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4月30日火曜日

・韓国の大手ハイニックス半導体は30日開いた取締役会で、アメリカのマイクロン・テクノロジー社とハイニックス半導体債権団との間で締結された半導体メモリー事業の売却に関する了解覚書を承認しないことを決めました。今月22日に締結された債権団とマイクロン社との了解覚書はハイニックス社の取締役会の承認が条件となっており、これによって了解覚書は効力を失い、売却交渉は事実上決裂しました。この決定についてハイニックス社は、先に締結した覚書でマイクロン社が買収代金として支払うことにした自社株1億860万株について、最近の株価よりもはるかに高く算定されていることと、また昨今の半導体市場の動向が好転しており、ハイニックス半導体の現在の競争力からすれば、自力で会社を再建する道もあり、こうした条件でメモリー事業を売却する必然性は見出せないと説明しています。ハイニックスは今回の交渉が決裂したことで、今後は独自の再建策を検討することになります。

・経営破たんした韓国の大手自動車メーカー、大宇自動車とアメリカのゼネラル・モーターズとの売却交渉がまとまり、30日、本契約の正式調印が行われました。両社はこの契約に基づいて共同で新たな現地法人を設立し、この新設法人が大宇自動車の資産を買い取ることになっています。新設法人の持分はゼネラル・モーターズが42%、大宇自動車債権団が33%、ゼネラル・モーターズの提携会社が25%です。新設法人は買収代金として債券団に12億ドル相当の長期優先株を発行するとともに、大宇自動車の国内外の債務5億7千万ドルを引き取り、一方、債権団は新設法人に対して20億ドルの長期運営資金を貸し出すことにしています。新設法人が引き取ることになった大宇自動車の資産は海外の部品工場と販売拠点、韓国及びベトナム・ハノイの生産ライン、合わせて12の施設です。最後まで懸案となっていた富川工場については、今後6年間、新設法人に部品を供給し、この過程でゼネラル・モーターズが要求する品質基準と労使紛争による作業損失時間基準を充足する場合、新設法人がさらに引き取ることになっています。3年前の外貨危機以後、韓国経済の重荷となっていた大宇自動車の売却問題が一段落したことによって、韓国経済全般にもプラスの要因となりますが、債権者団としては今回の契約で売却の対象から除外された富川工場と一部海外の販売拠点などの処理が課題として残されています。

・今月28日から北韓の景勝地金剛山で行われている南北離散家族の再会行事で 半世紀ぶりに北韓側の肉親との対面を果した韓国側の離散家族99人が、金剛山の観光船「ソルボン」号で 韓国の 東海岸のソクチョ港に帰国しました。おととしの南北共同宣言によって始まった南北離散家族の再会は今回で4回を数えます。前回までは離散家族がソウルと平壌を相互訪問の形で行われてきましたが、今回は初めて北韓側の提案で会場を金剛山に移し、南北から離散家族が集まる方式でおこなわれています。韓国側の離散家族は28日からグループと個人の形であわせて6回にわたって北韓側の肉親と対面し、30日午前の最後の面会ではお互いの健康をいのり、「故郷の春」や「半月」などの歌を合唱して、別れを惜しみました。韓国戦争の戦乱で夫と生き別れとなったチョン・グィオブさん、79才は北韓に住む夫のリム ・ハンオンさんに「また別れなくてはならないの、韓国の家にはもう帰りたくない」と泣きながら訴えていたのに対し、リムさんは「統一するまで元気でいてくれ」とチョンさんを抱き抱えながら慰める場面もありました。一方、北韓側の離散家族100人と再会する韓国側の肉親468人は1日、金剛山の面会場所に集合することになっています。

・北韓の故金日成首席の生誕90年を記念する「アリラン祭典」が29日平譲のメーデースタジアムで開幕しました。北韓の朝鮮中央放送が30日伝えたところによりますと、芸術公演では、南北の分断や家族の離散など民族の悲しみと喜びが交錯する民謡「アリラン」をテーマに、国民の団結、南北統一への希望などをつづっています。マスゲーム「アリラン」にはおよそ10万人が動員されており、マスゲームが盛んな北韓でも最大規模の公演です。この祭典は6月29日まで、54回の公演がに行われる予定で、初日の29日は中国、ロシア、日本など20カ国からの観光客なども含め、およそ5万人が見物したいということです。

・大韓サッカー協会は30日、来月31日に開幕するワールドカップサッカーの韓国代表23人の名簿を発表しました。30日発表された韓国代表には、日本のJリーグ柏レイソルのホァン・ソンホンをはじめ、ホン・ミョンボ、ゴールキーパーキム・ビョンジ、ナショナルチームの監督を勤めたチャ・ポムグン前監督の息子のチャ・ドゥリらが含まれています。ホン・ミョンボ選手は4回連続のワールドカップ出場、ソル・ギヒョン選手ら12人はワールドカップ初出場です。韓国代表のヒディンク監督は来月2日から始るナショナルチームの強化合宿の前にも最終メンバーを確定したいと話しており、この日発表された23人は今後故障者などがない限り最終のエントリーになる見通しです。

・北韓から脱出した一家3人が29日、韓国に亡命しようと北京の韓国大使館に近づいたところを中国の警察当局に逮捕されました。逮捕された3人は29日昼ごろほかの2にとともに、北京駐在の韓国大使館の正門に近づいたところを警戒中の警察官に発見され逮捕されたもので、残りの2人は逃亡しました。中国当局はこの3人の取り調べを進めていますが、韓国大使館に駆け込み、韓国への亡命を求めようとしていたということです。中国公安当局ではこの3人については取り調べが終わり次第、「不法入国罪」で 北韓に送還する方針です。逮捕された3人は40代半ばの父親と子ども2人の一家で、逃亡した二人の身元は確認されていません。

・この事件に関連して、韓国外交通商部の金恒経次官は30日、李濱駐韓中国大使に対し、「逮捕された3人の身柄について人道に基づいた処理をしてほしい」と要請し、北韓への強制送還を考え直すよう求めるとともに、身元や逮捕に至る経緯などについて確認を求めました。

・カラカラ天気が続いていた韓国では、29日から30日にかけて全国的に100ミリ程度のまとまった雨となり、田植え時の水不足は一応解消しました。韓国の気象庁によりますと、各地の雨量は、済州島山間地方の250ミリをはじめ、ソウル100.5ミリなど、中部と南部も100ミリ前後の雨となっています。今回の雨で、南部地方では田植えの準備も順調に進み、野菜の育ちにも恵みの雨となりました。

・韓国外換銀行が公示した30日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1009ウォン92銭で、前日に比べて1ウォン24銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1292ウォン70銭で、前日に比べ、2ウォン4銭のウォン安でした。韓国株式市場の30日の総合株価指数は、842.34ポイントと、前日に比べ、3.83ポイント上昇しました。

・30日のソウルは雨、午後3時の気温は15度3分でした。1日は次第に高気圧圏内に入り影響を受け、中部地方は晴れ時々曇り、南部地方は曇りがちの1日になるでしょう。1日の予想最低気温は、ソウルが12度など、7度から16度、最高気温はソウル24度など、15度から25度という予報です。

4月29日月曜日

・北韓の景勝地金剛山で28日から始まった4回目の南北離散家族再会は、2日目の29日も韓国側の離散家族99人が3回にわたって北韓側の肉親と感激の対面をしました。南北の離散家族はこの日も家族どうしが面会し、昼食をともにした後、雨のため当初のサムイルポを観光する予定を変更し、近くのグリョンヨンを観光しました。韓国側の離散家族は30日には最後の面会をした後、金剛山の観光船で束草港に帰国することになっています。これに先たち28日夜金剛山旅館で行われた晩餐会で、韓国側の団長で大韓赤十字社の李世雄副総裁は、赤十字社を通じて、離散家族の面会所の設置、生死確認、手紙の交換などを進めるよう提案しました。一方、北韓側の離散家族と面会する韓国側の肉親473人は、来月1日金剛山に向かう予定です。ところで、北韓の平壌放送は、金剛山での南北離散家族再会の模様を28日の夜のニュースでとりあげ、南北の合意にもとずいて金剛山で北韓の離散家族が韓国から来た肉親と再会したと報じました。

・26日北京の米大使館に駆け込んだ北韓からの脱出者,金ムンオク、オクシル兄弟と25日ドイツ大使館に駆け込んだオ・ジェヒョクさんはそれぞれシンガポールとフィリピンを経由して28日韓国に入国しました。3人は空港到着後それぞれ関係当局の保護を受け、ソウル市内の保護施設に入りました。オ・ジェヒョクさんは「韓国に来ることができてうれしい、先月25人の北韓脱出者がスペイン大使館に駆け込むのをみてドイツ大使館の塀を超える決心をした」と述べました。また金ムンオク、オクシル兄弟は「うれしい。韓国への亡命を実現してくださった方々に感謝したい」と述べました。

・アメリカ下院の外交委員会の東アジア太平洋小委員会が主催する北韓人権聴聞会に、韓国に住んでいる北韓からの脱出者が出席し、証言することになりました。来月2日に予定されている聴聞会に出席するのは、北韓脱出者団体「白頭ハンラ会」の金ソンミン会長、金正日国防委員長のシークレットサービスを担当していた李英国さん、それにドイツ人医者のポルロチェンさんの3人です。金ソンミン会長は北韓の刑務所の実態と北韓から脱出し中国にとどまっている同胞の生活などについて証言するものとみられます。

・野党ハンナラ党の大統領候補指名選挙は28日慶尚南道の投票が行われ、李會昌候補が総投票数の71%の2895票を獲得しました。この結果李會昌候補はこれまでに行われた7つの地域でトップにたち、累計得票では9352票と、2位の 崔秉烈候補に7423票の大差をつけています。ハンナラ党の大統領候補指名選挙はこの後 大田、光州、京畿、忠北と続き、来月9日にはソウルで最後の投票が行われますが 李會昌候補 の優位は動かず、独走するものと見られています。

・カンボジアを訪問している韓国のヤン・スンテク情報通信長官は29日、カンボジアのフンセン首相を表敬訪問しました。この席でフンセン首相は韓国政府の対北韓包容政策に強い支持の意向を示しました。カンボジアは北韓の伝統的な友好国で、韓国政府の対北韓包容政策を正式に支持する意向を表明したのは今回が初めてです。これに先たちヤン長官は、カンボジアのシュッマニティ官房長官代理と会談しカンボジアのIT産業の振興に韓国が積極的に支援することで合意しました。両国は特に今年1月に契約したCDMA移動通信事業で今年8月までの実用開始をメドに施設の整備を急ぐことになりました。またカンボジアの電子政府化への取り組みに韓国から専門家を派遣し、支援することになりました。

・WTO(世界貿易機関)への加盟など中国の活発な経済進出で日本の市場では中国製品が韓国製品の占有率を大きくリードしていることがわかりました。KOTRA(韓国貿易投資振興公社)によりますと、日本の輸入市場での中国産の占有率は 90年5.1%から2000年は14.5%、2001年は16.6%、今年は2月までに17.3%に増えています。これに比べてく韓国は90年に中国に追い越された後、2000年には5.1%、2001年4.9%、今年は4.3%と中国製品の伸びに反比例して、減少しています。これについてKOTRAは「中国製品とは価格競争の面でやむを得ない。今後は部品、素材などの分野で日本企業を韓国に誘致するとともに、情報通信など新しい市場の開拓に努力しなければならない」と話しています。

・家畜の伝染病口蹄疫のため禁止されていた韓国済州島産の豚肉の日本への輸出がほぼ2年ぶりに再開されました。日本への輸出再開の弟1陣は80トンあまりですが、済州島からは今年3千トンの輸出が予定されています。一方、済州島を除く、韓国内陸地産の豚肉の輸出は、今月18日江原道鉄原で発生した豚コレラの影響で当面、6か月以上輸出禁止の措置が取られることになっています。

・韓国がノルウェーに建設を進めてきた北極研究所の「茶山科学基地」が完成し、29日、柳チョンソク海洋水産次官や韓国海洋研究院の関係者ら20人が参加して観測の開始を祝いました。ノルウェーのスバルバード群島のニアルソンに建設された「茶山科学基地」は142平方メートルの建物で当面研究員は常駐しないものの、北極圏の気象や海洋生物の分布などを手始めに研究を進めることにしています。韓国は88年に南極にセゾン基地を設けており、南北の両極に研究所をもつ8番めの国となりました。韓国は今月25日国際北極科学委員会の18番めの加盟国になりました。

・サッカーの韓国代表は27日の中国との強化試合の後 チームを一旦解散し、来月2日から新チームでトレーニングに入ります。ヒディンク監督はできるだけ早くWカップに臨む23人の最終エントリーを発表するとしており、早ければ来月最初の週にも最終エントリーが決まる可能性もあります。27日行われた中国との強化試合で韓国は0対0で引き分けました。

・29日、韓国外換銀行が公示したウォンの為替レートは、日本円100円は1008ウォン68銭で、先週にくらべ 5ウォン63銭のウォン高でした。アメリカドル、1ドルは1290ウォン30銭で,先週にくらべ6ウォン50銭のウォン高でした。29日の韓国株式市場の総合株価指数は838.51ポイントで先週にくらべ31.14ポイント下落しました。

・29日のソウルは雨、午後3時の気温は14度7分でした。30日は全国的に曇りのち雨、予想最低気温は11度から17度、最高気温は15度から22度の予報です。

4月27日土曜日

・韓国の与党・民主党は、今年12月に行われる大統領選挙の候補者に金大中大統領の側近で閣僚も勤めた盧武鉉氏に正式に決めました。民主党では、党の大統領候補の選出に当たって先月から全国16の都市と道で党員などによる指名選挙を進め、27日、ソウルで最後の投票と開票を行いました。その結果、盧武鉉候補は、3924票、鄭東泳候補が1978票を獲得し、得票総数で盧武鉉候補が鄭東泳候補に10810票の大差で圧勝しました。これを受けて民主党は、27日午後ソウルで党大会を開き、盧武鉉氏を民主党の大統領として正式に指名しました。このあと、盧武鉉氏は指名受諾演説を行い「韓国民族にとって平和は、生存と繁栄に欠かせないものであり、南北の和解と協力で東北アジアの平和秩序を確立したい」と述べました。そしてこうしたビジョンを実現するためには「何よりも政治改革と原則や信頼に基づいた国民統合が必要だ」と述べ、「韓国を物流とビジネスの中心国家にしたい」という抱負を語りました。盧武鉉候補は今年56歳、慶尚南道・金海出身で、裁判官や弁護士を経て、88年の総選挙で当時の野党、統一民主党からプサン東区で当選を果たし政界に入りました。そしてその年に国民的な関心を集めた第5共和国の不正を追及する聴聞会で故鄭周永現代グループ会長を相手に鋭い証人喚問をしたことで一躍「聴聞会スター」として注目を集めました。この後、金大中政権の発足とともに大統領ブレーンの役割を果たしてきました。

・南北分断後、半世紀にわたって韓国と北韓で生き別れになっている離散家族が明日28日から来月3日まで、北韓の景勝地・金剛山で再会します。南北離散家族の再会は、一昨年の南北共同宣言によって始まった事業で4回目となる今回は、北韓の金剛山を会場に南北800人あまりの肉親が半世紀ぶりの対面を果たします。今回はまず、韓国側の離散家族99人が、28日から3日間、北韓側の肉親183人と再会します。続いて来月1日から3日間は、北韓側の離散家族100人が韓国側の肉親473人と対面します。韓国側の訪問団99人は27日、韓国東海岸のソッチョに集合して一泊し、28日午前11時頃、金剛山の観光船「ソルボン号」で北韓のチャンジョン港に到着することになっています。今回の離散家族の再会では、グループによる再会と個人による再会の方式で延べ6回、12時間肉親と感激の再会をすることになっています。

・ところで今度の韓国側離散家族訪問団の最高齢者、全羅北道・南原市に住む魚ビョンスンさん(94)が北韓で生存していることが確認された次女と再会することになっていましたが、魚さんは出発を前にした26日亡くなりました。大韓赤十字社は、魚ビョンスンさんの死去に伴って魚さんの3女を今回の訪問団に加わってもらうことを決め、北韓側に通知しています。

・北韓からの脱出者1人が25日夜北京のドイツ大使館に駆け込み韓国への亡命を求めたのに続いて、26日には北韓からの脱出者2人が、北京のアメリカ大使館に韓国への亡命を求めて駆け込んだ事がわかりました。北京の外交筋によりますと、アメリカ大使館に駆け込んだ2人の北韓脱出者は、27日午前第3国に出国し早ければこの日のうちにも韓国に到着するものとみられています。また25日北京のドイツ大使館に駆け込んだ脱出者は、24歳の建築士であることが確認されており、近くフィリピンを経てソウルに到着するものとみられています。

・韓国政府は、これまで政府関係の公文書で北韓を「主敵」=主な敵と表現してきましたが、こうした表現は南北関係の改善に妨げになるという判断から表現を和らげることを検討していることが分かりました。これについては、統一部の「主敵」という表現そのものを削除すべきだとする意見と、南北関係に具体的な進展が見られない状況で 「主敵概念」を変更することはできないとする国防部との意見に食い違いがあり、94年以前の国防白書に記された単なる「敵」という表現にとどめる可能性が高いものとみられています。

・韓国では民間企業に先行する形で、国家公務員の週休2日制の試行=試みに行う試行が27日の土曜日から始まりました。この公務員週休2日制の試行は毎月最終の土曜日を休みとするもので796の国家機関、5万6000人あまりが対象となるということです。各地方自治体では条例の改正などの手続きを経て今年7月から週休2日制を導入することにしています。

・韓国と日本で開かれるサッカーワールドカップまで1ヶ月あまりとなりましたが、韓国の組織委員会は、26日、韓国で行われる試合では入場券に記載された購入者の名前と実際の入場者が一致するかどうかの確認作業を行わないことになりました。

・韓国外換銀行が公示した27日正午現在の為替レート、日本円100円は、1014ウォン31銭で 前の日に比べて、4ウォン31銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1296ウォン80銭で、前の日に比べて60銭のウォン安でした。韓国株式市場は、土曜日のため取り引はありません。

・27日のソウルは晴れ、正午の気温は、19度6分でした。28日日曜日も引き続き晴れの予報となっています。予想最低気温は4度から11度、日中の最高気温は18度から25度と予測されています。

4月26日金曜日

・北韓からの脱出者、1人が25日夜北京のドイツ大使館に駆け込み韓国への亡命を要請しました。韓国政府はこの問題について人道主義にもとづいて脱出者の意志を尊重すべきだという基本方針を両国政府につたえ、協議を行うことにしています。北京では先月にも25人の北韓脱出者がスペイン大使館に駆け込み、フィリピン経由で韓国に入国しています。

・韓国の代表的な輸出品目の半導体の輸出が去年12月以降16か月ぶりにプラスに転じる見通しです。産業資源部は4月の半導体の輸出が去年に比べて10%増えた14億ドルに達するだろうという見通しを出しました。これは去年1月からマイナスとなった輸出が回復したことを意味するもので、下半期からは半導体輸出がさらに増え、今年の輸出額は200億ドルに達するだろうと、産業資源部では説明しています。

・国連の経済社会理事会は26日今年の世界経済の見通しを発表し世界経済は平均で1.8%韓国は5.8%の高い成長率が見込まれるとしています。

・2か月前韓国の第1野党ハンナラ党を離党した朴僅恵議員が26日新党結成に向けて発起人大会を開きました。新党は「韓国未来連合」で朴僅恵議員は「自由民主主義と市場経済体制のもとで全国政党をめざす」と述べました。発起人は朴議員のほか、金ハンギュ元総務処長官ら38人です。朴議員は故朴正熙大統領の長女でハンナラ党の副総裁をつとめていましたが、李會昌前総裁と党の運営をめぐって対立し離党しました。朴議員は12月に行われる大統領選挙に立候補する意向を示唆したこともあり、新党結成後の動きが注目されます。

・韓国政府の特使としてフィリピンを訪問している金恒経外交通通商次官は25日、アロヨ大統領を表敬訪問し、フィリピン在住の韓国人の安全について格段の配慮を求めました。この会談で金次官は今年2月フィリピンのミンダナオ島でユン・ジエグンさんがイスラム過激派に監禁された事件を例にあげ、在住韓国人の保護に万全を期してほしいと述べました。また金次官は北京のスペイン大使館に駆け込んだ北韓脱出者、25人がフィリピン政府の協力で速やかに韓国に入国したことについて韓国政府の感謝の意を伝えました。

・韓国の3月の経常収支は10億9000万ドルの黒字で、黒字幅はこの10か月間では最高となりました。また前年比較でマイナスが続いていた輸出も4月は11%増えるなど好調に転じ、今後も黒字基調が続くものと韓国銀行では見ています。

・韓国の現代自動車の中型車、「ソナタEX」が、アメリカ市場で29のモデルのうち12位を占めるなど韓国製自動車に対するアメリカの消費者の評価が高くなっています。これはアメリカの消費者連盟が発行する雑誌の調査でわかったもので、小型車部門では現代の「エラントラ」が4位に、ワゴン車部門では「サンタペ」が3位と、去年に比べ評価がそれぞれ1ランク上昇しました。またアメリカ市場での韓国車のシェアーは6.2%で去年に比べわずかながら、上昇しました。

・22日からソウルで開かれていたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の海洋長官会議が26日「ソウル宣言」を採択し閉幕しました。ソウル宣言は、「近い将来APEC海洋環境教育訓練センターをソウルに設立する。2回目の海洋長官会議を2004年インドネシアで開催する。9月の世界環境首脳会議に寄与するためAPEC内で関連事業を進める」としています。金大中大統領の提案で初めて開かれた今度の会議には21か国海洋担当の長官ら400人あまりが参加していました。

・韓国のアシアナ航空が来月13日から日本の全日空とマイレージサービスで業務を提携することになりました。アシアナ航空はすでにアメリカン航空、キャセイパシピック航空、シンガポール航空とマイレージサービスの提携を結んでいます。

・韓日共催のサッカーワールドカップのうち、韓国チームの試合の入場券2017枚が来月1日から販売されます。W杯韓国組織委員会によりますと、来月1日発売される入場券は国内と海外の入場券の販売が統合された事から、D組競技の韓国・ポーランド戦、800枚、韓国・ポルトガル戦、1217枚などあわせて2017枚の入場券が追加で販売されることになりました。この入場券はFIFA(国際サッカー連盟)の販売サイトを通じて購入できますが、すぐに売り切れになるものとみられます。

・韓国外換銀行が公示した26日の為替レート日本円100円は1009ウォン50銭で前日に比べて6ウォン10銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1296ウォン20銭で前日に比べて3ウォン20銭のウォン高でした。26日の韓国株式市場の総合株価指数は869.65ポイントと前日に比べて2.91ポイント下落しました。

・26日のソウルは晴れ、午後3時の気温は20度4分でした。27日は全国的におおむね晴れで、予想最低気温は3度から9度、最高気温は17度から23度の予報です。

4月25日木曜日

・アメリカのパウエル国務長官は24日、北韓がブッシュ政権発足後中断状態となっているアメリカとの対話を再開する用意があるとする「意向を確認した」と述べました。これはパウエル国務長官が、アメリカ上院の委員会で証言したもので、パウエル国務長官は、「先週ワシントンを訪れた韓国の崔成泓外交通商長官は、北韓は米朝対話を再開する意向を示した」と述べた上で、北韓との会談日程は決まっていないが、今後この問題については適切に対応していきたい」と述べました。

・北韓との交渉を担当するアメリカ国務省のプリチャード特使は23日、対話再開の第1歩として注目されている北韓訪問の時期について、北韓側からはまだ具体的な回答がなく、希望していた来月の訪問が難しくなったという認識を明らかにしました。これは日本のNHKのインタビューに答えたもので、プリチャード特使はこの中で「北韓訪問が実現すれば、核やミサイルなど大量破壊兵器問題を解決するため、IAEA(国際原子力機関)の査察を受け入れるよう強く求める考えだ」と述べました。プリチャード特使は先週、ニューヨークで国連駐在北韓大使と接触する予定でしたが、先週に続いて今週もニューヨークでの接触日程は決まっていないとしています。

・大韓赤十字社は25日、今月28日から北韓の景勝地=金剛山で行われる4回目の南北離散家族再会事業の日程を発表しました。それによりますと、今回の離散家族の再会はグループによる再会と個人による再会の方式で延べ6回にわたって肉親と再会することになっています。また今回北韓の金剛山に向う韓国側の離散家族100人は北韓側の家族186人と再会し、来月1日北韓側の離散家族100人は韓国在住の家族470人と再会することになっています。

・韓国が北韓の田植え時期に合わせて送る肥料支援の第1船が25日全羅南道ヨス港から北韓西海岸の南浦港に向かいました。3年目となる今年の北韓に対する肥料支援は合わせて20万トンが予定されており、第1陣となる今回は1万5000トンが積み込まれました。大韓赤十字社では、北韓の田植え時期に合わせ残りの肥料18万5000トンをヨス港や蔚山港から北韓東海岸の清津港、元山港などに送ることにしています。

・週休2日制の導入に向けて3年ごしで検討を進めてきた韓国の労使と政府による3者の協議が不調に終わり、今年7月から予定されていた公務員の試行=試しに行う導入計画も変更が避けられなくなりました。韓国政府・財界・労働界の労使政委員会は24日ソウルで週休2日制について徹夜で交渉を続けましたが、休日も給与の対象とする有給化をめぐって労使が対立し、協議は不調に終わりました。労使政委員会では労使の内容を踏まえた調整案を示し、来月4日まで労使の意見を聞いてから最終案をまとめたいとしてます。このため今の臨時国会の会期が終わる来月2日まで関連法案の処理が不可能となり、当初政府が立法手続きを終えてから今年7月から段階的な施行を計画していた週休2日制の導入は大幅は変更が避けられなくなりました。

・今月15日釜山の金海国際空港の付近の山中で墜落炎上した中国国際航空のボーイング767型機の現場検証が25日終わりました。この事故については韓国・中国・アメリカが合同調査団を編成して事故原因の究明に当っていますが、25日墜落現場での検証は終わり、今後はボイス・レコーダーとフライト・レコーダーの解析を本格的に進めることになりました。事故機のフライトレコーダーは墜落時のショックで一部破損したため、現在アメリカのメーカーで修理中ですが、今週中には韓国に持ち帰って、解析作業が始まる予定です。この中国国際航空機の墜落事故では乗客乗員合わせて122人が死亡し、今なお6人が行方不明となっています。

・韓国南部の全羅北道軍山市ビョンサン半島沖で12世紀後半の陶磁器=高麗青磁450点あまりが引き上げられました。韓国文化財庁が24日発表したところによりますと、これらの高麗青磁は今月初め、この海域で操業中の漁船の網にひっかかり243点を引き上げました。 文化財庁ではこの漁船からの届け出を受け、17日から1週間、潜水夫による調査を行った結果、さらに211点の高麗青磁を発見し、合わせて454点の高麗青磁を引き上げたということです。これらの青磁は皿、杯など種類が多様で、また蓮の花やボタンなど高麗青磁特有の象がんが刻まれており、文化財庁では12世紀後半のものと見られると話しています。文化財庁は一度にこうした大量の海揚がりが発見されるのは珍しいということで、当時輸送中の船が難破し沈没した可能性もあるとみて、さらに詳しい調査を行うことにしています。

・資本金3000億ウォン=日本円でおよそ300億円規模の韓国最大の奨学金財団が30日設立される運びとなりました。これは合成樹脂メーカーサムヨン化学の李ゾンファン会長が私財3000億ウォンを提供し、これを基金として運営される財団で、毎年、国内の学生に30億ウォン、海外への留学生たちに70億ウォン、さらに英才教育と研究施設に50億ウォンの合計150億ウォンを支援する計画だと財団側は話しています。

・第3回全州国際映画祭が26日から来月2日までの日程で、全州市内で開かれます。今回の全州国際映画祭には30カ国から271本の映画が出品され、アジアの独立映画やデジタル映画が紹介される「メインプログラム」、アニメーション、子ども向け映画が集まった「セックション2002」、サッカー関連などの映画の「特別企画プログラム」の部門に分けられています。開幕を飾る映画は「金大中拉致事件」をモチーフにした日本の坂本順治監督の「KT」で、全州国際映画祭のテーマは去年のアメリカ同時多発テロ事件を始め地域紛争が相次いでいる現状に合わせて「戦争」となっています。

・韓国で交通死亡事故が発生する割合では全羅南道が最悪で、交通ラッシュがひどいソウルでは死亡事故の発生率は低いことが分かりました。これは交通に関する市民団体が去年1年間、各行政区域別に車両1万台当りの交通事故による死亡者数をまとめたもので、それによりますと、全羅南道が車1万台当り死亡者14人で最も多くなっています。これに比べてソウルは2人、仁川3.4人、大田3.6人となっています。

・KBS東京支局シン・チュンボム記者によりますと、来週27日から始まる日本の大型連休の期間中海外旅行を予定している日本人の渡航先では、韓国が最も多いことが分かりました。これは日本の大手旅行代理店JTBのまとめによるもので、大型連休中海外に出かける人は50万9000人で、渡航先では韓国が7万8000人で最も多く、次いでEU(ヨーロッパ連合)各国が7万1000人、中国6万2000人となっています。

・アメリカの大リーグアスレティックスを退団した李サンフン投手が、韓国のプロ野球LGツインズに入団することが決まり、25日、韓国のプロ野球界では最高の年俸4億7000万ウォンで契約しました。

・韓国外換銀行が公示した25日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1003ウォン40銭で、前日に比べて82銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1299ウォン40銭で、前日に比べて10ウォン10銭のウォン高でした。韓国株式市場の25日の総合株価指数は、アメリカ市場の不安が反映されて、872.58ポイントと、前日に比べて一気に43.11ポイントも下落しました。

・25日のソウルは晴れ時々曇り、午後3時の気温は16度4分でした。26日も北の高気圧の影響を受けて、全国的に晴れの一日になるでしょう。予想最低気温は0度から8度とやや肌寒く、日中最高気温は16度から21度と、今日より高くなる見込みです。

4月24日水曜日

・北韓の核開発疑惑に対するIAEA(国際原子力機関)の査察問題で北韓とIAEAの実務者レベルによる協議が来月中旬ころ平壌かオーストラリアのウイーンで開かれるものと見られます。IAEA側は北韓側の核施設などに対する検証作業には3、4年がかかるため交渉を急ぐべきだとしていますが、北韓側は2005年から始めても遅くないという立場を見せており、難航が予想されています。

・韓国を訪れている世界経済フォーラムのクラウス・シュバップ会長は世界の経済全体がアメリカ経済に依存し過ぎているとして、新たな世界経済のシステムを構築する必要があると述べました。シュバップ会長は23日、世界経済フォーラムと韓国の全経連(全国経済人連合会)の晩餐会でこのように述べるとともに、アメリカなど先進国の保護貿易主義に反対すると述べました。シュバップ会長はまた、「世界経済が停滞する中で、韓国は外貨危機から素早く立ち直った。これは韓国政府が進める構造改革の成果によるものだ」と高く評価しました。

・野党ハンナラ党の大統領候補指名選挙が23日江原道で投票が行われ李會昌候補が総投票数の80.5%の891票を獲得しました。この結果 李會昌候補は累計得票数で2809票となり、2位の崔秉烈候補に2358票の大差でリードしています。一方、与党民主党は当初の予定を1日繰り上げ、大統領候補指名選挙の最後となるソウル市の投票を27日の午前中に行い、午後3時から党大会を開いて大統領候補を正式に決めることになりました。

・去年の韓国の輸出は1504億4千万ドル、輸入は1410億9800万ドルで、世界貿易実績で輸出は13位、輸入は14位を占めました。韓国貿易協会によりますと、韓国は95年以降輸出でしたが、去年は世界的な半導体不況を反映して、主力商品の輸出が振るわず、ランクを一つ下げる結果となりました。

・ワシントンのKBSイムチャンゴン記者によりますと、アメリカのマイアス統合参謀本部議長が今月25日から来月3日まで韓国、日本、フィリピンを相次いで訪問する予定です。マイアス議長は今回の韓国訪問でアメリカのテロに対する軍事行動への支援に謝意を表わすとともに、韓米両国の対北韓政策や来月開かれるワールドカップの安全に対するアメリカの支援などについて協議する予定です。

・今年に入り、先月末まで海外旅行に出かけた韓国人は169万人で去年に比べ21%増えました。旅行先では中国が38万8千人ともっとも多く、次いで日本の31万人、アメリカ 16万3千人,タイ15万3千人、その次がフィリピン、ホンコンの順でした。一方、韓国を訪れた外国の観光客は去年の同じ時期より2.8%減った120万7052人でした。

・来週から始まる大型連休の期間中、日本と中国からおよそ9万人の観光客が訪れる見通しで、韓国の航空会社ではこの期間中50便あまりの臨時便を運航する計画です。それによりますと、まず日本とは大韓航空が、東京や大阪など16の路線に35便を、アシアナ航空も4便を運航します。また中国とは大韓航空が6便、アシアナ航空は12便を運航することになっています。

・韓日経済交流会議が24日から日本の石川県金沢市で始まりました。会議に出席した 慶尚北道の南ヒョチエ 副知事は基調演説で、来月22日から25日まで慶州で開かれる東北アジアビジネス促進会議に日本の企業家の参加を求めるとともに、韓国と日本の地方自治体による相互交流を活発に行いたいと述べました。また 慶尚北道が計画している工業団地に日本の電子や半導体メーカーが進出するよう求めました。今年で3回目となる韓日経済交流会議には両国からそれぞれ4つの地方自治体が参加しており、27日まで開かれます。

・韓国プロ野球、ハンファ・イーグルスのソン・ジンウ投手が23日忠清北道 清州で行われた対SKワイバンス戦で完投勝利をおさめ、通算147勝の韓国プロ野球の最多勝記録を達成しました。これまでの最多勝記録はヘッテタイガーズで活躍し、現在韓国野球委員会の広報委員をしているソン・ドンリョルさんの146勝でした。

・韓国外換銀行が公示した24日の為替レート日本円100円は1004ウォン22銭で前日に比べて25銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1309ウォン50銭で前日に比べて5ウォン10銭のウォン安でした。24日の韓国株式市場の総合株価指数は915.69ポイントと前日に比べて10.01ポイント下落しました。

・24日のソウルは晴れ、午後3時の気温は12度7分でした。25日は全国的におおむね晴れで、予想最低気温は3度から9度、最高気温は15度から20度の予報です。

4月23日火曜日

・北韓と韓国をつなぐ鉄道の京儀線と東海線の復旧工事が早ければ来月にも着工される見通しです。統一部の丁 世鉉長官が12日、明らかにしたところによりますと、北韓に地雷を取り除く機材を提供し、軍事境界線から開城までの京儀線の北側の区間12キロに埋められている地雷を韓国が除去すること、また鉄道復旧事業に必要な工事機材の支援も検討しているということです。さらに東海線の鉄道連結はまず、江原道チョジンから北韓側のオンジョンリまでの27キロの区間を連結し、段階的に進めていく方針です。鉄道の連結に先立って金剛山観光のために東海線に並行する臨時道路の造成工事を来月中に始められるよう、北韓側と協議していくことにしています。

・韓国政府は来月7日からほぼ1年半ぶりに開かれる南北経済協力推進委員会に向けて、代表団の構成などについて、来週から本格的に準備を始めることになりました。韓国政府関係者によりますと、韓国側代表団は財政経済部の尹鎭植次官を主席代表とし、統一部と産業資源部の実務者で構成されます。一昨年12月以来ほぼ1年半ぶりに開かれる今回の会議では、南北間の鉄道と道路の連結、開城工業団地の造成、借款形式の対北韓食糧支援などについて、協議が行われることになっています。このうち南北の鉄道と道路の連結、開城工業団地造成は、工事を進めるにあたって軍事分野の協力が必要で、経済協力推進委員会で具体的な進展があった場合、南北軍事実務会談も追って再開される見通しです。

・サッカーのワールドカップを控えて、韓国の釜山と日本の大阪を結ぶ韓国籍のカーフェリーが開設され、23日第1便が就航しました。この釜山-大阪カーフェリーは韓国の開運会社「パンスターライン」が運航するもので、23日、釜山港からの第1便となる「パンスタードリーム号」が大阪港へ向けて出港しました。2万1000トン級のパンスタードリーム号は、乗客550人と、20フィートのコンテナー220個を搭載でき、釜山港から大阪港までの所要時間は18時間、運賃は旅客が2等室を基準に片道11万ウォンです。釜山と大阪の間の航路は88年のソウルオリンピックの際、一時運航されたことがありますが、利用する人が少なく、廃止されてから、今回再び開設されました。釜山と日本の間では現在、3隻のカーフェリーが福岡港と下関港を運航していますが、いずれも船籍は日本とパナマで、韓国籍の船が就航するのは今回が初めてとなります。

・サッカーのワールドカップの開幕間近に控え、日本の4大金融グループが日本国内で韓国の通貨ウォンの両替業務を始めました。 このうち東京三菱銀行とミズホ銀行は今月1日から円とウォンの両替業務を始めたのに続いて、22日からは三井住友銀行が、またUFJ銀行は今月25日からこのサービスを始める予定です。これによって韓国を旅行する日本人が出発前にあらかじめ円をウォンに両替したり、旅行後、日本へ帰国してから残りのウォンを円に両替することが可能になりました。日本国内ではこれまで韓国系の銀行だけでウォンから円への両替サービスが行われていました。このサービスは日本の4大銀行の空港出張店と一部の支店で、ワールドカップ期間中の6月末まで行われることになっており、その後の取り扱いについては、両国の通貨当局で協議が進められる見通しです。

・サッカーワールドカップの開幕を控えて、ソウルの地下鉄5号線から8号線の構内にあるATM現金預け払い機は、外国で発行されたクレジットカードで韓国の通貨ウォンを引き出すサービスが行われることになりました。ソウルの地下鉄5号線から8号線を運営している「ソウル都市鉄道公社」が23日発表したところによりますと、5号線から8号線の145駅に設置されている288台の現金預け払い機でこうしたサービスを行い、外国人観光客の便宜を図ることにしています。ソウル都市地下鉄公社では、現金預け払い機に英語、日本語、中国語による案内を表示し、利用を呼びかけることにしています。

・携帯型テレビで日本と韓国の衛星放送を同時に見ることができる放送衛星が来年打ち上げられる見通しです。日本の読売新聞が22日伝えたところによりますと、日本のデジタル衛星放送会社「モバイル放送」は来年10月に放送衛星を打ち上げる予定で、この放送衛星を韓国で設立予定の放送会社と共同で所有する方針を固めたということです。韓国と日本で一つの放送・通信衛星を共有することは今回が初めてです。2004年から始る予定の携帯型テレビ向けの放送は、両国で共通規格の受信端末を利用することで、韓国側が日本のテレビ放送を完全に開放する措置をとりますと、両国で同じ番組を放送することも可能になります。日本側の事業会社の「モバイル放送」は98年、東芝やトヨタ自動車、富士通、日本テレビなどが共同で設立し、去年12月には韓国最大の携帯電話会社「SKテレコム」が出資し、東芝に次ぐ第2位の大株主となりました。この携帯型テレビ向けの衛星放送が開始すれば、自動車に搭載した端末や、小型の個人向け携帯端末で、全国どこでも鮮明な映像や音声、データを受信できることになります。

・情報技術ITを駆使した日本の人気コンサートホール「Zepp」が韓国に進出することになりました。これは韓国の財閥グループ「ロッテ」と「Zepp」を運営しているソニー・ミュージック・エンタテイメントの合意によるもので、両社は2006年にソウルに建設されるテーマパーク「第2ロッテワールド」内にZeppをオープンさせる予定です。今度のZeppの韓国進出は日本人アーティストの公演が解禁された韓国に拠点を作りたいという日本側と、若者への集客力を強めたいロッテ側の思惑が一致したものです。「Zepp」は4年前に札幌に初めて登場した後、東京、大阪、福岡などに進出し、若者向けのステージとして人気を呼んでいます。

・韓国外換銀行が公示した23日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1004ウォン47銭で、前日に比べて76銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1304ウォン40銭で、前日に比べて3ウォン40銭のウォン高でした。韓国株式市場の23日の総合株価指数は、925.70ポイントと、前の日に比べて4.81ポイント上昇しました。

・23日のソウルは曇り、午後3時の気温は20度7分でした。24日は ソウルや中部地方は次第に晴れ、南部地方と済州島は曇りのち晴れ、予想最低気温は8度から15度、日中最高気温は17度から23度という予報です。

4月22日月曜日 

・韓国の崔成泓外交通商長官は22日 小泉首相の靖国神社参拝と関連して韓国駐在の寺田輝介日本大使を外交通商部に呼んで、韓国政府の抗議の意を伝えました。この席で崔成泓長官は「韓日共催のワールドカップを控え、戦争犯罪人を合ししている靖国神社に参拝するのは過去日本帝国主義の侵略で被害を受けた隣国国民の感情を尊重しない行為だ」と述べ、強い遺憾の意を伝えました。韓国政府は21日にも小泉首相の靖国神社参拝に対して外交通商部スポークスマンの声明を発表し、「深い遺憾」の意を表明するとともに、小泉首相と日本政府の誠意ある対応を促しました。しかし韓国政府としては韓日共催のワールドカップを直後に控えている事から外交チャンネルを通じた抗議以外の措置はとらないことにしています。一方中国政府は21日 外交部に中国駐在の阿南惟茂日本大使を呼び、小泉首相の靖国神社参拝は中国人民の感情を害し、中国と日本の関係を損なうものだと抗議しました。

・北韓の金正日国防委員長は南北をつなぐ鉄道の京義線連結工事と関連して、韓国側に非武装地帯の地雷除去に対する協調を求めたことがわかりました。韓国政府の関係者は22日金正日委員長が最近北韓を訪れた林特使に京義線の連結事業を急ぐように求め地雷除去に韓国側の協力を求めたと述べました。韓国国防部の関係者は19日の軍事停戦委員会で北韓側に対して この問題を論議するため軍事実務会議を開くよう提案していましたが、北韓側が来月開かれる南北経済協力推進委員会で協議するよう求めたという事です。このため南北鉄道連結のための非武装地帯の工事については 、来月7日 ソウルで開かれる経済協力推進委員会で論議されるものとみられます。

・北韓とKEDO(韓半島エネルギー開発機構)は今月30日、平壌で高官レベルの会談を開き、建設が進められている軽水炉事業の技術的な問題について協議する予定です。KEDOでは今度の交渉で軽水炉の完成が当初の予定の来年から2008年に遅れるという見通しを初めて北韓側に伝えるものと見られ、北韓の反応が注目されています。

・韓国の大手半導体メーカー、ハイニックス社は22日、アメリカのマイクロン テクノロージ社との間でメモリー部門を条件つきで売却することで合意し、了解覚え書きを締結しました。これによりますと、「ハイニックスはメモリー部門の売却代金として株式1億860万株を受け取る。非メモリー事業はマイクロン社が2億ドルを投資し15%の株を所有する。」覚え書きはこのような内容となっています。また債権銀行団は15億ドルを長期で貸し出しすることになりました。今度の交渉は2002年4月30日までに両社の取締役会の承認を経て初めて発効するという但し書きがついています。また 最終的な締結のためには今後本契約の締結とハイニックスの株主総会の承認の手続きなどが必要です。

・韓国の大統領候補指名選挙で、与党民主党では盧武鉉 候補が、一方野党ハンナラ党は李會昌候補が依然トップにたっています。まず与党民主党は20日は釜山、21日は、ソウル近郊の京畿道での投票が行われ、累計得票数で盧武鉉候補が12221票と2位の鄭候補の4462票を大きく引き離して独走体制となっています。一方、野党ハンナラ党の大統領候補指名選挙は20日済州島の投票が行われ、累計得票数で李會昌候補が1918票を獲得、2位の崔秉烈候補に1568票の大差をつけています。

・APEC(アジア太平洋経済協力会議)加盟国による初めての海洋長官会議が22日から5日間の日程でソウルで始まりました。今度の会議には加盟国の海洋担当相やNGO(非政府組織)、それに各国の海洋水産関係者ら400人あまりが参加し「海洋と沿岸資源の保護」をテーマに水産業、海洋科学技術など5つの議題について論議し、26日の最終日に会議の成果を盛り込んだ「ソウル宣言」を採択する予定です。

・21日までソウルで開かれた韓国、日本、中国の3か国の環境長官会議で、3か国が黄砂の発生状況を測定する黄砂モニターリングネットワークを構築することで合意しました。これにより、中国は25の地上観測所などで観測した黄砂情報をインターネットなどを通じて速報するともに、3か国が観測情報も交換することになりました。また韓国と日本が西部の生態環境の復元事業に参加することについて実務協議で論議することになりました。さらに韓日中3か国長官は砂漠を緑化するという黄砂対策には多額の経費Bがかかるため国連環境計画など国際機関の関心を呼び起こすことでも意見が一致しました。

・韓国の金泳三元大統領が日本の早稲田大学の特命教授として初の講義を行うため22日、日本に向かいました。金元大統領は23日、早稲田大学の大学院で「民主主義と私の闘争」というテーマで講演するほか、森喜朗、橋本龍太郎元首相らとも会って韓日両国の懸案について意見を交換し27日帰国します。

・サッカーの韓国代表は20日大邱のワールドカップ競技場でコスタリカと強化試合を行い、2対0で快勝しました。韓国チームはこの試合で前半25分、車ドウリ選手の先制ゴールに続いて、後半38分チェテウク選手が2点目をあげ、2対0で快勝しました。韓国チームはコスタリカとの対戦成績が2勝1敗2引き分けとなりました。また韓国代表は3月以降のAマッチ4試合で、2勝2引きとなり、確実に戦力を向上させていることをうかがわせています。

・22日、韓国外換銀行が公示したウォンの為替レ−トは 日本円100円は1005ウォン23銭で、先週にくらべ1ウォン37銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1307ウォン80銭で、先週にくらべ 4ウォン40銭のウォン高でした。22日の韓国株式市場の総合株価指数は920.89ポイントで先週にくらべ3.04ポイント下落しました。

・22日のソウルは晴れ、午後3時の気温は27度5分でした。23日は全国的に曇りのち雨、予想最低気温は9度から16度、最高気温は18度から22度の予報です。

4月20日土曜日

・韓国と日本は去年の歴史教科書問題で延期されていた両国間の軍事交流を正常化することになりました。韓国の金東信国防長官は19日韓国を訪れた日本の中谷防衛庁長官と会談し、韓国の合同参謀議長と日本の統幕議長が年内に相互訪問する、2回目の韓・日共同の海難救助訓練を9月に実施する、サッカーのワールドカップ共同開催にちなんで韓国軍と日本自衛隊とのスポーツの交流や、軍楽隊の交流などを行うことで合意しました。また中谷防衛庁長官はこの席で国会に提出されている武力攻撃事態法案など、日本の有事法制関連の3法案について説明し、韓国側の理解を求め、金東信国防長官の日本訪問を要請しました。

・日本政府は韓国人に対するビザの免除期間を 今年10月のアジア競技大会まで延長することを検討するものと見られます。これは日本の上野官房長官が19日、日本を訪れた韓国国務調整室の金ホシク室長と会談した席で、金室長から韓国人のビザ免除の期間を今年10月まで延長することを求められたのに対して、いろいろな条件が整理された上で検討すると答えました。

・南北韓とロシアが南北縦断鉄道とシベリア鉄道の連結事業を論議するため今年9月に極東で会議を開きます。ロシアのプリコフスキー極東地域大統領全権代表は金正日国防委員長の招待で今月24日から27日まで平壌を訪問するとして、このように述べました。プリコフスキー大統領全権代表は平壌訪問で金正日国防委員長と鉄道の連結事業について個別的に論議するものとみられます。

・またプリコフスキー代表は、金正日国防委員長は、年内にロシア極東部のウラジオストク、ハバロフスク、コムソモリスク・ナ・アムーレを訪れる方向で、現在両国調整が進められている。一方、ロシアのプーチン大統領が、来年北韓を訪問する予定になっていると述べました。

・2月に新しく赴任したチョ・セヒョン駐日大使は19日、東京の日本記者クラブで講演し、小泉首相の靖国神社参拝問題について「8月15日の参拝計画はないものと聞いている。この問題が両国間で摩擦を呼び起こすことのないよう願っている」と述べ、慎重な対応を求めました。またチョ大使は韓日間で大きな外交問題になった歴史教科書問題について、「両国が歴史認識の溝を埋めることは容易なことではないが、歴史的な事実を相互に確認することは難しくない」と述べ、今月発足した「韓日歴史共同研究委員会」の成果に期待感を示しました。さらにチョ大使は、日本の大衆文化の追加開放については、「韓日間で協力ムードが修復しつつあるため、近いうちに解決できるのではないか」という見通しを示しました。

・15日韓国の釜山近郊で墜落した中国国際航空のボーイング767型機の墜落原因を調査している韓国、中国、アメリカの合同調査団は19日、機長と管制官の交信を記録したボイス・レコーダーについては、ほぼ解読を終わり、中国語と英語への翻訳と対照確認などの作業に入っています。またフライト・レコーダーはアメリカの製造メーカーが1週間から2週間をかけてデータを再生した後、韓国に持ち帰り、解読作業にとりかかる予定で、解読後のシミュレーションには2ヶ月程度かかるということです。

・韓国の大手電子メーカー三星電子は、今年1月から3月までの第1四半期、主力の半導体市況が高騰したことから、去年の同じ時期に比べ、売上高では15%、利益も53%という過去最高の伸びを記録しました。三星電子が19日発表した今年第1四半期の売上高は9兆9300億ウォン、利益は1兆9000億ウォンとなり、特に主力事業の半導体部門での営業利益が9900億ウォンで一昨年第2四半期以来の黒字となりました。

・4月20日は22回目を迎える韓国の「障害者の日」です。これを記念する式展がソウルのオリンピック競技場で開かれ、李漢東国務総理は、「第2次障害者福祉発展5ヵ年計画」をたて来年から本格的に取り組む方針を明らかにしました。「障害者福祉発展5ヵ年計画」は、障害者の就職リハビリ事業をより一層強化するとともに、障害者が社会に参加できる環境づくりに重点を置くというものです。

・FIFA(国際サッカー連盟)のワールドカップ競技場調査団の一員として韓国を訪れたアジア・サッカー連盟のベラパン事務局長は、来月31日開幕するワールドカップに、北韓の選手やサッカー連盟の役員を韓国に招待したことを明らかにしました。ベラパン事務局長によりますと、「この招待状はアジア・サッカー連盟の名前で発送した。現段階では北韓から返事はないが、アジア・サッカー連盟の本部があるクアラルンプールの北韓大使館を通じて北韓と接触を続けていく計画だとしています。

・韓国の海上警備を担当する海洋警察庁はワールドカップのテロ対策としてワールドカップの期間中、日本や中国、ロシアとの間で運行されている国際航路の客船に保安乗務員を搭乗させ、出入港などの際の警備を強化することになりました。海洋警察庁はこれら保安乗務員を通じて密出入国者に対する監視活動も積極的に行う方針です。

・韓国外換銀行が公示した20日正午現在の為替レート、日本円100円は、1008ウォン71銭で、前の日に比べて、1ウォン71銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1332ウォン20銭で、前の日に比べて1ウォン40銭のウォン安でした。韓国株式市場は、土曜日のため取り引はありません。

・20日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、20度8分でした。21日日曜日は、ソウルと大田の中部地方は晴れ、南部地方のプサンと済州島は曇りのち晴れの予報となっています。予想最低気温は4度から13度、日中の最高気温は18度から25度と予測されています。

4月19日金曜日

・大韓赤十字社は19日、北韓赤十字会の長在彦委員長に電話による通知文を送り、韓国政府が今年肥料20万トンを支援すると通知しました。徐英勲総裁はこの中でこの肥料の支援は工場の事情などを考慮して複合肥料を中心に、今月下旬から船積みを始め、できるだけ早く完了すると伝えました。徐総裁はまた、港別に希望する量を知らせるよう求めるとともに、韓国側の人員と船舶に対する身元安全保障の覚え書きを送ることを求めました。

・今月28日に金剛山で行われる4回目の離散家族再会はこれまでの例から再会の回数が5回になるものと見られます。金剛山を訪問した大韓赤十字社の関係者は19日、北韓の関係者と協議した結果、離散家族は集団と個人、そして最後のお別れなどあわせて5回再会することで意見が一致したという事です。南北赤十字の関係者は20日ごろ板門店でこのような内容を含めて最終的に調整するものとみられます。一方、 統一部の関係者は 韓国の離散家族100人は 束草で1泊した後 日程に支障を来さないため 金剛山観光船の出港時間を調整することを検討することにしたと述べました。

・韓国空軍の次期戦闘機は アメリカのボーイング社のF−15Kに決まりました。韓国国防部は先月27日の評価で1、2位をしめたボーイング社のF−15Kとフランス ダッソ社のラパルを対象に作戦能力、国際関係、輸出入のバランスの3つの要素を評価した結果ボーイング社のF−15Kに決定したとしています。国防部はまたF−15Kに装着するエンジンの機種にアメリカのジェネラル エレクトロニックス社の新型エンジンを選定しました。韓国空軍の次期主力戦闘機の購入には4兆2千億ウォンの経費を計上し、2005年から2008年まで毎年10機ずつあわせて40機を導入することになっています。

・サッカーのワールドカップ開幕直前の韓国の準備状況を視察したFIFA(国際サッカー連盟)の調査団は18日ソウルで記者会見し、各競技場とも「十分満足できる状態だ」と合格点を出しました。この中で ウォルタ ガグ競技場局長は「ソウルや水原などの各競技場の芝生の状態や周辺の環境も整備されており、ワールドカップが来週にでも開幕できるほどに仕上がっている」と述べました。またガグ局長は、フーリガンを防止するため競技場にペットボトルの持ち込みまで禁止するのは蒸し暑い梅雨時期を考えれば行き過ぎうだという考えを示し、再検討する用意があることを示唆しました。

・韓国の野党ハンナラ党の大統領候補指名選挙が18日、慶尚南道蔚山で2回目の投票が行われ、李會昌候補が投票総数756票のうち59%の446票を獲得し、仁川についでトップに立ちました。崔秉烈候補は206票で2位、以下李富榮候補、李祥羲候補の順でした。この結果 李會昌候補は累計の得票が1557票となり、2位の崔秉烈候補に1272票という圧倒的な差をつけ 独走体制に入ったものと見られています。

・アメリカを訪れている崔成泓外交通商長官は18日、国防総省のボルホビッツ次官らと会談し、先に北韓を訪問した大統領特使が北韓側と南北交渉の再開に合意した経緯を説明し、アメリカも北韓との対話再開に向けて努力してほしいと要請しました。この後崔成泓長官は韓国記者団と懇談し「林東源特使の北韓訪問によって南北関係は友好的な雰囲気となっている。こうした雰囲気の醸成にはアメリカ側も大きな関心を示した」と述べました。

・南北韓を同時訪問したロシアのサンクトペデルブルグ市のヤコブレフ市長は18日ソウルで記者会見し、「私が平壌で金正一国防委員長と会談した際、金正一国防委員長はアメリカとは対等な立場で対話できることを希望している。アメリカが一方的にリードするような対話では問題が生じるかもしれないと強調した」ヤコブレフ市長はこのように述べました。またヤコブレフ市長は、ソウルとサンクトペテルブルグ市との間に定期便の航空路が6月に開設される予定で将来はソウルと平壌、サンクトペテルブルグ市との協力の可能性も十分にあると述べました。

・韓国の李八浩警察庁長は19日、韓国を訪れた日本の田中節夫警察庁長官と会談し、あと1か月あまりに迫ったワールドカップの総合的な安全対策について意見を交換しました。この中で特にテロとフーリガン対策、入国管理や入場券の偽造問題などについて両国が密接に情報を交換することを確認しました。韓国警察庁ではまた今月23日から二日間、ソウルで韓、中、日の警察首脳会議を開き、3か国の協力体制について協議する予定です。

・サッカーのワールドカップの成功を期して韓日両国の女性パイロットによる祝賀飛行が19日行われました。日本の女性パイロットと韓国の女性パイロット10人は、セスナーやパイパー機などの小型機5機で日本の対馬を出発し19日午後、金浦空港に無事到着しました。

・韓国の江原道で豚のコレラが発生しました。このため今年4月から再開されることになっていた韓国産豚肉の日本への輸出は当面見送られることになりました。

・韓国外換銀行が公示した19日の為替レート日本円100円は1008ウォン31銭で前日に比べて2ウォン61銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1310ウォン80銭で前日に比べて3ウォン90銭のウォン高でした。19日の韓国株式市場の総合株価指数は923.94ポイントと前日に比べて13.67ポイント下落しました。

・19日のソウルは晴れ、午後3時の気温は18度2分でした。20日は全国的におおむね晴れで、中部地方は夜から、南部地方は午後から雲が多くなるでしょう。また済州島は曇りのち雨となるでしょう。予想最低気温は4度から12度、最高気温は、18度から24度の予報です。

4月18日木曜日

・韓国南部の釜山郊外で15日墜落した中国国際航空のボーイング767型機の事故原因について、韓国、中国、アメリカの合同調査団は18日、事故機のボイス・レコーダーとフライト・レコーダーの解読作業に着手しました。合同調査団は、18日釜山でボイス・レコーダーとフライト・レコーダーの損傷の程度を確認した結果、機長と管制官の交信を記録したボイス・レコーダーには大きな損傷は見られず、2日から3日間で解読できる見通しです。またフライト・レコーダーは熱による損傷を受けているものの、解読には支障がないことが分かりました。調査団はボイス・レコーダーとフライト・レコーダーを解読した後、事故当日の模様を再現し、2ヵ月程度をかけて原因を究明することにしています。一方、事故現場では国立科学捜査研究所などの鑑識専門家も加わって、死亡者の身元確認作業が行われ、なお行方が分からない乗客2人を探す作業を続けています。事故現場から収容された126人の遺体のうち身元が確認されたのは6人で、残りの遺体については性別や骨格の特徴や歯形、それに遺留品などで、身元を特定する作業を進めていますが、それでも特定できない場合はDNA遺伝子による鑑定を行うことにしています。

・アメリカを訪れている韓国の崔成泓外交通商長官は、「アメリカは北韓の態度の変化を認識しており、林東源大統領特使の北韓訪問で高まった協調ムードを生かしていくことで合意した」と述べました。崔長官は現地時間で17日アメリカ国務省のアーミテージ次官、ホワイト・ハウスのライス安全保障大統領補佐官らと相次いで会談した後、駐米韓国大使館で韓国の記者団と会見しました。この中で崔長官は、「韓国政府の対北韓政策への支持を再び確認するとともに、対話を通じた北韓の大量殺傷兵器問題の解決、条件をつけない米朝対話の再開、米朝対話の再開に関係なく北韓への支援継続などで合意した」と述べました。崔長官は当初パウエル国務長官と会談する予定でしたが、イスラエルとパレスチナ紛争の調整に乗り出したパウエル国務長官の帰国が遅れたため、アーミテージ次官と会談したもので、崔長官は18日は国防総省のウォルポイツ副長官、アメリカ上院のバイドン外交委員長、下院のハイドン国際関係委員長らとも会談し、21日帰国します。

・IMF(国際通貨基金)は18日、韓国の今年の経済成長率をアジア各国では最も高い5.0%と上向き修正しました。IMFが18日発表した2002年上半期の世界経済の展望によりますと、韓国の今年の経済成長率は5.0%と、今年2月の予測値4.0%を1.0%上方修正しました。IMFは「2000年半ばから始まった世界的な景気低迷は底を打ったものとみられ、アメリカや韓国などではIT(情報技術)部門での景気回復が際立っている」と分析しており、世界経済の成長率も2.8%に上方修正し、来年には4.0%の成長を見込んでいます。IMFが発表したアメリカの今年の経済成長率は2.3%、シンガポール3.2%、台湾2.3%、ヨーロッパは1.4%、そして日本はマイナス1.0%です。韓国中央銀行の韓国銀行は15日、韓国の今年の経済成長率を5.7%に、韓国経済研究院は5.4%に、そしてアジア開発銀行は4.8%という見通しを出しています。

・中国から飛来する黄砂を防ごうという韓国・日本・中国3カ国の環境担当相会議が20日ソウルで開かれます。今回の会議では年を追ってひどくなる黄砂について、予測と防止・対策を協議するとともに、黄砂に含まれる環境汚染物質の調査を3カ国が共同して行うことも検討することになっています。また今年史上最悪ともいわれるひどい黄砂の被害を受けている韓国と日本は、中国に対し被害を最小限にとどめるための具体的な対策を求める方針です。この3カ国環境相会議は黄砂や酸性雨、韓国の西の海=西海の汚染防止など北東アジアの環境について話し合うため、99年に韓国政府の呼びかけで始まりました。

・韓国の民間環境団体が来月中国東北部の砂漠地帯で黄砂を防ぐための緑化に取り組むことになりました。この団体は「黄砂を防ぐ人達」という韓国の環境NGO=非政府組織です。「黄砂を防ぐ人達」は 砂漠化が進む遼寧省と内モンゴル周辺の砂漠地帯で甘草と呼ばれる多年草を植え、この一帯を緑化させる計画です。韓国では先月と今月、観測史上最もひどい黄砂を観測し、学校が休校したり、空のダイヤが欠航したりするなどの被害が相次いでおり、この団体のパク・ジュンホ団長は「黄砂の防止に少しでも役立てば・・・」と話しています。「黄砂を防ぐ人達」は韓国のNGOとしては初めて99年に中国に5000本の木を植えたことがあります。

・大韓赤十字社は今月28日から金剛山で行われる4回目の南北離散家族の再会事業について、19日、板門店で北韓側と接触し、日程など細かい点について調整することになりました。大韓赤十字社の関係者は「離散家族の再会場所と宿所などを点検するため北韓入りした大韓赤十字社の担当者が18日夕方ソウルに帰る。その結果をもとに北韓側と詳しい日程を調整する予定だ」と述べました。南北の赤十字社は今月13日板門店での接触で、韓国の離散家族100人が北韓の金剛山で2泊3日間の日程で北韓に住んでいる家族と会い、続いて来月1日には北韓側の離散家族100と再会する韓国在住の家族が金剛山に向うことで合意しています。

・韓国政府は18日、南北交流協力推進協議会を開いて、北韓に支援する肥料と南北離散家族の再会事業に必要な経費を南北協力基金から支援することを決めました。政府は北韓に支援する肥料20万トンの必要経費として660億ウォンを、 また今月28日から金剛山で予定されている南北離散家族の再会事業に7億8000万ウォンを南北協力基金から支援することになりました。政府は今月25日頃から、肥料の輸送を始め、田植え時期の来月末までには20万トンの肥料の輸送を終える方針です。

・中国の重慶で開かれている「平和のためのアジア議会連合」に出席するため中国を訪れていた韓国の李万燮国会議長は、18日同じ総会に出席した北韓のキム・スハク最高人民会議の代議員に南北の国会議員による会談を開きたいという考えを伝えました。また 李万燮国会議長は、議会連合の総会でも「先に北韓を訪問した林東源大統領特使は、南北縦断鉄道や道路の連結、離散家族の再会などで合意した。こうした合意を実現するため、議会としても側面から支援する必要があり、南北議員会談を早く開くべきだ」と述べました。

・韓国製のDラム半導体の世界市場での占有率が50%に迫っていることが分かりました。香港のメモリー半導体の仲介会社の「Dラムエキスチェーンジ」がまとめた今年1月から3月までのDラム生産量によりますと、韓国製のDラム半導体の世界市場でのシェアは47%で、50%に迫る勢いとなっています。Dラム半導体のシェアは韓国に次いでアメリカが18%、台湾16%、ヨーロッパ12%、日本は7%となっています。

・日本の成田国際空港の2本目の滑走路が18日運用を開始し、韓国の仁川国際空港と成田空港との空の便が大幅に増便されました。仁川―成田の場合、韓国の大韓航空とアシアナ航空合わせて週5便でしたが、18日からは週28便に大幅増便されました。成田空港の新しい滑走路の運用開始で、航空機の発着回数は年間20万回と、これまでの1.5に増えることになりましたが、滑走路の長さが2180mと短く、欧米行きのジャンボ機の離着陸は難しいことから、韓国・中国などアジア路線の増便に限られることになっています。

・韓国外換銀行が公示した18日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1005ウォン70銭で、前日に比べて1ウォン9銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1314ウォン70銭で、前日に比べて5ウォン20銭のウォン高でした。韓国株式市場の18日の総合株価指数は、937.61ポイントと、前日に比べてさらに7.10ポイント上昇しました。

・18日のソウルは晴れ、午後3時の気温は16度1分でした。19日は 高気圧の影響を受けて全国的に晴れ、朝は濃い霧のかかるところもあるでしょう。予想最低気温は4度から10度、最高気温は18度から23度と、朝夕の気温の差が10度以上激しくなるということです。

4月17日水曜日

・金大中大統領は17日韓国を訪れたシンガポールのラマナダン大統領と会談し、韓半島と東北アジア情勢、両国間の貿易促進などの共同関心事について論議しました。両首脳は両国が75年に国交を樹立してから外交や経済などの分野で緊密な関係を維持していることに満足の意を示し、さらに協力関係を深めていくことになりました。また、両国間のベンチャー企業間の交流が強化されていることを評価し、IT分野を中心に交流を深めていくことになりました。

・韓国南部の釜山郊外で15日墜落した中国の国際航空のボーイング767型機の事故原因の調査が17日から本格的に始まりました。建設交通部の中央事故対策本部は17日、中国国際航空の安全担当者やアメリカのNTSB(国家運輸安全委員会)とともに事故機から回収されたボイスレコーダーとフライトレコーダーの解読作業に備えて、事故現場の検討を行いました。18日から始まる2つのレコーダーの解読には、韓国側2人、中国から1人、アメリカから2人が参加します。合同調査団はまずボイスレコーダーの解読から始めることにしていますが、全体的な解読には1週間ほどかかるものと見られています。一方、合同調査団は、病院に入院している事故機のパイロット呉新禄氏を対象に正常の旋回ルートを1.5キロも外れた経緯などについて調査を行う予定です。合同調査団によりますと16日のパイロットに対する調査で呉機長は、金海空港にはこれまで5回、南の滑走路から入ったが、着陸の準備段階で旋回飛行したのは今回が初めてだったという事です。

・ワシントン発連合ニュースによりますと、韓国の崔成泓外交通商長官は、アメリカ側と対北韓政策について協議するため17日ワシントンに到着しました。崔長官はパウェル国務長官が現在パレスチナ問題の仲介で不在のためアーミティジ副長官と会談することになりました。崔長官は午前中にはホワイトハウスのライス安保担当補佐官とも会談し北韓政策について協議し米朝対話の再開を促しました。

・今年12月の大統領選挙にむけて与党民主党の大統領候補選に立候補していた李仁済氏は17日候補の辞退を表明し、事実上の敗北宣言をしました。李候補は17日記者会見し「これ以上選挙戦を続ける意味がなくなった。敗北を認め候補を辞退する」と述べました。民主党の大統領候補指名選挙には李仁済氏ら3人が立候補し、これまで13の地域での候補の指名選挙が行われ、盧武鉉候補が総投票数の48.2%を獲得しトップにたち、李仁済氏は40.7%で2位となりました。民主党の大統領候補指名選挙はこの後ソウル市など大票田での投票が残されていますが、李仁済氏が盧武鉉氏を逆転することは難しい情勢でこの日事実上の敗北宣言をしたものです。これで民主党のの大統領候補選には盧武鉉候補と鄭東泳候補の二人だけとなりましたが、盧武鉉氏の圧勝が予想されています。

・北韓訪問に続いて韓国を訪れているロシアのヤコブレフ サンクトペデルブルグ市長は17日、李漢東国務総理と会談し、韓半島の和解と協力について協議するほか15日の金正一国防委員長との面談の結果について説明しました。この席で韓国側は 韓国の対北韓包容政策について説明し、ロシア側の建設的な協力を求めました。ヤコブレフ市長は18日に記者会見し、今度の南北韓同時訪問について説明することになっています。

・韓国政府は来月中国の上海で開かれるADB(アジア開発銀行)の年次総会に北韓がオブザーバーとして出席できるよう、ADB側に要請する方針です。この問題について政府関係者は米朝対話再開の気運が高まっている中で、今回の総会は北韓の友好国中国で開かれる事もあって、北韓が出席することが考えられる。そうなればアジア開発銀行という 国際金融機関を通じた北韓経済の支援ということも具体性を帯び、南北関係と韓半島の安定にも寄与することになると述べました。北韓は一昨年ADBに加盟を申請し、去年ハワイで開かれた年次総会で、オブザーバーとして参加を希望しましたが、ADBの最大の出資国であるアメリカが反対して参加できませんでした。

・台湾の航空会社が来月韓国と北韓に初めてチャーター便を運航する計画です。台湾の遠東航空のスポークスマンは「北韓のアリラン祭典に参加する台湾の観光客を運ぶため来月11日から6月30日まで毎週2回北韓の平壌にチャーター便を運航する予定だ」と述べました。このスポークスマンはまた来月からは韓国にもチャーター便を就航させる予定だと述べました。台湾の航空会社が北韓にチャーター便を運航するのは今回が初めてで、韓国への乗り入れも1992年韓国が中国と国交を樹立するため台湾と断交した後10年ぶりとなります。

・韓国の現代自動車はアメリカのアラバマ州のモンゴメリ市でに現地工場を建設し、韓国の自動車としては初めて現地生産を始めることになりました。16日起工式が行われたアラバマ工場には10億ドル規模を投資し3年後の2005年から年間30万台を生産することになります。韓国の自動車メーカーのアメリカ進出はドイツ、日本についで3番目です。

・サッカーのワールドカップの開幕を控えて日本やトルコなど世界6カ国の小学生が参加する国際子供親善サッカー大会が17日から20日までの4日間 、ソウルの二つの競技場で開かれます。今度の大会にはいずれもワールドカップに参加する日本の横浜、トルコのアンカラ、中国の北京、ドイツのベルリン、フランスのパリ、そしてソウルと仁川の6か国の7つの都市の小学生が参加しています。

・韓国外換銀行が公示した17日の為替レート日本円100円は1006ウォン79銭で前日に比べて2ウォン49銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1319ウォン90銭で前日に比べて6ウォン80銭 のウォン高でした。17日の韓国株式市場の総合株価指数は930.51ポイントと前日に比べて29.22ポイント上昇し、2000年2月11日の953.20ポイント以来の最高値となりました。

・17日のソウルは 晴れで午前中は一時黄砂注意報が出されました。午後3時の気温は11度7分でした。18日は全国的におおむね晴れで、予想最低気温は1度から8度、最高気温は15度から20度の予報です。

4月16日火曜日

・15日午前、乗客・乗務員合わせて166人が乗った中国国際航空のボーイング767型機が韓国南部の釜山近郊で墜落した事故で、韓国政府の事故対策本部は16日、現場調査や現場から回収した飛行記録装置と操縦室の音声記録措置の解読作業を本格化するなど、事故原因の究明や対策に乗り出しました。また、今回墜落した旅客機の呉新祿機長(32才)の生存が確認されたことから、機長の体調を見ながら、当時の詳しい事情を聴く予定です。一方、中国航空当局と中国国際航空の関係者による中国側の調査団も16日、現地で韓国側と協力することで合意し、調査に入りました。さらにアメリカのNTSB(運輸安全委員会)とボーイング社も専門家を韓国に派遣し原因の究明にあたることにしています。ところで、墜落現場では16日も消防と軍・警察などによる行方不明者の捜索が行われましたが、雨と濃い霧に包まれ、作業は難航しています。事故対策本部が午後3時現在でまとめたところによりますと、この事故による生存者は38人で、死者121人、行方不明7人となっています。

・南北交流を進めている韓国の丁世鉉統一長官は16日、中断状態となっている南北長官クラス会談を今年上半期中にも再開したいという考えを明らかにしました。丁長官はこの日開かれた国会の統一外交通商委員会に出席し、「南北の軍事当局者会談については、まず京儀線の連結事業を進めるための実務会談を行い、そこで2回目の南北国防長官会談の再開について協議する予定だ」と述べました。また丁長官は、北韓への肥料支援について、尿素と配合肥料を中心に20万トンを来月末までに北韓に送る準備を進めている。これに必要な費用は660億ウォン、日本円で66億ウォンに上ると説明しました。

・北韓の景勝地金剛山観光の現状を調査する韓国政府の視察団が16日、現地へ出発しました。一行は統一部と保健福祉部の関係者19人で、この視察団は今週18日まで金剛山に滞在し、韓国政府が金剛山観光の支援策として先月から始めた離散家族や修学旅行生に対する経費の補助と関連して、金剛山の観光施設の現状などについて調査することになっています。一方、今月28日金剛山で行われる予定の離散家族の再会を前に、再会場所や宿泊施設などを点検するための大韓赤十字社の視察団も近く現地入りすることになっています。

・韓国の中央銀行、韓国銀行の朴昇総裁は16日、韓国の経済団体のフォーラムに出席し、公定歩合、市中銀行への貸出金利3ヶ月以内に引き上げることもあり得るという考えを明らかにしました。また、朴総裁は「今年の経済成長率は5.7%程度を見込んでいるが、この程度の成長率はインフレは抑制しながら安定的に達成できるだろうと述べました。一方、物価については「今のところ物価上昇に伴う問題はそれほどないが、来年は4%以上の物価上昇が予想されているとして、従ってこれからは金融政策で物価上昇に注意を払う必要があると指摘し、今後は景気の刺激よりは経済の安定に重点をおいた金融政策を展開することになると述べました。

・ベルリンから連合ニュースです。ドイツの国会議員団が今月30日から来月7日まで、北韓と韓国を同時に訪問します。一行は韓国・ドイツ議員協会の会長のCSU(キリスト教民主同盟)のコシュック下院議員ら7人で、議員団は今月30日、中国経由で北韓入りした後、来月4日、韓国を訪問します。ドイツの国会議員団は今度の北韓訪問で、両国の議会の交流や協力について話し合うものとみられています。

・韓国で今年い入って新たに75人のHIV感染者が確認されました。国立保健院が16日発表したところによりますと、今年1月から3月まで、新たに75人がHIV感染者であることが確認され、韓国の感染者は合わせて1686人となりました。また感染経路では97%までが性行為によるものですが、血液によるものと、HIV感染者の母親による母系感染も含まれています。

・「清河(チャンハ)への道」という歌で日本レコード大賞のアルバム大賞を受賞した在日韓国人歌手新井英一さんが今月23日から来月4日まで初めて韓国で公演することになりました。韓国名パク・ヨンイルの新井さんは福岡県生まれで、日本のアメリカ軍キャンプなどで働いた後、アメリカに渡り独学でロック系の作曲活動を行い、アルバム「馬耳東風」でデビューしました。その後新井さんは亡くなった父親の故郷、韓国慶尚北道浦項の近くの町「チョンハ」を訪れ、その時の思い出を自らの半生とも重ね合わせ、「チョンハへの道」として発表し、大きな反響を呼びました。母国韓国での初公演は今月23日、釜山を皮切りに光州、ソウル、慶州を経て、5月4日、歌の舞台になったチョンハが打ち上げとなります。

・韓国と日本が共同開催するサッカーワールドカップのインタナショナル公式アルバム「2002 FIFA World Cup」が16日韓国で発売されました。このアルバムにはアメリカの女性歌手アナスターシャが歌うワールドカップのインターナショナルソングの「Boom」をはじめ、韓国の人気グループgodの「True East Side」や、アメリカ人女性歌手ジェニファー・ロペスの「Let’s get Loud」、バンジェリス作曲で韓国の金トクス サムルノリと日本のKodoが共同演奏した「Anthem」、韓国の李ヨンピョ選手などサッカープレーヤー45人が合唱した「Love United」など20曲が盛り込まれています。

・106回を数える伝統のボストン・マラソンで、15日、マサチューセッ州のボストンで行われ、2連覇を目指した李鳳柱選手は5位に止まりました。レースは、去年ケニア勢の11連覇を阻んだ韓国の李選手と圧倒的な強さを誇るケニア勢の争いとなりました。結局、ケニアのロジヤースロッブ選手が2時間9分2秒で優勝したのを始め、4位までをケニア勢が独占、2連覇を狙った李鳳柱選手は2時間10分30秒で5位となりました。

・韓国外換銀行が公示した16日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1009ウォン28銭で、前の日に比べて85銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1326ウォン70銭で、前の日に比べて1ウォン90銭のウォン高でした。韓国株式市場の16日の総合株価指数は、901.29ポイントと、前の日に比べて7.01ポイント上昇、8日ぶりに900ポイントの大台を回復しました。

・16日のソウルは雨、午後3時の気温は11度9分、前日からの積算雨量は20.5ミリとなりました。前日、中国国際航空機の墜落事故があった釜山の金海国際空港は16日には気象条件がさらに悪化し、国内線、国際線ともほとんどの便が欠航となりました。気象庁によりますと、今回のまとまった雨で南部地方の水不足はほぼ解消したということです。17日は 全国的に曇り、予想最低気温は5度から13度、日中最高気温は15度から19度という予報です。

4月15日月曜日

・15日午前11時45分頃、韓国の釜山近郊の金海国際空港に着陸しようとした中国国際航空のボーイング767型機が空港近くの山に墜落炎上しました。KBSによりますと、このボーイング機は北京発釜山行きの129便で、乗客155人乗務員11人のあわせて166人が乗っていました。現場では警察と消防による救助活動が続けられており、午後4時現在40人前後の生存者が救助されています。乗客155人のうち韓国人が136人、中国人ら19人で日本人はないという事です。129便は15日午前8時20分北京を出発して、午前11時40分に金海空港に到着する予定でした。事故当時金海空港は雨が降っており視界がよくなかったということです。

・南北の赤十字社は4回目となる南北離散家族再会事業について13日、板門店で連絡官会議を開き、今月28日から30日まで韓国側の離散家族100人が金剛山で北韓側の家族と再会した後、北韓側の離散家族100人は5月1日から3日まで金剛山で、金剛山を訪れた韓国側の離散家族と再会する事で合意しました。南北双方はまた韓国側の調査チームが事前調査のため、今月16日から18日まで金剛山を訪問する事に合意しました。南北は再会する家族の数と具体的な再会方法などは今月18日の接触で論議することになりました。

・韓国政府は北韓に支援する肥料20万トンについて今月25日頃第1陣を出港させる方針です。政府は肥料20万トンを支援するためには650億ウォンが必要で、南北協力基金から支援する方針です。一方、北韓への米の支援は来月7日から10日までソウルで開かれる南北経済協力推進委員会を通じて借款の形で支援する予定です。

・金大中大統領は15日、京畿道の知事選挙に立候補するため辞任した陳念副総理兼財政経済長官の後任に、大統領府秘書室長の田允侮≠任命しました。また大統領府の秘書室長には 朴智元大統領府政策特別補佐役を任命し、李起浩前大統領府経済首席を 経済福祉労働担当特別補佐役にそれぞれ任命しました。新しく 副総理兼財政経済長官に任命された田允侮≠ヘ63才、公正取引き委員会の委員長と企画予算処長官などを歴任し、大統領府の秘書室長を努めていまいた。

・過労と胃腸障害などで9日から軍のソウル病院に入院いしていた金大中大統領が14日退院し15日から大統領府青瓦台で平常の公務海に復帰しました。金大中大統領は退院にあたって国民にメッセージを発表し、「今度の入院で心配をかけました。健康が回復したので残りの任期中全力をあげて国政に取り組みたい」と述べました。

・12月に行われる韓国の大統領選挙にむけて野党ハンナラ党の大統領候補指名選挙が始まり、仁川市の投票では前の総裁の李會昌候補が80%の1111票を獲得し、2位以下に大差をつけました。ハンナラ党の指名選挙には 李會昌氏のほか李富栄氏、崔秉烈氏李祥羲氏ら有力国会議員が立候補しており、来月9日まで全国12の都市で党員などによる投票が行われます。一方、与党民主党の大統領候補指名選挙は14日全羅南道の投票が行われ、盧武鉉候補が投票総数2098票のうち62%の1297票を獲得し、2位以下を大きくリードしました。この結果民主党の指名選挙では盧武鉉候補が総投票数の48.2%の9702票を占め、2位の李仁済候補に1512票リードしています。

・韓国とEU(ヨーロッパ連合)は16日、ベルギーのブリュッセルで3回目の鉄鋼協議会を開き、EUが鉄鋼製品に対するセーフガード、輸入制限措置を発動しないように協力を求めることになりました。韓国としてはさきにアメリカがEUに対してセーフガードを発動したのをうけてEUも韓国などにセーフガードを発動する動きを見せていることに懸念を表明し 自制を求める方針です。またアメリカのセーフガード措置に対する韓国とEUの協力問題についても協議する予定です。

・韓国と日本が共通の認識で歴史教育を進めようという「韓日歴史共同研究支援委員会」の初会合が15日東京で開かれ両国の学者と研究者による「韓日歴史共同研究委員会」の構成などについて論議しました。両国はそれぞれ10人の「歴史共同研究委員会」の名簿を交換し、今後2年間にわたって研究を進めることになりました 。この研究委員会には韓国側から国民大学の金泳作教授、ソウル大学のチョドンゴル教授ら10人が内定しています。

・韓国と日本を海底トンネルで結ぼうという韓日海底トンネル構想について韓国政府は、この構想の実現性などの検討を始めました。建設交通部によりますと、今月末から韓日海底トンネルに対する調査に入り、来年始めに調査の結果に基ずいて政府の方針を決めることにしています。韓日海底トンネルについては1940年代に日本が大東亜共栄構想の一つとして構想したもので、その後も両国の民間レベルでは研究が続けられていますが、政府レベルの検討が行われるのは今回が初めです。

・韓国歌謡界のベテランで「羅羅の月夜」、「雨降るコモリョン」など数々のヒット曲で知られる玄仁さんが13日午後入院先の病院でなくなりました。83才でした。玄仁さんは、1919年釜山に生まれ、戦前の日本の上野音楽学校で声楽を学びました。重く太い声に高音の混じった独特な歌い方で80才を超えてからも地方公演に出かけるなどして多くの歌謡ファンに親しまれました。

・15日、韓国外換銀行が公示したウォンの為替レ−トは 日本円100円は1008ウォン43銭で、先週にくらべ28銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1328ウォン60銭で、先週にくらべ2ウォン70銭のウォン高でした。15日の韓国株式市場の総合株価指数は894.28ポイントで先週にくらべ18.59ポイント上昇しました。

・15日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は23度5分でした。16日は全国的に曇り時々雨、予想最低気温は12度から17度、最高気温は17度から22度の予報です。

4月13日土曜日

・韓国の陳稔副総理兼財政経済長官は、6月に行われる京畿道知事選挙に立候補するため13日金大中大統領に辞表を提出しました。陳副総理はこの日記者団に対して「与党民主党からの強力な要請を拒めないので立候補を決意した。すでに京畿道内に住所を移す手続きも終えた」と述べ、辞意の固いことを明らかにしました。陳稔副総理は財政経済長官を兼任し、97年の外貨危機後、金大中政権が経済政策の柱として進めている構造改革の中心的な役割を果たしており、金大中大統領としては、関係閣僚を中心とした内閣改造は避けられないものとみられています。

・韓国と北韓の赤十字社は、13日板門店で連絡官接触を行い、今月28日金剛山で再開することになっている離散家族再会事業について初めて意見交換をしました。韓国側の大韓赤十字社の関係者によりますと、「この日の接触では南北双方が離散家族の再会は確認したものの細かい点については今後の接触で調整することにした」ということです。

・林東源・大統領府外交安保統一特別補佐役は、12日、「韓国政府は、北韓で開かれるアリラン祭典と、韓国のサッカーのワールドカップを関連付けて協力することは考えていない」と述べました。林補佐役は、記者団に対して「南北はこの2つの大きなイベントがそれぞれ安全に開催されるようお互いが静かに見守ることにした」と話しています。

・韓国のソウルとプサンを結ぶ新幹線「京釜高速鉄道」の列車の車両編成が完成し、13日報道陣に公開されました。この高速列車は、「KTX13号」と呼ばれ、韓国の技術陣によって開発されました。この韓国製高速列車は、フランスのアルストーム社から技術的な支援を受け1998年10月に制作を始め3年6ヶ月がかりで高速列車の組み立てを完了し、12日、南部の昌原にある工場でテスト運転を行いました。この列車は、最高時速300キロ、935人乗りの20両編成で35席のファーストクラス4両と、60席のセカンドクラス14両で一編成となります。京釜高速鉄道は、2004年4月に、ソウルとテグ間で開通し、デクとプサン間は、2008年に開通する予定です。

・来月、韓国を訪問する北韓の経済視察団の一行には、金正日国防委員長の複数の側近が加わる予定です。韓国統一部の丁世玄長官が、12日ソウルで開かれた「南北経済協力委員会」で明らかにしたところによりますと、「大統領特使として今月初め北韓を訪れた林東源統一安保補佐役に対して、金正日国防委員長は一昨年秋に送る予定だった視察団を近々送るつもりだ。私の周辺にいる人物が多く含まれているのでよろしく頼む。また視察団には、大手企業ではなく、北韓の経済に実質的な役に立つ韓国の中小企業を中心に視察できるよう協力してほしい」と述べたということです。

・韓国駐留アメリカ軍の新しい司令官にラポト陸軍中将が就任することになりました。アメリカ国防総省が12日発表したところによりますと、ブッシュ大統領は、ラポト中将を大将に昇進させ、新しい駐韓アメリカ軍司令官兼韓米連合司令官に任命しました。ラポト中将は現在、ジョージア州にある陸軍戦力司令部で副司令官兼参謀長をつとめています。

・早稲田大学の特認教授に就任した韓国の金泳三前大統領が23日、初めて教壇に立ち、「アジアと世界の政治・民主主義と私の闘争」と題して講義を行うことになりました。金泳三前大統領が就任した早稲田大学の特命教授は、学部には籍を置かず、大学本部に所属して研究や講義をするポストで、23日の初講義は、学生の他、一般も傍聴できることになっています。

・サッカーワールドカップの韓国ナショナルチームが13日から韓国中部のテグでキャンプに入りました。今回のキャンプには23人の選手が参加しており、日本のJリーグで活躍している選手も12日頃には合流することになっています。韓国ナショナルチームは、20日にはテグのワールドカップ競技場でワールドカップC組のコスタリカと親善試合を行う予定です。

・日本の大学生らが韓国のサッカーナショナルチームの公式応援団「レッドデビル」とともに韓国の海兵隊キャンプで外国人として初めて入隊し、厳しい訓練を体験することになりました。韓国海兵隊によりますと、「5月23日から3日間、京畿道・金浦にある海兵2師団で、日本の大学生などを対象にゴムボート訓練と遊撃訓練などを実施することにした。外国人には軍施設を公開しないという規定があるが、ワールドカップの共同開催をきっかけに、日本の若者の間で韓国を知ろうというブームが起こっていることから日本人大学には例外的に入所を許容することにし100人程度を募集することになった」としています。

・在日韓国人で芥川賞受賞作家の柳美里さんが来週17日から朝日新聞に連載小説「8月の終わり」を執筆しますが、朝日新聞と提携している韓国の大手日刊紙「東亜日報」がこの小説を同時に連載することになりました。柳美里さんが連載する「8月の終わり」は、太平洋戦争前に韓国から日本に渡った柳さんの祖父を中心とした家族のつながりを通じて韓国人と日本人の友好を描く作品です。「東亜日報」では、「8月の終わり」が在日韓国人の一家の目を通して植民地時代から解放後の日韓関係を描いていることから共同連載することになったということです。新聞の連載小説が韓国と日本で同時に連載されるのは初めてです。

・韓国外換銀行が公示した13日正午現在の為替レート、日本円100円は、1008ウォン71銭で、前の日に比べて、23銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1331ウォン30銭で、前の日に比べて90銭のウォン高でした。韓国株式市場は、土曜日のため取り引はありません。

・13日のソウルは晴れ、正午の気温は、12度3分でした。14日日曜日は、全国的に晴れの予報となっています。予想最低気温は6度から14度、日中の最高気温は22度から27度と予測されています。

4月12日金曜日

・今月初め大統領特使として北間を訪問した韓国の林東源外交安保統一補佐役は12日、「北韓が国際社会と協力し、国際社会の一員となる意向を表明した」と述べました。これは済州島で開かれた「平和フォーラム」の講演で明らかにされたもので、林東源補佐役は“北韓も生存のためには対話と協力以外に道がない事をよく知っており、先の北韓訪問でこれを再確認した“と述べました。特に金正一国防委員長はアメリカとの対話再開を希望する意向を示し、日本との対話にも関心を示したとして、韓半島問題を解決するための国際的な軸が回われるようになったと述べました。 林東源補佐役は韓国と友邦国が北韓に協力を通じて利益が選られる事を確認させれば、北韓は必ず国際社会に出てくるだろうと述べました。

・アメリカのAP通信は11日、北韓外務省のスポークスマンがアメリカと対話を再開する雰囲気は整っていないと述べたことを明らかにしました。これはAP通信が北韓の朝鮮中央通信の情報として伝えたもので、北韓外務省のスポークスマンは「米朝対話は条件が整えばすぐ再開するが、まだ対話できる条件が整っていない」と述べました。ブッシュ大統領がいわゆる「悪の枢軸」発言後緊張状態が続いている米朝関係についてアメリカ側はニューヨークの国連代表部を通じて北韓側と接触を続けるとともに、アメリカ国務省のプリチャード特使の北韓派遣を打診するなど働きを強めてきました。こうした中で北韓側が米朝対話の条件が整っていないと述べた事は来月にも予定されているプリチャード特使の北韓訪問の時期を延長するよう求めたという見方もあり、注目されます。

・アメリカのペリー元北韓政策調整官は12日、グレッグ元韓国駐在大使と林東源特使の北韓訪問で韓半島に一部の進展がみられたと評価しました。ぺりー元調整官は済州島で開かれた平和フォーラムで韓半島問題の実質的な進展は 地域安保とテロリズム拡散防止に重要な影響を及ぼすという点で希望的だと述べました。

・韓国国会は12日の本会議で、 独島=日本でいう竹島の領有権などを記述した日本の高校の歴史教科書の修正を求める4項目の決議案を満場一致で採択しました。決議案では日本政府は歴史的な事実の歪曲が隣国との友好関係を大きく損なうことを認識し、歪曲記述を正す努力をするよう求めました。また、竹島が歴史的、地理的に明白な韓国の領土であることを示すとともに、韓国政府に対して、すべての外交的手段で間違った日本の歴史認識を是正するよう努力することを促しました。李マンソプ国会議長はこの決議案の採択に先立って日本が歴史的な事実を認めなければ東北アジア諸国と真の友好を結べないだろうと述べました。

・韓国政府は11日の国家安全保障会議で、今年も北韓に20万トンの肥料を支援する方針を固め、今月中にも輸送を始める事になりました。政府はまた先に北韓を訪問した林東源大統領特使に食糧の支援を要請したことを受けて韓国の米30万トンを借款の形で支援する方針で具体的な時期や方法については来月7日ソウルで開かれる2回目の南北経済協力推進委員会で協議することになりました。韓国は北韓に対して食糧とともに田植えの時期にあわせて3年前から肥料の支援も行っています。

・韓国の野党第1党のハンナラ党は13日から11の主な都市で大統領候補の指名選挙を行うことになりました。このうち第1回目の投票となる仁川市では党員と代議員、一般市民から選ばれた選挙人あわせて、2285人が1票を投じます。ハンナラ党の大統領候補指名選挙には前総裁の李會昌氏、崔秉烈氏、李富榮氏、李祥羲氏ら4人の有力国会議員が立候補していますが、各種世論調査では 李會昌氏が最有力と見られています。一方 、民主党の大統領候補指名選挙は 中盤戦に入っており、13日は 忠清北道で投票が行われます。

・ジュネーブ発連合ニュースによりますと、韓国と日本、中国、EU(ヨーロッパ連合)など6か国は現地時間の11日ジュネーブのWTO本部で、アメリカの鉄鋼製品に対するセーフガード=緊急輸入制限措置の発動問題でアメリカと初めての2国間交渉を行いましたが、進展がありませんでした。EUなどの交渉代表は、ブリーフィングで、アメリカの外国の鉄鋼製品に対する緊急輸入制限措置 は、明白なWTO協定の違反だと指摘し、撤回を求めました。韓国、日本、中国、EU、スイス、ノルウェー6か国は協議が終わった後、アメリカの措置に対する共同対応を誓うことにしています。韓中日3カ国がアメリカのセーフガードに対して同一歩調をとってWTOに提訴したのは今回が初めてです。

・過労と胃腸障害で軍の病院に入院している金大中大統領は週末に退院し、来週の月曜日から大統領府青瓦台で執務することになりました。大統領府のスポークスマンによりますと、金大中大統領は12日朝から十分な食事を取られるようになり、病院の構内を散策したということです。

・ソウル市は12日、サッカーのワールドカップの試合が行われる当日と前日の6日間、マイカーの運転を規制する交通規制が実施されます。ソウルで競技が行われるのは5月31日、6月13日、6月25日で、当日と前日は車の末尾のナンバーの奇数と偶数によって運転が規制されます。また競技場周辺ではすべてのトラックの運行が正午から翌日午前1時まで規制されます。この交通2部制は午前7時から午後10時までです。

・韓国外換銀行が公示した12日の為替レート日本円100円は1008ウォン48銭で前日に比べて4ウォン39銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1332ウォン20銭で前日に比べて2ウォンのウォン安でした。12日の韓国株式市場の総合株価指数は875.69ポイントと前日に比べて12.83ポイント上昇しました。

・12日のソウルは午前中は晴れ、午後は前線の通過に伴って雨となりました。午後3時の気温は13度8分でした。気象庁によりますと韓国では今週2回目の黄砂現象に見舞われ、この黄砂は週末まで続くということです。13日は全国的に晴れますが、黄砂のため見通しはわるいでしょう。予想最低気温は1度から9度、最高気温は16度から22度の予報です。

4月11日木曜日

・韓国を訪れているアメリカのプリチャード対北韓交渉大使は来月北韓を訪問する可能性が出てきました。プリチャード対北韓交渉大使は11日、金大中大統領の特使として北韓を訪問した林東原外交安保統一特別補佐役や任晟準青瓦台外交安保主席秘書官らとプリチャード大使の北韓訪問を含め、米朝対話の再開に向けての意見を調整しました。この会議で林東原補佐役は、早い時期に北韓を訪問するよう薦めたのに対し、プリチャード大使は、「今の和解ムードを生かしていきたい」と述べました。これによって、12日帰国するプリチャード大使は、故金日成主席誕生日の15日直後にニューヨークで北韓の国連大使と北韓訪問の時期などについて調整するものとみられ、来月中に北韓を訪問する可能性が出てきました。

・韓国の大韓赤十字社は11日北韓の朝鮮赤十字会に電話通知文を送り、今月28日に金剛山で行われる予定の離散家族の再会事業に関連して、12日板門店で連絡官接触を行い、離散家族の訪問団の構成や再会をどのような形で行うかなど、具体的な協議を急ぐよう提案しました。韓国政府はこれまでソウルと平壌で行われてきた離散家族の再会で今回初めて北韓の金剛山が会場となったことから、急いで現地の下見を行い、北韓の出方にも柔軟に対応していく方針です。

・韓国国会の統一外交通商委員会は11日、日本の高校歴史教科書のいわゆる歪曲記述に関連して、記述の修正を求める決議を採択しました。この決議では「韓国国会は日本政府が歴史教科書の歪曲が隣国との友好関係に重大な支障をもたらす恐れがあるということを深刻に受け止め、歪曲記述の修正に努力することを強く求める」としています。決議案はまた「独島=日本名竹島は歴史的・地理的、国際法上、大韓民国固有の領土である。韓国政府はあらゆる外交手段を通して日本の間違った歴史認識を是正するよう努力すべきだ」としています。

・韓半島を南北に縦断する鉄道=京義線の韓国側の最北端駅のドラサン駅が11日正式に開業しました。開業を告げる初めての列車は11日午前10時43分、臨津川駅で離散家族や報道陣ら100人あまりを乗せて49年ぶりにドラサン駅に向いました。この列車は毎日午前と午後の合わせて2回運転されることになっていますが、ドラサン駅が軍事境界線近くの民間人統制区域にあることから、列車に乗る際、一定の手続きが必要です。またドラサン駅構内から外には出られず、駅構内の金大中大統領とブッシュ大統領が署名した枕木や周辺を眺めたり、枕木に願いを書くことになっています。国防部関係者はドラサン駅について「5月1日から臨津閣とドラサン駅までの観光列車を運行し、今後はドラサン駅周辺に展望台も整備し、北韓が韓国侵攻用に掘ったとされる周辺の第3トンネルを結んだ観光を行う予定だ」と述べました。南北を縦断する京義線は南北分断とともに、軍事休戦ラインの南北で分断されていますが、おととしの南北共同宣言で分断部分を復旧することで合意し、韓国側の工事は完了しています。

・今日4月11日で、韓国と日本が共同開催するサッカーのワールドカップまでちょうど50日となり、韓国側の組織委員会とFIFA(国際サッカー連盟)、公式スポンサーが共同主催する記念行事がソウルで行われました。このイベントには「FIFAワールドカップトロフィー体験」のイベントもあり、韓国代表チームのヒディンク監督から選手らの手を経て、鄭夢準・李淵沢共同委員長の手に伝わりました。この優勝トロフィーは来週16日仁川を皮切りに大田・光州など開催10都市で巡回展示され、来月28日と29日には再びソウルで展示されることになっています。

・ところで、後50日に迫ったサッカーのワールドカップのチケットは、ソウルと仁川に次いで水原競技場も10日で売り切れとなりました。京畿道の2002年ワールドカップ水原競技推進委員会によりますと、水原で6月11日に行われるセネガル対ウルグアイ戦の残りのチケット1万3600枚あまりがすべて売り切れ、これで水原競技場で行われる4試合のチケットは完売となりました。

・アメリカ最大の自動車メーカー=GM・ジェネラル・モータースは韓国の大宇自動車の買収にともなって、韓国に現地法人「GM−大宇自動車」を設立し、7月にも生産体制に入る見通しです。大宇自動車の債権団によりますと、 「GM−大宇自動車」は6月末に法人の登記を終える予定で、当面は大宇ブランドの車の生産を続けながら、ジェネラル・モータースの営業計画によって新型モデルの車を開発する計画だということです。

・東京初連合ニュースです。日本政府は北韓との国交正常化交渉を担当する大使の人事を内定し、新たに茂田宏(しげた・ひろし)前イスラエル大使が就任することになりました。これは11日付けの東京新聞によるもので、この大使の交代は2000年10月以降中断している日朝交渉の再開を目指して、新たな体制で交渉に臨もうという日本外務省の姿勢を反映したものとみられています。茂田新大使は北韓のハムキョン南道生れで、韓半島情勢に精通しています。茂田氏はKEDO(韓半島エネルギー開発機構)大使も兼任することになる見通しです。

・去年9月のアメリカでの同時多発テロ事件後減少していた日本人観光客数が先月から増加に転じる勢いを見せています。韓国観光公社によりますと、先月3月の1ヵ月間、韓国を訪れた日本人観光客数は22万4000人あまりで去年3月の22万8000人をわずかに下回りました。しかしテロ事件後の去年10月から今年2月までの日本人観光客がほぼ20%減少していたことを計算に入れますと、減少率はわずかに止まっています。韓国観光公社では今月末から始まる日本の大型連休とサッカーのワールドカップの開幕が重なることなどから、日本人観光客はさらに増えるものとみています。

・韓国の林東源外交安保統一特別補佐役が大統領特使として北韓を訪問したことについて、国民の3人に2人は南北関係の進展に期待をかけていることが分かりました。これは統一部が全国の20才以上の成人男女1500人を対象に調べたもので、統計の結果、「南北関係に大きく進展が見られると思う」と「部分的だが進展がみられると思う」という回答を合わせると67%でした。進展が期待される分野は「離散家族の再会」が36%で最も多く、次いで「韓半島での緊張緩和」「南北当局間の会談の再開」「京義線鉄道と道路の連結」の順でした。また北韓への肥料など人道的支援について「今の水準を維持する」と「増やすべきだ」という回答が62%、さらに「今月末から始まる北韓のアリラン祝典の観覧が認められれば行きたいと思いますか」という問いに「行きたい」と答えた人が58%に上りました。

・日本で活躍している韓国人女性歌手=キム・ヨンジャさんが10日北韓の金正日国防委員長と懇談しました。11日の朝鮮中央放送によりますと、キム・ヨンジャさんは金正日国防委員長の招待で北韓を訪れ、故金日成主席生誕90周年を祝う「4月の親善芸術祝典」で公演した後、10日金正日国防委員長と晩餐を楽しんだということです。キム・ヨンジャさんは去年4月初めて北韓に招待され、公演しました。

・韓国外換銀行が公示した11日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1012ウォン87銭で、前の日に比べて4ウォン59銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1330ウォン20銭で、前の日に比べて1ウォン40銭のウォン安でした。韓国株式市場の11日の総合株価指数は、862.86ポイントと、前の日に比べて6.83ポイント上昇しました。

・11日のソウルは曇り、午後3時の気温は12度7分でした。12日は ソウルや中部地方は曇りところによって一時雨、釜山や済州島は曇り、予想最低気温は2度から9度、最高気温は15度から20度という予報です。

4月10日水曜日

・韓国政府は、9日日本文部科学省の検定を通過した任那日本府説などが盛り込まれた日本の高校の歴史教科書「最新日本史」に対する是正を求める方針です。しかし政府としてはワールドカップを直前に控えた両国関係を考慮して去年のような政府レベルの再修正の要求までは行わず、今月末始まる「韓日歴史共同研究委員会」の会議を通じて、韓国政府の意見を伝え、是正努力を続けることにしています。チェ・ソンホン外交通商長官は10日、日本の歴史教科書に韓国の意見が反映されてはいるが、国民の憂慮の声はまだ高いとして修正努力を続けていくと述べました。政府はこれとともにジュネーブで開かれている国連人権委員会で日本の歴史教科書問題を取り上げる方針で検討しています。

・アメリカ国務省のフリチャード北韓担当特使が11日、北韓訪問について協議するため韓国を訪問することになりました。これは外交通商部の李テシク次官補が9日、東京で開かれた韓米日対北韓政策調整監督グループ会議の後行った記者懇談会で明らかにしたものです。フリチャード北韓担当特使の北韓訪問は、林東原大統領特使が北韓を訪問した際、金正一国防委員長が歓迎する意向を表明しており、その訪問の時期と方法に関心が集まっています。

・北韓訪問に続いて9日韓国を訪れた元韓国駐在アメリカ大使グレッグ氏は「さきに北韓を訪問した林東源大統領特使は南北対話の再開に道筋をつけた」と評価するとともに「自らの北韓訪問も米朝関係の進展に役立つことを願っている」と述べました。またグレッグ氏は「北韓訪問中金正一国防委員長にはあえなかったが 北韓の政府高官と会談した印象では、北韓指導部はエネルギー支援を希望しているようだ」と述べました。

・北京発連合ニュースによりますと中国の外交部は最近の韓半島の情勢に歓迎の意を示しました。中国外交部のスポークスマンは10日の記者会見で南北関係に触れ、「林東源特使が北韓を訪問して肯定的な成果を得ており、アメリカの特使も近く北韓を訪問するとして中国は北韓がアメリカや日本と関係を改善することを支持する」と述べました。

・韓国の金大中大統領は9日の夜から軍のソウル病院に入院し検査と治療をうけていると大統領府のスポークスマンが10日発表しました。金大中大統領は足の捻挫の回復が遅く過労の上、先週末からの胃腸障害のため2、3日の予定で検査と治療が必要だという事です。このため金大中大統領は10日に予定されていたグレッグ元韓国駐在大使との会談など10日と11日の日程をすべて取り消しました。

・先月末に南北を相次いで訪問したインドネシアのメガワティ大統領は北韓訪問の際に今年7月ブルネイで開かれるアセアン地域安保フォーラムに北韓の参加を強く求めたことがわかりました。これについて韓国政府関係者は10日、「メガワティ大統領が北韓の金永南最高人民会議常任委員長と会談した際、アセアン地域安保フォーラムへの参加を強く促した。しかし北韓側からは明確なシグナルは得られなかった」と述べました。

・経営破綻した韓国の大宇自動車のアメリカ最大の自動車メーカーGM、ゼネラル・モーターズへの売却交渉が事実上妥結しました。アメリカのゼネラル・モーターズと産業銀行は9日、新しい法人の設立と海外法人の引き受けなど17項目に合意し、今月中旬頃 契約書に署名する予定です。合意書によりますと、ゼネラル・モーターズが67%の4億ドル、大宇が33%の1億9700万ドルを出資し、来月中に、「GM・大宇自動車」という新しい法人を設立することで合意しました。この新設法人は郡山と昌原工場など大宇自動車の資産12億ドルと負債8億ドルなど、あわせて20億ドルの資産と負債を引き受けることになっています。しかし、ゼネラル・モーターズは去年の了解覚え書き締結の際に含めていた大宇自動車のアメリカ販売法人などは買収せず、大宇の24の海外法人のうち10の法人に限って買収することにしています。

・韓日両国はワールドカップを控え、伝染病と生物兵器によるテロを防ぐためホットラインを設け、情報を交換することになりました。韓国国立保健院は日本の厚生労働省や伝染病予防研究所とともにコレラなどの伝染病と生物兵器によるテロ関連の情報を交換するホットラインを設置し、ワールドカップが開催される1週間前からワールドカップが終わって1週間後までの毎日関連情報を相互に交換して行くことにしています。

・韓国外換銀行が公示した10日の為替レート日本円100円は1017ウォン46銭で前日に比べて8ウォン96銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1328ウォン80銭で前日に比べて10銭のウォン安でした。10日の韓国株式市場の総合株価指数は856.03ポイントと前日に比べて32.64ポイント下落し大幅安となりました。

・3日前から韓国を襲っていた黄砂は10日はほとんど影響がなくなりました。しかし、気象庁では来月上旬までには2回から3回の黄砂現象に見舞われるだろうと話しています。10日のソウルは晴れ、午後3時の気温は12度2分でした。11日は全国的に曇り、予想最低気温は氷点下1度から8度、最高気温は15度から20度の予報です。

4月9日火曜日

・KBS東京支局のシン・チュンボム特派員によりますと、古代日本が韓国南部を支配したという任那日本府説などが盛り込まれた日本の高校用の歴史教科書が文部科学省の検定を通過し、韓・日間の新たな外交問題になる恐れが出てきました。日本の文部科学省は9日、6種類の高校の歴史教科書の検定を行い、この6種類に対して来年度からの使用を認めました。この中で「日本会」という団体が主導し編集された「最新日本史」は古代日本が韓国の南部を支配したという「任那日本府説」を記述し、一方で日本植民地時代の従軍慰安婦については一切記述されていないとしています。サッカーのワールドカップを前にして、去年の中学校の歴史教科書問題に続いて再び教科書の記述が新たな韓・日間の外交問題になる恐れが出てきました。

・これについて韓国政府は「韓国政府は一部の日本の高校歴史教科書が隣国との歴史について歴史認識に欠けた記述が盛り込まれていることに憂慮する」というコメントを発表しました。政府はこれに先立って8日鹿取克章駐韓公使を外交部に呼んで、この問題に対する韓国政府の見解を伝えました。韓国政府は今月中に初会合が予定されている韓・日歴史共同研究委員会で、こうした高校歴史教科書の記述修正を求めていく方針です。

・韓国ではこの春観測史上もっともひどい黄砂現象に見舞われており、韓国政府は人体への健康被害が心配されるとして黄砂に「3段階の警報」を発表することになりました。この黄砂警報は大気1立方メートルの砂の粉じんの重さを計り、もっとも緊急性の高い「重大警報」「警報」「注意報」として発表します。注意報の場合、高齢者や子どもの室外活動の自粛、警報は高齢者や子どもの室外活動の禁止勧告、重大警報は、室外活動の禁止勧告とともに、幼稚園と小学校の休校および授業短縮などの措置をとることにしています。韓国では8日未明から濃い黄砂に見まわれ、9日も全羅南道ヨスや慶尚北道浦港と金浦空港を結ぶ欠航したのをはじめ、全国的に小学校の授業が短縮されるなど、影響が相次ぎました。

・先週大統領特使として北韓を訪問して金正日国防委員長と会談した林東原外交安保統一特別補佐役は8日、KBSニュースで出演し、金正日国防委員長が南北の鉄道を連結し、ユーラシアや中国を鉄道で結びたいと提案したことを明らかにしました。この中で林特別補佐役は 「金正日国防委員長は『シベリア鉄道とつながる東海線と中国に伸びる京義線ともに連結し、金大中大統領が主張するように、韓半島を物流の中心地にするとともに、韓半島での和平定着にも寄与しよう』と述べた」ことを明らかにしました。林特別補佐役はまた「金正日国防委員長の韓半島の安全保障についての認識は韓国政府と共通する点も多々あり、韓半島の緊張緩和に向けてアメリカと対話し、南北関係を改善する必要性を協調した」と述べました。林特別補佐役はさらに「北韓では以前深刻な食糧難が続いており、韓国に支援を要請した。韓国政府としては引き続き食糧支援を行う方向で検討していると述べました。

・国連のアナン事務総長は8日、このほど韓国の大統領特使の訪問で南北間の対話が再開される見通しになったことを歓迎する声明を発表し、合わせて北韓がアメリカや日本とも早期に対話を再開するよう促しました。

・金大中大統領は9日、韓国を訪れているフィンランドのハロネン大統領と会談し、最近の韓半島情勢を中心に意見を交換しました。この中でハロネン大統領は、金大中大統領が大統領特使を北韓に派遣するなど、韓半島の平和と協力のための努力を高く評価し、金大統領の対北韓抱擁政策を改めて支持することを表明しました。これに対して金大統領は、今後も南北の和解と協力を実現するために抱擁政策を一貫して進めていく考えを明らかにし、フィンランドがKEDO(韓半島エネルギー開発機構)の構成国として、韓半島の安定に貢献していることに感謝の意を表明しました。両国はまたIT(情報通信)分野での協力をさらに進めていくことで合意しました。

・ベトナムを訪問している韓国の李漢東国務総理は9日、ハノイでファン・バン・カイ首相と会談し、韓半島情勢や両国の経済協力などについて意見を交換しました。この会談で、李総理は韓国政府のいわゆる対北韓政策を説明し、北韓と長い間友好関係にあるベトナムが南北関係の正常化のため、北韓に積極的に働きかけてほしいと要請しました。李総理はまた、ベトナムの陸軍が進めている兵器の改良に韓国の防衛産業の参入を求めるなど、両国間の国防分野での協力を提案するとともに、CDMA(コード分割多重接続移動通信)事業などIT分野や工場の建設など建設分野での協力を要請しました。李総理は10日には、チャン・ドゥック・ルオン国家首席とも会談する予定です。

・マレーシアを公式訪問している韓国の金東信国防長官は8日マレーシアのナジブ国防長官と会談し、国際的なテロ事件を防ぐため協力していくことで合意しました。この会談で、両国の長官は去年9月のニューヨークでの同時テロ事件以後の最近の国際情勢について意見を交わし、テロ防止のため情報を交換するなど両国間の協力をさらに強めるとともに、軍関係者の相互訪問と防衛産業面での協力を促進することで合意しました。金東信国防長官は、両国間の海軍関係者の会議を通じて、東南アジア海域で起こっている海賊の取り締まり強化を提案しました。

・天童よしみさんの「珍島物語」でも知られる韓国西海岸の珍島の海割れが今月末のピークを迎え、本土側と島が一本の道で結ばれます。韓国の南海岸と西海岸では、毎年この時期、潮の満干が最大となり、モーゼの奇跡とも呼ばれる「海割れ現象」が見られます。国立海洋調査院は9日、南海岸の全羅南道珍島と西海岸の忠清南道武昌浦、京幾道済扶島などで、26日から29日まで、海割れ現象が起きると発表しました。このうち日本でも知られている全羅南道珍島郡では、回洞と対岸の茅島の間、2.8キロにわたって、幅40メートルの陸地が生まれ、一本の道となります。珍島郡では、この海割れ現象を見ようと、全国から毎年40万人近くの観光客が訪れるということです。

・サッカーワールドカップの試合が行われる韓国のソウル、仁川、水原の各都市では試合当日と前日は、国鉄と地下鉄が午前2時まで深夜運転されることになりました。来月31日に開幕するサッカーワールドカップは韓国では10の都市で開催されますが、ソウルと首都圏の仁川、水原の3つの競技場では試合後のサポーターをどのように輸送するか検討が進められていました。ソウル市が9日発表したところによりますと、ソウルと京幾道の仁川、水原では試合当日と前日、ソウル地下鉄と仁川地下鉄、それに国鉄の路線を午前2時までに延長して運転することになりました。

・韓国外換銀行が公示した9日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1008ウォン50銭で、前日に比べ2ウォン15銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1328ウォン70銭で、前日に比べて20銭のウォン安でした。韓国株式市場の9日の総合株価指数は、888.67ポイントと、900ポイントの大台を割り込み、前日に比べて12.02ポイント下落しました。

・9日のソウルは曇り、午後3時の気温は10度6分でした。10日は 高気圧の影響を受けて全国的に晴れ、黄砂は弱まるでしょう。予想最低気温はソウル4度など、氷点下2度からプラス7度、最高気温は11度から17度という予報です。

4月8日月曜日

・カナダのモントリオールで開かれた スピードスケートの世界ショートトラック大会で韓国の金東聖選手が全種目を制覇し、6冠王に輝きました。 金東聖選手は、大会最終日の8日行われた男子1000メートルで優勝したのに続いて、3000メートルと5000メートルリレーでも金メダルを獲得し 、前回までに獲得した1500メートルと500メートル、それに個人総合のすべてを制覇するという、6冠王の大記録を立てました。一方、アンヒョンス選手も男子1000メートルと3000メートルで銀メダルを獲得し、個人総合2位になりました。また女子のチェウンキョン選手は女子3000メートルの個人とリレーで優勝し、2冠王に輝きました。女子1000メートルではコギヒョン選手が銀メダルを獲得しました。この結果韓国は 金メダル8、銀メダル4、銅メダル1を獲得したあことになり、ショートトラック王国を印象づけました。

・韓国の女子プロゴルフ第1人者の朴セリ選手が、アメリカのジ・オフィス・ディポー大会で、通算7アンダーで今シーズンの初優勝を飾りました。朴セリ選手は8日、カリフォルニア州ロサンゼルスのエルカバレゴルフ場で行われた最終ラウンドで、1オーバーでラウンドアップし、ソレンスタム選手を1打差で押さえ優勝しました。朴セリ選手はアメリカ女子ゴルフツアーで通算14勝となりました。

・韓国では8日未明から濃い黄砂に見舞われ、ソウルなどには一時黄砂警報が出されました。この黄砂は韓国全国で観測され特に黄砂がひどいソウル市や中部の大田市、それに江原道、慶尚道では黄砂警報が、京幾道には黄砂注意報が出されました。この黄砂でソウル市教育庁はソウル市内の小中学校に午後の授業を中止しても良いという通知を出しました。またこの黄砂の影響で空の国内便のダイヤが乱れ、国内の3つの路線で欠航が続きました。韓国では先月も観測史上最悪とされる黄砂に見舞われ、幼稚園や小学校が休校し、病院には呼吸器系の異常を訴える大勢の患者が訪れるなど大きな影響がありました。このため韓国政府では気象庁に黄砂の観測を強め、大雨などと同じように警報、注意報の気象情報を出すよう求めていました。

・韓国政府はさきの林東源大統領特使の北韓訪問によって、南北離散家族の再会事業や南北縦断鉄道の連結などの懸案が大きく前進する情勢になったことを受けて関係各機関の体制を整備する方針です。それによりますと、まず28日に予定されている南北離散家族の再会では大韓赤十字社を中心に準備作業に入り、早い時期に北韓側と実務接触を行うことにしています。また9日東京で開かれる韓米日3カ国による対北韓政策調整グループ会議で米朝対話について論議し、17日にはワシントンで韓米外相会談を開きプリチャード北韓担当大使の北韓訪問について協議する方針です。国防部では、南北をつなぐ鉄道工事のために必要な軍事的保障合意書の発効のため北韓側との交渉準備に入るとともに、軍事当局者会談の準備も始めました。一方、政府は8日、韓国駐留外国の外交使節に林特使の北韓訪問について説明し、韓半島の和平のための協力を求めました。

・韓国を訪れている日本の森山法務省は8日、逃亡した犯罪者の引き渡しを相互に義務づける「韓日犯罪人ひき渡し条約」に韓国のソンチョンホ法務長官とともに調印しました。韓日両国では今月中に国会での批准の手続きを終え、来月のワールドカップ前に条約を発効させることで合意しました。両国は また ワールドカップと関連して、来月12日から6月30日までの47日間、両国国民に対する入国審査とビザを免除することで最終的に合意しました。

・与党民主党の大統領候補指名選挙が7日、慶尚北道のポハンで行われ、盧武鉉候補が1246票を獲得し、通算で2位の李仁済候補に1016票差をつけトップの座を守りました。民主党の大統領候補指名選挙はこれで16地域のうち11地域での投票が終わり、累計得票で盧武鉉候補が8018票、得票率41.4% でトップ、李仁済候補は7002票、41.6%で2位、鄭東泳候補は1817票となっています。

・韓国とベトナムの国交樹立10周年を記念しベトナムを訪問している李漢東国務総理は8日、ホーチミン市の三星電子の投資企業を訪問しました。李総理は9日には、ハノイでベトナムのパン バンカイ首相と会談する予定です。また10日は5月に北韓を訪問するチョントクロン主席と会談し、金大統領の親書を伝えるとともに、南北関係の改善のための協力をもとめる予定です。

・フィンランドのハロネン大統領が8日午前韓国を訪れました。ハロネン大統領は9日、金大中大統領と会談し、韓半島情勢やヨーロッパ情勢などについて意見を交換することになっています。 ハロネン大統領にはフィンランド経済人連合会会長らフィンランドの主な財界人20人あまりが同行しています。ハロネン大統領は南北軍事境界線の板門店などを視察し、11日韓国を離れます。

・去年11月のアメリカ同時多発テロ事件以来緊張状態が続いているアメリカと北韓関係を打開しようとアメリカのもと韓国駐在大使のグレーグ氏が6日北京経由で平壌を訪れました。グレーグ氏は北韓訪問を終えた後、9日には韓国を訪れる予定です。グレーグ元大使の北韓訪問は当初2月に予定されていましたが、北韓側の事情で延期され、今回は北側の招待で単独で平壌入りしたと伝えられています。

・中国との間に定期航路がある韓国西海岸の仁川港に二つめの 国際旅客ターミナルが完成し8日オープンしました。新しい旅客ターミナルビルは地下1階、地上2階の述べ面積1万平方メートルの建物です。仁川港は中国の天津、青島など3つの定期航路があり、この第2ターミナルでは入国や出国の手続きが行われます。

・8日韓国外換銀行が公示したウォンの為替レ−トは、日本円100円が1010ウォン65銭で、先週にくらべ2ウォン30銭のウォン安でした。アメリカドル1 ドルは1328ウォン50銭で、先週にくらべ50銭のウォン高でした。8日の韓国株式市場の総合株価指数は900.69ポイントで、先週にくらべ17.32ポイント下落しました。

・8日のソウルは晴れ、午後3時の気温は11度9分でした。9日は全国的に曇り、予想最低気温は氷点下1度からプラス7度、最高気温は10度から18度の予報です。黄砂現象は9日も続くものと見られます。

4月6日土曜日

・金大中大統領の特使として北韓を訪れていた林東源外交安保統一特別補佐役が6日早朝、板門店を経由して陸路帰国し、記者会見をして6項目にわたる合意を共同報道文として発表しました。林特使は4日夜、金正日国防委員長と5時間にわたって会見したのを始め、金容淳労働党書記と2回に渡って会談しました。林特使が明らかにした共同報道文によりますと、南北は、一昨年の南北共同宣言の基本精神に沿って相互尊重と韓半島の緊張緩和へ向けて、中断状態となっている南北交渉を再開することで一致した。その上で南北は、東部地域に南北縦断鉄道の東海線と主要道路を、西部地域にはソウルと北韓の新義州とを結ぶ鉄道、京義線を連結するとともに、軍事境界線で途絶えている南側のムンサンと北側のケソン間の道路をできるだけ早く結ぶことに合意した。さらにすでに韓国側では工事が終わっている京義線の連結工事を北韓側も本格化させる。また、金剛山観光の活性化のための2回目の当局者会談を6月11日から金剛山で、延期されていた離散家族訪問を4月28日から金剛山で実施する。さらに2回目の経済協力推進委員会を来月7日から10日までソウルで再開するとともに、北韓は経済視察団を来月中に韓国側に派遣する。こうした南北間の各事業の進展状況を見極めながら第7回長官クラス会談を開き、近く南北軍事当局者会談の再開にも合意した。共同報道文はこうした合意を明らかにしています。また注目されていた金正日国防委員長のソウル訪問について、林東源特使は、「金正日国防委員長は、ソウル訪問を希望すると述べるとともに、金大中大統領とも再び会談したいという意向をはっきり示したが、訪問の時期などについての合意には至らなかった」と述べました。さらに4月の「アリラン祭典」と5月のサッカーワールドカップの開幕式への南北の高官による相互訪問については、「そのような話は一切交わされなかった」として「そこまで話を切り出せなかったことについては非常に残念に思う」と述べました。さらに、林東源特使は、金正日国防委員長がアメリカや日本との関係について、「北韓の核やミサイル問題を話し合うためアメリカとの対話を近く再開する用意があり、プリチャード韓半島和平特使の平壌訪問を受け入れる用意があることを明らかにし、アメリカのグレッグ元駐韓大使が近く北韓を訪問すると述べた」ということです。また日本人の拉致疑惑について、金正日国防委員長は「拉致というようなことはない。行方不明者であれば論議の対象になりうる」と述べ、日本の行方不明者問題を協議するため日朝赤十字会談を近く開催する意向があると述べたということです。林東源特使は、金国防委員長宛ての金大統領の親書を携え3日から5日までの予定で北韓入りしましたが、合意文書の詰めの作業が6日午前3時まで続き、滞在日程を1日延長して6日午前8時過ぎに板門店を通って陸路でソウルに戻ってきました。

・今回の林特使の北韓訪問について与野党は、6日それぞれコメントを発表し次のように述べました。まず与党・民主党は「韓半島の緊張状態を緩和したことは重要なことで歓迎する。今度の合意が確実に履行され南北関係が安定軌道にのり、民族の和解と交流協力を深めるきっかけと なることを期待する」と述べました。一方、野党・ハンナラ党は、「北韓の核やミサイル問題をうやむやにし、韓国軍の捕虜問題や北韓に拉致された漁民問題などについては一言も触れなかったことに憤りを感じる。いかなる北韓への支援も国民や国会の同意を得なければならない」と述べています。

・カラカラ天気が続いていた韓国では、5日夜から全国的に雨となり所によって80ミリ以上の雨量を記録し、平均でも20ミリから40ミリのまとまった恵みの雨となりました。このため気象庁では6日午前8時、中部地方と南部の慶尚道の乾燥注意報を解除しました。韓国ではこの冬から春先にかけて雪や雨が少なく、このままですと水不足が深刻になることが心配されていました。気象庁では、今度の雨は恵みの雨とはなったが、水不足を解消するほどの雨量は期待できないと話しています。

・韓国と日本の両国の歴史認識に対する相互理解を促進させるため先月発足した両国の歴史専門家が参加する「韓日歴史共同研究委員会」の「合同支援委員会」の初の会合が15日東京で開かれることになりました。「合同支援委員会」は、両国の3つの政府関係部署の局長クラスが参加して歴史共同研究委員会を側面から協力するとともに、両国の歴史研究者が交流する「韓日歴史家会議」などの事業を支援するもので、15日の会合では歴史共同研究委員会の人選や日程などを決めることにしています。

・韓国では小学校に入学する年齢就学年齢は満6歳となっていますが、このところ満7歳になって小学校に入る「就学猶予」の子供が大幅に増えています。ソウル市教育庁のまとめによりますと、この春ソウル市内の小学校に入学する予定だった満6歳児13万2000人あまりのうち、「就学猶予」を申請した子供は8436人と去年に比べ15%も増えこれまでで最も多くなりました。一方、満5歳で入学した「早期入学」の子供は、逆に去年より32%も減っています。「就学猶予」は主に子供の発育状況によって医師の診断書を添えれば認められますが、韓国の新学期が日本より一ヶ月早い3月であることから、就学猶予は主に1月と2月生まれの子供が多くを占めています。ソウル市教育庁の関係者は、「子供の発育とは別に入学前の予備教育のために小学校入学を一年遅らせるケースが最近増えている。そのほとんどがハングルや英語、算数などの学習のため平均3箇所から4箇所の塾に通っている」と説明しています。

・カナダのモントリオールで6日始まったスピードスケートの世界ショートトラック選手権1500メートルで韓国の金東聖選手が、2分21秒736で優勝しました。金選手は先のソルトレーク冬季オリンピックのショートトラック男子1500メートル決勝で、一着でゴールインしたもののアメリカのオーノ選手の進路を妨害したとして失格し、幻のメダリストとして内外から同情が寄せられました。しかし今大会には当のオーノ選手や、カナダのギャノン選手、中国のリジャジュン選手ら有力選手は参加しておらずオリンピックの雪辱をめざす金選手にとっては残念なレースとなりました。

・サッカーの各国クラブチームの王者で争うアジアクラブ選手権大会の決勝戦が5日、イランのテヘランで開かれ、韓国の水原サムスンが、同じく韓国のアンヤンLGを破り、この大会2連覇を果たしました。延長戦となったこの試合、水原は、結局ペナルティーキック戦の末4対2でアンヤンLGを降しました。

・韓国外換銀行が公示した6日正午現在の為替レート、日本円100円は、1008ウォン35銭で、前の日に比べて、4ウォン20銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1329ウォンで、前の日に比べて50銭のウォン高でした。韓国株式市場は、土曜日のため取り引はありません。

・6日のソウルは雨、正午の気温は、12度2分でした。7日日曜日は、全国的に曇りのち晴れの予報となっています。予想最低気温は3度から13度、日中の最高気温は14度から24度と予測されています。

4月5日金曜日

・南北対話の再開を目指して北韓を訪れている林東源大統領特使は南北共同報道文の詰めの調整を行うため滞在日程を1日延ばして6日帰国することになりました。韓国政府の当局者によりますと、林特使は5日にも北韓の金容淳労働党書記と韓半島問題について協議を続けたということで、南北が共同で発表する報道文について詰めの協議を行っている模様です。これに先立って、林東源特使は4日夜、一行の宿舎=平壌の百花園迎賓館で北韓の金正日国防委員長と会談しました。統一部によりますと、林特使は金大中大統領の親書を金正日国防委員長に手渡し、南北の和解協力問題について意見を交わしたのをはじめ、日米との対話を早い時期に再開するよう促した模様ですが、会談の詳しい内容は明らかになっていません。林特使は6日南北軍事境界線の板門店を経由して陸路帰国する予定で、ソウル到着後、金大中大統領に今回の北韓訪問について報告した後、記者会見を行い、金正日国防委員長との会談の内容について説明することになっています。

・与党民主党の大統領候補指名選挙は5日大邱で行われ、これまでの総得票数でノ・ムヒョン候補がイ・インゼ候補を押さえてトップに立ちました。与党民主党の大統領候補指名選挙は3月9日の済州島を皮切りに毎週主な都市で投票が行われ、5日は慶尚北道の大邱広域市で電子投票による投票と開票が行われました。その結果、地元出身のノ・ムヒョン候補が1137票、イ・インゼ候補が506票、チョン・ドンヨン候補は181票でノ・ムヒョン候補が大量得票を得ました。これによって、これまでに行われた9つの地域を合わせた総得票では、前回まで2位のノ・ムヒョン候補が5750票となり、前回まで1位のイ候補を232票の差で押さえ、トップに立ちました。民主党の大統領候補指名選挙は6日は仁川、7日には慶尚北道で行われます。

・今日4月5日は韓国では「植樹の日」で国民の祝日です。57回目の「植樹の日」と、国連が定めた「世界 山の年」を記念する記念式典が 金大中大統領ら政府関係者500人が出席して京畿道の「国立樹木園」で行われました。また、全国の高速道路は飛び石連休の3日間を楽しむ人や先祖のお墓参りに行く人たちで4日夜から5日朝にかけて渋滞するところが目立ちました。韓国道路公社は「5日の1日だけで30万台以上の車両がソウルから地方に向うものと予想しており、一部の区間は5日午後まで渋滞が続くものと見られる」と話しています。韓国では5日は24節気の1つ、清明で翌6日はお墓参りをする寒食となっており、先祖の墓参りや登山客で公園墓地や国立・道立公園はにぎわいました。

・韓国最南端の観光地済州島には飛び石連休初日の5日、2万7000人あまりの観光客が訪れ、1日としては最多を記録しました。済州島の観光協会によりますと、この3連休、済州島を訪れる観光客は合わせて7万人を超える見通しです。済州国際空港では5日100便のチャーター便が離着陸し、島内の観光ホテルやレンタカーは、5日・6日とも予約で満杯だということです。

・韓国の総人口が4800万人を超えました。行政自治部が全国の地方自治体を通じて調べた「住民登録人口の現状」によりますと、韓国の総人口は今年1月1日現在4802万1558人で、この1年間におよそ29万人増え、初めて4800万人となりました。韓国の人口は18年前の84年に初めて4000万人を超え、1年間に平均44万人増えた計算ですが、この5年間は少子高齢化が進み、人口の増加率は1%以下となっています。総人口を地域別にみますと、ソウル市が1026万3000人あまりで21%を占め、次いで京畿道が954万4000人、釜山377万人となっており、ソウルと仁川、京畿道を合わせた首都圏の人口は全体の47%を占めています。

・韓国政府は南北縦断鉄道=京義線の韓国側の最北端駅のドラサン駅一帯を観光地として整備し、サッカーのワールドカップの開幕に先立つ5月中旬から全面開放することになりました。韓国国防部によりますと、ドラサン駅と周辺に北韓がかつて韓国侵攻用に掘ったとされる第3トンネルも結んで観光列車も運行することを決めました。鉄道庁は来週11日ドラサン駅の開通式を正式に行い、49年ぶりに最北端のドラサン駅まで列車を運行することになりました。

・日本の歌謡界で活動している韓国人女性歌手=金蓮子さんが、故金日成主席の生誕90周年を祝う北韓の4月の親善芸術祝典に参加するため、4日平壌入りしたと朝鮮中央放送が5日報道しました。金蓮子さんが公演活動で北韓を訪れたのは去年4月に続いて2度目です。韓国の歌手としては初めて去年北韓の舞台に立った金蓮子さんは金正日国防委員長を表敬訪問し、北韓でもその名を知られています。

・ワシントン発連合ニュースです。アメリカの有名大衆紙「ピープル」の編集長に韓国系アメリカ人女性が抜擢されました。この人はパク・ジンイさん(40)で、85年にタイム社に入社し、故ジャクリン・ケネディ夫人や女優のエリザベス・テイラーらと単独インタビューし、注目されました。韓国系アメリカ人がアメリカの新聞や雑誌の編集長になるのは初めてです。「ピープル」は部数350万部の大衆紙です。

・韓国のプロ野球のペナントレースが5日開幕しました。開幕初日の5日は、ソウル・チャムシル競技場でトゥサンとキア、大邱で三星とLG、大田で韓火とロッテ、そして水原で現代とSKが試合を行いました。韓国のプロ野球は1リーグ制8球団で1チーム当り133試合を行ってペナントを争います

・5日は国民の祝日「植樹の日」で為替の変動はありません。4日の日本の円100円は、1004ウォン15銭で、アメリカドル1ドルは1329ウォン50銭でした。韓国株式市場はお休みで取り引きはありません。

・5日のソウルは晴れ、午後3時の気温は25度ちょうどで、はじめて夏日となりました。6日は全国的に曇りでソウルなど中部地方と江原道は一時雨のところもあるでしょう。予想最低気温は7度から13度、最高気温はソウル17度など15度から18度と5日よりやや下がるという予報です。

4月4日木曜日

・南北の対話再開を目指して北韓を訪れている韓国の林東原大統領特使は、4日午前に予定されていた北韓の金容淳労働党書記との2回目の会談が延期され、次官級の実務接触が行われた模様です。韓国統一部によりますと、「林特使は4日午前、金書記と2回目の会談を行う予定でしたが、この会談は延期された。4日は次官級による接触が行われ、韓国側は離散家族の再開のため南北赤十字会談と軍事会談を行うよう求めたのに対し、北韓側は韓半島の緊張状態には韓国側にも責任があるとして、北韓敵視政策を撤回するよう求めた」ということです。統一部では「協議ではお互い率直に見解を述べているが、双方の主張には大きな隔たりがある」と述べ、林特使と北韓側の協議が難航していることを示唆しました。

・北韓は中断されているKEDO(韓半島エネルギー開発機構)との交渉を再開することになったと、朝鮮中央通信が3日報道しました。北韓の外務省のスポークスマンのコメントとして伝えられたこの記事は、「先月のニューヨークで2回に渡って行われた北韓とアメリカとの接触で、アメリカ側はKEDOとの交渉再開を要請してきた。アメリカ側の立場を考慮して交渉再開に踏み切った」と述べています。またこのスポークスマンは「アメリカ側がKEDOの枠組みに沿って北韓に軽水炉を提供することに変わりのないことを確認した」と述べています。

・アメリカのホワイト・ハウスのスポークスマンは「北韓が交渉再開の意思を示したのはKEDOとの関係である。しかし我々は『北韓と対話する用意がある』というアメリカの提案についての北韓の直接的な反応を待っている」と述べました。これについてワシントンの消息筋は「韓国の大統領特使が北韓訪問を終えてから、米朝対話の新たな流れがみられる可能性がある」と述べました。

・韓国の野党第1党ハンナラ党は4日、今年6月に行われるソウル市長選挙に元国会議員の李明博(イ・ミョンバク)氏を党の公認候補に決めました。これを受けて、李明博氏は「活気が溢れる、人間中心の首都ソウルを建設したい」というソウルのビジョンを発表しました。李明博候補は今年61才、慶尚北道出身で、民間会社などの社長をつとめた後、国会議員2期を経て、現在は経済評論家です。この結果、高建市長の任期満了に伴うソウル市長選挙は民主党の金民錫氏とハンナラ党の李明博氏の与野党の直接対決となる見通しとなりました。

・韓国政府が北韓の景勝地=金剛山観光の経費の一部を負担する大学生などの第1陣200人あまりが4日韓国の束草港を出発しました。金剛山観光事業を手がけている現代アサンによりますと、4日午後1時に束草港を出港した客船には575人の観光客が乗っており、このうち216人が政府の支援を受けているということです。旅行経費の支援を受けているのは大学生163人をはじめ、高校生35人、小学生10人、離散家族3人、教師5人となっています。

・韓国のインターネット業者が今週2日から北韓と共同でインターネットで宝くじの販売を始めましたが、韓国政府はこの「インターネット宝くじ」は違法性が強いとして販売を中止させる方針です。北韓との窓口となっている韓国政府の統一部は「この業者は北韓との協力事業者としてインターネットゲーム・ソフトウエアの共同開発については政府の許可を受けているが、これには宝くじの発行は含まれていない。また宝くじは、関連法に違反する恐れもある」と述べ、このインターネットのサイトを閉鎖し、宝くじの販売を中止させる方針を示しました。

・韓国にあるEU(ヨーロッパ連合)とドイツの商工会議所があと2ヵ月足らずに迫ったサッカーのワールドカップに備えて、それぞれの国から韓国を訪れるサポーター用のガイドブックを発行することになりました。まずEUの商工会議所のガイドブックは英語版130ページのもので、韓国の交通・ショッピングを始めワールドカップ試合の開始時刻や競技場についての詳しい案内情報が写真とともに掲載されています。またドイツの商工会議所のガイドブックは、ドイツ語版でほぼEU版と同じ内容です。

・韓国では5年前の外貨危機以後、多くの企業が年功序列型の給与体系を実績主義の年俸制に切り替えていますが、サラリーマンの10人に7人は年俸制に不満を持っているという調査がまとまりました。これはインターネットで採用情報を提供するサイトがサラリーマン800人を対象に調べたもので、それによりますと、「今の年俸制度に満足しますか」という問いに「不満」という回答が70%を占めたのに対し、「満足」という答えは30%に止まりました。また「自分の年俸を会社側と協議する際、何が一番大きな要素となるか」を聞いたところ、「社内の給与制度」が54%で半数を超え、「業務の成果」という答えは20%に過ぎず、多くのサラリーマンが自分の能力を適正に評価するシステムが整っていないことに不満を示しています。

・韓国の物理学者が光のおよそ6000倍の速さで進む信号を測定することに成功しました。この測定をしたのは忠清北道にある国立教員大学の金ジュンボク教授で、金教授によりますと、レーザーとセシウム原子と結合させる実験を通じて、真空状態の光の速さより6000倍ほど早く進む信号を測定し、この実験装置を利用して信号の速さを遅らせたり速めたりすることも確認したということです。これまで最高の信号の速さは光の310倍とされており、この実験を応用すると通信の速度のスピードアップにも役立つものと期待されます。金教授は実験の結果をまとめた論文をイギリスの科学雑誌「ネイチャー」の7月号に掲載するということです。

・明日4月5日は韓国の祝日「植樹の日」ですが、ソウル市民1人当りの公園の面積は15uであることが分かりました。ソウル市が4日まとめたところによりますと、ソウル市にある公園は1435ヵ所で、市の全体面積のおよそ26%に当ります。これをソウル市民1033万人あまりで割ったところ、面積は1人当り15.1uとなりました。ソウル市では「公園はソウル市を取り巻く山林地域がほとんどで、すぐには市民が利用できない状態だ。今後は都心の中 緑を増やすことにつとめたい」と話しています。

・韓国外換銀行が公示した4日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1004ウォン15銭で、前の日に比べて3ウォン2銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1329ウォン50銭で、前の日に比べて1ウォンのウォン安でした。韓国株式市場の4日の総合株価指数は、918.01ポイントと、前の日に比べて0.58ポイント下落しました。

・4日のソウルは晴れ、午後3時の気温は20度7分でした。5日は韓国の祝日「植樹の日」ですが、5日は 全国的に晴れ時々曇り、予想最低気温は3度から11度、最高気温はソウル21度など18度から24度という予報です。

4月3日水曜日

・韓国大統領府の林東源外交安保統一特別補佐役が大統領特使として3日平壌に到着し、3日間の公式日程に入りました。林東源特使は この日午前大統領専用機でソウル空港を出発し韓半島の西海岸の直航路を経由して 午前11時45分平壌の順安空港に到着し、北韓側の出迎えを受けました。林特使は午後金容淳労働党統一戦線部長などと会談し、韓半島の緊張緩和と南北離散家族の再開など南北共同宣言の合意事項をどのように実行に移すかなどについて協議しました。林特使はソウル出発をまえに挨拶し、韓半島の緊張を緩和し南北対話の突破口を見つけるため平壌に赴く。平和と民族の和解協力を願う金大統領の意志を伝え、金正一国防委員長の考え聞いてくると述べました。また、アメリカと日本のメッセージも伝える予定であると述べ核とミサイルなどの大量破壊兵器問題を対話で解決しようと呼びかけるものと見られます。林特使の訪問には国家情報院の金ボヒョン次長、統一部のチョミンギュン交流協力局長ら6人が同行しています。

・韓国第1野党、ハンナラ党の李会昌前総裁が3日党内の大統領候補指名選挙に立候補することを正式にあきらかにしました。李会昌前総裁は3日記者会見し、国民の要望である政権交代を実現し政治の刷新をはかるため党の指名選挙に立候補する決意を固めたと述べました。李会昌前総裁は日本の最高裁判所にあたる大法院の判事を経て金泳三大統領時代に国務総理をつとめ、最近までハンナラ党の総裁をつとめました。野党ハンナラ党からは李ブヨン、李サンヒ議員に続いてチェビョンリョル氏、金ホンシン氏ら有力な議員も相次いで指名選挙に立候補するものと見られ、当初李フェチャン氏の独走と見られていたハンナラ党の大統領候補選びは混戦模様になる見通しです。ハンナラ党は仁川を皮切りに13日から大統領候補指名選挙に入る予定です。

・韓国の臨時国会が3日開会し、来月2日までの1ヵ月間、当面する国政課題について論戦をくり広げます。4月の臨時国会は9日に各党の代表演説、10日から12日までは対政府質問、13日から18日までは常任委員会、19日に本会議が開かれることになっています。今度の臨時国会は12月の大統領選挙に向けた与野党の大統領候補指名選挙の最中とあって議案の審議や国会の運営をめぐって与野党が対立するものと見られています。

・今年6月に行われる韓国の地方選挙でもっとも注目されているソウル市長選挙で、与党民主党は国会議員の 金ミンソク氏を立候補させることになりました。民主党は2日 ソウル市内の党支部と党本部の党員2万5700人によるソウル市長候補の選挙を行いました。その結果国会議員の金ミンソク氏が過半数を獲得しソウル市長候補に決まりました。一方、野党ハンナラ党は4日国会議員の金ミョンバク氏を立候補させることを決める方針です。ソウル市長選挙は6月13日行われます。

・アメリカのブッシュ大統領は2日北韓に提供する軽水炉建設のために9500万ドルを支出するだろうと述べました。ブッシュ大統領は軽水炉建設のためのこのような決定についてアメリカの国益に沿うものだと強調しました。

・韓国とラオスはラオスのビエンチャンで二重課税防止協定締結の最終交渉を行い、協定書に仮署名しました。これで 韓国の企業はラオスで事業を行う際に現地支店がなくともラオス政府に税金の支払い義務が免除されるおを始め直接投資の時も税率が下がります。

・韓国政府は今月中に初会議が予定されいる「韓日歴史研究委員会」の韓国側の委員長に国民大学教授の金栄作氏を発てる充てることを内定しました。韓国政府関係者は3日、「先月正式にスタートした韓日歴史研究委員会の初めての会議を今月中に開く方針だが、その前に研究会の活動を支援する官民支援委員会の会議を今月中旬に開き、共同委員会のメンバーを確定する」と述べました。韓日歴史共同委員会は古代史、中世史、近、現代史の3つの分課別に今後2年間両国の歴史について共同研究し最終報告書を提出することにしています。

・現代自動車とキア自動車が先月アメリカで史上最高の販売台数を記録しました。現代とキア自動車のアメリカ現地法人によりますと、現代自動車の先月の販売台数は3万1805台で 去年3月より15%増となりました。また キア自動車も2万1478台の販売新記録となり、去年3月に比べて25%増となりました。しかしテウ自動車は、4788台と去年3月の販売実績を下回り、ふるいませんでした。

・日本の徳島大学の小林芳規教授は2日、韓国の新羅時代に日本に伝えられたとされる仏経経典の解読書、「判比量論」の中からカタカナの原形とみられる文字を発見したと発表しました。小林教授は、この中で、この文字は固い物体で書いた、いわゆる角筆でカタカナと似ているとして、カタカナのルーツが韓半島ではないかという見解を明らかにし、日本のマスコミも小林教授の発表を取り上げています。「判比量論」は日本の重要文化財に指定されています。

・ソウルの新しい地下鉄、9号線の起工式が3日行われ、5年後の第1期工事の完成を目指して工事が進められます。地下鉄9号線は金浦空港からヨイド、バンポ、チャムシル、バンイドンを結ぶ38キロ区間で、まず金浦空港からヨイド、バンポまでの25.5キロの第1期工事を終え、2007年に開通する予定です。

・韓国外換銀行が公示した3日の為替レート日本円100円は1001ウォン13銭で前日に比べて4ウォン43銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1328ウォン50銭で前日に比べて1ウォン20銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は918.59ポイントと前日に比べて13.25ポイント上昇しました。

・3日のソウルは晴れ、午後3時の気温は20.3分でした。4日は全国的に晴れ、予想最低気温は2度から10度、最高気温は18度から24度の予報です。

4月2日火曜日

・金大中大統領の特使として、大統領府青瓦台の林東源外交安保特別補佐役が3日、大統領専用機で北韓を訪問し、去年11月の長官クラス会談以降中断状態となっている南北関係の打開を目指すとともにアメリカとの対話再開を促す見通しです。林特使の一行は3日午前、大統領専用機でソウル空港を出発し、西海岸沿いの南北直航路を利用し、平譲に到着します。林特使は、5日まで北韓に滞在する予定で、この間、金正日国防委員長に金 大中大統領の新書を手渡すなど、北韓の政府高官と接触し、南北離散家族の再開や京儀線鉄道と道路の連結など南北の懸案を協議するのを始め、改めて金正日国防委員長のソウル訪問を促すものとみられます。また林特使は、北韓労働党の金容淳統一宣伝部長とも会談し、アメリカでのテロ事件以後の国際情勢について意見を交わし、現在水面下で続いている米朝間の接触を通じて対話を再開するよう促すものとみられています。

・韓国の中央銀行=韓国銀行の新しい総裁に就任した朴昇氏は、「韓国経済は成長よりは安定の方向に努力しなければならない」と述べ、金利の引き上げの可能性を示唆しました。この中で朴新総裁は「97年の外貨危機以降の韓国の金融政策は、安定よりは景気刺激を優先していた。韓国経済は去年第3四半期に底を打って、回復の局面に入っており、今後は成長よりは、物価の安定や国際収支の均衡を図る必要がある」と述べ、今後の金融政策では安定成長を重視し、金利の引き上げもあり得 示唆しました。韓国銀行の総裁が利上げに肯定的な姿勢を示したのはこれが初めてです。韓国銀行は去年9月以降、公定歩合を年4%と最低水準に抑えていますが、近く引き上げられる見通しとなりました。朴昇新総裁は66才、61年韓国銀行に入り、大統領の経済首席や公的資金管理委員長などを勤めています。

・韓国株式市場の2日の終値は、905.34ポイントとなり、2000年3月29日以来の最高値となりました。2日のソウル市場は、一時870ポイント台に下がりましたが、三星電子が1株38万8500ウォンと、市場最高価を記録するなど、大型株が上昇して、総合株価指数は905.34ポイントと、前日に比べ、29.51ポイント急騰しました。

・2月24日から政府の電力民営化に反対してストライキを続けていた韓国の発電労働組合が2日午後、37日ぶりにストライキを中止しました。発電労働組合と政府は1日から徹夜交渉を続けた結果、*組合側は民営化要求を徹回する*政府側もストライキ参加者の解雇処分を再検討することで合意しました。この合意に基づいて、労働組合は即刻業務に復帰することにしています。

・日本の新しい韓国駐在大使に外務審議官の高野紀元氏が内定しました。韓国の外交消息筋によりますと、今の寺田輝介大使の後任として高野氏が内定し、高野氏は早ければ6月中に赴任することになるということです。高野氏は駐韓公使や北米局長、国際情報局長などを経て、政府担当の外務審議官となり、先月の韓日首脳会談の際、小泉首相の随員として出席しました。

・韓国と日本は今月8日、ソウルで、両国間の犯罪人引渡条約に正式に署名する予定です。日本の読売新聞が2日、伝えたところによりますと、両国政府は5月末のサッカーワールドカップ大会の開幕前にもこの条約を発効させたい意向で、日本の森山法務相がソウルを訪問し、条約に署名する予定です。両国は98年金大中大統領の日本訪問の際、採択した「21世紀韓日新しいパートナーシップの行動計画」によって、犯罪人引渡条約を締結するための交渉を続け、今年1月、条約に仮署名しました。日本が外国と犯罪人引き渡し条約を正式に締結するのは、アメリカに次いで韓国が2番目となります。

・日本の高校では第2外国語として韓国語を取り入れる学校が年々増え、去年7月現在で、163校となりました。日本の文部科学省は86年から2年ごとに全国の高校を対象に第2外国語についての調査を行っており、去年の調査では、全国5478校の高校のうち、中国語が424校でもっとも多く、次いでフランス語の215校、韓国語の163校、ドイツ語の107校の順で、韓国語は3年前の調査に比べ、32校増えています。第2外国語に韓国語を取り入れる高校は80年代後半から増え始め、87年から98年までは年平均9.4校の割合で増加し、韓国語を学ぶ生徒も去年は4587人となり、ドイツ語を初めて上回りました。

・韓国の北東部=江原道の空の玄関となる=ヤンヤン国際空港が2日開港しました。開港式には李 漢東国務総理を始め空港関係者や地元の住民ら1000人あまりが出席し、韓国北東部では初めての国際空港の完成を祝いました。ヤンヤン国際空港は、2500メートル級の滑走路などを備え、東アジアの近距離の国際線が就航する予定で、済州島を経由する中国上海路線が週2便運航されます。

・韓国では有線電話から携帯電話にかける接続料金が、早ければ今月中にも平均15%程度値下げされることになりました。情報通信部は、2日、今年の移動電話事業者間の1分単位の使用料金をSKテレコムの場合、63ウォン6銭から45ウォン7銭に17ウォン9銭引き下げるなど、有線電話から携帯電話3社への接続料金をそれぞれ4ウォン7銭から、17ウォン9銭の幅で引き下げこれを今年1月1日にさかのぼって適用する方針を明らかにしました。

・このところ、初夏の陽気となって、韓国では2日も中部の大邱で26.2度2分、同じく中部の全州でも25度ちょうどと初めての夏日を記録し、6月末ころの陽気となりました。またソウルも21度4分で今年初めて20度を上回り4月末並みの陽気となりました。韓国気象庁では「最近暖かい日が続いて地上の気温が高くなったところに、南から暖かい空気が流れ込んだため、特に東海岸と南部地方で夏日となった。こうした陽気はしばらく続くでしょう」と話しています。

・アメリカ大リーグのテキサス・レインジャーズの朴チャンホ投手が、韓国時間で2日、オークランドで行われたオークランド・アスレチックスとの開幕戦で、先発登板しましたが、アスレチックス打線の集中打を浴び、開幕戦を飾ることができませんでした。この試合で朴チャンホ投手は5イニングを投げ、三振五つを奪いましたが、ホームラン2本を含む、9安打、6失点で降板しました。朴投手は作シーズンはロサンゼルス・ドジャーズの開幕投手をつとめ、2年連続開幕先発投手となりました。

・韓国外換銀行が公示した2日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、996ウォン70銭で、前日に比べて2ウォン18銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1329ウォン70銭で、前日に比べて4ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場の2日の総合株価指数は、905.34ポイントと、前日に比べて29.51ポイントも急騰しました。

・2日のソウルは晴れ、午後3時の気温は21度4分でした。また3日は全国的に曇り、予想最低気温は6度から13度、最高気温は15度から23度という予報です。

4月1日月曜日

・金大中大統領は1日、韓国を訪れた中国の孫家正文化長官と会談し、「3日から北韓を訪問する林東源大統領特使は南北関係の改善だけでなく、米朝の対話の再開も働きかける役割を担っている」と述べました。金大統領は中国側がこれまで韓国の特使派遣を歓迎し、韓半島の平和と安定のため努力を払っていることに感謝の意を伝えました。また今年の国交樹立10年を機に韓国と中国との関係拡大を期待したいと述べました。

・アジア各国を歴訪しているインドネシアのメガワティ大統領が3日間の韓国訪問日程を終え、1日午前、次の訪問国のインドに向かいました。メガワティ大統領は先月28日から3日間北韓を訪問し、金正一国防委員長と金泳南最高人民会議常任委員長らと会談した後直航路で30日ソウルを訪れ金大中大統領と首脳会談を行いました。この会談でメガワティ大統領は「金正日国防委員長に韓国との対話再開を促した。金正一国防委員長は速やかに韓国との対話再開したい。金大中大統領ともう一度会いたい気がある。金大統領の北韓に対するさまざまなメッセージは十分理解していると述べた」メガワティ大統領は金大統領に対し 今回の北韓訪問野成果をこのように説明しました。

・韓国の野党ハンナラ党の李会昌総裁は2日総裁を辞任し、3日午後には大統領候補の指名選挙に立候補する予定です。また李ブヨン議員も1日 大統領候補指名選挙に立候補する意志を示し、金ドクリョン議員なども近く立候補する意向を示すものとみられるなど、野党ハンナラ党も本格的に大統領選挙体制に入る見通しとなりました。指名選挙に立候補を予定している議員の中には準備期間の不足を理由に今月4日と5日の候補登録の受け付けを延期すべきという意見もあり候補選の日程が延期される可能性もあるということです。

・12月の大統領選挙に向けた 与党民主党の大統領候補指名選挙は30日と31日、慶尚南道と全羅北道で行われ、 ノムヒョン候補が1位になりました。しかし当初、ノ候補が大きくリードするものと見られていた全羅北道では李仁済候補が善戦し、累計得票数ではノ候補を399票差でおさえ、依然トップにたっています。31日の全羅北道での投票ではノムヒョン候補が756、全羅北道が地元の鄭東泳候補738、李仁済候補は710票を獲得しました。また30日に行われた慶尚南道、馬山での投票ではノムヒョン候補1713、李仁済候補468、鄭東泳候補191票の順でした。民主党の大統領候補選指名選は毎週末に各地で行われており、今週末はテグ、仁川の両市と慶尚北道で行われる予定です。

・韓国のチェソンホン外交通商長官は1日韓国を訪問中のパラグアイのモレノ外相と会談し 国交樹立40周年を機に両国の友好協力関係をさらに前進させることで一致しました。両国の外相はこの会談でパラグアイがサッカーのワールドカップの第1リーグを韓国で試合を行うことをきっかけに両国国民の理解をいっそう深めるとともに経済人の相互往来のため 商用複数ビザ協定を早期に結ぶことで合意しました。またチェ長官はこの席でパラグアイに在住する6000人あまりの邦人の保護について万全の対策を要請しました。モレノ外相はこの後李ハンドン国務総理を表敬訪問し2日は韓国経済界との懇談会に出席することになっています。

・韓国の今年3月の輸出は去年に比べて5.2%減少し、13ヶ月連続の減少となりました。一方 貿易収支は去年6月以来初めて2桁の黒字となりました。産業資源部が1日発表した先月の貿易統計によりますと 輸出は133億9200万ドル、輸入は119億6200万ドルで去年の3月に比べて5.2%、輸入は7.6%それぞれ減少しました。この結果韓国の輸出は13ヵ月連続の減少となりましたが、減少幅は小幅にとどまった事から産業資源部では 今月4月からはプラスに転じる可能性が高いという見通しを示しました。一方、貿易収支は14億3千万ドルの黒字となり 去年6月以降9ヵ月ぶりの二桁を記録しました。

・韓国はISO=世界標準化機構の技術委員会への加入規模で世界10番めになりました。産業資源部によりますと韓国は4月1日で ISOの741の技術委員会のうち414の委員会の正式会員となり 加入の規模で世界で10位になりました。139のISO加入国のうち技術委員会の加入規模はイギリスが673で1位 ドイツ661で2位、フランスが632で3位日本は555で6位でした。

・アメリカの有力紙ワシントンポストは KEDO(韓半島エネルギー開発機構)が北韓で建設中の軽水炉事業は中止されることなく進められるというKEDOのチャンソンソプ議長の発言を取り上げました。ワシトンポストはこのなかでチャン議長は「北韓とアメリカが94年のジュネーブ合意を破棄することはないだろう。仮にこの合意が破棄されると韓半島の平和と安全保障体制に大きな影響を与えるだろう」と述べたことを伝えています。

・金大中大統領はイギリスのエリザベス皇太后の死去をいたんで1日エリザベス女王に弔電を送りました。金大統領はこのなかでイギリスの品位と勇気を象徴し、世界の人々の愛と尊敬を受けてきた偉大な母君をなくされ女王とイギリス国民に大韓民国政府と国民を代表して深い哀悼の意を表しますと述べました。

・韓国でも桜の季節を迎えました。桜の名所で韓国海軍の基地がある南海岸の鎮海では桜祭りの鎮海軍港祭が1日から始まりました。今年で40回を数えるこの軍港祭では鎮海公設運動場を会場に海軍軍楽隊のパレードや子供国樂芸術団の公演など、50あまりの公演が10日間にわたってにぎやかに繰り広げられます。

・1日韓国外換銀行が公示したウォンの為替レ−トは 日本円100円が994ウォン52銭で先週にくらべ3ウォン60銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1325ウォン20銭で先週にくらべ10銭のウォン高でした。1日韓国株式市場の総合株価指数は875.83ポイントで先週にくらべ19.57ポイント下落しました。

・1日のソウルは晴れ、午後3時の気温は18度6分でした。2日は全国的に晴れのちくもり、予想最低気温は4度から14度、最高気温は18度から25度の予報です。

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