10月31日木曜日

・アメリカのパウエル国務長官が来月10日、韓国を訪問し、崔成泓外交通商長官ら政府首脳と北韓の核兵器開発問題について協議する予定です。今回の訪問で、パウエル長官は韓国政府主催の国際会議に出席するとともに、金大中大統領らとも会談し、先の韓米日3か国首脳会談で合意した北韓の核問題の対応策ついて協議する予定です。ワシントンの外交消息筋によりますと、「アメリカ政府は現在、ホワイトハウスと国務省、それに国防総省が北韓の核兵器開発計画を放棄させるための対応策を検討している。今回のパウエル長官の韓国訪問はこれに先立って東京で行われる予定の韓米日3か国の対北韓政策調整会議を受けて韓米の意見調整が図られることになるだろうという見通しを示しました。ところで、日本の毎日新聞は31日、パウエル国務長官の韓国訪問に合せて、日本の川口外相も韓国を訪問し、韓米日3か国の外相会談をソウルで開く方向で調整が進められていると伝えました。韓国と日本はすでに千葉市で来月17日に首相や外相らが参加する韓日閣僚懇談会を開き、北韓政策を協議することを決めており、短期間に韓米日3か国が集中的な政策協議を行うことで、北韓に対し緊密な連携をアピールする狙いがあるものとみられます。

・南北離散家族の常設面会所の設置などを話し合う南北赤十字会談の実務協議が31日から3日間の日程で北韓の金剛山で始りました。大韓赤十字社の李・ビョンウン総裁特別補佐を首席代表とする韓国側代表団26人は31日午後、江原道束草港から金剛山の観光船で北韓入りするのに先立って記者会見し、「今回の実務協議は9月に行われた総裁級の赤十字会談で合意した懸案の具体化を図るための話し合いとする。離散家族の面会所の設置や離散家族の再会の定例化。さらに韓国戦争直後に行方不明になった人たちの安否や生存者の住所の確認問題について、具体的に協議したい」と述べました。

・韓国国会は30日の本会議で、北韓が核兵器開発計画を放棄するよう求めた決議案を全会一致で採択しました。この決議案は「北韓の核兵器開発は韓国の安全保障だけではなく、北東アジアの平和と安全を脅かすものだ」という懸念を示すとともに、「核開発はジュネーブ合意による米朝枠組み合意のみならず、韓半島非核化宣言やNPT=核拡散防止条約にも違反するものであり、北韓がIAEA=国際原子力機関の査察を受け入れるよう要求する。この問題に対して、韓国政府は確固たる対応策を決め、対北韓政策に反映させること」を求めています。

・北京にあるドイツ大使館が30日明らかにしたところによりますと、北韓脱出者の駆け込みが相次いでいるドイツ大使館に、先週また1人が塀を乗り越えて駆け込みました。北京のドイツ大使館には先月9月1か月間に、北韓住民合せて17人が亡命を求めて駆け込み、全員が第3国経由で韓国に入国しました。

・北韓の金剛山観光事業を進めている現代アサンは金剛山を訪れる観光客のための施設として、温泉つきのバンガロー100棟を新しく建設することになりました。この建設計画はすでに韓国政府の承認を得ており、バンガローが完成しますと、1度に600人の観光客を受け入れることができるようになるということです。

・韓国では来月6日、日本の大学入試センター試験にあたる「大学修学能力試験」が全国一斉に行われますが、この日は受験生に試験会場に向かう交通機関を優先的に利用してもらうため、公務員は朝の出勤時間を1時間遅らせて、午前10時とし、ソウルと釜山の証券取引所も取り引きの開始を1時間遅らせて、午前10時からとすることになりました。またソウル市の地下鉄は運行回数も増やして受験生の便宜を図ることになっています。韓国の大学修学能力試験は4年制と2年制の短期大学の志願者全員が受験する全国一斉の能力試験でことしは67万5千人余りが受験することになっています。

・今年6月のサッカー・ワールドカップ以後、韓国を訪れる外国人観光客が増えていることが分かりました。韓国観光公社が31日まとめたところによりますと、W杯閉幕直後の7月から9月までの3か月間韓国を訪れた外国人観光客は合せて142万4899人で、去年の同じ時期の135万4987人に比べ、5.2%増えました。これを地域別の増加率をみますと、ヨーロッパが15%、中南米を含めたアメリカが14.5%、オーストラリア、ニュージーランドのオセアニアが13.4%それぞれ増えました。韓国観光公社の関係者によりますと、「韓国を訪れる外国人観光客は、去年9月のアメリカでの同時多発テロ事件以後急速に落ち込んだが、W杯をきっかけに増加に転じている。インドネシアの観光地、バリ島での爆弾テロ事件で東南アジアへの観光客が減っていることもあって、韓国を訪れる外国人観光客はさらに増えることが予想される」ということです。

・日本大手家電メーカー、ソニーの韓国現地法人であるソニー・コリアは来月1日から、ソウル江南区に「カスタマーステーション」をオープンし、毎日午前11時から午後8時まで、年中無休で自社製品のアフターサービスをすることにしました。ソニー・コリアは、韓国内でのアフターサービス体制を強化するため、手始めにソニー製品の利用者が多いソウル江南地域にサービスステーションを開設したということです。ソニー・コリアはアフターサービス体制を充実して、韓国メーカーに押され気味のノート型パソコンやテレビ、ホームシアター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラなどの巻き返しを図りたいと話しています。

・来月14日、韓国の釜山で開幕する釜山国際映画祭のオープニング作品の韓国映画「海岸線」の鑑賞チケットがインターネットでの前売り開始後、わずか2分4秒で売り切れとなりました。釜山国際映画祭の組織委員会は29日午前9時半から上映作品の鑑賞チケットの前売りをインターネットで始めたところ、オープニング作品の「海岸線」は全800席のチケットが開始2分4秒で売り切れとなり、クロージング作品の日本の北野武監督の「ドールズ」も5分6秒で完売となり、映画祭への高い関心を伺わせました。

・韓国外換銀行が公示した31日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、996ウォン33銭で、前日に比べ、7ウォン81銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1220ウォンで、前日に比べ、16ウォン5銭のウォン高でした。韓国株式市場の31日の総合株価指数は、658.92ポイントと、前日に比べ、0.8ポイント上昇しました。

・31日のソウルは晴れ、午後3時の気温は16度2分でした。31日夜から1日午前中までに、全国的に雨または雪が降るところもあり、午後からは全国的に風が強くなり、気温が下がるという予報です。1日の予想最低気温は、1度から9度、最高気温は6度から15度どいう予報です。

10月30日水曜日

・メキシコで開かれたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に出席した金大中大統領は30日午後、帰国しました。APEC首脳会議に出席した金 大中大統領は、アメリカのブッシュ大統領、日本の小泉首相との3カ国首脳会議を行い、北韓の核開発は米朝間の94年のジュネーブ合意、NPT=核拡散防止条約、IAEA=国際原子力機関の協定にも反するものだとした上で、北韓は速やかに検証可能な方法で核開発計画を放棄するとともに、国際的な義務を完全に遵守するよう求める共同声明を発表し、今後3カ国は北韓の核開発問題に対して平和的な方法で解決を図ることで合意しました。またAPEC首脳会議では「北韓が核開発を放棄し、国際社会の責任ある一員になろうとする誠意を示す場合は、APECが北韓の安定と経済発展を支援する必要がある」ことを力説して「北韓が積極的な姿勢でアジア太平洋地域の共同体の一員として参加することによって得られる経済的支援に注目している」という内容のAPEC首脳声明の採択に尽力しました。

・南北の離散家族の常設面会所の設置などを話し合う南北赤十字社の実務協議が31日から3日間の日程で北韓の金剛山で行なわれます。この接触で南北は金剛山に新たに建設する常設面会所の敷地や地質調査、完成後の面会の日程について協議する予定で、韓国側は面会所の建設工事を年内にも着手するよう北韓側に迫る方針です。また韓国戦争の際、行方不明になった人々の生死と住所の確認、また南北分断後 北韓に拉致された韓国人問題についても北韓と協議することにしています。

・北韓の開城工業団地の建設や南北の休戦ライン沿いに流れる臨津川の水害防止対策を話し合う南北協議が31日から平壌で始まるのを前に、韓国側代表団が30日北京経由で平壌入りしました。今回の協議では先の南北長官クラス会談で、開城工業団地の工事を年内にも着手することに合意したことから、具体的な計画や韓国側の事務所設置など細部にわたって協議する予定です。また 臨津川の水害防止については 臨津川流域の共同調査団の構成と調査項目などについて協議することになっています。

・アメリカのパウエル国務長官とオーストラリアのダウナー外相は29日ワシントンで会談し、対北韓政策に共同歩調を取ることで合意し、パウエル国務長官は「北韓が核開発を放棄する見返りは考えていない」と述べました。パウエル国務長官とダウナー外相は会談後 共同で記者会見し、「アメリカとオーストラリアは、北韓が核開発を放棄しなければ、関係正常化案の凍結などの措置を取り、北韓はさらに孤立することになるだろう」として、「北韓が核兵器開発を断念する代わりに、アメリカは軽水炉2基を提供することを約束した。もうこれ以上の補償はしない」と強調しました。

・北韓の核兵器の開発問題について、ホワイト・ハウスのフライシャー報道官は29日「北韓が核開発を放棄しないとその代価を支払われることになるだろう」と警告し、北韓に対して厳しい姿勢を示しました。この中でフライシャー報道官は「北韓の経済は破綻寸前にまで追い込まれている」という考えを示した上で、「北韓が国の未来を確保する唯一の方法は国際社会との約束を守ることだ」として、北韓に対して厳しい姿勢を示しました。アメリカ政府は北韓に対する経済制裁の追加措置を論議するのは時期尚早だとしていますが、北韓が核開発を放棄しないうちには北韓との対話を再開しない方針を示しています。

・元韓国駐在のアメリカ大使だったグレッグ氏が北韓を訪問するため、29日、アメリカを出発しました。グレッグ氏にはコロンビア大学のスティグリッツ教授、ジョーンズ・ホプキンズ大学のオバドーパー教授らが同行しており、一行は来月2日、韓国から板門店を通って北韓を訪問します。今回の訪問は北韓の金桂寛外務次官の招待によるもので、グレッグ氏一行が、北韓の核開発問題で冷え込んでいる米朝間のメッセンジャーの役割を果たすことになるかどうかが注目を集めています。グレッグ氏らの一行が北韓で会談する当局者は報じられていませんが、グレッグ氏は「北韓の核問題をはじめとする懸案について話し合う用意がある」としています。

・韓国の経済最前線を視察する北韓の経済視察団の一行は、韓国滞在4日目の29日、建設中の新幹線=京釜高速鉄道を試乗した後、大手電気メーカーのテレビ工場を視察しました。この日、北韓の視察団はまず忠清南道の高速鉄道の建設現場を訪れ、実験線で40分間試乗しました。そして高速鉄道の性能や韓国の技術水準、工事での難点などについて関係者に相次いで質問しました。この後、一行は大田市の科学研究団地を訪問して、研究施設を見学し、午後からはテレビ工場の生産ラインを視察しました。

・カタールのドーハで行なわれているサッカーのU−20アジア選手権は29日、準決勝が行なわれ、韓国はサウジアラビアを、日本はウズベキスタンをそれぞれ破り、韓国は10回目の優勝へ駒を進めました。韓国はサウジアラビアとの準決勝で、前半5分に先制し、後半23分にサウジアラビアに同点のゴールを許したものの、試合終了間際に追加点をあげ、念願の決勝進出を果たしました。韓国がこの大会の決勝で日本と対戦するのは4年ぶりで、10回目の優勝を目指す韓国と、初優勝を狙う日本との決勝戦は韓国時間で11月1日午前2時半から行なわれます。

・韓国では金融機関の週休2日制によって、週末の銀行取り引きをインターネットで行おうと、インターネット・バンキングの加入者が急増しています。韓国の中央銀行=韓国銀行が29日、インターネット・バンキングについての現状をまとめた資料によりますと、今年9月末現在、インターネット・バンキングの加入者は1,694万人あまりで、去年暮れに比べ50%の伸びとなりました。また銀行の取り引き業務のうち、インターネット・バンキングによる決済の占める割合も22%まで普及し、この反面、ATMや銀行窓口、テレフォン・バンキングの利用率は軒並み減少傾向となっています。韓国銀行では「銀行での週休2日制が定着するにつれて、家でいながら金融サービスが受けられるインターネット・バンキングを利用する人が増えている」と話しています。一方、携帯電話を利用して金融サービスを提供する「モバイル・バンキング」は、9月の1カ月間90万件で、3カ月前の今年6月に比べて4%伸びに止まりました。

・ソウル市民の10人に8人は自分の生活ぶりは中程度、中流だと思っているという生活実感調査がまとまりました。これはソウル市の関係機関、ソウル市政開発研究院が1,500人の市民を対象にアンケートしたものです。それによりますと、ソウル市民の平均的な家庭は生計を支える世帯主が38才の男性で、子ども2人の4人家族、月平均の収入は281万ウォン=日本円でおよそ28万円、85uのマンションに住んで、毎月84万ウォンを貯蓄しています。また多くの家庭では収入を増やすために働くよりも、現在の収入で家族とともに団欒を楽しみたいと答えており、ソウル市民の多くはほぼ今の生活に満足しているという市民像が浮き彫りになっています。

・韓国外換銀行が公示した30日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1004ウォン14銭で、前日に比べて10ウォン21銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1236ウォン50銭で、前日に比べて8ウォン20銭のウォン安でした。韓国株式市場の30日の総合株価指数は、658.03ポイントと、前日に比べて15.15ポイント下落しました。

・30日のソウルは晴れ、午後3時の気温は11度9分でした。31日は気圧の谷の影響で天気は下り坂ですが、冷え込みはやや和らぐでしょう。予想最低気温は0度から9度、日中最高気温は10度から16度という予報です。

10月29日火曜日

・日本と北韓との国交正常化交渉が29日マレーシア・クアラルンプールの日本大使館で始まりました。共同連合ニュースによりますと、交渉には、日本側から鈴木勝也・交渉担当大使ら13人が、北韓側からは鄭泰和交渉担当大使ら8人が出席しています。交渉の冒頭で日本の鈴木大使は、「日本は拉致問題や核問題をはじめとする安全保障上の問題を交渉の最優先課題として臨んでいる」と述べ北韓側の協力を求めました。これに対して、北韓の鄭大使は、「日本と北韓は近い距離にあるのにクアラルンプールまでやってきて会談をすることになった。私たちの間にはいくつかの見解の相違がある」と反論したということです。30日までの2日間行われる今回の日朝国交正常化交渉で日本側は、拉致問題と関連して、日本に帰国した拉致被害者5人とその家族を永住帰国させることにし北韓にいる家族の帰国日時をはっきりと示すよう要求する方針です。これに対して北韓側は、戦後補償など過去の清算を最優先課題とし、日本からの経済協力の規模について協議することを要求する方針であることから難航は避けられない見こみです。

・韓国の大統領選挙を50日後に控えKBSが行った世論調査によりますと、各候補の支持率は野党・ハンナラ党の李会昌候補が33.8%、次いで、国民統合21の鄭夢準候補が23.6%、与党民主党の盧武鉉候補が18.1%の順で今のところ李会昌候補が他の4人の候補を大きくリードしています。この世論調査は、KBSが世論調査機関「韓国ギャラップ」に委託して先週末全国の有権者1041人を対象に電話で調べたもので、3候補に続いて民主労働党の権永吉候補が2.0%前国務総理の李漢東候補が0.4%となっています。KBSでは、今月19日も同じ形式で世論調査を行いましたが前回の調査と比べますと李会昌候補は、0.4ポイント、盧武鉉候補は、1.0ポイント上昇したのに対し鄭夢準候補は、3.4ポイント下がりました。また今度の大統領選挙は、「李会昌、盧武鉉、鄭夢準候補の3人の対決になるだろう」と予想している人が49.8%と半分を占めており、「李会昌候補と盧武鉉候補の二人の対決」になると予想している人は11.4%、また「李会昌候補と鄭夢準候補の対決」を占っている人は10.7%でした。

・韓国の朴正熙元大統領の長女で有力な国会議員でもある「韓国未来連合」の朴僅恵代表は、29日、野党・ハンナラ党との連帯について「私がハンナラ党に復党するという表現はおかしい。正確には党と党の統合というべきだ」と述べ、年末の大統領選挙に向けてハンナラ党と何らかの形で連帯する意志のあることを仄めかしました。これは、朴代表がこの日党本部で行った記者会見で明らかにしたもので、「李会昌代表の政治改革に対する確固とした意志を確認し、信頼関係を回復できるかどうかを探った上で統合について検討したい」と述べ、個人としてではなく党と党の統合方式を提案する方針を示したものとみられハンナラ党の反応が注目されています。朴僅恵代表は、今年の2月にハンナラ党の大統領候補指名選挙をめぐって当時の李会昌総裁と対立して離党し、「韓国未来連合」という新党を結成しましたが、自らは大統領選挙に出馬する意向はないと表明しています。朴氏がハンナラ党との連帯を示唆したことは今後の大統領選挙にも波紋を呼ぶものとみられています。

・APEC=アジア太平洋経済協力の首脳会議に出席するためメキシコを訪れていた金大中大統領は、29日アメリカのシアトルで現地に住む韓国人同胞260人を激励する懇談会を開きました。金大中大統領はこの席で、「韓日共催のサッカーワールドカップとプサンアジア大会に惜しみない声援を送り2つの大会を成功に導いてくれた同胞の皆さんに心から感謝します」と述べた後、最近の韓半島情勢や南北関係、韓国企業の構造調整とIT=情報技術産業の育成など政府による経済改革の成果などを説明しました。また金大統領は、「韓国人のアメリカ移民の歴史は来年100周年を迎えますが、この1世紀、在米同胞のみなさんがアメリカ社会で成し遂げた発展を心強く思います」と語り、今後ともアメリカ社会の一構成員としての役割を果たすとともに母国の発展のために一層の尽力を期待します」と述べました。

・韓国政府は、5年前の外貨危機で経営が破綻し一時国有化した大手の「朝興銀行」の不良債権の処理が一段落したことから、政府の保有株を売却し、経営の再建を図ることになりました。韓国政府は、28日までに韓国や日本の複数の銀行から買収を含めた経営再建計画の申請を受け付け、このうち4グループを対象に審査を行い、来月末までに優先交渉先を選ぶ予定です。政府関係者によりますと、「早ければ年内にできるだけ多くの政府保有株を売却する方針だ」ということです。

・大韓赤十字社は、今月23日韓国の南海岸で発見された北韓住民4人の遺体を28日板門店を通じて北韓の朝鮮赤十字会に引き渡しました。大韓赤十字社によりますと、北韓に引き渡された遺体は、今月23日、東海岸沿いで発見された30代の男性2人と、同じ日に西海岸沿いで発見された20代初めの男性2人の合わせて4人です。この4人がどのような事情で死亡したかは明らかになっていませんが、4人の遺品から北韓住民であることが確認されたため、大韓赤十字社ではこれらの遺体を北韓に送ることにしたものです。

・国連のFAO=食糧農業機関とWFP=世界食糧計画は、28日、北韓では来年10月までのこの1年間におよそ55万8000トンの食糧が不足するという見通しを発表し、51万2000トンの食糧援助が必要であるという見解を示しました。これは、両機関が先月24日から今月5日までに北韓に調査団を派遣して調べた結果によるもので、北韓では今後一年間におよそ384万トン、前の年に比べ5%程度の食糧の増産が見込まれていますが予定されている食糧援助を合わせてもなお55万8000トンが不足する見通しだということです。

・韓国政府は、韓国大手の移動通信メーカー、SKテレコム、KTF、LGテレコムの3社が不当に安い価格で携帯電話の加入契約をしたことに、10日間から30日間の営業停止処分にしました。韓国の情報通信部によりますと、これら3社は、加入者に対して補助金に相当する不当な値引きを行って韓国の電気通信事業法を違反したとして、SKテレコムに対しては30日間、KTFやLGテレコムに対してもそれぞれ20日間の営業停止処分としました。移動会社に対するこうした処分は今回が初めてです。また情報通信部は、KTFの携帯電話加入者の募集を代行し補助金を支払ったKTに対しても10日間の新規加入者募集の停止命令を出しました。これら4社に対する営業停止の時期は、情報通信部長官の指示で早ければ来月初めから施行される予定です。このためこれから新しく携帯電話に加入する消費者は、来月初めから当分の間、移動通信3社のうち1社の携帯電話の加入ができなくなります。

・プサンで行われているアジア太平洋障害者スポーツ大会3日目の28日、韓国は射撃でシム・ジェヨン選手(38)が、50メートルフリーピストル個人戦と、団体戦で優勝するなど12の金メダルを獲得しました。この結果、韓国のメダル数は、通算 金メダル15、銀メダル25、銅メダル16で、28日現在総合3位をマークしています。1位は金メダル83の中国、続いてタイ、日本は5位となっています。大会4日目の29日は、サッカーの予選をはじめ17の種目124の金メダルをかけて競い合います。

・FIFA=国際サッカー連盟は、29日スイスのチューリッヒで会議を行い、FIFAが主催する国際試合では主審1人と線審2人の審判団は同じ国から選抜することを決めました。FIFAは、これまでワールドカップなどの国際試合ではジャッジの公正を保つため3人の審判団は原則として同じ国籍の審判をあてることを避けてきました。しかし、今年の韓日ワールドカップでは、国籍の異なる審判同士の意思疎通がうまく行かず判定をめぐる抗議が相次いだことから審判団の構成について協議した結果、主審1人と線審2人は同一国の3人を充てることにしました。これは、来年3月にアラブ首長国連邦で開かれる世界ユース選手権から導入され、2006年のドイツワールドカップでも適用されるということです。

・韓国人が子供の頃見たアニメーション映画の中で、もう一度見たいという思い出のアニメは、「赤毛のアン」が最も多く、次いで「キャンディーキャンディー」という調査がまとまりました。これは、韓国のインターネット会社が先週一週間ホームページを通じて調べたもので、それによりますと、このアンケートに参加した2300人中、23%の人が「赤毛のアン」と答えており続いて「キャンディーキャンディー」22%、「未来少年コナン」19%、「スマ−フ」17%、「銀河鉄道スリーナイン」16%と、70年代80年代に韓国のTVで放映された日本のアニメが大半を占めています。

・韓国外換銀行が公示した29日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、993ウォン93銭で、前の日に比べて5ウォン39銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1228ウォン30銭で、前の日に比べて5ウォン30銭のウォンで高でした。韓国株式市場の総合株価指数は673.18ポイントと、前の日に比べて4.96ポイント下落しました。

・29日のソウルは晴れ、朝の最低気温は0度3分となり今年初めて霜が観測されました。午後3時の気温は9度9分、気象庁ではこの寒さは明日以降やややわらぐものの31日には全国的に雨が降り週末には再び氷点下の厳しい寒気に見舞われるものとみています。30日は全国的に晴れの予報で、予想最低気温は、氷点下3度から6度、日中の最高気温は12度から16度という予報です。

10月28日月曜日

・メキシコのロスカボスで開かれていたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議は28日、北韓に対する核兵器開発の放棄を促す声明を採択し、閉幕しました。APEC首脳声明は、「我々は、北韓が積極的な姿勢でアジア太平洋地域の共同体の一員として参加することによって得られる経済的支援に注目している。しかしこれはあくまで核兵器のない韓半島が前提である」と強調しました。その上で声明は「我々は韓半島の非核化が韓半島と東北アジアの平和と安定に極めて重要であり、域内諸国の利益にかなう」としています。APEC首脳会議はこの他、テロをなくすため加盟国間の協力強化経済成長と開発協力の特恵拡大金融市場の開放性、多様性、競争力増進など5つの分野で44項目の首脳宣言を採択しました。

・金大中大統領は、28日、訪問先のメキシコで中国の江澤民国家主席と会談し、北韓の核問題をはじめ両国間の協力促進について幅広く意見を交わしました。この会談で金大中大統領は、前日の韓日米3カ国首脳による北韓の核開発問題を巡る協議の内容を詳しく説明し、北韓が速やかに問題を解決するように韓日米3カ国はもちろん、周辺関係国も積極的に外交努力を傾ける必要があると強調しました。これに対して江澤民主席は、韓半島の非核化と北韓の核問題を平和的に解決すべきだとする中国の立場を再確認し、25日の米中首脳会談でも中国は平和的な方法でこの問題を解決すべきだという点をアメリカ側に強調したと説明しました。続いて金大統領は、チリのラゴス大統領と会談し、3年越しの自由貿易協定交渉がこのほど妥結したことは両国の関係発展に画期的な成果だと評価しました。これを受けてラゴス大統領は、韓国とのFTAの締結をきっかけにチリはアジアと中南米とを結ぶ掛け橋の役割を担うことになるとして韓国との経済協力の拡大を期待すると述べました。

・金正日国防委員長の義理の弟で労働党指導部の高官である張成沢氏を含む北韓の経済視察団18人は、ソウル訪問2日目の27日、ソウル市内にある宮殿を訪れた後、地下鉄で製菓工場などを視察しました。製菓工場を訪れた一行は、ガムの原料や、国内での需要と海外への輸出の割合、従業員や研究スタッフの人数などについて詳しく質問し、「平壌のお菓子メーカーの生産工場設備も今では完全自動化されている」と話していたということです。また一行は地下鉄3号線の景福宮駅から宿舎の新羅ホテルに近い東大門駅までの9キロ区間を地下鉄で移動し、ソウル市民から歓迎の挨拶とともに席を譲られ笑顔で答えたということですが席には座らずソウルの地下鉄は韓国独自の技術で作ったものかどうかや車両の価格などについて質問を続けていたということです。さらに金碩洙国務総理招待の昼食会で、北韓の朴ナムキ団長は、「韓国には‘始まりが半分だ’ということわざがあるが韓国のどこへ行っても同胞愛を感じることができた」として今回の視察旅行に満足の意を示しました。ところでこの北韓の経済視察団の韓国側へのお土産は、ミョヒャン山でとれたまつたけだということです。

・日本と北韓の国交正常化交渉が、29日から2日間、マレーシアのクアラルンプールで2年ぶりに再開されます。今度の交渉で日本と北韓は、*日本人拉致生存者と北韓にいる家族の永住帰国問題、*北韓の核兵器開発中止問題、*日本の北韓に対する経済協力支援問題など包括的な協議を行うことにしていますが日本側は日本人拉致問題の解決を最優先の課題とする方針を決めており北韓側がどのような見解を示すか注目されます。また今回の交渉では、韓日米3カ国の首脳が27日メキシコで「北韓の核問題を平和的に解決する」という共同声明を発表した直後に行われることから、核開発問題についても北韓の姿勢に変化があるかどうかに関心が寄せられています。

・北韓の金剛山を観光中のソウルの夫婦のうち61歳の夫が呼吸困難となり現地の病院で手当てを受けましたが死亡しました。この男性は、26日、登山の途中、呼吸困難に陥り近くに居合わせた観光客の応急措置を受けた後、金剛山病院に運ばれましたが間もなく死亡しました。死亡した男性の妻は、「日頃は、大変丈夫で病院に運ばれた後も自分で服を着替えるほど状態はよかった」として死因を究明するようを求めています。

・経営破綻した韓国の自動車メーカー大宇自動車をアメリカのジェネラル・モーターズが買収して新しく設立した「GM大宇自動車」が28日から正式に業務を開始しました。「GM大宇自動車」のニック・ライリー社長は、この日仁川市にある本社で、新会社の発足を宣言し、韓国のみならず世界市場で大宇ブランドの回復に全力をあげると決意を表明しました。GM大宇自動車は、新車の中型乗用車を来月開かれるソウルモーターショーで一般公開するとともに新会社の発足を記念して軽自動車の「マティーズ」の特別モデルを発表する予定です。

・28日のソウルは朝の最低気温が初めて氷点下まで下がりました。29日も中部地方で氷が観測されるなど“真冬”のような寒さは当分続くということです。韓国の気象庁によりますと、「この冷え込みは大陸寒気団の南下に加えて、晴れの空模様による放射冷却で気温が急激に下がった」ということです。東海岸沿のテグァンリョンでは、朝の最低気温が氷点下5度7分まで下がるなど全国的に氷点下を記録しました。ソウルも、28日は朝の最低気温が氷点下2度3分まで下がりこの秋初めての氷点下となりました。気象庁によりますと、今週半ばには平年並みに戻るということですが、週末からは再び気温が大きく下がり、しばらくは真冬並の寒さが続くということです。

・今月29日は韓国の「貯蓄の日」です。韓国のインターネットによる調査機関が20歳以上のインターネット利用者11,000人あまりを対象に行った調査によりますと、4人に1人は貯蓄をしていないという実態が明らかになりました。その理由については「貯蓄にまわすほどの余裕がない」が67%と全体のほぼ3分の2に上っており、「金利が安い」が24.9%でした。また調査に参加した人の43.7%は、銀行に「クレジットカード使用代金などの借金がある」、また半分近くの人は「銀行への支払いを滞納したことがある」と答えていました。

・アメリカで活躍している韓国の女子プロゴルファー、朴セリ選手が27日済州島で行われたLPGA=アメリカ女子プロゴルフツアーのCJナインブリッジクラシックで優勝し、今シーズン5勝目をあげました。朴選手は、この日の最終ラウンドで、3バーディー3ボギーのイーブンとし通算3アンダー213で優勝しました。朴選手は、アメリカ女子プロゴルフツアーで2大会連続の優勝をおさめており、これで今シーズン5勝目、通算18勝となりました。

・プサンで行われているアジア太平洋障害者スポーツ大会2日目の27日、韓国は男女エアライフル立射と、男子卓球で優勝し、金メダル3で総合4位をマークしています。1位は金メダル35の中国、続いてタイ、香港と続き、日本は7位となっています。大会3日目の28日は、15の種目97の金メダルをかけて競い合います。

・韓国では週休2日制の導入や、新しいスキー場の開場などでこの冬はスキーを楽しむ人がこれまでになく多くなると予想されています。韓国レジャー産業研究所によりますと、今年12月から来年3月までの間、全国のスキー場を訪れるスキー客は、去年より8.7%増え413万人に上るものとみられるとしています。

・韓国外換銀行が公示した28日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、988ウォン54銭で、前の日に比べて3ウォン19銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1234ウォンで、前の日に比べて5ウォン50銭のウォンで安でした。韓国株式市場の総合株価指数は678.14ポイントと、前の日に比べて22ポイント上昇しました。

・28日のソウルは晴れ、午後3時の気温は5度3分でした。29日も引き続き、全国的に晴れの予報です。予想最低気温は、氷点下5度から7度、日中の最高気温は9度から16度という予報です。

10月26日土曜日

・APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に出席するためメキシコを訪れている金大中大統領は、26日、メキシコのポックス大統領、インドネシアのメガワティー大統領と相次いで会談しました。このうちポックス大統領との会談では、ITや石油化学分野での協力をさらに強化するとともに、韓国メキシコ21世紀委員会の設立や、40億ドル規模の中南米7カ国共同開発事業に韓国企業が参加することで一致しました。また金大統領は、最近の韓半島情勢について説明したのに対しポックス大統領は、韓国政府の対北韓政策が成果をおさめられるよう積極的な協力を約束しました。これに先立って行われたメガワティー大統領との会談では金大統領がインドネシアの観光地、バリ島での爆弾テロ事件で多くの犠牲者が出たことについて深い哀悼の意を表明しました。また両首脳は、原油とLNGの安定した供給、CDMAやIT分野での協力を強化することでも一致しました。

・北韓は25日「米朝不可侵条約」の締結を提案し、これによって核兵器の開発などアメリカが懸念する安全保障上の問題を解決する用意があると明らかにしましたが、アメリカ政府はこれを断固拒否する姿勢を示しました。25日のAFP通信によりますと、ホワイトハウスのマッコーマック報道官はこの日、「アメリカは北韓が大量破壊兵器を放棄すべきだということを明確に伝えた。この問題については同盟国との間で緊密に協議を進めている」として、北韓が提案した米朝不可侵条約の締結を拒否する姿勢を明らかにしました。また匿名を条件にホワイトハウスの高官も「誤った行動に対して補償するといった時代はもはや終わった」と述べたということです。

・北韓の朴吉淵国連大使は、25日、国連本部で記者会見し、「一般論として北韓は、核兵器やそれ以上の強力な武器を持つ権利があるが、北韓はアメリカとのジュネーブ合意を維持することは大事だと考えている」と述べ、ニューヨーク舞台にアメリカと接触を続けていることを確認しました。

・韓国と日本は、来月17日、日本の千葉市で外務、経済長官が出席する閣僚懇談会を開き、北韓の核開発問題など対北韓政策を調整すると日本の毎日新聞が26日報道しました。韓日両政府関係者によりますと、3年ぶりに開催される韓日閣僚懇談会では、今月29日にクアラルンプールで再開される日朝国交正常化交渉の結果を受けて、韓日米3カ国の緊密な協調の下で北韓の核開発を放棄させる案について協議します。また今回の閣僚懇談会では、今月就任した韓国の金碩洙国務総理と小泉首相が初めて会談する予定です。韓日閣僚懇談会は、98年10月の韓日共同宣言以降、2回にわたって行われましたがその後、日本の歴史教科書歪曲問題などで中断されていました。

・カタールのドーハで開かれている20才以下によるサッカーのアジア選手権で、韓国は、インドと準々決勝を行い7対0で圧勝しました。この結果、韓国は来年3月からアラブ首長国連邦で開催される世界ユース選手権へ8回目の出場権を獲得しました。韓国は30日の準決勝でサウジアラビア−中国の勝者と4年ぶりの優勝をかけて対戦することになっています。

・第8回プサン・アジア太平洋地域の障害者スポーツ大会が26日開幕し、「みんなの愛で未来を、希望で未来を」をキャッチフレーズにプサンアジア−ドメイン競技場で午後6時から2時間にわたり開幕式が行われました。今大会は、42カ国から5000人の選手団が参加し来月1日までの一週間、障害者の友好と交流を深める中で17種目でメダルを争います。

・時計の針を1時間進ませるヨーロッパ地域のサマータイムが27日午前3時で終了し、EU=ヨーロッパ連合の加盟国は韓国時間で28日午前10時から一時間、時計の針を一時間遅らせることになります。このため韓国と西ヨーロッパ諸国との時差は7時間から8時間となります。EUのサマータイムは、毎年3月最後の日曜日にスタートし、10月最後の日曜日に終わります。

・27日は「ソウル市民の日」、ソウル支庁前では‘ソウル・ラブ・フェスティバル’が開かれパレードや公演が行われます。この日は午後1時から9時までソウル中心部の光化門から支庁前までの2キロの区間を歩行者天国となり交通規制が行われます。また午後1時からは世宗文化会館でソウル在住の外国人が参加する韓日中文化公演が繰り広げられます。

・韓国国民が街のレストランで食事をする際、一回の食事のおよそ4分の1は、残飯として捨てられている実態が明らかになりました。韓国環境運動連合の市民環境研究所が今年7月から3ヶ月間、ソウル市内の食堂で韓国人が最もよく注文するキムチチゲなどの21の献立を対象に残飯の量を調べた結果、1回の食事で出された献立の量は平均829.9グラムだったのに対し、残飯は200.9グラムにも上り、一回の食事で平均24%つまり4分の1が残飯として捨てられていることが明らかになりました。中でも最も多い残飯はキムチ類で42%が捨てられているということです。

・「言論の自由」は、その国の民主主義の成熟度を示すひとつの指標とされていますが、韓国の「言論の自由」の度合は、ブルガリアより一段階低くイタリアより一段階高い39位、北韓は139カ国中最下位という評価が出されました。これは、国際的な言論団体「国境のない記者団」が23日、各国のジャーナリスト、学者らに言論の自由の侵害と関連した50項目の質問に回答してもらい各国の言論の自由のレベルを点数で表示しました。この調査では点数が低いほど言論の自由のレベルが高いとされていますが、139カ国中、言論の自由が最も高いのは、0.5点のフィンランド、アイルランド、ノルウェー、オランダでした。アジアのトップは日本で、7.5点と評価されオーストリア、南アフリカ共和国と並んで28位、続いて、台湾9点の35位と続き、韓国は39位でした。

・26日は土曜日のため取引はありません。前日25日の終値は、日本円100円が、992ウォン73銭で前の日より8ウォン63銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1228ウォン50銭で、前の日より4ウォン60銭のウォン高でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・26日のソウルは晴れ、正午の気温は7度5分でした。27日日曜日も引き続き全国的に晴れの予報です。朝の最低気温は氷点下3度から7度、日中の最高気温は6度から16度という予報です。

10月25日金曜日

・北韓は、25日外務省のスポークスマンの声明を発表し、アメリカが北韓との間で「不可侵条約」を締結すれば、核兵器の開発などアメリカが懸念する安全保障上の問題を解決する用意があると明らかにしました。この声明は北韓の朝鮮中央放送を通じて発表されたもので韓国の連合ニュースによりますと、北韓が核開発を放棄しIAEAによる核査察を受けるかどうかや、米朝ジュネーブ合意を継続するかどうかについては特に言及していないということです。北韓のこうした声明は27日メキシコで行われる韓国、アメリカ、日本の3カ国首脳会議で北韓の核開発問題が協議されるのを念頭においたものという見方が有力です。

・北韓が核開発の中止を拒否する外務省の声明を発表したことについて韓国の外交通商部は、25日、北韓が核開発計画の内容をより明確にし韓半島平和と安全に対する国際社会の懸念を早急に解消するよう強く求める論評を出しました。政府はこの中で、北韓の核開発の計画は容認できないとする立場を明確にし、この問題を対話を通じて解決するため韓日米3国間が緊密に協調していく方針を明らかにしました。

・メキシコのロス・カボス発 AFP連合ニュースによりますと、アメリカは北韓側が提案した韓半島の核の脅威をなくすための条件について現在検討中だと、アメリカ国務省の高官が25日明らかにしました。この高官は「アメリカは北韓が提示したさまざまな問題解決方法について検討中だ。しかし一両日中に何か結論が出るということは期待できない」と述べたということです。

・韓国とアメリカは、北韓の核問題を対話を通じて解決するという原則を改めて確認しました。韓国とアメリカは、メキシコで開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に先立って25日、崔成泓外交通商長官とパウエル国務長官が会談し、「北韓の核開発計画は極めて深刻な問題であるがこれを平和的に解決する」という方針を再確認しました。この中でパウエル国務長官は、北韓の核問題を解決しなければ米朝関係の改善はないというこれまでの立場を重ねて強調し、結局、韓米両国は、今後の北韓の出方を見極めながら北韓の核問題に対する具体的で緊密な協調体制を講じることで一致しました。

・金正日国防委員長の義理の弟で労働党指導部の高官でもある張成沢氏ら北韓の経済視察団一行18人が26日から9日間の日程で韓国を訪問することになりました。韓国政府が24日明らかにしたところによりますと、北韓の経済視察団の韓国訪問は、今年8月の南北経済協力推進委員会で合意したことを受けたもので、26日から9日間の日程で韓国を訪問する予定です。この視察団には金正日国防委員長の妹の夫で側近の一人とされる労働党指導部の第一副部長の張成沢氏も加わっているということです。一行は、ソウルをはじめ水原、ウルサン、プサンなどの各地を訪れ、自動車工場や製鉄所、工業団地など韓国企業の第1線を視察することになっています。

・韓国政府は、韓国と北韓とを結ぶ鉄道と道路の韓国側の工事は年内に終了し、借款形式による北韓への食糧の支援も来年1月には完了する方針です。これは政府が25日、経済、統一外交、教育、社会文化の国政の4つの部門についての関係部署会議で決めたもので、このうち統一外交部門では、*北韓の核問題の平和的な解決を推進するとともに、北韓への拉致被害者や国軍捕虜問題を解決するため政府レベルで努力を傾ける。*12月中に「国民の政府、国防政策」白書を発刊する。*来月10日から3日間ソウルで民主主義共同体会議を開催することで一致しました。

・韓国とチリとのFTA=自由貿易協定が来年上半期にも発効する予定ですが、チリの韓国への輸出額は7年後にはおよそ12億ドルと現在の2倍以上となるという見通しをアメリカのダウゾーンズが24日伝えました。これは、ダウゾーンズが、チリのラゴス大統領の見解として明らかにしたもので、ラゴス大統領はこの中で「関税の例外品目を巡って意見の食い違いがあったのは事実だが、重要なことはチリ経済が韓国とのFTA協定調印で全般的に回復に向かうだろうということだ」と述べました。ラゴス大統領はさらに、まだ最終的な協定の調印日は決まっていないが、メキシコで開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議でFTAへの早期発効へ向けて金大中大統領と協議する予定だと述べました。

・韓国大手の通信機メーカー「三星電子」の携帯電話がアメリカの消費者を対象に実施した製品の満足度調査でモトローラーとともに2位となりました。アメリカの市場調査機関である「JDパワーアンドアソシエイト」がアメリカ27地域の5200あまりの世帯を対象に端末機のデザインをはじめ、バッテリー機能、耐久性などを基準に携帯電話の満足度について調べた結果、すべての使用機種の平均点数を100点とした場合、三星電子は105点の記録となりアメリカのモトローラーとともに2位でした。1位は日本の三洋電気で111点、4位は日本の京セラで101点でした。「JDパワーアンドアソシエイト」は、業界の平均点数100点を上回った製品は、消費者が携帯電話を新たしく購入したり買い換える際に、こうした製品を選択する可能性が高いと分析しています。

・北韓の核開発問題についてアメリカが、「北韓との対話を進めるためには北韓がまず先に核開発を放棄すべきだ」と主張している中で韓国国民の85%以上は、北韓の核問題を対話で解決するのが望ましいと考えていることが世論調査の結果明らかになりました。これは、韓国の連合ニュースが世論調査機関に依頼して調査したもので、今週23日から2日間全国の20歳以上の成人男女1000人を対象に電話で調べたものです。それによりますと、「対話を通じた解決」が望ましいが85.6%と圧倒的多数でしたが、一方では「北韓に圧力をかけて解決すべきだ」という回答も11.9%ありました。また今後北韓に対する支援については「人道的な見地から支援を継続させるべきだ」が57.6%、「現在の水準で支援を続けるべきだ」が22.5%と、80%以上が支援を続けるべきだと考えているのに対し「全面中止すべだ」は15.5%でした。

・FIFA=国際サッカー連盟のブラッタ−会長は、2006年にドイツで開かれる次のワールドカップ終了後、会長を退任する意向を表明しました。

・プサンアジア大会に参加した北韓が来年2月に日本の青森で開催される冬のアジア大会へ参加を検討している模様です。

・禁煙運動が盛んな韓国でタバコを喫いたい欲求を抑えるスプレーが開発されました。この禁煙を助けるスプレーを開発したのは、韓国全羅北道にあるウォンクァン大学薬学部の金ヒョンミン教授と、バイオベンチャー企業の「ヒューマンバイオ」のスタッフです。このスプレーは、ビタミンCやクエン酸などの人体に害のない物質を口の中にスプレーして、のどや気道を刺激しタバコを喫いたいという欲求を抑えるというものです。この研究陣は、実際にこの製品を喫煙者10年未満の人と10年以上の人それぞれ140人を対象に実験した結果、10年未満の喫煙者の62.9%、10年以上の喫煙者の45.7%が喫煙の欲求を抑える効果が確認されたということです。金教授らの研究成果は、東洋医学専門国際ジャーナル誌の最新号に掲載されました。

・韓国外換銀行が公示した25日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、992ウォン73銭で、前の日に比べて4ウォン17銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1228ウォン50銭で、前の日に比べて1ウォン50銭のウォンで安でした。韓国株式市場の総合株価指数は655.88ポイントと、前の日に比べて0.90ポイント上昇しました。

・25日のソウルは晴れのち曇り、午後3時の気温は12度でした。26日は、全国的に気圧谷の影響で午前中雨のところが多い見こみですが、午後から次第に回復に向かうでしょう。予想最低気温は、3度から11度、日中の最高気温は8度から15度という予報です。

10月24日木曜日

・韓国とチリのFTA=自由貿易協定交渉が24日、金融市場問題を除いて合意に達し、協定に調印しました。韓国政府は24日午後、チョン・ユンチョル副総理兼財政経済副長官を中心に経済長官会議を開き、交渉の争点となっていた金融市場の開放についてはチリ側の要求を受け入れ、4年後に再協議することを条件に自由貿易協定に調印することを決めました。この協定によって、韓国の乗用車、貨物自動車、携帯電話、パソコンなどのチリへの輸出品目の66%が協定の発効とともに、関税が撤廃され、石油化学製品と自動車部品は5年以内に関税が撤廃されます。また農産物については、りんごと梨は協定の対象から外され、チリの主な輸出品目であるぶどうは、季節関税を適応することにしました。韓国政府はこの協定の締結にともなう農家への影響を最小限に抑えるための対策を検討する一方、協定に明記されたセーフガードを活用して急激な輸入増加に歯止めをかけることにしています。韓国が自由貿易協定を締結するのはチリが初めてで、この協定は国会の承認などの手続きを経て来年の上半期にも発効する予定です。

・金大中大統領はメキシコのリゾート地、ロス・カボスで開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議に出席するため、24日、ソウルを出発しました。金大統領は韓国時間の27日はアメリカのブッシュ大統領、日本の小泉首相とともに首脳会談し、北韓の核問題に対する3か国の対応などについて集中的に協議する予定です。この首脳会談では、北韓の核問題が速やかに解決されるべきだという共通の認識を再確認し、北韓が核開発計画を放棄するよう促す共同声明も採択する予定です。金大統領は出発にあたって、核兵器のような大量破壊兵器の開発は許されないという韓国の立場は明確であり、この問題を平和的に解決するためにアメリカと日本の首脳とその方法を協議したいと述べました。

・ワシントン発連合ニュースです。ホワイトハウスのフライシャー報道官は24日、アメリカのブッシュ大統領とロシアのプーチン大統領は今月26日、メキシコで開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議を機会に会談し、北韓の核兵器開発問題を含めた韓半島問題について意見を交換すると述べました。フライシャー報道官は「ロシアも北韓の核開発を深刻に受け止めている。また国連安全保障理事会で採択された対イラク決議案についても両首脳の間で協議が行われる」と述べました。

・ロシアのインター・ファックス通信は24日、北韓の核開発問題について、ロシア政府が北韓とアメリカ双方に、94年のジュネーブ合意を遵守するよう求めました。これはロシアのマメドフ外務次官がロシア駐在のチョン・テイク韓国大使と会談した際、こうしたロシア政府の立場を伝えるとともに、ジュネーブ合意は完全に守られなければならないと述べました。

・アメリカのドナルド・グレーグ前韓国大使が来月初め、北韓側の招待で北韓を訪問する予定です。韓国政府関係者が24日明らかにしたところによりますと、グレーグ前駐韓使が北韓の金桂ェ外務次官の招待で、来月2日から6日まで、北韓を訪問し、ノーベル経済学賞の受賞者でコロンビア大学のジョージフ・スティグリッツ教授らも同行するということです。グレーグ氏は「今度の北韓訪問はあくまでも民間人としての訪問だが、北韓側が希望すれば核兵器開発問題を含めた米朝関係について話し合うことになるだろう」と述べています。

・北韓外務省の朴龍淵アジア局副局長は23日、日本の朝日新聞とのインタビューに応じ、「核兵器の開発問題について、今後適当な時期に我々の立場を発表する」と述べました。また朴副局長は、「核開発問題を含め、安全保障問題の根本的な解決は米朝交渉を通じて行われなければならない。しかしこの問題について、日本とも協議する用意がある」と述べ、日朝国交正常化交渉でも、この問題について協議する用意のあることを示唆しました。

・韓国では今年上半期の家計の貯蓄率が27%まで下がり、過去20年間で最低の水準となりました。韓国の中央銀行=韓国銀行が23日発表した家計の貯蓄動向によりますと、今年上半期、毎月の家計支出の中で貯蓄金の占める割合、つまり貯蓄率は、26.9%となっています。これは過去20年間の最低で、もっとも貯蓄率の高かった1988年の40.5%に比べますと、13.6ポイントも低くなっています。これを年齢別にみますと、25才から29才が23.9%、また30才から34才は24.4%、40才から44才は23.9%、50才から54才は25.0%となっており、とくに20歳と30歳代の貯蓄率が大幅に落ち込んでいます。これについて韓国銀行は「20代・30代の若年層は飲食費や遊びにかけて支出が多く、全体の貯蓄率の減少につながっている」と説明しています。

・韓国では国際航空便で海外旅行に出かける人が去年に比べ、7%以上も増えたことが分かりました。建設交通部が24日発表したところによりますと、今年1月から先月末までの国際線の利用客は1706万8154人で、去年の同じ期間の1583万5888人より7.8%も増えました。これは中国や東南アジア各地への路線の新設や増便に伴なうものです。とくにテロ事件の影響で、去年は大きく落ち込んだアメリカ路線は、先月は去年より7%増となり、客足は次第に回復に向かっています。一方、国際線の貨物の輸送実績も先端技術製品の輸出増加で、去年より11%増えた152万8000トンあまりでした。

・カタールのドーハで開かれているサッカーのアジアユース選手権で決勝トーナメント進出を果たした韓国は26日インドと対戦することになりました。出場12か国の中で、最初に決勝トーナメント進出を決めた韓国は22日、予選リーグAグループの最終戦で、タイと対戦し、0:0の引き分け、2勝1引き分けでグループ1位となりました。韓国は26日、ベスト4進出をかけて、Bグループ3位のインドと対戦します。

・韓国北東部の江原道では24日、平野部でも初雪が降りました。江原道寧越では24日午前7時40分から、およそ40分間、雪が降り、気象庁はこれを今年の初雪として発表しました。平野部での初雪は去年より、12日早くなっています。なおソウルの初雪は去年は11月27日でした。

・韓国外換銀行が公示した24日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、988ウォン56銭で、前日に比べて2ウォン12銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1227ウォンで、前日に比べ、6ウォン2銭のウォン高でした。韓国株式市場の24日の総合株価指数は、654.98ポイントと、前日に比べ、2.45ポイント下落しました。

・24日のソウルは晴れ、午後3時の気温は15度9分でした。25日は気圧の谷の影響で、全国的に次第に曇りとなり、夜になって雨のところもあるでしょう。25日のソウルの予想最低気温は7度、最高気温は14度という予報です。

10月23日水曜日

・平壌で開かれていた韓国と北韓との南北長官クラス会談は、23日未明、「核問題をはじめとするすべての問題を対話で解決するよう積極的に協力する」などとした8項目にわたる共同報道文を発表し終了しました。それによりますと、−韓国と北韓は、韓半島の平和と安全を保障するため共同で努力し、核問題をはじめとするあらゆる問題を対話で解決するよう積極的に協力する。− ソウルと北韓の新義州とを結ぶ京義線と、東海線の鉄道と道路の連結事業を早急に行う。− 平壌の開城工業団地を今年12月に着工し、ここに韓国側の事務所を設置する。− 双方の領海で民間船舶が安全に運航できるよう、海運合意書の採択に向けて11月中に実務接触を行う。− 南北間の往来に必要な通行合意書を採択する − 一昨年12月の第4回南北長官クラス会談で合意した南北の共同漁場利用のための実務交渉を開く。− 韓国戦争当時行方不明になった人の生死確認のため赤十字団体事業を積極的に支援するとともに金剛山の離散家族面会所の設置を急ぐ。− 次の南北長官クラス会談を来年1月中旬にソウルで開く。双方はこうした8つの項目に合意しました。会談は北韓の核開発問題を報道文にどう盛り込むかで調整が難航し、最終日の22日を過ぎ23日未明まで断続的に協議を続けましたが、結局「対話解決」という原則論に合意しただけで、北韓の核凍結をうたったジュネーブ合意を継続するという決定には至りませんでした。

・南北長官クラス会談を終えて帰国した丁世鉉統一長官は、「アメリカが対北韓強硬政策を撤回する用意があれば、北韓の核兵器の開発やミサイルの発射実験などの安保問題は解決されるというのが北韓のメッセージだ。今回の長官クラス会談では北韓の核開発について協議したため、他の懸案については具体的な話し合いはできなかった」と述べました。

・韓国とアメリカは韓国時間で25日にAPEC=アジア太平洋経済協力会議の閣僚会議が開かれているメキシコで外相会談を行い、北韓の核問題には対話を通じて解決することで一致し、北韓に対してまず核施設の解体を求めていく方針です。韓国は核兵器開発の放棄に対する北韓の反応がはっきりするまで、アメリカと北韓とのジュネーブ基本合意は維持されるべきだとする方針をアメリカ側に伝えることにしています。また韓米両国は、26日に行なわれる韓・米・日3カ国の首脳会談で、北韓に対して核関連施設の解体を要求するとともに、北韓の核問題は平和的に解決するという内容の共同声明を採択するよう各国に働きかけていく方針です。

・アメリカ国務省は22日「北韓の核開発と、韓国政府の対北韓抱擁政策は次元の異なる問題であり、金 大中大統領の抱擁政策を支持するというアメリカ政府の立場に変わりはない」とする考えを改めて示しました。アメリカ国務省のバウチャー報道官は22日の会見で、「北韓の核開発が韓国政府の抱擁政策、日本の日朝国交正常化交渉などに対するアメリカ政府の方針に影響を及ぼしたのか」という質問に対して、このように答えるとともに、「アメリカ政府は韓国や日本と、離散家族の再会など、韓半島の和平と安定のために取れる措置について話し合った。問題は北韓がこのような懸案に対して協力する用意があるかどうかだ」と述べました。

・北韓の朝鮮中央放送は今回の南北長官クラス会談について「真摯な協議を通じて重要な合意がみられた」と前向きに評価しました。朝鮮中央放送は23日未明に合意された共同報道文の内容を伝えるとともに、「第8回南北長官クラス会談で、南北双方は歴史的な6・15共同宣言を誠実に実行しようとする意志を持って、取り上げられた議題について真摯な協議を通じて重要な合意をみた。今回の会談は民族の関係を発展させ、和解・協力・統一を早める重要なきっかけとなった」としています。

・金大中大統領は23日、大統領府の青瓦台で12月の大統領選挙に立候補を表明している5人と懇談し、北韓の核開発問題に対する政府の方針などについて説明しました。この席で金大統領は「北韓の核兵器など大量殺傷兵器はその根本から排除されるべきだ」とする考えを重ねて示すとともに、「韓米日3カ国はこの問題を対話を通じて解決するという認識で一致しており、今月末のメキシコで開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議でも協議することになっている」と説明しました。またこの懇談会には南北長官クラス会談の首席代表を努めた丁世鉉統一長官と任晟準外交安保担当首席秘書官も出席し、先の長官クラス会談の結果や、北韓の核開発問題を取り巻く韓米・韓日間の協議内容について説明しました。これを受けて、まず野党第1党=ハンナラ党の李会昌候補は「北韓への金銭支援は核開発に流用される恐れもあり、北韓への支援内容を改めて検討すべきだ」と述べました。与党=民主党の盧武鉉候補は「対北韓問題は国民の合意を経て、政策を決定しなければならない。情報を最大限に公開して、国民が納得できるようにしてほしい」と求めました。また国民統合21の鄭夢準候補は「国民は北韓が本当に国際社会と対話する意志を持っているのか疑問に思っていることを政府は認識すべきだ」と述べました。民主労働党の権ヨンギル候補は「北韓の核開発問題とアメリカの対北韓政策は緊密に関連しており、米朝が同時決着を図るべきだ」とする考えを示しました。また無所属の李漢東候補は「北韓の核開発問題が解決されるまで、南北の交流協力を凍結する必要があるのではないか」と慎重な姿勢を示しました。

・香港発連合ニュースです。中国の公安当局の厳しい警備にも関わらず、北京の韓国大使館内には亡命を求める北韓住民の駆け込みが相次いでいると、香港のサウス・チャイナ・モーニング・ポストが22日報道しました。それによりますと、「北京の韓国大使館には北韓から脱出した住民40人あまりが駆け込んでいる。中国当局者はこうした北韓脱出者の駆け込みを強い態度で阻止しようとしていない」ということです。中国は北韓脱出者の駆け込みを防ごうと、主な外国公館に鉄条網を張り、警備要員を追加配備しているものの、脱出者は韓国行きの観光ビザを申請する中国人に偽装して公館に入るため、それを摘発するのは事実上難しいということです。

・北韓のテコンドの技を披露する北韓の選手と関係者らが23日、空の直行路で韓国入りしました。北韓のテコンド交流団は選手21人と関係者17人、取材陣3人の41人で、大韓テコンド協会のグ・チョンソ会長は22日、「韓国を訪れている北韓のテコンド関係者と会談して、南北のテコンド交流の定例化だけでなく、選手の相互派遣や国際大会への同時参加などについても協議したい」という意向を示しました。これに関連して朝総連=在日本朝鮮人総連合会の機関紙=朝鮮新報の22日のインターネット版によりますと、北韓の朝鮮テコンド連盟のラ・ボンマン書記長は「テコンドを“韓民族の武道”として統合し、2004年のオリンピックに南北が一緒に参加するのは十分実現可能なことである。南北の間で異なる用語や技などについても統一したルールにまとめることも難しくはないと思う」と述べました。

・韓国外換銀行が公示した23日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、990ウォン68銭で、前日に比べて1ウォン74銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1233ウォン20銭で、前日に比べて10ウォン40銭 のウォン高でした。韓国株式市場の23日の総合株価指数は、657.43ポイントと、前日に比べて18.16ポイント上昇しました。

・23日のソウルは晴れ、午後3時の気温は11度6分でした。24日は全国的に曇りのち雨になる見込みで、この冷え込みもやや和らぐでしょう。予想最低気温は1度から10度、日中最高気温は12度から18度という予報です。

10月22日火曜日(23日朝9時のニュース)

・平壌で開かれていた韓国と北韓との南北長官クラス会談は、23日未明、「核問題をはじめとするすべての問題を対話で解決するよう積極的に協力する」などとする8項目にわたる共同報道文を発表し終了しました。それによりますと、−韓国と北韓は、韓半島の平和と安全を保障するため共同で努力し、核問題をはじめとするあらゆる問題を対話で解決するよう積極的に協力する。− ソウルと北韓の新義州とを結ぶ京義線と、東海線の鉄道と道路の連結事業を早急に行う。− 平壌の開城工業団地を今年12月に着工し、ここに韓国側の事務所を設置する。− 海運合意書の採択に向けて11月中に実務接触を行う。− 南北間を行き来できる通行合意書を採択する − 一昨年12月の第4回南北長官クラス会談で合意した南北の共同漁場利用のための実務交渉を開く。− 韓国戦争当時行方不明になった人の生死確認のため赤十字団体事業を積極的に支援するとともに金剛山の離散家族面会所の設置を急ぐ。− 次の南北長官クラス会談を来年1月中旬にソウルで開く。双方はこうした8つの項目に合意しました。会談は北韓の核開発問題を報道文にどう盛り込むかで調整が難航し、最終日の22日を過ぎ23日未明まで断続的に協議を続けましたが、結局「対話解決」という原則論に合意しただけで、北韓の核凍結をうたったジュネーブ合意を継続するという決定には至りませんでした。韓国側の代表団は23日朝、大韓航空のチャーター機で西海の直接航空路を通じて仁川国際空港に戻ってきました。

・アメリカのブッシュ大統領は、21日、北韓が核兵器の開発事実を認めたことについて「この問題を平和的に解決できると思う」という考えを示しました。これはブッシュ大統領がこの日NATO=北大西洋条約機構のロバートソン事務総長と会談した後の記者会見で明らかにしたものです。ブッシュ大統領は、この中で、「自由と平和を愛する人々がともに協力しあって新たな脅威に立ち向かうチャンスだ。私たちが協力すればこうした脅威は平和的に対処できると思う。韓半島周辺の関係国と協力して核兵器の拡散を防ぎ、金正日国防委員長にも核の武装解除を納得してもらえる良い機会だ」と強調しました。ブッシュ大統領は、26日からメキシコで開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に出席するため22日メキシコを訪問する予定で、この機会に、韓国、日本、中国、ロシアの首脳と相次いで会談することになっています。

・一方、ホワイトハウスのフライシャー報道官は21日、この問題について「KEDO=韓半島エネルギー開発機構が北韓で建設を進めている軽水炉が完成するまでアメリカが北韓に提供することになっている重油の供給を中止するかどうかについては、同盟国とさらに協議を続けていく方針だ。北韓はこの問題についてアメリカの意図するメッセージを理解してほしい」と強調しました。

・韓国外交通商部の李泰植次官補は、北韓の核兵器開発問題について協議するため21日韓国を訪れた日本の田中均アジア大洋州局長と会談し、「94年の米朝ジュネーブ合意は北韓の核開発を阻止する上で重要である」という認識で一致しました。この会談で両国は、韓日米3カ国が連携をさらに強め北韓に核兵器の開発を放棄するよう働きかけることや、平和的解決を目指してともに努力することでも一致しました。しかし今度の会談の焦点のひとつとされていたKEDO=韓半島エネルギー開発機構が進めている北韓の軽水炉建設を中断するかどうかについては、協議に至らなかった模様です。

・イスラエルの新聞「ハーレツ」は21日、北韓はイランでウランの濃縮や長距離ミサイルのエンジンテストを行っていると伝えました。それによりますと、北韓は、アメリカの監視を逃れるためイランでウランの濃縮作業を行っており、一方のイランは、北韓からウラン濃縮や長距離ミサイル開発についての技術を入手する狙いがあるようだと述べています。

・北韓の情報に詳しい北京の消息筋が21日明らかにしたところによりますと、北韓はこれまで対外工作を担当してきた労働党の下部機関の「対外連絡部」を今年になって廃止していたことが分かりました。この組織は北韓労働党傘下にある三つの工作担当部署の一つで、海外に派遣する工作員の訓練や、日本の朝鮮総連、韓国国内の地下組織を管理する役割を果たしてきました。この組織の責任者は、金正日国防委員長の朝鮮総連に対する指令を実行に移さなかったという理由で組織の解体と同時に解任されたということです。

・韓国の15歳から29歳までの青年が高校や大学を卒業して就職するまでには平均11ヶ月近くまでかかるのに対して、2年もすれば次の職場へ転職するという新規卒業者の就職の実態が分かりました。これは、統計庁がまとめた経済活動人口調査のうち、15歳から29歳までの青年層523万人の就職事情を分析した結果分かったものです。それによりますと、いわゆる就職氷河期という厳しい雇用状況を反映してか高校や大学を卒業して最初の職場に就職するまでの期間は平均10.9ヶ月、これを男女別にみますと男性は14.2ヶ月なのに対し、女性は8.5ヶ月と女性が男性より就職がやや容易であることが明らかになりました。また学校での専攻が職場で生かされているという人は半分以下に止まっていることも調査結果、分かりました。

・今年に入って9月までの間、ソウルの映画館で上映された映画のうち、韓国映画の上映率が44%に上っていることが分かりました。韓国映画振興委員会が21日まとめたところによりますと、9月末までにソウルの映画館で上映された映画のうち韓国映画は44%と去年の同じ時期より4.1%の伸びとなりました。日本映画の上映は去年は21本でしたが今年は8本と全体の3.7%に止まっています。

・韓国のプサンと広島を結ぶフェリー航路が新しく開設され21日から運航を始めましたが、これを記念し両都市の交流をさらに深めようと、広島県議会議員や日韓親善協会の関係者およそ200人が23日、このフェリーを利用して大挙プサンを訪れることになりました。一行は、23日午前10時、プサン港の国際旅客ターミナルでの入港式典に出席した後、プサン市内で開かれる経済産業セミナーに出席することになっています。プサン広島カーフェリー航路は、釜関フェリーが運航するもので乗客定員500人、20フィートのコンテナ90本を積むことのできる大型のカーフェリー「銀河号」6,590トンが就航しました。

・韓国外換銀行が公示した22日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、992ウォン42銭で、前の日に比べて1ウォン18銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1243ウォン60銭で、前の日に比べて1ウォン60銭のウォンで安でした。韓国株式市場の総合株価指数は639.27ポイントと、前の日に比べて13.40ポイント下落しました。

・22日のソウルは晴れ、午後3時の気温は9度でした。23日は、全国的に高気圧に覆われ晴れるところが多いでしょう。予想最低気温は、氷点下3度から7度、日中の最高気温は10度から17度という予報です。

10月21日月曜日

・アメリカのパウエル国務長官は、20日、北韓の核開発の凍結を決めた米朝ジュネーブ合意は、無効状態になったとする判断を示しました。パウエル長官は、アメリカのABCテレビ番組のインタビューの中で、「北韓は、米朝ジュネーブ合意は無効だと言っている。双方の合意を一方が無効だと言うのだから無効だと言える」と述べ核凍結の見返りにアメリカが北韓に重油を供給するとした94年の米朝ジュネーブ合意は無効状態になったという判断を示しました。

・パウエル国務長官のこうした発言と関連し、韓国政府は21日アメリカ政府は、米朝のジュネーブ合意についてはまだいかなる結論も出していないという見解を明らかにしました。韓国の政府関係者は、「北韓の核開発問題を平和的に解決するという原則については韓国、日本、アメリカの3か国が基本的に一致しているので、ジュネーブ合意の基本的な継続については今後、韓日米3カ国が緊密な協議を通じて決めることになるだろう」と述べました。またこの当局者は、24日メキシコで開かれる韓日米3カ国の外相会議で北韓の核問題に対する本格的な対策が論議されるだろうという見通しを示しました。

・アメリカ国務省のケリー次官補は21日、94年に締結した米朝ジュネーブ合意を破棄するかどうかについて「アメリカはまだ最終的な判断を出していない」と述べたことが分かりました。これは、ケリー次官補が21日訪問先の東京で日本政府の安部官房副長官と会談した席で明らかにしたもので、ケリー次官補は米朝ジュネーブ合意を破棄するかどうかは「慎重に判断しなければならない」と述べたということです。ケリー次官補と安部官房副長官との会談は、北韓の核兵器の開発については直ちにこれを中止するよう北韓に強く働きかけることで一致しました。

・韓国の金大中大統領は21日、「警察記念日」の式典に出席し、北韓の核問題に関連して「核など大量破壊兵器による脅威は完全に排除されなければならない」と述べました。また金大統領は「国の安全保障については一瞬たりとも油断があってはならない。いま世界は、国際的なテロの脅威に脅かされているが、韓国も例外ではない。警察はテロの予防に全力で対処しなければならない」と訓示しました。

・金正日国防委員長に次ぐ地位にある北韓の金永男最高人民会議常任委員長は21日、北韓の核問題について、アメリカと対話を通じて解決したいという意向を示しました。金永男常任委員長は、この日南北長官クラス会談の韓国側代表団と会談し、今回の長官クラス会談で韓国側が提起した北韓の核兵器開発問題について「北韓も最近の事態を極めて深刻に受け止めている。アメリカが北韓への敵対政策を撤回するならば北韓としては対話を通じてこうした安保上の憂慮を取り払う準備が整っている」と述べたということです。

・北韓が認めた新たな核開発は、遅くとも1997年から始められており、ウランの濃縮に欠かせない遠心分離機が数百台単位で調達されていることが分かりました。これはアメリカの情報機関に近い日米関係筋が20日明らかにしたものです。それによりますと、現在北韓が所持している遠心分離機は1000台を超える可能性もあるということです。

・北韓で軽水炉の建設を進めているKEDO=韓半島エネルギー開発機構は、新たに建設現場とソウルを結ぶ通信網についての実務交渉を当初の予定通り、22日から平壌で行います。韓国の軽水炉企画団の関係者は21日、「KEDOと北韓の実務関係者が、22日から3日間平壌郊外で、北韓東北部の軽水炉の建設現場とソウルとを結ぶ衛星通信網を構築するための交渉を開くことになっている」と述べ、韓国軽水炉企画団の黄河守政策調整部長ら一行は21日平壌入りしており、現地のKEDO事務所に勤務するアメリカや日本の関係者もこの協議に出席することになっているということです。

・こうした中でアメリカは、ジュネーブ合意によって毎年北韓に支援することになっている重油50万トンのうち10月分の4万3000トンを18日北韓に発送しました。KEDO=韓半島エネルギー開発機構が21日明らかにしたところによりますと、「アメリカが北韓に支援する重油のうち今年に入って10回分にあたる4万3000トンをのせたタンカーが今月18日北韓のナンポ港に向けてシンガポールを出発した」ということです。アメリカが今年北韓に支援した重油は合わせて41万トンに上っています。

・今年12月に行われる次期大統領選挙に全ドゥファン政権で安全企画部長をつとめた張世東氏が立候補を表明しました。張氏は、21日ソウルで記者会見し、大統領選挙に臨む公約として、「南北間の対立の解消」「政経癒着の根絶」「韓国の実情に見合った政治体制の検討」などを打ち出しました。張世東氏は、全ドゥファン元大統領の下で安全企画部長や大統領警護室長をつとめ全元大統領の側近中の側近と呼ばれました。

・韓国のプサンと広島を結ぶフェリー航路が新しく開設され21日から運航を始めました。このプサン広島カーフェリー航路は、釜関フェリーが運航するもので乗客定員500人、20フィートのコンテナ90本を積むことのできるカーフェリー「銀河号」が就航しました。「銀河号」は、釜山を月・水・金曜日に、広島を火・木・日曜日にそれぞれ出港します。料金は2等室基準で片道9万5000ウォン(約9500円)です。これで釜山と日本を結ぶ国際旅客航路は6路線となりました。

・韓国では来年から本格的に週休2日制が導入される見通しですが、韓国政府は、休日の増加に伴って現在年間17日の祝日を3−4日減らすことを検討しています。それによりますと、4月5日の「植樹の日」、5月5日の「子供の日」をそれぞれ、4月と5月の第1土曜日に移すなどして実質的に祝日を減らし週休2日制導入による勤務日数の不足分を補おうというものです。この政府案には旧暦のお正月や旧暦のお盆の3連休を1日減らすことも検討されています。政府は、こうした案についての関係部署間の協議を経て22日金大中大統領に報告した後、最終的に確定したいとしています。

・韓国外換銀行が公示した21日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、993ウォン60銭で、先週の金曜日に比べて3ウォン3銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1242ウォンで、先週の金曜日に比べて2ウォン60銭のウォンで安でした。韓国株式市場の総合株価指数は650ポイントと、先週の金曜日に比べて20.79ポイントの大幅下げとなりました。

・21日のソウルは雨のち晴れ、朝の最低気温は10度、日中の最高気温も15度5分までしか上らず秋の深まりを感じさせる一日となりました。22日は、全国的に高気圧に覆われ晴れるところが多いでしょう。予想最低気温は、2度から12度、日中の最高気温は10度から18度という予報です。

10月19日土曜日

・19日から4日間の日程で平壌で開催される第8回南北長官クラス会談の韓国代表団48人が19日午前、大韓航空のチャーター機で平壌の順安空港に到着しました。韓国側の首席代表をつとめる丁世鉉統一長官は、出発に先立って記者団に対し、今回の会談では「一方で北韓の核問題を、もう一方では南北間の経済協力などこれまでの合意を着実に実行に移すよう努力するつもりだ」と述べました。また丁長官は、韓国人の拉致被害者に対する国民の関心が高まっていることから拉致された486人の韓国漁民の帰国問題を会談の議題として取り上げる考えを示唆しました。さらに金正日国防委員長との面談の可能性について丁長官は、「今回は長官クラス会談のため平壌を訪れる」と述べたのに止まり金正日国防委員長との会見が実現するかどうかについては言及を避けました。

・北韓の核問題への対策を協議するためアメリカのケリー国務次官補は19日急遽ソウルを訪問し、崔性泓外交通商長官、林東源大統領外交安保統一特別補佐官らと会談し、今後韓米日3か国など関係国が緊密に連携しながら北韓の核開発をあくまでも阻止することを確認しました。ケリー次官補は会談後の記者会見で、北韓に対しては直ちに目に見える形で核開発計画を放棄するよう北韓側に求めていく」と述べ、北韓が核開発計画を放棄しない限り対話には応じないというアメリカの強硬な姿勢を明らかにしました。この一方でケリー国務次官補は、北韓の核開発が明らかになった後も、米朝対話の窓口となっている北韓の国連代表部との対話チャンネルは今後も継続される」と述べ、当面は北韓側の出方を見守る方針を示唆しました。またアメリカが94年のジュネーブ合意を基本とする米朝枠組みそのものを破棄するのではないかという観測については、「現在、何の決定もしていない。同盟国と協議中だ」と述べました。韓国政府は韓日米3か国の具体的な対応策については今月末メキシコで開かれる3か国の首脳会談で最終的に決めることになるとしています。ケリー次官補は20日には日本を訪れ、福田官房長官、川口外相らと会談しました。

・韓国政府は、北韓が新たな核兵器の開発を進めているという情報は8月に入手したものの対北韓包容政策や韓米協調関係などから公表を差し控えていたことが明らかになりました。崔成泓外交通商長官は、18日国会の統一外交通商委員会に出席し、「北韓が濃縮ウランを転用して核兵器を開発していることは、先月初めの米朝高官協議以前に知った。具体的な情報をキャッチしたのは今年の8月頃だ」と述べました。崔長官は、「韓国が核開発の事実を知った上で、北韓への協力事業を継続してきたのは、南北問題の多面的な状況を考慮し8月12日から第7回南北長官クラス会談が予定されていたからだ」と説明しました。政府は、19日から平壌で始まる第8回南北長官クラス会談で北韓に核兵器の廃棄を強く求めることにしており、米朝間の核問題をめぐる葛藤を仲介するため南北国防長官会談の再開に努力するとともに、丁世鉉統一長官が金正日国防長官を直接会談して韓国側の主張を明らかにしたいとしています。

・北韓は、今月初め平壌で開かれたアメリカとの高官協議でウラン濃縮装置を第3国から購入したという事実は認めたものの、「この施設はまだ稼動させていない」と述べていたことが分かりました。日本の朝日新聞がアメリカ消息筋の情報として18日伝えたところによりますと、「さきの米朝高官協議で、北韓のカンソッチュ第1外務次官は、アメリカのケリー国務次官補に対して北韓がウラン濃縮装置を購入し所有していることは認めたものの、稼動については否認した」ということです。またアメリカのニューヨークタイムズは、アメリカの北韓専門家の見解として、北韓がウラン濃縮に必要なガス遠心分離器などの装置を1997年頃、ミサイル供与の見返りとしてパキスタンから購入したものとみられると報道しました。しかしホワイトハウスは、北韓の核兵器開発計画にパキスタンがどのような役割を果たしているかについて調べる予定はないとしています。

・ワシントン発連合ニュースによりますと、北韓は、今月初めに行われた米朝高官協議でアメリカが軍事的な攻撃を加えないなど三つの条件を受け入れれば核兵器の開発計画を放棄するという考えを明らかにしたということです。これはアメリカの外交筋が18日明らかにしたもので、それによりますと、北韓が核兵器の開発を中止する前提としてアメリカが軍事的な攻撃を加えないこと、米朝間で平和条約を締結すること、さらにアメリカが北韓の経済体制をみとめる、この三つの条件をあげたとされています。北韓はこうした条件を示し、米朝交渉の進展と継続を強く表明したと、この外交筋は述べました。

・プサンアジア大会のサッカーで銅メダルに甘んじた韓国代表チームの朴ハンソ監督が解任されました。大韓サッカー協会は、18日技術委員会を開き、さきのプサンアジア大会で、金メダルが期待されながら銅メダル3位となった韓国代表チームの朴監督の指揮や技術的問題について検討した結果、朴監督を解任することを決めました。この決定について金ジンクッ技術委員長は「アジア大会の内容を分析し各技術委員の意見をきいた結果、朴監督の指導者としのキャリアと、チームに対するリーダーシップ不足が指摘された。解任は満場一致で決まった」と述べました。技術委員会は、近く代表チームの運営方法や新しい監督候補などを決めることにしています。

・南北経済協力推進委員会の合意によって韓国政府が今年北韓に支援する10万トンの肥料の輸送が19日完了しました。韓国政府によりますと、19日朝 最後の輸送となる5000トンの肥料を積んだパン・グレイス号が韓国東海岸のウルサン港から北韓のナンポ港に向けて出航しました。韓国は、南北経済協力推進委員会の合意により先月13日から12回に渡って大韓赤十字社を通じて北韓の農民に収穫期に必要な複合肥料など10万トンを送ってきました。

・北韓の朝鮮中央通信は18日、韓国と北韓、それにロシアのシベリア鉄道の連結計画を具体化するための鉄道担当相会談に前向きの見解を示しました。北韓鉄道省のスポークスマンは、「ロシアが最近、韓国の南北縦断鉄道網とシベリア鉄道網との連結問題を協議する南北、ロシアの鉄道当局者による3者会談の開催を提案してきた。会談は肯定的な結果をもたらすものと判断している」としてロシアを交えた南北、3者間の協議を受け入れる構えを示しました。

・韓国の田ユンチョル副総理兼 財政経済長官は19日、来年の経済成長は5%から6%と見込まれるという考えを示しました。これは田副総理が民放のラジオ番組で明らかにしたもので、田副総理は、「韓国はこのところ、輸出が好調で来年も5−6%の成長が可能だ」と述べました。田副総理はまた、来年の経済運営について、アメリカ経済の回復が遅れ、アメリカがイラクに軍事攻撃を開始した場合、輸出の伸びは見込まれない。政府としては、内需に力を入れるとともに、対米輸出を他に仕向ける対策を考えなければならない」と述べました。

・韓国のプサン市と福岡市は、「2002韓日国民交流年」を記念して、両市で合同の植樹を行うことになりました。この行事は、プサン市と福岡市が互いの都市に木を植え都市緑化事業を進めることで友好促進をはかろうというもので、20日には、福岡市東灘区の海岸にプサンの市、郡、区の関係者ら50人が参加して松の木3000本を植えることになっています。また来月9日には、福岡市の関係者50人が、プサン市を訪れ桜の木など1000本を植える予定です。

・19日は土曜日のため取引はありません。前日18日の終値は、日本円100円が、990ウォン57銭で、前の日より8ウォン63銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1239ウォン40銭で、前の日より4ウォン60銭のウォン高でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。

・19日のソウルは晴れ時々曇り、正午の気温は17度5分でした。20日日曜日は低気圧の影響で全国的に次第に曇りとなり午後から夜遅くにかけて一時雨のところがあるでしょう。朝の最低気温は7度から15度、日中の最高気温は15度から20度という予報です。

10月18日金曜日

・韓国政府は19日から平壌で開かれる南北長官クラス会談では北韓に対して核開発計画を放棄するよう説得することになりました。また同じ19日にはアメリカのケリー国務次官補が韓国を訪問し、この問題について協議することになっています。韓国政府としては、これまで通り、日本など関係国との協調を強化し、今月26日にメキシコのロスカボスで行われる韓米日首脳会談では 北韓の核開発問題を含む韓半島情勢に対する3国首脳の共同宣言の採択を進めることになりました。

・ワシントン発連合ニュースによりますと、アメリカのブッシュ大統領は「北韓が核開発を認めたことは大変憂慮すべき問題だが 来週に予定されている米中首脳会談でもこの問題を論議すると述べ、ブッシュ大統領がこの問題を外交的解決を望んでいることを示唆しました。またラムズフェルド国防長官は17日の記者会見で「イラクの脅威は突出している」と述べ北韓に対しては軍事力行使を想定せず外交で問題解決に取り組む考えを明らかにしました。ラムズフェルド国防長官は「北韓はすでに核兵器を保有しており、新たな核兵器開発を進めている」という認識を明らかにしました。

・アメリカ国務省のバウチャー報道官は17日、「北韓は核兵器の開発を認めたが、北韓への食糧支援は継続し北韓がこの問題にどのように対処するか見守っていく。またKEDO=韓半島エネルギー開発機構が北韓に建設している原子力発電所については、「議会とも論議した上で慎重に検討する」と述べました。

・日本政府は今月29日クアラルンプールで開かれる日朝国交正常化交渉で、北韓に対して核開発の中止を求める方針だと日本のマスコミが伝えました。小泉総理は17日川口外相を総理官邸に呼んで日朝国交正常化交渉を予定通り29日行うことにし、このような方針を明らかにしました。またイギリスのストロー外相は声明で、核兵器とミサイル開発計画を中止することを北韓に促しました。中国は北韓が核開発を認めたことと関連して、「当事者間の対話と交渉を通じて平和的に解決すべきだと」述べました。中国外交部のスポークスマンは、中国の立場は韓半島の非核化と平和、安定を支持する事だとしてこのように述べました。一方 ロシアのイワノフ外相は、北韓を含む関連国と協議した後、北韓の核兵器開発について結論を下すと述べました。

・EU=ヨーロッパ連合は17日、北韓が核開発を続けているという報道に深い憂慮を示し、北韓に建設中の軽水炉に対する財政支援を中止することも有り得ることを示唆しました。EUのビガント報道官はEUの高官と北韓のチェスホン外務次官が16日ブリュッセルで緊急に会合し、北韓が早い時期に国連査察団の査察を受け入れることを求めたと述べました。

・イギリス政府はこの問題と関連して、初代大使に任命したデビット・スリン氏の平壌赴任を見合わせる方針を明らかにしました。スリン大使は当初19日に平壌に赴任する予定でした。イギリスは一昨年12月に北韓と国交を樹立し、これまでホアー代理大使がイギリス大使館に駐在し大使業務をつとめてきました。

・韓国政府はインドネシア バリ島やフィリピンでの相次ぐテロ事件に加え、北韓の核開発が明らかになったことを受けて、23日、主な政府機関の長官らが参加する「国家テロ対策委員会」の全体会議を開くことになりました。「国家テロ対策委員会」は88年のソウルオリンピックを契機に作られた機構で、去年のアメリカでのテロ事件の際に1回開かれたことがあります。会議では、国際テロ団体の動向や主要施設の警戒強化、出入国管理策などについて協議される模様です。

・今年12月の韓国大統領選挙に立候補を表明している韓国国会の有力議員の鄭夢準氏が率いる新党「統合21」と与党民主党の一部、それに自民連、李漢東前首相は近く国会での交渉団体を構成することで合意するとともに、今月末から来月はじめ組織を一本化した統合新党を発足させることになりました。

・韓国とチリは18日スイスのジュネーブでFTA=自由貿易協定の締結にむけて最終交渉に入りました。今回の交渉には韓国側から李ソンジュ多国通商局長、チリ側からマトゥス両者通商局長を首席代表として出席し、焦点となっている農産物の例外品目拡大などについて詰めの交渉を行うとともに、、すでに合意した内容を中心に仮署名のための最終調整を行うことにしています。双方はこれまでの交渉で韓国が輸入するリンゴと梨を 、チリが輸入する冷蔵庫や洗濯機などを関税自由化の対象から外すことで原則的に合意しています。

・韓国の釜山で26日開幕するアジア太平洋障害者大会の聖火が19日韓国北部の仁川広域市 江華島で採火されます。またアジア太平洋障害者大会の加盟国のオーストラリアのシドニーと中国の上海、日本の福岡などで採火された聖火もヨット航海家の金ヒョンゴン夫婦のヨットで24か国35の都市をリレーする長い航海を経て25日、釜山のヨット競技場に到着し、江華島の聖火と合火されることになっています。

・韓国外換銀行が公示した18日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、990ウォン57銭で、前日に比べて8ウォン63銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1239ウォン60銭で、前日に比べ、4ウォン60銭のウォン高でした。韓国株式市場の18日の総合株価指数は、670.79ポイントと、前日に比べ、26.13ポイントの大幅上昇となりました。

・18日のソウルは曇り、午後3時の気温は20度9分でした。19日も全 国的に曇り、時々雨となる見込みです。19日の予想最低気温は、8度か ら15度、最高気温は16度から21度の予報です。

10月17日木曜日

・アメリカ国務省は先に行なわれたアメリカと北韓との高官協議で、北韓がウランの濃縮施設の建設など核開発を進めていることを認めたことを明らかにしました。これを受けて国務省は今週中にもケリー国務次官補を韓国と日本、中国に派遣して対応を協議することになりました。アメリカのホワイト・ハウスのマッコマック報道官は「今月初めに平壌で行なわれた米朝高官協議で、北韓は大統領特使のケリー国務次官補に対して、ウラン濃縮施設の建設など核開発を進めていることを認めるとともに、94年に北韓の核開発を凍結することを主な内容とした米朝ジュネーブ合意の遵守についても消極的な姿勢を見せた。アメリカはこの問題について引き続き対話を通じた解決を図ってゆく」としています。またアメリカの国務省のバウチャー報道官も「アメリカは北韓に対して大量破壊兵器、弾道ミサイルの開発と輸出、テロ支援、人権問題などに対する態度を改めるための経済的、政治的な措置を提供する用意があると伝えた。しかし北韓はアメリカを非難しており、ジュネーブ基本合意を無効と考えているようだ」と述べました。このため国務省は今週中にケリー国務次官補を韓国と日本、中国に派遣し、急いで対応を協議することを明らかにしました。これに先立ってケリー国務次官補はブッシュ大統領の特使として今月3日から北韓の平壌を訪問し「北韓は核兵器をはじめ通常兵器の開発に対する世界の憂慮を解消すべきだ」と要求し、これに対して北韓政府はケリー特使は傲慢であると批判し続けてきました。北韓当局が自ら核開発を進めていることを認めたことから、今後の米朝関係は急速に冷え込むものとみられます。

・北韓が新しくウランの濃縮施設の建設など核開発を進めていることを認めたことについて、金大中大統領は「いかなる場合でも北韓の核開発は認められない」という考えを示しました。大統領府=青瓦台の 任晟準外交安保担当首席秘書官は17日「金大中大統領はこの問題を深刻に受け止めており、いかなる場合でも北韓の核開発は認められないと述べた」ということです。

・韓国政府は17日声明を発表し、「韓国政府は一貫して韓半島非核化を主張しており、北韓のいかなる核開発にも反対する。北韓の核開発問題は対話を通じて解決されるべきで、現在進められている南北間の対話チャンネルを通じてこの問題について北韓と協議していく」と述べました。また北韓との長官クラス会談を担当する韓国統一部は、今週19日に予定されている南北長官クラス会談の席でも北韓の核開発について論議したいという意向を明らかにしました。さらに政府は今月末メキシコで行なわれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議の期間中に韓国・アメリカ・日本の3カ国の首脳会談で、北韓がIAEA=国際原子力機関の査察を受け入れるよう働きかけるための対策を話し合う方針です。

・韓国国防部は、北韓はプルトニウム抽出に必要な施設と技術を持っており、核ミサイル1個から2個を製造できるプルトニウム10キロから12キロを保有しているものと推定しています。国防部の軍備統制官室は、しかし関連技術の水準が足りないことから、核実験は行っていないものと判断されるとして、「総合的に見れば、北韓は核爆発装置の製造は可能だが、技術水準は初歩的な段階で、最終的な核兵器の製造に成功するには数年はかかる」ものと分析しています。

・北韓の朝鮮中央放送は、16日「今後、米朝関係の問題解決はアメリカの態度にかかっている。アメリカが米朝関係の改善を希望しているとすれば、北韓に対する敵視政策を捨て、時代錯誤的な古い観点や考え方を見直すべきだ。我々は対話と交渉を通じて問題を解決しようとしている。我々はアメリカの態度を見守るであろう」朝鮮中央放送はこのような論評を発表しました。

・韓国の与党=民主党は党公認の大統領候補を巡って、主流派と非主流派との勢力争いが表面化し、16日には京畿道選挙区の国会議員9人が離党を表明するなど、党分裂が深刻な事態を迎えています。民主党の京畿道選挙区の国会議員9人は16日、民主党を離党すると発表し、17日には民主党の有力な元若手議員や元文化長官が離党して、大統領選挙への出馬を明らかにし 新党を結成する鄭夢準議員に合流する意向を示しました。また与野党で統一した大統領候補選出を目指している「候補単一化推進協議会」のメンバーは、17日 鄭夢準議員と会い、李漢東前総理も参加する共同新党作りについて原則的に合意しました。大統領選挙を2カ月後に控えて、韓国では与党=民主党の分裂状態がさらに進み、大統領選挙は事実上 第一野党=ハンナラ党の大統領候補の李会昌氏と、新党結成を進めている鄭夢準氏との争いになる可能性が出てきました。

・経営破綻した韓国の自動車メーカー大宇自動車をアメリカのジェネラル・モーターズが買収して新しく設立した「GM大宇自動車」が17日から業務を開始し、現代自動車の寡占状態が続く韓国国内の自動車市場では今後激しいシェア争いが予想されます。GM大宇自動車は本社を京畿道の富平市におき、これまで大宇自動車が生産・販売した乗用車に加えて輸入車の販売も手がけることになっています。新しく設立された「GM大宇」にはアメリカのジェネラル・モーターズが42.1%、 大宇自動車の債権団が33%出資しており、これに日本のスズキ自動車が14.9%、中国の上海汽車グループが10%資本参加しています。GM大宇自動車は来月には排気量1,500ccレベルの新しい乗用車を発売して、まず韓国国内市場でのシェア回復に乗り出し、4年後には黒字経営を目指すとしており、現代自動車と起亜自動車が75%という圧倒的なシェアを占めている韓国国内の自動車市場に大きな影響を及ぼすものと見られます。

・先月9月の韓国の失業率は2.5%で、今年5月以来の5カ月連続で2%台の水準となっています。統計庁が17日まとめた今年9月の雇用動向によりますと、先月9月の失業者は57万3,000人で8月に比べ8万5,000人減り、失業率でも2.5%と0.4ポイント下がりました。このように失業率が低い水準を維持していることについて統計庁は、8月は長雨や台風15号の災害復旧で建設業を中心に雇用が増えた上、旧暦のお盆前後の流通業の雇用が増えたことなどを上げています。

・アメリカのCIA=中央情報局が17日公表した資料によりますと、北韓の人口は今年7月現在で2,222万4,195人で、去年に比べおよそ25万人増えました。この資料によりますと、北韓国民の平均寿命は、男性68.31才、女性74.44才、平均では71.3才と、去年に比べ、わずか伸びています。また年間の出生率は人口1,000人当り17.95人、死亡率は1,000人当り6.96人ということです。

・JETRO=日本貿易振興会が主催する日韓交流祭が17日韓国南部の都市 光州で開幕しました。3回目となる今回の日韓交流祭は今月22日までの6日間の日程で「情報化」「福祉・高齢化」「環境」「生活・文化・物産・観光」をテーマに、韓国語と日本語を自動的に翻訳するシステムや電気自動車、高齢者向けの製品などが紹介されます。また日本各地の生活文化の紹介や日本映画の上映など日本関連の多様なイベントが準備されています。この日韓交流祭は98年10月の韓日首脳会談で、両国民の交流を一層深めようと開催に合意したもので、韓国の文化を紹介する韓日交流祭は3年前から日本でも開かれています。

・東京発連合ニュースです。去年1月、東京JR山の手線の新大久保駅で線路に落ちた人を助けようとして犠牲になった韓国人留学生=故李秀賢さんを記念して設けられた「李秀賢奨学金」の初めての授与式が17日東京で開かれました。李秀賢奨学金は、事故の後、日本で寄せられた2,500万円と故李秀賢さんの両親が寄付した1,000万円の合わせて3,500万円を基金として設立され、日本語を学ぶ韓国と中国の優秀な留学生93人に毎月2万5,000円を支給することになっています。17日の授与式に出席した故李秀賢さんの父親の李盛大さんは「息子が果たせなかった夢を皆さんは是非成し遂げてください」と奨学生に励ましの言葉を贈りました。

・韓国外換銀行が公示した17日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、999ウォン20銭で、前日に比べて6ウォン41銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1244ウォンで、前日に比べて9ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の17日の総合株価指数は、644.66ポイントと、前日に比べて8.41ポイント上昇しました。

・17日のソウルは晴れ、午後3時の気温は23度8分でした。18日は南部地方を通る気圧の谷の影響を受けて、全国的に曇り、済州島と全羅南道、慶尚南道は夜に入って一時雨となるでしょう。予想最低気温は7度から16度、日中最高気温は20度から25度と、朝夕の気温の差が激しく、風邪を引かないように注意が必要です。

10月16日水曜日

・アメリカ国務省は先に行なわれたアメリカと北韓との高官協議で、北韓がウランの濃縮施設の建設など核開発を進めていることを認めたことを明らかにしました。これを受けて国務省は今週中にもケリー国務次官補を韓国と日本、中国に派遣して対応を協議することになりました。国務省の高官によりますと、「今月初めに平壌で行なわれた米朝高官協議で、北韓は大統領特使のケリー国務次官補に対して、ウラン濃縮施設の建設など核開発を進めていることを認めるとともに、94年に北韓の核開発を凍結することを主な内容とした米朝ジュネーブ合意の遵守についても消極的な姿勢を見せた」としています。このため国務省は今週中にケリー国務次官補を韓国と日本、中国に派遣し、急いで対応を協議することを明らかにしました。これに先立ってケリー国務次官補はブッシュ大統領の特使として今月3日から北韓の平壌を訪問し、北韓は核兵器をはじめ通常兵器の開発に対する世界の憂慮を解消すべきだと要求し、これに対して北韓政府はケリー特使は傲慢であると批判し続けてきました。北韓当局が自ら核開発を進めていることを認めたことから、今後の米朝関係は急速に冷え込むものとみられます。これについて韓国政府は17日声明を発表し、「韓国政府は一貫して韓半島非核化を主張しており、北韓のいかなる核開発にも反対する。北韓の核開発問題は対話を通じて解決されるべきで、現在進められている南北間の対話チャンネルを通じてこの問題について北韓と協議していく」と述べました。また北韓との長官クラス会談を担当する韓国統一部は今週19日に予定されている南北長官クラス会談の日程に、今のところ変更はないことを明らかにしました。統一部の金炯基次官は「北韓の核開発疑惑について論議するためでも、長官クラス会談は開かれるべきだ」と述べました。

・韓国の金大中大統領は今月24日から30日までメキシコで開かれる第10回APEC=アジア太平洋経済協力の首脳会議に出席するのを機会に中国の江沢民首席とインドネシアのメガワティ大統領とも首脳会談を行うことになりました。韓国の大統領府・青瓦台の朴・ソンスクスポークスマンは16日、「金大統領は今回のAPEC首脳会議では、アメリカのブッシュ大統領や日本の小泉首相と韓・米・日の3か国首脳会談を行い、韓半島情勢について意見を交わすことになっている。また、中国の江澤民国家首席と、インドネシアのメガワティ大統領、さらにメキシコのフォックス大統領とも個別に首脳会談を行う予定で、準備を進めている」と、韓国大統領府の朴・ソンスクスポークスマンはこのように述べ、金大統領が今度のメキシコAPECでも各国との首脳会談を積極的に行うことを明らかにしました。

・金大中大統領は15日韓国を訪れているIOC=国際オリンピック委員会のジャック・ロゲ委員長と懇談し、2010年の冬季オリンピックを韓国に誘致することについて協力を求めました。この席で金大統領は「2010年の冬のオリンピックの開催地に立候補している江原道のピョンチャンは北韓と隣接している。冬のオリンピックを韓半島の和平につなげるという格別な意味合いを持っている」と述べ、ロゲ委員長の協力を求めました。これに対してロゲ委員長は「ピョンチャンが冬季オリンピックの候補地として遜色のないことはよく承知しているが、IOC加盟国全体の意向も聞かなくてはならない」と述べたのに止まりました。

・韓国の今年の対日貿易収支は、130億ドルの赤字と97年の外貨危機以降最悪の記録となる見通しです。韓国貿易協会が16日まとめたところによりますと、8月末現在で、日本からの輸入は186億3000万ドル、輸出は97億2000万ドルで、差し引き89億999万ドルの赤字となりました。これを去年の同じ時期に比べると輸入は4.4%微増に止まったのに対し、輸出は、15.3%の大幅な減少で赤字幅も40.8%増えました。貿易協会では、輸出入がこのまま推移しますと、今年の対日貿易収支は、およそ130億ドルの赤字で97年の外貨危機以降最悪になる恐れがあるものとみています。これについて貿易協会では、日本の長引く景気低迷で対日輸入が輸出を上回っている上に、日本市場で韓国製品が中国製品に押されているのが主な原因ではないかとみています。

・朴正熙元大統領の長女で有力な国会議員でもある未来連合の朴僅恵代表は15日、党本部で記者会談し、今年12月に行われる大統領選挙に立候補する意志のないことを明らかにしました。この中で朴代表は、「大統領選挙に自らが立候補することは考えていない。ここ1ヶ月以内にどの候補を支持するか、また党として支持する候補がいなければあえて支持しないのもひとつの選択肢だ」と述べ、朴氏自身、また党としても大統領選挙に直接影響力を及ぼすことに消極的な姿勢を示しました。また16日新党結成に向けて発起人大会を開いた「国民統合21」の鄭夢準候補については、「鄭議員とは政治理念で大きな隔たりがある」として鄭議員と連帯し新党を結成する考えのないことを明らかにしました。さらに野党ハンナラ党への復帰の可能性について朴代表は、「私には私の党がある」と述べて、ハンナラ党には復帰する考えのないことを明らかにしました。

・韓国連合ニュースによりますと、北韓の金正日国防委員長の夫人だった=成恵林さん(65)が、今年7月頃、ロシアのモスクワで亡くなりました。ソウルの外交消息筋は15日「成氏が今年7月頃、滞在地のモスクワで、病気で亡くなった。葬式にはモスクワに在住の北韓関係者1−2人だけが出席した模様だ」と述べました。成さんは病気治療のためモスクワに滞在しており、金委員長の長男の金正男氏は今年5月以降、モスクワに長期滞在していたと伝えられています。成恵林さんは1960年代から70年代にかけて、北韓の最高女優として脚光を浴び、71年に長男の正男を出産し、83年からモスクワで過ごしていました。これについて韓国政府は「成さんの死亡に関しては確認された情報はない」と述べました。

・韓国の金大中大統領の三男で収賄の罪などに問われている金弘傑被告に対しソウル地方検察庁特別捜査部は15日、懲役4年、追徴金15億9000万ウォンを求刑しました。15日の求刑公判で検察側は、「金弘傑被告は、請託の見返りとして金銭を受け取ったことは明らかだ」と述べ被告を厳しく断罪し、大統領の親族が汚職事件に関わるという不幸な歴史を繰り返さないよう裁判所に求めました。弘傑被告は、サッカーくじの運営業者選定に介入し、運営業者の「韓国タイガー・プールズ」から、6万6000株など金額にしておよそ15億ウォンを、選定直後の去年4月に金大統領の元秘書で建設会社代表の崔圭善被告を通じて謝礼として受け取った疑いで拘束起訴されていました。判決は、今月31日に言い渡されます。

・KBS=韓国放送が韓国語放送を行っている海外の放送機関と友好と協力を深めるための第8回世界韓国語放送人大会が16日からソウルで始まりました。今回は11の国と地域から50人が出席し、カナダのバンクーバーで現地のホームレスを支援する韓国人の活動をドキュメンタリーで制作したバンクーバーTVコリアのチェ・ビョンユンプロデューサーら8人にソウルプライズが贈られました。世界韓国語放送人大会に参加した関係者は、今週19日まで韓国に滞在し、海外放送に関するセミナーを開くのをはじめ、非武装地帯付近の京義線 ドラサン駅を訪れることになっています。

・今月8日、韓国仁川市の江華島で発生が確認された豚のコレラの汚染が島全体に拡大したことが分かり、関係当局は防疫体制を強化するなど警戒を強めています。仁川市ではコレラと確認された豚270頭を処理するとともに、江華島全体の豚の血液検査を行うことにしています。また韓国農林部は江華島と隣接している金浦市と、これまでに豚コレラが発生した全国26の市と郡でも再び汚染が拡大する可能性があるとみて、検査体制を強化することにしています。

・韓国最大手のホテルグループ ロッテホテルは、日本からの観光客誘致を目指して東京など3か所で観光キャンペーンを行うことになりました。ロッテホテルによりますと、今月18日から23日まで福岡、大阪、東京の3か所で大手の旅行社や観光協会などを招いて説明会を行い、韓国最大のチェーンホテルとしての魅力とロッテワールドアドベンチャーのパッケージなど多様な観光商品を紹介する予定です。韓国のホテルが海外で説明会を行うのは今回が初めてで、ホテル側では、アメリカの連続テロ事件以後減少している観光客を呼び戻そうと 今後東南アジアやヨーロッパでも日本と同じような説明会を行うとしています。

・カタールのドーハで開かれている20才以下によるサッカーのアジア選手権で、韓国は16日、予選リーグで開催国のカタールを1対0で下し、幸先のよいスタートを切りました。韓国と同じくA組のウズベキスタン対タイは、ウズベキスタンが4対0で圧勝しました。4年ぶりの優勝を目指して、韓国チームは今月19日、ウズベキスタンと、22日にはタイと対戦することになっています。

・韓国外換銀行が公示した16日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1005ウォン61銭で、前日に比べて9ウォン33銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1253ウォンで、前日に比べ、10ウォン2銭ウォン高でした。韓国株式市場の16日の総合株価指数は、636.25ポイントと、前日に比べ、6.68ポイント上昇しました。

・16日のソウルは晴れ、午後3時の気温は20度1分でした。17日も高気圧に覆われ、全国的に概ね晴れですが、ソウルなど北部で午後から雲が広がってくるでしょう。17日の予想最低気温は、5度から14度、最高気温は21度から24度という予報です。

10月15日火曜日

・14日幕を閉じた釜山アジア大会に参加した各国の選手団の多くは15日一斉に釜山から帰国の途につきました。北韓選手団は、15日午後、第2陣の161人が、釜山市民の暖かい見送りを受け、釜山近郊の金海空港から平譲に向かいました。また300人あまりの北韓応援団は15日午後、大会期間中にホテル代わりとした客船の万景峰号で帰国の途につきました。韓国人サポーターの熱い声援を受けていた北韓選手団は今大会金メダル9個、銀11個、銅13個で、総合順位9位をマークしました。各国の選手団は16日までにすべて帰国することになっており、選手村の運営要員やボランティアーたちは17日解散することになっています。

・釜山アジア大会で中国に次いで2位という好成績をおさめた韓国選手団は15日、釜山の選手村で解団式を行いました。この後、ほとんどの選手はバスで、ソウルに移動し、ソウル・テヌンの韓国代表選手のトレーニング場でお互いの健闘をたたえながら解散しました。

・今回の釜山アジア大会で韓国人が一番印象深かった競技として、最終日の14日に行われた男子バスケットボールの決勝戦で中国に延長戦で逆転勝利を収めたシーンをあげています。これは韓国のインターネット会社が3,620人を対象に調べたもので、もっとも印象深く感激した競技として52.9%にあたる1,956人が男子バスケットボール、韓国が中国に逆転勝ちし、20年ぶりの優勝を果たしたことをあげていました。また同じ最終日に、追いすがる日本の選手を突き放して大会2連覇を果たした李鳳柱選手のマラソンが18.9%、16種目のうち12種目をを制覇し12個の金メダルをもたらしたテコンドの6.4%となっています。

・インドネシア政府はバリ島で起きた連続爆発をテロ事件と断定し、国際的なテロ組織・アルカイダの犯行という見方を強めていますが、韓国政府は15日、国際社会と連携してテロの根絶に積極的に参加するという外交通商部の声明を、また金大中大統領は15日の閣議で、「関係機関はテロに備えて万全の体制をとる」よう指示しました。

・先週12日、インドネシアの観光地、バリ島で起きた爆弾テロ事件で、韓国の航空会社はバリ島への直行便の運航を見合わせるのを初め、バリ島への旅行の予約のキャンセルが相次いでいます。大韓航空が15日明らかにしたところによりますと、バリ島のナイトクラブ爆弾テロ事件で180人以上に上る犠牲者のうちに、韓国人も2人が含まれていることや事件以後予約のキャンセルが相次いでいることから週2便のバリ島直行便を当分の間運航を中止することになりました。しかしシンガポールやマレーシアのクアラルンプル、タイのバンコクなど、インドネシア周辺国を結ぶ航空便はバリ島でのテロ事件の影響はなく、各航空便とも70%以上の予約が続いています。

・韓国の国会の与党・民主党のチョン・ヨンハク議員と自民連のイ・ワング議員が14日、それぞれ離党し、野党第一党ハンナラ党に入党するなど、大統領選挙を2か月後に控えて、政界再編の動きが活発になっています。両議員は14日、共同で記者会見し、「ハンナラ党だけが韓国の未来の責任を担う政党であり、ハンナラ党の李会昌大統領候補こそ新しい時代を拓く指導者であると確信して決断した」と述べました。ハンナラ党によりますと、チョン、イ議員に続いて、民主党と自民連の議員の間ではなお数人離党の動きを見せており、大統領選挙を2か月後に控えて、今後政界再編の動きはさらに活発になると話しています。

・アメリカや日本の株式相場の下落を受けて、韓国の株式も時価総額の資産評価は下落傾向にあるものの、世界各国の株式市場の中ではランキングが上昇していることが分かりました。コスダック市場が世界証券取引所連盟の7月の統計をもとに調査した結果、証券取引所で取り引きされている韓国株式の時価総額は2,440億1千万ドルで、去年末の15位から1段階アップして14位となり、店頭市場にあたるコスダック市場は、去年末の32位から2段階アップして30位となりました。コスダック市場の関係者によりますと、海外の市場に比べて韓国の市場が堅調だったこと、時価総額をドル換算で計算していることから、相対的なドル安ウォン高の影響で、韓国の順位が上昇したということです。時価総額の下げ幅を見ますと、証券取引所の場合、去年末に比べて15.3%下がりましたが、ニューヨーク市場の23.7%、台湾市場の30.6%に比べて堅調でしたが、コスダック市場の下げ幅は39.5%で、アメリカのナスダックとほぼ同じ水準でした。

・韓国映画のヒット作「家紋の栄光」の観客動員が14日、414万人となり、今年公開された映画の新記録となりました。韓国映画「家紋の栄光」は、ソウル大学法学部卒業のエリートサラリーマンと自分の娘を縁組みさせようとするやくざ一家の人間模様をコミカルに描いたものです。「家紋の栄光」は韓国の旧盆・秋夕連休に合せて全国公開されましたが、わずか1か月足らずで414万人の観客動員を記録し、上半期のヒット作「家に」の413万人を塗り替えました。韓国映画が公開1か月以内で観客動員400万人を突破したのは、一昨年の「チング=友へ」、「女房はやくざ」に次いで、3番目の記録です。

・韓国外換銀行が公示した15日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1014ウォン94銭で、前日に比べて1ウォン13銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1263ウォン20銭で、前日に比べ、4ウォン7銭ウォン安でした。韓国株式市場の15日の総合株価指数は、629.57ポイントと、前日に比べ、15.30ポイントの大幅な上昇となりました。

・15日のソウルは雨のち、晴れ。午後3時の気温は17度4分でした。16日は高気圧に覆われ、全国的に概ね晴れ、朝濃い霧になるところもあるでしょう。16日のソウルの予想最低気温は、11度、予想最高気温は23度という予報です。

10月14日月曜日

・16日間燃え続けていた釜山アジア大会の聖火が静かに消えました。第14回釜山アジア大会の閉会式は14日夜7時から釜山のメインスタジアムで行われ、韓国と北韓は開会式と同じように韓半島を形どった 韓半島旗を先頭に同時入場し別れを惜しみました。OCA=アジアオリンピック評議会のモハマド首席副会長が閉会宣言をした後、大会旗が下ろされ、2006年の開催地のカタールのドーハに引き継がれました。閉会式では韓国の大衆歌手がヒット曲を披露し、参加国の選手たちは閉会後のアトラクションに参加し4年後のドーハでの再会を約束しました。86年ソウルアジア大会以来、16年ぶりに韓国で開かれた今度の大会は北韓を含め、オブザーバーの資格で参加した東ティモールなど44の国と地域が参加し、歴代史上最大規模となり、韓国は大会の花といわれる男子マラソンで李ボンジュ選手が金メダルを獲得するなど金96、銀80銅84でこれまでで最高の成績で総合2位を記録しました。マラソンに出場した李ボンジュ選手は2時間14分4秒で大会2連勝を飾りました。中国は金メダル150で総合1位日本は金44で3位となりました。

・青瓦台の朴ソンスク報道官は今度の釜山アジア大会は北韓の参加により、南北の新しい協調の場となり、これを見守ったアジアと全世界の人々に南北韓の和解と協力に対する大きなメッセージを与えたと論評しました。朴報道官はまた、大会を成功に導いた釜山市民と大会組織委員会の関係者、警察、サポーターズの皆さんに感謝すると述べました。

・釜山アジア大会の閉会式に出席するため韓国を訪れているIOC=国際オリンピック委員会のジャック・ロゲ会長は13日、釜山近郊の金海空港で記者会見し、「釜山アジア大会が成功裡に終わったことを評価するとともに、北韓とアフガニスタン、東ティモールが政治的な対立や新しい国つくりの困難を乗り越えて参加し、南北韓の選手団が同時入場したことに世界の人々は感動したと述べました。ロゲ 会長は、釜山が2016年のオリンピックの誘致を宣言した事と関連して、基盤施設部門で問題はなく、88オリンピックとワールドカップ開催経験がある釜山が国際大会を主催できる能力をもっていると評価しました。

・4年後の2006年にカタールのドーハで開かれる次のアジア大会では競技数が釜山大会の38から5競技少なく、33競技となる見通しです。ドーハの組織委員会は、13日釜山で記者会見し、競技場などの制約もあって38競技は行えないと述べ、33競技になることを示唆しました。また次のドーハアジア大会では、開催国のカタールを含むアラブ各国で宗教上の理由などから女性選手の参加に消極的な国もあり、ドーハ組織委員会のタミン委員長は今後各種国際大会などを通じて 引き続き努力していくと述べました。また開会式行事については、「アラブの美と歴史的遺産を見せることに重点を置く」と述べました。

・北韓の金剛山で開かれた韓国と北韓を結ぶ南北の鉄道と道路に関する南北の実務者レベルによる協議で、韓国が北韓に支援する資材と装備の数量と手続きなどに合意しました。それによりますと、韓国が借款の形で支援する第1回分の資材と装備は、合わせて78品目で、積載量15トンの貨物車230台あまりとディーゼル機関者用の重油2千トンとガソリン1千トンなどです。しかし、北韓が要求した爆薬など軍事用への転用が可能な品目は支援品目から除外することになりました。韓国側は18日前に北韓側に資材と装備を送り、残りは工事の日程に合わせて提供することになりました。北韓に支援される資材と装備葉年利1%の借款形式で支援され、総額では450億ウォンあまりに上るものと予想されます。

・北韓は先月17日に行われた日朝首脳会談の直後、IAEA=国際原子力機関に北韓の核施設に対する立ち入り調査について事前の技術的な協議を行いたいと提案したことが明らかになりました。これは日本の東京新聞が日本外務省の消息筋の情報として14日伝えたもので、この技術協議で立ち入り調査の日時や場所などについて協議することを提案したものと見られています。北韓が核査察と関連して具体的な動きを見せたのは5月のIAEA専門家の訪問を受け入れて以来の事です。日本政府はIAEAとの交渉を見守りながら、今月29日に予定されている日朝国交正常化交渉で北韓側に核査察を求める方針だと東京新聞は伝えました。

・韓国政府関係者によりますと、北韓の経済使節団が今月26日から1週間の予定で韓国を訪れることになりました。この北韓の経済使節団は韓国の中小企業の事情を調査するのが主な目的で、使節団の詳しい日程や訪問先は22日から開かれる南北長官級会談で最終的にきまることになっています。来月6日には南北経済協力推進委員会の韓国側代表団が北韓を訪問する予定です。

・インドネシアの観光地、バリ島で韓国時間の13日未明爆発テロと見られる連続爆発があり、韓国人2人が行方不明となっていますが、韓国外交通商部は14日、バリ島への旅行を自粛する旅行自粛勧告を出しました。外交通商部では、インターネットなどでバリ島を含むインドネシアへの旅行を自粛するよう促すとともに、ほかの東南アジア地域の旅行客に対しても身辺安全に特に注意するよう呼びかけました。また、爆発事件で行方不明と伝えられる韓国人姉妹が事件当時、現場にいたことが確実と見られ現地の韓国大使館では、遺体の遺伝子鑑定を求めることにしています。

・韓国の金大中大統領は14日、インドネシアのバリ島の爆弾テロで多数の犠牲者が出たことに対し、メガワティ大統領に御見舞の電報を送りました。金大統領はこの中で、テロはいかなる理由があっても許されない。インドネシアの国民が今度の事件を賢明に処理することを期待すると述べました。

・イタリアのローマ市内にはじめてカトリック教に殉じた韓国人をしのぶ“韓国殉教者広場”が作られることになりました。韓国田トリック教会関係者は14日、“韓国殉教者広場”はローマ所在の韓国カトリック神学院の一角に作られ、来月命名式が行われる予定だと述べました。この広場はイタリアの韓国大使館とローマ市庁の合意により作られるもので、 韓国カトリック教会の関係者は「全世界のカトリックの中心地に韓国殉教者広場が作られるのは、韓国カトリック教会の位相が高まったことを意味する」と評価しました。

・韓国の朴セリ選手が米の女子プロゴルフツアー、 モバイル トーナメント オブ チャンピオンスで逆転勝ちを収め、大会2連覇、今シーズン4勝目を飾りました。朴セリ選手は、14日、アメリカのアラバマ州で行われた大会で合計20アンダーを記録し、逆転勝ちを収めました。これで朴セリ選手は、シーズン4勝とともに、LPGA通算17勝をマークしました。

・韓国外換銀行が公示した 14日午後3時現在のウォンの為替レート、日本円100円は1016ウォン7銭で 先週末に比べて、75銭のウォン安でした。 またアメリカ ドル1ドルは、1258ウォン50銭で先週末に比べて50銭のウォン高でした。14日の韓国株式市場の総合株価指数は 614.27ポイントと先週末に比べ 26.76ポイントの大幅上昇となりました。

・14日のソウルは晴れ、午後3時の気温は21度3分でした。15日は全国的に曇りのち雨で、最低気温は9度から16度、最高気温は20度から25度の見込みです。

10月12日土曜日

・韓国と北韓を結ぶ南北の鉄道と道路の工事を進めるための南北実務協議が12日から北韓の金剛山で始りました。14日まで行われるこの実務協議では、非武装地帯を挟んで行われている鉄道・道路の連結工事の進捗状況を報告するとともに、北韓側の区間の工事に必要な資材と大型建設機械を韓国側が借款方式で支援する問題について、詰めの協議を行うことにしています。先月13日、金剛山で行われた1回目の南北鉄道会談で、南北は韓国が工事に必要な資材と装備を工事日程に合せて、提供することで合意していました。今回の会談に韓国側は統一部のチョ・ミョンギュン交流協力局長と、建設交通部のヤン・ソンホ局長が、北韓側では鉄道省のパク・ジョンソン局長らがそれぞれ代表として出席します。

・韓国の金大中大統領は11日、アメリカのカーター元大統領のノーベル平和賞受賞について大統領府官邸の青瓦台スポークスマンを通じ、「韓国の国民として特別の感慨があり、祝賀にやみません」と 祝福の談話を発表しました。この中で金大統領は、「カーター氏は大統領在任中に中東問題解決のため努力し、退任後も韓半島問題に格別の関心を持ち、核問題解決などに努力しました。平和と人権のため一貫して努力してきた、極めて大きな功績のある人物です」と述べ、同じノーベル平和賞受賞者のカーター氏の功績をたたえました。カーター氏は北韓の核疑惑で緊張が高まった1994年に北韓を訪問し、故金日成首席と会談して危機の回避に尽くし、当時の金泳三大統領との初の南北首脳会談を仲介しましたが、金首席の急死で首脳会談は実現しませんでした。

・あと1日を残すのみとなった釜山アジア大会15日目の13日、韓国はバドミントンとボクシング,テコンドーで金メダル11個を獲得し、 金メダル92で綜合順位2位を確実としました。また 大会の花といわれる女子マラソンでは、北韓のハム・ボンシル選手が2時間33分35秒で金メダルを獲得しました。 まずバドミントン混合ダブルスで、ナ・キョンミン、金ドンムン組がタイをやぶり2連覇を達成しました。また ボクシングでは ライトフライ級の金キソク選手、バンタム級の金元一選手、ウェルター級の金ジョンジュ選手が金メダルを獲得しました。15人制のラクビも 日本を45対35で降し、2連覇を達成しました。近代5種男子リレーとテコンドーの男子フェジャー級とヘビー級、女子フェジャー級でも金メダルを手にしました。さらに 男子バレーボールはイランを3対0で降して24年ぶりに優勝しました。男子ハンドボールはクウェートを22対21でやぶり5回連続の優勝となりました。男子サッカーは3、4位戦でタイを3対0で降し、銅メダルとなりました。男子サッカーはイランが日本をやぶり、金メダルを獲得しました。釜山アジア大会はあと1日となりました。韓国のメダルは金92、銀 77 銅 81で綜合順位2位を守っています。中国は金149で1位、日本は金44で3位となっています。北韓は金メダル9個で綜合順位9位となっています。

・韓国政府は11日、南北交流協力推進協議会を開き、釜山アジア大会に参加している北韓選手団と応援団の滞在費など必需経費として、21億2,000万ウォンを支援することを決めました。この北韓に対する支援は南北当局間の合意によるもので、主に北韓の選手団と応援団の滞在費や輸送費を韓国側が負担することになっています。支援の内訳をみますと、選手団への支援金としてアジア大会組織委員会へ9億9,000万ウォン、応援団に対する便宜提供の経費として釜山市に9億2,000万ウォン、開会式での南北同時入場と関連する経費として、大韓体育会に2億1,000万ウォンとなっています。

・先月中国北京の韓国大使館に駆け込んだ北韓住民20人がマニラ経由で、12日午前、韓国に到着しました。この20人は、先月26日、大使館に駆け込んだ19人と、その後に進入した1人で、男性5人と女性15人です。この中には、一家4人が含まれており、一家の父親は、「北韓に自由がなく、妻と息子、娘をつれて脱出した」と述べました。

・北韓を脱出して韓国へ亡命する北韓住民は今年は1,100人以上に上る見通しです。韓国統一部によりますと、今年先月末までに、韓国に入国した北韓住民は合せて833人で、年末までには1,100に上るとしています。統一部の資料によりますと、北韓脱出者の韓国入国は4年前の98年は72人でしたが、99年には148人、一昨年は312人、去年は583人と、この5年間で10倍以上となっています。また今年6月からは女性の入国者が男性を上回っており、北韓脱出者のための施設の中に、女性専用の施設が新しく設けられました。

・北韓から脱出して、韓国へ亡命した人たちが親睦を深めようと、今月26日、ソウルで初めて体育大会を開きます。この大会は韓国へ亡命した北韓住民の団体「脱北者同士会」が開くもので、当日は3,000とみられる脱出者のうち、1,000人以上の人が参加するということです。この体育大会では、スポーツ競技のほか、中国で北韓脱出者を支援している宗教団体の関係者に感謝状を贈ることになっています。

・韓国と日本との自由貿易協定の締結のムードを高めようと、韓国の経済団体が主催するセミナーが11日ソウルで開かれました。このセミナーは韓国貿易協会、全経連=全国経済人連合会、対外経済政策研究院が共同で開催したもので、まず韓国貿易協会のキム・ドヒョン研究員は、「日本の非関税障壁、つまり複数な輸入手続や商慣習の壁を撤廃することが韓・日自由貿易協定締結への大きな鍵となる」という見解を示しました。又対外経済政策研究院のチョン・インギョ研究委員は、「両国間の貿易の拡大均衡のため、農産物を含めたすべての分野での関税引き下げを進める必要がある」と強調しました。また世宗研究院のイ・ミョンウ研究委員は、「韓・日自由貿易協定の交渉を効率的に進めるためには強力なリーダーシップが必要だ。韓国では年末に大統領選挙が、再来年には国会議員選挙が行われるという政治日程を考慮すると、協定は2005年の発効をめどに進めるのが望ましい」という見解を示しました。

・秋たけなわを迎えている韓国では北東部江原道の雪岳山の紅葉が見頃となり、紅葉前線は南へ移っています。国立公園管理公団によりますと、江原道雪岳山国立公園はすでに紅葉が盛りを迎え、全山が紅一色に染まっています。また中部の忠清道の国立公園は20日頃から、南部の全羅南道は27日頃から見頃を迎え、来月初めから中旬にかけては全国が紅葉に覆われる見通しです。

・12日は土曜日のため、取引はありません。韓国外換銀行が公示した前日11日の終値は、日本の円100円は、1015ウォン32銭、アメリカドル1ドルは1259ウォンでした。韓国株式市場も12日は土曜日のため、取引はありませんでした。11日の総合株価指数は、587.51ポイントでした。

・12日のソウルは晴れ。午後3時の気温は22度1分でした。13日は気圧の谷を影響で、全国的に曇り、所によって雨、午後から回復に向かうという予報です。13日の予想最低気温は、8度から16度、最高気温は19度から23度という予報です。

・ジャカルタ・ワシントン発AP,AFP連合ニュースによりますと、休養地として有名な、インドネシアのバリ島の繁華街 レギアン地区のディスコ「サリ・クラブ」などで13日未明 連続爆発事件が起こり、180人あまりが死亡し、200人以上が負傷しました。ジャカルタの韓国大使館によりますと、いまのところ死傷者の名簿には韓国人の名前は入っていないということですが、バリ島を旅行していた韓国人姉妹が13日この「サリ・クラブ」に入ったと見られることから、この事件で犠牲になった可能性が大きいとみています。現地の警察では、観光客450人あまりが入場していた夜11時半頃、爆発物をのせた車がディスコに突進したあと爆発し、この事件の直前にもアメリカとフィリピンの総領事館近所で爆発事件が起きていることから、テロ組織による事件とみています。

10月11日金曜日

・第8回南北長官級会談が19日から4日間、北韓の平壌で開かれます。 今度の会談では、8月に開かれた第7回会談での合意事項の進展状況を検討すると共に、今後の対策について論議する予定です。南北はまた、韓国戦争当時行方不明になった人の生死確認など新しい議題についても論議することを検討しています。会談には前回と同様韓国のチョン・セヒョン統一長官と北韓の金リョンソン内閣参事などが参加するものと見られます。

・南北は10日午後、板門店で連絡官接触を行い、今月12日から14日まで金剛山で開かれる鉄道と道路連結事業のための実務交渉に出席する代表者の名簿を交換しました。それによりますと、韓国側からはチョ・ミョンギュン統一部交流局長とヤン・ソンホ建設交通局長ら9人が、北韓側からは朴チョンソン鉄道省局長ら9人が出席します。今度の実務接触では金剛山陸路観光のための実務業務について具体的に話し合うわ予定です。

・北京の金ギチュンKBS記者によりますと、中国へ脱出した北韓住民の外国公館への駆け込み事件が相次いでいるなかで今度は3人が10日午後中国青島の韓国総領事館に駆け込もうとして、1人は中国公安当局に逮捕されました。総領事館に駆け込んだ親子は韓国への亡命を求めているということです。

・北京発連合ニュースによりますと、北韓の金正日国防委員長は、中国共産党の全国大会閉会後の来月中旬ごろ中国を訪問する見通しです。これは北韓消息筋の情報として伝わったもので、北韓と中国は金国防委員長の中国訪問について協議した結果、合意に達したということです。金正日国防委員長の今回の中国訪問は、中国の共産党大会で新しい総書記に選出されるものと見られる 湖錦涛国家副主席と会談し、北韓の経済開発と新義州特別行政区域に対する中国側の支持と支援を模索するものと見られます。

・SCM=韓米定例安保会議が当初の日程を1か月ほど繰り下げ、12月初めワシントンで開かれることになりました。韓国国防部は、韓米定例安保会議は毎年ソウルとワシントンで交互に開かれ、今年はソウルで開かれる予定だったが、アメリカの対イラク戦準備などアメリカ側の事情で変更されることになったと明らかにしました。

・あと3日となった釜山アジア大会13日目の11日、韓国はテコンドーと近代5種で合わせて6個の金メダルを獲得しました。まずテコンドー男子58キロ級の金デリュン選手、女子51キロ級のイム・スチョン選手、67キロ級の金スオク選手、男子78キロ級のオ・ンンテク選手が金メダルを獲得しました。近代5種男子団体でも、中国をやぶり金メダルを獲得しました。金ミソン選手は個人でも優勝し2個目の金メダルを獲得し、ヤン・ジュンホ選手は個人で銀メダルを獲得しました。ハン・ドリョン選手も3位になりましたが、一国では金銀銅を独占できないという近代5種競技の規定のため銅メダルは4位の中国選手に譲る結果となりました。また、テニス男子ダブルスで銀メダル、男子シングルスでは李ヒョンテク選手が決勝に進みました。一方、韓国人監督同士の対戦となった女子ホッケーの韓国対中国は、韓国が2対1で敗れ、金メダルの獲得はなりませんでした。大会13日目を終わって韓国のメダルは金73、銀67、銅77で綜合順位2位を守っています。1位は金129で中国、日本は金41で3位となっています。

・釜山アジア大会に出場した北韓選手団のほぼ半分の150人あまりが11日午後北韓の高麗航空のチャーター便で帰国しました。11日帰国したのは柔道など前半で競技が終わった選手、役員です。北韓選手団第2陣は大会終了後の15日釜山港に停泊している北韓の客船マンギョンボン号で応援団とともに北韓に帰る予定です。

・釜山アジア大会で北韓の選手を応援している釜山市民サポーターズは11日、北韓の参加を記念する公園の建設や市民団体の南北交流の促進を求める、「釜山市民宣言」を採択し、釜山市などに申し入れました。この宣言は「釜山市民が北韓応援団とともに過ごした15日間は、私たちが一帯であることを痛感した」と述べ、北韓応援団がホテルとしている客船の停泊地のダデポ港に記念公園を作るとともに、南北応援団の共同植樹や応援道具を展示する記念館の建設を提案しています。また北韓応援団が釜山を訪れた9月28日を記念し、南北相互訪問や釜山市民歩き大会を提案し、北韓の都市との姉妹縁組を進めることになりました。

・韓国では銀行についで証券会社も来月から週休2日制を実施する見通しです。これは韓国証券業界の証券産業労働組合と韓国経営者総協会の合意によるもので、これにより証券産業労働組合に加わっている、キョボ、ハナ、SKなどの証券会社が来月1日から週休2日制を実施するものと見られます。

・北韓による日本人の拉致問題と関連して韓国の拉致者家族協議会と日本の支援団体は11日午前、ソウルで記者会見し、この問題で韓日が共同で対応することになりました。このうち、韓国側の代表は、韓国戦争当時北韓に拉致された人は8万人に上ると見られているが、韓国政府は問題解決のための努力はみられないと主張しました。韓日団体は今後、拉致者問題の情報を交換するなど協力することで一致しました。

・韓国と中国は今年8月合弁で設立した衛星テレビ、CGテレビ「中華銀河衛星テレビ」が来年1月から中国を始めアジア全域で放送を始めます。CGテレビは韓国とアジアの現状をご紹介する番組を中心に放送され、テレビホームショッピングのスポンサーによる広告収入で放送を運営することになっています。CGテレビは、韓国系企業の麗華国際有限公社と中華衛星通信集団、中華衛星テレビ集団がそれぞれ投資しています。

・韓国外換銀行が公示した 11日午後3時現在の為替レート、日本円100円は 1016ウォン77銭で前日に比べて18銭のウォン高でした。 またアメリカドル1ドルは、1260ウォン80銭で前日に比べて 2ウォン10銭のウォン安でした。11日の韓国株式市場の総合株価指数は587.51ポイントと前日に比べ 3.47ポイント上昇しました。

・11日のソウルは晴れ、午後3時の気温は21度8分でした。12日は全国的に曇り、ソウルや江原道など中部地方は夜雨となるでしょう。最低気温は8度から16度、最高気温は18度から23度の見込みです。アジア大会が開かれている釜山は次第に曇り、気温は16度から23度の見込みです。

10月10日木曜日

・韓国株式市場の10日の総合株価指数は、アメリカとヨーロッパの株式市場の下落と連動して600ポイントの大台を割り込み、584.04ポイントと、去年11月9日以来の最安値となりました。10日の韓国株式市場は、前日より12.30ポイント安の607.64ポイントで取り引きが始まりましたが、外国人投資家を中心に売り注文が増え、10日の終値は584.04ポイントと、去年11月9日の576.75ポイント以来の最安値となりました。また韓国株式市場の代表的な資産株といわれる三星電子の株価が30万ウォンを割り込み、27万3,000ウォンで取り引きを終えています。またベンチャー企業を中心とした店頭市場のコスダックは市場最安値を記録した9日に続いて、10日も43.74と、9日に比べて2.09ポイント下げ、市場最安値を更新しました。市場関係者によりますと、アメリカとヨーロッパの株式市場の冷え込みで、アジアの株式市場が下落し、これが再びアメリカ市場の暴落につながる悪循環が起きているとして、このままだと韓国の株式市場はパニックに陥る可能性があると指摘しています。

・韓国銀行の金融通貨委員会は日本の公定歩合に当るコール金利を現行の4.25%で据え置くことを決めました。その理由として金融通貨委員会では、アメリカと日本の株式市場と連動して、韓国の株価が大幅に下落している上、アメリカがイラクに軍事攻勢を加える可能性も高まっていることなどから、コール金利を据え置き、景気の動向を慎重に見極める必要があるとしています。韓国銀行の分析によりますと、金利を0.25ポイント追加引き上げますと、株価は平均5%ほど下落するということで、株価が600ポイントを割った今の時期に金利引き上げを断行する必要はないと判断した模様です。これについて韓国銀行のパク・スン総裁は、「来年は経常収支が赤字に転じる可能性が出てきている上、物価が上昇する兆しが見えること、不動産価格の上昇などを考慮すると、金利の引き上げの要因は解消していない」と述べました。

・終盤に入った釜山アジア大会、12日目の10日、韓国は 馬場馬術とアーチェリーで金メダルを獲得し、この後 行なわれるテコンドでも金メダルが期待されています。まず馬場馬術の個人では、団体戦で金メダルを手にしたチェ・ジュンサン選手が2冠王に輝き、ソ・ジョンギュン選手も銀メダルでした。また不振のアーチェリーでも、女子団体で台湾をくだし、金メダルを獲得しました。また男子ホッケーはマレーシアを2対0で破り、12日、インドと金メダルを争うことになりました。一方、韓国は期待のテコンドも今日から競技が始まり、4つの金メダルをめざします。またサッカーは16年ぶりの金メダルを目指して、今夜、イランと準決勝を行います。

・釜山アジア大会で、連日華やかな応援を繰り広げて話題となっている北韓の女性応援団が、10日、応援団の宿舎となっている客船が停泊しているタデポ港で休息を兼ねた運動会を行いました。この運動会は混乱の心配から、釜山の市民の見学も一部制限されましたが、女性応援団は白いトレーニング姿、吹奏楽団は赤いTシャツに白のジャージ姿で、日本のスゴロクのような「ユッノリ」「綱引き」などを、2時間にわたって披露しました。一方、釜山市民による北韓サポーターズは毛布や焼酎、「統一と和合」という文字を刻み込んだ金メダル300個などを北韓応援団に差し入れることにしています。

・韓国と北韓は南北非武装地帯で断絶している京義線と東海線の鉄道と、それに沿う道路の復旧を進めるための実務協議を12日から3日間、北韓の金剛山で行なうことになりました。また南北は北韓の開城工業団地の建設と、南北を流れる臨津川の水害防止のための実務協議をそれぞれ今月25日と28日から それぞれ3日間 北韓側の開城で行うことにしています。

・ワシントン発の共同・連合通信によりますと、北韓のハン・ソンリョル国連次席大使は、日本の共同通信との電話インタビューで、「近いうちに米朝会談が再開される可能性は薄い」と述べ、先週行なわれた米朝高官協議の次の日程を検討していないことを明らかにしました。北韓の対米実務交渉の窓口でもあるハン次席大使は、先の米朝会談についても「何ら進展が見られなかった」と述べ、米朝関係の改善までにはさらに時間がかかることを示唆しました。

・北京発連合ニュースによりますと、北韓の新義州行政特別区の楊斌長官が中国の公安当局に拘束されて5日目の9日夜、北京の北韓大使館で金 正日国防委員長の就任5周年と朝鮮労働党創立57周年を祝う祝宴が開かれ、中国の共産党と軍の関係者が出席しました。これについて中国の消息筋は、「祝宴に中国側の高官が出席したのは、両国間の友好関係を確認するためであり、北韓はヤンビン氏の代わりに新しい長官を選ぶ可能性が高い」と伝えています。

・韓国の情報通信部は韓国の大学の国際化と外国の優秀な人材育成にも寄与しようと、韓国の大学院課程の外国人留学生に年間1,000万ウォン=日本円で100万円の奨学金を支給することになりました。情報通信部の発表によりますと、この外国人留学生を対象にした奨学金制度は来年3月の新学期から、大学院課程の外国人留学生50人を対象に、修士課程は年間1,000万ウォンを2年間、博士課程は年間1,400万ウォンを4年間支給することになっています。対象となる外国人留学生は、韓国以外の大学でIT=情報技術関連の学部を卒業した35才未満の外国人で、韓国の大学の入学許可書をもらった人です。情報通信部はこうした大学生を受け入れる韓国の11大学の関係者とともに、今月中に中国やアジア諸国で留学説明会を行う計画です。

・韓国の通貨ウォンのニセ札事件がこのところ増えています。韓国の中央銀行=韓国銀行によりますと、今年1月から8月末まで発見されたウォンのニセ札は1,800枚あまりに上り、去年同期のほぼ2倍となっています。特に5,000ウォン札は625枚と去年同期に比べて8倍以上も増えています。これについて韓国銀行では5,000ウォン札は精密なカラーコピー機を使うと、他の紙幣より本物に近いニセ札を印刷できるのではないかとみています。

・サッカーワールドカップで韓国チームのFWとして活躍し、日本のJリーグ清水エスパルスに移籍した安貞桓選手が9日に行なわれた、アジア・チャンピオンズリーグ予選2回戦、清水対モルジブのニューラディアントとの試合で2ゴールを決め、清水が7対0で大勝しました。安貞桓選手はJリーグで3試合に出場しましたが、これが日本での初ゴールです。アジア・チャンピオンズリーグはアジアクラブ選手権とアジアカップウイナーズカップを統合した新しい大会で、清水は3回戦で勝つと、来年3月に16チームで争われる本大会に進出することになります。

・韓国の冬場の保存食=キムチを大量に漬けるキムジャンシーズンがまもなく始まるのを前に、韓国の家電業界ではキムチ専用冷蔵庫の売り込みに力を入れています。去年から爆発的なヒット商品となっているキムチ冷蔵庫は、今年は150リットルから300リットルとやや大型の新製品が主流となり、大型店では100万ウォン前後と一般の冷蔵庫より割高な値段もメーカーによって10%ほど割引したり、キムチクーポンを提供したりして、来月末までキムチ冷蔵庫の売り込みにかけることにしています。

・韓国外換銀行が公示した10日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1017ウォン95銭で、前日に比べて13ウォン27銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1258ウォン70銭で、前日に比べて12ウォン40銭のウォン安でした。韓国株式市場の10日の総合株価指数は、584.04ポイントと、前日に比べて35.90ポイント下落、600ポイントの大台を割り込みました。

・10日のソウルは晴れ、午後3時の気温は21度2分でした。11日は全国的に晴れ、ところによって曇り、予想最低気温は6度から15度、日中最高気温は20度から24度という予報です。

10月9日水曜日

・金大中大統領は北韓の新義州特別行政区指定などで北韓の改革が成功するかどうかを断定するのは難しいが、北韓が大きく変ろうとしていることは事実であり、韓国としても側面から支援しなければならないと述べました。金大統領は9日、韓国のネイル新聞とのインタビューで「北韓の改革開放政策は韓半島の平和と南北関係改善にプラスとなる。韓国政府は米日中露など関係国と緊密に協力しながら北韓の変化を持続的に誘導していく方針だ」と述べました。金大統領は今月末メキシコで開かれるアジア太平洋経済協力会議で韓米日首脳会談が開かれれば、北韓の変化をさらに促し、韓半島の平和と安定を確保するための協調について協議することになるだろうと述べました。金大統領は、次期大統領候補も対北韓政策の基本方向について同じ考えをもっているとして、今後の南北関係は和解と協力の方向で進展するだろうと述べました。

・北京、香港発連合ニュースによりますと、中国当局は脱税などの疑いで身柄を拘束している北韓の新義州特別行政区の楊斌長官について脱税と未払いの税金などを強制的に徴収した後、追放することを検討している模様です。中国の消息筋は、この措置は来月8日開かれる16次全国代表大会を前後して行われるだろ述べました。中国当局は楊斌長官を起訴した後拘束することを検討したが北韓との関係を考慮し、国外追放の方向に傾いているとしています。一方 中国当局は8日、いろいろな不法活動と関連して楊斌氏を家宅軟禁していることを公式に確認しました。

・9日は韓国の文字ハングルが制定されてから556周年にあたる「ハングルの日」です。この日ソウル国立劇場では、金聖在文化観光部長官ら各界の有志が参加して、ハングル制定を祝う記念式典が行われました。式典には金碩洙首相がメッセージを寄せ、「国民みんなが正しく美しい韓国語と文字を使うようにしましょう」と呼びかけました。また金首相は、「世界の記録遺産に指定されたハングルを広く普及させるためには、南北の言語をできるだけ統一することが望ましい」と述べました。式典では在日韓国人の金ヤンイル教授に銀冠文化勲章が与えられるなど7人がハングルの発展に寄与した功労で賞を受賞し、安ビョンヒ ソウル大学教授ら5人がセジョン文化賞を受賞しました。

・韓国の与党民主党の韓和甲代表は9日の国会本会議で、南北韓とアメリカが韓半島和平宣言について論議するため済州島で3国首脳会談を開くことを提案しました。韓代表は、北韓の改革と開放のためには米朝の懸案が包括的に妥結できるよう知恵を集めなければならないとして、このように提案しました。

・釜山アジア大会11日目の9日、19競技の予選と決勝が繰り広げられ、韓国は野球とヨットで7個の金メダルを獲得しました。まず野球は韓国が4対3で台湾を降し、2連覇を達成しました。またヨット競技でも、男子レーザークラスなどで6つの金メダルを獲得しました。さらに男子、3Mシンクロダイビングと陸上 女子砲丸投げでは銀メダルを、陸上男子110メートルハードルとボーリング女子マスターズ、アーチェリー男子個人では銅メダルを獲得しました。韓国がアーチェリーの男女個人で金メダルを逃したのは82年ニューデリー大会以降初めてです。大会11日目を終わって韓国のメダルは金59、銀59 銅68で総合順位2位を守りました。中国は金120で1位、日本は金37で3位となっています。北韓は金メダル9個でカザフスタンについで5位となっています。

・韓国と北韓のオリンピック委員会は南北のスポーツ交流を積極的に進めるためスポーツ協約を締結することで合意しました。大韓オリンピック委員会の李燕澤委員長と北韓の朝鮮オリンピック委員会の朴明哲委員長は8日、早期に南北の体育交流を活性化するためのスポーツ協約を結ぶことで合意し、近く実務者レベルの協議で、具体的な内容をつめることになりました。この協約は全国体育大会などの国内行事にも選手を派遣したり交換トレーニングを行うなども盛り込み、これまで統一サッカーなど競技別に行ってきた南北の体育交流が、双方のオリンピック委員会を窓口に、定期的なスポーツ交流に発展することになります。実務協議ではまた、ソウルー平壌間の駅伝マラソン、京平サッカー、コリアピースカップ卓球大会など具体的なイベントについても協議するものと見られます。

・釜山アジア大会に参加している300人あまりの北韓選手団が今月11日と大会の閉会翌日の15日の2回に分けて釜山近郊の金海空港から北韓の高麗航空便で北韓に帰ることになりました。南北韓は8日板門店で連絡官接触を行いこのように決めました。またアジア大会期間中 多くの話題を集めた北韓応援団も15日釜山港に停泊している万景峰号で北韓に戻る予定です。

・大韓赤十字社は8日、北韓赤十字会に電話通知文を送り、5回目の南北赤十字会談を今月16日から3日間、北韓の金剛山で開くよう提案しました。この中で大韓赤十字社は「今度の会談では南北離散家族の面会所の設置などすでに双方が合意している懸案を早急に具体化したい」と北韓側の協力を求めています。

・既存の半導体よりはるかに早く、電力消費も少ない次世代半導体技術が、韓国電子通信研究院で開発されました。これは既存の金属酸化シリコン半導体より速度は20%早く雑音は100分の1、電力消費は半分に減らしたSS−HMOS半導体で、ドイツとアメリカについで世界で3番めに開発されました。この技術を開発したシムギュファン博士は、この技術でCPU=中央処理装置を作れば、既存のCPUより100倍ほど早い、300ギガヘルツ級のCPUが作れると述べました。

・韓国の一部の中小企業の週休2日制の施行が、1年延期されることになりました。韓国政府が8日確定した週休2日制法案によりますと、大企業と従業員300人以上の企業についてそれぞれ来年7月とさ来年7月から実施する。従業員100人未満の企業はさ来年7月の実施をさらに猶予し、2005年7月から、100人未満50人以上の事業場は2006年まで、また20人未満の事業場は2010年までに段階的に施行することになっています。この案は16日国会に上程される予定です。

・香港の旅行観光専門紙、「ビジネストラベラー」が選ぶ世界の空港ランキングで仁川国際空港はシンガポールのチャンイ空港と香港のチェクラップ空港についで3番目に優秀な空港に選ばれました。

・韓国外換銀行が公示した 9日午後3時 現在の為替レート、日本円100円は1004ウォン68銭で前日に比べて3ウォン51銭のウォン安でした。 またアメリカドル1ドルは、1246ウォン30銭で前日に比べて 2ウォンのウォン安でした。9日の韓国株式市場の総合株価指数は 619.94ポイントと前日に比べ 14.90ポイント下落し、今年最安値となりました。

・9日のソウルは晴れ、午後3時の気温は19度ちょうどでした。10日は全国的に晴れの予報で、最低気温は4度から14度、最高気温は19度から23度の見込みです。アジア大会が開かれている釜山も晴れで、気温は16度から22度の予報です。

10月8日火曜日

・韓国で今年の秋 収穫されるコメは、台風と長雨の影響で7年ぶりの不作となる見通しです。韓国農林部が先月15日現在で、全国4,655カ所の田んぼを対象に稲の作柄状況を調べた結果、今年のコメの予想収穫量は495万3,600トンから504万トンが見込まれています。これはこの10年間の平均収穫量の532万8,000トンを5.4%から7%下回り、1995年以来の不作です。作柄の状況を地域別にみますと、大雨や台風で大きな被害を受けた慶尚南道と江原道、全羅南道で平年作を10%も下回っています。しかしこうした不作にもかかわらず、コメの生産量は消費量を上回り、来年のコメの備蓄量はさらに28万8,000トンあまり増えて、172万8,000トンに達し、コメ余りの情況は一層深刻になる見通しです。

・北京発連合ニュースによりますと、北韓が経済改革の一つとして打ち出した新義州特別行政区の開発には中国の支援が必要という判断から、現在、中国公安当局の取り調べを受けている楊斌長官に代わって、新しい長官を任命することで、中国側とほぼ合意した模様です。これは中国のインターネット新聞「多維」とCNNがインターネット版で8日報じたもので、北韓は脱税などの疑いがかけられている楊斌長官に対する中国政府の法的措置を十分理解し、今後の対策を協議するため、中国瀋陽に特使を派遣したということです。これに先立って、中国外交部は5日、楊斌長官の疑惑問題と関連して、次官級の高官を平壌に派遣し、中国政府の法的措置は中国国内法によるもので、新義州特区開発とは関係がないという中国側の考えを説明し、北韓側はこれに理解を示したということです。この楊斌長官を巡る中国側の動きは、北韓が中国に事前協議も行わず、新義州特区開発計画を発表し、楊斌長官を任命したことに対する不満を表わしたものと分析しています。

・アジア大会10日目の8日、21競技の予戦と決勝で熱戦が繰り広げられ、韓国は卓球、馬術、自転車、レスリングで金メダル5つを獲得しました。まず卓球の女子ダブルスの決勝戦、韓国のイ・ウンシル&ソク・ウンミ組は中国と対戦し、フールセットの接戦の末、4対3の逆転勝ちを果たしました。一方、男子ダブルスの決勝は韓国同士の対戦となり、イ・チョルスン&ユ・スンミン組が優勝しました。また自転車男子マディソンでも、韓国のチョ・ホソン&ソ・ソクギュー組が金メダルを獲得、馬場・馬術団体ではライバルの日本を破り、バンコク大会に続いて2連覇を果たしました。さらにレスリング最終日、男子フリースタイル74キロ級でチョ・ビョングァン選手が金メダルを手にしました。韓国はこのほか女子3メートル板飛込みシンクロでカン・ミンギョン&イム・ソンヨン組が、重量挙げ女子75キロ以上級でジャン・ミラン選手、アーチェリー女子個人戦でキム・ムンジョン選手、レスリング男子フリースタイル60キロ級のソン・ゼミョン選手がそれぞれ銀メダルを獲得しました。一方、今大会注目のサッカーでは、韓国はバーレーンを1対0で下し、準決勝に進みました。野球は中国を7対2で押さえ、決勝進出、女子バレーボールも台湾を3対2で破り、それぞれ、銀メダルを確定しました。韓国は10日目を経って金メダル52、銀メダル55、銅メダル60となり、金メダルでは35の日本を押さえて、中国に次いで総合順位2位をマークしています。

・釜山アジア大会の北韓の応援団がホテル代わりに宿泊している北韓の大型客船「万景峰号」の船内が7日、初めて公開されました。北韓は北韓応援団に対する韓国国民の声援に感謝しようと、7日、釜山市のアン・サンヨン市長ら6人と取材記者8人を招待し、晩餐会を開き、船内を公開しました。アン・サンヨン釜山市長は晩餐会で、「北韓応援団と釜山市民が一体となって応援する光景を見て改めて同じ民族であることを感じました。これは国民レベルの和解の象徴です」と挨拶しました。これに対し、北韓応援団のリ・ミョンウォン団長は、「北韓と韓国が一緒に応援することによって、目に見える成果をあげました。南北共同宣言にそって、南北が一つになる日が早くきてほしいと思います」と述べました。この日は、客室、食堂、売店、カラオケルームとともに、金正日国防委員長が泊ったというVIPルームも公開されました。公開された万景峰号は1992年6月から外国航路に就航しています。

・北京発連合ニュースによりますと、7日午後、北京市内にあるドイツ人学校にまた北韓からの脱出者3人が駆け込み、韓国やアメリカへの亡命を求めています。この3人はいずれも20代とみられる男性2人と女性1人で、3人は塀を乗り越えて、学校の敷地内に入ったということです。北京のドイツ人学校にはこれまで先月3日と13日に、合せて17人の北韓住民が駆け込み、全員が韓国へ亡命しています。

・北韓の外務省は7日、アメリカのブッシュ大統領の特使として先に北韓を訪問したケリー国務次官補について、「極めて高圧的でごう慢だった」強く非難しました。北韓が今度のアメリカ特使の派遣について論評したのは今回が初めてです。ケリー特使は先の米朝高官協議で、北韓に大量破壊兵器、ミサイルの開発・輸出、通常兵力の脅威に関する懸念を伝えるとともに、人権問題の解決を求めました。これに対し、北韓外務省のスポークスマンは7日、朝鮮中央通信でのインタビューで、「ケリー特使は、核・ミサイルなどのアメリカの一方的な要求をつきつけ、こうした問題の解決が、米朝はもちろん、日朝、南北関係の正常化をもたらすという ごう慢な態度で出てきた」とし、大量破壊兵器問題などアメリカの指摘した「懸念」は「敵視政策の産物だ」と非難しました。これについてアメリカ国務省のバウチャー報道官は7日記者会見し、「ケリー国務次官補はアメリカ政府の特使として、北韓当局に米朝間の懸案についてのアメリカ政府の見解をはっきり示した」と述べ、北韓外務省の非難は見当違いという見解を明らかにしました。

・国連のアナン事務総長は7日、先の米朝高官級会議の再開を歓迎し、「今回の会談では特徴すべき成果はみられなかったが、両国の見解や関心事について意見を交換したことは評価したい。今回の会談を機にアメリカと北韓が定期的に対話を重ね、懸案の解決につとめてほしい」と述べました。

・民間の立場から韓国と日本の文化交流のあり方について検討している、韓日文化交流会議の代表が7日、ソウルで記者会見し、両国の文化交流の拡大を促す「韓日文化交流宣言」を発表しました。この宣言では「先のサッカー・ワールドカップの共同開催の成功で、両国民の間の相互信頼の基盤が構築された。今後両国間の交流の定着へ向けて、文化財の保護、地域や青少年交流など、幅広い文化交流事業を持続的に進めてゆかなければならないいくべきだ」と述べています。これについて韓日文化交流会議の日本側の代表、三浦朱門委員長は、「このところ南北、日朝関係は急激な展開を遂げており、これからは日本を含めた、韓半島全体の文化交流を進めていかなければならない」と述べました。また韓国側の代表の池明觀委員長は、「日本の大衆文化全面開放するという政府の基本方針は変わっていない。できるだけ早く文化の壁を取り払うように努力する」と述べました。

・来月14日から23日まで、韓国の港町・釜山で開かれる釜山国際映画祭のオープニング作品に、韓国の金基徳監督の「海岸線」が、またクロージング作品、北野武監督の新作「Dolls」がそれぞれ選ばれました。オープニング作品の「海岸線」は、軍事境界線に隣接する海軍部隊でおきた射殺事件をテーマに、人間のもろさを描いたもので、映画「チング」にも出演したチャン・ドンゴンさんが主演を演じています。一方クロージング作品の「Dolls」は、今年のベネチア映画祭のコンペ部門に出品され、注目された作品で、監督をつとめた北野武さんは映画の上映に合せて、来月22日釜山を訪れる予定です。

・韓国外換銀行が公示した8日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1001ウォン17銭銭で、前日に比べて77銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1244ウォン30銭で、前日に比べ、6ウォン3銭のウォン安でした。韓国株式市場の8日の総合株価指数は、634.84ポイントと、前日に比べ、7.44ポイント上昇しました。

・韓国の山間部では8日朝の最低気温が氷点下まで下がった所もあり、江原道鉄原は例年より3日早く、初霜が降りました。また、ソウルなど北部地方も朝の最低気温が10度以下の冷え込みとなりました。ソウルの午後3時の気温は、16度3分でした。9日は高気圧の圏内で、全国的に概ね晴れ、南部地方では朝 」霧がかかるところもあるでしょう。9日の予想最低気温は2度から12度、最高気温は17度から23度という予報です。

10月7日月曜日

・韓国政府はさきのアメリカのケリー大統領特使の北韓訪問で核やミサイルなど大量破壊兵器問題を含む米朝間の懸案を対話で解決する上での基盤がつくられたものと見て、つぎの米朝会談の早期開催にむけて米朝の仲介役をつとめると方針です。韓国政府としては、今月末メキシコで開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議を機会に開かれる「韓米日首脳会談」でブッシュ大統領に米朝会談の早期再開を促すとともに、今月末に予定されている日朝国交正常化交渉を前後して開かれる「韓日米北韓政策調整監督グループ会議」でも米朝会談の再開について協議する予定です。今回のケリー特使の北韓訪問では、大量破壊兵器問題など米朝間の懸案には格別の進展はなく今後米朝間の対話が大きく進展することには悲観的な見方が一般的です。

・韓国の金大中大統領は7日の国会本会議で、今後の施政方針を明らかにし、12月の大統領選挙を公正に執行したいと述べました。この施政方針は金碩洙首相が代読する形で行われたもので、金大統領は来年度の予算案については、「97年の外貨危機以降国債に依存してきた財政構造を改善し財政の健全化に重点をおいた」と述べました。また南北をつなぐ京義線や東海線の連結事業と開城工業団地の建設など南北の合意事項を着実に実践していくと述べました。

・北京発連合ニュースによりますと、中国政府は今月4日脱税などの疑いで逮捕した北韓の新義州特別行政区の楊斌長官の取り調べを継続しています。消息筋によりますと、楊長官には脱税と株価の不正操作、違法な土地利用など数百億元台の経済犯罪の容疑が浮んでいるということです。一方、北韓当局は中国政府が事前通告なしに楊長官を逮捕し、事実上拘束状態を続けていることに強く抗議するとともに、次官級の高官を北京に派遣し楊長問題について交渉を行う模様です。

・韓国の李漢東前国務総理が7日、12月に行われる大統領選挙に立候補することを正式に表明しました。李漢東氏はこの日記者会見し、「40年あまりの国政経験を生かし国民のもとめる国作りに最善を尽くすと立候補の意志を表明した上で、現在の与党民主党内にある新党結成の動きに積極的に参加し、新党結成後大統領候補として指名されるよう最善をつくす」と述べました。李漢東氏は裁判官から国会議員となり、今年7月まで金大中大統領の下で国務総理をつとめていました。韓国の大統領選挙には、これまでに与党民主党の盧武鉉氏、野党第一党ハンナラ党の李會昌前総裁、無所属の鄭夢準議員、さらに民主労働党の権永吉氏が立候補を表明しています。

・釜山アジア大会は9日目の7日から後半の競技日程に入り、20競技の予選と決勝が行われました。韓国は射撃、ソフトテニス,自転車,レスリング,ビリヤードなどで新たに15個の金メダルを獲得しました。まずレスリングの自由型84キロ級のムンウィジェ選手がカザフスタンのマゴメド選手を3対1でやぶり、アジア大会2連覇を達成しました。また66キロ級の白ジンクッ選手も金メダルを獲得しました。重量挙げ85キロ級のソン・ゾンシク選手が金メダルを獲得しました。さらにソフトテニスでは男女シングルスとダブルス、混合ダブルスで5個の金メダルを獲得し、94年にソフトテニスが正式種目になってから初めて、7種目全種目を制覇する偉業を達成しました。また射撃では女子スキート団体と個人で金メダル、自転車では、女子24キロポイントレースで金ヨンミ選手が前日についで2個目の金メダルを獲得し、男子30キロポイントレースでもチョ・ホソン選手が金メダルを獲得しました。またボーリングでは女子5人組で金メダルを獲得し、ビリヤード決勝では韓国同士の対戦となり、黄ドゥクヒ選手が金メダルを獲得しました。 一方、45個の金メダルのかかっている陸上競技は7日から始まり、韓国は槍投げで李ヨンソン選手が58.87メートルで陸上初の金メダルを獲得しました。大会9日目を終わって韓国のメダルは金47、銀47、銅52となり、総合順位2位を守りました。中国は金97で1位、3位は金31の日本となっています。一方北韓はカザフスタンについで金7で総合順位5位となっています。

・韓国国会は7日本会議で、日本海の表記を東海と改める問題で東海と日本海の二つを合わせて表記することを求める決議を採択しまこの決議ではIHOが「海洋の名称と境界」改正案について加盟国の投票を一方的に中止したことに遺憾を示し、正当な手続きによる改正版の早期発刊を促した後、単一名称に合意できなかった場合、東海と日本海の名称を併記することを求めています。

・ジュネーブ発連合ニュースによりますと、韓国とチリはFTA=自由貿易協定についての実務会議を今月8日からジュネーブで再開し懸案となっている農産物の取り扱いについて協議することになりました。双方はこんどの交渉で、チリ側が提案した果物類や畜産物、ニンニクなどの農産物に対する関税の撤廃など争点についての意見調整を図り、次の交渉の時期を決めるものとみられます。

・今年12月19日行われる韓国大統領選挙の有権者は3、511万8、000人あまりで、5年前の前回に比べて278万人増えています。男女別では、男性が1、731万8、000人あまり、女性は1、779万9、000人あまりで、地域別ではソウル市が768万8、000人あまりで全有権者の22%を占めています。

・韓国のコ・ウスン選手が日本女子プロゴルフ最高峰の日本女子オープンで優勝しました。コウスン選手は 6日の最終ラウンドも快調にスコアを伸ばし、通算14アンダーで栄冠を手にしました。コ・ウスン選手は85年にプロにデビューし、93年には日本で新人王となりましたが、メジャー大会では初優勝です。

・韓国外換銀行が公示した 7日午後3時 現在の為替レート、日本円100円は1000ウォン40銭で先週末に比べて1ウォン23銭のウォン高でした。 またアメリカドル1ドルは、1238ウォンで先週末に比べて7ウォン20銭のウォン安でした。7日の韓国株式市場の総合株価指数は 627.40ポイントと先週末に比べ23.52ポイントの大幅下げとなりました。

・7日のソウルは、晴れ、午後3時の気温は18度丁度でした。7日の夜から気温が下がりはじめ、一部の山間部では氷がはる所もあるでしょう。8日は全国的におおむね晴れの予報で、最低気温は 平年より3、5度低い、 3度から13度、最高気温は16度から24度の見込みです。アジア大会が開かれている釜山地方も晴れで、気温は16度から21度の予報です。

10月5日土曜日

・アメリカのブッシュ大統領の特使として北韓を訪問したケリー国務次官補ら一行は5日午前、西海の直航路でソウル近郊のオサンアメリカ空軍基地に到着しました。ケリー特使はソウルで、韓国の崔成泓外交通商長官と会談して今回の北韓訪問の経過などを説明し、今後の米朝対話の方向について協議しました。ケリー特使はこの後記者会見し、今回の北韓訪問では、姜錫柱第1外務次官や最高人民会議の金永南常任委員長らと4回にわたって会談し、核査察の受け入れやミサイルの開発と輸出の中止、通常兵力の削減などについてアメリカの考えを伝えた。しかし北韓側との間では見解に相違があったことを示唆しました。ケリー特使は帰国後、米朝協議の結果を検討した上で、今後の対策を決めると説明しました。韓国政府関係者は、今回の会談で確認された認識の差をどのように縮めていくかが今後の課題だと述べました。ケリー特使一行は6日朝日本を経て帰国します。

・韓国国会は5日午前本会議を開き、金大中大統領が指名した金碩洙首相代理の任命同意案を圧倒的多数で可決しました。韓国では今年7月李漢東首相が辞任した後、金大中大統領が指名した張裳氏と張大煥氏の二人の任命同意案がいずれも国会の同意が得られず、3か月近くも首相不在という政治空白が続いていました。新しく韓国の首相となる金碩洙氏は金大中大統領の任期が満了する来年2月まで大統領選挙などの業務を遂行することになります。金碩洙首相は、69才、最高裁判所の判事も努めた裁判官の出身で、中央選挙管理委員長を経て、政府の公職者倫理委員会の委員長を務めました。 一方、金大中大統領は金碩洙首相に任命状を授与し、国政運営のため最善をつくすことを求めました。

・釜山アジア大会 前半最終日の6日は、あいにくの雨で自転車やテニスなど一部の屋外競技が7日に延期されましたが、韓国はボーリングと、ボディービルディング、ゴルフで金メダル3つを獲得しました。まずボーリングの女子トリオでは韓国のチャ・ミジョン、キム・スギョン、キム・ヨジンの3選手が合計3,805点を記録し、台湾を9点差で押さえて金メダルを獲得しました。またボディービルディング男子85キロ未満級でカン・キョンウォン選手が、さらにゴルフでの女子団体でも日本を2点差で押さえて金メダルを手にしました。ビリヤードでもキャロム・スリークッション、6日の予選で、韓国人選手同士で決勝戦を行うことになり、金銀のメダルが確定しました。この他、ゴルフの男子団体では銀、男子個人では銅、射撃の男女団体と個人では銀メダル4つ、卓球の混合ダブルスでも銀メダルを獲得しました。6日はバドミントンの男子団体、野球、女子バスケットボールと6人制の女子バレーボールで、韓国は日本と対戦し、バドミントン男子団体と女子バレーボールはそれぞれ3対0で、野球は9対0でいずれも圧勝しました。ところで、重量挙げ 女子69キロで中国のLIU Chunhong選手がジャーク115.5キロ、スナッチ148キロの合計263.5キロでそれぞれ世界新記録を打ち立てました。韓国は8日目を経って金メダル32、銀メダル37、銅メダル45となり、金メダルでは28の日本を押さえて、中国に次いで総合順位2位をマークしています。

・北京発連合ニュースによりますと、中国当局は4日脱税などの疑いで北韓ので新義州特別行政区の楊斌長官を拘束して取り調べを行っている模様です。これは中国消息筋が5日明らかにしたもので、楊斌長官は令状による逮捕でないことから24時間以内に釈放されるのではないかと見られていました。 中国の消息筋は、中国当局が楊斌長官の逮捕と関連して、北韓側が何ら事前協議もなく楊長官を任命したことに対する中国側の不快感がその背景にあるのではないかと見ています。

・韓国が北韓に行う食糧支援の米6千トンを積んだ貨物船が4日午後、韓国南部の馬山港から北韓の興南港に向かいました。また2回分の支援米6千トンは5日から船積みに入りました。馬山港からは今年の年末までに、10回に渡って 合わせて4万8千トンの米が送られることになっています。

・韓国の林寅澤建設交通長官はロシアに対する経済借款の償還の一部を北韓の鉄道施設の改良に充てるという借款と支援の相殺をロシア政府が提案したことについて、「この二つの問題はまったく次元が異なり韓国政府としてはそのような考えをとらない」と述べました。これは林長官が4日国会の国政監査で明らかにしたもので、林長官はさらに北韓の鉄道の現代化には莫大な財源が必要であり、南北を含む周辺国が共同で参加するコンソシアムを構成するなど多角的な方法を模索することが望ましいと述べました。

・韓国が台湾と国交を断絶して以来初めての航空便として台湾のチャーター機が5日韓国へ乗り入れました。このチャーター機は台湾のトランスアジア航空のエアーバスA321型機で、釜山アジア大会の観光客89人を乗せて5日釜山近郊の金海空港に到着しました。トランスアジア航空ではアジア大会の期間中さらに5便のチャーター機を運行することにしていますが、台湾の航空機が韓国に乗り入れるのは韓国がち中国と国交を樹立し、台湾と国交を断絶した1992年以来10年ぶりです。

・今月4日までソウルで開かれた第47回アジア太平洋映画祭で韓国のホン・サンス監督の作品「生活の発見」が監督賞を受賞しました。ホン・サンス監督は「豚が井戸に落ちた日」で96年バンクーバー映画祭で「ヨンホ賞」を受賞し、99年には「オ!スジョン」で東京国際映画祭の審査委員大賞を受賞しています。また日本の篠原哲夫監督の「命」が最優秀作品賞を、この映画の主人公エスミ・マキコさんは主演女優賞を受賞しました。男優主演賞は、タイの映画「モンラク」のシュパコン・キシュワンさんが受賞しました。この映画際には、12の都市から25本の長編映画と15本の短編映画亜が出品されました。

・5日のソウル市場は土曜日のため取り引きはありませ。前日4日の為替レートは日本円100円は1001ウォン63銭、アメリカドル1ドルは 1230ウォン80銭でした。韓国株式市場も土曜日のため取り引きはありません。前日4日の総合株価指数は650.92ポイントでした。

・5日は晴れのち雨、午後1時の気温は20度7分でした。6日は全国的に曇りのち雨の予報で、最低気温は9度から18度、最高気温は17度から24度の予報です。アジア大会の開かれている釜山は曇りのち雨、気温は17度から23度の見込みです。

10月4日金曜日

・アメリカのブッシュ大統領の特使として北韓を訪れているケリー国務次官補は4日、北韓の金桂寛外務次官と会談し、米朝の懸案について意見を交わしました。 アメリカはこの席でジュネーブの基本基合意にもとずいてIAEA=国際原子力機関の核査察の受け入れやミサイルの開発と輸出を求めました。また通常兵力の削減や人権の改善などを求めた模様です。北韓側は金正日体制の保障、テロ支援国指定の解除など対北韓敵対政策の放棄や軽水炉の遅延に伴う電力の保障などを求めました。ケリー特使一行は5日ソウルに戻り韓国の外交通商長官ら政府関係者と会って、北韓訪問の結果を説明することになっています。

・北京のKBS金キチュン記者によりますと、北韓の特別行政区の長官に任命されたばかりの楊斌氏が脱税や不正な株価操作の疑いで、4日中国の警察当局に逮捕されました。中国当局は3日から楊長官がオーナーとなっている中国瀋陽の欧亜グループ本社に警察官を派遣し、監視状態をとっていました。楊斌長官は、新義州特区への外国資本の導入やビザなし開放など次々と画期的な方針を打ち出してきましたが、楊長官の逮捕によって、新義州特別行政区の開発計画に大きな影響の出ることは避けられない見通しです。

・北韓の特別行政区に指定された新義州と接する中国の丹東に韓国企業専用の団地が建設されることになりました。この韓国企業専用団地は中国東北3省の関門の寮寧省丹東の東港で、新義州と隣接しており、ソウルからは420キロの位置にあります。この団地は南は黄海、東は鴨?江と北韓の新義州と接しており、京義線がつながれば中国の横断鉄道と連結される産業と物流の戦略的要塞です。韓国と丹東市はまず来年8月までに28万平方メートルの団地を造成し、今後さらに、99万平方メートル規模に拡大していく計画です。これと関連してすでに韓国国内の 48の企業が進出を希望しているということです。

・北韓は中国国境の新義州に続いて南北の非武装地帯にも近い南部の都市、「開城」も経済特別区域に指定する方針です。これは香港の星島日報など複数の新聞が3日伝えたもので、北韓当局は来月中にも市場経済の原則にもとづく「開城工業団地法」を制定するものと見られています。

・韓国と北韓を結ぶ鉄道の京義線と東海線と道路の連結工事へ向けて、南北双方の非武装地帯で行われている地雷除去作業はこれまで30%ほどが終わりました。韓国国防部の発表によりますと、先月18日から南北で同時に始まった地雷の除去作業はまず韓国側で 京義線が24.6%、東海線は27.6%、一方、北韓側は京義線と東海線とも30%ほど進んでいます。また年内にも開通が予定されている金剛山の陸路観光のための東海線と平行する臨時道路は8.6キロのうちほぼ半分の4.4キロの区間の工事が終わっています。

・釜山アジア大会6日目の4日、27競技の予選と決勝が行われ、韓国は射撃,レスリング、体操、フェンシングで合わせて7つの金メダルを獲得しました。まず射撃の女子50メートル スモールボアーライフル団体でこの競技初の金メダルを獲得しました。また男子体操では、吊り輪の金ドンファ選手と床の金スイル選手がそれぞれ金メダルを獲得しました。レスリングのグレコローマン スタイル74キロ級の金ジンス選手と60キロ級のカン・キョンイル選手がさらにフェンシング男子サーブル団体と女子エペ団体で個人戦についで金メダルを獲得し、サーブルの李スンウォン選手と女子エペの金ヒチョン選手は2冠に輝きました。また28年前のアジア大会水泳の金メダリスト、チョ・オリョンさんの息子チョ・ソンモ選手が男子自由形1500メートルで、15分12秒32のアジア新記録を出しましたが、中国のユチエン選手に惜しくも敗れ銀メダルとなりました。射撃の女子スモールライフル個人でも李ミキョン選手が、レスリング96キロの朴明石選手と射撃男子10メートルランニングターゲット 団体、ボーリングの女子ダブルス、馬術団体と個人でもそれぞれ銀メダルを獲得しました。また銅メダルは、水泳男子自由形1500メートルでハン・ギュチョル選手、自転車の男子ロード1キロで金チボム選手、女子500メートルロードの李チョンエ選手がそれぞれ獲得しました。大会6日目を終わって韓国のメダルは金22、銀26、銅31となっています。

・OCA=アジアオリンピック評議会は3日韓国の釜山で総会を開き、2007年冬のアジア大会を中国東北部の都市、長春で開くことを決めました。また冬のアジア大会は夏期大会の6か月後に開かれることになっていますが、大会の準備期間が短いという意見が多いため、長春大会の2年後の2009年にもレバノンのベイルートで冬の大会を開催し、4年に一度の大会の周期を調整することになりました。一方、OCAはタリバン政権のため加盟資格を失っていたアフガニスタンの再加盟を最終的に承認しました。また東ティモールについては、暫定加盟国の資格を与え、次の総会で正式加盟について決めることになりました。

・釜山アジア大会の組織委員会は、釜山アジア大会の金メダリスト400人あまりの手形とサインを選手村にある公園に永久保存することになりました。組織委員会はすでに50人あまりの金メダリストに手形を押してもらっており、5日午前手形を取る模様を公開する予定です。組織委員会ではまた44の国と地域の代表選手の手形も永久に保存することにしています。一方、釜山市ではこれとは別に、釜山アジアード競技場周辺のワールドカップ記念公園に、「アジア大会を輝かせた選手」という記念公園を作り、一人でいくつものメダルを獲得した多冠王やMVP、世界新記録樹立者、マラソン男女優勝者などの手形を保存することにしています。

・韓国は3日モロッコのマラケシュで開かれたITU=電気通信連合の委員会で アメリカ、ロシア、中国とともに理事国に選ばれました。韓国は1989年にITUの理事国に選ばれてから4回連続理事国に選出されました。また今度の理事会では韓国人としては初めて、李キス氏が「電波規則委員会」の委員に選出されました。

・韓国製の携帯電話の輸出がこのところ急増し、今年の輸出額が100億ドルを超えることが予想されます。産業資源部によりますと、今年9月までの携帯電話の輸出額葉67億4千万ドルで去年同期にくらべ41.5%の伸びとなりました。産業資源部では今年の携帯電話の輸出は、100億2千万ドルに達し、初めて100億ドルの大台を突破するものと見ています。

・韓国外換銀行が公示した 4日午後3時 現在の為替レート、日本円100円は1001ウォン63銭で前日に比べて8銭のウォン安でした。 またアメリカドル1ドルは、1230ウォン80銭で前日に比べて40銭のウォン安でした。4日の韓国株式市場の総合株価指数は 650.92ポイントと前日に比べ2.82ポイント上昇しました。

・韓国東北部の江原道にある雪岳山の海抜1708メートルのテチョン峰でこの秋初氷を観測しました。ソウルでも、4日朝の最低気温が8度4分まで下がり、この秋一番の冷え込みとなりました。気象庁では今週末からは全国的に雨となり、来週は気温がさらに下がる見通しだと話しています。4日のソウルは晴れ、午後3時の気温は22度12分でした。5日は全国的に曇りのち雨の予報で最低気温は5度から18度、最高気温は19度から26度となっています。

10月3日木曜日

・アメリカのブッシュ大統領の特使として北韓を訪問するケリー国務次官補が3日、ソウルからアメリカ軍の特別機で平壌に到着しました。ケリー特使らの代表団は5日まで滞在し、北韓の政府高官と本格的な米朝対話の再開へ向けて協議することになっています。この中でアメリカ側は、北韓の核査察の全面受け入れやミサイルの開発と輸出の中止、通常兵力の削減問題に加えて、人権の改善などを迫ることにしており、一方北韓側は、金正日体制の保障やテロ支援国の指定の解除、軽水炉建設の遅延に伴なう電力補償などを求めるものとみられます。今回の米朝高官協議で北韓側は姜錫柱・第一外務次官が首席代表を務めるものとみられていますが、ケリー特使が金正日国防委員長と会見するかどうかも注目されています。ケリー特使の一行は北韓訪問後、その足でソウルと東京に立ち寄り、韓日両政府に結果を報告する予定です。

・平壌発 ロシアのイタル・タス通信によりますと、北韓は韓半島西海岸、黄海での韓国艦艇との偶発的な武力衝突を避けるため、海の軍事境界線となっている北緯38度から北へ10カイリの海域を船舶の立ち入り禁止区域にしたと伝えました。イタル・タス通信によりますと、今回の措置は北韓側が一方的に設定したもので、北韓に寄港する外国船にも適用されるということです。またイタル・タス通信は今回の措置はアメリカのケリー国務次官補ら代表団が3日から北韓を訪問し、米朝高官協議を行うのに備えて、北韓が韓半島の緊張緩和を進める姿勢をさらに明確に示す意図があるものとコメントしています。韓国西海岸、黄海では今年6月29日、韓国と北韓の艦艇による銃撃戦が行われ、双方に多数の死傷者が出るなど、これまでにも海上の境界線を巡って、しばしば南北の衝突が起きていました。

・アジア大会5日目の3日は、27競技の予選と決勝で熱戦が繰り広げられ、韓国はソフトテニス、レスリング、ボウリングで、合せて5つの金メダルを獲得しました。まず、ソフトテニス、韓国は団体戦で男女ともにバンコク大会に続いて金メダルに輝きました。男子は決勝戦で、台湾を3対0、また女子も強豪日本を、3対0のストレート勝ちし、金メダルを獲得しました。ソフトテニスは94年の広島大会で正式競技となり、韓国は女子団体で3連覇、男子団体も2連覇を達成しました。またレスリングで初の金メダルとなり、男子グレコローマンスタイル66キロ級で、シドニーオリンピックの銀メダリスト、キム・インソブ選手が金メダルを獲得しました。一方、レスリング・男子クレコローマンスタイル84キロ級では、キム・インソブ選手の弟、キム・チョンソブ選手が決勝に進みましたが、惜しくも銀メダルに止まりました。またボーリング・女子個人戦で、キム・スギョン選手が、フェンシング・フルーレ女子団体では中国を破り、金メダルに輝きました。このほか韓国は、柔道女子48キロ級でキム・ヨンラン選手が、体操・男子個人総合でキム・ドンファ選手、レスリング・グレコローマンスタイル120キロ級でヤン・ヨンジン選手がそれぞれ銀メダルを獲得しました。また今大会注目競技のサッカー競技、Aグループの予選最終試合、韓国はマレーシアと対戦し、4対0で下し、グループ1位でベスト8進出を決めました。2日から始った野球の予選リーグ、韓国は3日、台湾を11対4で下し、2勝をあげました。一方、3日は、男子バスケットボール、卓球の男女団体戦、そしてソフトボールで、南北が対決し、男子バスケットボールは101対85で韓国の勝利、卓球の男子団体戦でも韓国が3対0で北韓を抑えました。しかし卓球の女子団体戦とソフトボールで韓国は両方とも1対3で敗れ、いずれもベスト4進出にはなりませんでした。韓国と北韓の対決が行われた各競技場では、南北の合同応援の光景や、試合終了後は勝敗と関係なく、南北の選手が互いに励ます姿もみられました。大会5日目を終って、韓国のメダルは金15、銀17、銅27となっています。

・きょう10月3日は、韓国の建国記念日=開天節で祝日です。この日ソウルの世宗文化会館では金 碩洙首相代理や在外同胞など4,000人あまりが出席して、中央記念式典が行われました。挨拶にたった金 碩洙首相代理は、「今年の開天節は南北が長い間の対立を乗り越えて、協力の時代を切り開こうとしている中で迎えました。経済改革などに見られる北韓の変化を国際社会は積極的に支援していかなればならない」と述べました。この日は、ソウルの慶福宮などの王宮が無料で開放され、大勢の家族連れでにぎわいました。一方北韓の平壌でも、南北民間団体による開天節南北共同記念行事が南北分断以来初めて行われました。

・韓国では大学在学中に海外へ留学する学生などが年毎に増える傾向にあり、大学生のほぼ3人に1人が休学していることが分かりました。日本の文部科学省にあたる教育人的資源部が3日発表したところによりますと、韓国の国立・公立・私立の4年制大学の学生は、今年4月現在、177万3,753人で、このうち31.4%にあたる55万6,441人、31.4%が休学しています。休学の理由としては、「男子学生の軍入隊」が31万7,287人で、57%を占め、海外への留学、語学研修が22万751人で、39.7%となっています。これを去年に比べますと、「軍への入隊」は1.7%低くなった一方、「海外留学と研修」は逆に1.7%高くなっており、韓国の大学生は在学中に海外へ留学したり、語学の研修の受けたりする人が多くなっているという実態が明らかになりました。

・アジア大会の熱戦が続いている韓国釜山市の中華街が装いも新たに、今月5日、店開きします。釜山市では3年前、釜山駅の向かい側一帯の中華街およそ6万1,380平方メートルを「上海通り」に指定し、港町釜山に相応しい街作りを進めてきました。化粧直しが終った「上海通り」には、幅12メートル、高さ11メートルの中国風の大きな「上海の門」が設けられ、歩行者用の道路や街路灯もカラアー化されました。また通りには、中華料理店なども新しく開店し、チャイナタウンの雰囲気を感じさせています。この釜山チャイナタウンは5日、アン・サンヨン釜山市長をはじめ、釜山在住の華僑それにアジア大会の中国選手団らも出席して、完成式が行われ、釜山の新しい観光スポットとなります。

・韓国と北韓の虎の両親の間で生まれた2匹の赤ちゃんが誕生100日を迎え、一般に公開されます。ソウル近郊の京幾道果川市にある「ソウル大公園」にある動物園は97年北韓からやってきた雄の「ライル」と元々ソウル動物園にいた雌の「ホンア」との間で、6月28日に2匹の雄の赤ちゃんが生まれました。この虎の兄弟は誕生100日目の今月5日に一般公開され、ソウル大公園・動物園では、虎の赤ちゃんとの撮影会やケーキカットなど、記念行事が行われます。韓国の動物園で虎の赤ちゃんが生まれるのは珍しいとういことで、ソウル大公園・動物園では、5日から13日までの入場者を対象に、赤ちゃん虎の名前を募集することにしています。

・3日は開天節、国民の祝日で、取引はありません。韓国外換銀行が公示した前日2日の終値は、日本の円100円は、1001ウォン55銭、アメリカドル1ドルは1230ウォン40銭でした。韓国株式市場も3日は休日のため、取引はありませんでした。3日の総合株価指数は、648.10ポイントでした。

・3日のソウルは曇り。午後3時の気温は17度7分でした。4日は高気圧の圏内に入り、全国的に概ね晴れ、朝は霧がかかるところが多いでしょう。アジア大会が開かれている釜山は晴れ時々曇りの見込みです。4日の予想最低気温は、5度から6度、最高気温は21度から27度という予報です。

10月2日水曜日

・アメリカのブッシュ大統領の特使として北韓を訪問するケリー東アジア太平洋担当次官補ら一行8人が2日米軍機で韓国入りしました。ケリー特使は直ちに崔成泓外交通商長官や林東原大統領外交安保統一担当補佐官と相次いで会談し、対北韓政策について協議しました。この中で韓国側はブッシュ政権の発足以来初の米朝協議となるケリー特使の訪問で米朝関係が大きく進展することへの期待感を表明しました。ケリー特使は3日午前米軍機で直接平壌入りし、核やミサイルを含む大量破壊兵器問題など米朝間の懸案について北韓側の政府高官と協議する予定です。ケリー特使一行は北韓訪問からの帰途の5日再びソウルと東京を訪れ、韓日両国政府に米朝協議の概要を説明することになっています。大統領府青瓦台の朴ソンスク報道官は2日「今回のケリー特使の北韓訪問が韓半島の平和と安定の促進に献身することを期待している」と述べました。

・釜山アジア大会4日目の2日は24競技の予選と決勝で熱戦が繰り広げられ、韓国は男女柔道と自転車女子ロードで、合わせて4つの金メダルを獲得しました。まず結婚を約束した柔道カップル、男子66キロ級の金ヒョンジュ選手、女子52キロ級の李ウンヒ選手、男子73キロ級のチェ・ヨンシン選手がそれぞれ金メダルに輝きました。また自転車競技の女子ロードで金ヨンミ選手が優勝し、この競技で初の金メダルを獲得しました。2日から始まった射撃、男子50メートルピストル団体戦で銀メダルを、男子エアーライフル団体と女子エアーライフル団体、そしてエアーライフル女子個人で銅メダルを獲得しました。金メダルの期待がかかっていたフェンシング男子フルーレは銀メダル、エペの団体戦は銅メダルを獲得しました。さらに重量あげ男子62キロではチョ・ヒョウォン選手が銅メダルを獲得しました。女子柔道57キロ級の金ファス選手も銅メダルを追加しました。水泳男子400メートルクロールと400メートルリレー、さらにシンクロナイズド スイミングデュエットでも銅メダルを獲得しました。大会4日目を終わって韓国のメダルは金メダル10、銀 12、 銅18となっています。一方、北韓は射撃女子トラップ団体で金メダルを獲得したのに続き、女子柔道57キロ級でホンオクソン選手も金メダルを獲得し、北韓の金メダルは3個となりました。しかし アトランタオリンピック金メダリストで開会式の聖火リレー最終走者を務めた女子柔道52キロ級のケ・スンヒ選手は惜しくも銅メダルにとどまりました。

・金大中大統領が指名した金碩洙首相代理の任命同意案に対する国会の人事聴聞会が1日に続いて2日も行われ、金碩洙首相代理の国政運営の基本方針を質すとともに、金氏が弁護士活動の中で不正に蓄財をしたのではないかという疑惑について追求しました。これに対して金首相代理は、金正日国防委員長の韓国訪問については「南北間の合意事項を守らなければならないが、訪問の時期は大統領選挙期間は避けた方が良い」と答えました。国会は5日の本会議で首相任命同意案を表決することになっています。

・アメリカを訪れている韓国の田允封尅漉搆桃熕ュ経済長官は2日、ニューヨークで行われた韓国経済説明会で、「韓国が進めている経済の構造改革は、今後も国民の合意を得ながら継続して進める」と述べました。田副総理はまた、世界経済が沈滞している中でも韓国の経済は安定的に成長を続けているとして、これはこれまでの経済改革を通じて経済構造が外部のショックに対応できる強さを備えたためと説明しました。田副総理は今年の韓国の経済は6%台の成長率を見せるだろうと述べました。

・北韓が特別行政区に指定した新義州への韓国人を含む外国人のビザなし入国は早くても6か月後になる見通しです。新義州特別行政区の楊斌長官は、中国での記者会見で新義州へのビザなし入国は北韓当局と調整中で、新義州と北韓内のほかの地域との出入国の取り決めが決まるまで、外国人が新義州に入国できないだろうと述べました。

・ロサンゼルス発連合ニュースによりますと、アメリカの国境のメキシコから蜜入国しようとして逮捕された北韓脱出者、金スンヒさん(39才)に、アメリカ政府が正式に亡命を認めました。アメリカに蜜入国しようとして逮捕された 北韓脱出者の亡命が認められたのは金スンヒさんが3人目です。金スンヒさんは、94年に北韓を脱出し、去年5月アメリカに密入国しようとして逮捕されました。

・ジュネーブ発連合ニュースによりますと、ジュネーブ駐在の鄭義傭韓国大使は2日、国連難民高等弁務官事務所の執行委員会会議に出席し、「北韓脱出者に対する生存権と人権保護問題」について非公式に協力を求めました。鄭大使はこの中で、「北韓脱出者は難民と同じような状況にありながらも正式な難民として認められていない。多くの脱出者は飢餓と貧困から祖国を離れたが、強制送還された場合、厳しい処分が待ち受けている」と述べ北韓脱出者に対する人道上の配慮を求めました。

・韓国国軍の李南信合同参謀議長は2日、韓国を訪れている中国の傳全有総参謀長と会談し、南北の軍事当局間の対話を進めることについて中国側の協力を求めました。これに対して傳総参謀長は、韓半島問題は当事者間の対話で平和的に解決すべきだという考えを述べました。

・日本航空自衛隊の遠竹幕僚長が韓国空軍の金大郁参謀長の招待で3日韓国を訪問します。遠竹航空幕僚長は3日間韓国に滞在し、金大郁空軍参謀長と、両国の軍事コ交流の活性化などについて協議します。

・韓国政府は、保健福祉部直属の「癌管理委員会」を設け、死亡原因の1位を占める癌の総合的な対策を検討することになりました。韓国政府は新しく「癌管理法」を国会に提案し、癌の疫学的な調査や医療面での総合的な対策を盛り込むことにしています。

・韓国の人口密度は1平方キメートル当たり457人と世界13位であることがわかりました。これは韓国貿易協会がまとめた「社会指標から見た大韓民国」という報告書で明らかにされたものです。このほか韓国の代表的な集合住宅、アパートの家賃は49か国中8位、オフィスビルの賃貸料も9位と不動産賃貸料の高いことがわかりました。また離婚率は人口1千人当たり2.8組でアメリカ、イギリスについで、3番めに高く、家計に占める教育費は世界1高いことがわかりました。

・韓国外換銀行が公示した2日午後3時 現在の為替レート、日本円100円は999ウォン11銭で、前日に比べて6ウォン21銭のウォン高でした。 またアメリカドル1ドルは、1230ウォン30銭で前日に比べて1ウォン80銭のウォン安でした。2日の韓国株式市場の総合株価指数は648.10ポイントと前日に比べて4.03ポイント下落しました。

・2日のソウルは雨のち晴れ、午後3時の気温は19度9分でした。3日はソウルと中部、慶尚北道と全麗北道は曇り一時雨、慶尚南道と全麗南道は曇りの予報で最低気温は11度から16度、最高気温は18度から26度の見込みです。釜山は曇りで,気温は16度から25度の予報です。

10月1日火曜日

・金大中大統領が指名した金碩洙首相代理の任命同意案に対する国会の人事聴聞会が1日から始りました。国会はこの聴聞会で、金碩洙氏の首相代理の国政運営の基本方針を質すとともに金氏の不動産の購入や息子の兵役免除などの疑惑について追求する予定です。韓国国会では5日に本会議を開き、金首相代理の任命同意案件を採決することにしています。金大統領は先に女性を含め2人の首相代理を指名しましたが、国会の人事聴聞会で不動産の投機疑惑などが問題となり、いずれも国会の同意が得られず、首相不在という政治空白が3か月間も続くという異常な状態となっています。

・アジア大会3日目の1日は16の競技で予選と決勝の熱勝がが繰り広げられています。韓国は男子セパタクローでアジア大会史上初の金メダルを獲得し、合計3つ目の金メダルを手にしました。1日午前行われた男子セパタクロー決勝戦、韓国対タイで、韓国は5,781点を上げ、セパタクローの強国と言われるタイを58点差で押さえ、優勝しました。また7人制ラグビーで日本を破り、決勝進出を決めました。女子ハンドボールは1日日本と対戦し、28対21で日本を押さえ、1勝をあげました。韓国は今夜行われる柔道やフェンシングなどの決勝種目にメダル獲得の期待がかかっています。

・韓国で開かれている釜山アジア大会の開会式が通信衛星で初めて北韓に中継されましたが、今後、アジア大会の模様は、南北を結ぶ地上回線を通じて北韓に送られることになります。KT=韓国通信は30日、釜山アジア大会の国際放送センターと北韓のテレビ局を結ぶ地上の放送回線を開設したことを明らかにしました。この放送回線は有線送出方式で、競技の模様をアジア大会のメディアセンターで編集した後、釜山から板門店までは韓国側の光ケーブルを利用し、板門店から平壌までは北韓側の光ケーブルを利用しています。北韓の朝鮮中央放送は先月30日、北韓と香港のサッカー予選の模様をこの回線を利用して録画中継しました。南北は一昨年の南北首脳会談の直後に、板門店に電話300回線、テレビ中継用1回線、データ通信用5回線を使用できる光ケーブル網を構築していすが、これまで南北の協力体制が整わず、放送用としては使われたことがありません。

・アメリカのブッシュ大統領の特使として北韓との米朝高官協議にのぞむケリー国務次官補らの代表団が9月30日、ワシントンを出発しました。代表団にはケリー国務次官補を首席代表に、国防総省などの担当者ら8人で構成されており、一行は東京とソウルで、日韓両政府との事前協議の上、3日平壌入りします。代表団は5日まで平壌に滞在し、*北韓の長距離ミサイルの開発と輸出の中止、IAEA国際原子力機関の核査の受け入れ*韓国との軍事境界線付近に展開する通常戦力の削減などを北韓側に求める方針です。ケリー特使の一行は北韓訪問の帰途、韓国と日本に立ち寄り、韓日両政府に協議の結果を説明する予定です。このアメリカ政府代表団の北韓訪問については、北韓の朝鮮中央放送や平壌放送などを通じて、北韓国内でも明らかにされています。

・韓国の大宇自動車に対する破産整理計画案が30日、裁判所から承認され、かつての韓国一の自動車メーカー=大宇自動車は50年の自動車生産の幕を閉じることになりました。大宇自動車は、97年暮れの経済危機で破綻し、アメリカの自動車メーカー=フォードが買収意向を示しましたが、最終契約に至らず、2000年暮れに法定管理に入っていました。その後、GMへの売却を前提に、生産ラインの従業員1,800人のリストラを行うなど 厳しい構造調整を行い、今年4月にGMとの間で本契約を結びました。大宇自動車は、今後はジェネラル・モータースに売却されなかった海外部門などの売却と清算作業を5年がかりで行う計画で、それが終わりますと、50年の歴史の幕を閉じることになります。今月中旬に新設されるGM−大宇自動車は近々公式にスタートすることになっており、韓国自動車市場に少なくない変化が予想されます。

・10月1日は「韓国国軍の日」です。植民地解放後の1948年、大韓民国の建国とともに発足した韓国国軍の54周年を祝う記念式が、陸海空の3軍の本部のある大田市のケリョンデで行なわれました。3軍の最高指揮官でもある金大中大統領は、「韓国の軍と国民の確固たる支持によって、南北の和平・協力時代は必ず実現する。すでに着手した南北の鉄道と道路の連結事業は軍事上の緊張緩和にも大きな意義を持つ」と強調しました。また金大統領は、「国の安全保障には寸分の油断も許さない、変化の時期こそ国防体制を強化し、韓米連合防衛態勢とともに、韓国、アメリカ、日本の3か国間の協調が必要だ」と述べました。

・EU=ヨーロッパ連合は30日、韓国造船業界をWTO=世界貿易機関に提訴することで、加盟各国が一致しました。EU議長国のデンマークのブレントセン経済長官は30日、EUの各国担当相会議で、EUと韓国間の造船紛争をWTO提訴で解決することで合意したことを明らかにしました。これによってEUは韓国の造船業界が政府の補助金を得て、ダンピング輸出していたことに対する補償として、EU加盟国の各国政府が自国の造船業界に補助金を支給するよう認めることにする方針です。EUと韓国は先週ブリュッセルで韓国造船業界のダンピング問題で、韓国政府と交渉を進めてきましたが、物別れに終り、EUはWTO=世界貿易機関に提訴することを決めていました。

・韓国人の多くは将来、親と同居することを希望していることが分かりました。韓国の人権擁護団体である国家人権委員会が「老人の電話」に依頼して、全国の15歳から75歳の男女1千5百人を対象に実施した調査によりますと、「将来、親と同居するか」という問い対して、59.9%が「親と同居する」と答えています。その理由については、「親だから当然同居すべきだ」が一番多く、68%、つまり3人に2人の割合で、親に対する孝行の考えが根強いことを伺わせます。一方、親にあたる人に対して、「将来、子どもと同居するか」と尋ねたところ、64%が「同居したくない」と答えています。その理由としては「子どもに気兼ねすることなく生活したい」という人が29%、「世代のギャップを感じるから」という人が20%、「子どもに干渉されたくないから」という人が14%でした。このように親子の同居については、子どもが肯定的に考えているのに対し、親の方はかえって子どもに遠慮するといった、韓国社会の一端を伺わせる結果となっています。

・韓国外換銀行が公示した1日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1005ウォン32銭で、前日に比べて6ウォン2銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1228ウォンで、前日に比べ、5銭のウォン高でした。韓国株式市場の1日の総合株価指数は、652.13ポイントと、前日に比べ、5.71ポイント上昇しました。

・1日のソウルは晴れ、午後3時の気温は23度4分でした。2日は気圧の谷の影響で、全国的に晴れ時々曇り、所によって雨で、午後から南部地方から回復に向かうでしょう。2日の予想最低気温は、11度から17度、最高気温は20度から25度という予報です。

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