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7月31日火曜日

・韓国では景気の低迷が続いている中で、資金が銀行に集中し、1年ものの定期預金金利が初めて4%台にまで下がることになりました。今年10月に合併することになっている国民銀行と住宅銀行は30日、市中金利の下落に伴って、来月8月1日から、1年ものの定期預金の金利を今の5.4%から4.9%に、0.5%引き下げると発表しました。また、農協や郵便局も預金金利をそれぞれ最高0.7%、0.6%ずつ引き下げ、1年満期の定期預金金利を5.3%から5.7%の水準にまで引き下げることになりました。このような金融機関の金利の引き下げは、景気の停滞で企業の設備投資などの資金需要が大幅に少なくなっていることに加え、国民の不景気に備えた貯蓄性向で銀行に資金が集中していることがあげられます。

・北韓が去年の12月、4回目の南北長官クラス会談で、韓国側に求めてきた50万キロワット電力支援問題は、現在、アメリカの要請で、南北間の交渉が保留状態になっていることが分りました。これは31日、国家情報院の丁世鉉統一特別補佐役が北韓問題研究所発行の「イーストアジア・レビュ−」とのインタビューの中で明らかにしたもので、「北韓への電力支援問題は金 正日国防委員長のソウル訪問を促すとともに、2回目の南北首脳会談の主な議題になる。南北の軍事的緊張緩和のための具体的な論議を交わす上でもキーポイントになるだろう」と述べました。このようなアメリカ要請について、丁特別補佐役は、「韓国が北韓に電力支援を約束し、それに踏み切れば、米朝協議でのアメリカの立場が弱くなる可能性があると判断したからだろう。最近、アメリカ政府内では、ジュネーブ合意による2基の軽水炉建設に加わる50万キロワット級の火力発電所も支援するという問題について、北韓の核査察問題と関連して論議されていると伝えられている。しかし、この問題については、米朝協議とは切り離して、南北当事者に任すことが望ましい」という考えを示しました。

・東京都立の養護学校が日本の公立学校では初めていわゆる歪曲記述として問題になっている「新しい歴史教科書をつくる会」が編集した中学校用の「歴史」と「公民」の教科書を採択することを決めました。31日付けの日本の読売新聞によりますと、東京都教育委員会は今月26日、非公開の委員会を開き、来年の4月から24の都立養護学校で使う教科書の採択問題を協議しました。そして6人の教育委員が投票した結果、「新しい歴史教科書をつくる会」が編集した扶桑社の教科書を採択することを多数決で決めました。日本の公立学校の場合、どの教科書を使うかの採択権限は、学校を設置している自治体の教育委員会にあり、都立の盲・ろう・養護学校の教科書は東京都教育委員会が決めることになっています。東京都教育委員会は来月8月初めに開かれる予定の臨時教育委員会で、問題となっている扶桑社版の教科書の採択を正式に決める方針です。

・29日からソウルを初め、韓国の中部地方を襲った集中豪雨で、31日正午現在、8人が亡くなったり行方不明になったりしています。中央災害対策本部がまとめたところによりますと、30日の夜、京幾道ヨンチョンにある採石場で大雨による山崩れが起こり、採石場の事務室にいた男性2人など、これまで合わせて3人が死亡し、5人が行方不明になっています。またソウル市や京幾道、江原道で、合わせて3200あまりの住宅が水に浸かり、650ヘクタールの田畑が冠水しました。またこの梅雨前線の影響で、国内の航空路線にも影響が出て、31日、ソウルと木浦、ソウルと束草の航空便が欠航となりました。31日、午後3時現在、ソウルなど中部地方や江原道には引き続き、大雨警報が出されています。

・景気が低迷しているにも関わらず、日本の短期大学にあたる韓国の2年制専門大学卒業生の就職率が今年、過去最高を記録しました。教育人的資源部がまとめた今年の「教育統計年報」によりますと、去年の8月と今年2月に専門大学を卒業した学生の就職率は、81%で、去年より1.6%高くなりました。専門大学卒業生の就職率は、90年には71.8%、91年77.3%そして去年2000年には79.4%と、次第に高くなっています。これに対して、今年4年制大学を卒業した学生の就職率は、わずか56.7%、つまりほぼ2人に一人で、4年生大学卒業生は相変わらずの氷河期が続いています。

・ワシントン発連合ニュースによりますと、韓国の軍需産業の「三星テクウィーン」が、最近トルコとの間で、10億ドル相当の大砲の部品の輸出契約を締結したと、アメリカの防衛産業専門誌、ディフェンス・ニュースが最新号で報道しました。それによりますと、「三星テクウィーン」とトルコは、今後2年間にトルコの軍司令部に新型自走砲20門に必要な6000万ドル相当の部品供給契約を締結したとしています。ディフェンス・ニュースは、また、トルコの陸軍が2011年までに新型の52口径野砲300門の部品を「三星テクウィーン」から追加購入する計画をもっており、今後10年間の受注額は10億ドルに上るものとみられると伝えています。

・アメリカは世界各国の学生が留学するいわば留学大国ですが、この2年間、韓国からの留学生は、4万1200人あまりと、国別では4番目に多いことが分りました。これはアメリカの国際教育研究所の調査によるもので、一昨年と去年、世界各国からアメリカの大学などに留学した学生は、合わせて51万5000人あまりに上っています。これを国別にみますと、もっとも多いのは、中国で、5万4446人、次いで日本の4万6872人、インドの4万2337人の順で、韓国は4万1191人で、4位となっています。またこの2年間にアメリカへの留学生が1万人を越えた国は、台湾、カナダ、インドネシア、タイ、メキシコ、トルコとなっています。

・韓国の宝くじ史上、最高額となる25億ウォン、日本円で2億3000万円の当選者が出ました。この宝くじは韓国の社会福祉関係の団体が国家功労者の福祉の財源に当てるため発行した「プラスプラス・宝くじ」です。このほど行われた抽選の結果、ソウルのあるレストランに勤める37才の男性が一等10億ウォン、二等8億ウォン、三等7億ウォンに同時に当選し、合わせて25億ウォン、日本円で2億3000万円を手にしました。この男性は宝くじを買う前日、妻が交通事故に遭って、高額の保険金を受け取る夢を見、ひょっとするという思いで、この宝くじを買ったということで、まさかの幸運を手にしました。これまで韓国の宝くじで、最高の当選金は、去年、住宅銀行が発行した「ミレニアム宝くじ」で、20億ウォンでした。

・31日のソウルは雨、午後3時の気温は28度4分でした。梅雨前線は8月2日まで、韓半島に停滞し、全国的に雨という予報が出ています。韓国外換銀行が公示した31日、午後3時現在の為替レート、日本円100円は、1042ウォン46銭で、前日に比べ、2ウォン43銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは、1301ウォン30銭で、前日に比べ、2ウォン2銭のウォン高でした。韓国株式市場の31日の総合株価指数は、541.55ポイントと、前日に比べて、8.2ポイント上昇しました。

7月30日月曜日

・韓国与党の民主党のスポ−クスマンは30日、日本の自民党が参議院選挙で勝利したことと関連して、これを契機に日本の右傾化が強まるのではないかという憂慮の念を示しました。また、イヘチャン政策委員会議長は参議院選挙の結果が韓国にとっては、歴史教科書の歪曲問題や小泉総理の靖国神社参拝に否定的な方向に作用する恐れがあるとして、この問題に民主党と政府が積極的に対応することを求めました。一方、パクサンチョン最高委員は歴史教科書のうち特に歪曲記述が問題となっている扶桑社版の教科書については、不採択の動きが広がっている例もあり、小泉総理の靖国神社参拝を阻止する具体的な手立てを考える必要があると述べました。

・韓国と日本は29、30日の両日東京で韓国漁船の北方4島周辺水域でのサンマ漁について局長クラスの協議を行いましたが、妥結点をみいだせませんでした。日本側はこの協議で韓国とロシアが合意した北方4島周辺水域での韓国漁船によるサンマ漁は日本の排他的経済水域という点をあげて操業の中止を重ねて求めたものとみられています。この協議は日本の水産庁が韓国の漁船19隻がサンマ漁のため北方4島南の水域に入ったという発表が行われた中で行われました。一方、韓国の海洋水産部は29日、水温が低いため操業できなかった北方4島周辺水域でのサンマ漁を30日夜から31日の明け方にかけて開始するとしています。海洋水産部では韓国漁船のサンマ漁は先月15日から始まる予定でしたが、この水域の水温がサンマ漁に適した摂氏10度より低いため2週間ほど遅れるという見通しを出していました。

・中国の指導者らと会談を終え、オーストラリアを訪問したアメリカのパウェル国務長官はアジア歴訪の期間中北韓側に対話再開を求めるアメリカの提案を受け入れるよう促したことを明らかにしました。パウェル国務長官はキャンベラ行きの飛行機の中で記者団と懇談し、「アメリカは、いつ、どこでも、どんな対話にも応じる考えがあることを、北韓側に重ねて伝えた」と述べました。パウェル国務長官は 「ボールは北韓側に投げられ、アメリカはその回答を待っている。米朝関係は、憂慮するほどの事態ではない」と述べました。

・今年上半期の水産物貿易は 輸出が減た反面、輸入は大きく増加し1億2500万ドルの赤字となりました。海洋水産部が30日発表したところによりますと、輸出は去年の同期より15%減少して6億5800万ドルに、一方輸入は13%増の7億8300万ドルで貿易収支は1億2500万ドルの赤字となりました。これは主な輸出国である日本との取引が15%、また中国向けもも49%という大幅な減少を記録したためです。一方、輸入は牛肉の消費が減ったかわりに、水産物の輸入が大幅に増え、中国からの輸入は去年より48%以上増えています。海洋水産部関係者は こうした水産物の減少と輸入増加傾向は当分続くだろうという見通しを出しています。

・世界教員労働組合総連合は28日タイのゾムティエンで総会を開き、日本の歴史教科書の歪曲記述を批判する決議文を採択しました。世界155か国から参加した300人あまりの教員は、この決議文の中でドイツは戦争の犠牲者らに謝罪し、補償している例をあげ、歴史教科書の歪曲を批判し、日本政府に対して戦争と植民統治を美化し、歴史を歪曲した教科書を修正するよう求めました。

・世界一の実力を誇る韓国のアーチェリーチームが ロシアのサントペデルブルクで開かれた第3回ヨ−ロッパグランプリで、全種目を制覇しました。韓国アーチェリー代表チームは、大会最終日の29日行われた団体決勝で、男子チームは ウクライナを250対236、女子はやはりウクライナを251対233で破り、優勝しました。また前日の男女個人戦では、男子のチョンゼホン選手とチェジン選手がそれぞれ優勝しました。韓国代表チームは31日帰国する予定です。

・韓国サッカーナショナルチームのシムゼウォン選手がドイツのブンデスリーガーに入団することになりました。この選手が所属する釜山アイコンスによりますと、シムゼウォン選手は 一時移籍の形で1年間活動した後、100万ドルで移籍する条件で ブンデンスーガー2部所属のフランクフルト アイントラフトと移籍料10万ドル、年俸15万ドルで 契約しました。韓国ナショナルチームの右ウィングバックとして活躍しているシムゼウォン選手は今年24才で、先月フランクフルトの入団テストに合格していました。これでドイツに進出した韓国人選手は6人になりました。

・29日からソウルを含む首都圏一帯に降った豪雨で30日午後1時現在6人が行方不明となり、3千所帯が浸水するなど多くの被害が出ました。この大雨は30日午後も降り続き、ソウル市を含む京畿道、江原道北部、忠清南道地方に豪雨警報が出されました。また江原道中部など内陸地方には大雨注意報が出されました。気象庁では引き続き警戒を呼び掛けています。なお30日午後3時現在の気温は24度6分でした。31日にも中部地方を中心に150ミリあまりの雨がふるものと見られています。また現在 台湾付近に北上した台風8号の影響で済州島など南部地方にも雨が予想されています。31日の予想最高気温は27度から34度になる見込みです。韓国外換銀行が公示した30日午後3時現在の為替レ−トは日本の円100円は1044ウォン89銭で、先週より6ウォン68銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1303ウォン50銭で先週より4ウォン50銭のウォン安でした。30日韓国株式市場の総合株価指数は533.53ポイントで先週より7.60ポイント下落しました。

7月28日土曜日

・ロシアの国際放送「ロシアの声」は、27日、北韓の金正日国防委員長とロシアのプーチン大統領が、来月4日と5日、首脳会談を行い、南北問題を協議することになると伝えました。それによりますと、「ロシアは南北の統一を積極的に支持しておりプーチン大統領がさきにソウルと平壌を同時訪問したことがこれを裏付けている」としています。またこの放送は、「去年6月の南北首脳会談後、ソウルと平壌との間にあった対立要素が徐々になくなりつつあり、政治、経済、軍事、文化、そして人道的な面で進展が見られている」と評価しました。

・北韓の金正日国防委員長ら一行が乗った特別列車は、28日夜チタを経由して、29日にはウランウデに到着することになっているとイタル・タス通信が報道しました。ウランウデの住民たちは、金正日国防委員長を迎えるための音楽会を予定しているということです。これに先立って金国防委員長は、27日未明、ハバロフスク駅に到着し、およそ30分間停車しましたが、北韓の随行員はだれひとりとして列車から降りず、記者とのインタビューに応じなかったということです。金国防委員長は31日軍需工場のあるオムスクで2日間滞在し、防衛関連産業の会社や食品工場を視察する予定となっています。

・中国は、北韓の金正日国防委員長のロシア訪問について歓迎の意を表しました。中国の外交部は27日、イタル・タス通信と会見し、北韓とロシアは、中国とは友好関係にあり、北韓とロシアが最高指導者の相互訪問で友好関係を深めることは中国としても歓迎すべきことであると述べました。

・ハノイでのASEAN地域フォーラム会議の後、日本訪問を終え27日から韓国入りしていたアメリカのパウエル国務長官は、28日、次の訪問国、中国に向かいました。パウエル長官は、27日金大中大統領や、韓スンス外交通商長官、林東源統一長官と会談し、「条件をつけずに北韓と対話を再開する意向」を重ねて強調し、韓国の対北韓包容政策に対するブッシュ政権の支持を再確認するとともに、韓米同盟関係、対北韓政策をめぐる協力強化を再確認しました。

・国連人権委員会は、27日ジュネーブで北韓の人権状況に対する審査結果を発表し、北韓の政治犯に対する当局の扱いなどについて改善を求める10あまりの勧告を採択しました。国連人権委員会は、この中で、国際規約に違反する死刑制度をはじめ、刑法の条項を一部改正することや公開処刑を禁止するための対策をまとめるよう強く求めました。さらに刑務所など投獄場所に対する国際的な人権組織の立ち入りを認めるよう促しました。

・韓国の日刊紙、東亜日報の会長と名誉会長が28日、退陣しました。東亜日報は、27日臨時の取締役会議を開き、辞意を表明していた金ビョンクァン名誉会長と、呉明会長の辞表を受理しました。金ビョンクァン名誉会長は辞任の挨拶で、「東亜日報が現在の状況に到ったすべての責任をとって名誉会長職から退くことにした」と述べました。また金ビョンクァン名誉会長と意を同じくする呉明会長も代表取締役会長の職を退きました。金ビョンクァン名誉会長の辞任の背景には、韓国の国税庁が主要マスコミ23社を対象に2月から行った税務調査の結果、申告漏れのあったマスコミ各社に総額5056億ウォンを追徴課税し、またこれとは別に、国務総理直属の機関である公正取引委員会が、主要マスコミ13社に対して非上場株を社主の親戚などに不当に安い価格で売却するなど内部取引に不正があったとして課徴金を課していた経緯があります。

・韓国は、株式取引手数料が世界でも高い水準であることが分かりました。「フイナンシャル・タイムズ」が株の取引をする際の各国の手数料を調べた結果、韓国、タイ、マレーシアでは、株式投資家が取引をする場合、取引代金の平均0.46%から0.52%を手数料として負担している反面、ドイツやカナダは平均0.35%、日本やノルウェーは0.2%以下の手数料を支払っており、韓国は日本に比べて2倍以上の手数料を払っていることが分かりました。

・2002年ワールドカップサッカーの海外販売用チケットを、FIFA(国際サッカー連盟)が韓国や日本のサポーターには販売しないとしていた問題で、FIFAのデービット・ウィル副会長は27日記者会見し、「計画通り販売はしない。申し込んだ人に対しては、今年11月から再開される販売枠に申し込みできる権利を与える計画だ」と述べました。しかし、11月の販売分についてはチケットが売れ残った場合に行うことを原則としていることから、韓日からの申込者は不利益を受けることが避けられない見通しです。

・韓国の農林部は、来週週明けの30日から2ヶ月間、韓国のキムチを紹介するコマーシャルを日本のフジテレビと、関西テレビで放送することになりました。

・28日のソウルは曇り、午後1時の気温は31度2分でした。日曜日の29日は、ソウル・京畿、江原道など中部地方は、梅雨前線の影響でくもりのちところによって一時雨、南部と済州島は、にわか雨の降るところがあるでしょう。韓国外換銀行が公示した28日、午後1時の為替レート、日本円100円は、1051ウォン57銭で、前日に比べ24銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1299ウォンで、前日に比べ2ウォン50銭のウォン高でした。韓国株式市場は、土曜日のため取引はありません。

7月27日金曜日

・アメリカのパウエル国務長官が韓昇洙外交通商長官と外相会談を行うため、27日韓国入りしました。パウエル長官と韓昇洙外交通商長官との会談は午後2時からおよそ1時間行われ、韓米同盟関係の重要性を再確認し、対北韓政策を進める上での協力やアメリカのミサイル防衛計画についても意見を交わしたものと伝えられています。パウエル長官は金大中大統領を表敬訪問し、林東源統一長官とも会って対北韓政策の協調体制について意見を交わしました。パウエル長官は韓国訪問の成果についてこのあとまもなく共同記者会見を行う予定です。パウエル長官は明日28日は次の訪問国中国に向かいます。

・韓国と日本は、28日東京で、外交・水産当局者会議を開き、北方4島周辺水域での韓国漁船のサンマ漁の操業について協議する予定です。今度の会議は、日本の参議院選挙を翌日に控え行うもので、日本がどのような提案を出すかに関心が寄せられています。ところで、日本は、今月7日ソウルで行われた課長クラスの外交・水産実務者会議で、日本側が韓国に対して、北方4島周辺水域に代わる代替漁場を認める譲歩案を出していたことが分かりました。産経新聞が27日伝えたところによりますと、日本が提案した代替水域は、三陸沖に設定している韓国漁船の操業許可水域を東側に延長、日本の排他的経済水域のラインまで拡大したものです。

・日本の歴史教科書問題に対応するため、韓国と日本の歴史の教師が両国共通に使える歴史の授業の副教材資料集をつくることになりました。韓国の全国歴史教師の集いは、27日、日本の小中高校の教師と大学教授など3000人の会員からなる日本の歴史教育者協議会との間で、韓日共同で歴史資料集をつくることで合意しました。これを受けて両国の歴史を担当する教師は、今月31日から来月3日まで日本の神奈川県で開かれる日本の歴史教育者協議会全国会議で資料集の公式承認について協議する予定です。この資料集は韓日関係史を中心に来年の1月まで争点となるテーマを選び、両国の生徒が両国の歴史を客観的に捕らえられることができるようにする計画です。

・金正日国防委員長は、ロシア訪問に先立って行ったイタル・タス通信との書面インタビューで、「北韓のロケット打ち上げ計画は、純粋な平和を目的としたもので北韓の主権に関わる問題だ。ましてや誰にも脅威にはなりえない」とする考えを明らかにしました。金国防委員長は、この中で、「ブッシュ政権は、北韓の平和目的のロケットに限らず、通常兵器にまで文句をつけ、自らのミサイル防衛計画を正当化しようとしているが、北韓はアメリカを脅かす計画など毛頭なく、むしろアメリカが武力で韓半島の半分を占領して北韓を脅かしていることは全世界が承知している」と批判しました。また日本との関係について金正日国防委員長は、「日本の反動勢力が醜い過去を正当化し、封印することに躍起になっている」として、日本の歴史教科書問題に対する日本政府の対応を批判しました。

・モスクワ発 連合ニュースによりますと、ロシアを公式訪問するためシベリア横断鉄道で移動中の北韓の金正日国防委員長は、あさって29日にはオムスクに到着し、ここで2日間過ごすことになると、ロシアのインターネット通信社であるプレスセンター・ドット・ロシアが伝えました。それによりますと、金正日国防委員長はオムスクで、軍人合唱団の公演を観賞するとともに、90年代半ばに北韓がロシアから買い入れたT−80U戦車の製造工場を訪問する予定だということです。今回金正日国防委員長がロシア訪問に利用している特別列車は、17輌編成からなっており、150人が随行しています。

・ハノイ発 連合ニュースです。金正日国防委員長のロシア訪問は、韓国訪問に向けた準備の意味が込められているようだと、アメリカ国務省の関係者が明らかにしました。アメリカ国務省のエドワード・ドン韓国課長は、26日金正日国防委員長のロシア訪問は、まず中国やロシアとの関係を確立したあと、米朝関係や南北関係に取り組もうとする北韓側の意思の表れと受け止められるとしており、特に年内に韓国訪問を行うための動きではないかと見ています。

・アメリカのプリチャード韓半島和平担当特使は26日、アメリカ下院の外交委員会で証言し、北韓に提供する軽水炉の基礎工事が今年の秋から始まる予定ではあるが、北韓がIAEA(国際原子力機関)の査察に応じなければ、軽水炉建設事業は中止する可能性が高いと警告しました。

・北韓と、EU(ヨーロッパ連合)は、26日、ハノイで、外交関係樹立に関する「共同報道文」を発表しました。北韓の朝鮮中央放送によりますと、北韓とEUは、ASEAN地域フォーラムの外相会議が開かれているハノイで、「外交関係設定についての共同報道文」を出し、EUと北韓は、2001年5月14日を期して外交関係を結ぶことで合意し、代表部の設置など実務的なことは、今年の秋に改めて協議することで一致したと伝えました。

ロサンゼルス発 連合ニュースによりますと、アメリカに8番目の韓国系銀行である「ユニティー銀行」が近々開業します。「ユニティー銀行」は、今月12日、アメリカ・カリフォルニア州の銀行監督局から銀行設立の正式認可を得ており、早ければ今年10月にもロサンゼルス南部のオレンジ郡のビュナパークに新たな韓国系銀行をオープンする予定です。

・韓国では、55歳以上の高齢者の雇用率が、98年を境に減少し続けています。これは、労働部が今年2月末現在、従業員300人以上の会社400社あまりの55歳以上の高齢労働者の割合を調べた結果、分かったものです。それによりますと、今年2月現在、55歳以上の高齢労働者の割合は平均3.03%となり、98年は3.5%だったのが、2000年は3.44%、そして今年3.03%と、毎年減りつづけていることが明らかになりました。会社別には、従業員1000人未満の会社の高齢者の割合が4.9%であるのに対して、1000人以上の大手企業では2.12%に過ぎず、大手企業での高齢者の雇用の割合が低いことが分かりました。

・来年のワールドカップサッカーの開催を前に、外国人観光客に漢江の自然をアピールするため、漢江の川の上を航行する遊覧船内にバイキング料理とライブコンサートが楽しめるプログラムが設けられることになりました。ライブコンサートは、来月1日から、月曜日を除く毎日夕方1回運航し、バイキングコーナーを設けた遊覧船は、来月の17日から毎週金曜日の夜1回運航することになっています。

・2002年のワールドカップ国会議員サッカー連盟のチョン・ドンヨン事務総長は、26日、11月に大分で開かれる韓日議員の親善サッカー大会に、中国と北韓の議員にも参加を呼びかけ「東北アジア4か国の国会議員サッカー大会」にすることを検討していると語りました。

・27日のソウルは晴れ、午後3時の気温は29度2分でした。28日はソウル京畿道地方は梅雨前線の影響でまとまった雨が降り、中部と南部地方は、曇りのち一時にわか雨が降るところが多い見込みです。韓国外換銀行が公示した27日、午後3時現在の為替レート、日本円100円は、1051ウォン33銭で、前日に比べ2ウォン9銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、前日と同じく1301ウォン50銭でした。また、27日の韓国株式市場の総合株価指数は541.13ポイントで、前日より11.91ポイント上昇しました。

7月26日木曜日

・北韓の金正日国防委員長が26日午前ロシア入りしました。ロシア大統領府は金正日国防委員長が来月4日から二日間モスクワでプーチン大統領と会談する予定と発表しました。金正日委員長は特別列車で26日午前ロシアの国境都市のハサンに到着し、ブリコフスキー極東管区大統領全権代表の出迎えを受けた後、ハバロフスクを経てシベリア横断鉄道でモスクワに向かう予定とロシアのマスコミが報じました。韓国統一部の関係者は、金正日国防委員長のロシア訪問について、北韓内部の権力の安定と国際舞台への進出の姿勢を内外に示すためのもので、今後中国の江沢民国家主席が北韓を訪問した後に アメリカや韓国との対話に積極的に出る可能性があると分析しました。

・韓昇洙外交通商長官は25日夜ベトナムのハノイで田中外相と会談し、日本の中学歴史教科書問題について、「未来志向の韓日関係を築く上で深刻な問題だ」と指摘し、日本側に誠意ある姿勢を求めました。韓昇洙外交通商長官はまた小泉総理の靖国神社参拝について、未来志向的な韓日関係のため、賢明で慎重な対応を求めました。これに対して田中外相は教科書問題について、日本の教科書検定制度への理解を求め、再修正に応じない姿勢を示しました。靖国神社参拝問題では「総理個人が判断される問題だ。日本に帰って、総理と良く相談したい」と述べ、小泉総理の再考を促す姿勢を示しました。韓昇洙外交通商長官はまた靖国神社に安置された韓国人戦没者2万人あまりの名簿を削除するよう求め、田中外相は靖国神社に韓国側の意向を伝えると述べました。両国外相はこのほか、北方四島周辺水域での韓国漁船によるサンマ漁については今後、両国間の協議を通じて折衝を続けていくことで意見が一致しました。

・日本の歴史教科書の歪曲記述に反対する意見をのせた、日本の市民団体など2834人の日本人連盟の全面広告が26日づけの東亜日報に掲載されました。この広告は「教科書の危機」というタイトルの全面広告で、日本の165の市民団体、2834人の名前で「韓半島の植民地政策を正当化し、で従軍慰安婦の痕跡を無くそうとするなど、アジアへの加害事実を隠蔽しようとする教科書を子供たちに教えてはならない」という内容のものです。また人間の命を軽視し、戦争を美化しようとする教科書は日本の未来を背負う若者を知識と感受性の乏しい人にするだろうと深い憂慮を示しました。この中では膨大な資金力と組織力で歴史を歪曲した教科書を採択させようと圧力を加える人がいると指摘し、公正で民主的な教科書を採択するよう各教育委員会に呼び掛けようと提案しています。

・ベトナムのハノイを訪れている韓昇洙外交通商長官は26日、ロシアのイワノフ外相と会談し、韓半島情勢を含む両国の懸案について話し合いました。両国外相はこの席で北韓の金正日国防委員長のロシア訪問と北韓のロシア製武器の購入要請について協議し、これらが韓半島情勢に及ぼす影響について論議しました。また南北とシベリア横断鉄道を連結させる問題、ナホトカ工業団地の事業など経済協力について話し合った模様です。韓昇洙外交通商長官はこれに先立って今年下半期のヨ−ロッパ連合議長国のベルギーのミシェル外相と会談し北韓とEU(ヨ−ロッパ連合)の国交樹立などについて意見を交わしました。

・ハノイ発イタル・タス通信によりますと、ロシアのイワノフ外相は25日、南北とアメリカ、そして中国が参加するこれまでの韓半島和平のための4か国会談をロシアと日本が参加する6か国会談に拡大しようと提案しました。イワノフ外相はロシア側は 南北関係の正常化と対話の体制の構築に加わる準備ができているとして、このように強調しました。この発言は金正日国防委員長のモスクワ訪問を前にして出たもので今後韓半島の和平プロセスにロシアが積極的に介入することを示唆したものとみられています。

・KEDO(韓半島エネルギ−開発機構)と北韓が北韓の軽水炉建設と関連して品質保障及び保証議定書に仮調印しました。北韓とKEDOは今月16日から25日までアメリカのニューヨークで品質保障及び保証議定書締結について話し合った結果、細かい内容について合意に達しました。議定書は軽水炉の品質保障、KEDOと北韓の義務及び権利、軽水炉の電気出力、主要部品の保証と関連した事項を決めています。韓国軽水炉企画団は、この議定書の合意まで4年あまりかかったとして、今年9月初めの基礎工事を目前にし、軽水炉建設に必要な実質的な内容が妥結したことに意義があるとしています。

・韓国とフランスが、25日フランス国立図書館が所蔵している朝鮮時代の図書館の役割をした外奎章閣関連書物に対する実態調査を始めることで合意しましたこれにより、93年から交渉が始まった外奎章閣関連書物の返還が本格的に始まるものとみられています。韓国とフランスは今月23日からフランスのパリで4回目の外奎章閣書物返還交渉を行い、去年10月ソウルで行われた韓国・フランス首脳会談の合意に基づいて外奎章閣の書物と韓国の古文書を交換する形で返還する方法を論議した結果、「文化財相互交換」という形で合意しました。

教育部は25日、年間6000人に満たない外国人留学生を、2003年までに1万2千人に増やす内容の「外国人留学生誘致拡大案」を発表しました。教育部は、現在6000人あまりの留学生を2003年までに段階的に増やしていくとともに、留学生のアルバイト許可、大学の留学生専用の寄宿舎の新築、英語による講義などを新設する計画です。

・皆様お聞きの放送はラジオ韓国KBSの国際放送です。26日のソウルは晴れ、午後3時の気温は32度2分でした。26日夜から27日にかけて 梅雨前線が一時南下し、ソウルを含む中部地方と慶尚北道北部地方で10ミリから最高60ミリの雨が降るでしょう。27日午後からは梅雨前線の北上とともに天気が回復する見込みです。日中最高気温は29度から33度と暑い日が続きそうです。26日韓国外換銀行が公示した日本の円100円は1053ウォン42銭で前の日より1ウォン13銭のウォン安でした。また、アメリカドル1ドルは1301ウォン50銭で前の日にくらべて6ウォン50銭のウォン高でした。26日韓国株式市場の総合株価指数は529.22ポイントで、前の日より3.14ポイント上昇しました。

7月25日水曜日

・25日行われたASEAN(東南アジア諸国連合)と韓国・日本・中国の外相会議で、2回目の南北首脳会談の開催を求める議長声明が採択されました。この議長声明では、去年の6月15日に初めて行われた南北首脳会談の後、南北の間で多様な分野での進展がみられた」ことを歓迎し、「韓半島の和平と安定を強固なものにするために、2回目の南北首脳会談の開催が重要だ」と強調しています。

・ところでASEAN地域フォーラムに出席している韓国の韓昇洙外交通商長官は、北韓の許鐘大使と24日初めて接触を行いました。この席で、南北は挨拶程度の接触で終わり、当初予想されたアメリカのパウエル国務長官と北韓の許大使との接触は行われませんでした。

・韓昇洙外交通商長官は日本の中学歴史教科書問題で悪化した韓国と日本との関係改善のため、小泉首相が早期に韓国を訪れるよう日本政府に要請する方針だと毎日新聞が25日報道しました。それによりますと、韓外相はハノイでのASEAN(東南アジア諸国連合)地域フォーラムの後、日本の田中外相と会談を行い、このような韓国政府の方針を伝える予定です。韓外相は、また「日本がアジアの主要国として活動するためには歴史教科書問題と首相の靖国神社参拝問題を解決すべきだ」と強調する方針です。

・小泉首相は24日、8月15日の韓国の光復節に靖国神社を参拝する意思を改めて明らかにしました。小泉首相は24日行われた日中外相会談で中国の唐家旋外相が小泉首相の靖国神社の参拝中止を求めたことに対して、「首相として当然の行為であり、戦没者に哀悼の意を捧げたい」と述べて、来月15日の光復節に靖国神社を参拝する意思を改めて示しました。これに先立って、韓国の崔相龍駐日大使は24日、日本の与党3党の幹事長と会い、小泉首相の靖国神社の参拝について、「韓国の国民感情を過度に刺激することになる」と述べて、参拝の撤回を求めました。

・アメリカを訪問しているFIFA(国際サッカー連盟)の鄭夢準副会長は、24日、「日本の歴史教科書のいわゆる歪曲記述問題を円満に解決して、来年のワールドカップ開催に悪い影響を及ぼさないようにすべきだ」と述べました。鄭副会長は、ワシントンのジョンズ・ホプキンス大学での講演で、「戦争を起こしたのが悪いのではなく、戦争で負けたのが悪いという日本の歴史認識は、隣国としては受け入れることができないものだ」とした上で、「教科書問題はワールドカップの韓・日共催に悪影響を及ぼすものとみられており、実際に影響を及ぼしている。しかし、日本が修正する時間はまだあるので、共催が不可能だとは思わない」という見解を示しました。

・北韓の金正日国防委員長は来月4日からロシアを訪問するものとみられます。ロシアのイタルタス通信が24日報道したところによりますと、金正日国防委員長は4日か、5日に陸路シベリア鉄道でモスクワ入りし、両国間の懸案について協議する予定だということです。しかし、今回の会談で、北韓のミサイル開発や、アメリカのミサイル防衛構想などについて話し合われる可能性は低いものとみられます。

去年秋の大宇グループの粉飾決算事件で起訴された大宇グループの前役員や現職役員に裁判所から合わせて26兆ウォンの追徴金と実刑が宣告されました。ソウル地方裁判所刑事21部は24日、大宇グループの金宇中前会長がグループ中核企業の株式会社大宇を窓口に、イギリスの現地法人を通じて41億ドルの財産を隠匿したことに対して5兆7000億ウォンを、そして国内資金の不法海外流出及び不法外国為替取り引きに対して20兆7000億ウォンをそれぞれ追徴しました。追徴金額26兆ウォンは裁判所がこれまで課した罰金刑としては最高金額です。また大宇グループの粉飾決算の疑いで起訴された株式会社大宇の康炳浩前代表取締役など前職の役員5人に対しては、懲役3年から懲役7年の実刑が言い渡されるなど、すべてで前・現職役員8人が有罪判決を受けました。

・陳稔副総理兼財政経済長官は25日「週休二日制は企業の規模に合わせて段階的に導入する」という意向を示しました。陳稔副総理は記者会見で「週休二日制は一斉導入より、会社の規模や業種などを考慮して段階的に導入した方が望ましい。勤労時間が短縮されることから、国民の祝日や年次休暇など、全体の休暇日数を国際水準に合わせたい。労使及び政府代表者からなる労使政委員会で休暇についての合意が得られれば、年内に週休二日制導入の法案を決めたい」と述べました。陳稔副総理はまた「公務員や小中高校での週休二日制の導入は政府レベルの問題」と述べ、年内にも導入する可能性を示唆しました。

・24日午後6時頃、韓国南部慶尚南道の晋州と大田とを結ぶ大田−統営高速道路で、観光バスが15m下に転落し、運転手ら20人が死亡しました。警察のこれまでの調べによりますと、40人を乗せたこの観光バスは、慶尚南道  晋州市板門洞・西晋州インター付近の下り線を時速100km以上で走行中、バスの運転手がスピード違反を取り締まる無人カメラに気がついて急ブレーキをかけたため、バスが車線を外れ15m下に転落したものとみられ、40人のうち、運転手ら20人が死亡、20人は重軽傷を負いました。この事故で死亡者が多かったのは、シートベルトを締めていなかった人が多かったことが原因と見られ、警察は事故原因について詳しく調べています。

・日本のプロ野球オリックス・ブルーウェーブで活躍、日本のオールスター戦に出場した韓国の具大晟投手が三振3つを奪い、オールスター戦の新人王に輝きました。24日札幌ドームで行われた日本のプロ野球のオールスター戦で、パシフィック・リーグが8対4でリードしている7回に、6番目の投手として登板した具大晟投手は、1イニングで、ヒット1本を許しましたが、三振3つを奪い、パ・リーグの新人賞に輝きました。今年のオールスター戦はパ・リーグが2勝1敗で勝ち越しました。

・25日のソウルは晴れ、午後3時の気温は31度4分でした。済州島や釜山など南部地方の25日の最低気温は27度と、熱帯夜となりました。26日は北韓地域に北上した梅雨前線が再び南下し、中部地方を中心に最高60ミリの雨となるでしょう。韓国外換銀行が公示した25日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1052ウォン29銭で、前の日に比べて2ウォン58銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1308ウォンで、前の日に比べて4ウォンのウォン高でした。韓国株式市場の25日の総合株価指数は、526.08ポイントと、前の日に比べて0.53ポイント下落しました。

7月24日火曜日

・ARF(東南アジア諸国連合地域フォーラム)に出席するためベトナムのハノイを訪問している韓昇洙外交通商長24日、中国の唐家旋外相と会談し、韓半島情勢などについて意見を交わしました。この会談で、韓昇洙長官は、韓半島の和解と協力のムードを維持していくためには、南北および米朝協議の再開が必要だと強調し、これを実現するために中国政府の協力を求めました。韓長官はまた、先月北韓を脱出した後、中国を経由し、韓国に亡命した北韓住民7人を中国政府が人道主義的な見地から問題処理したことを高く評価し、中国の瀋陽駐在の領事事務所を領事館に昇格したいという韓国側の意向を伝えました。両外相はまた、今年10月、中国の上海で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の際、韓中首脳会談を行うことにし、2008年の北京オリンピック開催に、両国が協力していくことで合意しました。また、日本の歴史教科書のいわゆる歪曲問題について、来月、南アフリカ共和国のダ−バンで開かれる、国連主催のダ−バン2001、反人種主義・差別撤廃世界会議をはじめ、様々な国際会議で、韓中両国がその対応措置について話し合っていくことで、意見が一致しました。韓長官は25日は、日本の田中外相と会談し、歴史教科書歪曲記述問題や韓日漁業問題、小泉首相の靖国神社参拝について協議する予定です。

・文化観光部は現在、全国各地の30の文化観光祭りのうち、2つから3つの祭りを集中的に支援することにしました。これは23日、大統領府で開かれた3回目の観光振興拡大会議で、金漢吉文化観光長官が報告したもので、それによりますと、現在、全国各地の30の文化観光祭りのうち、人参、陶磁器、テクォンドなど、世界的によく知られている韓国の特産物・文化などを選別し、2005年までに国際的な観光イベントに育成することになりました。また金剛山観光事業については、南北をつなぐ多様なコースの開発を急ぎ、金剛山の陸路観光の開始に備えて、再来年の2003年までに江原道高城郡にある統一展望台付近に観光案内サービスを行う「南北観光交流支援センタ−」を設けることになりました。

・ところで、この会議で文化観光部は「週休二日制」を年内導入を目指して、関連法律の改正を進めていく計画を示しました。金漢吉文化観光長官はこの席で、「国民がレジャーを楽しむ機会を増やすため、週休二日制を導入する方針だ。労使および政府関係者で構成する労使政委員会で、合意が得られれば、関係部署との協議を経て、立法化を進める」と述べました。この週休二日制について、金大中大統領は24日の国務会議で、「労使が合意できる合理的な案が出なければならないと」し、早期に労使政委員会で結論が出るよう、関係部署に指示しました。金大統領は、「週休二日制は国民の生活の質を向上し、レジャー生活や健康にも寄与するとともに、生産性も高めるだろう。また国民に健全な消費を促し、景気回復にもつながる。問題は全体的な休みの日数をどういうふうに決めることだが、労使政委員会で国際的な水準に合う方向で実現されるよう、関係部署が努力してほしい」と述べました。週休二日制は、労使政委員会の合意を得て確定されることになっていますが、財界は産業全体の競争力の低下を理由に否定的な立場をとっており、有給休暇の廃止による補償問題などの争点が残っています。

・政府は24日、インドネシアのワヒド大統領が弾劾され、メガワティ政権が誕生したことについて歓迎のコメントを出しました。政府はこの中で、「メガワティ大統領の就任で、インドネシアが政治的に安定し、経済発展につながることを期待する」とした上で、「韓国政府は今後ともメガワティ政権と協力し、両国間の友好関係をさらに高めていきたい」と述べました。韓国政府は、インドネシアの政権交代による両国関係について、メガワティ大統領や主な政党が韓国に好感を持っているので、政権交代による政策の変化はないものとみています。

・韓国の一般銀行の中間決算は、軒並み大幅な黒字となり、2001年度通期ベースの業績も去年より大きく改善される見通しです。これは低い預金金利と高い貸し出し金利の差に加えて、キャッシュカードの手数料収入が増えたことによるものです。総資産額で1位の国民銀行が今月23日発表した今年上半期の中間決算によりますと、6625億ウォンの純利益を計上し、政府の公的資金が投入された朝興銀行も1078億ウォンの純利益を計上しました。また国民銀行との合併が予定されている住宅銀行は5700億ウォンあまりの純利益を、ハンビッ銀行は3000億ウォンの純利益を上げるなど、ハナ、韓美、新韓など市中銀行は軒並み大幅な黒字決算となる見通しで、2001年度通期の業績も去年より大きく改善される可能性が高くなりました。

・日本の新日鐵と提携協定している浦項製鉄が、東南アジア市場拡大のため、共同投資を増やしていることが分りました。浦項製鉄は新日鐵と共同で、タイの冷延降板会社のサイアム・ユナイテッド・スチールに応じ、この会社の経営に積極的に参加することにしたと、24日発表しました。このため浦項製鉄は23日の理事会で、サイアム・ユナイテッド・スチールに200億ウォンを投資し、現在の持株比率3%を10%に増やすことを決めました。新日鐵もサイアム・ユナイテッド・スチールの持株比率を31.25%から36.33%に増やす計画です。これによって、サイアム・ユナイテッド・スチールに対する浦項製鉄と新日鐵の共同持ち分は合わせて46.33%に増えることになります。浦項製鉄は新日鐵との共同投資の拡大で、年間15万トンのホットコイル・圧延鉄板を安定的に輸出できるものとみられています。

・インターネットを通じてホームページを書き換えたり、情報を盗んだりするいわゆるハッキング犯罪に対して、韓国、日本などアジア9カ国が協力することになりました。警察庁のインターネット上のハッキングなどの犯罪を担当しているサイバーテロ対応センターは、日本・中国・香港・シンガポール・マレーシア・タイ・インドネシア・ベトナムの8カ国とともに、ネットワークを作り、各国のハッキング手法やハッカーの動向、コンピューターウィルスの拡散防止などについての情報交換を行うとともに、捜査面で協力することになりました。捜査ネットは今のところ韓国と日本 両国間で運営されており、他の7カ国も近々参加する予定です。警察庁では、このネットワークが完成しますと、アメリカのFBI(連邦捜査局)との連携も検討する予定だと話しています。

・アメリカのメジャーリーグ、ロサンゼルス・ドジャ−ズで活躍している朴賛浩投手が今シーズン10勝をあげ、5年連続、二桁の勝利を収めました。朴投手は24日、ミルウォーキーで行われた、ミルウォ−キ−・ブリュア−ズとの試合に先発、6回と1/3イニングを投げ、三振5つ、ヒット5本、フォーボール1つ、1失点しましたが、打線の援護により、3対1で、待望の10勝目を上げました。

・24日のソウルは雨のち晴れ、午後3時の気温は27度5分でした。また25日は梅雨前線が北韓の方に北上して、全国的に曇り一時にわか雨、予想最高気温はソウル32度など、全国的に30度から35度と真夏日となるでしょう。韓国外換銀行が公示した24日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1054ウォン87銭で、前の日に比べて5ウォン29銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1312ウォンで、前の日に比べて2ウォン70銭のウォン安でした。韓国株式市場の24日の総合株価指数は、526.62ポイントと、前の日に比べて2.41ポイント上昇しました。

7月23日月曜日

・韓昇洙外交通商長官がベトナムのハノイで開かれる東南アジア諸国連合と韓国、日本、中国3か国の外相会議に出席するため23日ハノイ入りしました。韓昇洙外交通商長官は24日から始まるARF(東南アジア諸国連合地域フォーラム)で去年6月の南北首脳会談の開催にともなう南北関係の進展と今後の見通しについて説明し、韓半島での和平定着に対する各国の支持と協力を求めることにしています。韓昇洙外交通商長官は北韓の白南淳外相のかわりの出席する許鐘大使と非公式に会い、2回目の南北首脳会談の再開の必要性などについて話し合うものとみられています。また、中国の唐家旋外相、日本の田中外相ら10か国の外相と個別に会談し、相互の関心事項と地域情勢などについて論議する予定です。

・ジェノバ発DPA連合ニュースによりますと、22日幕を下ろしたG8(主要国首脳会議)でアメリカ、日本、ロシアなど8か国首脳は南北首脳会談の開催を促す声明を出しました。声明ではまた、南北の閣僚クラスの接触の再開を促すとともに、核の拡散防止、人権問題など 国際社会が関心を示している事項に対して北韓が前向きな反応を示すよう求めました。主要8か国の首脳はこのような問題が韓半島における緊張を緩和し北韓を国際社会に参加させる上で必要不可欠なことだと指摘するとともに、金大中大統領の対北韓抱擁政策に対する支持を表明しました。

・北韓が核拡散防止条約の義務条項を引き続き守ってきたことが分かりました。外交通商部は22日「2000年度外交白書」を発表し、北韓はジュネ−ブ合意に基づいた核関連施設の凍結と5メガワット級の実験用原子炉から引き出した使用済み核燃料棒の安全な保管など核拡散防止条約の義務事項を引き続き履行していると明らかにしました。また、この中では北韓の寧辺と泰川地域の核関連施設の凍結が維持されていることが、国際原子力機関の査察官によって確認されたとしています。さらに8000個あまりの使用済み核燃料棒の封印作業も去年4月完了したと明らかにしました。

・韓国とウクライナ共和国が、原子力発電所や研究用原子炉、核燃料などの原子力分野での協力を進める「原子力協力協定」を締結したと科学技術部が23日明らかにしました。この協定は原子力の平和的利用に対する協力と原子力協力事業によって発生する核物質や関連設備などの核拡散防止のための順守事項などが含まれています。両国はこの協定をもとに 「原子力共同委員会」を作り、実務者協議を通じて具体的な事業を進めることにしています。

・財政経済部は23日、チリの首都サンチアゴで、チリ政府と租税条約を結ぶための実務会議を開き、あわせて29項目の条項と議定書に合意し、仮調印したと明らかにしました。この条約の締結でチリに進出した韓国の銀行がチリの金融機関や企業に貸出をして得る利子収入に対する税率が15%から10%に減るなどチリに進出した韓国企業が支払う各種税金の負担が減ることになります。また株式譲渡益に対する税率も通常の35%から20%にさがることになりました。

・大韓航空が5年連続国際線の貨物輸送部門で世界2位となりました。IATA(国際航空運送協会)が23日発表した「2000年世界航空輸送統計」によりますと、大韓航空の去年の定期航空便による貨物輸送実績は62億5千700万トン・キロメーターで、ドイツのルフトハンザについで2位を占めました。トン・キロメーターは1便あたりの貨物の輸送トン数に飛行距離をかけた数字で、航空会社の貨物輸送実績を比較する時に使われる単位です。これで大韓航空は国際貨物輸送部門で96年以来5年連続2位を守りました。3位はシンガポ−ル航空で60億2千万トン・キロメーターでした。

・農薬と化学肥料を使わない自然農法によって米を栽培する農地面積が大きく増えています。農林部は23日、稲作実態調査の結果、今年農薬や化学肥料を使わず米を栽培した面積が4782ヘクタールと去年2171ヘクタールより2.2倍増えたことが分かりました。農法別ではアヒルを水田に放ち、稲を栽培する雑草アヒル農法が32%と最も多く、その次がキト酸農法17%でした。農林部は米の自然農法栽培が増えたことについて、環境保全と食品安全に対する消費者の関心が高まったことと、農民の間で高品質の米の生産が所得の向上につながるという認識が拡がっていたためと分析しています。

・皆様お聞きの放送はラジオ韓国KBSの国際放送です。23日のソウルは雨のち曇り午後3時の気温は29度6分でした。23日ソウル、京畿道、江原道の内陸地方に降った集中豪雨で午後4時現在7人が行方不明になるなど雨による被害が多く出ています。なお午後1時半を期して豪雨警報はすべて解除されました。24日はソウル、京畿道、江原道地方に30から100ミリの雨が降るものとみられます。ウォン相場です。23日午後3時現在韓国外換銀行が公示した日本の円100円は1060ウォン16銭で先週より76銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは1309ウォン30銭で前の週より,7ウォン30銭のウォン安でした。23日韓国株式市場の総合株価指数は524.21ポイントで 前の週より13.50ポイント下落しました。

7月21日土曜日

・金大中大統領は、20日、「日本の歴史教科書問題は、これまで通り毅然とした冷静な姿勢で再修正が行われるように努力しなければならない。韓日関係がこれ以上悪化するのは望ましくない」と語りました。これは、金大統領が、統一・安保長官会議の昼食懇談会で述べたものです。金大中大統領は、「日本国内にも正しい歴史認識をもった多数の知識人や市民の動きがある」として、政府は毅然、かつ確固とした姿勢で今後とも歪曲記述の再修正が行われるよう交渉を続けてほしいと語りました。

・東京発連合ニュースです。日本の歴史教科書のいわゆる歪曲記述を巡る韓国政府の再修正の要求に対して、日本政府が事実上拒否したことで、両国間の相互学校訪問や修学旅行など、民間レベルの交流中止や延期が相次ぎ、その数は120件を超えていると毎日新聞が21日報道しました。それによりますと、39の都道府県で、125件の韓国関連の交流事業が中止され、このうち97件は学校関係の交流事業だということです。読売新聞も地方自治団体と民間団体が進めてきた韓日交流行事のうち84件が教科書問題で中止や延期されたと報じています。

ワシントン発KBS特派員の報道です。アメリカのパウエル国務長官は、来週ハノイで始まるASEAN地域フォーラムで、白南淳外相の欠席に関係なく、北韓代表団と対話を行う意向があることを示唆しました。パウエル長官はASEAN地域フォーラムと韓国、中国、日本歴訪のため22日、ワシントンを出発しますが、これに先立って20日、記者会見し、「白南淳外相がASEAN地域フォーラムに欠席しても、北韓代表団は、ハノイに来る予定になっているので、北韓の代表団と対話を行うことになるだろう」と述べ、何らかの形で米朝協議を行う用意があることを示唆しました。またパウエル長官は、今回のアジア歴訪では、韓半島の緊張緩和について関係各国と詳しく協議する方針を明らかにしました。

・現在の中学3年の生徒が受験することになる2005年度の大學入試が大幅に変更される見通しです。まず、日本のセンター試験にあたる修学能力試験が、国語・英語・数学の必須科目を中心とした修学能力試験1と、選択科目中心の修学能力試験2の2つに分けられます。また毎年11月に一回だけ実施していた試験を年2回に増やすなど、受験生は、試験科目と試験日を選択して受けることができるようになります。教育人的資源部は、20日このような内容を骨子とする「教育改革計画」を金大中大統領に報告し、12月に確定する計画です。

今年9月から来年8月までの1年間に適用される韓国の労働者の最低賃金は、時給2100ウォン、一ヶ月の給料としては47万4600ウォンとすることが決まりました。これは、去年9月から今年8月までの1年間の最低賃金と比べると、12.6%アップした金額です。労働部の最低賃金委員会は、20日、向こう1年間の最低賃金を調整する会議を行った結果、「労働者側の要求には満たないものの、労働生産性の増加率や、名目賃金引き上げ率などを考慮して最低賃金の金額を決めた」としています。

鉄道庁は、韓国から北韓そして中国、モンゴル、ロシアを経て、ヨーロッパまで運行できる大陸横断鉄道の車両開発に着手すると21日発表しました。この鉄道車両は、ロシアなどで冬場の最低気温が氷点下30度を下回っていることを考慮して氷点下50度の寒さまで耐えられるように設計し、また韓国とロシアとの線路の幅が異なることから、列車の車軸の幅を自動的に調節できるシステムも開発する予定です。鉄道庁はまず、南北縦断鉄道の開通に備えて来年中に貨車の開発を終え、2003年までには客車の開発を終える計画です。

・来年韓日共催となるサッカーワールドカップの成功を祈願して、 韓国と日本の体の不自由な人達が全国のワールドカップ競技場の身障者施設を点検する国土縦断のツアーを始めました。韓国の9つの障害者団体250人と日本人参加者20人が、21日午前釜山市を出発し、ソウルまでの550kmを来月16日まで車椅子で行進し、釜山競技場を皮切りに蔚山、大邱、大田、水原、仁川、ソウルの競技場を訪れて、競技場での身障者用施設をチェックします。

・禁煙区域での喫煙の罰金が、来年から現行の5倍にあたる10万ウォンに引き上げられます。保健福祉部が20日発表した禁煙対策方針によりますと、禁煙区域でタバコを吸っているのが摘発された場合課せられる罰金を、現在の2万ウォンから5倍にあたる10万ウォンに引き上げることになりました。

・韓国人の4人のうち3人は、夫婦の共働きを望んでいることが分かりました。これは、韓国の女性部が全国の20歳以上の男女1535人を対象に調査した結果、分かったもので、全体の75.2%、つまり4人のうち3人は夫婦共働きを希望しているということです。年齢別では、20代が82.5%と希望者が最も多く、40代は68.2%で最も低い結果となりました。

・Jリーグのセレッソ大阪から韓国Kリーグの蔚山現代に移籍することになった盧廷潤選手が、今シーズン Kリーグに出場できなくなりました。韓国プロサッカー連盟によりますと、盧廷潤選手は93年に韓国国内のドラフト指名を受けず、高麗大からサンフレッチェ広島に入団し、Kリーグでの経験がないため「新人」として扱われることになり、ドラフト制度が廃止される来年1月1日までは、蔚山現代の選手として登録できなくなっています。

・21日のソウルは雨、午後1時の気温は26度2分でした。22日も、全国的に雨の予報となっています。韓国外換銀行が公示した21日、午後1時の為替レート、日本円100円は1059ウォン40銭で、前日に比べ50銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1302ウォンで、前日に比べ1ウォン30銭のウォン高でした。韓国株式市場は、土曜日のため取引はありません。

7月20日金曜日

・韓昇洙外交通商長官は、25日、ベトナムのハノイで、日本の田中外相と会談し、日本の歴史教科書問題や、北方4島での韓国漁船のサンマ漁などについて幅広く意見を交わす予定です。韓国の政府関係者によりますと、韓長官は、24日から3日間ハノイで開かれる東南アジア諸国連合と韓国、日本、中国が参加する「ASEANプラス3会議」の拡大外相会談と、アセアン地域フォーラムに参加することになっており、現地で田中外相と会談をする方向で日本側と調整を進めています。会談では、日本の歴史教科書歪曲記述や、北方4島での韓国漁船のサンマ漁、小泉首相の靖国神社の公式参拝について、主に話し合われるものとみられています。席上、韓長官は、日本の歴史教科書の歪曲記述に対する韓国側の再修正要求を日本が事実上、拒否したことに対する韓国政府の遺憾の意を伝えるとともに、改めて記述の再修正を求める方針です。

・ところで、政府は、日本の歴史教科書問題と、経済・通商問題とを、切り離して対応するという基本方針を再確認しました。政府は19日、日本の歴史教科書歪曲対策チーム会議を開き、今後の対策について協議しました。その結果、基本的には、経済・通商問題を教科書問題と切り離して対応することで一致しました。会議ではまた、日本の大衆文化の受け入れを一時凍結することや、軍事・防衛面での交流縮小、国際舞台での対日圧迫強化以外についても検討を行いましたが、当分の間、追加措置は取らない方針で決着しました。

来週、ベトナムのハノイで開かれるものと期待されていた2回目の南北外相会談は実現できなくなりました。北韓は、来週25日にハノイで始まるASEAN地域フォーラムに白南淳外相が欠席することを議長国であるベトナム政府に伝えました。このため、ASEAN地域フォーラムの期間中、ハノイで行われるものとみられていた南北外相会談や米朝協議は、先送りされることになりました。北韓の白南淳外相が今回ASEAN地域フォーラムへの出席を取りやめたのは、北韓に対して強硬姿勢をみせるアメリカのブッシュ政権や、韓国とは本格的な対話を始める意思がないことを示すものではないかとみられています。ところで韓国の外交筋は、北韓は白南淳外相の代わりに、外務省巡回大使の許鐘氏を派遣する可能性が高いと明らかにしました。許鐘大使は、90年代に、国連代表部の次席大使としてアメリカとの交渉役を務めた人物です。

・アメリカのパウエル国務長官は、19日、イタリアのジェノバでサミット・主要国首脳会議に先立って開かれた外相会議の後、行った記者会見で、「日本の歴史教科書問題をめぐる韓国と日本との葛藤が、対北韓政策をめぐる韓日米3ヶ国の協調体制に障害にならないよう願う」と述べ、問題の早期解決を望む姿勢を示しました。パウエル長官はまた、この中で、北韓に対する金大中大統領の包容政策への支持を改めて表明し、韓半島情勢の一層の改善に期待を示しました。

北方4島周辺水域で予定している韓国漁船のサンマ漁に対抗して、日本政府が三陸沖での韓国漁船のサンマ漁の操業許可を留保している問題に関連して、韓国と日本は19日、ソウルで4回目の実務者会議を行いましたが、これまでと同様、双方の立場を主張しただけに終わっています。この会議で、日本側は北方4島の日本の領有権がどのような形であれ保障されなければならないと主張したのに対し、韓国側は、サンマ漁と領有権問題は、直接関係がないという点を再度強調した模様です。このため両国は双方の見解の溝を埋めるため今後とも韓国の海洋水産部と日本の水産庁との間で実務者レベルでの会議を重ねていくことになりました。

・現代アサンが進めている北韓の金剛山観光事業に新たに参入することになった韓国観光公社は、金剛山観光の収益性を調査するため20日から3日間、大規模な視察団を金剛山に派遣することになりました。この視察団は、韓国観光公社の社長をはじめ、統一部や文化観光部など政府関係者、それに会計法人の職員らおよそ450人で構成されており、20日から3日間、金剛山一帯の観光施設を観て回り、金剛山観光事業の収益性について検討することにしています。

・ところで、韓国観光公社が、深刻な資金難に陥っている現代アサンに政府資金である南北協力基金から150億ウォンを追加支援していたことが分かりました。韓国観光公社は、当初、政府から融資を受けている南北協力基金450億ウォンのうち、現代アサンが北韓に滞納している金剛山観光代金290億ウォンに限って支援する方針でしたが、現代アサンがその後も深刻な資金難から抜け出していないため今月16日、150億ウォンを追加支援したということです。

・韓国では、国定教科書を各学校が授業で使用していますが、国語、韓国史、道徳、社会など専門課程の教科書は、今後、民間の出版社が発行できるようになりました。教育人的資源部は、20日、「教学社」など6つの民間出版社に対して、国定教科書の一部の発行を認めると発表しました。6つの民間の出版社に教科書の発行が認められるのは、国語、韓国史、道徳、社会など専門教科課程721冊のうち、およそ半分の388冊で、年間の市場規模は247億ウォン程度になるものと見込まれています。ただし、これらの出版社は、教科書編纂委員会が作成した内容を変更することはできず、デザインなどの編集・出版、そして各学校に販売する権利が与えられるというものです。

・韓国の妊婦の早産が増えているという調査結果が出されました。仁川広域市にあるカチョン医学大学付属キル病院の金ソクヨン教授によりますと、この病院で診療を受けた妊婦を対象に、95年と2000年の2回に渡って、調査した結果、95年には、早産する割合が8.1%に過ぎなかったのが、去年2000年には、2倍近い15.8%にまで増えたということです。こうした傾向について、金教授は、女性の社会進出が活発になり、妊娠後も仕事を続け体に無理がかかり、それによるストレスが溜まるのと、妊娠中絶などが原因と考えられると話しています。早産は、出生児の体重に関係なく、最終生理日を基準に妊娠37週以前に出産することをさすもので、新生児の死亡や障害の原因とされています。

・日本のプロ野球中日ドラゴンズとの契約が終わり、韓国に戻ってきた李鐘範選手が、韓国のプロスポーツ選手としては最高額の年俸3億5千万ウォンで起亜タイガーズと契約を結びました。李鐘範選手は、20日、ソウル江南区にある現代・起亜自動車ビルで、球団側とこのような契約を結び、韓国での第二の選手生活を始めることになりました。

ソウル特別市の500あまりの小学校が20日、一斉に終業式を行い37日間の夏休みに入りました。これに先立って、ソウルの中学と高校は、先週すでにほとんどの学校が夏休みに入っています。

・20日のソウルは晴れ、午後3時の気温は28度8分でした。21日は、小康状態にあった梅雨前線が再び北上し、ところによっては最高60ミリの雨が降るという予報になっています。お終いは、ウォン相場と株価です。韓国外換銀行が公示した20日、午後3時現在の為替レート、日本円100円は、1058ウォン90銭で、前日に比べ5ウォン19銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1302ウォン20銭で、前日に比べ3ウォン30銭のウォン高でした。また20日の韓国株式市場の総合株価指数は、537.71ポイントで、前日より8.03ポイント下落しました。

7月19日木曜日

・韓国政府は日本の歴史教科書歪曲記述問題と関連して、当面は日本政府に追加の措置を求めず、より実効性のある対応策について講じることになりました。政府は19日 日本の歴史教科書問題について当面の対策を協議しました。その結果、歴史教科書の歪曲記述については修正を重ねて求めながらも、日本の参議院選挙と来月15日に終わる教科書採択の状況などを見守っていくことになりました。一方、与野党の総務は18日、国会で記者会見し 日本の歴史教科書の歪曲に対応するため 北韓、中国、台湾など被害当事国と対策機関を設けるなど議会レベルでの対応策を模索することにしたと述べました。

・20日からイタリアのジェノバで開かれるG8首脳会議に先き立って18日からローマで開かれたG8外相会議では、韓半島の緊張緩和と中東の和平問題が重要な議題になるとみられています。これについて日本の政府関係者は今度の会談では韓半島の緊張緩和に対する支持を重ねて明するだろうと伝えました。8か国外相は金大中大統領の対北韓抱擁政策に支持を表明するとともに、北韓には対話を呼び掛けるものとみられます。また中東の和平プロセス、マケドニア情勢、国連の改革などについても意見を交わす予定です。

・ソウル発連合ニュースによりますと、北韓大使もかねているベルギーのルブルワ韓国駐在大使は19日、キリスト教関係の討論会に出席し、経北韓の白南淳外相は「金正日国防委員長はソウルを訪問するだろう」とのべたと語りました。ルブルワ大使は北韓大使に就任するため先月18日から23日まで北韓を訪問し、楊享變最高人民会議常任委員会の副委員長に信任状を提出し、白南淳外相とも会談しました。この席で白南淳外相は、具体的な時期については触れなかったものの金正日国防委員長がソウルを訪問するだろう」とのべたとことを明らかにしました。ルブルワ大使はまた米朝関係が改善されなければ南北関係の改善も進まないが、北韓は相変わらずアメリカを敵視するような態度をとっているようだっと述べました。

・韓国では景気の停滞が続いていますが、今後の消費動向の前触れとなる消費者マインドは回復に向かっていることがわかりました。統計庁によりますと、6か月後の消費動向を示す消費者期待指数が先月100.3を記録し、去年10月以降 はじめて100を超えました。消費者期待指数は100を基準に消費を減らす世帯と増やす世帯が同じであることを意味するため、100を超えると消費心理が本格的に回復しているものと見られます。この消費者期待指数では 景気、家計の生活費、消費支出、外食、文化費などすべての項目で上昇を示しました。

・KDI(韓国開発研究院)は今年の韓国の経済成長の展望を4.3%から4%に下方修正しました。これについてKDIはアメリカの経済回復が遅れるなど対外の経済が不透明で韓国経済の現況も当初の予想より悪化しているためと説明しています。また急激に下がっている輸出も回復する見込みは薄く、設備投資も輸出の不振と生産設備の低い稼働率で今年2%台に減少するだろうという見通しを出しました。また消費者物価は当初の予想を上回り4.4%程度の上昇になるという見通しを出しました。KDIはアメリカなど先進国の景気と国内の金融市場の安定などが今年下半期の韓国経済の最も重要な要因になるだろうとして、アルゼンチンの経済危機が世界経済にもマイナスになる可能性があるとしています。

・日本の水産庁が三陸沖での韓国漁船のサンマ漁に対する操業許可を留保する措置を撤回したと海洋水産部が明らかにしました。漁業支援局のパクドクベ 資源局長は18日、日本の水産庁長官の名前で韓国漁船のサンマ漁の留保を条件つきで撤回する内容の手紙を送ってきたと述べました。それによりますと、韓国のサンマ漁船に対する操業許可の留保措置を撤回し、韓日漁業協定の合意とおり三陸沖での操業を許可するということです。しかしこの許可書には北方4島周辺での操業に対する両国間での協議が調整された後効力を発するという条件がついています。

・韓国の漁船が今月15日から操業を始める予定だった、北方4島周辺水域でのサンマ漁はこの水域の水温が低いため、2週間程度遅れ来月初め頃に可能になるものとみられます。海洋部は北方4島周辺水域の水温はサンマ漁の適温とされる摂氏10度から12度を5度から7度下回っているため、予定より2週間ほど遅れる見通しだと明らかにしました。海洋部は当初、今月15日から予定されていたサンマ漁が1週間ほど遅れ、20日から25日の間に始まるだろうとしていました。

・ドイツ政府は18日北韓に支援する牛肉の第1陣として、3千トンを数週間以内に船積みを始める予定だと明らかにしました。ドイツは 去年冬の狂牛病の騒動で国内の牛肉価格の値崩れを防ぐため北韓へ牛肉の援助することになり、あわせて3万トンの牛肉を北韓に送ることにしていました。北韓は今年3月 ドイツと国交を結んでいます。

・皆様お聞きの放送はラジオ韓国KBSの国際放送です。19日のソウルは晴れのち曇り、午後3時の気温は30度8分でした。20日は梅雨前線の影響で全国的に雨の予報となっています。日中の最高気温は26度から28度の見込みです。為替と株の動きです。19日午後3時現在、韓国外換銀行が公示した日本の円100円は1053ウォン71銭で前の日より6ウォン86銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは1306ウォン60銭で前の日にくらべて5ウォン10銭のウォン高でした。また19日韓国株式市場の総合株価指数は545.76ポイントで、前日にくらべて5.23ポイント上昇しました。

7月18日水曜日

・アメリカ政府は韓国にあるアメリカ軍の基地や通信施設などを今後10年間に全面的に見直す方針です。アメリカ国防総省のキグリー報道官は17日の記者会見で、在韓米軍を効率的に展開させるため、韓国政府と協議する方針を示し、この中では、「今後アメリカ軍の新しい施設は原則として制限し、既存の基地を閉鎖して、アメリカ軍を効果的に配備することが話し合われるだろう」と述べました。またキグリー報道官は「在韓米軍の全面見直し作業は、アメリカ軍の兵力の縮小を意味するのではなく、配備の合理化を進めるものだ。2011年までに段階的に進められる方針で、韓米両国の協議の進み具合によって早期に行われる可能性もある」と指摘しています。

・これについて、韓国と在韓米軍は、すでに韓国内のいくつかの基地を統廃合して、集中化を図る方針を決め、今年11月にワシントンで開かれる韓米定例安保協議会で、覚え書きを交換する方向で調整している模様です。政府消息筋によりますと、これまでの韓米協議で、アメリカ軍基地や演習場20ヵ所を韓国側に返還する予定です。また京畿道北部にある規模の小さい基地を統廃合する予定で、米軍側は、韓国政府が大規模の基地周辺の土地を買い入れて、アメリカ側に提供するよう求めているということです。これについて、韓国政府は、基地周辺の土地の買収は、地方自治体との協議が必要だが、まずアメリカが返還した軍基地を売却してこれを買収費用に当てたいという考えを示しました。

・日本の歴史教科書を巡る韓国と日本のあつれきは外交問題から民間レベルの交流にまで深まる様相を見せていますが、韓国国会は18日の本会議で、韓国政府に対し、さらに強硬な対日政策を求める決議を採択しました。この決議では、「日本政府が国家主義の歴史観に基づいた歪曲された歴史教科書を引き続き放置するのは、被害国との善隣友好関係を大きく損なうものである。韓国政府は日本の大衆文化の受け入れを中止するとともに、政府高官レベルの交流を中断するなど、さらに強力な対応措置を講じるべきだ」と述べ、政府に対し一層強硬な姿勢をとるように求めた内容となっています。

・東京発の連合ニュースによりますと、日本の田中外相は、来週ハノイで開かれるASEAN安保フォーラムでは、韓国と中国の外相と個別に会談する予定です。韓日外相会談と日中外相会談は、最近、日本の歴史教科書の歪曲記述などで、3カ国が緊張関係にあることから、この外相会談が実現するかどうかが注目されます。

・2008年の夏のオリンピックが北京に決まったことで、韓国と中国は「韓中北京オリンピック支援協議会」を設けることになり、これをきっかけに韓国と中国との経済や文化の交流がさらに活発になるものと期待されます。中国を訪問した金漢吉文化観光長官は、17日、「中国の袁偉民国家体育総局長と会談し、早い時期に「北京オリンピック支援協議会」を設けることで合意した」と述べました。この「韓中北京オリンピック支援協議会」が発足しますと、韓国は88年のソウルオリンピックの経験をもとにオリンピック運営のノウハウや、人材の養成、中継放送の体制などについて全面的に支援する計画です。一方、中国国務院の徐光春電波映画テレビ総局長は、金漢吉文化観光長官との会談で、来月からドラマなど韓国のテレビ番組の放送枠を増やしていく意向を表明しました。これについて、国務院の文化部副部長は、「韓国の芸能人の中国での公演と活動に対する規制は見直すことになる」と述べました。

・アメリカが米朝対話を再開する条件として、IAEA(国際原子力機関)の査察を受け入れるよう北韓に求めていることについて、北韓は「IAEAの査察は、米朝基本合意に反するものだ」として、これを受け入れない方針を示しました。北韓の朝鮮中央通信が16日報道したところによりますと、「IAEAは北韓が査察を拒否すれば、軽水炉の提供に悪影響を及ぼしかねないと発言したが、IAEAの査察は米朝合意に反するもので、受け入れない」と述べました。

韓国政府の当局者は17日、「アメリカのカーター元大統領が来月15日前後に北韓訪問を計画している」と述べました。政府当局者はこの中で、「カーター元大統領がNGO活動の一環として来月15日に北韓入りする予定だ。詳しい訪問日程は決まっていない」と述べました。この当局者によりますと、カーター元大統領は去年も北韓を訪問する意向でしたが、実現しなかった経緯があり、今回の訪問も実現するかどうかが注目されます。

・韓国と北韓の農業関係者が共同で主催するイベントが18日 分断後初めて北韓の金剛山で行われました。このイベントには、韓国と北韓の4つの団体から1300人が参加し、韓国の伝統的な遊びや体育大会を行って、南北の親睦を図りました。

先月6月の失業率は3.3%と、97年暮れの経済危機以来最も低い水準になりました。統計庁が18日まとめた6月の雇用動向によりますと、失業者は74万5000人、失業率は3.3%で、5月に比べてそれぞれ3万5000人、0.2%下がっています。これは、外貨危機となった97年12月の失業者65万7000人、失業率3.1%以降の最も低い水準で、2月以来4ヵ月連続の減少となりました。この一方で、働く意思のない失業者や、適当な職業につくことができない、いわゆる非経済活動人口は、10万人近く増えており、この雇用統計では指標だけ改善された形となりました。

・本格的な夏の休暇が始まる今週20日から来月末までに韓国の空の便が、国内線・国際線合わせて300便あまり増便される予定です。このうち、大韓航空は今週20日から来月26日までの間、中国路線の98便をはじめ、国際線を147便を増便する計画で、韓国と日本を結ぶ路線は、仁川―大阪線など23便が増便されます。また国内線は来月5日まで155便増便されます。またアシアナ航空は今週20日から来月12日までの間に、国際線で30便増便し、国内線は37便の増便を予定してします。大韓航空では「今年の増便は全体では去年並みですが、韓国の地方空港と中国とを結ぶ路線を重点的に増便しました」と話しています。

・日本のプロサッカーのJリーグセレッソ大阪で活躍している韓国人選手ノ・ジョンユン選手がウルサン現代に移籍します。ウルサン現代は17日、「ノ選手は今月21日の試合を最後に、セレッソ大阪から現代に移籍することになった」と発表しました。ノ・ジョンユン選手は、来月19日から試合に出場する見通しです。ノ・ジョンユン選手は、93年に広島サンフレツェに入り、98年オランダを経て、99年からセレッソ大阪に移籍、通算202試合に出場して41ゴールを記録、94年と98年のワールドカップには韓国ナショナルチームのミドフィルダーとして活躍しました。

・18日のソウルは晴れのち曇り、午後3時の気温は31度1分でした。19日は南に下がった梅雨前線が北上し、全国的に曇りのち雨になる見込みで、特に19日夜から20日にかけては大雨になるものとみられます。最後にウォン相場と株価です。韓国外換銀行が公示した18日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1046ウォン85銭で、16日に比べて2ウォン60銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1311ウォン70銭で、16日に比べて20銭のウォン安でした。また韓国株式市場の18日の総合株価指数は、540.53ポイントと、前の日に比べて8.39ポイント下落しました。

7月17日火曜日

・17日は韓国の憲法制定を記念する制憲節で国民の祝日です。国会は制憲節53周年のこの日、李満變国会議長、崔鍾泳大法院長、尹永哲憲法裁判所長、立法、司法、行政の明け3権の代表と与野党代表らが出席した中で記念式典を行いました。李満變国会議長は式典の挨拶で「国会がまだ国民の真の信頼をうけていない現実がもどかしいが国と国民に奉仕する国会になるためともに努力しよう」と述べました。また、南北の離散家族が自由に再会できるようにするため離散家族の面会所の設置と南北の国会議員の会談が開かれるよう北韓の協力を求めました。李議長はまた、一部で論議されている統一憲法については「この時点ではかえって混乱を招く恐れがあるとして、南北関係が進展してから論議しても遅くないだろう」と述べました。

・政府は靖国神社に安置されている韓国人の位牌の返還を日本政府に正式に要請する方針です。これは日本の植民統治時代、強制徴用された韓国人の遺族が位牌返還を韓国政府に求めたことによるもので、韓国政府は靖国神社には何人の位牌が安置されているかなどについて調査するとともに、外交ルートを通じて日本政府に位牌の返還を正式に要請する計画です。政府関係者によりますと、靖国神社には2万1千人あまりの韓国人徴用者の位牌が安置されていると推定されています。

・東京のKBS特派員の報道によりますと、日本の公立学校としては初めて栃木県の一部の市町村が「新しい歴史を作る会」の「歴史教科書」を採択することを決めましたが、この決定をくつがえす動きが出ています。栃木県の「藤岡村教育委員会」は 16日この教科書を来年度から村の中学校てで使用するかどうかを協議した結果、この教科書が歴史を歪曲しているとして下都賀採択委員会の決定には従わないことを決めました。栃木県の下都賀採択委員会には2つの市と8つの町村が含まれており、このうち大山市と国分寺町も採択に反対する声が高くボイコットする可能性が高いものとみられています。下都賀採択委員会では参加している市町村のうち一か所でもボイコットすれば教科書の採択ができないようになっており、事実上下都賀での作る会の歴史教科書採択は難しいものとみられています。

・アメリカのパウェル国務長官が来週末韓国を訪れるのを契機に米朝関係、南北関係だけでなく、韓米関係も新しい転機を迎えるだろうと、韓国の外交通商部とアメリカの外交関係者が明らかにしました。パウェル国務長官は今回の韓国訪問で金大中大統領の対北韓抱擁政策を支持する考えを改めて表明するものとみられており、北韓がアメリカとの対話に応じれば、米朝関係は大きな進展を見せるものとみられます。両国の外交関係者は 「アメリカの外交、安保政策に最も大きな影響を及ぼしているパウェル国際長官の訪韓は、両国政府から大きな関心が持たれているとして、アメリカのアジア政策を調整する重要な契機となるだろう」と述べました。パウェル国務長官は訪韓期間中、金大中大統領と対北韓政策や韓米関係について集中的に意見を交わすものとみられています。

・韓国に亡命した黄ジャンヨプ元北韓労働党書記のアメリカ訪問についてアメリカ議会筋は韓国政府の意向を受け入れ、9月以降とすることになりました。韓国の粱ソンチョルアメリカ駐在大使は16日、黄氏をアメリカに招待した共和党のコックス下院議員と会談し、韓米当局が緊密な協議を経て黄氏の訪米を決めたいという韓国政府の立場を伝え、コックス議員もこれを受け入れたものとみられています。この結果、アメリカ議会の関係者らは今月20日に予定されていた黄氏のアメリカ訪問が事実上難しくなったものと判断し、今年9月以降の訪米を推進することにした模様です。このような動きは黄氏の訪米問題で韓米両国にあつれきを招くことがブッシュ政権にとっても負担になるだろうという指摘によるものと分析されています。

・政府は、南北の離散家族問題の制度的解決をめざして、「離散家族法」の制定を検討しています。この法律は南北離散家族の再会を制度的にサポートする法案とその関連法案で離散家族が第3国で再会する際に南北協力基金からの金銭的な支援も含む内容が盛り込まれるものと見られます。政府関係者は現在、関係部署間の協議を通じて法律案の内容を検討中だと述べました。

・EU(ヨ−ロッパ連合)の執行委員会代表団が北韓への援助などの懸案について協議するため今月20日から5日間北韓を訪問します。北韓入りするのはEUのシモス・ギレス韓国担当官を首席代表とする4人です。代表団は北韓の関係者らと北韓への技術援助の対象や援助方法などについて意見を交わす予定です。

・韓国への入国ビザが、今年10月からアメリカと同じように、パスポートにビザを付着するステッカ式にかわります。政府関係者は 「最近偽造や変造された入国ビザを使って韓国入りするケースが多くなっているとして、偽造や変造の難しいアメリカ式ステッカー式に入国ビザを変えることになった」と述べました。韓国はこれまでスタンプを使ってパスポートに捺印する「認証捺印」方式を利用してきました。政府はまた 今年10月から現在のパスポートに写真を張り付ける方式からパスポートに直接写真を印刷する「電写方式」を導入する予定です。

・韓国では景気後退の中でも自動車の登録台数は引き続き伸びており、特に外国産自動車の登録が急増していることが分かりました。建設交通部によりますと、今年6月末現在の全国の自動車登録台数の対前年の増加率は去年の同じ時期より7.6%増えた1248万1749台でした。これで自動車登録台数は99年の6.6%、2000年の8%についで3年連続5%以上の伸び率をみせています。また外国産の自動車は98年が1921台、一昨年は2903台、去年は5540台でしたが、今年は上半期だけで4888台が新規登録され 外国自動車の購入が急増していることが分かりました。

・皆様お聞きの放送はラジオ韓国の国際放送です。17日のソウルは晴れ、午後2時の気温は31度2分でした。18日は全国的に晴れ時々曇りとなるでしょう、最高気温は24度から31度の見込みです。為替と株です。17日は制憲節で国民の休日のため為替と株の変動はありません。16日の日本の円100円は1049ウォン45銭、アメリカドル1ドルは1311ウォン50銭でした。また16日の総合株価指数は547.57ポイントでした。

7月16日月曜日

・韓国では14日夜から15日朝にかけてソウル市を中心に300ミリ前後の集中豪雨となりこれまでに確認された死者と行方不明は54人に上っています。韓国政府の中央災害対策本部が16日午前7時現在でまとめたところによりますと、今度の集中豪雨による死者は40人、行方不明は14人となっており、このほか住宅3万5千世帯あまりが浸水の被害を受けました。死者と行方不明者を地域別にみますと、ソウルが28人、京畿道22人、仁川市4人でした。このほか道路浸水が325箇所、田畑の冠水が1480ヘクタールにのぼるなど大きな被害となっています。水害対策本部では死亡や、行方不明者の家族には早期に見舞金を支給する一方、被災地の復旧作業を急ぐことにしています。この集中豪雨でソウルでは地下鉄7号線の一部区間で線路に浸水し、運行を見合わせました。

・サマランチ氏に代わる新しいIOC(国際オリンピック委員会)の次期会長に、ベルギーのジャック・ロゲ氏が決まり、有力候補の韓国の金雲龍理事は涙をのみました。モスクワの世界貿易センターで開かていたIOC総会は最終日の16日次期IOC会長を選ぶ選挙を行いました。その結果ベルギーのジャック・ロゲ候補が2回目の投票で過半数を獲得し、第8代IOCの会長に当選しました。今回の会長選挙にはロゲ氏のほか 韓国の金雲龍理事やカナダのパウン理事ら5人が立候補し、直前の情勢ではロゲ氏と金氏の一騎打ちと見られていましたが、結局IOC委員のほぼ半数を占めるヨ−ロッパ各国の支持を受けたロゲ氏が会長の座を獲得し 金雲龍氏は涙をのむ結果となりました。ロケ新会長は1942年ベルギーのケントで生まれ、整形外科医のかたわら ベルギーのヨット代表として3回オリンピックに出場したヨ−ロッパ スポーツ界の実力者として評価されています。金雲龍理事は2008年のオリンピックの開催地が北京に決まったことから、アジアにプレゼントを二つはあげられないというヨ−ロッパ勢の主張が力を得たこととIOC委員への活動費支給の公約が悪材料となったという見方があります。

・韓国政府は日本の小泉総理が来月15日の終戦記念日に靖国神社に参拝した場合、韓日両国の首脳の交流を中断するなど強硬な対応策を取るものとみられます。政府当局者は「戦犯を祭っている靖国神社を日本の総理が参拝することは戦争犯罪に対する国の責任を否定する行為と同じだ」と指摘し、政府のこうした考えを先週韓国を訪問した日本の外務省高官に伝えたとのべました。韓国政府としては韓日両国首脳の交流を中断し、日本駐在韓国大使を召喚することを検討しているものとみられています。政府はまた 歴史教科書の歪曲記述に対する追加対策は靖国神社参拝問題と関連付け、アメリカとの協力などについても検討することにしています。

・ワシントン発連合通信によりますと、日本は歴史教科書を巡る問題を直視し、従軍慰安婦問題と南京虐殺の記述を修正すべきだとアメリカの有力紙のシカゴトリービューンが15日報じました。シカゴトリービューンは社説で小泉総理は南北と中国の抗議にもかかわらず教科書の修正を拒否し神社参拝を行おうとしていることでアジアの反日感情をあおっていると報じました。これに先立ってニューヨークタイムスとワシントンポスト、ロサンゼルスタイムスなどアメリカの主な新聞は社説などを通じて教科書問題に対する批判的な論調を掲載しています。

・ワシントン発連合ニュースによりますと、アメリカのパウェル国務長官は 「ブッシュ政権の発足当初韓国政府との間で対北韓政策を巡って一時ギクシャクしたことはあったが、これを克服した」とのべたとワシントンポストが15日報じました。パウェル長官はブッシュ政権の初期に 金大中大統領の対北韓政策に対し、アメリカがどのように対応すべきかということで若干の問題はあったが、ブッシュ政権は北韓政策に対する検討を終えて北韓に対話を提案し、数日内に北韓側から何らかの反応があることを期待していると述べました。パウェル長官は北韓が対話の提案を受け入れれば今月ベトナムのハノイで開かれる東南アジア諸国連合の地域フォーラムで北韓の白南淳外相と話し合うことになるかもしれないと付け加えました。

・韓国の外貨保有高がこれまでで最高の966億8百万ドルになりました。韓国銀行によりますと、15日現在の韓国の外貨保有高は 先月末にくらべて23億5千万ドル増えた966億8百万ドルとなり、去年末の最高記録を更新したとしました。韓国銀行は今月に入り3億ドルの国際通貨基金からの借金を償還しましたが、株式預託証書の発行資金と金融機関の外貨預託金の償還などで 外貨保有高が大きく増えたためと分析しています。

・皆様お聞きの放送は、ラジオ韓国KBSの国際放送です。16日のソウルは晴れ時々曇り、午後3時の気温は29度3分でした。17日のソウル、中部地方は雲の多い一日に、南部地方と済州島は時々雨の予報となっています。全国の最高気温は24度から31度の見込みです。最後にウォン相場をお伝えします。韓国外換銀行が公示した日本の円100円は1049ウォン45銭で、前の日に比べて61銭のウォン安でした。また、アメリカドル1ドルは1311ウォン.50銭で先週に比べて1ウォン50銭のウオン安でした。韓国株式市場の16日の総合株価指数は547.57ポイントと先週に比べて0.92ポイント下落しました。

7月14日土曜日

・金大中大統領は14日、2008年のオリンピックが、中国の北京で開かれることが決まったのを受けて、江沢民首席に祝電を送りました。この中で金大統領は、「中国が今後、オリンピックの準備を進める過程で両国の友好親善と協力関係がさらに進展することを確信する」と述べ、北京オリンピックの開催にはなむけの言葉を送りました。2008年の第29回夏のオリンピック大会の開催都市を決めるIOC総会は、13日モスクワで開かれ、立候補した5都市の中から北京が圧倒的な支持を集め、8年前、シドニーに2票差で敗れた雪辱を果たしました。

・北京が2008年の夏季オリンピックの開催都市に決まったことで、韓国の産業資源部は、オリンピック関連の特需を見込んで2008年には韓国と中国の貿易の規模は、1000億ドルを超えるという見通しを出しました。産業資源部は、中国が2008年のオリンピックに向けた投資拡大で、年平均8%を超える経済成長をみせるものとみられるとしており、このため韓国と中国との貿易は、2008年までに年平均15%の伸び率を達成できるという見通しを出しました。特にオリンピック特需が期待される分野は、鉄筋、セメントなどの建設資材と、デジタルテレビ、DVDプレーヤーなどのデジタル家電分野、さらに通信・情報技術分野、廃水処理施設などの公害防止関連の設備があげられています。

・韓国の三星電子など主な企業が早くも北京オリンピックに向けたマーケーティングに乗り出しました。シドニーオリンピックでも公式スポンサーになった三星電子は、中国の34都市でアフターサービスを行っており、またLG電子は、中国人に人気のあるサッカーやバスケットボールなどをサポート−するスポーツマーケーティングに乗り出しています。また中国との合弁会社で小型乗用車の「プライド」を生産している現代・キア自動車は、中国市場で新車のブランドのPRに力を入れています。

・韓国と日本は13日、ソウルで、2002年ワールドカップサッカーの共同開催をきっかけに相互にビザ入国査証を免除する「ビザなし渡航」の問題を協議しましたが、合意には到りませんでした。日韓の外務当局の実務者によるこの会議で韓国側は、ワールドカップの大会期間中はもちろん、その後も相互ビザ免除措置を継続するよう提案したのに対し、日本側は、この措置によって韓国人不法滞在者が増加する恐れもあるとして、ビザの免除は段階的に拡大することが望ましいという見解を示したということです。会議ではまた、ワールドカップの期間中、大会の関係者や、入場券を持った外国人が、韓国と日本を自由に往来できるようにする問題についても協議しましたが、両国の出入国の手続き上、いくつかの問題点があり、今後、継続して協議することになりました。

・ワールドカップ韓国組織委員会の鄭夢準会長は、13日、日本の歴史教科書問題が来年のワールドカップ大会の準備に少なからぬ影響を及ぼすことになるという見解を示しました。これは鄭会長が、日本人記者団と行った会見で述べたもので、鄭会長は、「ワールドカップを通じて韓国と日本が真の隣国となることを期待していたが、教科書問題が妨げになっている」と述べた上で、「教科書問題への対応と、ワールドカップは別問題だとする韓国政府の方針は理解できるとしながらも植民地支配に何らの傷みを感じない日本とともに国際スポーツ大会を共催することに負担を感じる」としてワールドカップ共催への深い憂慮の念を示しました。また、日本の天皇の韓国訪問について鄭夢準会長は、「ソウルで行われる開幕式に天皇が出席し、横浜での閉幕式に金大中大統領が出席するのは望ましい。日本がそれを希望するならば、韓国政府に提案するべきだとも述べました。

・韓国国会の特別委員会は、13日、日本の歴史教科書の歪曲記述の是正を求める決議を採択しました。日本の歴史教科書問題を審議する国会の特別委員会は、この日、韓完相教育副総理や、韓昇洙外交通商長官らの出席を求めて、この決議案を全会一致で可決し、本会議でも決議するよう求めました。この決議では、「日本政府が国粋主義的な歴史観にたった教科書の歪曲記述を正さないという姿勢は、韓国との善隣友好関係を損なう行為である。韓国政府は、日本の大衆文化の受け入れを中止するとともに、天皇の呼称についても見直しするなど強力な対応措置をとるべきである」としています。

・アメリカと北韓は13日ニューヨークで、米朝協議の再開に向けての実務的な協議を行いましたが、今後の協議の日程などにについては合意に至らなかった模様です。アメリカ国務省のエドワード韓国課長と、国連の北韓代表部の関係者との間で1時間半にわたって行われましたが、米朝協議の再開に向けて具体的な日程については合意には至らず、アメリカは、今後の北韓の出方を待つことになりました。

・アメリカは韓国製の鉄鋼製品のうち、鉄筋についてダンピング関税を課することになりました。大韓貿易投資振興公社によりますと、アメリカの国際貿易委員会は13日、韓国製の鉄筋によって、アメリカの業界にダンピングの被害があったと最終的に認定しました。これによって、韓国の鉄筋はアメリカ向けの輸出の際、およそ23%から102%のダンピング関税が課せられることになりました。アメリカが韓国製の商品に対してダンピングを課したのは、今年に入って、2度目です。

・韓国駐留のアメリカ軍が有害物質などで環境を汚染した場合、アメリカ軍はただちに韓国側に事故発生を通報するとともに韓米両国による共同調査を行うことになりました。韓国とアメリカは、13日、ソウルで、韓国駐留アメリカ軍の地位協定をめぐる合同委員会を開き、韓国駐留のアメリカ軍が環境汚染の事故を起した場合の処理手続きについて協議しました。その結果、環境汚染事故が発生した場合、アメリカ軍側の速報の義務や原因の共同調査、さらには事故後の措置などを規定した「環境汚染に関する手続き」を新たに採択することで一致しました。これによって、韓国駐留アメリカ軍の基地内で環境汚染事故が発生した場合、周辺住民への被害を最小限に押える具体的な措置がとられることになります。

・北韓とロシアは、金正日国防委員長のロシア訪問の時期を来月8月初めに行う方針を確認し、最終調整に入った模様です。ロシア外務省の関係者によりますと、金正日国防委員長は、8月初めに、極東ウラジオストクからシベリア鉄道経由でモスクワ入りする予定で、いま最終的な調整を行っているということです。金正日国防委員長のロシア訪問は、当初4月に予定されていましたが、北韓側の要請で急遽、延期された経緯があります。

・14日のソウルは曇り後雨、午後1時の気温は25度8分でした。15日は、全国的に雨の予報となっています。お終いは、ウォン相場と株価です。韓国外換銀行が公示した14日、午後1時の為替レート、日本円100円は、1048ウォン84銭で、前日に比べ1ウォン61銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1310ウォンで、前日に比べ50銭のウォン安でした。また韓国株式市場は、土曜日のため取引はありません。

7月13日金曜日

・日本の歴史教科書のいわゆる歪曲記述問題で、韓国政府は韓日の大学生・教員の交流事業を取りやめるなど、両国間の教員と学生交流の計画を全面的に見直すことになりました。教育人的資源部は13日、日本の歴史教科書に問題の対応策として、まず今年秋に行う予定だった大学生と教員60人の日本訪問と、両国の教育関係者の相互訪問を取りやめることになりました。韓国と日本は、大学生と教員160人ずつ合わせて320人と、中高の生徒合わせて770人の交流を行う計画ですが、こうした交流計画と、2010年までに理工系の大学生延べ1000人を日本に派遣する事業についても、今後の日本政府の対応を見極めながら、これらの事業も取りやめることも検討することにしています。

・韓国政府は12日、日本の歴史教科書のいわゆる歪曲記述への対抗策として日本の大衆文化の追加の受け入れや軍事交流を延期する方針を発表しましたが、来年のサッカーのワールドカップの準備は教科書問題とは切り離して対応していく方針を決めました。政府当局者は13日、「ワールドカップの開催は国際的な約束事であり、冷静に対応しなければならない」と述べて、教科書問題とワールドカップの準備は切り離して対応していく考えを示しました。また教科書問題に抗議して、日本の大衆文化の開放延期の記者会見を行った金漢吉文化観光長官も記者会見で、「ワールドカップは韓日間の大会ではなく、国際的なイベントであるため、予定通り日本との連絡を密にし準備を進めていく」考えを示しました。

・この問題について、韓国側のワールドカップ組織委員会の文トンフ事務総長は、12日神戸で記者会見し、「教科書問題がワールドカップに及ぼす影響に憂慮している。13日の日本側の組織委員会との会議ではワールドカップの成功に向けて協議する」と述べて、両国の組織委員会の協議では教科書問題は取り上げない方針を示しました。一方、組織委員会の鄭夢準委員長は「日本は、韓国との共同開催の意味合いに配慮して、慎重に対応すべきだった」と述べて、日本政府の対応に遺憾の意を表明しました。

・韓国の漁船が北方4島周辺水域でサンマ漁を始める問題を巡って韓国と日本との当局間交渉が13日ソウルで開かれましたが、双方の主張に歩み寄りはみられず、韓国側は予定通り15日から出漁する見通しになりました。この交渉には、韓国側は外交通商部の秋キュホアジア太平洋局長が、日本側は外務省の槙田邦彦アジア局長が出席しました。この席で日本側は、「韓国が北方4島周辺水域を日本の排他的経済水域として認め、日本の出漁許可を得る形で、韓国漁船の操業を認めたい」と提案しました。これに対して韓国側は、「北方4島周辺水域での韓国漁船のサンマ漁は、韓国とロシアとの合意に基づいたもので、日本の提案は、北方4島を巡る日本とロシアとの領土紛争に韓国を巻き込むものだ。この提案は受け入れられず、予定通り15日からサンマ漁を始める」と述べ、交渉は決裂しました。

・ロシアの有力新聞ブレミア・ノーボスチェは、13日から始まったIOC(国際オリンピック委員会)の総会で選ばれる次期会長に韓国のIOC委員金雲龍氏が有力だと伝えました。ブレミア・ノーボスチェは12日の記事で、「IOC会長選挙には5人が立候補しているが、金雲龍氏が最有力になっている。金氏は候補の中では最高齢で、選手としてオリンピックを経験していないというマイナス要因はあるが、アジアでは唯一の候補者であり、IOC副会長としてかなりの業績を上げているというプラス要因が大きい」と述べています。そして、各国の取材陣などの情報をもとに分析した結果、金雲龍氏は1回目の投票で40票から42票、ベルギーのジャク・ロゲ氏37票から39票の支持を集め、第1回の投票では金氏が最多得票を得るだろう」と伝えています。IOC次期会長を選ぶ選挙は、モスクワIOC総会の最終日週明けの16日に行われますが、今のところ119人のIOC委員が投票に加わり、過半数を得た候補者が当選と決まります。

・ワシントン発連合ニュースです。アメリカのパウエル国務長官と北韓の白南淳外相が今月末ベトナムのハノイで開かれるASEAN(東南アジア諸国連合)のフォーラムを機に会談する可能性があると、アメリカ国務省のバウチャー報道官が13日述べました。バウチャー報道官は13日の定例記者会見で、記者団が「パウエル国務長官は、ハノイで北韓の白南淳外相と会談する可能性はあるか」と質問したのに対し、「可能性はあるが、今のところ何も決まっていない」と述べました。これに先立って、国務省のアーミテージ副長官は、「ハノイでパウエル国務長官と北韓の白南淳外相と会談する可能性が高い」と述べています。(この米朝外相会談が実現しますと、ブッシュ政権発足後、米朝の政府間接触としては最高級の会談となり、米朝関係の対話にもはずみがつくものとみられます。)

・韓国政府は12日、アメリカが韓国を「人身売買を防ぐ努力をしていない国」とする報告書を発表したことについて、遺憾の意を示すとともに、報告書の内容を修正するように求めることになりました。アメリカ国務省が12日発表した世界82カ国の人身売買についての報告書によりますと、韓国はイスラエル、ギリシャなど世界23カ国とともに、「人身売買を防ぐため十分な努力を払っていない国」に分類されています。これについて、駐米韓国大使館は「韓国には人身売買及び暴力被害者保護法などが制定されており、人身売買を防ぐ法律は整備されている。アメリカは韓国内の法律などを確認せず、韓国について否定的に記述しており、遺憾である」として、この報告書の内容を修正するように求めていく考えを示しました。

・先月27日以降中断されていた北韓の金剛山観光が14日から再開されます。現代グループによって行われてきた金剛山観光は、客船部門の現代商船がこの事業から撤退したため、先月27日から金剛山観光を中断していました。現代アサンは、14日の便も含め今月中に6回運航する計画です。

・北韓の金剛山観光事業に新たに参入する韓国観光公社が 今月20日から計画している金剛山調査団に、韓国の企業や学会、社会・文化関連の団体から定員を上回る参加の希望がありました。韓国観光公社は新たに計画している、陸路による金剛山観光などの下見を兼ねた金剛山調査団への参加者を募集していますが、12日現在、450人の定員に対し、2倍を上回る1070人の申し込みがありました。観光公社では「金剛山観光の客船の定員を考慮して、1000人あまりの希望者を450人に絞る」と話しています。参加希望者は、観光業界の関係者100人あまりをはじめ、大学教授50人、それに与野党の議員や各国の駐韓大使、芸能人ら幅広い顔ぶれとなっています。

・韓国では超高速インターネットの加入者が600万人を超えました。情報通信部の調べによりますと、韓国の超高速インターネット加入者は去年暮れの400万人がら、先月末には625万人と、この半年間に225万人増え、600万人の大台を超えました。事業者別には韓国通信への加入者が310万人で最も多く、続いてハナロ通信158万人、トゥルネット105万人の順となっています。また接続方式別に見ますと、ADSLの加入者が350万人、ケーブルテレビ方式が195万人、アパート団地など無線近距離通信網のLAN方式が78万人となっています。情報通信部は中小の地方都市と農漁村を中心に加入者が増えて、年末までには750万人を超えるものと見込んでいます。

・13日のソウルは晴れ、午後3時の気温は30度4分でした。また14日は梅雨前線の影響で、釜山など南部地方は雨、ソウルや江原道は曇りのち雨の予報となっています。最後にウォン相場と株価です。韓国外換銀行が公示した13日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1050ウォン45銭で、前の日に比べて2ウォン52銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1305ウォン50銭で、前の日に比べて50銭のウォン高でした。また韓国株式市場の13日の総合株価指数は、548.49ポイントと、前の日に比べて11.46ポイント下落、4月18日以来の最安値となりました。

7月12日木曜日

・政府は日本政府に要求している歴史教科書の記述が是正されるまで韓日間の軍事交流を中断するとともに日本の大衆文化の受け入れの日程も延期することにしました。政府は12日、日本の歴史教科書の歪曲問題について、関係部署の対策会議などを開き、対応策を検討しました。その結果、今月中旬に予定されている合同参謀本部議長の日本訪問と今年9月の韓日海軍士官学校級生徒の交流も取りやめることになりました。また文化観光部では4回目の日本の大衆文化の受け入れを延期し、日本からの歌のCDとゲーム用ビデオなどの輸入を引き続き禁止する方針です。外交通商部では国連の人権委員会に日本の歴史教科書の取り上げるように要請するとともに、教育部ではユネスコに対し、日本の歴史教科書の修正を勧告するように求めることも検討しています。

・韓国と日本の市民団体が日本の歴史教科書問題に関連して歪曲記述の教科書を採択しないように求める決議を採択することになりました。熊本県の農民交流団は13日韓国入りし、大田、忠清南道地域の市民団体とともに日本の歴史教科書の歪曲に抗議する決議をするこにしています。この中では歴史歪曲に強く抗議するとともに、市町村の教育委員会がこうした教科書を採択しないように求めています。ところで歴史教科書の歪曲問題でギクシャクしている韓日関係ですが、2002年サッカーワールドカップの共催にむけた韓日間の協力は今後も継続される見通しです。アルゼンチンで開かれたFIFA(国際サッカー連盟)総会に出席し帰国した韓国のイヨンテク共同組織委員長は、日本の歴史教科書歪曲問題とは関係なく両国の協調体制を固めていく方針を明らかにしました。しかし李委員長は「日本に対する韓国政府の方針には留意しなくてはならない」と付け加えました。

・北韓は核爆弾12個を製造する能力をもっており、2015年までに核爆弾30個の製造を目標にしていると、アメリカのUSAトゥデイ誌が11日伝えました。これはイギリスの軍事専門家のジョジフバミューデス氏の著書を引用したものでUSAトゥデイはアメリカのCIA(中央情報局)のメグラフリン副局長も北韓の核保有可能性について発言したことを紹介しています。

・来週イタリアで開かれるG8(先進8か国)外相会議と首脳会議で2回目の南北首脳会談の早期開催を促す声明が採択される見通しです。政府関係者は12日、G8外相会議と続いて開かれる首脳会議で2回目の南北首脳会談の早期開催を求める声明が採択されるだろうとのべました。この声明では北韓の核やミサイルに対する直接的な言及はさける一方で、核開発の疑惑や人権問題などについては北韓の前向きな対応を求める内容となる見通しです。

・韓国がユネスコ関連機関の政府間海洋科学委員会の理事国に5回連続で選ばれました。韓国は11日フランスのパリで開かれた理事国選出会議で日本、中国、オーストラリア、インドととも再び選出されました。海洋科学委員会の理事国選挙は2年置きに行われ、韓国は93年から理事国を努めてきています。

・韓国から出発する大韓航空とアシアナ航空の国際線の旅客運賃が今月23日から平均4.4%値上げされることになりました。このためソウルー東京間の片道の運賃は28万2100ウォン,日本円でおよそ2万7千円、ソウルー北京間は28万7900ウォン、ソウルーロサンゼルス間は151万100ウォンおよそ14万5千円になります。今回の旅客運賃の値上げは韓国発の国際線と外国から出発する韓国行きの運賃の格差を緩和するためのものです。しかし今回の値上げが実施される23日以前に購入したチケットについては搭乗日に関係なくこれまでの運賃が適用されます。

・今年日本のプロ野球界入りした韓国の具台晟投手がオールスター戦に出場することになりました。具台晟選手はパシフックリーグの王 貞治監督の推薦投手として選ばれたもので、宣東烈投手、趙ソンミン投手についで日本のオールスター戦に出場する韓国3人目の投手となりました。具台晟投手は今シーズン3勝5敗、10セーブをマークしています。

・「愛」「幻想」「冒険」をテーマにした第5回富川ファンタースチック国際映画祭が12日開幕しました。この映画祭は35か国から110偏の映画、ドキュメンタリー、アニメーションなどが招待出品されており、今月20日まで開かれます。映画祭の期間中にはロックや映画の無料上演や、音楽公演など多彩な文化行事が行われます。

・皆様お聞きの放送はラジオ韓国KBSの国際放送です。12日のソウルは曇り時々晴れ、午後3時の気温は31度4分でした。南部地方では雷を伴った大雨が降りました。明日の13日、中部地方は曇り時々雨、南部地方は梅雨前線の影響で雨の多い1日となるでしょう。全国の予想最高気温は27度から32度の見込みです。最後に為替と株価です、12日午後3時現在、韓国外換銀行が公示した日本の円100円は1052ウォン97銭で前の日にくらべて11ウォン59銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1306ウォンで 前の日にくらべて2ウォン50銭のウォン高でした。また韓国株式市場の12日の総合株価指数は561.66ポイントで 前の日より8.01ポイント上昇しました。

・このニュースは ラジオ韓国のインターネット放送でもお聞きいただけます。アドレスはhttp://kbs.co.krです。

7月11日水曜日

・韓国政府は、日本の中学歴史教科書のいわゆる歪曲記述に対する当面の対応策をまとめ、12日に発表する予定です。政府は12日に関係閣僚による対策会議と教科書問題諮問委員の全体会議を開き、日本に対する対抗措置として、まず年内に予定されていた日本の大衆文化の追加の受け入れを延期する方針を決めるものと見られます。政府はまた政治、民間レベルの両国の各種交流を延期するとともに、日本の歴史教科書の再修正に向けて中国との協力も模索する方針です。そして今年9月の国連総会や10月のユネスコ総会で、日本植民地時代の従軍慰安婦や強制徴用の事実を指摘して、教科書の歪曲記述の実態を明らかにするとともに、ユネスコに教科書問題の仲裁を要請することも検討する方針です。

・韓国、日本、中国のマスコミ関係の労働組合は、10日ソウルで、「日本の歴史教科書問題」をテーマに討論会を開き、日本政府に反省と記述の再修正を求める内容の共同声明を発表しました。この共同声明で、「日本政府は教科書検定で、日本の植民地支配の実態を隠蔽したり、故意に過小評価したりしている。これは日本の憲法第9条の改正など、東アジアの和解と和平に逆行するものだ」と批判し、「教科書問題について日本政府の反省を求めると同時に、再修正に向けて共闘していく」と強調しています。

・統一部は11日、陸路による北韓の金剛山観光事業について、「今月中に開催される南北当局者会談を通じてできるだけ早く道路の建設に着工し、金剛山と韓国江原道の雪岳山を結ぶ新たな観光ルートの開発に向け、政府レベルで努力したい」と述べて、今月中に南北当局者会談を開きたいという意向を明らかにしました。統一部はまた「現代は北韓に滞納していた金剛山の観光料金2200万ドルを今月2日送金した。この観光料金は今月分から北韓との合意に基づいて、定額制から観光客1人について100ドルという歩合制とすることになっている」と述べました。

・一方、金漢吉文化観光長官は金剛山観光事業に関連して10日の国会の文化観光委員会で、「現代アサンと北韓のアジア太平洋平和委員会との合意に明確でない部分があり、それをはっきりさせるためにも南北当局者会談が必要だ」と述べました。金長官は「まず政府当局間による「南北観光基本合意書」を前提に、各論については現代と北韓のアジア太平洋委員会が協議して決めるべきだ」と述べるとともに、「陸路による金剛山観光が実現すれば、2006年には損益分岐点を超えて、黒字に転じると思う」という考えを示しました。

・韓国とアメリカの国会は、北韓から中国に脱出した住民に難民としての地位を認めるよう、中国政府に求める決議案を採択することで一致しました。アメリカを訪れた韓国の与野党議員7人は、10日ワシントンで韓米議員外交協議会を開き、両国の国会がそれぞれ中国政府に対して、中国に脱出した北韓住民に難民としての地位を認めるよう求める決議案を採択することで合意しました。協議会の後、韓国側の柳ゼゴン議員は「食糧難などで北韓から中国へ脱出した人は、数十万人とも言われる。これらの北韓住民が定着できるように、国際社会が中国政府に働きかける必要がある」として、「韓米両国の議員が共同行動をとることになった」と述べました。韓国の国会が北韓からの脱出者に対してこうした決議を提案するのは初めてです。

・金大中大統領は11日大統領府の青瓦台でパナマのアレマン外相と会談し、両国間の経済協力について意見を交わしました。この中で 金大統領は、「パナマは99年末にパナマ運河の領有権をアメリカから取り戻してから、世界の物流の中心地としての役割を高めている。韓国とパナマとの投資保障協定とビザ免除協定の締結などで、両国間の経済・通商関係をさらに強固なものとしたい」と述べました。

・東京発の連合ニュースです。この夏、日本から海外へ出かける観光客の渡航先は韓国が最も多く、34万人あまりに上る見込みです。日本の大手旅行会社JTBがまとめた夏休み期間中の海外旅行の動向調査によりますと、海外旅行を計画している人は268万人で、このうち主な渡航先としては、韓国が34万2000人で最も多く、次いでアメリカ本土33万8000人、以下ハワイ、中国などの順となっています。韓国と日本の間では、教科書問題などでとかくぎくしゃくしていますが、日本人の韓国旅行熱は、冷めていないようです。JTBの関係者は「韓国と中国の場合は家族単位や中年グループの観光がメインになる」と見ています。

・韓日選手の対決となった10日のアメリカメジャーリーグのオールスター戦で、朴チャンホ投手がイチロー選手を押さえ、朴投手に軍配が上がりました。韓国人としては初めてアメリカのメジャーリーグのオールスター戦に出場したロサンゼルスドジャースの朴チャンホ投手は、3回裏、ナショナルリーグ2番手として登板、イチロー選手をセカンドゴロに押さえました。朴チャンホ投手は、1イニングをリリーフして、三振1つを奪いましたが、ボルチモアのリップケンジュニアにはホームランを許しました。

・11日のソウルは晴れ時々曇り、午後3時の気温は29度2分でした。済州島では10日夕方5時から6時までの1時間に93ミリという集中豪雨となりました。12日は梅雨前線の影響で、ソウル、大田など中部地方はところによって雨、釜山や済州島などは曇りときどき雨の予報となっています。最後にウォン相場と株価です。韓国外換銀行が公示した11日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1041ウォン38銭で、前の日に比べて9ウォン20銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは1308ウォン50銭で、前の日に比べて9ウォン50銭のウォン安でした。また韓国株式市場の11日の総合株価指数は、553.65ポイントと、前の日に比べて4.95ポイント下落しました。

7月10日火曜日

・金大中大統領は、10日の国務会議で、日本の歴史教科書問題に関する日本政府の回答について、「日本政府は国民に真実を教える義務があり、我々はそれを要求する権利がある。日本の歴史教科書の是正を最後まで要求していく」という考えを述べました。また金大統領は、「日本の歪曲歴史教科書の是正こそ、両国が相互理解の中で過去を清算し、未来志向をめざして協力していく道だ」とし、関係当局はこの目的を達成するため、冷静かつ沈着に努力するよう指示しました。

・韓国政府はこの問題について、中国政府と連携すて行動することも視野に、今週12日までに関係機関による対応策をまとめる対策チームの会議を開くことになりました。政府関係者が10日明らかにしたところによりますと、12日にはこの問題についての政府の対応策を決め、日本の大衆文化の受け入れの延期など、各部署ごとの対応策を発表し、直ちに実行に移す方針です。政府はまた外交通商部を中心に、中国と協調していくことも検討し、国連などの国際舞台での韓中両国が共同歩調をとると共に、来月末に南アフリカ共和国のダ−バンで開かれる「世界人種差別撤廃会議」で、日本の植民地支配時代の従軍慰安婦問題や強制徴用などの実態を明らかにする方針です。一方、韓国国会の与野党も共同で対応していく方針を固めました。与党民主党のパク・サンギュ事務総長と、野党ハンナラ党のキム・キベ事務総長は10日、連絡をとり、この問題については、与野党が共同で対応する必要があるという認識で一致し、今後、決議案の採択など、具体的な行動を協議することにしました。

・ところで、 崔相龍駐日大使は10日外務省の川島裕外務次官を訪ね、教科書問題についての韓国政府と国民の憂慮の念を伝えるとともに、日本政府の誠意のある対応を改めて求めました。これに対して川島外務次官は「現在の検定制度では、これ以上の再修正は無理だ」と述べて、歴史教科書の追加の修正には応じられないとする見解を示しました。これに対して崔相龍大使は、「日本政府の歴史認識は、村山談話と韓日共同宣言に基づいていると言いながら、教科書問題に対しては不適切な記述を容認している。これは日本政府の歴史認識が大きく後退した結果だ」と指摘し、教科書問題の解決に向けて日本政府の大局的な決断を求めました。

・韓昇洙外交通商長官は、10日付けのフランスの「ル・モンド紙」とのインタビューで、「我々は金正日国防委員長のソウル訪問の時期がいつになるのか分らないが、今年中に実現することを希望する」と述べました。この中で 韓長官は、「去年の南北首脳会談の共同宣言で、南北はすでに和解の道を歩み始めている。現在、南北の接触は一時的に中断しているが、焦る必要はない。政府間の接触を再開しようという韓国側の意向に、北韓が応じてくれることを望んでいる。金正日国防委員長の訪問は年内に実現すると確信している」と述べました。また 韓官は、「韓国がEU(ヨーロッパ連合)に期待することは」という質問に対して、「何よりもWFP(世界食糧機構)を通じて北韓へ食糧を支援してもらいたい。食糧援助が拡大すれば、北韓からの住民の脱出も少なくなるだろう」と述べました。

・東京発のAFP共同通信によりますと、韓国の漁船が今月15日から北方4島水域で、サンマ漁を予定している問題で、日本外務省の川島事務次官は9日、共同通信とのインタビューで、「北方4島は日本の領土だというのが日本政府の立場で、韓国の操業権は認められない。私としては、今週中に韓国とロシア政府に対し、重ねて韓国漁船の操業を止めるよう要請する」と述べました。一方、農林水産省の熊澤事務次官は9日、北方水域に代わる別の漁場を求めている韓国政府の代替水域案について、「そのような考えはない」と述べ、韓国側の提案は受け入れられないという考えを示しました。

・国家情報院は、9日韓国に亡命した元北韓労働党の書記黄長Y氏のアメリカ訪問について身辺の安全を第一に検討していることを改めて表明しました。これは国家情報院が、黄長Y氏との面会を要請した野党ハンナラ党の国会議員に述べたもので、「政府はアメリカ議会筋の黄長Y氏の招待そのものに反対しているのではなく、黄氏の身辺の安全を第一に検討していく」という考えを伝えました。

・韓国の経済団体、全経連全国経済人連合会は、日本と自由貿易地帯を形成するため、具体案の検討に入りました。全経連は、先に日本が自由貿易地帯の候補国として、シンガポールに次いで韓国を指定したことを受け、先月32人の専門家による韓日産業協力検討委員会を設けました。全経連はこの委員会で、韓国が、日本と中国の中間的な立場にあることから、北東アジアの3か国の経済協力についても合わせて研究していくということです。

・今年の韓国プロ野球のオールスタ−の出場選手のファン投票で、三星ライオンズのイ・スンヨブ選手が2年連続、最多得票を獲得しました。リーグの8チームが東西に別れて争う韓国のプロ野球のオールスタ−のファン投票の結果が、10日発表されました。それによりますと、投票総数の25万401票のうち、東軍の一塁手で三星ライオンズのイ・スンヨブ選手が、11万9547票を獲得し、一昨年の99年に次いで2回目の最多得票選手に選ばれました。ファンの人気投票で選ばれた20人のオールスタ−のほか、プロ野球各チームの監督が選定する推薦選手20人は11日に発表されます。韓国のプロ野球20周年を祝う今年のオールスタ−戦は、今月17日、ソウルのチャムシル球場で行われます。

・本場韓国の味を楽しんでもらという、「光州キムチ祭り」が今年も9月に大阪で開かれます。この「光州キムチ祭り」は、日本人に本物のキムチを味わってもらい、キムチの輸出を増やそうと始まったもので、一昨年は東京で、去年は大阪で開かれました。「光州キムチ祭り」には韓国の中でも特にその名を知られる全羅南道のキムチメーカー20社が参加し、200種類という多彩なキムチをはじめ、特産の塩辛などの加工品も展示・販売されます。この「光州キムチ祭り」は9月21日から23日までの3日間、大阪・梅田スカイビルで開かれます。

・10日のソウルは雨、午後3時の気温は20度2分でした。また、11日は梅雨前線の影響を受けて、全国的に雨の予報となっています。お終いは、ウォン相場と株価です。韓国外換銀行が公示した10日、午後3時現在の為替レート、日本円100円は、1032ウォン18銭で、前日に比べ、8銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは、1299ウォンで、前日に比べ、3ウォンウォン安でした。また韓国株式市場の10日の総合株価指数は、558.60ポイントと、前日に比べて、1.40ポイント下落しました。

7月9日月曜日

・日本の中学歴史教科書のいわゆる歪曲記述について、韓国政府が35項目にわたって記述の再修正を求めたことについて、韓国駐在の寺田大使は9日、韓昇洙外交通商長官を訪ね、韓国政府が求めた35項目の記述のうち、2ヵ所だけ修正するという日本政府の検討結果を正式に伝えました。寺田大使は、この席で韓国側の35項目にわたる要求について、「文部科学省が専門家をまじえて慎重に検討した。その結果、「新しい歴史教科書をつくる会」が編集した扶桑社版の「三国」に関する記述と、大阪書籍版の新石器時代の記述に誤りがあるので、訂正する。しかしその他の項目については修正には応じられない」と説明しました。これに対して韓昇洙外交通商長官は「日本の検討結果は、韓国政府の再修正の要求を事実上拒否したもので、受け入れることができない」と述べ、今後も、教科書の修正要求を継続してゆく方針を伝えました。韓長官はまた教科書問題などの韓日の懸案について日本側の立場を説明するため、韓国を訪れた自民党の山崎幹事長ら与党3党の幹事長と会談し「教科書問題で韓日関係はさらに悪化する恐れがある」と警告しました。また、外交通商部の李ナムス報道官は「教科書問題に関する日本側の回答は韓国政府の期待にはるかに及ばない。失望と遺憾を禁じ得ない」として強く抗議しました。 韓国政府は9日の日本側の回答を受けて、まず、今月末ハノイで行われるASEAN(東南アジア諸国連合)の安保フォーラムで韓日外相会談に応じないことをはじめ、日本の大衆文化の受け入れ時期の延期、さらに国際機関への働きかけなど、多角的な対抗措置を検討することにしています。このうち、政府か検討している日本の大衆文化の受け入れ延期には、日本語版の音楽や成人用のビデオテープ、家族用のゲームなどが含まれています。また政府は、韓・日共同の事業の縮小、政府高官の交流の中断、政府の公式文書に「天皇」という表記を以前の「日王」への変更、日本の国連安全保障理事会入りに反対することなどが検討の対象に上げられています。

・これについて、与野党はともに、政府に強力な対応措置を求める声明を出しました。まず与党民主党は9日の拡大幹部会議で、日本の歴史教科書の再修正の拒否と、北方4島周辺水域での操業などに対する日本政府の姿勢に厳しい意見が相次ぎ、政府に対し強硬な対応を取るよう求めました。一方、野党ハンナラ党もこの日の会議で、「日本が教科書の再修正を拒否したのは、韓日関係を悪化させるだけでなく、正しい歴史認識を欠く日本は国際社会の一員としての失格である」という強い調子の声明を出しました。また与党連合の自民連も「これは日本政府の新たな鎖国主義の始まりだ」という声明を出しました。

・政府は 停滞している南北の対話を打開するため、北韓側に今月末にも第2回南北外相会談を開くよう積極的に働きかける方針です。政府関係者によりますと、今月末ベトナムのハノイで開かれるアセアン地域安保フォーラムの期間中、韓昇洙外交通商長官と北韓の白南淳外相による南北外相会談を開くよう北韓側に打診することにしています。この南北外相会談が実現すれば、在外公館の南北協議チャンネルの拡大などが協議されるものと見られています。1回目の南北外相会談は去年7月26日タイのバンコクで開かれ、南北協力などについて合意しています。

・金大中大統領は9日韓国を訪れているIMF(国際通貨基金)のフィッシャー首席副総裁と会っていわゆるIMF体制の中で進めてきた韓国の経済改革などについて意見を交わしました。この席で金大統領は 「韓国はこの3年間、経済危機の克服と経済の活力を回復するための経済改革を進めている。その過程でIMFの協力とアドバイスが果たした役割は大きい」と述べました。また、IMFと世界銀行が 各国の金融情報の透明性を高めることに努力してきた結果、国際金融が安全的に運用されるようになった。IMFは発展途上国の支援をさらに強化してほしいとのべました。ところで、フィッシャー副総裁はソウル市内のホテルで記者会見し、今年の韓国経済の成長率は5%前後、最悪の場合、4%を下回るものとみられるが、長期的に見れば、6%の成長率を達成できると思う」という見解を示しました。フィッシャー副総裁はまた、「銀行が構造調整の中心となるべきで、そのためには破綻したソウル銀行の売却が重要だ。また国営化されている金融機関も民営化を準備すべきだ」と述べました。

・北韓は韓国に亡命した元北韓労働党書記の黄長Y氏がアメリカを訪れることになれば、米朝関係の悪化を招くことになるとして、黄長Y氏のアメリカ訪問に警告しました。北韓外務省は7日北韓中央通信との会見で、アメリカ議会やディフェンスフォーラム財団がこの程、黄長Y氏を招待したことに関連して、「アメリカの保守勢力が黄長Y氏を利用して北韓に対する強硬対策を展開し、北韓を抹殺させようとしているものだ。黄長Y氏のアメリカ招待は、アメリカが北韓との関係改善を望んでいない現れだ」と、黄氏の訪米に強く反対する意向を表明しました。

・去年、政府の公的資金が投入された市中銀行は今年の上半期の決算で、ほとんど黒字となり、1年内の黒字転換という経営改善計画の目標を達成しました。8日金融界によりますと、公的資金が投入された銀行のうち、チョフン銀行は今年上半期に1100億ウォンの純利益を出し、BIS(国際決済銀行)の自己資本比率が目標としていた10%を達成しました。また、ハンビッ銀行も2500億ウォンの黒字となり、BISの自己資本比率も10.5%となりました。そして外国資本へ売却が予定されているソウル銀行も700億ウォンの純利益、キョンナム銀行は400億ウォンなど、済州銀行を除いて6つの銀行が黒字決算となりました。

・ロサンゼルス発連合ニュースです。韓国のIOC(国際オリンピック委員)の金雲龍氏が今月16日モスクワで開かれる第8代IOC会長選挙で当選の可能性が高いとアメリカのロサンゼルスタイムスが報じました。ロサンゼルスタイムスはこの記事で、金候補の略歴と選挙公約などを紹介するとともに、金雲龍氏はアジアやヨーロッパのIOCの委員から支持をうけており、サマランチ会長の後任として有力な候補として浮かび上がっていると報じました。

・朴セリ選手がアメリカ女子プロゴルフツアー ジェイミファー・クローガークラシックで優勝し、今シーズン早くも3勝となりました。朴セリ選手はアメリカのオハイオ州シルベニアハイランドメドウズゴルフクラブで行われたこのツアー最終日、4バーディー、1ボギー、3アンターパーで通算15アンダーパーとなり2位のマリアヨルツ選手を2打差で押さえ優勝しました。朴選手は98年と99年に次ぐこの大会3回目の優勝を飾るとともに、18年大会歴史上最初の3勝優勝という新しい記録を追加しました。

・皆様お聞きの放送はラジオ韓国KBSの国際放送です。9日のソウルは曇り、午後3時の気温は29度9分でした。10日は全国的に梅雨前線の影響を受け始め ソウルなどの中部地方では、午後遅くから雨が降る確率が高くなっています。また フザンなど 南部地方と済州島は 次第に曇りとなるでしょう。最後にウォン相場です。韓国外換銀行が公示した 9日午後3時現在の為替レートは日本の円100円は1032ウォン26銭で前の日にくらべて3ウォン6銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは1296ウォンで 前の日にくらべて1ウォンのウォン高でした。また 韓国株式市場の9日の総合株価指数は560ポイントと前の日にくらべて18.5ポイント 下落しました。

7月7日土曜日

・政府は、日本の歴史教科書の歪曲記述について韓国側が要求した35項目の再修正に応じない場合、強い態度で対応することにしています。政府は、7日、教育人的資源部のチェ・ヒソン次官を中心に、「日本の歴史教科書歪曲対策チーム」会議を開き、週明けの9日に寺田駐韓大使を通じて、韓国政府に手渡される日本の再検討の結果が、韓国側の要求に沿わない場合、日本の大衆文化の受け入れを中止するなど、強硬に対応する方針を固めました。政府はまた、8日韓国を訪問する日本の与党3党の幹事長が希望している金大中大統領への表敬訪問についても「応じがたい」とする方針を決めました。

・東京発連合ニュースによりますと、韓昇洙外交通商長官は、5日訪問先のジュネーブで、日本の読売新聞と会見し、歪曲記述が問題となっている教科書の出版元、扶桑社が文部科学省に9項目の記述の訂正を申請したことは「小手先の措置に過ぎない」と批判しました。韓長官は、さらに「韓国政府が要請した35項目の再修正については、全面的に文部科学省が責任を取らなければならない」と述べ、日本政府が来週明けにも韓国側に伝えることになっている韓国側の再修正要求案の検討結果が十分でないという見解を示しました。また韓長官は、韓国漁船の北方4島での操業については、「日本側が代替漁場を提案しない限り、15日から操業を行う」と述べました。

・韓昇洙外交通商長官は、また、北韓の金正日国防委員長の韓国訪問について、「金委員長が去年6月の南北首脳会談で金大中大統領と合意したことや、今年5月にEU代表団が北韓を訪問した際、スウェーデンのペーション首相に韓国訪問について述べたことを総合すると、韓国を訪問することは間違いない。できるだけ早い時期に訪問することを期待している」と述べました。

・日本の連立与党3党の幹事長が8日から韓国と中国を訪問します。自民党の山崎幹事長ら3党の幹事長は、両国の政府関係者と会って、小泉首相の靖国神社の参拝や、歴史教科書問題について説明するものとみられます。一行は、8日ソウルに到着し、9日金大中大統領、韓昇洙外交通商長官、朴チウォン・青瓦台政策企画首席秘書官と個別に会談したいとしていますが、韓国政府は、政府高官との会談には否定的な見解をみせており会談が実現するかどうかの目途はたっていません。

・アメリカのパウエル国務長官が今月27日と28日の両日、韓国を訪問するとアメリカ国務省が6日発表しました。バウチャー報道官によりますと、パウエル長官は、今月22日から来月1日までの10日間、日本、ベトナム、韓国、中国、オーストラリアのアジア5カ国を歴訪します。パウエル長官はまず、23日東京に到着し日本の政府関係者と会談し、その後、ハノイで開かれるASEAN(東南アジア諸国連合)の地域フォーラムと閣僚会議に出席します。そして、27日にハノイから韓国入りし、28日には中国を訪問することになっています。韓国訪問でパウエル長官は、金大中大統領や韓スンス外交通商長官と会談し、対北韓政策や通商問題について意見を交わすことになるものとみられています。

・ブッシュ大統領は、KEDO(韓半島エネルギー機構)が進めている北韓の軽水炉建設に、新たに2000万ドルを拠出する方針を明らかにしました。ホワイトハウスが6日発表したところによりますと、ブッシュ大統領は、北韓の軽水炉建設のためKEDOに対して2000万ドルを新たに拠出するようパウエル国務長官に指示しており、この2000万ドルは、大量殺傷兵器やテロ対策の政府予算から大統領の特別権限で割り当てられるものだとしています。

・ワシントン発連合ニュースによりますと、アメリカ国務省のアーミテージ副長官は、北韓がミサイル発射実験の凍結を守っていることを評価し、北韓に対して重ねて交渉の再開を呼びかけました。アーミテージ副長官は6日の会見で、「北韓がこの程、ロケットのエンジン噴射をテストしたのは事実だが、ミサイル凍結の約束を破ったものではない。北韓は核兵器開発の凍結も7年間守っている」と述べたで、「アメリカの関心は、北韓が速やかに米朝協議の議題と時期、場所などを示すことだ」と述べ、重ねて米朝交渉の早期開催を呼びかけました。

・ノルウェーの日刊紙「アフテン・ポスト」は、次期会長に韓国のIOC委員、金雲龍氏が有力になっていると伝えました。ノルウェーの新聞「アフテン・ポスト」は、3日付けの記事でサマランチ会長の後任を選ぶ次期IOC会長選挙では、韓国の金雲龍IOC委員が、1回目の投票で過半数を獲得するのではないかと伝えています。IOCの次期会長を選ぶIOC総会は、16日モスクワで開かれます。

・韓国の製薬会社が開発した肝臓癌の新薬が臨床実験を終えて、6日医療品としての承認を受けました。この新薬は 放射線同位元素などを利用し、95年から43億ウォンをかけて 韓国原子力研究所と韓国の製薬会社が共同で開発した注射剤で新薬3号と呼ばれるこの医薬品は癌細胞を直接破壊するもので、これまでの放射線治療に比べ正常な組織に対する影響が少ないとされています。4つの大学病院で行われたこれまでの臨床実験では、初期の肝臓癌の患者63人に投与した結果、78%の患者の腫瘍が半分以下に減る効果があったということです。

・金浦空港に代わって韓国の新たな空の玄関となった仁川国際空港が7日で開港100日を迎えました。今年の3月29日開港以来、仁川国際空港には、一日平均で301便の航空機が離着陸し、5万3000人あまりの旅客と、4700トンの貨物を運んでいます。これは、金浦空港に比べて国際線の便数では12%、旅客では10.6%の伸びとなり、開港100日の実績として評価されています。

・7日のソウルは晴れ、正午の気温は28度5分でした。8日も、全国的に晴れの予報となっています。お終いは、ウォン相場と株価です。韓国外換銀行が公示した7日、正午の為替レート、日本円100円は、1029ウォン56銭で、前日に比べ1ウォン56銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは、1297ウォンで、前日に比べ2ウォンのウォン安でした。また韓国株式市場は、土曜日のため取引はありません。

7月6日金曜日

・金大中大統領は、「南北当局間の対話が近く再開されると思う」と述べました。金大統領は、6日地方紙テグの毎日新聞と会見し、「アメリカの対北韓政策の検討が終了し、金剛山観光事業問題などにも一応のめどがついた。南北共同宣言の1周年を記念するイベントも南北共同で行うなど、南北の間で対話のムードが高まっている」として「近く南北当局間の対話が再開される」という見通しを示しました。金大統領はまた「南北当局間の対話が再開されれば、まず南北をつなぐ京義線鉄道と並行する道路の工事再開、経済協力のための合意書の発効、金剛山の陸路による観光の推進、軍事面での信頼構築を話し合い、こうした一連のプロセスで2回目の南北首脳会談の開催も取り上げられるのではないか」と述べました。そして金 正日国防委員長の韓国訪問について、金大統領は「具体的に決まっていないが、南北首脳が共同で署名した共同宣言の合意であるので、必ず実現されると思う」という考えを示しました。

・日本の中学歴史教科書のいわゆる歪曲記述について、韓国政府が再修正を求めている問題で、日本政府は2ヵ所に記述の誤りがあったという内容の検討結果を来週9日に韓国政府に伝える予定だと、NHKが6日報道しました。日本政府が記述の誤りがあったと認めたのは大阪書籍の古代朝鮮史と、東京出版社の大和朝廷に関連する記述です。日本政府はこのような内容の検討結果を「新しい歴史教科書をつくる会」が自主的に修正した内容とともに、来週9日韓国駐在の寺田大使を通じて韓昇洙外交通商長官に伝える予定です。これについて、スイスを訪問している韓 昇洙外交通商長官は、「十分ではないと判断する。日本の教科書が青少年に歴史の真実を教えて、韓日関係が未来志向的に発展することを期待する」と述べて、日本政府の誠意のある措置を重ねて求めました。

・モスクワ発連合ニュースです。韓国、アメリカ、日本、カナダ、ロシアの太平洋沿岸5カ国は、5日沿岸警備に関する協定を結び、海洋警備の分野で協力することになりました。ロシア国境守備隊のトツキー大将は5日記者会見し、「5カ国の沿岸警備の担当者会議で、麻薬の取り引きや出入国などの不法行為を取り締まるとともに、海賊やテロの予防、船舶の安全な航行に関連して5カ国が協力することになった」と発表しました。

・東京発の共同・連合通信によりますと、北方4島周辺水域での韓国漁船のサンマ漁に対抗して、日本政府が三陸沖での韓国漁船のサンマ漁の操業許可を留保している問題に関連して、韓国と日本は7日にソウルで2回目の実務交渉を行う予定です。韓国と日本はこの問題について、2日にも外交・水産当局の局長級の協議を行いましたが、双方の立場を主張しただけに終わっています。こうした中で、ロシアは5日韓国漁船の北方4島周辺水域でのサンマ漁を15日から許可すると正式に表明しており、7日の実務交渉では、1週間後に迫った韓国漁船の操業問題を巡って、緊迫したやりとりが行われるものとみられています。この問題について、ロシア外務省のヤコベンコ・スポークスマンは5日、「北方4島周辺水域での韓国漁船の操業は、韓ロ間の漁業ベースの合意であり、日ロ間の領土問題との関連性はない」と述べました。

・韓国を代表する味、キムチ(Kimchi)が、国際食品規格に合格し、今後、世界市場への輸出に明るい見通しが立ちました。韓国は、キムチを国際食品として規格の承認を得るため、96年1月、国連の関連機関、国際食品規格委員会に申請していましたが、5日ジュネーブで開かれた委員会で、これが認められました。これによって今後、韓国側の働きかけで、キムチを輸入する国は、この国際食品規格委員会の規格を準用して輸入できるようになり、キムチの世界市場進出に大きな弾みになるものとみられます。韓国のキムチは去年、日本、アメリカ、台湾、マレーシア、イギリスなどに7900万ドルが輸出されましたが、韓国政府はこの機会に、味噌や高麗人参など韓国伝統食品の国際規格化を進め、韓国の味の輸出に力を入れていく方針です。国際食品規格委員会は食品の国際的な取り引きを促進するため、国際的に適用される食品の規格を決める国際機関で、FAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)によって設立され、現在165カ国が加盟しています。

政府は5日、韓国に亡命した北韓の元労働党書記黄長Y氏のアメリカ訪問について、身辺の安全を理由に事実上出国を認めない方針を決めた模様です。政府は5日の国家安全保障会議で、アメリカ議会筋から招待を受けた黄 長Y氏の出国問題について協議した結果、韓国とアメリカの政府レベルで黄氏の身辺の安全について十分な検討と準備期間が必要だとして、その安全が確認できるまでアメリカ訪問は適当でないと判断しました。黄氏はアメリカ議会下院 国際関係委員会のヘンリー・ハイド委員長らの招待を受け、黄氏自身は今月20日、ワシントンで開かれる北韓に関するセミナーに出席し、北韓情勢についての見解を発表したいという意欲を示しています。

・今年の上半期、韓国が北韓へ支援した食糧や肥料などは、金額にして1300億ウォン近くに達しています。統一部の洪 在亨人道支援局長が5日明らかにしたところによりますと、「今年の上半期、韓国は北韓に対して、トウモロコシや肥料など、1295億ウォン相当の支援を行った。これは、去年の実績に比べ、1.7倍の増加である」と述べました。韓国の対北韓支援は、政府と民間によって行われていますが、今年の上半期は、大韓赤十字社などを通じた民間レベルの支援が445億ウォンと、去年の4倍以上に増えたのが注目されます。またWFP(世界食糧計画)とWHO(世界保健機関)などの国際機関や非政府組織も支援規模を拡大して1億8800万ドルあまりの食糧と医薬品を提供しており、去年1年間の支援額1億8100万ドルをすでに超えていることが分かりました。

韓国のNGO(非政府組織)は3200あまりの団体を数え、女性や青少年分野のNGOが多いことが分かりました。行政自治部が5日まとめた韓国のNGOの現状によりますと、政府に登録されたNGO(非政府組織)は3236団体で、このうちほぼ半数はこの5年間に設立されました。NGOの分野別では女性・青少年が421団体で13%と最も多く、次いで環境・自然保護379、保健福祉296、ボランティアー279の団体となっています。政府はこうしたNGOに99年から毎年175億ウォンを支出し、活動を資金面から支援しています。

・6日のソウルは晴れ、午後3時の気温は30度9分でした。南部地方と済州島は5日に続いて雨となりました。また7日はソウルなど中部地方と江原道は曇り時々雨、釜山など南部地方と済州島は雨の確率が高くなっています。予想最高気温は25度から32度になるという予報です。最後にウォン相場と株価です。韓国外換銀行が公示した6日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1030ウォン76銭で、前の日に比べて3ウォン15銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1295ウォンで、前の日に比べて1ウォンのウォン高でした。また韓国株式市場の6日の総合株価指数は、578.54ポイントと、前の日に比べて15.07ポイント下落しました。

7月5日木曜日

・韓国の海洋水産部は、5日、韓国とロシアとの合意に基づいて韓国漁船が北方水域で行うサンマ漁の入漁許可証をロシア側から受領したと発表しました。これによって、韓国のサンマ漁の漁船26隻は、今月15日から11月15日までに、1トンあたり57ドルの入漁料を払って、南クリル列島水域で、1万5000トンのサンマ漁ができることになりました。北方水域での韓国漁船のサンマ漁については、日本政府は北方4島に対する日本の主権を侵害するものだとして、韓国とロシアに再考を促し、韓ロ日3カ国の漁業問題となっていますが、海洋水産部では、「ロシアとの交渉手続きが完全に終わった」として日本政府の反対に関係なく、南クリル列島での操業は予定とおり行う方針を明らかにしました。

・韓国とロシアの合意に基づいて今月15日から北方四島周辺水域で韓国漁船が新たにさんま漁を行う問題で、日本の水産庁の監視船が、1日、公海上で操業中の韓国漁船に「三陸沖での操業をしないように」という警告文書を渡していたことが明らかになりました。韓国の政府当局者が4日発表したところによりますと、「今月1日、南クリル列島から200海里の公海上で、韓国のサンマ漁船21隻が操業をしていたところ、日本の水産庁の監視船3隻が近寄り、南クリル列島水域での操業は日本の排他的経済水域法と、水産業法に違反する行為であるとして操業をしないように」とハングルで書かれた水産庁長官名の文書を手渡したということです。この問題について韓国政府は2日にソウルで非公式で行われた両国の外交・水産当局者会議で日本に対し、こうした事態の再発防止を強く要請しましたが、日本側は明確な態度を示さなかったということです。このため韓国政府は、今後、事態の変化に即応できる態勢をとることにしています。

・韓国の中央銀行、韓国銀行は5日、公定歩合を0.25ポイント引き下げ、4.75ポイントとすることを決めました。韓国銀行は、5日、金融通貨委員会を開き、最近の景気の動向や金融情勢について協議しました。その結果、設備投資の不振と輸出の減少などで産業活動が全般的にわたって停滞し、アメリカなど海外の景気の回復も遅れていることから、金利面から景気を刺激することで一致し公定歩合を現在の5ポイントから0.25ポイント引き下げ、4.75ポイントとすることを決めました。また韓国銀行は、今年下半期は物価上昇要因がほとんどないことから、今回の公定歩合の引き下げによって、下半期の物価上昇率に直接の影響を及ぼすことはないものとみています。

・アメリカのメジャーリーグ、ロサンゼルスドジャースの朴賛浩投手が、韓国人としては初めてオールスターゲームのメンバーに選ばれました。メジャーリーグ・オールスター戦、ナショナルリーグのバレンタイン監督は、4日、監督推薦の選手を発表しロサンゼルスドジャースの朴賛浩投手を投手部門で指名しました。朴賛浩投手は、今年6年連続の100奪三振を記録し、8勝5敗、防御率2.91で、ほとんどの部門で投手ランキングの上位を占めてます。韓国人選手がメジャーリーグのオールスターに選ばれたのは、朴賛浩投手が初めてです。

・対北韓政策について協議する韓国・日本・アメリカ3カ国の局長級の「政策企画協議会」が、5日から韓国の済州島で始まりました。会議では、最近の韓半島周辺情勢を中心に米中関係、アジア太平洋地域の多国間協議の枠組みについて意見を交わすことにしています。会議には、韓国からチェ・ヨンジン外交政策室長、日本外務省の谷内正太郎総合政策局長、アメリカ国務省のリチャード・ハス政策室長が出席しています。韓国政府の関係者は、今回の協議会では、北韓に対する長期的な政策の方向について3国が協調を模索することに会議の意義があるとしています。この韓日米の政策協議会は、先月アメリカのブッシュ大統領が一時凍結された米朝交渉を再開するという声明を発表したのを受けて新たに設けられたもので、3カ国が対北韓政策を巡って事務レベルの協議を続けることになっており、6日まで続けられます。

・日本の中古漁船を北韓に密輸出していた疑いで日本の警察に逮捕されているプサン市在住の韓国人漁船ブローカーが、「自分は韓国と北韓の二重スパイだ」などと日本の貿易業者らに話していたことが分かり、警察当局が調べを進めています。これは、5日付けの朝日新聞が伝えたもので、「外国貿易法」違反の疑いで警視庁に逮捕されたユン・キョンジュン容疑者(51)は、日本の中古漁船を北韓に密輸出した96年6月を前後して、日本の貿易業者らに「韓国情報機関からの特別許可を持っているので北韓には自由に行き来できる」「中国にある北韓大使館の関係者ともパイプがある」などと話し、自分が韓国と北韓の二重スパイをしていると話していたということです。日本の警察は、ユン容疑者が、韓国人としては不可能な北韓に自由に出入りしていたことを確認し、ユン容疑者の発言を詳しく調べていると朝日新聞は報じています。

・北韓労働党の元書記で97年に第三国経由で韓国に亡命した黄長Yさんがアメリカ議会の関係者からの招待に応じ、北韓問題のセミナーに出席したいという意向を明らかにしました。これは黄さんが、アメリカ訪問を招待したアメリカ下院のハイド国際関係委員長をはじめアメリカ議会関係者宛に送った書簡の中で明らかにしたもので、黄さんは、一緒に亡命してきた秘書の金ドクホンさんとともに、20日ワシントンで開かれるディフェンスフォーラム財団の北韓問題セミナーに出席したいと述べています。

・5日午前、釜山の金海空港から巨済島へ向かっていたヘリコプターが、韓国南部・慶尚南道鎮海付近の海上に墜落し、乗員乗客12人のうち7人が死亡、2人が行方不明になりました。墜落したヘリコプターは、大宇造船のスコルスキーS−76型機で、鋼鉄大手の「東国製鋼」の会長ら役員と社員、大宇造船の社員、それにヘリコプターの機長ら12人が搭乗して、巨済島の大宇造船へ向かう途中でした。現場付近の海上は、梅雨前線の南下にともなって視界が悪く、警察では、ヘリコプターが海上の電線にひっかかって墜落したものとみて、事故原因を調べるとともに、行方不明になっている2人の捜索を行っています。

・EU(ヨーロッパ連合)は、2002年のサッカーワールドカップを「タバコの煙のない大会にする」と宣言した韓国の方針を歓迎する声明を出しました。EUの執行委員会は、4日、「2002年大会を禁煙としてタバコのPRやメーカーの後援のない大会にするとした韓国の決定を歓迎する。韓国の決定は、今後、タバコをワールドカップから締め出すきっかけになるだろう」として、執行委員会としても、EUの加盟国が直接参加をしたり、EU加盟国が開催国となるスポーツ大会は、タバコメーカーの後援を拒否することも検討していると述べました。

・海外で韓国語を教える学校が、年々増えています。韓国の在外同胞財団が5日、まとめたところによりますと、97カ国の115の大使館や領事館に登録されている韓国語の学校は1687校に上っており、教師は1万1400人、生徒は10万人を超えていることが分かりました。これは一年前に比べ、学校数では23校、教師は835人、生徒は8500人あまりそれぞれ増えています。韓国語学校が最も多いのはアメリカで842校、カナダは78校です。在外同胞財団では、海外の韓国語学校の運営に毎年20億から30億ウォンを支援しており、教師を韓国に招待して文法などの研修を行うなど、韓国語の普及に努めています。

・5日のソウルは朝から雨、午後3時の気温は23度2分で、雨量は午後3時現在21.1ミリとなっています。南部地方では大雨となってコジェ島では11時から1時までの2時間に127ミリという豪雨となりました。6日も梅雨前線の影響で全国的に雨の予報となっています。最後にウォン相場と株価です。韓国外換銀行が公示した5日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1033ウォン91銭で、前の日に比べて6ウォン74銭のウォン高でした。アメリカドル1ドルは1296ウォンで、前の日に比べて70銭のウォン安でした。また韓国株式市場の5日の総合株価指数は、593.61ポイントと、前の日に比べて3.64ポイント下落しました。

7月4日水曜日

・WHO(世界保健機関)のブルントラント事務局長は3日、WHOの平壌事務所が年内に開設されるのを機会に、韓国と北韓を同時に訪問する意向を表明しました。これは韓昇洙外交通商長官が3日、ジュネーブで、ブルントラント事務局長と会談した際、明らかにされたもので、ブルントラント事務局長は、「年内に開設される予定のWHOの平壌常駐代表事務所の開設をきっかけに、できれば南北を同時訪問したい」と述べました。これに対してハン長官は、「今年5月、スウェーデンのペ−ション首相がEU(ヨーロッパ連合)の代表として南北を訪問し大きな成果をあげたように、ブルントラント事務局長の訪問が意義深いものとなることを期待したい」と応じました。このブルントラント事務局長の訪問が実現しますと、主な国際機関の代表として初めての南北同時訪問となり、国際機関を通じた南北関係の改善にも大きな役割を果たすものと期待されます。

・ところで、韓長官はこの日のブルントラント事務局長との会談で、来年のワールドカップサッカーの韓国側主催の試合では「競技場を禁煙とする」考えを表明するとともに、WHOが進めている国際的な禁煙運動の基金として、20万ドルを負担する意向も表明しました。

・韓長官はこれに先立つ2日には、イギリスを訪問し、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)のルバ−ス弁務官と会談しました。この中で韓長官は、北京のUNHCRに亡命を申請した北韓からの脱出者7人がUNHCRの人道的な計らいで韓国に入国したことを感謝するとともに、数万人に上るともいわれる北韓からの中国脱出者の問題についても協議しました。

・アメリカ国務省のバウチャー報道官は3日、北韓が先週テポドンのエンジン噴射実験を行ったことを明らかにしました。バウチャー報道官は3日、記者会見を行い、ワシントン・タイムズが3日付けで報じた北韓のテポドンのエンジンの噴射実験の報道について、直接的な確認は避けながらも、「北韓がミサイルの発射実験を凍結するという約束を破ったとすれば問題は深刻だ。アメリカは関係国と緊密に協調し、ミサイル発射実験の凍結を引続き守ることを期待する」と述べました。

・北韓では田植え時の厳しい干ばつでことしも深刻な食糧不足が予想されます。FAO(国連食糧農業機関)がこのほど発表した今年の「世界食糧の展望」によりますと、北韓の干ばつの被害は予想以上に深刻で、灌漑施設が整っている田んぼでは田植えが終わったものの、全体の耕作地の3分1は水不足で、とうもろこしなどの種蒔きすらできない状態だということです。この報告書は、こうした状態が続けば北韓の食糧需給事情は今年も改善される可能性が低く、むしろ深刻になる事態が予想されるとしています。

・ところで、平壌に駐在して北韓に対する食糧支援プログラムを進めている国連の関係者によりますと、北韓はこの5年間、アメリカや韓国などから、毎年平均80万トンあまりの食糧支援を続けましたが、こうした食糧は北韓のほぼ全域に配分され、主に17才以下の青少年と妊産婦がその恩恵を受けているということです。国連の関係者は、北韓に対する食糧支援が始まった当初は、食糧の配分が公正に行われているかどうかを監視できる地域が限られていたが、現在は北韓全域の75%に監視の目が届くようになり、今後食糧の配分はより効率的なものになるだろうと指摘しました。

・韓国、日本、アメリカ、中国、台湾の5つの国と地域が原子力発電に使用された核燃料の処理について、共同で研究することで合意しました。日本の朝日新聞が4日伝えたところによりますと、韓国の原子力研究所など各国の原子力関連の研究団体は使用済み核燃料を最終的に地下に埋め立てる問題について、どの地層が適当なのか、放射能物質の地下水への漏れの恐れはないかなど、これまで解決されてない課題を中心に研究していく計画です。

・北韓労働党の元書記で韓国に亡命したファン・ジャンヨブさんがアメリカ議会の関係者からアメリカ訪問の招待を受けていたことが4日分りました。政府関係者が4日確認したところによりますと、アメリカ上院議会のヘルムス前外交委員長の側近が今月1日、韓国を訪問し、ファン・ジャンヨブさんにヘルムス前委員長名のアメリカ訪問の招待状を手渡したということです。今度の招待がアメリカ議会の公式の招待なのかどうかははっきりしていませんが、韓国政府の関係者はファンさん身辺安全について、韓米が合意すれば実現するものとみています。

・韓国と日本の放送番組の製作者が韓日を結ぶ船の上で意見を交わす「韓日プロデューサー・フォーラム」が今年10月行われます。このフォーラムには、韓国側は韓国放送プロデューサー連合会と放送文化振興会が、また日本側はNHK福岡放送局と放送文化基金が共催して開かれるもので、従軍慰安婦問題を中心とした韓日近代史や、両国の放送の交流などにテーマを巡って意見を交換することになっています。

・鶏やアヒルなど食用の卵は、来年から畜産物の衛生基準が適用される見通しです。農林部は、4日、食用卵の扱いについての畜産物加工処理法の改正案をまとめ、今年秋の通常国会に提出することになりました。改正案は、食用卵を、畜産物加工処理法の適用をうける畜産物の扱いとし、新たに鶏やアヒルなどの食用卵に対する衛生管理基準を設けることになりました。卵をめぐっては、農林部と保健福祉部との間で、畜産物加工処理法と、食品衛生法のどちらを適用すべきかで論議を呼びましたが、これで、卵は衛生管理基準にそって回収検査を行い流通卵の安全性を確保できることになりました。

・4日のソウルは晴れ、午後3時の気温は29度9分でした。また5日は全国的に曇り時々雨、予想最高気温は25度から31度となっています。最後にウォン相場と株価です。韓国外換銀行が公示した4日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1040ウォン65銭で、前日に比べて4ウォン25銭のウォン高でした。またアメリカドル1ドルは1295ウォン30銭で、前日に比べて1ウォン30銭のウォン安でした。また韓国株式市場の4日の総合株価指数は、597.25ポイントと、前日に比べて2.94ポイント上昇しました。

7月3日火曜日

・いわゆる歪曲記述で韓国と日本の間で外交問題となっている日本の中学歴史教科書にうち、「新しい歴史教科書をつくる会」が編集した教科書について出版元の扶桑社は、2日、一部の記述の訂正を文部科学省に申請しました。扶桑社が訂正を申請したのは合わせて9ヵ所で、この中には韓国政府が再修正を求めている25の項目のうち、5ヵ所の記述が含まれています。訂正の理由について、執筆者の一人で「新しい歴史教科書をつくる会」の西尾幹二会長は記者会見し、「記述が不十分で誤解を与えたり、韓国国民の心を傷つけたりする恐れのある表現なので、自主的に訂正することにした。韓国や中国からの修正要求に応えたものではない」と説明しており、この他の韓国政府と中国政府の要求については修正するつもりはないとしています。この問題について福田官房長官は、「編集者は大極的な見地から自主的に修正を行うとしており、高く評価したい。出版社が自主的に修正を申請したことで、検定制度の趣旨も守られていると思っている」として歓迎する意向を表明しました。

・これについて、韓国政府は3日「扶桑社の申請内容を分析した結果、韓国側の要請に応えたものとするのは困難だ」と述べました。政府当局者は、「特に三国時代の三国が大和朝廷に朝貢を捧げたという説や、日本植民地時代の朝鮮開発論など歪曲記述とされる核心部分は修正されていない。これは、扶桑社側が世論を意識し、メンツを立てるためのものに過ぎない」としています。このため政府は、今後日本政府に対して、近代史と現代史の歪曲記述の根本的な再修正がない限り、受け入れることはできないとする方針を改めて伝えることにしています。

・韓国の漁船が北方4島周辺水域でサンマ漁を行う問題について、2日、韓国と日本の当局者による非公式協議が行われましたが、双方の主張を確認しただけに終わりました。ソウルで行われた外交・水産当局間の非公式協議では、韓国側が「ロシアとの合意によって、今月15日から予定通り北方4島周辺水域でサンマ漁を始めたい。また日本の三陸沖での韓国漁船のサンマ漁は、韓日漁業協定の際に合意したものであり、日本側が北方水域での操業に対抗して三陸沖のサンマ漁を認めないのは不当だ」と述べました。これに対し日本側は、北方水域での操業は日本の主権を侵害するという立場を強調し、この日の協議で双方の主張の溝は埋まりませんでした。

・この問題について田中外相な2日「北方4島周辺水域での操業は政治問題化する恐れがある。それを避けるためにも、韓国がこの水域での操業は思いとどまってほしい」という内容の親書を韓昇洙外交通商長官に送りました。これについて、政府当局者は「韓国としては対話によって解決策を探りたいが、日本政府はまだ検討に値する提案をしていない」として、北方4島周辺水域で操業を行う方針に変りのないことを改めて示しました。

・政府は2日、3月から中断状態となっている南北当局間の会談再開に向けて近く具体的な準備に取り掛かる方針です。政府当局者は「金剛山観光問題に一応のめどがつき、米朝協議の再開の見通しも立ったことから、近く南北の当局者会談が再開されると思う。次期会談では、南北をつなぐ京義線の鉄道と道路の連結、金剛山の陸路による観光、離散家族問題、軍事的な信頼構築といった、南北で合意してまだ実行に移していない問題について話し合っていく予定だ」と述べました。これについて林東源統一長官も「いかなる形であれ、南北対話が再開され、南北関係も新たな出発をすることになると思う」と述べて、近く南北対話が再開するという考えを示しました。

・北韓に住んでいる肉親との再会を求めている韓国側家族の申請者のうち、10人に1人は申請後、亡くなっていることが分かりました。統一部が2日まとめたところによりますと、大韓赤十字社などで運営している離散家族情報センターに登録されている離散家族再会の申請者は11万6460人で、このうち1万2664人、10.9%はすでに死亡しているということです。これは先月末基準で、離散家族情報センターが行政自治部の住民のデータ・ベースを利用して、申請者の情報を調査した結果 分かったもので、離散家族のうち、再会の申請をしていない人々を含めますと、死亡者はさらに多くなることが予想され、南北間の離散家族問題の一日も早い合意が改めて望まれる結果となりました。

・定員が9人というジャンボ・タクシーが今週5日からソウルにお目見えします。ソウル市では、小人数の団体の観光客の要望に応えて、ミニバン型の9人乗りのタクシーの運行を許可し、5日から276台がソウルの街を走ることになりました。このジャンボ・タクシーはコールシステムの他、日本語や中国語の同時通訳のサービスや、クレジット・カードでの料金の支払いも可能で、初乗り料金は3000ウォンと、現在の模範タクシーと同じです。ソウル市は利用客の評判なども聞いてこの秋には、ジャンボ・タクシーをさらに増車するかどうか決めたいとしています。

・韓国サッカー代表チームのストライカー=ソル・キヒョン選手がベルギーの名門RSCアンダレフトと契約しました。2日、ベルギー入りしたソル・キヒョン選手は、名門クラブチームのRSCアンダレフトと、契約金と年俸合わせて250万ドルで、3年間の在籍という契約を結びました。この契約には45分以上出場してチームが勝利した場合は、特別のボーナスの他、2年後には他のチームへの移籍も可能という特約条項が付けられています。

・今年上半期の賃金交渉は景気の回復が遅れていることから、妥結率が34.6%に止まっていることが分かりました。労働部の調べによりますと、従業員100人以上の企業5218社のうち、先月末現在で、賃金交渉が妥結したのは1803社、34.6%となっています。韓国の企業の賃金交渉は96年には上半期に60%以上が妥結していましたが、外貨危機直前の97年からは40台に止まり、今年はさらに30台に止まったことになります。また今年上半期の賃金引き上げ率は平均で5.7%と、前の年の7.8%に比べて2ポイント以上も低くなっています。労働部では、今年の不透明な景気展望が反映されたものではいかと分析しています。

・3日のソウルは曇り一時雨、午後3時の気温は24度8分でした。3日の最低気温は南部の浦項が27度2分と、南部地方を中心に熱帯夜となりました。気象庁によりますと、「北太平洋の高気圧の影響で高温多湿の空気が韓半島を覆っており、5日から例年の気温に戻る」としています。4日は、全国的に曇りところによってにわか雨、ソウルの予想最高気温は30度、テグ33度と蒸し暑くなるでしょう。最後にウォン相場と株価です。韓国外換銀行が公示した22日、午後3時現在の為替レート、日本の円100円は、1044ウォン90銭で、前の日に比べて3ウォン1銭のウォン安でした。またアメリカドル1ドルは1294ウォンで、前の日に比べて5ウォン50銭のウォン高でした。また韓国株式市場の3日の総合株価指数は、594.31ポイントと、前の日に比べて2.43ポイント下落しました。

7月2日月曜日

・陳稔経済副総理は、2日、金大中大統領が主宰する経済閣僚会議で、韓国は今年4%ないし5%の経済成長を、そして来年は5%ないし6%の成長率を達成するだろうという見通しを示しました。陳稔経済副総理は、この席で今年下半期の経済指標について報告し、今年下半期の経済成長率は5%水準を回復することから、通年では4%から5%の成長率となるだろうという見通しを示しました。政府は当初、今年の成長目標値を5%から6と見込んでおり、この日の陳稔副総理の発言はこれをやや下降修正したものです。政府は、また今年の失業率は3%台で落ち着くものとみていますが、物価上昇率については、当初の目標より高い4%になるという見通しです。政府は、韓国経済が今年下半期には回復局面に入り、来年は5%ないし6%の成長率の達成が可能で、消費者物価も3%台に安定してくるものとみています。

・金大中大統領は、この経済閣僚会議で企業の構造調整をできるだけ早く終了し、労使関係が安定するようにしなければならないと述べた上で、国内外の景気が不確実な時ほど、輸出を増やし、外国からの投資を積極的に誘致して安定成長をはかることが重要だとして輸出関連の法的規制を思い切って見直すよう指示しました。また日本やアメリカなど主な貿易相手国との間で最近、通商摩擦が起きているが、関係部署が協力し事態を円満に打開するよう求めました。

・北韓脱出者と中国北東部の朝鮮族のあわせて108人が、集団で韓国に密入国したことが分かりました。韓国の警察当局によりますと、先月29日、北韓脱出者1人を含む中国朝鮮族108人が、中国から漁船で韓国の西海岸に上陸しました。このうち北韓からの脱出者の金ホンキュンさん(38)は、住民からの通報で警察当局に身柄を確保されましたが、朝鮮族の107人は逃走中だとしています。警察の調べに対して、北韓からの脱出者は、「5月23日、北韓から中国に脱出し、先月23日、朝鮮族107人とともに中国の漁船に乗って公海上に逃れ、その後、韓国の船に乗り移って29日夜、韓国忠清南道・タンジンに上陸したと供述しているということです。警察では、中国の朝鮮族が北韓住民を装って密入国した可能性もあるとみて、慎重に捜査を進める一方、残り107人についても行方を追っています。

・北韓を脱出した後、UNHCRに駆け込みマニラ経由で30日、韓国入りした北韓住民7人が、この日ソウルで先に韓国入りしていた親族ら3人と再会したことが1日明らかになりました。ソウルで再会したのは、食糧不足などで苦しむ北韓の現状を描き、韓国でも「少年画家」として知られているチャン・ギルスさん(17才)の兄や親戚2人で、3人は、先月29日に第三国を通じてソウルに到着したということですが、3人の入国の経緯などは分かっていません。一族は16人で、97年から99年にかけて北韓を脱出し、うち6人は今年3月、中国公安当局によって北韓に送還されました。そして残り10人は、2組に分かれ3人は別ルートで韓国入りしたということです。

・国連の人権理事会は、去年1月中国から北韓に送還された北韓脱出者7人を含め、これまでに北韓に強制送還された脱出者に対する北韓当局の対応についての報告を求めていたことが分かりました。国連人権理事会は、最近北韓が提出した「市民的、政治的権利に関する国際規約報告書」に対して、29項目にのぼる質問を送り、北韓が韓国を含め第三国に亡命を申請した北韓住民と、強制送還された北韓脱出者をどのように処遇しているか、またその根拠となる法律や慣行があるのかなどについて報告するよう求めています。これに対し、北韓はこれまでのところ回答を送っていない模様です。

・韓昇洙外交通商長官は、イギリス、フランス、スイスのヨーロッパ3カ国を相次いで訪問することになり、2日、最初の訪問地、イギリスへ出発しました。韓長官はまずロンドンで、イギリスを訪問中のルーバス国連難民高等弁務官と会談し、北京のUNHCRに駆け込んだ北韓住民7人が先週末マニラ経由で韓国入りした際、UNHCRが人道的な計らいをしたことに感謝するとともに、今後とも北韓からの脱出者に対しては人道的な見地から処理するよう求めるものとみられます。韓長官は、この後、イギリスやフランスの外相とそれぞれ会談し、韓半島の和平に向けた両国の支援を要請するとともに、経済、通商、文化など幅広い分野で意見を交換することになっています。そして、韓長官は、パリやジュネーブにある国際機関の関係者らとも懇談し、7日、帰国することになっています。

・対北韓政策について協議する韓国、日本、アメリカ3カ国の局長級の「政策企画協議会」が、5日と6日の二日間、韓国の済州島で開かれます。会議には、韓国からチェ・ヨンジン外交政策室長、日本外務省の谷内正太郎総合政策局長、アメリカ国務省のリチャード・ハス政策室長が出席し、3カ国の対北韓政策や、アジア太平洋地域の多国間協議の枠組みについて意見を交わすことにしています。

・アシアナ航空は、香港のキャセイパシフィック航空との間で、今月から旅客サービスのひとつ航空マイレッジを共通することで合意しました。今度の提携で、アシアナクラブの会員がキャセイパシフィック航空を利用する場合、エコノミー席は実際の搭乗マイルを、ビジネス席は実際搭乗マイルの1.25倍、ファ−ストクラスは1.5倍のマイレッジを受けられることになります。このマイレッジサービスは、搭乗便の飛行マイルの合計が一定の数字に達しますと、無料のチケットなどを提供するもので、アシアナ航空は、世界最大航空会社のアメリカン航空ともこの提携を結んでいます。

・韓国の若い女性が理想と考えている体重は、48キロで、10人中7人以上が、ダイエットをしたことがあるという調査結果がまとまりました。これは韓国女性団体協議会が、15歳から24歳までの女性500人を対象に行った「ダイエットについての調査」の結果、明らかになったものです。調査対象の平均年齢は19.1歳、平均体重は53.3キロでしたが、自分が理想と思っている体重は48キロで、調査に応じた2人に一人は、「自分は太っている」と考えおり、身長と体重の相関関係を示す正常体重のグループのうち56.8%と、体重が標準に満たないグループの4.7%が「自らを肥満である」と考えていました。

・2002年ワールドカップサッカーのアフリカ大陸予選でカメルーンと南アフリカ共和国が本大会への出場権を獲得しました。1日、カメルーンの首都ヤウンデで行われたアフリカ最終予選A組のカメルーン対トーゴの試合は、カメルーンがトーゴを2対0で抑え本戦への出場権を獲得し、予選突破1号となりました。続いて、ブルキナファソの首都ワガドゥグで行われたE組の最終予選は、南アフリカがブルキナファソと1対1で引き分け、2大会連続2度目の本大会出場を決めました。

・2日のソウル晴れ時々曇り、午後3時の気温は30度丁度でした。3日は、全国的に曇りのち雨の予報となっています。お終いは、ウォン相場と株価です。韓国外換銀行が公示した2日、午後3時現在の為替レート、日本円100円は、1041ウォン89銭で、先週土曜日に比べ1ウォン14銭のウォン安でした。アメリカドル1ドルは、1299ウォン50銭で、先週土曜日に比べ2銭のウォン高でした。また韓国株式市場の2日の総合株価指数は、596.74ポイントと、先週金曜日に比べ1.61ポイント上昇しました。

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