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2月28日木曜日

・来月末開港を控えている韓国の江原道の襄陽(ヤンヤン)国際空港と北韓の咸鏡南道ソンドク空港を結ぶ 南北の航空路が初めて開設されます。建設交通部が28日明らかにしたところによりますと、KEDO(韓半島エネルギ−開発機構)が締結した「南北通行議定書」にもとづいて韓国の襄陽空港と北韓のソンドク空港を直接結ぶ航空路を開設することで合意し現在、利用空域を調整しているということです。襄陽ーソンドク路線は北韓に建設される軽水炉事業のための労働者と物資の輸送、事故の際の負傷者の搬送などに利用され、南北の協議によってチャーター便が運行されることになります。南北の間で 非定期的直航路が開設されるのはこれが初めてです。襄陽とソンドク間の飛行距離は250キロで 所用時間は40分程度とみられています。

・韓国政府は27日に予定されていた旧暦の正月を祝う南北共同行事を北韓側が一方的に中止したことについて遺憾の意を示しました。この中で韓国政府当局者は韓国代表団一行216人が開催地の金剛山に到着していたにもかかわらず行事が中止されたことは遺憾だと指摘し、北韓の誠意ある姿勢を求めました。しかしこの当局者は韓国政府は今後も南北関係改善のための民間レベルの交流協力に支援を惜しまないと述べました。

・ワシントン発連合ニュースによりますと、アメリカ国務省のバウチャースポ−クスマンは、28日の記者会見で「アメリカ政府はニューヨーク駐在の北韓代表部を通じて北韓と接触をつづける用意がある」と述べました。バウチャースポ−クスマンはこの席でアメリカ政府はいつどこでも北韓と対話する用意があると、北韓との対話の意思をかさねて強調しました。

・韓国最大の野党ハンナラ党の副総裁で党内の大統領指名選挙に立候補を表明していた朴槿恵氏が28日記者会見し、近くハンナラ党を離党することを明らかにしました。朴槿恵氏はこの日の会見で、党内の指名選挙で最有力視されている李會昌総裁に対し、選挙前に総裁職を廃止することなど党の改革を求めたが、受け入れられなかった。国民が求めている政治改革を拒み権力だけを求める李総裁と行動をともにすることはできないと離党の理由を明らかにしました。朴槿恵氏は朴正煕元大統領の長女で、党内の大統領指名選にも立候補を表明しており朴氏の離党は12月の大統領選挙と絡んで、韓国の政界再編や新党結成の動きに微妙な影響を及ぼすものとみられています。

・韓国では最近の株価の急上昇などをうけて、今年の経済成長の見通しを上方修正する動きが相次いでいます。まず政府の財政経済部は、内需を中心に景気が回復しているとして、今年は5%から6%の成長が可能だとしています。また民間のシンクタンクLG経済研究院は去年の年末に展望した3.5%の成長見通しを5%に上方修正する予定です。さらに政府系の韓国経済研究院も3.7%から4.5%に修正することを検討しています。

・韓国と日本はワールドカップ期間中の入国手続きを円滑に進めるため相互に入国審査官を派遣し、出発前に審査をおこなうことになりました。これにより到着後の入国審査が原則として省略され、入国までの時間が大幅に短縮されます。ワールドカップ期間中、韓日間を移動する大会の関係者やと観客はおよそ17万人で最盛期には一日だけで8000人にのぼるとみられ、国際空港の入国カウンターの混雑が予想されています。このため両国は入国審査官10人を相手国の国際空港に派遣し希望者には離陸までの待機時間を利用して予備的な入国審査をうけられるようにするということです。

・韓国政府は居住ビザで5年以上韓国に滞在している外国人に永住権を認めることになりました。これは法務部が今年の業務計画の中で明らかにしたもので、それによりますと、今年3月出入国管理法の施行令を改正し5年以上にわたって滞在している長期滞在の外国人に永住ビザを発行するとしています。法務部ではこの対象となる外国人は中国人を中心に2万2800人ほどとみています。またワールドカップの安全対策として3200人あまりのテロ容疑者の入国禁止措置が取られ、6400人あまりと見られるフーリガンも入国を規制することになります。

・アメリカに住んでいる韓国人の南北離散家族が北韓の家族と再会するため中国で待機していましたが北韓側から入国を拒否され、再会の夢をはたせず帰国することになりました。この在米韓国人の南北離散家族の再会は、「韓民族助け合い運動本部」の斡旋によるものですが、運動本部のカン・シンクォン委員長は27日中国の延辺で北韓の入国許可を待っていた離散家族訪問団3人は 北韓からの許可がでなかったため近くロサンゼルスに戻る計画だと述べました。カン委員長は「ブッシュ大統領の北韓に対する強硬な発言や最近の南北関係から北韓が入国を認めなかったのではないか」と述べました。アメリカに住む離散家族と北韓の離散家族の再会は、実現すれば今回が初めてのケースとなるだけに注目されていました。

・FIFA(国際サッカー連盟)のブラッター会長が今年5月ワールドカップ大会の前に北韓を公式訪問することになりました。これはブラッター会長が日本記者クラブでの講演で明らかにしたもので、ブラッター会長は「5月6日から12日まで1週間北韓を訪問する。細かい日程は北韓のチャン・ウン 国際オリンピック委員会委員と協議している」と述べました。ブラッター会長の北韓訪問にはFIFA副会長で韓国サッカー協会の鄭夢準会長らFIFAの役員が同行する予定です。

・日本の歴史教科書のいわゆる歪曲記述を受けて、近く発足する韓日歴史共同研究機構について、両国の市民団体は研究の成果を歴史教育に反映させるよう両国政府に申し入れました。この申し入れは韓国の「日本の教科書を正す運動本部」と日本の「歴史教育アジアネットワークジャパン」が行ったもので、この要請書の中で、歴史共同機構の研究の成果を両国の歴史教育に反映するとともに、討論の内容を公開することなどを求めています。

・28日韓国外換銀行が公示したウォンの為替レ−トは日本円100円が988ウォン66銭で前の日にくらべて56銭のウォン安でした。アメリカドル1 ドルは1324ウォン80銭で 前の日にくらべて3ウォン70銭のウォン高でした。28日韓国株式市場の総合株価指数は819.99ポイントで前の日にくらべて2.12ポイント下落しました。

・28日のソウルは晴れ、午後3時の気温は10度4分でした。1日は全国的におおむね晴れ、予想最低気温は氷点下3度からプラス5度、最高気温は9度から15度になるものとみられています。

2月27日水曜日

・25日から無期限ストライキを続けていた韓国の国鉄の労働組合が27日午前7時前、ストライキを中止しました。韓国の国鉄労使は、26日夜から徹夜で交渉を続けた結果、当局側が労働条件の改善要求の一部を受け入れたこと、また今回の交渉で最重要の争点だった国鉄の民営化問題については、鉄道が国の主要な公共交通手段という認識のもとに、公共交通のあり方について今後検討していくことで一致しました。国鉄ストライキは中止されましたが、列車ダイヤの乱れは28日まで続き、正常ダイヤに戻るのは来月1日の金曜日になるということです。一方、発電部門のストライキは、労使の交渉が難航していますが、今のところ一般への影響は出ていません。

・韓国株式市場は、27日も前日に続いて総合株価指数がさらに値上がりし、1年7ヶ月ぶりに、820ポイントを突破しました。27日のソウル市場は、前日に比べて20.97ポイント急騰し、822.11ポイントで取引を終えました。総合株価指数が820ポイントを回復したのは、おととしの7月14日以来、1年7ヶ月ぶりのことです。これにより株式市場の全体時価総額は、1年7ヶ月ぶりに306兆879億ウォンとなりました。こうした株価の上昇は、日本をはじめとするアジアの証券市場が回復局面をみせたことで投資家の心理が安定し、売りに出ていた機関投資家や外国人投資家たちが買いに回ったことがその背景にあるものと市場関係者はみています。

・韓国と北韓の民間団体が旧暦の新年を祝おうと、北韓の金剛山で27日に予定していた行事は、韓国側の参加者の一部の出国を認めなかった韓国政府の措置に北韓が反発し、結局この共同行事は行われませんでした。これについて韓国側 関係者は「北韓側が最終的な方針が決まらないうちに、韓国側の代表団を迎え入れてしまったと話しており、北韓内部でも意見がまとまらなかった模様だ」と述べました。また北韓の平壌放送によりますと、「アメリカと韓国内の右翼勢力によって新年を迎える共同行事が流れた」と、アメリカを非難しました。

・韓国とアメリカは北韓の通常兵力の脅威に対して緊密に協力し、共同で対応していくことになりました。 韓国国防部と駐韓米軍は27日の協議会で、韓半島での信頼構築のため、南北間の軍事交流と接触の拡大、民間レベルの交流に対する政府の支援、休戦体制の維持などで合意し、そのための具体策をまとめました。これについて韓国国防部のスポークスマンは、「今回合意に達した内容は92年の南北基本合意書の延長線上にあり、特に北韓の通常兵力問題が新たに韓国・北韓・アメリカ間の防衛協議の議題になったことから、北韓との交渉で韓国が主導的な役割を果たすことになるだろう」と述べました。

・冬のソルトレーク・オリンピックに出場した韓国選手団が27日未明、金・銀合わせて4個のメダルとともに帰国しました。パク・ソンイン団長をはじめとする選手団は家族や関係者ら500人あまりの出迎えを受け、仁川国際空港のロビーで解散式を行いました。中でもショートトラック男子1500mで先頭でゴールしながら、走路妨害で失格の判定を受け、幻の金メダリストとなったキム・ドンソン選手には、所属している京畿道庁などから健闘をたたえる金メダルが贈られ、金選手は応援に駆けつけた熱烈ファンに対して「来月に開かれる世界選手権大会に出場して名誉を回復したい」と早くも次の国際大会に臨む決意を明らかにしました。

・韓国の日本に対する貿易収支は依然として100億ドルを超える赤字となっています。韓国銀行が27日まとめた貿易統計によりますと、去年、日本向け輸出は165億ドルだったのに対し、輸入は266億ドルとなり、差し引き101億ドルの赤字となりました。これは前の年=2000年に比べて12億ドル減少しましたが、依然として100億ドル台の輸入超過が続いています。対日貿易の赤字額は96年には156億ドルに達し、経済危機の98年には一転して46億ドルまで減少しましたが、その後再び増加に転じています。

・韓国の外貨準備高は今月15日現在1052億ドルで世界で5番目となっています。これについて財政経済部は27日「韓国は97年に外貨危機を経験しており、市場開放や対外依存度の高い貿易構造からみて、この水準の外貨準備高を維持していくのが望ましい」と述べました。IMF(国際通貨基金)は韓国の外貨準備高について「韓国の経済規模からみた外貨準備高は560億ドル程度が望ましく、過度の外貨準備高は国の財政政策のマイナスになる恐れがある」と指摘していました。

・韓日共催のサッカーワールドカップまで後3ヵ月となりましたが、5月31日にソウルで行われる開幕式に小泉首相と高円宮のご夫妻が出席することが固まりました。これは7日付けの日本の新聞各紙が伝えたもので、小泉首相と高円宮の出席は韓日両政府の調整で最終的に決まり、小泉首相は来月21日、2泊3日の日程で韓国を訪問することが決まっています。また金大中大統領は6月30日横浜でのワールドカップ決勝戦に出席することでおおむね合意しているということです。

・韓国の去年1年間の自動車生産台数は295万台でおととしと同じ世界で第5位となりました。1位はアメリカが1143万台で、94年以降トップの座を占めており、2位は日本の978万台、3位はドイツでした。

・韓国では今年6月に行われる統一地方選挙から一定期間韓国に在住している外国人に対しても参政権が認められ、2万人前後の外国人の有権者が1票を行使します。中央選挙管理委員会は27日「統一地方選挙の投票管理が最終的に決まっていないため、外国人有権者の正確な人数は集計できないが、投票権が認められる外国人は2万人程度とみられる」と述べました。外国人の投票権者は中国系の華僑が大多数で、この他、日本人は550人あまり、アメリカ人73人となっています。

・韓国の大学生10人に9人は1ヵ月に1回以上酒を飲んでいると答え、大学生の飲酒の割合がアメリカより高いことが分かりました。サミュク大学社会福祉学科のチョン・ソンス教授が首都圏の大学生1000人あまりを対象に調査した韓国の大学生の飲酒実態によりますと、月1回以上酒を飲んでいる大学生は92%で、アメリカの大学生の86%より高くなっています。また飲酒量は1回当り、焼酎の杯で「7杯以上」という答えが41%で最も多く、「3杯から4杯」、「5杯から6杯」の順で、「酒を飲みすぎて一時記憶が途切れたことがあるか」という問いには「ある」が半数近くを占めました。

・韓国ではこの冬、雨や雪が少ないため、ソウルをはじめ京畿道や東部の江原道を中心に例年にくらべ山火事が多くなっています。山林庁や各地方自治体によりますと、今年に入って全国で合わせて129件の山火事が発生し93haが全焼しました。これは去年の同じ期間に比べて発生件数は3倍、焼失面積は4倍となっています。韓国ではこの冬、北部や東部を中心に乾燥注意報が長い期間継続しており、消防当局では「山に入る場合は特にタバコの火に気をつけてほしい」と呼びかけています。

・韓国外換銀行が公示した27日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、988ウォン10銭で、前の日に比べて99銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1328ウォン50銭で、前の日に比べて4ウォン30銭のウォン安でした。韓国株式市場の27日の総合株価指数は、822.11ポイントと、前の日に比べて20.97ポイント上昇、1年7ヵ月ぶりの高値となりました。

・27日のソウルは晴れ、午後3時の気温は10度6分でした。28日は 南部地方を除いておおむね晴れの予報で、予想最低気温は氷点下3度から6度、最高気温は10度から15度という予報です。

2月26日火曜日

・韓国の国鉄・発電の二つの公営企業の労働組合が民営化に反対して行っている統一ストライキは、2日目の26日も解決のメドが絶たない中で列車の運航にかなりの影響が続いています。韓国政府はこの日の午前、閣議を開き、個別の労使交渉を通じて解決するよう促すとともに、違法ストライキに対しては、厳しく対応する方針を確認し、ストライキが長期化する場合は警察力の投入も検討するとしています。国鉄のストライキでソウル、仁川、水原などをつなぐ国鉄1号線や特急セマウル号など長距離列車は普段の30%あまりしか運航できない状態が続いています。

・韓国株式市場の26日の総合株価指数が1年7ヵ月ぶりに800ポイントを回復しました。26日のソウル市場は、景気回復に対する期待感から、終値は801.14と、25日に比べて9.66ポイント上昇し、おととし7月18日以来、19ヵ月ぶりに800ポイント台を回復しました。市場関係者はこうした株価上昇の背景には、最近の輸出回復を中心とした景気回復への期待感や、外国人投資家の積極的な買い注文が上げられるとしており、関係者の一部には年内に1000ポイントに乗る可能性もあるという楽観論も出始めています。

・韓国の政官界を巻き込んだ株価操作疑惑の捜査を進めている特別検事チームは、26日、金大中大統領の側近でアジア太平洋財団の前の常任理事を斡旋収賄の疑いで逮捕しました。逮捕されたのは、金大中大統領が創立したアジア太平洋財団の前常任理事のイ・スドン容疑者(70)です。検察側の調べによりますと、イ・スドン容疑者は株価操作の疑いで特別検事に逮捕されたイ・ヨンホ容疑者から金融当局の捜査に影響力を行使してほしいと頼まれ、5000万ウォンを受け取ったもので、特別経済犯罪加重処罰法上の斡旋収賄の疑いに問われました。韓国では政官界を巻き込んだ株価操作事件や沈没船の引き上げを巡る不正事件などが相次いで摘発され、先月には金大中大統領の夫人の甥が収賄で逮捕されるなど、大統領の側近の立場にある人物の疑惑が続々と明るみに出て、野党や国民の批判を受けています。

・アメリカのパウエル国務長官は25日の記者会見で、アメリカは北韓との対話再開へ向け引き続き北韓側と接触していくことを明らかにしました。この中でパウエル長官は、ブッシュ大統領がいわゆる「悪の枢軸」と名指した北韓とイラン、イラクのうち、北韓とイランとは対話と交渉を続けて進めていく考えを示しました一方、アメリカ国務省のバウチャースポークスマンもこの日の記者会見で、米朝の対話再開について、「我々は北韓側と定期的に接触をしているが、現段階で、特別な日程が決まっているわけではない」と述べ、北韓側がブッシュ大統領の度重なる強硬発言に反発して、米朝対話は拒否しているにもかかわらず、アメリカは米朝対話の再開への道を開放していることを強調しました。

・アメリカのブッシュ大統領は25日、アメリカ国務省の国際放送「ボイス オブ アメリカ」の開局60周年を祝う演説の中で、北韓は報道の自由のない閉鎖的な体制だとした上で、「北韓のような体制の下では、海外放送を聞くことだけで犯罪になる。こうした体制が海外からの情報を恐れるのは、専制政治の体制が維持できないからだ」と述べ、電波妨害などによって海外放送をシャットアウトしているといわれる北韓を非難しました。

・中国外交部の王毅副部長は26日、韓国外交通商部の記者団とのインタビューの中で、さきのブッシュ大統領の中国訪問と関連し、「北韓は我々の親密な隣りの友好国であり、両国の間には緊密な連絡体制を持っている」と述べ、米朝協議の再開に向けた仲介に前向きの姿勢を示しました。また中国はブッシュ大統領の中国訪問の直後の24日頃、中国駐在の韓国大使館を通じて、韓国政府にもブッシュ大統領の中国訪問の成果を公式に説明したと伝えられており、王副部長のこうした発言では、中国側がすでに北韓にブッシュ大統領の意向を伝えたのではないかと とみられています。王副部長はまた、中国は米朝対話が近く再開されることを期待している。北韓とアメリカが相互尊重をもとに対話と交渉を通じて問題を解決していくことを支持していると述べました。

・韓国の去年の国際収支のうち、経常収支は86億ドルあまりの黒字に止まりました。韓国の中央銀行=韓国銀行が26日まとめた去年1年間の国際収支によりますと、貿易収支は134億ドルの黒字となったものの、サービス収支が35億ドルの赤字になったことなどから経常収支は86億2000万ドルの黒字に止まり、前の年に比べ30%の減少となりました。韓国銀行では「今年の経常収支は50億ドル前後の黒字となる見通しだ」と話しています。

・日本の東京大学と並び称される韓国の国立ソウル大学の卒業式が26日行われましたが、医科大学、法律大学をはじめ、師範大学、音楽大学、看護大学、薬学大学での主席卒業者総代は女性でした。ソウル大学によりますと、16の学部のうち女子学生が主席を占めたのは9つの学部と半分を超えており、これまで師範大学や音楽大学など女子学生が強い学部だけでなく、女子学生が少ない医科大学や法律大学も含まれています。また自らの専攻とともに他の学科も履修して、卒業する際に2つの専攻についての履修を認める制度がありますが、今回3つの専攻を履修した女子学生も登場しました。この学生はオ・ジュヒさん(24)で、第1専攻の消費者児童学科と、経営学科、経済学科を複数で専攻し、ソウル大学の入学5年目で卒業証書を手にしました。

・今日2月26日は陰暦の1月15日、年明け初めての十五夜で全国各地ではさまざまな行事が行われました。韓国では陰暦の十五夜には赤飯と各種のナムルを食べるとともに、南京豆、クルミ、栗など固い実を食べ、1年間腫れ物の病にかからないように願う風習があります。ソウル市では南山の韓屋村でのお月見の行事や厄払いをする獅子踊り、民謡公演などが行われました。また地域対立のイメージが強い慶尚道と全羅道が共同で記念行事を行いました。慶尚南道ハドン郡と全羅南道クァンヤン市の住民は、この日、凧上げ、日本のスゴロクのような韓国のユッノリ、祭礼、綱引きなどを楽しみながら地域住民が親睦を図りました。

・韓国のサッカーナショナルチームを指揮した歴代の名監督に、前回フランス大会のチャ・ボムクンさんが第1位に上げられました。これはインターネットの検索サイトのヤフーコリアが今月18日から25日まで行った歴代のサッカーナショナルチーム監督についての人気投票によるもので、1位は2万2600票を獲得したチャ・ボムクンさんとなり、2位はメキシコ・ワールドカップを指揮したパク・ジョンファンさんで、今年の韓日共催のワールドカップを指揮するヒディンク監督は3位でした。

・韓国外換銀行が公示した26日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、989ウォン9銭で、前の日に比べて35銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1324ウォン20銭で、前の日に比べて2ウォン10銭のウォン高でした。韓国株式市場の26日の総合株価指数、801.14ポイントと、前の日に比べて9.66ポイント上昇し、1年7ヵ月ぶりに800ポイントの大台を回復しました。

・26日のソウルは晴れ、午後3時の気温は10度という陽気でした。また27日も済州島を除いて全国的におおむね晴れの予報です。予想最低気温は氷点下3度からプラス5度、最高気温は10度から14度と、さらに春めいてくるでしょう。

2月25日月曜日

・韓国の金大中大統領は25日大統領就任4周年を迎え、就任直後の外貨危機の克服に貢献した関係者200人を大統領官邸の青瓦台に招いて昼食会を開きました。金大中大統領はこの席で、経済危機を克服したことを国民に感謝するとともに残り1年の任期中引き続き経済の回復や南北関係の進展などに全力をあげるとともにサッカーのワールドカップ大会を成功させるため最善の努力を尽くすとして、国民の支援を求めました。

・韓国の国鉄・ガス・発電の3つの公営企業が25日午前4時から史上初の統一ストライキに入り、ソウル首都圏の列車ダイヤにかなりの影響がでました。国鉄、ガス、発電の3つの公営企業の組合側は25日未明記者会見し、労働条件の改善などを巡る交渉が決裂したため25日から無期限全面ストライキに入ると宣言しました。この統一ストでまず国鉄は首都圏のダイヤが普段の20%から30%程度しか運行されずまたソウルと地方を結ぶ特急 セマウル号など長距離列車にも影響が出ています。一方、ガス公社の組合は25日午後交渉が妥結し、ストライキを解除しましたが、発電部門では発電所などに緊急の代替スタッフが投入されており、ストが長期化すれば 電気の供給に支障をきたすものとみられます。この公営企業のストについて、李漢東国務総理は25日午前国民への談話を発表し、組合側はただちにストを中止するよう求めるとともに、違法なストライキを指導した組合幹部らの責任を追及すると述べました。

・北韓はブッシュ政権との対話をしない方針をかさねて明らかにしました。北韓朝鮮中央通信は24日、22日の外務省スポ−クスマンの論評につづいて北韓の政治体制を崩壊させ、侵略の口実だけを見つけようとしているブッシュ行政府との対話は断じてしないと報じました。中央通信はこの中でブッシュ大統領が韓国訪問中に米朝対話を提案したのは米朝関係の停滞の責任が北韓側にあるという認識を国際的にアピールする狙いがあると主張しました。

・国連のアナン事務総長は、韓半島の和平のため韓国と北韓の同時訪問を希望していると伝えられていますが、韓国政府関係者は「具体的な時期などはまだ決まっていない。北韓は今年4月の訪問を希望している模様だが故金日成主席の生誕90周年の祝賀行事とかさなることから国連側が難色を示している」と述べました。

・韓国を訪れている国際的な信用格付け会社ムーディーズ社の調査団が25日から27日までの日程で調査に入りました。ムーディーズの調査団は25日には国際金融センターと市中銀行、26日には企画予算処や公正取引委員会などを訪れ、首脳から最近の経営状況を聞くとともに財務の内容を調査することになっています。ムディーズはこうした調査をもとに 韓国の今年の成長率や金融と企業の構造調整、労働改革などを総合的に評価し、銀行別の信用格付けをおこなうことにしています。ムーディーズは 去年11月に韓国の信用度を「ポジティブ」に上方修正しており今回もさらに上向き調整が期待されています。

・21世紀最初のスポーツの祭典となったソルトレーク冬季オリンピックの閉会式が25日おこなわれ、17日間の熱戦の幕を閉じました。大会16日目の24日韓国は女子ショートトラック1000メートルで、1500メートルの金メダリスト、コ・ギヒョン選手が銀メダルを獲得し、コ選手は金、銀2つのメダルを手にしました。この結果韓国はショートトラックで金メダル2,銀メダル2 つで総合成績で14位となりました。韓国は92年のアルベルビル大会以降4大会連続10位以内をねらっていましたが、今大会ではショートトラックの男子1500メートルで金ドンソン選手が1位でゴールしながらも失格したことなどから10位以内という目標は達成できませんでした。総合順位では ドイツが金メダル12、銀メダル16銅メダル7で1位、ノルウェー2位、開催国のアメリカが3位でした。

・ドイツオープン国際柔道大会の女子78キロ級で韓国の趙スヒ選手が金メダルを獲得しました。趙選手はこの大会最終日の24日、中国の選手に優勝勝ちをおさめ金メダルを獲得しました。また男子90キロ級では黄ヒテ選手が銀メダルを獲得しました。韓国はこの大会金メダル1、銀メダル2銅メダル1つを獲得しました。

・韓国の第83回全国冬季体育大会が26日から3日間、ソウルと江原道、ヨンピョンで開かれます。慶尚南道と済州島を除く全国14の市・道、海外邦人など2600人あまりの選手団が参加する今度の大会ではスケート、スキー、バイアスロンなど5つの種目あわせて198の金メダルを巡ってメダルレースが繰り広げられます。この大会では去年まで16回連続優勝を果たしたソウルの総合優勝が有力と見られ、江原道と京畿道が2位を争うことになりそうです。

・済州島の西帰浦市の済州ワールドカップ競技場が今年の韓国建築家協会賞の受賞作に決まりました。このほか仁川国際空港、ウルサン・プラウメディ病院など6つの建築物も建築家協会賞を首相することになりました。

・アメリカ人の外国に対する評価で韓国は12番目の好きな国に、また北韓は嫌いな国の5番目となりました。これは世論調査会社のギャラップが男女1000人を対象にインターネットサイトでおこなった世論調査によるものです。

・25日韓国外換銀行が公示したウォンの為替レートは日本円100円が988ウォン74銭で 先週にくらべて4ウォン39銭のウォン安でした。アメリカドル1 ドルは1322ウォン10銭で先週にくらべて1ウォン60銭のウォン安でした。25日韓国株式市場の総合株価指数は791.48ポイントで先週にくらべて0.52ポイント下落しました。

・25日のソウルは晴れ、午後3時の気温は8度1分でした。26日は全国的に曇り、南部地方では一時雨か雪が降るでしょう。予想最低気温は氷点下2度からプラス6度、最高気温は7度から14度の予報です。

2月23日土曜日 

・北韓外務省は、アメリカのブッシュ大統領がさきの韓国など東アジア3カ国を歴訪した際、提案した対話再開について22日、これを拒否する談話を発表しました。この中で北韓外務省は、「ブッシュ大統領は、北韓の体制や金正日国防委員長を誹謗中傷した。とくに金正日体制の変革を求めたことは‘我々との対話否定宣言’である」と述べ、北韓もアメリカとの対話を拒否するとしています。北韓当局が今回のブッシュ大統領の歴訪について公式に反応したのは初めてのことです。

・この北韓外務省の談話について、アメリカのパウエル国務長官は、記者団に対し、「ニューヨークの外交ルートで北韓側に対話の門が開かれていることを知らせることになるだろう」と述べ、ニューヨークの国連代表部で米朝の接触を続けることを示唆しました。

・またアメリカは、北韓と対話を再開するため現在ソウルに滞在中のプリチャード対北韓交渉大使を北韓に派遣することを検討している模様です。これは、韓国外交通商部の当局者が22日韓国の記者団に述べたもので、この当局者は、「プリチャード大使の北韓訪問の可能性はある。訪問の時期など詳しいことについては、北韓から何らかの反応を待たなければならないが、訪問の時期はアメリカ政府が判断することである。ブッシュ大統領の帰国後に調整が図られるのではないか」という見方を示しました。またプリチャード対北交渉大使が来週中にも北韓の朴吉淵国連大使とニューヨークで接触を行うのではという観測について外交部の関係者は、「時期については分からないがそうしたこともあり得る」と述べ近く米朝間で対話再開に向けた動きのあることを示唆しました。

・韓国政府は、北韓がアメリカの対話提案を拒否したことで、当面、米朝間の対話再開は困難とみて、まず南北対話に全力をあげる方針を固めました。政府は、さきの韓米首脳会談を踏まえ22日国家安全保障会議を開き、南北関係の交渉を進展させ、これをテコに膠着状態に陥っている米朝関係を打開するという方針をまとめました。政府当局者は、北韓が22日発表した外務省の談話で、アメリカの対北韓政策を厳しく非難しながらも韓国については特に反発の姿勢を示していないことから、これは韓国への前向きのサインではないかと受けとけています。

・韓国オリンピック委員会の金雲龍会長は、スピードスケートのショートトラック男子1500メートルで金東聖選手が失格判定を受けた問題で、判定はあくまでも認められないが韓国選手団が残りの競技や閉幕式への参加をボイコットするようなことはないという声明を出しました。金会長はこの中で、韓国の選手団は全員閉会式に出席してソルトレークオリンピックの成功を祝うことになるだろうと述べています。

・IOC(国際オリンピック委員会)の選手委員選挙で落選した韓国の元女子ショートトラックの金メダリスト、全イキョンさんが、IOC会長の指名による選手委員会の委員に内定しました。IOCのロゲ会長は23日、韓国の金雲龍IOC委員と会談した際、「全イキョンさんを選手委員会の委員として任命する」と述べたということです。IOCの選手委員会は15人の委員で構成され、このうち12人は、選手の投票で選ばれ残る3人はIOC会長が指名することになっています。

・韓国の経営者団体、全経連(全国経済人連合会)は22日の総会で、全経連としての政治献金を廃止することを決めました。また個別の企業や経営者に政治家や政党側からの献金要請にも応じないことを申し合わせました。全経連には、およそ300の企業が会員として加入しており、これまで会員企業に対して政党や政治家の後援会への献金をあっせんしたり、全経連が直接、中央選挙管理委員会に献金したりしていました。しかし22日の総会では「不透明な政治資金は提供しない」ことを決議し、今後はこうした政治資金集めやあっせんはしないことを決めたものです。

・韓国の新しい駐日大使として28日赴任するチョ・セヒョン氏は、22日ソウルで記者会見し、「不同而和=意見は違っても仲良くしていく」の精神で臨めばどんな複雑な問題も解決できると述べ、韓日関係の改善に意欲を示しました。チョ大使はまた韓日間の歴史教科書問題については、「両国政府の努力で改善の方向に向かっていると思う。任期中は両国間の歴史認識の問題を解決して未来志向的な事業を多く手がけたい」と抱負を語りました。チョ・セヒョン大使は、韓国日報の編集長などを経て政界に入り、一昨年まで国会議員をつとめ、この間韓日議員連盟の副会長もつとめました。

・「清河への道」で知られる在日韓国人の歌手、新井英一さん、韓国名=朴英一さんが4月末にソウルで初めてのコンサートを開くことになりました。公演に先立って新井英一さんは、22日、ソウルで記者会見し、「自分のルーツを探し求めて父親の故郷を訪ね、音楽への情熱と自らのアイデンティティーを同時に発見することができました。韓国で初めての公演を控え胸が一杯です」と喜びを語りました。新井英一さんのソウルコンサートは、4月27日と28日、ソウル中心部鐘路5街にある「ヨンカン・コンサートホール」で開かれることになっています。

・韓国外換銀行が公示した23日正午現在の為替レート、日本円100円は、984ウォン35銭で前の日に比べて14銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1320ウォン50銭で、前の日に比べて60銭のウォン高でした。韓国株式市場は、土曜日のため取り引はありません。

・23日のソウルは晴れ、正午の気温は、4度8分でした。24日日曜日も引き続き高気圧に覆われ全国的に晴れの予報となっています。予想最低気温は、氷点下7度から3度、日中の最高気温は6度から12度と予測されています。

2月22日金曜日 

・韓国は今年12月大統領選挙が行われますが、与党民主党は、22日、党の大統領候補選出に向けた候補の登録を告示し、事実上の大統領選挙戦が始まりました。民主党の大統領候補選挙には、前回の大統領選挙にも新党から出馬し知名度で群を抜く常任顧問の李仁済氏をはじめ7人が登録するものとみられていますが、候補者の間で調整がはかられ最終的には三人程度に絞られるものとみられています。民主党は、大統領の候補の党内選出に、初めて一般市民の参加を求め、党員と、公募による一般市民のあわせて7万人の有権者が指名選挙を行うことになっています。民主党では、来月9日済州島での投票をスタートに、4月27日まで毎週土日を利用して全国16の市や道で投票を行い、4月28日ソウルで全党大会を開き、候補者を決定することになっています。

・北韓は、22日の平壌放送で「南北の和解を進展させるため南北最高級会談を含めた交流と協力を拡大させなければならない」と伝えました。これは、平壌放送が海外同胞向けの「故金日成放送大学」の番組の中で明らかにしたもので、それによりますと「南北関係は不信と対決から、和解と協力に転換されなければならない。このためには南北最高級会談から、各政党や社会団体にいたるまでの各界各層での南北対話と交渉が進められなければならない」としています。北韓はこれまでにも南北共同宣言に基づく当局者間の対話を進めたいとする姿勢を打ち出してきましたが、「最高級会談」を提案したのは今回が初めてで、韓米首脳会談直後というタイミングを見計らった今回の提案の真意について関心が寄せられています。

・アメリカのブッシュ大統領は、21日、中国の江沢民主席との首脳会談で、「北韓の金正日国防委員長と対話したいというアメリカ側のメッセージを金正日国防委員長に伝えて欲しい」と述べ、中国側の支援を要請しました。これに対して江沢民主席は、「中国は、米朝間の対話再開と交流を希望する。去年の秋、金正日国防委員長と会談した際、金大中大統領が提案している南北首脳同士の対話を受け入れるよう促した」と述べ、南北対話とともに米朝対話の再開が重要だという認識を示し、ブッシュ大統領の要請に前向きに応じる考えを明らかにしました。またブッシュ大統領はこの席で、「住民が食糧難にあえいでいる北韓の透明でない体制に憂慮している」と北韓に対する厳しい見解を示しましたが、「悪の枢軸」といった強硬発言はしなかったということです。ブッシュ大統領は、日本、韓国、中国3カ国の歴訪を終え22日、ワシントンに帰国しました。

・韓国とアメリカは、22日、今回の韓米首脳会談を踏まえて中断状態となっている北韓との対話再開へ向けての具体策を協議しました。

・21日行われたソルトレークシティーオリンピック・スピードスケートのショートトラック男子1500メートル決勝で、一着でゴールインした韓国の金東聖選手が進路を妨害したとして失格しましたが、韓国の朴聖仁選手団長は、22日記者会見し、IOC(国際オリンピック委員会)のロゲ会長と国際スケート連合のチンクワンタ会長に抗議文を提出するとともに、スポーツ仲裁裁判所に提訴したことを明らかにしました。この試合は、ゴールまで後半周を残し最後のカーブに入った際、先行していた金選手が内側から抜こうとしたアメリカのオーノ選手の進路を妨害したとして失格となり、金メダルはオーノ選手に贈られました。朴団長は「審判の間違いを正し、金選手に金メダルを与えるべきだ」と主張し、誤った判定を撤回しない限り残る競技のボイコットや閉会式への不参加も辞さないという強い姿勢を示しました。

・この判定の直後、IOC(国際オリンピック委員会)のホームページには韓国人の抗議メールが殺到し、およそ12時間の間、メールサーバーがダウンするというハプニングがありました。IOCの関係者によりますと、ショートトラック男子1500メートル決勝が終わってから12時間にわたって、韓国発のEメール1万6000通が寄せられ、IOCのホームページが接続不可能状態になったままだということです。また金メダルを獲得したオーノ選手個人の2つのホームページも同じ様にマヒ状態が続いているということです。

・IOC(国際オリンピック委員会)の選手委員の候補にあがっていた韓国の元ショートトラックの金メダリスト、チョン・イキョンさん26才は選手委員の選挙に敗れ、韓国初の選手委員の誕生はなりませんでした。IOCの選手委員選挙は、今月7日から21日までの15日間、ソルトレークシティーオリンピックの選手村の食堂に投票箱を設置し、今大会に参加した選手らが投票する形で行われ、22日、投票結果が発表されました。それによりますと、8年任期のIOC選手委員には、投票率1位のスウェーデンのビベルク選手と、2位のイタリアのディチェンタ選手が、4年任期の選手委員には、3位のフィンランドのクリ選手と、4位ノルウェーのソンドラル選手が選ばれ、これでIOC選手委員は12人となりました。IOCの選手委員は、選手の立場からIOC理事会に、競技種目やルールなどについて意見を述べる専門委員会です。

・サッカーの韓国代表チームのメンバーから外されていた元Jリーグ柏レイソルのホン・ミョンボ選手が、来月のヨーロッパ遠征試合から代表チームに加わることになりました。韓国サッカー協会は21日、技術委員会を開き、ワールドカップ開催前の最後の海外遠征となる来月のスペイン遠征メンバー27人を発表し、この中に去年5月のコンフェデレーションズカップ以降、代表から外れていたホン・ミョンボ選手とJリーグのセレッソ大阪で活躍しているユン・ジョンファン選手にも参加を求めることを明らかにしました。この他、日本のJリーガーでは柏のファン・ソンホン選手、ユ・サンチョル選手、市原のチェ・ヨンス選手、京都のパク・チソン選手が加わりました。

・韓国で、去年一年間に販売された外国製自動車は、前の年より75%増の7747台で、日本はトヨタが841台と、BMW、ベンツ、ダイムラークライスラーに次いで4位を占めました。韓国輸入自動車協会によりますと、韓国では87年から輸入車販売が認められ、96年には過去最高の1万315台を記録しました。その後97年の外貨危機で低迷が続いていましたが去年は景気が内需を中心に回復期に入り再び高級車の売れ行きが好調となり、去年は、一昨年に比べ75.5%増の7747台となりました。メーカー別では、ドイツのBMWが2717台で35.1%のシェアを占め最も多く、次いでベンツ、ダイムラークライスラー、トヨタの順でした。

・韓国の財閥三星グループがこの10年近く実施してきた朝7時に出勤し、午後4時に退勤するという社員の「7−4勤務制」を廃止することになりました。三星グループでは、この「7−4勤務制」をほぼグループ全体で93年から実施してきましたが、社員にアンケート調査した結果、この早朝型の「7−4勤務制」は、「他の会社との業務連絡などが不便な上、午後4時以降も残業をせざるを得ないことから健康上からも問題がある」という意見の多いことが分かりました。このため三星グループでは、「7−4勤務制」を廃止し、今後は朝8時出勤、午後5時退勤の勤務制を取り入れることになりました。三星グループの「7−4勤務制」は、93年当時のオーナー経営者の意向をうけてグループ全体で始まり、韓国最大の財閥にまで成長した三星グループのひとつの象徴として韓国内では知られていました。

・韓国外換銀行が公示した22日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、984ウォン21銭で、前の日に比べて2ウォン90銭のウォン高した。アメリカドル1ドルは、1321ウォン10銭で、前の日に比べて10銭のウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、792ポイントと、前の日に比べて4.38ポイント上昇しました。

・22日のソウルは晴れ午後3時の気温は、6度9分でした。韓国はこの日朝のうち濃い霧に包まれ、南部のテグ、光州、木浦、ジンジュの4つの空港では午前中、国内線の離着陸ができない状態となりました。23日も引き続き、大陸高気圧に覆われ全国的に晴れのところが多い見込みです。予想最低気温は、氷点下6度から4度、日中の最高気温は5度から13度という予報です。

2月21日木曜日 

・20日行われた韓米首脳会談を受けて韓国とアメリカは北韓との対話再開に向けて具体的な検討に入ることになりました。両国はまず中断状態になっている北韓との対話再開を急ぎたいとしており、北韓の反応しだいでは北韓に特使を派遣する案も検討することにしています。このためブッシュ大統領に随行したフリチャード北韓担当特使は今週いっぱいソウルに滞在し韓国政府関係者と当面の北韓政策を協議する予定です。一方 韓国政府は22日国家安全保障会議の常任委員会を開き、首脳会談で確認された対話再開の基本方針にそって肥料と食料問題を論議する経済推進委員会、金剛山観光を協議する当局会談、離散家族再開のための赤十字会談の再開を北韓側に提案する事を検討したいとしています。

・韓国の与野党は今回の韓米首脳会談を全体としては評価するものの、北韓に対する両国の認識に溝があるという懸念も明らかにしました。まず与党民主党のスポ−クスマンは「何よりも韓半島で戦争をする意思はないというブッシュ大統領の発言に国民は大きく安心しているだろう」と評価する一方で、おなじ民主党の金ソンホ議員は「ブッシュ大統領の北韓に対する否定的な見方により米朝間の対話再開の見通しは不透明になったと思う」とのべました。野党ハンナラ党の南スポ−クスマンは 「南北首脳が対話で韓半島問題を解決する意思をしめしたことを歓迎する」と述べました。自民連の鄭スポ−クスマンも「韓・米両国の共同の認識と同盟関係を再確認したことを評価する。しかし ブッシュ大統領が北韓政権に対して平和に同参することを重ねて強調したことは示唆するところが大きいと述べました。一方、世界の主なマスコミもこの韓米首脳会談を大きく伝えました。このうちニューヨークタイムスは ブッシュ大統領が北韓を攻撃する意思はなく韓半島での目標は平和だということをはっきりしめした上、「悪の枢軸」という発言に対する韓国国民の憂慮を和らげるため金大中大統領の包容政策に対する支持を表明したと報じました。この一方でニューヨークタイムスは ブッシュ大統領は閉鎖的で不透明な北韓政権に対する憂慮も示したと付け加えました。イギリスのBBC放送も ブッシュ大統領が韓国政府の包容政策を支持しアメリカ政府が北韓と対話する用意があることを明らかにしたとして韓米首脳会談の内容を詳しく報じました。

・ところで北韓は韓米首脳会談に対してまる1日たった21日になっても何の反応を示していません。朝鮮中央放送と平壌放送など北韓のマスコミはブッシュ大統領の韓国訪問に先立ってこれに抗議する市民団体の動きや米朝間の対話をうながす韓国の新聞各紙の社説を詳しく伝えましたが、韓米首脳会談でのブッシュ大統領の発言などについては今のところ何の反応を示さず沈黙しています北韓のマスコミは98年クリントン大統領が韓国を訪れ北韓に核査察の受け入れを要求した際も同じような報道姿勢をみせており、クリントン大統領が韓国を離れた3日後に論評などでクリントン大統領の発言を非難したことから、今回も2、3日後に韓米首脳会談に対する考えを発表するものと見られます。

・アメリカのブッシュ大統領が3日間の韓国訪問を終えて21日午前、ソウル近郊の烏山アメリカ空軍基地を出発し、次の訪問国中国に向かいました。ブッシュ大統領は出発に先立ち行った演説の中で「韓半島の和解協力と安定は軍事的力を基に維持されるとして、われわれはもっとも危険な政権が大量破壊兵器でアメリカと同盟国を脅かす事を容認しない」と述べました。また、「自由と平和のために国際テロの根絶まで行動を続ける。アメリカは同盟国の安全を守るためにはいかなる犠牲も辞さない」とのべました。

・ペキン発連合ニュースによりますと、中国に到着したブッシュ大統領は21日人民大会堂で江澤民国家主席と会談し両国間の経済問題や国際的なテロ対策などで両国が一層緊密な協力関係を築くことで合意しました。また両首脳は韓半島問題で意見を交換し韓半島の平和を維持することでは一致したものの対話に重点をおく中国と厳格な相互主義を主張するアメリカとの間で見解の相違があったものとみられています。また両首脳は台湾問題とミサイル防衛網、中国の人権問題についても意見を交換しました。

・ソルトレーク冬季オリンピック13日目の21日、韓国はショートトラック女子リレー3000メートルで2つ目の金メダルを獲得しました。このレース韓国はライバルの中国チームをおさえ、4分12秒793の世界新記録を達成し金メダルに輝きました。一方、韓国は14日の女子1500メートルでも高ギヒョン選手が優勝しており今大会の金メダルは2個になりました。ショートトラック男子1500メートル決勝では金ドンソン選手が1着でゴールしましたが、進路妨害で失格しアメリカのアント・オノ選手が金メダルを手にしました。

・アメリカのラムズフェルト国防長官が来月韓国と日本を訪問することになりました。ラムズフェルト国防長官は20日ネバダ州の空軍基地で演説し「韓国と日本に駐留しているアメリカ軍を近いうちに訪問する計画だ」と述べました。アメリカ政府関係者はこの発言についてラムズフェルト国防長官は3月下旬フィリピンやシンガポ−ルとともに韓国と日本も訪問するだろうとしています。ラムズフェルト国防長官のアジア訪問は アメリカ政府の今後のテロ対策と関連して、アジアに対する重要性を反映しているものとみられています。ラムズフェルト国防長官につづいて国防総省のマイアス統合参謀本部議長も4月に韓国と日本を訪れる予定です。

・韓国とインドネシアは21日犯罪の捜査と犯罪者の起訴手続きなどで相互に協力することを定めた「刑事司法共助条約」に仮署名しました。この条約はメガワティ大統領が3月韓国を訪問する際に正式に調印することになっています。

・サッカーワールドカップの開幕直前の5月26日に行われる韓国とフランスの代表チームによる親善試合は、水原競技場と決まりました。この親善試合の競技場について当初FIFA(国際サッカー連盟)はワールドカップ開幕10日前からはワールドカップ競技場を使用するのは望ましくないとしていましたが、大韓サッカー協会の要請を受入れ最終的に水原競技場に決まりました。

・韓国はウクライナがWTO(世界貿易機関)へ加盟するための2か国交渉に合意し20日合意議事録に署名しました。93年11月WTO加盟を申請したウクライナは最近、メキシコ、ウルグアイ、ニュージランドなどとの交渉を妥結しています。韓国とウクライナは去年4月に合意議事録に署名する予定でしたがウクライナ側が掃除機に対する関税率の問題で署名が延期されていました。WTOに加盟するためには申請国はすべての加盟国と個別に商品とサービス分野に対する合意が義務付けられています。

・21日韓国外換銀行が公示したウォンの為替レ−トは日本円100円が987ウォン11銭で、前の日にくらべて2ウォン81銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1321ウォン20銭で、前の日にくらべて30銭のウォン高でした21日韓国株式市場の総合株価指数は787.62ポイントで前の日にくらべて10.73ポイント上昇しました。

・21日のソウルは曇りのち雨、午後3時の気温は5度でした。22日は全国的に曇りのち晴れ、予想最低気温は氷点下3度からプラス7度、最高気温は6度から16度の予報です。

2月20日水曜日

・金大中大統領とブッシュ大統領による韓米首脳会談が20日午前行われ、北韓の大量破壊兵器問題は、北韓との対話を通じて解決していくことで意見が一致しました。金大統領とブッシュ大統領は20日大統領府の青瓦台でおよそ1時間半にわたって会談し、この後両首脳は揃って内外記者団に会談の成果を説明しました。この共同記者会見で、金大中大統領は「韓半島問題は対話を通じて平和的に解決しなければならない。北韓の核兵器やミサイルなど大量破壊兵器の問題は対話を通じて早期に解決することが重要だということで、ブッシュ大統領と意見が一致した。北韓は早く南北対話・米朝対話に応じることを期待する」と述べました。またブッシュ大統領は、金大中大統領の対北韓政策を支持することを重ねて表明した上で、「北韓指導部の国内外の政策がオープンにならない限り、北韓に対する戦略を変える意思はないが、アメリカは北韓当局と直接話し合う用意がある」として北韓との対話再開についての期待感を示しました。ブッシュ大統領はまた「北韓を軍事的に攻撃する考えはなく、北韓が国際的な一員となるような変化を要求している。米朝対話の再会問題とは切り離して、アメリカは北韓への食糧支援を引き続き行っていく」と述べました。

・両首脳は続いて現在復旧工事が進められている南北縦断鉄道=京義線の韓国側の最北端駅=ドラサン駅を訪問して、鉄道復旧の現状を視察しました。金大中大統領はドラサン駅で演説し「北韓へ後14キロの鉄道が伸びれば、南北が陸路で結ばれ、さらにヨーロッパまでつながる」として、南北縦断鉄道の連結は南北の未来がかかった重要な事業であると強調しました。これについてブッシュ大統領は「統一に向うこの道は南北の皆さんにとって利益を共存する鉄路であり、北韓も誠意を持って完成させてほしい。鉄条網と恐怖の中で分断された韓半島ではなく、協力と経済によっていつか統一する韓半島を想像している。韓半島で軍事費のために子どもたちが飢え死にするようなことはあってはならない」と述べました。両首脳はこれに先立って京義線工事の進捗状況の説明を聞いた後、ブッシュ大統領は、鉄道工事に使われる枕木に「韓国の離散家族が再びともに暮らせる日が訪れることを念願します」というメッセージを書き込みました。ブッシュ大統領は20日夕方には金大中大統領が主催する晩餐会に出席し、21日午前には韓国駐留アメリカ軍部隊を激励した後、次の訪問国・中国に向います。

・今日2月20日は韓国と日本が共同開催するサッカーのワールドカップ開幕まで100日に当ります。ソウルなど開催10都市ではこれを記念するさまざまなイベントが行われます。このうち、ソウル市では午後6時からソウル市庁の前でボランティアや応援団、サッカー選手などが集まって記念イベントを行い、人気歌手も登場して雰囲気を盛り上げることになっています。ところで韓国観光研究院は、ワールドカップの期間中、韓国を訪れる観光客はサポーターの36万人など合わせて48万2000人に達し、これによる観光収入は7300億ウォンと見込んでいます。また文化観光部はワールドカップを広報するコマーシャルを製作し、今月13日からアメリカのニュース専門チャンネルCNNなどを通じてワールドカップが閉幕するまで1600回にわたって放送する予定です。また金大中大統領はこの日、開催10都市の市長らにメッセージを送り、「ワールドカップは韓国史上最大の国際行事であり、国民にとっても国の運命に関わる。最終的な準備を徹底し、大成功を収めよう」と呼びかけました。

・韓国駐在の寺田日本大使は20日朝、KBSラジオ番組とのインタビューで、「日本政府はサッカーのワールドカップの期間中に韓国人に対して期限付きのビザ免除の措置を行い、その結果を踏まえて恒久的なビザ免除にするかどうかを決めることになる」と述べました。寺田大使はまた「最も大事なことは、ワールドカップを成功させて、韓国と日本との絆を世界に示すことである。そして両国の若者と子どもに夢を持たせる。また今回のワールドカップはほとんど地方で開かれる。地方の魅力、地方の発展を世界にアピールする機会にしたい」寺田大使はワールドカップに寄せる期待をこのように述べました。

・日本植民地時代に従軍慰安婦として徴用された韓国人女性に見舞金を支給する事業を行ってきた日本の財団法人「アジア女性基金」は、この事業を5月1日で打ち切ることになりました。「アジア女性基金」は1997年1月11日から、韓国人被害者から申告を受けて1人当り200万円の見舞金と300万円の医療費を贈る事業を行ってきました。しかし韓国人女性の多くはこうした民間レベルの償いではなく、日本政府の直接謝罪と補償を求めたため、見舞金を申請する人はほとんどありませんでした。そのため「アジア女性基金」は5月1日限りとしている事業期間を延長せず、残りの期間に限って申請を受けつけることにしていますが、韓国人の新たな申請はないものと関係者はみています。

・ロシア政府は今年の秋から電力不況に悩む北韓へ電力を供給することも可能になると、ロシアの国際放送、「ロシアの声」が19日伝えました。それによりますと、先週、北韓を訪問したロシアのプリコフスキー極東管区大統領全権代表に同行したロシアの電力会社、ボストックエネルゴ社のミナコフ社長代理が北韓側と電力供給問題について協議した席で、このように述べたということです。「ロシアの声」はまた、金正一国防委員長がプリコフスキー全権代表と会談し、北韓はロシアの極東地域との協力が重要だという考えを強調したのに対し、プリコフスキー全権代表は、去年の北韓とロシアの首脳会談の合意を実現するよう努力すると述べたということです。

・韓国サッカーナショナルチームを率いるヒディンク監督は19日記者会見し、ワールドカップで「韓国がベスト16入りを果たすことは絶望的とまではいえないが、決して容易ではない」と述べ、厳しい認識を示しました。また先の北中米ゴールドカップサッカー大会とウルグアイとの親善試合で7戦中、わずか1勝しかできなかったことについてヒディンク監督は、「韓国国民の期待が大きかっただけに失望も大きく、非難されても仕方のないことだ。しかし韓国チームが置かれている環境も考えてほしい」と述べました。

・韓国ではこのところ、景気回復に対する期待感から家計支出の先行きを示す消費心理が急速に回復していることが分かりました。統計庁が19日まとめた先月1月の消費者展望調査によりますと、6ヵ月後の消費動向を示す消費者期待指数は106.7と、統計庁が指数の統計を取り始めた98年以来最高となりました。消費者期待指数が100を超えれば、家計の消費を増やす世帯が減らす世帯より多くなることを意味します。また景気回復に対する期待指数は、去年12月末の101.7から114.1とはじめて110を超えました。統計庁によりますと「景気の回復と消費支出に対する期待感から消費関連指数が上昇している。中でも所得が高い世帯と若年層の期待指数が高くなっている」と述べ、消費の主力を担う、富裕層と若年層の動向に注目していることを明らかにしました。

・韓国ではここ数年、キムチ専用の冷蔵庫が爆発的な売れ行きを示しており、今年中には3世帯に1台の割合まで普及する見通しです。家庭電気メーカーの調べによりますと、各メーカーは今年合わせて140万台のキムチ冷蔵庫の生産を予定しており、これによってキムチ冷蔵庫の普及率は今年末には30%、3世帯に1台の割合になる見通しです。メーカーでは「テレビや冷蔵庫などの家電製品と比べると、まだ普及率は低いが、発売開始から7年ということを考えればキムチ冷蔵庫は人気商品といえるのではないか」と話しています。

・海外で人気を集めている韓国の番組はインドでは農村を舞台にしたドラマが、中国では韓国歌謡番組が視聴率が高いことが分かりました。海外に韓国のニュースやドラマなどを衛星を利用して英語などで放送しているアリランTVが、この程37カ国で調査した結果によりますと、700万人が受信しているインドでは韓国の農村を舞台にした民放MBCのドラマ「田園日記」とオンライン・ゲーム番組が、中国では最新歌謡番組が人気が高くなっています。番組をジャンル別にみますと、ドラマが人気の国はモンゴル・ネパール・グアテマラ・コロンビアなどアジアと中南米諸国、歌謡番組は中国など東アジアで、スタークラフトなどオンライン・ゲーム番組はIT強国といわれているインドで人気を集めています。

・韓国外換銀行が公示した20日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、989ウォン92銭で、前の日に比べて1ウォン82銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1321ウォン50銭で、前の日に比べて1ウォン70銭のウォン安でした。韓国株式市場の20日の総合株価指数は、776.89ポイントと、前の日に比べて5.38ポイント下落しました。

・20日のソウルは晴れ、午後3時の気温は8度と陽気でした。21日は西の方から曇りはじめ、全国的に雪または雨となるでしょう。 予想最低気温は氷点下2度からプラス5度、最高気温は6度から13度という予報です。

2月19日火曜日

・東北アジア3ヶ国を歴訪中のアメリカのブッシュ大統領が日本訪問を終えて、19日午後、初めて韓国を訪問しました。ブッシュ大統領の到着に先立って、大統領府青瓦台の朴仙淑スポークスマンは、記者会見し、「20日行われる韓米首脳会談については、韓米同盟体制に揺るぎ無いことを確認した上で、韓半島の平和と安全を確固たるものにするため最善の努力を尽くすと述べました。初めて韓国を訪れたブッシュ大統領は20日午前、金大中大統領と首脳会談を行い、韓米関係と対北韓政策について意見を交換し、共同記者会見を行った後、金大中大統領の案内で南北横断鉄道・京儀線の韓国側最北端の駅「都羅山駅」を視察することになっています。ところで、ブッシュ大統領は韓国への出発を前に19日午後、日本の国会で演説を行いました。この中でブッシュ大統領は対北韓政策に関連して、「非武装地帯とミサイルが共通の伝統を持つ人々を離れ離れにしている」と指摘し、韓半島の緊張緩和を支持するとともに、「自由は勝ち残る。文明とテロは共存できない。テロを破ることによって世界の平和を守る」と述べ、国際的なテロ組織に対する断固とした姿勢を強調しました。

・韓国では今回のブッシュ大統領の初訪問に、反対・歓迎の双方の立場から市民団体のデモや集会が開かれました。まず18日午後ブッシュ大統領の韓国訪問に反対する学生がソウル市江南区のビルの中にある在韓アメリカ商工会議所に乱入し、窓ガラスを割ったり、垂れ幕を降ろすなどして3時間にわたって占拠しました。また韓米地位協定改正国民行動など4つの民間団体は19日午後、大統領機が到着したソウル空港で記者会見し、ブッシュ大統領のいわゆる「悪の枢軸」発言の撤回を求めるとともに、韓米間で進められているF−15戦闘機の韓国軍への導入などについて反対の姿勢を明らかにしました。一方、自由市民連合帯や退役軍人の団体はソウルのアメリカ軍基地の周辺で、ブッシュ大統領の韓国訪問を歓迎する集会を行い、ブッシュ政権の対北韓政策の支持を訴えました。

・南北交渉の窓口となっている韓国の丁世鉉統一長官は19日の国務会議で、ブッシュ大統領と金大中大統領が揃って20日、京儀線の「都羅山駅」の訪問するのをきっかけに、今後、都羅山駅を南北離散家族の面会所としたいという考えを明らかにしました。この中で丁長官は、「都羅山駅は北韓から休戦ラインを隔ててもっとも近い所にあり、今後、南北離散家族の面会所にも活用していきたい」と述べました。

・アメリカのパウエル国務長官は18日、日本の川口外相と会談し、対北韓政策について、「北韓と何らの前提条件なしに対話を再開するというアメリカの方針に変化はない」と述べました。この外相会談で、川口外相が、「韓半島問題では日米韓の連携が重要で、日本は金大中大統領の抱擁政策を支持している」と述べたのに対して、パウエル国務長官は、「ブッシュ大統領の『悪の枢軸』という発言はあったが、北韓とはいつ、どこでも前提条件なしに対話を行う方針に変化はない。新たな危機的状況を作ることはアメリカの本意ではない」と述べ、対北韓政策に変更のないことを強調しました。

・韓国のハイニックス半導体は18日、取締役を兼ねた理事会を開き、半導体メモリー事業をアメリカのマイクロンテクノロジー社に売却することを決議する予定でしたが、売却金額や条件をめぐって対立し、結論を先送りすることになりました。ハイニックスはこのほど、マイクロンテクノロジー社との交渉で、メモリー事業を40億ドル、日本円でおよそ5300億円で売却することに概ね合意し、今週中にも覚書を締結するものとみられていました。この日の理事会では、「マイクロン社の要求をすべて受け入れる場合、実際の売却金額は10億ドルレベルになるなど、メリットがない」として、決議に至らず、今後、金融債権団の支援を前提に、自主再建策も検討するとしています。一方、債権金融団は18日、運営委員会を開き、「最近メモリー半導体の価格が4ドルまで上昇するなど、半導体部門の状況が大きく好転している状況なども考慮すれば、ハイニックスの売却価格もより高くすることも可能だ」として独自再建策をも視野に入れながらマイクロン社との売却交渉を継続していくことを決めました。

・ソルトレークシティー冬季オリンピック11日目の18日に行われたスキージャンプの団体で、韓国は8位となり、スキー種目では初めての入賞を果たしました。韓国チームは韓国体育大学のチェ・フンチョル、チェ・ヨンジク、キム・ギョンギ選手とソルチョン高校のカン・チルグ選手の4人が綜合点で801.6を記録し、8位となりました。韓国は冬のオリンピックには1948年のサンモリッツ大会から出場していますが、スピードスケートとショートトラック以外の種目で10位以内を記録したことはなく、8位入賞も今回が初めてです。

・韓国は2月が卒業シーズンですが、氷河期といわれる大学卒業者の就職難を反映して、失業者のほぼ半数がこうした若年層で占められていることが分かりました。統計庁が18日発表した今年1月の雇用動向によりますと、失業者は合わせて81万9000人で、失業率は3.7%となっています。このうち、15歳から29歳までの若年層の失業者は40万9000人と全体のほぼ半数を占めています。失業者のうち、若年層の割合は99年の39%から去年は初めて43%と40%台を上回り、今年は50%と最悪となりました。統計庁の関係者は「大卒者など若年層の就職難が厳しくなったのは、経歴社員を募集する大手企業が増えたことと、大学進学者が急増して一気に就職活動をする傾向が著しくなったためだ」として、「来月3月までには就職難が続く見通しだ」と話しています。

・韓国では未成年者が保護者の承諾を得ないでクレジットカードの発行を受けて使用し決済できなくなった場合、その責任はカード会社が負うことになります。クレジットカード会社の許認可をする金融監督院は18日、クレジットカード会社8社と銀行カード17社の役員を呼びクレジットカードの未成年者保護に関する標準契約書をまとめるよう指示しました。この標準契約書には、未成年者に父母の同意なしにクレジットカードを発行し決済できなくなった場合、その責任はクレジットカード会社側が負うこと、また年会費を超える行き過ぎた景品を提供しないことなどが盛り込まれる予定で、標準契約書がまとまれば、すべてのカード会社がこれに従って契約を結ぶことになります。韓国ではクレジットカード会社の競争が過熱し未成年者に保護者の同意がないままカードを発行し、その滞納金を両親に請求して裁判に持ち込まれるなどのトラブルが相次いでいます。

・サッカーワールドカップの韓国組織委員会は19日、2度目の発行となる記念コインのデザインを発表しました。今回発表された記念コインは金貨2種類、銀貨4種類、金銅貨1種類の合わせて5種類で、韓国の地図やワールドカップの開催都市をバックにしたサッカー試合の場面などがデザインされています。額面は1万5000ウォンから400万ウォンまでで、来月5日から全国の国民銀行の支店や郵便局を通じて予約販売されます。

・大韓サッカー協会の鄭夢準会長は、18日ソウルで記者会見し、「自らが北韓を訪れ、ワールドカップの開催期間中に北韓の選手を韓国に招待する」意向を明らかにしました。この中で、鄭会長は、「FIFAのブラッター会長が、来月北韓訪問を希望していたが実現は難しい。ブラッタ−会長が行けないのなら私が直接行くことも考えている」と述べ、近く北韓を訪れ大会期間中北韓の選手を韓国に招待すべきだという意向を示唆しました。

・韓国外換銀行が公示した19日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、988ウォン10銭で、前日に比べて3ウォン46銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1319ウォン80銭で、前日に比べ、4ウォン3銭のウォン安でした。韓国株式市場の19日の総合株価指数は、782.27ポイントと、前日に比べ、8.10ポイント上昇しました。

・今日は暦の上でウス、日本の雨水に当たる日です。19日のソウルは晴れ、午後3時の気温は3度4分の穏やかな1日でした。20日は全国的に晴れの予報で、朝の最低気温はソウル氷点下2度など全国で氷点下7度からプラス2度、最高気温はプラス8度から14度と、寒さは和らぐでしょう。

2月18日月曜日

・金大中大統領は20日の韓米首脳会談で最大のテーマになるものと見られる北韓の大量破壊兵器問題について、韓国としてもこの問題に重大な関心をもち対話を通じて早急に解決しなければならないという認識をブッシュ大統領に説明するものと見られています。しかし金大統領としてはいつどのような形で北韓側と協議に入るかなど、具体的な時期については言及しない方針で、アメリカ側の協力を求める事にしています。

・ところでブッシュ大統領は20日大統領府青瓦台で韓米首脳会談を行った後、金大統領とともに記者会見し会談の成果を説明する事にしています。両首脳はまた韓半島の分断の一つの象徴となっている南北を結ぶ鉄道、京義線の韓国側最北端ドラサン駅を訪問し、鉄道の枕木に韓国の包容政策と韓半島の平和を念願する内容のサインをする予定です。このドラサン駅での記念イベントについては外国マスコミからの取材要請が多く、韓国政府では現地にプレスセンターを設置し、対応することにしています。

・南北交渉の窓口になっている韓国政府の統一部は18日、南北基本合意書発効10周年を期に急いで南北対話を再開するよう北韓に呼びかけました。統一部はこの日コミュニケを発表し、南北基本合意書 は韓半島の緊張緩和と南北間の和解と協力のため努力することに合意したものであり、今こそこの基本合意書の精神を実践する段階だと評価しました。南北基本合意書は5回の南北高官会議を経て採択されたもので、92年2月19日発効しました。

・ASEAN(東南アジア諸国連合)と韓国、日本、中国の3か国は外国人の証券投資資金など短期資金に対する情報交換を緊密にし投機的な資金の流れを監視する体制を強化することになりました。韓国財政経済部では短期資金に関する情報交換制度をこれらの地域で拡大実施することにしています。関係者は「この制度が実施されると 東南アジア諸国連合と韓国 日本 中国の間の短期資金の流れを体系的に監視、分析でき外貨危機がほかの外国に及ぼす影響を最小限に食い止める事ができる」としています。

・北韓の民族和解協議会が旧暦の「新年を迎える南北共同行事」を26日に延期しようという韓国側の提案を受け入れたことからこの共同行事が今月26日から28日まで金剛山で開かれることになりました。これについて韓国側の南北共同行事推進委員会は北韓が26日の開催を受け入れる内容のファクスと韓国側代表団の第1陣の招待状を17日午後韓国側に送ってきたと述べました。新年を迎える南北共同行事推進委員会は今月1日平壌で実務接触をおこない今月19日から21日まで南北双方の関係者450人が参加する「新年を迎える南北共同行事」を開くことて合意しましたが 、アメリカのブッシュうシィ大統領の韓国訪問と日程が重なる事などから26日に延期することを北韓側に提案していました。

・金大中大統領は18日午後、大統領府の青瓦台で韓国を訪れているパラウ共和国のレメンゲサウ大統領と会談し,両国の共通問題について意見を交わしました。レメンゲサウ大統領は14日から17日までソウルで開かれた世界文化体育祭典に出席するため韓国を訪れています。

・今年1月の韓国の失業率は前の月にくらべ0.3ポイント悪化し3.7%となりました。統計庁が18日発表したところによりますと、1月の総失業者は81万9千人 で前月に比べては5万7千人が増え、失業率も3.7%となりました。韓国の失業率は去年9月以降わずかながら悪化の傾向をたどっています。このように対前月比の失業率が悪化したのは建設業の就職難と在学生の求職活動の増加など季節的要因によるものとみられています。

・南クンジン文化観光長官は17日KBSテレビに出演し9月25日から開かれる釜山アジア大会に北韓の参加を促すとともにアジア大会の聖火を韓半島の最高峰北韓の白頭山で採火したいと述べました。また南クンジン長官はサッカーのワールドカップ大会にあわせて中国観光客の便宜をはかるため上海と済州島の間に直航便を新たに開設すると述べました。

・観光客の減少などから冬の間 大幅カットされていた北韓の金剛山の観光船が来月から平常のダイヤで運行されます。現代アサン関係者は18日、春を迎え金剛山を訪れる観光客が増えることが予想され、来月から東海岸のソクチョと北韓とを結ぶ快速船雪峰号を正常運航することになったと述べました。現代アサンは先月と今月の2ヶ月間、金剛山観光船の運航回数を平常の半分にまで減らし、1ヶ月4回、運航をしていました。

・東京発連合ニュースによりますと、韓国の金泳三元大統領が今年4月から日本の早稲田大学の特命教授として教壇に立つことになりました。金元大統領は今後5年間大統領時代の経験をもとに韓国の政治や国際政治などアジアの政治について講義する予定です。外国の大統領経験者が日本の大学で教授として講義するのは異例だという事です。金泳三元大統領は1985年野党の党首として早稲田大学で演説したことがあり1994年には早稲田大学で名誉政治学博士学位をうけています。

・18日韓国外換銀行が公示した日本の円100円は991ウォン56銭で先週にくらべて45銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1315ウォン50銭で前の週と同じでした。18日韓国株式市場の総合株価指数は790.37ポイントと先週より6.78ポイント上昇しました。

・18日のソウルは晴れ、午後3時の気温は1度9分でした。暦の上の雨水、19日は全国が晴れ、予想最低気温は氷点下13度から氷点下2度、最高気温は1度から8度の予報です。

2月16日土曜日

・アメリカのブッシュ大統領は、16日午後、日本、韓国、中国の東アジア3か国の歴訪に出発しましたが、これに先立って16日朝ホワイトハウスでKBS(韓国放送)の単独会見に応じ、対北韓政策では金大中大統領の包容政策を全面的に支持する意向を改めて表明しました。ブッシュ大統領は、「韓国の包容政策とアメリカの厳格な相互主義政策は並行して実践されるべきであり、韓国の包容政策は北韓の社会に変化をもたらすことになるだろう。20日に行われる韓米首脳会談では、韓米同盟関係に対するアメリカの揺るぎのない意思を表明するつもりだ」と述べました。その上でブッシュ大統領は「北韓がアメリカの対話再開の提案をなぜ拒否しているかは見当がつかないが、北韓との対話が再開されれば北韓が南北休戦ラインに配置しているミサイルなど大量破壊兵器を撤去するよう求めるつもりだ」ブッシュ大統領はこのように述べ、大量破壊兵器によってアメリカや同盟国に脅威を与える国については、断固として対応する考えを改めて強調しました。

・ワシントン発連合ニュースによりますと、アメリカ国務省は、ブッシュ大統領のいわゆる「悪の枢軸」発言後も北韓との接触を続けていることを明らかにしました。それによりますと、アメリカと北韓は、ブッシュ大統領の北韓を名指しで非難した一般教書演説後も、外交当局者の接触に止まらず電話や文書を通じて接触を続けているということです。ブッシュ大統領の「悪の枢軸」発言によって米朝間では非難の応酬が続いていますが、こうした中でアメリカが北韓との水面下での協議を認めたのは初めてです。

・韓国、日本、ヨーロッパの電気メーカー10社が、デジタル多用途ディスクDVDの規格統一に合意したと、日本経済新聞が16日報道しました。それによりますと、韓国の三星電子とLG電子、日本の松下電器産業、ソニー、東芝、日立製作所、パイオニア、シャープ、オランダのフィリップス、それにフランスのトムソン・マルチメディアの10社は、来週にも技術仕様を発表し、共同開発チームを発足させるということです。これによってDVDの事実上の世界統一規格が誕生し、「ポストVTR」といわれるDVD録画再生機の普及が本格化する見通しとなりました。開発するのは片面30ギガバイトの記録容量を持つディスクと録画再生機で、CDや現行のDVDと同じ大きさのディスクに、BSデジタル放送並みの高画質映像を約2時間、通常のテレビ映像なら約40時間記録できるものです。

・韓国では日本の放送やCDを直接電波で放送することは原則的に禁止されていますが、サッカーのワールドカップの期間中に、日本語の歌などの放送が認められることになりました。文化観光部の関係者は16日、「サッカーワールドカップの韓国組織委員会が行う公式行事を中継する過程で、日本の歌手が歌うワールドカップソングなど日本語の歌を全く放送しないわけにはいかない。7月末までの限られた期間中に、ワールドカップの公式行事で歌われる日本語の歌については韓国の地上波TVやラジオなどで放送することを認めることにした」と発表しました。しかしこの関係者は「今度の措置が、4回目の日本の大衆文化解放を意味するものではない」としており、まだ解禁になっていない日本の放送やCDの販売などは、当分先送りされる見通しです。

・北韓では2月16日の金正日国防委員長の還暦を祝う祝賀行事がこの日を前後して相次いで開かれています。誕生日1日前の15日には平壌の文化会館で労働党の中央報告大会が開かれ、北韓ナンバー2の最高人民会議の金永男常任委員長が、「祖国統一は金正日国防委員長の揺ぎ無い意思である。われわれは6.15南北共同宣言の基本精神を尊重しこれを徹底的に実現させなければならない」と演説しました。この他、平壌では「国際フィギア祭典」や「朝鮮少年団 全国連合団体大会」など様々な祝賀行事が相次いで繰り広げられています。

・ところで、ロシアのプーチン大統領と、パキスタンのムバラク大統領が金正日国防委員長にお祝いのメッセージを贈りました。プーチン大統領は、このメッセージの中で「北韓の経済的な発展に向けた北韓の努力が成果をあげられるよう期待するとともに、南北韓の対話と自主的な統一を支持する」と述べました。またパキスタンのムバラク大統領は、国営APP通信を通じて祝賀メッセージを発表し、「金正日国防委員長の誕生日を政府と国民を代表してお祝い申し上げます。北韓とパキスタンとの友好と協力が今後ますます拡大することを期待します」と述べました。

・韓国戦争当時、北韓軍の捕虜となって抑留されていた元韓国軍兵士とその家族6人と北韓住民3人の合わせて9人が北韓を脱出し、第三国経由で韓国に入国しました。国家情報院によりますと、妻と息子ら家族6人とともに北韓を脱出し韓国に亡命した元韓国軍兵士は今年73歳、北韓に抑留中、炭鉱で働いていたということです。北韓の捕虜となっていた元韓国軍兵士が脱出して韓国に帰還したのは、これで25人になりました

・韓国ではこのところ中古車の取引が新車の販売台数を上回っていますが、ソウルの中古車市場では、6年目の中古車に人気が集まっていることが分かりました。ソウル自動車売買事業組合によりますと、去年一年間、ソウルで売買された中古車は、10万6000台あまりで、このうち最もよく売れた車は、発売されてから6年たった96年型が全体の15%を占めています。98年には3年目の中古車、99年は4年目の中古車、そして2000年には5年目の車両が最も人気が高かったのをみますと、韓国製の車は年々、耐久性や堅ろう性などの改良が進んでいることが伺えます。

・韓国のサッカーナショナルチームの3月のヨーロッパ遠征の日程が決まりました。韓国チームは、来月5日からまずスペインでキャンプを張った後、13日はチュニジアでチュニジア代表チームと親善試合を、20日にはスペインでフィンランド代表チームと親善試合を行う予定です。続いて、27日はドイツに移りトルコと最後の試合をして28日ソウルに帰国することになっています。このヨーロッパ遠征には、ヨーロッパや日本のJリーグで活躍している韓国選手も合流することになっており、ワールドカップ本戦に向けたナショナルチームづくりが進むものとみられています。

・韓国外換銀行が公示した16日正午現在の為替レート、日本円100円は、992ウォン01銭で前の日に比べて2ウォン01銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1315ウォン50銭で、前の日に比べて1ウォン20銭のウォン高でした。韓国株式市場は、土曜日のため取り引はありません。

・16日のソウルは曇り時々晴れ、正午の気温は、2度7分でした。17日日曜日は、全国的に一時、雨または雪の降るところが多いでしょう。予想最低気温は、氷点下2度から6度、日中の最高気温は4度から12度と予測されています。

2月15日金曜日

・アメリカのブッシュ大統領は、日本訪問に続いて19日午後就任後初めて韓国を訪問することになっていますが、日程2日目の20日、金大中大統領とともに、韓半島を南北につなぐ鉄道「京義線」の韓国側最北端の新しい駅「都羅山駅」を視察する予定です。韓国大統領府の朴仙淑スポークスマンは、15日、ブッシュ大統領の韓国訪問日程に関連して、「京義線の復元は、南北の分断と和解を象徴する事業であり、韓米首脳がともに韓国側最北端の新駅「都羅山駅」を訪問することは、韓半島の和平に向けた強いメッセージになるだろう」と述べました。ブッシュ大統領は、この日20日の午前、金大中大統領と首脳会談を行い、北韓の大量破壊兵器問題などについて意見を交わし、午後、非武装地帯のアメリカ軍部隊を訪れ将兵らを激励した後、青瓦台での晩餐会に臨みます。ブッシュ大統領は、21日朝、次の訪問国中国に向けて出発します

・ところでブッシュ大統領のアジア3カ国訪問に随行するパウエル国務長官は、14日、イギリスの週刊誌「ファイナンシャル・タイムズ」と会見し、「ブッシュ大統領は、韓国訪問の際、韓米同盟関係はもちろん、金大中大統領の対北韓政策についても強力なメッセージを伝えることになるだろう」と述べ、金大中大統領の包容政策に改めて支持を表明することになるという考えを明らかにしました。またパウエル長官は、「韓国が北韓にこれまで人道的レベルから救援物資を送り続けたことについてもブッシュ大統領は感謝の意を伝える予定だ」としています。

・韓国、日本、中国は、東アジア各国で野放し状態となっているコンピューターゲームのソフトやCDなどのいわゆる海賊版を追放するため、政府レベルで協力することになりました。韓国の文化観光部が15日明らかにしたところによりますと、韓国、日本、中国の3カ国は、日本の経済産業省、韓国の文化観光部、中国の文化部の高官による連絡会議を設け、著作権者の承認を受けていないゲームソフトやCDなどのいわゆる海賊版の販売を厳しく取り締まるとともに、著作権など知的財産権の保護に向けた教育や人的交流も拡大していくことで合意しました。日本はすでに台湾との間で、こうした著作権の保護を巡って協議を進めており、また中国とは、日本メーカーの模造品を追放することに協力することで合意しています。

・韓国と日本の水産当局は、去年末に妥結した韓日漁業協定に基づいて両国の排他的経済水域で操業する漁船に許可書を交付しました。韓国の海洋水産部が15日明らかにしたところによりますと、韓国と日本は、韓日漁業協定にもとづいて今年から「等量等隻の原則」を適用し、韓国は、許可を申請した1395隻中、95%にあたる1325隻に、日本は、78%にあたる1086隻に、許可書を交付しました。両国の排他的経済水域では、今月16日から操業が始まります。

・韓国に住む外国人が保有する韓国証券取引所 上場株式の時価総額が初めて100兆ウォンを超えました。韓国の金融監督院が15日まとめた「1月の外国人投資動向」によりますと、先月末現在、外国人が保有している上場株式の時価総額は、100兆6000億ウォンと、初めて100兆ウォンを超え、時価総額の36%、ほぼ3分の1を占めています。韓国証券取引所には、689銘柄の株式が上場されていますが、このところ韓国経済が回復基調に入ったことから、外国人投資家も積極的に取引に加わっているということです。

・大韓航空は99年4月に北京で起きた貨物機墜落事故で破棄されたフランスのエアーフランスと、アメリカのデルタ航空との共同運航に関する協定を復活することで合意し、3年ぶりにこれら2社との共同運航を再開することになりました。大韓航空は、エアーフランスと4月から仁川とパリ路線で、デルタ航空とは5月から、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコなどアメリカ路線9路線と、東京と大阪の2路線、仁川・プサンの合わせて12路線で共同運航便を再開することにしています。これにより大韓航空は、年間600億ウォンの運賃収入の増加が期待できるとしています。

・韓国軍当局は、5月に開幕するサッカーワールドカップの安全を確保するため、期間中、アメリカ軍のAWACS(空中警戒管制機)と航空母艦を韓国周辺に配備してテロ警戒に当たる方針を14日、明らかにしました。これは、去年9月のアメリカの同時多発テロ事件を受け、韓国側がアメリカ側に要請したもので、アメリカ軍は、低空で侵入する航空機の早期発見と迎撃の指揮をとるAWACSと、海上の警備にあたる航空母艦の派遣を約束したものです。韓国とアメリカは、10月に釜山で行われるアジア大会でも、こうした警備態勢を取ることにしています。

・FIFA(国際サッカー連盟)のワールドカップ優勝トロフィーが、14日ソウルのワールドカップ韓国組織委員会で一般に公開されました。 ソウルでの展示は22日までで、開幕100日前の20日には入場者の写真の撮影も認められることになっています。 この優勝トロフィーは、23日に日本に渡され、3月9日の横浜を皮切りに日本の10の開催都市を巡回して展示される予定です。FIFAの優勝トロフィーは、高さ36センチ、重さ5キロの18金製で、2人の競技者が地球を支えている形をあらわしています。

・韓国の行政自治部は、ワールドカップの開催10都市に対してあわせて61億ウォンを支援し、ボランティアの教育や、食堂やタクシーの運転手などサービス業の関係者を対象に、外国語の教育を行うことになりました。61億ウォンのうち、ワールドカップの事前キャンペーンや広報活動、ボランティアの教育に26億ウォン、食堂やタクシーの運転手などサービス業に携わる人の語学教育に20億ウォン、応援サポーターの運営費として15億ウォンを計上しています。一方、韓国の文化観光部では、開催10都市のタクシードライバーを対象に今月18日から5月末まで、英会話の特別教育を実施することにしています。

OCA(アジア・オリンピック評議会)は、今年の秋に釜山で開かれるアジア大会のサッカー競技の出場資格を、オリンピックと同じように原則として23歳以下とすることを決めました。アジア・サッカー連盟が14日明らかにしたところによりますと、10月にプサンで開催されるアジア大会のサッカー競技では、オリンピックの規定通り、各チームとも23人の出場選手枠のうち、3人までは24歳以上の選手が認められますが、19人については、23歳以下とすることになったということです。

・ソウル市では都市ガスの普及率が、92.8%に達していることが明らかになりました。ソウル市の調べによりますと、ソウル市では、去年12月現在で、都市ガスを使っている家庭が、92.8%に達しほぼ全市内に都市ガスが供給されるようになりました。しかし都心部でも鐘路区、中区、東大門区や、江北区の4つの区では、普及率が85%以下に止まっていることから、都市ガスの供給規定を緩和するなどして4年後には普及率を98%にまで引き上げたいとしています

・韓国外換銀行が公示した15日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、990ウォンで、前の日に比べて3ウォン58銭のウォン高した。アメリカドル1ドルは、1316ウォン70銭で、前の日に比べて20銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、783.59ポイントと、前の日に比べて12.59ポイント下落しました。

・15日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、6度4分でした。16日も引き続き、大陸高気圧に覆われ全国的に晴れのところが多く、午後から次第に曇が広がる見込みです。予想最低気温は、氷点下7度から4度、日中の最高気温は7度から15度という予報です。

2月14日木曜日

・ソルトレーク冬季オリンピック6日目の14日、韓国はショートトラック女子1500メートルで金、銀のメダルを独占しました。今回のオリンピックから新種目となったショートトラック女子1500メートル決勝で韓国の新鋭コ・ギヒョン選手が2分31秒581の記録でショートトラック史上個人最年少の金メダリストとなりました。また準決勝で世界新記録をマークしたチェ・ウンギョン選手は2分31秒610の記録で銀メダルを獲得し、金銀のメダルを独占しました。金メダルに輝いたコ・ギヒョン選手はモクイル中学校3年生で練習中に肘を骨折するというハプニングを克服し栄誉を手にしました。ソルトレークオリンピックで韓国が金メダルを獲得したのはこれが初めてです。一方、男子1000メートル予選では金メダルが期待されている金ドンソン選手とアン・ヒョンス選手が予選を通過し、17日の決勝に進出しました。

・韓国政府は今月20日ソウルで開かれる韓米首脳会談で南北対話を再開する意向を伝え、アメリカ側の協力を求めるものと見られます。政府関係者は「韓米首脳会談が成功的に終われば来月中に南北対話の雰囲気が醸成されるだろう。韓米両国の首脳は南北関係の進展の重要性について十分に討議する予定だ」と述べました。この関係者はまたアメリカの北韓に対する強硬な視線がすぐに変えられるとは思っていないと指摘し、政府は米朝関係の改善とは別に南北関係を進展させる必要性を強く感じていると述べました。政府は現在離散家族再会など人道的な問題を解決するため南北の赤十字の対話を進めており、北韓が希望すれば南北をつなぐ鉄道、京義線の連結事業と食糧支援など経済協力について論議する「南北経済協力推進委員会」の開催にも応じる考えを示しています。

・東京発連合ニュースによりますと、アメリカのパウェル国務長官は13日、アメリカ下院の公聴会で証言し、「北韓が94年のジュネ−ブ合意による核査察の受け入れを認めない場合、KEDO(韓半島エネルギ−開発機構)が北韓に提供する軽水炉建設の工事を中止することも有り得る」と述べました。パウェル国務長官は北韓の核開発疑惑について、「疑惑は依然解明されておらず北韓が核査察を拒否すれば軽水炉建設計画を中断することもできる」と述べました。

・モスクワ発イタルタス通信によりますと、ロシアに駐在する北韓の朴義春大使はアメリカは北韓の核開発よりまず日本の核開発計画に留意すべきだと述べました。朴大使は13日 イタルタス通信とのインタビューに応じて、「日本はいつでも核能力を保有できる。日本は長い間中距離ミサイルの開発計画を秘密に進めてきている。また先端技術と膨大な量のプルトニュ−ムを保有しているため何時でも核兵器を製造できる。日本が最近行った「H2A」推進ロケット発射試験もこの計画の一部だ」と述べました。

・韓国の大手半導体メーカー ハイニックスとアメリカのマイクロン・テクノロジーとの提携交渉でメモリー事業を40億ドル、日本円でおよそ5300億円でマイクロンに売却することでおおむね合意に達しました。マイクロンとの交渉のためアメリカを訪問して13日帰国したハイニックスの 朴ゾンソプ社長は「まだ100%の合意ではないが、売却条件についてマイクロン社と合意した」と述べ、これまで売却価格を巡って双方の開きのあったメモリー事業について40億ドルあまりで合意に達したとしています。ハイニックスでは合意内容を銀行債権団に説明して了解をとりつけ、早ければ来週中にも覚書を締結するものと見られます。しかし非メモリー事業と関連の事業については負債問題などで双方の主張が縮まらず今後も折衝を続けていくことにしています。これについてアメリカのマイクロン社は、ハイニックス半導体とのメモリー事業の売却交渉は40億ドル水準で交渉が進行中だとし、具体的な言及はさけました。一方、ハイニックスはドイツのインフィニオン社ともメモリー事業の売却交渉を進めてきましたが、インフィニオン社は「15日間の交渉の結果、技術の格差によるリスクが大きく投資費用の負担が大きいため交渉を中断する」と述べました。しかし、通信半導体部門などメモリー事業以外での売却交渉はなお断念していないと述べました。

・韓国の崔ソンホン外交通商長官は14日、就任後初めて寺田駐韓大使と懇談し、韓国の対北韓包容政策に一層の協力を要請しました。崔長官はこの席で北韓が国際社会の一員となることは東北アジアの緊張と平和定着にも大きく寄与することになり、韓日米3か国は緊密に協力しなければならないと述べました。また崔長官は米朝関係がこれ以上緊張することは望ましくないという考えをあきらかにしたのに対し寺田大使も同感したということです。

・韓国政府は安定したサンマの漁獲量を確保するためロシアの200海里水域に隣接した北西太平洋の公海でサンマ資源の調査を進めることになりました。国立水産進振興院は8月から2か月間、東経160度の西、北緯40度以北の北西太平洋で漁業調査をおこなうことにしていて、これに必要な4億5000万ウォンの経費を確保しています。海洋水産部ではこの水域でのサンマ漁が経済性があると判断されれば日本の領土問題などが絡んだ北方4島や三陸沖どのサンマ漁の依存の度合を少なくすることができるとともに、ロシアなどに対する入漁料の負担も減らすことができることになると述べています。

・韓国最大手の半導体メーカー三星電子は世界の携帯電話市場のシェアは7%で世界3位であることが分かりました。アメリカの市場調査機関によりますと、三星電子は去年、2800万台の携帯電話を生産しフィンランドのノ・キア、アメリカのモトローラーについで世界3位でした。調査機関の関係者は三星電子は製品の性能を重視する経営戦略で世界市場に進出を図っていると述べました。

・FIFA(国際サッカー連盟)が発表した最新のランキングで韓国は前回の42位から1ランク上がって41位となりました。それによりますと、韓国は2月のランキングで602ポイントを記録し、先月の42位から41位へとワンランク上昇しました。日本は35位から38位に3ランクさがりました。今回のランキング1位はフランスで上位陣に大きな変化はなく、ワールドカップで韓国と同じくD組のアメリカは前回の24位から13位へと大きく躍進しました。

・韓国のサッカ代表チームは14日、ウルグアイ代表チームとの親善試合で2対1で敗れました。14日ウルグアイのモンテビデオ、センテナリオ競技場で行われたこの試合、韓国は前半7分に先制ゴールを許しましたが前半27分、金ドフン選手がゴールを割り、1対1で前半を終わりました。しかし後半10分に韓国はウルグアイにゴールを許し結局2対1で敗れました。韓国は、今回の南北アメリカの遠征で北中米ゴールドカップ大会の1勝3敗1引き分けを含め1勝5敗1引き分けの成績となりました。

・14日韓国外換銀行が公示したウォンの為替レ−トは日本円100円が993ウォン58銭で、先週末より12ウォン87銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1316ウォン50銭で 先週末より5ウォンのウォン高でした14日韓国株式市場の総合株価指数は796.18ポイントで先週末より56.52ポイント上昇しました。

・14日のソウルは晴れ、午後3時の気温は4度7分でした。15日は全国的におおむね晴れで予想最低気温は氷点下10度からプラス1度、最高気温は5度から12度になるものとみられます。

2月13日水曜日

・「ソル」旧正月の4連休最後の日となった13日、Uターンラッシュがピークとなり、ソウル首都圏に向かう全国の高速道路はノロノロ運転が続いています。韓国道路公社によりますと、10日から始まった「ソル」旧正月の4連休の間、全部でおよそ88万台の車がソウルを離れ、このうち、12日午後4時までに14万台の車がソウルにUターンしました。13日には、32万台がソウル首都圏を目指して故郷を出発しており、各地の高速道路は大変な混雑で、13日午後現在、プサンとソウルの間は、12時間と普段の2倍の時間がかかっています。この高速道路の渋滞は、14日朝まで続くということです。

・韓半島を南北につなぐ鉄道「京義線」の韓国側の工事が完了し、南北分断後52年ぶりに「ソウル駅」から非武装地帯のすぐ南側、韓国側最北端の「都羅山駅」の間で12日、特別列車が運行されました。特別列車には、北韓出身者の家族など700人が乗り込み12日午前9時半にソウル駅を出発し南北軍事境界線沿いを流れるイムジン江を越えて1時間半後の午前11時頃、韓国側の終着駅「都羅山駅」に到着しました。この日は、旧正月の「ソル」で、北韓出身の乗客たちは、「都羅山駅」で故郷を偲ぶ望郷祭を行い、半世紀に亘って分断されている北の家族と故郷の地に思いを馳せました。またこの望郷祭は、内外の記者団60人余りが取材に同行し、離散家族と南北統一に対する高い関心を伺わせました。南北軍事境界線で途絶えている「京義線」の連結事業は、一昨年の南北首脳会談の合意に基づいて韓国側は、非武装地帯を除いた区間で工事を完了しましたが、北韓側は依然本体工事に着手していません。韓国の鉄道庁は、北が故郷の離散家族のため「都羅山駅」の工事が全面的に完了する今年5月以後、ソウル駅から「都羅山駅」までの定期運行を検討することにしています。

・IMF(国際通貨基金)は、韓国の今年の経済成長率は4%に達するという見通しを示しました。IMFが12日明らかにした韓国経済に関する報告書によりますと、「韓国経済は景気の底を打ち回復基調に向かっている。今年のGDP(国内総生産)は、4%の成長が見込まれ、物価上昇率も去年の半分程度の2.2%に安定するだろう」という見通しを示し、IMFが去年8月予測したGDPの伸び率3.5%を上向きに修正したことを明らかにしました。その上でこの報告書は、「韓国銀行は為替市場へ過剰な介入をせず不良債権を抱える大手企業については思い切った構造調整を実施しなければならない」と指摘しました。

・韓国のチェ・ソンホン外交通商長官は、13日、就任後初めてアメリカのパウエル国務長官と電話で会談し、ブッシュ大統領の韓国訪問が期待通りの成果をあげられるよう両国が最大限協力することで合意しました。この日の電話会談は、パウエル長官側の呼びかけによるもので、両長官は、韓米同盟関係のさらなる強化や対北韓政策に対する緊密な協調体制の必要性についても意見が一致した模様です。

・アメリカのパウエル国務長官は、12日上院の予算委員会で証言し「北韓と戦争を始める計画はない」と述べました。この中でパウエル長官は、「ブッシュ大統領が‘悪の枢軸’と非難した3ヶ国中、北韓とイランはイラクとは別の範疇にある」として「われわれは北韓とは対話を望んでいる」と強調し、国防総省内にある対北韓強硬路線とは一線を画しました。またパウエル長官は、来週ソウルで行われる韓米首脳会談でブッシュ大統領は、対話による問題解決を希望する姿勢を再度表明し、北韓に対して条件なしの対話を提案するだろうと述べました。

・韓国政府は、アメリカのブッシュ大統領による「悪の枢軸」の発言によって硬直を余儀なくされている南北関係を打開するとともに、米朝間の対話再開の突破口を見出すため、北韓に特使を送ることを検討しており、アメリカとも協議していることが明らかになりました。政府は、19日に初めて韓国を訪れるブッシュ大統領の訪韓を契機に、どんな形であれ米朝対話が再開されなければならないという判断から、北韓に特使を送る案についてアメリカの政府高官らと協議を進めています。これと関連し、アメリカと北韓は早ければ13日中にもニューヨークで、エドワード韓国課長と、国連駐在北韓代表部の李根次席大使が接触を行う予定となっており結果が注目されています。

・東京発AP・AFP・共同通信よりますと、北韓当局にスパイ容疑で身柄を拘束されていた元日本経済新聞記者が12日北京経由で日本に帰国したと、日本の外務省が発表しました。解放されたのは杉島岑さん(62)で、杉島さんは、1999年11月30日、元赤軍派の幹部とともに北韓を訪問し、平壌滞在中に、携帯用録音機とカメラでスパイ活動をしたとして北韓当局によって2年あまり身柄を拘束されていました。杉島さんの解放は、アメリカのブッシュ大統領が北韓を「悪の枢軸」と名指しで非難した2週間後にとられた措置で、ブッシュ大統領の日韓中3カ国の巡回訪問を1週間後に控えていることからアメリカや日本との関係改善を狙ったシグナルではないかという観測も出ています。

・イギリスの旅行会社が、南北韓を同時に訪問するパッケージ旅行の参加者を募集し関心を集めています。これはイギリスの旅行会社「リージェント・ホリデイス」が企画したもので、この「南北同時訪問ツアー」は18日間のガイドつきで非武装地帯の南北双方を訪れる日程を含め、5日間は北韓に滞在し、最後の5日間は、韓国最南端の島、済州島の海辺で過ごすスケジュールとなっています。このツアーは現在募集中で、経費は、北京経由の航空料金と、交通費、ホテル代などをあわせて2380ポンド、日本円でおよそ48万円ということです。

・冬のソルトレークオリンピック5日目の13日、スピードスケート男子500メートルの2回目が行われ、韓国勢初のメダルが期待されたイ・ギュヒョク選手は、惜しくも5位に終わりました。前回1回目のレースで5位につけたイ・ギュヒョク選手ですが、2回目は34秒85、合計タイムで69秒59で5位に止まり、メダルの獲得はなりませんでした。この種目、金メダルは、アメリカのケーシー・フィッツランドルフ選手でした。

・韓日共催のサッカーワールドカップを前に韓国駐在の日本企業も参加して、韓日社会人マラソン大会が4月7日、ソウルオリンピック公園周辺道路で行われます。この大会は、韓国企業と韓国駐在の日本人会「ジャパンクラブ」など韓国に進出している日本企業の労使代表ら5000人余りが参加し、オリンピック公園の周辺道路を5キロと10キロのコースに分けて走りワールドカップの前景気を盛り上げるとともに、韓日企業の相互協力をPRすることになっています。

・韓国は13日までソル=旧正月の連休で為替と株価の変動はありません。9日の為替レート、日本の円100円は、980ウォン71銭でした。アメリカドル1ドルは1321ウォン50銭でした。9日総合株価指数は、739.66ポイントで取り引きを終えています。

・13日のソウルは晴れ、午後1時の気温は、2度8分でした。旧正月明けの14日も、高気圧に覆われ全国的に晴れの天気となるでしょう。予想最低気温は、氷点下12度から1度、日中の最高気温は3度から9度と予測されています。

2月12日火曜日

・きょう12日は韓国の旧暦の正月、「ソル」です。この日、各家庭では、家族や親戚が一同に集まり、朝早くから供え物をして先祖に感謝する「チャレ」を行って旧暦の新年を祝いました。ソウル市内の中心部や南大門市場、東大門市場など商店街はほとんどシャッターを下ろし、日頃は交通ラッシュの都心もひっそりとしています。一方、ソウル中心部の景福宮や徳寿宮などの公園では、板飛びやコマ遊びなど、伝統的な遊びを家族連れで楽しむ姿がみられました。また映画館が集中しているソウル鐘路や江南の周辺も若者たちの人手で賑わいました。ところで、旧正月の連休は明日13日まで続きますが、12日午後からはすでに帰省客のUターンラッシュが始っており、各地の高速道路は再び渋滞しています。道路公社によりますと、11日まで合わせて80万台がソウルを離れたということで、12日はこのうちの26万台がソウルに戻ってくるということです。

・ソルトレーク冬季オリンピック4日目の11日、スピードスケートの男子500メートル1回目で、韓国のイ・ギュヒョク選手が自らが持つ韓国記録を更新して、5位につけました。この日1回目のレースで、イ・ギュヒョク選手は、34秒74を記録し、自らが持つ韓国記録34秒84を塗り替えました。イ・ギュヒョク選手は韓国時間で13日行われる2回目のレースに初のメダルをかけて臨みます。

・北韓の金正一国防委員長は11日、北韓を訪問中のロシアのプリコフスキー極東管区大統領全権代表と会見しました。12日の朝鮮中央放送などによりますと、北韓を訪問しているロシアのプリコフスキー極東管区大統領全権代表は11日、金国防委員長に、プーチン大統領の親書と贈り物を手渡したということです。会見の後開かれた晩餐会で、ヨン国防委員は、プリコフスキー全権代表の訪問は去年合意されたモスクワ宣言の実行に向けて深く寄与するだろうと述べたのに対し、プリコフスキー全権代表は、これを機会に、両国が協調を深めていくことは特別な意義があり、ロシアは北韓の韓半島統一政策を全面的に支持すると述べました。プリコフスキー全権代表は去年の夏、金正一国防委員長が列車でロシアを訪問した際、金国防委員長に同行していました。

・ワシントンから連合ニュースです。アメリカのブッシュ大統領がさきの一般教書演説などで、北韓に対し強硬な発言をしたのは、金大中大統領を窮地に追い込むだけではなく、危険な結果を招く可能性があると、アメリカの韓半島専門家が11日指摘しました。これはアメリカの外交政策研究者の団体CFRの韓半島専門家のモートン・アブラモウィッツ氏とジェームス・レイニー元駐韓アメリカ大使が11日、ワシントン・ポスト紙の求めに応じて、ブッシュ大統領の一般教書についての論評を寄せ、両氏は、「ブッシュ大統領はクリントン政権が進めていた北韓との関係改善路線を一蹴し、金大統領の抱擁政策にも関心を示していない。ブッシュ政権の誕生によって、韓米関係も変化を迫られている」と指摘しました。

・東京発の連合ニュースです。KEDO(韓半島エネルギー開発機構)が北韓に提供する軽水炉は当初の完成予定が少なくとも5年以上遅れ、2008年以降になる見通しだと、日本の毎日新聞が伝えました。KEDOはすでにこうした工事の遅れを北韓側に非公式に伝えたのに対し、北韓は強く反発し、アメリカに工事の遅れに伴う電力不足を補償するよう要求しているということです。北韓の軽水炉事業は94年のジュネーブ協定によって、韓国、アメリカ、日本の3カ国とEUが資金を負担して建設を進めているものですが、こうした工事の遅延で、日本の負担分10億ドルは今後増えるものと、この記事は伝えています。

・韓国情報通信部は中断状態となっている南北の離散家族の再開事業を進めるため、今後、電話回線で動く映像を相互に交換することを北韓側に重ねて提案することになりました。情報通信部が12日明らかにしたところによりますと、「現在、中断状態の南北長官クラス会談が再開されれば、電話回線による映像で離散家族の消息を相互に交換するよう北韓側に重ねて提案する」としています。現在、板門店から北韓の平譲までの間には、すでに光ケーブルが設置されており、南北当局間が合意すれば、この電話画像の交換は直ちに実現可能だということです。

・携帯電話で国際線の運航状況などをほぼリアルタイムで知ることができるサービスが韓国の仁川国際空港で試験的に始りました。このサービスは韓国大手の移動電話通信会社のKTFが今月初めから始めたもので、KTFの携帯電話加入者に対し、仁川国際空港に離着陸する国際線のフライト情報を始め、空港の気象情報や最新の為替レート、空港の利用ガイドなど、幅広く情報を提供しています。KTFでは5月に開幕するサッカーワールドカップの期間中には、外国人観光客のためこうしたサービスを英語でも提供することを検討しています。この仁川国際空港の情報サービスについては、SKテレコムやLGテレコムも近く始める予定です。

・インターネットで中世の戦場を想定した韓国のオンラインゲーム「リネージュ」の日本向け有料サービスが12日から始りました。この「リネージュ」は、中世の戦場を舞台に、自らが騎士、魔法使いなどにキャラクターを設定し、それぞれのキャラクターと会話を交わしながら戦い、領地を奪い合うゲームです。「リネージュ」は、韓国では同時接続者数が最大15万人を記録するなど、人気を集めたオンラインゲームで、韓国のゲームソフト開発会社「NCソフト」が日本向けに12日から有料サービスを始めたものです。現在、日本ではこの「リネージュ」におよそ15万人が会員となっていることから、日本でも韓国並みのヒットが予想されます。

・日本のインターネットサイト、nifty.comで来月3月から、韓国映画の有料サービスが始ります。これは韓国の映像コンテンツの制作会社「アイコンメディア」とnifty.comに映画のコンテンツを供給している「アルパオメガ」との契約によるもので、両社は来月からnifty.comに韓国映画の有料サービスを始めるということです。この韓国映画のサービスの開始に伴い、韓国側のアイコンメディアは14日、東京のホテルオークラで、 韓国女優で、映画「シュリ」のヒロイン、キム・ユンジンさんらも出席して、披露パーティーを行うことにしています。

・韓国は13日までソル=旧正月の連休で為替と株価の変動はありません。9日の為替レート、日本の円100円は、980ウォン71銭でした。アメリカドル1ドルは1321ウォン50銭でした。9日総合株価指数は、739.66ポイントで取り引きを終えています。

・12日のソウルは晴れ、午後3時の気温は2度7分でした。13日は全国的に曇りがちで、南部地方では雪か雨が予想され、Uターンラッシュの混雑に拍車がかかりそうです。朝の最低気温は氷点下9度からプラス2度、最高気温はプラス2度から10度という予報です。

2月11日月曜日

・韓国では明日12日が旧正月で目下4連休となっていますが、先週の土曜日=9日から続いている帰省ラッシュは、ピークを超え、雪による一部の区間の渋滞に止まっています。韓国道路公社によりますと、全国の高速道路は雪のところを除いて渋滞はなく、ソウルー釜山間は乗用車で6時間40分、ソウルー大田間は2時間など、ほぼ平日並みだということです。韓国道路公社はこれまで合わせて64万台の車がソウルから故郷に向かい、11日もさらに26万台が故郷に向うものとみています。

・ソウルと釜山とを結ぶ京釜高速道路の下り線で10日、大型トレーラーと帰省客を乗せた高速バスが衝突して、15人が死亡、18人が怪我をしました。この事故は10日午後3時前、忠清南道天安市の京釜高速道路で大型トレーラーがスリップして中央分離帯を越えて、上り線を走行中の高速バスと衝突したものです。この事故でバスの運転手と乗客合わせて15人が死亡し、トレーラーの運転手ら18人が怪我して、最寄りの病院で手当てを受けています。警察によりますと、現場では当日、雪が降っており、トレーラーが雪でスリップして反対車線に飛び出したのではないかとみています。

・12日のソルの朝は家族や親戚の人たちが新年の挨拶を交わし、子どもたちにはお年玉を贈る習慣がありますが、お年玉としては商品券と図書券が人気だということです。商品券は5000ウォンと1万ウォンの2種類がありますが、映画やコンサートの入場券と引き換えができる文化商品券と図書券を販売している大手書店や販売所の場合、今月に入って商品券を求める人がほぼ2倍に増えて、ところによっては1日販売量が700枚から800枚にのぼっているということです。買う人も主にソルのお年玉として準備しているということで、お年玉で本を買ったり音楽会などを楽しんで精神的に豊かになってくれるように、という気持ちの現れのようです。

・韓国政府は今後北韓との南北当局間の対話が再開すれば、北韓の 大量破壊兵器の削減問題などについて、アメリカ側との対話を再開するよう求めていく方針です。政府関係者は10日、「南北間で会談が再開されれば、北韓の通常兵力の削減問題も協議したい。一方、北韓の核兵器やミサイルなど大量破壊兵器の開発問題は、北韓とアメリカとの間で取り上げるべきテーマである。来週の韓米首脳会談でブッシュ大統領が米朝対話の必要性を強調し、中国・ロシアなど周辺諸国も北韓への働きかけを強めれば、北韓も形はどうであれ、反応を示すのではないか」と述べました。この関係者はさらに「北韓はまず南北対話のテーブルにつき、その場で離散家族の再会、南北経済協力推進委員会、金剛山観光についての当局会談などに応じるべきだ」と強調しました。

・今月23日から予定されていた元駐韓アメリカ大使ら5人の北韓訪問が取りやめになりました。国連の外交消息筋によりますと、ボスワース氏ら歴代の韓国駐在アメリカ大使4人と韓半島専門家のバークリー大学のスカラピノ教授の5人の北韓訪問が取りやめになったと8日述べました。これについてニューヨークタイムズは、国連駐在北韓代表部の朴吉淵(パク・キルヨン)大使がボスワース氏ら4人に入国ビザを発給しないという本国からの連絡を受けたと報道しました。一行は北韓当局の招待を受け、当初ブッシュ大統領の韓国訪問に沿った日程で北韓を訪問する予定でしたが、アメリカ国務省がこの日程を変更するよう強く求めたため、ブッシュ大統領の韓国訪問終了後に日程を変更していました。

・日本政府は日本滞在期間が30日以内の韓国人に対してビザを免除する方向で検討しはじめています。共同通信が10日報道したところによりますと、これは韓国政府が今年4月から韓国人の日本国内での不法滞在を防ぐための具体的な対策をとることを約束したこと、また日本が今年のワールドカップ期間中に限って韓国人に対するビザ免除措置を決めたことなどを考慮したものだということです。しかし年間5万人にのぼる韓国人の不法滞在者の動向を少なくとも1年は見守る必要があるため、このビザ免除問題について両国の協議が始まるのは来年以降になる見通しです。なお、日本人が韓国に渡航する場合の入国ビザについては、現在30日以内であれば、免除されています。

・韓国人の海外旅行熱を反映して、韓国人の海外でのキャッシュカードの使用件数も急増しています。韓国の中央銀行=韓国銀行が10日まとめたところによりますと、去年1月から11月まで韓国人の海外キャッシュカードの決済額は16億5000万ドルと、前年同期に比べて18%ほど増えました。それに対して、外国人が韓国で使用したキャッシュカードによる収入は11億7000万ドルと、前年同期より15%減っています。これは去年9月のアメリカでの同時多発テロ事件の影響で海外旅行客が減ったためと分析されます。

・韓国映画のヒット作「シュリ」が先週9日、アメリカのニューヨーク、ワシントン、ロサンゼルスなど6つの都市で 封切られ、注目を集めています。このうち、ニューヨークタイムズは、南北分断をモチーフにした映画「シュリ」のあらすじやカン・ゼキュ監督のプロフィールをはじめ、ハリウッド映画「タイタニック」を上回る韓国内の興行成績などについても詳しく紹介しました。ロサンゼルス・タイムズも文化面のほとんどの紙面を割いて、「シュリ」を紹介し、「シュリ」が南北のスパイ間の対決をテーマにしているものの、南北関係を和解レベルでとらえ、北韓の人も人道的な見方で描いたことから大きな評判を受けたと伝えています。

・韓国の国内線専用空港となった金浦空港に9つのスクリーンを備えた映画館など娯楽施設が今年10月にオープンします。韓国空港公団が11日発表したところによりますと、金浦空港の国際線第2庁舎として使われた建物に今月からそれぞれ200席の小規模の映画館9つを備えた生活文化施設の工事に入り、今年10月にオープンする予定だということです。ソウル市の西部にある金浦空港の周辺にはこれっといった文化施設がなかったことから、広い駐車場を備えた映画館がオープンしますと、国内線の利用客の他に地元住民にも利用してもらえるようになると公団側は期待しています。

・ワールドカップサッカー開幕まで4ヵ月たらずとなりましたが、開幕100日前の今月20日、ソウル市は市庁の前で記念イベントを行います。このイベントにはワールドカップのボランティア、宿泊・交通・飲食の関係者や応援団などが集まって、サッカーボールを象徴する直系13メートルのイルミネーションに点灯するのをはじめ、国楽や人気歌手の公演、それに仕掛け花火も打ち上げられ、ワールドカップの前景気をあおることになっています。

・韓国は13日までソル=旧正月の連休で為替と株価の変動はありません。9日の為替レート、日本の円100円は、980ウォン71銭でした。アメリカドル1ドルは1321ウォン50銭でした。韓国は13日までソル=旧正月の連休で為替と株価の変動はありません。9日の総合株価指数は、739.66ポイントで取り引きを終えています。

・11日のソウルは晴れ、午後3時の気温は2度3分でした。また12日ソル旧正月は 全国的に晴れのち曇り、朝の予想最低気温は氷点下8度から3度、最高気温はプラス3度から6度という予報です。

2月9日土曜日

・韓国では10日から「ソル」旧正月の4連休に入りますが、この連休を故郷で過ごそうという帰省客で全国の高速道路は、8日午後から帰省ラッシュが始まりました。韓国道路公社では、この旧正月には、およそ3340万人の帰省客が故郷に向かうものと予想しており、8日は、13万台の車が首都圏を離れたということです。韓国道路公社では、9日は27万台、10日22万台、旧正月の12日は26万台の車が故郷に向かうものとみています。

・金大中大統領は、9日、KBSのラジオ放送を通じて、国民に向けて旧正月「ソル」の挨拶を贈りました。この中で金大統領は、「今年は私の任期最後の年であり、韓国の国運を左右する重要な年でもあります。世界一流の商品とサービスでもって韓国経済が跳躍できる年にしていきましょう」と呼びかけました。また金大中大統領は、「経済のさらなる発展とサッカーワールドカップの安全性を確保するために最も大事なのは、南北関係の安定です」と述べ、南北の和平に努力を傾ける姿勢を改めて明らかにしました。

・冬のソルトレークシティーオリンピックが、韓国時間の9日午前開幕し、17日間の熱戦が幕を明けました。開会式は、ソルトレークシティーのライス・エクルズ競技場で行われ、韓国の選手団は、スキーの許スンウク選手を旗手として、白に韓国伝統色の「セックトン」の模様が描かれたスキーウェアーと赤い帽子を被って42番目に入場行進をしました。冬季オリンピック史上最多の77の国と地域から、史上最多の78種目に選手約2500人が参加し25日まで熱戦が繰り広げられる今度のオリンピックに韓国は、スピードスケートなど4つの種目にこれまでで最も多い48人の選手団を派遣しておりショートトラックなどで3個から4個の金メダルを獲得して総合成績10位を目指しています。

・新たに韓国と日本の外相に就任したチェ・ソンホン外交通商長官と、川口順子外相の電話による会談が9日行われ、両国の関係発展のため積極的に協力していくことで意見が一致しました。この電話会談は、韓国側の呼びかけで行われたもので、チェ長官は、「両国の関係発展のためには、まず去年の韓日首脳会談で両首脳が一致した教科書問題や漁業問題などの解決に向けた合意事項を実行に移すことが重要だ」と指摘し、「できるだけ早く韓日外相会談を開きこれらの懸案について協議したい」と提案しました。

・小泉首相は5月31日ソウルで開かれるサッカーワールドカップの開会式に出席すると産経新聞が9日報道しました。小泉首相はワールドカップの開会式と閉会式に国王や大統領など開催国の指導者が出席する慣例があることを考慮し、共同開催国の首相として開会式への出席を検討しているということで、小泉首相の日程は今のところ日帰りになる見通しです。また横浜国際スタジアムで行われる決勝戦には、金大中大統領が出席する方向で韓日の外交当局間で折衝が行われている模様です。

・大韓赤十字社は、韓民族の最大の祝日、旧正月の「ソル」の前後に4回目の南北離散家族交換訪問を行うよう北韓側に呼びかけていましたが、北韓側からは何の反応もなく実現の可能性はないものとみられています。大韓赤十字社は、先月29日、総裁名義の電話通知文を北韓赤十字会の委員長宛に送り、旧正月に南北離散家族の再会と、これを実現させるため連絡官接触を行うことを提案しましたが、北韓は8日までに何ら反応を示していません。

・今年の正月を南北が共同で祝おうと今月19日から21日まで北韓の金剛山で開かれることになっていた「新年祝賀南北共同行事」について韓国側は、8日、ブッシュ大統領訪韓後の26日に延期することを北側に提案することになりました。韓国側の準備委員会は「‘様々な情勢からみて、日程の延期はやむを得ない’ということで意見が一致した。ブッシュ大統領の訪韓の時期と重なることが韓半島情勢に悪影響を及ぼしかねないとする見方もあり、北側に延期を要請することにした」としています。

・韓国政府は8日「北韓に支援された食糧が軍用に転用されている」という北韓脱出者の発言についえ、そのような事実はない」と、否定的な見解を明らかにしました。北韓から脱出された住民3人が8日東京で記者会見し、「国際社会から提供された食糧が一般住民に配給されず、そのほとんど軍用として転用されている」と述べたことに関連し、韓国政府当局者は、「北韓に対する食糧支援はWFP(世界食糧計画)を通じて行われており、WFPはこうした食糧が妊婦や老人、子どもを対象に分配されるよう監視と指導を行っている」と述べ、脱出者の発言を否定しました。

・韓国では、刑務所の業務を民間に委託することになり、早ければ再来年にも民間刑務所が開設されます。韓国の法務部が8日明らかにしたところによりますと、民間への委託方針に基づいて、来月中に民営刑務所の事業者が最終的に決まり、この事業者が建物を建設して再来年にも業務を始めるということです。今のところ、この民間刑務所の事業者としてはキリスト教の財団が設立提案書を提出しています。

・韓国外換銀行が公示した9日正午現在の為替レート、日本円100円は、980ウォン71銭で前の日に比べて3ウォン95銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1321ウォン50銭で、前の日に比べて2ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場は、土曜日のため取り引はありません。

・9日のソウルは晴れ、正午の気温は、0度丁度でした。帰省ラッシュが本格化する10日日曜日は、気圧谷の影響で、全国的に雨または雪の降るところが多い見込みです。予想最低気温は、氷点下12度から2度、日中の最高気温は氷点下3度から6度と予測されています。

2月8日金曜日

・アメリカのブッシュ大統領が就任後初めて19日韓国を訪問し、南北の和解と協力を中心とした韓半島問題についてのアメリカの明確な立場を表明することになるだろうと、アメリカの政府関係者が7日明らかにしました。この政府関係者は、ブッシュ大統領の韓国訪問と関連し、記者団に対して、「ブッシュ大統領と金大中大統領は共通の目標をもっている。韓半島問題の核心は、米朝対話ではなく、南北対話による和解と協力だ」と強調しました。ブッシュ大統領は、金大中大統領との首脳会談後、韓半島政策についてのアメリカ政府の基本方針を共同会見の形で内外に表明する予定です。

・北韓の国連駐在代表部の朴吉淵大使は、8日、AP通信など外国の通信社と行った会見で、「アメリカが北韓と条件なしの対話に乗り出す意向があるなら、北韓としては何の問題もない」と述べ、アメリカと対話する用意があることを示唆しました。朴大使は、「われわれは常に対話と交渉で問題を解決していくことを希望する。ただし交渉は、いかなる前提条件もつけずに同等な立場で進められなければならない」と強調し、アメリカ側が交渉再開の条件としている通常兵器の削減や大量破壊兵器の開発中止などの要求は認められないとする従来の立場を改めて示しました。

・日本の朝日新聞が6日ワシントン発で報道したところによりますと、アメリカと北韓の実務レベルの代表が、ブッシュ大統領の「悪の枢軸」発言後、ニューヨークで協議を続けていたことが明らかになりました。実務協議は、北韓の国連代表部とアメリカ国務省の関係者がテーブルにつき、この席で、アメリカは、先の韓米外相会談でパウエル長官が述べた「対北韓政策は不変だ」とするアメリカの姿勢を改めて示したものとみられています。北韓は、ブッシュ大統領が北韓を「悪の枢軸」だと非難したことに対して、「宣戦布告ともとれる発言だ」と強く反発していましたが、米朝間の水面下での接触は維持されているものとみられると朝日新聞は報じています。

・金大中大統領は、7日アメリカのブレア・太平洋軍司令官と会談し、「われわれは、国の生存と利益のため韓米の同盟関係を国の基本方針と考えている。南北関係については、これまで通りアメリカと緊密に協議していきたい」と述べました。これはブッシュ大統領が北韓を「悪の枢軸」と名指しで非難したことなどが韓国内で南北関係に悪影響を及ぼすのではという懸念や一部で反米ムードが高まっていることに憂慮を示すとともに、アメリカ重視の姿勢を確認したものとみられています。

・ワシントンの消息筋が7日明らかにしたところによりますと、アメリカ国務省の要請で日程を延期していた歴代の韓国駐在アメリカ大使の一行の北韓訪問が23日から4日間の日程で行われることが決まりました。北韓を訪れるのは、スチーブン・ボスワース氏、ドナルド・グレッグ氏、リチャード・ワーカー氏、ウィリアム・グライスティン氏の歴代の駐韓アメリカ大使4人と、韓半島問題の専門家・バークリー大学のスカラピノ教授の5人で、一行は北韓訪問中、5人を招待した金ケクァン外務次官をはじめ北韓の高官と会談し、ブッシュ大統領のいわゆる「悪の枢軸」の発言後、膠着状態に陥っている米朝関係の改善に向けた方策について意見を交わすことにしています。

・韓国の政府関係機関・韓国観光公社は、金剛山観光事業の経営主体の現代アサンから金剛山のホテルと温泉事業の経営権を引き継ぎ、金剛山観光の事業面でも本格的に参入することになりました。韓国観光公社によりますと、「現代アサンが所有している金剛山ホテルと温泉場を462億ウォンで引き受けることにし、近く正式に契約を結ぶことで合意した」ということです。韓国観光公社は去年6月、資金難の現代アサンに政府の南北協力基金から450億ウォンを支援した際、現代アサンの金剛山の施設のうち、温泉とオンジョン閣休憩所、文芸会館を担保に設定しましたが、交渉の過程で、現代アサン側が、担保物件をオンジョン閣休憩所に代わって金剛山ホテルに変更しました。現代アサンによる金剛山観光事業は、観光客の激減から事業そのものの中断も危ぶまれており、韓国観光公社は、事業面でも経営の肩代わりをするとともに、今月中にも追加の資金援助を行う方針です。

・韓国駐留アメリカ軍は、ソウル龍山基地内に5階建てのアパート2棟60世帯分の建設を、早ければ6月に着工することになりました。また2003年と2004年にも、同じく基地内に5階から8階立てのアパートを建設することにし、その後は龍山基地の移転交渉の結果に沿って、建設場所を調整する計画です。これは、合同参謀本部の李サンヒ戦略企画本部長とアメリカ8軍のジャニ二司令官が8日国防部で合同発表したもので、「少なくとも10年以上かかる龍山基地の移転問題を協議しつつ、駐韓アメリカ軍基地内にアメリカ軍とその家族のためのアパートの建設を平行して進めていくことにした」としています。このアパートは、韓国側の分担金で建設されるもので韓国内に駐留米軍の軍人用アパートが建設されるのは初めてです。

・先月19日に行われた日本の大学入試センター試験では、今年初めて導入された外国語の選択科目「韓国語」の得点が最も高いことがわかりました。大学入試センターが7日発表したところによりますと、「韓国語」を選択した受験生は、200点満点のうち平均165.4点と、中国語150.31点、フランス語141.26点、英語109.68点、ドイツ語102.24点と比べて高い結果となりました。これについて駐日韓国大使館の関係者は、「韓国語は今年初めてセンター試験に導入されたこともあって受験生は少なかったが、外国語の中で最も平均点数が高かったのをみると来年以降は受験生が増えるのではないか」と話しています。

・韓国では、今月12日、一年中で最大の行事「ソル」旧正月を迎えますが、国民の10人中9人は、旧正月で新年を祝い、10人中4人は、帰省して墓参りをし、一家団欒を楽しみます。韓国世論調査機関が先月22日から11日間、全国の成人男女1500人余りを対象に正月に関する調査をしました。その結果、正月を旧暦で祝うという人が、95.4%と、10人中9人以上に上っています。韓国ではかって新旧どちらかで正月を祝う習慣週間でしたが、盧泰愚政権時代、旧正月の前後3日間を国民の祝日としたことから、今では旧正月が定着し、ほとんどの家庭が旧正月を祝うようになりました。今年は10日の日曜日を含め4連休となり40%の人が帰省して先祖の墓参りをし故郷で一家団欒を楽しむということです。

・ところでこの旧正月の連休を海外で楽しむ人も多く、ソウル発の主な国際線は予約客で満員となっています。航空業界が8日発表したところによりますと、東南アジアをはじめ大洋州、アメリカ州、ヨーロッパ、日本路線はいずれも予約率がほぼ100%にのぼっているということです。大韓航空の関係者は、「今年は12日の旧正月を前後して事実上9日の土曜日から5日間の旧正月連休となり、旧正月を利用して海外旅行を計画している観光客で1ヶ月前から飛行機の予約が殺到した」と話しています。

・一方、いつもは外国人客を含めて買い物客でにぎわうソウルのデパートと東大門市場や南大門市場のショッピングモールは旧正月元日の12日から2日間、大型ディスカウントショップは12日の1日だけ、また在来市場は、長いところでは旧正月を前後して8日間連休になるということです。

・韓国外換銀行が公示した8日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、984ウォン66銭で、前の日に比べて41銭のウォン高した。アメリカドル1ドルは、1319ウォンで、前の日に比べて1ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の総合株価指数は、739.66ポイントと、前の日に比べて11.95ポイント上昇しました。

・8日のソウルは曇り、午後3時の気温は、4度5分でした。9日は冷たい大陸高気圧の影響で全国的に晴れる所が多く、南部地方では午後から雲が広がる見通しです。予想最低気温は、氷点下10度から2度、日中の最高気温は氷点下2度からプラス5度という予報です。

2月7日木曜日

・在外公館長会議に出席した梁性哲駐米アメリカ大使が7日予定を早めて帰任しましたが梁大使は出発に先立って行った記者会見で「北韓に対するアメリカの強硬発言が相次いでいるが事態には冷静に対応し、過剰な反応は適当でないと述べました。梁大使は帰任後ブッシュ大統領の訪韓問題を含む韓米間の懸案についてホワイトハウス側と緊密に協議していくと述べました。これと関連して大統領府青瓦台の朴スポークスマンは最近の米朝関係などと関連して政府は韓半島の安定と平和のためには韓米間で情報を共有しながら緊密に協議して現実的に判断していくとともに多様なチャンネルで協議をしていくとして、このため梁大使の帰任が早くなったと説明しました。

・アメリカのパウェル国務長官は、韓半島の安定と緊張緩和のためには南北の和解が重要だという考えを明らかにしました。パウェル国務長官は新たに就任した崔ソンホン外交通商長官に祝電を送り「アメリカは 韓国政府の対北韓包容政策を支持する」としてこのように述べました。パウェル長官は またアメリカは 北韓の大量殺傷兵器の海外輸出に歯止めをかけるとともに国際的にテロを防止するため韓米間で緊密に協調していくことを期待しているとしています。

・ワシントン発AP,連合ニュースによりますと、CIA(アメリカ中央情報局)のテニッ長官は「北韓はイラン、イラクと長距離ミサイルと大量殺傷兵器の開発を進めており、特に北韓はイラン、リビア、シリアなどにミサイルを輸出販売している」と述べました。テニッ長官は7日上院の公聴会でこのようにのべるとともに、北韓が韓半島を武力で統一するという方針を放棄する明らかな証拠は掴んでいないとも述べました。テニッ長官はまたイスラム過激派のテロ組織アルカイダが依然アメリカの在外公館などに対する攻撃を加える恐れがある。さらにオリンピックやスーパーボールなど大型イベントもテロリストの攻撃目標となるという懸念を表明しました。

・国際柔道連盟の会長で大韓商工会議所の会長の朴容晟氏がIOC(国際オリンピック委員会)の委員に選ばれました。朴容晟氏は7日アメリカユタ州のソルトレークで開かれたIOC総会で韓国人としては3人目のIOC委員に選ばれました。朴容晟氏は 国際競技団体の代表の資格で会長の任期が終了する2005年10月までIOC委員をつとめることにしています。朴容晟氏は95年に国際柔道連盟の会長に就任してこれまでカラーの柔道衣を採用するなど柔道の国際化に寄与したことからIOC委員に推薦されていました。韓国の現職のIOC委員は金雲龍大韓体育会会長、三星グループの李健煕会長についで朴さんが3人目です。

・韓国の与党民主党の韓和甲常任顧問が7日党内の大統領候補として立候補する意向をを明らかにしました。韓顧問は7日の記者会見で、「民主党政権を引継ぎ南北の和合と統一のリーダー役を担いたい」とのべ、党内の大統領候補指名選挙に臨む姿勢を明らかにしました。今年12月に行われる韓国大統領選挙にむけて与党民主党からは7人ほどが立候補するものとみられ、民主党は4月に党大会を開いて候補者を一本化することになっています。

・金大中大統領は6日、新しく駐日大使に任命した趙世衡氏ら20人の海外公館長に信任状を贈りました。新しく駐日大使に任命された趙世衡氏は今年60才で合同通信の記者と韓国日報の編集局長を経て政界に入り4期にわたって国会議員をつとめ、その後与党民主党の常任顧問となりました。今回の人事はワールドカップ共催を前にして趙氏の外交感覚が評価されたものと見られています。

・フィリピン南部、ミンダナオ島のクタラタ州で6日韓国人男性、ユンゼグンさんが武装した集団に誘拐され身代金200万ドルを要求されています。フィリピンの日刊紙サンスターによりますと、誘拐されたユン・ゼグンさんはミンダナオ島周辺の沈没船をひきあげるため4日からフィリピンを訪れておりフィリピンの事業家とともに6日午前パリンバンに向かう途中武装グループに拉致されたということです。

・一昨年、8年ぶりに小幅の増加をみせていたソウル市の人口が去年再び減少に転じましたソウル市が7日発表した住民登録統計によりますと、去年12月現在ソウル市の人口は1033万1244人と一昨年にくらべ4万1990人減少しました。これは去年1年間のソウルへの転入が63万7千人あまりだったのに対しソウルからの転出が75万1千人と転出者が転入者を上回る人口の社会的移動によるものです。一方、ソウルに住む外国人は年々増加しており、去年末現在6万7908人と一昨年より5988人が増えました。

・日本政府は5月31日ソウルでおこなわれるワールドカップの開会式に高円宮の出席を検討していると日本の東京新聞が政府消息筋の言葉として7日報じました。高円宮は日本サッカー協会の名誉総裁を努めており4年前のフランスワールドカップの際にも日本チームの試合を観戦したことがあります。また東京新聞は開会式には小泉首相も出席し、金大中大統領は6月30日の横浜の決勝戦を観戦する予定だと伝えています。

・韓国の放送行政を担当する韓国放送委員会は6日、韓国衛星放送業者に対して日本のNHK海外向け放送「プレミアムワールド」の国内で放送することを承認しました。これで3月1日から始まる韓国の衛星放送で、日本国内に向けに放送しているNHK総合テレビでの番組も見られるようになりました。外国放送の再送信については放送委員会の承認を受けることになっていますが、放送委員会では放送法の外国放送の再送信の基準に基づいて検討し、NHKプレミアムワールドの国内放送を承認することになったと説明しています。

・東京発の連合ニュースによりますと、韓国と日本の歴史学者研究者による韓日歴史共同研究の初会議が今月中に開かれる予定だと日本の毎日新聞が報じました。韓日歴史共同研究は 去年秋の韓日首脳会談で合意したものですがこれまで研究結果を教科書に反映すべきだという韓国側の立場と日本の立場の違いで発足が延び延びになっていました。

・7日韓国外換銀行が公示したウォンの為替レートは日本円100円が985ウォン7銭で、前の日より71銭のウォン高でした。アメリカドル1 ドルは1320ウォンで、前の日より2ウォン50銭のウォン安でした。7日韓国株式市場の総合株価指数は727.71ポイントで前の日より13.84ポイント下落しました。

・7日のソウルは晴れ午後3時の気温は8度6分でした。8日は全国的に次第に曇り一時雨か雪が降るでしょう。予想最低気温は氷点下4度からプラス6度、最高気温は3度から13度の予報です。

2月6日水曜日

・アメリカのパウエル国務長官は5日、ブッシュ大統領が北韓、イラン、イラクを「悪の枢軸」と述べたことは、「アメリカの北韓に対する対話提案と矛盾するものではない。今やボールは北韓側に投げられた」として、今後の北韓の出方に注目しているという姿勢を明らかにしました。パウエル国務長官は5日の上院外交委員会に出席して「韓国とアメリカは北韓が対話のテーブルにつきさえすれば、対話を再開する準備ができている」と述べた上で、「大統領が北韓など3カ国を“悪の枢軸”と表現したのは正しい。しかしアメリカがこれらの国に対して武力行使することを意味するものではない。ボールは北韓側に投げられた」と述べ、今後の北韓の出方に注目していることをうかがわせました。

・最近のアメリカの相次ぐ北韓に対する強硬な発言について、韓国政府と与党民主党は6日、北韓に対する抱擁政策を今後も堅持し、再来週の韓米首脳会談などを通じてアメリカ側に韓国政府の考えを説明し、理解を求めていく方針です。政府と与党はこうした方針をブッシュ大統領の韓国訪問の前にアメリカ側に説明し、協力を求めていくことになりました。また民主党の金槿泰(キム・グンテ)常任顧問らは6日韓国駐在のハーバードアメリカ大使を訪れ、韓国政府の方針を説明し、協力を求めました。これに対しハーバード大使は「金大中大統領と韓国政府の抱擁政策を強く支持する」と述べました。

・北京発の連合ニュースによりますと、中国政府筋は、「北韓の金正日国防委員長が今年中に韓国を訪問することはない」という見解を明らかにしました。中国当局の関係者と各種の報告書を総合しますと、現在、北韓は米朝関係の膠着状態に加えて、韓国との対話も中断し韓国内で保守勢力が台頭していることなどから、金正日国防委員長が今年中に韓国を訪問することは考えられないと分析しているということです。またこの中国政府筋は「アメリカは北韓をテロ国家として非難しているが、実際に軍事的攻撃を加えることはないだろう。今年の南北関係は米朝関係の膠着の影響で進展しない恐れがある」としています。

・韓国ナショナルチームが 先の北中米カリブ海のゴールドカップサッカー大会で4位に終わったことから、ワールドカップの指揮をとるヒディンク監督のリーダーシップを危ぶむ声が上がっていることについて、大韓サッカー協会の鄭夢準(チョン・モンジュン)会長は6日、民放MBCとのインタビューで、「ゴールドカップで期待どおりの成績をあげることはできなかったが、ヨーロッパや日本のチームに所属している主力選手が出場しなかったことのハンディを考えれば、ヒディンク監督は韓国チームの総合力を的確にとらえ、戦力強化へ向けて努力している」鄭会長はこのように述べ、ヒディンク監督を引き続き信頼し、支持していくことに変わりのないことを明らかにしました。

・ソウル市はサッカーのワールドカップの開会式と試合日などに車の通行量を半分に減らす厳しい交通規制を実施することを決めました。この車の交通規制はワールドカップの前夜際と開会式が行われる5月30日と31日、試合の前日と当日の6月12日と13日、そして24日と25日の合わせて6日間で、車のナンバープレートの末尾の数字が偶数の場合は偶数日に、奇数の車は奇数の日にそれぞれ運転できなくなります。この規制は、10人乗り以下の自家用乗用車と、3.5トン以上の自家用トラックを対象に行われ、違反した場合は5万ウォンの罰金が課せられます。

・あと4ヵ月たらずに迫ったサッカーのワールドカップを成功させるためには、韓国国民の意識の改革が大切だというアンケート調査がまとまりました。これは韓国観光公社がインターネットのホームページにアクセスしたインターネット利用者530人あまりを対象に調査したもので、ワールドカップの成功に向けて「今、最も必要とするものは何ですか」という質問に対して「市民意識の改革」という答えが37%で最も多く、次いで「観光案内システムの不足」34%、「宿泊施設の確保」18%の順でした。韓国観光公社の関係者は「調査で指摘された問題点について、急いで関係機関と調整し改善策をまとめていきたい」と話しています。

・韓国の経済団体、全経連(全国経済人連合会)の生命科学産業委員会は、6日、ヒトの遺伝子を解析するヒトゲノム・プロジェクトを民族の特性に合わせて、韓国・中国・モンゴルを結ぶ北東アジア地域の共同研究体制を整えるよう韓国政府に勧告しました。北東アジアのゲノム共同研究は、韓国人の遺伝情報をもとに遺伝子に共通性があるとされるモンゴル・中国の56の少数民族の遺伝情報をデータベースとしてまとめ、 新薬の開発など新たな分野の産業に活用しようというプロジェクトです。勧告によりますと、韓国はアメリカの主導で行われたヒトゲノム・プロジェクトに参加できなかったことから、ゲノム研究の基礎的なインフラの整備も遅れており、政府レベルの対策が求められるとしています。その上で、共同研究にあたっては、アメリカを中心に行われている塩基配列研究ではなく、東洋人のゲノム地図を製作して、東洋人の疾病のパターンなどを分析し、その結果を新薬の開発などに役立てるべきだと提言しています。

・朴正煕(パク・ジョンヒ)大統領時代の1973年に起きた金大中拉致事件をテーマにした韓日合作映画「KT」の試写会が5日、東京の読売ホールで行われました。この映画は、日本の作家中園栄助さんのノンフィクション「拉致」を原作に、韓国と日本の映画会社が共同製作したもので、日本の坂本順治監督がメガホンを取りました。座席数1100席の試写会のホールは、立ち席までぎっしり埋まり、政治家の拉致事件を扱ったこの映画への関心の高さをうかがわせました。

・世界の3大映画祭の1つ、ベルリン映画祭が6日開幕し、韓国からは最優秀作品賞をめざす競争部門に、「悪い男」や韓日合作映画「KT」など、23本が出品されました。また韓国からはコンペの対象とならない非競争部門に「らくだ」など2本が、パノラマ部門には韓日合作映画の「GO」が招待されています。

・ライコス、ネイバー、ヤフー、シンマニの韓国大手4つのポータルサイトが青少年に有害なサイトと指定されました。情報通信倫理委員会は5日、これらのサイトが19才以上の成人向けの写真などが簡単に見られるとして青少年有害サイトと指定し、今後青少年が接続できないような措置をとるよう指示しました。これによってこれら4つのサイトは、ホームページに“青少年に有害なサイト”であるという表示が義務づけられます。

・韓国外換銀行が公示した6日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、985ウォン78銭で、前の日に比べて8ウォン55銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1317ウォン50銭で、前の日に比べて1ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場の6日の総合株価指数は、741.55ポイントと、前の日に比べて1.64ポイント上昇しました。

・6日のソウルは晴れ、午後3時の気温は8度2分でした。7日は 全国的に晴れ時々曇り、朝の予想最低気温は氷点下4度からプラス4度、最高気温は5度から12度という予報です。

2月5日火曜日

・韓国政府は、韓国と日本の歴史共同研究の成果を両国の教科書に反映させるべきだという要求を取り下げる考えを日本側に伝えた模様です。これは日本の産経新聞が4日、複数の日本政府の関係者の情報として伝えたもので、去年の歴史教科書問題の決着を目指して両国が調整している歴史共同研究会の発足についての最大の懸案が解決することになり、研究会は今月下旬か来月はじめに発足する見通しとなりました。また、教科書問題が解決の見通しになったことを受けて、小泉首相は来月21日から23日まで、韓国を公式に訪問する方針を固めたということです。韓国政府は去年12月に行われた研究会発足の事前調整にあたって、研究の成果を教科書に反映させるよう強く要求したのに対し、日本政府は教科書の検定制度上、一貫してこの要求を受け入れることができないという姿勢を示していました。一方、福田官房長官は5日の記者会見で、この問題について触れ、歴史共同研究会の発足については両国の間で協議が進んでおり、特別に問題がない限り、近く合意に達するだろう」と述べ、この報道を裏付けました。

・韓国と日本の外務、防衛当局による安保対話が4日、東京で行われ、韓半島情勢などをめぐって協議しました。今回の会合に韓国からは外交通商部の秋 圭昊(チュ・ギュホ)アジア太平洋局長が、日本からは外務省の田中アジア大洋州局長と防衛庁の増田審議官らが出席し、対北韓政策などについて意見を交換しました。その結果、今月17日からのブッシュ大統領の韓日中3カ国訪問が東北アジアの平和と安定につながるよう期待し、当面は北韓の対外政策を注意深く見守っていくことで意見が一致しました。韓国と日本の安保保障対話は歴史教科書問題などをめぐる両国関係の冷却化から一昨年12月から中断し、1年2ヶ月ぶりに再開された。

・日本の天皇のワールドカップ開会式への出席問題について韓国政府は、「天皇の韓国訪問は断念し、皇太子の出席を日本政府に打診したい意向だ」と、韓日関係に詳しい消息筋が3日明らかにしました。しかし日本の外務省は、「皇太子の訪問であっても準備期間が短すぎること、また韓国国内での治安についても懸念される」として皇太子の訪韓に難色を示しているということです。日本の皇族の韓国訪問については、当時の皇太子が86年10月に、昭和天皇の名代として訪問することが決まりましたが、2カ月前になって中止された経緯があります。

・ワシントン発の連合ニュースによりますと、アメリカ政府は今月19日から北韓を訪問する予定だった元駐韓アメリカ大使ら5人の韓半島専門家に対し、訪問日程の見直しを強く求め、事実上、今月中の訪問が不可能となる見通しです。これは4日付けのワシントンポストが伝えたもので、それによりますと、リチャード・ワーカー氏、ウィリアム・グライスティン氏、ドナルド・グレッグ氏ら歴代の駐韓アメリカ大使が今月19日から22日、平譲を訪問し、北韓側と今後の米朝関係について意見を交換する予定でした。しかし一行の日程がアメリカのブッシュ大統領の韓・日・中3ヶ国訪問と重なることから、アメリカ国務省は一行の北韓訪問に懸念を表明したものです。

・アメリカ国務省は、韓スンス外交通商長官の後任として4日就任したチェ・ソンホン新外交通商長官にお祝いのメッセージを送り、「パウエル長官が、チェ長官とともに韓半島の緊張緩和に向けて緊密な協力体制を維持していくことを期待している」とチェ新長官に対する信頼を表明しました。ところでアメリカのブッシュ大統領の韓国訪問を控えて韓スンス長官が突然、更迭された今回の人事は、対北韓政策をめぐって韓米間の意見の食い違いが表面化したことなどがその背景にあるとされており、アメリカ国務省がチェ長官に異例ともいえる歓迎メッセージをよせ期待感を表明したのは、韓米、米朝関係の改善に向けたアメリカ側のシグナルとも受け止められています。

・韓国の大手新聞社主らによる一連の脱税事件でソウル地方裁判所は、4日、東亜日報の前名誉会長、金ビョンクァン被告に懲役3年6カ月、罰金45億ウォンの実刑判決を言い渡しました。金前名誉会長は、会社の金を横領するとともに、自社株を自分の息子に譲渡する際に脱税したとされ、検察側は、懲役7年と罰金80億ウォンを求刑していました。また金被告の弟で東亜日報の前副社長の金ビョンコン被告に対しても、懲役3年、罰金50億ウォンの実刑判決が、さらに法人としての東亜日報社に対しても罰金5億ウォンが言い渡されました。4日の判決について、金ビョンクァン前名誉会長は「弁護士と相談した上で控訴するかどうかを決める」と話しています。

・東京から連合ニュースです。日本政府は、豚などの伝染病、口蹄疫の汚染地域として輸入禁止の措置を取っていた韓国産豚肉について、早ければ4月から輸入を再開することになりました。これは日本の共同通信が4日伝えたもので、それによりますと、小泉首相が来月、韓国を訪問し、金大中大統領と首脳会談を行う際、こうした方針を正式に伝える予定だということです。日本は一昨年3月から、韓国産豚肉を口蹄疫に汚染の疑いがあるとして輸入禁止の措置をとっていますが、韓国政府は去年9月、国際機関が韓国産豚肉の安全性を確認したことを指摘し、日本側に輸入の再開を求めてきました。

・ドイツが北韓に食糧支援として送る牛肉の中に狂牛病の疑いのあるものが含まれているとして、船積みが遅れていましたが、2回目の支援分として6000トンが4日、北韓西海岸の南浦港に到着しました。ベルリン駐在の外交消息筋によりますと、6000トンのうち300トンは、狂牛病の事前検査が行われていないことが分かり、荷役の段階で廃棄処分にされるということです。

・冬のソルトリークシティーオリンピックに出場する韓国選手団が、韓国時間の5日、選手村に入村しました。参加国77カ国中、12番目となった韓国選手団の入村式には、大韓オリンピック委員会の金雲龍委員長、大韓スケート連盟会長の朴ソンイン団長をはじめ、コロラドで調整練習中のショートトラックの選手を除いた54人が、出席しました。現地の韓国人同胞200人あまりが見守る中、選手村の村長の歓迎の挨拶の後、プレゼントの交換や、先住民のインディアンたちの伝統の舞が披露され、韓国選手団の入村を祝いました。

・韓国と日本のバレーボール協会は、韓国のスーパーリーグと日本のVリーグの決勝戦の試合に、両国の審判を相互に起用することを申し合わせました。韓国の大韓バレーボール協会が5日、明らかにしたところによりますと、両国のバレーボール協会は、審判技術の向上を目指してFIVA(国際バレーボール連盟)が毎年選定する国際審判ではなく、国内での試合を担当する一般審判の交換研修を行うことで合意しました。これにより日本のVリーグの男女決勝戦に韓国の審判1人を派遣する代わりに、韓国のスーパーリーグには、決勝リーグの3試合に日本の審判を迎え入れることになりました。また韓日のバレーボール協会は、韓国のスーパーリーグと日本のVリーグの優勝チームが対戦する「韓日クラブ優勝戦」を今年から行うことでも合意しました。

・韓国外換銀行が公示した5日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、994ウォン33銭で、前日に比べて8ウォン2銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1316ウォンで、前日に比べ、5銭のウォン安でした。韓国株式市場の5日の総合株価指数は、739.91ポイントと、前日に比べ、9.70ポイント上昇しました。

・5日のソウルは晴れ、午後3時の気温は8度5分で、3月中旬の陽気でした。6日は気圧の谷の影響で、全国的に曇りがちで、ソウル、景幾、江原道の一部では一時雨か雪が降るところもあるでしょう。6日の最高気温も6度から12度という暖かい1日になるという予報です。

2月4日月曜日

・韓国政府 は先週アメリカのブッシュ大統領が年頭教書の演説で北韓を悪の枢軸などと発言したのに続き、パウェル国務長官も3日のテレビ番組で北韓の大量殺傷兵器の拡散防止を求めるなど北韓に対する強硬発言が目立っていますが、韓国政府は米朝のこうした非難合戦は韓半島の和平を脅かすとして、双方に自重を求める方針です。韓国政府としては今月ソウルで開かれる韓米首脳会談で米朝間の対話の早期再開が韓半島の安定のため緊急課題であることを強調し、ブッシュ大統領の説得にあたりたいとしています。一方、北韓側に対しても、中国やロシアなど周辺諸国と緊密に協調し北韓側にアメリカとの対話に応じるよう働きかけることにしています。政府の関係者は ブッシュ政権の対北韓強硬発言にもかかわらずアメリカは北韓と対話を進めていくという基本的な姿勢は変わっていないという見方を明らかにしています。ところでパウェル国務長官は3日、CBSテレビに出演し北韓は今も大量殺生兵器の拡散を放棄してないとして、このような危険な政策は捨てなければならないと述べました。また ブッシュ大統領の一般教書演説は北韓に対する宣戦布告といった意図ではなく、北韓を説得するためには政治外交軍事などすべての手段を動員するだろうとしています。またホワイトハウスのライス国家安全保障担当補佐官も3日、フォクステレビとの会見で“イラン、イラク、北韓はアメリカと文明世界に明白な脅威の存在になっている。北韓は大量殺傷兵器を拡散している”と述べました。

・北韓はブッシュ大統領の年頭教書の演説に対して31日朝鮮中央通信を通じて激しく非難したのにつづいて、再び論評を加え、“北韓はアメリカと戦争をする十分な能力をそなえている”と主張しました。また ブッシュ大統領の発言は対話再開の提案が米朝関係の改善を意図したのではなく、アメリカの軍事戦略を実現する狙いが込められたものだと強調しました。

・アメリカのオルブライト元国務長官は3日、韓国KBSとの会見に応じ、「ブッシュ政権は北韓と対話を通じてミサイル問題に対する検証の合意をとりつけ、北韓の脅威を減らすべきだ。また北韓も対米関係の現状をよく認識して対話に応じるべきだ」と指摘しました。さらにオルブライト元国務長官はブッシュ大統領の年頭教書の演説について「ブッシュ大統領のアフガニスタンに対する軍事行動は支持するがそれぞれ事情の違う北韓とイラン、イラクを共に悪の枢軸と規定することには賛成できない」という考えを明らかにしました

・金大中大統領は4日、韓昇洙外交通商長官を更迭し、後任に崔成泓外交通商次官を任命しました。新しく外交通商長官に任命された崔成泓氏はイギリス駐在大使や外交通商次官を勤めた外交官僚です。ところで金大中大統領は先週閣僚のほぼ半数を入れ替える内閣改造と大統領府の秘書室長の大半を交替させる人事を行いましたが、この際韓長官は留任しました。これについて大統領府の朴スポークスマンは、「先の内閣改造の際韓長官は韓米間首脳会談を直後に控えていたので対象とならなかった。今回の人事は韓長官の辞任表明を受けて行われた」と説明しました。金大中大統領はまた1月29日の内閣改造に伴う15人の次官クラスの人事を行いました。このうち財政部次官にはユン・ジンシク関税庁長、外交通商次官には金ハンギョン外交安保研究院長、情報通信次官には金テヒョン企画予算処企画管理室長が任命されました。

・金大中大統領は4日、アメリカ上院のトレント・ロット共和党院内総務一行と昼食をともにしながら会談し、「韓米連合防衛体制に基づいた韓米間の同盟関係を堅持し強化することが対北韓政策の基本となる」という認識を示しました。この中で金大中大統領はアメリカは韓国の軍事的パートナーであると同時に経済のパートナーで最も重要な友邦であり、韓米間の同盟関係は韓半島と東北アジアの平和と安定の基盤になってきたと強調しました。金大統領はまた両国間の通商上ま懸案は自由貿易の原則とWTO(世界貿易機関)の規則に基づいて対話と協議で解決できることを希望すると述べました。

・韓国の野党ハンナラ党の李會昌総裁は1日の国会代表演説で北韓の大量殺傷兵器問題を解決せずには韓半島の真の平和は期待できない、北韓はこの問題を解決するため直ちにアメリカとの対話を再開しなければならない」と述べました。この中で李総裁は「北韓の核問題とミサイル実験のため94年と98年に韓半島の危機が高まった。北韓は核開発の凍結を決めたジュネ−ブ合意にもとづいてIAEA(国際原子力機関)の査察を受け入れるべきだ。またアメリカも北韓との対話を通じて問題を平和的に解決する努力をしなければならないとして、今月の韓・米首脳会談は韓半島和平のための共同戦略を構築しなければならない」李総裁は北韓の大量殺傷兵器問題についてこのように述べました。

・冬季オリンピックに出場する韓国選手団の52人が4日、アメリカユタ州のソルトレークに到着しました。朴成仁氏を団長とする韓国選手団は 現地の韓国人の暖かい歓迎を受け4年連続10位以内に入るよう最善をつくすことを誓いました。韓国選手団は5日正式に入村式をおこない、大会に備えた最後の調整に入ります。一方、コロラドとカルガリーで調整練習中のショートトラックとスピードスケート選手は10日選手村に入ることになっています。

・3日 アメリカで開かれた北中米カリブ海のゴールドカップサッカー大会3位決定戦で韓国はカナダに逆転で敗れ、4位となりました。

・韓国の企業の大半は恒例となっているソル、旧正月のボーナスを支給する計画がないことが分かりました。これは韓国経営者総協会は従業員100以上の150の企業を対象におこなった調査によるもので、今年ソルボーナスを支給する予定はないと答えた企業が43%に上っています。これについて韓国経営者総協会はこのところ年俸制を導入する企業が増えたため臨時給に相当するボーナスや韓国特有のチュソクやソルなどの年中行事を名目としたボーナスを支給する企業が少なくなっていると説明しています。なお、ソル・ボーナスを支給する企業は 基本給の80%程度が平均となっているということです。

・3日閉幕したローザンヌ国際舞踊コンクールで韓国はグランプリをはじめ10位以内に3人が入賞する好成績を収めました。現代舞踊部門でグランプリを獲得したのは在日韓国人でフランスに留学している崔ユヒさん17才で、このほかソンファ芸術中学校3年生チョ・スヨンさんとアメリカキロフバレーアカデミーに在学している カン・ヒョジョンさん16才も10位以内に入りました。ローザンヌコンクールは 世界的に権威のあるバレーの登竜門で 韓国人が入賞したのは85年以来2回目です。

・韓国外換銀行が公示した4日午後3時現在のウォンの為替レート、日本円100円は986ウォン13銭で先週にくらべ73銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1315ウォン50銭で先週より1ウォン50銭のウォン安でした。4日韓国株式市場の総合株価指数は730.21ポイントと先週にくらべ12.21ポイント下落しました。

・今日4日は韓国で立春、4日のソウルは晴れ、午後3時の気温は9度でした。5日は全国的に晴れ時々曇り、全羅南道の南海岸と済州島では一時雨が降るでしょう。予想最低気温は氷点下5度からプラス5度、最高気温は8度から12度の予報です。

2月2日土曜日

・アメリカのブッシュ大統領は30日の議会上下両院の合同会議で行った一般教書演説で、北韓、イラン、イラクの3カ国を、「悪の枢軸」テロ支援国家として名指しで非難しましたが、1日の記者会見では、「北韓が通常戦力を撤退させ、ミサイルの輸出を中断することを希望する。もしそうなれば、我々は喜んで北韓と対話を行う」と述べ、北韓に対し硬軟織り交ぜたシグナルを送りました。この大統領発言に関連して、駐韓アメリカ大使館のエバンス・リビア公使は1日韓国外交通商部を訪れ、足踏み状態が続く米朝関係が南北関係に悪影響を及ぼしてはならないというアメリカ政府の立場を改めて確認し、今月中旬に予定されている韓米首脳会談では対北韓政策をめぐる両国間の緊密な調整作業が行われるだろうと述べました。ところで、1日のブッシュ大統領の発言について北韓は、「通常戦力の削減や兵器の輸出停止などより一層の難題を前提にした対話再開は、単なるジェスチャーに過ぎない」としています。

・韓国南部の全羅南道・珍島沖の沈没船の宝物引き上げをめぐる株価操作事件を調べている特別検察チームは、金大中大統領夫人の甥で元預金保険公社専務のイ・ヒョンテク容疑者を特別犯罪加重処罰法の斡旋収賄の疑いで1日逮捕しました。この事件を捜査している車正一・特別検察チームによりますと、イ・ヒョンテク容疑者は、99年から2000年にかけて韓国南部の全羅南道・珍島沖に沈没したとされる日本植民地時代の「財宝船」引き上げ事業を進めたベンチャーグループ関連企業の株価操作事件に関与し、引き上げに成功した場合は、財宝売却益の15%を受け取ることを確約した協定書を取り交わしました。その上で、李容疑者は、国家情報院の幹部らを通じて海軍などに引き上げ作業への協力を依頼し、その際、ベンチャー企業の会長から金品を受け取った他、引き上げ事業について李起浩前大統領府首席秘書官に支援を要請した疑いがもたれています。金大中政権発足後、大統領の親族が逮捕されたのは今回が初めてですが特別検察チームは、金大中大統領側近の李前首席秘書官らから近く事情聴取する予定で、李ヒョンテク容疑者の逮捕で、事件が大統領府関係者にも広がる可能性が指摘されています。

・これについて、大統領府の青瓦台スポークスマンは、2日、「すべては法律に従って厳しく処理されなければならない。金大中大統領は、親族がこのような事件に関連したことについて国民に申し訳なく思っている」と述べました。

・韓国戦争当時、北韓軍の捕虜となって抑留されていた元韓国軍兵士と北韓住民12人の合わせて13人が北韓を脱出し、第三国経由で韓国に入国しました。国家情報院によりますと、元韓国軍兵士は、北韓に抑留中、炭鉱で働いていたということです。北韓の捕虜となっていた元韓国軍兵士が脱出して韓国に戻ってきたのは、これで24人になりました。

・韓国と日本の大学生が「北韓の人権の改善」を求めて、週明けの4日から8日までの5日間、大阪から東京まで自転車行進を行うことになりました。自転車行進は、北韓からの脱出者の救援活動をボランティアで行っている韓国の大学生グループ「北韓民主化ネットワーク」の呼びかけに日本の関西大学の大学生たちが応えたもので、韓国から11人、日本からは3人の大学生が参加し、大阪から東京までの600キロを自転車を連ねて行進します。学生たちは、行進中、「北韓の政治犯収容所に収容されている人々を釈放すること、韓国戦争とその後に北韓に拉致されていった人々を送還すること、中国に逃れた北韓からの脱出者を国際難民として認めること」など、北韓のいわゆる拉致疑惑や人権侵害の実態を沿道の人たちに訴えることにしています。

・ソウルの多くの小中高校では冬休みが終わり、2日土曜日子供たちはほぼ1ヶ月半振りに登校しました。ソウル市教育庁によりますと、ソウル市にある539の小学校は2日か4日に、中学校、高校は4日授業が始まるということです。韓国では日本のような3学期はなく、各学校は、20日頃に卒業式を、22日頃には終業式を行って3月2日の新学年までの間、再び10日間ほどの休みに入ります。

・兵役逃れのためにアメリカの市民権を取得したのではと論議を呼んでいる韓国の人気歌手、ユ・スンジュンさんが、真相を説明したいと、2日、アメリカから仁川国際空港に帰国しましたが、入国を拒否され、東京経由でアメリカに戻って行きました。これについて出入国を管理する法務部は、徴兵を担当する兵務庁からユ・スンジュンさんの入国禁止要請書を受け、「ユさんが大韓民国の利益や公共の安全を害する行動を行う恐れがあるとされる人物に相当するので、入国を認めないことにした」と説明しています。ユ・スンジュンさんは、「アメリカの市民権を獲得したことでこんな結果を招くとは考えてみなかった。しかし市民権の獲得は兵役逃れのためではない。ご迷惑をかけた韓国のファンに償うため一層音楽活動に専念したい」と述べました。

・韓国外換銀行が公示した2日正午現在の為替レート、日本円100円は、986ウォン86銭で前の日に比べて6ウォン18銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1314ウォンで、前の日に比べて5ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場は、土曜日のため取り引はありません。

・2日のソウルは晴れ、正午の気温は5度丁度でした。3日日曜日も引き続き、高気圧に覆われ全国的に晴れの予報となっています。予想最低気温は、氷点下8度から2度、日中の最高気温は6度から10度と予測されています。

2月1日金曜日

・アメリカのブッシュ大統領は30日議会の上下両院の合同会議で行った一般教書演説で、北韓、イラン、イラクの3カ国を、無法国家と名指しで非難しましたが、これに続いて、31日は、南部ジョージア州のアトランタで演説し、これらの国が核兵器や生物化兵器など大量破壊兵器の開発を断念するよう再度警告するとともに、同盟国に対してもアメリカの立場を支持するよう求めました。演説の中でブッシュ大統領は3カ国を改めて名指しこそしませんでしたが、「アメリカと同盟国を脅やかした場合、正義の裁きを受けることになる」と警告するとともに「大量破壊兵器を開発しテロを支援している国は、アメリカの要注意リストに載せる」として大量破壊兵器の開発疑惑を晴らすため国連などの査察などを受け入れるよう求めました。 ところで北韓外務省は、30日のブッシュ大統領の一般教書演説に対して「宣戦布告ともとれる発言」だして強く反発しました。

・小泉首相は、来月21日から23日までの3日間、韓国を公式訪問することで現在、韓日両政府の間で最終的な日程の調整が行われています。金大中大統領は小泉首相を迎えて行う今回の首脳会談では、サッカーワールドカップの共同開催を契機に、教科書問題などで冷え込んだ両国の関係を修復し、未来志向の関係づくりに向けた交流促進の具体策について意見を交わしたいとしています。

・韓国の第227臨時国会が1日、開会しました。国会は週明けの4日と5日に、ハンナラ、民主の与野党の代表演説が行われた後、18日から4日間、政治・統一外交安保、経済・社会など国政全般に対する質疑が交わされます。今度の臨時国会では、選挙法や政府高官人事に国会が事前審査を行う人事聴聞会法など、いわゆる改革法案についての審議が重要案件となっていますが、相次いで明らかになっている政官界を巻き込んだ不正疑惑事件をめぐって与野党間の対立が激化し国会運営の難航が予想されています。

・韓国と日本は4日東京で、外交防衛当局による安保政策会議を開き、韓半島を始めとする東北アジアの安保情勢について分析し、両国の協力体制を協議することになりました。会議には、韓国側から、外交通商部の秋圭ホ・アジア太平洋局長、日本からは外務省の田中均・アジア大洋州局長を首席代表に、両国の国防関係者も出席することになっています。韓日安保対話は、98年から毎年行われてきましたが、去年は日本の歴史教科書問題などで両国の関係がギクシャクし中断した形となっていました。

・鳥取県は31日までに、知事への政策提言機関として設置する方針を固めた「日野郡民会議」について、永住外国人に対しても委員としての立候補と投票の資格を付与することを決め会議設置のための条例案に盛り込み、2月の県議会に提案することになりました。鳥取県の試みは参政権が認められない永住外国人に一定の範囲内で地方自治への参加を認めようというもので、先月1月には、滋賀県の米原町で全国で初めて永住外国人に住民投票への投票資格を認める条例が成立しています。

・韓国は、78年以来国交を断絶していたアフガニスタンとの間で31日、外交関係を回復する協定に調印しました。この国交回復に関する協定は、世界経済フォーラムに出席するためニューヨークに滞在している韓昇洙外交通商長官とアフガニスタンのアップドゥラ外相との間で調印され、これを機に両国は友好協力関係を発展させることで一致しました。韓国はアフガニスタンと、73年に国交を結びましたが、78年にアフガニスタンに共産政権が成立したのを機に国交を断絶していました。韓国は、近くアフガニスタンの首都、カブールに国際協力の事務所を設け、アフガニスタンの復興支援事業を本格化させることにしています。

・各国の政界や経済界の代表が参加する「世界経済フォーラム」の総会=ダボス会議が「グローバル経済」や「安全保障」などをテーマに5日間の日程で、現地時間の31日、ニューヨークで開幕しました。この総会には韓国から、国連総会の議長をつとめる韓昇洙外交通商長官と、与党民主党の金民錫議員、それに韓国貿易協会の金在哲会長らが参加しました。今回の総会では、世界経済の停滞状況を踏まえ、初日は世界的な景気の行方や、同時多発テロ事件後の世界情勢をめぐって討議が行われ、2日目以降も通商や経営問題などのほか、安保の確立と同時テロ後の国際情勢をめぐって論議が交わされることになっています。

・サッカーワールドカップの開催期間中、韓国西海岸の仁川と山口県の下関との間に旅客航路が開設される見通しとなりました。これは韓国の仁川地方海洋水産庁が明らかにしたもので、日本の国土交通省の関係者が1日、仁川港を訪れ航路開設に向けた港の入国や検疫施設など必要な調査を行いました。日本の国土交通省では、仁川港が、ワールドカップの競技場のあるソウル、水原、仁川などと距離的に近いことから、ワールドカップに関連した海の旅客輸送港として仁川港を最優先に航路の開設を検討しているということです。仁川港は現在中国の7つの都市を結ぶ国際航路が運航されていますが、日本との間には航路はありません。

・8日開幕する冬のソルトレークシティーオリンピックに北韓の不参加が最終的に決まり、期待されていた南北選手団の統一行進は実現しないことになりました。ソルトレークオリンピックには冬の大会としては史上最高の77カ国が参加しますが、組織委員会によりますと、去就が注目されていた北韓は参加しないことを通知してきたということです。韓国はこの大会に46人の選手団を派遣しますが、北韓の不参加により、一昨年のシドニーオリンピックで初めて実現した開幕式での南北選手団の統一行進は今回は不可能となりました。

・かつて日本プロ野球でも活躍した韓国プロ野球、キアタイガーズの李鐘範選手が、1日球団側と契約を更新し、韓国プロスポ−ツの選手としては最高額の4億3千万ウォンの年俸者となりました。李鐘範選手は、キャンプ中のハワイで、球団側と、去年より23%アップの年俸4億3千万ウォン、日本円でおよそ4300万円で今シーズンの契約に調印しました。これで李鐘範選手は、同じく1日、三星ライオンズと再契約したチーム4番打者の李スンヨップ選手をぬいて韓国のプロスポーツ界の最高年俸選手となりました。

・サッカーのゴールドカップ=北中米カリブ海選手権の準決勝が30日、アメリカのロサンゼルスで行われ、韓国はコスタリカに3対1で敗れ決勝進出にはなりませんでした。決勝戦は、コスタリカとアメリカとの対戦となり、韓国はカナダとの間で2日、3位決定戦を行うことになりました。

・韓国外換銀行が公示した1日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、980ウォン68銭で、前の日に比べて4ウォン25銭のウォン高した。アメリカドル1ドルは、1319ウォン50銭で、前の日に比べて12ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場の総合株価指数は、772.42ポイントと、前の日に比べて5.65ポイント下落しました。

・1日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、4度3分でした。2日は高気圧の影響で全国的に晴れ時々曇りの予報となっています。予想最低気温は、氷点下6度からプラス2度、日中の最高気温は4度から10度という予報です。

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