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12月30日月曜日

・北韓は29日、外務省スポークスマンの談話を発表し、93年6月の米朝共同声明で北韓がNPT=核拡散防止条約からの脱退を一時留保していることについて、「アメリカが米朝枠組み合意を破棄したため、北韓のこの特殊な地位が危うくなっている」と述べ、NPTから脱退する意向を示唆しました。北韓はこの中で、「われわれは民族の生存権を確保するため、アメリカの核脅威に対抗する必要な自衛手段を講じざるをえない」としています。また談話は、「米朝間で不可侵条約が締結されれば北韓の核問題は自ずと解決する問題である」というこれまでの主張を繰り返しました。

・来年2月に就任する盧武鉉大統領の政権構想を検討している民主党の政策委員長をつとめていた大統領の政権引継ぎ委員会の林采正委員長は30日、北韓の核問題と関連し、来月中旬までに政府としての対策をまとめる計画を明らかにしました。林委員長はこの日ソウルの政府中央庁舎別館で行われた引継ぎ委員会の発足式の後、初めて委員会の全体会議を開き「盧武鉉次期大統領から、急を要する課題については大統領就任前に新政権の立場をまとめ発表するよう指示をうけた。1月15日までには北韓の核問題についての新政権の方針をまとめ発表する計画だ」と述べました。

・イギリスの日刊紙「インディペンダント」は28日、北韓は現在保有している2基の未完成原子炉で年間30個の核爆弾を製造できるプルトニウムを抽出できると伝えました。それによりますと、北韓は推定発電能力がそれぞれ50メガワットと200メガワットのこれら2基の未完成原始炉から年間30個の原子爆弾を製造するためのプルトニウムを抽出可能と推定しているということです。またヨンビョンにある5メガワットの原子炉では、年に1個の核爆弾を生産できるプルトニウムを抽出できることから、北韓は現在貯蔵している使用済み核燃料棒8000個で核爆弾5個の製造に必要なプルトニウムを抽出できるものとみられるとしています。

・今年最後の取引となった30日の韓国証券取引所の総合株価指数は、627.55ポイントと先週金曜日に比べて29.37ポイントも急落し、証券取引所の最終日の総合株価指数の下落率が過去10年間で最悪となりました。韓国証券取引所が発表した「2002年証券決算」によりますと、今年初め、724.95ポイントでスタートした総合株価指数は、30日には627.55ポイントとなってこの一年間で97.4ポイントも下がりました。また今年は新たに17銘柄が上場され、34銘柄が上場廃止となったことから上場銘柄は861銘柄と、去年より23銘柄減少しました。また上場株式の時価総額は、270兆8074億ウォンで1.2%増取引代金は738兆7188億ウォンと50.3%増えました。最も高い上昇率を記録したのは大宇自動車販売で163.1%、この一年で最も下落したのはハイニックス半導体でマイナス89.7%でした。また外国人投資家は、今年2兆7494億ウォンを売り、92年の株式市場開放後はじめて売り越しで取り引きを終えました。韓国の株式市場は新年2日に再開されます。

・韓日の排他的経済水域での漁獲割り当て量を協議する韓日漁業共同委員会が29日東京で開かれ、来年度の漁獲量を両国ともに8万トンとすることで合意しました。また入漁できる船舶の数も今年より163隻少ない12漁業種別の1232隻とすることを決めました。韓日同量、同隻の原則が適用されてから2年目に当たる来年の全体漁獲量は今年に比べて9773トン少ないものですが、今年の実際の漁獲量が韓国の場合2万7000トン、日本1万9200トンだったことを考えますと依然として3倍から4倍多くなっています。韓国と日本はまた今回の会議で、これまで「まき網」や「はえ縄」といった漁業種別の漁獲量の割り当てを2005年からは魚種別に割り当てをすることでも合意しました。

・財政経済部と統計庁が30日まとめた今年の消費者物価の上昇率は、2.7%の小幅にとどまったことがわかりました。財政経済部によりますと、今年は農産物と住宅価格が大幅に値上がりしましたが、移動通信料金や都市ガスなど公共料金が1.3%下落したことによって政府が経済指標のメドとしていた3%以内に納まったということです。年平均の物価上昇率が3%以内に落ち着いたのは、韓国で全国的な物価動向の調査を始めた65年以降今年が6回目です。

・韓国と北韓の船舶が海の軍事境界線を越えて安全に航行できるよう保障問題を協議する2回目の南北海運協力実務者協議が先週25日から北韓の平壌で開かれ、南北の海上航路では双方の海運会社の船舶だけが行き来できるようにした「海運合意書」に仮署名しました。「海運合意書」によりますと、南北の海上航路を「民族内部航路」とし双方の許可を受けた船舶に限って運航できるようにしました。こうすることによって南北の船舶は、互いの港を自由に利用でき物量費用を大幅に節約できるものと期待されています。また船舶が相手側の海域で海難事故を起こした場合は、緊急避難の寄港を認めるとともに直ちに救助活動を行うことでも合意しました。 韓国と北韓は、来年3月に次回の海運協力実務者協議を開き「海運合意書」の履行のための具体策について意見を交わすことにしています。

・金大中大統領は30日、閣議での議決を経て経済犯罪者や公安、選挙法違反者などの服役者122人に対して特別恩赦を行いました。また死刑囚4人については無期懲役へ減刑の措置をとりました。 今度特別恩赦の対象となったのは、大韓航空の趙ヤンホ会長をはじめ前キアグループ会長の金ソンホン氏ら企業家14人や、元青瓦台関係者ら政府高官も5人含まれています。また外国人犯罪者51人についても特別恩赦で本国に送還することになりました。政府当局者は今度の特別赦免について「国民大統合と経済の活性化、友邦国との善隣友好などを考慮したものだ」と説明しています。

・韓国の国家公務員の給与が来年度は5.5%引き上げられることになりました。大統領直属の中央人事委員会は30日、来年度の公務員の基本給を3%引き上げるとともに、旧正月や盆の祝日の休暇手当てを50%、職級補助費を平均20%引き上げ、給与総額で5.5%引き上げると発表しました。韓国の国家公務員の給与は、2000年に始まった「公務員給与現実化5か年計画」によって2000年には前年対比9.7%、2001年は7.9%、2002年には7.8%それぞれ引き上げられました。これによって公務員の給与水準は、従業員が100人以上の民間中堅企業と比べ今年末で、96.8%水準まで引き上げられたことになります。この国家公務員の給与が引き上げられたことで、韓国の大統領の来年度の年俸は今年より830万ウォン引き上げられて1億4400万ウォンに、国務総理は1億1200万ウォンとなり、1億ウォン以上の年俸を支給されることになりました。

・行く年を惜しみ、来る年を祝う除夜の鐘の儀式が31日ソウル鐘路区の普信閣で行われます。普信閣の鐘を33回鳴らす除夜の鐘儀式には、李明博ソウル市長をはじめ各界各層の市民10万人が集まって午後11時30分から元日の午前0時10分まで行われます。またこの日除夜の鐘の儀式を前後して2部構成で進行されるイベントでは韓国の人気歌手の祝賀公演も予定されています。このため31日午後11時から行事が終わるまでの間、この一帯は車の通行が全面的に禁止となり、路線バスは迂回運転、地下鉄の鐘閣駅は無停車運行されます。

・韓国では、今年の映画観客動員が初めて1億人を超えました。韓国の映画配給会社がまとめた「2002年映画産業決算」によりますと、今年一年間全国の映画館を訪れた観客は1億300人、ソウルの観客は4千50万人に上っています。また映画市場で占める韓国映画のシェアは、45.4%と全体のほぼ半分を占めているのに対し、韓国映画一本あたりの平均観客動員数は22万4075人と去年より6万人も減っており、「シュリ」のような大作に乏しい一年となりました。また日本映画のシェアは去年の2倍以上の3.3%だった反面、韓国、日本、アメリカ以外の国の映画の占有率は2.6%と去年の半分以下となり、香港映画からの客離れが目立っています。また韓国のスクリーン数が今年初めて1000面を突破しました。

・韓国外換銀行が公示し30日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1001ウォン25銭で、先週金曜日に比べて、4ウォン58銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1201ウォンで、先週金曜日に比べて4ウォンのウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は627.55ポイントと先週金曜日に比べて29.37ポイント急落しました。

・30日のソウルは晴れ、午後3時の気温は氷点下0度4分でした。31日はソウル首都圏と中部地方は晴れ時々曇り、南部と済州島は雨または雪が降る見込みです。予想最低気温は、氷点下15度からプラス1度、日中の最高気温は氷点下2度からプラス7度という予報です。

12月28日土曜日

・北韓の朝鮮中央通信は27日、ヨンビョンの核関連施設を監視しているIAEA=国際原子力機関の査察官に国外退去を求める方針を決めたと伝えました。北韓の李ジェソン原子力局長はこの日、IAEAのエルバラダイ事務局長宛に書簡を送り、査察官の国外退去を求める理由して「北韓が核開発を凍結する見返りとして重油の供給を規定した94年の米朝ジュネーブ合意がアメリカの一方的な重油供給の中止で事実上破棄されたためIAEAの査察官がこれ以上、北韓に常駐する必要性がなくなった」と述べました。李ジェソン原子力局長はまた、使用済み核燃料棒からプルトニウムを精製する再処理施設「放射化学研究所」も再稼動させる方針を明らかにしました。

・これについて韓国政府は27日緊急の国家安全保障会議を開き、「北韓の措置に対し厳重に警告する」という外交通商部スポークスマンの声明を発表しました。政府はまた「北韓の行動を直ちに中止させるため日本やアメリカ、IAEAなどと緊急に協議し、中国、ロシア、EUとも緊密に連絡をとって協調体制を協議する」方針を明らかにしました。北韓がIAEAの査察官を追放すると発表したのは、北韓の核問題と関連した盧武鉉次期大統領の声明が発表された直後であったことから韓国政府のこうした姿勢表明は、今度の北韓の核問題と関連しては最も強力な措置と見られています。

・これに対してIAEAのエルバラダイ事務局長は、直ちに北韓に書簡を送り、「核危機の緩和を逆行させる行為である」として強く批判し、査察官の常駐を継続させるよう要求しました。またエルバラダイ事務局長は、「北韓は核関連施設を凍結したが査察官の常駐は、監視装置の再設置や5000キロワットの原子炉に対する燃料の装てんなどに必要だ」と述べました。

・この問題についてアメリカ・ブッシュ大統領のマクレラン副報道官は27日、「アメリカは北韓の脅しや破棄された米朝枠組み合意の原状回復を求めて北韓と交渉したりすることはしない」というこれまでの方針に変更のないことを明らかにした上で、「アメリカは、北韓の核問題については平和的な解決を望んでいる。このため韓国や日本など友邦国との協議を続ける」と述べました。

・アメリカのブッシュ大統領は、北韓の核関連施設の再稼動問題が急激な展開をみせていることから、来週にも韓国に特使を派遣し、次期大統領に当選した盧武鉉氏ら新政権のスタッフと協議を行うことになりました。これは、アメリカのCNN放送が27日伝えたもので、それによりますと、アメリカのホワイトハウス筋は「特使は、国務省のケリー東アジア太平洋担当次官補が有力視されている。特使の任務は2月の就任直後にアメリカを訪問する予定の盧武鉉次期大統領とブッシュ大統領による韓米首脳会談の準備作業になるだろう」としています。

・日本の小泉首相は、1月9日から3日間、ロシアを公式訪問することになり、プーチン大統領との首脳会談は10日に行われることが決まりました。小泉首相は、プーチン大統領との会談で、両国の関係強化をうたった「日露行動計画」に署名し、帰途には日本の首相としては初めて極東のハバロフスクを訪れ、極東地域と日本の経済交流の活性化を強調するものとみられています。また小泉首相はプーチン大統領に対し北韓の核問題について、ロシアが北韓に積極的に働きかけてほしいと要請する見通しです。

・3年間の韓国駐在を終え来年1月に離任する寺田輝介日本大使は26日、北韓の核開発再開の動きについて「中国やロシアが北韓を説得するなどして外交努力を100%行った後は、IAEA=国際原子力機関で解決することが順序だ」と述べ、あくまでも対話を通じて解決すべきだという考えを明らかにしました。寺田大使はまた「アメリカも北韓の核問題については平和的解決を望んでいる。しかしアメリカはまだ十分な努力をしていない」と述べました。

・韓国の公営企業「韓国タバコ人参公社」は27日の株主総会で、外国人の株式所有制限も廃止するなど完全民営化を議決し、社名を「KT&G」に変更しました。韓国タバコ人参公社は、政府の構造改革のひとつとして99年以降、政府の持ち株を4回にわたって国内外で売却し、今年10月に最後の政府持ち株を売却して民営化の手続きを終了しました。持ち株の構成は、自社株が34.2%と最も多く、外国人株27.4%、大韓投資信託証券7.4%、社員株6.5%などとなっています。

・韓国の最南端の島、済州島は来年1月から島に住む95歳以上のお年寄りに長寿手当てを支給するなど高齢者の福祉対策を一段と充実することになりました。済州島は韓国でも長寿のお年寄りが多い地域で、道では新年から95歳以上の高齢者に長寿手当てとして年間12万ウォンを新たに支給するとともに、65歳以上のお年寄りに支給されている交通手当ても10%引き上げ、済州市に住む人には一か月1万4300ウォン、その他の地域の人には1万5400ウォンを支給することになりました。

・韓国プロサッカーKリーグ「城南・一和」で活躍していた在日韓国人のサッカー選手朴カンゾさんが、Jリーグ「ヴィッセル・神戸」に移籍することが決まりました。「神戸」は28日、球団のインターネットホームページで鋭いパスが特技のミッドフィルダー朴カンゾ選手の入団を公式発表しました。球団側は具体的な契約条件については明らかにしていませんが、年俸は1億7000万ウォンとみられています。朴カンゾ選手は、2000年にJリーグ京都から韓国のKリーグ「城南・一和」に移籍し、69試合に出場して1ゴールを記録、シドニーオリンピックに韓国代表として出場するなどAマッチにも5試合出場しています。

・28日は土曜日のため取引はありません。前日27日の終値は、日本円100円が、996ウォン67銭で、アメリカドル1ドルは、1197ウォンでした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・28日ソウルは晴れ、正午の気温は0度2分でした。29日日曜日は冷たい高気圧に覆われ全国的に晴れの天気となるでしょう。朝の最低気温は氷点下13度からプラス1度、日中の最高気温は0度から9度という予報です。

12月27日金曜日

・韓国の次期大統領に当選した盧武鉉氏は26日、大統領に国政の権限が集中している現在の憲法について、任期中にその改正の是非を明らかにしたいという考えを明らかにしました。盧武鉉氏は、この日地方で開かれた与党・民主党の選挙対策委員会党役員の研修会で挨拶し、この中で、「韓国の大統領にはあまりにも権限が集中しているという声がある。大統領の権限を分権するか、あるいは内閣の権限を強化する方向で議員内閣制を導入するか、改憲論議を巻き起こし、任期中に結論を得たい」と述べました。盧武鉉氏はまた、「2004年の総選挙までを国政1期と規定し、この期間は純粋な大統領制で国政運営を行うが、総選挙以降の国政2期には、議員内閣制に近い分権型大統領制を運営する」方針を明らかにしました。 盧武鉉氏は、新政府の人事については、これまでのような地域感情や縁故主義を改革しなければならないと述べ、実力本位の人材を登用する方針を明らかにしました。

・与党民主党と野党ハンナラ党は、27日現在大統領令で設置されている「大統領職引継ぎ委員会」に法的な性格をもたせるため新たに「大統領職引き継ぎ委員会法」を来週にも国会で議決することで一致しました。この法案が成立すれば、次期大統領に当選した盧武鉉氏は、就任日の来年2月25日以前に総理候補者を指名して、国会の人事聴聞会に審査を求めることができるようになります。また大統領職を引継ぐための法的権限とともに政府から警護・交通・通信・事務室の提供など当選者として必要なあらゆる待遇が法的に保証されることになります。

・次期大統領の盧武鉉氏は27日、韓国を訪問中の日韓議員連盟の額賀福四郎幹事長と会談し、北韓の核問題などをめぐって意見を交換しました。この中で盧武鉉氏は大統領就任後、早い機会に小泉首相と会談したい意向を明らかにし、大統領就任前でも日韓議員連盟の日本側のメンバーと懇談する機会をもちたいと述べました。これに対し額賀氏は、北韓の核問題については韓日米3か国が緊密に協調したいとする小泉首相のメッセージを伝えました。

・IAEA=国際原子力機関のエルバラダイ事務局長は、26日アメリカのCNNTVとのインタビューで「北韓は、ヨンビョンの5000キロワットの黒鉛減速炉を1、2か月後に再稼働させる方針をIAEA側に通告してきた」ことを明らかにしました。この中でエルバラダイ事務局長は、「北韓が核施設の監視カメラを撤去したことで、IAEAの監視要員による監視以外に核開発の状況を把握する手立てがなくなった」として、使用済み燃料棒からプルトニウムを抽出する再処理施設の再稼働の動きに強い憂慮の念を表明し、「再処理施設は電力生産とは関係がない」と 述べました。

・これに関連してIAEAのコボズデキスポークスマンは、「北韓はヨンビョンの実験用原子炉に新たに600本の核燃料棒を搬入し、これまでにあわせて1000本の核燃料棒を搬入したことになる。われわれの監視装置が撤去された以上、北韓が核物質を核兵器に転用したとしても、誰もこれを中止させる保障はできない。北韓は1、2か月以内に原子炉を再稼動する可能性が十分ある」として重大な懸念を表明しました。

・次期大統領の盧武鉉氏は27日、北韓の核関連施設の再稼動問題について声明を発表し、「北韓は核開発に関する最近の一連の措置を撤回し、関連施設に対する監視装置などをただちに原状復帰させるよう」求めました。盧武鉉氏は特に「北韓は少なくともこれ以上事態を悪化させる一切の追加措置をとってはならない」と強調しました。盧武鉉氏は、「北韓の核関連措置は、大量破壊兵器の拡散を望まない国際社会や、韓半島の平和を願う韓国民族の念願にもとるものである。北韓がこのように国際世論に反する行動を続けるなら韓国内での世論の支持も受けられない。事態が悪化すれば、韓国政府の行動も制約を受けることになり現在進めている南北交流事業にも悪い影響を及ぼすことになる」と強調しました。

・朝鮮総連=在日本朝鮮人総連合会の機関紙「朝鮮新報」は27日、「来年は北韓の金正日国防委員長のソウル訪問が現実性を帯びた問題として浮上するだろう」と伝えました。それによりますと、朝鮮新報は、平壌駐在の記者団に対して「来年は民族の和解と団結の機運がさらに高まる一年になるだろう。盧武鉉新大統領が就任すれば金正日国防委員長のソウル訪問も現実性を帯びた問題として浮上するだろう」と述べています。しかし朝鮮新報は、アメリカが北韓に対する強硬政策を強めていることから新年は’対決の年’になることもありうるとして南北関係を発展させた民族協調だけがこうした緊張関係を解きほぐすことができると強調しています。

・韓国の名門私立大学・成均館大学に韓国人としては最年少の専任講師が誕生しました。ソウル市にある成均館大学は26日、アメリカのハーバード大学・応用科学部の博士課程に在学中のユン・ソッホさん(26)を情報通信工学部の専任講師に採用すると発表しました。ユンさんは、93年に韓国科学技術院を卒業し、普通は4、5年かかる博士課程をわずか3年で終了し、今年2月に博士号を取得しました。ユンさんは、この間に無線移動通信信号などに関する数多くの論文を発表し、学界でも高い評価を受けています。最年少の専任講師として成均館大学の講壇に立つことになったユンさんは「教官として大切なのは、年齢ではなく学問的な深さだと思っている。若い学生と一体になってすばらしい研究成果を出したい」と抱負を語っています。

・韓国の大韓航空は、10年前の国交断絶以来初めて台湾へチャーター便を運航することになり、27日午前9時大韓航空のボーイング737型機のチャーター機が台北に向けて仁川空港を出発しました。大韓航空は、旧正月後の来年2月21日まで、この路線にB737型機を、火・金・日と週3往復の航空便を定期的に運行することにしています。韓国と台湾を結ぶ航空路線は、韓国が92年に中国と国交を樹立したことから断絶状態となっており、大韓航空では、これを機に政府の許可が得られれば週5往復に増便させたいとしています。

・韓国の今年の移動通信関連商品の輸出額は、13兆7000億ウォンに達し去年を30%上回りました。情報通信部が27日明らかにしたところによりますと、今年一年間の移動通信産業関連の生産高は、20兆5000億ウォンと去年より21%増え、このうち内需は12%増の6兆2000億ウォン、輸出は30%増の13兆7000億ウォンでした。また移動通信産業の大半を占めている携帯電話の生産高は、19兆3000億ウォンに上り、このうち国内販売は5兆2000億ウォン、輸出は13兆4000億ウォンに上りました。しかし移動通信のシステム系の生産は、ヨーロッパ式の非同期式サービスに必要な設備投資が遅れていることから去年に比べ38%減の1兆2000億ウォンにとどまりました。

・今年韓国人の間で最も人気が高かった携帯電話の呼び出し音、着メロはサッカーワールドカップの応援歌「お!必勝コリア」と分かりました。携帯電話の呼び出し音のダウンロードをサービスしている「タナル」がまとめたところによりますと、今年韓国で携帯電話の呼び出し音として最も多くのダウンロードを記録したのは、韓国サッカーの公式サポーターズ「赤い悪魔」が応援歌として頻繁に使っていたユンドヒョンバンドの「お!必勝コリア」で、20万件を上回りました。2位は、TVドラマの主題歌、歌手チャン・ナラさんの「スウィート・ドリーム」。3位は映画の主演女優が歌った80年代のヒット曲「いつまでもあなただけを」でした。

・韓国外換銀行が公示し27日午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、996ウォン67銭で、前日に比べて、2ウォン16銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1197ウォンで、前日に比べて4ウォン10銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は656.92ポイントと、前日に比べて14.97ポイント急落しました。

・27日は、ソウルの朝の気温が氷点下8度、午後3時の気温も氷点下0度8分と、厳しい冷え込みが続いています。気象庁では韓半島の上空に冷たい高気圧が広がり週末から年明けの元日にかけて当分の間寒波が続くという予想を出しています。28日の予想最低気温は、氷点下14度から氷点下1度、日中の最高気温は氷点下1度からプラス9度という予報です。

12月26日木曜日

・北韓はIAEA=国際原子力機関の封印などを徹去した原子炉発電所に核燃料棒を運び込み、核関連施設の再稼動に向けて本格的に準備を始めました。IAEAのグウォツデッキー広報部長が25日明らかにしたところによりますと、「北韓はこれまでIAEAによって凍結されていた400本の新しい核燃料棒を、再装てんのため、原子炉付近に移動させた。発電所の再稼動には1か月から2か月の準備期間が必要されていることから、原子炉への燃料装てんにはまだ時間がかかるだろう」と指摘しました。しかしIAEAがもっとも警戒している核再処理施設の放射化学研究所には今の所動きはないということです。これについて韓国政府の関係者は26日、「北韓がこのように核施設の再稼動に向けて核燃料棒搬入という具体的な行動を示したことは、核施設再稼動の方針がただの脅しではないことを伺わせている。韓国政府としては、国際的な圧力によって北韓に核の放棄を説得するというこれまでの方針に変わりはない」と述べました。

・IAEAはこうした事態を受けて、IAEAの北韓常駐の査察官を2人から3人に増員したことを、韓国政府関係者が25日明らかにしました。それによりますと、「このような措置は封印徹去以降、肉眼で核関連施設を監視することを迫られている。今のところ、査察官の点検行動に、北韓側からの制限はない」ということです。

・韓国の金大中大統領は26日、北韓の核開発問題の対応策を協議する安全保障会議を開き、アメリカ、日本などの関係国との協調を強化する一方、多角的なチャンネルを通じて北韓を説得するという方針を明らかにしました。この日の会議には、崔成泓外交通商長官、丁世鉉統一長官、李俊国防長官、辛建国家情報院長ら関係長官が出席しました。この席で金大統領は、「北韓の核開発問題の解決へ向けて、我々が主導的な役割を果たさなければならない。アメリカ、日本の3か国の協調、また、中国、ロシア、EU=ヨーロッパ連合とも緊密に協議し国際的な協力を確保し、韓国政府の立場が一層強化するよう努力しなければならない」と述べました。金大統領はまた「北韓の核開発や核凍結解除は南北間の合意を初め、米朝ジュネーブ合意など国際的合意にも違反することで、絶対許されない」という強硬な立場を改めて確認するとともに、先のメキシコでの韓米日3か国首脳会談の合意に沿って、引き続き平和的な解決に向け最善を尽くすよう支持しました。この日の会議には次期大統領に当選した盧武鉉氏側の代表も出席し、盧氏とブッシュ大統領との間で合意した相互の特使派遣について説明しました。

・韓国の盧武鉉次期大統領は24日の閣議で、「大統領引き継ぎ委員会」の設置が了承されたのに伴って、25日には委員会の中核となる委員長に、民主党の政策委員長の林采正氏を指名するなど、次期政権の体制作りに本格的にとりかかりました。この政権引き継ぎ委員会には国会議員は加えないという盧次期大統領の方針によって、大学教授や党の専門委員など、主に実務専門家で構成され、総括、外交、安全保障、統一、経済、社会・文化の6つの部間で、新政権の基本的な政策をまとめることになっています。林采正委員長内定者は25日の記者会見で、「盧武鉉次期大統領の基本政策を最大限実行に移せるような土台を作りたい。現政権との政策の整合性も検討すうことになる」と述べました。

・韓国次期大統領に決まった盧武鉉氏は2月の新政権発足に先立って、年明けにもアメリカと北韓の核開発問題などについて協議するため、アメリカのブッシュ大統領と相互に特使を派遣することになりました。これについて、盧武鉉氏のスポークスマンは25日、「ブッシュ大統領の特使が1月初めに先に韓国を訪問し、盧氏と会談した後、韓国側の特使がアメリカを訪問することになるということで、アメリカ側の特使については、ケリー国務次官補になる模様だ」と述べました。

・日本の小泉首相は来年2月25日に行われる韓国の盧武鉉新大統領の就任式に出席する意向を固め、外交ルートを通じて韓国側と日程の調整に入りました。これは日本の毎日新聞が26日伝えたもので、それによりますと、日本政府内の一部には「盧武鉉新政権は日本への関心が薄いのではないか」という懸念に加えて、北韓の核施設の再稼動問題が急な展開を遂げていることから、韓国と日本の首脳レベルの北韓政策を調節が必要と判断したようだ」と分析しています。98年2月に行われた金大中大統領の就任式は、韓国の外貨危機直後、外国の首脳は招待されず、日本からは中曽根康弘、竹下登元首相らが個人の資格で参列したのに止まりました。

・韓国駐留のアメリカ軍の装甲車にひかれて女子中学生2人が死亡した事件をきっかけにアメリカ軍兵士の裁判権を韓国側に認めるように要求する集会が相次いでいる中で、韓国警察とアメリカ軍部隊との間にホットラインが開設されました。これは女子中学生死亡事件による反米感情を受けて、事件や事故の処理を適正に行うと共にアメリカ軍部隊の警備問題などを迅速に協議するため、アメリカ軍側の要請で設置されたものです。このホットラインはソウルや議政府などアメリカ軍部隊が駐屯している9つの地域の警察署とアメリカ軍部隊の本部とを直接結び、情報を交換することになっています。

・韓国ではこの年末ボーナスを支給した民間企業は77%、つまり4社に3社の割合で、その半数は現物か商品券で支給しています。これはリクルート情報提供会社ジョブリンクが民間企業3,792社を対象に調べた結果によるもので、このうちの2,920社77%の企業が現金や品物で支給すると答えています。また支給額では、0.8か月分から1か月分が16%、0.5か月分から0.8か月分が11%、1か月分以上は10%でした。一方サラリーマン5300人あまりを対象にボーナスの使い道について調べた結果、忘年会などの会費に充てるという答えが41%でもっとも多く、貯蓄21%、ローンの返済 16%、旅行13%でした。

・韓国と北韓の1人あたり国民所得には13倍の開きがあり、南北の所得格差はさらに広がっていることが分かりました。韓国の統計庁がこのほどまとめた「統計で見る南北」によりますと、去年の1人あたりの国民所得は韓国の8,900ドルに対し、北韓は706ドルで、その格差は13倍となっています。また国の経済規模を示す国民総所得では韓国の4,213億ドルに対し、北韓は157億ドルで、25倍に達しています。韓国の北韓の経済格差は毎年広がっているものの、北韓の去年の経済成長率は3.7%で、韓国の3.0%を上回っているなど、北韓はこの3年間連続してプラス成長を遂げています。

・韓国女子プロボクシングのフライ級初代チャンピオン、イ・インヨン選手が来月24日、日本のフライ級チャンピオン、八島有美選手とチャンピオンスーパーマッチを行います。今年30歳のイ・インヨン選手は、先月行われたチャンピオン決定戦で高校生プロボクサーキム・ジュヒ選手をやぶり、初代チャンピオンになりました。イ・インヨン選手は男勝りのパワフルなフックが特技の典型的なインファイターで、矢島選手に勝てば、来年5月頃にIFBA=世界女子ボクシング協会のフライ級チャンピオン、イギリスのサトクリフ選手と世界チャンピオンの座を争うことにしています。一方、この日はノンタイトル戦で韓国と日本のフライ級の1位同士が対戦し、女子プロボクシング初の韓日対決が行われます。

・韓国外換銀行が公示した26日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、998ウォン13銭で、24日の終値に比べて83銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1201ウォン10銭で、24日の終値に比べ、3銭ウォン安でした。韓国株式市場の26日の総合株価指数は、671.89ポイントと、クリスマス休日の前の24日前日に比べ、5.93ポイント下落しました。

・26日のソウルは晴れ、朝の最低気温は8度8分、午後3時の気温も氷点下2度8分で真冬日となりました。27日も冷たい大陸高気圧に覆われ、全国的に概ね晴れ、済州島は曇りで、一時雨か雪になるという予報です。27日の予想最低気温は、氷点下15度から氷点下3度、最高気温は氷点下3度からプラス6度と、真冬日と所が多いという予報です。

12月25日水曜日

・クリスマスの25日、韓国はほぼ全国的に、ソウルもホワイト・クリスマスを迎え、静かな休日を過ごしました。韓国のカトリックの総本山といわれるソウルの明洞カトリック教会などでは一斉にクリスマスを祝うミサや礼拝が行われました。またクリスマスの休日を家で静かに迎える市民が多く、繁華街も閑散としていますが、鐘路や江南など映画館やテーマパークの周辺はにぎやかになっています。ところで、24日の夕方は、クリスマス・イブを楽しもうというマイカーでソウル市内では激しい交通渋滞が深夜まで続き、待ち合わせの連絡をとる携帯電話の需要が一気に増えて、ところによっては携帯電話の機能がマヒ状態となりました。またソウルの光化門周辺では市民1500人が参加して、アメリカ軍の装甲車によって死亡した韓国の女子中学生の追悼式が行われ、ソウル都心の道路は駐車場のような渋滞となりました。また24日の夕方からクリスマス・イブの約束場所や時間の確認、安否の電話が急増し、午後6時過ぎから1時間ほど携帯電話が通じないところもありました。さて、ホワイト・クリスマスとなった25日午後からは風が寒くなり、26日朝のソウルの最低気温が氷点下7度、最高気温も氷点下の真冬日になる見通しで、この冷え込みは27日まで続くものと気象庁は予想しています。

・北韓は核施設に対する封印を撤去する作業を終えて、寧辺の5000キロワット級の原子炉の再稼動に向けた準備に本格的に取り掛かった模様です。IAEA=国際原子力機関によりますと、北韓は24日までの4日間で寧辺にある使用済み核燃料棒が保管されている貯蔵施設など主な施設で封印を外し、監視カメラに覆いをかける作業を終了しました。また韓国の消息筋によりますと、北韓は今月21日からこれら施設に専門の技術者を入らせ、施設の補修や整備作業を行っているということで、2カ月以内に核関連施設を再稼動させる恐れも出てきました。北韓はこうした核の交渉カードをテコにアメリカを対話のテーブルに引き出そうとしており、今後現地に駐在するIAEAの2人の査察官を追放するなど核関連施設の再稼動に向けた動きをエスカレートさせることが懸念されます。

・IAEA=国際原子力機関は来月6日に緊急理事会を開き、北韓の核兵器開発問題について協議する予定です。アメリカのワシントンポストは24日、IAEAはこの緊急理事会で、北韓の核施設封印撤去に対し、現状回復を求める特別決議を採択する予定ですが、北韓はさらに核施設の再稼動につながる行動を進めており、この場合は国連の安全保障理事会の場に移すことを決めるものとみられます。これについてアメリカ政府の関係者は「アメリカの北韓に対する強硬政策は変わらず、北韓が核開発を正式に断念しなければ、交渉のテーブルにはつかないだろう。北韓はいずれアメリカの対話拒否に焦りをみせて、第3国を通じた対話を模索するなどの方法を探るだろう」と述べました。

・北韓の核関連施設の再稼動問題は年内実現を目指していた金剛山の陸路観光や開城工業団地の着工にも影響を及ぼし、事実上年内は無理の情勢です。韓国政府の当局者は「韓国は南北軍事実務協議で韓国の民間人の軍事境界線を越境しての通行が保障されれば、年内に金剛山の陸路観光の下見を26日に、モデル観光は31日に実施し、開城工業団地の着工は30日に行う計画だったが、軍事実務協議で合意ができなかったことから、事実上厳しくなった」と述べました。今月23日に行われた南北軍事実務協議では南北の間で大きな意見の食い違いはありませんでしたが、韓国は軍事境界線の越境には国連軍司令部の承認が必要だという方針を示したのに対して、北韓は南北が管理する区域内の越境に国連軍司令部が干渉してはならないと主張し意見がかみ合いませんでした。このため、民間人の軍事境界線の越境について、韓国・北韓・国連軍司令部の3者が合意しない限り、陸路による金剛山観光や開城工業団地の着工のための資材の輸送は棚上げ状態になる見通しです。

・韓国の大統領選挙で僅差で敗れた李会昌候補の支持母体野党=ハンナラ党は24日、大統領選挙の開票に疑義があるとして、開票の再点検を求める訴訟の準備に取り掛かりました。ハンナラ党の南景弼スポークスマンは24日「ハンナラ党は盧武鉉氏の当選について無効だと思っていない。しかし自動開票機による開票の際のミスも指摘されていることなどから、こうした疑惑を解消するため票の再点検を求めることになった」と述べました。韓国の選挙法によりますと、大統領選挙の場合、当選の効力に異議のある政党や候補は当選決定日から30日以内に中央選挙管理委員長を相手どって最高裁判所にあたる大法院に当選無効訴訟を起こすことができます。大法院は訴訟をもとに、疑惑がもたれている開票所を優先に再開票に臨み、ミスが見つかった場合はすべて再開票することもできるようになっています。

・韓国の統計庁は25日人口・所得・労働・教育など13の分野別に最新の統計資料を発表しました。それによりますと、韓国の人口は今年7月1日現在、4764万人あまりで去年に比べて0.63%の微増にとどまり、男女別では女性100人当たりの男性数は101.4人と男性がやや上回っています。平均寿命は女性が79.2才、男性が71.7才、65才以上の高齢人口は総人口の8%となっています。世帯数は2000年現在1431万2000世帯で5年前に比べておよそ10%増えましたが、4人家族という標準世帯は減る傾向で、逆に一人暮しの世帯は15.5%まで急増しています。

・韓国の西海岸の全羅南道のヨンクァン原子力発電所の6号基が24日から18基目の原発として発電を始めました。ヨンクァン原発6号基は韓国標準型の加圧型軽水炉で、発電能力は100万キロワット、今年の夏に燃料棒を装填して、テスト運転に入っていましたが、24日原子炉が臨界に達し発電を始めました。このヨンクァン原発6号基の稼動で、韓国の原子力発電所は合わせて18基となり、原子力による発電量は全体の29.2%となりました。

・韓国では来年2月の高校や大学を卒業する新卒者の就職内定者は40%に止まっており、依然 いわゆる就職氷河期が続いています。就職関係のポータル・サイトが、来年2月に大学・高校卒業予定者3300人あまりを対象に調査したところによりますと、「就職が決まっている」と答えた人は39%にとどまりました。また「就職のために何を準備していますか」という問いに「外国語の習得」が37%で最も多く、次いで「実務経験」35%で、厳しい就職難が続く中で、外国語の習得とともに、就職を目指す分野での実務経験を踏むことが就職につながるカギとなっていることをうかがわせています。

・韓国ではこの年末年始、主だった民間企業は1日の元日だけを休み、2日には仕事はじめを行います。業界によりますと、今年は元日が週の真ん中の水曜日で土・日を挟む休暇にならないことや、旧正月が3連休となることから、祝日の元日だけを休み、早めに新年体制を整えたいという判断のようで、三星やロッテ、大宇などほとんどの大手企業は2日に仕事初めを行う予定です。

・韓国では25日クリスマスはお休みで為替と株式の取り引きはありません。前日24日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、996ウォン80銭で、アメリカドル1ドルは1200ウォン20銭でした。また韓国株式市場の前日24日の総合株価指数は、677.82ポイントで、北韓の核施設の再稼動問題が不安材料となって、700ポイントの大台を割り込んでいます。

・クリスマスの25日、韓国は全国的に厳しい冷え込みとなり、ところによってホワイトクリスマスとなりました。ソウルは雪のち曇り、午後3時の気温は氷点下2度2分でした。26日は高気圧の圏内に入って全国的におおむね晴れますが、南部地方は曇りところによって雪または雨となるでしょう。予想最低気温はソウル氷点下7度を初め氷点下13度から氷点下2度、日中最高気温はソウル氷点下1度など氷点下4度からプラス5度と、真冬日になるところが多いでしょう。

12月24日火曜日

・北韓は1994年の米朝ジュネーブ合意で凍結している5000キロワット級黒鉛型原子炉と使用済み核燃料棒およそ8000本を保管している施設の封印を撤去したのに続き、寧辺の放射化学実験室の封印の撤去にも着手した模様です。放射化学実験室は使用済み核燃料棒からプルトニウムを精製する核再処理施設で、94年の米朝ジュネーブ合意によって凍結された5つの核関連施設のうち、3カ所の封印が撤去されることになります。これについて韓国政府は「IAEAから北韓が放射化学実験室の封印の撤去に取り掛かったという知らせを受けた」と述べました。IAEAはこれに先立ち、22日、北韓が寧辺の5000キロワットの実験用原子炉と使用済み核燃料棒およそ8000本が保管されている施設の封印を撤去し、監視カメラも撤去したと発表しました。使用済み核燃料棒8,000本からはプルトニウム25キログラムを抽出することができ、原子力爆弾4個から6個ほど製造できるとされています。

・アメリカ国務省のリーカー報道官は23日「国際社会は北韓の脅しには乗らない。アメリカは北韓が自ら署名した条約と合意の遵守を求めるための交渉はしない」と述べ、北韓の核のカードによる瀬戸際外交を非難した上で、「北韓の核問題については関係国が緊密に協調して平和的に対話で解決していきたい」と述べました。

・ロシア外務省は声明を発表し、北韓がNPT=核拡散防止条約によって設置された監視装置を一方的に撤去したのは遺憾である。北韓は今後ともIAEAの核拡散防止条約の義務を果たしてほしい」としています。

・韓国、アメリカ、日本の3カ国は北韓の核施設の再稼動問題について来月初め、KEDO=韓半島エネルギー開発機構の軽水炉事業を含めたいわゆる米朝枠組み合意の見直しを含めた対応策を協議することになりました。3カ国はこの協議で北韓の核問題を国連の安全保障理事会の協議に移すことも検討する方針です。これによって、北韓が核施設の封印を撤去したことに対する3カ国の協調対応策は来月初めにまとめられるものと見られます。

・金大中大統領は24日北韓の核施設の封印を撤去したことについて、「北韓がアメリカとの関係を改善し、国際社会の責任ある一員となれば、逼迫した経済を回復するために協力する用意はある。しかし、核兵器の開発は絶対認めない」と述べました。金 大統領は24日の閣議で「北韓の核保有に対しては世界が反対しており、韓国やアメリカはもちろん、中国、ロシア、EU=ヨーロッパ連合も北韓の核開発には反対している。北韓の核関連施設の封印撤去は韓国の大きな懸念となっている」と述べました。

・韓国の次期大統領に決まった盧武鉉氏は24日、崔成泓外交通商長官から北韓の核問題や韓米関係に対する報告を受けるとともに、韓国駐在の日本、中国、ロシアの各大使と相次いで懇談しました。崔成泓外交通商長官はこの席で、アメリカが来月中に代表団を派遣したい意向を伝えてきたと報告し、来月中にも韓米間の協議が行われるものとみられます。また盧武鉉氏はこの日、日本の寺田輝介大使、中国の李浜大使、ロシアのデムラズ・ラミビリッシュ大使と相次いで懇談し、北韓の核問題の平和的な解決に向けて、関係各国の協力を求めました。

・韓国の盧武鉉次期大統領は、24日小泉首相と電話で会談し、北韓の核問題を平和的に解決し、北東アジアの平和と安定に向けて緊密に協力していくことで合意しました。小泉首相は「盧武鉉氏が2月に大統領に就任した直後にも首脳会談を行いたい」と述べ、盧武鉉氏も「なるべく早く会って諸問題について協議したい」と応えたということです。また盧武鉉氏と小泉首相は、ワールドカップの共催によって改善された韓日両国の関係をさらに発展させるために、両国間のスポーツ・青少年交流を今後も活発に行っていくことで意見をともにしました。

・韓国の法務部はクリスマスを迎え、金大中大統領の裁可を受けて服役中の模範囚ら939人を24日仮釈放しました。今回の仮釈放の対象には無期懲役の刑で19年間服役している39才の男性を初め長期受刑者27人と、刑務所でIT教育を受け国家資格を取得した63人をはじめ、技能資格の取得者や、全国大会の入賞者、検定試験の合格者ら合わせて939人となっています。なお、今回の仮釈放には麻薬犯罪や凶悪犯罪の受刑者は対象となっていないということです。

・この年末年始に日本人が訪れる海外旅行先は、去年1位だった韓国はヨーロッパと中国に押されて3位になったことが分かりました。これは日本の最大手の旅行会社のJTBの調査によるもので、年末年始 海外へ出かける日本人は66万7000人で去年に比べ33%も増えています。旅行先別にみますと、中国が9万8000人と去年のほぼ1.5倍に、次いでヨーロッパが8万7000人と1.8倍にそれぞれ大幅に増えたのに対し、韓国は8万1000人、17%の増にとどまりました。年末年始に日本人が訪れる海外旅行先として韓国が中国に追い越されたのは今年が初めてです。これについて韓国観光公社では「中国は日中国交正常化30周年を記念して、日本からの観光客誘致のために販促活動を行っている上、割安の旅行商品を数多く用意した結果ではないか。来年の夏休みシーズンからは日本人観光客の誘致を巡って、韓国と中国の旅行会社の競争が一層激しくなる」と話しています。

・韓国の釜山市は韓国の地方自治体としては初めて外国人職員を採用する方針を決めました。釜山市によりますと、改正された地方公務員法によって、外国人を3年以内の契約職員として採用できるようになったことから、来年1月に、英語で3人、日本語で1人、中国語で1人の合わせて5人を3年間採用するということです。釜山市では、こうした外国人職員には国際交流、通商、観光などの仕事を担当してもらうことにしています。

・東南アジアを中心に人気を呼んでいる韓国のTVドラマは、今年の輸出総額が総額1770万ドルに達し、外資の蓄積にも貢献しました。KBS、MBC、SBSの地上波放送局3社によりますと、今年海外の放送機関に輸出した作品は金額ベースで合わせて1770万ドルとなり、去年の1.5倍の伸びを示しました。これは輸出市場が東南アジアに加えて南米にも広がったこと、また日本市場でも好評を得ているためです。これについてKBSを初めとする放送関係者は「来年も優秀な作品を制作し、海外進出に拍車をかけたい。しかし完成度の高いドラマの輸出価格は日本のドラマの輸出価格とほぼ差がないため、今後日本のドラマと競合することになるのでは」と話しています。

・今年の韓国を象徴する言葉、大学教授が選んだ流行語大賞は政界の動きを表した「離合集散」と決まりました。これは韓国の大学教授で作る団体が120人の教授から募集したもので、1位は「離合集散」で、大統領選挙を中心に、さまざまな勢力争いを繰り返した政界の動きを象徴しています。また海外部門では「眼下無人」で、イラク情勢や対北韓政策で保守・強硬路線を強引に進めるブッシュ大統領の外交路線を風刺したものとみられます。また今年1年間最も記憶に残る出来事の1位は「ワールドカップの成功とベスト4進出」、次いで「アメリカ軍装甲車による女子中学生の死亡事件とそれによるキャンドル集会」、「ワールドカップの際の公式サポーターズ=レッドデビルの街頭応援」を上げています。さらに「教授としてのこの1年」を聞いてみたところ、「四面楚歌」「戦々恐々」「暗中模索」などの四文字熟語が多くみられました。

・韓国外換銀行が公示した24日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、996ウォン80銭で、前日に比べて3ウォン3銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1200ウォン20銭で、前日に比べて3ウォン60銭のウォン高でした。23日に700ポイントの大台を割り込んだ韓国株式市場、24日の総合株価指数は677.82ポイントと、前日に比べてさらに13.56ポイントも下落しました。

・24日のソウルは曇り、午後3時の気温は2度7分でした。韓国東部 江原道の山間部では20センチほどの積雪となっています。25日のクリスマスは全国的に気圧の谷に入り、雪または雨となり、ホワイト・クリスマスになる所もあるということです。予想最低気温は氷点下6度からプラス3度、日中最高気温は氷点下2度からプラス8度と24日よりやや冷え込むということです。

12月23日月曜日

・北韓の朝鮮中央通信は22日、94年の米朝ジュネーブ合意によって凍結していた核施設に対する封印と監視カメラの撤去を始めたことを明らかにしました。朝鮮中央通信は、具体的にどの施設の封印を撤去したのかについては明らかにしていませんが、今度の措置は、アメリカが北韓に対する重油の供給を一方的に中止したことへの対抗措置だと説明しています。これについて、IAEA=国際原子力機関は、21日、北韓が大半の施設の封印を除去するとともに、監視カメラも カバーをつけて使えないようにしたことを明らかにしました。北韓が封印を撤去したのは、5000キロワットの黒鉛減速炉や隣接する使用済み核燃料棒の貯蔵プールなどです。IAEAのエルバラダイ事務局長は21日、北韓に「極めて遺憾だ」とする書簡を送り原状回復を強く求めました。

・韓国政府は、北韓がヨンビョンの原子炉の凍結監視措置の封印を一方的に撤去したことについて、遺憾の意を表明し直ちに原状回復するよう強く求めました。また政府当局者は、韓日米3国間の協調体制を強化するとともに中国、ロシア、ヨーロッパ連合、IAEA=国際原子力機関とも緊密に協議し、この問題を平和的に解決するため外交努力を傾ける計画です。

・この問題で韓国のチェ・ソンホン外務長官は、アメリカのパウエル国務長官と電話で会談し、韓国とアメリカがより緊密に協調するとともに、中国やロシアとも協力しあって北韓を説得していくことで一致しました。この電話会談は、パウエル長官の要請によるものでおよそ10分間行われました。チェ長官は、この日日本の川口外相とも電話で会談し、北韓が核関連施設の封印を撤去したことについて深い憂慮を表明するとともに韓日米3か国が緊密に協力しあって積極的に対処する方針を確認しました。

・金大中大統領は23日、次期大統領に当選した盧武鉉氏を大統領府・青瓦台に招き、昼食をともにしながら北韓の核問題をはじめとする当面の国政について意見を交わしました。金大中大統領は、この席で、日本、アメリカ、中国、ロシア、EU=ヨーロッパ連合との外交関係についてこれまでの首脳会談の経験を中心に説明し、盧武鉉氏はこれに耳を傾けたということです。金大統領と盧武鉉氏は、今後も緊密に連絡を取り合って国政業務の引継ぎを行うことで合意しました。金大中大統領は、盧武鉉氏が国民から賞賛される大統領になることを期待すると述べ、盧武鉉氏は積極的な協力と支援を要請したということです。この会談の後、盧武鉉氏は、林東源外交安保統一首席秘書官など大統領府関係者から北韓の核問題と韓米関係について別途報告を受けました。

・北韓は、韓国の大統領選挙で盧武鉉氏が当選したことを21日の朝鮮中央放送と平壌放送を通じて初めて報道しました。北韓は、この放送を通じて「韓国で新しい大統領を選出する選挙が行われ与党・民主党の盧武鉉候補が当選し、野党・ハンナラ党の李会昌候補が敗れた。こうした結果は、一昨年の南北首脳会談で両首脳が合意した6.15共同宣言を反対し対立をあおる勢力は惨敗するという事実を立証したものだ」と伝えました。北韓がこのように盧武鉉氏の大統領当選を報道したのは選挙後2日も経った後ですが、前回97年の金大中大統領の当選の報道が3日後だったことを考えますと速報ともいえる扱いです。

・東京のKBS・シンチュンボム特派員によりますと小泉首相が来年1月のロシアを訪問する機会に極東のハバロフスクで金正日国防委員長と会談を行う可能性があると日本の新聞各社が安部官房副長官の言葉を引用して22日報道しました。安部官房副長官は、この日TV朝日の番組に出演し、ハバロフスクで日朝首脳会談が開かれる可能性についての質問を受け「まだ承知はしていないが外務省は様々な選択肢を念頭においてあらゆる可能性を模索している」と述べ、日朝首脳会談が開かれる可能性のあることを示唆しました。小泉首相は、当初来月初めモスクワからドイツを訪問する予定でしたが、この日程を取りやめロシア極東のハバロフスクを訪れることになりました。ハバロフスクは、北韓の平壌から列車で半日の距離にあること、また小泉首相のハバロフスク訪問には、田中均外務審議官が同行することになっており、日朝首脳会談が開かれるのではないかという憶測が持たれています。これについて小泉首相は、そうした可能性はないと述べました。

・今年の韓国株式市場では、外国人投資家による「売り注文」が「買い注文」を上回り、株式市場が開放されて初めて売り越しで取り引きを終える見通しです。韓国証券取引所によりますと、外国人投資家たちは今年に入って今月20日までに合わせて2兆9000億ウォンあまりの株を売り、1992年の証券市場開放後、継続していた買い入れ傾向は11年目にして初めて今年売りが優位となりました。証券取引所では、世界的に証券市場の低迷が続き、外国人投資家が資金調達のため韓国の株を売っていることが原因ではないかとみています。

・韓国のコンビニ市場が今年に入って急成長し、一年間の総売上額は2兆6000億ウォン台に上るものとみられています。韓国のコンビニ協会がまとめたところによりますと、今年12月現在の韓国のコンビニの店舗は5600店舗あまりでこの一年間で1.5倍となり、売上額も2兆6500億ウォンと去年に比べ45%の伸びが見込まれています。コンビニ協会では、来年はさらに新店舗の進出が積極的になり店舗数では7600店舗に増え、年間の総売上額は42%増の3兆7,500億ウォンに上るのではないかとみています。

・大韓サッカー協会は、23日、韓国代表チームを率いる次期監督候補として、セネガルのブルーノ・メツ前監督と、ポルトガルのウンベルト・コエーリョ元監督の二人を優先に詰めの交渉を行うことになりました。大韓サッカー協会は、この二人と条件面で協議した後、技術委員会を開いて最終候補を決め来年1月には最終的な契約交渉を行いたい考えです。フランス人のメツ氏は、今年のワールドカップ1次リーグで初出場のセネガルを、最強のフランスを破ってベスト8入りを果たし指導力を認められ、一方の コエーリョ氏は、2000年のヨーロッパ選手権でポルトガルを3位に導いた実力で知られています。大韓サッカー協会は、次期監督の契約期間を2年とすることにしており、来年1月中に契約を終え、3月29日に行われるコロンビア代表とのAマッチを新監督体制で臨むことにしています。韓国ナショナルチームの監督は、今年のワールドカップで指揮をとったヒディンク氏が辞任した後、ヒディンク氏の元でコーチをつとめた朴ハンソ氏が代表監督に就任しましたが、チームの不振から解任され現在は空席となっています。

・金大中大統領は23日、大統領府・青瓦台のホームページに名前を登録している21万人と4万人の子供たちにE−mailで年賀状を送りました。この中で金大統領は、「2003年の新年は平和が漲ることを願っています」と述べ、特に子供たちには、「健康な体と心で希望に満ちた新年を迎えてください」と付け加えました。

・ベルリンマラソンの金メダリストでと韓国のマラソンの英雄と賛えられ先月亡くなった故・孫基禎氏の母校、日本の明治大学で21日、追悼式が行われました。追悼式を開いた明治大学は、「孫基禎氏世界的なスポーツマンであり、韓国の国民的英雄だった。孫氏は戦前、日本の統治下で想像を絶する苦境にも耐え偲んで希望を失うことなく最後まで堂々と行き抜いた」と述べました。この日の行事には、孫基禎氏の遺族をはじめ学校関係者など300人余りが参加し、霊前に花を捧げて冥福を祈りました。

・韓国の法務部は23日、今年の司法試験の最終合格者998人を発表しましたが、このうち女性が239人、ほぼ4人にひとりの割合となり法曹界でも女性の進出が目立っています。また今年の合格者は、試験の成績と年齢の最年少、最高齢とも女性が独占した形となりこれまで比較的保守的といわれてきた韓国の司法界にも次第に女性の波が押し寄せていることを伺わせています。

・韓国最南端の島、済州島に初めて韓国人を対象にした免税店が24日オープンします。これは、韓国の済州国際自由都市特別法に基づいて営業が許可されたもので済州国際自由都市開発センターは、24日午前済州空港1階の待合室で記念式典を行い営業を始める予定です。済州島の韓国人免税店は、済州空港と港の2か所にあり免税品の購入限度額は1回35万ウォン年間4回まで利用できます。この済州島の韓国人免税店のオープンで、済州島を訪れる韓国人が増え島の活性化につながるものと期待されています。

・韓国外換銀行が公示し23日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、999ウォン83銭で、先週金曜日に比べて、2ウォン89銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1203ウォン80銭で、先週金曜日に比べて90銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は691.38ポイントと先週金曜日に比べて18.06ポイント急落しました。

・23日のソウルは曇り、午後3時の気温は、1度5分でした。24日は、低気圧の影響で全国的に曇が多く、ところによって雨や雪の降るところがあるでしょう。またクリスクス当日の25日は、冷たい高気圧が韓半島全体に広がり、ソウルの最低気温が氷点下6度、日中の最高気温も氷点下3度までしか上がらず全国的に寒い一日となりそうです。24日の予想最低気温は、氷点下1度からプラス7度日中の最高気温は3度から10度という予報です。

12月21日土曜日

・韓国の次期大統領となる盧武鉉氏は20日、アメリカのブッシュ大統領と直接電話で会談し、ブッシュ大統領側からの招待で大統領就任直後にアメリカを訪問することになりました。この電話会談はブッシュ大統領からの要請で、20日夜、およそ12分間行われ、ブッシュ大統領が盧武鉉氏にお祝いのメッセージを伝えた後、盧武鉉氏に大統領就任後、なるべく早い時期にアメリカを訪問するよう要請しました。この招待に対し、盧武鉉氏は「喜んでお応えする」と述べ、盧武鉉氏は来年2月の大統領就任後、早い機会に韓米首脳会談を行う見通しになりました。盧武鉉氏側によりますと「盧武鉉氏とブッシュ大統領は韓半島の平和のために韓米両国が緊密に協力し、両国の同盟関係を一層強化していくことにした。また盧氏のアメリカ訪問の前にでも両国の高官協議を行うことで合意した」と述べました。一方、ホワイトハウスのフライシャー報道官も20日、盧武鉉氏が大統領就任直後にもアメリカを訪問することを明らかにしました。

・盧武鉉氏には各国首脳から大統領当選のお祝いが続いています。まず、アメリカのワシントンを訪問中のイワノフ外相は盧氏にお祝いの言葉を述べた後、「韓半島問題は南北当事者にはもちろん、ロシア、アメリカ、日本など周辺関係国との対話を通じて解決されなければならない。我々はこうした過程が今後も続くことを希望する」と強調しました。またドイツのシュレーダー首相も、盧武鉉氏にお祝いのメッセージを送り、「韓半島の安全保障の確立と、平和の定着を希望します。両国の友好関係の一層発展を確信しています」と述べました。

・韓国に駐留しているアメリカ軍兵士の裁判権などを規定したSOFA=韓米地位協定の運営面での見直しを進めるための韓国とアメリカの対策チームの協議が20日初めてソウルで開かれ、両国は刑事裁判権、環境、交通、検疫など問題点の見直しを進めることで一致しました。この特別対策チームは韓国側では外交部と国防部、アメリカでは駐韓アメリカ大使館、韓国駐留アメリカ軍によって構成され、20日ソウルの外交通商部で行われた初めての協議で両国はアメリカ軍兵士の容疑者を取り調べる際、アメリカ政府の代表が1時間以内に出席することなど刑事裁判権や環境、交通の運営面での見直しについて協議しました。韓国政府の関係者によりますと、韓米捜査当局の共同接近問題などを刑事裁判権については、来週23日開かれる「SOFAの刑事分科委員会」で両国が事実上合意に至るものとみられると述べました。

・韓国と日本の歴史専門家による「韓日歴史共同研究会」を政府レベルで支援する「韓日歴史共同研究支援委員会」の2回目の会合が21日ソウルで開かれ、日本の歴史教科書のいわゆる歪曲記述問題で今年5月に発足した韓日歴史共同委員会をどのように支援していくかについて協議しました。この日の会合では、これまで2回行われた「共同研究委員会」の検討内容を分析するなど、今後も政府レベルでの協力を続けていくことで意見をともにしました。

・日本政府は太平洋戦争当時に日本に強制徴用した韓国人労働者10万7911人の名簿を関係者に公開することになりました。共同通信によりますと、日本政府はこのほど作成した韓国人強制徴用労働者の名簿を含む公文書で「韓国人が強制的に徴用され悲惨な状況に置かれていたことは否定できない事実で、戦争という特殊状況だったにしても苦痛を与えたことは遺憾である」と述べています。日本政府は、「徴用者の名簿は一般に公開するには適切でない内容が含まれていることから、名簿を遺族以外の一般に公開するのは望ましくなく、また、公開する義務もない」として、遺族に限ってこの名簿を公開することにしました。この名簿は日本の韓国大使館を通じて近く韓国政府に送られることになっています。日本政府は韓国側の要請に基づいて1990年5月から強制徴用された韓国人の名簿の作成を始め、91年3月に90804人、92年12月に17107人の名簿を韓国政府に伝えたことがあります。

・韓国の金 大中大統領とベトナムのチャン・ドク・ルオン国家主席は、国交樹立10周年を記念して21日お祝いのメッセージを交換しました。この中で金大中大統領は「韓国とベトナム国交樹立10周年で、政治・経済・社会・文化などあらゆる分野にわたって目ざましい発展を遂げた。10周年を機に両国の関係がさらに緊密になることを期待する」と述べました。またチャン・ドク・ルオン主席も「両国政府と国民の努力で、両国の関係は大きな進展を遂げた」としています。

・先の韓日共催のサッカーワールドカップで韓国チームのFWとして活躍し、現在は日本のJリーグ京都パープルサンガに所属している朴チソン選手が、ヒディンク前韓国監督が率いるオランダのプロチーム=PSVエイントホーベンに入団することが正式に決まりました。朴選手の代理人によりますと、エイントホーベンとの契約期間は3年6カ月で、契約金・年俸合わせて420万ドル=50億4000万ウォンで、海外のプロチームに移籍する韓国人選手としては最高金額です。朴チソン選手は京都パープルサンガとの契約が終わる来年1月初めにもオランダに向かう予定です。

・連合ニュースです。20日大阪で行われたWBC世界ボクシング評議会のスーパーフライ級のタイトルマッチで在日朝鮮人の洪昌洙=日本名徳山昌盛選手が6度目の防衛に成功しました。この試合、洪昌洙選手は 挑戦者のフィリピンのゲリ・ペナロッサ選手の連打に苦しみましたが、粘り強く闘って2対1の判定で、6度目のタイトル防衛に成功しました。洪昌洙選手はおととし韓国のチョ・インジュ選手を破って、チャンピオンとなり、今回の勝利で通算28勝1引き分け2敗となりました。

・チャン・ソンウ監督の「マッチ売り少女の再臨」が、来年2月の第53回ベルリン映画祭のパノラマ部門に招待されました。「マッチ売り少女の再臨」は現実とサイバー空間を行き来するSFアクション映画です。コンピューターゲームを題材にしていることから、デジタル作業と特殊効果のため韓国映画としては珍しく100億ウォン以上の制作費を投じたものの、興行の面ではそれほど成功しませんでした。

・21日は土曜日のため、取引はありません。韓国外換銀行が公示した前日20日の終値、日本の円100円は、996ウォン94銭、アメリカドル1ドルは1204ウォン70銭でした。韓国株式市場も21日は土曜日のため、取引はありませんでした。20日の総合株価指数は、709.44ポイントでした。

・21日のソウルは晴れ、正午の気温は8度2分で穏やかな1日でした。22日は高気圧のヘリとなって、全国的に曇り、済州島や慶尚道地域は一時雨が降るところもあるでしょう。また江原道山間地方では一時 雨また雪になるという予報です。22日の予想最低気温は、氷点下4度からプラス9度、最高気温はプラス6度から13度という予報です。22日は冬至。ソウルの日の出は7時40分、日の入は5時18分で、一年でもっとも日中の時間が短くなります。

12月20日金曜日

・19日行われた韓国の大統領選挙で当選した民主党の盧武鉉氏は、一夜明けた20日の午前、国会議員会館で内外の記者団と会見し「対立と分裂の時代は終わり、南北7000万民族がひとつとなる大統合の時代が始まった。平和と繁栄の韓半島時代を切り拓いていく」と述べ、新大統領として韓半島の緊張緩和と統一への道を切り拓いてゆきたいと抱負を語りました。盧武鉉氏は、また北韓の核問題を平和的に解決するため韓国の主導的な役割を強調すると共に、韓米間の協調体制を維持していくと述べ、韓米関係は政府レベルを越え、両国国民の真の理解と協力を通じてより確かなものに深めて行かなければならないと強調しました。さらに盧武鉉氏は「国民は、史上初めて国民統合と政治改革を唱えた大統領を選択した。国民が望んでいる政治改革は今や始まっている。政治と行政、経済、マスコミ、法律など社会のシステムを国民の高い意識水準に見合うよう変化させ改革することが課題であり、これが21世紀の国家競争力を高められる新政権の時代的な義務だ」と語りました。

・また盧武鉉氏は記者団の質問に答え、北韓の核問題の対応策としては「アメリカと北韓に特使派遣や、北韓の金正日国防委員長との南北首脳会談についても十分な協議を経て時期や方法、手続きなどを決めたい」当面の経済運営については「外国人投資家の利益を守るためにも市場改革を後退させることはしない。経済の活力を維持しながらも物価と不動産の価格を安定させ庶民の経済を安定させる」と述べるとともに、「財閥の不合理な経済システムを改善しなければ外貨危機が再発する可能性もある」として財閥の改革に拍車をかける意向を示しました。政界再編について盧武鉉氏は、「無理な政界再編を行う計画はない。野党とも対話と通じて国民が望む方向に合理的に協力していけば少数与党の政治も困難ではないと思う」と述べました。

・今回の大統領選挙で、盧武鉉氏が勝利をおさめたのは有権者の半数近くを占める20歳代と、30歳代の若い有権者が旧来型の韓国の政治に変化と改革を期待した結果と分析されています。盧武鉉氏は、*韓国駐留アメリカ軍の装甲車による女子中学生死亡事件で韓国国民の間で反米感情が高まりをみせていることと関連し、アメリカとの関係を対等なものにしなければならないと主張するなど韓米関係に一定の見通しが必要だと強調しました。盧武鉉氏はまた、「既存の政党の壁を崩壊させ党の門戸を開放し、地域主義に偏らない全国統合政党を結成する。このため若くて有能な人材を党に迎え入れる」と宣言し、金大中政権のもとで不正事件に拘わった関係者の責任を徹底的に追及し不正腐敗をなくすと約束するなど思い切った改革政策を打ち出したことが若い有権者に強くアピールしたものとみられています。

・大統領選挙で当選した盧武鉉氏には各国の首脳からお祝いのメッセージが寄せられています。まずアメリカ・ホワイトハウスのフライシャー報道官は、「ブッシュ大統領も、盧武鉉氏の当選をお祝いしている。韓国国民は、韓国民主主義の持続的なパワーを示したことになる」と述べ、盧武鉉候補の当選を祝福しました。またアメリカ国務省も声明を発表し、「盧武鉉氏は、韓米関係に対する固い約束を表明した。アメリカは盧武鉉氏の当選を、盧武鉉氏と協力して一段と強い韓米関係を築く機会にしたい」と述べました。

・また日本の小泉首相は、盧武鉉氏が大統領選挙で勝利したことについてお祝いの声明を発表し、新しく誕生する韓国の新政権とも緊密に協力する方針を明らかにしました。小泉首相はこの中で、「韓日関係のさらなる進展と、東北アジアの安定のため韓国政府と継続して協力関係を維持していきたい」と述べました。また福田官房長官と、川口外相もそれぞれお祝いのメッセージを発表しました。福田官房長官は、「韓国は日本にとって政治的、経済的に重要な隣国である。韓国の新しい大統領との協力を通じて両国の友好関係をより確かなものにする努力をしたい」と語りました。また川口外相も「基本的な価値感を共有している韓国と日本はこれまで以上に関係の進展をはからなければならない。日本は東北アジアの平和と安定、繁栄のため韓国と緊密な関係を維持していきたい」と述べています。また日本政府は、早ければ来年2月25日の新大統領就任式出席も含めて小泉首相の韓国訪問の日程の調整に入ったと、日本のマスコミが伝えました。

・中国政府は、盧武鉉氏の大統領当選を祝うメッセージを発表し、韓国の新政府と緊密に協力していくことを確認しました。中国外交部のスポークスマンは、この日声明を通じ「韓中関係は極めて重要である。韓国とのパートナー関係がより一層強化されることを希望したい」と述べました。

・中央選挙管理委員会によりますと、今回の大統領選挙の確定投票率は70.8%で、前回97年の選挙を9.9ポイント下回わり最低となりました。大統領選挙の有権者は、3499万1529人、このうち、2478万4963人が投票し確定投票率は70.8%でした。全国16の市や道別の投票率は、金大中大統領の地元で圧倒的な民主党の支持基盤である全羅道の光州が78.1%と最も高く、次いで同じく全羅南道 76.4%、全羅北道74.6%が1位から3位を占めていました。

・第16代の韓国大統領に当選した盧武鉉氏には20日、中央選挙管理委員会から当選証書が交付され、これを受けて韓国政府は、盧武鉉氏に対する警護や儀典など大統領並みの待遇を行うことを決めました。これによって大統領警護室は、大統領室警護法に基づいて20日午前、早速、警護室要員30人あまりを派遣し盧武鉉氏に対する警護を始めました。また外務部は、盧武鉉氏が来年2月25日の大統領就任前にもアメリカなど主要国を訪問する可能性があるとして準備を進めることにしています。

・今度の大統領選挙で盧武鉉氏に小差で涙をのみ前回に続いて2度目の敗北を喫した野党ハンナラ党の李会昌候補は20日、党本部で記者会見し、政界からの引退を表明しました。この中で李会昌氏は、「私は国民多数の支持を受けることができなかった。敗北を認め今日限りで政治から身を引きたい」と述べ、正式に引退を表明しました。また盧武鉉氏に対しては「当選をお祝いし、国と国民のため身を捧げる立派な大統領になってほしい」と語りました。李会昌氏は、1996年にハンナラ党の前身である新韓国党の選挙対策委員会長として政界入りを果たし、前回97年の大統領選挙では党公認候補として立候補しましたが金大中大統領に僅差で敗れました。

・今回の韓国大統領選挙のTVによる開票速報の視聴率はKBSの19.1%を最高に全国放送網をもつキイ局3局で47.9%を記録しました。視聴率調査機関によりますと、開票速報が始まった19日の午後5時から午後12時までの視聴率は、KBS第1TVが19.1%、MBC18.4%、SBS10.4%とこれを合わせると47.9%となります。また放送各社が盧武鉉氏の当選有力を伝えた午後9時52分には視聴率が一時的に64.6%まで上昇しました。地域別には光州が53.6%と最も高く、年齢別では40歳台が66.2%と最も高い関心を示していることがわかりました。

・ところで今回の大統領選挙では投票の締め切りと同時にKBS、MBC、SBSのTV3局は独自で行った出口調査の結果を発表しましたが、このうちKBSは、盧武鉉氏49.1%、李会昌46.6%で得票率で2.3ポイント優勢と伝えましたが、確定票でも盧武鉉氏が48.9%、李会昌氏が46.6%と、得票率の差で2.3ポイントと、ほぼ的中し、視聴者の信頼を得ました。KBSは今度の選挙で、史上最大規模の全国200か所で4万人を対象に出口調査を行いました。

・韓国外換銀行が公示した20日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、996ウォン27銭で、18日の終値に比べて、4ウォン1銭のウォン安、アメリカドル1ドルは1203ウォン丁度で、18日の終値に比べ、50銭のウォン高と円ドル共に小幅な値動きに止まりました。韓国株式市場の20日の総合株価指数は、709.44ポイントと、18日に比べ、0.22ポイント上昇しました。

・20日のソウルは晴れ、午後3時の気温は10度3分と小春日和を思わせる一日でした。21日は高気圧のヘリとなって、全国的に曇りがち、済州島や南海岸地域は一時雨になるところもあるでしょう。江原道の山間地方でも午後一時雨または雪になるという予報です。21日の予想最低気温は、氷点下5度からプラス8度、日中最高気温は6度から14度という予報です。

12月19日木曜日

・大統領選挙で当選した盧武鉉氏は、当選が確実となった後、党本部で記者会見し、「対話で韓国の新時代を切り開いていきたい」と抱負を語りました。盧武鉉氏は大接戦を演じたハンナラ党の李会昌候補と民主労働党の権永吉候補にも感謝の言葉を述べた後、「私を支持してくださった党員を初め、国民の皆さんに感謝します。今後は党や主義主張を異にしている政治家とも対話を通じて協力して新時代を切り開いていきたいと思います。厳しい時には国民の安寧のために協力を求めたいと思います」と述べました。盧武鉉氏は20日午前9時から改めて記者会見し、新大統領としての抱負や政策を明らかにすることにしています。

・新しい大統領に当選した民主党の盧武鉉氏は、今年56歳。 韓国南部の慶尚南道・金海市で農家の5人兄弟の末っ子として生まれ、プサン商業高校を卒業後、独学で司法試験に挑戦し9回の受験で合格した苦学力行の弁護士です。金大中政権で海洋水産長官を務めましたが、金大中大統領の地元で圧倒的な民主党の支持基盤である全羅道からは立候補せず出身地の慶尚道での当選にこだわり続け、プサン市長選挙や総選挙では苦杯を飲んだ経歴があります。1988年暮れの第5共和国聴聞会で、候補一本化をはかった鄭夢準氏の父親、現代グループの創設者、故・鄭周永名誉会長に関係した不正疑惑を徹底した尋問で暴き、国会議員としての手腕で注目を集めました。今回の大統領選挙では低所得層にも配慮した改革的な経済政策を主張し、20代、30代、40代前半の有権者から厚い支持を受けました。対北韓政策では金大中政権の包容政策を継承し、対日本関係では、過去の不幸な歴史が両国の未来志向的な関係発展に妨げになってはならないと主張しています。

・民主党の盧武鉉氏の当選が確実となった昨夜10時、盧氏が95.2%という圧倒的な得票を重ねた光州市では繁華街に市民が繰り出し、民主党の党旗を打ち振りながら盧氏の勝利を祝い、97年の金 大中大統領の当選の際の興奮をほうふつとさせています。光州市民は、盧武鉉候補が金 大中政権の対北韓政策を引き継いでさらに南北関係を改善するとともに、財閥改革と庶民のための経済政策を進めていくこと、そして政界に根強い地域感情を解消してほしいと、新大統領への期待感を表明していました。

・盧武鉉氏に敗れたハンナラ党の李会昌候補は19日記者会見し、「最善をつくしたが及ばなかった。国民の意思を謙虚に受けとける」と述べ敗北を認めました。この中で李会昌氏は「私を信じて支えて下さった国民と、この5年間野党の立場で苦労を共にしてきた党の関係者に何も申し上げる言葉もありません」と述べました。李会昌氏は今後のハンナラ党の方向や本人自らの去就については20日の記者会見で明らかにすると述べました。

・金大中大統領は、新しい大統領に当選した盧武鉉氏に19日電話をかけ当選を祝いしました。金大統領は、「立派な大統領になってください。国民の期待にそう素晴らしい大統領になることを期待します」と述べました。金大統領は「一両日中に直接会って話をしましょう」と提案し、これに対して盧武鉉氏は感謝の意を伝えたということです。

・北京発の連合ニュースによりますと、北韓は盧武鉉新大統領を支持するのではないかと、北韓を訪問した消息筋が述べました。この消息筋によりますと、「平壌で出会った複数の北韓当局者は、盧武鉉氏に対して金 大中大統領の対北韓抱擁政策を継承し、南北間の和解と対話を促進させる適切な人物とみている」ということです。また北韓は韓国の大統領選挙に影響を及ぼさないため、選挙中は意図的に盧武鉉氏に対する論評を控えてきたと消息筋は伝えています。

・新しい大統領に決まった盧武鉉氏は自らが率いる民主党が国会での少数与党であることもあって、新政権はきびしい政局運営を迫られそうです。また今回の大統領選挙での有権者の投票行動が20才台から40才台前半まで圧倒的に盧武鉉氏に支持が集まったものの、40才代後半から中高年は李会昌氏を支持したものとみられ、地域感情だけでなく、世代間のギャップも埋めていくという、もう一つの課題が課せられています。さらに今回の大統領選挙戦で大きな争点となった、*韓国駐留アメリカ軍の装甲車による女子中学生死亡事件によって高まっている国民のSOFA=韓米地位協定の見直し要求、*北韓の核問題を取り巻く国際的な状況、*首都機能の移転に対する国民の賛否両論など、盧武鉉氏を取り巻く政治基盤の弱さに対して、どのような新政権の枠組みを形成することができるか注目されます。

・大統領府・青瓦台の朴ソンスクスポークスマンは、この日投票が無事終わった後、論評を出し、「金大中大統領は、中立的な選挙管理に全力を尽くし公明正大な選挙を実践してきた。有権者の高いの政治意識と候補者と政治家たちの厚い協力のおかげで韓国の憲政史上初めて中立性の是非を問われることなく最も水準高い公明正大な選挙が行われた」と評価しました。朴スポークスマンは「金大中大統領は、残りの任期を国政に専念し、経済や南北問題など国政課題をうまく解決し安定した状態で次の政権に引継ぐよう努力する」と述べました。

・今回の大統領選挙では投票終了まで選挙戦の情勢を予測する世論調査のデータは公表が禁止されていましたが、韓国ギャラップなど世論調査機関が先月末から18日まで行った各候補に対する支持度調査で、与党=民主党の盧武鉉候補が始終リードしていたことが分かりました。韓国最大の世論調査機関の韓国ギャラップによりますと、先月中旬には野党=ハンナラ党の李会昌候補が優勢に立ちましたが、統一候補が盧武鉉候補に決まった先月25日以降は盧武鉉候補が始終リードしていたということです。しかし盧武鉉候補が発表した首都機能の移転と、先週北韓が核関連施設の稼動再開宣言が争点になってからは10%ほどまで開いた李会昌候補との差が4%に縮まっていました。世論調査機関の関係者は“投票開始7時間前に国民統合21の鄭夢準候補が「盧武鉉候補支持撤回」を発表したことから、投票結果を予測するのは不可能になった」としています。

・韓国政府は、19日に決まる新しい大統領への国政業務の引継ぎのため24日の閣議で「2002大統領職引継ぎ委員会の設置」を決めることになりました。この引継ぎ委員会は、来年2月25日に行われる新大統領の就任へ向けて予算や関係機関の協力体制を協議することになっており、6か月間に限って設置されます。前回97年の時は、引継ぎ委員会の設置令に基づき委員長と委員25人からなる大統領職引継ぎ委員会が構成されました。

・日本政府は、来年の2月韓国の新大統領の政権発足を待って出来るだけ早い機会に対北韓問題について協議する韓日首脳会談を行うことを希望していると、外務省の高官が18日明らかにしました。この高官は、「韓国の新しい大統領が決まり次第、できるだけ早い時期に北韓問題について協議する韓日首脳会談を行う必要がある。対北韓政策をめぐる韓日米3か国の高官クラス会談が来年1月に予定されており、この席で韓日首脳会談の準備に向けた話し合いが行われるだろう」と述べました。

・今度の韓国大統領選挙では、初めて候補者の記号を自動的に読み取る開票機が導入され、開票作業がおよそ2−3時間短縮される見通しです。中央選挙管理委員会は、今回の大統領選挙の迅速で正確な開票集計のため全国242の開票所に960台の自動読み取り機を設置しました。大統領選挙の投票は有権者が投票用紙に記載された候補者名の横の欄に丸いハンコを押す記号式で行われ、自動読み取り機はこのハンコの印を読み取って候補者ごとに分類するシステムで、押された場所があいまいな疑問票については、選挙管理委員会が有効票かどうかを審査することになっています。中央選挙管理委員会では、自動読み取り機の導入で、開票と集計に携わる関係者の人数が前回の選挙の時より半分程度、減ったと話しています。

・海外のマスコミ各社も、韓国の大統領選挙に高い関心を示しています。アメリカのCNN放送は、1時間ごとにソウル支局と衛星放送で結び刻々と変わる開票状況を伝え、北韓の核問題と反米感情が今度の選挙の重要な争点になっていると選挙戦を分析しています。ウォールストリートジャーナルと、フランスのルモンドも韓国の事情に詳しい政治専門家の発言として韓国駐留アメリカ軍の装甲車による女子中学生死亡事件で韓国内で高まっている反米感情が今度の選挙の行方の鍵を握っていると伝えました。アメリカのロサンゼルスタイムズは、世論調査の結果両候補の支持率が僅少の差をみせているが、どの候補が当選しても韓米同盟関係には変化はないというアメリカ高官の言葉を引用し報道しました。また日本の毎日新聞は、今度の選挙が世代間の対決の様相を帯びていると伝え、朝日新聞は韓国の政治を主導してきた3金政治が幕を閉じ21世紀の新しい指導者を選ぶ選挙だとして意味づけました。

・国連総会は18日、拉致を含む国家権力による強制的失踪が世界各地で深刻化していることに憂慮を示し、事実上北韓による拉致を非難する決議案を採択しました。総会では、この決議について特に反対意見がなかったため、無投票による事実上の全会一致で決議案を採択しました。決議は、北韓を名指しこそしていませんが、「拉致は人の尊厳に対する重大な侵害行為である」と批判し、関係国による迅速な調査や責任者の処罰の必要性を訴え、被害者が健全な状態で解放されなければならないと強調しています。

・韓国の大韓航空は、10年前の国交断絶以来初めて台湾へチャーター便を運航することになり、今月27日1番機が台北へ向かいます。韓国の連合ニュースによりますと、台湾当局は、このほど韓国と台湾間にチャーター便を週3回運航したいという大韓航空の申請を受け入れ、今月27日から旧正月後の来年2月21日までの期限付きで運行を認めたということです。韓国と台湾を結ぶ航空路線は、韓国が92年に中国と国交を樹立したことから断絶状態となっています。しかし今年6月のサッカーワールドカップの期間中、台湾の航空会社がチャーター便で乗り入れたのに続いて今度は大韓航空がチャーター便を運航することになったものです。

・サッカーの韓国代表、車ドゥリ選手が韓国時間で19日未明スペインのマドリードで行われた世界オールスター戦に出場し、後半30分間、ミッドフィルダ−としてプレーしました。世界オールスター戦は、スペインの名門チーム、レアル・マドリードの創立100周年を記念して行われたもので、車選手はマドリードの対戦相手である世界選抜チームのメンバーとして後半からピッチに立ち終了までプレーしました。 この日の試合は、世界選抜チームが先制ゴールを入れるなど前半を3:0でリードしていましたが、後半に入ってマドリードに連続3ゴールを許し結局引き分けに終わりました。

・今年6月のサッカーワールドカップの熱気で韓国では今年海外から輸入したサッカーボールが史上最高の460万個を記録し去年の4倍近くなっていることがわかりました。韓国貿易協会が19日発表したところによりますと、今年10月までのサッカーボールの輸入は、463万2000個あまりで、去年の同じ時期に比べて3.7倍も多くなっています。これを金額に換算しますと、1210万ドルで去年の同じ時期に比べて2.4倍となっています。輸入先として最も多いのは中国で、次いでパキスタン、香港、インドネシアの順となっています。

・韓国では来年から郵便局でもドルや円などの両替ができるようになります。韓国情報通信部が18日明らかにしたところによりますと、来年からは全国の主な2800あまりの郵便局でアメリカドルや日本の円、ユーロなどの外貨を1人当たり最高1000ドルまで両替できるようになるということです。

・19日は大統領選挙の投票日で休日で取引はありません。前日18日の終値は、日本円100円が、986ウォン84銭でアメリカドル1ドルは、1200ウォンでした。韓国株式市場も投票日で休日のため取り引きはありません。

・19日ソウルは晴れ、午後3時の気温は1度5分でした。20日金曜日は全国的に低気圧の接近にともなって天気は下り坂となり午後から雲が多くなる見込みです。朝の最低気温は氷点下6度からプラス5度、日中の最高気温は5度から13度と穏やかな一日になる見込みです。

12月18日水曜日

・韓国の大統領選挙は、今日19日午前6時から投票が始まり、順調に行われています。韓国の大統領選挙は今日午前6時から全国1万3,471カ所で投票が始まり、各投票所とも順調に投票が行われています。今回の大統領選挙は7人が立候補しましたが、事実上与党=民主党の盧武鉉、野党=ハンナラ党の李会昌の2人の有力候補の一騎打ちによる激しい選挙戦が繰り広げられ、選挙戦最終盤になっても大接戦が続きました。3,500万人に上る有権者が、北韓の核開発問題や韓国駐留アメリカ軍の装甲車による女子中学生の死亡事件、さらにはソウルの首都機能の移転問題など両候補の政策をどのように判断するか注目されます。大統領選挙は午後6時に投票が締め切られた後、全国244の開票所で午後6時30分から開票作業が始まり、早ければ今夜9時前後には大勢が判明するものと見られています。

・今回の大統領選挙で与党=民主党との間で統一候補を出して協調体制をとっていた、鄭夢準氏の率いる「国民統合21」は、18日、民主党の盧武鉉候補への支持を撤回し、民主党との協調体制を破棄すると宣言しました。国民統合21の金杏スポークスマンは、18日夜 記者会見で「18日、鄭夢準代表も出席した街頭遊説で、盧候補は“アメリカと北韓が戦うことになれば、我々が引き止める”という表現を使った。アメリカは韓国の友好国で、我々はアメリカと北韓が戦闘を起こすような理由はないと思う。両党で合意した政策協調の精神にも反する発言だと判断し、民主党との協調体制を破棄する」と説明しています。これに対して盧武鉉候補は、19日午前5時半に緊急の記者会見を行い、「国民に申し訳ない。候補一本化は国民との約束だ。鄭夢準氏との間で誤解事があれば対話で説得する」と述べ鄭代表との協調体制を維持していく考えを明らかにしました。鄭代表は18日夜ソウル中心街の明洞で行われた街頭演説で盧武鉉候補が聴衆に向かって民主党の若手議員2人を次期指導者などと紹介したことに激怒し、盧武鉉候補への支持撤回を宣言したのではないかとされています。盧武鉉候補は説得のため19日未明に鄭氏の自宅を訪れましたが面会を拒否されました。盧武鉉候補は、記者会見の後、6時半には鐘路区へファ洞の投票所に向かい、予定していた慶尚南道訪問を取り消しました。盧武鉉候補の率いる民主党と鄭夢準候補の国民統合21は、有力候補の野党=ハンナラ党の李会昌候補と対抗できる統一候補を出すことで合意し、盧・鄭両候補に対する支持率の世論調査によって盧武鉉候補が統一候補に選出されました。そして鄭夢準候補は両党の選挙対策委員会の名誉委員長として、盧候補の大統領当選に向けて街頭遊説を行うなど協力してきました。国民統合21の盧武鉉候補への支持撤回の発表は、有権者の投票の行方にも少なくない影響を及ぼすものと見られます。

・中央選挙管理委員会のユ・ジダム委員長は、18日有権者はこぞって投票してほしいという談話を発表しました。この中で、ユ中央選挙管理委員長は「有権者が投票することで国が発展します。地縁・学閥・血縁などにこだわらずに、冷静な判断で新しい大統領を選んでください」と呼びかけました。

・金 大中大統領は今回の大統領選挙の投票日を迎え、「有権者の一票が集まって、韓国の未来を設計します」と、有権者にこぞって投票を呼びかける談話を発表しました。金 大統領は、大統領府の青瓦台のスポークスマンを通じて、「今回の選挙戦は政策の対決、メディア選挙など、これまでの選挙とは大きく様変わりした雰囲気の中で行われています。国民のみなさんの投票でこのような成果がさらに大きな実を結ぶことになることを期待します」と述べました。

・韓国と北韓は非武装地帯をまたいで南北をつなぐ京義線沿いの臨時道路を今月25日に開通させることで合意しました。これは統一部が18日明らかにしたものです。それによりますと、「今月17日まで金剛山で行われた南北の鉄道・道路連結のための実務接触で、南北は予定通りに年内に京義線の工事を終えることで合意した。今月25日までに臨時道路を開通させて、北韓の開城工業団地の建設のための資材の輸送を26日から始めることで意見が一致した。近く国防部に伝えて、軍事実務協議会での最終結論を出してもらいたい」ということです。

・今年6月に起きた韓国駐留のアメリカ軍の装甲車による女子中学生の死亡事件で、韓国ではかつてない反米感情が高まっている中で、今度はアメリカ軍の将校が暴行を受けた事件があり、アメリカ軍当局は17日から23日までアメリカ軍の兵士と家族に対し、夜間の外出を控えるよう通達しました。アメリカ軍将校に対する暴行事件は今月15日、ソウルの龍山区で韓国人と見られる青年3人から暴行を受けたと警察に届け出たもので、駐韓米軍のラポート司令官は、李俊国防長官に遺憾の意を伝えました。また16日未明にはテグ市で駐韓米軍の兵士が運行中のタクシーに追突する事故を起こして逃げる事件があり、韓国の警察は被害を受けたタクシー運転手や乗客の証言から事故を起こした兵士を特定し、アメリカ軍の憲兵隊に伝えました。こうした一連の事件から駐韓米軍の司令部は夜12時から午前5時までの夜間外出禁止時間を、23日まで夜9時から朝5時までと3時間延長し、外出を控えるよう通達しました。

・東京発連合ニュースです。中国の唐家旋外相は17日、北韓の金 正一国防委員長が今月中にも中国を訪問すると伝えられたことについて、「今のところ金 正一国防委員長の訪問の可能性はない」と述べました。これは唐外相が北京で日本の記者団と行った記者会見で明らかにしたもので、「北韓も多忙であり、今のところ中国訪問はないと思う」と述べたということです。中国外務省のスポークスマンも今月12日、金 正一国防委員長の中国訪問は予定にあがっていないと伝えていました。

・アメリカ国務省は17日、北韓が核兵器開発計画を断念しない限り、米朝関係の進展はありえないという方針を再確認しました。国務省のバウチャー報道官は会見で「北韓は核開発計画を断念しなければならず、韓半島の非核化は重要な問題だ」と述べました。またバウチャー報道官は北韓の核開発について中国が支援したと伝えられたことについて「その情報については触れる立場ではないが、北韓に核兵器関連装備や部品を提供する国も国際的なルールを違反するものだというのがアメリカの基本方針だ」と指摘しました。

・北韓住民の冬用の長袖の肌着94万枚あまりを乗せた貨物船が18日、韓国の仁川港から北韓に向かいました。この衣料支援は、大韓赤十字社と市民団体がおととしの冬から毎年行っているもので、18日は、94万枚が北韓西海岸の南浦港に向かいました。大韓赤十字社と韓国の市民団体はこれまで北韓に337万枚の冬用の肌着を支援しています。

・FIFA=国際サッカー連盟は17日、スペインのマドリードで表彰式を行い、今年のワールドカップを共同開催した韓国と日本に「フェアプレー賞」を贈りました。FIFAは受賞の理由として、「史上初めてワールドカップを2カ国で共催し、成功させた。また韓日両国は「公式サポーターズを中心とした熱狂的な応援、両国民の暖かいホスピタリティーを感じさせた」ことをあげました。また今年の最優秀選手には、ワールドカップの優勝をもたらし得点王に輝いたブラジルのロナウド選手が受賞しました。

・サッカーの4年後の2006年のワールドカップ、ドイツ大会の大陸別の出場枠が17日決まり、アジアは4.5となりました。2006年のドイツ大会は、主催国ドイツの出場が決まっているヨーロッパが13、南米4、アフリカ5、アジア4.5、北米中カリブ海3.5、そしてオセアニアが1となりました。アジア枠の4.5は予選を勝ち抜いた4チームは無条件に出場し、残り1つの枠は北米中カリブ海地域の4位とプレーオフ戦で決まることになっています。

・FIFA=国際サッカー連盟は18日最新の国際ランキングを発表し、韓国は先月と同じ20位でこの1年を締めくくることになりました。韓国のサッカーは今年1月には42位でしたが、6月のサッカーのワールドカップでベスト4まで進出したことが大きく評価され、20位となりました。FIFAランキング1位はブラジル、2位はフランスです。

・韓国では携帯電話で銀行口座から振り込みができるサービスが始まり、これまでの銀行取り引きが多かったホーム・バンキングの利用者は減っていることが分かりました。韓国の中央銀行=韓国銀行が18日まとめたところによりますと、銀行の振り込みや決済を電話などで行うホームバンキングの利用者は、今年9月1カ月間1万2800件あまりで、半年前の今年3月に比べてほぼ半分に減りました。韓国銀行によりますと、これは携帯電話の通信会社が携帯電話による決済サービスを本格化したためと見ています。去年11月にスタートした韓国最大の通信会社SKテレコムの携帯電話による決済サービスの場合、携帯電話による決済は手数料がかからない上、いつ・どこからでも利用できるメリットがあり、現在 利用者は250万人以上に上っています。

・韓国外換銀行が公示した18日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、986ウォン84銭で、前日に比べて3ウォン30銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1200ウォンちょうどで、前日に比べて1ウォン30銭のウォン安でした。韓国株式市場の18日の総合株価指数は、709.22ポイントと、前日に比べて4.73ポイント上昇しました。

・18日のソウルは晴れ、午後3時の気温は6度8分でした。19日は全国的に曇り、済州島は一時雨となるでしょう。予想最低気温は氷点下5度からプラス6度、日中最高気温は4度から13度という予報です。

12月17日火曜日

・韓国の大統領選挙は19日の投票日を控えて、2人の有力候補による大接戦となっていますが、16日夜2時間に渡って、最後のTV討論会が行われました。このTV討論会は、事実上の一騎打ちの激しい選挙戦を繰り広げている最大野党=ハンナラ党の李会昌候補、与党=民主党の盧武鉉候補に、民主労働党の権永吉候補が加わり、「社会・女性・教育」などの課題について討論しましたが、選挙戦の最大の争点となっている対北韓政策も再び取り上げられました。この中で盧武鉉候補は「北韓との対決姿勢は戦争につながりかねない」と李会昌候補を批判したのに対し、李会昌候補は「北韓への支援は核開発を助けるだけだ」と反論するなど、2人の有力候補の間で激しいやり取りが行われました。2日後に迫った大統領選挙は、盧武鉉・李会昌の両候補が最終盤に入っても大接戦を繰り広げ、最終的には有権者の半数近くを占めるソウル首都圏の浮動票の行方が勝敗の鍵を握るものと見られています。今回の大統領選は100万表以内の僅少差で当落が決まる選挙戦になるものと予想されています。このため、与野党は浮動票層をつかめようと、18日までテレビや新聞広告など各マスコミをフルに利用した得票戦略に総力を傾けています。

・金 大中大統領は16日、北韓の一連の核問題は対話を通じて平和的に解決を図りたいという考えを改めて示しました。金 大統領はこの日、李俊国防長官、李南信合同参謀本部議長ら軍部のトップと会談し、「韓半島は必ず非核化されなければならず、北韓の大量破壊兵器も除去されるべきだ。韓半島での戦争は民族の存亡にかかわり絶対に阻止しなければならず、北韓の核問題は対話を通じて解決を図っていかなければならない」と強調しました。また今年6月に起きたアメリカ軍の装甲車による女子中学生死亡事件に抗議する集会が全国に広がっていることについて「数万人の群集が秩序正しく集会を行ったことは特筆すべきだ。数万人がろうそくに火を点して女子中学生の死亡事件に抗議する力を見せてくれたが、決して‘反米’に流されない整然とした力を感じ取れた」と述べ、こうした抗議行動への理解を示しました。

・北韓の金剛山で開かれた南北赤十字会談で、来年の旧暦の正月を前後に6回目の離散家族の再会事業を行うことで原則的に合意したものの、常設面会所の設置についての協議は物別れに終わりました。南北が17日発表した報道文によりますと、来年の旧正月を前後に6回目の離散家族の再会事業を行う。常設の面会所の設置については南北の主張に隔たりがあり、来年1月の実務者接触でさらに協議するとなっています。今回の会談で合意した離散家族の再会については来年1月の実務者接触で再度協議することになっています。

・今年6月、韓国の女子中学生2人が訓練中のアメリカ軍の装甲車に轢かれて死亡した事件で、アメリカ軍は訓練を指揮した部隊の中隊長と小隊長ら4人を譴責処分にしていたことが分かりました。アメリカ軍によりますと、事故当時、運転兵と管制兵との通信にミスがあったことを重視して、内部調査を進め、運転兵と管制兵に無罪判決が言い渡される前に中隊長、小隊長ら4人を懲戒したということです。

・韓国駐留のアメリカ軍の基地が多いソウル近郊の京畿道の住民の10人に3人の割合で、アメリカ軍による被害を経験したことがあり、米軍は地域社会にマイナスの影響を与えていると思っているという調査結果がまとまりました。これは京畿道の京畿開発研究院が去年9月に、トンドゥチョン市、パジュ市、ウィジョンブ市、平沢市の4都市の住民1200人を面接調査したものです。それによりますと、住民は「駐屯しているアメリカ軍によって、道路・交通・強盗・暴行・騒音・環境汚染といった被害を受けたことがありますか」という質問に「ある」という回答が30%でした。また「アメリカ軍の駐屯は韓米のうち、どちらに利益がさらに大きいと思いますか」という問いに「アメリカの利益が大きい」が55%で半数を超え、「韓国の利益が大きい」はわずか7%でした。また駐屯しているアメリカ軍が地域社会に及ぼす影響について「有害だ」が37%、「有益だ」は20%でした。また地域社会と駐屯米軍との葛藤について複数で答えてもらったところ「土地利用と財産権行使の不便」68%、「米軍犯罪と無礼な行動」62%、「環境汚染」56%の順でした。

・ロシア政府は北韓の核関連施設の再稼動問題と関連して、北韓に対しIAEA=国際原子力機関の査察の受け入れを働きかけることはないという見解を明らかにしました。これはロシアのロシュコフ外務次官が16日インターファックスとの会見で明らかにしたもので「これまでの経験からみて、北韓に対する圧力はさらに事態をこじらせる結果となる」として、「ロシアは諸外国と協力して北韓に圧力を加えることはないだろう」と述べました。ロシュコフ外務次官のこの発言は、北韓の核問題の解決に向けたアメリカ側の協力提案を拒否したものとして注目されます。アメリカのパウエル国務長官は13日、ロシア、中国、ヨーロッパ諸国の外務長官に北韓の核兵器開発の疑惑を解決するための協力を求めました。

・日本政府は在外被爆者=海外に居住している被爆者にも援護法に基づく健康管理手当てを支給すべきだとする大阪高等裁判所の判決について、上告を断念することを決め、国側の敗訴が初めて決まることになりました。これは日本の坂口厚生労働相が17日の閣議の後の記者会見で明らかにしたもので、坂口担当相はこの問題の取り扱いについては「小泉首相から一任されている。18日の午後には決定したい」と述べて、日本政府として上告を断念することを18日に正式に発表する考えを明らかにしました。日本政府が上告を断念しますと、被爆者関連の訴訟で国の敗訴判決が初めて確定することになります。これを受けて厚生労働省は、被爆者援護法の運用を見直し、日本を訪れて被爆者健康手帳を取得して、健康管理手当ての支給資格を得た人には出国後も手当て支給を継続する方向で検討を急ぐ方針です。厚生労働省によりますと、日本の国外に居住している被爆者はおよそ5000人で、このうち韓国人はおよそ3000人、60%を占めています。

・ロシアの鉄道庁の調査団は北韓東海岸の鉄道 元山から金剛山までの120キロ区間の調査を終了したとロシアのイタルタス通信が16日報道しました。ロシアの鉄道調査団は、ロシアの鉄道庁の専門家35人で構成され、今月2日からおよそ2週間にかけて、北韓の東海岸を南北に走る東海線の鉄道や保安施設などについて直接調査したということで、ロシア鉄道庁ではこの調査をもとにロシアから北韓の金剛山までに至る東海岸鉄道再建計画をまとめる計画です。そして2003年には韓国と北韓とを結ぶ鉄道とロシアのシベリア横断鉄道をつなぐための経済的・技術的な妥当性の検討を行う方針です。

・アメリカの映画「ハリーポッター」シリーズの第2部「ハリーポッターと秘密の部屋」が韓国でも大ヒットしています。「ハリーポッターと秘密の部屋」は韓国では先週13日封切りされ、15日までの3日間で101万人の観客を動員し、最短期間での100万人突破という韓国の映画史上の新記録となりました。「ハリーポッターと秘密の部屋」はソウルだけでも87のスクリーンで上映されています。

・ソウルの漢江を東西に走る地下鉄7号線でクリスマス・新年列車の運転が始まりました。この列車は、車両の内外を映画の中の冬、アニメの主人公、世界各国のクリスマス・フェスティバルの模様など多様なイメージで飾ったもので、1日6回、来年2月16日まで運行される予定です。

・韓国外換銀行が公示した17日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、993ウォン54銭で、前日に比べて2ウォン16銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1198ウォン70銭で、前日に比べて4ウォン10銭のウォン高でした。韓国株式市場の17日の総合株価指数は、704.49ポイントと、前日に比べて12.07ポイント上昇し、再び700ポイントの大台を回復しました。

・17日のソウルは晴れ時々曇り、午後3時の気温は5度4分でした。18日は弱い気圧の谷の影響で、ソウルや中部地方は曇りのち晴れ、南部地方は曇り、済州島は夜一時雨となるでしょう。予想最低気温は氷点下3度からプラス6度、日中最高気温は6度から12度という予報です。

12月16日月曜日

・韓国大統領選挙の投票日を3日後に控え、「社会、福祉、教育分野」について論議する主な候補者3人による最後のTV討論会が16日夜8時から2時間にわたってSBSのTV公開ホールで行われ、TVキー3局とケーブルTVのYTNを通じて全国に生中継されました。この日論議の争点となったのは、民主党の盧武鉉候補が主張している「首都機能の移転問題」についてで、盧武鉉候補がソウルの人口過密によって交通や公害問題が深刻だとして首都機能の移転を強く主張したのに対し、ハンナラ党の李会昌候補や民主労働党の権永吉候補は、ソウルの空洞化をもたらす発想だとして批判し攻防が続きました。主な候補による3回のTV討論会はこれですべて終わりました。韓国の大統領選挙でこのようなTV討論会が導入されたのは前回97年の第15代大統領選挙の時からですが、候補者全員が屋外で共同で行ってきた従来の遊説方式ではなくメディアを通じた政見発表を行うことで、選挙資金も節約され全国民が各候補の政策などについて公正な判断ができることなどから好評を集めています。韓国大統領選挙は、あと2日を残すだけとなりました。李会昌候補と盧武鉉候補の互角の戦いが続いている中で両候補は、25%といわれている浮動票を狙って終盤戦の大接戦を続けています。

・北韓は、先週13日に続いて14日もIAEA=国際原子力機関に書簡を送り、「IAEAが北韓の核施設に設置した監視カメラと封印を撤去しなければ、北韓が一方的に撤去する」と通告したと、日本のラジオプレスが朝鮮中央放送の情報として14日伝えました。それによりますと、北韓は「IAEAが一両日中に封印と監視カメラ全てを撤去しなければ我々は一方的に必要な措置を取らざるを得ない」と警告したということです。これに対してIAEAのエルバラダイ事務局長は、「万一北韓が一方的に撤去すれば、核拡散防止条約に違反する行為となる。そうなった場合、我々はこの問題を国連安全保障理事会に委ねることになる」として北韓に対して自重を促しました。

・IAEA=国際原子力機関のエルバラダイ事務局長は14日ウィーンで記者会見し、「北韓が、ウラン濃縮のプログラムをはっきりさせ、IAEAとの対話を希望するなら、関係当時国の韓国、日本、アメリカは、この問題を政治的に解決するため北韓と対話をする用意がある」と強調しました。国際機関の関係者が北韓の濃縮ウラン方式の核開発プログラムと関連して「アメリカが政治的な解決をはかるため対話を行う用意がある」と指摘したのは初めてです。

・北韓の祖国平和統一委員会は、15日、北韓が核の凍結を解除すると発表したことは、アメリカの「北韓に対する重油供給の中止に対抗する正当な措置であり、韓国側の脅威にはなり得ない」とする談話を発表しました。北韓の祖国平和統一委員会はこの中で、「北韓が核施設を再稼動して電力の生産を行えば北韓の電力不足も解決し、韓国にとってもむしろプラスになるだろう」としています。また、「アメリカが米朝ジュネーブ合意に基づいて北韓に支援してきた重油の提供を中断したのに続いて合法的な貿易活動を行っている貨物船を捜索するなど、回復の方向に向かっている南北関係に水をさし、故意に韓半島情勢を緊張させようとしている」としてアメリカを強く非難しました。

・金大中大統領は、14日日本の小泉首相と電話で会談し、北韓が12日明らかにした核施設の再稼動の動きを自重するよう両国が共同で働きかけていくことで一致しました。この日の電話会談はおよそ15分間行われ、小泉首相は、「北韓が核の凍結を解除すると表明し、IAEA=国際原子力機関に対して監視カメラと封印を撤去するよう要請したことは極めて遺憾だ。北韓が先にアメリカ国務省のケリー次官補に認めたウラン濃縮計画についても目に見える形で解決策を示すよう求めていくべきだ」と述べました。これに対し金大中大統領は、「北韓を説得する努力をさらに強化しなければならない」と述べ韓国と日本がそれぞれ外交チャンネルを十分に活用していく必要性を強調しました。両首脳は、北韓が核の凍結状態を継続するよう働きかけるとともに北韓の核問題の平和的な解決を図るため韓日米3か国が緊密に協力して冷静に対処していく方針を再確認しました。

・韓国大統領選挙の投票日を3日後に控え、主な候補者3人による最後のTV討論会が16日夜8時から2時間にわたってSBSのTV公開ホールで行われ、この模様はTVキー3局とケーブルTVのYTNを通じて全国に生中継されます。3回のTV討論会の最後となるこの日は、最大野党=ハンナラ党の李会昌候補、与党=民主党の盧武鉉候補、民主労働党の権永吉候補の3人が、「社会、福祉、教育分野」について論議を交わします。このうちハンナラ党の李会昌候補は、国民の質的な生活の向上を公約に信頼できる大統領候補だという点を強調するものとみられます。民主党の盧武鉉候補は、社会的な弱者に対する社会保障の具体策を示し、平等な社会の実現を強調する予定です。民主労働党の権永吉候補は、富裕税の新設と無償教育など改革的な公約を打ち出し、進歩政党の育成論を強調する見通しです。

・韓国の大統領選挙の不在者投票が先週12日から3日間行われ、予め不在者投票を申告した81万3000人あまりのうち76万2000人あまりが投票し、投票率は93.7%でした。これは、前回の大統領選挙の不在者投票の投票率を3.1ポイント下回っていますが、海軍艦艇の乗組員など5万4054人の投票率がまだ集計されていないためこれを含めますと、前回の投票率とほぼ同じ水準になるものとみられています。また今回の選挙では、韓国の選挙史上初めてソウル大学、延世大学、テグ大学の3つの大学にも不在者投票所が設置され、89.6%の投票率となりました。

・北韓の景勝地・金剛山への陸路による新たな観光ルートについて協議するため先週末から北韓を訪れていた現代アサンの金ユンキュ社長は16日、記者会見し、「金剛山への陸路による観光の準備がほぼ整ったのでテスト的な観光視察団を年内に派遣することで北韓側の窓口である朝鮮アジア太平洋平和委員会と合意した」ことを明らかにしました。金ユンキュ社長は、「今度の北韓訪問中、事業者間で解決しなければならない問題はすべて解決した。後は双方の合意について南北それぞれの当局に報告し、この日程が計画どおりに進むよう努力する」と述べました。金社長は「今月20日頃、関係者によるルートの確認を行い年末には数百人が参加するテスト観光ができるよう準備を進めている。マスコミ関係者や外国の外交官などが参加するテスト観光を大晦日の31日に出発し、新年を金剛山で迎えるプランも検討している」としています。

・離散家族問題を協議する南北赤十字の実務者による協議と、南北の鉄道と道路の連結工事を進めるための当局者会議が16日から相次いで北韓の金剛山で始まりました。南北は、赤十字会談の実務者協議では金剛山の面会所設置や離散家族再会問題について、鉄道と道路の建設のための当局者会議では、京義線と、東海線の臨時道路の開通による車両と列車の運行合意書の妥結、資材、装備の追加搬入について協議する見通しです。また会議冒頭の基調演説で韓国代表団は、北韓の核問題に対する韓国政府の憂慮を表明し、北韓が核問題の平和的解決のため積極的に乗り出すよう説得していく方針です。

・ソウル龍山区にある駐韓アメリカ軍基地付近の道路で15日未明、乗用車を運転していたアメリカ軍兵士ら3人が、タクシーの乗客2人に暴行を加えた疑いで韓国警察の取り調べを受けました。ソウル龍山警察署によりますと、アメリカ第8軍所属のトーマス兵長ら3人は、この日午前2時半頃、アメリカ8軍の司令部第3出入口前の道路に車を停車しようとしたところ、後ろから走ってきたタクシーがクラクションを鳴らしたことに腹を立てタクシーに乗っていた韓国人乗客2人の顔を殴るなどして暴行を加えた疑いが持たれています。トーマス兵長は、この後も車の前に立ちふさがったもう1人の韓国人乗客をはねましたが、事故を目撃した別のタクシーの運転手や警察によって捕らえられました。警察は、「アメリカ軍兵士から酒の匂いがした」という目撃者の陳述に基づいてハンドルを握っていたトーマス兵長に飲酒測定をしようとしましたがトーマス兵長はこれを拒否しました。龍山警察署は、トーマス兵長ら3人の身柄をアメリカの憲兵隊に引渡し、出頭要求書を送りました。

・韓国ではデジタルTVの普及台数が年内に100万台を超えるものとみられています。韓国電子産業振興会が家電メーカー6社を対象にデジタルTVの販売台数を調べた結果、99年から去年2001年までに47万台、今年年末までに61万台の合わせて108万台に上るものとみられています。今年販売されたデジタルTVは、ブラウン管TVが全体の60%を占め最も多く、次いでプロジェクションTVと、PDPTV、LCDTVの順でした。品目別の平均価格は、PDPTVが731万ウォン(日本円でほぼ73万円)と最も高く、次はプロジェクションTV255万ウォン、LCDTV144万ウォン、ブラウン管TV120万ウォンとなっています。

・韓国の自動車メーカー3社は、来年2003年は320万台の生産を目標に内需、輸出とも積極的に市場の開拓を進めることにしています。韓国自動車工業協会は16日、来年の韓国の自動車生産は内需、輸出ともに3%台の安定成長を記録し、年間の生産台数が史上最多の320万台を記録するものと展望しました。このうち内需は165万台で今年より3.1%、輸出は155万台と3.3%、それぞれ増えるものと予想されるとしています。韓国自動車工業協会はまた、中大型乗用車とレジャー用車両など高付加価値車両の輸出に占める割合が増えたことから来年は輸出金額も今年の136億ドルから7%増の146億ドルになるものと予想しています。

・中国人は、韓国の全体的なイメージとして「ドラマ」が最も印象的だと考えていることが分かりました。韓国観光公社は、最近上海で開かれた国際会議に出席した中国人571人を対象に「韓国に対するイメージ」をアンケートで調査しました。その結果、‘韓国について最も印象深い点は何ですか’という質問に32.8%の人が「ドラマ」と答え、次いで「サッカー」23.8%、「経済」19.8%、「食べ物」12.6%、「テクォンド」10.9%の順でした。また‘これまで体験したことのある韓国の文化は何ですか’という質問についても「ドラマ」と答えた人が33.4%と最も多く、次いで「伝統音楽」22.1%、「大衆歌謡」9.9%でした。

・韓国外換銀行が公示し16日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、995ウォン70銭で、先週金曜日に比べて9ウォン33銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1202ウォン80銭で、先週金曜日に比べて6ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は 692.42ポイントと、先週金曜日に比べて15.71ポイント急落しました。

・16日のソウルは雨、午後3時の気温は、3度4分でした。17日は、高気圧に覆われ全国的に晴れの空模様となるでしょう。予想最低気温は、氷点下5度からプラス5度、日中の最高気温は4度から13度という予報です。

12月14日土曜日

・アメリカのブッシュ大統領は13日、金大中大統領と電話で会談し、韓国駐留アメリカ軍の装甲車による韓国女子中学生死亡事件について深い悲しみと遺憾の意を表明するとともに、事故の再発防止に向けた具体策を韓国側と緊密に協議するよう駐韓アメリカ軍の司令部に指示したことを明らかにしました。この韓米首脳会談は、ブッシュ大統領側からの要請によるものです。またこの電話会談で両首脳は、北韓の核問題を平和的に解決するという原則について再確認したとホワイトハウスのフライシャー報道官が明らかにしました。女子中学生の死亡事件については、ブッシュ大統領は韓国駐在のハバード大使や先に韓国を訪れた国務省のアーミテージ副長官を通じて遺憾の意を表明していますが、この事件に抗議行動を続けている韓国の市民団体は、今回のブッシュ大統領の発言も事態の根本原因に対する言及がない虚空のものだとして非難し、ブッシュ大統領が韓国民に直接謝罪し、SOFAの改正に対するアメリカの立場を明確にしない限り反米集会は継続せざるを得ないとしています。

・ホワイトハウスのフライシャー報道官は13日先に北韓がIAEA=国際原子力機関に対して北韓の核施設の封印とIAEAの監視カメラを撤去するよう求めた書簡を送ったことについて、北韓はこの書簡を撤回し一方的な行動に出ることがないよう自重を求めたことを明らかにしました。フライシャー報道官は「IAEAに対する北韓の要求は重大な問題であり、アメリカは北韓がこの要求を撤回することを希望している。北韓の核問題については平和的な解決策を模索している」と述べました。

・アメリカの海外向けラジオ放送VOAは、13日、KEDO=韓半島エネルギー開発機構が北韓東北部で建設を進めている軽水炉事業は、北韓の一連の核問題が明らかになった後も工事が続けられていると明らかにしました。

・北韓は12日、凍結状態となっている北韓の核関連施設を再稼動させると発表しましたが、ワシントンポストはアメリカ国務省の元対北韓調整官の見解として再稼動は少なくとも4か月から6か月の期間がかかると伝えました。それによりますと、北韓が所有している5メガワット級の原子力発電所の原子炉はかなり老朽化しており、原子炉に燃料を注入するクレーンも故障したまま放置されているということです。北韓はこの他にも94年当時50メガワット級と200メガワット級の原子力発電所の工事を90%近くまで進めていたが、完成に至るまでにはさらにかなりの時間が必要だろうとしています。

・ところで、北韓の核凍結解除発表は、国際金融市場にも波紋を招き、金の国際価格は3年振りに最高値を更新し、ユーロに対するドルの為替レートもほぼ3年ぶりに最安値となりました。13日のロンドンの金属取引所での金価格は1オンス当たり335ドル25セントと3年振りの最高値となりました。また1ユーロ当たりのドルの為替レートも1.259ドルとほぼ3年ぶりの最安値となりました。

・ソウルのアメリカ大使館の輸送部から流れ出したと見られる大量の重油で一帯の土壌が汚染された問題で、アメリカ大使館側は14日、「アメリカ大使館側の責任が確認された場合、責任を持って浄化作業を行う」と述べました。アメリカ大使館側は、「ソウル市と相談して現場調査の会社を選定した。来月には油の流出の原因がはっきりするだろう。調査結果についてはソウル市と環境部に報告し汚染の原因がアメリカ大使館側にあることが判明すれば責任を持って浄化作業を行う」と述べました。

・韓国と北韓は15日から3日間、北韓の景勝地・金剛山で南北赤十字会談のための実務者協議を行います。今回の協議では、南北離散家族の面会所の設置、すでにある建物を利用した離散家族同士の面会の定例化、韓国戦争後、行方が分からなくなった家族などの生死や住所確認が議題として取り上げられる見通しです。

・ロンドン発 連合ニュースによりますと、アメリカと北韓との間で不可侵条約が締結されれば、北韓の金正日国防委員長はいずれ退陣する可能性もあるとイギリスの日刊紙「ガ−ディアン」が北韓の軍事専門家筋の情報として報道しました。ガ−ディアンは、アメリカが北韓の貨物船を臨検した後、北韓が核の凍結を解除すると発表したことについて「最も理解し難い国・北韓」という分析記事を掲載しこの中で北韓政権の軍事専門家が「不可侵条約はすべてを変えられる。我々が追求している政策は生き残りではなく南北の統一だ。韓半島でのアメリカの影響力に終止符を打つことができるのであれば、もはや金正日国防委員長は退陣することも在り得る」と述べたと伝えました。

・今月19日投票が行われる韓国大統領選挙の有権者は3千499万1,529人と確定していますが、最高齢者は仁川市に住む123歳の女性、金クムドンさんであることが分かりました。また有権者が最も多い投票区は、慶尚南道・金海市・北部洞 第3投票区の6,725人で、最も少ない投票区は、仁川市・西区・シンヒョン・ウォンチャン洞 第5投票区の38人でした。

・ソウル中心部の鐘路区・光化門からソウル支庁前広場までの1.2キロ区間にある街路樹が16日からライトアップされクリスマス気分を盛り上げます。ソウル市は毎年12月になりますと光化門一帯の街路樹にだけライトアップを行ってきましたが、今年は、数百万人の市民が集まって街頭応援を繰り広げた6月のサッカーワールドカップの名所地となったソウル支庁前広場まで拡大し合わせて235本の街路樹もライトアップし師走に華やかさを演出することになりました。

・14日は土曜日のため取引はありません。前日13日の終値は、日本円100円が、986ウォン37銭でアメリカドル1ドルは、1208ウォン80銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・14日ソウルは曇り、正午の気温は氷点下1度6分でした。15日日曜日も全国的に曇り、夜一時雨の降るところがあるでしょう。朝の最低気温は氷点下4度から4度、日中の最高気温は6度から13度と穏やかな一日になる見込みです。

12月13日金曜日

・アメリカのブッシュ大統領は13日、金大中大統領に電話をかけ韓国駐留アメリカ軍の装甲車による韓国女子中学生死亡事件について深い悲しみと遺憾の意を表明しました。ブッシュ大統領はまた事件の再発防止のためアメリカ軍の首脳部に韓国側と緊密に協議するよう指示したことを明らかにしました。これを受けて金大中大統領は、SOFA=韓米地位協定の運用面の改善をはかる必要があるとしてアメリカ側の協力を求めました。またこの日の電話会談で両首脳は、北韓の核問題を平和的に解決するという原則について再確認したとホワイトハウスのフライシャー報道官が明らかにしました。これに対して韓国の市民団体は、ブッシュ大統領の女子中学生死亡事件ら対する発言は事態の根本原因に対する言及がない虚空のものだとして非難し、ブッシュ大統領が韓国民に直接謝罪し、SOFAの改正に対するアメリカの立場を明確にしない限り反米集会は継続せざるを得ないとしています。

・国連本部発 AFP、AP通信によりますと、IAEA=国際原子力機関は、北韓が核施設に設置されたIAEAの監視カメラと施設の封印の撤去を求める書簡を送ってきたことを明らかにしました。この書簡は、北韓原子力総局のリ・ジェソン総局長名のもので、オーストリアの北韓大使館を通じてIAEAに送られたということです。これを受けてIAEAのエルバラダイ事務局長はこの日、ニューヨークの国連本部で声明を発表し、「北韓の核施設の封印や監視カメラを撤去することは、保障措置の協定違反となる。北韓はいかなる場合にも一方的な措置をとってはならない」として北韓側に自制を求めました。現在、北韓の核施設にはIAEAの二人の査察官が常駐して、核施設の凍結について監視を行っていますが、今度の書簡で北韓は、この二人の査察官の退去については触れていないということです。

・これについて韓国政府は、「北韓が核凍結を解除するとした外務省スポークスマンの談話に続いて、IAEAに監視カメラと封印を撤去するよう求めたのは、実際に核施設の再稼動に踏み切る用意があることを国際社会に伝えたものだ」と判断し、総合的な対応策の検討に入りました。その一方で、韓国の政府関係者は「現在北韓の黒鉛型原子炉があるヨンビョンに常駐しているIAEAの二人の査察官については、全くの行動の制約や変化がない。北韓がIAEAに対して監視カメラと封印の撤去を要求し、この要求が受け入れられなければ直接封印を撤去すると述べたことは、実際の核施設の稼動までには相当の時間がかかるということを示唆したものではないか」とする見方を示しました。

・韓国政府は13日、北韓が核施設の稼動を再開すると発表したことについて、直ちにこれを撤回するよう強く求めるとともに韓日米3か国の緊急協議に着手しました。政府は今回の事態が対話によって早急に解決されるよう北韓を直接説得するとともに、中国やロシアなど関係国とも緊密に協議する方針を固めました。これに先立って韓国は12日国家安全保障会議を開き北韓の決定が韓半島の緊張を高めることに繋がりかねないとして深い憂慮を示すとともに、北韓に対して94年の米朝ジュネーブ合意や核拡散防止条約など国際的な約束を遵守するよう求め、すべては対話を通じて解決しなければならないという政府としての見解を改めて確認しました。

・これについてアメリカ政府は、「北韓の核開発を望んでいない国際社会の総意に真っ向から反する措置である」として「基本的には平和的に解決する方針だが、この問題を巡って北韓と交渉する考えはない」としています。アメリカ国務省のフライシャー報道官は12日ブッシュ大統領と共に大統領専用機でフィラデルフィアに向かう途中の機内で記者会見し、「国際社会の総意に反する行為である。北韓が核開発を放棄しない限り、交渉は行わない」とした上で、「ブッシュ大統領が明らかにしたようにアメリカは北韓を軍事的に侵攻する意図はない。国際社会は北韓の対外関係は核兵器の除去に掛かっているという点を再度強調してきた」と述べました。

・アメリカのカーター元大統領は12日、北韓が核の凍結を解除すると宣言したことについて深い憂慮を示すとともに北韓との直接対話を急ぐよう促しました。94年の米朝枠組み合意の締結に寄与したカーター元大統領は、「アメリカと北韓は、アメリカが北韓に毎年重油50万トンを支援しKEDO=韓半島エネルギー開発機構が北韓に軽水炉2基を建設するという条件で北韓の核を凍結することで合意した。しかし我々は軽水炉建設の約束を履行していない」と述べ、アメリカに対し対北韓強硬政策の見直しを求めました。

・北韓の外務省スポークスマンは13日談話を発表し、アメリカがイエメン沖の公海上で臨検した北韓の貨物船「ソサン号」は、ミサイルと関連部品を運搬中だったことを明らかにしました。北韓はこの中で「ソサン号は、イエメンとの合法的な貿易契約によりイエメンに送るミサイルと一連の建設資材を積んでいた。アメリカがこの貨物船を臨検したことは北韓の自主権を侵害したテロ行為であり容認できない」と述べました。

・韓国大統領選挙戦が終盤を迎えている中で、与党・民主党候補の盧武鉉氏と、新党・国民統合21の鄭夢準代表は13日国会で会談し、盧武鉉候補が大統領に当選した場合、鄭夢準氏は、政権のパートナーとして重要な役割を果たすことで合意しました。また盧武鉉候補と、鄭夢準代表は、大統領選挙で勝利をした場合、政府と、民主党、国民統合21の三者の間で政府与党連絡会議を定期的に開くことでも一致しました。さらに新政権では、鄭夢準氏が大統領特使としてアメリカや中国、北韓を訪問して北韓の核問題など様々な懸案を協議することでも一致しました。会談の後、鄭夢準氏は両党の共同選挙対策委員会に出席し、盧武鉉候補の勝利のため全力を尽くすという決意を表明し、午後には韓国中部の大田で盧武鉉候補の応援演説に立ちました。

・自民連の李仁済総裁代行は13日、「今度の大統領選挙戦で急進勢力を阻止できなければ国の存亡にかかわる」として、事実上、野党・ハンナラ党候補の李会昌氏への支持を表明しました。李総裁代行はこの日党本部で記者会見し、「安全保障を確固たるものにし安定的な改革と平和的統一を成し遂げられるよう国民の賢明な判断を期待したい」と語りました。李総裁代行はまた「ハンナラ党に対しては党レベルの支援を行うことは困難だ」として、公式の場での支援は控えたいという姿勢を明らかにしました。

・今週11日から3日間ソウルで行われていた韓国と北韓が経済協力の制度的な受け皿について話し合う実務協議会はこれといった成果がなく物別れに終わりました。南北は、2回目の会議を来年1月平壌で開くことで一致し、具体的な日程などは今後の協議で決めることになりました。

・この一年間に韓国から海外旅行に出かけた人は史上最高の700万人を超える見通しです。韓国の文化観光部と韓国観光公社の調べによりますと、今年10月末までに海外に出かけた韓国人は598万3200人で、11月と12月にもそれぞれほぼ50万人が海外に出発したものと見られ、この一年間の海外旅行者は700万人を超える見通しです。

・男性から女性に性転換手術を受けた韓国の映画俳優のハリスさんが裁判所から戸籍上も女性として認められました。ハリスさんは27歳、韓国の映画などにも出演している人気俳優です。ハリスさんは、男性から女性へ性転換手術を受けた後、事実上女性として生活していましたが、このほど裁判所に戸籍上の性を‘男’から‘女’に、名前も本名‘李キョンウップ’から女性の名前の‘李キョンウン’に訂正するよう求め11日この申請通りに認められました。仁川地方裁判所では「ハリスさんは、染色体が男性であることは間違いないが、軍入隊のための身体検査でも不適格判定を受けるなど身体的に女性とみるのが妥当だ。また男性から女性への性転換手術 を受けた後、実際女性として生活しているハリスさんの人間的尊厳性と幸福の追求権など憲法の理念に基づいてハリスさんの申請を受け入れることにした」としています。

・日本サッカー協会は、韓国と日本の代表によるサッカー親善試合が来年4月16日韓国で行われると発表しました。

・韓国外換銀行が公示し13日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、986ウォン37銭で、前日に比べて7ウォン56銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1208ウォン80銭で、前日に比べて10ウォン30銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は708.13ポイントと、前日に比べて7.25ポイント下落しました。

・13日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、氷点下7度2分でした。14日は、高気圧に覆われ全国的に晴れの空模様となるでしょう。予想最低気温は、氷点下10度から0度、日中の最高気温は5度からプラス11度という予報です。

12月12日木曜日

・北韓は12日、米朝枠組み合意による核開発の凍結を解除し、電力生産に必要な核施設の稼動と建設を直ちに再開することを明らかにしました。北韓の朝鮮中央通信によりますと、北韓外務省のスポークスマンは12日、談話を発表し、94年の米朝枠組み合意によって年間50万トンの重油提供を見返に講じていた核凍結を解除し、電力生産に必要な各施設の稼動と建設を直ちに再開することにしたと言明しました。スポークスマンはまた、「韓半島での核問題を平和的に解決しようとする北韓の方針には変りはなく、北韓が核施設を再び凍結する問題は、全面的にアメリカにかかっている」と強調し、アメリカとの対話を求めました。

・これについて韓国政府は12日緊急会議を開き、北韓が核凍結を解除した背景と今後の対策について協議を行っています。

・19日に投票が行われる韓国大統領選挙は、投票日まで後一週間となり、12日には、これまでのTV討論会に加わっていない4人の候補者によるTV討論会が深夜の11時10分から1時間40分間MBCの公開ホールで行われ、キー3局によって全国に生中継されます。この討論会に出席するのは、ハナロ国民連合候補の李漢東氏、社会党候補の金栄圭氏、護国党候補の金吉洙氏、無所属候補の張世東氏の4人で、いずれも候補登録日以前の15日間、KBS、MBC、SBSと全国規模の放送局と、5つの主要日刊紙が行った世論調査で平均支持率が5%に満たなかった候補者たちです。この日のTV討論会は、大統領選挙放送討論会が前持って準備した質問を各候補に答えてもらう形式を取り、候補同士の相互討論は行わないことになっています。

・今月19日に行われる韓国の大統領選挙を前に不在者投票が12日から、全国の490か所の投票所で一斉に始りました。大統領選挙の不在者投票は選挙の告示後あらかじめ選挙管理委員会に申告し、12日から14日まで投票することになっており、今回は全有権者のおよそ2.5%にあたる=86万7,000人あまりが不在者投票を申告しています。不在者投票は12日午前10時から全国一斉に始り、このうち韓国の選挙史上初めて設けられたソウル大学の投票所では投票を終えた学生たちが集まって投票の感想を発表したり、記念品を贈ったりするイベントが行われました。

・アメリカ政府は11日、イエメン沖の公海上で臨検した北韓のミサイル運搬船を解放すると発表し、この船は予定通りイエメンに向かいました。アメリカのフライシャー報道官は11日、この船には15基のスカッドミサイルが塔載されていたことを明らかにした上で、「ミサイル取引そのものは国際法に違反しない。国際法に従うほかに選択はない」と述べ、ミサイルは核兵器や化学兵器などと異なり、国際的な輸出管理体制が確立されていないため、国際法的にも厳格な管理の対象となっていないと指摘しました。フライシャー報道官はまた、イエメンからこのミサイルをテロリストなどに渡さないとの確約を得たことも明らかにしました。この問題に関連して、パウエル国務長官は「アメリカとイエメンは友好関係を維持しているが、北韓はもっとも憂慮すべき武器拡散国の一つだということには変りはない」と強調しました。これに先立ってイエメン政府11日、北韓にスカッドミサイル15基を発注したことを認め、アメリカとスペインの艦艇が公海上で、北韓の船舶を一時的にだ捕し、臨海したことに対し強く抗議しました。

・この問題に関連して、アメリカ国務省のアーミテージ副長官は11日、「北韓がミサイルを輸出していることは周知の事実であり、アメリカの対北韓政策には影響を及ぼすことはない」と述べました。これは11日、アーミテージ副長官が北韓の核兵器問題などを協議するため、中国を訪れ、北京空港でインタビューして応じたもので、アーミテージ副長官は「今回の問題は北韓のミサイルの拡散を懸念するアメリカの主張が事実であることを裏付けたものである。このため、対北韓政策には何らの変化はなく、また今回の中国との協議にも影響を及ぼすことはない」と述べました。

・韓国とアメリカは11日、SOFA=韓米地位協定の運用面での見直しに向けた実務者レベルによる協議に入りました。この日の協議には韓国側から外交通商部の李泰植次官補と国防部の車榮九政策室長らが、アメリカ側からは韓国大使館のリビアー公使、キャンベル駐韓アメリカ軍の司令官が出席し、アメリカ軍の演習などによる事故の再発防止につとめるとともに、「事故が起きた場合の処理については誠意をもって解決する。また実務協議の運営方法などについては今後協議する」ことで一致しました。

・韓国駐留アメリカ軍の装甲車による韓国女子中学生の死亡事件で、今月2日からニューヨークやワシントンなどアメリカの各地を訪れ、抗議デモなどを行った韓国の市民団体が11日、ロサンゼルスから帰国しました。宗教団体などが主導するこの市民団体は今後も抗議行動を続けることにしており、今週14日、ソウル市役所前で行われる予定の大規模の抗議集会に参加することになっています。

・去年の3月、韓国の空の表玄関として開港した仁川国際空港は今年の乗降客が2千万人を越える見通しです。仁川国際空港によりますと、開港以来、国際線の便数の増加に伴って乗降客は増え続けており、特に8月の夏休み中は、1日の平均乗降客数が8万3千人にも上り、空港の関係者によりますと、今年の乗降客は2千100万人に達するものとみられています。世界空港利用客のランキングでは20位以内に入ることが予想されるということです。

・韓国、日本、中国の3か国によるサッカーのプロリーグの実務者協議が12日から3日間、東京のJリーグ事務局で始りました。今度の実務者協議では来年2月日本で開かれる予定の第1回韓日中チャンピオン決定戦の大会の運営規定や委員会の構成などについて話し合うことになっています。

・今年のサッカーW杯で韓国チームのキャプテンとして指令塔の役割を果たした洪 明浦選手(33歳)の自伝「永遠のリベロ」の日本語版が13日出版されます。この本には、ヒディンク監督との出会いや4回連続ワールドカップに出場することになるまでのストーリーや子どもの時、背が低くて悩んだことなど幼い頃の思い出、またJリーグで活躍していた頃の苦労話などがつづられています。日本語版は「リベロ」というタイトルで大手の出版社、集英社が発行し、13日全国一斉に発売されることにになっています。出版社の集英社は洪 明浦選手は5年間日本のJリーグで活躍した人気選手で、日本のファンにも認知度が高い。日本語版には今年のW杯でベスト4に進出した韓国チームの裏話や日本のサッカーに対するは洪選手の感想やアドバイスなどの手記も掲載されています。洪 明浦選手は今月19日から6日間、日本で出版記念のサイン会などを行う予定です。

・韓国の若者たちに人気を呼んだデジタルアクション映画「火山高」が14日から、日本全国67の映画館で公開されます。「火山高」は火山高校という架空の高校を舞台に、華麗な武術や韓国の「気」を操って争いを繰り広げる生徒たちを最新のCGを使って描いた学園もののアクション映画です。この映画は今年2月、2億円で日本に輸出が決まり、日本での公開を前に、再編集や字幕による補足説明などが行われる日本人によりわかりやすいものに仕上げられました。

・韓国外換銀行が公示した12日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、980ウォン81銭で、前日に比べて3ウォン16銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1211ウォン30銭で、前日に比べ、4ウォン2銭のウォン高でした。韓国株式市場の12日の総合株価指数は、715.38ポイントと、前日に比べ、16.77ポイントの大幅上昇となりました。

・12日のソウルは晴れ、午後3時の気温は氷点下1度8分でした。13日は全国的に概ね晴れ、大陸からの冷たい高気圧の影響で、冷え込みが続くものとみられますが、午後からは徐々に和らぐという予報です。13日の予想最低気温は、氷点下12度から氷点下1度、日中最高気温はプラス1度から7度という予報です。

12月11日水曜日

・アメリカ政府は11日、イエメン沖の公海上で臨検した北韓のミサイル運搬船を解放すると発表し、この船は予定通りイエメンに向かいました。アメリカのフライシャー報道官は11日、この船には15基のスカッドミサイルが塔載されていたことを明らかにした上で、「ミサイル取引そのものは国際法に違反しない。国際法に従うほかに選択はない」と述べ、ミサイルは核兵器や化学兵器などと異なり、国際的な輸出管理体制が確立されていないため、国際法的にも厳格な管理の対象となっていないと指摘しました。フライシャー報道官はまた、イエメンはこのミサイルをテロリストなどに渡さないとの確約を得たことも明らかにしました。この問題に関連してパウエル国務長官は「アメリカとイエメンは友好関係を維持しているが、北韓はもっとも憂慮すべき武器拡散国の一つだということには変りはない」と強調しました。これに先立ってイエメン政府11日、北韓にスカッドミサイル15基を発注したことを認め、アメリカとスペインの艦艇が公海上で、北韓の船舶を一時易にだ捕し、臨海したことに対し強く抗議しました。

・これについて韓国とアメリカはミサイルを積み込んだ船舶が北韓の港を出港したという情報は先月末に入手し、両国の間で情報を交換しており、11日改めて対応策を協議しました。韓国政府の当局者は「まだ事実関係が確認できていない段階なので、政府としてコメントする立場にはないが、韓米間で協議が行われた」と述べました。

・今月19日に投票が行われる韓国の大統領選挙は中盤の選挙戦に入り、一段と熱を帯びています。10日の夜には主な候補者3人による2回目のTV討論会が行われ、経済の構造改革や首都機能の移転、それに地方経済の活性化策などを巡って論議を繰り広げました。今回のTV討論会は事実上一騎打ちとなっている最大野党=ハンナラ党の李会昌候補、与党=民主党の盧武鉉候補に、民主労働党の権永吉候補が加わり、候補者3人は10日夜8時から2時間にわたってテレビキー局3局を通じて全国の有権者に訴えました。まず財閥の解体など経済の構造改革について、李会昌候補は、金 大中政権との政経癒着で再び経済危機を招く恐れがあるとしたのに対し、盧武鉉候補はむしろハンナラ党が最大野党になってから財閥改革が後退していると主張しました。また首都機能の移転について、李会昌候補は首都機能の移転には盧武鉉候補が示した6兆ウォンという経費では足りない上、ソウルの土地価格が暴落し経済混乱が起きる可能性があるとして反対の意見を示したのに対し、盧武鉉候補はソウルのいろいろな機能の中から行政面だけを地方に移し、ソウルを経済的な機能と物流ビジネスの中心として生かしていく計画だと反論しました。また農産物などの市場開放については 李会昌候補は国民の合意を前提にした市場開放を提案し、盧武鉉候補は実際に被害を受ける農家に補償するなどの対策を十分に整え、開放に踏み切るべきだと述べました。これに対し権永吉候補は韓国・チリ自由貿易協定の批准を拒否すべきだとして、これ以上の市場開放に反対すると述べました。選挙投票日まで8日となった韓国の大統領選挙は、李会昌氏と盧武鉉氏による事実上の一騎打ちとなっており、政治離れの現象が著しい若い有権者の浮動票の行方が注目されます。大統領候補3人によるTV討論会は16日には社会・文化・女性問題を巡って行われます。

・韓国大統領選挙の不在者投票が12日から14日までの3日間全国489の不在者投票所で行われます。これまで各選挙管理委員会に不在者投票を申告した有権者はおよそ86万7,000人あまり、有権者全体の4%に上っています。今回の不在者投票は選挙史上初めて国立ソウル大学など3つの大学のキャンパス内にも投票所が設けられます。

・11日未明、ソウル市内のホテルで火事が発生し、日本人の観光客6人がけがをしました。火事があったのはソウル市龍山区 梨泰院にある7階建てのクラウンホテルで、3階の客室から出火し、宿泊客130人とホテルのナイトクラブの利用客100あまりが緊急避難し、日本人6人を含め15人が煙にまかれたり、避難する途中にけがをしたりし、最寄りの病院で手当てを受けています。クラウンホテルは韓国駐留アメリカ軍基地に近く、日本人客の多い梨泰院の繁華街にあり、多くの日本人が利用するホテルとして知られています。

・韓国を訪れたアメリカ国務省のアーミテージ副長官は10日大統領府の青瓦台で金 大中大統領を表敬訪問し、今年6月に起きたアメリカ軍の装甲車による女子中学生死亡事件について「ブッシュ大統領は深く謝罪している」というメッセージを直接伝えました。これはアーミテージ副長官が10日夜記者会見で明らかにしたもので、アーミテージ副長官は「アメリカはSOFA=韓米地位協定の運用面での見直しについて韓国と協議を始める」と述べました。ブッシュ大統領は先月27日にハバード駐韓大使を通じて遺族、韓国国民に謝罪のメッセージを伝えたものの、その後も抗議行動が広がっているため、改めて謝罪の意見を表明したものですが、韓国の政界や市民団体などが要求するブッシュ大統領の直接の謝罪ではないことから、抗議行動は今後も続くことが予想されます。

・東京発AFP連合ニュースによりますと、北韓に派遣されたIAEA=国際原子力機関の専門家と北韓当局は核兵器開発を巡って交渉を行っていると日本の高須幸雄(たかす・ゆきお)IAEA担当大使が10日明らかにしました。高須大使によりますと、北韓の白南順外相がIAEAの査察受け入れを拒否する書簡をIAEAに伝えた後、IAEA関係者が平壌に派遣されたということです。高須大使は「北韓の白南順外相の書簡はIAEAによる査察を強いトーンで拒否したものではなく、IAEAによる査察を支持しないというニュアンスと受け止めている」と述べ、北韓が妥協の余地を残したものではないかという見解を示しました。

・韓国と北韓が経済協力の制度的な受け皿について話し合う実務協議会が11日から13日までの3日間の日程でソウルで始まりました。今回の実務協議は南北の経済協力の制度的な保障装置をまとめるためのもので、通行や原産地確認、貿易紛争に対する仲裁委員会の構成、貿易取り引きの決済などについて話し合います。

・北韓の脱出者2人が10日北京にあるドイツ人学校に駆け込みました。北京の外交消息筋によりますと、ドイツ人学校に駆け込んだ北韓住民2人は韓国への入国を希望しているということです。また2週間前にドイツ人学校へ駆け込んだ1人は今週末中国から出国するものと見られています。

・今年も残すところ20日ばかりとなりました。韓国通信社の連合ニュースは10日年末恒例の「今年の10大ニュース」を発表しました。それによりますと、順序不動で*サッカーのワールドカップでのBEST4進出と町角での大応援団、*現在行われている第16代大統領選挙、*アメリカ軍の装甲車による韓国の女子中学生2人の死亡事件と反米感情の広まり、*台風15号による史上最悪の被害、 *政界・経済界の不正疑惑事件、*北韓の核開発と、これに対するKEDO支援中止、*韓国西海岸での韓国海軍と北韓軍との銃撃戦、*北韓脱出者の北京駐在の外交公館への相次ぐ駆け込み、*釜山アジア大会と北韓の応援団の人気、*2回にわたる国務総理任命同意案の国会での否決、韓国の連合ニュースはこのように今年の韓国の10大ニュースを発表しました。

・韓国外換銀行が公示した11日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、983ウォン97銭で、前日に比べ2ウォン1銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1215ウォン50銭で、前日に比べ1ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の11日の総合株価指数は、20日ぶりに700ポイントの大台を割り込み698.61ポイントと、前日に比べて3.83ポイント下落しました。

・11日のソウルは晴れ、午後3時の気温は氷点下3度ちょうどでした。11日の朝の最低気温は氷点下8度1分で、3日続きの真冬日となり、ソウル市では200世帯あまりの水道管が破裂し、計量機が破損したということです。12日にも全国的におおむね晴れ、予想最低気温は氷点下12度から0度、日中最高気温は氷点下2度からプラス7とこの冷え込みはやや和らぐという予報です。

12月10日火曜日

・韓国を訪れているアメリカ国務省のアーミテージ副長官は10日、大統領府の青瓦台で金 大中大統領を表敬訪問した後、崔成泓外交通商長官、李俊国防長官と相次いで会談しました。この席で韓国政府はアメリカ軍の装甲車による韓国の女子中学生の死亡事件によって高まっている反米感情などについて説明し、アメリカ軍兵士の法定地位を定めた韓米地位協定の運用を見直す必要があるという考えを伝え、アーミテージ副長官も韓国側の要求を一部受け入れる考えを示しました。これによって両国は外交と安保の当局者が参加する協議を11日行い、細部について話し合う計画です。またアーミテージ副長官はイラク情勢について説明し、韓国政府に対し支持と協力を求めました。これについて韓国政府の当局者は「アメリカが軍事行動に踏み切った場合の支援については、韓米同盟関係と国際的な協力関係、それに韓国内での世論を総合して決めたい」としています。

・今年6月、韓国駐留アメリカ軍の装甲車による女子中学生死亡事件について、アメリカ国務省は9日遺憾の意を表明しました。アメリカ国務省のバウチャー報道官は9日の記者会見で、記者団から韓国ではこの事件をきっかけに反米感情が高まっているが、どのように考えられているかという質問に対し「我々は非常に遺憾に思っている。韓国駐留アメリカ軍とアメリカ大使館は、韓国政府と同じような事故の再発防止に向けた協議を続けている」と述べました。アメリカ政府が女子中学生の死亡事件で遺憾の意を表明したのは、先月27日、ハバード駐韓大使がブッシュ大統領のメッセージで遺憾の意を表明して以来2度目です。

・SOFA=韓米地位協定の見直しを求める集会が市民団体、大学生、文化界の有識者も参加して10日も行われました。10日午後には合わせて10の市民団体の600人近くがソウルのアメリカ大使館の近くで集会を行い、亡くなった女子中学生の遺族も参加して韓米地位協定の見直しを求める抗議の書簡をアメリカ大使館に手渡しました。また時事漫画の作家ら100人はソウルのマロニエ公園で抗議の集会を行い、「反米漫画展示会」を14日まで開く予定です。また午後6時にはソウルの光化門前の広場と仁川市、釜山市でも女子中学生を追悼するキャンドル集会が行われるなど、韓米地位協定の見直しを求める集会が全国的に行われます。

・今月19日に投票が行われる韓国の大統領選挙は中盤戦に入っていますが、主な候補者3人による2回目のTV討論会が10日行われます。10日のTV討論会には、最大野党=ハンナラ党の李会昌候補、与党=民主党の盧武鉉候補、民主労働党の権永吉候補の3人が、経済政策や住宅・労働問題などを巡って論議します。このうち、李会昌候補は住宅230万戸の建設などの公約を明らかにする予定です。また盧武鉉候補は安定的な経済発展の青写真を示し、財閥改革と新しい行政首都を建設する必要性を力説するものと見られます。また権永吉候補は労働者の経営参加や財閥解体などの必要性を強調するものと見られています。

・南北の離散家族問題を話し合う韓国と北韓の赤十字当局による実務協議が今月15日から3日間、北韓の景勝地=金剛山で行われます。今回の実務協議では、金剛山に離散家族の面会所を設置するため南北の協議会を立ち上げ、既存の建物を利用した離散家族の面会の定例化、韓国戦争の際 行方不明になった人々の生死の確認などについて協議する予定です。しかし日本人の拉致問題と関連して、韓国側が要求している韓国人の拉致被害者の生死確認問題については北韓側の強い反対で、今回の協議でも議題となならない見通しです。

・北韓が南北を東西に流れる 臨津川の上流に新たに多目的ダムを建設していることが分かりました。韓国の建設交通部によりますと、この新しいダムは南北の軍事境界線の上流42キロの地点で、貯水量は3億トンから4億トンと推定され、現在、ダムの基礎工事が進められているということです。建設交通部では、このダムの建設で 臨津川下流にある京畿道のパジュ・ヨンチョンは年間2億9,300万トンの用水不足が予想されるとともに、大雨などの場合、大規模の洪水に見舞われる恐れがあるとしています。このため建設交通部では、来年1月にソウルで行われる予定の南北臨津川水害防止対策協議などの場で水資源の平和的な利用を主な議題として取り上げる方針です。

・ワシントンで開かれたアメリカと中国との軍事会談で、中国は北韓に対して核開発計画を放棄するよう引き続き働きかけていく方針を明らかにしました。この米中軍事会談にはブッシュ政権発足後初めて行われたもので、アメリカ側から国防部のペイス政策次官、中国側からは人民解放軍の熊光偕副参謀長がそれぞれ主席代表として出席しました。この席で中国側は北韓の核開発計画について、中国は北韓にミサイル技術や装備を一切 提供していないことを明らかにした上で、「北韓に核開発計画を放棄するよう今後とも働きかける」と述べました。

・“猟奇ウサギ”というニックネームで呼ばれ、韓国で爆発的な人気を集めた漫画の主人公“マシマロ”が今年の最高キャラクターに選ばれました。文化観光部と韓国文化コンテンツ振興院は、韓国で制作された人気キャラクターの商品を対象に今年1年間の売り上げや、ライセンス実績、消費者の好みなどについて評価した結果、“マシマロ”を今年のキャラクター大賞に選定しました。また優秀キャラクターには、中国人風の少女の“プカ”、線と円形だけで人を表現した“ゾルラーマン”、“ブルーベア”など9つが選ばれました。

・ソウルの都心にあって3本の地下鉄の乗換駅となっている鐘路3街駅に韓国では最も長い動く歩道が設置されることになりました。鐘路3街駅に設置される動く歩道は、長さが100mの2基で、来年の2月には設置工事が終わる予定です。これまで韓国最長の動く歩道は仁川国際空港の交通センターに設置されている90mのものです。

・日本の大相撲が来年6月にソウル場所を行う予定です。10日の共同通信によりますと、日本相撲協会は10日の臨時理事会で韓国で興行を行う方針を明らかにし、近く勧進元と契約を締結した後、ソウル場所を正式に発表するということです。相撲のソウル公演は、サッカーのワールドカップが成功したことで、韓日両国間の文化・スポーツ交流がさらに進展する気運が高まったという判断によって行われるもので、公演の予定地はソウルで、期間は2日程度になる見通しです。

・韓国外換銀行が公示した10日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、985ウォン98銭で、前日に比べて1ウォン17銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1217ウォンで、前日に比べて3ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場の10日の総合株価指数は、702.44ポイントと、前日に比べて6.67ポイント下落しました。

・10日のソウルは晴れ、午後3時の気温は氷点下4度7分でした。朝の最低気温は氷点下9度1分とこの冬一番の冷え込みで2日続きの真冬日となりました。気象庁によりますと、江原道のテクァン嶺は氷点下17度4分、春川市は14度と、江原道は軒並み氷点下10度を下回り、済州島を除き全国が氷点下を記録しました。11日は全国的に高気圧の圏内に入っておおむね晴れますが、10日よりさらに冷え込みが厳しくなるということです。11日の予想最低気温は氷点下18度から氷点下2度、日中最高気温も氷点下5度からプラス6度と寒い一日になりそうです。

12月9日月曜日

・韓国と北韓は、先週6日から2日間、金剛山で北韓の開城工業団地の建設をめぐる実務者接触を行い、今月の26日から30日までの間に工業団地の建設に着工することで一致しました。南北が8日発表した共同報道文によりますと、「韓国と北韓は開城工業団地の着工式を今月26日から30日までの間に行う。具体的な日程や規模、形式などは南北双方の開発事業者が文書を確認することで一致した」と述べています。「開城工業団地」は、北韓の経済特別区にも指定され南北間の大型の経済交流としては初めて実施に移される事業で、韓国側は「現代アサン」と、「韓国土地公社」が北韓側は「朝鮮アジア太平洋平和委員会」と「民族経済協力連合会」がこの事業の主体となります。会議ではまた、開城工業団地の建設に必要な人員と資材の運搬のため北韓の開城と、韓国側のムンサン間に臨時道路を年内に開通させることでも一致しました。

・香港の外交消息筋によりますと、北韓の金正日国防委員長が今月中旬にも、中国を非公式に訪問する見通しです。匿名を希望した香港のある特派員は、「中国の胡錦涛党総書記は、金正日国防委員長に対して良い印象を持っていないようだ。金正日国防委員長としては、今何よりも中国の新しい指導部との関係改善が急務だ」と述べました。また別の外交筋は、「北韓は核開発を認めたことで国際的に孤立している。北韓はアメリカとの関係改善をはかるため中国の支援が絶対的だ。特に今回の中国訪問では、核問題による国際的な孤立と経済問題を一括的に妥結するため来年初め頃ソウルを訪問する問題についても中国側と協議する可能性が高い」と述べています。この報道に対して中国政府筋は、「金正日国防委員長が中国を訪問するという情報はない」と話しています。

・ソウル市中心部にあるアメリカ大使館輸送部の地下から大量の油が流出した疑いがあるとされている問題で、韓国の環境保護団体「環境運動連合」は9日、記者会見し、輸送部に隣接した龍山基地周辺の土壌からも基準値を8.2倍上回る量の軽油の成分が検出されたことを明らかにしました。環境運動連合は、「軽油が検出された地域は、住宅地であることからも軽油の輸送基地のあるアメリカ軍基地が汚染源であると思われる。地下水の汚染と土壌汚染に対する対策を急がなければならない」と強調しました。さらに環境運動連合は、韓国政府に対しては韓国国内法に基づいて直ちにこの地域を土壌汚染災害地域に指定して原状回復させるよう要請するとともに、アメリカ側に対しては、韓国政府と民間が参加する韓米共同官民調査団を構成するよう強く要求しました。

・アメリカ軍の装甲車による女子中学生死亡事件に抗議するためアメリカを訪れている韓国の市民団体の代表は、ニューヨークとワシントンに次いで8日ロサンゼルスに到着し韓国駐留アメリカ軍の無罪判決の撤回と、SOFA=韓米地位協定の見直しなどを訴える記者会見を行いました。一行7人はまた9日にはロサンゼルスの大学で開かれる予定の女子中学生の追悼式に出席し10日帰国します。

・今年6月のサッカーワールドカップの期間中、「赤い悪魔」を先頭に市民たちの熱い応援が繰り広げられたソウル中心部の光化門一帯が連日、アメリカ軍の装甲車に轢かれて死亡した女子中学生の追悼集会の場として注目を集めています。ここではアメリカ軍の法廷でアメリカ軍兵士2人の無罪評決が出た後の先月30日初めて市民たちによるろうそくの灯りを灯す抗議集会が行われ、その後連日 午後6時になりますとろうそくを手にした市民たちが自主的に光化門に集合し、犠牲になった女子中学生を悼むとともにアメリカ軍兵士の無罪に反発する抗議集会を繰り広げています。先週末の7日には2万人近い市民がここに集まり14日には、光化門とソウル支庁前におよそ10万人がろうそくの灯りをかかげて市内を行進する「平和大行進」が予定されています。

・最近韓国で高まりを見せている反米感情は、アメリカの高圧的で無神経な姿勢が原因だと、ニューヨークタイムズが9日、ソウル発の記事としてインターネット版で伝えました。それによりますと、「韓国での最近の反米感情は、韓国駐留アメリカ軍による韓国女子中学生の死亡事故と加害アメリカ軍兵士の無罪判決が引き金となったのは事実だが、韓米関係の葛藤はさらに深い根の部分がある。それはアメリカが対北韓問題について過酷で無神経な姿勢を貫いてきたことからアメリカに対する韓国人の認識に変化が生じたものだ」として、ソウルの中心部に位置したアメリカ軍基地の問題をはじめ、アメリカ軍基地周辺の環境汚染問題などが両国の摩擦をさらに悪化させていると指摘しました。

・先週末、韓国東部の山間部では1メートルを上回る大雪が降り江原地方気象台では9日午前6時、大雪警報を出して雪に対する警戒を呼びかけています。この大雪でミシリョンと大関嶺、江陵間の幹線道路などは全面的に車の通行が規制され山間地方の一部地域は孤立状態となりました。気象庁によりますと、9日正午までの積雪量は、いずれも江原道のミシリョンで1メートル25センチ、大関嶺78センチとなっており、この日江原道山間地方にはさらに10センチから50センチの積雪が見込まれています。韓国では8日から9日にかけてソウルなどの平野部でもこの冬一番の冷え込みとなって雪が降り、8日午後7時5分日本関西行きの大韓航空をはじめとする30便あまりが平均2時間から3時間ほど出発が遅れるなど国際線の空のダイヤに乱れが出ました。

・夏休みシーズンの今年7月から9月にかけて海外旅行に出かけた韓国人が海外で使ったクレジットカードによる決裁額が、史上最高を記録しました。韓国銀行が8日明らかにしたところによりますと、この期間中、韓国人が海外で支払ったクレジットカードの金額は、過去最高の6億7000万ドルで、去年に比べ27.7%、また夏休みシーズン直前の6月までの3か月間に比べても16.1%増えています。また今年に入って9月末までの海外でのクレジットカードの決裁額は18億1300万ドルで、早くも去年1年間の使用額19億9000万ドルに近づいています。 これについて韓国銀行の関係者は、「今年は夏休みを利用して海外に出かけた旅行客が多かった上に、現金よりクレジットカードで支払う傾向が増えたためではないか」と説明しています。

・韓国のサラリーマンは、今度の大統領選挙に立候補した候補者たちの選挙公約の中で「経済問題」に最も関心が高いことが分かりました。これはインターネット情報会社が全国のサラリーマン833人を対象に行ったアンケート調査の結果、分かったもので、候補者の選挙公約のうち一番の関心事は「韓国の経済成長」だと答えた有権者が26%と最も多く、次いで「失業者問題」が17%で、この二つを合わせますと43%の有権者は経済問題に関心が高いことが明らかになりました。これに次ぐ関心事としては「教育問題」「南北問題」「税制改革」「社会福祉」などとなっています。これとは別に、韓国のインターネットサイトが「来年最も心配な出来事は何ですか」というアンケート調査を行ったところ、ここでも回答に応じた1400人のうち、64.4%が給与や物価など「経済問題」と答え、経済に対する国民的な関心が高いことが伺える結果となりました。

・ソウル市内を走る地下鉄1号線から8号線の運転時間が9日から1時間延長され、ターミナル駅の終電到着時刻は午前1時となります。しかし韓国の国鉄が運行している路線については労使の交渉がまとまっていないため国鉄区間はこの延長運転に含まれないことになりました。国鉄区間は仁川・水原・議政府・カチョン・イルサン・ブンダンなどでこれらの路線を利用する乗客は、ソウル駅などでタクシーやバスに乗り換えなければなりません。ソウル市では、地下鉄の運行時間の延長に伴い、主要地下鉄駅を通過する市内バスなど64路線506台のバスの運行を延長することになりました。

・景気の低迷が続いている中で韓国では今年、アルコール度数の高い酒が人気を集めています。酒類メーカーが9日まとめたところによりますと、アルコール度数が14度前後の清酒や果実酒などの今年の販売額は、4600億ウォン台で去年の実績を下回り、また最も消費が多いビールも3兆2000億ウォンと、4%の伸びに止まる見込みとなりました。これに対して、アルコール度数の高いウィ−スキーの売上げは1兆5000億ウォンと去年を15%、また焼酎の販売額も2兆800億ウォンと7%上回る見通しです。これについて酒造業界では「景気がぱっとしない上、ローンの支払いに追われるサラリーマンは、じっくり酒を楽しむよりもアルコール度数の強い焼酎やウィスキーで一気にホロ酔い気分になりたいのでは。。。」と分析しています。

・韓国と日本の女子プロゴルフ対抗戦が7日から2日間大阪の阪奈ゴルフクラブで行われ、韓国が初の勝利をおさめました。韓国はこの対抗戦で、通算ポイントを30とし、ポイント18の日本を大差で降しました。女子プロゴルフの韓日対抗戦は、それぞれ12人の選手が1対1で18ホールを競うマッチプレー方式に行われました。また今大会の取材記者の投票によるMVPには、韓国の朴セリ選手が選ばれ東京発ロサンゼルス行きの航空券が副賞として贈られました。

・韓国外換銀行が公示し9日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、987ウォン15銭で、先週金曜日に比べて6ウォン88銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1213ウォン50銭で、先週金曜日に比べて14ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は 709.11ポイントと、先週金曜日に比べて8.98ポイント下落しました。

・9日のソウルの最低気温は氷点下7度2分でこの冬一番の冷え込みとなりました。また気温も氷点下3度5分までしか上がらず、真冬日となっています。10日は、全国的に晴れの空模様となるでしょう。予想最低気温は、氷点下10度からプラス3度、日中の最高気温は氷点下1度からプラス8度という予報です。

12月7日土曜日

・アメリカは、5日ワシントンで開かれた韓米定例安保協議会でSOFA=韓米地位協定を改正する意思のないことを改めて確認しました。ラムズフェルド国防長官はこの日、李俊国防長官と会談した後、記者会見し、「両国がSOFAの改正に合意したか」という質問に対して「SOFAは、2年前に両国政府の合意のもとで一部の見直しが行われた。SOFAを改正しても今度のような事故防止に繋がるとは考えられない」として、SOFAの改正を行う意思のないことを明らかにしました。ラムズフェルド国防長官のこうした発言は、SOFAの運用改善に韓米両国が合意したとする韓国側の発表とはそごを来たすことになり今後両国の間で外交問題化することも予想されます。

・韓国の環境運動連合は、ソウル龍山区の駐韓アメリカ大使館輸送部の地下から大量の油が流出した疑いがあることを明らかにしましたが、その後の調査で油の土壌汚染が広い範囲にわたっていることが分かり、この団体は、アメリカ大使館側に対して韓国側による原因調査が行えるようアメリカ側の協力を求めました。一方、ソウル市は、アメリカ大使館と共同で大量の油が流出された原因についての調査を行った後、汚染の原因がアメリカ側にあることが判明した場合、アメリカ側に施設の改善を求めるとともに汚染対策費を請求することにしています。

・北韓の核開発問題と関連してKEDO=韓半島エネルギー開発機構は、今月中にニューヨークで理事会を開き、北韓で建設中の軽水炉の工事を中止することも含めて協議する予定でしたが、理事会の開催は来月に延期されることになりました。ニューヨークのKEDO事務局関係者は6日、「韓国、日本、アメリカ、EU=ヨーロッパ連合などKEDOの理事国が協議した結果、今月に予定していた理事会は来月に延期することで合意した。具体的な日程は決まっていないが、来月中旬頃になるのではないか」と語りました。

・7日韓国を訪問する予定だったアメリカ下院のハイド外交委員長ら一行5人は、アメリカ軍の装甲車による韓国女子中学生の死亡事件後、韓国国内で高まりを見せている抗議行動を理由に今回の訪問を中止しました。韓国の外交当局者は7日、「現在、日本に滞在しているハイド委員長一行が、反米感情が激化している状況で韓国を訪問するのは適切でないとして韓国訪問を中止するという連絡があった」と述べました。ハイド委員長は7日午前日本から韓国入りし金大中大統領を表敬訪問した後、午後には北韓脱出者会の事務局長と会って今年5月のアメリカ下院での証言について感謝の意を伝え、8日午前中国に向かう予定でした。しかしハイド委員長一行が韓国の大統領との会談を一方的に取り消したことについては論議を呼ぶものとみられています。

・今年6月アメリカ軍の装甲車に轢かれて死亡した韓国女子中学生の追悼行事が全国で相次いでいる中で、二人の女子中学生を悼み、アメリカ軍兵士の無罪に抗議する集会が、7日ソウルの中心部にある「宗廟公園」でおよそ10、000万人がろうそくの灯りを灯す集会が行われたのをはじめ、プサン、テグ、光州など全国各地で同時に行われました。

・アメリカのブッシュ大統領と、ロシアのプーチン大統領は、6日電話で会談し、北韓の核問題について両首脳が緊密に協議していくことで合意しました。ホワイトハウスのフライシャー報道官によりますと、両首脳は、プーチン大統領の中国・インド訪問後 国際情勢について意見を交わすため14分間電話で会談しました。この中で両首脳は韓半島問題について触れ「北韓は、韓半島の非核化を求める国際社会の要求を受け入れなければならない」という認識で一致し、非核化を実現させるためアメリカとロシアが共同で取り組む必要があるという点でも一致したということです。

・ワシントン発 AP連合ニュースによりますと、アメリカは、北韓に対する食糧支援の前提条件として北韓国内で支給食糧がどのように配給されているかを検証する国際的な監視が必要だ」としています。アメリカ国務省のジョーエン報道官は6日、アメリカが北韓に対して追加で食糧を支援するかどうかは、北韓が食糧配給の体系を監視する国際監督機関の活動を保障するかどうかにかかっているという点を北韓側に通報したと述べました。これに対して北韓はいまだはっきりした返事はしていないということです。

・今月19日に投票が行われる大統領選挙で選挙史上初めて、ソウル大学など3つの大学のキャンパスに不在者投票所が設けられることになりました。中央選挙管理委員会の発表によりますと、このキャンパス不在者投票所は、ソウル市の国立ソウル大学と、私立の延世大学、テグ広域市のテグ大学の3か所です。選挙管理委員会によりますと、ソウル大学と延世大学は、学生の不在者申告が投票所設置基準の2000人を超えており、テグ大学は、学生だけでは不在者申告が基準に達しないものの、最寄りの不在者投票所とはかなり距離が離れているため大学内に投票所を設置することにしたとしています。 この他申請があったソウルの高麗大学、漢陽大学など5つの大学については、不在者申告数が2000人に満たない上、近くに不在者投票所があることから大学内に新たな投票所を設けないことになったと説明しています。大学キャンパス内での不在者投票は12日と13日の2日間、行われます。

・北韓は6日、大韓赤十字社に電話による通知文を送り南北赤十字会談の実務者接触を今月15日から3日間金剛山で開催するよう提案しましたが、韓国側は、19日に投票が行われる韓国大統領選挙後に会談の日程を一週間程度ずらすよう北韓側に提案することにしています。韓国政府は、金剛山の離散家族面会所の問題や、離散家族の再会問題について協議する南北赤十字会談の実務者接触が今度の大統領選挙に影響を及ぼす恐れがあるとして日程を調整することにしたものです。

・今年、韓国のリクルート業界で最も話題を集めたのは「史上最高を記録した就職競争率」でした。インターネット就職情報会社が集計した「2002年の就職市場10大ニュース」によりますと、今年の就職競争率は74倍を記録し、就職難が深刻だった去年の70倍をさらに上回ったことがトップでした。次いで、修士や博士高学歴者の就職浪人、3位は、20代と30代の青年失業者が40万9000人と失業者全体の67.6%を占め若年層の失業問題が深刻化していることがあげられました。

・韓国のインターネット就職情報会社が、求職活動中の男女5000人にアンケートしたところ、女性では5人にひとりが、「面接などを意識して整形手術をした」と答え、韓国の深刻な就職難の一面を伺わせています。また「どこを整形しましたか」という質問には「まぶた」が58・2%と2人に1人で1位、次いで「鼻」の17・2%でした。一方男性も9.3%が整形したと答えているということです。

・7日は土曜日のため取引はありません。前日6日の終値は、日本円100円が、980ウォン27銭でアメリカドル1ドルは、1227ウォン50銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・大雪の7日ソウルは曇り、正午の気温は5度3分でした。8日日曜日は中部地方は曇に覆われ、東海岸の山間地方と南部地方は午後一時雨か雪となるところが多い見こみです。朝の最低気温は氷点下6度から7度、日中の最高気温は1度から11度という予報です。

12月6日金曜日

・ワシントン発 KBSアン・セドッ特派員によりますと、韓国の李ジュン国防長官は、6日未明ワシントンでラムズフェルド国防長官との間で定例安保協議会を開きSOFA=韓米地位協定の運用手続きを合理的に改善するという共同声明を採択しました。また両長官は、韓半島統一後の韓国駐留アメリカ軍の任務と役割、規模など韓米両国が将来構想について協議する政策約定書にも署名しました。ラムズフェルド国防長官はこの席で、アメリカ軍装甲車による韓国女子中学生の死亡事件に対し「深い悲しみと遺憾の意」を表明し、事故の再発防止へ向けて韓国側と緊密に協議することを約束しました。これを受けて韓国国防部では、アメリカ軍の犯罪に対する初期の捜査の段階で韓国の警察当局も参加することなど韓米地位協定の運用上の改善をアメリカ側と協議することにしています。

・今月19日に投票が行われる韓国の大統領選挙では選挙史上初めて大学のキャンパス内に不在者投票所が設置されることになりました。ソウル大学のキャンパスがあるソウル市冠岳区の選挙管理委員会は、5日の委員会で、新林9洞とボンチョン7洞の不在者投票所をソウル大学に設けることを最終的に決めました。これに伴って冠岳選挙管理委員会は、ソウル大学に対して特定候補を非難もしくは支持する看板や印刷物を撤去する制服の警察が大学キャンパス内に自由に出入りできるようにする一般の有権者の投票の便宜のため大学内に駐車できるスペースを設けることなどを求めました。

・大学のキャンパス内に不在者投票所が設置されるのに合わせて各大学では、学生たちに投票を呼びかける動きが広がっています。今度の大統領選挙で20歳代の有権者は、有権者全体の23.5%の816万人で、年齢別有権者の中では30歳代に次いで多くなっていますが、前回97年の大統領選挙では、投票率が68.2%と全体の年齢別有権者のうち最低でした。このため住民登録が地方の帰省地にある大学生たちには故郷に帰郷して投票してもらおうと首都圏の35の大学の学生会では、投票日前日の18日と当日の19日に各地方に向かうバスを特別に仕立てることも計画しています。

・韓国への帰国を理由に被爆者援護法による健康管理手当ての支給が打ち切られたのは違法だとして韓国人の被爆者クァッ・キフンさんが日本の国を相手取って起こした訴訟の控訴審判決で、大阪高等裁判所は5日、受給資格を認めた1審の大阪地方裁判所の判決を支持しクァッさんに勝訴の判決を言い渡しました。判決で根本裁判長は、「外国にいる被爆者への法の通用を除外することはできない」と述べ、クァッさんの主張を認めました。クァッさんは、1945年8月に旧日本軍人として広島で被爆し、戦後韓国に帰国しました。その後98年に治療のため日本に渡り日本政府から被爆者健康手帳を交付され、5年間月額3万4000円の手当てを受ける資格を得ましたが、その2ヶ月後にクァッさんが帰国したため手当ての支給が打ち切られていました。

・韓国の短期外債が10か月ぶりに減少局面に転じ10月末現在の韓国の累積債務は、1297億ドルと、前の月に比べて1億ドルの減、一方、対外債権は15億ドル増の1773億ドルとなりました。このうち、長期外債は、企業の外貨建て証券発行などで3億ドル増えた772億ドルとなったのに対し、短期外債は外国系銀行の韓国支店が本店からの借入金を返済したことなどで4億ドル減って525億ドルとなりました。これで韓国の外債総額は、今年2月以来8か月ぶりに、短期外債は去年末以来10か月ぶりに減少局面に転じました。

・韓国では今年の輸入車の販売が初めて1兆ウォンを上回りました。韓国輸入自動車協会が5日発表したところによりますと、今年、先月11月末までに販売された輸入車は、1万4656台で、金額にしておよそ1兆884億ウォンに上っています。輸入車1台当たりの平均価格は7426万ウォン日本円でおよそ740万円となっています。輸入車の販売実績をメーカー別にみますとBMWが4246億ウォン、トヨタのレクサス1895億ウォン、メルセデスベンツ1885億ウォンとなっています。

・国際赤十字社連盟は5日、北韓に対するアメリカの重油の供給が今月から中断されたことから北韓住民の冬の暮らしに大きな影響が出ることが予想されるとして、この3年間中断していた暖房用の燃料の支援を来年1月から再開する方針を明らかにしました。国際赤十字社連盟のリチャード・グローブヒルス東アジア代表はこの日ソウルで記者会見し、「北韓は深刻な燃料不足で住民の生命が脅かされている。国際赤十字社連盟は、来年アジア太平洋地域への支援分の17%を北韓に配分したい。北韓に対する支援は飲み水などの水道をはじめ病院や医療院の暖房用燃料の供給が含まれている」としています。

・食糧やエネルギー不足が続く北韓では5歳以下の幼児と妊産婦の死亡率が10年前に比べ2倍高くなり、また平均寿命も6年短くなっています。これは、国際赤十字連盟が自らのホームページで明らかにしたもので北韓の5歳以下の幼児の死亡率は、93年は1000人当たり27人でしたが、今年はその2倍の49.7人に増えました。また妊産婦の死亡率も93年は1000人当たり54人でしたが98年には2倍の105人に増え、平均寿命は93年の72.2歳から一昨年2000年には66.8歳と、6年短くなりました。これについて韓国の大韓赤十字社の関係者は、「自然災害と水質の汚染で北韓地域の保健状況がますます悪化しているのがもうひとつの原因ではないか」と話しています。

・KBS人気ドラマ「秋の童話」と「冬のソナタ」で主人公役を演じ日本でもお馴染みの韓国の男性タレント、ウォンビンさんが韓国の芸術大学院の映画学修士課程に合格しました。ウォンビンさんは25歳で、韓国の徴兵制度によってこの冬、軍入隊が予定されていましたが映画のクランクインを理由とした延期要請が認められ、来年春にスタートする芸術大学院の映画学修士課程を受験し見事合格しました。

・今年6月のサッカーワールドカップでも活躍したサッカーJ1京都パープルサンガの韓国の朴智星選手が今年のJリーグの優秀選手に選ばれました。日本プロサッカー連盟は6日、今年Jリーグの優秀選手35人を発表し、閉幕式が行われた横浜国際競技場で16日に授賞式を行うと発表しました。朴選手は今月1日には、所属チームの京都サンガのサポーターズが投票したMVPにも選ばれています。朴選手は今シーズンを最後にJリーグを離れヒディンク監督の所属するヨーロッパのチームに進出する予定です。

・韓国外換銀行が公示し6日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、980ウォン 27銭で、前の日に比べて2ウォン47銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1227ウォン50銭で、前の日に比べて2ウォン80銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は718.09ポイントと、前の日に比べて4.67ポイント下落しました。

・6日のソウルは曇り、午後3時の気温は10度丁度でした。7日は、中部地方は晴れ時々曇り、南部地方は雨または雪の降るところがあるでしょう。予想最低気温は、氷点下3度から6度、日中の最高気温は3度から11度という予報です。

12月5日木曜日

・北韓はIAEA=国際原子力機関理事会が核開発計画を直ちに放棄するよう求める決議をしたことに対し、「極めて一方的な決議だ」と非難し、決議の受け入れを拒否しました。これは4日の朝鮮中央通信が明らかにしたもので、北韓の白南淳外相はIAEAに書簡を送り、この中で、「IAEAが一方的に決議を採択したことは絶対に公正だと見ることはできない。この決議は韓半島の核問題解決に再び厳しい難関をつくるだけだ」と非難し、決議はいかなる場合にも受け入れられない」と強調しています。

・北韓の開城工業団地の着工へ向けた南北当局間の実務者協議が今月6日から8日まで、金剛山で開かれます。今回の実務協議では主に開城工業団地建設の通信、通関、検疫など政府間レベルの協定の内容などについて話し合うことになっています。韓国統一部は今回の協議は予定通り今月下旬、開城公業団地の建設に着工するための事前協議にしたい方針です。一方、南北の経済協力を進めるための実務協議が今月11日からは3日間、ソウルで開かれることになりました。今回の実務協議では、貿易取引などの紛争調整委員会の構成問題や通行、通信問題などについて論議される予定です。

・南北間の鉄道と道路の連結のため韓国と北韓が非武装地帯で行っている地雷除去作業のうち、東海岸の東海線については今月3日、すべての作業が終了しました。一方西海岸の京義線の地雷除去作業は南北とも今月10日までには終了する予定です。東海線の地雷除去作業は、当初先月末終了する予定でしたが、地雷除去作業の検証の手続きを巡って国連軍と北韓が対立したため、作業が中断され、10日程度作業が遅れました。

・中盤を迎えた韓国の大統領選挙はITや放送メディアをフルに活用するなど、様変わりの選挙戦となって、これまでの選挙で売り上げを伸ばした飲食業界やチャーターバス業界は、開店休業状態で、ITやメディア業界はこれまでになく、大統領選の特需を享受しています。飲食業界の関係者によりますと、これまでの大統領選では有権者に無料で食事を提供するケースも多く、大統領選挙は稼ぎ時だったが、今回の大統領選では選挙管理委員会の目も厳しく、有権者に食事を提供する党がなく、開店休業状態だということです。またチャーターバス業界は、これまでは各政党の大規模の政治集会に参加する有権者を輸送するため、選挙期間中は空車がほとんどない状況でしたが、今回の大統領選では各候補が各種のメディアを活用し、政治集会を控えているため、予約に余裕があるということです。各種政治集会の準備と進行を担当したイベント業者も今回の大統領選ではほとんど仕事がない状態です。一方、今回の大統領選ではハンナラ党と民主党が選挙法で定められたテレビとラジオの最大広告回数22回をフルに活用し、放送メディアを利用するケースが増え、地上波放送局1局あたり20億から30億ウォンの広告収入をあげるなど大統領選特需を享受しています。また各候補は世論に及ぼす影響が大きいインターネットユーザーを対象にした選挙運動も積極的に展開しており、IT業界は、各政党のオフィシャルホームページの作成と維持でイメージアップの効果もあげています。あるインターネット業社は、ホームページの作成と維持にかかる費用は2000万ウォン程度で、経済的なメリットはそれほど大きくないものの政党とジョイントして事業を進めることで、会社のイメージアップにつながり、今後の収入増大を期待しています。このほか、インターネットのポータルサイトでは大統領選挙と関連したニュースページを設け、1日の平均アクセス件数が1200万件あまりで、大統領選関連ページを設ける前より300万から400万件ほど増えたということです。

・韓国とアメリカとの安全保障問題などを協議する韓米軍事委員会が4日ワシントンの国防総省で開かれ、北韓の核兵器問題を平和的に解決するために両国が緊密な協力体制をとることを改めて確認しました。この席で韓国の李南信合同参謀議長は、「国際的なテロ組織に対するアメリカの軍事行動を支持する」と述べ、アフガニスタンの戦後復旧にも引き続き支援することを明らかにしました。これに対しアメリカのマイアス統合参謀本部議長は南北の軍事上の懸案が円満に解決されるよう積極的に支援すると述べました。韓米両国は5日は両国の国防長官が出席する韓米定例安保協議会議を開き、北韓の核問題、韓国駐留アメリカ軍の法的地位を定めた韓米地位協定の改定問題などについて意見を交換することになっています。

・韓国では1世帯当たりの借金が3千万ウォン、日本円で300万円近くにのぼり、総額では400兆ウォンを超えました。韓国銀行が発表した「第3四半期の家計動向」によりますと、今年9月末まで、個人が金融機関から借りたローンは合わせて、424兆3千億ウォンで、第2四半期に比べて6.7%増え、また、1世帯当たりの借金も2906万ウォンで、同じ第2四半期に比べて183万ウォン増えました。韓国大手のシンクタンク三星経済研究所によりますと、住宅ローンで買ったマンションなどの不動産の価格が下がる一方で、金利が上がった場合、個人の償還能力がそれだけ落ちることになり、最悪の場合、金融機関の不良債権になり、個人ローンが不良債権化した場合、企業に対する貸し出しが減って設備投資が滞るなど、経済全般に及ぼす影響も深刻になる」と指摘しています。

・韓国の貿易協会が今年の日本の貿易動向を分析した報告書によりますと、韓国の対日貿易は9月現在で、94億ドルの赤字で赤字幅は去年の同じ期間に比べてさらに39億ドル増えています。またこの報告書は韓国を含む日本の主な貿易国の中国、アメリカ、台湾、シンガポールの中では、ほかの4か国の赤字幅が縮小傾向にあるにもかかわらず、韓国だけが増加の一途をたどっているとして対日貿易では輸出に力を注ぐべきだと指摘しています。

・韓国では今年の司法試験の合格者999人のうち、女性が240人、つまり4人に1人の割合で司法界にも女性の進出が目立っています。また2次試験までの総合成績のトップ、最年少、最高齢の合格者はすべて女性が占め、女性の躍進を際立たせています。

・韓国政府は急速に進む人口の高齢化に対応するため、来年から老人医療の総合的な対策に取り掛かることになりました。保健福祉部がまとめた対策によりますと、来年は老人専門の医療施設を現在の24から52施設に拡充するとともに、低所得の高齢者のための専門療養施設も現在の103から111施設に増やすことにしています。また、介護が必要な高齢者を1日から数日間預かる短期の介護施設を新しく20個所設け、派遣ヘルパーの制度も拡充することにしました。この他、保健福祉部は、痴呆症の早期診断技術の開発など、高齢者の疾病予防を進めるための研究などに積極的に支援することにしています。

・元サッカーの韓国代表MFの盧延潤選手がJリーグアビスタ福岡を退団することになりました。盧延潤選手は4日、アビスタ福岡との来シーズンに向けた契約交渉で、自ら退団する意向を表明し、5日記者会見で正式に発表しました。盧延潤選手はJリーグのほかのチームとの契約、あるいは韓国リーグ復帰を考慮していると伝えられています。盧延潤選手は93年Jリーグのサンフレッチェ広島に入団した後、セレッソ大阪などでも活躍し、今年は33試合に出場して、5得点をあげました。
一方、Jリーグ京都パープルサンガで活躍している韓国の朴智星選手がチームのサポーターが選んだ今年の最優秀選手に選ばれました。朴選手は来年からオランダプロリーグへの進出が確実になっています。

・韓国外換銀行が公示した5日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、977ウォン80銭で、前日に比べて1ウォン43銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1224ウォンで70銭で、前日に比べ、5ウォン70銭のウォン安でした。韓国株式市場の5日の総合株価指数は、722.76ポイントと、前日に比べ、8.26ポイント上昇しました。

・5日のソウルは曇り、午後3時の気温は8度2分でした。6日は全国的に高気圧の圏内で概ね晴れますが、東海岸と慶尚道は曇りところによって雪または雨となるでしょう。予想最低気温は氷点下3度からプラス6度、日中最高気温は6度から12度という予報です。

12月4日水曜日

・韓国の大統領選挙戦を左右するといわれる候補者による最初のTV討論会が3日夜行われ、有力な3人の候補者が金 大中大統領の対北韓抱擁政策や外交と安全保障などを巡って激しい論議を交わしました。3日夜8時から2時間、KBSで行われたTV討論会には、有力といわれる最大野党=ハンナラ党の李会昌氏、与党=民主党の盧武鉉氏、そして民主労働党の権永吉氏の3人が出席しました。まず対北韓政策に関連し、盧武鉉氏は「いかなる場合でも北韓の核開発は認められない」としているものの、「粘り強い説得と対話を通じて問題解決を図っていくべきだ」と述べました。これに対し李会昌氏は「対話を通じて問題を解決していくが、支援に対する見返りとして要求するものははっきり要求すべきだ」という、いわゆる相互主義の立場を明らかにし、見解の相違が浮き彫りになりました。またアメリカ軍の装甲車に轢かれて韓国の女子中学生2人が死亡した事件に関連したアメリカ軍の裁判権などを規定する韓米地位協定の見直しについては、3人の候補とも意見に大差はありませんでしたが、民主労働党の権永吉氏は「3人が連帯して、ブッシュ大統領に直接の謝罪と地位協定の見直しを求めるべきだ」として「盧武鉉氏も李会昌氏も韓米地位協定の見直しに対する態度が生ぬるい」と非難しました。次回は、10日MBCの主幹で経済・科学分野について、16日には社会・文化・女性・マスコミについてSBSの主幹で行われます。なお、その外の大統領の立候補者4人は12日夜に別枠でTV討論会を行います。今回のTV討論会は、事実上 李会昌氏と盧武鉉氏の一騎打ちとなっている大統領選挙戦で、浮動票の行方を左右することも予想されています。

・3日夜行われた大統領候補3人による初の合同テレビ討論会の視聴率が、これまでの大統領選関連の討論会の中で一番高い視聴率となりました。視聴率調査機関TNSメディアコリアによりますと、3日夜8時から2時間にわたって、KBS、MBC、SBS、放送3社が同時に生中継したこの合同討論会の視聴率は、KBSが15.5%、MBCが12.7%、SBSが5.6%で、合わせて33.8%でした。これは先月22日の盧武鉉候補と鄭夢準候補の候補一本化に向けた討論会の視聴率30.9%、27日に行われた李会昌候補のテレビ討論会の視聴率30.8%を上回るもので、第16代大統領選関連のテレビ討論会の中では最高の視聴率です。視聴者の性別と年齢を見ますと、50代以上の男女の視聴率がそれぞれ34.8%で一番高く、続いて40代の女性23.5%、30代の女性17.9%、40代の男性15.6%、30代の男性12.8%、20代の女性11.4%、20代の男性5.8%の順でした。今回の討論会では30代の男女と40代の女性の視聴率の伸びが目立ちました。

・2010年の万国博覧会の開催地を決める博覧会国際事務局の会議が3日モナコで開かれ、韓国の麗水は最後の決戦投票で中国の上海に敗れ、誘致はなりませんでした。2010年の万博には、韓国の麗水、上海、モスクワ、メキシコのケレタロ、ポーランドのブロツラフの5都市が立候補し、激しい誘致合戦が行われました。万博開催都市の決定は総会に出席した加盟国の3分の2以上の得票が必要で、3日の投票では3回目の投票でも決まらず、4回目の決戦投票は韓国の麗水と中国の上海の対決となりました。この決戦投票で韓国は34対54で敗れ、2010年の万博は中国の上海に決まりました。中国で万博が開かれるのは初めてで、中国にとっては2008年の北京オリンピックに続く国際的なイベントの開催となります。

・韓国政府は4日韓米地位協定の見直しに向けた関係長官会議を開き、アメリカ軍兵士による刑事事件については、アメリカ軍の捜査当局と韓国の捜査当局が共同で捜査に当たるなど、捜査協力体制を強化するための具体的な案を今年中にまとめることになりました。政府はまた先に起きたアメリカ軍による女子中学生死亡といった事件が再発しないように、アメリカ軍の軍事演習計画は韓国軍や警察が地元の住民に直接伝える方法など事前に知ってもらう体制を整える方針です。韓国政府は、韓米地位協定の見直しについては、韓国の捜査と裁判権に実質的に支障を来たすかどうかや、国際慣例などを検討して、アメリカ側と協議していく方針です。

・韓国の与党=民主党の3人の議員が4日、ソウルにあるアメリカ大使館にハバード大使を訪ね、ブッシュ大統領宛ての抗議の書簡を手渡しました。民主党議員21人が署名したこの抗議書簡では、2人の女子中学生死亡事件に関連してブッシュ大統領が直接謝罪することや、アメリカ軍兵士の裁判管轄権の韓国への移譲、韓米地位協定の見直しなどを求めています。これについてハバード大使は、女子中学生の死亡事件に対して改めて遺憾の意を表明するとともに、「韓米地位協定の見直しについて韓国政府と協議する準備ができている。しかし裁判権の管轄は、アメリカが他の外国と結んだ協定と同じもので、それについては論議の対象とはならない」という見解を示しました。

・アメリカ軍の装甲車による女子中学生死亡事件に抗議するためアメリカを訪れている韓国の市民団体の代表は、現地時間の3日、ニューヨークの国連本部の前でプラカードなどを掲げて抗議を表明するとともに、記者会見でブッシュ大統領の謝罪と責任者の処罰、韓米地位協定の見直しを求めました。一行は4日にはホワイトハウスでも抗議行動を行うとともに、韓国で集めた市民の抗議署名を手渡すことにしています。

・WFP=国連の世界食糧計画は、3日、最近の支援中断による北韓の極端な食糧不足対策として、国際社会に総額2億100万ドル(日本円でおよそ250億円)の緊急支援を要請するアピールを発表しました。総額2億100万ドルは、来年に子どもと妊産婦を含め飢餓状態にある640万人の北韓住民を支援するために必要だということです。北韓に対する最近の食糧支援は、北韓の核開発計画が明らかになった以後、アメリカが中断し、日本も拉致問題と絡んで中止しており、こうしたWFPの支援要請に各国がどのように対応するかが注目されています。

・ジュネーブ発AFP連合ニュースです。国際赤十字社は、KEDO=韓半島エネルギー開発機構が核開発計画の放棄を求めて北韓への重油の提供中断を決めたことについて、食糧と燃料不足で苦しんでいる北韓住民の生活に深刻な影響を及ぼしかねないとして懸念を表明しました。国際赤十字社はこの声明を通じて、北韓はすでに深刻な燃料不足で人命にも及ぶ深刻な影響を受けている上、この冬の風邪などが流行しており、多くの住民の健康が危ぶまれると述べています。

・アメリカ国務省のアーミテージ副長官は来週10日と11日の両日、北韓の核開発とイラク情勢などについて協議するため韓国を訪れることになりました。アメリカ国務省が3日公式に発表したところによりますと、アーミテージ副長官は韓国訪問に先立って8日から日本を訪れ、日本政府首脳と北韓の核開発などについて一連の会談を行う予定で、韓国の後 中国とオーストラリアも訪問する予定です。

・アメリカ上院の次期外交委員長に内定している共和党のリチャード・ルガー議員は、新年早々にも北韓の核問題に関する聴聞会を開く考えを示しました。この中でルガー議員は、「来年1月 第108議会が開会すれば、できるだけ早い機会に北韓の核開発問題で聴聞会を開きたい」と述べた上で、「北韓を孤立させる政策には反対する。韓国、日本、中国など周辺諸国と協力してこの問題を解決していきたい」という考えを示しました。

・北韓を訪問しているロシア交通部の技術調査団が3日から北韓東海岸の鉄道=東海線の現状について北韓の鉄道省と共同の調査に着手しました。北韓の朝鮮中央テレビによりますと、この共同調査は、東海岸の元山と金剛山との間120キロで行われ、将来、北韓の鉄道をシベリア横断鉄道に連結するためには、どのような近代化を図る必要があるかについて調べるということです。

・かつて韓国の冬場の燃料だった練炭が来年春から10%程度 値上げされます。練炭は生活必需品として需要が少なくなった現在でも価格統制品となっており、産業資源部では来年3月から10%値上げし、メーカーの生産価格を167.25ウォンから184ウォンに、一般への販売価格は201.75ウォンとすることを決めました。練炭の価格が値上げされるのは89年以来、14年ぶりです。産業資源部では「今は冬場の暖房として都市ガスや灯油などが主流となっているが、低所得層では依然として練炭の需要が多い。そのため練炭の販売価格の値上げは極力押さえてきたが、長期間の凍結でメーカーは採算割れとなっている」と説明しています。

・韓国外換銀行が公示した4日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、976ウォン37銭で、前日に比べて9銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1219ウォンで、前日に比べて80銭のウォン安でした。韓国株式市場の4日の総合株価指数は、アメリカの株式市場での100ドルを超す値下がりと、最近の韓国株式市場の急上昇に対する警戒感から714.50ポイントと、前日に比べて22.07ポイントの大幅な下げとなりました。

・4日のソウルは晴れ、午後3時の気温は15度1分でした。5日は高気圧の圏内に入って、全国的におおむね晴れ、江原道や慶尚北道の海岸は地形的な影響で夜一時雨のところもあるでしょう。予想最低気温は氷点下2度から9度、日中最高気温は8度から14度という予報です。

12月3日火曜日

・韓国駐留アメリカ軍の装甲車による韓国の女子中学生の死亡事件を受けてアメリカ軍に対する抗議行動が高まっている中で、金大中大統領は3日、在韓米軍の法的地位を定めたSOFA=韓米地位協定を見直すよう指示しました。金大統領は、この日の閣議で「韓国の女子中学生の死亡事件を契機に韓米両国の関係発展のためには相互のより深い理解が必要であることを痛感した。韓米地位協定を改善し両国の同盟関係を未来志向的に発展させなければならない」と述べました。その上で金大統領は、今月6日ワシントンで開かれる韓米安保協議会に向けて外交・国防・法務などの関係部署が韓国駐留アメリカ軍による事件の再発防止と、韓米地位協定の見直しの具体策を協議するよう指示しました。

・このため政府は3日、外交・国防・法務部などの関係長官会議を開き、韓米地位協定の見直しに向けた検討作業に入りました。また4日には金碩洙国務総理主宰で関係長官会議を行い、具体的な政府案をまとめた後、韓国駐留アメリカ軍との協議に着手して年内に改善案をまとめる方針です。政府は直ちに韓米地位協定を改正することは、事実上 不可能としており、当面は*韓国駐留アメリカ軍の犯罪に対しては初期段階での韓国側の捜査体制を強化すること*アメリカ軍の軍事演習を必ず事前に通知させることなどSOFAの運用上の改善に全力をあげることにしています。

・こうした動きと関連して韓国改革国民政党の金元雄議員ら31人の国会議員が「不平等な韓米地位協定の見直しを求める決議案」を3日、国会に提出しました。この決議案では「ブッシュ大統領は、女子中学生の死亡事件と関連して、韓国の国民に直接謝罪しなければならず、より具体的な措置をとらなければならない。特に公務中の犯罪についても、韓国側が第1次裁判権を行使できるようSOFA=韓米地位協定の規定を改正しなければならない」としています。この決議案は、来月の臨時国会で審議される予定です。

・韓国とアメリカは6日ワシントンで両国の国防長官による定例の韓米安保会議を開き、北韓の核問題を中心に両国の安全保障問題について意見を交換する予定です。今度の会議で、李ジュン、ラムズフェルド両国防長官は、北韓の核開発問題を平和的に解決するためには、確固とした韓米協調体制が重要であり、それが韓半島と北東アジアの安定にも寄与するという共通の認識を確認するものと見られています。また両長官は、在韓米軍の法的地位の見直し問題と関連して、未来志向的な韓米同盟関係についても幅広く話し合う予定です。

・今月19日に投票が行われる韓国の大統領選挙は中盤の選挙戦に入っていますが主な候補者による1回目のTV討論会が3日夜KBS本館の公開ホールで行われ、この模様は、KBS、MBC、SBSのキー局によって全国に生中継されます。討論会には、最大野党・ハンナラ党の李会昌候補、与党・民主党の盧武鉉候補、それに民主労働党の権永吉候補の3人が参加し、政治・外交・統一・安保問題についての自らの政見を明らかにすることになっています。このTV討論会の参加資格は、選挙法によって韓国の放送界、学識経験者によって構成される「大統領選挙放送討論委員会」が、候補登録日以前の15日間、KBS、MBC、SBSと全国規模の放送局と、5つの主要日刊紙が行った世論調査で平均支持率が5%以上の候補、さらには、97年の大統領選挙以後実施された全国単位の選挙で5%以上の支持を得た政党の候補者にも資格を与えることにしたため、先の地方選挙で8%以上の支持率を獲得した民主労働党の権永吉候補もTV合同討論会に参加できることになりました。

・ところで、今回の大統領選挙から、2000人以上の不在者投票申告のあった大学にはキャンパスの中に投票所を設けることができるようになり、ソウル市のソウル大学と、延世大学の2つの大学に不在者投票所が設けられる見通しとなりました。不在者投票を申告した学生は、ソウル大学が2642人、延世大学は2227人となっています。両大学のある選挙管理委員会は、早ければ今週末にも会議を開き、投票所の場所について最終的に決めることにしています。

・日本の大学で学んでいる在日本朝鮮人総連合会=朝鮮総連系の大学生が初めて韓国の大学に留学することになりました。日本の中央大学に在学中のジュ・ヨンギルさん(20歳)はこのほど、韓国の私立大学・延世大学の交換プログラムに志望し、入学を許可されました。韓国の外交通商部によりますと、これまで朝鮮総連系の在日朝鮮人が韓国に入国する際は、韓国政府が発給する臨時パスポートによって、一時的に訪問する形をとっていましたが、個人の資格で韓国大学に入学するのは今回のジュさんのケースが初めてです。ジュ・ヨンギルさんは東京の朝鮮高級学校を卒業した後、去年中央大学に入学し、11科目のうち、10科目がオールAランクに入るなど 成績も優秀で、延世大学でも経済学を専攻し、将来、東アジア地域の経済専門家を目指すということです。

・韓国では1人当たりの米の消費量が初めて90キロ以下となって生産量が消費量を上回る米余りが深刻になっています。農林部が3日まとめたところによりますと、今年の国民1人当たりの米の消費量は87.3キロで、去年88.9キロよりさらに少なくなる見通しです。韓国人の米の消費量は10年前の1992年は1人当たり平均112.9キロでしたが、96年104.9キロ、98年99.2キロ、2000年は93.6キロと年々減っており、農林部では、このような国民の米離れがこのまま続くと、近く日本の1人あたりの年間消費量65.1キロの水準にまで下がるものとみています。

・韓国と北韓の南北をあわせた人口は現在およそ7000万人で、48年後の2050年には1000万人近く増加するという人口の見通しが明らかになりました。これは、韓国の大韓家族保健福祉協会と国連人口基金の共同調査によるもので、現在、韓国の人口は4740万人、北韓は2260万人の合わせておよそ7000万人に上ることが明らかになりました。またこの調査では今後の人口増加率が南北ともに0.7%と推定されるとしており、48年後の2050年には、韓国が5,160万人、北韓が2800万人になり、南北を合わせると7960万人と、およそ8000万人になるものと推計しています。また今年現在の平均寿命では、男性が、韓国71.8歳、北韓62.5歳で、女性は、韓国79.1歳、北韓68歳と、男女ともに韓国が北韓より10歳ほど寿命が長いことが分かりました。

・大型の建設事業などに使われる鉄筋の生産が今年は1千万トンを越え、5年来の最高を記録する見通しです。韓国の鉄筋生産は仁川国際空港や西海岸高速道路など、大型の建設事業が相次いだ5年前に初めて1千万トンを超えましたが、97年末の外貨危機以降は需要が低迷していました。

・韓国陸軍は、全国で韓国戦争で戦士したアメリカ兵を含め226人の遺骨を新たに収集し、国立墓地に埋葬することになりました。今年新たに発掘された226人の遺骨では、韓国軍兵士3人の身元が確認されたのをはじめ、アメリカ軍の少尉の遺体も確認され韓国駐留アメリカ軍に引き渡されました。韓国陸軍は韓国戦争勃発50周年の事業として一昨年2000年4月3日から遺骨の発掘作業を進めており、これまでに全部で781人の遺骨を発掘して、このうち18人の身元と遺族を確認しました。

・韓国と日本が共同開催した今年6月のサッカーワールドカップの記念碑が完成し、3日メイン会場となったソウルと横浜の競技場で除幕式が行われました。記念碑は、縦40センチ、横60センチのステンレス製で、今年7月に行われた韓日首脳会談の合意により、アジア初、世界で初めての共催の意義を強調しようと金 大中大統領と小泉首相のサインをあしらったデザインとなっています。

・韓国外換銀行が公示した3日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、976ウォン28銭で、前日に比べて6ウォン7銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1218ウォン20銭で、前日に比べ、5ウォン7銭のウォン安でした。韓国株式市場の3日の総合株価指数は、736.57ポイントと、前日に比べ、6.41ポイント上昇しました。

・3日のソウルは曇り、午後3時の気温は10度8分でした。4日は全国的に曇り、所によっては雨または雪が降るところもあるでしょう。4日の予想最低気温は、プラス2度から9度、日中最高気温は8度から15度と、引き続き穏やかな天気になるでしょう。

12月2日月曜日

・今月19日に投票が行われる大統領選挙は、3日から主な候補者によるテレビ合同討論会が始まり、選挙戦は中盤に入ります。テレビ合同討論会は、韓国のKBS、MBC、SBSのキー局3社がそれぞれ1回あわせて3回行うもので、3日は政治・外交・統一について、10日は経済・科学、そして16日には社会・文化・女性・マスコミなどをテーマに午後8時から2時間 生中継されます。この合同討論会に参加するのは、最大野党=ハンナラ党の李会昌氏、与党=民主党の盧武鉉氏、そして民主労働党の権永吉氏の有力な3人の候補です。TV合同討論会を担当する選挙放送討論委員会は、候補者への質問を有権者や市民団体から受け付けた後、分野別に分けて整理し、放送当日発表されます。今回の大統領選挙では各候補とも大規模な集会を控えているだけに、前回の大統領選挙から採用されたTV合同討論会は、李会昌候補と盧武鉉候補の事実上の一騎打ちによる選挙戦の行方を占うものとして注目されています。

・南北の休戦ラインを監視している国連軍司令部は休戦ラインをまたいで行われる金剛山観光の手続きを簡素化することを認めることになり、これによって陸路による金剛山観光の最大の難関が解決される見通しとなりました。韓国国防部と国連軍司令部の合意によりますと、軍事境界線の通過の手続きは、北韓の場合軍事境界線を越境して韓国に入ってくる人々のリストを板門店の電話などを利用して韓国側に知らせ、それを韓国側は国連軍司令部に伝える、反対に韓国側から軍事境界線を超えて北韓に渡る場合はそのリストを国連軍司令部と北韓に同時に伝えるという簡単な方法になりました。北韓がこの簡素化された手続きを受け入れれば、今月5日の陸路による金剛山観光の下見と11日のテスト観光が予定通りに進められるものと期待されます。

・韓国と日本の間の投資協定が来年1月1日発効することになりました。韓国の崔成泓外交通商長官と韓国駐在寺田輝介大使は2日、ソウルで韓日投資協定の発効を確認する覚書に署名し、これによって韓日投資協定は来年1月1日に発効することが最終的に決まりました。韓日投資協定は、相互の投資に最恵国待遇を適用することや投資を巡る紛争解決の手続きなどを規定しており、今後、両国の投資は一段と活発になるものと予想されます。日本の韓国への投資を見ますと、1962年から89年までは外国投資のほぼ半分を占めていましたが、90年代以降はそのウェイトが低くなり、去年は7億7200万ドル、全体の6.5%で、5位でした。

・韓国大手のハナ銀行は経営破綻し一時国有化されていたソウル銀行を買収し、今月1日、韓国3位の銀行として発足しました。ソウル銀行は1997年末の外貨危機の際に経営破綻に陥って国有化され、韓国政府が売却先選定作業を進めてきました。新銀行の名称はハナ銀行で、総資産は82兆6000億ウォン、総資産規模では国民銀行とウリ銀行に次いで韓国3位の銀行になります。買収金額はおよそ1150億円で、ハナ銀行1株に対してソウル銀行2株を割り当てる株式交換方式で買収されました。新しく発足したハナ銀行は今後、ソウル銀行と重複する90あまりの店舗は統合する一方、店舗網が薄い新都市には積極的に店舗を新設し、合併による店舗網の拡充を目指して行くことにしています。

・アメリカ国務省のアーミテージ副長官が北韓の核問題とイラク情勢について協議するため、来週韓国を訪問する見通しです。韓国政府の当局者によりますと、アーミテージ副長官は韓国訪問に先立って、東京で日本政府首脳と協議した後、韓国を訪れる予定です。日本のNHKによりますと、アーミテージ副長官は8日日本を訪問し、福田官房長官ら日本政府首脳と一連の会談を行うことになっているということです。

・韓国の先月11月の輸出は153億ドルで、10月に続いて2カ月連続150億ドルの大台を超えるとともに、月間の輸出額としては史上最高となりました。産業資源部が1日発表した「先月の輸出入統計」によりますと、輸出は153億2,200万ドル、輸入は140億8,300億ドルで、貿易収支は差し引き12億3,900万ドルの黒字となりました。先月の輸出額が153億2,200万ドルは、1カ月間としては史上最高です。また今年1月から10月までの貿易収支が102億ドルあまりの黒字となったことから、今年の黒字目標の100億ドルをすでに達成、最終的には110億ドル台に達するものと見られています。品目別の輸出額では、携帯電話など無線通信機器が15億8,000万ドルと、自動車や半導体を追い抜いて1位となりました。

・韓国政府は、巨額の借り入れを抱えている途上国にあわせて2350万ドル、日本円にしておよそ28億円を国際金融機関を通じて支援することになりました。韓国の財政経済部によりますと、この途上国支援は、IDA=国際開発協会に1000万ドル、AFDF=アフリカ開発基金に1350万ドルを拠出することになっています。IDA=国際開発協会はIBRD=世界銀行の関連機関で、途上国に対する経済開発と生産性の向上を支援し、AFDFはアフリカ諸国に資金援助をしている機関です。

・韓国警察庁は、日本人が韓国内で車を運転する際の免許の取り扱いについて、来年の7月から改めて筆記試験を課すという方針を決めました。韓国警察庁によりますと、日本の警察当局は日本に住んでいる韓国人が韓国の運転免許証を日本の運転免許証に交換する場合、筆記と技能試験を課していることから、相互主義の原則に基づいて、韓国でも来年7月1日から日本人が韓国の運転免許証に交換する場合、韓国での筆記試験を義務づける方針です。韓国警察庁は「イギリスやドイツ、アメリカ、フランスなど外国では韓国の運転免許証を認めており、韓国でも日本の運転免許証を認めているので、日本に是正を求めたものだ」と話しています。

・宮崎ハイビカスGCで行われた女子プロゴルフLPGAツアー選手権リコーカップで、韓国の高又順選手が優勝しました。高又順選手は最終日の1日、ベストスコア67をマークし、通算6アンダー、278で前日の2位から単独トップに浮上し、逃げ切りました。高又順選手は10月の日本オープンでも優勝しており、公式戦2連勝、ツアー通算8勝目です。9月の日本女子プロ選手権では韓国の具玉姫選手が優勝しており、今シーズンの日本女子プロの公式戦はすべて韓国勢が制しました。

・日本のサッカーJリーグ、ジェフ市原の崔龍洙選手が今シーズン16得点を挙げ、得点ランキングで5位となりました。崔龍洙選手は、先月30日、第2ステージの最終戦、京都サンガとの試合で、前半4分にペナルティーキックを、後半18分にはシュートを決めて16得点とし、去年の2位に続いて今年5位をマークしました。現在、Jリーグの韓国人選手としては、崔龍洙選手の他に京都サンガの朴智星選手や清水エスパルスの安貞桓が活躍しています。

・韓国外換銀行が公示した2日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、982ウォン98銭で、前日に比べて5ウォン20銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1212ウォン50銭で、前日に比べて4ウォン80銭のウォン安でした。韓国株式市場の2日の総合株価指数は、730.16ポイントと、前日に比べて5.36ポイント上昇しました。

・2日のソウルは晴れ、午後3時の気温は12度ちょうどでした。3日は気圧の谷の影響で、全国的に曇り、夜一時雨のところもあるでしょう。予想最低気温は0度から9度、日中最高気温は9度から19度と、2日続きの穏やかな陽気となるでしょう。

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