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10月31日水曜日

・金大中大統領は30日「南北間が平和共存する方法はこれまで進めてきた抱擁政策の他はない」と述べて、今後も北韓との対話と協力の政策を推し進めるという考えを改めて明らかにしました。金大統領は30日、釜山市の安相英(アン・サンヨン)市長と懇談した席で「目下の南北関係はぎくしゃくしているが、これは分断された韓半島が和解・協力に向う過程で生じているものだと思う。北韓との共存の中で両国民が平和に暮らすこと、来年のアジア大会に北韓が参加し、離散家族再会の拡大へ向けて努力していくべきだ」と述べ、引き続き南北間の平和共存の道を模索する考えを明らかにしました。

・中国で麻薬犯罪で服役中の韓国人が中国にある韓国公館との接触を数回に渡って求めましたが、中国政府が拒否していたことが分かりました。また 中国の国選弁護士も「家族と面会いたい」という申し出に対し「家族と連絡が取れない」ことを理由に何らの措置を取っていなかったことも明らかになりました。これに関連して韓国政府は、麻薬犯罪の韓国人が事前の通告なしに死刑を執行された問題や刑務所内で病死した韓国人に対して、中国政府が適切な措置をとったかどうかについても事実関係の調査を行うため、31日領事をハルビン市に派遣しました。韓国政府は死刑された韓国人の遺体を確認するとともに、獄中で病死した韓国人についても中国側がどんな治療を行ったかや遺体の処理などの状況も調査する予定です。

・モスクワ発KBSのチョー・ゼイク特派員によりますと、ロシアはロシア領海での韓国漁船の漁獲量について、今年並みの水準を保証することになりました。柳三男海洋水産長官は30日モスクワでロシアの 国家漁業委員会のナズドラデンコ議長、トツキー国境守備部長と会談し、こうした合意に達しました。これによって韓国はロシアの水域で来年も北方4島周辺水域に代わる漁場でのサンマ1万5000トンを始め、メンタイ20万トン、タラ1万5000トンなど合わせて23万7000トンを操業できるようになりました。韓国漁船の入漁条件については11月22日からソウルで行われる韓ロ漁業委員会で最終決定されます。

・韓国の優良銀行の国民銀行と住宅銀行が合併した新しい銀行の「国民銀行」が11月1日からスタートします。新しい「国民銀行」は、総資産185兆ウォン資産規模では韓国最大手で、純利益は9月末現在1兆6270億ウォン、従業員数1万9000人あまりで1120の店舗を抱えることになります。この新しい「国民銀行」が11月1日からスタートしますが、両行間の電算網が統合されるまで顧客との取り引きは「国民銀行」と「住宅銀行」の看板のもとで営業を続けていくことになります。

・韓国では11月1日から車の運転中の携帯電話の使用が禁止され、違反者には罰金と免許の罰点が適用されます。警察庁は運転中の携帯電話の使用を禁止する道路交通法の改正にともなって、これまで4ヵ月間 ドライバーの指導と周知を行ってきましたが、11月1日からは違反者に対しては4万ウォンから7万ウォンの罰金と免許証の取り消しにもつながる罰点15点を課すことになりました。この違反行為には運転中にハンズフリーと呼ばれる接話式の通話も取り締まりの対象になりますが、信号待ちなど停車中の通話は除外されます。

・韓国でデジタル衛星放送の試験電波の送出が11月1日から始まります。韓国では初めてデジタル衛星放送を行う韓国デジタル衛星放送は、11月1日から年末までの2ヵ月間 試験電波の送出を始め、来年1月には実用化をめざす試験放送に入る予定です。そして、視聴者の反応やデジタルテレビの生産状況を見ながら、来年3月1日から本放送を始めたいとしています。

・日本のアイザワ証券は韓国の大手証券、東原証券と提携し、韓国の投資家がインターネットを通じて日本の株式を売買できるシステムを29日から始めました。韓国からインターネットで取り引きの注文を直接受けるシステムは今回が始めてです。韓国の証券市場では7割がネット取り引きで、サービスが始まってから韓国での取り引き件数は1日平均10件ですが、アイザワ証券は「1年後には数百件にしたい」と話しています。これに先立って、去年8月から日本の投資家がアイザワ証券の口座を通じてインターネットで韓国株を取り引きする事業が行われています。

・金大中大統領は30日、小泉首相のご母堂芳江さんの逝去を悼んで弔電を送りました。金大統領はこの弔電の中で、「思いがけない訃報に接し、悲しみを禁じ得ません。首相を始めとする遺族の皆様に哀悼の意を申し上げます」と述べました。

・学術交流を進めている韓国の名門私立大学の高麗大学と日本の早稲田大学がお互いの大学で履修した単位を認定することで合意しました。これは早稲田大学の奥島孝康(おくしま・たかやす)総長が今月29日名誉法学博士号の授与式に出席するため高麗大学を訪れたのを機会に、高麗大学のキム・チョンベ総長との間で合意したもので、いつから、どのような形で実施に移すかなど細かい点について、今後双方で協議することになっています。

・韓国の10代と20代の若い女性10人のうちほぼ半数が「自分は太っており、体重を減らしたい」と考えていることが分かりました。韓国保健産業振興院などがソウルに住む満15才以上から24才までの女性500人を対象に体重とダイエットの関係について調べました。その結果、82%の人が「今の体重に満足していない」と答え、具体的には「太っている」が51%で、「まあ適当」が35%、「やせている」が13%でした。また74%は「体重を減らすためダイエットをしたことがある」と答えています。調査対象となった500人の平均身長は162.5センチ、平均体重は53.5キロで平均値では「肥満」でも「痩せ型」でもなく、正常の範囲となっています。

・KBSの国際放送が今年9月3日の「放送の日」に放送した特別番組「阻害されるエイズ感染者」が31日香港で行われた第38回ABU(アジア太平洋放送連合)の総会でラジオ海外放送部門の大賞に選ばれました。「阻害されるエイズ感染者」は、韓国でのエイズの実態と、エイズ患者のための政府対策などを取り上げたもので、日本語など10の言語で放送されました。ABU賞はアジア太平洋地域の放送による教育・文化の向上を目指して、毎年各国の放送局が制作した優れた作品に贈られています。

・最後にソウル市場の為替と株価の値動きです。韓国外換銀行が公示した31日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1062ウォン79銭で、前の日に比べて50銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1296ウォン60銭で、前の日に比べて40銭のウォン安でした。・韓国株式市場の31日の総合株価指数は、537.81ポイントと、前の日に比べて3.94ポイント上昇しました。

・31日のソウルは晴れ時々曇り、午後3時の気温は16度9分でした。31日夜から気温が下がり、11月1日は 全国的に曇り一時雨で、風も強まるという予報です。1日の最低気温は9度から14度、最高気温は13度から18度となるでしょう。

10月30日火曜日

・韓国政府は30日、南北の間で開催場所を巡って対立し延期された6回目の南北長官クラス会談を、北韓側の提案に沿って金剛山で開くことに同意する方針を明らかにしました。政府は早ければ今週中にこうした内容の通知文を北韓に送りたいとしています。政府関係者によりますと、南北交渉を先延ばすことによって南北間の緊張が高まることは望ましくなく、またアメリカでの同時多発テロ事件以後の国際社会の緊張が韓半島にまで及ぶことを避けるためにも北韓側の提案を受け入れることにしたと説明しました。政府は今後国家安全保障会議の常任委員会を経て、会談日時を決める方針です。去年12月以後中断状態となっていた南北長官クラス会談は、先月ヵ月ぶりに再開され、回目の会談を今月28日から開くこと。また、南北離散家族の相互訪問や金剛山観光事業、京義線鉄道の復元など一連の懸案について協議する日程を決めていました。しかし北韓側は、アメリカのテロ事件に関連した韓国内での警戒体制を理由にこれらすべての協議日程を一方的に延期することを通知しています。

・中国で麻薬犯罪を犯した韓国人の男が事前の通告なしに死刑を執行された問題で、韓国政府は30日、中国駐在の韓国大使館や領事事務所の対応にも問題があったとして、調査を行うことになりました。政府は30日、外交部の崔秉孝監査官を団長とする調査団を中国に派遣し、中国の韓国大使館や瀋陽領事事務所を対象に死刑の執行とこの男の共犯で、獄中で死亡したもう一人の男について、情報の収集など対応が遅れたのではないかという疑惑について調査に乗り出しました。韓国政府は、この事件では、97年月、中国当局が麻薬犯罪の疑いで韓国人の男人を逮捕したことを通知してから年を経た今日に至るまで大使館などがこの人の身元確認もしていないなど、本来法人保護に当たるべき在外公館の任務を放棄した疑いもあるものとみています。ところで、この人による麻薬事件は、中国で麻薬を製造し、これを韓国に持ち込んだとして、97月、中国の公安当局に逮捕されたもので、このうちの一人が先月25日、死刑が執行され、一人の男は去年11月、獄中で病死しています。

・韓国最大手の半導体メーカー三星電子は29日、世界で初めて直径300ミリの次世代半導体ウェハーの量産体制に入りました。これは三星電子の半導体メモリー事業部の黄 昌圭社長が29日、記者会見して明らかにしたもので、三星電子は、256メガDRAM量産のための300ミリウエハーの処理ラインを設け、これまでの2.5倍に相当するメモリー半導体の量産体制を軌道に乗せたということです。また黄社長は、去年88億ドルだった半導体事業の売り上げを、4年後には200億ドルにまで伸ばし、半導体事業では世界第2位のメーカーになる見通しを明らかにしました。

・韓国国会の半数を超える154人の議員が、「死刑制度廃止のための特別法案」を30日、国会に提出しました。この法案を取りまとめた民主党のチョン・テチョル議員らは、「死刑制度は、憲法で保障された人の尊厳と生存権を無視し、犯罪者の更生や社会復帰の可能性を根本から否定するものである」として、今国会中に死刑制度の廃止を求める特別法案の審議を要請しました。チョン議員はまた、世界100カ国あまりですでに死刑制度が廃止されるなど死刑制度の廃止は世界的な趨勢だとしています。

・アメリカと北韓との間の米朝対話の再開が遅れている中で、北韓外務省の関連団体の研究員がアメリカのワシントンで開かれているテロ防止の国際会議に出席していることが分かりました。韓国外交通商部の関係者によりますと、29日からワシントンで始ったアジア太平洋安保理事会のワークセッションに北韓の平和軍築研究所のチョ・ギルホン副所長とキム・サムジョン研究員が出席したということです。また、今回の会議ではアメリカでのテロ事件発生以降の国際情勢が主な議題として話し合われる予定で、このような国際会議に北韓代表団が出席するのは異例だということです。

・韓国人の人に人が持っている携帯電話の料金が、来年月から8.3%引き下げられる見通しとなりました。情報通信部は29日、市民団体の要請を受けて携帯電話料金の値下げについての政策審議会を開き、現行の基本料金6000ウォンを1000ウォン引き下げるとともに、10秒当たりの通話料金をウォン安くして21ウォンとし、さらに、分間の無料通話サービスを提供する案をまとめました。情報通信部では、これによって携帯電話料金は平均で8.3%の値下げになると試算、試みの計算を発表しています。この値下げ案は、財政部との協議を経て来年1月から実施される見通しです。

・難病の急性骨髄性白血病で日本からも骨髄移植の手術費用などが寄せられた韓国の男の子キム・イレちゃん(2歳)が28日、入院先のソウル市内の病院で亡くなりました。イレちゃんへの善意は、ソウルの日本人留学生、長谷川由美さんらが今年5月にインターネットのホームページで呼びかけたもので、窮状を知った日本人からおよそ1300万円が寄せられました。このうち骨髄移植の手術費としてイレちゃんに500万円が贈られ、さらに日本人の骨髄提供者も決まったことからイレちゃんは、26日にはソウル大学病院で手術を受けられる予定でしたが、イレちゃんは容体が急変し手術も受けられないまま亡くなりました。

・北韓のキムチ工場で作られたキムチがこのほど初めて韓国へ運び込まれました。このキムチは、これまでのように韓国の会社が北韓で委託加工したものではなく、韓国の食品メーカー「オセウ」社が、北韓の新義州キムチ工場から買い付ける方式で搬入したものです。このキムチは、白菜キムチ、白キムチ、チョガーキムチなど種類の1.5トンで、新義州から中国の丹東経由で先週25日、仁川港に到着しました。「オセウ」社では、韓国内での小売価格はキロ当たり平均4500ウォンと、韓国製よりやや安値で店頭に出したいと話しています。販売元の「オセウ」の関係者は、「このキムチは、化学調味料を一切使っていないためあっさりした味が自慢で、消費者の反応をみた上で、追加搬入する計画だ」と話しています。北韓では、キムチを各家庭ごとに漬けるのではなく、ほとんどが工場で生産したものを食卓にのせるということです。

・来月10日に完成するソウルワールドカップサッカー競技場前の漢江の河川敷に、世界で最も高い202メートルのサッカーボール状の噴水がお目見えしました。この噴水は、ソウル市内で最も高い63ビルとほぼ同じ高さの202メートルの噴水を、高さ30メートルの補助噴水21機が取り囲むデザインで、来年のサッカーワールドカップの雰囲気を盛り上げようとソウル市が建設したものです。

・韓国外換銀行が公示した30日、午後時現在の為替レート、日本の円100円は、1063ウォン29銭で、前の日に比べてウォン96銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1296ウォン20銭で、前の日に比べてウォン20銭のウォン安でした。韓国株式市場の30日の総合株価指数は、533.87ポイントと、前の日に比べて14ポイント下落しました。

30日のソウルは晴れ、午後時の気温は18分でした。また31日は 北西からの気圧の谷の影響を受けて、全国的に次第に曇りの天気となり、ソウルや中部地方と大田は午後一時雨のところもあるでしょう。31日の最低気温は度から14度、最高気温は17度から21度という予報です。

10月29日月曜日

・金大中大統領は第ASEAN 拡大首脳会議に出席するため来月日から日までの日間ブルネイの首都、バンダル・セリ・ベガワンを訪問することになりました。ASEAN拡大首脳会議はASEAN加盟国に韓国、日本、中国の首脳が加わるものでアセアン・プラス・スリーとも呼ばれています。金大中大統領はブルネイ訪問中、日本の小泉首相、中国の江沢民首席とのか国首脳会談を開くのをはじめ、中国、タイ、マレーシア、カンボジア、ラオスの首脳とは個別に会談をする予定です。金大中大統領はこのアセアン・プラス・スリー会議で反テロと貿易投資の拡大など東アジアの協力について韓国の立場を明らかにすることになっています。

・28日に予定されていた6回目の南北長官クラス会談が開催の場所を巡って対立し延期されることになりました。南北双方は先月12日に北韓側が南北離散家族の交換訪問を一方的に延期すると通報してから、板門店の連絡官を通じて接触を続けてきましたが、会談の場所を巡って意見が一致しませんでした。これについて韓国政府の関係者は「28日の会談が延期されたのは 双方の現状認識に温度差があるためだ。北韓側も長官クラス会談そのものについては肯定的な立場をみせており、時期は明らかではないものの会談開催へ向けて 協議していく」と述べました。

・韓国政府は29日、中国で麻薬犯罪を犯した韓国人を事前通報せず死刑を行ったことに対し、中国政府に厳重に抗議しました。政府関係者は 中国政府が外国人の死亡を管轄の領事機関に即時通報すると規定しているビエンナー協約を違反したことを指摘し、これに対する強い遺憾を示すととともに 今後こうしたことがないように求めました。また麻薬取締違反で中国司法当局に拘束されている韓国人18人など韓国人服役者に対する具体的な資料を中国政府に求めました。韓国政府は また、この死刑が執行されるまで情報を把握していなかった中国の韓国大使館に対しては事情を調査することにしています。政府関係者は在留邦人の保護につとめるべき出先公館がこの問題にどのように対処したか、徹底的に調査することにしています。

・韓国の各銀行は、来年からのEU(ヨ−ロッパ連合)の共通貨幣、ユーロが一般に流通するのに伴って、ユーロによる決済など準備を進めています。韓国の銀行が加わる銀行連合会は、12月中旬からユーロを確保し、送金を実施するとともにEUとの商取引を行う貿易業者に対しては ユーロ建ての輸出入信用状を開設することを勧め、外貨の預金もユーロ建てとする予定です。EUの共通通貨ユーロは 来年月からヨ−ロッパ地域の自国通貨と兼用できるようになり、来年月からは、すべてのヨ−ロッパの自国通貨は法的効用がなくなります。

・韓国の野党ハンナラ党と日本の自民党所属の若手中堅議員が 両国間の未来志向的な協力を模索していくために「韓日未来研究会」を発足することになりました。ハンナラ党の「未来連帯」所属の議員と自民党の若手、中堅議員が加わる「日本のあしたを考える会」所属の議員はこのほど東京で日間セミナーを開き、韓国と日本の一時的な不幸の歴史を踏まえた上で未来志向的な協力関係を発展させるため、「韓日未来研究会」を発足させ、両国政府に教科書問題やサンマ漁問題などの解決を側面から促していくことで一致しました。また来年のワールドカップの成功へむけて韓日間の航空機の増便、ビザ免除など両国の交流拡大に努力していくことにしています。

・来年のワールドカップサッカー大会の開会式と開幕戦が行われるソウルサンアムワールドカップ競技場が来月11日オープンすることになりました。総工費2千億ウォンと年あまりの歳月をかけて完成したソウルサンアム ワールドカップ競技場は千席の観客席を備えた アジア最大規模のサッカー専用球場です。来月10日にはオープン記念行事として午後時から韓国ナショナルチームとクロアチア ナショナルチームとの親善競技が行われる予定です。またこれに先立ち午後時からは 多彩な後援行事と 韓国代表チームのベスト16入りを祈願する多彩なショーと芸能界の公演、そして映像メッセージなど時間に渡って多彩な記念行事が行われる予定です。

・韓国では中学校と高校の男女共学の比率が 半分を超えたことがわかりました。京畿道教育庁が全国の中高校の男女共学の比率を調査した結果中学校は64%,高校は53%が男女共学となっています。このうち中学校は 全羅南道の共学比率が78%と最も高く、高校は京畿道が76%と最も高いことがわかりました。この調査では ソウル、釜山、仁川、光州、大田などの大都市の高校の共学比率が30% あまりと低いことがわかりました。

・京畿道の利川、麗州、光州で開かれたいた「世界陶磁器エキスポ」が28日閉幕しました。10日から80日間開かれた世界陶磁器エキスポには600万人の観覧客が訪れ、千億ウォンの経済的波及効果をもたらしたのをはじめ、韓国の陶磁器文化に対する国際的理解を高めたと評価されています。28日の閉幕式では100あまりの陶磁器の作品と材料などを入れたタイムキャプセルを土の中に埋めました。組織委員会では これから年置きに、世界陶磁器ビエンナーレーを開き観覧客の誘致につとめることにしています。

・プロ野球韓国一を決めるコリアンシリーズで ドゥサンが三星を破り、回目の優勝を飾りました。ドゥサンは28日ソウルチャムシルで開かれたコリアンシリーズ第戦で三星を6対でやぶり 対戦成績成績を敗とし、回目のコリアンシリーズのチャンピオンフラッグを手にしました。一方、プロサッカーポスコ・コリアンリーグでは 城南一和が優勝しました。城南は28日城南総合スタジアムで開かれた全北現代とのシーズン最終試合で1対で負れましたが、勝点45点で位のアンヤンLG点の差で正規リーグで優勝を手にしました。

・29日のソウル市場の為替と株価の動きです。韓国外換銀行が公示した29日午後時現在のウォンの為替レ−ト、日本円100円は1056ウォン33銭で先週にくらべ44銭のウォン安でした。またアメリカドルドルは1294ウォンで先週にくらべ2ウォンのウォン高でした。29日韓国株式市場の総合株価指数は547.87ポイントと先週にくらべ4.46ポイント上昇しました。

・29日のソウルは晴れ、午後3時の気温は19度5分でした。30日は全国的に雲の多いお天気で済州島は一時雨の予報が出ています。日中の最高気温は17度から21度になるものとみられます。

10月27日土曜日

・与党民主党は、25日に行われたソウルなどつの選挙区の再選挙で惨敗した結果を受けて、民心を収拾し党内の雰囲気を刷新するため今の通常国会が終り次第、年末にも党役を含めた大幅な人事の刷新を行い、党勢を立て直すことになりました。民主党の党首も兼ねる金大中大統領は26日、民主党の韓クァンオク代表と会談し、「今度の再選挙に現れた有権者の投票行動を謙虚に受け止めなければならない。党勢を立て直すため年末に党3役を含め人事を一新したい」と述べ、韓代表もこれに合意しました。また民主党は、来年の月か月頃全党大会を開いて大統領候補を選び、この候補を中心に月の統一地方選挙と12月の大統領選挙に全力をあげる方針です。

・ワールドカップサッカーの韓国組織委員長の鄭夢準・大韓サッカー協会会長は、26日、来年ソウルで開かれるFIFA(国際サッカー連盟)の会長選挙に立候補する意向を明かにしました。鄭会長はこの日全羅北道全州市のホテルで記者会見し、FIFAの会長選挙と関連して「選挙は公明正大でなければならない。可能ならば私も挑戦したいと考えている」と語り、FIFAの会長選挙に立候補する意思を示しました。また鄭会長は、来年の韓国大統領選挙についても言及し、「自由市場経済では健全な競争が必要だ」として大統領選挙にも立候補する意思のあることを仄めかしました。鄭会長が公式の場で正式に立候補の意思を表明したのは初めてです。

・26日午前ソウルのあるアメリカ系の製薬会社に白い粉の入った国際郵便物が届けられ、この会社では炭ソ菌の疑いがあるとして警察に届け出ましたが、国立保険院の検査の結果、白い粉は炭ソ菌ではないことが分かりました。事件発生直後、通報を受けた警察は、ただちに特殊救助隊を出動させ国立保険院に郵便物の白い粉の精密検査を依頼するとともに、開封された郵便物の周辺にいた職員16人をソウル中央病院の隔離病棟に入院させ、炭ソ菌の検査を行いました。一方、韓国の郵政事業本部は、「問題の郵便物は、国際郵便物としての切手は貼られていない上、アメリカの宅配業社のマークと番号が押されていることから国際郵便として搬入されたものではないと判断される」としています。

・ソウル地方は27日朝、濃い霧に見舞われ、仁川国際空港と金浦空港に発着する空の便の一部が欠航するなどの影響が出ました。ソウル地方航空庁によりますと、仁川国際空港では、この日午前4時から濃霧注意報が出され、サンフランシスコから到着したアシアナ航空OZ213便は、済州空港に着陸するなど20便あまりが予定を変更して済州、金海の地方空港と、九州の福岡空港に臨時着陸しました。また金浦空港でもこの日午前2時50分、濃霧注意報が発令され、午前6時40分の金浦発プサン行きの大韓航空KE101便をはじめ出発と到着の航空機50機あまりが欠航となりました。20便以上の空の便のダイヤの乱れが生じたのは仁川国際空港開港後、初めてのことです。

・朝鮮労働党の機関紙・労働新聞は、26日、最近の南北関係についての論評を掲載し、「韓国では保守勢力の巻き返しによって南北関係は、事実上6.15南北共同宣言採択以前の状態に戻ってしまった」と批難しました。

・アメリカ国務省は26日、さきに北韓が米朝対話の再開を拒否するとともに金正日国防委員長に対するブッシュ大統領の発言を謝罪するよう求めたことに関連し、北韓に対して、条件なしの対話の再開を重ねて要請しました。

・北韓と、EU(ヨーロッパ連合)は、27日から29日までの日間、平壌で回目の政治対話を行います。北韓とEUとの政治対話は、98年以後毎年開かれており、双方は今度の会談で、韓半島の和平や北韓の人権問題、さらに北韓のミサイルなど大量殺傷兵器の問題について協議することにしています。今度の対話は、アメリカで起きた同時多発テロ事件後、北韓が西側諸国と行う初めての会談で、北韓が国際テロについてどのような認識を示すか注目されます。

・韓国戦争で、北韓軍の捕虜となって北韓に抑留されていた韓国軍の元兵士人が最近、第三国を通じて韓国に帰還したと国家情報院が26日明らかにしました。94年以後、北韓から帰還した韓国軍捕虜はこれで22人になりました。

・大韓航空は、仁川国際空港と秋田空港を結ぶ定期路線に29日から161席規模の旅客機を投入し週往復運行することになりました。これで大韓航空の韓日路線は19に増えました。

・2002年ワールドカップサッカーを支援しようという韓国の国会議員30人あまりが、来月日本を訪問し、日本の議員サッカーチームと親善試合を行うことになりました。この試合は、来月17日別府市で行われ、韓国からは自民連の金鐘泌総裁をはじめ、与野党の若手議員ら30人あまりが参加する予定です。

・韓国と日本の14才以下のサッカー代表チームが来月日と10日の両日,京畿道パジュ市で対戦します。この試合は、韓国ナショナルサッカーチームのトレーニングセンター竣工を記念して行われるもので、14才以下の少年サッカーチームによる韓日両国の対抗戦はこれが初めてです。

・韓国外換銀行が公示した27日、正午の為替レート、日本円100円は、1055ウォン89銭で、前日に比べ48銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1296ウォンで、前日に比べ80銭のウォン安でした。 韓国株式市場は、土曜日のため取引はありません。

・27日ソウルは曇りのち晴れ、正午の気温は、16分でした。28日の日曜日は、南の海上を通過する低気圧の影響で全国的に雲のち雨のところが多く、済州と南部地方は午後から、ソウル首都圏と中部地方は夜から晴れるという予報です。朝の気温は度から16度、日中最高気温は17度から20度の見込みです。

10月26日金曜日

・日本の高等裁判所にあたる韓国の大法院から選挙無効の判定を受け失格したソウル・東大門乙区と、九老乙区、それに江原道・カンルン市の3つの選挙区で25日、再選挙が行われ、野党ハンナラ党がすべての議席を確保しました。これによってハンナラ党は136議席となり、あと1議席で国会過半数を確保することになりました。一方、民主党は、党内の保守派勢力が力を失い、来年の大統領選挙の候補者の早期決定を迫られるものとみられています。今度の選挙は、北韓包容政策など金大中政権が進めてきた政策に対する評価とともに、最近の国会で問題となっている閣僚や与党幹部らの不正資金疑惑に対する世論の動向を探る意味で注目されていましたが、与党民主党が惨敗する結果となり、来年6月の統一地方選挙と、12月の大統領選挙にも影響を及ぼすものとみられています。

・中央選挙管理委員会によりますと、今度の再選挙で、3つの選挙区の総有権者44万9603人のうち、18万8537人が一票を投じ、3選挙区の平均投票率は41.9%と、当初の予想よりやや高い結果となりました。

・この選挙の結果を受けて大統領府の青瓦台と与野党は26日、それぞれ声明を出しました。まず青瓦台は、野党との積極的な対話を通じて政策を実行する考えを明らかにし、与野党間の関係改善に意欲を示しました。与党民主党も、「有権者の判断を謙虚に受け止め、今後は経済の回復と民生安定のために努力してゆきたい」と述べました。野党ハンナラ党は「選挙結果におごることなく、野党第1党として経済と民生の安定に最善をつくす」としています。

・韓国の憲法裁判所は、国会議員選挙の選挙区別の人口格差が3倍を超える現行の国会議員選挙区の区割りは憲法に違反するという判断を示し、再来年3月までに関連法案を改正するよう求めました。韓国の憲法裁判所は25日9人の裁判官全員が加わる大法廷を開き、選挙区の極端な人口アンバランスは憲法に違反するという訴えについて審理しました。その結果、去年2月行われた国会議員選挙で、人口が最も少ない慶尚北道・高霊選挙区と人口が最も多い京畿道・安養市東安選挙区との間では3.65倍の格差があり、こうした一票の重みの格差は投票の平等権を侵害するものとして、現行の国会議員選挙区の区割りは憲法に違反するという7人の裁判官の多数意見で違憲判決を言い渡しました。この違憲判決は、現行の公職選挙法による区割りの違憲性を認めたものですが、現在の議員の身分は保障し、次の総選挙から適用することにしています。選挙区の区割りが見直されれば政党別の議席分布にも影響を与え、政界に少なからぬ波紋を巻き起こすものと見られています。

・韓国の憲法裁判所は、倫理上の問題から廃止論が高まっている刑法第241条の姦通罪について憲法に違反しないとする判断を示しました。憲法裁判所は25日、9人の裁判官全員が加わる大法廷を開き、韓国の男性ら2人が起した「姦通罪は憲法違反」とする訴えについて、8人の裁判官の多数意見で合憲の判決を言い渡しました。訴えを起した男性は、去年5月姦通罪の疑いで逮捕され有罪判決を受けた後、「姦通罪は、人としての尊厳と幸せを追求する権利、また私生活上の自由を侵害するもので憲法に違反する」として憲法裁判所に提訴しました。これに対して、憲法裁判所はこの日の判決で、「性のモラルや姦通による家族への苦痛など社会的な悪を予防するための規定であり、憲法に違反しない」とする判断を示しました。その上で憲法裁判所は、「姦通罪は、世界的にも廃止の趨勢にあり、個人の性生活に属する問題であることから、今後、姦通罪の廃止については社会的な検討作業が求められる」と述べました。姦通罪は韓国とアメリカの一部の州、そしてイスラム諸国などごく一部の国と地域で存続されています。憲法裁判所は、90年と93年に2回、姦通罪に対する合憲決定を出しています。

・韓国では、放送と情報通信が一体となった高画質、高音質の地上波のデジタルTV放送が26日から始まりました。韓国の民間放送・SBSは、去年8月から1年間行ってきた試験放送を終え、26日ソウル首都圏地域を対象に地上波のHDTV放送を始め、当面1週間に10時間のHDTV番組を放送することになりました。地上波TVがデジタル放送を行うのは、アメリカに次いで韓国が2番目です。韓国の3大ネットワークのうち、公営放送のKBS第1TVは来月5日、第2TVは12月31日から、さらにMBCは、12月2日からこのHDデジタル放送を始める予定です。

・金大中大統領は25日韓国を訪れた大阪府の太田房江知事と懇談し、日本の国会で審議された「在日韓国人の地方参政権が実現することを期待する」と述べると共に、「近く韓日間の投資協定が結ばれることになったことから大阪からの企業の積極的な韓国投資を支援してほしい」と要請しました。これに対して、太田知事は「IT(情報技術)やベンチャー分野では大阪が先頭にたって韓日間の経済や文化交流促進に寄与したい」と応じた上、混雑が酷い関西国際空港と仁川国際空港とを結ぶ航空路線にシャトル便の運行ができるよう韓国側の協力を求めました。

・韓国と日本は25、26と二日間、東京で、北方4島周辺水域での韓国漁船のサンマ漁問題について外交・水産当局者会議を開き、先の韓日首脳会談の合意に基いて合理的な解決を目指して今後とも協議を続けていくことで一致しました。

・韓国の金融監督委員会は26日、都市銀行の国民銀行と住宅銀行の合併を認可しました。これによって両行は予定通り来月1日、商号を「国民銀行」とする韓国最大のメガバンクとしてスタートすることになりました。両銀行の総資産は、今年6月現在、180兆ウォンに達しており、これは、国内17行をあわせた総資産の30%にあたり、総資産では世界75位の銀行が誕生することになります。

・ソウル地方裁判所は25日、脱税などの罪で拘留起訴された金ビョングァン・前東亜日報名誉会長の保釈申請を認め、金被告はこの日午後保釈されました。この判断についてソウル地方裁判所は「金被告は健康を害しており、拘留に耐えられない」という理由をあげ保釈後の住居を2箇所とする制限をつけた上で保釈することを決めました。金ビョングァン前名誉会長は、法人税、贈与税など43億ウォンの脱税と、会社の資金18億ウォンを横領した疑いで今年9月に逮捕されていました。韓国の大手新聞社の脱税横領事件では、起訴された4人の被告のうち朝鮮日報社長方相勲被告に、懲役7年、罰金130億ウォンが求刑されています。

・大韓赤十字社は、26日、アフガニスタン難民を救援するため4000万ウォンの義援金を国際赤十字社に贈りました。国際赤十字社は、アメリカの空襲で新たに発生したアフガニスタン難民のうち、30万人を半年間支援する方針を決め、これに必要な基金4千万スイスフラン、日本円でおよそ32億円を設けるため各国赤十字に協力を呼びかけています。

・2002年ワールドカップサッカーのボランティアの結団式が27日、ソウルの韓国組織委員会と全国の開催10都市で一斉に行われます。結団式には、組織委員会と開催地の地方自治体から選ばれたボランティアのうち、海外に住むボランティアを除いた2万2千500人が参加し、来年のW杯の成功に向けた活躍を誓う予定です。

・10月26日は、経済5カ年計画などで60年代以降の韓国経済の発展の基盤を築いたとされる朴ジョンヒ元大統領の暗殺事件から22周年を数える日です。この日ソウル国立墓地では、朴元大統領を追悼する式典が遺族ら関係者多数が参列して厳かに行われました。

・韓国外換銀行が公示した26日、午後3時現在の為替レート、日本円100円は、1055ウォン41銭で、前日より1ウォン7銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1295ウォン20銭で前日より80銭のウォン高でした。 また26日の韓国株式市場の総合株価指数は、543.41ポイントと前日より1.22ポイント上昇しました。

・26日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、22度2分でした。27日は、中国大陸から接近する気圧の谷の影響で全国的に雲が多く、夜遅くから日曜日にかけて雨の降るところが多い見込みです。朝の気温は7度から17度、日中の最高気温は20度から23度と依然大きな寒暖の差が続く見込みです。

10月25日木曜日

・韓国政府は反ダンピング協定の改正問題をWTO(世界貿易機関)のニューラウンド交渉の議題にすべきだという考えを明らかにしました。ニューラウンド交渉に当たっている 外交通商部の李ソンジュ通商局長は24日 「ニューラウンドと韓国の対応」をテーマに開かれたセミナーで 今月と来月に予定されているWTOのニューラウンド交渉では反ダンピング問題を議題から除外しようというアメリカの立場が次第に強くなっているとして、このように述べました。また李明秀国際農業局長は今後のニュ−ラウンド交渉では韓国農業の死活に関わるような重大な局面が予想されるとして、農業分野での追加の開放を最小限にとどめるため努力すると述べました。

・韓国とEU(ヨ−ロッパ連合)は24日ベルギーのブリュッセルで政務総局長会議を開き、政治、経済分野での協力や国際テロの根絶などの問題について協議しました。この会議は、今年月発効した韓国・EU基本協力協定で相互の政治対話の活性化に合意したことによるものです。今度の会議で韓国はEUの韓国への投資が400億ドルとどの地域よりも積極的であることに感謝の意を表したのに対し、EU側も政治、経済など諸般分野で双方の関係が円満に進んでいることに満足を示しました。EUはまた、韓国政府の対北韓包容政策を支持する考えを再確認するとともに北韓とEUの関係改善は南北対話の進展にかかっていると強調しました。双方はまた、アメリカでの同時多発テロ事件を糾弾し活発な情報交換などによってテロ根絶へ向けて協力することになりました。

・韓国の李漢東国務総理が来月11日国連総会に出席し、金大中大統領に代わって基調演説をする予定です。また李漢東国務総理はこの機会にニューヨーク在住の韓国人と懇談し、アメリカの同時多発テロ事件以降の在米韓国人の復旧に向けた努力を労うことになっています。

・ソウル東大門乙、九老乙、江原道のカンルンのつの選挙区で国会議員の再補欠の投票が25日午前時から行われました。今回の選挙は最近の一連の不正疑惑に対する有権者の動向を探るとともに、選挙の結果によっては各党の力関係や来年の地方選挙と大統領選挙を控えた与野党の政局運営を巡る戦略にも大きな影響をおおぼすものとみられ、その結果が注目されています。 3つの選挙区とも即日開票され、25日深夜にも大勢が判明する予定です。

・粱承澤情報通信長官がベトナムとの移動通信と超高速インターネット分野での協力について協議するため、25日ベトナムへ向かいました。粱承澤情報通信長官はベトナム訪問中チョン・ドク・ルンベトナム首席と会談し、金大中大統領の親書を伝える予定です。また、パンバンカイ総理や企画投資長官とも会談し、両国の情報通信分野での協力について話しあうことになっています。粱承澤情報通信長官の訪問2日目の26日には両国の政府関係者ら20人あまりが参加し、韓国ベトナム・情報通信フォーラムを開く予定です。

・韓国政府系のKDI(韓国開発研究院)は今年の韓国の経済成長率の見通しを4%から2.2%へと大幅に下方修正しました。KDIは今年7月には、今年の経済成長率を4%と見込んでいましたが、その後の世界経済の停滞、半導体価格の暴落、そしてアメリカのテロの影響で今年の経済成長率は2.2%台にとどまる見通しだと説明しています。KDIは国内外の経済状況が極めて不確実なため、今後弾力性のある金利と財政政策を推進するとともに 来年の選挙など 政治的要因で構造調整が緩められる可能性を警戒しなければならないと強調しています。この一方、KDIは韓国経済は下期には停滞を脱し、3.3%の成長が見込まれると展望しています。

・ソウルで開かれている世界監査院長会議の総会で議長を勤めている韓国監査院の李種南院長は24日、ロシアのステパシン監査院長と会談し、国際的なテロ組織を封じ込めるため各国の監査院が積極的に協力する必要があるという認識で一致しました。そして韓ロ両国は各国の監査院が監査活動の範囲内でテロを支援するための不法な資金の流れとテロ支援体制を厳しくチェックするため共同歩調をとることになりました。李監査院長はまた 両国間の懸案の北方島周辺水域のサンマ漁問題や、シベリア鉄道連結事業、油田開発問題についてロシア側の協力を求めたのに対し、ステパシン監査院長も解決にむけて前向きに協力したいと述べました。

・ソウル市民の大多数は、来年のワールドカップ大会で交通渋滞を防ぐためにはマイカーの通行規制はやむを得ないと考えていることがわかりました。ソウル市は20才以上の市民1000人を対象に電話によるアンケートを行い、ワールドカップ期間中は車両ナンバーの末尾の数字によって通行を規制する2 部制運行に参加するかどうかを調べました。その結果自家用車の部制運行はやむを得ないとする人が94.1%に上りました。これは 去年のアジアヨ−ロッパ首脳会議の際の87.8%より6.3%高くなっており、ほとんどのマイカー族が理解を示した結果となっています。

・25日ソウル市場の為替と株価の動きです。韓国外換銀行が公示した25日午後3時現在のウォンの為替レ−トは、日本円100円は1054ウォン34銭で 前日にくらべ6ウォン90銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1296ウォンで 前日にくらべ4ウォン60銭のウォン高でした。25日韓国株式市場の総合株価指数は542.19ポイントと前の日にくらべ0.70ポイント上昇しました。

・25日のソウルは晴れ、午後時の気温は228分でした。26日は全国的に雲の多いお天気で、南部の済州島では 夜遅く雨の予報が出ています。日中最高気温は20度から23度になるものとみられます。

10月24日水曜日

・北韓が今月28日に予定されている南北長官クラス会談を北韓の金剛山で開くよう提案したことについて、韓国政府は24日、この会談は平壌で開催するよう重ねて要請するとともに、北韓側の事情でやむを得ない場合は、北韓の名勝地ミョヒャン山でも可能とする意向を伝えました。韓国政府はこの問題について24日、韓国側の洪 淳瑛主席代表の名義で北韓に電話通知文を送り、「長官クラス会談は去年の南北共同宣言を実施に移す協議の場であるという象徴性と、会談進行の便利さも考慮すれば、北韓の首都の平壌で行うべきだ」とし、「平壌開催が困難な場合は、ミョヒャン山でも構わない」としています。韓国政府は、今月16日に予定されていた南北離散家族の交換訪問を北韓が最近のテロ事件に対する韓国内での警戒体制の強化を理由に一方的に延期した上、長官クラス会談までも金剛山での開催を主張する北韓側の要求は受け入れられないとしており、今月28日に予定されている南北長官クラス会談は、開催場所を巡る対立から延期される可能性も出てきました。

・東京発KBS特派員の報道。NEC、日立製作所、三菱電気など日本の半導体メーカー4社は韓国の半導体メーカーにダンピングの疑いがあるとして、日本政府に調査を求める方針だとNHKが24日報道しました。それによりますと、これら日本の半導体メーカーは韓国のメーカーが記憶用の半導体=Dラムを不当に安い価格で輸出販売しており、これはダンピング不当廉売の疑いがあるとして、日本政府にWTO(世界貿易機関)への提訴も含めた対応策の検討を求める動きを見せているとしています。これについて三星電子やハイニックス半導体など、韓国の半導体メーカーは、「ダンピングに相当するような事実はない」と反論しています。韓国の半導体業界は「韓国製のDラムの販売価格は韓国と日本との間で販売価格の差はほとんどなく、日本のメーカーが半導体不況を韓国のダンピングにこじつけている」と分析しています。

・韓国政府は日本の中学歴史教科書のいわゆる歪曲記述に抗議して、今年7月から日本の大衆文化の受け入れや軍事協力などを一時的に凍結してきましたが、こうした一連の措置を段階的に撤回していく方針を決めました。政府は23日、先のソウルと上海での2回にわたる韓・日首脳会談の合意内容についての政府機関の全体会議を開き 検討した結果、今後の韓・日協議の推移を見極めながら、対抗措置を段階的に撤回する方針を決めました。政府はまず韓日共催の来年のワールドカップサッカー関連の協力を優先的に再開し、無期延期となった両国の文化担当局長会議は早い時期に再開することにしています。また日本語のレコードや日本の歌手の公演など、日本の大衆文化の受け入れについてもその制限措置を段階的に撤回するものとみられます。

・韓国と日本の水産当局は今週25日と26日に東京で北方4島周辺水域での第3国漁船のサンマ漁の禁止問題などについて協議します。今回の協議は、先の韓日首脳会談で、両国間の外交問題となったこの水域での韓国漁船によるサンマ漁の禁止問題を円満に解決しようと行われるもので、北方4島周辺水域での韓国漁船の締め出しに伴う代替漁場の提供などについて集中的に話し合われる見通しです。

・アメリカはAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議の際に行われた韓米首脳会談で北韓に米朝対話の再開方針を示しており、北韓側の今後の出方が注目されます。アメリカのブッシュ大統領はこの首脳会談で金 大中大統領と南北関係をはじめとした米朝関係など韓半島情勢について突っ込んだ話し合いを行った後、米朝対話の再開を希望する考えを示し、「北韓側の公式な反応を待っている」と述べました。またアメリカ国務省のリーカー報道官は22日の会見で、「アメリカは北韓との対話が始まることを期待しているが、北韓から積極的な返事を受けていない」と述べており、アメリカの提案に対する北韓の今後の出方が注目されます。

・韓国政府は24日、アメリカの報復軍事行動に関連し、アフガニスタンの難民やパキスタン、ウズベキスタンなど周辺諸国に、すでに実行した100万ドルを含めて、年末までに合わせて1200万ドルを支援する方針を決めました。これはアフガニスタンで大規模の難民が発生していることから、多数の難民が流入することが予想される周辺諸国に緊急支援することになったものです。政府は来週中に調査団をパキスタンなどに派遣し、実情を調査した上、ユニセフ(国連児童基金)などの国際機関を通じて支援する予定です。

・仁川国際空港とソウルの都心ソウル駅とを結ぶ新しい鉄道路線計画の概容が決まりました。事業主体となる仁川市と鉄道庁が決めた鉄道路線は、空港周辺のヨンユから国内専用の金浦空港を経てソウル駅までの12駅で、仁川都市鉄道1号線、仁川地下鉄2号線とも接続します。この仁川国際空港鉄道は今年4月に着工し、金浦空港からヨンユまでの41キロの区間の工事が2005年の完成をめどに行われており、残り金浦空港からソウル駅までは来年着工して2008年に完成する予定です。

・香港で発行されている月刊誌「ビジネス・トラブラー・アジア・パシフィック」が選ぶ「世界の空港コンテスト」で韓国の仁川国際空港が第5位に選ばれました。「ビジネス・トラブラー・アジア・パシフィック」の10月号は、 アジア太平洋の読者を対象に 国際空港の出入国や手荷物の処理など空港サービスなどについて調査した結果、総合点では、第1位はシンガポール国際空港、2位は香港国際空港、3位はマレーシア国際空港で、仁川国際空港は第5位でした。また分野別にみますと、仁川国際空港は手荷物の処理では3位となりましたが、免税店のサービスは10位以下になっています。仁川国際空港の関係者は「韓国の空港が上位にランクされたのは今回が始めてです。今後は国際航空輸送協会が行う空港サービス評価でベスト10入りできるように努力していきたい」と話しています。

・北韓の景勝地金剛山観光は紅葉のシーズンに入って韓国からの観光客が増えています。金剛山観光を手がけている現代アサンによりますと、金剛山の紅葉が始まった10月2週目からの観光客は1船当り400人を上回っており、普段より30%も増えています。また10月一杯は予約もほぼ満員だということです。現代アサンは、「金剛山の紅葉の特需を冬の雪景色につなげるPR活動を積極的に行いたい」と話しています。

・韓国外換銀行が公示した24日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1061ウォン24銭で、前の日に比べて1ウォン30銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1300ウォン60銭で、前の日に比べて4ウォン20銭のウォン高でした。韓国株式市場の24日の総合株価指数は、541.49ポイントと、前の日に比べて10.99ポイント上昇しました。

・24日のソウルは晴れ、午後3時の気温は22度2分でした。また25日は 全国的に晴れ、江原道など東海岸では曇り一時雨のところもあるでしょう。25日の予想最低気温は5度から15度、予想最高気温は18度から23度となっています。

10月23日火曜日

・アメリカの国際貿易委員会は22日、海外から車や家電製品の素材となる熱延鋼板などの鉄鋼製品16品目について、「アメリカの鉄鋼業界に深刻な被害を与えている」と認定しました。この結果、今後韓国の対米輸出に大きな影響を及ぼすものとみられます。韓国の鉄鋼業界によりますと、ブッシュ大統領は今年月深刻な経営不振が続いているアメリカの鉄鋼業界を救済するため、アメリカの通商法201条に基づいて、輸入増加による被害認定の調査を国際貿易委員会に要請しました。これについて 国際貿易委員会は22日、提訴された33品目のうち16品目について被害判定を出しました。この16品目の中には熱延、鎔接鋼管など韓国のアメリカ向け、輸出の主力品目がほとんど含まれており、今後韓国の鉄鋼産業にも悪影響を及ぼすものとみられます。

・これについて韓国政府はアメリカとの協議などを通じて対米輸出の減少を最小限に食い止める方針です。政府はまず来月日に行われるアメリカ国際貿易委員会の公聴会に代表団を派遣し、韓国側の立場を説明する方針です。張在植産業資源長官は「今回の判定は、自由で公正な貿易に深刻な影響を与えるものだ」と遺憾の意を示した上で、「今後世界的に輸入規制が強化され、世界の鉄鋼産業の低迷につながる恐れがある」としています。また外交通商部の関係者は、「EU(ヨーロッパ連合)や日本などとともに、今回のアメリカの措置がWTOの規定に反するものかどうか検討していく予定だ」と述べました。また韓国鉄鋼協会は今後の推移を見極めながら、年末に予定されているアメリカの最終決定がWTOの規定に反する場合は、政府とともにWTOに提訴するなどの対応案を積極的に検討していくとしています。

・一方WTO(世界貿易機関)は「アメリカが韓国製の鉄鋼製品に対して緊急輸入制限=セーフガード措置をとったのは、自由貿易を認めたWTOの協定に違反する」という判定を出しました。WTOの紛争パネルは最終報告書で、「アメリカが韓国の鉄鋼製品にセーフガードを適用した際の調査方法に過誤があった」と指摘し、その見直しの新たな基準を設定するように明記しています。アメリカは、韓国などからの鉄鋼製品の輸入増加でアメリカの鉄鋼産業が大きな被害を受けているとして、去年日からセーフガードを発動しており、これに対して韓国は去年6月、アメリカのセーフガードはWTOの協定に反するものだとして、WTOに提訴しました。この問題の裁定にあたったWTOの紛争パネルは、今週26日にこの最終報告書を加盟国に通知することにしています。

・外交通商部の韓昇洙長官は22日、「教科書やサンマ漁の問題など、韓国と日本の間の懸案が解決の方向に向えば、小泉首相は年内にも国賓としての韓国訪問が実現するだろう」と述べました。これは22日放送されたKBS特別番組で明らかにしたもので、韓外交通商長官は「この春以降、韓日間の外交問題となった歴史教科書やサンマ漁の問題など、韓日間の懸案は2度にわたる韓日首脳会談で解決への兆しが見え始めた。こうした事態の好転を受けて、小泉首相の公式訪韓は、年内か来年初めには実現するのではないか」と述べました。

・アメリカメジャーリーグのアリゾナ・ダイヤモンドバックスで活躍している金 柄賢(キム・ビョンヒョン)投手がワールドシリーズに出場することになりました。金柄賢投手は22日、アトランタ・ブレーブスとのナショナルリーグ優勝決定シリーズ第戦で、とリードした回裏に登板し、回と回ブレーブス打線をノーヒットに抑える好投で、日連続のセーブをあげ、チームのワールドシリーズ進出に貢献しました。金投手は、この優勝決勝戦試合に登板し、通算分のを無失点で抑え、「防御率」を記録、セーブをあげました。ダイヤモンドバックスは、98年にチームを結成した若い球団で、創立年にしてワールドシリーズ出場を果たしました。ダイヤモンドバックスは27日、本拠地フェニックスで、アメリカンリーグの覇者ヤンキースとワールドシリーズで世界一を争います。ところで、金柄賢投手は今年22才、成均館大学在学中の98年、バンコクアジア大会のナショナルチームの投手として出場した後、99月、ダイヤモンドバックスに入団、今年で年目です。

・韓国最大手の半導体メーカー、三星電子の今年第3四半期の決算は、国際的な半導体価格の下落で、3800億ウォンの損失となり、半導体部門では初の赤字決算となりました。三星電子が22日発表した、今年6月から9月までの第3四半期の決算によりますと、全体の売り上げは7兆2300億ウォンで、4200億ウォンの黒字となりましたが、半導体部門に限ってみますと、3800億ウォンの赤字となりました。三星電子が半導体事業で大幅な赤字を出したのは、同社が三星内部の電子関連事業を統合してスタートした1988年以来、この13年間で初めてのことです。三星電子では半導体を取り巻く国際環境が厳しいことから、今年の設備投資の規模を当初の計画より4000億ウォン縮小し、4兆7000億ウォンとすることを決めました。三星電子は今後、モバイル用のメモリー半導体とフラッシュメモリーなど、高付加価値製品を拡大していくことにしています。

・WFP(国連の世界食糧計画)は22日、暴風雨で大きな被害を受けた北韓に緊急の食糧支援を行うことを明らかにし、来月末まで被害が集中した北韓南部の江原道に小麦粉1850トンを送る予定です。WFPの北韓担当官によりますと、「今月10日、北韓の江原道地域を襲った400ミリを超える集中豪雨で、収穫期の稲が被害を受け、米に換算して万トンが流失した。今回の洪水は、稲の収穫期に発生したため、江原道地域の食糧不足は深刻で、WFPとしてはとりあえず1850トンの小麦粉を送ることにした」と説明しています。

・中国黒龍江省のハルビン市に麻薬工場を作り、韓国内に麻薬を持ち込んだ韓国人の男が中国の最高人民裁判所から死刑の判決をうけていたことが明らかになりました。黒龍江省の地方新聞の記述によりますと、この韓国人の男は、97年にハルビン郊外で麻薬3500グラムを製造し、これを大連、威海を経由して韓国に持ち込んだということです。この男は中国の公安当局に逮捕され、1審と2審を経た後、先月25日、最高人民裁判所から死刑を言い渡されました。この韓国人男性に対する死刑の執行は、黒龍江省の政府が最高人民裁判所から委任を受け実行することになりますが、死刑が実行されますと、韓国人の麻薬犯罪事件としては最初のケースとなります。これに関連して瀋陽にある韓国の領事事務所では、「韓中間には犯罪者に対する死刑判決の執行前に互いに通報するという条約はないものの、一般的には家族に知らせるのが慣例である。23日現在、中国側からは何らの通報を受けていないことから死刑は執行されていないものと思われる」としています。

・先月9月の韓国映画の観客占有率が58%を記録したことが分かりました。韓国映画振興委員会が23日発刊した「韓国映画の動向と展望」によりますと、先月9月、ソウル地域の映画の観客動員数はおよそ260万人に上り、このうち58%に当たる151万人が韓国映画を観たということです。

ソウル市場の23日の為替と株価の値動きです。午後時現在の為替レート、日本円100円は、1062ウォン54銭で、前日に比べ、ウォン89銭のウォン高でした。またアメリカドルドルは、1303ウォンで、前日に比べ、ウォン銭のウォン安でした。韓国株式市場の23日の総合株価指数は、523.50ポイントと、前日に比べて、1.80ポイント上昇しました。

・23日のソウルは晴れ、午後3時の気温は22度でした。24日は全国的にほぼ秋晴れに恵まれますが、中部地方は午後から曇りという予報です。

10月22日月曜日

・APEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議に出席するため中国の上海を訪れていた金大中大統領は、5日間の日程を終えて22日午後帰国しました。金大中大統領は帰国に先立ち、上海のホテルでブルネイのボルギア国王と会談し、両国間の投資促進策や原油、ガスの安定的供給問題、それにテロ根絶のための国際的協力などについて話し合いました。その結果、今年11月にブルネイで開かれる東南アジア諸国連合に韓国、日本、中国を加えたASEANプラススリーの首脳会議」で緊密に協力するとともに、金大中大統領が提案した「東アジアビジョングループ」についても引き続き協議していくことで意見が一致しました。これに先立ちAPEC加盟国首脳は21日の首脳会議で世界経済の回復のため、内需を増やし、貿易自由化を通じて景気浮揚を図る内容の「首脳宣言文」とテロに対する国際的協調を強化する「反テロ声明」を採択し、2日間の日程を終えました。金大中大統領は上海訪問中、アメリカ、日本、中国、ロシアの首脳と個別に会談し反テロへの連帯と韓半島問題について話し合いました。このうちアメリカのブッシュ大統領との会談では韓国の対北韓包容政策に対する支持と北米対話の意思を再確認し北韓に対する協調体制を深めました。小泉首相との首脳会談では、サンマ漁問題など先のソウルでの首脳会談で論議された7つの懸案を早急に解決することで合意しました。

・金大中大統領は南北の統一は韓国にとって最大の課題ではあるが、現実と理想を混同してはならならず、今は平和共存を通じて相互の信頼を構築していくことが重要だと述べました。金大中大統領は21日、中国のCCテレビとの会見でこのように述べ南北統一には時間表や計画があるのではなく、包容政策などを通じて「まず実行可能なことから合意しそれをまず実行し、壁にぶつかった時は忍耐強く解決ていくべきだと述べました。金大中大統領はまた、対北韓包容政策を通じて韓半島が安定してこそ中国を含む東北アジアも安定し、不安定な世界の安定にも寄与できるとして、中国の支持を求めました。

・上海発連合ニュースによりますと、中国の江沢民主席は、北韓のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)への加盟問題について、「北韓の意思にかかっている。北韓がAPECへの参加を希望すれば何時でも歓迎し支援する」と述べました。江沢民主席は21日、APEC首脳会議が終わった後の記者会見で中国は韓半島の平和と安定を支持しており、そのためにも北韓のAPEC参加が必要だという見解を示したものです。

・韓日両国は22日、APEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議の期間中開かれた両国の首脳会談での合意を実行に移すため個別の問題ごとに協議を始めることになりました。両国はまず今月25日から26日まで北方4島水域での「サンマ漁」問題を話し合うための外交水産当局間の高位級会談を開催する方針です。両国はこの会談をスタートに、毎週1回高位級会談をソウルと東京で交互に開催し、サンマ漁を巡る紛争の解決をめざすことになっています。また両国は韓国人のビザ無し渡航問題と関連して来月中旬外交当局の課長クラスの会議を開くのに続いて12月初めには、局長会議を開催し、最終的に意見を調整する予定です。この問題と関連して日本側は来年のワールドカップサッカー大会期間中の一時的なビザ免除を検討しているものとみられています。両国はさらに2回にわたる首脳会談で確認された両国の歴史教科書の歪曲記述問題については、「歴史共同研究機関」を早急に立ち上げることを目標に外交チャンネルを通じて協議していく方針です。

・韓国政府は22日 洪淳瑛統一長官の名前で北韓に対し、今月28日の南北長官クラス会談は平壌で開くことを提案しました。洪淳瑛統一長官はこの電話通知文の中で、離散家族訪問団の交換を最優先課題として提案するとともに、南北経済協力推進委員会、金剛山観光の活性化のための当局間会談などの日程は南北長官クラス会談で調整することを求めました。また、北韓側が安全性の問題を理由に離散家族の交換訪問を延期し、金剛山開催をこだわっていることに対して遺憾の意を表明しました。これにさきだち北韓は今月28日に北韓の金剛山で南北長官クラス会談を、また金剛山観光事業問題を協議する南北当局間会談と南北経済協力推進委員会を今月25日と来月5日同じ金剛山で開くことを提案していました。

・ジュネ−ブ発連合ニュースによりますと、来月9日から開かれる第4回WTO(世界貿易機関)の閣僚会議の宣言文と関連して 韓国を含む日本、EU(ヨ−ロッパ連合)、など5か国の交渉代表は 「閣僚会議の農業分野の宣言では他の品目とは異なる農産物の特殊性を明記すべきだと主張しました。5か国のWTO担当大使は、ウルグアイラウンド合意で、農業改革が段階的に行われるべきだと明示されているにもかかわらず 宣言文の草案からは「段階的」という表現が盛り込まれず、「実質的」市場接近と「国内の補助削減」などが含まれたのは輸出国の立場だけを反映したものだとして「宣言文の草案」の修正を求めました。

・IMF(国際通貨基金)とIBRD(世界銀行)の金融部門評価チームが韓国を訪れ22日から韓国の金融と財政の現状について評価を行います。

・韓国の李種南監査院長が世界監査院長会議の議長に選出されました李監査院長は22日からソウルで開かれる世界監査院長会議を手始めに、2004年まで3年間議長を勤めます。今度のソウル総会は アメリカ、日本、ロシアなど140の会員国とオブザーバーとして国連、世界銀行など13の国際機関などから500人あまりが参加しました。

・22日ソウル市場の為替と株価の動きです。韓国外換銀行が公示したウォンの為替レ−トは日本円100円が1072ウォン43銭で先週より1ウォン97銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1303ウォンで先週より50銭のウォン安でした。韓国株式市場の22日の総合株価指数は528.70ポイントで先週より0.66ポイント上昇しました。

・22日のソウルは曇りのち晴れ、午後3時の気温は23度2分でした。23日も全国的におおむね晴れで、日中最高気温は21度から23度の見込みです。

10月20日土曜日

・APEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議に出席するため上海を訪れている金大中大統領は20日小泉首相と会談し、先のソウル会談での合意をさらに発展させる7項目にわたる合意を確認しました。両国の首脳は、歴史教科書のいわゆる歪曲記述と関連して、韓・日両国の専門家が歴史認識について共同で研究する新たな機関を早い時期に設置することを改めて確認し、両国の政府が支援していくことになりました。小泉首相はまた靖国神社参拝問題について「日本人だけでなく世界のすべての人が参拝できる方法を検討する」と述べ、このための研究会を 年内に設ける方針を示しました。さらに北方4島周辺水域での韓国のサンマ漁について、金大統領は「純粋な商業ベースのもので、日ロ間の領土紛争とは関係なく、日本の立場を損ねる意思はまったくない」ことを強調しました。これを受けて両国は先のソウル会談の合意にそって、両国のハイレベルの会談を行い、問題を円満に解決することで一致しました。金大中大統領はまた「韓日間では航空便の需要が急増している上に、来年のワールドカップサッカーを考えると、来年初めから航空便の増便が必要だ」と強調しました。これについて小泉首相は、「来年4月から成田空港と仁川国際空港との増便が可能となる上、ワールドカップ期間中には深夜と早朝に羽田空港からのチャーター便も考えている」と述べました。金大中大統領は日本人が韓国訪問の際、30日間ノービザで滞在できることを上げ、相互主義の観点から、日本側も韓国人のノービザ入国を検討するよう要請し、小泉首相も「来年から大幅な規制緩和が実現できるように努力していく」と応じました。

・第9回APEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議が20日、金大中大統領ら加盟21の国と地域の代表が出席して中国上海で2日間の日程で始まりました。「新しい世紀の新たな挑戦への対応:参加と協力による共同繁栄」をテーマにした今回の首脳会議では、グローバリズムと新経済の利益拡大、貿易と投資の進展、持続可能な成長などについて話し合われる予定です。特に先月のアメリカの同時多発テロ事件後初めて開かれる国際会議であるだけに、テロ事件を非難し、国際的なテロ団体への資金の流れを防ぐことなどを表明する「反テロ宣言」が採択される予定です。金大中大統領は今回の会議で、国際社会でのテロ根絶を目指す各国の努力に支持と参加を表明する方針です。

・APEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議に出席しているプーチン大統領は、19日夜金大中大統領と首脳会談を行い、北方4島周辺水域での韓国漁船のサンマ漁問題に関連して、「韓国の今年の漁獲量を保証する方向で解決を図りたい」と述べました。この会談ではまず、金大中大統領は「北方4島周辺水域で水揚げされる1万5000トンのサンマは国内でのサンマ消費量の3分の1に当る。サンマ問題は韓国にとって重要だ」と指摘しました。これに対して、プーチン大統領は「韓国のサンマ漁は日ロ間の領土紛争とは関係の無い商業ベースとして認識しているが、日本は領土問題として受け止めているようだ。ロシアとしては韓国の漁獲量が保証される方向で円満に解決を図っていきたい」と述べました。

・APEC首脳会議に出席するため上海を訪れている金大中大統領は、19日、香港のCNBCTVのインタビューに応じ、「日本がアメリカの同盟国としてアメリカの対テロ攻撃に自衛隊を派遣することは理解できるが、その行動はあくまで日本の平和憲法の枠内でなければならない」と述べました。

・大韓赤十字社は、最近北韓地域を襲った集中豪雨と暴風による被害の救援金として、国際赤十字社を通じて10万ドルを贈ることになりました。これは、国際赤十字社側の要請を受けて行うもので、国際赤十字社によりますと、今度の豪雨と暴風による被災者は、1万2000人に上るものとみられ、被災者全体を救援するためには、49万ドルが必要だとしています。

・今年の年末から本放送が始まる予定だった韓国初の衛星放送は、来月3月まで延期される見通しとなりました。韓国で衛星放送を行う韓国デジタル衛星放送では、今年年末からの本放送を目指して準備を進めてきましたが、衛星放送を受信できるテレビの普及が進んでいないことなどから、本放送の開始を先送りすることになったものです。

・金大中大統領は、19日上海で行われた韓中首脳会談で、江沢民主席を来年のサッカーワールドカップに招待しました。会談で金大統領は、来年、国交樹立10周年を迎える韓国と中国は、順調な関係の発展を続けており、江沢民主席が来年のワールドカップサッカーの期間中に、韓国を訪問するよう要請しました。これに対して江沢民主席も感謝すると述べたということです。

・今年の韓国プロ野球の王座を決めるコリアンシリーズが20日開幕しました。今年のコリアンシリーズは、このシリーズが始まった82年と同じく、三星とOBを継承するドゥサンという因縁の対決となりました。今シーズンペナントレース12勝7敗で優位にたって初優勝を狙う三星と、通算3度目の優勝を狙うドゥサンとの対決の1回戦は、20日、テグ球場で行われ、李萬ソップ国会議長が始球式を行います。韓国のプロ野球コリアンシリーズは7試合が行われ、4勝したチームが韓国一となります。

・韓国外換銀行が公示した20日、午後1時の為替レート、日本円100円は、1074ウォン40銭で、前日に比べ30銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1302ウォン50銭で、前日に比べ90銭のウォン安でした。 韓国株式市場は、土曜日のため取引はありません。

・20日ソウルは晴れ時々曇り、午後1時の気温は、9度7分でした。21日の日曜日は、ソウル首都圏と中部地方は高気圧の圏内で、日中は晴れ、夜は次第に雲が広がり、南部地方は、曇りのち雨の予報が出ています。朝の気温は6度から16度、日中最高気温は20度から24度の見込みです。

10月19日金曜日

・APEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議に出席するため中国の上海を訪れている金大中大統領は、19日、アメリカのブッシュ大統領と会談し、アメリカの反テロ攻撃に対する支持と協力、対北韓包容政策に対するアメリカの強い支持、韓半島問題をめぐる緊密な協議などで合意しました。今年3月以来7ヶ月ぶりに行われたこの日の韓米首脳会談で、ブッシュ大統領は、金大統領の対北韓政策を全面的に支持する考えを示しました。また両首脳は、特に国際テロに対する具体的な対応策や、南北問題について突っ込んだ意見を交換しアメリカでのテロ事件後の軍事情勢や新たなバイオテロ事件に確固とした韓米同盟関係が重要だという認識で一致しました。会談に先立ってブッシュ大統領は金大中大統領と共同で記者会見し、「北韓が今こそ我々の対話の提案を受け入れ、韓半島の和平に向けた努力を傾けるチャンスだ。金正日国防委員長がこのチャンスを逃さないことを期待する」と述べました。またブッシュ大統領は、「私も金大中大統領も北韓にチャンスを与えた。金正日国防委員長がこのチャンスを逃さず、金委員長自身、平和に関心があり北韓住民の暮らしを向上させようという意思のあることを全世界に披露してくれることを期待する。それが金委員長の真の存在感を証明する歴史的な瞬間になるだろう」と述べ、南北対話と米朝対話のテーブルにつくよう重ねて求めました。

・続いて金大中大統領は、中国の江沢民首席と会談し、来年の韓中国交樹立10周年を契機に両国の協力関係をさらに確かなものにするための方策を協議するとともに、江沢民首席から北韓訪問の成果についての説明を聞きました。さらにロシアのプーチン大統領との会談では、南北縦断鉄道とシベリア横断鉄道との連結問題をはじめ、北方4島周辺水域での韓国漁船のサンマ漁問題について協議しました。金大中大統領は、3カ国首脳との個別会談に先立って、中国の中央電視台CCTV、香港のCNBC放送と会見し、韓国経済や韓中関係、中国のWTO(世界貿易機関)への加盟、さらにアメリカのテロ報復軍事攻撃が世界経済に及ぼす影響と対応についての見解を述べました。金大中大統領は、明日20日にはAPEC首脳会議に先立って小泉首相とも会談することになっています。

・上海で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議を機会に、北韓の金正日国防委員長が上海を訪れ、アメリカのブッシュ大統領と会談するのではないかという観測がソウルの外交筋で高まっています。この外交筋は、「金国防委員長は、中国の江沢民首席の仲介で上海を訪れAPEC首脳会議に出席しているブッシュ大統領と会談する可能性がある」としています。またこの外交筋は、「江沢民首席に仲介を要請したのは、金国防委員長側で、その際、江沢民首席は、ブッシュ大統領との首脳会談は、金国防委員長の韓国訪問が前提になる」と述べたと伝えています。

・南北長官クラス会談の北韓側代表団の金リョンソン団長は、18日、先月の南北長官クラス会談で合意した金剛山観光事業問題に関する南北当局者会談について、日程を今月19日から25日に変更するとともに会談の場所も金剛山とすることを韓国側に提案しました。また金リョンソン団長は、今月23日に予定されている2回目の南北経済協力推進委員会は、来月5日に金剛山で、第6回南北長官クラス会談は、当初の予定通り28日、金剛山で開くよう申し入れてきました。北韓が会談の場所をいずれも金剛山と指定した背景には、アメリカテロ事件で韓国国内に厳しい警戒体制がとられていることに対する反発があるものとみられています。

・日本の共同通信が19日伝えたところによりますと、小泉首相は、年内に韓国を再び訪問する方向で検討を始めたということです。それによりますと、小泉首相は年内に韓国を改めて訪れ、韓国内で伝えられている小泉首相の「アジア軽視」の印象を払しょくするとともに、アメリカテロ事件に対する対応や2002年のサッカー・ワールドカップの共催に向けた韓日の協力関係を韓国の国民にアピールしたいとしています。

・韓国国会の韓国新党の金龍換議員と、無所属の姜昌ヒ議員が来週にも野党ハンナラ党に入党する考えを明らかにしました。金、姜の両議員は、19日共同で記者会見し、「極端な地域閥や古いタイプのいわゆる政治ボスの支配を終わらせるためハンナラ党への入党を決心した」と述べ、暗に自民連の金鐘泌総裁と、金泳三前大統領による保守新党作りの動きを厳しく批判しました。これでハンナラ党の国会での議席数は、133となり、過半数まで後3票となりました。金、姜の両議員の入党について、ハンナラ党の李会昌総裁は、「両議員の入党問題と、金泳三前大統領や金鐘泌総裁との協力関係は、別の問題だ」と述べ、今後も自民連と政策面での協調関係を維持していく考えを示しました。

・韓国では今年12月から移動する車や沿岸の船舶からも1メガbps級の超高速インターネットサービスが利用できるようになります。韓国大手の通信会社「韓国通信」は、世界で初めて衛星を利用した移動インターネットサービスの「メガパス スカイネット」の開発に成功し、今年12月から実用化することを決めました。この移動インターネットサービスは、韓国通信の子会社であるKTFの個人携帯通信網と、韓国通信のコーネット網、さらに通信衛星の「ムクンファ」を結んで行うもので、携帯電話の7倍以上の情報量を時間と場所に関係なく移動中に超高速のインターネットサービスを受けられる画期的なシステムです。このサービスを利用するには、アンテナと受信装備の設置が必要で、移動する列車やバス、船舶などでは移動型アンテナを、屋外や停止状態での車両では携帯用アンテナを設置する必要があります。

・韓国に住む原爆被害者に日本の‘被爆者援護法’を適用する問題について実情を調べるため日本の国会議員4人が20日韓国を訪問します。韓国原爆被害者協会が19日明らかにしたところによりますと、「日本の国会の‘在外被爆者援護法の適用に向けた議員懇談会’所属議員4人と、‘韓国の原爆被害者を助ける市民の会’の関係者が20日慶尚北道のテグ広域市を訪れ、被爆者たちと懇談し、‘被爆者援護法’の内容について説明することになっている」ということです。

・ソウル地域の失業率が4年前の外貨危機以後初めて3%台の水準まで下りました。韓国統計庁のソウル統計事務所が19日発表した「ソウル市の雇用動向」によりますと、先月9月の失業者は17万6000人、失業率は3.6%で、去年の同じ時期に比べ失業者は2万9000人の減少、失業率もマイナス0.7%と、97年の暮れの外貨危機以降、初めて3%台の水準となりました。

・就職や転職にあたって一番大事なことは外国語の能力で、それが一番のストレスにもなっているという求職活動をしている人の実態が明らかになりました。これは、韓国のインターネットのリクルート専門会社「インクルート」がホームページにアクセスした人を対象にアンケート調査した結果、分かったものです。

・去年6月、歴史的な南北首脳会談の際、金大中大統領が金正日国防委員長にプレゼントした韓国の珍島犬のつがいが、先月中旬、子犬5匹を産んだと、朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)の機関紙「朝鮮新報」が伝えました。

・来年韓国のプサンで開かれるアジア競技大会の組織委員会は、19日、北韓に大会への参加を呼びかける招待状を送りました。組織委員会では、「金雲龍組織委員長名義の招待状を国際宅配便で19日北韓のオリンピック委員会に送りました。

・中国製品が市場の大半を占めている韓国の葬儀用の喪服市場に北韓の製品が参入しました。葬儀用品専門会社の韓国の「ヒョソンフンソン」は、18日、最近北韓で製造した韓国式の喪服2万9000着を国内に搬入したことを明らかにしました。

・韓国外換銀行が公示した19日、午後3時現在の為替レート、日本円100円は、1074ウォン10銭で、前日より96銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1301ウォン60銭で前日より3ウォン10銭のウォン安でした。 また、19日の韓国株式市場の総合株価指数は、528.04ポイントと前日より3.83ポイント上昇しました。

・19日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、20度6分でした。20日も引き続き高気圧の圏内で全国的に秋晴れが続き朝は濃い霧のところが多いという予報が出ています。朝の気温は5度から14度、日中の最高気温は21度から24度と寒暖の差が大きくなる見込みです。

10月18日木曜日

・金大中大統領は20日から始まるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議に出席するため18日中国の上海に到着しました。金大中大統領は22日まで上海に滞在しますが、この間にアメリカのブッシュ大統領、中国の江沢民首席、ロシアのプーチン大統領、日本の小泉首相と個別に首脳会談を行い、反テロ政策や韓半島問題などについて意見を交わす予定です。このうちブッシュ大統領との会談では、最近の南北関係の動向を検証した上で、韓国の対北韓包容政策に対するアメリカの支持を再確認する方針です。20日から21日まで開かれるAPEC首脳会議では、APEC加盟国の域内の協調と世界経済の回復について重点的に論議されるもとのみられています。会議ではまた、APECの貿易と投資自由化を求める「上海宣言」が採択される予定です。金大中大統領は出発に先立ってソウル空港で挨拶し、テロは世界の平和と安全、経済を脅かす人類共通の敵だと指摘し、韓国はテロ防止のための国際協力に積極的に参加すると述べました。

・東京発連合ニュースによりますと、韓日両国は18日東京で、高級外交当局者会談を開き、先の首脳会談で合意されたサンマ漁や教科書問題の取り扱いを協議しました。このうち北方4島水域での韓国漁船のサンマ漁問題については年内に解決することを目標に両国の外交水産当局間の協議を急ぐことで一致しました。また歴史教科書問題と関連して、首脳会談で提起された「共同歴史研究機関」の設置については、韓国側はこの研究機関の実効性を高めるため、政府が主導する事務局を設置することを提案しました。さらに懸案となっている日本を訪れる韓国人のビザ無し渡航についても早い時期に協議をすることになりました。

・ところで韓国国会の水産関係議員は18日、北方水域でのサンマ漁問題と関連して、政府に対して北方4島水域に代わる代替漁場を確保するよう求めました。与野党議員らはこの中で、ロシア側が提案した三陸沖の漁場は漁獲量が少なく実効性がないとして、北方水域と操業環境が同じような水域での漁場の確保に力をそぞくべきだと述べました。またこの問題についてのロシアとの交渉を早期に決着させるため、長官や次官クラスの交渉に格上げすべきだと主張しました。

・アメリカによる軍事攻撃で隣国のパキスタンに避難しているアフガニスタン難民のための救援物資をのせた韓国空軍C−130輸送機機が19日午前ソウル空港を出発し20日にパキスタンのイスラマバードの空軍基地に到着する予定です。輸送機には毛布7500枚、テント千個、防寒服千着が積み込まれることになっています。C−130機による支援物資の輸送は91年の湾岸戦争や94年のソマリア紛争、去年の東チモールについで今回が回目です。

・韓国の企業などに外国人が投資する場合の地域指定の条件や賃貸料の減免措置などが来年から緩和されることになりました。産業資源部は外国人の投資条件などを定めた「外国人投資促進法」施行令を改正し、来年から実施することにしています。改正案によりますと、今後10年間の租税減免と50年間の無償賃貸を受けられる外国人投資地域の指定条件をこれまでの「投資金額億ドル以上」または「雇用規模千人以上」から「投資金額千万ドル以上」「雇用規模300人以上」に緩和することにしています。また土地や建物の賃貸料の減免に関しては、製造業で投資金額が1千万ドル以上の外国企業が外国人専用公団に入居する際にこれまで賃貸料を70%減免していたものを、 500万ドル以上投資すれば、賃貸料を100%減免することにしています。

・韓国の経済分野での国際競争力は去年より ランク上がって、23位となりました。この格付けはジュネ−ブに本部がある「世界経済フォーラム」がアメリカのハーバード経営大学院と共同で分析したもので、75か国を調査対象にした結果、韓国は日本、スペインについで23位に入りました。韓国は去年28位でしたので、ランク上がったことになります。「世界経済フォーラム」は、この格付けの根拠として韓国の高等教育機関への進学率やインターネット普及率、それに貯蓄率、投資率などが高いことをあげています。

・今年に入り月末までの南北間の貿易額は110 万ドルと去年同じ時期にくらべて11.8%減りました。統一部が17日明らかにしたところによりますと、農林水産品や繊維類を中心とする北韓からの輸入は997万ドルと 去年同期にくらべ4.5%増加しましたが化学工業製品を中心とした北韓への輸出は8113万ドルと去年同期より19.4%減っています。またこの期間中名目上では 韓国側の黒字となっていますが金剛山観光事業、北韓への支援物資など商業ベースではない交易額を除けば北韓側が5873万ドルの黒字となっています。また南北貿易の主流は韓国側からの委託加工品が最も多く 全体のほぼ半分を占めています。政府当局者は南北貿易が減少したのは韓国経済の低迷と南北間の取引制度が整っていないためだとしています。

・三星電子は、このほどヒトの髪の毛1本の太さと同じのファイバー繊維を一度に650キロメートルも量産する最先端の製造工法を開発したと明らかにしました。これは世界で初めてのことです。

・18日ソウル市場の為替と株価の動きです。韓国外換銀行が公示した18日午後時現在のウォンの為替レ−ト、日本円100円は1073ウォン14銭で 前日にくらべウォン42銭のウォン安でした。またアメリカドルドルは1298ウォン50銭で 前日にくらべウォン50銭のウォン安でした。 18日韓国株式市場の総合株価指数は524.21ポイントと前の日にくらべ4.08ポイント下落しました。

18日のソウルは晴れ、午後時の気温は18分でした。19日も全国的に晴れ、日中最高気温は19度から22度になるものとみられます。また内陸の山間地域では氷点下となって氷が張り、霜が降りるところもあるということです。

10月17日水曜日

・19日に予定されている北韓の景勝地=金剛山観光事業の活性化に向けた韓国と北韓との当局者協議は協議の開催場所を巡る対立から延期される見通しです。韓国政府の当局者は17日「北韓が、韓国側が提案した雪岳山での開催を受け入れない限り、金剛山事業の当局者協議を予定通り19日に開催することは難しくなった。韓国政府は、南北長官クラス会談の洪淳瑛主席代表の名前で『金剛山事業の当局者協議は雪岳山で、南北経済協力推進委員会の2回目の会議はソウルで開くことを提案する』と再三、北韓側に通知している」と述べ、北韓がこれを受け入れなければ、今月19日に予定されている金剛山の当局者協議は延期されるという見通しを示しました。

・韓国政府はアメリカなどで続発している炭ソ菌など生物化学兵器によるテロが起きる可能性に備えて、郵便物の検査を強化するなどの対策をまとめるとともに、国民にも万一の場合の心得を文書で配布することになりました。17日政府が関係機関の会議でまとめた対策によりますと、まず郵便局に金属探知器とX線透視装置を配置し、小包など郵便物の検査を強化するとともに、外国の航空機や船が発着する空港や港などでの荷物の検査もさらに強化することになりました。また国立保健院は生物テロ対策チームの24時間勤務体制をとり、抗生物質など生物化学テロ関連の薬品を十分確保することになりました。さらにこうしたテロ事件の発生に備えて国民にも行動要領や対応を文書にまとめ配布することにしています。

・APEC(アジア太平洋経済協力会議)の閣僚会議に出席するため中国の上海を訪れている韓昇洙外交通商長官は16日、中国のトウ・カセン外相と会談し、韓半島の和平と安定に向けて両国が引き続き努力していくことで一致しました。会談の中で韓昇洙外交通商長官は、「最近のテロ事件で国際的な緊張が高まっているにもかかわらず、韓国の対北韓抱擁政策が韓半島の和平と安定を維持するのに大きな役割を果たしている」と説明したのに対し、中国のトウ・カセン外相は「韓半島問題は南北が主役となり、関連諸国はそれを補完する役割を果たすべきだ」と述べました。

・金大中大統領は20日から中国の上海で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議に出席するため、18日ソウルを出発します。金大中大統領は この機会に、アメリカのブッシュ大統領、中国の江沢民国家主席、ロシアのプーチン大統領、そして日本の小泉首相と個別に会談し、同時多発テロ事件に対するアメリカの報復軍事行動や韓半島情勢などについて話し合います。金大統領は19日に行うブッシュ大統領との会談を重く見て、アメリカの軍事行動についての両国の協力関係を協議するとともに、韓国の対北韓抱擁政策に対するアメリカの支持を重ねて確認する方針です。金大中大統領は22日帰国する予定です。

・韓国駐在のハバードアメリカ大使は、「アメリカの報復軍事行動に北韓の参加を期待している。また北韓をテロ支援国リストから削除することについて北韓と会談を行う用意がある」と述べました。これはハバード駐韓大使は17日放送されたKBSとのインタビューで明らかにしたもので、ハバード大使は「北韓がテロに反対する声明を発表したのは歓迎するが、さらに一歩進んでアメリカの報復軍事行動に参加することを期待する」と述べました。また金 正日国防委員長の韓国訪問については「実現を希望しており、金大中大統領が韓半島の統一と和平のために進めている対北韓抱擁政策などあらゆる努力を尊重する」と述べました。ハバード大使はまた「北韓が韓国を武力侵攻する可能性は少ないものの、その潜在能力は十分にある。南北が統一した後も韓国駐留のアメリカ軍は引き続き駐留できることを希望している。しかし統一後のアメリカ軍の役割は大きく変わるだろう」と述べました。

・韓国を訪問しているロシアのポリコプスキー大統領特命全権大使は、16日「北韓の金正日国防委員長は回目の南北首脳会談を希望しており、韓国訪問は実現するだろう」と述べました。今年月の金正日国防委員長のロシア訪問に随行したロシアのポリコプスキー大統領特命全権大使はKBSテレビとのインタビューで、「金正日国防委員長は去年月の初めての南北首脳会談と金大中大統領を高く評価しており、ロシア訪問の際にもこうした南北関係に言及した。金国防委員長は回目の南北首脳会談を希望しており、韓国訪問は実現するのではないか」と述べました。

・韓国政府は、アメリカの同時多発テロ事件の影響で、 国際線の乗客が減るなど、大幅な赤字決算が見込まれる大韓航空とアシアナ航空に合わせて2500億ウォンの融資を行うことになりました。大韓航空とアシアナ航空は、 同時多発テロ事件の影響でこれまでの営業損失が257億ウォンに上っていますが、このままの状態ですと、年末には3660億ウォンになる見通しで、これに保険料の値上げ1300億ウォン分を合わせますと、社の損失は5200億ウォンに達するとみられています。このため政府は16日これら航空社に対して2500億ウォンの融資を行うことを決め、現在開かれている国会に必要な補正予算案を提出することになりました。

・金大中大統領は17日韓国を訪れているアメリカマイクロソフト社のビル・ゲイツ会長と会い、韓国のIT(情報技術)産業の発展に向けて一層の投資と協力を求めました。金 大統領はこの中で、「韓国はIT技術を活用したいわゆる電子政府の構築と生物工学、それに超極小技術=ナノ技術など次世代の成長産業に研究と投資を増やしている」と説明し、韓国のIT産業の発展に向けて一層の投資と協力を要請しました。これに対してビル・ゲイツ会長は、「韓国のIT産業は目を見張るような発展を遂げている」と評価し、「韓国が今後ソフトウェア分野で努力すればさらに良い成果が期待できる」と述べました。

・第回 光州キムチフェスティバルが17日から日間の日程で始まりました。今回のフェスティバルには中国経由で輸入された北韓産のキムチ100キログラムと10種類の塩辛合わせて20キログラムも展示されています。今月21日まで開かれるこのフェスティバルには日本、台湾、香港、タイなどから訪れた一流料理屋のシェフがお国自慢の腕前を披露します。

・韓国の仁川国際空港の出国ロビーでは無料でインターネットが利用できるようになりました。仁川空港公社は17日旅客ターミナル階と階の出国ロビーのヵ所にインターネットの端末機28台を設置し、無料でインターネットが利用できるサービスを始めました。インターネットの端末では超高速接続サービスとともにFAXやカラーコピーなどのサービスも行われます。

・ソウル市場の17日の為替と株価の値動きです。午後3時現在の為替レート日本の円100円は、1070ウォン72銭で、前の日に比べてウォン95銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1302ウォンで、前の日に比べてウォン80銭のウォン安でした。韓国株式市場の17日の総合株価指数は、528.29ポイントと、前の日に比べて6.38ポイント上昇しました。

・17日のソウルは晴れ、午後3時の気温は17度7分で、朝の最低気温は9度6分と、この秋初めて10度以下に下がりました。18日は 全国的に晴れ時々曇り、朝の予想最低気温は17日よりさらに下がってソウル8度、予想最高気温は全国的に15度から20度となっています。

10月16日火曜日

・韓国政府は15日行われた金 大中大統領と小泉首相による首脳会談を受けて、これまで事実上棚上げしていた日本との懸案について協議を再開する方針です。まず、北方島水域でのサンマ漁の問題については、海洋水産部や外交通商部の次官クラスがメンバーとなる韓日外交・水産協議会を近く発足させるため、日本側との協議に入りました。また歴史教科書のいわゆる歪曲記述問題については、韓日歴史関係者と政府関係者が加わる機関を設ける方針で、日本側と調整を計ることにしています。また3回目の日本文化の解放問題や韓日軍事協力の再開など、日本との懸案について話し合うための政府全体会議を18日開く予定です。

・韓国政府は16日から予定されていた離散家族の南北相互訪問が北韓側の事情で延期されたことを受けて、16日、「南北間の合意は守られなければならない」とする通知文を北韓側に送りました。この中で韓国政府は、今月18日と23日に予定されている金剛山事業会談と、回目の経済協力推進委員会は、当初の合意に沿って韓国で開かれるべきで、北韓側の金剛山開催の要請には応じられないとしています。また、韓国政府はこの通知文で、南北対話の継続そのものには変わりはないとしながらも、北韓側の度重なる合意違反に対しては、今後強い態度で臨まざるを得ないとしています。

・北方4島水域での韓国漁船のサンマ漁を巡って日本とロシアが事実上韓国漁船の操業を認めないことになったことから、韓国ではサンマの市場価格が値上がりしています。このため海洋水産部は水産業者の買い占めなどを厳しく監視し、価格安定対策を急ぐことになりました。海洋水産部は16日、国立水産物品質検査院や漁協など関係機関にも協力を求め、水産市場があるソウルを初め、釜山、大邱、光州など全国11の主要都市でサンマの入荷量やセリ値の監視に乗り出しました。海洋水産部ではサンマの値上がりの背景には水産業者による買い占めや売り惜しみがあるものとみて、不公正取り引きの疑いのある業者は司法当局に告発して、厳重に処罰する方針です。また今後もサンマの値上がりが続く場合は、輸入量を増やすとともにサンマに対する輸入関税の引き下げか、サンマに代わるサバなど代替品目を放出して、値上がりを鎮静させることにしています。韓国ではこの秋獲れた北方4島水域産のサンマの卸値が、この1ヶ月間に10%以上値上がりしています。

・モスクワ発の連合ニュースによりますと、ロシアと日本が北方4島水域での第3国の操業を認めないことで合意したことから、ロシアはこれに変わる漁場を韓国に提供する用意のあることを明らかにしました。ロシア国家漁業委員会のナズドゥラチェンコ委員長は16日、韓国の水産当局者と会談し、北方島水域に代わるサンマの漁場を提供し、今年の漁獲量と同じ、5000トンのサンマ漁をロシア政府が保障すると述べました。ナズドゥラチェンコ委員長と韓国当局者は来月22日、ソウルで実務交渉を開き、代替漁場をどの水域にするかなど、協議することになっています。

・アメリカでは航空機による同時多発テロ事件に続いて、炭そ菌による感染事件が相次いでいることから、韓国政府はこうした生物化学兵器に対するテロ事件を未然に防ぐため、本格的な対策に乗り出しました。政府はまず、国際郵便物のX線の検査を徹底するとともに、政府や主な民間機関にも郵便物の取り扱いも厳格に行うよう指示しました。また主な空港や港、それにワールドカップ競技場などでの警戒態勢を強化し、24時間目を光らせることになりました。政府は17日、国家情報院、警察庁など、関係機関によるテロ対策実務会議を開き、こうした対策を最終的に決めることにしています。

・韓国の大手新聞社の脱税横領事件で起訴された4人の被告のうち、初めて朝鮮日報社長、方相勲被告に、懲役7年、罰金130億ウォンが求刑されました。この大手新聞社の脱税横領事件では、朝鮮日報、東亜日報、国民新聞の3社の社主や社長ら、最高経営者4人が起訴されています。このうち、63億ウォンの脱税と45億ウォンの横領で起訴された朝鮮日報社長、方相勲被告に対する求刑公判が15日、ソウル地方裁判所で開かれ、検察側は、方相勲被告に、懲役7年、罰金130億ウォンを求刑しました。また、方被告の弟の朝鮮日報専務の方桂成被告に対しては懲役5年、罰金20億ウォンを求刑しました。方 相勲被告はこの日の最終陳述で、「言論改革のために透明な経営につとめており、今回の容疑は司法権力の不当な弾圧によるものだ」と述べました。方 相勲被告に対する判決公判は来月5日開かれる予定です。

・京畿道のイチョン・ヨジュ・クァンジュで行われている世界陶磁器エキスポの入場客が 16日、500万人を超えました。組織委員会がまとめたところによりますと、16日正午現在、3つのイベント場に入場客は5023900人あまりとなりました。会場別にはイチョンが256万人で最も多く、ヨジュ124万人、クァンジュ122万人となっており、外国人客は3会場合わせて172000人、全体の3%となっています。組織委員会では、会期が後週間となった先週から入場客が増えており、28日の閉幕までには600万人を超える入場客があるものと予想しています。

・中国のハルビンで開かれている第7回アジアンカップ・アイスホッケー大会で、15日夜、韓国の現代オイルバンクスチームが日本代表チームと対戦し、で引き分けました。大会には韓国と日本、中国のカ国が参加して、来年月にスウェーデンで開かれる世界選手権の予選を兼ねていますが、韓国が実力では大きな差がある日本と引き分けたことで、今後の成績次第で世界選手権進出のチャンスも伺えることになりました。

・ソウル市場の16日の為替と株価の値動きです。午後時現在の為替レート、日本の円100円は、1074ウォン67銭で、前日よりウォン銭のウォン安でした。アメリカドルドルは、1298ウォン20銭で、前日により、ウォン7銭のウォン安でした。 韓国株式市場の16日の総合株価指数は、521.91ポイントと、前日に比べて、7.92ポイント上昇しました。

・16日、午後時現在、ソウルは曇り、気温は20分でした。明日17日は、冷たい大陸からの高気圧に覆われ、全国的に曇り時々晴れ、ソウルの朝の最低気温は9度まで下がるということです。

10月15日月曜日

・金大中大統領は15日、韓国を訪れた小泉首相と初めて会談を行い,日本の歴史認識と北方4島水域でのサンマ漁問題を話し合うため閣僚級による協議の場を設けることで合意しました。金大中大統領は会談で北方島での韓国漁船の操業は日本側が主張する領有権問題とは関係のない、純粋な漁民の生活の問題だとして、韓国漁民の利益が損なわれないよう韓日間の高位級の協議機関を設けることを提案しました。これをうけて小泉首相は北方4島水域の操業問題は日本にとっては領土の主権がかかっている重要な問題であるが、韓国にとっては切実な漁業問題であるとして、合理的な解決のため両国間の真摯な協議が行われることを期待するとのべました。金大中大統領は歴史は過去の問題だが、歴史認識は現在と未来の問題だとして、正しい歴史教育の重要性を強調しました。小泉首相はこれに対して、両国の歴史学者と専門家で「歴史共同研究機関」を設置し知恵を集めていくことを提案しました。両国はこのため、外交当局間の会議を早期に開催することになりました。また小泉首相は靖国神社参拝について、不戦の考えで戦争のため犠牲になった人々の霊を弔うものだったと説明しました。これに対して金大中大統領は侵略戦争を起こした級戦犯も一緒に祭られていることが問題だと指摘し、小泉首相は全世界の人々が負担なく参拝できるような方法を検討するとのべました。小泉首相は首脳会談にさきだち、西大門独立公園を訪れ、追悼碑に花輪をささげた後,日本の植民地支配で韓国国民に大きな損害と多大な苦痛を与えたことに心から謝罪し反省すると述べました。小泉首相は外国の侵略と分断など韓国国民の苦痛は想像に絶えないものだったとして、二度とこうした苦痛を与えないよう両国が協力していくべきだと述べました。小泉首相はまた テロの根絶のため韓日両国の協力が最も重要だとして、来年のワールドカップサッカー大会の共催を契機に両国間の交流が拡大することを期待すると述べました。小泉首相はこの後、今年月 東京の新大久保駅で線路に落ちた 日本人を助けようとしてなくなった李・スヒョンさんの両親や友達と会って故人の冥福を祈りました。小泉首相は韓国時間の夕方、ソウル空港から政府専用機で帰国の途につきました。

・韓国国会の統一外交通商委員会は15日、小泉首相の韓国訪問と関連して日本の歴史教科書の歪曲記述と靖国神社参拝問題などに対する謝罪と再発防止を求める4項目の決議案を採択しました。このうち歴史教科書のいわゆる歪曲記述問題については日本政府が歴史認識に正当性を主張していることに遺憾の意を示し今回の訪韓を契機に日本政府が謝罪と再発防止のための誠意ある姿勢を見せること、また靖国神社参拝問題については両国間の善隣友好関係を大きく損なっていることを明確に認識し公式の謝罪と再発防止を求めました。

・韓国軍と韓国駐留のアメリカ軍は、韓半島における生物化学兵器によるテロ攻撃に備えるため、こうした兵器の探知装備を韓米連合軍司令部に配置し、合同の訓練を始めました。これは韓国国防部が明らかにしたもので、韓米連合軍は去年の定例安全保障会議で、有事の際にはアメリカ軍の対生物化学兵器の部隊を韓半島に配備することで合意しています。

・アメリカのアフガニスタンへの軍事行動で多数の難民が隣国のパキスタンへ脱出しているため、韓国政府は今週中にも、こうした難民に救援物資を送ることになりました。これについて韓国国防部は アフガニスタンの難民を助けるため毛布とテント、防寒服など100万ドル相当の救援物資を今週中に空軍C−130輸送機機を使ってパキスタンのイスラマバードの空軍基地に送る計画だと説明しています。今度の支援は国連の高等弁務官事務所の要請にもとづいて、人道的レベルで行われるものです。

・政府と民主党は15日の政府与党連絡会議で、北韓が南北離散家族交換訪問を一方的に延期したことと関連して、北韓への米支援問題について協議しました。洪淳瑛統一長官はこの席で、北韓が一方的に離散家族交換訪問を延期したことに遺憾の意を表明した上で、南北対話を継続するという大きな原則には変化はない。北韓の正確な意図を把握するのに努力していると述べました。民主党のカン・ヒョンウク政策委員長はまず 「離散家族の交換訪問」を延期した北韓の真意を把握することが重要だとして、政府に慎重な対応を求めました。

・今年7月北韓の金正日国防委員長がロシアを訪問した際、一行に随行したコンスタンチン・ポリコプスキロシア極東地区大統領全権代表が韓昇洙外交通商長官の招きで14日韓国を訪れました。ポリコプスキ全権代表は今週17日までの日間韓国に滞在し、金正日国防委員長のロシア訪問について説明するとともに、韓国とロシアとの経済協力について話し合う予定です。ポリコプスキ全権代表は16日洪淳瑛統一長官と会って金正日国防委員長のロシア訪問結果などを説明するほか、イム・インテク建設交通長官、ユ・サンナム海洋水産長官らと会って韓半島横断鉄道とシベリア鉄道の連結事業、北方4島水域での操業問題などについて論議する予定です。

・アメリカがアフガニスタンに対する軍事攻撃を始めて以来韓国からの中東地域への輸出は船積みの遅れなどによって200万ドルあまりの損害をうけていることが分かりました。産業資源部に中東地域によりますと、こうした損害は中東地域への貨物船の船積みが遅れていることから輸出代金の回収に支障を生じたもので、損害は13の業者、200万ドルあまりに上っています。

・韓国の放送社による「韓国放送団」は15日、FIFA( 国際サッカー連盟)の代行社のドイツのキルヒ・メディアと、2002年と2006年のワールドカップサッカー大会の放送権に関する契約に調印しました。これにより、KBSMBCSBSなどの地上波放送とケーブルテレビ、衛星放送、インターネット放送など韓国の放送会社は2002年と2006年のワールドカップサッカー大会のすべての試合を韓国語か英語で中継できるようになりました。また韓国国内で行われる32の試合のうち23試合を高品位画像のHDテレビ放送のための国際信号に制作することになりました。ワールドカップサッカーを巡る放送権交渉は今年月に一旦合意に達しましたが、高品位画像による映像制作などの問題で正式調印が延期されていました。

・世界の最新鋭の航空機が華麗なアクロバット飛行を行う「ソウルエアーショー2001」が15日京畿道城南市のソウル空港で開幕しました。今回のソウル・エアーショーでは 韓国空軍曲芸飛行チーム、「ブラック・イーグル」や次世代戦闘機のアメリカボーイング社のF−15E、フランスタソ社のラパル、それにロシアのSU−35などのデモンストレーションが行われます。

・ソウル市場の15日の為替と株の動きです。午後時現在の為替レ−ト、日本円100円は1070ウォン66銭で、先週にくらべウォン銭のウォン高でした。アメリカドルドルは、1295ウォン50銭で先週にくらべてウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場の15日の総合株価指数は513.99ポイントと、先週にくらべて2.41ポイント下落しました。

・15日のソウルは曇り、午後時の気温は19度でした。16日はソウルを含む中部地方は曇りのち晴れ、南部地方は曇り、済州島は一時雨の予報が出ています。朝の最低気温は11度から17度、日中最高気温は20度から23度になる見込みです。

10月13日土曜日

・来週15日韓国を訪問する小泉首相は、12日東京で日本の記者団と会見し、「韓日首脳会談では韓日両国の友好関係、とりわけ未来志向的な関係の発展に向けて金大中大統領と率直な意見を交換したい」と語りました。また小泉首相は、新たな韓日問題となっている北方4島周辺水域での韓国漁船のサンマ漁の禁止問題については、日本とロシアとの領土問題が関わっている重要な懸案だとした上で、韓国とは当局者会議を通じて真剣に協議を続けていく計画だと述べました。ところで、小泉首相は、日本の過去の植民地支配と関連しては、98年に金大中大統領と故小渕首相が発表した共同宣言に盛り込まれた「反省と謝罪」という歴史認識に何ら変わりがないことを、金大中大統領に直接伝える予定だと日本の時事通信が伝えています。

・韓国を訪れているアメリカ国務省のケリー東アジア太平洋担当次官補は12日、KBSのニュース番組のインタビューの中で、「アメリカは、来年の初め頃、ブッシュ大統領の韓国訪問を実現したと考えている。ブッシュ大統領自身、今度のテロ事件で、この秋、予定していた韓国訪問が見送られたことを非常に残念に思っている」と語りました。またケリー次官補は、「来週上海で開かれるAPEC首脳会談で、ブッシュ大統領は、金大中大統領から直接、韓半島の平和共存を実現するための韓国政府の構想について説明を聞くことを期待している。アメリカは、金正日国防委員長の韓国訪問が早期に実現するよう中国やロシアを通じて北韓にメッセージを伝えてきた」と述べ、南北首脳会談の実現に期待を示しました。

・北韓の金剛山観光事業の新たな展開を協議する南北当局者会談について、北韓側の金テクリョン首席代表は13日、韓国側首席代表の趙明均統一部交流協力局長宛に通知文を送り、2回目の当局者会談を予定通り19日に金剛山で開くよう改めて提案しました。この問題を巡って南北は、今月3日から5日まで金剛山のホテルで初めての会談を行い、新たに陸路による観光ルートを開発することや北韓側に対する観光料の滞納問題などについて協議しましたが、いずれも継続議題とすることとし、1回目の会談を終わりました。

・これについて統一部関係者は、13日、「南北当局者会談を延期する問題を検討している」と述べました。この当局者は、「北韓がこの日午前電話通知文を通じて、金剛山観光の活性化のための南北当局者会談の2回目の会談の場所を安全性が確保されている金剛山で行うことが合理的だ」と主張してきたことについて、「前提は会談を継続することである。しかし北韓が離散家族の交流を一方的に延期した状態で、南北間の会談を続けることが望ましいかどうかは疑問だ」としています。

・洪淳瑛統一長官は、12日、北韓が来週16日から予定されていた南北離散家族の交換訪問を一方的に延期してきたことについて、強い憂慮の念を示すとともに、予定通り交換訪問を行うことを求める通知文を北韓に送りました。洪長官は、この中で、離散家族交換訪問は、先月ソウルで行われた長官クラス会談の合意事項であるとして、北韓が数日前になって突然一方的に延期を通告してきたことに強く抗議しました。

・政府と民主党は、北韓が南北離散家族の交換訪問を一方的に延期してきたことから、来週開けに北韓への米支援問題をめぐる対策会議を開き、世論の動向などを勘案した上で最終的な判断をしたいとしています。これについて民主党の田溶鶴スポークスマンは、13日、「政治や軍事問題以外に南北間の人道主義的な交流や協力事業は継続されなければならない。韓国国内の米価格の安定と在庫米の処分の必要性に加え、国民の世論を総合的に検討した上で決めることになるだろう」と述べました。

・これに関連して野党ハンナラ党は、北韓が来週16日から行う予定だった南北離散家族の交換訪問を一方的に延期したことを理由に北韓に対する米支援問題をはじめ党としての対北韓政策を全面的に見直すことになりました。ハンナラ党の李会昌総裁は、12日「北韓に対する米の支援は、南北関係が正常に進められていることを前提としたものであり、北韓が人道的レベルから推進してきた離散家族の再会すら一方的に約束を破った現時点では、党としても考え直さざるを得ない」としています。

・金大中大統領は、12日、今年のノーベル平和賞に決まった国連のアナン事務総長にお祝いのメッセージを送りました。金大統領はこの中で「韓国政府と国民を代表し、また前年度の受賞者として心からお祝い申し上げる」とした上で、「アナン氏はこの5年間、国連の事務総長として世界平和と人道主義による紛争解決、さらには途上国の開発支援に卓越した手腕を発揮され、国際テロやエイズなど新たな国際的脅威に立ち向かわれている。こうした幅広い国連活動の原動力となったのが評価されたのでしょう」と述べ、賞賛の言葉を贈りました。また金大統領は、「韓半島の平和に対するアナン事務総長の格別な関心と韓国政府の対北韓包容政策への確固とした支持に感謝するとともに、韓半島で真の平和が定着するよう今後とも力強い声援を期待したい」と述べました。

・フランスのリシャール国防長官が、15日開幕する軍用機のデモンストレーション「ソウルエアーショー2001」を見学し、金東信国防長官と会談するため14日韓国を訪問します。リシャール国防長官の韓国訪問は、2度目で、金東信国防長官との会談では、両国の軍事面での交流協力について話し合うことになっており、続いてチョンヨンテク国会国防委員長や洪淳瑛統一長官とも会う予定です。リシャール国防長官の今度の韓国訪問にはフランスの国防部関係者10人あまりが随行することになっており、リシャール長官は、韓国軍の次世代戦闘機の候補機種としてフランスの「ラパール戦闘機」を導入するよう働きかけるものとみられ関心が寄せられています。

・プロ野球の韓国一を決めるコリアンシリーズの前哨戦のプレイオフ戦、現代対トゥサンの試合は、現代がまず1勝をあげました。12日、ソウル近郊の水原球場で行われたプレイオフ1回戦、現代は、5対1でトゥサンに勝ち、一勝をあげました。去年、コリアンシリーズでトゥサンを4勝3敗で勝ちチャンピオンとなった現代が、今年も2年連続のコリアンシリーズ進出を果たせるかどうか注目されています。プレイオフ2回戦は、14日、同じく水原球場で行われます。

・今年12月1日と2日、韓国の最南端の島、済州島で行われる予定だった韓国と日本との女子プロゴルフ大会「ピンクスカップ」が、アメリカテロ事件の影響で、中止されることになりました。

・韓国外換銀行が公示した13日、午後1時の為替レート、日本円100円は、1071ウォン69銭で、前日に比べ71銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1299ウォンで、前日に比べ10銭のウォン高でした。韓国株式市場は、土曜日のため取引はありません。

・13日韓国は高気圧に覆われて全国的に快晴の一日となりました。ソウルの午後1時の気温は、21度の秋日和でした。14日の日曜日も引き続き高気圧の圏内で、全国的に晴れのところが多く、夜に入って次第に雲が広がるという予報です。朝の気温は5度から14度、日中最高気温は21度から25度となる見込みです。

10月12日金曜日

・16日から行なわれることになっていた4回目の南北離散家族の交換訪問が北韓側の一方的な通知で先送りされる見通しとなりました。北韓の祖国平和統一委員会は12日スポークスマンの談話を発表し、「4回目の南北離散家族の交換訪問と、北韓のテクォンド指導者のソウル訪問を保留する」方針を明らかにしました。これは、北韓の朝鮮中央放送と平壌放送が伝えたもので、このスポークスマンは、「韓国では、現在警戒体制がしかれており、このような雰囲気の中で対話を続けることは困難で、またどんな偶発的な事態が起こるか分からない」と述べ、アメリカのテロ事件に関連した韓国内の警備を暗に批判しています。

・これについて韓国政府は、12日、緊急に対策会議を開き、北韓に対して強い遺憾の意を表明するとともに、北韓側の真意を探った上で、16日からの離散家族の交換訪問を予定通り行うよう求める方針です。

・一方、北韓は、南北鉄道連結のための非武装地帯内での工事を進める問題について話し合う南北軍事実務者会談の首席代表接触を12日と15日の2回に渡って行うことを提案した韓国側の要請に対して12日午後までになんら反応を見せていません。このため韓国国防部が6日提案した南北軍事実務者会談の首席代表接触は事実上開催は困難になるものとみられています。

・金大中大統領と日本の小泉首相は、来週15日ソウルで行われる初めての首脳会談で、アメリカの同時多発テロ事件後の情勢を受け、韓日が共催する来年のワールドカップサッカーの警備・安全対策を全面的に見直し、テロを未然に防ぐため両国が緊密に協力することを確認する見通しです。これは読売新聞が12日伝えたもので、両首脳はまた、アメリカのアフガニスタン攻撃を支持する立場を改めて確認することにしています。さらに小泉首相は、今年1月に東京新宿の新大久保駅で線路に落ちた人を救おうとして犠牲になった李秀賢氏の両親、李盛大さん、辛閠賛さんとソウルで面談し、李さんの勇気を称えるとともに、哀悼の意を表す予定です。

・ところで来週15日初めて韓国を訪問する小泉首相のソウル滞在時間はおよそ6時間という短時間になるものとみられています。小泉首相の今度の韓国訪問は、教科書問題や靖国神社参拝問題について自らの歴史認識を直接、金大中大統領に説明するのが主な目的とされ、金大中大統領との会談の後、昼食会をはさんで李漢東国務総理、李マンソップ国会議長らとも会談することになっています。また今度の訪問で小泉首相は、ソウル市にある国立墓地を参拝する予定で、一部に伝えられた日本の植民地時代の政治犯を収容したソウル市内のソデムン刑務所跡の訪問は、警護上の問題もあって見送られる見通しです。

・韓スンス外交通商長官は11日、北方4島周辺水域での韓国漁船のサンマ漁問題について、日本の田中外相と電話で会談し、「日本とロシアの協議で来年から韓国漁船の操業ができなくなった場合、韓日関係に悪影響を及ぼすことに成りかねない」として憂慮の念を示し、円満な解決を求めました。これに対して田中外相は、「この問題について日露間でまだ最終的な結論が出たわけではない。韓国側の立場は十分に理解しているので、今後とも全般的な話し合いが継続されることを希望する」と述べました。

・金大中大統領は、11日、韓国を訪れているアメリカ国務省のケリー東アジア太平洋担当次官補と会談し、アメリカのテロ事件に対する軍事攻撃や韓半島問題について意見を交わしました。金大統領はこの席で、アメリカの対テロ軍事攻撃に対する積極的な支持を重ねて表明したのに対してケリー次官補は、「韓国政府が対米支援だけでなく、国連高等弁務官事務所を通じて難民の支援やアフガニスタン周辺国家にも支援を表明したことを高く評価する」と述べました。またケリー次官補は先月の南北長官クラス会談など、最近一連の南北対話が再開したことに歓迎の意を示しました。

・またケリー国防次官補は、12日、洪淳瑛統一長官、金東信国防長官と相次いで会談し、南北関係の進展などについて協議しました。まず洪淳瑛統一長官との会談でケリー次官補は、「アメリカテロ事件で、韓国人が犠牲になったことについて遺憾の意を表明するとともに、ブッシュ大統領の韓国訪問が、止む無く中止されたことにお詫びするため韓国に来ってきました」と述べた上で、南北対話の再開について歓迎の意を表明するとともに、韓国政府の対北韓包容政策に対するアメリカの支持を重ねて示しました。

・韓国政府は、現在、「Bランク」となっているFAA(アメリカ連邦航空安全局)の安全基準の「Aランク」昇格に向けて来月末にもFAAに再審査を要請することになりました。建設交通部では12日、今年8月に「Bランク」への降格処分の原因となった航空安全法の整備を進めるとともに、航空管制官など航空専門職員に対する教育プログラムの準備が近く完了することからFAAへの審査要請を予定より一ヶ月早め、来月末にも申請することになりました。

・韓国の航空会社、大韓航空とアシアナ航空は、国際線の機内持ち込みの携帯品は1個に限定するという厳しい持ち込み制限を12日から実施することになりました。これは、アメリカの対テロ報復軍事攻撃を受けてFAA(アメリカ連邦航空局)が決めた緊急措置によるもので、韓国の航空会社も国際線の全路線にこれを適用して、乗客の機内持込品は重さは10キログラムまで、長さ55センチ、高さ40センチ、幅20センチ以内の荷物1個だけという厳しい制限となっています。

・FBI(アメリカ連邦捜査局)は、11日、声明を発表し、「数日以内にアメリカ国内または海外のアメリカの関連施設へ新たなテロ攻撃が起こる可能性がある」と警告しました。

・韓半島縦断鉄道とシベリア横断鉄道との連結事業を担当する韓国とロシアとの「交通協力委員会」が年内に設置されることになりました。韓国の建設交通部は、「交通協力委員会」の設置をめぐる詰めの協議を行った結果、双方の意見が完全に一致したと12日発表しました。

・難航していた2002年と2006年のワールドカップサッカー大会のTV中継権料をめぐる 韓国放送団とFIFA(国際サッカー連盟)の中継権販売代行会社であるドイツのキルヒメディアとの交渉が最終妥結し、15日ソウルで契約書に調印することになりました。

・サッカーの韓国ナショナルチームが4大会連続でワールドカップの本戦進出を決めたアメリカと、12月9日、済州島のソキポ市で親善試合を行うことになりました。

・イギリスの名門大学「オックスフォード大学」に初めて韓国人の教授が誕生しました。この人は、李ソッヨンさん(37)です。李さんは韓国のヨンセ大学を卒業後、95年にアメリカのイエール大学で「天体物理学」の博士号をとり、NASA(アメリカ航空宇宙局)の宇宙飛行センターに勤めた後、今年8月までソウルのヨンセ大学の紫外線宇宙研究団で教授を務めていました。

・ソウルに住む60才以上の男女が参加する「カメマラソン大会」が12日午後1時から、ソウル ジャムシルのソッチョン湖周辺で繰り広げられました。このマラソンには150人あまりが参加し、秋の深まりを見せるソッチョン湖周辺のジョギングコース2.7キロをカメとはゆかぬまでもゆっくりと走っていました。

・韓国外換銀行が公示した12日、午後3時現在の為替レート、日本円100円は、1070ウォン98銭で、前日より11ウォン43銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1299ウォン10銭で前日より2ウォン50銭のウォン高でした。また12日の韓国株式市場の総合株価指数は、516.40ポイントと前日より0.65ポイント下落しました。

・12日のソウルは晴れ、午後3時の気温は、13度3分でした。13日も引き続き高気圧の影響で全国的に秋晴れが続くという予報が出ています。朝の気温は5度から14度、日中最高気温は21度から25度と当分の間、寒暖の差が大きくなる見込みです。

10月11日木曜日

・金大中大統領はAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議に出席するため今月18日から22日まで5日間、中国上海を訪問します。金大中大統領は訪問期間中、アメリカ、中国、ロシアなどの首脳と個別に会談し、アメリカの同時多発テロ事件や韓半島問題などについて幅広く意見を交わす予定です。このうちアメリカのブッシュ大統領との首脳会談ではアメリカの報復軍事行動に対する支持と協力を重ねて表明するとともに、韓国の対北韓政策に対するアメリカの支持を再確認するなど韓米間の緊密な友好協力関係を深めることにしています。APEC首脳会議はアメリカの同時多発テロ事件以来はじめて開かれる多国間の首脳会議でテロ問題と関連した協力と世界経済回復のための問題について話し合われる予定です。金大中大統領はこの会議でAPECの加盟国の金融市場の安定と景気の浮揚などのため各国の協力体制を強化し、一層の投資の自由化と拡大が必要だという韓国の主張を強調するものとみられます。

・アメリカ国務省のケリー東アジア太平洋担当次官補が11日、2日間の日程で韓国を訪れました。ケリー次官補は、今回の訪問中韓昇洙外交通商長官、洪淳瑛統一長官、金東信国防長官らと会談し、来週、中国上海で開かれる予定の韓米首脳会談で取り上げる議題やアメリカの対テロ軍事攻撃に対する韓国の支援内容について実務的な協議を行うことになっています。このうちアメリカに対する軍事支援について、韓国政府は空軍と海軍による物資の輸送業務と医療支援業務に450人あまりの要員と輸送機、上陸艦の派遣を検討しており、ケリー次官補はいつ、どのような形で韓国側の支援を求めるか明らかにするものと見られています。

・アメリカ軍のアフガニスタン攻撃にともなって中東へ移動した、西太平洋地域の航空母艦と一部の航空戦力の空白を埋めるための韓半島増強部隊が実戦配備につきました。韓国国防部の高官は11日、アメリカ本土から1個大隊の航空戦力が韓半島の中南部の空軍基地に到着したことを明らかにしましたが、航空機の機種、台数などは保安上公開できないと述べました。

・日本とロシアは北方4島水域での第3国の漁船の操業を禁止することで原則的に合意しました。日本を訪れているロシアのロシュコフ外務次官は「日本政府がカニの乱獲防止と海洋資源の保存に協力するという条件で、来年から北方4島水域での第3国漁船の操業を許可しないことで日本側と合意した」と述べました。ロシュコフ外務次官はまたロシアは第3国から得た入漁料に相当する金銭的な補償を日本側に要求していると述べました。ところで、来年から北方4島水域で韓国漁船のサンマ漁ができなくなる見通しが強くなったことから韓国ではサンマの小売り価格が値上がりをみせています。11日 ノリャンジン水産市場によりますと、北方4島産の遠洋冷凍サンマのセリ価は10キロ単位で、チュソク連休前の9月末より8%ほど高い2万4千400ウォンでした。また一般小売り市場でのサンマ1匹の値段は、チュソク連休前の420ウォンから110ウォンほど高い530ウォンで売られています。北方4島で取られるサンマは年平均1万5000トンあまりで韓国全体のサンマ消費量の30%以上を占めています。

・今月15日韓国を訪れる小泉首相は金大中大統領との首脳会談の前に日本植民地時代に刑務所のあった、ソウルの「西大門独立公園」を訪問する予定です。小泉首相はこの独立公園を訪問する際、過去の植民地支配への反省とお詫びの気持ちを表明すると日本の毎日新聞は伝えました。小泉首相は8日の中国訪問で、中日戦争の発火点となったペキン郊外の廬溝橋を訪れ日本の侵略によって犠牲となった中国の人々に哀悼の意を表明しています。

・政府と民主党は11日 政府・与党の連絡会議を開き、食糧危機に直面している北韓に、米30万トンを含む40万トンあまりの食糧支援を検討することになりました。民主党の李ナクヨン第1政策調整委員長は 政府は米30万トンとトウモロコシ10万トンを北韓に支援することを検討しており、23日の南北経済協力協議でこの問題について最終的な結論を得たいと述べました。

・韓国の小・中・高校に来年の新学期から「英才学級」が設置されます。また、現在の教育庁や大学付属の英才教育センターは「英才教育院」に衣替えします。これにより、韓国の英才教育は、「英才学級」、「英才教育院」、それに再来年から科学技術部の支援で新設される「科学英才学校」の3つの形で行われることになりました。

・韓国の済州島と佐賀県は毎年100人の高校生を相互に派遣する高校生の交流事業を今年からはじめることになり、今年の冬休みには佐賀県の高校生が済州島を訪れます。この交流事業は、将来の韓日関係を背負う両国の高校生たちを交換し、それぞれ固有の歴史や文化、生活を肌で学んでもらおうと計画されたものですこの交流事業の手始めとして、冬休み期間中の12月中旬佐賀県の高校生100人が済州島を訪れ、島の高校を訪問して「交流の夕べ」を開くとともに済州島独特の生活習慣などを体験することになっています。

・ソウル市場の11日の為替と株の動きです。午後3時現在の為替レ−ト、日本円100円は1082ウォン41銭で、前の日にくらべて2ウォン97銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1301ウォン60銭で前の日にくらべて5ウォン20銭のウォン高でした。 韓国株式市場の11日の総合株価指数は517.05ポイントと、前の日にくらべて13.59ポイント上昇しました。

・11日はソウルを含め、全国的に晴れでした。12日は高気圧に覆われ全国的に大体晴れの予報です。また、朝の最低気温は6度から14度、日中最高気温は20度から24度と寒暖の差が大きくなる見込みです。

10月10日水曜日

・日本とロシアが北方4島周辺水域で、韓国など第3国の操業を禁止する交渉と関連して、韓・日両国は9日東京で善後策を協議する交渉を行いましたが、進展はなく、北方4島水域での韓国漁船のサンマ漁は来年から事実上中止に追い込まれる事態となっています。韓国政府は、北方4島周辺水域での第3国の操業禁止について日ロ間の大詰めの交渉が行われた9日、外交通商部のアジア太平洋局長を日本に派遣し、交渉を行いました。 韓国側はこの中で、 北方4島周辺水域での韓国漁船の操業は日ロ間の領土紛争とは関係ないこと、仮に 北方4島周辺水域での操業が禁止された場合は、日本の三陸沖での韓国漁船の操業拡大を求めましたが、日本側は韓国側の要求にはいずれも応じかねるという態度を示したということです。韓・日両国はこのため10日にも東京で漁業実務協議を行い、韓国側は、北方4島周辺水域に代わる新たな漁場の提供などを要求しましたが、交渉は進展していないと伝えられています。この交渉に出席した外交通商部のチュ・キュホアジア太平洋局長は、「日本側の強硬な態度は15日に予定されている小泉首相の韓国訪問と金大中大統領との首脳会談にも好ましくない影響を与えるのではないか」という懸念を示しました。

・この問題について韓国政府は10日外交通商部の国際経済局長を団長とする政府代表団を今週末にもロシアに派遣する方針です。政府当局者は「日本とロシアとの漁業交渉の内容について直接確認し、この問題が韓ロ間の友好関係に深刻な影響を及ぼす恐れがあることを強調する予定だ」と話しています。

・経営が破綻し、一時国有化された大手のソウル銀行をドイツの金融機関に売却する交渉が不調に終わり、今後は自主再建を含めた新たな対応策を検討することになりました。政府は10日公的資金管理委員会を開き、これまでソウル銀行が進めてきたドイツのドイチェバンク・キャピタル・パートナーズとの売却交渉を白紙に戻すことを決めました。これについて、朴昇公的資金管理委員長は、「ソウル銀行の海外資本への売却は、IMF(国際通貨基金)との約束でもあり、これまでドイチェバンク・キャピタル・パートナーズと交渉を続けてきた。しかしドイチェバンク・キャピタル・パートナーズは、短期的な投資を通じて利益を得ることを優先しており、ソウル銀行の売却交渉で政府に多額の損失補填を要求してきた。そのため先月末の交渉期限を延長せず、交渉を打ち切ることになった」と述べました。政府は今後、海外投資企業や国内銀行などと新たな売却交渉を行うとともに、ソウル銀行自身の自主再建も含めて検討することにしています。ソウル銀行は去年暮れに6108億ウォンの公的資金が投入され、今年上半期にBIS(国際決済銀行)の自己資本比率が10.7%、不良債権比率は3.3%となっています。

・韓国が外国に支払うべき借入金、外債は8月末現在1262億ドルで、去年の8月にくらべやや増えています。財政経済部が10日まとめたところによりますと、韓国の外債は総額で1262億ドルで7月に比べて9億ドル増えました。外債の中で3ヵ月未満の短期外債が占める割合は40%と、97年暮れの経済危機以来最も低くなっています。また韓国の対外債権は1646億ドルで、対外債権から対外債務1262億ドルを差し引いた純債権は383億ドルとなり、債権基調を維持しています。

・韓国に密入国しようとした中国人と朝鮮族の中国人60人のうち、25人が密航船の中で窒息死し、その遺体が海に投棄された事件について、韓国政府は10日、遺憾の意を表明するとともに、事件の真相究明と再発防止に向けて対策を立てることになりました。朴ラ瑩国政広報処長は10日「今回の事件は多くの犠牲者が出たたけでなく、その遺体が海に投棄されたという非人道的な犯罪行為である」と述べた上で、「この事件の真相を徹底的に究明するとともに、再発防止に向けて 中国政府とも協議したい」と述べ、この事件に韓国政府が強い関心を抱いていることを示唆しました。

・先月11日にアメリカで起きた同時多発テロ事件の後、韓国を訪れた外国人観光客は20%近くも減少していることが分かりました。韓国観光公社が10日まとめたところによりますと、先月11日の同時多発テロ事件が発生してから20日までの9日間、韓国に入国した外国人観光客は、テロ発生前の9日間に比べて18.7%減っています。これは世界的に航空機を利用する海外旅行に対する不安感が広がっている上、アメリカの国務省が韓国・日本に駐留している米軍施設に対するテロの可能性に触れたことから、団体観光客のキャンセルが相次いだためとみています。中でも、日本からの修学旅行は、テロ発生から今月3日までキャンセルが相次ぎ、これまで32の団体、6057人に達しています。

・韓国と日本は世界で初めてインターネットによる商業文書を交換する方式で2国間の貿易業務を処理する制度を導入することになりました。産業資源部によりますと、韓国と日本は、9日済州島で行われた韓日電子商取引についての協議でこのように合意し、来年2月から自動車部品に関する両国の貿易でテスト的に実施し、問題がなければ実用化に踏み切ることにしています。

・韓国の40歳代と50歳代のサラリーマンは80%以上が退職後は田舎暮らしをしたいと思っていることが分かりました。この調査は、韓国農業技術者協会が先月28日から今月3日までソウルとその周辺に住んでいる40歳代と50歳代のサラリーマンおよそ350人を対象に行ったものです。それによりますと、退職後は「ぜひ農村で暮らしたい」と「条件が整えば農村で暮らしたい」が合わせて83%で、日本と同じように強烈といわれる韓国のサラリーマンも引退後は大都市を離れて余生を送りたいと考えていることをうかがわせています。

・21世紀初めての韓国の「国体」全国体育祭典が10日から7日間の日程で忠清南道で始まりました。82回目を数える今回の国体には選手1万7085人など2万1990人と、これまで最も多い人数が参加し、38種目と2つのエキジビジョン種目で、日ごろ磨いた技を競い合います。

・午後3時現在の為替レート、日本の円100円は1085ウォン38銭で、前の日に比べて5ウォン41銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1306ウォン80銭で、前の日に比べて1ウォン60銭のウォン高でした。韓国株式市場の10日の総合株価指数は、503.46ポイントと、前の日に比べて4.15ポイント下落しました。

・慶尚北道では9日夜大雨警報が出され、一部の地域では1時間で30ミリという大雨となりました。気象庁によりますと、9日から10日朝までの総雨量は、慶尚北道ウルジンで159ミリに達しました。江原道の国立公園の雪岳山の紅葉は今週末がピークになるものとみられます。10日のソウルは雨時々曇り、午後3時の気温は13度8分、9日からこれまでの降雨量は45.4ミリでした。11日は ソウルや京畿道、忠清道、南部地方は曇りのち晴れ、江原道は曇り一時雨、朝の予想最低気温は10度から15度、予想最高気温は19度から23度の予報です。

10月9日火曜日

・金大中大統領は日、アメリカのブッシュ大統領と電話で会談し、アメリカのアフガニスタンに対する軍事攻撃などテロ組織を根絶するための一連のアメリカの行動を積極的支持することを表明しました。この電話会談はブッシュ大統領が今度のタリバンなどに対する空爆を説明するため行われたもので、ブッシュ大統領が戦況を説明し、韓国の理解を求めました。これに対し金大統領は、「アフガニスタンのテロ組織やタリバン政権に対する軍事攻撃は正当な措置で、これを積極的に支持する。韓国政府は韓米相互防衛条約に基づいて、アメリカの同盟国として必要な協力と支援を惜しまない」と述べました。また金大統領は、韓国政府がすでに発表したアメリカへの支援方針を実行に移すため、韓国内で必要な手続きをとっている。医療支援団の派遣や輸送機の提供など具体的な問題を話し合うための韓米協議にいつでも応じられる」と述べました。ブッシュ大統領は、こうした韓国の支援と協力に感謝の意を表明し、両首脳は今月20日、中国の上海で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力機構)首脳会議の機会に、韓米首脳会談を行い、南北問題などについて協議することで一致しました。

・与党民主党の総裁を兼ねる金大中大統領と野党、ハンナラ党の李 会唱総裁は9日、大統領府の青瓦台で党首会談を行い、アメリカの同時多発テロ事件による軍事行動の韓国への影響を最少減に食い止めるため、安保、経済、民生の各分野で、超党派の対策を進めることで一致しました。金大統領と李総裁は会談の後、共同発表文を通じ、アメリカの反テロ軍事行動に伴って対米輸出の減少など、韓国経済がさらに悪化する恐れがあるという認識で一致し、政府と与野党による政策協議会で、対応策を検討することになったことを明らかにしました。また、金大統領と李総裁は、アメリカの軍事行動によって、在外邦人の安全と保護にも万全を期していくことで一致しました。

・韓国政府は日、国内のテロ事件に対応するため、法務部、国防部、警察庁など関係機関の職員の増員を図るとともに、装備も整備することを決め、来年度の予算案に100億ウォンの予算を要求することを決めました。また政府は、現在、開会中の国会でテロ防止法案を提案するとともに、細菌や神経ガスなど生物化学兵器によるテロに備えるため、国立保健院に専門の担当部を設けることに決めました。

・アフガニスタンに対するアメリカの軍事攻撃が始ったのに伴って、隣国のパキスタンで建設工事を進めている韓国企業の社員人が今週中にインドへ避難することになりました。建設交通部によりますと、この人はパキスタンの水力発電所の建設とその関連工事を進めている韓国の建設会社「現代建設」と「三扶土建」の社員です。また建設現場の管理のためパキスタンのカンドヤ地域に派遣されている、大宇建設の職員2人も近く、オマーンかインドに避難するためビザの取得を急いでいるということです。一方、サウジアラビア、リビアなど中東地域で建設工事を受注した韓国企業の社員は今のところこうした動きはないということです。建設交通部によりますと、日現在、パキスタン、イラン、クウェート、サウジアラビアなど、西アジアから中東地域の12カ国では、韓国建設会社22社が建設工事を受注し、3000人近い韓国人が駐在しています。

・アメリカのアフガニスタンに対する軍事攻撃に関連して、韓国と日本の400あまりの市民団体は日、ソウルと東京で共同記者会見を行い、アメリカが軍事攻撃を即時中止するよう求めるとともに、日本の軍事大国化に懸念を表明しました。この共同会見には、参加連帯と、アジア太平洋資料センターなど400の市民団体が名を連ねており、ソウルでの記者会見ではアフガニスタンに対するアメリカの軍事攻撃が間接的に日本の軍事大国化を煽る結果となって、アジアと韓半島の平和を脅かしていると主張しました。韓日両国の市民団体はアジアの平和と安定を求めた宣言文を同時に発表し、22日にはアジア9カ国の市民団体が参加する戦争反対集会を開くことにしています。

・韓国に密入国しようとした中国人と朝鮮族の中国人60人のうち、25人が密航船の船の中で窒息死し、その遺体が海に投棄されたことが分かりました。日午前、韓国南部の全羅南道・ヨス市に密入国しようとした中国人と朝鮮族60人中、25人が手引き韓国の漁船の中で窒息死し、上陸した35人は軍と警察に検挙されました。検挙されたのは全員男で、中国人24人と、朝鮮族11人、死亡者の身元は分かっていません。このためヨス市の海洋警察署は、中国の公安当局と共同で密航を企てた中国側の斡旋業者の捜査に乗り出しました。 一方、海洋警察署は、警備艇7隻を動員して25人の遺体の捜索を行っていますが、シケのため9日午後3時現在捜索は中断したままになっています。

・南北赤十字社は日、板門店を通じて、今月16日から18日までソウルと平譲で同時交換訪問する離散家族訪問団、それぞれ100人ずつを含む訪問団の名簿を交換しました。このうち韓国側の訪問団は103人の候補者のうち、北韓からのソウル訪問団の候補に家族が含まれていることから平譲訪問を諦めた女性と、北韓にいる妻が再会を拒否した男性ら人を除き、最終的に100人の名簿を北韓に手渡しました。今度の韓国側の離散家族訪問団には離散家族100人のほか、大韓赤十字社のソ・ヨンフン総裁や取材陣など、合わせて151人が北韓を訪れる予定です。

・自民連は日、慶尚北道のテグ広域市で党大会を開き、国務総理の李漢東総裁が脱退後、空席となっていた党総裁職に、金鐘泌名誉総裁を満場一致で選びました。金鐘泌総裁は、就任の挨拶で「現在、党が直面する試練を克服し党勢拡大に向かって全力をつくす」と決意を表明しました。金鐘泌総裁は、97年以来年ぶりに党総裁職に復帰したことになります。

・韓国固有の文字、ハングルが考案されてから555周年となる日、ソウルのセゾン文化会館でハングルの日の記念式典が行われました。記念式典の挨拶で李漢東国務総理は、知識情報時代を迎え、ハングルに込められた先祖たちの創造精神を受け継ぎ、南北の言語の交流も進めていくよう呼びかけました。

・韓国外換銀行が公示した日、午後1時の為替レート、日本円100円は、1090ウォン79銭で、前日に比べ、ウォン46銭のウォン高でした。アメリカドルドルは、1308ウォン40銭で、前日に比べ、ウォン銭のウォン高でした。日の韓国株式市場の総合株価指数は、507.61ポイントと、前日より11.48ポイント上昇しました。

・午後時のソウルの天気は、雨、気温は16分でした。日は、全国的に低気圧の影響で、雨時々曇り、この雨は明日10日まで続くという予報です。

10月8日月曜日

・アメリカでおきた同時多発テロ事件からほぼ1ヶ月を経た8日未明アメリカは、イギリスとともにアフガニスタンに対する軍事攻撃を開始し、テロ事件の首謀者とみられるオサマ・ビンラディン氏とラディン氏を支援するタリバンの軍事施設などに対し、空から爆撃をはじめました。アメリカ国防総省などが 明らかにしたところによりますと、アメリカ軍は 韓国時間の8日 午前1時半アラビア海などに展開する空母の艦載機とインド洋の基地から発進した爆撃機などによってアフガニスタンの首都 カブールの空港周辺やタリバンの本部があるカンダハル、それにファルマーダなど主な都市の軍事施設などに対し、波状的に空爆を行っています。

・金大中大統領は8日、アメリカのアフガニスタンに対する軍事攻撃と関連して、「国民談話」を発表し、アメリカを含む国際社会の行動に対する支持を再確認するとともに、医療支援団の派遣や輸送機の派遣など、積極的に協力することを表明しました。この中で、金大中大統領は今度の軍事行動はイスラム国との戦争ではなく、人類共通の敵であるテロ集団に対する攻撃だとし、今度の事態で発生する難民についての人道的支援を並行すべきだと述べました。金大中大統領はまた今度の事態が韓国の安全保障と経済などに及ぼす影響を分析し、どんな状況にも備えられるよう対応策を講じているとして、特に経済分野に及ぼす影響を最小限にとどめるようにすると述べ、国民に対して 政府を信頼し普段と変わらない仕事と生活に専念するよう求めました。

・ところで与党民主党の総裁を兼ねる金 大中大統領は野党ハンナラ党の李會昌総裁と9日党首会談を行うことになりました。この会談は金 大中大統領が アメリカの軍事攻撃と関連して韓半島の安全保障と経済に対する党を超えた協力が必要だとして党首会談を求め、李會昌総裁がこれを受け入れたものです。会談ではアメリカのアフガニスタンに対する軍事攻撃に対する対応策と国民の生活安定などが話し合われるものとみられます。

・アメリカのアフガニスタン攻撃と関連して 韓国政府は8日午前3つの分野の関係長官会議を開き、政府レベルでの対応策をまとめました。それによりますと、行政自治部は全国の地方自治体と警察など各機関に非常勤務にはいることを指示するとともに、出入国管理を強化し、国家主要施設や外国の公館、外国人が多く住んでいる地域などに対する警備を強化するよう指示しました。これとともに、地域単位の軍部隊など、関連機関との非常連絡体制を確立し、万一の事態にそなえ緊密に協調していくことにしています。一方、警察庁は8日未明から 主要施設に武装した機動隊1個中隊をそれぞれ配置しました。配置されたのはKBS、ソウルタワー、文化放送、中央電波管理所、光化門電話局など9箇所です。また財政経済部は今度の事態が韓国経済に及ぼす影響を細かく分析し、航空安全対策をはじめ原油、穀物などの国際価格の動向、輸出拡大などについて対策を論議するとともに、事態の展開に合わせて「3段階の非常経済対策」を実施することになりました。この場合、株式と為替市場は平常通りの取引を行うこととし、為替レ−トが急落した時は、韓国銀行が市場安定措置を取ることになりました。また、これ以上の景気の停滞を防ぐため今週中に、2兆ウォンの補正予算案を国会に提出することにしています。統一部は会議でアメリカのアフガニスタン攻撃にもかかわらず南北関係の日程は予定通り進めるのが望ましいとして、今後の日程を進めるため準備に万全を期すことにしています。

・政府はアメリカのアフガニスタンに対する軍事攻撃によって、多数のアフガニスタン難民が発生する恐れがあるため、100万ドル相当の医薬品を送ることになりました。それによりますと、政府はこれらの支援物資を軍用機を使ってできるだけ急いで輸送することを検討してしており、具体的な支援方法については現地の情勢などを考慮して決めることにしています。外交通商部の当局者は今度の決定は人道的なレベルでの支援であるとともに、アメリカの対テロ措置に実質的に協力していくことを意味するとして、今後はパキスタンなど周辺国への経済支援も検討していく計画だと述べました。

・外交通商部はアメリカのアフガニスタンに対する軍事攻撃で在外邦人にも被害がおよぶ恐れがあるとして、パキスタンなどアフガニスタン周辺国の現地公館に対して、韓国人の所在を把握するとともに安全対策を強化するよう指示しました。現在パキスタンには民間企業の経営者や大使館員など120人あまりの韓国人が滞在しているものとみられています。外交通商部では現地の状況が深刻になれば、バスなどを利用し、パキスタンの南部地域やインドなどに避難させることにしています。

・アメリカのアフガニスタン攻撃により韓国とアフガニスタンの隣接国を結ぶ国際航空路線に影響が出ています。7日午後10時半仁川国際空港から ウズベキスタンに向かった 大韓航空の貨物便が引き返したのを始め、8日、午前3時半 イタリアのミラノを出発する予定だった貨物便のKE516便も航路をウズベキスタン上空からロシアに変更し、1時間遅れて仁川にむけて出発しました。また8日午前7時45分ドイツのフランクフルトを出発し、ウズベキスタン経由で仁川に到着予定だったアシアナの貨物機OZ594便もロシア上空の航路に変更し、出発しました。アフガニスタンと隣接したタジキスタンのタシュケントに週3回貨物便を運航している大韓航空と週2回運航しているアシアナ航空は、今後の状況のなりゆきをを見守りながら運航を決めることにしています。

・文化観光部は アメリカのアフガニスタン攻撃と関連し、しばらくの間、不要不急の海外旅行は自粛してほしいと国民に呼び掛けました。文化観光部は、市、道、観光公社、観光協会中央会などにも協力を求めこの方針を徹底することにしています。また現在海外旅行中の邦人については各国の大使館と観光公社や旅行社の現地支社を通じて安全対策を立てるよう求めました。

・韓国国会の与野党は8日、アメリカのアフガニスタンに対する軍事攻撃と関連し、それぞれ緊急会議をひらき、アメリカの反テロ行動を支持し、政府の対米支援方針に一致して協力する方針を明らかにしました。

・南北赤十字社は 8日、板門店で連絡官による接触を行い、今月16日から始まる離散家族交換訪問のための候補者、200人の生死と住所を確認した「確認書」を交換しました。大韓赤十字社はこの中で、2回目と前回の訪問団交換の際は生存していた韓国側の離散家族のうち18人が死亡したことを伝えました。北韓赤十字会も 韓国側が確認を要請した離散家族200人の候補の家族の生死と住所が書かれた確認書を交換しました。南北双方は この確認書をもとに、9日、離散家族100人と支援スタッフなど最終的な訪問団の名簿を交換することにしています。

・韓国政府は北方4島周辺水域での第3国のサンマ漁を禁止することで日本政府とロシア政府が合意に達したと伝えられたことに関連し、8日午後寺田輝介駐韓大使を外交通商部に呼んで「いかなる合意であっても韓国漁民に被害を与えるものであってはならない」という、韓国政府の考えを伝えました。崔ソンホン外交通商次官は この席で「日本とロシアとの協議そのものに反対するのではなく、日ロの合意が韓国の漁民に被害を与えるものであってはならないとして、韓国、日本、ロシア3か国間で円満な合意が求められているる」と述べました。

・ミルディノビチ監督が率いる中国のナショナルサッカーチームが史上はじめて来年のワールドカップサッカー大会に出場を決めました。一方、アメリカのナショナルサッカーチームは、ボストンで開かれたカリブ地域最終予選で ジャマイカを2対1で破り、4回連続ワールドカップ本選出場を決めました。また、南米最終予選では、ブラジルが4位となり、念願の本選出場のチケットを手にしました。

・韓国外換銀行が公示した日本の円100円は、1094ウォン25銭で先週より5ウォン70銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1312ウォンで先週より30銭のウォン安でした。8日の韓国株式市場の総合株価指数は496.13ポイントで先週より5.79ポイント下落しました。

・8日のソウルは晴れ、午後3時の気温は23度4分でした。9日は全国的に時々雨の予報で日中の最高気温は18度から21度の見込みです。

10月6日土曜日

・日本が領有権を主張している北方四島周辺水域でロシアが韓国など第三国にサンマ漁を許可し日露間で外交摩擦となった問題と関連して、日本とロシアは来年からはこの水域での第三国の操業は認めない方向で合意したと、日本のマスコミが6日報道しました。それによりますと、日本とロシアは外交ルートを通じた協議でこうしたことに一定の歩みよりをみており9日東京で開かれる次官クラス協議で最終的な合意を導き出すことにしているということです。9日から始まる交渉でロシアは、韓国漁船などへの操業を認めないことに伴うロシアの数億円規模の損失を日本に要請するものと伝えられています。

・これについて韓国政府は事実確認を急ぐなど対応に乗り出しました。海洋水産部は、6日、「日本とロシアが外交ルートを通じてこうした問題について協議したのは事実だが、日本のマスコミが報道したように両国間で一定の合意に達したとは考えていない」としています。海洋水産部の関係者は、「北方4島で第三国の操業を認めないようにするという動きがあることについてロシアはこのほど韓国に対し、韓国をはじめ関係する国が納得できる方向で日本との交渉を進めると約束した。完全な操業禁止を合意する可能性はない」として、15日の韓日首脳会談を前にした日本のマスコミのこうした報道は、両国関係を故意に刺激するものであり、外交チャンネルを通じて強く抗議するという姿勢を示しました。

・韓国の金大中大統領は、来年行われる大統領選挙の与党民主党候補は党内の人物に限定せず、幅広く人選を進める考えを明らかにしました。これは、金大統領が韓国の日刊紙「京郷新聞」の創刊55周年に寄せたメッセージの中で述べたものです。この中で、金大統領は、「民主党は、党の綱領と政策に賛同する人物であれば、誰にでも門戸は開放された政党である。党内の民主的な手続きによって候補を一本化したい」誰もが大統領選挙に立候補できるようにする」大統領はまた、来年の大統領選挙は、過去のどの選挙よりも公明正大な選挙にしなくてはならないと考えており、野党側の意見も十分聞いて必要な措置をとると述べました。

・韓国政府は、テロ行為への資金面からの援助を禁止することを主な内容とした「反テロ特別法」を制定する作業に着手しました。政府当局者は、先月28日国連安全保障理事会でテロ行為の根絶を目指す決議案が採択されたことから、これを受けて、韓国政府も反テロ特別法の制定作業に入ったことを明らかにしました。政府が進めている反テロ特別法には、テロ行為を行う恐れのある個人や団体に対する資金調達や、テロ犯罪者に隠れ場を提供するような行為を禁止し、罰則も盛り込むことにしています。

・韓国政府は、6日、大韓航空とアシアナ航空にそれぞれ15億ドルの政府補償を約束する国家保証同意案を議決しました。今度の措置は、アメリカのテロ事件後、航空保険会社が保険金の限度額を大幅に下げたのに対し、国内の航空会社に飛行機を賃貸した外国の航空会社からは従来の保証限度を維持しない場合、飛行機を賃貸できないと通報してきたことによるものです。同意案の保証期限は今年の年末までで、両航空会社が航空機事故による被害者に支給する賠償金のうち、保険金の限度額を超過した金額を政府が肩代わりして支払うことになりました。

・ニューヨーク発の連合ニュ−スによりますと、北韓は6日の国連総会でアメリカテロ事件に対して遺憾の意を表明するとともにテロの根絶を求め、この問題に国際舞台で初めて見解を明らかにしました。国連駐在北韓代表部の李ヒョンチョル大使は、6日、国際テロリズムの根絶のための措置を協議する国連総会の本会議で演説し、「今度のテロ事件は国際社会を脅威に陥れた極めて遺憾で悲劇的な事件だった。北韓はどんな形のものであれテロリズムそのものとこれを支援する行為については、これまでにも反対の立場をとりつづけてきた」として、テロ組織をはじめその組織に対する支援などをすべて拒否すると述べました。

・世界的な半導体需要の不振などで資金難に陥っているハイニックス半導体=旧現代電子は、一部の工場を中国に売却することを検討している模様です。ハイニックス半導体の関係者はこうした事実を認め「経営再建策のひとつとして一部の工場を中国へ売却することも検討している」と述べました。ハイニックス半導体は一部の工場を売却し研究開発費を減らして1兆ウォンの資金を調達する計画を立てた模様ですが、半導体工場が中国に売却される場合、技術移転を巡って論議を呼ぶものとみられます。

・一般企業に週休二日制を導入するための政府、使用者側、労働側の3者による労使政委員会の協議は不調に終わり、政府は、政府提案の形で、法制化をはかることになりました。労使政委員会は、5日全体会議を開き、週休二日制の導入について最終的な話し合いを行いましたが、3者の意見の隔たりが大きく結局合意には到りませんでした。このため政府は、この問題をめぐる3者の協議を打ち切り、これまでの論議も参考にしながら今月中に週休二日制法案をまとめ12月頃、国会に提出することになりました。

・ところで韓国の大手企業は10社に8社の割合で月1回以上週休2日制を実施していることが分かりました。月刊誌「現代経営」が大手企業97社を対象に行った調査によりますと、80社が月1回以上週休2日制を実施していると回答しました。このうち「完全週休2日制」が3社、「隔週で実施」は67社でした。

・アメリカ同時多発テロ事件以後、日本から韓国へ修学旅行を予定していた高校が相次いで旅行を中止しています。韓国観光公社の東京支社が5日明らかにしたところによりますと、先月11日におきたアメリカテロ事件以後、韓国への修学旅行を計画していた100あまりの高校のうち、28校が予約を取り消したということです。

・韓国外換銀行が公示した6日、午後1時の為替レート、日本円100円は、1088ウォン55銭で、前日に比べ1ウォン53銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1311ウォン70銭で、前日に比べ1ウォン30銭のウォン高でした。韓国株式市場は、土曜日のため取引はありません。6日韓国は前日に続いて冷たい大陸高気圧の影響で全国的に冷え込みました。ソウルの最低気温は10度3分でこの秋一番の肌寒さとなりました。午後1時の気温は21度3分でした。7日は全国的に晴れ時々曇り、気温はやや上がるという予報です。

10月5日金曜日

・金剛山観光の活性化を目指して、北韓の金剛山ホテルで続けられた南北当局会談3日目の5日は、2回目の全体会議が開かれ、金剛山観光を活性化するという原則論では合意に達したものの、具体的な内容については双方の立場が微妙に食い違い完全な合意には到りませんでした。この結果、韓国側が提案した陸路観光のための臨時的な道路を年内に開通させて陸路によるテスト観光を始め、本格的な道路は来年10月まで完成させること、また非武装地帯を通過する観光道路の工事の安全問題について協議する南北軍事実務会談の日程などは次回の会談で調整していくことになりました。南北は、会談の後、1ページ分量の報道文を通じて、会談の場所については明記せず次の会談を今月19日から行うことを申し合わせました。韓国側代表団は、3日間の日程を終了し、この日午後客船で韓国側のソッチョ港に戻ります。

・現在、開会中の国連総会の議長を務める韓スンス外交通商長官は3日、日本が、同時多発テロ事件に対するアメリカの軍事行動を日本の自衛隊が支援するための「テロ対策特別措置法案」と、テロに備え在日アメリカ軍の関連施設を自衛隊が警備できるようにする自衛隊法の改正を準備していることに関連して、「世界の多くの国は、日本が平和憲法を維持することを望んでいる。」と語り、アメリカの軍事行動の支援や自衛隊法の改正が憲法範囲を離脱しないよう留意すべきだという見解を示しました。これは韓長官が国連本部の朝日新聞記者との会見で述べたものです。韓長官はまたこの中で、アメリカの軍事報復については韓国も同盟国として支援する意向を重ねて表明しました。

・韓国の海洋水産部が5日発表したところによりますと、北方4島周辺海域で操業中の韓国のサンマ漁船は、ロシアとの契約による漁獲割当量1万5000トンの94%の漁獲をあげ、予定より1ヶ月程度早く操業を終える見通しです。それによりますと、韓国漁船は、先月28日までに大半の漁獲を終え現在、北方4島の外郭公海上に待機中で、近く一部の漁船が残り900トンの漁を行うということです。この結果、北方4島周辺海域での韓国漁船のサンマ漁は、ロシア側との契約による操業期間の来月15日より一ヶ月ほど早く終わることになります。ところで、この海域での韓国漁船のサンマ漁については、日本政府が日本の潜在主権におよぶ海域だとして韓国とロシアに強く抗議し外交問題化した経緯があります。このため韓国側が希望している日本の三陸沖でのサンマ漁については今のところ日本政府は認めない方針と伝えられています。

・建設交通部は5日、韓国の航空会社、大韓航空とアシアナ航空が先月提出した経営再建計画は不十分だとして人員削減を増やすなど一段の構造調整を迫ることになりました。先月のアメリカの同時多発テロ事件の影響で国際路線の乗客が大幅に減った上、航空保険料の引き上げもあって、今年の年末には大韓航空が9000億ウォン、アシアナ航空は3700億ウォンの赤字が見込まれています。こうした中で建設交通部は、両社に対し人員削減を中心とした経営再建策を提出するよう求め、大韓航空は1300億ウォン、アシアナ航空は600億ウォンの経営再建策をまとめました。これに対し建設交通部では、「両社ともに身を削る再建努力をしない限り、航空業界が要求している財政金融支援は困難だというのが政府の基本立場だ」と述べました。

・韓国空軍のF−4E戦闘機が訓練中墜落し、操縦士2人が行方不明になっています。5日午前11時20分頃、韓国東部 江原道・ヨンオル郡にある空軍部隊の射撃場で爆撃訓練をしていたF−4Eパンタム戦闘機が墜落しました。この事故で、操縦士2人が行方不明になり、韓国空軍は全ての飛行団に飛行中止命令を出しました。事故を起した戦闘機は、68年製で91年に韓国空軍に引き渡されてから、7000時間あまりの飛行時間をもつ老朽機でした。韓国空軍では、今年4月に忠清南道・クムサンで5日墜落したF−4E戦闘機の同型機が墜落し、6月にはF−16D型機が忠清北道・イェチョンに墜落しており、半年間に3件の墜落事故が起きたことになります。

・韓国では全国の小中高校で早ければ来年の新学期から月一回または隔週の週5日制になるものとみられます。教育人的資源部は、5日、「労使政委員会の合意とは別に行政自治部が推進している公務員の週休二日制が来年から施行されれば、全国の小中高校でも月1回または隔週で週5日制の授業を行うという方針を決めた」と発表しました。また教育部では、完全週5日制の施行は、関係機関との協議を経て、300人以上の従業員をもつ会社で週休二日制の導入が見込まれている2003年7月以降になるものとみています。

・日本のセンター試験に相当する韓国の大学入試の修学能力試験で第二外国語に「日本語」を選択した受験生は34%に上り、選択率の1位となりました。韓国教育課程評価院によりますと、来月9日に行われる今年の修学能力試験に志願した受験生73万9000人のうち選択科目の第二外国語の志願者は、20万7000人と、全体の28%でした。これは、第二外国語が初めて大学入試の選択科目となった去年の31%よりやや減っています。言語別では、日本語が34%、つまり3人に一人の割合で去年に続いて最も多く、続いてドイツ語、フランス語、中国語、エスパ二ア語、ロシア語の順でした。

・日本の大正時代の知識人を描いた、夏目漱石の小説「行人」がこのほど韓国で翻訳出版されました。この小説は、1912年から翌13年まで朝日新聞に連載された夏目漱石の後期の代表作で、妻をめぐる二人の兄弟の微妙な心情を通じて人間の内面に秘められたエゴイズムを鋭く描写した秀作です。韓国の「文学と知性」出版社から‘テサン世界文学叢書第8巻’として翻訳出版されました。

・韓国では日本の狂牛病騒ぎなどの影響で鶏肉の需要が増え、中でも付加価値の高い鶏肉の加工食品の市場の伸びが目だっています。関連業界が5日発表したところによりますと、4、5年前までは、韓国の鶏肉市場は生肉に限られていましたが、このところ加工食品の比重が次第に高まり、今年は韓国で消費される5億羽の鶏肉のうち10%が加工食品に回るということです。

・来年、韓国で開かれるサッカーワールドカップでは、観覧席での禁煙と共にビニール製バットの応援用具も禁止されることになりました。環境部と韓国組織委員会のメンバーなどで構成された「ワールドカップ環境支援チーム」は5日会議を開き、ワールドカップ大会中の環境対策として観覧席での禁煙と、騒音が激しいバット状のビニールの応援用具も禁止とすることを決めました。

・韓国組織委員会が今年6月に一般から募集した2002年サッカーワールドカップのキャッチフレーズが決まりました。韓国組織委員会は4日応募のあった3700本あまりの作品の中から、「心をひとつに、世界をひとつに」「心はひとつ、永遠なる感動」「丸いボール、丸い地球、心はひとつ」の3つを優秀作として選びました。

・韓国外換銀行が公示した5日、午後3時現在の為替レート、日本円100円は、前日と同じく1090ウォン8銭でした。アメリカドル1ドルも、前日と同じく1313ウォンでした。5日の韓国株式市場の総合株価指数は、501.92ポイントと前日より1.28ポイント上昇しました。韓国株式市場は、前日、2週間ぶりに500ポイントの大台を回復し、5日も小幅ながら続伸の取引となりました。5日韓国は冷たい大陸高気圧の影響で全国的に冷え込み、ソウルの朝の最低気温が10度8分まで下がるなど肌寒さを感じさせました。午後3時の気温は、19度8分でした。6日も引き続き最低気温は10度前後で、天気は全国的に晴れ時々曇りの予報となっています。

10月4日木曜日

・韓国の大統領府、青瓦台の呉弘根スポ−クスマンは4日、日本の小泉首相が今月15日韓国を訪れ、金大中大統領と首脳会談を行うことになったと発表しました。今回の小泉首相の韓国訪問は、日本の歴史教科書のいわゆる歪曲記述や首相の靖国神社参拝が韓日間の外交問題となったため日本側の強い希望で実現しものです。両国首脳は今度の会談で、日本の歴史認識問題、対テロ対策での協力、北韓問題、来年のワールドカップサッカー大会の共催と韓日国民交流の年のための協力について話し合うものとみられます。小泉首相は、靖国神社を参拝した経緯を直接説明するとともに、過去の戦争に対する反省の意を表明し、これらの問題で深刻なあつれきを招いた両国の関係改善をはかりたい意向を表明するものとみられます。

・日本の田中外相は3日、韓国の崔相龍駐日大使と会談し、アメリカのテロ事件には韓日両国が協力して対応することで意見が一致しました。田中外相はこの席で日本としては 国際社会と協力してテロを防止することにし全力をあげる方針であり、韓国とも密接に連絡を取っていきたいと述べました。これをうけて崔大使は、「今度のテロ事件と関連した国際社会の努力を支持するとた上で、日本とも協力していきたい」と述べました。

・金剛山観光を活性化するための南北当局会談の全体会議が4日、北韓の金剛山ホテルで開かれました。この席で韓国側は金剛山の陸路観光のため臨時道路を年内に開通させて陸路による観光を始め、本格的な道路は来年10月まで完成することを北韓側に提案しました。韓国側の趙明均首席代表は工事が難しくなる冬が近付いているため双方が合意すればすぐ工事に着手し、出入国と通関手続きなどの問題は臨時道路の工事と平行し、実務協議を通じて話し合っていくことを提案しました。韓国側はまたこの道路が非武装地帯を通過するため工事の安全問題について協議する南北軍事実務会談を早急に開くことを提案しました。これに対して北韓側の金沢龍団長は金剛山観光を活性化することについては原則的に合意した模様です。

・ワシントン発連合ニュースによりますと、アメリカと北韓はアメリカの同時多発テロ事件以降も非公式に接触を図り、米朝間の対話再開を含む国際外交問題について意見を交わしてきたことが3日明らかになりました。アメリカ国務省の関係者は、アメリカと北韓は アメリカでテロが発生した後もニューヨークで非公式に接触してきたと述べましたが、具体的な内容については明らかにしませんでした。これに関連して ワシントンの外交消息筋はアメリカと北韓がニューヨークの北韓代表部を通じて非公式に接触している。しかし、アメリカが北韓に対して今度のテロ事件に関連するアメリカの軍事行動に協力を求めた可能性は低いと述べました。

・韓米安全保障研究会が主催する「韓半島安全保障学術会議」が今月18日から20日まで3日間、ワシントンで開かれます。今度の学術会議は 韓国の安全保障をテーマに開かれるもので韓米同盟、北韓の実態、防衛費分担、経済改革と韓米同盟、韓半島エネルギー開発機構の今後などをテーマに発表と討論が行われます。会議には 金ドンシン国防長官、アメリカのジョン・ボルトン国務次官、リチャード・ウォーカー韓国駐在大使を含む韓米安全保障専門家と学者、それに日本、中国、ロシア、EU=ヨ−ロッパ連合の関係専門家らも出席する予定です。

・今年の韓国の対米輸出品のトップは自動車で、これまで8年間1位を占めていた半導体は首位の座を明け渡しました。韓国貿易協会は4日今年1月から8月までの対米貿易の実績を発表しました。それによりますと、自動車が36億5700万ドルでトップ、ついで半導体の26億2100万ドルとなり、93年からトップを占めた半導体が自動車に首位を譲ったことがあきらかになりました。

・先月29日から今月3日までの秋夕連休の間、全国の高速道路を利用した車は去年より11%多くなりました。建設交通部によりますと、この期間中の高速道路の交通量は1338万台で4日0時を基準に秋夕連休に全国の高速道路を利用した車の台数は去年の1204万台より134万台、率にして11.1%増えました。またマイカー以外の交通機関を利用した帰省客は鉄道が222万人、高速バス92万人、飛行機42万人、船26万人などあわせて382万人でした。建設交通部では今年は高速道路の利用客が増えたにもかかわらず西海岸高速道路など高速道路5つの区間と国道30区間の臨時開通と連休の期間が長かったことからラッシュのピークが分散し例年のようなひどい渋滞にならなかったと話しています。

・韓日両国の文化交流を促進する「ジャパンウィーク」が来週10日から18日まで全羅南道光州市で開かれます。韓国駐在の日本大使館が主催する今回の「ジャパンウィーク」では日本の各地の観光地の紹介や映画、展示会、公演、ミュージックビデオコンサートなど多彩な行事が予定されています。「ジャパンウィーク」行事はこれまで主にソウルで開かれましたが、光州で開かれるのは98年についで2回目となります。

・韓国外換銀行が公示した4日午後3時現在のウォンの為替レ−トは日本円100円は1090ウォン8銭で先週土曜日より4ウォン81銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1313ウォンで先週土曜日より4ウォン50銭のウォン安でした。また、韓国株式市場の総合株価指数は550.64ポイントで先週より20.96ポイント上昇しました。4日のソウルは雨のち曇り、午後3時の気温は17度6分でした。5日は高気圧の影響で全国的に大体晴れ、日中最高気温は19度から24度になるものとみられます。

10月3日水曜日

・秋夕連休最後の日の建国記念日「開天節」の3日は各地のテーマパークやソウルの古宮などは連休を楽しむ行楽客でにぎわう一方、 高速道路や主な国道は、マイカーの帰省客で渋滞が続いています。まず、開天節の中央記念式典はソウルの世宗文化会館で、李漢東国務総理や在外同胞など4000人が出席して行われました。またこの日は慶福宮などソウルの古宮は無料で開放され、大勢の家族連れでにぎわいました。ソウルのヒョチャン運動場では、韓国で働いている中国同胞、いわゆる朝鮮族を励ます各種の催し物が行われ、朝鮮族の人達は、テレビで中国の留守家族と話したり、喉自慢大会を開いたりして、秋夕の楽しい一時を過ごしました。

・経営破綻した 金剛山観光事業の再建策を協議する韓国と北韓当局との会談が3日から金剛山で始まりました。今度の会談では、金剛山観光事業を経営している現代アサンと北韓側の窓口、アジア太平洋平和委員会とがすでに合意に達している陸路による金剛山観光と、金剛山を観光特別地区に指定する問題について、政治的・軍事的側面から突っ込んだ話し合いが行われる予定です。これについて韓国側は、非武装地帯近くの統一展望台から北韓のコソンまでの13.7キロの道路の建設を急ぎ、陸路による観光をはじめた後、道路の舗装を含めた関連設備を整備するという方針を提案する予定です。韓国側はまた金剛山観光事業を再建するためには、新たな投資によって観光施設を整える必要のあることを強調し、北韓当局が金剛山を早急に観光特別地区に指定するよう求めることにしています。これに対し、北韓側は金剛山を観光特別地区に指定するための準備に取り掛かっている模様で、今度の会談でどこまで具体化するか注目されます。

・北韓のアジア太平洋平和委員会の宋ホキョン副委員長は、先月金剛山観光事業を手がけている現代アサンの金ユンキュ社長と会談した際、「金正日国防委員長が現代のために南北長官クラス会談を開くよう指示した」と述べたことが分かりました。統一部と現代アサンによりますと、宋副委員長はこの席で「南北長官クラス会談では金剛山観光問題が重要な議題として取り上げられるだろう」と述べた上で、「金剛山が観光特別地区となり、陸路による観光が実現すれば、滞っている北韓への観光料の支払いはいつ正常化できるのか。現代アサンは総額9億4200万ドルに上る観光料を2005年3月までに支払えるのか」と質問したということです。

・これに対して現代アサンの金社長は「陸路による観光が実現すれば、1年後から観光料全額の支払いが可能だと思う。観光コースをさらに拡大するとともに、金剛山に貿易商談所、離散家族の面会所、手紙の交換所などを設けてほしい」と答えたということです。また北韓の宋副委員長は、「金剛山陸路観光のための工事やダムの建設、京義線の北韓側の工事など主な南北経済協力事業はすべて現代を窓口にする」と述べました。

・日本の小泉首相は2日、同時多発テロ事件に対するアメリカの報復行動を支援するための自衛隊の派遣について、「韓国・中国の理解を得られると思う」という見解を示しました。小泉首相は2日の国会本会議でアメリカの報復行動に日本の自衛隊を派遣することについて「韓国と中国の国内世論を見極めながら、適切な説明を行ってきた」として「韓国や中国の理解を得られると思う」という見解を示しました。

・韓国は、国際航空の安全と発展を目的とする国連の専門機関、ICAO(国際民間航空機関)の理事国に初めて選ばれました。ICAOはこのほどカナダのモントリオールで総会を開き、理事国の選出を行いました。その結果、韓国はインドネシア・ウズベキスタンの候補国を退け、理事国に選ばれました。

・韓国は今年8月、FAA(アメリカ連邦航空局)から航空安全面での取り組みが十分でないとして、AランクからBランクに格付けを下げられましたが、任期3年のICAO理事国になったことから、こうした安全面の態勢整備を急ぐとともに、国際民間航空分野の協調に寄与することができるようになりました。韓国は理事国の就任にともなって、ICAO総会での航空機のテロ防止の決議案の採択や、航空安全の基準強化などに向けて、外交通商部の局長クラスを団長とするICAO代表部を設け、現地モントリオールに派遣する予定です。

・FAO(国連の食糧農業機関)は北韓を含めて世界の34カ国で、今年も深刻な食糧難が予想されるとしています。FAOが先月末まとめたところによりますと、北韓の場合、今年春の深刻な日照りで、主食のトウモロコシが不作の上、米の作柄も期待できないことから、今年も深刻な食糧不足が予想されるとしています。FAOは、この他アフガニスタンなどアジア12カ国、スーダンなどアフリカ17カ国、エルサルバドルなど中米3カ国なども食糧不足が予想され、「食糧危険国」と認定しています。

・先月韓国の漁船が日本と漁業指導船が衝突して韓国漁船が沈没する事故がありましたが、沈没するまでの経緯について、韓国と日本が共同調査を行うことになりました。この事故は先月26日午前8時前、韓国の漁船=トンジン号25トンが 韓国と日本の排他的経済水域の境界線で操業中、日本の水産庁の漁業指導船の「はくつる」と衝突し、沈没したものです。韓国の海洋水産部の関係者は3日「韓国漁船の沈没経緯が明確でないため、詳しく調査する必要がある」として「韓国側の要請で韓日共同調査が今週6日釜山で行われる」と述べました。この調査では、双方が持っている関連資料を 詳しく調べるとともに、沈没現場海域での調査も実施する予定です。事故現場海域について、韓国漁船の乗組員は排他的経済水域の境界線から韓国側の0.2マイルの海上と主張しているのに対し、日本の漁業指導船は日本側の0.4マイルとしています。

・韓国では自家用車のうち、小型車の割合がこの8年間で半分以下になったのに対して、大型車と軽自動車の割合は増えたことが分かりました。韓国自動車産業研究所が3日まとめたところによりますと、自家用車のうち、800ccから1500ccまでの小型乗用車の割合は8年前の93年の66%から今年は47%で、20%近く低くなりました。これに対して1500ccから2000ccまでの中型車は25%から今年35%、そして2000cc以上の大型車は6%から10%に増えました。また800cc以下の軽自動車は93年の3%から今年は8%となりました。こうした大型車と小型車への2極分化は、軽自動車を好む女性ドライバーが増えたこと、また経済力の向上、生活パターンの変化によってRV車を好む傾向が高くなったことなどが上げられます。

・やくざの女性組長とごく一般的な男性の結婚生活をコミカルに描いた韓国映画「女房はやくざ」が封切り5日で観客動員数100万人を超え、同じ韓国映画のヒット作「チング」の記録を更新しました。

・3日のソウルは晴れ、午後3時の気温は21度4分でした。また、4日は 全国的に晴れ時々曇り、4日の朝の最低気温は14度から18度、日中最高気温は18度から24度まであがりそうです。3日は建国記念日=開天節で国民の祝日のため為替レートは先週土曜日と変わりありません。日本の円100円は、1094ウォン89銭で、アメリカドル1ドルは1308ウォン50銭でした。また韓国株式市場も祝日のため取り引きはありません。

10月2日火曜日

・旧暦のお盆「秋夕」を家族とともに故郷で過した帰省客たちのUターンで、2日午後からソウルに向かう高速道路や主な国道はどこも時速30キロほどのノロノロ運転となり渋滞が続いています。韓国道路公社によりますと、今度の連休を利用してソウルから地方に向かった帰省客は国民の80%近くの3200万人に上っており、このうち、2日に28万8000台、連休最終日の3日は28万5000台の乗用車がソウルをはじめ首都圏に戻ってくるものとみられており、Uターンによる車の停滞は、3日夜遅くまで続くものとみられています。

・赤字経営が続いている金剛山事業の再建に向けた南北当局者会談が3日から北韓の金剛山で始まります。5日までの3日間続けられる今度の会談で、南北は、事業主体の現代アサンと、北韓のアジア太平洋平和委員会が先に合意した金剛山の陸路による観光ルートの開発のための道路開設と、金剛山を観光特別区域に指定する問題について集中的に協議する予定です。経営難に陥っている金剛山観光事業については、今年8月に現代アサンの金ユンキュ社長が北韓を訪れ、陸路観光のための道路開設や金剛山を観光特別区域に指定するとした南北合意事項を履行するよう強く求めたのに対し、北韓側の当局者は、「その準備に取り掛かっている」と述べたということです。

・韓米両国は2日、西太平洋地域に配備されているアメリカの航空母艦1隻がアメリカテロ事件の報復軍事作戦に投入されたことから、韓半島域内の戦力の空白を最小限にとどめるため、アメリカの空軍戦力を韓半島に追加配備することで合意しました。両国はこの日共同報道文を発表し、「韓米両国は、航空母艦の再配備による戦力の空白を埋めるため、アメリカ空軍の戦力を増強することにした。追加配備するアメリカ空軍戦力は、現在の韓半島の防衛体制を十分維持できる水準のものだ」としています。

・アメリカのゼネラルモーターズは、このほど買収覚書に調印した大宇自動車の経営内容をつぶさに調べる実務的な審査を4日から始めると発表しました。この実務審査では、大宇自動車の今年上半期の営業内容をはじめ、財務、債権、債務の関連書類や、法的争点について検査した後、韓国内外にある工場についても調査する予定だということです。

・ところで、ポーランドのPAP通信によりますと、大宇自動車のポーランド現地生産法人「大宇自動車ポールスカ」が、債務超過となりポーランドの地方裁判所から破産宣告を受けました。従業員2400人で自動車部品を生産している「大宇自動車ポールスカ」の資産評価は2億ドルになるものとみられていますが、経営不振で負債が膨らみ、会社の経営陣が先月、ポーランドの地方裁判所に破産申請を出していました。

・政府は、対北韓政策を推進するに当たって、アメリカとの協調体制をさらに強化するため両国の外交・国防長官が出席する「韓米高官戦略企画協議会」といった新しい協議の場を設けたい方針で、アメリカとの調整を急ぐことにしています。政府が検討しているこの協議会は、韓国側から外交通商長官と国防部長官が、アメリカ側から国務長官と、国防総省の長官がそれぞれ出席し、毎年2回、ソウルとワシントンで交互に会議を開くというものです。このため政府は、すでに来年度予算案に会議開催の経費として1億ウォンを計上するとともに、今後アメリカ側に積極的に働きかける方針です。

・韓国は今年初め、牛肉の輸入を完全に自由化しましたが、輸入量は、去年よりむしろ減っていることが分かりました。農林部が2日発表したところによりますと、今年に入って8月末までの牛肉の輸入量は、8万9千トンと去年より43.8%も減少しました。また肉の形態別では、冷凍肉が44%、冷蔵肉は36.1、それぞれ少なくなっています。これについて農林部は、今年初めにヨーロッパで起きた狂牛病と口蹄疫騒ぎで輸入牛肉の需要が減った上、牛肉の国際価格が国産に比べて割高感があり、輸入肉が敬遠されたのではないかとみています。

・韓国人の食卓に欠かせないキムチの味を美味しく保存するキムチ冷蔵庫の売れ行きが好調で、年内にも一般の冷蔵庫の販売を上回る勢いとなっています。韓国の家電業界によりますと、キムチ冷蔵庫は、今年の年末までに110万台が販売されるものと見込まれるのに対して、一般の冷蔵庫は92万台の販売に止まるだろうとみています。また業界では、これまですでにキムチ冷蔵庫を購入した家庭を合わせますと、年末までには、4世帯に1台の割合でキムチ冷蔵庫が普及するものとみられることから、いまやキムチ冷蔵庫は、エアコンや、TVとともに韓国の家電製品のいわば「三種の神器」の地位を占めることになりました。

・韓国の通信業界最大手の韓国通信は、中国最大移動通信事業者のチャイナ−モバイルCMCCとの間で無線による国際電話を開通したと1日発表しました。CMCCは、8000万人以上の移動電話加入者を保有している世界最大の移動通信事業者で、今年4月韓国通信と国際電話のサービス協定を結んでいました。これで韓国通信は、今年5月、中国唯一の総合通信事業者であるチャイナ−ユニコムとの間で有線による国際電話サービスを開通したのに続いて、CMCCと無線国際電話サービスを始めたことから中国との有無線国際電話サービスを提供する基盤をつくったことになります。

・韓国では景気の低迷が長引く中で、大学卒業以上の高学歴の人の失業者の増加が去年より大幅に増えています。統計庁が1日発表したところによりますと、8月の完全失業者は、75万2000人、失業率は3.4%で、前月7月に比べやや減少の傾向ですが、大卒以上の高学歴者に限ってみますと、失業者は、20万人にも達し、去年の同じ時期に比べてむしろ18%も増えました。

・来年のサッカーワールドカップ大会期間中、ソウル市民のほぼ3分の2の人たちが、交通渋滞を敬遠して地下鉄を利用して競技場に行きたいと考えていることが分かりました。これは、ワールドカップ期間中の交通対策のひとつとしてソウル市が先月10日から20日間、ワールドカップの試合の入場券をすでに購入している全国の男女3万5255人を対象にE−mailを通じて調査したものです。それによりますと、入場券を購入した人のうち、ソウル市・麻浦区にあるサンアム競技場までの交通手段として地下鉄を利用したいという人が67.2%ほぼ3分の2で最も多く、続いて乗用車23.5%でした。

・韓国の結婚情報会社「デュオ」が全国の既婚男女681人を対象に‘夫婦喧嘩’についてアンケート調査した結果、夫婦喧嘩の一番の要因は「性格の違い」によるものでした。次は「家計の問題」で18.2%、「相手に対する無関心さ」15.6%、「夫や妻の家族とのつきあい」13.1%、「子供の問題」9.3%の順でした。また「夫婦喧嘩が尾を引く時間はどれくらいですか」という質問では、平均1〜日が42.6%で最も多く、次は1〜2時間という回答が続きました。さらに「仲直りのきっかけは誰が作りますか」という問いに対しては、「夫」が52.1%、「妻」は30.8%でした。

・2日のソウルは晴れ、午後2時の気温は22度8分でした。3日は、全国的に曇が多く午後から雨の降るところが多い見込みです。3日の朝の最低気温は10度から16度、日中最高気温は19度から25度まで上がりそうです。2日は、秋夕連休で国民の祝日のため為替レートは前日と変わりありません。日本円100円は、1094ウォン89銭で、アメリカドル1ドルは、1308ウォン50銭です。また、韓国株式市場も祝日のため取引はありません。

10月1日月曜日

・この10月1日、韓国は日本のお盆にあたる秋夕です。各家庭では朝から祖先を祭る祭礼を行い、松葉の香りのする秋夕のお餅、ソンピョンを食べながら一家団欒の一時を過ごしたり、お墓参りに出かけました。また故郷が北韓にある人々は休戦ライン近くのイムジン閣で合同祭礼を行いました。3日まで続く秋夕連休期間に故郷を訪れる人は3200万人に上るものとみられ、ソウルだけで100万台の乗用車が故郷に向かい、全国の高速道路が大変渋滞ました。一方、ソウル市内は大部分のお店がシャッターを下ろし、閑散としています。

・新しい建設交通長官にイム・インテク氏が任命されました。イム・インテク新任建設交通長官は就任の挨拶で韓国が航空安全1等級にランクできるよう力を注ぐと述べました。また、円滑な人的、物的輸送体制を整えるよう交通政策を行い、建設分野では国土のバランスの取れた発展とともに国民の住居が安定するよう努力すると述べました。前任の安正南建設交通長官は先月国税庁長から建設交通長官に就任しましたが、糖尿病と筋肉癌が再発したことで、27日健康を理由に辞意を表明していました。

・政府は今年下半期に国際トウモロコシ財団など4つの北韓支援団体に南北協力基金22億7千万ウォンあまりを支援することになりました。それによりますと、政府は北韓でトウモロコシ増産事業を行っている国際トウモロコシ財団に7億ウォン、子供給食活動をしている韓国仏教宗団協議会に3億ウォンなど4つの団体にあわせて22億7千万ウォンあまりを支援します。政府関係者は、北韓への支援事業を行っている民間団体に南北協力基金を支援することで北韓への支援事業の安定をはかると共に、南北住民間の接触と交流を拡大する契機になることを期待していると述べました。

・北韓を脱出した人が韓国に定着することを助けるため、韓国政府が支援している早期定着金は1人あたり平均3340万ウォンであるこが分かりました。統一部は今年8月を基準に韓国に定着した北韓脱出者に定着金と住居支援金のあわせて3100万ウォン、社会適応教育と基礎職業訓練費として240万ウォンなどあわせて3340万ウォンを支援したと明らかにしました。統一部の関係者は、このほかに 北韓からの脱出者が韓国で社会生活をはじめた後に支援する生活、医療保護、大学の学費などの費用は早期定着金を上回る金額だと述べました。

・大韓赤十字社の徐英勲総裁が今月16日に予定されている南北離散家族訪問団の韓国側団長をつとめることになりました。徐ヨンフン総裁は 北韓を訪問した際、北韓の赤十字会関係者と離散家族の面会所の設置問題とともに、医薬品や衣類の支援など多様な交流について論議するものとみられます。また今回の訪問団の中には 離散家族再会の実務を担当している大韓赤十字社のミン・ビョンデ南北交流局長も含まれるものとみられています。

・第56回国連総会の議長をつとめている韓昇洙外交通商長官は、国政監査をうけるため一時帰国していましたが、国連総会出席のため30日、再び国連本部のあるニューヨークに向かいました。韓昇洙外交通商長官は1日から行われるテロに関する国連総会の特別討議、国連安保理非常任理事国選出問題などについて討議した後、上海で開かれるアジア太平洋経済協力会議の首脳会議と閣僚会議を準備するため来月11日再び帰国することになっています。

・政府は1日、来年のワールドカップサッカー大会を成功的に開催するため今月から政府支援点検団を本格的に稼働し、分野別に準備状況を点検するとともに国としての支援策を講じていくことになりました。政府支援点検団は まず月別の重点点検事項を決め、関係部署と民間専門家が合同で点検を実施することにしており、今月は天然ガスのバスの普及、悪臭除去と防止などの環境対策を重点的に点検して、補完していくことにしています。

・韓国の朴セリ選手がアメリカの女子プロゴルフツアーのエプレック・チャンピオンスで優勝し、ワン・シーズン最多勝の5勝をマークしました。朴セリ選手は、1日 アメリカのアラバマで行われたエプレックス・チャンビオンス大会最終ラウンドで、1アンダーパーを記録し、トータル16アンダーパー、272打で 優勝しました。朴セリ選手はこれで98年にLPGA(アメリカ女子ゴルフツアー)にデビューして以来ワンシーズン最多勝の5勝を達成し、シーズン6勝で多勝王のトップを走っているエニカ・ソレンスタム選手を追い上げています。一方、韓国の朴ジウン選手も合計9アンダーパー、279打で単独3位をマークし、ワンシーズン5回目のトップテン入りに成功しました。

・アメリカのプロ野球、ロサンゼルスドジャースで活躍している朴チャンホ投手が2年連続シーズン15勝を達成しました。朴チャンホ選手は1日フェニックスのベンクワンボールパークで開かれたアメリカプロ野球アリゾナ・ダイアモンドバックスとの競技で先発登板し、8イニングを2つの三振を含む6安打、1失点、フォーボールー1つで押さえ、2対1でチームに勝利をもたらしました。これで 朴チャンホ選手は今シーズン15勝11敗となり、去年に続いて2年連続15勝を記録しました。

・1日のソウルは雨のち曇り午後2時の気温は16度6分でした。2日は全国的に大体晴れ、日中最高気温は18度から24度の見込みです。1日はチュソク連休のため為替レ−トは29日と変わっていません。29日韓国外換銀行が公示した日本円100円は1094ウォン89銭、アメリカドル1ドルは1308ウォン50銭でした。またお休みのため株式の取引もありませんでした。

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