手取って97億ウォンの損害賠償を求める訴訟を14日、ソウル高等裁判所に起こしました。鉄道庁によりますと、全国鉄道労働組合の4日間のストライキで首都圏の電車、旅客列車、貨物列車の運行が相当部分できなくなり、このため、営業損失94億5,000万ウォン、代替の人件費2億5,000万ウォン、合わせて97億289万ウォンの損失が生じたと暫定集計し、これを全額組合に請求したとしています。

・今年1月から6月末までに確認された韓国のエイズ感染者は251人で、今年に入って1日1.4人の割合で発生していることが分かりました。国立保健院が15日まとめたところによりますと、今年1月から6月末までの間にエイズにかかった人は251人で、去年の同じ期間に比べて43%増えました。このため、全体のエイズ感染者は合わせて2,258人となり、このうち456人が死亡しています。年齢別には30代と20代が1,400人と全体の60%を占めています。またこのうち、感染経路が確認された1,840人の調査結果、性行為による感染が97%で、輸血や血液製剤による感染者も41人いました。

・韓国外換銀行が公示した15日の為替レート、日本の円100円は、998ウォン51銭で、前日に比べて1ウォン53銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,175ウォン20銭で、前日に比べて2ウォン20銭のウォン高でした。韓国株式市場の15日の総合株価指数は、713.45ポイントと、前日に比べて6.65ポイント下落しました。

・15日のソウルは晴れ、午後3時の気温は28度4分でした。東海岸の98の海水浴場が15日すべて海開きしました。16日は本格的な夏の始まりを告げる初伏で、高気圧のへりになるため全国的に曇りとなるでしょう。16日の全国の予想最低気温は17度から21度、日中の最高気温は24度から29度という予報です。

7月14日月曜日

・北韓は寧辺にある核関連施設にある8,000本の使用済み核燃料棒の再処理作業を終えたと、今月8日、アメリカに伝えていたことが分かりました。与党民主党の張誠a(チャン・ソンミン)前議員が、ワシントンの消息筋の話として明らかにしたところによりますと、国連駐在の北韓代表部の朴ギルヨン大使は今月8日、アメリカ国務省のプリチャード韓半島和平担当大使らと非公式の接触を行った席で北韓は、「6月末に8,000本の使用済み核燃料棒の再処理作業を終えた。これは核抑止力を確保するために使用せざるをえない。今後はこのニューヨークルートだけを米朝間の公式ルートとする」と述べたということです。これに対してアメリカは「中国を米朝接触のルートとしたい」という意思を示し、北韓の核開発問題を巡る協議は韓国と日本が参加する多国間協議にすべきだと述べた模様です。北韓がアメリカに対して使用済み核燃料棒の再処理を終えて、これを核抑止力に使用すると伝えたのは今回が初めてで、これは事実上 北韓の核保有意思をアメリカに伝えたものと受け止められています。

・アメリカのラムズフェルド国防長官は13日、アメリカのNBCとの会見で、「プルトニウムを抽出するために使用済み核燃料棒の再処理を終えたとする北韓の主張が事実なのかどうか、まだ確認できない」と述べました。ラムズフェルド国防長官はまた「アメリカ政府内で一部は北韓の主張を信じており、一部は信じていない。ブッシュ大統領は北韓の核開発の動きについて深い憂慮を示した」と述べました。

・韓国政府は北韓が使用済み核燃料棒の再処理を完了したとアメリカに伝えたという報道について13日、「韓国はアメリカとの協調のもとで、北韓の使用済み核燃料棒の再処理など核兵器開発の動きを注視している」とだけ述べて、コメントを控えました。一方、大統領府 青瓦台の羅鐘一国家安全保障補佐官はアメリカ政府に先の盧武鉉大統領の中国訪問の結果を説明するため14日から4日間の日程でアメリカに向かいましたが、アメリカでは使用済み核燃料棒 再処理などについても協議する予定です。

・盧武鉉大統領は13日、ロンドンで開かれた「進歩政治指導者会議」に出席していた民主党の鄭東泳議員を通じて、今月20日、韓国訪問を予定しているイギリスのブレア首相に対して北韓の核開発問題についてのメッセージを伝えました。盧武鉉大統領はこのメッセージでブレア首相に、北韓の核開発問題は南北だけの問題ではなく、国際的な問題であることを強調したうえで、北韓の核開発問題の平和的な解決に向けたイギリスの働きかけを要請しました。

・去年の大統領選挙の際、企業から選挙資金を受け取ったことを認めた与党 民主党の 鄭大哲代表は、14日、党幹部会議で「党と国会での問題に誠実に対応し、党の安定化に向けて最善を尽くすことが私の責務だ」と述べて、今後も代表ポストを維持する考えを示しました。鄭代表はソウル中区のショッピングビル建設を巡る賄ろ疑惑については「私が受け取ったのは賄ろでなく後援金だった。党と国会の日程が終われば、検察に出頭して意見を述べたい」とし、今週中に予定されている検察の召喚には応じない考えを示しました。

・日本の自民党の江藤隆美(えとう・たかみ)元総務庁長官が12日、福井市で行った講演で、日本の植民地支配を正当化し、現在 日本にいる韓国人と中国人の不法滞在者を差別する発言をし、波紋を広げています。この講演で江藤氏は、1910年の韓日合併について「当時は国際連盟の発足前にもかかわらず、両国が調印して国際連盟が無条件で承認したもので、90年たったらどうして植民地支配になるのか」と述べました。また南京大虐殺については「犠牲者が30万人などというのは、でっちあげのうそっぱちだ」と語りました。さらに不法滞在の外国人について「新宿の歌舞伎町は第三国人が支配する無法地帯だ。最近は中国や韓国などからの不法滞在者が群れをなして強盗をしている。泥棒やら、人殺しやらばかりしているやつらが、日本にいっぱい入る」と発言しました。江藤氏は総務庁長官だった95年10月に、植民地支配について「日本はいいこともした」と発言して、辞任しています。

・今年下半期に大学を卒業する学生たちが就職したいと思っている企業の第1位は、男性は三星電子、女性はLG電子という調査結果が出ました。インターネットの就職サイトが大卒見込者7,800人あまりを対象に就職したい企業を調べた結果、1位は三星電子、2位はLG電子でした。性別では、男性は「三星電子」が16%で最も多く、女性は「LG電子」が16.6%で1位でした。次いで、現代自動車、三星SDI、国民銀行の順で続きました。これについて就職サイトの関係者は「景気低迷と雇用不安のために、電子産業の大企業など安定性が高い企業の人気が高くなっている」と話しています。

・非常に安いものと非常に高価なものが売れるという消費の両極化現象がひどくなり、デパートで売られている衣類の平均価格が去年より大幅に値上がりしたことが分かりました。三星ファッション研究所が今年4月と5月に、ソウルの主なデパートの118のブランドの衣類の価格を調べたところ、婦人服はツーピースの平均価格が60万8,000ウォンで、去年の同じ時期に比べて37%も値上がりしました。また紳士服の平均価格は79万2,000ウォンで去年より25%の値上がりとなりました。これについてファッション関係者は「非常に安いものか、非常に高いものしか売れていない消費の両極化現象で、デパートでの衣類価格が大幅に値上がりした。また衣類メーカーが適切な消費者価格をつけるより、バーゲンの際に割引率を大幅にしようとする傾向があり、これが価格上昇の一因にもなっている」と話しています。

・5大陸の名門クラブ8チームが参加する2003ピースカップコリア 国際サッカー大会が15日から22日まで、ソウル、水原、大田、全州、蔚山、釜山の6つの競技場で行われます。大会に出場するのは、韓国から去年のKリーグ王者の城南一和、フランスからオリンピックリヨン、オランダからPSVアイントホーフェン、ドイツから1860ミュンヘン、トルコからベシクタシュ、南アフリカ共和国からカイザーチーフス、アメリカからロサンゼルス・ギャラクシー、ウルグアイからクラブ・ナショナルの8チームです。開幕戦は15日午後7時から、ソウルで韓国対トルコ戦、大田で南アフリカ共和国対フランス戦が行われます。大会は8チームが2組に分かれて20日まで予選を行い、22日に予選1位同士の決勝戦がソウルワールドカップ競技場で行われます。

・在日韓国人の高校生が夏の甲子園を目指す京都大会で晴れの選手宣誓をしました。選手宣誓をしたのは京都韓国学園の李良剛(イ・ヤンガン)主将で、13日、西京極球場での京都大会 開会式で「国境・人種・争いを超える、感動のメッセージを発信できるよう、正々堂々、一所懸命にプレーすることを誓います」と、韓国語と日本語で宣誓し、スタンドの大きな拍手を浴びました。日本高校野球連盟では「外国籍の選手が開会式で代表宣誓をしたのは今回が初めてだ」と話しています。在日韓国人の子どもたちが通っている京都韓国学園は、甲子園の地区予選に出場するただ一つの外国人学校で、去年は京都大会でベスト16入りしています。

・韓国外換銀行が公示した14日の為替レート、日本の円100円は、1,000ウォン4銭で、先週金曜日に比べて4銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,177ウォン40銭で、先週金曜日に比べて2ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の14日の総合株価指数は、720.10ポイントと、先週金曜日に比べて15.95ポイント上昇、今年最高値となりました。

・14日のソウルは晴れ、午後3時の気温は27度ちょうどでした。15日は高気圧のヘリになるため、済州道と東海岸は曇り一時雨で、その他の地方は曇りとなるでしょう。15日の全国の予想最低気温は17度から21度、日中の最高気温は23度から29度という予報です。

7月12日土曜日

・北韓の核問題の取り扱いで難航していたソウルでの第11回南北閣僚級会談は、結局、前回より一歩進んだ表現で妥結し、9月の秋夕に規模の大きな離散家族の再会を行うなど6項目に合意しました。第11回南北閣僚級会談は、9日から4日間、ソウルで行われ3日目の11日は、晩さん会を2時間も遅らせて共同声明をまとめようとしましたが、双方の主張がかみ合いませんでした。そして折衝の結果、前回の閣僚級会談で合意した「対話を通じて平和的に解決する」という表現より一歩進んだ「適切な対話を通じて平和的に解決するために互いに協力する」ことで話がまとまり12日午前の全体会議で6項目に合意して共同声明の発表にこぎつけました。共同声明ではこのほか▼9月の秋夕の前後に金剛山で8回目の規模の大きい離散家族の再会を行うとともに、離散家族の面会所の起工式を行うために互いに協力する▼社会、文化、スポーツでの交流協力を協議するため南北社会文化交流協力分科会を設置する案を検討する▼相手に対する誹ぼう放送を互いに中止し、民間団体が進めている8.15光復節の祝賀行事を和解と協力のムードの中で行えるよう積極的に協力する▼南北経済協力推進委員会の6回目の会議を8月26日から4日間、ソウルで開く▼次の南北閣僚級会談を10月14日から17日まで平壌で開く、南北は、このように合意しました。北韓代表団は、4日間の日程を終え、12日午前10時、仁川空港発の飛行機で北京経由で北韓に帰国しました。

・青瓦台の羅鐘一国家安全保障補佐官は、盧武鉉大統領の中国訪問の結果を説明するため、14日から4日間、アメリカを訪問します。青瓦台のユン・テヨンスポークスマンによりますと、羅鐘一補佐官は、アメリカで、ライス安全保障補佐官、パウエル国務長官らに会って、盧武鉉大統領の中国訪問の結果を説明し、北韓の核問題や韓国駐留アメリカ軍部隊の再配置問題など両国の懸案について協議する計画だということです。

・東京発 AFP連合ニュースによりますと、北韓が使用済み核燃料棒の再処理をすでに始めていることが確認されたと、アメリカの複数の情報機関が明らかにしました。この情報は、10日、ホワイトハウスに報告されたということです。再処理の開始は、北韓が核兵器の量産に向けて動き出したことを示すもので、韓国の国家情報院長も、9日、国会で「寧辺の再処理施設で8000本の使用済み燃料棒のうち、少量が再処理されたものとみられる」と述べていました。

・民主党の鄭大哲代表は、11日、国会で記者団に対して去年の大統領選挙の際、企業から選挙資金として200億ウォンが党に入ってきたと述べ、その後、金額を140億ウォンに訂正しましたが、これまで企業からの献金はないとしていただけに波紋が広がっています。鄭大哲代表は、ソウル中区のショッピングビル建設をめぐる金融機関からの不正融資に関連してビル会社の社長から4億ウォンを受け取っていたことを認め、週明けにも検察の取調べを受けることから、こうした献金はほかにもあると自ら暴露したものです。しかし、鄭大哲代表のこの発言をめぐって、民主党内では大きな波紋が広がっており、辞任を求める声も出ています。また野党ハンナラ党も、この問題を徹底的に調査することにしています。

・政府は、国民の税負担を軽減させるため、乗用車、エアコンなどに対する特別消費税を12日から、引き下げました。乗用車は、排気量2000cc未満は、これまでの10%を5%に引き下げ、2000cc以上も、14%を10%に引き下げます。またエアコンは、20%から16%に、大型液晶TVは、10%から8%にそれぞれ引き下げます。また勤労所得税は、年所得が1500万ウォン以下の低所得層については、所得控除幅が今月から5%拡大されるとともに、年間税額が、50万ウォン以下の人に限って、税額の控除をいまの45%から50%にし、来年はさらに55%まで引き上げることにしています。

・東京発 連合ニュースによりますと、中国東北部の瀋陽市にある日本総領事館に亡命を求めて駆け込みを計画していた北韓脱出者8人が、地元の公安当局に身柄を拘束されていることが明らかになりました。この8人は、先月20日、瀋陽市内に集まっていたところを中国警察からあやしまれ、不法入国者であることが分かったため身柄を拘束されました。警察の調べに対して8人は、日本総領事館に亡命を要請する計画だったと話しているということです。

・全国教職員労働組合に加盟している小中高校の教師120人が、今月29日に北韓を訪問します。教育部によりますと、全国教職員労働組合は2年前から北韓訪問を申請していましたが、最近、統一部から許可が出たことから、今月の29日から5日間、教師120人と、教育界のOB、政府関係者らあわせて130人が、北韓を訪問することになったということです。一行は、平壌の学校を訪れ、北韓の教育団体と交流する計画です。

・今週9日から11日まで南部地方に降り続いた集中豪雨で、慶尚北道では、農作物を中心にかなりの財産被害が出ました。慶尚北道災害対策本部が、12日朝までにまとめたところによりますと、農地1840ヘクタールが浸水、40ヘクタールが流失し、住宅25棟が壊れました。また小さい河川の決壊97ヵ所、道路や橋の損壊15ヵ所など、311の公共施設が被害を受けました。地域別には、安東市の被害が35億ウォンで最も多く、次いで栄州(ヨンジュ)、醴泉(イェチョン)、聞慶(ムンキョン)など、主に慶尚北道の北部に被害が多く出ました。

・来月8月21日から10日間、大邱で開かれる世界の大学生の夏のスポーツの祭典、ユニバシアードの聖火が来週19日、イタリアのトリノで採火されます。大邱ユニバシアード組織委員会によりますと、トリノ大学で採火された聖火は、21日、仁川空港から韓国に送られてきます。この聖火は、慶尚南道浦項市のホミコッに保管され、8月10日にソウル市の成均館で採火される聖火とともに8月17日にひとつにまとめられ、全国を一周した後、21日の開会式で、聖火台に点火される予定です。トリノは、第1回ユニバシアード大会の開催地で、2006年の冬のオリンピック、2007年には再び夏のユニバシアード大会が開かれます。

・12日は、土曜日のため取引はありません。11日の終値は、日本円100円が、1000ウォンで、アメリカドル1ドルは、1179ウォン40銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・12日ソウルは曇り、正午の気温は 25度3分でした。13日日曜日は、全国的に曇り一時雨の予報となっています。13日の全国の朝の最低気温は18度から21度、日中の最高気温は23度から29度という予報です。

7月11日金曜日

・9日からソウルで行われている11回目の南北閣僚級会談は3日目の11日、午後、全体会議を開き、共同声明を発表するための詰めの調整を行っていますが、北韓の核問題の取り扱いについて意見が対立し難航しています。韓国は、北韓の核問題を平和的に解決するために多国間協議を受け入れるよう強く求めたのに対し、北韓は、民族協調を主張して離散家族の再会と面会所の着工など経済面の交流協力に重点を置いています。これに先立って10日の全体会議で、北韓の金リョンソン団長は、来月15日から、南北韓が共に相手への誹ぼう放送を全面的に中止しようと呼びかけるとともに、秋夕前後に8回目の離散家族再会と面会所の起工式を行うよう求めました。北韓代表団は、11日夜、晩さん会に臨み、12日午前中に仁川空港から帰国する予定です。

・イギリスのブレア首相が、20日日曜日韓国を訪れて、盧武鉉大統領と首脳会談を行い、北韓の核問題を平和的に解決するための協力について意見を交わすことになりました。青瓦台のユン・テヨンスポークスマンによりますと、ブレア・イギリス首相は、当初、中国と日本だけを訪問する予定でしたが、北韓の核問題が国際的な関心事となっていることから日本からの帰途、韓国に立ち寄ることになったということです。ユン・テヨンスポークスマンは、「両首脳は、改革志向の政治的信念の面で共通点を持った指導者であり、今度の首脳会談を通じて個人的な関係が強化され、両国関係が進展するものと期待される」としています。ブレア首相の韓国訪問は、2000年10月にソウルで開かれたASEM=アジアヨーロッパ首脳会議への出席以来2度目となります。

・ハンナラ党は、11日、国会本会議で可決する予定だった新しい特別検事法案の代わりに捜査の枠を大幅に拡大した、さらに新しい特別検事法の制定を進めることになりました。ハンナラ党は、11日の議員総会で金大中政権が98年当時、すでに北韓が小型核兵器の実験をしていたことを知っていながら、核開発に利用される可能性の高い現金を北韓に贈ったのは、国家保安法に違反した行為だとして、真相を究明する特別検事法が必要だと主張しました。このためハンナラ党は、国会の司法委員会を通過した新しい特別検事法本会議に提出したうえ、さらに新しい法案を修正案として提出して可決することを検討しています。ハンナラ党は、北韓への送金問題を捜査する特別検事制が先月末に期限切れとなったことから、朴智元前青瓦台秘書室長が、2000年4月に南北首脳会談の準備金として、現代側から150億ウォンの資金を受け取り、その大部分が政界に流れ込んだとされる疑惑に限って捜査する新しい特別検事法案を国会に提出していました。

・ハンナラ党の鄭亨根議員は、11日国会で開かれたハンナラ党の議員総会で、2回目の南北首脳会談の開催を協議するための北韓の密使がいま、ソウルに滞在しており、来年4月の総選挙前に北韓の金正日国防委員長のソウル訪問が実現するのではないかという説があると語りしました。鄭議員は、「金正日国防委員長からのメッセージを託された密使が現在、ソウルのハイアットホテルに滞在している。2000年以来2回目となる南北首脳会談を開催する問題や、来年の総選挙前に金正日国防委員長がソウルを訪問することが話し合われている」と述べました。これについて政府関係者は、「南北閣僚級会談に出席している北韓代表団は全員が新羅ホテルに滞在しており、ハイアットホテルには北韓から派遣された人物はいない」と否定しているということです。

・韓国銀行は10日、金融通貨委員会を開き、日本の公定歩合にあたるコール金利を0.25%引き下げて、年3.75%にすることを決め、即日実施しました。韓国銀行は、5月にもコール金利を0.25%引き下げており、これで今年に入ってからの引き下げ幅は0.5%となりました。韓国銀行はまた、今年の経済成長率の展望を4.1%から3.1%に下方修正しました。 これについて韓国銀行の朴昇総裁は、「内需の冷え込みで成長率が落ちており、国内外の状況からみて、下半期も回復は期待し難い。このため消費心理と投資を刺激するためにコール金利を引き下げることが避けられない」としています。

・97年に韓国に亡命してきて、いま韓国で暮らしている元北韓労働党書記の黄長Y(ファン・ジャンヨブ)氏が、日本政府の招待を受け、近く日本の国会で証言する予定でしたが、自民党の反対で見送られることになりました。 これについて日本のマスコミは、南北間の話し合いムードに悪影響を与えてはならないという韓国政府への配慮によるものではないかとしています。黄長Y氏の日本訪問については、自衛隊のイラク派兵について説明するために今月3日、韓国を訪れた矢野哲朗外務副大臣が、韓国政府に公式に要請していました。

・三星電子が、SKテレコムを押さえて、韓国最大の広告主に返り咲きました。韓国広告団体連合会の韓国広告データーが集計したところによりますと、三星電子は、今年第2四半期に、TV・ラジオ・新聞・雑誌の4つの媒体への広告費として、502億8000万ウォンを支出し、2位のSKテレコムより158億ウォンも多いことが分かりました。これで三星電子は、2001年第3四半期以降、SKテレコムに譲っていたトップの座に返り咲きました。第2四半期中の韓国全体の広告費は、1兆7100億ウォンで、去年の同じ時期より4%減少し、今年の第1四半期と比べると3.9%増えています。媒体別には、新聞が全体の55%を占めて、トップを守っており続いて、TV、雑誌、ラジオの順となっています。業種別には、コンピューターや情報通信業が最も多く、サービス業がこれに次いでいます。

・情報通信部は、国際競争力を備えたIT=情報技術の専門家を育成するため、韓国の大学が、海外のこの分野の専門家を教授として招へいできるよう今年、総額で9億ウォンを支援することになりました。対象になるのは、海外の名門大学でIT関連分野の博士号を取得した外国人で英語で講義することが条件となっており、大学が招へいした場合、一人年間最高1億ウォンを最長3年間支援することにしています。

・韓国のほとんどの学校は、来週19日から夏休みに入ります。夏休みの期間は、学校によって少し差がありますが、小学校が40日間、中学校は31日から34日間、高校は、32日から34日間で、8月下旬に2学期が始まります。一方、大学は、一足早く6月20日頃から夏休みに入っています。

・日本のJリーグで活躍したことのあるKリーグ水原三星の崔ソンリョン選手が、日本のタレント、阿部美穂子さん(28)と、12月に結婚することになりました。崔ソンリョン選手は、ヴィッセル神戸で活躍していた2000年、NHKのリポーターとして取材にきた阿部さんと初めて出会い、その後、崔選手の帰国で、国際電話とEmailで連絡を続けてきたということです。阿部美穂子さんは、韓国通として知られ、結婚後は、韓国の芸能界で活躍する希望をもっているということです。崔ソンリョン選手は、98年のフランスワールドカップの出場メンバーで、Aマッチ64試合に出場しており、99年から2年間、ヴィッセル神戸で選手生活をしたあと、水原三星に復帰しています。

・韓国外換銀行が公示した11日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、前日と同じく1000ウォン丁度でした。アメリカドル1ドルは、1179ウォン40銭で、前日に比べて90銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、704.15ポイントと、前日より、3.64ポイント上昇しました。

・11日のソウルは晴れ、午後3時の気温は29度3分でした。12日は、ソウル、京畿道、江原道地方では曇り、南部地方は一時雨の降るところが多いでしょう。12日の全国の朝の予想最低気温は、19度から23度、 日中の最高気温は24度から29度の予想です。

7月10日木曜日

・盧武鉉大統領は4日間の中国訪問の日程を終えて、10日夕方、専用機でソウル空港に帰国しました。盧大統領は空港で、国民へ挨拶し、「今回の中国訪問では、3つの目標を達成した。▼北韓の核問題を解決するための韓国中国両国の協力を一層強化することにした▼外交、経済、社会、文化などあらゆる分野で、 両国関係をさらに発展させ『全面的な協力パートナー関係』に格上げすることになった。さらに、▼経済協力を強化し、次世代情報通信、先端技術、北京オリンピック、中国西部大開発など10の事業で協力と支援をさらに強化していくことにした」盧大統領は今回の中国訪問の成果をこのように述べました。盧大統領はまた 「 北京と上海で中国経済の急成長ぶりとダイナミックさを確認した。中国は未来に向けて走っており、韓国はこのチャンスを活かさなければならない。十分な準備の上で進めていけば、中国の開放と成長は、韓国にさらに大きな市場、大きなチャンスをもたらしてくれるだろう。与党と野党、労使が新たな心構えで、協力していくべきだ」と述べました。盧武鉉大統領は7日から10日まで国賓として中国を訪問し、8日に、胡錦涛国家主席と首脳会談を行いました。また呉邦国全人代常任委員長ら指導者とも会ったほか、北京と上海で中国の経済人とも懇談しました。そして、北京の名門大学、清華大学で「東北アジアの平和と繁栄のための韓国中国の協力」をテーマに講演し、韓国と中国の経済協力の必要性について強調しました。

・9日からソウルで始まった第7回南北の閣僚級会談が、10日から本格的な協議に入りました。10日午前に行われた最初の全体会議で、韓国の丁世鉉首席代表は、北韓に対して、核問題の解決のために、南北とアメリカ、日本、中国が参加する拡大多国間協議に応じるように促すとともに、核問題が解決されれば、北韓の体制の保障と南北経済協力の早期推進が可能であると述べました。また国防長官会談の開催や、社会文化交流推進委員会の設置も呼びかけました。これに対し、北韓の金リョンソン代表は、「最近、韓国駐留アメリカ軍の戦力増強や国防教科書で北韓人民軍を主な敵としていることが韓半島の緊張を高めている。韓半島の平和を守るためには、民族の協調が必要だ」と述べました。北韓はまた、拡大多国間協議の開催については「核問題はアメリカと北韓が直接解決すべき問題だ」とするこれまでの主張を繰り返した模様です。

・韓国、アメリカ、日本、中国が北韓を加えて核問題を話し合う5カ国協議を今月7月下旬から8月上旬までに北京で開く方向で検討していることが9日、明らかになりました。日本のマスコミが10日報じたところによりますと、今週中にも中国政府の高官が北韓を訪れ、北韓側と最終調整する予定です。この中朝高官協議では、中国側が先のワシントンでの韓米日外務省局長級協議や米中高官協議を踏まえ、韓国と日本を含む多国間協議の早期開催を要請する見通しです。中国は、8月にもKEDO理事会が軽水炉事業の停止を決定し、国連安全保障理事会でも、北韓非難の議長声明採択の動きが本格化する可能性があることを北韓側に伝え、決断を促すものとみられます。

・国家情報院の高ヨング院長は9日、国会情報委員会で、「北韓が寧辺にある核関連施設で、核兵器の材料にもなるプルトニウムを抽出できる8000本の使用済み核燃料棒のうち少量を再処理したとみている」と報告しました。高院長はまた「北韓北部の竜徳洞で、この5年間に70回ほど核兵器の起爆装置の実験があったことを把握し、これについて追加調査している」と述べました。この問題については、アメリカのニューヨーク・タイムズが今月1日、起爆実験を行う施設が竜徳洞にあることをアメリカの偵察衛星が確認したと報じています。

・中部地方と南部地方では、8日から雨が降り続き、行方不明者や土砂崩れなどの被害が続出しています。雨は、10日午後から次第に弱くなり、中部や南部に出されていた大雨注意報は、すべて解除されました。気象庁によりますと、各地の降雨量は、大田に近い忠清北道・報恩郡で227ミリを記録したのをはじめ、慶尚北道北部では、聞慶(ムンキョン)で194ミリ、醴泉(イェチョン)179ミリ、忠清南道の扶余(プヨ)176ミリ、大田174ミリでした。この雨で9日午後6時頃、慶尚北道ボンファ郡ジェサン面に住む60代の夫婦が、あふれた川に吸い込まれて行方不明になりました。また忠清北道オッチョン郡の京釜高速道路で土砂崩れがあり、下り線が1時間あまり通行できなくなりました。全羅北道でも平均100ミリを超える雨が降りましたが、人命の被害はありませんでした。この雨で釜山の金海空港では、9日から10日にかけてダイヤの乱れが出ました。9日は、合わせて115便も欠航したのに続いて、10日も午前中、15便が欠航しました。

・統計庁によりますと、韓国の人口は 今月1日現在、4,793万人に達したことが分かりました。これに北韓の人口を2252万人として南北を合わせますと、7,045万人となり、世界第17位であることが分かりました。また韓国では、子どもの数が毎年急減しているため、2024年には人口が減り始め、2050年には現在より350万人減る見通しです。また65歳以上の人口は、2019年、全体の14%を占めて、高齢化社会に入り、2026年には全体の20%を超える見通しです。

・韓国戦争で行方不明になったアメリカ軍兵士の遺骨調査についてのアメリカと北韓との協議が10日からタイのバンコクで始まりました。アメリカ国務省と国防総省が8日 明らかにしたところによりますと協議は2〜3日間行われ、遺骨の発掘調査のほかに、1960年代に韓国駐留アメリカ軍から、北韓に亡命したとみられるアメリカ軍将兵4人との接触も要請する方針だということです。しかし今度の接触では、 北韓の核問題は扱わないことにしています。北韓とアメリカは96年、アメリカ軍兵士の遺骨発掘に合意してから、これまでに178人の遺骨を収拾し、そのうち14人の身元を確認しましたが、北韓の核開発問題の影響で中断しています。

・公務員の間に、子どもを育てるための育児休職制度を利用する人が急増していることが分かりました。公務員の育児休職は、最長で1年間とることができ、給料は出ませんが、1カ月30万ウオンの奨励金が支給されます。行政自治部によりますと、去年1年間に育児休職制度を利用する資格があった公務員5万4000人あまりを対象に調査した結果、育児休職した人は前の年より50%多い1,784人で、対象となる公務員の3%がこの制度を利用したことが分かりました。このうちには男性が6%いました。育児休職する公務員が急増したのは、去年から、1歳未満の子どもを持つ場合から、3歳未満の子どもを持つ場合に拡大されたことと、育児休職に対する世間の認識が変ったことによるものとみられています。

・今年も、夏休みの国内旅行は、 東海岸と江原道に集中するものとみられます。建設交通部と韓国道路公社が全国の4000世帯を対象に今年の夏休みの計画について調べた結果、回答者の30%が「東海岸と雪岳山など、江原道内陸部に行く」と答え、西海岸が13%、南海岸が13%でした。また日程については、今月28日から来月3日までの間という答えが46%でもっとも多く、次に、来月4日から10日までの間が29%、今月21日から27日までの間が6%の順でした。交通機関は「マイカー」が77%で最も多く、空の便 7%、高速バス6%の順でした。建設交通部は、今月17日から来月10日までの25日間を特別交通対策期間として、列車や船の増便など、対策を講じることにしています。

・ソウル近郊の京幾道富川市で、毎年行われている富川国際ファンタスティック映画祭が10日開幕しました。今年で7回目を迎える富川国際ファンタスティック映画祭は「愛、幻想、冒険」をテーマに、10日から19日までの10日間に35カ国から出品された短編映画89本と長編映画100本の合わせて189本を、富川市内の市民会館や映画館などで公開し優秀作品に賞を贈ります。今年の開幕作品は、韓国で作られたアニメ「ワンダフル・デイズ」、閉幕作品は、カナダのヴィンチェンゾ・ナタリ監督の「サイファー」と韓国のホラー映画、女子高校怪談シリーズ第3作目の「きつねの階段」です。映画祭のハイライトとなる、富川チョイス長編映画部門の審査委員には日本から女優の工藤ゆきさんが来韓するなど、18カ国から90人あまりの映画監督と俳優らがゲストとして富川を訪れます。

・韓国外換銀行が公示した10日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1000ウォン丁度で、前日に比べて、3ウォン13銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1178ウォン50銭で、前日に比べて1ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、 700.51ポイントと、前日より、4.99ポイント下落しました。

・10日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は26度1分でした。11日は、ソウル、京畿道、江原道地方では曇り、南部地方は一時雨の降るところが多いでしょう。11日の全国の朝の予想最低気温は、19度から22度、 日中の最高気温は25度から29度の予想です。

7月9月水曜日

・盧武鉉大統領は、中国訪問3日目の9日、胡錦涛主席の母校である北京の名門大学、清華大学で「東北アジアの平和と繁栄のための韓中協力」をテーマに講演しました。講演には、総長、教授、学生ら500人が出席し、この中で盧大統領は、「過去の東北アジアは、対立とかっ藤の歴史を繰り返してきたが、もはや東北アジアの歴史は変わらなければならない」として、協力と統合、平和と繁栄の時代を切り開いていくべきだと強調しました。盧武鉉大統領はまた「韓半島の平和を前提にしなくては、東北アジアの平和と繁栄を語れない。北韓を平和と繁栄のテーブルに合流させるのは、韓国と中国の両国にとって重要な関心事だ」と述べました。続いて盧武鉉大統領は、北京の順義地区にある韓中合弁の北京現代自動車工場を視察し、関係者を激励しました。北京現代自動車は、中国がWTO=世界貿易機関に加盟した後に初めて設立された合弁自動車企業で、一年間に5万台の生産を目標にしています。盧大統領は、9日午後、万里の長城を見物した後、上海に向かいました。

・韓国と中国は8日夜、北京で共同声明を発表し、全面的な協力パートナー関係作りを進めていくことで合意しました。盧武鉉大統領は、8日夜、温家宝首相が人民大会堂で開いた国賓晩さん会に臨み、そのあと両国は11項目の韓中共同声明を発表しました。その中で両国は「今年4月に北京で行われた3者協議で始まった対話ムードは継続されるべきだ」という点で一致しましたが、北韓の核開発問題について、韓国は検証可能で後戻りできない方式で完全に解決すべきだと強調したのに対し、中国は北韓の安全保障の憂慮を解消すべきだと主張しました。共同声明は、北韓の核開発問題の解決に向けた会談の方式については、触れませんでした。また台湾について、中国は「世界には「一つの中国」だけが存在し、台湾は中国領土の一部である」とし、これについて韓国は十分な尊重を示し、中華人民共和国政府が唯一の合法政府であり「一つの中国」の立場を堅持するとしています。両国の首脳はまたこれまでの‘協力パートナー関係’をもとに、今後は‘全面的な協力パートナー関係’作りを進めていくことに合意し、貿易アンバランスを改善させ、相互の投資拡大に役立つ環境を作っていくことになりました。盧武鉉大統領は 胡錦涛国家主席の韓国訪問を招請し、 胡錦涛主席はこれを快く受け入れました。

・韓中共同声明について、ハンナラ党はスポークスマンの論評を出し、「北韓の核問題や台湾問題など韓中間の重大な懸案に対する韓国政府の立場を明確に表明できないばかりか、中国の立場を大幅に受け入れている」として、盧武鉉政権の準備不足と未熟なアマチュアリズムが再確認された形となったと非難しました。特に、最大の焦点となっていた北韓の核問題については、「韓国政府が能動的で積極的な役割を果たすべきであったにもかかわらず、まず北韓の安全保障に対する憂慮が解消されなければならないという中国政府の立場が反映された。韓国側が、マスコミへの報道を意識して共同声明の発表を急ぎすぎたせいではないか」と指摘しました。

・ソウルの台湾代表部は、9日、前日発表された韓中共同声明の中で、韓国が、「中華人民共和国政府が唯一の合法政府であり一つの中国の立場を堅持する」と表明したことについて「デリケートな問題なだけに、韓国の国家情報院にあたる台北の新聞局が検討中で、公式的立場をまとめるまでは、具体的には反応できない」として慎重な姿勢を示しました。

・韓国と日本の外交当局者は、7日と8日、釜山で、KEDO=韓半島エネルギー開発機構が北韓に建設を進めている軽水炉事業を一時中断する問題について協議しました。会議の結果は公開されていませんが、会議では、日本の鈴木勝也KEDO担当大使が、北韓の核問題が解決しない限り、建設工事の一時停止はやむを得ないとする日本政府の立場を説明し、工事を停止した場合に、工事を担当している会社との契約や、労働者の解雇などの問題についての韓国側の意見を求めた模様です。これに対して韓国側代表の張ソンソプ軽水炉企画団長は、工事を一時停止する代わりにスピードを落とすことで核問題に対応できないかという点を強調した模様です。

・11回目の南北閣僚級協議に出席する北韓代表団32人が、9日、ソウル入りし、10日から協議が始まります。北韓代表団の金リョンソン内閣責任参事ら32人は、9日午後北京経由、アシアナ航空機で仁川空港に到着し、宿舎の新羅ホテルに入りました。そして9日夜は、晩さん会に臨み、10日午前、初の全体会議を開きます。11日には首席代表会議、実務者接触などを通じて、北韓の核問題や南北経済協力など主な懸案について意見を交わす予定です。統一部の関係者によりますと、今度の閣僚級協議で韓国は、 北韓の核問題を平和的に解決するためには、北韓が多国間協議に応じることが、北韓にとっても有利だという点を強調し、その上で、南北の経済協力問題について北韓側と協議する方針です。

・野党ハンナラ党の崔秉烈代表は、8日、大邱で行われた党の慶尚北道支部長就任式であいさつし、「国民の苦痛がこれ以上大きくなれば、内閣総解任決議案を国会に提出する」として、対政府闘争を繰り広げる方針を明らかにしました。崔秉烈代表は、「いま韓国は、6.25韓国戦争以来最も困難な状況に陥っている。政府の閣僚が、新しい法律をつくるよう要請してくれば検討できるが、法律を踏みにじる行為は決して容認できない。ただちに解任決議案を提出し可決する」と述べました。また崔秉烈代表はこの席で、「盧武鉉大統領がうまくやり遂げることを願っていたが、いまの状況では、大統領を大統領として認めたくないというのが正直な気持ちだ」と述べ、論議を呼んでいます。これに対して、民主党のムン・ソッホスポークスマンは、論評を出し、「野党代表が、外遊中の大統領の悪口をたたくことに、失望を禁じえない」として非難しました。

・国会で第3党の自民連の鄭サンチョン副総裁や、金ハッウォン院内総務ら党役員は、9日、党役員会議を開いて、李仁済総裁代行が、最近出版した書物で金鐘泌総裁や、党の名誉を棄損したという結論を出し、これに抗議するため金鐘泌総裁に一括辞表を出しました。自民連のユ・ウンヨンスポークスマンによりますと、「李仁済総裁代行が、最近、自分の後援会に配布した本の「マニアたちが李仁済に送ることば」には、金鐘泌総裁を非難し、党の名誉を大きく棄損した内容が盛り込まれているにもかかわらず、こうした本の配布を事前に防げなかったことに責任をとり、党役員全員が辞表を提出することにした」としています。

・OECD=経済協力開発機構の事務局は、今月18日から韓国の国家信用度を、先進国並みの最上級である「O等級」に改めることにしたと、輸出入銀行が9日明らかにしました。韓国は、97年のOECD加盟の際、一人当たりの国民所得が世界銀行による高所得国の分類基準を上回ったことから先進国並みの「O等級」を付与されましたが、97年暮れの通貨危機以後、一人あたりの国民所得が急減して高所得国としての地位を失い、2001年以後、2等級に分類されていました。OECDは、3ヵ月に一度、国家信用度の評価会議を開いて 2年間の一人当たりの国民所得の増減を基準に開発途上国の信用度を0から7まで、8段階に分類しています。

・ロシア空軍の代表団が9日午前、仁川国際空港に到着しました。ロシアの空軍が韓国を公式訪問したのはこれが初めてで、第一副司令官兼参謀長官のボリス・ペドロビチ中将を含む一行5人は、10日、チョン・キクァン空軍参謀次長を団長とする韓国代表団と初めての韓ロ空軍会議を開きます。会議では、韓国がロシアに行った経済協力借款を現物で返済してもらうためにロシアから受け入れることになった韓国の空軍士官学校の実習機イリューシン103型機や、捜索救助用ヘリコプターKa(カモフ)32A、さらに危険な軍事行動の防止協定などについて協議する予定です。一行は、韓国の空軍士官学校や空軍の第17戦闘飛行団などを視察した後、13日帰国する予定です。

・韓国の20代から40代の人は、神経精神系の病気で病院を訪れている人が意外に多いことが分かりました。健康保険審査評価院が、去年4月のデーターとして9日発表したところによりますと、過去一年間に、病院を訪れた20歳から39歳までの患者のうち症状がもっとも多いのは、神経精神系の病気で、14,124件、40歳から49歳の場合も13,574件にのぼりました。次に多いのは、20歳から39歳の間では、急性気管支炎、40歳から49歳までは高血圧でした。健康保険審査評価院によりますと、「医療給与の面でも精神科が全体の16%と大きな比重を占めているが、神経精神系の患者は早く死ぬ人が多いことから50歳を越えると減る傾向にある」としています。

・重要無形文化財第5号のパンソリ「赤碧歌」の芸能保有者であるパンソリの名唱朴ドンジンさんが、8日、持病で亡くなりました。87歳でした。朴ドンジンさんは、亡くなる直前まで稽古に励んでいましたが、突然倒れて病院に運ばれ、そのまま意識が戻りませんでした。朴ドンジンさんは、1970年代後半に国立唱劇団の団長をつとめましたが、98年に、出身地の忠清南道公州市にパンソリ伝授館を建設し、後継者の養成に力を注ぎ、80年に銀冠文化勲章と、ソウル市文化大賞を受賞しました。政府は、国楽の発展と普及に寄与した功績を称え、朴ドンジンさんに金冠文化勲章を贈ることにしています。

・日本のプロ野球パリーグのオリックスブルーウェーブの具台晟(ク・デソン)投手が、8日、シーズン3勝目をあげました。具台晟投手は、8日行われたダイエー戦に先発登板し、7回3分の2を、3安打無失点、三振11で抑える好投ぶりをみせ、オリックスが1対0でダイエーに勝ったため、3勝目となり、これまでの成績は、3勝6敗となりました。具台晟投手は、漢陽大学を卒業して、韓韓国のプロ野球チーム、ビングレ、韓火で活躍した後、2000年からオリックスと3年契約をしています。

・韓国外換銀行が公示した9日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、996ウォン87銭で、前日に比べて68銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1180ウォンで、前日に比べて30銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、705.50ポイントと前日より2.84ポイント下落しました。

・9日のソウルは雨、午後3時までの降雨量は38.5ミリ、午後3 時の気温は21度7分でした。10日も引き続き全国的に雨の予報となっています。10日の全国の朝の予想最低気温は、19度から21度、日中の最高気温は22度から26度の予想です。

7月8日火曜日

・韓国と中国は8日夜、北京で共同声明を発表し、今後は全面的な協力パートナー関係’作りを進めていくことで合意しました。中国を国賓として訪問している盧武鉉大統領は、8日夜、温家宝首相が人民大会堂で開いた国賓晩さん会に臨み、そのあと両国は11項目の韓中共同声明を発表しました。その中で両国は「今年4月に北京で行われた3者協議は有益で、この協議で始まった対話雰囲気は継続されるべきだ」として北韓の核開発問題について、韓国は検証可能で後戻りできない方式で完全に解決すべきだと強調し、中国は北韓の安全保障の憂慮を解消すべきだと主張しました。中国はまた南北関係の改善と韓半島での緊張緩和に向けた措置を高く評価し、韓国が韓半島問題の当事者として建設的な役割を発揮することを支持するとしています。しかし北韓の核開発問題の解決に向けた会談の方式については、触れませんでした。また台湾について、中国は「世界には「一つの中国」だけが存在し、台湾は中国領土の一部である」とし、これについて韓国は十分な尊重を示し、中華人民共和国政府が唯一の合法政府であり「一つの中国」の立場を堅持するとしています。両国の首脳はまた国連憲章の原則と韓中国交樹立の共同声明の精神、それにこれまでの‘協力パートナー関係’をもとに、今後は‘全面的な協力パートナー関係’作りを進めていくことに合意しました。また両国は貿易アンバランスの改善に向けて互いに努力し、投資保障協定を改め、相互の投資拡大に役立つ環境を作っていくとともに、両国間の未来志向的な経済協力関係を模索することになりました。両国はまた航空協力の拡大、領事と司法での協力強化を進め、韓国は中国四川省の成都に総領事館を開設することで合意しました。盧武鉉大統領は 胡錦涛国家主席の韓国訪問を招請し、 胡錦涛主席はこれを快く受け入れました。韓中両国は、共同声明でこのように発表しました。

・中国を国賓として訪問している盧武鉉大統領は訪問2日目の8日、韓中経済人と会い、セールス外交を行いました。盧武鉉大統領は8日午後、宿舎の釣魚台で大韓商工会議所と中国国際貿易促進委員会が共同主催する午さん会に出席し、「去年、中国は韓国企業の投資対象国1位に浮上した」と述べて、中国西部の大開発事業とITなど最先端事業で両国経済人のさらに緊密な交流と協力を要請しました。盧大統領はまた「北東アジア全体の共同繁栄のためには協力を強化すべきだ。そういう面で今年10月、インドネシアで開かれるASEAN+3カ国会議の際に行われる韓中日首脳会談で、3カ国経済協力に関する共同宣言はタイムリーなものとなる」と述べました。盧大統領はこれに先立って午前中、人民大会堂で呉邦国全人代常任委員長と曽慶紅国家副主席ら中国の指導者と会い、北韓の核開発問題の解決に向けて中国指導者の協力を要請しました。盧大統領は訪問3日目の9日は、北京郊外にある現代自動車の組み立て工場を視察し、上海に向かいます。

・韓国と中国は今年10月、インドネシアのバリ島で行われるASEAN=東南アジア諸国連合+韓国、中国、日本による会議の際に韓中日の3カ国首脳会談を開いて「韓中日経済協力に関する共同宣言」を公式発表することで意見をともにした模様です。盧武鉉大統領の中国訪問に随行してる青瓦台の関係者は8日「中国は今年4月、韓国政府に秋のASEAN+3会議で、3カ国の経済協力の共同宣言を採択するよう提案した。盧武鉉大統領の今回の中国訪問で事実上この問題について合意したと思う」と述べました。この3カ国間の経済協力共同宣言には、投資、経済、安保、文化、人の交流、麻薬の取締りなどについて協力を強化する内容が盛り込まれるものとみられます。

・韓国、アメリカ、日本の3カ国は、北韓が5カ国協議に応じることを前提に北韓に対して核開発、ミサイル、拉致など包括的な解決策を提案することで合意したと、8日、朝日新聞が報道しました。それによりますと、韓米日3カ国は、先にワシントンで開いた局長級の非公式協議で、このように基本合意し、北韓が5カ国協議に応じる姿勢を示せば、提案の具体的な内容を取りまとめ、5カ国協議で示すことも確認しました。韓米日3カ国はしかし北韓が5カ国協議に応じない場合は、KEDO=韓半島エネルギー開発機構の軽水炉建設の継続は困難であるということで認識をともにし、北韓の出方を1カ月ほど見守るということです。

・野党 ハンナラ党は8日国会 司法委員会の全体会議で北韓への不法送金についての新しい特別検事法案を単独で可決し、本会議に送りました。新しい特別検事法案は、現代から政界にも流されたとされる150億ウォンを含めた疑惑、北韓への送金に関連した青瓦台、国家情報院、金融監督院の疑惑とし、捜査期間は当初50日間、必要によって30日延長の計80日としていたのを、60日間だけで延長なしと修正しています。これはハンナラ党が事実上、現代グループの秘密資金に限って特別検事による捜査を行う意思を示したもので、11日の本会議で与党 民主党の対応が注目されます。

・北韓への現代グループの不法送金事件に関連して、秘密資金150億ウォンが政界に流されたとされることについて、日本の最高検察庁にあたる大検察庁の中央捜査本部は、特別検事から関連書類を受け取って捜査を進めていますが、150億ウォン以外にも多額の秘密資金が政界に流された証拠をつかみました。大検察庁が特別検事チームから引き受けた捜査資料によりますと、2000年に現代が作った秘密資金1,000億ウォンのうち、数百億ウォンが総選挙前後の2000年4月に、与野党の国会議員10人に渡されたとされています。また秘密資金のマネーローンだリングを担当した在米実業家が2000年4月から7月までの間に100億ウォンのマネーロンダリングにかかわった証拠をつかんでおり、政界へ流された資金は大幅に増えるものとみられています。

・法務部は反政府活動や労働法違反の受刑者が仮釈放される際、韓国の法律を守るという内容の誓約書を提出する制度を廃止することを決め、近く関係法の見直しを進めることになりました。この誓約書は国家保安法、集会に関する法津、労働関係法違反などで懲役刑になっていた人たちを仮釈放する前に提出させていたもので、市民団体や法曹界では「良心の自由を侵害する」として廃止すべきだという声が出ていました。誓約書については、今年4月、誓約書は「良心の自由と平等権の侵害に当たる」として30人が憲法裁判所に憲法訴訟を起こしましたが、憲法裁判所は合憲判定をくだし、誓約書の存続に異議をとなえませんでした。しかし法務部は今年4月30日に1,400人あまりを恩赦した際に、この誓約書の提出を強要しなかったため、誓約書の廃止が示唆されていました。法務部は誓約書が思想の変更を強要し事実上 良心の自由を侵害すると批判されている上、実効性も疑われるとして廃止を決めたもので、関係法を改正して、来月中にも施行するとしています。

・北韓を脱出者して韓国に住んでいる人たちの団体が7日、韓国駐在のハバードアメリカ大使と会って、北韓の人権問題に対するアメリカ政府の関心を求めました。脱出者同士会、北韓民主化のための政治犯収容所解体運動本部など脱出者らによる3つの団体の10人は、ハバードアメリカ大使と会った席で「国際社会で北韓の人権問題が本格的に取り上げられるようになれば、北韓当局は証拠隠滅のために政治犯収容所の人たちを虐殺する可能性が高い。アメリカが人工衛星などを使って24時間監視体制をとってほしい」と述べ、北韓の人権問題に対してアメリカ政府の関心と解決に向けた努力を求めました。

・韓国の人間開発指数が世界で30位に下落しました。人間開発指数は、UNDP=国連開発計画が毎年発表しているもので、その国の平均寿命、成人の文盲率、1人当たりの国民所得、教育水準などを総合的に評価した社会・経済発展の尺度となっています。韓国は去年と一昨年はいずれも27位でしたが、今年は30位に3ランク下がりました。人間開発指数はヨーロッパのノルウェーが3年連続1位で、次いでアイスランド、スウェーデンの順で、日本は9位、中国は104位となっています。

・今年9月、韓国の芸術家たちが北韓を訪れて公演を行う見通しとなりました。来月8月15日の光復節=独立記念日の南北共同行事の実務接触のため 先週4日から6日まで北韓入りした韓国側の推進本部関係者は7日「9月中に韓国の文化芸術芸能人が北韓入りし、1回の公演を行うことで、北韓と基本合意した。公演の場所など具体的な日程や内容はまだ決まっていない」と述べました。これまで歌手個人が北韓で公演をしたことはありますが、韓国の芸術芸能人団体のレベルで北韓での公演に合意したのは今回が初めてです。

・仁川港に開港以来最大の船が7日入港しました。この船はシンガポール船籍の自動車運搬船、タイコ号(6万6,635トン)です。仁川港は潮の干満差が激しいため、内港の入り口に水位を保つためのゲートがありますが、ゲートの幅が36m、衝撃防止材の分を差し引くと実質33mしかなく、これに対してタイコ号は幅が32.3mもあるため内港に入れるぎりぎりの大きさです。このためタイコ号には水先案内人が3人も乗り組み、長さも262mある船体をそろそろ進めて慎重にゲートの水路を通過しました。

・今年初めての稲刈りが8日京畿道利川市で行われました。この稲は内陸部の利川市ホジョプ面の農家がハウスで栽培していた、日本の品種「ひとめぼれ」で、気温が上がるハウスの中で農薬を使わない環境にやさしい方法で栽培していました。収穫はおよそ350キロで、農家では銘柄米として特別なルートで販売するということです。

・韓国外換銀行が公示した8日の為替レート、日本の円100円は、997ウォン55銭で、前日に比べて1ウォン1銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,179ウォン30銭で、前日に比べて1ウォン20銭のウォン高でした。韓国株式市場の8日の総合株価指数は、708.34ポイントと、前日に比べて4.05ポイント上昇しました。

・8日のソウルは曇り、午後3時の気温は28度ちょうどでした。9日は梅雨前線の北上で全国的に雨となり、南部地方は最高100ミリを超える大雨の所もあるでしょう。この雨は、中部地方は11日から、南部地方は週末の12日には小康状態となるものとみられます。9日の全国の予想最低気温は18度から21度、日中の最高気温は22度から24度という予報です。

7月7日月曜日

・中国を国賓として訪問している盧武鉉大統領は7日、胡錦涛国家主席と首脳会談を行い、北韓の核開発問題の解決を目指した5カ国協議開催に向けて努力することで合意しました。両国の首脳は7日午後、北京の人民大会堂で1時間半にわたって単独と拡大の首脳会談を行い、今年4月に北京で行われた北韓・アメリカ・中国の3者協議で作られた対話雰囲気を継続していく必要性で認識をともにしました。この合意は、中国政府が韓国・日本が加わる5カ国協議に事実上支持を表明したもので、これまで米朝間の仲裁の役割を担ってきた中国が北韓に対してさらに積極的に説得していくことを示唆したものと受け止められています。盧大統領は会談で「北韓の核兵器開発は容認できないが、平和的で外交的な手段で廃棄すべきだ」として、中国に対して北韓がこれ以上 状況を悪化させないように働きかけてほしいと要請しました。盧大統領はまた韓国の平和繁栄政策を説明し、「本格的な南北間の経済協力事業を推進するには北韓の核開発問題の解決が先決で、北韓への人道的な支援は、政治問題と絡めずに進めていく」と述べました。これに対して胡錦涛国家主席は、韓国の平和繁栄政策を高く評価し、南北対話と経済協力関係の維持を支持する考えを示しました。両国の首脳は韓中国交樹立10年間の協力関係をもとに、両国関係をさらに発展させて「全面的な協力パートナー関係」に格上げすることで合意し、盧武鉉大統領は胡錦涛国家主席の韓国訪問を要請しました。両国の首脳はまた次世代情報通信、先端技術、北京−上海間の高速鉄道の建設、北京オリンピック、中国西部の大開発事業など10の事業で協力と支援をさらに強化していくことになりました。両国は中国の中西部地域を管轄する四川省の成都に韓国の総領事館を開設することで合意するとともに、民事・商事司法協力条約、標準化協力協定、工学・科学技術協力に関する覚え書きにも調印しました。両首脳は会談の後、記者会見に臨み、この席で盧武鉉大統領は「韓国と中国の貿易は年20%という早い速度で拡大していっている。この分では5年後には年間1,000億ドルの規模に達すると思う。こうしたモノの貿易だけでなく、今後は技術や資本の提携にも発展させていくことが必要だ」と述べました。盧武鉉大統領は、訪問2日目の8日は、呉邦国全人代常任委員長、曽慶紅国家副主席ら中国の指導者と会うとともに、両国の経済人250人を招待する懇談会を開く予定です。

・盧武鉉大統領は7日午前、夫人の権良淑女史とともに、ソウル空港から専用機で中国に向かい、国賓としての4日間の日程に入りました。盧武鉉大統領は午後、北京の人民大会堂で胡錦涛国家主席と首脳会談を行います。そして会談の後、共同記者会見を行い、▼北韓の核開発問題の平和的な解決、▼韓半島非核化、▼経済通商分野での協力強化、▼両国関係の全面的な協力パートナー関係への格上げなどについて発表する予定です。両首脳は韓国の戦後世代の指導者、中国の若い指導者としての初めての対面であり、北韓の核開発問題をめぐる5カ国協議を通じた平和的な解決への期待感を示すものとみられます。今回の中国訪問には尹永ェ外交通商部長官、 陳大濟情報通信部長官ら15人の公式随行員の他にも現代自動車の鄭夢九会長やLG商社の李スホ社長などの経済人30人が同行しています。盧武鉉大統領は、訪問2日目の8日は、呉邦国全人代常任委員長、曽慶紅国家副主席ら中国の指導者と会う予定です。そして両国の経済人250人を招待する懇談会を開き、続いて9日は、韓中投資協力の代表的な例とされる現代自動車の組立工場を視察し、10日は上海に立ち寄って両国の経済人200人と懇談会を開き、2007年の上海万国博覧会の協力について意見を交わすことにしています。盧大統領は、10日、帰国に先立って、戦前の一時期、上海にあった韓国臨時政府の建物を訪れ、国の独立運動に命を捧げた先祖に哀悼の意を表する予定です。

・野党=ハンナラ党の改革派国会議員5人が7日、離党を表明し、今後、党派を越えた新党結成を目指していく考えを示しました。ハンナラ党を離党したのは李富栄(イ・ブヨン)、李佑宰(イ・ウゼ)、金富謙(キム・ブギョム)、安泳根(アン・ヨングン)、金栄春(キン・ヨンチュン)の5人の議員です。5人の議員は7日、記者会見し、「韓国政治を変えて、地域主義を打破し、国民統合、政策を優先する政党作りを目指したい。私たちが推進している新党は盧武鉉大統領と関係なく、今後も関与しない方が望ましい。現代が北韓に巨額の不法送金をした際に政界に流されたとされる150億ウォンは検察が捜査すべきで、特別検事を通じた政争はやめるべきだ」と述べました。5人の議員は今後与党=民主党や改革国民党らの勢力と連携して新党を作りたいとしています。一方、ハンナラ党は、自民連を離党した宋光浩(ソン・グァンホ)議員が7日、入党したことから、ハンナラ党の国会での議席数は以前の153から差し引き4つ減って149議席となりましたが、過半数を大きく上回った状態には変りありません。このほかの議席数は、民主党101、自民連10、改革国民政党2人、国民統合21が1人、ハナロ国民連合1人、民国党1人、無所属7人となっています。

・北韓は8月、大邱で行われるユニバシアード大会に529人の大規模な選手団と応援団を派遣することになりました。大邱ユニバーシアード大会組織委員会のハ・ジンギュ事務総長らの一行は、先週4日から6日まで金剛山で北韓のチャン・チョンナム大学生体育協会副会長と協議しました。その結果、来月21日から大邱で開かれるユニバーシアード大会に、北韓は選手監督200人、応援団310人、取材陣19人の合わせて529人を送り、大会の開会式と閉会式には南北が共同で入場行進することで合意しました。北韓の選手団は男子バスケット、陸上、体操、柔道、アーチェリーなど9つの競技に118人で、17日、航空機で釜山の金海空港に着き、大邱に移動します。また応援団は翌18日同じく金海空港に入り、9月1日に北韓に帰ります。南北は大会の開会式と閉会式に同時入場行進し、北韓の国旗の掲揚などは去年の釜山アジア大会の前例に従うとしています。南北選手の同時入場行進は2000年のシドニーオリンピックと去年の釜山アジア大会に次いで3回目となります。

・今年3月から続いてきた韓国でのSARSの非常防疫体制が終了しました。国立保健院は、WHO=世界保健機関が今月5日、台湾をSARS危険地域から解除したことから、台湾とカナダのトロントを感染危険地域に分類していたのを解除し、7日、韓国でのSARS防疫体制を終了させました。国立保健院は今年2月12日、韓国でのSARS防疫強化指針を出し、3月中旬からはSARS警報を出して全国の保健所では非常体制に入っていました。韓国でSARSは、先月25日まで75件のSARS関連の届け出があり、このうちアメリカ人1人を含めてSARS推定患者3人、SARSと疑われる人17人が確認され、いずれも病院で完治し退院しました。国立保健院では今年秋にはSARSだけでなく、他のインフルエンザなど呼吸器伝染病が流行する場合に備えて、「疾病管理本部」を設ける計画です。

・IOC=国際オリンピック委員会の総会で、2010年の冬のオリンピック誘致を目指した江原道平昌(ピョンチャン)郡がバンクーバーに負けた後、韓国の金雲龍IOC委員がIOCの副会長に選ばれたことで、金委員の責任論が台頭していますが、高建国務総理はIOC総会が開かれたチェコのプラハで金雲龍委員と会い、副会長選挙には出馬しないように要請していたことが分かりました。高建国務総理は7日、国会予算決算特別委員会に出席し、「プラハ総会の際、金雲龍委員に対してIOC副会長選挙に出馬しないよう要請した」と述べました。これについて李滄東文化観光部長官も国会で記者団に対して「投票が行われる前日、高建国務総理とともに金雲龍氏と会い、出馬しないように進めた」と述べました。これに対して6日、韓国に帰国した金雲龍IOC副会長は「私がIOC副会長選挙に出馬したのは、一部委員の薦めがあり、2014年の冬のオリンピックの平昌誘致とテクォンドを保護するためであった」と説明し、平昌の誘致失敗とは関係がないと強調しました。これについて江原道議会は6日議会としての声明を発表し「金雲龍委員が副会長という個人的名誉のため、誘致が確実視された2010年の冬のオリンピックを逃したという報道に憤りを感じる」として、金雲龍氏に対して公職辞任と謝罪を求めました。また国会の平昌冬季オリンピック誘致特別委員会は、9日の会議で金雲龍IOC副会長と平昌誘致失敗との関係を国会で取り扱うことにしています。

・中国の上海駐在のイギリス総領事館に北韓の脱出者4人が駆け込み、アメリカへの亡命を希望していることが7日分かりました。この4人は15才から18才までの男子2人と女子2人で、中国滞在は3年ほどになるということです。イギリス政府はこの4人について中国政府と協議しているということです。

・6日午前7時半過ぎ、日本の福岡県近海の玄海灘で、行方不明の漁船と乗組員を捜索中だった日本の水産庁の漁業取締船と韓国の貨物船が衝突し、日本の漁業取締船の機関士1人が軽いけがをしました。日本の海上保安本部によりますと、日本の漁業取締船「からしま」499トンが福岡県近海の海上で、韓国の貨物船コレックス・クンサン号4,044トンと衝突し、「からしま」が破損し、機関士1人が頭などを打撲するけがをしましたが、乗組員は全員救助されました。事故当時は濃い霧がかかり、視界が悪かったということです。

・個人や団体のホームページに入って、文字化けを起こさせたり、機能をまひさせる技能を競う国際ハッキング大会が6日、アメリカを中心とした全世界のネット上で行われ、韓国の個人ホームページなど9つがハッキングされましたが、大企業や官庁、学校のホームページには被害がありませんでした。このハッキング大会はハッキングをする人たちがネット上で、どれ位のホームページをハッキングできたかを競うもので、韓国の情報通信部では4日からインターネット・ハッキング注意報を出していました。6日、韓国では個人ホームページなど9つのサイトがハッキングされましたが、いずれも個人のホームページや小さなIT企業のホームページで、大企業や政府機関、学校などのホームページには被害がありませんでした。また世界的にも保安の弱い小規模のホームページがハッキングされただけで、ヤフーなどの有名サイトの被害はありませんでした。

・2003年のプロ野球のオールスターを選ぶ野球ファンの人気投票で、三星ライオンズのヤン・ジュンヒョク選手が歴代最多得票者となりました。韓国野球委員会が7日オールスターの人気投票を集計した結果、東チームの左外野手部門で、ヤン・ジュンヒョク選手は20万2,934票を獲得し、一塁手部門で選ばれたホームラン王の李スンヨプ選手より365票上回って歴代最多得票者に選ばれました。ヤン・ジュンヒョク選手は97年と98年にも史上最多得票を得ています。今年のオールスター戦は今月17日大田球場で、三星・斗山・SK・ロッテの 東チームと、LG・韓火・起亜・現代の西チームに分かれて行われます。

・ソウルに韓国で初めてのドーム野球場建設計画が進められています。ソウル市の鄭斗彦副市長は7日、「ソウルに野球のドーム球場を建設する計画を推進中だ」と述べました。鄭副市長は「サッカー競技場は去年のサッカーワールドカップの際に、国内に10カ所も建設された。ドーム野球場の建設は李明博市長の考えで、近く建設の妥当性や位置、規模などについて調べる計画だ。建設はソウル都心の清渓川復元事業が終わる2005年以降に取り掛かり2007年には完成させられると思う。今後スポーツ関係者や市民らの意見を聞いて決めたい」と述べました。

・韓国外換銀行が公示した7日の為替レート、日本の円100円は、998ウォン56銭で、先週金曜日に比べて34銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,180ウォン50銭で、先週金曜日に比べて2ウォン20銭のウォン高でした。韓国株式市場の7日の総合株価指数は、704.29ポイントと、先週金曜日に比べて11.04ポイント上昇して、去年12月23日以来6カ月ぶりに700ポイント台を回復しました。

・7日のソウルは晴れ、午後3時の気温は28度5分でした。8日は忠清道から南部地方は曇り一時雨、ソウルなど中部地方と江原道は曇りとなるでしょう。8日の全国の予想最低気温は18度から20度、日中の最高気温は23度から29度という予報です。

7月5日土曜日

・盧武鉉大統領は、週明けの7日から10日までの4日間、中国を国賓として訪問し、北韓の核問題の平和的解決に向けた中国の積極的な役割を要請するとともに、韓中関係をさらに発展させる方法について協議します。盧武鉉大統領は、7日、北京到着直後に人民大会堂で胡錦涛主席と単独会談30分、拡大会談1時間の 合わせて1時間半にわたる初めての韓中首脳会談を行います。そして夜は、胡錦涛主席が主催する晩さん会に出席します。訪問2日目の8日は、呉邦国全人代常任委員長、曽慶紅国家副主席ら中国の政治指導者らと会う予定です。そして両国の経済人250人を招待する懇談会を開き、韓国と中国の経済協力拡大策や、東北アジアの共同繁栄に向けた協力ビジョンを示す予定です。続いて9日は、韓中投資協力の代表的な例とされる現代自動車の組立工場を視察し、10日は上海に立ち寄って両国の経済人200人と懇談会を開き、2007年の万国博覧会の協力について意見を交わすことにしています。今度の中国訪問中、盧武鉉大統領は、8日は中国の中国電視台と会見し、9日は、胡錦涛主席が卒業した名門大学「清華大学」で講演し、東北アジアの平和と繁栄に向けた各国の和解と協力についてのビジョンを示す予定です。盧武鉉大統領は、10日、帰国に先立って、戦前の一時期、上海にあった韓国臨時政府の建物を訪れ、国の独立運動に命を捧げた先祖に哀悼の意を表する予定です。

・チェコのプラハで行われていたIOC総会最終日の4日、副会長と理事の選挙が行われ、韓国の金雲龍IOC委員が、任期4年の副会長に返り咲きました。金雲龍氏は、副会長選挙に当初の発言を覆して立候補し、ノルウェーのゲルハルト・ハイベルク氏を55対44で押さえて当選しました。金雲龍氏は、92年から96年までIOC副会長をつとめたことがありますが、98年3月、アメリカ・ソルトレークシティの冬のオリンピック誘致にからんで「最も厳重な警告」を受けたことがあります。これについて、江原道平昌郡選出のハンナラ党の金龍学国会議員は、4日、平昌が2010年の冬季オリンピック誘致に失敗した原因が、金雲龍氏にあると主張し、論議を呼んでいます。金龍学議員は、「民主党議員でもある金雲龍氏が、現地で記者会見し、‘平昌は準備が整っていない。平昌は2014年に誘致すればいい。韓国政府からIOC副会長への立候補を辞退するよう圧力を受けた’などと主張し、自分が副会長に当選するために、平昌への冬季オリンピック誘致に対する反対運動を繰り広げた」と非難しました。

・政府は、来週9日からソウルで開かれる11回目の南北閣僚級協議に先立って5日、関係者による対策会議を開き、北韓に対して多国間協議を受け入れるよう積極的に提案する方針を固めました。政府関係者によりますと、「核問題が焦点となっていることから今度の閣僚級協議で、国際社会の憂慮を伝え、北韓に対してアメリカとの2国間協議にこだわらずに多国間協議を受け入れる必要性を強調する」ということです。政府はまた、今度の協議で、南北経済協力事業の推進状況を点検し、離散家族問題の解決策を北韓側に提案する予定です。

・ロシアのロシュコフ外務次官と、中国の戴兼国外務次官は、4日、モスクワで会談し、韓半島と東北アジアに平和と安定をもたらすためにロシアと中国が共同で取り組む方針を改めて確認しました。ロシアの外交筋によりますと、「ロシアと中国は、同じ考えを持っている。韓半島の非核化を進めるとともに、北韓やその周辺国の安全保障上の利害を考慮して、北韓の核問題を平和的な手段で解決するため共同で努力することを申し合わせた」としています。

・尹永ェ(ユン・ヨングァン)外交通商部長官は、 4日、ソウルを訪れている日本の矢野哲朗外務副大臣と会談し、「日本の自衛隊のイラク派兵法案であるイラク復興支援特別措置法案は、平和憲法と、専守防衛の原則を守らねばならない」と述べました。

・南北の鉄道と道路の本格開通を協議するための3回目の実務者協議が、2日から韓国側の京畿道?山市で行われていましたが、最終日の4日、双方は、鉄道の京義線と東海線の信号・通信・電力の設計のために韓国の技術者が今月中に北韓を訪れることで一致しました。

・北韓への送金問題で特別検事によって起訴された朴智元前大統領秘書室長ら8人の被告に対する初公判が、4日、ソウル地方裁判所で開かれ、当時文化観光部長官をしていた朴智元被告は、「南北関係の特殊性のため法廷では述べられない」として陳述を拒否しました。朴智元被告は、「政府が1億ドル、現代が3億5000万ドルを北韓に支援する約束をした事実があるか」という特別検事の質問に対して、「外交と、南北関係の特殊性から述べられない」と語りました。朴智元被告はさらに、「政府が支援を約束した1億ドルが、南北首脳会談の見返りかどうか」や、「1億ドルを政府が用意できないため現代グループに資金を要請したかどうか」という質問についても、一切、言及しませんでした。一方、青瓦台の経済担当首席秘書官だった李起浩被告は、「現代が政府に代わって北韓に1億ドルを支援する過程で関与したか」という質問に、「そうした事実を知ったのは、南北首脳会談が終わった後だ」として否定しました。しかし、現代峨山の鄭夢憲理事会会長、林東源前大統領特別補佐役、金ユンキュ現代峨山社長らは起訴事実をおおむね認めました。次の公判は、今月21日に開かれます。

・高建国務総理は、5日、韓国を訪れている鳥取県の片山善博知事と会談し、両国の地方自治体同士の交流活性化を求めました。

・今年上半期の韓国映画の上映率は、去年の同じ時期を1%上回る47.1%という結果が出ました。

・5日は、土曜日のため取引はありません。4日の終値は、日本円100円が、998ウォン90銭で、アメリカドル1ドルは、1182ウォン70銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・5日ソウルは晴れ、正午の気温は 27度 5分でした。6日日曜日は、梅雨前線の影響で全国的に雨となるでしょう。6日の全国の朝の最低気温は18度から21度、日中の最高気温は21度から26度という予報です。

7月4日金曜日

・北韓の核問題をめぐるワシントンでの韓日米3カ国の局長級協議で注目されていたKEDO=韓半島エネルギー開発機構が北韓に建設を進めている軽水炉事業については、北韓が多国間協議を拒否し続ける限り、工事を続けることは困難だという認識では一致しましたが、中止するかどうかの結論は出しませんでした。3日の協議でアメリカは、北韓への軽水炉建設を中止すべきだと主張したのに対し、日本は一時停止を、韓国は慎重な姿勢を示したことから、結局、結論は見送られることになりました。また3カ国は、北韓の核開発の廃棄を実行に移させるためには、先に北京で開かれた3者協議に韓国と日本を加えた5カ国協議を早期に開催する必要があるという点で一致し、協議は終了しました。そして国連安全保障理事会が北韓の核開発を非難する議長声明を採択するかどうかについては、盧武鉉大統領の中国訪問後にさらに検討を進めることになりました。

・尹永ェ(ユン・ヨングァン)外交通商部長官は、3日、韓国の日刊紙と行った会見で、北韓が核の再処理を行っているのではないかというアメリカの報道について「さまざまな科学装置を使って継続して追跡しているが、まだそうした兆候は発見されていない」と語りました。尹長官は、「核の再処理を行った場合、クリプトンガスの粒子が現れ確認できるようになっているが、まだそうした現象は出ていない。94年の北韓の核危機の時と比べると、今中国は、極めて重要な役割を果たしている。今後とも中国は、アメリカとともに、北韓を説得する外交的努力を続けていくだろう」と述べ、北韓の核問題解決に向けての中国の役割に期待感を示しました。

・野党ハンナラ党は、いまの臨時国会で、与党民主党が強く要請している補正予算案の審議に先立って北韓への送金問題を扱う新たな特別検事法案を先に可決させる方針を打ち出し、与野党間の対立が避けられない見込みです。ハンナラ党の首席副総務は、4日、党役員会議の後、記者団に対して「補正予算案を来週11日に可決する予定だったが、北韓への送金問題についての真相究明も急を要するので、まず新たな特別検事法を先に成立させた後、補正予算案の審議に入る方針だ」と述べました。ハンナラ党はまた、補正予算案の審議でも景気の回復とは直接関係のない予算を排除するとともに、年内に執行が不可能とみられる事業は、来年度予算に反映させるなど、審査基準を強化するとしています。

・韓国国防部が毎年発行する国防白書で、北韓を「主な敵」と表現することがふさわしいかどうかを巡って数年前から論議を呼んでいますが、国防部の広報官室は、このほど、軍の教官用の教材の中で、「北韓の政権と軍は、韓国にとって最も核心的な敵ではあるが、統一の対象である北韓住民を敵とみることには限界がある」という見解を明らかにし、注目されています。これは、これまで北韓住民を、北韓の政権や軍と同じ枠内で主な敵としていた過去の表現から脱皮し、北韓の指導層と、一般住民を分離した視点でとらえるという韓国国防部の方針を表したものです。北韓を主な敵と規定することについては、北韓への包容政策を進めていた前の金大中政権発足後、国民の間でも抵抗感があり、去年5月発行予定だった国防白書は、発刊そのものを無期延期した経緯があります。

・北韓の男性住民2人が、手こぎボートで西海の軍事境界線を越えて韓国側に亡命してきました。合同参謀本部によりますと、北韓の黄海道・海州に住む45歳と43歳の男性二人が、3日夜、暗闇の中を長さ4メートルの手こぎボートに乗って西海を南下し、午前4時前、延坪島の韓国海兵隊に保護されました。二人は、深刻な食糧難に耐え切れず、日頃、こっそり聴いていた韓国のラジオ放送で韓国の生活に憧れの気持ちを持っていたことから亡命を決心したと話しているということです。金大中政権発足以来、北韓を脱出し第三国経由で韓国に亡命してきた北韓住民は多数いますが、海上ルートでの亡命は、去年の8月以来、これが3件目です。

・盧武鉉政権に入って初めて北韓に支援するコメを乗せた貨物船が3日午後、北韓西海岸の南浦港に向けて木浦港を出港しました。北韓へのコメ支援は、5月23日に開かれた南北経済協力推進委員会で、人道的レベルから年内に40万トンを贈ることを申し合わせたことによるもので、今回は、最初の3000トンが送られました。北韓に支援するコメについては、分配の透明性を高めるため、北韓が10万トン単位で分配の内訳を韓国側に説明することになっており、分配の現場に韓国の関係者が訪れ詳しく確認することになっています。

・景気の低迷で、今年上半期の賃金の引き上げ率は、去年と同じレベルの平均6.7%となりました。労働部が、従業員100人以上の会社、5700社を対象に調べた結果、上半期中に賃金交渉を終えた1850社のうち、賃金が上がったのは86%で、去年の同じ時期より3%少なくなりました。反面、賃金が凍結されたり、減らされたりした会社は、3%増えました。また賃金の引き上げ率は平均6.7%で、去年とほぼ同じ水準でした。

・韓国の一人あたりの国民所得が2万ドルを超えるのは、今後10年間に、年平均の経済成長率を4.7%、物価上昇率2.3%の達成を前提として、2012年頃に可能になるだろうという展望がLG経済研究院から出されました。LG経済研究院は、報告書で、「韓国の一人あたりの国民所得は97年暮れの外貨危機で一時8490ドルにまで落ち込んでいたが、去年は1万ドルに回復した。しかし、いまの韓国経済の状況では、大きな改善がなければ、2010年以前に2万ドルを超えることは困難だ」としています。

・来年春に予定されている高速鉄道の第一段階の開通で、韓国も高速鉄道時代に入りますが、建設交通部は、人口の多いソウル南部の江南区水西(スソ)に高速鉄道の分岐線と、新駅を作り、西海岸の木浦とを結ぶ湖南線のソウルのターミナルにする計画を進めています。忠清南道の天安と、光明の間から分岐するこの新線のターミナルは、初め、ソチョ区の良才に作る計画でしたが、敷地が広く国鉄や地下鉄との乗り換えに便利な水西にすることが有力になってきました。また京釜高速鉄道から湖南線の益山(イクサン)に通じるショートカットの新線も検討しており、これらを2015年までに完成させるとしています。

・韓国の中学生と高校生は、10人のうち4人が、インターネット中毒にかかっており、中毒の度合いが強いほど健康状態も悪いという研究結果が出ました。これは、高麗大学医学部のチョン・ビョンチョル教授チームが京畿道の中学生と高校生764人を対象に調査した結果、分かったものです。それによりますと、一日にインターネットを利用する時間は、中学生が3.1時間、高校生が2.8時間で、90%以上が自宅でインターネットにアクセスしており、インターネット中毒にかかっている生徒が全体の41.4%にものぼりました。

・Kリーグのウルサン現代で活躍している国家代表のFW、李チョンス選手が、韓国選手としては初めてスペインリーグのレアル・ソシエダに移籍することになりました。3年契約で1年オプション、移籍料350万ドル、年俸50万ドルとなっています。

・慶尚南道金海市の小学生30人が、4日、福岡県宗像市を訪れ、日本の小学生たちと4日間のキャンプ交流に入りました。これは、宗像市が4月1日、玄海町と合併したことを記念して姉妹都市の金海市の小学生を招待したもので、金海市は、15ある小学校から5年生と6年生を2人ずつ選び、この交流キャンプに送りました。

・韓国外換銀行が公示した4日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、998ウォン90銭で、前日に比べて3ウォン30銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1182ウォン70銭で、前日に比べて2ウォン80銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、 698.25ポイントと前日より6.42ポイント上昇し、今年最高を記録しました。

・4日のソウルは晴れ、午後3 時の気温は 23度8分でした。5日は、南部地方は雨、中部地方は曇りとなるでしょう。5日の全国の朝の予想最低気温は、17度から20度、 日中の最高気温は23度から29度の予想です。

7月3日木曜日

・韓国銀行の朴昇総裁は3日、当初予想していた今年の経済成長率4%の達成が厳しいという見解を示しました。朴昇総裁は記者会見で、「5月の時点では4兆2000億ウォンの追加補正予算と金利引き下げなどで、無難に成長率4%を達成できると予想したが、6月は消費のい縮や製造業の伸び悩みなど、経済状況がさらに悪化したため、目標達成が難しくなった」と述べました。経済成長率が4%を割る場合、失業率の増加や消費のさらなるい縮などで、経済が悪化する悪循環が予想されることから、韓国銀行は少なくとも4%の経済成長率を維持することを目標にしてきました。しかし、朴昇総裁は今後、4%の成長率を達成するために、金利引下げなどの追加措置を取るかどうにかについては、もう少し見守っていきたいと述べました。

・2010年の冬のオリンピック開催地は、カナダのバンクーバーと決まり、韓国の平昌は3票差で惜しくも敗れました。2010年の冬のオリンピックの開催地を決めるIOC=国際オリンピック委員会の総会が韓国時間の3日未明、チェコのプラハで開かれ、1回目の投票では韓国の平昌が過半数に達しませんでしたが、51票を獲得して、1位となりました。しかし続いて行われた決戦投票で、1回目の投票で3位となったオーストリアのザルツブルクの16票がカナダのバンクーバーに回り、結局、バンクーバーが56票、平昌53票で、バンクーバーが2010年冬のオリンピック会場に選ばれました。しかし平昌は、今回の総会で予想を上回る支持を得たことから、再度4年後の2014年の冬のオリンピック誘致に挑戦することにしています。

・北韓は8月21日から、大邱で開かれるユニバーシアード大会に、選手団と応援団を派遣する意向を韓国の組織委員会に伝えてきました。大邱ユニバーシアード大会組織委員会によりますと、IOC=国際オリンピック委員会の総会が開かれたプラハで、北韓のチャン・ウンIOC委員は、韓国のパク・サンハ ユニバーシアード大会委員長と会った席で、北韓の選手団と応援団を派遣する意向を示すとともに、「大邱まで陸路を使う方向で準備を進めていく」と述べたということです。またチャン委員は、「今度の大会に北韓の選手が多数参加することは難しいが、応援団はできるだけ多く派遣したい。開城工業団地の起工式に続いて、北韓がユニバーシアード大会にも参加することで、真の南北和解の道が切り開かれるだろう」と述べたということです。これで今度の大邱ユニバーシアード大会に参加を示した国は北韓を含めて、171カ国に上り、前回2001年北京大会の164カ国より多く、大会史上もっとも規模の大きい大会になるものとみられています。

・北韓に核開発を放棄するよう求める国連安保理の「議長声明」をめぐって、韓国時間で2日、常任理事国による非公式協議が行われました。この協議で声明を出すよう求めるアメリカに対して、中国とロシアは「まだ外交努力が進行している中で、議長声明について協議するのは、適切ではない」とこの問題を協議することを拒否し、話し合いは次回以降に持ち越されました。アメリカが提出した議長声明には、北韓に対して、直ちに検証可能な方法で核開発計画を放棄し、IAEA=国際原子力機関の査察を受け入れることを促しています。

・韓国、アメリカ、日本の3か国は2日から、ワシントンで、北韓の核開発問題についての局長クラスの会合を開き、アメリカが中止を求めているKEDO=韓半島エネルギー開発機構による北韓への軽水炉建設事業の取り扱いなどをめぐって、意見の調整をしています。この会合でアメリカと日本は軽水炉建設を一時停止することに合意した模様で、韓国は対応を検討することにしています。このほか、韓国と日本を加えた5カ国協議の開催や、北韓の核開発を非難する国連安全保障理事会の議長声明の取り扱いなどについても話し合われたものとみられています。ところで、アメリカのブッシュ大統領は2日、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、北韓の核問題を解決するための多国間協議に、ロシアの参加を要請し、これに対してプーチン大統領も理解を示したということです。

・国鉄の労働組合が先に行ったストライキで、鉄道庁の営業損失は95億ウォンに上ったことが分かりました。鉄道庁が2日発表したところによりますと、先月28日から今月1日まで4日間続いた全国鉄道労働組合のストライキで、長距離列車の運転がほとんどできなくなったことによる営業損失が71億ウォンと、貨物列車が運転できなくなったことによる営業損失が24億ウォン、合わせて95億ウォンの営業損失となりました。この中には、鉄道研修生やOBを投入した代替人件費などは含まれていないため、それらを加えますと、100億ウォンを超えるものとみられています。鉄道庁では、損失規模の把握が終わり次第、今回のストライキの首謀者と鉄道労働組合を相手どって、損害賠償訴訟を起こすことにしています。

・韓国戦争が終わって50年たった今年も、韓国各地で152人の兵士らの遺骨が発掘されました。韓国戦争の時の韓国軍兵士の遺骨発掘作業は、新たに分かった情報にもとづいて、今年は慶尚北道永川市、忠清北道丹陽郡、済州島のカンジョンリなど6ヶ所で韓国陸軍によって行われ、合わせて152人の遺骨と遺品4900点を収拾しました。このうち118人の遺骨が韓国軍兵士の遺骨であることが確認され、4日、ソウルの国立墓地に埋蔵されることになりました。政府は、韓国戦争ぼっ発50年目の2000年から改めて国内の遺骨発掘にとりかかり、これまでに933人の遺骨と遺品3万2000点を収拾しています。

・女性の社会進出の増加や結婚観の変化などで、女性の晩婚化が進み、女性が男性より年上または同じ年の夫婦が増えていることが分かりました。統計庁によりますと、去年の平均初婚年齢は、女性が27.0歳、男性は29.8歳で、一昨年に比べて男女とも0.2歳ずつ高くなっています。また初婚カップルの中で、男性が女性より年上は、13年前の90年は82%でしたが、去年はこれが74%に下がり、同じ年のカップルが9%から14%に、女性が年上のケースが8%から11%にそれぞれ増えていることが分かりました。また女性の結婚観について調べた結果、98年度の調査では、「必ず結婚するべきだ」と考える女性が、30.5%でしたが、去年は21.9%と減っており、「結婚してもしなくてもいい」と答えた女性は23.8%から、27.2%に増えていました。

・韓国外換銀行が公示した12日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1002ウォン20銭で、前日に比べて、6ウォン22銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1185ウォン50銭で、前日に比べて、2ウォン8銭のウォン高でした。韓国株式市場の3日の総合株価指数は、686.83ポイントと、前日に比べて、1.03ポイント上昇しました。

・3日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は23度1分でした。2日夜から3日午前中にかけて、南部地方の慶尚道と全羅道では梅雨前線の北上で、1時間に20ミリの風をもった強い雨となり、船や空の便の欠航が相次ぎました。この梅雨前線、午後からは南下し、晴れましたが、4日午後からは再び北上して、ソウルなど北部地方は曇りがち、南部地方は4日、午後雨になる所もあるでしょう。4日の予想最低気温は、18度から20度、最高気温は24度から28度という予報です。

7月2日水曜日

・南北の鉄道と道路の本格開通を協議するための3回目の実務者協議が、2日から3日間の日程で、韓国側の京畿道ムンサン市で始まりました。この協議は、深夜や徹夜での交渉を避けようという韓国側の要求で先月、北韓の開城での協議に続いて通勤形式で行われています。北韓の代表団は、臨時道路を利用して北韓の開城からバスで韓国入りしており、このため協議は、午前10時から午後5時頃まで行うことにしています。南北は、鉄道と道路を本格開通させるために北韓側が要求している機材や資材の量を詳しく調整するとともに、列車の運行についての協議も進めることにしています。

・韓国と北韓は、予定どおり来週9日から4日間、ソウルで11回目の閣僚級協議を行うことになりました。南北双方は、2日、板門店の連絡官接触で最終的に合意し、従来の閣僚級協議のような派手な行事は省略して落ち着いた雰囲気の中で、代表団同士の密度の濃い対話をすることで一致しました。南北は、今年4月に平壌で開かれた閣僚級協議で、次の協議を7月9日から12日までソウルで開くことで合意していました。

・アメリカのニューヨークタイムズは1日付の新聞で、北韓は、西海岸の平安南道ヨンドッ洞に、核兵器の小型化に必要な起爆装置を開発する実験施設を保有していることが、アメリカの偵察衛星によって確認されたと伝えました。それによりますと、この実験施設は直ちに核兵器の小型化につながるものではないものの、CIA=アメリカ中央情報局は、北韓が一年以内に核兵器の小型化を達成する可能性が高いとみているということです。これについてアメリカ国務省は、「単なる情報については、論評をしないのが慣例だ」として、一切のコメントを避けています。

・一方、韓国政府の高官は、「ヨンドッ洞については、韓国も90年代から監視を続けているが、ニューヨークタイムズが報道しているような施設であるかどうか、まだ確認できていない。北韓がここで実際に実験をしたという証拠はない。ブッシュ政権は、北韓の核兵器の保有を既定事実にして北韓に圧力を加える手段としてアメリカのマスコミを利用しているものとみられる」と語りました。これについて国会は、統一外交通商委員会、国防委員会、情報委員会などの関連常任委員会を招集して、対策を協議しました。野党ハンナラ党のホンサドッ院内総務は、「政府は、北韓との関係悪化を恐れてニューヨークタイムズが報道した核実験施設について、事実を隠してはならない」と強調しました。

・第241臨時国会が2日から始まりました。国会は、1日で前の臨時国会の会期が終わったため、与野党の話し合いで2日から30日間の臨時国会に入りました。この臨時国会では、ハンナラ党が提出した北韓への送金問題をめぐる新たな特別検事法案などが審議されます。盧武鉉大統領は2日、国会議長に対して特別書簡を送り、先月の臨時国会で審議未了になった4兆1000億ウォンにのぼる補正予算案を早期に成立させるよう要請しました。

・北韓の人権問題の改善を促す決議が、1日、韓国の国会で初めて可決されました。与野党議員共同提案の「北韓の人権改善決議案」は、投票した148人のうち、賛成133の圧倒的多数で可決成立しました。しかし、与党民主党議員9人が反対にまわり、野党ハンナラ党の6人が棄権しました。決議は、北韓当局に対して、▼国際的な人権規範を守り、人権についての情報を提供するなど国際社会に積極的に協力すること、▼韓国政府は、より積極的に北韓当局に人権問題を提起するとともに、食糧難で苦しんでいる北韓住民を人道的レベルから支援できるよう努力すること ▼北韓脱出者が本人の意思とは関係なく強制送還されることがないよう関係国との間で外交的合意を強化していくことを盛り込んでいます。

・北韓のアジア太平洋平和委員会は、北韓への送金問題をめぐる韓国の特別検事による捜査結果について、1日、声明を出し、事実をわい曲したもので、拘束された関係者全員の釈放と、起訴そのものを撤回するよう強く要求しました。声明は、「歴史的な南北首脳会談に、特別検事というメスを入れ、関係者を次々と裁判所に引きずり出すことは、政治的な常識から外れた行為であり、平和と統一を願う民族をも裏切るものだ」とした上で、「もしこうした行為を中止させなければ、韓国政府は、今後、南北関係に及ぼす否定的な影響について重い責任を被ることになる」と強調しました。

・先月27日から金剛山で行われていた7回目の南北離散家族の再会が、2日、すべて終了しました。北韓の家族に会うため30日金剛山に向かった韓国側の家族472人は、2日午前9時、金剛山の旅館で、北韓の家族と、わずか1時間の再会を最後に、2回にわたる再会と、食事、観光という短いスケジュールを終え、再び長い別れに涙しました。一行は、午後4時、船で韓国東海岸の束草港につきましたが、50年ぶりに夫と再会した韓国側のクァク・ホイムさん(73)は、最後の再会を前に、気を失ったため救急車で軍事境界線まで陸路で運ばれ、韓国側の救急車に引き継がれました。北韓の朝鮮赤十字会の張在彦委員長は、韓国記者団の質問に対して今年の秋夕に、500人規模の離散家族を交換する問題は現在、協議中ですが、うまくいくでしょうと語り、前向きな姿勢を示しました。

・4日間にわたる労働組合のストライキでまひ状態になっていた国鉄は、2日、ほぼ正常ダイヤに戻りました。国鉄改革法案の成立に反対してストライキを続けていた国鉄の労働組合、全国鉄道労働組合は、1日午後4時、ストライキの中止を宣言し、組合員の運転士と機関士4266人も、業務に復帰しました。このため2日は、首都圏の電車をはじめ、特急セマウル号など長距離列車もほぼ正常運転に戻り、貨物列車も徐々に運転されるようになりました。鉄道庁では、ストライキのために利用できなかった乗車券については、乗車予定日から30日以内に全国の駅の窓口で現金で払い戻しすることにしています。また、政府は、今度のストライキで、復帰命令が出たにもかかわらず、期限内に業務に復帰していなかった組合員8000人について、厳しく懲戒処分をする方針を改めて確認しました。さらに鉄道庁は、ストライキによる営業損失の賠償を労働組合に請求する方針です。

・民主労総=全国民主労働組合総連盟加盟の金属産業連盟と、化学繊維連盟の100あまりの事業場の組合員9万人が、2日午後1時から期限付きの連帯ストライキに入りました。民主労総は、ソウルのヨイドで集会を開き、▼労働時間を週40時間に短縮すること ▼パートや契約社員などに対する差別を撤廃し正社員に切り替えること ▼賃金の引き上げと最低賃金の現実化などを要求し、期限付きのストライキに入ると宣言しました。民主労総はまた、政府が、国鉄の労働組合員がろう城していた大学構内に警察の機動隊を投入したことについて、「盧武鉉政権が、改革を放棄して過去の政権のような強硬な労働政策に後退したことを意味する」として、今後、対政府闘争を繰り広げる計画を明らかにしました。

・韓国国防部は、軍の創設以来、続けてきた軍隊での麦飯を2日から止め、白米のご飯の給食を始めました。これは、コメ余りで、政府が進めているコメの消費拡大に協力するためのもので、年間5000トンのコメの消費が増えるとみられています。

・韓国外換銀行が公示した2日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、995ウォン98銭で、前日に比べて83銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1188ウォン30銭で、前日に比べて2ウォン30銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、 685.80ポイントと前日より11.05ポイント上昇しました。

・2日のソウルは晴れ、午後3 時の気温は 29度3分でした。3日は、梅雨前線の北上で全国的に雨の予報となっています。3日の全国の朝の予想最低気温は、18度から21度、日中の最高気温は21度から24度の予想です。

7月1日火曜日

・先週土曜日28日から続いていた国鉄の労働組合によるストライキが解除されました。国鉄の労働組合の全国鉄道労働組合は30日夜の会議で、まずストライキを撤回して業務に復帰した後、交渉に臨むことで結論を出し、1日午前に組合員を対象に賛否を問う投票を行いました。その結果、賛成が多数を占めたため、労働組合は1日午後4時、ストライキ解除を宣言しました。労働組合では「国会での成立に反対していた「鉄道産業発展基本法」と「韓国鉄道施設公団法」が30日の国会本会議で成立した。これで政府が現実的に労働組合の要求を受け入れることができなくなり、ストライキによる国民の批判が高まっていること、それにストライキに参加した610人あまりが職場外しや停職、解雇などの厳しい処分を受けていることから方針を変えた」としています。鉄道庁によりますと、1日午後2時現在、ストライキに参加した組合員9,800人あまりのうち8,000人ほどが業務に復帰し、復帰率の低かった電車の運転士やディーゼル機関士の復帰も増えて、1日夜からは列車の運行回数が大幅に増える見込みです。しかし正常なダイヤに戻るのは3日ごろになるものとみられています。

・ソウル都心を東西に流れる清渓川を元どおりの流れる川に復元させる工事の起工式が1日午後行われました。清渓川は、朝鮮時代からソウルの街の風景の一つでしたが、韓国の高度経済成長時代の1965年に「汚い」として、川がコンクリートでふさがれて、道路となり、さらに3年後、その上に高架道路が建設されました。しかし去年春の選挙で当選した 李明博市長は、ソウルを潤いのある街にするには、この川を復元するしかないとして、川の復元を公約にし、いよいよ工事にとりかかることになりました。計画によりますと、この工事で元の川に戻るのは、東はソンドン区のシンタプ鉄橋と、西は中区の東亜日報本社前までの5.8キロで、2005年9月までに高架道路と川を覆っているコンクリートのふたを撤去して、幅100メートルほどの 清渓川を復元させ、27万4,000uの緑の空間を作り、21の橋をかけます。起工式では清渓川の過去と現在、未来の映像が大型画面で紹介され、アメリカのワシントンDC市長らの祝賀の映像メッセージに続いて、清渓高架道路を切り取ってクレーンで運搬するパフォーマンスが行われました。これに先立って清渓高架道路は1日午前0時、開通以来34年ぶりに全面閉鎖されました。しかし朝のラッシュアワーに周辺の道路の混雑は、とくにありませんでした。ところで、清渓川周辺で屋台や小さな店を開いてきた人たち200人が、30日夜、清渓川の工事で商売ができなくなったとして対策を求める集会を行いました。また多くの市民は工事が始まる前の清渓川を一目みようと訪れ、古本屋で本を買ったり、高架道路で記念写真をとったりしていました。

・韓国を訪れているKEDO=韓半島エネルギー開発機構のカートマン事務局長は、30日、「北韓が多国間協議に応じて核開発問題についての解決のめどがつけば、軽水炉事業にもプラスになる」と述べました。カートマン事務局長は、尹永ェ外交通商部長官を訪問した席で「軽水炉事業と北韓の核開発問題は互いに切り離せない」と述べました。これは北韓がアメリカが主張する多国間協議に応じなければ、アメリカは技術的な問題を理由に軽水炉事業を中断することを示唆したものと受け止められます。カートマン事務局長はまた金泳三政権で外相を務めたハンナラ党の韓昇洙議員と会い「KEDOはこれまで世界と北韓をつなぐ役割をしてきたが、北東アジア情勢が不確実で、先行きは厳しい。韓国はKEDOの役割を期待しているが、アメリカ、EU=ヨーロッパ連合、日本などとの調整も必要だ」と述べて、悲観的な考えを示しました。

・先月6月の韓国の貿易収支は23億5,200万ドルの黒字となり、99年12月以来42カ月ぶりに多い黒字となりました。産業資源部がまとめたところによりますと、6月の輸出は157億7,300万ドル、輸入は134億2,100万ドルで、差し引き23億5,200万ドルの黒字となりました。月別の貿易収支の黒字規模としては99年12月以来42カ月ぶりの最高で、これで4月以来3カ月連続の黒字となりました。品目別には自動車の輸出が15億ドルで、去年の6月に比べて82%も増加し、3カ月連続半導体を上回る輸出額となりました。地域別には中国が16億2,000万ドルで最も多い上、去年6月に比べて50%の伸びとなり、SARSによる輸出への影響は特にありませんでした。

・政府は韓国のハイニックス半導体のDラム半導体に対してアメリカが44%という高い関税を課したことを不当として、WTO=世界貿易機関に提訴したと、30日発表しました。政府は、今後、アメリカとの協議やWTOの小委員会でアメリカの不当性を主張する方針です。WTOの協定によりますと、韓国がアメリカとの協議要請の後60日間に協議が進められ、ここで合意できなければ、提訴国が小委員会設置を要請できます。アメリカ商務省は今年4月1日からハイニックス半導体のDラム半導体に対して57%もの関税を課すという予備判定を下し、先月17日、最終的に44.71%という関税を課すことを決めました。

・SARSの予防にキムチが効果的だというニュースなどで、韓国から中国へのキムチの輸出が大きく増えましたが、それをはるかに上回って中国から韓国への安いキムチの輸入が増えています。韓国貿易協会のまとめによりますと、今年1月から5月末までの5カ月間、中国からのキムチ輸入額は346万ドル、一方韓国から中国へのキムチ輸出額はわずか3万5,000ドルで、キムチ貿易は韓国側の大幅な赤字でした。このようなキムチ赤字現象は、韓国のキムチ会社がコストの安い中国に現地工場を作ったのと、今年韓国で白菜の価格が高かったことなどによるものとみられます。中国との間のキムチの貿易収支は2001年以来、3年連続の赤字で、赤字幅も年々大きくなってきています。

・韓国でヒットしているホラー映画「チャンファ・ホンリョン」がハリウッド映画としてリメークされることになりました。「チャンファ・ホンリョン」は、継母に殺された幼い姉妹を扱った韓国の昔の物語ですが、映画「チャンファ・ホンリョン」はヒットした「反則王」を作った金ジウン監督がそれをモチーフに作ったホラー映画で、先月13日封切りされ、3週間あまりに261万人が見るヒット作となっています。この映画の配給を担当している韓国の会社は、アメリカの会社との間で、契約金100万ドル、リメークが始まった時にさらに100万ドルを受け取る条件でリメーク版権契約を結んだと30日発表しました。またアメリカでの興行成績を示すボックス・オフィスでの成績によっては、ボーナスも支払われることになっており、韓国映画のリメーク版権契約としては、最高となりました。

・韓国外換銀行が公示した6日の為替レート、日本の円100円は、995ウォン15銭で、前日に比べて3ウォン35銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,190ウォン60銭で、前日に比べて5ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の1日の総合株価指数は、674.75ポイントと、前日に比べて4.82ポイント上昇しました。

・1日のソウルは曇り、午後3時の気温は27度7分でした。2日は全国的に曇り、済州道は午後一時雨となるでしょう。2日の全国の予想最低気温は17度から20度、日中の最高気温は24度から29度という予報です。

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