8月31日土曜日

・小泉首相が来月北韓を訪問し、金正日国防委員長と首脳会談を行うことについて、勧告政府は、日朝の国交正常化に向けた小泉首相の決定を支持し、早期の正常化に期待感を示しています。韓国政府は、より多くの国が北韓と国交を結ぶことで北韓を国際社会に導きたいとしており、来月11日から国連総会に出席する韓日両国の外相会談を開き、韓国政府の考えを伝える方針です。政府はまた来月6日からソウルで開かれる韓米日3か国の対北韓政策調整監督グループ会議でも、南北経済協力推進委員会の合意事項や小泉首相の日本訪問について集中的に論議する方針です。

・韓国政府は31日、国家安全保障会議の常任委員会を開き、さきの南北経済協力推進委員会の成果を点検するとともに、合意をうけて今後の対策を検討しました。その結果、来月18日に着工することが決まった南北をつなぐ鉄道の連結工事を年内に完成させるため、南北の軍事実務協議を早い時期に開くこと、また来月開かれる5回目の南北赤十字会談で南北の離散家族がいつでも再会できるように面会所を設置すること。韓国政府は当面の対策としてこうした問題について北韓側と協議を急ぐことになりました。

・来年度の韓国の政府予算案は、114兆ウォンと今年度に比べ2%の伸びとなる見通しです。これは、一般会計と財政融資特別会計の税収入を含めたもので、このうち一般会計は113兆ウォンと、今年度より6%から7%の伸びが見込まれています。これについて企画予算処の張スンウ長官は、「韓国の経済は来年も順調な成長が見込まれており、景気浮揚に重点をおいた予算から財政健全型に移行する予算となる」と説明しています。

・来月29日開幕する釜山アジア大会に出場する各国選手登録のエントリーの受け付けは30日が締め切りでしたが、この日までエントリーしたのは43か国のうち14か国にとどまっています。これまでのエントリーでは、中国が686人ともっとも多く、次いで日本の659人、また2大会ぶりに参加するアフガニスタンは12人の選手を送ることになっています。主催国の韓国は37競技に1、000人あまりの大選手団名簿を来月2日提出する予定です。

・ロサンゼルス発連合ニュースによりますと、メキシコを通じてアメリカへ密入国しようとして国境警備隊に逮捕された北韓脱出者にアメリカ連邦帰化局がはじめて亡命者として認めました。ロサンゼルスの韓国総領事館によりますと、今年4月メキシコを通じてアメリカ国境を超えようとして逮捕され4ヶ月間の拘留の後釈放された北韓脱出者、李ギルナムさん40歳と李チョルスさん39歳がアメリカ連邦帰化局から亡命承認判決を受けたことがわかりました。民間人として北韓脱出者が亡命申請を認められたのははじめてです。

・韓国の崔成泓外交通商長官が南アフリカ共和国のヨハネスブルグで開かれている環境開発サミットの首脳級会議に出席するため31日出発しました。 崔成泓外交通商長官は来月2日から4日まで開かれる首脳級会議で演説し、貧困問題の解決を強調するとともに韓国政府の開発途上国に対する援助を拡大する方針を明らかにする予定です。 崔成泓外交通商長官はまた非政府組織が主催する円卓会議に出席するとともに、2010年世界博覧会の誘致活動を繰り広げ、4日帰国する予定です。

・ドイツで開かれているバレーボールの世界選手権の1回戦で韓国の女子チームは強豪キューバを3対2で破りました。この試合、第1セットを25対20で競り勝った韓国は第2セットと第3セットはおとしましたが、第4セットと第5セットを制し、セットカウント3対2で劇的な勝利を収めました。

・31日は土曜日のため取り引きはありませんでした。前日30日の為替レートは日本円100円は1018ウォン22銭、アメリカドル1ドルは 1201ウォン50銭でした。韓国株式市場も取り引きはなく、前日30日の総合株価指数は736.40ポイントでした。

・台風15号の接近に伴って韓国では31日未明から全国的に強い雨となっており、東海のカンルンでは31日正午現在で309ミリという集中豪雨に見舞われました。特に午前8時から9時までの1時間の雨量は80ミリと1911年からのカンルン気象台の観測史上最高を記録しました。一方、済州島でも30日午後から強い風を伴う雨が降り、ハンラ山には657ミリの豪雨を記録しました。済州島とカンルンなどでは一部の小学校と中学校が休校となりました。31日のソウルは雨、午後2時の気温は22度6分でした。1日は台風15号の影響で全国的に強風と大雨が予想されています。予想最低気温は19度から25度、最高気温は25度から29度の予報です。

8月30日金曜日

・今月27日からソウルで行われた南北経済協力推進委員会は30日最大の争点となっていた南北をつなぐ鉄道、京義線と東海線の連結工事に来月18日にとりかかることなどで合意しました。委員会が会議の後発表した共同合意文によりますと、南北をつなぐ鉄道、京義線と東海線の連結工事を来月18日、同時に着工する。京義線の鉄道は今年末に、道路は2003年春までに完成する。韓国は鉄道連結のための資材と装備を北韓に支援する。南北の軍事境界線の工事を進めるため、来月18日前に南北の軍事実務会談を開く。道路や鉄道連結のための実務協議を来月13日から15日まで金剛山で開くとなっています。また開城工業団地については今年中の着工を目指して実務者による協議を10月中に開城で行う。イムジン川の水害防止のため、10月中に開城で実務者協議を行い、双方の軍事当局の措置が取られれば11月中に現地調査に着手する。さらに金剛山ダム=イムナムダムの共同調査のための実務者接触を9月16日から18日まで金剛山で行う。また投資保障、二重課税防止などの経済協力のための4つの合意書を早い時期に発効する。韓国は北韓に米40万トンを借款方式で提供するとともに肥料10万トンを支援する。北韓側経済使節団は10月26日から韓国を訪問する。次の南北経済協力推進委員会を11月6日から9日まで平壌で行う。ソウルで開かれていた南北経済協力推進委員会は30日委員会終了後このような共同合意文を発表しました。

・日本の小泉首相が北韓との関係を抜本的に改善するため、来月17日北韓を訪問し、平壌で金正日国防委員長と会談する方向で最終的な日程を調整しているとことが明らかになりました。小泉首相は30日韓国の金大中大統領に直接電話で北韓訪問を決定した背景について説明し、金大中大統領は小泉首相の決断を歓迎する意向を表明しました。韓国の夕刊紙「文化日報」はこのニュースを1面トップで伝え、ドンア日報やキョンヒャン新聞などの日刊紙もインターネット版のトップで扱い大見出しで伝えています。

・北韓赤十字会は大勢の南北離散家族が再開できるようにするための面会所の設置に前向きの姿勢を示しています。大韓赤十字社によりますと、北韓赤十字会は29日南北赤十字会談に出席する北韓赤十字会の代表5人の名簿とともに、今度の会談で面会所設置など離散家族問題を積極的に解決しようという韓国側の提案に同意する内容の電話通知文を伝えてきました。南北赤十字会談は来月4日から6日まで北韓の金剛山で開かれる予定です。

・韓国政府は一時閉鎖していたアフガニスタン大使館の業務を来月2日から再開することになりました。これについて韓国政府は「アフガニスタンは暫定政権発足後、着実に国の再建を進めている。国際社会とともにアフガニスタン支援に積極的に参加するため大使館業務を再開することになつた」と説明しています。韓国政府は去年12月カルザイ暫定政権の設立式に特使を派遣するとともに、今年1月には外交関係を再開する内容の共同声明に署名しています。

・韓国輸出入銀行は、30日マレーシアの首都 クアラルンプールでアジア主要国との輸出信用状の取り扱いに関する条約を締結しました。この条約には韓国をはじめ日本、インド、、インドネシア、タイ、マレーシアの6カ国が参加しています。この条約は参加国の輸出信用機関が、輸出入信用状に対する確認と保障業務を提供することを主な内容としており、関係国の貿易の相互取り引きの活性化に寄与するものと期待されています。

・東シナ海から黄海に接する韓国日本の地方自治体が参加する「韓日経済交流会」が30日鹿児島で開かれ、インターネットによる情報交換や貿易、投資、など幅広い経済交流を進めていくことになりました。また釜山と福岡を結ぶビジネスベルトを構築するための具体的な方法についても協議されました。会議には韓国から仁川、全南など5つの地方自治体と韓日経済協会、全国経済人連合会、韓国貿易投資振興公社ら11の経済団体の代表が、日本からは九州の7つの県とJETRO、福岡商工会議所の代表などが参加しました。

・韓国海軍と日本海上自衛隊は、来月9日から1週間、慶尚南道鎮海港と日本の呉港などで合同海難救助訓練を行うことになりました。韓国と日本は3年前から海難事故に備えて海軍の合同訓練を行っていますが、去年5月に予定されていた訓練は中止されました。韓国の海軍関係者は、「今回の訓練では両国の密接な情報交換を通じて海難事故への対応能力を高めていきたい」と話しています。

・文化のバロメーターともいわれる紙の消費量で韓国は世界21位であることがわかりました。製紙業界の専門誌PPIによりますと、去年韓国の国民一人あたりの紙の消費量は159キロで国際比較で世界21位とこの2年間で4ランク上がりました。1人当たりの紙の消費量がもっとも多いのはアメリカで 324キロその次がベルギーで295キロでした。日本は242.2キロとなっています。

・韓国外換銀行が公示した30日午後3時現在の為替レート、日本円100円は1015ウォン49銭で前日に比べて4ウォンのウォン高でした。またアメリカドル1ドルは、1199ウォン80銭で前日に比べて3ウォン20銭のウォン高でした。30日の韓国株式市場の総合株価指数は 736.40ポイントと前日に比べて11.46ポイント上昇しました。

・30日のソウルはくもり一時雨、午後3時の気温は26度5分でした。31日は北上している台風15号が31日午後南海岸に上陸するものと見られ、全国的に強い風と大雨が予想されています。予想最低気温は 19度から25度、最高気温は23度から29度の予報です。

8月29日木曜日

・来月29日、韓国の釜山で開幕するアジア大会の開会式と閉会式で韓国と北韓の選手団が韓半島を象徴する「統一旗」を掲げて、同時に入場行進することが決まりました。また競技場で北韓の国旗を使った応援も認められることになりました。北韓の釜山アジア大会への参加表明を受けて、韓国と北韓は北韓の金剛山で北韓の国旗国歌の取り扱いや入場行進などの問題について28日まで2回目の協議を行いました。その結果、開会式と閉会式では南北同じ数の選手団が韓半島を象徴する「統一旗」を掲げて同時に行進する、また表彰式ではアジア大会の慣例に沿って北韓の国歌を演奏し国旗を掲揚する、国旗については競技場内での掲揚やスタンドでの使用を認めることで一致しました。スポーツの国際競技で南北の選手団が同時に入場行進を行うのは2年前のシドニーオリンピックに次ぐ2回目の合意です。また韓国の「国家保安法」によって、韓国内では禁止されている北韓の国旗の掲揚や国家の演奏についても、オリンピックアジア大会の規定に沿い、韓国側が譲歩する形で決着しました。一方、アジア大会の聖火は、来月5日に北韓の最高峰=白頭山で南北の関係者が出席して採火し、韓国の最高峰=漢孥山で採火した聖火と7日板門店で一つに合わせる予定です。北韓の選手団は初めの315人から305人に減った反面、芸術家などで構成された応援団は5人ほど増えて、全体の参加者は合わせて660人となりました。選手団は来月23日と27日の2回に分けてチャーター機で韓国入りし、応援団は北韓の客船を利用して釜山港に着くことになっています。また南北は今後発生する細部内容については板門店での文書交換を通じて協議することになりました。

・釜山アジア大会に南北選手団が同時に入場行進することが決まったことについて、韓国の連合ニュースが全国の成人男女1,000人を対象にアンケート調査したところ、南北選手団が開会式と閉会式に同時行進することに「賛成」という回答が83%に達し、「行進に双方の国旗の代わりに韓半島の旗を使う」ことについても76%が賛成すると答えました。また競技場内で北韓の国旗を使った応援については「北韓の国旗の掲揚と応援のいずれも賛成」は32%、「掲揚には賛成だが、北韓の国旗による応援は北韓応援団に限るべきだ」も32%、さらに「北韓の国旗よる応援に反対」が12%で、北韓の国旗の掲揚だけに限ってみますと76%が支持しています。これは多くの国民が国際的なスポーツイベントでは北韓の国旗を受け入れる意思を示したものと受け取られています。

・釜山アジア大会まで後1カ月となりました。今度のアジア大会は86年のソウルアジア大会に次いで、韓国では16年ぶり、2度目の大会で、初めてアジアオリンピック評議会の加盟43カ国がもれなく参加するかどうかが注目されます。釜山アジア大会へのエントリーの締め切りは今週30日までですが、参加を表明していない加盟国は北韓とアフガニスタンの2カ国でした。このうち、北韓は韓国との長官クラス会談で参加を表明しており、まだ戦争の傷跡が残っているアフガニスタンさえ参加すれば、初めてアジアオリンピック評議会の加盟国がすべて参加する初の大会になります。また歴代最多の38競技に419種目の金メダルを争う今大会には、役員・選手団が1万2,000人あまり、報道陣まで合わせますと1万8,000人が参加する、史上最大規模の大会となる見通しで、アジア大会組織委員会では、釜山で行なわれるかつてない規模の国際イベントを盛り上げようと、4万人の市民ボランティアで大会を支えることにしています。

・IOC=国際オリンピック委員会は28日スイスのローザンヌで開いた理事会で、2010年の冬季オリンピック開催の候補都市として、韓国江原道のピョンチャンを初め、オーストリアのザルツブルク、カナダのバンクーバー、それにスイスのベルンの4カ所を決めました。IOCはこの4都市を対象に現地調査などを行い、来年7月、チェコのプラハで開く総会で最終的に開催都市を決める予定です。冬のオリンピック候補都市となった江原道ピョンチャンは、雪祭りでも知られ、太白山脈の3つの国立公園に囲まれた海抜250mから1,600mの山に恵まれた内陸地で、韓国の有名なスキー場やゴルフ場、レジャー施設が集中しており、99年の冬季アジア大会が行なわれました。ピョンチャンの誘致委員会では、ピョンチャンが世界で唯一南北分断地域であるという平和のオリンピックをアピールするとともに、競技場の施設や交通インフラが整っていることを強調して、2010年の冬季オリンピックを誘致したいとしています。

・東京発連合ニュースです。日本とアメリカの外交次官級協議のため日本を訪問しているアメリカ国務省のアーミテージ副長官は28日、「北韓との関係改善に向けて、ケリー特使の北韓訪問を検討しており、ケリー特使は適切な時期に訪問することになる」と、特使派遣の時期を慎重に検討していることを明らかにしました。これについてアメリカ国務省のバウチャー報道官は、「今はその時期について検討しているところであり、具体的な話はできない」としています。アメリカの北韓への特使派遣は今年6月末の西海岸での南北海軍による銃撃戦によって一旦は白紙となりましたが、その後の非公式の米朝協議によってアメリカ側も特使の派遣に踏み切る意向で、一部では来月中に実現するという向きもあります。

・韓国を訪れているアメリカ国務省のボルトン軍縮・安全保障担当次官は、「北韓がIAEA=国際原子力機関の核査察を早期に受け入れなければ、米朝のジュネーブ合意の未来は不透明になる」と憂慮を示しました。ボルトン次官は韓米協会主催の講演会で演説し、「北韓という危険な政権が危険な兵器を輸出することを放置することはできない」として、「北韓はIAEAの査察を受け入れて、核を保有していないことを自ら立証すべきだ」と強調しました。

・釜山アジア大会を控えて、釜山の地下鉄2号線が着工から10年あまりで全線が完成し、29日正午から営業運転を始めました。釜山の地下鉄2号線は91年11月から2兆5,300億ウォン=2,500億円あまりをかけて工事を進めたもので、全長39.1キロで、39の駅があります。29日正午からは海水浴場で有名な海雲台など8駅、7.8キロが開通し、全線で営業運転を始めました。これで釜山市の地下鉄は南北をつなぐ1号線と東西を結ぶ2号線の2路線となり、総延長71.6キロ、73駅で、1日81万5,000人を輸送する釜山市民の交通動脈の役割を果たすことになります。

・先のサッカーワールドカップで韓国のFWとして活躍し、日本のJリーグに5年間所属した黄善洪選手がトルコのプロサッカーに入団する見通しです。黄善洪選手が入団するのは、トルコプロサッカー1部リーグの「トラブゾンスポール」で、契約条件は、移籍料なし、年俸50万ドルの1年契約ということで、黄選手は29日、「トラブゾンスポール」と契約を結ぶため、トルコに向いました。またこの契約には 黄善洪選手がアメリカプロサッカーへの移籍を希望した場合、これに最大限の配慮をする条項もあるということです。トルコの「トラブゾンスポール」ではすでに韓国のイ・ウルヨン選手が活動しています。

・韓国外換銀行が公示した29日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1019ウォン49銭で、前日に比べて7ウォン70銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1203ウォンで、前日に比べて6ウォンのウォン安でした。韓国株式市場の29日の総合株価指数は、724.94ポイントと、前日に比べて0.89ポイント上昇しました。

・29日のソウルは晴れ時々曇り、午後3時の気温は31度7分と、2日続けて真夏日となりました。台風15号の北上にともなって30日は済州島など南部地方は台風の影響を受け、強い風を伴う雨になるものとみられます。ソウルや中部地方も次第に曇り午後から雨となるでしょう。江原道と京畿道北部では局地的に雷を伴ったどしゃ降りになるところもあるでしょう。予想最低気温は20度から24度、日中最高気温は25度から30度という予報です。

8月28日水曜日

・韓国と北韓による2回目の南北経済協力推進委員会の本格的な協議が28日から始まり、南北をつなぐ鉄道、京義線の連結事業や、開城工業団地建設、イムジン川の水害防止などをめぐって意見を交わしました。会談の後 韓国側のチョ・ミョンギュン 統一部交流局長は、「鉄道と道路の連結事業については具体的な日程と工事の方法を提示し、投資保障合意書を含む4つの経済協力合意書の発効についても意見を交わした」と述べました。しかし チョ・ミョンギュン局長は北韓に対する食糧支援問題については北韓の要請があったことは認めましたが、具体的な内容は明らかにしませんでした。

・韓国国会は28日、金大中大統領が指名した張大煥首相代理に対する任命同意案を反対多数で否決しました。韓国国会は先月 張裳首相代理に対する任命も否決しており、金大中大統領は政治的に厳しい立場に追い込まれる見通しです。韓国国会は28日午後本会議を開き、議員266人が出席し、張大煥首相代理に対する任命同意案の採決をしました。その結果、賛成112、反対152、棄権3で、首相任命同意案は反対多数で否決されました。大統領府青瓦台では張大煥首相代理の任命同意案が否決されたことについて深い遺憾の意を示しました。 国会で多数を占める第1野党のハンナラ党はこの首相同意案について、一旦は自由投票をすることを決めていましたが、28日午前の議員総会で張指名者の道徳性と国政運営能力に問題が多いとし、党として反対することを決め、これに野党第2党の自民連が同調したため大差で否決される結果となりました。

・アメリカ国務省のボルトン軍縮安全保障担当次官が、28日韓国を訪れました。ボルトン次官は30日まで韓国に滞在し、崔成泓外交通商長官や任晟準大統領府外交安保首席などと会談し、北韓の核査察やミサイル開発問題などについて意見を交わすことになっています。ボルトン次官は韓国滞在中、北韓の大量破壊兵器をめぐって強硬な発言をするという観測もあり、ボルトン次官の言動が注目されています。

・韓国と北韓が放送局の番組を交換するなど協議が大筋でまとまり、年内にも合意書が交わされる見通しです。これは最近北韓を訪問した南北放送交流推進委員会の李肯珪委員長が明らかにしたものです。それによりますと「南北は、南北放送人学術討論会を開くため今年中に実務協議を行う。放送番組を交換するための放送映像展示会を開く」などとなっています。李委員長は「今度の合意は南北分断57年目に南北統一のための重要な部門である放送交流の道を開いたことに大きな意義がある」と述べました。南北放送交流委員会は、一昨年の南北首脳会談の後、南北の放送交流を目的に、放送界や市民団体代表など14人で構成されたものです。

・韓国を代表する管弦楽団、KBS交響楽団が今年の秋夕、韓国のお盆の9月21日前後に北韓の平壌で初めて公演し、その模様がKBSテレビと朝鮮中央テレビを通じて同時に放送されることになりました。このためKBS交響楽団と放送関係者、参観団など200人が来月16日から22日まで平壌を訪問することになりました。KBS交響楽団は20日、単独演奏会を開き、21日には北韓国立交響楽団と合同演奏会を開く予定です。

・韓国の南部地方を中心に今月4日から11日まで降り続いた集中豪雨による災害復旧には、韓国ウォンで1兆4千億ウォン、日本円で1400億円の費用がかかる見通しです。財行政自治部が28日明らかにしたところによりますと、集中豪雨による被害は 9千181億ウォンあまりで、この復旧にかかる費用は被害額の1.5倍の1兆4千億ウォンに上るということです。政府はこのため、災害予備費と地方費の確保を急いでおり、被害が大きい慶尚南道、金海一帯については、特別災害地域に決めて優先的に支援することにしています。今度の豪雨の被害がもっともひどかったのは、 慶尚南道 で3、465億ウォン、次が江原道2、356億ウォン、忠清北道1、038億ウォンの順でした。

・韓国とEU=ヨーロッパ連合との造船紛争を解決するための実務者協議が26日から二日間ソウルで開かれましたが、物別れに終わりました。この協議で双方は、船の種類別に受注額の限度を決め、具体的な実行について論議しましたが、合意には到りませんでした。しかし、EU側の提案で、来月中旬ブリュッセルで高位級会談を開くことになりました。これに先たちEUは、韓国政府が造船業界に支給した補助金で被害を受けたとして、99年に異議を唱え、来月まで交渉が妥結しなければWTO=世界貿易機関に提訴するとしています。

・韓国では海外旅行者の増加で7月の国際収支のうち旅行収支は4億ドルあまりの赤字となり、旅行収支単独で最高の赤字となりました。韓国銀行が28日発表した7月の国際収支によりますと、7月の旅行収支の赤字は4億900万ドルで、赤字幅は97年7月の4億130万ドルを上回りました。 韓国銀行では旅行収支の赤字によって経常収支の黒字幅も減少しており、8月は経常収支の赤字となることも予想されると話しています。

・韓国大手の三星電子が今年の第1四半期に続いて第2四半期にも世界の携帯電話市場で占有率で3位をマークしました。市場調査機関のデータークェストは、第2四半期の携帯電話市場で、三星電子は934万台を販売し、9.5%の市場占有率を記録したと明らかにしました。1位はノキアで3、508万台、2位のモトローラは1、579万台でした。

・自らの肺ガンの経験をもとに禁煙を呼びかけた有名なコメディアン李周逸さんが、27日入院先の病院で亡くなりました。62才でした。李周逸さんは、アヒルのような歩き方や、“醜くてごめんなさい”などの流行語で知られ、テレビを通じて国民的なスターとなりました。李さんは、去年肺ガン末期と診断された後、「禁煙の広告」に出演し、熱心に禁煙を呼びかけました。金大中大統領は27日花輪を送り故人の冥福を祈りました。韓国政府は故人が禁煙運動に寄与した功労をたたえ、国民勲章、モラン賞をおくることになりました。また放送3社は一斉に追悼特別番組を流しました。葬儀は29日演芸芸術人葬で行われます。

・韓国外換銀行が公示した28日 午後3時現在の為替レート日本円100円は1011ウォン79銭で前日に比べて84銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは 1197ウォンで前日に比べて3ウォンのウォン高でした。28日の韓国株式市場の総合株価指数は 724.05ポイントと前日に比べて0.12ポイント下落しました。

・28日のソウルは晴れ、午後3時の気温は30度5分でした。29日は全国的に曇り、一時雨、予想最低気温は 19度から24度、最高気温は 27度から32度の予報です。

8月27日火曜日

・韓国と北韓の経済協力について話し合う2回目の南北経済協力推進委員会が27日からソウルで始りました。今回の委員会には、北韓側からはパク・チャンリョン国家計画委員会副委員長ら5人が、また韓国側からは財政経済部のユン・ジンシク次官を首席代表に、統一部のチョ・ミョンギュン局長、建設交通部のキム・チャンセ局長ら5人が出席します。今回の経済協力推進委員会は一昨年12月、平壌での初会議以来、1年8か月ぶりに再開されるもので、先の長官クラス会談の合意による南北を結ぶ鉄道や道路の連結、北韓の開城工業団地の建設、それに南北の境界となっている臨津川の水害防止対策をどのように進めるかその具体策を協議することになっています。政府は今回の委員会ではとくに北韓側の工事が遅れている南北を結ぶ鉄道京儀線の建設を急ぐよう北韓側に求め、具体的な工事日程を引き出したいとしています。北韓代表団は27日午後、北京経由で韓国入りし、28日からの協議に臨むことになっています。

・韓国でも去年1年間に生まれた赤ちゃんは55万7,000人で一昨年にくらべ、およそ80人少なく、1人の女性が生涯に産む子どもの数も1.3人丁度と過去最低となりました。統計庁が26日発表した、去年の人口動態統計によりますと、1人の女性が生涯に産む子どもの数は1.3人で、前年の1.47人より減って、過去最低を更新し、出生数も55万7,000人で前年より8万人減り、過去最小となりました。前年は「ミレニアム・ベビー」ブームの影響もあって出生数や出生率ともにやや持ち直しましたが、再び少子化傾向に戻りました。出生数を母の年齢別にみますと、すべての年齢層で減少を見せている中、20代の前半は全体の31.6%で、前年の39%より大きく減っていることが分かり、第1子出生時の母の平均年齢も一昨年29.1歳から去年は29.3歳と高くなり、晩婚化とともに高齢出産が進んでいることが分かりました。また韓国では新生児の男女の割合は、10年前には女の赤ちゃん100人に対し、男は113人と、圧倒的に男の赤ちゃんが多かったのですが、去年は109人となり、いわゆる「男尊女卑」の出生比率がゆるやかになってきています。

・中国に脱出した北韓住民7人が26日、難民申請のため中国外務省の敷地内に入ろうとし、中国の武装警察に拘束され、公安当局の取り調べを受けています。北韓住民が中国政府に難民の認定を求めたのは今回が初めてです。中国当局などによりますと、この7人は60才の男性の一家4人など、男性4人、女性3人で、いずれも難民保護申請を求める申請書を持っていました。申請書は英語と中国語で「我々は暴力や餓えから北韓を脱出した。中国が北韓住民を難民保護条約などに基づいて保護するよう求める」と書かれていました。この問題について韓国政府は、中国政府に7人を北韓へ強制送還しないよう」に求めるとともに、7人が韓国へ入国を希望する場合は受け入れる意向を明らかにしています。

・韓国の今年の輸出実績が1千億ドルの大台を突破しました。産業資源部によりますと、今年に入って、主要輸出品目である半導体とLCD、石油化学製品、自動車などの輸出が好調で、とくに半導体が去年に比べて大幅に値上がりしたこともあって、韓国の輸出額に貢献していることが特徴となっています。産業資源部では、今年の韓国の輸出は去年に比べて7.7%増の1,670億ドルの目標を達成できるものと予定していますが、アメリカに次ぐ輸出市場となっている中国で各国がし烈な競争を繰り広げていることから、今後は中国市場の実績をどのように確保するかが鍵となりそうです。

・韓国野球委員会と大韓野球協会は26日、釜山アジア大会に出場する野球の代表選手23人を決め、発表しました。今回の代表チーム23人はプロ野球選手が22人で、アマチュアからは仁荷(インハ)大学のチョン・ジェボク投手ただ1人が選ばれました。またプロ野球から日本の中日で活躍したことのある李鐘範選手と李尚勲選手も加わっています。釜山アジア大会の野球競技には韓国や日本をはじめ、5か国が参加し、10月2日からリーグ戦形式で始ります。

・韓国と北韓のスポーツ交流として来月7日、ソウルのワールドカップスタジアムで行われる南北統一サッカー大会の韓国代表選手23人が決まりました。大韓サッカー協会が26日発表した代表選手名簿によりますと、23人全員が韓国内でプレーする23歳以下の選手となっており、先のサッカー・ワールドカップで活躍したナショナルチームからはFWの李川秀選手と、崔兌旭選手の2人が、またユース代表の崔成国も選ばれました。

・韓国ではこの夏、台風や長雨で降水量が多く、雨による被害が全国で相次ぎましたが、来月まで残暑が続き、本格的な秋の訪れはいつもの年よりやや遅れそうです。韓国の気象庁が27日発表した、むこう3カ月の長期予報によりますと、韓半島は来月半ばまで北太平洋高気圧の圏内で、残暑が続き、1回か2回は大雨も予想されるということです。10月に入りますとようやく本格的な秋の訪れが感じられるようになり、11月に入りますと、シベリアの大陸性高気圧の南下にともなって、気温が急に下がり、西海岸と東部山間地方では雪の日もありそうだということです。

・ソウルなど首都圏に住む60才以上のお年寄りがよく見るテレビ番組はニュースとドラマであることが分かりました。これは韓国放送広告公社が先月7月、ソウルなど首都圏に住む60才以上の男女200人を対象に、テレビの視聴について調べたもので、「どんな番組をよく見ますか」という質問に対し、ニュースなど情報番組と答えた人が半数を上回る52.5%で、次いでドラマの40%でした。またテレビの役割については、「教養や興味よりは情報と知識を得る」という答えが44%占めています。また1日の平均視聴時間は3時間となっています。

・韓国外換銀行が公示した27日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1010ウォン95銭で、前日に比べて6ウォン1銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1200ウォン丁度で、前日に比べ、2ウォン8銭のウォン高でした。韓国株式市場の27日の総合株価指数は、723.64ポイントと、前日に比べ、11.15ポイント下落しました。

・27日のソウルは午前中は雨、午後からは曇りとなりました。午後3時の気温は24度4分でした。ソウルや京幾道では27日早朝から雷を伴った激しい雨となり、1時間の雨量が20ミリを超えた所もありました。気象庁はソウルなど韓半島北西部の雨は28日まで続き、今後の雨量も80ミリ程度に達すると予報しています。28日の予想最低気温は、20度から24度、最高気温は27度32度という予報です。

8月26日月曜日

・韓国の金大中大統領が首相代理に指名した張大煥氏に対する国会の人事聴聞会が26日から始まりました。国会は今度の聴聞会で張大煥首相代理の国政運営の基本方針を質すとともに、張氏の土地投機疑惑などについても真相を明らかにしたいとしています。張氏の首相任命については、野党第1党のハンナラ党は採決にあたっては自由投票とすることを決めています。また与党民主党は同意案が否決された場合、国政が混乱するとして、党議拘束で張氏に対する賛成投票を行うことにしていますが、野党ハンナラ党が多数議席であることから、張氏の首相任命同意案が可決されるかどうかは予断を許さない状態です。

・東京発連合ニュースによりますと、ロシアのプーチン大統領は先週ウラジオストクで行われた北韓の金正日国防委員長との会談で、北韓のミサイル発射実験の凍結問題についても協議したことを明らかにしました。これは連合通信が東京新聞を引用して伝えたもので、プーチン大統領は首脳会談後のマスコミとの懇談会で、「北韓は西側諸国が北韓のミサイル実験について憂慮していることを良く知っている」とのべたことをあげました。 東京新聞は金国防委員長は去年のロシアとの首脳会談で来年までミサイル実験を来年まで凍結する意向を明らかにしているとして、今度の会談でもなんらかの形で来年までミサイル実験発射の凍結に対する意志を確認した可能性が高いと伝えました。

・来月開幕する釜山アジア大会に北韓が正式に参加することを受けて国旗の取り扱いや聖火の採火などを具体的に協議する、南北実務者による2回目の協議が、26日から北韓の金剛山で始まりました。今回の協議では、開会式と閉会式での南北選手団の入場や、北韓の国旗使用、聖火リレー、選手団の交通と安全問題など前回の協議で合意に到らなかった問題について協議することになっています。また前回の協議では選手団の入場行進をめぐって、韓国は別々の入場とすることを提案したのに対し、北韓はシドニーオリンピックの時と同じように韓半島旗をかかげての同時入場を提案しており、この問題についても南北がどのような合意にいたるか注目されています。

・平壌発共同連合ニュースによりますと、アメリカ国務省の関係者が北韓を訪れ、KEDO=韓半島エネルギー開発機構と関連した問題について北韓と協議を進めていると外交消息筋が伝えました。今回の国務省職員の北韓訪問は、米朝対話の再会とは直接的な関係はなく、来月に予定されているケリー国務省次官補の北韓訪問とも関係ないものだと消息筋は述べました。

・経済成長と貧困の撲滅、環境保全の実現を目指して、地球の将来を話し合う首脳会議環境サミットが26日、10日間の日程で南アフリカ共和国のヨハネスブルクで始まりました。今度の会議では各国首脳が政治的決意を示す「首脳会議宣言」や92年のリオデジャネイロ会議で採択した環境保全のための行動計画「アジェンダ21」を行動に移すための合意文書を採択することになっています。会議には日本の小泉首相やフランスのシラク大統領ら189か国政府代表とNGO=非政府組織の代表6万人あまりが参加しています。韓国からは、金明子環境部長官が首席代表として出席しています。

・韓国最大手の半導体メーカー三星電子は今年中に18億ドルに上る設備投資を行う予定で、半導体メーカーの設備投資としては世界で3位の規模となる見通しです。アメリカの情報通信関連調査機関の調べによりますと、今年の投資額1位は、アメリカのインテルで51億ドル、2位は台湾のTSMCで19億7千万ドルです。

・アメリカの女子プロゴルフ界で活躍している韓国の朴セリ選手がアメリカのペンシルバニア州 クーツタウンで開かれた米女子プロゴルフツアーベーシキング・クラシックで優勝しました。朴セリ選手は、26日の最終ラウンドで9アンダーをマークし、通算21アンダーで、2位のアンゼラ・スタンフォード選手を逆転し優勝しました。朴セリ選手は、今シーズン3度目の優勝、通算では16勝目となりました。

・韓国青少年サッカー代表は25日ソウルワールドカップ競技場でおこなわれたアルゼンチンとの親善試合で惜しくも2対1で敗れました。22日の1回戦で1対0でアルゼンチンをやぶった韓国青少年サッカーは、この日前半7分と40分に相次いでアルゼンチンにゴールを許したあと、後半に金スヒョン選手のフリーキックでゴールを決めましたが、攻守とも精彩を欠き、2対1で敗れました。25日の試合には4万人を超えるサポーターがつめかけ、青少年サッカー競技史上最多観衆を記録しました。

・来月29日に開幕する釜山アジア大会の競技場はすべてが完成し、現在最終的なチェックが行われています。アジア大会の競技場数は合わせて88か所で、38の競技が行われる44の競技場とその付属施設44か所となっています。

・韓国の国立ソウル大学の大学院過程に、韓国ではじめて「中国法」の講座が設けられことになりました。韓国では古代中国法や旧ソビエトに代表される共産主義国の法律に対する研究はありましたが、法学系の大学院に現代中国法を研究する講座が設けられるのは初めてです。このような決定についてソウル大学側では、中国との政治、経済的交流が活発になり、中国法に対する需要は増えているが、国内の大学と大学院では現代中国法に対する研究が行われていないためだと説明しています。

・韓国では夏休みに入った先月7月の海外旅行客が70万人を超え、1か月間の海外旅行客としては最高を記録しました。 韓国観光公社によりますと、先月7月韓国から出国した人は72万5千人あまりで、去年同期より9.1%増えました。月基準で海外旅行者数が70万人を超えたのは今回がはじめてで、週休2日制の実施とウオン高で海外旅行が増えたためとみられます。

・忠清南道、公州市と姉妹都市の縁組みをしている日本の山口市文化交流訪問団10人が、ゲリョン山の陶芸村の招待で27日公州を訪れます。一行は30日までゲリョン山で陶芸体験をするとともに、文化遺跡地などを訪れることになっています。山口市は93年公州と姉妹提携を結んでから活発な文化交流を展開しています。

・韓国外換銀行が公示した26日午後3時現在の為替レート、日本円100円は1004ウォン85銭で先週に比べて5ウォン27銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは、1202ウォン80銭で先週に比べて1ウォン80銭のウォン安でした。26日の韓国株式市場の総合株価指数は 734.79ポイントと先週に比べて5.72ポイント下落しました。

・26日のソウルは曇り、午後3時の気温は29度1分でした。27日は全国的に曇り時々雨、予想最低気温は 19度から23度、最高気温は25度から30度の予報です。

8月21日水曜日

・6月末黄海での南北の海軍による銃撃戦で沈没した韓国海軍の高速警備艇が21日引き上げられました。海軍海軍は先月初めからNLL=海の南北境界線付近に沈没している警備艇の引上げ作業を進めてきましたが、21日沈没以来53日目に引き揚げに成功しました。韓国海軍によりますと、沈没現場の海域は水深は比較的浅いものの潮流が早い上、悪天候で作業は困難を極めましたが、予定より早く引き揚げることができたということです。韓国海軍ではこの警備艇を海軍の基地に移し、船体の損傷などを詳しく調査することにしています。これに先たち今月9日には警備艇の中から銃撃戦で行方不明になっていた警備艇の乗員ハン・サンクッ中佐の遺体が発見されています。

・今月19日北韓から漁船で直接韓国に亡命した21人のうち、亡命の意志がないことを明らかにしたこの漁船の機関長は北韓側の要請で21日、南北軍事境界線の板門店から北韓に送還されました。北韓側は、21日午前大韓赤十字社の徐英勲総裁に電話通知文を送り、機関長は本人の意志に反して漁船内で監禁状態で韓国入りしたことをあげ、直ちに家族のいる北韓に送還するよう求めました。大韓赤十字社は、この機関長が北韓に帰りたいという意向をはっきりと示していることから21日午後板門店を通じて送還しました。

・ロシア極東地域を訪問している北韓の金正日国防委員長は日程2日目の21日、特別列車でロシアの軍需産業都市、コムソモリスクナアムーレに到着し、軍用機と潜水艦の工場を視察しました。金国防委員長はこの後ハバロフスクに向かい、製薬工場やロシア軍極東司令部を視察し23日にはウラジオストックで、プーチン大統領と首脳会談を行う予定です。

・韓国第1野党ハンナラ党の李會昌大統領候補は21日、大統領選挙に臨む対北韓政策について3つの原則を明らかにするとともに 、韓半島の安定と東北アジアの平和の枠組を確立するため南北韓と米、日本、中国、ロシアの6か国首脳が参加する「東北アジア平和協議会」の設立を提案しました。李候補はこの中で、対北韓政策は* 南北相互主義、*国民的合意、*透明性とその検証を3つの柱とし 、南北当事者の対話や、緊張緩和と交流協力の実施を打ち出しています。李候補は特に、北韓が軍事的緊張緩和に応じれば、「東北アジア開発銀行」を設立するなど、北韓の経済回復のための具体的な支援策を検討することを明らかにしました。

・韓国政府は来月10日世界3大信用格付け会社のスタンダードアンドプアーズの調査団が韓国を訪れる際、韓国の信用格付けをさらに1段階上方に修正するよう求める方針です。スタンダードアンドプアーズはこのほど明らかにした投資報告書の中で、アジアの証券市場がアメリカやヨーロッパより上昇幅が大きいとして、アジアや韓国市場への投資を評価する記事を掲載しています。

・バークレイキャピタルは21日、週間アジア戦略報告書で「韓国は経済の基礎が堅実で、世界景気の変化に弾力的に対応しており、国家信用度が引き続き上がる見通しだ」と分析しました。またアメリカは経済成長が鈍くなるが輸入をふやしているため韓国などアジアの対米輸出は増加するだろうという見通しを出しました。

・韓国が独自に開発した空軍の超音速訓練機 T―50の試験飛行が20日行われ、40分間の初飛行に成功しました。このT―50訓練機は全長13メートル、翼は9メートル、重さ6.4トン、マハ1.4の 超音速訓練機兼軽戦闘機で、設計から部品開発、飛行制御システムまで国内の技術陣によって開発されたものです。これによって韓国は世界で12番目の超音速航空機の開発国となりました。

・韓国のボランティア団体がアフガニスタンに医療など大規模な支援団を派遣することになりました。韓国国際飢餓対策機構は今月23日アフガニスタンへ医療や学校建設などにあたる支援チーム40人あまりを派遣することを明らかにしました。この支援チームはアフガニスタンの北部地域を中心に無料診療を行うとともに学校校舎の建築や井戸掘り工事などを行います。

・東京発連合ニュースによりますと、日本政府はさきの韓日外相会談の合意を受けて、サッカーワールドカップの共同開催を機に年間に2000人規模のサッカー交流事業を進めることにしています。サンケイ新聞の報道によりますと、日本の文部科学省は19歳以下と21歳以下の日本サッカー代表チームの選手と、小・中・高校生ら1千人あまりを毎年韓国に派遣し、韓国からも同じ規模の交流団を受け入れる方針です。両国のサッカー代表選手はワールドカップ競技場とキャンプ場で合宿訓練を行うとともに、小学校の低学年生を対象にサッカー教室などを開き、ワールドカップに出場した代表選手にコーチを要請する計画です。日本の文部科学省はサッカー以外のスポーツでも今後韓日スのポーツ交流を拡大していくことにしています。

・来年韓国の大邱市で開かれる‘ユニバーシアード’国際学生スポーツ大会の丁度1年前となった21日 大邱市では記念行事が行われました。この日の記念行事で 大邱ユニバーシアード組織委員会のチョウ・ヘニョン委員長は、「ユニバーシアードが全世界に感動を与え、地球の若者の情熱と熱気があふれる大会にするため全力を傾ける」と挨拶し、大会の成功のため、国民と大学生の積極的な参加を呼びかけました。韓国ではじめて開かれる2003夏期ユニバーシアードは来年8月21日から31日まで10日間170か国の若人が参加し、陸上や水泳などに熱戦を展開することになっています。

・韓国の国民的な人気歌手、李美子さんと趙容弼さんが指揮者のクム・ナンセさん、声楽家の、チョウ・スミさんらとともに韓国のお盆秋夕連休の来月20日と21日の両日、北韓の平壌でコンサートをひらくことになりました。またアメリカのケリー韓半島担当大使の北韓訪問が決まれば、アメリカを代表するオーケストラ、ニューヨーク・フィルハーモニーが年末に平壌で音楽会を開催することを積極的に推進することになりました。文化芸術企画会社のCNAコリアは、21日「今月19日北京で北韓側の朝鮮アジア太平洋委員会、民族和解協議会とこのように合意した」として、北韓の確認書を公開しました。

・韓国外換銀行が公示した21日 午後3時現在の為替レート日本円100円は1007ウォン61銭で前日に比べて1ウォン98銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドル 1197ウォン50銭で前日に比べて6ウォン50銭のウォン高でした。21日の韓国株式市場の総合株価指数は 745.12ポイントと前日に比べて8.42ポイント上昇しました。

・21日のソウルは曇り、午後3時の気温は28度4分でした。22日は全国的に曇りのち雨、日中予想最低気温は 18度から22度、最高気温は25度から29度の予報です。

8月20日火曜日

・19日朝、北韓住民21人を乗せて韓国の仁川港に入港した漁船の機関長は、韓国への亡命意思がなかったため、北韓の港を出港した直後から監禁状態に置かれていたことが分かりました。この漁船による北韓からの集団亡命事件は、19日早朝、韓国の仁川沖の黄海を航行中の北韓の漁船に載っていた21人が韓国の警備艇に発見され、韓国に入国したものです。韓国海洋警察ではこの21人について、事情を聞いた結果、漁船の機関長は17日、北韓の平安北道の港を出港した際は、当直勤務中で、韓国への亡命の意思はなかったということです。しかしこの漁船の船長は、機関長が北韓当局へ船の進路などを報告することを恐れ、機関長を監禁状態にして韓国まで連れてきたということです。この機関長は当局の調べに対し、「北韓に家族がいるので、北韓に戻りたい」と話しているということで、韓国当局は本人の意思を確認した上で、北韓への帰国を認める方針です。

・韓国政府は、北韓住民が漁船で直接韓国入りした今回の亡命問題について、「さきの南北長官クラス会談の合意にこの問題が直接影響を与えることはない」という見解を示しました。その上でこの政府関係者は、今後もこうした北韓住民の船による脱出が懸念されていることについて、「現在、北韓体制を支える、労働党と北韓当局、そして人民軍が安定した状態にあり、そのような可能性は極めて低い」と述べました。

・北韓の金正日国防委員長が20日、特別列車でロシア極東訪問に出発し、去年に続いて2年連続となるロシア訪問の日程を始めました。ロシアのイタル・タス通信によりますと、金国防委員長は20日朝、特別列車でロシア国境のハサンに到着し、プリコフスキー極東管区大統領全権代表の出迎えを受けました。金国防委員長は21日、工業都市のコムソモイスクナアムーレで軍需工場を視察した後、23日にはウラジオストクで、プーチン大統領と首脳会談する予定です。今回の首脳会談では、韓半島の情勢や南北間鉄道とシベリア横断鉄道の連結問題などについて意見を交換するものとみれらていますが、北韓はこのところ配給制度の廃止や物価に応じた賃金の引き上げなどに踏み切っており、金国防委員長がプーチン大統領からどのような経済協力の具体策を引き出すか、注目されます。金国防委員長とプーチン大統領の首脳会談は3年連続となります。

・韓国の外貨危機以後、経営が破綻し現在国営管理に移されている都市銀行のソウル銀行は、大手都市銀行のハナ銀行に売却される見通しとなりました。韓国政府の公的資金管理委員会は、ソウル銀行を買収する意向を示している韓国のハナ銀行と、アメリカのファンド会社のローンスターについて、それぞれの買収条件を検討した結果、ハナ銀行の買収価格が1兆ウォン弱=日本円で1,000億円でローンスターの提示額を上回っていること、また株価が下落した場合でもこの買収価格を変更しないことなど有利な条件となっていることが分かりました。ハナ銀行がソウル銀行を買収しますと、韓国では国民銀行、ウリ銀行に次ぐ資金量84兆ウォンの3番目の大型銀行が誕生することになります。ソウル銀行は98年に多額の不良債権を抱えて経営が破綻し、6,100億ウォンにのぼる公的資金が投入され、国有管理に移されました。ソウル銀行の優先売却対象者として韓国国内のハナ銀行が選定されたことで、今後、韓国の金融機関同士の合併の動きが加速し、政府の金融機関の構造調整がさらに進むことになりました。

・韓国と北韓による長官クラス会談で、来月5回目の南北離散家族の再会が北韓の金剛山で行なわれますが、今回は高齢者を最優先に人選することになりました。大韓赤十字社がこの方針に沿って19日までに選らんだ300人の面会予定者のうち、半数近くの136人が80才以上となっています。大韓赤十字社はこの300人の面会予定者について、24日、健康診断を実施した上で、200人の面会者を決めることにしています。

・今年になって韓国企業の中国への投資が急速に増え、韓国企業の投資先としてはアメリカから中国向けが最大となりました。大韓貿易投資振興公社によりますと、今年の上半期、韓国企業の中国への投資は544件、金額では3億2千万ドルに達し、前の年の同じ期間に比べて件数・金額とも10%以上伸びました。これまで最大の投資国だったアメリカへの投資は、上半期、216件、1億6千万ドルで、中国に対する投資の半分程度にとどまりました。業種別に見ますと、製造業への投資が462件で、84.9%を占め、一番多く、次いでサービス業が71件、13.1%で、中国への投資は製造業が大きな割合を占めていることが分かりました。大韓貿易投資振興公社は、中国がWTOに加盟し、投資環境が改善されるとともに、サービス市場の開放に対する期待も大きくなって、韓国企業の中国への投資が大きく増えたと分析しています。

・来月29日から始る釜山アジア大会の入場券はすでに開会式と閉会式、それに人気競技はほぼ完売状態となっています。釜山アジア大会の入場券販売代行社の「チケットリンク」によりますと、開会式と閉会式 入場券は、90%あまりが販売済みで、開会式と閉会式を含むすべての競技を観戦できるフリーパスや、サッカー決勝戦のチケットはすでに売り切れになったということです。このほか、韓国人のプロゴルファーの海外ツアーの好成績を反映して、ゴルフ決勝戦もほぼ売り切れています。「チケットリンク」によりますと、「釜山アジア大会には北韓の参加が確実となったことから、低調といわれたアジア大会への関心が高まり、入場券の売れ行きにも拍車がかかるのではないか」と話しています。

・先のサッカー・ワールドカップで韓国チームのFWとして大活躍し、現在、日本のプロサッカー・Jリーグの京都パープルサンガに所属している朴智星選手が今年のJリーグオールスター戦に韓国出身の選手ではただ1人出場することになりました。Jリーグオールスター戦には東西両軍から32人が選ばれましたが、朴選手は監督推薦として出場が決まりました。朴選手は今年のリーグで4ゴールを記録しました。韓国人の選手でJリーグのオールスターに選ばれたのは、99年、黄善洪選手と洪明甫選手、2000年ノ・チョンユン選手と洪明甫選手以来です。Jリーグオールスター戦は今月24日、埼玉スタジアムで行われます。

・韓国外換銀行が公示した20日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1005ウォン63銭で、前日に比べて6ウォン86銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1197ウォン50銭で、前日に比べ、6ウォンのウォン安でした。韓国株式市場の20日の総合株価指数は、736.70ポイントと、前日に比べ、19.12ポイント上昇しました。

・20日のソウルはほぼ3週間ぶりに朝から快晴となり、午後3時の気温は28度9分でした。韓国では先先週4日から、韓半島南部に前線が停滞し、雨や曇りの日が続きました。しかし20日は北からの高気圧の圏内に入り、ソウルでは朝から真夏の青空が広がりました。21日は全国的に曇りがちで、午後一時にわか雨になるところもあるでしょう。21日の予想最低気温は17度から22度、最高気温は25度から31度という予報です。

8月19日月曜日

・北韓を脱出した住民21人が漁船で西海岸の黄海の公海を経て19日未明韓国仁川港に到着しました。漁船を利用した北韓脱出は97年5月以来2度目です。仁川海洋警察によりますと、漁船は17日午前4時、北韓西部の平安北道宣川郡から出航し、一旦西海岸の公海へ出て南下し、18日夕方、仁川市近海のおよそ30キロ海上で仁川海洋警察艇に発見されました。漁船は20トン級の木造漁船で、 男性14人、女性7人のあわせて3家族が乗っており、このうち10人が未成年者で、 炊事道具や塩、軽油、テレビなどが見つかりました。仁川港の海洋警察専用埠頭に到着した21人は長い船旅と寒さなどでやや緊張した表情でした。脱出者の中で最高齢で故郷が忠清南道だというスン・ジョンシクさん(70)は「死ぬ前に故郷の地をもう一度踏みたかった。長い間準備した脱出だった」と話しました。21人は関係当局によって身元の確認や脱出経緯などの調べを受けることになっています。ところで、最高齢者のスン・ジョンシクさんの兄弟4人が、韓国で暮らしていることがわかりました。スンさんの4番目の弟で現在韓国中部の大田に居住するスン・ボンシクさんは19日記者会見し、「一昨年12月に中国の丹東で甥と会った時に、甥のヨンボムさんが亡命する意志を示し、慎重に決定するようアドバイスをした」と語りました。弟のボンシクさんは97年から兄のジョンシクさんと会うため中国を往来しており、ニュースで兄の亡命を聞き、驚きと嬉しさを隠せませんでした。一方、韓国政府は漁船で韓国に亡命してきた21人に対して定着支援金の支給など対策を急いでいます。韓国政府関係者は、これら帰順者には、合わせて1億4千万ウォンあまりの定着支援金と漁船による亡命の際に支給される追加の支援金が支給されるだろうと述べました。

・北韓は9月29日から釜山で開かれる釜山アジア大会に南北の直接航路を利用し、315人あまりの選手団を派遣することになりました。また南のハンラ山と北の白頭山で採火された聖火を板門店で一つに合わせる歴史的な行事も行われるものと見られます。南北は17日から3日間北韓の金剛山で北韓の釜山アジア大会参加と関連して実務協議を行い、このように決めました。この実務協議に出席した韓国側代表団によりますと、北韓は柔道や射撃、体操、サッカーなど16種目に315人の選手団を派遣することになりました。参加種目と選手団は当初の予想より少ないものの、応援団や芸術団などを合わせると、釜山アジア大会には北韓からこれまでで最高の600人あまりが参加することになりました。また選手団は南北の直接航路を利用して仁川国際空港か金浦空港に到着した後、バスで釜山に移動することになりました。聖火リレーは、来月5日白頭山で採火した聖火を航空機で金浦空港に移送した後、板門店に移動し、来月7日ハンラ山で採火された聖火と一つにすることで意見が一致しました。しかし、南北は開会式と閉会式の選手団の同時入場などでは意見が一致せず、もう一度実務者協議を行うことになりました。

・一方、南北のサッカー協会代表とヨーロッパ・コリア財団の代表は、南北サッカー競技の日程などについて、17日から北韓の金剛山で協議した結果、大会の名称は「2002南北統一サッカー競技」とする。試合は7日、ソウルワールドカップ競技場で行い、南北が共同で応援する。この共同応援ではそれぞれの国旗や国歌を使わず選手団の入場の際は韓半島の旗、統一旗を掲揚し、「アリラン」を歌うことになりました。また選手団のユニフォームには韓半島旗と選手の名前を記し、審判団は韓国側が人選することになりました。北韓選手団は選手20人と監督、コーチ5人、それに取材陣を合わせた42人で、平壌から直接航路でソウルに到着することになりました。

・アメリカの金融投資会社、JPモルガンは19日、韓国の今年第2四半期の国内総生産=GDPの成長率は6.5%に達するだろうという見通しを明らかにしました。またJPモルガンは韓国の今年の成長率は7%に上るだろうという見通しをだしました。これについてJPモルガンは、ワールドカップ開催などで、工場の操業日数が減るなどのマイナスもあったが、製造業の生産は順調な上、建設業も成長軌道にあり、今年の成長率は当初の予測を上回るという見通しを示しています。

・今年12月に行われる大統領選挙に立候補を表明している韓国国会の有力議員、鄭夢準氏は19日新党を結成する意向を明らかにしました。これは鄭夢準氏が連合ニュースとのインタビューの中で明らかにしたもので、鄭議員は「国民が望む時代に即した役割を果たすため、どの党と またどの候補と行動を共にするか考えている」と述べ、新党を結成する意向を明らかにしました。鄭議員の側近によりますと、この新党構成はまず鄭議員が新党を結成し、これに韓国未来連合代表の朴槿恵議員や李漢東前国務総理が加わる形になるだろうとしています。ところで、李漢東前国務総理ら長老議員も新党結成準備を進めており、鄭議員の新党結成表明は民主党や朴議員らも巻き込んだ政界再編成の動きとして注目されます。

・来月29日開幕する釜山アジア大会で、釜山市内では車の通行量をほぼ半分に減らす厳しい交通規制が行われます。釜山市はアジア大会の期間中、自家用車のプレートナンバーの末尾の数字の奇数と偶数によって自家用車の運転を規制し、釜山市のほぼ全域で9月29日から10月14日まで、午前7時から午後9時まで車の通行量を普段のほぼ半分に減らすことになっています。この交通規制はアジア大会に続く、アジア太平洋障害者大会でも、開会式が行われる10月26日と閉会式が行われる11月1日の二日間、午前9時から午後9時まで行われることになっています。

・韓国政府から国際自由都市に指定された済州島では、来月1日から韓国人の旅行客も1回の旅行で35万ウォン、アメリカドルで300ドル相当の免税品が購入できるようになります。これは国際自由都市の済州島に外国人はもちろん、韓国人の観光客も積極的に誘致するため韓国政府が免税品に関する特例措置として決めたもので、この規定によりますと、酒類は1人あたり12万ウォン以下1瓶、煙草は1人当たり10箱入り、1ケースとなります。韓国国内でこうした免税品に対する特例が認められるのは今回が初めてです。

・韓国外換銀行が公示した19日午後3時現在の為替レート日本円100円は1012ウォン49銭で先週に比べて1ウォン18銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは、1191ウォン50銭で先週に比べて2ウォン50銭のウォン安でした。19日の韓国株式市場の総合株価指数は 717.58ポイントと先週に比べて0.71ポイント下落しました。

・19日のソウルは雨のち曇り、午後3時の気温は26度1分でした。20日は全国的に曇りがちで、日中予想最低気温は 18度から22度、最高気温は25度から32度の予報です。

8月17日土曜日

・北韓の釜山アジア大会参加問題について話し合う、南北の実務協議が17日から3日間の日程で北韓の金剛山で始まりました。今回の実務協議では、北韓の選手団と応援団、芸術団の派遣の規模、一行の交通手段や宿泊するホテルをどのようにするか、また白頭山の聖火採火、リレーなどについて話し合われる予定です。北韓は来月29日からの釜山アジア大会に、柔道や射撃、サッカー、など20あまりの競技種目に350人あまりの選手団をはじめ応援団、芸術団など合わせて500人以上を派遣するものと見られています。今度の実務協議には韓国側の報道陣は同行しておらず、19日午後韓国の白ギムン事務局長がソクチョ港で、記者会見を行い合意事項を発表する予定です。一方、来月7日ソウルで開かれる南北サッカー大会について話し合う南北実務者協議が17日から3日間 同じく金剛山で行われ、開催場所や時間など具体的な日程について論議されます。

・日本の植民地からの解放を記念する光復節を南北で祝おうと、ソウルで開かれた南北共同行事に参加した北韓代表団116人が17日午前、高麗航空機で平壌に戻りました。出発に先たち北韓代表団の金ヨンデ団長は、「われわれを暖かくむかえてくれた韓国国民に深く感謝する。今度の大会を通じて南北が一つであることを再確認した」と述べました。今度の行事を主催した韓国側の推進本部の関係者は、こんどの行事はソウルで南北双方がはじめて行った行事で、民間交流としてはこれまでにない大規模な交流ということに意義があると述べました。

・韓国のチョン・セヒョン統一長官は今年10月に開かれる予定の南北長官クラス会談で、南北国防長官会談の具体的な日程が決まるだろうと述べました。チョン長官はKBSのラジオ番組に電話で出演してこのように述べるとともに、26日ソウルで開かれる2回目の経済協力推進委員会で京義線と東海線の復元工事の着工日時が具体的に協議されるだろうとして、軍事保障措置と復元工事の再開が連携されていることを指摘し、軍事保証書発行のための軍事実務会談が近いうち開催されることを示唆しました。また米などの北韓への支援がほかの問題と連携して論議されるとして、条件付きの支援原則を守っていることを示唆しました。

・ワシントン発のAP連合ニュースによりますと、「アメリカ国務省のケリー東アジア太平洋担当次官補が、北韓の招待を受け入れ、今年の秋北韓を訪問するだろう」とブッシュ政権の高官が明らかにしました。匿名を条件にAP通信とのインタビューに応じたこの高官は、「ブッシュ政権は ケリー次官補の北韓訪問は、北韓が人権と大量殺傷兵器の売却問題などを協議することに合意するのを待って最終的に決めることになるだろう」と述べました。一方、アメリカのジョン・ボルトン国務次官は今月末韓国と日本を訪問し、両国の関係者と会談する予定です。

・北京発連合ニュースによりますと、中国政府は、北京のアルバニア大使館に駆け込み韓国への亡命を求めている2人の北韓脱出者の出国を認めるだろうとアルバニア大使館側が明らかにしました。それによりますと、中国政府は2人に事情聴取を行った後、出国を認めることを伝えてきたということです。中国で4年間暮らしてきた二人は自分たちの身分を証明する書類を一切もっていないという事です。

・平壌発のロシアのイタルタス通信は、今月下旬に予定されている金正日国防委員長のロシア極東地域訪問は、政治的に重要な意味をもっていると評価しました。イタルタス通信は、ロシアの外交消息筋の言葉として、ロシアと北韓の政治的対話は、韓半島情勢の改善と南北対話の成功に役たつだろうと評価しました。

・韓国は今月14日中米のジャマイカで行われたISA=国際海底機構総会で、東太平洋の深海底C−C(CLARION−CLIPPERTON)海域の7万5千平方キロが韓国の排他的開発鉱区として承認されたと海洋水産部が17日、明らかにしました。この鉱区は、ハワイ東南方、2千キロの海底で、マンガン塊など経済性が高い金属資源の埋蔵量が豊富なところだということです。

・日本の赤十字社は太平洋戦争当時韓半島から強制徴用し、その後消息がわからなくなっていた人たちの一部について、生存を確認したと16日明らかにしました。日本赤十字社の関係者は、「行方不明者のうち一部は死亡し、一部は生きている。18日から平壌で行われる日朝赤十字会談で、調査結果を北韓側に伝える計画だ」と述べました。

・17日は土曜日のため取り引きはありませんでした。前日16日の為替レートは日本円100円は1011ウォン14銭、アメリカドル1ドルは 1188ウォン80銭でした。韓国株式市場も取り引きはなく、前日16日の総合株価指数は 718.29ポイントでした。

・17日のソウルは雨、午後1時の気温は22度7分でした。18日は全国的に曇りで、日中の予想最低気温は18度から23度、最高気温は23度から31度の予報です。

8月16日金曜日

・韓国政府は先の南北長官クラス会談を受けて16日対策会議を開き当局の対応策を協議しました。その結果、まず今月26日から始まる2回目の経済協力推進委員会では、韓国のソウルと北韓の新義州を結ぶ京義線と北韓の元山とサムチョクまでを結ぶ、東海線の復元工事を来月から着工できるよう準備を進めることになりました。また韓国政府は17日から金剛山で行われる釜山アジア大会の南北実務協議の成り行きを見て、北韓選手団と応援団の参加に対する対策を講じることにしています。

・アメリカのマスコミは韓国と北韓がさきの南北長官クラス会談で離散家族の再会など10項目にわたる合意に達したことを評価しながらも、軍事分野では合意にいたらなかった点をあげ、根本的な問題は解決されていないと評価しています。まずワシントンポストは15日ソウル発記事で、南北が離散家族の再会などで交渉を再会したが、北韓は重要な軍事会談についてははっきりした約束をしなかったと報じました。またニューヨークタイムスも南北会談では進展もあったが挫折もあったとして、北韓は離散家族再会と経済協力などでは合意したが、道路や鉄道工事のための軍事会談の日時を決める事はためらったと報じました。

・日本の植民地支配からの開放を記念しソウルで行われた8・15南北共同行事が16日閉幕しました。南北代表団530人は、16日午前、宗教と社会、女性など9つのテーマごとに討論会を開きました。この後、南北代表団は「独島=日本でいう竹島の領有権を守護と日本の過去の歴史清算における民族の課題」をテーマに全体会議を開き、独島の領有権や歴史教科書問題に南北の民間団体が共同で対処していくことを訴える国民に送る言葉を採択して閉幕しました。北韓代表団は17日午前、仁川空港から高麗航空機で平壌に戻ることになっています。

・韓国と北韓を結ぶ空の直航路が開設されて3年となりますが、この間に合わせて28便が運航されたことがわかりました。韓国空港公社と仁川国際空港公社によりますと、南北の直航路は、一昨年8月12日韓国のマスコミの代表団58人が平壌を訪れる際初めて利用され、これまでに南北長官クラス会談で8回、南北離散家族交換訪問で6回、北韓曲芸団訪問などで2回、イタリア国会代表団一行やスウェーデン総理の北韓経由訪問などで合わせて28回利用されました。利用された空港は金浦―平壌間が24回、江原道のヤンヤンと北韓のソンドク空港が1回、仁川―平壌が3回となっています。空港関係者は 「南北の直空路の開設は、韓国と北韓の飛行機が直接往来することに大きな意義がある。また時間的にも大きな節約になるため今後南北直空路の利用はますます増えるだろう。」と述べています。

・大韓テコンド協会は先の南北長官クラス会談で南北テコンドの交流に合意したことを受けて、南北テコンド交流のための実務協議を平壌で行う事を北韓側に提案する方針です。韓国側関係者によりますと、来月中旬ころ韓国側選手団が北韓でテコンドの模範演技を行う前に、実務協議を平壌で行う事を提案すると述べました。関係者は今月17日から金剛山で行われる釜山アジア大会の南北実務協議でこのような方針を伝えることにしています。北韓のテコンド選手団の模範演技の実演は10月下旬頃 ソウルで行われる予定です。

・モスクワ発連合ニュースによりますと、北韓の金正日国防委員長が今月下旬からロシア・極東を訪問するとロシアの大統領府が15日明らかにしました。 金正日国防委員長は今度の訪問でプーチン大統領とウラジオストックで会談するほか、極東地域の知事らとも会談する予定です。特に金委員長は極東地域の経済改革の現状を視察したい意向で、現地の企業を訪問する日程も組まれているということです。この金正日国防委員長のロシアを訪問については北韓も 朝鮮中央放送と平壌放送を通じて正式に明らかにしました。

・韓国第1野党のハンナラ党は16日の論評で、読売新聞が15日の社説で、日本の侵略行為をアジアに対する侵略ではなく、欧米諸国の植民地に対する侵攻だったと報じたことに対して、戦争犯罪をすべて否認する主張だと強く非難しました。また新軍国主義がマスコミにまで及んでいるとして、日本政府に対して軍国主義の復活Kの動きに強く対応するよう促しました。読売新聞は社説で、第2次対戦当時東アジアには中国とタイを除いてはアメリカやイギリス、フランスの植民地しかなかったとして、日本はアジアを侵略したのではなく、欧米諸国の領土を侵攻したものだと主張しました。

・韓国では先月7月の失業率が2.7%と3か月続けて2%台の低い水準を維持しています。統計庁が発表した「先月の雇用動向」によりますと先月の失業率は前月と同じく2.7%でした。韓国の失業率は去年から今年4月まで3%台でしたが、今年5月初めて2%台となり、この3か月間 2%台を維持しています。このように失業率が低目の水準で維持しているのは、卸し売りや飲食、ホテルなどのサービス業の就業者が増えているためと見られています。

・韓国の最大の半導体メーカー三星電子が2008年北京オリンピックの公式スポンサーになる見通しです。三星電子によりますと、中国オリンピック組織委員会と公式スポンサーの契約を締結することで合意に達し、具体的には、無線通信分野の支援を行うことになる見通しです。三星電子は98年の冬の長野オリンピックと一昨年のシドニーオリンピックでも公式スポンサーに選定されています。

・韓国外換銀行が公示した16日午後3時現在の為替レート日本円100円は1011ウォン31銭で前日に比べて1ウォン85銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドル 1189ウォンで前日に比べて3ウォン20銭のウォン安でした。16日の韓国株式市場の総合株価指数は 718.29ポイントと休日をはさんだ14日に比べて7.05ポイント上昇しました。

・16日のソウルは晴れ時々曇り、午後3時の気温は25度5分でした。17日は全国的に曇りで、にわか雨の所もあるでしょう。日中予想最低気温は 19度から22度、最高気温は23度から30度の予報です。

8月15日木曜日

・きょう8月15日は、韓国が日本の植民地支配から解放された記念の日「光復節」です。57回目を迎えた光復節の記念式典は、韓国中部の忠清南道・天安市の独立記念館に、政府関係者をはじめ、先のサッカーワールドカップでベスト4進出を果たした 韓国組織委員会の代表や、公式サポーター「レッドデビル」のメンバーも出席しました。今週初め体調を崩して式典に欠席した金大中大統領に代わって張大煥首相代理が金大統領の祝辞を代読し、「今年のワールドカップで私たちは1945年の8月15日の植民地支配からの解放日に次ぐ感動と解放感を感じることができた。私たちは一致団結し、『やればできる』『韓国の未来は明るい』と信じることができた。このような土台の上、ポストワールドカップ対策を成功していくことに総力をあげたい」と述べ、ワールドカップの勝利を祝い、国の発展に結び付けようと呼びかけました。 一方、全国各地でも光復節を祝う記念行事が続き、ソウルの中心部、鐘路の普信閣では日本の植民地時代、独立運動の中心となった光復軍の活動家 ペク・チョンガブさん(82才)らが出席し、鐘を鳴らして光復節を祝いました。また韓国と日本の間で領有権争いが続いている独島、日本名竹島では市民団体の関係者ら60人あまりが出席して、記念式典を開き、最近、韓国政府が発表した独島を含む島々と周辺の海域についての国立公園指定計画を支持する意を表明するとともに、過去の歴史に対する日本政府の反省を求めました。

・韓国と北韓の民間団体による「8・15南北共同行事」の開会式が15日午前ソウルで行われ、2日間の日程に入りました。開会式には南北の代表団530人あまりが出席し、「南北は民族の和解と平和、統一のために、今後南北間の交流を一層活性する」という共同決議文を発表しました。それによりますと、「615南北共同宣言こそ南北を統一に導く唯一な道だ」として、韓半島を取り巻く情勢の変化と関係なく、南北が力を合せ、615南北共同宣言を実行に移していくことを改めて確認しました。南北代表団はこれと関連し、来月金剛山で南北の青年統一行事や女性統一行事を相次いで開くことにしています。この後、南北代表団は南北合同芸術公演、南北写真・美術展などに参加しました。一方、16日は学術討論会をはじめ、北韓代表団のソウル市内観光が予定されており、ソウル江南のCOEXでは、15日に続いて2回目の北韓芸術団の公演が行われる予定です。この南北共同行事は日本の植民地支配からの解放を祝う光復節にあわせたものですが、北韓から大規模な代表団が参加する行事が韓国で行われるのは今回が初めてです。

・北韓で、故金日成主席の生誕90周年を祝って行われていた「アリラン祭典」が15日閉幕しました。この「アリラン祭典」は今年4月29日開幕し、当初2か月間行われる予定でしたが、2度も延長され、108日ぶりの15日、幕を下ろしました。北韓のマスコミでは、今年の「アリラン祭典」には北韓住民や海外に住む同胞、外国人観光客ら合せて270万人が訪れたと伝えています。

・北韓住民2人が北京のアルバニア大使館に駆け込み、韓国への亡命を求めているいることが分かりました。アルバニア大使館が14日明らかにしたところによりますと、この2人はいずれも25才くらいの男性で、13日午後、大使館の塀を乗り越えて駆け込んだということで、4年前に北韓から中国へ脱出したと話しているということです。アルバニア大使館ではこの2人について中国の外交部と協議に入っており、韓国政府とも連絡をとっているということです。北韓住民が西側諸国の公館ではなく、旧東ヨーロッパの共産国家の大使館に駆け込んだのは今回が初めてです。

・東京から連合ニュースです。日本赤十字社は14日、今月5日、北韓西部を襲った豪雨で被災した住民を支援するため、国際赤十字を通じて3万ドル、日本円で約330万円の見舞金を贈ることを決めました。日本赤十字社は今月18日から平壌で開かれる日朝赤十字会談の席でこれを北韓側に伝えるということです。日本赤十字社が北韓に援助をするのは、去年12月に医療支援のため約750万円の援助を決めて以来です。

・IHO=国際水路機関が定める海の名称で、韓国の「東海」と日本の「日本海」が、表記紛争地域となり、「日本海」は削除される見通しです。フランス駐在の外交消息筋によりますと、国際水路機関は来年改定する予定の海図「大洋と海の境界」の最終草案から「日本海」の記載を削除した最新稿を加盟国に今週配布し、この最終稿通り出版することの是非を11月30日までに回答するよう求めているということです。韓国政府はこれまで「日本海の名称が定着したのは日本の植民地時代である」として、この名称に関する日本との紛争で、当事国の間で合意を見るまで、現在の「日本海」を削除し、ほかの名称を使用することをIHO側に働きかけてきました。これに対し日本の外務省は14日、韓国の主張には根拠がないとして、IHOに抗議し、徹回を求めることを決めています。

・大韓サッカー協会の鄭夢準会長が14日、FIFA=国際サッカー連盟の副会長に再選されました。鄭会長は14日、マレーシアのクアラルンプールで開かれたアジアサッカー連盟(AFC)の定期総会でのAFC選出のFIFAの役員改選で、4年任期のFIFAの副会長に再び選ばれ、94年以来3期連続副会長をつとめることになりました。また2人の争いとなったFIFAの理事選挙では、日本サッカー協会の小倉純二副会長が初めて選ばれました。

・FIFA=国際サッカー連盟は14日、最新の世界ランキングを発表し、韓国は前回の7月と同じく22位となっています。今回のランキングでは1位ブラジルは変わりませんが、フランスは2位から4位に後退、アメリカは2ラング上がって9位で、初めてトップ10入り、日本は1ランク上がって、23位となっています。

・先のサッカー・ワールドカップで、韓国チームの主将として活躍した洪明甫選手が14日、代表チームから引退する意向を明らかにしました。洪明甫選手は14日、2002韓国Kリーグのオールスター戦の前夜祭での記者会見で、「引退の時期は大韓サッカー協会と話し合うことになるが、できれば9月の釜山アジア大会の前にしたい」と述べ、 アジア大会にも参加しない考えを明らかにしました。洪選手また、アメリカのプロサッカーチームのロサンゼルス・ギャラクシーのスカウト提案について、「もともと、現役の選手活動を引退してから英語の勉強をしたいと思っていた」とし、「所属チームのKリーグの浦項スチラーズとの契約が来年末までだが、できれば今シーズン後、アメリカに渡りたい」と話しています。

・15日は祝日のため、取引はなく、前日と同じです。韓国外換銀行が公示した前日14日の終値は、日本の円100円は、1012ウォン20銭、アメリカドル1ドルは1186ウォン30銭でした。15日は祝日のため、取引はありませんでした。14日の総合株価指数は、711.24ポイントでした。

・15日のソウルは久しぶりに朝から晴れとなりました。午後3時の気温は28度3分でした。16日は気圧の谷の影響で、全国的に曇りがちで、ソウルなど北部地方は時々雨、南部地方は15日に続いて、最高100ミリ以上の雨となるところもあるでしょう。16日の予想最低気温は、17度から21度、最高気温は23度から27度という予報です。

8月14日水曜日

・12日からソウルで開かれていた南北長官クラス会談は14日、 軍事当局間会談の日程を巡って、調整が難航しましたが、双方が歩み寄り、軍事当局間会談を早急に開く事で合意しました。また、南北経済協力推進委員会を今月26日から29日までソウルで開催することでも合意しました。南北は会談が終わった後発表した共同報道文でこうした内容を盛り込んだ10項目の合意文を発表しました。それによりますと、 来月の韓国のお盆に当たる9月21日の秋夕を機に離散家族の再会を行うとともに、離散家族問題を解決するために来月4日から6日まで南北赤十字会談を金剛山で行う。金剛山観光事業の活性化に向けた南北観光当局間の会談を来月10日から12日まで開く。9月中旬に金剛山ダムーイムナムダムの共同調査のための実務者接触を持つ。北韓経済視察団の10月下旬の韓国訪問。次の長官クラス会談を10月19日から22日まで開くなどとなっています。南北はまた釜山アジア大会と南北サッカー大会、テクォンド選手団の交換などスポーツ交流事業でも相互に協力することで一致しました。

・韓半島の分断以降 初めてソウルで開催される8・15南北民間共同行事が14日から始まりました。金ヨンデ民族和解協議会会長を団長とする北韓側代表団一行116人は14日午前高麗航空機で仁川国際空港に到着しました。北韓側代表団は空港で声明を発表し、今回のソウル訪問を通じて民族の和解と団結を図るため最善を尽くそうと述べました。南北代表団は15日と16日の両日、8・15共同行事や合同芸術公演、民族団結大会、学術討論会などを通じて同胞愛を分かち合うことになっています。

・金大中大統領は15日の光復節の記念式典に出席しないことになりました。気管支炎と肺炎の疑いで12日から入院治療を受けていた金大中大統領は13日夜退院し、14日は大統領府の青瓦台で休息を取りながら執務を執り行いましたが、医師団の薦めもあって、8・15慶祝行事には出席を取りやめることになりました。

・北韓は13日、北韓の中央通信を通じて発表した声明の中で、アメリカの核施設査察の要求を拒否し、核開発の凍結に合意したジュネーブ合意を破棄することもあり得ると警告しました。北韓はこの中で、アメリカが先週北韓に対してIAEA=国際原子力機関の核施設査察を認めるよう求めたのは、北韓にジュネーブ合意の破棄を求めるにも等しい無茶な要求だとしています。

・韓国駐留のアメリカ軍が主体となっている国連軍司令部と北韓軍は13日板門店で実務者間の協議を行い、SOS救助信号を発信している船舶に対しては相互に救助することで合意しました。国連軍司令部のソリーガン副参謀長は‘北韓側と相手の船舶の非常人命救助活動を支援することについて突っ込んだ話し合いをした。今週末に再び会談し、この合意の内容をつめて行きたい’と述べました。

・連合ニュースによりますと、最近北韓が経済改革と開放の動きを見せているのにともなって、一部の外国投資家が北韓への投資に乗り出しているとアメリカの週刊誌、「タイムス」は伝えています。それによりますと、シンガポールの投資家が平壌近郊の2万ヘクタール規模の農場と総合休養施設の開発に合わせて2,800万ドルを投資しました。タイムスは この投資が成功するかどうかははっきりしないが、北韓が経済や外交の面で、開放の道を歩み始めたことは確実だと伝えています。

・サッカーの南北交流を進めようという韓国と北韓による「南北サッカー大会」が当初の予定を繰り上げ来月7日ソウルで行われることが決まりました。この「南北サッカー大会」の準備を進めてきた韓国の民間団体によりますと、北韓チームの韓国訪問の日程は来月6日から8日までで 試合は7日に行うことになったということです。

・今年5月「酔画仙」でフランス・カンヌ映画祭で監督賞を受賞した林権澤監督がユネスコ・フェリーニメダルを受賞することになりました。 このフェリーニ メダルは、イタリアの往年の映画監督フエデリゴ・フェリーニ氏の業績をたたえて、1995年に制定されたメダルで人権の保護と人類愛を描いた作品を制作してきた映画監督に送られる 映画部門の唯一のユネスコ賞です。 メダルの授与式は11月25日にフランス パリで行われます。林監督の 酔画仙」は11月26日のナント映画祭の開会式で上映され、27日からフランス全域で上映される予定です。

・韓国外換銀行が公示した14日午後3時現在の為替レート日本円100円は1013ウォン16銭で前日に比べて5ウォン34銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドル1185ウォン80銭で前日に比べて12ウォンのウォン高でした。14日の韓国株式市場の総合株価指数は 711.24ポイントと前日に比べて2.61ポイント上昇しました。

・14日のソウルは曇り、午後3時の気温は25度2分でした。気象庁によりますと、先週韓半島に大雨をもたらした気圧の谷が依然停滞しており、南部地方を中心になお大雨の恐れがあるということです。15日は全国的に曇り時々雨で、南部地方では多いところで100ミリ以上の雨が見込まれています。日中予想最低気温は17度から21度、最高気温は22度から26度の予報です。

8月13日火曜日

・12日から始った南北長官クラス会談の2回目の全体会議が13日開かれ、南北がこれまでに合意した懸案を実行に移すための具体的な協議に入りました。南北双方は12日行われた1回目の全体会議で議題となった*北韓への食糧支援などを協議する経済協力推進委員会、*南北を結ぶ京義線鉄道を年内に連結するための軍事実務会談、*金剛山観光の活性化のための南北当局者会談、*離散家族の相互訪問や離散家族面会所設置のための赤十字会談などの具体的な日程について話し合いました。また8月15日の南北の共同行事をはじめ、南北サッカー大会や、釜山アジア大会への北韓の参加について政府レベルの支援についても協議しました。南北双方は13日の全体会議の後、主席代表の単独会談や実務代表接触などを通じて協議を重ね、共同発表文の作成に入り、14日午前開かれる3回目の全体会議で発表する予定です。

・韓国政府は12日、韓半島の東海岸、日本海のウルルン島と、韓国と日本が互いに領有権を主張している独島=日本名竹島と、その周辺海域を国立公園に指定することを検討していることを明らかにしました。韓国環境部によりますと、国立公園指定はウルルン島と独島を含む約300平方キロで、去年2回にわたって生態調査を行った結果、ウルルン島と独島では自然環境や生態系の面で保存、保護する価値が高いことが確認されたということです。環境部では、独島周辺の国立公園指定は日本との外交摩擦につながる懸念があるとして、外交通商部とも協議しましたが、外交通商部側からは異論はなかったとしています。環境部はこの独島周辺を2年後には国立公園に指定する方針です。これについて日本政府は12日、外交ルートを通じて韓国側に抗議し、「韓国が独島を国立公園指定を検討しているとすれば、遺憾であり、認められない。独島が日本の領土であるという我が国の立場はこれまでも外交ルートを通じて韓国側に伝えており、今後も伝えてゆく」としています。

・韓国の崔成泓外交通商長官は12日、東京で日本の川口外相と会談し、対北韓政策については、韓国、アメリカ、日本の3カ国が緊密に協議していくことが重要だという認識を改めて確認しました。崔長官はこの会談で、現在ソウルで開かれている第7回南北長官クラス会談など、一連の南北対話の進捗状況を説明し、こうした北韓との対話を通じて、南北の交流と協力を深めてゆく考えを表明しました。これに対し川口外相は、「今月18日と19日に予定されている日朝赤十字会談で、日本人の拉致問題など日朝間の懸案の解決へ向け努力する」と述べました。

・韓国の大統領府=青瓦台のスポークスマンは13日、金大中大統領が、気管支炎とそれに伴なう肺炎の疑いがあるため、12日夜、国軍ソウル地区病院に入院したと発表しました。それによりますと、金大統領は風邪をこじらせ、12日夜、病院で検診を受けた結果、気管支炎と肺炎の疑いがあるため2―3日の治療が必要だということです。金大統領は今年4月にも過労で軍の病院に入院しています。

・韓国の輸出品が世界市場で競争力1位となっている商品は年々少なくなっていることが分かりました。韓国貿易協会が、国連の国際貿易統計資料を活用して、1996年からおととし2000年までの、韓国の輸出品の世界市場占有率を調査した結果、市場占有率1位を占めている品目は、1996年の91品目から97年には85品目に減少し、98年は同じ85品目、99年は86品目と横ばいとなっていましたが、2000年には81品目まで落ち込みました。世界市場で占有率1位は、アメリカの1,028品目、中国の731品目、以下ドイツ728品目、日本379品目に比べても大きく及ばない水準です。韓国が競争力1位を占めている品目は、繊維、トルエン、化学肥料、産業用ボイラー、クーラー、冷蔵庫、特殊船舶などです。韓国貿易協会によりますと、韓国が1位を占める品目が年々少なくなっている背景には、韓国の技術力の弱体化によるもので、競争力を確保するためには、何よりも技術開発への投資が課題になっていると指摘しています。

・韓・日共催のサッカー・ワールドカップ以後、韓国人の日本に対するイメージがよくなったことが分かりました。これはKBS・韓国放送の第1ラジオが8月15日の独立記念日=光復節に放送する特別番組の資料として、先月29日から今月9日まで、インターネットで行った世論調査で分かったものです。この世論調査では6,000人あまりが回答を寄せ、まず、「ワールドカップ以後、日本に対するイメージの変化」を聞く質問に対して「イメージがよくなった」という答えが59.7%で最も多く、「変わらない」が31%、逆に「悪くなった」という回答も9.3%ありました。「イメージがよくなった」と回答した人にその理由を尋ねたところ、40.7%が「ワールドカップの期間中、日本が韓国チームを応援してくれた」ことを上げています。またワールドカップ以後の韓・日関係の展望については、「よくなると思う」が70.2%に上り、ワールドカップの共同開催が成功したことを反映して韓国人の対日感情が好転していることをうかがわせています。

・韓国の大手電気メーカー=三星電子が来月開幕する釜山アジア大会の聖火リレーのスポンサーとなることが決まりました。このようにアジア大会で一つの企業が聖火リレーを後援するのは三星電子が初めてです。アジア大会の聖火は韓国の最南端の島=済州島のハンラ山と北韓の最高峰=白頭山で同時採火して南北を分断する板門店で一つに合わせた後、来月7日から23日まで全国延べ4,240キロを7,500人の走者によってリレーされる予定で、三星電子は聖火リレーに関連したすべての経費と物品を支援することになっています。

・韓国政府はコメあまり対策の一環として、恵まれない人に無料で給食を配っている社会福祉団体と、生活保護世帯に対しては、コメの販売価格を引き下げることになりました。政府米の引き下げは、恵まれない人々やホームレスを対象に無料で食事を提供している社会団体や慈善団体に対して14%、また生活保護世帯には20%となっています。農林部の関係者は「こうした措置で政府米の在庫を少しでも少なくし、恵まれない人たちの福祉にも役立ちたい」と話しています。

・韓国外換銀行が公示した13日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1007ウォン82銭で、前日に比べて6ウォン99銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1197ウォンで、前日に比べ、2ウォン2銭のウォン高でした。韓国株式市場の13日の総合株価指数は、708.63ポイントと、前日に比べ、13.24ポイント上昇しました。

・13日のソウルは曇り、午後3時の気温は25度3分でした。14日、南部地方は曇り時々雨の後、次第に晴れるでしょう。忠清道や江原道、済州島は一時雨の後、晴れ、ソウルや京幾道は曇りのち晴れるという予報です。ところで、韓国ではソウルなど北部地方を中心に、北の冷たい高気圧の影響で、このところ日中の最高気温が平年と比べ3度から5度くらい低い低温現象が続いています。この低温現象は今後2―3日は続くということです。14日の予想最低気温は、17度から21度、最高気温は23度から28度という予報です。

8月12日月曜日

・韓国と北韓の7回目の南北長官クラス会談が12日から3日間の日程でソウルで始まりました。今度の会談で双方は南北をつなぐ鉄道の京義線や道路の連結のための南北経済協力推進委員会と軍事当局者会談を今月中に開くこと、韓国のお盆にあたる秋夕の9月21日の前に離散家族再会を行なうことなどを話しあうことにしています。会談の関係者は、今度の会談は新しい合意よりこれまでの合意事項を具体化することに力を注ぐことになるだろうと述べました。北韓代表団はこの日午前高麗航空便で直接仁川国際空港に到着し、首席代表の金リョンソン内閣責任参事は「この会談を契機に硬直した南北関係が改善され、6・15南北共同宣言に基づいて合意事項を実践に移さなければならない。そのため最善を尽くす」と述べました。今度の会談には、韓国側からチョン・セヒョン統一長官、ユン・ジンシク財政経済副次官など5人が、北韓側からは、金リョンソン内閣責任参事と、チェ・ソンイク祖国平和統一委員会書記局部長など5人が出席しました。代表団は会談最終日の14日、合意事項を共同報道文の形で発表することになっています。

・KOTRA=韓国貿易投資振興公社は今月24日の中国との国交樹立10周年を機に発表した「国交樹立後の経済成果と問題点」という報告書のなかで、この10年間に対中国への輸出はほぼ7倍となり、333億ドルの累積黒字となったことを明らかにしました。また、対中国への投資も国交樹立の92年が271件、2億600万ドルに過ぎなかったが、今年上半期までに 6,634件、58億3千万ドルとなっている、しかし、対中国輸出は金額では順調な伸びをしめしているものの、韓国産製品の市場占有率と競争力は低下の傾向が見られると指摘し、中国市場に対する長期の対策を早急にたてるよう求めています。

・韓国がロシアに提供した経済借款の償還問題で、3億ドル相当は武器で返済することが両国間で検討されています。韓国国防部は5億3千万ドル相当のロシア製の武器を購入する契約を締結していますが、両国の国防部は、このうちほぼ半分の2億6700万ドルは支払いが滞っている経済借款の返済分を充てる方向で検討しています。ロシアの韓国に対する償還額は利子を含め、合わせて19億5千万ドルです。

・韓国政府は先に金大中大統領が指名した張大煥首相代理に対する任命同意案を13日国会に提出する予定です。首相に対する同意案件は国会提出後20日以内に人事聴聞会と国会の議決を経て、その可否が決められることになっており、張首相代理に対する人事聴聞会は今月末に開かれることになります。

・ロサンゼルス発連合ニュースによりますと、北韓が経済回復のため通貨「元」のデノミネーション切り下げに踏み切ったとロサンゼルスタイムスが伝えました。それによりますと北韓の通貨「元」はアメリカドルの為替レートが66.6セントまで下がりました。ロサンゼルスタイムスは、しかし北韓当局は「元」の切り下げについて、公式に発表していないと報じました。

・北京のKBS金ギチュン記者によりますと、中国政府は、去年12月韓国人のチョン・ギウォン伝道師とともに、中国で逮捕された北韓脱出者10人を北韓に強制送還する手続きに入りました。中国政府はこのため、この10人を北韓と中国の国境地域吉林省の収容所に移動したと中国消息筋が明らかにしました。現在北韓脱出者が強制送還されたかどうかは確認されていませんが、このうち、一部の人は今年1月末にすでに北韓に送還された模様です。

・韓国の首都ソウル市の人口は減少傾向の一方、外国人は増えていることがわかりました。ソウル市が12日発表した住民登録人口統計によりますと、6月30日現在の人口は1031万26人で、半年前に比べ、2万人減りました。一方、外国人は6万9711人で 2.66%増えました。また男女の比率は男性が50.08%、女性は49.92%でした。外国人は女性が50.33%、男性が49.67%でした。

・韓国に先週降り続いた大雨で、12日現在29人が死亡し、2人が行方不明になりました。韓国の中央災害対策本部のまとめによりますと、この大雨による被害は4434億4700万ウォンに上り、建物は全国で1万2159棟が浸水し、農耕地は3万481ヘクタールが水に浸りました。 罹災者は524世帯、1493人に上りました。このうち、もっとも被害が大きかった地域は、江原道で、1641億4千万ウォン、そして忠清北道は1014億3千万ウォンでした。4日から12日までの雨量は京畿道ヤンピョンが最高で570.5ミリ、ソウルも467.5ミリに達するなど全国的に300から500ミリの大雨がふりました。 今回の集中豪雨について気象庁は、韓半島が北太平洋高気圧と中国の大陸高気圧の狭間で気圧の谷を形成し、この谷にそって南西の方から多くの水蒸気が入り、集中豪雨となったもので、1週間にわたって大雨が降り続いたのはあまり例がないと話しています。

・生態学のオリンピックといわれる「世界生態学大会」ガ12日から韓国のソウルで始まりました。大会には、50か国の環境関係の科学者や政府関係者、それにNGOの代表ら二千人あまりが参加し、地球環境の変化と環境情報や技術、生態系の復元など23の分野で研究結果が発表されます。大会は7日間にわたって行なわれます。

・チェコのニムブルクで開かれた世界ジュニアーアーチェリー選手権最終日の11日、韓国は男子団体戦で中国を240対234で破り、優勝しました。また女子団体も中国を240対239で破り金メダルを獲得しました。この結果 韓国は 、金メダル3個、銀メダル2個、銅メダル1個で、総合優勝を飾りました。

・サッカー・ワールドカップで韓国代表チームのMFとして活躍したソン・ジョンクッ選手が、オランダのプロリーグ、ペヤヌルドに移籍することになりました。ソン選手が所属している釜山アイコンスによりますと、ソン選手は移籍料が400万ドル、年報は40万ドルで契約期間は5年ということです。オランダ滞在中のソン選手は、15日帰国して、韓国プロサッカーのオールスター戦に出場した後、21日オランダにに向かう予定です。

・韓国外換銀行が公示した12日午後3時現在の為替レート日本円100円は1000ウォン83銭で先週に比べて2ウォン64銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは1200ウォンで先週に比べて5ウォン20銭のウォン高でした。12日の韓国株式市場の総合株価指数は 695.39ポイントと先週に比べて2.94ポイント上昇しました。

・12日のソウルは曇り、午後3時の気温は22度5分でした。13日は全国的に曇り時々雨となるでしょう。日中予想最低気温は 16度から22度、最高気温は23度から26度の予報です。

8月10日土曜日

・北韓が来月末から釜山で開かれるアジア大会に選手団とともに応援団も派遣することを伝えてきました。北韓オリンピック委員会の朴明哲委員長は9日、鄭淳テク釜山アジア大会組織委員長宛てに送った書簡の中で、釜山アジア大会に選手団と応援団を派遣することについて協議するため、今月17日から20日まで金剛山で実務会談を開くことを提案しました。南北は先の南北長官クラス会談のための実務協議で北韓の白頭山と韓国のハンラ山でアジア大会の聖火を同時に採火することでも合意しており、実務会談が開かれれば、白頭山での彩火や聖火リレーなどについても話し合われるものとみられます。北韓が選手団とともに応援団を派遣することになれば、南北間の人的交流としては過去最大の人数で最長期間の交流になると見られます。

・韓国政府は9日、板門店の連絡官接触で、12日からソウルで開かれる南北長官クラス会談に出席する韓国側代表団の名簿を北韓側に伝えました。一方、北韓側も金ヨンソン内閣責任参事を団長に内閣参事や祖国平和統一委員会の書記局の参事ら5人の代表団と随行員5人、記者団など合わせて29人の名簿を伝えてきました。北韓側代表団は、12日北韓の高麗航空機で仁川国際空港に到着する予定です。

・・北韓軍は韓国駐在の国連軍司令部に対し、停戦委員会が黄海で行う調査活動の安全を保障する考えを伝えてきました。韓国駐在国連軍司令部によりますと、北韓軍は今月6日板門店で開かれた将官級会談で、黄海で起きた南北海軍による銃撃戦について調査する停戦委員会の安全を保障すると約束したという事です。国連軍司令部は近いうちに中立国の代表で 停戦委員会調査団を構成し、黄海での交戦で北韓側が停戦協定を守ったかどうかを調査する予定です。

・6月29日黄海で起きた南北海軍による銃撃戦の際に行方不明になった韓サンクッ中佐の遺体が、銃撃戦から41日目の9日、沈没した韓国海軍高速艇の中から発見されました。韓国海軍は9日午後黄海の交戦海上で海軍海難救助要員が水中探知装置を使って沈没した高速艇を捜索した結果、操舵室で韓サンクッ中佐の遺体を発見し、引き揚げました。海軍は遺族と協議し、海軍参謀総長が主催する海軍葬を行うことになりました。

・4日からの全国的な集中豪雨で、10日午前8時現在、18人が死亡、7人が行方不明になり、2,700億ウォンの被害が出ています。中央災害対策本部によりますと、今回の大雨により、死者・行方不明者以外にも530世帯の1,500人あまりが被災し、1万1,600棟あまりが床下・床上浸水、水田 1万7,300haが一時浸水しました。 今週4日から10日午前9時までの降水量は、京畿道のヤンピョンが555ミリを最高に、ソウル472.5ミリなど、全国のほとんどの地域で400ミリを超えています。

・現代・起亜自動車が来年末からアトス、ビストなどの軽自動車の生産を全面的に中止することになりました。 これについて現代自動車グループの関係者は「国内で軽自動車の販売の比重がどんどん減っている上に、規格サイズがあまりにも小さく、輸出競争力が劣ることから来年末から軽自動車の生産を中止することにした」と述べました。現代・起亜自動車は軽自動車の生産を中止する代わり、軽自動車より大きいヨーロッパ輸出用の排気量1100cc前後の自動車を2004年から協力会社のトンヒ オートに生産委託する計画です。

・韓国のサラリーマンは、一生のうち、平均4回の転職を考慮していることがわかりました。ヘッドハンティング会社の「HRコリア」は、勤務年数3年以上のサラリーマン1542人を対象に、予想転職回数を調べた結果、回答者の平均回数が4.2回だったと明らかにしました。これによりますと、「一生のうち、何回転職すると思いますか」という質問に「3回」と答えたサラリーマンは26.1%、「4回」と「5回」はそれぞれ18%と25%でした。転職を考える最大の理由としては「もっと給料のいい会社に行きたい」(37%)、「多様な経歴をつくるため」(32%)、「今の職場に不満がある」(12%)などとなっています。

・今年初の稲刈りが9日ソウル近くの京畿道ヨジュ郡ウマン里で行われました。稲刈りは、4月28日田植えをした、ホン・ギワンア氏の水田で行われ、4,620平方メートルで合わせて2,700キロの稲が収穫されました。

・10日は休みのため取り引きはありませんでした。前日9日の為替レートは日本円100円は997ウォン68銭、アメリカドル1ドルは 1203ウォン70銭でした。10日は休みのため取り引きはありませんでした。前日9日の韓国株式市場の総合株価指数は 692.45ポイントでした。

・10日のソウルは曇り時々雨、正午の気温は23度1分でした。11日は全国的に雨になるでしょう。特に南部地方を中心に局地的な集中豪雨が予想されます。日中の予想最低気温は19度から24度、最高気温は23度から28度の予報です。

8月9日金曜日

・金大中大統領は9日、新しい首相代理に張大煥毎日経済新聞社長を指名しました。これは張サン首相代理の任命同意案が先月31日国会で否決されてから9日目の指名となります。張大煥首相代理は50才で、アメリカのニューヨーク大学で国際経営学博士号を取得し、ソウル大学の講師を経て、88年から毎日経済新聞の社長をつとめていました。朴智元大統領秘書室長は「張大煥首相代理は、社会の知的発展と情報化をリードしてきており、経済界の生の声を国政に反映して韓国経済の安定に寄与することが期待される」と人選の理由を説明しました。政府は来週国会に 張大煥首相代理の任命同意案を提出することにしています。 首相の任命同意案は人事聴聞会の後、国会の本会議で無記名投票で決まりますが、国会の在籍議員の過半数が出席し、さらに出席議員の過半数が賛成すれば可決されることになります。

・与党民主党は9日最高委員会会議を開き、10日の党務会議で、新党創設を決議し、新党推進委員会を設置することを決めました。韓和甲代表を含む最高委員全員はまた6月13日の地方選挙と8日の国会議員再・補欠選挙での惨敗の責任をとり、新党の発足とともに全員退陣することになりました。これに先だち、民主党の廬武鉉大統領候補も新党に移行しようという党内の意見を受け入れる考えを明らかにしています。

・7回めの南北長官クラス会談に参加する北韓側代表団は12日、西海の南北の直空路を通じて韓国を訪問することになりました。 チョン・セヒョン統一長官は8日、北韓は12日午前平壌のスンアン空港を出発し、西海の直空路で午前10時韓国の仁川空港に到着する日程を伝えてきたと述べました。北韓代表団は金ヨンソン参事を首席代表にする5人と随行員6人の11人で、記者20人も同行すると伝えられました。北韓代表団は当初北京経由で仁川空港に到着することになっていました。

・金大中大統領は9日、今年上半期の政府業務を評価する会議に出席し、9月29日から開かれる釜山アジア大会と12月の大統領選挙が順調に行われるよう準備するとともに、国内外の環境に影響されないように経済の基盤を強化しなければならないと述べました。また今年下半期の国政運営が円滑に進むよう、政府部署間の緊密な協調を求めました。

・民主労働党のクォン・永吉代表が9日、12月の大統領選挙に出馬する考えを明らかにしました。クォン代表の当選の可能性は低いものの韓国大学総学生会連合などの進歩勢力と市民団体の支持をうけているため、有力候補の争いが激しくなれば、当落の行方を左右する存在とになる可能性も十分あります。

・北韓の金正日国防委員長とロシアのプーチン大統領が今月20日頃 ロシアのウラジオストックで会談する予定だとロシアの日刊紙イズベスチャーが8日報じました。ロシアの大統領府はこれについて論評はしていません。これに先立ち日本の読売新聞は金正日国防委員長が今月中にロシアのウラジオストックを訪問すると報じました。

・モスクワ発連合ニュースによりますと、ロシアのイワノフ外相はロシアは韓半島の安定のため努力する準備ができていると述べたと共同通信が報じました。イワノフ外相は、共同通信とのインタビューで、ロシアは北韓が韓国や日本、そしてアメリカとの対話再開について肯定的な姿勢を示すように働きかけてきたとして、このように述べました。

・KEDO=韓半島エネルギー開発機構が北韓で建設している軽水炉をめぐり、アメリカなどが国際原子力機関(IAEA)の核査察をただちに受け入れるよう求めているのに対し、北韓は「核査察は3年後に受けても十分だ」との考えを韓、米、日3か国に伝えたと、日本経済新聞が8日報じました。これは北韓の琴湖地区で行われた軽水炉本体工事の起工式に参加したアメリカのプリチャード大使が、核査察には2、3年を要するためただちに受け入れるよう求めたのに対して、北韓が「査察は2〜3カ月あれば十分で、3年後に受ける」との立場を示したものです。核査察は3年後に予定されている原子炉など主要部品の設置までに終えなければなりませんが、その時期をめぐり米朝が対立すれば、米朝対話の再開の行方にも影響するのではないかと見られています。

・横浜発共同連合ニュースによりますと、韓国の2747トン級の貨物船「サントラス」が8日午後、静岡県御前崎沖の南東5.5キロで日本の砂利運搬船492トンと衝突し沈没しました。この事故で、貨物船に乗っていた韓国人船長が死亡し、韓国人4人とミヤンマー人3人の7人が行方不明になったと日本の海上保安庁が明らかにしました。事故当時貨物船には、韓国人7人とミヤンマー人6人の13人が乗っており、うち5人は救助されました。日本の砂利運搬船に乗っていた3人の船員も無事でした。

・財政経済部は8日、7日からソウルで行われた韓米通商懸案会議で、自動車部門に対するアメリカの要求を受け入れ、 再来年から乗用車に対する特別消費税の体系を排気量を基準にした現在の3段階から2段階に変えることになりました。このため2000CC以上の乗用車に対する税率が下がる可能性が高くなりました。現在の乗用車に対する税率は、排気量を基準に1500CC以下は7%、1500CCから2000Cまでは 10%、2000CC以上には14%の税率が適用されています。

・外国人によるKT,旧韓国通信の株取得の限度が21日から49%に引き上げられるものとみられます。KTは8日、20日に予定されている臨時株主総会で、定款の関連条項を改正し、外国人の株式取得限度を現在の37.2%から49%に引き上げる方針だと明らかにしました。現行の「電気通信事業法」の規定によりますと、KTとSKテレコムなどの通信事業者の株式に対する外国人の取得限度は49%となっていますが、KTの場合、「民営化特別法」の適用を受け、定款に外国人の取得制限を37.2%と明記し、制限してきていました。

・韓国外換銀行が公示した9日午後3時現在の為替レート日本円100円は997ウォン19銭で前日に比べて3ウォン64銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドル1205ウォン20銭で前日に比べて2ウォン20銭のウォン安でした。9日の韓国株式市場の総合株価指数は 692.45ポイントと前日に比べて7.96ポイント上昇しました。

・9日のソウルは曇り、午後3時の気温は28度5分でした。10日は全国的に曇り一時雨となるでしょう。また南部地方には局地的に集中豪雨が予想されます。日中予想最低気温は 18度から23度、最高気温は22度から28度の予報です。

8月8日木曜日

・年末の大統領選の前哨戦として注目された韓国の国会議員の再選挙・補欠選挙が8日全国13の選挙区で行われ、第一野党=ハンナラ党が11議席を確保して圧勝した上、国会での議席数を139に伸ばし、単独過半数の確保にも成功しました。与党=民主党は地盤の全羅道の2議席確保に止まり、6月の統一地方選に続く惨敗によって党分裂の可能性が強まりました。再・補欠選挙は「ミニ総選挙」として投票結果が注目されましたが、有権者の関心の低さに加え、夏の休暇シーズンに重なり、さらに今週初めからの大雨で投票できなくなった地区も出たことから、投票率は暫定値で29.6%と1965年以来 最低の投票率となりました。与党=民主党は、金大統領の2人の息子の不正疑惑が、党の支持率低下の最大の要因とみており、民主党の韓和甲代表は金大統領と一線を画すためにも、今後新党を結成するとともに、盧武鉉氏に決まっている大統領選の公認候補も選出し直すという考えを明らかにしています。一方のハンナラ党は11選挙区での勝利で、計139議席と、定数273の国会で単独過半数に達し、政局の主導権を握るようになりました。これで任期末を迎えた金大統領は、政局運営でさらに厳しい舵取りを迫られることになりました。

・韓国では全国的な集中豪雨が5日間も続き、8日午後3時現在、15人が死亡、3人が行方不明になり、530億ウォンの被害が出ています。中央災害対策本部によりますと、今回の大雨により、死者・行方不明者以外にも850世帯の2400人あまりが被災し、8115棟が床下・床上浸水しました。大雨によって道路も浸水し、8日午前現在、ソウルの漢江沿いのオリンピック道路などソウル市内の3つの幹線道路を初め、国道4つ、地方道路10が通行止めになりました。ソウル市内は7日夕方から8日にかけて、ほとんど身動きがとれない交通渋滞が続き、警察などではマイカーの使用を自粛するよう呼びかけました。家屋や施設などの被害は忠清北道120億ウォン、京畿道98億ウォンなど全国合わせて530億ウォン=日本円で53億円に上っています。空の便も大幅に乱れ、ソウルと地方を結ぶ国内線を中心にほとんどの便が3日間 欠航しましたが、8日午後から一部路線の運航が再開されました。今週4日から8日午前7時までの降水量は、京畿道のヒョンリが491ミリを最高に、済州島のハンラ山486ミリ、ソウル351ミリなどとなっています。気象庁によりますと、「今回の集中豪雨は8日小康状態になっているものの、済州島や南部地方では9日までにさらに最高150ミリ、ソウルや中部地方は再び気圧の谷が発達して10日までに最高60ミリの大雨になる見込みだ」ということで、引き続き大雨による被害には注意が必要だと呼びかけています。

・東京発連合ニュースです。韓国と日本の外相会談が来週初めに東京で行なわれる見通しです。日本外務省の消息筋が7日明らかにしたところによりますと、今度の韓・日外相会談は今月11・12の両日 東京で行なわれ、今月18日から始まる日朝赤十字会談を前に北韓に対する政策を調整するということです。

・今年6月、韓国の京畿道で女子中学生2人が韓国駐留アメリカ軍の装甲車に引かれて死亡した事故について、 韓国駐留アメリカ軍は7日、事故を起こしたアメリカ軍兵士2人の刑事裁判権を放棄しないとする方針を韓国の法務部に送りました。アメリカ軍によりますと、これは在韓米軍が公務執行中に起こした事故に対しては、アメリカ側が1次的な裁判権をもつと規定されている韓・米地位協定に従った措置で、「公務執行中の事故に対してアメリカが裁判権を放棄した前例がない上、すでに事故当事者を起訴している」としています。これについて法務部の関係者は「アメリカ軍側の決めた方針に韓国側は従わなければならない規定のため、公正な裁判が行なわれるよう努力してほしいと要請した」と述べました。しかし韓国側が1次的な裁判権を持つよう韓米地位協定を改めなければならないという世論がさらに強まる見通しです。韓国側は兵士2人の刑事裁判権を韓国側に渡してほしいと要請していました。

・東京発連合ニュースです。愛媛県教育委員会が来年春から県立中学校3校で、「新しい歴史教科書をつくる会」が執筆し、去年韓・日外交摩擦を引き起こした歴史教科書を採択する見通しだと、日本の毎日新聞が8日報道しました。愛媛県教育委員会は来週15日の定例会で最終的に決める予定で、愛媛県で採択が決まりますと、日本の公立中学校での採択は初めてとなります。愛媛県は去年の8月にも県立の養護・ろう学校の一部でこの教科書を採択していました。

・韓国と北韓の民間団体が共同で解放記念日の8月15日を祝う共同行事について、韓国と北韓は行事の日程に最終合意しました。北韓の金剛山で7日まで行なわれた南北の実務協議の韓国側代表団によりますと、来週15日、ソウルのオリンピック・フェンシング競技場で南北の民間団体が参加する共同行事を行い、北韓は100人規模の代表団がこの行事に参加するということです。またソウル市内のホテルなどで南北共同の美術展、写真展、学術討論会などを開きます。北韓の代表団の中には、この程閉幕した北韓の「アリラン祭典」で開幕の歌を歌った民謡歌手や人民俳優らが多数参加しており、16日にはソウルの王宮跡や名所を見てまわることになっています。北韓の代表団100人は来週14日南北を結ぶ直行路でソウル入りし、南北共同の行事に参加した後、17日北韓に帰ります。

・韓国で遺伝的な形質を変えた、いわゆる「形質転換」した豚の誕生に成功しました。韓国で初めてクローン牛を誕生させたソウル大学獣医学科の黄禹錫教授のチームは5日 忠清北道の農場で遺伝的な形質を変えたクローンの豚の誕生に成功しました。しかし翌日ソウルに移動する過程で呼吸困難を起こし、生れて16時間目で死んだということです。形質転換とは、動物の遺伝子を変えて人間に役立つ医薬品や人体用の臓器を生産するための技術です。今回生れたクローン豚は、既存の豚をそのままクローニングしたのではなく、紫外線を当てると緑色の蛍光物質を発光する遺伝子を豚の体細胞に移植した後、クローニングしたものです。黄教授は「今年11月に形質転換した豚がさらに誕生する予定だ。豚の臓器は人間の臓器と非常に似ているため、今後は人間に臓器移植が可能な豚のクローニングに取り組みたい」と語りました。形質転換したクローン豚の誕生に成功したのはイギリス、アメリカ、台湾に次いで世界で4番目です。

・朝鮮王朝時代の有名な画家の作品世界と生き方を描いて、カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した韓国映画「チュファソン」が来月13日から始まる福岡国際映画祭の開幕作に選ばれました。今年の福岡国際映画祭ではアジア15カ国から27本の映画が紹介される予定で、韓国からは「チュファソン」の他に、田舎のおばあさんと孫との風変わりな同居を描いた「家に・・・」と、不治の病におかされた妻への夫の愛を描いた「贈り物」が招待されました。

・韓国外換銀行が公示した8日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1000ウォン83銭で、前日に比べて3ウォン31銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1203ウォンで、前日に比べて2ウォン70銭のウォン高でした。韓国株式市場の8日の総合株価指数は、684.49ポイントと、前日に比べて5.12ポイント上昇しました。

・8日のソウルは雨のち曇り、午後3時の気温は29度1分でした。9日は気圧の谷の影響を受けて、東部地方と南部地方、済州島は曇りのち雨、ソウルを初め中部地方は夜から雨になる見込みで、予想降水量は済州島や南部地方は50ミリから100ミリ、多いところは150ミリで、中部地方は10ミリから30ミリ、多いところは60ミリとなるでしょう。予想最低気温は20度から24度、日中の最高気温は22度から31度という予報です。

8月7日水曜日

・KEDO=韓半島エネルギー開発機構は7日、軽水炉建設が行われている北韓の琴湖地区で軽水炉本体工事の起工式を行いました。この行事にはアメリカのプリチャード韓半島担当大使、日本の鈴木勝也KEDO担当大使、KEDOの張ソンソプ理事会議長、北韓の金ヒムン軽水炉対象事業局長ら150人あまりが参加しました。張ソンソプ議長は挨拶で、本体工事の起工式は軽水炉建設事業が本格的な段階に入ったことを意味するとして、関連国が合意事項を確実に履行しなければならないと述べました。プリチャード大使は、北韓が国際原子力機構と協調し、核拡散防止条約を守るための措置をとる時だと述べました。

・韓国政府は6日の閣議で、生物科学兵器の使用を禁じる内容の「細菌学的な戦争手段の戦時使用禁止議定書」すなわち「ジュネーブ議定書」の「留保一部撤回案」を議決しました。これにより韓国は戦時を含む、いかなる場合も敵国に生物兵器を使用できなくなりました。政府は1988年、戦時の際に生化学兵器を使用しないという、「ジュネーブ議定書」に加盟した際に、北韓の実質的な脅威を理由に「議定書を遵守しない敵国に対しては議定書に拘束されない」という留保条項を置き、敵国が生化学兵器を使用すれば韓国もこれらの兵器を使用できるようにしていました。一方、政府は、北韓が化学兵器禁止協定に加盟していないことを理由に、化学兵器の使用については留保条項を維持するようにし、敵国が化学兵器を使用する場合は韓国も化学兵器を使用できる余地を残しました。

・韓国金融研究院は7日、今年の韓国の国内総生産、GDPの成長率の見通しを当初の5.1%から6.2%に上方修正しました。金融研究院は今年下半期の韓国経済はアメリカ経済の成長率が大きく鈍化しないかぎり景気回復が続き、GDPの成長率が6.4%になるため、年平均では6.2%になるだろうという見通しを出しました。これは金融研究院が今年3月に出した5.1%より1.1ポイントも高いものです。金融研究院は、アメリカ経済の展望が不透明である上、上半期の高い成長の主な要因だった消費支出と建設投資は多少鈍化するという事情はあるが、下半期は輸出増加と設備投資の回復などが、経済成長をリードするだろうと説明しています。

・今月12日から3日間ソウルで開かれる南北長官クラス会談の会場はソウル中区の新羅ホテルに決まりました。このため韓国政府は新羅ホテル内の長官クラス会談の会場とプレスセンターなどの準備に着手しました。南北長官クラス会談に参加する北韓代表団は、12日北京経由で韓国入りし、14日に、8・15南北共同行事に参加するため韓国を訪れる北韓代表団が使う飛行機で帰るものとみられます。

・ソウル鐘路区、永登浦乙地区など全国13か所で国会議員の再補欠選挙が行われます。こんどの選挙は有権者の無関心とともに投票日が夏の休暇シーズンにかさなるなどで、投票率は6月13日に行われた地方選挙の48.9%よりも低くなるのではと見られています。開票は電子開票機の導入で9日午前零時頃には完了すると中央選挙管理委員会では見ています。

・鉄鋼や自動車、医薬品など韓国とアメリカの通商問題について話し合う、3回目の「韓米通商懸案会議」が、7日から2日間の日程でソウルで始まりました。7日の会議では、鉄鋼や自動車、農産物、通信、などの認定問題について、8日には、知的財産権や医薬品などについて意見を交わすことになっています。初日の会議で韓国側の通商代表団は、鉄鋼のセーフガード適用例外問題など、鉄鋼関連の貿易摩擦の早期解決をアメリカ側に求めました。アメリカ側は自動車と関連して、現行の8%の関税を2.5%に下げるよう求めるとともに、特別消費税を含む関連税制の改正などを求めた模様です。この会議は、去年3月に開かれた両国の通商長官会議の合意により 去年から定期的に開かれています。

・今年6月末まで発行されたクレジットカードは、合わせて1億454万枚で、去年6月末の6,837万枚に比べて 1・5倍以上が増えました。これは韓国の15才以上の経済活動が可能な人口、2,229万2千人が1人あたり、4.69枚を持っている計算になります。一方、クレジットカードが1億枚を超えたことに伴って、今年上半期のカードの使用額は、331兆ウォン、日本円で、33兆1000億円を超えたことがわかりました。金融監督院は7日、LG、三星など9つのカード会社のカード使用額は238兆138億ウォン、16の銀行のカード使用額は93兆6059億ウォンであわせて、331兆6197億ウォンに達したと明らかにしました。これは去年同期に比べて66.4%増えたもので、この傾向が続きますと今年1年間のカード使用額は、700兆ウォンに達するものと予想されます。

・北京発AP連合ニュースによりますと、北韓の食糧難はこれまでかなり改善されたが、最悪の状態からまだ抜け出してはいないと、世界食糧計画のモートン平壌駐在代表が述べました。北韓での4年間の任期を終え北京入りしたモートン代表は、6日「4年前の北韓は多くの子供が飢餓に苦しみ、病院の医薬品もない状態だったが、最近は食糧事情が改善され、住民も活気を帯びている。しかし、北韓にはまだ飢餓が蔓延しており、国際社会の食糧支援が重要だ」と述べました。

・韓国、日本、中国3か国のプロサッカーリーグの関係者は5日から中国の大連で実務者会議を開き、1回目の3か国プロサッカー大会を来年2月16日から22日まで日本で開くことに合意しました。それによりますと、試合は韓国と中国から各1チーム、そして開催国の日本からは2チームが出場し、4つのチームのフルリーグ方式で行われます。また2回目の大会は中国で、3回めの大会は韓国で開かれることになりました。

・韓国外換銀行が公示した7日午後3時現在の為替レート日本円100円は997ウォン52銭で前日に比べて10ウォン7銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドル1205ウォン70銭で前日に比べて3ウォンのウォン高でした。7日の韓国株式市場の総合株価指数は 679.37ポイントと前日に比べて5.59ポイント上昇しました。

・7日のソウルは雨、午後3時の気温は21度8分でした。8日は全国的に突風とともに、雷を伴った大雨が予想されています。日中予想最低気温は 20度から24度、最高気温は25度から28度の予報です。

8月6日火曜日

・黄海での南北海軍による銃撃戦を受けて、韓国駐在の国連軍司令部と北韓軍当局による将官級会談が6日、板門店で開かれ、双方は今後このような敵対行為が2度と発生しないように努力していくことで合意しました。会談後、国連司令部のジェームス・ソリガン副参謀長は記者会見し、双方は武力衝突の防止と信頼構築について論議したと述べました。それによりますと、南北の銃撃戦の際に、北韓に引き返した北韓側の警備艇の情報を韓国側に送ってくれば、韓国側も沈没した高速警備艇の引上げ作業や行方不明者の捜索作業の具体的な情報を北韓側に説明する用意があると、北韓側に伝えたということです。会談に同席した韓国の合同参謀本部のイ・チョンソク軍事情報次長は、「会談の雰囲気は和やかで、双方はいつでも対話で解決していくことで意見が一致し、将官級会談は引き続き開かれるものとみられる」と述べました。次回の将官級会談の日程などについては、今後実務者協議で決めていく方針です。

・今月4日からソウルや京幾道など中部地方などで、雷をともなった大雨に見舞われ、住宅の床下浸水や一部道路の通行規制、国内線の空のダイヤの乱れなど影響が相次いでいます。またこの雨は6日から全国に広まり、6日午後1時、南部地方の慶尚南道に豪雨注意報が発令されました。気象庁によりますと、6日午前9時現在の降水量は京幾道ヒョンリが384ミリなど、中部地方で400ミリ近く降水量となりました。6日午後からは南部地方にも大雨の恐れがあるなど、全国的に豪雨が予想されるだけに、気象庁は注意を呼びかけています。一方、中央災害対策本部の集計によりますと、今月4日からの大雨の影響で、6日午前7時現在、ソウル、京幾道一円で、4800世帯が床下浸水の被害を受けました。また、6日午前10時5分、金浦発、木浦行の大韓航空1353便が気象悪化のため、運航できなくなるなど、午後2時現在、国内線の合せて43便が欠航するなどの影響が出ました。気象庁によりますと、今回の大雨は北太平洋高気圧と大陸高気圧がぶつかって、寒冷前線を形成したほか、勢力が弱まった台風12号が多量の雨雲をもたらしたためだということで、この雨は今週いっぱい続くものとみられます。

・韓国銀行は6日、金融通貨委員会を開き、8月の公定歩合を現水準の4.5%に維持することにしました。金融通貨委員会の分析によりますと、6月の消費、設備投資、生産など、実物経済指数は多少落ち込んだものの、これは地方選挙やワールドカップなどによる一時的なものです。7月には輸出が着実に伸び、半導体などを中心に製造業の生産拡大も進んでおり、景気回復の傾向は堅調です。一方ではアメリカの金融不安など、不確実な要素も残っていますが、上にあげた状況を考慮すると、国内の景気回復が続くものとみられ、公定歩合を現水準に維持することにしたというです。

・韓国政府は9月の釜山アジア大会に参加する北韓選手団に対して、滞在費全額を支援する見通しです。政府関係者が6日明らかにしたところによりますと、釜山アジア大会に参加する北韓の選手団に対して、南北交流の活性化と人道的なレベルで、経費を支援する案を検討中だということで、具体的な支援規模は北韓の選手団の人数が確定し次第、決めるということです。またそれにかかる予算はアジア大会組織委員会の経費ではなく、南北交流協力基金で充てられる見込みです。今度の大会に参加する北韓選手団の規模は20競技でおよそ200人になるものとみられ、試合日程や訓練期間を合せて、16日以上滞在すると想定した場合、支援規模は少なくとも20万ドルを上回るものとみられます。

・先月30日から北韓と韓国を相次いで訪問している国連の大島賢三 人道主義問題担当事務次長は6日、ソウルで記者会見し、平壌に常駐している国連の支援団体に衛星を使った通信を認めるなど、北韓は活動環境の改善に協力する意向だと明らかにしました。それによりますと、これまで国連の世界食糧計画など、平壌に駐在している国連の支援団体が活動する上で、通信分野の制約が多かったが、今回初めて北韓から衛星通信に対する原則的な合意が得られたということです。また支援団体のスタッフが病気にかかった場合、北韓が飛行機を提供するか、これが不可能な場合は外国籍の飛行機を使うことを認めることで合意しました。大島事務次長はさらに、北韓当局がUNICEFと共同で来月から北韓住民の栄養状態の実態調査に入る予定だと付け加えました。

・中国で北韓脱出者の支援活動を行った容疑で中国公安当局に逮捕されていた韓国人の宗教関係者チョン・ギウォンさんが5日午後、釈放されました。中国政府は先月、チョン・ギウォンさんに対して、人民元で5万元の罰金と国外退去処分を決定しましたが、チョンさんが罰金を納めたことから、近く韓国へ帰国することになりました。チョンさんは、中国側に押収されたパスポートを取り戻し、ビザの問題など、出国に必要な手続きに10日から15日くらいかかるものとみられます。チョンさんは6日、韓国のマスコミとの電話インタビューで、「去年の末、韓国に亡命させようとした北韓住民12人がまだ中国に残っているものとみられる。今後とも北韓を脱出して中国で苦しい生活を送っている北韓住民を支援するために、最善を尽くしたい」と述べました。

・韓宝グループの鉄鋼事業部門で、97年経営破綻に陥って法定管理に入っていた釜山製鋼所が日本の大和工業に売却されることになり、6日、本契約を締結しました。韓宝グループの関係者によりますと、売却代金は1,420億ウォン(日本円で142億円あまり)で、10月末、債権団の承認を得て、裁判所の最終許可が降りれば、大和工業が直接釜山製鋼所の経営を始めることになります。韓宝の釜山製鋼所は電気炉2基で、年100万トンを生産できる規模です。

・韓国外換銀行が公示した6日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1007ウォン59銭で、前日に比べて6ウォン84銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1208ウォン70銭で、前日に比べて15ウォン20銭のウォン安でした。6日の韓国株式市場は外国人投資家の売り注文が相次ぎ、総合株価指数は673.78ポイントと、前日に比べて1.98ポイント下落、去年12月以来の最安値となりました。

・6日のソウルは雨、午後3時の気温は21度4分で、これまでの降雨量は241ミリでした。7日も気圧の谷の影響を受けて、全国的に雨、ところによっては雷をともなった大雨となるでしょう。予想最低気温は21度から25度、日中の最高気温は23度から30度の予報です。

8月5日月曜日

・韓国政府は、今月2日から4日まで金剛山で行われた南北長官クラス会談の実務協議で、北韓側と今月12日から14日まで南北長官クラス会談を開くことで合意したことを受けて、関係部署との事前協議を通じて準備を進めることになりました。このため、統一部を中心に、財政経済部、建設交通部、文化観光部、国防部などの関係部署の実務者が参加する対策会議が開かれることになりました。韓国政府はまた、8日には国家安全保障会議の常任委員会を開き、南北関係の改善に焦点を合わせた長官クラス会談の対策を論議する予定です。

・大統領府、青瓦台の朴ソンスク報道官は5日、金剛山で行われた南北長官クラス会談のための実務協議で、北韓が釜山アジア大会に参加することなどで合意したことに関連して“こんどの実務協議の合意事項が実践されることを期待する”とした上で、“政府は南北対話の再開を通じて韓半島の平和と安定の基盤を固めるために最善を尽くすだろう”と述べました。朴報道官は、特に北韓が釜山で開かれるアジア大会に参加することで、スポーツの交流を通じて南北の和解と協力の姿を世界に確認させ、釜山アジア大会は名実ともに平和と和解の祭典になるだろうと述べました。

・北韓が釜山で開かれるアジア大会に参加することで、南北のスポーツ交流がさらに活発になるとみられるなか、今年9月に予定されている南北サッカー親善競技を推進している、ヨーロッパ・コリア財団は5日から統一部や文化観光部などの関係部署と実務協議を行うことにしています。ヨーロッパ・コリア財団は今年5月に朴槿恵理事長らが平壌を訪問した際に金正日国防委員長と南北親善サッカー競技を開くことで合意しており、 北韓代表チームが9月6日から9日までソウルを訪問し、競技は8日にソウルワールドカップ競技場で行われます。

・韓国駐在の国連軍司令部は4日、黄海での南北海軍による銃撃戦と関連して今月6日に板門店で将官級会談を開こうという北韓の提案を受け入れることになりました。国連軍司令部は今度の会談は98年の北韓側との合意により、すべての代表が対等な発言権を持つと説明しました。

・北韓の平壌放送は、金日成放送大学の講義の中で「南北が統一すれば、双方の経済制度の差と経済活動を互いに認めた上で、経済的交流と合弁事業などを進めなければならない」と主張しました。平壌放送はまた、「連邦政府は北と南の国家所有、協同組合などの団体の所有、私的所有のすべてを認め保護するとともに、資本家の所有と彼らの企業活動を制限したり、侵害してはならない」と強調しました。

・6月29日、黄海で起きた南北海軍による銃撃戦で沈没した韓国海軍高速艇の引き揚げ事業と当時行方不明となった韓サンクック中佐の捜査作戦が5日から始まりましたが、西海の気象状態が悪く作業が遅れています。韓国合同参謀本部によりますと、行方不明となった韓サントック中佐は高速艇に残されている可能性が高いため、引き揚げ作業とともに韓中佐の捜索作業も並行して行う予定です。この引き揚げ作業は、高速艇の正確な位置探査と救助艦の固定、船体捜査、ワイヤーで結んでの引き揚げの4段階で行われ、引き揚げまでには、2か月あまりかかると見られています。

・先月11日以降北京の韓国総領事館に相次いで駆け込み、韓国行きを希望していた北韓脱出者11人が、フィリピンのマニラ経由で3日韓国入りしたと、外交通商部が4日明らかにしました。外交通商部の当局者は、こんどの11人の韓国入りは、中国政府との合意により、中国国内法や国際法、人道主義の原則に基づいて行われたものだとしています。

・今年上半期の対日貿易赤字規模が5年ぶりに最大値を記録しました。韓国貿易協会は4日今年上半期の対日貿易赤字は、64億4029万ドルで、去年同期に比べて43.1%増加したと明らかにしました。今年1月から6月までの対日輸出額は70億3130万ドルに対し、輸入は134億7159万ドルで、差し引き64億4029万ドルの赤字を記録しました。このような赤字幅は、外貨危機直後の1997年上半期以来の規模です。韓国貿易協会は今年に入り、対日貿易赤字幅が急増した理由について、円安の影響で相対的に韓国製品の国際競争力が弱まった上、日本の消費が伸びなかったためと説明しています。

・韓国の女子プロゴルファー、金美賢選手が5日LPGA=全米女子プロゴルフツアーのウェンディーズ選手権で優勝し、今シーズン2度目の優勝を飾りました。金美賢選手は5日、アメリカ オハイオ州ダブリンのタータンフィールドゴルフクラブで開かれた“ウェンディーズ選手権大会”で 8アンダー208で、やはり韓国の韓ヒウォン選手を1打差でおさえ、優勝しました。金美賢選手は2週間前のジャイアント・イーグル・クラシックでも優勝しています。一方、韓国の女子プロゴルファー、朴ヒジョン選手も先週、ビッグアップル・クラシックで優勝し、韓国の女子選手が3週連続アメリカ女子プロゴルフツアーで優勝を飾りました。

・韓国外換銀行が公示した5日午後3時現在の為替レート日本円100円は1000ウォン75銭で 先週に比べて3ウォン27銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは1193ウォン50銭で先週に比べて6ウォンのウォン安でした。5日の韓国株式市場の総合株価指数は 675.76ポイントと先週に比べて24.92ポイント急落し、去年12月27日以来の最安値となりました。

・5日のソウルは曇り時々雨、午後3時の気温は28度2分でした。6日は全国的に曇り後雨、日中予想最低気温は 23度から26度、最高気温は26度から30度の予報です。

8月3日土曜日

・中断状態の南北長官クラス会談の再開に向けて南北実務者協議が3日から北韓の金剛山で行われています。3日は全体会議にさきたって南北の首席代表が会談し、韓国側の李ボンゾ首席巣代表が先月の黄海で起きた南北海軍による銃撃戦について北韓側の謝罪と関係者処分、それに再発防止の約束を重ねて北韓側に求めました。この後南北は長官クラス会談の日程と議題の協議に入り、京義線鉄道の連結、離散家族の交換訪問の定例化、金剛山陸路観光などについて意見を交わした模様です。韓国側はこの席で釜山アジア大会に北韓が参加するよう求めると共に、北韓の白頭山と韓国のハンラ山で同時に彩火し、これを一つにしてアジア大会を南北理解の象徴にしたいと提案した模様です。韓国側代表団は4日午後、ソルボン号で韓国東海岸のソクチョ港に戻る予定です。

・北韓軍は2日、板門店の国連司令部のソリーガン参謀長に電話通知文を送り、今月6日板門店で、先月の黄海での南北海軍による銃撃戦事件に関連して軍事停戦委員会の将官級会談を開くよう提案しました。この銃撃戦事件については、国連軍司令部が北韓軍に対してすでに2度にわたり将官級会談を開くことを提案していましたが、北韓は現在の北方境界線を認めないという立場から会談に応じられないとして、拒否していました。

・金大中大統領は3日、韓国を訪れている中国の唐家セン外相と会談し、最近の韓半島情勢と国交樹立10周年を迎えた両国の関係進展について意見を交わしました。この中で金大統領は、「国交樹立10周年を契機に両国の交流をさらに活発化し、安保問題を含むあらゆる分野で協力を深めていかなければならない。またこれまで両国がアセアン地域フォーラムやAPECなどでアジア地域の安全保障や経済協調に努力してきたことを評価し、今後も緊密に協力していきたい」と述べました。これに先たち、2日に行われた韓中外相会談で両国は、今年から両国の国防、外交当局間の協議を定例化していく事で合意しました。またシン陽の韓国領事事務所を総領事館に昇格することでも合意しました。これで中国の韓国総領事館は、シン陽を含めて、上海、廣州、青島、香港の5か所になりました。

・ワシントン発連合ニュースによりますと、アメリカの新聞ワシントンポストは、北韓の白南淳外相が1日ブルネイで「アメリカ国務省のケリー次官補が北韓を訪問することになった」と述べたことについて、アメリカ国務省のリーカー副報道官は「ケリー次官補の派遣については、パウエル国務長官が帰国した後、ブッシュ大統領と国家安保会議チームと論議した後決定される」と述べたとした上、ケリー次官補の北韓訪問が直ちに実現するとは限らないという見方を示しました。

・韓国南部の全羅南道、麗水市近海の海域と慶尚南道、南海島海域で赤潮の発生が確認され、韓国の国立水産科学院は3日、今年初の赤潮注意報を出しました。水産科学院は最近、南海岸一円に対して調査を行った結果、有害性コクロヂウム赤潮が発生したことがわかったと明らかにしました。水産科学院は、このところ台風などの集中豪雨により栄養塩類の供給が増えるとともに日照量増加などで赤潮生物の増殖の速度が早まり、散発的に分布している赤潮の帯びが、周辺海域に拡散することが心配されるとしています。

・サッカーのワールドカップで韓国のフォワードとして活躍した車ドゥリ選手は、ブンデスリーガーの1部リーグのビーレフェルトのレンタル選手としてプレーすることになりました。車選手は7日レーバークーゼンと入団契約を結び、8日からビーレフェルトの訓練に合流することになっています。 車ドゥリ選手は当初レーバークーゼンとの契約で2部リーグのデュイスブルグにレンタルされることになっていましたが、1部リーグでプレーしたいという強い希望から急遽契約を変更したものです。

・3日は休みのため取り引きはありませんでした。前日2日の終値は日本円100円は994ウォン54銭、アメリカドル1ドルは1184ウォン50銭でした。3日は休みのため取り引きはありませんでした。前日2日の韓国株式市場の総合株価指数は 700.68ポイントでした。

・3日のソウルは雨のち晴れ、午後2時の気温は28度4分でした。4日は全国的に曇り、所によってにわか雨となるでしょう。日中の予想最低気温は22度から27度、最高気温は28度から35度の予報です。

8月2日金曜日

・中断している南北長官クラス会談の再開に向けた南北の実務的な協議が2日から北韓の金剛山で始まりました。統一部の李ボンゾ政策室長を団長とする韓国側代表団は、この実務協議でソウルで開かれることになっている7回目の南北長官クラス会談の時期や議題などについて北韓側と協議することになっています。この協議は4日まで行われ、最終的には協議の内容を共同報道文の形で発表する予定です。

・中国の唐家セン外相が2日韓国を訪れ、崔成泓外相と会談し、最近の韓半島情勢と韓中国交樹立10周年を迎えた両国関係の今後の交流などについて意見を交わしました。両外相は最近北韓が南北や米朝などと対話再開へ向けて柔軟な姿勢を見せはじめていることを受けて、今後の対北韓政策をどのような方向で展開するかを論議しました。また両国の国交樹立10周年を契機に両国の関係発展と中国のセン陽に韓国の総領事館を設置する問題についても話し合いました。唐家セン外相は3日には、金大中大統領を表敬訪問し、国会議長と各党の大統領候補とも会うことになっています。

・ブルネイ発AFP連合ニュースによりますと、EU=ヨーロッパ連合のソラーナ外交担当執行委員はアセアン地域フォーラムに出席した北韓の白南淳外相と会談し、今年12月に行われる韓国の大統領選挙前に南北首脳会談が行われることを強く希望したとEUのスポークスマンが伝えました。これについて白南淳外相は、北韓は韓国と対話を再開しょうとしており、金正日国防委員長のソウル訪問は、適当な時期に行われるだろうと述べたということです。

北韓の民間団体、祖国平和統一委員会は2日、南北海上の境界線となっているNLL=北方境界線は、在韓国連軍が一方的に決めたものであり、新しい境界線を決めるためにアメリカとの協議が必要だと主張しました。この中で祖国平和統一委員会は、“韓半島は現在休戦状態であり、北韓と韓国の間で海上境界線を決めることはできない。北方境界線は韓国戦争後在韓国連軍が一方的に決めたものであり、アメリカが北方境界線の正当性を主張すれば軍事紛争に拡大する恐れもある。また5日から始まる韓国海軍の高速艇の引き揚げ作業は、韓半島の平和を脅かすうもので断固と糾弾する”としています。一方、北韓の祖国平和統一委員会の主張に対して韓国国防部のスポークスマンは、西海の海上境界線に対する論議は、当事者の韓国と北韓との間で行われる問題だと一蹴しました。国防部スポークスマンは、現在の北方境界線は、南北基本合意書でも明らかになっているように、南北間の合意に基づいて、新しい境界線が決められるまで、遵守されなけばならないと述べ、この問題は南北が合意した通り、南北軍事合同委員会で扱うべきだと述べました。

・韓国人留学生3人を含む多数の民間人の死傷者を出したイスラエルのヘブライ大学で起きた爆弾テロと関連して 韓国外交通商部は1日声明を発表し、イスラエルとパレスチナ双方が平和的共存のための政治的対話を続けるよう求めました。外交通商部のスポークスマンは、このなかで、“犠牲者と遺族に深い哀悼の意を表すると共に、あらゆる暴力に強く反対することを再確認する”と述べました。

・韓国とチリの自由貿易協定を結ぶための交渉が、1年8か月ぶりに再開される見通しとなりました。外交通商部によりますと、李ソンジュ通商局長を団長とする韓国の代表団は今月中にチリを訪問し、5回目の韓国・チリ自由貿易協定交渉を行うことになりました。3年前から始まった両国間の自由貿易協定交渉は、これまでに4回協議が行われましたが、農産物を協定の対象からはずす例外規定をめぐる対立や、去年12月に行われたチリの選挙などで去年から交渉が中断状態になっていました。

・ブリュッセル発AFP連合ニュースによりますと、EU=ヨーロッパ連合執行委員会は食糧不足に苦しむ北韓におよそ400万ドル相当分の食糧などを支援することになりました。今度の支援では栄養失調や劣悪な病院施設などで苦しむ北韓の子供達のための食糧や医薬品、医療設備などが贈られることになっています。今回の支援はEUが南北、米朝など最近北韓が打ち出した一連の対話路線を評価したものと受け止められています。

・大韓赤十字社は1日、板門店の連絡官を通じて、北韓への5回目の救援物資を今月7日、仁川から南浦に向かう船に船積みすることを北韓赤十字会に通知しました。この物資は、韓国のカトリック関係の宗教団体が赤十字社に寄託した衣類5千点あまりと生地などです。

・韓国と北韓の民間団体が独立を記念して行う8・15南北共同行事について韓国側の団体は1日、2回目の実務協議を今月5日から7日まで金剛山で行うことを北韓側に提案しました。南北は 先月20日から23日まで平壌で行われた1回目の実務交渉で行事のソウル開催で合意しており、2回目の交渉では参加団の規模と構成、場所などを決めることにしています。韓国側は、韓国側代表団400人と参観団、北韓側代表団100人が参加し、ソウル・チャムシルの室内競技場で開くことを提案することにしています。去年の8・15共同行事は韓国側から330人あまりが参加し平壌で開かれました。

・韓国政府は2010年の冬季オリンピックの開催都市に名乗りをあげている江原道がIOC=国際オリンピック委員会によって候補都市となった場合、直ちに、国務総理を委員長とする政府支援協議会と各界の有志が参加する誘致委員会を発足させ、オリンピック誘致に乗り出す方針を決めました。2010年冬季オリンピックの誘致申請を出しているのは、韓国の江原道をはじめボスニアのサラエボやカナダのバンクーバーなど8つの市で、IOCでは今月29日に候補都市を3か所から4か所に絞り、来年7月チェコのプラハで開くIOC総会で最終的に開催都市が決めることになっています。

・韓国と日本は韓国済州島の南海域の韓日大陸棚共同開発区域の共同探査を16年ぶりに再開することになりました。この韓日共同探査は、韓国石油公社と日本の石油公団の合意によって行われるもので、済州島南方の大陸棚の石油や天然ガスの埋蔵量などについて調査することになっています。

・韓国外換銀行が公示した2日午後3時現在の為替レート日本円100円は997ウォン48銭で 前日に比べて11ウォン11銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1187ウォン50銭で前日に比べて7ウォン50銭のウォン安でした。2日の韓国株式市場の総合株価指数は700.68ポイントと前日に比べて7.12ポイント下落しました。

・2日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は28度9分でした。3日は全国的に曇り、所によって雨となるでしょう。日中の予想最低気温は22度から27度、最高気温は26度から35度の予報です。

8月1日木曜日

・アメリカのパウエル国務長官と北韓の白南淳外相は31日ASEAN地域フォーラムの会議場で非公式の会談を行い、米朝対話を再開することで合意しました。この結果、6月末の韓国の西海岸で起きた南北海軍による銃撃戦で白紙となったアメリカ国務省のケリー東アジア太平洋担当次官補の北韓訪問が再び日程にのぼる見通しとなりました。白外相は31日記者会見し「米朝外相会談で対話を再開することで合意した。米朝・日朝会談とも十分な成果を上げたことで満足している」と述べました。米朝外相会談は去年1月ブッシュ政権発足後、1年半ぶりの政府高官による接触で、今後の米朝関係の改善に向けた具体的な足踏みの一歩になるものとみられます。これについてアメリカ国務省は「パウエル国務長官がワシントンに戻り、ブッシュ大統領主催の国家安保会議で、北韓に対する次のステップを決める」としています。

・北韓の白南淳外相は31日、日本の川口外相とも会談し、北韓と日本との国交正常化に向けた協議を早期に再開することで合意しました。会談後の共同発表によりますと、両国は今月中に外務省の局長クラスの国交正常化に向けた協議を行うとともに、赤十字会談の開催にも努力し、日本人の行方不明者など人道的な問題を解決していくことになりました。北韓側もこの日「日本側の国交正常化に向けた努力を評価する。北韓は赤十字会が進めている日本人行方不明者に対する調査に協力しており、この問題が実を結ぶよう努力する」というコメントを発表しました。日朝間の国交正常化交渉は2000年10月、北京での11回目の交渉以来、ほぼ1年9カ月ぶりです。

・韓国の崔成泓外交通商長官は1日、日本の川口外相と会談しました。この会談で川口外相は、前日行なわれた日朝外相会談について、「北韓が国交正常化にかなり積極的な印象を受けた。また北韓に対してIAEA=国際原子力機関による査察の実行やミサイル問題について北韓側が前向きに対応するよう求めた」と説明しました。

・韓国国会は31日、張裳首相代理に対する首相任命同意案を反対多数で否決し、韓国歴史上初の女性首相の誕生にはなりませんでした。この日の国会本会議には在籍議員259人のうち、244人が出席し、採決の結果、賛成100、反対142で、首相任命同意案は反対多数で否決されました。反対票の142は野党ハンナラ党の出席議員125人を17票上回る一方、賛成票の100は与党=民主党の出席議員105人より5票少なく、野党側の一部から賛成にまわり、逆に与党側の反対票が十票以上あったことが分かりました。首相任命同意案の否決という事態を受けて、金大中大統領は急きょ夏の休暇を取りやめて、後任の首相代理の人選に着手し、国政の空白を最小限に押さえる方針です。後任の首相代理が指名されるまでには、田允哲経済副総理が首相代行を努めることになっています。先月11日、梨花女子大学の総長を努めていた張裳氏が金大統領によって首相に指名された際は、与野党も無難な人選だとして、韓国初の女性首相の誕生が期待されましたが、29・30の両日間行なわれた張裳氏に対する与野党の聴聞会で、不動産投棄疑惑や息子の二重国籍、聴聞会での発言の言い換えなどで道徳性と信頼性に疑問の声が持ち上がりました。張裳氏に対する首相任命同意案が国会で反対多数で否決されたことで任期半年を残した金大中大統領の国政運営はさらに難しくなる見通しです。

・韓国と北韓は2日から4日までの3日間、長官クラス会談のための実務協議を北韓の金剛山で行います。この実務協議には韓国から統一部の李鳳朝室長と徐永教局長、北韓から祖国平和統一委員会の崔ソンイク部長ら、それぞれ2人ずつ出席します。南北の代表は通算7回目となる南北長官クラス会談をソウルでいつ開催するかや、議題などを決める予定で、韓国側の実務接触スタッフを初めとする20人が2日客船で金剛山につきました。

・北韓のIOC=国際オリンピック委員会の張雄委員は29日、韓国の金雲龍IOC委員に、南北スポーツ会談の開催を提案しました。金雲龍IOC委員によりますと、「北韓の体育委員会の副委員長でもある張雄IOC委員は今月20日モナコで南北スポーツ会談を行うよう提案してきた。会談が実現すれば、韓国伝統の格闘技のテクォンドの交流や今年9月から釜山で行なわれるアジア大会での北韓の参加問題などを協議することになるのではないか」と語りました。

・日本の警視庁は、韓国当局から85年にスパイ容疑で摘発されて、おととし北韓に強制送還された北韓の元工作員に対して日本人拉致疑惑と関連した旅券法違反などの疑いで国際手配する方針だと日本のマスコミが1日報道しました。それによりますと、国際手配されるのは北韓の元工作員の辛光洙容疑者(73)で、80年に大阪の中華料理店の店員を北韓に拉致したとして、旅券法違反、出入国管理法違反、免状不実記載などの容疑で逮捕状を取り、国際手配するということです。辛容疑者は85年に韓国に入国した後、韓国の警察に逮捕され、死刑宣告を受けて「非転向長期囚」として服役しましたが、99年12月に恩赦で釈放され、2000年9月には北韓に送還されました。日本政府が日本人拉致疑惑に関連して北韓の元工作員を国際手配するのは今回が初めてで、北韓がどのような反応を示すか注目されます。

・イスラエルの首都エルサレム市内にあるヘブライ大学のカフェテリアで31日爆弾テロ事件があり、7人が死亡、およそ80人が怪我をしましたが、韓国人留学生3人も巻き添えになり、怪我をしました。韓国の外交通商部によりますと、「この爆弾テロで韓国人留学生3人が怪我をし、そのうち2人は手と足に火傷を負うなど重傷だが、命には別状はない」ということです。イスラエルには500人あまりの韓国人が在留しており、このうちかなりの数は留学生だということです。

・韓国政府は中国産のやせることを目的とするいわゆるダイエット健康食品13種類の輸入を禁止する措置を取りました。韓国の食品医薬品安全庁は1日、中国産のいわゆる健康食品13種類に対して、韓国で覚醒剤成分として使用が禁止されている「ペンプルラミン」が検出されたとして、7月31日付けで輸入禁止とすると発表しました。食品医薬品安全庁は「今度の措置は日本などアジア諸国で中国産のやせることを目的とした健康食品を服用して肝臓などに異常を訴える人が相次ぎ、韓国でも被害の届け出があったため、輸入を禁止することになった」としています。

・このところ、30度を上回る猛暑が振るっている韓国では、今週1週間が夏休みのピークで、海や山に出かける行楽客で高速道路は混雑しています。ソウルと東海岸のカンルンを結ぶヨンドン高速道路は、普段は3時間半のところが、1日未明からは猛烈なラッシュとなり、10時間以上かかる大混雑となりました。韓国道路公社によりますと、「1日の1日だけでソウルから江原道に向う車は5万台以上とみられる。高速道路から目的地までたどり着くのには十数時間かかるのではないか」と話しています。

・韓国外換銀行が公示した1日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、986ウォン37銭で、前日に比べて8ウォン53銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1180ウォンで、前日に比べて8ウォン90銭のウォン高でした。韓国株式市場の1日の総合株価指数は、707.80ポイントと、前日に比べて10.19ポイント下落しました。

・1日のソウルは曇り時々晴れ、午後3時の気温は28度でした。2日は高気圧に覆われて、全国的に晴れのところが多い見込みです。予想最低気温は22度から26度、日中最高気温は大邱と浦項では36度、その他でも猛暑の1日となりそうです。

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