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12月29日土曜日

・韓国と日本は、最近東シナ海で起きた不審船沈没事件をきっかけに両国の安保問題について話し合う外交、防衛当局による安保対話を来年2月に東京で再開する方針です。これは、日本の毎日新聞が28日伝えたものです。それによりますと、韓日局長クラスによる安保対話は、98年にスタートし、ほぼ年に一度ソウルと東京で交互に開かれていましたが、今年は、日本の歴史教科書問題や小泉首相の靖国神社参拝などで両国の関係が冷え込み開催に至りませんでした。しかし先の東シナ海での不審船沈没事件などで韓国と日本が緊密に協調する体制が重要だという判断から両国の安保対話を再開することにしたものです。また朝日新聞は、この不審船沈没事件と関連し韓国、日本、アメリカの局長クラス会談が来年1月ソウルで開かれる予定だと伝えています。

・韓国の崔相龍駐日大使が近く退任し、後任に与党・民主党の常任顧問で韓日議員連盟の副会長をつとめたチョ・セヒョン氏が内定しました。新しい駐日大使に内定したチョ・セヒョン氏は今年70歳、新聞記者出身で、79年から去年まで国会議員を勤めた後、民主党の常任顧問に就任しました。また退任する崔大使は、金大中大統領側近の政治学者として対日政策の立案に関わり、去年3月、高麗大学アジア問題研究所長から民間人出身としては初めて駐日大使に就任しました。

・日本の厚生労働省は、先月から西日本を中心に赤痢患者が相次いで発生している問題で28日、韓国産のカキが感染原因であるという見方を強め、即日食品衛生法に基づく輸入禁止措置を取りました。厚生労働省によりますと、27日までに確認された赤痢患者は30の都府県で159人に上り、患者から検出された赤痢菌を国立感染症研究所が分析したところ、106人の菌の遺伝子型が一致したということです。さらに山口県から感染原因の疑いがあるとしてカキの回収命令を受けた県内の業者が、一部のカキを韓国から仕入れていたことが判明し、厚生労働省は今月21日から韓国産カキについて赤痢菌の検査を強化するよう検疫所に指示していました.

・金大中大統領は、来年1月にニューヨークで開かれる「世界経済フォーラム」の定例総会に出席し、アメリカのブッシュ大統領とも会談したい意向です。政府関係者によりますと、「金大中大統領がニューヨークで開かれる世界経済フォーラムの定例総会に出席することになれば、現地でブッシュ大統領やイギリスのブレア首相とも会談する可能性がある」としています。世界経済フォーラムの定例総会は、各国の首脳が集まって世界経済について協議する場です。1月の総会は、当初スイスのだタボスで開催される予定でしたが、各国首脳が国際的なテロの防止に対する決意を表明するためアメリカ同時多発テロ事件のニューヨークに舞台を変更し、来月31日から2月5日まで行うことになりました。

・KEDO(韓半島エネルギー開発機構)が北韓に建設している軽水炉事業は、当初の完成目標の2003年から2009年へ6年遅れる見通しだと、日本の東京新聞が29日伝えました。それによりますと、KEDOはこうした完成目標の変更について北韓側に非公式ルートで通告したのに対し、北韓は強く反発し補償金などを要求しているということです。このため「94年のジュネーブ合意によりKEDOが北韓に軽水炉を提供する見返りとして核兵器の開発を凍結すると約束していた北韓は、核開発の再開に乗り出す可能性も排除できない状態になっている」東京新聞はこのように伝えています。

・東京大学大学院の修士・博士課程に「韓国文化研究専攻課程」が新たに設けられることになりました。東京大学は、28日、来年度から人文社会系大学院に韓国の文化、歴史、社会について研究する「韓国朝鮮文化研究専攻」課程を設けることにし、10人程度の研究生を募集すると発表しました。東京大学の関係者によりますと、「韓国朝鮮の歴史を総合的に研究する大学院課程は日本国内では初めてで、本格的な韓日学術交流へ向けて研究体制を整備することになる」と話しています。

・大韓赤十字社の徐英勲総裁は29日板門店の連絡官を通じて、北韓赤十字会の張在彦委員長宛に年賀状を送りました。徐英勲総裁はこの中で、「新年を迎え、張委員長をはじめ職員の皆さんのご多幸をお祈りします。新しい年、2002年は、南北赤十字間の協力関係をさらに強め、民族の和合と人道主義の実現に向けて目に見える成果をあげられるよう心から希望します」と述べました。大韓赤十字社の総裁が北韓赤十字会の委員長宛に年賀状を送ったのは初めてのことです。

・サッカーワールドカップの韓国組織委員会が、韓国国内向けの入場券の売れ残り分を日本で販売できるようFIFA(国際サッカー連盟)に要請したという一部の報道について韓国組織委員会は27日、「そのような事実はない。チケットはすべて韓国内で販売する」と発表しました。 韓国組織委員会によりますと、国内向けのチケットの販売は、12月1日プサンで行われた組抽選会の時点では45%にとどまっていましたが、現在は70%が販売済みです。特に開幕戦をはじめ韓国チームが対戦するアメリカ、ポルトガル戦や中国戦はほぼ完敗状態で、組織委員会では残りの15万枚も大会が近づけば完売できると話しています。

・韓国外換銀行が公示した29日正午現在の為替レート、日本円100円は、1006ウォン94銭で前の日に比べて31銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1320ウォンで、前の日に比べて1ウォン70銭のウォン高でした。韓国株式市場は、28日で取引が終わっています。

・29日のソウルは明け方から雪が降り、午前11時までの積雪量は1.7センチでした。正午の気温は、氷点下1度9分でした。30日は、南部地方では多いところ3センチの雪が降るところもあるでしょう。その他の地域は晴れの見込みです。予想最低気温は、氷点下14度から1度、最高気温は0度から7度という予報です。

12月28日金曜日

・難航していた韓国と日本の漁業交渉が28日合意に達しました。28日ソウルで開かれた両国の水産当局会談で韓国側は、北方4島沖の漁場に代わって三陸沖でのサンマ漁について2万トンの漁獲枠を要求し、日本側もこれまで認められないとしていた強硬姿勢から9000トンの割り当て案を示し、合意に達しました。この結果、韓国は来年、日本の三陸沖のサンマ漁で9000トンの漁獲割当てを確保しました。

・韓国株式市場は28日大納会を行い一年の取引を終えました。この日の総合株価指数は、693.70ポイントと、前の日に比べて25.15ポイント急騰しました。今年初め、520.95ポイントでスタートした総合株価指数は、28日に693.70ポイントとなって一年間で72.25ポイントも上がり24%の上昇となりました。韓国株式市場の新年の取引は2日に始まります。

・中国から韓国南部の港町、釜山港を経て東南アジア地域に密輸されようとした中国製のヒロポン91キロが韓国の検察と税関によって摘発され押収されました。ソウル地方検察庁は、釜山地方検察庁、釜山税関などとともに先月3日釜山港に入港した中国船籍の定期貨物船を捜索した結果、中国産の食品の中から、91キロのヒロポンを発見し押収したと明らかにしました。 押収されたヒロポン91キロは、金額に換算すれば3000億ウォン、ざっと300億円で、韓国での覚せい剤犯罪史上最大規模のものです。検察庁の調べによりますと、このヒロポンは今年10月末に、中国と北韓の国境地帯にあるレンガ工場を装った施設で作られ、フィリピン・マニラの麻薬犯罪組織に密売される予定だったということで、検察庁ではヒロポンの一部が韓国国内に持ち込まれた可能性もあるとみて密売組織に対する監視を強めています。

・韓国では大手企業のケーブルテレビジョン会社に対する出資制限が廃止され来年からは大手資本もケーブルTV業界へ参入する見通しです。韓国では財閥系企業による放送通信業界への独占的支配を避けるためこれまで大手企業によるケーブルTV会社への出資を最高33%としていましたが、テレビ文化の拡大と質の向上を目指してこの措置を廃止し、100%出資を認めることになりました。この結果、大手企業も来年からケーブルTV会社を自由に経営できるようになり、来年のサッカーワールドカップの開催を前後してアニメやゲーム、映画などエンターテイメント専門のケーブルTV放送に乗り出す企業が増えるものとみられています。しかし政府は、衛星TV放送についてはこれまで通り、大手企業と外国人の出資限度を33%に制限することにしています。

・北韓の最高人民会議常任委員会は、来年4月15日の故金日成主席の生誕90周年を記念し、来年1月から「労働強化刑」の受刑者を対象とした大赦を行うという決定をしました。これは、朝鮮中央放送が27日伝えたもので、それによりますと、金日成主席が死去後の大赦は初めてで、今回の大赦は、「祖国と人民に対して罪を犯し、労働強化刑を受けた者」を対象としていますが、人数などは明らかになっていません。

・北韓での自動車の普及率は85人に1台の割合であることが韓国統計庁の調べで明らかになりました。統計庁がこのほど発表した「南北経済社会比較」資料によりますと、4人に1台の比率で自動車を保有する韓国に比べ、北韓の自動車の総保有台数は26万台、これを北韓の人口2000万人あまりで割りますと、85人に1台の割合となるということです。また1人当たりの国民総所得も、韓国の9628ドルに対し、北韓はわずか757ドルと、12分の1となっています。

・韓国人は、「88年のソウルオリンピック」の開催を最も誇りに思っており、また最も尊敬する歴史の人物は「朴正ヒ元大統領」をあげています。これは、政府の広報機関、国政弘報処が、全国の成人男女4500人を対象に「韓国人の意識と価値観」を調査した結果分かったものです。それによりますと、大韓民国建国後、歴史的な出来事として韓国人が最も誇りに思っているのは、「88年のソウルオリンピック」で、逆に最も屈辱的と考えているのは「韓国戦争」でした。また最も尊敬する人物は、19611年の軍事クーデターで政権を握り、60年代、70年代の韓国経済の発展の礎を築いたとされる「朴正ヒ元大統領」を一番にあげていました。この調査では韓国人の政治意識や家庭生活に関する設問もありますが、「政治への関心」については60%が「全く関心がない」と答え、「結婚生活に問題があれば離婚した方がいい」という回答も55.3%に上っています。

・さて今年も残すところ3日間となりましたが、恵まれない人に暖かい正月をと呼びかける韓国の歳末助け合い運動「社会鍋募金」には、23億ウォン、日本円で2億5000万円あまりが寄せられこの運動が始まった1928年以来の最高額を記録しました。救世軍が27日発表したところによりますと、今年の社会鍋の募金額は、22億5403万5682ウォンで、目標額17億ウォンを33%も上回ったということです。救世軍によりますと、今年の社会鍋には100万ウォン入りの無名の封筒が10通以上あったということです。

・ソウル市の中心部にある鐘路区の普信閣では大晦日の除夜の鐘に合わせて新年2002年サッカーワールドカップの成功を祈る特別イベントが行われます。今年一年を締めくくり、新年の安寧を祈る「普信閣2001年除夜の鐘」は、大晦日の夜11時から元日にわたっておよそ1時間半、新年の夜明けを告げます。この除夜の鐘にあわせて近くのソウル市庁前ではソウル市の高建市長や、ワールドカップ組織委員会の関係者をはじめ市民8万人が出席して、韓日共催のサッカーワールドカップの成功を祈る特別イベントが催されます。大晦日の31日は、普信閣とソウル市庁周辺の道路は、車が通行止めとなり、代わりに地下鉄やバスなどは、元日の午前2時頃まで臨時ダイヤで運転されることになっています。

・韓国の新正月は1日の元日だけが祝日ですが、デパートや大型店の年末年始の営業予定によりますと、韓国の主な百貨店は例年と同じように、元日一日だけがお休みとなります。また日本人をはじめ大勢の観光客が訪れる南大門や東大門の在来市場は、早いところでは年末の30日から休みに入り、年始は2日までの4日間営業を休むところもある見込みです。この他、全国の大型ディスカウントショップでは、元日も休まず営業を続けるということです。

・韓国の主婦は、新しい年2002年の希望として「家族の健康」を一番大事と考えていることが分かりました。これは韓国の子供用品専門会社が全国の主婦735人を対象に調査したもので、新年の一番の希望に「家族の健康」をあげた主婦が半数以上の56.1%を占めました。また、「夫婦の愛情」と答えた主婦も15.1%に上り、ほとんどの主婦が金銭的なものより一家の健康や団欒が大事だと答えています。

・韓国外換銀行が公示した28日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、1006ウォン63銭で、前の日に比べて97銭のウォン高した。アメリカドル1ドルは、1321ウォン70銭で、前の日に比べて4ウォン30銭のウォン高でした。28日大納会を行った韓国株式市場の総合株価指数は、693.70ポイントと、前の日に比べて25.15ポイント急騰しました。

・28日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、1度6分でした。29日は、気圧の谷の影響で全国的に曇り、ところによって一時雪や雨の降るところがあるでしょう。予想最低気温は、氷点下10度からプラス1度、最高気温は2度から7度という予報です。

12月27日木曜日

・金大中大統領は26日今年最後の閣議で来年度の韓国経済は4%の成長も可能で、世界経済が回復基調に向かえば大いなる前進が期待できると述べました。この中で金大中大統領は今年、韓国経済は難しい国際状況の中でも100億ドルの貿易黒字と110億ドルの外国からの投資を誘致し、国の信用格付けもランクアップした。これは政府と企業、国民の一致協力によるものだと述べました。この一方で、金大中大統領は50年代大国だったアルゼンチンが外貨危機に直面していることを指摘し、韓国としてはこれを教訓として受け止め、構造調整を怠ってはならないと述べました。金大中大統領はまた南北関係について現在は停滞状態だが この難関を打開すれば理解と協力の幅が拡大するだろうと述べました。

・国会は27日午後の本会議で政府原案一部修正して111兆9767億ウォンにのぼる新年度の政府予算案を満場一致で可決しました。新年度予算案は今年度を11.7%上回っています。国会はまた法人税率を1%ポイント引き下げる内容の法人税法の改正案も可決しました。

・韓国政府は27日国家安全保障会議の常任委員会を開き、対北韓政策について来年も南北首脳会談で合意した事業の実現をめざして努力をかさねるいう方針を確認しました。政府としては中断状態の南北当局間の会談を早期に再開し、南北をつなぐ京義線鉄道や道路の連結、離散家族問題の解決をはかるなど南北の和解と協力促進を計っていくことにしています。会議ではまた 最近の東支那海で起きた不審船の沈没事件と関連してその影響と展望などについても意見がかわされました。

・日本政府がこのところ円安を容認しているという一部マスコミの報道と関連し財政経済部は26日、日本政府に対して憂慮の念を明らかにしました。これについて日本政府は 「円安を誘導する発言をした事実はない。一部マスコミの報道は誇張された形でつたえられている」と説明しました。

・去年、韓国の16の市と道のうち一人あたりの総生産額は慶尚南道の蔚山市が最高であることが分かりました。これは27日統計庁が発表した「2000年の市道別総生産と支出集計」で明らかになったもので、それによりますと、蔚山市の一人当たりの生産額は2400万ウォンあまりと2位の忠清南道の1300万ウォンの2倍近く、ソウルは1千万ウォンで8位にとどまっています。一方、一人あたりの消費支出ではソウルが726万9千ウォンで1位、釜山650万8千ウォン、大邱627万5千ウォンの順でした。

・北韓の金剛山観光船は客不足のため来月1月には4回だけ運行されるこになりました。現代アサンの関係者は27日東海岸のソクチョと金剛山を往復する観光船を来年1月には11日から25日まで4回だけ運行し、今後は観光客の動向をみて弾力的に運行する計画だと述べました。金剛山観光事業は 客不足と北韓当局による観光特別地域の指定が遅れていることなどから事業そのものの継続が危ぶまれており、一部では来月中にも中断するのではないかという観測もあります。

・東京発連合ニュースによりますと、日本の長崎地方裁判所は 韓国に帰国した被爆者に被爆救護法による健康管理手当の支給を打ち切ったのは不当だとして未払い分の103万円を支給するよう日本政府に命じる判決を言い渡しました。この訴えを起こしたのは現在釜山市に住んでいる被爆者、イ・カンリョンさんで李さんは94年被爆者健康手帳を取得して健康管理手当の支給を受けましたがその年11月に帰国したため手当の支給が打ち切られました。長崎裁判所は26日の判決で「被爆者は人種と国籍、居住地によって差別されるべきではない。帰国後も手当を受ける権利は消滅していない」という判断をしめしました。

・韓日合作映画「ソウル」が来年2月日本で3月からは韓国で封切られことになりました。日本の東宝映画が制作費80億円を投入して完成したこの映画は韓国のベテラン刑事と日本の新米刑事が一緒に事件を解決する過程を描いた刑事アクション物で、今年7月から2か月間韓国で撮影されました。

・韓国ではこの年末年始E−mailの使用者が大幅に増えています。韓国最大のE−mailービス業者、ダウムコミュニケーションによりますと、クリスマス以降1日平均3千万通から4千万通のE−mailが受信されており、去年年末の1千万通にくらべ4倍以上増えているということです。ダウムコミュニケーションは郵便にかわってクリスマスカードや年賀状をインータネットカードで送る人が急増した上、各種の広告のメールが増えたためとしています。

・韓国は人口の高齢化速度がOECD(経済協力開発機構)の加盟国の中で最も早く、2022年には国連が決めた「老齢社会」に入るものとみられます。OECDの韓国経済報告書によりますと、韓国では去年の人口統計で65才以上の高齢者が総人口の7%となり、国連が決めた「老齢化社会」に入りました。そして2022年には65才以上の人口の比率が14%を上回り 国連が決めた「老齢社会」に入るものと予想されます。

・韓国外換銀行が公示した27日午後3時現在のウォンの為替レ−ト、日本円100円は1007ウォン60銭で前の日にくらべ64銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは1326ウォンで前の日にくらべ10ウォンのウォン安でした。27日の韓国株式市場の総合株価指数は668.55ポイントで前の日にくらべて14.68ポイント上昇しました。

・27日のソウルは晴れ、午後3時の気温は2度2分でした。28日は全国的に晴れのち曇り、南部地方では夜雪か雨がふるでしょう。予想最低気温は氷点下14度から0度、最高気温は2度から8度になるものとみられます。

12月26日水曜日

・来年の排他的経済水域での操業問題などを協議する韓国と日本の漁業交渉は日本の三陸沖での韓国のサンマ漁を巡って対立し、物別れに終わりましたが、両国は27日交渉を再開し、年内決着を図りたい方針です。25日まで東京で行われた今回の交渉では、韓国側がロシアと日本との合意を受けて来年から北方4島周辺水域で韓国漁船のサンマ漁ができなくなったことをあげて、これに代わる漁場として三陸沖での韓国漁船の操業拡大を要請しましたが、日本側が難色を示し、物別れに終わりました。しかし両国とも今回の漁業交渉を年内に決着したい考えで、27日からソウルで交渉を続けることにしています。

・金融監督委員会の李瑾栄委員長は、26日「経営難に陥っている韓国のハイニックス半導体はアメリカのマイクロン社と行っている戦略的な提携交渉で来月には基本的な条件を盛り込んだ了解覚え書きに調印する運びだ」という見通しを明らかにしました。また李瑾栄委員長は、「マイクロン社が日本の東芝の子会社を買収することから、ハイニックス半導体との交渉が決裂するのではないかと、一部で伝えられたが、そうした動きはないと思う」と語りました。

・日韓議員連盟の会長である森前首相は25日、日本に永住している外国人に地方参政権を付与する法案について自ら積極的に働きかける考えはないという消極的な姿勢を示したと、毎日新聞が26日付けで報道しました。それによりますと、森前首相は在日韓国人などに日本に永住している外国人に地方参政権を与えることに反対する自民党の国会議員の申し入れに対し「細かな経緯は知らないが、韓国から要望があって今月ソウルでの合同総会で共同声明に入れた。外国人参政権法案の成立に自ら積極的に動くことにはならない」と答えたということです。今月12日ソウルで開かれた韓日議員連盟との合同総会では、在日外国人の選挙権付与法案について「来年の通常国会での成立にむけて積極的に努力する」という共同声明を採択していました。日韓議員連盟の会長としてソウル総会に出席した森前首相がこのような共同声明の趣旨に合わない発言をしたことに対しては、韓国側の反発も予想されます。

・政府は26日の会議で2010年の万国博覧会を全羅南道ヨスに誘致するため、来年のサッカーワールドカップやアジア大会などと連携して海外に広くPR活動を行うことになりました。万国博覧会は5年ごとに開かれる総合的博覧会で、2010年の博覧会は韓国の他に中国・ロシアなど6カ国が名乗りを上げています。

・北韓とヨーロッパのリヒテンシュタインが今年5月に国交を樹立したことが分かりました。これは韓国外交通商部が26日明らかにしたもので、「北韓とリヒテンシュタインは今年5月2日、両国の外相が 外交関係の樹立に関する書簡を交換した」と述べました。両国が大使館を開設するなど実質的な外交関係に入ったかどうかは明らかになっていませんが、北韓が国交を結んだ国はこれで151カ国となりました。

・国立保険院は来年のワールドカップを前にして、海外からの伝染病の侵入を防ぐため、空港や海外航路の港などの検疫態勢を強めることになりました。国立保険院は26日、来年はサッカーワールドカップやアジア大会などの国際的なイベントが相次いで開かれることから、さまざまな伝染病が持ち込まれる恐れがあるとしています。このため国立保険院では、ワールドカップが開かれる30日前の来年5月1日から、釜山アジア大会が終わる10月14日まで、空港と港湾などに特別チームを編成して検疫に当る、水際作戦を行うことにしています。

・ソウルの地下鉄を経営する都市鉄道公社は、来年のサッカーワールドカップでは数十万人のサポーターや観光客がソウルを訪れ、地下鉄の利用客も大幅に増えることが予想されるから、新たに外国人用のガイドブックを作り全職員に配りました。このガイドブックは韓国語に、日本語、英語、中国語の4カ国語で「地下鉄の乗り継ぎはどうすればよいか」「トイレはどこにあるか」など、実際に外国人から訪ねられた場面を想定したQ&A(質問と回答)が載せられています。都市鉄道公社は近く外国人のためのパンフレットの改訂版も発行する予定で、ワールドカップへの準備を急ぐことにしています。

・韓国のサラリーマンの平均労働時間は1週間当り47時間30分、余暇の楽しみ方はテレビでごろ寝、年間所得は家族1人当り1089万ウォン=日本円で99万円という平均的な生活実態がまとめられました。これは韓国統計庁の調査によるもので、1世帯当たりの平均家族数は3.1人で、一人暮らし家庭も15.5%に達しています。またサラリーマンの結婚や出産も遅くなる傾向で、女性が初めて出産する年齢は平均25才と、4年前に比べて0.4才遅くなっています。また韓国のサラリーマンの労働時間は1週間あたり平均47時間30分と、去年より20分短くなっており、賃金は月平均164万ウォンあまり=およそ15万円となっています。余暇の楽しみかたを複数で答えてもらったところ、「テレビを見る」が62%で最も多く、次いで「休息・寝る」が50%、家事が33%でした。一方、GDP(国内総生産)は517兆1000億ウォン、1人当りの国民所得(GNI)は1089万ウォン=日本円で99万円あまりで、去年に比べて7%ほど高くなりました。

・韓国の民間シンクタンクの調査によりますと、韓国で最も人気を呼んだ商品は映画「チング(友達)」という結果が出ました。財閥系の三星経済研究所は、この程41の商品を対象に、インターネットの利用者4200人と各界の専門家62人に「今年の10大ヒット商品」を選んでもらったところ、韓国映画史上最高の興行記録を作った映画「チング」が100点満点で平均92.9点で1位となりました。またヒット商品上位には、新しいマイレージ旋風を巻き起こしたクレジット会社SKの「OKキャッシュバック」、年間売り上げ100億ウォンを越えた「キシリトールガム」、ビデオ・デッキとDVD(デジタル・ビデオ・ディスク)プレーヤーを組み合わせた家電製品などが入っています。

・韓国は冬狩猟のシーズンですが、密猟と違法な野生動物の取り引きが増えていて、今年は先月末までに1154件が警察などに摘発されました。韓国では小動物や野鳥の他、ヘビやカエルなども乱獲されるケースがあり、こうした動物も狩猟法で一定の保護対策がとられていますが、環境部では来年からは密猟者はもちろん、密猟で捕獲した動物を取り引きする者も処罰の対象とする方針です。

・韓国外換銀行が公示した26日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1006ウォン96銭で、24日に比べて3ウォン8銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1316ウォンで、24日に比べて8ウォンのウォン高でした。26日の韓国株式市場は、ハイニックス半導体とアメリカのマイクロン社との戦略的な提携交渉が順調だという政府の発表などから上昇した銘柄が多く、総合株価指数は653.87ポイントと、24日に比べて7.38ポイント上昇しました。

・26日のソウルは晴れ、午後3時の気温は2度3分でした。クリスマスの25日はソウルや京畿道を除いて江原道や南部地方などは雪が降り、ホワイト・クリスマスとなりました。江原道のテクァンリョンが27.3センチを初め、韓国最南端の済州島でも27センチの大雪となりました。また釜山でも2.2センチの積雪で、1904年の気象観測を始めて以来、初めてのホワイト・クリスマスとなりました。27日は大陸の高気圧に覆われて全国的に晴れの一日となるでしょう。27日のソウルの予想最低気温は氷点下5度、最高気温はプラス2度という予報です。

12月25日火曜日

・金大中大統領と小泉首相は来年の元日、サッカーのワールドカップの成功を期して映像メッセージを交換することになりました。金大中大統領のメッセージは日本のNHKを通じて、また小泉首相のメセージはKBSを通じて両国国民にそれぞれ伝えられる予定です。これについて大統領府の鄭泰翼外交安保担当首席は24日「来年のワールドカップをまえに韓日関係はひところにくらべ大きく好転した。新年のメッセージの共同発表はこのような友好関係を反映するものだ」と述べました。

・韓国政府はアフガニスタンの新しい国づくりのため、このほど発足した暫定政権に対し復興資金を提供する方針で検討を進めています。またアフガニスタンの再建復旧費90億ドルのうち、韓国側がどの程度分担するかについても関係部の協議を行うことにしています。政府関係者はこれについて、最近ブリュッセルで開かれたアフガニスタン復旧支援会議で22日スタートしたアフガニスタンの暫定政権に対する支援策が協議され韓国もその一部を支援することになるだろうと述べました。アフガニスタンの暫定政権は本格政権へ移行する今後6か月間に1500万ドルから2000万ドルの資金が必要だとしています。

・金大中大統領は24日、経済的混乱から政権を交替したアルゼンチンのロドリゲス・サア臨時大統領に祝電を送りました。金大中大統領はこの中で「サア新政権に変わらない支持を表明するとともにアルゼンチンが当面する外貨危機を克服し政治の安定と経済回復への基盤を固めることを期待している」と述べています。

・日本を訪れている民主党の韓ファカプ常任顧問25日小泉首相と会談し 韓半島とアジアの平和のための韓日両国の協力と韓・米・日3か国の議会レベルでの協力強化について意見をかわしました。小泉首相はこの席で韓半島とアジアの平和、韓・米・日の議会レベルの協力のため最善をつくすことを約束し、日米政策フォーラムの発足、そして韓米政策フォーラムとの協力体制つくりにも協力すると述べました。韓ファカプ顧問はまた 近く発足する日米政策フォーラムの議長に内定している額賀福司郎元経済企画庁長官とも会談し日米政策フォーラムと韓米政策フォーラムの協調体制について意見を交換しました。

・アメリカの国防総省のマイアス統合参謀本部議長が来年3月韓国と日本をあいついで訪問する予定です。マイアス議長は当初先月はじめに訪問する予定でしたがアフガニスタンでの軍事作戦のため延期されていました。マイアス議長の韓日両国訪問は今年10月統合参謀本部議長に就任してから初めてのことです。

・来年のサッカーワールドカップの韓国組織委員会は24日臨時総会を開き、これまでの鄭夢準、李衍澤両氏による共同委員長体制から事務総長を中心にした組織変更を行うことを決めました。鄭夢準、李衍澤の両氏は引き続き非常任の委員長は勤めますが組織の決定権は事務総長に移されることになります。

・ロサンゼルス発連合ニュースによりますと、アメリカに住んでいる韓国人の離散家族訪問団が来年2月北韓を訪問するということです。韓国民族助け合い運動アメリカ総本部の関係者は24日、「北韓側とは来年2月初旬10人以内の離散家族が平壌を訪問するなど 具体的な日程について合意し協定に署名した。現在は北韓当局の最終的な許可を待っている段階だ」と述べました。アメリカ在住の離散家族は個人的に北韓を訪問して北韓の家族と再会するケースはこれまでにもありましたが、民間団体が北韓当局と合意して離散家族の再会にこぎつけたのは今回が初めてです。

・25日はクリスマス、韓国では国民の祝日となっています。25日はソウルを除く中部の忠清道と江原道、南部地方など一部地域で雪が降りホワイトクリスマスを迎えました。全国のキリスト教教会ではイエスキリストの生誕を祝うミサと礼拝が厳かに行われました。一方 南北を代表するキリスト教団体は25日、自主的な平和統一と世界の平和を願う内容の共同報道文を発表しました。この報道文は韓国キリスト教教会協議会の金ドンワン総務と朝鮮キリスト教連盟中央委員会の康ヨンソプ委員長の名前で平壌放送を通じて発表されました。この中では「南と北のキリスト教徒はテロと戦争が一日も早くなくなることを祈り6.15南北共同声明にそって韓半島に平和が訪れることを祈る」と述べています。

・今年11月までに韓国を訪れた外国人観光客はあわせて475万4000人あまりで、このうち日本人が222万5千人あまりと全体のほぼ半数を占めています。日本人についでは中国人で44万4千人、3位はアメリカ人で39万人となっており外国人観光客の数で中国がアメリカを上回ったのは今年が初めてです。中国からの観光客は98年以降毎年増えており来年はワールドカップサッカーの中国の試合が韓国で行われることから中国人の観光客は60万人に達するものと予想されています。

・25日の為替レートは 国民の祝日のため前日と同じです。韓国外換銀行が公示した24日午後3時現在のウォンの為替レ−ト、日本円100円は1010ウォン4銭でした。またアメリカドル1ドルは1308ウォンでした。25日の韓国株式市場は取引がありませんでした。

・25日のソウルは晴れ、午後1時の気温は6度1分でした。26日は全国的に晴れ予想最低気温は氷点下12度から0度、最高気温は2度から9度になるものとみられます。

12月24日月曜日

・韓国最初の対外投資協定で、地域経済協定となる「韓日投資協定」の交渉が妥結しました。韓国政府は3年ごしでおこなってきた日本との投資協定交渉は22日東京で開かれた9回目の交渉で最終的に合意したと発表しました。この結果、韓日投資協定は 今後両国による調印と国会での批准など国内手続きを得て発効することになっており来年上半期には協定が実施される運びとなります。外交通商部では この協定によって日本の先端産業の韓国への投資が増えるとともに 両国の経済協力関係がさらに緊密になるものと見ています。

・韓国政府の関連機関、外交安保研究院は23日発表した「2002年国際情勢展望」の中で北韓の金正日国防委員長の韓国訪問は不透明だという見通しを出しました。外交安保研究院はこの中で「現在南北関係は去年6月南北首脳会談以来最も難しい状況にある。こうした情勢が短期間に好転できなければ金正日国防委員長のソウル訪問は可能性が不透明だ」と述べ、国防委員長の韓国訪問に悲観的な見通しを示しました。研究院は、韓国側のソウル訪問の要請にもかかわらず北韓は約束を履行するという言葉を繰り返しているだけで具体的な行動を示していないとして、南北関係の膠着状態が大きく改善する見通しのない中、来年の大統領選挙など韓国の政治日程などもからんで来年の南北関係が改善する見通しは薄いと説明しています。

・韓国財閥系の企業、現代アサンが行っている北韓の金剛山観光事業による観光客は今年5万8千人あまりと去年のほぼ4分の1にとどまる見通しです。金剛山観光客は観光が始まった98年の11月から12月までの2か月間に1万524人、99年は14万7445人、去年21万2224人と増え続けていましたが、今年は一挙に4分の1ちかくまで減少しました。これについて関係者は金剛山では北韓による厳しい観光規制が行われている上、観光特別区域の指定が遅れていることなどをその理由にあげています。金剛山観光事業は経営難から中断の見通しが出ている中、今年最後の金剛山観光船は30日午後400人の観光客をのせて韓国東海岸のソクチョ港を出港する予定です。

・韓国政府は22日東支那海で日本の海上保安庁と銃撃戦の末沈没した不審な船舶について、外交ルートを通じて日本当局と緊密に協議しているということです。これについて政府当局者は24日、「現段階では まだ沈没した船が北韓のものであるかどうかは分からない。船体を引き揚げるなどして詳しい事実関係を糾明する必要があるだろう」と述べました。

・日本の天皇が68才の誕生日を迎えた記者会見で奈良時代の桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であることに言及し韓国とのゆかりを感じていると発言したことと関連して韓昇洙外交通商長官は24日「韓日の歴史の上でだれもが知っている事実を天皇の発言で再確認できたことに意味がある。天皇の発言は韓日両国が大変親しい間柄だということを象徴的にのべたものだ」と語りました。天皇はこうした皇室と韓国とのゆかりに続いて来年のサッカーワールドカップの共同開催を契機に両国民の理解と信頼感が深まることを期待すると述べました。一方、韓国の主な新聞は24日この発言を1面でとりとあげ、天皇が韓半島との血縁を自ら初めて発言したと紹介し、ワールドカップをまえに韓国人に送った友好のメッセージだと伝えました。

・最近、外国のマスコミが相次いで韓国経済は回復基調に向かっているという肯定的な評価を出しています。まず、ファイナンシャル・タイムスは13日づけの記事で韓国の株価の上昇は韓国経済の強い回復力によると報じました。またビジネスウィークも17日づけで公共投資による建設業界の回復が韓国経済のリード役を果たしていると報じました。一方、イギリスの経済専門調査機関の「エコノミスト・インテリジョンス・ユニット」は今後3か月間のソウル株式市場の総合株価指数が700ポイント台で推移するだろうと株高を予想しました。さらに今後6か月間の株価も650から800の間で平均738ポイント、場合によっては900ポイント台まで上昇する可能性もあるという見通しを出しました。

・外交通商部は、アフガニスタン暫定政権の発足を歓迎する声明を発表しました。外交通商部のシン・チョンスンスポ−クスマンは声明の中で「アフガニスタンが長い紛争を終え暫定政権をスタートさせたことを歓迎し、これが平和と安定にむけた第1歩となることを望む」と評価しました。また韓国政府はアフガニスタンの新しい国作りの過程で寄与し、国民の意志で民主国家を築くことを希望すると述べました。

・EU(ヨ−ロッパ連合)は北韓の保健医療事業を支援するため190万ユーロ、アメリカドルで170万ドル相当の支援をする方針です。これは韓国政府関係者が23日明らかにしたものでEUは北韓のマラリアと結核などの各種の伝染病の治療と慢性的な栄養不足を解消するため北韓の1700あまりの医療機関に医薬品を支援することを決定したと述べました。EUの北韓支援はEU執行委員会の下部機関の人道支援局と非政府機構のNGOを通うじて行われる予定です。

・韓国外換銀行が公示した24日午後3時現在のウォンの為替レート、日本円100円は1010ウォン4銭で先週にくらべ47銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは1308ウォンで先週にくらべ50銭のウォン安でした。24日韓国株式市場の総合株価指数は646.49ポイントと先週にくらべ1.78ポイント上昇しました。

・24日のソウルは雪のちくもり、午後3時の気温は3度1分でした。25日は全国的に曇りがちで江原道と忠清北道、南部地方では一時雪または雨が降るでしょう。予想最低気温は氷点下8度からプラス2度、最高気温は0度から7度になるものとみられます。

12月22日土曜日

・韓国政府は、来年のサッカーワールドカップを観戦に訪れる外国人サポーターの出入国手続きを大幅に簡素化し、複数の試合を観戦する外国人サポーターには、3ヶ月有効のマルチビザを発給するとともに、日本など現在ビザを免除している国に対しては滞在期間を30日から90日に延長することを決めました。これは、22日大統領府・青瓦台で行われた政府関係機関による「ワールドカップ準備報告会」で外交通商部が明らかにしたものです。またこの日の会議では、ワールドカップの期間中、ソウル市やプサン市など開催10都市だけでなく、ソウル市に隣接する首都圏地域でも車のナンバープレートの数字で運行を制限する交通2部制を実施することになりました。大会期間中、10万人が見込まれる中国からの観光客の便宜をはかるため空と海の中国路線を増便するとともに、観光地の案内表示板に漢字を併記することなど中国人の受け入れ体勢に万全を期すことを決めました。また中国ナショナルチームが一次リーグを行うソウルに1万室、光州と済州島にはそれぞれ1000室の宿泊施設を追加で確保するなどの特別対策を講じることになりました。政府はまた期間中、本戦出場の32か国や、韓国戦争の参戦国、アジア各国の首脳など各国のVIPを韓国に招待し、試合の観戦とともに首脳会談を行うなどの「ワールドカップ外交」を繰り広げることも検討しています。

・小泉首相は、来年5月31日にソウルで開かれるサッカーワールドカップの開幕式に出席する意向を明らかにしました。これは日本の読売新聞が21日伝えたもので、韓国がワールドカップの開会式に天皇の出席を希望したのに対し日本政府は天皇の訪韓は時期尚早だとして難色を示し代わりに首相の出席を決めたものです。また小泉首相は2月にも韓国を訪問し、金大中大統領と首脳会談を開きたい意向で現在、両国間で日程の調整が進められているということです。

・韓国の洪淳瑛統一長官は21日、北韓に10万トンのトウモロコシを支援する方針を明らかにしました。これはFAO(世界食糧計画)の要請によるもので、政府は国会の同意を得た上で来年初めにも北韓に送る予定です。これについて洪統一長官は、今後の追加支援については南北協議が必要で南北経済協力推進委員会が再開されれば、この追加措置について北韓と協議するという姿勢を示し、こうした食糧支援が南北交渉再開へ向けた糸口となることに期待感をにじませました。

・モスクワ発の連合ニュースによりますと、韓国の経済人や芸術家など民間の使節団3、400人を乗せた「韓国・ロシア親善列車」が来年7月シベリア横断鉄道で運転されることになりました。これはロシア駐在の韓国大使館が計画しているもので、韓国とロシアとの鉄道部門の協力によって南北縦断鉄道とシベリア横断鉄道とを結ぶ事業を実現させるためいわば呼び水としてこうした特別列車を運行することにしたものです。

労働部は22日、来年度の韓国の失業率は年平均で3.5%と、依然、若年層を中心に厳しい雇用情勢が続くという見通しを示しました。労働部では、こうした見通しを受けて来年初めから失業対策関連予算を支出し雇用情勢を好転させたいとしています。労働部では、来年上半期には、就職難の新卒者が増えることから失業率が3.8%まで悪化することが予想されるが、下半期には3.1%まで下がって比較的安定した状態を維持できるものとみています。

・大韓航空は、クリスマスと年末年始に主な空港から済州島行きの臨時便を157便運行することになりました。大韓航空の済州空港支店によりますと、クリスマス期間中の22日から25日までソウル、仁川、プサン、テグ、チョンジュ、チンジュの各空港からあわせて31往復の特別機を投入します。また29日から来年1月2日までの5日間にも126往復の臨時便を運行する予定です。

・韓国の救世軍が今月4日から全国で始めた社会鍋の募金活動は、今月17日現在、ソウル市内だけで5億9000万ウォンの暖かい善意が寄せられ、去年の同じ時期と比べて11%も増えています。救世軍の社会鍋募金は、全国73地域、196で17億ウォンを目標に進められており、これまでの募金が10億ウォンを超えたことから目標額は達成できるのではないかと見られています。この社会鍋の募金活動は、クリスマスイブの夜12時まで続けられます。

・ソウルにある530あまりの小学校が22日一斉に終業式を行い来年2月2日までの41日間の冬休みに入りました。ソウルの中学校、高校は、今週初めからすでに冬休みに入っています。

・韓国外換銀行が公示した22日正午現在の為替レート、日本円100円は、1009ウォン57銭で前の日に比べて3ウォン56銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1307ウォン50銭で、前の日に比べて4ウォンのウォン高でした。韓国株式市場は、土曜日のため取引はありません。

・22日のソウルは晴れ、正午の気温は、氷点下1度8分でした。23日は、全国的に曇り、南部地方では雪または雨のところがあるでしょう。予想最低気温は、氷点下14度から1度、最高気温は1度から8度という予報です。

12月21日金曜日

・韓国と日本は21日ソウルで「ワールドカップ出入国共同委員会」を開き、来年のサッカーワールドカップ開催期間中に日本を訪れる韓国人に30日間のビザなし入国を認めることで合意しました。また両国は、来年1月1日から韓国民が日本の入国ビザを申請した場合、90日間のマルチビザを発給するという「短期ビザ緩和措置」にも合意しました。この日の会議には、韓国側から外交通商部の金キョンクン領事局長が、日本側からは小野正昭領事移住部長が首席代表として出席しました。協議の結果、過去に日本を訪問したことがあったり、あるいは決まった一定の収入のある韓国人に対しては、現在1年となっているビザの有効期間を5年に延長するとともに、ビザの期間も15日から90日とするマルチビザを発給し、初めてビザを申請する韓国人で決まった収入のない人は1年有効、90日滞在可能なマルチビザを発給することになりました。さらに両国は、韓国人が訪日の際30日間ビザなし入国できる具体的な期間については今後の協議で決めることにしています。また両国は、これとは別にワールドカップ組織委員会関係者に対しては、1年有効90日滞在可能なマルチビザを発給するとともに、韓日間を往来する大会の関係者にはビザの代わりに「入国カード」を発給することでも合意しました。

・深刻な経済危機から暴動などの社会的な混乱が広がっているアルゼンチンでは20日デラルア大統領が議会に辞表を提出し、非常事態が宣言されました。こうした中で、韓国外交通商部が21日明らかにしたところによりますと、19日首都のブエノスアイレスで韓国人が経営する食料品店が略奪されましたが、幸い人命の被害はなかったということです。外交通商部では、現地の韓国大使館に被害の状況を把握するとともに、在留邦人の保護に万全を期すよう指示しました。

・一方、財政経済部は、今度のアルゼンチンの外貨危機と関連して「韓国の対アルゼンチン貿易規模はあまり大きくなく金融機関や企業の投資、貸出なども小規模であることから、大きな打撃はない」という見解を明らかにしました。財政経済部によりますと、韓国企業のアルゼンチンへの投資額は今年10月末で1億1000万ドル、金融機関の貸出は9月末現在、9000万ドル、さらに輸出入の取引は、年間4億ドル程度だということです。

・緊迫するアルゼンチンの事態を受けて金大中大統領は20日、現地に住む韓国人同胞の安全と財産の保護に万全を期すよう外交通商部に指示しました。青瓦台の呉弘根報道官によりますと、「アルゼンチンにはおよそ2万5千人の韓国人同胞が繊維関係の仕事や食堂などを経営している。特に韓国人が多く住んでいるブエノスアイレスの居住区にはアルゼンチン警察の重点配置を要求している」ということです。

・韓国西海岸の港湾都市仁川から全羅南道の木浦までの全長353キロの西海岸高速道路が21日全線開通しました。金大中大統領は、この日全羅北道金堤で行われた開通記念式典に出席し、「西海岸高速道路の開通によって西海岸地域が新たな国土開発の中心となる展望を切り開くことができた」と評価しました。金大統領はまた「西海岸高速道路は、海上を隔てた中国との交流拡大に大きな役割を担うことになり、今後は、西海岸地域が東北アジアの物流の中心地として韓国の発展をリードすることになるだろう」と語りました。4兆7千億ウォンの事業費を投入し着工以来11年をかけて完成したこの西海岸高速道路はソウルと釜山間のキョンブ高速道路についで韓国で2番目に長い高速道路になります。この高速道路の開通で木浦まではこれまでの半分の4時間で結ばれるようになりました。

・韓国軍とアメリカ軍の連合司令部と韓国に駐留するアメリカ軍司令部は、アメリカのブッシュ大統領が進めているMD(ミサイル防衛体制)について協議する合同機関を設けたことが明らかになりました。これはアメリカ空軍季刊誌「エアロスペース・パワージャーナル」の最新号でアメリカのぺンタゴン国防省の関係者が明らかにしたもので、パワージャーナル誌は、「韓米連合司令部と韓国駐留アメリカ軍は、最近、TMD(戦域ミサイル防衛体制)の構築に向けて韓米間の枠組みの構想を完了した」と報道しました。韓国政府はこれまでアメリカのMD計画に参加する計画はないという立場を表明していただけに、こうした韓国軍の動きをめぐっては今後波紋が予想されます。

・来年5月31日にソウルで開かれる2002年サッカーワールドカップの開幕式に天皇が出席する問題をめぐって日本の外務省幹部は20日、「常識的にはありえない」と述べ、天皇の韓国訪問は政府部内で検討されていないことを明らかになりました。天皇の韓国訪問は、金大中大統領が98年の訪日の際、当時の故小渕首相に要請し、その後、大韓サッカー協会の鄭夢準会長も天皇の訪韓を重ねて要望しました。しかし、天皇の韓国訪問については韓国の野党をはじめ韓国国民の反発が予想される上、教科書問題をめぐって明らかになった両国の歴史認識の差も大きく、日本政府としては宮内庁と本格的な協議に入っていないということです。

・中国大使館に勤務していた北韓の外交官が今年9月にカナダに入国し、カナダ政府に政治亡命か難民の認定申請を準備していることが明らかになりました。韓国の新聞「韓国日報」が20日伝えたところによりますと、この北韓外交官は、中国大使館で通商アタッシェを担当していた35才の男性で、「北韓の体制に嫌気がさした」という理由でカナダへの定住を希望しているということです。カナダと北韓は今年2月国交を樹立しており、カナダ政府がこの北韓男性の亡命を認めた場合、初めてのケースとなります。

・韓国の子供たちがクリスマスのプレゼントとして最もほしいものは携帯電話、反対にほしくないプレゼントは文房具とお菓子だということです。これは、韓国最大の子供向けポータルサイト、ジュニアネイバー(www.jrnaver.com)が、13歳以下の子供3万人を対象に調査したもので、クリスマスプレゼントで1番ほしいものは男女ともに「携帯電話」をあげ、2番目には男の子は、TVゲームのソフト、女の子はキャラクターグッズをあげています。韓国では中学生以上はほぼ全員が携帯電話をもっていて、小学生も高学年になると携帯電話をもつ子供が増えています。

・アメリカ大リーグ、ロサンゼルス・ドジャースで活躍した朴賛浩投手が、フリーエージョントの権利を行使してテキサス・レンジャーズに入団するものとみられています。アメリカの3大ネットワーク「CBS」が20日伝えたところによりますと、朴投手は、テキサス・レンジャーズとの間で、7000万ドルの5年契約を結ぶ見通しで、近く入団発表する予定だということです。朴投手は、94年ロサンゼルスに入団して以来、8年間に通算80勝94敗を記録し、今季は15勝を挙げたドジャースの主力投手でした。

・来年2月に開幕するソルトレークシティー冬季オリンピックの聖火リレーが現在全米で行われていますが、この聖火リレーに韓国人が参加することになりました。現地のオリンピック組織委員会から20日ワシントンの韓国大使館に入った連絡によりますと、全米をリレーされている聖火は21日、ワシントンDCに入り、150人のランナーがホワイトハウス、国防部、国立墓地などワシントン市内の主要道路を結んでリレーすることになっています。このうち韓国人の金ホンさんは韓国大使館のあるマサチュセッチュ街の320メートルの区間を担当するということです。金サンは在米韓国人のスポーツ活動の世話役として活動している人です。

・韓国外換銀行が公示した21日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、1013ウォン13銭で、前の日に比べて2ウォン25銭のウォン安した。アメリカドル1ドルは、1311ウォン50銭で、前の日に比べて10ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場の21日の総合株価指数は、644.71ポイントと、前の日に比べて19.80ポイント急落しました。

・21日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、氷点下0度9分でした。22日も引き続き大陸高気圧に覆われ全国的に晴れのところが多い見込みです。22日の予想最低気温は、氷点下13度から1度、最高気温は0度から6度という予報です。

12月20日木曜日

・韓国政府は20日、統一部のスポ−クスマンの声明を通じて北韓が去年の南北首脳会談の合意事項を履行する意向を表明したことを歓迎し、南北会談を速やかに再開するよう促しました。統一部の金弘宰スポ−クスマンはこの声明の中で「北韓が祖国平和統一委員会のスポ−クスマンの談話で南北の合意事項を履行していく意志を明らかにしたことを高く評価する。何ら前提条件なく南北対話に応じることを期待する」と述べました。また金スポ−クスマンは 「南北対話を通じて協力していけば お互いの不信感を解消し信頼を築いていけるだろう。北韓が問題視している韓国側のテロに対する警戒措置などもお互いを尊重する精神で対話すれば誤解がとけるだろう」と述べました。北韓の祖国平和統一委員会のスポ−クスマンは17日談話で「南北の間で合意した事項を守っていくという北韓の立場にかわりはない。韓国側が会談再開への環境を整え南北関係を正常にもどしてほしい」と強調しました。

・KOTRA(大韓貿易投資振興公社)は20日、来年の韓国の輸出は今年より8.2%多い1644億4千万ドルで今年にくらべ8.2%の伸びが見込まれると発表しました。これを地域別にみますと、アジア大洋州が9.5%増の808億ドル、北米は7.8%増の360億ドル、ヨ−ロッパは7.9%増の260億ドルとなっています。また国別では 中国、ホンコン、台湾などへの輸出が373億ドルと、今年より10.1% の伸びが見込まれ、金額では対米輸出を上回ることが予想されます。一方対米輸出は今年より4.5%増え338億ドル、対日輸出は8.6%増の190億ドルになるものと見込まれています。

・ベトナムを訪れた金東信国防長官は19日、ハノイでベトナムのパムバンチャ国防長官と会談し、来年両国の合同参謀本部議長が相互訪問することで合意しました。また韓国の国技、テクゥォンドの教官を派遣してベトナムの軍人にテクゥォンドの技術教育をするとともにホーチミン市にテクゥォンドの道場を作る問題についても両国が前向きに検討していくことになりました。

・外交通商部の崔城弘次官は20日、韓国を訪れているイランのモセン・アミンザデ外務次官と会談し、両国の友好促進について話し合いました。両次官は会談で 来年両国が国交樹立40周年を迎えることから相互の協力関係をさらに拡大し、未来志向的な関係を築いていくことで意見が一致しました。またアフガニスタンの新たな国づくりのために協力していくことになりました。アミンザデ外務次官は李漢東国務総理、李萬變国会議長らとも会談することになっています。イランは韓国の主な石油輸入国で北韓とも外交関係があります。

・今年韓国に入国した北韓からの脱出者が550人を超えました。国家情報院は19日北韓を脱出した金ヨンチュンさんら16人が第3国を経由して韓国入りした。この結果今年韓国に入国した北韓からの脱出者はあわせて552人になったと発表しました。金ヨンチュンさんらは食料難のため96年以降北韓から相次いで脱出したということで今回韓国に入国した16人には5家族11人も含まれています。

・韓日両国はIT情報通信関連技術の資格を相互に認定することになりました。韓国と日本は21日IT関連分野の3つの資格を韓国と日本が相互に認定することを主な内容とした「韓日IT資格に関する覚書」を交わすことで一致しました。相互に認定されるのは「情報処理技師」「情報処理産業技師」「情報器機運用技能士」の3つの資格です。韓国労働部は今後コンピュ−タ−グラフィックなどの分野でも韓日相互認定を進めることにしています。今度の覚書の締結は先の韓日首脳会談での合意によるものです。

・東京発連合ニュースによりますと、韓国と日本は19日東京で来年のサッカーワールドカップにそなえた安全対策会議を開き競技場などで運用の混乱を引き起こすフーリガン問題に共同で対処することで合意しました。この中では多くのフーリガンが出国することが予想されるイギリスやドイツなどに対してフーリガンの出国を厳しく規制するよう要請する一方、国際的テロ集団に関する情報の交換や出入国管理体制を強化することでも意見が一致しました。

・韓国西海岸の港湾都市仁川から全羅南道の木浦までの全長353キロの西海岸高速道路が21日全線開通します。4兆7千億ウォンの事業費を投入し、着工以来11年をかけて完成したこの西海岸高速道路はソウルと釜山間のキョンブ高速道路についで韓国で2番目に長い高速道路になります。この高速道路の開通で木浦まではこれまでの半分の4時間で結ばれるようになります。韓国道路公社ではこの高速道路の開通は中国を含めた環黄海経済圏の発展をもたらし、新しい西海岸時代を開く礎になるだろうとしています。

・日本のプロサッカーJ1大阪セレッソで活躍している韓国のユン・チョンファン選手が契約を更新し来年も大阪セレッソにとどまる見通しです。ユン・チョンファン選手はセレッソのアタッカーとして今年64ゲームに出場して12得点をあげ、天皇杯のトーナメントでもベスト8進出の原動力となるなど活躍しています。

・韓国最南端の島、済州島の南済州郡と最北端の江原道鉄原郡が年末を迎えて今年もそれぞれの地域の特産物を交換販売することになりました。これによりますと南済州郡は済州産の蜜柑15キロ入りの1千箱を鉄原郡に送り、鉄原郡は名産の米、8240キロを南済州郡で販売することにしています。南済州郡と鉄原郡は5年前に姉妹縁組を結んでおり、毎年特産物の交換販売と親善体育大会を開くなどして活発に交流しています。

・韓国外換銀行が公示した20日午後3時現在のウォンの為替レート、日本円100円は1010ウォン88銭で前日にくらべ2ウォン69銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは1301ウォンで前日にくらべ8ウォン50銭のウォン安でした。20日韓国株式市場の総合株価指数は664.51ポイントと前日にくらべ17.46ポイント上昇しました。

・20日のソウルは晴れ、午後3時の気温は1度9分でした。21日は全国的に雪または雨、予想最低気温は氷点下5度からプラス3度、最高気温は氷点下1度からプラス7度になるでしょう。

12月17日月曜日

・韓国政府は大学卒業者を中心として若い年齢層の失業対策費に5246億ウォンの予算を投入して15万人分相当の新規雇用を確保することになりました。政府が17日発表した「若年層失業対策」によりますと、まず来年1月から大学卒業者と在学生などを対象に職場体験プログラムと大学生の冬季中小企業体験などのインターン制度を拡大実施するとともに、新規公務員の採用枠を3000人増やして9000人にするなど15万5千人の新規雇用を確保することにしています。また大学に進学しない高校卒業者14万5千人を対象に、技術教育など就業教育を実施し、大学生3千人にはベンチャー企業の創業を助けるインキュベーター事業を行うことにしています。また教育に参加した若者には月25万ウォンから80万ウォンまでの手当てと訓練費などを支給する計画です。これについて金大中大統領は、韓国の若年層の失業率は現在7.3%と外貨危機に陥った98年11月の12.6%よりは回復したが、それ以前にくらべると高いとして、若年層の失業率を5%台に下げるよう内閣に指示しました。金大中大統領また若年層の失業対策が情報技術、バイオ技術、ナノ技術、環境技術、文化技術など次世代産業分野に必要な方向で行われるよう指示しました。

・韓国最大の貿易港、釜山港の一部地域が17日、関税自由地域に指定されました。関税自由地域に指定されたのは 北港シンソンデ・ターミナル100万平方メートルとカムチョン港ハンジン・ターミナル13万平方メートル,それに旧第一精糖敷地14万8千平方メートルなどあわせて127万8千平方メートルです。今後これら3箇所の地域では物品の搬入と搬出、用役の提供などで税制上の特例が認められ、新しく施設を設置する際アメリカドル3000ドル以上を投資する企業に対しては法人税などの直接税を減免され、国有財産の賃貸料は全額免除されることになります。韓国政府は今後も釜山港の関税自由地域を段階的に拡大して2011年までに釜山港を東北アジアのハブ港に整備する計画です。

・モスクワで開かれた韓国とロシアの漁業交渉で来年のロシア領海内での韓国のスケトウダラ漁は今年より1万トン少ない2万5千トンと決まりました。また今回の交渉では他の魚の漁獲割当も決まり、タラは去年と同じ2500トン、イカは2300トン増の7300トンになりました。スケトウダラの漁獲量が1万トン少なくなったことについて海洋水産部の関係者は 「ロシアからの輸入やロシアとの合弁・共同操業によって今年とほぼ同じ20万トンは確保できる見通しだ」と述べ、スケトウダラの品不足は心配ないという考えを明らかにしました。しかし 来年初めに行われる民間割当の入札で韓国企業が十分な量を確保できない場合、国内のスケトウダラの需給の不安定と価格上昇が心配されます。

・一方、来年度の漁獲量を調整する韓国と日本の漁業会談が18日から2日間ソウルで開かれます。今度の会談では韓国側から海洋水産部の朴ドクベ漁業資源局長が日本側からは水産庁の海野寛資源管理部長がそれぞれ首席代表として出席します。韓国政府はこの会談で三陸沖35海里以内でのサンマ漁を許可するよう日本側に求めることにしています。

・北韓に建設が進められている軽水炉事業関係者20人が韓国の原子力発電所などを視察するため16日韓国入りしました。一行は北韓の長官クラスにあたる金ヒムン軽水炉事業局長をはじめ20人でKEDO(韓半島エネルギ−開発機構)と北韓との間で締結した訓練議定書に基づいて韓国を訪れたものです。一行は2週間韓国に滞在し 慶尚北道のウルジンにある原子力発電所などを視察することになっています。

・韓国の外貨保有高が1029億ドルを超えました。韓国中央銀行韓国銀行によりますと、今月15日現在韓国の外貨保有高は1029億2100万ドルで先月にくらべ12億6800万ドル増えました。韓国の外貨保有高は日本、中国、台湾、ホンコンについで世界5位です。

・韓国でイチゴの栽培が盛んな全羅北道ワンジュ郡のイチゴ農場が日本のイチゴ輸入業者と提携し日本で品薄となる夏場のイチゴの栽培を行うことになりました全羅北道のウォンチョン農場では 夏用新品種の栽培技術を日本の輸入業者から得て来年6月から毎月60トンを日本に輸出することにしています。ウォンチョン農場と提携した日本の輸入業者は「毎年アメリカから5500トンから6000トンあまりのイチゴを輸入しているが流通コストが高い。今後は韓国での委託生産を増やし輸入の主力産地を韓国にする方針だ」と話しています。

・台湾で行われた第13回アジア女子サッカー選手権の決勝戦日本対北韓は北韓が2対0で日本をくだし、優勝しました。また3位決定戦の韓国対中国は0対8で 中国が勝ち、韓国は4位となりました。

・サッカーのワールドカップを控え日韓大学連合チームによる親善サッカー試合が15日東京の国立競技場で行われ、早稲田大学と高麗大学のチームが慶応大学と延世大学チームを6対0の一方的なスコアで圧勝しました。この親善試合は崔相龍駐日大使のキックオフで始まり、大勢のOBや在学生の熱い応援合戦が繰り広げられました。早稲田高麗連合には元韓国ナショナルチームの監督のチャ・ボムグン監督の子息チャ・ドゥリ選手も出場し、自ら2得点をあげました。

・韓国が済州島で行われた2001韓国馬事会カップ・コリアオープン国際柔道大会で3連覇を果たしました。韓国は大会最終日の15日66キロ級の鄭富競選手、73キロ級のチェ・ヨンシン選手など5階級で金メダルを獲得し総合成績で金メダル8,銀メダル4銅メダル9で総合優勝しました。2位はドイツ、3位は日本でした。

・ソウル市内の539の小学校が今週22日に2学期の終了式を行い23日から来年2月1日まで41日間の冬休みに入ります。また一部の中高校を除いたほとんどの中学や高校も今週20日から22日までに冬休みに入ります。

・韓国外換銀行が公示した17日午後3時現在のウォンの為替レート、日本円100円は1011ウォン73銭で先週にくらべ1ウォン36銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは1293ウォン50銭で先週にくらべ 7ウォンのウォン安でした。17日韓国株式市場の総合株価指数は648.28ポイントと先週にくらべ16.92ポイント下落しました。

・17日のソウルは晴れ、午後3時の気温は0度5分でした。18日は全国的におおむね晴れ、予想最低気温は氷点下11度から0度、最高気温は0度から11度になるものとみられます。

12月15日土曜日

・韓国と日本の投資協定をめぐる交渉が早ければ年内にまとまる見込みです。韓国の張在植産業資源長官と、日本の平沼経済産業相は、13日東京で開かれた「韓日官民合同投資促進協議会」に出席し、韓日投資協定の交渉を年内にもまとめたいという考えを明らかにしました。これについて平沼経済産業相は「投資協定の締結に大きな障害はない。早期締結に向けて両国が努力しているので年内には基本合意に達することができると思う」と述べました。

・韓国政府は、13日から2日間ソウルで行われた韓日アジア担当局長会議で、日本政府に対し、現在靖国神社に合祀されている旧日本軍の韓国人霊位を取り下げる問題や在日韓国人の法的地位の向上に積極的に努力するよう求めました。また政府は、在日韓国人の再入国許可制度の廃止や、公務員採用の際の国籍条項の撤廃、韓国にいる原爆被害者を日本人と同等に待遇することなども要求しました。これに対して日本側は、いずれも検討中としており、靖国神社の合祀の問題については政府が直接関与することに難色を示しました。韓国と日本は、年内に改めて領事担当局長会議を開き、韓国人の日本入国ビザの制限緩和について協議するのをはじめ、来週中にも水産当局者会議を開いてサンマ漁問題についても協議することで一致しました。

・4回目の南北離散家族の相互訪問を年内に再開させたいという大韓赤十字社の提案に対して北韓は、14日現在、何らの反応を示していないことから年内の離散家族交換訪問は事実上難しくなりました。大韓赤十字社は今週11日徐英勲総裁が北韓赤十字会の張在彦委員長に、電話による通知文を送り、南北離散家族の年内の交換訪問について話し合う実務者接触を14日に行うことを提案していました。

・ブッシュ政権のもとで膠着状態が続いている米朝対話を再開させるためアメリカはプリチャード韓半島和平特使を北韓に派遣することも検討している模様です。ソウルの外交筋によりますと、「プリチャード特使の北韓訪問は、核兵器疑惑などに対するアメリカ側の態度の軟化ではなく、米朝対話の再開についてのアメリカ側の立場すなわち、前提条件なしで、いつ、どこででも、どんな議題についてでも北韓と協議に応じるという姿勢を北韓側に説明するのが狙いだ」としています。プリチャード特使の北韓訪問については、韓国、日本、アメリカが先月26日と27日にサンフランシスコで行った対北韓政策調整会議でも取り上げられ、韓国、日本ともこれを支持しています。

・2002年サッカーワールドカップに向けた韓国の安全対策本部は14日、ソウルで、ワールドカップ参加国の大使館の担当官を招き、初めての対策会議を開きました。この会議には、アメリカ、イギリスなど23カ国の大使館の安全担当官31人が出席し、国際的なテロやフーリガンについて各国がもっている情報を積極的に交換するとともに、各国の選手団の身辺警護などに積極的に協力することで一致しました。そしてこうした会議を今後も2ヶ月に一回開きワールドカップの安全確保に向けて緊密な協力体制を作ってゆくことを申し合わせました。

・アメリカの名門、ハーバード大学で韓国系の女子大生、李スジンさん(20)が生物学部の学生会長に選ばれ話題となっています。ハーバード大学の学生会長にアジア系の学生が選ばれたのは李さんが初めてです。李スジンさんは、生物学部の学生会長選挙で1485票を獲得し、695票の2位候補を圧倒的な票差で引き離し当選しました。李スジンさんは、ニューヨークで大学教授をしている父と、医師の母親の家庭で生まれ、ニューヨーク育ちです。

・今年で16回を数える韓国のゴールデンディスク賞の授賞式が14日行われ、グランプリは男性5人のグループ「god」が初めて受賞しました。ゴールデンディスク賞は、日刊スポーツと韓国音楽協会が一年間のCDの売れ行きやインターネットによる人気投票などの動向を基準に受賞者を選ぶもので、ゴールデンディスク賞に選定された11組の中から大賞のグランプリは、「god」に決まりました。今年のゴールデンディスク賞は、キム・コンモ、カンタ、神話、WAX、クール、イム・チャンジョン、イ・ギチャン、パク・ジンヨン、ポジション、コヨテが選ばれました。

・韓国のサラリーマンは、「酒中心の会食」や「ビールの中にウィスキーを入れた爆弾酒」が幅をきかせる宴会は反省期に差し掛かっていると思っているようです。これは、韓国の女性部が、全国の男女サラリーマン1000人を対象に調査したものです。それによりますと、職場の同僚と仕事後の会食で最も問題となる点は、「酒が中心となること」という回答が28.8%と最も多く、続いて「爆弾酒を薦める風習」が22.3%、「女性社員に対するセクハラ」が3.9%で、韓国の宴会を盛り上げる酒中心の会食に批判的な意見がかなり多くなっています。

・台湾で行われているサッカーのアジア女子選手権大会の準決勝で、韓国は日本に2対1で破れ、惜しくも決勝進出にはなりませんでした。この試合、韓国は、前半を1対1で終えましたが、後半終了1分前、コーナーキックからのゴールを許し、2対1で敗れました。この結果、韓国は、日本との通算成績では7敗4引き分けとなりました。一方、北韓は、強豪の中国を3対1で降して日本との決勝戦に進みました。韓国は16日、中国との3、4位戦に臨みます。

・韓国外換銀行が公示した15日正午現在の為替レート、日本円100円は、1010ウォン37銭で前の日に比べて3ウォン31銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1286ウォン50銭で、前の日に比べて3ウォン50銭のウォン安でした。 韓国株式市場は、土曜日のため取引はありません。

・15日のソウルは晴れ、正午の気温は、氷点下4度5分でした。16日は、中部地方は曇が広がり一時雪の降るところがある見込みです。南部地方は、大陸高気圧の影響で概ね晴れるところが多いでしょう。予想最低気温は、氷点下10度からプラス1度、最高気温は1度から11度という予報です。

12月14日金曜日

・労使の対立で難航している週休2日制問題で、労使の妥協が成立し、労使に政府を加えた3者による法案作りが進められる見通しです。韓国に週休2日制を導入する問題をめぐっては、時間短縮による賃金支払いをどうするかなど、労使の主張が鋭く対立し、政府としては三者の合意による法案づくりを断念する方針を明らかにしていました。しかし12日開かれた労使政委員会で、来年7月に予定している週休2日制の導入の時期をしばらく延期するなど労使間の合意が成立した模様です。これについて与党民主党は、スポークスマンの歓迎声明を出し、今度の決定が安定的に実行に移されることを期待すると述べました。

・韓国に5年以上住んでいる外国人に地方選挙の投票権を認める選挙法の改正が近く国会で成立し、早ければ来年6月の地方選挙から実施される見通しです。国会の政治改革特別委員会は13日開いた選挙関係法小委員会で、外国人の地方参政権問題について協議した結果、選挙法の改正を急ぎ、速やかに実現する方向で合意に達しました。このため政治改革特別委員会では、関連法案を、現在開かれている臨時国会に提案し成立させたいとしています。これが成立しますと、来年6月の地方選挙では、外国人登録をしてから5年以上韓国に居住している20歳以上の外国人およそ1万6000人が投票できることになる見込みで、このうち日本人は609人が該当するということです。外国人の参政権については、国際的にも一定の条件を満たせば積極的に認める傾向にあり韓国もこうした国際的な流れに沿うとともに再三国会に上程されながら未だ実現していない日本に住む在日韓国人の地方参政権問題にも前向きな影響をもたらすことができるのではないかと期待しています。

・日本の毎日新聞が14日報道したところによりますと、日本政府は、サッカーワールドカップの開かれる来年、韓国との間で「犯罪人引き渡し条約」を締結する方針です。日本の警察庁によりますと、去年、日本から韓国や北韓に逃亡した犯罪容疑者は26人に上るとされており、韓日の間でこの「犯罪人引き渡し条約」が締結されますと、両国間で容疑者の引き渡しが円滑に行われるようになり両国の司法分野での協力も進むとしています。海外逃亡した犯罪容疑者の引き渡しについては国際的な取り決めがないため、各国が二国間条約を結んでおり、韓日間の犯罪人引渡し条約が締結されますと、日本としては1980年のアメリカとの条約締結に次いで2カ国目となります。

・日本の小泉首相は、来年5月31日、ソウルで行われるサッカーワールドカップの開会式を前後して韓国を訪問する予定です。これは、日本経済新聞が14日伝えたもので、小泉首相は、韓国訪問中、サッカーワールドカップの開会式に出席するとともに、金大中大統領と首脳会談を行う予定だということです。

・韓スンス外交通商長官が就任後初めて来月日本を訪れ田中外相との間で、韓日外相会談を行う意向です。韓国政府の関係者は「韓長官が来月の20日から30日までの間、東京で開かれるアフガン支援のための閣僚会議に出席するため日本を訪問することになっている」と述べました。韓長官としてはこの機会に、田中外相と個別会談を行い、歴史教科書問題をはじめ、サンマ漁問題など韓日間の懸案について協議したいとしています。

・韓国では先月行われた日本のセンター試験にあたる修学能力試験の結果を受けて、来年度の大学入学の願書受け付けが13日締め切られました。今年は、ほとんどの受験生が合格圏内をめざす安全志願の傾向が強く、いわゆる一流校では、去年と比べて競争率が低くなった一方、中間クラス以下の大学では、競争率が高くなりました。国立大学のソウル大学の場合、3018人の定員に対し7803人が志願し、平均競争率は2.59倍と、去年の3.34倍を下回りました。競争率が最も高かったのは、漢陽大学の社会科学部で62倍を記録しました。合格発表は、来年の2月上旬までに各大学別に行われることになっています。

・外国製自動車の登録台数が年内に1万台を超える見込みとなりました。建設交通部が14日発表したところによりますと、先月末現在、新規登録された外国製自動車は9367台と、去年の同じ時期の5030台と比べて2倍近く増えており、年末までには1万台を超えることがほぼ確実だということです。外国製自動車の登録台数は、3年前の98年にはわずか1921台に過ぎませんでしたが、その後 一部の関税が引き下げられたこともあって、この1、2年外国車の輸入が急増し、韓国人の高級車に対する需要の高まりを見せています。

・江原道春川と、慶尚北道テグ広域市間の約300キロを結ぶ中央高速道路が14日、着工以来6年ぶりに全線で開通し、この区間の所要時間がこれまでの6時間から半分の3時間に短縮されることになりました。韓国の中央部を南北に結ぶ全線300キロの中央高速道路は、最後の工事区間だった慶尚北道プンギと、忠清北道ジェチョンとの51.2キロ区間が14日開通し、これで中央高速道路の全区間が完成しました。中央高速道路の全線開通に伴って年間3300億ウォンの輸送経費のコストダウンとともに、ソウルやプサンから中央高速道沿線の文化遺跡や観光地へのアクセスが便利となりました。

・ソウル市は、道幅の狭い住宅密集地での消防活動を強化するため小さな路地にも進入できる小型消防車を大幅に導入する計画です。ソウル市の消防防災本部によりますと、「車の幅が1.4メートルの1トン級の小型消防車の導入について現在、政府が検討を進めており、消防検定関係法規にしたがって承認が出れば小型消防車の導入を需要に合わせて次第に拡大していく計画だということです。人口1000万人近くを抱えるソウル市は、韓国戦争後の都市計画で市街地の表通りは整然とした街並みとなりましたが、戦災復興を急いだ旧市街地の一部や郊外では狭い道路沿いに木造の住宅が密集しており、こうした地区の消防力の強化が懸案となっています。

・アジア人としては初めて今年のワールドシリーズ、対ヤンキ−ズ戦に出場したダイアモンドバックスの金ビョンヒョン投手が、チームの同僚とともに14日、ホワイトハウスを訪れ、ブッシュ大統領と懇談しました。これはホワイトハウスが、毎年ワールドシリーズの優勝チームを招待する慣例にならって実現したものですが、韓国のスポーツ選手がホワイトハウスを訪問したのは、98年7月、アメリカ女子プロゴルフツアーで優勝した朴セリ選手に続いて2人目です。

・日本の朝日新聞が14日報道したところによりますと、韓国、日本、中国は、13日、済州島のソキポ市で、プロサッカーリーグの事務局会議を開き、来年の各国のリーグ優勝チームによる3カ国大会を再来年2003年に韓国で行うことに合意しました。これについて日本Jリーグの佐々木事務局長は、「アジアのトップレベルの三つのリーグが競い合うことで、互いの向上が期待できる」と話しており、近くスポンサーの選定や細かい日程などの調整に入ることにしています。また、韓国、日本、中国は、若い選手の技術の向上と国際経験を深めるためユース年代の選手の3カ国間の交換や合同合宿などを行うことでも合意しました。

・韓国外換銀行が公示した14日午後3時現在の為替レート、日本円100円は、1007ウォン6銭で前の日に比べて4ウォン4銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1283ウォンで、前の日に比べて7ウォン50銭のウォン安でした。韓国株式市場の14日の総合株価指数は、665.20ポイントと、前の日に比べて11.39ポイント下落しました。

・14日のソウルは朝の最低気温が氷点下7度まで下がって、この冬一番の冷え込みとなり全国に寒波注意報も出されました。午後3時の気温も、氷点下2度9分で、日本の真冬日に相当する一日となっています。この寒波は来週火曜日頃まで続く見込みです。15日も引き続き大陸高気圧の影響で全国的に晴れのところが多く、15日の予想最低気温は、氷点下15度から0度、最高気温は0度から7度という予報です。

12月13日木曜日

・韓国経済研究院は来年の韓国のGDP(国内総生産)の成長率は3.6%となるという見通しを発表しました。この中で韓国経済研究院は落ち込んでいる対米輸出が回復しGDPの成長率は今年の2.6%を上回る3.6%程度が見込まれると説明しています。韓国ではこのところシンクタンクや経済団体など相次いで来年度の経済成長の見通しを発表していますが、いずれも今年の2.6%を上回る3%から4%台を見込んでいます。

・韓国と日本の超党派の国会議員が加わる韓日議員連盟は12日、ソウルで合同総会を開き、来年のワールドカップサッカー大会を成功させるため交通、入国手続き、テロ対策などすべての分野で協力するとした共同声明を採択しました。またこの共同声明では来年の「韓日国民交流の年」に関連して両国間の人的交流を一層盛んにして青少年、文化、地域など 多様な分野での協力を拡大する,両国間の自由貿易協定を東アジアの経済協力体に発展させる,さらに教科書問題と関連する「韓日歴史共同研究機関」の設立に積極的に支援することなども盛り込んでいます。

・金大中大統領は13日午後青瓦台で韓日議員連盟合同総会に出席した日本の代表団一行と懇談しました。金大中大統領はこの席で韓日間の議員連盟を中心に緊密な対話チャンネルを通じて両国で問題が生じた際に円満に解決できるよう協力してほしいと求めました。また 韓日両国共催のワールドカップの成功のため議員連盟の協力を求めました。

・韓国と日本は13日から二日間の日程でソウルで 外交通商部のチュ・ギュホ アジア太平洋局長と日本外務省の田中均アジア局長が出席する局長クラス会議を開き、両国首脳の間で来年はじめにスタートすることで合意に達した歴史共同研究機関の構成メンバーやテーマなどについて具体的な協議に入りました。韓国側では今回の局長会議では、在日韓国人の地方参政権、外国人登録証の携帯制度など在日韓国人の法的地位の問題についても取り上げ、日本側の前向きな姿勢を求めることにしています。

・国連総会の議長としてジュネ−ブを訪問している韓国の韓昇洙外交通商長官は12日WHO(世界保健機関)のブルントラント事務総長と会談し、北韓に対する人道的支援と来年のワールドカップサッカーを禁煙大会とすることなとについて意見を交わしました。この席でブルントラント事務総長はWHOの平壌事務所が開設されたのにともなって北韓に対する国際的な支援物資が住民に行き渡れるようになるだろうと述べました。ブルントラント事務総長はまた韓国を始め国際社会が北韓に対する人道的支援に関心と支援を増やす必要があると指摘し、韓昇洙外交通商長官もこれに同意しました。韓昇洙外交通商長官はついで国連難民条約50周年記念閣僚会議に出席して基調演説し、国際人道法を活用して難民や被災者を保護するのが当面の課題だとして各国に関連条約の批准と国内法の整備を促しました。

・韓国政府はユーゴスラビアの内戦の激化に伴なって98年一時的閉鎖したユーゴスラビアの韓国大使館の業務を来年初めに再開することになりました。政府はこの大使館業務の再開によって内乱で破壊された旧ユーゴスラビア各国の復旧事業に民間ベースで参加し120億ドルに上る事業を手がけたいとしています。

・韓国の韓完相副総理兼教育人的資源長官は14日、ソウルを訪れる張保慶中国教育部次官と「韓中教育交流協定」に署名することになりました。この韓中教育交流協定は、両国の間で2年間にあわせて40人の政府留学生を交換すると共に、毎年5人以内の教授や専門家らを相互に招待して、韓中間の教育研究分野の交流を活発にしようというものです。現在中国に留学している韓国人学生は1万3000人あまりに達しますが、逆に韓国の中国人留学生は1600人にとどまっています。

・国際柔道連盟会長の朴龍成氏がIOC(国際オリンピック委員会)の委員に内定しました。IOCはこのほどスイスのローザンヌにあるIOC本部でIOC委員の推薦委員会を開き、朴会長ら10人を新しい委員候補として総会の承認をうけることになりました。朴会長がIOCの委員になりますと韓国では金雲龍大韓体育会会長、李健煕三星会長についで3人目のIOC委員が誕生することになります。

・去年1月東京のJR山手線の駅で誤って線路に転落した日本人を助けようして犠牲となった韓国人留学生李秀賢さんの献身的な人間愛が韓国の中学教科書に掲載されることになりました。この教科書は新年度から使われる中学2年生の道徳で、「社会生活が必要とする価値」という章に「在日韓国留学生の尊い死」というタイトルで掲載されます。この教科書では生命の危険をかえりみず人助けをしようとした李さんの行動を紹介しながら 我々の社会に必要な価値とはなにかという質問をなげかけ、このテーマを巡って生徒たちに話し合いをよびかけています。

・台湾で行われている第13回アジア女子サッカー選手権で韓国は予選リーグ1位で準決勝に進みました。韓国は12日予選A組最終で、タイと対戦し4対0で圧勝しました。この結果韓国は4戦全勝A組1位で準決勝に進み14日日本と決勝進出をかけて対戦します。またこの大会には北韓が参加していますが、北韓も予選リーグを1位で準決勝にに進出を決めており、14日中国と決勝進出を争うことになっています。

・韓国外換銀行が公示した13日午後3時現在のウォンの為替レ−ト、日本円100円は1011ウォン10銭で前日にくらべ1ウォン22銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1275ウォン50銭で前日にくらべ2ウォンのウォン安でした。13日韓国株式市場の総合株価指数は676.59ポイントと前日にくらべ4.84ポイント下落しました。

・13日のソウルは晴れ、午後3時の気温は氷点下2度3分でした。14日はソウルを含む中部地方と慶尚道地方は晴れ、全羅道と済州島地方では一時雨か雪の予報が出ています。予想最低気温は氷点下14度から0度、最高気温は氷点下1度からプラス6度とこの冬一番の寒さになるものとみられます。

12月12日水曜日

・金大中大統領がイギリス、ノルウェー、ハンガリーのヨーロッパ3カ国の12日間の歴訪を終えて、12日午後ソウル空港に帰国しました。金大中大統領は帰国に先立って、12日未明にはプロディーEU(ヨーロッパ連合)の委員長と会談し、来年9月にデンマークで行われるASEM(アジア・ヨーロッパ首脳会議)を契機に、韓国とEUとの首脳会談を1年おきに行うことで合意しました。

・韓国と日本の国会議員による韓日議員連盟の総会が12日ソウルで開かれ、来年のサッカーワールドカップや日本の歴史教科書の問題、それに在日韓国人の地方参政権付与など懸案について意見を交換しました。韓日議員連盟の韓国側の会長である自民連の金鐘泌総裁は開会式の挨拶で「来年のワールドカップが両国の新たな関係の構築のきっかけになることを期待する。日本の国会で審議未了となった在日韓国人の地方参政権付与 関連法案が早く成立するよう求めたい」と述べました。韓日議員連盟の総会はこれまで原則として毎年開かれていましたが、日本の中学歴史教科書のいわゆる歪曲記述などが両国の外交問題となったこともあり、今度の総会は2年ぶりです。

・先月11月のデパートの売り上げの伸び率が対前年比で今年最高となり、冷え込んでいた個人消費に明るさが見えてきました。産業資源部が12日まとめた大型店の売り上げ統計によりますと、デパートは去年11月に比べて14%、大型ディスカウント・ショップは4%それぞれ上回りました。韓国のデパートの売り上げは、去年の同じ時期に比べて6月まではマイナスでしたが、7月からプラスに転じ、先月は初めて二桁台の伸び率となりました。これはゴルフ用品などに対する特別消費税の引き下げなどが個人消費の回復を助けたものと産業資源部では分析しています。産業資源部では「12月も歳末のバーゲンセールや年末の贈答品の特需などで二桁の伸び率が期待されるが、本格的な個人消費の回復につながるかどうかもう少し見守りたい」と慎重な見方をしています。

・今年の韓国からの半導体輸出が95年以降最低水準に落ち込む見通しになりました。半導体業界によりますと、今年1年間の半導体輸出は150億ドルに止まり、去年の260億ドルに比べて一挙に42%も減少する見通しとなりました。韓国の半導体業界ではアメリカ市場の回復のテンポが遅れ、来年も厳しい輸出環境が続くという悲観的な見方をしています。

・韓国初めての宇宙観測衛星が2年後の2003年打ち上げられる計画です。韓国科学技術院の人工衛星研究センターは12日、現在開発中の「科学衛星1号」を2003年の初めに打ち上げると発表しました。この「科学衛星1号」は、宇宙の銀河系から放出される高温のプラズマや、紫外線を検出し、地球の南極や北極で起きる磁気現象を観測するため開発されたもので、衛星は重さ120キロで寿命は3年に設計さ れています。韓国はこれまで地球観測衛星のウリビョル1号・2号・3号を打ち上げていますが、宇宙観測用の大型衛星の打ち上げはこの「科学衛星1号」が初めてです。

・ソウル都心にある韓国駐留アメリカ軍の龍山基地に米軍専用のマンションが建設されることになりました。駐韓米軍は12日、龍山基地をはじめ、大邱、平沢などの基地の中に合わせて3800世帯のマンションを建設する計画を発表しました。これについて韓国国防部は、龍山基地のマンション建設は基地の移転とも密接に絡む問題なので、今後アメリカ軍と協議を重ねることになるとしています。龍山基地内に米軍マンションを建設する問題については、すでに市民団体などから反対の動きが出ており、今後 論議を呼ぶものと見られます。

・韓国の乗用車の平均的は使用期間は96年の3.5年から今年は5.5年となり、次第に長期になっていることが分かりました。これは韓国自動車工業協会が全国に登録された800万台あまりの乗用車を対象に調べたものです。乗用車の年齢、つまり使用期間は93年には2.9年でしたが、96年に3.5年と毎年0.2年ずつ高くなっている勘定ですが、97年の経済危機以後は毎年0.4年ずつ長くなっています。

・韓国のタクシーは来年上半期までに領収書を発行する機械の設置が義務づけられます。建設交通部は、旅客自動車運輸事業法の施行規則を改正し、来年上半期中に実施する計画を12日明らかにしました。それによりますと、タクシーにレシート発行機の設置を義務づけ、これに違反した場合は罰金20万ウォンを課すとしています。建設交通部はまた来年のサッカーワールドカップに備えて、現在ソウル・釜山などのタクシーに取り付けられているタクシーの外国語自動通訳システム、レシート発行機、キャッシュ・カードの決済機をワールドカップ開催10都市のタクシーに拡大実施する計画です。

・韓国と北韓、それに中国と日本が参加する極東女子サッカー大会が2004年には北韓で開催される見通しとなりました。極東4カ国サッカー大会の関係者とアジアサッカー連盟は10日台湾で会議を行い、参加4カ国が持ち回りで大会を開くことで原則的に合意しました。この結果、今年の第1回大会が韓国で行われたことから、来年は中国、再来年の2003年は日本で開くことになりました。2004年大会は北韓の順番となりますが、北韓側もこれに前向きな反応を示したということです。

・韓国プロ野球のゴールデン・グラブの授賞式が11日行われ、今シーズンのホームラン王、三星ライオンズのイ・スンヨプ選手は5年連続の名誉に輝きました。イ・スンヨプ選手はファーストで、5年連続の受賞は、ヘテ・タイガースのキム・ソンハン選手と並ぶタイ記録となりました。イ・スンヨプ選手は54ホームランという、韓国プロ野球の最多ホームランの記録を持っており、今シーズンも39本でホームラン王となりました。

・デンマークのサンタクロースのおじさんが去年に続いて今年もソウル市を訪れました。ソウルを訪れたのは、デンマークのサンタクロースの集まり「グリーンランド・サンタクロース財団」の会員カルステン・モルゲンセンさん(48)で、12日ソウル市庁に高建市長を訪ね、「去年出会った韓国の子供たちが元気かどうか確かめるために訪問しました」と話しました。デンマークのサンタクロースのおじさんはソウル大学付属病院に入院している癌の子供を励ました後、恵まれない子供20人とソウル市内観光を楽しみました。

・韓国外換銀行が公示した12日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1012ウォン32銭で、前の日に比べて3ウォン72銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1273ウォン50銭で、前の日に比べて6ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の12日の総合株価指数は681.43ポイントと、前の日に比べて11.35ポイント上昇しました。

・12日のソウルは曇りのち雨、午後3時の気温は7度6分でした。13日は中国大陸から張り出した寒波の影響を受けて、全国的に冷え込むでしょう。13日の予想最低気温は氷点下5度からプラス9度、最高気温は0度から10度で、北韓は氷点下20度前後まで冷え込むという予報です。この冷え込み、14日はさらに厳しくなるものとみられます。

12月11日火曜日

・ヨーロッパを歴訪している金大中大統領は最後の訪問地フランスのストラスブールにあるEU(ヨーロッパ連合)の議会でアジアの首脳としては初めて演説し、ASEM(アジアヨーロッパ首脳会議)を軸にした韓国とEUの確固とした協力体制の構築と韓半島の和平の実現にEU側の協力を求めました。金大中大統領はこれに先立ち韓国とハンガリーの経済協力委員会に出席して韓国とハンガリーは互いにヨ−ロッパと東北アジアへの進出の足場を提供できるとして今後両国が民間レベルの協力を通じて情報通信分野の関係を緊密にするように促しました。金大中大統領はまた、ハンガリー国会のエダ議長と会談し、最近の韓半島情勢や国際的なテロ組織の根絶問題などについて意見を交わしました。金大中大統領はヨーロッパでの一連の公式日程を終え、韓国時間の12日午後2時過ぎに帰国する予定です。

・新年度の予算案などを審議する韓国の臨時国会が今月14日から30日まで開かれます。韓国の新年度の予算は今月9日閉会した通常国会で成立する予定でしたが、与野党の対立で審議未了となっていました。民主党は基金管理法や人権法改正案などを今度の臨時国会で処理する予定でハンナラ党は予算案や公的資金国政調査などの可決を目指すことにしています。

・ハンナラ党の朴勤恵副総裁は11日の記者会見で党内で初めて来年の大統領選挙に立候補する意思を明らかにしました。この中で朴副総裁は「韓国の国会はこの4年間不毛な与野党の対決で危機に直面している。私は来年の大統領選挙でハンナラ党から立候補し分裂の政治ではなく和合の政治を通じて政権交替を図りたい」と述べ大統領選挙への決意を表明しました。来年行われる韓国の大統領選挙にはこれまで自民連の金鐘泌総裁らが立候補を表明していますが、ハンナラ党では氏の立候補表明が初めてです。なお朴勤恵氏は元大統領の朴正煕氏の長女です。

・大韓赤十字社は4回目の南北離散家族の再開について協議するため今月14日南北赤十字の実務接触を開くよう提案しました。大韓赤十字社の徐英勲総裁は11日北韓赤十字会の張在彦委員長宛てに送った電話メッセージで「4回目の南北離散家族訪問団の交換についてはすでに十分な協議を行っておりこれをもとに離散家族の再会を進めることができる」としてこのように提案しました。

・EU(ヨーロッパ連合)の理事会はKEDO(韓半島エネルギー開発機構)の加盟期間を延長する問題について2001年から2005年まで5年延長することに同意しました。またEUのKEDOへの加盟延長にあたってKEDOに毎年2000億ユーロを支援することやEUが引き続きKEDOでの理事国ポストにとどまること、さらにKEDO事務局のEU代表を増員することなどを条件としています。

・韓国外国語大学の趙・ギュチョル総長とハンバッ大学の廉ホンチョル総長が11日北韓を訪問し韓国と北韓の間で合意した平壌科学技術大学の設立にむけて具体的な協議を行うことになりました。平壌科学技術大学は在米韓国人実業家の金ジンキョン氏が建設資金を提供し、北韓の義手津者を要請するために設立されるもので、来年3月に工事にとりかかることになっています。

・北韓とロシアが10日モスクワで漁業交渉を始めました。ロシア国会の漁業事務局によりますと、今回の交渉では両国の漁業分野での協力と双方の経済水域内での操業に問題が論議される見通しですが、北方4島での操業を巡ってはロシアと韓国、日本の3か国間で厳しい漁業交渉が続いており、韓国と日本の漁業関係者は今度の交渉の成り行きを注目しています。

・春先の黄砂を防止するための中国西部の黄土地帯の緑化を進めようという韓国・日本・中国3か国による専門家会議が11日から2日間の日程でソウルで始まりました。この会議には年々砂漠化が進んでいる中国内モンゴル自治区から関係者4人が出席し内モンゴル地方の砂漠化の現状報告とともに韓国や日本がどういった形で緑化事業に協力するかを協議することになっています。韓国の環境部としては、モンゴルの砂漠化を防ぐとともにこの地域の住民に対する社会、経済的な支援も念頭に具体的な代案を検討したいとしています。中国西部の緑化事業は今年2月北京で開かれた韓・日・中3か国の環境長官会議で合意したプロジェクトです。

・この年末年始に日本から海外に出かける観光客の訪問先は韓国が一番多くなっています。これは日本の大手旅行会社JTBが今月23日から正月3日まで海外旅行客の動向をまとめたもので、この期間中海外旅行に出かける日本人はおよそ43万7千人、このうち6万2000人あまりが韓国を訪れる予定で渡航先は去年と同じ韓国が一番多くなっています。韓国に次いではヨ−ロッパが4万5千人、ハワイ4万3千人中国やグアム、サイパンがそれぞれ 4万人あまりとなっています。去年4位となったアメリカ本土は今年9月のテロ事件や航空機墜落事故の影響で今年は10位となっています。

・来年初めから韓国と日本の間で行われた貿易取引でこれまでの文書にかわつていわゆるペーパーレス決済システムが導入され、行われる見通しです。韓国貿易情報通信によりますと、韓日両国の政府の合意により進められている韓日電子貿易事業の一環として現代自動車の日本製鋼板輸入業務に両国の電子文書交換システムを導入し、テスト運営することで両国が合意しました。第1段階としてまず来年2月末まで、現代自動車が三菱商事を通じて輸入する自動車用鋼板の輸入に必要な手続きの一部が電子システムで行われる予定です。韓国貿易情報通信の関係者は韓日間で電子決済システムが行われると数十億ドルの付帯費用が制約できると述べています。

・韓国外換銀行が公示した11日午後3時現在のウォンの為替レート、日本円100円は1016ウォン4銭で前日にくらべ2ウォン26銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1279ウォン50銭で前日にくらべ50銭のウォン高でした。11日韓国株式市場の総合株価指数は670.08ポイントと前日にくらべ1.31ポイント上昇しました。

・11日のソウルは晴れ、午後3時の気温は10度4分でした。12日は全国的に曇りのち雨、最低気温は氷点下2度からプラス9度、最高気温は5度から16度になるものとみられています。

12月10日月曜日

・ヨーロッパを歴訪している金大中大統領は10日同行している韓国の記者団と懇談し、今度のヨーロッパ歴訪でヨーロッパ各国との関係は新しい時代に入った。また、中東、アフリカ、バルカン地域にも経済的進出をはかるための足固めができたとその成果を強調しました。この中で金大中大統領は「これまでの韓国経済はアメリカへの依存度が高すぎたきらいがあり、今後は中国やヨーロッパとも貿易を拡大すべきだ。そうした点から今度の訪問で貿易や投資の促進とともに情報産業分野の知識経済分野と基礎科学にも協力を拡大したことや来年のワールドカップに対する協力の約束を得られたのも大きな成果と思う」と述べました。金大中大統領はまた、最近韓国経済が回復の兆しをみせているのは内需の回復に負うところが大きく、内需拡大にもっと努力しなければならないと述べました。南北関係と関連しては今度の歴訪で会談したヨーロッパ3か国首脳は最近南北関係に進展のないことに懸念を表明した上で、韓国の包容政策には理解を示したとして、南北関係は固い信念をもって急がず忍耐心をもっていかなければならない問題だと述べました。ところで金大中大統領はハンガリー訪問の際、三星電子の現地工場を訪れ、関係者を激励しました。ハンガリーの三星電子工場は 現地人1000人を雇用し、89年からカラーテレビとモニターを生産しており、来年は300万台の生産を目標としています。

・韓国政府は来年4%台の経済成長を目指して上半期に公共事業の発注を増やすとともに通貨政策を弾力的に運用することになりました。またアメリカや日本との投資協定の締結を進めるとともに東アジアの経済協力機構の構成を具体化し、アフガニスタンの新たらしい国づくりに積極的に参加する計画です。これは陳稔財政経済長官が10日民主党の役員会議に出席し来年の経済政策について説明する中で明らかにしたものです。陳稔財政経済長官はこの中で今年第4四半期の経済成長率が3%台を回復し 年間では2.5%水準に達する見通しだとして、来年は4%の経済成長を達成できるよう努力すると述べました。また公的資金を投入した金融機関の民営化を早めるなど構造調整をひきつづき推進することにしています。

・経営難に陥っている韓国の半導体メーカーハイニクスとアメリカのマイクロンテクノロジー間の戦略的提携を巡る1回目の協議が事実上終わりました。今月5日ソウル入りしたマイクロンの代表団はハイニクスの工場を訪問するとともに交渉条件などについて論議したものとみられます。マイクロンテクノロジー側は今回の交渉を総合的に検討した上で、今月中旬頃交渉提案書をハイニクスに示すことにしています。その上で両社はクリスマス以前にソウルで2目の交渉をし、戦略的提携の基本方向を決めた後、具体的な提携の条件などは来年はじめに最終的に決めることになるとみられています。双方は今度の交渉で、合併と持ち株の交換など提携の方法について協議した結果、持ち株の相互交換方式とすることで一応の合意をみた模様です。またマイクロンがアメリカ現地のハイニクスの工場の一部を引き受ける方法や減産の提携など生産調整についても意見を交換したものとみられます。

・北韓は先月2つの反テロ国際条約に署名したのに続き、まだ加盟していない5つの反テロ国際条約に加盟する意思を明らかにしました。これは、北韓との関係改善をはかるため今月1日から4日間北韓を訪れたスウェーデンの代表団が明らかにしたものです。北韓が加盟意思を示した条約は今年発効した「爆弾テロ防止条約」と89年に発効した「核物質の保護に関する条約」など5つで北韓がこの条約に加盟しますと12の反テロ国際条約にすべて加盟することになります。これについて韓国政府関係者は「北韓がテロ支援国でないことを積極的に証明しようとする意思表示だと思う。国際社会の反テロの環境づくりと米朝関係の改善にもよい結果を生むことになるだろう」としています。

・経営難が続く金剛山観光事業の活性化のため10日から開かれる予定だった韓国側事業主体の現代アサンと北韓朝鮮アジア太平洋平和委員会との会談が北韓側の要請で延期されました。これについて現代アサン側の関係者は「延期は北韓側の要請によるもので今後の日程は決まっていない」とだけコメントしました。現代アサンと北韓側は今月15日まで金剛山を観光特別区域に指定するよう努力することで合意し、10日から予備的な協議を行うことになっていました。

・韓国の情報通信分野の専門家220人が日本の企業に就職することになりました。これは今年3月韓国の産業人材公団と日本のジャスネットとの協定に基づくもので情報技術分野の教育プログラムを修めた330人のうちまず220人が日本の企業に就業することになったものです。韓国産業人材公団の関係者は「韓国の情報通信分野の専門家が一度に200人も海外で就業するのは今回が初めてたが今後も外国企業との協定を結び即戦力となった人材を海外に派遣する」としています。

・韓国の済州島と東京を結ぶ直行の航空路線が来年4月開設される見通しとなりました。この直行便は来年4月中旬から運行を初め、毎週、月、水、金、土の4 往復運行されることになっています。済州島・成田線には大韓航空のA300が就航することになっており、ダイヤは4便とも成田発が午前9時45分、済州発は午後6時20分となる見通しです。済州島は韓国の中でも独特の歴史や文化がある観光地で多くの日本人が訪れますが、これまで日本からの空の便は近くの釜山金海空港の経由便だけでした。

・アメリカの自動車市場で韓国車の販売台数がはじめて60万台を超える見通しです。韓国自動車産業研究所が10日まとめたところによりますと、今年1月から先月までアメリカで販売された韓国車は57万3千454台で、この実績から年末までには60万台を超えるものと分析しました。アメリカで韓国産自動車が50万台以上売れたのは対米輸出を始めた86年以来初めてです。

・済州島の西帰浦競技場のオープンを記念して9日西帰浦競技場で行われた韓国ナショナルチームとアメリカナショナルチームとの親善試合で韓国が1対0で勝利しました。この試合韓国は前半20分にコーナーキックのチャンスからユ・サンチョル選手がヘディングを決め、この1点が決勝点となって韓国が勝ちました。来年のワールドカップ本戦での対戦を前に行われたこのテストマッチで韓国チームのヒディンク監督は新旧のメンバーのバランスに配慮しながらアメリカと正面勝負を挑みました。これに対しアメリカは新人のドノバン選手など若手選手を主力に起用しゴールを狙いましたが、韓国チームのディフェンスに阻まれました。これで韓国代表チームは対アメリカ戦績で8戦5勝1敗2引き分けとなりました。韓国ナショナルチームは来年1月から北中米ゴールドカップにそなえアメリカキャンプに入ります。

・10日のソウル市場の為替と株価の動きです。韓国外換銀行が公示した10日午後3時現在のウォンの為替レート、日本円100円は1018ウォン30銭で前日にくらべ1ウォン18 銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは1280ウォンで前日にくらべ3ウォンのウォン安でした。・10日韓国株式市場の総合株価指数は668.77ポイントと前日にくらべ35.73ポイント下落しました。

・10日のソウルは晴れ、午後3時の気温は8度でした。11日は全国的に雲の多い一日となり、南部地方では 雨の予報が出ています。最低気温は氷点下4度からプラス5度、最高気温は6度から11度になるものとみられます。

12月8日土曜日

・ヨ−ロッパ3か国を歴訪中の金大中大統領は8日ハンガリーのオルバン首相と会談し、両国の民間企業の間で戦略的パートナーの関係を結び、韓国はバルカン半島諸国の国づくりに、またハンガリーは中国などアジア市場に共同で進出することで合意しました。両国はこのため通商長官会談を開くことにしています。両首脳はまた長期的に通商と文化交流を促進するためには 両国の大学生の交流が必要だということで認識が一致し、今後両国の外相会談でこの問題について具体的な話し合いを行うことになりました。金大中大統領は2010年の万国博覧会を韓国の麗水に誘致することについてオルバン首相の協力を求めました。

・ところで金大中大統領は6日ノルウェーのオスロで開かれた「ノーベル賞制定100周年記念シンポジウム」で「対話と協力で世界平和を実現しよう」というテーマで講演しました。この講演はノーベル平和賞受賞者である金大中大統領の政治哲学を訴えるものとして各国のマスコミは大きく取り上げました。このうちAP、AFP、日本の朝日新聞などは金大中大統領が世界平和の方向として提示した貧富の格差の解消に深い関心を示し、「情報の格差が貧富の格差をもたらしており、世界平和のためにはこの問題を解決しなければならないと」いう演説内容を詳しく報じました。ベルゲーノーベル委員長も世界平和のためには貧困問題を解決しなければならないとする発想は素晴らしいものだと称えました。

・ワシントンのKBS特派員によりますと、ワシントンを訪問している韓国ワールドカップ組織委員会の李衍澤委員長は8日ナショナルクラブで開かれた「2002年ワールドカップ説明会」に出席しアメリカの同時多発テロ事件以来国際的なスポーツイベントに対するテロが心配されているが「2002年ワールドカップは安全の確保に最善を尽くし、かならず成功させたい」と述べ、韓国が万全の警備体制をとることへの自信を示しました。李委員長はこの中で、韓国が東北アジアの緊張が極度に高まった中で88年のソウルオリンピックを開催したことを例にあげ、来年のワールドかップサッカー大会はこれまでのどの大会よりも立派に行われるだろうと述べました。またアメリカと韓国が同じD組でベスト16入りを目指して対決することになったが、お互いベストを尽くして友好を深める機会になることを期待すると述べました。

・韓国人の日本を訪れる際の入国ビザの期間が現在の15日から90日に延長される見通しとなりました。日本の毎日新聞は8日、韓日両国の外務当局は韓国人の日本入国ビザの期間を90日に延長する方向で協議を進めていると伝え、両国で合意すれば来年1月からこの措置が実施されることになると伝えています。なお日本人が韓国に入国する際のビザはすでに90日間の滞在が認められています。

・韓国最南端の島、済州島の西帰浦市に建設が進められていた済州ワールドカップサッカー競技場が9日韓国の10のワールドカップ競技場のうち最後にオープンします。この競技場は99年2月から2年10か月の工事の末完成したもので4万2256人の観客を収容できます。

・ところで、9日オープンする済州島の西帰浦ワールドカップサッカー競技場で行われるアメリカとの親善試合で韓国のナショナルチームは3トップの攻撃を中心にフォーメーションで臨むことになりました。韓国ナショナルチームのヒーディンク監督は エース・ストライカーの黄ソンホン選手を中心に両ウィングにはイ・チョンス選手とチェ・テウク選手をおいてまず先取得点を狙いたいとしています。またミドフィールダーには イ・ウルヨン選手とキム・ナムイル選手、ユ・サンチョル選手とパク・ジソン選手をさらにディフェンダーには ソン・ゾンクッ選手とチェ・ジンチョル選手、チョ・ビョンクッ選手の3人を配置して3−4−3のフォーメーションを採用するものとみられています。ヒーディンク監督は「来年の本戦では同じD組でアメリカと対戦することになっており、9日の試合はテストマッチとして重要な意味がある。攻撃型の試合でぜひ勝ちたい」と話しています。

・韓国外換銀行が公示した8日のウォンの為替レート、日本円100円は1017ウォン12銭で前日にくらべ3ウォン6銭のウォン高でした。。またアメリカドル1ドルは1277ウォンで前日にくらべ3ウォンのウォン安でした。8日韓国株式市場の取引はありませんでした。

・8日のソウルは晴れ、正午の気温は3度3分でした。9日も全国的におおむね晴れの見込みですが、済州島では夜雨が降る確率が高くなっています。最低気温は氷点下5度からプラス3度、最高気温は6度から13度になるものとみられます。

12月7日金曜日

・ヨ−ロッパ3か国を歴訪中の金大中大統領は7日、ノルウェーのブンデビッグ首相と会談し、造船と水産、エネルギーの分野で両国の協力関係を強化することで合意しました。両首脳はまず造船分野で、韓国が船舶を輸出するのに対して、ノルウェーは船舶用の器材と資財を輸出し相互に補完関係を拡大することになりました。また漁船の魚群探知と養殖魚の技術が優れているノルウェーの先端技術を導入するとともに世界2位の石油輸出国であるノルウェーと原油供給での協力を求めることになりました。両首脳はまた、インターネットサービスなどのIT分野で戦略的提携を推進しノルウェーのスバルバド島に北極科学基地を設置する問題についても協力することに合意しました。会談ではまた、韓半島の和平定着に対するノルウェーの協力意思を再確認するとともに、国際社会の対テロ対策に協力することになりました。金大中大統領はこの席で2010年の万国博覧会を韓国の麗水に誘致することへのノルウェー側の協力を求めました。金大中大統領はこの後ノルウェーのハラルド5世国王の主催する晩餐に出席しました。また、金大中大統領に同行している韓国情報通信部の金東宣次官はノルウェーのサンネル交通通信部次官と会談し、ノルウェーとの間で超高速インターネットサービスや移動通信分野など情報通信技術での協力を強化することで合意しました。両国は来年1月中旬韓国で政府間のIT協力の了解覚書と通信事業者間の超高速インターネットサービス分野での協力についての了解覚書をそれぞれ締結することになりました。

・アメリカのアフガニスタンに対する軍事行動を支援する韓国軍の派遣同意案が国会で承認されました。今回派遣される韓国軍は医療支援部隊130人や連絡将校団など合わせて500人あまりで、いずれも直接戦闘行動には加わらない非戦闘要員です。このうち医療支援部隊は今月24日にも出発し、アフガニスタン北部のキルギスタンで医療活動を行う予定です。また150人規模の空軍輸送部隊と輸送機4機は韓国の南海岸の金海基地で、また170人で構成される海軍の輸送部隊はインド洋と太平洋で輸送船で支援業務を行う予定です。

・現在開かれている国会では来年度の政府予算案を審議していますが、9日の閉会を前に、政府予算案についての審議は進んでおらず、会期中に審議終了のめどはたっていません。このため政府与党では、今月中に予算案を審議するための臨時国会を開くことにしています。

・韓国政府は6日タリバン政権後のアフガニスタン暫定政権が樹立する見通しになったことについて、これを歓迎する声明を発表しました。外交通商部のスポークスマンはこの声明の中で「アフガニスタンが永年の内乱と他民族間の紛争にピリオドを打ち、平和に向って重要な一歩を踏み出した。韓国政府は国際社会とともにアフガニスタンの暫定政権と難民の支援などに協力していく」と述べました。

・KEDO(韓半島エネルギ−開発機構)は7日ソウルで開かれた理事会で、来年北韓側と原子力損害賠償に関する議定書を結ぶことで意見が一致しました。また、加盟期間が満了したEU=ヨーロッパ連合の加盟期間をさらにもう5年延長することを決めました。今回の理事会には韓国側の張ソンソプ軽水炉企画団長、日本の高野幸次郎担当大使、KEDOのカートマン事務総長が出席しました。

・韓国株式市場の総合株価指数が1年4か月ぶりに700ポイントを超えました。7日の韓国株式市場は午後になって海外や国内の投資家から大量の買い注文が入り総合株価指数は前日より、17.89ポイント高の704.50ポイントと去年9月以来の高値となりました。中でも三星電子は前日より3%高の28万ウォン台を記録し、SKテレコムなど通信関連株は軒並み上昇しました。

・韓国の中央銀行、韓国銀行は来年の韓国の経済成長率を3.9%とする見通しを発表しました。韓国銀行は来年の韓国の経済は消費と建設投資の増加とともに下半期から輸出と設備投資も次第に回復し、GDP(国内総生産)の成長率は3.9%の成長率を達成することが可能だとしています。

・韓国最大の貿易港=釜山港と全羅南道のクァンヤン港の一部が来年1月から関税自由地域になります。財政経済部によりますと、関税自由地域に指定されるのは、釜山港は埠頭を中心に127万7000平方メートル、クァンヤン港は138万8000平方メートルの地域で、この埠頭からの輸入品は関税など間接税が免除されるとともに、新たに物流センターなど関連施設を運営する外国人には各種の税金が減免されます。この関税自由地域の指定によって港湾関係の新規採用が見込まれ、10年後、釜山港は5兆5300億ウォン、クァンヤン港は3兆9500億ウォンの波及効果があるものと政府は期待しています。

・アメリカは生物化学兵器禁止条約にもとずいて北韓やイラクを生物化学兵器の開発国としてあげこうした兵器の開発を中断するよう強く求める方針です。アメリカは北韓などが生物兵器の製造、購入など生物化学兵器禁止条約に違反していることを条約の評価会議の最終宣言文の中に示し、条約の不履行に伴う規制を強化すべきだと主張するものとみられています。

・ソウル警察庁は来年のワールドカップをひかえ、韓日両国間のサイバーテロ対策を協議するため7日、捜査技法開発専門家ら5人を日本に派遣しました。一行は警視庁のハイテク犯罪対策本部など関係機関と協議し、両国のサイバーテロ防止に対する協力やアジア圏内のサイバー捜査ネットワークづくりなどサイバー犯罪への対応策をまとめることになっています。

・来年のワールドカップサッカーに初出場が決まった中国のナショナルチームは済州島の西帰浦でキャンプをすることになりました。中国チームは当初尉山をキャンプの候補地としていましたが、済州島の練習グラウンドや温暖な気候から西帰浦を最終的なキャンプ地とすることを決めたもので、同じく西帰浦でキャンプをする予定のイギリスと来年5月にテストマッチを行うことを検討していると伝えられています。また韓国と同じく第1リーグD組のポルトガルはソウルの陸軍士官学校の競技場でアメリカはソウルのミサリ、ポーランドは忠清南道大田でキャンプをすることが決まっています。そして有力な優勝候補のフランスはソウルで準備キャンプをすることになっています。

・7日のソウル市場の為替と株価の動きです。韓国外換銀行が公示した7日午後3時現在のウォンの為替レート、日本円100円は1020ウォン18銭で前日にくらべ13銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは1274ウォンで前日にくらべ2ウォンのウォン安でした。7日韓国株式市場の総合株価指数は704.50ポイントと前日にくらべ17.89ポイント上昇しました。

・7日のソウルは晴れ、午後3時の気温は3度7分でした。8日も大陸高気圧に覆われ全国的に晴れの見込みで、最低気温は氷点下7度からプラス3度、最高気温は4度から12度になるものとみられます。

12月6日木曜日

・ヨ−ロッパ3か国の歴訪の途についている金大中大統領は6日2番目の訪問国のノルウェーの首都オスロで開かれた「ノーベル賞制定100周年記念シンポジウム」で演説し“世界平和こそすべての人類が歩むべき最高の課題である。21世紀を平和の世紀にするため国際社会がともに努力しよう”と呼び掛けました。金大中大統領はこの日の演説で“対話と協力で世界平和を実現しよう”と題し21世紀の情報革命は人類に「知識基盤経済」という新しい可能性をもたらし富を創造する核心的な要素として登場したが、一方では情報の格差が「貧富の格差」をもたらしており、この問題を解消するのが世界の平和を保障する一番の課題だと強調しました。金大中大統領は貧富の格差の解消なしには21世紀の世界平和を保障できないとして、国家間、文明間、宗教間、さらには人種間の対話を通じて協力関係を築いていくべきだと述べました。

・今年8月FAA(アメリカの連邦航空局)から航空安全に関する基準の2等級に格下げられた韓国が3か月ぶりに1等級を回復しました。これは林インテク建設交通長官が6日の記者会見で明らかにしたもので、これで韓国の航空安全に対する対外イメージが回復するだろうと述べました。建設交通部はFAA の降格処分を受けたあとICAO(国際民間航空機関)とFAAが指摘した法令の整備や人員確保など改善措置を取ってきました。韓国の航空安全が1等級に回復したのに伴って大韓航空とアシアナ航空は海外の航空会社との業務提携の拡大などの協議に入りました。

・韓国政府はアフガニスタンでのアメリカの軍事行動を医療面から支援するためアフガニスタンの北に位置するキルギスに部隊を派遣する方針でキルギス政府と協議に入った模様です。ロシアのイタルタス通信は5日「韓国軍とオ−ストラリア軍はキルギスのアメリカ大使館を通じて部隊の派遣を検討している。両国はキルギスに支援部隊を駐屯させアメリカの軍事行動を支援することになるだろう」と伝えました。これについてキルギスの外務省は、この問題は議会と大統領の協議によって決められるとしています。

・韓国の中央銀行、韓国銀行の金融通貨委員会は今月中のコール金利を現行の4%水準とすることになりました。金融通貨委員会によりますと、韓国経済の先行きは必ずしも楽観できないが、景気活性化対策の効果が次第に浸透してきていることからコール金利を現在の水準で維持することにしたということです。また通貨政策は対外の条件と国内の景気、物価、そして金融市場の状況などを見守りながら弾力的に運用していくとしています。

・ニューヨークの株式市場は5日、3か月ぶりに1万ドルの大台を回復しましたがニューヨーク株式市場に上場している韓国の株式も一斉に値をあげています。まず韓国電力は前日より0.37ドル高の10.23ドルとなったのをはじめ浦項製鉄も1.66ドル高の23ドルで終わりました。また通信会社のSKテレコムも前日より1.62ドル高の24.30ドル、ハナロ通信や韓国通信など通信関連株はいずれも高値で終わりました。

・KEDO(韓半島エネルギ−開発機構)は6日から2日間の日程でソウルで理事会を開き、来年度の予算案とKEDOの加盟期間が満了したEU=ヨ−ロッパ連合の加盟延長問題などについて協議に入っています。今回の理事会では北韓との間で原子力の損害賠償とKEDO資金の償還条件に関する議定書を締結する問題が主な議題になるものと見られています。このうち原子力損害賠償に関する議定書には事故発生の際の保障と国際機関への加盟、損害賠償法の制定など北韓側が負うべき義務について決めるもので償還条件議定書には軽水炉発電所の建設代金の償還金額と条件を明示されることになります。

・金東信国防長官が今月13日から21日まで中国とベトナムを公式訪問します。金東信国防長官は中国で遅浩田国防相と会談し、韓半島と東北アジアの地域情勢などについて意見をかわす予定です。またこの後訪れるベトナムでは パン・バン・チャ国防長官と両国の軍事協力などについて論議しハノイ付近の陸軍部隊を訪問する計画です。金東信国防長官の中国とベトナム訪問は韓米間の同盟関係を基本に周辺国との軍事的安定を強化する狙いがあるものと見られています。

・韓国駐在の李濱中国大使は6日ソウルで行われた韓中フォーラムの創立総会に出席し“中国は今後も南北和解政策を支持し、韓半島が自主的に平和統一を達成できるように努力する”と述べました。この中で李大使は、「韓半島の平和と安定は中国の国益に沿うものであり中国としては関係国とともに韓半島の平和的統一のための環境づくりに努力したい」と述べました。李大使はまた中国のWTO=世界貿易機関への加盟は韓国企業にとってもチャンスであるとして、中国への積極的な投資を呼び掛けました。

・日本軍の従軍慰安婦運営と関連しオランダのハーグでひらかれた「国際女性法定」は日本の責任者に有罪を宣告し被害者に対する賠償の判決を下しました。国際女性法定は最終の判決で、日本政府は慰安所の設置と運営が国際法の違反であることを認め、賠償と真相究明は勿論、すべての教科書にこれを記録し教育することをように求めました。また当時連合国はこの事実を知っていながら責任者を処罰しなかったとして関連国は資料を公開し日本が賠償をするよう措置することを求めました。国際女性法定の判決は法的拘束力はありませんが、日本軍の慰安婦問題に対する国際世論を喚起するものとみられています。

・海外の観光客を積極的に誘致しようという「韓国訪問の年」が来年まで1年延長されます。文化観光部は6日、来年のワールドカップと釜山アジア大会を海外にPRし、外国からの観光客を多く誘致するために「韓国訪問の年」を来年まで、1年延長することを決めました。文化観光部では、来年を「ジャンプ韓国」というキャッチフレーズのもとに大型イベントを行う一とともに 外国観光客のための多様な観光商品を開発する計画です。ところで「韓国訪問の年」の今年、韓国を訪れた外国人観光客は10月末現在437万9911人で、去年にくらべ1.2%、5万5425人減少しました。これはアメリカでの同時多発テロ事件の影響で9月以降外国からの観光客が大幅に減ったためです。

・6日のソウル市場の為替と株価の動きです。韓国外換銀行が公示した6日午後3時現在のウォンの為替レート、日本円100円は1020ウォン05銭で前日にくらべ2ウォン49銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1272ウォンで前日にくらべ1ウォン50銭のウォン安でした。6日韓国株式市場の総合株価指数は686.61ポイントと前日にくらべ1.70ポイント下落しました。

・6日のソウルは晴れ、午後3時の気温は2度7分でした。7日は全国的に晴れ最低気温は氷点下7度からプラス3度、最高気温は3度から12度と6日より多少低目となる見込みです。

12月5日水曜日

・ヨーロッパカ国を歴訪中の金大中大統領は日イギリスのブレア首相とロンドンの首相官邸で3時間近く会談し、韓半島情勢を初め、反テロリズムに対する両国の協調などについて話し合いました。金大統領はこの中で、イギリス政府が去年北韓と国交を結び、平壌に公館を設けるなど、韓半島の和平へ向けて努力していることに感謝の意を伝えるとともに、国際的な反テロ行動にブレア首相の果たしている役割を高く評価しました。これに対してブレア首相は、韓半島和平に向けた金大中大統領の努力を評価し、「イギリス政府は金大統領の対北韓政策を一貫して支持している」と述べました。金大中大統領はまた来年のワールドカップサッカーの安全な開催について説明し、「イギリスチームの善戦を期待する」と述べました。金大統領はまた全羅南道ヨス市で開催を予定している2010年の万国博覧会についてイギリスの支持を要請しました。

・金大中大統領は4日バッキンガム宮殿でエリザベス女王から外国の国家元首に与えられる最高勲章、聖マイケル聖ジョージ大十字勲章を授与されました。金大統領は受賞式の後、アメリカでの同時多発テロ事件で多くのイギリス人が犠牲となったことに遺憾の意を示し、「テロのない平和な世界へ向けて国際社会とともに努力していきたい」と述べたのに対し、エリザベス女王は、「99年の韓国訪問で韓国人の暖かい歓待に感謝します。金大中大統領の韓半島和平の努力が実を結ぶことを祈ります」と述べました。金大統領はイギリスでの公式日程をすべて終え、6日から8日まではノルウェーを訪問します。

・政府は4日の閣議で、来年度の政府買い入れ米の価格を今年並みに凍結することを決め、関連する法律の改正案を今国会に提案する方針を固めました。これによって来年度の政府米の買い入れ価格は、1等級の米の場合40キロ当り6万440ウォン(日本円で5900円)となり、買い入れの量は78万9000トンと今年に比べて3万9000トン減ることになります。これに先立って農林部長官の諮問機関では、最近の米余り現象とウルグアイラウンドによる輸入米の量を増やすことを義務づけられていることから、政府米の買入価格を引き下げるべきだという報告書をまとめていました。これに対して野党ハンナラ党と全国の農民はこうした米価の凍結に強く反対しており、今国会で政府の提案が国会の同意を得られるかが注目されます。政府の買い入れ米の価格が凍結されたのは90年以降3回ありました。

・韓国の去年1年間の貿易統計によりますと、アメリカやEU=ヨーロッパ連合、東南アジア、それに中国との取り引きでは黒字となりましたが、日本・中東諸国は赤字となりました。去年の貿易実績を各国別にみますと、まず対米では62億9000万ドル、中国とは50億8000万ドル、またインドネシア・マレーシアなど東南アジア12カ国154億8000万ドル、EU87億5000万ドル、中南米48カ国から51億5000万ドルのそれぞれ黒字となりました。それに対して対日貿易は84億8000万ドル、サウジアラビアなど中東23カ国に対しては原油価格の上昇などの影響で177億9000万ドルのそれぞれ赤字となりました。

・韓国とロシアは4日ロシアで鉄道分野で協力するという覚え書きに署名し、韓半島縦断鉄道にシベリア横断鉄道を連結する問題について、今後両国間の協議が進む見通しになりました。この韓ロ間の鉄道協議には韓国の建設交通部のキムゾンヒ輸送政策室長が、またロシア側からは鉄道部のチェルコ長官代行が出席し、鉄道に関する情報交換や、高速鉄道の開発、鉄道部門の人的交流の促進などで合意に達し、こうした内容の覚え書きに調印しました。ロシアはまた韓半島縦断鉄道にシベリア横断鉄道をつなぐ事業のため、シベリア横断鉄道路線全区間に光ケーブルを設置し、通関と関税の手続きを簡素化することを約束しました。

・OECD(経済協力開発機構)が31カ国の15才、つまり高校生の年齢層の26万人あまりを対象に行った調査で、韓国の高校1年生は科学が1位、数学と読解が3位で、世界でも優秀のクラスに属することが分かりました。それによりますと、韓国の15才は科学分野では1位で、数学分野はニュージーランド、フィンランド、カナダなどとともに上位3位となっています。また読解でもカナダ、日本、イギリスなどと3位でした。しかし焦点となった「国別最上位5%」の比較では、韓国は科学が5位、数学は6位となり、読解は20位になっています。これについて韓国の教育関係者は「韓国は平均学力の向上を目指しており、優秀な学生のための英才教育を行っていないのが原因と見られる」と分析しています。

・韓日共催の来年のサッカーワールドカップのグループリーグで、韓国と日本で行われる4試合のキックオフ=試合開始の時間が変更されることになりました。FIFA(国際サッカー連盟)が5日インターネットのホームページを通じて発表したところによりますと、来年6月6日釜山で行われるA組フランス対ウルグアイ戦が午後3時30分から午後8時30分に、また大邱で行われるデンマーク対セネガル戦は午後8時30分から午後3時30分と、出場国のテレビ中継時間を配慮して変更されました。日本での開催試合では6月2日のF組のアルゼンチン対ナイジェリア戦が午後6時30分から午後2時30分に、イングランド対スウェーデン戦は午後2時30分から午後6時30分と、開始時刻がそれぞれ変更されます。

・韓国のサッカーナショナルチームのヒディンク監督は4日行われたセミナーで、「来年のサッカーワールドカップの第1次リーグのD組韓国が対戦する3チームのうち、ポーランド戦が最大の難関となる」と述べました。この中でヒディンク監督は「韓国と対戦するチームのうち、多くの人はポルトガル戦の方に関心が集まっているようだが、私はむしろ初戦の相手ポーランドに一番注意を払う必要があると思う」と述べました。韓国は第1次リーグのD組で、ポルトガル、ポーランド、そしてアメリカと対戦します。

・景気の停滞が長引く韓国では、求職者のうち80%以上が「海外への出稼ぎでも構わない」と考えており、深刻な就職難を裏付けています。就職情報を提供するインターネット・サイトが2300人あまりを対象にアンケート調査したところによりますと、「仕事があれば海外でも構わない」と答えた人は84%で、中でも男性は90%を上回りました。この情報サイトの関係者は「最近、国内での就職難に拍車がかかり、海外に目を向ける求職者が増えている。実際に先月末には地方の大学生30人が日本のIT関係の会社に就職が決まった」と、就職難の一端を例にあげています。

・韓国では遺伝子組み替えの原料を使った食品にはその表示が義務づけられていますが、輸入食品のおよそ20%は遺伝子組み替えの原料を使っていることが分かりました。食品医薬品安全庁によりますと、今年7月から遺伝子組み替えの表示が義務づけられた後9月末までの2ヵ月間に輸入された食品は1153件で、このうち実際に遺伝子組み替えの原料で製造された食品は224件19.4%でした。

・「今年を輝かせた韓国人」の大賞に「大韓民国119救助隊」が選ばれました。「今年を輝かせた韓国人」賞は韓国の大手保険会社が去年設けたもので、2回目の今年は9月末から11月初めまで、ハガキやFAX、会社のホームページなどを通じて一般の人と社会団体から候補者の推薦を受けた後、審査委員会で審査しました。今年は大賞に数々の人命救助活動に尽くした「大韓民国119救助隊」が選ばれ、この他部門別では国立癌センターのイ・ジンス院長や、ボストンマラソンで優勝したイ・ボンジュさんが選ばれました。

・韓国外換銀行が公示した5日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1022ウォン54銭で、前の日に比べて2ウォン3銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1270ウォン50銭で、前の日に比べて1ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の5日の総合株価指数は、688.31ポイントと、前の日に比べて38.41ポイントも上昇し、去年9月1日以来1年3ヵ月ぶりの最高値となりました。

・5日のソウルは晴れ、午後3時の気温は3度8分でした。6日はソウルや中部地方は晴れ、全羅道と済州島は曇りところによって雨か雪となっています。6日の予想最低気温は氷点下7度から4度、最高気温は3度から11度という予報です。

12月4日火曜日

・イギリスを訪問している金大中大統領は3日、現地の経済人連合会との懇談会に出席し、「現在韓国のGDP(国内総生産)の10%程度の外国人投資の割合を3年以内に20%台まで引き上げたい。そのために税制を含めた投資環境を整備し、イギリスの企業にとって韓国が魅力のある投資市場となるよう努力する」と述べ、韓国への積極的な投資を呼びかけました。この懇談会に先立って韓国の産業資源部は韓国投資誘致説明会と投資商談会を開き、韓国の流通関係やガス製造などの企業に、およそ16億8000万ドル規模の投資を行うという韓英投資協定に調印しました。

・韓国政府は4日、来年度の消費者物価の上昇率は3%台に止まるという見通しを示しました。これについて財政経済部の関係者は、「最近の物価の動きには、特に消費者物価に悪影響を及ぼす要因はないものと判断している。来年度の消費者物価の上昇率は今年の4.3%台より低い3%台で安定するものとみられる」と述べました。この関係者はこの背景として「今後、大きな為替変動の要因はなく、輸入製品や国際的な原油価格も安定基調を維持することが予想される上、来年に予定されている交通料金の値上げも大きな値上がり要因にはならない」と説明しています。

・今月1日に行われたサッカーワールドカップ大会の本選組抽選をきっかけに、これまで低調だった入場券の販売に活気が出てきました。韓国ワールドカップ組織委員会によりますと、組抽選が行われる前の先月30日までに販売された入場券は45%程度に止まっていましたが、組抽選が行われた今月1日からは一気に活気付き、3日午前には販売率が57%にまで跳ね上がりました。とくに、ソウルと光州、済州島のソギポでの中国の試合の入場券は組抽選の発表後、インターネットでの購入が殺到し、3日には郵便局や銀行に割り当てられた販売分も含め、すべて売り切れとなりました。一方、韓国のワールドカップ開催10都市のうち、今週9日、最後にオープンする済州島のソギポ競技場での韓国とアメリカとの親善試合の入場券も売り切れになりました。これは1日の組抽選の結果、韓国とアメリカが同じ組に決まったことから、この試合に対するサッカーファンの関心が高まったためとみられています。

・来年の韓日共催のサッカーワールドカップ期間中、韓国のプロ野球ペナントレースは韓国の試合日は中断することになりました。韓国のプロ野球の最高機関である韓国野球委員会は3日、理事会を開き、韓国で行われるワールドカップサッカーの試合日のカードについて協議しました。その結果、サッカーの試合日はプロ野球の観客が大幅に減ることが予想されるとして、5月31日の開幕試合を初め、韓国チームが対戦する6月4日と10日、それに14日の4日間に限ってカードを組まないことを決めました。

・IMF(国際通貨基金)は韓国の景気回復のためには、通貨と財政拡大政策を進める必要があるとしたリポートをまとめ、勧告しました。ポール・グルンワールドIMFソウル事務所長は4日、韓国の通貨危機4周年を迎え、財政経済部で記者会見を開き、「世界経済がさらに悪化する可能性がある。韓国のマクロ経済政策は通貨および財政ともに拡大彷徨に向わなければならない」と述べました。またグルンワールド所長は「韓国はインフレの恐れがないので、景気下向の局面では金利の一層の引下げが必要だ」と述べました。さらにグルンワールド所長は、「IMFは韓国の今年の成長率を2.5%みており、来年はこれを上回る見通しだ」と述べました。

・韓国の野党自民連の金鐘泌総裁は「来年の大統領選挙に参加してみようと思う」と述べ、立候補する意向を明らかにしました。金総裁は、3日支援団体の忘年会に出席し、「来年の大統領選挙では大統領になってすぐ議員内閣制を実現し、辞退する、そんな大統領が出なければならない。そこに私が参加してみようと思う」と述べました。この発言は金鐘泌総裁が永年の政治的悲願ともする「議員内閣制」を実現するために、大統領選挙に立候補する意思を示したものと受け止められています。金鐘泌総裁は先月末、自民連の創立記念日の来年1月15日に正式に立候補を表明することを明らかにしています。

・韓国の今年の自動車の輸出はおよそ130億ドルに上り、史上最高となる見込みです。韓国自動車工業協会によりますと、今年1年間の自動車の輸出はおよそ158万台で、台数では去年より6%程度の減少となるものの、中型車やRV車など、高額の車種が増えたため、金額ではおよそ130億ドルと、過去最高を記録する見通しとなりました。

・KEDO(韓半島エネルギー開発機構)のカートマン事務総長は今月1日からの北韓訪問を終えて4日北京経由で韓国を訪れました。カートマン事務総長は5日に洪淳瑛統一長官ら政府関係者と会談して、北韓が核兵器の開発を断念する見返りとして建設が進められている軽水炉事業の進捗状況を説明するとともに、北韓要人との協議の内容についても意見を交わすことにしています。カートマン事務総長は北韓訪問中、北韓の軽水炉の品質を保障する議定書に署名するとともに、ハムキョンナムドクムホの建設現場を視察しました。

・韓国中部の忠清南道を始め、慶尚北道や全羅北道では、3日から4日にかけて、この冬一番の大雪となりました。このうち忠清南道では、清州と錦山で12.3センチのこの冬一番の積雪となり、一時は大雪注意報も出されました。この雪のため高麗人参の栽培が盛んな錦山では20ヘクタールの人参畑で日差しを遮る暗幕が倒れるなどの被害が出ました。また中部地方の交通の要所、大田市では最高9.2センチの積雪となり、4日朝は、道路の凍結も重なって、車ののろのろ運転が続き、混乱しました。

・韓国の師走の街で救世軍の慈善鍋が4日から募金活動に入りました。韓国での救世軍の慈善鍋の募金運動は、クリスマスイブの今月24日夜まで全国196ヵ所で募金運動を行います。救世軍はこの慈善鍋の募金とともに、新しい試みとして募金期間中に国民銀行・ハンビッ銀行、農協など9つの金融機関とともに「2000ウォンの愛」というキャンペーンを行います。これは善意の募金を寄せようとする人に、これら9つの銀行の支店で、救世軍の銀行口座に自動振り込みの手続きをしてもらい、毎月2000ウォンずつ救世軍に振り込まれ、その募金を恵まれない人たちに贈ろうというものです。

・韓国外換銀行が公示した4日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1024ウォン57銭で、前の日に比べて4ウォン53銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1272ウォンで、前の日に比べて1ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の4日の総合株価指数は、648.17ポイントと、前の日に比べて2.49ポイント下落しました。

・4日のソウルは晴れ、午後3時の気温は7度4分でした。5日は全国的に晴れ時々曇りとなるでしょう。5日の予想最低気温は氷点下7度からプラス5度、最高気温は4度から12度という予報です。

12月3日月曜日

・世界的な投資銀行が相次いで「韓国経済が底を打ち低迷から脱出した」という分析を出しました。ゴールドマン・サックスは韓国の10月の産業生産指数が去年の同じ期間にくらべ2.3%増加するなど景気の上昇局面に入ったと分析しました。また、世界的な投資銀行のリマン・ブラダスも 「世界経済報告書」の中で10月の主要経済指標の分析をもとに韓国は景気の底を通過したという見通しを出しました。特にリマン・ブラダスは自動車を含むデジタルテレビ、キムチ冷蔵庫など家電製品の販売量が去年にくらべ60%以上増加し内需基盤が堅実になっていると分析しました。

・11日間の予定で、ヨ−ロッパ3国を歴訪する金大中大統領は3日最初の訪問国のイギリスのロンドンに到着しました。金大中大統領は今回のイギリス訪問で経済人連合会主催の昼食会に出席し韓国の経済改革の現況を説明し、韓国への積極的な投資を求めるとともに,4日にはブレアー首相と首脳会談を行い、両国の貿易と投資拡大、電子商取引の促進など知識基盤産業分野での協力について論議することにしています。金大中大統領はこの後バーキンガム宮にエリザベス女王を表敬訪問し、エリザベス女王から民主主義の発展と人権の擁護、両国の友好協力に寄与した功労を称えられ勲章が贈られることになっています。

・北韓はIAEA(国際原子力機関)の査察を認めていなかった平安北道ヨンビョンの同位元素生産実験室の査察を認めることになりました。これは、北韓が先月初めオ−ストラリアのウィーンで開かれた核の安全管理に関するIAEAとの実務交渉で明らかにしたものです。査察を認めるこにとした実験室は北韓が1965年旧ソ連から導入した実験用原子炉関連の施設で核開発と直接関係はないとされていますが、IAEAの査察に対して北韓が前向きな対応を示したことで注目されています。

・北韓に建設が進められている軽水炉の品質保障のための議定書がKEDO(韓半島エネルギ−機構)と北韓との間で結ばれました。この「品質保障と保障議定書」は軽水炉の品質保障活動に対する北韓の参加と軽水炉2期の電気出力保障などを決めたもので、軽水炉建設に伴う実質的な内容が盛り込まれています。一方、KEDOを構成する韓国と日本、そしてアメリカの担当大使らが出席するKEDOの理事会が今月6日から二日間、ソウルで開かれ軽水炉事業の進捗状況と今後のKEDOの運営方針などについて協議する予定です。

・韓国の大手半導体メーカーのハイニクスは3日アメリカのマイクロンテクノロジ社と戦略的締結を結び、あらゆる形の協力について協議を始めると正式に発表しました。ハイニクス半導体の朴ゾンソプ社長はマイクロン社と今後あらゆる協力方法について協議すると述べ、マイクロンとハイニクスとの合併の可能性についても協議の対象になるものと見られています。

・韓国の大学入学の最初の難関、日本のセンター試験にあたる大学修学能力試験の個人別得点が71万8441人の受験生全員に通知されました。韓国教育過程評価院によりますと、今年の全体の受験生の平均成績は400点満点で去年とくらべて人文系が67.1点、自然系が57.2点下がり、満点は一人もいませんでした。また浪人と現役との比較では浪人生が人文系が11.3点、自然系が15.8点高く今年は人気大学での浪人生の合格率が高くなるものとみられます。

・来年のワールドカップサッカーが行われる韓国で9番目の競技場、仁川文鶴総合競技場が完成し、2日オープンしました。仁川競技場は94年の着工以来、7年9か月をかけて建設が進められたもので、メイン競技場と補助競技場のほかに野球場などもあります。メイン競技場は地下1階、地上5階、延べ面積3万4500平方メートルの韓国で4番目に大きい競技場で5万256人の観客を収容できます。競技場は港町仁川を象徴し、韓国的な美をいかしてドームに船の形が取り入れられています。

・韓国の現代ミポ造船が香港の造船専門誌“ロイドリストマリタイムアジア”の選ぶ今年の「世界最高の造船所」の賞を受賞することになりました。現代ミポ造船は 石油化学製品運搬船13隻など今年に入り、あわせて20隻の船舶を建造して売り上げが1兆ウォンをこえることが予想されており、この実績か評価されたものとみられています。この「世界最高の造船所」には99年は日本の三菱重工業が、去年は韓国の現代重工業が選ばれています。

・デンマークのパルムで開かれたデンマークオープン卓球大会のダブルスで韓国は男女とも中国を押さえ優勝を飾りました。大会最終日の3日行われた男子ダブルス決勝で韓国の金鐸秀と呉相銀組が日本オープンの決勝で破れた中国のマリン・ワンハオゾウ組と対戦し、セットスコア4対1で優勝しました。また、女子ダブルスでは韓国の柳智恵・李銀実組が中国のバイヤン・リジア組を4対2で破り、優勝しました。この結果韓国女子ダブルスは、日本オープン卓球大会とドイツオープン卓球大会についで3連覇を達成したことになります。

・3日のソウル市場の為替と株価の動きです。韓国外換銀行が公示した3日午後3時現在のウォンの為替レート、日本円100円は1029ウォン10銭で先週にくらべ2ウォン17銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1273ウォンで先週と同じです。3日韓国株式市場の総合株価指数は650.66ポイントと先週にくらべ6.77ポイント上昇しました。

・3日のソウルはくもり、午後3時の気温は3度5分でした。4日はソウルを含む中部地方は曇りのち晴れ、南部地方と済州島は曇り時々雨が降るでしょう。最低気温は氷点下5度からプラス8度、最高気温は6度から13度になる見込みです。

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