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5月31日土曜日

・サッカーワールドカップ開催1周年を記念して31日、東京の国立競技場で行われた韓国・日本戦は、韓国が1対0で勝ちました。夜7時15分にキックオフした試合は、前半、両チームともに中盤で激しくプレスをかけ合い主導権争いを続けましたが、どちらも得点には結びつかず、前半を終わりました。韓国は、後半から安貞桓選手と、李天秀選手を投入して積極的に攻め、41分、左サイドから李乙容選手がセンタリングしたボールを薛キ鉉選手がスルーパスし、これを安貞桓選手が押し込んで先制ゴールを決め、そのまま逃げ切って韓国が1対0で日本を破りました。前回、4月16日にソウルのワールドカップ競技場で行われた韓日戦で韓国が日本に1対0で負けた後だけに今回はなんとしても雪辱をと、ソウル光化門ではあちこちの大型画面の前に去年のワールドカップを思わせる群衆が集まり懸命な応援を繰り広げました。そして韓国が先制ゴールを決めると街を揺るがすような大歓声がビルの合間にこだましました。コエーリョ監督は、今年2月に韓国代表チームに就任して以来初めての勝ち星を手に入れました。大韓サッカー協会によりますと、これで韓国は韓日戦で38勝17引き分け11敗となりました。

・ソウルの金浦空港と、東京の羽田空港をむすぷ空の便が、今年の下半期中に開設される見通しです。韓国と日本は、国内線専用のソウルの金浦空港と、東京の羽田空港の間に直航便を開設することで原則的に合意し、6月7日に開かれる韓日首脳会談で発表する予定だと、東京の外交筋が30日明らかにしました。それによりますと、両国政府は、サッカーワールドカップの共催をきっかけに盛んになった韓日間の民間交流をより活発にするため、金浦−羽田間の直航路を開設する必要があるという点で認識が一致し、現在、両国の実務者同士が、実施時期と方法などを協議中だということです。

・盧武鉉大統領は30日、日本の民団幹部らの表敬訪問を受け、この席で、6月6日から始まる日本訪問は、北韓の核問題の円満な解決方法について日本政府と協議し、平和と繁栄に満ちた未来に対するビジョンを説明するためだと述べました。また盧大統領は、母国の発展のために貢献してきた在日韓国人同胞が日本での地方参政権を獲得するため今後、韓国の関係部署と緊密に協議していく考えを示しました。

・外交通商部が30日明らかにしたところによりますと、韓国とアメリカは、30日、ソウルで韓米地位協定の合同委員会特別会議を開き、アメリカ軍が韓国側に基地を返還する際に環境汚染の浄化義務を負うことで合意しました。合意文は、▼アメリカ軍基地の返還が決まった場合、両国が共同で返還1年前から環境調査を行い、環境汚染が確認されればアメリカが環境浄化を行って元どおりに回復させる ▼韓国が提供する新たな基地に汚染が発見されれば、韓国側が回復措置をとると明記されています。韓国とアメリカは、韓国各地にあるアメリカ軍基地の半分にあたる1万3600ヘクタールを2011年までに韓国側に返還することで合意しています。

・第二次大戦が終わった直後の1945年8月24日、日本に強制連行された韓国人を乗せて帰国中の輸送船「浮島丸」が、京都府舞鶴湾で原因不明の爆発で沈没し、韓国人数千人が死亡した事件で、生存者や遺族らが、日本政府に公式謝罪と賠償を求めた訴訟の控訴審判決が30日、大阪高等裁判所で行われました。岡部崇明裁判官は、「浮島丸の運航は、治安的理由から行った軍事上の措置だったので、日本政府に安全輸送の義務があるとはいえない」として、生存者15人に対して一人あたり300万円ずつ、全部で4500万円の支払いを命じた1審の京都地方裁判所の判決を棄却し、原告側の請求を退けました。

・30日午後2時前、大田市儒城区の国鉄湖南線で、ソウル発木浦行きの特急セマウル号が、線路に落ちてきた取り壊し中の陸橋のコンクリートの大きな塊に乗り上げて脱線横倒しとなる事故がありましたが、この事故によるけが人は、41人となりました。大田中部警察署は、撤去作業に当たっていた大田地下鉄建設本部や工事会社の関係者、現場監督ら10人を呼んで責任のありかを調べています。これとは別に、30日夜9時40分頃、釜山に近い慶尚南道梁山市の国鉄京釜線の下り線を走っていたソウル発釜山行きの急行ムグンファ号で突然、最後尾の7号車と電源車が切り離される事故がありました。

・政府は、現在、民法で満16歳となっている女性の結婚可能年齢を男性と同じ満18歳とする方針です。政府は、31日、保健福祉部など10の関係部署と、警察庁長、青少年保護委員長らと「子ども保護育成推進協議会」を開き、こうしたことに合意しました。政府は、6月初めにも家族法改正特別委員会をつくり論議を本格化させる方針です。

・現在、排気量800ccまでとなっている軽自動車の基準が2008年から1000cc未満に修正されることになりました。建設交通部の改正案によりますと、排気量を大きくするとともに、幅と長さも10センチずつ拡げることになっています。

・日本の最高裁にあたる韓国の大法院は、30日、企業家などから不正に金品を受け取って贈与税を脱税した疑いで起訴されていた金大中前大統領の次男、金弘業(ホンオプ)被告の上告を棄却し、 二審の懲役2年、罰金4億ウォン、追徴金2億6000万ウォンの実刑判決を確定しました。判決文によりますと、「金弘業被告が、側近を通じて受け取った金額を正確に知らなかったとしても、側近から金品を受け取った事実を報告され、さらに依頼人から感謝のあいさつを受けており、共犯としての責任は免れない」としています。金弘業被告は、ベンチャー企業家らから各種の口利きを頼まれ謝礼として25億ウォンを受け取った上、現代グループなど財閥からも政治資金として22億ウォンを受け取って、贈与税を脱税していた疑いで去年7月に起訴されていました。

・金泳三元大統領の次男の金賢哲氏は、29日、ラジオ番組に出演し、来年4月に行われる総選挙に立候補する意向を明らかにしました。賢哲氏は、最近、金泳三元大統領の地元である慶尚南道巨済市に政治研究所を開設し活動を始めており、来年の総選挙では、巨済市から立候補する計画で、野党ハンナラ党の公認を受けるために積極的な活動を繰り広げるとしています。

・アメリカプロ野球アリゾナ・ダイオモンドバックスで活躍中の金ビョンヒョン投手が、ボストンレッドソックスにトレードされることが決まりました。ボストンレッドソックスの関係者が30日、明らかにしたところによりますと、両球団は、アリゾナの金ビョンヒョン投手と、ボストンレッドソックスのセイ・へランブランド三塁手をトレードすることで合意したということです。これで金ビョンヒョン投手は、99年の入団以来4年間いて2001年のワールドシリーズの優勝チームだった西部のアリゾナから、東部に移籍することになりました。金投手は、去年、球団記録の36セーブを記録し、通算4年間で、20勝17敗70セーブを達成しましたが、けがをしていた抑え投手のマットメンタイが復帰してきたため、トレードの可能性が高まっていました。

・31日の韓日戦でゴールを決め、韓国に優勝をもたらした日本のJリーグ清水エスパレスで活躍中の安ジョンファン選手が、兵役の基礎軍事訓練を受けるため6月2日、陸軍の訓練所に入ります。安選手は31日の韓日戦が終わった後に帰国して、2日午後、陸軍白馬部隊の新兵教育隊に入所し、4週間の基礎訓練を受ける予定です。またオランダのプロサッカークラブで活躍している朴チソン選手も9日から4週間、陸軍猛虎部隊で軍事訓練を受けることになっています。安選手と、朴選手は、ともに国家代表として去年のワールドカップで世界第4位になるのに貢献したため、兵役が免除されましたが、完全な免除ではなく4週間の基礎訓練だけは受けることになりました。

・31日は、土曜日のため取引はありません。前日の終値は、日本円100円が、1019ウォン76銭でアメリカドル1ドルは、1205ウォン20銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・31日ソウルは晴れ、正午の気温は 23度8分でした。1日日曜日も引き続き全国的に晴れの空模様となるでしょう。1日の全国の朝の最低気温は14度から18度、日中の最高気温は22度から29度という予報です。

5月30日金曜日

・消費状況を表す卸売りや小売の販売増加率が4年5ヵ月ぶりに最も低い水準となり、工業生産の伸び率も7ヵ月ぶりに最低となるなど韓国経済の実体指標が急速に悪化しています。統計庁のまとめによりますと、先月の工業生産の伸び率は、去年の同じ時期と比べて1.8%増にとどまり、設備投資も4.2%減っています。こうしたことを受けて、韓国銀行の朴昇総裁は、29日ソウルで開かれた大韓商工会議所主催の懇談会で、「韓国経済は、去年の第3四半以降沈滞の危機局面に入り、今年はさらに悪化した」として、「これからは、低物価、低金利、低成長、高失業の時代になるだろう」という見解を示しました。また全経連=全国経済人連合会など経済5団体の代表らは、「いまの韓国経済は、97年暮れの外貨危機以来、最もまれな危機状況だ」として、投資回復に向けた政府の関心と支援を要求しました。

・来月6日から4日間行われる盧武鉉大統領の日本訪問には、さきのアメリカ訪問と違って、同行する財界関係者は極めて少人数になる見込みです。業界側が30日明らかにしたところによりますと、今回の日本訪問には、全経連=全国経済人連合会の孫吉承会長ら経済5団体の代表と、韓日経済協会会長、韓国フジゼロックス会長ら9人が同行するということです。

・北韓の核問題への対応を協議する韓国・日本・アメリカ3カ国の局長クラスによる政策調整会合が来月中旬にハワイで開かれることが決まりました。日本の外務省が29日発表したところによりますと、韓日米政策調整会合は、来月12、13の両日、ハワイで開く方向で調整を進めており、北韓に「検証可能で後戻りできない核開発の放棄」を迫るとともに、ミサイル問題を含めた包括的な解決をはかるための戦略を協議する予定です。

・アメリカのブッシュ大統領は、心臓血管の手術を受けて現在自宅療養中の金大中前大統領に対して28日、お見舞いの手紙を送ってきました。金大中前大統領の秘書によりますと、この手紙は、韓国駐在アメリカ大使館を通じて金大中前大統領宛に送られてきたもので、「金前大統領が退院後、健康を回復しているという知らせを聞いて誠に嬉しく思っています。過去数十年間、民主主義や人権闘争で勝ち抜いたように現在の試練をうまく乗り越えてください」と書かれているということです。

・アメリカ国務省は、97年に北韓から亡命してきていま韓国にいる元北韓労働党書記の黄長嘩氏のアメリカ訪問について、「黄氏の身柄の安全を保証する用意がある」と29日、明らかにしました。国務省関係者が韓国の連合ニュースの電話インタビューで述べたところによりますと、「去年1月、アメリカ国務省が明らかにした黄長嘩氏の身柄を保護するという措置はまだ有効だ。国務省は、担当機関に黄長嘩氏の今回のアメリカ訪問を通告し、地方と連邦の法執行当局とともに、黄長嘩氏の身柄の安全を調整する用意がある」としています。

・北韓への送金問題を捜査している特別検事チームは、30日、金剛山観光事業を進めている現代峨山の鄭夢憲取締役会長ら現代グループの経営者3人を参考人として呼び、2000年の北韓への送金が、南北首脳会談と関係があったかどうかを調べています。鄭夢憲会長は、午前10時前に特別検事チームの事務所に出頭し、記者団に対して「真相を明らかにするために来ました」と言って取り調べ室に入りました。特別検事チームは、鄭会長ら現代の経営者3人に対して、▼2000年6月、現代商船が産業銀行から4000億ウォンを貸し付けを受けるにあたって、当時の青瓦台の李起浩経済首席秘書官に対して、南北経済協力のために融資するよう働きかけたかどうか ▼銀行から融資を受けた金を北韓に送金するよう指示したかどうか ▼今年2月に鄭会長が、北韓への送金が結果的には南北首脳会談にも寄与したと思うと述べた発言の背景などについて調べています。特別検事チームは、鄭会長が、現代グループ内の反対を押し切って限度を超える不正融資を受け、これを北韓に送ったことが確認された場合、鄭会長を背任、粉飾会計、南北交流協力法、為替管理法違反の疑いで起訴する方針です。

・2002年のサッカーワールドカップは共催国の韓国と日本の国民の距離を縮める役割を果たしましたが、一年経った今では、ワールドカップをきっかけに好転した両国間の関係や両国国民の心理的距離が、再び遠ざかっていることが明らかとなりました。韓国の東亜日報と、日本の朝日新聞は、ワールドカップの共同開催が決まった96年以来、両国国民を対象に共同の世論調査を続けてきました。今回は、ワールドカップ1周年を記念して24日と25日の2日間、両国の20歳以上の国民3000人を対象に電話調査しました。その結果、ワールドカップの共催をきっかけに互いの文化や国民に「より親しみをもつようになったか」という質問について、韓国人は、「親しみを感じる」が45%なのに対して、「感じない」という人は46%でした。日本人の場合も、「より親しみを感じる」が39%、「感じない」が49%と、いずれも去年7月の調査とは反対に、「親しみを感じる」という人より「感じない」という人が多い結果となりました。これは、ワールドカップ直後、狭まった両国国民の心理的距離が、ワールドカップの熱気が冷めると同時に、再び遠ざかっていることを裏付けるものではないかとみられています。

・大田で特急セマウル号が脱線し、乗客14人がけがをしました。30日午後1時45分頃、大田市中区オリュ洞で国鉄湖南線を走っていたソウル発木浦行きの特急セマウル号が線路をまたぐ陸橋から落ちてきた大型のコンクリート構造物に乗り上げて脱線しました。このため先等車両と6号車、7号者、8号車の4両が脱線して横に傾き、6号車では火災が発生し、乗客14人がけがをしました。孫サンフン機関士(36)によりますと、「大田の操車場を過ぎて西大田駅に入ろうと、ケリョン陸橋に近づいた瞬間、線路をまたいて通っている道路橋の上から大きくて長いコンクリートのかたまりが線路上に落ちてきて乗り上げた」と証言しています。このケリョン陸橋は老朽化したため、大田市が今月12日から撤去して、4車線を6車線に拡幅する工事を進めていました。

・今月15日、国立公州博物館でおきた文化財強盗事件で、国宝の金の仏像とともに奪われた高麗青磁などの文化財3点が30日、回収されました。国宝の金の仏像は、今月26日に回収されており、これで国立公州博物館から奪われた文化財は、全部回収されました。公州警察署は、30日未明、容疑者からの電話で、大田市儒城区の湖南高速道路儒城インター付近の公衆電話ボックスのそばでビニールに包んだ高麗青磁など文化財3点を発見し、回収しました。

・台風4号の接近で韓国南部では29日から30日にかけて最高で600ミリの大雨が降り、被害が出ています。済州島では、29日から30日朝にかけて最高600ミリの雨が降り、北済州郡チョチョンウブの川沿いを歩いていた50代の女性が急流に流されて行方不明となりました。また全羅南道珍道で213ミリ、慶尚南道南海でも115ミリの雨が降り、南海上には暴風注意報が出されて、フェリーの運航が中止されました。また金浦空港と、麗水、浦項、木浦、サチョン、ヤンヤンを結ぶ空の便20便が欠航しました。

・韓国外換銀行が公示した30日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1019ウォン76 銭で、前日に比べて4ウォン 97銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1205ウォン20銭で、前日に比べて2ウォン20銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、 633.42ポイントと前日より0.99 ポイント上昇しました。

・30日のソウルは晴れ、午後3 時の気温は 24度  6分でした。31日は、中部地方は晴れ時々くもり、南部と江原道山間地方は、雨の予報となっています。全国の朝の予想最低気温は、15度から18度、 日中の最高気温は20度から27度の予想です。

5月29日木曜日

・(ワシントンから連合ニュース)北韓の核問題が注目を集めている中で、アメリカの下院議員6人が30日、北韓を訪問することになりました。アメリカ共和党のカート・ウェルドン下院議員は28日、アメリカマスコミとの会見で、共和党と民主党の議員5人とともに、28日ワシントンを出発して、30日に平壌入りする予定だと述べました。ウェルドン議員は、北韓のナンバー2といわれる最高人民会議の金永南常任委員長らと会って、アメリカとの関係を進展させる場合、北韓が得られる潜在的なメリットについて説明するということです。訪問団は3日間の北韓訪問の後、韓国を訪問する予定です。これについて、アメリカ国務省のバウチャー報道官は28日、事実を確認するとともに、「訪問団を通じて、アメリカ政府のメッセージを伝える計画はない」と述べました。

・東京発 KBS特派員によりますと、与野党議員とともに日本を公式訪問している朴寛用国会議長は、29日、東京で駐日韓国特派員団と会見し、来月7日に行われる韓日首脳会談で、両首脳は、北韓の核問題をめぐる新たな措置について協議する模様だと述べました。それによりますと朴議長は、日本で小泉首相をはじめ、日本政府の主な指導者らと会った感想として、「7日の韓日首脳会談では、北韓の核問題を平和的に解決するためアメとムチを並行させた新たな措置について話し合う計画があるようだ。また日本は、北韓問題を解決するため中国やロシアを交えた6カ国協議を希望しており、これらの国からすでに同意を得ていると説明を受けた」ということです。朴議長はこれに先立って28日午後、婦人とともに、天皇を表敬訪問し、30分間にわたって、両国の友好協力促進について意見を交わしました。

・東京発 連合ニュースが日本経済新聞の報道として伝えたところによりますと、日本政府は、韓国との間で、相互に関税障壁をなくすFTA=自由貿易協定を締結するための本交渉を年内に着手することにし、韓国政府と調整に入ったということです。それによりますと、来月7日の韓日首脳会談で、小泉首相が盧武鉉大統領に対してこうした方針を提案し、具体的な交渉の開始時期などを会談後に発表する共同声明に盛り込む考えだということです。日本は、韓国とのFTA締結に成功すれば、フィリピンやタイなどアセアン各国とのFTA締結に拍車がかかるとみて、まず韓日間のFTA締結を急ぐことにしていると、この新聞は伝えています。

・北韓のアジア太平洋平和委員会は、29日、スポークスマンの談話を発表し、SARSの影響で中断している金剛山観光を来月初めに再開する方針を明らかにしました。それによりますと、「SARSの心配が完全に消えたわけではないが、金剛山観光の再開を強く求めている韓国の現代峨山会社の提案を考慮して、徹底した検疫のもとで金剛山の船による観光から再開することにした。陸路による観光もできるだけ早く実現できるよう積極的に努力する」としています。また北韓はこの談話で、「来月初めから再開する船による金剛山観光と、7月から予定している陸路観光について協議するため、現代峨山の鄭夢憲取締役会会長と、金ユンギュ社長と、早い時期に金剛山で会いたい。韓国当局の協力を期待したい」と述べています。

・北韓への送金疑惑を調査している特別検事チームは、28日夜、2000年6月当時、青瓦台の経済主席秘書官だった李キホ氏を、政府系の産業銀行が現代商船に4000億ウォンを貸し出しするよう不当な影響力を行使したとして、職権乱用の疑いで逮捕しました。特別検事チームによりますと、現代商船に4000億ウォンが貸し出された当時の事実上の責任者である朴サンベ前産業銀行副総裁と李キホ氏の双方を呼んで調べた結果、李キホ氏が不当な影響力を行使して、貸し出しを指示するなど職権を乱用した事実を確認したということです。特別検事チームは30日に、現代アサン取締役会の鄭夢憲会長ら、現代グループの経営陣3人を召喚することにしています。

・今年10月から軍の服務期間が2カ月短縮されます。政府と与党民主党は29日の協議会で、来月の臨時国会で、今年10月から入隊する兵士を対象に、兵役期間を現行より2カ月短縮する兵役法改正案を上程することを決めました。この改正案が成立しますと、陸軍は今の2年2カ月が2年に、海軍は今の2年4カ月が2年2カ月に、空軍は今の2年半が2年4カ月になります。兵役期間の短縮については、兵力が減少して軍全体の戦闘力が低下するという指摘もあるため、政府と民主党はこうした指摘を受けて、今後4年間、志願制の下士官2万人を新たに選抜して、兵力の減少を補っていくことにしています。

・97年に北韓から韓国に亡命してきた、元北韓労働党書記の黄長嘩氏のアメリカ訪問が実現しない見通しです。黄長嘩氏は28日、コ・ヨング国家情報院長と会い、アメリカ訪問について話し合いましたが、コ院長は、黄氏に対するアメリカ政府の身辺の安全保証がなされないことを理由に、来月20日、アメリカ下院の建物で開かれるアメリカ・ディフェンス・フォーラムの会議で演説するための黄氏のアメリカ訪問は難しいというこれまでの原則を繰り返しました。黄長嘩氏の側近によりますと、国家情報院は、「アメリカ政府が黄氏を警護してくれれば、訪米を認める方針だ。しかし今回はアメリカの民間団体からの訪米要請で、アメリカ政府からの訪米要請ではなく、しかも警護は保証されていない」と理由を述べたということです。国家情報院は先月末、黄氏の訪米を進めている在米人権運動家のナム・シンウ氏に、黄氏の訪米を認めることにしたと伝えるとともに、黄氏をの警護するというアメリカ国務省の書簡を送ってくれるように求めていました。

・首都圏への人口集中がますます増えていることが、統計庁の調査で分かりました。それによりますと、今年1月から4月末までの4ヵ月間、首都圏には18万人が転入して、12万3000人が転出し、差し引き5万7000人あまり人口が増えました。このうち、仁川広域市は2000人あまり減っているものの、ソウルは2000人、京畿道は5万7000人それぞれ増えました。首都圏への人口流入は、外貨危機当時の98年の第3四半期以降、年々増えています。

・31日土曜日に、東京の国立競技場で行われるサッカー韓日戦に出場する韓国代表チームが29日、東京に向かいました。一行はコエーリョ監督と選手22人です。代表チームは29日と30日、東京でトレーニングをしたあと、31日の試合に臨みます。コエーリョ監督は出国前の記者会見で、「先月の韓日戦の結果はとても残念だった。今度は、満足できる選手たちを揃えただけに、必ず勝ってみせる」と自信のほどを披露しました。

・韓国外換銀行が公示した29日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1014ウォン79銭で、前日に比べて、9ウォン48銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1207ウォン40銭で、前日に比べて、6ウォン6銭のウォン安でした。韓国株式市場の29日の総合株価指数は、632.43ポイントと、前日に比べて、4.07ポイント上昇しました。

・29日のソウルは曇り、午後3時の気温は23度7分でした。30日は台風4号の間接的な影響を受けて、全国が曇りまたは雨になるでしょう。30日の予想最低気温は、16度から20度、最高気温は19度から26度という予報です。

5月28日水曜日

・ロシアを公式訪問している中国の胡錦涛国家主席は27日、クレムリンでプーチン大統領と会談し、北韓の核開発問題について「武力行使や圧力による解決のシナリオは容認できない」として、韓半島の非核化や大量破壊兵器の拡散防止に加えて、北韓の安全を保障する必要性を明記した共同声明を発表しました。北韓の核開発問題については先週23日、日米首脳会談で「事態が悪化した場合には経済制裁も含めた厳しい措置をとる」という表現で北韓に厳しい姿勢を見せたのに対して、中国とロシアの首脳は政治的・外交的に問題解決を図っていくという認識を強調しました。中ロ首脳が発表した共同声明では、北韓の核開発問題について「問題解決のカギは関係国の政治的な意思だ。北韓の核開発問題の解決のためのいかなる軍事的な脅威や行動も容認できない」として、武力行使に反対し、対話による平和的な解決の必要性を強調しました。また北韓に対しても大量破壊兵器の拡散防止を求める一方、北韓の安全を保障する措置と北韓の社会的・経済的な発展の環境を作っていく必要があるとしています。両国首脳のこのような合意は北韓の核開発問題について厳しい姿勢を貫いているアメリカに反対するとともに、問題解決のための米朝協議を求めたものと受け止められています。

・アメリカのパウエル国務長官は北韓が「先に2カ国協議を行えば、多国間協議に応じる用意がある」という意向を示したことについて27日、「アメリカは依然として多国間協議を希望する」と述べて、北韓の提案を事実上拒否しました。パウエル国務長官は国務省での記者の質問に「アメリカは多国間協議にこだわっており、もし対話が行われるとしたら、それはアメリカが希望する方式になるだろう」と述べました。

・ソウルに世界で一番高いビルになる高さ580m、130階建ての高層ビルの建設計画が進められています。世界最高層ビルを計画しているのは、産業資源部の外郭団体、韓国に進出する外国企業を支援する韓国外国企業協会で、28日、高度制限問題が解決したとして、建設計画を発表しました。それによりますと、ソウル市麻浦区サンアム洞の4万uの敷地に地下7階 地上130階 延べ床面積60万uの高層ビル「国際ビジネスセンター」を建設します。建設費用はおよそ13億ドルと見込まれ、韓国外国企業協会は国内外の投資家を集めたコンソシアムを作って2008年完成をめどに、来年初めに工事にとりかかりたいとしています。韓国外国企業協会によりますと、このビルには最高級のホテルをはじめ、韓国駐在の外国人向けのアパート、韓国駐在の外国企業のアジア太平洋地域の事業本部、映画館やスポーツジムなどが入る予定です。韓国外国企業協会は去年12月に、ソウル市と世界最高層のビル建設に向けた了解覚え書きを締結しています。

・盧武鉉大統領は28日大統領府 青瓦台で記者会見し、兄の盧健平氏の財産疑惑などについて「法律違反はなかったが、国民に心配をかけた」として謝罪しました。盧武鉉大統領は兄の盧健平氏ら知り合い3人の共同名義となっている慶尚南道金海市の1,000uの土地は実際は盧武鉉大統領のものだという野党 ハンナラ党の主張について、「土地を購入する際、私が兄に資金を提供したが、その後 兄がそれをミネラルウォーター事業投資に使ったことから、自然と兄の財産になった」と述べました。またこのミネラルウォーター会社の経営にかかわったとされる問題について、盧大統領は「95年に政治関係者の借金の保証として、ミネラルウォーターの投資に参加し、会社の経営権も引き受けたが、営業実績は上げることができなかった。99年に別のミネラル・ウォーターの会社を設立したが、水質の悪化でこの会社を売却した。この過程で兄も財産上の損害を受けた」と述べました。またミネラルウォーター会社の仮差し押さえを解く資金に、大統領選挙資金が使われたのではないかという疑惑について「選挙資金はすべて党で管理していた。国民が貯金箱をはたいて集めた資金を個人用途には使っていない」と強調しました。そしてこれまで法律に違反することをしたことはないが、国民の皆様にご心配をおかけしたことは申し訳ない」と謝罪しました。

・日本の最高検察庁に当たる大検察庁の公安部は28日、盧武鉉大統領を支持する団体の「ノサモ=盧武鉉を愛する集い」の会員50人前後を去年暮れの大統領選挙の際、違法な選挙運動を行ったとして書類送検する方針を固めました。検察によりますと、書類送検される会員は映画俳優のムン・ソングンさん、ミョン・ゲナムさんら50人前後で、大統領選挙運動の際、盧武鉉候補をイメージした「希望の豚の貯金箱」を選挙民に配っており、これは大統領候補者を象徴する人形やマスコットを制作・販売することを禁じている選挙法第90条に違反するとしています。しかし「ノサモ」は選挙の前から存在する団体で、処罰の対象となる選挙運動期間中に作られた団体ではないことから、書類送検にとどめるとしています。

・韓国の4月の経常収支が赤字となり、これで5カ月連続の赤字となりました。韓国の中央銀行=韓国銀行のまとめによりますと、4月の経常収支は3億8,600万ドルあまりの赤字となり、去年12月から5カ月連続の赤字となりました。また今年1月からの赤字額は21億1,000万ドルに達しました。これについて韓国銀行は「貿易収支はかなり改善されたものの、貿易外収支が悪化したため経常収支は赤字となった。5月には外国からの利子の収入が増えて貿易外収支が改善されるため、年末までの経常収支の赤字は10億ドル前後に止まる」ものとみています。

・北韓の漁船が27日、西海の軍事境界線=北方限界線を3回も越えて韓国側水域に入ってきました。韓国の合同参謀本部によりますと、27日午前、北韓の海州南側の西海で操業していた北韓の漁船25隻のうち2隻が36分間越境して韓国側水域に入ったのをはじめ、午前11時30分過ぎに2隻、午後4時前にも2隻が越境してきました。北韓の漁船は韓国海軍の高速艇が警告放送をすると、北韓の海域に戻り、北韓の警備艇が出動することはなかったということです。越境してきた北韓の漁船は雑魚をとるトロール漁船とみられ、近くで中国漁船100隻が操業中でした。韓国海軍は、最近北韓の漁船の越境が頻繁になったことから、意図的なものかどうかを分析するとともに、北韓に対して抗議し再発防止を求めることにしています。

・SARSと疑われる人が8日ぶりに確認されました。国立保健院は、台湾に住んでいて18日仁川国際空港から入国した12才の韓国人少女が高熱とせきの症状がみられることから、SARSと疑われると28日発表しました。この少女は韓国に入国する前の今月15日からSARSの症状がみられたため、解熱剤を服用し、入国後も最寄りの病院を訪ねましたが、X線撮影の結果、肺炎の症状はないということです。国立保健院はこの少女と同じ飛行機で韓国入りした乗客47人を対象に電話による調査を行ったところ、43人は異常がないことが確認されましたが、2次感染に備えて、同じ飛行機の乗務員と隣に座っていた乗客、この少女を診療した病院の関係者、そして家族ら21人を自宅隔離にしました。

・大邱地下鉄火災から28日で100日目となり、大邱市民会館では遺族ら300人が出席して追悼式が行われました。追悼式には、大惨事の現場を撮影したビデオが上映された後、遺族を代表して妹を亡くした10代の姉が妹に送る手紙を読み上げますと、遺族のすすり泣きが会場に広がりました。また惨事のあった中央路駅では写真展が開かれるなどの追悼行事が行われました。大邱地下鉄火災では、死者192人、けが人147人が出ましたが、死者のうちまだ63人の身元確認ができないでいます。また大邱地下鉄は中央路駅など6つの駅を除く両端で運転されています。

・韓国外換銀行が公示した28日の為替レート、日本の円100円は、1,024ウォン27銭で、前日に比べて1ウォン80銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,200ウォン80銭で、前日に比べて50銭のウォン安でした。韓国株式市場の28日の総合株価指数は、628.36ポイントと、前日に比べて14.06ポイント上昇しました。

・28日のソウルは晴れ、午後3時の気温は29度9分と、今年一番の暑さでした。29日は全国的に次第に曇って午前中から雨となるでしょう。29日の全国の予想最低気温は15度から19度、日中の最高気温は20度から25度となって、このところの暑さも下がるいう予報です。

5月27日火曜日

・盧武鉉大統領と、ブッシュ大統領は、26日夜電話で会談し、北韓の核問題の平和的解決のため韓日米3カ国が緊密に協力することで改めて合意しました。この電話会談は、盧武鉉大統領の要請でおよそ20分間行われ、盧武鉉大統領は、さきのアメリカ訪問でのアメリカの暖かい歓迎に感謝の言葉を伝え、ブッシュ大統領は、盧大統領の指導力に感銘を受けたと応じたということです。またブッシュ大統領は、先週アメリカテキサス州で行われた日米首脳会談で、「核による北韓の脅威が強まる場合、追加措置を取る」とした両首脳の合意内容について説明し、韓国側の理解を求めた模様です。盧武鉉大統領とブッシュ大統領の電話会談は、盧大統領の当選後から合わせますと、これが5回目で、このうち4回はブッシュ大統領の要請によって行われました。

・与野党議員とともに日本を公式訪問している朴寛用国会議長は、26日、綿貫衆議院議長と会談し、「韓日米3カ国の協調は、北韓の核問題を解決するための決定的なカギとなる」とした上で、「平和的解決を大前提としつつ、対話と圧迫を並行して行う必要がある」と強調しました。朴議長のこのような発言は、盧武鉉大統領が、さきのアメリカ訪問で、北韓への経済協力を核問題とからませる方針を示した直後だけに、北韓政策をめぐる再調整が進められているのではないかという見方が強まっています。

・韓国と北韓は、近く、7回目の南北離散家族再会事業を行うことになり、28日、南北に生き別れとなっている家族や親戚それぞれ200人の生死や住所の確認依頼書を交換し、来月12日に調査結果を交換することになりました。大韓赤十字社によりますと、北韓の朝鮮赤十字会から26日こうした電話通知文が送られてきたということで、生死や住所の確認がとれた人の中から100人を絞りだし、来月15日に、再会名簿を交換しあうことにしているということです。韓国は、今月13日、7回目の南北離散家族再会事業を来月19日から24日まで金剛山で開くよう北韓側に提案していました。

・金泳鎭(キム・ヨンチン)農林水産部長官は、27日、スイス・ジュネーブのWTO=世界貿易機関を訪れてスパチャイ事務局長と会談し、WTOが進めているドーハー開発アジェンダ農業交渉について意見を交わしました。この席で、金泳鎭(キム・ヨンチン)長官は、80年代のウルグァイラウンド交渉妥結後、韓国は、農業構造調整のため積極的に努力をしたものの、農地面積や労働力、所得構造などあらゆる面で多くの課題を抱えているとして、今度の交渉でも韓国がこれまでどおり開発途上国としての地位を維持すべきだと主張しました。これに対して、スパチャイ事務局長は、韓国の立場に十分理解を示した上で、WTO交渉は多国間交渉なので他の交渉国を説得することが重要だと述べました。

・ジュネーブ発 連合ニュースによりますと、北韓の白南淳外相が、このほどWHO=世界保健機関の年次総会で任期5年の新しい事務局長に承認された韓国の李鍾郁氏に対して、祝電を送ってきたことが分かりました。北韓は、今年1月に行われたWHO事務局長候補指名に向けた理事国の選挙でも李鍾郁氏を支持しており、それに続く今度の祝電は、北韓が李鍾郁氏の当選をきっかけに、北韓に対するWHOからの保健医療支援に期待感を膨らませていることをうかがわせています。

・韓国の日刊紙「東亜日報」が、全国20歳以上の男女1049人を対象に先週25日行った「盧武鉉大統領の支持率調査」によりますと、就任当時85%近くあった盧武鉉大統領の支持率が、わずか100日足らずで55%にまで落ちていることが分かりました。それによりますと、「盧武鉉大統領はうまくやっていると思うか」という質問に「そう思う」と答えた人は、55%と、就任当時と比べて30%減っているのに対し、「そうは思わない」という人は、28%にのぼっていました。また、盧武鉉大統領に対する不満要素としては、「慎重でない言動」「優柔不断で指導力が足りない」「アメリカに対する外交姿勢に問題がある」などの点が指摘されました。

・韓国の自動車の輸出額が、半導体を上回り、輸出品目第1位になりました。韓国貿易協会が27日まとめたところによりますと、今年に入って4月末までの自動車の輸出は、56億9000万ドルと去年の同じ時期と比べて28.7%の伸び率をみせ、92年以来の1位を続けてきた半導体を抑えて輸出品目のトップになりました。半導体の輸出も増えましたが、6.7%の増加にとどまりました。自動車の輸出は、今年3月までは、半導体や無線通信機器に次いでわずかの差で3位でしたが、4月に入って対米輸出が好調をみせ、月間最大実績を記録して一気に1位に躍り出ました。

・与野党議員50人は、子どもの名字を父母が相談して決めるなど伝統的な戸主制度を廃止することを骨子とした民法改正案を27日国会に提出しました。法案によりますと、戸主に関する定義と、男性優先となっている戸主継承順位など戸主に関連したいまの民法第778条と、779条を全面的に削除するとしています。また子どもは、父親の名字に従うようにした条項も削除し、父母が相談して父親か母親のどちらかの名字をつけること、もし親の間で合意できない場合は、家庭裁判所に委任する条項を新設しました。また名字を変更する必要がある場合は、父母または子ども自身が請求し家庭裁判所の許可を受ければ、可能になるようにしています。しかし、この法案が成立するかどうか、見通しはたっていません。

・気象庁が27日発表した「夏の季節予報」によりますと、今年の梅雨は、6月20日頃済州島から始まって、25日前後に全国が梅雨に入り、7月下旬までの1カ月間続くということです。また梅雨の間、蒸し暑い日が続き、梅雨が終わった後に集中豪雨がある可能性が高いということです。それによりますと、今年の夏は、西太平洋の水温が高く、北太平洋高気圧の不規則な変化で梅雨前線の南北の振れが大きいため、梅雨が小康状態をみせることもあって蒸し暑い日が多くなる見込みです。また西太平洋で発達した低気圧によって韓半島に大量の水蒸気が流れ込み、梅雨が終わった後も集中豪雨が発生しやすくなるとしています。また台風は、平年の11.2回よりは少ないものの、強い台風が発生する可能性が高く、このうち2-3回は韓半島にも影響を及ぼすものと予想しています。

・北韓軍兵士の服務期間が3年減って男性は10年、女性は7年になりました。韓国の合同参謀本部によりますと、北韓は今年3月の最高人民会議で兵士の服務期間を3年短縮する軍事服務法改正案を可決しました。これによってこれまで13年間だった兵役期間を10年に、女性は10年を7年にするとともに、名目上は志願制となっていたのを徴兵制に切り替え、徴兵年齢も17歳以上25歳以下とし、28歳未満の男性で兵役に行っていない人がいれば、無条件に徴兵することにしています。

・韓国外換銀行が公示した27日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1026ウォン7 銭で、前日に比べて7ウォン 8銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1200ウォン 30銭で、前日に比べて9ウォン10銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、 614.30ポイントと前日より 3.35 ポイント下落しました。

・27日のソウルは晴れ、午後3 時の気温は 28度 8分でした。28日は、高気圧の影響で全国的に晴れの空模様となるでしょう。全国の朝の予想最低気温は、13度から17度、 日中の最高気温は20度から29度の予想です。

5月26日月曜日

・韓国と日本は来月7日に予定されている韓日首脳会談の際に発表する共同声明に、北韓の核兵器開発を阻止する必要を明記する方向で意見調整を行っていると共同通信が25日報道しました。それによりますと、盧武鉉大統領と小泉首相は、北韓の核開発問題について「東北アジアの平和と安定のために北韓の核兵器の保有は認められない」ことで認識をともにし、北韓が使用済み核燃料棒の再処理や弾道ミサイルの試験発射など事態を悪化させることがあれば、国際社会が厳しい追加措置を講じることでも意見を共にするものとみられるということです。これについて大統領府 青瓦台の羅鐘一安全保障補佐官は26日、「重要なのは北韓の核開発問題の平和的な解決で、日本とは現実の認識に大きな差がない。来月の韓日首脳会談で盛り込む内容はまだ協議が終わっていない」と述べました。

・北韓外務省は24日、アメリカが北韓の核兵器開発問題の解決に向けた米朝二国間協議に応ずれば、アメリカが希望する多国間協議に応じるという談話を発表しました。北韓外務省の報道官は「北京での3カ国協議開催1カ月目の談話」で、「韓半島での核開発問題はアメリカの北韓に対する敵対政策によって生まれたもので、問題解決のカギはアメリカが北韓に対する政策を変える意思があるかどうかにある。我々は米朝2国間協議を行った後、アメリカが提起する多国間協議にも応じることができる」と述べました。

・韓国政府は、北韓の基本方針が変わったものではないと受け止めている模様です。政府当局者は「北韓外務省の談話内容は先月、北京での3者協議の後、アメリカのこれといった反応がないことから北韓が先に示したもので、核開発問題について米朝協議を行うべきだとする北韓の基本方針に変化があるとは思われない」としています。

・日本は北韓が多国間協議を受け入れる意思を示したことについて歓迎の意を表明しました。日本外務省の消息筋は、北韓外務省の談話について「北韓が対話を継続しようとする意思を反映したものだ。しかし北韓の真意を見極める必要がある」と述べました。北韓がこれまでの米朝協議から、韓国・日本も参加する多国間協議を受け入れる意思を示したことについては、最近の韓米首脳会談と日米首脳会談で北韓の瀬戸際外交が続く場合は、北韓に対する経済制裁も検討できるというメッセージが功を奏したのではないかという見方があります。

・日本の川口外相は26日、韓国の尹永ェ外交通商部長官に電話をし、先の日米首脳会談の結果を説明しました。川口外相は電話で、日米首脳会談とともに、パリで開かれた先進国8カ国外相会談の結果も説明し、これについて尹永ェ外交通商部長官は、「来月6日に予定されている盧武鉉大統領の日本訪問の成功に向けて努力したい」と答えました。

・与党 民主党の韓和甲前代表が25日、新党結成には参加しない考えを示し、与党が分裂する可能性が高くなりました。韓和甲前代表は25日国会での記者会見で「民主党を解体し、国民の分裂を助長する新党結成は成功できない」として新党結成に参加しない考えを示し、「盧武鉉大統領は今 進められている新党結成についての考えを明らかにして、民主党の分裂と国政混乱を収拾してほしい」と述べました。金 大中前大統領の派閥の中心人物である韓和甲前代表は、党内の旧主流派や中道派にかなりの影響力を持っている人物で、盧武鉉大統領の国政運営を批判し、新党結成に参加しないと明言したことから、新主流派が新党結成を強行する場合、与党の分裂につながる可能性が高くなりました。

・子どもの成績などを全国ネットにする「教育行政情報システム」がハッカーなどによって閲覧された場合、人権侵害の恐れがあるという勧告が国家人権委員会から出されたことから、行われていた教育部と全国教職員労働組合との交渉が26日妥結しました。妥結の内容は、教員人事、給食など27の分野にわたる「教育行政情報システム」のうち、人権侵害の恐れがある教務学事、保健、入学の3つの分野については、学校単位でしか見ることができない古いシステムに戻るというものです。しかしすでに全国1万あまりの小中高校の90%は、新しいシステムに切り替えていることから、今後、現場での反発が予想されています。

・今月15日、国立公州博物館から奪われた国宝の金の仏像が11日ぶりに回収され、犯人とブローカーの4人が逮捕されました。この事件は今月15日の夜、忠清南道公州市にある国立公州博物館に男が押し入り、当直の学芸員をしばって国宝247号に指定されている百済時代の金の仏像「公州儀堂金銅菩薩立像」と高麗青磁など文化財3点を奪って逃げたものです。公州警察署では古美術商の仲間の情報から26日未明、京畿道龍仁市の牛乳配達店の入り口においた植木鉢の中から仏像を発見し、公州博物館長が、これを本物であることを確認しました。しかし一緒に盗まれた高麗青磁など文化財3点はまだ見つかっていません。警察はこれまでに犯人3人とブローカー1人の合わせて4人を特殊強盗、文化財保護法違反などの疑いで逮捕するとともに、逃げている男1人の行方を捜していますが、男らは4回にわたって、昼間、博物館を見物して品定めをしたと話しています。

・25日の日曜日は南部地方は最高280ミリもの大雨と強い風が吹き、釜山では住宅が壊れ、智異山では登山者50人あまりが豪雨で孤立する騒ぎとなりました。釜山には25日大雨警報が出され、100ミリを超える雨と強い風が吹き続けました。このため新築中の建物の柱が倒れて、周辺の住宅2棟の地盤が崩れて住民が緊急避難しました。また釜山の洛東江の近くに設けられていた「中小企業製品博覧会」の50あまりのテントが強い風で倒れ、展示商品が雨に濡れて数億ウォンの被害を出しました。また智異山の山間部は280ミリもの集中豪雨となり、登山した人たち54人が下山できなくなって、山小屋で水のひくのを待ちました。

・フランスで開かれた世界卓球選手権大会で、韓国は男子卓球が初めて決勝に進みましたが、オーストリア選手に負け、銀メダルに止まりました。フランスのパリで開かれた世界卓球選手権大会、韓国は男子シングルの決勝に初めて進みました。世界ランキング61位の韓国の国軍体育部隊、商武(サンム)所属のチュ・セヒョク選手は世界ランキング6位のオーストリアのベルナー・シュラガー選手と対戦、初めは1セットずつ奪う接戦でしたが、4対2で負け、銀メダルとなりました。チュ・セヒョク選手はこの決勝進出で世界ランキングがそれまでの61位から22位に39段階もアップしました。

・韓国外換銀行が公示した26日の為替レート、日本の円100円は、1,018ウォン99銭で、先週金曜日に比べて2ウォン93銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,191ウォン20銭で、先週金曜日に比べて1ウォン40銭のウォン高でした。韓国株式市場の26日の総合株価指数は、617.65ポイントと、先週金曜日に比べて6.14ポイント上昇しました。

・26日のソウルは晴れ、午後3時の気温は26度1分でした。27日は全国的に晴れ、江原道など東海岸は時々曇りとなるでしょう。27日の全国の予想最低気温は12度から15度、日中の最高気温は18度から27度という予報です。

5月24日土曜日

・北韓の強硬発言で混乱していた平壌での第5回南北経済協力推進委員会は、北韓側の釈明を韓国が受け入れ、コメ40万トンを提供するなどで合意しました。19日から平壌で開かれていた南北経済協力委員会は、20日、北韓がさきの韓米首脳会談に不満を示し、「韓国は、想像できないほどの災難をこうむるだろう」と発言したことに対して、韓国側が釈明を求め、協議は中断状態になっていましたが、予定を一日延長した23日の全体会議の冒頭で北韓は、「南北の対決が激化して南北関係がゼロになり災難が押し寄せ南北が不幸になることがないようにという意味の発言だった」と釈明しました。このため韓国側はこれを受け入れて、ようやく協議に入りました。その結果、▼南北をつなぐ鉄道の連結式を来月10日頃、軍事境界線付近で行う ▼来月、開城工業団地の起工式を行うとともに、 イムジン江の水害防止に共同で取り組むための調査を行う ▼北韓に対する食糧支援は、コメ40万トンを10年据え置き20年償還、1%の利子で提供することにし、10万トン単位で分配の結果を通告する。さらに分配状況を把握するため東と西にそれぞれ一カ所以上の場所を決め、現場を訪問することで合意しました。また南北は、▼SARSを理由に中断している金剛山観光を来月中に再開できるよう努力することでも合意しました。次の南北経済協力推進委員会会議は、8月下旬にソウルで開く予定です。

・アメリカのブッシュ大統領と日本の小泉首相は、韓国時間で24日未明、アメリカテキサス州クロフォードにあるブッシュ大統領の牧場で会談し、北韓の核兵器を容認しないことで一致し、北韓が、使用済み核燃料棒を再処理するなどの行動をとった場合、強硬な措置をとると警告し、経済制裁も辞さない構えを示しました。両首脳は、会談のあと、記者会見し、北韓の核問題を平和的に解決する原則に変わりはないとして、今後、北韓に対して、核開発計画と、ミサイルの輸出をただちに中止するよう求めていく方針を明らかにしました。また両首脳は、北韓問題をめぐる今後の協議に、韓国と日本が含まれなければならないという点を改めて強調しました。

・全国の地方公務員や国家公務員10万人が加入している全国公務員労働組合が、政府に対して労働3権を保障するよう求めてストライキに入るため組合員を対象に投票を行いましたが、投票権のある組合員の過半数に満たなかったことからストライキは否決されました。全国公務員労働組合によりますと、22、23の両日、全国の地方公務員と、国家公務員を対象に投票した結果、投票権のある8万5685人のうち、64%が投票に参加して、このうち、71%がストライキに賛成しました。しかし投票権のある組合員全体の中での賛成の割合は47%と、過半数に満たないことから、ストライキは否決されました。こうした状勢を受けて、政府は労働関係法の特別法として進めている公務員労働組合法の立法作業を加速化させることとなりました。政府の「公務員労働組合法案」は、労働3権のうち、団結権は認め、団体交渉権は部分的に認めるものの、団体行動権は禁止するというものです。また上級団体への加入や横の連帯はできますが、政治活動は一切禁じ、組合に加入できる範囲を6級以下の公務員に制限するとしています。

・ソウル地方裁判所は、24日、北韓への送金疑惑で、政府系の産業銀行が、現代商船に4000億ウォンを貸し出しした当時、産業銀行総裁をしていた李クンヨン前金融監督委員長を特定経済犯罪加重処罰法の業務上背任の疑いで拘束しました。ソウル地方裁判所のチェ・ワンジュ判事は、李クンヨン氏に対して「逃走や証拠隠めつの恐れがある」として逮捕状を出し、李クンヨン氏は、逮捕状の審査の後、24日、ソウル拘置所に収監されました。李クンヨン氏は、産業銀行総裁に在職中の2000年6月、産業銀行が現代商船と、現代建設に対して、限度を超える不正融資と知りながら、4000億ウォンと、1500億ウォンの貸し出しを黙認または承認した疑いがもたれています。

・与党民主党、野党ハンナラ党、自民連の3党総務は、そろってワシントンを訪れ、21日、アメリカ国務省のケリー東アジア太平洋担当次官補と会いました。この席でケリー次官補は、「最近行われた韓米首脳会談の最も大きな成果は、韓国の新政権に対するアメリカ内部の憂慮が解消されたことで、盧武鉉大統領は判断力と、知性を兼ね備えた人物であることが確認できた」と述べました。

・イラク問題や北韓の核問題を協議する主要8カ国の外相会議が23日、パリで行われ、北韓の核問題を憂慮する議長声明が発表されました。それによりますと、「北韓の核問題は、国際社会の平和と安定を脅かすものであり、北韓が大量破壊兵器の拡散防止を順守することは国際社会全体にとっての重要な懸案だ」と強調しました。声明はまた、北韓に対して、状況を悪化させる行動を抑制し、検証可能な核開発計画の放棄を求めるとしています。

・政府は、24日、国連がイラクへの制裁を解除する決議を採択したことについて歓迎する外交通商部スポークスマンの論評を出しました。それによりますと、政府は、「国連安保理の理事国が賛成多数でイラクへの制裁解除を採択したことは、国際社会がイラク戦争によるかっ藤を克服し、イラク復興に向けて一致団結した意思を示したものだ」として高く評価しました。

・朴寛用国会議長は6日間の日程で日本を訪問することになり、与野党議員3人とともに、24日東京に向かいました。朴議長は、天皇を表敬訪問するほか小泉首相、福田官房長官、森喜朗韓日議員連盟会長、山崎拓自民党幹事長、菅直人民主党代表らとあって、北韓の核問題などについて意見を交わす予定です。

・政府は、国民の健康を守るためタバコの値段を大幅に引き上げることを検討し始めました。金花中(キム・ファジュン)保健福祉部長官は、23日、ジュネーブで開かれていたWHO=世界保健機関の総会から帰国した後の記者会見で、世界保健機関が採択したタバコ規制の内容にもとづいて、年内に国民健康促進法などの関係法を修正する方針を明らかにしました。それによりますと、タバコ税と国民健康促進負担金などを現行より60%程度引き上げ、これによって、現在一箱2000ウォンから2500ウォンしているタバコを、3000ウォンから4000ウォンに引き上げます。これとともに、自動販売機でタバコを販売することを禁止し、空港などの免税店でタバコを扱わないことになる見込みです。

・24日は、土曜日のため取引はありません。前日の終値は、日本円100円が、1016ウォン6銭でアメリカドル1ドルは、1192ウォン60銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・24日ソウルは晴れ、一時にわか雨、正午の気温は 23度8分でした。25日は、南海上を通過する低気圧の影響で、全国的にくもり、時々雨の予報となっています。25日の全国の朝の最低気温は13度から17度、日中の最高気温は18度から24度という予報です。

5月23日金曜日

・盧武鉉大統領の来月の日本訪問日程が23日、青瓦台から正式に発表されました。青瓦台のユン・テヨンスポークスマンによりますと、盧大統領は、日本政府の招待を受け、夫人の権良淑女史とともに国賓として来月6日から9日まで日本を訪問します。訪問初日の6日は、迎賓館で天皇とあいさつを交わし後、夜は、天皇主催の国賓晩さん会に臨みます。7日は、小泉首相との初めての韓日首脳会談に臨み、北韓の核問題をはじめとする韓半島情勢や東北アジア情勢、両国国民の友好親善、貿易と投資の拡大について幅広く協議する計画です。8日には、テレビを通じて日本国民と対話を行い、9日は、国会で演説したあと、経済4団体主催の夕食会に出席します。韓日首脳会談の議題についてユン・テヨンスポークスマンは、▼韓日投資協定が今年1月に発効したことから、日本企業の韓国への投資拡大をはかる▼FTA=韓日自由貿易協定の締結に向けた環境づくり▼韓国人が日本に入国する際のビザの免除 ▼社会保障協定と相互認証協定締結交渉の加速化 ▼過去の歴史に対する明確な認識を踏まえた未来志向的関係発展などを協議する予定になっています。日本の国民とのテレビ対話は、日本側のアイデアによる録画放送で、日本の若者や各界各層の人々と対話をすることで、未来志向の韓日関係に向けた盧武鉉大統領のビジョンを示すことになるということです。

・北韓が、「韓国は想像できない災難をこうむるだろう」と発言したことで決裂の危機に立たされていた平壌での第5回南北経済協力推進委員会は、予定を一日延ばして23日未明から協議が再開され、現在、合意文書をめぐる詰めの調整が行われています。韓国の政府関係者によりますと、23日夕方にはソウルと平壌で合意文書が同時発表される予定で、その前に北韓代表団が、災難発言についての弁明をすることになっているということです。南北の代表団は、今回の協議で、南北をつなぐ鉄道の建設を来月着工し、その記念式典を軍事境界線で行うことで合意した模様です。また中断している金剛山観光の再開や、イムジン江の水害防止事業についても調整が図られているということです。これとともに、韓国は北韓にコメ40万トンを借款形式で支援し、分配の透明性を保障する問題について北韓と協議を続けています。

・北韓を訪れたあと板門店を通って韓国入りしたスイスのカルミ・レイ外相は、22日、盧武鉉大統領を表敬訪問し、この席で、「北韓は、アメリカとの対話以外に核問題を解決できる方法がないと考えているようだ」と述べました。 カルミ・レイ外相は、また「北韓は経済開発にも強い関心を示し、財政、金融、会計分野の専門家の支援をスイスに要請してきた。私は、北韓に対してアメリカとの対話だけに執着せずに、多国間協議に応じるように、またNPT=核拡散防止条約からの脱退宣言を撤回することを強く要請した」と述べました。これに対して盧武鉉大統領は、「板門店を通って南北を往来した人は、世界的で数人に過ぎない。カルミ・レイ外相の板門店通過は平和の信号だ」と語りました。カルミ・レイ外相は、今月16日から5日間、北韓を訪れ、北韓ナンバー2の金永南最高人民会議常任委員長、白南淳外相、李クァンクン貿易相らと会談しており、20日のソウル到着記者会見では、「関係国の同意が得られれば、スイスは多国間協議を主催する用意がある」と語っています。

・北韓への送金問題を捜査している特別検事チームは、22日に続いて23日も、林東源前外交安保統一特別補佐役を参考人として呼び、取り調べを進めています。特別検事チームは、林東源氏に対して2000年6月の南北首脳会談の前に国家情報院が現代グループに対して両替の便宜を図ることになった経緯や、北韓との事前接触で北韓への送金問題が協議されたかどうか、さらには南北首脳会談と北韓への送金が何らかの関係があるかどうかについて追及しています。

・2000年6月に政府系の産業銀行の総裁だった李クンヨン前金融監督委員長は、「北韓への送金は、当時の李キホ経済担当首席秘書官の指示によるものだった」と述べました。李クンヨン前金融監督委員長は、現在、特別検事チームから特定経済犯罪加重処罰法の業務上背任の疑いで22日、ソウル地方裁判所に逮捕状の請求が出されていますが、逮捕状の実質審査で、このように述べました。それによりますと、「2000年6月3日に、現代グループの流動性危機を解消するための経済関係長官会議が開かれ、この席で、当時の李キホ経済担当首席秘書官は、現代が倒産した場合、北韓包容政策に支障が生じ、南北経済協力にも多大な問題が発生するとして、現代グループへの貸しつけを検討するよう指示した」ということです。

・韓国銀行が22日発表したところによりますと、韓国では消費と投資がい縮し、今年第1四半期の経済成長率が去年の同じ時期と比べて3.7%増にとどまり、2001年の第4四半期以来の最低となりました。

・およそ80人の北韓脱出者を韓国と日本に亡命させるため今年1月、中国山東省から船に乗ろうとして中国公安当局に逮捕された韓国人2人に22日、実刑判決が言い渡されました。山東省の煙台裁判所は、2人に対して「他人不法越境組織罪」を適用し、韓国人写真記者の石ジェヒョンさん(33)に懲役2年、北韓脱出者支援活動家のチェ・ヨンフンさん(44)に懲役5年の刑を言い渡しました。判決で、裁判官は、「中国は、北韓脱出者を支援する外国の団体や個人の行動を認めていない。二人の行動は中国の法律に違反し社会の安定を阻害するものだ」としています。尹永ェ(ユン・ヨングァン)外交通商部長官は、先月10日、北京で行われた韓中外相会談で、この二人に対する善処を要請していました。

・北京の韓国大使館に駆け込んで、韓国への亡命を要請していた北韓脱出者24人が、22日未明、仁川空港に到着しました。

・仁川空港旅客ターミナルの入国場に、隔離病室3室と、診察室1室が23日開設されました。

・日本の家庭電気製品の韓国への輸入が、今年も急増しています。産業資源部と韓国貿易協会が23日まとめたところによりますと、4月末までの今年4か月間の日本の家電製品の輸入額は、4億1400万ドルにのぼり、去年の同じ時期と比べて33.5%も増えました。

・釜山からわずか50キロ離れた日本の対馬に流れていった韓国のゴミを拾おうと釜山外国語大学の学生と教職員合わせて150人が、23日、船で対馬北端の長崎県上県町(かみあがたちょう)に着きました。

・去年のサッカーワールドカップ大会の開会式が行われたソウルサンアム洞のサッカーワールドカップ競技場に、ショッピングセンターや映画館が23日、オープンしました。

・外国人労働者が多く住む京畿道安山市で、25日日曜日、外国人労働者と韓国人住民との親善スポーツ大会が開かれます。

・韓国外換銀行が公示した23日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1016ウォン6 銭で、前日に比べて1ウォン 92銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1192ウォン 60銭で、前日に比べて5ウォン10銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、 611.51ポイントと前日より 16.13 ポイント上昇しました。

・23日のソウルは晴れ、午後3 時の気温は 25度 9分でした。24日は、全国的に雲が多く、午後一時にわか雨の降るところがあるでしょう。全国の朝の予想最低気温は、12度から17度、日中の最高気温は21度から27度の予想です。

5月22日木曜日

・19日から平壌で行われている南北経済協力推進委員会は、北韓が20日「韓国は想像できない災難をこうむるだろう」と発言したことから対立して、21日からは全体会議が開かれない状態になっていますが、22日午後2時から、北韓側の提案で双方が接触しています。この接触には、韓国側からチョ・ミョンギュンスポークスマンと随行員2人が、北韓側は民族経済協力連合会のチョ・ヒョンジュ参事と随行員2人がそれぞれ出席しています。韓国代表団のチョ・ミョンギュンスポークスマンは、接触に先立って、「午前11時頃、北韓側から接触を提案してきたが、どのような話をするかは、会ってみないと分からない。韓国政府としては、北韓の発言内容について、「納得できる措置を求める」という立場は変わっていない」と述べました。韓国代表団は22日の午前中に、平壌近郊のスンアン空港から韓国に帰る予定をたてていました。

・盧武鉉大統領は21日夜、与党民主党の鄭大哲代表、野党ハンナラ党の朴ヒテ代表、自民連の金鐘必総裁らを大統領官邸の青瓦台に招き、先のアメリカ訪問について説明しました。この席で、晩さん会を兼ねて、与野党3党の代表は、盧武鉉大統領のアメリカ訪問の成果を高く評価し、今後、外交分野で、党の理念を超えて協力していくことで合意しました。また経済の活性化と国民生活向上のために、今月中に、政府と与野党による2回目の協議を開くことになりました。この席で盧武鉉大統領は、イラクへの韓国軍の派遣について、国会が協力したことが、アメリカ訪問の成果の土台になったとして、感謝の意を表明するとともに、民主党の鄭大哲代表と自民連の金鐘泌総裁が盧武鉉大統領の来月の日本訪問の際には、与野党議員が同行するよう 提案したことについて、前向きに検討すると述べました。一方、青瓦台とハンナラ党が葛とうしている国家情報院長の任命について、 盧大統領は「今後野党の意見をできるだけ尊重していきたい」と述べたのに対し、ハンナラ党の朴ヒテ代表は、「ハンナラ党は政府に対して、批判すべきことは批判するが、国益のためには、超党派の理念で協力していきたい」と述べました。

・盧武鉉大統領は今週23日から25日までの金土日の3日間、慶尚南道鎮海市にある大統領の休養施設、チョド休養所で、休暇を過ごすことになりました。青瓦台のユン・テヨンスポークスマンは21日、今度の大統領の休暇は、アメリカ訪問後、激務が続いて、休養をとる必要があり、国政全般にわたる構想の時間として過ごすことになるということです。

・現代グループが2000年の南北首脳会談の前に、政府の意を受けて 北韓に巨額の資金を送った疑惑を捜査している特別検事チームは、当時、北韓との接触で重要な役割を果たしていた、林東源 前外交安保統一特別補佐役を22日召喚し、取り調べを進めています。特別検査チームは林東源氏に対し、北韓に5億ドルが送金された2000年6月前後に、現代グループが政府系の産業銀行から4000億ウォンを借り入れたことや、この金が北韓に送金された経緯と、それに政府がかかわったかどうかを含めて調べています。
林東源氏はこの問題について、今年2月、金大中前大統領の国民に対する談話の発表に同席し、「国家情報院長をつとめていた2000年6月5日頃、現代商船から、北韓へ送金する際の、両替の便宜を図ってくれという要請があったという報告を受け、検討するよう指示したが、その後、何の報告も受けず、送金事実と送金方法などはまったく知らなかった。政府の誰も、北韓側との間で南北首脳会談の実現の代価を提供したことはない」と、この問題への政府介入の疑惑を全面的に否定していました。
この問題については、現代商船前社長の金忠植氏が先週、特別検事の調べに対して、国家情報院が北韓への送金の全過程を主導した。南北首脳会談にプラスになればという意図が政府にあったものと思う」と述べていました。

・賃金の引き上げなどを求めて、21日早朝からストライキに入っていた慶尚南道の昌原市と馬山市にある7つの市内バス会社の労働組合は、会社側との交渉が妥結したため、22日早朝から正常運転に入りました。昌原市と馬山市の市内バス7社の労働組合は、21日朝あらストライキを続けていましたが、22日未明、もっとも大きな争点だった 賃金を4.5%引き上げることと、1か月の勤務日数を労働組合側の要求どおり、25日とすることで合意しました。これでストライキに入っていた市内バス470台は、22日午前5時20分から正常運転に入りました。

・大韓サッカー協会は22日、ワールドカップ開催1周年を記念して、今月31日東京の国立競技場で行われる、サッカーの韓日戦に臨む韓国チームの代表メンバー23人の名簿を発表しました。それによりますと、ソル・キヒョン、チェ・ヨンス、アン・ジョンファンら、去年W杯で活躍して、現在海外で活動している選手8人が含まれていますが、このうち、オランダのプロサッカーチーム「エイントホーベン」に所属している、パク・チソン、イ・ヨンピョ選手は、出場が確実ではなく、代表招集に応じられない場合に備えて、23人になったということです。韓国代表チームのコエリョ監督は代表メンバーの発表の席で、「今度の韓日戦は、先月の惜敗をばん回するために、海外派の選手を含めたベストメンバーをそろえた。組織力を強化して、試合に臨みたい」と抱負を語りました。韓国チームは26日に招集され、3日間のトレーニングの後、29日東京に向う予定です。

・FIFA=国際サッカー連盟が21日発表した、今月のFIFAランキングで、韓国は先月と同じく、21位になりました。一方、日本は先月より2ランク上がって23位でした。韓国は今ところアジアランキング1位を守っていますが、今月31日の日本とのAマッチと、6月に予定されているウルグアイ、アルゼンチンとの試合の結果によって、ランキングの変動が予想されます。今月のランキングでは相変わらずブラジルが1位で、先月3位だったフランスが、1ランク上がって、スペインと2位タイとなりました。

・ソウル市は、地下鉄の中で火事が起きた時、乗客が安全に避難できるよう、これから作る新しい電車の最前部と最後部に脱出用の非常ドアを設置することになりました。それによりますと、▼火事など非常事態の時、乗客が次の駅まで歩いて避難できるように、いまふさがっている電車の最前部と最後部に非常ドアと折たたみ式会談を設置する。▼車体はこれまでのようにステンレスで作るものの、内装は硬化プラスチックの代わりに、不燃材のアルミニウム板で作るとともに、▼各車両の境目にある通路のドアをなくして、電車内で乗客がスムーズに移動できるようにします。ソウル市は2007年に開通する予定の地下鉄9号線の新しい電車からこうした基準を適用することにしています。

・韓国外換銀行が公示した22日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1017ウォン98銭で、前日に比べて、4ウォン51銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1197ウォン70銭で、前日に比べて、4ウォン5銭のウォン安でした。韓国株式市場の15日の総合株価指数は、595.38ポイントと、前日に比べて、5.19ポイント下落しました。

・22日のソウルは晴れですが、もやがかかっています。午後3時の気温は26度8分でした。23日も全国的に晴れの所が多いでしょう。23日の予想最低気温は、12度から15度、日中最高気温は20度から29度という予報です。

5月21日水曜日

・平壌で開かれている南北経済協力推進委員会は、20日、北韓が先の韓米首脳会談などについて不快感を示したことから21日、3日目の全体会議が開かれず難航しています。北韓は20日の初の全体会議で「韓国が北韓の核開発問題や追加措置などを取り上げて対決方向にいけば、南北関係はゼロになり、韓国側は想像できない災難を被るだろう」と述べ、これは20日の朝鮮中央放送でも報道されました。これに対して韓国側は「北韓の核開発問題の平和的な解決と経済協力を行っている韓国の誠意に悪意を見せたものだ」として厳重に抗議し、納得できる措置を求めました。このため21日には午前中に予定されていた全体会議が開かれず、難航しています。

・大統領府 青瓦台も北韓の発言に遺憾の意を示しました。青瓦台の 潘基文外交補佐官は21日、CBSラジオに出演し、南北経済協力推進委員会で北韓が韓国に想像できない災難を被ることになるだろうと発言したことに対して遺憾の意を示し、「北韓の核開発問題を平和的に解決し、南北間の和解・協力を推進しようとする韓国の真意を北韓が未だに理解していないようだ。南北間は相互尊重と信頼に基づいてアメリカ、日本とも緊密に強調していくことが重要で、この過程で忍耐が必要だと思う」と述べました。

・北韓の脅しの発言について第一野党 ハンナラ党は21日、南北経済協力推進委員会を中止することを求めました。ハンナラ党の党内会議では、李相培政策委員長が「北韓は韓国にコメを要求しながらも韓国を脅している。脅迫を受けながら支援する協議は取りやめて代表団は引上げるべきだ」と述べました。また金ヨンイル事務総長は「北韓に対して肥料20万トンに続いてコメ40万トンを支援しようとしている一方的な支援について国民は憂慮している。韓国は北韓に対して韓国戦争当時の捕虜や拉致された漁民の送還などを要求し、支援した食糧が軍用に転用されているかどうかの確認作業も行うべきだ」と述べました。

・北韓を訪問したスイスのカルミ・レイ外相は20日、板門店を通って韓国入りし、尹永ェ外交通商部長官と外相会談を行いました。カルミ・レイ外相はこの席で、「北韓当局者は、先の北京での3カ国協議で北韓が示した‘大胆な提案’を私に説明した」と述べて、北韓がスイスの外相を通じて北韓の主張を韓国政府に改めて伝えようとしたものとみられます。カルミ・レイ外相は、また北韓の核開発問題の解決に向けた多国間協議の会談場所と施設を提供する意向を示し、これについて尹長官は、必要な場合はスイスに協力を要請したいと答えました。

・カナダ中央部のアルバータ州でBSE、いわゆる狂牛病の牛1頭が見つかったことから、農林部はカナダ産の牛肉や牛肉加工食品など牛と関連したすべての食品の輸入を禁止すると21日発表しました。農林部はまた韓国に輸入されて検疫倉庫に保管されているカナダ産の牛肉や牛肉加工食品に対して出庫保留措置を出し、市中で流通している食品については追跡調査を行うことにしています。カナダから韓国に輸入された牛肉や牛肉加工食品は、去年1年間5万トンで、今年は4月末までに1万9,000トンが輸入されています。これで韓国政府が狂牛病と関連して関連食品の輸入禁止措置を出したのはイギリス、フランス、イスラエル、日本など合わせて23カ国となりました。

・慶尚南道の昌原市と馬山市の市内バスの労働組合が賃金引き上げなどを求めて21日午前4時からストライキに入りました。昌原市と馬山市の市内バスの労働組合は、賃金の14%引上げと、月別の勤務日数を1日減らすことを求めて、会社側と3月末から続けてきた交渉が決裂したことから、21日午前4時からストライキに入り、両市の7つの会社の市内バス470台の運行がとまっています。しかし当局の事前広報の不足などで、珍海市も含めた 事態を知らないサラリーマンや学生らおよそ100万人の市民は交通不便を強いられており、両市はタクシーや観光バスなど190台を投入して路線運行を行っています。

・6級以下地方公務員の労働組合が、早ければ来年結成される見通しとなりました。政府は、20日の関係部署会議で、当初、2006年1月に結成を承認する予定だった地方公務員の労働組合を大幅に繰り上げて、労働関係法の特別法として「公務員労働組合法案」をまとめ、下半期中に国会で成立させる方針を明らかにしました。それによりますと、労働3権のうち、団結権、団体交渉権は認めるものの、団体行動権は禁止することになっており、団体交渉権も、部分的に認めるというものです。また上級団体への加入や連帯はできますが、政治活動は一切禁じられ、組合に加入できる範囲を6級以下の公務員に制限することになりました。これについて、10万人の地方公務員と国家公務員でつくる全国公務員労働組合は、▼団体行動権を含む労働3権を完全保障すること ▼特別法ではなく一般の労働関係法に改正すること ▼全国公務員労働組合を唯一の交渉団体として認めることなどを要求し、これが受け入れられない場合、来月16日から全国的なストライキに入るため、22、23の両日、全国の地方公務員を対象に投票を行うことになりました。

・KOTRA=大韓貿易投資振興公社は、イラク戦争で閉鎖していたバグダッド貿易館の業務を17日に再開したと21日明らかにしました。バグダッド貿易館は、イラク戦後の初事業として今月27日から韓国で開かれる中東・アフリカ輸出商談会に参加する現地バイヤー3人を誘致しました。

・日本からの観光団400人が韓国映画の撮影現場を見物するため22日韓国を訪問します。これは日本のケーブルテレビ KN TVと、近畿日本ツーリストが企画した韓国ツアーで、「シュリ」のメガホンをとったカン・ジェギュ監督の新作「太極旗を翻しながら」の慶州のロケ地を訪れる3泊4日のもので、当初100人を予定していましたが、4,000人の申し込みがあったため、ツアーの規模を400人に増やしました。これについて韓国の広報会社は「このツアーの料金は他の韓国ツアーより割高だが、日本でもヒットした「シュリ」のカン・ジェギュ監督への期待が高い上、主演俳優のチャン・ドンゴンさんとウォン・ビンさんの日本での人気も高いため、申し込みが殺到したのではないか」と説明しています。韓国の芸能人について日本ファンクラブが韓国での公演に参加するため韓国を訪れるケースはありましたが、日本の旅行代理店によって韓国の映画のロケ地を見物する観光商品が企画されたのは今回が始めてです。

・韓国外換銀行が公示した21日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1,022ウォン29銭で、前日に比べて91銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1,193ウォン20銭で、前日に比べて5ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の21日の総合株価指数は、600.57ポイントと、前日に比べて1.51ポイント下落しました。

・21日のソウルは晴れ、午後3時の気温は25度6分でした。22日は全国的に晴れ、江原道と慶尚南道・慶尚北道は午後から曇りとなるでしょう。22日の全国の予想最低気温は11度から17度、日中の最高気温は23度から29度という予報です。

5月20日火曜日

・ワシントンからAFP連合ニュースです。ホワイトハウスのフライシャー報道官は19日、アメリカは 北韓の核問題で次の協議に臨む可能性があることを今週末に23日アメリカで開かれる日米首脳会談で示すことを示唆しました。フライシャー報道官は19日の記者会見で、北韓の核問題と関連して、今後、どのような措置をとるかを検討中で、北韓と次の協議を行うことも考えていることを明らかにしました。フライシャー報道官はまた、「新たな協議日程は不透明だが、協議の形式は多国間協議になるだろう」と述べました。

・これについて、外交通商部の尹永寛長官は20日、3者協議の次の協議の形式は、日米、米中首脳会談が終わったあとの韓米日による対北韓政策調整監督グループの会議を経て決まると述べました。尹長官は20日、青瓦台で開かれた閣議の前に記者会見して、フライシャー報道官の「北韓の核問題の次の協議の形式は多国間協議になるだろう」というコメントについてこのように述べるとともに、韓米日による対北韓政策調整監督グループの会議は来月初めか中旬になるだろう」と述べました。

・北韓の核問題をめぐる首脳会談が進められている中で、中国と日本は19日、アメリカ、北韓、中国による先の3者協議に、韓国と日本、ロシアを加えた国際的な枠組みの中で、話し合いによる問題解決を目指していくことで一致しました。これはいま北京を訪問している日本の自民党の山崎幹事長ら与党3党の幹事長が19日、中国の胡錦涛(こきんとう)国家主席と会談した際に提案したもので、これに中国側も前向きな反応を示したということです。この席では、中国の胡錦涛主席と小泉首相との初めての首脳会談を、今月31日にロシアのサンクトペテルブルクで行うことになり、小泉首相の靖国神社参拝で、ぎくしゃくしていた日中関係が好転するものと期待されています。

・先週の韓米首脳会談の結果を説明するため、外交通商部の李秀赫次官補が20日と21日、中国と日本を相次いで訪問します。李秀赫次官補は20日に中国を、21日には日本を訪問し、両国政府に、韓米首脳会談の共同声明の内容を説明して、北韓の核問題解決のための今後の対応策を協議する予定です。また日本政府とは今週23日に行われる日米首脳会談についても韓国側と事前協議を行う予定です。

・平壌で開かれている5回目の南北経済協力推進委員会は、2日目の20日、最初の全体会議を開き、本格的な協議に入りました。平壌のヤンカクド国際ホテルで非公開で行われた1回目の全体会議では、韓国から北韓へのコメの支援や北韓の開城工業団地の着工、南北間の鉄道と道路の連結、そして金剛山観光などについて協議が行われました。この中で韓国側主席代表の金光林財政経済部次官は、北韓の核問題が悪化すると、南北の経済協力にも影響を受けるという、韓国政府の考えを述べるとともに、北韓側が要求しているコメの支援などを実現させるには、食糧が北韓住民にきちんと配分されているか確認できる措置が必要だ述べました。これに対し北韓側は今回の会議は、あくまでも経済問題を話し合う場で、核問題について取り上げるのは、適切ではないと主張しているということです。今回の南北経済協力推進委員会は、22日まで開かれます。

・北韓へのコメの支援について、韓国政府は20日、北韓が核問題を悪化させない限り、人道的なレベルで支援する用意があると述べました。政府関係者が20日明らかにしたところによりますと、「北韓へのコメの支援は、現在、借款方式で行われているが、食糧支援は人道的なレベルで行われるべきで、これまでより安定的に支援できるよう、政府レベルで措置をとる用意がある。しかし、その前に、北韓は核燃料棒の再処理など、状況を悪化させないと約束しなければならない」と述べました。また今年のコメの支援規模については、例年並みになるという考えを示し、去年と同じく、40万トン前後になるものと予想しています。韓国政府は2000年から去年までに合わせて70万トンのコメを10年間据え置き、 年利1%、 20年後に返済という借款形式で北韓に支援しています。

・カナダ政府が北韓に食料援助することを決めました。北韓の朝鮮中央通信が19日報じたところによりますと、最近、カナダ政府がWFP=世界食糧計画を通じて、北韓に250万ドル分の食糧支援をすることを決めたということです。北韓とカナダは一昨年の2001年2月6日に国交を樹立しています。

・高建国務総理は19日国会本会議での質問で、97年に韓国に亡命してきた北韓労働党書記の黄長嘩氏のアメリカ訪問について、「政府としては、アメリカ政府と議会が黄氏を招待し、本人がアメリカ訪問を希望する場合、原則的に認める方針だ」と述べました。高建国務総理は「ただ黄氏は北韓の高官の亡命者であるため、特別保護を受けなければならず、身辺の安全保証について、両国間で事前協議しなければならない」と述べました。

・韓国製自動車の西ヨーロッパでの販売が好調で、市場シェア3%を超えました。西ヨーロッパの自動車製造業者協会によりますと、先月末までの今年お4ヵ月間の西ヨーロッパ18カ国での乗用車の販売台数は502万1955台で、前の年より3.4%減りました。しかし、この中で韓国製自動車は前の年より9.6%多い15万6939台を販売して、市場シェアが3.1%になったことが分かりました。韓国製自動車の西ヨーロッパ市場のシェアが3%を超えたのは、大宇自動車の輸出が好調だった2000年以来3年ぶりのことです。

・銀行連合会議が20日発表したところによりますと、金融機関に債務を返済できない信用不良者がついに300万人を超えました。先月末現在、個人の信用不良者は、前の月より12万9000人増えて、308万6000人で、これまでで一番多くなり、また増加率も4.4%で、前の月の4.2%より高く、過去最高となりました。年齢別では、30代が90万3000人あまりで一番多く、次いで20代の60万3000人あまりでした。

・最近、若者を中心に靴のかかとに小さなローラーがついた運動靴が人気を集めていますが、これをはいていて、転んで、けがをする事故が相次いでいることから、韓国消費者保護院は20日、消費者安全警報を出しました。それによりますと、小石などがローラーにはまったり、でこぼこの道で体のバランスを崩したりして転ぶケースが多く、歩道を嫌って、車道を走ることもあるため、交通事故も心配されると、消費者保護院では指摘しています。またこの運動靴は、インラインスケート靴とは違って、安全上の基準やプロテクターの着用が義務づけられていません。2000年末にアメリカで開発された、この運動靴は、韓国では去年およそ30億ウォンが販売され、今年は大幅に売れ行きを増やしていることから、消費者保護院は何らかの対策が必要だとみています。

・韓国外換銀行が公示した20日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1023ウォン40銭で、前日に比べて、11ウォン64銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1198ウォン20銭で、前日に比べて、4ウォン8銭のウォン安でした。韓国株式市場の20日の総合株価指数は、602.08ポイントと、前日に比べて、5.72ポイント上昇しました。

・20日のソウルは曇り、午後3時の気温は22度6分でした。21日は全国的にに晴れの所が多いでしょう。21日の予想最低気温は、11度から16度、最高気温は24度から30度という予報です。

5月19日月曜日

・盧武鉉大統領は19日、 朴寛用国会議長、高建国務総理、日本の最高裁判所に当たる大法院の崔鐘泳大法院長、尹永哲憲法裁判所長、柳志潭中央選挙管理委員長らを大統領府の青瓦台に招き、昼食をともにしながら、先週のアメリカ訪問の結果を説明しました。盧大統領は21日には与党 民主党の鄭大哲代表、野党 ハンナラ党の朴熹太代表、自民連の金鐘泌総裁ら与野党の代表を招いて、訪米結果を説明し、北韓の核開発問題など主な懸案の解決に向けて協力を要請する予定です。

・5月18日は1980年の光州での民主化運動で学生と戒厳軍が衝突して多数の死傷者を出したことを記念して、97年から記念式典が行われています。盧武鉉大統領は18日、光州国立5.18墓地で行われた光州民主化運動の記念式典に出席し、「今の参加の政府は5.18光州民主化運動の偉大な精神を受け継いで、改革と統合の新しい時代を切り開いていく」と述べました。盧大統領はこの中で「今、私たちの前には数多くの改革課題が置かれている。内部の分裂で時間と国力を費やしては希望がない」と述べて、国民の結集を呼びかけました。ところで、韓総連=韓国大学総学生会連合に所属する学生1,000人あまりは、式典が行われた国立5.18墓地の入り口の前で、現在、国家保安法上の利敵団体とされている韓総連の合法化を求めるとともに、先週の韓米首脳会談は屈辱的な親米外交だったと抗議行動を行いました。このため盧大統領は式場に裏口から入ることを余儀なくされました。

・盧武鉉大統領は19日の青瓦台の会議、「自分と主義主張が合わないからといって侮辱し、打倒の対象にすることは法律で処罰しなくてはならない」としてデモ主導者を法律にもとづいて厳しく処罰するよう指示しました。

・康錦實法務部長官は19日、 声明を発表し「大学生らが会場への道路を占拠して、大統領の式典出席を妨害したのは、5.18光州民主化運動の精神を損ねるとともに、法律にも違反するものだ」として遺憾の意を示し、検察に対して抗議行動の主導者を割り出し、厳しく処罰するよう命じました。盧武鉉政権は反政府運動で指名手配されている韓総連幹部の復権に前向きな考えを示していましたが、今回のデモを契機に強行な対応に方針を変えたものとみられています。

・ソウル地方検察庁は、去年のサッカー・ワールドカップの際、マークのついた記念品などのエンブレム事業の首都圏での販売業者G&Bワールド社のシム・インフン代表が2000年8月、ワールドカップ韓国組織委員会の当時の事業局長に1億ウォンを渡したことをつきとめ、シム代表を贈賄の疑いで逮捕しました。検察はシム容疑者がロビー工作を行った政界や政府の関係者のリストを入手し、捜査していますが、そのうち、自民連の李仁済(イ・インゼ)議員のソン・ゾンファン特別補佐役を、別のエンブレム事業代行社から4回にわたって合わせて2億ウォンを受け取ったとして斡旋収賄の疑いで逮捕するとともに、李仁済議員も関わっていたかどうかについて捜査を進めています。

・北韓の金 正日国防委員長の側近で労働党中央委員会書記室の吉在京副部長が、最近、第3国に脱出し、アメリカへの亡命を希望していると伝えられましたが、 吉在京副部長は2000年6月に死亡していたことが確認されました。これは韓国の日刊紙 中央日報が今年2月に北韓を訪問し、平壌市内にある国立墓地「愛国烈士陵」を取材した際に、吉副部長の墓の写真があったことが確認され、連合ニュースによる吉副部長の亡命説が誤りであることが確実となりました。

・フィリピンのアロヨ大統領が盧武鉉大統領の招待で来月2日から4日まで国賓として 韓国を訪問すると大統領府 青瓦台が19日発表しました。盧武鉉大統領とアロヨ大統領は来月3日、首脳会談を行い、最近の韓半島情勢や両国間の協力促進、ASEAN=東南アジア諸国連合との協力などについて意見を交わす予定です。アロヨ大統領の韓国訪問は盧武鉉政権発足後、初の国賓訪問となります。

・韓国の陸軍第50師団は、1950年から53年までの韓国戦争の当時激しい戦闘が行われた慶尚北道と大邱市一帯で遺骨の発掘作業を行い、合わせて531人の遺骨を発掘しました。これは陸軍第50師団が2000年から韓国戦争ぼっ発50周年にちなんで行ってきたもので、参戦兵士らの証言などで遺骨があると推定される山岳部などを選定した上、下見を重ねて発掘地域を絞り、兵士延べ1万6,000人を投入して遺骨の発掘に当たりました。その結果、15カ所から486人の 韓国軍兵士の遺骨を発掘して、ソウルの国立墓地に安置しました。またアメリカ軍兵士4人の遺骨はアメリカ軍に引き渡し、北韓人民軍41人の遺骨は京畿道パジュ市にある北韓軍墓地に葬りました。

・5月19日は第31回目の成人の日にあたり、全国で記念式典や行事が行われました。今年成年となった人は全国でおよそ80万人で、ソウル市は満20才となった成人18万3,654人の中から、200人を招待して、世宗文化会館で式典を行いました。また国立民俗博物館では文化観光部主催で、成年を迎えた若者の義務と責任を記念する伝統的な成年の礼が、また南山の伝統家屋村でも記念イベントが行われました。また京畿道のアメリカ軍オサン空軍基地では、基地に勤務する韓国軍兵士81人とアメリカ軍兵士20人が合同で韓国伝統の成人の礼による記念式典を行いました。

・アメリカの女子プロゴルフツアーで活躍している朴セリ選手が一時帰国して韓国での大会に出場し、6年ぶりの優勝を果たしました。京畿道龍仁市の88ゴルフ場で行われた韓国女子プロゴルフMBC X−CANVAS大会で、朴セリ選手は最終合計12アンダー、204打で、2位のチ・ウンヒ選手を3打差で抑えて韓国で6年ぶりに優勝し、優勝賞金2,700万ウォン全額を恵まれない子どもたちのために寄付しました。

・福岡センチュリーゴルフクラブで行われた日本の女子プロゴルフ、ヴァーナル・レディースで韓国の具玉姫選手(46)が優勝し、通算23回目の優勝カップを手にしました。具玉姫選手は最終日の18日、スコアを68に伸ばし、通算6アンダー、210で、やはり韓国の高又順選手に逆転優勝し、賞金1,800万円を獲得しました。具玉姫選手は85年に日本のLPGAツアーに進出してからこれで23勝目となりました。

・日本で大ヒットしている韓国人女性歌手 BoAさんがソウル市を広報する新しい歌「ソウルの光」を今月25日開かれる「Hi Seoul」フェスティバルで発表することになりました。ソウルを広報する歌「ソウルの光」は25日、ソウル市役所の前で開かれるフェスティバルで、BoAさんが初めて歌いBoAさんの3枚目のアルバムにも収録されます。

・韓国外換銀行が公示した19日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1,035ウォン4銭で、先週金曜日に比べて5ウォン81銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,193ウォン40銭で、先週金曜日に比べて3ウォン60銭のウォン高でした。韓国株式市場は、アメリカの株価が下落したことなどから売り注文が多くなり、19日の総合株価指数は、596.36ポイントと、先週金曜日に比べて14.45ポイントも下落、今月2日以来再び600ポイントの大台を割り込みました。

・19日のソウルは晴れ、午後3時の気温は24度1分でした。20日は全国的に晴れの一日、朝方、濃い霧に包まれる所もあるでしょう。20日の全国の予想最低気温は11度から15度、日中の最高気温はソウル26度など、24度から29度と済州道を除いて全国的に夏日になるという予報です。

5月17日土曜日

・盧武鉉大統領が、就任後初めてのアメリカ訪問を終えて17日夕方帰国し、「ブッシュ大統領との信頼を確認したことが、今後の韓米関係に肯定的な効果を期待できる」と語りました。7日間におよぶ初めてのアメリカ訪問を終えた盧武鉉大統領は、夫人の権ヤンスク女史とともに特別機でソウル空港に到着し、空港で帰国報告をしました。この中で、盧武鉉大統領は、今度のアメリカ訪問に対する国民の関心と声援に感謝の言葉を述べるとともに、「国民の期待を肩に背負って重い心境で初のアメリカ訪問に臨んだ。しかしあらゆる問題を一括して解決することは難しい。何よりもブッシュ大統領と親密な関係と信頼感を構築することができた。ブッシュ大統領に直接会って、胸襟をひらいて意見を交わし、信頼を確認したことは、今後の韓米関係に肯定的な効果を期待できると思う」として 初めてのアメリカ訪問に大きな満足を示しました。盧武鉉大統領はまた、北韓の核問題について、「私は、ブッシュ大統領に対して、韓半島で二度と戦争が起きてはならないと強調し、ブッシュ大統領も全面的に共感した」として、北韓の核問題を平和的に解決するという原則に合意したことを改めて強調しました。盧大統領は、7日間のアメリカ訪問で、ブッシュ大統領と会談し、▼北韓の核問題の平和的解決 ▼軍事境界線付近に展開している韓国駐留アメリカ陸軍第2師団の再配置問題を慎重に検討すること ▼韓米同盟関係の強化 ▼韓米間の経済協力強化の4項目を盛り込んだ共同声明に署名しました。盧武鉉大統領はこの他、アメリカの経済界の関係者とも会って韓国への投資を要請するなど積極的なセールス外交を繰り広げました。

・民主党の盧武鉉派といわれる主流派議員は16日、「政治改革と国民統合のための新党推進の集い」を発足させ、新党結成に本格的に乗り出しました。ソウル教育文化会館で開かれた集会には、当初、民主党議員101人中、70人ぐらいが出席するのではないかとみられていましたが、実際に出席したのは54人で、「古い政治を清算するために新たに国民参加政党を結成する」という決議を採択しました。また議長に、全州出身で、民主党の前身の平和民主党の院内総務と、民主党の首席副総裁をつとめた当選5回の金元基議員(66)を選びました。新党推進の集いの議員たちは、今月末までに党内に公式の新党推進組織をつくり、8月末までにほかの党の議員も加えた改革勢力を結集して準備委員会を結成し、9月の通常国会からは、民主党とは別の院内交渉団体を発足させることにしています。しかし、集会に出席していない旧主流派の議員たちは、「非公式の組織で一方的に決めた新党結成の決議は、民主党の分党にすぎない」として、いまの民主党を断固守る立場を明らかにし、民主党の分裂は避けられない見通しとなりました。

・北韓への送金疑惑を捜査している特別検事チームは、16日、現代商船が北韓に送金した2億ドルは、金大中大統領が北韓に出発する前日の2000年6月12日に、中国銀行ソウル支店を通じて、マカオにある北韓の口座に入金されたことを確認しました。特別検事チームは、中国銀行の役員を調べたところ、2000年6月9日に北韓に送金するために2億ドルを中国銀行ソウル支店に入金しましたが、ソウル・マカオ間の取り引きには複数の銀行を経由しなければならず、翌10日が土曜日で銀行が休みの所が多かったため、マカオの北韓口座に入金されたのは、結局、12日になったということです。特別検事チームは、この2億ドルの送金が遅れたことが、北韓が一方的に南北首脳会談の延期を発表したことと関係があるかどうかを調べることにしており、このため週明けの19日には、この送金にかかわった現代峨山の鄭夢憲取締役会会長から詳しく事情を聞くことにしています。

・北韓の金正日国防委員長の側近で、秘書室にあたる書記室の副部長が最近第3国に脱出し、アメリカに亡命を要請していることが明らかになりました。ソウルの外交消息筋によりますと、亡命を要請しているのは吉在京副部長(69)で、他の2人とともに第3国に脱出し、そこからアメリカに亡命を要請して、現在、安全な場所で保護されているということです。

・スイスのカルミ・レイ外相が、16日平壌に到着し、白南淳外相と会談しました。カルミ・レイ外相は、5日間、北韓に滞在する予定で、朝鮮中央通信は、白南淳外相との会談は、和気あいあいだったと伝えています。カルミ・レイ外相は、20日、板門店を通ってソウルに来る予定です。カルミ・レイ外相は、北韓訪問を前に14日、韓国の連合ニュースの書面のインタビューに応じ、「休戦協定が締結されてから50年になる今年、中立国監督委員会に参加しているスイスが、南北、それに中国を訪問するのは非常に意味深い。スイスは、今後、南北の平和協定の締結に向けた努力に寄与する準備が整っている」と述べています。

・政府は、今回の北韓への肥料支援は、南北協力基金から費用を支出することを決めました。統一部は16日、交流協力推進会議を開いた結果、人道的レベルで北韓に供与してきた肥料が、北韓の食糧難緩和に役立ったことを評価し、今回も北韓からの肥料要請を受け入れることにしました。今回、北韓に提供する肥料は、合わせて20万トン、内訳は、複合肥料12万8000トン、ヨウ素2万8000トンです。

・第5回南北経済協力推進委員会の会議が予定どおり、週明けの19日から22日まで平壌で開かれることが決まりました。

・日本の有事関連法案が15日、衆議院の本会議で可決されたことについて、韓国の政府当局者は16日、「日本の防衛と安全保障関連の政策は、平和憲法、専守防衛、非核3原則の基調のもとで、地域の平和と安定に寄与する方向で透明に行われなければならない」という立場を明らかにし、外交ルートを通じて、日本側にこうした韓国政府の方針を伝えると述べました。

・SARSのために無期延期となった東アジアサッカー選手権大会とは別に、韓国と日本は、ワールドカップ開催1周年を記念する親善試合を今月31日午後7時から東京の国立競技場で行うことで合意しました。

・17日は、土曜日のため取引はありません。前日の終値は、日本円100円が、1029ウォン23銭でアメリカドル1ドルは、1197ウォンでした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・17日ソウルは晴れ、正午の気温は 22度2分でした。18日は、高気圧の縁にかかり、全国的に雲の多い一日となりそうです。18日の全国の朝の最低気温は11度から15度、日中の最高気温は20度から27度という予報です。

5月16日金曜日

・アメリカを訪問中の盧武鉉大統領は、ブッシュ大統領との韓米首脳会談を終え、韓国時間で16日朝、最後の訪問地サンフランシスコに到着しました。盧大統領は、空港に出迎えたサンフランシスコのブラウン市長や現地の同胞たちの歓迎を受けた後、宿舎のフェアモントホテルに入り、ブラウン市長と懇談しました。盧大統領は、この後、アジア財団のプーラー会長やアメリカ西部の経済人たちと会って、韓国への投資拡大について協議し、サンフランシスコの同胞たちを激励する懇談会に出席しました。盧武鉉大統領は、韓国時間で17日未明、シュルツ元国防長官と会談した後、シリコンバレーを視察し、インテル社のパレット会長と会って、インテル社の韓国への投資を要請しました。盧武鉉大統領は、これで就任後初めてのアメリカ訪問を終えて帰国の途につき、17日夕方、ソウルに帰ってきます。

・これに先立って盧武鉉大統領は、サンフランシスコに向かう飛行機の中で記者会見し、「北韓が、韓半島非核化宣言は無効だと宣言しているだけに、われわれも柔軟な対応を講じなければならない。北韓の核問題を平和的に解決するという原則に変わりはないが、 北韓の言いなりになるわけにはいかない」と語りました。また今度の訪米の成果について、盧大統領は「北韓問題については、期待していたとおりの合意がなされたと思う」と述べ、初めての訪米に満足の意を表明しました。アメリカの先端兵器を導入する計画があるかという質問について、「特に協議はしなかった。ラムズフェルド国防長官も兵器の近代化の必要性について述べただけで、韓国軍の兵器についてコメントしたわけではない」と述べました。またブッシュ大統領については、「自信満々な印象を受けた」と述べた上で、ブッシュ大統領と予定になかった二人っきりの会談を5分間行ったことについては、「秘密の話などはしていない」と述べ、詳しいことは触れませんでした。

・ワシントン発 AFP連合ニュースによりますと、アメリカは、WFP=世界食糧計画を通じて今年北韓に4万トンの食糧を支援したと、国務省のグリーンバーグ報道官が16日明らかにしました。グリーンバーグ報道官は、また「アメリカは人道的なレベルからさらに6万トンの食糧を追加支援する準備が整っている。北韓は、住民への食糧配給を透明にすべきだ」と強調しました。パウエル国務長官は、今年2月に韓国、日本、中国を訪問した際、北韓への食糧支援を約束していました。

・外交通商省の李スヒョク次官補は15日、韓日米3か国による対北韓政策調整会合を、来月初めにソウルで開く方向で調整していることを明らかにしました。李次官補によりますと、盧武鉉大統領の日本訪問が6月6日に始まることから、その前に北韓問題についての韓日米3カ国の局長クラスの会合を開く方針だということです。会議には、韓国から李スヒョク次官補が、日本からは、藪中三十二外務省アジア大洋州局長が、アメリカからは、ケリー国務次官補が出席するものとみられています。

・北韓でミサイル誘導装置の製造を担当していた脱出者が15日、ワシントンで記者会見し、北韓は、ミサイル部品の90%を日本から輸入していると証言しました。この男性は、北韓脱出者の支援活動しているドイツ人医師のポロチェンさんとともに、ワシントンのナショナルプレスセンターでの記者会見場にマスク姿で現れ、「北韓は、外国の部品で軍需物資を生産している。ミサイルの場合、100%輸入部品を使っており、このうち90%は日本からのものだ」と述べました。しかし、「北韓が長距離ミサイルのノドンの試験発射をした後は、日本からの部品の輸入が減り、以前と比べて北韓のミサイル生産は30%程度にまで減少した」ということです。この男性は、1997年に北韓から中国に脱出し、99年に韓国に亡命していましたが、韓国政府に内緒でアメリカ行きのビザを取得し、現在は、アメリカへの亡命を希望しています。

・釜山港をはじめ光陽(クァンヤン)港、京畿道儀旺(ウィワン)市の鉄道コンテナ基地など全国的に広がっていたストライキが15日解除されたことで、16日の釜山港のコンテナの運び出し量が急ピッチで回復しています。作業が再開された15日午前8時から、24時間の釜山港のコンテナの運び出しは、船積みと内陸部への輸送を合わせて2万3000個に達し、いつもの量を上回りました。またストライキが解除されてから復帰したトラックは、16日朝は通常の75%に回復しました。こうして飽和状態だったコンテナ埠頭は、搬出量が搬入量を大きく上回ったことで、接岸できずに沖合いに待機していたコンテナ船は、14日は43隻にのぼっていましたが、15日は40隻、16日午前は36隻に減りました。ところで、今度のストライキで輸出への影響は、3億4,500万ドルにのぼったと計算されています。

先週10日、ソウルの病院で、心臓の冠状動脈の拡張手術を受けた金大中前大統領は、16日退院し自宅に戻りました。金前大統領は、特に追加の治療を受けなくてもいいほど、症状が回復したということですが、腎臓機能の低下に備えて、退院後は、週に一度病院を訪れて、血液の人工透析を受けることになったということです。金大中前大統領は、秘書官を通じて「入院中、心配してくださった国民の皆さんと、医師の皆さんにお礼の言葉を送ります」と述べました。

・フィリピンの新婚旅行から帰ってきた釜山市在住の20代の男性がSARSの疑いがあるため病院で検査を受けています。釜山市の保健当局によりますと、15日午後6時15分着のマニラ発釜山行きのフィリピン航空416便で釜山に戻ってきた28歳の男性が、38度7分の熱を出すなどSARSの疑いがもたれているため、妻とともに釜山の大学病院に隔離して検査を行っているということです。男性夫婦は、今月11日から4日間、新婚旅行でフィリピンを訪れていました。釜山市の保健当局は、この男性がSARS推定患者と判定されれば、一緒に乗ってきた他の乗客についても精密検査を行うことにしています。

・今月28日から横浜で開かれる予定だった第1回東アジアサッカー大会が、SARSのため無期延期されることになりました。東アジアサッカー連盟は、15日、SARSの拡大を憂慮して延期の申し入れをしてきた横浜市の提案を受け、日本サッカー協会と協議した結果、延期することを決めました。新たな日程は、今後協議して決めるということです。ただし、大会最終日の来月3日に予定されていた韓国と日本との試合だけは親善試合として開催することにし、日程と場所を調整中です。

・韓国の金雲龍IOC=国際オリンピック委員会委員と、北韓の張雄IOC委員は、15日、IOC理事会が開かれているマドリードで会談し、来年のアテネオリンピックに、サッカー、バスケットボール、卓球などの種目で南北統一チームをつくることで検討することを申し合わせました。また両委員は、2010年の冬季オリンピックの開催地として 江原道の平昌が決まった場合、オリンピック初の南北統一チームをつくることでも一致しました。

・15日夜10時頃、忠清南道公州市にある国立公州博物館に、刃物などを持った2人組の男が押し入り、当直員をしばって国宝247号の「公州儀堂金銅菩薩立像」と、高麗時代の青磁の器と皿を奪って逃げました。奪われた「公州儀堂金銅菩薩立像」は、1974年に公州市内の寺の跡から出土して、国宝に指定された 7世紀百済時代の作品と推定されており、保険には入っていなかったということです。しばられた学芸研究員によりますと、「当直室で読書していたところ、いきなり電気衝撃器と刃物をつきつけられて体を椅子にしばりつけられた」と話しています。国宝が展示してあった1階の展示室には、監視用テレビが設置されていなかった上、玄関のシャッターを下ろさず、玄関のカギを開けたままだったということです。

・世界3大信用格付け会社のひとつ、イギリスのフィッチIBCは、南北が統一した場合、韓国は、10年から15年の間に2000億ドルから5000億ウォンドルもの費用を投資しなければならないだろうという報告書をまとめました。それによりますと、南北が統一すれば、軍事費は減少するものの、福祉や教育などのために 年間150億ドルから200億ドルずつ、10年から15年間に合わせて2000億ドルから5000億ドルの統一費用が必要になるだろうとしています。フィッチIBCはまた、北韓の政権が崩壊したり戦争が起きたりした場合は、韓国の年間財政負担が急増し、国家信用等級に深刻な影響を与えることになるが、北韓の核問題が平和的に解決されれば、統一は徐々に行われる可能性があり、この場合、統一の費用が国家信用等級に与える影響は大きくないという展望を示しました。

韓国の百貨店で最も人気のある海外ブランドは、「ルイヴィトン」という調査結果が出ました。ソウルの主な百貨店9店舗の去年一年間、海外輸入ファッションブランドの売り上げをみますと、120のブランドで、5,600億ウォンを販売しました。このうち、「ルイヴィトン」が、453億8000万ウォンで売上全体の8%を占めてトップとなり、次いで、「グッチ」「フェラガモ」「カルチエ」「シャネル」「ティファニー」「バーバリー」の順で、上位10位以内のブランド製品が全体売り上げ額の38%を占めました。

・韓国外換銀行が公示した16日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1029ウォン23 銭で、前日に比べて2ウォン 24銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1197ウォンで、前日に比べて2ウォンのウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、610.81ポイントと前日より8.54ポイント下落しました。

・16日のソウルは晴れ、午後3 時の気温は 25度 9分でした。17日も引き続き高気圧の影響で全国的に晴れる見込みです。気象庁によりますと、韓半島の上空には強い高気圧が広がっていて、晴れの天気は当分続くとみられるということです。17日の全国の朝の予想最低気温は、10度から14度、日中の最高気温は20度から27度の予想です。

5月15日木曜日

・盧武鉉大統領とブッシュ大統領の初めての首脳会談が行われ、北韓の核兵器保有を許さないものの、平和的手段で、問題を解決することで一致しました。アメリカを訪問している盧武鉉大統領は韓国時間で15日朝、ホワイト・ハウスでブッシュ大統領と37分間、会談しました。
会談後に発表された共同声明で 両首脳は、北韓の核兵器保有を容認しないことを再確認するとともに、この問題の解決に向けては、国際的な協力体制を基盤に、平和的な手段で核兵器を検証可能な形で除去させる意志を表明しました。両首脳はまた、最近の北韓の核兵器保有の表明や使用済み核燃料棒の再処理の動きなどに対して深い懸念を表明し、こうした措置は北韓の孤立を招くだけだと強調し、韓半島和平に対する脅威が深まる場合、「さらなる措置の検討」もあり得ることに留意すべきだと指摘し、アメリカが武力行使を捨てはいない含みを持たせました。
両首脳はまた、北京でのアメリカ、北韓、中国による3者協議について、中国の役割を歓迎するとともに、多国間協議には韓国と日本の参加が必要で、ロシアも建設的な役割を果たせるという認識で一致しました。今回の首脳会談で、盧大統領は、韓国の平和繁栄政策について説明し、今後、北韓の核問題の展開状況を見ながら、南北交流と協力を実施していく方針を明らかにし、ブッシュ大統領は南北の和解プロセスへの支持を表明しました。
一方、韓国駐留アメリカ軍の再配置問題では、ソウルにある在韓米軍司令部を早期に移転することで合意し、南北軍事境界線付近に展開するアメリカ陸軍第2師団の南方への移転は、状況を慎重に考慮しながら進めることで認識が一致しました。会談ではまた、韓米同盟関係の再確認と友好関係の継続を約束するとともに、両国の経済協力強化のため、両国間の通商懸案を協議を通じて解決することにしました。盧大統領は韓国時間で16日未明、最後の訪問地、サンフランシスコに向います。

・今回の韓米首脳会談について、野党ハンナラ党は15日、「北韓の核問題の平和的解決を堅持し、韓米間の緊密な強調や韓米日3カ国協議の約束を再確認するなど、韓米共同声明は重要な意味を持っており、大いに歓迎する」と論評を出しました。ハンナラ党の朴鐘熙スポークスマンはこの中で、「今回の首脳会談を通じて、アメリカが盧武鉉大統領に抱いていた反米の懸念がある程度払しょくされたと思う。 盧大統領をはじめ政府は今回の会談をきっかけにより真しで誠実な姿勢で韓米同盟関係に努力すべきだ。しかし北韓の核問題の解決のための多国間協議への韓国の参加を確実にすることができなかったのは、非常に残念なことで、今後の大きな課題だ」と指摘しました。

・大型トラックの運転手らで作る労働組合 全国運送荷役労働組合の貨物連帯と政府との交渉が15日未明、妥結し、釜山港のコンテナ埠頭のまひ状態は徐々に解決に向っています。貨物連帯の代表と政府は15日午前1時半から未明の交渉に入り、4時間の交渉の末、輸送料金の引き上げ、軽油税の政府による補てんなど11項目で合意しました。これをもとに貨物連帯は、15日午前8時半、ストライキの完全解除を決め、これで、釜山港をはじめ、光陽(クァンヤン)港、京畿道儀旺(ウィワン)市の鉄道コンテナ基地など全国的に広がっていたストライキがすべて解除され、組合員らは早速港の入口をふさいでいた大型トレーラーを移動させました。これと同時に労働組合に加盟していない業者のトラックが次々に埠頭に入り込み、貯まっていたコンテナの輸送に取りかかりました。7日間ストライキを繰り広げていた貨物連帯の組合員は15日は休みをとった後、16日から業務に復帰するものとみられます。しかし釜山港はコンテナが山積みされて身動きがとれなくなっているため、釜山地方海洋水産庁は15日、釜山港の早期正常化に向けた対策会議を開いて協議した結果、現在の非常体制を当分維持することにしました。これによって、貨物列車の増便運転や、軍用トレーラーによる輸送は釜山港が完全に正常化するまで続けることになりました。

・ところで、建設交通部の崔鍾チャン長官は今回の大型トラックの運転手らによるストライキで、韓国の貨物の玄関、釜山港がまひ状態になった責任をとって、15日、辞任を表明しました。崔長官は15日、国会の建設交通委員会の全体会議に出席し、責任を問う質問に対して、「事態が収拾され次第、辞表を出す考えだ」と述べました。

・日本の最高検察庁にあたる大検察庁は14日、与党民主党の韓光玉(ハン・グァンオク)最高委員を収賄などの疑いで逮捕しました。大検察庁の調べによりますと、韓光玉最高委員は、前の金大中政権で与党民主党の副総裁や大統領秘書室長をしていた、99年3月から2000年1月にかけて、高校後輩の企業の会長から 経営危機にあったノンバンク「ナラ総合金融」を助けるように頼まれ、3回にわたって合わせて1億1000万ウォンを受け取ったとして、収賄の疑いが持たれています。韓光玉最高委員は大統領秘書室長のあと、民主党の代表もつとめていました。この事件では、金大中大統領の長男の金弘一民主党議員の側近や盧武鉉大統領の側近も捜査対象となっており、捜査はさらに拡大されるものとみられています。

・アメリカ大リーグ、シカゴ・カブスで活躍している崔ヒソプ選手が14日、7号ホームランを放ちました。ミルウォーキー・ミラーパークで行われたミルウォーキー・ブリュワーズとの試合で、崔ヒソプ選手は2回表、ノーアウト、ランナー2塁の状態で、センター越えのツーランホームランを放ちました。崔ヒソプ選手は9回にも2累打を放ち、後続打者のヒットでホームを踏むなど、4打数2安打2打点と、チームが7対2で勝利するのに大きく寄与しました。また、15日の同じくミルウォーキー・ブリュワーズとの試合では、2回と8回にそれぞれ2累打を放ち、打率を2割7分5厘にあげました。崔ヒソプ選手は最近打率を落としていましたが、連日長打のスランプ脱出が期待されています。

・5月15日は韓国では「先生の日」で、恩師に感謝の気持ちを伝える日です。韓国教員団体総連合会は15日ソウルで、第22回先生の日の記念式典を行い、教育の発展に大きく寄与した教師、合わせて5157人に賞を贈りました。先生の日を迎えて、全国の小・中・高校では、子どもたちが先生にカーネーションの花を贈ったり、先生の日の特別行事を行ったりしました。中には休校にする学校もありました。一方、 盧武鉉大統領は15日、 全国28万人あまりの幼稚園や小中高校の教師に、電子メールで、「愛のサイバー・カーネーション」を贈りました。この中で、盧大統領は、「私も先生の教えのおかげで、ここまで来ることができました。先生方がいらっしゃるからこそ、私たちは明るい未来を期待することができます。しかし教師に対する経済的社会的な待遇が物足りないことを痛感しており、参加の政府は、 先生たちがやりがいを感じられるよう、教育改革に力を入れます」と述べました。

・韓国外換銀行が公示した15日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、993ウォン76銭で、前日に比べて、3ウォン61銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1195ウォンで、前日に比べて、7ウォン2銭のウォン高でした。韓国株式市場の15日の総合株価指数は、619.35ポイントと、前日に比べて、9.38ポイント上昇しました。これは韓米首脳会談の合意と、釜山港のストライキが解除されたことを市場が好感したものとみられます。

・前日14日のソウルの日中最高気温は29度1分まで上がる真夏日となりましたが、15日は晴れで、午後3時の気温は26度5分でした。16日は全国的におおむね晴れ、ソウルなど北部地方では所によって、曇りになるでしょう。16日の予想最低気温は、9度から14度、最高気温は18度から27度という予報です。

5月14日水曜日 (15日朝9時のニュース)

・アメリカを訪問している盧武鉉大統領は韓国時間で15日朝7時、現地時間で14日午後6時から、ホワイト・ハウスでブッシュ大統領と就任後初めての韓米首脳会談を行いました。盧武鉉大統領とブッシュ大統領は30分間の単独会談を行い、この席で盧武鉉大統領は北韓に対する抱擁政策を説明し、ブッシュ大統領はイラク戦争に向けた韓国の強い支持に感謝の意を示したものと伝えられています。両首脳の単独会談の後は、拡大首脳会談を兼ねた晩さん会が1時間ほど行われました。韓米両首脳は首脳会談後、北韓の核開発問題、韓国駐留アメリカ軍、韓米経済関係、強固なパートナーシップを盛り込んだ共同声明を発表しました。共同声明は、まず北韓の核兵器開発問題について、▼北韓の核兵器開発を認めないことと平和的に解決するという原則を再確認し、今後北韓の核兵器について検証可能な除去に向けて努力するなどとなっています。

・大型トラックの運転手らで作る労働組合 全国運送荷役労働組合 貨物連帯と政府との交渉が15日未明、妥結し、釜山港のコンテナ埠頭のまひ状態は解決される見通しとなりました。貨物連帯の代表と政府は15日午前1時半から深夜の交渉に入り、軽油税の政府補てんなど11項目で合意しました。合意によりますと、▼今年7月の軽油税の引き上げ分は政府が全額補てんする、▼中間搾取の構造改善のためあっ旋構造の調査を行い、取り締まりと処罰を強化する、▼貨物自動車運輸事業法の見直し時期を早め、零細なトラック運転手の財産権を保護する、▼高速道路の通行料の夜間割り引き時間を2時間延長する、▼勤務手当ての非課税対象を拡大するなどとなっています。貨物連帯は、政府との合意案をもとに組合員との協議を経て、釜山港、光陽(クァンヤン)港、 京畿道儀旺(ウィワン)市の鉄道コンテナ基地など全国的に広がっているストライキを解除する予定です。これによって、今月2日、浦項市から始まった大型トラック運転手らによるストライキは解決される見通しとなりました。

・焼酎で有名な株式会社 真露が債務の返済に行き詰まり、日本の会社更生法に当たる法定管理を受けることになりました。株式会社 真露は韓国一の焼酎メーカーでしたが、ソウル・オリンピックの頃からデパートや住宅、金融、ビールなどに事業を拡大したのがわざわいして、債務が膨らみ過ぎ、98年2月には裁判所から和議の決定が出されました。その後、毎年1,000億ウォンもの経常利益をあげ、去年末までに9,600億ウォンの債務を返済しましたが、依然として1兆7,200億ウォンもの債務を抱えていました。こうした中で、870億ウォンの債権を持つアメリカの投資会社 ゴールドマンサックスが、先月末、法定管理を申請し、14日、ソウル地方裁判所は法定管理を決定しました。裁判所は決定文で、「これまでの和議の継続は債権者の利益にかなうとは思えない。法定管理は会社を解体するのではなく、厳正で透明な手続きによって会社を再建するためのものだ」と述べています。法定管理は起亜自動車、凡洋(ボムヤン)商船に次いで3つ目です。

・台湾から帰国した韓国人男性が、新型肺炎SARSの3人目の推定患者と認定されました。前の2人のSARS推定患者が入国と同時に病院に隔離されたのに対して、今回の推定患者は、症状が出始めてから1週間目で病院に隔離されたことから、その間(あいだ)の2次感染が心配されています。国立保健院によりますと、3人目のSARS推定患者は、今月初め台湾から香港経由で帰国した20代のサラリーマンで、仁川空港では問題なく入国しましたが、その後の生活で6日から発熱とせき、悪寒、X線撮影で肺炎が確認されたため、13日、SARS推定患者と判定したということです。この男性は帰国後、会社の寮で生活を続け、これまで会社内の病院で2回治療を受け、発熱とせきなどで外出はほとんどしなかったということで、現在は病状がかなり、よくなっています。国立保健院は2次感染の恐れがあることから、この男性と接触した家族、同じ飛行機で入国した人のうち周りに座っていた5人、会社で同じ部署に勤務する5人、寮で同じ部屋を使う1人ら15人を自宅隔離するとともに、会社の社員全員について毎日 体温チェックをしています。

・イラクの戦後復興を支援する韓国の工兵大隊の本隊の第2陣329人が14日未明、ソウル空港からチャーター機でイラクに向かいました。第2陣は医療部隊はすべて第1陣でイラクに向かったことから、工兵大隊だけで構成されており、これでイラクに派遣された韓国軍は合わせて673人となりました。韓国軍はイラク南部の都市 ナーシリヤのアメリカ軍基地に本拠地をおいて、道路や橋、施設の復旧工事、医療支援、難民救援などの任務を果たすことになります。

・日本の警察は、去年8月に千葉県で起きた韓国人女性の遺体遺棄事件で14日、韓国にいる33才の韓国人男性容疑者の身柄の引き渡しを受け逮捕しました。これは、韓日両国が去年4月に締結した韓日犯罪人引き渡し条約が初めて適用されたもので、男性の容疑者は千葉県木更津市で韓国人女性の遺体を遺棄した疑いで逮捕状が出されていました。韓日犯罪人引き渡し条約は、両国の国内法で死刑や無期懲役などに相当する犯罪の容疑者に対して相手国の要請があれば、身柄を引き渡すことを義務づけています。

・韓国と北韓の音楽家が韓国戦争の休戦50周年にちなんで、韓国を代表する民謡「アリラン」をテーマにしたコンサートを板門店で開く見通しとなりました。韓国の社団法人 韓民族アリラン連合会は13日「韓国戦争が休戦となった7月27日に、休戦50周年を記念して板門店でアリラン音楽会を開くことで北韓側とこのほど合意し、近く合意書に署名する予定だ」と発表しました。この音楽会は韓民族アリラン連合会が韓国戦争休戦50周年記念事業として1年ほど前から準備し、北韓のアリラン委員会に提案したもので、韓国戦争の休戦の調印式が行われた板門店に特設舞台を設けて、韓国、北韓、そして在日韓国人によってアリランをテーマに作られた曲が演奏される予定です。

・日本の囲碁 第58期本因坊戦 加藤剱正(まさお)本因坊(56)対 中国出身の張栩(ちょうう)8段(23) の第1局が14日、済州道南部のホテルで始まりました。韓国出身の趙治勲9段が立会い人となっていて、NHKが生中継します。

・韓国外換銀行が公示した14日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1,030ウォン60銭で、前日に比べて2ウォン98銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,202ウォン20銭で、前日に比べて4ウォンのウォン安でした。韓国株式市場の14日の総合株価指数は、609.97ポイントと、前日に比べて4.10ポイント下落しました。

・14日のソウルは晴れ、午後3時の気温は28度3分で、13日に続いて2日連続 夏日となりました。15日は全国的に曇り、ところによって一時雨となるでしょう。15日の全国の予想最低気温は11度から16度、日中の最高気温は15度から24度という予報です。

5月13日火曜日

・アメリカを訪問中の盧武鉉大統領は、ニューヨークでの日程をすべて終え、現地時間13日朝、韓国時間で13日夜、特別機でワシントンに到着しました。盧大統領の特別機が到着したアンドリュー空軍基地には、ケリー国務次官補をはじめ国務省の韓国担当責任者らが多数出迎えに出て、盧武鉉大統領の初めてのアメリカ訪問を歓迎しました。盧大統領は、出迎えに来ていた関係者と簡単に挨拶した後、乗用車に乗り込み、宿舎のホワイトハウス迎賓館に向かいました。そして、アメリカ商工会議所主催の昼食会に出席して演説し、「北韓が国際社会の責任ある一員になるためには、必ず核を放棄しなければならない。緊密な韓米協調関係が、北韓の核問題を平和的に解決できる土台になるだろう」と述べ、アメリカと共同歩調体制をとる考えを強調しました。続いて、盧大統領は、韓国戦争記念碑を訪れ、戦没勇士らの冥福を祈り、リンカーン記念館に立ち寄って、南北戦争後のアメリカ社会の統合を成し遂げたリンカーン元大統領の業績を称えました。盧武鉉大統領は、韓国時間で15日朝、ホワイトハウスで、ブッシュ大統領と初めての首脳会談に臨み、北韓の核問題の解決や、韓米同盟関係の発展、韓国駐留アメリカ軍問題、経済通商分野での協力について幅広く協議した後、共同声明を発表する計画です。

・アメリカを訪問している盧武鉉大統領は、韓国時間で12日夜、現地時間で12日朝、ニューヨーク証券取引所を訪問し、アメリカの財界関係者と会談するなど、活発な経済外交を繰り広げました。 盧武鉉大統領は、まずニューヨーク証券取引所でグラッソー理事長の案内で、12日の取り引き開始の鐘を鳴らし、「韓国の金融市場でアメリカ人の投資を増やせるよう、改革を続けていきたい。ニューヨーク証券取引所には韓国のポスコなど5社が上場しているのにとどまっているが、今後、韓国企業のニューヨーク上場が増えるように協力したい」と述べました。盧大統領は続いてルービン元財務長官、世界的な信用格付け会社のムーディーズ、S&P社のトップなどを宿舎のホテルに招いて韓国への積極的な投資を要請しました。 続いて盧武鉉大統領は、ブルームバーグ・ニューヨーク市長の案内で同時多発テロ事件が起きた現場を訪れ、花を捧げた後「暴力やテロのない世界を作り上げるため努力したい」と述べて、犠牲者に弔意を表しました。このあと、国連本部を訪問して、アナン事務総長と会談し、アメリカが先制攻撃を行う前に北韓に核兵器開発を断念させるよう、国際社会の協力を要請しました。 盧大統領はコリア・ソサイアティーの晩さん会を最後にニューヨークでの日程を終え、韓国時間で13日夜、ブッシュ大統領との首脳会談に臨むためワシントンに向かいます。

・アメリカを訪問中の盧武鉉大統領は、12日、ニューヨークでワシントンタイムズと会見し、「北韓との軍事衝突は災いであり、北韓を改革と開放に導くことが合理的だと思う。北韓は、市場経済の導入を希望しており、これは、韓国の情報機関の分析とも一致する」と語りました。盧大統領はまた、対北韓包容政策については、これが最も妥当だというより、他の方法は、われわれにとってあまりにも過酷であるため包容政策の路線を歩んできたが、もちろん、もしもの事態には十分に備えている」と強調しました。続いて、北韓政権が崩壊した場合、韓国がうまく対応できるかという質問に、盧大統領は、「北韓が崩壊する可能性はほとんどない。南北がひとつの政治や経済の共同体になる可能性もないと思う」と述べました。

・ホワイトハウスのライス安全保障担当補佐官は、12日、ロイター通信と行った会見で、 北韓に対する経済制裁については、韓国や日本が慎重な対応を要求していることから、北韓の核開発計画を放棄させるための方法として、北韓の外貨獲得源となっているミサイルの輸出や麻薬の密輸などの取り締まりを、今後さらに強化していく方針を明らかにしました。

・韓国銀行の金融通貨委員会は、13日、日本の公定歩合にあたるコール金利を0.25%引き下げ、年4%にする方針を決めました。金融通貨委員会がコール金利を引き下げたのは1年ぶりのことで、SARSなどの影響で、韓国経済の成長率が3%台に下がるものと予想されるなど景気がい縮していることから、投資や消費を活発にするためおととしの9月以来、20カ月ぶりにコール金利を、引き下げたものです。年4%のコール金利は、韓国では、最低水準の金利です。

・大型トラックの運転手らで作る労働組合「貨物連帯釜山支部」が、ストライキを強行することを決めたことから、 釜山港の荷役に大きな影響が出ています。政府と、貨物連帯プサン支部は、12日、運送制度の改善などで合意しましたが、このあと執行部のストライキ留保案をめぐって、組合員2,125人が投票を行った結果、賛成977、反対1,104、無効44となり、13日以降もストライキを続けることが決まりました。このため、すでに4日間続いたストライキで、輸出コンテナの半分程度が船積みできなかった上、ほとんどのコンテナ埠頭は、コンテナが山積みされて置き場が飽和状態となり、プサン港の港湾機能は事実上まひ状態となっています。 組合側は、「7月に軽油の値上げが予定されているので今回の運送費の引き上げだけでは意味がなくなる。軽油に賦課している交通税を引き下げるべきだ」と主張しています。プサン港は、中国や日本の港からコンテナを集めて北米航路に積み替える港の機能を果たしており、香港、シンガポールに次いで、世界第3位のコンテナ港としての地位を誇っていますが、荷主が釜山港を避けるようになると上海にその地位を譲ることになると関係者は心配しています。

・これに対して、政府は、13日も引き続き 、組合側と交渉を続けています。高建国務総理は、12日夜、投票の結果、ストライキの続行が決まったことを受けて、談話を発表し、「貨物連帯が組合員以外の輸送を妨害したりするなどの違法行為をした場合、警察機動隊を動員して対応せざるを得ない」として、国民に理解を求めました。また政府は、建設交通部長官を本部長とする中央非常輸送対策本部を設置し、緊急輸送対策づくりに乗り出しました。このうち鉄道は、プサンと京畿道儀旺(ウィワン)内陸コンテナ基地間を運行する臨時列車を運行します。また、ストライキに参加していない2500台のトラックが安全に出入りできるよう、6000人の機動隊員が投入されるとともに、陸軍の大型トレーラーも投入されました。

・全経連=全国経済人連合会など韓国の経済5団体は、13日声明を出し、「釜山港の物流輸送まひは、経済の根幹を脅かす行為であり、輸出が打撃を受ければ、経済は回復不可能な状態になる恐れがある」として強い懸念を示しました。また海洋水産部の関係者も、「貨物連帯のストライキで、韓国の港湾に対する信頼を失い、外国の貨物船が上海などに移ることもありうる」として、「目にみえる損失よりも、信頼を失うといった無形の損失が大きい」と強調しました。

・ハンナラ党の新しい代表に、朴ヒテ代表代行が選ばれました。これは、ソチョンウォン代表の任期が12日で終了したことによるもので、13日開いた党最高委員会議では、これまで代表に代わって党の前面に出ていた朴ヒテ代表代行を満場一致で新しい代表に選び、朴ヒテ氏は、来月の全党大会までの間、党の代表をつとめることになりました。朴代表は、65歳、慶尚南道南海郡出身の当選4回で、法務部長官と、ハンナラ党の院内総務をつとめてきました。

・韓国の財閥トップの三星グループに事実上、初めての労働組合が誕生しました。三星は、これまで一般の社員ではなく、経営者側の幹部クラス数人の名前で労働部にグループ会社ごとの労働組合を登録しており、これによって事実上、労働組合の設立を封じていました。このため社員の一部が立ち上がって、35のグループ会社と、その下の下請け協力会社の従業員まで含めた「三星一般労働組合」をこのほど設立したものです。

・去年8月、日本の読売ジャイアンツを退団した後、韓国に帰国し、先月KBO=韓国野球委員会に来年度の新人ドラフトの申請をしていた趙成民投手は、1次指名権をもつソウルのLGと斗山が指名を拒否したことから、ソウルの球団には入団できなくなりました。LGと斗山は、数回にわたってひじの手術を受けた趙投手の再起の可能性は低いと判断し、指名権を行使しないことにしたとしています。このため趙成民投手は、来月30日に行われる新人第2次ドラフトで、去年の成績の逆順による8つの球団からの指名を待つことになりました。

・韓国外換銀行が公示した13日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1027ウォン62 銭で、前日に比べて4ウォン 36銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1198ウォン20銭で、前日に比べて1ウォン70銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、614.07ポイントと前日より16.97ポイント下落しました。

・13日のソウルは晴れ、午後3 時の気温は 27度 2分でした。14日は、低気圧の影響で、南部地方は一日中雨、中部地方も夜から雨が降る見込みです。全国の朝の予想最低気温は、12度から18度、 日中の最高気温は18度から26度の予想です。

5月12日月曜日

・アメリカを訪問している盧武鉉大統領は、韓国時間で12日夜、ニューヨーク証券取引所を訪問し、アメリカ財界関係者と会談するなど、活発な経済外交を行いました。盧武鉉大統領はまずニューヨーク証券取引所でグラッソー理事長の案内を受けて、12日の取り引き開始の鐘を鳴らし、「韓国の金融市場でアメリカ人の投資を増やせるよう、改革を続けていきたい。ニューヨーク証券取引所には韓国のポスコなど5社が上場しているのに止まっているが、今後、韓国企業のニューヨーク上場が増えるよう協力したい」と述べました。盧大統領は続いてルービン元財務長官、世界的な信用格付け会社のムーディーズ、S&P社のトップなどを招いて韓国への積極的な投資を要請しました。盧大統領はまた国連本部を訪問し、アナン事務総長と会談し、アメリカが先制攻撃を行う前に北韓が核兵器開発を断念するよう、国際社会の協力を要請しました。盧武鉉大統領はこれに先立って、ブルームバーグ・ニューヨーク市長の案内で同時多発テロ事件が起きた現場を訪れ、花を捧げた後「暴力やテロのない世界を作り上げるため努力したい」と述べて、犠牲者に弔意を表明しました。盧大統領はコリア・ソサイアティーでの晩さんを最後にニューヨークでの日程を終え、韓国時間で13日夜、ブッシュ大統領との首脳会談に臨むためワシントンに向かいます。

・盧武鉉大統領と夫人の権良淑女史は、韓国時間で12日未明、特別機でニューヨークに到着し、まずニューヨークに住む韓国人同胞700人を宿舎のホテルに招待して懇談会を行いました。盧武鉉大統領はこの席で「世界の平和と韓半島の安定のために、北韓は必ず核兵器開発を放棄しなければならない。またその解決過程は平和的に行われなければならない」と強調しました。盧武鉉大統領はまた韓国駐留アメリカ軍の基地移転問題について、ソウル都心の龍山にある米軍基地の移転には協力するが、今休戦ライン近くに展開しているアメリカ陸軍 第2師団の後方再配置は、北韓の核開発問題が解決するまで現状維持するようブッシュ大統領に要請する考えを示しました。続いて盧武鉉大統領は全経連=全国経済人連合会のソン・ギルスン会長や三星電子の李コンヒ会長ら盧武鉉大統領に随行している経済使節団20人と晩餐をともにし、民間レベルの韓米経済協力や通商協力について打ち合わせしました。盧武鉉大統領は韓国時間で12日夜、ニューヨーク証券取引所と同時多発テロ事件の現場を訪れ、金融関係者と昼食をともにし、13日には国連のアナン事務総長と会談する予定です。

・盧武鉉大統領が7月、中国を訪問することが韓中両国で調整されています。政府当局者は「まだ最終的に決まっていないが、韓中両国は盧武鉉大統領の7月中国訪問を検討している」と述べました。現在、アメリカを訪問している盧大統領は6月に日本を訪問することになっており、政府は7月の中国訪問に続いて、ロシア訪問も検討している模様です。

・金大中前大統領が心臓に異常な症状がみられ10日午後、延世大学付属セブランス病院に入院し、手術を受けました。金大中前大統領の秘書官によりますと、「金前大統領は心臓の冠状動脈に異常が見つかり、動脈を拡張させる手術を受け手術は成功だった」ということです。手術後の経過がよければ、今週末には退院するものとみられています。金大中前大統領は今年77才、2月24日に退任した後、検査のための入院を1回しています。

・韓国に入国したフィリピン系のアメリカ人男性を韓国防疫当局はSARS推定患者と認定しました。この男性は、フィリピンに2週間滞在して、アメリカに向かうため11日、仁川国際空港に到着した80歳代のフィリピン系アメリカ人で、入国当時39度を超える高熱と呼吸混乱症状をみせたため、国立保健院では病院に運んで検査したところ、肺炎の症状がみられました。国立保健院では、12日午前、諮問委員会を開き、この男性をSARS推定患者と分類認定しました。またこの男性と同じ旅客機で入国した110人のうち乗務員11人と、この男性の周りに座っていた入国者5人を自宅隔離にしています。

・北韓の労働新聞は12日、日本に対してアメリカに追従していると非難しながらも「北韓と日本は近くて近い隣国同士になるべきだ」と述べました。それによりますと、「ヨーロッパを歴訪した日本の小泉首相が北韓の核開発問題や日本人拉致問題を取り上げたことについて“アメリカの顔色をうかがうものだ”と非難しながらも“北韓と日本は近くて遠い国ではなく、近くて近い隣国になるべきだ」と強調しています。

・北韓は今年、148万トンの食糧が不足するものとみられています。韓国の関係部署がまとめたところによりますと、北韓で今年必要な穀物は632万トンと推定されますが、北韓で収穫できる米やトウモロコシなどの穀物は413万トンとみられ、219万トンが不足します。これに対してWFP=世界食糧計画から51万トン、中国などから20万トンの援助が見込まれるため、差し引き148万トン程度が不足することになると、韓国政府はみています。北韓は先の南北閣僚級会談で、韓国政府に対して上半期に20万トン、下半期に30万トンの食糧援助を要請しています。

・国連人道支援調整局が世界に募金を呼びかけている北韓への援助資金は、目標の40%が集まり、北韓の核兵器開発がクローズアップされてから、逆に多く集まっていることが分かりました。人道支援調整局のホームページによりますと、今月5日現在、北韓への支援のために寄せられた資金は7,906万ドルに達し、今年の募金目標2億58万ドルのほぼ40%に達しました。これは去年の同じ期間に比べて3倍を上回っています。北韓はすでに核兵器を持っている上、核兵器開発を進めていることを公言していますが、世界の世論はむしろ同情的だと考えられます。

・輸血を受けたためにエイズ・ウィルスに感染するというケースが8年ぶりに発生しました。保健福祉部と国立保健院によりますと、去年5月、10代の女性が脳の手術を受けた際に75人から輸血を受けましたが、このうち、20代後半の男性の血液がエイズ・ウィルスに感染されていたことが確認されたということです。この男性の血液は70才の男性にも提供され、70才の男性もやはりエイズに感染しました。これについて国立保健院では「現在の血液エイズウィルス検査は、エイズ感染初期の場合は血液にウィルスが存在していても検査結果は陰性になる場合がある。20代の男性は献血当時、感染初期だったものとみられる」と述べました。

・消費者心理が冷え込み、デパートの売り上げが3カ月連続減少となりました。産業資源部が11日まとめた4月の大型流通業界の売り上げ動向によりますと、4月のデパートの売り上げは去年4月に比べて10.7%、大型ディスカウントショップは3.6%それぞれ減りました。中でもデパートは、去年12月に前の年に比べて17.3%という史上最悪の減少率となった後、1月は正月需要で増加に転じたものの、2月は再びマイナス13.7%、3月もマイナス7.1%となり、4月まで3カ月連続減少となりました。これはイラク戦争が早期に終結したものの、新型肺炎のSARSの拡大と、肌で感じる景気の低迷などで、い縮している消費心理が回復していないためと分析されています。

・12日午前8時半過ぎ、慶尚南道 梁山(ヤンサン)市の京釜線 勿禁(ムルクム)駅近くの踏み切りで、釜山発ソウル行きの急行ムグンファ210号の1両目の横腹に、線路横で工事をしていたクレーン車のアームがぶつかりました。この事故で1両目の客車が大きく壊れ、乗客1人が死亡、8人がけがをしました。列車は脱線しませんでしたが、現場に停車したため、上り線が30分遅れました。警察ではクレーン車を操作していた関係者を調べています。

・忠清南道泰安(テアン)郡で行われていた 安眠島花祭りが11日、閉幕し、16日間に予想を上回る45万人が訪れました。安眠島花祭りは 忠清南道が去年の国際花博覧会1周年を記念して開いたもので、16日間の観光客は 目標の30万人をはるかに上回って45万人と暫定集計されました。これについて組織委員会は「花祭りは、観客の心をつかんだようだ。来年も行うかどうか検討したい」と話しています。

・韓国外換銀行が公示した12日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1,023ウォン26銭で、先週金曜日に比べて2ウォン31銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,196ウォン50銭で、先週金曜日に比べて2ウォン10銭のウォン高でした。韓国株式市場の12日の総合株価指数は、631.04ポイントと、先週金曜日に比べて11.93ポイント上昇しました。

・12日のソウルは晴れ、午後3時の気温は24度2分でした。13日は全国的におおむね晴れとなりますが、済州道は次第に曇り、夜遅くには雨がぱらつく所もあるでしょう。13日の全国の予想最低気温は10度から15度、日中の最高気温は23度から28度と、夏日の所が多くなるという予報です。

5月10日土曜日

・盧武鉉大統領は、就任後初めてアメリカを訪問するため11日午後、最初の訪問地、ニューヨークに向けてチャーター機で出発します。盧大統領は、韓国時間で12日未明、ニューヨークに到着し、韓国人同胞と懇談会を行った後、ニューヨーク証券取引所を訪れる予定です。2日目は、ニューヨークの金融関係者を招待する昼食会を開き、午後、アナン国連事務総長と会談した後、ワシントンに向かいます。訪問3日目の14日は、アメリカ商工会議所が主催する昼食会で演説し、韓国戦争記念碑やリンカーン記念館を訪れた後、現地の韓国人同胞たちを激励する晩餐会に出席し、アメリカ連邦議会の指導部と懇談会を開きます。そして韓国時間で15日朝7時から、ブッシュ大統領との韓米首脳会談を行って、今年で50年を迎える韓米同盟関係をさらに確固たるものにしたい考えです。盧武鉉大統領は、16日、最後の訪問地、サンフランシスコに立ち寄った後、17日午後帰国する予定です。

・盧武鉉大統領は、9日、青瓦台で国会統一外交通商委員会のメンバーやマスコミ関係者との懇談会に臨み、「今度のアメリカ訪問の最大の目的は、韓国民の反米感情に対する誤解を解き、より確かな信頼関係を築くことだ」と述べました。ユンテヨン青瓦台スポークスマンによりますと、盧大統領は、この他、初めてのアメリカ訪問の目的として▼確固たる韓米同盟関係の維持▼韓国駐留アメリカ軍の現状維持▼韓国経済の安定と改革に対する信頼感づくり▼イラク復興への韓国企業の参加と韓米投資協定の提案▼国民同士の誤解の解消を掲げました。

・高建国務総理は、9日、京畿道義政府市にある韓国駐留のアメリカ陸軍第2師団司令部を訪れて兵士の前で演説し、「韓国とアメリカの同盟関係は、過去はもちろん、未来も韓半島での戦争を抑止する基本としてより一層発展させなければならない」と語りました。韓国の国務総理が、アメリカ軍の司令部を訪問したのは初めてで、盧武鉉大統領の訪米にあたって北韓の核問題が解決する前の移転に難色を示す狙いがあったものとみられています。

・現代グループが2000年の南北首脳会談の前に、政府の意を受けて 北韓に巨額の資金を送った疑惑を捜査している特別検事チームは、この疑惑のカギを握っているとされる現代商船前社長の金忠植氏を、9日、徹夜で取り調べました。調べに対して、金忠植前社長は、「2000年6月に、産業銀行から、小切手26枚、総額2,235億ウォンを引き出したその当日、国家情報院の職員がその小切手を受け取っていった。国家情報院が北韓への送金の全過程を主導した」と述べたということです。金忠植前社長はまた、現代商船が流動性危機打開のためとして銀行から借り入れた4000億ウォンが北韓に送金された経緯について、「南北首脳会談にプラスになればという意図が政府にあったものと思う」と述べたということです。金前社長は、2000年6月、産業銀行の4000億ウォンの貸し出し約定書に署名しなかったことから、当時の鄭夢憲現代峨山会長と摩擦を引き起こして、おととし10月に辞任し、去年9月からは病気の治療のためアメリカに長期滞在していましたが、今月7日帰国し、特別検事の取調べに応じたものです。

・SKグループの粉飾決算事件の求刑論告公判が9日、ソウル地方裁判所で行われ、検察側は、創業者の甥のチェテウォンSK会長に懲役6年、孫吉承SKグループ会長に懲役5年をそれぞれ求刑しました。また金チャングンSKグループ前構造調整本部長には懲役4年を求刑するなど、起訴した10人の被告に対して、懲役2年6カ月から6年を求刑しました。チェ会長らは、系列会社のSKグローバルの2001会計年度の決算にあたって、銀行の債務残高証明書を偽造して、1兆1800億ウォンの銀行債務がないようにみせかけ、1兆5500億ウォンの利益があったように粉飾決算をしていました。判決公判は今月30日に行われます。

・先月28日、韓国人として初めてのSARS推定患者と判定され、隔離治療を受けてきた49歳の男性が10日退院しました。国立保健院は、9日の関係者会議で、SARS推定患者の男性は、もはや肺炎の症状がなくなるなど症状が好転したことから退院させることにしたということです。しかし、SARS患者の管理指針にもとづいて、この男性は、退院後一週間は自宅隔離され、継続してチェックを受けることになっています。

・第1回東アジアサッカー選手権大会が、今月28日から来月3日まで横浜国際総合競技場で開かれ、韓国と日本の試合は、最終日の6月3日に行われることになりました。先月ソウルで行われた韓日親善試合で、0対1で日本に敗れた韓国は、この東アジアサッカー選手権に、ヨーロッパチームで活躍している若手の韓国選手らを迎え入れるため、コエ−リョ監督が近くヨーロッパ入りしチームへの合流を求めることにしています。

・韓国と日本は、サッカーのオリンピック代表チームによる親善試合を7月と9月に両国で交互に行うことになりました。大韓サッカー協会によりますと、7月23日は、ソウルのワールドカップ競技場で試合を行うことが決まり、9月17日の試合は、日本で行う予定です。日本側の開催地は未定です。

・10日は、土曜日のため取引はありません。前日の終値は、日本円100円が、1020ウォン95銭でアメリカドル1ドルは、1198ウォン 60銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・10日ソウルは晴れ、正午の気温は 19度2分でした。11日も引き続き高気圧の影響で、全国的に晴れの空模様となるでしょう。全国の朝の最低気温は8度から12度、日中の最高気温は20度から25度という予報です。

5月9日金曜日

・来週15日に行われる韓米首脳会談では、韓国駐留アメリカ軍の再配置について両首脳が協議し、会談後の共同声明に反映させることになりました。これは、バンキムン外交補佐官が9日のラジオ番組に出演して述べたもので、それによりますと、ソウルのアメリカ軍龍山基地はできるだけ早く漢江の南側に移転させるとともに、休戦ライン近くに展開しているアメリカ陸軍第2師団は、韓半島のあらゆる情勢を考慮し、韓米間の緊密な協議をへて慎重に対応するという韓国政府の立場が反映されるだろうということです。バンキムン外交補佐官は、この問題については、韓米間で特に意見の隔たりはないものとみていると述べ、共同声明には、▼北韓の核問題を平和的な手段で解決するという原則の再確認▼確固とした韓米同盟関係の進展▼韓国の対北韓政策に対するアメリカの支持▼韓米間の経済協力促進などが盛り込まれるだろうとしています。バン補佐官はさらに、盧武鉉大統領のアメリカ訪問に続いて、日本の小泉首相がアメリカを訪問することになっているほか、来月には、盧武鉉大統領が日本を訪れ、韓日首脳会談が行われることから、韓日米3カ国の多角的な協議で、北韓問題の対策を講じることができるものとみていると述べました。

・政府は、首都圏の住宅価格を安定させるため京畿道の金浦市と、坡州(パジュ)市に、ニュータウンを建設する計画をまとめ8日、発表しました。それによりますと、京畿道金浦市は1600万平方メートルの敷地に7万世帯を、坡州市は、920万平方メートルの敷地に4万7000世帯が入居できるアパートを建設し、2006年から分譲手続きを始めて、2009年から入居できるようにします。これが実現しますと、首都圏の住宅普及率は、2%上昇するものとみられています。また首都圏とこの地区をつなぐ道路と鉄道への投資も急ぐことにしています。これとともに政府は、今年7月から投機過熱地域に指定されるソウル市全域と、大田市の一部地域、京畿道高陽市で、アパート完成前の分譲権の転売を全面禁止することになりました。これまでは、中途金を2回以上納付したり、分譲契約から1年たつと、転売が認められていました。

・北韓との間の去年の商品取り引き額が、初めて日本と北韓との間の取り引き額を上回ったことが分かりました。統一部とKOTRA=大韓貿易振興公社がまとめたところによりますと、去年一年間の北韓との間の取り引きは、おととしより59.3%多い6億4000万ドルで、日本と北韓の間の3億6000万ドルを上回りました。北韓との取り引きは、これまで1位が中国、2位が日本でしたが、韓国が日本を上回ったのは初めてです。KOTRAでは、日本人拉致問題や北韓の核問題が影響したものとみています。

・北京の韓国大使館で保護されていた北韓脱出者12人の女性が9日未明、フィリピンのマニラを経由して大韓航空機で仁川空港に到着しました。一行は、16歳から46歳までの女性12人で、去年10月から今年2月までの間に、次々に北京駐在韓国大使館に駆け込んで、韓国への亡命を要請し、8日午後、北京からフィリピンに送られていました。今年、仁川国際空港から韓国入りした北韓脱出者は、すでに300人を超えています。

・イラク難民を支援する京畿道の医療支援団の第2陣が、9日、ヨルダンに向けて出発しました。京畿道は、イラクへの医療支援団100人を3回に分けて派遣することにしており、まず第1陣20人が先月21日から、ヨルダンのアンマンでイラク難民を対象に医療活動を行ってきました。第2陣は、医師4人、看護師8人らで、京畿道は、医薬品や衛生用の機材を送るとともに、医療支援団の活動地域を、ヨルダンからイラクの主要都市に拡大していく方針です。

・大型トラックの運転手の労働組合が荷主側に運賃の引き上げを要求して浦項などでストライキを続けていますが、労働組合の貨物連帯光州全南支部と、荷主側との交渉が9日妥結し、全羅南道ではストライキが解除されました。妥結条件は、運賃をトンあたり1万9000ウォン引き上げることなど11項目です。また今回のストライキの中心となっている浦項支部でも、9日、運賃の引き上げに荷主側と組合側が暫定的に合意しました。

・国連専門機関のITU=国際電気通信連合が8日、まとめた資料によりますと、韓国は、国民100人のインターネット普及率が21.3人で世界のトップ、収入に対する利用料金は3%と、第18位であることが分かりました。情報通信分野の国際基準を定めるITUが、価格や通信速度など国別のインターネット環境を総合評価した結果、一カ月の通信料金は、日本が0.18ドルで最も安く、韓国は0.29ドルで2位でした。

・韓国のすべての中学校が来年から義務教育になることになりました。韓国では、1985年にへき地の中学校の授業料を無料にしたのを手始めに、次第に中学校の義務教育化を進めてきましたが、まだソウルなど都市部の中学校では入学金や授業料をとっています。このため、ごくわずかではあるものの小学校を出ただけで中学校に行かない子どももいます。企画予算処が、9日明らかにしたところによりますと、政府は、来年全国の中学生に対する入学金、授業料、教科書代金を免除するため、8,700億ウォンを投資することになりました。これで、学校の義務教育は、小学校の6年間に中学校の3年間が加わることになります。

・ソウルでは青年の失業率が、97年暮れの外貨危機直後の状態近くまで悪化していることが分かりました。ソウル市政開発研究院によりますと、今年第1四半期のソウル市内の青年失業率は、9.5%、12万6000人で外貨危機直後の98年の11.9%に近づいているということです。ソウルの青年の失業者は、失業者全体の23万8000人の53%に達しており、このうち大卒者が39.5%を占めるなど、青年層の失業が深刻になっている現状を示しています。

・石油輸入会社の利益を代弁する「韓国石油貿易協会」が、近く発足します。石油貿易協会は、石油輸入会社の連合体である石油輸入会社協議会が発展するもので、初代会長には、金ドンチョル前青瓦台政務企画秘書官が内定しています。

・ソウル市は、ソウルにある外国人の団体が行う文化行事に予算の支援を行うことになりました。対象になるのは、外国人団体が計画した各国の伝統的文化行事のうち、営利や政治、宗教を目的としないもので、一件あたり500万ウォンの経費を負担し、公共の場所を貸すことも検討しています。

・韓国外換銀行が公示した9日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1020ウォン95 銭で、7日に比べて4ウォン 39銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1198ウォン60銭で、7日に比べて1ウォン40銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、619.11ポイントと、7日より1.03ポイント上昇しました。

・9日のソウルは晴れ、午後3 時の気温は 18度 9分でした。10日も、引き続き高気圧の影響で全国的に晴れの予報となっています。全国の朝の予想最低気温は、6度から11度、 日中の最高気温は17度から22度の予想です。

5月8日木曜日

・北韓が8,000本の使用済み核燃料棒の再処理に着手した兆候が高くなったとアメリカの情報当局が分析しているとワシントン・ポスト紙が7日付けで報道しました。それによりますと、「北韓の寧辺にある核施設で数日前、人の動きが活発になるなど、何かが起きていることを示す兆候がみられた。ただ再処理に踏み切ったという結論を出すには至っていない」ということです。これについてホワイト・ハウスのフライシャー報道官は「確実な結論は出していない」と否定も肯定もしませんでした。

・青瓦台は「先月末に、そのような兆候を捕らえたが、その後、特別な動向は見られなかった。使用済み核燃料棒を再処理したと判断するには高熱と水蒸気の他、一定水準の放射能も確認されなければならないが、またそこまでは捕らえられていない。韓米両国が事実を確認中である」と述べました。

・アメリカと日本は今月23日にアメリカで行われるブッシュ大統領と小泉首相の首脳会談の際に、北韓に対して核開発計画の全面撤廃を求める内容の共同声明を発表することで基本合意したと日本のマスコミが8日報道しました。それによりますと、日本の外務省の幹部は「日米両国のこのような方針は、核兵器開発を断念せずに、日朝国交正常化と経済支援を要求する北韓に対してきぜんとした態度を示す必要があると判断したためだ」と述べたということです。

・先の補欠選挙での敗北で与党 民主党の内部で新党結成の動きが加速化しているをめぐって、盧武鉉大統領は7日午後、民主党の鄭大哲代表と会談し、「党内の意見を聞いた上で懸命な選択をしてほしい」と述べました。この席で 鄭大哲代表は民主党が二つに分かれるような形の新党に反対する考えを示し、「党内に新党結成推進組織を設けて改革的な統合新党を結成することに党内の意見がまとまりつつある」と報告し、これについて盧武鉉大統領は「党内の意見を聞いた上で懸命な選択をしてほしい」と述べました。またハンナラ党が単独で5月の臨時国会を召集して、国家情報院長の辞任勧告決議をする動きを見せていることについて盧武鉉大統領は「国会で国民生活についての懸案を論議できるなら、応じることもできるのではないか」と述べて、前向きな考えを示しました。

・乗り換えのため、韓国に入国して、仁川空港近くのホテルで1泊したフランス人2人がフランスに帰国後、新型肺炎のSARS推定患者とSARSと疑われる人と確認されたため、防疫当局が追跡調査を行っています。国立保健院によりますと、この2人は今月1日午前、中国東方航空機で南京から仁川国際空港に到着し、近くのホテルで1泊した後、2日午後、大韓航空に乗ってフランスに帰国しました。2人はともに中国に長期滞在した後、韓国に入国し、入国当時は体温も正常だったということです。国立保健院はフランス人2人と同じ飛行機で入国した90人に対して追跡調査を行い、このうち67人は異常がないことが確認されました。またホテルの関係者40人も異常がないことが確認されましたが、出国の際に利用した大韓航空機の乗務員18人は10日間自宅隔離となりました。

・北韓に家族を拉致された韓国人家族の2つの会、「韓国拉致被害者家族協議会」の崔祐英会長と「韓国戦争拉致被害者家族協議会」の金聖浩理事長らは7日、東京で安倍官房副長官と面会し韓国での拉致の実態を説明して、韓日両国政府が協力して拉致問題の解決に当たるよう要請しました。また7日夕方には「北韓に拉致された日本人を救出するための全国協議会」が開いた集会に参加しました。韓国では来月下旬、ソウルで拉致被害者の集会が開かれますが、この集会には日本の家族会のメンバーも出席することになっています。

・外国人観光客の誘致を目指して盧武鉉大統領が出演した観光コマーシャルが完成し、8日からアメリカで放送が始まりました。30秒のこのコマーシャルは韓国の伝統的な遊びや去年のサッカーのワールドカップでの応援場面に盧武鉉大統領が英語で韓国への観光を誘う内容になっており、アメリカのCNN放送が盧武鉉大統領の訪米に合わせて今月19日まで北米全域を対象に合わせて167回放送します。

・大統領府=青瓦台は7日、報道官の入れ替えを行い、これまでの報道官、元KBSアナウンサーの女性、宋敬熙氏を辞任させて、これまで演説担当秘書官をしてきた男性の尹太瀛(ユン・テヨン)氏を新しい報道官に任命しました。尹太瀛報道官は今年42才、ヨンセ大学出身で、在学中は反政府運動で1年間服役し、88年から盧武鉉大統領のスタッフに加わり、盧武鉉大統領の演説担当として働いてきました。

・韓国駐留アメリカ軍が設けた「良い隣人賞」の初めての授賞式が7日行われ、個人賞にはアメリカ軍兵士の韓国人家庭への訪問運動を進めている国際民間外交協会 大邱支部のソン・ヨンオク氏夫妻ら4人に贈られました。また団体賞はアメリカ軍施設の警備を行っている韓国の警察に贈られました。韓国駐留アメリカ軍は去年、休戦ライン近くで韓国人女子中学生2人が アメリカ軍の装甲車にひかれて死亡した事件をきっかけに韓国で反米感情が高まってきたことから、ラポート司令官のアイデアでこの賞を設けました。

・8日は釈迦誕生日で国民の祝日のため韓国は休日で、また両親の日でもあります。釈迦誕生日を祝う法要が8日午前10時からソウルのチョゲ寺をはじめ全国の寺院で一斉に行われました。ソウルのチョゲ寺での法要には信者ら5,000人が集まり、「民族の生存の脅威となる戦争を防ぎ、南北の統一を祈願する」という祈願文を読み上げました。法要の後は文化行事が行われ、平和と慈悲を祈願する塔めぐり、ちょうちん行列などが行われました。また北韓の平壌にあるクァンポブ寺でも釈迦誕生日を祝う行事が行われたということです。8日は2日連続の大雨も上がって快晴となり、全国の遊園地などは行楽客でにぎわいました。

・6日7日と2日間続いた雨でソウルでは96.5ミリの降水量を記録するなど中部地方と慶尚南道の海岸を中心にまとまった雨となりました。気象庁によりますと、6日から7日午後10時までの降水量は東海に浮かぶウルルン島が138ミリで最高だったのをはじめ、江原道のホンチョン135ミリ、釜山108ミリ、ソウル96ミリ、仁川84ミリなどとなりました。中でもソウルでは7日、1日だけで89.5ミリという梅雨並みのまとまった雨となりました。この雨と濃い霧のため、釜山の金海空港は7日離陸が一時できなくなり、空のダイヤが乱れました。また海上も強い風が吹いて、西海岸のフェリーもほとんどが欠航しました。

・世界的なボランティア団体「セーブ・ザ・チルドレン」のアメリカ支部が世界117カ国を対象にまとめたお母さん指数で、韓国は21位となりました。お母さん指数は女性指数と子ども指数に分かれていて、女性指数は出産死亡率、避妊器具の使用率、文盲率、女性の政界への進出などをもとに、また子ども指数は幼児の死亡率、小学校への進学率、飲み水のきれいさや、5歳以下の子どもの栄養失調率などで算出します。韓国は女性指数が26位、子ども指数が17位でお母さん指数は21位、北韓は女性指数は31位、子ども指数は70位で、お母さん指数は44位となりました。お母さん指数の1位はスウェーデンでした。

・日本のプロサッカーJリーグ1部 ジェフユナイテッド市原で活躍している 崔龍洙選手がアジアサッカー連盟の4月の月間最優秀選手に選ばれました。崔龍洙選手は4月26日の横浜マリノス戦と29日の京都パープルサンガ戦で1試合3ゴールをあげる 2試合連続ハットトリックを達成しました。

・8日は釈迦誕生日で国民の祝日で為替と株式の変動はありません。7日の日本の円100円は、1,016ウォン56銭で、アメリカドル1ドルは1,197ウォン20銭でした。株式市場も休日のため、変動はありません。

・8日のソウルは晴れ、午後3時の気温は19度4分でした。9日は全国的に高気圧の影響を受けて晴れる見込みで、午前中、一時霧のかかるところもあるでしょう。9日の全国の予想最低気温は4度から10度、日中の最高気温は16度から21度という予報です。

5月7日水曜日

・ジュネーブ発連合ニュースです。アメリカは、北韓やイランが核兵器開発計画を推進する過程で、外国の支援があったものとみられるとして、北韓やイランなどが核兵器関連品目を国内に持ち込めないようにするため、「監視目録」の配布など具体的な核兵器輸出 規制計画を示しました。アメリカはジュネーブで行われているNPT=核拡散防止条約の準備委員会でブッシュ大統領が「悪の枢軸」と名指ししたイラク・イラン・北韓の3カ国がIAEA=国際原子力機関の安全ルールに違反した例を挙げて、NPTレベルで制度的な改善策を求めました。アメリカ国務省のサンマル副次官補はまた北韓やイランのようなIAEAの任務を妨害する国々に対しては、特別措置をとるなど強力に対応すべきだと強調しました。

・北韓の朝鮮中央放送は6日、アメリカが北韓をテロ支援国に再び指定したことに対して、「核開発問題の解決をさらに複雑にし、事態を悪化させる結果になる」と非難しました。朝鮮中央放送は「アメリカが国連と国際法を無視してイラク戦を行ったのをはじめ、パナマ侵攻、アフガニスタン侵攻など、第2次世界大戦の後、世界のいたるところで軍事政変を企ててきた。そのようなアメリカがテロとテロ支援国を指定するのは言語同断である」と非難しました。

・盧武鉉大統領は6日午後、韓国を訪れた日本の公明党の神崎代表らと会った席で「北韓の核開発問題は対話を通じて平和的に解決し、その過程で韓米日3カ国の緊密な協調が必要だ」とする韓国政府の方針を改めて述べました。この席で盧武鉉大統領は小泉首相の親書を受け取りました。親書の内容は明らかにされていませんが、読売新聞によりますと、親書の内容は来月9日に予定されている盧武鉉大統領の日本訪問を歓迎し、北韓の核開発問題をめぐる一連の懸案について韓米日の協力を強化すべきだとする小泉首相の意向が盛り込まれているということです。

・最近の国際情勢やSARSなどの影響で、現在の景気の低迷は今年下半期まで続き、今年の経済成長率は3%後半から4%ほどになるという見通しが出ています。政府は6日、民間経済研究所の関係者もまじえたマクロ経済点検会議を開き、最近の景気状況や政策などについて意見を交わしました。席上、出席者の多くが、韓国経済は民間消費と設備投資の不振などが続き、今年下半期まで景気のい縮が続くという判断を示しました。韓国経済の不安材料としては、▼アメリカなど世界経済の低迷が続いていること、▼新型肺炎のSARSの拡散、▼北韓の核開発問題、▼外国人投資の韓国離れ、▼金融市場の不安などを上げ、韓国の今年のGDP=国内総生産の成長率は3%台後半から4%という見通しを示しました。

・韓国の今年上半期の就職競争率が史上最高になる見通しです。採用情報会社「ジョブリンク」が今年上半期に新規採用を行った主な企業53社を対象に調査したところによりますと、就職競争率は平均83倍で、去年の上半期の75倍に比べてさらに高くなりました。また去年200倍の競争率だった製菓メーカーのビングレは今年も4人採用に1,600人が志願して400倍となりました。別の採用情報会社「インクルート」が320社を対象に4月から6月の第2四半期中の採用計画を聞いてみたところ、94社だけが採用計画があると答えました。これは去年の200社に比べて大幅に減っています。

・97年に北韓から韓国に亡命してきた元北韓労働党書記 黄長嘩氏は「この程、大統領府=青瓦台の羅鐘一国家安全保障補佐官から「アメリカを訪問するか」と聞かれて「行きたい」と答えた」と述べました。現在、ソウルにいる黄長嘩元書記は6日、連合ニュースとのインタビューで、「アメリカ訪問のため国家情報院長に承認を要請する書簡を送る予定だ。来月20日に予定しているが、経費などの問題もあるので、招待状を送ってきたアメリカの支援団体とも協議する」と述べました。黄長嘩元書記は今年1月にアメリカ訪問を希望する内容の書簡をアメリカ下院のハイド国際関係委員長ら上下両院議員4人に送っています。これについて青瓦台の潘基文外交補佐官は「さらに検討していく問題だ」と述べました。

・大型トラックの運転手で作る労働組合が、収入の増加を求めてストライキを続けているため、慶尚北道浦項市を中心に、産業への影響が出始めています。全国運送荷役労働組合 傘下の貨物連帯 浦項支部と慶南支部の組合員700人は、運送料金の引き揚げや、料金の途中搾取の撤廃を求めて、今月2日から浦項と馬山でストライキを続けています。このストライキの影響で、浦項製鉄所や近くの電炉工場では、製品の搬出ができなくなり、周辺の工業団地の操業にも影響が出ています。しかし6日、盧武鉉大統領が「違法な行動には断固として対応せよ」と指示したことから、組合側は7日製鉄所正門の封鎖を解き、製鉄所への出入りはできるようになりました。ストライキは、6日から全羅南道の光陽市や仁川市にも波及しており、問題の解決が待たれています。

・先月30日、クウェートに着いた韓国軍の工兵大隊と医療部隊326人のうちの50人が現地時間で6日午後、アメリカ軍のヘリコプターでイラク南部の都市ナーシリヤ近くのアメリカ軍基地に入りました。50人は9日までに100あまりのテントを設置するなど、本隊の受け入れ準備をします。この後本隊の第1陣は、9日に現地入りする予定で、アメリカの第1海兵機動軍の傘下で戦後復興のための土木・建築工事とアメリカ軍兵士や現地住民の診療活動を行います。ナーシリヤは6日は、10メートル先も見えないほどの砂嵐が吹いており、時折、イラク民兵隊との銃撃戦の銃声が聞こえてくるということです。

・法務部は8日の釈迦誕生日を迎えて、模範的な刑務所生活を送ってき受刑者936人を、7日午前10時に一斉に仮釈放しました。今回仮釈放された人の中には10年以上の長期受刑者20人や全国技能大会の入賞者4人、各種資格取得者123人らが含まれています。

・去年、韓国の成人10人のうち1.6人がボランティア活動に参加したことがあるという調査結果が出ました。ボランティア団体の「ボランティア21」が、行政自治部とUNDP=国連開発計画の支援を受けて、全国の成人男女1,500人あまりを対象にアンケート調査したところによりますと、去年1年間、ボランティア活動に参加したことがあると答えた人は247人、16.3%で、99年調査より2ポイントほど高くなりました。回答者は平均3つの団体に所属して週2時間ほどボランティア活動を行っています。

・韓国のアカデミー賞といわれている大鐘賞の授賞式が来月20日ソウルで行われますが、その際、北韓の映画「青磁の魂」が上映されます。大鐘賞映画祭の辛ウチョル委員長は6日の記者会見で「韓国に映画が伝わって今年で100周年と大鐘賞40周年を記念するため北韓の映画を上映することになった。この映画は比較的最新作で作品性が優れているため上映することを決めた」と述べました。北韓の映画「青磁の魂」は、ある陶磁器作家が山奥での努力の末、高麗青磁の再現に成功するというストーリーとなっています。

・韓国外換銀行が公示した7日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1,016ウォン56銭で、前日に比べて1ウォン6銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1,197ウォン20銭で、前日に比べて8ウォン40銭のウォン高でした。韓国株式市場の7日の総合株価指数は、618.08ポイントと、前日に比べて13.75ポイント上昇しました。

・7日のソウルは雨、午後3時の気温は16度4分、昨日からこれまでの降雨量は50ミリ、7日に予定されていたサッカーKリーグの6試合はすべて中止になりました。8日は両親の日に加えて釈迦誕生日で休日ですが、曇りのち晴れ、全国の予想最低気温は6度から15度、日中の最高気温は10度から21度という予報です。

5月6日火曜日

・盧武鉉大統領は、今月15日ワシントンで行われるブッシュ大統領との初めての首脳会談で、北韓の核を一切認めないという原則を再確認する方針です。両国はまた、北韓が核兵器を保有していることを認めたことについても、これを平和的に解決するという原則で一致し、これを共同声明に盛り込むことにしています。韓国の政府関係者は、6日、「北韓の核の保有を容認できないというのは、韓米間の大前提だ」とした上で、「アメリカの狙いは、北韓の核の保有そのものを認めないのではなく、核兵器の輸出を阻止することだ」とした最近のアメリカのニューヨークタイムズの報道は、誤報だと述べました。これについては、尹永ェ(ユン・ヨングァン)外交通商部長官も6日の閣議に先立って記者団に対し、「ニューヨークタイムズの報道が、アメリカ政府の立場を代弁しているとは考えていない。韓国は、ブッシュ政権からそうした内容の通告を受けていない」と述べ、北韓の核保有を認めるとした報道を強く否定しました。

・民主党は、6日、党役員会議を開き、党内の改革派と保守派がかっ藤をみせている新党づくりについて党レベルでの公式協議を始めました。鄭大哲代表は、「新党は、民主党の精神を継承したすべての勢力が力を合わせて推進する必要がある」と語りました。これに対して、旧主流派の議員たちは、「新党に外部の人を迎え入れるのは望ましいが、民主党の流れを継承する政党にしなければならない」と主張しました。一方、新主流派とされる議員たちは、「既得権を放棄する透明な新党を作らなければならない」と主張するとともに、新党推進組織を党の内外に設置して、新党づくりを進めなければならないという従来の考えを重ねて強調しています。民主党は、9日頃、党務委員会を開き、党内に新党推進委員会を設置する問題について本格的に協議する予定です。

・アメリカを訪れている前民主党代表の韓和甲議員は、7日、ロサンゼルスで韓国記者団と会見し、「民主党は正統な流れを持つ政党であり、今後とも国民から信頼される政党として深く根を下ろさなければならない」として、改革新党への参加に批判的な考えを示しました。韓和甲前代表は、この中で、「共に行う改革、統合的な改革こそが成功できる改革であり、数人が集まって党の問題を左右するのは決して望ましくない」と強調しました。韓和甲前代表は、また「旧主流派といわれるわれわれが、金大中政権の5年間、改革の主体となって改革をリードしてきた。大統領が代わったからといって、われわれを反改革勢力とみるのは間違っている」と批判しました。

・2001年の韓国の国民総所得は、前の年と同じ世界で13位、一人あたりの国民所得は54位であることが分かりました。世界銀行がこのほどまとめた資料によりますと、2001年の韓国の国民総所得は、4、476億ドル、一人あたりの国民所得は、9、460ドルでした。韓国の一人当たりの国民所得は、97年は1万550ドルでしたが、外貨危機直後の98年には、8、600ドル、99年には8、490ドルにまで減り、2000年から上昇局面に転じました。人口や経済規模が反映する国民総所得の1位はアメリカ、2位は日本、3位はドイツ、中国は6位でした。

・北韓に潜入してスパイ活動をしていた59歳の元韓国軍将校が、政府から補償金を受けられないことに抗議して、4日自殺したことが分かり、問題を投げかけています。韓国から北韓へのスパイは、1953年の韓国戦争休戦から南北共同声明が結ばれた72年までの間に、8000人近くが送り込まれたとされ、去年までは、その存在が秘密にされていましたが、明るみにされるとともに、スパイ活動がもとで身体に障害を負ったり、退役後に就職できずにいたことに対して、政府が補償することになりました。しかし、当時、将校だった人にはこうした補償は支給されないことが最近、この人に伝えられ、ショックを受けていたということです。この人は、北韓に送り込んだ工作員の韓国への帰還を支援するチームの代表をしており、こうした補償の対象からはずされた元将校は、200人以上にのぼるということです。

・北韓の開城工業団地で働くことになる北韓労働者の賃金は、1か月、65ドルとすることで南北が合意しました。開城工業団地の建設を進めている韓国の現代峨山と韓国土地公社は、北韓側窓口の朝鮮アジア太平洋平和委員会と、先月14日から16日まで金剛山で協議した結果、開城工業団地で働く北韓労働者の一カ月の賃金は、社会保障費15ドルを含めて65ドルにすることで合意しました。これは、中国や東南アジアに進出した韓国の中小企業が、現地の労働者に支払う賃金よりやや少ない金額です。北韓は、この北韓労働者の賃金を、国会にあたる最高人民会議常任委員会に報告して、近く公布する方針です。

・海外に進出している韓国企業は、アジアを生産拠点に、ヨーロッパと北米を販売拠点に活用していることが分かりました。KOTRA=大韓貿易振興公社が、6日まとめた報告書によりますと、海外に進出している韓国企業5、548社のうち、72%は中国やアジアに進出しており、ヨーロッパと北米地域には、それぞれ7%の企業が進出しています。地域別の投資現況をみますと、アジアの場合、製造業が84.6%と大半を占めているのに対し、ヨーロッパでは、貿易業が46.4%、製造業21.9%、北米は、貿易業が36.8%、製造業30.1%と、貿易業が多いことが分かり、海外進出の韓国企業は、アジアを生産拠点にして、ヨーロッパと北米を販売拠点としている現状が明らかになりました。

・韓国の乗用車登録台数が、先月末に、初めて1000万台を超えました。建設交通部が5日発表したところによりますと、先月末に、全国の乗用車の登録台数が1001万5,790台となり、1903年に韓国に初めて自動車が入ってきてからちょうど100年目に初めて1000万台を突破しました。これは、国民4.8人に1人が乗用車を持っていることになります。用途別には、自家用車が全体の96.7%で、営業用は3.1%、公用車は0.2%となっています。

・韓国のデジタルカメラ市場では、SONYの製品が1位であることが分かりました。市場調査専門会社の「GfK」が、首都圏と慶尚道地域で調査したところ、SONYは、今年第1四半期に、1万5,339台を販売し、市場シェアが19.2%と、去年の第4四半期に続いてトップでした。2位は、ニコン、3位は、キャノン、4位が韓国の三星でした。

・80年代後半に京畿道ファソン市の農村で起き時効切れになった連続殺人事件を描いたボンジュンホ監督の映画「殺人の思い出」が、封切り11日目で、159万もの観客を動員し、話題を集めています。

・SARSの影響で、済州島を訪れる観光客が急増し、3日土曜日の済州国際空港の運航回数が、史上最高を更新しました。

・韓国外換銀行が公示した6日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1015ウォン50 銭で、2日に比べて5ウォン 98銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1205ウォン60銭で、2日に比べて6ウォン90銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、604.33ポイントと、2日より6.89ポイント上昇しました。

・6日のソウルは雨、午後3 時の気温は 16度 7分でした。7日も、低気圧の影響で全国的に雨が降り、夜遅くから次第に晴れる見込みです。全国の朝の予想最低気温は、11度から16度、日中の最高気温は14度から20度の予想です。

5月5日月曜日

・5月5日は、81回目の子どもの日です。韓国は全国的に青空が広がり、各地の行楽地は、家族連れで一日中賑わいました。ソウルの南、果川市にあるソウル大公園では、小学生以下の入場が無料になり、子どもたちが参加するゲームや人形劇、ぬいぐるみのパレードなど、いろいろなイベントが繰り広げられ、子どもたちの歓声がこだましました。またソウルヨイド公園や景福宮でも、子どもたちを喜ばせるイベントが行われるなど全国各地は、子どもの日、一色となりました。

・ところで、ソウル中心部の鐘路では、4日夕方、一足早く8日の釈迦誕生日を祝うちょうちん行列が行われました。車の通行を規制した大通りでは、大勢の市民が見守る中、信者や市民、外国人観光客ら10万人が色とりどりの蓮の花を色取ったちょうちんを手に、ソウルの東大門運動場から韓国仏教の総本山といわれる曹渓寺までの4キロをおよそ2時間半かけて行進しました。

・このちょうちん行列を祝って盧武鉉大統領はメッセージを贈り、世界平和のため仏の知恵と慈悲があふれんことを祈るとともに、北韓の核問題の平和的な解決は、韓半島に平和を定着させるための重要な契機となり、これをもとに、我々は、平和と繁栄の東北アジア時代を切り開く新しい跳躍を準備できるだろうと語りました。また盧武鉉大統領は、最近、集団利己主義による国民同士のかっ藤が起きているが、先進社会を目指す韓国が必ず解決しなければならない課題だと強調しました。

・先月28日以来発生していなかったSARSの疑いが持たれる人が、4日、また1人確認されました。国立保健院によりますと、先月27日、中国吉林省から仁川空港に着いた10代の韓国人男性留学生1人が、高熱と、激しいせきなどの症状をみせていたため精密検査したところ、レントゲン検査では肺炎の症状はなかったものの、さらに詳しく調べる必要があるため隔離状態にし、SARSの疑いのある人に分類したということです。この男性は、帰国する2日前から症状があったと話しているため国立保健院では、この男性と同じ飛行機で帰国した家族を自宅隔離させるとともに、飛行機の乗客についても追跡調査を行っています。現在、韓国でSARSの疑いが持たれている人は、この男性を含めて全部で15人おり、この中、3人が病院に隔離、6人が自宅隔離の状態が続いていますが、残り6人は一週間の自宅隔離が解除されています。

・国立保健院は、中国天津に住む50代の韓国人男性が、SARS推定患者に分類され、現地の隔離病院に収容されていることが確認されたと、5日発表しました。保健院では、「海外に住む韓国人がSARSに感染したことが確認されたのは初めてで、この男性は、事実上のSARS患者である」としています。韓国の国立保健院は、この男性と接触した後、先月30日と今月1日それぞれ別に韓国に帰国した韓国人の同僚2人について、電話で調べたところ、特に異常はないということです。保健院では、「この男性が韓国への帰国を希望しても、航空会社が搭乗を拒否することが間違いないので、この男性を韓国で治療する方法はない」と話しています。

・アメリカのラムズフェルド国防長官は、4日、アメリカFOXTVの討論番組に出演し、核開発を進めている北韓に対して、アメリカが軍事力を行使する可能性について触れ、「国民を守ることが憲法が大統領に求めていることだ」と述べ、有事に備え軍事作戦計画をつくる計画があることを認めました。ラムズフェルド国防長官は、しかし、韓国駐留アメリカ軍は、北韓からの攻撃を受けた場合に限って反撃するとしています。またラムズフェルド国防長官は、94年に北韓の核問題をめぐる危機が生じたときも、当時のクリントン政権が、北韓に対する軍事攻撃を計画していたことを明らかにしました。

・日本の茂木外務副大臣は、4日のTV番組で、「北韓は、少なくとも2個か3個の核兵器を保有しているものとみられる。しかし、この程度では、アメリカに対する抑止力を持っているとは言えないのではないか」と述べました。茂木外務副大臣はまた、「北韓に対する対抗措置として、あまり刺激してもいけないが、ただ放っておくこともできない」と述べ、国連による制裁まではいかなくても、北韓に対する送金をストップさせるなど部分的な措置をとる必要性を強調しました。

・大邱市が建設を進めている地下鉄2号線の半月堂駅付近の地下通路で4日朝、通信ケーブルなどが焼ける火事がありました。4日午前8時頃、大邱市中区の地下鉄2号線半月堂駅に通じる地下通路で火災が起き、電力と通信ケーブル、それに地下構造物の一部を焼いて20分後に鎮火しました。けが人はありませんでした。現場は、2月18日に大きな惨事が起きた地下鉄1号線中央路駅から200メートルほどの地下通路で、一時、黒煙が通気口から立ち上りました。警察では漏電ではないかとみて調べています。

・ソウルのアパートの価格が、一坪平均1,015万ウォンを超えました。不動産情報センターが、今月2日現在のソウル市内のアパート団地2,368ヵ所の105万4,329世帯を対象に調査したところ、一坪あたりの平均価格は、1,015万600ウォンと、初めて1000万ウォン台超えたことが明らかになりました。これは、4カ月前の去年12月末と比べて2.5%上昇しています。ソウルのアパートの価格は、今年に入って1月末までは一時下がっていましたが、それ以後、30階を超える高層高級アパートなどの入居が盛んになるとともに、先月中旬、1000万ウォン台に乗りました。一坪当たりの平均価格が最も高い地域は、漢江南の江南区で1、782万ウォンでした。

・韓国の男性ロックグループ「ユンドヒョンバンド」が、来月6日と7日、東京の総連系の学校、朝鮮中高等学校の中にある朝鮮文化会館で、韓日共催のサッカーワールドカップ開催1周年記念コンサート「オ! 統一コリア」を開きます。このコンサートは、朝鮮総連=在日本朝鮮人総連合会の朝鮮人青年同盟の主催で行われ、「ユンドヒョンバンド」は、総連系の歌劇団「ひゃん」とのジョイント舞台を披露することになっています。

・アメリカの女子プロゴルフ界で活躍している韓国の朴チウン選手が、今シーズン初めての優勝を飾りました。朴チウン選手は、韓国時間で5日、アメリカバージニア州ウィリアムスバーグ・キングスミルゴルフ場で行われた LPGAミケロブライトオープンで、通算9アンダーで、アメリカのクリスティーカーら2位タイグループを1打差で押さえ、優勝しました。朴チウン選手の優勝は、通算4度目で、先週の朴セリ選手に続いて2週連続韓国人選手が、LPGAツアーを制覇しました。

・5日は、子どもの日、国民の祝日で休みのため取引はありません。先週末2日の日本円100円は、1021ウォン48銭でアメリカドル1ドルは、1212ウォン 50銭でした。韓国株式市場も取り引きはありません。

・5日のソウルは晴れ、午後1時の気温は 25度6分でした。6日は、低気圧の影響で、全国的に雨の予報となっています。全国の朝の最低気温は12度から16度、日中の最高気温は16度から20度という予報です。

5月3日土曜日

・北韓は、さきに北京で行われた3者協議で、アメリカに対して、韓国と日本による北韓への経済支援を アメリカが保障するよう要求したと、日本のマスコミが3日報道しました。日本のマスコミは、複数の日本の政府関係者の言葉として、北韓は、KEDO=韓半島エネルギー開発機構が建設を推進している軽水炉の工事が大幅に遅れていることに対する補償と、重油供給の再開などを核開発放棄の前提条件として提示するとともに、韓国や日本の北韓に対する経済支援をアメリカが保障するよう要求しました。これについて日本の政府関係者は、検討に値いしないとして反発しています。

・丁世鉉(チョン・セヒョン)統一部長官は2日の国会統一外交通商委員会で、北韓の要請で、5月末から6月にかけて肥料20万トンを提供する方針を明らかにしました。また政府は、コメ支援については、北韓の核問題の今後の動きや、19日から平壌で開かれる南北経済協力推進委員会の様子をみた上で、決める方針です。

・アメリカ連邦議会調査局のラリーニクシー専任研究員は、金大中政権当時、現代グループが北韓に送金した金は、合わせて9億ドルだという内容の報告書を 最近、議会に提出したことが2日明らかになりました。それによりますと、「現代グループは、金剛山観光事業の推進のため、北韓に対して、1999年から2001年までに4億ドルを送っており、2000年6月の南北首脳会談の直前にさらに5億ドルを送った」としています。ニクシー専任研究員は、最近ワシントンを訪れた韓国の政府関係者に対して、9億ドルのうち1億ドルは、金正日国防委員長の個人的な趣味生活に使われたことが確認されたと、話したことが明らかになりました。

・3日午前9時46分頃、白領島東側の西海で北韓の警備艇1隻が北方限界線を超えて0.8マイルほど韓国側水域に侵入してきました。しかし韓国海軍の艦艇が出動したため10分後に、北に引き返していきました。合同参謀本部によりますと、北韓のこの警備艇は、近くの海上で操業をしていた30隻あまりの中国漁船を取り締まろうとして、誤って北方限界線を越えて南に入ってきたものとみています。

・アメリカ貿易代表部は、韓国に対する知的財産権の監視等級を事実上、きびしくしました。アメリカ貿易代表部は、最近 アメリカ連邦議会に提出した報告書で、韓国を、去年に続いて、カナダ、タイ、エジプトなどとともに知的財産権の侵害が憂慮される36の監視対象国リストに載せるとともに、36カ国の中で、唯一、韓国に対して今年秋の点検で、アメリカの追加要求が受け入れられなければ韓国を優先監視対象国に指定する方針を、韓国政府に通告してきました。このため去年、優先監視対象国から監視対象国に下降修正された韓国は、1年ぶりに再び、優先監視対象国になる可能性が出てきました。

・韓国で初めてのSARS患者と判定された40代の男性は、症状が回復し、早ければ来週中にも退院できるものとみられています。国立保健院によりますと、この男性は、レントゲン写真で胸の影がまだ少し残っているものの、熱も下がり、呼吸困難の症状も治まったことから、48時間、継続して症状がなければ退院させて自宅で一週間隔離するという方針で、早ければ来週中にも退院できるものとみられています。韓国では、先月29日以降5日間、SARSの疑いが持たれた人は、1人も出ていません。一方、中国から韓国に来る飛行機の予約がかなり減ってきていることから、来週からは中国からの帰国者が大きく減るものとみられています。

・韓国人と結婚した外国人が、韓国の国籍を取得する場合、国籍取得のための筆記試験は受けなくてもいいことになりました。法務部は、先月中旬から 韓国人と結婚して2年以上韓国で生活している外国人が韓国への帰化を申請した場合、筆記試験を免除していると明らかにしました。法務部は、また婚姻した後、帰化申請が可能な2年が経過する前に、配偶者が死亡したり、行方不明になったりした場合も、残余期間を満たせば、帰化の申請をできるようにする国籍法の改正案を国会に提出しました。

・韓国の登山家グループが、先月24日、ヒマラヤ山脈北東部にある海抜7,036メートルのフンチ峰の無酸素登頂に成功したと、ネパール観光省が2日発表しました。登頂に成功したのは、クキョンモさん(39)をリーダーとする20歳から30歳の大学生らの男性登山家5人です。この5人は、酸素ボンベなどを利用せずに、西南稜線ルートでフンチ峰の登頂に成功したということです。

・日本でも活発な活動を行っている韓国の女性歌手、BoAさんが、アメリカ公共放送PBSTVが制作する韓国特集番組に 韓国の政界、財界の関係者とともに韓国を代表する歌手として出演します。この番組は、韓国のアメリカ移民100年にちなんで、韓国の政治、経済、文化にスポットを当てる3回シリーズ「This is America Visits Korea2003」で、今月17日から3回にわたって毎週土曜日に放送されます。BoAさんの出演は、番組制作を支援した韓国観光公社の推薦で実現したもので、BoAさんは、今月1日、ソウルの事務所で、番組の進行者と英語でやりとりするインタビューを終えました。BoAさんの他には、高建国務総理、チョ・ユンジェ青瓦台経済担当補佐官ら15人が出演します。

・日土曜日からこどもの日の5日月曜日までは、高気圧の影響で韓国も全国的に晴れの空模様となり、一部の地域では日中の最高気温が30度まで上がるなど、全国的に初夏の天気になることが予想されています。気象庁が2日発表したところによりますと、3日は、全国的に青空が広がり、日中の最高気温がソウルで24度、中部の大田で26度、南部のプサンは22度となりました。4日日曜日と、5日月曜日こどもの日も、引き続き、晴れの予報となっており、4日の朝の最低気温は8度から16度、日中の最高気温は19度から29度といいお天気が見込まれています。気象庁では、連休明けの6日からは次第に崩れ、6日から7日にかけては全国的に雨が降るという予報を出しています。

・3日は、土曜日のため取引はありません。前日2日の終値は、日本円100円が、1021ウォン48銭でアメリカドル1ドルは、1212ウォン 50銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・3日ソウルは晴れ、正午の気温は 21度3分でした。4日も引き続き高気圧の影響で、全国的に晴れの空模様となるでしょう。全国の朝の最低気温は8度から16度、日中の最高気温は19度から29度という予報です。

5月2日金曜日

・盧武鉉大統領は、1日夜、就任後初めてTV討論番組に出演し、2時間にわたって自分の考えを説明しました。MBCTVのこの番組では、6人のパネリストが質問し、これに大統領が答える形でナマ放送されました。この中で、盧大統領は、北韓の核問題を解決するための3者協議に韓国が参加する問題について、「韓国が主導的な役割を果たすことが必ずしも協議に参加することにはつながらない。対話の形式よりは、韓国の立場を十分に反映させることが重要だ」と述べ、今後とも3者協議への参加にこだわらない意向を明らかにしました。また北韓の金正日国防委員長との南北首脳会談の開催については、「いまはタイミングではない。米朝間で対話が続いている今は、双方が円満な対話を続けるよう見守る姿勢が大事だ」として、南北首脳会談を急ぐ意思のないことを明らかにしました。さらに、国会の人事聴聞会で不適切だとして野党が強く反対した人を国家情報院長に任命したことについて、盧大統領は、「野党との協力以上に国家情報院の改革が重要だという判断から任命を決行した」と応じました。この他、韓国駐留アメリカ軍の削減問題や、イラク戦争に対する見解を求める質問に対しては、あえてコメントを避けるなど慎重な姿勢をみせました。

・盧武鉉大統領は、2日、中国の胡錦涛主席と電話会談し、さきに北京で行われた3者協議が有益だったということで認識が一致し、韓半島非核化の基本原則にもとづいて北韓の核問題を平和的に解決するため今後とも協議を続けることで合意しました。この電話会談は、盧武鉉大統領の要請で午前11時から18分間行われ、この中で盧大統領は、3者協議の開催での中国政府の役割を高く評価するとともに中国に感謝の意を伝え、これに対して胡錦涛主席は、韓半島の平和と安定のため中国が今後とも積極的な役割を果たすことを約束しました。盧武鉉大統領は、できるだけ早く中国を訪問したいと述べ、胡錦涛主席も盧大統領の中国訪問を期待していると答えじました。

・野党ハンナラ党は、いまの国家情報院を廃止し、代わりに、海外情報処を新設する法案を近く提出することになりました。ハンナラ党は、1日、党役員会議を開き、先の国会人事聴聞会でハンナラ党が強く反対した高ヨング氏を盧武鉉大統領が国家情報院長に任命した問題を協議しました。その結果、党内にこの問題の担当チームを作った上、国家情報院長の辞任勧告案に続いて、人事聴聞会法の改正案、国家情報院廃止法案、海外情報処の新設法案を近く国会に提出することを決めました。ハンナラ党は、▼国家情報院の海外情報収集機能を強化するが▼国内部門は検察に移管する▼北韓関連部分は統一部と国軍に移管するとしています。

・2000年の南北首脳会談の直前に現代グループが政府の意を受けて北韓に巨額の資金を送ったとされる問題で、捜査を進めている特別検事チームは、国家情報院が北韓への送金を主導したとする証言を確保しました。現代グループの主力銀行である外換銀行の前の外換事業部長、白ソンキ氏は、2日、特別検事の取り調べが終わった後、当時、北韓への巨額資金の送金は、すべて国家情報院が主導したと述べました。これは、林東源前外交安保統一補佐役が、今年2月、国家情報院は、口座を貸しただけだと証言したことと大きな開きがあり今後の捜査の行方が注目されます。

・韓国の日本に対する貿易赤字が次第に増えているのに対し、中国との貿易では黒字が増えていることが分かりました。産業資源部が2日発表したところによりますと、今年に入って4月20日までの日本との貿易は、輸出が48億2,400万ドル、輸入は104億6,300万ドルと差し引き56億3,900万ドルの赤字となっています。品目別にみますと、半導体の輸入が46.3%増えたほか、自動車部品、無線通信機器、鉄鋼板、石油化学製品などの輸入が急増しました。韓国の対日貿易赤字は、96年の156億8200万ドルをピークに98年には、46億300万ドルに急減したこともありましたが、それ以後、また急速に増え、2000年に113億6200万ドルに、去年2002年には、147億1300万ドルとなりました。

・WHO=世界保健機関が、1日、加盟各国に対して、新型肺炎SARSの感染の疑いがある場合の隔離基準を強化すると発表したことから、韓国でもSARS患者として判定される人が増えるものとみられています。WHOは、これまで38度以上の高熱、激しいせきと、レントゲン検査で肺に影が出た人を隔離するように求めていましたが、これに加えて1日からは、SARSウィルスの遺伝子を増やして検出する検査で陽性の判定が出た場合は、レントゲン検査で肺炎の症状が確認されなくても早期隔離をするように求めています。このため韓国の国立保健院は、1日から、韓国でのSARS患者の判定をWHOの基準に従うことにし、国立保健院以外に、別の機関にも実験室を設けて、SARSウィルスの遺伝子検出検査の結果、両方の実験室でともに、陽性反応が出た場合、SARS推定患者と判定することにしています。このため韓国でもSARSに感染した疑いがもたれている人の中から患者として判定される人が出てくるものとみられています。

・SARSに感染した疑いが持たれた人は、10日間、保健当局の監視を受けるとともに、SARSに感染した人は、完治するまで強制隔離されることになり、これを守らなければ、1年以下の懲役か500万ウォン以下の罰金刑に処せられます。保健福祉部は、2日、こうした改正検疫法施行令を公布し、2日から、施行したと発表しました。

・自民連の金鐘泌総裁は、今月初め、北韓を訪れて金正日国防委員長と会う予定でしたが、北韓側の要請で延期することになりました。自民連のスポークスマンによりますと、北韓は、SARSの感染を防ぐために韓国の民間団体との交流事業を無期延期させるなど、外国人の北韓訪問を厳しく制限しており、こうした理由から金総裁の北韓訪問も延期するよう要請してきたということです。

・今月中旬の盧武鉉大統領のアメリカ訪問には、大韓航空が使われることになりました。大韓航空はこのほど行われた入札で、アシアナ航空に勝ったものです。金泳三大統領の時までは、大統領の外遊は大韓航空だけが使われていましたが、前の金大中政権では、アシアナ航空も加わって大韓航空が9回、アシアナ航空が10回、使われました。

・ソウルの景福宮の中にある国立中央博物館の平日の観覧時間が今月5日から1時間延長して、夕方7時までになります。

・プロ野球などが行われているソウルのチャムシル球場で、1日から、ビールが販売されるようになりました。

・韓国の労働者は、以前飲んでいた焼酎をビールに変え、日本の演歌と同じトロットや労働歌謡ではなく、バラード曲が好きなことが分かりました。労働文化政策情報センターが、全国23の事業所の労働者566人を対象に調査した「労働者の文化実態」によりますと、普段一番よく飲む酒は、ビールで55.6%、次いで焼酎30.5%、日本のどぶろくに似たマッコルリは1%に過ぎませんでした。

・韓国外換銀行が公示した2日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1021 ウォン48 銭で、前日に比べて 14ウォン 39銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1212ウォン50銭で、前日に比べて1ウォン70銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は597.44ポイントと前日より1.19ポイント下落しました。

・2日のソウルは晴れ、午後3 時の気温は22度8分と、汗ばむ一日となりました。3日も、引き続き全国的に晴れの予報となっています。全国の朝の予想最低気温は、8度から18度、日中の最高気温は22度から30度の予想です。

5月1日木曜日

・5月1日は、メーデー、ソウルでは二つの労働組合連合のメーデー集会が行われました。民主労総=全国民主労働組合総連盟は、午後、鐘路区大学路に、3万人が集まって全国労働者大会を開き、契約従業員やパートタイマーらに対する差別の撤廃、週休2日制の導入、労働3権の保障を求める決議を行い、実現に向けて努力することを誓いました。また韓国労総=韓国労働組合総連盟も、ヨイド公園の広場に3000人あまりが集まってメーデー集会を開き、契約従業員などの差別撤廃を求める抗議デモを、今後各地でリレーして行うことと100万組合員の労働権の尊重を訴えるバッジをつける運動を繰り広げることを決めました。

・盧武鉉大統領は、1日の青瓦台首席秘書官会議で、「今月中旬にアメリカを訪問する目的は、韓米同盟の友好関係を確固たるものにし韓半島の安定をはかるとともに、北韓の核問題をめぐってアメリカとの協調関係を強化することで、韓半島の緊張が経済の不安要因にならないようにしたい」と語りました。盧大統領はまた、「こうして国際社会に、韓国の経済や安全保障が不安ではないこと、また未来に対するビジョンを示して、韓国経済に対する国際社会の信頼を確保することが今度のアメリカ訪問の最終的な目標だ」と述べました。

・ワシントンを訪れている青瓦台の羅鐘一国家安全保障補佐官は、1日、現地の韓国特派員らに対して「北韓の核問題解決のためアメリカ、北韓、中国が行っている3者協議に韓国が何が何でも参加しなければならないという主張をするつもりはない。会談の形式にこだわらずに、協議が実質的に進展すれば、それで満足だというのが韓国政府の立場だ」と述べました。

・北韓は北京での3者協議で核問題解決のための解決策を示しましたが、アメリカのパウエル国務長官は、北韓の核問題を国連安保理で協議する方針を明らかにしました。これに対して北韓は、30日、外務省スポークスマンの声明を出し、「われわれは、やむなく非常時にとる行動を視野に入れざるを得なくなった」と述べました。北韓はまた、韓半島非核化宣言が破たんしたのも、アメリカの北韓に対する核さつ政策のせいだとして、国連安保理が北韓の核問題を協議するならば、その前にアメリカの責任を追及すべきだと主張しました。これについて、アメリカのホワイトハウスは、30日、「新しい話は何もない。北韓が刺激的な発言をするのはひとつのパターンに過ぎない」として、北韓の警告を無視しました。

・北韓は、30日に終了した南北閣僚級会談で、2010年の冬季オリンピックの開催地として 韓国が進めている江原道平昌の誘致活動を全面的に支持する意向を示しました。北韓側代表の金ソンリョン団長は、30日、閣僚級会談の合意内容を声明として発表する前に、記者団に対して、「民族が力を合わせて江原道平昌に冬季オリンピックを誘致できるよう積極的に協力したい」と述べました。2010年の冬季オリンピックの候補地としては、オーストリアのザルツブルグ、カナダのバンクーバー、そして韓国の平昌が名乗りを上げており、今年7月2日に、チェコのプラハで開かれるIOC=国際オリンピック委員会の総会で開催地が決まります。韓国の政府関係者は「北韓が冬季オリンピックの韓国誘致に支持を表明したことで、北韓の核問題に対する国際社会の憂慮を取り払う効果があるだけでなく、南と北が国際大会の誘致に協力する初めてのケースという点で大きな意味がある」としています。

・北韓は、30日、ロンドン郊外に大使館を開設しました。大使館は、ロンドン西部のイーリングの住宅街に開設されましたが、大使館前では市民団体が、北韓の人権問題を非難するプラカードを掲げて抗議デモを行いました。北韓とイギリスは、2000年12月に国交を樹立し、イギリスがまず2001年7月、平壌に大使館を開設しており、北韓は、最近になってイギリス政府から北韓の外交官3人の駐在について承認を受けていました。

・与党民主党内部で新党をつくる論議が本格化している中で、鄭大哲代表ら党の指導部も、新党発足を進める意思を公式に表明しました。鄭大哲代表は、1日の党役員会議で、「政治改革と国民統合は、国民と時代の要求であり、これを望むすべての勢力が共に進む方向で新党を作らなければならない」と述べました。また民主党の李サンス事務総長も、「今月中には党内に新党推進委員会を設置できるだろう」として、新党づくりに同意する意向を示しました。これによって、早ければ今月中にも民主党内に新党推進委員会が設置される見込みとなりました。

・盧武鉉大統領が海洋水産部長官をつとめていた2000年11月、盧大統領の側近2人が、企業から巨額の資金を受け取っていたとして、1人が逮捕され、もう1人は逮捕状が却下されました。この事件は、盧大統領の側近で、民主党の安ヒジョン国家戦略研究所副所長と、民主党のヨム・ドンヨン人事委員が、2000年11月、日本のノンバンクにあたる「ナラ総合金融会社」の大株主である金ホジュン氏から、それぞれ2億ウォン以上の金を受け取り、この金が盧大統領の個人の研究所に入れられていたのではないかとされているもので、30日、民主党のヨム・ドンヨン人事委員(57)が、あっ旋収賄の疑いでソウル地方検察庁に逮捕されました。もう1人の安ヒジョン国家戦略研究所副所長について、ソウル地方裁判所のチェ・ワンジュ判事は、「政治資金法違反の疑いが持たれているが、実刑になるほどの重大な罪ではなく、証拠いんめつや逃亡の恐れもない」として逮捕状請求を却下しました。

・先月4月は、輸出が輸入を上回り、今年に入って初めて貿易収支が黒字となりました。産業資源部の暫定集計によりますと、4月の輸出は、158億6,200万ドル、輸入は、148億5,100万ドルで、差し引き10億1,100万ドルの黒字となりました。これは、3月と比べて、輸出は20.3%、輸入は18.2%増えています。地域別には、EU=ヨーロッパ連合への輸出が24.5%増えた他、日本へ5.8%、ASEANへ3.3%の伸びとなりました。品目別には、船舶、無線通信機器、自動車の輸出が増えましたが、半導体の輸出は2か月連続減っています。

・SARSが広がり始めた2か月程前から、韓国のオンラインゲームや各種コンテンツをダウンロードする中国人のインターネット利用者が急増しています。通信会社のKTによりますと、韓国から中国に送られるインターネットデーターの平均伝送量は、今年の1月は、379Mbpsでしたが、SARSの発生が公けになった3月には、757 Mbpsと2倍に増え、先月4月は、さらに増えて856 Mbpsになりました。これについて、インターネットオンラインゲーム会社の関係者は、「SARSの被害が広がりをみせているため、中国、香港、台湾では、外出をせずに自宅でインターネットのゲームで時間つぶしをする人が多いようだ」と話しています。

・「マシマロ」という名前の白うさぎがぬいぐるみなどになって人気を集めていますが、文化観光部は、30日、こうした「キャラクター産業」を国家戦略産業として育成するための5ヵ年計画を発表しました。それによりますと、政府は、2007年までに官民による誘致資金2000億ウォンを投入して、現在5兆ウォン規模の韓国のキャラクター市場を2倍の10兆ウォンにまで育成するとともに、韓国でのシェアを60%以上に高めることになりました。キャラクターは、文房具、人形、おもちゃ、ファンシー雑貨、アクセサリー、ゲームなどの形になっており、人気が出るとその製品の売り上げが大幅に増えています。このため政府は、▼優秀作品に対する制作費の補助▼海外への輸出を拡大する▼常設のキャラクターマーケットを開設する▼知的財産権を保護するなどの政策を今後進めていくことにしています。

・1日は、メーデーで銀行が休みのため取引はありません。前日30日の終値は、日本円100円が、1017ウォン9銭でアメリカドル1ドルは、1214ウォン 20銭でした。韓国株式市場もメーデーのため取り引きはありません。

・1日ソウルは晴れ、午後3時の気温は 21度3分でした。2日も引き続き高気圧の影響で、全国的に晴れの空模様となるでしょう。全国の朝の最低気温は8度から14度、日中の最高気温は17度から28度という予報です。

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